リプレイ
ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!
……ついに本当の明日乃に会う時が来たのね……!
……ダメ、落ち着くのよ。大きいステージだって、沢山やってきたじゃない……!
(自分に言い聞かせても、僅かに手は震え)
……明日乃はアイドルの力で会場を支配しようとしてる。
だったら、アタシもアイドルとしてこの戦いを制しなきゃ!!
……待ってなさい、アナタに似合うのはそんな色の衣装じゃないんだから!!
(震えは止まり、明日乃を一瞥してから取り巻きを見据えた)
まずは親衛隊のトループスからね!
戦場を「ダンス」のように動き回って敵の注意を引き付けつつ、観客には杖兼マイクのレゾネイトで避難を呼びかけるわ!
さぁ、早く逃げて!
行き過ぎた親衛隊は、アタシたちが倒してあげる!
敵のパラドクスは防御できない、けど!
今まで支えてくれた皆や明日乃への想いに比べれば、こんなもの!
お返しに【心動と先見の低音圧撃!】を放って、敵を押し潰すわ!
ふふん、布教ならまだしも洗脳なんて、親衛隊の風上にも置けないわね!
さぁ、後はアナタだけよ! 明日乃!
白水・蛍
アドリブその他諸々歓迎
お手伝いに参りました社長――ソラさん。
我々は共に戦う者。一人でダメでも二人、三人と重ねましょう。
私もアイドルですからね。共にあなたと戦うアイドルです。共に戦う仲間です。
相手のパラドクスに関しては……そうですね。素敵な方なのは確かなのでしょうね。しかしながら私には「もっと」素敵な人がおります、ので!!
と、一部強調してしっかりと拒否しましょう。
私はあなた方みたいな軽薄な男性、好きではありませんのよ!
――我が音に応えて来たれ。これ即ちその身を貫きたる魔力の砲撃!
と【喚来貫星晶魔砲撃】を発動します。
では、さようなら。ですわ。
私のあこがれる人ではなかったようですから。
ディゼラータ・ネイディアラ
アドリブ歓迎
嗚呼、生まれた時より徹頭徹尾狂っている我が言うことでは無いやもしれぬが、己の意もなく狂奔するとは醜悪なことよなぁ…?
まぁ此度の私は、ただ友人の助力に来ただけだ…アイドルではなく、所謂裏方という奴だな…?メインに経つのは我でなく、そのステージに花を添えるだけ…
さぁ、粛々と行こうか……
グレイブを抜いて、侵攻開始
呪いを交えて術式を開き、牽制と削りを入れながら、アシスト寄りに回って守勢に構え
(嗚呼、嗚呼…すまないが…好いた相手は思わず害したくなってしまう手合いなのだ、私は…其れに私の好みは、私と殺し会える相手、だ…善良な、アイドルたちと違って、な)
突出した相手から順に仕留めながら、前衛に出て注意と攻撃を引き付けて、本命に辿り着く前に、彼女が消耗してしまわぬように気を払って
確実に侵攻していって、最後は合わせて『吹雪』を呼んで突破
さぁ、前座は此処まで……覚悟は決まっているな…?ソラ……
大崎・朔太郎
アドリブ連携可
ソラさんの決着戦、なら僕はソラさんを送り出すお手伝いをさせてもらいますかね。
因縁と向かい合うのにはやっぱり覚悟は要りますからね。僕もそうでしたから。
まあ急ごしらえでアイドルみたいなイケメンになった所で
本物よりも魅了出来ると勘違いしたらダメですよ。と
誘惑にお返しするように【ルアーダンス】で絡めとっていきますか。
観客の目線を相手より奪ったらそのまま逃げるように促していき、
そして敵を引き寄せ切ったら踊りながら【源氏蛍】で蹴り倒し、
【掌中の希望】で撃ち抜いていきましょう。アイドルに握手会以外でお触りは厳禁ですよ。
親衛隊が粗方吹っ飛ばされたら僕は観客の皆さんを誘導しながら撤退して行きますかね。
一般の方達の事は僕に任せてソラさんは決着を着けてください!
薬袋・透
アドリブ連携歓迎
アイドル対決。なら僕はさしずめ【フルーリア親衛隊】ってとこ?
まずは【防衛ライン】と結界術で僕達と一般人を分断、避難させなきゃ
みんな、今のうちに逃げて!
敵のパラドクスは魅了系だけど
おあいにく様、僕の心は既にたった一人に捧げているから他の有象無象が入り込む隙はないの
!そもそもそうしないと女一人落とせないってのがナンセンス!
左手薬指を見せつけアピール
しっかりきっぱり御断りして完膚なきまでに折ってやりましょ
今度はこちらの番、全力魔法で増幅させたパラドクスを早業で相手の足元へと放ち不意打ちと撹乱
パラドクスの通り道の途中にいた奴もまとめて薙ぎ払い連撃
それでも近づく奴にはグーパンね
ダッシュで勢いを増した一撃にて粉砕、気絶攻撃
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
ソラの宿敵と決着をつけると聞いたから助けに来たわよ!
ソラにはいつもお世話になってるからね。日頃のお礼も兼ねて助太刀するわ!
さて、私達の推しのソラと貴方達の推しのアイドルどちらがよりアイドルとしてふさわしいか決めましょう?
紡ぐ言葉はすべて桜の花びら型の刃となり
さぁ、It'sSHOW TIME♫
親衛隊へと降り注いでいく
私はアイドルとかではないけど、ステージ上でキラキラ輝いている人たちはとても素敵だと思うわ
だからこそ、洗脳してまでファンを作るのは理解できない
さぁ、終わりにしましょう?
ナイン・スカーレット
仲間達と連携アドリブ大歓迎
今回はソラのお手伝いで参加、所属事務所の社長が困ってたら助けるのが、ねこの道でもあるのだ。
「アイドルの親衛隊って言うのは、節度と礼節をもってするものだよ!」
推し活は迷惑かけたらダメなんだ。
戦いがファンの数ならうちにも「ねこの軍団」が居るからね!
パラドクス「魔性の軍勢」で影の猫科達を生み出して数で圧倒しようかな。
「みんな!援護は任せて」と死角になる部分を補助しつつ、遊撃ポジションで活動、アイドル的な攻撃より、今回は護衛や「魔性の軍勢」達はファン?の数的な動きをしたりする可能性…あるかな?
洗脳されてるファンとガチ推しのファンのぱわーをみせてやるー!
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok
過激なファンは会場への乱入も辞さないとは聞きますが、随分と手荒なライブジャックですね……。
何にせよ、ソラさんの心残りを晴らす一助となりましょう。
でもまずは、周辺の皆様方の避難誘導です。
乱入者達は私達が抑えますから、皆様は今の内に逃げて下さいな。
大丈夫、これ以上皆様へ危害は加えさせません。
という訳で、この先は通行止めです。
貴方達は、ここから先にも後にも進めないと思って下さいね。
まずは敵と観客達の間に割り込んで敵の接近を阻止。防衛ラインと合わせて敵が人々を追えないようにします。
戦闘は『極光の波動』で射撃戦。
精霊達やユリウスの力を借りて波動を放ち、敵を纏めて薙ぎ払います。
波動を放つ際は、敵を観客達から遠ざけるように誘導です。
弱った敵から確実に止めを刺して数を減らしますが、無理矢理にでも突破を狙うか、別ルートから人々を追おうとする敵が居たら其方を優先です。
生憎と、私には貴方達より強く想う方が居りますので、軽い言葉の一つ二つで惑わされるつもりはありません。
そのまま押し通ります。
一里塚・燐寧
ソラちゃんの因縁の相手がとうとう出てきたんだってぇ~?
こりゃ皆で乗り込んでなんとかするっきゃないねぇ
とりま、最初はそこら辺で暴れてる小物くん達を仕留めちゃおっか!
一般人とトループス級の間に割って入り、《テンペスト・レイザー》を敵に突きつけるよぉ
おっとっと。ライブ会場で悪質な勧誘は禁止って聞いてなかった?
ここに来てるのは明日乃ちゃんのファン。ポッと出のアークデーモンはお呼びじゃないんだよねぇ
チェーンソーの刃を唸らせながら敵に斬りつけ、『呪式:異苦同怨』を発動
分厚い刀身の重さで骨を砕き、回転鋸刃で体内を引き裂く斬撃で深い傷をつけると同時に
そのダメージを周囲で勧誘に動いてる敵にも転写し、一度にまとめてブッた斬るよぉ!
TOKYOエゼキエル戦争はもう終演したんだ。アンコールはないよぉ!(各地でめちゃくちゃ残党暴れてるけど)
反撃に対しては、恋人と一緒にお昼寝したりデートに行く楽しい時間をイメージして耐える
ん、なぁに?きみの話がつまんなすぎて途中から聞いてなかったよぉ
ナンパには向いてないみたいだねぇ?
アルマニア・シングリッド
ソラさんの宿敵
しかも、相棒とも云える方ですか
それなら、ソラさんが悔いのないようにサポートさせていただきますよ
サフェルはソラさんのフォローをお願い
必要であればパラドクス:星劉群で追撃しちゃって
(臨機応変・一撃離脱・弾幕など)
高速詠唱・早業・連続魔法で詮索召喚をほぼ常時展開状態にし
一般の方の避難状況などを情報収集しましょう
パラドクス通信も使って、状況を仲間の皆さんに共有していきますよ
詮索召喚で敵の演奏は衝撃波を伴った素敵なクラシックによる爆音で搔き消してしまいましょう
というか、無理やり好意や恋愛感情を抱かせるって、なにそれ気持ち悪っ!?
そんなのやられるぐらいなら、サフェルをモフって返り討ちにあった方がマシだわ!!
そんな気色悪いもの(踊り)はまとめてぶっ飛ばす!
(忍耐力・浄化・砲撃・連続魔法など)
え、好きな相手に容赦がないって?
サフェルの足元にも及ばない輩が何を言っているんですか
出直して来な
(魅了を受けても不動の1位な奴が居た模様)
魅力の魔力は片っ端から一刀両断するに限りますね
アドリブ
連携歓迎
月下部・小雪
ソラさんのお友達を助けるため、ボ、ボクとコダマもできる限りのお手伝いです。
だ、大丈夫です。真のアイドルでキラキラなソラさんならお友達を助けることができるはず、です!
