リプレイ
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
アンゼリカ・レンブラント
相棒のシル(g01415)と
未知だらけのこの大地を懸命に攻略してきた全ての復讐者に敬意を
最後は大勝利で終わらせないと
いざ、決戦ッ!
まずは双壁の片割れから
相手が巨大だからって怯まない
常に強く大きな相手と私達は戦い、勝ってきた!
シルの砲撃に合わせ、力強く獅子の剣を打ちこむっ!
相棒が撃ち込むのに合わせ斬りつけ、波状攻撃となるようダメージを与えたら
重ねた【ガードアップ】で厚くなった障壁で耐え凌ぐっ!
そんな締め上げで参るような筋肉はもってないし
私の奪還の志は海水の冷たさで消えたりしないよ
ここまで積み上げてきた私達自身を信じているから!
気を吐く言葉をあげ、足を使い
小回りを生かし大蛇の視界に入らないよう動き
シルの砲撃と挟むように斬るよ
仲間とも積極的連携、みんなで勝とう!
戦闘中キングや雷角神獣の攻撃範囲に入らないようには注意だ
あくまで狙いは双璧の片方、狙い続けることで撃破への道を作る
吼えろ我が剣!《獅子剛重斬》を叩き込むっ
まだまだ平気。1人じゃないものね
シルと微笑みあいさらに向かっていくね
ここからだよ!
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
シル・ウィンディア
アンゼリカさん(g02672)と一緒に
ついにきたんだ…。
みんなが繋いでくれた道だから、途切れさせないようにしないとね。
さぁ、道を切り開きに行こうかっ!!
しかし、でっかいなぁ。
キングゴンドワナはこれ以上なんだから、スケール感狂いそうだね。
でも、大きいからって絶対に勝つってわけじゃないんだっ!
撹乱するにしても、こんな大きなものを攪乱できるほどのものは無いから、敢えて動かず固定砲台モード。
わたしに注意が来るなら、彼女への注意は少しは逸らせるはず。
前に斬り込みに行くアンゼリカさんのためにも一撃を!
高速詠唱で隙を減らしてからの全力魔法の十芒星精霊収束砲!!
わたしの全力を遠慮せずにもってけーーっ!!
敵パラドクスは、自身のパラドクス発動時に発生する光の翼で体を覆って防御体勢を取るよ。
ガードアップを重ねても痛いものは痛いっ!
というか重いなぁ、この攻撃。
でも、まだまだ平気っ!
アンゼリカさん、そっちも大丈夫だよねっ!
顔を見合わせて、にっこり微笑んでから敵をまっすぐに見るよ。
障害は大きいほど燃えるんだからっ!
巨獣大陸ゴンドワナにおける最大の決戦が幕を開けた。
それは果たして勝利への道か。
それとも敗北への岐路か。
いずれにしても戦いの火蓋は切って落とされた。
パラドクスの輝きが満ちるは地下大空洞。ここが大空洞であることを忘れさせるほどの広大な大地が広がる最中に、最も巨大で強大なる存在、断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』の姿が見える。
ディヴィジョンを揺るがすほどの咆哮。
そのあまりの恐ろしさに巨獣たちは一斉に逃げ出した。
激怒と呼ぶに相応しい感情の発露であったし、またその恐ろしさは本能に訴えかけるものであったからだ。
しかし、そんな『最強巨獣キングゴンドワナ』を護るように双璧が並び立つ。
その一つ、大地を割り、水流と共に現れたのはジェネラル級巨獣『海流大蛇ポキラドン』であった。
長大なる体躯。
細く見えたとて、それは何の意味もない所感であったことだろう。
スケールが狂うほどの巨大さと共に地面を覆う水流が渦を巻く。
「みんなが繋いでくれた道だから、途切れさせない! どれだけ水流で阻むのだとしても……わたしたちは、道を切り拓くんだからっ!」
シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)は双璧の一角へとアンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)と共に立ち向かう。
敵の巨大さは言うまでもない。
これまでも巨獣大陸で遭遇してきたクロノヴェーダは、自らよりも巨大な存在ばかりであった。
「未知だらけのこの大地を懸命に攻略してきた全ての復讐者に敬意を。そして、その最後は大勝利で終わらせないと。いざっ!」
アンゼリカは怯まなかった。
己が立っている道は、多くの復讐者が整えたものだ。
であれば、それを無駄にすることはできない。その気概を追うからこそ、彼女は相棒と呼べるシルと共に先駆けをひた走る。
迫るは水流。
確かにジェネラル級を超えるほどの力を持ち得ると言われても頷ける力だ。
「SYAAAAAA!!!」
威嚇するように、それこそ小さき者を排除せんとするように迫る二人を『海流大蛇ポキラドン』が睨めつけ、身をくねらせた。
パラドクス、とシルが理解した瞬間に高速詠唱が奏でられる。
紡がれた言葉は、言葉としてではなく音として世界に流れ出す。
「アンゼリカさん!」
言葉は要らなかった。
呼びかけるだけで、アンゼリカはシルの意図を理解していた。
シルの背中に光の翼が広がる。
「十芒星精霊収束砲(ペルフェクト・エレメンタル・ブラスト)!!」
放たれるパラドクスの砲撃と『海流大蛇ポキラドン』の放つ己が身を刃と成す一撃が激突する。
光の翼に守られて尚、シルの身を打ち据える痛み。
内臓がひっくり返る。
敵の巨大さは知っていた。
けれど、双璧たるジェネラル級は伊達ではない。『最強巨獣キングゴンドワナ』は、これ以上だというのだからスケール感も力の強大さもわけがわからなくなってくる。
だが、シルは砲撃の出力を弱めない。
「大きいからって絶対勝つってわけじゃないんだっ!」
叫ぶ。
己は固定砲台。
何故ならば、この一撃は開戦の狼煙ではなく、道を切り拓く光条そのものであるからだ。
重たい一撃を受けてなお、シルは踏みとどまる。
痛いものは痛い。
覚悟していて尚、身に走る痛みは彼女の顔を歪める。
だが、彼女の瞳は見つめていた。
風にたなびく金色の髪。獅子の如き勇猛さでもってアンゼリカが踏み出していた。
その口からは気炎が上がる。
「今こそ吼えろ、獅子の剣よ! 我が敵を斬り裂けぇッ!」
愛用の大剣が振りかぶられる。
煌めくはパラドクスの光。
しかし、次の瞬間『海流大蛇ポキラドン』の体躯がアンゼリカの体を締め上げるようにして巻き付き、ぎりぎりと彼女の体躯を圧迫するのだ。振りかぶっていたがために、その細い胴は軋むような音を立てた。
「そんな締め上げで参るような鍛え方はしていないっ! 奪還の志は……消えたりしない!」
ここまで積み上げてきたものがある。
誰かを信じるのと同じくらい、自分自身を信じている。
だからこそ、彼女は歯を食いしばった。
痛みを堪え、振り上げた大剣は、獅子剛重斬(レオ・インパクト)たる一撃を『海流大蛇ポキラドン』の体躯へと叩きつけられる。
その一撃に巨大な体躯は、締め上げを緩める。
間髪入れずアンゼリカが身を脱し、シルの前に降り立つ。
膝が笑っている。
だが、それでも彼女は気炎を吐く。
「みんなで勝とう!」
「うん!」
大丈夫か、と違いの身を案じる。けれど、それは言葉にしなくていい。
まだまだ戦いは続く。
激戦は熱戦に。熱戦は血戦に変わる。
ここから先は、未だディアボロスの経験したことのない領域。
ならばこそ、二人は不敵に笑む。
「ここからだよ!」
「障害は大きいほど燃えるんだからっ!」
その胸に奪還の意志を燃やし、二人は続く長き戦いを戦い抜く決意を新たにするのだった。
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1 【防衛ライン】LV1が発生! 【断末魔動画】LV1が発生! 効果2 【ガードアップ】LV2が発生!
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
月下部・小雪
つ、ついにキングゴンドワナさんとの決戦、です。
うぅぅ、と、とっても大きな声で叫んでますが、それくらいで怯えるコダマではありません!
まずはキングゴンドワナさんを守っているジェネラル級から撃破しなきゃですね。
切り札の巨大神像さん達はまだまだ温存しておきたいので……ボ、ボク達だけの力で撃破して、やりましょう!
シルさんやアンゼリカさんが狙っている蛇さんから狙います。
ポキラドンさんはお水の中から出てきたので……念のために【水面走行】でお水の上を走れるようにしておきますね。
こっち、こっちです!
と、ポキラドンさんの注意を引いているうちにコダマが【収束太陽光砲台型モーラット・コミュ】になってエネルギーをチャージ、です。
エネルギー充填120%になったらポキラドンさんちゅどーんと撃ち抜いちゃって、ください!
反撃のパラドクスでぐるぐる巻きにされそうになったら、とっさに「魔力障壁」を張って、ぎゅうぎゅうに締め付けられる前に抜け出しますね。
※アドリブ連携大歓迎
遂に始まったのだ、と月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は己の心臓が跳ねる音を自ら聞く。
まるで耳元に心臓があるようであった。
けれど、その心臓の音は確かに自分が生きていることを示している。
まだ、ではない。
これからも紡いでいく心音に恐怖を自覚するのではなく、続く未来を思う。
それが小雪というディアボロスだった。
どんなに恐ろしげな咆哮が、この地下大空洞に響くのだとしても、それを発した怒りを持つ断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』を相手取らねばならなくても、それは変わらない。
双璧の一角、ジェネラル級巨獣『海流大蛇ポキラドン』。
その力は通常のジェネラル級巨獣のそれを越えている。
「うぅぅ……でも、それくらいで、怯える、コダマではありません!」
「もっきゅ!」
サーヴァント、モーラット・コミュ『コダマ』が力強く頷く。
己自身。
その心を支える『コダマ』の鳴き声に小雪は、恐ろしげな咆哮を打ち消すようだった。
「い、いきます! ボ、ボクたちの力だけで撃破して、やりましょう!」
三対の巨大神像はディアボロスたちの切り札。
このカードを切る時は、『最強巨獣キングゴンドワナ』だと彼女は思っていた。だからこそ、まずは双璧たるジェネラル級を排除しなければならない。
ともに戦う仲間たちの先陣切るパラドクスの輝きを小雪は見た。
『海流大蛇ポキラドン』は、ディアボロスの攻勢に苛立つようだった。
本来であれば、ジェネラル級一体を相手取るのに専念しなければならない。だが、この決戦は、それだけにとどまらない。
ジェネラル級を超える力を持つ存在を二体相手取り、倒し、さらには最も強大な存在を打倒さねばならないのだ。
溢れる水流が小雪の足を取る。
だが、小雪は残留効果を手繰り寄せ、水流を蹴って『海流大蛇ポキラドン』へと迫る。
「こ、こっち、こっちです!」
「SYAAAAAA!!!」
咆哮と共に『海流大蛇ポキラドン』が小雪を絞め殺さんと、その巨躯をうねらせ宙を飛ぶようにして迫る。
しかし、それは敵の注意を引く行動でしかなかった。
そう、逆説連鎖戦は、反撃を即座に行うことができる。
時空を歪めるほどの超常たる戦い。そのさなかにパラドクスが煌めく。
「コダマ、一点集中狙い、です」
示すは天。
地下大空洞においては天井。
そこに『コダマ』の姿があった。
収束太陽光砲台型モーラット・コミュ(クロスソーラーパック・コダマ)と変貌した『コダマ』はソーラーパネルを翼のように広げ、パラドクスに光を湛える二門の砲身を『海流大蛇ポキラドン』の頭上へと向ける。
「クロスソーラーキャノン発射、です!」
瞬間、二条の光が螺旋を描くように交差し、絡み合って一条の光となって『海流大蛇ポキラドン』の身を打ち据える。
しかし、爆炎の中から『海流大蛇ポキラドン』の体躯が小雪へと迫る。。
「……わ、わわあっ!?」
身を包む巨躯。
小雪を締め上げ、押しつぶそうというのだ。だが、小雪はなんとか魔力障壁を張って締め付けられて脱出できなくなる前に抜け出し、息を吐き出す。
心臓がまだ撥ねている。
けれど、何度だって、だ。
これから何度だって、胸が痛むほどの鼓動を覚える。
生きているから!
成功 🔵🔵🔵🔴
効果1 【水面走行】LV1が発生! 効果2 【ダメージアップ】LV1が発生!
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
呉鐘・承李
【連携・アドリブ歓迎】
やることは一つ、キングを詰ませてチェックメイトだ。
だがその前に……邪魔なルークには盤上から退場してもらう必要がある。
巨大神像でキングゴンドワナにチェックをかける道を、まずは切り開かせてもらおうか……!
残火を抜刀、天照に解心。
普段であれば使用中は呪いの焔による自身の身体への負担から長くは使えない状態だが、今回に限っては都合の良い条件が揃っている。最初から全力で行かせてもらおう。
自身に課す役割は撹乱、持ち前の機動力を生かして常に死角を取り続けながら、決して無視できない火力を叩き込み続けることで自身の存在を強く意識させ、仲間の攻撃を通しやすい状況を作り続ける。
完全に自信がロックオンされている状況では回避と防御に徹する。
仲間の攻撃により隙ができれば、天照を最大出力まで解放し叩きつける。
敵に絡みつかれれば、そのまま天照の出力を上昇。
身体を覆う呪いの焔を押し付け脱出を図ると共に、体温を奪う効果と海水を逆に利用し呪いの焔によって上昇した体温や焔そのものののクールダウンを図る。
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
ガンドラ・ブラッディア
●連携・アドリブ歓迎
障害たる6体の、ジェネラル級に匹敵する、巨獣達を倒して尚、追加で純然な、ジェネラル級の双璧を、呼びつけるとはな。
あのアーサーや、イスカンダル・ゼウス以上の、純粋な戦闘力……看板に偽りは、無さそうか。
このゴンドワナで、最も過酷で、険しい最後の道……ただ全力で、駆け抜けるのみ。
片手間に相手を、出来るような、敵では無いからな。各個撃破で、形勢を有利に、せねばならん。
竜双剣『祈呪』を精製。我が同族よ、その剣を借り受ける。
竜双剣を振るい、斬り付けつつ、祈りと呪いの太極を、発生させて、封じて滅するのだ。
他の仲間とは、別の方向から攻め、死角から挟撃を、していこうか。
海砲水弾に対し、守護方陣を展開し、【ガードアップ】を補助に、威力を軽減して、耐えきろう。
生半可な、相手ではない。攻める時も、守ると時も、自分のだけで無く、仲間の残留効果も、活用しておかねば。
循環せよ。お前達に、食らい付く牙は、此処に至るまで、結ばれてきた、多くの縁なれば。
呪いの竜剣よ、彼の海竜大蛇を、封じ斬れ……!!
「SYAAAAAA!!!!」
怒りを発露するような咆哮が轟いた。
それはジェネラル級巨獣『海流大蛇ポキラドン』が断片の王を護る双璧としての戦いを開始したことを示していた。同時に、己に群がるようにして迫るディアボロスに対する苛立ちでもあった。
周囲には水流が満ちている。
割れた大地から噴出し続ける水の中を『海流大蛇ポキラドン』は滑るようにして巨体をうねらせて、迫るディアボロスを排除線とする。
正しくジェネラル級を超えるジェネラル級と呼ぶに相応しい威容と力の発露である。
その脅威はディアボロスの復讐の炎をかき消さんとするようであった。
だが、ガンドラ・ブラッディア(黒矛・g03101)と呉鐘・承李(剣鬼・g06193)は慄くことはなかった。
なぜなら、やるべきことが決まっているからだ。
障害たる六体のジェネラル級に匹敵する巨獣を排除して尚、ジェネラル級を超えるジェネラル級が存在していたのだ。とは言え、双璧。二体である。
これが好機であるということは言うまでもない。
「あの『アーサー王』や『イスカンダル・ゼウス』以上の、純粋な戦闘力……看板に偽りは、なさそうか」
今までの道のりをガンドラは思う。
これから歩む道は、最も過酷で険しい最後の道。
「……ただ全力で、駆け抜けるのみ」
片手間でどうにかできる相手ではない。
理解している。だからこそ、双璧のジェネラル級は各個撃破で形勢を此方にわずかでも傾けなければならない。
「ああ。キングを詰ませてチェックメイトだ。だが、その前に……邪魔なルークには盤上から退場してもらう必要がある。まずは、切り開かせてもらおうか……!」
互いに抜刀される刀剣。
揺らめくは炎。
胸に宿す復讐の炎を宿すように、二人の瞳にはパラドクスの輝きがあった。
「循環せよ。祈りと呪いの双剣を、以て放つは、結び護る、陰陽の二刀竜……!」
ガンドラは、己が同族を思う。
その力、その剣。
借り受けて戦いを駆け抜けるは今、と彼女は疾駆する。
巨大な巨獣である。
死角が存在するはずであると、承李と共に左右から挟撃を行うように飛び込む。
「竜双剣『祈呪』・縁結毘(リュウソウケンキジュ・エンムスビ)……借り受ける」
手にした二つの剣。
祈りと呪い。
二つの力を太極描くようにして振るわれる斬撃が『海流大蛇ポキラドン』の体皮へと叩きつけられる。弾力がある、と思った瞬間ガンドラの体躯が吹き飛ばされ、極限まで圧縮した海水が弾丸となって彼女へと叩き込まれる。
弾丸一つとっても規格外。
彼女の体躯を丸ごと飲み込むかのような水の弾丸が雨あられと降り注ぐのだ。
大地を穿ち、彼女の体躯を打ち据える。
水の圧力は、彼女の骨身を軋ませた。
「天威に満ちて煌々と座し、地に充つ須くを照らせ。残火解心――天照」
だが、その隙をつくように承李が精霊刀『残火』を抜刀し、そのパラドクスの輝きと共に純白で片刃の大剣を叩き込む。
「SYAAAAAA!!!」
その一撃にのたうつ『海流大蛇ポキラドン』。
「……ッ! 来るかよ!」
敵は巨獣。
その体躯のうねりは、人体のそれではない。巨大なウミヘビの如き体躯が時空を歪める速度で彼の体躯に巻き付く。
脱出の隙すら与えぬ『海流大蛇ポキラドン』の締め付けは、彼の骨身を砕かんばかりに力が込められる。
抵抗の力を緩めれば、即座に圧殺されることが理解できてしまう。
それでも承李は己が力を発露し、身を覆う呪の炎と共に脱出を図る。
「循環せよ。お前達に、食らい付く牙は、此処に至るまで、結ばれてきた、多くの縁なれば。呪いの竜剣よ、彼の海竜大蛇を、封じ斬れ……!!」
ガンドラの一撃が再び叩きつけられる。
その衝撃に締め付けが緩んだ瞬間、承李は大蛇の締め付けから抜け出し、息を吐き出す。
「油断していたわけじゃあないが……!」
「ああ、生半可な、相手ではない」
二人は、しかし意志の光を瞳に灯したままだ。
たしかに強敵。己たちを遥かに上回る力と巨躯をもつ存在である。だがしかし、気持ちが、心が、意志が折れてはいない。
己たちが此処にたっているのは、全て奪い還すためだ。
ならばこそ、痛みを覚えて尚、立ち向かわなければならない。
未だ復讐の炎が、その胸に燃えるかぎり、だ。
善戦 🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1 【一刀両断】LV1が発生! 【託されし願い】LV1が発生! 効果2 【ダメージアップ】がLV2になった! 【ガードアップ】がLV3になった!
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
一里塚・燐寧
クィトちゃん(g00885)をディフェンスし共闘
今思えば、初めて巨獣を見たのはネフェルタリとの決戦だったねぇ
あいつがミイラを操ってた頃はまだ、「謎のデカい化け物」の正体は知らなかったっけ
エジプトから続くながーい道のりにゴールがやっと見えたんだ
絶対に辿り着くよぉ!
≪テンペスト・レイザー≫を手に参戦
クィトちゃんとは少し離れて戦い、互いに同時に敵の視界に入ることが少なくなるようにしよう
効果があるならステルスのため【モブオーラ】も使用
相棒や他の仲間に注意が行った時が、【命中アップ】込みの一発をブチこむチャンス!
「今直撃狙えそう」とか「そっちに敵が行くから注意」って時はハンドサインで伝えるねぇ
攻め時を見つけたら『絶技:界を絶つ巨剣』!
得物を超巨大化させ、戦いの中でついた傷口目掛けて振り抜くよぉ
剣の重量で身体を地に抑えつけながら回転鋸刃で傷を広げ、肉と骨を断ち切るっ!
水流が来たら剣を地に刺して掴み姿勢を安定させ、刀身で後脚をガードするねぇ
オードブルで満足しちゃいられないんでねぇ、これで平らげるよぉ!
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
クィト・メリトモナカアイス
燐寧(g04979)をディフェンスし、一緒に戦う
巨大神像一世一代の晴れ舞台。
となればもちろん我らもじっとはしておれぬ。
獣神王朝エジプトの力いざ見せるのだ、突撃ー!
……と言いつつ。巨大神像はじっとしててもらおう。温存も戦略。
黄金猫拳打棒からしゃきーんと光の爪を伸ばす「毒蛇食む断頭の爪」。毒蛇でもないし食べられるサイズでもないけれど蛇は蛇。やるぞー。
さっきからの戦いの様子を見るに、体はおっきいけど一人ずつ狙う敵みたい。
我がポキラドンの気を引いている時は無理をして攻撃に移らず、すばしっこく動き回ることで海水弾を避けて燐寧にメインで攻撃してもらい、燐寧が気を引いている時には我がメインで攻撃。
ポキラドンの身体の下に潜り込み、柔らかいお腹を狙い黄金猫拳打棒から伸びる光の爪で蛇の皮を切り裂いて攻撃、怯んだら槍のようにして振るうことで喉に爪を突き立てる。
これぞ黄金猫爪斬棒。
んむ、強い……けれど。
超大和はこんなものではなかったし、キングゴンドワナはもっと強い。
ならば。
まだまだ、こんなものでは負けておれぬ。
地下大空洞に水流が満ちている。
それは恐るべきことであった。たった一体のジェネラル級巨獣によって引き起こされたものであり、その水流の中を『海流大蛇ポキラドン』は、その長大な体躯をくねらせて遥か高みから迫るディアボロスを睨めつけた。
それは強者としての矜持。
巨大であるということは圧倒的であるということ。
それを示すのが巨獣大陸ゴンドワナの断片の王の姿だ。
通常の巨獣よりも遥かに巨躯であるジェネラル級。
だが、そんな『海流大蛇ポキラドン』をしても『最強巨獣キングゴンドワナ』の威容には敵わない。
それほどまでに圧倒的な存在の双璧を成す『海流大蛇ポキラドン』を前にして、小さき身一つで立ち向かう者たちがいた。
「今思えば、初めて巨獣を見たのはネフェルタリとの決戦だったねぇ。あいつがミイラを操ってた頃はまだ、『謎のデカい化け物』の正体は知らなかったっけ」
獣神王朝エジプトから続く戦いの道のりを思い出して、一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は手にした妖気と呪力を帯びたチェーンソー大剣を構えた。
唸りを上げるような駆動音。
剣呑な音に『海流大蛇ポキラドン』は威嚇するように咆哮した。
「SYAAAAA!!!」
「どんなに大声出したってさぁ……もう決めたんだよぉ。絶対に辿り着くってねぇ!」
「んむ。これは巨大神像一世一代の晴れ舞台。となれば、もちろん我らもじっとはしおれぬ。獣神王朝エジプトの力をいざ、見せるのだ、突撃ー!」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)はそう叫び、手にした黄金猫拳打棒から光の爪を伸ばし、掲げた。
その背後には三体の巨大神像。獣神王朝エジプトの意匠持つ『キングネコ2世』がクィトの光の爪の輝きを受けて煌めいた。
「巨大神像は温存……であれば、まずは双璧の一角を崩すべしー!」
「当然!」
二人は戦場に飛び出し、『海流大蛇ポキラドン』を挟撃するように走る。
一気に二人のディアボロスの攻勢。
加えて、『海流大蛇ポキラドン』は、『最強巨獣キングゴンドワナ』の護衛を優先している。であればこそ、向こうから攻撃を仕掛けてくるのではなく、仕掛けられたパラドクス攻撃に呼応する形で反撃を放ってくるだろう。
そう、先行したディアボロスたちの戦いをクィトと燐寧は見ていた。
あのジェネラル級は、そうやって此方の戦力を崩そうとしている。
巨躯である脅威は何ら損なうことはない。
迫るディアボロスを一体ずつ排除すればいい、と感がているのだろう。
「ならば、我はちょこまかと動き回ってやろう」
「あたしは、敵の視界に入ることを少なくするよぉ!」
二人は連携していた。
互いに敵の注意を引く者と身を隠すものに分かれていた。
『海流大蛇ポキラドン』が優先して攻撃してこないというのならば、あえて攻撃を誘発させる。
圧倒的ん水流が『大蛇ポキラドン』の周囲っで球状に圧縮されていく。
パラドクス、とクィトの瞳が浮かび上がった無数の弾丸めいた水を認めた瞬間、彼女に海水弾が降り注ぐ。
まるで鉄球が頭上から無数に降り注ぐかのようだった。
「SYAAAAA!!」
「んむ、強い……けれど」
迫る海水の弾丸の圧力にクィトは呻く。
だが、彼女は燐寧が即座に動いていたのを見た。その手が伝えているのだ。
『今、行く』と。
そう、此方を助けるためではない。
クィトが引き出した隙。その隙に彼女は唸りを上げたチェーンソー剣の刀身を振動させ、唸り声を上げた。
「絶技:界を絶つ巨剣(フェイタリティ・ワールドスレイヤー)……テンペストレイザー……巨獣だろうとなんだろうと削れるのなら、そこから世界だってブッた斬る――これがチェーンソーの神髄だよぉ!」
強靭な体皮とチェーンソー刃が摩擦を起こし、火花を散らす。
猛烈な音が響き渡る。
しかし、彼女は踏み出した。
如何に巨体であろうとも、傷を広げれば両断できる。幸いにして長大と言えど『海流大蛇ポキラドン』の体躯はヘビのように長い胴体を持つ。
「なら、ぶつ切りにしてあげるよぉ!」
固い体皮を引き裂き、燐寧の刃がついに『海流大蛇ポキラドン』の肉を引き裂く。
鮮血と共に身がよじられ、彼女の体を吹き飛ばす。
だが、突き立てたチェーンソー大剣が地面を掴むようにして彼女の体躯を押し留める。
迫る巨体。
小さき者だと侮ることのない長大な体が、その身を粉砕せんとうねる。
「超大和は、こんなものではなかったし、『最強巨獣キングゴンドワナ』はもっと強い。ならば。まだまだ、こんなものでは負けておれぬ」
クィトの光の爪を宿した黄金猫打棒が唸りを上げる。
「毒蛇食む断頭の爪(ドクジャハムダントウノツメ)――んむ、これぞ守護者にして処刑人の爪」
振るわれたパラドクスの一撃が燐寧のこじ開けた傷跡へと叩き込まれる。
それは傷口を更に広げるものであった。
今は小さな傷かもしれない。
だが、燐寧が言ったとおりだ。
『海流大蛇ポキラドン』の巨躯が痛みにのけぞるように、硬直する。
わずかでも削れるのなら、そこから世界を両断することだってできる。
二人は、まず手始めにというように『海流大蛇ポキラドン』の体躯を引き裂かんと、その研ぎ澄ました復讐の刃を振り下ろすのだった。
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1 【モブオーラ】LV1が発生! 【一刀両断】がLV2になった! 効果2 【命中アップ】LV2が発生!
