魏王『曹操』撤退阻止決戦

 ディアボロスは、陳留ジェネラル級決戦に勝利し、夏侯惇、許褚、張遼という、魏の武の象徴ともいえる3将軍を討ち取ることに成功しました。
 これにより、魏王『曹操』との決戦を挑み、曹操が断片の王になる前に撃破する機会を得ることが出来ました。

 しかし、白馬からの援軍を率いる『曹真』や、長安の司馬懿に従っていた『五将軍』張郃らが、曹操を救うべく戦場に駆けつけようとしています。
 彼らが駆けつける前に魏王『曹操』に挑み、短期決戦でこれを撃破してください。

魏王『曹操』

乱世の奸雄(作者 一条もえる
26


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0



「馬鹿な……あの者たちが、破れるとは」
 夏侯惇、張遼、許褚。驍名轟く3将の死を知らされた魏王・曹操は、思わず玉座から立ち上がった。
 頭痛を憶えたか、額を押さえて曹操は大きく息を吐き出す。まるで、彼らの死を悼むように。
「我が君」
 そこに駆けつけたのは、鈴鳴りの計略家・荀彧であった。
「我が君、気を落とされているのはごもっともなれど、今はその時ではありませぬ。
 長安の司馬懿より、急ぎの知らせが届きました。
 ついに、この大戦乱群蟲三国志は『断片の王』出現の刻に至ったのです」
「おぉ!」
 気色を改めた曹操は、今度は興奮から玉座を立ち上がった。しかし、すぐに怪訝そうに首をかしげる。
「いや……しかし、三国の騒乱はディアボロスどもに阻まれて、数十万の人間どもを贄とすることは叶わなかったはず」
「然り。されど、その戦いによって幾多の将が斃れたことにより、そこで生じた力が、人間どもの命を補って余りあるほどの力を玉璽に与えたのでしょう」
「おぉ……であれば、諸将の死も無駄ではなかったか……」
 再び曹操は、激戦の中で斃死した諸将を悼んだ。
「来るなら来い、ディアボロスどもめ。諸将の犠牲、無駄にはせぬ」
 意気込む曹操であったが、荀彧はその足元に額ずいて、それを押しとどめた。
「我が君」
「言うな、荀彧」
 その言葉を遮った曹操であったが、荀彧は再び、
「我が君」
 と、拝礼したまま強く訴えた。
「許昌で、そして陳留で散っていった魏の勇士たちの力によって至った刻。
 ならば、その力を以て断片の王となるのは、我らが君主、曹操様しかありえません。
 どうか、この場は私にお任せくださって、曹操様は活路を見いだしていただきとうございます」
「む……」
「司馬懿殿は虎牢関から、曹真殿は白馬から、それぞれ救援に駆けつけようとしております。
 故に、我が君が『断片の王』となる未来は揺らがないのです。
 どうか一時の激情にとらわれることなく、この場は退いてくださいますよう」
 しばしの時が流れた。
 大きく息を吐いた曹操は、しゃがみ込んで荀彧の肩に手を置いた。
「あいわかった、我が子房よ。王佐の才を持つ者よ。そなたの言うとおりにしよう。
 余が断片の王となった曉には、すぐにそなたを我が元に呼び寄せよう。
 それまで、死ぬでないぞ」
 曹操は外套……にも見える大きな翅を翻し、高らかに笑って荀彧の傍らを通り過ぎた。
「余が『断片の王』となれば、我が忠臣たちに勝利の美酒を味わわせてやれるのだからな!」

「今こそ、魏王・曹操を討つ絶好の機会です」
 いつも以上に張りのある声で、許・伯隼(人間の無双武人・g03617)は一同を出迎えた。
「魏の3将の討伐、お見事でした。いずれも、魏の柱石と言える武将です。魏にとっては、これ以上ない痛手となったでしょう」
 そう言った伯隼ではあったが、
「しかし、魏にはまだ余力が残されています。呉の時のようにはいきますまい」
 樊城から許昌、陳留と退いている魏ではあるが、まだ冀州(きしゅう)など華北の地は統治下にある。形勢を立て直すには十分と言えるのだ。
 また、時間を稼いだとはいえ白馬から来援する曹真の軍は健在であり、
「もし、この軍勢を曹操が押さえることになれば、かの者を討つ機会は失われてしまうでしょう。
 そして、断片の王となることを防ぐことは出来ないでしょう」
 伯隼が断定すると、辺りには沈黙が降りる。
「さらに、媚城を監視していたディアボロスからは、司馬懿にも動きがあるという報告も上がっております。
 司馬懿は腹心の将・張郃を虎牢関へと向かわせ、その軍勢をもって曹操の救出を試みるつもりのようです。
 もっとも、虎牢関については既に皆様も対策済みですから、増援を阻止することは可能でしょう。無論、楽観してよいわけではありませぬが」
 目を細め、居並ぶディアボロスひとりひとりの顔を見渡していく伯隼。
「時間は多くありませぬ。その短時間のうちに曹操を討つべく、最善を尽くさねばなりますまい」

「これをご覧あれ」
 伯隼は絹に描かれた地図を広げ、墨書していく。
「曹操は陳留を退いたのち、支配地である『華北』か、あるいは司馬懿の支配する『長安』かの、どちらかを目指すでしょう。
 それについては見当がついております、お任せあれ。パラドクストレインは見事、曹操の元に到着するでしょう」
 そう言った伯隼は、はじめて笑みを見せた。
「曹操の最後の護衛となるのが『魏軍虎衛兵』であり、また我々を接近させまいと陣取っているのが『魏軍拠点参謀』です。
 両者とも曹操を守るべく決死の覚悟であり、侮れぬのはもちろんですが……。
 曹操ともあろう者が、ただ無策に逃げるとは思えませぬ」
 魏軍拠点参謀は、退路の途上にある関に立て籠もっているようである。
 隘路を塞ぐ形の関を避けて通ることは難しく、閉じこもって時間を稼ぐ敵を討つことは難しい。迂闊に飛び上がれば矢のよい的である。
 また、魏軍虎衛兵は曹操の側をぴったりと守っているため、そのままでは両者を同時に相手するようなことになってしまう。
「兵は神速を貴ぶ、と申します。
 関を破ったのち急追すれば、虎衛兵は曹操を逃がすため、少数が迎え撃ち、残りは護衛として退くでしょう。見事な後拒と言えましょうが、それは護衛を曹操から切り離すことにもなるでしょう」

「虎牢関、白馬と、我々は成果を積み上げて参りました。それが、このたびの好機を生んだのです。
 この戦いが、この大戦乱群蟲三国志の命運をかけた戦いとなるでしょう。
 どうか皆様、よろしくお願いいたす!」

「はははは! やったぜ孔明! 俺が勝者だ!」
 酒杯を手に、蜀王・劉備は高笑いした。
「いかがしましたか、陛下」
「おう。今、伝国の玉璽の意思を感じたぜ。俺が、断片の王になるのだ、とな!
 さては曹操の奴、ディアボロスにやられちまいやがったな!
 関羽に孫権、それに曹操。俺の前にいやがった『候補者』は、これですべていなくなった。
 俺こそが、断片の王! 漁夫の利とはこのことだな!」
「それは……謹んでお喜び申し上げます、陛下」
 拝礼した孔明ではあったが、
「ただ、天文を見ますに、曹操の命運は未だ尽きてはいないようです」
「なんだと?」
「曹操の周囲に、運命に抗おうとする者どもがおります。もし、彼らがディアボロスを退ければ、曹操こそが断片の王となるでしょう」
「なんだと……クソッ! 曹操め、足掻きやがる」
 酒杯を投げ捨てた劉備はふと気づいたように、
「孔明。馬超に文を出せ。ディアボロスへの襲撃を取りやめて、漢中に退け、とな。
 馬超と戦っていたディアボロスまでもが向かえば、曹操もひとたまりもないだろう」
「御意に。陛下にしては、よいお考えです」
 聞きようにとっては不遜な物言いだが、劉備はゲラゲラと笑い、
「だろう? あとは、祝宴の準備も忘れるなよ。おい、糜竺呼んでこい。あいつ、そういうの得意だからな」
 そう言った劉備は、玉座から立ち上がった。
「どちらへ?」
「尚香ンとこだ。この喜びは、夫婦でわかちあわなきゃな。あとは任せたぜ」
「は……すべて、私にお任せください」
 おう、と手をヒラヒラ振って去って行く劉備を、孔明は見送った。



 魏王『曹操』は好条件を出して、ディアボロスの一部でも寝返らせようと会話を仕掛けてきます。
 諸侯の地位や、宝物、美女など、思いのままの褒章を約束してくれるので、裏切る演技をすることができれば、重要な情報を聞き出すことが出来るかもしれません。
 しかし、この会話にディアボロスが乗ってくる事こそが、曹操の狙いに違いありません。

 短期決戦で曹操を撃破する為には、曹操からの会話を無視して戦闘を行うべきかもしれません。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。



特殊ルール この選択肢には、特殊ルールはありません。
👑20 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


 攻略期限までに曹操を撃破できなかった場合、曹操が断片の王になってしまいます。
 断片の王となった曹操を、決戦で撃破する事は不可能で、曹操は、華北(或いは、長安)方面へと去っていきます。
 去っていく断片の王に、最後の攻撃を行ったり、あるいは、言葉を投げかけましょう。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


特殊ルール 【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、安全に撤退でき、シナリオは成功で完結する(作戦目的は一部未達成となる)。
👑1

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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
1
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【水源】
1
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【飛翔】
5
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
3
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【悲劇感知】
2
「効果LV×1時間」以内に悲劇が発生する場合、発生する場所に、ディアボロスだけに聞こえる悲劇の内容を示唆する悲しみの歌が流れるようになる。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【一刀両断】
4
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【照明】
2
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【フライトドローン】
2
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【罪縛りの鎖】
1
周囲に生き物のように動く「鎖つきの枷」が多数出現する。枷はディアボロスが命じれば指定した通常の生物を捕らえ、「効果LV×2時間」の間、移動と行動を封じる。
【浮遊】
1
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。
【託されし願い】
2
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【勝利の凱歌】
2
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【動物の友】
1
周囲の通常の動物がディアボロスになつき、意志の疎通が可能になる。効果LVが高い程、知能が高まり、友好的になる。
【友達催眠】
1
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【泥濘の地】
2
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【エアライド】
3
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【熱波の支配者】
1
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【断末魔動画】
1
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【エイティーン】
2
周囲が、ディアボロスが18歳から「18+効果LV」歳までの、任意の年齢の姿に変身出来る世界に変わる。
【スーパーGPS】
1
周囲のディアボロスが見るあらゆる「地図」に、現在位置を表示する機能が追加される。効果LVが高ければ高い程、より詳細な位置を特定できる。
【過去視の道案内】
1
移動時、目的地へ向かう影が出現しディアボロスを案内してくれる世界となる。「効果LV×1日以内」に、現在地から目的に移動した人がいなければ影は発生しない。
【活性治癒】
3
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【液体錬成】
1
周囲の通常の液体が、ディアボロスが望めば、8時間冷暗所で安置すると「効果LV×10倍」の量に増殖するようになる。
【建造物分解】
2
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【温熱適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、気温摂氏80度までの暑さなら快適に過ごせる世界に変わる。
【落下耐性】
1
周囲のディアボロスと、「効果LV×300m半径内」の通常の生物に、どんな高所から落下しても、落下時の衝撃を2mの高さから落下した程度に軽減する能力を与える。
【使い魔使役】
1
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【口福の伝道者】
1
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。
【ハウスキーパー】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建物に守護霊を宿らせる。守護霊が宿った建物では、「効果LV日」の間、外部条件に関わらず快適に生活できる。
【パラドクス通信】
4
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
6
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)が不可能な世界に変わる。
【アイテムポケット】
3
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【寒冷適応】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、摂氏マイナス80度までの寒さならば快適に過ごせる世界に変わる。
【アイスクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が3mの「氷の立方体」を最大「効果LV×3個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。出現させた氷は通常の氷と同様に溶ける。
【防衛ライン】
3
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。

効果2

【能力値アップ】LV7 / 【命中アップ】LV5(最大) / 【ダメージアップ】LV10(最大) / 【ガードアップ】LV6 / 【反撃アップ】LV5(最大) / 【アクティベイト】LV1 / 【リザレクション】LV3(最大) / 【ラストリベンジ】LV2 / 【先行率アップ】LV3 / 【ドレイン】LV5(最大) / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV4 / 【ロストエナジー】LV7 / 【グロリアス】LV3

●マスターより

一条もえる
 こんにちは、一条です。
 ついに、三国のひとつ魏を滅ぼす好機が巡ってきました! これも、攻略旅団によって虎牢関への攻撃を続け、また白馬にいる援軍の存在を突き止めてきたおかげです。
 ただ、どう転ぼうとも断片の王が生まれることは防げそうにありません。
 ここで曹操を討つことが出来れば、残った候補者である劉備が。曹操が生き延びれば、曹操が断片の王となるでしょう。
 どちらがマシかと言えば……これまでの戦いで戦力を温存している蜀が、いまだ勢力を残す魏の傘下となる方が厄介と言えるでしょう。ですから是非、ここで曹操を討ちたいところです。

 まず選択肢④において、魏軍拠点参謀の立て籠もる関を突破してください。
 敵は亀のように閉じこもっており、無理な吶喊はかなりの危険が伴います。いっそ、石造りの関そのものを粉砕してしまう方が早いかもしれません。
 次に、選択肢③において、曹操を護衛する魏軍虎衛兵を退ける必要があります。
 曹操から敵兵を引きはがすため、兵が殿となって食い止めるしかないほどに急追してください。ただし、多少の無理は伴いますから負傷する危険は高まると思ってください。
 両者を突破すれば、あとは選択肢⑤において曹操との決戦です。
 途中、選択肢①において、曹操と会話をすることも出来ます。なにか曹操から得られる情報があるかもしれませんが……。
 選択肢②は作戦が失敗に終わり、断片の王・曹操が誕生する場合です。

 では、この決戦が上手くいくよう、よろしくお願いします。
 いつも感想、ありがとうございます。一言でも長文でもとても励みになりますので、よろしければぜひ。
35

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


 蟲将の軍勢が、慌ただしく関を通り抜けていく。
 曹操を中心に、それを護る魏軍虎衛兵が続くと、関門は閉ざされて扉の裏には分厚い鉄板が落とされた。
「なんとしても、ここでディアボロスどもを防ぐのだ!」
「お任せを。曹操様をお願いいたす」
 慌ただしく関を通り抜けていく虎衛兵どもに、魏軍拠点参謀は頭を下げた。
「おう」
 曹操の周囲には、ジェネラル級やアヴァタール級など、名のある蟲将はいない。
 魏王を名乗る曹操に付き従う者はわずかな、そう、魏という国の強大さを思えばわずかな兵のみである。
 それは敗走、と言ってよい。
「……しかし、時を稼ぐことが出来れば、たとえ我らが死すとも曹操様は『断片の王』となられるのだ!」
 拠点参謀どもは生き残ることなど微塵も考えず、城壁の上から、来たるディアボロスたちを見下ろした。
八百陣・葵漆
これまでの作戦の総決算だ
ここで曹操を打ち取るよ!
それに断片の王としても、劉備の方がどう見ても与し易いからね

じゃあまずはこの関の突破からだね

敵がこちらの隙を狙うなら、あえてそれを作ってあげようじゃないか
フライトドローンを囮にするのもよさそうかな

そうして敵の注意を引き付けたところに
別方向から『戦刃爆裂鞠』を送り込もう
投げ込むでも、自動で動かしてでも、その辺りは陽動の具合次第かな
そして鞠は関の中で敵を蹂躙するって寸法さ

ここはさっさと抜けて、曹操に追いつこうか!


レオニード・パヴリチェンコ
ん。大一番の決戦
必ず、この機会を繋げてみせる、よ

徹底的に時間を稼ぐつもりだね……かと言って、無理に突破しようとしたらそれこそ余計に時間がかかってしまう
確実に敵を倒して、突破を目指そう

突破力のある皆を援護するためにボクはどうにか反撃を誘って、敵の隙を作ろう
姿を晒しながら狙撃
敵が隠れていそうな場所……ではなく、関自体を手当たり次第に攻撃
勿論、パラドクスといえども銃撃でそうすぐには壊せないだろうけれど……
壊そうとしていると思ったら、多少の隙を作ってでも攻撃して止めようとするんじゃない、かな

一斉射撃が始まったらすぐにその場を離れて、直撃は避ける、ね


一里塚・燐寧
劉備を勝たせるみたいでちょっとシャクだけど
断片の王・曹操って最悪のシナリオを防ぐためならしょーがないや

≪DCブラスター≫を射撃モードで構え
高速詠唱で怨念の力を速やかに蓄積するよぉ
蟲くんの忠誠なんかより、いなくなった皆の呪詛の方が何千倍も重いよねぇ……!

フルチャージしたら『闇雷収束咆』を関にブッ放す!
柱や礎石を吹き飛ばして関を崩落させ、護りを崩し敵にもダメージを与えていくよぉ
そーれっ!基地を墓地にリフォームしたげるよぉ!

関の破壊後も移動しながらエネルギーの蓄積を繰り返しては連射
疑心暗鬼は精神集中と勇気で耐える
魏の策は攻略旅団の皆が見切った、他の敵も仲間が抑えてる
今さら疑いなんかあるわけないでしょ


音羽・華楠
遂に、魏王・曹操との決戦ですね!
許褚たち魏の三将があそこまで認めてた主君……戦うのが楽しみです。

とはいえ、まずは追跡を阻む関の突破ですね。
敵は石造りの関に亀のように籠もってる……と。
――ちょうど良いです。

《雷幻想・煉獄》、照射!

《煉獄》の魔術的マイクロ波は石壁など透過し、内部のトループス級共を焼くことが出来ます。
さらに、魏軍拠点参謀たちを燃やして発生した熱は石造りの関の内部に溜まり、そこを窯の如き灼熱地獄へ叩き落とすでしょう。

……そのまま関に籠もり続けて蒸し焼きになるか?
外に出てきて狙い撃ちにされるか?
好きな死に方を選んで下さいな!!

反撃の一斉射撃は【ガードアップ】を信じて耐えます。


ルィツァーリ・ペルーンスィン
成程、先ずは露払いからか
此れから起こるだろう戦争の前に少しでも戦力を減らす為にも頑張って打ち倒していかないとだな!

敵の立て籠もった関に無理に攻め込んでも大怪我をするのがオチだからな
なら関ごと打ち倒していくだけさ!

中国の大地を取り戻す為にも先ずは曹操を打ち倒す
其の為にもお前達は全力で排除させて貰うぜ!!

〇高速詠唱の〇連続魔法で敵の弓兵掃射対策も兼ねて〇吹き飛ばしていく様に〇風(使い)の力を付与した〇誘導弾の〇弾幕で敵の籠る関ごと敵を攻撃
其処に間髪入れず〇焔矢の〇砲撃の〇連撃を関に叩き込んでいく

吹き飛ばしきれてない矢に対しては〇結界術による障壁やヴォ―ロスの帯による〇斬撃等で受け流し対処


喩・嘉
石づくりの関そのものを粉砕する……か。そのような策で行くならば、この手を打とう
羽扇を振るい、工兵の幻影を召喚すると、「幻衡軛陣」を使用
偵察して関の弱点をよく見極めたら、
複数の爆弾を関の弱点に仕掛けさせ、合図で一度に起爆

関に大穴さえ開けてやれば、続く仲間も思うように戦えるだろう
ここが計略の起点だ
成すか成せぬかは時間との勝負。どんどん行くぞ


白水・蛍
アドリブ歓迎
連携積極的に

曹孟徳。能臣であり奸雄であった者。
王たる器は十分。部下も命のかけるだけの価値もあった事でしょう。
……劉備に勝たせるのは癪ですが、そちらの方がまだ相手しやすそうと思ってしまう馬鹿ですしね。
では、孟徳公の顔、拝みに参りましょうか。

敵が出てくる際に叫んで宣言いたしましょう。
――道を開けよ!我らディアボロス、押し通る!
パラドクスを発動。多数の騎馬を召喚し、突撃させます。
矢も何もその数以上に召喚させれば問題はないでしょう。
相手の回避も泥濘の地で足を止めてそこに召喚した騎馬を突っ込ませます。

戦いは数。と申します。相手の数を削り、この先に進ませていただきましょう。


守都・幸児
どいつもこいつも、大した覚悟だ
蟲将どもの価値観は俺にはわからねえが
魏の兵たちにとって、曹操は命を賭けるに値する王ってことなんだろうな
だからなおさら
断片の王にするわけにはいかねえ

俺の使う技は「成」
闇からでかい棘を生やし
城壁を砕く技だ
その石造りの関に【貫通撃】を叩き込んでもろとも【粉砕】してやるよ

弓兵の攻撃は武器の鉄骨をぶん回して防ぎながら
どんどん関目掛けて棘を生やし続ける
他の仲間が関に損傷を与えたら
そこを狙ってさらに穿つように棘で貫き崩壊を加速させてやる
関の構造をよく観察して
支柱になっているような部分があれば
皆と一緒にそこを狙うぞ

悪いな
てめえらの王様は
俺たちの王様じゃねえんだよ

さあ、成し遂げるぞ


シル・ウィンディア
閉じこもられても困るんだけどなぁ…。
でも、防衛とか時間稼ぎだとばっちりな戦術だもんね。
とはいえ、狭いところを強行突破するのもね…。

世界樹の翼をtype.Bにして誘導弾を連射。
狙うは関のもろそうなところを連射して壊していくよ。
もろい場所を連射して削っていきつつ、高速詠唱からの七芒星精霊収束砲っ!
狙いはもろくなった場所や防護の薄い場所を狙って攻撃だね。
集中して狙える場所などがあれば、パラドクス通信でみんなに連絡をするヨ

敵が出てきたら、パラドクス砲撃で一体ずつ撃ち抜いていくね。
攻撃、関破壊行動時は足を止めずに常に移動を行っていくよ。

砲台みたいな役割でも、移動は忘れないからね?


