エネルギーに関する研究と実験

 蹂躙戦記イスカンダル奪還戦では、攻略旅団の提案により、オリンポス山破壊作戦を実行しました。
 オリンポス山破壊作戦は奪還戦の勝利に結びつくと共に、『神威断罪ギガントマキア』の遺産が、他ディヴィジョンに漂着するのを防ぐ働きをしています。
 それだけでは無く、破壊作戦に従事したディアボロスが持ち帰ったクロノ・オブジェクトの残骸などから得られた情報により、クロノ・オブジェクトのエネルギー活用に関する研究を進める事ができそうです。

 現在、『巨大神像の心臓』『ゴルディアスの結び目』『エルドラードダンジョンの宝』を、『最終人類史の円卓の間』に運び込んでいます。
 ここで攻略旅団の提案による『研究』を行い、精度の高い予測を行う事で、エネルギー研究を進める事が出来れば、今後の戦いを有利に進める事が出来るでしょう。

エネルギーの研究と実験(作者 水上ケイ
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#最終人類史(新宿島)  #エネルギーに関する研究と実験  #巨大神像  #ゴルディアスの結び目  #エルドラードダンジョン 


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●新宿駅グランドターミナル
「夏休みの終わりですが、ここで自由研究課題……もとい、攻略旅団からの提案に取り組むことになりました」
 今日は真面目な学生という雰囲気で古宮・泉美(MOMO・g03355)が話し出す。
「黄金海賊船エルドラードの攻略旅団の提案により、エネルギーについての研究、調査を行います」
 少し時期が遅くなっているが、これは、最終人類史の研究者に基礎研究を進めて貰ったり、攻略旅団提案の作戦により、エルドラードの宝の確保を行ない、研究を進める準備を行っていたことが原因だと彼女は説明した。
「また、蹂躙戦記イスカンダル奪還戦の、オリンポス山破壊作戦の結果、幾つかの資料を持ち帰ってくれたディアボロスさんがいたのです。それで、今回はそれも合わせて、研究の準備を整えています」

 蹂躙戦記イスカンダル奪還戦では、ゼウスの雷のダメージを最低限に抑えつつ完全勝利する事が出来たが、それでも、地獄変のエネルギーを、それなりに消耗している。
 今後の戦いを考えれば、エネルギーの研究は必須となるだろう。
 また、鹵獲したクロノ・オブジェクトを稼働させる為のエネルギーや、そのエネルギーの運搬方法などについても、研究を行う必要があるかもしれない。

●3つの研究テーマ
「まず初めに」、と泉美は説明を開始した。
 今回は攻略旅団の提案による調査である為、調査によって正しい情報を得やすい状態となっている。
「加えて、同時に複数の提案が行われているため、研究を進める大きなチャンスとなるでしょう」
 今回は3つの研究を行うことになった。
「これらの研究の詳細は資料のチェックをお願いします。それと、これは今回の調査で重要な点なのですが、『実験を行う際は、研究の方法を明確に指定した上で、期待する結果を思い浮かべる』事で、最大限の実験結果を得る事が出来るようです」
 詳しくは資料の詳細をチェックしてほしいと泉美は皆に念を押す。

 また、それぞれの研究成果が他の研究の助けとなる事もあるので、どの研究から進めるのか、その順番も大切かもしれない。

 泉美は最後に付け加える。
「研究では失敗と思われる結果から、新たな可能性が生まれる事も多くあります。
 この機会に、多くの実験・研究を行って欲しいと思います」

 泉美はそこまで説明すると「以上です」と一礼して、再び話しはじめた。
「これまでの戦いの結果から、今後の奪還戦でも、敵が新宿島を直接攻撃してくる可能性は高いと思います。
 また、巨大砂上船、巨大神像、千早城、フライングダッチマン号、ゴルディアスの結び目など、今後も、鹵獲したクロノ・オブジェクトを利用する事は多いでしょう」
 つまり今後も『エネルギー』の重要性は増すことこそあれ、下がることはないだろう。エネルギー充填を行えるクロノ・オブジェクトやその技術について、研究を進めるのは有意義だろう。
「また『地獄変』は便利なクロノ・オブジェクトではあるのですが、失われれば取り返しがつかないので、それをいちいち他ディヴィジョンへ持ち運ばずに済むようになれば、それも大きいと思います」
 『地獄変』については、蓄積できるエネルギーの種類が『鬼や妖怪に由来する感情』に限定されていることにも留意しておくといいかもしれない。

 そこまで話して、さらに泉美は言った。
「私には強い予感があります。今回の調査はディアボロスのエネルギー事情に関して、進展をもたらす可能性があります」
 そのために、これまでの定説や常識にとらわれない斬新な実験を行っても良いし、当然こういう結果になる筈だ……という予測を実験で裏付けて、研究の土台を積み上げていく事にも価値がある。
「なので恐れずに、何事も挑戦という気持ちで研究を行って欲しいのです。みなさんのアイデアが必要とされています!」
 どうぞよろしくお願いします、と泉美は深く礼をした。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【迷宮化】
1
洞窟や家屋、砦などの内部を迷宮に変化させる。迷宮化により、敵は探索や突破に必要な時間が「効果LV倍」される。
【冷気の支配者】
1
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【通信障害】
6
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)が不可能な世界に変わる。

効果2

【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV2 / 【凌駕率アップ】LV1 / 【反撃アップ】LV3 / 【リザレクション】LV1 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

水上ケイ
 水上ケイです。攻略旅団に提案による「エネルギーに関する研究と実験」のシナリオです。
 アイデア大募集です!!
 詳細はオープニングと、併せて各選択肢の説明をご確認ください。(研究に関する書式が指定されています)

 また、以下、ご参加をご検討の場合はご一読ください。

●このシナリオには3つの調査選択肢がありますが、どの調査からとりかかるかはご自由です。
 判定の時点で複数の選択肢に有効なプレイングが同時にあった場合、こちらで判定させていただきます。 