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
ラライ・リガル
ジェネラル級二体とキングゴンドワナかー。
巨獣達のサイズ感にはだいぶ慣れた気がしてたけど
上には上がいるよね、知ってた。
レーネマクダの送り出す者としての覚悟が決まった瞳。
今までにないくらい困難なのは確実。
わたしはちっぽけだけど、彼女の期待に応えられるように皆と一緒に
尽力したいわ。
忘れずに海水から目を守るゴーグルをつけておかなくちゃ。
誰か一人が攻撃対象になり難くする為、【飛翔】でポキラドンの視線を引き
人が居ない若しくは少なそうな場所へ移動。
【案内役は曲がった嘴】での狙撃も他のディアボロスとタイミングを合わせたり
わざと外したりする。
攻撃を当てる場所もずらして波状攻撃っぽくできたらいいかも。
的が大きいのは外さないってことで助かるけれど、弱点っぽい部位に気が付けば
積極的に撃ちこんでいく。
極力一か所へ留まらないよう動いて、飛んでくる海水の飛沫は【ガードアップ】で
受けるダメージを減らしたい。【能力値アップ】も少しは攻防の足しになる筈。
足りないところを補いあえるのは、ディアボロスの強みよ。
そこは安心だわ。
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
リオーネ・クア
巨獣と戦うのは初めて
彼らと戦いを重ねてきた人なら当たり前にわかるであろうこともわからないだろうな
でも断片の王を倒すため少しでも力になりたくてここに来た
慣れている人の支援をするように立ち回りたい
危険な戦場だけど相棒のサーヴァント、ロッソを召喚するよ
俺が攻撃するときは待つように言っておく
先に交戦している仲間と別の角度に位置取り、パラドクス:裁きの雷を放つ
海水を纏う巨獣なら通電しやすいとか無いかな
電光の矢で巨獣の瞳を狙おう
大ダメージというより怯ませられたらという考えだよ
このパラドクスには【命中アップ】の残留効果もあるしね
反撃のために巨獣が迫ってきても大人しく捕まってあげない
ダッシュして少しでも時間を稼ぎ、いざ捕まりそうになったときに「ロッソ、お願い!」
この掛け声に合わせてロッソには急に巨獣の視界に飛び込んでもらう
気を逸らして敵の反撃も逸らそうという狙いだよ
もし捕まって締め上げられるようなことになっても弱音は吐かない
内心とても怖いけど、俺達はこれから断片の王に挑むんだ
気持ちで負けちゃいけないもの
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
伏見・萬
(連係アドリブ歓迎)(味方は苗字呼び)
(持ち込んだスキットルで酒を呷りながら戦う飲んだくれ)
話に聞いちゃァいたが、ホントにでけェな…喰い応えありそうとかいうレベルじゃねェぞオイ
…別にびびっちゃいねェ、生きてるモンなら喰えンだろうよ、多分
周囲の味方と声を掛け合い、位置の把握・連携・情報共有を行う
敵の周囲を動き回って撹乱しながらの近接戦闘が中心だが
味方の隙をカバーする立ち回りを心掛ける
【追跡不能の捕食者】使用。呪詛の靄を纏ってナイフで不意打ち、敵を呪詛で侵し喰らう技
締め付けられている味方の近くの部位(味方の救出)>味方が攻撃しようとしている部位(タイミングを合わせる)>味方が既に攻撃し、傷になっている部位>他、の順に優先して狙い、傷を広げていく
【ダメージアップ】も借りて、敵の体力を効率よく削る
敵の攻撃は呪詛の靄を盾代わりに、【ガードアップ】を使わせて貰いダメージを抑えるが
動ける程度の負傷なら気にせず攻撃優先
どンだけデカかろうが、いくとこは同じだろう。あの暗くて冷てェとこに、てめェも沈んでいけ
パラドクスの輝きが明滅している。
それは地下大空洞にて巻き起こる戦いの軌跡であるとも言えた。
戦場に残された残留効果。
その軌跡を視ることができるのは、ディアボロスのみ。そして、手繰り寄せることができるのまたディアボロスのみ。
確かに『最強巨獣キングゴンドワナ』を強襲する決戦は奇跡を望むようなものであったのかもしれない。
戦いに挑む者たちに求められたのは覚悟だった。
今までにないほどの困難、至難。
わかっている。
呟くようにラライ・リガル(トレジャーハンター・g11529)は息を吐き出す。
瞳の輝きを思い出す。
目の前には断片の王を守護する双璧の一角、ジェネラル級巨獣『海流大蛇ポキラドン』の猛威がある。まるで水害そのものだ。
周囲には水流が溢れ、その中を長大な体躯が蠢くようにしてうねっている。
「巨獣と戦うのは初めてだけれど……」
リオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)は、その迫力に思わず息を呑んだ。
巨獣との戦いを繰り広げてきたディアボロスにしかわからないことがあると思ったのだ。己にはそれがわからない。けれど、覚悟で引けを取るとは思っていない。
少しでも、この巨獣大陸ゴンドワナ奪還のために戦ってきた者たちに報いたいと思っていた。
誰かのため。
己のためではなく、誰かのために戦うことができる者にこそ、力はきっと宿るのだと思った。
少しでも力に成りたい。
その心を支えるように彼は一歩を踏み出した。
その傍らで持ち込んだスキットルから酒を呷り、伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)は、しかし顔色一つ変えずに息を吐き出した。
「話に聞いちゃいたが、ホントにでけェな……蒲焼にしたって食いごたえがありそうとかいうレベルじゃねェぞオイ」
「尻込みしてます?」
「別にびびっちゃいねェ、生きてるモンなら喰えンだろうよ、多分」
「それもそうも。危険な戦場だけど」
「あァ」
リオーネの言葉に萬は、クスリともせずスキットルをしまった。
景気づけはもうすんだ。
であれば。
「行こう」
ラライが、そう呟いてゴーグルをかぶる。
散る水流。その最中に三人は一気に飛び込む。やるべきことは一つ。
双璧の片割れをまず、落とす。
「『ロッソ』、いくよ!」
リオーネは、己がサーヴァント、メーラーデーモン『ロッソ』と共に飛び出す。同時に萬もまた一気に水流の中を駆け抜け、その前髪の奥にある瞳をパラドクスに輝かせた。
「どんだけデカかろうが、いくとこは同じだろう。ならよ」
手にしたナイフが呪詛の靄をまとい、追跡不能の捕食者(アントレーサブル・プレデター)となった彼が、いの一番に目をつけたのは先んじたディアボロスたちが付けた傷である。
鮮血が水流に滲み出している。
「それだけわかりやすいんだ。狙ってくださいってもんだろうが」
振り下ろしたナイフが強靭な体皮に刻まれた裂傷へと叩きつけられる。
これだけの体格差なのだ。切り裂く、というより叩きつけた方が早い、と彼は思ったのだろう。
その一撃は確かに『海流大蛇ポキラドン』の体躯を揺らし、痛みに喘がせるようであった。
だが同時に長大な体躯がのたうつ。
弾かれるようにして吹き飛んだ萬に迫るのは膨大な水を押し固めた鉄球のような海水弾だった。
まるで鉄球の雨である。
頭上に注ぐ海水の弾丸に萬は腕を交錯させ、耐える。
軋む。
骨身がきしみ、己が肉体が悲鳴を上げるように筋繊維が断裂していく。だが、それでも萬が経っていられるのは、束ねられてきた残留効果があればこそであった。
「あの暗く冷てェとこに、てめェも沈んでいけ」
「SYAAAAA!!!」
そのつもりはない、と言うように咆哮が迸る。
だが、そこにラライが飛び込む。
手繰り寄せた残留効果でもって飛翔し、『海流大蛇ポキラドン』の視線を引き付けたのだ。
「Shouted the Gryphon,with a bound into the air」
構えたアサルトライフルからパラドクスの弾丸が飛び出す。
だがそれは、嘴のように折れ曲がり曲射めいた軌道を描いていた。
彼女の体に迫るのは、やはり海水弾。
圧縮された水は凄まじい圧力でもって飛翔したラライの体躯を吹き飛ばす。身が大地に打ち据えられ、水流に満ちた地面に転がるようにしてラライが立ち上がる。
体の内側に痛みが走る。
だが、その痛みを彼女は無視して即座に駆け抜けた。
彼女の倒れ込んだ場所に海水弾が続けざまに叩き込まれていたのだ。
これだけで済んだのは、やはり残留効果のおかげだろう。
「足りないところを補え会えるのは、ディアボロスの強みよ。ほんとう、そこは安心だわ」
ラライの呟きは『海流大蛇ポキラドン』の頭上にパラドクスの輝きを宿すリオーネと『ロッソ』の姿を示していた。
そう、先んじた者たちがいる。
引き継いだ者たちがいる。
傷を刻み、広げた者たちがいる。己達だってそうだ。この場にいる誰もが個として巨獣に敵うものはいない。だが、それでもこれまで紡いできたもの、その結果がある。
ここまで来れたのは、一人ではないからだ。
圧倒的な個ではない。
いくつもの個が繋がり、紡がれ、か細い糸が強固な鎖になるように連綿と今に到達せしめたのだ。
故に。
「『ロッソ』、お願い!」
リオーネの言葉に『ロッソ』が『海流大蛇ポキラドン』の眼前に飛び出す。
迫るは巨躯の締め付け。
だが、それをさせぬとリオーネの瞳に煌めいたパラドクスが、裁きの雷となって迸る。
まばゆい電光の矢となった一射が、飛び出した『ロッソ』をかすめるようにして『海流大蛇ポキラドン』の眼球へと炸裂する。
その痛烈な一撃に巨体が揺らぎ、頭を振り乱す。
「俺達はこれから断片の王に挑むんだ。気持ちで負けちゃいけないもの」
だから、とリオーネは指先で示す。
それはラライの曲射の一撃、その弾丸。
言うなれば、案内役は曲がった嘴(デキルダケトオク)であった。鉤爪のように急角度で弧を描いた弾丸がリオーネの雷によって押し込まれた眼球へと吸い込まれるようにして叩き込まれ、その巨大な水晶球を砕くのだ。
「SYAAAAA!!?!?」
迸る巨大な悲鳴めいた声。
それを見やり、萬は笑う。
「ほら見ろ。あの暗がりは、もうすぐそこだ。てめェの後ろに来ているぞ」
ディアボロスたちの猛攻は途切れない。
一気呵成に、と示すようにさらにパラドクスの日限ら明滅し、彼らの背から飛び出すのだった。
善戦 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1 【飛翔】LV1が発生! 【光学迷彩】LV2が発生! 効果2 【能力値アップ】LV1が発生! 【命中アップ】がLV3になった! 【アヴォイド】LV1が発生!
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
イロハ・アプリルシェルツ
※連携&アドリブ歓迎
いよいよ、キングゴンドワナとの決戦と思ったら
まだ取り巻きにジェネラル級が残ってるとかイロハはズルいと思うんだ
先に倒した6体に引けを取らない巨体だし、一気呵成に責め立てるよ
狙うべきは痛打を与えつつあるポキラドンの方
海蛇と呼称されてるけど此れだけ強力な存在なら竜と言っても過言ではないよね
つまり【ゲオルギウスの聖槍】の出番だよ
先ずは【水面走行】の力を引き出して水流さえも足場として地形に左右されず素早く動ける様にしようか
皆の一斉攻撃で多少注意が惹き付けられているとは言え、巨体による締め付けは脅威
完全回避は出来ないから攻撃を受けたタイミングに合わせて【主の加護】を発動させ少しでもダメージを軽減させよう
でもピンチはチャンス、逆説連鎖戦の特性を活かし攻撃を受けた際に
全身凶器である【使徒の四肢】の威力を高めるべく【ダメージアップ】を引き出して
その胴体の鱗の隙間に思いっ切り力を込めたエルボーを叩き込もう
ゴンドワナの攻略と一緒だよ
大きさに惑わされることなく目の前の障害を少しずつ取り除こう
⑤👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『海流大蛇ポキラドン』
アンゼリカ・レンブラント
心強い仲間が続々参戦してるよ
どれだけ巨大でも、強くっても
護りが2体しか残ってない王に屈したりしないよ!
気合いと共にネメシス形態の戦乙女の姿へ
倒すまでまだまだ攻撃していくよぉ!
共に作戦行動にあたる仲間と連携を密に
攻撃タイミングを仲間と合わせて
神焔剣を思いっきり叩き込むっ!
攻撃したら反撃をしっかり障壁を張り凌ぐ
重ねた【ガードアップ】で先ほどよりもっと防御も厚いし
小柄になっても私自身も先ほどより強いんだ
積み重ね、繋いでいくことが復讐者の強さ
今の私達は最初の私達じゃないよ、ここからもさらに強くなるッ
攻撃後は敵に比べれば小さな体躯を生かし
小回りを生かし周囲を回って翻弄させよう
仲間と狙いを分散させていくね!
その長い身体を自身で絡ませるようにダッシュで左右に振り
そして見出す隙に神焔剣を叩きこむ
こちらに注意を払うなら、その間に仲間が痛撃を入れるよう隙を作る
巨大な相手にはこうして勝ってきたもの、今日も勝つ!
相手が弱るのが分かれば、今が攻め時
全身全霊の《神焔収束斬》で仕留めるよっ
心の光よ、最大まで輝けーっ!
心強い、とアンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は地下大空洞に煌めくパラドクスの明滅の光を見て思った。
確かにジェネラル級巨獣『海流大蛇ポキラドン』の猛攻は凄まじい。
並のジェネラル級ではない。
巨躯であるということは、凄まじいことだ。
だが。
「どれだけ巨大でも、強くっても……護りが二体しか残ってない王に屈したりはしないよ!」
締め上げられた体躯がきしんでいる。
負けられない。
その気概が彼女を奮い立たせた。
それはイロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)にとっても同様だった。
確かにジェネラル級を超える力を持つジェネラル級がまだ残っているというのは、イロハにとってはズルい、と思わせるものであった。
これまで巨獣大陸ゴンドワナを攻略するために掛けてきた戦いは、苛烈極まりないものだった。
だが、それはこれまでと何ら変わらない。
一歩、また一歩と踏み出していかねばならないことなのだ。
ならばこそ、イロハ踏み出す。
「狙うべきは、痛打を与えつつある双璧の一角。『海流大蛇ポキラドン』……此れだけ強大な存在なら、その名の通り竜と言っても過言ではないよね。つまり」
彼女の瞳がパラドクスに輝いた。
「聖なるかな。あなたが創造なさったすべて、地、空、海、あなたの御名を讃美します」
目を伏せ、祈る。
見開かれた瞳が見たのは、これまで先んじて戦いを挑んだディアボロスたちが残した残留効果の軌跡。
手繰り寄せ、掴む。
そして、見据えたのは穿たれた『海流大蛇ポキラドン』の目。
痛烈なる一撃に潰され隻眼となった『海流大蛇ポキラドン』は苛立つように咆哮している。己が身に傷が入ったことが許しがたいのだろう。
暴れ狂うようにして長大なる身を揺るがし、イロハを圧殺せんと迫っている。
確かに逆説連鎖戦は必中。
視線が通り、攻撃されたと認識した瞬間に時空を歪め反撃を放つことができる。であれば、イロハにとって今なすべきことはただ一つだった。
己が体躯を取り囲み、とぐろを巻くようにした長大な体躯の中で一点を見つめる。
それはディアボロスが広げた傷跡であった。
「ゲオルギウスの聖槍(ゲオルギウスノセイソウ)は、穿ち、道を切り拓く」
イロハの瞳は敵の巨大さに惑わされない。
己が体躯は全身凶器。
己が五体こそが敵を打ち据えるもの。
であればこそ、彼女は一歩を踏み出し、最も鋭く、最も強固なる己が肘の一閃を押し広げられた『海流大蛇ポキラダン』の傷跡へと叩き込む。
それは彼女を圧殺線としていたがゆえに、至近距離で叩き込まれる正しく痛打。
「ゴンドワナの攻略と一緒だよ。どれだけ巨大で強大であっても、惑わされることはない。目の前に障害があるのなら、それを少しずつ取り除こう。例え、それが双璧の如きものであってね」
呼気が漏れる。
打ち出した肘の一撃は、強靭な体躯への反動もまた凄まじいものだった。
だが、構わない。
己の一打でもって『海流大蛇ポキラドン』はうめき、のたうち、その身を撥ねさせていたのだ。
まるで、その首を差し出すように。
「ネメシスッ!!」
その一瞬をアンゼリカは見逃さなかった。
己が身に宿すは炎。
復讐の女神の名を冠する形態へと変貌を遂げた戦乙女は、その手にした光の巨大剣を振りかぶった。
すでに『海流大蛇ポキラドン』は隻眼。
そして、押し広げられた傷をも得ている。
であればこそだ。
これは己たちが紡いだもの。
強固な鎖の如く連なった残留効果を手繰り寄せ、のたうつ『海流大蛇ポキラドン』のしなる鞭のような体躯の一撃を受け止める。
大地が砕け、水流が飛沫となって飛ぶ。
だが、アンゼリカは構えを解かなかった。
「巨大な相手にはこうして勝ってきたもの、今日も――」
勝つ。
勝利への一心。
専心と言ってもいい心と共に放たれるのは、神焔収束斬(ジャッジメントセイバー・ネクスト)たる一撃。
「心の光よ、最大まで輝けーっ!」
ネメシス形態によって上乗せられた力と残留効果の輝きが、その光剣の一閃を持って、ついに双璧の一角たる『海流大蛇ポキラドン』の首を両断し、凄まじい地響きと共に断末魔の叫びを地下大空洞に響かせる。
それはディアボロスにとって、決戦の序幕にしか過ぎないのだとしても、それでも強大な存在を打倒した狼煙そのものだった。
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1 【避難勧告】LV1が発生! 【一刀両断】がLV3になった! 効果2 【ダメージアップ】がLV3になった! 【能力値アップ】がLV2になった!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
宝心・ライラ
アドリブ連携歓迎
・心情
死ぬかもしれない大勝負
怖い⋯⋯でもそれ以上に楽しみなの!
世界を揺るがす大怪獣にもう一度相見える事ができるスリルを!
さあ、私の想像を超えて見せて巨獣大陸ゴンドワナ!
私は更にその上を行く!
・戦闘
今日まで鍛え上げた【対巨獣戦】の経験を今こそ見せるとき!
まずは炎のリングを放射状に打ち出して、多方向から皮膚を炙って注意を分散させる
ダメージにならなくとも仲間が攻撃するチャンスを生み出すのが狙いよ
たくさん眼があるってことはその分注意があちこち向くってことでしょ
だったらその眼全てを釘付けにして上げる!さあ、私を見なさい!
反撃は「笑顔の書」と「ダブルピース」の多重魔法障壁でガード
正面から受けないように「ラトル」等の金属製武器を避雷針変わりにばらまいて少しでも電撃を分散させるよう備えるわ
仲間の攻撃がヒットし始めたら私も炎のリングを操作して熱波を一点集中させて照射
さらにリングをくぐり抜けながら私にエネルギーを集めて渾身の飛び蹴りを打ち込むわ!
「いくわよ!フェスティバズ・フィーバー!」
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
西堂・千衛蔵
アドリブ連携歓迎
あれが、ゴンドワナか
流石巨獣の大将、デケエ!
前に立つライゴートゥが小さく見えるぜ
「あれを平らげるのは骨が折れそうだな、赤煙!」
……おっとそうだった、まずライゴートゥにどいて貰わないといけないんだな
奴もジェネラル級。前座だからと舐めちゃいられねえ
「最初っから全力で行くぜ!」
【飛翔】の速度で俊敏さの差と高度差を補って、高速で飛び上がりながらいつもは頭の上に乗せている「燈篭」を両手で持って殴りにいく
放電する角に正面からぶつかったら死ぬだろうから、奴の肩を狙う
これが有効打になれば、突進の勢いを弱めて味方が攻撃する隙を作れるかもしれない
至近距離だと放電を食らいそうだが、「竜護拳」を隙間なく手に巻いて絶縁し、また、ドラゴンオーラの「紫煙」を全身に纏って電撃を軽減する
後は、奴の突進力と異形巨大化した腕の膂力のどっちが上かだけだ
「ぶっ飛べえええ!」
こっちがぶっ飛ばされるとしても、戦える限りは何度でも突撃してやる
二度目以降の突撃は、味方が攻撃した傷を狙いに行こう
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
イシュア・アルミゴス
すごい勢いで進んじゃってるねぇ。
それじゃあこの勢いのまま二匹目も行っちゃおうか。
連携を取り合い、敵の隙を突きながら着実に削って敵を確実に倒し切ろう。
攻撃する瞬間が一番無防備、ってことだよね。
跳躍が驚異的なのは間違いないけど、それを活かすには着地の勢いが必要だろ?
跳躍したタイミングでパラドクス発動。セルケトテイルを投擲して滞空中の制御を奪おう。
狙いは相手の下降タイミング。その姿勢じゃコイツを避ける隙なんて無いよね?
