クロノス級の事件に挑め

 クロノス級クロノヴェーダが行っている悪辣な事件を阻止する為、特別なパラドクストレインで過去に遡り、クロノス級と決着をつけます。
 宿敵が引き起こしている事件の一つに介入し、事件を引き起こしているクロノス級クロノヴェーダを撃破して、因縁に決着をつけます。

 クロノス級は、宿敵の性質に沿った事件を引き起こします。
 この事件を完遂させる事で、クロノス級クロノヴェーダは、新たな『アヴァタール級』を生み出し、戦力として基準時間軸に送り届けているようです。

行く水の、大井の河邊に舞うは灯(作者 baron
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#宿縁邂逅  #クロノス級の事件に挑め 


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#宿縁邂逅
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#クロノス級の事件に挑め


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 川を浚い、川底に砂金や宝石があれば上流の山にお宝が眠っている。
 古代からある山師たちの手法の一つだが、貴族が行えば財テク用、陰陽師が行うとなれば呪物用だ。
『お前はそんなにこの玉が好きなのだなあ』
「お、お許しください!」
 とはいえ動員されている人足の経済事情によっては、文字通り自分を買えるお宝だ。
 拾った玉をネコババし、金に換えようとする者が居てもおかしくはない。
『コレはお前にくれてやるとしよう。嬉しいだろう?』
「た、助けてください! ぎぃ、ぎゃああ!!」
 人足は逃げられなかった。
 捕まえているのが妖怪たちであったこと、そして怪しき力で動けなかったからだ。
 玉の欠片を目の中にねじ込み、拷問とも呪いとも思える罰を主人が与えるのを見ているしかなかったのだ。
『げっげっげ!』
『ん~、この鬼の礫では失敗か。次は上手くやりたいものだなあ』
 その主人はいつしか、こんな非道な実験をするようになってしまった。
 人間をクロノヴェーダに変える為、呪物として玉を採掘。
 今回はトループス級を増やすだけであったが、繰り返せば、あるいはディアボロスの様な能力を持つ相手によってはいずれアヴァタール級を生み出すのかもしれない……。


「新宿駅グランドターミナルに特別なパラドクストレインが現れました。場所は京の大堰川周辺に当る場所です」
 南河・緋奈子(人間の陰陽師・g03255)が平安鬼妖当時の地図と、小さな『玉』を持って説明を始めた。
 そして重要なのは、この件がクロノス級に関わる事件であるという事だ。
「川ではこんな感じの玉が採れる事があります。上流で砕けた岩の種類にもよるのですが……」
「そこから先は私から説明しましょう。白峰から嵐山に掛けて、鉱山経営を行った一族が居たのです」
「ほう……。となれば襟を糺すとしようかの」
 緋奈子が京都でも種類さえ問わなければ宝石が採れると口にすると、白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)が説明を引き継いだ。
 その言葉に彼女の友人たちが注目する。
「聞かせていただけやすか、白水の」
「おやつ次第で協力するのにやぶさかではないぞ!」
「やぶさかですか~? むつかしい言葉を知ってますねえ。まあボクらは白水さんに協力しますけどー」
 何のかんのと理由を付けてディアボロス達は仲間のために立ち上がった。
 クロノヴェーダは許せないし、人々が苦しめられているならば助けたい。
 そして何より、友の為と成れば無碍には出来まい。

「ありがとうございます。と言っても事件としては簡単で、こういった玉を呪物化。人の欲を媒介に妖怪へと変えようとしているだけですわ。手段としては目に……こう、あまり直視したくない方法になりますが」
 蛍は微笑みながら、用意された玉の欠片を親指と人さし指でつまんだ。
 そして二本の指を動かし、縫物でもするかのように無造作に動かす。
「目は口ほどに物を言うというけど、昔から目から目に映る呪術はたくさんあるしね。玉が目の象徴ならやり易いよ」
「ん。憑依、変幻、洗脳。言い方はたくさん。でも妖怪がやるなら、最後は同じクロノヴェーダ化」
「蛍さんの縁者というなら放ってはいけない。とにかく頑張るとしようか」
 そんな手段でやれるのかはともかくとして、出来てしまうのがクロノス級というものだ。
 基本的にはトループス級を増やして戦力化し、いずれはアヴァタール級を増やしていくという事なのだろう。
 ディアボロスはその事件を食い止めるため、何より仲間を助けるために協力を申し出た。

「現地は結構広いですね……」
「その件だけど、この時期は蛍が綺麗な季節だよー。川で見物を兼ねて参られるのはどうかな?」
「……悪くはないかもしれませんね。スケジュールが合う方がおられるなら散策できる場所を手配しておきましょうか」
 蛍見物だとか、綺麗だとか言われると名前の問題もあって、クールな蛍もゴホンと咳をして誤魔化した。
 船を浮かべて川下りや音楽を楽しむこともある地域だが、流石に事件が起き津と成ればそうもいかない。
 だが、蛍見物くらいなら……と季節の風物詩を愉しむことにしたのである。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
3
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【水源】
3
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【飛翔】
6
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【悲劇感知】
3
「効果LV×1時間」以内に悲劇が発生する場合、発生する場所に、ディアボロスだけに聞こえる悲劇の内容を示唆する悲しみの歌が流れるようになる。
【未来予測】
2
周囲が、ディアボロスが通常の視界に加えて「効果LV×1秒」先までの未来を同時に見ることのできる世界に変わる。
【強運の加護】
2
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【現の夢】
1
周囲に眠りを誘う歌声が流れ、通常の生物は全て夢現の状態となり、直近の「効果LV×1時間」までの現実に起きた現実を夢だと思い込む。
【一刀両断】
2
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【照明】
2
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【神速反応】
3
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【避難勧告】
6
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【動物の友】
3
周囲の通常の動物がディアボロスになつき、意志の疎通が可能になる。効果LVが高い程、知能が高まり、友好的になる。
【友達催眠】
2
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【隔離眼】
1
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【エアライド】
2
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【トラップ生成】
5
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【冷気の支配者】
2
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【モブオーラ】
1
ディアボロスの行動が周囲の耳目を集めないという世界法則を発生させる。注目されたり話しかけられる確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【断末魔動画】
2
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【平穏結界】
1
ディアボロスから「効果LV×30m半径内」の空間が、外から把握されにくい空間に変化する。空間外から中の異常に気付く確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【過去視の道案内】
1
移動時、目的地へ向かう影が出現しディアボロスを案内してくれる世界となる。「効果LV×1日以内」に、現在地から目的に移動した人がいなければ影は発生しない。
【無鍵空間】
1
周囲が、ディアボロスが鍵やパスワードなどを「60÷効果LV」分をかければ自由に解除できる世界に変わる。
【完全視界】
2
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【修復加速】
1
周囲が、破壊された建造物や物品の修復が容易に行える世界に変わる。修復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」する。
【土壌改良】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【液体錬成】
1
周囲の通常の液体が、ディアボロスが望めば、8時間冷暗所で安置すると「効果LV×10倍」の量に増殖するようになる。
【温熱適応】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、気温摂氏80度までの暑さなら快適に過ごせる世界に変わる。
【使い魔使役】
3
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【操作会得】
1
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。
【口福の伝道者】
7
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。
【パラドクス通信】
3
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
3
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【建物復元】
5
周囲が破壊を拒む世界となり、ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の建造物が破壊されにくくなり、「効果LV日」以内に破壊された建物は家財なども含め破壊される前の状態に戻る。
【通信障害】
3
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。
【アイテムポケット】
2
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【寒冷適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、摂氏マイナス80度までの寒さならば快適に過ごせる世界に変わる。
【コウモリ変身】
1
周囲が、ディアボロスが小型のコウモリに変身できる世界に変わる。変身したコウモリは最高時速「効果LV×50km」で飛行できるが、変身中はパラドクスは使用できない。
【水中適応】
3
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が水中で呼吸でき、水温や水圧の影響を受けずに会話や活動を行える世界に変わる。
【防衛ライン】
29
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。
【イルカ変身】
1
周囲が、ディアボロスが体長2m程度のイルカに変身できる世界に変わる。変身したイルカは最大時速「効果LV×20km」で泳げるが、変身中はパラドクスは使用できない。

効果2

【能力値アップ】LV10(最大) / 【命中アップ】LV5(最大) / 【ダメージアップ】LV10(最大) / 【ガードアップ】LV10(最大) / 【凌駕率アップ】LV3(最大) / 【フィニッシュ】LV2 / 【反撃アップ】LV5(最大) / 【アクティベイト】LV2 / 【リザレクション】LV2 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【先行率アップ】LV5 / 【ドレイン】LV5(最大) / 【アヴォイド】LV5 / 【ダブル】LV10(最大) / 【ロストエナジー】LV5 / 【グロリアス】LV3

●マスターより

baron
baronと申します、よろしくお願いしますね。
今回は白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)さんの宿縁邂逅になります。

●流れ。
②蛍見物。
川辺で散策しながら蛍を見物したり、小石の玉を探したりします。
軽食くらいならば用意してつまめるでしょう。
この選択肢に限り、人数制限はありませんが、後の選択肢に参加せねばならないという訳ではありません。

また、この選択肢に限らず宿敵主さんのプレイング後、一日は時間を置いて熟考して執筆いたします。

③退魔行。
人里を襲って人足を集めたり、実験用の犠牲者にしたりしているトループス級を倒します。

(④)巡回警備の撃破。
外周を警備しているトループス級です。
今回の事件では避けることができますが、クロノヴェーダは許せないとか、人数が多い場合などにご利用ください。

①事件を解決する。
 呪物である玉を破壊し、捕まって居る人々を助けます。
人里を襲っている分、掴まって居る人もいるでしょうし、呪物はあちこちに埋められて後に掘り出した人を狙います。
(宿敵主さんも、最初はその呪物を拾った人である模様)

⑤宿敵を倒し、宿縁を払う
 クロノス級を倒してこの時間軸を破壊します。
戦い方に寄っては助けることもできますが、人物的・歴史的に新宿には来ないと思われます。
(そのために、クロノス級との会話選択肢はありません)
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


陳・桂菓
箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川……とは、違う? それは静岡県。なるほど。
京都の大堰川か。玉が出るというのは、流域が古墳時代から開発されているというのが関係しているのだろうか?

弁当を使いつつ、蛍を見物しよう。
といっても簡単に、笹葉で包んだ草団子と、茶だが。
大袈裟な物は持ち込めないし、必要もないしな。
戦の前に、のんびりできればいい。

二十一世紀にもなると、蛍の見られる清涼なる水場はまれになりつつあると聞く。だが、それと聞いて興味を持った人間がドッとそんな水場に寄せるようになれば、かえって環境が汚されてしまうとか。
ままならんものだな。
せめて今は、持ち込んだ笹葉を持ち帰るようにしようか。



「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川……とは、違う? それは静岡県。なるほど」
 陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は他愛ない言葉と共に川辺に現われた。
 今回、やって来たのは京都にある大堰川。あるいは大井川とも書く。
 この川は場所によって流れを変え、大堰川・保津川などと名前を少しづつ変えていく。最終的には淀川へと連なるのだ。
「京都の大堰川か。玉が出るというのは、流域が古墳時代から開発されているというのが関係しているのかな?」
 ディヴィジョン的には奪還戦で秀吉が居た南西が淀川辺り。
 山名と戦った北西が大井川よりも上流と思えば判るだろうか?
 京都の中心部は平安時代に栄えた場所だが、その周囲はむしろ古墳時代が本場である。上流に関しては、様々な種類の綺麗な石が当時は採れて居たという話であった。
「さて、そろそろ良い時分の筈だが、弁当でも使うとするか」
 程よく暗くなり、川辺ゆえに風も心地よく流れている。
 桂菓は他愛ない話をそこで止め、適当な岩に腰かけた。
 ちなみに『弁当を使う』というのは一種の兵隊用語で、『戦闘前に食事を済ませておく』というくらいの意味合いだ。
「本格的な戦争や広域探索ならば違ったのだろうがな、今宵ならばこんな所か」
 桂菓が用意したのは笹葉でくるんだ草団子とお茶である。
 軽食を腹に入れるという意味ならば、肉ちまきか肉饅頭でも用意しただろう。
 大袈裟な物は持ち込めないし、必要もあるまい。戦の前に、ちょっとのんびりできればいいという塩梅であった。

 やがて夕日が陰り始めると、チラホラと灯りが通る。
 ユラユラと幽霊精霊の如くに漂い、あるいは木々や葉っぱの上に座す。
「……甚深だな。こちらでは幽玄と言うのであったか。確かに新宿ではあまり見かけぬ光景だ、増やすのも難しいそうだがな」
 二十一世紀にもなると、蛍の見られる清涼なる水場はまれになりつつあると聞く。
 だが、それと聞いて興味を持った人間がドッとそんな水場に寄せるようになれば、かえって環境が汚されてしまうとか。
「ままならんものだな。まあ……せめて今は持ち込んだ物を持ち帰る程度にしておくか」
 桂菓はそういうと持ち込んだ笹葉や茶の入物を懐に仕舞った。
 戦いの前ではあるし、せっかく美しい光景なのだその風情を環境汚染などに向けるのは惜しいと思うのだ。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

御守・樹
ホタル見るのいつぶりだろ?ええと新宿来る前だから…二年ぶりか?
新宿区内じゃ全然見れないと思ってたから探そうとも思わなかったんだよな。
実際俺の地元は田舎だけど管理されてるビオトープでしかホタルはいなかったし(山奥はわからんけど)
酒が欲しいが虫が寄ってきても困るんだよな…発酵って要は腐敗の事だし。素直に見物だけにとどめとくか。

水晶拾いは小さい頃やってたし、ホタル見ながら近い範囲で玉も探してみようかと思ったが、河原の石はたまにヤバいもん宿ってる場合があるってオカルトであったな。やめとこ。
何も入ってないならどうとでも使えそうだけど、件の奴はそういうやばいもん入ってるのでも見つけて呪に使ってんのかね。



「ホタル見るのいつぶりだろ?ええと新宿来る前だから……二年ぶりか?」
 人は大きな印象で記憶を決定付けるという。
 御守・樹(諦念の珪化木・g05753)は何処か他人事のように過去を振り返った。
 セピア色の光景には蛍を見たという記憶が見当たらない。見たとしても平安鬼妖か何かで川辺を通った時にチラリと見た程度だろう。
「新宿区内じゃ全然見れないと思ってたから探そうとも思わなかったんだよな。うちの田舎だと『そういう場所』にしかいないし」
 今時、田舎でも蛍は見なくなったそうだ。
 なので管理されているビオトープまで昆虫を見に行くついでに行くか、さもなければ誰かに誘われて寺社の境内で行われるお祭りでも見に行く時くらいだろう。
「酒が欲しいが虫が寄ってきても困るんだよな……発酵って要は腐敗の事だし」
 樹は口元が寂しくなったが、流石に酒は止めておいた。
 戦いの前ではあるし、物理法則破壊も酒の前には通じまい。
 そして何より、その匂いを嗅ぎつけられたら事だ。蛍ならまだしも、蚊やら何やら色々な虫がここにもそこにもあそこにもと屯しているだろう。
「素直に見物だけに留めとくか。水晶拾いは嫌いじゃ無いし昔とった杵柄だが……この時期で河原の石は流石にヤバそうだな」
 オカルト系のヨタ話だと、川は文明領域の『外』なのだそうだ。
 結界の外に追いやるというか、ナニカが居てもおかしくない場所。
 そして水無月の大祓で締め直すというくらい、いろいろ緩んでいる時間帯である。
「何も入ってないならどうとでも使えそうだけど……。件の奴はそういうやばいもん入ってるのでも見つけて呪に使ってんのかね」
 河原に水晶やら翡翠やら偶に見つかる事がある。
 ソレは果たして『どちら』なのだろうか?
 山から恵みが溢れて出たのか、それとも危険なナニカが迷い出たのか?
 樹は宙を舞う灯……蛍の動きに風情と同時に、薄ら寒いモノを感じ取ったのであった。

 その気配の名を、幽玄と言う。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!

文月・雪人
やあ、これはまた綺麗なものだね
水辺に舞う数多の光に感嘆しつつ、ゆるりゆるりと寛いで
クダ吉が興味深げに手を伸ばしたり
驚かせちゃダメだよなんて声をかけたり
久々の平安の空気に懐かしさを感じてみたり

嘗て水辺に舞う蛍の光に、水面に映る夜空を詠んだのは誰であったろうか
そんな事を思いながら歌を詠んでみたり

きしかたに まどひ佇む夏の灯を うつす水面に 宿る星空

来し方に渡り来て、岸方に佇む蛍の光
水面に映る星々の様な輝きに、彼女は何を思っているだろう
今はただ、そっと見守ろう
迷うのもまた当然の事で
思うまま舞えるようにと願うばかり

玉よりもなお輝くその姿は
行く末を照らす灯火となるのかもしれない
……何となくね、そう思うよ



「やあ、これはまた綺麗なものだね」
 文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は指をクルクルと回した。
 別に秋津(蜻蛉)を取るわけではない。
 新宿で音楽を聴く時の様に、リズムを取ってイメージを固めているだけだ。
「クダ吉。驚かせちゃ駄目だよ」
 水辺に漂う数多の灯火。
 野辺に隠れて一休みしているそれら。
 管狐のクダ吉が興味深そうにしているのを見て、雪人はそっと声を掛ける。
「迸る急流には山を、雄大な流れには海を思い起こさせる。それを繋ぐ幕間の宵闇には蛍の輝き以外なしっと」
 久々の平安の空気で忘れそうになるのだが、この時代の貴族は出かけない。
 もちろん傍仕えすることの多い陰陽師もまたそうだ。
 川辺そのものが文化を遮断する結界の外ではあるのだが、行く川の流れに世界を思い重ね文化とするのもまた人間である。
「嘗て水辺に舞う蛍の光に、水面に映る夜空を詠んだのは誰であったろうか……なんちゃって」
 誰が見ているわけでもなし。
 舌を出してはしたなく笑う姿に、クダ吉が首を傾げて並んでいる。

『きしかたに まどひ佇む夏の灯を うつす水面に 宿る星空』
 来し方に渡り来て、岸方に佇む蛍の光。
 水面に映る星々の様な輝きに、彼女は何を思っているだろう。
(「今はただ、そっと見守るとしようか。迷うのもまた当然の事だし……思うまま舞えるようにと願うばかりなのだけど」)
 雪人が思いを馳せたのは、今回の宿縁を結んだ仲間か?
 それとも眠りこけ習俗に混じった誰かであるか?
 あるいは共に刃を連ね肩を並べることもある仲間だろうか?
「玉よりもなお輝くその姿は行く末を照らす灯火となるのかもしれないね。クダ吉もそう思わないかい?」
 いずれにせよ、ディアボロスが行く先には光あれ。
 それは希望であり、明日であり、未来であり……その為に終わる今日である。
 何となく、そう思うのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV2になった!
効果2【ダブル】がLV2になった!

捌碁・秋果
【秋逸】
これがあの有名な蛍ですか。
…。
思ったよりぴかぴかしませんねえ。もっと景気よく光るものかと。

伏見さんが小さい頃はその辺の川にも蛍がわんわん飛んで…あれ、違う?

蛍は夏におしりをぴかぴかさせて、伏見さんは冬に…(ちらりと尻尾を見る)

(去年のクリスマスに寝ている伏見さんの尻尾をツリーのように電飾やモールで飾り付けたことを思い出す)
…今年はどんなきらきら尻尾にしましょう。銀のモールと青い電飾の寒色系のお飾りもいいかも。
マフラーもあんなに着けてくださるとは思いませんでした。是非来年も…!?

伏見さん尻尾、蛍が止まってます!
…やっぱり伏見さんの尻尾、持ってますねえ!(携帯端末で写真をぱちぱち撮る)


伏見・逸
【秋逸】
(楽しそうな捌碁を眺めている)
キラキラだのピカピカだの、派手なもんに慣れすぎだろ
こんな小せえ虫だぞ、電飾みてえにゃならねえよ

俺がガキの頃?恐竜がいたな
…冗談はさておき、街中の川なんざ大体小汚かったから、蛍なんざいなかった

(尻尾を見られているのに気付き)
…そんな目で見ても俺のケツは光らねえぞ
尻尾にキラキラしたもんくっつけたりとか、もうやらねえよ面倒臭い
ええい、何を企んでやがる
冬場に尻尾につけんのは、マフラーで十分だろうが…アレは正直、結構重宝してるが

(蛍つき尻尾を撮られ)
持ってるとか持ってねえとかの問題か、それ?
(捌碁の髪に蛍がとまっているのに気付いて、そっと自分の携帯端末で写真を撮る)



 夕日の赤が過去ると、夜の帳が河原へ降りる。
 赤いカーテンが無くなったことで、いよいよ灯火は宙を踊り始めた。
「これがあの有名な蛍ですか……」
 捌碁・秋果(見果てぬ秋・g06403)は頷き、やがて上空を見上げた。
 次に目を閉じてみて、改めて見開く。
「……。……」
 もう一度空を見て、眉をひそめて唇を突き出した。
 もちろん口づけとかではなく、色々と悩んでいるか顔だ。
 思考がグルグルと回って結論が出ないので、百面相しながら気分を変えている。
「思ったよりぴかぴかしませんねえ。もっと景気よく光るものかと」
「キラキラだのピカピカだの、派手なもんに慣れすぎだろ」
 秋果が振り返ると伏見・逸(死にぞこないの禍竜・g00248)は相好を崩した。
 何を馬鹿な事を言ってやがるという口調だが、その目は優しい。
 楽しそうな少女……オッパイの付いたイケメンだが、年頃の少女らしく楽しそうな姿を眺めて笑ったのだ。
「こんな小せえ虫だぞ、電飾みてえにゃならねえよ」
 逸はカンラカンラと呵々大笑した。
 楽しい時には思い切り笑っても良いものだ。
 他人の成功失敗を嘲笑うのは良くないが、こういう思い違いを身内しか居ない時に、大袈裟な失敗ではないと笑い飛ばすのは悪くはないものだ。
「むー。伏見さんが小さい頃はその辺の川にも蛍がわんわん飛んで……あれ、違う?」
「俺がガキの頃? 恐竜がいたな。……冗談はさておき、街中の川なんざ大体小汚かったから、蛍なんざいなかった」
 フライドチキン屋のオヤジの形をした人形が川に投げ込まれた事があった。
 その時に、ちょいとした呪いが掛けられ野球で勝てなくなったチームが居た時には、引き上げるのが苦労したほどだと嘘か誠か判らない冗談をくっちゃべる。
「蛍は夏におしりをぴかぴかさせて、伏見さんは冬に……」
 秋果はちらりと尻尾を見る。
 もちろん彼女にそんなものはないので、ドラゴニアンである逸の尻尾だ。
「そう言えば……」
「……そんな目で見ても俺のケツは光らねえぞ」
 去年のクリスマスの話である。
 秋果は寝ている逸の尻尾を、ツリーのように電飾やモールで飾り付けたのだ。
 同じことを逆の立場でやったらセクハラだのなんだの言われてしまうので、まったく割に合わない。まあ秋果に尻尾は無いので、イヤリングとかカチューシャに柿だの葡萄だのをぶら下げるとしよう。
「ええい、何を企んでやがる。尻尾にキラキラしたもんくっつけたりとか、もうやらねえよ面倒臭い。
「……今年はどんなきらきら尻尾にしましょう。銀のモールと青い電飾の寒色系のお飾りもいいかも」
 逸が苦い笑いを浮かべると、秋果は澄まし顔で色々と考え始めた。
 芸術家という者は業が深いものだし、そもそも熱中したら話を聞かない。
「マフラーもあんなに着けてくださるとは思いませんでした。是非来年も……!?」
「冬場に尻尾につけんのは、マフラーで十分だろうが……アレは正直、結構重宝してるが。あん? どうした?」
 他愛ないやり取りをしていたのだが、秋果の視線がおかしい事に逸は気が付いた。
 何故か携帯を取り出して写真を取ろうというのだ。
「伏見さん尻尾、蛍が止まってます! ……やっぱり伏見さんの尻尾、持ってますねえ!」
「持ってるとか持ってねえとかの問題か、それ? まあその辺で終わっとけ。こっちも逆襲すんぞ」
 秋果の物言いに逸は首を傾げた。
 なんというか『持っている』というのは幸運とかの話だ。
 ゲン担ぎの結果ではなく、ふと気が付いた時に幸運であったことが周知される時の言葉である。
 ばちばちと蛍付きの尻尾を撮る秋果に対し、逸は当初は彼女を適当に撮ろうとした。だが、不意に彼女の髪へ蛍がついているのを見て、顔を中心に頭を撮影したのである。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV3になった!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV3になった!
【アヴォイド】LV1が発生!

陣・頼人
【V☆】
蛍かぁ。
今まで自然に触れる機会がなかったからこの機会に蛍見物といきたいね。
そんな訳で、星奈を誘って蛍見物。

うわぁ……確かに綺麗な眺めだね。
夜空の星が地上に降りて来たみたいだ。
星奈も気に入ってくれたみたいだし。
でも足元には気をつけるんだよ、星奈……ァ!?
(言ってるそばからさっそく川に落ちた星奈を助けに)

大きな事故にならなかったのは幸いだったけど、綺麗な浴衣姿だったのにもったいなかったね。
星奈が身体を拭いて着替えられる場所を探していると、
「あれ?」
ライトの灯りに反射して小石の玉を見つけた。
これが緋奈子さんの言ってた玉なのかなぁ……?


牧島・星奈
【V☆】
うわぁ、綺麗だね!
あたし蛍見たのって小さい頃にパパに連れて行ってもらった時以来なんだ!
ほらジンライくん!
あっちに集まっているみたいだから行ってみようよ!
…って、きゃあ!?
(足を滑らせて川に落ちた)

うう~せっかくの浴衣が水浸しだよ~
ん?なんだろこの石
(何かにすがろうとした時に咄嗟に掴んだらしい)
綺麗な石…
せっかくだからあたしの宝物にしよっと☆



「蛍かぁ」
 平安の世に、また青春の一ページが刻まれる。
 少年少女が連れだってやって来た。
「今まで自然に触れる機会がなかったからこの機会に蛍見物といきたいね」
 陣・頼人(武装騎士ヴィクトレオン・g00838)はパラドクストレインから降り立った。
 列車は敵から見つかり難いように、小高い起伏の向こう側だったのだが……。
「うわぁ、綺麗だね!」
 牧島・星奈(星光閃姫☆キラメスター・g05403)は周囲から上がる灯火に驚いていた。
 よく見れば後ろからも、どうやら草木の中に隠れていたらしい。
 その動きを追い掛けて、足元から空へ視線が上へ上へと登っていく。
「うわぁ……確かに綺麗な眺めだね」
 少年もまた声を上げた。
 ほのかな光に少女が包まれる幻想的な光景。
 どうやら後ろにいた蛍に気が付かず、今になって振り返ったらしい。偶然だからこそ蛍に包まれたこの光景。
(「夜空の星が地上に降りて来たみたいだ」)
 頼人は少女が蛍を気に入ってくれた様子に満足する。
 星降るような光景というのは、こんな光景を言うのだろうか?
 笑顔で川に向けて歩き出した彼女を、そっと少年は追い掛け始める。
「あたし蛍見たのって小さい頃にパパに連れて行ってもらった時以来なんだ!」
 星奈の足元から履物がカラコロと音を立てる。
 女の子が吐いている下駄も下駄と言うんだっけ?
 と頭の中で疑問が右から左に走り抜ける少年であった。
「ほらジンライくん! あっちに集まっているみたいだから行ってみようよ!」
「でも足元には気をつけるんだよ、星奈……ァ!?」
 思うのだが、舗装なんかない平安で、しかも石だらけの川辺である。
 そんな中で慣れない履物を履いて、どうして転ばないと思うのだろうか?
 きゃあ!? と声を上げてすっころぶ少女に、思わず手を伸ばす少年であった。
「うう~せっかくの浴衣が水浸しだよ~」
「大きな事故にならなかったのは幸いだったけど、綺麗な浴衣姿だったのにもったいなかったね」
 星奈はすってんころりん、膝小僧をすりむかなかったのは頼人が咄嗟に手を差し伸べたからだ。
 それでも手足の一部は川の中、浚渫なんかしてないので、深みも浅瀬も入り混じったまだら模様である。どうして手を突いただけの場所が、こんなに深いのか判らない。
「あれ?」
「ん? なんだろこの石」
 頼人は引き揚げながら視線を移そうと着替えられる場所を探として、その先で……。
 星奈は起き上がろうとして、もう片方の手が何かを掴んでいるのを確認した。
「これが緋奈子さんの言ってた玉なのかなぁ……?」
「綺麗な石……せっかくだからあたしの宝物にしよっと☆」
 二人が見つけたのは水晶か何かだろう。
 ライトの灯りに反射する程度の他愛ない……それでも宝石の一種である。
 本当の意味で宝石呼ぶにはカットすることも、身が事も必要だろう。
 だが、思い出ならばこれで十分だろうと、今日と言う日の記念にしたのである。
 平安の世で、青春と言う名の歴史がまた一ページ。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!

旗楽・清政
アドリブ・絡み歓迎

戦の前に、蛍見物でござるか。
それがしの故郷、旗楽家の領土も人々も天正大戦国に飲み込まれて
消え失せて以来、斯様なことは考えてこなかったでござる、が。
たまにはこう言うのも良いものでござるな。

蛍の光を見ているうちに、旗楽領の清流に棲んでいた蛍の光を
思い出して、つい重ねてしまうでござるな。
一筋、眼から頬に一筋流れていくものがあるでござるが、
これは涙ではござらぬ。汗でござるよ。
この後に備えて具足姿なれば、ちと暑いでござるからなぁ。

さて、此度は蛍殿のお誘いにてここに参じたわけでござるが、
その蛍殿の心中は如何ばかりでござろうか。
蛍殿が本懐を果たせるよう、それがし、及ばずながら助力致そう。



「戦の前に、蛍見物でござるか」
 旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)は他愛ない光景を感慨深げに眺めた。
 どうと言う事は無い、川辺とそこに居るただの虫である。
「それがしの故郷、旗楽家の領土も人々も天正大戦国に飲み込まれ……消え失せて以来、斯様なことは考えてこなかったでござる、が」
 何故か……そんなどうでも良い光景を見て、言葉に詰まった。
 生き急ぐ武将から見て、蛍に幽玄と無常観を思うのはもっと歳経た後の筈だ。
 だが、そうではない。そうでは無かったんだよ……。故郷は戦国の波に呑まれて消えてしまったんだ。
「たまにはこう言うのも良いものでござるな」
 だからその憧憬はここにしかないのだ。
 流れ着いた新宿には存在しないか、あるいは狭いスポットに押し掛けるしかない。
 故郷はそのものが存在せず、戻る事も出来ないのだ。
「そう言えば……遥か唐の時代に、『あの月は故郷の月と同じだろうか?』と日の本に戻れなんだ事を歌にした貴族がおったとか。こんな気分なのでござろうか」
 目の前にあるのは平安の川辺と蛍である。
 そんな蛍の光を見ているうちに、旗楽領の清流に棲んでいた蛍の光を思い出して、つい重ねてしまったのだ。

 だが、そうではない。そうはならなかったのでござるよ……。
 故郷は戦国の波に呑まれて消えてしまったのでござる。
 だから、その憧憬はここまででござる。
「これは涙ではござらぬ。汗でござるよ」
 例えるならば、貌の上を流れる二筋の流れ星。
 汗だと清政は主張し、誰に尋ねられたわけでもなく、何故か言葉を連ねていく。
「この後に備えて具足姿なれば、ちと暑いでござるからなぁ」
 誰に聞かれても居ないのに、思わうz言い訳を口にしてしまった。
 そんな事は自分が良く判って居る。
 だからこそ、この話はここまでだ。
「さて、此度は蛍殿のお誘いにてここに参じたわけでござるが、その蛍殿の心中は如何ばかりでござろうか」
 清政は仲間の思いに心を馳せる。
 複雑な心中であろう、どんな結末を求めているのか、ここで判るはずがない。
「蛍殿が本懐を果たせるよう、それがし、及ばずながら助力致そう」
 それがどのような結論であるにせよ、清政がする事は決まって居た。
 人々を守り、仲間を守り、そしてクロノヴェーダを倒すのである。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV4になった!
効果2【命中アップ】LV1が発生!

ダルクエス・ネクスト
【彼岸花】
妻のカルメンと一緒、呼称:カルメン
アドリブOK

温暖で水も自然も豊かな場所でしか生きられないイメージがあるけど、
他の国は氷点下で生息していたり、ある種のハエが蛍扱いされているよ
カルメンの疑問を晴らせたらいいな…という思いで応えてみる
…手だけでいいのかい?カルメン、腕も組もう
一緒に導かれるように川辺を歩もうかな

ああ、幻想的な景色…流れ瞬く星のような綺麗な命だね
川辺だから、数少ない水生蛍…日本固有種のゲンジボタルかな?
視覚と聴覚から感じる…このどこか儚い様を詩に詠んだ者たちの気持ちが、少しわかった気がするかな

何度か変わった出来事があっても、視界から愛するカルメンを外すことはないかな


カルメン・リコリスラディアタ
【彼岸花】
旦那のダルクエスと一緒、呼称:ダルク
アドリブOK


日本の蛍は他の国の蛍とどう違うのかな?

(ダルクエスの解説をちゃんと聞きながらも)
夫婦寄り添って蛍鑑賞しちゃお!
…蛍の光があれども夜の川辺は暗いから腕も組もうか、ダルク。

わぁ…すっげぇ!
まるで川のせせらぎと宵の闇の静寂に包まれた清い川辺に星空が舞い降りたような
自然のイルミネーションみたいで幻想的だぜ…とても綺麗…!
でも新宿島の華やかなイルミネーションとは違って風流で侘び寂びがある日本的な優雅な綺麗さかな?

蛍鑑賞に夢中になってたらいつの間にか俺達の側にカワウソ達が集まってるじゃん!一緒に蛍を眺めよっか!



「日本の蛍は他の国の蛍とどう違うのかな?」
 カルメン・リコリスラディアタ(彼岸花の女・g08648)……。
 いや、カルメン・ネクストは列車を降りて隣を歩く旦那に尋ねた。
「こっちじゃ水辺で夏に飛ぶ蛍の事を指すらしいね。むしろ珍しい部類だ」
「へー。夏に成ったから蛍狩りしようって聞いたけど、少数派なんだな」
 夫であるダルクエス・ネクスト(蒐集家・g07049)の説明をカルメンは素直に聞いていた。
 元より、生きて来た環境の問題で世情に疎いのだ。
 それほど詳しい訳でもあるまいに、自分の為に調べてくれたのだと思えば……その嬉しさもひとしおであろう。
「この国では温暖で水も自然も豊かな場所でしか生きられないイメージがあるけど、他の国は氷点下で生息していたり、ある種のハエが蛍扱いされているよ」
 あまり吹聴して回っているわけではないが、ダルクには真正の記憶が無い。
 自分の記憶が無いからこそ、誰かの為に行動した生き方が自分の証明になる。
 ましてや愛する妻の為ともなれば、蛍狩りの思い出もだが、その準備ですら甘美な努力であった。
「……蛍の光があれども夜の川辺は暗いから手を……腕も組もうか、ダルク」
「……手だけでいいのかい?… …カルメン、腕も組もう」
 カルメンが手を伸ばすと、ダルクは腕を差し出した。
 その様子にニカっと笑って、体ごとカルメンは傍に寄せたのだ。
 夫婦揃ってのホタル観賞。『蛍狩り』と聞いて、巨大昆虫の討伐なのかと思った時の事が早くも懐かしい。

 やがて列車を隠すための起伏を越えると、一面に光の花が咲いていた。
 それらは二人が近寄っていくと、フワリフワリと逃げるように空に舞い始める。
 まるで川のせせらぎと宵の闇の静寂に包まれた清い川辺に、星空が舞い降りたような光景であった。
「わぁ……すっげぇ! 自然のイルミネーションみたいで幻想的だぜ……とても綺麗……!」
 都会っ子はその灯火を『ピカピカしてないですね』と言う。
 しかし育った環境の問題で、カルメンにとっては十分な明るさであった。
 最初に花かと思った灯火が、それぞれ生きている蛍そのものだと気づいた時……。日本人がたかが虫を喜ぶこと、蛍狩りという行為が愉しめることにも考えが及んだのであった。
「でも新宿島の華やかなイルミネーションとは違って……風流で侘び寂びがある日本的な優雅な綺麗さかな?」
「ああ、幻想的な景色……流れ瞬く星のような綺麗な命だね」
 妻が無邪気に楽しむ様子を見て、夫は虫の寿命の事は説明を省いた。
 その感性が正しい、まさしく日本人が感じている詫びさびの景色なのだと肯定する。
 視覚と聴覚から感じる…このどこか儚い様を詩に詠んだ者たちの気持ちが、少しわかった気がするかなと優しく問いかけるのだ。
「川辺だから、数少ない水生蛍……日本固有種のゲンジボタルかな? 十種しかいない内の三種が日本に居るんだ」
「へー。ゲンジ……ゲンジスレイヤーとかと関係してるのかな? あ、そこにカワウソ達が居るじゃん。一緒に眺めよっか」
 ダルクの説明中に、突如としてカルメンが下を向いた。
 夫は妻だけを見ていたので気が付かなかったが、足元にカワウソたちが出ていたらしい。
 もしかしたら同じように蛍を眺めに来た夫婦も居るかもしれないな……とか思いつつ、二人は仲良く鑑賞を続けたのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【悲劇感知】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV5になった!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダブル】がLV4になった!

有栖川宮・永久
弟分のミシェル(g03431)と参加

事件の詳細は気になるけど、まずはミシェルと蛍見物。夏の風物詩だしね。いつの間にか私の背を超えて逞しくなったミシェルと川辺を歩くよ。あ、お腹空くだろうからおにぎりでも持ってく?

うん、基本的に私は東京の都市育ち。少し足伸ばせば蛍は観れるんだろうけど機会がなくて。ミシェルも蛍は珍しい?

手繋ぐ?暗いから迷子にならないようにね。蛍、綺麗だね。

宝石ね。宝石は人の念が溜まりやすいものなんだよ。まあ、まずはゆっくり蛍見ようか?(ミシェル思ったより凛々しくなったなあ・・・と横顔見て思ったり)


ミシェル・ラークリーズ
姉貴分の永久お姉さん(g01120)と参加

うん、確かに事件の詳細は気になるけど、折角の機会だし、永久お姉さんと蛍見物しよう。(やっとお姉さんの背超えれた・・・)ん、お姉さんがおにぎり持つなら僕、ボトルに冷えた麦茶持ってく。

暗いので手繋ぐ?うん、暗闇だ離れ離れにならないようにね。

お姉さんも蛍は滅多に見れないか。僕も珍しいなあ。うん、綺麗な蛍の光。

確かに宝石とかは人の気とかに影響受けやすいというけど・・・蛍に照らされた永久お姉さんにドキドキしてそれどころじゃなかったり。



 パラドクストレインは一見、闇の中に到着する。
 敵に見つかってはいけないし、これからの催しの臨場感もある。
「事件は気になるけど、まずは蛍見物いこっか。夏の風物詩だしね」
「うん、確かに事件の詳細は気になるけど、折角の機会だもんね」
 有栖川宮・永久(燦爛のアンフィニ・g01120)の言葉にミシェル・ラークリーズ(彩光のグレイス・g03431)は頷いた。
 昔からアレコレあるが、今でもイニシアティブは永久が握っている。
(「やっと身長越えれたものね。これからかなあ」)
(「いつの間にって感じかなあ。逞しくなった……かも?」)
 ミシェルと永久はそれぞれに似たような事を考えていた。
 まあ普段付き合いはあるし、目線が帽子の天辺だったりするので、言わずもがなであろうか。
「お弁当、ヨシ! そっちは?」
「麦茶、ヨシ! ……だよ」
 永久がニパっと笑ってバスケットを掲げると、ミシェルは少しだけ恥ずかしそうにボトルを掲げた。
 何というかノリが行動的で動くのが好きな永久と、受動的で文系肌のミシェルではアクティブさで負けるのは仕方あるまい。
「暗いので手繋ぐ?」
「手を? 繋ぐ? あー暗いから迷子にならないようにね」
 話を変えようとミシェルは周囲の薄暗さに目を向け、永久はそれもそうかと頷いた。
 目の前にはちょっとした起伏があり、パラドクストレインが隠れるようになっているからだ。

 いや、隠れているのは列車だけではない。
「うん、暗闇だ離れ離れにならないようにね。あ……」
「蛍、綺麗だね」
 ミシェルは握り返された手の柔らかさに驚き、永久は素直に垣間見えた蛍を見ていた。
 起伏を越えると一面に蛍が飛んでいるのだ。
 風に乗って上空へ舞い上がったり、地面にしがみつこうとしたのか、足元を飛んでいる個体も居る。
「お姉さんも蛍は滅多に見れなかったんだっけ?」
「うん、基本的に私は東京の都市育ち。少し足伸ばせば蛍は観れるんだろうけど機会がなくて。ミシェルも蛍は珍しい?」
 別に東京へ自然が無いわけではない。
 だが、きれいな川が必要と言う意味で、どうしても蛍は減り易いのだ。
 数少ない川も手をかけて護岸工事とか浚渫したりするし、人々の生活の為に、どうしても虫は後回しになってしまうのである。そして……
「僕も珍しいなあ。うん、綺麗な……蛍……の光」
 ミシェルは問いを放った永久の横顔がいつもより近い事を感じた。
 手を握って居るし、体温とかも身近である。
 そういえば暗いから手を握ろうと、安全面の為に口にしてしまったのだ……。
「他に何かあったっけ? ああ、宝石ね。宝石は人の念が溜まりやすいものなんだよ。まあ、まずはゆっくり蛍見ようか?」
「確かに宝石とかは人の気とかに影響受けやすいというけど……」
 その反応がややレスポンスに掛けていたので、永久は少しだけミシェルを見返した。
 よく考えたら手を握って居るし、すぐ傍にいるのだ。
 逞しくなった姿を確認できて、当然ではある。
 反応が遅い事に、この辺りで見つけられるという玉の話かと思い立った彼女の蘊蓄に対し、ミシェルはドキドキしてそれどころではなかったそうな(この温度差よ)。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV7になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!