●各調査選択肢①②③の判定について
 このシナリオでは【👑2】か【👑5】のどちらかの判定を予定しています。
 いろいろ挑戦してみてください。
 調査選択肢①~③ではトレインチケットの採用は行いません。

●④については、プレイングが集まらない場合、(期限等で)調査打ち切りの場合、トレインチケットが採用されます。

 以上です。
 進行状況についてはマスターページに記載する場合があります。
 皆様の素敵なプレイングをお待ちしています。
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


 2024年の夏休み最後の日曜日。
 ディアボロス達はエネルギーの研究と実験への挑戦を開始した。
(なお、ご参考までに『円卓の間』についての基本情報はワイルドカード旅団、地獄変については最終人類史の歴史書に説明があります)
クィト・メリトモナカアイス
【円卓の間、地獄変という2つのエネルギーを収集するクロノ・オブジェクトから同じだけ巨大神像の心臓へとエネルギーを移し、神像の心臓から新宿島大結界へエネルギーを供給、起動できる時間を測定するという方法でクロノ・オブジェクト間のエネルギー受け渡しの効率調査を行う。結果として適切な感情エネルギーを元にした方が効率は良くなるという結果を得たい】

というわけで。同じだけのエネルギーを消費して
1.円卓の間→巨大神像→大結界
2.地獄変→巨大神像→大結界
の比較。
巨大神像→大結界のエネルギー移動は、前みたいに触れながら命令しよう。

地獄変の収集エネルギーは妖怪……それも「忌み嫌われる」感情を元にしていた。
それに対し、幻想竜域キングアーサーと獣神王朝エジプトのクロノ・オブジェクトである円卓の間、巨大神像、そしてラムセスの黄金アンクとベルファスト大結界を元にした新宿島大結界は「信仰」をエネルギーとしている。
信仰対象は違うけど似たエネルギーの方がロスが少なく効率よく運用でき、より省エネルギーできるかもしれぬ。


●テーマ:巨大神像の心臓の活用【1】
 最初の担当者はクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)さんです。研究の骨子は以下のとおりです。
【円卓の間、地獄変という2つのエネルギーを収集するクロノ・オブジェクトから同じだけ巨大神像の心臓へとエネルギーを移し、神像の心臓から新宿島大結界へエネルギーを供給、起動できる時間を測定するという方法でクロノ・オブジェクト間のエネルギー受け渡しの効率調査を行う。結果として適切な感情エネルギーを元にした方が効率は良くなるという結果を得たい】
 なお、この研究は基礎的な調査であると言えよう。神像の心臓へのチャージには方法等によってエネルギー効率が大きく違うことが想定されているが、それはそれとして、『工夫をしない』素の状態でのエネルギー効率を測るのは意味のあることだろう。
「というわけで――、同じだけのエネルギーを消費して比較実験をやった」

 1)円卓の間→巨大神像→大結界
 クィトはまず、円卓の間から巨大神像の心臓へとエネルギーの充填を試みた。
「おわっ!」
 心臓を起動し、円卓の間からチャージを開始した途端、派手なエフェクトが展開した。ビックリめのクィトだったが、すぐに冷静に、この現象を判断する。
「あ――これは……エネルギー拡散しすぎ」
 どうやら、心臓にエネルギーは充填されるが、半分以上が外に流出したようだ。
 ここでクィトは結果を記した。
 円卓のエネルギー300減少(残700)
 心臓のエネルギー100上昇(残100)

 次に、この心臓のエネルギーを大結界へと接続する。
 ちなみに、大結界とはチャージするものではなく、必要なエネルギーが『消費』されるものだ。
「これで大結界をどれくらい維持できるか試す」
 クィトは心臓に触れて命令し、実験を開始し、一定の時間が経過した。
「んむ、完了。心臓のエネルギーは空になった。……45分。すると……」
 大結界を『1時間30分』稼働させるエネルギーは100だから。
「心臓のエネルギーの50%がロスした計算。心臓のエネルギーが大結界に入る時に、大きな抵抗があって、そのせいでエネルギーロスが発生している、ってことかな」
 考察しながら、クィトはここまでの実験結果をまとめる。
「円卓の間→巨大神像の心臓→大結界の移送では、六分の一しか得られない事が判明」

 2)地獄変→巨大神像の心臓→大結界
 地獄変のエネルギーは使用しやすいが、やはり漏れが確認された。
「んむ。地獄変のエネルギー150減少。心臓のエネルギー100上昇(残100)」
 これを大結界に1回目と同様に接続する。
 結果に、クィトは唸った。
「45分。同じか……。大結界45分維持。心臓のエネルギー100減少(残0)、と。ここから導き出される結論は……」
 クィトは最後に記す。
「この結果から、一度心臓に入ってしまえば、その元のエネルギーが何であるかは関係が無いと想定され。
 この実験の結果、円卓の間のエネルギーが300減少(残700)、地獄変のエネルギーが150減少、と」
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!

月下部・小雪
【ディアボロスがケーブル等を通じて巨大神像の心臓に触れながら念じることで、ディアボロスから直接エネルギーを蓄えれないか試みる。結果として緊急時にエネルギーを補充できるという成果を得たい】

と、とても疲れますが巨大神像についてはディアボロスが直接動かすことができ、ました。
であれば、心臓に蓄えられたエネルギーとディアボロスパワーは互換性がある、と考えることができそう、です。

ま、まずは直接心臓に手を触れながらエネルギーを注入できないか試してみましょう。
巨大神像を動かすときの要領で、コダマと一緒に気合を入れて頑張り、ます!

もしエネルギーを注入できたら次はケーブル越しで試して、みましょう。
元々心臓に接続されていたものと同じケーブルを使って実験、です。
どの程度の長さまで大丈夫か少しずつ伸ばして試していってみますね。

こ、これで少しでもエネルギーを蓄えられたらこの後の実験でもお役に立てそうな気が、します!

