リプレイ
クロム・エリアル
……自爆装置
そういう装置を準備する時間は与えてしまったのは、此方の失態
けれども、まだ十分リカバリーは可能
決戦に向かう仲間の為にも、此処は確実に抑える
……どれが正解か分からないのは厄介
全部潰せば良いのは……その通りではあるけど非効率
正解の装置にはアタリと書いておいて欲しい
双銃『Libra』をホルスターから抜いて戦闘準備
海戦なら兎も角、敵地とはいえ陸上……基地内戦闘であれば五分
勝機はある
制御装置のある部屋が見えたら一気に突入
勢いで行く、なるべく先手が取れるよう部屋に入ると同時に攻撃態勢
Ex.Skill.Consecutive……選択
周囲の空間にフルオートで銃弾を「連射」
潜航しているUボートIX型に命中したらそれを目星にして接近
マズルスパイクで殴打し「連撃」で仕掛ける
なるべく部屋の壁面を背にし、死角を少しでも減らす
それに零距離で撃ち込まれなければ、防御をするタイミングくらいはある
魚雷を発見し次第防御姿勢
アシストコート越しに爆発を受け少しでも軽減
多少の無茶は承知済み
このまま押し切る
月鏡・サヨコ
奪還戦での復讐者の戦死は確認されているけれど、平時の依頼では幸い一人の犠牲者も出ていない
その偉業を誇り、維持し続けるのは当然のこと
……敵に利用されうる姿勢だとしても、全力で罠を踏み越えるまでだ
桂を引き連れて、仲間と共に秘密基地の一室に押し入る
入室と同時に入り口のある方に敵の一斉攻撃が行われる危険性を警戒し、直前に【未来予知】を使用
≪海戦装用増設防盾≫で着弾が見込まれる箇所を防御して、怯むことなく攻勢に出よう
――『人狗一心・散兵戦術』
≪対艦軍刀『銀鉤』≫の一閃で、立ち塞がる敵をすれ違いざまに切り伏せながら突き進む
桂には後方で≪怪力光線砲『狗號』≫での砲撃を行わせ、自身の視界の外にいる敵を仕留めさせる
仲間の攻撃を耐えた中破状態の敵がいれば攻撃に巻き込んでトドメを刺し、確実に数を減らそう
魚雷は≪巡洋戦艦海戦装『黒姫』≫の機銃から放つ弾幕で迎撃
空間潜行から飛び出す兆候は、桂と見る方向を分担して見極めよう
新たな時代の人々は、生にこそ価値を見いだすだろう
……彼らの道が閉ざされぬよう、この刃で斬り開く
一里塚・燐寧
三国志奪還戦から1年以上……よーやく因縁が終わるってとこに、面倒な作戦を立ててくれたもんだねぇ
だけどしょーもない時間稼ぎにビビッて逃げるあたし達じゃない
全員健在できみらをブッ潰して、この島に復讐者の旗を立てたげるよぉ!
≪テンペスト・レイザー≫を手に制御装置の部屋に突入
敵の眼前に幾つもの【フライトドローン】を出現させて目くらましとしつつ、駆け抜けて一気に距離を詰めるよぉ
肉薄したら『呪式:襲風炸爆』を発動
得物の回転鋸刃を深々と体内に突き込んで、≪焼尽の呪炎≫を大爆発させちゃおう!
攻撃後は爆発の勢いを利用して素早く後ろに飛び退き、敵の密集地帯から逃れるよぉ
魚雷は得物の分厚い刀身を盾代わりに受け止めたり
空間に潜航した敵の出現地点を予想してドローンを魚雷に突っ込ませることで、直撃を受けないように
凌ぎきったら再び攻勢に転じよう
あたしも日本人なんでねぇ
玉砕を繰り返そうとするきみ達には大分ムカついてるよぉ
歴史は受け止めて、反省の材料にしなきゃいけない
……それは、好き勝手に改竄されたら出来ないことでしょ!