体内で炸裂するセルケトテイルを敵の体内で炸裂させよう。
弾けるほどの爽快感、その体で感じてくれ。
それはそれとしてあいつは落ちてくるんだよね。危ない危ない。
アレだけでかいと範囲が広いんだよなぁ。アヌビスの守護と急所は槍で守り
直撃しないようにしよう。
キングゴンドワナへの壁、邪魔なんでね。壊させてもらったよ。
引きこもってないで外に出る時間だよ。
遠近感がおかしくなりそうだ、というのが正直の感想だった。
巨獣大陸ゴンドワナ。
20m級の巨獣たち跋扈するディヴィジョン。
その中にあって、ジェネラル級を超えるジェネラル級と目される断片の王を守る双璧は、一層巨大であった。
しかし、その一角は崩れた。
水流が主を喪ったからか勢いを失い、引いていく。
そのさらに向こう側には、300mを超える超高層ビルの如き巨体が座している。
圧倒的な存在感。
西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)は、息を呑むでもなく歯を打ち鳴らし、食いしばった。
さすがは巨獣の王、断片の王。
そう思った瞬間、目の前に迸るのは雷であった。
凄まじい光が明滅と共に走り抜け、千衛蔵は己がパラドクスで攻撃されたのだと理解した。
巨体による突進の一撃。
「RAAAAA――ッ!!!」
咆哮が遅れて耳に届く。
時空を歪める逆説連鎖戦において、攻撃は即座に反撃の機会である。
だがしかし、千衛蔵は己に攻撃を仕掛けた『雷角神獣ライゴートゥ』の突進の速さに目を見開く。
飛翔。
巨体さはどうしようもない。
だからこそ、彼は己が瞳をパラドクスに輝かせる。
「最初っからか、いいぜ、望むところだ! 全力で行くぜ!」
振りかぶる腕。
鬼の血が集約され、膨れ上がり、尋常ならざる膂力を生み出す。頭上にある『燈篭』を手に振りかぶった。
『雷角神獣ライゴートゥ』の踏み込みは尋常ならざるものである。
だからこそ彼は己が正面からぶつかる事は避けたいと思っていた。
当然だ。
巨体であるということは強大であるということ。
如何ともしがたい質量差は、巨獣たちの序列を見ていればわかることだ。しかも、雷撃が彼の体躯を打ち据え、振り抜いた腕と激突する巨体は突進の勢いを弱めることはなかった。
どれだけ膂力を底上げしたとしても、個としての力は『雷角神獣ライゴートゥ』が遥かに上回っている。
だが、その突進の一撃を彼は手繰り寄せた残留効果と共に押し留めようとする。
身にまとったドラゴンオーラをもって、受け止める。
大地に刻まれるは電車道のごとき己の足の轍。
「ぶっ飛べえええ!」
弾くようにして『雷角神獣ライゴートゥ』の面が跳ね上がったのは、彼の腕が振り抜かれた瞬間だった。
「攻撃する瞬間が一番無防備、ってことだよね」
イシュア・アルミゴス(守護星蟲・g00954)は仲間が敵の突進を受け止めた瞬間を狙って飛び込む。
轟音が響いた。
大地を砕くほどの蹄による跳躍。
粉砕された地面の破片が周囲に飛び散る中、イシュアは見上げるしかできなかった。
崖を一瞬で駆け上がるほどの跳躍力。
しかも、それをあの巨体ですればどうなるかなど言うまでもない。
「RAAAA――ッ!!!」
咆哮と共に『雷角神獣ライゴートゥ』の蹄ががイシュアを狙う。
「跳躍……確かに脅威的だ。だけど、攻撃は着地の勢いが必要だろ?」
彼の瞳がパラドクスに輝く。
跳躍した『雷角神獣ライゴートゥ』の巨体が影となってイシュアに降り注ぐ。
刹那の内にあの巨大な蹄は己を狙って叩きつけられるだろう。
だが、これは逆説連鎖戦。
己を攻撃した瞬間に反撃のパラドクスを叩き込む。イシュアの猛る蠍の雷槍尾(スパイラル・スコルピオ)が放たれる。
乾坤一擲。
蹄と交錯し、火花を散らしながら対物貫通生体槍尾『セルケトテイル』の一撃が『雷角神獣ライゴートゥ』の雄々しき体毛を焼き切る。
掠めてなお、振り下ろされた蹄の一撃がイシュアの体を吹き飛ばす。
己の身を守る守護の力で直撃は免れたがしかし、彼の体は木の葉のように吹き飛ばされてしまう。
大地に叩きつけられながらも、イシュアは面を上げる。
まるで鉄槌であった。
蹄の一撃は、苛烈なる衝撃を生み出しながら周囲に破壊を齎す。
「緋色の演目! やりたい放題やっちゃいましょう!」
宝心・ライラ(笑顔の大サーカス・g01071)は仲間たちの攻勢を殺さぬようにパラドクスを放つ。
炎のリングが『雷角神獣ライゴートゥ』の周囲を囲む。
炎熱が大気を陽炎のように揺らめかせ、彼女の煌めく瞳が四対の瞳とかち合う。
凄まじい重圧であった。
ジェネラル級を超えるジェネラル級。
その言葉に偽りはない。断片の王を守る双璧の一角。例え、片割れが落とされたのだとしても、『雷角神獣ライゴートゥ』は断片の王を守ることを優先している。
ここまでディアボロスたちの攻勢が続くのは、優先事項が違うからだ。
己への攻撃に対する対処がおざなりにすぎる。
敵を排除することに注力しているからだろう。
だからこそ、ライラは指を付きつっけた。
恐ろしい。だが、それ以上に楽しみなのだ。
「世界を揺るがす大怪獣にもう一度相まみえる事ができるスリルを! さあ、私の想像を超えて見せて巨獣大陸ゴンドワナ! 私は、さらにその上を行く!」
パラドクスの炎の環が狭まった瞬間、ライラの身に降り注ぐのは雷撃であった。
身を灼く一撃。
体躯の全てに走り抜けるパラドクスの一撃は、その予備動作すら見極めさせることなくライラの体を駆け抜け、瞬間的な痛みを走らせた。
だが、彼女は笑顔を忘れない。
忘れてはならない。
確かに『雷角神獣ライゴートゥ』の力は凄まじい。
「いくわよ!」
炎の環がライラの眼前に道を示すように煌めいた。
跳躍した彼女の体が環をくぐる度に加速し、渾身の飛び蹴りの一撃が『雷角神獣ライゴートゥ』へと叩き込まれる。巨体が僅かに揺らぎ、砕けた大地を踏み鳴らすようにして衝撃が走る。
三人のディアボロスによる先行した攻撃。
パラドクスの明滅が彼らの背から走る。
双璧。
その片割れ。
雷迸る戦場にあって、彼らは止まらない。止まってはいられない。
もとより可能性は奇跡に等しい。
なら、そのか細き可能性に手を伸ばし続けることこそが、人の歩みなのだと示すように傷つきながらも立ち上がるのだった。
善戦 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1 【修復加速】LV1が発生! 【怪力無双】LV1が発生! 【強運の加護】LV1が発生! 効果2 【能力値アップ】がLV5になった!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
リオーネ・クア
俺、戦える…!
巨大蛇との戦いで、抱いていた不安が振り払えた
相手が強大でもディアボロスの戦いをすればいい
みんなの力を積み重ねて挑むんだ
今度はロッソの力をいっぱい借りるよ
よろしくね、ロッソ
「めー!」
きりっとした表情で任せて!と言ってくれてる
これからロッソは巨獣に向かって飛んでいって攻撃を仕掛ける
俺も負けていられないね
ロッソが敵の弱点を探すために飛び回る間、俺は悪魔の大鎌を手に敵の注意を引く
ロッソだけでなく味方の攻撃からも注意を逸らす立ち回りをしたいな
他のディアボロス達はどう動いている?よく観察して、今までの戦闘知識を活かしつつ効果的なタイミングで考えて巨獣に姿を見せ、攻撃を誘発させよう
電撃の扱いは俺も知ってる
たとえば大鎌を投げてそちらに雷を誘導して攻撃を逸らせないかなとか、思いついたことは実行してダメージの軽減を狙うよ
抑えきれなくて飛んでくる雷は魔力障壁で弾こう
俺の持つ魔力でどこまで対抗できるかわからないけど耐えてみせるから!
反撃でロッソに巨獣に突っ込んでもらう
死角から突撃だよ
いけ、ロッソ!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
呉鐘・承李
ルークの一角は取り除いた、残すは後1枚――雷角神獣
ッ、舐めてかかっていたわけではないが先の一戦での消耗が思っていたより激しい……
天照を携え、巨獣の死角からヒット&アウェイを繰り返す。
巨獣の意識がこちらに向けば上々、それは仲間が攻撃する明確な隙となるだろう。
ならば俺の仕事はここまで。後はキングゴンドワナに向けて――
……温存?ジェネラル級の巨獣を前にして?
何時から俺は、仲間と共に戦う事を、仲間に甘える事と履き違えていた。
退こうとした足を突っ張る、眼前に迫りくるは破壊の権化たる雷角の疾駆。
逆説連鎖戦の基本。喰らうなら、当たる。仲間が繋いだバトンが、そこにある。
上等だ、正面から叩き切るッ……!
出力上昇、天照の臨界点に到達。だが、まだ足りない。まだ、目の前の巨躯を切り捨てるにはちっぽけな炎だ
もっとだ、もっと力を寄越せ……天照ッ
この身体、焼け落ちようとも。ここで――斬る
――まだ立てる、まだ刃を振れる。まだ俺は、戦える……!
チェックだ、キングゴンドワナ
俺の、俺たちの刃……ようやく、その首まで届く……!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
ガンドラ・ブラッディア
●連携・アドリブ歓迎
双璧は、あと一枚。
分厚い壁だが、必ずや打ち破る。
さぁ、更に加速をするぞ……!
(ネメシス形態、呪いの竜騎士となる)
竜呪剣『怪風』を精製。
【飛翔】をして、嵐を纏いて翻弄し、苛烈に攻め込むのだ。
とはいえ、地上に在りながら、駆け上がりと跳躍で、空への隙も無い。
上下左右、そして加・減速、フェイントを織り交ぜ、敵との駆け引きと、洒落込もう。
無論反撃時は、【ガードアップ】主軸に、【アヴォイド】を補助にした、嵐の障壁で、少しでも威力軽減を、せねばならんが……この強さなのだ、ネメシス且つ、残留効果を加えても、凶悪そのもの。
だが止まって等、いられない。風も止ませない。我輩らは、立って進まねばならん……!
仲間とも連携し、挟撃にするのは勿論、注意を散らして、各々が隙を、突きやすく動く。
高めた能力と命中、そして【ダメージアップ】を乗せ、『怪風』の暴風斬撃を、叩き込むのだ。
雷に相対するは、竜の嵐……いいや、此処に至った、仲間全ての、嵐なり……!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
イロハ・アプリルシェルツ
※連携&アドリブ歓迎
双璧の片方は落としたよ。次は紫電を纏う大山羊のライゴートゥの番だね。
キングゴンドワナに挑む為の準備も整えないとだよ。
敵の跳躍は衝撃と電撃の二段構えで厄介過ぎるね。先ずは【飛翔】の力を引き出して地形に左右されず素早く動ける様にしようか。
単純に全速を出すのではなく目の前を緩急を付けて飛んで翻弄しよう。
挑発していれば我慢出来ずに跳躍し、踏み潰そうと大技を出して来るだろうから其処がチャンス。
身に纏った『主の加護』を全力で放出して電撃は相殺し、衝撃は自ら飛んで受け流すよ
【ダメージアップ】を引き出して目の前に迫る立派な角を鉄拳である【破軍衝】でカウンター気味に殴り飛ばそう。その衝撃が角を伝わって頭部まで届けばまともには動けなくなるよね。
隙となる時間を一瞬でも作り出せば、皆が痛打を与えてくれると思うんだ。
大切なのは自分だけで仕留めるのではなくてダメージを積み重ねて次に繋げることだよ。
イロハ達には倒さねばならない相手、キングゴンドワナが待ち受けているんだからね。
断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』を守るジェネラル級を超えるジェネラル級と目された双璧の一角は崩れた。
勢いに乗るディアボロスたち。
「ルークの一角は取り除いた」
「双璧の片方は落としたよ」
「ならば、残すは、あと一枚。分厚い壁だが、必ずや打ち破る」
呉鐘・承李(剣鬼・g06193)の言葉に、イロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)、ガンドラ・ブラッディア(黒矛・g03101)は頷く。
行ける。
それは確信に近しい感覚だっただろう。
確かに消耗は激しい。
それでも倒すことができないわけではない。例えジェネラル級であっても、これを乗り越えていけることはディアボロスがこれまでの戦いで証明してきたことだった。
だからこそ、立ち止まっている暇はない。
「次は――」
イロハが顔を向けた瞬間、閃光が視界を染める。
「RAAAA――!!!」
そして、遅れた咆哮が轟き、衝撃が彼女たちの身を打つ。
「ッ、舐めてかかっていたわけではないが……」
承李は先んじて『雷角神獣ライゴートゥ』に仕掛けたディアボロスたちの攻勢を跳ね除けるかのような咆哮に眦を釣り上げた。
イロハが跳躍し飛翔する。
砕けた大地は足場が不安定だった。だからこそ彼女は地形に左右されないように手繰り寄せた残留効果でもって迫る『雷角神獣ライゴートゥ』に対処しようとしたのだ。
翻弄できる、とさえ思っていた。
だが、イロハは飛翔して尚見上げただろう。
地下大空洞にあって、その天井を擦るかのような高さまで跳躍した『雷角神獣ライゴートゥ』の雄々しき姿を。
その蹄が煌めいた瞬間、凄まじい勢いで巨体が彼女へと降り注ぐ。
空中に彼女の体躯があって幸いであった。
もしも、彼女が地面に足をつけていたのならば、その蹄の衝撃を体躯はまともに受け止めていただろう。受け流すこともできず、その身をひしゃげさえていた。
だが、彼女は空中にあってその衝撃を分散させるように……いや、受け流すようにして手繰り寄せた残留効果と共に瞳をパラドクスに輝かせた。
「大切なのは」
呟く。
呼気が漏れるのと同時に彼女の掌が迫る蹄に触れる。衝撃が身を伝う。圧倒的な重量差でもってイロハの体が空中から大地に叩きつけられるようにして沈み込む。
だが、同時に彼女の掌は己が体躯に伝わる力を循環させ、蹄へと押し返す。
単純な力と言えど、それは受け流すことができる。
流した力は己が体躯を伝わって、蹄へと返され蹄にヒビを走らせながらイロハは受け流しきれぬ体躯を吹き飛ばされ、大地を転がる。
「大切なのは自分だけで仕留めることじゃあない……」
痛む体を持ち上げる。
その眼前に走り込む影があった。
リオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)だった。
彼は己が戦えぬと思っていた。不慣れであるとも言えたし、恐ろしさも感じていた。不安も抱えていた。。
だが、それでも今の彼の中にあるのは、払拭された戦意だった。
「俺、戦える……!」
どれだけ強大なクロノヴェーダが相手であっても、ディアボロスの戦いをすればいい。
共に戦う者がいる。
積み重ねて挑む。その意志を宿して、リオーネはイロハの前に走り出していた。
「『ロッソ』!」
「めー!」
サーヴァントのメーラーデーモン『ロッソ』が力強くなく。ふんわりした顔なのに、今はキリッとしている。
まるで『任せて』と言っているようだった。
負けていられない。
仲間が繋いだものがある。なら、己もそれを繋ぐのだ。必死だ。いつだって生きることは必死なのだ。
だから、仲間のディアボロスが戦うのならば己も戦う。
身を打つ雷撃。
凄まじい一撃にリオーネと『ロッソ』は呻く。
痛い。体中の全てが焼け焦げたように痛い。だが、それでもリオーネは踏み出した。
強大な敵に怯むことなく、一歩を踏み出し『ロッソ』に告げる。
「頼んだよ! きっと……そこだ!」
狙舞の槍(デーモン・クリティカル)たる『ロッソ』がパラドクスの光を宿して『雷角神獣ライゴートゥ』の前足……イロハを打ち据え、彼女の破軍衝によってヒビ走らせた蹄へと飛び込む。
傷を広げる。
「いけ、『ロッソ』!」
「めー!!」
雄叫びには足りないかもしれない。けれど、これが己の咆哮だ。
反撃への一矢。放たれた『ロッソ』の一撃が更に『雷角神獣ライゴートゥ』の蹄に走ったヒビを亀裂へと変貌させる。
その一撃の最中に承李は走る。
己の役目は敵の注意を引き付けること。味方のパラドクスの光、その影からヒット・アンド・アウェイでもって撹乱することにある、としていた。
巨獣の敵意がこちらに向けばいい。
その間に仲間が攻撃するだろうと思っていたからだ。
己の仕事はここまで。後は、と。そこまで思考してやめた。
「……いつから俺は、仲間と共に戦うことを、仲間に甘えることと履き違えていた?」
ヒット・アンド・アウェイ。
敵と付かず離れず。
後退しようとした足を無意識に突っ張っていた。本当にこれが正しいのか?
疑問が浮かび上がった瞬間、彼の眼前に迫っていたのは『雷角神獣ライゴートゥ』の巨体であった。
雷を放ちながら迫る巨体。
その一撃はまるで己を轢殺するかのように迫り、地面を削る砲撃そのものであった。
「違う。これは……」
そう、己の手にはバトンがある。
仲間たちが繋いだものだ。紡いだものだ。これを己が手放すことは許されない。次に繋がなければならない。
だからこそ。
「上等だ、正面から叩き切るッ……!」
迫る巨体に精霊刀『残火』に秘められた天照(アマテラス)の炎が立ち上る。
叩きつけられた一撃と一撃とがパラドクスの明滅の最中に衝撃波を生み出し、周囲を破壊へと導いていく。
足りない。
まだ足りない。
まだ目の前の巨体を切り捨てることはできない。
もっと、もっと。もっと、と承李は願っただろう。振り抜いた斬撃と交錯するように『雷角神獣ライゴートゥ』が駆け抜け、彼の体が吹き飛ばされる。
身を打ち据える痛み。
立ち上がり、視線を向ける。
そこには、風が吹いていた。
「分厚いな……だが、壁だ。壁ならば、必ずや打ち破る。さぁ、更に加速するぞ……!」
ガンドラだった。
彼女の瞳がパラドクスに輝き、その身は復讐の女神の名を冠する形態……呪の竜騎士へと変貌を遂げる。
「荒れ狂え。呪いの嵐剣を、以て放つは、苛烈に吹き荒ぶ、一筋の風……!」
大地を蹴った瞬間、彼女の体躯が浮かぶ。
いや、矢のように戦場たる大地を駆け抜けた。
『雷角神獣ライゴートゥ』は、その巨体からは信じられぬほどの速度で跳躍している。
見上げるは地下大空洞の天井。
「そうだ。雷に相対するは、竜の嵐……いいや、此処に至った、仲間全ての、嵐なり……!」
迫るは蹄の一撃。
急降下からの振り下ろされた一撃は、まるで剣の一閃。
だが、ガンドラには視えていた。
振り下ろされた蹄。
その蹄に亀裂が走っているのを。
そう、イロハが痛打と知りながら己が手と技とでもって楔を打ち込んだ。
リオーネと『ロッソ』が打ち込まれた楔から、さらに亀裂を走らせた。
承李が亀裂を前にして、さらに攻勢を殺さなかった。
ガンドラは、その紡がれたものを手にしている。己が一撃が『雷角神獣ライゴートゥ』を仕留められるとは思っていない。
だが、止まれない。立って進まねばならないのだ。
故に振るう竜呪剣は、その振り下ろされた蹄と激突し、その亀裂を引き裂きながら『雷角神獣ライゴートゥ』の前足に裂傷を刻む。
ほとばしる鮮血。
それは嵐の前触れを示すような血の雨となって大地を濡らすのだった。
善戦 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1 【平穏結界】LV1が発生! 【一刀両断】がLV4になった! 【飛翔】がLV2になった! 【エアライド】LV1が発生! 効果2 【ガードアップ】がLV5になった! 【ダメージアップ】がLV4になった! 【アヴォイド】がLV2になった!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
シル・ウィンディア
アンゼリカさん(g02672)と一緒に
ネメシスモード開放っ!
銀髪銀目の天使モードで行くよっ!
壁の一つは攻略っ!
次はお馬さんだね。
…馬ベースなのかな、これ?
ま、いっか。
先ほどと変わらずに固定砲台モード。
止まっているわたしに注意が行くなら、少しでも他の人への注意は外せるはずだしね。
固定砲台モードからの全力魔法の十芒星精霊収束砲!
さぁ、全力全開の砲撃を受けてみてっ!!
敵パラドクスは、ネメシスの天使の翼とパラドクス発動時の光の翼を二重にして体を覆うよ。
さっきより防御が上がったとはいえ、やっぱりきつい…。
でも、こんなところで負けられないからっ!!
だから、耐え抜くよっ!!
雷が晴れたら…。
背中の翼をばさっと開いて無事をアピール。
大丈夫。一人で戦っているわけじゃないからっ!
頼りになる、かけがえない相棒と一緒なんだから。
だから、負けないっ!
それに…。わたしはわたしにできることをするだけ。
この砲撃だけで何とかなるとは思ってないよ。
そして、キングゴンドワナへ立ち向かう全ての人のためにも、残すものは残すっ!!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
アンゼリカ・レンブラント
相棒のシル(g01415)と
海流大蛇を仕留めた高揚感を胸に、
次は雷の馬さんかな!
ネメシス形態は天使モード。大暴れしていくよーっ!
シルの砲撃に重ねるようダッシュで間合いを詰め、
真向からと見せかけ、直前でサイドステップ
小さな体躯を生かし相手の死角に入るようにして
パラドクスの剣撃をしっかり叩き込むっ
小さくってもパワーは上がってるもの!
反撃の突進はめいっぱい重なった【ガードアップ】で
強靭になった障壁を全開にして、
自分から後ろに飛ぶことで衝撃を緩和
んんん、やっぱりきつい……!
けれど身体はある限り戦うよ
凌いだら大丈夫って仲間にアピールするね
気合いを再度入れて、シルの砲撃に合わせ
時に同じ方向から畳みかけるように
時に挟み込むよう位置取り剣を奮い続けるよ
私の方は変化をつけ動いていくね
戦場の仲間との積極的に連携
相手の注意を乱すよう駆けまわりつつ
攻撃タイミングを合わせ畳みかけていこう
相棒と一緒だからね、戦友達が傍にいるからね
勇気はどばどば湧いて来るもの
今日必ず奪還を果たすッ
唸れ《獅子剛重斬》!勝利の道を拓け!
その胸には高揚感があった。
巨大な巨獣の首を両断した感触が、まだ手に残っている
アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)たちディアボロスは、断片の王を守る双璧の一角を突き崩した。だが、双璧たる所以だ。ジェネラル級を超えるジェネラル級はまだもう一体いる。
戦場に迸る閃光。
それはパラドクスの輝き以上に『雷角神獣ライゴートゥ』の身より迸るものであった。
苛烈なる光。
強烈な光は、咆哮よりも早くアンゼリカの視界を塗り潰すものであった。
「RAAA!!」
だが、その咆哮は前足に走る裂傷に対する怒りであった。
ディアボロスが放った一撃が、ついに『雷角神獣ライゴートゥ』の前足に拭い難い傷を刻み込んだのだ。
「残すは雷の馬さんだな!」
「馬ベース、なのかな、これ?」
シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)は首を傾げた。
だが、そんなことを確かめている暇などなかった。
迫るは、まるで雷の矢の如き速度で迫る『雷角神獣ライゴートゥ』の巨躯であった。
大地を一瞬で砕く蹄は、しかし、ディアボロスの攻勢によって砕かれ、裂傷は疾駆を衰えさせる。
積み重ねてきている。
確かにジェネラル級を超えるジェネラル級の言葉に遜色など何処にもない。
だからこそ、アンゼリカは飛び込む。
その身は、ネメシス形態。
戦乙女から天使の姿へと変貌した彼女は、その翼を広げ、正面から飛翔して『雷角神獣ライゴートゥ』の突進を受け止めた。
「んんんっ――ッ!!!」
身が砕ける。
骨がきしみ、肉が痛みに悲鳴を上げている。
飛翔し、衝撃を後方に受け流して尚『雷角神獣ライゴートゥ』の突進は凄まじいものであった。殺しきれぬ衝撃がアンゼリカの体躯を駆け抜け、五体がばらばらになったのではないかというほどの痛みを走らせる。
だが、それでも気合をいれる。
自分は大丈夫だ。
がんばれる。やれる。なぜなら、仲間がいるからだ。
こんなのへっちゃらだと示さねばならない。仲間たちが紡いできたものを、己がここで途絶えさせるわけにはいいかないからだ。
「アンゼリカさんっ!」
「だいじょうぶっ! 大丈夫だから……! 勇気がどおばどば湧いてくるっ!」
そう、戦友たちがいる。相棒がいる。
なら、何も恐れない。
その背中を見やり、シルは力強く頷いた。
「ネメシスモード開放ッ!」
アンゼリカが黄金の天使であるというのならば、シルは白銀の天使であった。
彼女の姿は、正しく煌めく天使。
翼を広げ、文こらえるようにして構えた。
己は砲台。パラドクスに煌めく光。その光に『雷角神獣ライゴートゥ』は瞬時に雷撃を走らせようとしたが、アンゼリカのパラドクスが唸りを上げる。
「どこ見てるっ! 唸れ、獅子剛重斬(レオ・インパクト)! 勝利の道は……!」
切り拓く。
放たれる一閃が『雷角神獣ライゴートゥ』の巨体を弾くようにして傾がせた。
蹄が砕けていなければ、前足が裂傷を帯びていなければ、堪えられたかもしれない。だが、仲間たちの攻勢が、それを許さなかったのだ。
「シル!」
アンゼリカが叫んだ瞬間、シルの瞳は極大に煌めく。
翼が光を放ち、数多の魔法陣を展開させた。
「世界を司る六界の精霊達よ、宇宙に集いし天体の守護者達よ、過去と未来を繋ぐ時よ、集いて力となり全てを撃ち抜きし虹光となれっ! 十芒星精霊収束砲(ペルフェクト・エレメンタル・ブラスト)!!」
放たれる極大の一撃。
シルの全力の砲撃は大地を抉りながら『雷角神獣ライゴートゥ』の身を打ち据える。
膨大な魔力の奔流が巨躯を打ち据え、爆炎が巻き起こる。
同時に彼女の体躯を貫くのは雷撃。
重ねた翼を貫通して迫る衝撃にシルは呻き、よろめいた。
その背中をアンゼリカが支える。
「だいじょうぶかっ!」
「大丈夫。だって、一人で戦っているわけじゃないからっ!」
力強い言葉に二人は見ただろう。
己たちの戦いのあとに続く、心強い光を。
善戦 🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1 【断末魔動画】がLV2になった! 【防衛ライン】がLV2になった! 効果2 【ガードアップ】がLV7になった!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
クィト・メリトモナカアイス
燐寧(g04979)をディフェンスし、一緒に戦う
んよーし次、山羊!