※アドリブ連携大歓迎


●テーマ:巨大神像の心臓の活用【2】
 次の担当者は月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)さんです。

 小雪は、少しおどおどしながらサーヴァントのコダマをお伴に研究の骨子を示した。
【ディアボロスがケーブル等を通じて巨大神像の心臓に触れながら念じることで、ディアボロスから直接エネルギーを蓄えれないか試みる。結果として緊急時にエネルギーを補充できるという成果を得たい】

 最初に結論を書くと、この実験は成功しなかった。だが、今後に向けて情報共有のためにここに記される。

 さて、小雪は次のように推論の根拠を語った。
「と、とても疲れますが巨大神像についてはディアボロスが直接動かすことができ、ました。
 であれば、心臓に蓄えられたエネルギーとディアボロスパワーは互換性がある、と考えることができそう、です」
 小雪はこれを証明するため、直接心臓に手をおいて、エネルギーの注入にトライする。
(「きょ、巨大神像を動かした時を思い出して、です」)
「コダマ、い、いきます、よ?」
 小雪はコダマと共に気合を入れて頑張る。
「う、うーー。ん。ど、どうでしょう……?」
 結果をチェックして小雪はがっくり肩を落とす。
「も、もう一度、です。コダマ、もっと気合を、いれます、よ」
 小雪とコダマは納得するまで試行錯誤しながら頑張ったが、結果は思わしくなく、残念ながら実験は成功しなかった。
「結果。ディアボロスからの心臓へのエネルギーチャージは不可能、とみました……」
 小雪は結論に到達した。少し疲れたかもしれない。
「こ、これでうまくいけば次はケーブルで試して、お役に立てるはず、だったんです、が」
 コダマがほよほよと小雪をねぎらう。ともあれ、少なくとも結果を得ることができた。

 小雪は気を取り直して、この結果を考察した。
「確かにディアボロスは神像を動かす事は出来ました、が、エネルギーが枯渇した神像は動かせなかった、です」
 コダマがじぃっと小雪をみつめて続きを促す。
「つまり、ですね……」
 小雪はたどたどしいながら、言葉を尽くして説明する。それは大体、次のようなものだった。
「こう考えると、説明がつく、かも……」
 ディアボロスの力は、神像のエネルギーを必要な部分に誘導して動かす、神経伝達のような効果に、利用されていたのでは無いだろうか。
 車で言えば、心臓に蓄えられたエネルギーが『ガソリン』で、ディアボロスの力が『バッテリー』というイメージをするとわかりやすいかもしれない。
「バッテリーの電力で、ガソリンを給油する事はできない……のと同じかもしれない、です」
 小雪はさらに考えて付け加えた。
「また、ディアボロス1人のエネルギーが小さすぎるのも理由の一つ、と推測できる、かもです」
苦戦🔵​🔴​🔴​🔴​

イロハ・アプリルシェルツ
【本物の心臓と血管を模したケーブル接続という方法で円卓から心臓へのエネルギー供給、新宿島で巨大神像へ繋いで稼働させる比較実験を行う。結果としてよりコスパとタイパが良い『心臓』へのエネルギー充填と起動方法という成果を得たい】

巨大神像を見ていて感じたのは結構正確に人体を模している物体と言うことなんだよね。
それならば充填や起動の際も無造作にケーブルを繋ぐのではなく
充填する際は右心房に当たる箇所へと円卓から接続し
稼働する際は左心室に当たる箇所から神像へと接続することで
人間の血流の様に感情エネルギーもロスが少なく流れる様になるんじゃないかなと言うのが仮説。

開始する際のスイッチも心臓部に手を触れて呼び掛けることだし
例えば心臓マッサージの手法を取り入れることでイメージも強固になり確実性と信頼性が増すんじゃないかな。
マニュアル化することで心臓を持ち運びや貯蓄できる感情エネルギーバッテリーにしたいよね。

ところで充填中や起動中に【通信障害】を発動させた場合は逆に効率が悪化したりするかな?(首傾げ)


●テーマ:巨大神像の心臓の活用【3】
 3人目の担当者はイロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)さんです。

 イロハは敬虔な修道女で、金の瞳は利発そうな輝きをみせる。彼女の研究の骨子は、次の通りである。
【本物の心臓と血管を模したケーブル接続という方法で、円卓から心臓へのエネルギー供給、新宿島で巨大神像へ繋いで稼働させる比較実験を行う。結果としてよりコスパとタイパが良い『心臓』へのエネルギー充填と起動方法という成果を得たい】
 さらにイロハは、この考えに至った自分の考えをこう説明している。
「巨大神像を見ていて感じたのは、結構正確に人体を模している物体と言うことなんだよね」
 観察眼と直観。それが、この画期的な発見につながる実験の最初の動機となった。
 イロハは、確認するように、丁寧に自説を展開する。
「それならば、充填や起動の際も無造作にケーブルを繋ぐのではなく、充填する際は右心房に当たる箇所へと円卓から接続し、稼働する際は左心室に当たる箇所から神像へと接続することで、人間の血流の様に感情エネルギーもロスが少なく流れる様になるんじゃないかな、と言うのが仮説だ」
 この説を証明するべく、イロハも円卓の間で実験を開始する。仮説どおりにケーブルをつなぎ、まずは円卓の間から神像の心臓へとエネルギーを充填する。
 人体をめぐる血のごとく、エネルギーがクロノ・オブジェクトを潤す。
「これは……本当に生きているようだね」
 果たして、実験の結果も見事にイロハの仮説を裏付けるものとなった。
「円卓のエネルギーが200減少で心臓のエネルギー充填完了だね」
 イロハはこの結果をバッチリと記録する。
『円卓のエネルギーが200減少、心臓のエネルギーが100増加』
 このテーマの最初の実験との対比でも、明らかだった。
「うん、別の実験と比較しても効率があがっているね――そうだ、【通信障害】を発動させたら何か影響があるかな?」
 イロハは実験に没頭する。銀髪をゆらして首を傾げ、通信障害の影響を確認するが、すぐに首をふった。
「いや、これは特に関係ないみたいだな」
 ともあれ、イロハの説は実験によって見事に証明された。だが、それだけではなく、さらなる効率化のための工夫についてのアイデアにもたどりつく。
 イロハは全ての実験の終了後、今後の課題として付け加えた。
「さらに効率化を狙うならば……工夫すべきは多分、ケーブルだな」
 今回の実験は大成功だった。また、その経過から、イロハは妥当な推論を導き出した。
 おそらくは、今後ケーブルを工夫することで更に効率をあげることが可能だろう。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【通信障害】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!