「三国志奪還戦から1年以上……よーやく因縁が終わるってとこに、面倒な作戦を立ててくれたもんだねぇ」
一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は歩きながら悪態をついた。
そこが、硫黄島基地内の通路でもお構いなし。敵も味方も、いまさら忍んだところで仕方がないからである。同道するディアボロスたちも承知のことだ。
ただ、クロム・エリアル(近接銃士・g10214)は普段から口数が少なく、リアクションはない。
(「……自爆装置。そういうものを準備する時間を与えてしまったのは、此方の失態。けれども、まだ十分リカバリーは可能。決戦に向かう仲間の為にも、此処は確実に抑える」)
心中の決意は固いのだが。
さらに、月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)は表情がかわらず、黙りこくっている。
(「奪還戦での復讐者の戦死は確認されているけれど、平時の依頼では幸い一人の犠牲者も出ていない。その偉業を誇り、維持し続けるのは当然のこと。……敵に利用されうる姿勢だとしても、全力で罠を踏み越えるまでだ」)
結果、燐寧の大声だけが、通路に反響していた。
「だけどしょーもない時間稼ぎにビビッて逃げるあたし達じゃない。全員健在できみらをブッ潰して、この島に復讐者の旗を立てたげるよぉ!」
3人の後ろからついてくる仲間たちから、小さくまばらに返事があった。
「お、おう……」
整列していなくたって、掛け声が合わなくたって、皆の士気は高い。
それがディアボロスだ。
制御装置のある部屋が見えてくると、クロムは双銃『Libra』をホルスターから抜き、サヨコはパンツァーハウンドの『桂』を側へと招きよせた。燐寧も、チェーンソー大剣『テンペスト・レイザー』を手にする。
室内へと、一気に突入した。
(「海戦なら兎も角、敵地とはいえ陸上……基地内戦闘であれば五分。勝機はある」)
クロムは、基地自爆の制御装置が据えられた中央を睨んだ。
アヴァタール級がその前に陣取っている。サヨコは『未来予知』を発動し、目の前の敵よりも、入り口付近に向けられる一斉攻撃を警戒した。燐寧は『フライトドローン』をばら撒き、その攻撃への目くらましにする。
案の定、指揮官は囮で、四方から魚雷が飛んできた。
トループス級が放った、『レーゲン・トルペード』だ。3人は後続の仲間を制御装置に向かわせ、彼らの仕事を邪魔させないために、『UボートIX型』の相手を請け負う。
燐寧は、空間に潜航した敵の出現地点をサヨコとともに予想してドローンに指示をだし、魚雷へと突っ込ませる。自身も、得物の分厚い刀身を盾代わりに使い、魚雷を受け止めた。クロムが睨むなか、制御装置の破壊班はUボートIX型をかわせたようだ。
「凌ぎきったら、攻勢に転じようねぇ!」
燐寧の号令に返事はない。けれども、タイミングはジャスト。
3人と1匹は、室内に散らばった。クロムは壁面を背にし、死角を少しでも減らす。
(「零距離で撃ち込まれなければ、防御をするタイミングくらいはある」)
いっぽうで、サヨコは『桂』と、いわば背中合わせ(?)になって、魚雷を回避していく。空間潜行から飛び出す兆候を、見る方向を分担して見極めるのだ。
燐寧はむしろ、見つけた冥海機の一体に、肉薄していった。
「『呪式:襲風炸爆(ヘクスアーツ・コープスエクスプロージョン)』! ぶった斬るだけじゃ足りないや!」
紫色の鬼火を回転鋸刃に纏わせ、IX型の体内に突き込んで、『焼尽の呪炎』を大爆発させる。
部屋は広いが、紫の閃光に満ちた。
ちょうどクロムから見て、魚雷がシルエットになったから、彼女はすぐに防御姿勢をとる。燐寧自身は、爆発の勢いを利用して素早く後ろに飛び退き、敵の密集地帯から逃れていた。
倒した一体のそばから冥海機たちが浮き出てきている。
「あたしも日本人なんでねぇ。玉砕を繰り返そうとするきみ達には大分ムカついてるよぉ。歴史は受け止めて、反省の材料にしなきゃいけない。……それは、好き勝手に改竄されたら出来ないことでしょ!」
