リプレイ
シエルシーシャ・クリスタ
アドリブ・連携歓迎だよ
気持ちが全く分からないわけじゃないけど、短気は損気だね。
キレちゃってるから、前しか見ない。私が潜んでてもそう簡単には気付けない。
森の中、廃村寄りに潜み、鬼がずんずん先に行くのをスルーして、後を追う足軽たちを襲撃しよう。
これ見よがしに派手に戦って、先を行く鬼が気付いて戻ってくれば良し。
気付かなかったら後から足軽の残骸でも持って追おうかな。
行軍とも言えないてんでバラバラの歩みだ。それでも念を入れて、正面からじゃなく横合いから襲う。
敵部隊の後ろ狙いたいけど、通り過ぎるの待ってる間に万一気付かれても困るしね。
突撃した後は、即座に踵を返して、混乱が収まる前に更に暴れまくろう。
あの士気だと逃散しないかは不安だけど、逆に仲間見捨てて逃げれるほどの気合も無いか。
流されるまま戦って、気付いたら手遅れ。そんなところかな?
もし鬼が戻ってくるのが見えたら挑発しよう。
ああ、気合の入った鬼がいるって話だったけど、腰抜けの間違いかな。
逃げられたみたい。そこの鬼さん、村から逃げた鬼に心当たりない?
息を潜めていた廃屋より飛び出し、森の方向へ感情の赴くままに進み始めた指揮官である兇巌鬼。
その後を追い、急ぎ飛び出し走り出した足軽天魔武者達はどうすればいいのかと口々に言いあい、動きに精彩を欠いていたのは明らかで。
「と、とりあえず後を追って……どうする? このままでは見つかるのも時間の問題だ」
「しかし、我々だけで潜んだところで……いかん、見失うぞ!」
グダグダと言い合いながらの重い足取り、故にディアボロスに対して鬱憤をぶつけようと進む兇巌鬼と離れてしまうのは必定で。
急ぎ後を追おうとすれば周囲に対する警戒が疎かになるのは当然。
「気持ちが全く分からないわけじゃないけど、短気は損気だね。キレちゃってるから、前しか見ない。私が潜んでてもそう簡単には気付けない」
配下の兵を置き去り気味に進むが故に、森に潜む自分の眼前を通過していった兇巌鬼をスルー。
その後ろ姿を見送ってシエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)が誰にも聞こえぬように心の中で呟いて。
慌て追いかける足軽天魔武者が同じルートを通り自らの前に無防備な姿を晒した瞬間を見逃さず、彼女は奇襲を仕掛けていた。
「ナックラヴィー! 呪え、鎧え、踏み躙れ!」
「なっ!? 伏兵、ぐおっぁあああ!?」
唐突に横合いから飛び出したのはシエルシーシャ……であった、四腕生やした異形の人馬。
呪詛を周囲に撒き散らし、木々を黒く侵食しながら迫る呪いの塊、その突撃を前にして戦う前より半ば浮足立っていた足軽天魔武者の軍勢が的確に迎撃出来るわけも無く。
振り回される腕に打ち据えられ、地面に叩きつけられて。
槍を投げ出し金属の体を軋ませながら、何が起こったか理解できぬ目で見たのは敵中を駆け抜け、陣形をかき乱した後踵を返し再び迫る異形の人馬。
ただ眼前で繰り広げ有れる容赦の無い暴力という名の猛撃を受け、倒れた者が増えていき。
「くっ、怯むな、斬りかかれ!」
「兇巌鬼さま、敵襲です! は、はやくっ!?」
その中でも逃げず抵抗する者や、指揮官を呼ぼうと叫び走り出す者など統率が取れずバラバラの行動が続いていく。
頃合いか、と見たシエルシーシャは接近し、刀を振り上げた足軽天魔武者が間合いに入ったその瞬間に紅き眼光を妖しく明滅させていき。
「縋りつく呪い、耐えれるかな?」
振り下ろされた刀が彼女の体に触れると同時、周囲に凄まじい量の呪詛が爆発的に展開。
黒きナニカがぶちまけられた後、そこには反撃として斬りかかった足軽天魔武者の一撃で傷ついた辰砂の腕、その具合を確かめるシエルシーシャと。
反対に呪詛に飲まれ、黒く体を汚され動かぬ足軽天魔武者の姿が在った。
「ふう、見た所流されるまま戦って、気付いたら手遅れ。そんなところかな?」
奇襲で崩れた従者の様子、それを確認しながら遠くを見遣るシエルシーシャが呟けば。
恐らく急ぎ走り出し、叫びを聞いて異変に気付き反転してきた兇巌鬼の姿が見えていて。
「ああ、気合の入った鬼がいるって話だったけど、腰抜けの間違いかなー! 逃げられたみたーい! そこの鬼さん、村から逃げた鬼に心当たりなーい!?」
「ごおおおあ!? ディアボロス、誰が腰抜けだぁああああ!
