リプレイ
月城・木綿紀
「助けるから、ちょっと待って」
金属糸を編んで太いワイヤーを作る。このワイヤーを八の字結びとかもやい結びとかを作る。
【飛翔】で檻に近づいてワイヤーを結びつけてみんなで引っ張る。檻を開けるのは別の人に任せる。
「疲れた……」
●
「湖に到着っと……何処だろ」
月城・木綿紀(月城家三女のメイドトラッパー・g00281)は金属糸の中で太く長い物を取り出しながら湖面を眺めた。
木のある方向から、荒縄らしき物が揺れるたびに水の上に線が走っている。
それほど離れてはいないが、水の深くなる場所にナニカが浮き沈みしているのが判る。
「見つけた」
ワイヤーを近くの木に結び付けた木綿紀は、輝く翼を広げると光の羽を撒きながら水面を翔けていく。
皆の視線は陰陽師の方向に向いている事もあり、問題なく接近できる。
しかも空には天狗らしき姿もあったのだが、親玉の指示で陰陽師を殴りつけに降りたようだ。
「あ……あんた? 誰でもいい、助けて……」
「助けるから、ちょっと待って。あと静かに」
木綿紀が木と金属で組まれた檻に近付くと、気が付いたらしき人が声を上げる。
自らの口元に指先を当て、シーっと黙らせてから檻に結び始めた。
八の字結び・もやい結び・アメリカなどなど。様々な呼び方をされるロープワークでワイヤーの先を括りつけたのだ。
「疲れた……」
体力は使わないが他人の命と期待を預かるのは重い。
木綿紀は夏の暑さに泳いでしまいたい欲求をこらえ、静かに見守ることにした。
これで縄を切られても最低限の保証は出来るし、強度そのものの補強も可能であるはずだ。
檻に入れられた人々を助けるのは、他の仲間に任せるとしよう。
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
黒猫・オミコ
都で陰陽師さんについての情報を集めるにゃ!
陰陽師さんの正式な名前、救おうとしている家族の名前、
そして襲われている村の名前などを聞き取り調査して、
陰陽師さんと共闘するときの説得材料にしようと思うにゃ
都で陰陽師さんの事を心配している同僚の人に聞いてみるにゃ
「陰陽師で都の外に行った人がいるって聞こえたにゃ…どんな名前の人にゃ?」
「家族が残っているって、すごく心配だにゃ…奥さんとかがいるのにゃ?」
「陰陽師さんが心配だにゃ…村はどこにあるのにゃ?どんな名前の村にゃ?」
涙目になりながらどんどん慌てて、冷静ではない様子を見せる
「教えてくれてありがとにゃ!放っておけにゃいにゃ~!」
泣きわめきながら走り去る
●
時を暫し遡ろう。ディアボロスたちが村に踏み込む前、情報を集めていた者が居る。
京といっても広いが、関わりの深い場所であれば、途中で話を聞くのも難しくはない。
「陰陽師で都の外に行った人がいるって聞こえたにゃ……どんな名前の人にゃ?」
「三枝の話か?」
黒猫・オミコ(育ての親は猫又・g01797)の質問に男は肩をすくめた。
何しろ妖怪変化の出る世の中である、陰陽師ですら移動するのは珍しい。
だからこそ知る者を見つけるのはそれほど難しくはなかった。
「湖松村の三枝五郎。八本松の三本目、そこの次男っていやあ何処のどいつかってのは分かり易い名乗りだったよな」
冗談めかした他愛ない返答。
だが続く言葉がオミコの眉を曇らせた。
「それなら次郎とか、三本松に掛けるなら三郎でいいじゃねえかと思うんだがよ。うちの郷里もそうなんだが、生まれてすぐに死ぬから、後で付けるんとか言われちゃ世話ねえよなあ」
「そ、それは家族が心配になるのも仕方がないのにゃ」
渡る世間は妖怪変化ばかり……どころか盗賊だって出るだろう。
病気や災害だってあるし、飢饉だってあるかもしれない。
そんな中で残った家族の危機とは……オミコはもらい泣きで泣き出しそうになった。
「家族が残っているって、すごく心配だにゃ……奥さんとかがいるのにゃ?」
「うんにゃ。生きてるのは嫁に行った姉だけだとよ。三枝って『さえぐさ』と読むんだが、同じ読みで『七種』と読むんだ。面倒過ぎて返って覚えちまった」
涙目になりながらどんどん慌て始め、どうみても冷静ではない。
「教えてくれてありがとにゃ! 放っておけにゃいにゃ~!」
「何だいありゃ? でもまあ、猫の手だろうと化してやりてえよな」
泣きわめきながら走り去る童女を眺めながら男は自嘲した。
さて、その猫の手は湖松村の三枝五郎の役に立ったのだろうか?
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
守都・幸児
耳を澄ませて声を聞いて
とにかく急いで駆け付けて
檻を引っ張るのを手伝う
すぐ縄を掴んで【怪力無双】で全力で引っ張ってやる
俺の手は硬化してるから荒縄だろうが痛くねえ
こういうときはこの手が役に立つもんだな
もし檻が湖に沈みそうなら
水ん中に入って直接檻を掴んで持ち上げてもいい
話はあとだ
陰陽師には世話になったからな
あんたの守りてえもんを俺も守る
周りを見て
敵が攻撃してくるなら陰陽師を庇う
あとは他にも同じような檻がねえか確認しとくか
もしあれば他の面々と分担して助けに行く
大丈夫そうなら一般人が避難すんのを手伝う
動けねえ奴は抱えて運ぶ
妖怪どもが何してこようが気にしねえで笑ってやる
そう焦るなよ
あとでたっぷり遊んでやる
天破星・巴
恐怖の感情を収穫するためのまるで牧場、飼い殺し
醜悪極まりない悪逆非道の行い断じて許すわけには行かぬのじゃ
畏れられ敬われるのと絶望を振りまくのは違うのじゃ
畏敬される鬼人としての在り方を見せるのじゃ
月城殿の【飛翔】効果で現場に急行
「陰陽師殿、義によって助太刀致す。力仕事はわらわ達に任せるのじゃ」
月城殿のが結び付けたワイヤーを鬼神変の鬼の怪力無双で持ち上げ陸地に降ろす
「剛力招来、怪力招来、無双の力をわが腕に、『鬼神変』」
危機的状況とはいえ勢いよくやって人質に怪我をさせるわけにはいかないので引き上げ時降ろす時慎重に
破壊された檻から自力で逃げられない者や逃げ遅れそうな者を優先し怪力無双で抱え飛翔で離脱
栖々原・ひなた
トレインが到着次第現場に向けてダッシュ。
仲間が檻を引き上げるのを確認したら、そのまま檻に対して【無二無三に斬る】。
横の一面を剥がすように……いや錠を斬った方が楽かな?