どうやら、トループス級たちは、味方の撃破に隠れて魚雷を発射したらしい。
その攻撃は、クロムがアシストコート越しに受けてくれて、ダメージも少しは軽減されていた。
「『Ex.Skill.Consecutive(エクススキル・コンセキュティブ)』……選択」
双銃が、周囲の空間にフルオートで銃弾を連射する。
サヨコは『海戦装用増設防盾』で魚雷を防御したところだ。
盾を下ろすと、対艦軍刀『銀鉤』を抜刀する。
「新たな時代の人々は、生にこそ価値を見いだすだろう。……彼らの道が閉ざされぬよう、この刃で斬り開く」
「多少の無茶は承知済み。押し切る」
クロムは、連射を命中させたことで、UボートIX型の潜航場所に目星がついている。近づいていって、マズルスパイクで殴打し、連撃を仕掛けた。サヨコも別の目星に、斬りかかる。
『モンスーン・トルペード』、タイプの違う魚雷を撃ってこられたが、巡洋戦艦海戦装『黒姫』の機銃から放つ弾幕で迎撃し、残るトループス級を次から次へ、立ち塞がるごとにすれ違いざま、切り伏せながら突き進む。
「──往こう、桂! 『人狗一心・散兵戦術(ジンクイッシン・サンペイセンジュツ)』!」
応えたパンツァーハウンドが、怪力光線砲『狗號』でうしろから援護してくれる。
仲間の攻撃も含めて、中破状態となった『IX型』にサヨコがトドメを刺し、空間潜航からディアボロスを狙ってきたトループス級は全滅となった。
クロムは、再び制御装置を睨む。
「……どれが正解か分からないのは厄介。全部潰せば良いのは……その通りではあるけど非効率」
装置を守るトループス級『オーガー級軽巡洋艦』と、指揮をとっているアヴァタール級『アストリア』。
サヨコたちは、部屋中央の戦場へと加勢にいく。
「……正解の装置にはアタリと書いておいて欲しい」
クロムのボヤキを、残念なことに燐寧は聞き逃した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV2が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
翔鶴との因縁は長きに渡ったな
決着をつけるため、仲間達が翔鶴の下に向かっている……援護しよう
攻め入る側ゆえに申すことはないが
このような作戦に、疑問を抱かないものか……
……どこか歪だな。だが否定はしない
貴女がたとは敵同士だが、敬意を持ち戦う
PD通信を併用し、仲間と連携
戦況を観察しつつ把握
仲間の位置に合わせ、包囲や挟撃の位置取りへ
両手の銃を連射しPD攻撃
敵を目掛ける銃弾とともに、無関係に見える方向にもばら撒き、跳弾を仕掛け、八方から銃弾を浴びせる
こちらを向けば、銃撃で引き付けて、仲間の方へ隙を作りだし
あえて制御装置の方にも銃弾を送り、跳弾の行方に気が逸れたり、隙ができれば看破し研ぎ澄ました一撃で狙い撃とう
仲間が動きやすいように援護しよう
敵の攻撃には、観察しつつ悼むそぶりや思念を放つ動きに備え
魔力障壁を展開し、放射を防ぎつつ
タワーシールドを構え波動を受け止める
アストリアを引き付けて、撃破し、装置破壊へ向かう仲間へ繋げよう
マユラ・テイル
さてと、翔鶴と安全にやり合うために妾も人肌脱ぐかの
あと一踏ん張りじゃ、やるとするかの
……しかし、玉砕前提でここまでだみーの装置を作るとは周到じゃのう
じゃが、ちーとばかし数もそれを守る戦力も足りなかったようじゃ
お主等の思い通りにはさせん
妾等の底力、味わうが良いわ
竜爪【Dragon’s Blood】に魔力を回し、出力全開じゃ
右手の鉤爪には爆炎を
左手の鉤爪には凍て付く冷気を
相反する力を手に、駆け出し【あすとりあ】へ接近戦を仕掛けるのじゃ
すてっぷを踏み、敵の周囲を踊るように旋回しながら仕掛ける機会を待つのじゃ
仲間と連携が取れるなら取り、合わせて攻撃といこう
炎氷爪……魔力を纏わせた鉤爪で斬り裂く
先ずは右手じゃ、爆炎で熱する
そして左手、熱した部分を急激に冷やす!
