【ラ・ピュセル奪還戦】⑨童話の魔女グリム

 このシナリオは【火刑戦旗ラ・ピュセル奪還戦】に関連する特別シナリオです。
 最終人類史の戦場は、奪還戦が開始するまで攻撃する事は出来ない為、火刑戦旗ラ・ピュセルのフランス全域に散らばるジェネラル級キマイラウィッチに対して、戦闘を仕掛けます。
 この戦闘によって、敵の戦力を削ることが出来ます。
 勝利したシナリオ数に応じて、対応する戦場の敵の数が減少し、戦いを有利に進めることが出来るようになります。
 また、火刑戦旗ラ・ピュセルの周囲は全て最終人類史の領域である為、今回の奪還戦では他ディヴィジョンからの横やりが入る事はありません。

 このシナリオの攻撃対象は【⑨童話の魔女グリム】の軍勢です。
 魔女グリムは、ジル・ド・レを筆頭とするジャンヌ・ダルク配下の武将達とは別の派閥となるキマイラウィッチ達を率いる、有力なジェネラル級でした。
 ブールジュを中心とした地域を支配していましたが、オルレアン奪還に伴い、最前線のオルレアンを配下に任せて、支配地域の中心に位置する『シャトールー』に根拠地を置いて、ディアボロスに対抗しようとしているようです。

「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑨童話の魔女グリム」の敵残存率を低下させます。

【ラ・ピュセル奪還戦】童話の魔女は物語を紡ぐ(作者 天木一
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#火刑戦旗ラ・ピュセル  #【ラ・ピュセル奪還戦】⑨童話の魔女グリム  #火刑戦旗ラ・ピュセル奪還戦 


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●童話の魔女
「まさか、サンジェルマンが破れるとは想定外であったな」
 『童話の魔女グリム』が想定外の事態に珍しく表情を変えた。そして戦局に思いを巡らせる。
「ディアボロスのディヴィジョンへの侵攻が成功したとしても、ジル・ド・レに続きサンジェルマンまで撃破されては、火刑戦旗ラ・ピュセルを守り切るのは難しかろう」
 最悪の事態――断片の王ジャンヌ・ダルクが敗北する可能性もその頭には描かれていた。
「この状況で、ジェネラル級の3割以上を敵地に送り込もうというのであれば、ジャンヌ様の狙いは……」
 そしてさまざまな可能性を考え、ジャンヌの考えを読み解いていく……。
「ならば、童話の魔女グリムの名において、ジャンヌ様の期待に応えなければならぬ……この戦い、何としても生き延びねば」
 ジャンヌの考えを理解すると、自分は生き延びて使命を果たさねばならぬと、配下に防衛の指示を出していった……。

●新宿駅グランドターミナル
「おー、みんなが多くの有力なジェネラル級キマイラウィッチを倒してくれたから、とうとう【火刑戦旗ラ・ピュセル奪還戦】が始まるよ」
 音葉・遥風(風は遥か彼方に吹く・g03189)が奪還戦の始まりを告げる。
「断片の王ジャンヌ・ダルクは反撃に、復讐祭の卵を使った大儀式で、最終人類史に逆侵攻を実行したみたい。だから今回は火刑戦旗ラ・ピュセルに攻めるのと、最終人類史の防衛もいっしょにやらないといけないんだって。マジ大忙しだね」
 攻めるだけでなく最終人類史の防衛も行わなくてはならない。
「ここに集まったみんなには、ラ・ピュセルに攻め込んで敵の戦力を減らしてもらうよ。攻めるのは童話の魔女グリムの軍勢で、場所は第二拠点シャトールーだよ」
 グリムはシャトールーに自らの軍勢を集めている。
「魔女グリムは生き残ろうと守りを固めてるみたい。だから大勢で固まってる軍勢に攻め込まないといけないんだよ。危険だけど、やらないと奪還戦で苦労することになるから、がんばって少しでも数を減らしときたいよね」
 守勢の敵に攻め込まねばならない。大変であるが、後々の苦労を少しでも緩和する為には今動かねばならない。
「みんなに戦ってもらうのはトループス級キマイラウィッチ『星狼の魔女』の部隊だよ。魔女にしては割と冷静なタイプみたい。敵の数も多いし、時間をかけると不利になるから、最初から全力全開でぶつかって、一撃離脱みたいな感じがいいんじゃないかな、たぶん」
 敵勢に囲まれるようなことになれば不利になる。短時間に暴れるだけ暴れて打撃を与え撤退するのが理想だろう。