孫・リア
あの叔父様達から色々聞いたことがある曹操殿と戦う……蟲将とはいえその名を奪ったのなら油断出来ないからね

油断できない防護、だけど皆で力を合わせたらすぐに崩せるはず!
『天馬』で阿黒の幻影達を召喚し脆い部分そして皆が攻撃した部分を重点的に一斉にビームを撃ち込む!
空を飛びつつ囮になるように敵の矢やその他攻撃などは避けたり私の槍と偃月刀と星星で塞ぎ、攻撃に参加してる仲間が不意打ちで襲われそうになったらそこもカバーして連携していくよ!

さぁ三国志の行く先が決まる大切な一戦……どんな結果にわからないけど……きっと良い方向に向く……いや向かせてみせる!覚悟していなさい!曹操殿!

【アドリブ共闘歓迎】


ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!

流石断片の王候補よね!
狭い所に固い守り、飛翔すれば蜂の巣、時間稼ぎにはピッタリ!
だけど、困難なほど燃えるのがアイドルってものよ!

それじゃ、【正念と白光の流星散砲!】で拡散する魔力弾を「誘導弾」で関に全部ぶつけちゃおうかしら!
出来るだけ皆が撃ち込んでる所にぶつけて、関の破壊を急ぐわ!
ふふん、アタシ知ってるわよ!
こういうの「千里の堤も蟻の穴から」って言うのよね!
壊れなきゃもう一回!「連撃」で続けざまに魔力弾を撃ち込んでいくわね!

関が壊れたら残った敵も【流星散砲!】で叩いていくわ!
パラドクスで弱い所を突いてくるらしいから油断せず、魔力障壁で防御しながら倒していくわ!


月下部・小雪
こ、こんな関なんて早々に突破して、曹操を追い詰め、ます!
ふぇ、ち、違います。ギャグとかでは、ありません!?

き、気を取り直して、【勝利の凱歌】を奏でながら攻撃、です。
こっちの士気が高いことを、見せつけてやりましょう。

そ、それでは撃ち方はじめ、です。
【紙戦車搭乗型モーラット・コミュ】のコダマが遠距離からどっかんどっかんと砲撃します。
コダマの砲撃で味方が突破する穴が開くといいのですが……
敵の反撃の弓矢は「魔力障壁」を張ってしのぎ、ますね。

※アドリブ連携大歓迎


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok

断片の王が生まれる時ですか。
どうあっても生まれるならば、より強大になり得る曹操を今討つべきですね。

その前に、この関を突破せねばなりませんか。
機動力確保のため飛翔するとしても、無闇に飛べば危険ですし、低空飛行に留めた方が良いですね。

戦闘は『極光の波動』で射撃戦。
精霊達やユリウスの力を借りて波動を放ち、関諸共敵を吹き飛ばします。
闇雲に関に放つよりは、脆かったり攻撃が集中している所を狙えば時間短縮になりますね。
関破壊後は、弱った敵から確実に仕留めます。

敵も此方の隙を突くつもりでしょうが、そこは周囲の味方と連携して隙を補えば防げます。
孤立する味方が出ないよう立ち回り、援護しますよ。


袁・雀蜂
※アドリブ歓迎、共闘希望

・行動
準備段階としてまず【パラドクス通信】で味方の連携を良くする。
その後遠距離組と突入組でタイミングを合わせ戦闘を開始、
自身は遠距離砲撃で突入組を支援する。

・戦闘
「不意打ち、一撃離脱」技能で敵の【疑心計】を減衰させながら
「武器改造、オーラ操作、電撃使い」技能で
武器『震天雷』から雷氣の砲撃【震天雷吼砲】を放つ
まずは敵の旧弊を狙って遠距離攻撃を潰し、
その後は防衛ラインに穴を穿ち、突入組が進軍できる隙間を作る。

・セリフ
曹操はまず間違いなくこのディヴィジョンを象徴する英雄だ。
その名を冠する奴を討ち取れれば、残りの魏のジェネラル級は
指導者を失って軒並み弱体化するだろう、正念場だね


エレオノーラ・アーベントロート
いよいよですわね。
うふふ、地味な情報収集や支援も、全てはこの時のため――
それはもう、派手にいかなくてはなりませんわね!

関へと向けて電磁レールガン「フェアレーター」より「第二十三の魔弾【惨劇】」を投射。
破壊力に特化した砲撃で、関を破壊していきますわ。
うふふ、いつまで籠っていられるか、見ものですわね!

反撃の矢の雨はフェアレーターを盾にすることで急所に刺さることは避けますわ。
関を破壊し、魏軍拠点参謀の姿が見えたら【惨劇】の魔弾。人間に近い見た目ですと、どこを狙えばいいか分かりやすくていいですわね――ド頭吹き飛ばせば死にますわよね?

足止めに残った兵でこの指揮と練度――護衛との戦いも愉しみですわ。


ラウム・マルファス
三国のうち二つ目に王手、カ。逃がさないよう確実に仕留めないとネ。

カラス型ドローンに爆薬搭載。一気に突撃させるヨ。自律機構だから多少の回避行動は取れるけど、もし矢で撃ち落とされるようならフライトドローンを上空に大量召喚して盾にしよウ。

敵よりも関の壁や扉を狙って、味方が突入する入り口を作ることを優先するヨ。

こーいうのも一般法則破壊で簡単に壊せるのカナ?余裕があるなら味方の突入の邪魔になりそうな敵を優先して爆破しよウ。

反撃は可能ならフライトドローンに乗って避け、無理ならナノマシンを盾状にして威力を軽減しよウ。


一ノ瀬・綾音
曹操、ついに出てきたね。ここで討ち取ってしまえばあとは劉備だけ……このディヴィジョン完全攻略にまた一歩近づける!
というわけで早々に退場してもらおう……なーんて!

閉じこもって時間を稼ぐ籠城戦……うん、だったら、丸ごとぶっ壊しちゃうのが一番だよね、道も広くなりそうだし!
全力魔法の『厄災の星光』で関を丸ごとぶっ飛ばす作戦!もしかしたら何も残らなくなるかもだけどまぁ大丈夫でしょ!
道を開けて!開けないと……強引に開けることになっちゃうよ?全て等しく飲み込む魔砲の光で!

相手の反撃は致命になりそうなところだけを意識して防御するよ。


●立ちはだかる関門 【1】
「いよいよですわね」
 関を遠望したエレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)は、風に踊る髪を押さえながら微笑んだ。
 関は、異様なほどの静けさに包まれている。あちこちに「魏」の旗が翩翻と翻り、鋭気に満ちあふれていた。
「徹底的に時間を稼ぐつもりだね……」
 レオニード・パヴリチェンコ(“魔弾卿”・g07298)は眉間に皺を寄せながら、愛銃を構える。それは、魔弾を放つために改造された狙撃銃である。
「なるほど、先ずは露払いからか」
 ルィツァーリ・ペルーンスィン(騎士道少年・g00996)は白い羽根飾りのついたマスケット帽を押さえながら、大剣を抜いた。
 気が弱く、普段は大人しい月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)も、小さな拳を握りしめて関を見据えた。
「こ、こんな関なんて、早々に突破して、曹操を追い詰めます!」
「あぁッ! その駄洒落、小雪に先に言われたッ!」
 一ノ瀬・綾音(星影の描き手・g00868)が「残念!」と、指を弾く。
「曹操を討ち取れば、後は劉備だけ……ディヴィジョン攻略に、また一歩近づける!
 だから、早々に退場してもらおう……って、言おうと思ってた!」
「ふぇ……? あ! ち、違います! ギャグとかでは、ありません!」
 慌てて手を振る小雪。
「まぁ、なんでもよろしいですわ。
 うふふ、これまでの地味な情報収集も支援も、すべてはこの時のため……これはもう、派手にいかなくてはなりませんわね!」
 艶然と、そして物騒に微笑んだエレオノーラは、担ぎ上げるほどに長大な電磁レールガン『フェアレーター』を構えた。
 音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)も『陰陽六合符』を取り出して、
「えぇ。ついに、魏王・曹操との決戦ですからね。許褚たち魏の3将が心酔するほどの主君……戦うのが楽しみです。
 とはいえ、まずはこの関の突破ですね!」
 と、意気込みを露わにした。
「どうする? 時間はかけられないけれど、無理に突破しようとしたら、それこそよけいに時間がかかってしまいそう」
 レオニードの懸念はもっともであったが、
「石造りの関に、亀のように籠もっている……それなら、ちょうどよいです!」
 華楠が陰陽符を放つ。それは陰陽木行と、とりわけ相性が良い。木行は雷を生じ、そこに火行の術と不動明王火界咒が合わさっていく。
「激しい大いなる怒りの姿をされる不動明王よ!
 迷いを打ち砕き給え、障りを除き給え、所願を成就せしめ給え……!」
 さらには妖精たちの力まで借りて、敵の立て籠もる関周辺の水分子を振動させた。
「す、すごい術ですね。どんな理屈なんですか?」
 と、小雪が尋ねた。
「つまり、関は巨大な電子レンジってことです!」
 凄まじい熱が関を襲い、声は聞こえなかったが立て籠もる拠点参謀どもが悶絶している気配は十分に窺えた。
「案外と堪えますね……ですが、そのまま蒸し焼きになるか、出てきて狙い撃ちになるか、好きな死に方を選んでくださいな!」
 そう言って華楠は再び符を構えた。
 しかし関からは、
「よく吠えるわ、匹夫どもが! この程度で、我らが籠もる関が抜けようか!」
 と、罵る声が聞こえてきて、
「それ、射殺せ!」
 石壁の上に並んだ弓兵どもはギリギリと弓弦を引き絞り、一斉に矢を放ってきた。
 そのうちの1本が、華楠の腕に突き立った。
「華楠殿!」
「大丈夫です、これくらい……!」
 身を案じたルィツァーリに、気丈にも矢を引き抜いて笑い返す華楠。
「霜の精よ、凍てつかせろ」
 膝立ちの姿勢で狙撃銃を構えたレオニードが、その引き金を引く。霜の精を宿した魔弾は石壁の上に身をさらして弓兵を指揮していた拠点参謀の眉間に着弾し、敵は顔面を凍結させながら大の字に倒れた。
「いちいち隠れている相手を狙えない……手当たり次第に」
 狙いもさほどつけずに放った魔弾が、石壁を削る。そのレオニードにも矢は襲いかかったが、
「ん。無理は禁物、だね」
 と、呟いて身を翻した。
「て、敵も必死ですが……こ、こっちの士気も高いことを、見せつけてやりましょう!」
 どもりながらも小雪が声を張り上げると、その傍らでは、ルィツァーリが剣を立てて構えたまま、頷いた。
「これから起こるだろう戦争の前に、少しでも敵の戦力を減らさなきゃいけない。
 頑張って倒していかないとな!」
「は、はい! そ、それでは……!」
 小雪に目配せされたモーラット・コミュ『コダマ』は、多重に張り合わされた装甲を持つ段ボール製の戦車に乗って前へ出る。
 それとほとんど同時に、
「空駆けし天空の神よ、偉大なる雷神よ! 我が敵を討つ為に、御身の焔矢を降らせたまえ!」
 ルィツァーリは高速で詠唱を終えていた。
 虚空より突如として顕現する、黒光りする大砲。それは、ペルーン神が放つ焔の矢に由来する名を与えられている。
「この大地を取り戻すためにも、曹操は必ず打ち倒す! そのためにも、お前たちは全力で排除させてもらうぜ!」
「う、撃ち方はじめ、です!
 玩具としか見えない『コダマ』の乗る段ボール戦車だが、その砲撃は本物だった。
 赤々とした発砲炎を発しながら、ふたつの砲が轟音と共に揺れる。放たれた砲弾はそびえる石壁の一部を砕き、籠もる拠点参謀を吹き飛ばした。
「閉じこもって時間を稼ぐ……うん、だったら、丸ごとぶっ壊しちゃうのが一番だよね!」
 『煌めきの羽ペン』を手にした綾音が、空中に六芒星を描く。
「焦熱の炎、極寒の氷、激流の水、烈震の土、浄化の光、堕落の闇……世界に溢れし6つの力よ、今こそひとつに集い、彼の者を滅する極光となれ!」
 幾多の属性を持つ魔力が広がり、その強力な力が草木を揺らす。それは中心へと収縮していき、魔力の砲弾となって関に襲いかかった。それはまさしく、厄災の星光。
「もしかしたら何も残らなくなるかもだけど……道も広くなりそうだし、大丈夫でしょ!」
 炸裂した魔力が石壁を貫き、瓦礫となって崩れ落ちた。
「うふふ、皆様もなかなかやりますわね」
 楽しげに笑ったエレオノーラのレールガンもまた、火を噴く。
「第二十三の魔弾【惨劇】、解放……!」
 敵兵は、首をすくめて石壁の向こうに隠れた。しかし凄まじい貫通力を持った魔弾は石壁を貫いて敵兵の頭を吹き飛ばした。
「やはり、ド頭を吹き飛ばせば死にますわよね? 人間に近い見た目ですと、どこを狙えばいいかわかりやすくていいですわよね」
「お、おのれッ……!」
 拠点参謀どもは、ある者は倒れ、ある者は額を割られて流血しながらも、懸命に応戦する。
「放てーッ!」
 一斉に叫んだかと思えば、先ほどに数倍する矢が空へと一斉に放たれた。一瞬、雷雲が空を覆ったかと思えたほどに辺りが暗くなった。

●立ちはだかる関門 【2】
「そうはさせないヨ」
 ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は、無数のドローンを空へと放った。
「ここはさっさと抜けて、曹操に追いつきたいからね!」
 八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)も同じく、ドローンを放つ。
 ドローンには飛来する矢が襲いかかり、次々と撃ち落とされて炎上したが、
「さァ、行っておいデ!」
 そのうちのひとつ、ラウムが直々に操るカラス型のドローンは違う。爆薬を搭載したそれは矢の雨をかいくぐって突進していく。
「突入の入り口を作るヨ!
 3国のうち、2つ目に王手がかかったんダ。逃がさないよう、確実に仕留めないとネ」
「あぁ。これまでの作戦の、総決算だ。ここで曹操を討ち取るよ!」
 と、葵漆は毬を手にした。それは、絡繰り仕掛けの特別製である。
 ラウムのドローンが、関の門扉にぶつかって大爆発を起こした。
 それによって木で出来た扉は吹き飛んだが、その奥には分厚い鉄板が落とされている。
「うぅ~ン、さすがに一撃でとはいかないようだネ」
 苦笑しつつ、再びドローンを操るラウム。
「ははは、この関は破らせんぞ!」
「ふふ、それで対処したつもりかい?」
 フライトドローンの群れに紛れて、葵漆によって投擲された絡繰り仕掛けの毬は石壁の向こうで弾んだ。
「それッ! そこで自爆だよ!」
「ぎゃあッ!」
 石壁の向こうで立ち昇る黒煙。それでも、敵兵どもは愚直とも思える頑強さで関に籠もり、抵抗を続けている。
「うぅん……あんなに閉じこもられても困るんだけどなぁ」
 シル・ウィンディア(虹霓の砂時計を携えし精霊術師・g01415)は白銀の錫杖に軽く額を当て、眉を寄せる。
「でも、時間稼ぎってことを考えたら、ばっちりな戦術だもんね」
「そこは、さすが『断片の王』候補よね!
 おっと!」
 ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は首をすくめ、飛んできた矢を避けた。
 敵はディアボロスの攻撃がわずかに緩む瞬間を見逃さず、隙を狙って反撃をしてくる。
「やるね。通り抜けられない狭いところに、堅い守り。飛翔すれば蜂の巣。時間稼ぎにはぴったり!」
「どうあっても『断片の王』が生まれるならば、より強大な敵になり得る曹操を、いま討つべきですね」
 フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は岩陰に身を潜めつつ、呟く。
「その前には、この関を突破せねばなりませんが……むやみに近づけませんね」
「だけど、困難なほど燃えるのが、アイドルってものよ!
 近づくのが難しいなら、ありったけの魔力弾を全部ぶつけちゃおうかしら!」
 大きなリボンのついた杖を、まるでマイクのように構えるソラ。いや、あながちそれは間違いでもない。杖はキラキラと輝きを増し、そこに魔力が蓄えられていく。
「そうするのがよさそうですね。ユリウス、力を貸して」
 フィーネに頭を撫でられたダンジョンペンギン『ユリウス』は、わかったと言うように、主と似た意匠の杖を掲げてみせる。
「精霊たちよ。どうか、私に力を貸して。共に歌を紡ぎ、その想いをもって極光の導きと成し……」
 その傍らでは、シルが杖を銃の形に変形させて関に照準を合わせている。
「六芒星に集いし世界を司る6人の精霊達よ、過去と未来を繋ぎし時よ……」
「門が崩れかかっている。あそこを狙おう」
 喩・嘉(瑞鳳・g01517)が羽扇で、それを指し示した。
「本当だ。了解」
 頷いたシルは、フィーナに視線を巡らせる。フィーナもまた、頷く。
 喩嘉自身は、
「石造りの関そのものを粉砕する……か。ならば、この手を打とう」
 と、羽扇を振るった。その周囲に、過去の歴史に消えた幻影の兵が堵列する。
「我が敵を討ち果たせ……!」
「七芒星に集いて虹の輝きとなり、すべてを撃ち抜きし光となれッ!」
 ほとんど同時に、フィーナとシルの魔法が放たれる。
 フィーナと、その魔力を糧として召喚された3精霊。彼女らが紡ぐ歌は波動を生み出して関に襲いかかる。
 そしてシルの『七芒星精霊収束砲』は、様々な属性の力を融合させて撃ち出す魔力の砲撃である。撃ち出した反動を押さえるため、四対の魔力翼が開いてシルの細身の身体を支えた。
「まだまだーッ!」
 ソラが鼻息荒く、追い打ちを試みる。
「ふふん、アタシ知ってるわよ! こういうの、『千里の堤も蟻の穴から』っていうのよね!」
「それを言うなら、『千里の行も足下より始まる』か、『千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰ゆ』、だな」
 喩嘉が訂正するが、
「まとめちゃった方が、時間短縮になっていいんじゃない?」
 と、ソラは悪びれもせず笑う。
 アイドルさながらのポーズで空に突き上げた杖から、魔力弾が打ち上げられた。それは星のように輝いたあと四散し、門を守らんとする拠点参謀どもに降り注ぐ。
「聖人の言をなんだと……まぁ、いい。工兵部隊、位置につけ。作戦開始!」
 喩嘉が従える兵たちが抱えているのは爆薬である。降り注ぐ矢の雨に怯むことなく、ディアボロスたちの砲撃によって大きく崩れた門へと乗り込んでいく。爆薬が点火されると、門を守る拠点参謀どもが吹き飛ばされる。
「塞げ、塞げ!」
 もはや拠点参謀どもは冠もずり落ち、髪を振り乱しながら防戦していた。傷を負っていない者など誰ひとりとしていない有様だが、それでも必死の形相で弓を構えている。
 その姿にはいくぶん感心した喩嘉ではあるが、
「穴は空いた。ここが経略の起点だ。
 成すか成せぬかは、時間との勝負。どんどん行くぞ!」