とうとうキングゴンドワナへあと一歩。
ジェネラル級相当とはいえ、断片の王が控えている中、まだまだこんなところでのんびりしていられぬ。
雷には炎で対抗するのだ。我の肉球は真っ赤な肉球!
黄金猫拳打棒に火を灯す「北より至れ月冠す火」。
こいつもさっきの蛇と同じでキングゴンドワナの護衛役。
となると突破する隙ができるような、積極的な攻撃はしたがらないかな……?
それにこれだけ大きさの差があると木とか茂みにも隠れてこっそりできそう。となると。
周辺の地形を利用し、まずは隠れてライゴートゥに近付くところから。
接近したらライゴートゥに飛び乗り、燃える肉球を叩きつけて攻撃。
んむ、それじゃあ我の担当はお腹。我らの怒りの猫パンチ、受けてみよー。
燃える肉球の一撃を背中に叩き込むことでダメージを与えながら上半身や首の方へ駆け、燐寧が地上から接近して攻撃する隙を作ろう。
振り落とされての蹄の一撃は横に跳びのき回避。衝撃波や電気のダメージは受けても直撃は避ける。
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
一里塚・燐寧
クィトちゃん(g00885)をディフェンスし共闘
ふぃー、まず一頭狩ったぁ
正真正銘のジェネラル級を前座扱いする日が来るなんてねぇ
ラクな相手じゃないけど、これぐらいはやれなきゃキングには勝てないっ!まだまだ行くよぉ!
あたしの役割はクィトちゃんが敵に隙を作った時の追撃
焼け石に水かもだけど、ギリースーツ風ジャケットを羽織り【光学迷彩】と【モブオーラ】を纏い、注目される可能性を少しでも減らそうとしてみる
少しずつ敵の視界の外に回り込むように動き、注目から外れに行こう
ある物は全部使った上で、クィトちゃんの技が敵を背中側に引きつけたらその瞬間に攻めるよぉっ!
――『呪式:粉骨砕神』ッ!
背中側を気にしてる隙に神速の踏み込みで一気に懐へと入り、≪DCブラスター≫の回転鋸刃をブチあてるっ!
相手が立ってる内は足を斬って姿勢を崩しに行き、転んだり首を下げてる時は腹や頭を狙って、一気に真っ二つを狙うよぉ
放電は稲妻の隙間を縫うように走り直撃を減らして耐久
どーにか神像を温存できたねぇ
じゃ、こっからは総力戦と洒落こもっか?
断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』を打ち倒すためには、双璧たるジェネラル級を打倒せねばならない。
しかも、双璧はジェネラル級を超えるジェネラル級とも言われる強大な巨獣なのだ。
一筋縄で行くわけがない。
そして、これがまだ前座であることに一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は呼気の色に疲労が蓄積していないことを確かめるようだった。
「ラクな相手じゃないけど、これぐらいやれなきゃキングには勝てないっ! まだまだ行くよぉ!」
そう、双璧の一角を崩し、ディアボロスたちは勢いに乗っていた。
だが、それを阻むのが『雷角神獣ライゴートゥ』である。
共に戦うディボロスたちは、その巨体に浅からぬ傷を叩き込んでいた。
蹄を砕き、前足に傷を刻み込んだ。
そして、消耗を見せ始めた巨躯に畳み掛けるようにしてパラドクスを叩き込み、追い詰め始めていたのだ。
とは言え、未だ戦いはいずれにも傾くことはなかった。
故に、ここで押し込まねばならない。できなくとも敵をさらなる消耗に引きずり込まねばならないのだ。
「んむ! あと一歩が遠いのはいつものこと。まだまだこんなところでのんびりしていられぬ」
燐寧の言葉にクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は頷く。
「RAAAAA――!!!」
咆哮が遅れて彼女たちの耳に届いた。
それほどまでに『雷角神獣ライゴートゥ』の跳躍は凄まじい。
一瞬であの巨体が地下大空洞の天井を擦るように飛び上がっているのだ。
「でもさぁ! 跳躍力、落ちてんじゃんねぇ!」
燐寧は見上げた先にある巨躯が、先程まで戦っていたディアボロスたちに見せた跳躍よりも高度が得られていないことを見抜いていた。
確かに敵は強大そのもの。
だが、生きている以上消耗する。
ディアボロスのパラドクスが一撃で巨獣を打ち倒すことができないのだとしても、その身に刻まれた裂傷から溢れ得る血潮は、確かに『雷角神獣ライゴートゥ』の生命を削っているのだ。
あならばこそ、彼女はギリースーツジャケットを翻した。
己が役目は、クィトが隙を作ったあとの追撃。
確実に、というのならば彼女はクィトを信じていた。彼女ならば確実にあの蹄の急降下の一撃を前にしても己に道を切り開いてくれる。
信頼しているからこそ、彼女は己が身を隠すように残留効果を手繰り寄せる。
「んむ! 任せておけ。我は、我らは強い」
走り出したクィトめがけて迫るは蹄の一閃。
まるで隕石か何かかと思える巨躯が振り落とされる衝撃は凄まじい。直撃を避けようとしても、あまりに巨体故にクィトの体が吹き飛ばされる。
だが、彼女の瞳はパラドクスに輝いていた。
苛烈なる衝撃。
それが身を打ち据えても、彼女は立ち上がって大地を砕いた『雷角神獣ライゴートゥ』の背に飛ぶ。
そう、ここまでの戦いは何一つ無駄ではなかった。
仲間たちが与えた消耗は、確かに『雷角神獣ライゴートゥ』を追い詰めている。その証拠に蹄と前足を庇うように、一撃が見せる衝撃が目に見えて衰えているようにも思えたのだ。
気の所為かも知れない。
だが、関係ない。
クィトは、己が手にした黄金猫打棒を握りしめた。
「今日の黄金猫拳打棒は真っ赤に燃えている。なぜなら、ともに戦う仲間たちの熱き血潮が我を突き動かしているからだ」
振るい上げた猫打棒。
炎をまとった一撃が『雷角神獣ライゴートゥ』の背に打ち据えられる。
赤熱する渾身の一撃は、その身を揺るがす。
「RAAAAA――ッ!!!!」
痛みに嘶く巨躯。
クィトの体が攀じる身より弾き飛ばされる。
そこに燐寧が疾駆する。視線がかちあう。だが、彼女たちは互いに手を伸ばさない。
身を受け止めることもない。
望んでもいない。
なぜなら、これはクィトが生み出した隙だからだ。
赤熱した打棒の一打に『雷角神獣ライゴートゥ』は怯んだのだ。
ディアボロスたちが重ねてきた戦いの軌跡に、己が生命が脅かされているのだと理解したからこそ、怯んだ。
大地に弾む体躯を背に燐寧は疾駆する。
「――呪式:粉骨砕神(ヘクスアーツ・ボーンシュレッダー)ッ!」
爆ぜる音が空気を切り裂いた。
否、彼女の手にしたダブルチェーンソーの刃が空気を切り裂きながら振りかぶられていた。
奔るは、雷光。
パラドクスの雷撃が燐寧に迫る。
振りかぶったダブルチェーンソーは止まらない。止められないし、止めるつもりなんてない。
骨身が軋むほどの重さを振り抜く。
二重の斬撃が『雷角神獣ライゴートゥ』の首元から胸元にかけて袈裟懸けに刻まれる。
その裂傷はズタズタに引き裂かれ、回転刃の凶悪さを物語るようであった。
「RAAAAッ!!!」
強烈な痛みに喘ぐ巨獣。
だが、まだ。
けれど、ここからだ。
ディアボロスたちは、復讐の炎を燃やす。
必ずやという覚悟が、均衡を崩すと示すように『雷角神獣ライゴートゥ』の四対の眼に迫るのだった。
善戦 🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1 【熱波の支配者】LV1が発生! 【セルフクラフト】LV1が発生! 効果2 【反撃アップ】LV2が発生!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
伏見・萬
(連係アドリブ歓迎)(味方は苗字呼び)
(胸をはじめ全身にある傷跡から、呪詛の靄が溢れて全身を覆い、獣の形になる(ネメシス化)
戦闘が進むにつれ会話困難になるが、味方との連携は取る。ほぼ本能)
…次は、てめェだ。てめェモ、喰っテやる
ここかラは、こっちだッテ獣と変わラねェ。いつカは喰ワれンのガ、獣の道理ッテェ奴ダろ
味方とは動きを合わせ、味方の攻撃時には自分の体を足場代わりにして跳躍させる・敵の足元や目などに齧りつくなどで隙作りとフォローを行う
負傷者や狙われている味方がいれば、一時的に【飛翔】を借り大きく動いたり、呪詛の靄を広げる事で敵の目を引いて助けに入る
【追跡不能の捕食者】使用。呪詛の靄で形成された獣の体で駆け、敵に食らいつき、呪詛を流し込む
【命中アップ】を借り、攻撃を通しやすそうな部位や味方が攻撃した傷に狙いを定め
【ダメージアップ】を使わせて貰い、刻んだ傷を広げる
敵が跳躍の素振りを見せたら、敵の体に乗ったり張り付く事で攻撃の回避を試み、呪詛の靄に【ガードアップ】を借りで重ね、ダメージを抑える
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
ラライ・リガル
何だろ、不思議。何時もより身体が軽い気がするわ。
これがネメシス状態?
身体の何処も変わったところはないみたいだけど
強化されてるなら嬉しい。
まだまだいけるわよね、わたし!
ライゴートゥの目、多すぎない?
あの子の見てる世界はどうなってるのかしら?
物理的に煙で一瞬でも遮ったり出来ないか…駄目元だしチャレンジ
してみよう。
【飛翔】でこっそり視界に入らないように、他のディアボロスの
攻撃に紛れて、射程ぎりぎり辺りまで頭の近くへいくの。
【まぼろしキノコ】の白煙であの子の目線を断ちたいわね。
成功してもしなくても、【ダメージアップ】で底上げされたダメージが
通る筈だし、位置把握されるから撃った後は急いでその場を離れるわ。
わたしに注意が向けば、誰かの攻撃タイミングになる。
空を走る雷撃を避けるのは難しいけれど、ネメシス化と【能力値アップ】
【ガードアップ】を味方にして、直撃だけは食らわないように動き回って
何とか耐えてみせる。
皆、頑張ってる!カラ元気でもいい!負けない気持ちが先へ進む為の
道筋を照らす光になる!ファイト!
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
最強巨獣キングゴンドワナと、それを護るジェネラル級の巨獣か。
見れば見る程大きいね。
強敵なのは言うまでもないけれど、
それでも倒せると思うのは勿論、共に戦う仲間がいるからだ。
先の戦国での巨大神像達の活躍もまた無縁じゃない。
この地で戦ってきた仲間の努力と思いを知っているからこそ、
俺も力を尽くしたい。
戦いに連携が重要なのは勿論だけど、
敵が巨大な分、仲間との距離も開き易い。
この先の状況変化に臨機応変に対応していくためにも、
【パラドクス通信】による連携は確り取れるようにしたい。
素早く状況を確認して仲間と連携し、
『念珠操術』のパラドクスを使用する。
【命中アップ】で狙うは多数の瞳、
手にした陰陽符に勝利と奪還への強い祈りを込めて、球状のエネルギー塊として連射する。
勿論反撃もあるが、タイミングを合わせられるなら
敵の瞳が此方を向く間、反対側の仲間が攻撃するチャンスにも出来るだろうか。
仲間の攻撃時もまた同様だ。
雷撃を【ガードアップ】で凌ぎつつ、
怯む事無く【ダメージアップ】な攻撃を重ねて行こう。
④👾断片の王の双璧、ジェネラル級巨獣決戦『雷角神獣ライゴートゥ』
月下部・小雪
ポキラドンさんの撃破、です。
こ、この調子で双璧のジェネラル級を倒してキングゴンドワナさんの守りを削っちゃいましょう!
双璧のもう1体はホォンゴートさんが超強くなったライゴートゥさん、ですか。
今まで戦ったホォンゴートさんとは比較できないくらい強くなっていますが、そ、それでも今までの経験は役に立つはず、です!
みなさんの攻撃に合わせて……コダマ、出撃です!
【超高機動型モーラット・コミュ】になったコダマが空を駆けます!
ボクも【飛翔】で飛び上がってコダマを援護です。
驚異的な跳躍で襲い掛かってくるので、く、空中が安全じゃないことは百も承知、です。
けど、ジャンプ中に無防備になるのはライゴートゥさんの方です!
ブースターを吹いて顔面近くまで飛び込んで旋回式連装ビーム砲をお見舞いしてやります!
こ、これでキングゴンドワナさんを守る双璧はありません。
ボク達と3体の巨大神像さんの力でキングゴンドワナさんにチェックメイト、です!
※アドリブ連携大歓迎
巨獣大陸ゴンドワナにおけるクロノヴェーダとの戦いは、常にスケール感の違いを突きつけられるものであった。
20m級の巨獣たちは巨躯故に凄まじく。
ジェネラル級に匹敵する巨獣もあれば、さらにそれを超える存在すらいる。
それが目の前の『雷角神獣ライゴートゥ』である。
断片の王を守る双璧の最後の一角。
『海流大蛇ポキラドン』はディアボロスの攻勢によって、両断された。
そして、今まさに『雷角神獣ライゴートゥ』もまた追い詰められていた。その四対の瞳には困惑があったかもしれない。
それもそのはずだ。
己よりも遥かに小さき者たち。
そんな存在が己の身に傷を刻み、あまつさえ追い詰めようとしている。
これまで『最強巨獣キングゴンドワナ』を除けば、己が狩られる側に立つなどということはなかったはずだ。
巨躯に至るまでの年月の中にあって、正しく終焉が、その身に今迫っていることに『雷角神獣ライゴートゥ』は困惑と共に咆哮する。
「RAAAAA――ッ!!!」
迸るは雷撃。
周囲に放たれる雷撃の苛烈さは言うまでもないものだった。
「見れば見るほど大きいね」
だけど、と文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は、己が瞳をパラドクスに輝かせ、念珠操術によって祈りを具現化させた球状のエネルギー塊を生み出し、『雷角神獣ライゴートゥ』へと叩き込む。
これほどの強敵を前にして、怯むことがなかったのは、共に戦う仲間たちがいるからだ。
巨大神像然り。
このディヴィジョンで戦ってきた仲間たちの努力と思いを知っているからこそ、尽力せねばと彼は己がパラドクスと共に身を打つ雷撃に耐え、叫んだ。
「目を狙った……! 今なら!」
手繰り寄せた残留効果。
パラドクス通信によって、巨躯を誇る巨獣との戦いにおいて開いた仲間との距離を無にするように彼は己の攻撃の糸を仲間に伝える。
ロスなく伝わる意志。
それに応えるようにパラドクスの輝きが空に灯される。
「わ、わかりました! こ、この勢いに乗って、守りを削っちゃいいます!『コダマ』、超高機動型モーラット・コミュ(トルネードパック・コダマ)、モード、です!」
月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)の言葉に、高出力のブースターと多数の姿勢制御用のバーニアを装備した彼女のサーヴァント、モーラット・コミュ『コダマ』が勢いよく飛翔する。
「もっきゅー!!」
小雪もまた、その加速に続く。
「は、反対側、からっ!」
「そうだよ。こっちに惹きつけているから!」
雪人が『雷角神獣ライゴートゥ』の目を狙ったのは、敵の注意を引き付けることと、己に攻撃を集中させることで、防御がおざなりになった敵に隙を生み出すためであった。
だからこそ、『コダマ』の超高機動モードが生きる。
小雪の瞳がパラドクスに輝く。
同時に『雷角神獣ライゴートゥ』の巨躯が大地を踏み抜く勢いで叩きつけられ跳躍する。
凄まじい跳躍だ。
けれど、目に見えて勢いが衰えている。
蹄は砕け、前足は裂傷を受けている。加えて、その身は砲撃に焼けただれ、首元から一際大きな裂傷が刻まれている。
血潮が大河のように溢れ出しているし、消耗は明らかだった。
空中が安全ではないことも百も承知。
小雪にとって、それは当然のことだった。だからこそ、雪人の攻撃に合わせたのだ。
迫る蹄。
恐ろしい巨躯の落下。
どれもが心を震わせるものだった。けれど、ともに戦う仲間がいる。であれば、退くことなんてできない。
目を見開き、叫ぶ。
「コダマ! きょ、今日は、竜巻のように荒々しく!」
その言葉に応えるように『コダマ』は急旋回し、『雷角神獣ライゴートゥ』の顔面へと旋回式連装ビーム砲の苛烈なる熱線を叩き込み、その巨躯を大地へと叩きつけるのだ。
震える大地。
その衝撃が、二人のディアボロスの身を揺すった。
だが、伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)とラライ・リガル(トレジャーハンター・g11529)は、その恐ろしさすら感じさせる震動を身に受けても怯むことはなかった。
「なんだろ、不思議」
ラライは呟いた。
恐ろしさは確かに心にある。
相対する敵の恐ろしさ。
けれど。
「いつもより体が軽い気がするわ」
「それがネメシス形態ってヤツだろう……」
それは萬も同様であった。
彼の胸元から一際濃い靄のようなものが溢れ出し、全身から遠目どなく溢れ出している。それが体を覆い尽くし、獣を象っていくのだ。
呼気が乱れる。
高揚からか、それとも本能からか。
いや、どちらでもいい。
「……次は、てめェだ。てめェモ、喰らっテやる」
変わらない。
そう、己もまた獣なのだ。
生きている以上、老いる。老いれば弱る。肉体的絶頂を越えたのならば、あとは降るだけ。
そいうものだ。
己も、巨獣も変わらない。
「獣の道理ッテェ奴ダろ」
それが萬の放った最後の人間らしい言葉だった。
疾駆するは、追跡不能の捕食者(アントレーサブル・プレデター)。
狙うは『雷角神獣ライゴートゥ』の首元に刻まれた裂傷。
それは理性ではない。野生であった。
滴る血潮の匂いに引き寄せられるようにして萬は『雷角神獣ライゴートゥ』の巨躯へと飛びかかり、その裂傷へと己が腕を突き立てた。
鮮血が飛び、体躯を真赤に染めて尚、彼の腕は止まらなかった。
まるでかき分けるようにして、その傷を広げるように振り下ろしては引き抜き、さらに鮮血を飛び散らせる。。
「RAAAAA――!!!?」
咆哮ではなかった。
痛みに喘ぐような鳴き声だった。血を失い、肉を引き裂かれ、それでもなお生きることに執着する『雷角神獣ライゴートゥ』の咆哮。
その最中にラライは飛ぶ。
身の軽さは、己がネメシスモードに至ったことを漸く自覚したがためである。
雪人や小雪の攻撃で痛みに喘ぐ『雷角神獣ライゴートゥ』は、その四対の瞳を見開くことができなくなっていた。
巨体であるがゆえであろう。
だからこそ、彼女の瞳がパラドクスに輝く。
「The caterpillar smokes a hookah」
ふわりと広がる白煙。
果たしてそれは、本当に白煙であっただろうか?
四対の瞳が細められた瞬間、視界に映るのは己が鮮血と、それ以上の己以外の鮮血であった。
海のようでもあったし、大河のようでもあった。
ブルリと身が震える。
『雷角神獣ライゴートゥ』は思ったかも知れない。
己の血ではない。
己はまだ生存している。であれば、と首をもたげ――ようとして、己の体躯がピクリとも動かぬ事を知る。
なのに、痛みだけが広がっていく。
じんじんとした痛みではない。
つんざくような痛み。
それは、己が首元から広がり、痛みだけが現実だということを示すように最期の瞬間まで生命の警笛を鳴らすように、巨躯の中に広がっていく。
「……まぼろしキノコ(アオイイモムシガミエタラ)、最期に何が見えたかな」
ラライは崩れ落ちるようにして大地に沈んだ『雷角神獣ライゴートゥ』の巨躯を見下ろす。
体は、あちこちが痛む。
それは、この戦いに参じた多くのディアボロスが抱えるものであった。
無傷無事であるものなど、いない。
誰もが傷ついている。
萬が咆哮する。
それは最後の戦いが迫っていることを示していた。
死の、気配が濃厚に満ちている。
「GRUUUUUUUAAAAAA!!!!」
凄まじい咆哮。
怒り。
ただ、怒りしかそこにはなかった。
「こ、これで『最強巨獣キングゴンドワナ』さんを守る双璧は、ありません」
小雪の言葉に雪人は頷く。
「だけど、本当に護衛が必要だったのかな、と思うほど、だね……」
視線の先にあるのは、300mを超える巨体。
巨体とも言い難い。
それほどまでに巨大な生物が、怒りの咆哮でもって地下大空洞を揺るがしていた。
ラライは笑った。
それは虚勢であったかもしれない。
けれど。
「皆、頑張ってる! カラ元気でもいい! 負けない気持ちが先へ進む為の、道筋を照らす光になる!」
だから、とラライは共に戦う仲間たちと共に、あの巨影に立ち向かうための言葉を紡ぐ。
これがきっと、先へ進めに必要だと思ったからだ。
咆哮に負けぬように。
「ファイト!」
真の決戦は此処からなのだ。
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1 【光学迷彩】がLV3になった! 【腐食】LV1が発生! 【パラドクス通信】LV1が発生! 【飛翔】がLV3になった! 効果2 【アヴォイド】がLV4になった! 【命中アップ】がLV4になった! 【ダメージアップ】がLV5になった!
②巨大神像の戦闘支援『朱鉄参號』
安藤・優
巨大神像が小さく見える程度の巨躯か……うーん、これ普通に戦うと誰かしら死にそうだし、守りを固めるのはアリだよねって事でまずは【死亡回避】目的で『朱鉄参號』を起動させてもらおうかな。
巨大神像達もこの戦い以外でもまだまだやれるなら頑張って貰いたいし、何より誰一人欠ける事なく勝利したいからね!
万難を排して、ディアボロスは戦いに挑む。
双璧たるジェネラル級巨獣を退け、しかし消耗激しくとも前に進まねばならない。
聳えるは摩天楼よりも巨大な存在。
見上げる。
地下大空洞にありて、その存在感は圧倒的であった。
息が詰まる。
肺が押しつぶされるような感覚を覚えながらも、安藤・優(名も無き誰かの代表者・g00472)は巨大神像が一騎『朱鉄三號』のコクピットから出たケーブルを己が体に装着する。
「あれが、『最強巨獣キングゴンドワナ』……巨大神像だって20m級だっていうのに……」
体高300m。
それは言ってしまえば最終人類史の超高層ビルと同等かそれ以上という体躯であった。
己達を見下ろす『最強巨獣キングゴンドワナ』にとっては、己たちなど蟻以下であろう。
死が、そこにあった。
相対すれば、死ぬ。
そうはっきりと自覚させられるほどの巨大さ。
「GRUUUUUUUAAAAAA!!!!」
咆哮が轟き、巨大神像『朱鉄三號』の駆体がビリビリと揺れる。
コクピットにあってなお、優は身が震えるのを感じただろう。
頭形兜の面には時を示す飾り。
そして、全身を覆う朱色の装甲こそが、その名の由来。
鎧武者は、奥することなく前に進む。
この戦いは確かに至難。
困難はいつだって容易く人の生命を奪うだろう。
「守りを固める」
誰一人欠けてほしくない。
巨大神像だってそうだ。一騎たりとて欠けては欲しくいない。
この戦いが、どれだけ厳しいものになるのだとしても、それでもと願うからこそ、優は巨大神像『朱鉄三號』の再生機能を持つエネルギーを全力で回す。
守りに徹する構え。
鎧武者の装甲は、その力を発露するように『最強巨獣キングゴンドワナ』へと戦いを挑むディアボロス達を守るために輝くのだ。
「さあ、行こう」
巨大神像の操縦は極度に疲労を齎す。
故に一人での連続稼働は不可能だ。
ならばこそ、優は守りを固めることに専念するのだった。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【待機中】 損傷率0%
朱鉄参號 :【死亡回避】 損傷率0%
レックスⅣ :【待機中】 損傷率0%
====================
大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【強運の加護】がLV2になった! 効果2 【アヴォイド】がLV5になった!