も、もとがどんなにすごいアイドルさんでもクロノヴェーダになった相手には負けるはずがありません。
相手のはアスノさんの親衛隊ですね。
今日のボク達はソラさんの親衛隊、です。親衛隊対決はボク達が制します!
レ・コルプションの動きを邪魔するため【毛玉分身術】でコダマが分身、です。
アイドルさんとは違いますが、モーラットのかわいさもみんなも魅了しちゃいます。
もっきゅもっきゅと愛嬌を振りまきつつ、複数のコダマが連携してレ・コルプションをやっつけていきます!
じゃ、邪魔者はやっつけました。
あとはソラさんのことを応援、しましょう!
アイドルさんはファンの応援を受けて、キラキラに輝くはずです!
※アドリブ連携大歓迎
ウィリアム・ギャレット
アレンジ連携歓迎
心情
社長の宿敵、其れも本来なら社長の友であり相方か
事務員としては其の奪還、微力ではあるが助力せん訳にはいくまいて
ま、足手まといにならん様にはするさな
基本、落ち着いた物腰
パラドクスはリボルバーから放つ
味方の援護に徹し味方を襲っている敵>味方が攻撃している敵>既に負傷している敵>他の順の優先順位で〇フリージングミサイルで攻撃
敵の魅了に関してはナイフで自分を刺すなりなんなりで振り払う
アイドルのライブで熱狂する事は悪い事とは思わんしオタ芸のレベルに留まるなら文句は言わねえが流石にそいつはやり過ぎだな
そも手前の推しをほったらかして女口説くなんざ言語道断だぜ?
俺は男同士に偏見はねえが生涯唯一の女、共に生きる相手が既にいるんでね
心底惚れ抜いた、共に生き髪が白くなる迄共に生きてきた良い女、女房が居るのに手前等みてえなのに目移りする訳ねえっての
ま、無粋な真似は止めるんだな
此れから親友同士の勝負が始まるんだ
前座は早々にご退場ねがうぜ?
さあて、此れから奪還の本番だな
●親衛隊たちのステージ
お台場にある、5千人規模のライブ会場。
パラドクストレインでその入り口に到着したソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は、
「……ついに、本当の明日乃に会う時が来たのね……!」
彼女が探し続けていた、『悪逆の歌姫』ルシファー・アスノ。いや、ソラと苦楽を共にしてきた盟友、星守・明日乃との邂逅に胸を高鳴らせる。
「!」
そんな中、明日乃との思い出が体中を駆け巡り、ソラの体は静かに震えだした。
「……ダメ、落ち着くのよ。大きいステージだって、沢山やってきたじゃない……!」
ソラは自らを叱咤し、心と体を落ち着けようとするが、明日乃と共に、初めて立ったステージの記憶が頭の中をぐるぐると回りだし、どんなに自分を律しても手の震えが残ってしまう。
(「因縁と向かい合うのにはやっぱり覚悟は要りますからね。僕もそうでしたから」)
そんなソラの様子に、大崎・朔太郎(若返りサキュバスアイドル・g04652)はかつて自らも抱えた宿縁を思い出しながら、彼女を送り出すために全力を出すことを心に決める。
明日乃と決着をつけるのは、ソラ一人かもしれない。
だが、そんなソラのために協力しようという仲間たちがいる。
彼らは、ソラが全力を出し尽くすために、最高の舞台を整えようと動き出した。
「アイドル対決かぁ」
突然の惨事にどうして良いかわからないlla-nu-ra。
そして、このステージを支配しようとする星守・明日乃と、それを止めようとするソラ。
その様子は、まるでこれ自体が一つのアイドルショーのようにも見えた。
「なら僕らはさしずめ【フルーリア親衛隊】ってとこ?」
会場を襲うのが明日乃親衛隊なら、自分たちはソラの親衛隊だろうか。
そう考えた薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)は、
「それはそれで面白そう」
同志たちにチーム名を提案する。
「確かに、そんな感じですね」
「では、これから俺たちは社長の親衛隊だな」
仲間たちも何となくそう思っていたのか、もともと一致団結していたチームは、名前を得てますます一つの目的に向かうこととなる。
「さて、一般人の避難は大丈夫そうだし、数的にもほぼ同数みたいだから……」
透は状況を確認し、手近なところにいた明日乃親衛隊員に近づくと、乱暴する手を自らの手で掴み、
「やめなさい? 推しが見てるわよ?」
己の魔力を龍脈の流れにのせ、蛇のように波打たせながらレ・コルプションの腕へ、全身へと這わせていく。
「く、なかなか積極的な女性ですね!?」
高密度のエネルギーに蝕まれ、全身に痛みを感じながらも、淫魔は透を口説こうと近くの壁に彼女の体を押し付けた。
「おあいにく様、僕の心は既にたった一人に捧げているから。他の有象無象が入り込む隙はないの!」
それに対し、透は左手薬指に輝く緋緋色金の指輪を見せつけながら、自らもその輝きに想い人の瞳を思い浮かべ、誘惑から逃れようと意思を強くする。
「ふぅん……」
だが、レ・コルプションは薄く笑みを浮かべると、透の想いを自分で上書きするため、彼女の指輪を抜き取ろうとした。
「乱暴ね! そもそも、そうしないと女一人落とせないってのがナンセンス!」
もちろん、そんな行為を黙って許す透ではなく、左手の指を折り、拳を固めてグーパンで殴りつけ、
「ぐあっ!」
それとともに彼女の魔力が彼の体を縛り、喰らい尽くして再起不能にするのだった。
「にわか仕込みの魅了など、絡めとってしまいますよ」
朔太郎は、女性ファンに色目を使って明日乃のファンに取り込もうとするレ・コルプションに向けて、本物の男性アイドルらしい仕草で魅了返しを試みる。
「きゃぁ、素敵……♪」
淫魔の虜になりかけていた女性は朔太郎にハートマークの視線を向け、
「まあ、急ごしらえでアイドルみたいなイケメンになった所で、本物よりも魅了出来ると勘違いしたらダメですよ」
明日乃への想いすらも一瞬塗り替えられたレ・コルプションは、目を手で覆いながらその場に崩れ落ちる。
「俺は何ということを……! 明日乃ちゃん明日乃ちゃん明日乃ちゃん明日乃ちゃん明日乃ちゃんーっ!」
淫魔が勝手に絶望している隙を突いて、朔太郎は女性ファンを抱きかかえると、
「皆さんここは危険です! 会場の外へ……」
と言いかけ、何かに期待しているような女性や、周囲の観客の雰囲気を察して、
「いえ、僕が何が何でも守りますので、できるだけステージから離れてください!」
伝説の目撃者となるべき人々を全力で守ろうと動き出した。
「お手伝いに参りました社長――ソラさん」
白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)はそう言いながらソラの後ろから優しく声をかけ、
「我々は共に戦う者。一人でダメでも二人、三人と重ねましょう」
フルーリア親衛隊の一員として、明日乃親衛隊の暴挙を止めようとする。
「それに、私もアイドルですからね」
彼女も戦うアイドル……仲間であり、困った親衛隊の行動は正さなくてはならないのだ。
「明日乃さんとは違った形ですが、私達もそういう縁があると思っています」
蛍の優しい微笑みはソラの緊張をほぐし、わずかにではあるが、肩の力が抜けたように見えた。
「明日乃ちゃん程ではないが美しい人。私のモノとなり、同志となれ」
蛍が観客を襲うレ・コルプションに近づくと、彼は目ざとく蛍の美貌に目をつけて、強引に自分のペースに持ち込み魅了しようとする。
「……そうですね」
蛍は急速に全身を、脳を襲う恋心に困惑しながらも、
「素敵な方なのは確かなのでしょうね。しかしながら私には「もっと」素敵な人がおります、ので!!」
心のなかに相手の姿を思い浮かべながら、強い口調で拒絶する。
「私はあなた方みたいな軽薄な男性、好きではありませんのよ!」
そして、レ・コルプションの誘いをひらりと躱しながら耳元に唇を近づけ、
「このステージで余計な爆音は邪魔ですので、お耳を失礼しますね?」
反対に魅了してしまいそうな囁きとともに魔力を乗せる。
「では、さようなら。ですわ。私のあこがれる人ではなかったようですから」
蛍はそう告げると、彼の耳を貫く魔力の砲撃を放ち、聴覚と平衡感覚を失わせてその場に気絶させる。
「嗚呼、生まれた時より徹頭徹尾狂っている我が言うことでは無いやもしれぬが、己の意もなく狂奔するとは醜悪なことよなぁ……?」
親衛隊と親衛隊の戦い。
アイドルの晴れの舞台での狂ったような現実は、ディゼラータ・ネイディアラ(存在悪:揺らめく星を喰らうモノ・g00054)の目には奇異に映った。
「まぁ此度の私は、ただ友人の助力に来ただけだ……」
アイドルとしてではなく、アイドルを助ける裏方として、粛々と。
ディゼラータは派手に動き回るアイドルたちを脇目に見ながら、惨刃:禁哮霊墓を抜き、観客を狙うレ・コルプションとの間合いを詰める。
呪いを交えて術式を開き、身も心も魂も永劫に凍てつかせ、涯の世界より吹き荒れる猛吹雪が淫魔を襲い、ディゼラータの振るう惨刃:禁哮霊墓の刃がレ・コルプションの胸元を傷つけた。
「嗚呼、嗚呼……。すまないが……好いた相手は思わず害したくなってしまう手合いなのだ」
同時に、淫魔が彼女を自分のものにしようとする強引な誘惑に囚われ、ディゼラータは愛おしいものを壊してしまいたいと、手加減なしに得物を振るう。
「……其れに私の好みは、私と殺し合える相手、だ」
ディゼラータが愛を囁くのに必要なのは、
「……善良な、アイドルたちと違って、な」
愛の歌や笑顔ではなく……逢い死合うことである。
彼女の愛は彼の持っていた明日乃への愛情すらも凍りつかせ、ソラが進む道を切り開いた。
「所属事務所の社長が困ってたら助けるのが、ねこの道でもあるのだ」
ナイン・スカーレット(ねこの隣人・g07595)と「ねこの軍団」もまた、ソラを助けるため、そしてライブの観客として押し寄せていた。