遠くに見えた足軽天魔武者とは違う筋骨隆々な鬼の姿。
そこへ聞こえる様に、そしてこれ見よがしに挑発的に叫んでみれば、案の定怒りに任せた叫びが帰ってきて。
配下は奇襲で損耗、混乱状態の上に指揮官も興奮状態、戦いの流れは初手より大きくディアボロス優位に傾いていたのであった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
瀬鍔・頼門
もはや天魔武者の影響を廃したこの武蔵国でそれを覆させはせん。
出てきたならば好都合。板東武者の端くれとして存分に賊徒を追捕してみせよう。
仲間とできる限りの連携協力は積極的に。
ひとまずアヴァタール級とトループス級の分断をしたい。
無双馬の機動力を活かして森を先回りするように移動。機をみてトループス級達の前へ飛込み立ち塞がる。
トループス級の進行を阻めたなら【防衛ライン】を展開し、易々とアヴァタール級に合流できないようにする。
敵との攻防には重藤の弓を使い【龍田ノ息吹】で射かけていく。
敵の攻撃に対してはできるだけ人馬一体となり回避やいなしていきたいが、やむなく受ける攻撃は太刀や鎧の大袖等で受け流していきたい
見つけたぞ、鬼が頭目とは御し難かろう。まずはお前達のみ存分にかかってくるがいい…!
ディアボロスの奇襲による混乱、離れ合流を目指す兇巌鬼は怒りで興奮状態。
統率取れず連携も出来ない軍勢を一気に蹴散らす様に、戦況を最大限に利用せんと森の中を駆ける騎馬武者は瀬鍔・頼門(あかとき闢く忌刀舎人・g07120)であった。
分断状態の足軽天魔武者と兇巌鬼の間、両者を分断する様に木々の合間より飛び出して、道の上に示されるは一本の白きライン。
それはラインの上を越えようとすれば移動を阻む残留効果の一つであり、兇巌鬼が合流するのをほんの僅かでも止めれればよし、逆に逃げる足軽天魔武者が止まればそれはそれで目的を達せられる一手であろう。
「見つけたぞ、鬼が頭目とは御し難かろう。まずはお前達のみ存分にかかってくるがいい……!」
無双馬の馬上より、慌てふためく兵を前に重藤の弓を掲げて宣言し。
指揮官頼みではなく自分達の力を示せとばかりに矢を番え、狙い定めてひょうと放てばまず一矢、足軽天魔武者の胸を穿っていた。
「ぐっ、おあああ!?」
「ひ、怯むな、こいつを倒し合流を!」
混乱状態に加えられた一撃、倒れる前に絶叫した足軽天魔武者を見遣りつつ。
ここでこのまま押し切られてはならない、状況を打破すべく頼門を討たんと槍を構えて突き進む足軽天魔武者達だが、その突進を許さぬと馬腹を蹴る頼門。
それに呼応し、嘶く無双馬の綾目草。
飛び跳ねるかのように走り、槍の穂先から逃れる様に動けば頼門は状態を捻る事にて大鎧の袖揺らし、槍の穂先を滑らせて。
「恐れつつも突き進む心意気は見事、ならば板東武者の端くれとして存分に賊徒たるお前たちを追捕してみせよう」
高らかに叫びつつ、第二の矢を番えて放ち、第二の矢は先んじて攻め立ててきた足軽天魔武者の頭を射抜く。
続けざまに第三矢、狙い定めて放つ最後の一矢は頼門に迫り、突き出された槍の真横をすれ違う様に飛翔して。
足軽天魔武者の肩口から胸にかけて突き刺さり、反対に突き出された槍の穂先も頼門の腕に傷を付け。
両者痛み分けの様相、されど足軽天魔武者達の損害が甚大なのは誰が見ても明らかで。
「ぐ、くう、このままでは……兇巌鬼さまと合流はできんのか!?」
「だ、だめだ、この線を何故か超えられん!」
「いや、回り込めばいけるぞ、急げ!」
苦境の中、指揮官と合流できるまで時間を稼ごうとする者や走りつつ防衛ラインに阻まれ困惑する者、回り込めば防衛ラインを越えられると悟って走り出そうとする者の姿が見え。
「逃がさんぞ、落つることなく、弾むことなく、逸るることなく!」
再び綾目草を走らせて、馬上より射かける頼門。
