リプレイ
ウツロ・ジャレット
【浅杜守・巴(g05767)と共に参加 アドリブ歓迎】
「HAHAHA☆海は良いな~、照り付ける太陽!べたつく潮風!…まったく素晴らしい環境だ。あと日焼けにも注意だな☆」
いつものアロハに下は普段着と同じ色合いの海パンとビーチサンダルといった風貌で海浜公園内のマリンハウスの一角でかき氷とメロンソーダ片手に文句か皮肉かわからない軽口を吐きながら巴とのんびりしている。
「それにしても刺青NGだったらどうしようかと思ったぜ☆…ま、俺の左腕はタトゥーなんて可愛らしいもんでもないがな。
――そういえばその水着どうした?サイボーグ的に塩水に入る予定もないのに…ああ、『郷に入っては郷に従え』?なるほど☆」
浅杜守・巴
【ウツロ・ジャレット(g02611)と共に参加 アドリブ歓迎】
オレンジのビキニにレースのビーチガウンに麦わら帽子といった格好でマリンハウスにて、ウツロの話を適当に聞きつつ、かき氷を食べている
「なんで水着?海は入らないよ。アタシの重量で沈むし…あとで錆が浮くから両腕の手入れが大変だしね。だが『郷に入っては郷に従え』って言うだろう?こういう場所ではこういう恰好がいいのさ。――まったく、アンタからなんて聞きたくない言葉ではあるけどさ。一応女がめかしこんでるんだ。『似合ってる』くらいのお世辞は言えないのかい?この道化師さんはねぇ」
なんだかんだ言いつつものんびりと海の雰囲気を楽しんでいく。
●
「HAHAHA☆海は良いな~、照り付ける太陽! べたつく潮風! 」
ウツロ・ジャレット(無頼の道化・g02611)はいつものようにゴキゲンだった。
もしそうでなかったら、要因を排除してから笑っただろう。
つまりクロノヴェーダさえ居なければ、オールディ・ゴキゲン・ナンデイ(当たり前だがこんな英語はない)。
「……まったく素晴らしい環境だ。あと日焼けにも注意だな☆」
「ふんふん」
ウツロが言外に注意しろよ~と告げているのに、連れの女は別の意味で口を動かしていた。
相槌は打つがせっかくの話は右から左にスルー。かき氷を食べるのに夢中だ。
「それにしても刺青NGだったらどうしようかと思ったぜ☆」
「ほうほう」
パープルを基調とする海パンといつものアロハそしてビーチサンダル。
それが男の装束であるならば、女の装いはオレンジのビキニにレースのビーチガウンそして麦わら帽子。
文句か皮肉か判らない軽口を吐きながらメロンソーダ片手にアメリカン・ブルーハワイ色のかき氷を書き込むのが男で、バレンシアオレンジを飲みながらサンライトイエローのオー……パイン色を愉しむのが女であった。話? 最初から聞いてないよ。
「……ま、俺の左腕はタトゥーなんて可愛らしいもんでもないが。――そういえばその水着どうした?」
「なんで水着か? 海は入らないよ。アタシの重量で沈むし……あとで錆が浮くから両腕の手入れが大変だしね」
ウツロの言葉に浅杜守・巴(メガトン級突撃兵・g05767)がようやく返事を返す。
咥えていたスプーンを取り出し、かき氷のシロップが浸した部分と白いままの部分を間仕切る。
だが斬り裂いても混然一体となってしまっており、綺麗に分割することなど不可能なのだ。
生体パーツ主体のバイオボーグならぬサイボーグゆえに海はむしろ鬼門である。
では、どうして海に来て水着を着ているのか? その答えとは!
「だが『郷に入っては郷に従え』って言うだろう? こういう場所ではこういう恰好がいいのさ」
「……ああ、『郷に入っては郷に従え』? なるほど☆」
巴の言葉にウツロも頷く他はなかった。
文化の違いが多い地域に赴くディアボロス達の中で、その言葉は何より重要であった。
存在の違和感をかき消すのがディアボロスであっても、潜入先の文化は重視しないと何が起きるか判らないのだ。グランパは山へ芝刈りに、グランマは川へ洗濯へ行くのが定めであると御伽噺も言っている。
「――まったく、アンタからなんて聞きたくない言葉ではあるけどさ。一応女がめかしこんでるんだ。『似合ってる』くらいのお世辞は言えないのかい? この道化師さんはねぇ」
「おう、まったくその通りだ。俺がどうかしていた……なーんて言うと思ったか? HAHAHA☆オトシマエはちゃんと付けてやるよ☆」
巴が細い目を僅かに開くと、ウツロは肩をすくめてマイガッと言葉の末尾を呑み込んだ。
オー・マイ・ゴット! なんてフルでは言わないのが通である。
そして綺麗気なナイフをその場に突き立てると、冷凍庫の方に歩いていく。
「指詰なんか今時流行らないっつーの。ってか冷凍マンゴー? それで何すんのさ」
「黙って見てろって。カクテルって訳にはいかねーけどな☆」
取り出したるは冷凍マンゴ-。
これを半分ばかりナイフでダイス目(サイコロ状)にカット。
かき氷のお代わりの上に乗せて、残り半分をミキサーでジュースに替える。そしてシロップと混ぜ合わせて、マンゴーシャーベットの上にマンゴーシロップを掛けたのだ。
「何とか風のかき氷ってやつだ☆詫びは入れねえがこいつで我慢してくんな」
「何とかって何さ? その名前が他所で喰う時に重要なんだろうに。まあ君に作らせればいいか」
ウツロは笑ってかき氷を並べ、巴は片目だけ開いて半分ほどを自分の皿に追加した。
そして毒見を知ろとばかりに顎をしゃくると、笑って二人はかき氷を片付けて行く。
なんだかんだ言いつつものんびりと海の雰囲気を楽しんでいく二人なのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
テラ・ウィンディア
シル・ウィンディアの宿縁…シルのお父さんとお母さんと…シルを救うか
……ウィンディア家の中には外に出て人間と恋に落ちた者もいた
その血筋が…継がれていたのかも、しれないな
なら…助けなければいけない
というわけで海にざぶんだ
海の中という肉体に負荷がかかる状況でイメージトレーニングだ
おれは弱い
体も…心も
だから…敵への恐れに臆さず
おれ自身の恐怖にも飲まれてはいけないんだ
もう…おれは後悔、したくないから
それに…シルのお父さんとお母さんが助けられるなら
…家族と再会できるなら…きっとそれは凄く幸せな事なんだ
というわけで海の中黙々とちょいとばかり修練を続け
後は…海の家で熱いラーメンと焼きイカとかいろいろたべるぞ!
●
「列車の告知?」
予知が行われただけではなく、パラドクストレインが運用されると具体的に判った時。
そんな告知が新宿駅であり、あるいは最寄りの場所に告知される。
今回は海に行く過程で判ったこともあり、海辺で募集が行われた。もちろん普通は新宿に戻る事が多いのだが……。
「シル・ウィンディアの宿縁……シルのお父さんとお母さんと……シルを救うか」
二旅団を中心としたレクリエーションの途中であったこともあり、その場で関心があるディアボロスが十分に居た。
テラ・ウィンディア(炎玉の撃竜騎士・g05848)もまたその一人である。
「……ウィンディア家の中には外に出て人間と恋に落ちた者もいた。その血筋が……継がれていたのかも、しれないな」
それは一つの仮説である。もちろん違うかもしれない。
テラにとってもどかしいのは、自分だけの仮定を積み重ねた結果に過ぎない。
共有してくれる者が居れば議論の一つも出来るのだが、彼女自身が『同じような苗字は良くあるものだ』と言ってしまっている。またウィンディア家は有力な家との事で、家門の系譜の何処かから枝分かれした場合に調査は難しい。
『きっと、わたしは前世がエルフだったんだよ』
と冗談めかして言うくらいには彼女は強力な魔法使いである。
始まりの魔砲少女と呼ばれて同系統が流行るくらいの魔法使いである。
可能性は高いだろう。『ご両親を紹介して』なんていうのがマナー問題いなるか悩むくらいには、テラは悩んでいた。
「なら……助けなければいけない」
血族ならば助けるのは当然。
違う可能性があるならば確認するまで放置は禁物。
それでなくとも一般人を助けるのはディアボロスとして当然。
「というわけで海にざぶんだ」
テラの頭と心はバースト寸前だった。
本より極端な方なので、全力で思考して脳味噌が煮えそうだった。
そして何より、彼女は自分の非力さを自覚していた。
「おれは弱い。体も……心も。だから……敵への恐れに臆さず、おれ自身の恐怖にも飲まれてはいけないんだ」
言葉に出している間は簡単だった。
想像だけならもっと簡単だった。
海の中という肉体に負荷がかかる状況でイメージトレーニングしながら、同時に頭を冷やした。
「もう……おれは後悔、したくないから。それに……シルのお父さんとお母さんが助けられるなら、……家族と再会できるなら……きっとそれは凄く幸せな事なんだ」
故郷をクロノヴェーダに滅ぼされて一人ぼっちの少女。
戦いは恐ろしいが、もっと恐ろしい事がある。
それは『あなたは一族の……家族ですか?』と聞く勇気がない。『血がつながっているとしても、それだけ離れてたら他人ですよね』なんて切り返されるのが何より怖ろしい。だって……家族の痕跡がまるで探せないのだもの。
「後は……海の家で熱いラーメンと焼きイカとかいろいろたべるぞ!」
これが熱い風呂ならば『肩まで浸かって百数える』という指針もあろう。
だが踏ん切りがつかないテラは、限界ギリギリまで潜っていたという。
頭もその頃には冷えて、夏の思い出風味なB級グルメを楽しむことにした。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
エレナ・バークリー
【博物館】
ビーチバレーにドーラさん(パンドラさん)と参戦です。
水着は赤のホルターネックビキニ。
私は前衛の方にいましょう。ドーラさんに受けてもらったボールを、高く跳んでアタック!
『勝負』である以上、全力で行きますのであしからず。
「大声」で活を入れたりしてみましょう。
ああ、バーベキューの焼ける匂いが漂ってきますね。これがいわゆる飯テロでしょうか。
早く試合を終わらせて食事にしたいところです。
ドーラさん、そっち行きましたよ。こっちへお願いします。
まあ、勝敗は兵家の常です。試合が終わればノーサイド。
早速焼けたところから食べ始めましょうか。料理担当の皆さんはありがとうございます。がっつりと、いただきます。
トータ・キサラギ
【博物館】で参加
夏だ!海だ!お姉さんだ!
海はいいよな…綺麗なお姉さんたちの水着を見放題だぜ…!
更衣室は警備が厳重すぎて潜入できなくて残念だけどな!
オレ自身は無防備に人前で肌を晒して丸腰になることができねえから、砂浜でお姉さんたちを撮影して楽しむことにするぜ
おービーチバレーか
記録と思い出ってことで合法的にみんなの水着姿を撮影するぜ
へーい小雪ちゃん!こっち向いて!
椿ねーちゃんは見学か?素敵な水着だな!
ビーチバレーを撮影するフリをして椿ねーちゃんの水着姿を
椿ねーちゃんが弾いたボールがカメラに直撃して大惨事だぜ…お宝映像が…
オレの怪しい動きに気づくとは、さすが同業者…!
アドリブ・連携大歓迎
飛鳥・遊里
【博物館】
これよりビーチバレー大会を開始する!審判はこの俺、飛鳥遊里が務める!
細かいことは置いておいて、相手のコートにボール打ち込めば得点だ!
パラドクス含む、特殊能力の使用は厳禁だぞ!絶対だぞ!
スポーツマンシップにのっとり、正々堂々戦ってくれ
…うん、まあ分かってたんだ。普通のビーチボールで終わらないって
俺に流れ弾が飛んでくるのは序の口。ただでさえ素の身体能力が高い彼らの本気の打ち合い
三桁超えたあたりからもうカウントする事すら放棄したくなった得点、舞い上がる砂柱…
それでもまあ…みんなとても楽しそうだったし、こんなふうに過ごす時間はとてもいいもので
審判なのになぜか全身くまなく砂まみれだったけどな…
金森・椿
【博物館】
私はびーちばれーを存じませんので皆さんの試合を拝見させていただきますね。
赤のビキニに身を包み、興味津々な様子でビーチバレーを観戦。
水着を褒めてくれたトータさんにありがとうございますと笑顔で。
撮影は気にせずコートを眺め。
球を手で打ち上げてから叩きつけるように強打し相手陣地に落とせば得点になり、最終的に多いほうが勝ちなのですね。
なるほど、隙をついて審判を倒すのもありと……。(誤解)
なんと強烈な一撃、おひとり倒れました……!
相手を全員倒しても勝ちなのですね!(さらに誤解)
流れ弾をかろうじて手で弾き。
観客といえども気が抜けないとは……びーちばれーは合戦のごとき激しさですね。
アドリブ歓迎
月下部・小雪
【博物館】
水着はベアトップのワンピースにふりふりがついたかわいい感じのもの
ボ、ボクもビーチバレー参加したいです!
と、安易に手を上げてみたら目の前で行われる超次元ビーチバレーに目を回しています。
あわわっ、リュウさん、これ大丈夫でしょうか。
あっ、リュウさんのシュウェジンと遊んでいたコダマが任せておけと言ってます?
トスが上がってきたので、頑張ってジャンプしてスパイク、です!
砂柱が上がったりするような強烈なスパイクではないけれど、相手からは分裂しているように見えて……?
コダマがボールと一緒に飛び込んでいたらしく、は、反則を取られてしまいました!?
ふぅ、いっぱい遊んだのでBBQはきっと美味しい、ですね。
リュウ・ターレン
【博物館】
海に合わせてサングラスをゴーグルに付け替えてるくらい。
小雪はん(g00930)とペアでバレーボール参加。
……暑い。なんか暑いのによわなった気がする……
まあ、ええわ。出来るだけ薄着してうごこ。上着脱いだりして。
バレーボールは可もなく不可もなく。
というかボール潰さんように力抑えよ……(POW216)
勝ちに行くなら勝ちに行くで小雪はんに合わせるで。
色々起こってんのは……まあ、大丈夫やろ。
動き終わったら飯食って。英気養って、戦闘やね。
音羽・華楠
【博物館】の皆さんとご一緒に。
アドリブ、絡み歓迎です。
スポーティーな競泳水着を着用。
他の皆さんのビーチバレーの試合を観戦します。
……びーちばれーなるものは初めて聞きました。
一体どういうものなんでしょう?
皆さんがやってる姿を見て、私も覚えます――
………………。
……なるほど。
――つまりビーチバレーというのは、この後に控えてる歴史侵略者との戦いに向けての模擬戦なんですね!(違います)
なるほどなるほど……。
ビーチバレーという名称も、本当は『毘射致覇烈威』という感じに書くんでしょうね……!
なんて勇壮な文化!
平安鬼妖地獄変が奪還され、真の平安時代が戻ったら、そちらにも伝えて広めたいですね。
パンドラ・クロゥフィボーグ
ビーチバレーにエレナと参戦!
「にゃはは! 遊びだろうと全力よ!」
水着は上下セパレートのスイムスーツを着て、その上から半透明のパーカーを羽織っている
ビーチバレーは、前衛をエレナに任せて自分はボールの落ちる先を読む
「全部上げるわよ…! トドメは任せたわ、エレナ!」
コート内を自在に動き回って、トスを上げ続ける
試合後は焼けた肉を美味しそうにガッツリ食べる
「いっただきまーす!」
●灼髪 VS 二千万ボルツ
「夏だ! 海だ! お姉さんだ!」
トータ・キサラギ(忍者の末裔・g06840)は人生を謳歌していた。
なお不思議な事に、午前中の記憶がなく頭にコブがある。
みんなが言うにはパラドクストレインで向かう先の話を聞いたそうだが、何故か相談内容をまったく思い出せなかった。
「海はいいよな……綺麗なお姉さんたちの水着を見放題だぜ……! 更衣室は警備が厳重すぎて潜入できなくて残念だけどな!」
大陸一の兵法家は『兵力は幾ら必要か?』と聞かれて多ければ多いほど良い。と答えたそうな。
トータ少年が似たような話でサイズの質問を聞かれたら、大きければ大きい方が良いと答えただろう。なお彼は男の娘にも反応するそうなので、ちっぱいの女の子もストライクゾーンである。
「これよりビーチバレー大会を開始する! 審判はこの俺、飛鳥遊里が務める!」
本日の主審は飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)。
彼は参加している複数の団体の一つ、工房の主である。
公平の為……という訳ではなく、常識人は止めに回る定命であった。
「細かいことは置いておいて、相手のコートにボール打ち込めば得点だ! パラドクス含む、特殊能力の使用は厳禁だぞ! 絶対だぞ!」
タッチネットやサーヴァントなどのルールは基本的に問わないことにした。
みんなディアボロスなのでズルしようと思えば幾らでも出し抜くことができる。
その辺を問うよりもみんなを信じて、愉しむことにしたのである。
「確認しますがフリではないですよね?」
「やるなよやるなよと言っておいて実は推奨とか?」
「本当に禁止する! 絶対にやるなよ! スポーツマンシップにのっとり、正々堂々戦ってくれ」
副審の乙女たちが念のために確認してくる。
遊里は嫌な予感がしつつも釘を刺すことにしておいた。
「私はびーちばれーを存じませんので皆さんの試合を拝見させていただきますね」
「俺もこんなだしな」
「ふむ。腕に難があると参加できない厳しい競技なのでしょうか」
金森・椿(薬売り・g02220)が不参加を表明すると、何人かが観戦に回る。
赤のビキニに身を包み、椿は興味津々な様子でビーチバレーを観戦するのだが……。
なんと第一試合の姫燐(きりん) vs パパマダの試合が流れてしまったという。
「……びーちばれーなるものは初めて聞きました。早速試合が流れてしまうとは……。これはまさか……」
音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)はこの競技の凄まじさに戦慄。
スポーティーな競泳水着の背中に、一筋の冷や汗を感じて居ました。
一体どういうものなんでしょう?
「ボ、ボクもビーチバレー参加したいです!」
「大丈夫か? 二チーム姿を見せてないから助かるが……。おーい、誰か小雪とチーム組んでやってくれ!」
第一試合からこれで大丈夫か? という空気が流れたところで……。
そんな中、みんなの妹分である月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)がやる気を出したので、遊里お兄さんはチームメイトを探してあげました。
「別にええで。ちょいと明る過ぎるんで、他の子らとつるむよりはペース合わせ易いかな」
「お、お願いしますね」
リュウ・ターレン(奪われた者。奪い返す者。・g07612)が保護者役をやってくれるそうで、小雪は頭を下げてホッコリ。
大人です、凄いです……と適当な理由を付けた彼の配慮に関心する。
「……暑い。なんか暑いのによわなった気がする……。まあ、ええわ。出来るだけ薄着してうごこ。上着脱いどいてポイや」
ちなみにリュウは本当にダルかった模様。
もっとも気分が悪いというよりは、日本の暑さと湿気に慣れないというだけだ。
任務先では気合を入れるし、今もサングラスからゴーグルに変えて周囲に溶け込む努力をしている。
愉しむ程度のお遊びならば問題ないとタカをくくって居たところ……。
「にゃはは! 遊びだろうと全力よ!」
「これは試合……。『勝負』である以上、全力で行きますのであしからず」
なお、対戦相手はガチだった。
もちろんガチとノンケという意味ではなく……いやそういう意味でもある……? まあいいや。
この場合は勝負に対して手を抜かないという意味である。
「ドーラさん、そっち行きましたよ。こっちへお願いします」
「全部上げるわよ……! トドメは任せたわ、エレナ!」
エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は赤のホルターネックビキニで司令塔。
チームメイトのパンドラ・クロゥフィボーグ(血の神たる少女・g07201)は何も考えずガンガンいこうぜ! 上下セパレートのスイムスーツを着て、その上から半透明のパーカーを羽織っている。
「そーれっ!」
「あわわっ、リュウさん、これ大丈夫でしょうか。っ……。うきゅ!?」
前衛でもあるエレナのアタックで小雪が吹っ飛んだ!
ベアトップのワンピースにふりふりがついた可愛い感じの水着が、儚くも崩れ落ちていく。
「おービーチバレーか。へーい小雪ちゃん! こっち向いて!」
「ううっ……負けません!」
忍者であるトータは裸に近い形は遠慮したいので、小雪たちを応援したり写真を撮って居る。
小雪は女の子なので眼を回して涙が出ているが、吹っ飛ばされた健気に復帰するようだ。
「あっ、リュウさんのシュウェジンと遊んでいたコダマが任せておけと言ってます? ここは二人(?)にお任せです!」
「勝ちに行くなら勝ちに行くで小雪はんに合わせるで。シュウもやるんか? 程ほどにせえよ」
その時、小雪はモーラットのコダマが同じくモーラットのシュウェジンと遊んでいるのを見た。
二匹はこちらを向き直り、特にコダマがやる気を出している様子。
「頑張ってくださいコダマ!」
「そんなのお見通し……ええ?」
「これはまさか、伝説のモーラット分身抜刀……っげふげふ!?」
小雪はコダマにのみ指示をしたが、シュウェジンも相乗りして複数の砂柱が立った。
解説のお兄さんは途中でムセてしまいましたが、モーラットたちは仲良しです!
砂柱が上がったりするような強烈なスパイクではないけれど、相手からは分裂しているように見えたことでしょう(えっへん)!
そんな感じで逆転のチャンスが生まれたのですが……。
思わぬ……というか、十分に推測可能なアクシデントが待っていたのです。
「こ、このまま負けてしまうのかしら!?」
「まだまだ! 諦めたらそこで試合は終わりですよ。というか……ジャッジ!」
パンドラとエレナの灼髪チームに焦りが見えた頃、ソレが発生。
目敏くエレナは審判にコールをお願いしました。
「流石に敵陣地に入るのは反則だな」
「あ……コダマが……」
遊里お兄さんが指摘すると、小雪はションボリ。
飽きてしまったのかそれともスパイクが強かったのか、コダマは向こうのコートに入ってしまったという事です。
「負けたんは残念やけど、しゃーないし。それにボール潰さんかったし、ノーコンにならんかった分だけ健闘したやろ」
「申し訳ありません」
リュウお兄さんは申し訳なさそうにしている小雪を許してくれました。
そんな変な事擦るはずないのに、適当な理由を作って慰めてくれます。なんて良い人でしょう。
「動き終わったら飯食って。英気養って、戦闘やね」
「ふぅ、いっぱい遊んだのでBBQはきっと美味しい、ですね」
負け抜けした二人はそのままお食事へ。
笑顔でお肉を食べに向かいます。
「ああ、バーベキューの焼ける匂いが漂ってきますね。これがいわゆる飯テロでしょうか。早く試合を終わらせて食事にしたいところです。というかまだ続きますよ」
「いっただきまーす! って、えーえーえー!? あたいのにく~!」
まあ、勝敗は兵家の常です。試合が終わればノーサイド。
エレナは健闘を称えながらパンドラの首根っこを掴みました。
このまま姿を見せて居ないチームが戻って来たら、そのまま対戦らしいですよ。
涙目のパンドラに対して、エレナはオーバーボディに天狗の仮面を付けた二人組を見せて油断しないようにと、気を引き締めさせたのでした。殺生な!
そんな中で審判団は反省することしきり。
「……うん、まあ分かってたんだ。普通のビーチボールで終わらないって」
あーっと遊里くん吹っ飛んだ!
みたいな展開を何度も繰り返したのは、ディアボロスの強烈なパワーゆえである。
流れ弾一つとっても凄まじい威力だったのだ。
ただ……試合を繰り広げた四人が楽しそうだったので、何となく見逃してしまった。百点を超えたあたりから、もう『どーにでもな~れ』と言いたかったのも影響しているだろう。
「球を手で打ち上げてから叩きつけるように強打し相手陣地に落とせば得点になり、最終的に多いほうが勝ちなのですね。相手を全員倒しても勝ちなのですね!」
「……なるほど。――つまりビーチバレーというのは、この後に控えてる歴史侵略者との戦いに向けての模擬戦なんですね!」
椿と華楠は顔を見合わせてヒソヒソと恐ろしい勘違いを続行していた。
もし誰も突っ込まなければ、来年はモーストデンジャラスでミステリアスなチームが爆誕するに違いあるまい。
「なるほど、隙をついて審判を倒すのもありと……」
「なるほどなるほど……ビーチバレーという名称も、本当は『毘射致覇烈威』という感じに書くんでしょうね……!」
なんて勇壮なジャパネスク!!
「平安鬼妖地獄変が奪還され、真の平安時代が戻ったら、そちらにも伝えて広めたいですね」
違います。そんな物騒な競技はバーサーカーばかりの鎌倉にもありません。
しかし誰も華楠に忠告はくれませんでした。
いえ!? ここで男の子が一人乱入!
「椿ねーちゃんは見学か? 素敵な水着だな!」
「トータさん。ありがとうございます」
しかし残念なことにトータは椿に夢中な様です。
もちろん胸のサイズの問題ではなく(華楠はバランス型)……彼女は忍者の系譜。
姉の面影を見たトータは、理由を付けていますが何となく慕っているようですね。
「あ、記念撮影に撮っとくな。番号を付けとくから帰ったら必要な枚数を記入してくれよ」
なおトータ少年は記念撮影という名目で平然と生写真をパシャパシャ。
みんなの艶姿を撮って回っていたのです。
「え? あ、はい。む……観客といえども気が抜けないとは……びーちばれーは合戦のごとき激しさですね」
「ぎゃー!? お宝映像が……。いや、ねーちゃんのことだ。オレの怪しい動きに気づくとは、さすが同業者……!」
観戦に夢中な椿はトータの話もそぞろに、流れ弾を手刀でレシーブ。
さっきならぬ欲望の視線を感じたのか、トータのカメラに直撃したそうです。
しかし文句も言わずに椿をアゲる辺りは、流石と言えましょう。
そんな青春にありがちな(?)ワンシーンを交えて時間が過ぎていく。
こうして第一試合と第二試合が終了。食事休憩を挟んで午後から残りの試合を行うということになったとさ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV3が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
【アヴォイド】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
一里塚・燐寧
【博物館】
恋人の五月姫ちゃんと同行
瀧夜叉姫決戦を生き延び、恋人同士で行く初めての海
遠慮なく触れ合えてすっごく楽しいけど、ちょっとドキドキしすぎかも
だって前回うっかり約束しちゃったせいで、日焼け止め塗りあうことになったもん
柔らかくてすべすべで、綺麗な色白の身体
ごくりと生唾を飲み、意図的に呼吸しながら、日焼け止めを満遍なく広げる
……なんでこんな、悪いことしてる気分になるんだろ
塗り終わったら攻守交替
といってもあたし、メラニン死んでて日焼けしないんだけど
やっ、ちょ、なんでお腹に塗ろうとするのぉ!?
こんな傷、外じゃ出さないからねぇ?
そんなこんなで放心状態
恋人と挑むバレーの結果は、天のみぞ知るって感じ……
瀧夜盛・五月姫
【博物館】の皆と一緒に海、来たよ。
ビーチバレー、とやらを始める、らしい。
こんなに燦々……参加したら、肌、また真っ赤、なってしまいそう。
しかーし、今回は、前回の反省、活かす。
というわけで燐さん。日焼け止め、背中、塗ってほしい、な?
いわれるがまま、されるがままに塗られていく、けれど、冷たい燐さんの指とオイルが、相まって、と、とても擽ったい。
反応、見るためにわざと、こそばしてない?
……大体塗れた、よね。
ありがと。じゃあ今度は燐さんの番。
だめ、焼けないといっても、悪い影響が出ない。それは言い切れない。
だから、ね。体中くまなく、塗らなきゃいけない、よ。
そう、背中も、項も……お腹も、ね。
ふふ、ふふふふふ。
●なんで第一試合が流れたんですか?