「みんな! 援護は任せて」
ナインはまず仲間たちに声をかけ、彼らの死角となる場所をねこたちで重点的に調べ、
「こっちも人数が多いからにゃあ。大体みんな抑えられて……にょ?」
会場の隅の方でナンパしているレ・コルプションを発見すると、
「依り代に封ぜられし軍勢よ、問いかけに応えよ、我が力となるのなら顕現せよ。我らは軍勢」
無数の影のねこ達を呼び出し、彼を瞬く間に包囲する。
「アイドルの親衛隊って言うのは、節度と礼節をもってするものだよ!」
そして、推し活は迷惑かけたらダメなんだと諭しながら、ねこたちが次々と爪を立て、淫魔の体を引っ掻いていった。
「くそ……」
ねこたちの対応に苦労するレ・コルプションの瞳は、
(「この敵、アイドル的な攻撃より、ファンのような動きをしているのかな?」)
洗脳されて言いなりに動くだけでなく、熱心なファンの物のように。
彼らの行動は、無理やり観客を取り込むのではなく、彼らを魅了するのは明日乃の役目と割り切って動いているようにも見える。
「それならそれで、ここで抑え込んでおくだけでいいかな?」
ナインはそう判断すると、淫魔を無理に倒すのではなく、猫たちが作る影で縛って拘束するに留め、
「ここから私たちは推し活の時間だよ」
推したちのライブを純粋なファンとして見守ろうと囁くのだった。
「過激なファンは会場への乱入も辞さないとは聞きますが、随分と手荒なライブジャックですね……」
会場のあちこちで起こる喧騒に、フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は本来のライブを楽しみにしていた人たちの心残りを感じつつも、
「何にせよ、まずはソラさんの心残りを晴らす一助となりましょう」
この事件が解決されれば、彼らは推しのライブを楽しめるに違いない。
そう信じて会場内へ足を踏み入れた。
「乱入者達は私達が抑えますから、皆様は今の内に逃げて下さいな」
襲われていた女性を助けたフィーナはそう言って、朔太郎の方を指さし誘導しながら、
「貴方達は、ここから先にも後にも進めないと思って下さいね」
レ・コルプションに視線を移し、優しい笑顔を浮かべて間合いを詰めていく。
「精霊達、ユリウス。力を貸して」
そして、自らの魔力を糧にして呼び出した雪、氷、光の3体の精霊と、相棒のダンジョンペンギン『ユリウス』の魔力を、フィーナが歌を紡ぐことで光のカーテンに織り上げていく。
「これは……素敵だ」
そのオーロラは淫魔の目を虜にし、漏れ出る魔力を奪ってさらに輝きを増していった。
「光の歌姫に、私の愛を」
オーロラの輝きにメロメロとなったレ・コルプションは、その中心に居る歌姫に情熱的な言葉を投げかけ、口説こうとするが、
「生憎と、私には貴方達より強く想う方が居りますので、軽い言葉の一つ二つで惑わされるつもりはありません」
フィーナはきっぱりと突き放し、男の心を人たちに両断する。
「だいたい、貴方は私のファンではないでしょうに」
最後に、彼女はこれ以上付きまとわれないよう、親衛隊が持つべき本来の感情を思い出させ、
「今日のあなたの席はここです。疲れているようですから大人しく聞いていてください」
強めの言葉で座席に縛り付けた。
「おっとっと。ライブ会場で悪質な勧誘は禁止って聞いてなかった?」
一方、ソラが因縁の相手との決着をつけると聞きつけて、ライブ会場に乗り込んできた一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は、
「ここに来てるのはあっちの3人のファン。ポッと出のアークデーモンのファンはお呼びじゃないんだよねぇ」
迷惑行動を繰り返す明日乃親衛隊と観客の間に割って入り、《テンペスト・レイザー》を淫魔に突きつける。
「しつこくてうるさい小物くん達は、痛い目に遭わせちゃおっか!」
そして、チェーンソーの刃を唸らせながらレ・コルプションの首筋を削っていき、
「せっかくのライブを台無しにされた痛み、わけたげるよぉ!」
ファンたちの呪詛と怨念を刃に纏わせ、首を引き裂くように斬り飛ばす。
「アークデーモンのいたTOKYOエゼキエル戦争も、彼女が暴れてた断頭革命グランダルメももう終演したんだ。アンコールはないよぉ!」
他のディヴィジョンではいまだに残党が暴れまわっているが、それはさておき『悪逆の歌姫』ルシファー・アスノとの縁は、今日を持っておしまいにする。
そのために頑張ってきたソラに視線を向けながら、燐寧はレ・コルプションにテンペスト・レイザーを振り下ろした。
「!?」
だが、瀕死の淫魔はただでは死ぬまいと、燐寧の瞳を見つめ、熱っぽい言葉とともに口説こうと迫ってくる。
その雰囲気に乗せられてしまい、止めることの出来ない胸の高鳴りに燐寧は戸惑うが、
(「……一緒にお昼寝したりデートに行って楽しい時間を過ごして……」)
彼女の恋人……お姫様と楽しく過ごすことを次々とイメージし、淫魔の暴力的な言霊を聞き流す。
「ん、なぁに? きみの話がつまんなすぎて途中から聞いてなかったよぉ」
そして、彼が言葉を発するための魔力を使い切ったタイミングで勝ち気な笑顔を浮かべ、
「ナンパには向いてないみたいだねぇ? じゃ、死ぬといいよぉ?」
今度こそ首を刎ね飛ばしてとどめを刺すのだった。
「助けに来たわよ!」
続いて桜・姫恋(苺姫・g03043)もまた、ソラの決着に力を貸すためライブ会場へ突入する。
「ソラにはいつもお世話になってるからね。日頃のお礼も兼ねて助太刀するわ!」
姫恋はソラにウインクすると、ソラが狙っていたレ・コルプションに向けて桜の花の香りを漂わせ、鼻腔を刺激した。
「さぁ、It's SHOW TIME♫」
そして、その言葉とともに、呼び出された桜の花びらは淫魔の心に降り注ぎ、刃となって傷つけていく。
「私はアイドルとかではないけど、ステージ上でキラキラ輝いている人たちはとても素敵だと思うわ」
彼らだって、明日乃という超新星のような輝きに魅せられ、彼女の手足となろうとしているのだ。
「だけど……貴方達は、推しのアイドルと同じくらい、私達の推しのソラのことも推してるんでしょう? 違うかな?」
だからこそ、姫恋は言う。
星守・明日乃と言うアイドルと同じくらいに輝き、彼女と「cie-rra」というユニットを組んでいたソラ・フルーリアというアイドルのことを、程度の差こそあれ推していないはずがない。と。
「私は信じてる。あの2人なら、洗脳してまでファンを作ることなく、今日の観客もファンにできるはずよ」
そんな姫恋の言葉にレ・コルプションは納得したようで、
「さぁ、終わりにしましょう? せっかくのステージ、見逃したら勿体ないよね?」
姫恋はすかさず、大人しくなった淫魔をさり気なく無力化するのだった。
「ソラさんの宿敵。……しかも、相棒とも云える方。ですか」
ソラの武者震いを間近で見ていたアルマニア・シングリッド(魔術センスは未だに壊滅的な元一般人兼空想召喚師・g00802)は、
「どうか、悔いの残らないように」
ソラにそう言い残すと会場内で暴れる親衛隊の制圧に向かいつつ、
「サフェルはソラさんのフォローをお願い」
相棒のメーラーデーモン『サフェル』に、ソラに向かってくる敵の排除を任せた。
「コード「古書目録」、承認完了。その知識、逃しませんよ?―――サモンっ!」
そして、アルマニア自身は手近で目についたレ・コルプションに近づきながら、すぐに魔術を使えるように古びた革張りのルーズリーフ手帳を開き、
「幕前にそんな扇情的な音楽は不要です。盛り上がる前に心を落ち着けられるよう、素敵なクラシックを差し上げますね!」
会場に落ち着いた雰囲気を。そして期待感を高めるような楽曲で、淫魔の魔力を打ち消していく。
「えっ!?」
それに対して矛先をアルマニアに向けたレ・コルプションは、クラシック音楽に合わせたダンスで彼女を誘い、
「……」
無理やり好意や恋愛感情を植え付けられた彼女は素直に手を取って踊らされてしまう。
「なにこれ気持ち悪っ!? そんなのやられるぐらいなら、サフェルをモフって返り討ちにあった方がマシだわ!!」
そのままいい雰囲気になるようにも見えたが、アルマニアの心の中は嫌悪感で煮えたぎり、適当に思い浮かべた凶器の数々で淫魔をボコボコにぶっ倒す。
「な、なぜ……」
確実に自分の魅了は効いていたはず。
そう信じていた男は崩れ落ちながらアルマニアに視線を向け、
「サフェルの足元にも及ばない輩が何を言っているんですか……出直して来な!!」
魅了を受けてすら不動の最愛がいる彼女に、あっさりと一刀両断されるのだった。
「だ、大丈夫です。真のアイドルでキラキラなソラさんならお友達を助けることができるはず、です!」
月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)もまた、ソラを励ますように声をかけ、
「もきゅきゅっ」
相棒のモーラット・コミュ『コダマ』と共にレ・コルプションの前に立つ。
「今日のボク達はソラさんの親衛隊、です。親衛隊対決はボク達が制します!」
運命の糸が狂わなければ、「cie-rra」推しの同志だったかもしれないお互いの親衛隊。
だが、今日はお互い信じるアイドルのため、このステージで敵同士として出逢うのだった。
「コダマのモフモフ力は無限大、です!」
小雪はコダマを分身させ、圧倒的モフモフオーラと共に淫魔たちの上にのしかかる。
「アイドルさんとは違いますが、モーラットのかわいさもみんなを魅了しちゃいます、よ!」
「もっきゅもっきゅ♪」
そして、その言葉の通り魅了返された淫魔たちはなすすべもなく抵抗できなくなっていく。