空を切る矢の音が響き渡れば、次々と合流を目指した足軽天魔武者が倒れ、また抵抗しようと槍振るい、抵抗していた足軽天魔武者も膝を付く。
そして、別の場所に手奮起する仲間の攻撃も加われば士気低く、統率取れぬ軍勢は脆くも瓦解、兇巌鬼と合流し救援を得る事無く壊滅していたのであった。
「さて、これで終わりだが。あとはあの鬼だけか」
天魔武者の脅威を廃した武蔵国、隠れ潜み今まさに脅威となりえる形で出現した少数の鬼と武者。
ここで打てるは好都合、故にその命を、首級を上げると弓を掲げて兇巌鬼を睨むは頼門。
「ぐ、おおおおあああ! 役立たずが! ディアボロス、殺すぅ!」
その姿に自らを罵倒されたと勝手に感じ、怒りを燃やした兇巌鬼が咆哮する。
脅威として迫る鬼か、はたまた国を守るディアボロスか、どちらがこの国にて勝者となるか、決着の時は近づいていた。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
野本・裕樹
猛っていますね、これでは潜伏するのは難しそう。
探さなくて済んだのは助かりますがそのまま暴れるのを捨て置く事は出来ません。
私も微力ながら助太刀を、少しでも良い形で後に繋ぐ事が出来ればと思います。
使う刀は《雷光刀『雷花』》です。
『兇巌鬼』に不十分な体勢でのパラドクスを使わせる事を狙います。
警戒すべきパラドクスは巨岩を砕く程に強力な一撃でも両手を握り合わせてくるなら攻撃手段、その攻撃範囲は限られてくる筈です。
『兇巌鬼』の周囲を回り込むように移動し握り合わせた両腕を振り回せる範囲から逃れながら戦いましょう。
私は普段刀ばかり使っていますが、現代でいう所のボクシングのサークリングと呼ばれるフットワークに近い動きでしょうか。
体勢崩しを狙った動きを油断なく続け、パラドクスの生体電流強化に【能力値アップ】も合わせて『兇巌鬼』を捉えられない立ち回りからの一閃を。
咆哮し敵意を、殺意を、復讐心を前面に押し出して迫らんとする兇巌鬼。
力なき民が見れば怯え竦み、腰を抜かしてしまいそうな巨体を前にしても一切怯まず、逆に不敵に笑うのは野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)であった。
「猛っていますね、これでは潜伏するのは難しそう。探さなくて済んだのは助かりますがそのまま暴れるのを捨て置く事は出来ません」
鞘より引き抜くは雷光刀『雷花』であり、帯びた妖気を糧とし刀身に雷光が帯びていて。
地面を揺るがし迫る兇巌鬼が両の手を握り合わせ大上段に振り上げると同時、裕樹は素早い踏み込みで相手の足元に潜り込み、腕を引いて今まさに雷花を振りぬかんとした姿勢を見せる。
「おおおおお! 潰してやる、殺してやるぅうう!」
自ら間合いに入ってきた、お望み通り潰してやると兇巌鬼が吼え、力任せに振り下ろされる巨大な拳。
だが祐樹は同時に攻撃を放つことを目的とせず、狙いは先んじて相手に無理な攻撃をさせる事。
体重を乗せた強烈な叩きつけ、それは即ち攻撃と同時に多大な隙を生み出す行為であり……横合いに回り込めれば無防備な体に強烈な一撃を叩きこむ好機となる。
巨大な、そして大きな質量を持った物体が空中を高速で移動する際に生まれる鈍い風音。
直後に響く地面を砕く轟音、立ち込める土埃と周囲に飛び散る大小様々な小石たち。
だがその打撃の中心地に居たのは裕樹ではなく、攻撃を避けられ地面を砕き、前のめりになって動きを止める兇巌鬼。
狙われた裕樹は飛び散る地面の破片が命中したのか、衣服が破れ顔や腕から小さく出血するも戦闘に支障なし、兇巌鬼の左側面に回り込み攻撃を仕掛けられる体勢で。
「ぐ、おおおお! ちょこまかと!」
再び吼えた兇巌鬼が首を回し、体を起こせば裕樹は更に地を蹴って、今度は兇巌鬼の後方へ、そのまま右側面に回り込みながら距離を詰め。
「力は恐ろしいものがありますね、ですがそれに頼ってばかりでは……引き千切れ、「雷花」」