説明しよう! それは少し前の事。
「燐さん、こんな……が……赤くなってる」
「それは五月姫ちゃんが……だから……だよ」
少女たちは二人で更衣室を占拠していた。
噎せ返る様な匂いはクラクラしそうな程。
シラウオの様な指先は赤く染まり、くぐもった声は外には出ないように工夫されていた。
「こんなに赤くなるまで……しなくても良いのに。姫は、嬉しかった。けど」
カモシカの様なつやのある肌の上に瀧夜盛・五月姫(失つし世《うつしよ》の滝夜叉姫・g00544)はお座り。
もう一人の少女の手を取って、赤く染まった指先やら手の甲に口を付ける。
「だってあの馬鹿が。五月姫ちゃんの写真を撮ろうとするから。それにリターナーはあれくらいやらないと」
一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は恥ずかしそうな顔で為すがまま。
もう片方の手は五月姫の髪を梳いている。
この後で迂闊には触れなくなることをするので、今のうちに堪能していた。
「燐さんは、やさしいね」
「そうかな?」
ふと見上げれれば近くなった顔にドキドキする。
五月姫の視線から燐寧はもっと赤くなった肘を隠した。
傷を治すのに唾を付けたら直るというのは民間療法ではあるが、これ以上はいけない。我慢が限界突破してしまい、心臓が動き出してしまいかねない。
「本当に嫌だったら、もう来るな。でしょ? だから燐さんは、やさしい」
「五月姫ちゃんには隠せないなあ。だってさ、独りぼっちは寂しいもんね」
そろそろお気づきの人も居るだろう。
セクハラ魔人に対する鉄拳制裁を断固として行ったのだ。
だがリターナーは痛みに強いので大きな制裁ではない。いまも殴り続けた燐寧の手や肘が多少赤くなった程度で、それも血が移動したからに過ぎない。むしろ簀巻きにして『この者、盗撮犯』とでもカードを置いておけば社会的な制裁になったはずだ。村八分にする方がダメージは大きいのだが、幼少時に病院でぼっち気味だった少女には乱反射して自分の心が痛くなるので止めておいたのだ。
「ところでビーチバレー、とやらを始める、らしい。前みたいにならないように、準備しないと。お外、あんなに燦々……参加したら、肌、また真っ赤、なってしまいそう」
「そうだね。そろそろ準備しないと。……それともバックレちゃう?」
そのまま二人は見つめ合う。
今の距離感が心地よいのと、出ていくのが面倒だからだ。
しかしこの更衣室は更衣室で暑い。というか女の子の匂いでのぼせそうとか、よっぱらいそうとか……人に見つかったら笑われるくらいでは済まないだろう。というか恋人のそんな姿を他人に見せたくないのも事実であった。
「今回は、前回の反省、活かす。というわけで燐さん。日焼け止め、背中、塗ってほしい、な?」
「前回うっかり約束しちゃったもんね。日焼け止め塗りあおっか」
これまでは、まるで血統書付きの猫が二匹じゃれ合うような光景であった。
ここからは、まるでカラフルな大蛇が二匹でトグロを巻くような光景であった。
温かな指先が冷たい肌に触れる。
冷たい指先が暖かい肌に触れる。
髪を汚さないように一時的にUPにして、ドロドロとした事前用。
鍵をして人には見せない部分を解放、オイルを塗っていく。
前者は伸びにくく落ちにくい薬用、後者はさらりと塗れるスポーツ用。
リターナーならメラニンないから必要ない? ううん。シたいからスる。
柔らかくてすべすべで、綺麗な色白の身体を前にごくりと生唾を飲み、意図的に呼吸しながら、日焼け止めを満遍なく広げる。
「……なんでこんな、悪いことしてる気分になるんだろ。えと……そろそろいいって」
「だめ、焼けないといっても、悪い影響が出ない。それは言い切れない。それと……反応、見るためにわざと、こそばしてない?」
なんていいながら二人はキャッキャウフフと笑いあっていた。
体中くまなく、塗らなきゃいけない、よ。
といって他人には秘密にしているお腹へ指先が移動する。
ふふ、ふふふふふ。ただ笑っているだけなのに、不思議なほどエロティックだ。
そんなこんなで二人は放心状態。名月みながらだったらロマンティックだったのにねと笑い合うのであった。
バレー? やってる余裕ねえだろ。
代わりにパパ上が天狗さんと一緒に対処する(?)とか言ってたので大丈夫でしょう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、絡みok
※【博物館】同行
青色ワンピース水着(青空模様)に水色パレオ着用。
日焼けしたくないので、予め日焼け止めも塗りましょう。
他に塗る方は居りますか?
大人数で海遊び、というのも楽しいものですが、遊び疲れというのもありそうですし、休憩出来る場所は用意した方が良いですかね?
レジャーシートの上に日除けのシートを張って簡易の休憩所を設置、そこでマッタリと紅茶と麦茶を飲みながら、ビーチバレーを楽しむ皆様を観戦しましょうか。
……うん、私の知っているビーチバレーと違う気がしますが、気にしない方向で……。
さて、一段落したら、BBQの準備も終わっている頃かと思いますが……、此方はどんな状況でしょうね?
月見里・千隼
【博物館】
※連携、アドリブ歓迎
ラッシュガードとサーフパンツ型水着とレギンスを着てる
浜辺の休憩所の日陰でまるで保護者のように父親面で【博物館】の皆と超次元ビーチバレーを見守りつつ海と水着姿の伊吹を眺めてたまにはのんびりと過ごそうかな(麦茶等水分補給用の冷たい飲み物や塩飴をいつでも手渡せるように)
…と、思ったのだがさっき手伝ってくれと呼ばれたので伊吹と優さんとソラさんと共にBBQを用意するか。
黙々と串焼きや焼きそばなどに使う野菜を切った後は焼きとうもろこしとデザートの焼きパイナップル(シナモンと砂糖少々)を準備して焼くか…
パイナップルは甘くて美味しい上に栄養があり腹持ちも良く代謝を促進するからな。
月見山・伊吹
【博物館】
※連携、アドリブ歓迎だよ!
※メロンクリームソーダモチーフのビキニ着用
日焼け止めはばっちり、海水浴楽しむよー!
…復讐者同士とは言えビーチバレーってこんなに超次元だったっけ?
こんなにも暑い夏なのに皆元気だねぇ…
さーて私は千隼とソラさんと優さんと一緒にお昼ご飯のBBQの準備をするよ。
戦いがあるからしっかり食べなきゃだし遊んだ後のBBQは美味しいからね。
食材はソラさんが用意してBBQコンロは優さんは工房から借りてきたみたいだね。
パラドクス『慈光御膳』は必要になったら使うよ。
肉類、野菜、海産物の串焼きや焼きそばを豪快に焼いたりシュラスコ風にしてみたり。
冷たいアイスキャンディと飲み物もあるよ!
薬袋・明莉
【博物館】俺は日陰の方で救護所代わりのパラソル立ててその下で涼みつつビーチバレーの観戦。塩飴とスポーツドリンク、タオルで熱中症対策は万全。
千隼サンはBBQの手伝いだな、いってら。
俺は……手足こんなだから(金属製の義肢)直射日光と砂浜の照り返しでかなり熱くなってしまいそうだし……だったらここで荷物番と救護所やってた方がまだ良くないか?
にしてもバレー白熱してんなぁ……審判やってる遊里サンは大変そうだな、さっきから砂柱とか轟音とか立ってるし……
って、うゎあっぶね!!(飛んできた流れ弾をとっさにレシーブして処理)俺の方は平気だけど……や、マジで大変そうだな審判……
安藤・優
【博物館】
ボードショーツにTシャツの上にラッシュガード羽織りと泳ぐ気がなさそうな格好してるよ。
それにしてもみんな超次元ビーチバレー楽しんでるなぁ…これ絶対審判はやりたくないな。ルール分かんないし。
銀プロの社長(g00896)がバーベキュー用の食材を準備してきたみたいだから、リサイクル工房から持ってきたバーベキューコンロを組み立てるよ。
持ってきたバーベキューコンロだけじゃ足りないだろうから、リサイクル工房から持ってきた廃材をアイテムポケットから取り出してバーベキューコンロをDIYしてみよう。
一通り組み上がったらバーベキューの始まりだね。
みんな沢山食べて英気を養おう、食べ終わったら片付けて出発だ。
ソラ・フルーリア
【博物館】の皆と一緒に!
フリル付きのバンドゥビキニにラッシュガードを羽織っていくわね!
なんだか超次元ビーチバレーになってない?
そんなに動いたら、お腹も減るでしょ!
というわけでバーベキューもやるわよ!
ふふん、具材は銀プロの経費で落とすから、安心して食べてちょうだい!
【アイテムポケット】から具材入りのクーラーボックスを取り出してBBQ開始よ!
やっぱり自分で焼くからこそBBQ!【口福の伝道者】じゃ風情が出ないわね!
シルも楽しんでる?
過去を取り戻す戦い、絶対に成功させましょ!
シルの友人として、トリブレリーダーとして、お手伝いさせてもらうわ!
そのためには沢山食べて英気を養わなきゃ!
さ、どんどん焼くわよ!
●デーモン軍団屋台紀行
「びーちばれーはかくも激しいものとは知りませんでした」
「びーちばれーは本当に凄かったですね」
仲間達がポツリと呟いた。
彼女らは感心しているようだが、少数派である。
「……復讐者同士とは言えビーチバレーってこんなに超次元だったっけ?」
「……うん、私の知っているビーチバレーと違う気がしますが、気にしない方向で……」
月見山・伊吹(小春日和・g04125)の質問にフィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は全てのカオスを放り捨てた。
一言でいうと己が見た不条理をスルーしたのである。
スマートな八頭身ロボットが、土偶ロボとか青い猫になったくらいの衝撃があったので仕方あるまい。
(「それにしてもみんな超次元ビーチバレー楽しんでるなぁ……これ絶対審判はやりたくないな。ルール分かんないし」)
一方で安藤・優(名も無き誰かの代表者・g00472)は見てる分にはOKとした。
ただし選手はやりたくないし、審判みたいな苦労性ポジションはノーサンキューである。
ボードショーツにTシャツの上にラッシュガード羽織りと、泳ぐ気もないので海には休みに来ただけとも言う。
「そういえば他に日焼け止めを塗る方は居ますか? 私は使い終わって居るので遠慮なさらず」
「海に入る気はないし、この後は食事の補助に回るだけだから要らないかな」
試合は少しずつ進行し、選手たちは入れ代わり立ち代わり。
フィーナがその場に残る優に声を掛けると、次第に強く成って来る肉の匂いに立ち上がる。
ちなみにフィーナは美しい女性であり、青空模様のワンピース水着に水色パレオを巻いている。そんな子がつかったオイルなんて刺激が強かろう。ついでに言うと、最近になってお強い彼氏が出来たそうなので、色んな意味で遠慮して置いた。何かの理由で敵になり必要に成ったら殺し合うのも仕方がないが、不要なのにそのつもりはない。
「俺も日陰に救護所作って籠ってるから要らねえかな。この通り海にゃ入れねえし」
薬袋・明莉(情熱のアーティスト・g02002)の方にも目を向けると、同様に首を振る。
とはいえこちらは腕が義手であり、言わんとしている事も妥当なので判らなくはなかった。
「救護所ですか。……大人数で海遊び、というのも楽しいものですが、遊び疲れというのもありそうですし、休憩出来る場所は用意した方が良いですかね?」
フィーナとしても強要する気もないし、オイルの件は忘れておいた。
代わりに明莉が用意したパラソルへ目を付けて、自身も似たような物を用意する。
レジャーシートの上に日除けのシートを張った簡易の休憩所を設置。救護所とは影で地続きに。
そこでマッタリと紅茶や麦茶を飲みながら、ビーチバレーを楽しむ皆様を観戦する姿はまるでセレブであった。
「お? 道路側溝か?」
「うん。工房主が好きに持って行けって言ってったからね。形状まんまだったし」
月見里・千隼(清風明月・g03438)の為に優が用意したバーベキューコンロでは足りなさそうだった。
そこで優は廃材の道路側溝をアイテムポケットから取り出し、上に網を載せて簡単なコンロを作る。
道路側溝自体がU字状をしており、ちゃんと洗ってあるし炭を燃やせば完成である。追加コンロ第一号を作ったら、次は同じようにして、U字状のパーツ(穴の空いたギガントの装甲)の上に炭と網を敷いてコンロ二号を作ることにした。
「おっ。千隼サンはBBQからの出戻りだな。おかえり」
「肉の第一陣が焼けたからな。おすそ分けだ」
明莉が出迎えると千隼は蓋つきの皿を差し出した。
彼は最初の試合の中ほどまでこの救護所で見守って居たが、食事を作りに肉を焼いていた。
保護者の様な顔で超次元ビーチバレーを眺めた後、さぞや腹が減るだろうと食事を用意していたのだ。
「あんなに動いたら、お腹も減るでしょ!」
「なるほど一理ある」
と主張するソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)に共感した形であり……。
言葉は少なくとも千隼がお父さんめいた部分でもあった。
「おなか、ペコペコです」
「もう直ぐ串焼きができるから、トウモコロシでも食べてるといい。生憎とビールは無いがな」
「出発前やからな。んな不謹慎な奴はおらんやろ」
という感じで千隼は八面六臂。
主に焼いている女性陣の代わりに、重いお皿をもって右往左往していく。
「空の人。コンロはこれで足りる?」
「十分よ。そっちは自分で焼く人用ねっ! ふふん、具材は銀プロの経費で落とすから、安心して食べてちょうだい!」
優が自作コンロをもっと追加した方が良いか聞くと、ソラは十分だと告げた。
フリル付きのバンドゥビキニにラッシュガードを羽織って、調理中は更にエプロンを装備中。
なお既にあるコンロで十分なのだが、自分で焼いてこそバーベーキューの醍醐味だから増やしてもらっていたのだ。仲間が焼いて取り分けるのも良いし、自分で焼くのも良い。口福の伝道者じゃ風情が出ないわね!
「シルも楽しんでる? 過去を取り戻す戦い、絶対に成功させましょ!」
「あ、うん。おいいしいよ」
そういってソラは今回の主催者に声を掛けるが……。
もそもそと取り分けてもらった物を食べる姿は少しギコチナイ。
いつもならば彼女こそ、率先して配って回りそうなものだ。
「戦いがあるからしっかり食べなきゃだし遊んだ後のBBQは美味しいからね。って、今から試合だっけ? 楽しみにしてるよ!」
「そうなんだー。だから食が進まなくて」
その様子を見た伊吹は軽口を叩きながらニヤリと笑う。
そして大ぶりな肉斬りナイフを用意すると、とびっきりのBBQ料理を見せてくれた。
「じゃちょいと待ってな。こいつをこうしてっと」
「スゴーイ! これってなんていう料理だっけ? ケバブじゃなくて……」
シュラスコ風に縦へ重ねた肉を伊吹はスライスしていった。
マンガ肉と違って結着してないが、巨大な塊から斬り裂いていく様は壮観である。
「なんだかますます超次元ビーチバレーになってない? 無くなっても焼き直すから我慢してなさいよね!」
「ふふふ。ドーラ、そういう訳です! 立てなくなったら食べさせてあげますからもうひと踏ん張りですよ!」
「あ、あたいの肉……。もうちょっとで決着が……俄然やる気が出て来たわ!」
ソラが試合中の少女たちに声を掛けると、二人は顔を見合わせて緋色の髪を振り乱した(残念ながら胸は揺れない)。
健康的な汗がビーチに零れ、砂嵐と砂柱が飛び交う大激戦が敢行される。
「にしてもバレー白熱してんなぁ……審判やってる遊里サンは大変そうだな、さっきから砂柱とか轟音とか立ってるし……」
明莉はおすそ分けしてもらったお肉を突きながら見守って居たが、とんでもない流れ弾を食らいそうになる。
突如としてボールが飛んで来た!
「って、うゎあっぶね!! 俺の方は平気だけど……や、マジで大変そうだな審判……」
普段ならばかわして終わりか、さもなければ受け止めて見せよう。
しかし今は肉を載せた皿で片手が埋まっているのだ。
危ない所で空手チョップ気味のレシーブで跳ね返し、舞い散る砂から自分の体で肉を守るので精一杯であった。
「こんなにも暑い夏なのに皆元気だねぇ……」
「楽しみたいなら変わってもらうのも良いかもしれんぞ? ここは何とか回る」
そのつもりだったら最初から二人で参加してたと言う伊吹に千隼は微笑んだ。
まだまだ若いつもりであったが、正直あの熱血にはついて行けない。
二人してそう思ったのと同時に、愉しむならば二人で参加したいというのは同じ気持であったからだ。メロンクリームソーダモチーフのビキニとサーフパンツ型水着で並び立ち、お揃いのラッシュガードを羽織って作業を続けていく。
「BBQの準備も終わっている頃かと思いますが……、此方はどんな状況でしょうね? 手が足りないならば手伝いますが?」
そんな様子を見ていたフィーナは自分もいつかこんなカップルになるのかな……。
と思いつつ調理組に声を掛けてみる。
「全然大丈夫よ! シルの友人として、トリブレリーダーとして、お手伝いさせてもらうわ! そのためには沢山食べて英気を養わなきゃ! さ、どんどん焼くわよ!」
「俺も手伝うしな。みんな沢山食べて英気を養おう、食べ終わったら片付けて出発だ」
現在のソラの精神状況はサポーターというか、応援団長として確立している。
優は即席コンロの作成も終わりすることがないので、調理の手伝いをしながらみんなに配って回って居た。調理組も暇に成れば食べる余裕があるだろう。
「手が空いてるならデザート欲しい奴に持って行ってくれ。パイナップルは甘くて美味しい上に栄養があり腹持ちも良く代謝を促進するからな」
「アイスキャンディもあるわよ!」
「あ、はい」
「喰ったから俺も手伝うぜ」
焼いたパイナップルに砂糖を掛けながら月見里が声を掛けると、フィーナや明莉たちも手伝いながら配分されていく。
こうしてバーベキューは入れ代わり立ち代わり手伝いながら、火と笑顔が絶えなかったという。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【口福の伝道者】がLV2になった!
【怪力無双】がLV2になった!
【託されし願い】LV1が発生!
【アイスクラフト】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV4になった!
【フィニッシュ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
【凌駕率アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
アオイ・ダイアログ
【博物館】から
絡みアドリブ歓迎
ビーチバレーですか!
私もやりまーす🎵
ビスチェタイプの水着で参戦です
相方はおまかせ
私とてディアボロス、身体能力はそれなりです🎵
きっちりバッチリ勝ちに行きましょう!
なんか遊里さんに被害集中してるような?
てゆーかビーチボールの着弾音じゃないんですけど
あれ受け止めなきゃいけないんですか!?
超次元は聞いてませんー!?
ぐわーっ!?
んー、運動の後のお肉は美味しいですね🎵
ちゃんと食べて英気を養わないとですね🎵
シルさんの過去……緊張してますか?
大丈夫ですよ
私たちはどんな時でもシルさんの味方ですから
だから、取り戻しに行きましょう🎵
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
【博物館】
水着は白のホルターネックワンピース+ラッシュガード
ビーチバレーをやると言う事で、何気に大変そうな遊里さんを手伝うためにジェストと一緒にラインジャッジを担当するわ。
主審の遊里さんよりも近い分流れ玉が当たったり砂柱に巻き込まれるかもだけど……って遊里さ~ん!?(遊里さんが吹っ飛ばされた時に)
(最後で対処しきれず巻き込まれ)おぷばッ!?
ビーチバレーは本来、こんな物騒なヤツじゃないからね……(ガクリ)
復帰後、BBQに参加して英気を養って……
シルさんと仲間達、彼女の大切な人とのシーンをデバイザーでパシャリと。
これから行くは宿縁を越える道、私も仲間との一人として力になるわ。
アンゼリカ・レンブラント
【博物館】
海ったらやっぱりビーチバレー!
前回やったように
黒のビキニ水着着用で元気にラジオ体操してから
シルとペアで臨むね
ボールを張り切って拾い打ち込むよ
ビーチバレーって2人の競技だから
やっぱり相棒のことを意識するね
同い年で同じ境遇で
一番色々な事件を共に駆けた
最高の友達のシル
勿論この事件、シルの家族も、周りの人々も助けるよ
隔離された時間軸とかは関係なく
繋がりのあった大切な人達だ
そして全てでなくても、記憶を戻した君に
「おめでとう」を言いたいから!
蜥蜴たちなんてこんな感じにちょちょいのちょいだー!
ボールが爆ぜよとの勢いで背筋を生かしスパイクだ
仮に球が外れて審判他の方に行ったらてへっと舌を出して謝るよ!
白水・蛍
【博物館】
バレーボールの審判役です。
フロウライトと一緒にラインジャッジ担当です。
メルキディアさんとは反対方向へ。
……ふっとんでますわよねえ。
とんでくるボールに関しては<砂使い>や<念動力>で引き寄せて戻します。
こっちに飛んでくる?問題ございませんわ。
私に触れる事は叶いませんもの。ね、フロウライト。(パラドクスもしくは<オーラ操作・砂使い・念動力>で受け止めます。もしくは<オーラ操作・吹き飛ばし・念動力>でうまい事軌道を操って手元に)
終わったら食事をとって、英気を養いましょう。
皆さんを元気づけるような曲を<演奏>。言葉を<演説>で歌唱代わりに。
さあ、これが終われば戦いです。
皆様、参りましょう。
無堂・理央
【博物館】で海を満喫だね!
水着は用意してないから短パン&タンクトップでビーチバレーに参戦だよ。
タンクトップは丈を短くして、軽く割れてるのが自慢のお腹を見せちゃおう。
ほうほう、相手はシルさんとアンゼリカさんか、相手にとって不足なし。
最初っからフルパワーのジャンピングサーブで強烈な開始だよ!
どんな強力なスパイクだって、ちゃんと体を入れてレシーブする腕の角度を調節すれば上手くレシーブできる。
ってアンゼリカさんのは腕が痺れるほど強烈だね!
周りに被害甚大なパワースパイクの応酬がメインになるだろうけど、時にはスパイクする振りをしてボールをチョンと叩いて相手コートに落とすテクニカルなやり方もアリかな?
シル・ウィンディア
【博物館】
…焦る気持ちはあるけど、でも、今は楽しむことに全力……
そうじゃないと、冷静になんていられないから
ビーチだから、水着はベアトップとショートパンツタイプの水着着用
アンゼリカさんとコンビで、ビーチバレーを楽しむよ
ボールが来たら、トスしてアンゼリカさんにパスしてから…
目一杯行っちゃえーっ!!
…あ、遊里さんの方に行っちゃったっ!?
わーー、避けてーーっ!!
だ、大丈夫かなぁ…
楽しんだ後は、ご飯を食べて気力と体力をしっかり補給して…
新宿島に流れ着いて、たくさんの仲間やお友達、相棒に、素敵な相方さんに出会えた。
…大丈夫、一人じゃないから、わたしは歩いて行けるっ!
みんな、それじゃ行こうかっ!
百鬼・運命
【博物館】で参加
アドリブ絡み歓迎
さてとシルさんには世話になっているからな。こういう時に少しは借りを返しておきたい所だが…なにゆえ海遊び?パラドクストレインに乗ればあまり時間は関係ないし、まずは英気を養えってことなのかね?
さてと、なんかみんなビーチバレーしているようだから、観戦しに来てみたけど…しかしおかしいな?パラドクス抜きのはずなのにさっきから何人か宙を吹っ飛んでいるんだが?
(以下、超常スポーツものでありがちな解説ポジションで対戦を盛り上げようと思います、ネタやオマージュOKです)
さて終わった後はBBQ。とりあえず審判していた皆には優しくしておこう
阿良々木・蘭
【博物館】
アドリブ、連携、大歓迎
シースルースリーブセパレート水着の上にシースルーロングシャツ長袖シアートップスを白衣のように羽織ってる
簡易救護所のパラソルの下でシャワーが必要になった時のために待機
シャワーが必要になったら【天架ける虹の輝き】で暖かい雨を降らせて洗浄し乾燥させて【クリーニング】
わっふるを抱えてビーチバレーを観戦しながら応援
超次元の違う戦いに目が追い付かずこわちか
飛んできた流れ弾にビックリ
ちょっとヒートアップしてるよね
BBQに影響与えないようにコート全体にクリーニングの雨を降らせ雨天順延の水入りをする
少し、頭冷やそうか
そのままクリーニングして汚れた水着等を洗い流す
●大団円
「さてとシルさんには世話になっているからな。こういう時に少しは借りを返しておきたい所だが……なにゆえ海遊び?」
「海で遊ぶのが先で、予知が後なのだそうですわよ」
百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)の疑問に白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)が答えた。
現在は貴重な休憩中で、解説も審判団もお休みである。
「そうか。パラドクストレインに乗ればあまり時間は関係ないし、まずは英気を養えってことなのかね? ……しかし何だな。たかが焼きそばだというのにどうして浜辺で喰うと美味いのか」
「そういう事ね。ちなみに人間の体は湿度で塩分の旨味が変わるわよ。料理大会では塩の強さも調整するとか」
運命が零した言葉の後半はただの感想であるが、科学系のメルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)が丁寧に答えてくれる。
「疑問と言えば、主審の遊里さんよりも近い分流れ玉が当たったり砂柱に巻き込まれるかもだけど……意外と遊理さんの方が吹っ飛んだわよね」
「……ふっとんでますわよねえ。気が付いた点としてはチームでボールの弾む音が違った位ですけれど」
メルキディアと蛍は審判団の中でもラインキーパーとして左右のラインで計測していた。
中央に居る審判長よりも、選手に近いはずなのだが……。
「ああ、あれは空気圧だな。おそらくだけど天狗仮面二号が掌を高速で動かすブロックによって、ジェット気流を起こして反射していたんだ。一号の方は呪詛返しでこっちは俺も使えるから確実」
解説の運命は技の部分をジックリみていたから気が付いた。
オーバーボディ装甲に天狗の仮面をつけた、パパまだチーム。
彼らは基本的に動いて居ないように見えるが、動いて居ないようで動いている天狗二号、本当に全く動いて居ない天狗一号という差があったのである。
「なるほど。どうりで。私も念動力で調整し居ましたからね。そうでしょうフロウライト?」
蛍は水着ではないので基本動かず(なお甲冑水泳術が使えるので、泳ぐことになっても別に問題はない)、メーラーデーモンのフロウライトと共に念動力で動かしていたのだ。
ちなみにオラトリオのスパーライトは今回お留守番で、日月の精気をアクセサリーに集めて、他愛ない品を逸品に変える儀式の真っ最中であるそうな。
「話は変わるけど存在しなくなる前のイギリスでは日本式カレーがカツカレーって言うそうよ? しかも肉が無い豆腐カレーでも」
「それは類感とか感染呪術みたいなものですわね。文化的に最初に伝わった語源からあまり離れない物なのです。日本でも最初に広まったナポリタンやバイキングから中々離れられなかったでしょう」
メルキディアが白のホルターネックワンピースとラッシュガードを少し開けてパタパタしながら他愛ない疑問を漏らすと、蛍は文明の伝播に詳しい吟遊詩人でもあるので教えてあげる。
そのままスターリンがペンネームだとか他愛ない話が続く。
「おほんっ。二人とも、そろそろ良いかな? 次の試合に備えて少し打ち合わせをしよう。飛鳥さんも合わせて帳尻は合わせておきたい」
なお運命は女性陣の胸元から目を反らせていた模様。
彼がそっち方面に純情であることに加えて、先ほどセクハラ少年が砂浜に埋められていたのを見たからだ。
顔だけ出して首から下を一トン近い砂で埋められるのは勘弁しておきたいところである。
そんな怖い話をしている中で、みんなの周囲で様子を伺っている天使(意訳)が居た。
「もう大丈夫? もう少し流そうか?」
「いや、俺の方はいいよ。調理組の匂いを落してやっといてくれ」
阿良々木・蘭(エデンズイノベイター・g02198)はみんなの傍でクリーニングの実行中。
場合によっては暖かい雨を降らせてから実行します。
外見だけなら文句なしの美少女であり、頭の中身は優しい天使であった。そんな彼だからこそ、自分の外見にコンプレックスのある青年も素直に成れたのかもしれない。
「えっと……どうかな? クリーニング要る?」
「無くてもいいけど……そうだねえ。今から調理を変わってもらって泳ぐから、その後でまとめてお願いできるかい?」
蘭の質問に対して調理組二号(奥さん)は少し考えてからそう答えた。
そして隣にいる旦那さん(調理組三号)は間髪入れずにこう答えるのだ。
「俺のことは良い。こっそり二回掛けてやってくれるか?」
「うん! 直ぐに……コッソリやるね」
蘭もまたみんなの為に貢献したいことを悟ったのだろう。
旦那は奥さんの身だしなみに関することに、自分の権利を譲ることにした。
もちろん蘭はニッコリ笑って、夫婦の周辺にまとめてクリーニングを掛ける。
「アタシは料理全部終わってからお願いねっ。今ここでやると料理の匂いもとんじゃうから。みんなと遊んでらっしゃいな」
「んー。了解~。わっふる、向こういこっ」
「お仲間、です」
調理組一号(デーモン軍団団長)は後ろも向かずに状況を把握しており、年少さんとサーヴァント組の方へ蘭を送り出す。
すると砂で造られたシンデレラ城(人間入り)に向かって、蘭もまた楽しそうに突撃。
シースルースリーブセパレート水着の上にシースルーロングシャツ長袖シアートップスを白衣のように羽織ってる姿は少年には見えないが……やはり男の子であったのだろう。
「さあ! ビーチバレーですよ!」
始まるザマス!
とアオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)はビスチェタイプの水着で参戦です。
最初は水玉模様の海賊スタイルでも良かったのだが、あれはツーピースのビキニなのでコケると悲惨だからだ(主に胸元が)。
「ミントの人。食べたばかりで元気満々だね」
「ふっふっふ。今回は秘策アリです! 軽く食べた後は、残りをサンドイッチにしてもらうようにお願いしていたのですよ。これでポッコリお腹も……いえ何でもありません♪」
アオイは質問に薄い胸を張って答えた。
コスプレヤーである彼女は、少しずつ食べることでお腹周りを維持する方法を身に着けているのだ。
写真とか見栄えを気にする時に、お腹が膨れているのは駄目だからね。なおこの方法は、デートにも使えると聞いていつか来る日の為に覚えておいたのだ。アオイは明るいだけで別にユニーク専門ではない。いつか彼氏(?)が出来た時に活かされるであろう。
「ようやく出番だな! 海ったらやっぱりビーチバレー!」
なお対戦相手であるアンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)はまるで気にしていない。
自慢の筋肉でお腹周りが膨らむ余地はないのだ。
今日も黒ビキニを着てラジオ体操から荒れくるう鷹のポーズを決める元気さであった。
「準備はいかがですか? 私とてディアボロス、身体能力はそれなりです♪」
「よし来た! ボクもクロフサもバッチリだよ!」
なおアオイの相方は無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)だ。
とはいえ今回は騎乗モードではないので、人馬一体はお預け。ライン際の魔術師(サポータ-)としてクロフサは駆ける。
「ほうほう、相手はシルさんとアンゼリカさんか、相手にとって不足なし」
「全力で愉しもうね!」
理央は短パン&タンクトップでビーチバレーに参戦、その丈は短く動き易くしている。
そして軽く割れた腹筋を見せると、アンゼリカの腹筋が出迎えた。
ぶつかり合う筋肉と筋肉! 視線がバチバチではなく、筋肉がギチギチとぶつかって居るぞー……とは運命氏の解説である。
「みなさんすっかりその気ですね♪ きっちりバッチリ勝ちに行きましょう!」
「あはは……お手柔らかにね」
その様子を見たアオイはルンルンで、最後の一人であるシル・ウィンディア(虹色の精霊術士・g01415)は苦笑している。
流石に魔術師だけあって体力には自信がないので、機動力と作戦で挑む算段だ。
(「シル……やっぱり気になってるようだね。……この一年、ずっと一緒に駆けて来たけど……」)
アンゼリカは同い年であり同じ境遇のシルを気に掛けていた。
ホームグラウンドが共に欧州であり共同作戦を取る事の多かった、最高の友達。
家族が関わり記憶を取り戻す可能性も高いと、応援したい気持ちでいっぱいだった。もちろん嫉妬心がゼロとは言わないが、その何十倍・何百倍協力したいという気持ちでいっぱいなのだ。
「勝つよ!」
「え……? うん。そうだね、精一杯頑張るっ!」
断言するアンゼリカは万感の思いを込め、シルは引きずられて頷いた。
しかしその元気をもらったような気がして、内心には気が付かずともありがたいと思うシルである。
「平和だなあ……今だけは」
「あ、ゆーりの人が現実逃避している。……でも、平和だなあ」
「おう。平和だなあ」
「ああ、平和だ」
その様子を見ていた男性陣は口々に世の中の平和を褒め称えたのである。
もちろん試合を眺める時間が無かった者たちには、何のことだか判らないのだが。
「なに、が、あったの?」
「わっかんないねぇ。何か知ってる?」
「いや。良く判らない。だがシルが中心に居るという事は、きっとそういう事だろうな」
ようやく更衣室から出て来た二人はもう一人のウィンディアさんに尋ねてみる。
しかし彼女は彼女で海の家で焼きイカを食べて来たので、良く判らないなりに後方保護者二号をするのであった。
そして時間が来たところで午後の試合を開催。
「判ってると思うが、みんな正々堂々とやるように。……心配はしてないがな」
「うん。みんないい人ばかりだもんね。助かっちゃう」
審判の人とシルが見つめ合う、他でやったら審議を問われるこの瞬間。
博物館と工房のメンツは何も口を挟まなかった。
もちろんデカーイ人組にはそんな規制はないのだが、そもそもビーチバレーに興味が無いので問題はない。
「上げて、シル! アレをやるよ!」
「うん。合言葉はアレだね!」
アンゼリカとシルは入れ替わりながら果敢に攻める。
ただし主に拾うのはシルで、叩くのはアンゼリカ。
躍動する筋肉に、足を引っ張るまいと華奢な体で走り回る。
「ソイヤ!」
「ソイっヤ!」
張り切って拾い打ち込まれてボールが唸る!
ソイヤの一声と共にズズンとサーブ、レシーブ、スマッシュ!
「さあ、午後からの試合が激しくなって来たぞ! しかしおかしいな? パラドクス抜きのはずなのにさっきから何人か宙を吹っ飛んでいるんだが? いいぞもっとやれ! じゃなくて、吹っ飛んでいるのはこの人!」
ここで運命が裏切った。
公正な報道を打ち切り、ギリギリと歯ぎしりしながらできるだけエキサイトするような実況を行う。
「なんか遊里さんに被害集中してるような? てゆーかビーチボールの着弾音じゃないんですけど」
あれ受け止めなきゃいけないんですか!?
超次元は聞いてませんー!?
とアオイは泣き言を言いながら一回転。
「シル、これが終わったら事件、シルの家族も、周りの人々も助けるよ! 蜥蜴たちなんてこんな感じにちょちょいのちょいだー!」
それはアンゼリカの放った一撃!
ボールが爆ぜよとの勢いで背筋を生かしスパイクだ!!
腕を掲げてガッツポーズのおまけつき!
「あれは東洋の魔女を思わせる回転レシーブ六連!! だがアオイ選手も吹っ飛んだ!」
「ぐわーっ!?」
アオイはなんとか受け止めた瞬間にボールは上に上がる物の、反動で五回転してしまう。
ゴロゴロと転がる様は、まるでタンク役の前衛のようである。
「やったね! 上に上がったけど場外だもん!」
「まだまだ! 走れクロフサ!」
シルは大喜びするが、そうは問屋が卸さない。
無双馬であるクロフサが走り抜け、何とかコートに戻してしまった。
「おぷばッ!? そ、そっちにも……」
最後で対処しきれず巻き込まれるメルキディア。
反対側に吹っ飛ぶボールとは別に、クロフサにひかれそうになったのだ。
何とか避けたが、乙女が挙げて良い悲鳴ではなかった。
「くっ。飛び過ぎた? だけどクロフサの頑張りは無駄にはしない!」
「こっちに飛んでくる? 問題ございませんわ」
理央は走っているが、上手くスパイクコースには乗らなかった。
その様子を見て蛍は何とかバックステップを掛け、念動でボールだけは回収可能な様に身構えた。
しかし、これまでの攻防からは思いもよらぬ出来事が起きたのである。
「……なんちゃって」
「え?」
理央は最初っからジャンピングサーブでガンガン飛ばしていた。
だからイメージ的には彼女もまたパワーファイターであると思っていたのだ。
何しろディアボロスの騎兵娘と言えば、誰もが彼女であると思うはずだ。歩兵で突撃ならばまだしも、馬に乗って突撃し続ける人は珍しい。
「まさかあれはフェイントか! まさかまさかの頭脳プレイが炸裂! 脳筋バトルを繰り返してきてからのコレは強烈だああああ!」
「ずっ。ずっこい!」
「へへーん。ボクだって偶にはスピード以外も使うのさ」
叩くのではなく、ちょこんと一押し。
理央は持たない程度に軽いプッシュを掛け、敵陣へのコートを越える程度に押し込んだのだ。
「このままじゃ間に合わない……。そうだ、飛べ、シル!」
「え、飛翔は反則じゃあ……って、蹴とばさないで―!」
ここでアンゼリカはあろうことか、スライディングでシルの下に移動。
思いっきりシルの足の裏を蹴っ飛ばし、反動でボールの方に押し込んだのであった。
「こ、これは伝説の反則技。スカイ・ラブ・ハ……いや、ラブラブ・シルケーン!? しかも受け止めた審判の飛鳥さんも再度吹っ飛んだ! 爆ぜろ、もげろ、そのまま新婚旅行の彼方に行ってしまうがいい!」
「流石にそれは私怨が過ぎませんこと?」
「まあ、あの幸せそうな光景を見たらいいた気持ちも判らなくもないけどね」
ヒートアップする実況に両サイドからツッコミが入った。
なお、このタイミングで何処かの夫婦連れも戻って来たので、ますますヒートアップしたという。
姫たち含めてカップル三組がイチャイチャしているのである。実況ならずとも嫉妬の炎に駆られるのも仕方があるまい。
そして一同は反省会をしながら大団円を迎える事になった。
「少し、頭冷やそうか」
「「「「はい……」」」」
珍しく額に青筋を浮かべた蘭ちゃん(くん)がお説教。
男の娘にしかられる青年たちや少女たちにその他大勢。
クリーニングの雨でザパンである。
「救護班はこんなことの為に居るんじゃないんだからね」
「まあまあ。その辺にしとけよ。俺らの出番がないに越したことはなかったけどな」
蘭を止める青年も流石に苦笑い。
しかしせっかく盛り上がった空気を、ここで冷ますのも何だろう。
「まったく。次からは場所とタイミングを考えて気合入れなよ」
「そうだな。俺たちも協力できる範囲でやってくれ。敵を倒す方向なら幾らでもフォローするがな」
戻って来た夫婦も一応はお説教。
苦笑いで済むなら、まあ良いである。
「なるほど。びーちばれーは、やはり勇壮な……」
「ビーチバレーは本来、こんな物騒なヤツじゃないからね……」
「てへっ」
「てへ。じゃないし」
みたいな問答をやって居たメルキディアは、一端ガクリと落ちてから再起動。
デバイサーを構えてパシャリと写真に撮った。
「む。絡繰り使いの娘よ。それは新しい呪詛か? 形代を簡易的に作ってブスリと」
「あー。いえ違いますよ。これから行くは宿縁を越える道、私も仲間との一人として力になるわ。そのためのお守りみたいなものですね」
誰かさんの質問にメルキディアは首を振って、ただの写真だと説明した。
どうやら写真は魂の一部を奪う術で、瀧夜叉姫の術のアレンジかと思った様だがそうではない。
本当に幸せな光景を移して、お守りにしたり……なんだったらその笑顔を他の人に見せるためである。
「さあ、これが終われば戦いです。皆様、参りましょう」
蛍はクスリと笑って、反省を終了させる。
パンと手を打って仕切り直した後、楽し気な歌を奏でて和やかな雰囲気を作り出した。
「隔離された時間軸とかは関係なく、繋がりのあった大切な人達だ。そして全てでなくても、記憶を戻した君に『おめでとう』を言いたいからな! 頑張るぞ!」
アンゼリカは恥ずかし気な台詞を何の気負いもなく言い切った。
それは心から思っている事であり、勇気というものは場合によって出し入れする事ではないのだ。
敵に対しても、そして味方に対しても掲げるのが勇気である。もし出逢いが違えば、ジーンと来てどうなったか判らないほどの二枚目ぶりであった。
「そ、そうだな。おれたちも協力するぞ。なんでも言ってくれ」
そんな彼女に触発されたのか、もう一人のウィンディアさんもようやく言葉を出せた。
仕方ないとか、ここまで来たら……ではなく。
「シルさんの過去……緊張してますか? 大丈夫ですよ。私たちはどんな時でもシルさんの味方ですから。だから、取り戻しに行きましょう♪」
アオイも静かな笑みを浮かべて一同のやり取りを見守っている。
「新宿島に流れ着いて、たくさんの仲間やお友達、相棒に、素敵な相方さんに出会えた。……大丈夫、一人じゃないから、わたしは歩いて行けるっ!」
シルもその言葉に力強く頷いて、これまでの戸惑いを断ち切った。
みんなが押してくれているのだ。ここでやらねばなるまい。
もし途中で止まったとしても、誰かが押してくれるだろう。そして……手を引いてくれる人が居るのだから。
「そうだな。俺たちは縁の少なかった、もしかしたら出逢わなかったメンバーかもしれない。だが一端集まった以上は、絶対に手を離したりしないからな」
「うん! みんな、それじゃ行こうかっ!」
そして二人は……。
いや、ディアボロス達は歩き始める。
スタンスに違いはあるだろう。だが、みんなで同じ方向を向いて居れば良いのである。
「あ、そうだ。クリーニン……もがが」
「んー、運動の後のお肉は美味しいですね♪ ちゃんと食べて英気を養わないとですね♪」
「あーサンドイッチ? ボクもお腹が空いたな。これから一杯駆け回らないといけないし、もらおうかな」
蘭が清浄化を申し出ようとした時、アオイはニコっと笑って、後ろに隠したナニカを構えた。
口の中に放り込まれたお肉とパンを見て、理央ももらって一緒にゴクン。
幸せそうな二人を見守りながらパラドクストレインに向かったそうである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【未来予測】がLV2になった!
【パラドクス通信】がLV2になった!
【傀儡】LV1が発生!
【飛翔】がLV5になった!
【エアライド】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【ドレイン】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV5になった!
ウツロ・ジャレット
【アドリブ・連携歓迎】
HAHAHA☆『乗り掛かった舟』ならぬ『乗り込んだパラドクストレイン』だしな。復讐者として仕事はキッチリやろうか。
俺は前菜副菜含めコースで出された料理は残さず食べる主義でね。目の前にクロノヴェーダがいるんなら…喰っちまうだけだ。HAHAHA☆
メリケンサック『BrokenSmile』を右手にジャメヴの連中に殴りかかるぜ。
【光学迷彩】で姿を隠しつつ接近、【未来予測】で相手の動きを読みながら【神速反応】で対応、【怪力無双】を乗せた左手でジャメヴの武器を掴み取って牽制しつつ本命の顎に拳を叩き込む。
砕き甲斐のあるデケェ顎だねぇ。その口だらしなく開けて『笑った』姿を見せてくれよ☆
浅杜守・巴
【アドリブ・連携歓迎】
クロノス級を狙うには周りが邪魔だねぇ。だったら、周りから蹴散らしていくに限るさね。
強化外骨格を装備したまま【飛翔】臨界駆動による【怪力無双】と自身の忍耐力をもって正面突破で蹴り込んでいくよ。
岩をも砕く力…上等じゃないかい。こっちも重機並のパワーさね。外骨格の腕でその尻尾掴んでブン投げてやるよ。
周りの奴らが邪魔してくるのは【泥濘の地】で牽制しつつ【完全視界】で全体の状況を把握しつつ臨機応変にいこうかね。
さ、【勝利の凱歌】を周りに聞こえるように響かせていこうかねぇ。
●
「HAHAHA☆『乗り掛かった舟』ならぬ『乗り込んだパラドクストレイン』だしな。復讐者として仕事はキッチリやろうか」
ウツロ・ジャレット(無頼の道化・g02611)は川沿いに要救助者の元へ向かった。
だがしかし、ソレは決して助けるためなどではない。
「俺は前菜副菜含めコースで出された料理は残さず食べる主義でね。目の前にクロノヴェーダがいるんなら……喰っちまうだけだ。HAHAHA☆」
メリケンサック握り締め、ウツロはニヤリと笑う。
肉食獣めいた彼の視線の先には、無数の兵士たちが居る。
それも歴戦の勇士であり、同時に忌まわしいクロのヴェーダであった。彼らはウツロよりも後方を眺めて……。
『お頭。誰か向かってきやすぜ』
『ぶち殺せ。他に命令出したか?』
『ちげえねえ』
角の生えた大男に従う無数の戦士たち。
それは直立するトカゲの様であり、あるいは斧一本で戦場を渡り歩く傭兵の様でもあった。
彼らは後方から来る他のディアボロスを包囲しようとしたのか、ある程度の数に別れて向かっていく。
「しめしめ。流石にこの距離じゃあまだ気が付かれちゃねえなあ。食い放題だぜ」
ウツロは光学迷彩で姿を隠しており、敵は遥か後ろの仲間のみに気が付いているようだ。
それでも逆連鎖戦では気が付かれておらずとも反撃を受けるので油断なるまい。
だがそれでも問題ない。良い位置で戦えるくらいはするだろうし、喰いごたえのある敵は好きだった。
「クロノス級を狙うには周りが邪魔だねぇ。だったら、周りから蹴散らしていくに限るさね」
獰猛な笑みを浮かべる彼の隣で浅杜守・巴(メガトン級突撃兵・g05767)は目を細めた。
彼女もまた足を止めた打撃戦を得意としており、敵集団がどれだけ居ようと臆する気はない。
暫くはウツロにならって静かに歩きながら、戦いと成れば誰よりも早く食らいつく予定である。
やがて接敵距離に入り、二人は味方に向かう敵集団に対して盛大な横槍を食らわせた!
「ぶッとびな!」
『何だ!? 何が起きてる!』
巴が先に攻撃したのは、飛翔したというのもあるだろう。
機械の体を活かして一気に飛び蹴りを放ったのだ。
女子レスラーめいた躍動感とサイボーグの強烈さが入り混じった姿こそが巴の真骨頂であった。
『敵襲! 固まれ! 衝撃戦用意! 三重突撃!!』
「岩をも砕く力……上等じゃないかい。こっちも重機並のパワーさね!」
敵集団は奇襲にも関わらず即座に反応。高速で突撃して衝撃波を放つ。
姿の見え隠れする巴に対して、脇を他の兵がサポートする形で迎え撃った。
これに対して巴は組み付くと強化外骨格のパワーを活かし……いや、リミッターすら解除してフルパワーで投げ捨てる!
「派手だねぇ。ま、俺は地道にお代わりクンだぜ!!」
『ぐっ。此処にも居たか! 殺せ!』
ウツロは少し遅れて辿り着くと、掲げられた斧を左手で防ぐ。
そして右手のメリケンサックでブン殴るというシンプルな戦闘を始めたのだ。
それで圧倒できるのは、彼が持つ肉体のなせる技だ。躍動する筋肉を行使するだけではない、踊る様なステップから二撃目を顎に喰らわせてこれをへし折っていく。
『おぶっ……うぬれ!』
「ひゅうっ♪ 咄嗟に噛みつくかよ! 活きが良くていいねえ! 砕き甲斐のあるデケェ顎だ。その口だらしなく開けて『笑った』姿を見せてくれよ☆」
これに対して敵は強靭な顎で噛みついて来た。
だがウツロは嗤って拳を口の中にめり込ませた後、牙が突き立つにも関わらず強引に開いて相手の顎を粉砕した。
こうして二人は暴虐という名のパーティーを開始する。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【怪力無双】がLV3になった!
【落下耐性】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【能力値アップ】がLV4になった!
浅杜守・巴
【アドリブ・連携歓迎】
かき氷で冷えた身体を温め直すにゃ『軽い運動』がいいよねぇ。空を飛んでるいけ好かない蛇もどきにアタシの運動に付き合ってもらおうかね。
強化外骨格を纏ってと爆撃鎚を装備。民衆を襲う蒼炎のジャッカー目掛けて【飛翔】で空中戦を仕掛けにいくよ。
【完全視界】【未来予測】に【神速反応】…――はははは、コレで打てなかったらただの三振野郎か扇風機にも程があるさね。
放たれる炎玉を爆撃鎚で打ち払いながらジャッカーに接近。渾身の爆撃鎚のフルスイングをジャッカーの頭に叩き込んでやるさ。
アタシの戦いが人を鼓舞出来るってのはこそばゆいけどね。まぁ、やれることは、やるだけやってみようかね。
ウツロ・ジャレット
【アドリブ・連携歓迎】
HAHAHA☆空に目障りなのが飛んでるねぇ。ドラゴン?蛇?……ま、なんでもいいか。気にしているのはそこじゃねぇ。――…アレが喰ったら美味いか不味いかだ☆
ギャラリーが多いならやり方も派手にいかないとつまらねぇよな?
【飛翔】で蒼炎のジャッカーへ接近、相手の攻撃を【未来予測】で把握しつつ【神速反応】と【エアライド】による鋭角な軌道変化で躱しつつ『Forbidden Toys』を構えパラドクスによる高圧電流の刃で背開きからの蒲焼きにしてやるよ…――って、そうか!龍と蛇以外にも鰻って線もあったなぁ!HAHAHA☆
●
「大将! 調子はどうだい?」
「はっ! 誰に言ってんだボケエ!」
川辺を戦場に大型の獣が二匹笑っていた。
あえて名前を言うならば、ディアボロスというなの魔獣である。
「かき氷で冷えた身体を温め直すにゃ『軽い運動』がいいよねぇ。今度は……空を飛んでるいけ好かない蛇もどきにアタシの運動に付き合ってもらおうかね」
浅杜守・巴(メガトン級突撃兵・g05767)は群がる敵兵を両脇に抱え、投げつけながら空を舞った。
鎖の先に撤回をぶら下げた、モーニングスターと呼ぶにはゴツ過ぎる代物を振り回す。
先ほどが格闘戦であるならば、今度は広い大空を舞台に所狭しと暴れまわる算段だ。
「HAHAHA☆空に目障りなのが飛んでるねぇ。ドラゴン? 蛇?」
ウツロ・ジャレット(無頼の道化・g02611)は先に飛びあがった戦友に『あの野郎、置いていきやがった』と笑った。
だが決して不快ではなく、新しい舞台で大暴れする仲間に全部喰うなよと釘を刺すことにした。
二人はまるで食べ放題のヴィッフェで見境なく喰らう悪食のようだ。
「……ま、なんでもいいか。気にしているのはそこじゃねぇ。――…アレが喰ったら美味いか不味いかだ☆」
『ギャオース!』
ウツロは乱れ飛ぶ火炎弾の中をジャンプして、敵の上に降り立った。
東洋龍の様なその姿の上に降り立ち、まるで変身ヒーローが持つような武具を振り下ろす。
「ギャラリーが多いならやり方も派手にいかないとつまらねぇよな? バチバチうるせえが我慢しな。直ぐに聞こえなくなるからよ! HAHAHA☆」
玩具の様な武具はまるでスタンスティック、いや電撃の刃の様に放電を始めた。
高圧電流を放って相手を焼き焦がさんとする。
「ゴキゲンじゃないか。アタシも負けちゃいられないねぇ! ――はははは、コレで打てなかったらただの三振野郎か扇風機にも程があるさね」
ブンブンと振り回す鎖は龍の長い体にぴったりの得物だ。
当てるのは難しくない、どちらかといえばクリーンヒットで頭を吹き飛ばす方が難しいだろう。
周囲を飛ぶ炎の弾など無視して暴れ回っている。
「とはいえ乗り掛かった船、いやドラゴンだ。アタシの戦いが人を鼓舞出来るってのはこそばゆいけどね。まぁ、やれることは、やるだけやってみようかね!」
横薙ぎのフルスイングで巴は鉄塊をドラゴンの頭にぶつけていく。
それだけではない、周辺を爆破することで少々の狙いの外れは無視して辺り一面を消し飛ばしたのだ!!
「たーまやーってね! こっちは終わったよ! 付いてこないと次いっちまうからね!」
「何が付いて来いだ。もう行ってるじゃねえか。まっ……背開きからの蒲焼きにしてやるよ……――って、そうか! 龍と蛇以外にも鰻って線もあったなぁ! HAHAHA☆」
巴が次の敵を探す中、ウツロは電撃の刃でドラゴンの背中を斬り裂いてトドメを刺した。
そしてジョークとも本気ともつかぬ笑いを浮かべて、次なる犠牲者……ではなく獲物を目指して空を飛び跳ねていく。
二人の戦いが村人を鼓舞したかどうかは判らない。
だが確実に、ドラゴンの勢力を薙ぎ倒せる存在が居るという事は人々の心に刻み込んだであろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV5になった!
【グロリアス】LV1が発生!
無堂・理央
【博物館】で参戦
現場に到着っと。
本命を叩く前に救える人は一人でも多く救わないと。
無双馬『クロフサ』に騎乗、クロフサには【飛翔】で空中を駆けて貰うよ。
鼓舞する戦いになるから、なるべく派手に立ち回った方が良いだろうね。
パラドクスで炎雷の鳳を撃ち出し、そのままクロフサに全力疾走して貰って鳳に追いつく!
炎雷の鳳を纏ったら、敵集団に突撃ー!
敵が固まって居るなら分断狙いで集団のど真ん中に突っ込むけど、分散しているなら一頭ずつ確実に撃破していくよ。
敵も反撃で炎の弾を撃ち出してくるようだけど、ボクとクロフサに当たる前に倒していけば問題無し。
着弾して痛くても涼しい顔をしていれば、村の人達も少しは安心できるかな?
パンドラ・クロゥフィボーグ
【博物館】で参戦
「村の人たちまで襲うなんて許せないわ!」
【飛翔】し、敵に突っ込む
勇気づけるには自分がまず怯んでいてはダメ。やるなら全力全開で!
「闇より高き天淵より出でし。 其は、緋月の影が裁く白の剣撃。グローム=クラデニェッツ!!」
【全力魔法】で派手にパラドクスを発動。【薙ぎ払い】【両断】【貫通撃】により敵をまとめて吹き飛ばす!