「キマイラウィッチが奪還戦を生き残ったら、ディアボロスに復讐してやるってめちゃ強力になる可能性があるから、ここでできる限りやっつけときたいよね。あちこちのディヴィジョンで命を狙われたくないし、そのディヴィジョンの戦力が強化されるもんね」
 断片の王を倒しても、キマイラウィッチが生き延びてしまうと厄介な事になる。出来るだけ多くの魔女を倒しておきたい。
「火刑戦旗ラ・ピュセル奪還戦は大変だと思うけど、今までも勝利を掴んできたみんななら今回も勝てるよ、きっと。だからファーストアタックを成功させて、奪還戦本番に勢いをつけてこー」
 遥風の応援を受け、ディアボロス達はグリムの軍勢を叩きにシャトールーへと向かった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。
【アイスクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が3mの「氷の立方体」を最大「効果LV×3個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。出現させた氷は通常の氷と同様に溶ける。

効果2

【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV2 / 【反撃アップ】LV1 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【ダブル】LV1 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

天木一
 こんにちは天木一です。
 ラ・ピュセル奪還戦のファーストアタックです。
 シャトールーで守りを固めているグリムの軍勢に攻撃を仕掛る作戦となります。

 ①トループス級キマイラウィッチ『星狼の魔女』の部隊との戦闘になります。
 知的なタイプで挑発などにはあまり乗ってきません。逆に言うなら考えすぎるタイプです。
 数が多く敵を全滅させることはできません。攻撃で数を減らしたら撤退となります。

 もうすぐ奪還戦が始まります。それまでに敵を少しでも減らして備えましょう!
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
コールサイン:フェーデル

逃げ延びた先でまた陰謀?
童話はハッピーエンドになるもの
魔女達の災厄はこの地で終焉を。

迷彩コートを纏い、周囲の地形に潜み双眼鏡で偵察(速度優先なら割愛)
敵の配置を把握し、分断しやすい位置・数の敵群を見定めて
PD通信で連携し、仲間と機を合わせ攻撃

全力全開、一撃離脱だな
両手の銃に、青炎を纏う弾丸を連射しPD攻撃
仲間と狙いを合わせ
倒せそうな敵>より消耗した敵を目安に倒す
包囲を警戒し、仲間の死角を補って援護
仲間の航空突撃には、地上で緩急つけた連射で引き付け
地空の連携で立体的挟撃
敵の注意を地空に振り、自身も移動しつつ多角的連射
敵が見せた隙は狙い撃つ

敵の攻撃には、炎の狼に対しタワーシールドを構えて凌ぎつつ
火の手を盾で振り払い強化コートで軽減

二年近く、長い道程
孤独な戦いもあった、ようやく掴んだ好機もあった
今人々の応援を受けている
この身、この意志を懸けて応える
歪んだ復讐の輪廻を断ち切ろう

戦況を観察し把握
戦果十分か、敵将登場、深手の者が出る前に、通信で合図し全員で撤退


レイ・シャルダン
連携・アドリブ歓迎です。
コールサイン:スカイレイダー

新宿に攻め込む者、ラ・ピュセルを護る者、生き残ろうとする者
狡猾、計算高いと言えばそうかもしれませんが
復讐の感情を抑えきれずに暴れ狂うのがキマイラウィッチでしょう?
後の事を考えるなんて随分と弱腰じゃないですか。
中途半端な作戦です、全て叩き潰して完全にキマイラウィッチを終わらせましょう。

ゴーグル型電脳デバイス『Boeotia』のテンプルをノックして起動
≪ - 人機接続:Lynx of Boeotia - ≫
『Boeotia』と精神と全武装をリンクさせ
人と機械が互いを補い合い、相乗効果を発揮した『人機一体』の状態へ。