(「社長の宿敵、其れも本来なら社長の友であり相方。か」)
ソラはどんな気持ちで、彼女を見ているのだろう。
ウィリアム・ギャレット(ガジェットガンナー・g08921)は事務員として、社長の願いに助太刀するため、まずは冷静に全体を俯瞰する。
「ま、足手まといにならん様にはするさな」
リボルバーを構えながら、まだ制圧されていないレ・コルプションの気配を探り、
「手前で最後だな」
多数の仲間たちに1人ずつ制圧された会場で、最後に残っていた淫魔に狙いを付けた。
「アイドルのライブで熱狂する事は悪い事とは思わんし、オタ芸のレベルに留まるなら文句は言わねえが……流石にそいつはやり過ぎだな」
観客を節操なく口説いて回る不埒者に、ウィリアムは喝を入れる。
「そも、手前の推しをほったらかして女口説くなんざ……言語道断だぜ?」
そんな正論が淫魔の心を貫き、
「少しは頭を冷やしな」
同時にリボルバーから放った弾丸が、ミサイルの如く体を突き抜けていった。
「……!」
だが、淫魔の本能からか、レ・コルプションは倒れながらもウィリアムに向けて歌を紡ぎ、虜にしようと試みる。
「俺は男同士に偏見はねえが、生涯唯一の女。共に生きる相手が既にいるんでね」
とはいえ、彼が心底惚れ抜いた、共に、髪が白くなる迄生きてきた最高の女……女房の前には、小手先の芸は通じず、
「ま、無粋な真似は止めるんだな。此れから親友同士の勝負が始まるんだ……前座は早々にご退場といこうじゃないか?」
ウィリアムは淫魔を持ち上げ、強引に表舞台から引きずり下ろした。
「……さあて、此れから奪還の本番だな。社長。武運を祈るぜ?」
そしてその眼差しは、ソラの方へと向かう。
「も、もとがどんなにすごいアイドルさんでも、クロノヴェーダになった相手には負けるはずがありません」
遮る親衛隊はすべて無力化され、小雪は『悪逆の歌姫』ルシファー・アスノとなった明日乃に迫ろうとした。
「……それはどうかしらね?」
だが、その一言にプライドを傷つけられたのか、アスノは挑発的な言葉と視線で小雪を射抜き、
「う、ボ、ボクはソラさんのことを応援、します!」
その力に気圧された小雪だが、ソラを全力で応援するという意思だけは折れずに言い返す。
「さぁ、前座は此処まで……覚悟は決まっているな……? ソラ……」
「ソラさん! こっちは僕に任せて、思うままに決着をつけてください!」
さらに、ディゼラータ、そして朔太郎の言葉が、ソラが覚悟を決め、最初の一歩を踏み出すための力となる。
「みんな! ……ありがとう!」
仲間たちの温かい言葉、熱い想い……そして頼もしい力。
それらすべてに後押しされたソラは、アスノを一瞥して、
「……明日乃はアイドルの力で会場を支配しようとしてる。だったら、アタシもアイドルとしてこの戦いを制さなきゃ!!」
気持ちを高揚させることでいつしか震えも止まり、遮るもののなくなった会場を、ステージに向けて力強く歩みを進め、
「……アナタに似合うのはそんな色の衣装じゃないんだから!! 明日乃!」
ルシファー・アスノの中に宿る彼女の名を叫び、
「アナタに逢う日ををどんなに待ち望んだか……」
抑えきれない想いを言葉にしながら、瞳を見つめて向かい合う。
「ソラちゃん!」
その想いに応えるように、明日乃はソラの名を親しげに呼び、
「私は…………………逢いたく、無かったよ。だってソラちゃんが悲しむ姿を見たくないから」
しかし、嬉しい気持ちを押し殺すように、自らの胸に手を当て困った顔をするのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
【避難勧告】LV2が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV2が発生!
【先行率アップ】LV3が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
ソラ・フルーリア
悲しむ……?悲しむことなんて無いわ!
明日乃とまた会えた!それだけでもアタシは嬉しいもの!
それに、アナタに取り憑いたクロノヴェーダを倒せば最終人類史にだって……!
覚えてるでしょ、アタシと過ごした日の事!
同じくらいに事務所に入って、同じくらいの年だからすぐ友だちになったこと!
歌とダンスのレッスンでヘトヘトになって、お互い床で寝転がったこと!
ユニットを組むことになって、「cie-rra」って名前を二人で考えたこと!
『空』の「ciel」と『地球(アース)』の「terra」、2つを合わせて誰をも魅了するユニットになる――そう名付けたこと!
明日乃が居ない間に、色々有ったのよ?
ディアボロスになって、社長になって、色んな仲間が出来て――。
明日乃がしこたま叩き込んでくれたお菓子作りも随分上手になったわ!
でも、明日乃を忘れたりすることなんてアタシには出来ない!
だから――、一緒に最終人類史へ行きましょ、明日乃!
――それが出来ないのなら、アタシは……!
アタシの宿縁だもの、しっかりケジメを付けるわ!!
●空の光と地球(ほし)の影
「悲しむ……?」
そんな星守・明日乃の微妙な反応に、ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は違和感を感じながら、
「悲しむことなんて無いわ! 明日乃とまた会えた! それだけでもアタシは嬉しいもの!」
彼女に駆け寄り、いつもの。いや、それ以上の笑顔で嬉しさを爆発させる。
「……」
だが、
「それに、アナタに取り憑いたクロノヴェーダを倒せば、一緒に最終人類史にだって……!」
ソラという強すぎる光が、
「……ごめんねソラちゃん」
まるで、明日乃という影を生んでいるかのように、
「明日乃?」
2人の世界を隔てる壁がそこに存在していた。
「私は……もう、戻ることは出来ないの」
明日乃は、『自分の体が既に死んでいる』と理解していた。
自分の手を胸に当てれば、その時の痛みが、苦しみが蘇る。
ソラがそれを知れば、いつもの元気で明るい彼女が悲しむ。悲しんでしまう。
「そんなソラちゃん、私は見たくないから……」
自分の心を絶望が支配し、その魂が闇に飲まれようとしてもなお、明日乃はソラの……いちばん大切な友達の、苦楽をともにした相棒のことを想い、敢えて突き放す。
「ううん、ごめんね」
だが、出会った以上、そんな顔をしてソラを悲しませるのも、明日乃の本意ではない。
「せっかくソラちゃんと会えたんだもの。ソラちゃんが今、どんなことをしてるのか。楽しい話を聞かせて?」
アイドルは常に笑顔でなくてはならない。
明日乃は笑顔のソラを壊さないため、自らも明るく振る舞い始めた。
「覚えてるでしょ、アタシと過ごした日々の事!」
「ええ。事務所に入ったばかりの頃、レッスンが大変なときに2人で床で寝転がって、床も服も汗で酷いことになって」
そこから始まるのは、2人の思い出話。
同じくらいの歳でほぼ同期。
そんな2人がすぐに意気投合し、アイドル目指して励まし合いながら頑張ってきたこと。
「ユニットを組むことになって、名前をどうしようって話になって!」
「『空(ソラ)』の「ciel」と」
「『地球(アース)』の「terra」!」
「2つを。ううん。2人合わせて誰をも魅了するユニットになる――そう名付けたのよね」
懐かしいなぁ。
明日乃は小さくつぶやきながら、仮初の笑顔を本物の笑顔に変えていく。
「先輩たちの「cie-rra」って、そういう意味だったんだ」
「わたしたち、2人のようなアイドルの高みに一歩ずつ近づくため、ユニットの名前考えたんだよね!」
そんな話を聞いていた後輩アイドル「lla-nu-ra」の3人も、興味津々で2人の会話を逃すまいと耳を立て、ソラも昔に戻ったかのように話し続けた。
「……明日乃が居ない間に、色々有ったのよ?」
そして、話題はソラの最近の話へと移っていく。
「ディアボロスになって、社長になって、色んな仲間が出来て――」
2人の会話を固唾をのんで見守るたくさんの仲間達。そして、明日乃親衛隊たちも、2人の会話に耳を傾ける。
「そうだ。明日乃がしこたま叩き込んでくれたお菓子作りも随分上手になったわ!」
「そっか……ソラちゃんが元気に生きてて良かった。作ったお菓子。食べてみたかったな……」
明日乃を連れて帰ろうと必死に手を握るソラの前に、彼女も心揺らいでいるようにも見えた。
たとえこの世界で死を自覚していたとしても、その気になれば最終人類史に連れて帰ることはできるはず。
ソラはそのために、懸命に明日乃を手繰り寄せようとする。
「……私も、色々あったんだ」
そして、明日乃もまた語りだす。
「私を殺した子。色々思うところはあるけれど、アイドルになるために頑張ろうとしてたの」
そんなアスノに、アイドルとしての心構えを、技術を。そしてなにより楽しさを伝えたこと。
「もちろんソラちゃんのことも心配だし、私の隣に立つ最高の相棒で……ライバルは、ソラちゃんしかいないと思ってる。けどね? 今の私にとっては、彼女も……」
明日乃は胸に手を当て、程なく自分の人格を乗っ取りソラと戦うことになるアスノにも語りかけるように、
「経緯はどうあれ、面倒見た子を放ってはおけないんだ」
ソラを、そして自分自身を納得させるように、穏やかな声で呟いた。
「でも、明日乃を忘れたりすることなんて、アタシには出来ない!」
非常に優しくではあるが、拒絶されたと感じたソラは明日乃の瞳をじっと見つめ、自分の想いを全力でぶつけようとする。
「だから――」
一緒に最終人類史へ行きましょ、明日乃!
……そう言えば多分彼女は頷いてくれる。
だけど、それを本当に明日乃が望むだろうか?
「アタシは……!」
もし、彼女が望まないのなら、ここですべてのケジメを付けるべきではないのか?