なかなか、堪えるじゃろう?
敵の砲撃に対応する為に、あ奴の側面を取る
両方の砲から攻撃を受けるよりは、片側だけの方がましと言うやつじゃな
さて、のんびりと戦う訳にもいかんからの
早急にお主を倒して、道を開けてもらうぞ?
連携あどりぶ歓迎じゃ
秋風・稲穂
うーん、やっぱり指揮官が居るとやり辛いね
しかも覚悟がガンギマリだ、普段以上の強敵だね
けどさ、私は思うんだ
死を厭わない人よりも、自分や仲間の命の為に本気になれる方が強いよ
色々と……ね!
Burn the darkとL・デルフェスを抜刀
敵の動きをしっかりと見ながら、前に出て前衛として敵の視線を遮り続けようかな
剣を構えて、敵の正面へ
未来予測でどちらに移動するか確認を続け、追い続けよう
ある程度じゃましたら攻撃しよう
さて、それじゃあそろそろ私も仕掛けようか
両手の剣を雷の刃で拡張
伸ばした雷の剣、その「斬撃」で敵を絶つ
さあいくよ、天雷覇断!
アストリアが土砂の壁を生み出す砲撃を撃ちそうになったら、バックステップで距離を取ろう
土砂に押しつぶされない様に、その流れを見て予測し被害を最小限に
一番怖いのは生き埋めになる事
それは回避しないとね
戦場を駆け回り、ダメージを受けても動ける態勢を作り続けよう
アドリブや連携歓迎だよ
月鏡・サヨコ
復讐者が同胞の死を恐れるという翔鶴の読みは正しい
だけど、それを利用した作戦を実行に移すなら……こんな急場凌ぎの策ではなく、大本営と合流した上で入念な準備の下に行うべきだった
硫黄島に欲の皮を張ったばかりに、ヤ・ウマトは将来の優秀な参謀を失うだろう
……私達にとっては、都合のいいことだけど
Uボート達を突破したなら、続けてアストリアを強襲しよう
これより敵戦隊旗艦を撃滅する
≪巡洋戦艦海戦装『黒姫』≫の機銃弾幕と砲撃を放ち、制御装置の部屋の壁を背にした逃げ場のない所まで敵を追い詰めることを試みよう
相手もそうはさせまいと応戦するだろう。狙い通りには行かずとも、「私の攻撃に意識が集中する」だけで十分だ
その隙に砲火に紛れた桂が、【命中アップ】に導かれ、敵の注目の外から≪怪力光線砲『狗號』≫で狙いすました一射を放つ
この一連の流れ、即ち『人狗一心・怪力光線砲』を以て、敵に痛撃を与えよう
反撃の連装砲は≪海戦装用増設防盾≫でガード
海戦装の機関部分や自らの体に突き刺さる命中弾がないよう、ダメージコントロールを行おう
「出力全開じゃ!」
竜爪『Dragon’s Blood』に魔力を回し、マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)は右手の鉤爪に爆炎を、左手の鉤爪には凍て付く冷気を纏う。
相反する力を持って駆け出し、アヴァタール級冥海機『アストリア』へと接近戦を仕掛けた。秋風・稲穂(剣鬼・g05426)も剣の間合いにはいる。
「うーん、やっぱり司令官が居るとやり辛いね。しかも覚悟がガンギマリだ、普段以上の強敵だね」
「翔鶴との因縁は長きに渡ったな」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)はやや後方から、戦況や連携を確認している。
「決着をつけるため、仲間達が翔鶴の下に向かっている……援護しよう」
パラドクス通信も行き渡らせていた。両手の銃も連射しっぱなしだ。
「うん。私は思うんだ。死を厭わない人よりも、自分や仲間の命の為に本気になれる方が強いよ。色々と……ね!」
漆黒の刀身『Burn the dark』と、光の力を込められた剣『L・デルフェス』。
稲穂は剣を振りつつ、アストリアの視線を遮るような動きをしている。