飛行ユニット『アクロヴァレリア』を点火して【飛翔】し、空中戦を展開します。
どんどんと出力を高め、一気にエネルギーを放出
全身に雷を纏い、敵の群れへと超速度で突撃しましょう。

攻撃後は速度を緩める事無く回避行動を
敵の反撃を捌きつつ、距離を取って囲まれない様に。
可能なら2撃3撃と。

仲間の合図に合わせて撤退です
決着は週末に。また会いましょう


御守・樹
アドリブ連携歓迎

復讐でエネルギー狭い地域ながらも厄介な相手だ、キマイラウィッチってやつはさ。
まぁ殲滅したはずなのに他のディヴィジョンから侵攻してくる俺ら復讐者も向こうからみたら厄介なのかもしれんが。

一旦物陰に潜んで様子見と観察。
ある程度地形を頭に叩き込んでおく。撤退時はもちろんだけど攻撃時に逆に囲まれないように動き回る必要もあるから地形の利用大事。
んでもって守りを固めてるって話だからなぁ、しかもあの数。不意打ちから暴れて撤退ってとこか。

手近な一体に清冽なる刃舞を不意打ちで放ってまずは一体を倒す。
そのあとは囲まれないように、追い込まれないように気を付けながら動き回り、再度攻撃を仕掛ける。
水刃を放って星狼の魔女と呼び出された狼を纏まるように追い込み圧縮水流で纏めて撃ち抜くように。ついでに追い込みの水刃で炎が消えたら儲けもんだな。

できるだけ数を減らしながらも深追いしないように気を付けて適度に撤退。


鴻・御伽
【刃音と行動】
※アドリブ、連携可

正直なところ、連中の復讐心だけはワタシ達に拮抗するとも、それ以上とも言えるでしょう。純粋な意思は強さでもあるから。
まぁ、だからと言って負けてあげる筋合いはないわ。
童話の魔女グリム。生かしておけば間違えなく厄介な結果を生むでしょう……最大限、その思惑を削らせてもらうわ。

狼の魔女ね。何度か交戦はしているから挙動は分かっているわ。
数を効率よく削るのならば連携は必須。空からの援護は有り難いわね。
ならばワタシ達は陸を制圧しましょう。
刃音とは反対側になる様に静かに行動し機を見計らうわ。
ワタシの攻撃は確実に弱った魔女を葬れるように狙いをつけておきましょう。
パラドクスを起動し、二体の氷でできた「白のルーク」を呼び出し、突撃と落下による単純な質量攻撃を行うわ。

状況を見ながら、撤退時には円滑に行動できるようルークを盾にしながら見方や自分を護り撤退しましょう。

双子姉妹は独特の意思疎通があり、会話せずとも思考が何となくわかっている。


鴻・刃音
【御伽と行動】
※アドリブ、連携可

やっぱり、何度考えても存在を許すことは出来ない。童話は優しいものなんだよ。
それを人類の敵が騙るのは許されることではないんだ。幼き子供たちの未来、そして人類の未来を奪おうとするのならば……容赦はしない。
悪しき魔女、そしてその配下たち。全てを根絶やしだよ。

どうやら上空から援護を行う人もいるみたい。だったらこちらは地を制圧しようか。
隠密行動で御伽と私で挟撃を行うべく敵群を取り囲むように近づいていく。
どの攻撃が火蓋になるかは分からないけれど、もしも自分ならば真っ先に飛び込んで敵陣を荒らしに掛かろう。
余力を残す必要は無いからね。派手に電撃を撒き散らしながら、魔女たちの喉元を切り裂いてやろう。
役目は削りを優先、姉さんや他の人たちが倒しやすいように行動していこう。

双子姉妹は独特の意思疎通が行え、会話せずとも思考が何となくわかっている。


エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
南仏の奪還が成れば欧州の安全はより強固なものとなる。
ここで叩かせて貰うわよ。

