動き出す鬼馬軍団

 ジェネラル級クロノヴェーダ『天の魔焰』立烏帽子が撃破された事で、敵の主力部隊の一つ『鬼馬軍団』が動き出したようです。
『鬼馬軍団』は、『鬼馬』と呼ばれる角の生えた馬などに騎乗した、鬼や妖怪の軍団です。
 彼らは、ディアボロスを炙り出して撃破する為、かつてディアボロスが救った村落の住民を虐殺しようとしています。
 この暴虐を見逃すことは出来ません。
 狙われている村に向かい迎撃態勢を整えつつ、迫りくる鬼馬軍団を迎え撃ち、撃破してください。

『鬼馬軍団』の精鋭を撃破し続ければ、軍団を率いる将が姿を現すでしょう。

速攻屠殺会(作者 baron
4


#平安鬼妖地獄変  #動き出す鬼馬軍団  #鬼馬軍団 


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#平安鬼妖地獄変
🔒
#動き出す鬼馬軍団
🔒
#鬼馬軍団


0



『てめーら、良く聞けええ!! 立烏帽子の女郎が殺されやがった』
 そこが何処かは分からないが、そこに意味はない。
 ここに集いしは、『鬼馬四天王』坂田・金次とその仲間達だからだ。
 みな馬に騎乗したり、その亜種で体が馬だとか、単に馬よりもちろん精霊より速い連中が集っているのだろう。
『奴は、武者力が低かった。ジェネラル級の中でも最弱だったろう。だが、それでも、奴が俺達の為に働いていた事には変わりねぇ。鬼馬軍団の為に働いていた奴が殺された。つまり、俺達がコケにされたって事だ』
 武者力って何? とツッコミを入れる奴は誰も居ない。
 別に攻撃力であろうと閃光のような移動力であろうと、鉄腕の如き鋼の肉体でもあまり変わりはない。
 ここに居るのはみな体育会系なのかもしれない。
『俺たちがコケにされたままでいいのか!?』
『よくねえ!』
『コロセ・コロセ!』
 金次の言葉でナチュラルに沸騰する彼らは暴力の化身であった。
 疾きこと風の如し、侵略すること火の如く! そんなイかした連中の集まりである。
『頼光様も、頼剛の旦那も今は動けねぇ。ならば、俺達がやるしかねぇ! 報復だ! 俺達をコケにした奴の村に攻め込んで、全て殺しつくしてやれ』
『ぶっころせ! 皆殺しだ!』
『うおおお! 姐さんの仇だ!』
 そこに居た妖怪たちは口々にコロセと叫び、刀や鉞を振り上げる。
『もし、慌てて戻って来た奴らがいれば、そいつらも殺して仇を討ってやるんだ』
 そしてゴツイ連中が動き出した。暴れ出したら止められねえ!
 どの場所が仇の居る場所だとか、そういうことを気にすることなく……ディアボロスが関わった村目掛けて出動していく。

「決戦により、ジェネラル級クロノヴェーダ『『天の魔焰』立烏帽子』を見事討ち果たすことが出来ました」
 顔を出した者の中に、立烏帽子戦や挑発へ関わったがいると南河・緋奈子(人間の陰陽師・g03255)はお疲れさまでしたと声をかける。立烏帽子を撃破した事で、妖刀を授けられた武士がクロノヴェーダとなる事件は無くなる事だろう。
 しかし、この結果は、武士のクロノヴェーダを率いる者達にとっては、見逃せない事だったらしい。
「クロノヴェーダの戦力である『鬼馬軍団』が、立烏帽子の報復の為に、ディアボロスにゆかりのある村を襲撃して虐殺しようとしているのです。急ぎ、襲撃される村に向かい、迎撃の準備を整えてください」
 緋奈子はそう言って、これまでのディアボロスが関わって来た村の地図を用意し、その内の一つを指さした。
 既に壊れた建物をパラドクスではなく、みなの力で立て直したり、竹を材料に色々と小物を作ったりした場所だという。

「今回の敵である『鬼馬軍団』は、ディアボロスが助けた村を『ディアボロスの村』であると考え、そこで虐殺を行う事で、ディアボロスに報復を果たし、慌てて戻って来たディアボロスを殺すことが出来ると考えている模様です。ですが、そんな暴虐を赦すことはできません」
 皆は、襲撃される前の村に向かって、人々と協力して防衛態勢を整えた上で、襲撃してくる敵を迎撃して欲しいという。
「敵は騎乗した状態で戦闘を行うようなので、それに対応した防衛準備を行えば、戦闘が有利になるかもしれませんね。また、敵の動きをいち早く設置すれば、常に先手を取って戦い、村に被害を出さないことも可能かもしれません」
 方法そのものは色々とあるだろう。
 確実性が高いが相手にも見つかり易い方法、あるいはそれなりだが相手から見つかり難い物など。
 それらを駆使して戦えば、有利に戦えるだろう。
 また現地の自警団ではクロノヴェーダには勝てないので、そういった作業を任せることで、彼らの気持ちを誘導してあげるのもよいかもしれない。

「噂に聞く源頼光ら、妖怪と戦う武者と今回の敵は何か関係があるかもしれませんね。いずれにせよ、鬼馬軍団が、平安鬼妖地獄変のクロノヴェーダの主力軍団の一つなのは間違いないでしょう」
 そう言って緋奈子は話を締めくくると、軽く頭を下げて地図と資料を置いて皆が相談し始めるのを見守るのであった。

「さぶろ-ぎみー」
「さぶろうにいちゃん、お腹空いた」
「仕方ないなあ。この籠に木の実とタケノコを入れとけな。一声かけてから帰るよ」
 村の周囲にある竹藪で、大柄な少年にチビっ子たちがまとわりついて居た。
 子供たちのリーダーであり、一緒に周辺を警戒するうちの一人だ。
 まだまだ子供であると言っても、この村には遊ばせておく余裕が無かったのかもしれない。
「三郎君。どうしたんで?」
「チビ共が腹空かせたってさ。タケノコでも食わせてやるよ」
「さいですか。しかし三郎君も籠を作るのが上手くなりやしたね。何時の間に……子供が成長するのは早いもんで」
 少年が声をかけると大人たちは微笑ましい顔で見送った。
 偶に首を傾げそうになるが、少年が成長したのだと……思う事にしたようだ。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
1
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【飛翔】
1
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【隔離眼】
1
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【平穏結界】
1
ディアボロスから「効果LV×30m半径内」の空間が、外から把握されにくい空間に変化する。空間外から中の異常に気付く確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【スーパーGPS】
2
周囲のディアボロスが見るあらゆる「地図」に、現在位置を表示する機能が追加される。効果LVが高ければ高い程、より詳細な位置を特定できる。
【土壌改良】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【温熱適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、気温摂氏80度までの暑さなら快適に過ごせる世界に変わる。
【使い魔使役】
2
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【操作会得】
1
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。
【書物解読】
1
周囲の書物に、執筆者の残留思念が宿り、読むディアボロスに書物の知識を伝えてくれるようになる。効果LVが高くなる程、書物に書かれていない関連知識も得られる。
【口福の伝道者】
1
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。
【ハウスキーパー】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建物に守護霊を宿らせる。守護霊が宿った建物では、「効果LV日」の間、外部条件に関わらず快適に生活できる。
【パラドクス通信】
2
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【建物復元】
1
周囲が破壊を拒む世界となり、ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の建造物が破壊されにくくなり、「効果LV日」以内に破壊された建物は家財なども含め破壊される前の状態に戻る。

効果2

【能力値アップ】LV5 / 【命中アップ】LV5(最大) / 【ダメージアップ】LV5 / 【ガードアップ】LV2 / 【反撃アップ】LV2 / 【アクティベイト】LV1 / 【ドレイン】LV1 / 【ダブル】LV1 / 【ロストエナジー】LV2

●マスターより

baron
baronと申します、よろしくお願いしますね。
今回は『鬼馬軍団』の襲撃へ対処することになります。

●選択肢
①②は進行状況の問題で順不同ですが、一応最終執筆は②が後になります。
(来たぞー! という報告になりますので)

①住民と自警団への対応
 一般人ではどれだけ強くてもクロノヴェーダには叶わず、また彼らも素人ですので強くはありません。
そこで住民の避難誘導を頼んだり、他に何かして欲しい事があれば頼むことになります。

②敵の発見
 探索することで敵を警戒し、早期に発見します。
早く発見し、敵にその事が判り難い程に、後の戦闘は有利になるでしょう。
また、この選択肢はクリアせずともシナリオの攻略は可能ですが、不意の遭遇戦になるのでご注意ください。

③鬼馬軍団をやっつけろ!
 鬼馬に騎乗した敵トループス級を迎撃します。
なお無双馬と同じく敵を倒しても、捕獲できるわけではありません。
また彼らは交戦するとそのまま突き抜けて行きますので、アヴァタール級との決戦に関わる事はありません。

④敵将を討ち取る
 敵指揮官であるアヴァタール級を倒します。
126

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


天破星・巴
排斥力でわらわの事を忘れてしまっている可能性が高いが覚えていて欲しい物じゃ、覚えいるなら村人の説得と避難誘導がやりやすい
あの時教えた竹細工の作り方が消えずに伝えられているようで嬉しく思う。

避難する場所は竹藪、騎馬が移動しにくく、薄暗く身を隠しやすい
更に義勇軍には竹を利用した騎馬の足を絡め捕る罠を作って貰うことで直接戦闘することなくやれることを提示することで不安を紛らわさせる
蜘蛛の糸で作成を手伝う、自身も罠を設置

ディアボロスの攻撃でしか傷つけることは出来ないとはいえクロノヴェータも転ぶことはあるはず、ましてや騎馬となれば足を取られれば落馬もあり得る(足元に注意をそらせれば十分、わらわの罠も有る)


文月・雪人
※アドリブ連携歓迎

先ずは三郎君を探そう
村人の避難を促すにもきっと一役買ってくれる筈

『縁由の言霊』【プラチナチケット】使用
以前来た仲間を覚えていればそれが一番だけど
排斥力で忘れているなら鬼狩人を名乗るのが手っ取り早い
だがそれも癪なので

私達はディアボロス、音に聞く鬼狩人の様に鬼を退治する者です
間もなくここへ馬に乗った鬼共が来る
戦いは私達が引き受けます
しかし村にも被害が及ぶ恐れがある
村を護る為、皆の避難誘導と迎撃の準備を手伝って欲しいのです

竹藪の中なら馬が入り難く見通しも悪い
避難場所としてはいいと思うがどうだろうね
地の利は村人にあるのだし
三郎君や村人の意見を聞きつつ
仲間と共に迅速に備えを進めていこう