とりあえず檻が開くように一刀両断して、村人さん達が出られるようにするよ。
鉄を斬るのは初めてだけど、これくらいなら多分斬れる!
「どうも~、助けに来ました妖怪狩りです」
で、檻を斬ったらそのまま飛翔しつつ、村人を安全な所まで先導だね。
正直あの下衆女に斬りかかりたいとこだけど……今は人命優先だね。
足の遅そうor余力のなさそうな人は一人くらいなら背負えるかな。
「はい、押さない駆けない喋らない。慌てず確実に逃げようね」
●
「恐怖の感情を収穫するためのまるで牧場、飼い殺し。醜悪極まりない悪逆非道の行い断じて許すわけには行かぬのじゃ」
天破星・巴(反逆鬼・g01709)は周囲に満ちる光の羽を踏みしめるようにして駆け抜ける。
敵は悪逆非道、御仏の慈悲もこれまでよ!
「畏れられ敬われるのと絶望を振りまくのは違うのじゃ。畏敬される鬼人としての在り方を見せるのじゃ」
これより我は悪鬼となりて敵を撃つ!
巴が覚悟を決めると、みな同じように決意を秘めていた。
「な、なんだお前たちは!?」
「話はあとだ!」
急遽、駆けつけてきた守都・幸児(迷子鬼・g03876)は、あえて陰陽師の言葉を無視することにした。
硬化した腕を荒縄に絡め、その剛腕を発揮して共に引っ張り始める。
途中で殴りつけようとする天狗を見かけると、我が身を盾にしようと割り込みすらした。
「お前たちは……一体」
「陰陽師には世話になったからな。あんたの守りてえもんを俺も守る」
幸児は天狗に殴りつけられ、朱に染まった顔でギコチなく笑う。
人を助けたい素朴な気持ちに理由など要らない。
外道を許せぬ怒りに理由など要らないのだ!
「三枝殿、義によって助太刀致す。力仕事はわらわ達に任せるのじゃ」
巴たちは共同で縄やワイヤーを引き始めた。
荒縄や鋼の糸を掴めば肉が傷む。
だが、それがどうしたことかと、ただそれぞれの力を合わせる。
「剛力招来、怪力招来、無双の力をわが腕に、『鬼神変』……ぬうう」
それは剛力か、それとも合力か?
そこに差などないのではないかと思った。
ただ強引には引き寄せず、中に閉じ込められた人々の体調にだけ気を使って……。
呆然とする陰陽師に、ディアボロスたちは笑って協力していく。
「どうも~、助けに来ました妖怪狩りです。今はお互いに出来ることをしましょう」
「あ、ああ……すまない。姉さん達を助けてやってほしい」
栖々原・ひなた(紫電一閃・g02009)の言葉に陰陽師……三枝五郎も頷いた。
疑うも何も、彼が必死で助けようとして救えなかった命を救助している。
これ以上、雄弁な証拠もあるまい。レジスタンスの様な抵抗組織でない以上は、芝居などする必要はないのだ。
「陸に揚り次第に解放しますが……何処か、三枝さんから見て逃げ込める場所はありますか?」
「隠れ家ってほどじゃないけど、網元の小屋があった……まだあるはずだ。嵐の時の避難もそこでやるから頑丈だと思う」
ひなたはその答えに満足して、刀の鯉口に指をかけた。
そして引き上げられていく檻を見て、木と金属を組まれた部分に注目。
「鉄を斬るのは初めてだけど、これくらいなら多分斬れる! ……研ぎ澄ませ、私!」
ひなたは総金属製の檻でなかったことで迷いを捨てた。
ひとまず汲み上げている部分を切断し、ダメなら錘でも斬ろうと斬る事に専念する。
一意専心というが、ただ斬る事のみに集中。
極限の集中力で檻をたたっ斬る事に成功したのである。
『なんだい! せっかくの演目を! ツマラナイことしてくれるねえ!』
意外な結末に憤る声。
妖怪たちを率いる女は手下どもを操るのだが、どうやら他の仲間が割って入ったようだ。
「そう焦るなよ。あとでたっぷり遊んでやる」
「はい、押さない駆けない喋らない。慌てず確実に逃げようね。こっちだよ」
力なく腰が抜けた者たちを幸児は担ぎ、ひなたは抱きかかえて教えられた避難場所へと向かう事にしたのである。
「正直あの下衆女に斬り捨ててやりたいとこだけど……今は人命優先しよっ」
この場で戦うのは容易い。
しかし本気になった妖怪たちが人質にしたり、殺すことを優先すると守り切れない可能性がある。
ひなたたちはそれゆえに、戦よりも避難を優先したのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV2が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
神和・煌
※アドリブ等歓迎
何と手酷い仕打ちを!
陰陽師さんと人々を助ける為に、わたくしも力を尽くさないとね。
陰陽師さんとの深い接触や救出活動は他の方々にお任せして、わたくしは簡単に声を掛けたらすぐ、邪魔をしようと近寄ってくる敵を足止めするわ。
「其処な陰陽師さん、わたくしたちも助太刀しますわ。神和煌と申しますの。こう見えて陰陽道を嗜んでますのよ。お力添えしますわ。」
敵の攻撃は得手の舞を応用し、蹴り等で反撃。尚も生じる隙はクダギツネの紅(くれない)に噛みつきや体当たりで補ってもらうわ。
紅に敵3体の気を引いて貰い、その間に敵勢を囲む様に結界を展開。支度が整い次第、即パラドクス発動。
「救助の邪魔はさせなくてよ?」
緋影・夕姫
他の方々が救助に向かっているみたいだから、私は敵の足止めを試みるわ。
救助の邪魔をさせない。
その前に、陰陽師さんの周りの鴉が邪魔ね。
「少し散って...。『火華劇-弐ノ型-炎天』」
陰陽師の方への攻撃を一時的に止めようと試みる。
もし、攻撃を止めることができたなら、陰陽師さんに一言声をかける。
「陰陽師さん。助けに来た。檻の中の人たちは、私達に任せて...。」
相手は飛んでいるから、呪い炎で牽制して、救助の方に近づけないようにしたいわ。
「あなた達に、救助の邪魔はさせない...。」
●
「何と手酷い仕打ちを!」
神和・煌(月光の如き微笑みを持つ巫女・g01857)たちは救出班の突入と共に敵陣に割って入っていた。
さもなければ悠長に救助など出来まい。
「救助の邪魔は……させない」
緋影・夕姫(蒼炎の妖刀を担いし者・g00571)は陰陽師への視線を遮るように刀を構える。
見れば煌は降下している天狗に対し、舞を用いた体術で迎撃していた。
「でも陰陽師さんの周りの鴉が邪魔ね」
彼女たちは倒す事よりも攪乱重視であり、味方の援護と敵への牽制に主眼をおいている。
夕姫は妖刀の腹に指を滑らせると、印を切ってその力を部分的に開放した。
「少し散って……。『火華劇-弐ノ型-炎天』あなた達の害意が焼け落ちるまで」
妖刀たる黒百合を振るい、灼熱の炎で壁を創り上げる。
炎は飛び抜けようとした天狗を火達磨へと変えた。
「救助の邪魔はさせなくてよ? ちはやぶる神代も聞かず竜田川……」
煌はその様子を見てクスリと笑い傍らのクダギツネの紅に視線を送る。
そして色彩をイメージさせる歌を詠んでいく。
「から紅に観ず括るとは! まかり通る者はみな火炙りと洒落こみましょう……」
煌は舞う様に手下の妖怪をいなしながら、紅に牽制してもらいつつ結界を完成させた。
そして火の玉の如き式神を送り込んで、敵陣の分断に協力するのであった。
これぞ通る者は焼き尽くし、見ることも許さぬ熱波の結界である。
「其処な陰陽師さん、わたくしたちも助太刀しますわ。神和煌と申しますの。こう見えて陰陽道を嗜んでますのよ。お力添えしますわ」
「三枝さんだっけ? 助けに来た。檻の中の人たちは、私達に任せて……」
煌と夕姫は少しずつ移動して陰陽師……三枝五郎の傍に立つ。
先ほどから天狗にかなり殴られていたはずだ。
必要ならば手を貸そうとしたのである。
「すまない。倒すだけならまだしも、姉さんたちは僕だけじゃなんともならないから……助かりました」
三枝五郎も意固地になることはなく、素直に頭を下げて了承した。
『いい所なのにさ! じゃ……じゃ、邪魔をしやがって!!』
女は激高しながら体の一部が弾け、あるいは泡の様に膨れ始めた。
蛇の様な姿は、彼女の式神かそれとも本性か?