●行動
攻撃行動は全てパラドクス。
コールサイン:ユサール

【飛翔】し空対地攻撃。フェーデル(エトヴァさん)、スカイレイダー(レイさん)を援護。
パラドクス通信を借り連携は密に。

【地形の利用】を応用した地形追随飛行で接近、会敵と同時にポップアップからループ機動に入り肩越し爆撃の体勢へ。
ループの頂点付近で爆撃槌を投擲、降下中の【制圧射撃】で敵地上目標の足を止め、友軍の攻勢に合わせて爆撃槌を弾着させる。

反撃に対しては回避運動を主軸に直撃を避け、シールドに浅い角度で着弾させて弾く様に防御。
チャフ/フレアグレネードを放出しシャンデル機動で振り切りつつ、高度を回復させて反復攻撃へ。

敵ジェネラル級との遭遇時は速やかに伝達し撤退行動へ。
この際には【空中戦】技能を活かして派手に飛び回り殿軍を勤める。
友軍の退却に合わせスプリットS機動。位置エネルギーを運動エネルギーに変換し増速しつつ【一撃離脱】で戦域からの離脱を図る。


藤原・鏡子
※連携、アドリブ歓迎

【心情】
さてもさても、星狼の魔女が雁首並べて童話の魔女を護っとるわけやけど。
陰陽師に修験者、平安京にも魔術師と呼べる者はぎょうさんおった。
そういった聡明な者がこぞって求めたもんがある。考える時間や。
作戦やろうが兵法やどうが、思索を巡らせる時間なんぞ与えへんのが一番。

「まずは一撃──ご挨拶仕る」

【戦闘】
何の躊躇もなく敵陣に突っ込んでパイルバンカーでぶっ飛ばす。
レールカノンは射撃ではなく砲身でぶん殴るのに使う。
とにかく常識外れな戦い方をして、敵を深読みさせるように動くで。
それで混乱して動きが乱れれば儲けもん。
例え冷静に対処されたとしても、ウチが注意を引き付けられれば御の字や。
無理を通し、道を外した鬼の力、とくと御覧じろ。

【心情(その2)】
それにしても童話の魔女グリム、なぁ。
名前すらグリム兄弟から奪ったもんやのに、よぉ誇らしげにできるわ。
アンタに物語を紡ぐことなんかできひん、アンタにできるんは既存の物語を歪める二次創作だけ。
戦争になったらアンタの筆、その心ごとへし折ったる。


●グリムの軍勢
「南仏の奪還が成れば欧州の安全はより強固なものとなる。ここで叩かせて貰うわよ」
 エリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)は故郷である欧州の地を奪還しさらに安全にする為に、奪還戦に向けてファーストアタックを成功させようと闘志を燃やす。
「新宿に攻め込む者、ラ・ピュセルを護る者、生き残ろうとする者」
 レイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)はさまざまな魔女が居ると、その中でも冷静に生き残ろうとする魔女グリムの軍勢を見る。
「狡猾、計算高いと言えばそうかもしれませんが。復讐の感情を抑えきれずに暴れ狂うのがキマイラウィッチでしょう?」
 キマイラウィッチの典型的なタイプを思い浮かべる。
「後の事を考えるなんて随分と弱腰じゃないですか。中途半端な作戦です、全て叩き潰して完全にキマイラウィッチを終わらせましょう」
 似合わぬことをしても上手くいかないものだと、ゴーグル型電脳デバイス〈Boeotia〉のテンプルをノックして起動する。

