リプレイ
守都・幸児
逃がさねえぞ、司馬懿
…って気持ちは今は胸に仕舞っとく
そのためにも情報を得ねえとだしな
わかりやすく両腕を上げ
武器と敵意がねえことを表しながら正面から近付くぞ
俺たちはディアボロスの使節団として司馬懿へ言葉を伝えにやってきた
武器も戦意もない
と【大声】で門を守る兵たちに伝えるぞ
俺は一度、長安で司馬懿とその護衛に倒された
俺を叩きのめした兵もここにはいるはずだ
俺の武器も技も、手の内は全て先の戦いで知られているだろう
その俺がこうして隠れず武器を持たず姿を晒していることが、戦意のない使節である証左
そう堂々と伝えてやろう
仲間の言動と矛盾が出ねえように気をつける
門前払いされた場合は、仲間を守りながらすぐ撤退するぞ
数多の蟲将が守る媚城、見張り台から周囲を警戒していた一人の蟲将が異変に気づいたのはその時で。
遠方から此方に近づく幾つかの人影を視認、臨戦態勢を整えていたのであった。
しかしその変化も想定内、近づく者、ディアボロスの一人である守都・幸児(祥雲・g03876)が大声を張り上げる。
「俺たちはディアボロスの使節団として司馬懿へ言葉を伝えにやってきた。武器も戦意もない!」
両腕を上に上げ、そして手には何も持たず。
戦意も武器もない事を分かりやすく示しつつ、司馬懿を逃さぬという強い意思は心の奥底に仕舞い込み。
突然の来訪、それにどう対応すべきか逡巡する者や上官に問おうと走り出した者に聞こえるように、再び大声で宣言する。
「俺は一度、長安で司馬懿とその護衛に倒された! 俺を叩きのめした兵もここにはいるはずだ!
俺の武器も技も、手の内は全て先の戦いで知られているだろう、その俺がこうして隠れず武器を持たず姿を晒していることが、戦意のない使節である証左!」
自分が倒された苦い思い出、それを隠す事無く叫びつつ。
だからこそ真正面から堂々と、武器も持たずに来たことが会話を望んでいる事の何よりの証であると語る幸児。
この宣言からどうなるか、注意深く兵士の、そして城の様子を伺って、相手の出方を探る彼ではあったが、媚城の兵士達も警護の関係上、様子を見るというのは同じ立場であったのだろう。
ある者は走り出し、指揮官に状況を報告し。
またある者は武器を構え、攻撃命令が下れば即座に仕掛けられるようにと鋭き視線をディアボロス達に向けていた。
暫しの静寂、しかし互いに睨み合うだけでは事態は動かぬ。
「戦意無き事はわかった、そこで待て! 此方から使いを出そう」
城壁の上から声が響けば、同時に数名の蟲将が飛び降りて、武器を構えつつ歩き出す。
万一、これがディアボロスの策ならば戦力を見極める、いわば斥候としての役割も持たされた兵士がより詳しく話を聞くとディアボロスに近づいて来たのであった。
成功🔵🔵🔴
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
喩・嘉
俺はいつも通りの装い、堂々とした態度で行こう
変に謙る必要もない
先の戦いでは、その命刈り取る一歩手前まで、刃は迫った
俺たちの実力は既にわかっていることだろうと思う
だが、今日はディアボロスの使節団としてやってきた
それは、こちらも司馬懿の実力を目の当たりにした結果の行動である
俺は軍師の喩嘉だ
今日は
俺たちの目指していることの情報を話すつもりだ
それに付随して、そちらの軍勢にしてもらいたいことの要望を伝えるためにやってきた
先の戦いで司馬懿から聞いた話を踏まえ、
この要望が、司馬懿にとって不都合にはならないものであると俺は考えている
ぜひ受け入れてもらいたい
八百陣・葵漆
さて、前回の作戦で見た通り、司馬懿の知謀は恐るべし
さりとて、座して待ったところで何も進展しない
警戒されるのは当たり前として、使節団として交渉を試みてみようか
軍師として正装をして、媚城を訪問するよ
先の長安ではご無礼を
戦場のこととしてご容赦願いたい
見事にこちらの狙いを看破せしめたその叡智
戦の相手とはしたくないと
今回は交渉に参った次第でございます
戦況が大きく動くこのディヴィジョンにて
情報交換はそちらも必要でしょう
どうぞ門を開け、使節の我らを迎えてはいただけないでしょうか?