「本性……を現した? でも、あなた達に、救助の邪魔はさせない……」
「ええ。三枝さんを……いえ人々を助ける為に、わたくしも力を尽くしましょう」
二人は炎を背負い、その眼に火の様な意思を宿して恐るべき妖怪を睨みつけるのであった。
戦場はまだまだ混沌としている。
だが闘いの火蓋は、文字通り切って落とされようとしていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
蓮水・イチカ
都の人たちは外へ出たがらない様子。私達が立たねばかの陰陽師の御方を救うことは難しいでしょう。けれども、きっと何人かはかの御方を心配していらっしゃるはず。人の絆、私はそれに賭けます。
まずは陰陽師の方へ接触しましょう。『色褪せた単(ひとえ)』を着用してそれらしい恰好になり、【プラチナチケット】で陰陽師の関係者であると思い込ませます。
三枝様の知り合いを探し、最近都の外を騒がせている妖怪、特に三枝様の故郷に現れた妖怪たちについて何か知っていることはないか問いかけます。聞き取った内容から【伝承知識】をもとに妖怪たちの特徴へ目星をつけ、妖怪たちへの攻撃を【ダメージアップ】させます。
※絡みアドリブ歓迎
●
「立ち向かいたくない気持ちは判ります。ですが……」
蓮水・イチカ(あえかな激情・g03802)は町へ情報を集めに向かっていた。
都人たちは外へ出たがらず、ディアボロスが立たねばかの陰陽師の御方を救うことは難しいだろうと奮起したのだ。
「なにがしかの事は出来る。それは無駄ではないと思うのです。そしてそう考える者は少なくはないと信じております」
それと同時に、戦う勇気はなくとも心砕く人はいるのではないか?
戦えないからこそ、別の事で何かを為したいと思う者が居るのではないかと賭けたのだった。
「何かが出来る……か」
「はい。強大な相手に戦えとは申しませぬ。代わりに知識なりともご存じではありませぬか? 都の郊外を賑やかす輩、耳にしておりませぬでしょうか?」
イチカは今日の町に相応しく、単衣の衣を仕立てた。
目立ち過ぎず色褪せた頃も程度ならば、入手手段を聞かねば費用次第で用立ててくれる者が居ないわけでは無い。
そういった輩が要求するのは銭ばかりではないので、『身内』だと思わせれば何とでもなるのだ。
そして身内だと思わせるやり方はここでも通用する。
陰陽師であったり耳聡い随身であったり、相手を問わねば知識人というのは割りと居る者である。
「これは独り言なのだがな……またお主の言う妖怪変化そのものという保証はない。それで良いか?」
「はい! 決して入手を洩らしはしませぬし、功績の元となった時は逆にその事を確しましょう」
こう言っては何だが、手を出しはしないが都の洛中に侵入する可能性は零ではない。
ゆえに情報収集自体は行われている筈であるし、業務でなくとも個人的に気にしている者はいるだろう。
あくまで偶然聞いた、名指しして聞いたわけでも教えたわけでもない。
そんな他愛ない前提でイチカは相手の情報を検証することになった。
「それほどに周到な相手。隠れ身に絡め手こそが常道であろう。朝であろうと昼であろうと近くにいる二名・三名で互いに守り合い、後ろを取られぬようにせよ。あるいは皆の後ろや頭上を見張る者が居ても良い。その上で……」
「奇襲を二重三重に防いだ上で決戦をと言う事ですね? 承知しました」
隠れ、虚を突き、騙くらかす。
判って居れば恐ろしくはないと思うが、正面に立っても幻惑しかねないそうだ。
だからこそ単独で挑まず、協力し合えとその人物は告げたのであった。
そしてイチカは思うのだ。
手を取り合う戦こそディアボロスの本領ではないかと。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
尭貞・居士
アドリブ・協力歓迎
おおう、一大事でございまする!
拙僧と敵方の天狗とで得物(錫杖)がかぶっておるのです!!
……いや面目ない。ちと場を和まそうと。
お初にお目にかかります。
拙僧は旅の僧、名を尭貞と申しまする。
そこな陰陽師のお方。故郷を守るために都を飛び出していったと聞き及びました。
私も微力ながらお力添えを出来ればと。
陰陽師殿には村人たちが逃げる道中を護衛していただきたく。
ついていくのが我々復習者だけでは民たちもかえって警戒してしまわれるでしょうが、見知った顔の三枝殿がついていてくだされば、彼らの心の支えとなりましょう。
後ろは我らに任されよ。悪鬼の粉砕は得意分野ですゆえ。
●
「おおう、一大事でございまする!」
尭貞・居士(紅山尭貞居士・g01712)は走り込みながら編み笠を軽く上げる。
そして錫杖をシャンと鳴らし、もっともらしく八方睨みで周囲を見渡した。
「拙僧と敵方の天狗とで得物の錫杖が被っておるのです!!」
あ、……いや面目ない。
ちと場を和まそうと。
それとも及びでない? ネタもお呼びで無い? これは失礼!