もちろん、制御装置を壊しにいった仲間を助けるためだ。マユラも合わせてステップを踏み、踊るように敵の周囲を旋回した。
「あと一踏ん張りじゃ。翔鶴と安全にやり合うために妾も人肌脱ぎたいからの」
ふたりは、別れたり重なったりと攪乱してみせ、時にエフェクトの助けも借りて、アヴァタール級がどちらを狙うか予測した。さらに、エトヴァの観察眼も加わる。
「片側だけの方がましと言うやつじゃな」
そうしておいて、マユラは右側面をとった。
冥海機の『腰部三連装砲』のうち、左右二つからの砲撃をずらす。回避してから、両手を大きく開いた。
「……しかし、玉砕前提でここまでだみーの装置を作るとは周到じゃのう。じゃが、ちーとばかし数もそれを守る戦力も足りなかったようじゃ。お主等の思い通りにはさせん。妾等の底力、味わうが良いわ」
『炎氷爪(エンヒョウソウ)』を仕掛ける。
「先ずは右手じゃ、爆炎で熱する。そして左手、熱した部分を急激に冷やす!」
宣言どおりに、三連装砲を傷つけた。
「【あすとりあ】よ、なかなか、堪えるじゃろう?」
「……」
金髪の前髪を透かして、青い瞳が見つめ返してくるだけだ。マユラは、相手が挑発にのってこないので、少しばかり不満げだったが、この対決は敵味方とも囮役なのかもしれず、駆け引きも容易ではないのだ。にもかかわらず、アヴァタール級に悲しみの色が浮かんだのを見ることとなる。
「これより敵戦隊旗艦を撃滅する」
Uボート達を突破した月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が、続けてアストリアを強襲しにきた。
「──桂、今が好機だ! 『人狗一心・怪力光線砲(ジンクイッシン・カイリキコウセンホウ)』!」
参戦の勢いを生かし、これまでと打って変わって、直線的な攻めを敢行する。
巡洋戦艦海戦装『黒姫』の機銃弾幕と砲撃を放ち、部屋の反対がわの壁まで追い詰めるのだ。もちろん、アヴァタール級が簡単には通してくれまい。
サヨコにとって、狙いは果たせずとも、自身の攻撃に敵の意識が集中するだけで十分だ。
できた隙に砲火へと紛れたパンツァーハウンド『桂』が必中の光に導かれ、敵の注目の外から怪力光線砲『狗號』で狙いすました一射を放った。
白い軍服が煤に汚れる。
痛撃を与えたらしい。マユラには、配下を失ったことへの罰として、あえて『狗號』を受けたようにも見えた。
「さて、のんびりと戦う訳にもいかんからの。早急にお主を倒して、道を開けてもらうぞ?」
余計な詮索は抜きにして、敵に詰め寄る。
「復讐者が同胞の死を恐れるという翔鶴の読みは正しい」
サヨコも、表情を変えずに言った。
「だけど、それを利用した作戦を実行に移すなら……こんな急場凌ぎの策ではなく、大本営と合流した上で入念な準備の下に行うべきだった。硫黄島に欲の皮を張ったばかりに、ヤ・ウマトは将来の優秀な参謀を失うだろう。……私達にとっては、都合のいいことだけど」
次にくるだろう連装砲に備えて、『海戦装用増設防盾』でガードの姿勢をとる。
アストリアはまた、冷静な指揮官の顔にもどって、左の砲塔を使った。サヨコは、海戦装の機関部分や自らの体に突き刺さる命中弾がないよう、ダメージコントロールを行なっている。きわめて、クールに。
一連の感情の動きを、エトヴァも勘付いていた。
「攻め入る側ゆえに申すことはないが、このような作戦に、疑問を抱かないものか。……どこか歪だな。だが否定はしない。貴女がたとは敵同士だが、敬意を持ち戦う」
魔力障壁を展開し、タワーシールドを構えた。
アストリアから、『哀悼の礼送』が波動となって放射されてきたからだ。