相手の持つ膂力、それを振るう速度。
対する自分の速度と立ち回り、一撃重たい攻撃を狙う者に対し、フットワークを生かして揺さぶり隙を誘った裕樹は刀の間合いまで接近。
雷花の纏う雷光がひときわ強く輝き、それに呼応する様に彼女の体も雷を帯びたかのように全身に雷光が走っていき。
先の兇巌鬼が見せた振り下ろし、それで我崩れた地面を躊躇なく、踏鞴を踏めば衝撃で小石が飛び散り同時に一筋。
鋭き銀の軌跡が走れば兇巌鬼の腹が斬れ、まるで落雷にあったがごとくその身を激しく痙攣させて膝を付き、全身から煙を上げてバチバチと細かな雷光が走っていた。
「お、おおおお、お前、お前えええ!!」
「今のを受けてそれだけ吼える元気があるとは、頑丈さもありますね。しかしそれで私を倒せるとでも?」
痛烈な一撃を受けて尚、敵意を、殺意を衰えさせずに向ける兇巌鬼。
倒すには不十分、ならば挑発を重ねていくことで冷静さを更に失わせ、より良い形で仲間に繋げる風に動くまでと決めた裕樹。
一人では倒せぬ微力な助太刀、しかし多くのディアボロスが力を合わせる事により強大なクロノヴェーダを倒す事が出来るのならば、それを引き込む呼び水となれば良いと再び踏み込む彼女の斬撃と。
猛り狂い、言葉にならぬ兇巌鬼の咆哮と振り下ろされた拳が地面を砕く轟音が鳴り響き、共に消耗しながら戦いは継続するのであった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
シエルシーシャ・クリスタ
アドリブ・連携歓迎だよ
……うん、挑発はよく効いてるし、裕樹に攻撃が当たらなくて尚更イライラきてるね。
こいつに元々冷静さがあったか怪しいけど、このまま視野を狭くしててもらおう。
鬼神変で異形化させた腕に無数の破片を呪詛を介して纏わせ、拳甲とする。
目の前に気を取られてる隙を狙って、思いっきり腹か横っ面をぶん殴ろう。
反撃は避けるのが一番いいんだろうけども。
もし、鬼神変の膂力で対抗できそうなら、敢えて真正面から迎撃してやるのもいいか。
こういう手合いは、力で押しきれなかったらそれだけで動揺するだろうしね。
実際には多少効いてても、意地でも表に出さないで居よう。
まだ行けそうなら余裕だよって態度で見せて更に打ちあう。
二度目がキツければ、もうどの程度か分かったからいいやって顔して避けて殴ろう。
そうしたら、どっちにしても頭に血が上るはず。
誰がとどめを刺すにしても、思いっきり隙だらけになるだろうね。
轟音が鳴り響く攻防戦、それを横合いから見ていたシエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)が戦況を冷静に分析する。
「……うん、挑発はよく効いてるし、裕樹に攻撃が当たらなくて尚更イライラきてるね。こいつに元々冷静さがあったか怪しいけど、このまま視野を狭くしててもらおう」
有効打少なく、翻弄されて怒り狂い攻防を繰り広げる兇巌鬼と仲間の姿。
ならば横合いから一撃加え、更に相手を揺さぶる事でより優位性を確保できるとシエルシーシャは辰砂となった鬼の腕、その拳を握りしめれば肩口より先が一気に肥大化。
異形の腕へと変じさせつつ数多の破片をばら撒けば、それらは呪詛を含んだ彼女の武器。
呪いの力を持つそれは自在に形を変える代物、此度は破片を拳と手首に、呪詛を介して纏わりつかせる事にて拳甲として形成し、地面を蹴って兇巌鬼に急接近。
眼前の敵、別のディアボロスに気を取られているならば間合いに入るは容易、入れ替わる形で仲間が下がり兇巌鬼が新手、シエルシーシャの接近に気付くが最早手遅れ。
「派手にやってるね、それじゃ私も一発キツイのいくから」
地面を蹴って飛び跳ねて、仲間を狙い振り下ろされていた兇巌鬼の腕を足場にして更に跳躍。
相手の顔面付近まで高度を上げつつ、走ってきた速度も乗せて放つは渾身の左ストレート。
