リプレイ
有栖川宮・永遠
幼なじみで従者の悠(g02300)と参加
ああ、雪の季節ですねえ。悠、一緒に見に行きませんか。勿論寒くないようにしっかり防寒して。
石段、登りながら雪景色、見ましょうか。(手を差し出されて)うっかり転ぶ可能性ありますよね・・・私の場合。はい、頼らせて貰いますね。(手を繋ぐ)
あら?目の前にいるのはお父様とお母様ですか?悠もそう見えると。そうですね、今も元気にしてる、と報告しておきますか。悠が何か真剣な表情ですが。
石段を登り切ったら団子とわらび餅を頂きます。お茶も頂きますか。こうしてゆっくりするのもいいですね。・・・悠も隣にいますし、ね?
近衛・悠
幼なじみで主人である永遠(g00976)と参加
そうだな、雪はこれからが本番か。今でしか見れない景色、見て置くのもいいかもな。勿論、防寒はちゃんとして、だ。
凄い石段だな。俺達なら登りきるのは大丈夫だろうが、永遠、手、繋いどけ。慌て者の永遠だから、つい、がありそうだからな。
目の前に現れるのは永遠と永久の両親・・・俺にとっては仕えた主であり、守れなかった大事な方達だ。貴方達の残した娘達は必ず守り抜きます。見守っててください。
石段を登り切ったら餡蜜とお茶でゆっくり。そうだな、こうして永遠と楽しく過ごすのもいい。・・・お前が隣にいるから楽しいかもな。
辿り着いた世界をただ染めているいろは、見渡す限りの白。
パラドクストレインを降りて空を見上げれば、ふわりと舞い降る雪たち。
そんな雪空へと白い息を吐きながら。
「ああ、雪の季節ですねえ」
有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)は、すぐ隣に在る近衛・悠(黄昏のフィラメント・g02300)へとこう声を掛ける。
「悠、一緒に見に行きませんか。勿論寒くないようにしっかり防寒して」
「そうだな、雪はこれからが本番か。今でしか見れない景色、見て置くのもいいかもな」
……勿論、防寒はちゃんとして、だ、と。
悠はそうこくりと頷いてから、永遠と並んで一緒に、先に見える仄かな燈火灯る石段を見遣って。
「石段、登りながら雪景色、見ましょうか」
「凄い石段だな。俺達なら登りきるのは大丈夫だろうが、永遠、手、繋いどけ」
彼女へと差し出したのは、掌。
「慌て者の永遠だから、つい、がありそうだからな」
「うっかり転ぶ可能性ありますよね……私の場合」
永遠は悠の言葉に、思わず頷いてしまいつつも。
眼前の大きな彼の手に、己の手を重ねる。
……はい、頼らせて貰いますね、って。
そして頼りがいのあるその手を握って、ふたり手を繋いで。
雪帽子被った灯籠が誘うように灯る石段をのぼりはじめる。
しんしんと降る雪と、灯り揺れる数多の灯籠の炎。
白に包まれた風景に、今は自分達ふたりだけしかいない……はずなのに。
永遠はふいに現れた人影を、銀の瞳で捉えて。瞳をぱちりと瞬かせる。
その人影は、よく知っている人たちのものであったから。
「あら? 目の前にいるのはお父様とお母様ですか?」
「永遠と永久の両親……俺にとっては仕えた主であり、守れなかった大事な方達だ」
同時に届いた彼の言葉で、永遠は察する。眼前に現れた人影は自分と同じ様に、悠もそう見えると、と。
そして改めて、雪の降る中、自分を見つめている父と母へと視線を向けて。
(「そうですね、報告しておきますか」)
こう、そっと告げる――今も元気にしてる、と。
そして悠も、仕えた主へと誓うように心の中で紡ぐ。
(「貴方達の残した娘達は必ず守り抜きます」)
……見守っててください、って。
眼前の主達は、守れなかったけれど。
でも、悠の胸には秘めらし決意があるから。
物心つく前から一緒だった幼なじみであり、そして主人である姉妹のことは……命を掛けて、守り抜いて見せると。
永遠はそんな隣の悠へと視線を移して、ふと思う。
(「悠が何か真剣な表情ですが」)
そう小さく首を傾けながら。
そしてもう一度、石段へと目を遣れば……そこにはもう、誰もいなかった。
あの父や母の姿は、雪や灯火の見せた悪戯か、それとも――。
それからふたり、不思議な出来事もあったけれど。
長い石段をのぼりきれば、そこには茶屋が。
山の上はやはり寒く、石段も結構な長さであったけれど、足を向けた茶屋はとてもあたたかくて。
口にしたお茶でほっと一息つきながらも、ふたりはそれぞれ、餡蜜と団子とわらび餅を注文して。
「こうしてゆっくりするのもいいですね」
「そうだな、こうして永遠と楽しく過ごすのもいい」
永遠は、餡蜜をはむりと口にしながらゆっくりと過ごす彼を見つめながらも、こう続ける。
「……悠も隣にいますし、ね?」
そんな声に、悠も琥珀色の瞳を細めて返す。
……お前が隣にいるから楽しいかもな、って。
あたたかい茶や甘味をいただきつつ、窓の外に見えるふたりで歩いてきた白銀の世界を暫し一緒に眺めながら。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
郡山・ヒサメ
【アドリブ・絡み歓迎】
おー寒。絶景なのはいいんだが、こうも寒いと気が滅入っちまうよなぁ。
寒さがメンタルに響くのは俺もよく知ってるし。
そして何より空腹が一番の敵だぜ。甘酒もいいけど、平三郎さんにちょいと食いモン持ってくかね。
茶屋で団子を何本か。わらび餅もいいな……いかん、色々目移りしちまう!
あんまクドクド言われてもしんどいだろうし、身体を気遣うくらいの二言三言話しかけて、茶菓子を食ってもらうか。俺もちょっとだけ食っちゃお。
寒くねえっすか? ……腹空いててもあんま良いことないっすよ。なにはともあれ、腹一杯にしてから考えましょーぜ。
あ、この団子美味っ。これ美味いっすよ!
樫谷・都黒
このような所で落ち込んでいると良からぬモノに誘われてしまいますよ?
何かと呪がこびり付いているようですし。
なにか災難にでも遭われましたか?
それとも人の呪を受け取るお仕事でもされていましたか?
苛む声を呪いに例え声を掛ける
それ自体は対して力もありませんし、気にするだけ無意味ですよ。
人は生きていれば呪いを吐きたくなるものですし。
いっそあなたもここで吐いてみては如何ですか?
溜め込むと心身に良くないでしょうし。
まぁ、その呪いは愚痴というのですけれどね。
あなたに呪いを掛けた相手がいるのなら、精々無意味な呪いを吐くだけの元気があったことを嗤ってあげればよいかと。
茶店で甘酒と団子を食べながら愚痴を聞く
沓掛・百夜
石段を登りながら平三郎殿にかける言葉を考えます
敗北を経験したという点ではお仲間ゆえ、何か言えるとは思うのですが
幾度負けようと、最後に一度勝てば良いのです……うぅん
負けてなお生きているのだから復讐する権利を得たと思いましょう……違いますね
馬鹿にした輩ども皆殴りにゆきませんか……論外
人にかける言葉の難しさよ
一応どれも己を奮い立たせるために自身にかけたことのある言葉ではあるのですが
何しろこちらも負けて死んだことのある身ゆえ
そも、これ見よがしに太刀を引っ提げている者が落ち込んだ剣士に声をかけて良いものか
近くで甘酒飲みつつ見守って、誰かしら平三郎殿に声をかけたらば口を挟むとしますか
仄かに灯る灯籠の灯りに導かれるままに、一段ずつゆっくりと。
沓掛・百夜(黄泉より千引石の先へ・g05398)は長い石段を登りながら考えていた。
(「敗北を経験したという点ではお仲間ゆえ、何か言えるとは思うのですが」)
この石段を登り切った先の神社にいるという、妖怪に敗北を喫して心が折れている平三郎へとかける言葉を。
そして、いくつか思いついたものの中から、どれが適切な言葉かを探してみるけれど。
――幾度負けようと、最後に一度勝てば良いのです。
「……うぅん」
何となく、しっくりこない気がする。
――負けてなお生きているのだから復讐する権利を得たと思いましょう。
「……違いますね」
まだそこまで、前を向けるような段階ではないかもしれないし。
――馬鹿にした輩ども皆殴りにゆきませんか。
「……論外」
四の五の考えず手っ取り早いが、きっと多分、彼にとっては逆効果。
それから百夜は白い息をふっと吐いて、黒髪を微か揺らしながらも首を傾ける。
……人にかける言葉の難しさよ、と。
いや、どれかはもしかしたら刺さるかもしれない。
(「一応どれも己を奮い立たせるために自身にかけたことのある言葉ではあるのですが」)
だってこれらは、実際に百夜自身が似た状況に陥った時に、己にかけたものであるのだから。
……何しろこちらも負けて死んだことのある身ゆえ、と。
だから気持ちも分かるし、分かるからこそ難しいのだ。その時のことを思えば。
さくりと己が雪を踏んで石段を上がる音を耳にしながらも、百夜はもう一度大きく息を吐く。
(「そも、これ見よがしに太刀を引っ提げている者が落ち込んだ剣士に声をかけて良いものか」)
そうこう考えているうちに、結論が出ぬまま、いつの間にか石段の頂上に辿り着きそうである。
そして百夜が悩みながら、もうすぐ石段を登り切ろうとしている、同じ頃。
「おー寒。絶景なのはいいんだが、こうも寒いと気が滅入っちまうよなぁ」
……寒さがメンタルに響くのは俺もよく知ってるし、と。
なんかいつもクソ寒いのだが、肩を竦めてみせるのは、郡山・ヒサメ(絶対零度・g06065)。
一足先に石段を登り切ったヒサメは、数多の灯籠灯る長い石段をもう一度振り返った後。
仄か照る光たちに浮かぶ雪景色の絶景を背に、そそくさと向かうのは、神社にあるあたたかそうな茶屋。
だって、ヒサメはこうもよく知っているから。
(「そして何より空腹が一番の敵だぜ」)
それから早速、お品書きと睨めっこして。
(「甘酒もいいけど、平三郎さんにちょいと食いモン持ってくかね」)
ということで、茶屋で団子を何本か……いや。
「わらび餅もいいな……」
「焼き大福やどら焼きもお勧めですよ」
寒かったでしょう、とあたたかい茶を差し出してくれたのは嬉しかったけれど。
にこにこと声を掛けてきた店の人が選択肢を増やしてしまう。
だって、どれもこれも美味しそうだから。
(「……いかん、色々目移りしちまう!」)
一見すると無表情であるが、実はとても、すごく悩ましい。
そしてヒサメが散々悩んでいる間に。
「このような所で落ち込んでいると良からぬモノに誘われてしまいますよ?」
雪の中、ぼうっと景色を眺めている平三郎へと声を掛けたのは、樫谷・都黒(臥し者は独り路に・g00233)であった。
最初声を掛けられた時は、びくっと肩を震わせたものの。
村の者ではない見知らぬ顔だと知れば、少しほっとした顔をして。
そんな平三郎に、都黒はこう続ける。
「何かと呪がこびり付いているようですし。なにか災難にでも遭われましたか? それとも人の呪を受け取るお仕事でもされていましたか?」
「えっ、呪い……?」
平三郎は大きく瞳を見開いて、驚いた表情で都黒へと視線を向けるけれど。
「それ自体は対して力もありませんし、気にするだけ無意味ですよ」
抱く不安を和らげるように、そう付け加える。
彼女が例えて言う呪い……それは、彼を苛む声。
今の彼にとっては、まさに呪いと言っても過言ではないだろう。
そして都黒は、今はただ悶々としている様子の彼へと告げる。
「人は生きていれば呪いを吐きたくなるものですし。いっそあなたもここで吐いてみては如何ですか?」
……溜め込むと心身に良くないでしょうし、と。
人が吐きたくなる呪い。そしていっそ吐いた方が、少しは心が軽くなるかもしれない呪い。
「まぁ、その呪いは愚痴というのですけれどね」
「呪い……成程、愚痴……か」
そして、何かを考えるように俯く彼に。
「あなたに呪いを掛けた相手がいるのなら、精々無意味な呪いを吐くだけの元気があったことを嗤ってあげればよいかと」
都黒はこう、言の葉を続けたのだった。
そして、白い息を天へと上らせながらも。
「寒くねえっすか? ……腹空いててもあんま良いことないっすよ」
結局選んだのは初志貫徹、茶屋で買ってきた団子を差し出すのは、やって来たヒサメであった。
(「あんまクドクド言われてもしんどいだろうし、身体を気遣うくらいの二言三言話しかけて、茶菓子を食ってもらうか」)
そして何気に、俺もちょっとだけ食っちゃお、なんて、
さり気なく団子を手にして思いつつも。
「なにはともあれ、腹一杯にしてから考えましょーぜ」
「甘酒も、もう1杯いかがですか」
何と声を掛けていいかと、近くで甘酒を飲みつつも見守っていた百夜も、平三郎へと声を掛ければ。
「……そうだな。有難う、旅の御方たち」
時先案内人から事前に聞いているということもあるが、詳しい事情を特に訊かれないことにそっと安堵した様子で。
渡された団子や甘酒を、有難く受け取ってから。
「甘い物をいただきながら呪いを吐くのも、またいいのでは。聞き役としてお付き合いしますよ」
「あ、この団子美味っ。これ美味いっすよ!」
「甘酒も冷えた身体があたたまりますよ」
ひとくち甘酒を口に運び、平三郎は団子をはむりと頬張って。
止まない雪空の下、噛みしめるようにひとこと、呟きを零す――ああ美味いな、と。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
リディル・ヴェント
【ヨアケ】で参加。
灯籠の灯りがキレイね。
さあさあ上るわよ。
最初は軽やかに、途中からは息切れ。
な、なんで冬に階段を上るとこんなに息苦しくなるのかしら。
でもここまで来たから頑張りましょ…!
ここには噂があるみたいだけど
アタシには何も見えないし聞こえないわね。
(いなくなった仲間達は)自分の手で探せって事かしらね。
(皆は何か見たりしたのかしら)
あ、頂上よ!んー!キレイ!
景色もきれいだけど、やっぱり気になるのはアレでしょ。
茶屋!
アマザケとダンゴ食べるわ!(食い意地張ってる)
あ、雪だるまがあるわ、アタシも作ろうかしら。
姫恋さんも作りましょ、でっかいやつ!
みんなにお土産、ナイスアイデアね!
買って帰りましょ!
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
【ヨアケ】で参加。
わー、キレイな雪ねー
っとリディル待ってよーと慌てて後ろを追いかけるようにして階段を登っていく。登り切る頃にはゼーハーと息切れしている。
噂?怖いのは嫌よ?私怖いのだめだもん(と目を瞑り)
頂上というリディルの声に目をそっと開け
わー、本当!キレイね!
リディルは花より団子って感じかしら?
あら、雪だるまいいわね。私も作ろうかな?
みんなにお土産としてわらび餅とかでも買って帰ろうかしら?
ふわりひらりと夜空から舞い降る真白の雪。
そんな雪たちが降り積もった一面は、見渡す限りまさに雪景色。
「わー、キレイな雪ねー」
パラドクストレインを降りて、真っ新な雪の上をさくりと歩く桜・姫恋(苺姫・g03043)の声に、リディル・ヴェント(ゲットレディ・g00550)も頷いて。
緑の瞳をふと上げれば、見え始めたのは、山の頂まで続く石段の姿。
けれどそれは、ただの石段ではなくて。
「灯籠の灯りがキレイね」
石段の両脇には、今宵のような雪の日にだけ灯るのだという、仄かな数多の灯籠の光。
そんな仄かな輝きたちに誘われるように、長い石段へと足を踏み入れれば。
「さあさあ上るわよ」
気合十分、軽やかな足取りで上っていきはじめるリディル。
「っとリディル待ってよー」
そんな彼女に置いて行かれないように、姫恋も慌てて後ろを追いかけるようにして階段を登っていくけれど。
このペースなら、長い石段踏破も時間の問題……かと思いきや。
「な、なんで冬に階段を上るとこんなに息苦しくなるのかしら」
軽やかだったのは、最初だけ……?