鳴り響くプラズマをまるで【情熱】を込めた【演奏】のように轟かせ、ライブのサウンドのようにしてみんなを鼓舞する
「さぁ、ウォーミングアップは終わりよ。ここからが本番ね!」
※アドリブ連携お任せします
●
そこには炎の雨が降って居た。
「現場に到着っと。……んー誰かもう戦ってるなあ」
パラドクストレインより降り立ち無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)は空を見上げた。
そこでは先行したディアボロスが激戦を繰り広げているようだ。
下から見上げても垣間見える巨体のディアボロスが接近し、蛇のようにうねる赤い龍が炎の弾で迎撃している。
「相手は広がってるからあまり倒せてないけど、動きが引き付けられてるね。丁度良いし、本命を叩く前に救える人は一人でも多く救わないと。クロフサにも頑張ってもらおうかな」
「そうよね。村の人たちまで襲うなんて許せないわ!」
理央が無双馬のクロフサと共に舞い上がるとパンドラ・クロゥフィボーグ(血の神たる少女『緋血の継ぎ手』・g07201)も上がって来た。
そしてパンドラは最初っから元気いっぱいに飛ばしていく。
「闇より高き天淵より出でし。 其は、緋月の影が裁く白の剣撃。グローム=クラデニェッツ!!」
『キシャー!』
勇気づけるには自分がまず怯んでいてはダメだとパンドラは思う。
強そうなトループスだろうと、恐ろし気なアヴァタールだろうと、あるならクロノヴェーダは全力全壊だ!
大気中のプラズマを音楽の様に鳴り響かせて、炎の弾の中を白雷の剣を振って駆け抜けた!
「なんとお! あたいを墜とすには十年早いわよ! ……なんちゃって!」
ヴォンと音が生れば赤竜が斬り裂かれ、赤い弾が少女に撃ち込まれるがひるんではない。
そこへ漆黒の馬が天へと駆け上って、肩を並べて戦うために現われたのだ!
「いきなりフルアクセルだね。まあ鼓舞する戦いになるから、なるべく派手に立ち回った方が良いだろうし、こんなもんか」
理央はクロフサの手綱をとって空へと駆け上りながら、闘気と魔力を混ぜたパラドクスを放つ。
それは空中で鳳の姿を炎雷をもって構成するのだ。
そしてクロフサはその炎雷の鳳に追いつくと、身にまとって突撃していく。
「此に飛翔せしは歪みを灼き払う翼なり! いっけー!」
『アオーン!』
理央もまた炎の弾を無かったかのように駆け抜ける。
雨の様に撃ちだされる炎だが、たとえ着弾しようと痛みをこらえて突き進む。
それは人々を安心させる為であり、この場に訪れた援軍はクロノヴェーダごときに負けぬと見せる為! ズシンと響く鈍い音と共に赤龍の頭が陥没。そのまま落下するとどうじに燃えて行った。
「さぁ、ウォーミングアップは終わりよ。ここからが本番ね!」
「そうそう。ボクらは先駆け、みんなの先頭に過ぎないからね。これからドンドン味方が増えるよ!」
白雷の剣を掲げ、炎雷の翼を羽ばたかせ。
ディアボロスは赤き龍を、クロノヴェーダを叩き落としていった!!
例え煤が健康的な肌を汚そうと、白い服が燃えようと二人はやって来る仲間たちと共に戦い抜いたのである。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】がLV6になった!
【通信障害】がLV2になった!
効果2【グロリアス】がLV2になった!
ソラ・フルーリア
【博物館】の皆と一緒に!
※連携アドリブ歓迎します!
どの時間軸でも、皆に元気と希望を与えるのがアイドルよ!
折角だからディアコレの衣装でリハーサルと行きましょ!
あら、何だか望みを叶えてくれそうなドラゴンね!
でも、アタシ達の望みはアナタ達を倒すことよ!覚悟してちょうだい!
【飛翔】して【空中戦】を仕掛けるわ!
尻尾の動きを【観察】して、【ダンス】するように回避!
踊るように空を飛んで皆に笑顔をお届けするわ!
そして敵には【燦然と凛冽の銀焔閃光!】をプレゼント!
魔力弾を十分撒いたら、指を鳴らして起爆させるわね!
ふふん、望みは自分で叶えるものね!
それじゃライブ本番! シルの所に向かわなくちゃ!
白水・蛍
【博物館】で参戦
アドリブ・連携歓迎
さて、と。では、全員片付けましょう。
【飛翔】し、敵に突っ込みながら【パラドクス発動】。
力を貸してくださいね、フロウライト。
魔力塊を二人分呼び出して、その破片を花弁の様に散らせます。
散らせた花弁を相手にぶつけながら相手の周囲を飛び回ります。
相手の間を<ダンス>の様に躍るように飛び回り、その花びらを敵にぶつけて爆発させて派手に参りましょう。
敵を見える形で倒せばその分勇気を与えられる事もありましょう。
恐れずともよい。我々がおります。と<演奏>と<演説>で鼓舞も行いましょう。
●
「参加してこの方面全土を襲うつもりだったようですね」
白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は空を舞いながら戦況を確認した。
空を飛ぶ敵は周辺の村々を襲うつもりなのか、各方面へと分散している。
しかも地上には別口の陸戦部隊が居るので、通常であれば難儀したかもしれない。
「さて、と。戦力は十分。では、全員片付けましょう。力を貸してくださいね、フロウライト。」
蛍は頼もしい仲間達たちを見渡すと、メーラーデーモンのフロウライトと共に魔力を集め始めた。
地上の要救助者は元より、各方面へ仲間たちが散って居る。
見れば討ち漏らしを防ぐために回り込む者もいるようで、これならば遠慮は不要だと判断したのだ。
「ただ、できるだけ派手にとのリクエストでしたっけ」
「任せて! どの時間軸でも、皆に元気と希望を与えるのがアイドルよ!」
蛍の言葉に応じて早速、ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)がやって来た。
フリルヒラヒラで胸元を宝石で飾った、ド派手なドレスに身を包んで杖をさっと一振り。
その姿はまさしく魔法少女。この時間軸に存在しなくとも、華麗である事だけは伝わろう。
「それは確か……」
「そうそう。折角だからディアコレの衣装でリハーサルと行きましょってね!」
右を向いてキラーン、左を向いてキラーン。
もし見上げる人々が居たら、きっと何者か知りたいに違いあるまい。
その時は銀プロ……じゃなくてディアボロスがクロノヴェーダを倒しにやって来たと伝えてあげよう。
「準備もよろしいようですし、早速参りますね。……我が音に応えて来たれ。これ即ち応じて追尾せん魔力の砲撃! 氷火の華の咲くが如く凍り付け! 燃えあがれ!」
蛍は舞い踊る様に空を飛び、同時に声に魔力を載せて展開。
さすれば魔力の塊が花びらの様に散り始め、空を彩る風花となっていく。
これに対するは蛇のように長き姿の赤き龍である!
『アロローン!』
「炎の弾……いえ、炎の刃ですか。器用ですね、ですがそこは既に私の他の掌の中!」
蛍はギュっと掴むように手を握り込んだ。
拳が出来上がると同時に、散っていた魔力の塊が再結集する。
花びらのようであったソレは、破片の一つひとつが砲撃の様に着弾しては弾けていく。
「あらあら綺麗なお花。それに何だか望みを叶えてくれそうなドラゴンね!」
ソラはその様子を眺め、まるで線香花火の様だと思った。
破片が着弾して炸裂する様も、龍の血と命が散っていく様も儚く見える。
「でも、アタシ達の望みはアナタ達を倒すことよ! 覚悟してちょうだい!」
ソラもまた火と水の魔力を混ぜ合わせて周囲にばらまいていった。
それは魔力弾であり、蛍がまいた魔力塊の花びらのようでもある。
「ふふん、望みは自分で叶えるものね! アイドルからのプレゼントよ! ありがたく受け取りなさい!」
そして踊る様に飛びながら、ソラは圧縮された魔力を解放するべくパチンと指先を鳴らした。
周囲に配置された魔力弾は銀色の閃光を放ちながら爆裂していく。
蛍の攻撃が線香花火の様に散るならば、ソラの攻撃は一斉爆破のダイナマイト。銀色の閃光が敵集団の一角を呑み込んだのである。
「それじゃライブ本番! シルの所に向かわなくちゃ!」
「そうですね。強敵の様ですし我々も合流して戦いましょう」
ソラの言葉に蛍は頷きながら、見上げて来る人々を垣間見て語り掛けるのであった。
恐れずともよい。我々がおります……と。
そして人々が預かり知らぬことではあるが、隔離された時間軸から解き放たれる日が来るのだと、こちらは言葉には出さずに心の中で告げるのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!
月見山・伊吹
【博物館】
※連携、アドリブ歓迎だよ!
友達で仲間のシルさんと遊里さんの未来の為にまずは村人達を守らなきゃ!
とても意地悪なドラゴンだねぇ。
敵が火のブレスで出来た炎の刃で攻撃するなら私は水の魔力で対抗するね。
さぁて…雑魚を蹴散らしつつも人々に希望を与えて鼓舞するなら派手めのパラドクスがいいかな?
まずは【飛翔】【神速反応】で機動力を上げて【空中戦】!
【勝利の凱歌】で味方と村人達を鼓舞してからパラドクス『虹色天弓』を発動して水と太陽光の魔力で虹の弓を作る。
村人達を守りながら水の魔力で出来た青色の矢を撃ち放ち炎の悪いドラゴンを次々とやっつけるよ!
降り止まない雨は無いのさ。
いつか空は晴れて綺麗な虹がかかる。
アイネリス・レナリィ
アドリブ絡み歓迎
【博物館】
——善き人々の為、ただそれのみです。
ここで時間を掛けている暇もありませんし、
早々に蹴散らすとしましょう。
【飛翔】し一気に斬り込みます
超重量の鋼砂を生成、空中から仕掛けます
鼓舞ということであれば、少々派手に立ち回りましょうか
仰々しい所作とともに敵中を駆け抜け
鋼砂を巧みに操り雨の如く叩きつけ、激流で押し潰す
反撃は可能な限り鋼砂で相殺を狙い
回避行動も兼ねた3次元機動で目を惹きつけながら戦いましょう
パフォーマンス自体は見目麗しい皆さんにお任せして、こちらは敵の撃破を重視しておきます
●
「平和に暮らしてる人を脅かして困らせるためにやって来る……とても意地悪なドラゴンだねぇ」
月見山・伊吹(小春日和・g04125)は怒りに燃えていた。
炎を上げる家屋や畑を見て、怒りを抑えると同時に仲間の為に役に立とうと心を奮わせたのだ。
「シルさんと遊里さんの未来の為にまずは村人達を守らなきゃ!」
その言葉にこそしがみつき、あちこちで行われている蛮行に立ち向かう。
落ち着いてすっかり目の座った伊吹は魔力を高めて戦闘状態へ。
気合を入れ直して引き締めると同時に、村へ消火活動に行きたい自分を何とか制御した。先に倒さねばこの悲劇は幾らでも起こるだろう。
(「励ますためのパフォーマンス自体は見目麗しい皆さんにお任せして、こちらは敵の撃破を重視しておきましょうか」)
アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)の心は既に凍てついている。
心優しい彼女は仲間たちの決心が揺らぐと知って、為すべき覚悟を先に決めておいたのだ。
どの位置にいる敵を倒せば人々が助かるか、どの敵を倒せば仲間が急行できるかを計算高く確認しておいた。
「ここで時間を掛けている暇もありませんし、早々に蹴散らすとしましょう」
アイネリスは自らの周囲に金属の流砂を生成した。
まとめれば鋼鉄のブロックとして楯に成り、目に放てば煙幕の代わり。
そして濁流の様に叩きつけて、目に見えぬヤスリや超重量級の刃と化して削り殺す。
「流れて、朽ちろ」
『キシャー!』
アイネリスは手の動きで空を舞う流砂を操り、向かって来る炎の刃ごと敵を飲み込んだ。
そんな必要はないのだが、その方が派手に見えるとしての判断である。
鼓舞ということであれば、いつもより派手に立ち回ろうと少しずつ動作を変えているのだ。
「とりあえずこじ開けたので、向こうをお願いできますか?」
「もちろんだよ! さぁて……雑魚を蹴散らしつつも人々に希望を与えて鼓舞するなら、私も派手めのパラドクスがいいかな? そおれ!」
伊吹は大きく息を吸い込むと、柏手を打って魔力を混ぜ合わせて行った。
水と太陽の魔力を練り合わせ、虹の弓を作成。
七色の魔力矢はそれ自体が世界を彩るレインボウ。その中でも水と氷を司る青い矢で、敵が放つ赤い刃を撃ち落としていく。
『アロロー……ン』
『アオーン!』
また一体の赤い龍が落ちるが、散開していたせいか中々全てを倒しきれない。
もちろん向こうは向こうで集中運用が出来て居ないのだが、炎の刃はディアボロスはともかく人々には厄介である。放置すれば村が全滅、周囲の村も生活基盤が全て燃えるなど十分にありえる話であった。
「厄介だねえ。でも、降り止まない雨は無いのさ。いつか空は晴れて綺麗な虹がかかる」
「いい言葉ですね。参考はさせていただきますね。それはそれとして次の敵に向かいましょう」
唄う様に人々を励ます伊吹の言葉に、アイネリスはとある未来を見た。
この女性は地上に向かった仲間と夫婦であり……先ほど口にしていた二人はカップルだ。
そしてアイネリス自身も……旅団に戻れば逢いたい人が居る。
人々の未来、自分たちの未来を切り拓くのだと……。
恋人と共に胸を張って言える日が来るのだろうかと、自己評価の低いアイネリスという心優しい女は思うのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【水中適応】LV1が発生!
【セルフクラフト】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV2になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
テラ・ウィンディア
【博物館】
おれは弱虫だけど…それでも…誰かの勇気に繋がるなら…力を尽くすよ
【戦闘知識・精神集中・勇気】
恐れをねじ伏せ敵の動きと攻撃方法を見据え
更に周辺状況と陣形も分析
おれ達の勇気がクロノヴェーダへの叛逆に繋がるなら…
俺も力を尽くすぞ
【破壊・連続魔法・空中戦】
飛び回りながら攪乱
密集した敵陣に星覇重撃破発動!
堂々と正面からぶつかり蹂躙
対反撃
【誘導弾・空中戦・念動力・破壊・飛翔】
飛び回りながら敵の攻撃をかいくぐりよけきれないのは火炎だんで敵の攻撃を相殺するぞ
そう…おれは全霊を尽くし力を示すんだ
この地に生きる人達も…おれのように戦えるってことを見せなければいけないんだ
だから…お前達を蹂躙する!
エレナ・バークリー
【博物館】
隔離された時間軸といえど、クロノヴェーダの暴挙を見逃すわけにはいきません。後腐れなく、討滅して差し上げます。
「全力魔法」「電撃使い」で、『万象貫く天よりの雷霆』。
空を飛び回っていい気になっているようですが、その更に上、天上からの鉄槌を味わうがいいです。落雷は「貫通撃」となって身体を穿ち、肉を体内から爆ぜさせます。
「連続魔法」で休む間もなく落雷を落としていきますからね。
反撃の炎弾は、引きつけてから【飛翔】して空へ逃げましょう。そのまま、「臨機応変」な「空中戦」の機動で「撹乱」します。
ついでです。落雷を精霊剣に落として威力を蓄え、「斬撃」「強打」「薙ぎ払い」の剣技としても叩き込みます。
●
「燃える……家が、村が燃えている……」
少女はきゅっと唇を噛みしめた。
逃げ出したくなる光景にテラ・ウィンディア(炎玉の撃竜騎士・g05848)は立ち向かう。
それはこの光景を二度と起こさない為、そして速やかに救助するためにだ。
「おれは弱虫だけど……それでも…誰かの勇気に繋がるなら……力を尽くすよ」
「その意気です! 終わらない悲劇はなく、明けない夜は無いそうですよ。・明日は誰の元にでも来るそうです」
テラの震える姿を見てエレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は微笑んだ。
誰しも弱い心はあるが、それを克服して立ち上がる姿は素晴らしい。
最初から戦い続けられる勇気を持つよりも、弱さを知ってなお戦う者は美しいとエレナは微笑む。
「……今は戦況は有利だ。敵が合流しないように、逃がして村の方へ向かわないように戦おう」
テラはそんな視線には気が付かず、恐れをねじ伏せ敵の動きと陣形を見据える。
敵集団は遅まきながらに分散に気が付き、集合して戦おうとしている。
ここで合流させては火の雨が降り注ぐであろうし、各個撃破する方が楽である。同時に一体でも逃がすと大変なので、確実に葬っていく時なのだ。
「そうですね。隔離された時間軸といえど、クロノヴェーダの暴挙を見逃すわけにはいきません。後腐れなく、討滅して差し上げます」
エレナは震える少女の後姿を見てもう一度微笑むと前に出た。
ここは前衛である自分が前に出るべきだろう。
そして率先して切り込むことで、戦い慣れない者を導く時だ。
『キシャー!』
「空を飛び回っていい気になっているようですが、その更に上、天上からの鉄槌を味わうがいいです。……天覆う昏き雷雲より、生まれ弾けよ、神なる翼」
エレナは一度、赤い龍の右側に回り込みながら急上昇した。
そして固めた拳を開いて振り下ろす。
吐き出される炎の弾よりも早く、ナニカが走り抜けて行った。
「ここに天と地を繋ぎ、哀れな魂を天へと返さん。万象貫く天よりの雷霆を此処に!!」
「まぶしっっ!?」
エレナは遥か頭上に雷雲を生成していた。
そこから強力な紫電を赤い龍へと落とし、串刺しなのかそれとも焼け焦げたのか判らぬほどの傷を与える。
「おれ達の勇気がクロノヴェーダへの叛逆に繋がるなら……俺も力を尽くすぞ」
テラはその勇姿を見て自分も負けてはおられぬと動き出すことにした。
本当のことを言えばまだ怖い、しかしここで逃げるわけにはいかない。
一刻も早く倒せば悲劇がそれだけ早く終わり、一刻も早く苦しみから解き放たれるのだから! ゴクリと息を呑んで魔力を手の平へと集中させていった。
「星々よ……全てを繋ぐものよ……!」
テラは炎の弾の中を飛び回りながら戦場を貫いた。
敵集団を合流させないようにしつつ、正面から敵の頭上に星を振らせる。
それは魔力で構成された重力の塊であり、光が歪曲して星のように見えるのだ。
「そう……おれは全霊を尽くし力を示すんだ。だから……お前達を蹂躙する! 星よ、星よ、星よ! ……我が手に集いて力となり……我が前に立ち塞がりし者を粉砕せよ!!」
重力の歪曲場を叩きつけ、テラは追いすがる赤龍を地上に叩きつけようとした。
咄嗟の所で思い直し、破壊的エネルギーに置き換えて粉砕していく。
そうだ、この叩きは人々の為。暴力を振るいたいから戦うのではない。
「この地に生きる人達も……おれのように戦えるってことを見せなければいけないんだ」
(「地上に降りた星。その歩みの途中という所ですかね」)
何度も息をして呼吸を整えるテラを見ながら、エレナは優しく微笑むのであった。
ここからは、敵を逃がさないための戦い。
そして一刻も早く仲間と合流するための戦いに移行する。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】がLV7になった!
【避難勧告】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
【アクティベイト】がLV3(最大)になった!
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok
※【博物館】同行
この手で救える命があるなら、私は最善を尽くすだけです。
何の目的で村まで狙うのか知りませんが、降りかかる災厄は祓ってしまいましょう。
まずは飛翔して機動力確保、空中戦に備えます。
また、優先すべきは村人達の安全確保。必要なら、割り込んででも敵を止めましょう。
戦闘の基本方針は『極光の波動』での射撃戦。
優先すべきは村人達を狙う敵、次いで弱った敵への止めと前衛への援護射撃。味方に誤射せぬよう注意しつつ、動きの鈍った個体から、精霊達と共に波動を放ち範囲攻撃します。
敵の吐く炎とその刃に対しては、波動を放って迎撃しつつ、回避出来る物は回避です。
後は、味方の孤立化にも注意です。
安藤・優
【博物館】
※アドリブ連携歓迎
助けを求める人が居るならば助ける、隔離された時間軸では無意味な事なのだとしても、それでも僕達はいつも通り「出来ることをするだけ」だよ。
朽ちた剣に希望を輝らす光を束ねて飛翔準備、仕掛けるタイミングはみんなに合わせるよ。
飛翔のレベルを上げてより機動力を上げたら、エアライドも活用して飛んでくる炎刃を縫うように避けて極光の斬撃を脳天に叩き込んでやる。避けれそうにない炎刃は剣を振るい、光刃を翔ばして相殺していくぞ。
一撃離脱を意識して深追いせずに、臨機応変に仕留めていくよ。
――これで殲滅できたかな?それじゃシルの人の所に急ごう。
決戦に遅刻とかしたくないからね!
アンゼリカ・レンブラント
【博物館】
隔離された時間軸がどうとかじゃない
命を助け人々に希望を、その為に出来ることをするよ
仕掛けるタイミングを仲間と合わせ、
飛翔してパラドクスの光剣で斬る!
仲間と合わせれば非常にスピードも出るかな
深く切り込んだ後は一撃離脱して囲まれないように
仲間とはディフェンスし合いつつ敵陣を削っていこう
倒せそうな敵、仲間と狙いを合わせられる敵を
重点的に攻撃するけど、
村人を狙う敵がいる場合はそちらを優先して攻撃だよ
敵からの攻撃・反撃はしっかり光のオーラで凌ぐ
人々の希望となるんだ、このくらいで止まるもんか!
呼吸を整え力を溜めた《飛翔光剣斬》で
1体、また1体と倒していくよ!
これで全部かな?シル達に加勢に行こうっ
●
効率を考えれば既に分水嶺は通り過ぎている。
この時間は隔離された空間であり、何処まで歴史に影響を与えるのか判らないのだ。
だからここで苦労して空飛ぶ敵の残党を倒すよりは、一刻も早く合流してアヴァタール級を倒すべき時と言えた。
「隔離された時間軸がどうとかじゃない。命を助け人々に希望を、その為に出来ることをするんだ!」
アンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)は獅子の様に吠える。
効率が何だ、隔離されている時間が何だ。
そんな事の為に彼女たちは戦っているのではない。
「この手で救える命があるなら、私は最善を尽くすだけです」
「うん。助けを求める人が居るならば助ける、隔離された時間軸では無意味な事なのだとしても、それでも僕達はいつも通り『出来ることをするだけ』だよ」
フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)の言葉に安藤・優(名も無き誰かの代表者・g00472)は頷いた。
目の前に困っている人が居れば助けるのは当たり前。
それでなくとも散りそうな生命であれば、救わずに何としようか?」
「何の目的で村まで狙うのか知りませんが、降りかかる災厄は祓ってしまいましょう」
「そうだ! 絶対に村人たちは殺させたりしない!」
フィーナやアンゼリカたちはどちらかといえば後から突っ込んでいった。
ひとまず仲間たちの動きを見て、取りこぼした敵、あるいはディアボロスに気が付かずそのまま村人を襲っている龍をターゲットに定める。
「流石にこちらを優先するはずですが……気が付いて居ない場合や遠い時は仕方ありませんしね」
フィーナはそう言って外苑からこちらに向かって来る、二体の敵を敵を見つけた。
何らかの目的があったのか、あるいは単に遠かっただけなのか分からないが、味方の攻撃を免れていたのだ。
「どっちでもいいさ。敵が居るなら倒すだけ、困って居る人は助けるだけ」
優もまたその姿を認め、倒すべく向かっていった。
まさにやれることをやるという気構えであり……まあ彼はどんな時でもこんな感じだ。
マイペースに生きているというか、重要だと思うこと以外はどうでも良いと思ってしまうためか。
何時からこんな生き方であったか、その若さで忘れてしまった。いや忘れてしまったがゆえに、こうなのだろう。
「んじゃあ僕が突っ込むから、適当に援護とかトドメ入れてくれる?」
「構いません。ペースを合わせますね」
「任せとけ!」
優が朽ちた剣を構えて先行すると、二人は三角形に展開して簡単なフォーションを組んだ。
後ろからフィーナが弓で援護して、アンゼリカが光の剣で肩を並べて戦う。
そして敵が放つ攻撃の予兆を捉えそれぞれに動き出したのである。
「精霊達よ、どうか、私に力を貸して。共に歌を紡ぎ、その想いをもって極光の導きと成し、我が敵を討ち果たせ……!」
まずはフィーナが一足先に攻撃を行った。
精霊たちとのハーモニーで魔力を紡ぎあげ、弓よりオーロラを放って砲撃。
そのまま仲間たちが孤立したり、他の方面にいる敵から狙われないように様子を伺った。
『ギャース!』
「当んないって。疾れ光よ!」
優の朽ちた剣は光を帯びることで、聖剣としての役目を思い出す。
鈍器から剣に、そして祭器として世界を導く光!
炎の刃と光の刃がここに交錯し、一体目を斬り落としたのだ! そして優はそのまま飛び抜けてUターンするべくコートを取る。
『オオオオーン!』
「人々の希望となるんだ、このくらいで止まるもんか!」
傷を負っても構わず炎の弾が撃ち込まれるが、それはアンゼリカも同じこと。
「裁きの光よ、空を翔ける翼と共に剣となり、全てを斬り裂けぇっ!」
アンゼリカの掲げる光の剣は、大剣であったはずだ。
しかし薙ぎ払う時に巨大化し、赤き龍を炎の弾ごと斬り裂いていく!
「やったか!?」
「まだです! 精霊たちよ、力を!」
だがまだ終わっては居ない!
アンゼリカの元に撃ち込まれる炎は周辺を埋め尽くし……その中から現れたのはフィーナの放ったオーロラであった。
倒したと思っても残心が重要……それは何処で聞いた言葉であったか? 誰から聞いたのかは覚えているのだが。
フィーナは崩れ落ちる赤き龍を見て、ホっと溜息をついて周囲をもう一度確認することにした。
「今度こそ終わった? ――これで殲滅できたかな? それじゃシルの人の所に急ごう。決戦に遅刻とかしたくないからね!」
優は知らず知らずのうちに言葉のトーンがあがっていた。
中々自分では気が付かないし、他人は彼がここまで高揚することに違和感を感じられないでいる。
もしかしたら……仲間が過去を取り戻すことに、彼もまた興奮しているのかもしれない。
「村の……中にもいませんね」
「これで全部だね。シル達に加勢に行こうっ」
フィーナとアンゼリカも周辺を確認。
仲間の元へ可能な限りの速さで駆けつけるのであった。
こうして大空での戦いは終わった。
この戦いが元の歴史にどれだけ影響を与えるのかは分からない。
だがクロノヴェーダの脅威を撃ち払った勇姿があったことを、村人たちは決して忘れないであろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【飛翔】がLV10になった!
効果2【グロリアス】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV6になった!
【反撃アップ】がLV3になった!
メルキディア・セデクリエル
【博物館】
アドリブ・連携大歓迎
シルさんの為に、皆と一緒に運命を覆すために介入する!
特務竜部隊のジャメヴ…その統率力は侮れないからこちらも軍隊で勝負!
戦端を開く鏃としてモンスアイオーンズ・サルヴォーで敵群に一斉射。
皆の作戦を展開しやすくするために先陣を切って攻撃するわ。
相手は臨機応変に対処してくるだろうけど、仲間を信じて反撃に対応。
勿論シルさんや遊里さんを援護しながら切り拓いていくわ。
さぁかかってきなさい。シルさんの道を阻むやつらは残らず光の矢衾よッ!