●立ちはだかる関門 【3】
「おう、成し遂げるぞ!」
「道を開けよ! 我らディアボロス、押し通る!」
 守都・幸児(祥雲・g03876)と白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は勇躍し、仲間たちの拓いた道をさらに広げるべく突進した。
 無双馬『フローレライト』を駆る蛍が太刀を抜き、その刀身でわずかに指先を傷つけた。
 血は雫となって、背後の地面に垂れ落ちる。すると、いつのまにか蛍の後ろには無数の騎兵が付き従っていた。
「戦いは数、と申します。……劉備に勝たせるのは癪ですが、そちらの方が与しやすい相手でしょう。
 さぁ、かかれッ!」
 蛍が太刀を突き出す。刀身に開けられた穴が風をはらみ、ヒュウッと音を立てた。
 騎兵たちは突進し、立ちはだかる拠点参謀どもをその槍で貫く。
 彼らは血に飢えた亡霊の騎兵たちだ。槍をかけた敵兵の身体をそのまま持ち上げたかと思えば、他の騎兵たちも下から次々と槍を突き刺した。
「おのれ……曹操様に逆らう愚か者ども……!」
「悪いな、てめぇらの王様は、俺たちの王様じゃねぇんだよ。
 研げよ、棘よ、成し遂げろ!」
 瓦礫の陰から狙いをつけてくる敵兵を見た幸児は、ニヤリと笑って石壁に手を当てる。
 とたんに周囲は巨大な闇の棘で埋め尽くされた。棘は研ぎ澄まされた刃のように、石の壁さえも刺し貫いて、壁を崩落させていく。
「ぐあッ!」
 それに貫かれた拠点参謀は、腹から臓物をまき散らしながら倒れた。
 だが、
「死ねや、死ねや! 曹操様が『断片の王』となられる礎となれば、皆も満足であろう!」
 と、拠点参謀のひとりが声を張り上げれば、わずかに残った者たちも「応」と声を上げ、次々と矢を放つ。
「おっと、っと……!」
 矢の数は戦いが始まった頃とは比べものにならないが、石壁の穴の突破を狙っているディアボロスたちの意図は明白で、そこを狙われたぶん密度は濃い。
 幸児は鉄骨を振り回して懸命にそれらを防ぎ、
「どいつもこいつも、たいした覚悟だ」
 と、感嘆の声を漏らした。
「蟲将どもの価値観はわからねぇが、魏の兵たちにとって曹操は命を賭けるに値する王ってことなんだろうな」
「えぇ」
 太刀をぬぐった蛍も、
「曹孟徳……能臣であり奸雄であった者。王たる器は十分ということでしょう」
 と、敵ながら賛辞を贈った。
 しかし、一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は憮然とした様子で、
「どれだけ命賭けてるか知らないけどさぁ……蟲くんの忠誠なんかより、いなくなった皆の呪詛の方が、何千倍も重いよねぇ……!」
 と、拳を強く握りしめる。
「あ……つまらないこと、言っちゃってごめんねぇ」
「いや」
 袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)がかぶりを振る。
「多くの人々が築き上げてきた歴史の方が、ずっと大事だよ。ウチは、それを取り戻すために戦ってるんだから」
「そうね……この戦いは、この世界の歴史が決まる大切な一戦……どんな結果になるかわからないけど……きっと、いい方向に向く……いえ、向かせてみせる!」
 孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)も決意を新たに、口元を引き結んだ。
 雀蜂とリアこそ、この『大戦乱群蟲三国志』に生を受け、そして多くの親しい者たちを失い、その崩壊を目の当たりにしてきた者たちなのである。
 突如として、激しく鼓が打ち鳴らされた。関の中からである。同時におびただしい魏の旗が立った。
 が、それに続く者は何もない。
「そんな偽兵に慌てる我と思ったか!」
 戦いが始まれば、雀蜂の表情は一変する。雀蜂は怯むことなく右に、リアは左にと散って、関に狙いを定めた。
「憎き蟲とはいえ、曹操は間違いなくこの『大戦乱群蟲三国志』を象徴する英雄だ」
「えぇ。叔父様たちからいろいろと聞いたことのある、曹操殿……名を奪っただけの蟲将とはいえ、戦うとなれば油断はできないね」
「それだけに、その名を冠する奴を討ち取れば、指導者を失った残りのジェネラル級も、軒並み弱体化するだろう。
 ……正念場だね」
 口の端を不敵に持ち上げた雀蜂は、蜂の腹部のような穂先を持つ槍『震天雷』を関へと向ける。
「闘気充填、……全てを貫け! 震天雷吼砲ッ!」
「覚悟していなさい、曹操殿! 星星、阿黒ッ! 合体して行くよ!」
 雀蜂の得物に蓄えられた闘気が、一直線に放たれた。並んだ敵兵の腹を、もろともに貫く。
 そして、リアの呼びかけに応じた無双馬『星星』と鴉の『阿黒』は合体し、鴉の黒羽根を生やした白馬へと変じた。
 跨がるリアがその腹を蹴ると、無双馬は雀蜂の闘気によって拓かれた直線上を真っ直ぐに跳躍した。
 敵兵がそれを迎え撃とうとするも、周囲に召喚された鴉の幻影は光線を放って遮り、
「やぁッ!」
 鋭い気合いとともに薙ぎ払われた偃月刀が、拠点参謀の首を飛ばした。
「そーれッ! 基地を墓地にリフォームしたげるよぉ!」
 とどめとばかりに、燐寧はクロノヴェーダによって命や存在を犠牲者たちの怨念を体内に取り込んでいく。それは、「死体」である燐寧にしか出来ぬことだ。
「劉備を勝たせるみたいでちょっとシャクだけど、『断片の王』・曹操って最悪のシナリオを防ぐためなら、しょーがないや」
 へらッと笑った燐寧が、残った最後の拠点参謀にとどめを刺そうとした時だ。
「はははは!」
 突如として、敵兵は笑い始めた。
「我が計、成れり! 曹操様は、こちらには来ておられぬ! 我らが決死の防戦も、貴様らを曹操様が本当に進む道から逸らすための、偽りよ!」
 誰の放った攻撃か、左肩から先をごっそりと失った拠点参謀は、哄笑しつつ右手に匕首を構え、燐寧を狙って躍りかかる。
「そ、そんなッ……な~んてね、ドカーンッていくよぉ!」
 しかし燐寧は慌てもせず、蓄えられた怨念の力を叩きつけた。強力な熱線を浴びた拠点参謀は、塵ひとつ残さずに消え失せる。
「魏の策は、攻略旅団の皆が見切った。他の敵も、仲間が抑えてる。
 ……今さら、疑いなんてあるわけないでしょ」
 この進んだ先にこそ、魏王・曹操はいる。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【フライトドローン】LV2が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【建造物分解】LV2が発生!
【パラドクス通信】LV2が発生!
【飛翔】LV2が発生!
【照明】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV3が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV6が発生!
【ガードアップ】LV2が発生!
【ドレイン】LV2が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!

「むぅ……」
 魏王・曹操を護る魏軍虎衛兵どもが、思わず後ろを振り返った。
 そちらからは絶え間ない砲声が轟き、激しい戦いが行われていることは明らかであった。
 しかし、それもやがて静かになる。
「拠点参謀たちはよくやってくれた。しかし……」
「……速すぎる」
 苦々しく呟いた虎衛兵どもは、
「このままでは、ディアボロスどもに追いつかれる。曹操様を、先にお逃がしあそばせ」
 と、少数が分かれて野に伏せた。
「汝らはどうする?」
「我らはここに伏せ、追ってきた敵に一泡吹かせてくれよう。その間に、汝らは進め」
「死ぬ気か」
「無論。
 我らだけではない。次は汝らだ。幾度も伏せて、ディアボロスどもを足止めするのだ」
ブロス・ブラッドハート
逃げるネズミは猫も噛むんだっけ?
でも逃げるのが虎だったらどうすりゃいんだろ…って、弱気になってたら勝てねえな!あっちも命懸け、こっちも同じでやるしかねーや

関が機能してねーなら【飛翔】で待ち受けてる虎衛兵に強襲だ!
ここで足止めされてやるわけにはいかねーかんな、デッカい一撃を喰らわせたらすぐ離脱で他のやつの邪魔にならないよう心がける
狙うは固めてる守りを抉じ開けるような一撃、相棒で両断してやるぜ!

カウンターはタイミングが命!
【フライトドローン】についてきてもらったら、相手の視界を邪魔するように飛んでもらうぜ
ちょっとでも動きが乱れれば防いだり、距離と取ったりする

アドリブ・連携歓迎だー


エレナ・バークリー
ここから先は、虎衛兵が潜む領域。ならば、あぶり出しながら急いで進むとしましょう。
「全力魔法」「水使い」で氾濫の夜叉海嘯。奔流となった膨大な水流が、地表を「薙ぎ払い」「蹂躙」します。これで隠れ続けることが出来ますか?
「突撃」しながら、「連続魔法」「高速詠唱」で立て続けに夜叉海嘯を行使し、姿を現した虎衛兵に水の質量を叩き込みます。ええ、虎衛兵の反撃との真っ向勝負。彼らの拳気と私の水流の勝負です。「臨機応変」に対処しますよ。
突破できそうなら、「一撃離脱」で立ち塞がる相手だけ押し流し、血路を開きます。

これ以上の邪魔はさせません。私たちは一刻も早く、魏王・曹操の元まで辿り着かなければならないのですから。


ベアタ・アンシュッツ
曹操を追討ってことだけど……曹操を逃がすための足止め戦力、まだまだ居そうだねえ

かといって、警戒し過ぎて進行が遅くなると逃げ切られる
ここは、兵は神速を尊ぶってやつですぜ

【パラドクス通信】で、仲間と交信し周囲の状況を確認しつつ、敵が伏せてそうな茂みや林、廃墟等があれば、【泥濘の地】を仕掛け、驚いた敵を炙り出そう
我が計略の冴えが恐ろしいぜ☆

勿論、仲間には【強運の加護】でささやかな幸運を
敵には、ハラペコ天使の加護で、泥沼にはまって怒声が出ちゃって……伏兵がバレちまったような不運を!

敵が大地を持ち上げ反撃してきたら、わざと敵に急接近
こうすれば……敵自身も巻き込みそうになって躊躇するかも

そこに更に追撃だね


伏見・萬
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ有効活用)
要するに、全部喰っちまえばいいんだろ?

周囲の仲間とは可能な限り声を掛け合い、情報共有
【凶獣の亡霊】使用、己の呪詛を圧縮して飲み込んで自己強化
呪詛に精神を蝕まれながら、「敵を喰らう」という衝動のままに暴れ回る

さァ来いよ…半端なマネじゃァ、すぐに喰い破ッちまウぜ
そシたらてめェラの大将ンとこまで、一直線だ
どンな味ガすルだロウなァ?

撃破可能な敵を優先して狙い
該当する対象がいなければ、攪乱狙いで動く
敵が守りを固めようとする前に崩しにかかり
拘束を仕掛けてくるなら、近くにいるのを好機とばかりに喰らいつく

自分の負傷は然程気にせず、動ける間は戦い、手早く敵を殲滅


神山・刹那
さて、次は護衛を引き剥がさなきゃならんか
頭を使ってくる敵よりこういう連中の方がわかりやすい
忠義の心を持った精鋭達よ、お前達の心に敬意を持って、俺は挑もう
いざ勝負!

虎衛覇王拳で攻撃してくるのなら、溜めの時間があると思うので、残像を残す速さでフェイントを織り交ぜて撹乱しながら動き、精神集中で感覚を研ぎ澄まし、攻撃に移る際の気配の高まりを感じ取れたら、跳躍し上空から懐に飛び込み、斬り捨てる
「忠義の精鋭達よ、手向の花も弔いの墓もないが、誇りと共に安らかに眠れ」


ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に

あちゃ。こっち(行き先)が虎衛兵だっか。失敗失敗
……僕だって蟲将たちが一般人の兵に八つ当たりするところとか、
見てきたんだ。牙なき彼らの怨念返しさ。これは
傍らの妖精に語り掛け

先行させた妖精が悪戯で敵陣を混沌とさせた所へ
きみたちとも、腐れ縁だね!
Moon-Childを両足に集中・活性化させ疾走
速度を乗せたランスチャージでぶち抜きに行き、
勢いそのままに他の敵へ投げ飛ばす
……まだッ!
妖精を柄に掴まらせ、回転して射出、
面食らわせた敵を更に貫きに行くなど一連の【統率】で大暴れ

反撃に際しては槍を構え妖精を庇いながら防御
ふっ飛ばされることがあれば槍を杭にして
しぶとさだけは自信があるんだ!


八栄・玄才
さあ、関も越えたしガンガン行こうぜ!
……と言いたいが、伏してオレ等を狙ってるヤツがいるな
《ダメージアップ》も結構溜まってるし、さっさと倒していきたいね

《泥濘の地》を発動して相手の立ち上がりを遅らせる

そして、【勇気】をもって敵の気配のする方向にゆっくりと歩いていき、敵が襲い掛かってきたら『立樹の体』で迎え討とう
敵の拳には【臨機応変】な受けでしなやかに対応し、攻撃は堅牢なカブトの鎧を貫く掌底の【貫通撃】で

オレの動きを封じるか?
煙にまいて先に進める相手じゃないのは分かっている
構わない。なら、全力の拳で打ち抜いてやるさ
泥の上で足を止めて、正面から殴り合おうじゃあないかッ!

最後は正拳の【強打】を決める


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
残留効果を活用

曹操を取り巻く配下たち……王に忠義を尽くす兵の覚悟や見事
だが、時を稼がせはしない

増援部隊とやり合ってきた
後れ馳せ、参戦する
三国志の奪還に懸ける友がいる
その刃、届かせてみせる

護衛を引きはがす好機
PD通信で意思疎通、味方と積極連携
手分けして曹操を追えるよう、俺は伏兵を押さえよう

戦場を偵察、観察し、伏兵を早期発見
泥濘の地を発動し、炙りだす
動き出す前に、乱気流を巻き起こし、吹き飛ばして敵の不意打ちを制す
発見後の突撃に備え、敵の動きを観察し、臨機応変に対処

反撃には魔力障壁を展開し防御し
飛翔で一時飛びあがり、動きにフェイント掛けて回避を

行け。王たる器の曹操の喉元へ刃を


守都・幸児
またこいつらか
なんでかやたらと縁がある
魏軍を名に冠するだけのことはある
お前たちが最後の砦ってやつか

敵が伏せているところに迂闊に踏み込まねえように
注意しながらその位置を見極める
こいつらの硬さはよく知ってる
剛には柔で対抗してやるよ
俺の使う技は「暗」
紙符の式をくらげの群れに変えて
伏せてる敵の守りに向けて放つ
ゆらゆら泳ぐくらげの群れにはその硬い拳で反撃をくらわせるのも難しいだろうよ
くらげの泳ぐ闇は敵の目くらましにもなるはずだ
群れの毒刺が敵の守りを緩ませるだろうよ
俺はその緩んだ守りに【突撃】して
さらに奥へと式を放ち道を切り拓く

こまで他の戦場で戦ってきたてめえらの仲間たちも
手強かったぞ
どいつも、手強かった


アンゼリカ・レンブラント
命さえ惜しまない捨て身の忠義
魏の将達と同じ覚悟を彼らも持っているんだね
それを超え、曹操に刃を届かせる!

曹操を急追、殿で現れる敵に
星形状のパラドクスをを放出し打ち倒す
狙いを仲間と集中し、迅速に攻撃だ
敵の反撃はガードアップで高めた防御で耐える
パラドクス通信で連絡を取り突出はしない、仲間にもさせない
一度に沢山の攻撃を受けなければ深手を受けるもんか

こちらの布陣に穴はあけず、敵の守りを撃つ!
敵軍にほころびが見えたら、そこを思い切り突破を狙うっ
敵陣が完全に崩れたら挟み込んで各個撃破。

敵が周囲にいなくなれば曹操を猛追
野に伏せた敵が尽きるまで以後は繰り返しだよ

めいっぱい力を溜めた《天輪輝星》で、吹き飛べーっ!


八百陣・葵漆
伏兵の待ち伏せ、さらにそれが死兵として足止めを狙うか
しかも急ぎたいところでこれとは、なかなか厄介だね
とはいえ、相手の戦術がわかっていれば、対応することはさほど難しくないね

曹操を急追しつつも、絡繰り兵器を先行させるよ
敵の待ち伏せに対し、絡繰り兵器の幻影を囮にするためだね
それで敵を引き付け、まとめて凍結させてしまおうか
これが僕の『幻影氷結陣』だ

敵を突破したら、スピードを上げて曹操を追いかけるよ

ここまでやっても、そう簡単にいかないのは流石は曹操といったところかな
3将軍はもちろん、影武者を担って曹操を逃がした荀彧に、雑兵すらも決死の覚悟で足止めに来る
やはり彼を断片の王にするわけにはいかないね


音羽・華楠
……『伏せている』と言っても、パラドクスやそれに準ずる効果で身を隠してるわけじゃないでしょう?
魏軍虎衛兵たち自体、隠密が得意そうには思えませんし。
その上、彼らは曹操を逃がす為にかなり焦ってます。
そんな状態で、巧みに身を隠して絶妙にこちらを奇襲なんて、いくら歴史侵略者でも出来ないと思うんですよね……。

恐らく、虎衛兵たちの隠れ場所は単純だと思います。
木陰、岩陰、草陰……目に付いたそれらを注視し、確信が持てた所へ《攻性式神結界》を叩き込みましょう。

曹操への忠誠、決死の覚悟は認めます。
ですが……そもそもあなた方は策を弄することに向いてません。
焦りで自らの強みを見失っては、勝てる戦も勝てませんよ!


一角・實生
死をも厭わない覚悟を持つ相手
だとしても、踏み越え彼らの主へと至る道にするだけ
悪いけど進ませて貰うよ

仲間の移動速度や位置を常に思考内に留めつつ敵を探ろう
低空を飛翔しスコープで敵が潜んでいる位置を突き止めて行く
俺も戦闘時は潜むことが多いし、そういった戦闘の知識とも照らし合わせながら

発見時はパラドクス通信で仲間と情報共有
続きパラドクスを発動し敵を攻撃するよ
この地に留まる残留思念のちからも借り、残る敵も見つけ出そう
敢えてそばを銃撃すれば飛び出してくるかな

敵の拳はグラナトゥムを盾に受ける
仲間が攻撃する隙を作りたい

突出する仲間が出ないよう並び進みながら前へ
一体一体引きはがしていけば最後に映るのは曹操の姿だ


一里塚・燐寧
へぇ~、死ぬ前提の肉壁を何層も……所謂「捨てがまり」ってやつか
この忠誠も、劉備が断片の王になったらそっちに向いちゃう、って思うと儚いもんだよねぇ
あぁ、だから今死ぬ気なの?

≪DCブラスター≫を槍のように構え直して突撃の構えをとる
要は、足止めされても止まらなきゃいいんでしょ

『屠竜技:散華乱刃斬』を発動
自分に呪詛による拒絶をかけて高速で吹き飛ばし、踏み込みを加速して
立ち塞がる敵を神速の刃で次々と解体してくよぉ!

攻撃のたびに一撃離脱を繰り返し
一斉に突き出される反撃の拳の直撃を外しつつ、前進を止めず道を斬り拓く!

死ねば済む仕事なんてラクだよねぇ
その点あたしらは、生きて進み続けなきゃいけないんだ
じゃあね!


エレオノーラ・アーベントロート
少数ずつ投入してこちらの足を止めつつ、伏兵への警戒で足を鈍らせると。
うふふ、荀彧もいませんのに、随分といやらしいことを考えますわね。

少数で強行突破なんてすれば、奇襲で逆に時間がかかりますわ。
戦争の礼儀に則って――正面から踏みつぶして差し上げませんと。

電磁レールガン「フェアレーター」から「第六十五の魔弾【轟雷】」を投射。守りを固める魏軍虎衛兵を炸裂する魔弾で吹き飛ばしますわ。
この陳留攻め、こんなところで焦るような半端な包囲はしていませんわ。
焦らず突出せず、きっちり全員を片付けてから曹操を追いかけましょう。
ついでに【通信障害】も使って戦闘音が漏れ聞こえないようにしておきましょうか。


月下部・小雪
関は突破、です。
こ、この勢いで曹操の元まで行きましょう!
低空を【飛翔】しながら先を急ぎます。

護衛はいつものムキムキカブトムシさん、ですか。
しょ、少数で不意打ちで足止めしてくるなら、ボク達全員の動きを止められるはずがありま、せん。
足止め役を殲滅する係と、先に進んで奥の護衛を殲滅するのを分けた方がいいでしょうか。

ボクとコダマは飛び出てきたカブトムシさんをやっつけに回りましょう!
「アクマ印の魔法爆弾」を投げつけてかく乱した後、本命の【黒帯装備型モーラット・コミュ】のコダマによる正拳突き、です!
カブトムシパンチに負けない、モーラットパンチをお見舞い、です!

※アドリブ連携大歓迎


雅諒院・基経
…王を逃がすための時間稼ぎ…か。

勿論不倶戴天の敵である事は間違いない。だとしても…少し、感じる所があるな。

…さて、感傷に浸るのはここまでにしようか、魏王は討ち取らねばならん。それを邪魔をするのならばそれをのり越えるのみだ。

さぁ、魏王を守ろうとするその覚悟を見せて貰おう…!

高速で印を組み、風の刃を敵へと飛ばす

さぁ、天狗の神通力を見せようか…!神通力・風牙烈破!!

まだ生き残っている兵には錫杖六角棒で肉弾戦を行う。

…よくぞ。であるならば、僕(やつがれ)も力で答えさせて貰うとしようぞ。

さぁ、魏王の元へと行くとしよう。…この者たちが命を捨てるほどの器をな。


ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!

見上げた忠誠心な上に、なかなか考えるじゃない!
でも、そんなものじゃアタシ達は止められないわよ!

相手が待ち伏せしてくるなら、先に敵を炙り出しましょ!
【燦然と凛冽の銀焔閃光!】を「高速詠唱」で放って、指を鳴らして起爆させるの!
爆風で敵を「吹き飛ばし」たり、隠れられそうな場所も吹き飛ばして敵の位置を確認するわ!
位置を特定したら【銀焔閃光!】を「連撃」してダメージを与えていくわね!

敵の反撃は【飛翔】で素早く離脱しダメージを抑えるか、魔力障壁で軽減するわ!

そんなバレバレの待ち伏せで足止めを食らうようなアタシ達じゃないわ!
そろそろラストステージと行きましょ、曹操!


