リプレイ
クィト・メリトモナカアイス
まほろば(g09815)と一緒に突撃、ゆくぞー!
んむー。水平線の向こうに熱気というか闘気というか。
そんなものも見える気がする。
けれども関係なし。我らは勝つ。
んむ、どどーんとゆくぞー!
フロートユニット「モナアーマー」を装着、【水面走行】で海面を滑るように駆けて敵陣へと切り込む。
んむむ、なかなかの連携。
けれども我らの連携も負けてない。モナカ突撃型、ゆくぞー。
まほろばのビーム砲撃に合わせて前へと進み、サーベイランスデストロイヤーの放つ精密な砲撃を退けて敵へと接近。「落涙告げる鋭き星辰」の黄金猫拳打棒とモナカ突撃型との連携で殴り倒す。
援護砲撃を信じて恐れず前へと進もう。
んむ! 任されよー。
敵陣へと一度切り込んだらその後は敵陣の内部に入り込んで暴れよう。
我を気にすればまほろばが砲撃を撃ち込み、まほろばに注意を向ければ我が内側から敵陣を食い破る。
砲撃はモナカ突撃型の突進や黄金猫拳打棒で弾き、まほろばを狙うものも「ディフェンス」。割って入って積極的に弾きにいこう。
んむ、本番はまだまだここから。
麗・まほろば
クィトさん(g00885)と抜錨だぁ!
大艦巨砲主義の究極到達点?
あっはははっ! このまほろばをさしおいて笑っちゃう話だね!
どどーんと行っちゃうよぉ!
とはいえ、まずは随伴艦たちを掃っちゃわないとねぇ
トループス そこのけそこのけ まほろばが通るぞ!
【水面走行】を拝借! 仲間との連携を重視するよ!
全門砲身開花!
目標! トループス級クロノヴェーダ! 照準あわーせー!
ありったけのビームを撃ち込んであげるよぉ!
砲撃開始!!
まほろばの役目は先行する仲間を信じ、背中から砲撃支援することだ!
仲間を狙う敵をまほろばが撃ち貫き、仲間の隙を護るんだ!
いっけぇ! クィトさん!
敵の全域斉射は厄介だねぇ
クィトさんが囲まれてしまいそうなら【水面走行】で前に出て、ビームで薙ぎ払いつつ『ディフェンス』
まほろばへの攻撃には【15.5センチまほろば砲】と【ガードアップ】を盾にして耐えるよっ!
致命傷だけには気を付けよう、まだ武蔵の顔の皺も見れてないからね!
きっとこぉんな険しい顔してるよぉ、ひししっ!
まだまだ沈んでられないねぇ!
笛島・他助
●連携・アドリブ歓迎
あ~あ、覚悟決めちまってんなぁ。まぁ決めさせたのは俺たちディアボロス側なんだけどよ。
惜しいけどしゃーねぇ、美女達が決めた覚悟を無碍にするのは男が廃るってもんよ。第一、覚悟決めてる美女達は冥海機だけじゃねぇしな。
しっかり目に焼き付けて突破するかね。
【水面走行】を借りて行くとすっかね。上手いこと他の仲間とタイミング合わせて攻めるぞ。
さぁて、俺ぁこのあぶねー配線をこう……バチバチッとさせてだな。【命中アップ】で高めた精度で振るって纏めて感電させてやるぜ!
とう! 俺に痺れな、美女達!
狙いは仲間達が主軸で狙ってる対象プラス近場の2体って感じで数を減らしつつ他も倒しやすくする方向で行くぜ。効率的にやらねぇと
砲撃されりゃなるべく漏電線使ったりで致命打を避けるように防ぎつつ攻め込みてぇところだ。
攻防共に他にも使える残留効果がありゃ有難く活用させて貰うかね。
どーだい素敵なレディ達。そっちの電気触手も綺麗なもんだが俺の漏電線も負けちゃいねぇだろ?
……いや、綺麗さでは普通にそっちに軍配だわ
銀鼠色の羽織が夜に翻る。
トループス級冥海機『サーベイランスデストロイヤー』たちは、その瞳をパラドクスに輝かせた。
ディアボロス。
ジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』が語る言葉に偽りはない。元より疑ってなどいない。正しくディアボロスは己達にとって恐るべき敵であるのだ。
故に彼女たちは油断も慢心もなく。
何より決死の覚悟が決まっていた。
「全域斉射、用意」
腰部砲塔が動き、彼女たちが護衛する『静寂の武蔵』を中心にして凄まじい弾幕が張られる。
夜の闇を切り裂くような砲撃の光が迫るディアボロスたちに打ち込まれる。
「んむー。熱気というか闘気というか。そんなものも見える気がする」
弾幕の中心。
トループス級に護衛されたジェネラル級冥海機の巨影を見やり、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)はフロートユニットアーマーでもって弾幕荒ぶ海面を滑るように駆け抜けて敵陣へと切り込まんとする。
水柱が立ち上がり、その飛沫の中から麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)はクィトと共に海面を走りながら笑う。
「大艦巨砲主義の究極到達点? あっははははっ! このまほろばを差し置いて笑っちゃう話だね!」
「あ~あ、各囲碁決めちまってんなぁ。まぁ、決めさせたのは俺達ディアボロス側なんだけどよ」
「んむ、けれども関係なし。我らは勝つ」
笛島・他助(アレがアレでそれな感じの奴・g03086)の言葉にクィトは頷く。
「惜しいけどしゃーねぇ、美女たちが決めた覚悟を無碍にするのは男が廃るってもんよ。第一、覚悟を決めてる美女tたちは冥海機だけじゃねぇしな」
「どどーんと行っちゃうよぉ!」
「んむ、どどーんとゆくぞー!」
まほろばの瞳がパラドクスに輝く。
彼女たちは手繰り寄せた残留効果でもって海面を疾駆する。
仲間との連携。
それを密にするために『サーベイランスデストロイヤー』へと平面的な攻勢を仕掛ける。
「全砲身開花! 目標! トループス級クロノヴェーダ! 照準あわーせー!」
まほろばの海戦装の艦首が開口し、蕾が芽吹くように砲口を露出させる。
吾妻はや(アヅマハヤ)と、放たれる光条は黒き一撃。
その砲撃は『サーベイランスデストロイヤー』たちの全方位に放たれた弾幕を掻い潜り、互いに交錯するようにして身を穿つ。
『サーベイランスデストロイヤー』の羽織っていた死装束とも言うべき銀鼠色の羽織が燃え、まほろばの海戦装の砲身がひしゃげる。
決死の覚悟を決めた『サーベイランスデストロイヤー』たちの弾幕は凄まじいの一言であった。
その光景をしっかりと目に焼き付けながら他助は海面を疾駆する。
まほろばのパラドクスは支援砲撃。
これによって他助とクィトはジェネラル級を護衛するトループス級の敵陣へと深く斬り込む。
「やはり弾幕を抜けて戦力集中を目論むのね、ディアボロス!」
「全方位斉射によって敵位置は割れたわ……後は!」
『サーベイランスデストロイヤー』たちの電探が怪しく煌めく。
先程の弾幕は凄まじいものだった。まほろばの海戦装がひしゃげたことからも伺える。
出し惜しみなど考えない。
彼女たちは確かに冥海機戦力が逃げるための囮。
いわば、死ぬために戦う兵。
されど、彼女たちの背にいるのは、『静寂の武蔵』なのだ。
「『武蔵』様の御身の為にも!」
斬り込むクィトと他助へと叩き込まれる精密砲撃。
それは狙いあやまたず、二人へと叩きつけられ爆風が荒ぶ。
だが、その爆風を切り抜けて二人は『サーベイランスデストロイヤー』へと踏み込んだ。
「んむむ、なかなかの連携。けれども我らの連携も負けてない。モナカ突撃型、ゆくぞー」
ガジェットが海面を蹴るようにして『サーベイランスデストロイヤー』へと肉薄する。その猛突進を受けて、よろめく体躯へとクィトは黄金猫拳打棒を叩きつけて戦線をこじ開けようとする。
「くっ……! やはり痛烈な一撃だわ、けれど!」
「とう! 俺に痺れな、美女たち!」
落涙告げる鋭き星辰(ラクルイツゲルスルドキセイシン)たる一撃を受けてよろめいた『サーベイランスデストロイヤー』へと迫るのはテキトー漏電線(アブナイカラ・サギョウインイガイ・チカヅクナヨ)であった。
嫌な光と音を立てながら鞭のようにしなり、他助が手繰る一撃が『サーベイランスデストロイヤー』を感電させる。
肉が焦げ、海戦装の装甲が黒焦げていく。
だが、それでも踏みとどまるようにして『サーベイランスデストロイヤー』は砲撃を解き放つ。
互いの攻撃は一進一退である。
敵の数は多くはない。
けれど、それでも士気高く、戦意は高揚している。
覚悟を決めた冥海機とは、斯様にも苛烈なるものであるのかと知らしめるものであった。
「まだ行けるよ! でも、致命傷だけには気をつけよう。まだ武蔵の顔の罅も見れてないからね!」
「行かせはしないわ……お前たちは此処で私達と共に沈むのよ!」
砲撃支援を行っているまほろばへと『サーベイランスデストロイヤー』の一人が腰部砲塔を向ける。
だが、そこへクィトの打棒の一撃が横合いに殴りつけられ、他助の鞭のようにしなる漏電線が海面へと引きずり倒す。
「まだまだ沈んでられないからねぇ!」
まほろばの砲撃が『サーベイランスデストロイヤー』へと叩き込まれ、爆炎が夜空に煌々と立ち上る。
「くっ……! 少しでも武蔵様のご負担を減らさねば……!」
「どーだい素敵なレディたち。そっちの電気触手もキレイなもんだが、俺の漏電線も負けちゃいねぇだろ?」
「ほざくわね、ディアボロス。私達は美しさなどもう気にもとめていない。使命に殉じることだけが私達の!」
「……いや、綺麗さでは普通にそっちに軍配だわ」
血に塗れながらも、焼け焦げた肌を晒しながらも、けれど『サーベイランスデストロイヤー』は他助に迫る。
その姿は悲壮な美しささえ見出す事ができたかもしれない。
絡みつく漏電線の一撃が『サーベイランスデストロイヤー』を焼き焦がし、その指先が伸ばされる。
届け、と願うようでもあったが、しかし届かない。
他助の目の前で崩れ落ち、海に沈んでいく彼女たちを見やり、クィトは護衛のトループス級が排除されたことを知る。
ぞわりと背筋に走る怖気。
ビリビリと体躯を震わせる程の存在が、爆炎に照らされぬ闇の中で蒼き光を放っていた。
「……どうやら」
「んむ、本番はまだまだここから」
そう、蒼き光放つ眼。
銀鼠色の体躯。
まほろばは叫ぶ。
「来るよ!!」
爆炎の光が照らす先にあったのは、『大口径砲』を携えたジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』。
その絶大なる火力が今まさに解き放たれようとしていた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【水面走行】LV1が発生!
【修復加速】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
ラキア・ムーン
水面走行で合流
武蔵と相対しよう
後は互いの武で語り合うのみ
……ではあるのだが、少し話そうか
別にヤ・ウマトの内情を聞き出そう等とは、思ってはいないさ
この後の話さ
我等の仲間は朝鮮海域のアルタン・ウルクを掃討し、奴等のディヴィジョン内まで侵攻した
現地に簡易的ではあるが拠点を設け、行動を起こせるようにしている
だがデメリットもある
我等が奴等のディヴィジョンで動けば、奴等のディヴィジョンと此処ヤ・ウマトとの排斥力が落ちる恐れがある
そうすればこの地に再び奴等が侵攻してくる可能性が、ある
我等は奴等を知らねばならん
だが、ヤ・ウマトに奴等を招き入れるのは望んでいない
そこでだ、貴様の持つ情報が欲しい
奴等との戦闘経験はあるか?
貴様なら敵を設置すればその大口径砲で遠距離より倒せるだろうが
ただ撃つだけでは敵も散るだけだ
奴等の効率的な足止め方法、統率の乱し方、進行方向の誘導方
経験則で構わんさ、何かあれば教授願いたい
これからやり合う相手に言うのもなんだが、ヤ・ウマトの民を奴等の脅威から守る事を誓おう
貴様らに代わって……な
アンネリーゼ・ゾンマーフェルト
あなたが『静寂の武蔵』……佐世保鎮守府を取り仕切っていたジェネラル級ね
臣民をアルタン・ウルクから護りたいと願う意志に、私は敬意を表するわ
それが例え、海戦以外の理由で人間に死なれては困るというだけの話だったとしてもね
……奴らを相手取る困難は、私達もよく知っているの
今日の戦いで復讐者が勝利すれば、ヤ・ウマトからアルタン・ウルクに睨みを利かせる最大の戦力が消え去る
その状況を招く私達が、佐世保市民に対して責任を取るために、一つ確かめさせてほしいことがあるわ
まず前提として、朝鮮半島がアルタン・ウルク領であることは調べがついてる
そして佐世保と朝鮮の間には、無視できない土地が存在するわよね
『対馬』――改竄される前の歴史で、モンゴル帝国が襲来した島
そこが既にアルタン・ウルクに支配されているのではないかと、私は疑っているの
仮に対馬が天正大戦国ではなくアルタン・ウルクに帰属しているなら、今後の佐世保防衛で重大な問題になる
実際の所はどうなのか……この地で対策を担ってきたあなたなら、知っているんじゃないかしら?
ジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』は、己を護衛していたトループス級がディアボロスに沈められたのを見た。
仄かに輝く蒼い瞳は、今まさに激烈なる光を放たんとして、しかし目の前に迫った二人のディアボロスと対峙する。
「あなたが『静寂の武蔵』……佐世保鎮守府を取り仕切っていたジェネラル級ね。臣民をアルタン・ウルクから護りたいと願う意志に、私は敬意を表するわ――それが例え、海戦以外の理由で人間が死なれては困るというだけの話だったとしてもね。」
アンネリーゼ・ゾンマーフェルト(シュタールプロフェート・g06305)は、敵である冥海機に対して敬意を示してみせた。
その言葉に『静寂の武蔵』は僅かに動きを止めた。
彼女の中で戦略が渦巻いていく。否、組み立てられていく。
寡黙なる彼女にとって、ディアボロスとは迎撃せしめる存在。だが、即座に攻撃をしてこなかったということは、こちらからなにか情報を引き出そうとしているのだということを彼女は看破した。
「後は互いの武で語り合うのみ……であるのだが、少し話そうか」
ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)に『静寂の武蔵』は無言を貫く。
だ海機ヤ・ウマトの内情、機密を漏らすことなどあり得ない。
故に僅かな時でも沈黙こそが彼女の値千金。
こうしている間にも冥海機たちは散り散りになって逃走しているのだから。
「別にヤ・ウマトの内情を聞き出そう等とは、思っていないさ。この後の話、つまるところアルタン・ウルク」
「……」
ピク、と『静寂の武蔵』は反応を示す。
時間を稼ぐにしても沈黙は長くは続かない。なればこそ、彼女は息を吐き出す。
「皮算用がしたければするがいい」
「ならば語らせてもらおう。すでに我らの仲間は挑戦海域のアルタン・ウルクを掃討し、奴らのディヴィジョン内まで進行した。現地に簡易的であるが拠点を設け、行動を起こせるようにしている」
「掃討。良い判断だ。奴らの後続を絶つという意味でも」
「だが、デメリットもある。奴らのディヴィジョンで動けば、奴らのディヴィジョンと此処、冥海機ヤ・ウマトの排斥力が落ちる恐れがある」
ラキアの言葉はアンネリーゼの懸念と同様であった。
今日の戦いの勝利を『静寂の武蔵』は皮算用であると言った。
彼女は諦めていない。
一時的に佐世保鎮守府を放棄するにしても、焦土作戦を取るつもりはないのだ。どの道、取り返すのならばアルタン・ウルクに一般人が殺されるのは忌避すべきことであった。
故に無言が続く。
「その状況を招く私達が、佐世保市民に対して責任を取るために、一つ確かめさせてほしいことがあるわ」
アンネリーゼの言葉に『静寂の武蔵』は言葉の続きを促すように沈黙を続けた。
「まず前提として。朝鮮半島がアルタン・ウルク領であることは調べがついている。そして、佐世保と朝鮮の間には、無視できない土地が存在するわよね」
「対馬」
「そう、改竄される前の歴史にで、モンゴル帝国が来週親しま。そこが既にアルタン・ウルクに支配されて……」
「対馬は対アルタン・ウルクの最前線だ」
つまり、とアンネリーゼはアルタン・ウルクに対する佐世保防衛での問題を己の中で消化していく。
であるのならば。
「奴らとの戦闘経験がある、ということだな」
ラキアの言葉に『静寂の武蔵』は無言の肯定を貫く。
「なるほど。確かに貴様なら、その大口径砲で奴らを殲滅できるだけの火力があるのだろう」
「肯定する。奴らは圧倒的な火力で殲滅しなければ、後続が現れる」
ラキアは理解する。
やはり、アルタン・ウルクが侵入してきたのならば、根絶させなければならない。
僅かな会話。
だが、それ以上は続かない。
沈黙という名の時間を引き伸ばす限界点を『静寂の武蔵』は理解していた。
故に、最早問答は無用であるというように大口径砲携えた海戦装を動かす。
銀鼠色の体躯と蒼き輝きがディアボロスたちを睨めつける。
「……これからやり合う相手に言うのもなんだが」
ラキアは己が槍を構え、アンネリーゼと共に『静寂の武蔵』の絶大なる火力讃える光を見据える。
「ヤ・ウマトの民を奴らの脅威から守ることを誓おう。貴様らに代わって……な」
その言葉に、できるのならば、という意味を込めて『静寂の武蔵』との戦いが砲火を合図に始まるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
クィト・メリトモナカアイス
逸(g00248)をディフェンスし、一緒に静寂の武蔵に攻撃を仕掛ける
んむ、それじゃあ我らは行ってくる。任せたー。
まほろば(g09815)とやり取りして戦闘へ。
隙を作って砲の破壊を目標……とはいうけれど。
結局のところやることは変わらぬ。
全力で戦って、それが結果として次に繋がる。
守護者の姿のネメシス形態に変身。
引き続きフロートユニット「モナアーマー」と【水面走行】で水上を滑り、黄金猫拳打棒を手に力を込めて武蔵へと接近。
【ガードアップ】で体を保護し、逸とディフェンスし合い、放たれる砲撃を黄金猫拳打棒で弾いて凌ぐことでまずは接近。
接近したらそのままの勢いで息もつかず黄金猫拳打棒による「始めに織られしは水葬の矢」。思いっきりぶん殴る。
間髪入れずに飛んでくるであろう反撃の大口径砲と海戦装による砲撃はここまで多少なりとも重ねた【ガードアップ】と間に黄金猫拳打棒を挟むことで防御、少しでも被ダメージを抑えよう。
攻撃、そして相手の反撃と同時に【パラドクス通信】でまほろばに連絡。
今がちゃんす。任せたー。
伏見・逸
(連携アドリブ歓迎)(仲間は苗字呼び)
モナカアイスのお嬢(g00885)をディフェンスし、協力して戦闘
こっちの仕事は隙作り、本命は砲狙い組…とはいっても
それが向こうに見え見えじゃあ拙いだろうからな
本気で沈めにかかるし、俺の仲間は沈めさせねえよ
仲間と連携し、互いの隙や死角をできるだけ減らす立ち回りを心掛ける
声掛け(必要に応じ【パラドクス通信】を使わせて貰う)で、敵の動きの特徴や消耗具合等の情報を共有する
【パラドクス通信】は砲の破壊に動く麗(g09815)達にも繋いで、こちらの状況が伝わるようにしておく
【水面走行】の力を借りて水上戦
モナカアイスのお嬢と動きを合わせ、接近~最初の一撃は同時に
その後は敵に張り付いて動きと声掛けで挑発し、砲狙い側の動きを悟られないようにする
攻撃は【禍竜の鋭刃】、長ドスによるシンプルな斬撃
敵の攻撃や砲撃は尻尾や翼で受ける。【ガードアップ】の力も借り、できるだけ動き続けられるようにダメージを抑えるが
主目的(「砲破壊の成功」と「同行者を守る」)達成の為なら負傷は厭わない
乾・玄辰
殿軍となりて海神に佇む黒鉄の城か。
世界も在り様も違えど、『武蔵』の名を冠す船には孤影の定めでもあるのかね。
連携可能な味方と協同して臨む。戦域までは【水面走行】で接敵。
交戦距離に入ったら、手に持った箒星に跨り【飛翔】
備え付けた発動機を点火して飛び立つ……この箒で武蔵相手に突貫とは因果なものだな。
『さあ、箒星。仮にも武蔵を名乗る相手だ。お前も零の末裔に相応しく天翔けよ』
対空砲火の餌食にならぬよう、海面すれすれを飛行しながら懐に入りこむ。
【パラドクス通信】で連絡を取り合い攻撃の機を伺おう。
接近する仲間と目標を挟み込むように機動して攻撃の分散を誘引したい。
……しかし、恐ろしい轟音だ。かの船に挑んだ戦闘機乗り達は、皆この戦慄を味わったのか。
武者震いと共に急上昇して、逆落としの"櫻花流星"で突撃。
海戦装の火器管制装置に損傷を与えれば、巨砲破壊を担う者達の援護になるかもしれない。
砲火の黒煙と黒い曼殊沙華を必死に搔い潜り、渾身の一撃を叩き込み離脱。
『身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ……そうだろう?武蔵よ』
「殿軍となりて海神に佇む黒鉄の城か」
その姿は正しく『怪物』と呼ばれるに相応しいものであった。
孤影なれど大艦巨砲主義の究極到達点。
それがジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』である。
夜の闇に揺らめくようにして彼女の蒼い瞳が残光を生み出した瞬間、大口径砲の弾幕が切り裂くようにして放たれ、また同時に砲撃によって生み出された影から無数の彼岸花が咲き誇る。
低空であろうとも、飛翔していた乾・玄辰(最後の魔法使い・g01261)が真っ先に狙われた。
「狙われた。だが、『箒星』。仮にも『武蔵』を名乗る相手だ。お前も零の末裔に相応しく天翔けよ」
パラドクスの明滅。
そして、何より大口径砲の轟音。
弾幕が掠めるだけで体勢が崩れる。
海面に叩きつけられながらも、玄辰は周囲に生み出された黒い彼岸花が己を海に引きずり込まんとするのを振り払いながら、残留効果を手繰り寄せる。
パラドクス通信による連携。
敵は単騎。
されど、巨影の如き恐るべき敵である。そして、未だ大口径砲は健在。
弾幕を上乗せしたパラドクスの一撃は、それだけで玄辰の体躯を傷つけ、血潮を噴出させる。
だが、まだ戦える。
「凄まじい砲撃……! かの船に挑んだ戦闘機乗りたちは、皆この戦慄を味わったのか」
体がふるえるのは痛みによるためではない。
これは武者震いだ。
海面を蹴るようにして玄辰は櫻花流星(オウカリュウセイ)たる捨て身の一撃を『静寂の武蔵』へと叩き込む。
パラドクスによる突撃。
その一撃を『静寂の武蔵』は受け止めていた。
「吶喊。見事」
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ……そうだろう? 武蔵よ」
「それは続くものあればこそ。そうでのないのなら」
それは真の意味での捨て身であった。
だが、そうではないのだ。玄辰は己の一撃をこそ続く仲間のディアボロスたちの標としたのだ。
己という星は輝く。
この夜の闇の中にあって、標として穿つべき敵を示してみせたのだ。
なんのための突撃か。
言うまでもない。挟撃のためだ。
「征け!」
「応よ!!」
その言葉に海面を蹴って走り込むのは、伏見・逸(禍竜の生き先・g00248)とクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)であった。
「モナカアイスのお嬢、行くぜ!!」
「んむ!」
玄辰のパラドクスの一撃に合わせて禍竜の鋭刃(カリュウノエイジン)が迸る。
逸は自身たちが本命ではないことを理解していた。
『静寂の武蔵』は強い。
断片の王に次ぐジェネラル級という言葉に偽りはないことは、その肌で実感していた。対峙して尚、己の肌を灼くような重圧は息苦しささえ憶えたことだろう。
「だからって俺の仲間を沈めさせねよ!」
パラドクス通信によって得た仲間の突撃の報。
それによってクィトと逸は『静寂の武蔵』を三方向からの挟撃でもってパラドクスを叩き込まんとした。
逸の長ドスによる鋭い斬撃。
シンプルな斬撃であるが、しかし、その一撃は首を狙っていた。
確かに己たちは大口径砲の破壊を望むディアボロス達の先駆けである。しかし、そのような見え透いた手が通じる相手ではないことは確か。
故に逸たちは本気の気迫でもって『静寂の武蔵』へと肉薄したのだ。
海面はすでに残留効果によって踏み固められた大地と同じ。
故に逸の斬撃は己の筋力を持って放たれたのだ。だが、彼を取り囲むのは大口径砲の尋常ならざる砲火と、その苛烈なる砲撃の影より生み出された彼岸花によって阻まれる。
身を切り裂く痛み。
血潮が溢れ、しかして彼は膝をつくことはなかった。
「この程度で俺ぁ、沈まねぇぞ!!」
「気迫。それで覆せるのならば」
逸の腹部に叩き込まれる大口径砲の一撃。吹き飛ばされ、海面を水切り石のように逸は弾かれる。
海面に立ち上がった彼の口から血潮が音を立てて吐き出される。
内蔵が、と思うより疾く逸は駆け出す。まだ終わっていない。
そう、彼の長ドスは『静寂の武蔵』の海戦装の装甲に傷をつけていた。
「意気や良し。それだけでは」
「だろうな。けれど」
クィトの姿が変貌していく。
復讐の女神の名を冠するネメシス形態。
フロートユニットによって海面を蹴って加速したクィトは玄辰、逸の攻勢によって生み出された隙を更にこじ開けるために飛び込む。
手にした黄金猫打棒を振るいあげる。
「気概のみにて倒せる敵もいるだろう。だが、私は例外である」
大口径砲の弾幕がクィトを撃つ。
炸裂する砲火。爆炎が巻き起こり、クィトの肉体が傾ぐ。
鮮血が舞い散り、それでもなおクィトは歯を食いしばった。
「倒れないか。ならば」
『静寂の武蔵』の海戦装が展開する。大口径砲の弾幕だけではない。『静寂の武蔵』の持ちうる大火力のすべてがクィトへと叩き込まれんとしていた
逸が海面を蹴る。
だが、それよりも疾く『静寂の武蔵』の放つパラドクスの明滅がクィトを凄まじき火力のもとに焼き滅ぼさんとするのだ。
血潮が海原に散るは、始めに織られしは水葬の矢(ハジメニオラレシハスイソウノヤ)か。
否である。
クィトは海面を踏みしめるようにして蹴ったのではない。海中に沈み込んだ瞬間フロートユニットの推力を合わせて、血潮に塗れながらも『静寂の武蔵』へと踏み出したのだ。
身を捨てる覚悟で玄辰は突撃した。
そして、その隙をこじ開けるようにして逸は踏み込み、傷を負いながらも鬼気迫る形相で『静寂の武蔵』へと殺気を飛ばした。
「ならば、ここでとつげきー!」
クィトもまた血に塗れながら黄金猫打棒の一撃を『静寂の武蔵』へと叩き込む。
その一撃は海戦装の装甲に阻まれ、ひしゃげさせるにとどまった。
だが、これでいいのだ。
敵は装甲でこちらの攻撃を防御した。
ならば、防御した装甲は恐るべき大口径砲まで守ることはない。
「今がちゃんす。任せたー」
その言葉と共にクィトは逸へと吹き飛ばされ、それでも勢い衰えぬ恐るべき砲撃にさらされる。
そこに玄辰が飛び込み、二人の体を『箒星』の推力に任せて戦場を離脱する。
「聞こえるか! 敵の守りを集中させた。後は!」
パラドクス通信によって一瞬で走る報。
三人のディアボロスによる包囲攻撃によって『静寂の武蔵』は大口径砲ではなく己自身を護るために装甲を集中させた。
今ならば、剥き身の大口径砲が晒されている!
『クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は重傷を負った』
『伏見・逸(禍竜の生き先・g00248)は重傷を負った』
善戦🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【水中適応】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【反撃アップ】LV2が発生!
麗・まほろば
戦闘をしてくれている仲間、そして同じ大口径砲の破壊という目的で行動する仲間たちと【パラドクス通信】を用いて連携を密に!
他助さん(g03086)をディフェンスするよ!
ふふん、任されたよーっ! クィトさん(g00885)!
約束通りやーってくれたね!
期待はしてなかったよ、だってうまくやるってまほろばは確信してたからね!
さぁ、次はまほろばたちが応える番だ! ゆくぞ、英雄たちよ!
【51センチまほろば砲】! 三式弾【草那藝之大刀】、装填よーい!
超々々々弩級戦艦として、ここでかっこわるいところは見せられないぞぉ!
“曳火砲撃”――開始!!
『武蔵』の直上で炸裂させて、大口径砲への損害を狙っちゃえ!
『武蔵』の砲撃には【ガードアップ】を信じ、【15.5センチまほろば砲】を盾にすることで致命的な直撃にはならないよう努めるよ!
当たっちゃったら仕方ない!
大艦巨砲同士の砲撃戦は海上のボクシングのようなもの。戦場に立っている限り撃ち合うものなのさ
ここで怯んでいられるかぁ!
そぅら、お返しにもう一発だ!
笛島・他助
●連携・アドリブ歓迎
やっと顔見れたな、静寂の武蔵さん。ヒュー、やっぱ美女だな~。テンションも上がるってもんよ!
だぁが、その大口径砲はいただけねぇなぁ。
先に出た面々がキツい役割担ってんだ。美女冥海機を目に焼きつけんのもこんくらいにして、こっちもきっちり役割こなさねぇとな。
ミッションは大口径砲の破壊。失敗は許されねぇ。
【パラドクス通信】で仲間と連絡を取りつつタイミングを合わせてぇところだ。残留効果の活用、そして別々の方向から攻めて少しでも攻撃の成功率を上げていくぜ。
【水面走行】での移動は相変わらず、機が来たら霧中壁を発動して構え、砲口に向けて銃を撃ったり手榴弾投げ込んでやるぜ。中で派手に炸裂しやがれっての。
当然向こうもただじゃやらせてくれねぇのは分かってんだ。
【ガードアップ】の恩恵は勿論、俺の濃霧での【アヴォイド】で運良く砲撃とかを躱せりゃ儲けもんってな。ま、補助程度さ。本命と本格交戦するまでは少なくとも耐えねぇと。
そぅら、とっととぶっ壊れな!
八雲・譲二
※アドリブ連携歓迎
ちょいと遅刻したな、皆は無事か?
遠巻きに素早く戦況を把握。よし、狙うべきは大口径砲だな
あんなもんで皆を撃たれるとか寒気がするわ
途中参戦の立場を利用し【光学迷彩】を張って身を隠し、【水面走行】を借りて移動
海面の波や泡に紛れないかと白のコックコートも着てきたぞ
【パラドクス通信】が既にあるのも助かる。同じ大口径砲狙いの味方と連携を取り、別方向から砲台に迫る
武器改造ノウハウや機械知識を思い出しどこを叩けば効果的か考え、狙う箇所も分担するぞ
にしても破壊のチャンスを誘うために一発は撃たせなきゃいかんとは…
その一発で仲間に大きな被害が出ないようガチめに祈るぜ
タイミングは…発射の轟音が聞こえたら…ここだ!
パラドクスは『隠しメニュー』、砲台のパーツ接合部等を狙い至近距離から天使の光輪をブッ放す
同じく攻撃を行う味方に迷惑をかけないよう引き撃ちだ
武蔵の砲撃は【ガードアップ】とエンジェルオーラで軽減、あとはボディアーマーと改造鍋蓋の強度を信じるか
どっちが先にブッ壊れるか試してやろうじゃねえか!
その報は瞬く間にディアボロスに共有される。
残留効果によるパラドクス通信。これによってディアボロスたちは過不足無く、瞬時戦況を把握していた。
吶喊とも言うべき先行したディアボロスによるジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』への攻撃。
恐るべきは大口径砲の弾幕であった。
猛烈な火力は地力を更に底上げするようであったし、その凄まじさというものは先んじたディボロス達が負った傷を見れば一目瞭然であった。
「任されたよ……っ!」
麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)は、共に戦っていた仲間が重傷を負った姿を目視していた。
血に塗れた体躯。
それほどまでの苛烈なる戦いになるということは、わかっていたことだ。
だからこそ、彼等の戦いによって生み出された隙を一秒たりとて無駄にはできない。
「約束通り……やーってくれたね!」
まほろばの瞳がパラドクスに輝く。
そう、ここからは己がやるべきことをやらねばならない。
先んじたディアボロスたちが血を流してでも開いた活路が、そこにあるのだ。ならばこそ、自分は戦う。
「51センチまほろば砲! 三式弾草那藝之大刀、装填よーい!」
「先に出た面々がキツい役割担ってくれたんだ。やるぜ、こっちもな!」
まほろばの声と共に笛島・他助(アレがアレでそれな感じの奴・g03086)もまた海面を駆け出していた。
やっと見れた『静寂の武蔵』の顔。
たしかに美しい。
美女であると言える。テンションが上がらないのかと言われたら、無論上がる。だがしかし、他助は未だ爆炎の中に揺らめく影を映す大口径砲を睨めつける。
「そりゃあ頂けねぇなぁ!」
まほろばのパラドクス、菅疊八重、皮疊八重、絁疊八重(スガダタミヤエ・カワダタミヤエ・キヌダタミヤエ)たる砲火が『静寂の武蔵』の持つ大口径砲へと殺到する。
凄まじい砲火。
されど、時同じくして『静寂の武蔵』の瞳もまた蒼く輝く。
砲火と共に生み出された影が彼岸花となって、まほろばを囲う。
さらに大口径砲の砲弾が、まほろばを襲い、海戦装の装甲えぐるようにして爆風が吹き荒れる。
「超々々々弩級戦艦として、ここでかっこわるいところは見せられないぞぉ!“曳火砲撃”――開始!!」
砲火に晒されながら、まほろばは一歩も退かなかった。
ここで退いては、仲間がなんのために傷ついたのかしれない。
己が砲を盾にしながら、まほろばは耐えた。耐えて、耐えて、反撃の砲撃を叩き返す。
それは互いの拳を交えるようなものであった。
戦場に立っている限り撃ち合う定め。
怯んでいられない。
「ここで怯んでいられるかぁ!」
「だよな!」
他助もまたパラドクス通信で情報を共有しながら、まほろばの砲火に紛れるようにして海面を蹴って『静寂の武蔵』へと飛び込む。
敵の大口径砲をどうにかしなければ、こちらに勝機はない。
故に彼は無茶を承知で飛び込み、テキトー霧中壁(タダイマ・ゼンポウニオイテ・キリガデテイマス)を展開する。
だが、瞬間、『静寂の武蔵』は視線を他助に向けた。
いや、違う。
己に攻撃したディアボロスである他助に対して、反撃を瞬時に選択して放ったのだ。
恐るべき精密射撃。
その砲火は弾幕と共に他助に襲いかかる。苛烈なる砲撃。
まほろばが惹きつけていて尚、強烈な砲火が他助の肌を焼く。
「ただでやらせてくれるわけねぇって思っていたが! こちとら失敗は許されねぇミッションを負ってんだ!」
煌めく瞳と共に他助は手にした手榴弾を障壁のように立ちふさがる『静寂の武蔵』の海戦装の内側へと放り込む。
「そぅら、とっととぶっ壊れな!」
炸裂した爆風に『静寂の武蔵』の海戦装が僅かに軋む。
爆風が大口径砲を揺らし、さらにまほろばの砲撃が叩き込まれる。
「この程度か」
「いや、まだだ」
砲火、爆風吹きすさぶ海面に突如として現れたのは、八雲・譲二(武闘派カフェマスター・g08603)だった。
遅れてしまった、と思っていたが遠巻きに戦況を把握し、狙うべき大口径砲への隙を伺っていたのだ。
海面を蹴り、飛ぶようにして彼は『静寂の武蔵』へと肉薄していた。
あの大口径砲は恐ろしい。
ただでさえ、大口径の火力は言うまでもないし、何より弾幕が凄まじい。あれを弾幕代わりに使っているなど正気の沙汰ではないし、それを御し得る力を保ったジェネル級と相対しているという重圧が、譲二の肌をひりつかせた。
だが、止まってなどいられない。
パラドクス通信で一報を受けている。
重傷を負ったディアボロスだっている。ならば、止まれない。翻る白いコックコートと共に大口径砲を見やる。
破壊すべき砲。
それはすでに先んじたディアボロスたちが守りを引き剥がし、打撃を加えている。
もう一撃。
共に戦う仲間たちが手繰り寄せた瞬間だ。
故に彼等は踏み込む。
今ならば、と思った瞬間『静寂の武蔵』の真下より海面を突き破るようにして巨大なタコ型海戦装が出現し、彼女の体躯を持ち上げたのだ。
触腕型海戦装が譲二の体躯を殴打する。
凄まじいまでの一撃。
痛烈と言っていいほどの痛みが体躯に走り抜ける。
「これで止まれるものかよ!」
煌めくはパラドクス。
どんなレストランにも隠しメニュー(サドンアタック)はあるものだ。つまり、いつだって衝撃と共に、それは現れるということ。
譲二のパラドクスたる一撃は天使の光輪を至近距離から大口径砲へと叩き込むものだった。
紡いできたものがある。
仲間たちが決死の思いで、隙をこじあけ、更に広げるようにパラドクスで持って大口径砲を狙った。
砕けぬわけがない。
砕かずにはいられない。
故に譲二は踏み込んだのだ。
「どっちが先にぶっ壊れるか試してやろうじゃねえか!」
炸裂する光。
明滅するパラドクスの輝きが戦場に広がり、爆炎が上がる。
闇を煌々と照らし、濛々と立ち上がる爆煙は炎の橙に染められていく。
大口径砲への痛烈なる一撃。
まほろばと他助、そして譲二の一撃は確かに大口径砲へと届いた。
どんなに強大な敵であろうとも、己たちが紡いだ残留効果の軌跡、その撚り合わされた、か細い糸のような輝きであっても、必ずや届くと信じていたのだ。
だが、炎の橙を切り裂くは、蒼き残光。
爆煙の向こう側に、大口径砲の砲身が歪みながらも未だ火力が健在であるというように砲火を解き放つ。
「――ディアボロス。確かにお前たちは戦力の集中運用に長けている。だが」
『静寂の武蔵』は口を開く。
未だ己が在ると示すように、その威容を示す。
『怪物』は、まだそこにいた。
「私は此処にいる」
銀鼠色の羽織は爆炎に焼かれ、消え失せた。
砲身歪み、外部の装甲がひしゃげながらも大口径砲の光が、ディアボロスたちを滅ぼさんと凄まじい弾幕を解き放った。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【悲劇感知】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【アヴォイド】LV2が発生!
八雲・譲二
※アドリブ連携歓迎
大口径砲を一度で破壊できなかったことに内心歯噛みする。俺程度の助力じゃ届ききらないか…
ただし表向きには痛みを抑えてニヤリと笑って見せてやろう
面白ぇ、腐ってもジェネラル級ならそう来なくちゃな?
仲間を想っての殿役、立派だよ
だがそっちが捨て身ならこっちも捨て身だ。出し惜しみは出来ない
白翼の天使にネメシス化。仲間を射線上に入れないよう注意しつつ武蔵の周囲を【水面走行】で駆け回る
積極的に仕掛けてもう一度隙を作らせるぞ
引き続き【パラドクス通信】で仲間と連携し攻撃の連鎖を途切れさせない形で次元斬を撃つ
時には【水中適応】も使って潜り撹乱を図るが先程の蛸足にも注意しよう
武蔵の砲撃と彼岸花にもタイミングを合わせた次元斬を放ち相殺を狙う。消しきれない分は引き続き【ガードアップ】とエンジェルオーラで可能な限り耐えよう
良い包丁だろ、CCTS旅団の社長が誕生日にと贈ってくれた砥石で研いだのさ
だからこそ良い報告を持って帰りたいのよ
とはいえ幸いにも後を託せる仲間は大勢いる
大口径砲破壊の仕上げは任せたぞ
麗・まほろば
うんうん、そうだね
だけど――まほろばだって此処にいるぞッ!!
超々々々弩級戦艦として! 受けてやろうじゃあないかぁ!
ネメシス化!
【水面走行】!
【パラドクス通信】で連携を密に!
【超々々々弩級戦艦級海戦装『紀伊』】――仮想接続!
【13mmまほろば機銃】!
【15.5センチまほろば砲】!
【51センチまほろば砲】!
装填ヨーイ!!
巨砲には巨砲を! 弾幕には弾幕を!
『武蔵』の隙はまほろばの全力を以て、まほろばが作るよぉ!
全門斉射! 開始ーッ!!
目が離せなくなるくらいの弾を降らせることで、『武蔵』の視線を独り占めにしてくれる!
あっは! そう、まずはまほろばを処分しないと他の皆の攻撃は止められない!
