リプレイ
狭間・ならく
難民なァ。土地とその住人が結びついてるってワケじゃねェもんな。そりゃそうか。新宿島でもそうみてーだし。
強制避難だのなんのと、民もご苦労なこったな。……マ、奴さんらの餌になるよりゃマシか。
モコモコ野郎が提げてる巾着(【アイテムポケット】)にメシとその種籾に、水だの資材だのを可能なだけ入れてくとしよう。現地で増やせりゃ儲けモンだ。
はいはい、出張出前の『凪』屋さんだゼ。とりあえず腹減ってるやつはこっちャこい。
食いすぎるなよ、急に食うと腹に来るからな。
腹が満たされたら、お仕事だ。ン、手伝えるか? イヤ無理にとは言わんさ、お前さんらの村だ。好きにしろよ。
和泉国を開くまでにゃもうちょいかかるだろうからもうちょっと耐えてほしい、なんてのはアタシら側の都合だしよ。
だから、まァ。
ナラクさんはナラクさんで好きにやらせてもらうゼ?
無堂・理央
和泉国に河内国の難民は残ったままなんだ。
河内国の土地が最終人類史に戻っても人が強制移動される訳じゃ無いんだね。
この事実は以後の歴史の奪還戦でも使えるかも?
無双馬『クロフサ』の背中に炊き出し用の大鍋&大きなおたまに具となる野菜に海老や魚を載せてパラドクストレインに押し込めー!
ボクも少量だけど干し柿と干物に風呂敷を沢山用意してパラドクストレインに乗り込むよ。
現地では大鍋に現地で水を汲んで煮立たせた後にクロフサに積んできた野菜や海老や魚を煮込んだ汁物を難民達の目の前で作って振舞ってくよ。
水も元河内国に出来てる淡水の海から汲めば大丈夫だよね。
汁物は時折、ボクも大鍋から直に食べて大鍋の方に【口福の伝道師】で残量を増やして難民がお腹いっぱい食べれるようにしておくね。
【口福の伝道師】は汁物の他にも風呂敷を広げた後に干し柿や干物を食べて風呂敷の上にポンポン出してくよ。
干し柿や干物が沢山乗った風呂敷は括って持ち運びが出来るようにした上で日持ちがする食べ物として難民に振舞っておくね。
●
「和泉国に河内国の難民は残ったままなんだ。河内国の土地が最終人類史に戻っても人が強制移動される訳じゃ無いんだね」
無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)は発想の転換を行った。
難民は何も出来ないから難民と呼ぶのであり、作業はさせられない。
単純に言えば足手まといだが、あえて理央はプラス要素として受け取ったのだ。
「難民なァ。土地とその住人が結びついてるってワケじゃねェもんな。そりゃそうか。新宿島でもそうみてーだし」
狭間・ならく(【嘘】・g03437)は頭をボリボリとかいた。
どうしてそうなったかは理解はできる。しかし、他の要素に使えるかと言えばサッパリだ。
現時点では難民の分だけ史実よりも人間が増えた程度だろう。そんな物は疫病一つで三途の川を渡るだろう。
「この事実は以後の歴史の奪還戦でも使えるかも? 何をどうとか、タイミングとか難しいけどさ」
理央としても特に思いついているわけでもない。
それこそ修復している千早城が流されないようにするだろうから、一緒に何かを運ぼうかと思う程度だ。
「クロフサに多めの物資を載せて、和泉に不要に成ったら次の国とかくらいかな。今のところは」
無双馬のクロフサに鍋やらオタマやら、野菜に魚介類と積んでいる。
河内や伊賀に置いて来た物資とか、どうなったかとかあまり気にして居なかったのだが……。
「その荷物な、可哀そうだから一部詰め替えとけ。こいつを用意したから」
ナラクは巾着の予備を理央になげてやった。
これはモコモコ野郎に持たせたものと同じで、食料やら種籾に水だのなんだのを沢山詰められるように、アイテムポケットの残留効果があったのだ。
「わーい。助かった。実はボクも一杯干し柿とか用意しててさ、あ、もちろんクロフサのを優先的に詰めるけどね。視覚効果もあるから。食べ物だけならボクらが食べて増やせばいいでしょ?」
理央がクロフサに山盛しているのは、輸送効率だけではない。
多くの物資を運んで来たという、いわゆる小荷駄とか大荷駄が無事だから戦える的な発想である。人は信じたい物を信じるので結構見た目は重要なのだ。
「しっかし強制避難だのなんのと、民もご苦労なこったな。……マ、奴さんらの餌になるよりゃマシか。現地で増やせんのはありがてーなあ」
ナラクは何となく納得しつつ、口福の伝道者をありがたく思った。
あれは一食分タップリ食べないと駄目だが、それが何百人前にもなる。
それこそ少し人が多い程度の村ならば、何とでもなるだろう。なお、日本はフランスやドイツみたいなアーケード型住居ではなく、中国と同じ邑型分利式なので、多くても三百から四百、ピッタリだと言えなくもない。
やがて二人は木々で覆い隠された貧村に辿り着く。
既に食える木々は食べてしまっており、そんな場所に何百も居るので大変そうだ。
「あんたがた、何しに来た? ここには奪うもんなんざ……」