「つー訳でさ……」
「……と言う訳なのじゃ」
 かくかくしかじか!
「なるほど、じゃあまずは先ずは三郎君を探そう」
 仲間から前回の文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は要点を把握した。
 そして皆の役割を割り振り、自分はバックアップ兼調整役として程よい説明を考え始める。
「村人の避難を促すにもきっと一役買ってくれる筈。以前来たことを覚えていればそれが一番だけど……」
「まあ排斥力でわらわの事を忘れてしまっている可能性が高いからの。とはいえ……覚えていて欲しい物じゃ、覚えいるなら村人の説得と避難誘導がやり易かろ」
 雪人の言葉に天破星・巴(反逆鬼・g01709)は少しだけ言葉を籠らせた。
 一般人がディアボロスを覚えてはいないのは仕方がない事だ。
 しかしソレは必ずしも楽しい訳ではない。できれば覚えて居て欲しいと思いつつ、こだわって居ないというフリをした。
「話の辻褄を追うなら思い出してくれるかもね。ダメだった場合は鬼狩人を名乗るのが手っ取り早いと思う。ディボロスの事を忘れていても鬼の事は覚えて居るかもしれない。それに鬼狩人が鬼を追って行くのは自然な事だもの」
 排斥力が記憶を薄れさせ、時代的にありえない文物を消去する。
 雪人はその仕組みは理解しつつも、不利益だけをこうむるのは何とも癪に障る。そこで幾つもの道筋を立て、まずは覚えて居そうなことから手繰る方法を提案。それでも駄目ならば鬼狩人という、一般人でも知っている事を利用しようと提案した。

 そして二人が村の周囲から中を伺い、目当ての人物を見つけた時。
「おや……さぶろうぎみ、三郎君ではないかえ?」
「え? 貴女……は? ええと何処かで……」
 巴は一瞬悲しそうになったが、三郎君と呼んだ少年が抱えている籠に視線を移す。
 そして中に入っているタケノコや木の実、そして庭先で乾かしている完成済の籠を見て笑みを浮かべる。
「あの時教えた竹細工の作り方が消えずに伝えられているようで嬉しく思うのじゃ。そういえばあの時分には名前を名乗っておらなんだかのう……」
 そう言って蜘蛛の糸を取り出し、竹籠に合わせてみた。
 その場所は要になる場所であり、ちゃんと抑えて丁寧に作らねばならない場所である。
「あ、こいつを教えてくれた人ですか?」
「その通りじゃ。わらわの仲間はタケノコ料理を作っておったの。覚えて居る事を伝えれば喜ぼう。つもり話はあるのじゃが……」
 ディアボロスの事は忘れても、技術や知識は残る物だ。
 またパラドクスの効果も消えてしまうが、二次的に作り出したナニカは残る物である。
 竹藪であったり早めに収穫したタケノコは消えたりしないし、教えた技術もまた適正な技術レベルでは残るのだ。そして教えた人間を忘れたとしても、誰かに教えてもらった事や、細かいテクニックなどは結構覚えて居るものである(第三者は除く)。
「話の途中悪いね。俺は……私達はディアボロス、音に聞く鬼狩人の様に鬼を退治する者です。間もなくここへ馬に乗った鬼共が来る。戦いは私達が引き受けますが……」
「鬼が!?」
 雪人は話を引き継ぐとディアボロス仲間であり、かつてこの村を救った者の仲間であると告げた。
 そして手短に、これから何が起きるかを説明していく。
「しかし村にも被害が及ぶ恐れがある村を護る為、皆の避難誘導と迎撃の準備を手伝って欲しいのです」
「わ、判かりました! 直ぐに皆を呼んできます!」
 雪人の言葉に三郎君が間髪入れずに動き出した。
 妖怪が来ることにある程度の想定はしているのだろうし、何よりも一度襲われたことが大きかったようだ。
「話は聞かせてもらったが、本当に?」
「んなこと疑う前に動くべきだろ。盗賊だったら俺らを騙すより焼き討ちでもした方が早え」
 その後の動きは流石にギコチナイが、官人も多くいた長岡京あたりと比べるのは酷だろう。
 疑って掛かる余裕などなく、どうすれば良いかという顔を浮かべた。
「竹藪の中なら馬が入り難く見通しも悪い、避難場所としてはいいと思うがどうだろうね」
「相手は騎馬と言う事じゃ。徒歩ならそこで迎え撃つべきじゃが、馬が移動しにくく、薄暗く身を隠し易かろう」
「確かにな。馬だと回り込める」
 雪人と巴の意見に村人の一人が頷いた。
 避難誘導以外は何をしたらと言うので、先ほどの蜘蛛の糸を取り出し加工中の竹をしならせて見せる。
「藪の道は細い。竹を利用して罠を作るのじゃ。相手は妖怪ゆえ転んでも死なぬが、足を止めたことに意義があろう」
 そんな感じで軽く説明し、一同は加工に必要物だけを持って早速移動し始めた。
「……今のところはまだみたいだね。間に合うかな」
 雪人はそう言って、敵を探しに出た仲間たちが向かった方向を眺める。
 そちらの方向からは何の合図も見受けられなかったのだ。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

無堂・理央
鬼馬軍団が主力部隊の一つ、ねぇ。
普通、騎兵ってコスト掛かるから大量に用意できないんだけど、その辺はクロノヴェーダだから問題ないのかな?


無双馬『クロフサ』に騎乗して哨戒だよー。
敵も騎兵なら、なるべく鬼馬が走りやすい地形を選ぶだろうし、その辺は村の人に聞くなりして当たりをつけて警戒だね。
そして、新宿島から持って来ました望遠鏡。
レンズの組み合わせだけだから、平安鬼妖でもちゃんと機能するとは思うけど、動作確認しながら辺りを付けた地形に向かうよ。

当たりを付けた地形に近づいたら、望遠鏡が機能するなら使って周囲の敵影確認。
隠す気もなく動いてるなら、土煙なりを上げて移動するだろうし、それを確認してみよう。


狭間・ならく
マ、村なんて規模のモン作ってりゃそら敵さんの目にもつくか。

えーっと多分こう……(ぽちぽち端末を操作する)(詳しくは分からんがまァ、何とかなるさ)(しばし後、大きくなったモコモコ野郎、その背に乗って)
サテ、騎兵戦となりゃある程度道は選ばねェとならんが……(地図を眺めながら、テキトーに哨戒)んー、ありゃ違うかな?(すっとぼけ)



「鬼馬軍団が主力部隊の一つ、ねぇ」
 拓けた場所を探していた無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)は首を傾げる。
 何もない時間が続き、思わず疑問が吐いて出たのだろう。
 カポカポと無双馬に跨り他愛のない考えに耽る。
「普通、騎兵ってコスト掛かるから大量に用意できないんだけど、その辺はクロノヴェーダだから問題ないのかな?」
「そリャな。相手は鬼妖の類だ。飯は食わねえ水も呑まねえからな」
 理央の言葉に狭間・ならく(【嘘】・g03437)が面倒くさそうに応じた。
 相手は『恐れ』を中心とした感情を食らう妖怪であり、場合によっては恐れ以外にも殺意の感情だったり権力欲を好む者も居るだろう。ならば騎兵が持つ最大の弱点……人間の何倍も兵糧を消費してしまうという欠点は克服できるのだと告げた。
「まあそうだね。下手に馬へ水を飲ませたら直ぐに走れなくなるし、お腹も壊しちゃうからね。象形文字を泥や骨に刻んで記録を残した時代から、メモ書きはそんなのばっかり。確かに妖怪馬なら楽なのかなー」
 そう言いながら理央は妖怪と馬の組み合わせを考えてみた。
 土蜘蛛と馬、鵺と馬、ワニ(日本では鮫のこと)……エトセトラエトセトラ。
 どれも食料や水なんか要らなさそうだし、流石に大物主やダイダラボッチの馬はないよなーとか覆いつつ、こないだ野槌を見かけたことにゲンナリする。あの時は勘違いかと思ったが、もしかしたら馬になるのだろうか……なんて他愛ない事を考えながら分かれ道に来た。
「ナラクさんは向こうに行くわ。そっから先はモコモコ野郎にでも聞いとくれ」
「はいはーい」
 ナラクは適当に決めた方向に巨大化させたモーラットのモコモコ野郎を向かわせる。
 そして端末を適当に操作し、『いい感じで動け』と手放し操作どころか意図無し操作で向かわせることにした。
「マ、村なんて規模のモン作ってりゃそら敵さんの目にもつくか。当てなく探しても、こうやって見える」
 ナラクはザっと周辺の地図を構築して仲間と共通化させることが目的であった。
 一応は馬が通り易い場所を選んではいるが、それは理央に任せている。はずだ。
「サテ、騎兵戦となりゃある程度道は選ばねェとならんが……んー、ありゃ違うかな?」
 ある程度はランダムで動きつつ、怪しいと思えた場所にだけ指定して足を運ぶことにしたのだ。
 まあ適当に入力しているので、地図が埋まっていく情報から察するしかないのであるが。
「う~ん。敵も騎兵なら、なるべく鬼馬が走り易い地形を選ぶだろうし、この辺りを警戒だね。さあ、取り出したるは大航海時代の必需品、新宿ではお安く手に入るこの逸品!」
 理央は村に残った仲間に通信で連絡を取り、見通し易い場所や怪しい場所を村人から聴いてもらった。
 そして無双馬のクロフサに乗って、その位置まで移動。
 道中を疾駆して周囲を確認して、少し小高い丘にまで来たのである。
「新宿島から持って来ました望・遠・鏡。レンズの組み合わせだけだから、この時代でもちゃんと機能するとは思うけど……」
 なお理央はあずかり知らぬことであるが、この時代のレンズがどんなものかと言うと……。
 職人の一族が『一生』を掛けて磨き抜いた装飾品であり、実は虫眼鏡みたいな拡大に使えると言う事は『知識人だけ』が知っている時代である。二枚使って光を筒で覆ったら望遠鏡になるということが、技術的に可能であっても、誰も思いついて居ない時代だ。しかし、後にあの有名なガリレオが他人の発明を聞いてパパっと作れるくらいなので、アイデア商品と言えよう。何が言いたいかと言うと、十分に実用可能であった。
「よしよし。安いのだから心配したけど、案外使えるもんだね……」
 調整装置なんかついてない安価な望遠鏡だからこそ、十分に機能する。
 彼女がソレを覗き込んだ時、暫くして彼方にナニカが見え始めた。
「多分……アレかな? 隠す気も無いから助かっちゃった」
 遠くに見えたのは土煙である。
 鬼馬を見つけるのは流石に難しいが、土煙に絞ったことで早期に発見することが出来たのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!