『何モンだい! また邪魔者か!』
「ははは……。お初にお目にかかります。拙僧は旅の僧、名を尭貞と申しまする」
尭貞は人を喰った笑顔でウインク一つ。
無数の天狗を引き連れた妖怪変化の女と睨み合う。
戦うだけならば何時でもできる! そんな風情を残したまま陰陽師……三枝五郎に視線を流した。
「そこな陰陽師のお方。故郷を守るために都を飛び出していったと聞き及びました。私も微力ながらお力添えを出来ればと」
そう言って尭貞は胸を張ったまま避難していく村人たちの方へ片手を伸ばす。
「陰陽師殿には村人たちが逃げる道中を護衛していただきたく。ついていくのが我々だけでは民たちも返って警戒してしまわれるでしょうが、見知った顔の三枝殿がついていてくだされば、彼らの心の支えとなりましょう」
「あ、ああ……」
守りたい者を守る、それが一番でしょうと尭貞は告げたのだ。
「後ろは我らに任されよ。悪鬼の粉砕は得意分野ですゆえ」
そう言って敵に視線を戻し、シャンと錫杖をもう一度打ち鳴らした。
『やらせると思うかい?』
「はっはっは。お疑いならばこの尭貞めをお試しあれ、手間は取らせませぬゆえ」
尭貞がゆっくりと錫杖を上げると、足元にあったはずの岩がグズグズに砕け散っていた。
何気ない仕草にハッタリとパワーの両方を込めていた。
言葉で止まれば良し、無理ならば力づくで物を言わせてみようと不敵に笑った。
成功🔵🔵🔴
効果1【隔離眼】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
神和・煌
※アドリブ等歓迎
敵たちに愚弄され続けて心身ともに疲労困憊でしょうから、五郎さんと少しお話を。
この後、妖怪どもを討伐するに当たって、得意技等を情報交換しておきたいわ。
「さて……この様子なら、あなたの姉上も無事に救出されたようよ。妖怪どもにあれこれやられてお疲れでしょう?わたくしも、姿こそあなたとは違えども、陰陽道の心得がありますわ。よければこの先、共闘しませんこと?わたくし、煌は式神を扱うのが得意よ。あなたは?」
温和な表情と声とで五郎さんに語りかけるわ。敵に聞かれぬ様、場所や声量には注意して。
その間、紅には辺りを警戒してもらうわ。
敵襲があれば即座に五郎さんをディフェンス、パラドクスで反撃するわ。
天破星・巴
※アドリブ等歓迎
人質の避難を飛翔で急いで終わらせ舞い戻り
鬼神変で敵を牽制しつつ陰陽師を激励
三枝殿、自らの命を顧みず人を助けようとするその心意気あっぱれじゃ
じゃが、同時に自らも助けたい者も助からない無意味な行動になるところじゃった。
嘆くでない、三枝殿が助けようとした意志が、稼いだ時間がわらわ達を動かし駆けつけるのを間に合わせたのじゃ。
一人では成せぬことも力を合わせれば成せる
三枝殿の起こした小波が大波を引き起こす源となったのじゃ
三枝殿の様に義に駆られ都外の妖怪に立ち向かう個人は居れど、組織だって討伐に向かう者たちはいないと聞くのじゃ
陰陽師の組織の頭目の名も知らぬ誰それはなぜ動かんのかえ?
●
「さて……この様子なら、あなたの姉上も無事に救け出せると思うわ」
神和・煌(月光の如き微笑みを持つ巫女・g01857)は炎の結界を張ったままジリジリと後退していった。
陰陽師……三枝五郎や村人たちを仲間と共に守りながら、少しずつ安全地帯を目指している。
だが敵は空飛ぶ天狗もおり、簡単にはいかない。
迂闊に下がり続ければ、先に避難した人たちも危うかった。
「避難してもらう村人はともかく何処かで食い止めなければ駄目ね」
改めてそう確認した上で、切り出した。
自分たちだけで戦う事も出来るが、せっかく現地の陰陽師が奮起したのだ。
その勇気の火を再び灯さねばなるまい。
「妖怪どもにあれこれやられてお疲れでしょう? わたくしも、姿こそあなたとは違えども、陰陽道の心得がありますわ。よければこの先、共闘しませんこと? わたくし、煌は式神を扱うのが得意よ。あなたは?」
「……似たようなものです」
煌の言葉にどこか五郎は意気消沈していた。
自信なさそげに、妖怪たちと煌を交互に眺める。
そして『貴女には及びませんが……』と自嘲した時、降下して来る陰があった。
「先行した一部は避難させたぞ。して……三枝殿、自らの命を顧みず人を助けようとするその心意気あっぱれじゃ。じゃが、同時に自らも助けたい者も助からない無意味な行動になるところじゃった。ソレ自体は確かじゃ」
「ええ……」
天破星・巴(反逆鬼・g01709)は一度、五郎の弱気を肯定した。
その上で反転!
ニカリと笑ってその背中をどつく。
「嘆くでない、三枝殿が助けようとした意志が、稼いだ時間がわらわ達を動かし駆けつけるのを間に合わせたのじゃ」
巴はそういうので良いのだ。とあえて突き放した上で励ますことにした。
足りない力は足りないと肯定する。
だが代わりに大切なモノを得たのではないかと言うのだ。
「一人では成せぬことも力を合わせれば成せる。三枝殿の起こした小波が大波を引き起こす源となったのじゃ」
「それは、わたくし達も同じよ。現に、この子に牽制をお願いしてるしね」
巴の言葉に頷いて、煌は傍らで天狗と戦うクダギツネの紅を労わった。
敵を倒し、あるいは牽制してディアボロスもまた協力し合ってここにいるのだと告げた。
「しかし……三枝殿の様に義に駆られ都外の妖怪に立ち向かう個人は居れど、組織だって討伐に向かう者たちはいないと聞くのじゃ。陰陽師の組織の頭目の名も知らぬ誰それはなぜ動かんのかえ?」
「……」
しかし続く巴の言葉に返事はない。
五郎がショックを受けているだけなのか、それとも上層部を説得しようと思ったのか。
この時点では判らない。
だが、呪符を手に式神を呼び出し天狗と戦う彼の眼には光が戻っていた。
その瞳はもしかしたら……未来を見ているのかもしれない。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【狐変身】LV1が発生!
【怪力無双】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV4になった!