途中からは息切れしつつのペースダウン、見上げれば、まだまだ石段は続くけれど。
「でもここまで来たから頑張りましょ……!」
リディルはそう気合を入れなおして。やはり同じ様にゼーハーと息切れしている姫恋と共に、何とか頑張って頂上を目指します……!
そして白い息をふーふー吐きつつも、静かに降る雪を照らす灯籠が並ぶ幻想的な景色を行きながらも。
リディルはふと、聞いた話を思い出す。
「ここには噂があるみたいだけど、アタシには何も見えないし聞こえないわね」
この石段を上がっている最中、この場所にいるはずのない人の姿が見えたり、声が聞こえたりすることがある……かもしれないらしい。
確かに、仄かに燈火灯る静寂の雪の夜は、何かがでてもおかしくなさそうな気もするけれど。
でも、リディルには何も見たり聞こえたりはしない。
もしも現れるとしたら……それは、いなくなった仲間達かもしれないと、少しだけ思ったりしたけれど。
その姿が見えないということは、きっと。
「自分の手で探せって事かしらね」
それからリディルはふと思う……皆は何か見たりしたのかしら、なんて。
そしてそう呟きを落とすリディルの話を聞いて。
ふるふると小さく首を横に振る姫恋。
「噂? 怖いのは嫌よ? 私怖いのだめだもん」
目の前の雪帽子をかぶった灯籠の燈火たちは綺麗だけど、そう言われれば何だか急に怖くなって。
ぎゅうと思わず目を瞑って、周囲を見ないように頑張って急ぎ足。
それから、ぜいぜいと息を切らしながらも暫く石段をあがっていけば。
「あ、頂上よ! んー! キレイ!」
ようやく石段をのぼりきり、頂上へ到着!
振り返れば、見下ろす長い石段と降り積もる雪を照らす灯籠の景色はとても綺麗で。
辿り着いた神社から眼下に見える、雪に覆われた村の風景も美しい。
そして姫恋も、頂上というリディルの声にそっと目を開けてみれば。
「わー、本当! キレイね!」
乱れた息を整えつつ、臨む雪景色に声を上げて。
リディルはぐるりと視線巡らせた後、早速見つけたお目当ての場所へと足を向ける。
「景色もきれいだけど、やっぱり気になるのはアレでしょ」
――茶屋! って。
食い意地が張っているという彼女が目指すのはそう、甘酒と団子です!
「リディルは花より団子って感じかしら?」
姫恋もそんな。花より団子もとい、雪より団子な彼女の後に続いて茶屋へと向かうけれど。
美味しい甘酒や団子を頂く前に、もうひと運動?
「あ、雪だるまがあるわ、アタシも作ろうかしら。姫恋さんも作りましょ、でっかいやつ!」
「あら、雪だるまいいわね。私も作ろうかな?」
村の子供達が作ったらしき雪だるまたちの横に、ごろごろと大きな雪だるまを作って仲間入り。
そして雪ウサギの隣に、姫恋は雪イチゴをぺたぺた作ってみて並べてみながらも。
「みんなにお土産としてわらび餅とかでも買って帰ろうかしら?」
「みんなにお土産、ナイスアイデアね! 買って帰りましょ!」
リディルと一緒に雪と戯れつつも、皆への土産の相談を。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】がLV2になった!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!
月下部・鐶
アドリブ、連携、大歓迎! 妹の小雪ちゃん(g00930)と一緒にお仕事に来たよ。
あったかい帽子に手袋をふたりそろって装備して、防寒対策もバッチリ!
小雪ちゃんが滑らないように注意して、ふたりで石段を登ったら、神社でちょっと遊んじゃおう!
こんなに一面の雪をみちゃったら、雪だるまを作りたくなっちゃうよね!
小雪ちゃと二人で手分けして、あたしがおっきい雪だるまのボディ! いくぞー!!
たくさん遊んで冷えてきたら、茶屋でいっしょにあったかい甘酒もらおう!
小雪ちゃん、ヤケドしないように注意するんだよー
そんなやりとりをして、一人きりの平三郎さんに気付いたら、ちょっと考えて、甘酒を奢っちゃうね。あったまるよ!
月下部・小雪
雪灯籠の石段をお姉ちゃん(g00960:義姉)と一緒に登っていきます。
雪を踏む音を楽しみながら、幻想的な風景の中、石段の数を数えながらいきますね。
神社まで到着、です。
お姉ちゃん、雪だるまさんがいっぱい、です。ボク達もつくっちゃいましょー!
雪だるまさんの頭を作ろうと、ころころ転がして30cmくらいの雪玉の完成、です。
あわわっ、お姉ちゃんの作った体に乗せようと思ったら、
先にコダマが飛び乗ってモラだるまが完成してしまいました!?
遊び疲れたら、お姉ちゃんと茶屋でゆっくりさん、です。
ボクもノンアルコールの甘酒さんをもらって、大人気分、です。
あったかい帽子に手袋、ふたり仲良くお揃いの装備で、防寒対策もバッチリ!
いざ、積もりたての雪を踏みしめれば、きゅきゅっと音が鳴って。
さくりとした真新しい雪の感触と、足元で鳴る音を一緒に楽しみながら……いち、にー、さん、と。
灯籠灯る幻想的な景色の中、義姉である月下部・鐶(さいつよのお姉ちゃん・g00960)と一緒に石段を数えながら上がって行く、月下部・小雪(デーモンのデジタルサマナー・g00930)。
鐶もお姉ちゃんらしく、小雪が滑らないように注意しつつも、一緒に楽しく長い石段の頂上を目指して。
「神社まで到着、です」
頑張ってふたりで石段を登り切れば、そこは山の上の小ぢんまりとした神社。
沢山石段を上がったけれど、でも、疲れなんてなんのその。
「神社でちょっと遊んじゃおう!」
真っ白に積もった雪にはしゃぐように、ふたりでちょっぴり雪遊びを。
そして、きょろりと視線を巡らせた小雪が見つけたのは。
「お姉ちゃん、雪だるまさんがいっぱい、です」
村の子供達が作ったのだという、沢山の雪だるまや雪ウサギが。
「こんなに一面の雪をみちゃったら、雪だるまを作りたくなっちゃうよね!」
「ボク達もつくっちゃいましょー!」
ということで早速、ふたりで手分けして。
とっておきの大きな雪だるまを合作します!
小雪は雪だるまさんの頭担当。ころころと集めた雪を転がして、30cmくらいの雪玉を完成させて。
「あたしがおっきい雪だるまのボディ! いくぞー!!」
鐶が張り切って作った力作の身体に、いざ頭を乗せようと……した、瞬間。
あわわっ、と思わず声を上げてしまう小雪。
だって、頭を乗せるその前にもきゅっと、先にコダマがぴょこんっと飛び乗って。
雪だるまならぬ、モラだるまが完成してしまいました!?
それからコダマも一緒に、沢山雪だるまをキャッキャ作って並べてから。
気が付けばみんな、雪まみれ。
いっぱい雪遊びして冷えてきたし、ちょっぴり遊び疲れたから。
「茶屋でいっしょにあったかい甘酒もらおう!」
「お姉ちゃんと茶屋でゆっくりさん、です」
立ち寄った茶屋で暫し、のんびりぬくぬく、ひと休み。
仲良く一緒に、ノンアルコールのほかほか甘酒を貰って。
「ボクもノンアルコールの甘酒さんをもらって、大人気分、です」
そうほわほわ笑む小雪に、鐶は再びお姉さんらしく声を掛ける。
「小雪ちゃん、ヤケドしないように注意するんだよー」
そして二人並んで、あつあつの甘酒をふーふーしながらも。
そうっと口に運んでみれば……ぽかぽかあったか、ふんわり優しい甘さ。
それから鐶はふと、寒い外に一人きりでいる平三郎に気付いて。
ちょっぴり考えた後……甘酒をもう1杯貰って、彼に奢ることに。
「はい、これどうぞ! あったまるよ!」
「……俺に? いいのかい、お嬢ちゃんたち」
「甘酒、とっても美味しくてあったかい、です」
ふと顔を上げて言った彼に、こくりとふたりは頷く。
だってそのあたたかさと味は、ふんわりぽかぽか、幸せな気持ちになるから。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
新城・橙花
「いない人の声が聞こえたりするんだよね?」
新宿島に来る前後の記憶がないけれど、手掛かりになる声とか聞こえるかも?
と怖いような期待するような気持で石段をゆっくり登ってみるね。
でも、聞こえても、だれかわからないよね、きっと。
溜息ついて神社に到着したら平三郎お兄さんの所へ。
力及ばずなことを後悔しているから、まずは横でお話を聞いてみようっと。
会話が途切れたら、
「でも村は滅びることはなかったんでしょう?」
それって、お兄さんが立ち向かうことができたから、じゃないかなー。
滅びていたら村人は文句を言うことすらできなかったと思うよ?
そして気づいたら子狐がささっと歩み去っていくかも(狐変身)
しんしんと静かに降り積もる雪を仄かに照らす、仄かな灯籠の燈火たち。
そんな灯籠並ぶ石段へとやってきた新城・橙花(呪刀の裁定者・g01637)は、聞いた話をふと思い出す。
「いない人の声が聞こえたりするんだよね?」
それは、いないはずの人の姿や声が見えたり聞こえたりするという噂話。
(「新宿島に来る前後の記憶がないけれど、手掛かりになる声とか聞こえるかも?」)
橙花はそう、怖いような、でもちょっぴり期待するような気持ちで。
真っ新な雪を踏みしめ、石段をゆっくり登ってみる。
ひらり舞う雪と仄かな灯籠の光は、とても幻想的で。
不思議な噂話が囁かれても不思議ではない気もするけれど。
橙花はきょろりと視線を巡らせ、耳をぴこりとそばだてながらも……こうも、思うのだった。
――でも、聞こえても、だれかわからないよね、きっと、って。
だって誰か現れても……自分にはそれが誰なのか、記憶がないのだから。
そう溜息をついて、そして長い石段を登り切った先。
目に入るのは、小じんまりとした神社と茶屋。
そして雪の中でひとり、景色を眺めている平三郎の姿。
橙花はそんな彼の傍らに座って。
「お兄さん、元気ないけどどうしたの? よかったら話聞くよ?」
そう声を掛けてみれば、暫くして、ぽつりと口を開き始める平三郎。
誰かにきっと聞いて貰いたかったのだろう、知らない彼女にだからこそ言葉を零す平三郎。
「村を襲う妖怪に……俺は、呆気なく負けたんだ。情けないだろ? それまで自衛団だの、村を束ねてたってのに……力及ばずどころか、全く話にならなかった……」
そして再び言葉を切った彼に、橙花はこう返す。
「でも村は滅びることはなかったんでしょう?」
――それって、お兄さんが立ち向かうことができたから、じゃないかなー、って。
「滅びていたら村人は文句を言うことすらできなかったと思うよ?」
「…………」
平三郎は一瞬、橙花の言葉に瞳を瞬かせて。何かを考えるように、再び景色へと視線を向ける。
それから隣の少女へと礼を言おうと、もう一度瞳を向けるけれど。
「お嬢ちゃん、有難う……あれ?」
そこにはすでに橙花の姿はなく――ささっと歩み去っていく、子狐の姿が。
大成功🔵🔵🔵
効果1【狐変身】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
永辿・ヤコウ
ラヴィデさん(g00694)と
見渡す雪景色
落ちる影色があたたかい
数えながら行きましょうか
一段二段と最初のうちは声に乗せて楽しげに
灯籠のひとつひとつ
階の一段一段に
此処を渡り行く人々の
様々な祈りが籠められているのでしょう
道行きの安寧を希う灯りの優しさが
慈しみ深く心に沁み入る
美しい光景ですね
思わず景色に見惚れて
数え忘れに気付き
あ、いけない、と僅か慌てた時には
石段を踏み外していたけど
…助かりました
ありがとうございます
転がらずに済んだのは
確と繋いだ手のお蔭
幻の噂も
きっと誰かの願いの形のひとつ
でも僕には
傍らにあなたが居てくださるから
温もりを確かめるよう
改めて指を握って
…最初から数え直します?
ささやかな冗談
ラヴィデ・ローズ
ヤコウくん(g04118)と
ふぇ~
見上げる石段の強敵感に声も抜けるが
踏破する気満々の彼に負けちゃいられない
いいね? てっぺんで答え合わせだ
笑い応じ、いざ
凍った石は足を取られやすい
自分は勿論、彼が滑らぬよう注意しよう
その時点で『意識すること』が増えた道中は気を引く物が多々
例えば灯籠
うん、ほっとするねぇ
熱は漏れてない筈が何故だかあたたかい
手を翳し、かけたとき
転びかける彼の手の方を掴んだ
…びっくりしたぁ!
今ので何段目か飛んじゃった!
本当はもっと前から曖昧とは内緒
なに? 何かいた?
彼を惑わす幻
正直気になりそれとなく問うが
握り返される指が答えか
…勿論、次はこうはいかないよ?
(初めから手を繋いでればね!)
夜空から舞い降る雪が作り出す眼前の風景。
それは、見渡す限りの雪景色。
そんな真白を照らすのは、石段の両脇に数多並ぶ灯籠たちの燈火。
ゆらりと揺れる輝きが落とす影色は仄かにあたたかくて。
「数えながら行きましょうか」
そう言った永辿・ヤコウ(繕い屋・g04118)の狐尻尾はゆうらりそわり。
一方、ふぇ~、なんて。見上げる石段の強敵感に思わず声も抜けるラヴィデ・ローズ(la-tta-ta・g00694)であったが。
隣にある彼の様子をちらり、踏破する気満々の彼に負けちゃいられない、って。
「いいね? てっぺんで答え合わせだ」
ヤコウの提案に笑って応じれば、いざ。
一段、二段、三段……共に声に乗せて楽しげに、ふたり並んで石段を上がってゆく。
そう数えながら一段ずつ、さくりさくりと、真新しい雪を踏みしめながらも。
(「凍った石は足を取られやすい」)
……自分は勿論、彼が滑らぬよう注意しよう、と。
ラヴィデはそっと意識しながらも、まだまだ先は長い石段をふと見上げれば。
『意識すること』が増えた道中は気を引く物が多々。
例えば――仄か灯る、沢山の灯籠たち。
「灯籠のひとつひとつ、階の一段一段に、此処を渡り行く人々の様々な祈りが籠められているのでしょう」
導くように照る数多の輝きを、ヤコウも見上げる瞳にも灯しながら思う。
(「道行きの安寧を希う灯りの優しさが、慈しみ深く心に沁み入る」)
真白の世界で迷わぬ様にと灯され始めたという、雪の夜の優しくもあたたかな道標。
何より、ふわり夜空から降っては積もってゆく雪と、そんな舞う六花を浮かび上がらせる燈火を眺めていれば。
「美しい光景ですね」
「うん、ほっとするねぇ」
その美しさと仄かな輝きに、ふたり揃って瞳細め見入ってしまう。
そんな灯籠の燈火に、熱は漏れてない筈が何故だかあたたかい――。
ラヴィデがそう手を翳し……かけたとき。
景色に見惚れていたヤコウは、いつの間にか、石段を数え忘れていることに気付いて。
――あ、いけない。
そう僅か慌てた時にはずるり、石段を踏み外していたけれど。
「……びっくりしたぁ!」
ラヴィデが咄嗟に伸ばして掴んだのは、転びかける彼の手の方。
転がらずに済んだのは、そんな確と繋いだ手のお蔭。
「……助かりました。ありがとうございます」
「今ので何段目か飛んじゃった!」
礼を言う彼に、ラヴィデはそう笑ってみせるけれど。
本当はもっと前から曖昧だったなんて、内緒。
そして足を取られるほど周囲を見つめていたヤコウへと、それとなくラヴィデは訊ねてみる。
「なに? 何かいた?」
小耳に挟んだ、この石段にまつわる噂。
いるはずのない人の姿を見たり、聞こえるはずのない声が聞こえる、なんて話だけれど。
彼を惑わす幻……ラヴィデはそれが何か、正直気になったから。
(「幻の噂も、きっと誰かの願いの形のひとつ」)
きっとそれは、仄かな燈火や舞い降る雪が視せる優しい悪戯。
そしてヤコウは、向けられた問いに返す。
……でも僕には、傍らにあなたが居てくださるから、って。
ただ、温もりを確かめるように改めて指を握って。
ラヴィデも伝わり混ざり合う熱に思う。握り返される指が答えか、と。
そんなすぐ隣に在る彼にヤコウは笑み向けて。
「……最初から数え直します?」
紡ぐのは、ささやかな冗談。
張り切って数えていたのは、実はお互い最初のうちだけだったけれど。
「……勿論、次はこうはいかないよ?」
ラヴィデはまだもう暫く続く石段を再び一緒に上がりながら、そう返す。
……初めから手を繋いでればね! なんて笑って。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
【照明】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
ノスリ・アスターゼイン
g00584/八千代
遥か先まで続く石段
幻想的な雪帽子の灯籠
やぁ、壮観
絵本へ入り込んでいくみたいな路だ
感嘆の台詞は浪漫に満ちているものの
口元までマフラーをぐるぐる巻きにしている所為で
もごもご
耳に届いたかは知れない
飛べば直ぐ着きそうだけど
一段ずつ登っていくことに意味があるのだろうな
でも
黙々と山頂を目指す程の祈りは己の裡には無いから
じゃんけんで登るのはどう?