ごりっと硬いモノを砕く感触と共に兇巌鬼の顔が跳ね上がり、大きく態勢を崩す中でシエルシーシャは殴った反動を利用して少し離れた場所に着地、反撃に備えていて。
「ぐご、おおおおお、ごあああああ!」
思わぬ横合いからの一撃、だが怒りと興奮で痛みを誤魔化し、憤怒のままにシエルシーシャを殴り潰さんと兇巌鬼は組み合わせた拳を渾身の力でもって叩きつける。
避ける事は困難、ならば二の手はあるとばかりにシエルシーシャは腕を交差、防御の構えを取って振り下ろされた拳を受け止めれば、凄まじい衝撃と轟音が周囲に広がり大気が震え、シエルシーシャの足元が砕け破片が飛び散って。
両の足、足首までが陥没した地面に埋まり、呪詛を纏って形成した拳甲が砕け散り、また辰砂の腕も一部が砕け細かな破片を撒き散らす。
「ご、おおおお、潰れていない、だとぉ!?」
「そうだね、装備品ぐらいは潰せるだろうけど。私を潰すのなら、この程度じゃ全然だよ?」
叩きつけた拳を止められ、信じられぬといった様子で一歩下がった兇巌鬼。
対するシエルシーシャは地面にめり込んだ足を引き抜き、まずは右足を二度振り、続けて左足も振って纏わりついた小石や破片を振り落とし。
腕の具合を確かめる様に肩口、そして肘、手の先まで視線を移し、軽く振って大したダメージではないと見せつける。
もっともこれは演技、肥大化した腕がひび割れ砕け、振り下ろされた衝撃が全身を駆け抜けたが為に彼女のダメージはかなりのもの、されど力任せに殴る、それを主とした立ち回りを得意とする者からすれば、渾身の一撃が大したダメージではないように見えれば驚愕するのも無理はなく。
「ぐ、ぐうう! なら、壊れる、潰れるまで殴ってやるぉおおお!」
「あ、もうどの程度か分かったんでいいよ、一人で遊んでて」
怒りのままに猛攻を続けようとする兇巌鬼が地面を踏み鳴らしながら近づこうとするが、軽くあしらう様に下がるシエルシーシャ。
力量が分かった相手にこれ以上付き合うつもりはないとする挑発、本心としては二度三度と受け止めていられない破壊力だがそういった部分は見せずに振舞って。
より相手の頭に血を昇らせて興奮させ、冷静さを失わせる事で次なる攻撃に繋げるのであった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
九十九・静梨
敵であり狂乱に浸ってはいますがそれでもなんて見事な筋肉!
筋肉を愛する者としてはその肉体は素晴らしいと評しましょう
しかしその筋肉による暴威が仲間やひいてはこの国の人々を脅かすのならば
我が筋肉をもってその脅威を止めさせて頂くしか、ありませんわね
全身の肉体改造(トレーニング)してきた筋肉をバンプアップ
パラドクスで腕部を中心に強化し
真っ向勝負で突撃
振りかざす巨腕をグラップルの構えから受け流しすかさず渾身の拳による強打を叩き込みますわ
その荒れ狂う心と筋肉
真正面から我が筋肉と魂が打ち砕き止めてあげましょう!
さあ、貴方が殺したいディアボロスがここにおりますわよ!
反撃には肉弾戦で真っ向勝負
振り下ろされた腕にこちらも両腕での衝撃波を伴う強打で対抗迎撃
勢いを殺し軌道を逸らし急所を回避
多少の傷は耐えて可能なら再攻撃も行いますわ
生憎殺されるわけにはいきません
取り戻すべき家族も守るべき人々もわたくしにはおりますので
貴方のその力、ここで止めさせて頂きますわよ
閂・緒羽
アドリブ&他所様との連携歓迎
凄い、びっくりするくらい怒ってる
でもその所為ですっかり頭が回ってないみたい、元からかも知れないけど
ちょうど良いからちょっと力比べしてみようかな、私も力ならそれなりに自信あるし
それに、どのみち兇巌鬼さんを生かしてはおけないもの
一緒に動いてくれそうな人がいたら積極的に協力するね
戦斧を手に翼をはばたかせ、翔けるように軽やかに駆けて行って
あなたって筋肉もだけど真っ黒で長い髪が素敵ね、やっぱりお洒落でそうしてるの?