波動は、掲げた防具にずっしりと感じるほど、重たい。エトヴァは受け止め、攻撃も続ける。
「これでいい。引き付けて、撃破し、装置破壊へ向かう仲間へ繋げよう」
敵を目掛ける銃弾とともに、無関係に見える方向にもばら撒き、跳弾を仕掛け、八方から銃弾を浴びせる。稲穂は一時、バックステップで距離を取る。
「また、砲撃してきそうだしね。そろそろ私も仕掛けようか」
下がりながらも、両手の剣を雷の刃で拡張していた。
エトヴァは、波動の全部を受けるつもりで、『Silberner Freischütz-Ⅲ(シルベルナー・フライシュッツ・ドライ)』を放つ。続けていると、アストリアがわずかに口元を歪めた。
ダメージが蓄積してきて、判断の陰りを思い知らされたかっこうだ。銃撃に誘いだされて、制御装置から離れてしまっていた。
「……私としたことが」
ほかのディアボロスを足止めしようと砲撃を再開したことが、またよくなかった。
「一番怖いのは生き埋めになる事。それは回避しないとね」
稲穂の位置に撃ち込むと、巻き起こった土砂が部屋の中心部にも到達しかねない。エトヴァは、あえて制御装置の方にも銃弾を送った。
アヴァタール級冥海機『アストリア』は、大きく取り乱したりはしなかったが、手詰まりになっていく。
「命令を伝えます。オーガー級軽巡洋艦のみなさん。ディアボロスを殲滅してください」
「さあいくよ、『天雷覇断(テンライハダン)』!」
伸ばした雷の剣が、稲穂の振り下ろしによって冥海機に届いた。鋭い斬撃で、船体を断つ。
はたして、最期の命令とやらはトループス級に届いたか。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
【未来予測】がLV2になった!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV3になった!
【ドレイン】LV1が発生!
クロム・エリアル
……敵アヴァタール級、アストリアは仲間に任せる
クロムは制御装置を守る、オーガー級軽巡洋艦を狙う
敵も必死、此方も必死
それなら後は、連携が物を言う
アストリアが倒れれば、オーガー級も動揺するはず
そのタイミングは逃さない
方向転換、一気に駆け出し制御装置方向へ
双銃『Libra』、弾倉交換
Ex.Bullet.Recoilless……装填
低反動弾、連射性を重視
片手はオーガー級軽巡洋艦に狙いを付ける
もう片手は、制御装置へ照準を合わせる
照準セット、後はひたすら「連射」
制御装置が残っている間は、其方への射撃を優先
残弾を気にせずに只管撃ち続け、戦況を引っ掻き回す
敵が格闘攻撃を仕掛けてきたら、タイミングを合わせてマズルスパイクで迎撃
パラドクスによるダメージは防げずとも、衝撃を腕に集中させ足へのダメージは回避
機動力を失う訳にはいかない
制御装置の完全破壊まで、足を止めるつもりは無い
まだ動けるなら弾倉排出
そしてリロード
再度の射撃準備を整えて継戦準備を行う
クロムは速攻が得意
そちらが考えている間にケリを付ける
ネフェリア・フリート
敵さんも必死だな
そういうのは嫌いじゃねーが……自爆装置なんつー無粋なもんは壊させて貰うぜ?
折角の喧嘩だ、んなもん気にせずにやりてえしな!
そっちとしちゃあ、負け確定の状況で打てる一手なのかもしれねえが……勝ちを諦めた戦いなんざ気に食わねえな
俺たちはどんな逆境でも這い上がってきたんだ、そっちもそれぐらい根性見せやがれ!
クリムゾンガントレットに炎の魔力を込めるぜ
よくよく考えると、軽巡洋艦と殴り合うってのもおもしれーシチュエーションなんだがな
てめえらの覚悟、気に入ったぜ
だが、今回は俺たちが勝つ!