ラズロル・ロンド
エトヴァ(g05705)と川辺で蛍鑑賞

蛍…湿地や水辺にいる虫だっけ?
乾燥地帯なエジプトじゃ見ない虫だから
楽しみだね、エトヴァ

ワクワク胸一杯に河原へ向おう
最近は暑い日もあったから水辺の涼しさが心地良い

ん?明り?
あ、あそこにも!
今光ったよ。あっちは飛んでる。
わ〜っと、瞬く光を眺めて
目の前に飛んで来た一匹をふんわり手の中に捕まえると
エトヴァと顔を突合せて覗き込む

おしりが光ってるんだね〜
光ったり〜…消えたり〜…
あ……
掌から飛立つ蛍を見送って
気付けば周りも沢山の光で一杯

これはスゴイ景色
そっとエトヴァに手を絡めて
ニコーと見上げてこの景色を楽しもう


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
ラズ(g01587)と蛍鑑賞
連携アドリブ歓迎

ほたる、という……虫?
どんなだろうとそわりとして
楽しみだ、ラズ

連れ添って清流のほとりへ
涼やかな水辺の気配を感じよう

わ………
幻想的に舞う光
あっちにも、こっちにも……ほんとだ
隣の歓声に心地よくつられて笑み
彼の手のなかにとまる蛍をそっと覗き込む

ほ、と優しい燈り
ゆるやかな明滅
何を伝えているんだろう

飛び立つ蛍の光の軌道を仰ぎ見て……
風景至る所に瞬く光に包まれて、幻想の夜に包まれる

鮮やかな燈火の色を宿して、夜闇に色成す光の筆致
絵にしたくなる風景

なんて美しいんだろう
絡まる手を握り返して
笑いあって佳色に見入る



「ほたる、という……虫?」
 エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)はその言葉を舌の中で転がした。
 どんなだろうと吟味して、好奇心がそわりそわり。
「蛍……湿地や水辺にいる虫だっけ?」
 ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)は詳しく知らないので右から左。
 今のところ大事な人であるエトヴァが興味津々だから、彼がご機嫌ならば嬉しいという塩梅だ。
 陸の蛍は六千種類居て、水棲は十種類しか居ないなんて興味が無いから知らなかった。ああ、もう一つ運命みたいな理由があるね。
「乾燥地帯なエジプトじゃ見ない虫だから楽しみだね、エトヴァ」
「ああ。楽しみだ、ラズ」
 ラズロルもエトヴァの笑顔を見て段々と笑みが増して来る。
 何しろエジプトで思い出深い虫と言ったらスカラベなのだ。
 一風変わった虫が居て、恋人が嬉しそうならば、きっと自分も楽しいに違いないと影響を受け始めていた。
「最近は暑い日もあったから水辺の涼しさが心地良いね。ん? ……明かり?」
「ああ、夕日が沈んで川に……。わ……」
 連れ添って清流のほとりへやって来る。

 最初は暑さについて話していたはずなのに、ラズロルもエトヴァも宙に舞う明かりに目を奪われた。
 草木に張り付くような灯火、そして粉雪を逆さまにしたような緩やかな飛翔……。
「あ、あそこにも! 今光ったよ。あっちは飛んでる。こっちもだ!」
 ラズロルは普段冷静なエトヴァが、簡単の吐息を漏らしたことに気が付かない。
 何故ならば、彼自身が『わぁ!』と大きな声を漏らしたからだ。
 最初に抱いていた微妙さ加減は既に吹き飛んでしまっている。
「あっちにも、こっちにも……ほんとだ」
 エトヴァの関心もまた涼やかな水辺の気配から、幻想的に舞う光へ。
 この時は既に冷静さを取り戻していたが、隣の歓声に釣られて、心地よく笑う。
「いける……かなっと! やった! ホラ!」
「どれ? ほう……」
 ラズロルが目の前に飛んで来た一匹を両掌で包んだ。
 彼が失敗して潰したなどとエトヴァは欠片も思ってはいない。
 そっと開いて、中に留まる蛍を一緒に眺める。

 ほ、と優しい燈り。
 ゆるやかな明滅……。
 何を伝えているんだろうか?

「おしりが光ってるんだね~。光ったり~……消えたり~……」
「そうだな。……証明に比べたら何でもない……だが美しい……」
 二人は何時までも蛍を眺めて居たかもしれない。
 だが、その時はあんまり長くは続かなかった。
 捕まって居た虫が、ビックリする時間を終えたのだろう。
「あ……残ね……」
「いや、周りをよく見てくれ」
 掌から飛立つ蛍を見送って、少しだけ残念だった。
 だが、周囲をよく見れば無数の光で一杯になる。
 気にして居なかったが、風か何かが吹いて、一斉に飛び立ったらしい。
「これはスゴイ景色だ」
「絵にしたくなる風景というやつだな」
 風景至る所に瞬く光に包まれて、幻想の夜に包まれる
 鮮やかな燈火の色を宿して、夜闇に色成す光の筆致。
 ソレは決して通常の絵筆では届かない光景だ。しかし、魔法の絵筆ならば……デフォルメ無しにも届くかもしれない。
「なんて美しいんだろうな……何というか……」
「また来れば良いんじゃない?」
 言葉にし難い思いにエトヴァが捉われると、ラズロルはそっと手を絡めてニコっと微笑んだ。
 手と手を絡め合い、笑顔を浮かべあって……。
 二人は佳き色に何時までも見入っていたという。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV9になった!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
【アヴォイド】がLV2になった!

神山・刹那
フィーナ・ユグドラシア(g02439)と一緒に

蛍狩りか
昔は日本にもこう言う綺麗な沢がいくつもあったが、今はそんなに見当たらなくなっちまった
せっかくの風物詩だし、これを肴に一杯やるかね

蛍を見ながら日本酒をお猪口に入れて風景を楽しみながら、ゆっくり味わうように飲んでいく
一緒に飲む相手がいるなら、相手にもお猪口を渡し、酒を注いで酒の味と風流を楽しむ
「蛍か。今じゃほとんど見れなくなったが、この景色を見れないのは、ちと勿体無いよなぁ」


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、絡みok
※神山・刹那(g00162)同行

川の畔で蛍の観賞会ですか。自然溢れる所だからこその光景でしょうね。
秘境などで見る景色も良いですが、こういう身近な所で見られる光景にも良い所はあると思う私です。

現代でも、自然豊かな所はまだまだあるでしょうし、探せば見つかりそうですね……。

今回は純粋な観光ではないのが惜しい所ですが、落ち着ける内は落ち着くのが吉、綺麗な光景を眺めつつリラックスするとしますか。

鑑賞中は、(水筒持参で)紅茶か(勧められれば)お酒辺りで喉を潤しますか。
もし雰囲気に合いそうな軽食もあれば頂いてみますか。

(飲酒経験は乏しいが、酒類には非常に強い体質のため、ほぼ酔わない模様)



「蛍狩りか」
「川の畔で蛍の観賞会という意味でしたよね? 自然溢れる所だからこその光景でしょうね」
 男の言葉にフィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は軽く尋ね帰す。
 疑問形ではあるが知識はあるので、ただの流れのような物だ。
 命を啜る巨大蛍でも居ない限り、彼女の男は血に狂わない。
「昔は日本にもこう言う綺麗な沢がいくつもあったが、今はそんなに見当たらなくなっちまった。寂しいといやあ、寂しいのかね」
 神山・刹那(梟雄・g00162)は女の言葉に合わせた。
 紐解いて一席打つほどの弁士では無し、自分の女に無味乾燥な言葉を返すほど野暮では無かった。
「秘境などで見る景色も良いですが、こういう身近な所で見られる光景にも良い所はあると思います」
「まあそうだな」
 今度の言葉は受け流す。
 蛍は蛍だ……そう返すほどに野暮ではないと先ほど説明した。
 では切り返すほどに詩文に時間を割いた覚えは無く、かといって何も覚えない訳でもない。
「……?」
「蛍狩りってのはな、何かをするからにゃあ、ただの見物じゃないのさ。せっかくの風物詩だし、これを肴に一杯やるかね」
 男は女が首を傾げると、酒を掲げて見せた。
 言葉に仕切れる学は無いが、唇を塞いで誤魔化すほど情熱的でもない。
 だから酒を掲げて、この一時を共通のナニカを重ねて過ごそうじゃないかと提案したのだ。
「まだ味は判りませんが、その時までには何とか覚えて見せましょう」
「つまり……?」
「問題無い事ですよ」
「そうか、どれ」
 また来ましょうねと婉曲的に誘うにフィーナに対して、刹那は直球で返した。
 憮然とした表情で水筒を取り出し、中身の紅茶ではなく、蓋を外してコップに返る。
 そして刹那はお猪口に酒を注いだ後で、その中身をコップへと注いだ。
「そういや、昔の武将が天盃を貰った時は、こうやって注ぐそうだぞ」
「そうなんですか? ……天盃? なんだか凄そうな話ですね」
 刹那は目安を作るために、間接的に注いだだけだった。
 しかしそれだけでは味気ないので、天皇様から貰った……という触れ込みの盃は直接口を付けずに、間接的に使うのだという戦国時代に功績を上げた者の話を披露したのだ。
「しかし、まだ良くわかりませんね……」
「そうか? じゃあ、こっちで呑んでみろ。少し風味が変わる」
 味が良く判らないというので、今度はお猪口そのものを渡してみた。
 さっきの話は時間を空けるためであり、コップを出して来たから注いだだけだ。
 ローティーンのガキじゃあるまいし、別に同じお猪口を使って恥ずかしがることもない(少なくとも刹那は)。
「そうなんですか? 今回は純粋な観光ではないのが惜しい所ですが……あれ、確かにちょっと違いますね」
 フィーナがお猪口で呑んでみると、少し風味が違った。
 もちろん関節キッスに恥ずかしがっているわけでもない。
 いや、恥ずかしいけれど、他人に見られてなければ、ついついハートがオーバヒート……なんて話にはならないのだ。
「スープを飲むときに、スプーンとマグカップで違うのと同じ感じですかね?」
「それもあるがな。ハイキングの延長で呑むのと、酒宴として飲むんじゃ少しくらい差があるさ。そういったもんの蓄積かな」
 飲み口に差があると、味わいに差がある。
 そういった物理的な物もあるが、ハイキングでお茶を飲むのは主に休憩用だ。
 しかし酒をこう言った席で呑むのは、しみじみと時間の流れを同じ者と一緒に過ごす良さというモノがある。景色と共に過ごし、酒とともに過ごし、恋人共に過ごして……その累積には意味があろうと思うのだ。
「蛍か。今じゃほとんど見れなくなったが、この景色を見れないのは、ちと勿体無いよなぁ」
「現代でも、自然豊かな所はまだまだあるでしょうし、探せば見つかりそ……あ、そういえば以前に、ダム近くにあるキャンプ場に行きましたよ。あそこなら居るかもしれませんね」
 平安の空には及ばないかもしれない。
 だが、奪還した京都に丁度良い場所があったのを思い出した。
「じゃあ、そういう場所が何時までも綺麗なままにしとかないとな」
「ではキャンプついでにゴミ拾いをしに行くのも良いかもしれませんね」
 そんな感じで他愛なく、蛍と酒と恋人と共に過ごすのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【神速反応】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV10になった!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【ダブル】がLV5になった!

月下部・小雪
コダマと一緒にホタルさんを鑑賞、です。
えへへ、本物のホタルさんを見るのは初めて、です。き、きちんと会えるでしょうか。

暗い道を転ばないように注意しながら川の傍までやってきたら……淡く輝くたくさんのホタルを見て、大感激、です。
み、見てください、コダマ。ホタルさんがいっぱい、です!
目の前にお星さまが集まっているみたいですね。
こ、今度はお姉ちゃんも誘って遊びに来ましょう!

※アドリブ連携大歓迎



「えへへ、本物のホタルさんを見るのは初めて、です」
 月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)はコッソリ探検中。
 一人キョロキョロ、周囲を見回します。
 おおっと、お供のコダマを忘れてはいけませんよ。
「き、きちんと会えるでしょうか。コダマ、ちゃんと見張っててください、です」
 周辺を巡りながら、でも隠れている鮫さんクロノヴェーダは避けながら。
 真っ暗な中を探検したのです。
 そして起伏や草むらを越えて川辺へ到着!
「ふわぁ……」
 小雪の目が見開きました。
 それは決して眩しくも煌いても居ません。
 ですが光る雪が、下から上へ上へと登っているではありませんか!

 コダマと一緒にホタルさんを鑑賞です。
 暗いくらい道を転ばない様にちゅうして歩いてきた甲斐がありましたね。
「み、見てください、コダマ。ホタルさんがいっぱい、です!」
 新宿ではまず見ませんし、京都に行けば見られるのかな?
 それでも、こんなに飛んでないと思います。
 あっちこっちそっちと、ふわふわふわり、やがてその一匹が……。
「っ!? コダマ、合体、です!」
 大人しいからからか、コダマにもくっつきました。
 小雪は気が付いていないようですが、彼女にもくっついてます。
 でもコダマは優しいので、そんなツッコミは入れません。
「目の前にお星さまが集まっているみたいですね。こ、今度はお姉ちゃんも誘って遊びに来ましょう!」
 小雪は目を閉じると、大好きなお姉ちゃんと一緒に川辺を歩く光景を夢見ました。
 まずは京都のキャンプ場にでも行ってみましょうか?
 もし、普通のクロノヴェーダ退治でも、こんな風に天正大戦国に行けるなら、それもアリかもしれませんね。
 きっとその時は蛍も鈴なり、枝にも草にも、お空にも、姉妹の周囲で空を飛ぶ姿を絵にしたら……。やっぱり光る雪か、それともお星さまに見えるかもしれませんね。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV11になった!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!

百鬼・運命
アドリブ絡み歓迎

さてとまずは蛍見物か。東京生まれだし本物は数えるほどしか見たことがないんだよなあ。なるほどこれは見事なものだ………ふむふむ、あそこの淵当たりなら、ヤマメがいけるか?この時代なら漁協の遊漁券無しでも…

(いつの間にか渓流用の釣り道具一式持ってきている釣りバカ)

…さてと十分に楽しんだら、次は白水さんの先祖をどうにかしに行かないとな。

まあいろいろと白水さんも思う所があるようだけど、とりあえずまずは無力化してしまわないとな…と。ほい、次が焼きあがった(いつの間にか七影斬の分身も駆使して人数分のヤマメを釣ったうえに裁いて串焼きして配り中)



「さてとまずは蛍見物か。東京生まれだし本物は数えるほどしか見たことがないんだよなあ」
 百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)は山盛りの荷物と一緒にやって来た。
 呪符に封じることもできるかもしれないが、抱えてやって来るのがセオリーだ。
「なるほどこれは見事なものだ………ふむふむ、あそこの淵当たりなら……」
 運命はひとしきり感心した後、意識を切り替えた。
 狩人の目になり周囲を伺う。
 もし今の彼を劇画調に記録するならば、暗がりに眼鏡だけが輝いているだろう。もちろん吸血鬼も堕落した英雄も狩らないが。
「スレてなさそうだし……ヤマメがいけるか? この時代なら漁協の遊漁券無しでも……」
 運命は渓流釣りに慣れた小賢しい魚が居ないことを見抜いた。
 同時に漁協に支払う漁業権の代金が不要な事にも気が付いている。
 目の付け所が良いのか、それとも他愛ない遊びに夢中過ぎるのか、ツッコミどころに悩む所であった。
「ふふふ。良いスポットに竿を入れ放題。知識の暴力で殴れるとは……まったく良い時代が来たものだ」
 異世界転生風に知識チートを活かしつつ、運命は幾本もの竿を操った。
 いつの間にか渓流用の釣り道具一式持ってきている釣りバカである。
「……さてと十分に楽しんだら、次は白水さんの先祖をどうにかしに行かないとな。問題は……だ」
 運命は組んだ石窯を眺めた。
 何とか必要そうな量の魚を釣り上げる事には成功した。
 しかし、魚釣りというおのは狙ったタイミングでスムーズに来てくれるわけではない。
 山盛り食べる人の分も調達しつつ、焦がさない様に上手く焼いていく必要があるのだ。分身で使う踏み込みの技術も応用して、次々に焼いたり釣り上げて行ったりして忙しい。
「まあいろいろと白水さんも思う所があるようだけど、とりあえずまずは無力化してしまわないとな……と。ほい、次が焼きあがった」
 そんな感じで途中から蛍そっちのけで、ヤマメと格闘し続ける運命の運命であったとさ。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV12になった!
効果2【ダブル】がLV6になった!

月見山・伊吹
【月日夫妻】
※連携、アドリブ歓迎だよ!
旦那の千隼と一緒

いつも蛍さんにお世話になってるから私もお手伝いしに来たよー!
今回は蛍さんのご先祖様なんだねぇ

まだ時間あるから千隼と夫婦でデートしちゃおっと
一緒に手を繋いでのんびりと静かにホタルを眺めながらお散歩デートもいいよねぇ

景観が良い穴場いいスポットを見つけたら休憩しよっと
金平糖と宝石や鉱石みたいに綺麗な飴を持ち込んだから一緒に食べようよ!
ほら千隼…はい、あーん…
おや、シフォンは光るホタルに興味津々だけど
あまり飛びかかってじゃれついちゃダメだよ
(ホタルに翻弄されて中々狩れないのでにゃーだけでなくカカカとも鳴き始めたので猫用おやつを食べさせる)


月見里・千隼
【月日夫妻】
※連携、アドリブ歓迎
妻の伊吹と同行


川辺でホタル鑑賞か…一応、北海道にはホタルを見る事が出来る場所はあったが
結局は見に行く機会は無かったな

夫婦で手を繋ぎホタルを眺めながら川辺を散歩しよう

伊吹が気に入った場所で
ホタル鑑賞しながら伊吹が持ち込んだ飴と金平糖を夫婦で食べようかな
水筒で緑茶を持ち込んだので喉が渇いてたら飲んでくれ
ん、ありがとう伊吹…では俺からもはい、あーん…

宝石など綺麗なモノの人々の心を揺るがし惹き込む魅力は凄まじいからこそ
今回みたいに悪い意味で魅入られる事はやはり恐ろしいものだな
…とホタルにじゃれてるシフォンを見てそう思ってしまう



「いつも蛍さんにお世話になってるから私もお手伝いしに来たよー!」
 月見山・伊吹(太陽の恵み、日蝕の災禍・g04125)は元気よくパラドクストレインから降り立った。
 周囲は暗いので、時間を見るために腕時計を確認する。
「今回は蛍さんのご先祖様なんだねぇ。まだ時間があるし、のんびりデートでもしよっか」
「新宿と感覚が違うからな。ともあれソレには賛成だ」
 伊吹の言葉に月見里・千隼(硝煙と魔弾の騎手/現代ラストジョッキー・g03438)は同意した。
 賑やかなのも良いが、たまには夫婦水入らずと言うのも良いだろう。
「川辺でホタル鑑賞か…一応、北海道にはホタルを見る事が出来る場所はあったが、結局は見に行く機会は無かったな」
「あはは! そんなもん、そんなもん。のんびりと静かにホタルを眺めながらお散歩デートもいいよねぇ」
 過去を述懐する旦那さんに奥さんは手を繋いで歩いていく。
 何と言うか、機会の意義を問うのも良いが、ただ今の時を味うのも悪くないものだ。

 やがて二人は大きくも無く小さくも無い岩の前に出た。
 何の特徴も無く、あえていうならば公園のベンチよりやや小さいくらいだ。
 要するに夫婦二人で座るには丁度良いサイズ。
「金平糖と宝石や鉱石みたいに綺麗な飴を持ち込んだから一緒に食べようよ!」
「琥珀糖でも作ったのか? とりあえずお茶を用意しとこう」
 愛する妻の言葉に頷きつつ、家庭でも簡単に作れる飴を思い出した。
 もちろん新宿の技術ならば、物凄い飴があってもおかしくはない。
 以前に銀河のような青く星降る色彩の羊羹を見て、それが本当の羊羹なのか二度見したこともあるくらいだ。
「お茶、ありがとね。ほら千隼……はい、あーん……」
「ん、ありがとう伊吹……では俺からもはい、あーん……」
 水筒のコップにお茶を注ぐと、伊吹は口をあけながら飴を持つ手を水平に。
 千隼も口を開いて行け取りつつ、自分もまた飴を手にして放り込んでやる。
「宝石など綺麗なモノの人々の心を揺るがし惹き込む魅力は凄まじいからこそ、今回みたいに悪い意味で魅入られる事はやはり恐ろしいものだな」
 こういう時は男の方が気恥ずかしいのか、千隼は話題を変えながら足元を見た。
 そこではスフィンクスのシフォンが、何やら岩かげに隠れたナニカを追って尻尾フリフリ。
「おやま。シフォン……、あまり飛びかかってじゃれついちゃダメだよ」
 追っても、待っても一向に取れずにシフォンは不機嫌そうだ。
 その様子に伊吹は苦笑して止めておいた。
 何しろ虫というものは、行動サイクルが小さく捕まえるのが難しい。
 こちらが百の時間で百動いているとしたら、連中は三十とか二十のタイミングで動きを変えてしまうので、こっちらが行動した後で回避できるからズルイのです。
「まー今回みたいなのは極端な例さ。私らは注意する、友達がそうだったら忠告する。それでいいんじゃないかい?」
「そうだな。俺達の友人ならそれで十分だろう。……ディヴィジョンの一般人なら、助けに行けばいい」
 そんな事を言いながら、地に伏し空に舞う灯火を眺めた。
 二人が何を言おうとも、蛍たちはそこに居るだけ。
 悠久の昔からそうやって過ごして来た虫たちを眺めて、二人と一匹はゆっくりと時間を過ごしたのである。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【未来予測】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV13になった!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ダブル】がLV7になった!

一里塚・燐寧
【燐五】

蛍ちゃんwith蛍。夢のコラボレーションだねぇ
おー、これが蛍の光ってヤツ!
死ぬまで川遊び出来る体じゃなかったもんでさ、実は初めて見るよぉ
ふわふわぴかぴかで可愛いけど、光は人魂みたいに薄ぼんやりとしてるねぇ
これと雪の反射で勉強するのはかなりキツいんじゃな~い?

幻想的な光の中で浮かび上がる五月姫ちゃんの顔は、いつも以上に綺麗で
背中に腕を回し、頬に唇を少しずつ近づけてく──とこで、周りにめちゃくちゃ人がいることに気付いたよぉ
えーと、あー、続きは……帰ってから、ねっ!

……手を繋ぐぐらいならだいじょぶかな?
夜闇の中で離ればなれにならないように、指をしっかりと絡め合って二人、川辺の散策を続けるよぉ


瀧夜盛・五月姫
【燐五】
……燐さんは……。

蛍は姫の世(平安)の、過ごした御山にも、沢山いた。
今とも変わらず、名所の一つ、だった。
儚くも漂っている様子を、誰かはこう、詠んだらしい。
『まるで私の魂が抜けてしまったようね』って。
大切な誰もが、何もかもが、離れてしまうんじゃないか、なんて、連想してしまって、姫は蛍、みてると、とても、きゅうって切なくなる。
燐さんは……姫から離れて、いかない、よね?

そう思ってると、不意に抱き寄せられる。
“いつもの”合図。読まれた? それとも、察せられた?
思わず振り向いて、この不安を、拭ってもらおうと……思ったけれど、お預け。
むぅ、残念。

だけど絡められた指、引かれる手に、少し、安心した。



「蛍ちゃんwith蛍。夢のコラボレーションだねぇ」
 一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は何気ない足取りで歩いている。
 他愛ない冗談を言いながら、私と踊りませんか? なんて蛍に手を差し伸べていた。
「おー、これが蛍の光ってヤツ! 死ぬまで川遊び出来る体じゃなかったもんでさ、実は初めて見るよぉ」
 水の中で泳ぐのは任務でもうやったし、ディアボロスは溺れたくらいじゃ死なない。
 任務の合間に死んだように眠りこけたり、遊びまわったり。
 墓場で運動会をするのも楽勝ならば、寝床でシーツの中を泳ぐマーメイドになるのも楽勝だ。ああ、リターナーなので死ぬというのも変温なのも比喩表現ではないのか。
「……燐さんは……」
 瀧夜盛・五月姫(失つし世《うつしよ》の滝夜叉姫・g00544)は何というべきか悩んだ。
 まず、蛍を誘う前に自分を誘うべきだ……なんて独占欲は無い。
 次に死にかけトンビで棺桶に片足突っ込んだ幼少期について声を掛けるべきかと言うと、それは躊躇われる。なので!
「蛍は姫の世(平安)の、過ごした御山にも、沢山いた」
「ふわふわぴかぴかで可愛いけど、光は人魂みたいに薄ぼんやりとしてるねぇ。これと雪の反射で勉強するのはかなりキツいんじゃな~い?」
 今とも変わらず、名所の一つ、だった。
 嵐山といえば現代では必殺技に聞こえるが、平安の時代は観光名所。
 畿内までが世界で、美濃や尾張は相当な田舎で、そこから先は化外の地。命懸けで開拓するくらいだから、嵐山は観光に程よい位置だったのである。大江山は遠いって言うじゃん?

 蛍雪の功と言う言葉に例えたが、『魂みたい』と言う言葉の時点で気が気ではない。
 リターナーが活きてるのは、奇跡みたいなものだからだ。
「儚くも漂っている様子を、誰かはこう、詠んだらしい。『まるで私の魂が抜けてしまったようね』って」
 だから五月姫は今の切ない気持ちを伝えることにした。
 大切な誰もが、何もかもが、離れてしまうんじゃないか、なんて、連想してしまうと伝えたのだ。
「姫は蛍、みてると、とても、きゅうって切なくなる。燐さんは……姫から離れて、いかない、よね?」
「そんな訳ないじゃん。そんなに信用できないなら抱きしめ……あ」
 五月姫の言葉に燐寧は背中に手を回し、頬に唇を寄せようとした。
 しかし、思い出して欲しい。
 蛍狩りっていうイベント中なんだぜ。めちゃくちゃ人が居るのに接吻とは、リターナーは強心臓だなあ(なお動いてません)。
「えーと、あー、続きは……帰ってから、ねっ!」
 燐寧は思うのだ。
 幻想的な光の中で浮かび上がる五月姫は、いつも以上に綺麗で。
 それでいてはかなげな、あたしだけのお姫様。
(「む。いつもの合図。読まれた? それとも、察せられた? え? あ? お預け? むぅ、残念」)
 五月姫は五月姫で、いつも幻想的なお姫様な訳ではないのだ。
 しっかりと体のある、しっかりとナマな感情のある女の子なのである。
 不安を拭ってもらえそうなキスの最中……中途半端はつらいよね。
(「……手を繋ぐぐらいならだいじょぶかな?」)
(「あ、指……少し、安心。した、かも」)
 新宿の薄い本だと、こういう心のすれ違うが危険だと説いている。
 NTRの危険を排除する為……なにより自分が寂しいので……。
 燐寧は離れ離れにならない様に、指をしっかり絡め合って川辺の散策を続けることにした。
 五月姫もその指先と引いている手に、ホッとするのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV15になった!

ベアストリア・ヴァイゼンホルン
ホタル見物……?蛍さんを……見学……する会……かしらね……んふふ……。

なぁんて冗談を飛ばしつつ、僕は皆の邪魔をしない様に離れた場所でタバコの火……と言う名のホタルの灯りを灯そうかな……。
灰や吸い殻はちゃんと携帯灰皿に捨てて、ね?

しかし……今回は……なんというか……複雑だね……。

親友のご先祖様をぶん殴りに行くわけだから、協力はするんだけど……本人の心中を察すると……ね……。
僕も妹が敵になってしまったけど……本当に気が気じゃなかったから……。

でも、倒さなければ……。静かに……眠らせてあげる……ために……。

迷っちゃダメだよ……。と呟き、適当な石を一つ川に投げ込むね。

アドリブ・連携はお任せします。


ソラ・フルーリア
※アドリブ歓迎します!

今回の敵は蛍のご先祖様って聞いたわ!
それならアタシも同行するわよ!
ご先祖様の悪い行いを止めるっていうのは、子孫の役割だと思うわ!

と、その前に蛍見物ね! 風流でいいじゃない!
アタシ多分東京生まれ東京育ちだから、蛍なんて見たこと無いのよね!

わ、キレイ!
川面に映るイルミネーションって感じね! 映えてるわ!
写真取っちゃお……あっ、暗くて上手く撮れないわね……。
ま、しょうがないわね! 目に焼き付けておくことにしましょ!

さ、一緒に頑張りましょ、蛍!


黒城・廉也
アドリブ・絡み可

ホタル……ホタルですかー……
俺、初めて見たかもしれないッス。
ステージで見るペンライトの輝きとかもいいですけど、こういう暖かな光が満ちる光景もとても綺麗ですねぇ……
綺麗な石があったらおひとつ拝借して持って帰るのもありッスよね。
カメラは持ってきてないし、この景色を思い出せるように。

綺麗な物に惹かれる気持ちはわかりますが――いや、俺がどうこう考えるより、白水さんのお手伝いをしっかりこなせるように気合を入れて臨まなければいけないッスね。



「今回の敵は蛍のご先祖様って聞いたわ! それならアタシも同行するわよ!」
 ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は仲間たちと共に列車を降り立った。
 そこは起伏でパレドクストレインを隠している場所である。
「ご先祖様の悪い行いを止めるっていうのは、子孫の役割だと思うわ! と、その前に蛍見物ね! 風流でいいじゃない!」
 社長と社員は皆家族と言う言葉がある。
 アイドルをプロデュースする会社の社長業なので、自然と司会進行をやって居る。
「ホタル見物……? 蛍さんを……見学……する会……かしらね……んふふ……」
 ベアストリア・ヴァイゼンホルン(復讐者は狂気を纏うのか?・g04239)はちょっとした親父ギャグに染まってみた。
 仲間が大和撫子ッポイ服装で、七変化の早着替えに挑戦するシーンである。
「そういえば憑依変幻……できるんだったかしら。一通り、全部は……見れないのかしらね」
「連れて来るサーヴァントの子は一体だけだし、憑依したままの状態で来るとしても、に大河限度だと思うわよ?」
 コスなら? コスだと別の子になっちゃうわよー~。
 なんて会話をベアストリアとソラは繰り広げた。
 夜の空が青いわねーなんて言ってみる。
「ホタル……ホタルですかー……」
 その頃、付き添いの黒城・廉也(後輩サキュバス・g02175)は余裕が無かった。
 別に女の子たちの荷物持ちが嫌な訳でも、キャピキャピした集団にドキドキしてるわけでもない。
「俺、初めて見たかもしれないッス」
「いい……もんだよ。人にも……寄るけど、ね」
 廉也の言葉にベアストリアは足を止め、紫煙を吐き出した。
 そうすることで風下に回りつつ、煙草と言う名の蛍の光に火を灯したのだ。
 副流煙には気を付けているし、灰や吸い殻はちゃんと携帯灰皿に捨ててるから、ね?
「アタシ多分東京生まれ東京育ちだから、蛍なんて見たこと無いのよね!」
 そうして一同は川辺に辿り着いた。
 先行して到着した仲間たちの周囲やら、そこから逃げるようにフワリフワリと浮かんでいる。
「わ、キレイ! 川面に映るイルミネーションって感じね! 映えてるわ!」
「ステージで見るペンライトの輝きとかもいいですけど、こういう暖かな光が満ちる光景もとても綺麗ですねぇ……」
 ソラの言葉に廉也はアイドルたちのステージを思い出した。
 大きな子も小さな子も、青い髪の子もピンクの髪の子も、みんな違ってて良い。
 同じようにスターダムを照らす鮮烈な光も、蛍たちの淡い光もみんな良いと思うのだ。
「綺麗な石があったらおひとつ拝借して持って帰るのもありッスよね。まあ都合よく見つかったりはしないでしょうけど」
(「ちょっと男子~。うしろうしろ~」)
(「水晶とか……も宝石って……知らない……のかしらね?」)
 キョロキョロ探してみる廉也に女の子たちは黙って居た。
 ツッコミを入れるのも可哀そうだし、そもそも男子は宝石も花言葉も知らないのですよ。
「綺麗な物に惹かれる気持ちはわかりますが――いや、俺がどうこう考えるより、白水さんのお手伝いをしっかりこなせるように気合を入れて臨まなければいけないッスね」
「まあ親友のご先祖様をぶん殴りに行くわけだから、協力はするんだけど……本人の心中を察すると……ね……」
 廉也の言葉に頷きつつベアストリアは呟きを漏らした。
 宿縁というものは思いの深い場合が多い。
 もちろん情報を仕入れただけという場合もあるが、今回は深い話の方だった。
(「僕も妹が敵になってしまったけど……本当に気が気じゃなかったから……。しかし……今回は……なんというか……複雑だね……」)
 それはベアストリアも同様であった。
 肉親であったり、遠縁であったり、御先祖であったり。
 共通するのは複雑な思いである。他人が容易く言い切れる者でもあるまい。
「でも、倒さなければ……。静かに……眠らせてあげる……ために……。迷っちゃダメだよ……」
 そう呟いて小石を投げる。
 大きくはないので、ポチャンとも音などはしない。
 だが、不思議とツプっと潜る音が聞こえた気がした。
 それは神経が立っているのか、ただの気のせいだろうか?」
「写真取っちゃお……あっ、暗くて上手く撮れないわね……」
 ソラは話を変えるように、きゃぴっとカメラを取り出してみた。
 だが夜間で難しいし、ストロボなんて焚いたら蛍狩りが台無しだろう。
 いや、あえてこんな事を口にしたのであれば、どちらでも構わなかったのかもしれない。
「俺もカメラは持ってきてないし、この景色を思い出せるように思えとくのはどうッスか?」
「ま、しょうがないわね! 目に焼き付けておくことにしましょ! さ、一緒に頑張りましょ、蛍!」
 廉也の提案を採用しつつ、ソラは仲間にエールを送るのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV17になった!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【ダブル】がLV9になった!

リューロボロス・リンドラゴ
ほう、蛍か。
我、幼子なのでな!
蛍に興味ありありよ!
戦うだけが我らではないのでな。
アンデレ(g01601)よ、蛍を見に行くぞ!

ほうほうほうほうほう!
目を輝かせる我である!
なにせドラゴン、やること成すこと存在自体ド派手だからのう……。
こういった風情は出せぬ故なんとも感心するものよ。
良いの。とても綺麗で幻想的よ。

む?
蛍が何故光るか、か。
求愛行動といった理由があると聞いたが、そうよな。
寂しいからではないか?
自分はここにいるのだと見つけて欲しいのであろう。
電池?
違うのではないか?

うむ、アンデレよ。
楽しませてもらっておるのだ。
見逃してやるが良いぞ。
今は食べるよりもこの光景を我と楽しむが良いわ。
我も楽しい!


ア・ンデレ
リューロボロス(g00654)ちゃんとデートするよ。
友達の蛍ちゃんのために来たけど、それはそれとしてデートはする。
二人で手を繋いで、川を散策だ。

「リューロボロスちゃん、ほたるがなんでひかるか、しってる?」
真剣に考えるリューロボロスちゃんを見て笑顔のアンデレちゃん。
「それはね……、でんちのざんりょうがあるかどうか、わかりやすくするためだよ。」

「ほたる、おいしいかな。」って蛍を食べようとして、リューロボロスちゃんに止められたり。
手に蛍をとめて、二人で見てみたり。
ゆっくりいっぱい蛍を楽しむよ。



「ほう、蛍か」
 リューロボロス・リンドラゴ(ただ一匹の竜・g00654)は笑顔であった。
 彼女もまた、幼子なのである!
 ゆえに蛍に興味ありありですよ!
「戦うだけが我らではないのでな。アンデレよ、蛍を見に行くぞ!」
「はーい! いっくよー!」
 リューロボロスはア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)の手を掴んですっ飛んだ。
 別に飛翔なんかしてないが、空を飛んでいてもおかしくないほどのイメージである。
 きっとアンデレもノリノリで飛び跳ねたからだろう。
「きれーだね」
「ほうほうほうほうほう!」
 アンデレもリューロボロスも目を輝かせた。
 何しろドラゴンというのはやることなす事ド派手である。
 周辺一面をふっ飛ばすとか、先行で包むならば簡単なのだ。でも、こんなにやんわりとした、風情のある灯火というのは無理かもしんない。鬼は……ええと、昔の鬼は幽霊のことを指したそうなので、呪術型の鬼なら……ワンチャン?
「良いの。とても綺麗で幻想的よ。む? ……いかがした?」
「しつもんしつもん」
 なんというか、リューロボロスは最初、アンデレが飽きたのかと思った。
 しかし、天真爛漫なアンデレは滅多な事では珍しい光景に飽きないし、飽きたらちゃんと主張できる子である。だから聞きたい事を尋ねるために、頭を捻っていた様だ。
「リューロボロスちゃん、ほたるがなんでひかるか、しってる?」
「蛍が何故光るか、か。求愛行動といった理由があると聞いたが、そうよな。別に生態や哲学を聞きたいわけでもあるまい……寂しいからではないか?」
 アンデレの問いは実に根源的な事で合った。
 蛍が輝くその理由。しかし別に生物的な事情や、大人が思う哲学を聞きたいとは思えないのだ。自分はここにいるのだと見つけて欲しいのであろうとリューロボロスは推理した。
「それはね……、でんちのざんりょうがあるかどうか、わかりやすくするためだよ」
 アンデレはニコリと楽しそうな顔をする。
 真剣に考えるリューロボロスちゃんを見て笑顔のアンデレちゃんである。
 いっぱい一杯頭をひねった甲斐があるというものだ!
「電池? 違うのではないか? ……いや、間て。命数という意味では意外と当たっておるのか? いやいや、そもそもこれはトンチであるかもしれぬが問答ではない筈……やはり違う気がするぞ! うむ!」
 リューロボロスは思わず思考がフリーズしそうになった。
 謎々クイズだとするなら、蛍の電池……エネルギー残量という例えは違うのでは?
 しかし、虫の一生は儚い……そう考えれば当たって居る気はする。だが、そんな例えをアンデレがするとも思えないのだ。思考がグルグル回って、一周して元の答えに時間が掛かったという。
「おさんぽの続きしよ! たのしいよね!」
「うむ、アンデレよ。楽しませてもらっておるのだ」
 なお、答えを出した時にはアンデレは先ほどの質問タイムは終わって居た。
 忘れたわけではない、だが、最大の関心事がデートに戻って来ただけなのだ。
 子供の思考は移り変わりが激しい、リューロボロスもすっかりつられて歩き出した。
 お手て繋いで楽しく歩こう! 歩くと元気に成れる!
「ほたる、おいしいかな」
「見逃してやるが良いぞ。今は食べるよりもこの光景を我と楽しむが良いわ。どうしてもというならば、あそこでヤマメを焼いておるでは無いか!」
 アンデレがぼーっと蛍を見始めると、リューロボロスは慌てて止めに入った。
 イナゴとか戦うホッパー辺りなら食べてもアレだが、蛍は可哀そうなので止めてあげよう。ヤマメを釣ってる友達から塩焼きをもらったら笑顔も二倍である!
「みてみて! つかまえてないのに、おりてきた!」
「ほうほう。我もできるかな?」
 アンデレが指先にそっと蛍を捕まらせると、リューロボロスも一緒になって手を伸ばした。
 蛍、蛍よこっちにこい。
 楽しいね、楽しいよね。うん、いっぱいいっぱい楽しいデートを過ごしたという事です。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV19になった!
効果2【ダブル】がLV10(最大)になった!
【反撃アップ】がLV2になった!

アイネリス・レナリィ
アドリブ絡み歓迎

……ふむ
これだけ静かなら、集中するのには良さそうね
すぐ先に戦いも控えているし
(ホタルの見物がてら、呼吸を深く穏やかにし自分が景色の一部であるかの様に振る舞う)
(ホタルが止まったら面白いなという多少の雑念もある)


蛍さんは何か思うところがあるのかしら
先祖と刃を交えるとなれば至極当然だけれど、
せめて悔いの無い選択をして欲しいものね



「……ふむ」
 アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)は周囲を確認した。
 十分に広いこの場所には、無数のディアボロスが居てもそれほど騒がしくはない。
 いや、正確に言えば、みな静かにホタル観賞を行っているのだ。
「これだけ静かなら、集中するのには良さそうね。すぐ先に戦いも控えている訳だし」
 アイネリスは近くに居た透ですら、声を出していないことに着目する。
 蛍見物に音声は必要ないし、強烈なライトで探すのはマナー違反だからだ。
 それゆえに、心を鎮めてゆっくりするのには丁度良かった。

 呼吸を整え、周囲の光を見上げてトランス状態に入る。
 光の瞬きに合わせ、ゆっくりゆっくり呼吸を行う。
(「瞑想か……最近はゆっくりそれだけの時間を取る事も珍しくなったわね」)
 新宿は賑やかだ。
 仲間も増えたし、独りで過ごす時の趣味も増えた。
 共に過ごす恋人が出来て、ただひたすらに静かな時間を過ごすなんてことは狙ってやらないと現代人はしないのだ。
(「結構……止まって居る人居るわね。こっちにも来ないかな……」)
 などと思考を巡らせて、なぜか瞑想から思索に舵を切って居るアイネリスであった。
 ひと昔は小説を書ける人は少なかったが、今では子供でも書けるくらいには一杯だ。
 同じように学者は居るだけで凄かったし、薬師は村に一人でも居れば良い方で大抵は怪しげな親の言った事を繰り返すだけの素人であった。何が言いたいかと言うと、余計な思考がグルグルと巡ってしまうくらいには、新宿で仕入れた知識が山ほどあって退屈しないのだ。
(「来た……」)
 そうこうする内に蛍が寄って来た。
 さすがに山ほどは来ないし、ゆっくりと止まる程度である。
 なんというか無念無想じゃないとやって来ないなんてことはない。蛍は虫であり、止まり易ければ何処にでも泊まろう。
(「蛍さんは何か思うところがあるのかしら。先祖と刃を交えるとなれば至極当然だけれど、せめて悔いの無い選択をして欲しいものね」)
 瞑想にも思索にも飽きたのか……。
 あるいは仲間が心配になったのか、今度は意思と思考を巡らせて戦意を高めるアイネリスであった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV20になった!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!

ルィツァーリ・ペルーンスィン
アレンジ連携歓迎

成程、此れがСветляки、蛍か
キエフ大公国にも生息しているらしいが故郷の周辺には居なかったからなあ


去年は色々あってみたりは出来なかったが、うん、奇麗なもんだな
出来る事ならこういう時以外で見たかったが……ま、其れは改めて時間を造ればいいだけの話だな

世界中には色々な蛍がいるそうだし、世界を奪還できたなら其れを見て回るのも面白そうだしな
マレーシアとか一年中見れるしクリスマスのイルミネーションみたいな凄まじさらしいし他の国の蛍も其々の良さが在る様だしね

ま、其れも此の場をしっかり乗り越えてクロノヴェーダを全て倒してから、の話だけどね

のんびり蛍をみながら此れからの戦いに思いを馳せる


桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎

蛍見物か……
あまり現代だと蛍そのものが見れる場所限られちゃったものね。

戦いの前に蛍を見て癒やされて英気を養っておかないとね?