 以上で「巨大神像の心臓の活用」についての研究枠は終了です。
 次の研究テーマは「エルドラードの宝の活用」についてです。
逆叉・オルカ
【クロノオブジェクトを指定したうえで宝石を近づけたり破壊する、という方法で『お宝を用いてのクロノオブジェクトへのエネルギーチャージ』を行う。結果として『クロノオブジェクトの燃料として使う方法を確立』という成果を得たい】

実はサンパウロで、既に敵がお宝をクロノオブジェクトに利用しているようだ。
お宝でクロノオブジェクトを動かし、水上バイクを作る…だったか。既に押収した資料があれば、実験の参考資料として使いたいと申し出よう。

…ところで確認するけど、元々お宝は、多分アビスローバーに滅ぼされたディヴィジョンの産物であってる?

ではお宝を使ったエネルギーチャージ実験するよ。
お宝で乗り物や、ゴルディアスの結び目が動かせれば地獄変ロストの危険が減る
持ち運びにも便利だ

神像と結び目を用いて実験。
「ゴルディアスの結び目に力を与えよ」など、指示を出した上でお宝を近づけたり、掲げたり、傍で壊してみたりする。
ロックがかかっているなら残留効果で開錠

仕組みがわかればミウや海賊船にも利用できるよう、効率化した装置も作れるかも


●テーマ:エルドラードの宝の活用【1】
 一人目の担当者は逆叉・オルカ(オルキヌスの語り部・g00294)さんです。

 オルカは、沈着冷静に自分の研究骨子を示す。
【クロノオブジェクトを指定したうえで宝石を近づけたり破壊する、という方法で『お宝を用いてのクロノオブジェクトへのエネルギーチャージ』を行う。結果として『クロノオブジェクトの燃料として使う方法を確立』という成果を得たい】

 実験のための宝石を使って、オルカはさっそく、心臓に色々な方法で近づけたり、指示を出しながら掲げたり、まずは破壊以外の考えつく方法をすべて試みた。
「んーどうもうまくいかないな。……実はサンパウロで、既に敵がお宝をクロノオブジェクトに利用しているようだ。押収した資料でもみることができればと思ったが、今回は無理か」
 オルカはさらに、準備された宝石を眺め、考察を重ねる。
「……ところで、元々お宝は、多分アビスローバーに滅ぼされたディヴィジョンの産物だったってことは……ないか」
 エルドラードの宝は、ダンジョンから現れるモノなので、黄金海賊船エルドラード由来のものと想定される。
 オルカは少々脱線しながらも、実験をすすめていく。
「やはり、近づけたりだけじゃダメだな。次は壊してチャージ実験しよう」
 お宝で乗り物や、ゴルディアスの結び目が動かせれば地獄変ロストの危険が減るし、持ち運びにも便利だというのがオルカの持論だ。
 これには賛同するディアボロスも多いことだろう。
  ゴルディアスの結び目は次のテーマで扱うことになっているので、今回はクロノ・オブジェクトとしては神像の心臓を使って実験することになった。
 オルカは小さめの宝石らしきものをクロノ・オブジェクトの傍で破壊する。
「実験成功……だけど。心臓にエネルギー1の蓄積を確認」
 うーん、とオルカは唸る。
「そうなると、実験は成功だが、エネルギー総量が少なすぎるのが欠点だな」
 オルカは集められた宝を見て、こう話す。
「もし、実験のために確保した宝をすべて使用すれば、神像の心臓のエネルギーを100充填することができるかもしれないってところだ」
「しかし、実験自体は成功だ」
 これにより、他のクロノオブジェクト、おそらくゴルディアスの結び目にも問題なくチャージは可能なはずだとオルカは推測する。
「仕組みがわかればミウや海賊船にも利用できるよう、効率化した装置も作れるかもと思ったんだが……エネルギー総量の問題か」
 オルカは今回の実験で判明したことを、記録に残した。
善戦🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!


 ここでお知らせです。
 次回枠は9月5日木曜日朝8時30分到着分で判定の予定です。
 テーマは「③エルドラードの宝の活用」についてです。
 このテーマの研究が終了後に、「②ゴルディアスの結び目の活用」研究枠を募集予定です。
 これまでの研究結果もご参考にしていただき、皆さまのアイデアをお待ちしています。
イロハ・アプリルシェルツ
【『宝』を溶かして導線を作るという方法でエネルギー接続ケーブルの改良を行う。結果としてクロノオブジェクトを繋ぐエネルギー効率の良いケーブルの導入という成果を得たい】

先程の実験でケーブルにはまだ改良の余地があることに気付いたけど、その素材にエルドラードの『宝』が使えないかな?
普通のケーブルの素材って値段の都合上、銅やアルミが多いけどエネルギーを通せるなら金や銀などの貴金属でも良さそうだよね。
金属は磁石の近くに置いとくと磁性を帯びる性質があるのは有名だけど
それと同様に感情エネルギーを蓄積していた『宝』も、感情エネルギーを伝え易い性質を持っているんじゃないかなと言うのがイロハの仮説だね。
それを実証する為に金属製の宝を鋳潰して導線にして束ねてケーブルにし『円卓』から『心臓』にエネルギーを送って試してみよう。溶けない宝石とかは砕いて粉にし混ぜると更に改良出来るかもね。
改良ケーブルによる伝導効率が良くなってるなら単純に宝から取り出してエネルギー源にするよりも最終的なコスパは良くなるに違いないよね。