本心はともかく
内部への侵入したいからね
一応失敗した時のために
周囲は観察して見える範囲で強行偵察のための情報収集はしておこうかな
冰室・冷桜
見せ札ってーのもありますしね
警戒させて動きを抑えるついでに情報を抜けるなら、やっておいて損はないでしょ
……とりあえず、両手を上げて戦意はありませんポーズで門の方へ
止められたりしたら一旦そこで止まって、声を掛けましょう
こちらはディアボロスの使節団でっす
司馬懿殿にお取次ぎをお願いしまーす
先の戦場のお話では、まだまだお互い知りたい知らないことだけってーのは分かったかと思いますので
交渉も戦いもお互いのことを知ってからの方がより有益なものになると思う次第でして
ここらで一つ、戦場外でお互いに腰を据えてじっくりお話しませんーかってーことですわ
近づく兵士、それにまず声をかけたのは両手を上げて戦意が無い事を再びアピールする冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)であった。
「改めまして、こちらはディアボロスの使節団でっす。司馬懿殿にお取次ぎをお願いしまーす」
あくまで使節団、攻めて来た訳ではないと語る彼女を前にして警戒を続ける兵士。
しかし武器も持たず、手も上げたままの状態、となれば本当に使節として来た可能性もあるわけで。
「わかった、話を聞こう。手を上げたままではなんだろうから、下ろして用件を述べよ」
「それはですね。先の戦場のお話では、まだまだお互い知りたい知らないことだけってーのは分かったかと思いますので。
交渉も戦いもお互いのことを知ってからの方がより有益なものになると思う次第でして」
警戒を解かず、されど用件を上官へ、つまりは司馬懿にまで上げるために話を聞く姿勢を見せた兵士。
それに対し、前回の戦い。長安へと誘い出し、その首を狙った際に互いに言葉を交わし、情報を交換し合ったようなもの。
だが双方共に、まだまだ知らぬ情報が多い。今後の戦略を考える上でも知識を、情報を得る事が有益だろうと冷桜は説いていたのであった。
「ってことで、ここらで一つ、戦場外でお互いに腰を据えてじっくりお話しませんーかってーことですわ」
先の戦いでは戦場、故に時間も限られていた。
だが今、ここではそういった制限も少ない、故に落ち着いて対話ができる、その提案だと語る冷桜。
その言葉を聞き、一人の兵士が先んじて上官へと伝えるように戻る中、別の兵が他のディアボロスにも話をするように促して。
「では僕が。先の長安ではご無礼を、戦場のこととしてご容赦願いたい。
見事にこちらの狙いを看破せしめたその叡智、戦の相手とはしたくないと今回は交渉に参った次第でございます」
正装の襟元正し、相手を賞賛する形で語り始めるは八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)
彼女もまた、長安での戦いに参戦したディアボロスであり、その情報を伝えられた者であれば司馬懿に一撃、痛烈な打撃を与える切欠を作った者である事がわかるだろう。
その隣に立つ喩・嘉(瑞鳳・g01517)が口を開いたのは、その直後。
「先の戦いでは、その命刈り取る一歩手前まで、刃は迫った。俺たちの実力は既にわかっていることだろうと思う。だが、今日はディアボロスの使節団としてやってきた」
相手への賞賛が終われば、次は自分達の実力がどれだけだったか、それを明確にする番とばかりに彼は語り、更に言葉を続けていく。
「それは、こちらも司馬懿の実力を目の当たりにした結果の行動である。俺は軍師の喩嘉だ」
後方にて策を練る、そんな存在でもある軍師が直接交渉に来たのだと言葉を続け、隣に立つ葵漆もまた同じ立場、文官であるように装って。
「戦況が大きく動くこのディヴィジョンにて情報交換はそちらも必要でしょう。どうぞ門を開け、使節の我らを迎えてはいただけないでしょうか?」
「今日は俺たちの目指していることの情報を話すつもりだ。それに付随して、そちらの軍勢にしてもらいたいことの要望を伝えるためにやってきた。
先の戦いで司馬懿から聞いた話を踏まえ、この要望が、司馬懿にとって不都合にはならないものであると俺は考えている。ぜひ受け入れてもらいたい」