「はいはい、出張出前の『凪』屋さんだゼ。とりあえず腹減ってるやつはこっちャこい」
元は自警団だったらしきやせ細った若者にナラクは取り合わなかった。
手招きしつつ荷解きし、何処からともなく物資を並べて行く。
「くっ食い物か!?」
「食いすぎるなよ、急に食うと腹に来るからな。これ食ってる間に、ちょっと待てよ。あそこで鍋煮てっからな」
どよめく村人にナラクは笑って握り飯を小さく千切った。
半分自分が食べて見せ、残りをそいつにやるフリをする。
実際には自分で食べて、増えた握り飯を渡したのだ。むしゃむしゃと食べながら竹包みの握り飯を増やし……仲間が作る鍋を気の無い表情で眺める。寒い季節だったら雪見鍋も良いかもなと思いつつ。
「はーい! 煮えて来たよー。雑炊に一杯野菜とか入れてるからね! 干し柿や干物もあるから!」
その間、理央は干物や干し柿を食べていた。
実は口福の伝道者、入れ物ごと増えるので、風呂敷で個別に用意すると風呂敷ごと増えるのである。まあ鍋の具を入れた木の器が増えるよりは不思議でもないが。
「汁物を食べたらこの風呂敷を持って行ってね。こっちは保存して置いて置けるから!」
この場で食べられる汁物を用意し、保存できる乾物を用意する。
そうすることで現在の餓えを回避し、将来の餓えを回避した。
目に見えた物資は略奪せずとも食べられることを保証できるだろう。
「腹が満たされたら、お仕事だ。ン、手伝えるか? イヤ無理にとは言わんさ、お前さんらの村だ。好きにしろよ」
「え? ああ。こいつを植えるんだな? そのくらいは任せておくれよ」
ナラクは嘘とも誠ともつかぬ表情を浮かべた。
そこに真実は無く、また虚偽でもない。
(「和泉国を開くまでにゃもうちょいかかるだろうからもうちょっと耐えてほしい、なんてのはアタシら側の都合だしよ。だから、まァ……」)
確かに種籾は用意したが、別にここで植えよとも、安全地帯を探して移動しろとも言わない。それは彼らの決断だからだ。
(「ナラクさんはナラクさんで好きにやらせてもらうゼ?」)
今やっている事は、ただの余技だ。
余裕があるからやっているし、巡り巡って戻ってくるかもしれない程度。
だから彼女が動くのは此処からだ。雑魚なり大将なり、切り捨るとしようか。なんて事を言いつつ、それも嘘かもなと笑うのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
野本・裕樹
ひとまずは千早城も無事に漂着したのですね、良かったです。
早速ですが修復を始めましょう、しっかりと直して起動させて敵の手に渡らないようにしませんと。
修理する中で千早城の設備が全て剥き出しという事は無いでしょう、壁の中や天井、床下……そういった狭かったり暗かったりする場所の作業があるでしょうからそちらを受け持ちます。
背が低いと高い所に手が届かなかったりなんて事もありますけれど、背が低いなら低いなりの利点を活かしませんとね。
【完全視界】もあれば視界が悪くても設計図を見ながら確実に作業出来る筈です。
それにしてもこれ程巨大なクロノ・オブジェクトを土台となる部分があるとはいえ、科学技術で破損個所を補う事で動かせる様に出来るなんて新宿島の技術者さん達は凄いですね、頭が下がる思いです。
これならいつか新宿島で巨大なクロノ・オブジェクトを自分達で創造する事も出来る様になったりするのでは?
出来るかは分かりませんけれど今後の技術の発展に期待したいですね。
千里の道も一歩から、千早城の修復を進めていきましょう。
●
「ひとまずは千早城も無事に漂着したのですね、良かったです」
予定された場所を見て野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)は喜んだ。
皆で陰謀をくじき、そして奪ったお城がそこにある。
「早速ですが修復を始めましょう、しっかりと直して起動させて敵の手に渡らないようにしませんと」
まずは使うためと言うよりは、奪い返されぬようにすべきだろう。
動力への供給の為に、穴から漏れたり、ケーブル的な何かが切断されてないかを確認。
一番困るのは、せっかく新宿で用意したエネルギーが無駄に失われる事だ。
「修理する中で千早城の設備が全て剥き出しという事は無いでしょう、壁の中や天井、床下……そういった狭かったり暗かったりする場所の作業があるでしょうからそちらを受け持ちましょう」
そういって裕樹は城の破れ目に訪れた。
破損した場所には穴があり、そこから内部へ移動して問題を確認できる。
「背が低いと高い所に手が届かなかったりなんて事もありますけれど、背が低いなら低いなりの利点を活かしませんとね」
破れ目は大きい訳ではなく、それを幸いと呼ぶべきなのだ。
元より移動を前提にしていないから通り難い。
こういう時にサイズ(?)が小さいと移動し易い。まあ中にはブースターで飛び跳ねるだけで胸が揺れ動く人も居るので、そういう人と違って邪魔にならないとでも思っておこう。未来は誰にでもあります!