守都・幸児
立烏帽子を倒したことで鬼どもがいきり立ってやがるなら
後始末はしっかりしねえとな
村人には指一本触れさせねえぞ

まずは避難誘導だ
村人たちに
「鬼が来る、安全な場所に皆で避難してくれ」って報せて
皆に伝えてもらう
避難先は一番頑丈な建物か、なければ洞窟みてえな場所でもいい
混乱するようなら【号令】で誘導する

三郎って子供も探す
本人の安全確保はもちろんだが
逃げ遅れてそうな子供や老人がいねえか教えてもらいてえんだ
村外周で行動するときは念のため【平穏結界】を使う
三郎のことは対等に仲間として扱うぞ
一緒に村を助けような

村人が全員集まったら戦いが終わるまで大人しくしててもらう
三郎に、皆をよろしくなって頼んどく
頼りにしてるぞ


野本・裕樹
※アドリブ・連携歓迎

自警団は危機に何もできないというのも歯痒いでしょうね、私が彼らの立場なら何かしたいと思う筈。

鬼妖は馬に乗ってこの村に向かっています。
ここに到達するまでに守る態勢を整えたい、ご協力願えませんか?
力のある大人には落とし穴と土塁を、難しい者には草を束ねて結ばせる簡易的な罠をそれぞれお願いします。
もし竹が余っているようなら簡単に柵を、竹垣は今からでは難しいでしょうけれど柵ならなんとかなるのではないでしょうか。
足止めが叶えば後はこちらで何とかします。

できれば協力のお礼を何らかの形で返したいですが。
農地や竹林に【土壌改良】、落とし穴を元に戻す…は出来るかな?
上手くいくといいですけど。



「来やがったか……」
 守都・幸児(迷子鬼・g03876)は仲間からの通信に掌へ拳を打ち付け、軽く顔をしかめた。
 だが強大な敵から人々を守った勲章だとでも思っておこう。
「立烏帽子を倒したことで鬼どもがいきり立ってやがるなら後始末はしっかりしねえとな。村人には指一本触れさせねえぞ」
「そうですね。なんとしtでも守り抜きましょう」
 幸児の言葉に野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)が頷き協力を申し出た。
 彼女もまた立烏帽子との戦いでは援護に加わり、鬼馬軍団と戦っていたので巻き込みたくないという気持ちは同じである。
「何もできない方を中心に避難誘導するとして、自警団の方は危機に何もできないというのも歯痒いでしょうね、私が彼らの立場なら何かしたいと思う筈。迂闊に戦いに向かわれるよりは、村を守るお手伝いをしてもらいましょう」
「確かにそうだな」
 どの国の人々も、素直に非難する者も居れば泣きわめく者も居る。
 しかし判断に困るのは、『自分たちがやらねばならぬ』と思っている者たちだ。自警団だろうと陰陽師でも差はない。彼らにはやる気があるのだがクロノヴェーダにはまるで叶わないが、協力してもらえば助かるのもまた事実だ。
「なら俺は当初の予定通り避難誘導のセンで行こうと思う。三郎ってのに全員居るかどうか、間に合うかどうかを担当してもらうつもりだ」
 幸児にとってはやはり誰かを助けたいという気持ちが一番だ。
 時間を稼いだ方が良いとか、こだわりを解消する方が良いとか理屈は判る。
 だが同じ頼むのであれば、避難誘導を先にするべきだろう。
「ではこちらは罠の設置を頼んでみます。先に入った人が既に声をかけてるので、具体的に指示するつもりです」
「その辺は任せた」
 あくまで自警団や三郎君に何かを頼むという所までを共通事項とし、裕樹は仲間が用事を頼んだ自警団の方に走る。
 罠を用意してもらうという意味では同事件であるし、幸児が避難誘導に専念してくれるならば彼女もまたそちら方面に専念できるからだ。

 そして竹藪の方に避難している人々に対し、まずは幸児が声をかける。
「連絡があった。間もなく鬼が来る、少しでも安全な場所に皆で避難してくれ」
 そういって幸児は軽く腰を落とし、子供たちの中心に居る大柄な子供……三郎君に声をかけた。
 幸児は気の良い男なので、頼みごとをする時は少年であろうと対等。同じ目線で頼むつもりなのだ。
「逃げ遅れてそうな子供や老人がいねえか教えてもらいてえんだ。誘導してる連中には、避難先は一番頑丈な建物か、なければ洞窟みてえな場所へ連れてって欲しいと伝えちゃいるんだがな。どうしても年寄りや子供は遅れるだろ?」
「判りました。……いいかチビ達、お前らはおっとうやおっかあと一緒に行くんだぞ? おいらは離れのお婆たちを見に行くから」
「にーた!」
 幸児の言葉に三郎君は頷き、子供たちに付いてくるなと指示しつつ誰が危ないかをまず教えてくれた。
 この村には竹藪やら村の地形で分断された、分村としての邑があるらしい。
「なるほど、危ないのはそこか。よし……一緒に村を助けような。頼りにしてるぞ」
「はい!」
 幸児は時折に体の痛みを感じるが、そんなことはおくびも出さずに避難誘導をやり遂げる。
 ついに三郎君がそれに気が付くことはなかったという。
「鬼妖は馬に乗ってこの村に向かっています。逆に言えば罠に掛かればそのまま使い難いということです。ここに到達するまでに守る態勢を整えましょう!」
「「おう!」」
 裕樹は時間が許す限り、ちょっとした罠を設置し始めた。
 まずは仲間が指導した、竹を使って足を引っかける罠。そして彼女が頼んだのは落とし穴を掘りその土を使った土塁、そして非力な物には草を結ぶ簡単な罠を頼む。いずれも鬼馬使いにはダメージを与えないが、すっころべば時間稼ぎができるというのが大きかった。
「余った竹は竹藪を結んで簡単な柵にしてください。はい、そうです。梯子みたいな感じで横に結ぶだけでも違います」
「でもよう、それだと他の小道でいいんでねえか?」
「馬鹿だなあ。そこにはさっき罠を作ったろ」
 柵を一から作るには時間がないが、竹と竹を結べば簡単な柵に出来る。
 そして一直線に進めないようにしつつ、その脇を迂回すれば罠にはまるという訳だ。
 先ほどの落とし穴や結んだ草もあり、鬼馬の足はいちいち止まるだろう。その隙に攻撃するなり、逃げ遅れているならば助け出す為に時間を有効利用するつもりであった。
「こっちは何とかなったがそっちはどうだ? 探索チームが時間を稼いでくれるらしいが」
「みなさんの協力で一応は。できれば協力のお礼を何らかの形で返したいですね……」
 通信を聞いた幸児が空を指さすと、仲間が用意した発光サインが敵の来る方向を教えてくれる。
 裕樹は罠が間に合った事に安堵しながら、食糧事情に貢献する時間あればな……と思うのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!

梵・夜華
協力&アドリブ歓迎

◆心情◆
奇襲されるのは厄介。でも、仕掛ける側に回れるなら、とても良きこと。相手が慌てふためいてくれた分だけ、私達に、時間の余裕が出来る。

◆方針◆
初手、パラドクス発動。敵に当たれば、発生するであろう絶大な爆発と天を衝くような火柱の方向に向けて、高速詠唱による連続魔法で砲撃を打ち込み、破壊と爆破の弾幕を展開し、蹂躙する。爆風を利用して、砂&風使いで攪乱も狙ってみる。遠距離から叩き潰すことに注力し、中距離ないし近距離戦に移行しそうになったら、魔弾で制圧射撃しながら、即座に後方に退く。


十野・樞
アドリブ連携歓迎

俺達の泣き所をつくと言う点に関しては、間違ってねえな
しかしまあ……吐き気がする程、ヒトの醜悪さの体現じみていて、嫌になるぜ

仲間と手分けし
光使い・結界術で空に溶け込むような色彩の結界生成し纏い
極力目立たぬようにして飛翔で上空から哨戒

観察・看破・情報収集駆使
土煙や喚声に注意し
発見合図は残留効果が利用できるならそれで
なければ仲間とあらかじめ取り決めておいた光使いでの光の合図にて
(敵との間に結界を生成し、敵に合図を見られぬようにする)



「連中は狭視野だがちょっとした無差別攻撃ってとこだな……俺達の泣き所をつくと言う点に関しては、間違ってねえが」
 十野・樞(division by zero・g03155)はせっかくの酒が不味くなる気分を味わった。
 ただのビールでも友人たちや花を愛でればそれだけで美味いが、嫌なニュースというのはクソマズイ。
「しかしまあ……吐き気がする程、ヒトの醜悪さの体現じみていて、嫌になるぜ。土豪や悪人が土蜘蛛や鬼とされるがよ」
 樞は酒の代わりに朝汲んだばかりの水を口に入れて気合を入れ直す。
 まず掌に注ぎ、そこから飲み干すという参拝と同じ手順だ。
「土煙や喚声を上げながら向かって来るらしい。間合いを見極めて罠に掛けながら少しでも粘るとするか」
「ん……。奇襲されるのは厄介。でも、仕掛ける側に回れるなら、とても良きこと。相手が慌てふためいてくれた分だけ、私達に、時間の余裕が出来る」
 樞が敵が通るルートを示すと、樞梵・夜華(半醒半睡・g00551)は頷いて訥々と話し始めた。
 クロノヴェーダの陰謀は阻止せねばならないが、喚声を上げて馬蹄で蹂躙するというのは二重の意味で許せない。
 被害者がこれ以上増えることも、何より煩いのはとても迷惑なのだから(夜華の尺度でウルトラスーパーに許せないくらい)。
「む……。ここで迎え撃つと、して。邪魔する攻撃とかしてみる、通じなくてもいい。通じないなら出来るだけ遠くに飛ばせる? うん、それがいい。バンバカするつもり」
 煩くするやつは気に入らないので酷い目に合わせても夜華としては許せるのだが……。
 騒音は苦手なので出来るだけ遠い方が良き。
 どうせダメージ効果が薄いならば、逆連戦を起こさない範囲で遠隔狙撃用の術式を放とうかと思った。
「Exitus acta probatってやつだな。そういう事なら俺が方向とタイミングを計る。上から発光サインを送るから、適当に調整してくれ」
「……結果が、ソレを良しとする? とりあえず了解」
 樞の提案に夜華は何となく頷いた。
 本来の彼女はノンビリさんなので大丈夫だろうと思った。
 うるさくする奴には激怒するかもしれないし、邪知暴虐だと怒るかもしれなかった。多分。ただ、助けてくれる味方にはありがたいと思う。とりあえず頷いて了承しておこう。
「あ……私の術。撃ったら火柱があがる。そこにだけ注意、必要。暑くてもいいならいいけど」
「そいつは困る。熱燗は嫌いじゃないがな」
 と言う訳で二人は手分けして、大規模攻撃用パラドクスで簡易的なトラップを構築。
 驚かせて相手を足止めすることにした。

 そして……。
「オンマリシエイソワカ。摩利支天の加護よ、我を覆い隠す光彩よ。我が手に陽炎の弓を持たせたまえ。我に戦いの嚆矢を放たせたまえ」
 樞は飛行しながら戦神であり、光の女神でもある陽炎の神の力を頼った。
 光を曲げて隠形を行い、更に色彩を独特の色合いにして仲間へ合図を送る。
 それは足止めする夜華のみならず、村を守るためにその手前の道や土塁で待ち構える仲間にも見える筈だ。
「ん、合図、見えた。……散り行く命の一本道。悪意の残滓は燃え盛り、禍根を断ち切らん」
 夜華は耳栓を付けると遠隔用術式を起動し、敵集団の周囲へパラドクスを放った。
 それから相手も見ずに高速で次々と術を放ち、魔力砲撃を放つ。当たるとか当たらないとかではなく、空間そのものを爆砕して足止めするつもりだ。足止めの定義が壊れそうだが、逆連鎖戦を挑まなければそれでも生き残るのがクロノヴェーダでありディアボロスなので無問題!
『ヒーハー! もう少しで村があるはずだ、行くぞ野郎ども!』
『おう! ……うん、なんだか熱くねえか?』
 悪・滅・バン! な焔が導火線に見立てた相手の馬蹄を追跡。
 連中の元に辿り着いた瞬間、絶大な爆発が巻き起こった。
 ソレは天を衝く火柱であり、夜華の持つオコな心情の発露でもあった。なお大爆発は予め結界で内側に向くようにしているので、この音自体は彼女には向かってこない。さっきの耳栓? 連中の煩い喚声と馬蹄がうるさいからね、仕方ないね。
『チクショウ! 誰か居やがるぞ! 上等だコラ!!』
『燃やせ、モヤセ、真っ赤に大激怒じゃあ!!』
「むー。流石に止まらない。じゃあ、こうする」
 夜華は耳栓を付けているので相手の罵声は聞こえないが……。
 聞こえていたら夜露死苦とか迷惑な騒音とかあるいは卑猥な罵声でも聞こえていたかもしれない。
 とりあえず迫って来られたら迷惑なので、やはり予め設置して置いた魔法陣で魔弾を起動、相手ではなくその周辺へ制圧射撃を掛けながらフワリと後方へ飛びずさったのである。
「村の方でも合図を見た筈だ。合流するぞ」
「ん」
 こうして足止め作戦を行った二人は、仲間達の方へと飛翔していった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!