栖々原・ひなた
「さーて、村人さん達も無事送り届けたし、これで気兼ねなく戦えるね」
飛翔も使いつつ全速力で戦場に直行。
神和さんと緋影さんが食い止めていた天狗に向けて、横合いから突撃するよ。
で、敵のただ中に飛び込んだらそのまま【縦横無尽に斬る】。
動き回って敵を攪乱しつつ、天狗どもをまとめて滅多斬りにするよ。
飛翔で飛べるしエアライドで緊急回避もできるし、
動きたい放題の斬りたい放題でやりたい放題だね。
「さぁ行くよ天狗ども!私はあんた達みたいな外道が、死ぬ程嫌いなんだ!」
ついでに陰陽師さんが参戦するようなら、天狗の気を引いて攻撃の隙を作りたいとこだけど……
ま、そこは説得してる仲間の方針と結果次第かな。
守都・幸児
よお、天狗ども待たせたな
さっき顔面殴ってくれた礼だ
受け取れよ
【飛翔】で天狗どもに接近して
【攻性式神結界】で動きを封じて攻撃する
飛び回られると厄介だからな
俺は正規の陰陽師じゃねえから
この結界も見様見真似だがよ
てめえらに陰陽師の技をくらわしてやりてえんだ
ついでに
結界で捕まえた天狗どもを
結界ごと力ずくで地面に引き摺り下ろしてやる
【怪力無双】が使えるかな
ああ、これは陰陽師のやり方じゃねえ
俺のやり方だ
攻撃されても構わねえ
だが、さっきと違って今は両手が空いてんだ
反撃ってやつを遠慮なくさせてもらうからな
陰陽師が攻撃に参加すんなら
【攻性式神結界】で敵の動きを止めるし
反撃は俺が受けてやる
だから遠慮なくやっちまえ
●
「さーて、村人さん達も無事送り届けたし、これで気兼ねなく戦えるね」
栖々原・ひなた(紫電一閃・g02009)は全力で戦場へ駆けつけていた。
空飛ぶ天狗に対し、こちらも迎え討つぞと飛翔する。
仲間が振りまいた光の羽を踏んで、軽やかに天を掛けて抜刀した。
「一つ! 二つ!! 三つ!!! ……これはオマケよ!」
ひなたは敵中に飛び込みながら、当たるを幸いに斬り割いていった。
それで倒せるかとか、反撃で殴られたりは関係ない。
陣形を乱し足並みを乱し縦横無尽、いいや上下も含めてあらゆる方向を斬り割いていった。
「ちゃんと着いてきてる?」
「おう! 俺も奴さんも問題ねえぜ! 何だったら一緒にぶちのめしてやらあ!」
ひなたが敵の錫杖を受け止めながら声を掛けると、守都・幸児(迷子鬼・g03876)は豪快に笑って息を吸い込んだ。
話だけ聞いていると、敵味方を区別しないかのような物言いだが気にしてはいけない。
彼の頭脳は非常にシンプルに物事を弁えていた。
味方は守る、敵は叩き潰す。
余計な心配するよりも、力任せに叩き潰してやれば良いと思うのだ。
「よお、天狗ども待たせたな。さっき顔面殴ってくれた礼だ。受け取れよ」
幸児は味方を巻き込まないように、敵の周囲に結界を張って式神を送り込んだ。
もし逃れようとした奴が居たら、気にせずに一緒に放り込んでいる。
「悪ィな! この結界も見様見真似だがよ、てめえらに陰陽師の技をくらわしてやりてえんだ」
幸児は敵の攻撃……黒い羽根を喰らいつつも、抱き着くようにして結界に引きずり込んでいく。
あるいは地面に引き下ろしその距離を強引に縮めた。
「ああ、これは陰陽師のやり方じゃねえ俺のやり方だ。だけどよ……さっきと違って今は両手が空いてんだ。遠慮なんかしねえぞ!」
戦場を所せましと暴れまわる大車輪の活躍だ。
肉が割け、血潮が溢れても気にはしない。
「見ての通りだ! 反撃は俺が受けてやる。だから遠慮なくやっちまえ!!」
地上に声を掛ければ時折に式神が登って来る。
幸児は遠慮なく、その式神に向けて組み付いていた天狗を投げつけるのであった。
「まったく乱暴なんだから……。さぁ行くよ天狗ども! 私はあんた達みたいな外道が、死ぬ程嫌いなんだ!」
ひなたはクスリと笑った後、口元の血を拭って気を取り直した。
無造作に敵中を切り開いていくその姿は、まるで未来を切り拓くかのようであったという。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【エアライド】LV1が発生!
【ハウスキーパー】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV5になった!
天破星・巴
※アドリブ等歓迎
人質は助けた、今後につながる希望の灯(陰陽師のやる気)も燈せた
ならばあとは外道を退治するだけじゃ
これまでに溜まった残留効果1【飛翔】効果2 各種能力アップの恩恵を受け天狗と空中戦
他の鬼の術を絵巻物を用いることで使うパラドクス『蜃鬼楼』を用いて幻と実体を入れ替え相手を惑わしながら攻撃と回避を行う
湖が近くにあることと【熱波の支配者】でさらに蜃気楼が起きやすい条件が整っておる
神和殿の作戦の陰陽師に攻撃をさせる時には蜃気楼で天狗の視界を錯覚させる
「かっかっか、鬼術『蜃鬼楼』現は幻に、幻は現に。
惚けていてよいのかえ?おぬしが攻撃したのは幻じゃが、
では本物はどこにいると思うかえ?」
神和・煌
※アドリブ等歓迎
わたくしも天狗へ対峙するわ。折角、三枝さんが闘志を取り戻してくれたのだもの。彼の一撃を支援したいわね。
天狗が飛ぶなら【飛翔】を利用して追随、紅に時間稼ぎしてもらいながら【能力値アップ】でパラドクス発動。
「水は穏やかにも恐ろしくもなれるの。……知ってたから、人々を陥れて嗤ってたのよね?」
クスリと笑って、結界を展開。妖狐の妖力で霊符を「オーラ操作」し宙に留め、天狗たちの全身を囲むように。
そして結界内へ濁流を激しく注ぎ込むわ。
地上の三枝さんが一撃喰らわせたい様子を見せたら急遽【狐変身】。わたくしの背を足場に跳んで、天狗へ容赦ない一撃を入れるよう、激励するわ。
「さぁ跳んで!今ですわ!」
緋影・夕姫
人質の方々も助かって良かったわ。
他の方々のおかげで鴉の数も減ってきたわね。
残っていると厄介なのは変わりはない。
だから、残りを片づけるわ。
残留効果【飛翔】、【エアライド】を利用して、「黒虚天狗」に肉薄し、『火華劇-壱ノ型-陽炎』で敵を惑わし、注意をこちらに引けないか試みるわ。
注意を引けている分だけ、敵に隙ができるはず。他の方々、陰陽師さんの攻撃に連携して攻撃を試みるわ。
●
「人質の方々も助かって良かったわ。他の方々のおかげで鴉の数も減ってきたわね」
緋影・夕姫(蒼炎の妖刀を担いし者・g00571)はそう言って視線を巡らせた。
先行して突入した仲間が天狗たちを蹴散らし始め、少しずつだが数が減っている。
「でも残っていると厄介なのは変わりはないわ。だから、お掃除しちゃいましょ」
夕姫はそう言って抜刀、一足先に天へと駆け上っていく。
妖刀に宿る力を引き出して、己の姿を霞掛からせていった。
ある時はそのまま、ある時は幻影と入れ替わり、敵陣を翻弄しながら引き付けていったのである。
「確かにの。今後につながる希望の灯も燈せた。ならばあとは外道を退治するだけじゃ」
「そうね。でも……」
天破星・巴(反逆鬼・g01709)の言葉に仲間の一人が意地悪な笑みを浮かべた。
「折角、三枝さんが闘志を取り戻してくれたのだもの。彼の一撃を支援したいわね」
「何? いや、そうじゃの。その方がよほど面白い」
神和・煌(月光の如き微笑みを持つ巫女・g01857)がそう提案すると、返って来たのはニヤリと笑って呵々大笑。
釣られて煌も笑い始める。
「では精々派手に行くかの!」
巴は懐から巻物を取り出すと、封じている紐を歯で挟みこみ首を引きながら豪快に開く。
最初は両手で押さえていたが、途中でもどかしそうに片手でぶん回し始めた。
「かっかっか、鬼術『蜃鬼楼』現は幻に、幻は現に。出でやモノども出陣の時は今なるぞ!」
振り回す巻物より零れ落ちるは異形異界の輩共。
御仏の名において、此処に鎮めた百鬼夜行が陣を敷く!