ボーっと蛍を眺めつつ他にも一人でいる人を見つけたら近くに行って話しかけ一緒に楽しむ。

こうして見ると結構カップルや夫婦多いわね……羨ましいわね……

さて、そろそろ敵を倒しにいかないとよね?蛍の先祖を解放してあげましょう。



「蛍見物か……」
 桜・姫恋(苺姫・g03043)は蛍を見上げた。
 右を見ても蛍、左を見てもホタル。
 この時代だと珍しくもなんともない光景なのだろうが……。
「あまり現代だと蛍そのものが見れる場所限られちゃったものね。少し愉しむとしましょうか」
 現代では蛍が住める環境が随分と減ったという。
 汚くなったことが第一の事情であるが、その後に掃除ついでの洪水対策もまずかった。
 気が付けば川辺に草木は減り、川底の砂利やコケも無くなってしまったのだ。
「戦いの前に蛍を見て癒やされて英気を養っておかないとね?」
 そう言いながら姫恋は静かに蛍を眺める。
 飲み物くらいは用意しても良かったのだが……。
 自分の好みだと蛍が寄って来そうな気がして止めておいたのだ。蛍と苺ドリンクの取り合いなんてぞっとしない。
「成程、此れがСветляки、蛍か」
 一方でルィツァーリ・ペルーンスィン(騎士道少年・g00996)は好奇心でいっぱいだった。
 少年らしい心で周囲を観察している。
「楽しんでる? ロマノフとは種類が違うのかもだけど」
「もちろん。キエフ大公国にも生息しているらしいが俺の故郷の周辺には居なかったからなあ。去年は色々あってみたりは出来なかったが、うん、奇麗なもんだな」
 そんな時、姫恋がルィツァーリに話しかけて来た。
 去年は新宿との邂逅云々と大騒ぎであった。
 西部の連中が革命軍に色々されて、ドイツ方面に逃げ込んだのだか流されたのだかと聞いている。
「出来る事ならこういう時以外で見たかったが……ま、其れは改めて時間を造ればいいだけの話だな。世界中には色々な蛍がいるそうだし、世界を奪還できたなら其れを見て回るのも面白そうだ」
 そんな時、ルィツァーリはそんな事を言いながら、まずは京都の蛍を愉しむことにした。
 日本の蛍は水棲が有名で、何種類も居るそうでは無いか。
「世界見物? 壮大ねえ」
「ああ。マレーシアとか一年中見れるしクリスマスのイルミネーションみたいな凄まじさらしいし他の国の蛍も其々の良さが在る様だしね」
 姫恋はルィツァーリの少年らしい目標にくすりと笑った。
 馬鹿にしているわけではなく、まさか世界各地の蛍が見たいなどと、話の飛び火の大きさに驚いただけだ。
「ま、其れも此の場をしっかり乗り越えてクロノヴェーダを全て倒してから、の話だけどね」
 ルィツァーリとしてはまず故郷を取り戻したいと思っている。
 だがロマノフは今のとk路尾、強大な方の部類である。
 他の敵を倒して力を付け、その後になるだろう。
(「しかし……こうして見ると結構カップルや夫婦多いわね……羨ましいわね……」)
 他愛ない話を続けば柄、姫恋はふと思う事があった。
 目の前に恋愛とかまだ無縁なさそうな少年しかいないこともあっただろう。
 流石にペアの前で迂闊な事を思わないし、そもそも独り身同士で怨みの言葉を並べて誰かを嫉妬するようなタイプではなかった。押しても泉の様に嫉妬の気持ちは出てはこない。素敵な出会いが無いかな~とか思う事はあっても。
「さて、そろそろ敵を倒しにいかないとよね?蛍の先祖を解放してあげましょう」
「ああ! 一刻も早く一般の人たちを助け出さないとな!」
 姫恋が気分を変えて戦いへと集中すると、ルィツァーリもまたその準備を始めるのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV22になった!
効果2【アヴォイド】がLV3になった!

エレナ・バークリー
蛍狩りですか。これが極東の風情というものですね。
闇の中を舞う黄緑の光はとても神秘的で。
ともすれば、もうすぐ戦いだということを忘れてしまいそうです。
畳んだ扇子を差し出せば、蛍が止まってくれないでしょうか?

ん、適当なところへ腰を下ろして、軽く干し肉でも食べながら、皆さんの様子を眺めていましょうか。
誰かが何か配ってくれるなら遠慮なく。

川底には玉が眠っているんでしたね。少し「観察」して探してみましょう。
さすがにすぐには見つかりませんか。ですが、こういう時は根気です。
一つでも見つかれば十分。とはいえ、石集めを趣味にしていないので、どこに飾ったものかなぁと。
旅団の団長室で文鎮代わりにしましょうか。


凍雲・雪那
ん。
蛍の見物、だね。
どうせ事件までは、時間もあるし。ちょっとゆっくりしようか。
それに、まあるい玉……綺麗なのあったら、ちょっと欲しい気持ち、ないでもない。
着飾るのはあんまりだけど、眺めるのは好きだし、さ。
……そうだ。腹ごしらえに、おにぎりとか持ち込もっと。

そういう事で。
おにぎり食べながら、蛍の淡い光を楽しんで。
小腹が膨れたら、気紛れに小石を拾い集めて、綺麗なのが無いか、探してみたり。
自由にやらせて貰おうかな。

……無いとは思うけど、ね。
魅入られそうなほど綺麗な玉は、流石に破壊するよ。
呪物になる前なら、面倒な手段を挟まなくても、凍らせて砕けるよね?


湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ

蛍ですか……初夏から見られるのは僥倖ですね
現代だとだいぶ数が減ってるって言われてますし、きれいな川も川底もなかなか見られないですからね
こういうふうにゆっくり見られるのはいいものです
みんなと一緒なのもいいですよね

……今度は違う形でみたいですね
蛍の光は写真に残せないって聞きますし、お土産話程度にはなる、かな

呪物と化したのをこのあと掘り出すんですよね
……どさくさ紛れで食べられないかな、内側の足しになるといいんだけど



「ん。蛍の見物、だね。蛍狩りという名前だけど、ハント、じゃない」
「蛍狩りですか。苺狩りのようなものですか……これが極東の風情というものですね」
 凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)の言葉をエレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)が繰り返した。
 滅多にない時間を愉しむという意味合いで、儚く朧げな虫の灯りを愉しむ物だという。
「蛍……初夏から見られるのは僥倖ですね」
「ああ、現代だと九州の方からなんでしたっけ?」
 湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)が言葉を添えるとエレナが顎に指をあてた。
 何かを思い出すように上方へ目を向けた後、いったん閉じて思案を巡らせた。
 そういえば虫は暖かい方がよく育つそうだし、京都では本来遅いのかもしれない。同じブリテンでもスコットランドとイングランドでは気温も動植物も違うではないか。
「それもあるんですけど……現代だとだいぶ数が減ってるって言われてますし、きれいな川も川底もなかなか見られないですからね」
 雪華は順を追って説明する。
 第一に絶対数が減り、それは増える環境自体が減っているのだという。
 もしかしたら現代でも夏に見られる可能性はあったのかもしれない。しかし、絶対数が減ったことで、可能性自体が減ってしまっているのだ。
「こういうふうにゆっくり見られるのはいいものです。みんなと一緒なのもいいですよね。……今度は違う形でみたいですけど」
「せっかくだし、どうせ事件までは、時間もあるし。ちょっとゆっくりしようか」
 しみじみと語る雪華に雪那は提案した。
 その為の蛍狩りの時間であるし、難しい事を考えるよりはゆったりと流れる時間を愉しむとしよう。
「良いですね。蛍の光は写真に残せないって聞きますし、お土産話程度にはなる、かな」
 雪華は話に聞いた難しさに思いを馳せる。
 一瞬のゆらめきなので、写真には向かない。
 かとって星を撮影する時のテクニックを使ったら、光の軌跡になってしまうし……動画撮影なら良いかと言うと、肉眼と機械では記録状態が違うのである。
「闇の中を舞う黄緑の光はとても神秘的で。ともすれば、もうすぐ戦いだということを忘れてしまいそうです」
 なかなかやってきたりはしませんよね?
 と、エレナは畳んだ扇子にチラリと視線を送る。
 広げたら負けたような気がするし、人間を警戒しているならば畳んでいても広げていても同じだろう。
「……そうだ。腹ごしらえに、おにぎりとか食べる?」
「そうですね。干し肉を用意したのでゆっくり待ちましょうか」
 その様子を見て雪那が提案すると、エレナは適当な場所を見つけた。
 身構えていると戦場の悪魔や死神は来ないというが、緊張状態では蛍も来ないだろう。食事しながらゆっくり待っても良いかもしれない。
「良いですね。ヤマメを釣ってる方がおられたので貰ってきました」
「塩焼きにしてありますね。遠慮なくいただきましょう。しかし干し肉にしても塩焼きにしても、現代は随分と便利になりました」
 雪華が貰って来た串に刺して焼かれたヤマメをエレナは受け取った。
 昔の肉は堅くて当たり前、あるいは程度の悪い塩に漬けているのだ。
 焙るのも美味しくして寄生虫を避けるというよりは、少しでも柔らかくしたり、塩ごと表面を切り落とすから風味を整える為である。
「そういえば川底には玉が眠っているんでしたね。あとで少し観察してみますか」
 エレナとしても、さすがに直ぐに見つかるとは思っても居ない。
 だがこういうのは根気との勝負であり、暇つぶしや思いで造りには良いだろうと思う。
「まあるい玉……綺麗なのあったら、ちょっと欲しい気持ち、ないでもない。着飾るのはあんまりだけど、眺めるのは好きだし、さ」
 雪那は草むらの脇やら、川辺のほとりを眺めて頷いた。
 そこらにある石は石だが、探せば川底にはあるかもしれない。
「丸いのですか? それなら川底ですね。流されていくうちに磨かれていくんですよ。山の神様から川の神様へのプレゼントですね」
 雪華が言うには、石と石がぶつかって削られていくのだという。
 水の中では比重が軽いし、重い岩も流されていく。
 ゴロゴロ、ゴロゴロ……やがてまん丸の岩に成り、その中でも宝石の一種が綺麗として出てくることがある。なお、現代では棄てられたガラス瓶がくだけて、砂浜に出てくることもあるという。
「その辺とか、多分そうですよ。正式な宝石じゃないので透明度は低いですけど」
「私はそこまで綺麗じゃなくても良いんですけどね。石集めは趣味にしてませんし、どこに飾るか悩みます。丁度良いのが見つからなかったら、旅団の団長室で文鎮代わりにしましょうか」
 雪華がそれらしい岩を指さすと、エレナは確認がてらに歩き始めた。
 お腹も膨れたし、探しに歩くしよう。
 そう思った時……背中から蛍が飛んでいくのが見える。気にして居ないとコレだ、もしかしたら扇子を構えていたら止まっていたかもしれない。
「……無いとは思うけど、ね。魅入られそうなほど綺麗な玉は、流石に破壊するよ。呪物になる前なら、面倒な手段を挟まなくても、凍らせて砕けるよね?」
「染み出して感染するイメージなので、凍らせるのは相性が良いと思います。……その辺りの処理は、ひとそれぞれですね」
 雪那が適当な石を二本の指でつまみ、凍らせて砕いてみる。
 その様子を雪華は見ながら思うのだ。
 この後で呪物を掘り出して処分する訳だが……どさくさに紛れて食べられないかと。
 痛んだからだを呪詛で継ぎ接ぎしている彼女の事、食べて足りなくなった部分の足しになるかと思ったのである。

 いずれにせよ時間は刻一刻と過ぎていく。
 やがて時間が来て、戦いや捜索になるだろう。
 その時はみんなで頑張るとしようじゃないか。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV24になった!

薬袋・透
アドリブ絡み歓迎

川辺で水と戯れながら蛍を眺める
川の風が涼しくて気持ちいいわね……こういうのを風流、って言うのかしら?
現代だと山の中や田舎に行かないと中々見れない景色、目に焼き付けておきましょ
蛍に飽きたら川底をさらって玉を探してみるのも楽しいかも?

事件が起きるまでの僅かな時間
目一杯楽しむわね

それにしても、蛍が綺麗なこの季節に宿縁が繋がるなんて……不思議な縁を感じるわね、蛍ちゃん?


奴崎・娑婆蔵
蛍見物。よござんす
そういやァ、このように光って飛ぶ実物をしっかと見た覚えは無かった所であるからして――

良い機会でさァ
時を隔てた先でドンパチまで控えた界隈じゃァありやすが、今はせいぜいゆるりと見物と洒落込むと致しやしょうか
(宙へ指を翳しちゃ、指先に蛍が止まってくれたりすっかなーってチャレンジしてみる)
(達人キャラなので【オーラ操作】コミで無駄に静謐極まる境地を体現しながらレッツトライ)


おうおう、考え込んでおいでの様子じゃァありやせんか、エエおい白水の?
そう悶々としなさんなよ
こう考えりゃァよござんす
自身の系譜を遡った先の先達と一合交えられる、得難い機会であるものと思えばいいんでさァ――カハハ



「蛍見物。よござんす」
 奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)はカラコロと下駄の音を鳴らした。
 歩いて来る彼の周囲からそっと飛び立つ灯りもまた蛍だろうか。
「そういやァ、このように光って飛ぶ実物をしっかと見た覚えは無かった所であるからして――良い機会でさァ」
 そんな事を言いながら周囲を見渡すが、動いている間は寄って来そうにない。
 蛍を呼び寄せる餌なんか知らないので(実は水を飲むだけなので、存在しない)、そっと佇む以外に方法が思いつかなかった。
「時を隔てた先でドンパチまで控えた界隈じゃァありやすが、今はせいぜいゆるりと見物と洒落込むと致しやしょうか」
 娑婆蔵は歩く道中、他の面々を見比べていた。
 蛍が近寄って居る仲間は、どちらかといえば動きが小さい物だ。
 やはり動き回ると蛍は警戒するらしい。そこで川辺に至った辺りで歩くのを止めてみる。
「川の風が涼しくて気持ちいいわね……こういうのを風流、って言うのかしら?」
「そんな所でやしょうよ」
 そこで涼んでいた薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)と仲間を見比べていた。
 動くが無いが、あまり寄って来る様子はない。
 別にネメシスモードがアレだかrといって、警戒している様子はない。ならば微妙な動きとその他もろもろが影響しているのだろう。
(「現代だと山の中や田舎に行かないと中々見れない景色だし、目に焼き付けておきましょ。後で絵に描いてみるのも良いかもね」)
 透の動きは小さいが、周辺を観察しようという視線がある。
 それになにより、次に何をしてやろうかと言う雰囲気が強かった。
「蛍に飽きたら川底をさらって玉を探してみるのも楽しいかもですよ? あ、さっきヤマメ焼いてましたよ?」
「あっしは遠慮しときやす。肴を見るとつい吞みたくなってたまらねえ。ギョクで飾るのはあっしの柄じゃねえし、吞むなら……ああ、気配か」
 透の提案に娑婆蔵は首を振った。
 そして組の仲間との宴会や、嫁さんと差し向かいで徳利傾ける姿を思い出し……。
 そこで思い足るのだ。『闘気』が漏れ出していて、気配に敏感な野生動物や……特に蛍の反応は大きいのではないかと。そこで目を閉じて対人コミュを停止し、オーラを操って気配を消した。動きはただ、指先を立てるのみ。
「それじゃあ、あたしは宝石探しちゃいますかね」
 透の方は十分に蛍を堪能したのか、川辺に玉を探しに行った。
 それらしい岩はあるが歪であったり、丁度良い感じの形のはただの石だったりする。
 そのうちに削り落としてみようかと思いつくのかもしれない。
「ふむ。こんなもんですかねえ」
 娑婆蔵が指先にナニカを感じ取り目を開けると、そこには蛍が居た。
 狙い通り……そう思って気を抜いた瞬間に、肩やら頭から一斉に飛び立っていく。
 どうも気配を殺し意識は指先だけに集中したので、他の部位に覆ったより蛍が止まっているのに気が付かなかったらしい。大量にやって来ていた蛍を見て、思わぬ豊漁であったと微笑むことにした。

 やがて時間が過ぎて、蛍狩りも終盤へ。
「それにしても、蛍が綺麗なこの季節に宿縁が繋がるなんて……不思議な縁を感じるわね、蛍ちゃん?」
「おうおう、考え込んでおいでの様子じゃァありやせんか、エエおい白水の?」
 透と娑婆蔵は連れ立って仲間のもとへ歩いて行った。
 そこには宿縁を結んだ仲間がいたからだ。
「そう悶々としなさんなよ。こう考えりゃァよござんす。自身の系譜を遡った先の先達と一合交えられる、得難い機会であるものと思えばいいんでさァ――カハハ」
 娑婆蔵はそんな感じで難しく考える事はないと促した。
 なる様にしかならないし、ひとまず緊張を解せと忠告したのである。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】がLV25になった!
【平穏結界】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!

メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎

ホタルかぁ…こうやってゆっくり見るのは初めてなのかもしれないわね

川を汚さない様に手軽の食べられるものを持参しつつのんびりとホタルを鑑賞
こういうのは静かに眺めるの風流なのよね?

……蛍さん、ご先祖様がああなってしまったのは元々だったのか、刻逆による改竄の影響なのかはわからない

そう話しかけながら石を拾い、握り砕きながら言葉を紡ぐ

けど、やる事はシンプルよ
狂わせた元凶の石諸共ご先祖様に一発殴って来る事!
黒歴史になるようなことすんな!ってね。

……ちょっと励まし方としては変かしらね


宇佐美・アリス
アドリブ&絡みOK

現代だと、蛍見れる場所は貴重なのよねぇ
今は会えないけど、いつか家族でまた来てみたいわね
娘ったらね、お散歩のたびに石ころ拾ってきて、仕舞っといてって渡してくるの、もぅ、かわいくてね〜
蛍そっちのけで石吟味してるかも

お酒飲んでる人もいるようだけど、我慢我慢
記憶がなくなったら戦うどころじゃないものね

さて、蛍さん、ご先祖様って事は、可能な限り手加減はした方が良いのよね?
宝石を取り除くとかで良いのかしら?
物理的に引っ剥がすとか拙いわよねぇ
これだけ皆が集まってくれたし、私もこういう事もあろうかと、パラドクスを作っておいたのよね
と、自分含めてリラックスさせるために軽口を叩きます


白水・蛍
アドリブその他諸々歓迎

……蛍ですか。こうして見れる場所は現代には中々恵まれてませんしね。
と眺めつつ、側にある石を拾ってぼーっと考えます。

……宝石は人を狂わせるといいます。ご先祖様は魅入られたのでしょうか。
大なり小なり魅入られるものではありますが……
人を、他人を狂わせるほど、「この」ご先祖様は……

としばし考えこんでしまう程。
それで宇佐美さんの質問にはっと顔を上げます。

……まあ、それが一番ありがたくはありますね。
宝石を取り除ければ、あるいは……でしょうから。

倒してしまった方がいいのだろうか。元に戻ったところで、己のしたことが消えるわけではないからと。内心自問自答してます。


天破星・巴
アドリブその他諸々歓迎
~~殿と呼ぶが蛍のみ蛍と名前だけで呼ぶ

わらわの暮らしていた平安では蛍は珍しくなかったのじゃが、最終人類史では蛍は珍しい存在に成っているようじゃな。
(新宿島の開発されたビル群等を思い浮かべ文明の発展と環境破壊について思いにふけりながら蛍を眺める)

それにしても随分集まったものじゃのう。
この集まった人数が刻逆から蛍が築いてきた絆なのじゃな。


先祖の罪を子孫が背負わねばならぬと言う道理は無いが、先祖の罪を子孫が雪ぎたいと願うのは道理だ

呪いから解放されても犯した罪は消えない。そのまま死んだ方が苦しまないかも知れない
蛍の選択と此度の結末がどう成ろうと相棒共に戦うことにかわりは無い



 組長さん達が合流して来るちょっと前の事。
「ホタルかぁ……こうやってゆっくり見るのは初めてなのかもしれないわね」
「わらわの暮らしていた平安では蛍は珍しくなかったのじゃが、最終人類史では蛍は珍しい存在に成っているようじゃな」
 メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)の言葉に天破星・巴(反逆鬼・g01709)が納得したような表情をする。
 一同が訪れた川辺では、無数の蛍が飛び交っているのだが……。
 現代だと居無くはないがこの数は居ないし、よく見たら向こうの方に人口の光が見えたりするのだ。
「確かに現代だと、蛍見れる場所は貴重なのよねぇ」
「……こうして見れる場所は現代には中々恵まれてませんしね」
 宇佐美・アリス(兎に非ず・g01948)と白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)はその言葉を肯定した。
 現代では河川の汚れに加えて、浚渫や護岸で川の栄養や環境自体が生物向きではなくなっているのだ。溺れ難いし洪水も殆ど起きないが、コンクリート漬けの川辺だったりする。
「こういうのは静かに眺めるの風流なのよね? とりあえず何かお腹に入れようかって持って来たのよ。良ければ皆もつまんでね」
 メルキディアはバスケットからサンドイッチとコーヒーを取り出した。
 ちなみに今回用意したのはピスタチオと生クリームを混ぜ合わせた危険な一品である。
 何というカロリー爆弾! ダイエット? そんな物は知らねえ! そんなの関係ねえ! 具も要らねえ! とばかりに舌鼓を打つ(たぶん、ジェストの影響大)。
「……」
 やや蛍の反応が鈍いが、別に虫の蛍と名前が同じで混同しているわけではない。
 その辺にある石を拾って、ボーっとしている事が多いのが少し奇妙ではある。
 しかし決して不思議とは思わなかった。宿縁の相手が彼女の先祖筋に当るという事なので、無理もあるまい。
「それにしても随分集まったものじゃのう。この集まった人数が刻逆から蛍が築いてきた絆なのじゃな」
 巴は天を突く新宿の摩天楼を思い出し環境破壊に微妙な気分だったが、親友を見て話を切り替えた。
 今回の同行者は相当数に及ぶのだが、それは他ならぬ友が築いた軌跡なのだと。
「今は会えないけど、いつか家族でまた来てみたいわね。娘ったらね、お散歩のたびに石ころ拾ってきて、仕舞っといてって渡してくるの、もぅ、かわいくてね~」
 アリスもそれに乗って、話を徐々に切り替えていく。
 後で本題に切り込むつもりだが、まずはリラックスさせないと意味が無い。
 飛んでる方の蛍を放置して石吟味し始めた。ちなみに一番心惹かれたのはお酒である。ただ記憶が飛ぶまで飲みたいタイプなので、戦い前なので遠慮しているとさ。
「……宝石は人を狂わせるといいます。ご先祖様は魅入られたのでしょうか」
 そんなみんなの配慮を察したのか、蛍は息を吐いて話を始めた。
 これまで考えてきたことであり、ここでは答えの出ない話だ。
「大なり小なり魅入られるものではありますが……。人を、他人を狂わせるほど、『この』ご先祖様は……」
「蛍」
 吐露したものの、暫く考えそうになったところで巴がカットイン。
 ただ一言名前を呼ぶだけで、その顔を上げさせた。
「先祖の罪を子孫が背負わねばならぬと言う道理は無いが、先祖の罪を子孫が雪ぎたいと願うのは道理じゃ。まずはここまでで切り離せ」
 一度に考える必要はないと巴は告げた。
 何もかも考えるとパンクするし、何かの策謀や戦略ではないのだ。
 難しく考える必要はないではないかと思う。
「……蛍さん、ご先祖様がああなってしまったのは元々だったのか、刻逆による改竄の影響なのかはわからない」
 メルキディアは話しかけながら適当な意思を拾って握り砕いた。
 天使の力は彼女に宿っており、今更に取り除くのは難しかろう。
 そこに何か葛藤があったり、あるいは協力してくれると言った相手に関する思いがあったとしても、そこは変わらないのだ。
「けど、やる事はシンプルよ。狂わせた元凶の石諸共ご先祖様に一発殴って来る事! 黒歴史になるようなことすんな! ってね」
 ……ちょっと励まし方としては変かしらね。
 そんな事を言いつつメルキディアは笑った。
 そしてここで考え方を記録して、悩んだらここからロードして考え直せば良いと告げた。
「さて、蛍さん、ご先祖様って事は、可能な限り手加減はした方が良いのよね?」
「……まあ、それが一番ありがたくはありますね」
 アリスが『その先』は述べずに、一区切りになる選択肢を尋ねた。
 すると蛍は顔を上げて、コクリと頷く。
 どんな選択肢であるにせよ、手加減しないとそこで終了だ。悩むとしたら、この先であろう。
「宝石を取り除ければ、あるいは……でしょうから」
「了解したわ。でも物理的に引っ剥がすとか拙いわよねぇ。でも、これだけ皆が集まってくれたし、私もこういう事もあろうかと、パラドクスを作っておいたのよね」
 蛍の言葉にアリスは軽口叩きながら伝える。
 もちろんパラドクスで取り除けるかどうかも判らない。
 だが、無いよりは良いよね? と気軽に伝えたのだ。
「ただ……倒してしまった方がいいのだろうか。元に戻ったところで、己のしたことが消えるわけではないから……」
「それはその時じゃ。呪いから解放されても犯した罪は消えぬ。そのまま死んだ方が苦しまないかも知れぬ。じゃがの!」
 ここで逡巡し自問自答に落ち色そうな蛍に、巴は胸元を軽く叩いた。
 笑って悩む必要はないと告げる。
「その選択と此度の結末がどう成ろうと構わぬ。わらわも、仲間達も。共に戦うことにかわりは無いからの」
「巴……」
 どんな結論であろうとも、その試みが成功しようと失敗しようとも。
 いかなる結論であろうとも、その先の『先』には笑って出迎える仲間たちが居る。
 それがディアボロスであるとか一般人であるとか関係なく、友人と言うものはそんな物ではないかと思うのだ。

 そして、あちこちに居た仲間たちが集まり始めた。
 彼女の名前を呼ぶ声がする。
「そうですね。……では、まずは人々を襲う敵を撃破し、助けるところから参りましょうか!」
「「おお!」」
 そして蛍が声を掛けると、仲間たちはそれぞれに協力を約束したのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV28になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!

陳・桂菓
さて、人に仇成す怪異どもを殲滅しようか。

発狂して高威力の無差別攻撃を仕掛けてくるというのは面倒至極だが、こちらの【蚩尤超限暴】は速度に長けた技。
余人に累が及ぶより前に対処するのも可能なはずだ。

使用武器は双短戟『騰蛟昇竜』
勝手な予想ではあるが……敵が超耐久力を得たとして、攻撃をまるで受け付けなくなるということはあるまい。傷は負うが動きが止まらなくなる。そういう類だろう。
なら、まず最初の斬撃は敵の足を両断。だからといって全く反撃を受けないではないだろうが、多少なり攻撃範囲が狭まる程度のことは起きるはず。周囲の人に無差別攻撃が及ぶ可能性は、多少は減るだろう。
その後に首を刎ねてトドメを刺して回る。



「さて、人に仇成す怪異どもを殲滅しようか」
 陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は両手に武器を構えて油断なく歩いていく。
 何処か洞窟めいた……ああ、そこは坑道というところか?
 ただ強引に力業で掘ったらしく、露天掘りの鉱山にも似ていた。
『ふひひ……見つけた。みぃつけたああ!』
「黄金なんぞ持ってないぞ? 狂ってるのか。意識を飛ばしての暴走と言う奴は面倒ではある」
 桂菓は溜息ついて手にした得物を構える。
 双短戟を下段から上段に移行する様は、まるで蝶が羽ばたくかの様であった。
「だがこっちに向かって来るというのは結構な事だ。余人に累が及ぶより前に対処するのも可能なはず、ここで倒させてもらおう」
 周辺に一般人は見えないが、露天掘りは掘り易いやり方でもある。
 妖怪の剛力で為し遂げたのであれば、何処かで一般人の鉱山夫なり人足が居てもおかしくはない。ゆえに速攻で方を付けるつもりであった。
「狂乱して意識を飛ばしたとして、何とか出来るのは痛みだけ。傷を負ってもが動ける程度だろう? なら、足を奪う!」
『あ? あああ! おでの足、おでの足? 何処行った!』
 桂菓は戟を回転させながら斜めに振り切った、右手で相手の左足を切り、左手で右足を切り落とす。
『かえせかえせ!』
「おおっと!」
 反撃とばかりに腕を延ばされるのを、咄嗟にジャンプして後方へと飛びずさったのだ。
 爪が引っかかっただけでふっ飛ばされるが、それでも自分からとんだ分だけ傷は浅い。
 足を切れたら動き回って一般人に襲い掛かれまい。それを良しとして気を取り直す。
『か……ね』
「悪いね。生まれ変わったら酒でも驕ろう」
 そして今度は動けない敵に向かい、冷静に頭を跳ねてトドメを刺したのであった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【エアライド】LV1が発生!

ダルクエス・ネクスト
【彼岸花】
妻のカルメンと一緒、呼称: カルメン
アドリブOK

偏食は体を壊す結果になるし、ゴージャスだからといってあの見た目はナシだね…

攻撃や反撃はBlackMonument(黒く重厚な大盾)で防いだり、【未来予測】で直撃を防ごうか
…残念ながら、お前ら餓鬼どもの欲する黄金は持ち合わせていない…俺の黄金は愛する妻さ♪

『蒼く閃く蹴断』素早く起動し蒼い雷を纏った蹴りを餓鬼どもにたらふく喰らわせてやろうか
そのうえ、カルメンと冥土ノ使い達の調理捌きのなかに蹴り飛ばし入れようかな?
電気ショックと衝撃を与えることで肉質が良くなるはず…!
あー、せっかく作ったところ悪いけど、食べないからね?


カルメン・リコリスラディアタ
【彼岸花】
旦那のダルクエスと一緒、呼称:ダルク
アドリブOK


餓鬼…?へぇ、ガキんちょのガキの由来って餓鬼のからか!こいつら腹が減ってるのか?
しかし黄金を食べたがってるにゃー
デザートにたまーにゴージャス感出す為に金箔入ってるものあるけどよ、金箔自体って味しないじゃん?

そんなに理性失う程に腹ペコなら『冥土ノ料理宴術』でいいモン作ってやるからよ…ただし食材はお前らな!!さーて…どう料理してやろっかな?
召喚した冥土ノ使イ達にサポートされながらも
料理技術を応用して包丁型にした血の魔力のを使い素早く切り捌いてから焼いて黄金餓鬼の丸焼きいっちょ上がり♪

反撃は【未来予測】で怪我しないように攻撃をも捌くぜ



 山はところどころに穴があり、同時に大きく深い穴がど真ん中にある。
 まるで岩山を切り出して石材を持ち出したかのようであり、同時に強引な手段で何もかもを取り除いて行ったかにも見えた。
「キンキラキンじゃねえか。その割りにゃずいぶんとやせこけてんぞ」
「偏食は体を壊す結果になるし、ゴージャスだからといってあの見た目はナシだね……」
 カルメン・リコリスラディアタ(彼岸花の女・g08648)とダルクエス・ネクスト(蒐集家・g07049)は思わず顔を見合わせた。
 敵の姿がハッキリと見えて来るにつれ、奇妙な姿であると判ったからだ。
「餓鬼……? へぇ、ガキんちょのガキの由来って餓鬼のからか! こいつら腹が減ってるのか?」
 プレータとか、プレタとか言う腹を膨らませた鬼。
 目は異様にギラギラとして、何かに餓えているのが餓鬼というものだ。
『かね……かねえええ!』
「しかし黄金を食べたがってるにゃー。デザートにたまーにゴージャス感出す為に金箔入ってるものあるけどよ、金箔自体って味しないじゃん?」
 敵はカルメンたちを見ると、ヨタヨタとやって来た。
 よく見れば新たにもう一体。どれほど此処にいるのか、坑道やら穴ぼこが多いので分からないのが不便である。
「……残念ながら、お前ら餓鬼どもの欲する黄金は持ち合わせていない……俺の黄金は愛する妻さ♪」
「褒めても料理以外は出ねえよ。そんなに理性失う程に腹ペコなら『冥土ノ料理宴術』でいいモン作ってやるからよ……ただし食材はお前らな!! さーて……どう料理してやろっか!」
 肩をすくめてダルクエスがのろけると、カルメンは真顔で言い返した。
 なんというかラブラブしながら戦っても良いのだが、少なくともそれは愛する旦那が大怪我しない程度に安全を確保できてからである。
「さあて、冥土の土産を食らって逝きな。俺、こう見えても料理は得意だぜ? 切っても駄目なら油を引いてみなってな!」
『かね! 金だああ!』
 カルメンは血を魔力を包丁型にして、周囲に呼び出した冥土ノ使いと共に襲い掛かった。
 斬っても斬ってもこちらへ襲って来るが、それならそうと、周囲を焼き始める。
 足元全体を血でフライパンに変えたら、黄金餓鬼の丸焼きいっちょ上がり♪
『金、金持ってないか? 持ってるなら、おくれえええ!』
「まだ生きてるんだ、しぶといね? あー、せっかく作ったところ悪いけど、食べないからね? 食べるのは君たちさ。ただし……俺の味付けはピリっと来るよ?」
 ダルクエスはブーツ型のナニカを足元に召喚し、即座に装着して走り始めた。
 狙うは妻が攻撃した焼け焦げた餓鬼どもである。
 僅かに歩くだけで恐ろしい速度で加速し、ロケットダッシュかた蒼い雷をまとって雷電を迸らせる!
「電気ショックと衝撃を与えることで肉質が良くなるはず……! そーれっと!」
『かねをおくれええ!?』
 ダルクエスが高速の飛び蹴りを食らわせると、敵は吹っ飛びながら岩を投げて来た。
 その瞬間にもワラワラと敵が現れ、襲い掛かって来るかに見えた。
「来て欲しいのはてめーらじゃねえっつーの! 蛍なら嬉しい所なんだがよ」
「人気者の辛い所さ。さて、もうちょっと頑張ろうか」
 カルメンがカットインして攻撃を繰り出し、ダルクエスはそこに茶々と共に挟撃を入れたり、一撃で倒れた場合は次の敵へと向かった。

 こうして玉を求める鉱山に現われた餓鬼たちとの戦いが本格的に始まったのである。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【通信障害】LV1が発生!
【口福の伝道者】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV3になった!

陣・頼人
【V☆】
夜桜見物は堪能した。
今度はクロノヴェーダ撃退だね。
行くよ、星奈。

襲われている人がいたら【制圧射撃】で逃げる時間を稼ぎ、入れ替わる形で敵と対峙する。
敵が土塊を齧ったら攻撃の前段階という事なので敢えて敵に【突撃】……じゃなく【フェイント】で欺き、【早業】【罠使い】【トラップ生成】で敵の足元を泥沼にして動きを封じ、その隙に【侵略】を星奈のパラドクスと同時に放ち、撃破する。


牧島・星奈
【V☆】
(浴衣が汚れちゃったのでいつものヒロインコスチュームで登場)
さ~てここからはあたしたちのターンよ!
トループス級が人を襲ってたら【魔術知識】、【氷雪使い】、【高速詠唱】でいつものパターンで吹雪を起こして目くらましにして、あたしたちの仕掛けた【トラップ生成】で足止めして、それに乗じてジンライくんのパラドクスに合わせて戦覇横掃でまとめてやっつけちゃうよ!

あの蛍、綺麗だったね
また見れるかな?



「夜桜見物は堪能した。今度はクロノヴェーダ撃退だね」
「さ~てここからはあたしたちのターンよ!」
 陣・頼人(武装騎士ヴィクトレオン・g00838)と牧島・星奈(星光閃姫☆キラメスター・g05403)はお色直し。
 ここからはジンライ君とキラメスターとして戦場を駆ける。
 浴衣からコスチュームも勇ましい。
「行くよ、星奈。襲われている人が居たら、まずは逃げる時間を稼ぐんだ」
 ジンライはアームドフォートを待機状態にして走り出した。
 何時でもぶっ放せるようにしつつ、キラメスターに声を掛ける。
「じゃあトラップを仕掛けておこっか? もちろん使わない時は誰かが踏んでも大丈夫なやつ。ソンビ映画でも大活躍だもんね」
 キラメスターとして活動する時は真面目なので一般人対策を考える。
 しかし星奈としてはエンタメとしての映画は見る方だ。
 スーパーマーケットに立てこもって何とかなるチープなゾンビパニックを思い出しながら、ハリウッド映画に付き物な男女のアレを思い出して頭の中ではコッソリキャーキャー言ってたりする。

 やがて二人は妖怪に追われる人足に出逢った。
 後ろの餓鬼はキョロキョロあちこちを探して居るのに、その基礎能力で走る一般人と大差がない。
「たっ、助けてくれええ! こ、こいつが突然襲いかかって……」
「ああ、なるほど。一応は鉱山夫や人足を襲うなと命令されていたのか。だけど、放ってはおけないか。……こっちだ!」
 ジンライは砲撃を当てるというか、間に撃ち込んで移動を邪魔するために使った。
 そしてブースターを小さく吹かせながら割って入る。
 翼を起動して居ないので飛べないが、短距離移動の為のダッシュならこれで十分だ。
「この向こうまで止まらずにね! あたしたちが何とかするから!」
「す、すまねえ!」
 キラメスターは吹雪というよりは、雪の膜を作って視界を遮断した。
 そして自分たちが囮になる事で目を惹き付けつつ、人足が去った所でトラップを起動。
「準備は万端! まとめてやっつけちゃおう!」
「よし! 罠に嵌った所で一斉攻撃だ!」
 キラメスターが合図すると、ジンライはV字機動で戻って来た。
 先ほどのダッシュはフェイントであり、トラップを踏まずに相手の目を引き付けるためである。
 ホバー状態で足元へ迫る敵へ一斉射撃を撃ち込んだのだ!
『かねええ! かねえ!』
『かねをおくれよおお!』
「わっいっぱい来た! でも!」
 泥沼状態になった場所をパシャパシャと、無数の敵が迫って来る。
 そいつらをあしらいながら、キラメスターは戦場を薙ぎ払っていった。
「あの蛍、綺麗だったね。また見れるかな?」
「誰かも言ってたけど……また身に来れば良いと思うよ。こういうのは誰が言っても良い言葉だし、何度見ても良いものさ」
 周囲を敵に囲まれながら、二人は残りと笑った。
 そして並居る敵を相手取り、また蛍を見ようねと奮戦するのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【トラップ生成】がLV2になった!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV4になった!

文月・雪人
アドリブ連携歓迎

黄金ではいないけれど、珊瑚の玉ならどうだろうね
懐から簪を取り出して、キラリと光に翳して敵を誘き寄せる
人々へ攻撃が向かぬよう、敵の関心を引き付けよう

敵の数は多いけど
群れで囲んでくれるなら、誘導には寧ろ好都合というものだ
【反撃アップ】【未来予測】で敵の動きを読み取りつつ
【命中アップ】な反撃で確実に倒していきたい

この簪は大事な悪友から預かったものだからね、あげる訳にはいかないけれど
代わりにこの音を、魂鎮める浄化の曲を送らせて貰うよ

有明月の笛の音で『共鳴結界』を形成
癒えぬ渇きを和らげるように、澄んだ音色で周囲を満たす

彼らもまた嘗ての被害者であったのだろうか
出来れば穏やかに送れたらと思う



 ワラワラと湧き出るかのような妖怪たち。
 そこへパンと乾いた音が鳴り響いた。仲間たちはその音に合わせて後ろに下がる。
 そして暗がりの向こうに、輝く球が一つ。
「黄金ではいないけれど、珊瑚の玉ならどうだろうね」
 文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は懐から簪を取り出して光に翳していた。
 月明かりにキラリと一滴の輝きが夜を切裂いた。
『かねえ、かねえ!』
「うーん。金目の物に反応してるのかな? 結構多いけど……まあ囲んでくれるなら誘導には寧ろ好都合かな?」
 ディアボロスはイザとなったら空を飛んで逃げられる。
 鉱山夫や人足たちに攻撃が行かない事を喜ぼうと、雪人はひとまず良しとした。
「ただね、この簪は大事な悪友から預かったものだからね、あげる訳にはいかないけれど。代わりにこの音を、魂鎮める浄化の曲を送らせて貰うよ」
 目を閉じれば思い出す胡乱な笑顔。
 張り付けた様な笑顔か、それとも狂喜か。
 まあ、その辺をこだわるような女ではなかった気もするので、あまり気にしないことにした。『構わねえから投げつけて結界でも張れ』と言いそうな気がしたが、忘れておくことにする。
『持ってる? だろ、おまえ! かね!』
『金。かね、カネ!!!』
 わめく餓鬼たち。
 周囲に響く、その音に耳を澄ませば、聞こえ来るあの笛の音。
 正義のメロディではないかもしれないけれど、見参するのは冥府へと渡る澄んだ清らかな音である。
「彼らもまた嘗ての被害者であったのかな? 出来たら向こうまで穏やかに送れたら良いんだけど……」
 雪人は崩れ去る餓鬼を見送り、まだ生き残って迫る敵と相対する。
 忙しい忙しいと新たな曲を奏で、あるいは本格的な討伐を始める仲間を出迎えたのであった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!

白水・蛍
アドリブ・連携歓迎

……むごい事は止めねばなりません。
人々を苦しめるのであればなおさら、です。

では、参ります。
サーヴァントのスパーライトと共にパラドクス発動。
――我が音に応えて来たれ、この一撃は魔力の一撃。全てを打ち抜く魔の砲撃!

群れていようとも問題ありませんね。
こちらも対多には慣れておりますから。故に、その身を破壊させていただきます!砕け散りなさい!