『モノ共怯むな! ここで仕掛けるはきゃつらの住処があると見た。この機を逃すな!』
『景虎さまの言うとおりだ。ここでイモ引くんじゃねえぞ!』
『誰に物を言ってやがんよ、一番槍は俺だ!』
 その場で暴れ出しそうな鬼たち。
 そんな連中が指揮官の言葉一つで勢ぞろい。
 手に握ったマサカリ振り上げながら、ヒーハ! ヒーハー! と血走った目でディアボロスを追い掛けていく。
『いたぞー! あったぞー! みつけたぞー!』
『ぶちころせー!』
『ころせ・コロセ・殺せ!』
 近くには竹藪もあったのだが、村が見えたこと、、そしてディアボロス達がそちらに待ち構えている事もある。
 鬼馬の手綱をバシバシ叩き、千切れたやつはペチペチ頬を叩いて指揮官の声が上がる前に突撃態勢。
 みな我先にと村へと向かって行くのであった……。
梵・夜華
協力&アドリブ歓迎

◆心情◆
ちょっとは静かになったかと思えば、……そうじゃなかった。次から次へと、……そんなに駆けたいなら、死出の旅路に案内する。冥途の土産。凍て付き、砕ける己を見下ろすといい、よ。

◆方針◆
静かに憤怒の炎を燃やしながら、呪詛を吐き、敵の動きを鈍らせて、パラドクスで氷像化させながら永久なる睡魔へ誘惑する。

発動前に、魔術知識を用いた高速詠唱&天候予測、氷雪&風使いを以て、暴風雪を構築。敵による岩石は、斬撃で両断したり、念動力によるグラップルで岩同士をぶつけて、破壊。余裕があれば投げ返し、砲撃の弾として代用する。


無堂・理央
流石は鉞兵、脳筋全開で突っ込んでくるね。
それじゃ、盛大にお迎えしないと。


引き続き、無双馬『クロフサ』に騎乗して迎撃だよ。
前以て、歴史通りの竜騎兵部隊を召喚して、竜騎兵達を敵の進路上に横一列に並べる。
で、敵を十分に引き付けてから、一斉射!撃てー!

一斉射を放った後は竜騎兵隊に散開させて、各個に射撃応戦させる。
ボクの能力や技能的に竜騎兵単独で鉞兵を撃退できないだろうし、竜騎兵達には一緒に戦う他の人の援護を重点的に行うように指示を出すよ。
まぁ、孤立して突っ込んでくる間抜けが居たら、包囲射撃や十字砲火できっちり仕留めさせるけどね!

対トループス級戦を行う他の人とは可能な範囲で連携するよ。


守都・幸児
鉄骨を抱えて敵を迎え討つ
俺に注意が向くように、敵の意識が少しでも村から逸れるように
分村の邑にも向かわれねえように、敵を誘導しながら気をつけて戦うぞ

ちょうど体が鈍りかけてたとこだ
肩慣らしといくか

てめえら走り回るのが得意みてえだな
なら走り回れねえようにしてやるよ
「納」の檻で片っ端から鬼馬ごと【捕縛】してやる
檻に入りきらねえ敵がいたら
馬上の鬼目掛けて鉄骨をぶん回して叩く
敵が馬で突っ込んでくる速度も加われば、鉄骨の威力も増すはずだ
ほらどうした、立烏帽子の仇を取るんだろ
受けて立ってやるよ

立烏帽子のことが原因なら
標的にされるべきなのは村じゃねえ
だから文字通り受けて立つ
俺の体を盾にして
鬼は一体だって通さねえ



「……」
『あそこだー! 追え追え!」
 一人女がポンポンとジャンプしながら村へと向かって行く。
 目指すはその手前にある土塁、あるいは落とし穴だ。
『もう少しだ、逃がすなー!』
「……面倒くさい」
 一飛びに移動すると囮にならないので、梵・夜華(半醒半睡・g00551)はペースを抑えていた。
 時間をコントロールする以上は仕方がないが、面倒でならない。
「ちょっとは静かになったかと思えば、……そうじゃなかった。次から次へと、……そんなに駆けたいなら、死出の旅路に案内する。冥途の土産。凍て付き、砕ける己を見下ろすといい、よ」
 やがて来る逆襲の時に備え、夜華は我慢しながらタイミングと距離を測り続けた。
 上から見れば仲間たちが土塁の向こうで待ち構え、攻撃の手はずを整えているように見える。
「流石は鉞兵、脳筋全開で突っ込んでくるね」
「作戦は順調みたいだけどな? その割には色々考えてるみたいだが」
 いつもの笑顔を浮かべる無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)だが、守都・幸児(迷子鬼・g03876)はその裏にあるモノを感じ取った。
 偵察が上手くいき、他の仲間が用意した罠もあるから楽勝と浮かれているわけではない。
 むしろ懸念材料があることを、彼女も何度も作戦で顔を合わせ、そして相棒が軍師をやっている幸児は垣間見る。
「あー。騎兵という兵種で見た時、斧を持った敵は突撃役と戦闘工兵を兼ねてるからね。怯えてるようじゃ務まらないし、悩むようでも困るんだよ。真っ先に突撃して、壁ごと守りを粉砕するのが役目」
「なるほどなあ。死ぬのも役目ってことか」
 理央は騎兵に絞って幾つかの説明を始めた。
 定番の槍は突撃もだが軽いので偵察を兼ねられるし、刀持ちは乱戦向きなので万能かつ至近距離で振り回すことの多い追撃戦・蹂躙作戦に向いているとか。そして騎兵の最終形態は銃を持つ存在だという。
「それじゃ、盛大にお迎えしないと。出ておいで……かつて失われし歴史の果て、時代に埋もれた騎兵達。我が呼び声に応え、この地に影を落とさん。コール!」
 理央が手をさっと掲げると、彼女の後ろにクロガネの騎兵が現れていく。
 塗装されていない無地の無骨な軍団は、手に銃を構え特に四方には長銃を持つ者が配置してあった。
 いわゆる銃装竜騎兵、その威容は伊達ではない!
 なお伊達家の騎馬鉄砲軍団は真田幸村(史実では信繁)が倒す敵役として散々な役回りだが、それは黎明期だからでもある。彼女が呼び寄せるのは、むしろ最盛期の精鋭部隊だ。
「おう、スゲエな。さて……ちょうど体が鈍りかけてたとこだ肩慣らしといくか」
 そんな勇姿に頼もしそうな顔を向けて、幸児は鉄骨抱えて敵を待つ。
 竜騎兵が人の集団が積み上げた修練の果て、精鋭が必要とされる最後の仇花であるとするならば……。
 鬼こそは最も強かった土豪・山人の成れの果て、単騎で一部隊に匹敵する一騎当千の化身である。産鉄地には鬼が棲むというが、強い土豪が黒鉄の武器を持つならば、確かに脅威以外の何もでもあるまい。
「ただいま?」
「お疲れ~」
「んじゃ、ちっとばかし暴れるとするかね!」
 そこへ囮を務めていた女が舞い降りる。
 煌く魔法陣に魔術式を展開し、太陽を従者に舞い降りる。

 イザ、これより血煙の舞う戦場が開演だ!
 迫るは赤の軍団、鬼馬に騎乗する悪鬼外道の兵団成り!!
『総員……突撃!』
『イーヤッハー!』
『ヒーハー!』
 アヴァタール級たる渡辺景虎が士気の元、何者をも恐れずに鉞兵たちが突進を始めた。
 中には落とし穴に引っかかる者も居たが、そこからがこの兵団の真骨頂だ。 騎乗するトループス級たちが最近現れているが、彼らは最初から騎乗している。練度が違う! 指揮が違う! 役割が違う!
『景虎のアニキ! 落とし穴ですぜ!』
『賢し! 縦列!』
『ハッハー!』
 何といかにも頭の悪そうな連中が、二列縦隊となって突撃して来た!
 そこへ真っ先に立ち塞がるのは巨漢の男!
「てめえら走り回るのが得意みてえだな。なら走り回れねえようにしてやるよ」
 武装と言う物は進化する。
 最初は道路標識、次には電柱。やがてそれは工事用の鉄骨へと至った。
 幸児はソレをひっつかむと、脇の下と腰回りを使って強引にブン回したのだ!!
『ぐへ!? やろう! 許さ……ねえ、え……さ、サブイ……』
「雪雲を呼んでおいた……だから……永劫たる時を閉ざして、回帰せよ」
 夜華は囮として飛び跳ねている間に、手早く術を唱えながら天候を変化させておいたのだ。
 無表情の様に見えても静かな怒りを秘めており、一気に攻勢に出たのである!
 魔術的にも物理的も騒音を絶つために、一息に凍らせる凶悪な術式だ。氷の彫像へとぶつかった後ろの奴が、連続で凍り付いていくという危険性もあった。
「よーし! 敵を十分に引き付けてから、一斉射! 撃てー!」
 ここで理央の号令により、横一列に並べた竜騎兵が銃を放った。
 彼らは別に移動しながら射撃するばかりが能では無く、命中精度を高め集中砲撃するために停止して射撃したり、あるいは他の武器や戦術を使い分けて戦うのである。
『ゆるさんど! いのこじゃ! いのこにしたれ!』
『いのこ! いのこ! いのこにして餅にしたる!』
『いのこ餅衝くのは鬼馬邪馬、角の生えた戦馬! いくさ働き繁盛せえ! 繁盛せえ!」
 これに対して鬼馬兵団も負けてはいない!
 手にした布でくるんだ石を投げ飛ばし、あるいは礫として放って来る!
 古来より石合戦で戦うのは常道である。なにしろコストはタダ! あの武田家も騎馬軍団より石投げ部隊の方が多かったという逸話もあった。
「おおっと! お前らの相手は俺だよ! ……籠目、囲め、鳥籠め。お次は高め、屈め、しゃがめ!」
 幸児は仲間たちが使っていた式神を再現していく。
 見よう見真似の門前の小僧だが、別に細かい操作をするつもりはない。
 横の移動を制限し、その次は鉄骨で馬上の敵を狙って高さを再現していった!
「ほらどうした、立烏帽子の仇を取るんだろ。受けて立ってやるよ。あん時に居た奴ぁ残ってないのか!」
 幸児は少し前に戦ったジェネラル級の名前を出して敵を引き付けつつ、鬼たちの間に割って入る。
 その肉体で鬼馬たちの突進を受け止め、式神で、あるいは鉄骨振り回して大暴れ!
 仮に戦いの業が買えるとしたら己自身へ、敵討ちに燃える敵を引き付けるならば自分であり、決して村へと進ませぬと己の魂に誓ったのである。鬼は一体だって通さねえ!
「散開! 各個に援護射撃で味方を支援して! ただし抜けようとする連中は包囲殲滅! みんなも気を付けて! 騎兵の本分は戦闘じゃない、蹂躙突破だよ! 一体でも逃したら大変なことになる!」
 理央は竜騎兵を散開させて仲間の援護に当てつつ注意を喚起した。
 一体程度ではディアボロスの相手にもならないが、一般人にはそうでないし、仮にこの村が無事でも、他の村はそうではないだろう。だからここで倒すべきなのだと注意する。
「ん。了解」
 夜華はその言葉に頷いて、凍れるオブジェを土塁の間に並べて即席の壁へと変えた。
 そして迫る岩石は剣で叩き切り、暴風雪を広げていったのである。

 かくして戦いの流れは正面戦闘では無く、いかに一般人へ被害を出さないか、禍根を残さない為の物に変化した。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
【パラドクス通信】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!