逆叉・オルカ
【お宝に機械を使用する、という方法で『比較実験と観測』を行う。結果として『新しいエネルギー回収方法と、用途の発見』という成果を得たい】

実験する前に確認。
サンパウロでの資料は手に入らなかったが、代わりに『お宝をエネルギーに変換するクロノオブジェクト(以下、ミキサー)』を入手出来たので、早速使わせてもらいたい。
(シナリオ:奇怪な機械と海魔たち。より)
無理はしないけど。

実験の流れは、
まず先ほどの実験と同じ大きさ(エネルギー1相当)の宝を用意。
ミキサーは心臓と接続しておく。
ミキサーへ宝を入れて起動させる事で、どれくらい心臓にエネルギーが蓄えられたか調査、結果を比較する。

この時に、新宿島の機械で『エネルギー以外の力』なども発生していないか調べたい。
例えば、何かを増幅、吸収したり、道具の性能を引き上げる…など新しい効果が見つかれば、用途が広がるはずだ。
船、サフィーナミウや武器の性能を一時的でも強化可能できれば……話がそれた。

エネルギー回収量アップ
お宝の新しい価値の発見
どちらかでも見つかると嬉しいね。


●テーマ:エルドラードの宝の活用【2】
 今回は二つの研究が同時進行的に行われました。

●ケーブルの改良
 こちらの担当者はイロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)さん、研究骨子は【『宝』を溶かして導線を作るという方法でエネルギー接続ケーブルの改良を行う。結果としてクロノオブジェクトを繋ぐエネルギー効率の良いケーブルの導入という成果を得たい】です。

 さて、イロハは研究骨子についてこう語った。
「先程の実験でケーブルにはまだ改良の余地があることに気付いたけど、その素材にエルドラードの『宝』はどうかなと思った」
 実験の準備を進めながら、彼女はさらに自説の根拠を展開する。
「金属は磁石の近くに置いとくと磁性を帯びる性質があるのは有名だけど。
 それと同様に感情エネルギーを蓄積していた『宝』も、感情エネルギーを伝え易い性質を持っているんじゃないかなと言うのがイロハの仮説だね」
 イロハは自説を証明すべく、『宝』をケーブルに使用する実験を行った。
 まずは金属製の宝を鋳つぶして導線にする試みだが、これはうまくいかなかった。
 『宝』を破壊するとエネルギーになって消失してしまい、鋳つぶしてケーブルにすることができなかったのだ。
「……『宝』の性質がより明らかになったってことかな。それじゃ確認のために、今度はそのまま使うとどうなるかな」
 イロハは紐状等の『宝』を用いて試行錯誤し、『宝』にケーブルの役割を与えることの是非に結論を出す。
「『宝』を使って心臓に充填は無理だね。『宝』はケーブルとしては使えない」
 イロハの調べたところ、心臓と円卓を『エルドラードの宝』でつないでも、エネルギーは心臓にほとんど充填されないのだ。
 『宝』はケーブルとして使用するには非常に非効率、という実験結果が確認されたが、イロハはそこでしばし考えるような目をする。
「ん~これってつまり……」
 ――が、すぐに切り替えて次の実験にうつった。
「せっかくだから新宿島のいろいろな素材でも実験しておこうと思う。普通のケーブルの素材って値段の都合上、銅やアルミが多いけどエネルギーを通せるなら金や銀などの貴金属でも良さそうだよね」
 そして今回はこれが功を奏した。最終人類史から調達した実験素材のうち、とても効率のよいケーブル素材がみつかったのだ。
「貴金属のケーブルはいいね。特に素晴らしいのは『純金』素材か……」
 イロハにとっては意外な結果ではあったが、最終的に効率のよい素材を発見することができたのだった。

「逆叉さん、これそっちの実験で早速使ってみる?」
「そうだな」

●ミキサー
 こちらの担当者は逆叉・オルカ(オルキヌスの語り部・g00294)さん、研究骨子は【お宝に機械を使用する、という方法で『比較実験と観測』を行う。結果として『新しいエネルギー回収方法と、用途の発見』という成果を得たい】です。

 オルカはまず、今回使用する『機械(クロノ・オブジェクト)』について確認を行っていた。
「サンパウロで『お宝をエネルギーに変換するクロノ・オブジェクト(以下、ミキサー)』を入手出来たので、早速今回の実験で使わせてもらいたい。……無理はしないけど」
 「ダンジョンの宝をエネルギーに変えるミキサー」 はディアボロス達が獲得したばかりのクロノ・オブジェクトだ。彼の要請に従い、ディアボロス達が手にいれたばかりの『ミキサー』が実験のために運び込まれてきた。
 オルカは最新のサンパウロでの成果であるこのクロノ・オブジェクトを用いた実験をタイムリーに提唱し、実験結果へと結びつけたのである。

「まずは前の実験で使ったのと同じくらいの『宝』を複数準備してもらった」
 オルカはまず、比較としてミキサーなしで破壊し、得られる心臓のエネルギーをチェックする。
「よし、相変わらず少量だな。次は『ミキサー』を使ってみる。
 まずミキサーと神像の心臓を接続する。ケーブルはさっそく効果の判明した純金のものを使わせてもらうとして……」
 イロハの実験を受けて、オルカはミキサーと心臓を純金のケーブルで適切に接続した。
 ――準備完了。
 オルカはこの『宝』をミキサーに投入して起動し、心臓へのエネルギー充填を試みる。
 しゅんっとお宝が粉砕されて消え、心臓へとチャージされる。
 オルカは心臓へ充填されたエネルギーを調べた。そして唇の端に笑みを浮かべる。
「今回は前の倍量近く充填できた」
 オルカはさらに検証を行って、結果を確認する。ミキサーはどうやら使える代物らしかった。
「これはなかなか使えるクロノ・オブジェクトかもしれないな。ミキサーなしではエネルギーが半分近く無駄になってたってことだからな」
 オルカははるばる時空を越えて持ち帰ってきたミキサーをしげしげと眺める。それなりに苦労はあったが、その甲斐があったというものだろう。
 このあと、オルカはこの実験結果をもとに、他にも幾つかの実験に取り組んでみたが、今回の発見はこの『ミキサー』の活用法につきる。
「今回『ミキサー』の使用法が見つかってとても嬉しいね」
 少年のような姿で、オルカはその青い瞳に静かな喜色を浮かべた。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【通信障害】がLV3になった!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!