そう思わせられるように【まほろばサーチライト】を『武蔵』に照射して、しつこく狙うよ!
『武蔵』の砲撃には【ガードアップ】を信じつつ、【15.5センチまほろば砲】と【51センチまほろば砲】を盾にして直撃と急所を極力避ける
惜しい! まほろばに穴を開けたいなら52センチはないとね!
さあ、隙は作ったぞ
皆、いっけぇぇぇえ!!
笛島・他助
●連携・アドリブ歓迎
物腰は名の通り静かだが、言うことは言ってくれんじゃん武蔵さんよ。
まー、戦いは序盤も序盤なんだ。任務も小さいことの積み重ねが基本。
次それを言えるのは本当の勝者だけって事で安く勝ち誇ってくれんなよ?
さて、ここからはより本気を出すとすっか
(ネメシス形態になる。見た目の変化はほぼ無く、代わりに精神と技術がテキトーさという遊びの無い在りし日の諜報員と化す)
【パラドクス通信】での連携、【水面走行】【水中適応】【飛翔】で臨機応変な移動を。
最初は【光学迷彩】込みで水中に潜み、【泥濘の地】で武蔵さんの動きを鈍らせておくか。固定砲台みてぇに余裕ぶっこいてあんま動いてこないかもだが。
そんで混ぜ込んだ起爆沼を残留効果加えて起動して派手に吹き飛ばしてくれるぜ。
吹き飛ばす度に撃たれるだろうから【ガードアップ】【アヴォイド】などの残留効果を補助に耐えて離脱し、繰り返す。
起爆沼の起爆剤は何も俺だけじゃねぇ。ここからは皆が起爆剤なんだ。誰も彼もがタダじゃ倒れてやらねぇぜ?(【ラストリベンジ】仕込み)
「私は此処にいる」
ジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』は、正しく無双たる冥海機であった。
殿という不利。
数という暴威。
彼女が不利になる状況はいくつも重なっていた。
しかしディアボロスは弾幕張り巡らせる大口径砲の猛威をこそ払わんとしていた。
ある種、必然であった。
『静寂の武蔵』の砲撃の隙をついた三人のディアボロス――のうち、八雲・譲二(武闘派カフェマスター・g08603)は、内心歯噛みする。
仲間のディアボロスたちが重傷を負いながらも、生み出してくれた隙に大口径砲を破壊することができなかった歯がゆさに心の中が荒れ狂う。
だが、それは己の胸に秘めるもの。
苦境にあってなお、己は笑って見せなければならない。
「面白ぇ、腐ってもジェネラル級なら、そう来なくちゃな?」
「うんうん、そうだね」
「言うことは言ってくれんじゃん武蔵さんよ」
そう、此処には仲間がいる。
共に戦う仲間がいるのだ。
ただ一人殿を務める『静寂の武蔵』にないものが、確かに此処にあるのだと実感することが出来る。
麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)、笛島・他助(アレがアレでそれな感じの奴・g03086)の二人もきっと同じ思いであった。
此処は死地。
ならばこそ、ディアボロスの力が輝く。
三人に宿るは復讐の炎。冠するは復讐の女神の名。
すなわち、ネメシス形態。
三人の復讐の炎が膨れ上がるようにして『静寂の武蔵』を取り囲む。
一度で破壊できないのであれば、次なる隙を生み出すまで。
「まだ序盤も序盤なんだ。次、それを言えるのは本当の勝者だけってことで安く勝ち誇ってくれんなよ?」
「次あると思うな」
放たれるは大口径砲の弾幕と精密な砲撃。
弾幕と言えど、一撃は重く、そしてパラドクスの輝き放つ蒼き瞳は揺らめくようにして他助を睨めつけていた。強烈な殺気。怖気が走るような重圧。
だが、止まってなどいられない。
「ここからは遊びなんてねぇよ」
つまり本気ということだ。
海面を蹴って他助は弾幕の中を走る。
時に海中に飛び込み、時に飛翔する。手繰り寄せた残留効果の全てを持って、彼は『静寂の武蔵』の動きを止める。
いや、止めているのではない。
「そもそも動く必要もねぇってか!」
「何のための殿か」
砲撃の一撃が他助を打ち据える。凄まじい衝撃と轟音。
五体が引きちぎれるのではないかと思うほどの衝撃に目の前が爆炎に染まる。
だが、他助はニヤリと笑う。
「嵌まったな?」
無事な五体はない。だが、それでも彼は進む
テキトー起爆沼(ヌマッタスエニ・バクシスル)は、彼のパラドクス。
周囲の状況を『静寂の武蔵』は的確に理解し、判断を下している。己がネメシス形態へとなり踏み込んだことで注意は惹きつけられた。
だからこそ、己を真っ先に砲撃で打ちのめしたのだろう。
「よっしゃぶっ飛べオラァ!!」
炸裂するパラドクスの爆発。
それは凄まじい勢いで『静寂の武蔵』の周囲を吹き飛ばし、さらなる爆発で動きを止める。
隙を。そう、隙を作らねばならない。
「止まってんなよ、武蔵さんよぉ! 起爆剤は何も俺だけじゃねぇ。ここからはみんなが起爆剤なんだ。誰も彼もが!」
血反吐を撒き散らしながら、他助は叫ぶ。
遊びなどない嘗ての己。
だが、声高々に宣言するのだ。己が倒れても、タダで倒れるディアボロスはいない。
炸裂する爆風は、他助の血まみれの咆哮を受けて苛烈なる閃光を立ち上らせる。
「――見くびっていたわけではない。だが、これは」
爆風を払う『静寂の武蔵』。
そこに飛び込んできたのは、譲二と苛烈なる砲撃であった。
「聯合艦隊旗艦 超々々々弩級戦艦『紀伊』(チョウチョウチョウチョウドキュウセンカン・キイ)――仮想接続! 13mmまほろば機銃! 15.5センチまほろば砲! 51センチまほろば砲! 装填ヨーイ!! 巨砲には巨砲を! 弾幕には弾幕を! 全門斉射! 開始ーッ!!」
まほろばのパラドクスが炸裂する。
如何にしてでも『静寂の武蔵』の隙を作り出さねばならない。
彼女の瞳は闇夜に煌々と立ち上るパラドクスの光を見つめていた。『静寂の武蔵』の放つ蒼き瞳の残光ではない。
他助の放ったパラドクスの輝きを認め、彼女は『静寂の武蔵』へと己が火砲、持ちうる海戦装の全ての火力を叩き込む。
「視線を独り占めにしてくれるよぉ!」
「……騒々しいだけの砲を巨砲と名乗るか。烏滸がましい」
放たれる大口径砲の弾幕と、その光が生み出す影より溢れる彼岸花が、まほろばを襲う。
海中へと引きずり込まれるかのような苛烈なるパラドクスは、まほろばの海戦装をずたずたに引き裂き、更に飽きたらぬというように大口径砲の弾幕が彼女へと集弾される。
水柱が立ち上がり、それでもなお、まほろばは笑った。
「あっは! そう、まずはまほろばを処分しないと他のみんなの攻撃は止められない!」
サーチライトで『静寂の武蔵』を照射し、そのまばゆい輝きをもって彼女の視界を塗りつぶす。
何故そんなことをしたのか。
全ては『静寂の武蔵』の隙を生み出すため。
他助がそうであったように、まほろばもまた起爆剤。彼女の砲火は確かに『静寂の武蔵』が注視するものだった。
単体火力で言うのならば、確かに恐るべきものであったかもしれない。
相手が『静寂の武蔵』でなければ、脅威であっただろう。
「だが、問題ない。私は殿だ。ディアボロス、お前たちを」
「そうかよ! だが、そっちが捨て身なら、こっちも捨て身だ。出し惜しみなんてするかよ!」
広がるのは天使の白翼。
譲二は焼け焦げたコックコートを翻しながら、一気に踏み込む。
他助の爆発が、まほろばの火砲が、この一瞬の隙を生み出した。
「もっとだ! もっと隙は広げてやらねぇとな!」
確実に大口径砲を破壊するために、己がやらねばならぬことはただ一つ。
向けられた砲に恐れを抱かぬことだ。
炸裂する光。
砲撃が譲二の体躯を穿たんばかりの衝撃を生み出し、臓腑を叩きつけられた痛みがさらにこみ上げる。
「止まってられるかよ。覚悟しろやぁ!!」
広がる彼岸花。
己を海中に引きずり込まんと咲く影の花は、譲二の痛む体躯を絡め取るようだった。
ダメだ。
退けない。痛みに退いては、もう一生己の刃は『静寂の武蔵』へと届かない。
故に彼は血反吐を飲み込み、己が次元斬(サブスペーススラッシュ)たる一撃を叩き込む。
そレは思いでの品だった。
包丁。己が所属する旅団の社長から送られた砥石で研いだものだ。
だからこそ、と彼はパラドクスの斬撃でもって『静寂の武蔵』の海戦装の装甲を両断する。
それは奇しくも、先んじたディアボロスが切りつけた装甲の傷跡をなぞるものであった。己の刃だけでは切り裂けなかった装甲。それを今まさに彼は両断せしめたのだ。
良い報告になるだろうか。
譲二はそう思いながら大口径砲が生み出す爆風に吹き飛ばされ、海面を跳ねるようにして吹き飛ばされた。
「ぐっ……ゴハッ!!」
飲み込んだ血潮が喉から溢れる。
ネメシス形態へと至ってなお、戦況は拮抗に持ち込むのがやっとだった。
だが、それでも。
そう、それでもだ。脅威なる怪物『静寂の武蔵』の大口径砲のを破壊するための隙をこじ開けつつある。
例え、己たちが倒れても。
「ああ、タダじゃ倒れてやらねぇって」
「後を託せる仲間が大勢いる。任せたぞ」
「皆、いっけぇぇぇえ!!」
三人は拳を突き出す。
血に塗れ、溢れるも止められず。
されど、彼等が血路をもって開いた活路は、正しくか細い糸のような光ではなく、強固なる鎖のように連なって『静寂の武蔵』へと奔るのだった。
『笛島・他助(アレがアレでそれな感じの奴・g03086)は重傷を負った』
『八雲・譲二(武闘派カフェマスター・g08603)は重傷を負った』
善戦🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【水面走行】がLV2になった!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
海中に溶け込む色調の潜水スーツやフィンを着用し、水中から接近
可能な範囲での後方下方より、波立てず
大艦巨砲主義の究極到達点……か
奪った名に違わぬ威力だ
今は前進の時、大口径砲の破壊へチャンスを繋ごう
ここまでは水上の攻防。なお激しく仲間が正面、水面の攻防を仕掛けるなら
光学迷彩、完全視界、水中適応で海中から静かにUltimaで狙いを定め
水上の攻防の隙を狙う
水上とともに立体的、多角的な攻撃を仕掛け、PDで狙い撃つ
留まらずに移動しつつ攻撃
水中へ注意を引き、水上に攻防の隙を誘い、砲口や装甲が別々の方向を向く瞬間を作る
武蔵に隙あらば、躊躇わずに一斉攻撃
戦況を観察し把握
PD通信で戦況と好機を共有し、連携
敵の触手連打は、Hushed Audienceで受け止めて耐える
吹き飛ばしも利用して移動しつつ攻防
砲撃の弾幕は防弾コートと魔力障壁で軽減し、直撃線を避けるように
タワーシールドで受ける間に、避けられないまでも身を逸らす
ガード、反撃アップも活かし耐えて攻防
破壊のチャンスは逃がさず、味方へ伝えよう
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
今日に至るまで共に戦った仲間と、沈めて来た冥海機の魂に恥じぬよう勝利に繋げます
味方全体と【パラドクス通信】で連携
移動時は「氷盾」を構え海上を左右ジグザグに進み弾幕を避けつつ砲撃の狙いを分散させます
【飛翔】を借り海面間際の素早い超低空飛行も考慮
危険と判断すれば【水面走行】で行動
共に戦う味方と息を合わせ別方向からの挟撃を狙い、僅かでも敵の処理能力の低下を誘発
射程圏内で氷盾を起点に氷柱を複数生成
移動を交え『静寂の武蔵』本体を狙い直線上に放ち攻撃
防御姿勢を取らせ隙を生めば僥倖、しかし策は念入りに
被弾箇所から凍結ダメージで動きを鈍らせつつこちらの位置を悟らせます
元々逆説連鎖戦なら必中且つ距離は無関係ですが
僕達がレイテ沖の戦いで弾道を観測し対処したように
海戦を極めた貴方なら、軌道から逆算し的確にこちらに狙いを定めてくれるでしょう
気を引きつつ【ガードアップ】を重ね
冷気で強化した氷盾を構え反撃に備えます
触手の軌道に注意し【水中適応】も緊急回避に活用
状況に応じ行動を切り替え隙を作ります
乾・玄辰
かの武蔵に一矢報いたならば、箒星も本望だろうさ。
されど巨艦を撃沈するに、第二次攻撃は欠かせない。
発動機が焼き切れた箒を収納して【水面走行】の水上戦に移行。
【パラドクス通信】で連絡を密に交わし、仲間の作戦行動に合わせたい。
箒を降りた僕は駆逐艦の役目でも担うとしようか。
敵に武蔵あらば、味方に超弩級戦艦がいる様だからね。
二艦が砲撃戦で叩き合う間隙に、雷撃の好機を見出せるかもしれない。
『守るも攻むるも黒鉄の、か……大艦巨砲の名に偽りなき絶景だな』
或いは艦隊決戦を果たせず南冥に沈んだ正史の武蔵にとって鎮魂の砲火か。
【未来予測】と【ガードアップ】で可能な限り直撃の損傷を抑え、
砲撃と触手を魔弾で撃ち払いながら敵艦の片側側面に移動。
武蔵を釘付けにして味方の有効打へと繋げられそうな位置を探して回り込む。
仕掛け時を逃さず、砲身に見立てた杖を大蛸型の下部兵装に向け"試製・蒼の魔弾"を詠唱。
水平線まで届かんとする全身全霊の魔砲を放つ。
『武蔵よ照覧あれ……我が雷は紫電より尚疾く、雷電より尚鋭く、震電より尚轟く』
血潮が流れ落ちる海原の色は夜の闇に紛れ、また爆炎上がる煌々たる輝きに照らされる。
その赤さを知られることなく戦いは続く。
ジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』はディアボロスの猛攻を単艦でもって耐えきっていた。
いや、それどころではない。
返り討ちにするかのような苛烈なる大口径砲による弾幕。
これによって彼女は絶大な火力を対するディアボロスに一点で叩き込むことによって打ちのめしてきた。
だが、大艦巨砲主義の究極到達点である彼女とて一方的にディアボロスを打ち倒したのではない。
海戦装の装甲が脱落し、大口径砲の装甲もまた同様。