結局、ソラはどちらの言葉も伝えられぬまま、
「さあ、開演の時間よ♪」
アスノへと変わる明日乃から、強烈なオーラが放たれるのを感じる。
(「アタシは……っ!」)
それは同時に、ソラに残された決断までのカウントダウンが始まることを意味していた。
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok
後は明日乃さんに巣くう元凶を残すのみ。
観客の皆様も無事、親衛隊も元に戻ったようですね。
ならば最早後顧の憂いなし。最後まで気を抜かずにいきますよ。
まず『氷槍』を発動し精霊達の力を氷槍として具現化。
また、雪の衣を纏い、敵の攻撃に備えます。
初手は他の味方と攻撃タイミングを合わせ氷槍を投擲。敵の注意を引き付け、周囲への被害を防ぎます。
投擲後は、再度『氷槍』を手元に具現化しつつ突撃し刺突の一撃、そのまま接近戦に移行です。
接近戦の際には、距離を離されぬよう肉薄して敵の離脱を阻止、下半身を狙って体勢崩しを試みる他、喉元を狙って敵の歌唱を阻害、味方への隙を作る機会を誘発します。
明日乃さん本体は傷付けず、元凶のみを祓う。その意志で敵と相対しますよ。
敵の放つ鎖は、氷槍で切り払うか、氷槍を利用して身体への巻き付きを妨害。
直接身体に触れる分には、雪の衣や魔力障壁で衝撃を防御、または受け流して直撃回避です。
私が出来るお膳立てはここまで。
後はソラさん、貴方の想いの全てを明日乃さんに届けましょう。
桜・姫恋
アドリブ・連携歓迎
ソラが覚悟を決めたのなら私はそれを手伝うだけね。
色々と思うところはあるだろうけど自分の手で決着がつけばきっとスッキリすると思うからね
死んだ死んでないはディアボロスには関係ないわ。あなたがどうしたいかよね?
願えばきっとディアボロスとして覚醒できるはずだからね
だから、あえてこの技であなたの望む夢を見させて上げる
これは、ソラからアイデアいただいてできたものだから丁度いいと思うの
さぁ、夢を見て自分の本当の気持ちを正直に話したらいいわ。
桜の花びらを展開し明日乃へ向け放っていき明日乃を覆い尽くすようにし夢の世界へと誘っていく
アスノ……おやすみなさい。
次会えたときには今度は仲間として会いたいわね
薬袋・透
アドリブ絡み歓迎
とりあえずお節介焼きの魔女のおねーさんから、一言。
死んでるのが問題だって話ならそんなの気にしないで、って思うんだけど……
リターナーもいるんだし
でも、それが二人の選択なら僕は何も言わない、悔いなき選択ならだけどね
「真のアイドルは一人でなんでもできる」?そんなことないってのは明日乃ちゃん自身が良くわかってるはずよ
相手パラドクスはこちらも格闘技術で対応、ダッシュで接近後肉弾戦に持ち込む
呼吸法と肉体強化の全力魔法で基礎能力を底上げしつつ掌底で強打、続けてもう片手の連撃
回避は動きを看破し見切って
チャンスが来たらパラドクス攻撃
蹴りと尻尾の薙ぎ払いにて強打、足止めを狙う
カルメン・リコリスラディアタ
アドリブOK
味方と一般人の呼称:(名前)ちゃん
ソラちゃんにはいつもめちゃお世話になってるからにゃー
俺も銀プロ所属の歌手兼スチールモデルでありディアボロスだからな!
ソラちゃんがあの元凶野郎をぶっ倒してこの因縁に決着をつけて
大切な親友で相棒こと明日乃ちゃんを救う為に、
俺はバックダンサーのようにサポートに徹するぜ!
一度死んだ?それが何なんだ!
俺の愛おしい夫の種族はリターナーだぜ?
あんたも影分身すんの?あははっ面白いじゃん♪
『幽霊花の幻影』で影分身達を召喚し
両足に新体操のリボンみたいな闇の魔力を纏わせ、
影分身達や味方達と連携して
ダンスのような蹴り技と闇リボンで切り刻み
ソラちゃんがより戦いやすいステージを作るように道を拓く!
目に焼き付け舌の味蕾全てで味わうように堪能しやがれ!
cie-rraの生ライブ観たいし
ソラちゃんが認めた明日乃ちゃん本来のすっげー歌を聴きたい
ソラちゃんの決意を尊重したいが…
なぁ我儘1つくらい願うのもイイと思うぜ?
明日乃ちゃん、いつかまた…仲間として会えるかな?
ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!
(拒絶された?……違う、アレは明日乃なりの覚悟。
クロノヴェーダでさえも慈しみ、最後まで寄り添おうとする決意……)
……本当に面倒見が良すぎるんだから、明日乃は。
でも、そんなアナタだから、ユニットを組みたいって思ったの。
だから、アタシは……、
その覚悟を受け止めて前に進むわ!!
ルシファー・アスノ!此処がアナタのラストステージよ!
アタシを縛ろうとする鎖は、ステップで躱して、レゾネイトで弾いて……。
それでも縛られたなら、前に進む強い意志で打ち砕く!
歌うのは勿論コレ!ディアボロスとしての信念と決意の曲!
聞きなさい、明日乃!そしてルシファー・アスノ、アナタもよ!
アタシの1stシングル、『BREAKTHROUGH!!』!
もとい【奪還と勝報の一点突破!】で2人の魂を揺さぶるわ!
――アナタにももう見えるはず すぐ先にある未来へ突き進め! BREAKTHROUGH!!
……アナタがいた事、絶対に忘れないわ、明日乃。
……泣いてないわよ。アイドルが泣くのは卒業公演のときだけなんだから……。
ディゼラータ・ネイディアラ
【アドリブ歓迎】
さて…此処からが本番、此処が目的地……
果たして、ソラが納得するだけの答えが得られるのか…其れだけが論点だ…
今はただ、狂奔するものを、眠らせようか……
パルチザンを担いで呪いを纏わせ
守勢に立ち回って、斬戟と魔術は妨害と防御に回し、ソラが集中出来るように前衛として
暫く口を挟まぬように無言で静かに長大なパルチザンを操って注意の一部を引き付けて、鎖は弾き、粉砕して
有り得ざる、然しかくあるべき逢瀬……ライブ/命はいつか終わるもの、アンコール/延命にも限りがあり、何れは幕引きと共に夢から覚めねばならない…
最後は『悉葬』を叩き込んで
別に、今くらい涙を流しても構わぬと思うが…最後は笑顔で、か…?
さて、ソラ…相棒に、別れは告げられたか……?
月下部・小雪
うぅぅ、ソラさんが覚悟を固めて、います。
そ、それなら、ソラさんが最後まで頑張れるように、コダマと一緒に応援、です!
アスノさんのお歌で地球が動いて天変地異が起きても、そ、それでもソラさんのお歌の方がボクの心には響きます!
【毛玉分身術】で分身したコダマがアスノさんの邪魔をしながら、もっきゅもっきゅ♪とソラさんのお歌にコールを合わせます!
ソラさん、キラキラなアイドルさんのお歌をクロノヴェーダに、みんなに届けてください、です!
ルシファー・アスノさんの中で明日乃さんも最後までアイドル、でした。
で、できればソラさんと一緒のcie-rraのライブも見てみたかった、です。
※アドリブ連携大歓迎
白水・蛍
アドリブその他諸々歓迎
社長が決意を固めたのなら我々はそれを手助けするまでです。
では、参りましょうか。
魔力を一気に高めて爆発させるが如く。相手にパラドクスをぶつけます。
凍ってしまえば何も出来ませんでしょう?
ですからして、全部凍らせてしまいましょう!
足元から全て凍らせてしまえば動きは鈍る。鈍れば鈍する。
ええ、動きも全て緩やかになる。
ついてこれますか、我々の動きに。
……社長は満足しないでしょうが、整えるのも仕事みたいなものです。
戦いやすいように、ね。
……終わりですよ。アスノさん。……いずれまたお会いしましょう。何処かで会えますよ。きっとね。
ナイン・スカーレット
アドリブ歓迎
社長の意向を尊重するよ!私がやれる事は、よし!サポートサポート。
ねこの軍団を出して、陣地を取るよ。
パラドクスを乗せた攻撃のみ使用して、タイミングは経験から、先に食らう前にカウンターで攻撃するよ。
ねこぱんちは強いんだ!
立ち位置は遊撃!皆の攻撃タイミングで一番効果的なとこを狙うよー。
他の人の行動は邪魔せず、むしろナイス!と思いながら攻撃。
最後の一太刀や攻撃は譲らねばー。
ちゃんとお別れもしないとだし、無粋な真似はできないのだ。
あくまでサポートに徹するのも、またねこドルの試練なのだ。
リューロボロス・リンドラゴ
ふん。成程、成程の。
流石はソラの相棒と言った所か。
どこまでもアイドルよ。
相手がクロノヴェーダであろうと、自らを殺し簒奪した者であろうとも。
やり方はどうであれアイドルとしてあろうとする者にアイドルとして向き合い続けておる。
大した者よ。
ルシファー・アスノというのはともすればぬしらのユニット名なのであろうな。
ならばアイドルらしくコラボしてくるが良い、ソラよ!
cie-rraとルシファー・アスノな!
ふん。鎖如きで竜が捕らえられるものか!
――笑止千万。無慈悲なるは竜である。
鎖を引きちぎってやるわ!
その上でコールもしてやる!
明日乃から心構えを、技術を、楽しさを教わった歌がくだらぬはずがなかろうが!
だからこそ鎖など無粋!
縛られておっては称賛も魔力のせいだと勘違いされそうだからの!
ぬしらの歌もソラの歌も誠心誠意、コールしてやるわ!
ルシファー、の。
クロノヴェーダの考えなど我には分からぬが。
地球の空に輝く星を名乗ったのは何故であろうな?
星守・明日乃はきっと。
クロノヴェーダさえも魅せたのであろうよ。
一里塚・燐寧
やる気だねぇソラちゃん! だったらあたしも手加減はしないよぉ
どう転ぶにしろ、生半可な力で勝てる相手じゃないだろうしねぇ
さーて、最終公演と行こうじゃん?
明日乃ちゃんをどうするか、ってのは他人がどうこう言えることじゃないねぇ
あたしにできることは目の前の敵をブッた斬ることだけだよぉ。いつだって、ねぇ
大人数の復讐者が入り乱れる激戦の最中、仲間の攻撃に紛れるようにして敵に向けて《テンペスト・レイザー》を投げつけるよぉ
飛んでいく得物が敵にある程度近づいたところで、『絶技:界を絶つ巨剣』を発動!
突然超巨大化したチェーンソーを敵の頭上から降らせちゃうよぉ
押し潰しながら回転鋸刃で削り斬って倒す……のを易々と許してくれる相手じゃないよねぇ
ならこっちの攻撃に対して抵抗せざるを得なくなったり、巨剣で視界が塞がれた隙を仲間に突いて貰おっか
反撃の鎖は《シムーン・カッター》に持ち替えて切り払うよぉ
縛り付けるための鎖があれば、切り裂くための鎖もある。それがチェーンソーだよぉ!