百鬼・運命
アドリブ絡み歓迎

釣り野伏…いや捨てがまりか
厄介この上ないが、曹操を逃がすわけにもいかない
多少の無茶でも突破しなければな

さて追撃速度を落とすわけにもいかないが、そのまま追いかけては殿軍に足止めを食らい、更に伏せている敵に背後を突かれる…
そうなれば結局追撃速度が落ちるし、怪我人が出て曹操との決戦にも差し支えるな

ならばこちらも甲と乙の二隊に分かれた方が良さそうだ
甲隊は最高速度で曹操を追い、乙隊はやや後ろから進む事で、伏せて甲隊を奇襲する敵の更に背後をつく…釣り野伏釣りとでもいうべきかな?
追撃している皆に提案しよう

俺は乙隊で伏せている敵に対応
【光学迷彩】しながらミラージュスラストで敵を暗殺していこう


獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎

敵にも覚悟がある、それはわかるが、覚悟があるのは俺たちも同じだ。ここは押し通らせてもらう。

身を伏せているといっても、元々身を隠しての戦闘を想定している場所でもなければ、相手でもないんだ。隠れるにしても限界はあるだろう。
走りながら周囲の地形から隠れられそうな場所を注意深く観察する。
敵の姿が確認出来次第、パラドクス通信で報告して敵に向かって飛び込む。
皆が先に進めるように、率先して敵を叩く役目を買う。

その人数で俺たちの足を止められると思うな。曹操までの道、切り開かせてもらうぞ。


レイ・シャルダン
【蛍の光】
連携・アドリブ歓迎

くすん。
さぁ、気を取り直して行きましょう!
敵はどうやら伏兵として伏せている模様…しかし。
ボクならそれを見破れます…って蛍さんなら心配いらないか。
行きましょう!曹操まであと少しです。

『Boeotia』のテンプルをノックして起動しパラドクスを発動
―Lynx of Boeotia―
Boeotiaの超視覚での【観察】による【情報収集】で敵の居場所を【看破】
蛍さんと敵の居場所を共有し、集中攻撃で撃破して行きます。

手には蒼き魔力の灯火、機械魔導弓『ACRO』に番えて引き絞り術式で編んだ魔術の矢を放ちます。

敵の攻撃は『アルヴァーレ』の【結界術】で一時的に食い止め【一撃離脱】で回避


朝比奈・蛍
【蛍の光】
連携、アドリブ歓迎です

曹操まであと一息
虎衛兵を斬って一気にいくよ
最短距離――出来る限りまっすぐにだ、レイ

そう言ってレイと連携を取りながらまっすぐに曹操へ迫るように戦場を駆け抜けます
パラドクスは【秘奥空斬】を使用
集中力を限界まで高めリミッターを解除、知覚能力と身体能力を限界まで高める
パラドクス化したこの技は未来を読み、瞬時に問題の解決を思考し、パラドクスの気配や指向性まで感覚的に理解する
兵士を二本の刀で切り捨て進みながら

――死兵か
何時だって油断できない厄介な奴らだ
この今は何より時間が惜しい時に
だから――背中は任せるよ

共に戦場を走る少女にそう言って、背中を任せながら曹操のもとへと駆ける


●襲い来る死兵 【第1手】
 関を突破したディアボロスたちは、曹操とそれを護る魏軍虎衛兵どもを急追する。
「さて、次は護衛を引き剥がさなきゃならんか」
 神山・刹那(梟雄・g00162)は抜き身を提げたまま、下生えを踏みしめつつ先を急いでいる。
 その呟きを聞いた傍らを進む伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)は、
「なに。要は、全部喰っちまえばいいんだろ?」
 と、口の端を持ち上げた。鋭い犬歯が露わになり、前髪に隠された奥で、両の眼は炯々と光っている。
 ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)も同様に前方を見据えつつ、
「……僕だって、蟲将たちが人々にしてきたことを、見てきたんだ」
 殺し、虐げ、時には意味もなく戯れに傷つけるところさえ、ロキシアは目にしたことがある。
「牙なき彼らの怨念返しさ、これは」
 その言葉を聞くのは、傍らの妖精のみである。
 そのまま、3人は無言で進む。
「お! みんな、もうあんなところにいたのかぁ!」
 ブロス・ブラッドハート(竜孺子・g03342)は翼を広げ、【飛翔】して追ってきた。
「逃げるネズミは、猫も噛むんだっけ? でも、逃げるのが虎だったらどうすりゃいいんだろ?
 って、弱気になってたら勝てねぇな!」
 萬が朽ちた倒木を踏み越えていき、続く刹那が足をかけた、その時である。
 突如として茂みから虎衛兵が現れ、襲いかかってきた。
 1体は跳躍し、飛んでいたブロスに襲いかかる。
「わぁッ!」
 どうやらその姿は潜んでいた敵兵からは丸見えだったようで、不意を打たれたブロスは咄嗟に身体に力を込めたものの、拳を腹に受けてたたき落とされた。
 虎衛兵どもは一斉に拳を繰り出してくる。襲い来る拳気を、刹那は咄嗟に構えた刀で一撃を弾いた。
「ち!」
 だが、完全にその圧力を凌ぎきることは出来ず、脇腹がミシミシと軋んだ。
「刹那!」
 援けようとした萬だが、彼にも敵兵は襲いかかる。反射的に繰り出したナイフを敵兵はかいくぐり、放たれた拳が萬の腹を抉る。
「ぐ……!」
 刹那と同じように拳気を浴びたロキシアも、吹き飛ばされてゴロゴロと草の上を転がった。
 それでも、槍を地面に突き立てて立ち上がる。
「しぶとさだけは、自信があるんだ!」
 と、敵兵を睨みつけるロキシア。
「伏兵か……存外に、頭を使ってくるじゃないか!」
 刹那は顔をしかめながらも、刀を構え直して敵を見据えた。
「二度は喰らわん!」
 刹那は間合いへと踏み込む。敵兵はそれを拳で打ち払おうとしたが、それが撃ち抜いたのは残像であった。
 刹那の身体は跳躍して空中にあり、振り上げられた刀身は陽光を反射して煌めいていた。
「忠義の心を持った精鋭たちよ。お前たちの心に敬意を持って、俺は挑もう!
 いざ、勝負!」
 猛禽が襲いかかるように、振り下ろされた刹那の刀を虎衛兵は腕で弾いたが、朱雀は二度、羽ばたく。流れるように宙を滑った刀身は再び虎衛兵を襲い、その胴を深々と裂いた。
「そっちが命懸けなら、こっちも同じでやるしかねーや!」
 土まみれになったブロスは腹をさすりながら起き上がり、『紅角刀』を振りかぶって敵兵へと突進した。
「ここで足止めされてやるわけにはいかねーかんな!
 守りをこじ開けて、両断してやる!」
 磨き上げられた技は、堅固な城壁や敵の守りさえも断ち斬る。敵の拳をかいくぐって振り下ろしたブロスの大剣は、敵兵の肩に深々と食い込んで、腕を根元から切り飛ばした。
 白い歯を覗かせ、ブロスはニヤリと笑う。
「カウンターはタイミングが命ッ!」
「きみたちとも、腐れ縁だね!」
 ナノマシン流動体を全身に這わせたロキシアが、そこに追い打ちをかける。
「続きは任せたッ!」
 ブロスが、サッと脇に跳んだ。
 ロキシアが繰り出した槍は敵兵の腹を深々と貫く。それどころか、そのまま槍を振り回し、虎衛兵を放り投げた。そこに、妖精が躍りかかってさらに敵を貫く。まさしく、「過激なイタズラ」である。
 見れば、萬もまた反撃に転じていた。
「さァ、来いよ……こんな半端なマネじゃァ、すぐに食い破ッちまウぜ……!」
 その声が、徐々に歪んで震えたものになっていく。大きく口を開いて飲み込んだ靄は、圧縮された呪詛の塊。それに精神を蝕まれ、今の萬に残っているのはただ、「敵を喰らう」という一心のみ。
「そシたら、てめぇラの大将ンとこまで、一直線だ。サぁて、どンな味がするんだロウなァ!」
「う、む……!」
 敵兵は気圧されつつも、変わらぬ威力を持った拳を叩きつける。萬はそれに額を割られながらも、前進し、敵を引き裂き、喰らいついた。
「手向けの花も弔いの墓もないが、誇りとともに安らかに眠れ……と、言いたいところだが」
 刹那は前方を望んで、
「まだ、先は長そうだ」
 と、顔をしかめた。

●襲い来る死兵 【第2手】
 雅諒院・基経(天狗道からの使者・g00191)に襲いかかった虎衛兵どもは一斉に大地を持ち上げ、それを返した。足を取られて倒れた基経に、敵兵はさらに追い打ちをかける。
「……王を逃がすための、時間稼ぎ、か」
 『錫杖六角棒』で、敵の拳を受け止める基経。そのまま力比べとなるが、
「こいつッ!」
 守都・幸児(祥雲・g03876)は『藍鬼拐』で打ちかかり、敵の腕を打った。その隙に基経は敵を押し返し、体勢を立て直した。
「また、こいつらか。なんでか、やたらと縁があるな」
 幸児は顔をしかめるが、
「もちろん不倶戴天の敵であることは間違いない。だとしても……少し、感じるところがあるな」
 と、基経は息を吐く。
「魏軍を名に冠するだけのことはある。こいつらが、魏の最後の砦ってやつか」
 幸児は姿を見せた敵兵の一団を睥睨した。
「これは……『捨てがまり』か。厄介きわまりない策だな」
 百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)は神刀を構え、口を歪める。
 それとは対照的に、エレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)は目を細めて不敵に笑った。
「少数ずつ投入してこちらの足を止めつつ、伏兵への警戒で足を鈍らせる、と。
 うふふ、ずいぶんと嫌らしいことを考えますわね。曹操の策? それとも、あなたたち自身が? なかなかの戦上手ですわ」
 これも「失われた歴史」のひとつとなってしまうが、日本、関ヶ原の戦いで島津勢が取った策に、同様のものがあった。
「いくら不意打ちされたって、一度にたくさんの攻撃でもなければ、深手なんて受けるもんか!」
 アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は大剣『Day Braek of Leo』を振るって、敵の拳を弾き返した。
 その威力に骨は軋んで呼吸も荒くなるがが、
「命さえ惜しまない、捨て身の忠義だね。
 トループス級とはいえ、魏の将たちと同じ覚悟を持っているんだね」
 と、寡兵ながらも果敢に挑みかかってくる敵を見据えて、感心したようにアンゼリカは声を漏らす。
 敵の狙いはこちらを倒すことではない。奇襲を警戒せざるを得ないこちらの進撃を遅らせることが、目的なのだ。無論、生還などまったく考えてはいない。
「ならば、こちらも甲乙の2隊に分かれた方がよさそうだ」
「は、はい。ボクも、運命さんと同じ考えです」
 月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は、おずおずと手をあげて賛意を表す。
「せ、関を突破した勢いは、止めたくないです。
 ふ、不意打ちしたとしても、少数ではボクたち全員を止められるはずがありません」
「よし、ここは任せろ。先を急いでくれ」
 運命と小雪が敵へと挑みかかる。
「……護衛はいつものムキムキカブトムシさん、ですね」
 小雪は懐から犬耳悪魔少女の絵が描かれた爆弾を取り出し、投擲した。
「コダマ!」
 辺りを爆炎が包む中、小雪は声を上げる。それに応じて、黒帯を巻いたモーラット・コミュ『コダマ』が跳び込んでいく。
「毛玉空手道黒帯の実力。コダマの正拳突きは、触れないでも敵を吹き飛ばします!」
 『コダマ』は繰り出される敵の拳をかいくぐって、その腹に力強い突きを繰り出した。愛らしい姿に似つかわしくない、凄まじい突きである。敵は身体をくの字に折り曲げ、悶絶した。
「ど、どうですか! カブトムシパンチにも負けない、モーラットパンチです!」
 それでも、敵は強烈な拳気を発して反撃に出ようとする……が、その好機を逃さぬと運命が懐に飛び込んでいた。
「うぬッ!」
 敵は狙いを変えて拳気は運命に襲いかかった。だが、それは運命の姿を通り抜け、地を穿つだけに終わる。
「なに!」
「それは残像さ。俺は、ここだ!」
 鋭い神刀の突きが虎衛兵の臓腑を貫き、敵は血を吐きながら倒れる。
 その間にディアボロスたちは先を急ごうとするが、
「通すわけにはいかん!」
 と、敵は懸命に追いすがってくる。
「魏王は討ち取らねばならん。それを邪魔するのならば、乗り越えるのみ。
 さぁ、魏王を守ろうとする覚悟を見せてもらおう……!」
 基経は腰につけた団扇を手に取り、そこに天狗の神通力を込める。
「こいつらの硬さは、よくわかってるんでな……」
 幸児は見様見真似で作った紙符を手に取り、放った。それは、ゆらりゆらりと揺らめきながら宙を舞う。
 それはクラゲの姿に変じ、敵へと襲いかかった。虎衛兵の拳がそれを貫くが、柔らかいクラゲの身体には手応えが乏しい。一方、柔弱に思えるクラゲは、恐ろしい毒を持つ触手を備えていた。刺胞は虎衛兵の甲殻の隙間に突き立ち、クロノヴェーダの命さえ奪う猛毒を注入する。
「それにさえ耐えようとするのは見事だが……。
 受けてみよ、これぞ天狗の神通力!
 風の方角、我が道を塞ぐ、たわけものを吹き飛ばす! 『風牙烈破』ッ!」
 基経の巻き起こした烈風は虎衛兵の巨躯さえ持ち上げ、大岩に叩きつけた。全身を砕かれた虎衛兵は、ついに動かなくなる。
「よぉし、ここから突破ッ!」
 アンゼリカが、まだ立ちはだかる敵兵に大剣を突きつけた。
「襲ってくるなら、正面から踏みつぶして差し上げますわ……戦争の礼儀に則って」
 エレオノーラは電磁レールガン『フェアレーター』に魔弾を装填し、ガチャリと鎖栓を閉じた。
 込められたのは『第六十五の魔弾【轟雷】』。
「解放……!」
 発生した電磁場が、魔弾を加速していく。超高速で放たれた弾丸は空中で爆ぜ、散弾となって敵を襲う。
 そして、
「我が手に集う、裁きの光よ。全ての邪悪なる者を、焼き尽くせッ!」
 輝く星々は、アンゼリカの勇気の結晶。敵を包むように放たれた星形のパラドクスは、無数の爆発を生み出した。
 全身を引き裂かれた敵兵が、崩れるように地に伏す。
「うふふ。この陳留攻め、こんなところで焦るような、半端な包囲はしていませんわ」
 骸を見下ろし、髪をかき上げるエレオノーラ。
「……手強かったぞ。てめぇらも、これまで他の戦場で戦ってきた奴らも。どいつも手強かった」
「さぁ、魏王の下へ急ぐとしよう。……この者たちが、命を捨てるほどの器をな」
 幸児と基経は頷き合い、先を急ぐ。

●襲い来る死兵 【第3手】
 次々と襲い来る虎衛兵どもには、さすがのディアボロスたちも閉口させられていた。
 先を急ぐ一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は、
「へぇ~、死ぬ前提の肉壁を何層も……ねぇ」
 と、笑うとも蔑むともつかぬ、なんとも言えぬ表情を見せた。
「敵にも、それだけの覚悟があるということだな」
 木の枝を払いつつ進む獅子堂・崇(破界拳・g06749)は、背を向けたまま応じる。
「だが、覚悟があるのは俺たちも同じだ。ここは、押し通らせてもらおう」
「えぇ。ところで……」
 音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)は頬に指を当て、首をかしげた。
「敵が『伏せている』といっても、パラドクスやそれに近い力で身を隠しているわけじゃないのでしょう?」
 もしそうならば、いかにディアボロスであっても対応は後手に回らざるを得ないが。
「虎衛兵にそんな力があるわけではなさそうですし、その上、彼らは曹操を逃がすために焦っています。おそらく、隠れ場所は単純だと思います」
 と、華楠は人差し指を立てた。
「そうだな。もともと、身を隠しての戦いを想定している場所でもなければ、相手でもないんだ。
 と、なれば……」
「林の中や、茂み、廃墟……そういったところを虱潰しね」
 と、崇とベアタ・アンシュッツ(天使のハラペコウィザード・g03109)は結論づけた。
「足止め戦力、まだまだいそうだねぇ」
 ベアタが顔をしかめる。かといって、警戒しすぎて足が止まれば、曹操を逃がしてしまう。
「實生さんはどう思う、敵の場所?」
「あぁ、俺も同じ考えだよ」
 【パラドクス通信】を通じてベアタに問われた一角・實生(深い潭・g00995)は、自身の経験を踏まえて頷いた。
 實生は【飛翔】したまま狙撃銃を構え、そのスコープで進む先を窺っている。
 その視線の先に、打ち棄てられたいくつかの廃屋が目に入った。
 おそらく、農事のために立てられた小屋だったのだろう。戦乱を避けてか、人が寄りつかなくなってしまったに違いない。だとすれば、この鬱蒼とした茂みも、かつては田畝だったのだろうか?
 實生はそんなことを思案しつつ廃屋を窺っていたが、そこに、蠢くものがあった。
 それは紛れもなく、魏軍虎衛兵!
「いたよ、あそこだ!」
 虎衛兵どもも、低空とはいえ目立つ實生の姿を捉えたのは同時だったらしい。
 強烈な拳気が襲いかかるが、實生は愛銃『グラナトゥム』を盾にそれを凌いだ。急ぎ着地し、体勢を整える。
「そこですね!」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は、こちらの視界にも入ってきた廃屋へ突進しながら、高速詠唱を開始する。
「これでも、隠れ続けることが出来ますか?
 さんざめく水面に隠れし、眠れる水魔よ。在りし日の如く、地にあるもの悉くを薙ぎ払い洗い流せ!」
 両手で構えていた無骨な大剣を右手1本に持ち替えて肩に担ぎ、エレナは左の手のひらを敵に突きつける。すると、怒濤の洪水が巻き起こって、虎衛兵を廃屋ごと飲み込んでいった。
「うぬ、気づかれたか……!」
 虎衛兵どもは全身を濡らしながらも起き上がってきたが、
「そんなバレバレの待ち伏せで足止めを食らうようなアタシたちじゃないわ!」
 エレナとほとんど同時に詠唱を終えたソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)が、
「アイドルからのプレゼント、ありがたく受け取りなさい!」
 と、指を弾いた。
 猛き炎と流れる水、ふたつの魔力は混ざり合って圧縮され、銀色の閃光とともに炸裂し、虎衛兵どもを薙ぎ払った。
「う、ぅ……倒れぬ! 倒れるわけにはいかぬ! 最後の一兵となっても、ディアボロスどもを阻む壁となるのだ!」
 中には片腕をもがれた者さえいるが、それでも敵兵どもは起き上がってくるではないか。
 さすがにギョッとするソラ。虎衛兵どもは一斉に拳を繰り出し、空を振るわせる拳気を打ち付けてきた。
 ソラは咄嗟に跳び下がり、いかなる敵であれ立ち向かうための魔力障壁『コンフロント・バリア』のおかげで、背を地面に打ち付ける程度ですんだ。
「待ち伏せなんてなかなか考えたうえに、見上げた忠誠心じゃない!
 でも、そんなものじゃアタシたちは止められないわよ!」
 すぐに身を起こし、杖を構えて再び詠唱を開始する。
「ラストステージの開演時間は、もう迫ってるんだからね!」
 エレナもまた、詠唱を始めていた。
「これ以上の邪魔はさせません。私たちは一刻も早く、魏王・曹操のもとまでたどり着かねばならないのですから!」
「させぬ! そうはさせぬ!」
 叫んだ虎衛兵は肘が妙な方向にねじ曲がっている。しかしそれでも、折れた腕で拳を握りしめて襲いかかってくる。
 だが、虎衛兵どもの足元に広がった泥濘は、その一歩を鈍いものにした。
「かしこみかしこみー……今日もいい日にな~れ☆」
 今日は、いや、今日「も」ベアタのラッキーデー。
「ハラペコ天使に見放された虎衛兵は、お腹が空いて泥沼にはまってしまえー!」
 敵はよろけて転倒し、とっさに地についた腕は千切れ飛ぶ。
「我が計略の冴えが恐ろしいぜ☆」
 と、ベアタはおどけてみせた。
「いくら血が流れようと構わぬ! 腕が千切れようと構わぬ! 曹操様のため、我らはここで死ぬのだ!」
 叫びながら襲い来る、残った虎衛兵。自らを奮い立たせるような熱狂的な雄叫びが、辺りに響き渡る。
「その人数で、俺たちの足を止められると思うな。曹操までの道、切り開かせてもらうぞ!」
 我流の構えを取った崇は動じず、間合いを詰める。
 そして、實生も。
「死を厭わない覚悟を持つ相手……。だとしても、俺たちは踏み越え、1体1体引き剥がして曹操へと至る道にするだけだ」
 目を細めた實生。その意識は残留思念や異形たちが漂う世界へと移っていた。五感で映す世界とは異なる感覚で捉えたものを、實生は浄化の力……あるいは呪詛で増幅し、虎衛兵へと叩きつけた。
 放たれた光は群青と白との間を揺れ動きながら、敵兵を貫く。
「これは避けられないぜ!」
 そこに、崇の上段回し蹴りが叩き込まれた。荒削りではあるが、旋風を生み天を裂くほどの勢いをもった蹴りである。痺れを残した虎衛兵に防ぐ手立てはなく、首があらぬ方向へとねじ曲がる。
「おのれぇッ!」
「この忠誠も、劉備が『断片の王』になったらそっちに向いちゃうって思ったら……儚いもんだねぇ」
 燐寧は薄笑いを浮かべつつ、常軌を逸した巨砲『DCブラスター』を掲げて、繰り出された拳を受け止めた。
「死ねば済む仕事なんて、ラクだよねぇ」
「なにッ!」
「その点、あたしらは生きて進み続けなきゃいけないんだ! これからもね!」
 燐寧は自らに「拒絶」の呪詛を浴びせた。それに弾かれて彼女の身体は高速で敵へと迫り、2枚の回転鋸刃も備えている巨砲を振りかぶった。
「ぐぬ……!」
 敵兵は避けようとしたが、その身体は「何か」にぶつかって押し戻された。華楠の作り上げた結界が、虎衛兵を包んでいたのだ。
「曹操への忠誠、決死の覚悟は認めます。
 ですが……そもそもあなた方は策を弄することに向いていません。焦りで自らの強みを見失っては、勝てる戦も勝てませんよ!」
 と、華楠はにべもない。結界の内部に放たれた式神が、敵兵に襲いかかった。
 結界が弾けたところに、燐寧は斬りかかる。
「じゃあね! キレイな散り際をあげるよぉ、感謝してよねぇッ!」
 真空を生むほどの迅さをもつ刃が、敵兵を両断した。