制御装置に接近しつつ、オーガー級軽巡洋艦へと格闘戦を仕掛けるぜ
装置を無視してるように見せかけつつ、敵を惹きつけながらぶん殴る!
AS:Flame Fist!
ぶん殴ると同時にガントレットに込めた炎の魔力を最大展開!
周囲の装置も含めて、開放した炎で焼き尽くすぜ!
敵の砲撃をガントレットで防御
折角の喧嘩だ、テメエらの攻撃受け止めてやるぜ!
敵と対峙しぶん殴りつつ、開放した炎で装置を順次焼いていくぜ
これが俺の喧嘩だ!
シセル・ファリース
びりょくながら わたしも さんせんいたしたくおもいます
みなさま、どうぞ やさしくしてくださいましね?
わたしはかげからクロノヴェーダ……そうですね、きょじゅう(巨獣)をしょうかん いたしましょう
さあ、きょじゅうさま。そうちもろとも てきたちをふみつぶしてくださいまし
すどーん
わたくしは みてのとおり みなさまほどえいびんに うごくことかないませんが、クロノヴェーダのみなさまのこうげきには かげからしょうかんしたみなさまをたてとして つかいすてることで、ちめいしょうをさけましょう
ほんたい(本隊)のみなさまを しなせないためのさくせんで わたしたちがしんでは いみがありません。がんばりましょう
それにしても じばくそうちで ございますか
なかなかぶっそうなものを もちこんでくれたものです
ですが『しょうかく』さまにいどんでいるみなさまは、そのていどでおくするような かたでは きっとございません
わたしにできるのは とりまきのはいじょだけです。あとはゆくすえを トレインからいのることにいたしましょう
「アストリアが倒れれば、オーガー級も動揺するはず。そのタイミングは逃さない」
クロム・エリアル(近接銃士・g10214)はアヴァタール級の妨害を抜けて、制御装置の傍にまで至っていた。
「敵も必死、此方も必死。それなら後は、連携が物を言う」
「よくよく考えると、軽巡洋艦と殴り合うってのも、おもしれーシチュエーションなんだがな」
『クリムゾンガントレット』に炎の魔力を込める、ネフェリア・フリート(剛腕粉砕・g05427)。
「てめえらの覚悟、気に入ったぜ。だが、今回は俺たちが勝つ!」
「みなさま、どうぞ やさしくしてくださいましね?」
微力ながら参戦しますと前置きし、シセル・ファリース(異端の幼き聖女さま・g10572)は、ちっちゃい身体で片手を上に伸ばす。
残るは、トループス級冥海機『オーガー級軽巡洋艦』が数隻と、六つのうちのひとつ、硫黄島基地自爆の制御装置だ。
小さかろうが、秘密を抱えていようが、結束できればそれでよい。
「双銃『Libra』、弾倉交換。『Ex.Bullet.Recoilless(エクスバレット・リコイレス)』……装填」
低反動弾、連射性を重視した装備でクロムは方向転換、一気に駆け出した。
片手はオーガー級軽巡洋艦に狙いを付ける
もう片手は、制御装置へ照準を合わせる
「照準セット、後はひたすら……連射モード!」
同時攻撃のようだが、制御装置への射撃を優先する。残弾を気にせずに只管撃ち続け、戦況を引っ掻き回すのだ。施設の防衛を任された最後の決死隊は、その割に打たれ弱くはあった。
フォーメーションなどは揃っているとは言えず、銃弾を胸や腹に受けた個体は、すぐに倒れて動かなくなる。
だが、赤い目を輝かせ、距離を詰めてきたオーガー級の機動力と火力は本物だった。
シセルが召喚鞭を思い切り床へと叩きつける。
「しょうかんしたみなさまをたてとして つかいすてることで、ちめいしょうをさけましょう」
鋭敏な動きができないぶん、敵からは距離をとっているが、過去に戦った何かしらのクロノヴェーダの召喚体が、突撃してきたオーガー級とのあいだに立った。これなら、シセルにも十分に役割を果たせる。