天破星・巴
アドリブ連携歓迎

餓鬼は餓鬼道に帰ると良いのじゃ。
金はあくまで幸福のための手段
黄金を求めすぎて不幸になった者に終わりを与えるのじゃ

鬼道・操土術を使い両手を祈るように手を合わせ地面を殴ると巨大な土の拳が地面から生え黄金餓鬼を殴り潰していく

黄金を求めし者よお主が求める黄金がある土に埋めてやるのでありがたく思うが良いのじゃ。
(割合的には一毛以下の含有量じゃろうけど…土塊を齧って戦闘力が上がるぐらいじゃし問題無いじゃろう)



「……むごい事は止めねばなりません。人々を苦しめるのであればなおさら、です」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)はひとまずの踏ん切りをつけた。
 先祖の問題が何にせよ、彼をどうするのかにせよ、まずは困って居る人を助けるべきなのだ。
「それで良かろうよ蛍。それに目の前にいる相手は餓鬼。放っておくのも哀れじゃろう」
 親友が悩んでいると知って、天破星・巴(反逆鬼・g01709)は目の前の敵に促した。
 敵は倒すべきだが、倒さないと可哀そうな敵も居るのだ、ならば倒すというよりも救ってやろうと誘導したのである。
「それもそうですね巴。では、参ります」
 蛍は息を吐いて、深呼吸しながらオラトリオのスパーライトに手を取り合った。
 何をするかは巴に説明したりしない。
 理解してくれると知って居るし、多少ずれ込んでも何とかしてくれると信じていた。
「餓鬼は餓鬼道に帰ると良いのじゃ。金はあくまで幸福のための手段、黄金を求めすぎて不幸になった者に終わりを与えるとしようかの」
 そして巴は静かに一人合唱した。
 幽鬼を操り、弔うのが本来の鬼術だ。
 力=パワーの公式はひとまず仕舞って置き、今は大地に力を込めて祈りを捧げるように手を合わせる。
『お金、もってる? お金ほちい』
「――我が音に応えて来たれ、この一撃は魔力の一撃。全てを打ち抜く魔の砲撃!」
 敵が群れていようとも問題はない。
 蛍は迫る敵を共に任せ、己は詠唱に専念した。
 この炎は弔いの炎、魔を払う浄化の炎。
「こちらも対多には慣れておりますから。故に、その身を破壊させていただきます! 砕け散りなさい! 砕け散りなさい現世への妄執!」
『おかねー!』
 蛍は周囲へ榴弾を撃ち込んだ。
 炎の炸裂弾が戦場を覆い尽くす。
 榴弾砲こそは戦場の女王という者もいるが、ディアボロスは詠唱一つで戦いを構築するという。
「黄金を求めし者よお主が求める黄金がある土に埋めてやるのでありがたく思うが良いのじゃ」
 ここで巴が合掌を止め、掌を地面へと動かした。
 すると掌底により周辺の大地が鳴動。
 土が盛り上がり、巨大な拳が黄金の餓鬼を殴り倒して行ったのである。
『おかね、おくれ。おかねほちい!』
(「割合的には一毛以下の含有量じゃろうけど……土塊を齧って戦闘力が上がるぐらいじゃし問題無いじゃろう。今はこの土に含まれた小金を喰らうが良い)
 敵は土塊を食らい、体を強化すると向かって来る。
 そこへ巴は土の拳で、弔いの一撃を放ったのだ。
「巴の紋は死の巡り、生命の巡り、循環を示す水の巡り! 六道輪廻の果ての果て、新宿と言う名の天獄へ」
「聞け、魂の声の名を、それを人は蛍の輝きと人は呼ぶ! 新たな道の指南が二人、これにあり!」
 蛍は巴の動きを語りに入れ、巴は蛍の名前を死者の代弁と語った。
 朽ちた日々に明かりを灯し、裏路地に生きる影の人々。
 彼らが行くべき輪廻転生の未来の果ては、新宿と言う名の天獄であると告げたのだ。

 イザ、道に迷いし餓鬼どもよ、掛かって来られよ!
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【水中適応】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!

エレナ・バークリー
黄金餓鬼。まるで人の欲をかき集めて醜くこしらえたかのような。
あなた方にこれ以上誰も襲わせはしません。

「結界術」「全力魔法」「闇使い」「精神攻撃」で無明なる終焉の刻を行使。
特に「精神攻撃」を重視します。見た目で判断するのは何ですけど、しっかりした精神を持っているようにはめませんので。
さあ、絶望の暗闇に包まれて頽れてください。

「連続魔法」でパラドクスを連打しつつ、群に囲い込まれないように常に戦場を駆け回り「撹乱」します。
前に回り込んできた黄金餓鬼がいたら精霊剣で「薙ぎ払い」。

さあ、闇に心を委ねてください。そうすれば浅ましき餓鬼道から救ってあげます。
今生はこれで終わり。せめて安らかに滅びてください。


神山・刹那
餓鬼か
黄金に飢えてるみたいだが、そんなもんで腹が膨れるのか?
まぁ、どうでも良いがな。俺が信じるのは、黄金なんかじゃねえ。磨き上げ、培ってきた自分の力だ
お前らにゃ分からんだろうな

黄金見つけたで超強化してきても、焦ることなく精神集中で感覚を研ぎ澄まし、残像を残す速さで動きつつ、フェイントを織り交ぜて撹乱し、すれ違いざまに斬り捨てる
「本能に任せた獣の相手は楽だ。動きが読みやすいからな。お前らは獣と変わらん。つまらん勝負だ」


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、絡みok

実験のために人足を集めるのか、元々は別の目的だったのか。
こういうお話に、目的と手段が入れ替わるのはよくあること故、気にはなりますね。

何にせよ、悪業は見逃せませんので、速やかに退治しましょう。

敵を見付けたら、まずは『幸福の輪舞曲』で仲間を鼓舞しつつ、細剣に呪詛を宿します。
もし村人達が襲われているなら、割り込んで村人達を逃がします。

細剣を構えて接近戦に持ち込み、一撃離脱の戦法で戦います。
此方の餓鬼は本来と違い黄金を狙うようですが、この呪詛で、その欲を払い幸せの中黄泉路に旅立つと良いでしょう。

残念ながら、貴方達に渡す冥土の土産は何もありませんが。
群がるなら切り払い、強奪阻止です。



「黄金餓鬼。まるで人の欲をかき集めて醜くこしらえたかのような。まるで……」
「実験のために人足を集めるのか、元々は別の目的だったのか。ですか?」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)の言葉をフィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)が引き継いだ。
 言われてみればこの餓鬼の姿は歪である。
 黄金に焦がれてこうなったとか言われれば違和感が無いが、元は食う物が無い餓鬼と、黄金の価値は別物なのだ。
「そういえば黄金に通貨としての価値が出るのは戦国時代からなのですよね。こういうお話に、目的と手段が入れ替わるのはよくあること故、気にはなります」
 フィーナは平安鬼妖や天正大戦国を調べようと、参考に史実を確認した時を思い出した。
 黄金は装飾品やら大仏の色合いとしての意味が強く、平安末期から鎌倉時代に『金売り』という職業やその名前を冠した義経旗下の武将が居るくらいには縁遠い物なのだ。
「まあ、その辺は世界にも寄るのでしょう。単純にクロノヴェーダが黄金の価値が強い世界なり、後の時代の情報から組み上げただけと言う可能性も無くはないです。ひとまず倒すべき相手、救うべき相手で良いかと」
 エレナは自身が所属していたハイランダー騎士団を思い出した。
 彼女が居た故郷では存在していたが、史実ではレジスタンスとして活動した有名な騎士やら貴族の総称である。歴史が並行世界のような存在だとするなら、そういう事が起きてもおかしくはない。というか、デイヴィジョンを奪還してもその世界の人々は消えないし、子孫が正史に普通に合流したりするのだから、情報がどこで混線してもおかしくはないのだ。
「そうですね。何にせよ、悪業は見逃せませんので、速やかに退治しましょうか」
 フィーナはそう言って議論を短く終わらせると、細剣を抜いて気合を入れ直した。
 彼方からやって来る餓鬼たちは、次から対へとやってきているのだから。
 そんな彼女の隣に、一人の男が肩を並べた。
「餓鬼か」
 溢れかえる妖怪共につまらなさそうな声が響く。
 現世が地獄ならば餓鬼が居てもおかしくはないが、それなら修羅とでも戦いたい。
 そんな雰囲気が感じられた。
「黄金に飢えてるみたいだが、そんなもんで腹が膨れるのか? まぁ、どうでも良いがな」
 神山・刹那(梟雄・g00162)はとくに不機嫌ではない。
 あまりにも価値観が違うので、不甲斐ない相手だと侮蔑するような事は無かった。
「俺が信じるのは、黄金なんかじゃねえ。磨き上げ、培ってきた自分の力だ。お前らにゃ分からんだろうな」
 金が全てなどという概念は近年の、しかも現世利益を求める者たちのみの話だ。
 刹那の様に自らを鍛え、強敵と戦う事を良しとする剣士にとっては何の意味も無い。
 だが、あまりにも価値観が違うゆえに、侮蔑ではなくただ倒す相手としか思えないのだ。どうせならば技を培い、心を震わせる戦いがしたいと思うだけである。

 そして距離が詰まれば後は戦うだけだ。
 逡巡とか悩んでいたりするのが馬鹿馬鹿しい程の正面戦闘になる。
「盤面を見ながら住民保護の主体で援護します! よろしくお願いしますね!」
「おう。まだ一般人なのが居たら頼むわ。俺は保護とかそういうのは向いてねえからな」
 フィーナは戦いそのものを恋人である刹那に任せた。
 正面での前衛戦闘を担当してもらう事で、援護攻撃並びに一般人救出を自認したのである。
「では接近させない方が良いですね。私も遅延戦闘なら協力しましょう。……あなた方にこれ以上誰も襲わせはしません。そして誰にも奪わせません!」
 エレナは結界と闇の色彩を拡げた。
 周辺を守ると同時に、狂信性を削りつつ、夜の闇を増やして見え難くする。
『みつけだ。お、おでのかね、おでのかねえええ!』
「はっ! 悪いが、そいつは勘違いだ」
 狂気を持って迫る敵に対し、刹那は鼻で笑い飛ばした。
 そして残像を残すほどの速度で逆行し、迫りくる敵を切裂きながら突進する。
「本能に任せた獣の相手は楽だ。動きが読みやすいからな。お前らは獣と変わらん。つまらん勝負だ」
 刹那は朱雀と呼ばれる奥義の一つで斬り捨てた。
 反撃として延ばされる手を切裂き、爪先で肉を抉られた感触など無視する。
 逆連鎖戦で命中するのは当然だが、この程度の傷は負傷の内に入らぬと、既に鍛錬で克服済みである。
「歌いましょう、幸多き道を求め歩まんとする意志を。……行く手に広がる絶え間なき祝福を……!」
 フィーナは仲間を鼓舞しつつ、細剣に呪詛を宿した。
 接近戦を挑んで戦う用意はあるが、むしろ視界を確保し易い位置に突っ込んだり、追われている一般人を守る為である。
『かね、くれ! かねくれくれ!』
「貴方たち餓鬼は本来と違い黄金を狙うようですが、この呪詛で、その欲を払い幸せの中、黄泉路に旅立つと良いでしょう。残念ながら、貴方達に渡す冥土の土産は何もありませんが」
 より良き人生への旅立ちを唄いながら剣を振う。
 迫る敵の中で一般人ぽい姿を見たら、服装がまだ残っているだけであった。
 だが舌打ち一つする事は無く、剣を掲げて逆境に挑む気迫を乗せて行った。そして呪詛を相手を狂乱する心に与えて揺さぶりながら戦い抜いたのである。せめて来世は食の実りがありますように、苦しまぬようにと祈りながら。
「さあ、絶望の暗闇に包まれて頽れてください。現世は辛い地獄、審判の向こう側へと旅立ちなさい」
 エレナはパラドクスに連続魔法を組み込むことで、小規模な闇へと変えた。
 現世を覆い尽くすよな巨大な絶望ではなく、餓鬼たちが努力すれば乗り越えられる程度の痛みに抑えておく。ただし連射型に切り替えたことで、自らを囲もうとする無数の餓鬼を次々に撃ち抜いたのである。
『か、かねええ!』
「さあ、闇に心を委ねてください。そうすれば浅ましき餓鬼道から救ってあげます。これなるは常世送りの精霊剣! 世界の始まりが闇なれば、世界の終わりもまた深淵の暗闇。瞬きの如き生を終え、母なる闇黒の懐へ還るべし!」
 死へ、無へと帰る集合意識よりの闇。
 それらを束ね、あるいは小さな塊として撃ち出しつつ、迫る敵へ精霊の剣を掲げて払っていった。
 今生はこれで終わり。せめて安らかに滅びて欲しいと願いながら。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【水源】LV1が発生!
【神速反応】がLV2になった!
【口福の伝道者】がLV3になった!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!

ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!

さ、良い物見たしその分しっかり働かないと!
黄金よりも綺麗で輝いているものなら、いくらでも見せてあげるわよ!

【飛翔】で飛び立って、上空から【正念と白光の流星散砲!】を撃ち込んでいくわ!
空中を飛び回って撹乱しつつ、パラドクスで敵を吹き飛ばして足並みを揃えさせないわよ!

敵の反撃は持ち物を奪うの!?
……わー、ダメダメ! これだけは絶対ダメ!(レゾネイトを高く持ち上げて触らせない)
もう、囲み取材は好きじゃないわ!
パラドクスの連撃で相手を吹き飛ばして散らしてしまうわね!


凍雲・雪那
ん。
お腹も膨れたことだし、腹ごなしに戦いますか。
何より、例え雑兵といえど、相手はクロノヴェーダ。
――生かす必要、微塵も無し。

黄金なんて、持ってないし。大事なものとか、戦場に持ってこない。
ある意味、相性が悪かったね。
ボク、氷雪の魔術師だから……必要な武器は、その場で作るんだ。
パラドクス発動。近寄ってきた餓鬼を、雪崩で封殺する。

ん。寒いね、冷たいね。
でも、もう餓えに苦しむことは無いよ。
狂おしい程の黄金への渇望、それさえ微睡みの内に溶かして。
冷たい骸に成り果てろ、餓鬼。
これがボクからの、施餓鬼米だ。


ア・ンデレ
楽しい時間(デート)は終わり。
これからは、楽しい時間(戦い)だ。
友達のみんなに合流して敵と戦うよ。
アンデレちゃんはミニドラゴンのトロを召喚するよ。

敵の黄金餓鬼と対面。
飢えた餓鬼を見て、アンデレちゃんはちょっとだけかわいそうって顔。
「そんなにおうごんがほしいなら、あげるよ! トロちゃん!」
アンデレちゃんが合図するとトロは三つの口を開ける。
そして黄金色のクッキーを大量に放出する。
「おうごんクッキーくらえ!」



 無数の敵は倒しても倒してもキリは無い。
 いや雑魚で弱い分だけ数が増えたような気がする。
 最初の数体はもっと強かったから、警備兵代わりだったのかも? とはいえすることに変わりはないけれどね。
「さ、良い物見たしその分しっかり働かないと!」
「ん。お腹も膨れたことだし、腹ごなしに戦いますか」
 ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)の言葉に凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)が頷いた。
 蛍が持つ緩やかな光から、ギラギラとした眼光に移り変わっている。
 どちらも言葉の代わりに幽鬼がナニカを示す事だと言われているが、その風情はまるで違った。
「アンデレちゃんの出番だね!」
 楽しい時間(デート)は終わり。
 ア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)は戦いの舞台に立つ。
 これからは、楽しい時間(戦い)なのだ、気合を入れて蹴散らすとしよう!
「みんなで一緒にがんばろー! おわったら皆でぱーてぃーしよっ!」」
「そうね。スターダムで輝くのは黄金じゃないわ。アタシたち皆の笑顔だものね! お茶会と洒落込みましょうか」
 アンデレが拳を掲げると、ソラは笑って頷いた。
 実際に何かするかは別にして、残り物のお菓子とお茶でティーパーティというのも良いかもしれない。
「おいしいのだいすき! アンデレちゃんも頑張るよ!」
「まあ遠慮は不要、それでいいと思うよ。何より、例え雑兵といえど、相手はクロノヴェーダ。だもの」
 アンデレちゃんの決意に雪那は静かに言葉を返した。
 ――生かす必要、微塵も無し。それは同意というよりも事実であり、結論だ。頷く必要すらなかった。
「黄金よりも綺麗で輝いているものなら、いくらでも見せてあげるわよ!」
 ソラは空を飛ぶと上空から援護を開始した。
 空を飛び回って撹乱し、足元に居る敵を薙ぎ払っていく。
 ソラは天高い位置から魔力弾を打ち上げ、恒星の様に輝かせてから周囲へ降り注がせたのである。
『キラキラ! おかね?』
「あ、飛んで来た? そう言えば反撃受けるわよねって……わー、ダメダメ! これだけは絶対ダメ! もう、囲み取材は好きじゃないわ!」
 無数の流星のような魔力弾を撃ち下ろす中、敵が逆行して襲い掛かって来る。
 だが多くの敵がタックルを掛け、ソラが持っているモノを奪おうとするのだからたまらない。
 大切な杖だけは守ろうとガッチリ掲げて、ダメージ以上に精神的に疲れた気がした。まあマイク付きの杖はアイドルにとって必須だし、価値が判らないなら分からないなりに餓鬼なんかに奪われたくないよね。
『おかね、おかね。なんでくれないのー?』
「黄金なんて、持ってないし。大事なものとか、戦場に持ってこない。ある意味、相性が悪かったね」
 雪那はそう言って睥睨した。
 貴重品はあるかもしれないが、奪われても困らない。
 友達から貰った物は価値が無くても貴重だが、そんな物は活性化したりはしない。
「ボク、氷雪の魔術師だから……必要な武器は、その場で作るんだ。snow,fall,burial,――Avalanche」
 そう言って大量の白雪を頭上に発生させた。
 さっきから降っている流星と合わせて、まるでスキー場の大空である。
『なんで、なんで……おかね、くえない……の』
「ん。寒いね、冷たいね。でも、もう餓えに苦しむことは無いよ」
 雪那は雪崩の中に敵を閉じ込めて、思考を封殺しながら倒して行く。
 行動は緩慢になり、思考は遅くなっていく。
 眠る様に死にながら、反撃の為に襲い掛かっているだけだ。
「そんなの、じゃ痛くも無い、それじゃ。困りもしない。冷たい骸に成り果てろ、餓鬼。これがボクからの、施餓鬼米だ」
 狂おしい程の黄金への渇望、それさえ微睡みの内に溶かしていく。
 雪那は自らに降りかかる傷みなど、最初から感じないかのように無慈悲に攻撃し続ける。
 夢すら見ない眠りの中で葬り、全ては無かったことにしようとした。そんな時だ……。
「そんなにおうごんがほしいなら、あげるよ! トロちゃん!」
 飢えた餓鬼を見て、アンデレちゃんはちょっとだけ可哀そうって顔でした。
 だってお腹が空くのは悲しいものだからな!
 我らは新宿で腹いっぱい食べられるのに。いや、心の欠乏は、それすら足りぬ時があったか。ならば果たすが良い。
『おかね、くれるの? くえるの?』
 あまりの餓えに、雪を食らい土を食っていたが気が顔を上げた。
 その言葉は、何よりも欲しい物だったから。
「おうごんクッキーくらえ!」
 幼き竜である『トロ』によるクッキー属性のブレス。
 見るが良い、三つの口から三種類のクッキーが出るのだぞ!!
 時には花も実もある嘘が必要であろう! 痛みを伴うとしても、黄金色の夢を見て死ぬが良い!

 ぽぽぽぽぽ……。
 トロが吐き出すクッキーを食べても、敵は反撃して来る。
 だがアンデレちゃんは何故か、満足しているような顔だったのです。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【照明】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
【口福の伝道者】がLV4になった!
効果2【ガードアップ】がLV5になった!
【グロリアス】LV1が発生!

ミシェル・ラークリーズ
まさか憧れの人と蛍見物した後にこんなのと交戦するなんて思わなかったよ(げんなり)その醜い欲望ごと一思いに浄化させて貰うよ。

戦闘力を増強するのか。厄介だ。でも強化したって全力で薙ぎ払えば問題ない。欲望に任せた獰猛な攻撃は【残像】や【ガードアップ】でなるべくダメージを抑える。剣を振るう事ができれば多少の傷を受けても問題ない。

常時飢えていて苦しいでしょ?黄金だけでなく人を食い始めたら大変なので【情熱】【祈り】【浄化】を込めた明星の一撃で引導を渡す。

この世界に貪るだけの存在はいらない。せめて来世は幸せであるように祈らせて貰うよ。


ルィツァーリ・ペルーンスィン
成程な
此れは又、随分と狂っちまってるな……
俺にはそんな風に金に執着する気持ちは判らんが……誰かを害する前にその欲望から開放してやる方が救いかも知れないな

此れ程に金への執着に狂ってしまったならフェイントとかは必要なさそうだからな
ならば小手先は不要、全力で倒すのみだ!

我が雷鳴を以って汝等を浄化しようぞ!!

〇飛翔して〇空中戦で自身の周囲に敵を〇吹き飛ばす〇風(使い)の〇結界(術)を纏った状態で距離を取りつつ戦闘
此れには跳躍による攻撃以外をしにくくし且つ近付きにくくする意図在り
其の上で〇高速詠唱の〇連続魔法で〇浄化の〇電撃(使い)を纏わせた〇双翼魔弾の〇弾幕で餓鬼に向けて〇制圧射撃を放ち続ける


旗楽・清政
黄金を求めるのは、分からぬではないでござるよ?
確かに、あの金色の輝きは人々を魅了するものでござる。
されど、それを求める余りかくの如くなるのは見苦しいし、何より。
「緑玉こそが至高でござろうが!!」
おっと、此奴らがあまりにも物を分かっておらぬ故、ついキレてしもうた。

さて戦闘でござるが、寄って集られると厄介かつ面倒そうでござるからな。
キレるとほぼ同時に、東南の風で殲滅にかかると致そう。
もし生き残りがいて寄って集ろうとしてきたならば、緑玉の片鎌槍や
エメラルド・ビーム・シールドで牽制し薙ぎ払い、防ぐでござるよ。
「黄金などそれがしは持っておらぬし、物の分かっておらぬ貴様等に
くれてやる物など何もない!」



 露天掘り区画に居た敵は殆ど全滅した。
 残るは行動部分に居る敵を掃討するのみだ。
「黄金を求めるのは、分からぬではないでござるよ?」
 旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)は非常に微妙な表情を浮かべていた。
 彼の世代より前の装飾用としての価値、当主になって以降の資金としての価値。
 確かに為政者としては必要ではある。
「確かに、あの金色の輝きは人々を魅了するものでござる。されど、それを求める余りかくの如くなるのは見苦しいし、何より……」
 清政は思う、『緑玉こそが至高でござろうが!!』と!
 そんな彼の気持ちを、ディアボロス達は見て見ぬフリをしてあげる優しさがあった。
 芸術性の差でバンドが解散する時代は終わったのだ。黄金が好きでも良いじゃない、エメラルドが好きでも良いじゃない。スペイン風にエスメラルダと呼んでも良いじゃない。
「成程な。此れは又、随分と狂っちまってるな……」
 一方、ルィツァーリ・ペルーンスィン(騎士道少年・g00996)は奇妙な顔をした。
 彼もまた騎士の家系ゆえに資金の重要さは判るのだが、それ以上に固執する理由が分からない。
「俺にはそんな風に金に執着する気持ちは判らんが……誰かを害する前にその欲望から開放してやる方が救いかも知れないな」
「そうだね。事情はともかく、あんな風に成ってまで無理やり生かされている感じだもの」
 ルィツァーリの言葉にミシェル・ラークリーズ(彩光のグレイス・g03431)が頷いた。
 こういってはなんだが、ミシェルにとって黄金など色でしかない。
 資金なんてものは生きて居られるだけあれば良く、思考の色ではあるが、滅多に使わない色でもある。
(「まさか憧れの人と蛍見物した後にこんなのと交戦するなんて思わなかったよ」)
 人間の汚い部分を見せられたような気がして、ミシェルはげんなりとした。
 心根の良い人々と一緒にいると、醜さを表に出した餓鬼たちは見ていて気持ちが悪い。
 それ以上に、意図してそうあれと形造られたような気がして気持ち悪いのだ。
「その醜い欲望ごと一思いに浄化させて貰うよ」
 ミシェルは哀れな餓鬼たちを解放するために、思い出を綺麗なままにする為に決意をした。
 もしかしたら仲間たちの気分が伝染した程度かもしれない。
 それでも、あの敵は何とかしたいと思った心だけは本物であった。
「おっと、此奴らがあまりにも物を分かっておらぬ故、ついキレてしもうた。さて戦闘でござるが、寄って集られると厄介かつ面倒そうでござるからな。一気に攻め立てるといたそうぞ」
「あれ程に金への執着に狂ってしまったならフェイントとかは必要なさそうだからな。ならば小手先は不要、全力で倒すのみだ!」
 清政は冷静さを取り戻すと同時にパラドクスの展開を始め、ルィツァーリもそれに合わせて空を飛んだ。
 残る敵は坑道から出て来るようだが、仲間の全滅を知らないのだろう。
 ここで時間を掛けたら逃げられてしまうので、一気に倒すつもりであった。
「我が雷鳴を以って汝等を浄化しようぞ!!」
 ルィツァーリは仲間が吹かせる東南の風に乗り、一気に敵の元へ飛び込んだ。
 そして翼から雷撃と魔弾を放ちつつ、飛び掛かる敵に対抗する。
『おかね、おかねえええ!』
「これは末期の食い物だ! 存分に喰らえ!」
 敵は土の塊を食らいながら耐久力を底上げして飛び掛かって来た。
 だが穴掘りするくらいしか出来なかった雑魚であり、ルィツァーリの体を多少傷つけるのが精々であったようだ。逆連鎖戦で回避できないのは当然、戦い慣れて来た彼がこの程度でもはや驚く事は無かったのである。
「諸葛亮の見様見真似でござるが、それがしの東南の風もなかなかのものでござるよ。さあ、ここが仕舞い時、苦難も出し物も終りにござる!」
 清政はエメラルド色のビームシールドで守りながら、同じ色の槍を振るって敵を迎撃した。
 そして巻き起こした風に火矢を乗せ、次々に撃ち放って行く。
『ちょうだい! おかね、ちょうだい!』
「黄金などそれがしは持っておらぬし、物の分かっておらぬ貴様等にくれてやる物など何もない!」
 敵は周囲を囲んでタックルしてくるが、あるモノは緑光の壁で、ある者は緑玉の槍で引っかけて倒して行くのだ。
 そこへ新たな光が訪れ、夜の闇を切裂きながら餓鬼たちを覆っていた。
「この世界に貪るだけの存在はいらない。せめて来世は幸せであるように祈らせて貰うよ」
 ミシェルは周囲に残像を置きながら光をもたらした。
 剣を振るって迎撃しながら、何もかも、ただの土を黄金と信じて喰らう哀れな餓鬼を葬り去っていく。
「土なんかを食べて戦闘力を増強するのか。厄介だ。でも強化したって全力で行けば問題ない……でも、それ以上に可哀そうだね。だから……僕は希望を灯す星になる!!なってみせる!!」
 振るわれる力の中で、この技が、ディアボロスの行動が。
 絶望的な未来を照らす光に成れば良い。
 そう信じて剣を振い、光で周囲を照らしていったのだ。

 やがて餓鬼たちは、何処にも見えなくなっていたという。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【温熱適応】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
【通信障害】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【能力値アップ】がLV5になった!

月見里・千隼
【月日夫妻】
※連携、アドリブ歓迎


サメだッ!
番犬ならぬ空飛ぶ番サメか…より面白くなってきたな!!
…元ネタと名前的には番ワニと言えばいいのだろうか?

さてと前哨戦としてまずはあのサメどもを殲滅せねばな
それにあらゆるクロノヴェーダは生きることも許せぬ存在なので
少しでも多く殲滅したいので倒していこうか!

サメ退治にはサメを、チェーンソーと電撃を添えていこうか
使うのは勿論サメパラドクスこと『寝覚月』
鋸部分が回転鋸になってる雷のチェーンソーノコギリザメ達を召喚して
噛み砕こうとする敵のサメどもを返り討ちして狩るように
鋸部分で斬り裂きつつも鋭い歯で噛み付いて更に落雷をも発して次々と的確に討伐するぞ


月見山・伊吹
【月日夫妻】
※連携、アドリブ歓迎だよ!


見て見て千隼、鮫だよ!
何で鮫に警備を任せてるんだろ?

鮫など魚類に対抗するには猫ちゃん…つまりシフォンの出番!
『天道御猫様』でシフォンに地の魔力をたっぷり纏わせて巨大で可愛い猫の像にして
猫パンチしたり私達に噛み付いてくる鮫達の首など脆い部分目掛けてがぶがぶ噛み付いたりしてやっつけるよ!
シフォン、悪い鮫は食べたらお腹壊すから食べちゃダメだからねぇ
家に帰ったら美味しいご飯とおやつあげるし猫じゃらしでいっぱい遊んであげるから!

反撃は【未来予測】で鮫の動きを読み【神速反応】での補助や
一旦シフォンの変身を解除してから再構築で噛み付きによるダメージをなるべく軽減するねぇ



 走る雷電は弾よりも速く。
 溢れる風はわだつみの如く。
 その姿は何だ? 鳥か? 飛行鬼か? いいや!
「サメだッ!」
「見て見て千隼、鮫だよ!」
 我々、月見里探検隊は京都の嵐山付近に分け入った。
 平安鬼妖では北から西に関しては史実以上に田舎で、特に何も無い。
 山奥は出雲王朝と大和朝廷が色々やり合ったころから、さして変わりがないのやも。動画を撮影する二人は、そんなコメントを入れながら続けていく。
「番犬ならぬ空飛ぶ番サメか……より面白くなってきたな!!」
「何で鮫に警備を任せてるんだろ?」
 月見里・千隼(硝煙と魔弾の騎手/現代ラストジョッキー・g03438)と月見山・伊吹(太陽の恵み、日蝕の災禍・g04125)はカメラさんと証明さんを兼ねながら進んでいた。
 そこは敵が拠点にしている山の外延部で、川から侵入した彼らは特に戦う必要は無かった。
 しかし探検する為……ゴホン! クロノヴェーダを放置するわけにはいかないので、退治に来たのである。OK? Ok!
「やはり陸海空と共用だからじゃないか?」
「そう聞くとみっつのシモベみたいだねぇ」
 千隼はイーグル・シャーク・パンサー! とポーズを決め……。
 伊吹は鷹・虎・バッタ! とメダルを出した。
「……元ネタと名前的には番ワニと言えばいいのだろうか?」
「鮫など魚類に対抗するには猫ちゃん……つまりシフォンの出番!」
 そして旦那は妻の意見を聞いた時、スフィンクスのシフォンのお腹をつまみ、妻は旦那の頭を引っぱたいた。シフォン本人はイヤン♪ とばかりに気繕い。最近、美味しい物を食べ続けてもしかしたら太ったかと思ったのだろう。しかし公衆の面前で体型とか体重を図ってはいけない。

 それはともかく、やるべきことはやらねばならない。
「さてと前哨戦としてまずはあのサメどもを殲滅せねばな」
 ディアボロスはあらゆるクロノヴェーダは生きることも許せぬ存在だ。
 一部の連中はクロノヴェーダ絶対殺すマンと認識しているフシがある。
 少しでも多く殲滅したいので倒していこうか!
「シフォン、悪い鮫は食べたらお腹壊すから食べちゃダメだからねぇ。さあ、お天道さまの代わりに大地の力をたっぷり借りて行くんだよ!」
 伊吹は夜間戦闘に際して大地の力を借りることにした。
 猫、ねこ、大幻想! いま大地の力を借りて、必殺の!
 巨大なニャンコ像にシフォンが変身し、遊び回る為に元気をチャージしている。みんな、シフォンに元気をわけとくれ!
「準備中か。ならここは俺が先に行くべきだな。サメ退治にはサメを、チェーンソーと電撃を添えていこうか」
 千隼はその時思った、鮫料理を作るならばチェンソーは食器かそれとも食材か?
 サメ肉をサっとソテーして、ギザギザナイフで耐えるべきか、それとも野菜かな。
 なんてことを想いながら、拳銃を抜いて高速移動する鮫へぶっ放したのである。
「サメは共食いするんだろう? 目が醒めるようなサメの弾丸を喰らえ」
 千隼は鋸の部分が回転鋸になっているチェンソー鮫型を召喚した。
 弾丸に刻まれた魔力により、雷そのものが鮫の形状をしている。
 それは高速で動く鮫型トループスに突き刺さり、敵は怒り狂ってこちらに突撃して来たのである。
『シャー!』
「おっと! 防御で良いならウサギでもなんとかなる!! 悔しかったら、さめざめと泣いているがいい」
 昔話ではウサギは騙した鮫に襲われて皮をはがれてしまう。
 だが逆連鎖戦ゆえに避けられない事は先刻承知で、千隼はガードに切り替えて軽傷で済ませた。
「いまだ! 行けるな?」
「もちろんさ! ねぇねぇ、シフォンと遊んでくれるかい?」
 ここで夫婦の役割がバトンタッチ。
 もちろん家事手伝いはどっちも出来るのでペンション経営しても問題はない。
 もっともこの場合は大地のエネルギーをチャージしたシフォンをけしかけ、鮫たちにがぶがぶ噛みつき返しをさせるためである。
「猫パンチ! ジャンプして猫ストンピングからローリング噛みつきだよ! 家に帰ったら美味しいご飯とおやつあげるし猫じゃらしでいっぱい遊んであげるから!」
『ゴっ!』
 伊吹は巨大化させたパワーと重量でシフォンを暴れさせた。
 体当たりして来る反撃に関しては、ギリギリのところで権限解除と再構築を試すことで最低限にダメージに!
 こうして二人は真正面から挑みつつも、なるべくダメージを減らしながら戦い始めたのである。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【通信障害】がLV3になった!
【建物復元】LV1が発生!
効果2【グロリアス】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV6になった!

一里塚・燐寧
【燐五】

クロノヴェーダの瀧夜叉姫が退場して一年ともなると、丑三つ時の連中からも哀愁が漂って来るねぇ
……とゆーか、そーなるとあたし達もそろそろ一年かぁ
いやー、光陰矢の如しってやつだねぇ

さーて、空飛ぶサメとくれば、チェーンソーでブッ殺さないと嘘でしょ?
五月姫ちゃんをディフェンスしながら、≪テンペスト・レイザー≫を手に飛来する鮫を迎えうつよぉ
【未来予測】と【神速反応】で突っ込んでくる軌道を読み
向こうが突撃して来る勢いすら逆用して、頭から尻尾まで真っ二つに両断!
んふふ、サメ映画の主演になった気分だねぇ~!

倒しきれない時は、巨大な刀身をつっかえ棒のようにして顎を塞ぎ
噛み付きがうまくいかないようにするよぉ


瀧夜盛・五月姫
【燐五】
兎への殺意……!
そんなに顎、大きく開けたい、なら、手伝ってあげる。

噛み砕こうと、飛び込んでくるワニの口角、目掛けて断つ。
三枚おろし? にしては切るところ、違うかな。
燐さんの不意、突こうとする不届きなワニからは、姫がディフェンス。
姫の薙刀は、八尺五寸。
顎、閉めること、できるなら、やってみて。

あなた達は国づくりの和邇……とは、違うけれど、そんな単純で直情的だから、ウサギめの企て、気付けないんだよ。
そんなでよく、巡回なんて、つとまるね?
何でも駆け引き、なんだよ。そう、恋、もね(知った口で)



 無数の鮫たちが外延部を周回している。
 空を飛び雷の咆哮を挙げて、まるでソレそのものが結界の様であった。
「まるで鮫のリングみたいだねえ!」
「あなた達は国づくりの和邇……とは、違うけれど、そんな単純で直情的だから、ウサギめの企て、気付けないんだよ」
 一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は呑気に瀧夜盛・五月姫(失つし世《うつしよ》の滝夜叉姫・g00544)は憮然とした表情で呟いた。
 ディアボロスたちの進撃を阻むべく展開していたのだが……鉱山が大きかったので、みんな中に列車で入れたのだ。この時代に当てずっぽうで宝石を探したら、山幾つ探しても足りません。
「そんなでよく、巡回なんて、つとまるね? って、……これは兎への殺意……!」
 五月姫が冷静な感想を述べたところ、猛烈な殺意が襲って来た。
 まあ別に罵倒されたから怒ったわけではないのだ。
 敵が目の前に居たら襲い掛かるよね? もしかしたら神話に出て来るウサギさんも、擬態を途中でやめたら気が付かれただけかもしんない。ワンチャン。
「おーっと! 五月姫ちゃんに用事があるなら、あたしを通してもらわなくちゃねぇ!」
 ねえねえ、もしかして怒った?
 何て言いながら燐寧は五月姫の前に出る。
 恋人の柔肌に触れて良いのは自分だけだ。ひん剥かせてはあげないからね!
「しっかし、クロノヴェーダの瀧夜叉姫が退場して一年ともなると、丑三つ時の連中からも哀愁が漂って来るねぇ。……とゆーか、そーなるとあたし達もそろそろ一年かぁ」
 燐寧はかつての日々を思い出していた。
 時候の歌を届け、それが愛の歌へと徐々に変わり。
 そして道ならぬ道での、愛の逃避行では刃が降り注ぐ日々。その間にドイツから中国まで色々なディヴィジョンが滅びたものだ。
「いやー、光陰矢の如しってやつだねぇ」
 強引グ・マイ・ウェイ。ともいう、ね。
 そんな日々を思い出しつつ、燐寧はケーキカットの瞬間を思い出していた。
 恋のラストナンバーはブルーライト青行燈、愛の結実は地下道での姫対決である。
「さーて、空飛ぶサメとくれば、チェーンソーでブッ殺さないと嘘でしょ?」
 燐寧はチェンソー剣を持って五月姫をカバーしながら前に進み出た。

 なお同じことを考えたのは彼女一人ではない。
 刃がクロスする様に、斜め後方から長物が伸びて来る。
「三枚おろし? にしては切るところ、違うかな。噛み砕こうと、飛び込んでくるならワニの口角、目掛けて断つ」
 五月姫は薙刀を構えて燐寧を守れる態勢を取った。
 ポールウェポンは持ち易く振い易く、小柄な武将が長巻を持って戦場で暴れたという話もあるくらいだ。あえて言うならば、五月姫は庇われている自覚があるので、燐寧が不意打ちされそうなとき、だけだけど、ね?
『クア!』
「顎、閉めること、できるなら、やってみて。何でも駆け引き、なんだよ。そう、恋、もね」
 風を感知した瞬間に、五月姫は薙刀を蹴り上げた。
 腰を中心に回転させ、新宿で覚えた蹴り技で軌道を変化!
 それは瀧夜盛・五月姫が至ったであろう過去の技、現在の知見、そして未来を掴む為に延ばされる努力の成果だ。風を引き裂き雷電を纏って迫る敵を切り裂いていく!
「ったくもう。五月姫ちゃんは直ぐそういうこと言って、あたしなんかをかばっちゃって。でも、んふふ、サメ映画の主演になった気分だねぇ~!」
『ゴアッ!』
 燐寧は嬉しくなって、張り付けたわけではない本物の笑みを浮かべた。
 そして気分が乗るままにチェンソー剣を振り回し、向こうが体当たり気味に突撃して来る勢いすら逆用して、頭から尻尾まで真っ二つに両断!
「チェンソーアートで五月姫ちゃんの像でも掘っちゃおうか!」
「ん。それは姫、ちょっと遠慮したい、かも。サメ肉の蒲鉾なら、いいけどね」
 そんな風に二人は庇い合いながら戦い抜いたという事です。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【建物復元】がLV2になった!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
ラズや仲間たちと連携

無事の宿縁解決を願いつつ……
こちらに人が流れてきては事だ
白峰宿禰、彼の配下ならば猶の事……押さえておこう

外周を偵察し、可能なら味方とタイミング合わせ不意打ちを
えっと……サメか?
ワニ……ではなさそうなのだが……ワニなんだ
ああ、行こうか

観察し戦況を把握
PDで風を起こして砂を舞い上げ、手を形作り、ワニ達を包囲し地に縫い留めて味方の援護、押しつぶして攻撃
同じく砂の手を操るラズとハイタッチのように挟み撃ち
宙の泳ぎを見て対応

反撃には魔力障壁を展開し防御
さすがに噛みつかれるのは避けたい
ワニ並みの顎なのだろうか
動作を観察しつつ未来予測、Nazarの盾を噛ませつつ顎を避けよう


ラズロル・ロンド
アドリブ歓迎
エトヴァや仲間達と連携

クロノヴェーダは駆逐するもの!
当然だよねって顔で指をパキパキ鳴らすも
さてさて巡回してるヤツは……
って、サメェ!?
ワ…ワニなのあれ?
二、三度見して空中を泳ぐサメ…改めワニを見て仲間の顔を伺う
しかもビリビリしそうでガブガブはちょっと怖いな

いやいや
蛍君の助太刀に来たんだ、軽く蹴散らさねば
行こうかっ!

ワニが来たら目前にデザートウォールの砂の手を出現させ掌でSTOP
急停止させて
からのエトヴァの砂の手とハイタッチで両手で挟む
蛍のようにふんわりじゃないよ
パーン!と砂の手同士で合掌

反撃のガブガブは鼻柱を蹴り上げて飛び退く!
サメは鼻柱が急所って…これワニぃ!?
飛退いて避けるよー


百鬼・運命
心情
さてと次はサメ退治…いやこの場合はワニと呼んで和邇か
そういえば豪族に和邇氏と言う氏族があったがそちら関連だろうか?
白石さんの先祖を助ける鍵もそこら辺にあるだろうか?

行動
魚釣りと大量生産しておいた串焼きのおかげで弾は十分確保できた
【口福の伝道者】強化期間と言う事でパラドクス『饗宴遊戯』を使用
魚の串焼きに使っていた串を使った宴会芸として、串による飛針を披露し和邇を撃ちぬいていこう
たしかサメの弱点は鼻先だったかな?