●襲い来る死兵 【第4手】
「食らえ、ディアボロス!」
 突如、茂みから飛び出した虎衛兵ども。地に跪いて両腕を深々と突き込んだかと思えば、大地そのものが上下にひっくり返る。その土砂に巻き込まれては、ディアボロスとてひとたまりも……。
「ふふふ……かかったね」
 八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)がほくそ笑む。虎衛兵どもがディアボロスと誤認したのは、葵漆の操る絡繰り兵器だったのだ。それは幻影を映し出しつつ先行しており、見事、敵兵どもを欺いてみせた。
「それじゃあ、骨の髄まで凍てついてもらおうか! これが僕の『幻影氷結陣』だ!」
「ぐああッ!」
 もうひとつ放たれた絡繰り兵器は、発動するなり周囲に極低温を発生させた。瞬く間に凍てついていく大地から慌てて飛び退いた敵だったが、足が貼り付き、無理に引き剥がしたために甲殻が裂けて血が流れた。
「急ぎたいときに伏兵とはなかなか厄介だね。とはいえ、戦術がわかっていれば対応することはさほど難しくないね」
 と、葵漆は羽扇で口元を覆った。
「曹操を取り巻く配下たち……王に忠義を尽くす兵の覚悟や、見事」
 青の翼をゆっくりと広げたエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は敵兵どもを見渡し、その忠誠をたたえる。
「だが、時を稼がせはしない」
「関も越えたし、ガンガン行きたいからな!」
 八栄・玄才(井の中の雷魔・g00563)は軽く肩を回し、それから構えた。それは実戦拳術、八栄流の構えである。
「そうはいくものか!」
 敵兵どもはふたりに襲いかかろうとしたが、
「遅れてしまいました! さぁ、気を取り直していきますよ!」
 そこに、フライトデバイス『アクロヴァレリア』を駆って飛び、この場に急行したレイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)が着地する。
「あぁ。俺も増援部隊とやり合ってきたところだ。遅れ馳せ、参戦する」
 と、頷いてみせるエトヴァ。
「えぇ、頑張りましょう!」
 レイはゴーグル『Boeotia』のテンプルを数回、指でつつく。
 操作を受け付けたデバイスは、レイの視野に周囲と敵群の情報を映し出した。
「制御は任せた! 人類の叡智を、見せてやる!」
 フライトデバイスに付随した両肩の固定砲台や、32門の小型砲台、さらには高エネルギーレーザー砲が、一斉に敵に狙いを定めた。正確な射撃で放たれた攻撃を浴びた虎衛兵は、レーザーに腹を貫かれ、誘導弾に全身の甲殻を引き裂かれる。
「ぐおお……!」
「く……まだこれほどのディアボロスが……」
「かまわん! 我らは時を稼ぐのみよ!」
 狼狽しかけた虎衛兵だったが、同胞の叱咤を受けて気を取り直し、立ち向かってくる。
「曹操まであと一息……最短距離を、できる限り真っ直ぐにだ、レイ」
 朝比奈・蛍(二撃一閃・g00404)は、重傷を負いながらも立ち向かってこようとする虎衛兵を睨み据え、
「……死兵か」
 小さく呟く。奴らは、いつだって油断が出来ない厄介な奴らだ。この、時間が惜しいときに……。
「だから……」
「後ろは守ります! ……って、蛍さんなら心配いらないでしょうけれど」
 背後から聞こえてきた声に安堵を覚え、かすかに口の端を持ち上げた蛍は『雌雄閃剣』を抜く。一振りは風を起こして万物を断ち、もう一振りは防ぐことを許さぬ極焔。
 その刃を、極限まで集中力を高め、知覚と身体を限界まで……いや、それさえ越えて高めた状態で振るう。
「いいさ、勝つためならね」
 横薙ぎにされた刃は、防がんとした敵兵の両の拳ごと、首を刎ね飛ばした。
「虎衛兵を斬って、一気に行くよ。曹操のもとまで駆けるのみだ」
「はい!」
 そのまま、蛍は虎衛兵を振り切って先を急ぐ。あとにはレイが続いた。
「待てッ! おのれ……ここでむざむざと我が倒れるわけには、いかん! いかんのだ!」
 残された虎衛兵は、これまで以上に闘志を露わにしながら襲いかかってくる。
「さては、伏兵もここまでか」
 看破したエトヴァは、
「行こう。王たる器の曹操の喉元へ、刃を」
 と、青い翼の羽ばたきで乱気流を巻き起こした。
「おう! 煙に巻いて進める相手じゃないのはわかっているからな。なら、全力の拳で打ち抜いてやるさ! 正面から殴り合おうじゃあないかッ!」
 応じた玄才に敵兵は足元の泥を蹴り上げながら躍りかかる。しかし玄才は動じることも怯むこともなく敵へと立ち向かい、放たれた敵の拳を受け流し、そして抑えた。
「オレの動きを封じるか?」
 それは樹木の枝のしなやかさと、幹の堅さを備えた動きである。
「立ち続ける幹に学び、アスファルトを貫く根に習い、文明を飲み込む蔦を真似ろ。文明が栄えても自然は決して殺し尽くされない」
 それが、文明の暴走に武で抗するという、八栄流の心得である。
「う……ッ」
 攻撃が伸びきって敵の動きが止まった瞬間を狙い、玄才は腹に掌底を叩き込んだ。悶絶して顔が下がったところに、今度は正拳突きを見舞う。
 よろめく敵兵を、エトヴァの乱気流が押し包んで巻き上げた。鋭く渦巻く風の刃は硬い敵兵の甲殻さえズタズタに引き裂き、吹き飛ばした。
 すべての敵が倒れたことを確認した葵漆が、大きく息を吐く。
「ここまで簡単にいかないのは、さすがに曹操といったところかな……。3将軍はもちろん、影武者となった荀彧に、こんな雑兵すらも決死の覚悟で足止めに来る。
 やはり、彼を『断片の王』にするわけにはいかないね」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【エアライド】LV3が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
【クリーニング】がLV3になった!
【寒冷適応】がLV2になった!
【照明】がLV2になった!
【使い魔使役】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
【パラドクス通信】がLV3になった!
【アイテムポケット】がLV3になった!
【通信障害】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
【悲劇感知】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV4が発生!
【リザレクション】LV2が発生!
【ダブル】がLV2になった!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【先行率アップ】LV3が発生!
【ロストエナジー】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV5になった!
【反撃アップ】LV3が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!

 下草の生える道を進む魏王・曹操の周りには、もはや護衛となる兵もいない。
「よもや、余がここまで苦しめられるとは……」
 喉の渇きをおぼえた曹操は、
「梅の木でもあればよいものを」
 と、辺りを見渡した。
 予定通りならば、そろそろ曹真なり、張郃なりの軍勢が迎えに現れてもよいはずである。
 しかし、その到来を告げる砂塵は窺えない。
 わずかに苛立ちを覚えた曹操であったが、
「まだよ。まだ、余の命運は尽きておらぬ」
 と、顔を上げた。
喩・嘉
仲間が尽力を尽くしてくれ、護衛が離れた今、
余計なところで時間を使っている暇はない。
こうなっては、曹操を逃してはならないのだ。狙うは曹操の首のみ

羽扇を振るい「如法暗計」を使用
あたりを闇に包み、その闇に紛れる間者の幻影を放つ
さすれば、曹操も足を止めざるを得ないだろう。
貴様が再度逃げる隙を見せれば、俺の兵が貴様の首を貰うぞ

【泥濘の地】も使わせてもらおうか
曹操の移動速度を遅くする
翅を広げ飛翔したら、全員からの的になることは理解していよう?


ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎

そう易々と逃しはしません
天下の曹操が逃げ腰とは恥ずかしくないのですか
断片の王になろうという蟲将なら、ディアボロスの一群等薙ぎ払ってみせる気概を見せて欲しいものです
と、挑発も交え

宙に展開した鍵盤で「嵐」を演奏
幻想の嵐を相手の進行方向を塞ぐように追い立てて
少しでも削り足止めしていきます

私はこの国の政には疎い者ですが
曹操を断片の王にしてはならない、という事は分かります
王へと羽化する前に、ここで貴方の夢を終わらせます

反撃には魔力障壁を展開し多少でも軽減
そちらも幻影使いですか
幻影と幻想、どちらの想いが強いか試してみますか?

突出は避け、仲間と連携して攻撃を叩き込み
一撃離脱して反撃に備えます


守都・幸児
…こいつが曹操か
これまで出会った蟲将とは格が違うな
ますます断片の王にさせるわけにはいかねえ

あの四本の剣、二本の腕でまともに組み合ったら受けきれる気がしねえな
なら、全部まとめて『面』で受けてやる
俺の使う技は「平」
曹操を【追跡】してその進路に
めいっぱい分厚くでかく、持てる最大限の力で結界を張り
文字通り曹操の退路を塞ぐ、でかい壁を作ってやる
あとは全身全霊で押し合いだ
【捨て身の一撃】になっても構わねえ
とにかく曹操を足止めだ
そうすれば俺が倒れても皆の次の攻撃が届く
めいっぱい踏ん張るぞ
逃さねえ

あんたの臣下も、兵も、皆強かった
だが
てめえの背負ってるもんは、皆と民から奪ったもんだ
だから、今ここで返してもらうぞ


「まだよ。まだ、余の命運は尽きておらぬ」
 そう言って歩き出す魏王・曹操。その耳に、細流のせせらぎが聞こえてきた。
「ふふ、見よ。天が我を見捨てておらぬということよ」
 嘯きつつ、水をすくって口に運ぶ。冷たい水は、この上なく甘露であった。
「それは違うな。天が、これから死に行く貴様を憐れんだのだろう」
「なにッ!」
 曹操が視線を上げた先にいたのは、喩・嘉(瑞鳳・g01517)であった。
 仲間たちの尽力によって、もはや曹操のもとには一兵の護衛もない。
「こうなっては、曹操を逃してはならないのだ……!」
 という思いを胸に、喩嘉は急ぎに急いできた。狙うは、曹操の首のみである。
「逃がしはしません。天下の曹操が逃げ腰とは、恥ずかしくないのですか?」
 ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)も追いついて、宙に鍵盤を展開しつつ曹操を問い詰める。
「『断片の王』になろうという蟲将ならば、ディアボロスの一群など薙ぎ払って見せるという気概を見せて欲しいものです」
 ソレイユの言葉を聞いた曹操は、肩を揺らして笑った。
「はは、余を挑発しおる。余はそこまで短慮ではないぞ」
「……こいつが曹操か。これまでに出会った蟲将とは、格が違うな」
 拳を握りしめた守都・幸児(祥雲・g03876)は、その手のひらが汗でじっとりと湿ってくるのを感じた。
「ますます『断片の王』にさせるわけにはいかねぇ!」
 幸児が動く。それと同時に、曹操の手にした4本の湾刀が動いた。
「まともに組み合ったら、受けきれる気がしねぇな! なら、全部『面』で受けてやる!」
 幸児は見様見真似で放った紙符を放ち、結界の壁を作り出した。分厚く巨大な壁が曹操の四方から襲いかかり、敵将を押し潰さんとする。
 曹操も渾身の力を込めて押し返す。それでも幸児は踏ん張って、
「逃がさねぇ。めいっぱい踏ん張るぞ!」
 と、さらに力を込めた。たとえこれが捨て身の一撃となろうとも、あとには仲間たちがいる。
 曹操の、天をも貫くとされる宝剣の力を宿した剣が、結界を突き破った。怒濤の勢いで、幸児を斬り裂く。
 そのうちの1つが臓腑を抉ったか、幸児は血を吐きながらも、
「あんたの臣下も、兵も、皆強かった。
 だが。
 てめぇの背負ってるもんは、皆と民から奪ったもんだ。だから、いまここで返してもらうぞ!」
 と、最後にもう一度、力を込めた。曹操がよろめき、膝をついた。
「こっちは気にするな、やってくれ!」
「えぇ!」
 頷いたソレイユは、大きく息を吸い込んで両手を鍵盤の上に載せた。
「嵐を喚びましょう」
 叩きつけるように、しかし優雅に盤上を動くソレイユの指先。彼が生み出した幻想ソナタは荒れ狂う嵐を生み出し、敵将を飲み込んでいく。
「そちらも幻影使いですか。幻影と幻想、どちらの想いが強いか、試してみますか?」
「翅を広げて逃げようものなら、皆からの的になることは理解していよう?」
 喩嘉は、鳳凰の羽で作られたという朱の羽扇を振るう。
「夜が来る。闇に紛れ、使命を果たせ」
 その言葉が終わると同時に辺りは闇に包まれた。その闇の中では、失われた歴史の中に消えた間者の幻影が召喚され、曹操を狙って蠢いた。
 曹操は、
「曹仁! 曹洪!」
 と、既に斃れた魏将の名を呼ぶ。追い詰められ、錯乱したわけではない。
 名を呼ばれた将の幻影が現れ出でて、ソレイユと喩嘉とに襲いかかったのだ。
 それはただの幻影に非ず、実体を伴ったものである。曹仁の振るう大刀が喩嘉の肩を割り、曹洪の操る無数の得物はソレイユを傷つけた。
 一方で、喩嘉の放った間者の匕首が曹操の脇腹を刺す。そして荒れ狂う嵐は、曹操の翅を傷つけた。
 しかし曹操は悠然と、
「ディアボロスというのも、なかなかにやる」
 と、笑みさえ浮かべ、
「逃げる必要が、どこにあろうか。
 そなたらのように知勇を兼備した者とここで見えることが出来たのは、むしろ幸いであった」
 と、3人の顔をそれぞれに見た。
「……何が言いたい?」
 さすがの喩嘉も、意図を計りかねて眉を寄せる。
「行きがかりが不幸であったのだ。そなたらがわが王業を助けてくれるというのであれば、封土を与え、諸侯として遇しよう。どうだ?」
 と、2本の腕を組んで揖(ゆう)し、誘(いざな)った。
「私は、この国の政には疎い者ですが……曹操を『断片の王』にしてはならない、ということはわかります。王へと羽化する前に、ここでその夢を終わらせます!」
 と、ソレイユは傷口を押さえながら曹操を睨んだ。

『守都・幸児(祥雲・g03876)は重傷を負った』
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【液体錬成】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!

夏候・錬晏
アドリブ歓迎

仲間の援護で蟲の壁を越えて
【飛翔】を使って『曹操』の前へ降り立つ

朱殷の闘気で具現化した龍を背負い
それでも敵意はないとでも言う様に
偃月刀の刃は下げたまま対する

我ら復讐者は
『怒り』の感情を力に変えて
侵略者を滅するために戦っている

…お前たちも『怒り』を持って戦っていると
ある意味、同種だとも感じる事さえある

…似た者同士だ

奸雄『曹操』
中華を統一し
断片の王となり
≪七曜の戦≫へ臨むという

あんたはその先に、何を"のぞむ"?

語られるのは、臨みか、望みか

金も名声も女も興味はない
何でも叶えてくれるのなら、主を、――…夏侯伯仁を
蘇らせてくれないか?

蟲将に与する気はないが
仲間が介入してくるまでは
心のままに


「ほう? そなたは、余の話を聞くつもりがあるようだな」
 曹操の視線の先には、悲愴な面持ちの夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)が立っていた。
 その目は鋭いが、それでも「敵意はない」とでも言わんばかりに、『黒龍偃月刀』の切っ先はだらりと下がったままである。
「我ら復讐者は……」
 錬晏の声は、かすれていた。
「我ら復讐者は、怒りの感情を力に変えて、侵略者を滅するために戦っている。
 お前たちも、怒りを持って戦っていると……ある意味、同種だと感じることさえある。
 ……似たもの同士だ」
 その言葉に曹操は満足げに頷く。
「そうよな。余とそなたは、似ているのやもしれぬ。なれば、共に進むもよいのではないか?
 余に従えば……そうよな、豫州沛国の辺りに封じて、諸侯としてやろう」
「そんなものに興味はない!」
 錬晏は、大きく声を張り上げて曹操の言葉を遮った。
「地位も、金も名声も女も興味はない。
 ただ……何でも叶えてくれるなら、夏侯伯仁を蘇らせてはくれないか?」
「ふむ。伯仁とは……?」
「我が主だ」
「おぉ、そなたは忠義の人だ」
 曹操は感銘を受けたように……そのふりをしただけかもしれないが……天を仰ぎ、そしてゆっくりとかぶりを振った。
「死んだ者のことは忘れよ。その者は死に、余とそなたは生きている。さぁ……」
 しかし、錬晏は手のひらを突きつけて言葉を遮る。
「奸雄・曹操。中華を統一し『断片の王』となり、『七曜の戦』へ臨むという。
 あんたはその先に、なにを『のぞむ』?」
 そこに曹操の望みがあるのか、あるいは、その先に臨むものに意味があるのか。
 しかし、曹操の答えは明確だった。
「『七曜の戦い』に勝利し、『大戦乱群蟲三国志』が、余が、世界の全てを支配する……それ以上に、望むことなどあろうか」
「そうか……」
 錬晏は己の心に渦巻く感情が凪ぐのを待って、大きく息を吐いた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【水源】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV6になった!

アンゼリカ・レンブラント
魏将の忠義と見事な最期を見る度、思ったんだ
曹操を断片の王にはさせないと

私達はお前の将との闘いで鍛えられた
それをお前を倒すことに最大限生かすッ

連携を意識。通信で仕掛ける機を合わせ光剣で斬る!
斬り込んだら反撃をオーラと障壁で凌ぎ
側面に回り攻撃

先に曹操と交戦した仲間からの情報は生かし
与えた傷も、深く抉る!
動きを観察し少しでも有益なことは仲間と共有
勝利に繋げられることは全て生かす

最後は窮地をこそ境地とする!
陳留での死闘で学んだことだ
仲間のラッシュに合わせ、捨て身の覚悟で懐に飛び込む

友がいる、取り戻すべきものがある
だから限界を超えられるんだ、何度だって
全ての力と想いを込めた《光剣収束斬》で両断を狙うよ!


夏候・錬晏
連携アドリブ歓迎・残留効果活用

死者は蘇らん
そんなこと…言われなくとも分かっている
それでも俺には、大願がある

「貴様と袖を連ねる道はない!」

心は凪に、それでも『怒り』は確かに
具現の怒龍は朱殷の闘気で形成
それは偃月刀に宿り、刃を龍頭形状に<武器改造>

仲間と連動して畳み掛ける
【フライトドローン】を視線の<撹乱>に使い
【エアライド】でより深い位置に潜り込み
至近距離で咆哮をぶつけた<衝撃波>で宝剣の軌道を逸らす

刃は大口を開き、強大なエネルギーごと噛み砕くように宝剣に牙を穿つ
そのまま【怪力無双】と<グラップル>で抑え込み動きを阻害

近くの仲間にはディフェンスを

『曹操』、貴様の望みは叶う事はない
ここで終わりだ!


伏見・萬
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ有効活用する)
(呪詛を飲んだ消耗はまだ残っているが、傷ついた仲間を目にして(自覚は薄いが)怒る)
…なンだ、てめェ。
あァそうか。敵だ。でけェ獲物だ。そうだったなァ
(体の中の呪詛が、普段と違う滾り方をしている
そうか、俺ァ怒ってるのか
あの眠気(呪詛に飲まれてネメシス化する)すら許さねェ程に)

…てめェを、喰って、やらァ…!

周囲の仲間とは動きを合わせるが、基本は敵の懐に入り込んでの接近戦狙い
【魔骸連刃】使用、青黒い鉱石のような刃を腕から生やし斬りかかる
負傷は気にせず攻撃優先、捨て身の一撃も厭わない
仲間が強力な一撃を放つなら、自分の身体と攻撃を囮に隙をこじ開ける


白水・蛍
アドリブ歓迎
連携積極的に
周囲の味方をPOWでディフェンス

さあ、その顔を拝みに来ました。曹孟徳。
大願も結構。結構。
しかし、我々はそれを遂げさせるわけにはいかない。
彼方と此方は対立する。後はこの武器にて、お互いの雌雄を決するまで。
参ります!

墨流しの奏刀を手に、飛翔・エアライド・空中戦にて低空飛行で一気に接近。敵の足を泥濘の地で止めて、至近距離でガチンコの斬りあいを。
怪力無双で力を補い、パラドクスでその身を両断します。
相手の反撃は神速反応や、両断・残像で致命傷を防ぎつつ、斬りあいを何度でも、相手か此方が力尽きるまで何度でも。
そう、その命潰えるまで何度でも!! 最後まで諦めず立っていた者が勝者です!