ソラちゃん、後はドカンとやっちゃってぇ!
●明日乃空は何色に輝く?
(「明日乃が私を拒絶した?」)
予想外の反応に、ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は一瞬戸惑い、まるで何かに裏切られたかのような疑念に支配されかける。
(「……違う。アタシの知ってる明日乃は」)
だが、長年ともに過ごした相棒のことは、彼女自身よりも知っていると、ソラは自負していた。
明日乃の瞳の奥に光る意思を汲み取った彼女は、
(「クロノヴェーダでさえも慈しみ、最後まで寄り添おうとする決意……」)
他ならぬ自分が一番助けられた、明日乃の海のように深い優しさを今一度思い出すために静かに瞳を閉じる。
「……本当に面倒見が良すぎるんだから、明日乃は」
そして、肩の力を抜き、笑みを浮かべ、
「でも、そんなアナタだから、ユニットを組みたいって思ったの」
改めてソラは、星守・明日乃のことが大好きで、彼女とともにアイドル道を邁進しようと誓ったことを思い出していた。
「だから、アタシは……」
2人を分かつ事件が起きてからも、その気持ちに変わりはない。
けれど……、
「その覚悟を受け止めて前に進むわ!!」
彼女が彼女の道を選んだ以上、それを邪魔せず、否定せず。
「ルシファー・アスノ! 此処がアナタのラストステージよ!」
応援……は出来ないけれど、自分の全力ですべてを終わらせる覚悟を決める。
そんなソラの決意に、周囲の仲間たちは戸惑い、それぞれの反応を見せていた。
「わかった! 社長の意向を尊重するよ!」
だが、ナイン・スカーレット(ねこの隣人・g07595)はソラの想いを尊重してサポートに徹することを決意し、いち早く声をあげる。
ソラの決断は簡単なものではなく、彼女の中で悩んで悩んで、ようやく出した結論だ。
それを後ろ髪引くようなことをしてはならないと、ナインは考えたのだ。
「やる気だねぇソラちゃん! だったらあたしも手加減はしないよぉ」
そして、ナインが呼び出したねこの軍団をバックダンサーにして、一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)はテンペスト・レイザーを構え、
「さーて、最終公演と行こうじゃん?」
躊躇なく踏み込んでいき、ルシファー・アスノに向かっていく。
(「相手は凄腕のアイドルで、ここはそんな彼女たちが輝くステージだよぉ」)
彼女がどんな戦いをするにしても、生半可な力で勝てる相手じゃない。
燐寧はいつも以上に敵に向けて視線を向けてその力を警戒し、ねこの軍団たちが踊りながら可愛らしくルシファー・アスノに群がる様子を見守る。
「きゃっ」
そんな容姿に騙されたのか、アイドルとして可愛らしい猫に攻撃するのはためらわれたのか。
ルシファー・アスノは体にまとわりつく多数のねこたちによる「ねこぱんち」で体勢を崩した。
「油断したらダメにゃあ。ねこぱんちは強いんだ!」
ナインは巧みにねこたちに指示を出し、ねこぱんちから逃れようとするルシファー・アスノを、燐寧が攻撃しやすい場所に誘い込み、
「あたしにできることは目の前の敵をブッた斬ることだけだよぉ。いつだって、ねぇ」
明日乃ちゃんをどうするか。
それは、ソラ以外の他人がどうこう言えることじゃない。
だから、ソラがルシファー・アスノと同じ道を歩まない決断をした以上……いや、そうでなくても燐寧にできることは、クロノヴェーダを粉砕することだけだ。
「1ミリでも削れるなら、そこから世界だってブッた斬る――これがチェーンソーの神髄だよぉ!」
ナインに誘導されたルシファー・アスノの頭上に向けてテンペスト・レイザーを投げつけ、
「押し潰しながら回転鋸刃で削り斬って倒す……これがあたしのチェーンソーだよぉ」
舞台装置が落ちてくるなんてレベルじゃないハプニングを巻き起こして見せる。
「サイリウムは投げちゃダメだよ♪」
だが、それをサイリウムと言い切ったルシファー・アスノは、削られながらも余裕の表情を作って強がって、
「2人とも、一緒に声援を送ってね♪」
四方八方から鎖を呼び出し拘束する。
思わずルシファー・アスノに声援を送りそうになるナインと燐寧だったが、
「にゃあ!」
「縛り付けるための鎖があれば、切り裂くための鎖もある。それがチェーンソーだよぉ!」
ナインのねこたちの鳴き声で我に返り、燐寧はシムーン・カッターで鎖を力付くで断ち切った。
「あくまでサポートに徹して、相手の攻撃に耐えるのもまた、ねこドルの試練なのだ」
「ソラちゃん、後はドカンとやっちゃってぇ!」
そして2人はルシファー・アスノの攻撃を引き寄せながら、丁寧に対処して隙を作ることに専念した。
「うぅぅ」
一方、月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は、行き場のない想いを小さな体の中で巡らせながら、
「ソラさんが覚悟を固めて、います……」
気持ちを隠すように笑顔を見せるソラの表情を、寂しそうに見つめる。
「そ、それなら、ソラさんが最後まで頑張れるように、コダマと一緒に応援、です!」
だが、それならばせめて、その覚悟が折れないように。
地球(ほし)をその手に収めようとするルシファー・アスノをしっかり見据え、
「アスノさんのお歌で地球が動いて天変地異が起きても、そ、それでもソラさんのお歌の方がボクの心には響きます!」
コダマを分身させ、彼女の歌やダンスを邪魔しながら、
「もっきゅもっきゅ♪」
ソラの歌声をこれでもかと後押しする。
「ソラさん、キラキラなアイドルさんのお歌をクロノヴェーダに、みんなに届けてください、です!」
そして、ソラに向けて心の底から声援を送った。
「ありがとう小雪! ……でもね」
そんな小雪に、ソラは言う。
「明日乃の邪魔は不要よ! ライバルの邪魔をして、足を引っ張って……そうやって勝つことをアタシは望まないから!」
そしてルシファー・アスノも。
「私は別に構わないよ? そういう人たちをファンに変えるのも、アイドルの仕事なんだから♪」
2人のアイドルはお互い見つめ合い、楽しそうに。
心の底から楽しそうにこのライブを楽しんでいた。
「あう……これが、本当のアイドル、ですね」
明日乃もソラも、そしてアスノも。
敵とか味方とか、因縁とか関係ない。
今この時だけは同じステージを盛り上げるアイドル。同志なのだ。
「で、できればソラさんと一緒のcie-rraのライブも見てみたい、です」
そんな姿にあこがれて、小雪はこのステージを、いつまでも見ていたいという衝動に駆られていた。
「さて……此処からが本番、此処が目的地……」
たどり着いたラストステージは、2人の超新星の輝きを余すところなく受け止め、観客たちに驚きと熱狂を与え続けていた。
この場所で、ソラの望む……あるいは納得するだけの答えが得られるのか……。
「いや、そこは論点だが、結果はソラがつかみ取るべき物」
そのために、ディゼラータ・ネイディアラ(存在悪:揺らめく星を喰らうモノ・g00054)ができること。それは、
「今はただ、狂奔するものを、眠らせようか……」
ソラが歌姫に飲み込まれ、魅了され、悪逆の相棒とならないようにすることだけだ。
「コレで皆、私の虜……♪ 次はあなたも、ね」
文字通り、死ぬまで応援してしまうのではないかという観客の歓声を引き出したルシファー・アスノ。
彼らのことは朔太郎たちが守っているから心配はないが、圧倒的な歌唱力とオーラがソラの動きを鈍らせ、まるで鎖につながれたかのように動けなくなってしまう。
そんな彼女の前に立ち、パルチザンを担いで呪いを纏わせたディゼラータは、
「……なあ、ソラ」
ソラに声を掛けながら、彼女に向かう鎖の一部を肩代わりし、長大なパルチザンを操って弾き、粉砕していく。
「今は無粋と思うかもだが……」
ソラに視線を向けることなく、ディゼラータはひとりごとを呟くように彼女に言葉を向ける。
「有り得ざる、然しかくあるべき逢瀬……ライブ/命はいつか終わるもの、アンコール/延命にも限りがあり、何れは幕引きと共に夢から覚めねばならない……」
ソラは、ここで明日乃との命が尽きることを選んだ。
その選択が正しいかどうかなんて、後になってみないとわからない。
ただ、後悔するにしても、今このステージを全力でやり切らなければ始まらないと、彼女の背中を押し、彼女の前方を守るのだった。
「私の歌声は、あなた達のハートを、地球ごと動かすんだから!」
ステージの上では、思いのたけを全力でぶつけるソラの攻撃を受け止めたルシファー・アスノが、それ以上のオーラで圧倒していた。
「すさまじい力だな」
気を抜けば虜にされてしまいそうな圧倒的な歌唱力。
カルメン・リコリスラディアタ(彼岸花の女・g08648)は自分もまた、歌手兼スチールモデルとして活動する中で出会った、すごい人たちに引けを取らない彼女の動きに素直に感心していた。
「だけど」
このトップアイドル顔負けの超新星を退けなければ、ソラの因縁にも決着がつかず……なにより、いつもお世話になっているソラの、大切な親友で相棒こと明日乃ちゃんを救うことができない!