薬袋・明莉
【博物館】シルサンにゃ色々世話になってるからな。そのシルサンが助けたい人がいる、変えたい歴史がある、ってんならいくらでも力は貸すさ。我等が館長様に悲劇は似合わないしな。つーわけで雑魚に用はない、そこを通して貰うぜお前ら。
【パラドクス通信】で連携
赤い狂騒、まとめて吹き飛ばす
武器改造して威力増したのを罠使いの知識利用、死角に設置し発動させ爆破と撹乱
アートでカモフラージュさせて更に見つけにくく
敵の攻撃は己の忍耐力を信じて機械化部位で受ける捨て身の一撃、力のゴリ押しと見せかけて不意に脱力、バランスを崩させて武器を強奪、そのまま急所めがけ強打
百鬼・運命
【博物館】で参加
アドリブ絡み歓迎
さてと攻撃するメンバーは足りそうだし、こっちはシルさんの御両親の安全確保に回ろうか。
トラッピングを使用して、落とし穴づくりを応用して穴ぼこを作成。この中に隠れておいてもらおう
とはいえ娘思いそうな両親だし、シルさんが戦いに出たら追いかけて飛び出していきそうだな。【友達催眠】等あればそれも使い、「頼りになる仲間たちが助けに行っているから大丈夫だ」と説得
本当にどうしてもやむを得ない場合は当身で気絶してもらおう
あとは避難場所の前に陣取り、敵が此方に流れてきたら迎撃だ。隙をつかれない様に倒すよりも足止め優先。【パラドクス通信】で仲間とも連携しよう
●
「シル! 何処に居るんだ! 隠れているならそのまま隠れて居なさい!」
「でも……怪我をしているならばお母さんたちを呼んでちょうだい!」
仲間の両親は戦いの最中、目立つことも恐れずに周辺を探し回っている。
おそらくは本人がこの時間軸に来たことで姿を消したことに混乱し、必死に捜索をしているのだろう。
『頭ぁ! 新手が来やしたぜ! 人間も居やすがどうします?』
『侵入者が先だが、狙えるなら一緒にブチ殺せ!』
その頃、敵集団は先行した仲間と殴りあっていた混乱から抜け出たところ。
先ほどまで追っていた家族連れを追うか、それとも侵入者に対するか悩み始める段階だったと言える。
『だが、さっきみたいな間抜けはするなよ』
『へーい』
一同に気が付いた敵集団は、少人数に分かれて突撃して来る。
横槍を入れられ暴れ回られて、無策で挑むような愚かさはない。
筋肉お化けの集団であろうとも、傭兵をやるには頭脳くらいは必要なのだろう。
「シルさんの為に、皆と一緒に運命を覆すために介入する!」
「いいぜ。シルサンにゃ色々世話になってるからな」
その集団を押し留めようとメルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)や薬袋・明莉(情熱のアーティスト・g02002)が割って入った。
せっかく相手が混乱していたのだ、そのままでいて欲しい物である。
「そのシルサンが助けたい人がいる、変えたい歴史がある、ってんならいくらでも力は貸すさ。我等が館長様に悲劇は似合わないしな」
明莉は手の平に拳を打ち付けガンと音を立てた。
勢い込む中で仲間たちとパラドクスで連絡を取り合い、ヒートアップする意識を何とか保つ。
「援護するわ。私たちで先陣を切りましょう!」
メルキディアは兵装に力を注ぎ込むと周囲に天使の力が溢れて来る。
それらはクロスボウを構える彼女の周囲で、弓を構える天使となった。
「つーわけで雑魚に用はない、そこを通して貰うぜお前ら」
明莉は彼女らの援護の元で突っ込み、剛腕を活かして殴り飛ばしに行く。
そして煮えたぎる頭とは裏腹に、死角へ罠を設置して後半戦に備えたのである。
「ふむ。こちらの先手が接敵したか……一応は形になったな」
そんな中で一人の男が眼鏡を押し上げた。
パラドクスによる通信と状況観察で現時点の事態を把握する。
「さてと攻撃するメンバーは足りそうだし、こっちはシルさんの御両親の安全確保に回ろうか」
その男、百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)は戦力は十分と見なした。
それゆえに戦い以外で貢献しようと、割って入りはするが確保まではされて居ない仲間の両親を確保することにしたのだ。
「塹壕にする時間はないので縦穴で終了。夢の方でも良かったんだがな……。ま、状況の推移にも寄るし『説得』しとくか」
運命はトラップを設置して手近にある起伏に落とし穴を添えた。
落とすための穴ではなく、起伏を壁にして人がスッポリ身を隠せる為の場所を作る為だ。
「あの、そのシルさんについてお話が。空飛ぶ仲間が保護したので、直ぐにお連れしますよ。あの穴は上から見れば判り易いので、目印にしています」
「そう……ですか、よろしくおねがいします」
「では待って居ましょうか、あなた……」
運命は『頼りになる仲間たちが助けに行っているから大丈夫だ』と説得したのだ。
意識を眠らせると一切反論もしないし余計な身動きもしない。
これに対して催眠を使う場合の欠点は、相手の行動を読んで導かねばならない事だ。『その場』に限れば夢を見せる方が確実なのだが、連れ出したり仲間と引き合わせる場合は一時間以上ボーっとしているのが惜しいので、運命はこちらを選んだのだろう。
そして一般人でもある二人を保護したことで、ディアボロスたちは積極的に打って出たのである
「よし、もう遠慮しなくていいな! ドッ……カーーーーン!! と吹っ飛べェ!! うはははははは!!!」
明莉はここで設置して置いた特殊塗料に引火した。
周辺を焼き焦がす強烈な爆発がトループス級を吹っ飛ばす。
『しゃらくせええ! 岩を投げろ! 何人か付いて来い!』
ジャメヴたちは爆風など恐れずに真っ赤な戦場を横断していった。
だが彼らが明莉と乱打戦を繰り広げるのと前後して、周辺に光の雨が降り注ぐ。
「やらせないわ! モンスの天使達よ。数多の光の矢をつがえ、迫りくるモノを撃ち払えッ!」
『おのれ! 何人か直衛に残して前に出るぞ! 分隊を構成して互いに守り合って前進! 横入りする連中は罠へと引き込め!』
メルキディアと天使隊の放つ光の矢を潜り抜け、敵集団が迫って来た。
矢戦をする彼女の隙を突こうと、強引にでも肉弾戦を狙うつもりかもしれない。
「さぁかかってきなさい。シルさんの道を阻むやつらは残らず光の矢衾よッ!」
「気持ちはわかるがね。要救助者は確保した。ここは時間を稼いで援軍の到着を待とう。こっちも罠をフルに活かさないとな」
メルキディアが必死てクロスボウを放つ中、運命がやって来て神刀を抜いて構えた。
そして明莉ともども前衛として前に立ち、敵トループス集団を食い止め時間を稼ぎに掛かったのである。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【操作会得】LV1が発生!
【避難勧告】がLV3になった!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV7になった!
トータ・キサラギ
【博物館】で参加
連携・アドリブ歓迎
シルねーちゃんの仇討ちに向けて肩慣らしだな?
こんなザコどもなんかとっとと片付けちまおうぜ
あいつらの動きを封じ込めるか
【泥濘の地】で足止めしたところに「瞬閃光断」で捕縛だ
うっかり首だの腕だの切り落としちまうかもしれねーけど、悪いな加減が難しくてな
オレは居場所を悟られないために戦闘中は黙ってるし音も出さねえ、【光学迷彩】で身も隠す
でも巻き込まれるようなヘマはしねえから気にせずでけえやつ派手にぶっ放してくれよ
月下部・小雪
【博物館】
お父さん、お母さんを狙うだなんて、ゆ、許せません!
シルさんのお父さんとお母さん……ぜ、絶対に助け出してみせます!
(そ、それに、シルさんのご両親を助け出せるのなら、ボクの家族だっていつか……)
敵が連携してくるならボク達だって連携、です。
【光剣二刀流型モーラット・コミュ】のコダマを呼び出して、
ジャメヴの集団の中に飛び込んで味方の攻撃に合わせて追撃の一撃を叩き込んじゃってください!
衝撃波が来そうになったら、コダマを手元に送還して「魔力障壁」を張って防御、です。
※アドリブ連携大歓迎
リュウ・ターレン
【博物館】
アドリブ/連携歓迎
使える残留効果は全部使用。
助けに行こか。家族は大事や。うん。
普通に攻撃しつつ、隙見てパラドクス使うわ。
・通常攻撃
<魔晶筆>を取り出して空中に文字を書いてデーモンの力でその文字の力を引き出し、その効果で攻撃。
大体は「弾」の字書いて、相手に魔力の弾丸を飛ばしてけん制しつつ攻撃や。(アート・誘導弾)
また、「拳」の字書いて、拳出してそのまま殴るとかもやる。(アート・グラップル)
・パラドクス演出
<魔晶筆>を取り出して空中に字を書く。書く字は「斬」・「光」。
光届く限り何処までも、この光は相手を切り裂く。
岩?関係あらへん、全部諸共切り裂いてやるわ。
これは少し前の事。
「お父さん、お母さんを狙うだなんて、ゆ、許せません!」
少女は憤った。
モーラットもカンカンになった。
クロノヴェーダの邪知暴虐は許せないと思った。
「シルさんのお父さんとお母さん……ぜ、絶対に助け出してみせます! それに……」
月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は怒りに震えていたが……。
僅かに希望を胸にした。小さな胸に言葉には出せない望みを載せる。
(「そ、それに、シルさんのご両親を助け出せるのなら、ボクの家族だっていつか……」)
事件によっては完全解決することができる。
記憶などは本人の調子にもよるが、因縁の対決などであれば原因を倒して家族を救えるのだ。
過去の中世世界軸だと微妙だが、現代出身ならばまた出逢える可能性がある。小雪はその事に希望を膨らませ、同時に可能性の低い仲間へ慮ったのである。
「助けに行こか。家族は大事や。うん」
「それとシルねーちゃんの仇討ち『も』だな」
そこにリュウ・ターレン(奪われた者。奪い返す者。・g07612)とトータ・キサラギ(忍者の末裔・g06840)も参戦。
このままでは危険となる仲間の家族、そして放置すれば殺される予定であり、助けたとしても両親とは暮らせない仲間の為に仇を討とうと提案したのであった。
「それに向けて肩慣らししねーとな! あんなザコどもなんかとっとと片付けちまおうぜっ」
トータとてあまり戦闘経験があるわけではない。
だがやらねばならぬと思ったのは同じである。
ここで退いては行方知れずの姉に、まだ見ぬ恋人候補のお姉さま(おっぱいちゃんを希望)に申し訳が立つまい。
「せやな。それが役目ゆうか、そうした方が気分ええやろ。それだけの問題なんやけど、それがいっとー重要や」
「トータくん、リュウさん……」
リュウはこれまでの過去を思い出し苦笑した。
金で雇われ仕事、裏家業で血を見ない日は無い。
それを考えれば誰かを救い、仲間が自分で自分を救おうとすることを助けるというのはとても気分が良い事だと自嘲する。
「うんじゃ、あいつらの動きを封じ込めに行くぜ。隠れてバンバラバンバンしてるけど、巻き込まれるようなヘマはしねえから気にせずでけえやつ派手にぶっ放してくれよ」
そういってトータは川辺に生える草の方に向かっていった。
すると彼の全身がボヤけていき、草叢に辿り着くころには見えなくなってしまう。
「ゆうわけや。戦闘開始しよか」
「はい!」
リュウの言葉に小雪は頷いた。
モーラットのシュウェジンとコダマも頷いた。
気持ちよく勝利して、えいえいおーとみんなで帰るんです!
そして仲間の両親を確保したと聞き、三人は迫る敵兵の相手をする事にした。
『ボブ、ゲイリー! 俺の脇に付け。突撃!』
『『おう!』』
特務竜部隊ジャメヴは嫁卒力に優れたトループス級である。
奇襲で混乱しないように両脇を固め、衝撃波をまとって突入して来た。
地響きこそないものの、土煙が逆巻くソニックラッシュ!
(「……。よーしよしよし、絶好のタイミングだぜ!」)
トータは既に目に見えない鋼の糸を張り巡らせていた。
敵は鋼糸で切り刻まれながらも突撃を突けており、糸を伝って衝撃が彼を傷つける。
しかしどれだけ傷みがあってもジっと我慢の子。自分の居場所を教えない様に黙っていた。振動で糸がばれないように、噛みついて撓み方を調整すらしている。
『取り付いたぞ! ビリーの二列、今の内だ! カリーの三列は待機して後方防御!』
「敵が連携してくるならボク達だって連携、です。毛玉二刀流コダマが参ります!」
小雪はコダマを送り出し、両手に構えた光の剣で応酬させる。
斧と光の刃が交錯し、斬撃を浴びせるやお返しとばかりに体当たりで衝撃が伝わって来た。
『ぬううああああ!』
(「ひゃああ!? こ、コダマ。もうちょっとだけ我慢したら送還です!」)
暴れまわるリザードマンに小雪は涙目。
衝撃波のダメージは彼女に来るので猶更です。
しかしここで逃げたらいけないので、もうちょっと我慢して送還しちゃいましょう。モーラットたちサーヴァントはこれができるので便利ですね。
『投石! 敵の後続を接近させるな! その間に二列を呼んで敵を分断するぞ!』
「岩? 関係あらへん、全部諸共切り裂いてやるわ」
リュウは乱れ飛ぶ投石攻撃に『帽子が欲しいな』とは思ったがソレだけだ。
魔性を宿す筆を使って空中に文字を描いていく。
「我空にえがく。その字は斬と光。即ち、切り裂きて光放つモノ。なんやろな」
リュウは『斬』『光』と続けざまに文字を描く。
そして文字より導き出された悪魔の光が天より降り注ぐ!!
『ガドー分隊長! 相手の攻撃が思ったよりも強く……』
『ちっ。仕方あるまい。包囲を中断! 戦力を集めて層を厚くするぞ!』
一同の攻撃にさしもの特務竜部隊もただではいかぬと判断したのだろう。
即座に分散していた部隊を集結させるように伝令を出す。
こうして河辺での戦いは激しさを増すのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【トラップ生成】がLV2になった!
【壁歩き】LV1が発生!
【温熱適応】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV3になった!
アオイ・ダイアログ
【博物館】
アドリブ歓迎
ここからです
守りますよ、絶対に!
まずはシルさんのご家族周辺の安全の確保ですね!
近くに敵が迫ってないか確認です
なるほど、この人達がシルさんのご両親なんですね
こうしてみると似ているのが分かりますね
素敵なご両親じゃないですか🎵
さて、あまりお話ししてる場合でもないですね
こんな平和な村を皆殺しにしようだなんて絶許です!
遠隔から矢を射かけて雷撃でまとめて攻撃です!
痺れてしまえば連携も取り辛いでしょう
離れて援護しようとしてる連中を優先して狙いますよ!
必要なら一般人への攻撃はディフェンスしますよ!
その暴虐、決して届かせはしません!
月見里・千隼
【博物館】
※連携、アドリブ歓迎
この2人がシルさんのご両親か。
シルさんに似てとても素敵な親御さんだな。
いつも世話になってるシルさんの為に歴史を覆してでも全力で家族らと村人達を護衛するぞ。
俺はトータさんと共に敵の足止めをしようか。
パラドクス『弄月』と【トラップ生成】を使い【パラドクス通信】で仲間と連携し【罠使い】で底上げしつつ、
非殺傷の罠を隠した罠地帯を張り巡らせて敵の統率力を削ぎ崩していく。
【光学迷彩】【地形の利用】【臨機応変】で物陰に身を隠しながら後援に立ち回り援護射撃や銃撃で狩猟のように確実に敵を次々と仕留める。
敵の攻撃は【神速反応】【未来予測】を駆使して間合いを取ったり回避するぞ。
音羽・華楠
【博物館】
アドリブ、連携歓迎。
あの方たちがシルさんのご両親……。
……子供を守ろうとする親を殺め、挙げ句その子供まで手に掛けようとか……。
――万死に値しますね、この歴史侵略者共。
ジャメヴは連携に長けたトループス級ですが――連携なら、我ら幻想武装博物館も負けてません!
《雷幻想・傾城》使用。
ジャメヴの一部を私の虜とし、他のジャメヴへ同士討ちを仕掛けさせます。
……勿論、そんなに長く操れるわけではありませんが。
短時間、それこそ数秒間であっても、『仲間が突然敵になって襲い掛かってくる』という事態は、ジャメヴたちのように連携を重視する軍団には大きな動揺を与えると推測します。
そこを突き、有利に立ち回れれば。
●
「ここからです。守りますよ、絶対に!」
とある穴の前でアオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)は弓を構えた。
友達と騒いでいる時は冗談とかよく口にしているが、今日ばかりはそうもいかない。
「まずはシルさんのご家族周辺の安全の確保ですね! この穴の周囲から遠ざけますよ! その間にシルさんには此処へ急行してもらいましょう!」
近くに敵が迫ってないか確認しながら、仲間たちに現状をパラドクスで伝えていった。
そして穴の中で待機している仲間の両親を、失礼でない程度に眺めた。
「なるほど、この人達がシルさんのご両親なんですね。こうしてみると似ているのが分かりますね。素敵なご両親じゃないですか♪」
「シルさんに似てとても素敵な親御さんだな」
アオイに続いて月見里・千隼(清風明月・g03438)も確認した。
チラリとしか見て居ないので詳細は判らない。
全体的なシルエットだとか、雰囲気が似ている程度だ。しかし今の状況である、他に考えられまい。
「あの……もう直ぐシルが来るんですよね? ありがとうございます」
(「いつも世話になってるシルさんの為に歴史を覆してでも全力で家族らと村人達を護衛するぞ」)
千隼は言葉による誘導が上手い方ではないので、頷いて空からこちらに向かう妻を指さした。
この距離でも親しい人は判る様に、きっとこの親たちもシルの事を理解してくれるに違いあるまい。
「あの方たちがシルさんのご両親……」
敵集団を防ぐべく立ち塞がりながら音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)もその様子を眺める。
「……子供を守ろうとする親を殺め、挙げ句その子供まで手に掛けようとか……。――万死に値しますね、この歴史侵略者共」
華楠もまた家族を奪われた者である。
再開できるその日を心待ちにしつつ、もしかしたらその日は来ないのかもと怯えてすらいた。
だからこそ、幸せな家族を狙った敵は許せないのだ。
「ジャメヴは連携に長けたトループス級ですが――連携なら、我ら幻想武装博物館も負けてません!」
「はい。こんな平和な村を皆殺しにしようだなんて絶許です!」
あまりお話ししてる場合でもないだろう。
華楠とアオイは再結集する敵集団に対して攻撃を敢行することにした。
「正面戦力は十分だな。俺はトータさんと共に敵の足止めをしようか」
彼女らに対して千隼は隠密戦闘を繰り広げている仲間に視線を送る。
正面から戦うばかりが連携ではない。
隠れ潜んで援護し、敵を撹乱する者が必要だろうと闇に潜んだのである。
そして残る敵集団を一気に瓦解すべくディアボロスたちは行動を開始した。
「命短し、恋せよ汝。オン・マカラギャ・バゾロシュニシャ・バザラサトバ・ジャク・ウン・バン・コク……急急如律令!」
華楠は仲間たちに先駆けて動き出す。
愛染明王法に木行は雷術を組み込んだ物で、テンプテーションとでも言うべき術を発動させる。
陰陽術が木行といっても、花粉などの匂いではなく電気信号を操る新宿の経験を活かした術であった。
「このまま同士討ちを狙います!」
華楠が電気信号を操って欲望を刺激するのは、相手の種族の差を理解しての事。
胸が大きい方だと思うが(むきーと唸る声は放置しておく)、さすがに鱗のある種族には効くまいし、そもそも戦闘中に欲情して仲間を攻撃しはすまい。だが電気信号を刺激し、欲望と共に古代の弱肉教職であったころを思い出させれば問題はなかった。獣めいて同族を倒し、子孫繁栄の為にメスを得ようとオスを倒すのは当然の事なのだから。
「……勿論、そんなに長く操れるわけではありませんが。一時の優位を稼げればそれで十分!」
ここで重要なのは時間ではない。
それこそ数秒間であっても、『仲間が突然敵になって襲い掛かってくる』という事態は蓮系を重視する相手には問題だろう。その間に優位を確保して追い込めばよいというのだ。
『落ち着け! 敵の幻術に掛かるな! 適度に距離を保って……』
「そういう事なら俺の出番だな。確かあの辺に……」
ここで千隼は銃で敵ではなく、仲間が作った罠を狙った。
重要なのは混乱を助長し、指揮している個体を黙らせること。そして他の仲間が種激する時間を稼ぐことだ。
それゆえに相手が看破して機能していない罠を狙い、銃で無理やり発動させることで混乱を狙ったのである。
『馬鹿な。どうしてソレが!』
「掛かったな。まあそうなるように仕向けたんだが」
敵からは千隼の位置が見えないが、彼は罠を狙ったので問題がない。
踏まなければ、糸を切らなければ大丈夫だと理解している罠を銃で狙撃して発動させる。
あくまで足止め用の罠であるが、だからこそ敵も用意に掛かった。そして罠から抜ける前に銃を撃ち込んで、敵が狙って居るぞと焦らせた。もちろん逆連鎖戦ゆえに攻撃すれば反撃される、しかし相手のガードをこじ開けられるならば十分だ!
「今です! 集合するとしても痺れてしまえば連携も取り辛いでしょう! ……電流、雷、電光稲妻落雷雷鳴感電痺れろ! それじゃあ、いっけー!」
アオイは大きく息を吸い込んで弓に向かって言葉を放った。
集積されて言霊と成り、敵集団をまとめて雷撃で薙ぎ払う。
『ええい! このままでは死なんぞ!』
「くう!? ここで避けたら……ですがその暴虐、決して届かせはしません!」
アオイは迫る反撃の刃に驚きつつも、あえて立ち塞がってその身で受け止めた。
後ろにはあんなにも守ろうとした人々が居る。
たとえ傷つくとも恐れまい。もし傷が残ろうとも……その時は傷ごと愛してくれる人が居るだろうと、敢然と立ち塞がった!
「やりましたね。敵の分隊長を討ち取りましたよ」
「今、応急手当てをする。動くなよ」
「あれ? もしかして気絶してました?」
そして数秒ほど意識が飛び、心を取り戻した時……。
指揮していた個体が倒れており、敵集団もまた瓦解していくのが見えたのである。
戦いは終盤へ、そして別の目的をもって続いていくのだ。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【パラドクス通信】がLV3になった!
【トラップ生成】がLV3になった!
【現の夢】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV4になった!
【ガードアップ】がLV8になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
金森・椿
【博物館】
助太刀のつもりで来たのですが……することがなくなりそうな勢いですね。
とはいえ討ち漏らしがあっては万が一があり得ます。
突進する味方を狙う敵をさらに狙っていきますよ。
【光学迷彩】で身を隠しながら戦場をしっかりと【完全視界】で見通して、助力を試みる敵兵へ【モブオーラ】を纏って忍び寄り最大レベルの【命中アップ】で必殺の刺突を。
――その隙、いただきます
【ガードアップ】が多数重なっていても衝撃波は痛いですね……。
さて、ここからは大立ち回りです。
竜の肌すら貫く忍びの刺突、とくとご覧いただきましょう。
くノ一椿、推して参ります!
アドリブ歓迎
一里塚・燐寧
【博物館】で参加
あはっ。感動の再会だねぇ……なーんて言っちゃうと敵っぽいかなぁ?
だいじょぶだいじょぶ。シルちゃんの父さんとママさんのことは、ちゃんと護り抜くよぉ
この後に待ってる大物を、安心してブッ殺すためにもねぇ?
【避難勧告】でご両親の撤退をサポートしつつ
誤射の心配がなくなったところで、満を持して攻撃だよぉ
敵はチームワークが武器、じゃあ真っ先に数を減らしちゃおっか
≪DCブラスター≫を腰だめに構えて、群れの中心に狙いをつける
【召喚】した怨念を成仏させてエネルギーに変え、放つは【全力魔法】の【砲撃】──『闇雷収束咆』
シルちゃんリスペクトのチェーンソー流魔砲、ド派手にいっちゃうよお!当たれぇーっ!
●
「……シル?」
それはもしかしたら、夢だったのかもしれない。
届くことがあったとして……いや、辿り着き護るのは当然として……。
ゆっくりと話せることがあるなんて、思いもしていなかった。
「お、おとうさん。お母さん……」
「シルなのよね? 無事でよかったわ」
少女が両親に抱かれている。
毛皮のマントを飾りでありイザという時のヘソクリである黄金のボタンで留め、白いリネンのローブで寒さから逃れるために覆われている。
「えとね、えとね。わたしね……」
「いいのよ、シル。貴女が無事なら」
「そうだぞ。お父さんもお母さんもお前が無事で良かったと思っているんだ」
少女は最初、あまりにも違う事で認識されないかと不安だった。
僅か一年であろうとも……この年頃の少女はあっという間に成長する物だ。
恋をすれば少女は大きく変わると言うが、それでも……両親にとって娘は娘であった。
「あはっ。感動の再会だねぇ……なーんて言っちゃうと敵っぽいかなぁ?」
一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)はそう言って笑いながら幾つかのシーンを思い浮かべた。
自分は敵で友達ごっこは楽しかったよ~なんて愉悦するシーン。
あるいは親に出逢って、とりあえずブっ飛ばそうかと思っているシーンだ。前者はサブカルのネタで、後者はリアルな父親の話。
「だいじょぶだいじょぶ。シルちゃんの父さんとママさんのことは、ちゃんと護り抜くよぉ……って、どしたの?」
「いえ、ね。私も他愛のない空想を浮かべて、そんな事が無かったのでホっとしただけです」
燐寧は手のひらを振って冗談を取り消しながら、金森・椿(薬売り・g02220)がクスリと笑っているのを見つけた。
どうみても感動の再会を喜んでいるわけではない。
「助太刀のつもりで来たのですが、することがなくなりそうな勢いですね……とさっきまで思っていたんですよ。でも今は、この時間をこそ守ろうかと思います」
「そうだね。……真夏の夜の夢ってやつかな」
椿の言葉に燐寧も納得した。
二重存在で一時的に元の体が消えているだけで、本来は出逢うはずはないのだ。
この戦いが終われば時間は別々に判れ、『この時間の少女』の子孫が新宿にあっらわれる可能性はあるだろう。だがしかし、仲間がゆっくりとはなす時間があるはずはない。
「とはいえ討ち漏らしがあっては万が一があり得ます。突進する味方を狙う敵をさらに狙っていきますよ。……くノ一椿、推して参ります!」
椿はそう言って残敵の一部、特に高速で突っ込んで来る敵を探した。
今現在、一番恐ろしいのは直接狙われることだ。
単なる巻き込まれ程度ならば我が身で庇えばよい、だが直接来られて斧で頭を割られたら……いや、それ以前に幸せな時間がブチ壊しであろう。
「そうだねえ。この後に待ってる大物を、安心してブッ殺すためにもねぇ? まずは誤射の心配もなくなったしね!」
ここは燐寧が先制することにした。
手持ちは大物のプラズマ砲で遠距離武器だし、椿は忍者なのでハイド・イン・シャドウの方が向いている。
流石に脱げば脱ぐほど強いタイプの忍者じゃないよねと、ダンジョンを潜るゲームを思い出しながらチャージを始める。
「シルちゃんリスペクトのチェーンソー流魔砲、ド派手にいっちゃうよお! 当たれぇーっ!」
エネルギー充填80%、90%、100、110、120……カウントダウン省略!
特に詠唱も必要ないので燐寧は自らに宿る怨霊を注ぎ込んで短縮モードでぶっ放す。
最近は恋人が抱えている怨念の一部をイチャイチャするたびにトランスファーしているので、オーラじゃないや怨霊バッテリーが不要なのであった。
『ぬおおお!? まだまだ、まだ終わらんぞ!』
(「――その隙、いただきます」)
その時、椿は音もなく忍び寄った。
正確には巻き込まれる可能性を無視してプラズマの下をスライディングで潜り抜けていたのだ。
これならば音もないし、姿も見え難い。そういえば手裏剣の影に手裏剣を隠す技があったような……と気が付いた者も居るかもしれない。
「ふう……ガードアップが多数重なっていても衝撃波は痛いですね……。竜の肌すら貫く忍びの刺突、いかがでしたか?」
『無念……』
敵は体当たりに使う衝撃波を身にまとって咄嗟に反撃して来た。
椿はその勢いに逆らわず、手首を回してチョークスリーパーを掛けたのである。
すると勢いのままに首を絞め、同時に相手の放つ衝撃が首に掛かってヘシ折れたのかもしれない。
残る敵はあと僅か。
アバタール級の敵と、その直衛を行って居るトループス級であった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】がLV3(最大)になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!