返事はなくても大丈夫、私も好きに喋ってる方がやる気が出るだけだから
お陰で戦意と力がぎらぎら全身に漲って、渾身の力で戦斧を振り下ろす
叩き斬れるならそれで良いし、受け止められたらはしゃいだ声音で
凄い!本当に力持ち、と《金色輝斧(POW)》
自分が反動で吹き飛ぶ程の光の大爆発を起こして捨て身の一撃を放って
誰かが一緒に動いてくれてるなら仕掛けるタイミングは早い方が良いかな、本命の人に隙を作ってあげたいし
兇巌鬼さんも今だけ好きなだけ暴れて良いと思う
だってこれが最期だものね
瀬鍔・頼門
さては服部半蔵の下で死に損なったか?怨讐と破壊の衝動のままに進むは修羅の苦しみばかりであろう。兇巌鬼よ、鬼狩人の一人としてここで引導を渡してくれよう。
ネメシスモードを発動。
納めた太刀の鯉口を切ると妖刀の闇に包まれるも、閃光と共に新たな姿で踏み出でる
仲間との連携協力も積極的に。
兇巌鬼の正面に立ち、敵を引き付けるように。
肩部の左右前後4基の大袖鎧を意志のまま盾代わりに稼動させ、敵の攻撃に対し受ける・受け流す・弾く等の防御行動を行う。
太刀を八相に構え、兇巌鬼を正面に捉えて【岩清水ノ託閃】でぶつかり合う。
敵の両拳は4基となった大袖鎧で防いでいきたい。
兇巌鬼の正面とその気魄をできるだけ引き付ける。
機を見て組み討ちを挑んで鬼の動きを捕らえたり、逆に機を見てネメシス強化された大矢で【岩清水ノ託閃】として射込むことも狙いたい。
ここはもはや人の持ちたる国。天魔武者の圧政の搾取も鬼の恐怖を産み出すこともない。人類史に帰還するその日まで、我らディアボロスが守りつづけるからだ…!
咆哮する兇巌鬼、その姿は威圧感はあれど冷静さは既に皆無、ただ暴れ狂いディアボロスを叩き潰すという欲求だけに支配されているのは明らかで。
「凄い、びっくりするくらい怒ってる。でもその所為ですっかり頭が回ってないみたい、元からかも知れないけど」
「そうですわね、ただ敵であり狂乱に浸ってはいますがそれでもなんて見事な筋肉! 筋肉を愛する者としてはその肉体は素晴らしいと評しましょう」
両の掌を合わせ、とても驚きましたといったようなジェスチャーをする閂・緒羽(さよならのために・g11100)が怒りに飲まれた兇巌鬼の姿に素直な感想を述べれば、その状況でもなお凄まじい筋肉は称賛できると九十九・静梨(魔闘筋嬢・g01741)が言葉を続ける。
怒りに飲まれてしまいどうしようもない、という状況でありながら、屈強な巨体。
称賛すべき点もあるという感情と、侮蔑ともとれる感情と、二種の感想が述べられているのを察した兇巌鬼であったが既に怒りに、ディアボロスへの復讐心に飲まれたが故か。
自らの肉体を褒められたのをある種の挑発と感じたのか、新手のディアボロスを見て咆哮を上げていて。
「ぐおおおおおおお! お前ら、潰す、潰してやるぞぉおおおお!」
「ふむ、あの感情の元とは……さては服部半蔵の下で死に損なったか? 怨讐と破壊の衝動のままに進むは修羅の苦しみばかりであろう。兇巌鬼よ、鬼狩人の一人としてここで引導を渡してくれよう」
憤怒に飲まれ、力任せにディアボロスを粉砕せんと一歩を踏み出し地面を踏み砕いた兇巌鬼、その様子を見ながら瀬鍔・頼門(あかとき闢く忌刀舎人・g07120)は納刀していた太刀の鯉口を切り、鎺の煌めき見せると同時。
妖刀に籠りし妖気が黒き霧となって噴出、彼の体を覆いつくすも閃光と共に体が変異、まるで天魔武者の如き姿へと変容させていたのであった。
これで3人、叩き潰したいディアボロスがちょこまかと動き回るのではなく真正面から相対し、武器を構えた状況は兇巌鬼にとって好ましい、願っても無い展開で。
正面から迫る事、それが如何に無謀だったかを示してやるとばかりに大きく息を吸い込んで、地面を砕きながら突き進む巨体に対し、3人は一切怯まず真正面から仕掛けていく。