「1人で勝てなくても、みんなで力を合わせるんだ!」
カルメンはソラのバックダンサーに徹し、ソラの歌声に花を添えていく。
闇の魔力で数多の影分身を生み出すと、両足に新体操のリボンみたいな魔力を纏わせ、ルシファー・アスノの体を切り刻もうと華麗なステップを踏んだ。
「真のアイドルは1人で何でも出来るものなのよ!」
だが、ルシファー・アスノもまた自らの分身体を生み出すと、
「あんたも影分身すんの? あははっ。面白いじゃん♪」
お互いの影分身がステージを存分に使って暴れ回る。
カルメンの影分身がルシファー・アスノの影分身をリボンで拘束すると、別のカルメンがダンスのような蹴り技で消滅させる。
かと思えば、その蹴り終わりを狙ってルシファー・アスノの影分身が襲い掛かり、反対に蹴り飛ばされて消滅してしまう。
「魅せながら戦うのは、あんただけじゃないぜ」
スタミナ配分を無視して全力で立ち向かうカルメン。
その攻撃のほとんどは影分身同士が相殺するように消えていくが、
「これでソラちゃんに向かう攻撃が少しは緩むはず」
その隙を彼女がついてくれれば良いと割り切るのだった。
「『真のアイドルは1人でなんでもできる』? 本当にそう思ってるのかしら?」
ソラをはじめとした仲間たちを相手に、たった1人のパフォーマンスで圧倒しようとするルシファー・アスノ。
だけど、薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)はその矛盾を指摘する。
「アイドルはセンターの子だけでは輝けない。それは、明日乃ちゃん自身が良くわかってるはずよ」
たとえ、1人で歌い踊って、周囲を魅了するだけの力があったとしても。
バックダンサーや楽器の演奏を影分身で補ったとしても。
1人のアイドルが輝くためにはもっともっと大きな、多くの人たちの力が必要なのだ。
「ステージを設営する人、観客を誘導する人、グッズを作って売る人、そして、アイドルをマネジメントする社長もね」
確かに、本当の最初は1人かもしれない。
「でも、トップを目指すなら、そういう人たちをたくさん巻き込まなくちゃ、お話にならないよ」
透はカルメンの影分身を倒して攻撃してこようとするルシファー・アスノの影分身を、肉体強化魔法をかけた尾と脚を全力で回転させ、
「ハァ!!」
尾撃と回し蹴りの二連撃で消滅させると、ルシファー・アスノ本体に肉薄する。
「とりあえずお節介焼きの魔女のおねーさんから、一言」
そして、至近距離で格闘戦を挑みながら彼女の耳元に、
「死んでるのが問題だって話ならそんなの気にしないで。明日乃ちゃんたちにはいろんな未来があるはずよ」
リターナーのような存在などを思い浮かべながら囁きかける。
「ここで命尽きるまで争うことが二人の選択なら、僕は何も言わない。……悔いなき選択ならだけどね」
少しでも未練が残るなら、自分たちの言葉に耳を傾けてほしいと思いながら。
「ふん。成程、成程の」
ときに可憐に、ときに凛々しく。
豊かな感情を表情とダンス。そして何より歌声で表現するルシファー・アスノ。
そんな彼女のパフォーマンスに、リューロボロス・リンドラゴ(ただ一匹の竜・g00654)は、
「流石はソラの相棒と言った所か。どこまでもアイドルよ」
彼女の歌声に聞き入り、ソラが彼女とともに歩み、刻逆が2人を分かつとも、アイドルであり続けようとする姿を素直に認めるのだった。
「大した者よ」
それが自らを殺し簒奪した者であろうとも、やり方はどうであれ、アイドルとしてあろうとする者にアイドルとして向き合い続けている。
そんな明日乃の矜持と、真っ直ぐではなくてもアイドル道を進むクロノヴェーダに、
「ルシファー・アスノというのは、ともすればぬしらのユニット名なのであろうな」
リューロボロスは彼女たちの関係性を見抜く。
「ならばアイドルらしくコラボしてくるが良い、ソラよ! cie-rra。ルシファー・アスノとな!」
そして、彼女はソラの背中を押しながら、最高のコラボを特等席で楽しもうとする。
「わぁ。ありがとう♪ 応援よろしくね」
そんなリューロボロスに向けて、ルシファー・アスノは可愛らしく笑顔を振りまき、自らを応援したい気分になる雰囲気を作り出しながら、呼び出した鎖で四方八方から縛り付けた。
しかし、抵抗もせずに縛られたリューロボロスは表情を変えず、
「ふん」
――笑止千万。無慈悲なるは竜である。
「鎖如きで我が捕らえられるものか!」
造作もなく、それらを力づくで引きちぎる。
だが、それとは別に湧き上がる、ルシファー・アスノを推したくなる感情は否定せず、
「強制されなくてもコールもしてやる!」
ルシファー・アスノの、いや、明日乃とアスノのユニットの歌やダンスに惜しみない声援を送る。
「明日乃から心構えを、技術を、楽しさを教わった歌がくだらぬはずがなかろうが!」
良いものには賛辞を送るのが当然のこと。
だからこそ、鎖など無粋だと彼女は言い放ち、
「もちろん、ソラの歌にも誠心誠意、コールしてやるわ!」
ステージ上で響くお互いの歌声に、惜しみなく声援を送り続ける。
「ソラが覚悟を決めたのなら私はそれを手伝うだけね」
まるで自分にそう言い聞かせて心のモヤモヤを振り切るかのように、桜・姫恋(苺姫・g03043)はそう口にする。
「自分の手で決着がつけば、きっとスッキリすると思うからね」
あくまでソラの思いに沿うことを第一に考え、姫恋は決意を固めた彼女から、ルシファー・アスノとその中にいまだ眠る明日乃に視線を移す。
「でも、死んだ死んでないはディアボロスには関係ないわ」
ソラの決意はそれとして、姫恋は明日乃のことを一分も諦めたりはしていなかった。
「どんな状況でも、願えばきっとディアボロスとして覚醒できるはず」
だから、彼女はソラのアイデアで完成させた、相手を夢の世界へ誘う技で虜にしようとする。
「明日乃の本音。正直に話したらいいわ」
姫恋の可愛らしいウィンクと同時に桜の花びらが舞い、ルシファー・アスノを包み込む。
それは彼女の美しさを際立たせ、今以上にアイドルとして魅力的になると同時に、何でも願いが叶うような甘い誘惑が彼女の頭を支配していく。
「さあ、聞かせて? あなたはどうしたいの?」
姫恋の唇から紡がれる甘言は、
「……私は、世界一のアイドルになる……。ソラと一緒に……」
明日乃の心の中の気持ちを引き出そうとして、
「ダメ! 明日乃は私と一緒にトップアイドルになるの!」
同時に、アスノの純粋な思いもまた引き出されることで、その声がかき消されようとしていた。
「ならば私は、明日乃さんの中に巣くう、その元凶を祓います!」
明日乃とアスノ。
2人の気持ちのベクトルがわずかにずれたその瞬間を狙って、
「氷の精霊達、雪の精霊達、白雪姫の誓いの下、我と共に悪意を祓う力とならんことを……!」
フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は、自らの魔力を糧にして精霊たちの力を氷槍に変え、その手に納めると、
「親衛隊の皆さんも、見ていてくださいね。貴方たちが愛した明日乃さんを蝕む悪魔の姿を」
明日乃を傷つけないようにという強い意志をこめて投擲し、ルシファー・アスノを覆う闇色のオーラを穿つように串刺しにする。
「さあ、ソラさんの相手は明日乃さんですので……あなたの相手は私です!」
さらに畳みかけるように、フィーナはアスノのみを狙い、肉薄して2人を完全に分断しようと試みた。
「ダメ!」
だが、何としても明日乃を手放したくないアスノは、再び感情をむき出しにして叫び、それに呼応するように、明日乃も彼女を守るように再び気持ちを合わせようとする。
その間に踏み込み、割って入るのは無理だと判断したフィーナは、
「く……すみません。私が出来るお膳立てはここまでのようです」
苦々しい顔でソラに視線を向け、
「ですが、2人に伝えるのは今しかありません。ソラさん、貴方の想いの全てを届けてあげてください!」
そして、明日乃と再び……新宿のステージに立てることを願うと、心の底から叫ぶのだった。
「では、参りましょうか」
ソラが、社長が決意を固めたのを見て、白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)もまた覚悟を決める。
「ですが今のままでは、アスノさんの鋭い動きについていけません……」
蛍から見たルシファー・アスノは、ソラに勝るとも劣らない声量もそうだが、キレのある動きを捉え、攻撃するのも難しかった。
「ですが」
蛍は自信たっぷりに笑みを浮かべると、ソラとルシファー・アスノの1対1の攻防。局面を変えられそうなチャンスを待つ。
「ソラちゃん……」
「明日乃……」
歌声もダンスも甲乙つけがたく、お互い一歩も退かない2人。
レゾネイトに載せられた魔力のこもった歌声は、明日乃たちの心を揺さぶるも、
「!」
アスノの歌声も衰えること無くソラの心を揺らしながら、周囲に現れる鎖が体を縛ろうと襲いかかってくる。
「正面のはステップで躱して、避けられないのはレゾネイトで弾いて……」
だが、ソラは冷静に、冷静になろうとつぶやきながら丁寧にそれらを跳ね除けていき、
「それでも縛られたなら、前に進む強い意志で打ち砕く!」
腕に触れそうになった鎖を引きちぎるようにして、明日乃たちの正面に立った。
「聞きなさい、明日乃! そしてアスノ、アナタもよ!」
強い決意とともに奏で、歌うのはディアボロスとしての信念と決意の曲!