生憎こちらは兎ではなくて釣り人なので噛まれる前に釣りあげさせてもらおうか
口を使った攻撃しかない以上、敵の攻撃の軌道はある程度制限される
釣り竿を利用したトラップ生成で動きを妨害して行こう



「クロノヴェーダは駆逐するもの!」
「こちらに人が流れてきては事だからな」
 ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)とエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は組んでいた腕を離す。
 名残惜しそうだったのは、どちらの指か?
「さてさて巡回してるヤツは……って、サメェ!?」
 倒すのは当然だよねと言わんばかりの表情で、ラズロルは指をポキポキと鳴らした。
 それは軟骨の爆発だから止めておこうと言われても、こういう仕草は治らないモノだ。
「さてと次はサメ退治……いやこの場合はワニと呼んで和邇か」
 そこに居合わせた百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)は真顔でマジレス。
 カップル二人を見て嫉妬……するとあらぬ誤解を受けるのでスルー。
 代わりに色々と衝撃のある話を口にした。
「えっと……サメか? 登録データによると……ワニ……ではなさそうなのだが……ワニなんだ」
「ワ……ワニなのあれ?」
 エトヴァは事件の無事解決を祈っていたが、その気持ちも吹っ飛んだ。
 何というか、ラズロルも驚くように、まずサメ型でビックリ、それがワニと言われて二度ビックリである。
「日本の神話で、ちょっとね。そういえば豪族に和邇氏と言う氏族があったがそちら関連だろうか?」
 二人の話を聞いて運命はちょっとだけ申し訳なさそうな顔をした。
 神社の息子としては、この紛らわしい話は色々困る。
「諸説あって異国からの移住有力者の名前、文明を渡る時に混同されたとか色々あるんだ。白石さんの先祖を助ける鍵もそこら辺にあるのかもしれないな」
 いや、この話は深いのだ。フカだけに。
 文化が混ざった時に浅い位置で寝るのがワニ、深い場所で寝るのがフカこと鮫とか色々あってね。いや、忘れてもいいよ。と運命は苦笑いを浮かべた。
「後はそうだな……たしかサメの弱点は鼻先だったかな?」
「白峰宿禰、彼の配下ならば猶の事……押さえておこう」
 運命の言葉にエトヴァはなるほどと頷いた。
 和邇の話に感心があるのか、あるいは豆知識なのかは不明である。
「あれがワニかあ……。しかもビリビリしそうでガブガブはちょっと怖いな。エジプトだと二神の権能混ざってるよ?」
 彼らの話を聞いてラズロルは顔をしかめた。
 知識スキーでなければ胡乱な話であり、敵の造形を見てどこが弱点とか実感が持てないからだ。決して恋人が他の男と話しているのを嫉妬はしてない。単に蘊蓄に興味が持てないだけである。あ、芸術はOKね。
「いやいや! ……蛍君の助太刀に来たんだ、軽く蹴散らさねば。行こうかっ!」
「そうだな。連中は外周を回っている、つまり一般人とも出会い易いし、逃げ出した鉱山夫達も危険だろう。ここは速攻を駆けるとしよう」
 ラズロルが気分を入れ替えると、エトヴァも頷いて周辺を観察した。
 そして二人は風と大地を操り、大規模攻撃の準備を始める。

 そんな中で運命は二人に先駆けて動き始めた。
 カップルに遠慮したわけではなく……単純に準備と段取りを重視するのが陰陽師だからである。
「魚釣りと大量生産しておいた串焼きのおかげで弾は十分確保できた。魚を食ったという行為と結果自体が、連中を追い詰める」
 運命は無意味に魚を釣って焼き、みんなに配ったわけではない。
 用意する串形の簡易呪具を無駄にせず、同時に呪詛に使うための形代にしたのだ。
 実は獰猛なヤマメの性質と、この地に住まうという近縁を敵に結び付け、串の形をした呪符としたのである。
「生憎こちらは兎ではなくて釣り人なので噛まれる前に釣りあげさせてもらおうか。この串は既に魚を突き刺した、そしてお前たちは口でなければ人を殺せない……」
 運命は二つの縁を結び、投げつけることで攻撃した。
 魚を串焼きにした串で戦うという宴会芸染みているが、呪詛としては至極まっとうなものだ。
『シャ!』
「おっと! 防御用のトラップも用意しているとも」
 高速で突っ込んでくる鮫相手に、運命は釣竿を引っ張った。
 ワイヤートラップの一種でしかないが、魚を釣り上げたという結果が、因果を逆転させて足を止めさせる! さすれば重傷など追わず、ただの軽傷で済ませることが可能なのだ。
「負けてられないね。準備は良い?」
「ああ、何時でも行ける」
 ラズロルとエトヴァは視線を合わせることなく攻撃を開始した。
 まずはエトヴァが巨大な砂の手を東側から作り出し、それを追うようにラズロルが複数の砂の手を西側へ作り上げた。あえていうならばラズロルの方が早く、エトヴァの手に出逢うために急加速を始める。
「砂塵よ集え、鉄壁となりて護る力となれ!」
 パン! とその途中でラズロルが両掌を打ち付ける。
 すると無数の手が動きを止め、一同を守る壁のようになったのだ。
『ゴア!』
「よく見ろ。この青き瞳を」
 敵が猛烈な体当たりを掛けるところで、エトヴァは巨大な盾で身を守った。
 そのタイミングで彼の作り出した巨大な手が、ラズロルの手と出逢ったのだ。
 まるでハイタッチのような光景だが、逆連鎖戦ゆえに先に攻撃したエトヴァの方に反撃が訪れたのである。そして彼の掲げた盾は、深い青の目を開いて魔力障壁で周囲を守るのであった。
「来るぞ! キックだ! 鼻を狙え!」
「サメは鼻柱が急所って……これワニぃ!?」
 バーンと砂同士の手がぶつかって敵をペシャンコにするが、当然反撃は存在する。
 エトヴァが声を上げた瞬間、ラズロルは飛びのきながら蹴りを放ってガードしたのであった。
 こうしてディアボロス達の活躍で、次々に鮫が蹴散らされていったのである。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【建物復元】がLV4になった!
【口福の伝道者】がLV5になった!
効果2【ガードアップ】がLV8になった!
【能力値アップ】がLV6になった!

ワシリーサ・ヴォレシア
アレンジ連携歓迎

いや、крокодилじゃなくてакулаだよね?
え、日本だとакулаの事を昔はкрокодилと同じ名前で言ってたの?
うわー、ややこしい……

まあ、思うことはなくもないけどやるべき事は変わらないかな?
全力でお相手するから覚悟してよー?

蛍おねーさんには私が助けられた時にも来てくれたしねー
其れなら私もしっかり手助けして恩返ししないとだからねー

〇パラドクスを発動し呼び出した吸血船団を敵に向かって突進、砲撃させていく
敵が船を容易にかみ砕くというならかみ砕いてる間に更なる追加の船を叩き込んでいくのみ
此方に攻撃が来たら船団の船を盾にして〇エアライド等も駆使して距離を取る等して対処


宇佐美・アリス
アドリブ&連携OK

B級サメ映画でありそうなシチュエーションね
無理に討伐しなくてもって聞いたけど、後顧の憂いは完全に絶っておきましょうか

「そもそも、私、兎じゃないけど、これも角だからね?・・・ウサギじゃありませんからね?ともかく、食べられるのも、生皮剥がされるのはゴメンよ」
[闇使い][オーラ操作]で味方を巻き込まないように調整しつつ桃色の風で、カウンター気味に攻撃よ
その上で、シールドと障壁を展開して、剣を突き立てて、全力食べられるのは防ぎましょう
後は、皆と積極的に連携を取り、孤立しない、囲まれないようにしていくわ


ベアストリア・ヴァイゼンホルン
Krokodil(ワニ)……?ええっと……Hai(サメ)……じゃないの……!?

少々困惑しながらも、「こんにちは。そして、さようなら」と挨拶代りのパラドクスをぶちかましてあげるよ。その後も全力で敵を蹴散らしていこうかな。
派手に暴れれば暴れるほど、んと……いい結果……ええと……になるはずよね?
同時に玉?も……砕ければいいんだけど、こいつらがいる限り……出来ないのよね……。

はぁ……面倒だわ……でも……友達の為だから……全力……全力……。

アドリブ、連携等はお任せいたします。



「Krokodil(ワニ)……? ええっと……Hai(サメ)……じゃないの……!?」
「いや、крокодил(わに)じゃなくてакула(さめ)だよね?」
 猫のお見合いが発生した。
 もちろん百合用語ではなく、宇宙を背負ったアレである。
「Hallo(もしもし)?」
「allо(もしもし)!」
 ベアストリア・ヴァイゼンホルン(復讐者は狂気を纏うのか?・g04239)はドイツ語で、ワシリーサ・ヴォレシア(船好き少女・g09690)はロシア語で暫くしゃべり続けた。
 そこへ助け船が1つ、乗るかどうかは君たち次第だ。
「日本語でOKよぉ? ……ああ、この場合は構わないわよ。というべきねえ」
 宇佐美・アリス(兎に非ず・g01948)は少しアルコールの匂いをさせていた。
 おそらくは少し酔っていて、顔を見合わせた二人にマジレスを返しているのだろう。
 蛍見物の後出し、良くある良くある。
「日本語でさっきの話は、ワニなの? サメではなくてと二人とも同じことを言っていたわねぇ」
「ああ、なるほど。完全に理解したわ」
 ベアストリアの方は酔っ払いに慣れているので、アリスの反応に即応できた。
 この位なら寄って無いも同じだが、絡む時は絡み始めるので、とりあえずハイハイと頷いておく。
「え、日本だとакулаの事を昔はкрокодилと同じ名前で言ってたの? うわー、ややこしい……」
「日本神話が関係してるのよぉ。これ以上は関係者の人たちに聞いてねえ。でも……B級サメ映画でありそうなシチュエーションねえ。知ってる? あの手の映画って、日本で何故か人気が出て、予算が下りたそうよ。人口の問題もあるのだろうけど……」
 ワシリーサの方は最近ディアボロスになったらしく、アリスに絡まれた。
 もちろん百合用語の話ではなく、くどくどと聞きかじった話が右から左に流れていく。
「ま、まあ、思うことはなくもないけどやるべき事は変わらないかな? かな? 蛍おねーさんには私が助けられた時にも来てくれたしねー。しっかり手助けして恩返ししないとだからねー」
 ワシリーサは逃げ出した!
 より正確には敵に向かって後退した!
 全力でお相手するから覚悟してよー!? と突撃したともいう。
「無理に討伐しなくてもって聞いたけど、後顧の憂いは完全に絶っておきましょうか」
 だが、アリスは回り込んだ!
 しかし、安心して欲しい。
 アリスは正気に戻った! 敵が目の前にいるならば倒すべきだからね!
「こんにちは。そして、さようなら」
 少々困惑しながらもベアストリアはパラドクスを練り上げる。
 そしてその場から一歩も動かずに攻撃し、全力で攻撃を始めたのである。
『さぁ……行きなさい……サーカスを……見せてあげましょう……』
『グアアア!』
 ベアストリアのスカートから反応弾が飛び出していく。
 チュドドドと降り注ぐ姿は、まるでミサイルの様だ。
 これに対抗して敵は弾を飲み込んだり、あるいは風やら雷をまとって逆行して来た!
「やりたければどうぞ? 派手に暴れれば暴れるほど、んと……いい結果……ええと……になるはずよね?」
 ベアストリアは防御しながら首を傾げた。
 自分でやっておいて不思議がるのは、ワニだかサメだか判らない敵の為か……。
 もしかしたら彼女も酒か何かを腹に入れていたのかもしれない。少なくともストレス解消に煙草を吸ってるのは確かだが。
『シャー!』
「あら、こっちに来たの? そもそも、私、兎じゃないけど、これも角だからね~? ウサギじゃありませんからね?ともかく、食べられるのも、生皮剥がされるのはゴメンよ」
 敵の一部がいきなり向かって来た時、アリスはあわてず騒がずウインクした。
 魔法とオーラを複合して使い防御を固めつつ、桃色のオーラを周囲へ放つ。
 相手に当てるためと言うよりは、カウンター気味に桃色旋風を引き起こしたのだ。いや、旋風には留まらない! 桃色の神風なのかも!?
「怪我したくなければ、触れないでね。当たると痛いわよ。それでも来るの? なら容赦はしないわ!」
 桃色の風を突破して来る敵に、剣を突き立てながらガードする。
 刃で牙を防ぎ、閃光を闇で防いでいる間に桃色で逆襲するのだ!
「其れじゃいっくよー! 吸血船イワンワシリーの力の名残りくらってね!」
 ワシリーサは鮮血の如きオーラを一塊りにして空中へ呼び寄せた。
 そして空飛ぶ鮫に対し、空飛ぶ船をぶつけて対抗する。
 向こうが沢山居るなら、こっちもたくさんのお船さん!
『ゴアー!』
「あーもう! 来ないでってば!」
 ワシリーサは後方にジャンプしながら回避することで、避けられないまでもダメージを抑えにかかった。
 体当たりで攻撃する敵から距離を置き、噛み砕こうとする鮫の口の中へ、船の形をしたオーラを食らわせて行ったのである。
「や、やったかな!?」
「あー。それ言っちゃう? フラグよー」
「最近はそうでもないけど……ね。同時に玉(?)も……砕ければいいんだけど、こいつらがいる限り……出来ないのよね……。はぁ……面倒だわ……でも……友達の為だから……仕方ないけど」
 こうして一同は徐々に敵集団を削り取り、沢山いる鮫たちに対処していったという事である。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【エアライド】がLV2になった!
【コウモリ変身】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!

メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎

蛍さんの為に、援護としてワニ……鮫退治と行きましょう

神風や雷霆を纏って泳いでくるならば、この二振りの刃で神風と雷霆を斬り払いましょうか
と言った感じで、デュアルスラッガー・コンビネーションでワニを迎え撃ち、カウンターで切り伏せる作戦で行く

此方を兎と捉えて噛みつこうとしてるけど、こちとら只の兎じゃないわ
言うなればヴォーパルバニー……キラーラビットだと思わないと逆に首を斬られるわよ!


黒城・廉也
アドリブ連携可

サメ……え、こんなところにいる物でしたっけ?
……あー、クロノヴェーダッスか。
なるほどー

あの鋭い牙に凶悪な顎は近寄りたく無いッスね
遠距離から撃ち抜かせて貰いますよ!
未来予測で動きを読みつつ的確に弾丸をバシバシ撃って行くッス。
……といっても相手も馬鹿じゃないでしょうし、近づかれる事もあるでしょう。
手には月夜・翠風を持ち、敵の攻撃を防げるように備えます。
下顎を小突いて動きを変えたり、噛み砕くタイミングをずらしてみて、神速反応で即座に躱す、もしくは接触を最小限にしてみせるッス。



「サメ……え、こんなところにいる物でしたっけ?」
 今日もまた一人悲鳴を上げた。
 訂正、今夜に入ってから何度目かの驚愕である。
「落ち着いてエゼキエルを思い出して。結構居たでしょ、所属よくわかんない奴」
「……あー、クロノヴェーダッスか。なるほどー」
 メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)の指摘に黒城・廉也(後輩サキュバス・g02175)はジックリよく見た。
 天使と堕天使と悪魔の混合物みたいな相手は結構居る。
 何というか、正統派の天使や悪魔も居るけど、それ以上に『良く判らん!』と言う奴は多いのだ。アニメで出て来る性別『●●』とかか言うトラップや、クロノヴェーダだと種別『マッスル』とかはほんとカンベンして欲しいッス!
「蛍さんの為に、援護としてワニ……鮫退治と行きましょう」
 一方、メルキディアは色々な物を見て来た。
 悪魔の所業という単語だけでなく、天使の所業も結構洒落にならないことを知っている。今更、ワニと鮫の区別なんかで思考回路がショート寸前するようなことはない。
「判りました! 此処はハートを磨くっきゃないッスね! 勇気を出して狙い撃ちッス!」
 廉也は現状、恋愛関係で悩んだことはない。
 記憶喪失なのも影響しているが、今はそれどころじゃないと戦いに専念することにした。
 何が言いたいかと言うと、サメとワニに関するアレコレを乗り越えたのだ!
「あの鋭い牙に凶悪な顎は近寄りたく無いッスね。遠距離から撃ち抜かせて貰いますよ!」
 廉也は魔力を凝縮してハートの弾丸を撃ち出した。
 効果はあくまで有効であり、愛でも媚薬でもないので連射が効くとお得である。
 詠唱も必要ないので今ならもれなくもう一発くらい放てそうだ。正確には向こうから来てる敵と反撃含めて、二回分って感じなのだが。
『『シャー!』』
「……やっぱり馬鹿じゃないッスよね。近づかれる事もあると思ってましたよ! 風雷には風雷おッス!」
 雷光の如き速さで迫る敵に対し、廉也は槍を下から上に突く事で迎撃した。
 その槍に魔力を通すと風と雷をまき散らし、敵が放つ力と拮抗していく。
 一体はそのまま倒したが、もう一体がまだ倒せない。そして……。
「今がチャンスよ! 下がって!」
「了解っ!」
 そこへメルキディアが二刀を振って参戦し、廉也は飛びずさって何とかガード。
 敵は彼女を飲み込もうと大きな口を開けるのだが……。
「此方を兎と捉えて噛みつこうとしてるけど、こちとら只の兎じゃないわ」
 天使の力を宿す機械の剣、そして奈落の天使の力を示す刻印を持つ機械の魔剣。
 メルキディアはその二刀を持って相対したのである。
「言うなればヴォーパルなバニー……キラー的なラビットだと思わないと逆に首を斬られるわよ!」
『ゴオアアアア!』
 メルキディアは片方の剣をサメの口に突き立て、もう片方を無造作に奮って切裂いていく。
 よく見れば魔剣の方を突き立てており、光の剣は扱い易いのか攻撃用に使っていた。
「見たっすか! これがヨアケの光ッスよ!」
「……なんだか、ねみねみの精霊が出てきそうよね。お茶会でも初めて目を覚まさないと。それはそれで別のウサギが出てきそうだけど」
 そんな事を言いながら二人は鮫を蹴散らして徐々に反転攻勢を始めた。
 どうやら無数にいると思われた敵だが、みんなで協力し合う事で減らすことに成功したらしい。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【避難勧告】がLV2になった!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV9になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!

薬袋・透
ほっといても大丈夫だとは聞いているけど……倒せるなら倒しちゃった方がいいわよね?

パラドクスにて魚型の魔物を高速詠唱し召喚
死角の影から不意打ち、鮫に噛みついて骨ごと粉砕し捕食

そっちは鮫でそこそこ強いかもしれないけどこっちは魔物、更に上をいく存在よ

敵の攻撃は高速反応を使い見切り、ダッシュと飛翔でかわして対処



アドリブ絡み歓迎


凍雲・雪那
ん。警備役なんだっけ、この……空飛ぶ鮫。
倒す必要、無いかもだけど。
そもそも、クロノヴェーダを生かしておく必要も、無いよね。
どっちでもいいなら、うん。消しておこうか。
あれが生きて息をしている。それだけで我慢ならないし。

絶叫、始動。
風を纏おうが、雷を従えようが、告死の叫びは防げない。
音は、全ての生き物を怯えさせる、原初の畏怖。
そうして、空中で動きを止めれば――それで終わり。

大体、なんで鮫が空を飛んでるの?
場違いな奴らは、さっさと退場願うよ。
カチンコチンに、凍って墜ちて……砕け散れ。

あー、あーあー。
ふう、喉が痛い。後でケアしておかなきゃ。



「ん。外周の警備役なんだっけ、この……空飛ぶ鮫。倒す必要、無いかもだけど」
「ほっといても大丈夫だとは聞いているけど……倒せるなら倒しちゃった方がいいわよね?」
 凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)は無表情で僅かに逡巡し、薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)は笑顔で頷いた。
 いつもの事だがディアボロスにとっての使命は決まっている。
 まず一般人を助け、余裕があればクロノヴェーダを倒すのだ。
「そもそも、クロノヴェーダを生かしておく必要も、無いよね。どっちでもいいなら、うん。消しておこうか」
 実のところ雪那は別に無表情と言う訳でもない。
 ボンヤリして感情が動き難いだけで、デフォルトで許せないモノもある。
「あれが生きて息をしている。それだけで我慢ならないし……。じゃ、片付けよう」
 雪那は目を閉じて喉を抑えた。
 別に今は痛くない、だが以前に使った時の反動が記憶に残っている。
 使わなければ良い? だけど、今はこれが手っ取り早いんだ。ならばここで躊躇する意味は全くない!
「生あるモノは全て死ね、形あるものは全て滅びよ。cry,grief,stiffen,――Scream Banshee!」
 絶叫が零れ落ちる。
 世界に零れ落ちた叫びは、ただそれだけで振動を放つ。
 風を纏おうが、雷を従えようが、告死の叫びは防げない。
「アァー!」
 そう叫ぶだけで、周囲が崩れ去る。
 音は、全ての生き物を怯えさせる、原初の畏怖。
 知っているか? アイルランドや北欧で恐るべしとされる死の槍の名前の由来は、ただの打撃音である。ガンゴンと鳴るだけの戦場音楽が死の槍となるならば、この絶叫は立ち塞がる全てを滅ぼそう。
『ゴアアアア!』
「邪魔。大体、なんで鮫が空を飛んでるの?」
 場違いな奴らは、さっさと退場願うよ。ハリーハリー!
 カチンコチンに、凍って墜ちて……砕け散れ。
 そう言おうとして喉が上手く動かない。
 雪那は自らをウサギの様に喰らおうとした鮫をボロボロに変えたが、その反撃よりも喉の痛みの方が痛い気がした。ただ、敵が滅びたことで少しだけ気分が良くなっただけの事だ。
「……こっちに向いてないのに凄い音だったわね。さて、今度は僕の番」
 そう言って透は耳から指を離した。
 そして魚型の魔物を呼び出していく。
「さぁ、おいで。ご飯の時間よ。たんとお食べ。食べて良いのはあの鮫だけね、雷でノコギリついてるのは駄目だから」
 透が呼び出した魚は何時だって空腹だ。
 周囲の物陰から現れて、ちゃんと誘導して居ないと自分も危うい。
 空腹状態の悪食で暴食な魚型人造魔物『うろこちゃん』、それが魚の正体だ。ソレは腹を満たすまで、延々と指定したものを食べ続ける。だから指定は明確に! ってやつだね。
『グアアアー!』
「っと! 上半身だけになっても厄介だなあ! うろこちゃん!」
 敵は食われながらも、そのまま飛び込んで来た。
 強烈な体当たりを食らって、透は何とかバックダッシュしながらガードする。
 それでも足りないので飛翔し、一時的にお空へ避難だ。
「ふう……。そっちは鮫でそこそこ強いかもしれないけどこっちは魔物、更に上をいく存在よ。そっちはどう?」
「あー、あーあー。ふう、喉が痛い。後でケアしておかなきゃ」
 透は汗をぬぐいながら飛翔を解除して降下して来ると、雪那は喉の調子を整えながら答えた。
 誰か喉飴もってるかな? お菓子くらいはあると思うけど。
 そんな事を言いながら、二人は徐々に減りつつあるサメの群れを眺めたのである。
 戦いは分水嶺を越え、少しずつディアボロスの優勢が明らかに成って行った。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【断末魔動画】LV1が発生!
【強運の加護】がLV2になった!
効果2【ドレイン】がLV3になった!
【リザレクション】LV1が発生!

有栖川宮・永久
あ、なんかどこかでみたようなサメだ。いや、兵器積んだサメ見たことあるから空飛んでも驚かないっていうか・・でも相変わらず凄い勢いだ。気を抜くとガブリ、だね。

近づかれる前に【高速詠唱】で乱世猛将波を発動!!噛みつかれる前に迎撃して吹っ飛ばしたい!!もし食いつかれそうになったら【未来予測】【神速反応】を駆使して回避、接近を許したら【残像】で致命傷は外したい。私はおいしくないよ〜!!


ふう、危なかった。なぜ和邇なんだろう・・・あ、因幡の白兎のワニ。やけに獰猛だと思った・・・


ミシェル・ラークリーズ
サメ!?和邇!?あ、因幡の白兎の。どっかのメカっぽいのは違って純粋に捕食者としてのサメか。厄介だ。でも僕らを白兎と同じと思ったら大間違いだよ?

気合いを入れてみたけど、凄い勢いだなあ。【高速詠唱】でニブルヘイムの
一撃を発動。纏う雷と風ごと巻き込む!!

回避は【神速反応】【未来予測】を駆使して食いつかれるのを回避。とりつかれたら【残像】で致命傷は回避したい。頭をパックン、はごめんかも。

はあ、何とかなった。ここで神話の再現を見るとは思わなかったよ。



「あ、なんかどこかでみたようなサメだ」
 誰もが驚く中、有栖川宮・永久(燦爛のアンフィニ・g01120)は平然としていた。
 なんというかエゼキエル界隈に慣れてると、この位はよく見る。
「サメ!? 和邇!? あ、因幡の白兎の……」
 ちなみにコレが他のメンバーの感想である。
 ミシェル・ラークリーズ(彩光のグレイス・g03431)は相棒の代わりに驚いていた。
「……どっかのメカっぽいのは違って純粋に捕食者としてのサメか。これは厄介だ。でも僕らを白兎と同じと思ったら大間違いだよ?」
「いや、兵器積んだサメ見たことあるから空飛んでも驚かないっていうか……」
 ミシェルは男の子として取り繕うとしたが、永久ほど超然とは出来ない。
 何というか、慣れの問題なんだけどね。後、芸術が得意なミシェルの方が驚愕が大きい。別に永久が脳筋と言う訳では無いが……ないよね?
「でも相変わらず凄い勢いだ。気を抜くとガブリ、だね」
 とりあえずさっさとやっつけようか、と永久は身構えた。
 そして拳を天に向けて、闘気を嵐の様に撃ち出していく。
 先に言っておくが永久は可愛い女の子なので、技の名前が乱世猛将波だからといって、『ヌウン!』とか叫ばないので安心しよう。
『グオアアアア!』
「私はおいしくないよ~!!」
 永久は闘気の渦の中を向かって来る敵に初めて驚きつつもバク転!
 後ろ回転で回避しながら、残像残して一回転した。そうする事で勢いを殺して体当たりの威力を殺したのだ。
「気合いを入れてみたけど、凄い勢いだなあ。でも、ここで下がるわけにはいかない!」
 ミシェルは勇気を振り絞って魔法を詠唱した。
 女の子が前衛として戦っているのに、ここで引いたら男の子が廃る!
『ゴアアアアア!』
「ちょっと待っててね! 頭をパックン、はごめんかも!」
 ミシェルは周囲から襲って来る鮫の群れに氷の魔法を飛ばしながら右往左往する。
 出来るだけ回避しようと残像を残しながら回避し、全てを避けるのは無理だったが重傷は避けておく。
「ふう、危なかった。なぜ和邇なんだろう……」
「はあ、何とかなった。ここで神話の再現を見るとは思わなかったよ。っていうか、ボクさっき言ったよね? 因幡のって!」
 永久の言葉にミシェルは思わずぶすっとして言い返した。
 なんというか自分が全く注目されてないようで怒った……と言う訳ではないが、女の子にスルーされるのは地味に居たいと思う男の子であった。
「あ、因幡の白兎のワニ。やけに獰猛だと思った……。神話が神話だもんねえ。殺意マックスでも仕方がないというか」
 なお永久はマイペースでこんな感じでしたとさ。
「……もういいよ。無事だったらさ」
 そんな姿に怒り切れないミシェルは、それでも痕に残る怪我が無くて良かったねと微笑むのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【避難勧告】がLV3になった!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV3になった!

リューロボロス・リンドラゴ
ふん、目障りだの。
鮫が空を泳いでおっては助け出された者達もおちおちしてはおられぬであろう。
潰すぞ。
ディヴィジョンごと消滅などという最後は貴様たちにはもったいない。
この世界を生きた人々の墓標に貴様たちは必要ないのだ。
強靭な顎が自慢だというのなら、その顎、蹴り抜いてくれるわ!
我が脚にて踏み潰されろ!
空も海も征するのは鮫ではない。竜よ!
泳いでくるのならまだしも飛んでくるというのなら絶好の的よ!
対空戦を見せてくれるわ!
……む?
鮫ではない、ワニだと?
マジか。
どう見ても鮫ではないか、あれ……。
あー、因幡の白兎に出てくる和邇か、なるほどの。
ならば鮫っぽいのも納得よ。
どっちにしろドラゴンの敵ではないわー!


ア・ンデレ
空を泳ぐ、ワニなどアンデレちゃんの敵ではない。
「イカっていこー」
アンデレちゃんはパラドクスにより変身する。
その姿はどう見てもタコ。
でもアンデレちゃんはそれを「イカ」だと言い張る。
「イカのおよぎはとてもはやくて、すごいんだ」
アンデレちゃんは飛翔の残留効果を使い、空を泳ぐ。
そして、その8本の足を使い、ワニにパンチを喰らわせる。
「イカパーンチ」



「ふん、目障りだの」
 リューロボロス・リンドラゴ(ただ一匹の竜・g00654)は怒声を吐いた。
 いや、不機嫌な声を出すだけでソレは怒りにも聞こえる。
「鮫が空を泳いでおっては助け出された者達もおちおちしてはおられぬであろう。潰すぞ」
「いーよー!」
 リューロボロスの言葉にア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)の声が聞こえた。
 結構遠かったのだが、ぐわーん! という音を立てて落下してくる。
 ぐわしっ! という鈍い音が聞こえてその辺にあった大木がへし折れる。
「終わったか?」
「うん! みんなぶじー」
 そうかとリューロボロスはアンデレの言葉に頷いた。
 子供は傷ついて大人に成るモノなので、逆連鎖戦で傷つくくらいは当然だ。
 それに我も幼子なのでな、怒りに震えるし暴れるくらいは当然であろう!
「時間軸が崩壊し、ディヴィジョンごと消滅などという最後は貴様たちにはもったいない。この世界を生きた人々の墓標に貴様たちは必要ないのだ」
 リューロボロスは焔の様に燃える目で天を見た。
 そこには無数の鮫たちが回遊している。
 連中はそこを境界であるかのようにグルグルと回転して出入りを妨げているのだ。
「あ、こっち来たね! よーし、やっつけちゃうぞー! へーん、しん!」
 アンデレは敵の一部がこっちに来ているのを見てポーズを決めた。
 そこに特にセオリーはなく、とりあえず変身したかったのだ。
 他の技でも良いのだが、ここは海洋生物対決!
「イカっていこー」
 そしてアンデレちゃんが変身したのはイカでした。
 どうみてもタコだって? いいや、これはイカなのだとアンデレちゃんは言い張ってる。
 敵だってワニだのサメだの言ってるでしょ? 区別をつけるのは野暮なんだ。だからそれで良いのだ!
「来たな! 強靭な顎が自慢だというのなら、その顎、蹴り抜いてくれるわ!」
『グオアアア!』
 リューロボロスは空飛ぶ鮫に対して蹴りを放った。
 敵は真っ向からやって来て、猛烈な体当たりを掛ける。
 そして彼女はここで一回転、宙に舞いながら落下するような蹴りを放ったのだ!
「我が脚にて踏み潰されろ! 空も海も征するのは鮫ではない。竜よ!」
 泳いでくるのならまだしも飛んでくるというのなら絶好の的よ!
 対空戦を見せてくれるわ!
 でいやー! とリューロボロスは熱血!
 幼い彼女には似合わない技だが、その勢いと威力は龍に相応しい! その威力の前に鮫などひとたまりもないだろう。
「あー! ワニさんたおせたね! 今度はアンデレちゃんがやるよ! イカのおよぎはとてもはやくて、すごいんだ」
 空を泳ぐ、ワニなどアンデレちゃんの敵ではない。
 八本の足で空を泳ぎながら、そのままパンチパンチのガンガンラッシュだ!
 しかし、彼女の一言が他ならぬリューロボロスをビックリさせた。
「……む? 鮫ではない、ワニだと?」
「そうだよー。いなばのしろうさぎなんだって」
 マジか。
 どう見ても鮫ではないか、あれ……。
 そう思っていたところに、ワニだとかサメだとかに左右されない大きな器を見た。
「あー、因幡の白兎に出てくる和邇か、なるほどの。ならば鮫っぽいのも納得よ。どっちにしろドラゴンの敵ではないわー!」
 気合を入れ直したリューロボロスは、改めて今度はヒーローっぽく蹴りを放った。
 もしかしたらちょっとだけ気恥ずかしかったのしれない。
 龍を恥ずかしがらせるとはやるな! ……、あアンデレちゃんが見てるからかもしれないね。
「イカパーンチ」
『シャー!』
 なお、その時のアンデレちゃんはあんまり気にしてませんでした。
 八本脚を駆使して打撃戦。
 鮫が高速で噛みついて来ますが、腕の一部でガード……。
 ガードなんかして無いな。そのまま八本でポカポカと殴りつけるのでした。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【建物復元】がLV5になった!
【水中適応】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV10(最大)になった!

エレナ・バークリー
わあ、サメが空中を泳いでます。噂には聞いていましたが、空中もいけるんですね、サメって。

それじゃあ、サメ退治始めましょう。
クロノヴェーダを生かしておく理由はありませんからね。

「全力魔法」「電撃使い」「天候予測」で万象貫く天よりの雷霆を行使。
雷の味、しっかり味わってくださいね。
「連続魔法」で立て続けに落雷を叩き付けましょう。
反撃を少しでも減らすために、足を止めずに動き回りながら。

反撃は、精霊剣を構えてカウンター狙いで。
剣に電撃を宿し、突っ込んでくるサメに「貫通撃」をお見舞いです。
それでも突っ込んでくるなら、バックラーで防ぎ止めて。

これでトループス級は殲滅ですね。皆さん、怪我はありませんか?


月下部・小雪
ワニなのか、サメなのか、や、ややこしいです。

トループスだって残しておくと悪さするかも、しれません。
やっつけて、しまいましょう!

向こうから噛み付いてくるなら、【コダマ・ファランクス】で迎撃、です!
コダマ、集まって間抜けに口を開けてるサメの中に槍を突き刺しちゃって、ください!
空中から襲い掛かってきても、楯を構えて防御、です。
そのまま、反撃でさらに突き刺しちゃってください。

※アドリブ連携大歓迎



「ワニなのか、サメなのか、や、ややこしいです」
「わあ、サメが空中を泳いでます。噂には聞いていましたが、空中もいけるんですね、サメって」
 月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)がジっと見上げているとエレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)が見守っている。
 まるで猫さんが見上げるようで、モーラットのコダマと並んでお揃いに見えたのだ。
 エレナは弁えている人なので、勝手に忍び寄って女の子の肩を抱いたりしない。頭をなでなですることはあるかな。
「それじゃあ、サメ退治始めましょう。クロノヴェーダを生かしておく理由はありませんからね」
 授業を始める先生の様に人差し指を天空に翳す。
 指先を舐めて空に翳せば、鮫が巻き起こしている風が伺えるくらいだ。
「トループスだって残しておくと悪さするかも、しれません。やっつけて、しまいましょう!」
 小さな手をギュっとして、小雪はファイティングポーズ。
 コダマも表情がどこか勇ましい。
 そして小学生の生徒が走り出すように一生懸命走り出す。

 知っているだろうか?
 実は小雪の方がエレナより、ちょーっと早い!
 まあコダマと一緒に走るからそんなに差はないけどね。
「向こうから噛み付いてくるなら、コダマ・ファランクスで迎撃、です!」
 てれてれってれー!
 コダマは二十体に分身すると、盾と槍を構えて整列した。
 この時ばかりは小雪が大将軍だ、その号令の下に密集陣形を組んで一丸となる!
『ゴオオオオアアアアア!』
「コ……コダマ、集まって間抜けに口を開けてるサメの中に槍を突き刺しちゃって、ください!」
 怯えながらも、すくみながらも女の子が立ち上がった。
 その周囲でモーラットが大楯を構えて鱗のようになる。
 突撃と言うか、落下してくるかのように鮫に対して、パイクを掲げて槍衾を作ったのだ!
「大丈夫……ですかね。ええ、きっと大丈夫です。なら、私は私の役目を果たすまで!」
 エレナは可愛い女の子の活躍を何より信じている。
 だから心配になって駆け寄るようなことはせず、天空へ向けた指の周囲から魔力を解き放った。
「雷の味、しっかり味わってくださいね」
 迸る。雷鳴が、稲妻が、神鳴る雷が迸る!
 指先から雷電が零れ、鮫より高い天空で積乱雲が降雷を始めた。
 バシンバシンと甲高く、それでいてゴロゴロと鈍い音が鳴り響き始めた。
「……天覆う昏き雷雲より、生まれ弾けよ、神なる翼。ここに天と地を繋ぎ、哀れな魂を天へと返さん」
『ゴオオオオアアアアア!』
 指先で示した位置へ、天は雷霆を落とした。
 古代都市すら滅ぼした神の火が、周辺を一気に薙ぎ払う。
 それを乗り越えて飛び掛かる黒焦げの鮫に、精霊剣を構えて迎撃してバックラーで急所をカバーしながら戦い続けたのだ。
「これでトループス級は殲滅ですね。皆さん、怪我はありませんか?」
「……まっ、まだです! まだ居ます!」
 エレナが確認すると、小雪は鮫の死体を押しのけながら出て来た。
 クロノヴェーダの中には死体が残るモノもあれば消えるモノも居る。
 だが、彼方に見える煙の中で……確かに鮫が居たのだ。しかも心なしか大きく見えた。

 それはただの勘違いで恐怖からかもしれないし、本当に居たのかもしれない。
 だが恐れるな少女よ、何故ならば……そこにはディアボロスが立ち塞がって居たからである!
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【避難勧告】がLV4になった!
【防衛ライン】がLV29になった!
効果2【アクティベイト】がLV2になった!

旗楽・清政
今度は、鮫でござるか。
それがしらは、蛍殿のご先祖まで辿り着かねばならぬでな。
邪魔なれば、サクッと蹴散らしてくれよう。

此奴は、神風や雷霆を纏って泳ぎ、噛みついてくるのでござるな。
だが、それがしの放つこの水流に抗って泳ぎ、その顎を
届かせることは出来るでござるか?
と言うわけで、青龍水計で押し流しにかかるでござる。
彼奴のパラドクスの根源も青龍水計であるようでござるし、
何れが上か、勝負と致そう。

水流に抗う彼奴の顎が届きそうであれば、
ビームシールドで受け止めると致そう。
もし受けきれずとも、具足と闘気でダメージは軽減しておくでござる。
「復讐者を物語の兎と同じと思うてもろうては、困るでござるよ!」


神山・刹那
空中を泳ぐサメね
そんなサメ普通いないと思うんだが
まぁ、良い。突っ込んできてくれるならありがたい
追いかける必要もない。突っ込んできたところを斬れば良いだけ。簡単だな

和邇游泳でこちらに向かってる突っ込んできて噛みつこうとするなら、精神集中で相手の初動を感じ取り、残像を残す速さで覇龍を動かし、突っ込んできた相手の勢いと、自分の力を利用し、斬り捨てる
「本能に忠実だな。ならどっちが捕食者か、わかっても良いだろうに。相手が悪かったな」


白水・蛍
アドリブ・連携歓迎

護衛役を剥がしてたどり着かなければ……
全てを助けるためにも。

まあ、やる事は余り変わらず。
相手が風や雷を纏ってこようとも。私はそれを上回る。
此方は獲物になる獣でなく。逆にその身を食い破る獅子と知りなさい!
――我が声に応えて来たれ。煌めく雷の波はその身を切り裂く!

あなたは前哨戦でしかない。この先が本丸なのですから。
……待ってて。ご先祖様。



 外延部を周回する鮫たちは残り僅か。
 雑魚も居れば、大きな個体も居る。雑魚は吹けば飛ぶような奴だが、大きな奴は強そうだ。
「今度は、鮫でござるか」
「空中を泳ぐサメね。そんなサメ普通いないと思うんだが」
 旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)と神山・刹那(梟雄・g00162)はそれぞれの得物を小脇に抱えていた。
 ここで戦闘状態に入り、柄や鞘を持つ指に力を掛ける。
 その瞬間に無機物が息吹を帯び始め、ただの塊から凶器へと進化した。その差は、使い手と言う最後のパーツを手に入れたからだ。
「ここ、広いんですのよね。あっちにも鉱山らしき場所も見えますし……護衛役を剥がしてたどり着かなければ……」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)はふうと溜息を吐いた。
 玉なんて早々埋まっている筈もないので、候補地は結構広い。
 また玉が『埋まっていたことにして』呪詛を集めるポイントがある可能性も有るだろう。
「全てを助けるためにも、一応倒しておきましょうか」
「そういう訳だ。それがしらは、蛍殿のご先祖まで辿り着かねばならぬでな。邪魔なれば、サクッと蹴散らしてくれよう」
 外延部の敵を排除する必要はそれほどないが、一応倒して置こう。
 蛍が向かい始めると、清政はこれも浮世の義理だと肩を並べた。
 付き従う訳ではなく、自分の意志で協力する。それがディアボロスと言う物だろう。

 これに対して敵は雷雲の中から降りて来た。
 龍の巣か何かのような稲光の中から、フワリと凶悪な面相が零れて見える。
『ギィィアアアア!』
「サメとワニの論議なんざ、良い。突っ込んできてくれるならありがたい。後はそうだな……今度は楽しめる方がもっとありがたいがな」
 刹那は迸る雷鳴に笑みを浮かべた。
 力には力、殺意には殺意でお返ししよう。
 追いかける必要もなく、ただ突っ込んできたところを斬れば良いだけ。簡単な作業であろう。
「ふうむ。此奴は、神風や雷霆を纏って泳ぎ、噛みついてくるのでござるな」
 清政はそう言って頭上で槍を振り回す。
 すると雷雲から水滴が落ち始め、黒雲となって周囲に雨を降らせた。
「だが、それがしの放つこの水流に抗って泳ぎ、その顎を。届かせることは出来るでござるか?」
『グアアアアア!』
 敵は雄たけび挙げて雷と風をまとい、その雨の中を落下して来る。
 一同は刃を掲げ、あるいは闘気と魔力を練り合わせて佇んだのである。
「まあ、やる事は余り変わらず。相手が風や雷を纏ってこようとも。私はそれを上回る。ただそれだけです」
「そういうこった! 死にたい奴から掛かって来い!」
 蛍が歌を紡ぎ始めると、刹那は前に出て走り始めた。
 加速する敵に向かってタイミングを合わせ、羽ばたくような斬撃を解き放ったのだ。
『シャー!』
「本能に忠実だな。ならどっちが捕食者か、わかっても良いだろうに……。相手が悪かったな」
 一閃した刹那の肩を巨大な鮫が喰らいついた。
 だがニヤリと笑った瞬間、二太刀目の斬撃がその首を跳ね飛ばしたのだ。
 二撃でなるこの奥義・朱雀は、一撃目で倒せずとも二撃目で敵を倒す。死しても噛みつく頭に刃を通せば、食らいついた筋肉から歯が抜け、血のみを残滓として残した。
「貴様らの根源も青龍水計であるようでござるし、何れが上か、勝負と致そう」
 溢れかえる水の妖力を感じて清政は槍を振った。
 合わせてビームシールドを斜めに受け流しつつ、槍の穂先から伸びる水流が敵を撃つ。
「復讐者を物語の兎と同じと思うてもろうては、困るでござるよ!」
『ゴオオオ!』
 ガチリと刃が成り、敵の歯を食い止める。
 次々に追い掛かる小さな鮫たちをビームシールドが輝いて緑の光がちらりちらり。
 それでもハラワタを狙う敵に、清政は僅かに腰を落として銅の鎧で受け止めたのだ。
「此方は獲物になる獣でなく。逆にその身を食い破る獅子と知りなさい! あなた方は前哨戦でしかない。この先が本丸なのですから!」
 蛍は両腕を天に掲げながら歌い始めた。
 それは音に魔力を乗せて雷を呼び込む歌。
 歌の形をした呪詛であり、魔術であり、精霊の喚起である。
『グアロッロロロロッロ!』
「――我が声に応えて来たれ。煌めく雷の波はその身を切り裂く!」
 蛍が呼び込んだ煌々たる輝きを受けて、敵は黒焦げになりながらも押し寄せる。
 雑魚はそれだけで砕け散り、大きな個体が蛍の全身を吞みこもうとして……ディアボロスたちの攻撃を受けて崩壊していったのである。
「……待ってて。ご先祖様」
 蛍の言葉に、その先は無い。
 既に結論を出しているのか、それともまだなのか?
 だが確実に、その時は迫る。
 滅び去った鮫たちの残滓を後に、蛍たちディアボロスはクロノヴェーダの陰謀を砕きに向かったのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【水源】がLV2になった!
【神速反応】がLV3になった!
【照明】がLV2になった!