③巨大神像の戦闘支援『レックスⅣ』
月下部・小雪
【支援攻撃】
これでキングゴンドワナさんを守るジェネラル級はいなく、なりました!
ここからは出し惜しみなしです! レックスⅣさん、起動します!
け、けど、闇雲に動かすだけじゃいくら巨大神像さん達でもすぐに壊れてしまいます……
巨大神像同士でも連携を取って、攻撃役と防御役を適宜切り替えていきましょう。
まずは朱鉄参號さんが防御役に回ってくれるみたい、ですね。
で、では、キングネコ2世さんとレックスⅣさんが攻撃役で行きましょう!
仲間と【パラドクス通信】で連絡を取り合い、キングゴンドワナへの攻撃のタイミングに合わせて支援攻撃、です。
コダマも巨大神像さんのパワーでパワーアップした【超高機動型モーラット・コミュ】になって撹乱することでみんなが攻撃する隙を作りだします!
キングゴンドワナさんからみたらボク達は蟻さんみたいなものかもしれませんが、蟻さんの一撃でも堤防を壊すことは、できます!
ふぅ、キングネコ2世さんとレックスⅣさんがだいぶ損傷したので、
次は朱鉄参號さんと一瞬だけでも攻守交替した方がよさそう、ですね。
恐ろしげな咆哮が轟いていた。
それは地下大空洞を揺るがすほどの震動であったし、三騎の巨大神像の体躯すらも揺らす。
圧倒的な存在。
巨大であるということは、それだけで他者を圧倒するものであった。
そういう意味で言うのならば断片の王、『最強巨獣キングゴンドワナ』は正しくこれまでディアボロスが相対してきたクロノヴェーダの中において最大の壁とも言える存在でもあった。
「で、でも、これでキングゴンドワナさんを守るジェネラル級は、いなく、なりました!」
出し惜しみはなしだ。
ディアボロスは万難を排して戦うのだ。
例え、双璧たるジェネラル級との戦いで消耗していたとしても、戦わねばならない。
奪い還すために。
その復讐の炎が身に宿る限り、戦うのだ。
そのための巨大神像。
恐ろしげな咆哮に真っ向から対峙するのは巨大神像『レックスⅣ』。
「『レックスⅣ』さん、起動します!」
コクピットでケーブルに繋がれた月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)が叫ぶ。
その頭部から光が放たれ、小雪の意志を宿したような瞳が煌めく。
「こ、これで……でも、闇雲に動かすだけじゃ、いくら巨大神像さんたちでもすぐに壊れてしまいます……」
連携を考えなければならない。
ディアボロスたちともそうだが、巨大神像同士でも連携しなければ。
そう思った小雪の隣に巨大神像『朱鉄三號』が控えるようにして、その朱色の装甲を輝かせた。
「ま、まずは『朱鉄三號』さんが、防御役に回ってくれるみたい、ですね。で、では、『キングネコ2世』さんと『レックスⅣ』さんは、攻撃役です!」
手繰り寄せた残留効果。
パラドクス通信によって互いの通信は確保されている。
タイミングを合わせる。
此処まできたのだ。
道のりは厳しく険しいものだった。これからも厳しい戦いが続くだろう。
『最強巨獣キングゴンドワナ』にとっては、己達など蟻に等しいだろう。だが、蟻とて堤防を壊すことはできるのだ。
その意思とと主に小雪のパラドクスが光を放つ。
『レックスⅣ』のアイセンサーが輝きを解き放ち、サーヴァントであるモーラット・コミュ『コダマ』が子機のように飛び出す。
『最強巨獣キングゴンドワナ』にとっては、小さな風かもしれない。
けれど、小さな風とて嵐の先駆けとなることだってあるのだ!
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【待機中】 損傷率0%
朱鉄参號 :【死亡回避】 損傷率0%
レックスⅣ :【支援攻撃】残3回 損傷率0%
====================
大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【飛翔】がLV4になった! 効果2 【アヴォイド】がLV6になった!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
クィト・メリトモナカアイス
神像の『支援攻撃』がなければ待機
燐寧、承李と一緒に。燐寧をディフェンス。
久しぶりのキングゴンドワナ。ん-むでかい!
そういえば名付けたの燐寧だったっけ。
この作戦は乾坤一擲。そして巨大神像のパワーも有限。
故に。
ここからずっとふるぱわー。様子見とか存在せぬ。
大型の猫科の獣の姿のネメシス形態に。
黄金猫拳打棒の代わりに前脚に光を集めて爪として伸ばす「毒蛇食む断頭の爪」を使用。
巨大神像の支援攻撃を受けながらキングゴンドワナに接近。
意識が我の方を向いていなくても暴れられるだけでもきっと危険。
キングゴンドワナが放つ超振動波に対し【ガードアップ】で地を踏みしめて耐えながら接近し、巨体を支える足を光の爪で切り裂く。
巨体な上に皮膚も堅そうだけど、最大まで積んだ【命中アップ】や【ダメージアップ】で効果的にダメージを与える。
燐寧、承李とは同じ個所を集中して攻撃。外皮が盾のように固くとも、集中攻撃で破って内側にダメージを与えよう。
汝民に害なす獣の王。
汝に悪意がなかろうと。
民に害をなすならば我は戦うし、我らは負けぬ。
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
一里塚・燐寧
神像の『支援攻撃』がなければ待機
クィトちゃんをディフェンスし承李くんとも連携
ん、初めて見た時「キングゴンドワナだ」って直感したの
でもあたしが名付けたとゆーより「そう思わされた」みたいな?
お、レックスも動くみたい。楽しい時間の始まりだねぇ
まずは「削り」だけど、ブッ殺す気の全力で行くよぉ!
チェーンソーの尾を持つ巨大肉食恐竜型ネメシスに変貌
神像操縦者と【パラドクス通信】で連絡し支援攻撃から追撃の流れを円滑化
クィトちゃんと共に前に出て、変身態の巨体で承李くんの姿を隠すことで彼の技が敵から見えづらいように
クィトちゃんと狙いを合わせて『呪式:業鬼火断』!
尻尾に鬼火を纏わせて敵に叩きつけ、分厚い外皮を斬り削る回転鋸刃と鬼火の爆発で堅牢な体に少しでも傷を広げるよぉ
敵が舞い上がったら全力疾走で広がる炎から退避
炎に追いつかれたら、もう取り巻きはいないし【飛翔】や【エアライド】の二段跳躍で空中に逃れ直撃を防ぐっ!
恐竜の時代だって奪われちゃいけない歴史なんだ
チェーンソーザウルスはこの戦いで使ってこそ、だよねぇ!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
呉鐘・承李
神像の『支援攻撃』がなければ待機
一里塚、クィトとチーム
一里塚をディフェンス
ネメシス
明確に身体が限界を訴える。骨が軋み、息に血が滲む
だが――眼前には頼れる仲間達。俺だけが寝ているわけにはいかない
ならここで、限界を超えるまでだ……!
天泣を抜刀。その刀身から、確かな手ごたえを感じる
慈雨幽寂として冥々と滴り、万象悉くを泡沫に誘え。天泣解心――天啼水雨
解心と同時に天啼水雨の力により周囲に雨が降り始め、仲間たちの姿を覆い隠す(アヴォイド)
周囲に展開した水の刃を操り、自身の前に立つ一里塚への攻撃をガード
キングゴンドワナの身動ぎ一つで刃は砕け散るが、天啼水雨の真価は刃が砕かれたときに雨の勢いが増し、エネルギーがチャージされること
その時が来るまで一里塚の巨体の陰に隠れ、雨の勢いが最大まで到達すれば飛び出す
狙うはクィトと一里塚の攻撃で傷がついたポイント
雨だれ石を穿つ。この一点、突破させてもらうぞ
突進は降りしきる雨に身を隠し、全ての水の刃と天啼水雨でガード
傷つきながらも立ち上がる
まだだ、まだ俺は戦える……!
最悪の状況とは。
一体どのような状況を示すものであっただろうか。
地下大空洞の決戦。
断片の王、『最強巨獣キングゴンドワナ』を打倒するにあたって、その可能性は奇跡に等しいと言われていた。
だが、ディアボロスたちは常に努力を重ねてきた。
技術を、力を、蓄えてきた。
それはディアボロスだけに限った話ではない。
多くの人間たちが奪い還すために戦いを重ねてきた。
人間の歴史は積み重ねていくことだ。
だが。
「GRUUUUUUUAAAAAA!!!!」
それを一蹴にして粉砕するのが圧倒的な強者である。
『最強巨獣キングゴンドワナ』は苛立っていた。
己を守る双璧たるジェネラル級が失われたことに対してではない。
己より矮躯たる者たちが、不遜にも己に挑もうとしている。
その事実が『最強巨獣キングゴンドワナ』を苛立たせていた。
圧倒的強者とは、存在するだけで抵抗の意志を奪うものである。立ち向かう、という意志すら戦わずしてへし折る存在のことを示すのだ。
『最強巨獣キングゴンドワナ』こそがそうだ。
「んーでかい!」
「そう言えば名付けたの燐寧だったっけ」
「ん、初めて見た時、『キングゴンドワナ』だって直感したの。でも、あたしが名付けたとゆーより、『そう思わされた』みたいな?」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)と一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は、300m級の巨体を前にして学校帰りに道草をくう女学生のような空気感と共に並び立つ。
恐ろしげな咆哮も。
迫る巨体も。
圧し潰すような重圧も。
地下大空洞に雨が降る。
いずれもが彼女たちの日常を奪うことはできないと言っているかのようだった。
「お、『レックスⅣ』が動き出したみたい。アハッ、『コダマ』が飛んでるよ。さあ、楽しい時間の始まりだねぇ。まずは……」
「んむ、この作戦は乾坤一擲。そして、巨大神像のパワーも有限。故に」
二人の姿が変貌していく。
身に滾る炎。
復讐の炎。
奪われた怒りにディアボロスという炉が燃える。
膨れ上がった炎は、二人の姿をネメシス形態へと変貌させる。
大型の獣は猫科であることを示すように、その身のしなやかさを示すように一気に駆け出す。
前足に集まる光は爪となってパラドクスに輝く。
「ここからずっとふるぽわー。様子見とか存在せぬ」
クィトは一気に戦場に躍り出る。
その背に追従するのは巨大肉食竜。
嘗て、この地球に存在したのかも知れない存在。けれど、その尾は明らかに異物であった。
唸りを上げて駆動する刃の尾を持つ恐竜など存在したであろうか? いや、いない。
だが、今此処に存在している。
「『削る』のは本領だけどさーぁ。ブッ殺す気の全力で行くよぉ!」
それは燐寧のネメシス形態。
咆哮よりも尾のチェーンソーの駆動音が勝るようであった。
一気に駆け出した二人に『最強巨獣キングゴンドワナ』は睨めつけた。
一瞥をくれた、とも言えるだろう。
瞬間、燐寧は己が体躯に怖気が走るの感じたことだろう。
言いようのない恐怖。
「GUUUUUUGAAAAAAAA!!!!」
咆哮一閃。
『最強巨獣キングゴンドワナ』の咆哮と共に背の翼で飛び上がった巨体が一際大きく膨れ上がったような気がした。
胸骨を推し上げたのは、その身に宿した圧倒的な熱量。
即ち、エネルギーである。
放たれるのは、熱。
そう、表現するしかない。それほどの炎が一瞬で燐寧を打ち据える。
紫の鬼火を一瞬で吹き飛ばすほどの威力。鱗が弾かれ、皮膚を焼き、肉を削ぐような痛みが走る。
止まらない。
今此処で止まれば、全てが台無しになる。だからこそ、彼女は空中を蹴って飛ぶ。
熱波は膨れ上がっていく。
その速度においつけるわけがない。
「でもさぁ!」
燐寧の体躯が更に飛ぶ。
『レックスⅣ』より子機のように飛び立ったサーヴァントが彼女の体を運ぶようにして熱波の直撃から遠ざけたのだ。
「そんだけ、でかいんだから、思いっきりブッタ斬って、バラバラにブッ壊したげるよぉ!」
放たれるはパラドクスによる呪詛と怨念宿したチェーンソーの尾による叩きつけの一撃。
呪式:業鬼火断(ヘクスアーツ・フレイムスラッシュ)。
その一撃は、『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯へと叩き込まれ、爆発を巻き起こす。
しかし、その一撃でわずかに体を揺らしたばかりの巨体は、大地に激震を起こして着地する。その瞬間、燐寧の背後から入れ替わるようにクィトが疾駆する。
「汝民に害なす獣の王。汝に悪意がなかろうと。民に害をなすならば我は戦うし、我らは負けぬ」
「恐竜の時代だって奪われちゃいけない歴史なんだよねぇ!」
だから、とクィトは疾走る。
光の爪を燐寧の叩き込んで生まれた裂傷に打ち込むようにして振るう。
しかし、外皮は盾か鎧のように彼女の一撃を弾く。
「固いッ、が!!」
弾かれた光の爪、毒蛇食む断頭の爪(ドクジャハムダントウノツメ)はしかし、外皮に裂傷を生み出していた。
燐寧と二人で同じ箇所に叩き込んでこれだけ。
否。
違うと二人は知っている。
彼女たちの背後、その体躯で隠していたのは、呉鐘・承李(剣鬼・g06193)の姿だった。
ジェネラル級との戦い。
その連続に明確に己の肉体が限界を訴えていた。
骨が軋む。
血が滲む。
汗が溢れ出す。
目の前の脅威を前にして心臓が早鐘を打つ。
「だが――俺だけが寝ているわけにはいかない。限界だというのなら、ここで限界を超えるまでだ……!」
抜刀される精霊刀。
握りしめた柄からはまだ手応えを感じる。
迫るは超振動。大地を激震せしめるのは、『最強巨獣キングゴンドワナ』の突進である。
いや、突進という意識すらないだあろう。
羽虫が鬱陶しいから、早く駆け抜けてしまおう……その程度の認識であったかも知れない。事実、クィトの体躯が突進で弾かれて吹き飛ぶのを彼は見ただろう。
心配はある。
だが、これでよかったのだ。
己がパラドクスの発露のための時間を彼女たちは稼いでくれた。
であれば、真正面から迫る敵を前にして逃げ出すという理由はどこにもない。
故に息を吐き出す。
「雨だれ石を穿つ。この一点、突破させてもらうぞ」
天啼水雨(テンテイスイウ)。
その一撃は水の刃と透き通るような刀身を持つ直剣を幾重にも重ねて放つパラドクス。
この戦いを占う一撃だった。
放たれた光は『最強巨獣キングゴンドワナ』へと叩き込まれる。
砕ける。
刀身が砕け、幾重にも重ねられた直剣が光と消えていく。
止まらない。
『最強巨獣キングゴンドワナ』の突進は止まらない。
最後の一本が激突し、その体皮に裂傷が生まれた瞬間、承李は凄まじい圧力に身を砕かれんばかりに弾かれて大地に落ちる。
痛みが、全身から走る。
だが、彼は立ち上がる。
巨大神像の力があるからだ。消耗しても、立ち上がれる。
「まだだ、まだ俺は戦える……!」
そう、まだ。
決戦は始まったばかりだ。であるのならば、立ち上がらなければならない。
どれだけ巨大な存在であろうとも、奪い還すという意志の炎がまだ胸に、魂に燃え上がるのならば。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【待機中】 損傷率0%
朱鉄参號 :【死亡回避】 損傷率3%
レックスⅣ :【支援攻撃】残0回 損傷率30%
====================
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1 【一刀両断】がLV5になった! 【防空体制】LV1が発生! 【水中適応】LV1が発生! 効果2 【命中アップ】がLV5(最大)になった! 【ガードアップ】がLV8になった! 【アヴォイド】がLV7になった!
①巨大神像の戦闘支援『キングネコ2世』
リオーネ・クア
【支援攻撃】
よし、いよいよキングゴンドワナとの戦いだ
巨大神像の力も大事になってくる
よろしくね、頼りにしてるよ、キングネコ2世
巨大神像のことはここに来る前に、今までどのような形でディアボロスの力になっていたかを予習してきた
だから動かし方もわかるけれど、実際に触れてみて初めてわかる感覚がある
この戦場ではひとりひとり全ての行動が重要だから、神像での支援も失敗しちゃいけないと不安になるけど…
「めー!」
一緒に操縦席にいるロッソが勇気づけるように鳴いてくれるから頑張れる
あれ、【パラドクス通信】だ
なるほど、神像を少しでも守るために連携だね
キングネコ2世は攻撃役か、任せて!
レックスⅣの小雪さんが援護するディアボロスとは別のチームのディアボロスと【パラドクス通信】で連絡をとりながら、攻撃タイミングを合わせた支援攻撃をするよ
ディアボロスよりは大きいという意味で機動力があるだろうから、積極的に動き回って多方面から攻めようかな
仲間がどのように攻撃するかを観察、見極めて隙を埋めるようにも立ち回りたいね
巨大神像が一騎『キングネコ2世』が立ち上がり、『レックスⅣ』に続く。
断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』との戦いが始まる。
心に重石を載せられているような、息苦しさをリオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)は感じただろう。
己がコクピットに座っている巨大神像は、この戦いにおいて大きな意味を持つものであった。
頼りにしている。
わかっている。
この『キングネコ2世』がなければ、『最強巨獣キングゴンドワナ』との戦いにおいて勝機はなかった。
巨大神像はディアボロスたちと新宿島の人々の絶え間ない努力と技術の結晶だ。
だから、リオーネは決意する。
この戦場では一人ひとり全ての行動が重要だ。
失敗するんじゃあないか。
不安が心に入り込んでくる。
もし。
もしも、自分が失敗したら。
巨大神像を失ってしまうかも知れない。充分に役目を果たせないかもしれない。そんな恐怖がリオーネの中を埋め尽くすようだった。
不安は、いつだって心を縛るものであった。
けれど。
「めー!」
そんな不安を蹴飛ばすように、サーヴァントのメーラーデーモン『ロッソ』が勇気づけるように鳴き、そして示した。
『キングネコ2世』のモニターに映るのはパラドクスの輝き。
明滅と言ってもいい。
吹き荒れる炎と『最強巨獣キングゴンドワナ』の突進。
大地を砕き、激震させる戦いの光景。
その中にディアボロスたちがいる。
体高300mを超える巨体を前にして彼らは一歩も退かなかった。
「通信……」
パラドクス通信によってリオーネは共に前に出る『レックスⅣ』からの言葉を聞く。
パイロット同士の通信。
そうだ。己が先駆けにならねばならないのだ。共に戦うディアボロスが少しでも前にでれるように。有効打を叩き込めるように。
そうやって戦うと決めたのだ。
「そうだね。そうだ。そうなんだ。だから!」
リオーネの瞳がパラドクスに輝く。
黄金のボディに配されたヒエログリフの装飾が煌き、装甲が揺れる。
黄金の戦士は、リオーネの意志を受けて前に踏み出す。
例え、敵が強大な存在であろうとも、人間は恐怖を乗り越えて戦うことができる。
それを示すようにリオーネは『キングネコ2世』と共に圧倒的な存在へと戦いを挑む。
「みんな、いくよ!『キングネコ2世』の動きに合わせてッ。みんなの隙は僕達が埋める!」
踏み出す足にもう躊躇いはなかった。
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残3回 損傷率0%
朱鉄参號 :【死亡回避】 損傷率3%
レックスⅣ :【支援攻撃】残0回 損傷率30%
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大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【飛翔】がLV5になった! 効果2 【アヴォイド】がLV8になった!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
イロハ・アプリルシェルツ
※巨大神像の支援がなければ待機&連携歓迎
ネメシス化し聖騎士の姿に、手には聖なる気を凝縮した光輝く剣。
一年振りだね、断片の王キングゴンドワナ。懸念した通りにその翼で飛べるまでに力を蓄えたみたいだね。
でもイロハ達も負けるつもりは無いよ、全力全開で乗り越えてみせる。
巨大神像の支援を受けながら【エアライド】の効果で地形の岩陰に潜みながら最適ルートを探りながら接近しよう。仲間に合図しながら攻撃のタイミングを合わせて連携だよ。
突進の予兆をいち早く察知する観察力が大切。巨大過ぎると一見遅く見えるけど、実際の速さは桁外れ。惑わされずに突進の直撃は塹壕内に身を伏せる様にして絶対に避け、荒れ狂う超振動波の嵐は【ガードアップ】と【主の加護】の力を全力で引き出して耐え忍ぼう。
窮地を乗り越えた時こそ逆接連鎖戦の真価、突進で見えた背中を、鎧の様な体表の隙間へ残留効果を引き出して【ペトロの殉教】で貫こう。
針の一刺しでも積み重ねた人間の技能は裏切りはしない、キミに食べられるだけの弱い存在じゃないことを証明してみせる。
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
宝心・ライラ
神像の『支援攻撃』がなければ待機
アドリブ連携歓迎
・心情
前は遠くから見ただけだったからちゃんと対面するのは初めてね
でも決意表明はもう済ませたの
ここから先はずっとクライマックスよ!
・戦闘
ネメシス化し海竜の姿に
【対巨獣戦】の真髄、それは私自身も巨獣になること
【パラドクス通信】で仲間や神像の乗り手と連携しながら立ち回るわ
断片の王に限って、大きいから動きが遅いなんて事ありえないわよね
向こうの攻撃は全て私の反応速度を超えてくる筈
なら私は逆説連鎖戦を利用して全力の一撃を打ち込む事に集中するわ
初手は海竜の咆哮で牽制
更にポキラドンが残した水を利用したエコーロケーションでキングゴンドワナの動きと弱点を見切り、渾身の海竜ダイブ!
【飛翔、エアライド】も活用して懐のより内側まで潜り込み、そのまま一点に喰らいついて深い傷跡を刻んで上げる
そこが仲間が攻める急所になってくれると信じてね
巨大神像がカバーしてくれるはずだから、きっと重傷を免れて戦い続けられる可能性はあるはず
後のことは恐れず仲間を信じて飛び込むわ!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
アンゼリカ・レンブラント
神像の『支援攻撃』がなければ待機
死亡回避の効果中に行動
引き続きネメシス形態の天使モード
巨大神像の支援攻撃を受けながらキングへ接近
【パラドクス通信】を駆使し、神像の支援攻撃と、
動く仲間ともタイミングを合わせ攻撃を入れる
パラドクスは黄金獅子状のオーラを込めた格闘攻撃
相手に比べれば小さな拳に蹴りでも、
めいっぱい【命中アップ】や【ダメージアップ】で向上した力は
きっと王の体をも穿てる
神像と仲間の攻撃でつけた傷があれば抉るように打ち込む
相手の反撃は障壁を押し出すようにして自分の身体を後ろに退かせ
両腕の直撃を避け、衝撃の奔流は重ねた【ガードアップ】で
強靭になった盾で凌ぐ
んんっ、流石にきつい…でも打撃を強打する技量は私の方が上だね!
己と友を鼓舞する言葉を放って尚立つよ
ここまで積み上げてきた私達なら勝利を掴めるって信じている!
神像の護りも、支援も、共に戦う仲間も。
きっと己の勇気を過去最大まで高めてくれる
拳、蹴り、肘、膝、尻、頭と
叩き込める箇所全てを駆使し格闘攻撃を続けていくよ
《光獅子闘拳》よ、貫けぇーっ!