「さあこい、ここはもはや人の持ちたる国。天魔武者の圧政の搾取も鬼の恐怖を産み出すこともない。人類史に帰還するその日まで、我らディアボロスが守りつづけるからだ……!」
「ぬううう、ならもう一度、潰してやるぅうううう!」
その中で最初に相対したのは頼門、抜刀と同時に大鎧の袖が自在に稼働し、盾としての機能を発揮。
振り上げられた拳を真正面から受け止めれば、空気が震え機械の如き体が軋み、地面に足がめり込むも敵の注意を引くという目的は十分に果たされて。
誘い込んだ敵の攻撃、ならば仕掛ける好機とばかりに空中へ跳躍、否。
背中の翼を羽ばたかせ、舞い踊り飛ぶ緒羽が兇巌鬼の顔、その高さまで浮かび上がり手にするは黄金に輝く戦斧。
凄まじい膂力が無ければ振るえぬように見える巨大な武器、それをきゃしゃな体で楽々と振り回し頭を砕かんと振り上げて。
「あなたって筋肉もだけど真っ黒で長い髪が素敵ね、やっぱりお洒落でそうしてるの?」
「ぐおおお!? 何を言って」
唐突な問いかけ、戦闘とは関係のない部分、黒き長髪の事を言われ思わず疑問の声を出す兇巌鬼。
何の返答もされず、怒りのままに叫びが帰ってくれば良い方で、返答が無くとも構わないと思っていた緒羽にとっては嬉しい誤算という状況。
もっとも、彼女は返事の有無に関わらず好きに話すつもりではあったのだが。
「そんなお洒落な姿を乱しちゃって悪いけど、ちょっと力比べしてみようかな、私も力ならそれなりに自信あるし。それに、どのみち兇巌鬼さんを生かしてはおけないもの」
「ぐおおお、侮るなぁあああ!」
自らを試金石とするような、力比べという言葉。
それと同時に振り下ろされた黄金の戦斧、その一撃を左腕にて受け止めて、滾らせた筋肉で刃をほんの僅かに喰い込ませた状態で止め、力任せに押し返そうと一歩を踏み出す兇巌鬼。
「わあ、凄い! 本当に力持ち!」
渾身の一撃を受け止めたその力、自らが危険に陥る可能性もある状況にも関わらず。
新しいおもちゃを貰った子供が出すような、はしゃいだ声色で感嘆しつつ更に力を込めていけば、斧の刃が食い込んだ部位が急にまばゆく光り出し。
「ぬ、ううううおおお!?」
「兇巌鬼さんも今だけ好きなだけ暴れて良いと思う、だってこれが最期だものね。じゃあ私からはこれを」
輝く光がよりその強さを増していき、発生した大爆発。
その反動で後方へ吹き飛び追撃を避けようと狙った緒羽の試みに寸前で気付いたか、強引に右腕を振り回し爆発と同時に拳を当てた兇巌鬼。
結果、想定以上に大きく、そして上空へと跳ね上げられるように殴り飛ばされた形となった緒羽であったが、空中で翼を器用に動かし二度、三度と回転し体勢を整えて。
「うん、私からはこれでおしまい。でも次の人が存分に暴れさせてくれるよ」
打撃によるダメージ、それを顔には出さず高度を下げて着地して、次なるディアボロスが仕掛けていると告げる緒羽。
その言葉と同時、入れ替わるかのように地上を走り、距離を詰めていたのは四肢の筋肉に力を込めて、激しくパンプアップさせていた静梨の影。
「やはり素晴らしい肉体、しかしその筋肉による暴威が仲間やひいてはこの国の人々を脅かすのならば。我が筋肉をもってその脅威を止めさせて頂くしか、ありませんわね」
接近と同時、更に力を込めた彼女の両腕、それがより一層肥大化し、凄まじい力が籠っていることを視覚的に見せつけて。
同じ筋肉で戦う者同士、打って来いと言わんばかりの姿を前に兇巌鬼も望むところと傷ついた腕を振り上げ、力いっぱい振り下ろす。
風を切る轟音、巨大な岩石の如き組み合わされた拳の一撃を前に静梨は一切怯まず、両の腕を渾身の力で突き出す事にて生じた衝撃波と共に放つ打撃で応戦を。
互いの拳がぶつかり合い、衝撃が伝播し地面が砕け小石が飛び散り、空気が震え土埃が広がって。
「その力はお見事! ですが荒れ狂う心と筋肉、真正面から我が筋肉と魂が打ち砕き止めてあげましょう! さあ、貴方が殺したいディアボロスがここにおりますわよ!」