 ≪ - 人機接続:Lynx of Boeotia - ≫

〈Boeotia〉と精神と全武装をリンクさせ、人と機械が互いを補い合い、相乗効果を発揮した『人機一体』の状態へと移行して戦闘準備を整える。

「復讐でエネルギーか。狭い地域ながらも厄介な相手だ、キマイラウィッチってやつはさ」
 草むらに隠れた御守・樹(諦念・g05753)は厄介な敵だと、復讐心をエネルギーにキマイラウィッチを観察する。
「まぁ殲滅したはずなのに他のディヴィジョンから侵攻してくる俺ら復讐者も、向こうからみたら厄介なのかもしれんが」
 敵から見ればディアボロスはさらに厄介な相手と思われているのかもしれないと想像した。
「地形は……割と見晴らしがいい平地だな。んでもって守りを固めてるって話だからなぁ、しかもあの数。不意打ちから暴れて撤退ってとこか」
 時間を掛ければ数に押される可能性が高い。短期決戦がいいだろうと樹は頭の中でシミュレートする。
「逃げ延びた先でまた陰謀?」
 迷彩コートを纏ったエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、まだ何かを企んでいるグリムを逃がす訳には行かないと、展開している魔女の軍勢に双眼鏡を向けて偵察する。
「ならば逃がさないだけだ」
 そして敵の配置や分断しやすそうな端の部隊情報を【パラドクス通信】で仲間と共有する――。

「やっぱり、何度考えても存在を許すことは出来ない」
 鴻・刃音(夢現・g06022)はグリムの軍勢を目にして怒りを胸に燃え上がらせる。
「童話は優しいものなんだよ。それを人類の敵が騙るのは許されることではないんだ。幼き子供たちの未来、そして人類の未来を奪おうとするのならば……容赦はしない」
 史実のグリム童話には強い思い入れがあった。それを悪しき力とするのは赦せないと一対一組の姉妹刀〈柳葉刀〉を抜き放った。
「悪しき魔女、そしてその配下たち。全てを根絶やしだよ」
 この世界の未来を取り戻す為に、全て斬り捨ててやろうと殺気を漲らせる。
「正直なところ、連中の復讐心だけはワタシ達に拮抗するとも、それ以上とも言えるでしょう。純粋な意思は強さでもあるから」
 その隣で双子の姉の鴻・御伽(ナサリーティル・g11725)は、復讐心を原動力にするキマイラウィッチの強さを冷静に認める。
「まぁ、だからと言って負けてあげる筋合いはないわ。童話の魔女グリム。生かしておけば間違えなく厄介な結果を生むでしょう……最大限、その思惑を削らせてもらうわ」
 復讐心で負けていようとも、戦いに負けるつもりはないと、グリムの企みを阻止するべく戦意を高めた。
「狼の魔女ね。何度か交戦はしているから挙動は分かっているわ」
 御伽は戦ったことのある相手で、その手の内もよく知っていると見つめる。
「どうやら上空から援護を行う人もいるみたい。だったらこちらは地を制圧しようか」
「数を効率よく削るのならば連携は必須。空からの援護は有り難いわね。ならばワタシ達は陸を制圧しましょう」
 刃音と御伽は同時に同じ考えに至り、共に挟撃せんと別れて身を潜めて動き出す……。

●強襲
(「さてもさても、星狼の魔女が雁首並べて童話の魔女を護っとるわけやけど。陰陽師に修験者、平安京にも魔術師と呼べる者はぎょうさんおった」)
 藤原・鏡子(八千代の怨讐・g08000)は平安京での出来事を思い出す。
(「そういった聡明な者がこぞって求めたもんがある。考える時間や。作戦やろうが兵法やろうが、思索を巡らせる時間なんぞ与えへんのが一番」)
 相手に考える時間を与えぬ拙速こそが戦場では必要であると考える。
「まずは一撃──ご挨拶仕る」
 何の躊躇もなく真っ直ぐ敵陣に突っ込み、左腕を突き出すとパラドクス『毘藍婆(ビランバ)』を発動し、超大型パイルバンカー〈加速鉄杭・胡蜂〉が撃ち放たれて杭が魔女を穿ちぶっ飛ばした!
「がぶぁあっ!?」
 胴体に風穴を開け、血を吐きながら飛んだ魔女は空中に居る間に絶命し、地面に叩きつけられて遺体がバラバラに飛び散った。
「なっ!?」
「こっちも不意打ちといくか」
 敵が驚いている間に、続けて射程まで草木に身を隠して接近した樹がパラドクス『清冽なる刃舞』を発動し、水の刃を放って魔女の首を切り裂いた!
「ギャッ!?」
 喉が裂かれ血を噴き出した星狼の魔女が自らの血に溺れて息絶える。
「無理を通し、道を外した鬼の力、とくと御覧じろ」
「ゲェッ!!」
 鏡子が止まらずにレールカノン〈電影鏑・婚ひ星〉を撃たずに砲身でぶん殴って魔女を地に伏せさせる! 割れた頭から血が流れ魔女はびくびくと震えて動かなくなった。
「攻撃!?」
「ディアボロスだ!! こんな無茶な攻撃をするなんて、何が目的なのか……」
 慌てて星狼の魔女達が暴れ回る鏡子に向けて余計な思考を巡らせながら臨戦態勢に入る。