鬼たちの神輿に担がれて、巴もまた空へと駆け上っていった。
「来た? まだまだ居るから遠慮しないで」
「うむ。真夏の夢は今宵で終わりぬ! さあさ幕引きぞ! モノども盛大に舞い踊れ!」
出迎えた夕姫の言葉に巴は頷き、空に無数の鬼を呼び出したかに見えて……。
その正体は湖よりハマグリの精を呼び出したのだ。
ソレは幻を司る幽鬼の類であり、鬼であると同時に龍神の眷属でもある。
『ギャース!』
「惚けていてよいのかえ? おぬしが攻撃したのは幻じゃが、では本物はどこにいると思うかえ?」
召喚する巴自身が動いていないと見た天狗たちは、前から後ろから貫こうとした。
だが幻影に置き換えていた巴は既にそこに居らず、腕や足より流れる血を触媒に、仲間たちの操る炎の結界を変性させていったのである。
『ギャーギャー!?』
では他の敵を倒そうと、天狗たちが探し始めるのだがそこには術者たちの姿が居なかった。
炎を操る煌は湖の上空で舞い踊る様に術を書き換えていたのだ。
「ここよ! 水は穏やかにも恐ろしくもなれるの。……知ってたから、人々を陥れて嗤ってたのよね?」
今一度、先ほどの言葉を思い出して欲しい。
ハマグリの精は、竜の眷属でもあるという事を!
「穏やかな清き流れも、時には激しき絶望となるのよ……ふふ」
煌がクスリと笑うと、ハマグリの精は青龍と化して天に昇り始めた。
その身を激流で作り上げ、結界の中を狭しと暴れ回っているではないか。
「さぁ跳んで! 今ですわ! わたくしの背でよろしければ……」
「不要! 貴女の背ではなく、術の背をこそ借りましょう! 天津風、雲の通い路、吹き閉じよ!」
煌が狐に変化して支援しようかと思ったら、三枝五郎はその手を取って式神を変化させた。
彼女の背を踏むにはあたらない、その場に居て欲しいと告げて、烈風と変化させた式神を天へと放ったのだ。
そこへ誰かが担いだ天狗を投げつけて、見事に討ち取ったという。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV4になった!
月城・木綿紀
「なにあれ……」
不気味さを感じながらもパラドクスによって戦場を動き回る。
目隠し越しではあるけれど敵を瞳に収めて敵の動き癖を見抜いてそこから生じる隙を見つけてそこを見逃さず攻撃する。
その隙を見つけ易くするためにトラップ生成で粘着系の罠を仕掛け大量に仕掛けていく
栖々原・ひなた
さ~て、人質も解放したし天狗も片づけたし……ようやくあの下衆女をぶった切れる!
人の不幸を笑うタイプの女ってさ、なんかこう生理的にムリなんだよね。
だから斬る。問答無用だよ。
敵の攻撃は神速反応も利用してかわしつつ、
飛翔して敵の隙を突きやすい位置を取り、
エアライドによる鋭角軌道も織り交ぜて懐に潜り込んで【無二無三に斬る】。
飛び込めるなら多少のダメージは厭わない。
とにかく有効打を当てる事だけを考えるよ。
本体を斬り捨てられればそれがベストだけど……
蛇をぶった切って仲間が攻める隙を作る方向でもいいかな。
まぁ、状況次第で有効そうなところを斬ろう。
黒猫・オミコ
陰陽師殿が九字護身法を一緒に切ってくれていたら、勇気全開で、そうでにゃくても勇気を振り絞って行動
陰陽師殿が白蛇姫に決め台詞を放ちに言ったらそれに便乗して一緒に
そうでにゃかったら自分1人だけで陰陽師殿の決め台詞の真似
「黒猫・オミコ、猫又しゃべりの一匹狐と言えば、何処のどいつにゃー!」
飛翔、エアライドを活用し、空中を飛び回り、白蛇姫の隙を伺いにゃがら攻撃
もし、陰陽師殿が戦意を滾らせていたら、怪力無双で抱えにゃがら一緒に飛び回り、陰陽師殿に攻撃してもらう
その際は陰陽師殿の安全第一、陰陽師殿への攻撃は全てディフェンスを試み、陰陽師殿の攻撃の後は一旦全力で距離を取り、安全確保
仲間との絡み、アドリブ大歓迎
尭貞・居士
アドリブ・協力歓迎
うむ、お試しあれと申してしまいましたからな。
拙僧の言葉に二言はありませぬ。気張って参りましょう。
幸いにして、他の皆様方に残していただいた【神速反応】の残留効果が満ちておりまする。
ここは錫杖に仕込まれた刀を抜き、黒馬や白蛇の攻撃に合わせ、切り返す形で【斬妖閃】で斬りつけましょう。
【命中アップ】【反撃アップ】の力もこの戦法に適していることでしょう。
白蛇姫の隙をつけるならばそれで良し。
他の方々を彼奴の攻撃から守ることができるならばそれもまた良し。
黒馬、白蛇、なんのその。一切合切、ことごとく切り伏せてくれましょうぞ。
●
「さ~て、人質も解放したし天狗も片づけたし……ようやくあの下衆女をぶった切れる!」
栖々原・ひなた(紫電一閃・g02009)は刀の柄を逆手に握り、軽く刃を抜いてから仕舞った。
シャキンと立てる音は彼女の怒りを示すかのようだ。
「人の不幸を笑うタイプの女ってさ、なんかこう生理的にムリなんだよね」
抜刀せずに軽く抜き、即座に仕舞う仕草は落ち着く為のコンセントレーション。
怒りは使用しても、流されないのがディアボロスとしての流儀だ。
「でもさ、なにあれ……」
不気味そうに月城・木綿紀(月城家三女のメイドトラッパー・g00281)が指さすと、そこには正体を表し始める敵の首魁が居た。
黒い馬に乗って空を飛び、雲から異様な白い蛇が姿を出している。
妖怪変化の中には相手を舐めて温存する奴も居るが、こいつは序盤から飛ばし気味の様だ。
「蛇だにゃー、怖いかもだにゃー。怖くないと良いにゃ……」
黒猫・オミコ(育ての親は猫又・g01797)は陰陽師……三枝五郎とお話に来て居たのだが……。
気が付いたら敵が恐ろし気な本性を、シャーシャーと発揮していた。