 ここでお知らせです。
 次回枠は9月9日月曜日以降に作業の予定です。
 テーマは「②ゴルディアスの結び目の活用」についてです。
 また④『研究結果のまとめと報告』については、ご希望があれば任意のタイミングでお送りください。
(④については②完結後数日以内に執筆する予定です)
 引き続き皆さまのアイデアをお待ちしています。
エイレーネ・エピケフィシア
【エネルギーを注いで結び目を起動する際に、影響を及ぼしたい範囲を示す図を見てイメージを明確化して念じる。その結果、ゴルディアスの結び目の影響範囲を意図的に「設置場所全体」より狭め、急所を護る形でエネルギーの消費を抑制できるようにしたい】

ゴルディアスの結び目を実用する上で問題になるのは、エネルギー消費量の大きさですね
地獄変以外の手段でエネルギーを供給できても、燃費の問題が解決できなければすぐに力尽きてしまいます
そこで防御範囲を狭める代わりに、燃費を向上できれば応用が効きやすくなるのではないかと

円卓の間の見取り図を用意し、そこに「円卓の全周よりもずっと小さな、狭い円状範囲」を書き込みます
これが今回結び目の保護対象としたい範囲です
もし複数回の実験が大きな消耗なしに可能なら、「円状範囲の全周ではなく半周のみを覆う」ことが可能かを試してみてもよいですね

図をしっかりと見て、実際の周囲の様子と比較してスケール感を頭に叩き込み、結び目を起動
円卓の間全体を結界で覆わず、狙い通りの範囲に限定できるか試します


●テーマ:ゴルディアスの結び目の活用【1】
 この項目の最初の担当者はエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)さんです。
 研究骨子は【エネルギーを注いで結び目を起動する際に、影響を及ぼしたい範囲を示す図を見てイメージを明確化して念じる。その結果、ゴルディアスの結び目の影響範囲を意図的に「設置場所全体」より狭め、急所を護る形でエネルギーの消費を抑制できるようにしたい】 です。

 今回の研究課題もいよいよ最後の項目となった。テーマはゴルディアスの結び目、奪還戦の記憶も新しい蹂躙戦記イスカンダルディヴィジョンのクロノ・オブジェクトである。
 円卓の間で実験の準備をしながら、エイレーネは話す。
「ゴルディアスの結び目を使用する上で問題になるのは、エネルギー消費量の大きさですね。地獄変以外の手段でエネルギーを供給できても、燃費の問題が解決できなければすぐに力尽きてしまいます。
 そこで防御範囲を狭める代わりに、燃費を向上できれば応用が効きやすくなるのではないかと……」
 エイレーネの狙いはわかりやすいだろう。この実験のために、彼女はまず、準備した円卓の間の見取り図を眺め、そこに「円卓の全周よりもずっと小さな、狭い円状範囲」を書き込んだ。
「では、始めます」
 エイレーネは、図と実際の周囲の様子を比較してスケール感を確りとイメージしてから結び目を起動する。ちなみに、複数回の実験を可能にするために、使用するエネルギーはごく少量である。
 幾度目かに好ましい成果を得た。
「あ、成功ですね。少し範囲の精度が怪しいところもありますが」
 エイレーネはさらに試行錯誤する。魅力的な瞳が熱を帯びた。
「起動後に時間をおいての修正や再設定は無理……ですか」
 更に複数回のチャレンジで、エイレーネはあることを確信する。
「『エネルギーが完全に切れた後に、エネルギーを注入して再起動する際に、正確なイメージをする』事で、範囲を設定できる、ようですね」
 エイレーネは、ここからさらなる実験を試みる。
「より範囲の精度を増すには……」
 琥珀色の瞳が深く瞬く。エイレーネは完全にゴルディアスの結び目のエネルギーが切れたのを確認すると、今度は設定した範囲を図だけではなく、実際に歩いてみた。その外周上を歩くことで、より記憶を鮮明に具現化する。
「ではもう一度」
 実験は成功だった。エイレーネは、『ゴルディアスの結び目に指示する本人が実際にその外周を歩いて範囲を記憶することで、その精度は高まる』ことを発見した。
「この方法ならあるいは円状範囲の全周ではなく半周のみを覆うことも……」
 エイレーネはさらなる期待を込めて実験を行う。
 その結果として、エイレーネは外縁部の形をある程度変更することも可能であることを発見した。
「この方法でなら、『効果範囲の一部を範囲外にする』事も可能、ですね」
善戦🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【通信障害】がLV4になった!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!

月下部・小雪
【心臓からエネルギーを供給しつつ、「迷宮化」や「平穏結界」等の残留効果と一緒にゴルディアスの結び目を発動してみる。結果として霧や謎解き等の外付け機能の強化や発動時間の延長という成果を得たい】

さ、最後はゴルディアスの結び目の研究、ですね。
僕はキングゴンドワナさんとの決戦時に活用したいと思っているので、色々研究進めてみましょう!
有用そうなら攻略旅団で提案、です。

まずは基礎研究で円卓から心臓、心臓から結び目にエネルギーを供給して発動範囲と時間を調べてみます。
つ、続いては残留効果を発動してからの結び目の効果の発動、です。
霧が残留効果で生み出した迷宮や結界の中だけに制限されたり、しないでしょうか?