「やはりこういう場所では完全視界の方が役に立ちますね。新宿での灯りも悪くはないのですが……ライトは嵩張りますし、一方向なのですよね。手元も見難かったりしますから」
時々盆踊りのように脇を向いたり、蛇のように煽動しながら移動していく。
うーうー唸ったりもするが、別に変な事をしているわけではない。
装甲版とそうでない場所の隙間が狭く、そこを移動した為である(偶に鼠のフンを避けたりもする)。戦国時代が寒冷期で良かった、新宿だったら汗だくだっただろう。男性には見せられない姿である。
やがて裕樹は設計図を見ながら格闘する。
隙間が無い場所でも明かりで見通しにくい場所でも確認できるし、図面通りにはできた。
首を筋違えたり肘をぶつけて痺れたのは、まあ後で仲間にマッサージでもしてもらうしかない。女の人も来てるはずだ。
「それにしてもこれ程巨大なクロノ・オブジェクトを土台となる部分があるとはいえ、科学技術で破損個所を補う事で動かせる様に出来るなんて新宿島の技術者さん達は凄いですね、頭が下がる思いです」
基本的にパーツの入れ替えであったり、場合によっては丸ごと入れ替える場所もある。
だが、ブラックボックス的な場所を除けば、代替交換で何とかなるのだ。
「これならいつか新宿島で巨大なクロノ・オブジェクトを自分達で創造する事も出来る様になったりするのでは? 出来るかは分かりませんけれど今後の技術の発展に期待したいですね」
何が欲しいとか、どうすれば良いかを裕樹は思い付けない。
だが、誰かが面白いアイデアや、画期的なアイデアを思いついた時、実行できるのと出来ないのとは大違いである。少なくとも地獄変と組み合わせてバリアーにしたり、今回のように移動力には出来るのだ。もっと自由にできるのではないかと思う。
「千里の道も一歩から、千早城の修復を進めていきましょう」
自由な発想、それは未来に繋がっている。
それが人々を守り、世界を取り戻す方向に繋がっている事を裕樹は祈った。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
文月・雪人
■心情
千早城、早々に発見できて良かった
緋奈子達時先案内人の皆が予知に頑張ってくれている
難民達の様子も心配だけど、仲間が向かってくれるなら、今は皆を信じて任せたい
俺もまた、出来る事を頑張ろう
■準備
予め新宿島の技術者達から指南を受けておき
図面と修復手順を確りと頭に入れておく
■運搬
修復には沢山の部品と道具が必要だ
運搬に【アイテムポケット】を借りて、必要に応じて往復も
駐屯用の保存食も忘れずに
■修復
仲間と協力、分担しつつ、【修復加速】で効率アップ
にゃふふ、こういう作業は好きなんだ♪
好奇心全開で、観察・情報収集の技能も活用しつつ
修復部分の構造を確認しながら作業を進めていくよ
機器の動作に問題はないか、様子を見ながらエネルギー供給
作業工程は動画に撮影しておこう
後で新宿島の専門家達に情報をフィードバック出来るように
■機能提案
望遠可能な監視カメラを、全方位に向けて設置したい
攻略旅団の提案にも出てる水陸両用化は可能かな?