狭間・ならく
あーあー、ったく騒がしい連中だな。
どうすっかね。
(んーと?)(しばらく考えて、)よし、任せた。(ぽいと操作の終わった端末をモコモコ野郎に投げてやる)(端末をテキトーに操作してモコモコ野郎を増えるだけ増やした)脚を狙え。
(モコモコモコモコが鬼馬の脚をピンポイントで狙いに行く)(それを目くらましに自分は後背へ)
ひひひ、騎兵の機動力は奇襲にゃ向いてるが、そンだけだ。活かせなきゃ意味がねーし、……背中がお留守だゼ。
(大弓番え、【精神集中・フェイント・不意打ち】にて背後から射かける)


菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】

良いねえ……やる気があるのは大いに結構。
潰し甲斐があるってもんだ。
お前らの武者力とやら、見せてみな!

後ろは任せて手当たり次第仕掛けて行くか
派手に【挑発】、煽りまくって俺を気にして貰おう
パラドクスで身体強化し近場の奴を狙って接近だ
馬ごとハンマーでぶっ潰しに行くぜ

機動力には差があるからな
深追いはしないが、こっちを無視するようなら鎖分銅や大太刀を【投擲】して叩く

味方の攻撃で隙を見せた奴には【ダッシュ】で接近して即座に落とす
潰しやすい奴からガンガン潰さねえとな

チョロチョロすばしっこいだけか、お前ら?
口の割りに物足りねえなァ……もう少し気張ってくれよ!


野本・裕樹
来ましたね、ここは一騎たりとも通しません。
準備してくれた方々の頑張りに報いる為にこの刃、振るうとしましょう。

突撃する先頭の鬼馬集団へ[風使い][砂使い]による目くらましを。
罠への布石になるといいですが。
「鐵喰」で斬撃を飛ばし距離が詰まる前から先制攻撃もしていきます。
近くなれば【飛翔】も利用して常に上から戦闘し、罠へ誘導しながらの戦いをしましょう。
目前の私達だけが貴方達と戦っている訳ではないという事ですね。

村の生活を破壊させる訳にはいきません、もし突破しそうな鬼馬がいたら最優先で狙います。

【蒼炎砲】
守るという明確な想い、村の方々の想いも借りて。
彼らに代わり貴方達はここで狩り尽くさせてもらいます。


十野・樞
アドリブ連携歓迎

なめられたら終わり
相手を徹底的に滅ぼす、か
なるほど、中世武士団らしい有り様と言や、確かにそうだが
暴走しているのか
俺達を釣り出す何かの計画の一手なのか、さて

仲間と情報共有し
敵が村に向かわぬよう布陣

飛翔で上空から迎え撃つ

トラップ生成利用
落とし穴・草を結ぶなどの罠で敵機動力を削ぎ時間稼ぎ
結界術・砂使いで生成した結界を敵顔面・足元に投擲

敵混乱困惑さめぬうちに
敵先頭・密集箇所めがけパラドクス展開
ちったあこれで頭でも冷やせ
紅蓮地獄へご案内、だ

敵攻撃は結界で防御軽減


天破星・巴
アドリブ連携歓迎
竹藪に行くものがないことを喜べば良いのか
警戒することなく唯闇雲に突撃してくる愚かさに感謝すればよいのか
矜持なく力なきものを蹂躙しようとする鬼に嘆けばよいのか…
作戦は上手くいっているのだから喜べばよいのだろう

軍団から離れて竹藪に来るものがいないか【観察】【偵察】して待機
来ないことを確認してから移動して交戦

トラップ作成で落とし穴に眷属の蜘蛛の巣を設置し馬を捕縛
不意打ちで血の弾丸を指弾で砲撃し敵を貫通撃で制圧射撃、信長の三段撃ちと異なり連射可能
鉄砲の登場で騎馬が廃れたのもさもありなん

指示した竹藪で罠は敵を倒せないので逃げる時間を稼げるだけだろうが場を整えることに意味はあると再確認


文月・雪人
※アドリブ連携歓迎

いよいよ来たね、迎撃戦だ
クダ吉も宜しくだよ
頑張ったら、あとでタケノコ食べようと伝えれば
仕方ないなと尻尾を揺らしやる気満々に

【飛翔】で見通しのいい所まで上昇し
[観察・情報収集・看破]で全体の戦況を把握する
出来るなら村まで到達させずに倒したいところだけども

進撃速度の高い最前線に『攻性式神結界』を[結界術]で展開し
結界に閉じ込め[呪詛]で足止め
騎馬の勢いを落として進軍ルートを制限し
【トラップ生成】の罠や[衝撃波]も使い、こちらの都合のいい方面へと誘導する

「クダ吉!」
クダ吉を結界へ飛び込ませ
ひらり宙を舞い石を避けながら
足止め喰らった敵に不意打ちで齧りつき【ドレイン】
確実に倒していこう


●側面攻撃
「竹藪に行く者がないことを喜べば良いのか、警戒することなく唯闇雲に突撃してくる愚かさに感謝すればよいのか」
 戦いの様子を竹藪に潜むチームが確認する。
 そんな中で、自身も鬼である天破星・巴(反逆鬼・g01709)はいたたまれないモノを感じた。
 矜持なく力なき者を蹂躙しようとする鬼に嘆けばよいのかと自問自答する。
「居るかいないか分からない避難民を探すんじゃなく、生活拠点を潰してから探すって意味なら戦略的に間違ってはないだろうよ。自分達をなめた奴に報復するって目的は果たせる」
 空中から戦況を探る十野・樞(division by zero・g03155)は苦笑を浮かべながら敵の様子を伝えた。
 敵部隊は脇目もふらずに向かっているが、余りにも躊躇が無い。
 むしろ一意専心で最初の村を叩き、戻って来る避難民や……守ろうとするディアボロスを討とうとするかのようだ。
「なめられたら終わり、相手を徹底的に滅ぼす、か。なるほど、中世武士団らしい有り様と言や、確かにそうだが……。暴走しているのか、俺達を釣り出す何かの計画の一手なのか、さて」
「あ……ワザとである可能性があるのですね」
 樞の言葉に野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)が声を上げる。
 敵の戦略は直截で戦術は短絡的だが、予め失敗を踏まえた上でなら意味が大きいのだ。
 最初からディアボロスを誘き出して殺し、場合によっては情報収集だとか陰謀の一端にするなど隠された目的があるのかもしれない。もっとも推測に過ぎず、証拠があるどころか類推でしかないのだが。
「どちらにせよ、今は目の前の敵を叩くしかないの。その意味では作戦は上手くいっているのだから喜べば良いのか」
「そうですね。準備してくれた方々の頑張りに報いる為にこの刃、振るうとしましょう」
 巴と裕樹は同時に溜息を吐くと、その事に小さな笑みを浮かべて気合を入れ直した。
 ここまで来たら今は目の前の敵を叩き潰し、情報を集めるなり防御手段を考えるなり攻略旅団を活用するしかあるまい。

 そして戦うために竹藪から出る機会を探っていた所、敵が動きを変えて四方に散り始めたのだ。
 指揮官の統制できる許容範囲を超えて混乱したのか、それともディアボロスを作戦なのか。
「もう直ぐこっちにも向かって来るぞ。狙ってるなら……遅いな」
 樞は仲間たちに報告しつつ、用意された罠を眺めた。
 こちらも草が結んであったり落とし穴があるし、竹と竹を蜘蛛の糸で結ぶなど時間稼ぎの手段は色々と用意してあるのだ。
「ちったあこれで頭でも冷やせ。紅蓮地獄へご案内、だ」
『吹雪? クソが! 飛び込め! 乱戦じゃあ!』
 樞は結界を壁代わりに落として時間を稼ぎつつ、吹雪を呼んで薙ぎ払った。
 まずは浅く広く攻撃し、仲間が仕掛けやすいように援護射撃と言うわけだ。
『ウヒャ!? 此処にも罠があるだと! ザッケンナコラ! んなもんが俺たちに効くかよ!』
「罠で倒せぬは先刻承知。……拳を砲身とし、鬼血を弾丸と成す。指弾と言えども鬼の握力、貫通力は本物以上じゃ」
 クロノヴェーダやディアボロスを罠で倒すことはできないが、罠に嵌れば動きは止まる。
 巴はその機を逃さず猛然と射撃戦を挑んだ。
 自らの血を礫として指で弾き、闘気と鬼の力を乗せてマシンガンの如く叩き込んでいく。
「逆連鎖戦の時間は刹那、されど防御陣地で時間さえ稼げれば、その時間は何倍にもなろう。鉄砲の登場で騎馬が廃れたのもさもありなん」
『ジャッカシー!』
 巴に対し鬼たちは前に立つ奴を盾にして、後ろの連中が鉞振りかざして竹を伐採しつつ迫って来た。
 肉薄する者も出る中、ソレを食い止めるべく連携して迎撃していく。
「来ましたね、ここは一騎たりとも通しません」
 裕樹は竹藪の上から斬り掛かり、牛若丸もかくやという八艘飛びを見せる。
 跳ね飛びながら呪刀を振り回し、そしてここで借り尽くさんと言う気概を持って戦うのだ。
「……こんな感じ、どこかで見た気がする……。前にも……」
 安全な場所ながら、チビ達を守るべくその様子を見守っていた三郎君は、かつて失われた逃避行とその時の光景を僅かに思い出していた。
 もちろん細部は違うだろう、メンバーなどは大きく違うはずだ。
 男女比であったり胸のサイズなど体形であったり……だが人々を守るという、その思いは共通していた。思い出される記憶は不思議とありがたい気がして、人知れず合掌する。
「これ以上! 村に迷惑を掛けさせたりはしません! ……咆えよ空狐!」
 裕樹は背中に浴びる村人の視線、温かな感情を乗せて炎を放った。
 妖狐はやがて空狐となるという。尻尾はなかなか増えないかもしれないが、刀を増やすことで変えられるかもしれない。体形が未熟だとか、特に胸が無いとか色々あるが、それだって成長したら凄いんです! 料理なんて当然バリバリですよ! そんな思いもついでに載せて感情は蒼い炎となって敵を焼き尽くすのだ!