礼節以上に、少々遜ったかのような印象も与える言葉を語る葵漆と逆にそういったものを一切感じさせず、泰然自若といった様子の喩嘉。
態度の違う二人の様子、されどそれが逆に軍務担当と政務担当が揃って使節団として来た、といった印象を感じさせたのか。
現場と事務所、いわば立場の違いから相手への態度の違い、それが生じている、即ちいざ交渉となった際に有利に働くのでは、と思われたのだろう。
「あいわかった、一先ずその話、持ち帰らせていただく。暫し待たれい」
二人ほどの兵士を残し、蟲将が急ぎ城壁へと走り去り、そして指揮官へ、更には司馬懿にまで話を通していく様を眺めつつ、待たされた面々が言葉を交わしていた。
「ちょっと堂々としすぎじゃない?」
「かといって、変に謙る必要もないだろう」
態度の違い、それが今回は兵士に状況を誤認させディアボロスの思惑通りに事が進む形に繋がった葵漆と喩嘉。
見張りに残った兵士に聞こえぬように、そしてこの申し出がどういった形になるか媚城の城壁を見つめつつ。
「ま、見せ札ってーのもありますしね。警戒させて動きを抑えるついでに情報を抜けるなら、やっておいて損はないでしょ」
二人にこっそり、耳打ちするよう冷桜が告げれば、司馬懿の知謀は恐るべし、故に座して待つのではなく此度の仕掛けが重要と葵漆が同意するように頷きながら、見える範囲で城の防壁、規模、人員がどの程度かを見つめていた。
●
同刻、城内ではディアボロスに派遣し、意見を持ち帰ってきたトループス級からの報告を受け、アヴァタール級が、そして司馬懿にまで全ての情報が上げられて。
如何なる対応を行うか、最終判断が待たれていた。
「どうされます? 周囲に兵力を潜ませている様子はなさそうですが、罠の可能性も……」
慎重な対応を進言する者、その意見を遮るように黒顎扇を振るい、黙らせるは司馬懿。
最終判断が下されるとアヴァタール級が口を噤めば、これが決定事項だと告げるように司馬懿が口を開いていた。
「罠の可能性もあろう、だが先の戦いで見せたあの力、そして数多の情報。
まるで高みから俯瞰するかのように、情報を得ていた面々がそれでも尚、会談を求める。
出方を見たかったがディアボロス側から動いて来たのは相手側も何か思惑があるのだろう……これは此方にとっても好機、受け入れその真意を見極めるとするぞ」
下された判断、それは司馬懿が直接会談に臨み、ディアボロス側の意図を探るという決定。
方針は決まったと黒顎扇が振るわれれば、数多の兵が走り出しディアボロスを受け入れ会談を行う為に行動を開始する。
暫しの後、城壁より投げかけられたのは兵士による、使節団を受け入れるとの返答で。
鈍く重たい音と共に城門が開かれて、ディアボロス達は媚城の中へ歩を進めるのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
城内へと招き入れられた一行は、多くの蟲将と共に城内を進んでいた。
外部から見えた数多の見張り台だけでなく、内部にも多数の蟲将が待機しているのだろう。
一度命を落としかけた司馬懿、そして慎重で狡猾な性格故にかなりの守りを固めている事が見て取れたのだ。
恐らく、無為無策の正面突破では司馬懿に刃を届けるのは困難。騒動を察し即座に護衛を引きつれ城から逃げ出しそうだと感じつつ、会談の場と定められた広間へと案内されたのだ。
「会場は此方で。司馬懿様がお待ちです」
そう言って兵士が扉へと手をかけて。
ディアボロスが扉の向こう、一体どういった様子で司馬懿が待つかと見つめる中、鈍き音を響かせ扉が開かれたのだった。
「ようこそ、ディアボロスの諸君。随分と待たせてしまって申し訳ないな。そして使節団が来たならば相応に、饗宴でも開くのが礼儀であろうが急な事でね、そういった準備が出来ていないのはご容赦願いたい」
開かれた扉の先、そこには多くの蟲将に混じって自分もカサカサと動き、慌てて準備をするかのように椅子を並べる司馬懿の姿。
ほんの一瞬、扉が開かれた時だけ視線を向けて、また何事も無かったかのように会談の準備をしつつ、更に言葉を紡いでいた。