「アタシの1stシングル、『BREAKTHROUGH!!』! これがアタシの……全力よ!」
その歌は、これまで以上に重厚な魔力が会場内に響き渡り、人々の心を揺さぶっていく。
「……いい歌だね。ソラちゃん。なら、私は……」
ただ、黙ってその力に飲み込まれる明日乃とアスノではない。
「私の。ううん。私達の未来のために!」
2人はソラの歌と魔力に対抗するように翼を大きく広げ、まばゆい輝きとともに歌声を響かせる。
「これって……!」
「ソラちゃんの曲、この曲の発展よね?」
それは、『BREAKTHROUGH!!』を作るときに参考にした、『cie-rra』の1stアルバムを飾る……はずだった曲。
お互いにほぼ同質の、姉妹とも親子とも言えるような歌声を響かせながら、2人は最後の激突に備え、体の底から魔力を振り絞っていった。
全力と全力でぶつかり合おうとする直前、誰もが2人の歌声に集中する中、
「……社長は満足しないでしょうが、整えるのも仕事みたいなものです」
蛍は冷静に、ソラが勝つ可能性を少しでも高めようと動き出す。
「凍ってしまえば何も出来ませんでしょう?」
さりげなく放たれた蛍の魔力はルシファー・アスノの足元に絡みつき、
「……!」
ほんのわずかな時間だけ、彼女の反応が遅れた。
(「関係ないよ♪ だって」)
だが、明日乃はそれを全く気にせず、蛍に微笑みかける余裕を見せる。
ほぼ同時に発せられるはずだった2人の攻撃。
「――アナタにももう見えるはず すぐ先にある未来へ突き進め! BREAKTHROUGH!!」
だが、わずかに早く放たれたソラの奪還と勝報の一点突破! が、ルシファー・アスノの突破を狙った魔力を制し、彼女の体を飲みこんて行く。
(「まともにぶつかっても、ソラちゃんは私達の上を行ったんだから」)
そんな思いは蛍にも、ソラにも届かないけれど、明日乃は穏やかに微笑んだ。
「明日乃ぉぉ!!」
そして、覚悟をもって放ったソラも、その瞬間だけはそれらをすべて忘れて彼女の名を絶叫し、彼女の体が会場から、この世界から喪失するという事実を拒もうとした。
後でどんな叱責も、恨みも受けよう。
それが、ソラを支える自分の仕事なのだからと自分に言い聞かせていた蛍は、
「……いずれまたお会いしましょう」
そんな後ろめたい思いを否定した明日乃とアスノが居た空間に視線を向け、
「何処かで会えますよ。きっとね」
この先必要になる、『整える仕事』を思い描いていた。
静まり返ったステージで一人、センターに立つソラ。
「……アナタがいた事、絶対に忘れないわ、明日乃」
彼女はいつまでも、明日乃の立っていた一点を見つめ続け、
「アスノ……2人共、今はおやすみなさい」
次会えたときには今度は仲間として会いたい。
そんな想いをこめた姫恋の言葉に、うっすらと光るものが零れ落ちそうになる。
「なぁ。我儘1つくらい願うのもイイと思うぜ?」
「別に、今くらい涙を流しても構わぬと思うが……最後は笑顔で、か……?」
この状況で涙を流さないという強さもいいが、こんな状況だからこそ、自分に素直になっても良いはずだ。
カルメン、そしてディゼラータはそう思うものの、
「……泣いてないわよ。アイドルが泣くのは卒業公演のときだけなんだから……」
ソラは目尻を拭い、いつもの笑顔で回りを明るくしようと振る舞った。
「……お疲れ様ですよ」
そんな彼女の頭から、大判タオルを被せてあげるアルマニア。
「さて、ソラ……相棒に、別れは告げられたか……?」
彼女が落ち着いたところを見計らって、ディゼラータはそっと声をかけ、頷くソラをステージの下へと導き、アイドルという役割から今だけ解放する。
次の瞬間、慟哭のようなラメントが、会場を支配するのだった……。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV2になった!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【悲劇感知】LV1が発生!
【避難勧告】がLV4になった!
【冷気の支配者】がLV2になった!
【迷宮化】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV3が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【ダブル】がLV2になった!
【ガードアップ】LV2が発生!
【ロストエナジー】がLV2になった!
【先行率アップ】がLV6になった!
アルマニア・シングリッド
………2人して、何で悲観的になっているんですか
ご本人の意思を尊重するのはいいですが、ソラさんももう少し我儘になっていいんですよ
ディアボロスの中には黄泉返りの人が居る
アークデーモンや大天使をその身に取り込んで力としている人が居る
最後まで共存を願うのなら―――
空想召喚師として、最大限のサポートを2人にするまでです
高速詠唱で接続召喚を使用
アスノと明日乃さん、2人を対象に“ 接続 ”
得られた情報を元にソラさんをサポート
(情報収集・観察・看破など
少しでも、救いの―――希望の芽があるなら
それに賭けて私とサフェルは空想を紡ぎましょう
私とサフェルをどんなに拘束しようとも意味はないですよ
何故なら、明日乃さんの身体を傷付けずに皆さんの力をアスノに直接ぶち込む道を接続召喚で作っていますからね
(連続魔法・早業・臨機応変・結界術など
意地でもソラさんの想いは届かさせてもらいますよ
相棒なら、尚更っ!
すべてが終わった後
ソラさんに大判タオルを頭から被せてあげましょう
……お疲れ様ですよ
アドリブ
連携OK
ウィリアム・ギャレット
アレンジ連携歓迎
心情
たく……社長は酒も未だ呑めねえ歳なんだからもう少しワガママを言やあ良いんだがな
子供が大切なダチを、なんて覚悟決める必要なんざねえってのに
味方の攻撃が当て易い様にタイミングを合わせ◯ソニッククローで攻撃
アスノの攻撃はパフォーマンスを見ないように本人達を直接見ずに足の動き等を◯観察
放つ◯殺気等も感じ取る事で向こうの動きを把握していく
真のアイドルは一人で何でも出来る?
俺はそうは思わねえけど、な
互いに支え合い高め合う
そんな大切な事が一人じゃあ出来ねえだろう?
あんたに宿ってる嬢ちゃんが気になるなら、そいつも連れて来れば良い
手綱を握る必要はあるがそいつは他の奴等に教わりな
死んだ事が気になるなら、そんなもん気にすんなって言ってやらあ
俺達復讐者は一度死んで新宿に流れ着いたしリターナーなんて奴等もいる
クロノヴェーダに乗っ取られたのが問題?
其れこそ問題ねえさ
家の孫は乗っ取られたが今は元気に復讐者やってらあ
若いのが諦めるんじゃねえ!
社長の菓子一緒に食べて笑い合う為に足掻こうや!
●アンコールは新宿島で~もしくは大人のお節介
「おい、こっちにもタオルくれ」
ウィリアム・ギャレット(ガジェットガンナー・g08921)の声に、アルマニア・シングリッド(魔術センスは未だに壊滅的な元一般人兼空想召喚師・g00802)はステージの上にタオルを敷くように広げる。
「………何で悲観的になっているんですか。ご本人の意思を尊重するのはいいですが、ソラさんももう少し我儘になっていいんですよ」
様々な理不尽を、不可能を。
自らの手で突破して欲しいものを掴み取るのがディアボロス。
そう思っているアルマニアは、
「ディアボロスの中には黄泉返りの人が居る。
アークデーモンや大天使をその身に取り込んで力としている人が居る。
最後まで共存を願うのなら―――」
ソラが望めば、そんな未来は掴み取れただろうと口にしようとして……、
「そのへんにしとけ」
ウィリアムに手で制され、その言葉を飲み込んだ。
「ったく……」
とはいえ、ソラに対する想いは、彼もさほど変わらない。
「社長は酒も未だ呑めねえ歳なんだから、もう少しワガママを言やあ良いんだがな」
子供が大切なダチを。なんて覚悟決める必要なんざねえってのに。
「だから……大人として、子供がつらい目に逢うのを見過ごせねぇな」
アルマニアも含めてな。と付け加え、ウィリアムは彼女に謝罪した。
「なぁ」
そして、続けて彼は、少し盛り上がっているタオルに向けて語りかける。
「真のアイドルは一人で何でも出来る? 俺はそうは思わねえけど、な。
互いに支え合い高め合う。そんな大切な事が一人じゃあ出来ねえだろう?」
それは、先程まで繰り広げられていた最高のステージ……二人のアイドルによる共演が、目に焼き付いているからだろうか。いや違う。
普段から『ライバル』や『相棒』のような存在と切磋琢磨することが、自分をより輝かせることなのだ……明日乃にとっても、ソラにとっても。
「ソラと一緒に、また歌いたいんだろ?」
であれば、自力で新宿島までたどり着けば良いとウィリアムは言う。
「あんたに宿ってる嬢ちゃんが気になるなら、そいつも連れて来れば良い。
手綱を握る必要はあるがそいつは他の奴等に教わりな」
「死んだ事が気になるなら、そんなもん気にすんなって言ってやらあ。
俺達復讐者は一度死んで新宿に流れ着いたしリターナーなんて奴等もいる」
「クロノヴェーダに乗っ取られたのが問題? 其れこそ問題ねえさ。
家の孫は乗っ取られたが今は元気に復讐者やってらあ」
タオルに向けて、戻らない、戻れないと意地を張った理由を1つずつ取り除いていき、
「ソラはな、今日が『卒業公演』じゃないと言ってたぞ」
最後に、ソラはまだ『星守・明日乃の卒業』を認めていない。2人の道は完全には絶たれてはいないことを告げるのだった。
「少しでも、救いの―――希望の芽があるなら。それに賭けて私とサフェルは空想を現実にしてみせましょう」
そんなウィリアムの言葉に続いて、アルマニアは映し出す。
明日乃とアスノ。2人が新宿島にたどり着き、アイドルとして再びデビューする。
そんな『道』を、タオルの上で具現化した。
「明日乃ちゃん」
cie-rraの生ライブを観たい。
ソラちゃんが認めた明日乃ちゃん本来のすっげー歌を聴きたい。
そんな『道』を見て、欲求が高まってきたカルメンは、
「いつかまた……仲間として会えるかな?」
そんな『未来』を思い描き、現実となることを期待する。
「……ルシファー、の」
色とりどりの歌声を、ダンスの具現化を見て、リューロボロスは考える。
「クロノヴェーダの考えなど我には分からぬが、地球の空に輝く星を名乗ったのは何故であろうな?」
それはきっと……、
「星守・明日乃と言うアイドルが、クロノヴェーダさえも魅せたのであろうよ」
2人の明日乃(アスノ)が心の底から楽しんでいる姿に、そう信じたくなる。
「良いじゃねぇか。新たな夜明けソラを迎える地球(アース)を見守る、明けの明星(ルシファー)」
ウィリアムはそんな、朝焼け空に輝く3人を想像しながら、
「若いのが諦めるんじゃねえ! 社長の菓子一緒に食べて笑い合う為に足掻こうや」
タオルに向けて発破をかけてから、優しく言葉をかけた。
彼は。そしてこの場にいた仲間たちは皆、いつの日か明日乃が新宿島にたどり着くことを確信し、待ち続ける。
それは、彼女の『相棒』が通り、巡った道。
彼女が同じ道を通れない道理など、どこにもないのだから。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
【猫変身】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【ダブル】がLV3になった!
最終結果:成功 |
完成日 | 2024年06月30日 |
宿敵 |
『『悪逆の歌姫』ルシファー・アスノ』を撃破!
|