なんて
遊びの提案
先に辿り着いた方が勝ち
負けたら茶屋で奢りね!
あっつい甘酒が良いなぁ
御馳走様!
勝つ気満々で
答えを聞く前に手を振る
じゃーんけん、
密やかに笑いながら駆けて行こう
冷たい雪道も
茶屋に辿り着く頃には
ほかほか
勝っても負けても楽しいね
※勝敗お任せ
四十万・八千代
g01118/ノスリ
見上げれば遠く感じる空から舞い散る雪
雪があまり降らない地方に住んでいたんで
この歳になっても少し心が躍る
何処か知らない世界へ誘導しそうな雪灯籠は
幻想的なのにどこか怖さも感じるのは何故かな
ジャンケンの提案には
子どもか、と笑ってしまいそうになるが
無邪気な様子を見れば断れない
大人びてると思っていたがこんな面もあるんだな
……負けた時のペナルティが可愛くないが
俺、君が凄い量飲み食いするの知ってるんだが
もう勝った気でいるなよ気持ちで負けそう
覚悟を決めて自分もジャンケンの合図に合わせて手を揺らし……
甘酒や甘味に期待して
ちょっとした遊戯を楽しみながら登る足取りは軽く
友との思い出を一つ増やして
到着した時逆の列車から一歩、降り立てば。
足元に感じるのは、さくりと鳴る真っ新な雪の感触。
吐き出した白い息を追う様にふと見上げれば、遠く感じる空からひらりと舞い散る雪たち。
そんな一面の雪に密かに心踊らせるのは、四十万・八千代(悪食ハッカー・g00584)。
もう子供ではないけれど、でも雪があまり降らない地方に住んでいたこともあって、この歳になっても少しわくわくしてしまう。
そして暫く歩けば、白銀の世界に仄かな彩が加わる。
遥か先まで続く石段。そしてその両脇に数多並ぶ、幻想的な雪帽子の灯籠たち。
そんな光景を見上げ――やぁ、壮観、なんて。
「絵本へ入り込んでいくみたいな路だ」
ノスリ・アスターゼイン(共喰い・g01118)は、浪漫に満ちた感嘆の台詞を紡ぐけれど。
でもその言の葉は、隣行く連れに聞こえたかは知れない。
だって、口元までマフラーをぐるぐる。告げられた言葉はその所為で、もごもご。
やはり寒いのは苦手なノスリであった。
そんなもこもこな彼と一緒に、八千代は長い石段の路を見上げながらも思う。
何処か知らない世界へ誘導しそうな雪灯籠。
(「幻想的なのにどこか怖さも感じるのは何故かな」)
仄かな燈火が誘う先には何が在るのか、どんな世界に辿り着いてしまうのか――。
けれど、隣で石段を見上げる彼の口から出たのは、こんな提案。
「じゃんけんで登るのはどう?」
星斑を燈す翼で飛べば、直ぐ頂上まで着きそうなのだけれど。
(「一段ずつ登っていくことに意味があるのだろうな」)
とはいえノスリには、黙々と山頂を目指す程の祈りなどその裡には無いから。
どうせ登るのならばという、ちょっとした遊び心。
そんなジャンケンの提案に、子どもか、って。八千代は思わず笑ってしまいそうになるけれど。
(「大人びてると思っていたがこんな面もあるんだな」)
……大人びてると思っていたがこんな面もあるんだな、なんて思っていれば。
「先に辿り着いた方が勝ち。負けたら茶屋で奢りね!」
「……負けた時のペナルティが可愛くないが」
だってもし自分が負けたらどうなるか、予想ができるから。
「俺、君が凄い量飲み食いするの知ってるんだが」
「あっつい甘酒が良いなぁ、御馳走様!」
そう勝つ気満々で、自分の答えを聞く前に手を振るノスリを見遣りつつ。
「もう勝った気でいるなよ」
気持ちで負けそう……なんて一瞬思うも、ここは覚悟を決めて。
「じゃーんけん、」
八千代も、ジャンケンの合図に合わせて手を揺らして……じゃーんけん、ぽんっ。
「……あいこ、か」
「どうせなら、一緒に登る?」
初手はあいこだったけれど、甘酒や甘味にわくわく期待してそわりとしてしまうから。
逸る気持ちのまま、仲良く一緒に石段を登って。
再び、やる気満々ふたりで手を振って……じゃーんけん、ぽんっ。
密やかに笑いながら、長い長い石段を駆けるその足取りは軽く。
ちょっとした遊戯を楽しみながらもまたひとつ増えるのは、友との思い出。
冷たい雪道も、茶屋に辿り着く頃には、ほかほかで。
「勝っても負けても楽しいね」
確かに、童心に返ったようにとても楽しかったのだけれど。
そうにこにこ無邪気に笑むノスリに、八千代はちょっぴりだけ苦笑してしまう。
一歩早く頂上に辿り着いた彼に、茶屋でどれだけ奢らないといけないかを思えば。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV3になった!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV3になった!
カナト・ラウルス
良空(g05874)と一緒に
雪…!すごいね、真っ白
僕の住んでたところは暖かい場所だったから、こんなに積もる雪を見るのは初めてだよ
良空は雪は好き?
初めて同士、ゆっくり雪景色を楽しもう
灯籠を眺めながら石段を上るよ
なんだか別世界に続いているような不思議な雰囲気
…もう逢えない人が居る世界?なんてね
こう見ると色の無い白い世界も悪くないね
鮮やかで賑やかな世界は勿論好き
でも一人の時は僕はいつもこういう世界にいる気がするんだよ
…長居したら囚われちゃいそうだけど、ね
隣に歩く良空を見てふと思うよ
雪と灯籠…ちょっと君に似てる、ね
うん、綺麗で優しい暖かな標
(それから少し悲しくて儚い)
今はまだ口には出さずに笑顔で返すよ
印歌・良空
カナト君(g00321)と一緒に参加です
雪ってふわふわ降ってくるんですね
ウチも本物の雪を見るん初めてです
六花の形で氷が降ってくるなんて自然は不思議やね
雪です?ウチは好きですよ
綺麗ですし、雪が降ると景色を幻想的に変えてしまうんがすごい思うんです
なんや神社までの石段も神聖な感じがしますね
別の世界に続いてるんなら何処に向かってるんでしょう?
なんでしょう「色のない世界」ここは綺麗やけど、ちょっと苦手そうな……
カナト君はやっぱり彩りのある世界の方がお好きですか?
囚われてしもたら皆さんでお迎えに行きますよ
雪と灯籠とウチがです?
…?……願うていいなら、ウチの琥珀色も燈火のような温かなものであってほしいです
見渡す限り一面、到着した世界を彩っているのは。
「雪……! すごいね、真っ白」
夜空から舞い降っては積もってゆく雪たち。
そんな、まだ誰も踏みしめていない雪の上に降り立ち、さくさくと鳴らしながら。
白い息を吐き言ったカナト・ラウルス(桜華狂咲・g00321)と一緒に、ふと天を仰いで。
「雪ってふわふわ降ってくるんですね」
まるで隣をゆく彼のように、掴みどころなくひらりふわりと。
止む気配なく降り続ける雪を、印歌・良空(沙羅双樹の子護唄・g05874)は眺めつつも。
「僕の住んでたところは暖かい場所だったから、こんなに積もる雪を見るのは初めてだよ」
「ウチも本物の雪を見るん初めてです」
……六花の形で氷が降ってくるなんて自然は不思議やね、って。
見つめる琥珀の色にも、ふわふわと雪を舞わせる。
そして足元から伝わる雪の感覚を楽しみながらも、カナトは訊いてみる。
「良空は雪は好き?」
「雪です? ウチは好きですよ。綺麗ですし、雪が降ると景色を幻想的に変えてしまうんがすごい思うんです」
世界を真っ白に染めている幻想的な雪。
実際に目にした白銀の世界は良空の言う様に、とても綺麗で。
……初めて同士、ゆっくり雪景色を楽しもう。
そう返したカナトの目の前に見え始めたのは、雪帽子をかぶった灯籠が燈る長い長い石段。
「なんや神社までの石段も神聖な感じがしますね」
「なんだか別世界に続いているような不思議な雰囲気」
仄かな燈火たちが導く先を見上げ、一段ずつ並んで上っていきながらも。
「別の世界に続いてるんなら何処に向かってるんでしょう?」
ふと首を傾けてみせた良空に、カナトはこう笑んで返す。
「……もう逢えない人が居る世界? なんてね」
実際、そんな噂話もあるみたいだけれど……でも、それも思わず頷いてしまうような光景。
そんな不思議な風景の只中で、良空はそっと隣の彼を見遣る。
(「なんでしょう「色のない世界」ここは綺麗やけど、ちょっと苦手そうな……」)
きょろりと視線巡らせている彼は、華やかな彩を好みそうだから。
「カナト君はやっぱり彩りのある世界の方がお好きですか?」
そう訊ねてみた良空に、返すカナト。
「こう見ると色の無い白い世界も悪くないね」
そして空からしんしんと降り続ける雪を見上げて、ふと続ける。
「鮮やかで賑やかな世界は勿論好き。でも一人の時は僕はいつもこういう世界にいる気がするんだよ」
……長居したら囚われちゃいそうだけど、ね、って。
そんな彼の言葉に、良空は向けた琥珀の瞳を微か細めて。
「囚われてしもたら皆さんでお迎えに行きますよ」
そう紡げば、返ってきたのは意外な言の葉。
「雪と灯籠……ちょっと君に似てる、ね」
「雪と灯籠とウチがです?」
隣を歩く良空を見て、ふとカナトは思ったから。
表情こそ変わらないけれど自分をきょとりと見つめる彼女に、こくりと頷く。
「うん、綺麗で優しい暖かな標」
そして、雪景色の中、燈る仄かな光に照る彼女へと笑顔を返す。
(「それから少し悲しくて儚い」)
今はまだ、それは口には出さないけれど。
「……?」
そんな彼に、良空はもう一度首を傾けてつつも思う。
……願うていいなら、ウチの琥珀色も燈火のような温かなものであってほしいです、って。
数多並ぶ灯籠の如く、ひらりひらりと隣をゆく彼を導くようなそのいろを細めながら。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV4になった!
【勝利の凱歌】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
渕上・澪乃
この階段を上っていくのか……これは長いね、先が見えない。
本当は飛べるからそうすればすぐ上には行けるんだけど、せっかくだし自分の足でちゃんと上ってみないと。
雪が降ってるから一応防寒着を用意してきたけどそんなに寒くないね。
こういう時だけは僕の中にいるデーモンの力に感謝かな。
灯篭も幻想的で綺麗だし本当に別の世界に続いてそうだよね。
っ、その声は、父さんに母さん?
……まぁ二人ともエゼキエルにいるはずだからきっと幻なんだろうけど。
時間がかかってしまうかもしれないけど必ず二人とも助けてみせる。
石段をのぼったらお茶屋さんで休憩。
景色を眺めつつお団子とわらび餅、あとは温かい甘酒(ノンアルコール)をいただこう。
降り立った真白の世界を暫し歩めば、眼前に現れたのは天へと続く石段。
「この階段を上っていくのか……これは長いね、先が見えない」
仄かな光が燈る灯籠が両側に並ぶ道のりは、見上げただけでも遠いことが分かるけれど。
渕上・澪乃(月の番人・g00427)は、そんな石段へと一歩踏み出しながらも思う。
(「本当は飛べるからそうすればすぐ上には行けるんだけど、せっかくだし自分の足でちゃんと上ってみないと」)
一段一段、積もったばかりの雪をさくりと鳴らして、自らの足で歩み出す。
そんな雪景色の中、吐く息も白く天へとのぼってゆくけれど。
(「雪が降ってるから一応防寒着を用意してきたけどそんなに寒くないね」)
……こういう時だけは僕の中にいるデーモンの力に感謝かな、なんて。
そう思いつつも、青の視線をそっと巡らせてみれば。
石段の両側に並ぶ灯籠の灯りが、夜の闇に真白の雪を浮かび上がらせていて。
(「灯篭も幻想的で綺麗だし本当に別の世界に続いてそうだよね」)
そんなことを思った――その時だった。
仄かな光の先に、何かの気配を感じた気がしたかと思えば。
刹那耳に届いたのは、聞き覚えのある声。
「っ、その声は、父さんに母さん?」
いや、聞き覚えがあるどころか……取り戻したいと胸の内に願う大切な存在のもの。
そんな両親の声が聞こえた気がして、思わずハッと瞳を見開く澪乃だけれど。
(「……まぁ二人ともエゼキエルにいるはずだからきっと幻なんだろうけど」)
そう思い直しながらもまた一段、石段を上がる。
――時間がかかってしまうかもしれないけど必ず二人とも助けてみせる。
去り行く影を今はまだ見送りつつも、改めて密かに心に誓いながら。
そして長い石段を登り切れば、寒くはないのだけれど、すっかり身体も冷えてしまったから。
足を向けた茶屋で、ひと休み。
しんしんと静かに広がる雪景色とともに澪乃は堪能する。
美味しい団子とわらび餅、そしてほわりと温かいノンアルコールの甘酒を。
大成功🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
夜久野・螢
雪の日にだけ灯籠に灯りが燈る、か
冬じゃなければ見られない光景
今この瞬間だから訪れることの出来る場所
のんびり長い石段を登りながら
冬景色を眺めるとしようか
頭上や翼にしんしんと
降り積もる雪はそのままに
今見えてる景色以外に見たいものや
聞きたいものがあった訳でもなく
そんな噂もあるみたいだけれど
ただ、現実を確かめるように歩いて行って
その先に何が見えるか知ることが出来るのは
登りきったものだけの権利なのだろう
オレは何を知りたくて、見ていたかったのか
忘れないように、覚えているように
ただ真白にだけ染まった世界を暫し歩いていれば。
夜久野・螢(青灰の鍵・g02441)が辿り着いたのは、仄かな光が数多灯る風景。
「雪の日にだけ灯籠に灯りが燈る、か」
それは、冬でなければ見られない光景で。
今この瞬間だから訪れることの出来る場所。
そんな燈火が両脇に照る石段を見上げてみれば、頂上が見えないほど長いけれど。
雪と灯籠が導くままに、螢は足を踏み出す。
……のんびり長い石段を登りながら、冬景色を眺めるとしようか、と。
空から舞い降る雪は、ふわふわと気侭で。
青灰の髪にも背に抱く翼にも、しんしんと降り積もるけれど。
そんな真白のいろはそのままに、螢は歩みを進めながら。
橙の視線をふと巡らせてみる。
それから思い出すのは、聞いた噂話のこと。
此処にいないはずの人の姿が見えたり、声が聞こえたりするかもしれない……なんて。
(「そんな噂もあるみたいだけれど」)
けれど螢にとっては、今見えている景色以外に、見たいものや聞きたいものがあった訳でもなく。
ただひたすら、今だけしか見られない風景の只中を歩いて行く。幻ではなく、現実を確かめるように。
でもそれでも、背中の翼で飛んで行かずに己の足で一段ずつ石段を上っていくのは、こう思ったから。
(「その先に何が見えるか知ることが出来るのは、登りきったものだけの権利なのだろう」)
そして……オレは何を知りたくて、見ていたかったのか、と。
仄かな燈火に照る雪を鳴らしながらも、螢はその足を止めずに進んでゆく。
大成功🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】がLV2になった!