それはやはり苛立ちの感情だった。
巨躯に刻まれた傷は、標。
か細い傷跡。
体高300mを超える巨躯ともなれば、それだけでも傷をつけられたことを喜ぶべきであったかもしれない。
もとより、この戦いが簡単に終わるわけがないのは、この場に参じたディアボロスの誰もが理解するところであった。
至難なる道。
勝利を得る可能性は、奇跡に等しい。
か細い糸のようにまだディアボロスたちは、その勝利への可能性という道筋を掴んで話していないだけに過ぎなかった。
切り札は三騎の巨大神像。
鱗を模した迷彩柄のパーツで全身を覆った肉食恐竜型の巨大神像『レックスⅣ』が断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』の放つ超振動でもって、その装甲を歪ませていた。
支援攻撃であっても、そもそも体高差が15倍もあるのだ。突進の余波だけでも凄まじい衝撃が地下大空洞に荒ぶ。
その中をディアボロスたちは巨大神像『キングネコ2世』の前進と共に走る。
「『キングネコ2世』、行けるみたいだね」
それにしても、とイロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)は己が懸念していた通りに『最強巨獣キングゴンドワナ』が背の翼でもって飛翔したのを認めた。
恐るべきことである。
身に宿した熱エネルギーを放つ一撃は地下大空洞の空気を一瞬で高温に到達せしめていた。
力を蓄えていた、というのは文字通りなのだと知らしめるような一撃であった。
「でも、イロハ達も負けるつもりは無いよ」
「全力全開、だな!」
「そういうこと」
「なら、ここから先はずっとクライマックスよ!」
彼女の言葉にパラドクス通信の先で、アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)と宝心・ライラ(笑顔の大サーカス・g01071)は頷いた。
同時に三人はネメシス形態へと変貌する。
「突進を誘発させる。火炎の一撃には特に注意」
イロハは、聖騎士の鎧を持って空中へと駆け出す。
『最強巨獣キングゴンドワナ』の着地によって砕け、ひしゃげた大地がまるで切り立つ崖のように形成されている。
その頂きへと一気に駆け上がって、彼女は空中を更に蹴って飛ぶ。
深く被った十字兜。
その奥からパラドクスの輝きが満ちる。
瞬間、己へのパラドクス攻撃であると感知した『最強巨獣キングゴンドワナ』の殺意がイロハを襲う。
豆粒程度の己に対する凄まじい苛立ちを伴った殺意にイロハの身は恐怖で竦む――ことはなかった。
己を轢殺せんとするかのような超振動をまとった突進。
その一撃にイロハは『キングネコ2世』が飛び出し、突進を受け止める。だが、無茶だ。20m級の巨大神像であっても止められるものではない。
だが、それでもイロハは直撃を避けながら、己が鎧をひしゃげさせるような嵐の如き超振動に身を打ち据えられてもなお、耐え切って踏み出す。
巨大神像の守り、そして支援攻撃がなければそもそも今の一撃で……仮に塹壕に身を隠したとしても、あってないかのように圧殺されていたことだろう。
窮地の連続だ。
息をつく暇もない。
「聖なるかな。海に金の冠を投げ捨て すべての聖徒はあなたを崇めます」
祈る。
ペトロの殉教(ペトロノジュンキョウ)を思って祈る。
強大な敵を前にしてもイロハが恐怖心に押しつぶされないのは、信仰ありきであったことだろう。
だが、それだけではない。
手にした輝きが『最強巨獣キングゴンドワナ』の頭上から一気に仲間たちが付けた体皮の傷跡へと奔る。
「針の一刺しでも積み重ねた人間の技能は裏切りはしない、キミに食べられるだけの弱い存在じゃないことを証明して見せる」
振り抜かれた一撃が傷を広げる。
まだ浅い。
けれど。
「断片の王とは言えど、攻撃の直後ならっ!」
ライラは、己が身を海竜の如き姿へと変貌させていた。
そう、彼女のネメシス形態は、巨獣めいた姿であった。
「対巨獣戦の真髄、それは私自身も巨獣になること」
手繰り寄せた残留効果によってイロハと『キングネコ2世』が攻撃を仕掛けたことはわかっていた。だからこそ、ライラは間断なく飛ぶようにして『最強巨獣キングゴンドワナ』へと迫る。
「GUUUUUUGAAAAAAAA!!!!」
凄まじい咆哮。
ライラの眼前で翼が猛烈に羽ばたき、300mを超える巨体が宙に舞う。
非現実的な光景であった。
膨れ上がる巨躯。
胸骨をお仕上げたような膨らみが『最強巨獣キングゴンドワナ』の口腔へとせり上がり、ライラが見上げる先にて煌めくような強烈な光を解き放つ。
熱。光。
そう表現するしかないほどの強烈な火炎がライラを襲う。
あれだけの巨躯だからといって動きが遅いなんてことはありえない。わかっていた。覚悟もしていた。
だが、ライラの身を打ち据える熱の痛みは尋常ならざるものであった。
「逆説連鎖戦なら!」
一瞬で熱波によって蒸発した水流。されど、彼女の放つ、灰海怪竜エコロアケーション(カイカイカイリュウ・エコロアケーション)の一撃は咆哮をパラドクスに昇華した一撃である。
先んじた仲間たち、『レックスⅣ』が付けた標の如き傷。
そして、イロハが打ち込んだ光。
それに向かってライラは吠えた。己が今、死んでいないのは巨大神像の護りがあるからだ。可能性を、そこにライラは見出した。
後のことに恐れはない。
なぜなら、仲間がいる。
最強たる巨獣は、頂きにあるからこそ他者を顧みない。顧みないのならば、頼りにもしない。
けれど、自分たちは違う。
信じること。それが敵と己達を分かつ相違点。
「任せたわ!」
その咆哮に応える光があった。
「ああ、任せておけ!」
アンゼリカが見上げた先には、火炎を放った『最強巨獣キングゴンドワナ』の姿があった。空中にあって、振り上げた巨大な腕。
組み合わせた腕はまるで鉄槌であったし、さながら巨大隕石が落着するかのような恐ろしささえあった。
だが、恐怖はあってもこれを己は振り切ってきたのだ。
ならばこそ、アンゼリカの瞳はパラドクスに輝く。
「来るなら、来い!」
振り下ろされた両腕。
鉄槌の如き一撃がアンゼリカを打ち据え、『キングネコ2世』の巨体すらも吹き飛ばす。
だが、アンゼリカは護りと共に奔る。力の奔流を押しのけるように駆け抜ける。
痛みが体に走る。
もう、体のどこかしこも痛みを訴えている。
「ぐうううっ! 流石に、くち……でも!」
駆け出す。駆け出す。這うようであっても、駆け出す。
此処まで積み上げてきたものがある。
勝利を掴むために積み上げてきたものがある。
巨大神像だって、その一つだ。ともに戦う仲間たちだってそうだ。きっと、己の勇気はそうしたものによって培われてきたのだ。
だっからこそ、高まった勇気と共にアンゼリカは傷だらけに成りながら己がネメシス形態の力を発露しながら、その拳にパラドクスの輝きを宿した。
「光獅子闘拳(ライジングレオ)よ、貫けぇーっ!」
打ち込まれるは、標の如き傷。
振り抜いた一撃が『最強巨獣キングゴンドワナ』の身に刻まれた裂傷へと叩きつけられる。
亀裂がさらにひび割れのように広がっていく。
強靭すぎる体皮の奥より走るは、鮮血。
「GUUUUUU!!??」
それは決戦が始まって以来、初めて聞く『最強巨獣キングゴンドワナ』の咆哮であった。
そう、巨大神像とディアボロスたちの連携。
これによって、漸く『最強巨獣キングゴンドワナ』は、その身に傷を得て痛みを覚えたように地下大空洞を揺るがす叫びを上げたのだった。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率30%
朱鉄参號 :【死亡回避】 損傷率6%
レックスⅣ :【支援攻撃】残0回 損傷率30%
====================
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1 【託されし願い】がLV2になった! 【建造物分解】LV1が発生! 【怪力無双】がLV2になった! 効果2 【ダメージアップ】がLV7になった! 【能力値アップ】がLV6になった!
③巨大神像の戦闘支援『レックスⅣ』
アンゼリカ・レンブラント
【死亡回避】
もう体のどこかしこも痛みを訴えているや
それでもこうして立って動けている
それは、キミ達がいてくれるからだよねレックスⅣ
ぼろぼろになるまで戦ってくれてありがとう。
まだまだ私達と共にきっつい戦いをさせちゃうけど――必ず勝とう!
『朱鉄三號』が担っていた役割をバトンタッチ。
今度はレックスⅣが、再生機能を持つエネルギーを
全力全開で回すよぉ!
『朱鉄三號』が支援攻撃に動く際に代わって防御役を担う
ディアボロスの守りに漏れが出る時間がないよう細心の注意をだよ
一撃でも仲間がまともにキングの攻撃を受けたらなんて想像したくもない
そして巨大神像同士でもしっかりと連携をだね
今度はレックスⅣが防御を担うから、他の2機に攻撃を宜しくだよぉ!
【パラドクス通信】でしっかり連携を取り戦っていこう
コクピットを攻撃されると動作が停止する弱点は
キングに悟られないようにしないとね
サイズが違うからあまり狙ってくるとも思えないけど油断禁物
防御を担いつつキングを注視して彼の負傷箇所や、
誰を狙っているか等は逐次仲間に周知していくよ
恐ろしい咆哮が地下大空洞に響き渡っている。
最初は憤怒。
だが、決戦が始まってから初めて、『最強巨獣キングゴンドワナ』の憤怒以外の感情を見たような気がした。いや、もっと言うのならば、憤怒に別の感情が入り込んだ、ように思えたかもしれない。
それ以上にアンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は己の身に走る痛みに顔をしかめた。
まだ立っている。
まだ、生きている。
なら、やらねばならないことがある。
巨大神像の操縦はディアボロスが行わなければならない。
そして、弱点の一つとして同一のディアボロスによる連続操縦ができないために入れ替わりながら、巨大神像を操縦するしかないのだ。
ひしゃげた装甲。
鱗のような装甲を持っていた巨大神像の一騎『レックスⅣ』は、『最強巨獣キングゴンドワナ』への支援攻撃の度に傷ついていく。
再生機能があっても、ここまで傷が刻まれているのだ。
同じだ。
自分たちと同じだとアンゼリカは思っただろう。
作られた意味を、示すように『レックスⅣ』のアイセンサーが煌めいた。
「キミたちがいてくれるからだよ、『レックスⅣ』。ぼろぼろになってもまだ戦ってくれるんだね。ありがとう。きっともっときっつい戦いをさせちゃうけど――必ず勝とう!」
攻撃に回していたエネルギーを、一気にディアボロスへと向ける。
再生のエネルギー。
本来ならば、機体の再生に使うためのエネルギーだ。これをディアボロスたちが即死を防ぐための力へと回す。
入れ替わるように『朱鉄三號』が前に踏み出す。
「頼んだよ! みんなの守りは、この『レックスⅣ』が引き受けた!」
パラドクス通信によってアンゼリカは他の二騎へと告げる。
巨大神像同士でもしっかりと連携を取らねばならない。
巨大神像の第二の弱点、コクピットを狙われると動作が停止してしまう。『最強巨獣キングゴンドワナ』にコクピットを狙う知性があるとは思えないが、油断は禁物だ。
それに、とアンゼリカは示す。
「傷はあそこだ!」
そう、己達ディアボロスが叩き込み続けた一点。
『最強巨獣キングゴンドワナ』の腹部。
強靭な体皮に走る亀裂のような傷からは血潮めいた体液が流れている。
どれだけ強靭な存在であっても、連続して狙い続ければ傷は生まれる。傷を広げることができる。
アンゼリカは己の拳の感触を思い出して、『レックスⅣ』よりエネルギーを戦場に走るディアボロスたちへと走らせるのだった。
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率30%
朱鉄参號 :【死亡回避】 損傷率6%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率30%
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大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【飛翔】がLV6になった! 効果2 【反撃アップ】がLV3になった!
②巨大神像の戦闘支援『朱鉄参號』
文月・雪人
【支援攻撃】
朱鉄参號、あの大阪城突入からもう三カ月も経つんだね。
秀吉を無事倒す事が出来たのも君達巨大神像のお陰だよ、ありがとう。
そして今度の敵はキングゴンドワナだ。
君達にとっては愈々本番って感じだろうか。
こうして共に戦える事、俺は嬉しいし光栄に思う。
厳しい戦いになるのは必至だけれど、共に力を尽くそう。
頼りにしてるよ、朱鉄参號!
瞳を赤く染め、二本の赤い角を生やしてネメシス化
巨大神像の力を最大限に引き出すべく
此方の反応速度も底上げして挑もう
朱鉄参號の力でパワーアップして、クダ吉もやる気満々だね
密かに戦場へ放っておくよ
【パラドクス通信】で仲間と連携
レックスⅣと役割を交代して
巨大神像サイズの刀を構えて【飛翔】
【反撃アップ】でキングの動きを先読みしつつ
仲間が思う存分戦える様に援護する
キングの突進に合わせて『管狐影縛法・閃』使用
死角に回ったクダ吉が、キングの巨大な影に牙を突き立て動きを縛る
朱鉄参號の刀の一閃でキングの注意も引き付けて
一瞬でもいい、何とか隙を作り出して仲間の攻撃へと繋げよう
さあ、今だ!
恐ろしい咆哮が轟く中、思い出す。
三騎の巨大神像が一騎、『朱鉄三號』のコクピットにてケーブルに繋がれた文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は他ディヴィジョンでの戦いを思い出していた。
「あの大阪城突入からもう三ヶ月も経つんだね」
一瞬だったような気がする。
時が経つというのは、本当に一瞬だ。
けれど、どんな者にも平等に降り注ぐものだ。
戦いに勝利することができたのは、巨大神像のお陰だ。
「だから、ありがとう」
もしかしたら、という想いがある。この戦いは、巨大神像の本来の用途だ。
いよいよ、と言ってもいい。
「厳しい戦いになるのは必至だ。わかっていたことだ。今更かもしれない。けれど、共に力を尽くそう。行こう、『朱鉄三號』!」
雪人の瞳が赤く染まる。
己がネメシス化の影響か力がみなぎる。コクピットの外に飛び出したのはサーヴァントであるクダギヅネ『クダ吉』であった。
やる気満々だ、と雪人は笑む。
どんなときだってそうだ。戦うのならば、心は強く在らねばならない。
「『朱鉄三號』が前に出るよ、『レックスⅣ』は皆を!」
これまで巨大神像の再生機能のエネルギーをディアボロスに回して、彼らが即死を免れるように護っていた『朱鉄三號』が前に踏み出す。
ここからはディアボロスを支援攻撃でもって助けなければならない。
「みんなが思う存分戦えるように隙を作るよ!」
朱色の装甲の下から飛び出すのは、巨大な影。
その影が牙となって『最強巨獣キングゴンドワナ』の身へと楔のように打ち込まれ、大地に縫い止めようとしたのだ。
それは一瞬の隙でしかなかった。
だが、確かに隙だったのだ。
己の役目は、ディアボロスたちのパラドクスを十全に叩き込ませるための鎹。
繋ぐ。
紡ぐ。
そうやってディアボロスはこれまで戦ってきたのだ。
これからもそうだ。
己にできることをする。懸命に。たとえ、それが『最強巨獣キングゴンドワナ』のような巨大な壁を前にしたって変わらないことだ。変えてはならないことだ。
こうやって自分たちは戦っていく。
「さあ、今だ!」
雪人の言葉にパラドクスの光を明滅させてディアボロスたちが一斉に飛び出した。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率30%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残3回 損傷率6%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率30%
====================
大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【傀儡】LV1が発生! 効果2 【反撃アップ】がLV4になった!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
西堂・千衛蔵
アドリブ連携歓迎
巨大神像の支援効果が無ければ待機
「結局巨獣が何を食って(エネルギー源にして)生きていたのか、それはわからないままなんだったか……?」
しかし、それは打倒ゴンドワナを先延ばしにする理由にはならないよな
奴らも人類から歴史を強奪した時間侵略者だ
それだけは間違いない
なら余計なことはもう考えず、最強の敵を殴ることに集中しよう
連携できそうな人と攻撃の手順を打ち合わせておき、【パラドクス通信】で随時連絡を取り合う
【光学迷彩】付で隠密しながらゴンドワナに接近
同じく隠密している仲間が攻撃に最適な間合いに入るか、又は発見されそうになったら、ネメシス形態になって【飛翔】
注意を自分に惹きつけて味方が攻撃する隙を作る
ゴンドワナの目の高さまで飛び上がり、赤煙と二人で奴の顔の周囲を出鱈目に飛び回って撹乱する
攻撃は最大の防御。奴が両腕を振り上げたら、眉間に向かって全速で突進して腕の直撃を避け、その勢いのまま2種類のドラゴンオーラを纏わせた肘を叩き付ける
「断片の王に、各々が最高の一撃を食らわしてやろうぜ!」
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
ラライ・リガル
「神像の支援がなければ待機」
どんなに小さな傷だって、ついてしまえば無かった事には出来ないの。
キングゴンドワナが規格外でも同じよ。
皆で続けて繰り返していけば、必ず倒せるわ。
その為に無茶は禁物。
ケガは仕方なくても、生きてこその勝利だと思うしね。
神像の支援があるまでは物陰等身を隠せそうな所で【パラドクス通信】で
連携体制の準備。
【光学迷彩】【モブオーラ】でひっそり待機ね。
チャンスがきたら【飛翔】で一気に接近するの。
残留効果とネメシスの能力値上昇を加算した【ハリネズミのハリっぽい銃弾】で
ヒットアンドアウェイね。
キングゴンドワナの嵐にも似た突進は、持てる最高速度で飛んで距離を取って
【エアライド】も使って、直撃を避けつつ【ガードアップ】で防御するわ。
誰かに攻撃が集中しそうなら、攻撃でこちらに意識を向けさせたり【飛翔】で
目立つような立ち回りをするつもり。
神像の邪魔にならないようにしないとね。
断片の王が居なくなったゴンドワナはゆるやかに流れる風の香りだって違う気がするの。
感じたい…だから力を振り絞るわ。
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
ガンドラ・ブラッディア
神像の『支援攻撃』が無ければ待機
●連携・アドリブ歓迎
ネメシス形態続行
こうして間近で、相対するのは、初めて会った、あの時以来か。
弱肉強食たる、このゴンドワナで、最強の生物よ。
捕食者側のお前を、此度は我輩らが、喰らってくれる。
往くぞ……!
竜呪剣『逆理』を精製。
神像の支援を横に、我輩も進むのみ。
【パラドクス通信】にて、同時に動く仲間と、神像の操縦者と、連絡を取り合い、連携していく。
【飛翔】【エアライド】を駆使し、最適且つ死角から、高速接近して十字に刻むのだ。
当然向こうも、黙ってはいまい。怒れる断片の王の、両腕の振り降ろしは、直撃だけは、避けねばならん。
【ガードアップ】を使い、革命架を盾にもしつつ、衝撃の奔流を、少しでも耐えねば。
少しでも長く戦い、勝利へ至る傷を、一つでも多く! 負けられんのだ!
救済せよ、黒き十字! 此処に至る、全ての者を、少しでも多く、少しでも長く、奮い立たせるのだ……!
絶対捕食者の王に、革命を起こせ!
風が、轟々と吹いていた。
地下大空洞に荒ぶような風。その風は暴力性を感じさせるほどであったし、また恐ろしかった。
断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』のパラドクスが齎す余波は、それだけで多くの生命を奪うような規格外であったし、災害そのものと言って差し支えないほどの力であった。
まるで自然災害が意志を持っているかのようにさえ思えたことだろう。
それが正しい感覚なのか、それとも正しくないのか。
麻痺している。
目の前の摩天楼よりも巨大な存在が腹部より流した体液……血潮を撒き散らしながら、その身を震わせた。
超振動。
「GUUUUUUGAAAAAAAA!!!」
咆哮と共に巨大な尾が大地に叩きつけられた。
凄まじい震動が身を襲い、多脚が大地を踏みしめた。
それがパラドクスの発露であることをディアボロスたちは知っただろう。
激震と共に迫る体高300mの巨体。
山そのものが迫ってくるかのような猛進。だが、それは巨大神像の一騎『朱鉄三號』の装甲の下から放たれた影の牙によってわずかに、そう、わずか一瞬であったが止められた。
声が聞こえる。
パラドクス通信の先、ディアボロスのみが手繰ることのできる残留効果の先から声が響いた。
今だ、と。
「どんなに小さな傷だって、ついてしまえばなかったことにはできないの。『最強巨獣キングゴンドワナ』、あなたが規格外でも同じよ」
ラライ・リガル(トレジャーハンター・g11529)は一気に飛び出した。
己がネメシス形態と手繰り寄せた残留効果。
合わせて底上げした己が力をハリネズミのハリっぽい銃弾(フラミンゴニトバサレルハリ)に込める。
手にしたアサルトライフルを構える。
息を吸う。
吐き出す。
吐き出して、吐き出して、恐怖も吐き出す。心の中にあるものもまた吐き出した。
息を吸う。
風を感じたい。
こんな荒れ狂うような風ではなくて、緩やかな風の香りを感じたい。
「……だから、力を振り絞るわ」
煌めくパラドクスの輝き。
『朱鉄三號』の前に立ち、構えたアサルトライフルから放たれる一撃が『最強巨獣キングゴンドワナ』の腹部に生まれた裂傷に叩き込まれる。
瞬間、ラライは飛ぶ。
巨大神像は戦いの要。
己のパラドクス攻撃によって『最強巨獣キングゴンドワナ』は己に反撃を行うだろう。それに巻き込ませない。。
邪魔をしてはいけない。
迫る巨体の影。
周囲が暗くなった、と思った瞬間にラライの体が吹き飛ばされる。
身を襲う衝撃にわけがわからなくなる。痛みが、体中に走って彼女は目を見開く。
もしも、巨大神像の支援がなければ。
「ぐっ……ガハッ!」
叩きつけられた地面にラライは立つ。まだ、生きている。
なら、戦う。
彼女が見上げた先に光が明滅する。
それは二つの輝き。
「余所見している暇なんて与えねぇんだよッ!!」
「此度は、我輩らが、喰らってくれる。往くぞ……!」
西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)とガンドラ・ブラッディア(黒矛・g03101)だった。
二人のパラドクスの明滅に『最強巨獣キングゴンドワナ』は、その鋭き眼光を向けた。パラドクスに輝くは『最強巨獣キングゴンドワナ』もまた同様であった。
巨大な腕を組むようにして合わせ、振りかぶっていた。
特に千衛蔵は『最強巨獣キングゴンドワナ』の顔面へと飛んでいたがゆえに、その振り下ろされた一撃は彼の体躯を鉄槌でもって叩き伏せんとするかのようであった。
「GARRRRRAAAAA!!!」
まっすぐに飛ぶ。それまで撹乱するように飛び回っていた軌道から一点して千衛蔵はまっすぐに飛ぶ。
狙うのは『最強巨獣キングゴンドワナ』の眉間だった。
己がサーヴァント、ミニドラゴン『赤煙』と共に飛び込み、パラドクスの輝きと共にネメシス形態のまま、赤変した腕を振るい上げる。
勢いのまま、というのならば、その通りであったことだろう。
渾身の力。
己が鬼の力。
これを目の前の敵に叩きつけなければ、到底終わることなどできるわけがない。
頭上に迫るのは死の気配。
まともに受ければ、その一撃は己が身を容易く砕き、粉砕し、圧殺せしめるだろう。
それこそ、人間が蝿蚊を叩くのと同じだ。
『最強巨獣キングゴンドワナ』にとって、ディアボロスはその程度の認識でしか無い。
だからこそ、苛立っている。
咆哮の中に憤怒と苛立ちが綯い交ぜになり、その激情のままに力を奮っているのだ。
迫る鉄槌の一撃に彼の体がひしゃげるような重圧がのしかかり、しかし、彼は己と『赤煙』の放つドラゴンオーラと共に肘の一撃を『最強巨獣キングゴンドワナ』へと叩きつける。
軋んだのは、果たして『最強巨獣キングゴンドワナ』の眉間か、それとも己が体躯科。
頭蓋に走る衝撃。
彼の体躯がまるで豆粒ように吹き飛ばされ、大地へと叩きつけられる。
サーヴァントであるミニドラゴン『赤煙』が衝撃を、そして巨大神像の守りがなければ、今の一撃で己は恐らく、と理解させられるものであった。
だが、それでも彼は気炎を上げる。
「断片の王に、各々が最高の一撃を食らわしてやろうぜ! なあ! そうだろう!!」
その言葉に応えるように振り下ろし切った『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨大な腕を駆け上がるようにして空中を蹴ってガンドラが飛ぶ。
ネメシス形態を維持したまま、彼女は己が最速を持って『最強巨獣キングゴンドワナ』へと迫っていた。
こうして、とガンドラは思う。
ここまで間近で。ここまで至近で相対するのは、邂逅を果たした時以来であろうか。
巨獣大陸ゴンドワナ。
弱肉強食たるディヴィジョンにおいて、最強の生物。
それが断片の王『キングゴンドワナ』である。
常に捕食者。
絶対強者であり、絶対捕食者。
その存在を前にディアボロスたちは恐怖を乗り越えていた。
他を圧倒する存在を前にして尚、ディアボロスたちは己がパラドクスを叩き込んだ。
「往くぞ……!」
瞬間、ガンドラを認識した『最強巨獣キングゴンドワナ』の振り下ろされた腕が遥か頭上へと振りかぶられていた。
なんという切り返しの速さ。
ガンドラは見上げることしかできなかった。
否。
敵は怒れる断片の王。
その鉄槌の一撃は、その直撃だけは避けねばならなかった。
己が手にした竜呪剣『逆理』・革命架(リュウジュケンギャクリ・カクメイカ)を盾にする。
だが、振り下ろされた一撃は確かにガンドラを捉えていた。
巨大過ぎるがゆえの慢心とも取れる今までの攻勢とは確実に違う。ともすれば、今までの攻撃は雑だった。
ディアボロスを矮躯と、蟻程度にしか認識していなかった。
その存在が己に傷をつけた。
その事実に憤怒の激情が噴出したかのようにガンドラへと叩きつけられる。
濁流の如き衝撃がガンドラを襲う。
己が足が大地に触れた、と思った瞬間、大地は砕け己が身が砕けていないのは巨大神像の護りがあってこそだと理解する。
それほどまでの一撃。
血潮が前進から噴出する。
だが、次の瞬間、その血潮の飛沫が散る。ガンドラは踏み込んでいた。
少しでも長く戦い、勝利へ至る傷を付けねばならない
一つでも多く。
負けられない。
その意思だけがガンドラを支え、その手にした黒き十字剣を『最強巨獣キングゴンドワナ』の腹部へと叩き込む。
血潮に染まる視界の中でも、その傷は標のように見えていたのだ。
「救済せよ、黒き十字! 此処に至る、すべてのものを、少しでも多く、少しでも長く、奮い立たせるのだ……!」
絶対たる強者にして捕食者。
その王に革命を、と彼女は叫びながら振り抜いた十字の斬撃を『最強巨獣キングゴンドワナ』の腹部へと刻むのだった。
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率30%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率36%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率33%
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善戦 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1 【怪力無双】がLV3になった! 【託されし願い】がLV3になった! 【プラチナチケット】LV1が発生! 効果2 【能力値アップ】がLV7になった! 【ダメージアップ】がLV8になった! 【リザレクション】LV1が発生!