砲身が歪み、狙いが定まらなくなってきている。
「……ディアボロス風情と侮ったつもりはない。だが」
そう、さりとて己が敗北を脳裏に描くことはなかった。
相対して理解する。
ディアボロスは彼女が想定した以上の脅威だ。
故に彼女は元よりない慢心を、さらに排除するように激烈なる火砲の弾幕を解き放ち、タコ型海戦装を海上に立ち上がらせる。
「一矢報いて、尚……だが、されど巨艦を撃沈するに第二次攻撃は欠かせぬよな!」
乾・玄辰(最後の魔法使い・g01261)は先んじて『静寂の武蔵』へと攻勢を仕掛けたディアボロスの一人だった。
己が体躯に刻まれた巨砲の一撃の傷は浅からぬもの。
されど、血反吐を撒き散らしてでも彼は海面を疾駆する。
焼き切れた『箒星』は本望であろう。だが、しかし。玄辰はまだ、その境地に至っては居ない。
仲間の砲撃を見た。
彼等は何一つ諦めていなかった。
絶望的な火力差があろうとも、それでも活路を開くために敢えて血路を進んだのだ。
「ならば、倣うとしよう!」
敵が巨艦であるというのならば、己は駆逐艦。
だが、駆逐艦が戦艦を撃破できぬという理屈はない。故に、玄辰は己がパラドクスを発露する。
「守るも攻むるも黒鉄の、か……大艦巨砲の名に偽りなき絶景だな」
或いは、と思った瞬間『静寂の武蔵』のタコ型海戦装の触腕が迫る。
なんという衝撃であろうか。
凄まじ殴打が玄辰を打ち据える。だが、それでも踏みとどまる。
継戦の痛みは気力で贖う。ここで己が一方的にやられるのは、共に戦った仲間たちの思いを捨てるということ。
こらえろ。
踏みこらえろ。
己が成すべきことはなにかを彼はハッキリと見開いた瞳に輝くパラドクスの光でもって示した。
「乾の名に於いて招雷す。外なる世界、銀の雨烟る彼方に轟く雷霆よ――鳴る神の恐ろしき威声を以て、我が手に甦れ理力の魔弾」
試製・蒼の魔弾(シセイ・アオノマダン)は蒼い雷光となってほとばしり、『静寂の武蔵』の体躯を打ち据える。
苛烈なる一撃。
海戦装に阻まれて尚、その一撃は届いたことだろう。
「武蔵よ照覧あれ……我が雷は紫電より尚疾く、雷電より尚鋭く、震電より尚轟く」
「雷光を真似るか。だが、私は」
恐るべき巨影。
されど、玄辰は身より流れる血潮が連なりが紡がれるのを見ただろう。
パラドクスの残光。
瞳に宿した光が戦場たる闇夜を切り裂き、交錯する。
こじ開けた隙。
それを確実のものとするために、苦戦を承知の上で己と同じく飛び込んだ者たちがいる。
仲間が楔となって打ち付け、己が繋ぐ。
そして、彼等が紡いでいくのだ。
玄辰が見たのは、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)と三間・勲(漁火・g10186)の二人のパラドクスの輝きだった。
「奪った名に違わぬ威力だ。だが、今は前進の時。繋ごう!」
「はい。今日に至るまで共に戦った仲間と、沈めてきた冥海機の魂に恥じぬためには!」
二人は一気に『静寂の武蔵』へと肉薄する。
互いに手繰り寄せた残留効果によって攻撃のタイミングを図っていたのだ。
玄辰の魔砲の一撃。
これによって二人は今こそが完全ある隙を後続のディアボロスに繋ぐための好機であると判断していた。
勲の構えた氷盾がタコ型海戦装の触腕による殴打の一撃で砕けて散る。
挟撃を狙って尚、『静寂の武蔵』の攻撃は苛烈極まるものであった。
盾を構えた腕がしびれる。腕の骨は折れてはいないが、罅が走ったのではないかと思うほどの衝撃が勲の体躯を吹き飛ばさんとする。
だが、彼は踏みとどまり、さらに前に奔る。
手繰るは、海の氷槍(ウミノヒョウソウ)である。投げ放たれた一撃は海上を切り裂くようにして走り抜け、そして海面を凍りつかせるようにしながら『静寂の武蔵』へと激突する。
触れた瞬間に凍結せしめるパラドクスは『静寂の武蔵』の動きを僅かに止めただろう。
だが、その凍結した海水すらも彼女は踏み潰し、砕き、タコ型海戦装の殴打を挟撃に走ったエトヴァの体躯へと叩き込む。
エトヴァは手繰り寄せられる残留効果を集め、海中から静かに狙いを定めていた。
水上での激突。
この隙を狙い、さらなる大口径砲の破壊を成すための隙を完全なるものに線としていた。
多角的な攻撃。
これに対応する事のできる冥海機は多くはないだろう。
「これでもまだ……!」
まさしく無双の冥海機。
断片の王に次ぐと言われた実力は、殿という敗走の軍を支えるには十分過ぎるほどの力を有していたことを奇しくも証明するものであった。
触腕の殴打をタワーシールドで受け止めはしたが、もはや役には立つまい。
ひしゃげたシールドを、しかしエトヴァは捨てなかった。
敵の注意を惹きつける。己が身を守るためではなく、標的として動き続けることをエトヴァは選んだのだ。
「Silberner Ritter(シルベルナー・リッター)――戦い抜く。そう決めたのだから」
彼は果敢にも大口径砲の弾幕の雨の中をひた走る。
ただひたすらに敵の注意をこちらに引き付け続け、次に繋ぐ。
先んじたディアボロスたちは楔。
ならば、己たちは鎹。
繋ぎ止め、勝利へと進むための血路を活路へと変えるべく戦う者なのだ。故に勲が走り出す。
「海戦を極めた貴方ならば、と思っていました」
「私をして海戦を極めたなど。不遜極まる」
砲撃が勲を打ち据える。
だが、彼は止まらない。敵はこちらの攻撃を容易く逆算し、的確にこちらを狙ってくる。
タコ型海戦装であろうと、それは変わらない。
故に彼は凍結せしめた海水によって強化された氷盾を構えながら大口径砲を受け止め続ける。
砕け散る氷塊。
身を打ち据え、血潮が荒ぶ。
されど、それでも勲は耐え続けた。
エトヴァもまた同様だった。
己たちは挟撃を目論んだ。そして、見たのだ。仲間のディアボロスたちがこじ開けた隙を。
そして、その隙は完全ではないにせよ、しかし、決定的であると。
迸る雷光に次ぐ、氷槍と攻撃。
「言っただろう、武蔵よ」
玄辰は血に染まる視界の中で煌めくパラドクスの輝きを見た。
それは交差する輝き。
エトヴァと勲は、苦戦強いられながらも、しかしやり遂げていた。
大口径砲の弾幕を左右に集約させ、決定的な隙を生み出していたのだ。
「今です、皆さん!」
「そこだ。その一点こそが!」
勲が叫ぶ。
それはパラドクス通信によって一瞬でディアボロスたちに響く。
紡いできたものがある。
劣勢を強いられながらも、しかし、到達した活路。
その一点をエトヴァは血に塗れた指先で示したのだった。
『乾・玄辰(最後の魔法使い・g01261)は重傷を負った』
苦戦🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
月鏡・サヨコ
……砲門が開かれた、今だ
戦友達が切り開いた好機を逃すものか
【水中適応】を借り、【光学迷彩】を纏って海中に身を隠しながら時を待つ
【パラドクス通信】により大口径砲露出の報を受けたなら、即座に浮上して武蔵に肉薄
水上から攻める仲間と共に最大火力を投射し、再び砲門が隠れる前の破壊を目指す
――『閃電・月夜見』
膨大な熱量のプラズマ刃を纏った《対艦軍刀『銀鉤』》を腰だめに構え、砲口内へと鋭く突き込む
長大な光剣で砲身の内側を焼き溶かし、最終的には切っ先を砲塔内部に到達させる
給弾と発射を可能とする機構を破壊し、大口径砲の機能を停止させよう
【命中アップ】で友軍全体の攻撃の直撃率を増し、結果的に反撃の威力を抑制しやすくなる(判定が反撃側優勢になる率を下げる)ように
影の彼岸花が展開されたら《巡洋戦艦海戦装『黒姫』》の機銃と艦砲の斉射で可能な限り吹き飛ばし、砲撃からの退路を確保する
側面からの爆風を《海戦装用増設防盾》で防ぎ、正面から来る弾はプラズマ刃で切り払いつつ、砲弾の着弾範囲を全速力の【水面走行】で駆け抜けよう
アンゼリカ・レンブラント
『怪物』ともいうべき脅威
名前から想像もあったけど佐世保鎮守府にこんな相手がいたとはね
でも、だからこそ大本営から離れた地で砕かせてもらう
仕掛けるのは『大口径砲』による攻撃が仲間に行われた後
武蔵の砲撃の前に身を晒した仲間の勇気に応え、必ず破壊を成し遂げる
共に大口径砲の破壊を狙う仲間と【パラドクス通信】を駆使し
タイミングを合わせ攻撃を重ねるように叩き込む
友と武蔵が遠距離を撃ち合う中
砲撃の間を縫うようにダッシュで駆け
必殺の《神焔収束斬》を全力を以て武蔵の大口径砲へ叩き込む
私のありったけを、受け取れーっ!
反撃もガードアップで厚くなった障壁と盾で凌いでみせるよ
叩き込み反撃も堪えたら一撃離脱して再び
遠距離攻撃を行う仲間と、武蔵を挟んで別の方角より攻撃出来るよう
足を使って位置取り、小回りを生かして照準を乱しつつ
『大口径砲』の破壊を狙い剣を振るう
こちらにも捨て身の覚悟はあるけれど、致命打を避け剣を振るう
まだまだ深手を負うわけにはいかないよね
武蔵ご自慢の巨砲を打ち砕いて、あの尻を蹴っ飛ばしてやるまではさぁ!
『今だ』
それは短く。されど力強い言葉の響きだった。
苛烈なる大口径砲の弾幕。
海上を揺らすは風ではなく、白波立てるは砲火の衝撃。
まるで嵐の中を征くかのようであったし、また事実そのとおりであった。
ジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』は、正しく無双鬼神のごとき猛威をディアボロスに見せつけていた。
「小手先をこそ叩き潰してこそ、真の力」
彼女の力は群を抜いていた。
断片の王に次ぐ。
そう言われた力は、正しく暴風。されど、暴風を前にして立ち止まるディアボロスは居ない。
胸に宿した復讐の炎は、暴風を前に吹き消されるものではない。
寧ろ、猛然と燃え盛るものである。
「仲間の勇気に応えなくてはいけない!!」
アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は一気に海上を駆け出していた。
仲間のディアボロスたちが開いた血路は今や活路へと変貌している。この機を逃せば、再び活路は血路へとなり、閉ざされることだろう。
それ故にアンゼリカは猛然と奔る。
迫る弾幕。
砲火は凄まじく、閃光は海原に影を落とし、影は彼岸花となって彼女の足を切り裂く。
がくり、と進む足が波に取られる。
けれど、アンゼリカは前に進む。
己のありったけを叩き込む。それだけを考えたアンゼリカに迫る巨砲の一撃が彼女の体躯を打ち据える。痛みと衝撃。けれど、彼女は歯を食いしばって前に奔る。
金色の髪が揺れ、奔流のように神焔収束斬(ジャッジメントセイバー・ネクスト)が掲げられる。
「裁きの光と共に輝け、生命の焔よ! 絆を力とし、未来への道を拓けぇーっ!」
打ち込まれた一撃が大口径砲へと叩きつけられる。
砲塔の装甲が切り裂かれ、内部に誘爆を引き起こす。だが、それでもなお砲身から砲弾が撒き散らされる。
一撃を受け止めながらアンゼリカが吹き飛ぶ。
「一手。あと一手だった――……!」
『静寂の武蔵』は勝ち誇るでもなく、事実を告げるように語る。
だが、次の瞬間、彼女の瞳が見開く。
彼女の蒼い瞳に写っていたのは、月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)の姿だった。
重ねられたディアボロスたちの攻勢。
それによって完全にこじ開けられた『静寂の武蔵』の隙。
そこにアンゼリカが飛び込み、大口径砲へと斬撃を見舞った。並の砲塔ならば、その一撃で破壊できていただろう。
だが、対するは『静寂の武蔵』である。
脅威、怪物と呼ぶに相応しき力。それ故にディアボロスたちは満身創痍になりながらも立ち向かうしかなかったのだ。
「電力充填完了。閃電、起動。――総力を以て、標的を撃滅する!」
サヨコは臥薪嘗胆たる心持ちであった。
仲間のディアボロス達を信頼していないわけがない。
彼等の流した血潮の赤を彼女は海中に身を潜め見ていた。あの流れる血の戦列さを誰も知らぬままに闇夜に溶けて消えていくことを是としなかった。
故に、彼女は待ち焦がれた。
今か、今かと。
それは辛酸たる苦渋の連続であったことだろう。
電気投擲鞘より供給された膨大な電力が対艦軍刀の刀身を雷刃へと変貌せしめる。
長大なる光剣となった刺突の一撃は『静寂の武蔵』の大口径砲の砲身へと走り、その内部の機構をも破壊しながら凄まじい爆発を引き起こす。
夜の闇を煌々と照らし、星空さえ霞ませる閃光。
見よ。
これこそが人の業と技の極地。
すなわち、閃電・月夜見(センデン・ツクヨミ)である。
それは、ディアボロスたちが傷だらけになりながら掴み取った絶望覆す希望の輝きそのもの。
「大口径砲、損失……弾幕は最早、無意味」
炸裂した光から逃れる『静寂の武蔵』。
これまで一歩足りとて動くことのなかった巨影が、ディアボロスたちの戦いによって漸く一歩後退せしめたのだ。
「それで勝ったつもりか」
炸裂するは砲火。
確かに大口径砲を失えど、未だ『静寂の武蔵』の脅威は計り知れない。
砲火と共に咲き誇る彼岸花がサヨコを襲う。
アンゼリカと共に砲火を掻い潜りながら、しかし爆風にサヨコは煽られる。
弾幕は失えど、絶大なる火力は失われていない。
海戦装の盾を携えたサヨコは、その瞳で巨影を見る。
「未だ巨影あり」
「でも、ご自慢の大口径砲は砕いた。後は、あの尻を蹴っ飛ばしてやるまでさぁ!」
「了解」
意気揚々たるアンゼリカと共にサヨコは頷く。
未だディアボロスは劣勢。
されど、覆すに遅きに失するなどということはない。
ここからだ。
不退転たる敵を前にして、ディアボロスの戦いは正しく逆境からこそ始まる!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】がLV2になった!