「先の戦いではお見事、あと僅かでも差異あらば我の首も危なかった。その武威、そして情報を得る力は恐るべきもの。だがそんな諸君らが会談を望むとは……我としても実に興味深い」
ほぼ準備が終わったのか、忙しなく動いていた蟲将と共に司馬懿も動きを止める。
そこには、向かい合う形で綺麗に椅子が並べられていたのだが……隣り合う椅子との距離が2メートルほどの状態であり。
「おっと失礼、我々の感覚で配置してしまったようだ。横に張り出したような体の者もいるのでね、君達にとっては離れすぎていたか……それに。
耳打ちで何か相談するのなら、もっと近い方が良かっただろうし……な?」
ぐるりと首だけを後ろに向けて、頭部の顎を動かして。
対談と見せて何らかの企みあらば、この眼が見逃さぬとばかりに怪しく二つの複眼が輝いて。
ディアボロス側の椅子、隣り合う距離を縮めるように配下へと命令しながら自身は対面、自分の体に合わせて加工した奇妙な形状の椅子へと座りディアボロスにも椅子を勧める。
城主自ら会談の場、その設営に手を出して。そして気さくにディアボロスにも話しかけてきた司馬懿。
一見すればその意図がわからず困惑してしまいそうな状況であったが、これも策の内なのか。
隙があるように見えた姿、されど最後に見せたのは策略あらば看破せんとする恐るべき軍師の顔、それは会談前からディアボロスを揺さぶっているかのようで。
双方の思惑が溶け合う中、ディアボロスと司馬懿の会談が始まろうとしていた。
喩・嘉
設定は
「俺たちは他ディヴィジョンよりやってきた
三国志に強い断片の王が生まれるのであれば、自分達のディヴィジョンを委ね合併させる気がある
三国志にどれほどの実力があるのか確かめている」
でいく
だが、真実味を増させるため、設定は隠す方向で
嘘の二段構えだ
話の流れに応じて情報は小出しに
「要望は、司馬懿が蜀との戦いに参戦すること
理由は、俺たちの目的が、三国志における情報の収集だからだ
俺たちは蜀の戦力を図りかねている
故に、実力を知る司馬懿が蜀との交戦を行うことで情報を得たいと思っている」
などと話す
城内、敵兵を観察
可能なら
「場所を把握したい、地図はあるか?」
などと言って、兵が物を取りに行く様子も見られたら
守都・幸児
俺は嘘をつくのは得意じゃねえ…だから
嘘に本当を織り交ぜる
俺は喩嘉の隠してる「設定」を裏付けるために
『自分達のディヴィジョンを合併させることに内心不満を持っている』
ふりをする
実際そんなことさせられねえしな
だから皆が話している間、なんとなく不満そうな表情を隠すように
ちらちらと皆の方を睨むように見る
実際には皆の方を見てるように見せかけてその向こうを見て
周囲の様子を見て少しでも敵戦力や規模を確認しておくぞ
主な発言は皆に任せ
俺自身からは話さない
だがもし司馬懿から話をふられたら
「…俺の意見は皆と同じだ」
って少し不満そうに言っておく
まるで自分の意志を押し殺してでも合併に合意しなくちゃならねえ立場かのようにな
八百陣・葵漆
情報収集優先、提案は可能性を探るくらいかな
七曜の戦いの迫る中、このディヴィジョンの統一はお互い急ぎたいところでしょう
我らと合わせて、蜀に攻め込むというのは如何か?
我らが雌雄を決するのはその後で構わないでしょう
ここから
七曜の戦いについて
断片の王が定まっていないことについて
共闘の可能性
その辺りの反応や情報収集出来るといいかな
各自の方針の違いに突っ込まれたり、不信感を持たれたら
「よくぞ見破られた!」
とか言って、試してたことにしてなるべく交渉を長引かせるよ
司馬懿の前では使節に徹するけど
移動中は周囲に目を光らせて防衛体制の確認
自作の絡繰り(『万全の備え』『アイテムポケット』)で映像も録画しておこう
八栄・玄才
暗殺戦に続く第二回戦、交渉という名の知恵比べ対決だ
今度は負けねぇぞ
よう、司馬懿
オレ等は特に何もなけりゃー魏を追い詰めつつ蜀も同時に攻めるつもりだ
呉を打ち倒して、その分の戦力を割けるからな
だが、それはお前等としても面白くねぇんじゃねぇか?
劉備か曹操が断片の王になった時、勝った国も疲弊してたら『七曜の戦』に挑むのもキツいだろ?
だから、それ以外の道をおたくから提案してくれないか?