思わず二度見して、尻尾を丸めたくなるのも仕方あるまい。
「大丈夫。湖松村の三枝五郎。八本松の三本目、そこの次男っていやあ何処のどいつかっていやあ……ここいらじゃあ有名だったんだ」
「ご、ゴロー殿……うにゅにゅ」
水干の裾を掴む童女に、三枝五郎とても男を見せねばならぬ。
彼自身が心細かろうに、ディアボロスならぬその身が立ち上がるのを見て、ミコは思ったのだ。
ここで引いたら女が廃る、ついでに育ててくれたニャンコも廃る。
邪知暴虐を何とかせねばならぬと尻尾を立てた。
「黒猫・オミコ、猫又しゃべりの一匹狐と言えば、何処のどいつにゃー!」
「そーそー。その意気その意気。敵だから斬る、気にいらないから斬る。問答無用だよ」
ミコがやる気を取り戻したのを見て、ひなたは笑顔で空を駆け始めた。
時折に現われる白蛇の攻撃を避けながら、敵へと迫っていく。
そして一人が動き始めると、釣られて他のメンバーも行動を開始。
「うむ、お試しあれと申してしまいましたからな。拙僧の言葉に二言はありませぬ。気張って参りましょう」
尭貞・居士(紅山尭貞居士・g01712)は目を閉じてウンウンと頷いていた。
何をして居るかと言うと、戦場に満ちる気配を読んだのだ。
クワっと片目を拓いたかと思うと、ソレを踏み台にして自身も空へと飛びあがりつつ、相手の動きを把握。
雲間から現れる白蛇の動きに対処し始めた。
「うーん。みんなが行くんじゃ一人だけ此処に居てもしょうがないよね。ここで返るのもシャクだし……」
こうなれば木綿紀にとっても是非も無し。
空を飛びながら、仲間を攻撃する敵の攻撃パターンを読むとその出現タイミングで攻撃を仕掛け始めた。
「世界は布、私は糸、魔の針に従い私で彩る」
木綿紀は雲間に見え隠れする敵を、実際の目ではなく心の眼で見ていた。
あれほどまでに奇妙な動きをしてこちらを攪乱するならば、パターンがあろうと思ったのだ。
そして自身は雲間ではなく空間の隙間に入り込み、攪乱には翻弄を持って当たったのだ。
その時に空間と空間を、パラドスクスによる見えない糸で縛るのも忘れない。
『ちょろちょろとうっとおしい!』
「うっとしいのはあんただよ! どんなに多くても長くても本体は一つ! ……研ぎ澄ませ!!」
長い尻尾が鞭のように空間全体を乱打する。
ひなたは身を縮めて最小限のダメージで済ませ、蛇そのものへと斬りつけた。
目の前の部分を切ったら次の部分、その次! その次!! と白蛇の部分を切り落として仲間の援護をしようと攻撃していったのだ。
「ホウ……そう来ますか。では同じことを、拙僧は守る為にこそ行いましょう。ただの真似では節操がござらぬゆえ!」
尭貞は錫杖を滑らせて、仕込み方を抜くと現れた尻尾を切り裂いていった。
ここで斬り、あそこで斬るというのは彼女と同じ。
しかして、その動きは内側から外を向いている。
仲間の行動を援護し、その移動スペースを確保すべく一定範囲に絞って攻撃し続ける。
その様子を眺めて、地上でも動きがあった。
『じゃかましいんだよ! この小娘共が!』
「あ、こっちにも来たに……ようじゃの! やらせる訳にはいかんのじゃ!!」
ミコも気合を入れ直し、ゴローさんと一緒に臨兵闘者!
開陣列……と来て『前、行』なのか『在、前』なのかでちょっとだけ悩んだ。
しかしオーソドックスで良かったと、一緒になって陣を刻む。
そして手招き、光で作った輪っかを飛ばして呪詛の歌を迎撃していった。
「ツワモノ共がここに集いて陣を敷く。皆うち揃いて闘う為に列をなす!!」
五郎もまた攻撃の為よりも、地上で戦う者たちの為に術による守りを行っていた。
彼個人の力はディアボロスに比べて小さく、余裕のある仲間と違って今の膝を着きそうだ。
「敵は強くて当たり前。だがしかし、ご安心めされい。我らはいずれも意気軒昂にて」
だが弱き者の為にと戦う者が居ることで、自分たちの行動は間違っていなかったと改めて決意を新たにできる。
尭貞は五郎を守りながら、その心を守るべく仲間たちの勇姿を示した。
戦いはまだ始まったばかりだ。
しかし、ディアボロスに勇気の火が燃え続ける限り、決して負けたりなどはしない!
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【一刀両断】がLV3になった!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【ガードアップ】がLV3になった!
天破星・巴
※アドリブ等歓迎
【隔離眼】を用いて村人が閉じ込められていた檻を隔離
移動しながら戦う中で白蛇姫が檻があったところに来た時に【隔離眼】を解除
白蛇姫が状況を理解できていない隙をつき渾身の鬼神変でぶん殴る
「かっかっか、うぬが村人を苦しめるのに使った檻に苦渋を味わされた気分はどうかえ?」
人質を救出するときに使用した鬼の剛力を元凶を打ち倒すため今一度揮う
揮う一撃は己のみの剛力に有らず、共に戦った仲間たちの残留効果が合力された一撃。それは敵に告げる必要も理解して貰う必要も無いただ復讐者たちが共有していればいいことなのじゃ
三枝との別れ
「今一度問うのじゃ、今回は寸前で間に合ったが都の陰陽寮は何をしているのじゃ」
神和・煌
※アドリブ等歓迎
……さて、年貢の納め時よ。いい加減になさいな、白蛇姫。
【光学迷彩】を用いて草葉の陰等に隠れながら、密かに白蛇姫の背後へ。
クダギツネの紅には敢えて敵の前へ出てもらい敵の気を引いていてもらうわ。
敵が油断したらパラドクスを発動。
舞い終えたら【光学迷彩】を解き、極限まで高めた妖力を込めた尾で刺突!