■備蓄
作業合間の食事ついでに
【口福の伝道者】を借りて保存食を増やし、倉庫に備蓄もしておこう
●
「千早城、早々に発見できて良かった。緋奈子達時先案内人の皆が予知に頑張ってくれている」
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)はこの場に居ない仲間の事を思った。
案内人が予知をして、難民たちを先行した仲間が助けてくれている。
そして漂う香りに、別の仲間が修理をしてくれるのだろうなと思った。自分もまた此処で出来ることを頑張ろうとも思う。
「ええと……うん。習った通りだね」
雪人は修理用の図面を貰うだけではなく、簡単なレクチャーを受けた。
新宿では画面だけでもコツを聞いたり、図面の合わせ方くらいは聞けるものだ。
「図面、ヨシ。工具、ヨシ。手順、ヨシ。……っと動かす時はまだ先だけど、確認する時は仲間に声を掛けないとね。狭い場所に入ってるみたいだし、いきなり手足が動いたら潰れちゃいそうだものね。あ、クダ吉が行ってくれる?」
雪人は持ち込んだ工具をアイテムポケットに入れ直した。
別に輸送くらい体力に優れたディアボロスには簡単だ。
しかしアイテムポケットに入れておけば、邪魔にならないし、往復しなくても良い。
「代わりに駐屯する人への保存食を差し入れておいてっと。よし、これも交換完了っと。最後にアレを……うん、良く映ってる」
そして雪人は持ち込んだカメラを自分に付けた。
視線と同じように動いており、右を向けば右、左を向けば左の光景を写している。
「にゃふふ、こういう作業は好きなんだ♪ 作業工程の録画開始! ヨシ!」
雪人がやって居るのは、自分たちが何をやって居るかの録画作業である。
コレがあれば、こちらに来れない新宿の専門家が判断して、技術のフィードバックを出来るだろう。また、次に修理を行う時が来れば、後の仲間も参照できるだろう。
「後は望遠可能な監視カメラを全方位に付けたいところだけど……その辺は攻略旅団に提案かな? そういえば水陸両用にしたいとか言ってたっけ」
ケーブルを引けば簡単な筈だが、流石に無断では出来ない。
もし自己判断でするとしても、千早城を使った攻防戦が起きた時にその場で提案するくらいだろう。それを除けば攻略旅団行き出し、水陸両用よりは行けそうな気がする。
「後は隙間に潜った人が出てきた後で、機器の動作に問題はないか、様子を見ながらエネルギー供給してみようか」
修復加速があるので修理はとても速い。
雪人は休憩時間に保存食を食べながら口福の伝道者で増やして行った。
そして、間で隙間を修理した人と色々ありはしたが……問題なくエネルギーは供給できるようであったということである。
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【修復加速】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
金刺・鞆
河内国の奪還で帰れぬ民がこれほどまで……七曜の前に護送任務もいくつかこなしておりましたけれど、やはりすべてをすくえるほどにはわれらの手は大きくない、ですね。
……なれど、ここでくよくよしている場合ではありませんとも!
先に救えなかったからと言って、いま見過ごす必要はありませぬ。いまならば間に合う、いまならばすくえるのですから。
頑張りましょう、むん!
出ましたね、天魔武者。難民らには手出しさせませぬ!
まずはとるーぷす級の頭数から減らしてしまいましょう。
ともは『青龍水計』にて、幅広く敵の体力を削ります。体力には自信がありますゆえ、反撃が多少嵩んでも耐えられる、かと。
足元を【水源】に変えてしまえば、地中からの攻撃も察知しやすくなるでしょうか……こちらは試してみなければわかりませぬね。
弱った敵のトドメはお願いいたします、です!
さすがにでぃあぼろすが戦闘を仕掛ければ、村を砲撃する暇はないかと思われますが……砲撃を優先しようとするものを先んじて狙い、挑発や……いざとなればこの身を盾にしてでも止めますとも。
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
復讐のためとはいえ、戦を起こせば大きな流れを生む
“魔槍”を構え瞑目し、深呼吸
その煽りを受けるのは弱者から。どのディヴィジョンでも例外はなかった
とは言え、時先案内人と僕たちが居るんだ
圧政の下で消えゆく定めから助けられる。そう信じて
一連の流れで【精神集中】を促し、目を見開く
最善を尽くせばそれだけ助けられる。……うん、がんばろ!
Moon-Childを両脚に集中・活性化、【残像】を出せる程の高速化を行い
砲兵は戦場の女神。残ってると厄介だからね!
物理的に棄教してもらおーか!
敵に迫りつつ残像と位置を入れ替える【フェイント】を交え
勢いを乗せた槍の一撃を見舞うよ
拳から胴へ田楽刺し、メインカメラを打ち据える、
或いはランスチャージの突き刺しから投げ飛ばすなど
味方の攻撃に重ねるように、効率良く、縦横無尽に暴れるよ
反撃に際しては
っとお!拳が来るって分かってれば!
槍を構え油断なく受け止めたり、柳が如くいなしたり
余裕があるなら味方のディフェンスも考えとくよ
戦果は全員で最大化しませんと!
●
「河内国の奪還で帰れぬ民がこれほどまで……」
金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)は小さく震えた。
ちいさなちいさな鞆が、愕然とする己を律したからだ。
こんな所で震えていられないと気合を入れた。
(「復讐のためとはいえ、戦を起こせば大きな流れを生む、か」)
その時、ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)は息を呑んでいた。
奪還戦での勝利に浮かれていたが、今見れば取り残された人々。
彼らに故郷はもうないのだ、正史に戻ってしまったから偽りの歴史住人であるお前たちには故郷など無いのだと……誰も口にしていない言葉が赤い棘として突き刺さる。よもや、クロノヴェーダと同じことを……っ!?