衝撃に耐え兼ね互いの体が弾かれて、共に一歩後退し。
構え直した兇巌鬼を前に静梨が再度打ち合いをせんと誘うかのように挑発的な言葉を告げる。
その動きに反応、その自信を、見せつけるような筋肉を叩き潰すとばかりに兇巌鬼は雄叫びと共に両腕を振り上げ再び両者の攻防が始まって。
突き出された静梨の拳、闘気を纏ったすさまじい一撃を防ごうと手を広げ、掌で受け止めんとした兇巌鬼。
バンと空気を震わせて、衝撃に耐えるも拳を撃ち込まれた手は各所で皮膚が破れ鮮血が飛び散り、されどここが好機とばかりに兇巌鬼も己の拳を振り下ろす。
二度目の攻防、ぶつかり合ったその瞬間、先の攻防とは違う違和感を兇巌鬼が覚えたのは拳を打ち付けたその直後。
打ち払う様にしていた筈の静梨が、拳を受け止めた後に振り下ろされた腕に己の腕を絡ませ、その動きを封じていて。
「ぐ、おおおお!? う、動かせない、だとぉ!?」
「いい一撃でしたわ、けど生憎殺されるわけにはいきません。取り戻すべき家族も守るべき人々もわたくしにはおりますので貴方のその力、ここで止めさせて頂きますわよ。さあ、今ですわ!」
動きを封じられ狼狽える兇巌鬼、対照的に仲間に攻撃を促す静梨。
その声に呼応するのは、真っ先に攻撃を誘い受け止めた頼門で。
「足止め、感謝します。強烈な踏み込みが力の一助、ならば……!」
先の一撃を受け止めた後に一旦下がり、重藤の弓すらも機械のような大弓へと変化させていた頼門。
その巨大化した弓に大矢を番え、力強く引き絞ればその矢は輝きを纏い、まるで光の矢の如き姿へと変じていて。
「我が心中の八幡座より清水を徹す……!」
この一矢にて戦局を大きく変える、その一心に手放たれた矢はまるで一条の光であり、兇巌鬼の右ふくらはぎを射抜き足をその場に縫い付ける形で突き刺さる。
直後、静梨は拘束を解除し後退すればそこに向かい大太刀を構え飛び込む頼門。
それは力強き踏み込みを封じ、その上で組み打ち首を落とさんと狙う攻撃的な飛び込みで。
「ぐ、ぬおおおおおおおお! ああああああ!」
「先にも言っただろう、人類史に帰還するその日まで、我らディアボロスが守りつづけると……!」
咆哮と同時に振るわれた巨大な拳、その一撃を受け止めるべく盾のように展開した大袖を弾き飛ばされながらも頼門が繰り出したのは強烈な突きであり。
剣気を纏ったそれは兇巌鬼の胸穿ち、同時に夥しい量の血液が噴出して頼門の鎧を赤く、紅く染め上げる。
暫しの間聞こえていた呻き声、それも止み吹き出す血液も収まれば兇巌鬼の巨躯はバランス崩し、力なく地面に吸い込まれるように倒れて行き。
轟音と共に倒れたそれは二度と動く事はなく、ここに強大な力を持ち、人々を脅かす鬼は討たれたのであった。
「終わりましたわね、最後まで力任せで……まあ筋肉は素晴らしいものがありましたが、それが失われたのは少しもったいないように思いますわ」
「けれど最後だからこそ、兇巌鬼さんも思う存分力を仕えて良かったのかもしれません」
倒れ動かぬその巨体を見下ろして、静梨と緒羽が言葉を紡ぐ。
もしも優秀な指揮官の元、冷静さを失っても力を存分に振るえる状況にあったのなら。
抑圧され隠れ潜む、鬱憤を溜めるが故に簡単に挑発に乗ってしまうような状況でなかったのならば、もう少し苦戦したかもしれぬその力。
これまでの積み重ねと仲間の攻め、それらが重なり生じた好機を生かせた事を実感しつつ遠くを見遣る二人。
「鬼にも鬼の事情があったのだろう。だが人々を守るならば討つのみ、そして。この地の脅威は除かれた、これが確かな事実です」
そんな二人にネメシス形態を解除、狩衣の裾を揺らして頼門が応じ、空を見る。
気持ちよいほどに晴れ渡った青空、それはこの国、下総に立ち込めていた天魔武者という暗雲が払われた事を示すかのようであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV2が発生!