●包囲殲滅戦
「いよいよ来たね、迎撃……いや殲滅戦だ」
 壊乱した為か、作戦か、どちらか判らないが敵は好き勝手に移動し始めた。
 ディアボロス達はこれを押し留めるために行動し、空から見守っていた文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は敵を逃がさない。
「クダ吉も宜しくだよ。頑張ったら、あとでタケノコ食べよう」
 そんな風に雪人が話しかけると、管狐のクダ吉は嬉しそうに尻尾を振る。
 敵と戦う苦労自体はタケノコを掘り返すより下であるが、残念ながら一般人にとっては立った一体にタッチダウンされるだけで殺されてしまう。
『こっちは手薄だぞー! 村を潰して皆殺しジャー!』
『ほんまじゃ。いくでー!』
 次第に統制を取り戻した鬼馬軍団であるが……。
 その頃になってようやく土塀や落とし穴の無い場所を見つけ出したようだ。
 何かもう、おせーヨと言ってやりたいが、これもみんなが引き付けた結果というやつだろう。当初の予定だと罠設置は前提だったけど、攻撃魔法を叩き込むとか計算されなかったんすよホントの話。
「あーあー、ったく騒がしい連中だな。どうすっかね」
「良いねえ……やる気があるのは大いに結構。潰し甲斐があるってもんだ」
 狭間・ならく(【嘘】・g03437)がボリボリと頭をかくと菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は肩を鳴らして出迎える事にした。
 この辺は面倒くさがりと鉄火場スキーの差であろう。
 ここまで来たら悩む必要はない。逃げられない様に倒すだけだ。
「……よし、任せた。援護は出しとくよ」
 ナラクはしばらく考えて(コンマ五秒以上)、端末を取り出すと文字盤も見ずに打ち込んでいく。
 それが終わると、ポイと操作の終わった端末をモーラットのモコモコ野郎に投げてやる。
 さすればドンドン増えて盾役に丁度良い。いかにも熟練のモーラット・コミュであるように見えるが実際、テキトーである。モコモコ野郎が本体と呼ばれるにはまだまだ時間が掛かるであろう。マ、その予定があればな。
『敵だ! 敵がいたぞ! ぶっころせー!』
「来やがれ! お前らの武者力とやら、見せてみな! 1ライコウは何ヨリミツだ?」
 ここで桐梧は敵を適度に煽りながら参戦する。
 まずは牽制で良いから殴り掛かり、相手の足を止めなければ。
 鉄骨鉄筋コンクリート製のハンマー振り回し、当たるを幸いにブンなぐる。飛ばしていくぜ!
『ヒャッハー大・激・怒!』
「うるせえぞてめえら。……脚を狙え」
 ナラクはモコモコ野郎に指示して攻撃するのだが……。
 同じ操作で『今だ目を狙え』『キックだキック!』とかコマンドを入力したりする。
 きっとビームを撃つことを覚えたとしても、まったく同じ操作をするだろう。だってしょうがないじゃない、操作覚えてないんだもん。
「……いい具合に乱戦かな? 出来るなら村まで到達させずに倒したいところだけども、この様子なら大丈夫だよね。じゃ出口に近い方から潰して行こうか」
 雪人は最後まで敵の動きを見守っていたが、もはや問題ないと参戦した。
 空中から符を投下して、結界を構築するための石板に変化させる。
 中には攻撃用や自爆用の式神を放り込み、呪詛やら衝撃波をまき散らす作戦だ。
「よし! クダ吉!」
 石板が輝きながらカウントダウン開始。
 大爆発した所で雪人はクダ吉を結界内に飛び込ませ、式神を追加して残る敵を確実に倒していく。
「ひひひ、騎兵の機動力は奇襲にゃ向いてるが、そンだけだ。活かせなきゃ意味がねーし、……背中がお留守だゼ」
 ナラクはモコモコ野郎や仲間たちが目を引き付けている間に背後に回り、大弓を引いて言霊の矢を放ってトドメを刺して回った。
 こうして徐々に敵兵団は減り始め、戦いが沈静化して戦場が誰の目にも判り易くなっていく。
「潰しやすい奴からガンガン潰さねえとな……ってもう終わりかよ。お代わりはどうした! チョロチョロすばしっこいだけか、お前ら? 口の割りに物足りねえなァ……もう少し気張ってくれよ!」
 桐梧は鬼馬から落ちた鬼をひっつかみ、強化した筋力で投げ飛ばす。
 あるいはヨロリと成った所で菱神ホームラン!
 そのままの勢いで最後の一体を叩き潰したのであった。
『うぬ、鬼馬軍団敗れたか! しかし我らに横道無し! うぬらを討ち取って決着をつけてくれようぞ!』
 暴れるだけの部隊を指揮をしていた敵指揮官は、部下の壊滅を知って前に出て来る。
 いよいよ戦いは大詰だ!
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【スーパーGPS】がLV2になった!
【怪力無双】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
【使い魔使役】がLV2になった!
【建造物分解】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV4になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!

狭間・ならく
雑魚をけしかけといて、また随分と大きく出たじゃねェの。言うにことかいて『討ち取る』だァ?
ひ、ひひ。ナラクさんは嫌いじゃないが、冗談は休み休み言えよ。

……。
マ、『渡辺』を名乗った時点でどんな冗談も笑えねーんだが。
あ? 意味??
冥土の土産にも教えてやるワケねェだろ。嘘つきナラクさんを甘く見過ぎだゼ。
(青白い炎を額に二点灯らせて)(表情の削げ落ちたまま灼刀を抜き放つ)(刀にも【呪詛】と怒りの炎を纏わせ)
……あァ、クソ。面倒くせェ。
“消えろ”よ、おまえ。

──吼えろ、地獄花

(【飛翔】し、遥か上から刀を振り下ろせば、柄から箏の音が響く)


十野・樞
アドリブ連携歓迎

さて、大将首のお出ましか
前にも言った気がするがな
てめえごときに名や技を剽窃されちまったとくれば
毘沙門天や渡辺党は怒り狂うだろうよ
恨みの矛先を向けるすらわからねえボンクラが、ってな

【飛翔】にて上空から攻撃
【結界術】で結界生成、仲間と自分の防御を強化

【高速詠唱】にて叶う限り高速にパラドクス展開
敵存在情報を看破把握分析
敵パラドクスは伝承に依るもの
なら己のパラドクスと【伝承知識】にて介入干渉

鬼の腕を落とす伝承、か
ならば落ちるべきはどちらの腕だ
その技により滅されるべきは、人に与する存在か、それとも鬼か
さあ、どちらだ?

敵撃滅最適解の手段で攻撃
【全力魔法】【連続魔法】【捨て身の一撃】駆使



「雑魚をけしかけといて、また随分と大きく出たじゃねェの。言うにことかいて『討ち取る』だァ?」
 狭間・ならく(【嘘】・g03437)は弦の無い弓を担いで肩で笑った。
 槍と違ってよくしなるから、担ぐと新宿で見た健康器具のような気がしてくる。
「ひ、ひひ。ナラクさんは嫌いじゃないが、冗談は休み休み言えよ」
『……』
 そんな風に笑って反応を見るが敵はすまし顔。
 口元を布で覆い額には鉢金、目は閉じたままと涼やかだ。
 とは因縁のある仲間は別に『景虎に目を開けさせるな』とか言ってないので大丈夫だろう。
「さて、大将首のお出ましか。前にも言った気がするがな」
 そして十野・樞(division by zero・g03155)は既に苦笑すらない。
 言葉の剣を持って斬り捨てるのみ。
「てめえごときに名や技を剽窃されちまったとくれば毘沙門天や渡辺党は怒り狂うだろうよ。恨みの矛先を向けるすらわからねえボンクラが、ってな」
「そういうこった。マ、『渡辺』を名乗った時点でどんな冗談も笑えねーんだが」
 樞たちの言葉に鬼は単純に切り返した。
 話だけは聞くが、大して気にも止めてはいまい。
 まあナラクさんだって意味を感じてはいない。
『では鬼渡辺とかウラ渡辺でいかがかな? あるいは越の渡辺でも良い。それこそ剽窃など今更よ』
「越? ああ、渡辺真柴を名乗った茨城童子は越の出身説もあったな」
 強い武士は鬼と称されることもあり、自ら称すこともある。
 それは源氏と平家の血筋なども同様で、後には山ほどの『●●の子孫』と言うのが出て来る。いやいや、ゼウスの子孫であるとかアレクサンダー大王の子孫と名乗る西洋人が山ほどいるのも同様か。
『この問答に意味があるのかないのか知らぬが。そろそろよかろう』
「あ? 意味?? 冥土の土産にも教えてやるワケねェだろ。嘘つきナラクさんを甘く見過ぎだゼ」
 すまし顔の敵に対してナラクは表情の削げ落ちた顔で向かい合う。
 元より笑ってなどおらぬ、肩で笑うはパントマイムに過ぎなかった。
「……あァ、クソ。面倒くせェ。消えろよ、おまえ」
 演技の必要なく成れば、額に青白き燐気を灯して大弓捨てる。代わりに抜きたるは箏の音鳴る刃成り。

 ドドドと迫る音に対し、周囲に展開された結界を踏んで空を登った。
 気が付けば鏡のような結界が周辺に、いやいや空に向かって配置されているではないか!
「援護するぜ。まずは空からの仕込みを御覧じろってな!」
『ハハハ! 戦場の華は戦唄。刃の煌き一瞬の神がそこにおわす。参れ!』
 樞は仲間の周囲に鏡のような結界を張ると、高速でパラドクスを展開する。
 真理によって思考の束縛を離れ、複数の演算を同時に開始。
 鏡のような結界は仲間を守る盾であると同時に、相手の情報を反射で得るための物だ。
『ここは大橋、我居るところが一条の戻橋なり。ならば腕斬りおとしてくれようか。あるいは命脈落としてくれようか。恐ろしければ逃げ去るが良い!』
「ふん。鬼の腕を落とす伝承、か。ならば落ちるべきはどちらの腕だ」
 茨城童子は複数の鬼伝説が集合したモノである。
 大妖である橋姫、羅生門の鬼、越に漂着する青い目と白き肌の鬼伝説などなど。
 だからこそ茨城童子には複数の因果と術を有していた。ゆえにそこへ渡辺真柴と言う名前を媒介に、綱の腕落としの逸話を加えたのがこの技であろう。ゆえに!
「その技により滅されるべきは、人に与する存在か、それとも鬼か。さあ、どちらだ?」
 樞は伝承を分解し、一部を租借することで逆行を掛けた。
 この技が持つ因果の元には『鬼が腕を切られた』というモノがあるならば、そのままソックリ反射してしまうとか、あるいは『誰が』という対象指定さえ解除できれば自爆を誘えると思ったのだ。
『カカカ! 腕を切ったか切られたか、これもまた戦場の華! ……む、今一人は何処に?』
「今ごろ、気が付いたのかよ……やっこさんが仕掛けたのは、俺より前だぜ」
 しかして景虎と樞は術と技を放ち合い、共に腕を切り合った。
 少ししてバシャリと音がするや、樞は手持ちの身が割り人形に酒を浴びせて供養する。
 自分の代わりに腕が切られたという事実を反射させて、欠損を免れたのだ。そして……。
「──吼えろ、地獄花。開け地獄門! 六道巡りに案内してやんぜ!」
『オーン!』
 そこへナラクが落ちて来た。
 刀を抜いてズンバラリ、振れば箏の音が鳴る。
 ではナラク自身が『降れ』ばいかがする? 景虎の反応が遅れ、代わりに鬼馬の蹴り足が彼女を打った!
『よろしい! 戦場での騙し騙され大いに結構! 共に戦の華を愛でようではないか!』
 クロノヴェーダは奪った性格性質に引きずられると言うが……。
 この鬼は戦国デュエリストとして名高く、頼まれもしないのに戦場に顔を出し『あいつは戦争がしたいだけなんだ』と唄われる面が強いのかもしれない。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【腐食】LV1が発生!
【書物解読】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【命中アップ】がLV3になった!