「七曜の前に護送任務もいくつかこなしておりましたけれど、やはりすべてをすくえるほどにはわれらの手は大きくない、ですね」
鞆は自分の小ささを実感した。何しろその数はまさに領国一つ分。
ちいさな鞆の何倍もの大きさ。まさに身に余る。
もし自分一人で救えるなどと思い上がる子や逆に此処で無駄だったと嘆くような子であれば、今ごろはみんな鞆の事を別の目で見ただろう。だが、そうではないからこそみんな鞆と一緒に歩いている。たとえこの場に居らずとも、一緒の方向を向いて歩いている。
「そうだね。ああ、そうだね……」
ロキシアは呼吸を止めて一秒。
過呼吸で苦しかったのか、息できずに苦しかったのか迷った。
気が付けば魔槍を握り締めた指から血が滲んでいる。七曜の戦で魔槍の使い手がこぼした憤りを覚えているからこそだが、だからこそ……鞆の言葉に救われた。
(「そっか。僕らの手は大きくない。誰もを救えはしない。なら全力で。届かなくても全力で手を伸ばすだけ、だよね」)
魔槍を構え瞑目し、深呼吸。
戦の煽りを受けるのは弱者から。どのディヴィジョンでも例外はなかった。
とは言え、時先案内人とディアボロスたちが居るのだ。全力で行動した結果であり、取り残され故郷を失った人々が、さらに命を失うのを防がねばならない。
「……なれど、ここでくよくよしている場合ではありませんとも!」
「圧政の下で消えゆく定めから助けられる。そう信じて。最善を尽くせばそれだけ助けられる」
頑張りましょう、むん!
その言葉と共に鞆とロキシアは奮起した。
気合を入れて精一杯背伸びをする少女たち(男の娘含む)からしか採れない栄養があるという。きっと二人は小さな村からは始まって、きっと世界を救うだろう。
「先に救えなかったからと言って、いま見過ごす必要はありませぬ。いまならば間に合う、いまならばすくえるのですから」
「……うん、がんばろ!」
なんだか、不思議と暖かい気がした。
やがて時間が経過すれば敵がやって来る。
えっほえっほと敵がやって来る。
『あれれー。兄者―何かいるぞー!』
『ばかだなあ。あれはでぃあぼろすって言うんだぞ』
やって来たのは武田不山隊。
山が無くとも山を登り、山が無くとも己が山となる。
緩い見た目ではそうは見えないけれど、巌の男たち武田不山隊が此処に見参!
「出ましたね、天魔武者。難民らには手出しさせませぬ! まずはとるーぷす級の頭数から減らしてしまいましょう」
鞆は水を呼びながら攻撃態勢に入った。
自分の周囲に水を呼びながら、敵に浴びせる準備です。
『兄者、えんごをたのむ。いっくぞー』
「下は……わかりませぬね。ですが、ともは体力には自信がありますゆえ!」
敵は鞆が浴びせる水にひるまずに反撃を始めた。
足元へ放たれるドリル型ミサイルだが、やはり水は揺らがない。
逆連鎖戦ゆえに一瞬の反応だし、地面を経由するというの過程でしかない。もし注目するとしたら、パラドクスの内容ではなく、敵の動きであっただろう。
「あばたーるの援護は……飛翔対策にて? では弱った敵のトドメはお願いいたします、です!」
鞆は水を浴びせ、反撃でミサイルを喰らいながら周囲を観察していた。
敵の攻撃が村へと向かわないかを確認するためだ。
「あばたーるが砲撃を優先しようとするものを先んじて狙い、挑発や……いざとなればこの身を盾にしてでも止めますとも」
「了解! 砲兵は戦場の女神。残ってると厄介だからね!」
鞆はトドメをロキシアに任せ、村への攻撃を防ぐために回り込んだ。
この部隊は敵ごと河内の人々を滅ぼすための部隊である。
そして曲射攻撃は厄介であることを知るロキシアは、壁役を共にまかせて己はトドメを刺すために向かっていく。
「物理的に棄教してもらおーか!」
『俺たちは一向宗じゃないし! ちぇ。そこじゃ撃てないかー』
ロキシアは人工筋肉を活かして疾走。
残像を伴って高速突撃を掛けた。
相手が砲撃仕様ならば、接近戦を挑むのは世の常識!