それかオレの仲間達の提案を呑むかな
司馬懿が、蜀を攻められても構わないと言うなら、媚城も含めた三国以外の温存兵力に自信があるってことだろう
何かに提案してくるなら、それはそれで司馬懿の思惑が見えてくるハズ
見抜いてやるぜ、司馬懿!
冰室・冷桜
いえいえ、お気になさらず
突然の訪問にも関わらず、司馬懿殿自ら準備までして頂き、ありがとうございます
単刀直入に私からは二つ
一つ目は私たちが攻めこめそうな他のディビジョンをご存じない?
断片の王が不在だというのに呉は落ちても土地は奪えず、他の侵入者も現れない……何やら仕込みがある様子
こちらとしては、攻めあぐねている三国志より他の地を優先するのも吝かではありません
そして、二つ目
司馬懿殿は七曜の戦いをどうお考えで?
勝者が世界を統一する……なんて素直に考えるにはあまりにも怪しい
七曜の戦のその先……それに備えるために三国志と七曜の戦いにおいて同盟を結ぶというのはどうかと私は考えている次第
如何でしょう?
百鬼・運命
アドリブ絡み歓迎
復讐者は別のディヴィジョンから来たって設定で行くなら、それを補強する形で自分達は未来のディヴィジョンからやってきたと話を盛ろう
先日の戦いで「まるで、このディヴィジョンを高みから俯瞰するかの如き言いようではないか」と言っていた司馬懿なら此方の発言の信憑性が増すだろう
まあ本当の目的は、復讐者がなぜ三国志ディヴィジョンを俯瞰したように見る事が出来るかをミスリードして、時先案内人の存在を隠蔽する事なのだけど
さてと後は個人的な本命。刻逆とその術者について知らないか聞いてみよう
俺が司馬懿なら…もし七曜の戦に勝ち残っても、再使用されたら水の泡となりかねない刻逆を警戒しないわけがないからなあ
向かい合う司馬懿とディアボロス。
先に見せた姿から何を考えているか読めぬ相手を前にして、冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)が口を開いた。
「いえいえ、お気になさらず。突然の訪問にも関わらず、司馬懿殿自ら準備までして頂き、ありがとうございます」
相手の出方に対し、此方も社交辞令的に礼を述べ。
対談の流れを自分達が握らんと、その機会を伺うように当たり障りのない話で応じるが司馬懿の様子に変化は無い。
ならばもっと強力に揺さぶりをかけるとばかりに八栄・玄才(井の中の雷魔・g00563)が不敵に笑い、自分達の力を誇示するかのような口調で話し始めた。
「よう、司馬懿。オレ等は特に何もなけりゃー魏を追い詰めつつ蜀も同時に攻めるつもりだ。呉を打ち倒して、その分の戦力を割けるからな」
「ほぅ……それ程の余力があると」
あえて手の内を曝け出すように語る玄才。それは実戦で後れを取ったのならば、二回戦となる知恵比べでは負けぬという意気込みの現われで。
その顔をじっくりと眺めるように、複眼を光らせ次の言葉を待つ司馬懿。
両者に緊張が走る中、玄才は言葉を続ける。
「だが、それはお前等としても面白くねぇんじゃねぇか? 劉備か曹操が断片の王になった時、勝った国も疲弊してたら『七曜の戦』に挑むのもキツいだろ?
だから、それ以外の道をおたくから提案してくれないか? それかオレの仲間達の提案を呑むかな」
断片の王が生まれたとて、戦力をディアボロスにすり減らされた状況となればそれはそれで都合が悪かろう。
ならばそうならぬために何かしらの譲歩案となる物を出す、或いは此方の提案を呑む事と引き換えに、国力の疲弊を避ける道があると語り反応を見る。
呉が滅んだ中、更に魏が追い詰められ蜀も攻められ戦力が減る事を容認するなら、この城以外にも多数の戦力があるという自信の表れ。
逆に何か提案するなら、それは思惑あり、即ち裏を読む好機と踏んで出方を伺う玄才だが。
「急に提案せよ、と言われれば。状況判断の時が足りぬな。先に其方の案を聞こう」
その考えを読んだのか、はたまた真意からか、自分からは提案せずにディアボロス側の案を聞きたいと申し出る司馬懿。
思惑が見えぬがその裏の何かを察してやると玄才が目を光らす中、冷桜が再び口を開いた。
「では私から単刀直入に二つ。一つ目は私たちが攻めこめそうな他のディヴィジョンをご存じない?