「幸児」
 伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)の目に、傷ついた仲間の姿が飛び込んできた。
 幸児は「大丈夫だ」と手をあげ、笑みさえ浮かべてみせたが、
「……なんだ、てめェ?」
 と、萬はゆらりと視線を動かして魏王・曹操を睨めつける。
 身体の中を蠢く呪詛が、いつもとは異なる滾り方をしている。
「許せよ。これも兵家の常なれば」
 鷹揚に頷いた曹操であるが、それが返って萬の癇に障る。
「……あぁ、そうか。俺ァ、怒っているのか」
「余には大願がある。相争い傷つけ合うのではなく、余と共に行かぬか?
 主を失ったという男よ、そなたはどうだ?」
 曹操は拳を握りしめる萬には気づかず、夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)に視線を巡らせた。
「私は……」
 錬晏は顔を歪め、悲痛な表情を浮かべる。
 死者は蘇らない。そんなことは、言われずともわかっている。
 それでも、錬晏には大願がある。
「私に……貴様と袖を連ねる道はない!」
 錬晏の瞳の奥で燃える殺意は、朱殷の闘気となって揺らめく。その闘気を帯びた偃月刀を手に、錬晏は打ちかかった。
「その顔を拝みに来ましたよ、曹孟徳!」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)も、太刀を抜いてかかる。
 曹操は両者から打ち込まれる激しい刃を4本の宝剣で巧みに弾き返していく。
「大願も結構、結構。
 しかし、我々はそれを遂げさせるわけにはいかない。彼方と此方が対立する以上、あとはこの武器にて、互いの雌雄を決するまで!」
 蛍は「参ります!」と鋭く声を発して、大上段から太刀を振り下ろした。2本の剣でそれを防いだ曹操と、しばし押し合う。
「ぬうッ!」
 太刀を弾き返す曹操。そこに今度は、アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)が打ちかかった。年若いとはいえ、一騎当千・張遼をはじめ、夏侯惇、許褚といった名だたる魏将と渡り合ってきた彼女である。
「その忠義と見事な最期を見るたび、思ったんだ。あなたを、『断片の王』にはさせないと!」
「そうか、それは残念だ」
 跳躍してディアボロスたちの猛攻から逃れた曹操が、大きく息を吐いた。
「あぁ。てめェは、敵だ。でけェ獲物だ。そうだったなァ……」
 萬が奥歯を噛みしめる。沸々とわき上がる怒りの叫びがこぼれるのに、耐えるように。
「てめェを、喰って、やらァ……ッ!」
 絞り出すような唸り。萬は地を蹴って敵将へと迫る。
 しかし、曹操の剣が四方から襲いかかる。それは肩を裂き、胴を割ったが、萬はそれをものともせずに一気に懐へと飛び込んだ。
 その腕からは、青黒い鉱石のような刃が生える。喰らったクロノヴェーダの肉体から作り出した刃が、曹操の腕を裂いた。
「やりおる!」
 曹操はさらに萬を襲おうとしたが、
「そうはいきません!」
 と、無双馬『フローレライト』を駆った蛍が飛び込んでくる。蛍は太股を裂かれたが、駆け、跳躍し、怯むことなく幾度も打ち合った。
「そう、その命潰えるまで何度でも! 最後まで諦めず立っていた者が勝者です!」
 振り下ろした蛍の太刀に、突如として鋸刃が生える。それは、曹操の肩肉をむしり取るように抉った。
「『曹操』、貴様の望みは叶うことはない!」
 怒りを込めて叫んだ錬晏。それでも、奥底には凪いだ心で敵を見据えている。
 曹操が振るった刃はその眼前に飛び出した【フライトドローン】を叩き落としただけで、錬晏は宙を蹴って飛び込んでいた。
「咆えろ!」
 『黒龍偃月刀』を、地に叩きつける。そこから放射状に広がった衝撃波はまさしく龍の咆哮。
「うぬ!」
「さぁ、アンゼリカ!」
 錬晏は、よろめき呻く曹操をそのまま押さえ込む。
「うん!
 私たちは、お前の将との闘いで鍛えられた。それを、お前を倒すことに最大限活かすッ!」
 アンゼリカの手に、その身の丈を上回るほどの光の剣が生まれ出る。それは、彼女の魔力とオーラによって生み出された、裁きの光である。
「将らを言うのならば、その力は余の力にこそなるのだ!」
「くッ!」
 曹操は錬晏を押しのけ、蹴り飛ばした。
 体勢を立て直した曹操の刃が、怒濤の勢いでアンゼリカを襲う。天をも貫く刃はアンゼリカのオーラさえ斬り裂き、その腹を深々と貫いた。
 血を吐くが、それでもアンゼリカは止まらない。さらに襲い来る刃をくぐり抜けて側面に回り、
「最後は窮地をこそ境地とする! これが、陳留での死闘で学んだことだッ!」
 振り下ろされた光の剣は、宝剣の防ぎさえ押しのけて、曹操の肩を深々と割った。
「ぐおおッ!」
「……友がいる。取り戻すべきものがある。だから、限界を超えられるんだ、何度だって!」
 アンゼリカは剣を杖としつつも、倒れなかった。

『アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は重傷を負った』
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エイティーン】がLV2になった!
【泥濘の地】がLV2になった!
【活性治癒】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【リザレクション】がLV3(最大)になった!
【能力値アップ】がLV5になった!
【ドレイン】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!

レオアリア・フォルシオン
ようやくわかった
断片の王とは願いも祈りも無い…ただ、与えられた『存在理由』を果たす事だけが本懐
…目的が目的、なのね

こんなものの為にわたくしの国は…!

涙を拭いながら曹操へ言葉を
七曜の戦に勝利し己の改竄世界史で世界を塗り潰す
ならばクロノヴェーダは何を目的とした種族なの?
歴史改竄とそれによる人類絶滅…その業を成したなら『渇望』が必ずあるはず
それは『この世を滅ぼす愛』とでも言える感情…『世界を滅ぼしても構わない』と言えなければ決して出来ない
改竄世界史を滅ぼすわたくし達と同じ様に

…それすらないなら確定よ
刻逆を発動させて人類を滅ぼしたのは、クロノヴェーダじゃない
だって、あまりにも『願い』が空虚だもの…!


フミラ・ヴィグリーノ
初めまして曹操様。お会いできて光栄にございます。
敵意なく恭しく頭を垂れ戦う意思がないことを強調。
私にとって復讐など興味なくただ生き延びるこそが本意なればより強き者にお仕えすることが肝要。
故に覇道を歩まれる曹操様のお傍にお仕えすることをお許しになられるなら
ば身を粉にして働く所存です。
ですが、一つお聞きしたいことが
この戦いが決着すれば周囲のデヴィジョンがイナゴの群れの如く殺到するは必定。どう迎え撃つのでしょうか?
或いは曹操様はその素性に見当がついているのですか?
可能なら他のデヴィジョンについて情報を探りたいですね。
まあ返答が如何にせよ

そうですかならば話はここまでです。貴方のような人は嫌いですから


 激しい戦いの合間にも、突如として静寂が訪れるときがある。奇妙なことに、呼に対して応とならず、呼に対して同時に呼となることがあるのである。
 今、双方は攻める緊張感をたたえたままではあるが、互いが手を出さない奇妙な沈黙が出来ていた。
 少なからぬ傷を受けた曹操だが、ジェネラル級のクロノヴェーダにとって、それはまだ致命傷ではないらしい。
 悠然と路傍の大岩に腰掛け、瓢を口につける。細流から汲んだものらしい冷えた水で、存分に喉を潤している。
 呼吸を整えた曹操は、
「そなたらも、どうだ」
 と、差し出してさえみせた。
「曹操様が手ずからとは……ありがたくいただきます」
 と、フミラ・ヴィグリーノ(未踏の沃野・g09477)は捧げ持つように受け取って口をつけた。
 曹操はそれを見ながら、他のディアボロスたちにも視線を巡らせる。
「つくづく、惜しい。
 そなたらの顔を見渡してみれば、宰相、元帥の器というべき者も多い。揃って万戸侯ともなれよう。
 竹帛に垂名するも、富貴な身分を楽しみ栄華を子孫に伝えるも、そなたら次第なのだぞ」
 と、翻意を促した。
 フミラは跪いて、深々と頭を垂れる。
「私にとっては復讐などに興味はなく、ただ生き残ることこそが本意なれば。強き者にお仕えすることが肝要です。
 故に、覇道を歩まれる曹操様のおそばにお仕えすることをお許しいただけるならば、身を粉にして働く所存です」
「な……!」
 レオアリア・フォルシオン(フォルシオン統一王朝初代皇帝『征龍帝』・g00492)は目を見開くが、フミラはレオアリアにだけわかるように、片目を閉じる。
 フミラの言葉に満足げに頷いた曹操は、
「七曜の戦いに勝利せねば、『大戦乱群蟲三国志』は他のディヴィジョンによって滅ぼされ、消滅する。
 我らは生き延びるため、なんとしても勝利せねばならぬ」
 と、重々しく声を発した。
 レオアリアが、呆然と呟く。
「ようやくわかった」
「ふむ?」
「『断片の王』とは、願いも祈りもない……ただ与えられた存在理由を果たすことだけが本懐。
 目的が、目的なのね」
 レオアリアの頬を一筋の涙が伝う。
「こんなもののために、わたくしの国は……!」
 すべてを失ったブリテンの騎士は、奥歯を噛みしめて嗚咽する。
 歴史改竄とは、それまでの世界を滅ぼすに等しい行い。たとえ世界を滅ぼしても構わぬという、未来への「渇望」がなければ出来ぬことではないのか。
 ディアボロスたちが、改竄された歴史を滅ぼさんとするのと同様に。
 しかし、曹操の願いはあまりに空虚であった。
「1つお聞きしたいことがございます。
 この戦いに決着がつけば、周囲のディヴィジョンが蝗の群れの如く殺到するは必定。
 どのように迎え撃つおつもりでしょうか?」
 と、その身を案じるかのように眉を寄せつつフミラは問うた。当人は意識していないが、愁いのこもった表情は、なんともいえぬ色香がある。
「懸念はもっともだが、逆らうディアボロスどもを滅ぼさねば、我らに先はない。それは後のことだ」
 と、答えた曹操であったが。
「『断片の王』が決まるまでは、『玉璽』の力が『大戦乱群蟲三国志』に外敵の侵入を許さぬはず。
 ディアボロスどもは、どのような手を使って攻め入ったのだ……?」
 後に続いた小さな呟きを、フミラは聞き逃さなかった。

 ディアボロスには、この怨敵に問いたいことも、ぶつけたい想いも多くある。
 しかし、ここまでにしておくべきであろう。曹操が悠然と言葉を交わしている裏には、時を稼ぎ援軍を待つという目論見があるのは、明らかなのだ。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV3になった!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【グロリアス】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV8になった!

エレオノーラ・アーベントロート
つまらないことを言いますのね。せっかくこうして殺し合いをしているのに。
交渉や取引なんて、結局は愉しい愉しい戦争の準備段階に過ぎませんわ。

とはいえ見る目は確かですわね。わたくしたちの多くは土地が望みですもの。
うふふ。それではありがたく――あなたも劉備もブチ殺して、この群蟲三国志の土地、全てもらっていきますわ!

他の復讐者と連携し、電磁レールガン「フェアレーター」より「第二十三の魔弾【赫耀】」を投射し、攻撃を加えていきますわ。
接近して戦う仲間がいれば【飛翔】で上空へととび射線を確保。赤く輝く破壊の光で消し飛ばしましょう。
四本の宝剣による斬撃はフェアレーターを盾に急所に当たるものだけでも防ぎましょう。


フミラ・ヴィグリーノ
お話はしました。後は全てを終わらせるだけ・・・
【飛翔】で空中待機しながら【光学迷彩】で目立たないように漂い【エアライド】も駆使して曹操とは距離を置きます。
味方と乱戦の隙を突いて【泥濘の地】で足をとらせ動きを止めているうちに高速詠唱、全力魔法で召喚した配下諸共消し飛ばします!
私は私にできることをします。足止めになればそれは重畳。


「うふふ、見る目は確かなようですわね」
 エレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)は鋭い爪を持つ鬼人の指先を顎に当て、可笑しそうに目を細めた。
「わたくしたちの多くは、土地が望みですもの」
「うむ」
 その言葉に、曹操は少なからず喜色を見せ、
「賢明なことだ。いち早く余の元に参じたそなたには、万戸を授けよう」
 と、鷹揚に頷いて見せた。
 ところがエレオノーラは堪えきれずに吹き出して、
「それはありがたく……けれども、わたくしが欲しいのはそんなチンケな土地ではありませんわ。
 あなたも劉備もブチ殺して、この『大戦乱群蟲三国志』の土地、すべてをもらっていきますわ!
 それがわたくしの願いですのよ!」
 と、電磁レールガン『フェアレーター』を振りかざした。
「な、なにッ!」
 曹操の傍らに跪いていたフミラ・ヴィグリーノ(未踏の沃野・g09477)も急に立ち上がり、曹操に背を向ける。
「お話はしました。あとは、すべてを終わらせるだけ……貴方のような人は、嫌いですから」
 と、錫杖を構える。
 曹操はその肩を掴もうとしたが、ぬかるんだ泥に足を取られてしまった。その間にフミラは宙を蹴って距離を取る。
「私は、私に出来ることをします」
 その足元には巨大な魔方陣が描き出され、そこから膨大な魔力が溢れ出た。
「Estas nenie por vi loĝi!」
 それは時を遡り、敵を無に還すかのような奔流。
 しかし、曹操は踏ん張ってそれを打ち払い、
「愚かなことよ」
 と、麾下の将を発して襲いかかった。
 腕を斬られたフミラだが、
「それでも、足止めになれば重畳」
 と、傷口を押さえながら気丈にも顔を上げる。
「えぇ。わたくしの準備も、整っていますわ!」
 装填された『第二十三の魔弾【赫耀】』は、エネルギーそのものを放つ赤色の光線。
「余に仕えなかったことを、後悔するぞ」
「つまらないことを言う人ですわね。せっかくこうして殺し合いをしているのに」
 破滅の赤色光が、曹操に襲いかかる。
「交渉や取引なんて、けっきょくは愉しい愉しい戦争の準備段階に過ぎませんわ!」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】がLV2になった!
【クリーニング】がLV4になった!
効果2【ダメージアップ】がLV9になった!
【ドレイン】がLV4になった!

孫・リア
貴殿が曹操殿……確かに威圧も凄いし……正直『孫権』の名を奪ったあの蟲将よりもずっと「名君」って感じね
だけど貴殿の思い通りには行かないしさせない、貴殿を倒した先何があるかわからないけど……これが最善の行動だと願って貴殿を討つ!!

残留効果と技能はフル活用!皆と連携しながら、彼に急降下されて斬られないようにしっかりと彼の羽ばたく先をや飛ぶ先等を見定めて私に急降下して攻撃を仕掛けて来るなら、その周辺に『炎蝶』で呼び出した蝶々達を配置範囲内に入ったら一気に彼を燃やし尽くす!

この炎では倒し切るのは難しいかもしれない、だけど私達の力が重なれば……貴殿を倒す事は出来るわ
さぁ貴殿の終わりよ!

【アドリブ共闘歓迎】


神山・刹那
あれが曹操か
成程、関羽や呂布とはまた違う圧を感じる
あれが一国の王が持つ気概か
小細工は好きじゃないし、する気もない。覇道を進みし覇王よ、推して参る!

青龍翅甲襲で上空からスピードで威力が増した一撃を打ち込むのなら、スピードでは分が悪いが、攻撃パターンは斬っては離れるの繰り返しになると思うので、相手の仕掛けてくる間隔を精神集中で予測し、曹操が攻撃に意識を集中した時、神速反応で先手をとって上空に跳躍し、雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの捨て身の渾身の一太刀を打ち込む
「夏侯惇達が命を賭けてまで守ろうとした希代の英傑よ、あんたの生き様は立派だった。酒を飲みながら語り合ってみたかったよ」


エレナ・バークリー
ようやく御前まで来ましたよ、魏王・曹操。ここであなたの素っ首、落とさせていただきます。

「全力魔法」の「氷雪使い」で氷葬手向ける冷然の牙を行使。その麗々しい鎧ごと「貫通撃」をもって氷槍が貫き通します。身体の内から冷たくなっていくがよいでしょう。死神の手は、もうあなたの側まで来ています。

さすがに四振りの剣での反撃は激しい!
魔力障壁で勢いを潰して、一本はバックラーで弾いて、残る三本は剣で「薙ぎ払い」ましょう。パラドクスの冷気が曹操の動きを苛んでいると信じて、剣を打ち合いパラドクスを更に重ねます。

さすがは魏を統べる王。しかし一人きりでは、私たちの絆には勝てません。
そろそろ終わりにしましょう。お覚悟!


袁・雀蜂
※アドリブ歓迎

※袁・雀蜂(g01434)と神雫・イカリ(g03598)で参加

・行動
【飛翔】して檄を飛ばし
全闘気を籠めた必殺技で曹操に向かって突進する
相方を信じて、ただ自分は真っ直ぐ貫くのみ!
(技能「空中戦、挑発、オーラ操作、貫通撃」)

・セリフ
曹操殿は中華の歴史に名を轟かせているが
それは彼の人が政治、文化の発展に寄与して後世の礎を作り上げたからだ

然るに貴様はどうだ、国を、民を喰らい尽くして
自らが肥え太らんとするのみ!
貴様の様な寄生虫にその名は相応しくない!

我等で、名を、歴史を、そして全てを!
取り戻させてもらうぞ!

これ成るは関公より取り戻した力なり
出でよ神龍! 我が身に宿りて全てを打ち破れっ!!


朝比奈・蛍
【蛍の光】
連携、アドリブ歓迎です

あとは殺す殺されるの話だ
最善を尽くす、それだけでいい
いくよ、レイ

レイと連携を取りながら戦闘へ
お前の甘言も野望も、悪いどけ僕には関係ない

納刀から構えて斬る
より速く、より鋭く
それこそ斬撃力の生命線

――いつ思っても皮肉な話だ

目に留まらず、光の速と比喩され、辿り着いた先
つまり――斬る必要無し
常識を覆し辿り着いた朝比奈・蛍の斬撃力の答え

故に剣技の名を【無光必刃】
神速の抜刀術を極めた先にある世界を誤認させる絶対必然の刃
鍔と鞘が重なる音と共にそれは放たれる

――曹操への最後の手向けだと思えば安いくらいか
さようならだ、曹操
貴様の首を刎ねたのは三国一の剣だと、それだけ理解して逝け


シル・ウィンディア
配下に慕われているし、本人も強いし、王の器っていうのかな?それを兼ね備えているっていうのはわかる。

だからこそ、あなたを断片の王にするわけにはいかないっ!
ほんとに三国志を統一しちゃいそうだしねっ!

敵パラドクスは、左手の剣で致命箇所を避けるように防ぐよ
ガードアップの効果もあるから、いつもより軽減は出来るはずっ!

隙を見せる相手じゃないのはわかっているけど
少しでも動きを観察してパラドクス通信で味方と情報を共有するよ。

攻撃を行う時は、味方と連携して…
相手に余裕を与えないようにつなげていくよっ!

高速詠唱で隙を減らして…
全力魔法の六芒星精霊収束砲!
これが今のわたしにできる全力…
遠慮せずに持っていけーーっ!!


逆叉・オルカ
成る程。曹操とは中々に豪胆で、器の広い人物のようだな。
多くの武将が仕え、忠誠を誓っただけはある。
…けれど。
俺はあんたを断片の王にさせる気はない。
多くの復讐者たちが武器を振るい、今へ至る道を繋いできたことを知っている。
曹操を、劉備をーーそして、この世界を討ち取る為にだ!
ここで道を終わらせはしない!

曹操を氷冥弾で狙撃する。
寿命を奪う弾丸で、敵を凍らせ自由を奪い取れないか試みる。
何より、これ以上先に行かせるつもりはない!逃さないとも!

敵からの反撃は防御ガジェットで発生させた水壁で受け流し衝撃を緩和。
怪我は承知の上だ。

あんたに未来は託せない!
曹操よ、ここで魏と共に滅んで貰おうか!

連携、アドリブ歓迎


レイ・シャルダン
【蛍の光】
連携・アドリブ歓迎です。

曰く曹孟徳とは、幾度の敗戦を経験した英雄
その度に学び、強くなり、版図を広げ強国を作りあげた英雄
彼を七曜の戦いに出してはいけない、そんな予感がする。
必ず此処で討つ。

行きましょう蛍さん。
ええ、ボク達の最善を。
手の甲を重ねる、これがボク達の勝利のルーティン

右手に『菫蒲』左手に『蒼宙』
『アクロヴァレリア』の推進力で敵に高速接近
隙の無い高速連携で四刀と渡り合いましょう!

蛍さんが…何を狙っているかボクにはわかる、感じる。
『そこ』をゴールに定めた場合…ボクの取る行動は…!

蛍さんを狙う攻撃はボクが弾き、
曹操が蛍さんに意識を向けた時はボクが全力で断つ

はぁぁぁ!
曹操!覚悟しろ!!


安藤・優
※アドリブ連携歓迎
王の器を兼ね備えてる曹操が断片の王になるのは面倒だし、ここで阻止させてもらうよ。

フェイントを挟みつつ仲間達とパラドクス通信で連携し攻撃のタイミングを合わせ、煉獄の刃で斬り込む

反撃は神速反応を使い剣で受け流し、背後や側面を取るように立ち回り撹乱しつつ臨機応変に対応

無理に突撃しても怪我するだけだ、しっかりと隙を突いていこう
どうせ時間稼ぎだ、曹操の無駄話に付き合う気は無いよ。

一人ひとりの力はちっぽけだけど、それでも僕達は独りじゃない。
みんなの力を積み重ねれば、強大な敵を討つ事も出来るんだ!
怒りを燃やせ、心を燃やせ――遺された想いと、託されし願いを力に変えて――灼滅せよ、煉獄の刃!!


八百陣・葵漆
キミが曹操か
将を信頼できぬ孫権や、他力本願で漁夫の利を喜ぶ劉備とは違って
配下の諫言を受け入れるあたりよっぽどまともだね
でも、だからこそ、断片の王にするわけにはいかないね!