「童話はハッピーエンドになるもの。魔女達の災厄はこの地で終焉を」
 仲間に合わせてエトヴァがパラドクス『Glänzende Meteore-Σ(グレンツェンデ・メテオーレ・シグマ)』を発動し、両手に構えた銃から青炎を纏う弾丸を連射する!
「うがぁっ!!」
「青い炎が燃え移って!!!」
 傷口から青い炎が広がり、全身を包み込んで燃え上がらせる。
「あ、ああっ……」
 もがき苦しんだ魔女が力尽きて倒れる。
「全力全開、一撃離脱だな」
 手を休めずにエトヴァは銃弾を撃ち続け、数多の流星が翔け抜けるように戦場を青い炎で染める。
「始まったな。行こう――」
 じっと待っていたエリザベータがフライトユニットを駆動して【飛翔】する!
「タイミングを計り一気呵成に叩きましょう」
 レイが飛行ユニット〈アクロヴァレリア〉を点火して【飛翔】し、空に飛び上がりながらどんどんと出力を高めていく……。
「こちら『ユサール』。飛翔により敵陣に空対地攻撃を仕掛ける」
「こちら『スカイレイダー』。上空より突撃を行います。支援をお願いします」
「航空突撃か……こちら『フェーデル』。了解した、援護射撃を始める」
 エリザベータとレイからの連絡を受けたエトヴァが青く燃える弾丸を連射し、敵を燃やして注意を引き付ける!
「我らと同じ青い炎を使うか!」
「ならば我らの青き炎の舞を見せてやる!!」
 星狼の魔女が青い炎の狼を召喚し、炎を撒き散らしながら駆け抜けてエトヴァに襲い掛かる!
「奇しくも同じ色の炎か。どちらの炎が勝るか勝負といこう」
 エトヴァが白のタワーシールド〈Edelweiss〉を構えて青い炎の狼を受け止め、焼けつくような熱を強化コートで耐えた。
「パラドクスを使ってきたな。炎なら水が効果的だろう。水刃で炎が消えたら儲けもんだな」
 それを見た樹がここからが本命だと、水刃を次々と放って敵を追い込んでいく。
「く、ここは一度身を守る!」
 無数の水刃を青い炎の狼が防いで大きく揺らぎ、蒸気を上げて炎の勢いが弱まる。押し切られぬように魔女達が集まって死角を消す。
「集まったな、それを待ってた――」
 そこへ樹は水を集めて圧縮水流を飛ばした!
「なっ!!」
「しまった!!!」
 散開しようにももう遅い。魔女達は強烈な水鉄砲に呑まれてぐちゃぐちゃに潰されながら押し流されていった……。