断片の王が不在だというのに呉は落ちても土地は奪えず、他の侵入者も現れない……何やら仕込みがある様子。こちらとしては、攻めあぐねている三国志より他の地を優先するのも吝かではありません」
唐突に、別ディビジョンを攻める気がある、即ちその間には三国志には然程力を入れぬとも取れる発言を。
黙って発言を聞いていた司馬懿が、もう一つは何だと促すように黒顎扇を動かせば冷桜が更に言葉を続けていく。
「では二つ目、司馬懿殿は七曜の戦いをどうお考えで? 勝者が世界を統一する……なんて素直に考えるにはあまりにも怪しい。
七曜の戦のその先……それに備えるために三国志と七曜の戦いにおいて同盟を結ぶというのはどうかと私は考えている次第。如何でしょう?」
語る二つの内容、それは局地的な戦いに限定したものではなく、より大局的な視点から見た提案。
その案を黙って聞きつつ、黒顎扇をぱたり、ぱたりと思案するように動かし司馬懿は返答を口にする。
「別ディヴィジョンを教えろとは妙な事を。我らの立場が逆ならば……仮に知っていたとて、攻め寄せる者が利する様に別の戦域を教えるかね?
他の地を優先すという言葉も本当かわからぬ中、要求を呑むとでも考えていたならばあまりに浅はかであろう」
相手の立場から見ればその提案はあまりに荒唐無稽だと切って捨てる司馬懿だが、そもそも交渉は形だけでよいという此度の会談。
荒唐無稽、されど形式上はそれらしければよく、その上で何か情報を引き出せればと考えていた冷桜としてはある意味想定内であったのだろうが、それ以上に収穫となる言葉は次に放たれていた。
「そして断片の王が不在とは異な事を。我ら断片の王は七曜の戦いの直前に現れるのだ。断片の王出現と同時に振るわれる圧倒的な力により、七曜の戦いに勝利し、大戦乱群蟲三国志は世界の覇者と為るのであるから、な」
思わぬ情報から思考を巡らす冷桜、そしてその隣では八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)もまた、断片の王が定まっていないという情報以上に、その先の事を語られ同じく思考を巡らせて。
だが語られた圧倒的な力、別のディヴィジョンでの断片の王は、過去の時代のディアボロスを滅ぼした後、歴史を大きく改竄している……となれば、このディヴィジョンでは歴史を大きく改竄する力を、七曜の戦いの勝利の為に使おうと言っているのかと類推し。
不意に視線を感じれば、不気味に輝く司馬懿の目。
射抜くような視線にて冷桜と葵漆、両者は己の推測が読まれたのかと内心焦りを感じた中、司馬懿が別の言葉を口にして立て直す余裕を与えない。
「そして同盟、か。これに関しては他に案があるのだろう、それを聞いた後に返答させて貰おう。流石に無理が過ぎし要求のみを伝えに来た訳ではあるまい?」
相手の飲めぬ要求から、要求内容を徐々に下げた提案を行う。いわば交渉においてできる限り成果を上げる常套手段、つまり出来ることならこの要求を飲ませたいものがあるのだろうと促すように司馬懿が語れば、葵漆と共に喩・嘉(瑞鳳・g01517)が口を開いていた。
「ええ、勿論。七曜の戦いの迫る中、このディヴィジョンの統一はお互い急ぎたいところでしょう。我らと合わせて、蜀に攻め込むというのは如何か? 我らが雌雄を決するのはその後で構わないでしょう」
先ほど思考を読まれたかと感じた焦り、それを隠すようにして語る葵漆。
「ああ、司馬懿が蜀との戦いに参戦すること……その理由は、俺たちの目的が、三国志における情報の収集だからだ。
俺たちは蜀の戦力を図りかねている。故に、実力を知る司馬懿が蜀との交戦を行うことで情報を得たいと思っている」
その理由を補完するように喩嘉が語り、蜀を叩くには足りないものがある、それを司馬懿の軍勢の力を借りて補いたいというもっともらしい要求であった。
あくまで一時の共闘、対蜀にて助力を願うという形だが、果たして如何なる返答が返されるか。
「蜀の戦力が分からぬ、か。先の戦いではああも簡単に情報を開示し……そしてこのディヴィジョンを高みより見下ろしたかのように情報を言い当てた諸君らからは想像も出来ぬ話だな」
それは長安での戦いにて交わされたやり取り、そこから考えれば高き情報力を持ちながら蜀の詳細が分からないというのはおかしいのではないか、という考えで。