●
『おい。役立たずなのはいいが、せめて相手の数と技くれえオレに見せろ』
『申し訳ありやせん』
攻め込んでいたトループス級は、ディアボロスの一人が捉えて倒そうとしていた。
首を絞めて刺し殺す途中で首が折れ、技の全容すら見えなかった。
それに他の仲間たちの中にも、影に潜んで罠を操り、中々正体を見せない者もいる。
残る敵は護衛の役目でもあるが、それよりもディアボロスが隠している戦力と技を暴き出せと言われて向かって来たのであった。
シル・ウィンディア
【博物館】
ここで、お父さんとお母さんが…
そして、わたしも…
今、それを覆すチャンスが目の前にあるのなら
歴史を変えてでも、絶対に助けるっ!!
飛翔のトップスピードで接近して、二刀流の創世の光剣とエレメンタルブレイドで接近しつつ、敵の武器を切り払っていくよ
両親がいるなら、体ごと敵の間に入って庇いに行くからっ!
気負ってないよ。大丈夫、みんながいてくれるからっ!!
それじゃ、遊里さん…。
わたし達の力、見せてあげようか。
高速詠唱で、術式展開。
遊里さんの準備が整ったら、リフレクタースフィアと魔法陣を展開していくよ
鏡乱電磁精霊砲…。
これが、わたし達の…、絆と愛の一撃だーーっ!
さぁ、あなたの番だよ
覚悟はいい?
飛鳥・遊里
【博物館】
そこの馬鹿ども、よく聞けよ?
俺の大切な人の家族の再会を邪魔するというなら、潰す。一片の容赦もなく、だ
普段の十割増しの力で消し飛ばす…それでも邪魔するなら…覚悟しろよ?
【マルチウェポンデバイス】をバスターランチャーに変形。さあ、エネルギー充填開始だ
充填完了までの間、【タイタンバスター】でシルの邪魔をする奴らをぶっ叩きながら彼女の進路を確保する
【ハイパワーアーマー】のパワーアシストも全開にした馬鹿力モード全開で暴れ回る!
シル、周りは心配するな。みんな分かってる、これは君を先に進ませるための戦いだ。君は前だけを見ればいい
さあ、充填完了だ!まとめて吹き飛べ!【サイクロン・ブラスター】!
●
「ごめんね、もう行かなきゃ」
「シル? 何を言ってるの?」
「お前は此処にいなさい。戦うとしたら父さんが戦う」
シル・ウィンディア(虹色の精霊術士・g01415)は両親の静止を振り切った。
仲間の作った穴倉から静かに浮遊していく。
「もういいのか?」
「うん。ここで、お父さんとお母さんが……そして、わたしも……」
別離の時間にはまだ早い。
そういう男の言葉に女は首を振った。
戦いなら自分がと父親が言ったが、同じことを恋人が言おうとしている。それは男の矜持であろう。
「今、それを覆すチャンスが目の前にあるのなら。歴史を変えてでも、絶対に助けるっ!! そして……自分の手でやるの!」
だがその優しさに背を向けて、共に戦おうというのもまた女の矜持。
優しさに包まれているだけではない、血で手を汚れるのを覚悟し、男と共に並び立つ!
「はあ……判っちゃいたがね。そこの馬鹿ども、よく聞けよ?」
飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)はため息をついて動力甲冑に灯を入れた。
エンジン音が唸りを上げて、シリンダーやらギアが軋みを感じさせるくらいにフル稼働している。
「俺の大切な人の家族の再会を邪魔するというなら、潰す。一片の容赦もなく、だ」
普段の十割増しの力で消し飛ばす…それでも邪魔するなら……覚悟しろよ?
そう言って武装の変形システムを可変させていく。
選ぶは強大な砲門、天下御免のバスターランチャー。
「シル、周りは心配するな。みんな分かってる、これは君を先に進ませるための戦いだ。君は前だけを見ればいい」
「気負ってないよ。大丈夫、みんながいてくれるからっ!!」
大切な家族との時間を無駄にするな。
そう言う遊里の言葉にシルは並び立つことで答えた。
他に敵が居ないのならばともかく、アヴァタール級がまるまる残っているのだ。ここで引くことなどありえまい。
『死に晒せ!』
『ぶち殺す!』
向かって来る敵がなんだかスロモーに見える。
碧色の剣と光の刃を振い、鉄拳制裁でチャージまでの時間を稼ぐ。
岩を投げられても動力甲冑で弾き、奇襲気味に速度を上げても飛翔しながらタイミングを合わせて受け止めたのだ。
「それじゃ、遊里さん……。わたし達の力、見せてあげようか。魔法陣展開…。収束率120%…。リフレクタースフィア展開……」
「ああ、こっちも、充填完了だ! まとめて吹き飛べ! サイクロン・ブラスター!」
シルの風の魔力を増幅した嵐に、遊里の発生させたプラズマエネルギーを電撃として合成。
それを遊里の構える銃身の先に、シルが魔法陣を展開して力を注ぎ込んでいく。
さらに、魔力砲撃を反射する、リフレクタースフィアを敵陣の周辺に配置する。
「雷光招来、風神降臨! まとめてぶっ飛べ!」
「これが、わたし達の……、絆と愛の一撃だーーっ! 出力全開、いっけーーーっ!!」
強化された魔力砲は、リフレクタースフィアによって反射していく。
指向性を持たせ砲撃として撃ち出すはずが、乱反射してまるで天変地異の具現ともいえる暴風と雷撃が吹き荒れるのだ。
気が付けば避けようとした敵兵はその回避範囲ごと消し去られていた。
敵は残兵に過ぎない、これはある種当然の事だ。
問題なのは……どれほど時間が残っているかである。
敵アバタール級は倒さねばならない。だが、家族との愛に時間はそれほど残されていなかった……。
だとしても、シルは後悔しないように飛んでいくのだろう。隣を駆ける遊里と共に。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
【通信障害】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】がLV6になった!
【グロリアス】がLV4になった!
シル・ウィンディア
お父さんもお母さんも無事。
よかった、間に合ったんだね。
…それじゃ、あなたに聞きたいことがあるの。
なんで、わたし達の所を襲ったの?
ただ単に、平和に暮らしていただけの、わたし達の大切な場所を。
理由を教えてほしい。
…まぁ、教えてくれても、加減するつもりは微塵もないけどね。
わたし達を襲って、殺して…。
そんな相手を逃がすと思うの?
命乞いしても、許さないからっ!
でもね、感謝していることはあるよ。
お父さんとお母さんにもう一度会えたこと。
ディアボロスに覚醒して、新宿島で新しい友達や仲間ができたこと
そして、大切な人が隣にいること…
そのすべてをもって、今からあなたを討つっ!
さぁ、覚悟してねっ!!
●
「はあ……はあ。やった……の?」
シル・ウィンディア(虹色の精霊術士・g01415)は周囲の状況を改めて見返した。
クロノヴェーダはクロノス級を覗いて全滅。
村などに潜んでいないか、今も仲間たちが捜索中だ。
「お父さんもお母さんも無事……」
先ほどまで両親と一緒に居た。
時間軸の問題だけではなく、この地に駆けつけ暫くの間だけだが抱きしめてもらう事が出来た。
「村も……よかった、間に合ったんだね」
その声、その暖かさを実感できた。
そして生まれ故郷の村を完全でこそないが、可能な限り救う事が出来た。
やり遂げたという達成感が此処にある。その思い出を胸に、これからも前を向いて生きていけるだろう。寂しくはあるが……共に歩く人が居るのだから。
これでやりたい事の半分は済んだ。
逆に言えば、あれだけのクロノヴェーダを倒しても、まだ半分でしかない。
「……それじゃ、あなたに聞きたいことがあるの」
『はっ?』
シルは敵クロノス級……『破壊騎士』ラグスの元へ飛翔した。
戦うつもりだったのだろう、大剣を担いでいたそいつは拍子抜けと言った風情である。
「なんで、わたし達の所を襲ったの?」
その質問は願いでも何でもない。
だが純然たる疑問であった。そして当然の疑問である。
「ただ単に、平和に暮らしていただけの、わたし達の大切な場所を。理由を教えてほしい」
どうしてこの場所だったのか、どうして自分達であったのか?
どうして他ではいけなかったのか、いや、そもそもどうして殺戮を行ったのだろうか?
(「……まぁ、教えてくれても、加減するつもりは微塵もないけどね。わたし達を襲って、殺して……。そんな相手を逃がすと思うの?」)
問いはするが、別に返答を期待しての事ではない。
どうせならば……。
二度と来れないのだから、悔いが無いように聞いておこうと思ったのだ。
残る望みの半分とは、このクロノス級を倒す事なのだから!
『ハハ……ハハハハ!』
「な、何がおかしいの!?」
だが、こいつの返答は飛び切り酷い物だった。
小馬鹿にしたような笑い声は、どこまでも不快にさせる。
『理由なんざねえよ! 俺が強く成り、力と勢力を増やす為に手近な獲物を狙っただけだ。そこに獲物が居るのにワザワザ迂回する奴が居るか?』
そこに確固たる目的も意思も無かった。
東京で天使や悪魔を見ていると、どうしても何かの計画を感じさせる。
だがこいつには何もない。そう、何も無かったのだ……。
『他を先にしてもっらって、もっと長生きがしたかったのか? 悪いがオレは御馳走はさっさと喰う方でね。あーあ……そうだな。しいて言うなら、てめえがいたからだよディアボロス。てめえが勝手に巻き込んだんだ』
「っ!?」
最後の言葉は飛び切り下衆な言葉であった。
他の目標を優先させて、自分は助かろうとしたのかだなんて言われてしまった。
これ以上はありえない下衆な考え方で、とうていシルには思い付かない考えだ。一緒にされる方が恥ずかしい。
「命乞いしても、許さないからっ!」
シルは吠えた。
その言葉を聞いた瞬間に吠えた。
まるで彼女の親友の様に、吐き気を催すゲスぶりに対して吠える他は無かったのだ。
「でもね、感謝していることはあるよ。お父さんとお母さんにもう一度会えたこと」
もし、自分が誰かに預けられて、その後で殺されて居たら……。
その時は両親との別れの時間軸ではないから、二度と出逢えなかったろう。
その意味においては感謝しても良いかもしれなかった。
「ディアボロスに覚醒して、新宿島で新しい友達や仲間ができたこと。そして、大切な人が隣にいること……」
新宿に流れ着いて体験した今までの事を思い出す。
記憶も何もない寒さ。記憶の欠片を取り戻してもまだ足ないという寒さ。
それらが埋められてい行く度に感じる暖かさ。
それでも足りない物へ新しい思い出を加える度に感じる暖かさ。
大切な人と繋いだ手の暖かさで……今のシル・ウィンディアは出来ている!
「そのすべてをもって、今からあなたを討つっ!」
『訳の分からねえことをベラベラと。殺し合うならサッサとしようじゃねえか!」
分からないだろう。
クロノヴェーダには分からないだろう。
ただ暴れるだけの、ただ破壊するだけのこいつには分からないだろう。
「さぁ、覚悟してねっ!!」
だが、もはや語る言葉はない!
そう、もはや語る時ではない!
絶望の夜を越えて、希望の朝を迎えるために!
破壊騎士ラグスの息の根を、今日ここで止める!!
大成功🔵🔵🔵
効果1【エアライド】がLV2になった!
ウツロ・ジャレット
【アドリブ、連携歓迎】
ああ、嗚呼、何とも脳筋で何ともシンプルな考えだなぁ。破壊騎士さんはよ。
ま、嫌いじゃないがね。違う形で会っていればオトオモダチになっていたかもだぜ?HAHAHA☆
だが単純過ぎて足元も視界のその奥すら見えてねぇ。アンタは狙う相手を間違えたし、たった今も選択を間違えた。……『ペナルティ』はいるよなぁ?
ネメシス形態に変貌して破壊騎士と対峙。相手の剛力に対し自身の『怪力無双』をもって対抗しつつ『神速反応』で相手の手を取りつつ背後に回り込みアームブリーカーからの逆一本背負いで片腕をいただいくぜ。
主役は別にいるんでね、今日の俺はちょっとしたヘルパーでいいさ。…ま、チョイと派手だがな☆
浅杜守・巴
【アドリブ・連携歓迎】
さて、残すは破壊騎士一人さね。
シンプルに力が強い相手は厄介だけどやりようはあるか。
まぁ、復讐者とクロノヴェーダって以外の因縁がないアタシは出しゃばらないで自分の出来るサポートでもしていこうかね。
爆撃槌を構え直して正面から対峙、どこまで通じるかは知らないが『未来予測』相手の行動を読みつつ、致命打は避けるように受けていくよ。
こっちの爆撃槌の打撃と爆発で相手が武器でも取り落としてくれれば御の字。
行動自体は所謂タンクムーブっていうのかね?自分に意識を向けさせて周りの仲間が動きやすいようにしていこうかね。
パワー相手にゃパワー。駆動甲冑も着込んでガツンといこうかね!
●
「さて、残すは破壊騎士一人さね。シンプルに力が強い相手は厄介だけどやりようはあるか」
浅杜守・巴(メガトン級突撃兵・g05767)は場末の酒場と裏路地を思い出した。
血煙で満たされ暴力で運営される自転車操業じみたヤクザな商売の香り。
「しっかし、ロクでもない奴だね。何処かで見た気もするけど」
どうして狙ったのか?
と聞かれて『そこに獲物が居たから』と答えるような判り易い回答。
強ければ警戒するがそうじゃないから食い殺す動物的な回答。
「ああ、嗚呼、何とも脳筋で何ともシンプルな考えだなぁ。破壊騎士さんはよ」
ウツロ・ジャレット(無頼の道化・g02611)は肩で笑いながら筋肉を隆起させていった。
そこに勘違いはなく、そこに考慮を挟む余地はない。むしろ聞き逃したかと思うくらいだ。
「ま、嫌いじゃないがね。違う形で会っていればオトオモダチになっていたかもだぜ? HAHAHA☆」
容易く見えるその世界線。
ジーンズ履いて革ジャンを着て、気に入らない奴をぶちのめしに行く。
腹が減ったらジャンクな飯を食い、喉が渇いたら酒を呑んで『安物のビールなんてしょんべんくせえ』とか笑うのだ。もちろんエブリディ安物のビールに囲まれる日々。
『うん? なんだ貴様らは』
「アタシらもディアボロスさ」
巴は破壊騎士ラグスにシンプルな自己紹介をした。
それ以上は必要としてないように思えるし、そもそもメインディッシュは他のメンツであると自覚している。
『なんだ。獲物のお代わりか? 今日は腹一杯食わせてくれそうだな』
「いいぜ勝てたら好きにしろよ。だが単純過ぎて足元も視界のその奥すら見えてねぇ。アンタは狙う相手を間違えたし、たった今も選択を間違えた。……『ペナルティ』はいるよなぁ?」
ウツロには知っている事が三つある。
一つ目はこの破壊騎士を狙っているディアボロスが強い事、二つ目は仲間を連れている事。
三つ目は先ほどの戦闘でその情報が嘘ではないと理解したことである。クロノス級にとってトループス級が雑魚だから関心がないのは判るが、力量差を連携でひっくり返せる事に気が付いて居ないのだろう。
「そろそろ中和剤でもキメときな。油断できる相手じゃないだろ」
「あんまりな事言うなよ。俺はヤクなんか喰ってねえよ。俺が食いってえのは破壊騎士さんよお……お前さんだぜえええ!」
巴の言葉にウツロは溜息ではなく笑いを返した。
そして体を赤色化させ、はち切れんばかりの筋肉を持ってネメシス化する。
食欲の化身であり、戦いを好む獣がそこに現われた。
そして二人の戦いが始まる。
(「まぁ、復讐者とクロノヴェーダって以外の因縁がないアタシは出しゃばらないで自分の出来るサポートでもしていこうかね」)
巴は盾代わりでもある義手を掲げて、鎖をぶん回す。
目立つ行動で相手の視線を引き付けつつ、駆動甲冑を着込んで殴り合うタンクムーブだ。
一昔前は防御役の前衛は『グアアアー!』とかしか言わないとか酷い言われ様だったが、昨今ではタンク役なんて言葉があるのが素晴らしい。
「パワー相手にゃパワー。も着込んでガツンといこうかね! 地平線の彼方まで吹っ飛んじまいなぁっ!」
『どりゃああ!』
巴は動力甲冑の出力のリミッターをカットして、高速で飛び込んだ。
そして鎖を目いっぱいに振り下ろすと、その先にある物が降って来る。
爆撃にも似た轟音の後、敵の付けている鎧が吹っ飛びかけて、あちこち千切れかかっていた。
『能書きのわりにそんなもんかよ!』
「アタシ一人ならね!」
巴は舌打ちすらせずにその場を飛びのいた。
クロノス級が強いのは当たり前、あくまで敵の目を引き付け時間を稼ぐのが仕事だと割り切っている。
「出番だよ!」
「主役は別にいるんでね、今日の俺はちょっとしたヘルパーでいいさ。……ま、チョイと派手だがな☆」
ここでウツロが交代に前に出て、破壊騎士の腕に取り付きに行ったのだ。
敵の左腕を両手で掲げ、自分の方に叩きつけつつ体を捻って回転させた。
体の身を包み関節をガードする鎧は巴の攻撃で役には立つまい。
「俺の左腕が『お前を食わせろ』ってよぉっ!」
『ならコイツごと食らいなああ!』
体重をかけて投げ飛ばそうとする中で、ウツロの体は敵の左腕に食いついていた。
引きはがそうとしても肉に肉が食いついている為に離せない。
そこでラグスは左手を放置し、右腕一本で大剣をウツロの後頭部に振り落としたのである。もし奴の体が持ち上げられて居なければ、頭が割られていたに違いあるまい!
こうして二人は他のディアボロスが集結するまでの時間を稼ぎ、後は見守ることにしたのである。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【活性治癒】がLV2になった!
【士気高揚】がLV2になった!
効果2【ドレイン】がLV4になった!
【能力値アップ】がLV7になった!
●
『クソが。鎧がイっちまっただろうが』
破壊騎士ラグスはまとっていた己の鎧を見て舌打ちを入れた。
負った傷など気にもしない。
邪魔そうに指を当てると、無造作に引き千切っていく。
『それに群れやがって……もしかして数が居れば勝てると思ってやがるのか?』
攻めて来るディアボロスは傍目にかなりの数だ。
だがラグスはおそれないし、引き下がる事もない。
当時のディアボロスは大したことがなく、トループス級のクロノヴェーダくらいだと思ったのかもしれない。
『だとしたらそれが間違いだったと後悔させてやるぜ。それに……』
ギチリと音がし始めた。
引き千切られた鎧が落ち、代わりに鱗が鈍く輝き始める。
一枚一枚が硬質化しているのに、それぞれが盛り上がる肉で支えられているがゆえに脈動しているのだ。
『博打は当たらなきゃヤベエ程、面白しれえんだよなあ!』
気が付けば全身がうろこで覆われ、目までも爬虫類の様に透明な鱗でカバーされていた。
その姿は角の生えた人間というよりは、直立するトカゲ……いや鱗のあるミノタウルスだろうか?
そして大剣はこれまで擦って来た血で赤黒く刃が濡れていたのである。
破壊騎士ラグスは攻め掛かるディアボロスを打ち破って力を手に入れ、強大な存在になるべく本性を解放したのである。
音羽・華楠
【博物館】
――最っ低の輩ですね、この竜鱗兵!
反吐が出るとは、まさにこいつの言動に対して!
……ラグスでしたか?
もう喋らないで下さい。
――不愉快なあなたは舌の根すら残しません……!
《雷幻想・閃耀》、全力で叩き込みます!
充分な数の妖精たちを【召喚】し、補助も万全に。
【未来予測】で命中も補正。
【泥濘の地】で移動速度も制限し、確実に当てます。
反撃は、逆説連鎖戦である以上、完全な回避は無理と割り切ります。
【ガードアップ】を信じ、喰らう瞬間に全速で後方へ【飛翔】して威力を殺しましょう。
また、それらの行動により、ラグスを他の皆さんが攻撃し易い地点へ誘い込めれば。
シルさんの一撃は、私の《閃耀》より痛いですよ!!
アオイ・ダイアログ
【博物館】
アドリブ歓迎
それが言い分ですか
村を、家族を惨たらしく殺すような所業をしておいて、それですか
……ああ、うん
もういいね
あなたには、言葉「だけ」で十分だよ
ネメシス化、髪が赤くなって朱のオーラが吹き上がる
意識していない言霊の枷が外れる
見るに堪えない腐れた顔
聞くに堪えない下卑た声
粗野でうざったい戦い方
その全てが癪に障る……だから
そこで、止まってなよ
私の言霊の強制力にかけて全力で座標に縛る
何をしていようが、その瞬間を固定する
そしてこれだけ隙だらけにすれば……もう見るまでもないかな
大事なものがない奴が勝てる道理なんてない
だから、あなたはシルさんに負けるんだよ
月下部・小雪
【博物館】
ぜ、絶対にアイツをやっつけ、ましょう。
あんなのを生かしておいたら、こ、これまで以上に酷いことをするはず、です。
シルさんのために集まった仲間がこんなにいます。絶対に負けるはずありません!
敵の力任せに振るってくる大剣はコダマがぴょんぴょん飛び跳ねながら避けます!
上空に雷雲を呼び出せたら、必殺の【コダマ・ギガブレイク】、です!
上空高くジャンプしたコダマに雷が落ちてきて、そのまま落下しながらの一撃、です!
び、びりびりしびれて、シルさんの全力魔法を食らってください、です!
シルさんとお父さんお母さんのお別れ、です。
うぅ、き、きっと生きててくれるだけで嬉しいの、ですよね。
※アドリブ連携大歓迎
●
「それが言い分ですか」
「村を、家族を惨たらしく殺すような所業をしておいて、それですか」
アオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)は溢れかえる言葉を飲み下した。
言いたい言葉はあるが、百万言費やしても足りそうにない。
同じ表現で感動についても説明できるが、この場合は間違いなく侮蔑の方だ。
「――最っ低の輩ですね、この竜鱗兵!」
反吐が出るとは、まさにこいつの言動に対してだ!
音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)はかつてない怒りを覚えた。
反論をコテンパンに言い負かしてやりたいところだが、これ以上耳に入れたくないという気持ちが同時に湧き上がって来る。
「……ラグスでしたか? もう喋らないで下さい。――不愉快なあなたは舌の根すら残しません……!」
「……ああ、うん。もういいね。あなたには、言葉『だけ』で十分だよ」
華楠の言葉にこれ以上ない程にアオイは共感した。
もうなにも見たくないし、させたくはない。言葉だけで十分に腹が立つ。
髪の毛は赤くなって朱色のオーラが吹きあがり、無意識にリミッターが外れてナニカの枷が外れて行った。
「ぜ、絶対にアイツをやっつけ、ましょう」
月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)はプルプル震えながら言い切った。
おそろしい恐ろしいクロノヴェーダの一味と出逢ってどうする?
戦うのはディアボロスの使命、だけれど他のディアボロスに任せる? そういう訳にも行くまい。
「あんなのを生かしておいたら、こ、これまで以上に酷いことをするはず、です」
電磁生命体とも言えるモーラットのコダマが唸りを上げる。
手に入る全ての情報を使って、電気の力を使って奴を倒せと輝き叫んでいる。
『はっ! 言いたいことだけ言いやがって。此処は既に俺の狩場なんだよ! てめえらも狩られる覚悟はあんだろうな!』
彼女たちの言葉に対して破壊騎士ラグスは咆哮を上げる。
大剣を振りかざし、鱗だらけになった体を捻り、猛威をその動きだけで示していく。
「見るに堪えない腐れた顔」
「聞くに堪えない下卑た声」
「粗野でうざったい戦い方」
「その全てが癪に障る……だから」
「そこで、止まってなよ」
初めに言葉があった。
アオイの視線が僅かに動き、言葉を奏でただけで空気が凝る。
それだけ奴の猛威が、闘気が溢れていたのだろう。言霊の力で強制的に座標へと縛り付けた。
だが残念なことに、破壊騎士も一巻の終わりで一件落着とはいかない。
これに対してラグスはその筋肉で大地を引きはがし、その闘気で言葉を己の意識から引きはがしていった。
『じゃかましい! 俺に指図をするなあああ!』
「っ!?」
嵐を身にまとうことで、まだ動き難い体を強制的に始動させた。
剣嵐暴風とはいかずとも、巨体が突っ込むだけで身の危険を感じさせる。
「言霊が完全に決まったのに……」
「流石に逆連鎖戦では封殺や完全に回避は難しいようですね。ここは追い込み易い場所へ誘い込みましょう」
アオイの干渉を跳ねのけるが、華楠が言う様に逆連鎖戦だからだ。
攻撃した瞬間に割り込んで反撃を開始しており、完全に決まる前に遡ってしまうため、世界の改竄により停止現象を仕掛けていても、その現象自体がなかった事にされてしまうのである。
『死にな!』
「ですが! 逆連鎖戦であるということは、そちらにも利が無いという事! ト ホ カ ミ エ ミ タ メ――汝、至高なる雷の神威を識れ……!!」
華楠は妖精の力を借りて多量の重金属粒子を発生させる。
自由に成った敵が放つ斬撃に逆行し、予測した未来に割り込む形で先制した。
粒子に帯電させることで亜高速にまで加速し、ビームとして放つ荷電粒子砲である。
『やるじゃねえか小娘共がよう!』
「シルさんのために集まった仲間がこんなにいます。絶対に負けるはずありません!」
その時、小雪がすかさずコダマに指示を出した。
敵が嵐を解除して着地する瞬間を狙い、大空へ飛翔させたコダマに雷が落ちる!
その姿自体は敵の視界外であり、実際に喰らうまで何が起きているか判るまい!
「世の為人の為、雷さんの力を借りて、ひ、必殺のコダマ・ギガブレイクです!」
小雪のお祈りで呼び出した雷雲からコダマが大上段に構えた長剣に稲妻を吸収して突進。
ギガワット級の毛玉となって降り注ぐ!
メテオ・ストライクならぬコダマ・ストライク。いいやこれぞ、コダマ・ギガブレイクだ!
『痛てえなあ。だが、耐えられねえわけじゃねえぞ? オラ!』
「っび、びりびりしびれて……シルさんの全力魔法を食らってください、です!」
破壊騎士ラグスはその一撃に耐え、血塗られた大剣でコダマを吹っ飛ばした。
その一撃を食らってコダマは目を回し、ダメージを引き受けた小雪は息を吐き出しながら倒れそうになる。
だがその時、視界に一部に仲間の姿が見えたことで何とか膝を着くに留めた。
どうやら別の仲間に避難誘導を頼み、その姿を見送っているようだ。
「し……シルさんとお父さんお母さんのお別れ、です。うぅ……き、きっと生きててくれるだけで嬉しいの、ですよね」
傷みを堪えながら小雪は立ち上がる。
本当はもっと話したいだろう、抱きしめてもらいたいだろう。
仲間たちに任せて話をする手もあったはずだが、だが両親の手を振り切り敵に立ち向かおうとしているのが見えたのだ。
「この先は……見ないでも判るかな。大事なものがない奴が勝てる道理なんてない。だから、あなたはシルさんに負けるんだよ」
「シルさんの一撃は、私の『閃耀』より痛いですよ!!」
アオイの言葉は言霊に寄る予言の力を持って居る、だが彼女も華楠もその必要を感じなかった。
例えどれだけの力をこいつが持って居ようと、どれだけ恐ろしい敵であろうと。
仲間が確実に倒すと、信じていて……いや確信していたのである。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【未来予測】がLV3になった!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV8になった!