「陣に穴を開けられた!」
「すぐに人員を配置するのだ!!」
 慌ててその陣の乱れを塞ごうと魔女達は動き出す。
「敵部隊と会敵する」
 低空を飛ぶエリザベータが射程に入るとポップアップからループ機動に入り、パラドクス『肩越し爆撃(オーバー・ザ・ショルダー・ボミング)』を発動してループの頂点付近で爆撃槌〈Hohlladungen Hammer〉を空に投擲し、地上に向けてマシンピストル〈Skorpió〉を連射して制圧射撃を行う。
「うっ! 上から弾が降って来る!!」
「警戒しろ! 守りを固めるんだ!」
 その攻撃に魔女達の足が止まる。
「敵陣が乱れました。突撃を開始します――」
 空を飛ぶレイはその隙を逃さず、一気にエネルギーを放出し、パラドクス『ヘブンズレイダー』を発動して全身に蒼い雷を纏って雷光の如き超速度に加速して突撃する!
「空から突っ込んで来る者が――速い!?」
 来ると思った瞬間には接近され、稲妻のように通り過ぎると、撒き散らされた電撃が広がって星狼の魔女達を薙ぎ払った!
「ぐあぁっ!!」
「身体が……動かない……!」
 感電し衝撃を受けた星狼の魔女らが倒れたまま痙攣していた。
「動ける者は反撃を!」
 星狼の魔女は青い炎を生み出し狼の形として解き放つ!
「こちらに意識を向けさせれば、それだけ仲間が攻撃を仕掛け易くなります」
 レイは右に左にと飛んで回避行動を取り、少しでも敵の注意を引き付けて飛び込んでくる青い炎をガントレット〈シャルダント〉から展開する結界壁で受け止めた。
「こちらの攻撃はまだ終わってはいない。着弾まで3、2、1、今!」
 エリザベータがカウントすると、高々と放り投げた爆撃槌が回転しながら落下し、敵陣に弾着すると大爆発を起こして大地にクレーターを作り魔女達をぶっ飛ばした!
「キャアアアアアアア!!!」
 悲鳴を上げて魔女達は地面を転がり、身体が砕けてバラバラになって死んでいった。

「このままでは陣が崩れてしまう!」
「守りを固める!! 援軍を待つんだ!」
 攻撃を受け血を流す星狼の魔女達は守りを固め、周囲の魔女達が集まってくる時間を稼ごうとする。
「弱った魔女を確実に葬って数を減らすわ」
「敵陣が乱れている今が好機。斬り込んで敵陣を荒らしに掛かろう」
 鴻姉妹が離れていても互いの事が分かるようにタイミングを合わせて動き出し、御伽がパラドクス『呼応せよ・鉄壁たる門番たち(コールトゥオーダー・ホワイトルークズ)』を起動し、空中に羽ペン〈導羽〉を走らせ描くと、二体の氷でできた巨大な「白のルーク」が現れた。
「単純な質量攻撃よ。耐えられるものなら耐えてみなさい」
 氷で出来た塔が突撃し、もう片方は空に飛び上がり落下する!
「塔がっ!!」
「うわぁああああああ!!!」
 ルークが地面を削りながら突っ込んで薙ぎ払い、落下するルークは魔女達を踏み潰す。圧倒的な質量の前に、魔女達の防衛陣は容易く消し飛んでしまう。
「余力を残す必要は無いからね。派手にいこう」
 反対側から刃音が駆け出してパラドクス『陰虎・雷襲(インフー・レイシー)』を発動し、柳葉刀の二振りの刃を逆手に持って四足歩行の獣、虎の如く構える。
「虎の牙で魔女たちの喉元を切り裂いてやろう」
 蒼黒い雷撃を纏って突撃し、出鱈目に動くたびに稲妻が飛び交って魔女を吹き飛ばし、体勢が崩れたところに雷神の如く接近すると、刃が魔女達の喉を掻き切った!
「がはっ!」
「虎が……っ」
 血を吐き魔女達は電撃に痙攣しながら崩れ落ちる。
 挟撃により魔女達が倒れ、陣は大きく乱れて混乱に陥った。

「集まって反撃準備を――」
「こっちや」
 鏡子が敢えて敵の多いところに突っ込んでパイルバンカーを叩き込む!
(「これで混乱して動きが乱れれば儲けもん。例え冷静に対処されたとしても、ウチが注意を引き付けられれば御の字や」)
 そんな常識外れな戦い方で混乱を助長する。
「星が言っている。無謀な攻撃は死を招くと……」
 魔女が星を詠み鏡子の動揺を誘うおうとする。
「そりゃ大変やなぁ。なら当たってるかどうか試してみよか」
 構わず鏡子は突っ込んで暴れ、占われた未来を暴力で粉砕した!
「守ってばかりでは崩されるばかりだ! 打って出る!!」
 星狼の魔女が狼のような動きで駆け出していく。
「返り討ちにしてあげるわ」
「周り込めれば――ぐあっ!!!」
 そこへ御伽がルークを突っ込ませ、ぶつかり合って魔女が吹き飛ぶ。
「反撃する余裕など与えないよ」
 刃音も連携して戦場を駆け回り、その斬撃はすれ違う魔女を切り裂いていく。