ディアボロスの情報収集能力、その根源を探らんとしているのではないか、と皆が感じる最中。それを否定するように百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)が語ったのはその時であった。
「いや、ある程度このディヴィジョンの事は分かるぜ。俺たちは未来のディヴィジョンからやってきた、ってことは元々ここで何があったかは知っている。ならそこから動きは推測できる」
高みから俯瞰したかのように内情を知り語ったディアボロス、以前の戦いで司馬懿がそう語った理由は未来から、即ち大まかな歴史から推測出来るのだと語った運命。
その言葉が本当か、黒顎扇で顔の下半分を隠しつつ、複眼を妖しく光らせ内面を、本心を引きずり出さんとする司馬懿の重圧を感じつつ、ここで自分が揺らげばハッタリだと見抜かれる、そう感じた運命は堂々と言葉を続ける。
「まあその知識から外れた動きもある、蜀の戦力が分からないのもそれが原因でね。だから実際に戦う必要もあるわけだ」
大きな動きは未来よりの知識で、細かい戦力は現地にて。
そういった形で自分たちは動いている、だからこそ蜀の戦力を現地で確認するために助力が必要だと、先の二人の意見を補うように運命が語れば無言で頷き、納得したかのようんい。
されどその目の光はより妖しさを増し、何かを図るかのように運命を見据えていた。
このディヴィジョンを何故、俯瞰したかのような目線で見れているのか。ミスリードを誘い時先案内人の存在を隠蔽する意図であったが、それが何処まで通じているかはこの反応からは分からない。
尤も、自分たちからその存在を語らねば詳細までは分からぬ存在ではあるのだが。
「ま、こっちのことはさておいて。そっちは刻逆とその術者について知らないか? 俺が司馬懿なら…もし七曜の戦に勝ち残っても、再使用されたら水の泡となりかねない刻逆を警戒しないわけがないからなあ」
先ほど、司馬懿が逆の立場ならこう考えるだろう、と語った言葉。
それと同義の言葉を運命も返し、その反応を伺い情報を引き出そうとしていたが。
「成程。諸君らは、あの力をそのような名で呼ぶのだな……名前とは、その本質を示す指標足り得る。であるならば、なるほど……それは良い事を教えて頂けた」
自分では知り得なかった事、それを思いがけずディアボロスの口から聞けたのは幸いとばかりに頭部の顎を揺らしつつ。
「我からの返礼に、一つ良い事を教えよう。七曜の戦いの勝者以外は、その時逆の意義を考える必要は無い。つまり、諸君らが時逆について考えるのは、全て無駄である、とな」
司馬懿は別の呼び名で認識している時逆、だがディアボロスはそう呼ぶ何か。
それについて知識を与えてしまったという結果であるが……されど『今、時逆について考えても無駄』という司馬懿の言葉はこの様子を見るに恐らく正しいのだろう。
どちらがより多くの利を受けたか分からぬが、知らぬ情報に共に触れ得たのは事実、それをどう生かすかは互いの力の見せ所といった所か。
「いやはや、流石は司馬懿殿! その卓越された智謀、戦場だけに留まらず交渉の席でも存分に見せられるとは。ならば私達も本心を語るしかありませんね」
対談の流れ、それが大きく司馬懿に流れた事を察した瞬間、声を張り上げたのは葵漆。
実はこれまでの荒唐無稽な要求も、そしてレベルを下げた要求に各種の質問、それは全て司馬懿がどれほどのものか実際に時間をかけて試していたのだと彼女は語る。
ならば真なる目的は何か、それは喩嘉が語るとばかりに促して。
「そうだな……隠していても仕方ない。俺たちは三国志に強い断片の王が生まれるのであれば、自分達のディヴィジョンを委ね合併させる気がある。蜀に攻めて欲しいのも三国志にどれほどの実力があるのか確かめているのだが……」
三国志のディヴィジョン、その断片の王が如何ほどの実力なのか。圧倒的な強者ならば自分達の生存の為に自らのディヴィジョンを委ねる、その為の偵察なのだが断片の王が七曜の戦いの直前に現れるのならば、それは難しそうだとばかりに喩嘉が語る。
見せ掛けの交渉、妥協した提案、その裏にある本心はこれだったとばかりにディアボロスとしてはありえぬ提案を、さもこれが目的なのだと平然と言ってのけ司馬懿の反応を待つ二人。
「ほぅ、生存戦略としてそう考える、か。生殺与奪件を委ねると同義、それを認める、と。其方の御仁は、納得しておらぬようだが、な?」
語られた提案、それを聞いていた司馬懿が黒顎扇で示すは喩嘉の隣に座っていた守都・幸児(祥雲・g03876)であり。