【一刀両断】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
船越・伊予
これが大和型戦艦二番艦武蔵のジェネラル級冥海機の実力ですか
大口径砲こそは破壊できましたが、それでもこれだけの攻撃を受けてまだ健在とは浮沈艦は伊達ではないですね
ですが、それでも私達は諦めません!
静寂の武蔵、貴女がもし私達を破り、この佐世保を脱出して真珠湾に合流するようなことになれば、それはグアムのジェネラル級10体に並ぶ……とは、流石に言い過ぎでしょうが数体分の脅威にはなりかねません!
それだけは阻止してみせます!
【水面歩行】と【飛翔】を併用して海面をホバー機動のように動いて包囲されないよう回避機動を取ります
そして回避機動を取りながら超大和型海戦装『伊予』の45口径51cm連装砲3基6門を一斉射して、その砲弾を一点に誘導操作して着弾させます!
超大和型海戦装とはいえ私では武蔵に砲戦能力でも攻撃力でも劣ります。ですが、6発の主砲弾を一点に集中させればどうですか!
それに、私にだって超大和型海戦装『伊予』の使い手としての意地があります!武蔵相手に敵わずとも一矢報いるぐらいは意地でもやってやります!!
呉守・晶
遅れちまったが、なんとか間に合ったようだな
さぁ武蔵、大口径砲を失った此処に来てのタイミングでディアボロスの増援だぜ!
幾らテメェが強かろうが、こう攻め続けられれば限界も近いだろう!
とはいえ世界最強の戦艦、大和型戦艦のジェネラル級だ。大口径砲を失ったからとはいえ油断できる相手じゃねぇな
これまでの攻防でまだ余力を残してるのも脅威だ、流石は浮沈戦艦だぜ
【飛翔】で海面ギリギリを滑るようにして突っ込むぞ!
魔晶剣アークイーターの封印を一部解除して峰に魔力噴射スラスターを持った巨大な片刃大剣に変異させ、魔力噴射スラスターを吹かして加速するぞ
大口径砲が無くなって長距離砲撃と、なにより砲撃の密度が低下したとはいえ油断ならない弾幕を味方との攻防の隙を縫って突破するぜ
なんなら急所と剣持つ右腕だけ庇って、左腕は盾にしてでもな!
剣の間合いに入ったら【水面歩行】に切り替えて、踏み込みの勢いと魔力噴射スラスターを全開にした加速で巨大片刃大剣を斬艦剣として高速斬撃でぶった斬る!
いい加減に沈みな!断ち斬れ、アークイーター!
アンネリーゼ・ゾンマーフェルト
大口径砲なしでもこの火力……!まさに規格外ね
それでも撃破の糸口は出来たわ
身を削ってここまでの道を切り開いてくれた皆のために、絶対に負けられない!
【水中適応】で海中に潜み、ゴーグル越しの目視と【パラドクス通信】で海上の状況を把握
自分が攻撃を始めるタイミングが来るまでは【未来予測】で状況把握に努め、仲間が与えたダメージによって敵に隙が生じる瞬間を必ず捉える
最前線の復讐者と比べて練度で劣る分、最初の一撃は絶好のものと出来るように手段は選ばないわ
チャンスと見たら『#荷電粒子砲 #狙撃形態 #射線に注意』を発射!
《荷電粒子ビームライフル》で、海戦装とクラゲの防御網を縫って武蔵本体を狙いましょう
私のパラドクスでは仕留めきれなくても、全員で敵の計算を超える一助になればいい
アルタン・ウルクにだって、この複雑に多数の要素が絡み合った戦場は真似できない!
反撃には《Schlafplatz》を展開して、着弾を減らす防護壁に
第二射以降は不意打ちの効かない撃ち合い
……それでも退かず、少しでも多くの手傷を与えに行く!
ついに大口径砲が爆煙を上げて海中へと没する。
海水に触れたからか弾薬が海中にて炸裂し、凄まじい水柱を戦場に穿つようだった。
凄まじい弾幕を生み出していた大口径砲はジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』の火力の一端を担っていた。
だが、ディアボロスたちは知る。
大口径砲を失って尚、彼女の火力は陰りを見せることはなかった。
巨影たる怪物は、未だ健在であったのだ。
「目標ディアボロス。大口径砲の損失あれど、戦闘続行す」
煌めくは蒼き光を揺らめかせる『静寂の武蔵』の瞳であった。
闇夜を切り裂くようなパラドクス。
瞬間、彼女の海戦装の砲口が唸りを上げ、放たれる。
その一撃、火力のみならず精度も随一と言わしめるには十分すぎるものであった。
「これが大和型戦艦二番艦武蔵のジェネラル級冥海機の実力ですか」
船越・伊予(人間の海戦装姫・g11047)は苛烈なる砲撃に晒され、己の海戦装が軋む音を聞いただろう。
着弾した瞬間、彼女の周囲には影の如き彼岸花が咲き誇り、その足を海中へと引きずり込まんとする。回避機動が間に合わない。
爆風に煽られながら、伊予は歯噛みする。
己の海戦装備は、『静寂の武蔵』のそれに劣る。火力でも、砲戦能力でもだ。
だが、彼女には意地がある。
例え、己の能力が敵に劣ると言えどやれることがあると言う自負がある。その自負こそが彼女の足を踏み堪えさせ、その瞳を『静寂の武蔵』へと向ける。
「脆弱。その一言に尽きる」
その言葉に伊予は頭を振って否定することはできなかった。
だが、猛烈な爆風が彼女を襲う。
けれど、やはり最後は意地だった。
己は何だ。
問いかける言葉が胸中に響く。
「私だって超大和型海戦装『伊予』の使い手としての意地があります! 敵わずとも一矢報いるぐらいは意地でもやってやります! 一点主砲斉射(ピンポイント・シューティング)、目標補足、撃てぇぇぇぇ!!」
伊予の海戦装備のニ連砲が一点に集約され『静寂の武蔵』へと叩き込まれる。
凄まじい爆風に『静寂の武蔵』の体躯が軋むようにして揺れた。
揺れたのだ。
「……」
『静寂の武蔵』の瞳が見開かれる。
圧されている。この己が、というような瞳の色にアンネリーゼ・ゾンマーフェルト(シュタールプロフェート・g06305)はゴーグル越しであれど勝機を見出した。
確かに『静寂の武蔵』は大口径砲を失っている。
それでもこの規格外の火力。
恐るべきことである。だがしかし、それでも撃破の糸口は掴むことが出来た。
多くの仲間達が身を削って道を切り開いてくれたのだ。
「絶対に負けられない!」
アンネリーゼは残留効果を手繰り寄せた。
それはか細い糸ではない。鎖のように強固なものであり、また同時に己もまた紡いできたものであった。
未来予測で伊予が砲撃を『静寂の武蔵』に叩き込むことはわかっていた。
そして、その体躯が傾ぐのも、呉守・晶(TSデーモン・g04119)が同時に飛び出すのも。
だからこそ、アンネリーゼは勝機を見出した。
己は練度で劣る。
その自覚故に己は出来る手段を問わない。どんな手を使ってでも『静寂の武蔵』を消耗させる。
狙撃用の高倍率スコープに捉えるは傾ぐ『静寂の武蔵』の姿。
「#荷電粒子砲 #狙撃形態 #射線に注意(ライニゲンダー・シュトラール)――装甲を貫いて、中枢を撃ち抜く……!」
荷電粒子ビームライフルを構えたアンネリーゼは海中から砲身を持ち上げ、ゴーグルに表示されるインサイトに『静寂の武蔵』の姿を捉えた。
引き金を引く。
ためらいはなかった。
奔る光条が海面を削るようにして一直線に『静寂の武蔵』の海戦装備の装甲を穿つ。
それは先んじたディアボロスたちの叩き込んだパラドクスの痕に重ねるような一射だった。
おのれだけでは穿つことはできなかっただろう。
共に戦う仲間たちのことを思う。
彼等が血を流して紡いだ血路は活路へと変わっているのだ。
「アルタン・ウルクにだって、この複雑に多数の要素が絡み合った戦場は真似できない!」
「元より、脅威として認識している。ディアボロス」
放たれる光条に体勢を崩しながらも、なんたる精密射撃であろうか。砲撃の一撃がアンネリーゼを吹き飛ばす。
ライフルを運んだキャリーケースを盾にしても身を打ち据える衝撃は、彼女の体躯を支えられなかった。
海面に激突しながらでもアンネリーゼは面を上げた。
その先に奔るのは晶のパラドクスの輝きであった。
「遅れちまったが、なんとか間に合ったようだな!」
晶の手にした魔晶剣アークイーターの封印が解除され、刀身の峰に魔力噴射スラスターが生み出される。
加速によって晶は体制を崩した『静寂の武蔵』の懐へと飛び込んでいた。
今しかない。いや、今以外にない。
この機会を逃せば、晶は最早懐に入り込むことはできないだろう。
連綿と紡がれてきたディアボロスたちの戦いの軌跡が彼女をここまで踏み込ませていた。
「幾らテメェが強かろうが、こう責め続けられれば限界も近いだろう!」
振るわれるは、鋭キ斬リ裂クモノ(スルドキキリサクモノ)の名を冠する片刃大剣。
その斬撃の鋭さは言うまでもない。
だが、瞬間、晶を狙うのは『静寂の武蔵』の海戦装の砲口であった。
いつの間に、と思う暇もない。
炸裂する精密射撃は晶を狙いあやまたずに放たれ、彼女の体躯を吹き飛ばした。
……否である。
彼女は至近距離でありながら、即座に急所と大剣を持つ右腕をかばって左半身を犠牲にしていた。
己が体躯を盾にしていたのだ。
爆炎が肌を焼く。
血潮は、炎に蒸発した。
嫌な匂いが鼻腔をつく。
けれど、それでも海面を踏みしめた。
手繰り寄せた残留効果の軌跡を彼女は見た。
「ブッた斬る!!」
振り上げた大剣。魔力の噴射光に闇夜が切り裂かれ、振り下ろされる。
「いい加減に沈みな! 断ち斬れ、アークイーター!」
斬撃の一閃が『静寂の武蔵』に叩きつけられ、凄まじい水柱が立ち上る。
その一撃は確かに『静寂の武蔵』の体躯へと走り、その血を海面に落とすのだった。
善戦🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【動物の友】LV1が発生!
【一刀両断】がLV3になった!
【通信障害】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
レイ・シャルダン
SKYRAIDER、参戦致します。
激戦の中、仲間が必死に作り上げた攻撃の好機必ず生かして見せる。
残留効果2全使用
海面すれすれを低空で【飛翔】
ゴーグル型電脳デバイス『Boeotia』のテンプルをノックして起動
≪ - 人機接続:Lynx of Boeotia - ≫
『Boeotia』と精神と全武装をリンクさせ
人と機械が互いを補い合い、相乗効果を発揮した『人機一体』の状態へ。
敵に確実なダメージを与える、ボクの役割はその一点のみ、
その為に最適な攻撃経路を見出す【精神集中】。
手には蒼き粒子の灯火
番えるは機械魔導弓『ACRO』
狙うは仲間が剥がした装甲の隙間
敵と自身を結ぶ3つの魔法陣
『Gewitter』
『Zunahme』
『Beschleunigung』
―放つ。
『怪物』を撃ち貫く一筋の光
敵の攻撃は『アルヴァーレ』から発生する【結界術】の防御壁を第一次緩衝材として使用
貫いてきた弾丸を『シャルダント』で角度を付けてガードして軌道を僅かにでも逸らし、直撃しない様対応します。
役割はここまで、後はお願いします。
ハニエル・フェニックス
途中からでごめんね。
でもここまで来たら、ようやく私でも少しは力になれそう!
とりあえず皆がちょっとでも傷付かないように、ガードアップを積むよ。
私自身は水中適応と光学迷彩で海の下に潜もう。
あのド派手な砲撃……捕捉されたら絶対にヤバいもんね、こっちが自信を持って攻撃出来る所まではこっそり近付かなきゃね。
海上の様子はパラドクス通信を聞いてればなんとか分かるはず。
出来れば敵が攻撃する瞬間を見計らって、水中から突撃だ!
この際当てられれば、本人でもタコ型兵装でも構わない。
私の全力をこの障壁に込めて、どかーんと一発かましてやるんだから!