むむむっ、ダメ元の実験ですが、どう、でしょうか?
もしうまくいかなかったとしても効果時間の再計測くらいはできていればいいのですが……

※アドリブ連携大歓迎


●テーマ:ゴルディアスの結び目の活用【2】
 次の担当者は月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)さんです。
 研究骨子は【心臓からエネルギーを供給しつつ、「迷宮化」や「平穏結界」等の残留効果と一緒にゴルディアスの結び目を発動してみる。結果として霧や謎解き等の外付け機能の強化や発動時間の延長という成果を得たい】です。

 まず、最終人類史(パラドクス効果が最大限にかかっている状態)での実験ということで、小雪はすぐに研究の方針を改めた。
 また同時に、小雪の胸の内には残留効果に対する不安もあった。「平穏結界」は、ディアボロスを中心とした距離であること、「迷宮化」は、ゴルディアスの結び目は『洞窟や家屋、砦などの内部』では無いので対象外となりはしないか……。
 しかしそれは今は置いておくことにする。
「……と、とにかく今はできる実験を進めることにし、ます」 
 時間は有限なので、小雪は今ここで可能な実験に集中する。
 というのも、小雪としては、キングゴンドワナとの決戦時にこのクロノ・オブジェクトを活用したいと考えていたのだ。
「心臓からエネルギーを供給しつつ、ゴルディアスの結び目発動、です」
 円卓から心臓へ、心臓からゴルディアスの結び目へとエネルギーを供給する。
 まずは基礎研究として小雪は試行錯誤を始める。当初は発動範囲と時間とをメインに調べていくつもりだったが、同時にエネルギー使用量を測定してみて小雪は首を傾げた。
「ん、ん、ん……これは、もしかすると、です。効果範囲とエネルギーの使用量に注目、です」
 小雪は熱心にデータをチェックして、丁寧に計算し確認した。
「ゴルディアスの結び目の効果範囲と、エネルギー使用量の関係がわかった、と思います」
 小雪の発見によれば、このクロノ・オブジェクトのエネルギー使用量は『効果範囲の半径の2乗に比例』する。
 これを元に、先ほど判明した「範囲の形状の変更」も試しながらさらに実験する。
(「むむむっ、どう、でしょうか?」)
(「……ということは、つま、り……」)
 小雪の表情に心の声が滲む。
 データを睨み、走り書きのメモを量産し、デバイスを操り……しばらくして小雪は顔をあげる。
「多分、この結果で間違いない、です。範囲の形状を変更した場合、消費するエネルギーは『最も遠い距離を半径とした円の面積』に比例し、ます」
 小雪は周囲のギモンに応えるように言葉を重ねる。
「残念、ですけど、形を変化させる事でエネルギーの節約は出来ない事、がわかりまし、た」
 この結果をさらに考察し、小雪は付け加える。
「また、これは推測、です、が……」
 そう前置きして。
「効果範囲を小さくし過ぎた場合、範囲外からパラドクス攻撃が可能、となります。有効に活用する為には、一定以上の大きさが必要、かもしれませ、ん。
 狭い範囲の防衛には不向き、ではないでしょう、か」
善戦🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【迷宮化】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!

クィト・メリトモナカアイス
【エネルギーを注ぎ起動すると同時に触れながら命じ、念ずるという方法でゴルディアスの結び目の結界の性質の変更を行う。結果として知能の低い種族以外にも有効な結界を作り出せるようにするという成果を得たい】

前の大会議で。
ゴルディアスの結び目の謎解きはアルタン・ウルクみたいな相手に有効……という話はあったけれど。
「戴冠の戦」を見据えるともっとたくさんの相手に効く結界を張れるようになりたい。
同時にエネルギーの見積もりもしておくときっとよき。

結び目って本来の用途はイスカンダルを守る結界兵器。
それが謎解きの結界もできるのは本来の効果から外れていないのと、スフィンクスの伝承と組み合わせたからかも?
となると。
クレタ島のラビュリントスになぞらえて「迷宮に迷い込ませ、踏破しないと近づけない結界」とか。

変更の方法は……やっぱり念ずる、言葉で命令するのだろうか。触れながら「迷宮に迷い込ませ、踏破しないと近づけない結界」を作るよう命じ、地獄変からエネルギーを注ぐ。
これで無理なら伝承の本を置いたり読み上げたり……?


●テーマ:ゴルディアスの結び目の活用【3】
 最後の実験の担当者はクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)さんです。
 研究骨子は【エネルギーを注ぎ起動すると同時に触れながら命じ、念ずるという方法でゴルディアスの結び目の結界の性質の変更を行う。結果として知能の低い種族以外にも有効な結界を作り出せるようにするという成果を得たい】です。

 クィトの今回の実験の狙いは前の大会議に端を発する。
「前の大会議で。ゴルディアスの結び目の謎解きはアルタン・ウルクみたいな相手に有効……という話はあったけれど。
 『戴冠の戦』を見据えるともっとたくさんの相手に効く結界を張れるようになりたい」
 つまるところ、より知能の高い対象にも有効な結界を生み出す為の挑戦だ。
 クィトは自分なりの仮説をもとに、まず性質変更実験を行ったが、すぐにその性質を、例えばラビュリントスのようなものに変えることは難しいと結論づけた。
「知性と関係ない試練に変更は無理。なら謎の工夫をしてみる」
 クィトは、まず問題の難易度を上げ、次には下げて実験した。
「んむ……。エネルギー消費量に違いがあるぞ」
 クィトはスラスラとメモを作成する。

『出題される問題の難易度をあげた』場合、難易度があがった分、消費エネルギーが増大する事が判明しました。
 逆に『出題される問題の難易度を下げた』場合、難易度が下がった分、消費エネルギーが減少する事が判明しました。

「難易度がエネルギー消費と関係ある。なら次は」
 クィトは更に問題とエネルギーの関係を確認するために、問題の難易度を設定してみた。

 (1)特に頭の悪い亜人でも回答可能
 (2)普通の亜人なら回答可能
 (3)普通の人間の知性で回答可能
 (4)知性の高い人間でなければ回答できない
 (5)回答がほぼ不可能