【グロリアス】がLV5(最大)になった!
月見里・千隼
【博物館】
※連携、アドリブ歓迎
誇りも信念も信念も無い只々野蛮で騎士と名乗るには烏滸がましい正真正銘の最低な愚か者だな。
悲劇の連鎖をこいつの死をもって断ち切り覆す!
シルさんが遊里さんと幸せになる為に俺らが道を拓く!
無双馬チャンディラムに乗り後方に立ち回り【光学迷彩】で敵の死角から
パラドクス『朔宵』で遠距離から目にもとまらぬ速さで銃撃して消耗させていく。
近くの周囲を破壊しても遠距離からならば攻撃は届かないぞ。
回避は【神速反応】と【未来予測】を使う。
ある程度敵にダメージを与えたらシルさんの手でトドメを刺せるように繋げる。
ラグスだったな?楽に死ねると思うなよ。
苦痛と後悔の中で死んでくれ。
月見山・伊吹
【博物館】
※連携、アドリブ歓迎だよ!
よし、シルさんのご両親は護れたね!
村の方は完全じゃないけど何とか最善を尽くすことは出来た。
後はクロノス級のみ!
快楽の為に人を殺めるとんでもない下衆野郎だねぇ…
手加減も容赦もしないから!
後は任せたよ、ティダ!
(ネメシス形態になりティダと言う女悪魔の要素と人格が出る)
嫁(※千隼)がいる身としては協力したいのさ。
力任せはド派手にこうするんだよ!
【飛翔】して【未来予測】と【神速反応】で回避しつつも
空中の敵に追い討ちをかけるようにパラドクス『燦来光天砲』で攻撃して弱らせシルに繋げる。
行きな、シル!
ここで悲劇を終わらせて!遊里との幸せいっぱいの未来を全力で勝ち取れ!!
アイネリス・レナリィ
アドリブ絡み歓迎
【博物館】
……騎士と言うには随分と浅慮ね。
自身の行いがどんな結果を招くか、分からないのかしら?
これ以上何も言う事は無い、ただただ全力で斬り崩す
槍刃を撃ち込み【爆破】し牽制
懐に飛び込んで接近戦に持ち込みます
距離を取らせず張り付き間断なく剣刃を振るう事で
他者への意識を削ぎ大振りの攻撃を封じましょう
とは言え封殺出来る訳もなく、どこかで必ず大剣の一撃が来る筈
その瞬間を狙いこちらもパラドクスを用いて攻撃を仕掛けます
大剣を打ち合い、押し込み続け強引に隙を作る
ここに至ればただただ剣を振るうのみ
僅かにでも釘付けになれば、後は仲間達とシルさんがどうにでもするでしょう
安藤・優
【博物館】
※アドリブ連携歓迎
……ふむ、もはや騎士ですらないな…ただの害獣だったか。
話をするだけ無駄だろうし、あんな害獣さっさと駆除しよう。
【飛翔】と【神速反応】を駆使して攻撃を回避しつつ、動きを観察して攻撃の隙を見極める。
仕掛けるタイミングを見切ったら【幻精廻天収束砲】の発動準備
炎、氷、光…まだ3つで不完全だけれど、それでも今使える最大の一撃だ。外さないよう【未来予測】でタイミングを測って【全力魔法】でぶちかます!
……まあシルの人の魔砲はこんな物じゃないけどね。
●
「よし、シルさんのご両親は護れたね!」
月見山・伊吹(小春日和・g04125)たちは催眠が掛かっている間に仲間の両親を安全地帯に連れて行った。
巻き込まれた村の方は完全ではないが、何とか最善を尽くすことは出来たといえるだろう。
「……ふむ、もはや騎士ですらないな……ただの害獣だったか」
「誇りも信念も信念も無い只々野蛮で騎士と名乗るには烏滸がましい正真正銘の最低な愚か者だな」
その間に仲間と敵の話を聞く機会があり、安藤・優(名も無き誰かの代表者・g00472)と月見里・千隼(清風明月・g03438)はそう切り捨てた。
暴れまわるだけの破壊者であり、騎士の要素は一つもないと言い切ったのだ。
『はあ? 何処の話をしているんだ? うちの国どころか御伽噺にも聞いたこたあねえよ』
そして彼らの侮蔑に対し破壊騎士ラグスはそう返した。
興味が無くて適当を言っているのではなく、本気でそう思っている口ぶりである。
『騎士ってのはなあ! 他所からは奪う! 膝着く奴は勘弁してやる。後は断片の王に仕えてればそれでいいのさ! 他所の村なんざ飯の代わりも同然よ!』
「あっきれた! それがこの国の騎士だとしても、快楽の為に人を殺めるとんでもない下衆野郎だねぇ……」
心底気持ち悪いという風情の表情で伊吹は手加減も容赦もしないと断言した。
自分の領地でなければ暴力を振るっていい、食料を奪って行っても良いというのは何処の蛮族だろう。
領民には勘弁してやると言うが、恐怖で支配して感情を搾取するという意味では全く安心も出来まい。
「騎士は騎士でも、初期の盗賊騎士というやつですね。この当時は騎士道なんて無いから」
彼らの言葉にアイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)は静かに呟いた。
騎士道という物は百年戦争以降に持て囃されたモラルで、それ以前が暴力者だからこそだ。
例えばケルトの赤枝の騎士団に騎士道なんてものはなく、あえて言うならば『身分を理由に我儘を言わない』『正面から勝負を挑まれたら応える』『武芸の勝負には毒を使わない』というレベルのモラルしかなかった。
「でも……騎士と言うには随分と浅慮ね。自身の行いがどんな結果を招くか、分からないのかしら? 最低でもそのくらいは弁えておくものだけれど」
役割(ロール)というものには意味と定義がある。
本来の魔女が悪人とか悪魔と契約した女という意味ではなく、森や山の知恵を伝え、植物学から来る薬草の知識や、鉱物学から来る冶金の知識を伝える物であるように……。村人と脅しという名の契約で領民に変える盗賊騎士であっても、むやみやたらに襲わないとか、戦火が広がりそうな相手は避けるという当たり前の知恵はあったはずなのだ。
「これではバーサーカーどころか、ただのデストロイヤーね」
「あー。そうだっけ? まあ僕らには関係ない。話をするだけ無駄だろうし、あんな害獣さっさと駆除しよう」
アイネリスがそこで言葉を終えると、優はマイペースに結論を述べた。
どんなに理屈があっても見解を変える気はないし、クロノヴェーダである以上は誰でも同じだ。
仮に同情できる相手であっても倒してしまうのに、同情の余地もない相手に掛ける言葉は不要だろう。
「そうこなくっちゃね! 後は任せたよ、ティダ!」
伊吹は意識を女悪魔のティダへ主導権を渡し、次第に肌の色が変わっていく。
これ以上、不快な相手と話す気はないし、戦うならばさっさと終わらせようとする判断である。
「悲劇の連鎖をこいつの死をもって断ち切り覆す! いくぞ! シルさんが遊里さんと幸せになる為に俺らが道を拓く!」
「「「おお!」」」
千隼が口笛を吹いて無双馬のチャンディラムを呼ぶと、彼が飛び乗る前にみなは動き出した。
ディアボロスたちの思いは一つ、友人たちの懸念を斬り裂きその幸せを手に入れるためである。
空を飛び、あるいはナニカを生成しながら破壊騎士ラグスを相手取ったのである。
「その因果は己が汝が元に。落ちよダモクレス!」
アイネリスが一言唱えると、無数の槍が天空より降り注いできた。
槍が爆炎を引き起こすその間に魔力を集中させ、自らの体よりも大きな剣刃を生成する。
そしてこれ以上話すことはないと、無言で炎の中に飛び込んだのである。
「崩れて、滅しろ」
アイネリスは自らが引き越した爆炎の中に飛び込むことで、その衝撃をスイングに上乗せした。
巨大な剣を大上段から振り下ろしながら、炎と衝撃波を従者にやって来る!
『ずありゃあ!』
これに対してラグスは片手で振るっていた大剣に、もう片方の手を添えて振り切った!
ガン! と火花が散って周囲に金属音と光がまき散らされていく。
「力任せはド派手にこうするんだよ! おうい! 聞いてるな!」
「ふっ。早撃ち勝負……するか?」
伊吹ならぬティダが声を掛けると、千隼はそれに答えてからチャンディラムを走らせた。
その途中で光を曲げて姿を隠し、隠れた瞬間に銃を引き抜く。
彼が勝負を挑むのはラグスにあらず、タイミングを合わせると言ったティダである。
「日輪よ、日輪よ、日輪よ! 我は山無し里の星。天の庭に踊るモノなり!」
その呼びかけに答えて幾多の魔法陣が展開する。
ティダの……というよりは伊吹の背中に降臨が浮かび上がり、膨大な魔力を太陽の光として放ち始めた。
「そは希望と未来の双子星。暁の如く宵の闇を煌々と劈き射墜とすが如く灼き尽くせ!」
光の矢、あるいは砲撃が破壊騎士の元に訪れる。
そこに並ぶ一撃は、何時の間に放ったのかという弾丸であった。
「ラグスだったな? 楽に死ねると思うなよ。苦痛と後悔の中で死んでくれ。」
それは陽中の陰であり、陰中の陽であった。
太陽の中に隠れた黒点の様であり、月の欠け落ちた夜に人知れず輝く光の陽でもある。
どうしてこれほどの精度で撃てたのか? 種を明かせば簡単だ。二人は同時に同じ未来を読んで、同じタイミングに重なる様に放ったのだ。
『だからよ……邪魔だっつーてんだろうが!』
ラグスはここで大剣で地面をぶん殴っていた。
破片が銃弾の軌道を曲げ、刃自体が光を反射する。
それらは計算こそされてはいないが、二人の方に飛んで来たのだ!
「乗れ!」
「おう!」
咄嗟に声を掛けると、二人はチャンディラムに乗って出来るだけ離れる事にした。
そして二人の代わりに放たれるモノがある。
「我は世界を廻らせる者。幻精解放……炎よ集え、氷よ集え、雷よ集え、風よ集え、光よ集え」
優は五体の幻精の力を共鳴させて……完全に共鳴したのは三つであるが……可能な限り全ての幻精を同時展開。
仲間の放った光と弾丸の軌道に重ねるように銀色の流星を放っていた。
足りない力は仲間の力で補えとばかりに、詠唱を重ねていく。
「廻天せよ、収束せよ、臨界せよ、我が意に従い、汝等が力を、ここに示せ!」
幻精達の力を収束、臨界させ、闇討ち払う大いなる光の奔流。
永劫に続く夜を終わらせて、明日の夜明けを告げる鐘を鳴らす一撃を放つ。
「……まあシルの人の魔砲はこんな物じゃないけどね」
「そうですね。僅かにでも釘付けになれば、後は仲間達とシルさんがどうにでもするでしょう」
「行きな、シル! ここで悲劇を終わらせて! 遊里との幸せいっぱいの未来を全力で勝ち取れ!!」
「……無理ならば幾らでも背中を押してやる。もっとも……その役は俺たちじゃないかもしれないけどな」
四人はそういって戦いの趨勢を見守りつつ、敵が逃げ出さないように、仲間の両親の元へ向かわないように包囲網を築き始める。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【神速反応】がLV2になった!
【泥濘の地】がLV2になった!
【建造物分解】LV1が発生!
【光学迷彩】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV9になった!
【アヴォイド】がLV3になった!
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
【博物館】の一員として!
俯瞰的にみればありふれた悲劇……でも当事者にとっては唯一無二。
そしてありふれた簒奪者達の最期は得てして破滅に収束する…。
(ジェストと一体化し、赤き鋼の竜の機械鎧を身にまとうネメシスモードへと至り、一体化したジェストが乗り移った様に呟く)
『……お前がやってきたことは全て無駄になって終わる覚悟はいいか?』
自慢の力を否定するかのように紅蓮灼煌逆鱗斬で逆に力押しするように剣戟戦を演じる。
仲間の戦法に合わせ、タイミングを見て吹っ飛ばしシルさんへ繋げる…!
『シルさん(館長)! 今がその時だッ!!』
最後に泣いてるシルさんを見かけて…遊里さん、行ってあげてください。
一里塚・燐寧
【博物館】
「獲物が居るのにワザワザ迂回する奴が居るか?」
いやー、名言だねぇ。あたしも同感だよぉ
シルちゃんが本気出したら、食べるところなくなっちゃうから……
お先にちょっとだけ齧らせてもらうねぇ?
濁流みたいに湧き出る【呪詛】を身に纏い
巨大恐竜型ネメシス形態を形作るよぉ
人外の喉の【呼吸法】で、耳を劈く咆哮を一つ
それから肩の生体スラスターより火を噴き加速、勢いのまま敵に噛みつくよぉ
奥義『闇雷収束咆・真滅刃』──あたしの牙って武器を深々食い込ませ、至近距離でプラズマのブレスをブチ当てる!
……ぺっ、味覚死んでるあたしでも不味いや
敵をブレスで吹き飛ばす時は、仲間の攻撃範囲に送るよぉ
さーて、次は誰の番かなぁ?
ソラ・フルーリア
【博物館】の皆と!
※連携アドリブ歓迎します
動機が有ろうと無かろうと、過去のシルや家族を殺したってだけでアナタを倒すのには十分すぎるわ!
それで……見境なく人を襲うって事は、自分も倒される覚悟有ってのことよね?
(ネメシス化で四肢に紅い呪紋が浮かび、好戦的に笑みつつ)
敵の攻撃は動きをよく【観察】して、【飛翔】で回避!
大剣には当たらないように注意ね!
突っ込んできた所を【トラップ生成】で作った落とし穴にはめて体勢を崩し、
【高速詠唱】からの【熱狂と湧然の四元光芒!】を【全力魔法】で放つわ!
このくらいで倒れないでよね?
シルのはこんな魔砲より、もっともっと強力なんだから!
さ、ド派手にフィナーレを飾っちゃって!
●
「獲物が居るのにワザワザ迂回する奴が居るか? だっけ?」
一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)はチェンソー剣をもったまま、小さく拍手してみた。
まるで不器用な子供がそうするかのように、不思議と小さく猫背で。
「いやー、名言だねぇ。あたしも同感だよぉ。シルちゃんが本気出したら、食べるところなくなっちゃうから……お先にちょっとだけ齧らせてもらうねぇ?」
燐寧は敵の返事を待たず、濁流の様な呪詛に身を任せる。
体が縮まるかのような態勢でありながら、徐々に大きくなっているように見える。
代わりに恐竜の様な姿へ、呪詛の炎が彩り始めた。
「俯瞰的にみればありふれた悲劇……でも当事者にとっては唯一無二」
そんな中でメルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)は少しだけ冷静に状況を眺めた。
幽霊や自然の様に、あるいは妖精や絡繰り仕掛けの人形の様に。
無感動に見たところで、結末が変わるようには思えない。
「そしてありふれた簒奪者達の最期は得てして破滅に収束する……」
傍らにいたミニドラのジェストが姿を消し、代わりに赤き鋼の機械鎧を身にまとうだけの体力を得た。
やがて意識は狂騒していき、溢れんばかりの闘志が溢れて来る。
「……お前がやってきたことは全て無駄になって終わる覚悟はいいか?」
メルキディアの言葉はまるでジェストが乗り移ったかのようだ。
そうえいば先ほども、仲間が似たような変化を起こしていたではないか。
『無駄? 無駄ってのはなあ! てめえらの方に決まってんだろ!! 何をしに来たか知らねえが……』
「動機が有ろうと無かろうと、過去のシルや家族を殺したってだけでアナタを倒すのには十分すぎるわ!」
ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は敵の言葉を遮りながら、四肢に紅い呪紋を走らせる。
口元には笑みを浮かべ口角を上げた。普段は見えない好戦的な部分が顔を出し、体にも躍動感が漂う。
「それで……見境なく人を襲うって事は、自分も倒される覚悟有ってのことよね?」
「アギャー!」
ソラの言葉にザウルス……じゃねえや燐寧も頷いた。
そうそう。食べていいのは、食べられる覚悟のあるやつだけだよー。と同意する。
昔と違って意識が飛んでしまう事も無く、最近は安定しているようだ(でも喋るのは苦手)。
そして一人と二匹、いや三人は力を合わせて破壊騎士に挑む。
「シギャー!」
『おおりゃ!』
燐寧が耳を劈く雄たけびをあげると、肩のスラスターより火を噴いて加速。
敵がまき散らす大地の破片の中をカットんでいく。
そして勢いのまま肩口に食らいつき、至近距離からプラズマのブレスをぶちあてたのだ。体にため込んだ怨念と呪いがあればこそ、このような速射も出来るのである。
『くそが! 離しや……』
「正義の天使の煌めきと、赤き鋼の竜の力をここに! 紅蓮灼煌逆鱗斬ッ!!」
力づくで引きはがそうとするラグスに対し、メルキディアとジェストは割り込んだ。
深紅の光を巨大な竜の顎の如くに煌かせて迫る!
その様子はまるで、ザウルスとの共同攻撃に見えなくも無かった(なお連携ではある)。
「これはアタシのとっておき! 4つの力、纏めて一気に喰らいなさい!」
仲間がたちが作ってくれた隙を突き、ソラは火・水・風・地の四大元素のエネルギーを束ねた。
天空に描いた魔法陣より魔力砲を放ったのだ。
「このくらいで倒れないでよね? シルのはこんな魔砲より、もっともっと強力なんだから!」
ふっ飛ぶ敵にそう声を掛け回避行動を始めると、案の定、敵は死んでなどいない。
向こうの方で嵐を伴い体勢を整え直すと、弾丸の様に逆襲に訪れたのだ。
『この程度で俺が死ぬか! クソガ、くそが、くそが!』
「……ぺっ、味覚死んでるあたしでも不味いや」
肩の肉ごと引き反された燐寧は、いつのまにか元に戻っている。
呪詛の炎は適当に回収し、草擦りや大袖として組み替えていた。
なお現在のラグスは鱗を鎧状にしているので、鱗の触感が特にマズかったのだと思われる。
「流石に無傷とはいかないわね。さ、ド派手にフィナーレを飾っちゃって!」
「でもチャンスだな。シルさん(館長)! 今がその時だッ!!」
ソラにメルキディアやジェストたちは、敵の繰り出す斬撃から立ち上がり、この強大な敵を仲間が倒すものだと信じていた。
クロノス級が強い事など当たり前、この程度の強さにディアボロスが負けるはずないと信じていたのだ。
ただ、一つだけ心配しているとしたら……その涙である。
戦いの終わりと共に、もう逢えなくなるのだから。
ただ願うのは、その親子愛に時間が欲しい。そう願って、多くの仲間が力を貸してくれることを祈った。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【建造物分解】がLV2になった!
【書物解読】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV10(最大)になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
トータ・キサラギ
【博物館】で参加
※連携、アドリブ歓迎
誰かを殺すってことは、誰かに恨まれることだ
その覚悟があってお前はシルねーちゃんの故郷を襲ったんだろ?
仇討ちは冷静さを失ったら負けだ
感情的になるのは構わねえが、必ず冷静でいろよシルねーちゃん
じゃあオレはアイツを揺さぶってくるぜ
『八方分身』でアイツの気を引く
もちろん実際に分身してるわけじゃねえけどな
【トラップ生成】や火薬や糸なんかを使ってそこにいるように見せかけてるだけだ
どこかに本物のオレはいるけどな、そっちじゃねえぜ
どうせ単純な脳みそしてんだろ
オレの小細工にばっかり惑わされてるとでけーのがくるぜ?
金森・椿
【博物館】
似たようなセリフをどこぞの野盗から聞いたような気がします。
どこにでもこんな輩がいるものですね。
ここで討ち取って少しでも世を清らかにいたしましょう。
さて、態度は大きいですが腕前のほうはどうでしょうね!
残留効果の支援も受けて忍者なのに正面から切り結びますよ。
力任せの斬撃を忍者刀で受け流したり躱して隙を伺い、ここぞという場面で大剣をかいくぐって鎧の隙間に刃を突き立てます。
なかなかの腕前……ですがっ!
手傷を負わせたら速やかに離脱です。
大剣を忍者刀で受け止めて吹き飛びながらでも。
受け身はしっかりと。
さすがはクロノス級といったところでしょうか。
アドリブ歓迎
百鬼・運命
アドリブ絡み歓迎
【博物館】
性格悪そうな敵だなあ。人が嫌がることをするのが得意なようだ
この分だと村やシルさんの両親なんかに攻撃したり、此方の敵への攻撃がそれを巻き込むような方向に陣取ったりしそうだよなあ…
なら攻め手は引き続き十分足りていそうだし、こっちは引き続きシルさんの両親と町の護衛を引き受けることにしよう
敵が町やシルさんの両親を攻撃するようなら【未来予測】【神速反応】【飛翔】を用いて先回り。【祓乃太刀】を用いて迎撃しよう。幸い技能値はこっちの方が圧倒している
敵が此方の攻撃が村やシルさんの両親を巻き込むように立ち回るなら、パラドクス通信で味方に連絡して射角の調整を手伝うか無堂さんに任せよう
●
『どいつもこいつも俺の行く先を邪魔しやがって! 他所の村を襲って力を得て何が悪い!』
破壊騎士ラグスは大剣を振り回しながら暴れている。
ディアボロス達の放つ攻撃を鋼より硬い鱗で弾きつつ、そのパラドクスに純粋なパワーで押しあっている状態だ。
「似たようなセリフをどこぞの野盗から聞いたような気がします。どこにでもこんな輩がいるものですね」
金森・椿(薬売り・g02220)はため息を吐きながら、どう対処したものかと思う。
村を占拠して領地に組み入れる盗賊騎士というのは初期の存在だ。
騎士と言う存在は独自裁量権を持ち、また友好国で無ければ攻めても、あるいは通る者から徴収しても罰せられない。下手に腕前に自信があり、あるいは武力を持つ者が行うのだから人々には手が付けられなかった。
「誰かを殺すってことは、誰かに恨まれることだ。その覚悟があってお前はシルねーちゃんの故郷を襲ったんだろ?」
一方でトータ・キサラギ(忍者の末裔・g06840)少年は割りと冷めている。
既に死んでるから一周回って血が上り難いのかもしれないが、こんな態度を取る事が自分の役目だと知っているのだろう。
「仇討ちは冷静さを失ったら負けだ。感情的になるのは構わねえが、必ず冷静でいろよシルねーちゃん」
「そうですね。ここで討ち取って少しでも世を清らかにいたしましょう」
椿としても特に思い入れはないので、ここは冷徹に対処することにした。
どちらかと言えば先ほどの逡巡も、仲間が倒したいと思っている相手を討ち取っても良いかというものだったからだ。
「二人とも、そういうつもりなら話は早い。少し協力してくれないかな?」
「「?」」
そこに話しかけたのが百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)である。
彼は仲間たちの様子を伺いながら、出来るだけフラットで感情に左右されないメンバーを探していた。
「性格悪そうな敵だろ? 人が嫌がることをするのが得意なようだ。ということは……」
運命は眼鏡を押し上げながら単刀直入に説明を始めた。
「この分だと村やシルさんの両親なんかに攻撃したり、此方の敵への攻撃がそれを巻き込むような方向に陣取ったりしそうだよなあ……。だからどうせ攻めるなら、村やご両親の護衛に成れる位置からやってもらいやいと思ってね」
攻め手は引き続き十分足りていそうだし、無理に戦い易い位置に移動する必要はない。
ならば感情に任せて戦うよりは、壁役を任じながら戦って欲しいと提案したのだ。
「OK! じゃあオレはアイツを揺さぶってくるぜ」
「オレ、じゃなくてオレ達ですね。私もご一緒しますよ」
その意見を受け入れたトータだが、椿の言葉に顔をパーっと輝かせた。
シスコンの毛がある彼は、姉と同じ年頃だったり、同じ忍者関係の人物に弱い。
おっぱいにも弱いが、義理人情にも弱いのだ(女性限定)。
「では参ります!」
椿は忍者なのに、なぜか真正面から駆けていく。
その時に鎖帷子の内側が揺れる姿を見て、少年はトゥンクした。
「お、オレも行くぜ姉ちゃん!」
トータはまだお子様なので、気が付いたら年上の女性を姉ちゃん呼びする癖がある。
しかし男の子としては、女性に先行させるのは気が引けたのだろう。
共に隠密している暇も無い事だし、そもそも逆連鎖戦では隠れる意味もないので正面から突撃していく。
「これで最悪は免れたな。じゃあ俺も配置に着くか。万が一の時は通信を入れる成り、無堂さんにでも任せるか」
運命は飛翔yしながら全体を俯瞰していく。
大丈夫だろうとは思うが、二の手三の手を常に考え、最悪を想定するのが軍師という物である。
そしてここからは剣士の顔を見せる時だと、神刀を抜いて先回りした。
そして忍者二人が回り込んだのはその時だ。
『なんだ? 今度はえらくちいせえのが来やがったな!』
「……」
トータは溢れる感情そのままに、四方八方を飛び回る。
だがしかし、迂闊に攻撃を仕掛ける訳ではなく、目立ちつつその場に色々と仕掛けていった。
『っ!? 数が増えやがった!』
これぞ忍法、八方分身!
実際に分身しているわけではなく、トラップやら火薬を置き去りにしているだけだ。
糸を操ることで位置と速度を調整しつつ、自分に敵の攻撃が当たりそうになったら引っ張って変わり身にする感じである。
『しゃらくせえ! まとめて叩き潰してやるぜ!』
(「そりゃ、どこかに本物のオレはいるけどな、そっちじゃねえぜ」)
トータは砕かれていく大地の中に潜んで火薬で吹っ飛ばしに掛かった。
結構痛いが直撃を思えば耐えれない訳ではないし、黙って攻撃した方が気分も良いので言葉には出さない。
(「どうせ単純な脳みそしてんだろ。オレの小細工にばっかり惑わされてるとでけーのがくるぜ? あ、先に言っておくと物理的に大きいの都、魔砲的に大きいのが」)
「さて、態度は大きいですが腕前のほうはどうでしょうね!」
でかーい!
トータの分身に紛れて飛び込む椿の一部はでかーい!
ついでに言うと、こないだ倒した宿敵もでかーい! もしかしたら分身したのは、八方から眺めるためだったのかもしれない。
『なんだてめえ?』
「なかなかの腕前……ですがっ! 筋繊維の動き、見切りました!」
椿は大剣の一撃を掻い潜り、刃に刃を合わせて滑り込んだ。
忍者刀が折れない様に斜めに受け流すと、そのまま相手の刃元まで走り込む!
そして医療知識を活かして、鱗と筋肉の隙間に刃を突き立てたのであった。
『邪魔だ!』
「さすがはクロノス級といったところでしょうか。ですが近過ぎる攻撃では致命傷には成り得ません!」
強引に吹っ飛ばす大剣の一撃!
だが椿は受け身を取ってクルクルと回転した。
大剣はそのスイングから来る遠心力による拡大が重要なので、刃元では対し体力が乗らないからである。
「姉ちゃん大丈夫?」
「ありがとうございます。問題ありませんよ」
なお、カバーに入って衝撃を和らげようとしたトータ少年のセクハラだが、椿に踏みつけられて別の意味でご褒美になったそうな。
忍者としても、まだまだ修行が足りないのかもしれない。
「ちっ……なんだか青春してやがるな。いや、ここは集中しよう」
運命は頭を振って、脳内に蔓延る嫉妬の因子を追い出した。
これでトータが年上のお姉さまを射止めたら粛清モノであるが、そんな気配はないので理性を保てた。
よし、俺は正気に戻った! と戦いに専念する。
「吾ガ太刀ノ一振ヲ以テ祓ノ御技ト成サシメン」
『また来やがったか。ゾロゾロと!』
運命は神気を帯びた刀の一撃で、敵が新たに壁にした大地ごと切り裂いていく。
この地には地震など起きて居ないし、大地が割れて隆起する事などあり得ないと、事象ごと切り裂いたのである。
こうして戦いの天秤は傾き、やがて勝利ではなく別の何かを追い求める物へと変化しつつあった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【神速反応】がLV3になった!