そっちが砲撃を仕掛けてくるなら、私は自分が魚雷になってやる!
敵のちょっとでも体勢を崩せたら、きっと皆もその分は行動しやすくなるはず。
反撃は私のオーラとパラドクスの障壁で軽減するとして、それでもまだ戦えそうならもう一発!
出来る限り踏ん張ってみよう。
これまで頑張ってきた皆の足を引っ張る訳にはいかないもんね!
銀鼠色の肌に血が筋となって海面に落ちている。
それはディアボロスたちが叩き込んできたパラドクスの結実であった。
大口径砲を失い、されどジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』の名は『怪物』の如しと知らしめるには十分なる火力でもって未だにディアボロスたちを圧倒していた。
激烈なる戦いである。
闇夜に濛々と立ち上る爆煙を照らすは、煌々たる炎。
揺らめく蒼き光宿す瞳が『静寂の武蔵』に置かれた状況が未だ己に優勢であることを知る。
ディアボロス。
確かに個としての力は己には及ばない。
彼女が言う通り、戦力の集中運用に長けた存在であるという理解は正しい。
「……それでもなお」
己は負けるつもりはなかった。
大勢は確かにディアボロスに傾いた。だが、それは大局的な意味であればの話だ。
個としての己であればディアボロスを蹴散らすことができるという自負が有り、またそれは正しい。
この戦場の状況がそれを示していた。
だが。
彼女の瞳に映る輝きが、未だ消え失せていない。
砲火に晒して尚、輝きが増すように煌めいている。
「何故、立ち向かう」
「それは!」
その問いかけの如きつぶやきにレイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)は人機一体たる加速で持って、海面を斬りつけるようにして飛ぶ。
ゴーグル型のデバイスを起動させ、全武装を精神とリンクさせる。
人と機。
個であってはならない。互いが互いを補填し、相乗効果をもたらしてこその人機一体。
彼女は知っている。
この激戦を見た。
ディアボロスたちは果敢に立ち向かった。
流れた血は無視できないほどのものであった。今己が征くのは血路だ。
彼等が必死に作り上げた好機。
これを活かすことこそが、彼等の失われた血に報いることだと知るからこそ、彼女は飛ぶ。
「ボクたちが一人で戦っていないからだ」
一人では敵の強大さに恐れを抱く。
だが、一人ではない。
故に、とパラドクス通信が奔る。互いを繋ぐ。過不足無く伝わる情報。
ディアボロスのパラドクスによって『静寂の武蔵』の大勢は崩れている。今こそ押し込む。たとえ、己たちの力が及ばなくても、それでもと思う心があるからこそ、それは鎖のように強固に互いを結びつける。
「だよね。怖いよ。あのド派手な砲撃……絶対ヤバいもんね」
でも、とハニエル・フェニックス(第七の天使・g00897)は震える己の体を抑え込む。
怖い。
あの苛烈な火砲は、きっと己を外さないだろう。
闇夜に立ち上る爆炎は恐るべきものであったし、自身の身も焼かれるだろうと容易に想像ができる。
見える脅威は恐れに変わって人の心を縛る。
だからこそ、ハニエルは海中より飛び出す。
恐れを凌駕するものは勇気か。それとも使命か。
違う。
ハニエルは違うと思う。
誰かのためになりたいという思いが、誰かを守りたいという思いが、彼女の背を押して、恐れに冷えた心を温める。
紡がれた残留効果の鎖を手繰るようにしてハニエルは海中から己の勇気をこそ最後の武器とするように飛び込む。
「体勢をちょっとでも崩すよ!」
炸裂する火砲。
精密射撃の一撃はハニエルを打ち据えるだろう。
体を衝撃が走り抜ける。骨身が軋む。肌が焼かれる。
痛みが遅れてやってきて、彼女の意志を捻じ曲げようとする。恐れにおののいて、また海中に沈めばいいという心をねじ伏せてハニエルは、海面を蹴って飛ぶ。
「フィアレストーピード!!」
それは魚雷のような体当たりの一撃であった。
踏ん張ろう。頑張ろう。
これまで頑張ってきた皆の足を己が引っ張るわけにはいかないのだ。
「だから! この一撃でっ! どかんと一発かましてやるんだからぁ!!」
彼女の突撃に『静寂の武蔵』の体躯が揺らぐ。
「たかが突進一つ」
揺らぐわけがない。だが、それでも彼女の体が揺らぐ。
何故だ、と彼女は思っただろう。
揺らぐはずのないものが揺らいでいる。ハニエルの体躯を引き剥がし、海面に叩きつける。
だが、彼女の手が『静寂の武蔵』をその場に縫い留めるようにしがみついた。
「――ハッ……!」
「ありがとう」
レイの言葉が紡がれた瞬間、彼女の矢に込められた蒼き粒子の灯火が急速に膨れ上がる。
加速するように、怒りをもって番える矢。
魔法陣が展開する。
彼女一人では出来なかった。
ハニエルが我が身を擲ち、開いた活路があったからこそレイはつがえた矢から指を離す。
「拙い」
『静寂の武蔵』は理解した。
ハニエルの突進。
この一撃を受けてはならなかった。どうあっても。
だが、遅い。
閃星の一矢(ドンナーランツェ)は既に闇夜を切り裂いている。
例え、この一射が彼女を打倒せしめることができなくても、次なる輝きが彼女の目をくらませていた。
そう、それは『怪物』を撃ち貫く一筋の光。
勝利への光明を示す一射。
放たれた『静寂の武蔵』の砲撃にレイの体が吹き飛ぶ。砕け散ったガントレットの破片は彼女の生命を守るものであったことだろう。
レイは見た。
己の一射は、確かに『怪物』を射抜き示したのだと。
「役割はここまで、後はお願いします」
その言葉に残留効果の軌跡が鎖のように紡がれ、さらなる光を戦場に呼び込む。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】がLV2になった!
【水中適応】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV3になった!
エイレーネ・エピケフィシア
亜人に対する勝利は、故郷ならざる地を気にかけて下さる皆様のご尽力無くしては不可能でした
イスカンダルの奪還を果たした今、次はわたしが限りなき恩義に報いる番です
神護の槍に灯す炎を以て、溟海の怪物に挑む英雄達の道行きを照らしましょう!
【水面走行】で海上に立ち、武蔵を投槍の射程に捕捉
大勲章の力を宿す一撃で敵に痛撃を与え、仲間達の猛攻へと繋がる隙を作ることを狙います
攻撃後は【パラドクス通信】で合図し、立て直しを許さぬよう号令を
渾身の力で≪神護の長槍≫を投擲し、『流星が如く燃え立つ投槍』を発動
【貫通撃】と【粉砕】の性質を帯びた穂先を超高速で回転させ、堅固な装甲をも穿つ螺旋の刃と化します
例え武蔵が海戦装やタコを盾に防御を試みようとも、護りごと貫きましょう!
一瞬でも防御を崩せば、仲間は必ず隙を突くと信じます!
投擲後は素早く周囲に広がる彼岸花の圏外へ離脱
砲撃を≪神護の輝盾≫で凌ぎつつ必要に応じて低空の【飛翔】や【水中適応】の潜水も使い、花の少ない方へ離脱を
――城市護りたもう畏き女神のご加護を、この海にも!
光が輝きを増している。
暗闇の中にあって、絶望の如き力の差を目の当たりにして尚、それでも輝きが消えない。
何故、という単語ばかりがジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』の頭を占めていた。
どうして此処まで食い下がられる。
己の力は、火力は、たしかにディアボロスを上回っている。
大口径砲を失ったのは確かに痛手である。
だが、それだけか?
ただ、それだけのことでどうして己に立ち向かってくるディアボロスを未だ己は退けられないのでいるのか。
「何故」
言葉が喉よりついて出るようだった。
その言葉をかき消すように戦場に光が灯る。
その光に集まるは残留効果の軌跡。
多くのディアボロスたちが紡いだもの。ディアボロスだけが認識できるもの。
多くを紡ぎ、多くを束ね、多くを重ねて来たからこそ放つ輝きが、そこにあった。
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は、海上に立ち己の集約される残留効果の軌跡を槍に携えた。
構えは投擲。
金色の瞳はパラドクスに輝いている。
彼女の心にあるのは、歓びであった。
蹂躙戦記イスカンダル。
奪還せしめし大地は、己だけの力で相成るものではなかった。
亜人への勝利は、例え故郷、縁ある大地でなくともディアボロスの全てが気にかけてくれたからこそ成り立つものであった。
その尽力には感謝しかない。それしかできなかった。
だが、違う。
かの者たちの尽力に報いる力が己にはある。
「限りなき恩義に報いましょう」
携えるは神護の槍。
灯す炎は、燦然たる輝き。力の結晶とも言うべき光。
「この炎を以て、溟海の怪物に挑む英雄たちの道行きを照らしてご覧にいれましょう!」
己の五体が軋むほどに練り上げられた力。
彼女が見つめるは、閃星の輝き。
あのまばゆき輝きの元に英雄たちがいる。
そして、『怪物』もまた在るのだ。
故にエイレーネはためらわない。
「輝ける槍よ、悪しき者の命を過たず穿たんことを!」
込めるは信仰と恩義。
加護によって得られた螺旋は大気をも摩擦でもって炎を噴出させながら、海面を切り裂きながら蒸発させる。
閃光が走った。
同時に影が奔る。
それは『静寂の武蔵』の放った長距離砲撃と共にエイレーネを襲う影の彼岸花。
彼女の足が海中に沈む。
だが、それでも彼女は己が紡いだ残留効果の軌跡を届けるように放ち切る。
全身の、五体の筋繊維が悲鳴を上げながら断裂していく音を聞いた。
空を見よ。
駆けるは、流星が如く燃え立つ投槍(アコンティオー・フロガス)たる一射。
暗闇を切り裂くのは、人の意志。
紡がれてきたのは歴史のみにあらず。人の意志こそが、あらゆるものを前進させる。
「――城市護りたもう畏き女神のご加護を、この海に! そして征く英雄たちに!!」
彼女の声は届いただろうか。
届かなくてもいい。
ただ、照らすだけでいいのだ。
『怪物』の落とす影が、如何に巨大であろうとも、その影を振り払う者たちがいることをエイレーネは既に知っているのだから。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
ラキア・ムーン
さて、思えば『しんじゅく』の建造から此処まで繋いできたか
武蔵、断片の王に次ぐ……か
1人なら相手にはならんだろう
だが戦友達が繋いで来たものが、此処に在る
此処で終わらせよう
限定解除、形状変換
再誕の槍よ、更なる先へ
《RE》Incarnation:Extend……顕現!
クロム(g10214)と連携
とはいえ出来るのは攻撃タイミングを合わせる程度
攻撃を一気に畳みかける
水面走行で駆ける
槍を前に突き出し、突撃態勢で移動
相手との距離を図りながら仕掛けるタイミングを窺おう
仕掛ける際はアイコンタクトで連携、同時に攻撃を仕掛ける
未来予測で味方の行動を確認し連携の精度を上げる
通信を使わせてくれる程、甘い相手ではあるまい
【Call:0_0_0】起動
槍の力を開放し、魔力の槍を拡張展開
タコ型の兵装諸共穿つ!
敵の攻撃に対しては槍を構え防御態勢
ガードアップで基礎防御力は上がっている、砲弾や彼岸花を槍で払い直撃回避
海中に引きずり込まれたら水中適応に切り替えて被害を最小限に
誓いは守るさ
海へと還れ、武蔵
アドリブ歓迎連携等歓迎
麗・まほろば
呼ばれてないけどジャジャジャジャーン!
超々々々弩級戦艦は何度だって現れるのさぁ!
死戦を越え、苦戦を越える御守りがある限りはね!
【水面走行】を展開!
ネメシス化!
【超々々々弩級戦艦級海戦装『紀伊』】――仮想接続!
【パラドクス通信】で仲間との連携を密に行動するよ!
仲間を支援するため【51センチまほろば砲】【15.5センチまほろば砲】【13mmまほろば機銃】でありったけの弾幕を張って『武蔵』へ嫌がらせだ!
この後のまほろばはどーせ祝勝会でラムネの一滴を飲める体力も残ってないもんね!
だったら! ここでまほろばのぜーんぶ出し切っちゃうぞぉ!
『武蔵』の攻撃には【ガードアップ】を大事に【51センチまほろば砲】【15.5センチまほろば砲】を盾にして致命傷を極力さけるつもりで……なに? 小賢しい? マンネリだって?
あっはっは、かもね!
だけどまほろばの狙いは――お前がまほろばを見たこの瞬間だからさ!
指に挟んだ“御守り”を『武蔵』の胸元目掛けて撃ち弾くよ!
これがホントの餞(銭)別ってね!