『あの馬鹿どもめ。どこでうろついておるのやら』
 陰陽師が坑道の中を歩いていた。
 複数の山にまたがり、小さな丘ならば掘り尽くさんという勢いで穴が掘られていた。
 先ほど餓鬼たちがわめき、嫌な気配も感じたのでけしかけたのだが……鉱山夫を襲った事で逃げ出してしまったのだ。
『やはり侵入者であったのか? 私自ら行くべきか……それとも』
 陰陽師は埋めておいたナニカを取り出した。
 それは玉であり、瑠璃玻璃の類、あるいは単純に水晶とか石英とか言う部類の宝石でもあった。
 ただ、赤い輝きを秘めており……少しずつソレが蓄積されているように思えたのだ。
『ふむ。血が流れて騒めいておるな。悪くはない兆候なのやもなあ』
 そう言って片目を閉じて、赤い目で紅い宝石を映し出す。
 それらは互いに反射し合い、増幅し合い……あるいはコピーしているのかもしれない。
 この陰陽師はクロノス級であり、この宝玉を使って自身の分身であるアヴァタール級作ろうとしているのだ。
『素晴らしい輝きだ。地の力が、血の力が、ここまで上がって来るのは珍しい』
 古代の術者は矢じりであったり目玉であったり、あるいは宝玉を使って術力を高めた。
 力が無くなれば自らを殺させ、その力が他者に宿って永遠に生きたりするとか言う概念もあるのかもしれない。
 それは所詮概念であり、転生できるわけではないだろう。
 だがしかし、この男がクロノヴェーダであるという事が、この概念を事件と呼ぶべき儀式にまで押し上げていたのである。
牧島・星奈
【V☆】
人間をクロノヴェーダにするなんて、そんな事させないんだから!
行くよ、ジンライくん!
…って、手分けして探すんだね
その方が合理的だしね、うん
…はぁ

【使い魔使役】で使い魔にしたネズミやコウモリに何かが埋められたような場所を探してもらう。
敵が玉を魔術に使うのならそれに縁のある場所を選ぶだろうから【魔術知識】で大まかな場所を特定し、そこを使い魔に探してもらう

玉探しの途中で捕まった人がいたら、ジンライくんを呼んで一緒に助けに行く
「星光閃姫☆キラメスター!あなた達を助けに来たよ!」


陣・頼人
玉を探し出して破壊して、囚われの身の人達を助け出す。
……やる事多いけど、やるしかないね。うん。
星奈と手分けして玉の埋められた場所を探す。
僕は【強運の加護】で運を味方につけて玉探し。
玉を埋めたのがクロノス級なら、呪物をただ無造作に埋めたりはしないだろう。
【地形の利用】で当たりをつけて、そこを捜索する。

もし捕らえられた人がいたら仲間に知らせて保護する。



「人間をクロノヴェーダにするなんて、そんな事させないんだから!」
「その為には玉を探し出して破壊して、囚われの身の人達を助け出す……か」
 牧島・星奈(星光閃姫☆キラメスター・g05403)の言葉に陣・頼人(武装騎士ヴィクトレオン・g00838)が指折りながら返した。
 やるべき事を列記しただけだが、それだけでも結構難儀だ。
「そうだね。行くよ、ジンライくん!」
 まあ仕方ないよね……と星奈が頷いていると。
 面倒ではあるが、一緒にいて楽しい相手との難儀は結構楽しい物だ。
「……やる事多いけど、やるしかないね。うん。星奈、手分けして探そう」
 ここはキック力(打撃力)よりもパワー(推進力)のある攻撃!
 分隊を強制分離! 個別の捜索活動を推奨します!
 そんな感じで頼人ことジンライが提案した。彼は基本的に真面目なのである。
「……って、手分けして探すんだね。その方が合理的だしね、うん」
 既に散歩に行くワンコの様に前のめりだった星奈は振り返った。
 しかし訂正の言葉はなく、『じゃっ、そういう事で』と反対側に向いているのがなんだか気に食わない。
「……はぁ」
 ゲームでいうと選択肢を選び間違えて好感度上昇が微妙なのを選んだ感じである。
 そんな言葉がふと脳裏に浮かぶ星奈であるが、キラメスターへと意識を変えたことで、どうしてそんな事を考えたのかと自覚が遅れることになった。

 それはそれとして、ここ方は真面目に捜索を始めよう。
「玉を埋めたのがクロノス級なら、呪物をただ無造作に埋めたりはしないだろう。不慮の事故さえなければ割りと目に付く場所の筈だ」
 ジンライは強運の加護を使って、坑道へ入り込む岩やら湧き水の流出を抑えた。
 この残留効果は運不運の影響こそあるが、地形への負担で落下物が勝手に埋めてしまう事を避けてくれる。
「そうだね。魔術に使うなら影響がある場所を選んでるだろうし、そういうところを……あ、そこのコウモリくん。探して来てね」
 キラメスターはその辺を飛んでいるコウモリを使い魔に選んだ。
 洞窟なので探し易いし、暗い場所でも判るだろうと考えたのである。
 やがて……。
「ひやっっと。水の雫かあ。ええと此処に何かかあるかな……って、こんなところに鼠ちゃんがいた、くんかもしれないけど……って、ジンライくん!」
 キラメスターが辿り着いたのは、坑道の中で割りと浅い場所だった。
 浅い場所なのに広く深く穴が掘ってあり、そこにはナニカが詰め込まれて居たのだ。
「星奈! 何があったんだ……って、これは負傷した人か!」
「うん。多分、落盤とかで大怪我して放置されたんだと思う。邪魔だから掘り出されてそのままって感じかなぁ。とりあえず助けないと」
 浅い層にあったのは救護施設ならぬ人捨て場であった。
 あまりにもひどい扱いに、ジンライはキラメスターの手が彼の腕をギュっと抱きしめているのに気が付かなかった。
 その様子を見た仲間は、そういう所だぞ男の子! とか思ったそうな。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【使い魔使役】がLV2になった!
【飛翔】がLV4になった!
効果2【能力値アップ】がLV7になった!
【アヴォイド】がLV4になった!

陳・桂菓
あちこちに埋められたという呪物の玉を掘り返し、破壊せねばならんわけか。
山を吹っ飛ばすわけにもいかんし、場所を特定して掘り返す必要があるな。

玉を掘り当てた者が狙われるということは、【悲劇感知】によって場所の把握ができるのではないか? 時間的な制限が少々怪しいところではあるが、あてもなく山中をさまようよりはマシだろう。
そうでなくても、捕らえられた人々が何かしら酷い目に遭いそうなところに駆けつけることもできるだろう。
玉を掘って壊すのについては、特に工夫は必要あるまい。戟を振るって破壊するのみ。
捕らわれの人々を救うについても、恐らく拘束具を破壊する程度のことだろうから、そう難しいことでもなかろう。



「ここか……しかし意外と浅いな……うん?」
 陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は短い間に二度首を傾げた。
 最初は悲劇感知の反応が浅い層であった事。
 二度目は仲間が離れた場所とその場所と往復している事だ。
「ここか。ああ、なるほど、これは酷い。それとこんな場所に反応が有ったら暫くは無理だな。手伝うか」
 そこに居たのは煮え切らないカップルだったが、桂菓は口に出すほど野暮ではない。
 それはそれとして、事故で怪我して放置され悲劇感知に反応する人々が居たのである。
 仕方がないのでお邪魔虫になるのは仕方がないと割り切って、大怪我した人たちの搬送を暫く手伝う事にした。
「ひとまず簡単な治療を全員に施せば悲劇ではなくなるだろう。その上で搬送補助だ……な? 待てよ、悲劇……か」
 悲劇感知は一番近い反応を拾ってしまうのが欠点だ。
 もちろん複数個所全部で歌が流れるのだが、それらを拾うにしても近すぎると無視して探すのが面倒である。また、一時間以内に悲劇が起きると知って、思う事があった。
「あちこちに埋められたという呪物の玉を掘り返し、破壊せねばならんわけだが……。玉自体は幾つもあって、予見されている被害者もまた見つけた一人。偶然ではなく、ある程度は見つけ易い訳だ……つまり」
 桂菓は治療した人々を表に移動させ、カップルに引き渡しつつ地面を探った。
 既にこの場所には怪我人が居ないにもかかわらず、地面から歌が聞こえる。
「……やれやれ、人間鉱山か。無駄のないリサイクルというにはいささか不謹慎だな。群蟲三国志から来た私が言うのもなんだが」
 地面を掘り返すと、そう深くない場所に死にかけた人間が埋まっていた。
 そして治療しても中々歌が鳴り止まない。
 埋められて窒息しかかり、また皆の体重が掛かっているのだろう。
 そう人数が多く無かったからこそ、即死していないものと思われた。
「……見つけた。ふん!」
 そして閉じられた口の中から、球らしき物を見つけて苦笑する。
 おそらくは恐怖やら人間の死を凝縮して、玉に力を宿そうと思ったのだろう。
 見つけた弾は指で弾いて放り投げ、短戟を一閃させて叩き割るのであった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【悲劇感知】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
残留効果を活用

仲間とパラドクス通信で手分けしつつ、取り残しのないように動こう
俺は、捕まっていた人々の避難誘導を主に

過去視の道案内で、直近で坑道の奥を目的地に出入りした人の流れを把握して
近くに動物がいれば、使い魔使役で捜索の手を増やす

周囲を偵察しつつ、未来予測で陰陽鬼と遭遇しないように

照明で周囲を照らし、完全視界で奥まで見通し
地形を把握しつつ移動、悲劇感知も頼りに捜索
隠れた人がいないか注意しながら探す
敵の姿がなければ、避難勧告をかけつつ飛び出してきた人たちを保護
所持品などで玉が見つかれば、高周波ブレードで破壊
もう大丈夫だ、安全な場所へ

誰も傷つかないように、誰も傷つけさせないように


白水・蛍
アドリブ連携歓迎

さてと、呪物を見つけて破壊しなければ。ですね。
坑道の中ですし、明かりか……完全視界いるかな。
あれば借りましょう。

そして坑道内を移動しながらそれぞれで行うでしょうし、パラドクス通信でそれぞれ連携取りながら行きましょう。

で、呪物壊さないとですし……掘りますか。
情報収集とかでありそうなところを確認し、砲撃とかで掘り返しましょう。
……本当はこんなに雑にしたらいけませんからね?今回壊すから此処まで派手に掘り返してるわけで。
……雷落としてドーンでもいいかな……?とパラドクス叩きこむことも考えます。


月下部・小雪
ふぅ、避難誘導は大丈夫、でしょうか。
ボク達は呪具の捜索です。の、残さず呪具を回収して、破壊してしまいましょう!

みなさんと【パラドクス通信】で連絡を取り合いながら、調査が進んでいない場所に向かいます。
コダマがころころ転がりながら掘り起こされた地面がないか調べて、くれています!
な、なにかあやしいところがあったらコダマが合図をくれます。ここ掘れモーラット、です!
持ち込んだスコップで穴を掘って目的の呪具が出てきたらコダマと一緒に叩いて叩いて、叩き割ります!

※アドリブ連携大歓迎



「ふぅ、避難誘導は大丈夫、でしょうか」
 月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)はハンカチを額に当てた。
 汗を掻いたというよりは、垂れて来た雫を拭う為である。
 あちこちでピチョンピチョンと落ちて来る。背中に入ったら幽霊かと勘違いして逃げ出す自身はあった。
「パラドクス通信で尋ねる限り、先ほどの集団が一応は最後の様です。さてと、呪物を見つけて破壊しなければ。ですね」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は仲間たちと連絡を取り合った。
 すると坑道の浅い部分に大怪我した人々が捨てられていたという事で、助け出したのだ。
「しかし進むだけならばともかく、探すなら明かりか完全視界が必要そうですね」
「それならこちらで何とかしよう。少し考えることがあるから、この場合は完全視界の方だな」
 蛍の言葉にエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)が応じた。
 照明でも良いのだが、彼には探したい場所があったからだ。
「この怪我人たちが通ったルートを過去視の道案内で逆行しよう。ただ、そこを指定した場合は敵が居る可能性がある」
 エトヴァが挙げた幾つかの残留効果は独特の能力を持つ。
 過去視の道案内は移動可能な場所、特に移動してきた道のルートが判る物だ。
 ちょっと前に事故が起きた場所なら敵指揮官がまだ居る可能性はあった。
「一応は未来予測で避けるつもりだが、先行しない様に注意してくれ」
「はい! の、残さず呪具を回収して、破壊してしまいましょう!」
 エトヴァの言葉に小雪が頷いた。
 未来予測だが、この能力は一秒前なので照明で照らすと相手にも判ってしまう。
 それゆえに完全視界で隠密しつつ進む予定であった。

 やがて幾つ目かの分岐に至る。
 どちらにも人が行き来した反応があり、重要そうな方向と言うのも判別しにくかった。
「仲間と手分けしつつ、取り残しのないように動こう。できれば避難誘導したいんだが、その場合は敵と出くわす可能性が増えるな……時間も掛けられない。仕方ない、ここからは照明や避難誘導も使うか」
 曲がり角のたびに未来予測を使って進んで来たが、分岐と成れば話が変わって来る。
 行かない方向は仲間に任せるとしても、ここからは坑道が行動してしまうのだ。
 完全視界と未来予測は折り合うが、照明や避難誘導の残留効果は派手だ。敵に見つかる可能性が増えてしまうだろう。
「その判断に否はありませんよ。我々は人々を助けに来たのです。直ぐ様の遭遇は臨む所とはいいませんけどね」
「だ、大丈夫です。コダマがころころと転がりながら、一足先に調べてくれます!」
 蛍が問題ないと告げれば、小雪がフンスと鼻息荒く小さな胸を叩いた。
 小さなナイト……のモーラットのコダマが奮戦すると言っている。
「な、なにかあやしいところがあったらコダマが合図をくれます。ここ掘れモーラット、です!」
「判った。そういうことなら俺も遠慮は止めよう。しかし目線を下に、か。なら使い魔を使って先行させるとしよう」
 小雪がコダマを先行させるというと、エトヴァは頷いて鼠を呼び寄せた。
 先ほど人が放置された場所に居た鼠だが、使い魔契約すれば知覚を共有できる。敵が気が付きパラドクスを放ったとしても、鼠ならば問題が無い。
「……本当はこんなに雑にしたらいけませんからね? 今回壊すから此処まで派手に掘り返してるわけで」
「は、はい。スコップでバーンとやってやります!」
 時折怪しい場所を見つけると、蛍が砲撃したりする。
 小雪はそれに頷き、コダマと一緒にスコップをヒラヒラ。
 よく塹壕などで最後の相棒はスコップだという冗談もあるが、坑道の中では意外と侮れないだろう。
「むっ。悲劇感知の先に敵らしき相手を見つけた。ひとまず避難勧告を掛けて脱出させるとして、注意してくれ。迂回できればするが、無理ならば速攻で他の場所を捜索しないと」
「問題無いと言ったはずですわ。何時でも行ける準備はしています」
「み、右に同じ、です!」
 使い魔の目線を通してまだ残っている鉱山夫と敵を見つけたらしい。
 敵の視線が通らない位置で避難勧告を使えば、一般人は逃げ出してくるはずだ。
 とはいえ敵が居るならば残り時間はあと僅か。パラドクス通信で緊急連絡を入れつつ、三人は救助に向かったのである。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【完全視界】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV2が発生!
効果2【能力値アップ】がLV8になった!

百鬼・運命
次は一般人の救助と呪物探し…
俺は呪物探しに回ろうか

クロノヴェーダ化しているとはいえ元陰陽師
宝玉の件に関しても呪術の規則に基づいて行動しているから、埋め込んでいる場所も地脈や水脈などの呪術的な規則性をもとに埋めているのではないかと推測はつくが…

釣りの際、ある程度水の流れから地脈水脈の流れは見ているが…
埋めている数が多そうだ
【動物の友】で近くの動物達の手も借りようか?

近場の穴掘りが出来そうな動物達に話しかけ、敵の特徴を告げて何か宝玉を埋めていなかったかな?と質問
掘り返して持ってきてくれたら、御礼にさっき釣った魚を進呈しようという事で協力してもらい宝玉を回収

あとは浄化なり砕くなりで無力化してしまおう


文月・雪人
※アドリブ連携歓迎

【パラドクス通信】で仲間と連携
仲間が人々の保護を担ってくれるなら
此方は呪物の捜索を担当しよう

わざわざ坑道に埋めるとは
術式の実行には、呪物を人々に採集させるというプロセスも重要らしい
ならば埋められている可能性が高いのは、採掘中のエリアだろうか

坑道の地図を借りて立体的な構造を把握
【過去視の道案内】で採掘エリアまで移動して
両の手で大地に触れて、龍脈の流れを探る

幾つもの呪物によって不自然に歪められた大地の力
循環する呪力の流れを辿る事で、埋められた呪物の場所を特定したい

情報が得られたら仲間と情報共有し
手分けして破壊していこう

この流れの先の呪力が集まる一角に
術者の白峰宿禰も居るのだろうか



 これは敵クロノス級を発見するよりも前のこと。
 怪我人搬送やそこから過去への流れを辿って行った頃の事である。
「次は一般人の救助と呪物探し……ではあるけれど」
「仲間が人々の保護を担ってくれるなら此方は呪物の捜索を担当しよう」
 陰陽師たちは顔を合わせて頷いた。
 平安と新宿生まれた日は違えど、基本的な術への概念は同じである。
 失伝した知識も多いが、それは平安の段階で結構あったので気にすまい。
「クロノヴェーダ化しているとはいえ元陰陽師。宝玉の件に関しても呪術の規則に基づいて行動しているから、ある程度の推測は付くな」
 百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)はそう言って爪先で地面をトントン。
 自分が『同じ事をやらないか?』と持ち掛けられたら、『こんな風に動く』という流れに沿っている。
 埋め込む為の場所も、地脈や水脈などの呪術的法則を元に埋めているのではないかと推測できる。
「わざわざ坑道に埋めるって事は術式の実行には、呪物を人々に採集させるというプロセスも重要らしいね」
 文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)も掌に落ちて来る雫を集める。
 ピチャリピチャリと、音がするたびに少しずつ水滴は広がっていった。
 色々なファクターを合わせて、自然界にある日月のエネルギーだけでは足りないのを補っているのだろう。だからホースの先が水を出す時に、指で押して勢いを増すようなステップが必要なのだと思われた。
「その話だけどな……釣りの際、ある程度水の流れから地脈水脈の流れは見ているが……埋めている数が多そうだ。聞いたか? 落盤事故の被害者の下にあったとさ」
 運命が肩をすくめてパラドクス通信で送られてきた内容を説明した。
 身動きできなくなった怪我人を治療して共同で連れ出したのは良いのだが……。
 その下に人間ごと埋められていたらしい。口の中にあったという玉は盗んで隠した物か、それとも埋める際に加えさせられた物か?
「やれやれ、世も末だね。なら埋められている可能性が高いのは、採掘中のエリアかな? 外で人足を処分しようとしたのは、外から来た人間へ見せつけるためだろうし」
 雪人はそう言うと懐から地図を取り出した。
 過去視の道案内を使うとしても、案内人が簡単に作った構造図があれば参考になるというところだろうか。
「それなら。近くの動物達の手も借りようか? 鼠やらモグラが居ればなんとかなりそうだ。人が何かを埋める行為なら判り易いだろ」
 運命は穴掘りが出来そうな動物達に話しかけ、動物の友の残留効果を使うつもりだと告げた。
 この効果は使い魔使役と違って操れないが、ちょっとしたニュアンスの意思疎通くらいはできる。
 低レベルでは人間の区別や作業の区別など付かないだろうが、流石に掘ると埋めるとでは大違いなのだから。
「報酬に渡す魚は釣ってるしな。人間の区別も、多分、狩衣を来てる奴とかでいけるはずだ。二単語くらい限定なら……」
「いいね、それ。俺の方は地脈を計測してみるよ。循環する呪力の流れを辿れれば良いんだけどさ」
 運命の言葉に雪人は頷き、地面に両手を触れて地脈の流れを感じてみた。
 流石にパラドクスではないので操作などは出来ないが、呪詛や魔法などの知識があれば感じられるだろうし、結界や観察が得意ならば追っていけなくもないだろう。
「ルールというかコツを掴めたらみんなと共有するとして……術者の白峰宿禰も居るのかな」
 雪人は苦労しながら感覚を総動員しつつ……呪力の流れの先に心を這わせた。
 仲間から敵を発見したと連絡があったのは、その後である。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【動物の友】がLV2になった!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV9になった!

アイネリス・レナリィ
アドリブ絡み歓迎

呪物は任せておいて良さそうですね……
こちらは救助のために動きましょうか。

【照明】で周囲を照らしつつ坑道を探索
捕らわれている人々を救い出しましょう
坑道内ならば鼠なり蝙蝠なり居るでしょうし、
【使い魔使役】で手を借り分岐路を手分けして迅速な捜索を行います

加えて【過去視の道案内】を用い目的地への経路が視えないか確認しておきます
影が見えるようなら辿って進みましょう


ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!

さてと、次は呪物の破壊と一般人の救出ってトコかしら!
坑道って薄暗いから、【照明】で視界を確保して探していくわ!

呪物は地面に出ている物があればレゾネイトで叩き割るけど、
地面に埋まってるものは皆に任せて、捕まってる人の救出に動きましょ!

【パラドクス通信】で連携して、効率よく探すわね!
人が見つかったら声を掛けて助けに来たことを伝えるわ!
その人が呪物持ってたら危ないから、【友達催眠】を使いつつ危険なものだってことを伝えて手放してもらうわね!
呪物はレゾネイトで叩き割って、坑道の出口まで案内するわよ!



 パラドクス通信により様々な情報が共有された。
 最初は負傷で動けなくなった一般人を助け出し、治療と搬送が始まったと聞いて手を貸す程度であったが……。
「さてと、次は呪物の破壊と行動の中に残ってる一般人の救出ってトコかしら!」
 ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)たちは最初、仲間たちと共に捜索に当たっていた。
 パラドクス通信での一報が入り、判断を急がざるを得ない状況に成ったのだという。
 なんと敵の黒幕であるクロノス級の居場所と、ほど近い場所におそらくは最後の一般人を発見したという。
「ちょっとー今の聞いた? なんだが大変そうよね」
「他のチームが色々と発見法を確立したようです。呪物は任せておいて良さそうですね……。こちらは救助のために動きましょうか」
 ソラの言葉にアイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)が頷いた。
 事態は風雲急を告げ、やるべき事が出来たことで口の中が乾いたような気がする。
 特に急がれたのはもちろん救助であろう。呪物に関しては怪しい場所を壊せば済むが、一般人はそうもいかないのだから。
「多分だけど、その人が例の目玉に宝玉を埋め込まれる人……よね。ここは急いで救助に行かないといけないわっ!」
 ソラは照明で周囲を照らしつつ出来るだけ急いだ。
 洞窟の中は暗いし急ぐならば明るい方が良い、敵に見つかって攻撃されたとしても囮だと思えば無問題!
 もちろん玉を見つけたら叩き割ってやろうと、マイク型の杖を構えるのも忘れないわよ♪
「この際だけど地面に埋まってるものは皆に任せて、酷い目に合う前に人の救出に急ぎましょ!」
「いま使い魔を使って先行させ、双方向から距離を測定してます。コウモリたちなら暗闇でも問題ないはず」
 ソラの言葉にアイネリスは頷き、闇夜でも飛べるコウモリを二匹ほど操ると告げた。
 目的地に連なる複数の坑道を進ませ、寄り良いルートを選択するつもりである。
「頻繁に使われている経路……この先ですね。準備は良いですか?」
「問題無いわ! 助けに来たこともだけど、色々と考えているんだから!」
 アイネリスが道案内をしながらソラたちは最も効率的に進めるルートを移動。
 同時に残留効果のセットをもう一つやっておいた。
「助けに来たわよー! それと拾った宝玉は捨てといてね! それ危険な物だからポイしちゃって!」
「何だあんた達……ああ、そうだな。……こんな物は捨てとかねえと」
 ソラは友達催眠を使って、語り掛けた。
 仲間が避難勧告を使ってるので逃げることには賛成しているが、拾った玉はそのままでは危険だからである。そしてこの残留効果は友人の頼みでも聞けない事は無理だが、拾った宝玉の原石を捨てるくらいは問題ない。
「破壊しました。では脱出しましょうか。少なくとも一人で外まで逃げられる所まで案内が必要ですね」
 アイネリスは黒鉄の槍を構築して宝玉を砕く。
 そして周囲に刃を壁として並べながら、来た道を戻っていくのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【使い魔使役】がLV3になった!
【友達催眠】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV10(最大)になった!
【ダメージアップ】がLV8になった!

湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ

呪物を探すなら同じような気配をたどればいいですからね
やりやすいとは思いますし、呪詛自体は取り込んでも問題ないはず、多分
手数がいるのなら呪詛の手も使って掘り返しましょうか
これなら同類の気配を察することもできるはず
見つけたら握り込んで壊して終わりです
どれだけ残ってるのか、わからないですが、手早く処理したいところですね

一般人がいるのなら保護して逃してあげたいところですが……私の姿見たら逆に逃げられそうなのですよ
なのでそっちは他の方に任せましょうかね
怖がらせないように気をつけます


薬袋・透
アドリブ絡み歓迎

次は呪物の玉を壊せばいいのね?

【動物の友】【使い魔使役】使用
埋められているなら土を掘る習性を持ち鼻の利く犬や狼に協力して貰いましょ
この時代ならまだニホンオオカミもいたはず

僕自身も【完全視界】で視界を確保し仲間と手分けして捜索
見つけたら肉体強化の全力魔法を使用、浄化の力を込めて強打し粉砕するわ

……一個くらい持ち帰り……駄目?デスヨネ知ってた。(躊躇なく破壊)

そういえば呪具に操られてる人は呪具を壊せば正気に戻るっての良くあるわよね
蛍ちゃんのご先祖様もそのパターン、ワンチャンないかしら?


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、絡みok

この騒ぎで、人足さんや攫われた人達は逃げ出したようですね。
親玉以外は殲滅したそうですから、今すぐ危機にはならないでしょうが、ちゃんと保護しませんと。
それに、持ち出された玉の破壊も必要です。

とはいえ、無計画な捜索は時間が掛かりすぎます。
仲間と捜索場所を手分けしつつ、近隣の動物達にも協力して貰います。

逃げている人を見付けたら、怖がらせないよう優しく呼び掛けます。
その上で、助けに来た事と、埋められた玉を破壊しに来た事を伝えます。
玉に関しては、持っていたら徐々に弱って命を落とすと半ば脅しを入れて、手放し易く出来るよう誘導です。

その後、玉を破壊して安全確保し、人々を村に帰しましょう。



 黒幕である敵クロノス級と最後の一般人を仲間が見つけたらしい。
 パラドクス通信でそんな情報が入ると、一同は捜索に掛ける勢いを増した。
「次は呪物の玉を壊せばいいのね?」
「この騒ぎで、人足さんや攫われた人達は逃げ出したようですからね。最後の一人も保護に向かってるそうです」
 薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)の言葉にフィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)が頷いた。
 序盤で逃げられるものは逃げ出しているし、大怪我している人は治療して搬送。
 そして最後の一人を救助班を編成して助けに向かったそうだ。
「とはいえ、無計画な捜索は時間が掛かりすぎます。捜索場所を手分けしつつ、近隣の動物達にも協力して貰いましょう」
「呪物を探すなら同じような気配をたどればいいですからね。コツさえ教えてもら場遣り易いはずですよ」
 フィーナの提案に湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)が頷き、両手の人挿し指を交差させた。
 敵はエネルギーの集まり易い場所に埋めるし、それを高めるルールがあるのだ。
 そのポイントを探せば見つかり易く、その為に動物たちにも尋ねる予定である。一同は間もなく戦闘が始まるとあって、怪しい場所を特定して一気にローラー作戦に出たのである。
「どれだけ残ってるのか、わからないですが、手早く処理したいところですね」
「埋められているなら土を掘る習性を持ち鼻の利く犬や狼に協力して貰いましょ。この時代ならまだニホンオオカミも居たと思ってお願いしてたのよね」
 雪華の言葉に透が遠くから獣を呼び寄せた。
 動物会話は簡単なお願いができるし、呼ぶまでこの辺に居てくれと頼み、使い魔使役も使って見張っておけば簡単だ。
「後は完全視界とか照明使って探せばいいわね。細かく掘る時間の余裕はないけど、イザとなれば怪しい場所周辺ごと破壊すればいいわ」
 透は動物たちにどんな探し方をすれば良いかを指示しながら捜索を始めた。
 これに関しても仲間からの情報があり、自分のアイデアを付け加えて一気に捜索する。
「手数がいるのなら呪詛の手も使って掘り返しましょうか。これなら同類の気配をさせるでしょうし、見つけたら握り込んで壊せば終わりです」
 雪華はそんな事をいいながらパラドクスも使って捜索する。
 人探しには色んな意味で向いていないので、こちらで貢献するつもりであった。
「……一個くらい持ち帰り……駄目? デスヨネ知ってた」
「言ったはずですよ、そういうのは推奨しないと。どうしても欲しい場合は、呪詛の力が満たされてない、その辺の石を持ち帰る事を推奨します」
 透が怪しそうな石を見た瞬間に壊すと、雪華は無関係そうな石を指さした。
 宝石化はともかく綺麗な石自体はそこそこ存在するので、そちらを持って行けばよいと告げたのだ。
「そうしても良いのでしょうけど、こういうのは思い出補正の方が重要ですからね。誰と一緒に拾ったか……が重要でしょうか?」
「そうそう。その辺の意思の場合は、一緒に石拾いに行こうって感じよね。そういえば……呪具に操られてる人は呪具を壊せば正気に戻るっての良くあるわよね。蛍ちゃんのご先祖様もそのパターン、ワンチャンないかしら?」
 フィーナが苦笑しながら石を探して砕くと、透も頷いて作業を続ける。
 実際には無関係な石も含まれているはずだが、別に玉が欲しいわけでもないのだ。
 宝石なら気になるのが女の子と言う物だし、拾って装飾品にデコって加工するまでがセットであろう。
「そういうパターンもあるそうですね。入り込んだタイプは破壊、汚染なら浄化や吸収と言う感じですかね」
 雪華は女の子でこそないが、その辺は判らないでもない。
 一緒に作るなら何がいいかなあ……とか思いつつ、透の話に応えておいた。

 いずれにせよ、残された時間は少ない。
 怪しい玉を破壊したら、仲間の元へ駆けつけるとしよう。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【温熱適応】がLV2になった!
【完全視界】がLV2になった!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV3になった!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV9になった!

天破星・巴
アドリブ連携歓迎

邪魔者は排除出来たことじゃし、あとは禍根を絶つために呪具を発見・破壊せねばならぬのう。

人足達の避難などは他の仲間に任せる

山を崩して解決するなら殴って崩すのじゃが・・・
呪具が埋まりいずれ掘り返された時に悲劇が起こるかもしれぬのう。
(殴って地面を割るパラドクスがある)

パラドクスで髪の毛を伸ばし地面に突き刺し呪具を捜索
他の者が坑道を破壊しかねない攻撃をしたら髪の毛を伸ばし、硬め坑道を補強

坑道堀りを露天掘りに変えるつもりかえ?
ディアボロスなら埋まってもそう簡単に死なぬじゃろうがもっと気を使うのじゃ(普段最も地形を変えている巴が言う台詞では無い)


ベアストリア・ヴァイゼンホルン
玉が……呪物……なるほど……?

その玉とやらがどのような物か僕には分からないけど、きっと高価な物なのよね。それを、ナッツのように砕けばいいんでしょう?
だいたーいの当たりを付けた場所に「はい、どっかーん。」とパラドクスをぶっ放してみようかしらね。

これで……砕けたかしらね……?

どうなのか分からないけど、砕くことが出来たのなら人命最優先で行動するよ。
鍵がクロノオブジェクトでないのなら、僕たちの力で破壊したり、開錠出来るだろうからそれで救助。その後は【避難勧告】を使って素早く避難してもらおうかな……。

はいはい……早く逃げてね……あ……玉は捨ててね……今すぐ……。

※アドリブ・連携等はお任せいたします。


メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎

呪物の玉を探すというならある程度手伝えるかも

【パラドクス通信】で仲間からの情報を聞き、玉を埋めた範囲を絞れたら精査の為にアプローチをかける
パラドクスのフリズマス・プファールによって生成した雷の術式場を応用し、呪物の玉が埋められているところを電磁センサーもどきで見つける手伝いをするわ
玉の構成と呪物の呪いがセンサーに反応するよう調整すれば見つけやすさも上がると思うし、見つけたらフリズマス・プファールによる雷の杭を撃ち付けて破壊しましょう

……うん、蛍さんと同じく雷(の杭で)ドーンって感じになったわね



 使い魔との感覚共有も使って、一般人はもういないだろうと確認もしたらしい。
 怪しい場所の見つけ方がパラドクス通信で周知され、一同は手分けして捜索と処理を始めた。
「邪魔者は排除出来たことじゃし、あとは禍根を絶つために呪具を発見・破壊せねばならぬのう」
「玉が……呪物……なるほど……?」
 天破星・巴(反逆鬼・g01709)の言葉にベアストリア・ヴァイゼンホルン(復讐者は狂気を纏うのか?・g04239)が少し首を傾げた。
 玉(ギョク)というのが宝石の類なのだろうとは何となく判るが、身近で聞くような言葉ではない。そういえば翡翠やら瑠璃も最近だと数珠じゃのう……などと年齢を思い出してしまう巴である。
「その玉とやらがどのような物か僕には分からないけど、きっと高価な物なのよね。それを、ナッツのように砕けばいいんでしょう?」
(「あれ、ジェストの様子が……何かあったのかしらね? 小石でも逆鱗にあたったとか」)
 ベアストリアがその辺りの石を踏み潰す様子を見て、メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)が突如足を止めたサーヴァントに視線を向ける。
 ミニドラのジェストが急に動きを止め、脂汗を流しているのだ。ナニがあったのだろう?
 もちろんメルキディアには玉とかナッツとかが意味するナニカを想像することはできない。此処にいるのはジェスト以外はみんな女性だからね、仕方がない。
「パラドクス通信で見つけるコツは聞いたし、呪物の玉を探すというならある程度手伝えるかも」
 それはそれとしてメルキディアは簡単な計画を立てた。
 間もなく戦いが始まるだろう、ならばここは丹念に探すよりも、予想を付けて一気に処分していくべきなのだ。
「とりあえず陰陽師ならこんな感じで選ぶってポイントがあるらしいの、そこ重点的に探して残りの時間で処分していくわ!」
 メルキディアはそう言って手持ちの計器類やら地図を動員した。
 時間が無いのでザっと調べて、おおよそで範囲を区切ってRTAである。
 埋めて後で確認するという手順がある以上、それほど深く無いし、目印になる物の近くだろうと踏んだのだ。
「なら、だいたーいの当たりを付けた場所に『はい、どっかーん』とパラドクスをぶっ放してみようかしらね」
「それは構わんが、未処理の場所がある内はペースを抑えておくのじゃぞ。わらわが言うのもなんじゃが、山を崩しかねんしの」
 煙草を吸い終わって気分を変えたベアストリアが歩き出すと、巴は自戒の念を強くした。
 年寄りの杞憂と言えばそれまでだが……彼女自身、面倒くさいからブン殴って済ませたいという気持ちが無いでもないのだ。
「おそらく、この辺が怪しいわね。他の候補地には仲間が行ってるから、ここを終えたら合流しつつ捜索する感じになると思う」
「了解。ええと……避難勧告は切れてない……わね? じゃあ、えんりょなく。は、どっかーん。これで……砕けたかしらね……?」
 メルキディアが携帯電話型の端末を弄って説明すると、ベアストリアは念のために周囲を確認した。
 避難勧告の残留効果は発動しており、とっくに逃げていると思われた。
 そして重力波を操って怪しい場所をふっ飛ばしたのである。
「坑道堀りを露天掘りに変えるつもりかえ? とはいえ力で解決できん作業は面倒でならんの。とはいえ急ぐ必要はあっても無思慮はいかん。手段を選んで何とかすることにしようかのう」
 その様子を見ながら巴は己の拳を見て苦笑した、鬼の拳で殴りつけ、大地を操れば一瞬だ。
 しかしそれでは山崩れで迷惑もかけるだろうし、後から採掘されかねない。
 そこでキューティクルな髪の毛を動かしながら、坑道の補強しながら捜索することにしたのである。
「ディアボロスなら埋まってもそう簡単に死なぬじゃろうがもっと気を使うのじゃ」
「え? ……うん。そうね」
 巴の言葉にメルキディアは思わず二度聞きした。
 普段最も地形を変えている巴が言う台詞では無い。
「蛍さんと同じく雷ドーンって感じになったわね」
 彼女の影響で蛍もドッカンドッカンやり始めたようなものだ(それが相棒というものだ)。
 メルキディアも雷の杭で候補地の一つを焼き、首を傾げつつも作業を終えた。

 こうして足早に捜索作業と呪物の処分を終えたディアボロスたちは、黒幕であるクロノス級の元へ向かうのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
【避難勧告】がLV5になった!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV10(最大)になった!
【先行率アップ】がLV4になった!

神山・刹那
ネメシスモード・いしはま絵師のDC参照

さて、残るは奴一人。助けるだのなんだの難しいことは任せて、俺はあいつを抑えようか
荒事は俺の領分。やることはきっちりやらせてもらうぜ

クロノス級の相手をして救出までの時間を稼ぎ、救出が終わったら鬱憤を晴らすかの如く暴れる
我、希い給う。汝らに貫き通す一撃を。てこちらを狙ってきたら、精神集中で集中力を高め、残像を残す速さでフェイントを織り交ぜながら撹乱し、救助以外ならくらっても気にせず跳躍し、雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの渾身の一太刀で斬り捨てる
「俺を殺したいならもっと気合いの入った一撃を打ち込むんだったな」


奴崎・娑婆蔵
ははぁ、あれが白水ののご先祖さんでござんすか
ちょいと変わった運びであるとは言え、得難い喧嘩であることにゃァ違いあるめえ

心残りの無ェようになせえよ、白水の
せめても道を拓く一助は担わせて頂きやしょうとも

――始めやしょうぜ、鬼さんよ
その弾幕、いっぺん八ツ裂きにしてやりまさァ


・『キラーズ・エイト』発動、実体ある八分身と化し、敵パラドクスに対し前のめりに進む

・不可視の魔弾とは言え、傷を負わば「傷が出来て」それと分かろう
・であるならば、先行する分身の負傷状況/創傷の形状から、敵の射線や弾速を無理矢理見取ることで攻勢を予期、その果てに八分身のうち一人だけでも敵の下まで到達させ――『トンカラ刀』抜刀! 斬る!



 ディアボロスが坑道の奥へと進んでいく。
 明滅する避難勧告の残留効果を背に、漢が歩いていく。
「さて、残るは奴一人。助けるだのなんだの難しいことは任せて、俺はあいつを抑えようか」
 神山・刹那(梟雄・g00162)は坑道の最下層らしき場所に辿り着いた。
 もっとも地盤が崩れて人足が埋まったこともある様なので、どこまで本当なのか判らない。
 ただ広く、暗く、不気味であることは確かだ。そこを炎と雷を従者に連れて下っていく。荒ぶる闘志を背負って。
「荒事は俺の領分。やることはきっちりやらせてもらうぜ」
「そういう事なら、ちょいとお待ちなせえ神山の」
 だが同じことを考えたのは刹那だけでは無かった。
 孤立無援を覚悟して、腰に長物と履いて出入りを考えるなんて酔狂者が他にも居るとは思わなかったが。
「ははぁ、あれが白水ののご先祖さんでござんすか。ちょいと変わった運びであるとは言え、得難い喧嘩であることにゃァ違いあるめえ」
 奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)という男は包帯まみれ。
 それ以上に浮世の義理人情にまみれている侠客だ。
 涙隠して漢を斬る、だがそれ以上にクロノヴェーダを斬る。面白いのはそれ以上に組の仲間の義理を立てることだ。
「心残りの無ェようになせえよ、白水の。せめても道を拓く一助は担わせて頂きやしょうとも」
 娑婆蔵は敵を斬る、だが殺すつもりまでは無かった。
 生殺与奪は宿縁を結んだ仲間の判断。自分がやる事はそれまで抑えることだ。
 もしかして目の前の漢を止めないといけないかもしれないが、それはそれで仕方ないと思える。余計な斬り合いは……まあ嫌いではない性格でもあった。
「クロノス級の相手をして人足救出までの時間を稼ぎ、救出が終わったら鬱憤を晴らすかの如く暴れるってところでいいか?」
「そうしてもらえるならば重畳」
 刹那と娑婆蔵は互いに切り結び合いそうな雰囲気のまま、肩を並べて踏み出した。
 そのままくるりと半回転して、死合いをしてもおかしくはない。
 だが今宵は仲間の宿縁を晴らすため、ならば興味は置いておこうと決めた。それが出来るからこそ刹那も組に居るし、娑婆蔵もまた受け入れている。

 そして目的の場所は『いかにも』な地獄であった。
 上から垂れ下がる鍾乳石の中には、赤やら薄紫が混ざっている。
「おいおい、ここは宝石屋か? 生憎と俺は興味なくてな。贈る相手の方もとしても趣味の悪いやつは願い下げだろうぜ」
『……貴様らか、邪魔をしてくれたのは』
 刹那は戦いと死合う相手に興味はあっても宝石はどうでも良い。
 そこにあったのはベリルにジェダイトのような緑系の石に、ゾイサイトやクンツァイトのような赤い石がある。いや、正確には、全ての石が徐々に赤く染まっていくというべきか。
「――始めやしょうぜ、鬼さんよ」
 ここで娑婆蔵の方が先に出た。
 走りながら体にまとう包帯が解けていき、布が川の様に流れていく。
 そして妖刀に闘志を乗せれば、砦の様に持ち上がったかと思うと……七つ身の分身を構成、本体を入れて分身かげ八つと言った所だ。
『形代? ふん、くだらぬ。……我、希い給う。汝らに貫き通す一撃を』
 敵は周囲にある石柱から呪力を引き出し、解き放った。
 呪力は魔力に変換され、無数の見えない礫として跳んでくる。
「その弾幕、いっぺん八ツ裂きにしてやりまさァ」
 次々に打ち倒される分身たち。
 だが、分身たちが傷つき倒れ、あるいは本体に突き刺さる傷み……。
 それを元にどんな射界を持っているのかを判断し、勢いを止めずに切り掛かったのだ!
「見えやしたか? 神山の!」
「確かに!」
 娑婆蔵が道を切り拓くと、刹那はその影を追って突入した。
 研ぎ澄ました集中力で組長の動きを思い出し、残像を残す速度で浴びせ掛かる!
『在れ、そして貫け』
「俺を殺したいならもっと気合いの入った一撃を打ち込むんだったな」
 体のバネを最大限に活かし、刀の重さすら加えて思い切り振り下ろす。
 大上段から相手の防御ごと斬り落とす一撃は、無得ない礫を切裂きながら敵に迫った。
 錫杖から放たれた一撃が刹那の体を貫くが、この程度ならば軽い! 速さを重視した一撃では俺は倒せぬと刹那は笑った。
「そろそろ余計な観客は居なくなった頃か?」
「ここからが真骨頂でさあ。愉しんで行きやしょうか」
 そして最後の人足が居なくなったのか、明滅が消えたことで二人は不敵に笑った。
 こうしてクロノヴェーダとディアボロスの血戦が始まる!
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】がLV2になった!