「後退して距離を取って立て直す!」
「態勢を立て直す暇を与えないように、牽制しようか」
 樹が無数の水刃を飛ばし、後退しようとする魔女達を切り裂いて防戦へと追い込む。
「二年近く、長い道程。孤独な戦いもあった、ようやく掴んだ好機もあった」
 エトヴァは奪還戦に至るまでのさまざまな苦難を思い出す。
「今人々の応援を受けている。この身、この意志を懸けて応える」
 今こうしてここに居るのは、多くの人々の応援があったから。その期待に応えようと銃を構えた。
「歪んだ復讐の輪廻を断ち切ろう」
 放つ青い弾丸が流星のように青い軌跡を描き、魔女を燃やす断罪の炎となる!
「反撃の手を止めるな!」
 魔女はさらに青い炎の狼を生み出して突撃させる!
「直撃さえ避ければどうとでもなる」
 エリザベータは回避運動によって少しでも直撃を避け、〈Aerodinamikai Pajzs〉で受け止めて狼の攻撃を弾いた。さらに〈チャフ/フレアグレネード〉を放出しシャンデル機動で振り切って、高度を回復させる。
「ここからはまたこちらの手番だ」
 凌いだエリザベータは反復攻撃に移り、爆撃槌と機銃掃射による攻撃を行う。
「逃げろっ!」
「散開!!」
「もう一度です」
 魔女達がバラバラに離れて攻撃を避けようとするが、通り過ぎて反転したレイが再び舞い戻り、敵陣を閃光のように貫いて電撃を浴びせる!
「またっグアアアッ!!!」
 悲鳴を上げて電撃を受けた魔女が倒れ、そこに爆撃槌が落下して何もかもを粉砕した……。

●撤退
「ディアボロスの襲撃だ!」
「急げ! 援軍に向かう!!」
 周辺の魔女達がディアボロスの襲撃と聞き、復讐心を燃やしながら集まって来る。そこには多くの魔女を倒したディアボロスの姿があった。
「戦果は十分だろう。包囲される前に撤退しよう」
「そうだな。数は減らしたし、深追いは危険だからな。撤退しようか」
 エトヴァの提案に樹は頷い、仲間達にも連絡して逃げ遅れが出ないように皆で攻撃を止め撤退する。
「逃がさんぞ!」
 撤退していくディアボロスを追って魔女が迫る。
「こっちも護衛しながら撤退しましょう」
「わかった。姉さんは私が護るよ」
 御伽はルークを盾にして味方を護り、その姉を刃音が護衛し、長居は無用と撤退する。
「決着は週末に。また会いましょう」
 レイはそう告げて背を向けると飛び去った。
「皆離脱したようだな。では私も続こう」
 殿を務めるエリザベータは派手に飛び回って目を引くと、スプリットS機動でロールして降下し、位置エネルギーを運動エネルギーに変換し増速して反転し一気に敵から離脱する――。
「それにしても童話の魔女グリム、なぁ。名前すらグリム兄弟から奪ったもんやのに、よぉ誇らしげにできるわ」
 仲間と共に撤退しながら鏡子が振り返り、軍勢のどこかにいるはずのグリムへと話かける。
「アンタに物語を紡ぐことなんかできひん、アンタにできるんは既存の物語を歪める二次創作だけ。戦争になったらアンタの筆、その心ごとへし折ったる」
 必ず戦争でグリムの筆と心を折ってやろうと誓い、前を向いて仲間と共に戦場を離れた……。
 そうしてグリムの軍勢に大打撃を与え、ディアボロス達はファーストアタックを成功させて無事に帰還した。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【飛翔】LV2が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【アイスクラフト】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV2が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2025年04月18日