くれてあげるよ
シュート!!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
まったく、やってくれるよ
武蔵の名と姿、しかと目に焼き付けよう
仲間達の勇姿はそれ以上に
PD通信を用い仲間と連携
水面走行で戦闘、必要に応じ水中適応を
敵の動きを観察し、負傷や攻防による乱れがあれば看破
完全視界で見通し、Hai(ライフル)を構え、狙い澄ました連射でPD攻撃
連射で動きを縫い止め、守りの薄くなった箇所を狙い撃つ
移動を続け、仲間と武蔵を挟撃・包囲の位置へ
重ねた命中・ダメージアップのせ、装甲を打ち砕いていく
他方向にいる仲間の攻撃に合わせ、時には間隙を埋めるよう穿つ
自他誰かが隙を突けるよう手を休めない
敵は文句なしに強く、優れた戦略眼を持つ
だが、穿てぬ岩はない
海戦装の攻撃には、武蔵に対しNazarの盾を構えて急所を守り
大火力や砲撃に耐えながら移動しつつ照準をずらし
マントや防護スーツ、ガードUPで軽減
研ぎ澄ました攻撃を返す
仲間へのディフェンスは共に立てる間だけ
自身に余力なければ攻撃に集中
仲間達から継ぎ、継がれた一撃、届かせよう
海は、数多の戦を吞み、それでも美しい
永久に沈め、武蔵
クロム・エリアル
……作戦には間に合った
静寂の武蔵、佐世保鎮守府の指揮官
ハワイ、大本営に貴女を合流させる訳にはいかない
何より、此処まで繫げてきた甲斐が無い
クロム、戦線に合流
作戦行動に移行
ラキア(g00195)と連携
未来予測で彼女の動きを先読みし、追従
視線で合図をし瞬時に連携を取れるようにしておく
双銃『Libra』を構える
弾頭装填
液体金属硬化、ブレードセット
水面走行で走る
姿勢は低く、少しでも目立たないように
仕掛けるタイミングを見計らい、連携して同時攻撃開始
Ex.Skill.S&S……出力開始
先ずは銃撃
弾倉が空になるまで銃撃しながら距離を詰める
懐まで近付いたら跳躍
硬化させたブレードの「斬撃」で武蔵本体を狙い斬り裂く
高火力の砲撃
まともには喰らえない
ガードアップで防御力を上げ、アヴォイドも活用し多少でも砲撃の命中精度を下げる
ジャケットで爆風をガードしつつ、砲撃の到達タイミングで水面走行を解除
水中適応に変更し海へと落ちる
ワンクッション、海を間に挟み敵の攻撃の勢いを落とし防御
繋いできたものを此処で実らせる
これで終わり
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
痛みを堪えて戦っているのは僕だけじゃない
腕も脚もまだ動きます
『静寂の武蔵』、もう一戦手合わせを願います!
皆さんが重ねて下さった効果を最大限活用します
【パラドクス通信】で周囲と連携を図り、【水面走行】で海上を常に移動し攻撃の狙いを分散
【神速反応】【未来予測】は味方と動きを合わせる為に使用
接近戦を試みる方が居れば足並みを揃え援護します
迫る攻撃は真正面からの被弾を避けつつ「氷盾」を再生成出来れば使用、なるべく移動の勢いは殺さず
味方の攻撃の合間を繋ぐように「信号拳銃」による照明弾又は発煙弾で視界の妨害
触手が味方の行く道を阻めば「軍刀」で切り払い
海戦装に届けば狙いを定め叩き切ります
状況に応じ臨機応変な攻撃を行い、皆さんの動きに繋げます
損傷した砲身を見極め、敵の弾幕の隙間が生じやすい範囲を予測し回避行動を
集中砲火の中心に捕らえられないよう努めます
氷盾を…機能しなければ軍刀や腕で身体の中心を防御
稼働する兵器や損傷の重なった箇所等
距離を詰める事で得られた情報は積極的に味方に共有します
一際鮮烈なる輝きが夜空を切り裂いた。
夜の天蓋に瞬く星よりも、強烈な輝き放つ炎の星。
それがジェネラル級冥海機『静寂の武蔵』を貫いていた。
とっさに構えた海戦装。されど、穿たれ、彼女の左腕を吹き飛ばして有り余るほどの衝撃が彼女の銀鼠色の体躯を焼き焦がしていた。
血潮が噴出する。
海面に飛び散る血は、これまでの比ではなかった。
潮流は変えられないのか。
変えられる。
人の意志があらゆるものを前進させるのならば、海の潮流すら克服させる。
歴史を歩む人は大地を踏みしめるだけではなく、この星に満ちる海原さえも切り開いてきたのだ。
それは偉業とも言うべきものであった。
路は切り拓くもの。
ならばこそ、ディアボロスたちは星の輝きにも負けぬほどの意志を瞳に宿して一斉に海面を蹴った。
ある者は継戦による摩耗と消耗によって意識すら既に危うい。
だが、その意識をつなぎとめるように、復讐の女神の名を冠した姿へと変貌していた。
復讐の炎こそが、彼女の意志を他へと繋ぐ鎹。
「超々々々弩級戦艦は何度だって現れるのさぁ! 死戦を越え、苦戦を越える御守りがある限りはね!」
麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)は己の掌の中にお守りを握りしめていた。
弾除けのお守り。
これのおかげなのかもしれないし、共に戦った仲間たちのおかげであったのかもしれない。
いいや、細かいことはもう言いっこなしだ。
兎にも角にも!
そう!
兎にも角にも!
「まほろばは立ってる! なら、最後までありったけの弾幕を貼り続けるまで!」
「私の前で弩級戦艦を騙るか」
「違う違う! 超々々々弩級戦艦!!」
展開した海戦装の砲火に対する反撃で、まほろばはもう満身創痍だった。
元より、長く戦場に居座った。
『静寂の武蔵』と最も長く対峙したディアボロスであった。
故に、もう限界だった。
砕け散る海戦装の破片が頬を切り裂き、血を噴出させる。
体が痛い。どこもかしこもだ。
「沈め、ディアボロス」
半身失って尚有り余る火力。
放たれる一撃にまほろばの体が海中に沈み込む。
けれど、彼女の瞳は煌めいている。
「どーせ祝勝会でラムネの一滴も飲めないのはわかってるもんね! だったら! ここでまほろばのぜーんぶ出し切っちゃうぞぉ!」
嚢の口、解きたまへと詔りたまひき(フクロノクチトキタマヘトミコトノリタマリタマヒキ)。
それは指に備えた弾除けのお守りであった。
弾除けを弾丸にするパラドクス。
最後の、それこそ最後の一滴。
されど。
そう、共に戦ってきたエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は知っている。
敵は文句なしに強い。
優れた戦略眼を持ち、断片の王に次ぐと言われた力は申し分なし。疑う余地などどこにもない。
だが、そう、だがである。
「その最初の一滴なくば穿てぬ。だからこそ!」
「くれてあげるよ。まほろばのぜーんぶ!」
放たれるはお守りの一撃。
弾かれた御守は、『静寂の武蔵』の胸を穿つ。
轟音が響く。
海戦装が砕けながら、まほろばは砲撃の一撃に吹き飛ばされ、海面に弾かれるようにして沈黙する。
だが、その沈黙は長くは続かない。
エトヴァは姿勢を低くした。体勢を整えた、とも言えたかもしれない。
彼が携えたのはライフル銃であった。
視界を残留効果で払う。
己が見るのは何か。巨影ではない。怪物でもない。
そう、あれは敵だ。
決して穿てぬ巨岩でもない。
「俺はその勇姿を目に焼き付けた。ならば、もうその巨影に怯むことはない!」
「痛みをこらえているのは僕だけじゃない。それを知っているからこそ!」
「そうだ。我ら一人では相手にならんだろう。それほどの相手である。だからこそ、戦友たちが繋いできたものが、此処の在ると示そう」
示されるはパラドクスの輝き。
三間・勲(漁火・g10186)はラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)よりも疾く駆け出していた。
もう一手。
そう、勲もまた一度『静寂の武蔵』に相対したものである。
恐るべき敵である。正しく怪物であった。脅威なる火力。加えて、大口径砲を失って尚、ありあまる力。
ここまで戦場を紡いでこれたのは、仲間のディアボロスたちが懸命だったからだ。
ならば、己もまた生命を懸けずにしてなんとする。
幼き身であるという言い訳などとっくに捨てたのだ。
故に彼は勢い殺さず、矢のような速度で『静寂の武蔵』へと飛び込んでいた。
放つは信号拳銃に込められた照明弾。
炸裂する光。
視界を塗りつぶす光であったが、しかし、それ自体に『静寂の武蔵』の精密な砲撃が飛ぶ。
体躯に打ち込まれた砲撃の一撃に勲は臓腑が捻れ血反吐をこぼす。
吹き飛ぶ体。
幼き体躯であれば仕方のないことであった。だが、それは。ただの言いわけだ。
故に、勲は吹き飛ばされても尚、立ち上がって前に進む。
己の一手は確かに敵の攻撃を誘発した。だが、閃光は一瞬であれど『静寂の武蔵』の視界を塗りつぶしたのだ。
「ごふっ! 皆さん! 今です!!」
ベストコマンドは、すでに打ち込んだ。
己という一つの要素は、大きく戦況を揺るがす。
盤面を崩すのではない。盤面をひっくり返すのでもない。傾けるのだ。僅かな力であっても、それはできる。
証明するように勲は己が一撃を半身失い、胸穿たれた『静寂の武蔵』へと手にした軍刀でもって斬りつける。
「私が」
この程度で、と『静寂の武蔵』は言葉を紡ぐことはできなかった。
クロム・エリアル(近接銃士・g10214)がラキアと共に飛び込んできたからだ。
彼女が手にしたのは、双銃。
装填された弾丸より液体金属が噴出し、刀身を生み出す。
それこそがEx.Skill.S&S(エクススキル・ショットアンドスラッシュ)であった。
海面を蹴って一気に懐に進む。
『静寂の武蔵』は驚異的な粘り強さを持っていた。
あれだけのパラドクスを打ち込まれて尚健在である、という事実こそが『怪物』足らしめるものであったことだろう。
そうとしか言いようがない。
人知を超えたものが『怪物』であるというのならば、正しくその通りであった。
故にクロムは踏み込む。
弾丸を放ちながら弾倉が空になるまで打ち込んだ。
しかし、迫るは精密射撃。
海戦装の大半を失って尚、その砲塔はクロムという小さな標的さ見逃さぬ高精度。
砲火の一撃はまともに喰らえない。
総判断した彼女はジャケットを翻し砲撃の一撃を受け止める。
炸裂する爆風が彼女の体躯を海面へと叩きつける……が、彼女は残留効果を解除し、海中に衝撃を逃がしながら再び浮上する。
「攻撃を」
途絶えさせてはならない。
その言葉を引き継ぐようにして、エトヴァは構えたライフル銃の引き金を引く。
間隙を埋めるように穿たれた弾丸。
しかし、その代償は大きかっただろう。
反撃の精密砲撃はエトヴァを打ち据え、己がマントと防護スーツを無意味なものとした。
「……っ!」
エトヴァは呻く。
だが、それが何だ。
己は仲間から引き継いできたのだ。
紡がれた一撃を必ず届かせると。ならば、ここで倒れていて良いわけがない。
己の体を支えているのは、己の意志だけではない。
多くの仲間達が紡いできた血潮こそが、彼の体を今支えているのだ。
息を吐き出す合間にラキラが己が突撃槍を掲げる。
「限定解除、形状変換。再誕の槍よ、さらなる先へ」
煌めくパラドクス。
クロムが海中より飛び出し、ブレードの斬撃を『静寂の武蔵』の海戦装へと叩きつける。硬化されたブレードすらへし折れながらもクロムは双銃の片割れたる一撃を斬りつける。
鮮血が銀鼠色の肌に走る。
「……ッ! 終われるものか。ここで、この武蔵が。沈めるものか」
「繋いできたものを此処で実らせる。これで終わり」
「終わるものか」
砲火が吹き荒れ、クロムの体が吹き飛ぶ。
「いいや、永久に沈め、武蔵」
海は数多の戦を飲み込んできた死の歴史。
だが、それでも美しいのだ、海は。
それ故に、満点の夜空の星を海は映す鏡。
「Galaxie(ガラクシー)――星を編み、光と成せ」
放たれた一射が『静寂の武蔵』の腹部を撃ち抜く。駆体が傾ぐ。
けれど、それを支えるようにタコ型海戦装が立ち上がり、『静寂の武蔵』を支える。未だ倒れず。
如何なる力があれば、それほどに耐えられるのか。
巨影は未だ沈まず。
「Call:0_0_0(コール・アイン・ソフ・オウル)――……我は世界を穿つ者也!」
その声に『静寂の武蔵』の瞳が揺らめきながらも見開かれる。
戦意まだ衰えず。
体躯、満身創痍。
されど、彼女は冥海機としての矜持を示すように、その力を発露する。
残された砲塔が動き迫るラキアへと照準を合わせる。
放たれる砲火は、いささかも陰り無く。
ラキアに激突して爆炎が舞い上がり、影より生まれし彼岸花が彼女の体躯を海中へと鎮めんと咲き誇る。
だが、その彼岸花さえもラキアは踏みつけて進む。
「これで」
「ああ、これで」
クロムとエトヴァの声が重なる。
「餞別はあげた、よね……」
「まだ……!」
まほろばと勲の声がラキアの背中を押す。
立ち止まれない。立ち止まれるわけがない。例え、爆炎が己の身を焼き滅ぼすのだとしても、己が手にした槍は、敵を穿つと定めたのならば。
「……我は世界を穿つ者也!」
眩く輝く魔力の槍、その穂先が爆煙を切り裂いて出現する。
その切っ先が狙うは『静寂の武蔵』。
苛烈なる戦いの決着が今、その一撃を持って穿つ。
仄かに揺らめく蒼い光が、明滅する。
それは『静寂の武蔵』の命運が尽きたことを示すものであった。
己を穿つ槍の穂先を押しのけ、彼女はよろめきながらも、しかして後ずさることはなかった。
「私が死しても冥海機ヤ・ウマトは必ず勝利する」
それは負け惜しみではなかった。
ただひたすらに彼女は強大であったのだ。超ド級決戦と呼ぶに相応しき戦いを最期まで戦い抜いた。
その姿勢が示すように、その血に染まり、焼け焦げた銀鼠色の体躯が前のめりに海中に没する。
ディアボロスたちは聞いただろう。
彼女の最期の言葉を。
「どのような苦境であろうとも……必ず、必ず、克服するだろう」
それは巨影落ちる波の音すら響かせぬ、その名に違わぬ最期であった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【光学迷彩】がLV3になった!
【水面走行】がLV3になった!
【通信障害】がLV3になった!
【未来予測】がLV2になった!
【神速反応】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV4になった!
【反撃アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV4になった!
最終結果:成功 |
完成日 | 2024年09月06日 |
宿敵 |
『静寂の武蔵』を撃破!
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