兵の指揮なら僕だって負けてはいないよ
『幻妖英霊兵』を呼び出し、鶴翼の陣を敷くよ
兵科は弓兵多めで、重装兵も正面に布陣させるね
それから騎兵が少々と……

『泥濘の地』で蟲将の幻影たちの足を鈍らせ
半包囲から弓兵の一斉射撃をお見舞いだ
正面は重装兵で厚く守り、敵の突破を許さないよ

と、こうして敵兵の相手をしている間に
迂回した騎兵を曹操へ突撃させるよ!

これまでの作戦の総決算だ
ここに至って言葉も無用、引導を渡してあげるよ!


無・為
アドリブ協力OK

魏王よ、いやその皮を被る虫よ。
お前の退路を断つ、集えよギリシアの英霊達よ!
此度時代を超えこの地に勇姿をみせよ!
蠱毒壺は深淵へと、ギリシア神話の賢王と軍隊を率いて現れる。
敵は三国の魏王、相手にとって不足無し。
益荒男達よ、いざ行かん!
ここに神話を再現せよ!
陣形はギリシア最高峰のファランクス、決して突破はなるものか。
ここが正念場、命燃え尽くすかぎりに死守せよ!


ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に

きみの天命は尽きた
多くの死を齎したことは赦せないよ
それでも、強者であることは。一廉の人物であることには違いない
だから。僕も全霊を以てきみを討つ

油断はしないよ。孫権で痛い目見たからね
《失黒刀》を構え
伝承、開放!
また大怪我するかもしれない
それでも、足を踏み出さないと。何も為せないから。【勇気】を!
七天の黒は、切断の極北!
斬るのは曹操の振るう運動エネルギー
僕らの戦いは全てをどうにか出来るものじゃあないけれど
この場においては速度戦を制するためにこそ、【両断】する!
止まれば好機!居合い切りで曹操を一息に断つ!

防御はMoon-Childで外骨格を形成して備えておくよ


一里塚・燐寧
確かにきみは凄い王様だねぇ
でもそれって、名前を奪われた曹操本人が凄いからでしょ
盗んだ強さで勝てるワケないじゃん
一手ずつコツコツ紡いできた、ホンモノの歴史にはさ!

≪DCブラスター≫を手に【飛翔】
急旋回や宙返りを織り交ぜた空中戦機動で、狙いを絞らせないように
側面や背後を取らんと飛び、プレッシャーをかけ続けて仲間の攻撃を通すのを助けるよぉ

仲間と合わせ畳みかけるように、捨て身の一撃を放つべく急降下
『屠竜技:神滅落月斬』を全力で脳天に叩き込み、両断を狙うよぉ!
反撃の振り下ろしは斬り上げの斬撃で払って急所から逸らし、限界まで戦い続ける!
きみをぶった斬るのは、この刃の重さだけじゃない──歴史全部の重さだっ!


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok

本来の彼とは違うとしても、貴方が曹操である事に変わりないならば、その信念には敬意を持って対峙しましょう。
貴方を倒し、この地の奪還へ進ませて頂きます。

機動力と射線確保のため、必要があれば飛翔。

攻撃手段は『聖槍』の投擲。
曹操を視認出来次第、私の全てを込めた『聖槍』の一撃を放ちます。
その際、他の味方とタイミングを合わせられるなら、連携して同時に攻撃します。
もしその一撃で仕留められずとも諦めません。
再び『聖槍』を具現化し、今度は突撃して直接刺し貫くまでです。

配下達の突撃に対しては、無理に流れを受け止めようとせず、受け流しながら回避します。

貴方達と私達、どちらの意志が強いか勝負です。


月下部・小雪
魏王・曹操、か、覚悟です!
孫権や劉備なんかより王様にふさわしいのかも、しれません。
で、でも、だからこそ断片の王になんかさせるわけには、いきません!
孫権も、曹操も、劉備もやっつけて、この広い大地と歴史を取り戻します!

どんなに部下に慕われていても、そ、それは本物の曹操さんのもの、です。
その歴史を取り戻すために、コダマ、力を貸してください!
曹操をやっつけるんだというみんなの想いを乗せて必殺の【コダマ・サンシャイン】です。
空中からの急加速に負けず、そのまま体当たりをお見舞いして体ごと貫いてやります!

※アドリブ連携大歓迎


雅諒院・基経
…魏王、曹操…ついに来たか。

悪いが、汝を断片の王にするわけにはいかぬ。その器は漁夫の利を得て舞い上がる劉備よりも上であるゆえな。

…そうか、汝の周りには魏の将が【生きている】のだな。…呉王は専用の物がなければ呼び出せなかったというに…

死してなお魏王を守るその忠義は見事なり!!だからこそ!僕(やつがれ)の全力をぶつけさせて貰う!覚悟してもらおう

印を組み、黒い塵を撒き、出てきた魏の将を貫きながら手傷を負うのもためらわずに魏王へと向かう

覇王よ!復讐者の怒り!その覚悟を胸に刻んでいくがいい!!

錫杖を曹操に突き立て、そこから一気に曹操の体を黒い槍が貫く。

…俺だけの力ではない、皆の勝利だ。

さらばだ、覇王の器


神雫・イカリ
● 袁・雀蜂(g01434)と神雫・イカリ(g03598)で参加

●行動
「お前さんが曹操か…。ぶっちゃけ俺は恨みらしい恨みもないし、その行動が正義か悪かはわからねェ」

それでもここに居るのは、隣に立つ少女の為だ

「愛する相棒がこの世界を取り戻す邪魔するってんなら……ぶっ飛ばす!」

雀蜂が一撃入れる隙を作るべく【飛翔】して突撃

相手は大柄、小回りを利かせて動く

愛剣〈ギガンティア〉で連撃を浴びせかけ、曹操の剣を食い止める

「英雄ってのは誰かのために戦うから英雄なんだよ。道を開けな、紛いモンッ!」

刃に全霊を込め、【勇気】【情熱】でもって渾身の【斬撃】を叩き込む!

タイミングは雀蜂の突撃の直前

※アドリブ歓迎します


音羽・華楠
張遼や許褚のあなたへの忠義を目の当たりにしてから、ずっと戦える日を楽しみにしてました、曹操。
彼らに恥じぬ王の力、見せて下さい!

この決戦の場で出し惜しみは無粋。
私の最強のパラドクスを、全身全霊で以って曹操に放ちます――

――《雷幻想・閃耀》!!

曹操の反撃は――最高過ぎますね!
張遼に許褚、彼らと再び戦えるなんて!!
ですが、今度も私たちが勝ちますよ……!
そう、嘘じゃない歓喜で己を鼓舞し、曹操の反撃さえも自分を高める力に変えてやるつもりで。

《閃耀》を撃ち終わった時、立ってられる、意識を保ってられる力も残ってなくて構わない!
――勝つんだ!!

……張遼、許褚。
あなたたちの王は、本当に……強かったですよ――


ソラ・フルーリア
※アドリブ歓迎します!

名前を借りたのがどんな偉人でも、結局はクロノヴェーダってわけね!
奪った物を返す気がないのなら、力で以て返してもらうまでよ!

【飛翔】で飛び上がり、空中を駆け回って「撹乱」よ!
皆と連携を取りつつ、攻撃の起点になるように曹操の注意を引くわ!
アイドルは視線を集めるのが仕事なの!

放たれる幻影はレゾネイト(杖兼マイク)でいなしたり、魔力障壁で防御!
致命傷だけ防げば、魔法が放てればそれでいいわ!

そしてアタシも相手の隙を突き、「高速詠唱」で反応する暇を与えず「全力魔法」の【飛入と渦動の五元光芒!】よ!

此処がアナタのラストステージ!
これが奪われたモノを取り返しに来た、意志の強さってヤツよ!


ベアタ・アンシュッツ
まあ、結局はこの曹操も……蟲々が成り済ました偽物ってわけか
わかってはいたけど、残念だなあ

でも、喜ばしいこともある
それは……本物は、あなたの億千万倍すごいってのが感じられたから

本物の将達は、それこそ綺羅星の如く☆

落ち延びようとする曹操の行く手に、【アイスクラフト】で氷塊を出現させ逃走を妨害したり、【泥濘の地】で足止めをしつつ、【飛翔】で先回りして、アイスフォートレスで待ち伏せ攻撃

反撃の蟲将の幻影は、【アイスクラフト】の氷塊を壁にしたり、【エアライド】の空中ジャンプでやり過ごす
ギリギリ危ないときは、【強運の加護】に期待

あなたが逃げ切りたいように……私達は、あなたを見逃せない
だから、手加減はなしだよ


ブロス・ブラッドハート
お前が曹操…あいつらが守ろうとしてたやつか!
言葉はいらねー、語り合うなら剣でいこーぜ

にしし、またおれにでっけー影を落とすなんてな
曹操に加えてもう一度お前らとも刃をかわせんだ、戦いがいがあるぜ!
一度戦った幻影を優先して突破してくぜ

郭嘉の糸は切り裂いて、典韋の一撃は予備動作のうちに地を滑るみたいなダッシュでいなす
許褚の突撃は泥濘の地で速度を落としたらエアレイドで跳躍回避
んでもって張遼!双鉞は片一方だけを受け流して、でっかい体の隙間に飛び込んで二戟目を抜ける
目指すは曹操だっ!

お前に会うために進んで、お前を守るために立ち塞がった奴らを斃してきた
この一矢くらいは付き合ってもらうぜ!
アドリブ・連携歓迎だー


一ノ瀬・綾音
魏の王、曹操。
ここまで至るには色んな苦労もあっただろうし、それをディアボロスに散々にされて悔しいだろうね。
でも……諦めて。天の星は君を見放した。今日、君の運命はここで終わる。
だって、蟲将の蔓延るこの大戦乱郡蟲三国志自体を、綾音ちゃん達は終わらせに来たんだから!

さあ、ゲームオーバーの時間だよ、魏王曹操!

全力魔法の【厄災の星光】、全力全開で真正面からぶっ放す!
幻影が来ようがそんなの気にしない、それすら飲み込んでしまえば同じこと!曹操にひたすらに当て続けるよう集中!

覇者になるのは――君ではない!
ましてや、この戦いに、覇者なんて生まれさせない!
生まれた覇者だって倒してみせるんだから!


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

魏が滅びる……
俺は決して忘れないだろう
これから起きることも
願わくは、三国志の地の未来を拓く一助とならん事を

曹操よ
幾重にも張り巡らされた策、将や兵の統率も見事だった
何より、彼らが貴方を慕っていた事が良き王の証左
なればこそ、ここで討つ
二度と人々が無惨に利用される事のないように

PD通信で味方と積極的に連携し援護
飛翔し上空へ、主に上腕の攻撃を引きつけて下段を手薄に
相手の動きを観察、刀の間合いを測りつつ
緩急のフェイントかけた飛翔と銃撃で手を読ませず
隙を看破し地面から本命の跳弾を穿つ

反撃は魔力障壁を張り防御
飛び下がりつつ飛ばない実体は泥濘の地で足止め
多段エアライドで正面を回避し突撃をいなす


獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎

援軍は来ない。覚悟を決めろ、曹操。ここがお前の最後の戦場だ。

空中での戦いというのは得意じゃないが、全力でぶつかるだけなら俺にも出来るぞ。
空高くジャンプして、突っ込んでくる曹操に念動力を纏った飛び蹴りを放つ。

既に死に体にも関わらずこの威力と技の冴え。断片の王になれるだけの力があったのは事実だったんだろう。
それでも、お前の野望はここで終わりだ。


●魏王・曹操 ~王の器
「貴殿が、曹操殿……」
 蟲将にもかかわらず、曹操には威徳というべきものが備わっていた。
 対峙した孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は思わず、口元を引き締める。
「なるほど、確かに曹操とはなかなかに剛胆で、器の広い人物のようだな」
 逆叉・オルカ(オルキヌスの語り部・g00294)も、それは認めざるを得ない。
「うん。配下に慕われてもいるし、本人も強いし……『王の器』っていうのかな?
 それを兼ね備えているっていうのは、わかる」
 シル・ウィンディア(虹霓の砂時計を携えし精霊術師・g01415)も同意した。
 より上位の存在に従うのがクロノヴェーダの本能ではあれ、それだけでは言い切れないものが、魏の主従にはあった。
「正直、『孫権』の名を奪ったあの蟲将よりは、ずっと名君って感じだわ」
 リアはこの『大戦乱群蟲三国志』出身であり、多くの縁者を失っている。その多くは呉人であった。それだけに、孫権を名乗る蟲将には恨みが深い。
 しかし曹操はそこまでの事情は知らぬ故に、
「ははは、嬉しいことを言ってくれる」
 と、笑った。
「褒めてなんかいないわ」
 突き放すリア。
「貴殿の思い通りには行かないし、させない!
 貴殿を倒した先に何があるかわからないけど……これが最善の行動だと願って、貴殿を討つ!」
 大声を発したリアは無双馬『星星』の胴を蹴り、一気に加速した。
「魏王・曹操、か、覚悟です!」
 月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)はモーラット・コミュ『コダマ』を抱きしめたまま、精一杯に声を張り上げた。
「『断片の王』になられたら面倒なことになりそうだし、ここで阻止させてもらうよ」
 安藤・優(名も無き誰かの代表者・g00472)も『鉄塊剣』を手に、曹操へと挑みかかる。
「どうせ時間稼ぎだ。曹操の無駄話に付き合う気はないよ」
「そうね!」
 繰り出されるリアの馬上槍。曹操は宝剣でそれを弾くも、さらに偃月刀が、そして優の大剣が襲いかかる。曹操は跳躍してそれを避け、距離を取った。
「見事な武の冴えよ!」
「多くの武将が仕え、忠誠を誓っただけのことはあるが……あんたには、未来は託せない!
 ここで道を終わらせはしない。曹操よ、ここで魏とともに滅んでもらおうか!」
 オルカは、データ粒子化していた拳銃型のガジェット『氷結銃』を突きつけた。そこに込められた弾丸は因果をねじ曲げ、寿命を削り、奪う。
「多くの復讐者たちが武器を振るい、今へと至る道を繋いでいたことを、俺は知っているからな。
 あんたを、劉備を……そして、この世界を討ち取るために、だ!」
 放たれた弾丸は、曹操の脇腹に吸い込まれた。その身体は一瞬にして紅の氷の華に閉じ込められる。
 凍てつく氷の次には、炎が曹操を襲う。
「さぁ来て、紅き蝶々」
 戦場に放たれたのは、リアが召喚した無数の蝶であった。それは敵を追いつつ周囲を取り巻いていく。
 逃れようと跳躍した曹操だが、その背に1羽の蝶が触れる。それを合図に蝶は一斉に燃え上がり、曹操を押し包んだ。
 しかし曹操は翅を広げて爆炎を突っ切り、リアへと襲いかかる。その刃を槍で受け止めたリアだったが、弾かれた衝撃で落馬した。地面に叩きつけられて一瞬、息が止まるが、
「この炎で倒しきれなくても……私たちの力が重なれば、貴殿を倒すことは出来るわ!」
 気丈に叫んで、再び鞍上の人となる。
「そう。僕たちひとりひとりの力は、クロノヴェーダに比べればちっぽけかもしれない。
 それでも、僕たちはひとりじゃない。みんなの力を積み重ねれば、強大な敵を討つことも出来るんだ!」
 優は大剣を手に斬りかかる。が、けっして不用意には飛び込まない。
「怒りを燃やせ、心を燃やせ……遺された想いと、託されし願いを力に変えて。
 灼滅せよ、煉獄の刃!」
 優の心の内に秘めたる怒り。それは呪いの如く、地獄の如く。渦巻く怒りは焔となって大剣に纏わり付き、曹操を目がけて振り下ろされる。敵は宝剣で以てそれを弾こうとしたが、焔がその腕を焼け爛れさせた。

「むぅッ!」
 顔を歪めた曹操は、焼けた右手がまだ動くことを確かめるように、剣を握り直した。
「将を信頼できぬ孫権や、他力本願の劉備と違って。配下の諫言を受け入れられるあたり、よっぽどまともだね」
「あぁ。漁夫の利を得て舞い上がる劉備よりも上であろうな」
 八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)と雅諒院・基経(天狗道からの使者・g00191)は頷き合うが、
「悪いが、それ故に、汝を!」
「『断片の王』にするわけにはいかないね!」
 2人が同時に動いた。
「そうそう。ほんとに三国志を統一しちゃいそうだしねッ!」
 シルは、白銀の長杖・『世界樹の翼』を突きつける。
「兵の指揮なら、僕だって負けてはいないよ!」
 葵漆が羽扇を振るうと、志半ばにして倒れた精兵たちの霊が現れ出でた。
「軍兵は、精兵あってこそ為る。さぁ、僕の指揮で存分に働いてもらうよ」
 その陣は鵬が翼を広げたごとくであり、正面には歩兵が戟を構え、その後ろには弓兵が整列し、両翼には騎兵が今か今かと突撃の下知を待っている。
「兵ならば、私にも頼みとする者が。
 集えよ、ギリシアの英霊たちよ! 此度、時代を超えてこの地にその勇姿を見せよ。眼前の敵を打ち倒し、平定を築きたまえ!」
 無・為(戦うお坊さん・g05786)は懐の『蠱毒壷』に手を突っ込んで、そこからギリシア神話に名の現れる賢王と、その民を呼び出した。
「つなげていくよ!」
 声を張り上げたシルが、まず仕掛ける。
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ……」
 シルの操る6つのエネルギーが、一点へと集束していく。
「六芒星に集いて全てを撃ち抜きし力となれッ!」
 轟音とともに放たれる、最大威力の砲撃魔法。
「これが、今のわたしにできる全力……遠慮せずに持っていけーッ!」
 その反動の凄まじさは、それを抑えるための二対の魔力翼を展開してさえ、靴底が摩擦で削れてしまうほどに地面を擦る。
「かかれッ!」
 曹操の姿が爆炎に隠れる。葵漆の弓兵はそこに一斉に矢を放ち、騎兵が突撃した。
「敵は魏王、いやその皮を被る蟲なれど、相手にとって不足無し。益荒男たちよ、いざ行かん!」
 無為が錫杖を掲げると、蟻を意味する名を持つミュルミドーンの民は整然とした隊列を成して、曹操へと前進していく。
「うぬ……于禁、徐晃! 食い止めよ!」
 シルの魔法を浴び、精兵たちの繰り出す槍を受けた曹操だったが、その一声とともに幻影の将が現れ、葵漆の陣を、そしてミュルミドーンの民を突き崩していく。
 無為は徐晃の振るう大斧を錫杖で弾いたものの、その衝撃で腕には激痛が走る。
「なに……ここが正念場。命燃え尽くす限りに死守せん!」
 葵漆には于禁の大刀が襲いかかった。胸を裂かれたが、兵たちはなんとか陣を立て直し、敵を押し返す。
「そうか……汝の周りには、魏の将が『生きて』いるのだな」
 基経は感心したように呟きながら、敵へと歩みを進める。
「鄧艾!」
「死してなお魏王を守るその忠義、見事なり!
 だからこそ、僕(やつがれ)の全力をぶつけさせてもらう! 覚悟してもらおう!」
 基経が印を組むと、彼の周りには幾多もの色が混じり合って黒く染まった塵が舞う。
 鄧艾の両腕……強力の斧が襲いかかるが、
「外道なぞにかける情けなどないわ。貫き、ぶちまけろ、塵の槍!」
 基経は肩に斧が食い込むことにも構わずに、念を込めた。
 付着した塵は黒色の槍となって突きでて、体内より曹操を抉った。
「ぐ、ぬ……!」
 血を吐いた曹操はよろめきつつ跳躍し、配下の将が防ぐなか退こうとした。
 しかし、小雪はそれを追う。
「あ、あなたは孫権や劉備なんかより、王様にふさわしいのかも、しれません。
 で、でも、だからこそ、『断片の王』になんかさせるわけには、いきません!」
 主が手を広げたのに呼応して、『コダマ』が跳躍した。
「どんなに部下に慕われていても、そ、それは本物の曹操さんのもの、です。
 その歴史を取り戻すために……コダマ、力を貸してください!
 みんなの願いをひとつに! ひ、必殺、コダマ・サンシャイン、です!」
 曹操は翅を広げて襲い来る。しかし込められた願いによって、『コダマ』はさながら小さな太陽となって輝き、敵の刃をかいくぐって体当たりした。
「あなたも、劉備もやっつけて、この広い大地と歴史を取り戻します!」