「不意打ち」を狙うの。
わたくしへの物理的な攻撃は【飛翔】や「ダンス」(舞)にて回避。
回避しきれぬなら「高速詠唱」で「結界術」を展開、防御するわ。
三枝さんへの攻撃はわたくしと紅とでディフェンスしましょう。
希望の灯を消させはしなくてよ。
執念の歌を使ってきたら紅に首元や口へ噛みつかせ、妨害させるわ。
守都・幸児
はは、なんか体が軽いな
(鬼の腕の硬化が頬や胴まで広がりかけているが、無自覚)
さてと、じゃあ俺は馬と力比べといくか
黒馬の蹄をくらったら
そのまま足を捕まえて
【怪力無双】で馬の動きを止めてやる
逃げ回られたら厄介だからな
もちろん反撃もさせてもらうぞ
【悪鬼粉砕撃】で殴りつけて
本体ごと地面に引きずり降ろしてやる
ほら、降りてこいよ
配下にばっか戦わせてねえで
自分で戦ってみたらどうだ?
って挑発してやる
逃げるなら【飛翔】と【エアライド】で追いかける
敵の動きが止まったら
仲間と、いるなら陰陽師にも
敵の本体を攻撃してもらう
その間俺は馬の動きを抑えといて
陰陽師に敵の反撃が行きそうなら庇う
よくやったな
あんたは立派な陰陽師だ
●
「……さて、年貢の納め時よ。いい加減になさいな、白蛇姫」
『ハン? 何の事だいお嬢ちゃん!』
神和・煌(月光の如き微笑みを持つ巫女・g01857)の言葉に往生悪く敵……白蛇姫は笑う。
その顔は市女笠によって見えないが、口元が割けてニタリと笑っているのではないかと思い起こさせた。
「ではこういうのはどうかしら?」
『そんなんで判らなくなるとでも……』
煌が雲間に姿を消したが、白蛇姫はすかさず追おうとした。
隠形術を見破るコツでもあるのか、それとも単に熱量でも追おうとしたのか?
しかしその答えは永遠に出ない、邪魔者が入ったからだ。
「よう! 息災かよ!」
『チィ! 邪魔が入ったか!』
守都・幸児(迷子鬼・g03876)が白蛇姫に掴みかかって、無理やり地面に引きずり下ろそうとしたからだ。
煩わしそうに跳ねのけるが、幸児としてはケロリとした顔だ。
「はは、なんか体が軽いな」
気が付けば幸児の体はメキメキと音を立てて鬼の力が広がっている。
硬質化しているのは腕だけではなく、頬や胴にまで影響度が増していた。
恐ろしいのはその自覚が幸児に無い事だ。
「さてと、じゃあ俺は馬と力比べといくか」
『邪魔をおしでないよ!』
幸児が鬼の剛力で掴みかかると、白蛇姫は乗っている馬に本領を発揮させた。
空を跳ね飛び軽やかに蹴りつけさせたのだ。
だがしかし!
「ハハハハ! ほら、降りてこいよ。配下にばっか戦わせてねえで自分で戦ってみたらどうだ?」
顔面を蹴られたはずの幸児は、ベっと血を吐いただけで笑っていた。
こともあろうに馬の蹴りを掴んだまま、地面へと真っ逆さま!
ズシンと響くは地面か、それとも妖怪変化か!?
『ええい! 殺されたいようだね!』
「てめえを殺す気でいるんだ! そうされる覚悟が出来てねえとでも思ったのかよ!」
笑う幸児と憤る白蛇姫。
だが、その場所に身覚えがあった。
陰陽師を追って入った場所ではなく……始まりの場所であったからだ。
クダギツネによって烏天狗が倒れ、あるいは消えかかっているのに何かが違和感がある。
『何だい!? あたしは何を忘れて……』
「それはコレではないかの?」
白蛇姫が周囲を見渡した時、天破星・巴(反逆鬼・g01709)はパンと両手を打ち付けた。
柏手によって術が消え去り、亜空へと仕舞っておいた『檻』が再び現れたのである!
『ハアっ!? 檻だと!』
「かっかっか、うぬが村人を苦しめるのに使った檻に苦渋を味わされた気分はどうかえ?」
檻を投げても当たらぬし、ぶつけたところで痛くもない。
だが巴は亜空へとしまう事で一時的に所在を失わせ、元の位置に戻った所で表返らせたのだ。
繰り返すが当たっても痛くはない、だからこそ正確に閉じ込める必要も踏みつける必要も無かった。
そもそもこの妖怪は、白蛇も馬も三位一体で一つなのだ。どこかが拘束すればそれでよかった。
気力を削ぎ、挑発して逃げる気を失わせればそれで良かったのである。
『馬鹿にしてんじゃないよ!』
「その時を待っておったのよ!」
檻を粉砕して現れる白蛇姫に、巴は強烈な力で殴り掛かった。
暴れる馬に蹴られるが、それがどうした事かと拳に力を籠める。
噛みつくクダギツネの紅に、笑いかけてやる余裕すらあった。
『こ、殺してやる! 貴様ら全員を……』
「全員ねぇ?」
「誰ぞ、忘れておらぬかえ?」
怒れる白蛇姫に、二人は笑いかけた。
挑発して我を失わさせ、殴って殴られて頭に血を登らせる。
そして『彼女』が現れたのは、その時である。
「あら、私を忘れていたの? お見限りね」
『てめえ! 殺されたいのか!』
煌はクスリと笑って、姿を隠している間に整えた準備を終える。
彼女が持ち狐の尻尾が、音もなく一気に伸びて槍の様に白蛇姫を串刺しにしたのであった。
『ガッ!?』
「わたくしの馴染みの舞はいかがだったかしら? ……もう聞こえてないかもしれないけれどね」」
力を束ねた尾は、相手にトドメを刺した瞬間に霧散する。
心の臓があるのかはともかく、その周囲を内側から抉られてはどうしようもあるまい。
ここに白蛇姫は滅びたのであった。
そして馴れる戦いの終わりにフラフラとする陰陽師、三枝五郎に声を掛ける。
「よくやったな。あんたは立派な陰陽師だ」
幸児は肩を貸しながら傷が無いかを確かめる。
呪詛の歌を受けているが致命的では無いし、肉体が無事なら治るだろう。
そしてその正面から見据え、言葉をぶつけるもう一人。
「ようやった、ただしそれはお主の話。今一度問うのじゃ、今回は寸前で間に合ったが都の陰陽寮は何をしているのじゃ」
「……急ぎ都に戻り、此度の事をつぶさに報告したいと思います」
耳に痛い巴の言葉へ五郎は正面から向き合った。
そして故郷の人々や姉への挨拶もそこそこに、都へと戻ることを決意して居た様に見える。
今回の件は大局から見れば小さな事だ。
だがしかし、勇気の火が燃えている事をディアボロスたちは知っていた。
その日がやがて、希望の灯となる事を祈るとしよう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】がLV4になった!
【狐変身】がLV2になった!
【隔離眼】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV6になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!