効果2【ドレイン】がLV2になった!
野本・裕樹
※アドリブ・交流歓迎
綺麗ですね、雪の日にしか見れない景色。こんな時こそコンパクトデジタルカメラの出番ですね、しっかり撮っておきましょう。
…特に誰かが見えたり声が聞こえたりは無いみたい、残念なような安心したような。
石段を上ったら茶屋で休憩しましょう。甘酒(ノンアルコール)を頼みながら平三郎さんにも話しかけてみます。
こんばんは、休憩中なら少し話しませんか?おにぎりもあげますから、はい。
おにぎりの具は堅魚を削ったものに醤と山葵を混ぜたもの、甘酒でも合うと思いますよ。
休憩しながら話を聞きます。
貴方が全責任を負う必要なんて無い、頼り切りで備えを怠った村人も悪いですよ。頑張ったんですね、元気出して?
静かに降りしきる雪が、降り立った世界を見事な真白に染めていて。
「綺麗ですね、雪の日にしか見れない景色」
野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)は視線を巡らせながらも、ぱしゃり。
……こんな時こそコンパクトデジタルカメラの出番ですね、しっかり撮っておきましょう、って。
眼前に広がる雪景色に、シャッターを切ってゆく。
特に、上り始めた石段の両脇には、数多の灯籠が燈っていて。
その幻想的な風景は写真の撮り甲斐もあるほど美しい。
けれど、そんな景色をまた1枚、カメラに収めながらも。
裕樹は緑色の瞳をぐるりと巡らせた後、そっと白い息を吐きつつも呟きを落とす。
「……特に誰かが見えたり声が聞こえたりは無いみたい」
この石段には、不思議な噂があると聞いていたから。
此処にはいるはずのない人の姿を見たり、声が聞こえたりするかもしれない、なんて話を。
だから……もしかしたら、なんてちょっとだけ思ったりもしたけれど。
裕樹が抱くのは、残念なような安心したような、そんな気持ち。
今見えるのは、自分以外誰もいない、しんしんと雪が降り積もる静かな冬景色だけだから。
そして沢山雪が積もった風景を撮りながらも、長い石段を登り切れば。
立ち寄った茶屋で、冷えた身体をノンアルコールの甘酒であたためつつ、暫し休憩を。
それからふと見つけた、ひとりの男へと声を掛けてみる。
「こんばんは、休憩中なら少し話しませんか?」
そんな裕樹の声に、俯いていた顔を上げた平三郎は一瞬驚いたようだが。
「おにぎりもあげますから、はい」
「……俺に?」
「おにぎりの具は堅魚を削ったものに醤と山葵を混ぜたもの、甘酒でも合うと思いますよ」
そして休憩しながら、彼の話を聞くことに。
「……俺は、負けたんだ。守るとか大見栄切っておきながら……村を襲った妖怪に、成す術もなく……」
そんな平三郎の声に、裕樹は真摯に耳を傾けた後。
彼を励ますように言の葉を掛ける。
「貴方が全責任を負う必要なんて無い、頼り切りで備えを怠った村人も悪いですよ」
――頑張ったんですね、元気出して? って。
余程皆にこれまで責められたのだろう、そんな裕樹の言葉に、思いがけない様子で瞳を瞬かせつつも。
平三郎はふと、貰ったおにぎりをひとくち、口に運んで。
裕樹へと微かに笑んでみせながらも、ぽつりと紡ぐ……有難う、美味しい、って。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
一里塚・燐寧
アリサちゃん(g05026)と一緒に
初めて見る本格的な雪景色と、隣に憧れの人がいることに、ちょっとワクワクしすぎちゃう
転びそうになって、アリサちゃんに助け起こしてもらうねぇ
……あたし、やっぱりまだ子供だなぁ
アリサちゃんと、釣り合うようになれるのはいつかなぁ
二人でゆっくり石段を登って灯籠の所まで来たら
例の噂話を思い出して、辺りを見回すよ
あたしには……何も見えないや
一番そばにいてほしい人はここにいるし、亡くした人達にはまだ顔向けできないから、かな?
ねえ。アリサちゃんには何か見えた?
言いたくなければ言わなくてもいいよ
でも、できれば知っていきたいんだ
アリサちゃんが墓守として守ってる、色んな思い出のこと
アリサ・ナディエージダ
一里塚・燐寧(g04979)と
人の居ない場所に積る雪は、初めて見るわ
それに……危なっかしい人と一緒に見るのも、初めてだわ
どうしてこう、危なっかしいのかしら
なんて肩を竦めれば
不意に、声がした
聞き慣れた
もう聞けないであろう声
黒い外套に身を包んだボクとは違う銀髪に赤い瞳
大鎌を背に佇む死神が其処に居て
死を称えなさい
そして、生を敬いなさい
それはいつもお姉ちゃんが口にしていた言葉
もう聞く事が無いだろうと思っていた言葉で
それだけ口にすればいつものように
ふらりと何処かへ消えてしまっていた
瞳を伏して心の中でお別れを言う
そして投げかけられた問いかけに
んー、どうしようかしら?
なんて、肩を竦めて苦笑するのだった
真新しい雪をさくさくと踏みしめる足取りが、楽しそうに軽やかなのは。
きっと、ワクワクしすぎちゃっているから。
初めて見る本格的な雪景色と、隣に憧れの人がいることに。
「あたし、こんなに雪が積もってるの見るのはじめてだなぁ。アリサちゃんは?」
そんな、声弾ませながら雪の風景を進む一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)に。
「人の居ない場所に積る雪は、初めて見るわ」
周囲にくるりと青の視線を巡らせていたアリサ・ナディエージダ(誰の為でもない・g05026)はそう答えつつも。
咄嗟に、その手を伸ばして。
「……わっ」
「それに……危なっかしい人と一緒に見るのも、初めてだわ」
間一髪、転びそうになった燐寧を助け起こしながらも、ひとつ白い息をそっと天へと吐き出す。
……どうしてこう、危なっかしいのかしら、って。
そんなアリサのおかげで、すてんと尻もちはつかないで済んだけれど。
燐寧は、隣で肩を竦める彼女をちらりと見つつも、同じ様に白い息をはぁっと吐く。
(「……あたし、やっぱりまだ子供だなぁ」)
……アリサちゃんと、釣り合うようになれるのはいつかなぁ、なんて。
それから、数多の灯籠燈る長い石段に辿り着いて。
今度はちょっぴり慎重に、ふたりでゆっくり一段ずつ階段を登って行きながらも。
燐寧がふと思い出すのは、聞いた噂話。
幻想的な灯りが仄か燈る雪の日の石段をのぼっていれば、見たり聞こえるかもしれない、と。
此処に居るはずのない人の姿や声が。
燐寧は試しにそうっと、辺りを見回してみるけれど。
(「あたしには……何も見えないや」)
雪を纏うピンクの髪を微か揺らし、そうこてりと首を傾けるも。
でも、何となくその理由は、燐寧には分かる気もするのだ。
(「一番そばにいてほしい人はここにいるし、亡くした人達にはまだ顔向けできないから、かな?」)
だからただ自分の瞳に今は映るのは、灯籠燈る雪景色と憧れの人の姿だけ。
そしてアリサも、そんな燐寧と並んで石段を登っていれば。
ふと顔を上げた刹那、瞳が捉えたのは、ばさりと揺れる黒い外套。
同時に、不意に耳に届く声。それは、聞き慣れた声で。
――死を称えなさい
そして、生を敬いなさい――
もう、聞けないであろう声。
其処に居たのは、黒い外套に身を包んだ、己とは違う銀髪に赤い瞳をした……大鎌を背に佇む死神。
そんな死神が告げる言の葉を、アリサは知っている。
(「いつもお姉ちゃんが口にしていた言葉」)
そして、もう聞く事が無いだろうと思っていた言葉。
それから、雪がしんしんと降る夜の闇に溶けるかのように。
それだけ口にした死神は、ふらりと消えてしまっていた。いつものように、何処かへと。
アリサはそっと瞳を伏して、心の中でそんな死神へと告げる。お別れの言の葉を。
同時に聞こえたのは、隣から投げかけられた問いの声。
「ねえ。アリサちゃんには何か見えた?」
……言いたくなければ言わなくてもいいよ、って。
そう続ける燐寧を見つめ返しつつも、アリサは再び小さく首を傾けて。
(「んー、どうしようかしら?」)
なんて、そっと肩を竦めて苦笑してしまう。
そんな彼女が何を見たのか、燐寧は無理に聞く気こそないのだけれど。
「でも、できれば知っていきたいんだ」
だって、憧れの人で、一番そばにいてほしい人だから。
一緒に並んで雪降る石段を登りながらも、燐寧はこう続ける。
……アリサちゃんが墓守として守ってる、色んな思い出のこと、って。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】がLV3になった!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!
咲樂・祇伐
🌸弐祇
わぁ…綺麗!見事な光景ですね!
白を照らす灯も幻想的で…ふふ、ぜひ描いて頂きたいわと微笑む
少し頬が強ばるのは、滑らぬようにゆるりゆるりと気を配っているから
え…いいのです?では…お言葉に甘えて
手を引いて頂こうかしら
弐珀さんもお気をつけて──転ぶ時は一緒ですよ?なんて
ここに居ないひとの声が?
首を傾げて、幽霊かしらとおどけて
……聴こえるなら、きこえてほしい
幻でもいいからもう一度……お父様の聲が聴きたいわ
──シキ、
耳を掠めた懐かしい声に振り返る
何もないと知っているけれど
いいえ、大丈夫
弐珀さんは何か…みましたか?
茶屋!いいですね
冷えましたし温かいものでも
ふふ、楽しみですね
如何なる光景を味わえるのか
灯楼・弐珀
🖼弐祇
アドリブ歓迎
ほほぉ…此処は何とも幻想的な場所だねぇ、祇伐くん
此れは色々描いていきたいところだねぇ……
雪を被った灯楼の明かりも含め、非常に素晴らしい
ただ、此処は足も滑りやすい
石段を歩く時は足元に気を付けるんだよ
何なら、登る間ぐらいは手を引いていけば安全かな?
ふふふ、ですね
転ぶ時は一緒…の方がお互い気楽でしょう
…そう言えば、此処には不思議な噂が有るみたいだねぇ
本来なら居ないような人とか、会えない人や声が聞こえるとか…
……おや?(オレンジの瞳の弐珀少年が)
小さい頃の僕なら、視えたかな?
さてさて、折角だし茶屋にでも行ってみないかい?
何か食べながら見る雪景色も格別だろうしね
えぇ、とても楽しみです
降り立った彼の地を彩るのは、夜色に舞い降っては積もる真白の彩り。
ぐるりと見渡す限りの銀世界は、まだ誰にも踏みしめられていない純白に覆われていて。
「わぁ……綺麗! 見事な光景ですね!」
「ほほぉ……此処は何とも幻想的な場所だねぇ、祇伐くん」
そう感嘆の言の葉を紡いだと同時に上がる息も、夜空にほわりと白を彩る。
そして、さらに一面の雪景色を染めるのは、沢山の仄かな輝き。
「此れは色々描いていきたいところだねぇ……」
辿り着いた長い石段を見上げ言った灯楼・弐珀(絵師お兄さん・g00011)の金の瞳にも灯る、灯籠の燈火。
「雪を被った灯楼の明かりも含め、非常に素晴らしい」
真白の雪帽子をかぶった灯籠の行列は圧巻で、ひとつひとつの灯りが舞い降る雪を照らしては浮かび上がらせていて。
彼の絵描き心が大いに擽られるのも、頷けるような景色。
そんな弐珀の言葉に、咲樂・祇伐(花祇ノ櫻禍・g00791)もふわりと微笑み咲かせて。
「白を照らす灯も幻想的で……ふふ、ぜひ描いて頂きたいわ」
そろりと、雪を纏う石段へと足を踏み入れる。
灯籠の光たちが導くような天へと伸びる路は、とても美しいけれど。
弐珀は隣をゆく祇伐へと、こう声を掛けておく。
「ただ、此処は足も滑りやすい」
……石段を歩く時は足元に気を付けるんだよ、って。
そんな彼の声に一層、滑らぬようにゆるりゆるりと気を配って進む祇伐であるが。
「何なら、登る間ぐらいは手を引いていけば安全かな?」
懸命に石段を上がりながらも、ちょっぴり頬が強ばっている彼女へと柔く笑んで。
そっと差し出すのは、掌。
祇伐は眼前の大きくてしなやかな手に、桜彩咲かす柘榴のいろをぱちりと瞬かせるけれど。
「え……いいのです? では……お言葉に甘えて」
手を引いて頂こうかしら、と雪のように白く繊細なその手を重ねて。
悪戯っぽい笑みを咲かせ、彼を見上げる。
「弐珀さんもお気をつけて――転ぶ時は一緒ですよ? なんて」
「ふふふ、ですね。転ぶ時は一緒……の方がお互い気楽でしょう」
すてんと転ぶのは御免だし、もし転んでしまったらきっとちょっぴり恥ずかしくなってしまうだろうけれど。
でもふたりで一緒にだったら気楽だし、転ぶことさえもしかしたら楽しいかもしれない。
とはいえやはり、転ばないように慎重に一段ずつ登っていきながらも、弐珀はふと聞いた話を思い返す。
「……そう言えば、此処には不思議な噂が有るみたいだねぇ。本来なら居ないような人とか、会えない人の声が聞こえるとか……」
「ここに居ないひとの声が?」
祇伐はそう一瞬、瞳を見開くけれど。
こてりと首を傾げ、おどけてみせる。幽霊かしら、なんて。
……でも。
(「……聴こえるなら、きこえてほしい」)
そうっと、何処か別の世界にでも誘われそうな幽玄の景色へと視線を巡らせてみる。
しんしんと降りしきる雪の中、揺らぐ燈火たちを縋る様に懸命に追って。
たとえそれが幻でも、幽霊であってもいいから。
(「もう一度……お父様の聲が聴きたいわ」)
祇伐が想い願うのは、その一心。
そして刹那……ふわりと。
――シキ、
耳を掠めたのは、懐かしくて優しい声。
微か咲いたその響きに、思わず祇伐は振り返るけれど。
でも……知っているから。何もない、と。
眼前にひらりと舞う花弁はやはり、ただ静かに降る六花ばかり。
そしてふと一瞬立ち止まった自分へと視線向けている弐珀に気付き、祇伐は再び石段を登りながらも。
「……祇伐くん?」
「いいえ、大丈夫」
逆に、隣をゆく彼へと訊いてみる。
「弐珀さんは何か……みましたか?」
そんな問いに、弐珀が答えんとした……その時だった。
「……おや?」
灯籠の燈火が、仄か燈る先。
雪の石段に居るのは、見覚えのあるひとりの少年の姿。
いや、見覚えがあるどころか……。
そして少年を見つめながらも、弐珀は祇伐の問いにこう答える。
「小さい頃の僕なら、視えたかな?」
オレンジの瞳の弐珀少年を、雪灯りの向こうに見送りながら。
それからふたり、無事に長い石段を転ばずに登り切れば。
弐珀が提案するのは、こんなお誘い。
「さてさて、折角だし茶屋にでも行ってみないかい?」
「茶屋! いいですね。冷えましたし温かいものでも」
雪の景色を歩くのも綺麗で楽しかったけれど、でもやはり雪の中にずっといたら身体は冷えてしまったから。
神社にある茶屋で温まりながらひと休みする提案に、勿論祇伐も賛成。
それに、長い石段を登り切った頂上からの風景はまた、絶景で。
「何か食べながら見る雪景色も格別だろうしね」
今度はぬくぬくあったか、それを眺められるなんて、考えただけで贅沢だから。
「ふふ、楽しみですね」
「えぇ、とても楽しみです」
弐珀と一緒に早速茶屋へと向かいながら、祇伐は心躍らせる。
温かくて美味しい食べ物や飲み物は勿論のこと……如何なる光景を味わえるのか、って。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】がLV2になった!