端からすぐに撃破されるが、どのみち時間かせぎだ。
脚部衝角兵装を利用した一体だけが、召喚体の壁を壊した。クロムにまで蹴りを繰り出してくる。
「当方も機動力を失う訳にはいかない。制御装置の完全破壊まで、……足を止めるつもりは無い」
タイミングを合わせてマズルスパイクで迎撃しようとする。
損傷は防げずとも、衝撃を腕に集中させ足へのダメージは避けるつもりだった。大枠はそのとおりになったものの、肩が抜けそうなほどの痛みを感じる。
「……ぐっ!」
知らず歯を食いしばり、それでも双銃は握ったままだ。後方に身体ごと跳ね飛ばされ、床に背中から叩きつけられる。
蹴ったオーガー級も、下ろした足先、衝角兵装がスパイクによって破壊されていた。
「わたしたちがしんでは いみがありません」
シセルは、必死で鞭を叩く。
自分たちが行っているのは、決戦に挑んでいる本隊を死なせないための作戦なのだから。
「も、もっとおおきな ……そうですね、きょじゅうをしょうかん いたしましょう」
つま先立ちの背伸びで、鞭を握る片手を最大限度まで高く掲げた。
「リ、リロー……ド」
うずくまった姿勢で、クロムが弾倉を輩出している。
オーガー級が、腕部連装主砲の狙いを定めた。
巨獣の召喚はまだ成しえない。
「折角の喧嘩だ、テメエらの攻撃受け止めてやるぜ!」
ネフェリアのガントレットが、割り込んでくる。
それは本来、鬼人である彼女が、あまり好きではない硬質化した自分の腕を隠しておくためのものだ。軽巡洋艦の間断ない砲撃を喰らううちに、表面にへこみとヒビが現れはじめる。
「さあ、きょじゅうさま。そうちもろとも てきたちをふみつぶしてくださいまし」
ずどーん。
『And Then There Were None(ソシテダレモイナクナッタ)』、シセルの召喚のなかでも最大規模だったろう。両腕のガントレットのすき間から、ネフェリアは見た。
召喚体巨獣の足に押しつぶされるまで、オーガー級軽巡洋艦は直立したまま砲撃してきていたのだ。
「敵さんも……必死だな」
腕にはいったヒビの程度をチラと確認し、背後でクロムが駆けだした気配も感じる。
「嫌いじゃねーが……自爆装置なんつー無粋なもんは壊させて貰うぜ? 折角の喧嘩だ、んなもん気にせずにやりてえしな!」
制御装置に接近しつつ、『オーガー級軽巡洋艦』へと格闘戦を仕掛ける。連射と踏みつぶしも、装置に加えられた。
「そっちとしちゃあ、負け確定の状況で打てる一手なのかもしれねえが……勝ちを諦めた戦いなんざ気に食わねえな。俺たちはどんな逆境でも這い上がってきたんだ、そっちもそれぐらい根性見せやがれ!」
ネフェリアが挑発しても、決死隊は棒立ちのまま砲撃してきた。
命がけかもしれないし、もはや出来ることのすべてなのかもしれない。
「炎の魔力を最大展開!」
敵と対峙しぶん殴りつつ、開放した炎で装置を焼く。タイマン張りながらも攻撃対象を増やす、パラドクスの特性を利用したのだった。
「これが俺の喧嘩だ! 『AS:Flame Fist(アームスキル・フレイムフィスト)』!」
室内の中央で、大きな爆発が起こった。
トループス級の一部は、殴打と装置の破片で倒れ込む。
「じばくそうち。なかなかぶっそうなものを もちこんでくれたものです」
シセルは呼吸を荒くしながら、残った冥海機に言った。
「ですが『しょうかく』さまにいどんでいるみなさまは、そのていどでおくするような かたでは きっとございません」
巨獣の召喚体はかき消える。
負傷した仲間に肩を貸しながら、ディアボロスたちは制御室から撤退していく。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【先行率アップ】がLV3になった!
【ガードアップ】LV1が発生!