これまで、仲間が一時の共闘や対蜀戦線での同盟、互いに情報交換を行っている際に無言で。
されど時折苦々しげに、納得いっていないとばかりに仲間に視線を送っていた事を見られていたのだろう。
交渉に赴いた使節団、そして敵対する存在の拠点に一番に身を晒し、最も危険な役割を果たして対談の機会を手繰り寄せる、いわば身を粉にしてまで働いた幸児が不満げな態度を見せる。
命がけの役割を果たした者の意見が封殺されている雰囲気を感じ、司馬懿はそれが本当かどうか確かめようとしていたのだ。
無論、この不満げな態度は幸児の演技。
実際は仲間の発言に反応、忙しなく視線を動かしつつ……会談の間に集う護衛の兵士、その力量や動きを見定める為のものであり。
不満げな態度は『自分達のディヴィジョンを合併させることなど絶対にできない』という、至極当然の意思が根底にあるが故に、自然に出来ていたと言えよう。
「さて、貴殿の意見を聞こうか」
あえて交渉役ではなく、護衛と見える幸児に発言を促す司馬懿。
そこからディアボロス側の提案がどの程度信用できるか図ろうとする中で、躊躇ったかのように。
周囲の仲間、その様子や視線を伺うように目線を動かし、幸児が口を開いていた。
「……俺の意見は、皆と同じだ」
同意していると語った幸児、されどそれは自分の意見を押し殺したかのように。
司馬懿ではなく、仲間にも言いたいことがありそうで、されどそれが言えぬ立場と見える、喩嘉の作り上げた虚偽の情勢、ディアボロス側が合併を考えているという設定を補う者としての演技を完璧にこなしていたのだ。
「成る程……先程、同盟、共闘について返答を先送りにすと言ったな。我としては考えておらぬが……ディアボロスがそのように考えている事は覚えておこう」
互いに語り合った後、司馬懿は共闘などは考えていないと本心を語るもディアボロスの考えは覚えておくと返答する。
そして粗方、提案が終わったことを確認し、この会談は終わりの時を迎えようとしていた。
「さて……このディヴィジョンにおける提案では戦場で。そして全ての結果は、七曜の戦いにて明らかになろう。それまでの僅かな期間、互いに最善を尽くすとしようぞ」
互いの意見を出し合った中、会談の終了を宣言する司馬懿。
兵士に促されるようにして、そして周りを囲まれて、仰々しく城の外まで送り出されるディアボロス達。
その僅かな移動時間の中でも喩嘉が城内の構造を、兵士を。
葵漆が衣服の下、アイテムポケットにて隠した記録機器を密かに用い、後々確認出来るように映像記録を残したりと交渉の裏に隠された、媚城攻略の下準備にも抜かりなき面々の働きがそこにはあった。
此度の邂逅、それは荒唐無稽な提案から、それらしき提案を加える。いわば堅実な交渉を織り交ぜることで、単なる偵察以上の成果が得られたのは事実。
城壁から、そして城内を進み、内情を伺った上で分かった防備。
兵士の質は高く精鋭揃い、されど強大なジェネラルの気配は無く一般人も居ない、即ち拠点としては『呉の拠点であった建業』程度であると推測できたのだ。
だが媚城を囲んで攻め込むだけで司馬懿を倒せるかと言えば、難しいだろう。用心深い司馬懿ならば脱出の仕掛けを多数用意し、媚城を落としても司馬懿と決戦する事は難しそうであった。
勿論、拠点を奪うという点だけでも意味はあるが、如何なる形で対応するかは攻略旅団で方針を決める必要があるだろう。
最低限の目標であった媚城の内情、そして対話より得た新たな情報。
それと引き換えに司馬懿にもまた、ディアボロスの内情を類推出来るだけの情報に加え本来持ち得ていなかった情報を与えてしまったのも事実。
この会談が如何なる未来を引き寄せるのか、それは今後のディアボロスの方針次第であろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【未来予測】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【アイテムポケット】がLV2になった!
【光学迷彩】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【先行率アップ】がLV2になった!
【アヴォイド】がLV2になった!
【ダブル】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!