陳・桂菓
見えざる魔力の……刃か? 弾丸か?
いずれにせよ相手取るには厄介至極ではあるが、私にできる技など限られているし、力押しで対抗するしかないか。

使用武器は双短戟『騰蛟昇竜』
【砕空狼牙】は闘気の渦で武器と体とを包み込む技。それが多数の斬撃波を生み出す種になるわけだが、闘気と衝撃波を鎧と成して敵の魔力の攻撃を防いでみよう。
目に見えないから狙って衝撃波を当てるのは難しいだろうが、隙間少なく常時ばらまいておけば、狙わずと撃墜できよう。
だからといって無傷でやり過ごせはしないかもしれないが、敵に数発でも、一発でも衝撃波を届かせることができれば、まあ収支は黒字だ。

「ダメージは与えた。後は因縁ある者に任せるさ」



「もう始まっているだと? まったく、血の気の多い男どもだな」
 陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は便宜上の最下層に突入していく男たちに追いついた。
 そこでは早速、血で血を洗う戦いが繰り広げられていたのだ。
 敵はまるでネフライトの様な堅い宝石で防ぎ、周囲にあるゾイサイトやクンツァイトの如き怪しい色合いの宝石から呪力を引き出して戦って居た。
「見えざる魔力の……刃か? 弾丸か? ……いや、翡翠や緑柱石の礫か」
 桂菓は武人ではあるが、女性である分だけ宝石には縁がある。
 といっても聞かざる為に購入する程ではないが、何事が起きているかくらいは悟った。
 おそらくは……元凶となった赤き玉の元となるナニカを撃ち込んでいるのだ! 血で紅く染まり切り、命を奪えばディアボロスがクロノヴェーダに化けるのかもしれない。
「いずれにせよ相手取るには厄介至極ではあるが、私にできる技など限られているし、力押しで対抗するしかないか」
 桂菓は少しだけ安堵した。
 蓄えた呪力を魔力に変換するという事は弾数は無限であろう。
 だが玉を放っているならば半分くらいは実弾だ。ならば切り払ってお釣りがくるだろう。
「僅かでも実態があるならばそれで十分! 切裂き、弾いて見せよう!」
 桂菓は闘気の渦で両手に持った双短戟を振った。
 闘気を我が身の盾や鎧とすることで、礫を防ぎ敵を倒すための礎としたのだ。
『我、希い給う。僅か手前の再現を。先の手順を繰り返す者成り』
「おおおお! 斬り刻む!」
 何度も繰り出す無数の礫、無数の魔力塊。
 だが何とか出来る、歩みを持って近づき、敵を切裂こうと突撃した。
 まるで闘気を翼の様に羽ばたく蝶か何かが舞うかのようだ。
「流石に無傷で行くとは思っていないさ! だがダメージは与えた。後は因縁ある者に任せるとしよう!」
 桂菓は血を流しながらもそれほど傷が大きくないことに満足した。
 そして上層の仲間達がこの地に辿り着くまでの時間稼ぎを出来たことに満足しておくのだった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!

陣・頼人
【V☆】
あのクロノス級は蛍さんの知り合いなんだね。
それでも、この凶行を許す訳にはいかない。
宿儺さんの処遇は蛍さんに任せるとして、僕と星奈はそのための下準備をしておく。
乱暴なやり方だけどダメージを与えてクロノス級を宿儺さんから引き剝がす。
星奈の攻撃に合わせ、【飛翔】で空中から【エイリアルスペリオン】で砲撃を浴びせる。
反撃の対処は【空中戦】【臨機応変】でジグザグに跳び回りながら【地形の利用】で身を隠せる場所を探し、そこに逃げ込む。


牧島・星奈
【V☆】
あたし歴史は苦手なんだけど、この人もクロノス級に取り憑かれた犠牲者なんだよね?
出来れば助けてあげたいけど…
どうしよ?ジンライくん

とりあえずダメージを与えておいてクロノヴェーダからの影響力を弱めておくね
ジンライくんは空から、あたしは地上から【戦覇横掃】で攻める
向こうの反撃が来そうになったら【氷雪使い】【魔術知識】【臨機応変】【高速詠唱】で吹雪を起こして錫杖の熱の魔力を冷やすことでバランスを崩し、パラドクスの威力を減衰させる
そしてジンライくんの攻撃に繋げる
頼んだよ、ジンライくん!



「ほわー。鍾乳洞だあ……しかもみんな宝石かな?」
 牧島・星奈(星光閃姫☆キラメスター・g05403)は大きな口を開けた。
 年頃の女の子だもん、涙は出ないけど溜息は出ちゃう。
「欲しいの?」
「ううん。あたしの手には大き過ぎるし、何より不気味だから要らない」
 陣・頼人(武装騎士ヴィクトレオン・g00838)が念のために尋ねると星奈は即座に首を振った。
 何というか緑柱石であるベリルまで血の様に赤く染まっているのだ。
 不気味だし手にした瞬間に星奈の眼やら髪まで真っ赤に成って洗脳されそうである。
「あたし歴史は苦手なんだけど、この人もクロノス級に取り憑かれた犠牲者なんだよね?」
「あのクロノス級は蛍さんの知り合いらしいね。やっぱりあの石に手を出して呪われたんだろうね」
 星奈の言葉に頼人は難しい顔をした。
 この後に来る言葉が判っているからだ。
「出来れば助けてあげたいけど……」
「それでも、この凶行を許す訳にはいかない。出来るだけの努力はするけどね」
 どうしよ? ジンライくん。
 そう尋ねる星奈ことキラメスターに、頼人ことジンライは首を振った。
 まずクロノヴェーダの野望を打ち砕き、人々を助けることだ。その上で憑依された人を助けるという順番になる。
「努力を出来るだけ……うん! そうだね! とりあえずダメージを与えて影響力を弱めちゃおう!」
 キラメスターはそう言うと、身構えて魔法を詠唱し始める。
 そして攻撃するというよりは視界を隠すために吹雪を飛ばし、その間に急加速を掛けた。
「乱暴なやり方だけどダメージを与えて引き剥す! 宿儺さんの処遇は蛍さんに任せるしかない!」
 ジンライは空を飛ぶと砲撃しながら突っ込んでいった。
 牽制攻撃によってキラメスターから意識を向けさせつつ、敵の攻撃を相殺するつもりである。
「あたしが先に行くね! 頼んだよ、ジンライくん!」
 キラメスターは吹雪と弾幕の中を抜けるように飛び出した。
 覇者のオーラで周囲を薙ぎ払い、敵を追いこもうとしたのだ。
「我、希い給う。汝らに砲撃の如き一撃を」
「わわっ! 爆発した?!でも!」
 敵は放った礫を爆発させた。
 緑色の石に込められた冷気と、赤い色に込められた炎が相反する。
 だが敵の動きを止めたことで、そこにもう一人が突っ込んで来るのだ。
『動けぬか? ならばこの場で済ませるまでよ。貫け!』
「生きる事は戦う事。そして死ぬ事は止まる事。……だから、僕は飛び続ける!」
 ジンライは敵が張った弾幕の中を飛び抜けた。
 予め掘った穴の中に飛び込み、塹壕として使用することで致命傷を避けたのである。
 そしてすれ違いざまに砲撃を浴びせ、敵の体力を削るのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【飛翔】がLV5になった!
【士気高揚】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】がLV5になった!

旗楽・清政
いよいよ、蛍殿の御先祖のクロノス級と御対面でござるな。
その首…は、此度は蛍殿の御先祖の救出が目的故取れぬとして。
肝心なところは蛍殿自身に任せるとして、それがしは彼奴の力を可能な限り削ると致そう。

緑玉の片鎌槍を彼奴に向けてから、それがしの最大威力を誇るパラドクス、
『翠緑の疾風』で突撃でござるよ。
「クロノス級の力、如何程のものか見せてもらおう!」
ジェネラル級とは幾度か戦ってござるが、クロノス級とは初めて戦うでござるでな。
その力を知るためにも、真っ向勝負でござるよ。

彼奴からの反撃については、【火炎使い】で熱の魔力を殺しつつ、爆発に対しては五枚胴具足と闘気でダメージを軽減するでござるよ。



「いよいよ、蛍殿の御先祖のクロノス級と御対面と思っていたでござるが……」
 旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)はある種の興奮と怒りを覚えていた。
 暫定的な最下層には、緑色の鍾乳洞が構成されている。
 そしてそれが徐々に血のように赤く染まっているのだから。
「緑柱石を元にするとは判っているようだが、それを呪詛で赤く染め抜くなど邪道!」
『なんだぁ貴様ぁ?』
 清政の怒りを敵は判っていないようだった。
 それも仕方あるまい、緑柱石をこよなく愛しその鎧や槍を揃えるほどなのだ。
 ただ呪詛を蓄積するための存在としてみなす敵には、その怒りのほどは判らないだろう。
「その首……は、此度は蛍殿の御先祖の救出が目的故取れぬとして。肝心なところは蛍殿自身に任せるとして、それがしは彼奴の力を可能な限り削ると致そう」
 清政は手にした槍を頭上で回転させると敵の方に向けた。
 一口に槍と言っても無数の種類が存在するが、横に三日月の様な刃を付けた片鎌槍だ。特徴としては何よりも、緑柱玉の色合いをしている事である。硬度八、エメラルドパワー! という事になるかは分からない。
「クロノス級の力、如何程のものか見せてもらおう!」
 そして清政は回転から静止、穂先の向きを調整しただけで走り出した。
 緩急をつけていても、常在戦場。やると決めた瞬間からフルスロットルである。
『知るが良い。そして貴様もまた朱に染めてやろう。この砲撃でな』
「貴様!」
 敵の力を知る為にも真っ向勝負に出た清政であったが、この放言は許せまい。
 エメラルド色に輝く闘気をみなぎらせて、神速の速度で突撃を掛けた。
 その姿はまるでエメラルド色の間欠泉……いや、輝ける疾風の如くであったという。
『弾けよ』
「ぬ、おおおお! それがしの槍、馳走しよう。遠慮は要らぬ!」
 敵に突き刺したと思った時、堅い感触を感じた。
 まるで緑柱石の槍で鎧を叩い型の如き感触。
 清政はそこに槍をめり込ませつつ、強引に跳ね上げて切り裂いた。そしえ間髪入れずに回転させて、弾ける力に対して豪風の様な闘気で対抗したのである。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【アイテムポケット】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】がLV4になった!

ワシリーサ・ヴォレシア
アレンジ連携歓迎

基本、後方から〇水流波を味方の攻撃のタイミングに合わせて放つ、味方へ攻撃仕掛けようとしているタイミングで其れを潰す様に攻撃する等援護メイン

敵の攻撃を受け過去を振り切る様にネメシス体に移行

ネメシス体は目の光が消え髪が伸びる

敵の攻撃で自身の死として視えるのは唯一見た事の或る人の死である母が兄が死んだ時に自分も共に死んだというIFの光景
母や兄弟が如何死んだのか、当時何歳だったか等MSにお任せ

とりあえず後方で援護かなー
私、強くないし

……っ!
此れは……お母さま、兄さま?
あの時、二人は……え?
私もあの時……いや違うよ
そんな筈は……!

違うよ!
二人は死んじゃったけど私は死んでない、だから……!


桜・姫恋
蛍には私のクロノスとの対決にも力を貸して貰ったからね。
今度は私が助ける番!

あれが蛍のご先祖様なのね?
助けるためにお手伝いはいくらでもするわ

浄化はできる自信ないけど多少弱らせることはできるかな?

視界を奪うように【桜霞】を発動し桜色の霞を展開し《風使い》と《全力魔法》にて霞を最大限に強く濃いものへし視界を奪う。

道は切り拓いた!蛍!あとは貴方自身のやりたいようにやりなさい!


メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
ジェストと一体化し、"赤き鋼の竜"の鎧を纏ったネメシスモードへ


ご先祖様を救いたいと言う蛍さんの意思を尊重して、私達は繋ぎ役を全うするわ。

一体化したジェストから発するオーラ、私自身のディアボロスの力、メルキセデクの光をイオスラッガーに束ね…光の螺旋を紡いでいく

相手が希い給うた砲撃の如き一撃を、イオスラッガーから発した光の螺旋槍……ネメシスモード版ドリルプラズマ・ストライクで突貫し、突破する!
その爆撃、全て貫くッ!
冷たき魔力も滾る熱も総て貫いて、蛍さんが駆け抜ける道を拓いていくわッ!

蛍さん、前にも言ったように一発殴ってきちゃいなさい!



「蛍には私のクロノスとの対決にも力を貸して貰ったからね。今度は私が助ける番!」
 桜・姫恋(苺姫・g03043)たちも最下層へやって来る。
 ディアボロスたちは一人では強大な相手に何もできない。
 だからこそ協力し合い、時には時間を越えて戦う層に同行するものだ。
「そういう事ならば私もね!」
 いつ行く? とでも言わんばかりにメルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)も降りて来た。
 何らかの宿縁を結んだ相手との戦いに際し、お互いに駆けつけることを約束したことは数えきれないのだ。
「よく覚えてないけど、私も!」
 ワシリーサ・ヴォレシア(船好き少女・g09690)はむしろ宿縁から解放されやって来た方だ。
 しかしそれまでに積み上げられたナニカに思い至らない訳ではない。
「そうね。でもあんまり生き急いでは駄目よ?」
「あなたには幾らでも時間がありますからねー。って、私たちが言うセリフでもないですけど」
 姫恋は微笑んで無理しないで良いと言うのを見てメルキディアも頷いた。
 まるで子供を諭すみたいだなあ……とか思うのだが、自分たちは若いのだ。
 ワシリーサと一回り離れているのだが、二十二歳なんだからね! この子が八歳で若過ぎるだけなのだ。
「とりあえず、あれが蛍のご先祖様なのね? なんだか成金みたいというか……頭でっかちというか」
 気を取り直して姫恋が難しい顔をした。
 宿縁を結んだ仲間とあまり合わない気がしたのだ。
 あの敵は呪術や宝玉への欲望が強そうだが、仲間からはそんな面を感じないのである。印象が違うというか、だからこそクロノヴェーダに取り込まれたのであろうか?
「まあ研究の為にお金が必要なのはままある事だし、研究に夢中だった当時と、今では違うんじゃないかな? ともあれご先祖様を救いたいと言う蛍さんの意思を尊重して、私達は繋ぎ役を全うするわ」
 メルキディアは苦笑しながら手にしている機構式の刃を見た。
 天使の力を必要として作り上げられた物だが、正直幾ら掛かっているのか分からない。自分が作った物だから判るだろうと行っても、技術体系が確立するまでの話は別だ。しかし、今後にメルキディアの子孫たちに受け継がれるとしたら、所持しているのが当たり前の時代に成っているだろう。
「それもそうねー。助けるためにお手伝いはいくらでもするわ。浄化はできる自信ないけど多少弱らせることはできるかしらね」
 姫恋はそんな事を言いながら戦闘態勢を整える。
 どのみち戦うしかないし、解放するなりトドメを刺すなりは仲間が判断し、別の仲間が努力する事である。ならば自分は敵の体力を削るだけだと割り切ったのだ。
「協力しますけどー。とりあえず後方で援護かなー。私、強くないし」
 そんな事を言ってるワシリーサは控えめであった。
 もちろん何処かのサイズの事ではない。
 他二人に比べたら確かに控えめだが、ワシリーサには未来があるもんね。あ、実力の話だよ。メインウェポンである舵輪を使って戦う準備です。
「おーし! それじゃあ景気よく行ってみよ―かー!」
 一通り周囲を確認した所でメルキディアはミニドラのジェストと一体化。
 ネメシスモードと呼ばれる全力形態に移行し、オーラと天使の光を機構剣に集約し始めたのだ。赤き竜の鎧をまとってみなを戦いへと導く咆哮を放った!
『煩わしいな。爆!』
「その爆撃、全て貫くッ! 」
 敵が周囲を爆発させていくと、メルキディア……いやジェストは光を螺旋状にした。
 機構剣がまるでドリルの様に輝き、光の竜巻が冷気も熱気も貫いていくのだ。
「じゃあ、お次は視界を奪わせてもらうわよ? 桜の幻をここに」
 ここで姫恋は介入を掛け、桜色の霞を周囲に展開させた。
 そして風を操って、霞を周囲に充満させた。
 その魔力は強烈で、実に濃い桜色が充満していくのだ。
『我が瞳を見よ。汝らに投影するは死であると』
「あっヤッバ。……眼なんか見てないのに……」
 その時、チカッチカと周囲が輝いた。
 視界を塞ぐ桜色の霞を貫通して、緑の光や赤い光がチラチラする。
 次第に緑の光が減って、赤い光が回転する様にグルグルと……姫恋の姿勢が俄に崩れそうになった。
「だ、大丈夫ですか?! 私も頑張らないと! いっけー!」
 ワシリーサは仲間を救おうと舵輪を握り締めた。
 本来は鎖鎌の様に使うのだが、お気に入りの舵輪を握る事で集中していく。舵輪を回せば舵を切り、その火事が水流をぶつけていくのである。
『みよ、見よ、ミヨ。いいや、汝は既に見ているぞ!』
『え? あ? あ……。此れは……お母さま、兄さま? あの時、二人は……え? だめ! 馬車に乗っちゃ駄目!』
 その攻撃を受けた時、芽から光が消えて白い髪飲みで行く。
 グラグラと自分の足元が怪しくなり、まるで馬車が暴走して揺れているかの様。
 ブレーキを、ブレ-キを引かなければ!
「私もあの時……いや違うよ。だって、あの時はブレーキが壊れてたんだって! 此処にはブレーキ自体が無いんだし!』
 そんな筈はない。
 そんな筈はない。
 だって船にはブレーキなど存在しないのだ。ゆっくりと回転を止めて、逆方向に動かすだけなのだもの
「違うよ! 二人は死んじゃったけど私は死んでない、だから……!」
 ワシリーサはマインドセットで自分の意識を取り戻した。
 そうだ、前から好きだったけれど……船にのめり込んだのは馬車への恐怖かもしれない。
 次は恐怖を乗り越えるために頑張ろう。そう思いつつ、放った水流を一点に集中させて宝石を貫通しようと集中させるのだ。
「まったく厄介な敵ね。道は切り拓いた! 蛍! あとは貴方自身のやりたいようにやりなさい!」
 姫恋は強く唇を噛んで、幻覚を断ち切った。
 唇は充血して桜色に成り、少し血の味がする。
 そしてクラクラする幻覚を振り切る様に、仲間へと声を掛けるのだ。
「蛍さんが駆け抜ける道を拓いていくわッ! 蛍さん、前にも言ったように一発殴ってきちゃいなさい!」
 ジェストから主導権を取り戻すとメルキディアもまた声を掛ける。
 敵の体力を削り取り、そして未来へとつなげるためにであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【イルカ変身】LV1が発生!
【現の夢】LV1が発生!
【トラップ生成】がLV3になった!
効果2【先行率アップ】がLV5になった!
【ドレイン】がLV4になった!

エレナ・バークリー
いよいよ蛍さんの御先祖様と邂逅ですね。玉を使うつもりが使われて。その呪い、私たちが払って進ぜましょう。
とはいえ、私に出来るのはクロノス級に打撃を叩き込み弱らせることくらい。
人に戻すのは、詳しい方にお任せします。

「全力魔法」「火炎使い」「捕縛」で絡み捕らえるは紅蓮の蔓草を行使。
彼の足下から急速に伸びる炎の蔦が、その身体を縛り上げます。皆さん、今のうちに攻撃を。

反撃は「風使い」で大気を裂く音を「看破」し、魔力障壁を広く張って防ぎましょう。
あらかじめ、急所をバックラーで守っておきます。

彼を拘束している間に、精霊剣で「貫通撃」をお見舞いします。
これくらいでいいでしょう。後は任せましたよ。


一里塚・燐寧
ご先祖さん、助けるんだねぇ。りょーかい
蛍ちゃんのやりたいよーにするといいよぉ~

んー、浄化ねぇ……しょーじき自信ないし、仕上げはみんなにお任せだねぇ
こっちはまずキッツいの一発入れて、動きを止めるよぉ!

鎖鋸の尾を持つ巨大恐竜型ネメシスに肉体改造
クロノス級ってのはタフだからねぇ
最後に助けるつもりでも容赦なく行くよぉ

【トラップ生成】で、敵の足を取るトラバサミや落とし穴を展開
仲間の攻撃と足元に散らばる罠の相乗効果で生まれる隙を狙い、『屠竜技:衝破轟震撃』をブチこむよぉ
巨体をジャンプさせ、身を捻りながら叩きつける尾刃!
魔力の冷気と熱気に《焼尽の呪炎》で抗い猛攻をかける
そらそら、一息だってつかせないよぉ!


瀧夜盛・五月姫
随意に。
蛍さん、何度も、助けてもらった。だから姫も、手伝う、よ。
さあ、蛍さんと、その縁者から、クロノヴェーダとの“縁”、断つよ。

姫にできるのは、これ、だけ。
“縁”の神様から、借り受けた、この【呪詛】で、薙刀を振るい、踏み込む。
爆発、恐れては、ダメ。
被弾、仰け反っては、ダメ。
だけど捨身の一撃じゃ、非ず。
魔力の弾丸、見極めながら、近づき、そして【薙ぎ】祓う。
 
ん、行って。蛍さんっ



「いよいよ蛍さんの御先祖様と邂逅ですね」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は笑みを浮かべながら最下層に付いた。
 そして周囲に見える光景に思わず苦笑した。
「コレを見れば分からなくもないですが……玉を使うつもりが使われて。その呪い、私たちが払って進ぜましょう」
 そこには鍾乳洞の様に垂れさがる緑色の玉。
 そして変質しつつある血の様に紅い玉であった。
 その変化はエメラルドとルビーのような関係性ではなく、呪詛の蓄積と言う厄介事である。コレを何とかするのが自分達の役目であろうと思うのだ。
「すごい……燐寧さん、判る? 姫、翡翠とかくらい。京にこんなに、なかったとは思う」
「緑色のがベリルにジェダイト、堅そうなのがネフライト。赤いのがゾイサイトと多分クンツァイトかな? 他の地域から持って来たとか、あとはそう見えるだけでただの呪いなのかもねぇ」
 一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)と瀧夜盛・五月姫(失つし世《うつしよ》の滝夜叉姫・g00544)もまた連れ立って降りて来た。
 息をのむ美しさではあるが……どこか禍々しく非現実的だった。
 本物だとしたら京都どころか日本には無さそうな物があり、おそらくはそう見えるだけで別のナニカだろう。
「でも蛍ちゃん。ご先祖さん、助けるんだねぇ。りょーかい。蛍ちゃんのやりたいよーにするといいよぉ~」
「随意に。蛍さん、何度も、助けてもらった。だから姫も、手伝う、よ」
 燐寧と五月姫は繋いでいた手を離し、それぞれの得物を構える
 共に宿縁を結んだ敵を倒し、その過程で今回の敵に縁のある仲間に協力してもらったのだ。ここでやらねば女が廃るというところであろうか。
「んー、浄化ねぇ……しょーじき自信ないし、仕上げはみんなにお任せだねぇ」
「ですねえ、我々に出来るのはクロノス級に打撃を叩き込み弱らせることくらい。人に戻すのは、詳しい方にお任せするとしましょうか」
 燐寧が戦闘態勢に移行して腰を低くすると、エレナは呪文の詠唱を始めた。
 やがて燐寧の姿が恐竜めいた姿に変わる事、足元に蔓草が生えていたのだ。
「さあ、蛍さんと、その縁者から、クロノヴェーダとの"縁"、断つよ。姫にできるのは、これ、だけ」
 五月姫も大きく息を吸い込んで、周囲に満ちる水気を集めた。
 土の中や岩の中であろうとも、雫になって水があるのだから借り受けることは可能だ。

 やがて紅蓮の蔓草が風に棚引き、地下には不釣り合いな突風に吹かれて動き始めた。
 それはエレナの呼んだ風であり、急速に伸びる炎蔦が敵の体に巻き付いていくのだ。
「原野に伏せし微かな火種よ。目覚めの時は来た。芽吹き、伸び、絡んで、我が敵の心身を縛る鈎鎖となせ!」
『まだ来おるか。どうして誰もかれも我の邪魔をするのか! 貫け!』
 エレナが呼んだ蔓草は、伸びている者だけではない。
 敵の足元から一気に絡みつき、風に吹かれて伸びる物を陽動として縛りあげようとした。
 だが見えない魔弾が放たれ、それらを引き千切ると同時に、エレナへと放たれる。
「ああ逆連鎖戦ですからね。想定はしていましたとも、ですが縛り上げた今が好機。皆さん、今のうちに攻撃を」
 エレナはバックラーで防ぎつつ、風と魔力障壁でガードしていた。
 そう、先ほどの風は攻撃補助というよりは防御の為でもあったのだ。
 精霊剣と炎の熱で攻撃しつつ、仲間へ攻撃を促したのである。
『勘定奉る! 希うは爆、爆々爆律令!』
(「爆発、恐れては、ダメ。被弾、仰け反っては、ダメ。だけど捨身の一撃じゃ、非ず」)
 五月姫は精神を集中させて踏み込んだ。
 呪詛の流れを理解し、乗りこなしながら踏み込んでいく。
 そこに台風があるなら亜b立ち向かうよりも、風の向きを理解しして自分を律すれば良いのだ。
「あなたの、“命”運、ここで、断つよ。地脈から連なる縁を此処で、斬る!」
 水神の呪いを宿し、薙刀に呪詛を込めて斬る。
 動きは薙ぎ、凪と言う動作に連なる技。
 薙ぎは凪、魔力の爆発を起こすための呪詛のエネルギー供給を絶つ!
『まだまだ! 我が願いを保って宜る。爆、爆々爆律令!』
(「クロノス級ってのはタフだからねぇ。こっちはまずキッツいの一発入れて、動きを止めるよぉ!」)
 燐寧は巨大恐竜型に変化したネメシスモードの力を十全に発揮した。
 敵はタフなのでこの程度の攻撃で死ぬまいと判断したのだ。
 トラップや炎の蔓が動きを止めたところに強襲!
(「そらそら、一息だってつかせないよぉ!」)
 燐寧は警戒にジャンプすると、回転しながら鋸型の尻尾を振った。
 今ならば踊るザウルス暗号だって刻めるほどに身が軽い!
 冷気と炎の爆発を跳ね除けながら、尻尾の刃を振うのであった。
「ん、行って。蛍さんっ」
「これくらいでいいでしょう。後は任せましたよ」
 エレナも五月姫も同じように力を振るって仲間を進ませる。
 その時……。
 奇妙で凄まじい音がした。
(「ありゃ。ジェダイトは堅いはずなんだけどねぇ。やり過ぎたかな」)
 ズン、ズズズと大事が鳴動し……周囲にある緑色の鍾乳石が割れたのである。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【土壌改良】がLV2になった!
【トラップ生成】がLV4になった!
【隔離眼】LV1が発生!

湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ

さて本命ですか、蛍さんにとってより良き結末になるようお手伝いさせてもらいます
では、渇望抱く伽藍、参ります

足止めや機動を削ぐ方向で動きましょう
足元狙ったり錫杖狙ったりですよ
砲撃については錫杖を絡め取って向きを変えられればベスト
できなければ速度を落とすように糸を張りましょうか

どこまで行っても逃げられませんし、逃しませんよ
因果は巡るといいますから、ね
良き終焉へと迎えるよう道を整えるのがお仕事ですから


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok
※ネメシス形態使用

人命救助に呪物破壊は済みました。
後は元凶を残すのみですが、大元は人物ではなく呪物っぽいですね。
ならば、呪物の破壊を重視して動きますか。

まずは『幸福の輪舞曲』で仲間を鼓舞しつつ、細剣に呪詛を宿します。
目には目を、ではありませんが、悪意に対する呪詛払いにもなりましょう。

戦闘では細剣を構えて接近戦に持ち込み、一撃離脱の戦法で戦います。
この呪詛で悪意だけを払い、宿主さんを正気に戻せれば良いですが、肝心の呪物が片目になっていて、打ち所が悪ければ危険ですね。浄化出来れば御の字でしょうか?

呪物自体も抵抗してくるようですが、その抵抗ごと討ち払うのみです。
後はお任せします。


ベアストリア・ヴァイゼンホルン
あれが……白水さんの……ふぅん……ふふっ……♪

さて、本気で挑まないと危ないよね。
ネメシスを解放して、Dämonenkernの制御術式を解放。
僕の持つ全てでご先祖さんを攻撃させてもらうよ。
最優先は敵の脚を完全に止めてしまうこと……助けられるのかどうかわからないし、味方の損害が増えてしまうのも嫌だから……脚を完全に破壊することも視野に入れておくね。
変に白水さんが無茶しようとするなら、熱くなりすぎ……って突っ込んでクールダウンさせようかな?攻撃の盾になる……?考えとく……。

さて、最後に止めを刺すのか、どうするのかは白水さんに任せるとして……僕はグッスリ眠らせてもらうよ。

アドリブ・連携はお任せです。



 戦って居た仲間の攻撃が累積され、徐々に戦場を崩壊させ始めた。
 最下層にあった緑色の鍾乳石が壊れていく。
 翡翠……ジェダイトと呼ばれた玉か何かが、負荷に耐えかねて崩壊したのである。
「さて本命ですか、蛍さんにとってより良き結末になるようお手伝いさせてもらいます」
「あれが……白水さんの……ふぅん……ふふっ……♪」
 湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)の言葉にベアストリア・ヴァイゼンホルン(復讐者は狂気を纏うのか?・g04239)は鼻歌を唄いそうな気分になる。
 まるで徹夜明けに難問と出逢ったような……。
 要するにハイってやつだ。
「そこが気になるのですよね。後は元凶を残すのみですが、アレを見る限り大元は人物ではなく呪物っぽいですね」
 フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は最下層にあった鍾乳洞を冷静に観察した。
 緑色の石もあったのだが……生き残っているのは赤い血の様な石が主体である。
「そうですねえ。あの石が増幅器として……いったん水に溶けて、水脈や龍脈越しにこの周囲の山を汚染……と言った所かと」
「魔術はともかく呪術自体には詳しくないのですが……。ならば、呪物の破壊を重視して動きますか」
 雪華の言葉にフィーナは神妙な顔で頷いた。
 こと呪物を使った呪術ならば雪華の方が詳しいだろうと判断したのだ。
 これがドルイドが使ったという呪歌であったり、魔術由来ならば話は別なのだが。
「まあ、本気で挑まないと危ないよね。僕の持つ全てでご先祖さんを攻撃させてもらうよ」
 ベアストリアはDämonenkernの全拘束を解放した。
 青白い火花が周囲に散っていたのだが、そのスパークがいよいよ激しくなる。
 そのままでも命じれば浮遊砲台として使えたものが、居るだけで世界の法則を書き換える存在と化す。これぞベアトリスアのネメリスモードであり、全力を解放したというよりは……彼女の内側の闇を解放したのかもしれない。
「ではこちらも全力を解放しましょう。目には目を、ではありませんが、悪意に対する呪詛払いにもなりましょう」
 フィーナは歌を紡ぎながら魔力で翼を紡ぎあげた。
 青きドレスには煌びやかな輝きと共に魔力の光が煌く。
 細剣の刃には呪詛を乗せる効果を付与し、当たれば呪詛を払うだろう。そして歌そのものは仲間たちの精神を高揚させていくのだ。
「足止めや機動を削ぐ方向で動きましょう」
「そうだね。最優先は敵の脚を完全に止めてしまうこと……助けられるのかどうかわからないし、味方の損害が増えてしまうのも嫌だから……脚を完全に破壊することも視野に入れておくね」
 ベアストリアは内面を解放したからか先ほどよりも過激だなと雪華は思った。
 最悪仕方がないとはいえ、可能ならば他の手段を採るのも良いだろう。
「一応は足元狙ったり錫杖狙ったりですよ。砲撃については錫杖を絡め取って向きを変えられればベストというところで。では、渇望抱く伽藍、参ります」
 雪華は戦場全体に糸を這わせた。
 極細でありながら強靭なソレは、触れただけで動きを拘束するに十分であった。
 そこへ妖刀を抜いて斬り掛かる!
「どこまで行っても逃げられませんし、逃しませんよ」
『無駄だ。我が守りの全てを抜けれはせぬ。煮えたぎり、凝って弾けよ』
 敵は周囲に玉を舞わせ始めた。
 それらをぶつけ、あるいは魔力を放って攻撃するつもりであろう。
 ネフライトと呼ばれる堅く粘り気のある石が刃を止め、周囲を砲撃が揺らしていく。
「宝石の盾かあ……。変に白水さんが無茶しようとするなら、熱くなり過ぎ……って突っ込んでクールダウンさせようかな? 攻撃の盾になる……? 考えとく……」
 その様子を見てベアストリアは少し心を落ち着けた。
 よくよく考えれば友人の方が冷静で流され難いが、いつも同じとは限らない。
 そう考えれば自分がいかに流されているか判ろうものだ。
「ふう……落居付いたところで。さぁ……凍えて眠りなさい!」
 ベアトリスアは閃光を放ち、代わりに周囲から光を吸い上げた。
 すると空間自体が闇に閉ざされ始め、浸食が始まった所から闇の茨が伸びていくのだ。
 そして闇が伸びるたびに周囲は暗く、そして冷たく熱量が奪われ去っていく。
『貫け、貫くのは我が道、我が目的、我が敵なり』
「あはっ残念! 全てを0(Null)にしてあげる!」
 敵は宝石の塊を宙に浮かべ、膨大な呪力をそのまま魔力に転換。
 解き放つだけで周辺の空間が歪むほどだ、これに対してベアトリスアはそのエネルギーを奪う事でダメージに耐える。
「呪物自体も抵抗してくるようですが、その抵抗ごと討ち払うのみです。この呪詛で悪意だけを払い、宿主さんを正気に戻せれば良いですが……」
 そこへフィーナが突っ込んで来た。
 細剣の刃に呪詛を張り、斬る為と言うよりは呪詛を払うためにこそ攻撃して来る。
「浮かんでいるのはあくまで増幅器……肝心の呪物は片目の方で……、打ち所が悪ければ危険ですね。やはり増幅器の方を浄化出来れば御の字でしょうか?」
 フィーナは流石に剣で目を付くのは躊躇した。
 細剣で斬るのは本来の用途に外れるが、これで頭を強打すべきだろうか?
『何をくっちゃべっておるか。死ね。我が道を邪魔する者は自ら滅びよ。人生は重き荷を引くが如しぞ』
「ならば困難に打ち克つ祈りを!」
 フィーナは周囲の山が崩れ去り、落下して来るイメージを受けた。
 それで仲間が目的を果たせずに死に、自分も巻き込まれる様な光景だ。
 そんな運命を乗り越えるために、仲間たちが英雄の様に試練を乗り越えていくような歌を唄ったのである。
「ふう……。どこまd絵遣れたか判りませんが、こんなところでしょうか」
「我々は良き終焉へと迎えるよう道を整えるのがお仕事ですから。それに大丈夫ですよ……因果は巡るといいますから、ね」
 海の中を泳ぐような圧迫感が消えた時フィーナは息を継ぎ、雪華はお疲れ様と声を掛けた。
「さて、最後に止めを刺すのか、どうするのかは白水さんに任せるとして……僕はグッスリ眠らせてもらうよ」
 大丈夫だという仲間の言葉に適当に合わせながらベアトリスアは見守ることにしたのだ。
 逃さない様に包囲に回っても良いが……不思議と……ではなく、これまでの経験から無いだろうと判断したのである。まさに雪華が言う様に、これまでの因果、仲間たちのとの絆が為せることであろう。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【避難勧告】がLV6になった!
【口福の伝道者】がLV6になった!
【冷気の支配者】がLV2になった!
効果2【凌駕率アップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】がLV5になった!

月見山・伊吹
【月日夫妻】
※連携、アドリブ歓迎だよ!


残るは蛍さんのご先祖様こと宿禰さんだねぇ。
力尽くで助けるからちくっとして痛いかもだけど少し我慢してねぇ!

…それじゃあ後は頼んだよ、ティダ
(ネメシス形態になりティダと言う女悪魔の要素と人格が出る)

俺様は魔法と魔導機械が専門で呪物とかお祓いとか専門外なんだけど!
弱らせて隙を作るか足止めなら出来るけどな!

反撃で敵が投影した眼はなるべく見ないようにするか
もし見ちゃったら…もう耐えるしかねぇ。
俺様は…こうしてまだ生きてるんだ!!

『虹色天弓』(いつもより浄化多め)で青の氷の矢を撃ち足元を凍らせたりと動きを鈍らせるか足止めをしてやるぜ!

今だぜ、蛍!


月見里・千隼
【月日夫妻】
※連携、アドリブ歓迎
ネメシス形態


蛍さんのご先祖様か…

自力で魔法を使える身になったと言えども浄化かそれらしい事は…
ふむ、俺に出来る事と言えば捕縛ぐらいだろうな
呪物が片目にあるなら当たり所が悪ければマズい
あぁも抵抗して動き回られたら厄介だ大人しくさせねば

『弄月』と【トラップ生成】で罠を張り巡らせて捕縛罠で拘束したり
宙に触れれば発動する透明な魔力の閃光罠で目を眩ませて怯ませながらも
銃撃して他の味方達が浄化しやすくなるようにお膳立てしよう

【未来予測】で反撃による魔力の軌道や爆発するタイミングや場所を大まかにでも推測し急所に直撃しないように等
なるべくダメージを抑えていこうか



「残るは蛍さんのご先祖様こと宿禰さんだねぇ」
「蛍さんのご先祖様か……」
 ディアボロスたちが次々と駆け付けて来る。
 月見山・伊吹(太陽の恵み、日蝕の災禍・g04125)の言葉に月見里・千隼(硝煙と魔弾の騎手/現代ラストジョッキー・g03438)はジっと手を見る。
 働けど働けど北海道は返ってこない。だが畿内は戻ってきているし、沖縄も先が見えたではないか。
「自力で魔法を使える身になったと言えども浄化かそれらしい事は……。ふむ、俺に出来る事と言えば捕縛ぐらいだろうな」
 千隼は諦めるのを諦めた。
 どうせ無理だと諦めるのを止め、希望を胸に明日へと向かう事にしたのだ。
 自分に手段が無くとも、仲間ならばきっとやり遂げてくれると信じてネメシスモードに移項する。
「その辺が良さそうだよねえ。力尽くで助けるからちくっとして痛いかもだけど少し我慢してねぇ!」
 伊吹はスコップ担ぐとネメシスモードに移行する。
 体の色彩が変わっていき、徐々に眠くなっていくのだ。
「……それじゃあ後は頼んだよ、ティダ」
 全力を解放すると伊吹の体の主導権はティダへと移る。
 内側に居る彼女の意識と要素が表に浮上して来るのだ。
「俺様は魔法と魔導機械が専門で呪物とかお祓いとか専門外なんだけど! まっ弱らせて隙を作るか足止めなら出来るけどな!」
 ティダは頭をボリボリとかき、あとで伊吹にまた変わってもらい好物でも食べることにした。
 呑んで騒げば世は事も無しってな!
「浄化なり抜き出し自体は仲間がやるだろう。呪物が片目にあるなら当たり所が悪ければマズい。あぁも抵抗して動き回られたら厄介だ大人しくさせねばな」
「わーってるよ! まずはブンブン飛び回ってる玉を何とかすりゃあいいんだろ!」
 千隼の言葉にティダは素直に頷いた。
 連携や作戦とはそういうものであり、また信頼関係とはそんなものだ。
 そんなそんなで具体的に説明してはいないが、それでも良いのが仲間と言う者である。
(「未来予測は戦いには向かないが……必ずしも使えない訳じゃない。有効に使わせてもらうとするか」)
 神速反応と並んで未来予測は名前のわりに戦闘には使えない事が多い。
 だが千隼は必ずしも使用できない訳ではないことを知っていた。
 隙だらけだしパラドクスには応用できずとも、推測と違って未来を見れるのだ、相手の反応を見ることは容易い。ゆえにここから何を組み合わせるか……何を目的とするかだろう。
『ぬ! 光だと? 小賢しい! 弾けよ。凝り、煮えたぎり、その果てに爆ぜよ!』
「掛かったな!」
 千隼は閃光を発する罠を仕掛け、敵がそれを直視しても容易く反応する未来を見た。
 仲間が戦う間にこの程度の準備をする事は可能であるし、その先を見ることができる。
(「閃光を無視して俺に来る! だが……捕縛用の罠まで見てはいない。そして!」)
 千隼は弾丸に載せた魔力で追加の罠を放った。
 敵が魔力を放てばトラバサミ程度は無力化する未来も見えている。
 だが一瞬そこで止まるし、そこへワイヤーを張る弾丸を撃ち込めばすべてに対処は出来ないのだ。そして何より……自分たちの攻撃が致命傷にならないという未来も予測できていたのである。
「チャーンス! できりゃあ見たくねえが……って訳にもいかねえか!}
『汝らの元には死が! 見よ、それが汝らが陥るべき先である!』
 ティダはスコップの先に水と太陽の魔力でな七色の光を集めた。
 いつも農作業に使って居ることで、太陽の力を集めた優れものだ!
「俺様を置いていくな……いや、ちげえ! 俺様は俺様たちは……こうしてまだ生きてるんだ!!」
 ティダはその時、置いて行かれる未来を見た。
 伊吹も千隼も死んでしまっているのに、自分がポツンと居る夢である。
 そうなったら自分も退散するか、別の姿であると思うのだが……そんな矛盾に現状を理解し、頭を振りながら青い魔力の矢を放ったのである。
「そのまま凍っちまいな! 今だぜ、蛍!」
「このままダメージを抑えながら攻撃して体力やら増幅器を削っていくべきだな」
 ティダの言葉を予測しながら、千隼は砕けていく次の宝石も垣間見た。
 いまはまだ こちらの攻撃を受け止めているネフライトという宝石が……仲間の攻撃で砕け散った未来を見たのである。その星の巡りは、もう間もなくであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【水中適応】がLV3になった!
【トラップ生成】がLV5になった!