【液体錬成】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
御守・樹
滑り止め付きの靴を履いて登っていく。
雪の日なんてあまり出歩かないから結構新鮮。そもそも寒い日だろうが暑い日だろうが引きこもってゲームしてる事多いからなぁ。
登り切ったら茶屋で甘酒貰って件の男を横目に景色を眺めるか。
心が折れる事とか、多分経験した事がない俺にはどういう言葉をかけるかまったく思い当たらないし。
小さい神社だけど茶屋まであるのは珍しい…のかな?それだけ普段は来る人が多いって事なんだろうけどさ。灯篭も綺麗だったし観光目当ての人もいるんだろうなぁ。
石段の噂、少し楽しみだったんだけどやっぱり何もなかった。
幻を見聞きするって事は何かしら望みがあるって事だと思ったから、でも俺には何もなかった。
しんしんと降る雪は止む気配もなく、静かに積もっては世界を真白に染め上げて。
歩みを進めれば、さくりと真新しい雪を踏みしめる感覚。
御守・樹(諦念の珪化木・g05753)は滑り止め付きの靴を万全に履いてから、一段ずつ石段を登っていく。
(「雪の日なんてあまり出歩かないから結構新鮮」)
こんな雪が積もることも、雪の日にわざわざ出かけることもそうないから、新鮮に感じるけれど。
いや……何より、樹はこう思い直す。
(「そもそも寒い日だろうが暑い日だろうが引きこもってゲームしてる事多いからなぁ」)
思えば、特に季節関係なく、圧倒的に家でゲームをしている事が多いということに。
けれど灯籠燈る雪景色は、幽玄の異世界感がどことなくあるし。
やはり、新鮮には違いないから……たまには、こういうのもいいかもしれない。
そして石段を登り切った後、茶屋で温かい甘酒を貰って。
樹は雪の絶景を眺めつつも、一人の男の姿を視線の端に捉える。
それは雪の中、ぼうっと景色を眺めている平三郎であった。
そんな彼を横目に、樹は甘酒を口にしながらも思う。
(「心が折れる事とか、多分経験した事がない俺にはどういう言葉をかけるかまったく思い当たらないし」)
だから平三郎に声を掛けようにも、どう言ったらいいか分からないから。
彼に声は掛けず、ふと茶屋へと再び目を向ける。
頂上にあるのは、こぢんまりとした神社と茶屋、腰掛けられる縁台がいくつか。
(「小さい神社だけど茶屋まであるのは珍しい……のかな? それだけ普段は来る人が多いって事なんだろうけどさ」)
茶屋の前には子供が作ったらしき雪だるまも並んでいて、それなりに人はくるようだし。
(「灯篭も綺麗だったし観光目当ての人もいるんだろうなぁ」)
石段の道中の景色を思い返せば、それも不思議ではないと思えるのだった。
そして、仄かな燈火に照る雪の石段をふと振り返って。
樹は天へとそっと、白い息を上らせる。
(「石段の噂、少し楽しみだったんだけどやっぱり何もなかった」)
此処に居るはずのない人の姿を見たり、声が聞こえるかもしれない、なんて……そんな噂話を聞いたから。
何か見聞きするだろうかと、少しだけ、思っていたが。
けれどただ、灯籠燈る雪の石段の景色しか、見ることは無くて。
樹はもう一度、ふっと白い息を吐き出す。
(「幻を見聞きするって事は何かしら望みがあるって事だと思ったから」)
雪空を見上げながら……でも俺には何もなかった、って。
大成功🔵🔵🔵
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
空木・朱士
会えない人に会える……なんて与太話だって分かってんのに
くっそ寒いのにノコノコ来ちまうとか、俺は阿呆か…。
燈火の灯る石段をゆっくりと上がっていく。
…きっと、隣に彼女がいたなら
綺麗だねって無邪気に笑うんだろう。
表情豊かな彼女の笑顔も怒り顔も泣き顔も。
……子供を抱いた夏の日の綺麗な横顔もまだ鮮明に覚えているのに。
初めて小さな命を抱いた時のよく分からないまま零れた涙も。
全部なかった、なんて……。
いつか、俺の記憶さえ掠れて薄れてしまうだろうか…?
「あっくん、私がおばあちゃんになっても一緒にいてくれる?」
当たり前だろ。その為に俺は今、ここに立っている。
…あー、寒いな、くそ。
本堂まで登ったら絶対甘酒飲む!!
降り立った世界に広がるのは、一面真っ白な夜の雪景色。
そんな積もったばかりの雪を踏みしめ、空木・朱士(Lost heart・g03720)は歩みを進めながらも。
(「くっそ寒いのにノコノコ来ちまうとか、俺は阿呆か……」)
そう大きく息を吐けば、たちまち白くなって天へとのぼっていくほどに、とにかく寒い。
……いや、分かっているのだ。
(「会えない人に会える……なんて与太話だって分かってんのに」)
此処にはいないはずの人の姿が見えたり、声が聞こえたりする……なんて、ただの噂話だろうってことくらい。
けれど、向かう足はどこか逸る様に、先へ先へと自然と急いでしまって。
ふと見上げる先には――仄かな燈火灯す灯籠が並ぶ、長い石段。
そして朱士は、今度はゆっくりと一段一段、石段を上がっていく。
灯る炎が舞い降る雪に淡い彩りを添えて、ゆうらり微かに揺れている。
その景色は、幻想的で美しくて。
(「……きっと、隣に彼女がいたなら。綺麗だねって無邪気に笑うんだろう」)
けれど今、雪が降る中をただ黙々と歩いているのは自分ひとりで。
聞こえるのは、石段を上がるたびにきゅっと足元で鳴る雪の音だけ。
それでも、朱士の瞼の裏には今でもまだ、色鮮やかに咲いて綻んでいるのだ。
(「表情豊かな彼女の笑顔も怒り顔も泣き顔も」)
そして……子供を抱いた夏の日の綺麗な横顔も。
あの日、初めて小さな命を抱いた時のよく分からないまま零れた涙も、全部。
(「まだ鮮明に覚えているのに」)
……なのに。
「全部なかった、なんて……」
ふいに零れ落ちたそんな呟きも、吐かれた白い息とともに雪空へとのぼっては消えて。
真っ白な静寂の世界の只中で、朱士は思う。
――いつか、俺の記憶さえ掠れて薄れてしまうだろうか……? と。
けれど……刹那耳を擽ったのは、決して色褪せていない声。
『あっくん、私がおばあちゃんになっても一緒にいてくれる?』
奪われて、失って、憤って、絶望して、空っぽになって――でもそれでも今、自分は生きているから。
ふわりと舞い降りてきたひとひらの雪をそっと掌に招いて、朱士は告げる。
「当たり前だろ。その為に俺は今、ここに立っている」
そして赤の瞳を細めた後、再び白い息を吐き出して呟きを落とす。
「……あー、寒いな、くそ」
……本堂まで登ったら絶対甘酒飲む!! って。
仄かに燈火揺らめく雪の中――歩むその足を止めぬまま。
大成功🔵🔵🔵
効果1【照明】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV4になった!
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、絡みok
雪景色の神社、確かに幻想的な雰囲気です。
これで事件がなければ純粋な観光気分で見られますが、詮無い事ですか。
防寒用にコートを羽織っておきます。
雪の参道というのも神社の神秘的な雰囲気を醸し出す一因でしょう。足を滑らせぬよう注意しつつ、まずは参拝しましょう。この平安の人々の安寧と、後の戦闘で周囲を騒がせる事のお詫びを念じます。
参拝後は、茶屋で温かい甘酒を所望です。身体を温めながら境内の光景を眺めましょう。
もし近くに平三郎氏が居るなら、偶然見掛けた感じで挨拶して、周囲の風景についてそれとなく聞いてみます。
こういう静かな所で心を落ち着けて身体を労るのも、たまには良い事だと思うのです。
一角・實生
雪は音を吸収するという
とても、静かだ
防寒対策はしっかりと
翼に積もる雪は震わせて落とすよ
この大翼にも慣れてきたなあ
茶屋では温かいお茶を頼む
平三郎さんを見つけたら隣に座りたい
俺、此処の灯籠を見に来たんだ。あなたも?
当たり障りのない会話から踏み込んでいこう
実はあなたが酷く沈んでいるのが気になってた
旅の恥は搔き捨てと言う
俺さ、初対面の人にこんなに踏み込んだことなくて……良かったら、恥に応えて貰っても?
プラチナチケットの効果で彼の本音を引き出したい
敗北を味わい知ることもある
大事なのはそれを糧にするか言い訳に使うかだ
人は大きく跳びあがる前に一度しゃがむ
今はその時
あなたの正義はまだ死んでいない、俺はそう思う
紀・雪名
此方の神社は管理が行き届いていますね。
景色などに思いを馳せながらゆっくり歩みを進め
時折子供の笑い声や、姉さま方の笑い声が聞こえた気がしますが…本当、どこへ行ってしまったのか…。
こんな所にいるはずもありませんし、きっと噂の類でしょう
懐かしく思いながら上がりきった先で甘酒の香りにひとつ頂いて、平三郎さんの傍へ
雪が降る中、そっと番傘を広げ唯唯、静かに彼に寄り添って
せっかく暖かい甘酒を頂いたのだろう、そのままでは体も心も冷え切ってしまうよ。それに、一人では誰しも弱いものだよ。
返事が返ってくれば耳を傾け相槌を打ち、生きていて良かった。と、心を込めれば幾ばくか彼の心を軽く出来ないだろうか
※アドリブ絡み歓迎
ひらりはらりと舞い踊る雪たちはただひたすらに、まさにしんしんと降っていて。
一角・實生(黒頭鷲・g00995)は巡らせた緑金の瞳にも、止む気配のない真白を降らせながら。
(「とても、静かだ」)
積もりたての雪を、さくりと踏みしめ歩む。
雪の日は静かで神秘的だという印象を覚えるが、雪は音を吸収するという。
雪の結晶が六花と言われるような、美しくも複雑な形をしているためであるというけれど。
……この大翼にも慣れてきたなあ、なんて。
實生は大きな翼に積もる雪をふるふると震わせて落としながらも、白い息をふっと夜空へと昇らせた後。
静寂が広がる雪の中、頂上を目指して、一段ずつ石段を上がっていく。
防寒対策はしっかりとしてきたから、凍えることはないけれど。でもやはり、身体は冷えてしまうから。
灯籠に照る長い石段を登りきった先……向かうのは、神社の傍にある茶屋。温かい茶でも、頼もうと。
そして数多の灯籠が燈る石段をゆっくりと上がり始めながら。
「此方の神社は管理が行き届いていますね」
凍えるような寒さも全く物ともせず、周囲をくるりと見回して。
いつもと変わらぬ飄々とした表情で、紀・雪名(雪鬼・g04376)はそう紡いだ後。
その顔をふと、上げる。
この場には今、自分の姿しかないはずなのに……時折聞こえる気がするのは、子供の笑い声や、姉さま方の笑い声。
けれど、雪名には分かっているから。
「……本当、どこへ行ってしまったのか……」
小耳に挟んだ石段の噂。それは、此処にいないはずの人の姿を見たり、声が聞こえたりかもしれない、なんて話だけれど。
……こんな所にいるはずもありませんし、きっと噂の類でしょう、って。
そして耳を掠める笑い声たちを懐かしく思いながらも、長い石段を上がり切れば。
ふわりと漂う甘酒の香りに誘われるように足を向けるのは、やはり茶屋であった。
「雪景色の神社、確かに幻想的な雰囲気です」
フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)も防寒用にコートを確りと羽織って。
足を滑らせぬよう注意しつつ、石段を上がって行きながらも思う。
(「これで事件がなければ純粋な観光気分で見られますが、詮無い事ですか」)
けれどそれでも、石段を照らす燈火は降り積もる雪を仄かに彩って。
(「雪の参道というのも神社の神秘的な雰囲気を醸し出す一因でしょう」)
雪帽子を被った灯籠たちに導かれるまま、フィーナは長い石段を登り切ってから。
まずは頂上にある神社へと参拝し、念じる――この平安の人々の安寧と、後の戦闘で周囲を騒がせる事のお詫びを。
そして参拝を済ませた後、温かいノンアルコールの甘酒がいただけるという茶屋へと赴いて。
冷えた身体を温めながらも、境内の光景を眺めてみれば。
ふと雪の中にあるのは、ひとりの男……平三郎の姿であった。
茶屋で温かいお茶を頼んだ實生も、そんな平三郎を見つけて。
「俺、此処の灯籠を見に来たんだ。あなたも?」
当たり障りのない会話から踏み込んでいきつつも、さり気なく彼の隣に座って。
「灯籠を見に来たわけじゃないんだが……ひとりで少し、景色を観たくて」
「こんばんは。ここから観える風景、とても綺麗ですよね。此処にはよく来るんですか?」
フィーナもそれとなく声を掛け、そう訊ねてみる。
「よく……かは分からないが。ここは夜になると、余り人が来ないからな」
……でも今日は灯籠が燈る雪の日だからか、お前さん達のような旅の人が何だか多いようだが、と。
此処へとやってきた復讐者達も観光目的であると何ら疑わず、平三郎は言ってから。
ふっとひとつ溜息を落とし、そして俯いてしまう。
そんな彼に、實生はこう告げる。
「実はあなたが酷く沈んでいるのが気になってた」
「……え?」
「旅の恥は搔き捨てと言う。俺さ、初対面の人にこんなに踏み込んだことなくて……良かったら、恥に応えて貰っても?」
……彼の本音を引き出したい、と密かに思いながら。
そして最初こそ、少し驚いた様子の平三郎であったが。
プラチナチケットの効果もあってか、誰かに話したかったという気持ちもあったのか、眼下に見える村へと視線を向けてから。
ぽつりぽつりと、口を開き始める。
「……俺が村を守る、って常日頃から大口叩いてたのに……村の皆も、頼りにしてくれていたのに。俺は現れた妖怪に、一太刀だって振えないまま……呆気なく、負けたんだ。あんな情けない負け方、責められても仕方がない……」
彼が村を守りたかったのは本当の気持ちであっただろうし、だからこそ村人も信頼していたのだろう。
なのに頼りにしていた彼があっさりと負けたことが、平三郎本人は勿論のこと、村人達にとってもきっとショックで。
故に、彼を責めるという行為が激しくなってしまったのかもしれない。
そして平三郎の話に確りと耳を傾けた後、實生は項垂れる彼へと紡ぐ。
「敗北を味わい知ることもある。大事なのはそれを糧にするか言い訳に使うかだ」
「……糧にするか、言い訳に使うか……」
そうふと自分へと視線を向けた平三郎に、實生はこくりと頷いて。
真っ直ぐに緑金の瞳を向け、真摯に告げる。
「人は大きく跳びあがる前に一度しゃがむ。今はその時」
――あなたの正義はまだ死んでいない、俺はそう思う、って。
そして刹那、止まない雪の中……平三郎の頭上にそっと咲いたのは、やって来た雪名が広げた番傘。
「せっかく暖かい甘酒を頂いたのだろう、そのままでは体も心も冷え切ってしまうよ」
そう雪の夜空にくるりと番傘を咲かせたまま。唯唯、静かに彼に寄り添いながら、雪名は続ける。
――それに、一人では誰しも弱いものだよ、って。
「……俺は、弱い。ひとりでは何もできないことが……よく、わかった」
「こういう静かな所で心を落ち着けて身体を労るのも、たまには良い事だと思うのです」
フィーナも、自分の弱さを思い知って打ちひしがれる彼を、ただ精一杯労う。
ゆっくりでもいい、心も身体も今は休めて……彼が再び、前へと向けるようにと。
それから雪名は彼へと告げる。
幾ばくか彼の心を軽く出来ないだろうかと、心を込めた言の葉を。
「――生きていて良かった」
瞬間、平三郎は大きく瞳を開いてから。
自分を見守ってくれている皆を、順に見回した後。
「うう、うぅぅ……っ」
これまで抱いていた彼の様々な彼の思いが、堰を切って一気に溢れ出す。
まだ止みそうもない雪が降る中――今はただ静かに、感情のまま、涙を零す平三郎。
きっとこれからまた前を向いて、大きく跳びあがるために。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】がLV3になった!
【プラチナチケット】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV5になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!