①巨大神像の戦闘支援『キングネコ2世』
一里塚・燐寧
【支援攻撃】
んふふ、効いてる効いてるぅ!
獣神王朝が巨獣対策に神像を作ったのは大正解ってことだねぇ
古代エジプトの歴史を取りあったライバルとして、最期まで使い倒してあげよっか
変身を一時解除し神像の許へ
乗るのはとーぜん自分で名付けた『キングネコ2世』!
偽のエジプトが作り出した巨兵を、真のエジプトを愛するあたしが人類の希望に変えるっ!
得物を≪テンペスト・レイザー≫に持ち替えて『呪式:粉骨砕神』をキメる
あたしのパラドクス発動と共に神像の手中に現れる、全高相応の超絶巨大チェーンソー大剣
次の瞬間、キングゴンドワナの体に鉄塊みたいな刀身を叩きつけ、回転鋸刃で甲殻深くに斬り込むよぉ!
神像の剛腕で振るう巨大な剣なら、復讐者一人の攻撃よりも深い傷を刻める
【パラドクス通信】で仲間に号令をかけ、回転鋸刃で抉った箇所ががら空きなら集中攻撃を
敵が傷を受けた箇所の護りを固めるなら、裏をかいて他の部分を攻めて貰おう
どんな大木だって何百回何千回と斬れば、いつか真っ二つにできるんだ
あたしが……あたし達が、チェーンソーだよぉ!
状況は、最悪を脱したのか?
わからない。
戦いの趨勢が己たちに傾いている、とは思えた。けれど、その僅かな趨勢を一手で覆せるのが、目の前の巨山の如き巨獣であった。
体高300mを超える巨体が震えている。鳴動するように大気そのものが震えている。
あまりにも恐ろしい咆哮。
それは断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』の怒り故であった。
憤怒が激情そのものだというのなら、『最強巨獣キングゴンドワナ』は身に満たしたエネルギーの発露を憤怒でもって強い召しているようでもあった
「GUUUUUUGAAAAAAAA!!!!」
一際強く、咆哮が轟いた。
腹部に刻まれた傷跡。
ディボロスが攻撃を集中した腹部からは体液らしき血潮が噴出している。
刻まれた黒い十字の斬撃を認め、一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は巨大神像の一騎『キングネコ2世』のコクピットから出るケーブルに繋がれ、笑った。
「んふふ、効いてる効いてるぅ!」
身を苛む痛みと戦いの高揚で張り詰めた心が甲高い音を立てるようだった。
「獣神王朝が巨獣対策に神像を作ったのは大正解ってことだねぇ。古代エジプトの歴史を取り合ったライバルとして、最期までつ秋倒してあげよっか」
彼女にとって巨大神像『キングネコ2世』は特別な一騎だった。
改竄された人類史のエジプトが作り出した巨兵を、最終人類史を愛する己が人類の希望に変える。
それは戦いの高揚以上の高揚を彼女に齎すものであったかもしれない。
「いくよぉ。『テンペスト・レイザー』――呪式:粉骨砕神(ヘクスアーツ・ボーンシュレッダー)ッ!」
巨大神像『キングネコ2世』の名は彼女が名付け親だった。
だから、思い入れは他よりも強い。
そんな巨大神像を駆って、『最強巨獣キングゴンドワナ』へと踏み込む。
巨大神像の手にある鉄塊の如き刀身を持つ巨大チェーンソー剣は、大剣そのものだった。
あまりみも巨大で、あまりにもけたたましく。
そして、雄々しい。
「GARRRRRAAAAA!!!」
咆哮が轟く。
巨大神像に乗ってなお、『最強巨獣キングゴンドワナ』は見上げるしかない。だが、それでも躊躇わない。
なにせ、これまで彼女は生身であの巨体に戦いを挑んでいたのだ。
ならばこそ、恐れはもう噛み殺した。
みんなで噛み砕いた。
後は、粉々に噛み砕いた恐怖を飲み干すだけだ。それだけでいい。そうやって人間の知性は逃れ得ぬ死の気配を乗り越えて生きたのだ。
「どんな大木だって何百回何千回と斬れば、いつか真っ二つにできるんだ」
そう、どれだけ時間がかかってもいい。
どれだけ血潮を流したとしても、その血潮が連綿と紡がれているのならば、己たちは戦い続けることができる。
「わたしが……あたしたちが、チェーンソーだよぉ!」
燐寧の叫びに応えるように『キングネコ2世』の瞳が黄金に輝き、手にした巨大チェーンソー大剣を振りかぶり、空前絶後たる『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨体へとディアボロスと共に斬りかかるのだった。
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残3回 損傷率30%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率36%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率33%
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大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【セルフクラフト】がLV2になった! 効果2 【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
クィト・メリトモナカアイス
神像の『支援攻撃』がなければ待機
小雪、承李と一緒に。
んおぉ……!
とてもうるさい。
やんのかこらー。モナナナナ……!
羽虫から小動物くらいには我らへの認識が上がっていそう。
こっからはまた攻撃も一段苛烈になるかな?
んむ、やろう。
引き続き猫科の姿のネメシス形態で。
両手脚に力を籠め、「始めに織られしは水葬の矢」。
巨大神像パイロットとは【パラドクス通信】で連絡を取り合い、巨大神像とは別の方向からキングゴンドワナに一気に接近。
さっき傷を負ったところはキングゴンドワナも本能的なやつで守りを固めていそう。
となれば傷を増やす。
傷ついてはいるけれど出血には至っていないくらいの装甲を目掛け、ぱわーを込めた肉球の一撃。
先陣を切り、接近して一撃を叩きこむことで後続の2人に集中的に狙う箇所を伝えよう。
衝撃波で吹き飛ばされても受け身をとり、【ガードアップ】で地や壁に叩きつけられようと踏ん張る。
んむぐ。朱鉄参號やレックスⅣがいなければもう新宿島に流れ着いていそう。
すなわち。この決戦はこれまで積み重ねたものの集大成。負けぬ。
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
月下部・小雪
神像の支援攻撃がなければ待機
巨大神像さんの操縦は任せて
承李さん、クィトさんと一緒にキングゴンドワナさんにアタック、です!
キングゴンドワナさんの咆哮――巨獣さんのよくやってくる威嚇ですが、コダマだって負けません。
もきゅきゅきゅきゅーとクィトさんと一緒にコダマが叫び返してやります!
威嚇が終わって本格的な戦闘が始まったら、ネメシス形態、憑依した悪魔の力を全開にした血濡れのドレス姿の犬耳悪魔少女に変身。
悪魔の力に引きずられそうになりますが、心配してくれるコダマと一緒なら大丈夫、です♪
先陣を切るクィトさんに続いてコダマも突撃、します。
【対巨獣爆弾装備型モーラット・コミュ】になったコダマがクィトさんがつけた目印に爆弾をセット。
ど、どかーんと傷口を広げて、やります!
反撃は今まで積み重ねてきた残留効果、それにレックスⅣさんの援護を信じて全力防御です。
「魔力障壁」を全開にして衝撃波で吹き飛ばされてもコダマを抱いてぎゅって耐えきってみせます。
まだまだこれから、です。こんなところで倒れたり、しません!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
呉鐘・承李
神像の支援攻撃がなければ待機
小雪、クィトと
天泣を杖に、よろよろと立ち上がる
眼前には未だ衰えず咆哮を上げるクィトと小雪
その姿が、どうしようもなく俺に力を漲らせる
先のジェネラル戦で天照を限界まで解放して分かったことがある
解心には、まだ先がある
天啼水雨を解心した時に、確信を得た
この胸に燃え上がる意志の炎。それに呼応する、精霊刀の意志を
残火を抜刀、天照に解心。そのまま熱量のチャージを始める。
天照が孕む熱量と呪いの反動が臨界点へと到達する。だが、まだだ。まだ、もっと、先へ――
こんなものじゃないだろ、天照ッ
ネメシス形態の発露。髪は朱く染まり、漆黒の外套は燃えあがり朱雀の翼が如くはためく
やることは単純だ
クィトが刺した道導を辿り、小雪の爆弾を目掛けて最大までチャージした天照を振り下ろす
起爆した爆弾の威力を最大限に伝え、さらにそのまま天照で押し込む……!
反動でそのまま宙へと放り出されながら、天照を盾に構える。余りにも脆い防御。だが、これは自暴自棄ではなく――信頼
そうだろ、巨大神像……!
まだ、戦える……!
死の気配がする。
地下大空洞に淀んた血の臭いが充満しているようにさ錯覚させられて、呉鐘・承李(剣鬼・g06193)は己が五体に走る痛みに呻く。
痛みが体の端々にまで広がっている。
巨大神像の護りがあるとは言え、ともすれば死に一歩一歩近づいているようにさえ思えてならなかった。
強烈に意識させられる。
恐ろしげな咆哮が、それを自覚させる。
断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』の咆哮は、まさしく死を思わせる絶叫であった。
「もきゅきゅきゅきゅきゅー!」
「モナナナナ……!」
だが、彼の眼前で駆けていく光を見た。
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)と月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)のサーヴァント、モーラット・コミュの『コダマ』の声だった。
咆哮と言うには、あまりにも気の抜けたような叫びであったし、チェーンソーが駆動する音が耳鳴りのように響いて、死のイメージを払拭するようだった。
「GARRRRRAAAAA!!!!」
さらに塗り潰すような咆哮が鳴り響く。
大地が激震する。一歩踏み出すだけで、大地が揺れ、次いで超振動が周囲に満ちた。
それは予備動作であった。
『最強巨獣キングゴンドワナ』が疾駆せんと、突撃せんとする予備動作。
全身からみなぎる力。
その発露のように『最強巨獣キングゴンドワナ』は、迫るディアボロスと巨大神像『キングネコ2世』を路傍の石のように蹴散らすべく突進する。
「GARRRRRRR!!!!」
咆哮が全てのディアボロスを蟻へと変える。
蹴散らせる、ではない。轢殺する。その明確な意志と共に体高300mを超える巨体が地下大空洞を震わせながら、多脚でもって大地を砕いて走るのだ。
それは尋常ならざる光景であったことだろう。
巨大である、ということは即ち強大であるということ。
見掛け倒しでもなんでもない。
その質量を前にしてディアボロス単体で立ち向かうことは自殺行為に等しい。
故に巨大神像がある。
『キングネコ2世が』振りかぶったチェーンソー大剣が踏み出した『最強巨獣キングゴンドワナ』の脚部に激突し、唸りを上げる。
強靭な体皮に阻まれ、火花を散らすように回転鋸刃が駆動する。
そのパラドクスの光と共に充分な力をためた体躯と共にネメシス形態へと変貌したしなやかな体躯が鞭を思わせるような軌道で持って『最強巨獣キングゴンドワナ』の体へと走る。
それはまるで、始めに織られしは水葬の矢(ハジメニオラレシハスイソウノヤ)であった。
クィトは巨大神像と連携するために残留効果のパラドクス通信でもってシームレスな連携を可能としていた。
『キングネコ2世』の支援攻撃からつなげる連携。
これによって高い精度でクィトは一気に『最強巨獣キングゴンドワナ』の亀裂走るように裂傷が広がった腹部の傷へと駆け抜けた。
体液が流れている。
まるで川の流れのようだ。
「傷は増やす。ぱわー!」
振るわれるは、加速を受けた光の爪の一撃。
ネメシス形態の力、手繰り寄せた残留効果、そして巨大神像の支援。
これらを全て注ぎ込んで、仲間たちが広げた傷をさらに深いものとするようにクィトの一撃が叩きつけられる。その一撃と『最強巨獣キングゴンドワナ』の超振動が彼女を襲ったのは同時だった。
吹き飛ばされ、身に走る痛み。
果たして己の五体が無事なのか。
そう思わせるほどの強烈な一撃にクィトは呻く。
巨大神像の護りがなくば、己は不死性すら保つことはできなかったかもしれない。それほどまでに苛烈なる一撃。
だが、彼女は立つ。
なぜなら。
「この決戦は、これまで積み重ねたものの集大成……ゴハッ!」
血反吐が大地を濡らす。
だが、それでも彼女は見上げた。
「負けぬ」
その意志一つで彼女の中の炎は再び燃え上がる。
「GARRRRRAAAAA!!!」
苛立つように咆哮が迸る。
『最強巨獣キングゴンドワナ』は、その身に走る久しい痛みに苛立ちを覚えた。
振りかぶる。
それは羽虫を払うのではなく、確実に殺すための鉄槌であった。
巨大な腕が組み合わされ頭上に振りかぶられる。
「『コダマ』!」
その言葉と共に小雪の身はネメシス形態へと変貌する。
己が身に憑依した悪魔の力。
迸るは、力の奔流。
鮮血の如きオーラ。それが染め上げるのは、彼女の身に纏うドレスの如き薄布。
戦わなければならない。
耳元に囁く声が聞こえる。徐々に頭の中で木霊するように広がっていく声。意識を乗っ取られる。そう思えてしまう。
だが、小雪の瞳はパラドクスに煌めいた。
なぜなら、此処にいるのは一人ではない。
サーヴァントの『コダマ』もいる。
仲間もいる。
一人じゃない、ということは孤独ではないということだ。
なら、彼女は頷く。
「コダマ、対巨獣爆弾を使って、ください! ね、狙いは……! クィトさんの叩き込んだ場所、です!」
振り上げられた鉄槌の如き巨大な腕が影を彼女に落とす。
恐ろしい。
けれど、小雪は見上げた。
その瞳は絶望に沈まない。まだ輝きは失われていない。
その光に導かれるように対巨獣爆弾装備型モーラット・コミュ(アンチベヘモスパック・コダマ)が走る。
巨大神像の支援攻撃によって叩きつけられたチェーンソー大剣。その間隙を縫うようにして『コダマ』は飛び、巨大な爆弾を仲間たちが紡ぎ、広げてきた傷跡へと放り投げるのだ。
「ど、どかーんと傷口を広げて、やります!」
その言葉と共に小雪の頭上に振り下ろされる巨大な一閃。
まるで天から墜ちる星の如き一撃が張り巡らせた魔力障壁ごと砕いて小雪の身を打ち据える。
衝撃が身を打ち、巨大神像の護りを最後の頼みとして小雪は大地に叩きつけられた。強かに打ち付けられた体は痛みを訴えている。抱えた『コダマ』と共に転がるようにして彼女は大地に沈む。
肩が震え、血に塗れながら小雪は見上げただろう。
燃え上がるような翼が空を駆けている。
「まだ、戦える。まだ。まだ、もっと先へ……こんなものじゃないだろ!」
俺は、と承李が叫んでいた。
手にした精霊刀『残火』が開放した力の発露は、青白い焔を纏う純白で片刃の大剣へと変貌させる。
振りかぶった一撃は、クィトが傷を広げ、小雪と『コダマ』が設置した巨大な爆弾を狙っていた。
「天照(アマテラス)!」
ネメシス形態を示す朱色。
星のようなパラドクスの煌きは、余力を振り絞ったものか。
振り下ろした一撃が爆弾を起爆させるように炸裂させ、炎が吹き荒れる。
衝撃を押し込むようにして振り抜かれた斬撃が、さらに深く『最強巨獣キングゴンドワナ』の腹部へと裂傷を刻む。
その反動は凄まじいものだった。
宙へと放り出される身に迫るは、怒りの鉄槌。
天より振り下ろされたかのような『最強巨獣キングゴンドワナ』の合わされた巨腕。
「GUUUUUUGAAAAAAAA!!!!」
咆哮が地下大空洞を揺るがし、承李の体躯を打ち据える。
自暴自棄ではなかった。
信頼していたからだ。過信につながる可能性は十二分になった。
相手はそれほどの存在なのだ。
叩きつけられた一撃は、己が身を散々に打ちのめす。
「……自暴自棄だったんじゃあない――信頼、そうだろ……巨大神像……!」
まだ、と立ち上がる骨身が震える。
膝が震える。
視界が、赤く染まった。
それは己が限界の先を往くからこそ。
ネメシス形態へといたり、また巨大神像の護りと支援を持ってして刻まれた傷は『最強巨獣キングゴンドワナ』に浅からぬ傷を刻み込んだ。
乾坤一擲。
正しく身をなげうつような一撃に、巨山は遂に揺れたのだ。
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『呉鐘・承李(剣鬼・g06193)は重傷を負った』
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率60%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率36%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率36%
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成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1 【水中適応】がLV2になった! 【口福の伝道者】LV1が発生! 【一刀両断】がLV6になった! 効果2 【ガードアップ】がLV9になった! 【アヴォイド】がLV9になった! 【ダメージアップ】がLV9になった!
①巨大神像の戦闘支援『キングネコ2世』
クィト・メリトモナカアイス
【死亡回避】
レックスⅣに変わって『死亡回避』を行う。
承李……!
んむぐ、今は前を向かねば。
巨大神像の力もあり。きっと最悪の事態にはなっていない。
戦況は優勢。このまま押し切り……おっと。
ぽふんとネメシス形態からいつもの姿に。
ちょっと我も体力を使いすぎたかもしれぬ。
休憩……というには操作もエネルギーを使うけれど。
しばらくこっちに専念しよう。
キングネコ2世、再生エネルギー放出、目標ディアボロス!
キングネコ2世に乗り込んで再生エネルギーを他の復讐者に。
んむ! こっちは任せよー。
第五陣、第六陣! 最強巨獣キングゴンドワナに、我らの力を見せてやるのだ。
再生エネルギーとともに、【アヴォイド】の力を発揮。
最大まで積み上げて、強力無比なキングゴンドワナの攻撃も完全回避できる可能性を少しでも上げよう。
ディアボロスと巨大神像を繋いでいたコードが勢いよく外れ、コクピットに入れ替わるようにしてクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は飛び乗った。
しなやかな体躯。
見やるは、倒れた友。
誰もが傷だらけであった。
誰もが迫る脅威を前にして一歩たりとて退くものかという意志を持っていた。
だからこそ、ここまでディアボロスたちは断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』と戦えていたのだ。
その最大の要因が巨大神像である。
『最強巨獣キングゴンドワナ』のパラドクスの一撃は苛烈という言葉では足りない。
嵐よりも荒れ狂い、炎よりも熱く、まるで災害を相手にしているかのような有り様であった。
「んむぐ、今は前を向かねば」
ネメシス形態を解き、クィトは滑り込んだ巨大神像『キングネコ2世』のコクピットにてケーブルに繋がれた。
巨大神像の連続使用はできない。
だからこそ、ディアボロスたちは巨大神像のコクピットに入れ替わりながら、その力を発露させる。
再生エネルギーを回す。
ディアボロス達を守るために。
今まで自分が守られたように、仲間を守るために巨大神像の再生エネルギーをディアボロスたちにまとわせるように回すのだ。
「休憩……というわけもいかぬ。『キングネコ2世』、再生エネルギー放出、目標ディアボロス!」
みなぎる。
ともに戦う仲間たちが戦列に立ち並ぶ。
その光景だけでクィトは言いようのない感情が己の胸の奥から湧き上がるのを感じたことだろう。
ディアボロスたちの瞳に諦観はない。
死の気配満ちる地下大空洞において、誰もが諦めという感情から遠かった。
傷つき、倒れた戦友がいる。
次に託すように、その一撃は巨山を揺るがしたのだ。
ならば、クィトは高らかに叫ぶ。
「んむ! こっちは任せよー! 第五陣、第六陣!『最強巨獣キングゴンドワナ』は揺らいだ!」
黄金の駆体に浮かぶヒエログリフが煌めく。
黄金は太陽の輝き。
太陽の輝きは王威。
ならばこそ、クィトが駆る『キングネコ2世』は、正しく王の威光そのもの。その光を背に受けて戦うディアボロスたちに立ち止まるという選択肢はない。
「我らの力を見せてやるのだ」
クィトの言葉と共にディアボロスたちは激震続く戦場を、震える巨山めがけて疾駆するのだった。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【死亡回避】 損傷率60%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率36%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率36%
====================
大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【光学迷彩】がLV4になった! 効果2 【アヴォイド】がLV10(最大)になった!
③巨大神像の戦闘支援『レックスⅣ』
ガンドラ・ブラッディア
【支援攻撃】
ダメージは確実に、蓄積しているが、斃れるまでに、どれ程掛かるか、未だ視えんな。
蓄積してるのは、お互い様故に、我慢比べだが……ふ、我慢比べか……。
本来ならば、強襲作戦でも、比べるどころか、一蹴されている。
この神像達は、キングゴンドワナより、遙かに小さいというのに、本当に頼りになる。
さぁ往くぞ、レックスⅣ!
我が意に従い、仲間達を支援し、道を切り拓け!
【パラドクス通信】にて、戦闘を行う仲間と、連絡を取り合い、連携していくのだ。
仲間の攻撃に合わせ、【飛翔】も活用しつつ、雷を纏って駆け、キングゴンドワナへ、支援攻撃を!
レックスⅣ、この弱肉強食の世界に、最も似合う神像よ。
この世界に於いて、食物連鎖の頂点、捕食者の王へ、頼りになる仲間達と共に、喰らい付くが如く、意地を見せよ!
ひしゃげた鱗のような装甲を推して、巨大神像『レックスⅣ』は一歩前進し、コクピットを開放した。
前任したパイロットのディアボロスとガンドラ・ブラッディア(黒矛・g03101)は入れ替わるようにして収まり、ケーブルを身に接続する。
彼女の視線の先にあるのは、断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』である。
これまでの戦いはあまりにも苛烈な戦いばかりであった。
ガンドラ自身もパラドクスの一撃を叩き込んだ。それでもなお、その腹部の傷を広げるに至たっていただけだった。
「ダメージは確実に、蓄積しているが、斃れるまでに、どれほど掛かるか、未だに視えんな」
末恐ろしいことである。
だが同時にガンドラは己の五体に掛かる負荷というものを『レックスⅣ』と接続されながら感じていた。
体の節々に、という範囲に収まらない痛みが体中から悲鳴のように響いている。
「蓄積しているのは、お互い様故に、我慢比べだが……ふ、我慢比べか……」
思わず笑みがこぼれる。
吐息のような笑みであったが、しかし、ガンドラは考える。
この巨大神像がなければ、本来の強襲作戦でも、我慢比べをするまでもなく一蹴されていただろう。こうして己も息をしてはいないだろう。
そう思えるほどの圧倒的な力なのだ、『最強巨獣キングゴンドワナ』は。
だが、生きている。
今も己が心臓は鼓動を高めている。
「本当に、頼りになる」
ガンドラのエネルギーを受けて『レックスⅣ』が咆哮するように装甲を揺らしながら一歩前に踏み出した。
戦う。
それは巨大神像が建造された意義である。
傷つきながらも、それでも前に踏み出すことに躊躇いはない。
己だってそうだ、とガンドラは思ったかも知れない。
「さぁ往くぞ、『レックスⅣ』! 我が意に従い、仲間たちを支援し、道を切り拓け!」
アイセンサーが煌めく。
残留効果を手繰り寄せ、パラドクス通信によって生身で震える巨山を示す。
連携こそが、ディアボロスの戦いの要。
ディアボロス個々が楔であるというのならば、巨大神像は鎹。
切り開いた道を、仲間たちにつなげる。
そして、途切れさせない。
「『レックスⅣ』、この弱肉強食の世界に、最も似合う神像よ。この世界に於いて、食物連鎖の頂点、捕食者の王へ」
ガンドラは瞳を見開く。
見上げるは巨大神像よりも遥かに巨大なる巨山。
だが、恐れはない。
なぜなら。
「頼りになる仲間達と共に、喰らいつくが如く、意地を見せよ!」
咆哮するように『レックスⅣ』は飛び立つのだった。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【死亡回避】 損傷率60%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率36%
レックスⅣ :【死亡回避】残3回 損傷率36%
====================
大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【パラドクス通信】がLV2になった! 効果2 【グロリアス】LV1が発生!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
イシュア・アルミゴス
神像の支援がなければ待機
ヴォグトーラスもデカかったけどコイツホントに規格外だねぇ
出し惜しみ出来る相手じゃないね。初手で最大火力ぶち込んでいこうか。
戦闘用バイオスーツ『セルケト』の制限を解除して黄金に輝ける守護星蟲形態に。
セルケトテイルを腕に結合し準備完了。こいつが僕のネメシス形態。
どこ狙っても当たりそうだけど、向こうもそうなんだよな。
仲間とパラドクス通信で連携を取り、エアライドと飛翔を合わせて素早く移動。
巨体の影に隠れ翻弄し一気に畳みかける!一体化したセルケトテイルを突き立てパラドクス発動。
最大出力の雷撃でチクチクと削っていこう。効いてる、よね?