●魏王・曹操 ~逃れることも、また
「『取り戻す』などとは、片腹痛い。この地は天命を受け『断片の王』となった者のためにある。
 即ち、余よ!」
「あれが、一国の王が持つ気概か。成る程、一将にすぎない関羽や呂布とは、また違う圧を感じるな」
 と、神山・刹那(梟雄・g00162)。は敵の力量を認める。
 一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)の口元には笑みが浮かんでいたが、曹操を見る目は冷たい。
「確かに君は、凄い王だねぇ。
 でもそれって、名前を奪われた曹操本人が凄いからでしょ? 盗んだ強さで、勝てるわけないじゃん。
 一手ずつ、コツコツ紡いできた、ホンモノの歴史にはさ!」
 燐寧の手にある『DCブラスター』。その回転鋸刃が唸りを上げる。跳躍した燐寧と曹操とが、空中で打ち合う。
「奪ったものを帰す気がないのなら、力で以て返してもらうまでよ!」
 と、ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)も跳躍し、繰り出される敵の刃を避けつつ、周囲を飛び回る。
「目が離せないでしょ? アイドルは視線を集めるのが仕事なの!」
 地の裂け目から流れ出た細流は荒野の中をどこまでも流れ、やがて他の流れとひとつになって、川となった。ディアボロスたちと曹操とは得物を打ち合わせながら跳躍し、向こう岸に着地する。
「く……」
 さすがの曹操も、次々と打ちかかってくるディアボロスたちの猛攻に疲労を覚えたか、息が荒くなってきた。
「やっとか。さすがと言うべきだが……小細工は好きじゃないし、する気もない」
 刹那が、愛刀を八相に構える。
「覇道を進みし覇王よ、推して参る!」
 速さの勝負では分が悪い。刹那は上空から襲い来る曹操をギリギリの瞬間まで見据え、跳躍する。
「なにッ!」
 見上げる曹操。
「この切っ先に一擲を成して、乾坤を賭せん!」
 曹操の宝剣が脇腹を抉ったが、刹那の太刀筋に揺らぎはない。
 畳み掛けるように、跳躍した燐寧は高みから急降下して曹操を狙う。
「頭から尻尾まで、この一撃で真っぷたつだよぉ!
 きみをぶった斬るのは、この刃の重さだけじゃない……歴史全部の重さだッ!」
 雲よ裂けよ、大地よ砕けよ! あらん限りの力で振り下ろされた刹那の愛刀『覇龍』。
 そして、「月が落ちてきたかのような衝撃」とも称される燐寧の刃。
 ふたつの刃は防がんとした曹操の宝剣よりも速く、敵将の甲を、肉を斬り裂いた。
「ぐおおおおッ!」
 曹操の左の上腕が宙を舞い、川の流れに落ちて飛沫を上げた。夥しい血が流れ、曹操は悶絶する。

「覚悟を決めろ、曹操!
 援軍は来ない。ここがお前の最後の戦場だ!」
 大きく踏み込んだ獅子堂・崇(破界拳・g06749)は、バンテージを巻いた拳を曹操の腹に叩き込んだ。
 敵将はよろめいたが、それだけでは痛打とはならない。曹操は翅を広げて飛翔したかと思うと、急に方向を転じて襲いかかってきた。
「空中での戦いというのは、得意じゃないが……」
 そう言いつつも、崇は跳躍して敵を迎え撃つ。
「全力でぶつかるだけなら、俺にも出来るぞ!」
 3本の宝剣が立て続けに襲いかかり、1本は敵の腕を弾いて軌道を逸らし、1本は身を翻して避けたが、残った1本が崇の脇腹を抉る。
「既に死に体にもかかわらず、この技の冴えと威力……!」
 感嘆しつつ、崇は歯を食いしばる。『不撓不屈の闘志』が、崇を奮い立たせるのだ。
 空中を1段、2段と蹴って体を入れ替え、さらには曹操の肩をも蹴ってさらに跳び上がる。
「蹴り貫くッ!」
 上空から急降下した崇。その蹴りには念動力が込められ、円錐状の赤い光となって曹操の腹に食い込んだ。
 それはもはや蹴りと言うよりも、一筋の槍である。
「おのれ……張遼よ、夏侯惇よ!」
 曹操は地に打ち付けられたが、忠誠を誓った魏の猛将らは、傷ついた主を守らんと襲いかかってくる。
 傷口を押さえた刹那は荒い息を吐きつつ、
「その夏侯惇たちが、命を懸けてまで守ろうとした希代の英傑……。
 あんたの生き様は、なんだかんだいって立派だった。酒を飲みながら、語り合ってみたかったよ」
「そなたが我が軍門に降れば、そのような未来もあったであろう。
 つくづく、愚かさは身を滅ぼす」
 曹操は残った腕で傷口を縛り付けながらも、傲然と言い放った。
「ほざけ」
 吐き捨てつつ、いったん退いて体勢を立て直す刹那。
「『断片の王』になれるだけの力がお前にあったのは、事実なんだろう。
 それでも、お前の野望はここで終わりだ!」
 と、崇は拳を突きつけた。
「黙れ!」
 張遼の双鉞は山河を抜き、天を貫く。その凄まじさを目の当たりにしながらも、音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)は、その向こうにいる曹操に微笑んだ。
「張遼や許褚のあなたへの忠義を目の当たりにしてから、ずっと戦える日を楽しみにしてました。
 彼らに恥じぬ王の力、見せてください!」
「おぉ、見せてくれよう! 我が樊噲よ! あの者を討ち取って参れ!」
 主の命に忠実に、許褚は戟を構えて突進してくる。
「最高すぎますね! 張遼に許褚、彼らと再び戦えるなんて……!」
 張遼の戟が腕をかすめたが、華楠の言葉は強がりでも何でもない。
「ト、ホ、カ、ミ、エ、ミ、タ、メ……!」
 人差し指と中指とで『陰陽六合符』を挟み、念を込める。
「この決戦において、出し惜しみなど無粋。最強のパラドクスを、全身全霊で放ちます!」
「アタシも! アイドルはいつでも全力よ!」
 そのソラの鼻先を、夏侯惇の斬馬刀がかすめた。全身から冷や汗がどっと吹き出る。魔力障壁『コンフロント・バリア』が衝撃を受け止めていなければ、その切っ先はソラの首を刈っていたであろう。
「つ、使える物は幸運でも何でも、よくわからない力でもすべて使って勝ち進むのが、アイドルよ!」
 ソラの全身から靄のように黒色の力が湧き出でる。それは彼女に宿った悪魔の力なのだろうか。
 その力は四大元素の力を巻き込みながら魔方陣を描き、膨大なエネルギーを生み出した。
「此処がアナタのラストステージ! これが、奪われたモノを取り返しに来た、意志の強さってヤツよ!」
「汝、至高なる雷の神威を識れ……ッ!」
 ソラのエネルギーが炸裂するのと、華楠の生成したビームが放たれたのは、ほとんど同時。多量の水が一瞬で蒸発し、河原の石は塵となる。
 それを受けても燃え尽きぬのは、さすがというべきか。あるいは、魏将どもの幻影が身を挺して庇ったからか。
 何にせよ、全力を出し切った華楠とソラは精根尽き果てた。大きく息を吐き、たまらず膝をついた。
「う、ぬ……!」
 曹操は呻きながら身を翻し、岩肌を蹴って山中へと逃れようとする。
 再び幻影の張遼らが生み出され、盾となるべく襲いかかってきた。
「確かに再び戦いたいとは、言いましたけどね……」
 華楠は苦笑を浮かべた。

 そこに、レイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)と朝比奈・蛍(二撃一閃・g00404)が飛び込んだ。
 レイは馬手に『菫蒲』、弓手に『蒼宙』を構え、幻影の将どもを防ぐ。
 蛍は納めたままの雌雄の剣『翆風一振』と『縷紅一振』の柄に手をかけ、
「レイ。あとは、殺す殺されるの話だ。そのために最善を尽くす、それだけでいい」
「えぇ。ボクたちの最善を。行きましょう蛍さん!」
 レイは『アクロヴァレリア』の出力を上げ、一気に曹操に迫った。
 曹操は翅を広げて岩肌を飛び上がり、樹間へと紛れ込もうとしている。
 つまり、逃げている。
 だが、レイはその姿を無様とは思わなかった。
「曰く、曹孟徳とは、幾度も敗戦を経験した英雄。そのたびに強くなり、版図を広げ強国を作り上げた」
 その間には、汗にまみれ泥にまみれたこともあったであろう。
 あの蟲将もまた、同じであったならば。大きな志、あるいは執念を持っているならば。
「彼を逃がしてはいけない。『七曜の戦い』に出してはいけない……そんな予感がする。必ず、此処で討つ!」
 しかし、必死に追うレイをよそに、曹操は木の間を隠れつつ飛び、走る。
「逃げることは、恥ではないわ!」
 と、嘯きつつ。
「なんだか、残念」
 ベアタ・アンシュッツ(天使のハラペコウィザード・g03109)の呟きは、やけに大きく響いた。
「結局はこの曹操も、蟲々が成り済ました偽者ってわけか。わかってはいたけど……残念だなぁ」
 前に回り込んだベアタが『白銀のロッド』を突きつけると、曹操の進路を塞ぐように氷塊が出現した。
 曹操が反射的に繰り出した刃が氷に食い込んで動けなくなったところに、ベアタは寸胴鍋を叩きつけた。
「これがいっぱいになるくらいのご馳走を用意してくれれば、よかったのに」
「……よかろう。我が臣下となれば、それくらい造作も無いこと」
「口から唾があふれちゃうくらいの梅の実でも?」
「なんだと……?」
 不意を突かれた曹操が、目を白黒させる。虚仮にされたと悟った曹操は怒り、
「張遼!」
 と、怒鳴った。
「残念だけど、喜ばしいこともあるよ。それは……本物は、あなたの億千倍すごいってことが感じられたから。
 本物の張遼や将たちは、それこそ綺羅星の如く☆」
 氷塊を発し、時には宙を蹴って魏将どもの攻撃を避けつつ、ベアタは笑う。
「お前の甘言も野望も、悪いけれど僕には関係がない」
 曹操は、ベアタの相手ばかりをしてはいられない。蛍が、レイとともに左右から包み込むように曹操に迫ったのだ。
「おのれ……!」
 樹間を飛び回っていた曹操は急に方向を転じ、急降下しながら3本の宝剣で斬りかかってきた。
「蛍さんを狙う攻撃は、ボクが弾く! 曹操、覚悟しろ!」
 レイは蛍の前に飛び出して、その剣と渡り合う。蛍が何を狙っているか……それをレイは、
「……感じる。今ここに剣を重ね、共に敵を断つ」
 剣を繰り出すごとに、霊気は高まっていく。
 そのとおり、間合いを見定めた蛍が動いた。
 曹操は身を翻そうとしたが、その身体が氷塊にぶつかった。
「あなたが逃げ切りたいように……私たちは、あなたを見逃せない。
 だから、手加減はなしだよ」
 もちろんそれは、ベアタの作り出した氷塊である。
「……いつ思っても、皮肉な話だ」
 蛍の口から、思わず呟きが漏れた。目にも留まらぬ光速の剣。それを極めた先にあったのは……「斬る必要なし」。故に言う、『無光必刃』と。
 蛍の刀が、「鞘に納められた」。抜いたところを見た者はいない。鍔と鞘とが重なる音がしただけだ。
 しかし曹操の胸には、レイがつけた十文字の傷だけでなく、蛍が振るった刀の傷も深々と刻まれていた。
「ぐ……ッ!」
 吹き飛ばされた曹操の体躯は、茂みを抜けた先の崖下へと転落した。

●魏王・曹操 ~乱世の奸雄
「やりましたか!」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)が、思わず声を上げて崖まで駆け寄った。
 しかし崖下を見下ろした神雫・イカリ(天魔の電霊・g03598)は、
「いや、まだだ。
 あーあ、しぶとい奴……」
 ため息交じりに、くせのある髪の毛を掻く。
 その言葉の通り、曹操はいまだ倒れてはいなかった。
「倒れてなるものか! 余こそ『断片の王』となるべき者よ!」
 左の上腕を失い、胸には深い傷がある。全身で、傷ついていない所などどこにもない。青い甲はあちこちが裂け、流れ出る血で赤く染まっている。
 それでもなお、曹操は野望を捨ててはいなかった。
「その信念には敬意を払いましょう。……たとえ、貴方が本来の彼とは違うとしても」
 フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は感嘆しつつも、
「ですが。貴方を倒し、この地の奪還へ進ませていただきます!」
 と、地を蹴って崖下へと飛び降りる。
「皆、気を緩めるな! 我らの手で、なんとしても曹操を討ち果たす!」
 袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)は歴戦の武人そのものといった力強さで仲間たちに檄を飛ばし、一気に急降下した。
「もちろん、敵が満身創痍でも油断はしないよ。孫権で痛い目を見たからね!」
 ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)も後に続く。
 崖の上からは、小さな流れが滝となって落ちていた。その飛沫が虹を生む。
 ここが、最後の戦いとなる。双方が同じように認識していた。
「魏が、滅びる……」
 敵将の前に立ったエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、いくらか感傷的になった。
「俺は、決して忘れないだろう。これから起きることも。
 願わくは、この地の未来を拓く一助とならんことを」
 祈るように呟き、エトヴァは両手に銃を構える。
「さぁ、ようやく御前まで来ましたよ、魏王・曹操。
 ここであなたの素ッ首、落とさせていただきます!」
 両手剣を突きつけるエレナに、曹操は斬りかかる。3本となっても、その襲い来る宝剣の凄まじさに衰えはない。エレナは腕に止めた盾で1本を弾き、残るを剣で薙ぎ払う。
「まだ、まだよ!」
 跳躍した曹操は渾身の力で剣を振り下ろしたが、
「さすがは魏を統べる王。しかし、ひとりきりでは私たちの絆には勝てません!」
 エレナの言葉通りに、助けに入ったロキシアが『失黒刀』で宝剣を受け止めた。
 『Moon-Child』を装着してさえ、その膂力には押される。それでも、ロキシアは歯を食いしばった。
「多くの死をもたらしたことは赦せないよ。それでも、強者であることは間違いない。
 だから、僕も全霊を以てきみを討つ!」
 踏み出さなければなにも成せない。ロキシアは力強く歩を踏み出す。
「七天の黒は、切断の極北! 伝承、開放ッ!」
「冷たき雪雲よ、渦を巻け。捩れ絡みて生まれるは、硬く鋭く輝く氷槍。
 我が怨敵を貫き通し、永遠の氷葬へと付さんとす!」
 かつての使い手たちの伝承が開放されたロキシアの刃は、触れることの出来ぬ概念さえも斬り裂く。
 曹操の振るう宝剣は速さを失い、その隙を突いた『失黒刀』は、曹操の右下腕を、まるで粘土でも切るかのように断った。
 そしてエレナが氷雪の渦から練り上げた氷の槍が、敵の脇腹を貫いた。

「ここに至るまでには、いろんな苦労もあっただろうし。それをディアボロスに散々にされて、悔しいだろうね」
 一ノ瀬・綾音(星影の描き手・g00868)は魔法使いの杖を構えて、膝をついた曹操を見下ろす。
「でも……諦めて。天の星は、君を見放した。今日、君の運命はここで終わる。
 だって、蟲将の蔓延るこの『大戦乱群蟲三国志』自体を、綾音ちゃんたちは終わらせに来たんだから!」
「たわけが!」
 立ち上がった曹操が宝剣を横薙ぎにした。
「わぁ、危ねッ!」
 ブロス・ブラッドハート(竜孺子・g03342)が咄嗟に綾音の手を引き、跳び下がった。
「天命ならば、余に下っておるわ! そなたらではない!」
 曹操は怒りに目を血走らせ、ディアボロスたちを睥睨する。
「この地に、英雄と呼べる者がどれほどいるか……わかるか!」
「なんだよー。誰?」
 ブロスが口を尖らせて問う。すると曹操は、
「余だ! 余、あるのみだ!」
 と、自らを指さした。
「わかったわかった。話がつかねーみたいだから、もう言葉はいらねー。
 語り合うなら、剣でいこーぜ!」
 ブロスはニヤリと笑い、大剣を大上段に構えて跳び込んでいく。
 服についた土を払って立ち上がった綾音は前方に六芒星を展開しつつ、
「覇者になるのは……君ではない! この戦いに覇者なんて生まれさせない!
 たとえ生まれたとしても……覇者だって、倒してみせるんだから!」
「やってみせよ!」
 ゆらりと剣を構えた曹操は、足を踏み鳴らした。それは突撃の太鼓である。
 張遼、夏侯惇、許褚といった陳留の3将、そして曹仁以下の許昌の6将など、一騎当千の猛将智将が襲いかかってくる。
 それを見てもブロスは一度だけ「ぶるり」と武者震いしただけで、
「にしし。曹操に加えて、もう一度お前らとも刃を交わせるんだ。戦いがいがあるぜ!」
 と、恐れることなく斬り結んだ。
 許褚の戟を宙を蹴って避け、張遼の双戟を、ひとつ大剣で弾き、もうひとつは身を屈めて懐に飛び込む。
 だが、夏侯惇の斬馬刀がその背を割り、さらに曹洪が振り回す鉄球が襲いかかった。
「うぐッ!」
「とどめよ!」
「そうはさせません!
 貴方たちと私たち、どちらの意志が強いか勝負です!」
 フィーナの手の内には、光の槍がある。フィーナ自身の魔力を糧とした槍である。
「曹操よ。幾重にも張り巡らされた策も、将卒の統率も見事だった。
 なにより、彼らが貴方を慕っていたことが、良き王の証左」
 エトヴァの銃には聖なる祈りを込めた白銀の弾丸が込められている。
「なればこそ、ここで討つ! 二度と人々が無残に利用されることのないように!」
 襲い来る徐晃の大斧を、エトヴァは紙一重のところで宙を蹴って避ける。
 牽制の弾丸を放ちつつ、
「今だ」
 目配せすると、フィーナと綾音も頷いた。
「暁光の審判をここに、苦難に癒やしを、悪意に裁きを……!」
「焦熱の炎、極寒の氷、激流の水、烈震の土、浄化の光、堕落の闇……!」
 フィーナが槍を投じると同時に、綾音の魔力が魔方陣から噴出した。集約しつつも不安定な魔力は、砲弾となって敵を襲う。
「世界に溢れし6つの力よ、今こそひとつに集い、彼の者を滅する極光となれ!」
 光の槍は鉄球ごと曹洪を貫き、『厄災の星光』は賈詡や于禁を消し飛ばしながら、曹操へと襲いかかる。
 そして、
「踊れ、導け、祈りの下に」
 放たれたエトヴァの弾丸は、一見して無差別に飛んだように見えた。しかしその実、そのすべてはあちこちで跳弾し、すべてが曹操の身体へと吸い込まれる。
 甲は焼け溶けて肉に貼り付き、全身で弾丸が爆ぜ、そして胸を貫いた槍は背後の岩に曹操を縫い付けた。
 そこにブロスが跳び込む。
「お前に会うために進んで、お前を守るために立ちふさがった奴らを斃してきたんだ。
 この一矢くらいは、付き合ってもらうぜ!」
 脳天に振り下ろされた大剣が、曹操の兜と、額を割る。

 それでも、
「ぐ、ぬ、ぬ……ぅッ!」
 曹操は倒れることなく前へと進む。
「この苦難とて……のちには、しみじみと振り返る時も来るであろう。
 ここから、新たな魏が興るのだ! この地こそ、わが岐山(きざん)なのだ!」
「なにが岐山だ! 古公亶父(ここうたんぽ)を気取るつもりか!」
 『震天雷』をくるりと回して切っ先を突きつけた雀蜂が怒鳴る。
 古公亶父とは、周王朝を開いた武王の曾祖父である。この人物が一族を引き連れて岐山の麓に移住したことが、周が発展する第一歩であった。
 自らをそれになぞらえた曹操に、雀蜂は鼻を鳴らす。突撃槍を繰り出して挑みかかりつつ、
「曹操殿は中華の歴史に名を轟かせているが、それは彼の人が政治・文化の発展に寄与して、後世の礎を作り上げたからだ!」
 激しく打ち合う両者。もはや曹操には2本の腕しかなく、そのうちの1本はだらりと力なく垂れ下がっている。それでも雀蜂に後れを取ることなく斬り結んでいた。
 雀蜂は内心で舌を巻きつつも、声を張り上げる。
「然るに、貴様はどうだ!
 国を、民を喰らい尽くして、自らが肥え太らんとするのみ! 貴様のような寄生虫に、その名はふさわしくない!」
「黙れッ!」
 怒声とともに繰り出された刃が、雀蜂の槍を払った。
「させるかッ!」
 イカリは身の丈ほどもある大剣『天魔境刀ギガンティア』で、雀蜂に襲いかかる刃を受け止めた。
「ぶっちゃけ、俺はお前さんに恨みらしい恨みもないし、その行動が正義か悪か、わからねェ」
 いったん跳び下がって呼吸を整える両者。イカリは肩をすくめ、雀蜂を指し示した。
「それでもここにいるのは……こいつのためだ。
 愛する相棒がこの世界を取り戻そうッてのを邪魔するってんなら……ぶッ飛ばす!」
 魂に剣を、肉体に勇気を。イカリは大剣に想いを込める。具現化した想いは、悉くを斬り伏せる光の刃となる。
 地を蹴って宙に舞ったイカリは、
「英雄ってのは、誰かのために戦うから英雄なんだよ! 道を開けな、紛いモンッ!」
 曹操の振るう宝剣を肩に受けながらも、それ以上の傷を相手に与えた。
「雀蜂!」
「あぁ! 我らで、名を、歴史を、そしてすべてを! 取り戻させてもらうぞ!」
 曹操の宝剣はイカリに向けられ、槍を構える雀蜂の突進を阻むものはない。
「これ成るは関公より取り戻した力なり! 出でよ神龍! 我が身に宿りて全てを打ち破れッ!」
 放出した闘気は神龍の幻影となって雀蜂を包み、その槍は曹操の首元を深々と刺し貫いた。

 苦心して穂先を抜くと、曹操の身体は力なく倒れて水面に伏した。
 にわかに空がかき曇り、辺りは夜と見まごうばかりの昏さとなる。大粒の雨が地のすべてに降り注ぎ、崖上からの小さな流れも、瞬く間にドゥドゥと降り注ぐ濁流となった。
 雷鳴が轟き、稲光がディアボロスたちと蟲将の骸とを浮かび上がらせる。
 奸雄の死は、天すらも驚かせていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【温熱適応】LV1が発生!
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最終結果:成功

完成日2023年04月06日
宿敵 『魏王『曹操』』を撃破!