●その名は、『天の魔焰』立烏帽子
ひとしきり、思いを吐き出した後。
平三郎は復讐者達へと目を向けて、こう告げる。
「有難う……旅の人たち。今すぐとは、いかないかもだが。今度こそ村を守れるよう、もう一度刀を握ってみようと思う」
まだ、そうすぐには立ち直れないかもしれないけれど。
顔を上げた彼の表情は、心が折れて俯いていたものとは違っていて。
少しずつでも前に進もうと、そう心に決めたようだ。
そしてそんな平三郎に、大きく頷いて返した――その時だった。
『あらあら、折角良い具合に折れた武士がいると思ったのに、邪魔者が集まっているようね』
「……!」
刹那、現れたのは――そう、3本の妖刀を携えた『天の魔焰』立烏帽子。
平三郎を唆し、『妖刀・縁斬り』へと変えんとやって来たのだ。
「平三郎さんは、向こうに避難してください!」
「えっ? あ、ああ」
何が起こったか分からぬ様子ながらも、復讐者の声に驚きつつ駆け出す平三郎。
だが彼を追うことなく、立烏帽子はディアボロス達を見回して、得意気に紡ぐ。
『さて、三明の剣が一振り『大通連』で、剣の豪雨を浴びるかい? それとも、『小通連』で気付かぬうちに両断されるかい? ふふ、お前達の攻撃なんて、『顕明連』の心を見通す神通力でお見通しだよ』
ディアボロス達を蹴散らした後でも十分、平三郎を『妖刀・縁斬り』にできると、そんな自信からだろう。
けれどその自信も頷けるほど、『天の魔焰』立烏帽子の3本の妖刀による攻撃は、一撃だけでも強烈だ。
避ける事などできず、受ければただでは済まないだろう。
けれど……くるとわかって対策を講じていれば、何とか耐えることはできるかもしれない。
それに、自分の力に自信満々な彼女の性格を思うと、攻撃に耐えた上に『挑発するような言葉』を上手く投げかければ。
復讐者のことを、強く印象付けられるかもしれない。
そうすれば、いずれ彼女と決着をつける時が訪れるかもしれないから。
彼女の自慢の攻撃を耐えた上で、より立烏帽子へと有効な挑発の言葉を投げ、今後に繋げたいところだ。
そして立烏帽子の一撃を耐え抜けば、上から目線な余裕の言葉を吐いて、今日のところは配下にこの場を押し付けて彼女は撤退するようなので。
配下として現れる雪女を倒せば、この場はおさまるだろう。
『さぁ、さっさと叩き斬ってあげるよ』
そうわらって、立烏帽子は妖刀に手を掛ける。邪魔をするディアボロス達を蹴散らさんとするべく。
印歌・良空
カナト君(g00321)と
これが威圧感っちやつでしょうか
やけど歴史書で妖刀の技は3本とも把握しました
2人やったらやれることもありますよ
カナト君のお背中は任されました……!
何時でもいけます、耐えきって一緒に帰りましょう
肉体改造で鬼の腕を強化
カナト君に真面に攻撃が入らんよう邪魔さしてもらいます
弩を連射して軌道を逸らすよう動きます
ありがとう、カナト君
やけど打ち負けそうな時は口挟ましてもらいますよ
処刑剣の【悪鬼粉砕撃】で妖刀の一閃に打ち付けます
挑発、言うより事実ですね
同じ過ちを繰り返す愚鈍な鬼よ
あんさんの刃がウチらの心の臓に届くことはない
失敗から学ばぬ愚か者に負けるほど復讐者は脆くないんよ
去りなさい
カナト・ラウルス
良空(g05874)と
事前に攻撃が来ると分かってても嫌な空気…
背中は良空に任せて、お互いの死角をカバーしながら挑むよ
強敵なのは重々承知
せめて心は負けないように…!
良空、いける?
真っ向勝負しても力負けすることは分かってる
だから連撃の技【残花】を利用して攻撃を受け流すよ
正面から受け止めるよりも少ない力で対応できるはず!
良空の方に攻撃が向かわないよう注意しながら、鍔迫り合いは避けて軌道を逸らすことに尽力するね
挑発は笑顔を崩さず憐れむように
妖刀で釣らないと友達もできないのかな?
絆とか信頼とか…知らないのなら可哀想だね…
多くの仲間が居る僕達の方が独りの君よりも強いよ
今後も君の計画は僕らが阻止し続ける…!
天から舞い降る雪は、相変わらず静かに舞い降るばかりであるけれど。
真白の静寂の中を走る、緊張感。
『アタシの邪魔をするなんて、いい度胸だね。いや、身の程知らずって言った方が正しいかい?』
そう女の姿をした妖は余裕の笑みを浮かべる。3本の妖刀を携えて。
相手は、まるで遊びに興じるかのような口ぶりや様子だけれど。
「事前に攻撃が来ると分かってても嫌な空気……」
「これが威圧感っちやつでしょうか」
カナト・ラウルス(桜華狂咲・g00321)と印歌・良空(沙羅双樹の子護唄・g05874)は全身で感じていた。
眼前の敵『天の魔焰』立烏帽子の――ジェネラル級のクロノヴェーダの、存在するだけでも感じる強大な力を。
だが、力の差はまだ大きくあったとしても、無策では決して無い。
良空は共に並び立つ彼に向ける。怯むことも、臆することも全くない琥珀の色を。
「やけど歴史書で妖刀の技は3本とも把握しました。2人やったらやれることもありますよ」
立ち向かうのは、自分ひとりではないのだから。
カナトもそんな彼女の声に、こくりと頷いて返す。
強敵なのは重々承知。ただの力勝負であれば、勝ち目はないかもしれないけれど。
(「せめて心は負けないように
……!」)
ぐっと、真っ直ぐに敵から目を逸らさずに。雪の舞う中抜き放ち構えるは、美しくも妖艶な桜の一太刀。
そして背中を任せる良空へと紡ぐ。
「良空、いける?」
信頼の響きを纏う声で。
そんな彼の言葉に、良空も気合を入れて。
「何時でもいけます、耐えきって一緒に帰りましょう」
――カナト君のお背中は任されました……!
そう返した刹那、全身の膂力を籠めた鬼の腕を強化して、いざ迎え撃つ。
『この、三明の剣が一振り『大通連』で……さっさと地に這いつくばるといいよ!』
雪空から無数に降り注ぐ、縦横無尽自在に舞い迫る剣の豪雨を。
放たれた数え切れぬ妖刀の衝撃は、聞きしに勝るほどの猛攻であるけれど。
「カナト君に真面に攻撃が入らんよう邪魔さしてもらいます」
「良空の方に攻撃は向かわせない」
ふたりで互いの死角をカバーし合い、背中を任せ預け合いながらも挑む。
(「真っ向勝負しても力負けすることは分かってる」)
全てを防ぎきることは到底不可能であるだろう、刃の雨の中。
桜のチャーム光るブーツで真白の雪を確りと踏みしめ、降り注ぐ衝撃に対抗するべくカナトは戦場に閃き咲かせる。
描かれしその軌道は、シャクヤクの花の如く。美しくも鮮やかな、残花の連撃を。
……正面から受け止めるよりも少ない力で対応できるはず! と。
鍔迫り合いは避け、軌道を逸らすことに尽力しながら。
そして良空も、普通ならば扱えぬほど固い弦を、その膂力をもって力強く引けば。
剣の豪雨の軌道を逸らすべく、雪の如き白花を奏でるかのように弩を射連ねる。
けれど勿論強烈な刃の雨の全ては防げずに、負った傷から飛沫く赤。
でも、それでいいのだ。ふたりで支え合い補い合って、倒れさえしなければ。
『あらあら、結構耐えるわね。でも……いつまでこの剣の豪雨に耐えられるだろうね?』
そう余裕で笑う立烏帽子の言う様に致命傷こそ避けているが、しかしこのままでは押し負けてしまいかねない。
それでも自分へと迫る鋭き刃の雨を払ってくれる彼へと、ありがとう、カナト君、と。
良空はそう礼を口にした後。
「やけど、口挟ましてもらいますよ」
刹那、シャクヤクの花の軌道と共に抜き放つのは、アザミの花の如き模様が咲く処刑剣。
そして彼の咲かせる残花の閃きに、花を添える。
剣の豪雨さえも粉砕するべく全身の膂力を籠め繰り出した、散華「薊」の一撃を。
容赦なく降り注ぐ衝撃は強烈で、防ぎ耐えきることさえも気を抜いたら叶わぬだろう威力で。
受けた刃が斬り裂いた傷は決して浅くはなく、膝をつきそうになるけれど。
カナトはそれでも笑顔を崩さずに、憐れむように立烏帽子へと言葉を投げる。
「妖刀で釣らないと友達もできないのかな? 絆とか信頼とか……知らないのなら可哀想だね……」
『……なんだって? 絆や信頼? 力があれば、そんなもの必要ないね』
そう鼻で笑う立烏帽子に、良空も続ける。
「同じ過ちを繰り返す愚鈍な鬼よ。あんさんの刃がウチらの心の臓に届くことはない」
だって現に、自分達は倒れてなどいない。
確りと猛攻に耐え切り、戦場にいまだふたり、並び立っているのだから。
そして一瞬視線を合わせ、良空とカナトは同時に言い放つ。
「失敗から学ばぬ愚か者に負けるほど復讐者は脆くないんよ」
「多くの仲間が居る僕達の方が独りの君よりも強いよ」
――去りなさい。
――今後も君の計画は僕らが阻止し続ける……!
挑発の言葉を……いや、言うより事実を。
そんなふたりの声に、ピクリと反応を示しながらも。
『は、口だけは随分と達者だね。まぁアタシの一刀を耐え抜いたことは褒めてやるけど』
立烏帽子はふっとその瞳を細めた後。
今までとは違った、殺気に満ちた声で続ける――でも次は確実に殺してやるよ、と。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【完全視界】がLV2になった!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV3になった!
樫谷・都黒
心が読めるのですか、それはすごい剣ですね。
では、私の心はどのように見えますか?
心の形が人とそうでないモノが半々で混ざったモザイク
読むことは可能
ただし出力にあたり、使用される言語は2種類
現代日本人の言葉と数百年前に飛来した空の向こうの言語
剣が異天の文字コードに対応してなければ文字化けを起こすかもしれない
映像的であれば気持ち悪く見えるかもしれない
読み取り難を認識しそれを指摘する
そうして自身に意識を向けさせた所で
立烏帽子の上から、意志も心もない解体用大型重機を墜落させる
雪、時々剣、所によっては重機が降るでしょう
擬態解除
また繋ぎなおすのは面倒なので、両断はやめていただきたい所ですね。
野本・裕樹
せっかく立ち直ってくれそうなのに、台無しにされては困ります。
心を見通す神通力…他心通でしたか?確かに考えを巡らす人には効果的でしょうね。
どうしようか考えるより動いた方が良さそうですね。
【無窮自在】…考えるより先に、そして窮まる事無く身体は舞っていますから心を読んでも無駄ですよ、と。
剣の豪雨?手数ならこちらもそれなりにあります。気付かぬ内に両断?色々振り回してますが間合いに潜り込めますか。
…とはいえ相手はジェネラル級、[オーラ操作][結界術]で急所は守っておくべきですね。甘く見れば本当に両断されるでしょうし。
生き残れたら…
さっさと叩き斬るのではなかったのですか?
自信満々でそれは恰好が悪いですよ。
紀・雪名
お会いするのは二度目、覚えていらっしゃいますでしょうかい?
今度こそ膝をつくぐらい強いものですと嬉しいのですが。
なる程、見通すと?別に見られて困りませんので、どうぞご自由に。
余裕な振る舞いと声音”二度目”という言葉と共に余裕と煽りをまぜて
一振りの大きな光の槍を生成し【肉体改造】【光使い】で慣らして構え
敵の攻撃開始と共に、手の中で回し攻撃を逸らし受け流しに徹する
【臨機応変】直感で体が攻撃に移り、槍の回転を変えれば対応出来るでしょう
仲間の元にも生成、いざと言う時の為【活性治癒】展開
耐え抜くにはそれ相応の覚悟と態勢がいります、迎え撃った方々の意思
それを砕くことなど貴方に出来るはずがなかったのですよ。
真白な雪景色に踊るは、漆黒の長い髪と禍々しき妖刀の剣撃。
その刃の威力は、自信満々なのも頷けるほどの圧倒的。
だからこそ、自分達が今、『天の魔焰』立烏帽子の妖刀の前に倒れるわけにはいかないのだ。
(「せっかく立ち直ってくれそうなのに、台無しにされては困ります」)
野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)が見遣るのは、離れた場所にいる平三郎の姿。
自分達が薙ぎ払われ、彼女のその強大な力を、いまだ完全には立ち直れていない彼が見たら。
力を欲し、立烏帽子の授ける妖刀を受け取ってしまうかもしれない。
だから、何としてでも彼女の攻撃を耐え切る必要があるし。
相変わらず己の力に対して自信に満ち溢れてはいるが、先の仲間の挑発に反応を示している立烏帽子へと、紀・雪名(雪鬼・g04376)は紡ぐ。
「お会いするのは二度目、覚えていらっしゃいますでしょうかい?」
――今度こそ膝をつくぐらい強いものですと嬉しいのですが、なんて。
ふっと宿した余裕の笑みと共に。
『……何だって?』
立烏帽子は雪名の顔を改めて見遣り、そして眉を顰める。
自尊心の強さからか、敢えて今は覚えているとは口にしないけれど。
全く動じぬ振舞いや笑みと、煽るにはうってつけの「二度目」という彼の言葉に、反応は隠しきれぬ様子で。
3本の妖刀のうち1本を抜き放つその姿を見れば、聞かずとも答えは明白。
『は、邪魔をするなら蹴散らすのみだね。アタシの『顕明連』の心を見通す神通力で、お前達の行動はお見通しさ』
けれどそんな立烏帽子の言葉にも、雪名は大きく首を傾けてみせて。
「なる程、見通すと? 別に見られて困りませんので、どうぞご自由に」
「心が読めるのですか、それはすごい剣ですね」
樫谷・都黒(臥し者は独り路に・g00233)も続けて、彼女へと声を投げる。
――では、私の心はどのように見えますか? って。
都黒は分かっている。己の心を立烏帽子が読むことは可能だと。
けれど自分の心の形は、人とそうでないモノが半々で混ざったモザイク。
故に出力にあたり、使用される言語は2種類……現代日本人の言葉と、そして数百年前に飛来した空の向こうの言語。
(「剣が異天の文字コードに対応してなければ文字化けを起こすかもしれない。映像的であれば気持ち悪く見えるかもしれない」)
実際に読み取り難であるのかどうかは、彼女自身にしか分からないが。
都黒はその可能性を指摘する。
「どうです? 読めましたか、私の心。完全には読めていないのでは?」
『さぁどうだろうねぇ? じゃあ……受けてみるかい?』
刹那、都黒を襲うのは宣言通り、三明の剣が一振り『顕明連』の衝撃。
相手の心を読むという一太刀は確かに、自分の動きをある程度把握しているような太刀筋であるが。
攻撃がくるということは、此方だって分かっているのだ。
だから立烏帽子が心を読む刀を使うのならば、己の心を読ませるべく自身に意識を向けさせた所で。
「雪、時々剣、所によっては重機が降るでしょう」
『……!』
都黒が相手へと墜とすのは、意志も心もない解体用大型重機。
都黒の心をある程度読んでいる立烏帽子は何かしてくること程度は把握していたのか、喚び出された解体用大型重機こそ避けたものの。
僅か繰り出した技にブレが生じたのか、攻撃がくることがわかっている都黒を叩き斬るには至らない。
そして立烏帽子は微か顔を顰めるも、素早く体勢を立て直して。
今度は雪名と裕樹を纏めて斬るべく再び放つは、恐ろしいほど正確な刃の軌道を描く『顕明連』の一撃。
けれどいくら強烈な衝撃でも、放たれる技がどのようなものかわかっていて、受ける覚悟も態勢も整っている。
(「心を見通す神通力……他心通でしたか? 確かに考えを巡らす人には効果的でしょうね」)
だから、裕樹は自在に戦場を舞踏する。
……どうしようか考えるより動いた方が良さそうですね、と。
相手の三明の剣が一振りに対抗するかの如く、全長6尺もの「鐵喰」と同時に、妖気で強化した鞘と狐の尾を閃かせながら。
「無窮自在……考えるより先に、そして窮まる事無く身体は舞っていますから心を読んでも無駄ですよ」
それに此方が知っているのは何も、『顕明連』の一太刀だけではないのだ。
「剣の豪雨? 手数ならこちらもそれなりにあります。気付かぬ内に両断? 色々振り回してますが間合いに潜り込めますか」
どの技を出してきたところで、自分は叩ききれないと。
襲いくる刃に、無窮自在の疑似三刀流を放ち対抗しながらも。
(「……とはいえ相手はジェネラル級、急所は守っておくべきですね。甘く見れば本当に両断されるでしょうし」)
決して気は緩めず、相殺しきれなかった衝撃に耐え切るために気を漲らせ結界を施して。
致命傷だけは避けるよう、全力で踏み止まらんと向かい打つ。
そんな裕樹の周辺にも刹那生成されたのは、雪名が展開した冷光槍攘の槍。
舞い降る雪をも味方にするような凍てつく光の槍は活性治癒の効果を纏い、戦場に共に在る仲間に決して膝をつかせぬと、癒しの輝きを解き放って。
雪名自身も余裕な振る舞いを崩さずに、一見華奢な身体に肉体改造を施し光を馴染ませたその手で、成した一振りの大きな光の槍を握り構える。
二度目も、確りと立烏帽子の一太刀を受け切ってみせるために。
そして強烈な衝撃が己へと放たれれば、くるりと光の槍を回して衝撃を逸らさんと。
臨機応変に立ち回るべく直感も研ぎ澄ませ、槍の回転を変えつつも全力で受け流しに徹する。
やはり一度目に受けた時と同じ……いや、二度も耐えられるわけにはいかぬと、さらに熾烈な衝撃が見舞われて。
気を抜けば、一気に意識もろとも一瞬にして刈り取られ、膝をつきかねないほどの攻撃だけれど。
『……なっ』
立烏帽子は思わず、漆黒に灯る琥珀の瞳を大きく見開く。
確実に、放った自慢の刃はディアボロス達を正確に捉え、斬り裂き、決して浅くない傷を負わせているというのに。
誰一人として、倒れてはいないから。
そんな彼女へと都黒が向けるのは、金の左眼。
擬態解除――その左半身は『御前様』の躰そのもの。
灰髪を雪空に靡かせ、金属質の骨格めいた異形の手脚を曝け出しながらも、都黒は立烏帽子へと紡ぐ。
「また繋ぎなおすのは面倒なので、両断はやめていただきたい所ですね」
そして雪名も、身体に走る痛みにも決して屈することなく、あくまでも飄々と振舞ってみせつつも。
……耐え抜くにはそれ相応の覚悟と態勢がいります、と。
立烏帽子へと、雪が舞う今宵の空の如き藍の彩りを向けて。
「迎え撃った方々の意思、それを砕くことなど貴方に出来るはずがなかったのですよ」
そう二度目も、己の身をもって告げる言の葉を証明し、彼女へとつきつける。
裕樹も倒れぬ様に確りと雪の上を踏みしめつつ、仲間達の言葉に反応を示す彼女へと声を投げる。
「さっさと叩き斬るのではなかったのですか? 自信満々でそれは恰好が悪いですよ」
立烏帽子はそんなディアボロスの皆の言葉に一瞬、くっと息を漏らし、殺気を迸らせるも。
『……ふふふ、アタシの一刀を耐え抜くなんてね。褒美として、その命、次に会う時まで預けておくよ』
余裕の笑みを取り戻し、尊大な態度で言ってから。
『お前達、こいつらと遊んであげなっ』
ディアボロス達へと嗾けるのは、配下である雪女。
そして去り際に、浴びせられた数々の挑発の声に対して。こう、立烏帽子は返すのだった。
――その言葉、覚えていなさい。次は確実に殺してやる、と。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【狐変身】がLV2になった!