ア・ンデレ
めにとりついた、そののろい。
みんなではらってあげなくちゃ。
ほたるちゃんの、せんぞなら、アンデレちゃんのともだちだ。
そうじゃなくても、アンデレちゃんのともだちだ。
ほうせきと、からだにできた、そのつながり。
アンデレちゃんが、たちきるよ。

アンデレちゃんは、すごいしゅとうを、びゅんとうつ。
まりょくも、のろいも、うちはらう、すごいともだちパワーのしゅとうだ。
のろいのほうせきを、つながりからたちきるよ。



 仲間が未来を見たその時……。
 赤い拳が振り上げられていた。
「めにとりついた、そののろい。みんなではらってあげなくちゃ」
 その時、ア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)が敵に襲い掛かっていたのだ。
 アンデレちゃんは敵が生じた隙を見逃さなかった。
「ほたるちゃんの、せんぞなら、アンデレちゃんのともだちだ。そうじゃなくても、アンデレちゃんのともだちだ」
 アンデレちゃんは赤い拳で手刀を作った。
 その一撃は『繋がり』を断ち切る一撃だ。
「ほうせきと、からだにできた、そのつながり。アンデレちゃんが、たちきるよ」
『邪魔だ!』
 手刀が振り下ろされた時、ネフライトと呼ばれる粘り気と硬さを両立させる玉にひびが入った。
 物理的な『繋がり』、魔術的な『繋がり』、感情的な『繋がり』を断ち切るぞ!
 アンデレちゃんの手刀は凄いんだ! めきめきと玉が割れ砕け散っていく。
「でも、まだまだだよ! まだ消えてない!」
『邪魔をするなと言っている!!! 舐めるなアアア!!』
 全てを断ち切る手刀を振るうアンデレちゃんに、敵は砲撃を放った。
 凍気と熱気が交じり合い、矛盾を起こして爆発していく。
 痛い、痛いよ。でも、ともだちはもっと居たいんだ。だからアンデレちゃんがこの痛みを断ち切るよ!

 メシメシと盾代わりに使っていた玉が砕け散る。
 残るは呪詛を引き出し、増幅する為の赤い宝石。
 そして目に残る制御用の……否、クロノヴェーダそのものである。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【一刀両断】がLV2になった!

宇佐美・アリス
連携&アドリブOK
(ネメシス形態はイラスト参照。妖精騎士分強め)

蛍さんのご先祖様を助けて、終わりにしましょう
まずは足を止めないとね
【飛翔】した上で【拘泥の沼】と【トラップ生成】のスネアとか使用

こういう時のため、練習したパラドクスよ
「妖精のみんな、お願い手伝って!」
[召喚]した妖精達と協力して、石の[浄化]を試みるわ
[祈り]的な物に失敗しても、私自身は足止めに回って、妖精さん達に物理的なお掃除(除去)をお願い

見えない攻撃は、見えない物と障壁を周囲に張り続けて防御
当たれば、シールドや剣でも受けられる・・・と良いわよね


凍雲・雪那
ネメシス形態
頭上に光輪と腰から白い翼

――ん。浄化の力、呪いを凍結させて砕く、と取れば出来なくも無い、けど。
それよりずっと正攻法、蛍さんがやってくれる。
だったら、ボクは足止めに専念するよ。
術式起動、吹き荒れろ――氷食輪廻。

いつもより強化されたパラドクス、今ならその、不可視の魔力弾だって……凍らせられる。
零下の風を叩きつけ、魔力は凍らせて落とし、クロノス級の腰から下、特に両足を地形ごと凍結。行動を阻害する。
欲張らず、足元だけに冷気を集中。蛍さんの攻撃が、確実に当たる様にサポートする。

ん。やっちゃってください、蛍さん。
その宿縁に、終焉を。



 敵を守るモノが砕け散った。
 後は増幅器を止め、本体を何とかするだけだ。
「――ん。浄化の力、呪いを凍結させて砕く、と取れば出来なくも無い、けど」
 凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)はソレを止めた。
 躊躇したわけではない、もっと相応しい人が居ると判断したのだ。
「それよりずっと正攻法、蛍さんがやってくれる。だったら、ボクは足止めに専念するよ」
 そして雪那はネメシス形態を解放し、全力モードとなった。
 頭上に光輪が輝き、輿から白い翼が生える。
「確かにまずは足を止めないとね。蛍さんのご先祖様を助けて、終わりにしましょうか」
 宇佐美・アリス(兎に非ず・g01948)もまたネメシス形態へと移行。
 妖精騎士が如き姿を現し、空を舞い始める。
 翼がはためけば光がフワリフワリと零れ落ち、まるで妖精が追随しているかのようだ。
「こういう時のため、練習したのを活かさないとね。妖精のみんな、お願い手伝って!」
 アリスは周囲に泥沼の地を設置。
 そして妖精たちを召喚し、敵が周囲に舞わせている宝石の破片を掃除させ始めたのだ。
 呼ぶべきその名はブラウニー!
『貴様も私から成果を奪おうというのか! 許さぬ。貫け!』
「残念、お掃除するだけよ。貴方が宝石だと思っているソレは、とんでもないモノなのだから」
 敵は見えない魔弾を放って来た。
 その核となる宝石の礫を障壁や盾で払いながらアリスは妖精たちに掃除を続けさせる。
「邪魔なのはそっち。術式起動、吹き荒れろ――氷食輪廻」
 ネメシス形態によりいつもより強化されたパラドクス。
 今ならば不可視の魔力弾だって凍らせられると雪那は凍気を放つ。
 全身から放たれた極低温は、周囲を巡る宝石の動きや、見えない筈のナニカまで止めていた。正確には放たれるエントロピーを吸収しているというべきか。
「見えた! 礫を放って魔力を強化してるんじゃない。呪詛が魔力の礫を結晶化させて、その工程と時間をキャンセルしてるんだ……freeze,crush,erosion,――Glacial Zero」
 零下の風を叩きつけ、魔力は凍らせて落とす。
 クロノス級の下半身を凍らせ、その動こうとする行為もまた凍らせていく。
 吸収しきれないエネルギーが衝撃波となって雪那を揺らすが構わずに攻撃を続けた。
「それ以上、無茶はしなくて良いと思うわよ。私も参加するしね」
「ん。やっちゃってください、蛍さん。その宿縁に、終焉を」
 アリスが剣を掲げて抑えに入ると、雪華頷いて敵の下半身を凍らせることに専念し始めた。

 こうして戦いは過半を越え、ようやく攻略の目途が立って来たのである。
 より正確には倒すだけならば既に決着はついているはずだ。邪悪な宝石を何とかし、仲間の先祖を解放する戦いが、まだ半ばの道のりと言うべきだろうか? だが仲間達ならば必ずや成し遂げると信じるディアボロスであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【クリーニング】がLV2になった!
【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【リザレクション】がLV2になった!

ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!

それじゃ、ディアボロスライブ本番と行きましょ!
蛍に悔いが残らないように、アタシも全力でサポートするわ!
誰かの前座が出来てこそ、一流のアイドルなのよ!
(四肢と翼が赤く染まる、第1ネメシス発動!)

蛍や皆の攻撃が通りやすいように、動きを止めることを目標にするわ!
【飛翔】して上からの【心動と先見の低音圧撃!】よ!圧し潰されなさい!

反撃は【未来予測】で魔力が投影されることを予見して、見ないようにその場から離脱!
もし見てしまっても「精神集中」で耐えるわ!
知らないのかしら!「アイドルは不滅」なのよ!

さあ、蛍!今のうちよ!


眉立・人鳥
アドリブ絡み歓迎

義によって助太刀いたす
俺には解放や喰らう事は出来ても、浄化は出来ねえからな
ここはガードに時間稼ぎと行かせて貰うか
蛍、しっかりな

わざわざ実体盾に魔力障壁発生装置を組み込むデザインにしたのは
こういう洒落臭い技を使ってくるやつが居るからなんだよ
パラドクスによるモードチェンジで広範囲に障壁を展開し
近接で仕掛けに行く味方をガードしつつ、自分は実体盾部分で魔力を遮断
体勢を崩す事を狙ってそのまま相手に突っ込み
シールドバッシュを叩き込む。上手く味方に繋げたい所だぜ

あー、見えねえ見えねえ!見ねえねぇなァ〜〜!


アイネリス・レナリィ
アドリブ絡み歓迎

思うままにどうぞ。道は我々が拓きます。

私は足止めを行い、隙を作る事に徹しましょう
真横へ駆け出し白峰宿禰の周囲を回るように移動を続け捕捉を回避

疾走を止める事なく《圧し拉ぐ鉄塊》を発動させ、【連続魔法】により鋼の防壁を取り囲むよう矢継ぎ早に生成します

例え見えようと、視なければ事足りる
囲んだ防壁で視線を遮り、こちらの位置を隠しつつ味方の攻撃からある程度の位置を把握
防壁を蹴り飛ばして奴へ叩き付けます
当たるにせよ防がれるにせよ、隙さえ生じれば充分でしょう



「思うままにどうぞ。道は我々が拓きます」
「義によって助太刀いたすってな」
 アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)の言葉に眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)が重ねた。
 宿縁の相手とは供に幾度となく戦場を駆け抜けた中であり、ここで手を貸すのも何時もの事だ。
「それじゃ、ディアボロスライブ本番と行きましょ!」
 ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は早速ネメシス形態に移行。
 全力を発揮し始めるにつれ、四肢と翼が赤くなり始める。
「とはいえ俺には解放や喰らう事は出来ても、浄化は出来ねえからな。ここはガードに時間稼ぎと行かせて貰うか」
「蛍に悔いが残らないように、アタシも全力でサポートするわ! 誰かの前座が出来てこそ、一流のアイドルなのよ!」
 人鳥はライブに参加という性格ではないが、ソラの気分を邪魔する程でもない。
 ここは一発、縁の下の力持ちとして手を貸してやっか。
「私たちで足止めを行い、隙を作る事に徹しましょう。……ああ、作るのは壁ですが」
 アイネリスはそう言うと、真横にスライドしながら疾走し始める。
 敵が宙に舞わせている玉に対し、こちらは鉄塊の防御壁を並べ始めたのだ。
「そう来るならアタシは空よ! 皆が動き易いようにするから後は頑張ってね!」
 ソラは飛翔しながら歌を唄い始めた。
 大音量を奏でる大型スピーカーが召喚され、最下層に重低音のサウンドが木霊する。
『小うるさいガキどもかと思って捨て置いてやろうかと思ったが、まったく慮外者どもめ』
「おーっとそうはいかねえんだな、コレが。女たちの活躍を支えるのが男のロマンってよ。あれ、逆だっけか? まあいいや。ちょいとお付き合い願いましょうかね」
 人鳥は笑ってグラサンを掛けると、大型の機構盾を構えて歩き出した。
 そしてただの盾と思ったか? ところがガッチョン! と変形させていく。
 すると大型盾の形が微妙に変形し、周囲に魔力障壁を展開させ始めたのだ。
「注目しちゃった? アタシの魅力に動けなくなること請け合いよ! 圧し潰されなさい!」
『鳥無き島の蝙蝠は歌わない。見よ、声を枯らせども伝えることは叶わない』
 ソラは重低音の爆撃とも言うべきパラドクスをぶつけて行く中で……。
 自分が将来、歌えなくなるという幻覚を先読みした。
 真面目な話、そんな未来は良くあることだし、それを避けるのがプロというものだ。未来予測は戦闘では微妙に使えないのだが、そんな事は判って居る! 不安を押し殺し未来を信じ、それでも! と唄い続けるソラであった。アイドルは不滅なのである。
「例え見えようと、視なければ事足りる。弾いて、砕けろ」
 アイネリスは相手を見ずに、仲間の相対位置で状況を把握した。
 そして鉄壁を蹴り飛ばすことで押しやり、攻撃を果たしていく。
「だから何? あなたは視ろというけれど、その未来を私は見ない。選ばない」
『朽ちよ比翼連理の鳥。重ねた翼は飛ばず、連ねた枝は支え合わず。視よ、その寂しき終末を』
 アイネリスはマインドセットで意識を固定した。
 垣間見える幻覚は、自分と恋人である人鳥が死に目に会えないというものだ。
 だが、ディアボロスにとって死は日常、そして乗り越える物。時間を越えて戦う以上、常にとなり合うとは限らないと……例えダメージを受けたとしても、動きは止めず鉄壁を蹴り続けたのである。
「やーねえ奥様ってば。しっかし、わざわざ実体盾に魔力障壁発生装置を組み込むデザインにしたのはこういう洒落臭い技を使ってくるやつが居るからなんだけどなあ」
「そういう時は豆腐の使い道でも考えていれば良いと思うわよ旦那様」
 人鳥は軽口を叩きながらアイネリスが大丈夫かを確認した。
 この様子だと見なくても幻覚を視るんだろうなーと思いつつ、何とかなるんかねえと苦笑する。
「あー、見えねえ見えねえ! 見ねえねぇなァ~~! 障壁展開、最大出力ッ!」
『死ね。死すべき瞬間を視よ、その手は信じた者を奪い、信じた者はそなたを奪う』
 アーアー。聞こえーなーい!
 そう言いながら人鳥はアイネリスの攻撃に合わせて盾による体当たりを敢行した。
 大型盾を振り回し、肩から突っ込んで体重を乗せるシールドバッシュ!
 それがアイネリスを殺す幻覚に繋がるのだが……その手から自分にナイフが刺さったりしている。互いに殺し合う幻覚とかどんな未来だよ……と思いつつ、先ほどのアイネリスの見させた幻覚とは矛盾してるなあ……と思わなくも無かった。まあ言葉を誘導しているだけで、この二人が直接のカップルとは思わないからだろうけど。
「さて、最低限の役目早足しました。後は応援するところですね」
「んな感じだな! 蛍、しっかりな」
「さあ、蛍! 今のうちよ! それと、どんな未来が視えても諦めちゃ駄目よ!」
 こうして三人は出口を塞ぎながら仲間が宿縁を断ち切る未来を夢見るのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【未来予測】がLV2になった!
【士気高揚】がLV3になった!
【修復加速】LV1が発生!
効果2【グロリアス】がLV3になった!

有栖川宮・永久
弟分のミシェル(g03431)と。

私の家も長い歴史あるから、魔に魅入られた血族はいたかも。そして、私も蛍さんのように絶対助けようとするだろう。ミシェルの家も長い歴史あるようだから気持ち凄く分かるよね。


少しでも救出に繋げられるように。


ミシェルが大変な術試みるようだから、私はほぼ感頼りで【ガードアップ】【残像】で見えない攻撃を回避、見えないならとにかく攻撃すれば当たるという精神で【ダンス】で紅葉舞を披露。紅葉に触れれば迎撃されるからなんとかなるはず!!あわよくば本体にあたればいいかな。

ミシェルが敵の攻撃に戸惑っている様なら、私はここにいるよ!!と励ますね。

さあミシェル、バッチリ攻撃しちゃって!!


ミシェル・ラークリーズ
姉貴分の永久お姉さん(g01120)と。

うん、僕の家も優れた吟遊詩人とか旅芸人を一杯出した長い歴史の一族だったんだよ。僕にリーリエがいるように、ご先祖様に魔に魅入られた人がいたかもしれない。

そして僕も蛍さんと同じように助けたいと思うだろう。お姉さんもそう思う?

お姉さんが前衛で頑張ってるから、【精神集中】で目玉の赤い宝石を狙う。僕の死のイメージは恐らく今の家族が皆死んでる事になると思う。永久お姉さんが傍に存在する時点で【忍耐力】【情熱】で耐え切れる。現実にはさせない。絶対に。


狙いを定めたら【浄化】の力を込めた念珠操術を【高速詠唱】で発動。たとえ宝石に当たらなくても少しでも動きを鈍らせるよ。



「私の家も長い歴史あるから、魔に魅入られた血族はいたかも」
 有栖川宮・永久(燦爛のアンフィニ・g01120)は姉や近くに居た人々から色んな事を聞いていた。
 感心して聞いたこともあれば、話半分に聞いた事、もしかしたら中には右から左に抜けた人の事もあるかもしれない。
「そして、私も蛍さんのように絶対助けようとすると思う。ミシェルの家も長い歴史あるようだから気持ち凄く分かるよね?」
「うん、僕の家も優れた吟遊詩人とか旅芸人を一杯出した長い歴史の一族だったんだよ」
 永久の言葉にミシェル・ラークリーズ(彩光のグレイス・g03431)が頷いた。
 それだけでなんだか『やるよ絶対!』と言われたような気がし、『手伝うよ絶対!』と答えた気になって来る。
「僕にリーリエがいるように、ご先祖様に魔に魅入られた人がいたかもしれない。そして僕も蛍さんと同じように助けたいと思うんじゃないかな。お姉さんもそう思う?」
「もちろんに決まってるじゃない! 少しでも救出に繋げられるように張り切っていくよ!」
 二人はそう言って意気投合した。
 自分の意思を貫き通せるという事はそう多く無いし、だからこそ協力したいと思う。
 仲間が親族を救いたいという思いを助け、それが出来たら自分たちも出来たのだと噛みしめるのだ。
(「アレ、ちゃんと出来るかな……違う! やるんだ! 頑張らなくちゃ」)
(「ふふ。何時の間にか男の子顔しちゃって……というかまた大きく成ってない?」)
 言葉には出さないもののミシェルの決意を永久は何となく理解した。
 そんな横顔を見ながら、ほんのり見上げているような気がする。
 男子と女子では縦と横の成長率が違う物だが、こういう時にふと実感する時があるのだ。

 とはいえソレは悪い感触ではなく、共に戦う仲間の成長は相棒である自分にも帰って来る物だ。
 だから永久は気にせず、走り出していく。
(「ミシェルが大変な術試みてるみたいだしね! ここは引き付けなくちゃ!」)
 永久は精神集中を必要とする相棒の為に、前衛として目立つように行動する。
 踊る様に回避し、さらに周囲へ紅葉の様なオーラを振りまいて攻撃し始めたのだ。
『ええい、次々と邪魔者が来おるわ!』
「なんとおお! さあミシェル、バッチリ攻撃しちゃって!!」
 敵は玉が蓄えた呪詛を魔力に変換して放って来る。
 見えない礫が永久を襲うが、彼女は軽やかなステップとカン頼みで避けた。
 この手の貫通能力は行ったっきりなので、足を止めて何時までも受け続ける方がマズイ。あてずっぽうでも避けていれば被弾量は減るものである。
「お姉さんの頑張りの為にも! 蛍さんの為にも! ここでやらなきゃ!」
 ミシェルは祈りを具現化させて、珠状のエネルギー塊を連射した。
 それは敵の顔に吸い込まれ、敵は手をかざしながら反撃して来る。
『おのれ! ちょこざいな! 失われよ全ての希望、失われよあらゆる微笑み。汝の未来には死あるのみ!』
「こんなの効かな……あれ? ぼく……は無事? え、みんなも? 写真だけ……」
 ミシェルは最初、見せつけられると思っていた光景は……。
 自分を含めた今一緒に暮らしているメンバー全員の死だった。
 だが垣間見た光景は、世界が取り戻された時にいつもの部屋に誰も居ない光景であった。お気に入りの服もアイテムも全部持って行ってあるのに……一緒に撮った写真が残されているのだ。
(「ぼくは……もう要らないの? 用済み……?」)
 心が冷えて行くのが判る。
 鳥の声や虫の声が歌ではなく雑音に消えて行くような……。
 芸術家にとって一番重要な感性が死んでいくような感覚。食べている物全てが砂を噛むような感覚。愛した家族が自分を置いて……。
「何を見てんの? 私たちの写真? 私はここにいるよ!!」
「っ! こんなの! 現実にはさせない。絶対にだ!」
 永久の声でミシェルは目を覚ます。
 写真みたいな画像と言葉だけを見て、遺影か何かだと判断したのだろう。
 自分たちは死んでいないと激しく訴えると、ミシェルの心は再起動して色彩を取り戻した。

 あの灰色の世界は要らない!
 例え世界が元に戻って、自分が一人りぼっちに成るとしても!
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【液体錬成】LV1が発生!
【パラドクス通信】がLV3になった!

黒城・廉也
アドリブ連携歓迎

これが、最後ですか
えぇ、白水さんの為にも出来る限りの事を……!

出来る限りの浄化の魔力を込め、高速詠唱でいつでも発動できる準備を
敵の攻撃はかわしつつ、重い一撃でなければ攻撃に集中します。
未来予測を使用し出来る限り、敵のバランスを崩す所を見計らって……今!

足元から出現させた水流から絡み取るような氷柱で敵を捕らえます。
捕らえられなくとも、他の仲間の攻撃が当たるように追いかけるように
次々と水流を放ち、逃げ場を塞ぐように追い詰めるッス。


百鬼・運命
後は白水さんの先祖のみ…あの目玉の宝玉をどうにかせねばならないかな?
さて直接叩くか…抉り出すか…

ふむ、まずは直接叩くとしよう
準備と段取りを重視するのが陰陽師
先に回収した呪物の宝玉により、類感呪術で敵の目の宝玉に経路を通したら、共鳴呪殺符で遠隔の直接攻撃

特に味方への攻撃や反撃に合わせて仕掛けて仲間を支援する
また仲間が宝玉を抉りに動いたら、それまでの目玉狙いをフェイントに足を攻撃し、身動きを封じよう

反撃の不可視の弾丸には未来予測と神速反応で対応

白水さんは先祖の犯した罪を考えれば救うべきか迷っていたようだけど、罰を与えるのは被害者か本人の役目
俺達が奪うのこそ傲慢ってものだ。とりあえず助けてしまおうか


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
残留効果を活用

残るは首魁……蛍さんのご先祖様だな
彼に憑いた宝石を祓い、宿縁を晴らす一助となろう

目の宝石を浄化し、助ける
締めの一撃は蛍さんに

偵察、観察しつつ戦況把握・観察は赤い目の直視を避ける
PD通信で仲間と連携
泥濘の地で鈍らせ、トラップ生成で落盤やワイヤー罠を仕掛けて支援
味方の攻撃で動きを止める隙を逃さない

目玉の宝玉を狙い、歌声の浄化でもって消滅させる
洋の東西は違えども、光と浄化を齎す祈りを紡ごう

反撃には魔力障壁を張り、動作に未来予測を駆使
Nazarの大盾の青い瞳に最初の一瞥を吸わせ、魔力の投影タイミングをずらした隙に
瞼を閉じて歌い続けよう

蛍さんの後押しを
今が、宿縁を晴らす時


文月・雪人
彼が白峰宿禰のクロノス級、蛍のご先祖様なのだね
救いたいと彼女は言った
それが『蛍の意志』ならば
想い届くように俺もまた力を尽くしたい

楽を奏でるのは蛍の得意分野だけれど
先祖もまたそうであるらしいね
楽器を持たずとも伺える高い演奏技能に苦笑しつつ
有明月の笛を構えよう

笛の音を響かせて『共鳴結界』形成
奏でるのは鎮魂……もとい、玉鎮めの曲というべきか
演奏の技術でいえば、俺はまだまだ未熟だろう
それでも問題ない
ここには沢山の仲間がいて、重ねてきた効果もあるのだ
坑道という地形も活かし、反響で力を増幅して【ダメージアップ】
玉の魔力を破り浄化して、白峰宿禰の動きを縛る

玉の緒の 継がれし力 舞い踊る 蛍のいしに 光結びて



「これが、最後ですか」
「ああ。残るは首魁……蛍さんのご先祖様だな」
 黒城・廉也(後輩サキュバス・g02175)の言葉にエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は頷いた。
 明滅する宝玉に鳴動する坑道、溢れ還る呪詛の波動に……人を見ている気がしない。
「白峰宿禰のクロノス級。彼が、蛍のご先祖様なのだね。救いたいと彼女は言ったが……」
「えぇ、白水さんの為にも出来る限りの事を……!」
 文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が仲間の決断を思い出すと、廉也は気合を入れ直した。
 それがどんなに難しい可能性であったとしても、十分だと決意して挑む覚悟である。
「ならば……あの目玉の宝玉をどうにかせねばならないかな?」
「いずれの手段を採るにせよ、彼に憑いた宝石を祓い、宿縁を晴らす一助となろう」
 百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)が具体策を考え始めると、エトヴァはどんな手段であろうとも協力することを約束した。
 目に埋め込まれた宝石を浄化し、助けるのだと男たちは決意を新たにする!
「それが『蛍の意志』ならば、想い届くように俺もまた力を尽くしたい」
「そうするとして……さて直接叩くか……抉り出すか……。ふむ、まずは直接叩くとしよう」
 雪人が周囲を伺い始めると、運命は敵の様子を観察していく。
 増幅器である宝玉があり、それを引き出して操る目の球。
 いかにして取り除くかを陰陽師たちは思案し始める。

 そして準備と段取りを重視するのが陰陽師だ。
 運命は懐から砕いた玉の礫を取り出すと、呪符で作り上げた人形に突き刺した。
「この気は汝の気、我が気には非ず。我が業のみにて行われるに非ず。汝が業にて成立するモノ成り」
 運命は形代人形に髪の毛を入れる要領で、人形に敵の存在を人形に重ね合わせた。
 そしてヤマメを焼いていた串を持ち、改めて戦場を見渡すのだ。
「……なるほどね。それなら少し気を反らすとしようか。楽を奏でるのは蛍の得意分野だけれど、先祖もまたそうであるらしいね」
 その様子を見て何をやるかを察した雪人は竜笛を構えた。
 笛の音を響かせて、坑道の最下層に響かせていく。
 そのリズムは先ほどから明滅している赤い輝きであり、あるいは坑道の脈動であった。
『ぬ……この音は』
(「奏でるのは鎮魂……もとい、玉鎮めの曲というべきか。演奏の技術でいえば、俺はまだまだ未熟だろう。それでも問題ない、ここには仲間も居るのだからね」)
 雪人はリズムを少しずるつくり変化させ始めた。
 同じ曲でありながら、リズムだけをゆっくり、悲し気に変化させていく。
 映画では同じメインテーマを元に、リズムだけを変えて幾つものバリエーションに変えて行くという。同じテーマが時にバトルシーンで、時にレクイエムとして使われるように変化させていったのだ。
『我に干渉する気か! 小賢しい!』
(「やれやれ。楽器が無くても問題ないのか。流石は蛍の御先祖。いや、この行動自体が楽器であり呪具なのかもね。これでは笑われてしまうな……あ……誰だ?」」)
 敵が坑道を活かすのであれば、自分もまた坑道を活かそう。
 そう思って同調させ、浄化のイメージを乗せてリズムを変化させていく中で……。
 かつて妖怪に殺され、復讐を誓ったはずの親友の姿を、記憶を思い出せない事実に愕然とした。男であったか女であったか、子供の頃に? あるいはもっと年かさで……。
「悪いが、このタイミングを利用させてもらうとしようか。今宵、水無月の大祓に、払い遣れと宜る!」
『ぐああっ!? 貴様! 許さんぞおお!』
 運命はここで敵の目を突き刺した。
 正確には呪符で造った人形の目を串で刺したのだ。
 その人形は敵に見立てたモノであり、この人形を突き刺すという事は敵の目を突き刺すのと同じである。
『死ねい!』
「おっとその未来は……っち!」
 運命は未来を予測していたし、神経を加速させようとした。
 だが神経反射も未来予測も戦闘には微妙に使い難い。
 必ずしも使えない訳ではないが、上手く回避は出来なかったのだ。とはいえ弾道は理解できるし、渾身の力で体を動かして重傷化しないように加速する!
「玉の緒の……継がれし力……舞い踊る。蛍のいしに、光結びて」
 ここで雪人は柏手を打って共鳴結界を締めくくった。
 リズムを相手に同調させ、そして仲間の未来と敵の過去を結んだ歌を詠む!
「気配が薄れた? ならばここで動きを止める」
 エトヴァが用意していたトラップを起動させ落盤を起こし、ワイヤーの準備を始めた。
 岩を落としてあえて避けさせ、その未来の先にワイヤーを置いておく。
 未来予測は戦闘では使い難いのだが、こういう介入を行う事で一時的に動きを止める……『あえてやらせる』事は可能であった。
「ここが賭け時ッスね!」
 そのタイミングを見計らい、廉也が高速詠唱で即座に魔法を発動。
 相手が落ちて来る岩を避けようとし、その先にワイヤーが張ってあったことでバランスを崩したタイミングを狙ったのである。
「我が氷王に捧ぐは清浄なる祈り、悪しき者へ氷華と共に安らかな眠りを」
『っ! 死ねい! 視よ、見よ、悪意の果て、人のわずらわしさ。その羨望と渇望の醜悪さを見よ! 喝采せよ、絶望せよ!』
 廉也は足元から出現させた水流で敵を捕らえた。
 溢れ出る大量が敵や彼の足元に迸り、それらが凍る事で敵を閉じ込める。
 それに対して敵は周囲から後ろ指を指す陰、醜悪な第三者の声を届けた。
「効きませんよ……聞いていたとしても、此処で歩みを止める理由にはならない!」
 廉也は氷柱に敵を捉え、動揺する自分を捉えた。
 そしてその氷を割る様に内側から声を響かせ、未来を掴むかのように手を伸ばす。
 足元の水は濁流の様に激しく、彼の心を示すかのようだ。
「洋の東西は違えども、光と浄化を齎す祈りを紡ごう。我らは先人によって導かれん、我らもまた後に続く者を導かん……Laudate caelum, lucem domini!」
 エトヴァは青い盾を翳し、瞼を閉じて歌い始めた。
 光あふれる世界へ、天使と言う意味ではなく希望溢れる未来という意味で。
 過去に寄るこの敵に対し、希望溢れる未来を歌い上げることで浄化しようとしたのだ。仲間がこの敵を浄化し、先祖を取り返すと信じて。侵略者無き未来の光景を歌い上げる。
『見るが良い。千年の果て、末法の世。繰り返される永劫の地獄を! 無理解を示すいわれなき嘲笑を!』
「くっ! 例え、理解されずとも……その先にこそ未来はある!」
 エトヴァが視たのは機械帝国だ。
 自動人形であったり改造されたサイボーグたちの住むディストピア。
 そこでは幾何学や建築土木工学が芸術のように語られる無味乾燥な世界観。だがそんな未来ではなく、希望溢れる未来こそを掴むと求めて手を伸ばした。

 そして……。
「あ……音が変わった……これは……崩壊の音か……いけるかも」
 雪人は耳を澄ませて崩れ行くナニカの音を聞いた。
 それは増幅器であり、周囲に舞っていた赤い宝玉の崩れる音だ。
 落ちた玉は赤い輝きはなく、まるで最初から緑色であったかの様だ。もし敵が呪詛を吸い上げたのでなければ、浄化に巻き込まれて元の玉に戻ったのだろう。
「白水さんは先祖の犯した罪を考えれば救うべきか迷っていたようだけど……罰を与えるのは被害者か本人の役目。俺達が奪うのこそ傲慢ってものだ。とりあえず助けてしまおうか」
 運命は語る、それが未来なのだと。
 それが世界の選択であるかのごとく、かく語りき。
「そうだな。締めの一撃は蛍さんに。今が、宿縁を晴らす時」
「それは必ず訪れる新しい明日っッス!」
 そしてエトヴァは唄い廉也は断言する。
 必ずや仲間が宿縁を晴らし、そして助け出すのだと。
 ディアボロスたちはそんな未来を信じたのである。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【水源】がLV3になった!
【悲劇感知】がLV3になった!
【口福の伝道者】がLV7になった!
【クリーニング】がLV3になった!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【凌駕率アップ】がLV3(最大)になった!
【ドレイン】がLV5(最大)になった!

薬袋・透
蛍ちゃんをディフェンス
ネメシス変身
水晶の角と翼のロングドレス姿に

助けたいその気持ち、なんとしても叶えたい
無駄にさせたくないわ
だから本気でいかせてもらう

パラドクスでうろこちゃんを召喚
おいで、あの人に憑いた呪詛を食い尽くせ
体の悪いものを取り除けば結果的に浄化と同じ事が出来るはずよ


爆発はオーラ操作と結界術の応用、防御結界術式・集でガード


爆発が収まったら逆に爆発の煙を煙幕に利用させてもらい
水使いの高速詠唱、水槍を産み出して放つわ


本命は蛍ちゃんに託すわね

アドリブ絡み歓迎


白水・蛍
アドリブ連携歓迎
ネメシス発動。左のICの様にフローライトの輝きをその身にまとって。
……きましたわ。ご先祖様。私は白水蛍。あなたの裔にてその行いを止めに。
……救いに来ましたわ。
ですから……参ります!

ブレイドハープを構えつつ、走って相手に近づきます。
そして、パラドクス通信でタイミングを見計らって、パラドクス発動!
この身に降りるは英雄の一撃――っ!魔力をブレイドハープに込めてその目の宝石を砕きます!
相手の魔力はこちらも魔力を以て薙ぎ払ってしまいましょう。
で、耐えます。死すらも恐れる必要なし!ですわ。


ルィツァーリ・ペルーンスィン
アレンジ連携歓迎
POWの攻撃は可能な限り庇う

とりあえず、蛍さんが目の宝石を砕く隙を造る為にも先ずは抵抗する体力を削っていかないと難しそうだからな
我が神による浄化の焔矢、全力で放たせて貰う!

此の位、耐えきってみせるさ!

さあ蛍さん
最後の仕上げはお任せするぜ!

相棒の無双馬に〇騎乗し〇ダッシュしながら戦闘
〇高速詠唱の〇連続魔法で〇焔矢から放つ〇浄化の力を込めた〇誘導弾の〇弾幕を放っていく
敵の攻撃に対しては〇高速詠唱の〇連続魔法で〇誘導弾を放ち敵の攻撃を迎撃したり自身の周囲に張った〇結界(術)で防ぐ等して対処

又、POW系統の攻撃が味方に放たれ味方が躱しきれない様子なら自身が盾になって防ぐ等の対処をする


天破星・巴
アドリブ歓迎

わらわは天破星・巴。白水・蛍の相棒にてその行いを助ける者。
蛍の願いを叶える為に全身全霊を尽くすのじゃ。

救うには宝石破壊が必要じゃが…
浄化(物理粉砕)ならできても…
死という救いになるだけじゃな…

ならば解呪・浄化は仲間に任せわらわは動きを止めるのじゃ

縄鏢(投擲武器に縄が付いた物)を31本【召喚】し【号令】に合わせて【念動力】で【誘導弾】の如く敵を【追跡】し【斬撃】の【連撃】で手足や服を刺し貫き縄を引っ張って動きを止める

敵の魔力弾は縄鏢で迎撃、爆発する前に送還し継続影響させない

蛍への攻撃は全力でディフェンス

蛍、皆で動きを止め浄化の術で呪いを弱めた。やるなら今じゃ



『何者!?』
 ここで敵は不思議な事を口にした。
 これまでディアボロスが何人も居たのに、今更担って尋ねたのだ。
 それとも窮地に陥り、せめて名前なりと聞こうとしたのか?
「……来ましたわ。ご先祖様。私は白水蛍。あなたの裔にてその行いを止めに」
『知らぬ……』
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は淡い輝きをまとって現れた。
 その髪はまるで蛍日の様に輝き……。
 おそらくは彼女のネメシス形態であろう。全力を発揮するためにサーヴァントの力を借りているのかもしれない。
「……救いに来ましたわ。ですから……参ります!」
『知らぬと言ったぞ! そのような里の名前は!』
 ブレイドハープを構えて走る蛍に、敵は錫杖を槍のように構えた。
 これまでの様に魔力を放つではなく、ただ刃と輪が弾けて火花を散らす。
「わらわは天破星・巴。白水・蛍の相棒にてその行いを助ける者」
 天破星・巴(反逆鬼・g01709)はその隣に並び立つ。
 いつもならば自身が前衛に立つところだが、今宵は蛍が剣を振うので邪魔立てはしない。
 ただ相手の集中力を乱し、その一手を受け持つために此処にいる。
「助けたいその気持ち、なんとしても叶えたい。だから介入させてもらうわよ!」
「同じく! とりあえず、蛍さんが目の宝石を砕く隙を造る為にも先ずは抵抗する体力を削っていかないと難しそうだからな」
 ルィツァーリ・ペルーンスィン(騎士道少年・g00996)と薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)も同様に援護に向かった。
 もし大規模攻撃があれば、その場で割って入るつもりである。
「その思い、無駄にさせたくないわ。だから本気でいかせてもらう」
 そう言って透は水晶の角と翼を持つロングドレスの姿を採った。
 ネメシス形態に移行し、後衛から魚の様なナニカである『うろこちゃん』を召喚する。
「おいで、あの人に憑いた呪詛を食い尽くせ」
『邪魔をするではないわ! 弾けよ!!』
 うろこちゃんを操り、透は敵が持つ呪詛や魔力を喰らわせ始めた。 
 あるいはまだ残っている宝玉の礫を食らわせ、その力を削ごうとしたのだ。
 これに対して敵は周囲を煮えたぎらせ、あるいは凍らせてその相反する左様で爆発させたのである。
「……~~! 体の悪いものを取り除けば結果的に浄化と同じ事が出来るはず……よ!」
 透は闘気を放ち、あるいは魔力の結界で防ぎつつ周囲の水を操って敵を穿った。
 水の槍が採瓶ける中、焔が追いかけて行く。
「喰らえ! 我が神による浄化の焔矢を受けるがいい!」
 それはルィツァーリが放った炎である。
 だが、ただの炎ではない。神が放つ炎……プラズマとか雷と言う力である。
「空駆けし天空の神よ、偉大なる雷神よ! 我が敵を討つ為に御身の焔矢を降らせたまえ!」
 ルィツァーリは無双馬であるスヴェルカーニエに騎乗し、連続して魔法を放った。
 先ほどの炎は少し遅いが誘導弾であり、今度の力こそが本命の力!
 神の放つ矢に由来しているが、その勢いと威力は矢と言うよりは大砲であろう。
『邪魔をするなと言っておろうが!』
「此の位、耐えきってみせるさ!」
 それはまさに大砲対大砲!
 炎と氷を混ぜ合わせた砲撃に、神なる雷が見舞われる!
 神の炎は敵の攻撃を貫くが、当然ながら全てを相殺できない。ルィツァーリの体を氷が覆うが、少年は構わず声を上げたのである。
「蛍の願いを叶える為に全身全霊を尽くすのじゃ。救うには宝石破壊が必要じゃが……」
 巴は周囲に浮かび、惑星の様に舞っていた玉の残骸を眺める。
 既に増幅器である外部の宝玉は砕いた。いや、砕いただけで塵になるのだから物体になった呪詛だったのかもしれない。
 やるならば目に埋め込まれた方を砕かねばなるまい。だが……。
「浄化という物理粉砕ならできても……。わらわがやれば死という救いになるだけじゃな……」
 ならば本命の解呪・浄化は仲間に任せ巴は動きを止めることにした。
 殴り倒したくなる鬼の衝動を、巴は拳を握る事で押し殺した。
 小さな手から滲む血を用い、手にした縄鏢に沁み込ませてせていく。
「わらわの命に従い舞えよ刃、森羅万象を切り刻め。天魔外道を覆滅……いや降伏させよ」
 巴は鬼の血で強化した縄鏢を剥げ放ち、念動力で軌道を変え、あるいは締めあげて行った。
 当るのは何処でも良いと、次々に放ち、数で応戦しようとする。
『のけい! うっとおしいわ!』
「かかか! そうはいかぬぞ! さあ、千日手を行こうかの!」
 敵は腕を一振りし、周辺一帯を爆発させた。
 巴はこれに対して縄鏢を送還し、新しい物を呼び出して再攻撃する。
 服を貫き、あるいは足を捕まえ、それを千切らせて時間を稼ぐ。
「蛍、皆で動きを止め浄化の術で呪いを弱めた。やるなら今じゃ」
「さあ蛍さん! 最後の仕上げはお任せするぜ!」
「本命は蛍ちゃんに託すわね」
 三人のディアボロスたちが、命を賭けて時間を稼いだ。

 そして!
「我が声に応えて降りよ。我はその御業を再現する者なり! 鬼気は外! 転じて服すれば内なり!」
 蛍は敵の目を……白峰宿儺の目を貫いた。
 ブレイドハープで込め、目に埋め込まれた宝玉を穿ったのだ!
『ぬぐああああ! 視よ! 周囲の無理解! 収奪される知見、財貨! 上も下も全てが貴様の手から奪いに来るぞ!』
 それはもしかしたらこの男が辿った足跡なのかもしれない。
 市井の賢者として導き、財貨や知識の一部を分け与えた。
 そして『夷殺し』の伝承が如く、力ある術者や山師である彼から、地方の権力者や村人たちが寄ってたかって、財貨や術の為の貴重な品を奪ったのかもしれない。
「だとしても!」
「我が財貨はこの歌! この手に取りし仲間達! それらは奪われるモノに非ず!」
「培った絆は永遠なり! 死すらも恐れる必要なし! ですわ」
 もし、蛍がただ戦ったのでは、刃はこの男の頭を貫通しただろう。
 そうそう都合よく、目だけを狙えはしない。
 だが……仲間たちの絆が、それを可能としたのだ。

 もちろん目を穿てば失明は免れまい。
 だが……命を繋げば別の未来があるだろう。
 この男が新宿に流れ着くのか、あるいは子孫が現れるのかは分からない……。
 だが蛍は……可能性に賭けて見たくなったのである。

「色々と迷惑を掛けてしまいましたわね」
「そうかのう? 我儘かもしれぬ。じゃが、その程度ならばわらわも何時か掛けてしまうやもしれん」
「そうそう。僕らは既に助けてもらったもんね」
「ツー訳であんまり気にすんなよ! 何か驕ってくれたら嬉しいけどな」
 蛍の言葉に仲間達はそう答えた。
「では帰還するとしましょうか」
「「「おー!!!」」」
 その後に何があったかはあえて語るまい。
 ただ、白水蛍と言う女は、皆の中で笑っていたという。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【断末魔動画】がLV2になった!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【動物の友】がLV3になった!
【飛翔】がLV6になった!

最終結果:成功

完成日2023年06月22日
宿敵 『憑りつかれし陰陽鬼『白峰宿禰』』を撃破!