守都・幸児
てめえらは報復、俺は後始末
どっちが上等か決めるつもりはねえ
だが俺はてめえを絶対通さねえ
だから退かねえ
それだけだ

刀八毘沙門天の陣、出てくる刀は八振りか
立烏帽子の大通連より数は少ねえな
なら耐えられる
腕落としってのをくらっても片腕が残ってりゃ充分だ
もとより【捨て身の一撃】だからな
(無自覚のネメシス化による硬化の強化で多少は斬り難い体になっている)
どの攻撃をされようが構わず突っ込むぞ
敵は鬼馬に乗ってやがるから
【飛翔】の力を借りて馬上の敵に届く高さまで飛んで
「悪鬼粉砕撃」の力を乗せた鉄骨で敵をぶん殴る
せめてもの礼儀ってことで
立烏帽子にぶち込んだのと同じ技で勝負するぞ

横道無し、なんだろ?
奇遇だな
俺もそうだ


天破星・巴
アドリブ連携歓迎

おぬし、鬼馬四天王らのう。こういう場合のお約束としてお主は五人いる四天王最弱、鬼馬四天王最弱とか言われているのじゃろう
下っ端だからこんな作戦に駆り出されているのじゃ

八振りの刀と両腕分ニ刀合わせて十振りで来るならわらわも十指の爪で相手をするのじゃ
幸運にも今は昼間なので爪を生成する光の補充には事欠かない
敵をトラップ生成の落とし穴と蜘蛛の巣で足止めし
三指飛爪を連続で飛ばしつつ突撃
他の四種の型を切り替えながら連続攻撃
多少傷ついても構わず攻撃

奥の手は両手ハサミ型の二指「鋏爪」で敵の刀を止め足に光爪を生成しての後方宙返り蹴りの不意打ち攻撃



「おぬし、鬼馬四天王らのう。こういう場合のお約束としてお主は五人いる四天王最弱、鬼馬四天王最弱とか言われているのじゃろう」
 そういって天破星・巴(反逆鬼・g01709)は嘆息。
 鬼である身の彼女としては、鬼の馬鹿さ加減には笑ってばかりはいられない。
 いずれ彼女に、あるいはその子孫に降りかかるやもしれぬ。
「下っ端だからこんな作戦に駆り出されているのじゃ」
『フフフ。良い言葉をしんぜよう。……だからどうした! 全てを切り落とす便利な言葉よ』
 だが敵も然る者ひっかく者。
 巴の皮肉にも影響した風情はなく、馬鹿で悪いかと開き直る。
「ここまで話が通じぬとは……まあ良い。後は戦いで決着つけるまで」
『もとより望む所よ! 歯向かう者には容赦せず! これぞ鬼馬軍団……いやさ一部隊で我らは兵団と名乗ってくれよう!』
 巴が詰め寄り光を灯して刃に替えると、景虎は小刀を抜いて腕に突き刺した。
 どうやら術を返されて腕が動き難かったようで、その呪詛を引き抜いたのだろう。
 では行くぞと馬引けば、その前に立ち塞がる男が居る。
「てめえらは報復、俺は後始末。どっちが上等か決めるつもりはねえ、だが俺はてめえを絶対通さねえ!」
 それは守都・幸児(迷子鬼・g03876)、村を守り国を守る護国の宿命を名に持つ男。
 そこにいる人々の防人となり、未来を築く少年たちを背中で守る存在。
 しかして、景虎が腕の治療を施すのを待つだけの気概があった。
「だから退かねえ、それだけだ!」
『佳き益荒男ぶりよ! 理屈など不要! 共に血の華咲かせようぞ!』
 これには鬼もニッコリ。

 回り込んで村を目指すだとか、それで驚かそうとか微塵も考えぬ。
 馬首を巡らせ天に腕を翳してから飛び込んだ。
『いでや八葉、八陣、末広がるは刀の戦陣!』
 景虎は天より刀を呼び寄せて、馬上より振り下ろす。
 刀を振り切るやその刀が消えて、タイミングラグなしに横薙ぎあるいは逆袈裟で迫って来た。
「刀八毘沙門天の陣、出てくる刀は八振りか、立烏帽子の大通連より数は少ねえな。なら耐えられる」
 幸児はぶった斬られながら突き進んだ。
 鬼馬の角を腹で受け止めて、そこに刃を振り下ろされても止まりはせぬ。
 まして馬から飛び降り、空中にある刀を踏んで三角飛びを掛けようとも、まるで気にせずに鉄骨を握った。
「俺が止める! 巴ばあちゃんは気にせず行ってくれ!」
「おうともさ! 八振りの刀と両腕分ニ刀合わせて十振りで来るならわらわも十指の爪で相手をするのじゃ」
 幸児が体で攻撃を受け止めながら鉄骨を振り回すと、巴は指に灯した光の刃で応戦する。
 天より降り注ぐ刃、あるいは刀の上を跳んで迫る攻撃に踊るようなステップ刻んで剣戟を交わした。
『その技、動きに流れがあると見た!』
「そうとも。じゃが、わらわは新宿で知ったとも。あえて流れを無視する事も必要とな!」
 巴の技には型がある。
 一本ならば焦点を集中させた貫通型、二本・三本と指を増やすことで範囲は形状を切り替える。
 だが十本全てを展開すると腕を切って危険なので、使い方には注意が必要だ。あるいは自分には効かぬと術を掛けてから挑む必要がある。景虎はその順番に目を付けたが、巴はあえて順番に逆らって元の番数に戻した。
『これはハラキリ!?』
「光の鬼爪は森羅万象を切り刻む、血溜まりに躯を晒すが良いのじゃ」
 巴は五本から二本に絞った鋏に戻し、更に自分の腹を切るような動きで宙返り。
 それは刀の動きを鋏で受け止め、カカト落としで勝負を決める荒業である。
 相手の刀が自分を目指すからこそ、切腹のようなポーズは相手の軌跡に照応するのだから。
 ましてこのような動きをするならば、既に自分を切らぬと術を掛けてあろう。
『だが小兵の蹴り如きでは……ぬ、いかん!』
 景虎はここで咄嗟に反応した。
 先ほど別のディアボロスが連携攻撃を掛けている。
 ならばコレを忘れて目の前に夢中になるのはいただけまい。
 僅か一戦場で全てを察し、恐るべき学習力で天を垣間見る!
「せめてもの礼儀ってことで立烏帽子にぶち込んだのと同じ技で勝負してやらあ!」
 先ほどまで体で受け止めていた幸児が天を舞っていた。
 別に太陽を背にしたわけでない。
 ただ馬に乗る景虎と尋常の勝負をする為に過ぎない!
「横道無し、なんだろ?」
 鉄骨が大上段から振り下ろされる。
 刀を交差して受け止めると、幸児のボディーブローがやって来る。
 悪鬼粉砕撃、その悪ということはどういう言う意味か?
 邪悪という意味か、それとも強いという古語か。どちらにせよこの場では同じ相手を討つためだ!
「……奇遇だな、俺もそうだ」
『フーハハハハ!』
 だがそれで終わりではない。共に得物を放り出し、頭突き逢いで意地を張り合った。
 ガチリと鈍い音がするのは気のせいか? いやいや鬼の肌はマガネ(真鉄)に勝ろう。
 不退転の戦鬼たちが笑いあった。
「これはウカリとできぬな。わらわも精進せねばな」
 何時の間にか巴の血も騒いでいる。
 これが鬼の業なのかもしれない。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【温熱適応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!

文月・雪人
※アドリブ連携歓迎

さて残すは大将一騎のみ
しかして彼は、本気で仇を取りに来たのか、暴れる為の口実か
どちらかというと後者かな?
まあどちらにしても迎え撃つしかない訳だけど
負ける気はないさ
いざ尋常に、勝負!

状況を[観察・情報収集]
[結界術]で防御結界を展開しつつ
刀を構え、武人っぽく対峙して
騎馬の進撃タイミングを[看破]し真正面から迎え撃つ……のは[演技]
囮役として騎馬の進撃を誘導し
その背後からクダ吉が騎馬に[不意打ち]で喰らいつく
【能力値・命中・ダメージアップのドレイン】と[捕縛][呪詛]で動きを縛り……というのも実は囮だったり
今回の本命は『斬妖閃』
馬の勢いも利用した反撃アップの[斬撃]で[両断]する


野本・裕樹
四天王、そして渡辺…
そうなると腰にある刀は髭切ではないかと考えてしまいますが。
まさか四天王本人でもないのに刀が本物な訳ありませんよね。

…余計な事を考えました。
あちらの言う通り決着をつけるとしましょう。
しかし鬼に横道なし、ですか。
直接私達ではなく村を襲おうとした時点で貴方達は十分に道を外れていると思いますが?
どの口が、というやつですよ。

騎乗してますが、その刀が飾りでないなら斬り合いを挑ませてもらいます。
「鐵喰」による[両断]、簡単に受けきれると思わないでください。
腕落としには【咲風刃】、剣戟と竜巻の二段構えです。

報復だというのならそれを超える報復を、罪の無い民を巻き込んだ報いを受けなさい。


無堂・理央
残るは指揮官だけっと。
まずはここの襲撃を阻止して、鬼馬軍団の作戦の出鼻を挫いちゃおう。
作戦と言う程練られたものじゃないとは思うけど!


引き続き、無双馬『クロフサ』に騎乗して戦闘だよ。
更にネメシス形態発動!
ボクとクロフサが復讐の火を纏い、クロフサの鬣と尾が復讐の火に置き換わる。
パラドクスで纏った復讐の火を妖刀に集めたら、【ダッシュ】で一気に間合いを詰める!
刀八毘沙門天の陣で生み出される刀はクロフサの脚の速さで潜り抜ける!
間合いを詰めたら交差一閃!妖刀で横一文字に斬りつけて、そのまま駆け抜けるよ。

何度かやり合って何となくわかる。
アンタとの縁はボクじゃなくて、クロフサとこの妖刀が結んでるって事を。


菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】

立烏帽子も大概だったが……
大将名乗るんなら、先陣切って突っ込んで来るぐらいはやって貰いたいもんだ。
手下が全滅して出てくる様じゃ、底が知れてるぜ?

ここまで来りゃ小細工無しの真っ向勝負だ
【ダッシュ】で一気に接近、邪魔くせえ馬ごと叩き潰す!
騎乗してる分機動力はあるが図体はデカい
懐に張り付き【撹乱】
攻撃の予備動作を【看破】して躱しつつ、大太刀で余すとこなくぶった斬る!

刀八振りとは面白え、そんならこっちもありったけぶつけてやる!
パラドクス発動、数は少ねえが威力は折り紙付きだぜ!
てめえの武者力とやら、見せてみな!