【活性治癒】がLV4になった!
効果2【ダメージアップ】がLV9になった!
【ドレイン】がLV4になった!
御守・樹
アドリブ連携OK
あの人(平三郎)はもう大丈夫だろうな。
折れたって立ち上がる事が出来ればきっとまだ大丈夫だろうから。
【光学迷彩】【モブオーラ】を纏い【忍び足】で動く事で気配を絶つようにする。そのまま隙を伺い【ダッシュ】で距離を詰めパラドクスで攻撃。
相手の攻撃は動きから避けるタイミングを【看破】して避けるようにする。ぎりぎりなものは籠手ではじくとかして軌道を逸らして直撃は避ける。
立烏帽子は仕留めたい、いや戦ってみたいとこだが深追いしてもしょうがない。今でなくともいつかきっと機会が来るだろうから。そしてそれは俺でなくてはいけないわけじゃない。
だから俺は俺ができる事をやるだけ。
空木・朱士
アドリブ連携歓迎。
ま、ディアボロスはお人好しが多いからな。
平三郎の事は心配いらないだろうなとは思ってた。
大体、人の心の隙に付け込むなんてやり方がセコいんだよ。
さぁて、立烏帽子を凌いでくれた仲間の分も頑張らねぇとな。
嬢ちゃん達の相手はこっちだぜ?
こちとら、火炎使いだ。簡単に凍らせられると思うなよ!
距離を取ると相手の攻撃の的にされそうだし連携されても厄介だからな、敵のど真ん中に突っ込んで乱戦に持ち込む。
フェイント織り交ぜ臨機応変に駆け回り近接で攻撃。
多少のダメージは忍耐力で耐えつつ「全然効かねぇなぁ!」と寧ろ挑発する。
此方からはファイアーバードを放ち攻撃。
俺の炎から簡単に逃げられると思うな!!
新城・橙花
他の皆と連携して戦うよっ。
一気にダッシュして至近距離へ。
周囲を走り回って攪乱することで他の皆から注意をそらす。
誘惑されるのは嫌だから相手の顔とか直接見ないようにしつつ、タイミングを見計らって大剣型呪刀【譲葉】で攻撃。
範囲系攻撃はオーラ操作で霊気を球状にして凌ぎつつジャンプして距離をとる。
「この間に他の皆の攻撃が入れば重畳です」(戦闘中冷静冷酷口調に変化)
敵に大きな隙ができたりしたら好機到来。
パラドクス呪法【七つ禍つ星】。
「貴方を終わりの旅へといざないましょう…妙見尊星が王に願い奉る。我が敵に七つの鉄槌を下し給えっ」
渕上・澪乃
※アドリブ、連携歓迎
平三郎さんも立鳥帽子も他の人達に任せっきりになっちゃったけど、どちらも大丈夫そうだね。
前に進もうって思えたならもう心配はなさそう。
それなら僕はこっちに集中しようか。
相手の誘惑は目を閉じて『精神集中』しながら耐える
氷の攻撃は『誘導弾』『高速詠唱』で同じような氷の弾を飛ばして対抗
吹雪は『氷雪使い』『連続魔法』で威力を少しでも減らせたら
隙が出来たら【飛翔】で上空へ一気に飛んで、そこから「蒼月」を手に勢いそのまま相手を斬るよ
氷使いなら僕も負けてないよ。
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok
平三郎氏はもう大丈夫そうですね。
ならば、後は置き土産に対処するだけです。
速やかに倒して後顧の憂いをなくしましょう。
射撃戦でも良いですが、ここは懐に入って接近戦を挑んだ方が良さそうです。
まず『精霊の手』で自分と細剣を強化、それから接近して敵の射線を潰します。接近すれば、射撃し難くなって後衛への援護にもなるでしょうしね。
後は細剣で敵の急所を狙い攻撃しつつ、敵の射撃を邪魔します。
その際、味方の射線を遮ったり他の前衛を邪魔せぬよう、位置取りに注意します。
もし接近前に敵が攻撃するようなら、避けられる物は回避しながら接近を続け、回避出来ない物は両手の精霊を魔力弾として投擲して迎撃です。
舞い降る雪に紛れる様にこの場を去った、『天の魔焰』立烏帽子。
嵐の如く激しい彼女を何とか撤退させ、平三郎に妖刀が授けられることを阻止できたディアボロス達。
「平三郎さんも立鳥帽子も、どちらも大丈夫そうだね」
「ええ、平三郎氏はもう大丈夫そうですね」
立烏帽子の姿が消えたことを確認しつつも言った渕上・澪乃(月の番人・g00427)の声に、フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)もこくりと頷いて。
(「あの人はもう大丈夫だろうな」)
御守・樹(諦念の珪化木・g05753)は離れた場所へと避難している平三郎をそっと見遣り、そして思う。
……折れたって立ち上がる事が出来ればきっとまだ大丈夫だろうから、って。
「ま、ディアボロスはお人好しが多いからな」
……平三郎の事は心配いらないだろうなとは思ってた、と。
空木・朱士(Lost heart・g03720)は赤の瞳を細めた後、立鳥帽子が去った方へとちらりと視線向けつつも続ける。
「大体、人の心の隙に付け込むなんてやり方がセコいんだよ」
心の折れた武士に妖刀を授けて配下にしようとする、そのやり方自体も低劣だ。
けれどディアボロス達の言葉を受け止め、その心内を全てを吐き出して。
彼は俯いてばかりであった顔を再び上げた。今すぐでなくてもいいから、ゆっくりとまた。
(「前に進もうって思えたならもう心配はなさそう」)
澪乃はそう思うし、平三郎や立鳥帽子のことは他の人達に任せっきりになったけれど。
「それなら僕はこっちに集中しようか」
だからこそ……自分のやるべき事をこれから成す。
『ふふ、立鳥帽子様から遊んであげてって言われたから。全員、凍え死ぬといいわ』
「さぁて、立烏帽子を凌いでくれた仲間の分も頑張らねぇとな」
「後は置き土産に対処するだけです。速やかに倒して後顧の憂いをなくしましょう」
雪が降る中、立烏帽子の命で現れた雪女『凍華』を倒して、事を確りと終わらせるべく。
刹那、大きく地を蹴るのは朱士。
「嬢ちゃん達の相手はこっちだぜ? こちとら、火炎使いだ。簡単に凍らせられると思うなよ!」
『あら、私の吹雪は強烈だから、突っ込んでくると凍死しちゃうわよ?』
そう笑む雪女が繰り出すのは、その言の葉通り、包まれた領域を超低温にする猛烈な凍気。
フェイントを織り交ぜつつも完全に捉えられぬよう、朱士は雪の戦場を駆けまわりながらも。
「全然効かねぇなぁ!」
全ては交わしきれずとも忍耐力で軋む衝撃を耐え、寧ろ相手を挑発の言葉を投げて。
(「距離を取ると相手の攻撃の的にされそうだからな、敵のど真ん中に突っ込んで乱戦に持ち込む」)
敵前へと躍り出れば、吹雪を振り切るように反撃に転じる。
そんな朱士と同じ様に、一気にダッシュして。
周囲を走り回って攪乱し意識を自分にひきつけ、他の皆から注意をそらすべく立ち回りながらも。
敵の至近距離へと入り込むべく動くのは、新城・橙花(呪刀の裁定者・g01637)。
(「射撃戦でも良いですが、ここは懐に入って接近戦を挑んだ方が良さそうです」)
フィーナも、ふたりと同様に瞬時に判断すれば。
――精霊達よ、どうか、私に力を貸して……!
展開するのは、己の魔力を糧として両手に精霊を宿し、その加護を受ける術式。
発動させた『精霊の手』で己と白銀の細剣を強化しながらも、接近戦に持ち込むべく。
(「接近すれば、射撃し難くなって後衛への援護にもなるでしょうしね」)
大きく地を蹴って敵の射線を潰し、握るヴィントリートの刃で狙うは敵の急所。
敵が氷や吹雪を撃つのを邪魔をするように立ち回る。
『邪魔したりちょろちょろ逃げしても、私の冷気からは逃げられないんだから』
そしてそうふと妖艶に笑む雪女の誘惑にかかるのは嫌だから、と。
相手の顔などを直接見ないようにしつつも、身の丈ほどもある大剣型呪刀を握る手に橙花はぐっと力を込めて。
『……!』
素早く至近距離へと辿り着けば、雪空へと振り上げた譲葉で一閃。
その大きな一太刀に相手が気を取られた刹那。
雪女へと狙い澄まし見舞われるのは、密かに接敵していた樹が見舞う致命的な一撃。
光学迷彩を駆使してモブオーラを纏い、忍び足で気配を絶って。ダッシュで距離を詰めていた樹は、隙を窺っていたのだ。
死の神の如く、いつの間にか傍で。握るナイフによる致命的な一撃を敵へと突き立てる、その一瞬を。
そして樹がアサシネイトキリングを展開し、攻撃を仕掛けたのと同時に。
雪の舞う上空へと一気に舞い上がり、携える月の魔力が込められた剣へと澪乃が手を添えれば。
「……これでおしまい」
『! な……ぐっ!』
剣を鞘に収めたまま、すれ違いざまに。
素早く抜き放った蒼月の刃で、居合切りによく似た剣撃で雪女を斬り刻まんと。
――氷使いなら僕も負けてないよ、って。
澪乃が冬空の下に咲かせるは、凍てつくように切れ味鋭き月華美刃。
そして冷静冷酷な口調へと変化した橙花は紡ぐ。
「この間に他の皆の攻撃が入れば重畳です」
先程の譲葉の一刀は、仲間の攻撃の隙を作る為のものであったから。
そんな、一気に攻撃を畳みかけるディアボロス達へと視線を巡らせて。
『く……みんな串刺しになって、凍っちゃえばいいわ!』
刹那生み出した、反撃の氷柱を無数に飛ばしてくる雪女。
鋭く尖った氷の凶器たちは復讐者達を貫かんと唸りを上げて迫るけれど。
全ては防げずとも、倒れさえしなければいい。
オーラ操作で霊気を球状にして凌ぎつつ宙へと飛び上がり、咄嗟に橙花が距離を取れば。
回避を試みつつも、それが叶わぬ氷柱は両手の精霊を魔力弾として投擲し、迎撃するフィーナ。
樹も、相手の動きから鋭撃を躱すタイミングを看破し、紙一重なものは籠手で弾いて軌道を逸らして直撃だけは避けて。
無数の氷柱へと澪乃がすかさずぶつけて対抗するのは、高速詠唱から撃ち出した氷の弾。
逆巻く雪嵐の中、放たれる雪女の反撃は強力であるけれど。
それを耐え切れば訪れるのは、攻めへと転じる機。
敵に大きな隙ができた今が、そう――好機到来。
「貴方を終わりの旅へといざないましょう……妙見尊星が王に願い奉る。我が敵に七つの鉄槌を下し給えっ」
橙花が満を持して撃ち込むのは、北斗の七つ星から得た力をもって連続して繰り出す七つの呪力の鏃。
同時に雪の戦場に燃え上がり、朱士から放たれるのは、高熱の火炎から生まれし火の鳥。
「俺の炎から簡単に逃げられると思うな!!」
『……ッ!!』
瞬間、七星の鉄槌が下され、炎が大きく爆ぜれば、思わず表情を歪めて上体を大きく揺らす雪女。
そんな敵から目を離さずに、樹がふと思い返すのは、先程去って行ったジェネラル級の敵の姿。
(「立烏帽子は仕留めたい、いや戦ってみたいとこだが深追いしてもしょうがない。今でなくともいつかきっと機会が来るだろうから」)
それから得物を握る手に、ぐっと力を込めながらも続ける……そしてそれは俺でなくてはいけないわけじゃない、と。
来たる時のために、今成さなければならないこと。それを樹は勿論、此処に居る皆も分かっているのだ。
――だから俺は俺ができる事をやるだけ、って。
雌雄を決する、近い未来の決戦のために。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【モブオーラ】がLV2になった!
【照明】がLV3になった!
【エイティーン】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV6になった!
【能力値アップ】がLV6になった!
【命中アップ】がLV2になった!
月下部・鐶
連携、アドリブ、大歓迎! 妹の小雪ちゃん(g00930)と一緒にお仕事するよ。
また剣を握るって立ち上がった平三郎さんを応援したい気持ちがメラメラ燃え上がってきたよ!