『なーんてね!』
「っとお!拳が来るって分かってれば! 顔を叩くけど目ぇ回さないでよね!」
敵はロキシアの突きに対し、拳で反撃に出た。
その技がある彼が油断するはずもない。
拳に突き刺し顔を狙い……敵が強引に外して来たので、代わりに槍の柄でぶん殴ったのだ。
「さあ、どうする? 村や仲間を狙うなら私が相手だ!」
『もちろん、さいごまでたたかうぞー』
敵は己の手番で簡易変形。
逃走手段であるホバーを捨て、砲火である足を出し砲撃態勢に移行した。
更に手を着くことで四つ足状態で攻撃に専念したのである。
「あはっ♪ そりゃそう来るよね……。でも、ここで引くなんてナイナイ! 戦果は全員で最大化しませんと!」
命を捨てた全力攻撃態勢にロキシアの背中に走り抜けるモノがある。
冷や汗を感じつつも、ここでイモ引いて逃げるなんて格好悪いよねと向かい合う。
残るは最後の一撃……反撃で今度こそ倒してしまおうと槍を回転させながら最後の勝負を始めた。
こうしてディアボロス達は村への被害を出さないように守り切ったのである。
残るはアヴァタール級を残すのみにて! むん!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水源】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
狭間・ならく
心情)
サテ、と。向こうも落ち着いたようだな。やるなァ、あんチビども。
後は頭を潰しゃァ終わりだ。よくもまァ、好き勝手やってくれたモンだよ。嘘つきナラクさんが遊んでやろう。何、逃げ回るしかない難民に手ェ出すくらいだ、余程ヒマしてンだろ?
灼刀──なんてな?(嘘。)
ひひ、破壊力がどれだけあろうと文字通り、『当たらなけりゃ何てことねェ』よ。
そら、焦ったか? 大振ったな。
吠えろ、地獄花──!
方針)
※可能そうなら周囲の復讐者とも出来る限り連携します。
初めは刀を携えたまま、【神速反応】で回避に専念する。息をするように嘘とフェイントを挟んで、からかい、煽り、相手の集中をなるべく削いでいく。
隙を見て攻撃に切り替え、刀を抜く。
深く息を吐く。
額に灯るは青の燈火、ネメシス形態とひとの呼ぶ。
振るう刃には呪詛を込めて。
野本・裕樹
トループス級は仲間のおかげで何とかなったようですね、頼もしいです。
残るはアヴァタール級、トループス級の砲兵がそのまま強くなったような外見ですね。
その脅威も単独ながら同等以上でしょう、ここで阻止して難民も千早城も護ってみせます。
使用武器《妖刀『鐵喰』》を《小地獄変改『剣樹』》より召喚。
【泥濘の地】はすぐには使わず機を見ていつでも使えるように準備しておきましょう。
敵の砲撃に対して動き回り回避しながら刀からの衝撃波で応戦します。
砲兵に対しての遠距離戦、浮遊しながらでも砲撃は出来るようですがいざという時は砲撃態勢に移行する筈。
態々砲撃態勢になるのは狙いを正確にする為でしょうか、浮遊したままだと砲撃の反動などが問題になるのかもしれませんね。
ともかく狙いはそこです、これまでの牽制ではなく本命の《走地刃・馬酔木》で攻撃、足元を沼地にして砲撃態勢を不安定にしその隙を突く事を狙いましょう。
もし有効そうならその後も足元を沼地にして味方が攻撃する隙を作り出すことも積極的に狙っていきます。
文月・雪人
トループス級は仲間が対処してくれた
修理の方も一段落した事だしね
千早城への駐屯は仲間に任せて、俺も迎撃に向かうとしよう
仲間と連携、フォローし合って戦うよ
しかし浮遊する亀の砲台とはね、また厄介な形をした敵もいたものだ
戦車タイプという事で、時間に余裕があったのは有難いけど
重量級の敵は斬り倒すのも骨が折れそうだ
ならば、セオリーに従ってみるのも悪くない
戦車を倒すには、足回りを狙うのが定石なのだっけ?
もし砲撃で土煙が上がっていても【完全視界】で状況把握
敵の動きを抜かりなく観察しつつ、足先から大地の気を探る
【先行率・命中アップ】で『龍脈解放』のパラドクス使用
浮遊する敵の真下のエネルギーを放出させ
大地の杭で敵を貫き縫い止める
勿論敵も攻撃してくるだろう
油断なく【反撃アップ】で動きを察知
打ち出されるエネルギー塊に、大地のエネルギーをぶつけて逸らす
全ては逸らしきれずとも【ガードアップ】で凌いですり抜ける
ここで負ける気がないのは誰もが同じ、その意思を皆で貫き通す
千早城も、人々の命も、俺達ディアボロスが護り抜く!