「基本は(3)。ここから計算していくと……」
 クィトはスラスラと記録を残す。
 『(2)では消費エネルギーが1割減、(1)で2割減』
「簡単な問題は燃費がいい。逆は(4)で消費エネルギーが10倍、(5)はやばみ」
 何しろ、(5)では一瞬でエネルギーが枯渇して発動しなかったのだ。
 クィトは悩みながらさらにお試しを行い、データを精査して結論をはじきだした。
「ふむ。『簡単だが時間のかかるパズルを解かせる』みたいなのはできるけど、そーいう付加価値をつけると消費エネルギーはその度合いに応じて増える」
 クィトは緑色の瞳を瞬かせ、マイペースに続けた。
「なので……突破までの時間が2倍になるような、時間のかかる謎にすると、消費エネルギーは2の三乗の8倍くらいになる」
 そして淀みない口調で結果を語ったのだった。

 これでこの研究と実験は終了で、あとはまとめの発表を残すのみである。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【通信障害】がLV5になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!

クィト・メリトモナカアイス
ごろごろ(ホワイトボードを転がしてくる)

それではまとめ!
漏れや間違いあったら教えて。

・円卓から心臓にエネルギーを注ぐと効率は1/3。300注いで100しかチャージされない。人体を模してケーブルを繋げば効率は2/3に向上。純金製ケーブルで更に向上見込み
・地獄変から心臓にエネルギーを注ぐと効率は2/3。300注いで200しかチャージされない
→人体模擬、純金製ケーブルでどうなる?
・心臓から大結界を稼働すると、効率は1/2。100チャージして50を結界に使える

・エネルギー源なくディアボロスのみでは巨大神像を起動させられない
・手持ちの宝を全て使用すれば心臓エネルギーを100充填できる。純金製ケーブルと『ミキサー』を使用すれば倍に向上

・ゴルディアスの結び目は起動時に範囲を設定可能。消費するエネルギーは『最も遠い距離を半径とした円の面積』に比例する。範囲が小さすぎると範囲外から攻撃が可能
・問の難易度に応じてもエネルギーは変動。簡単なものなら現在の2割減、難易度が上昇すると10倍から測定不能まで増える


●研究結果のまとめと報告
 発表者はクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)さんです。

「それではまとめ!」
 クィトは自ら、ごろごろとホワイトボードを転がして発表の場に現れ、早速まとめを開始した。
「漏れや間違いあったら教えて」と、これはスタッフに小声で頼んでおいて。
 すでにホワイトボードには今回の実験と研究の結果がまとめられている。
 クィトは可愛い感じの指示棒を手に、まずびしっと最初の項目から発表をはじめる。
「まずは巨大神像の心臓へ円卓からチャージ実験の結果。
 円卓から心臓にエネルギーを注ぐと効率は1/3。300注いで100しかチャージされない」
 エネルギーロスが確認されたところで、これを小さくする方法が発見される。
「実際の心臓をさんこうにケーブルを繋げば効率は2/3に向上。純金製ケーブルで更に向上見込み」
『充填する際は右心房に当たる箇所へとケーブルを接続し、放出する際は左心室に当たる箇所とケーブルを接続する』
 クィトはさらさらとアンダーラインを加えて。
「神像の心臓は、人体の心臓を模してる。ケーブルの接続時に、人体の心臓を参考にして行うと効率化に繋がることがわかった」
 次に地獄変から心臓へのチャージについても触れる。
「地獄変から心臓にエネルギーを注ぐと効率は2/3。300注いで200しかチャージされない。繋ぎ方の工夫と純金製ケーブルでどうなる? ちょっと待って……んん、我もそう思う」
 クィトは近くにいたスタッフと少し言葉をかわし、さらに言った。
「今回、地獄変についての正確なデータはないけど、人体の心臓を参考にした接続方法で、さらに純金製ケーブルを使用すれば効率をあげることが可能と予測」
 次はチャージした心臓から新宿大結界の稼働実験について、である。
「今回は接続方法に工夫をしない状態での実験だったけど。心臓から大結界を稼働すると、効率は1/2。100チャージして50を結界に使える。これもさっきの工夫を加えれば多分もっと効率はあがるはず」
 また、クィトは巨大神像についても触れる。
「今のところエネルギー源なくディアボロスのみで巨大神像を起動することはできない」
 次はエルドラードの宝について、クィトの発表は続く。
「今の手持ちの宝を全て使用すれば心臓エネルギーを100充填できる」
 『宝』については傍で破壊することにより心臓に充填でき、個々のエネルギーは小さいことが実験で判明した。
 また『宝』はエネルギーを渡すケーブルとしての役割は不可能という結果を得、その理由は今回考察されていない。
 また鹵獲されたばかりのクロノ・オブジェクト「ミキサー」も早速実験に投入され、クィトはこれにも触れる。
「純金製ケーブルと『ミキサー』を使用すれば倍に向上」
 そして最後は、ゴルディアスの結び目について、である。
「ゴルディアスの結び目は起動時に範囲を設定可能」
 まずクィトはそう発表した。設定する範囲の外周を指示者が直接歩いてイメージを明確にすることで範囲設定の精度が得られることも判明した。
「その際、消費するエネルギーは『最も遠い距離を半径とした円の面積』に比例する。範囲が小さすぎると範囲外から攻撃が可能」
 さらにクィトは付け加える。
「問の難易度に応じてもエネルギーは変動。とても簡単なものなら現在の2割減、難易度が上昇すると10倍から測定不能まで増える……以上」
 ここまでクィトは今回の実験の要点の発表を終え、ぺこりと一礼した。

 今回のエネルギー研究と実験はここまでです。
 ご参加の皆さんに大きな拍手をお送りください――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【通信障害】がLV6になった!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!

最終結果:成功

完成日2024年09月15日