辛いことから逃げずに立ち上がるのってすっごくパワーがいるんだから
だから、ぜったい負けないとこ、見せなきゃね!
勝ち誇っちゃってヤな感じ!凍らせて、誘惑しちゃう雪女だって、弱いところはあるんだから!
【飛翔】でふわりと距離をとって〈情報収集・観察・偵察・看破〉でしっかり動きを見抜いて小雪ちゃんをフォローしつつ〈アート〉でお絵描き!
完成した画用紙に、筆を差し込んでパラドクス発動!
弱点はあそこ!小雪ちゃんにお願いして、一気に畳み掛けてもらうよ
月下部・小雪
お姉ちゃん(g00960:義姉)と一緒にがんばります!
平三郎さん、元気になってくれ、ました。
せっかく元気になったのに、ひどいことはさせません!
お姉ちゃんと一緒に、妖怪になんて負けないんだって見せちゃいます。
雪遊びは楽しかったけど、雪女さんはお呼びじゃありません!
飛んでくる氷柱は「念動力」で捻じ曲げたり、「ピンポイント魔力障壁」でガード、です。
お姉ちゃんから合図があったら、コダマ、今です!
【サドンモーラット】で隠れて近づいたコダマが
お姉ちゃんが教えてくれた弱点に体当たりしちゃいますね。
電気を帯びたコダマにびりびりしちゃってください!
※アドリブや連携も大歓迎
最初に見つけた時は、俯いて溜息ばかりついていた平三郎であったけれど。
彼は漸く思うまま感情を吐き出して、そして、再び前を向かんと顔を上げた。
ディアボロス達の声に……差し出した甘酒とその気持ちの、あたたかさに触れて。
けれど、月下部・鐶(さいつよのお姉ちゃん・g00960)だって彼から貰ったのだ。
「また剣を握るって立ち上がった平三郎さんを応援したい気持ちがメラメラ燃え上がってきたよ!」
心の底から滾ってくる、この熱い気持ちを。
だって、自分達ディアボロスはみんな、よく知っているから。
「辛いことから逃げずに立ち上がるのってすっごくパワーがいるんだから」
――だから、ぜったい負けないとこ、見せなきゃね! って。
そう寒さなんて吹き飛ばすくらい気合十分な鐶に、こくりと大きく頷いて。
「平三郎さん、元気になってくれ、ました」
ほわりと笑んだ月下部・小雪(デーモンのデジタルサマナー・g00930)は、改めて眼前の雪女へと視線を向けて。
『身体は勿論、またその心もカチンコチンに凍らせてあげるわ』
「せっかく元気になったのに、ひどいことはさせません!」
びしいっと頑張って負けずに言い放つ。
そして遠くから動向を見守っている平三郎がもっと元気になるように、改めて見せてあげる。
妖怪になんて負けないんだって……お揃いのツバサのハートを付けた、お姉ちゃんと一緒に。
『ねぇ、雪遊びしましょう? ふふ、でもその前に串刺しになって凍っちゃうかしら?』
刹那、小雪目掛けて飛んでくるのは無数の鋭く尖った氷柱。
けれど、すかさず纏っている魔力障壁を一転集中、ピンポイント魔力障壁で対抗しながらも。
「雪遊びは楽しかったけど、雪女さんはお呼びじゃありません!」
氷柱を念動力で捻じ曲げつつも反撃して、串刺しになんかなりません!
鐶もふわりと雪空へと飛びあがり距離をとってから、情報収集をするべく敵を観察偵察して。
しっかりとその動きを見抜き看破すれば。
「勝ち誇っちゃってヤな感じ! 凍らせて、誘惑しちゃう雪女だって、弱いところはあるんだから!」
お姉ちゃんらしく小雪をフォローしつつも、親指と人差指で手カメラをしゃきん。
色鉛筆とクレヨン、チョーク、それに画用紙を取り出して手にすれば、アートでさらさらお絵描きを。
そしてよく見て丁寧に描ききれば、筆を差し込んで――グルリと回せば、開けゴマ!
しっかりカギを掛けて弱点を隠したって、鐶はそれを見つけて開錠して、そして破壊するのだ。
『……、ッ!』
刹那、余裕に笑んでいた雪女の表情が変わったことを、決して見逃さずに。
鐶は小雪へと声を届ける――弱点はあそこ! って。
一気に畳み掛けてもらうために、後を託して。
そんなお姉ちゃんからの合図に小雪もすかさず応えて。
「コダマ、今です!」
――あっちの隙間を通って、攻撃してきてください。
そう指示を出していたコダマが、声を掛けると同時に……そっと隠れて近づいていたところから、もきゅっ!
『わ、可愛い毛玉……きゃっ!』
可愛いもふもふだからって、油断大敵。
鐶が教えてくれた敵の弱点に、どんっとコダマが体当たりすれば。
刹那浴びせるのは、強烈なびりびり!
鐶と小雪の連携も息ぴったり。
弱点を狙い撃って、電気を帯びたコダマの電撃で痺れさせちゃいます!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】がLV2になった!
【光学迷彩】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV7になった!
【アヴォイド】がLV4になった!
沓掛・百夜
【秘密結社】
この雪景色に雪女、甘酒の温もりも失せてしまいそう
早々に決着をつけとうございますね
下手に飛び込めば氷柱の餌食ゆえ、【精神集中】し雪女の動きを見定め【殺気】を読み【神速反応】を以て動き出す隙を窺います
雪女の攻撃に後の先を取るも良し、もしくは郡山殿が気を引いてくださりこちらより気が逸れたらば
瞬時に動き「かぐや」にて間合いに潜り込み怨霊の【呪詛】を込めた【斬撃】を見舞ってやりましょう
恐ろしき氷柱なれど放たれる前に斬れば良いのです
「雪遊びも結構ですが、身体を滑る刃も格別に冷とうございましょう?」
郡山・ヒサメ
【秘密結社】で参加
――お相手は雪女か。氷と氷の力比べ、望む所だぜ……!
初撃をいなすのはももちゃんに任せて、俺は大技での大打撃を狙いてえところ。
ここは【勇気】を振り絞って【大声】で凍華ちゃんを挑発してみるか。
「おいおい、随分ぬるいそよ風吹かすなぁおチビちゃん!」
上手いこと乗ってくれりゃ、怒りに任せた攻撃なんて穴だらけだ。その隙をももちゃんが逃すはずねえよなぁ?
俺はこの間【忍び足】でパラドクスの準備をしつつ回避と防御に専念しとく。
ももちゃんが一撃を叩き込んでくれたところで、すかさず追い打ちの【轟然たる氷山】をぶつけてやる!
俺の!氷のほうが――デカくて、冷たくて、イカすよなぁ!?
静かに舞い降っていた雪が刹那、びゅうっと冷たい風に煽られて吹雪と化す。
『みんな、凍っちゃったらいいわ』
そう現れて笑う、雪女の仕業で。
ただでさえ、雪の夜は寒いというのに。
……この雪景色に雪女、甘酒の温もりも失せてしまいそう。
沓掛・百夜(黄泉より千引石の先へ・g05398)はそう思うと同時に、真白の世界に抜き放つ。妖刀「紫朧丸」を。
「早々に決着をつけとうございますね」
「――お相手は雪女か。氷と氷の力比べ、望む所だぜ……!」
氷を操る郡山・ヒサメ(絶対零度・g06065)にとっても、これは負けられぬ戦い。
けれど相手はクロノヴェーダ、無策で下手に飛び込めば氷柱や猛吹雪の餌食になってしまいかねない。
百夜は精神を集中させ、雪女の動きを見定めるべく雪景色に孕む殺気を読みながらも。神速反応を以て攻めに出る隙を慎重に窺う。
そんなぴりりと凍えるような冷気と緊張感が漂う中。
「おいおい、随分ぬるいそよ風吹かすなぁおチビちゃん!」
刹那、雪空に響き渡ったのは大きな声。
勇気を振り絞って、眼前の雪女を揶揄うようにヒサメが挑発すれば。
『誰がおチビちゃんですって!? く、それに……そよ風かどうか、受けてみなさい!』
瞬間、ごうっと音を立てて巻き起こるのは、強烈な吹雪。
その雪嵐は確かに周囲を超低温にし、相手を凍死させるには十分の威力を誇るけれど。
でも……それが最も脅威となるのは、彼女が冷静であった場合。
むきーっと自分へと感情のまま雑に放たれる吹雪に対し、ヒサメは回避と防御に専念しつつも。
(「怒りに任せた攻撃なんて穴だらけだ」)
完全に己へとぷんすか怒りの意識が向いている相手の様子に内心、してやったり。
だって、ふと視線を向けたその先。
――その隙をももちゃんが逃すはずねえよなぁ?
刹那、静止した状態から一転、まるで狙いすまし射放たれた一矢の如く。
――良う観て良う感ずらば、あとは合わせ動くのみ。
間合いに素早く潜り込んだ百夜が振るうは、恐ろしいほどの切れ味を誇る刃の斬撃。
恐ろしいほどの切れ味と、そしてまた恐ろしく呪う妖刀から繰り出されたかぐやの一撃が、雪女をただ叩き斬るべく真白の世界に鮮烈に閃いて。
『! う、ぐっ』
「雪遊びも結構ですが、身体を滑る刃も格別に冷とうございましょう?」
見舞った斬撃に揺らぐ雪女に、百夜は耀う月の如きいろの瞳を向けて細める。
……恐ろしき氷柱なれど放たれる前に斬れば良いのです、と。
けれど、これで勿論終わりではない。
「俺の! 氷のほうが――デカくて、冷たくて、イカすよなぁ!?」
『……なっ!?』
ここぞという瞬間を待ち構えていたヒサメは、巻いたロングマフラーをひらり雪空へと靡かせながらも。
――デカァァァイッ説明不要ッ!
その言葉通り、どおんっと轟音を鳴らして。すかさず追い打ちにと繰り出したのは、轟然たる氷山。
氷と氷の力比べを制するべく、豪快に雪女へとぶつけてやる。デカくて冷たくてイカした、巨大な氷塊を。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
【士気高揚】がLV4になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV7になった!
四十万・八千代
g01118/ノスリ
平三郎の件も立烏帽子の方の痛そうな攻撃も
他が引き受けてくれているようだし
俺達は残された雪女をなんとかしよう
……寒いのはどっかの誰かさんに奢らされた俺の懐だけで十分だしな
モブオーラで此方の存在感を消し
注意を向けられないようにしつつ
早業で相手よりも早くハッキングツールを起動
可憐な容姿が人心を侵すというのなら
その存在を歪めてしまえばいい
イグジストハッキングで容姿を崩してしまおう
女の敵?いやいや、俺はクロノヴェーダの敵ですよっと
空を仰げば自由で風雅な鳥からの軽口が降ってくる
言われなくともモテないのは自覚してるよ色男
そう言うのなら女の扱い見せてみろ
ノスリ・アスターゼイン
g00584/八千代
へぇ
人心を惑わす美人なの?
よく見せて
飛翔で瞬時に眼前へ
雪女の顔を覗きこむ
ふぅん?
気もなく肩竦め
腹が満たされた今
餌には惹かれないな
八千代のお蔭で!
ご馳走様
茶目っ気のウィンク
何より
冷たそうだし硬そうだ
茶屋の団子のふくよかさの方が
ずっと魅力的
怒った?
怖い怖い
向けられた凍気を風で薙いで
空へ羽搏き回避
見下ろす八千代の技に、
えー
顔を傷つけるなんて女の敵だろ
モテないぞ
軽口で肩を揺らしつつ
急降下
そんな姿でも愛してあげるよ
さぁ
存分に熱を味わって
至近で囁き
贈る魔弾
終いに
未だ身が残っているなら
雪融ける春までは覚えていてやろうか、と
乙女心に添ってみたのに
社に咲く梅花一輪
おや
春はもう来ていたみたい!
当初の目的であった平三郎へと妖刀を授ける事も叶わず、雪空へと消えていった『天の魔焰』立烏帽子。
だが、まだ元凶の立烏帽子が去っても、事の解決にはまだ至ってはいない。
『ふふ、まだまだ楽しいことしましょ』
彼女がこの場に放った、傍迷惑な置き土産が残っている。
(「平三郎の件も立烏帽子の方の痛そうな攻撃も他が引き受けてくれたし、俺達は残された雪女をなんとかしよう」)
四十万・八千代(悪食ハッカー・g00584)が藍色の視線を向けた先で妖艶にわらうのは、雪女。
真白な雪を引き連れるように吹雪かせるその姿を、ノスリ・アスターゼイン(共喰い・g01118)も蜜色の瞳に映して。
「へぇ、人心を惑わす美人なの?」
そう首を傾けてみせたと同時に、雪空にも羽搏く翼の星斑が舞い踊って。
『……!』
一瞬にして彼女の眼前へと降り立ったノスリは、その顔を覗き込むけれど。
――ふぅん?
肩竦め零れた言葉は、そんな気のない響き。
だって、惹かれやしないから。腹が満たされた今、目の前にある餌になんて。
そしてくるりと振り返って、とてもいい笑顔。
「八千代のお蔭で! ご馳走様」
ぱちりと、茶目っ気のウィンク付きで。
「……寒いのはどっかの誰かさんに奢らされた俺の懐だけで十分だしな」
八千代は、遠慮なく人の奢りで茶屋を満喫していたノスリの様子と己の財布の中身を思い出しつつもそう返すけれど。
負けないくらい美味しいものを一緒に沢山食べて満足でもあることは、言わないでおく。
甘酒はぽかぽかあたたまったし、団子ももちもち美味であったけれど。
ノスリは改めてこてりと首を傾けつつも、雪女を見遣り紡ぐ。
「何より、冷たそうだし硬そうだ」
……茶屋の団子のふくよかさの方がずっと魅力的、って。
『何ですって!?』
その言葉にむっとした顔をしながらも、雪女が吹雪かせるのは強烈な吹雪。
けれど、寒いのだって御免だから。迫る凍気をばさりと風で薙いで、砂色の鳥は再び雪空へと羽搏いて星を燈す。
そんなノスリへと雪女の意識が向いている間に、モブオーラで存在感を消して。
注意を向けられないように素早く、八千代はハッキングツールを起動する。
「可憐な容姿が人心を侵すというのなら、その存在を歪めてしまえばいい」
……その容姿を崩してしまおう、って。
その存在情報そのものを書き換え、ぐにゃりと自慢の顔を捻じ曲げてやる。
『!? え、なっ』
そんな見下ろす彼の容赦なく巧みな存在の改造に、ノスリは笑って。
「えー顔を傷つけるなんて女の敵だろ。モテないぞ」
「女の敵? いやいや、俺はクロノヴェーダの敵ですよっと」
『く……どっちも女の敵よ!』
煽る事を言うノスリにも、顔を歪めた八千代にも、雪女はどちらにも抗議しつつも。
反撃の誘惑で氷漬けにせんとするけれど、その容姿では形無しである。
「言われなくともモテないのは自覚してるよ色男」
……そう言うのなら女の扱い見せてみろ、なんて。
空を仰げば降ってきた自由で風雅な鳥の軽口に、八千代がそう返せば。
ノスリは愉快そうに肩を揺らしつつも、そんな言葉に応えるように急降下。
「そんな姿でも愛してあげるよ」
……さぁ、存分に熱を味わって。
至近で彼女へとたっぷり贈ってあげるのは、雪も女心も蕩かすような囁きと魔力の弾丸。
『あ……ぐぅ、っ!』
そしてそんな彼から与えられた熱に耐えられず、これまで積み重ねられた衝撃も相俟って。
雪空の下、膝をつき崩れ落ちる雪女。
せめて終いに色男として……雪融ける春までは覚えていてやろうか、なんて。
乙女心に添ってみたノスリであったけれど……でも、それも一瞬。
だって、ふといつの間にか止んだ雪の中に見つけたから。
真白を彩る梅花一輪を。
そんな社に咲いた雪融けの気配に、ノスリは悪戯っぽく笑んでから。
気持ちはすっかり、寒い季節を通り越す。
――おや、春はもう来ていたみたい! って。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】がLV3になった!
【飛翔】がLV5になった!
効果2【能力値アップ】がLV8になった!
【ダメージアップ】がLV10(最大)になった!