【活性治癒】がLV3になった!
【一刀両断】がLV2になった!
効果2【ドレイン】がLV5(最大)になった!
エレナ・バークリー
【博物館】
竜の眷属が一人前に鎧を着込んで、人の猿真似ですか?
まあいいです。竜の眷属というだけで、討滅する理由には十分。
壊滅させられたハイランドの騎士団の恨み、まずはあなたにぶつけましょう。
クレイモアを抜き放ち、かつての同胞の霊を「召喚」します。
「呪詛」を孕んだ騎士団の霊を「統率」し、『踏みしだく乱刃裂斬』で竜鱗兵を「蹂躙」します。
「貫通撃」「斬撃」「強打」「連撃」、あらゆる剣技があなたを切り刻む。
あなたを討滅したところでドラゴン陣営は痛くもかゆくもないでしょうが、それでも見逃す理由はありません。
復讐の刃を四方から受けなさい!
これで、かつての時代のシルさん一家は守られたんですよね。
どうか幸いを。
白水・蛍
【博物館】
アドリブ・連携歓迎
※ネメシス状態
よかった。これでシルさんのご家族さんは大丈夫でしょう。
では後はあなただけです。
貴方のお仲間と同じところに送ってあげましょう。
ええ、これは貴方への葬送の歌。
我々はその背中を押す凱歌。
味方には生を、希望を、未来を与え。
敵には死を、絶望を、閉ざされた未来を与える。
貴方はこの先にはいけません。
我々の仲間の大事な物に手を出した。
それだけで十分。ええ、十分です。
この歌と共に、奏でられる数々のレクイエム。
どうぞ、その身で味わいくださいね。
私など前座に過ぎないでしょうから。
リュウ・ターレン
【博物館】
アドリブ・連携歓迎
※ネメシス中(左手に辞書程度の大きな本を持ち、悪魔ダンタリアンに引っ張られて口調が丁寧に)
ふむ。何とかなったようだね。
では次の段階に行くとしよう。貴卿の処刑の時間というやつさ。
私もそうだが「この身」も随分と怒っていてね。
落とし前というものをつけてもらおうか。
≪魔晶筆≫を手に空間に文字を書いて【字曰「砕」・「連」】を使う。
その身を粉々になるまで砕いてあげよう。
何、喜んでくれているのかな? それはしたかいがあるというもの。存分に受け取ってくれたまえ。(と皮肉たっぷりに相手に伝えます)
●
連絡を受けていたディアボロスたちは、戦場の状態を教えてもらった。
仲間の両親や村へと行く方向は封鎖され、現在は包囲網へと移行しつつある。
おそらく相手が逃げようとしても逃げれなくなっているだろう。
「ふむ。何とかなったようだね」
「よかった。これでシルさんのご家族さんは大丈夫でしょう」
リュウ・ターレン(奪われた者。奪い返す者。・g07612)と白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は胸をなでおろした。
ディアボロスたちにとって戦って勝つのはそれほど難しくない。
しかし一般人が巻き込まれたら、トループス級一体であろうと、衝撃の余波であろうと危険なのだ。もはや問題ないと聞けば落ち着いて戦えるという物である。
「ともあれこれで一安心ね!」
「そうですね。これで、かつての時代のシルさん一家は守られたはずです。このまま確実に押し込んでいくだけです。いえ、できれば……」
じゃあ戦おうと息巻く相棒に、エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は静かに首を振った。
首を傾げる姿を可愛らしいと思いつつ、剣に願いを掛けて刃を眼前に掲げる。
「シルさんがご両親と話せるだけの時間を得る事が次の目標でしょうか。戦って勝つことは易く、そして出逢いは刹那であれ貴重なもの」
エレナはかつて消え去った故国を思い出す。
彼女はハイランドとハイランダー騎士団が存在し、クロノヴェーダと戦った世界線の存在だ。
新宿に流れ着いて何が悲しかったと言って、あの歴史の中にハイランダー騎士団が存在しないことである。だが、レジスタンスとしてのハイランダーは存在しており、むしろ世俗騎士よりもディアボロスに近い勇者であると思えた。
「では次の段階に行くとしよう。貴卿の処刑の時間というやつさ」
『処刑? それはてめえらの最後って意味だろ』
リュウの口調はいつもよりも丁寧に変化し、左手には大きな本を構えている。
間を宿す筆を我が指先の様に軽やかに使いながら破壊騎士ラグスに迫った。
「私もそうだが『この身』も随分と怒っていてね。落とし前というものをつけてもらおうか」
リュウは宿した魔の影響を受け、体を明け渡して力を引き出しているのだろう。
いわゆるネメシスモードであり、全力を振うための前準備である。
「貴方のお仲間と同じところに送ってあげましょう。ええ、これは貴方への葬送の歌。我々はその背中を押す凱歌」
そんな中で蛍は静かに歌を紡ぎ始める。
味方には生を、希望を、未来を与え。
敵には死を、絶望を、閉ざされた未来を与える。
「貴方はこの先にはいけません。我々の仲間の大事な物に手を出した。それだけで十分。ええ、十分です」
『うるせえ! 能書きなんざいいんだよ! 勝った奴が全部を支配するって事でなあ!』
歌声を鳴り響かせ始める蛍の元へ、嵐をまとってラグスが突撃を行う。
だがそこに割り込んで、大剣を掲げて飛び込む者が居た。
「竜の眷属が一人前に鎧を着込んで、人の猿真似ですか? まあいいです。竜の眷属というだけで、討滅する理由には十分。壊滅させられたハイランドの騎士団の恨み、まずはあなたにぶつけましょう」
エレナは大剣を掲げて割って入り、かつて倒れた仲間たちの霊を召喚した。
この世界線においては彼らは確かに存在した者であり、一騎当千の勇者たちであった。
群れ星の様に集いて共にあり、この戦場を我が故郷、我が王国だと蘇ったのである7。
「あなたを討滅したところでドラゴン陣営は痛くもかゆくもないでしょうが、それでも見逃す理由はありません。復讐の刃を四方から受けなさい! そしていつか、円卓の名すら奪い返すとしましょう!」
新宿の世界で知ったことにもう一つある。
この世界を蹂躙するドラゴンと同じ名前のアーサー王たち。
しかしその拠点であるキャメロットには諸説あり、スコットランドもその一つなのである(あくまで一説だが)。だとしたら、アーサーの名も故郷から奪われた名前なのかもしれないと奮起した。
『どけよ亡霊共!』
「つれないねえ。その身を粉々になるまで砕いてあげよう」
暴れ回るラグスに対して、リュウは文字を描いて攻撃する。
仲間が態勢を整え直すまでの時間を稼ごうと、『砕』『連』という文字により足元と敵の鱗を砕いていった。
『うおっ!?』
「何、喜んでくれているのかな? それはしたかいがあるというもの。存分に受け取ってくれたまえ」
リュウは幾つも文字を描き続け、足元を砕く文字を膝や腹にぶつけて行った。
そのたびに鱗は剥がれ、血肉が弾けていく。
「この歌と共に、奏でられる数々のレクイエム。仲間たちの攻撃はコーラスでしょうか。どうぞ、その身で味わいくださいね。私など前座に過ぎないでしょうから」
二人の援護を行っているのは蛍の歌だ。
勇ましい凱歌で強化し、その力が敵を凌駕するように後押ししていく。
涼しい顔をしているが、彼女とて怒って居ない訳ではない。だがその仕事は仲間のものだと、努めて平静を装ってその背中を押すのである。
最初は防ぐことも多かったパラドクスだが、この頃には回避どころか防御も難しくなっていく。
ディアボロス達の連携が破壊騎士ラグスを上回ったのであろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【通信障害】がLV4になった!
【友達催眠】がLV2になった!
【建物復元】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok
※ネメシス形態使用
※【博物館】同行
色々言っていましたが、結局ただの戦闘狂と……。
そんなに戦闘したいなら仲間内でやれば良いものを……。
信念の一つもあれば情状酌量の余地はありましたが、ここまで来ると、貴方を葬るのに何も躊躇する必要はありません。
まずは飛翔して機動力確保。空中も利用して、敵の接近に備えます。
基本的には、距離を取り『聖槍』で射撃戦、敵の足止めと前衛の援護に努めます。射撃の際は味方に誤射せぬよう注意し、移動時も他の味方を邪魔せず、また孤立しないよう立ち回ります。
敵の突撃はそのまま受け流し、返す刀で『聖槍』をお返しです。
後はシルさん、貴方の思いの丈を全てぶつけましょう。
薬袋・明莉
【博物館】アドリブ可
俺に出来るのはシルサンがむかつく彼奴をぶっ飛ばすお膳立てをしてやることだけ
全力で行かせて貰うぞ
ホーネットを一番軟らかそうな所を狙い投擲
その程度か蜥蜴の糞が!獲物が欲しいんだろ?だったら俺を倒してみろよ!!と挑発
乗ってくれたらこっちのもんだ
被害が周囲に及ばないようにしつつ
攻撃を【未来予測】で見切り【高速反応】で回避しながらダッシュで逃げて時間稼ぎ
予めパラドクスで描いた【泥濘の地】と【トラップ生成】のトラップ地帯に誘い込んで足止め
後はシルサンに託すぜ!あの時とは違う……強くなった、ってこと、彼奴にしっかりと見せつけてやれ!
●
「色々言っていましたが、結局ただの戦闘狂と……」
フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)はこれまでの話を聞いてそう結論を出した。
破壊騎士ラグスは単純に暴れまわるのが好きなのだろう。
「そんなに戦闘したいなら仲間内でやれば良いものを……。信念の一つもあれば情状酌量の余地はありましたが、ここまで来ると、貴方を葬るのに何も躊躇する必要はありません」
そこに大義はなく信念も無く、大それた願いすらない。
勢力を拡大するチャンスがあり、自分の力を増すキッカケがあったから飛びついたに過ぎないのだ。
友人たちが怒りを覚えるのも無理はあるまい。
「俺に出来るのはシルサンがむかつく彼奴をぶっ飛ばすお膳立てをしてやることだけ。全力で行かせて貰うぞ」
一方で薬袋・明莉(情熱のアーティスト・g02002)は既に走り出していた。
感情的な性格だったり、どちらかといえば前衛寄りなのもあるだろう。
だがそれ以上に、ラグスに対して何も期待していないという事が大きかった。特に話す理由はなく、腹が立っている部分は殴って解決すれば良いからだ。
「援護します! お気をつけて!」
「了解だぜ。そら、こいつでも食らいな!」
フィーナが飛翔しながら術を唱え始めると、明莉は中に塗料を仕込んだナイフを投げて仲間が攻撃した場所を狙う。
傷ついているからというよりは、鱗がないから柔らかそうだという判断である。
「その程度か蜥蜴の糞が!獲物が欲しいんだろ?だったら俺を倒してみろよ!!」
『黙れチョロチョロと、ちび介共が!』
身長180cmの明莉と忍者の少年では随分差があるが、竜鱗兵であるラグスから見れば同じようなものだ。
目障りだと大剣を一閃し、当たれば良いと暴れまわる。
「其は幸運の象徴、七つ色たる奇跡の光。描き出せ、勝利への道を! レインボーロード!」
明莉は大剣を振った隙にインクをたっぷり浸したローラーに持ち替え、戦場を文字通り彩り始めた。
壁も地面も何もない場所に、ローラーが虹の軌跡を描いていくのだ。
そう言えば虹の足元を探す御伽噺がどこかにあったと思うが、今はきっと明莉に元にあるに違いない。
『なんだこりゃ? ベタ着いて取れねえだと?』
「ばーか! 最初っからそういう攻撃だよ!」
明莉は運が悪いとザクリと切られるのも気にせず敵の周囲を走った。
それは絡め取って相手の動きを制限し、ジワジワと体力を奪う攻撃である。
単独で撃破するならばともかく、仲間と連携しては夏にこれ以上相応しい物はないと自負している。
「脱出してください! その時間は私が! ……暁光の審判をここに、苦難に癒やしを、悪意に裁きを……!」
フィーナは描き終えた明莉が脱出する時間を稼ぐため、代わりに割って入って空中から光を放つ。
怒りを内包したソレは、集中した段階で光の槍となって駆け抜けたのだ。
流星よりも素早く虹よりも鋭く、頭を胸を貫くのだ。
『眼が!? ええい! まとめてぶちのめせば関係ねえ!』
「くっ! 顔を狙ったと思いましたが、防がれましたか。ですが今はそれで十分!」
その攻撃は敵の目を焼いた。
フィーナは迫りくる嵐の如き衝撃波を魔力の壁で防ぎながら、仇を討とうとする仲間の先駆けとなった。
「後はシルさん、貴方の思いの丈を全てぶつけましょう」
「シルサンに託すぜ! あの時とは違う……強くなった、ってこと、彼奴にしっかりと見せつけてやれ!」
フィーナと明莉は別の仲間と交代しながらエールを送ったのである。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【活性治癒】がLV4になった!
【泥濘の地】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】がLV8になった!
アンゼリカ・レンブラント
【博物館】
記憶も何もない寒さ
欠片を垣間見ても
自分以外の何かを見るかのような違和感
その日々を越えていく友を誇りに思う
【飛翔】してパラドクスの光剣で近接戦だ
心の勇気を燃やし戦うよ
ラグス、お前に暴れる時後ろを守ってくれる友がいるか
傷ついた時支えとなってくれる人はいるか
何もない破壊の騎士には
もう誰も殺せない
友との連携を意識し消耗させるよ
剛力破剣撃、似た技は使えるし技能は私が上だ
ダメージを最小限に凌ぐよ
シルは跡形もなくお前を、心の傷ごと吹き飛ばすよ
お前などただの通過点だ
シル・ウィンディアの場所じゃない!
呼吸を整えた《光剣収束斬》で深く切り込み
そう、こんな時いつもフィニッシュを取っていくよね
決着を、相棒!
無堂・理央
【博物館】参戦
後は頭の悪い破壊騎士を倒すだけだね。
もうこれでもかって位に色んな人の逆鱗に触れまくってるんだもん。
身体の欠片も残さず消される未来しかないでしょ。
引き続き無双馬『クロフサ』に騎乗して正面から突っ込む!
敵の一撃は馬上槍で正面から討ち破ってその胸板に槍を突き刺したげる!
敵に槍を突き立てたら、そのまま敵を持ち上げてクロフサには【飛翔】で空中を駆け登って貰うよ。
十分な高さまで駆け登ったら、敵を突き刺している馬上槍を振り回して敵を空中にリリース。
逆説連鎖戦なら、空中で無理な体勢でも反撃できるだろうけど、そんな状態でボク等の猛攻に対応しきれるかな?
そっちが再び地面に足をつける事はきっとないよ!
テラ・ウィンディア
【博物館】
ネメシスモード
…そっか
シルの家族は守られるんだな
貴様は貴様が殺した者達の事など覚えていないだろう
だが…踏み付けられた者達は忘れはしない
その落とし前をつける時が来たんだ
【精神集中・戦闘知識・勇気・使い魔使役・完全視界】
ラグスの動きからその攻撃の癖…その大剣の一撃の癖を把握
【飛翔・破壊・グラップル・念動力】
天座流星撃発動!
重力を足に収束させて高速で飛び回りながら上空を制し渾身の一撃を叩き込む!
対POW
【連続魔法・誘導弾】
剣に火炎弾を叩き込み軌道をずらし回避
戦闘後
あなた達が無事でよかった
家族が生きている…
それだけでもきっと…救いはある
(名を問われれば
おれはテラ…
(そっと踵を返す
●
「……そっか。シルの家族は守られるんだな」
テラ・ウィンディア(炎玉の撃竜騎士・g05848)は静かに呟いた。
自分にはないチャンスを羨ましいと思う事もあったが、既にソレは吹っ切っている。
今の時期まで戦い抜いたことも、この戦いで追い込んだこともその人物の努力の結果だからだ。
「永劫に続く闇はないさ」
「ああ、それは判ってる」
アンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)の言葉にテラは頷いた。
記憶をなくしてもいつか取り戻すことはできるし、仮に取り戻せずとも穴を新しい思い出で埋めることはできる。
「記憶も何もない寒さ。欠片を垣間見ても自分以外の何かを見るかのような違和感……。その日々を越えていく友を誇りに思う」
アンゼリカは浮遊しながらその手に光を集めた。
可能性の欠片を、立ち上がる勇気を、明日への希望を集めて剣を作る。
心の中で勇気が燃え続ける限り、彼女は戦い続けられるだろう。
「後は頭の悪い破壊騎士を倒すだけだね」
カッポカッポと無双馬に乗って無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)がやって来た。
念のために村をカバーできる位置まで出張っていたけれど、もはや不要だと戻って来たのだ。
「もうこれでもかって位に色んな人の逆鱗に触れまくってるんだもん。身体の欠片も残さず消される未来しかないでしょ」
敵が移動ルートを変えた場合に備えて刀よりは突っ込み易いランスを用意。
理央は何時でも突撃できる体勢を整えた上で、仲間たちの口上を待つ。
「貴様は貴様が殺した者達の事など覚えていないだろう。だが……踏み付けられた者達は忘れはしない。その落とし前をつける時が来たんだ」
『はっ! そんな物を覚えている必要はねーよ! 全部殺せばいっちょ上がりだ!』
テラは重力を操ると、全身にまとって天から流星の様に降り立った。
跳び蹴り気味に食らわせるとまさしく流星の様で、大剣の一撃程度では跳ね飛ばされはしない。
『死ねよ!』
「おお! 星々よ……全てを繋ぐその力を我が身に宿せ……! これがおれの星の一撃だ! その身にとくと味わぇぇぇ!!」
跳ね除けれないと知って、頭を狙う反撃。
これに対してテラは周囲片を爆発させて難を逃れた。
追撃に飛び込んで来るラグスに対し、割って入る物が居る。
「ラグス、お前に暴れる時後ろを守ってくれる友がいるか。傷ついた時支えとなってくれる人はいるか。何もない破壊の騎士にはもう誰も殺せない!」
『てめえ!』
アンゼリカの剣は光の剣。
破壊騎士ラグスが持つ大剣よりも軽く、そして腕前は彼女の方が上であった。
いつもならば叩きつけて終わりであろうが、終始アンゼリカの方が上を行く。
「シルは跡形もなくお前を、心の傷ごと吹き飛ばすよ。お前などただの通過点だ。シル・ウィンディアの場所じゃない!」
『訳の分からねえことをグダグダと!』
ヴォンっと唸る様に光の剣と大剣が鍔競り合う。
押し込まれれば重量さと体格差が出て来るようだ。
しかし逆連鎖戦ではあまり意味がないので、一瞬の交錯が過ぎると歪んだ時間と共に両者は離れ合った。
「もらった!」
『ぐふっ。……畜生、だが、まだだ。まだ俺は死なねえぞ!』
その隙を突いて理央が飛び込んで来た。
咄嗟に大地を割って反撃するラグスであるが……だがしかし、ここで思わぬ事態が湧き起こる!
それまで地面を走っていた無双馬のクロフサが徐々に浮かび始め、ラグスともども空に浮かび始めた!!
『離せ!』
「ワザと一撃食らってあげたんだから感謝しなよ。逆説連鎖戦なら、空中で無理な体勢でも反撃できるだろうけど、そんな状態でボク等の猛攻に対応しきれるかな?」
理央はあえて相手の攻撃を食らい、血だらけになりながら空に敵を連れて行く。
いつもの三倍の怪力無双の力が、いつもの十倍の飛翔の力に加わって成し遂げた荒業。
もちろん普通は不可能であるが、既に奴は維持で暴れているだけだ。もし放置すれば、さして時間が立たないうちに死亡するだろう。それゆえに、持ち上げる事が出来たのかもしれない。
「そっちが再び地面に足をつける事はきっとないよ!」
「決着を、相棒!」
適当な所で理央は投げ捨てるように空中へ、アンゼンリカは拳を掲げてこれから続く光景を想像した。
(「シル・ウィンディア……か。彼女の祖先はもしかして……いや、やめておこう」)
仲間の家族に挨拶に行こうかと思ったテラだが、止めておいた。
名前が同じだけかもしれないし、この時代の西洋方式だと村の名前を付けた初代がたまたまウインディアだったのかもしれない。
そうなればただの偶然であり、もしかしたら親戚ですかとは聞けなかったのだ。
それに仲間の許可を得て挨拶に行くわけでも無し、勝手に名乗りを上げる訳にもいかないだろう。もし挨拶をしたとしても『おれはテラ……』とだけ名乗ることになったかもしれない。
そしてテラがそんなことを考えて居た時。
決着がついたのである。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【エイティーン】LV1が発生!
【スーパーGPS】がLV2になった!
【建造物分解】がLV3になった!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
シル・ウィンディア
【博物館】
お父さんとお母さんがわたしを生んでくれて
今、みんながいてくれる。
未来をともに歩いてくれる人が、隣にいる。
悲劇の過去はここで終わらせるっ!
一言一言、しっかりと詠唱を重ねてからの全力魔法…
わたし達の全て…
さぁ、全部持っていけーっ!
おわったら、時間が来るまで両親のもとに行くよ
あのね、伝えたいことがあるの。
わたしは、そっちの時間には行けないけど…
そちらの「わたし」と幸せに生きてください。
わたしは…。
こんな悲劇が生まれないように頑張るから。
一人じゃない、みんながいる。
隣に大切な人がいる。
だから、大丈夫。
時間かな?
それじゃ、お元気でっ!
…別れはわたしらしい笑顔で
でも、ちょっとは泣いてもいいよね。
飛鳥・遊里
【博物館】
そうだ、もう言葉は不要ってやつだ。俺たちも、アイツも、もうやることは一つだけ
【ギガントマキア・オーバーパワー】起動!
俺のやることはただ一つ。シルがアイツに一発かますためのお膳立てだ
決着は彼女の手で。それがみんなの、望むことだろうから
【タイタンバスター】と【バスタービームシールド】を構え、突撃だ!
アイツの分体とは戦ったことがあるが、それで戦力全てを測るのは難しい。ならば、手の内を出来るだけ引き出すために俺が盾になりながら戦う
エンジン出力上限を超え、関節過負荷、装甲強度警告も無視し、フルパワー中のフルパワーでどつき合う!
止めてくれるなよ?…少しぐらい、カッコつけてもいいだろ?シル…
●
話は僅かに戻る。
空中に持ち上げられた破壊騎士ラグスは、体全体に嵐の力と大地の力を取り入れた。
まるで風船が必要以上に空気を取り込んで、弾ける状態を思わせる。
『ち、ちくしょう。こうなったら何もかも道ずれにして……や……る』
ほとんど死体も同然であり、だからこそ持ち上げる事が出来た。
そんな状態を理解しているからこそ、ラグスは復讐のために限界以上の力を取り込んでいく。
大剣もまた千切れかけた腕の中に取り込んでいった。
「お父さんとお母さんがわたしを生んでくれて、今、みんながいてくれる」
その姿を見てシル・ウィンディア(虹色の精霊術士・g01415)は杖を頭上に向けた。
「未来をともに歩いてくれる人が、隣にいる。悲劇の過去はここで終わらせるっ!」
注ぎ込んでいく。
愛も、怒りも、憎しみも!
両親と逢って話ができるのもこれで最後! その思いと時間すら注ぎ込もうとした時……。
「そうだ、もう言葉は不要ってやつだ。俺たちも、アイツも、もうやることは一つだけ」
飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)が隣に立っていた。
何もかも注ぎ込もうとするシルの隣に立ち、止めはせずナニカを代わりに注ぎ込んでいく。
(「俺のやることはただ一つ。シルがアイツに一発かますためのお膳立てだ。決着は彼女の手で。それがみんなの、望むことだろうから」)
どっどっど店…と動力が臨界を越える。
エンジン出力はとうに越え、エネルギー伝達パイプから各所に漏れ出る程だった。
「止めてくれるなよ? ……少しぐらい、カッコつけてもいいだろ?シル……」
「うん。うん……うん。お願い、後少しだけ時間を!」
おう、と叫んで男は空を飛ぶ。
女が注ぎ込もうとした記憶の欠片の代わりに、ゆっくりとチャージする時間を与え、代わりに危険を肩代わりして。
「うおおお!!」
『お、お、おおおお!!』
もはや落下するエネルギーと化したラ破壊騎士ラグス……であった存在を遊里は押し返していった。
たかが隕石、いやただのクロノス級クロノヴェーダではないかと殴りながら押し返す。
もし、時間が無くてパラドクストレインに戻れなかったとしても後悔しないくらいの勢いで。
「シル!」
「火よ、水よ、風よ、土よ、光よ、闇よ……時よ! 虹の輝きは此処にあり! わたし達の全て……。さぁ、全部持っていけーっ!」
そしてチャージが終わった所で、男は足手まといにならないように……。
いや、全力で心置きなく放たせる為にこそ離れた。
そして時空間を揺らがすほどの一撃が放たれた。
急速に揺らいでいく中で、女は男に見送られて両親の元に向かう。
「あのね、伝えたいことがあるの。
「シル……?」
覚悟を決めた娘の表情に父親は首を傾げた。
母親は何かを感じて、黙っているようだ。
「わたしは、そっちの時間には行けないけど……。そちらの『わたし』と幸せに生きてください」
「何の事だ? お前は私たちと一緒に……」
ここで父親も気が付いた。
そもそも娘はこんな表情が出来るような大人であったか?
そして何より親にとっては知りもしない一年であるが、少女にと言っては大きな一年であった。
「わたしは……。こんな悲劇が生まれないように頑張るから」
何を言っているんだ、とも、ずっといて良いのだとも言わない。
何かしらの事実を直感的に気が付いたようだ。
あるいは奪還した区域の人々がディアボロスの事をうっすらと覚えている様に……。何かに気が付いたのかもしれない。
「一人じゃない、みんながいる」
「隣に大切な人がいる」
「だから、大丈夫」
そこまで言った時、世界が急速に揺らいでいく。
ガラスや氷の様に砕けはしない、だが流されていくような感覚を覚えた。
「時間かな? それじゃ、お元気でっ!」
「「シル! ……また、ね(な)」」
両親は何も知らないのに、知るはずがないのに、同時に同じ言葉を投げた。
ここでの別れは久遠の別れ、その事を知らないからこそ、いいや知っていたとしても……。
一番言って欲しい言葉を直感的に放ったのだ。
遠い未来に、永久に発つ果てしなき流れの中で。
オカエリナサイ……とギコチナイ笑顔で返す、遠い子孫を幻視した。
「またね、って手を振ってた。泣かない笑うって決めたのに……でも、ちょっとは泣いてもいいよね」
「そうだな。ああ、そうだ。俺はシルが何を決断しても協力するよ。間違って居れば止めるし、まだ先の事ならば力を付けろって言うけどな」
時間一杯で走り出す列車にはレールなどはないのかもしれない。
しかし行先は自分で決める、人生も歩き方も戦い方も。
例え取り残されるとも外で待っていた男の胸で女は啼き続けた。
いつかまた、偽りのアーサー王を倒したその後で……。
タダイマと頷いて、手を取り合おうと約束にもならない約束をしたのだ。
こうしてシル・ウィンディアは破壊騎士ラグスとではなく……。
自らの思いに決着をつけた。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【断末魔動画】LV1が発生!
最終結果:成功 |
| 完成日 | 2022年08月31日 |
| 宿敵 |
『『破壊騎士』ラグス』を撃破!
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