●
「サテ、と。向こうも落ち着いたようだな。やるなァ、あんチビども」
狭間・ならく(【嘘】・g03437)は戦場の彼方を見て笑った。
そこではちみっこい少女たち(?)が、敵と戦って居たのだ。
「トループス級は仲間のおかげで何とかなったようですね、頼もしいです」
「修理の方も一段落した事だしね。千早城への駐屯は仲間に任せて、俺たちも迎撃に向かうとしよう」
野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)の言葉に文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が頷いた。
小さな子供たちが果敢に戦う姿からしか得られない栄養素がある。
ほっこりとした笑みと共に、小さな子たちが成長していく過程に未来を見出した。
「残るはアヴァタール級、トループス級の砲兵がそのまま強くなったような外見ですね」
裕樹は今しがた終わった戦闘を見て、その光景を記憶に焼き付けた。
トループス級とアヴァタール級が完全に同じ能力ではないが、傾向としてはかなり似ているはずだ。
「しかし浮遊する亀の砲台とはね、また厄介な形をした敵もいたものだ。戦車タイプという事で、時間に余裕があったのは有難いけど、重量級の敵は斬り倒すのも骨が折れそうだ」
雪人はその形状と大きさから得意能力を探って見る。
まず見た目と案内人の言葉ではっきりしているのは、相手が戦車のような形状だということだ。
「ならば、セオリーに従ってみるのも悪くない。戦車を倒すには、足回りを狙うのが定石なのだっけ?」
「さてなあ? そうかもしれねえし、そうでないかもしれねえ」
雪人の推論にナラクは肯定も否定もしなかった。
足が遅く砲戦型であることは確定だろう。案内人も移動距離が遅く、砲撃で民衆を狙おうとすると告げている。
「機動戦が苦手なのは確であったようですね。しかし、逆連鎖戦ではあまり形状は関係なかったような?」
裕樹はトループス戦を参考に、スピードと移動力の双方が無いと結論付ける。
しかし地面を経由したり、そう言う事にはあまり意味がなかったように見受けられた。
思えば鋼の肉体だが、電撃や水による攻撃は別に不得意では無かったはずだ。
「おそらく形状は得意不得意程度でしょう。……と言う事は泥濘の地も効きますね」
裕樹はホバーでも泥濘で遅くできると判断し、使いどころを考慮する。
最初から使ってしまうと、敵は砲戦態勢で攻撃専念しかねない。
移動しようとするのは態勢を崩す事であり、アルタンウルクがそうであったように、迂闊に相手を止めると攻撃専念しかねないのだ。ゆえにタイミングを計るつもりである。
「とりあえず下肢を攻撃して揺るがせたり、足元に着目してみるくらいかな? まあ何も参考にしないよりは良いか」
「ですね。形状が同じとはいえ、その脅威も単独ながら同等以上でしょう、ここで阻止して難民も千早城も護ってみせます」
雪人の言葉に頷きながら裕樹は巻物を拡げ、大型の呪刀を取り出した。
地面から樹木のように育って、その内の一振りが大太刀になったのである。
「マッ、後は頭を潰しゃァ終わりだ。今宵のヤマもここまでってな」
ナラクは相談が終わるのを待ち、刀を担いで前線に向かう。
ちびっこたちは村の方に移動し、ディアボロスを無視して砲撃された場合は、我が身で止める覚悟のようだ。
そんな事はさせられないし、何かするのは大人の役目だろうと思わなくもない。
「よくもまァ、好き勝手やってくれたモンだよ。嘘つきナラクさんが遊んでやろう。何、逃げ回るしかない難民に手ェ出すくらいだ、余程ヒマしてンだろ?」
ナラクはそんな感じに啖呵を切った。
時代劇のように見栄を切るわけではなく言葉で挑発しただけだ。
『お、弟たちをよくもやってくれたなー。ゆるさないぞー!』
「何が許さねえだ、んなユルキャラみたいな口調しやがって。行くぞ、灼刀──なんてな?」
アヴァタール級がこちらを認識した時、ナラクは緋色の刀を構え直した。
担いだ状態からユラリと構えるだけで、楽器のような音がする。
それは弦楽器の様であり、管楽器の様であり、そのこと自体が大嘘である。最初からナラクにとって戦闘態勢もクソも無い。攻撃出来ればそれでいいし、刀を構えて呪術でも良いのだ。
『大砲撃で大打撃! って、足元がゆるゆるだよー』
「ひひ、破壊力がどれだけあろうと文字通り、『当たらなけりゃ何てことねェ』よ。そら、焦ったか? ユーキ相手に大振ったな」
このタイミングで仲間が攻撃を仕掛けていた。
地面を泥濘に変えて斬り掛かっている。
ならくは先制攻撃を掛けた裕樹に続いて攻撃を仕掛けることにした。
「私が抑えています! 今のうちにどうぞ。もう一度……走れ!」
「あいよ! 吠えろ、地獄花──!」
裕樹は大ぶりな刀を地面にさして妖気を込めて衝撃波を放っていたのだ。
この隙をナラクは見逃すことはなく、刀を振りかざして……。
やはり刃ではなく、呪いの言葉をぶつけた。常識で考えて、音魂(言葉)は刀を振うより速いかんな。青白い灯火を額に掲げ、振り下ろす刃と共に、実際には呪詛を放ったのだ。
「雪人さん、今です!」
「はーい。見えてるから大丈夫だよー」
何をですかー。
敵をダヨー。
と裕樹の声がする中、完全視界を駆使し、土煙の中を雪人は観察していた。
敵は四肢を地面について砲撃態勢を取り裕樹に砲撃、そしれナラクに対して格闘戦を挑んでいたのである。
「今なら手足は固定して居るよね? まあ、逆連鎖戦だから反撃して来るんだろうけどさ。……流れは、や・が・て・大河となりて」
雪人は片足で地面を踏みしめ、もう一度踏んだ。
その動きで足の先に意識した気を長し、大地と同調させる。
兎歩と呼ばれる動きに寄って龍脈から引き出された力は、敵の放った闘気とすれ違って直撃した。
「ここで負ける気がないのは誰もが同じ、その意思を皆で貫き通す。千早城も、人々の命も、俺達ディアボロスが護り抜く!」
雪人はガードアップも駆使して我が身を守った。
掌底型のエネルギーを弾く為、動かしていない方の足から大地の力を引き出したのだ。そして負ける気はないぞと宣言することで、気合を入れ直したのである。
「よく考えたら相手の得意分野は判って居ましたし、我々の得意分野も把握済みなのでもっと協力し合う手もありましたね」
「マ、そういう時もあらあな。その気があっても、できねえ時もあるしな」
「今後の課題と言う感じで良いんじゃない? 何はともあれ、村人の安全も考えないとだしね」
そんな事をいいながら、三人は村を守るために散ったのである。
残る仲間にトドメを任せて。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【腐食】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV3になった!