「さて残すは大将一騎のみ。しかして彼は、本気で仇を取りに来たのか、暴れる為の口実か」
 文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は仲間たちと敵の戦いを見てふと思った。
 敵は奪った人物の性質に影響を受けることが多いが、こいつは勝負にこだわる長尾景虎のデュエリストぶりに近い。
「どちらかというと後者かな? まあどちらにしても迎え撃つしかない訳だけど負ける気はないさ」
「ふーん。そういう事なら挑発が効きそうだな」
 雪人の言葉を菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は咀嚼する。
 レースやカードゲームの漫画よろしく、ライバル認定したら延々と襲ってくるタイプだ。
 ならば怒るかどうかに関わらず、戦いを愉しむためにやって来るだろう。
「立烏帽子も大概だったが……大将名乗るんなら、先陣切って突っ込んで来るぐらいはやって貰いたいもんだ」
 と言う訳で桐梧は早速、適当な言葉を連ねておびき寄せる。
「手下が全滅して出てくる様じゃ、底が知れてるぜ?」
『耳が痛いな。好き勝手に行きたい所へ行くものゆえまとめていて遅参した。許すが良い』
 なお史実の長尾景虎は部下に振り回され、お前ら勝手にしろと出家しようとしたらしい。
 当時の越後に右から左に資金を調達し、しかも戦えば無敵なんてチートは他に居ないので、『頼むから出て行かないで』とお願いされたそうである。我儘気ままでデストロイな鬼馬軍団の中間管理職に、これほど打ってつけの人材もいまい。長尾家は平氏だから源氏の綱と合わせ、光と闇が混ざって最強に見える。
『言葉で語り尽くすには飽いた。後は刀で語るとしよう』
「そうだね。いざ尋常に、勝負!」
 景虎が刀を抜くと、雪人はまるで格闘ゲームの様に真正面から向きあった。
 白銀の刀を抜き斜に構え、平服であり戦闘服でもある狩衣の影に刃を隠して見せる。
 しかしそれは演技であり、そもそも彼は後衛職だ。

 仲間と入違いながら結界を張り、管狐のクダ吉に指示を出す。
 代わりに出てくるのは……。
『景虎推算!』
「おらよ! ここまで来りゃ小細工無しの真っ向勝負だ」
 馬上から刀を振り下ろすと桐梧は体当たり気味に大太刀構えて突っ込んだ!
 まるで中国拳法の打撃技、しかして相手が衝撃で離れる所に刃を振り下ろす。
『来い! 我が刃は剣舞にあらず! 剣武圏なり!』
「刀八振りとは面白え、そんならこっちもありったけぶつけてやる! 釣りは要らねえよ、一切合切くれてやる!」
 桐梧が大太刀で馬ごと切ろうとすると、景虎は手持ちの刀を犠牲に守り切った。
 それだけではなく呼び寄せた刀を使い、一切の反動なく返し刃を放つ。
 これに対して桐梧も大太刀かた手を離し……否、鎖でつないだままだ! しかもそのまま振り回し始めた!大型銃を明後日の方向にぶっ放して態勢を変え、首を狙う刃をやり過ごすと、そいつも捨てて竜の魔剣とシャベルの二刀流!
「今だ! クダ吉を利用して!」
「あいよ!」
 クダ吉は雪人が桐梧から預かった手榴弾を抱えて飛び込んで、噛みついて足止め。
 竜の剣で切り裂き、シャベルで手榴弾をゴルフボールの様に叩いて飛ばす。
 そこからバールで支えておいた鉄筋鉄骨コンクリートをひっつかみ、そこまでやって本命は拳による乱打戦!
「俺の技数は少ねえが威力は折り紙付きだぜ! てめえの武者力とやら、見せてみな!」
『よかろう! 見よ、我が覚悟、我が一撃は無双なり!』
 そこで桐梧は敵の覚悟を見た。
 肉薄し殴り掛かって近間過ぎて押し負けるのを、呼び寄せた刀に自分の手足を貫かせて加速する景虎の一撃。自爆覚悟で急加速の斬撃を放ち、桐梧にて傷を負わせたのだ。
「てめえイカレてやがる」
『ハハハ! 端から鬼馬モノに正気のモノなぞおらぬわ! みな血迷うておるぞ!』
 呆れて物も言えないとはこの事か、これが同ランクの相手ならば桐梧の勝利だろう。
 しかし敵は我が身を捨ててでも戦い愉しむアヴァタール。
 だがディアボロスは集団であり、仲間同士で支え合う。割って入るは……。
『陰陽師は後ろで構えておれ!』
「残念。それも演技さ。俺の友達なら何もかも嘘って言うかもね!」
 雪人は白銀の刀を振り回し、颯爽と仲間の窮地に現われる。
 振う刃は鬼妖を切り裂き、咄嗟に敵を下がらせて間合いを引き裂いたのだ。
 こうして戦いは佳境を越えた


「四天王、そして渡辺……。そうなると腰にある刀は髭切ではないかと考えてしまいますが」
 野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)は八振りの刀を使いこなす敵を見ておもわず唾を飲み込んだ。
 何と怖ろしい(饅頭怖い)。一本くらいパチっても判らないかなーと思いつつ、剣の使い方には色々あるのだな~と参考にする。
「まさか四天王本人でもないのに刀が本物な訳ありませんよね。」
「どうかな? 髭切と膝丸は来歴やら伝承によって、名前の変遷が変わっててね。後に獅子王から逆輸入されて三本になったり、立烏帽子の三明剣を打ち直したとか言われてるんだ」
 裕樹の言葉に無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)は少し解説を入れる。
 獅子王というのは鵺退治の頼政が拝領した刀で、取り回しがし易いように……太刀が使われ出した時代にもかかわらず、小太刀に近いとされる老戦士用の刀だ。その辺りから源氏が伝えた名刀は、最初からセットで数本あったとか、後に作り直されたとかいう逸話が沢山ある。何が言いたいかと言うと……。
「きっとあいつが使ってる刀の一つが髭切か鬼切に近いんだろうね。そういった魔剣妖刀の伝承を取り込んでるんだと思う。他にもあいつに食われて無名になった刀もあるかもしれない」
 そう言って理央は己の履いている妖刀を意識した。
 何処かで気になる存在。もしかしたら……と思う事は幾つか存在する。
 しかし今はソレを語る時では無い!
「残るは指揮官だけ。まずはここの襲撃を阻止して、鬼馬軍団の作戦の出鼻を挫いちゃおう」
 作戦と言う程練られたものじゃないとは思うけど!
 そう思うと理央としては苦笑せざるを得えない。
 鬼馬軍団は武士が持つイメージの中でも、混沌と狂気の集合体に近いのだろう。鎌倉武士は全員バーサーカーだとか、武士道とか茶の湯を放り込んでようやく人前に出せるとか言われた時代の名残である。まあいま現役真っ盛りなので正面から殴り合うしかないんだけどね。訓練された狂戦士の常備兵とか笑えない。
「……余計な事を考えました。あちらの言う通り決着をつけるとしましょう」
 裕樹は理央が炎をまとい、無双馬のクロフサごと燃え上がったことで覚悟を決めた。
 彼女は既にネメシス形態と呼ばれるディアボロスの全力モードに移行しており、裕樹は仲間だけを質に向かわせる気は無かったのだ。炎の尻尾を追い掛けて狐も大地を駆ける。
「行くよクロフサ、君の姿は疾風迅雷の如く! 我らが復讐の火は万象一切を焼き砕く!」
『来い! 鬼馬軍団に後退の文字は無し! 命令があったとしても後ろに向かって突撃してくれようぞ!』
 炎に燃える理央に対し、景虎は刀の何本かを身に付き刺したまま走り出した。
 その姿は六刃合体、腕に刺したまま手を振えば同時に三本が彼女を刻む。痛くないのか? いいや引いて恥じる自分こそが心に痛みを覚えるタイプであろう。左右の往復で六刀が襲い掛かる!

 それに対して理央は血煙と炎を棚引かせて向こう側へと走り抜けた。
 手にした妖刀に鬼の血が絡みつき、ブスブスと復讐の焔が傷口を焼いているのが見える。
「流石ですね……。しかし鬼に横道なし、ですか。直接私達ではなく村を襲おうとした時点で貴方達は十分に道を外れていると思いますが?」
『ふむ。確かにその通りだが……しかし彼奴らがディアボロスの勢力圏に入ったのは間違いあるまいて。居場所知らぬ相手に他にどう戦えと? 戦とは常にそのような物よ。勝つためならば何でもやる。まあ言い訳よな。だからあえてこう言おう』
 裕樹の言葉を半ば認めつつも、景虎は平然と切り返して来た。
 言の葉にも刃は乗るとハッキリと判った瞬間である。
『だからどうした! 人の世の戦は美しき絵空言ばかりであったと確信できるモノのみが石を投げるが良い! 我ら鬼馬モノ、あえてその石受けてくれよう!』
 そも、産鉄地には鬼が棲むという。
 産鉄地と判った瞬間に、今ならば奪えると判った瞬間に豪族は鬼だとされた例も少なくはない。
 土蜘蛛がまつろわぬ民、豪族の成れの果てであるならば……鬼は幽鬼憑きて外道と成った者なのかもしれない。果たしてこの鬼馬モノは戦好き、残虐非道も我が庭なれば! 上杉謙信は餓え過ぎと呼ばれる程に戦好き、戦の為に人狩りを行ったとされるほどの豪の者であったそうな。ここで引くようなモノには非ず!
「たいそうな事を。ジェネラル級に言われればアッサリと翻す癖に。どの口が、というやつですよ。……ですがもはや言葉は不要! その事だけは同意しますとも」
 裕樹にとっても耳に痛い事はあった。
 正史の歴史に住まう人々は良い者ばかりではない。
 しかしその事を盾に取られようとも、この鬼が、クロノヴェーダが、上位の存在に命令されれば前言を翻す事実を知っている。ゆえに言葉は決着のツールには成らず、ならばあとは刀で語るのみ!
「灰となるまで燃やし尽くせ、鬼妖退散! 咲ッ!」
 裕樹は呪刀に風をまとわせると、馬上の敵に負けぬほどの勢いで攻め立てた。
 妖気の風は竜巻起こし、土煙と共に敵を討つ!
 それは手痛い攻撃であると同時に……。
「報復だというのならそれを超える報復を、罪の無い民を巻き込んだ報いを受けなさい。そして……ここに居るのは私だけではありません。一対一とは言わぬでしょうね!」
『元より承知!』
 腕を切り割こうとする一振りに、風の刃が逆行する!
 更に敵は土煙に向かって、返す刃を放った!
「何度かやり合って何となくわかる。アンタとの縁はボクじゃなくて、クロフサとこの妖刀が結んでるって事を。だから! その居場所はハッキリと判る!」
 理央は土煙の向こうから、炎をまとった刃を振う!
 見える見えないとかは些事! 自らが信じる因果を奮って、応報せよ!
 奪われた未来を取り戻すために!
『フ……フ。ハハハ! よろしい! 我はこれまで! しかし次の我が、あるいは他の何某が! また挑むであろう! いずれ因果の果てにて相まみえようぞ!』
 ボン! キュルル……ボン!
 一気に火勢が燃え広がり、渡辺景虎の姿は彼岸に消えた。
 後には何も残さずに。
「最後まで暑苦しい人でしたね」
「鬼馬軍団だから」
 二人の乙女はそんな風に笑って苦笑したという。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【土壌改良】がLV2になった!
【士気高揚】LV1が発生!
【建物復元】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV5になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!

最終結果:成功

完成日2022年03月15日