神山・刹那
遠距離からの砲撃で全部ぶっ壊そうってか?
確実な手段だが、武人が取るべきてかと言われたら違う気がすんな
まぁ、なで斬りだの皆殺しだのに方法は関係ないか
けどよ、大将、せっかく会えたんだ。一勝負しようぜ
合掌捻りでこちらをすり潰そうとしてくるのなら、精神集中で相手の行動を先読みし、残像が残る速さでフェイントを織り交ぜて撹乱しながら相手の隙を誘い、相手がイラついてきたら、少しスピードを落とし、捕まえられると思った意識の隙をつき、一気に最高速まで加速し、腕を足場に跳躍して、雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの渾身の一太刀で両腕のシールドごと斬り捨てる
「腕を振り回せば捕まえられると思ったか?のろすぎて欠伸が出るぜ。出直してこい」
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敵味方の動きをその男は見守っていた。
「遠距離からの砲撃で全部ぶっ壊そうってか?」
神山・刹那(梟雄・g00162)はその過程を見てつまらなさそうに言った。
味方が守ろうとするのは判る、相手がそれを得意なのも判る。
だが、それはそれとして、理解と納得がイコールであるわけもない。
「確実な手段だが、武人が取るべきてかと言われたら違う気がすんな」
刹那も戦う上で効率が良いというのは判るのだ。
砲兵が『戦場の女王』と呼ばれているのは判るし、さぞ戦果は稼げよう。
しかし、武技を駆使して戦う武人としては、少し違う気がするのだ。これが戦の戦訓で、『百万の軍勢を狭い道と砲台一つで完封せよ』みたいな例文を読むだけならば、むしろ心が躍るのだろうが。
「まぁ、なで斬りだの皆殺しだのに方法は関係ないか。けどよ、大将、せっかく会えたんだ。一勝負しようぜ」
とはいえ相手を軍人として捉えるならば、上の命令には逆らえまい。
つまらない任務だと思うし、狂人に従わされるのは気の毒とも思おう。
だが頭で納得ができるだけの話、刹那としてはただ心行くまで武技をかわして殺し合う方が好みなのである。
そして彼が現れたことで、敵も最後の決断を強いられることになる。
『あー。まだ来るの? じゃあ仕方ないよね。君を殺してなんとかしないとさー』
「ほう鎧を捨てた? そのままでは間に合わぬと見切ったか。ここまでは見事」
敵は余分な装甲を捨て、身軽に成って拳を構えた。
特に鎧の肩パーツを捨てたことで、鉄拳の身動きが速くなっているはずだ。
『それじゃいくぞー!』
「はっ! そうこなくちゃな!」
身軽に成った敵は刹那に掴みかかろうと迫って来る。
刹那はここで残像を残すほどの速度で走り回りつつ、徐々に速度を落とした。
『そこだー!』
「腕を振り回せば捕まえられると思ったか?のろすぎて欠伸が出るぜ。出直してこい」
刹那は相手の形状にはこだわらなかった。
移動速度やスピードが遅いという情報のみに注目。
意識的に緩急を使い分け、こちらが遅いと誤認させ、急加速を掛けて攻撃を掛けたのである!
「我、この切っ先に一擲を成して乾坤を賭せん!」
刹那は雲を切裂き大地を割らんともする速度で刃を振り下ろした。
体のバネを最大級に活かし、最大の加速から一気に刀を振り下ろしたのである。
意識の差、スピードの差。この二つを合わせたことで、刹那は敵の腕ごと真っ二つにしたのであった。
こうしてディアボロスたちは敵を葬り、人々の命と千早城を守ったのである。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!