嵐並みの突進は飛翔を使って範囲から離れながら残留効果バフを使ってなんとか被害を
減らせるように立ち回ろう
何がしたかったのかとか、このディビジョンの特異性とか
気になるところはいっぱいあるけどまずはアフリカを取り戻す!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
シル・ウィンディア
【神像の支援がなければ待機】
ついにキングゴンドワナへ挑むときっ!
先陣のみんなの勢いに続くよっ!!
ネメシスモード開放。
黒髪赤目の堕天使モードに変身だよ。
今度のわたしは移動砲台っ!
地上や飛翔を使っての空中を揺さぶりながら移動するよ。
こっちにつられてくれたらいいんだけど…。
まぁ、何もしないよりはましかな?
移動しつつ高速詠唱を行って、神像の支援攻撃のタイミングで全力魔法の十芒星精霊収束砲を撃ち放つっ!
さぁ、わたしの全力の砲撃、受けてみてっ!!
支援攻撃のタイミングはパラドクス通信で確認して、支援との時間の誤差が出ないようにして攻撃を撃つよ。
敵パラドクスは、急降下して狙いを少しでも外させるようにして移動を行い、防御は、背中の黒の翼とパラドクス発動時の光の翼を前面に展開させて防御を行うよ。
体への直撃を避けられさえすれば…。
さっきまでの双璧より重いね、攻撃。
でも…。
まだまだいけるよ。
でっかくったって、強くったって…。
どんな強大な敵でも、気持ちだけは負けないからっ!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
九十九・静梨
神像の『支援攻撃』がなければ待機
死亡回避の効果中に行動
連携歓迎
見れば見るほど巨大で逞しい筋肉
しかし私も筋肉を愛し鍛えてきたもの
だからこそ見出せる勝機もあるはず!
巨大神像の動きに合わせその巨体を影にして移動
巨大神像の攻撃や行動に合わせて動くキングゴンドワナの筋肉の動きに注目
必ずどこか緩み外皮や内部へダメージが入りやすい箇所と瞬間があるはず
!
見えましたわ
神像を攻撃しようと振り上げた腕の脇部分!筋肉が緩んでいる、そこです!
できるだけ近距離から渾身の筋肉の力で巨大槍テュンファイアを使い地面を強打
【命中アップ】【ダメージアップ】を乗せた
血色の吹雪と氷の吹雪のパラドクス「竜殺しの栄光」を脇の筋肉を狙い発射!
ダメージのみならず筋の損傷で腕の動きを少しは鈍くしてあげますわ!
反撃は魔力障壁を纏った両腕で地面を強打しその衝撃波で移動し両腕を回避
衝撃の奔流は【ガードアップ】と両腕に纏った魔力障壁で奔流を押し返すように上手く強打し少しでもダメージを軽減しますわ
この地を取り返し前へと進む為
この牙城を必ず崩します!
ディアボロスと巨大神像の一撃に、断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯が揺れる。
それはまるで巨山が鳴動しているかのような光景であったことだろう。
体高300mもの巨躯。
腹部には標のようにディアボロスたちのパラドクスが叩き込まれた傷跡が広がりを見せ、その奥から血潮めいた体液が溢れ出している。
痛みを覚えているのだろう。
巨獣の頂点に立つ存在。
見下ろすことばかりで己より巨大な存在など、これまで相対することもなかった力の象徴たる身は、今、痛みを思い出していたのかも知れない。
正しく傲岸不遜。
巨躯であるということは見下ろすということ。
強大であるということは己以外を弱者とすること。
であればこそ、絶対強者は、己がままに振る舞うことを唯一許された存在である。
故に、痛みを与える存在などあってはならない。
「GRUUUUU……ヨワキモノ、スベテ、クラウ」
そう、喰らうのだ。
弱肉強食であるというのならば、弱きものは全て己が肉。
咆哮が轟いた。
痛みに震えていたのではない。
それはただの予備動作であった。
イシュア・アルミゴス(守護星蟲・g00954)は見ただろう。
その身が発するは超振動。
黄金のネメシス形態へと変貌を遂げて尚、己の体躯を揺らす原始的な恐怖の権化は一歩踏み出しただけで大地を激震させ、大地を砕く。
砕かれた大地が『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨体に触れた瞬間、超振動によって粉砕され、塵と化す。
その凄まじき突進がパラドクスである以上、イシュアは覚悟を決めるしかなかった。
「どこを狙っても当たりそうだけど、それは向こうも同じなんだよな!」
飛翔する。
パラドクス通信で巨大神像『レックスⅣ』の影に隠れ、凌ぐ、という考えは巨体の一撃に小細工以下であることを知っただろう。
迸るようなパラドクスに一撃……猛進とも言える『最強巨獣キングゴンドワナ』の突進は多脚によって生み出されたエネルギーをそのままにイシュアへと叩きつける。
己がバイオスーツの制限を解除してなお、巨大神像のバックアップを受けて尚、五体が砕け散るかのような衝撃が全身を襲う。
だが、イシュアの瞳が赤く輝く。
突撃を受けた、ということは触れた、ということ。
彼は己が王墓を守る蠍の一刺し(セルケトテイルスタッブ)であることを示すように腕部へと装着した『セルケトテイル』の一撃を叩き込む。
最大出力の電撃。
パラドクスが明滅し、その強靭な体皮へと突き立てられる。
砕ける槍。
身が地下大空洞の宙を舞う。
軋む体と共にイシュアは大地に叩きつけられる。
だが、まだ戦いは終わっていない。
己の一打が有効だったのか、それとも。
「わっかんない……けど!」
パラドクスに光を標に二つの光が駆け抜けていく様を見上げる。
「見れば見るほど巨大で逞しい筋肉!」
「先陣のみんなの勢いに続くよっ!!」
九十九・静梨(魔闘筋嬢・g01741)は巨躯である『最強巨獣キングゴンドワナ』の勇壮とも言える姿を見上げて、惚れ惚れするようであった。
そして、シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)は負けられないと己が姿を新たなネメシス形態へと変貌させた。
黒髪が吹き荒れる嵐のような風に揺れ、赤い瞳がパラドクスに輝く。
堕天使とも言える姿に変じたシルは飛翔する。
だが、その遥か頭上を取るように彼女の眼前には真黒き影が落ちた。
飛翔している己の上を取ることができるのは、この場においては『最強巨獣キングゴンドワナ』のみ。つまりは、この影は。
「GUUUUUUGAAAAAAAA!!!」
咆哮と共に『最強巨獣キングゴンドワナ』は、その翼でもって飛翔していた。
地上にありし、小さきものたちを一掃するためである。
膨れがる胸骨。
腹部の傷が、その膨大な体躯に収められたエネルギーを放出するために開くが『最強巨獣キングゴンドワナ』は気にもとめていなかった。
苛立ちと憤怒。
その綯い交ぜになった感情を吐き出すために、痛みは邪魔だった。
口腔より放たれる火炎。
それは地下大空洞の大地を、形成された自然すらも焼き滅ぼすように解き放たれ強烈な熱波となってシルと巨大神像を襲う。
「くっ、ぐ……ううっ!」
シルは己の身を灼く熱波に光の翼が砕けたのを見ただろう。
あまりにも威力が違いすぎる。
苛烈なる熱波の一撃にシルは大地に叩きつけられた。焼き切れることなく、己が今も痛みを感じることができるのは、巨大神像の護りがあればこそだった。
死の気配が己が身を灼く臭いと共にシルに感じられる。
だが、それでもシルは見上げた。
火炎を吐き出し、着地しようとした巨山の如き体躯を睨めつける。
今の己は移動砲台。
なら、飛ばねばならない。砕けた光の翼でシルは飛翔し、紡いできた詠唱を遂げる。
「さっきまでの双璧よりも重いね、攻撃……でも!」
まだ戦える。
広がる魔法陣。回転し、重なり、収束していく属性。
シルの瞳がパラドクスの光を最大に輝かせる。
「でっかくったって、強くたって……どんなな強大な敵でも、気持ちだけは負けないからっ! そうでしょう!」
十芒星精霊収束砲(ペルフェクト・エレメンタル・ブラスト)が放たれる。
光条の一撃。
その苛烈なりし光の一撃と共に静梨が飛ぶ。
己が五体は筋肉でできている。
骨を支えとして、覆う筋肉は鎧そのもの。
愛し鍛え上げてきた己が五体があるからこそ、見出だせる勝機があるのだと彼女は信じていた。
故に『レックスⅣ』の突撃に合わせ、さらにはシルの砲撃に合わせて彼女は飛ぶ。
彼女が見たのは、『最強巨獣キングゴンドワナ』の筋肉の動きであった。
生物である、というのならば。
骨格があり、それを筋肉が覆い、強靭な体皮で鎧われているというのならば。
必ずどこかに緩みや外皮や内部へのダメージが入りやすい箇所と瞬間があると理解していた。
火炎の熱波は凄まじいものだった。
大地を幾度となく灼くことができると言っても過言ではない火炎の一撃。飛翔してからの一撃。であれば、着地の瞬間こそ、とシルの砲撃がほとばしった後に静梨は飛び込んだ。
「GAAAAAAA!!!」
だが、静梨は見上げた。
『最強巨獣キングゴンドワナ』の両腕。
それが鉄槌のようにパラドクスの光条を受けながら振り上げられている。
間違えるわけがない。あの鉄槌は己に振り下ろされている。
怖気が走る。
あの鉄槌の一撃は確実に己を殺す。
だが同時に彼女は確信もしていた。
振り下ろす一撃、その腕の基部……つまりは、脇。
上腕部の筋肉が力を出力するために引き絞られるというのならば、その起点は緩む。
「見えましたわ」
瞬間、己が手にした巨大槍を大地へと叩きつける。
血色の吹雪と氷の礫が『最強巨獣キングゴンドワナ』へと飛ぶ。
それはあの巨体からすれば、ただの礫程度のものでしかなかっただろう。
だがしかし、それでも振り下ろされんとした巨腕の主へと激突してわずかに揺らぐ。
叩きつけられた鉄槌の余波は凄まじい。
地下大空洞を揺るがし、静梨の体は吹き飛ばす。
衝撃の奔流は己が両腕すらもきしませ、その皮膚を引き裂き、血潮を噴出させる。
痛みが襲い来る。
静梨は立ち上がる。
その痛みは己の生存本能が悲鳴を上げるが如く。
それでも。
「この血を取り返し前へ進む為、牙城を必ず崩しますわ!」
血まみれの体躯を支え、彼女は圧倒的な力を前にしてもなお、その瞳を輝かせた。
この場にいたディアボロスの誰もが、その光を灯していた。
諦観は未だ遥か遠く、と。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【死亡回避】 損傷率60%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率36%
レックスⅣ :【死亡回避】残0回 損傷率66%
====================
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1 【操作会得】LV1が発生! 【断末魔動画】がLV3になった! 【寒冷適応】LV1が発生! 効果2 【先行率アップ】LV1が発生! 【ガードアップ】がLV10(最大)になった! 【グロリアス】がLV2になった!
②巨大神像の戦闘支援『朱鉄参號』
西堂・千衛蔵
【支援攻撃】
「……おお、生きてるじゃねえか、自分」
キングゴンドワナの一撃をまともに食らった筈だが、まだ動ける
これも仲間が交代で巨大神像を操って、途切れなく支援してくれているおかげか
なら、お返しに自分も分担させてもらおう
【パラドクス通信】で、攻撃を務める味方に加え、レックス、キングネコの搭乗者とも連絡を取り合い、互いの動きを阻害しないように位置を調節する
「よし、行け赤煙!」
表に出て時計型の鍬形に巻き付いた赤煙と共に【飛翔】
巨大神像の力を載せたミニドラブレスを(もう「ミニ」という勢いじゃないが)味方の攻撃に合わせてキングゴンドワナの顔面に向けて放つ
炎、煙、砂。赤煙が持つ属性を全てブレスに乗せるぜ
キングゴンドワナの視界を塞ぐことで隙を作って、味方の攻撃を支援するぜ
まだ、生きている。
西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)はディアボロスの不死性という意味ではなく、新宿島に漂着することなく、未だ巨獣大陸ゴンドワナの地下大空洞に己が身をおいているという現実に痛みと共に実感を覚えた。
五体のあちこちが軋む。
動かす度に痛みが走る。
顔をしかめている暇もない。
戦場には、ディアボロスたちが見せるパラドクスの明滅と、断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』の放つパラドクスの応酬が繰り広がれていた。
まさに驚天動地。
超常の戦いが目の前で繰り広げられている。
体は痛む。
あの強烈無比なる一撃を受けて尚、己が体が動くのは巨大神像の護りがあってこそだった。
まともに受けたはずだ。
巨山の如き一撃。
それでも動けるのは、仲間と巨大神像のお陰だった。
彼の傍に膝をついた朱色の鎧武者の如き巨大神像の一騎『朱鉄三號』がコクピットを開放していた。
「これも仲間のおかげってやつか……なら、お返しに自分も分担させてもらおう。代わるぜッ!」
千衛蔵は痛みを推してコクピットにディアボロスと入れ替わりに飛び乗り、ケーブルで己が体を接続する。
消耗が激しい。
だが、それは共に戦う仲間たちも同様だった。
泣き言なぞ、端から吐き出すつもりはない。
「『レックスⅣ』の支援攻撃……『キングネコ2世』の護り……なら、『朱鉄三號』は!」
パラドクス通信によって、三騎の巨大神像が連携するように動き出す。
攻勢を緩めてはならない。
ここまでディアボロスたちは、なんとか『最強巨獣キングゴンドワナ』との戦いを優位に進めている。
状況は最悪を脱している。
むしろ、己たちが推しているとも言える。
なら、勢いを殺す理由などない。
例え、己が身が痛みを訴えていたとしても、だ。
「よし、行け『赤煙』!」
己がサーヴァント、ミニドラゴン『赤煙』と共に『朱鉄三號』が飛翔する。
「自分が血路を開く! 奴の視界は炎で塞いでやる! 本命は!!」
そう、ディアボロスたちのパラドクスだ。
己が『朱鉄三號』でできることは彼らのパラドクスを十全に敵に叩き込ませるための隙を作り出すことにあるのだ。
故に千衛蔵は咆哮する。
痛みがなんだ。
苦しみがなんだ。
己が体には戦いの高揚と共に戦う仲間たちとの間に紡がれた残留効果の軌跡がある。
なら、負けはしない。
「行けッ! 今ならァ!!」
吹き荒れる炎。
それは千衛蔵と『赤煙』の上げる気炎のごとく、『最強巨獣キングゴンドワナ』の眼前を覆い尽くし、燃え盛る壁となるのだった。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【死亡回避】 損傷率63%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残3回 損傷率36%
レックスⅣ :【死亡回避】残0回 損傷率66%
====================
大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【浮遊】LV1が発生! 効果2 【能力値アップ】がLV8になった!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
一里塚・燐寧
神像の『支援攻撃』がなければ待機
アンゼリカちゃん・小雪ちゃんと連携
うひゃーっ……承李くん、カッコいいとこ見せてくれんじゃん
あたし達も負けてられないねぇ。限界のその先まで暴れまくるよぉ
――ふたりとも、覚悟はオッケイ?
キングネコ2世から降りて戦場へ
攻撃を合図する神像搭乗者の【パラドクス通信】を受けて再びネメシスを解放
小雪ちゃんと狙いを合わせて仕掛けるよぉ
巨大恐竜に変身するや否や『絶技:廻刃竜覚醒』!
承李くん達が刻んだ傷に噛みつき、血肉と共に啜ったエネルギーを尾のチェーンソーに集中
更なる力に脈動し鋭さと回転数を高めた鋸刃を傷に叩きつけ、更に奥まで斬り削っていこーじゃん!
敵が放つ炎は分厚い鱗を重ねた甲殻と重なった【ガードアップ】で防ぎ、体の芯まで焼き尽くされないように
運が決意に応えてくれるなら【アヴォイド】や【リザレクション】も使い、一手でも長く戦場に留まろうねぇ
そして耐え凌げる限りは再び攻撃!
あたしの巨体が敵の気を惹けば、アンゼリカちゃんの大技が決まり易くなるよぉ
いっけぇ、ブッちぎっちゃえっ!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
アンゼリカ・レンブラント
神像の『支援攻撃』がなければ待機
燐寧、小雪と合わせて
ナイスガッツだよ承李。
――覚悟?勿論!
ネメシス形態は法衣の聖女の姿に
【パラドクス通信】を駆使し連絡を取り合い
神像の支援攻撃を受けつつ動いていくよ
すぐには斬りこまず、300mの高度まで【飛翔】し隙を窺う
攻撃する神像や、燐寧や小雪達にキングの意識が行った
その機を逃さず、全力で光剣をゴンドワナの顔に叩き込む!
反撃を【ガードアップ】で強度の上がった障壁を全開に
自らキングと反対に飛んで衝撃を減衰し致命打を防ぐ
まだまだ!
身体は悲鳴をあげても、常に元気に声を上げ
折れない心を示していくよ
顔を斬られた怒りが此方に向いてくるなら
それは仲間が突く隙になる
ほらこっちだよって挑発しつつ宙を飛んで逃げよう
逆に違う方に注意を向けるなら
今度はまた顔を狙うかと見せて低空飛行に切り替え
仲間の攻撃に重ねて光剣を叩きこむよ
力ではけして勝てない相手
でも工夫と連携を用い絆を頼みに勝つ!
猛獣を克服した人類、その歴史の如く
今こそ最大まで輝け《光剣収束斬》ッ
巨獣の王を、切り裂けぇーっ!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
月下部・小雪
神像の支援攻撃がなければ待機
うぅぅ、承李さんの分まで全力で戦い、ます。
今度は燐寧さん、アンゼリカさんと連携していきます!
燐寧さん――チェーンソーザウルスさんと連携して、ボク達に注意を引き付けてアンゼリカさんが大技を叩き込む作戦、です!
【パラドクス通信】で巨大神像と連絡を取り合い、タイミングを合わせて攻撃。
攻撃を代わりに受けてくれているせいか、巨大神像さん達もボロボロ、です。
けど、巨大神像さん達も死力を尽くしてくれているうちに……戦いの流れをボク達に引き寄せます!!
再びネメシス形態で【飛翔】し、燐寧さんと同時にお腹の傷を開いてやります。
電撃を帯びたコダマをえーーいと投げつけて【コダマ・ラッシュ】を発動
もきゅもきゅですか!? もきゅもきゅ、です!
嵐で吹き飛ばされても、「魔力障壁」を張りつつ巨大神像から送られてくる再生エネルギーや【グロリアス】を活かして何度でも立ち上がって、みせます。
計画的に積み重ねた残留効果のおかげで、今のボク達は歴史の奪還戦の時に迫る実力を出せているはず、です!
圧倒的な個。
それが断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』である。
その力は捕食者の頂点とも言うべき力であったことだろう。弱肉強食。その言葉の意味を真に体現したディヴィジョンが巨獣大陸ゴンドワナだというのならば、『最強巨獣キングゴンドワナ』は、正しく頂点。
最強の個とでも言うべき存在であったのだ。
故に、巨山のごとき体躯は、その名を示す。
「GRUUUUU……スベテ、クラッタモノ、サイキョウナリ」
爛々と、その巨大な眼が明滅している。
対するディアボロスたちのパラドクスは確実に『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯へと傷を刻み込んでいた。
一際、鮮烈に刻まれているのは腹部の傷であろう。
ディアボロスの多くが、その一点を狙って傷を広げてきた。
「サイキョウナリ!!」
咆哮と共に解き放たれるのは、超振動。
多脚が大地を踏み鳴らす。
激震がディアボロス達を襲うだろう。ただの足を踏み鳴らす予備動作だけでも、この衝撃である。
無論、あの巨山が突進をしてくるのだ。
避ける手立てはない。
ディアボロスの身に降りかかる消耗は計り知れない。
共に戦った仲間が身をなげうってでも広げた傷跡を、月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は見た。
恐れは、後回しにする。
仲間を案ずる暇も、刹那。
きっと仲間は己たちが立ち止まることを望まないだろう。
であればこそ、小雪の身は血に塗れながらも飛沫を翼とするように飛翔する。
「燐寧さん!」
共に踏み出した『朱鉄三號』はまだ三騎の巨大神像の中では消耗は少ないほうだった。けれど、これから更に消耗を激しくするだろう。
朱色の甲冑を思わせる駆体が『最強巨獣キングゴンドワナ』の眼前に飛び出す。
此方の攻撃に合わせてくれているのだ。
敵の視界を塗り潰すような赤炎。
その最中に、小雪は、己がサーヴァント、モーラット・コミュ『コダマ』を力のかぎり投げつけた。
パラドクスの光と雷をまとった『コダマ』が叫ぶ。
「もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅーッ!」
超振動を引き起こした体躯であろうとも『コダマ』のコダマ・ラッシュは止まらない。
傷口へと叩き込まれる雷撃纏う拳のラッシュ。
それはさらに血潮の如き体液を噴出させる。
震える体躯。揺らぐ巨体。
「た、戦いの流れは……ボクたちに引き寄せられています!!」
このまま、と思った瞬間、『最強巨獣キングゴンドワナ』の突進が凄まじい勢いで小雪と『コダマ』を襲う。
わかっていたことだ。
覚悟もしていた。
痛烈な痛みも。苦しみも。迫る死の気配も。
全てがわかっていたことだ。だから、小雪は目をつむることをしなかった。抱きかかえた『コダマ』と共に巨大神像から回されるエネルギーと主に魔力障壁を張り巡らせる。
砕ける。
再生する。
砕ける。
轢殺というほかないほどの突進を受けて尚、小雪は立ち上がる。
身に満ちるは、残留効果の力。
手繰り寄せた軌跡は、更に繋ぐ。
その光の先に、巨躯が疾駆する。
「あたし達も負けてられなんだよぉ。限界のその先まで暴れまくるよぉ――覚悟はオッケイ?」
一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は、言うまでもないか、と思った。
小雪と『コダマ』が見せた覚悟とガッツを前にして、それは己が決めねばならないことだと理解したのだ。
故にアンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は吹き荒れる力の奔流と共に頷いた。
力強く。
ともに戦う仲間の勇気と献身に応えるために、拳を握りしめた。
『最強巨獣キングゴンドワナ』が個としての頂点であるというのならば、己たちは共に並び立ち、か細い戦いの軌跡を束ねるものたち。
紡がれた、か細い糸は今や強固な鎖そのもの。
絶対に負けられない戦い。
「――覚悟 ? 勿論!」
飛び出したチェーンソーザウルスと共にアンゼリカは飛ぶ。
「なら、仕掛けるよぉ!」
赤炎が『最強巨獣キングゴンドワナ』の眼前を覆っていた。
朱色の甲冑装甲が砕けながらも、しかし『最強巨獣キングゴンドワナ』の視界を覆っていたのだ。そこに小雪たちのラッシュが叩き込まれ、腹部の傷はさらに広がっている。
標は、そこにある。
であれば、燐寧は躊躇わなかった。
「滅びるしかないような運命の中でだって……チェーンソーザウルスは、必ず道を見つけるっ!」
目の前の『最強巨獣キングゴンドワナ』は、正しく死を意識させるには十分すぎる存在だった。
例え、眼前に迫るのが滅びであっても、それを運命として受け入れるのではなく道として切り拓く。
そのために無限に駆動する回転刃がある。
唸りを上げるチェーンソー。
喰らいつくようにチェーンソーザウルスの牙が『最強巨獣キングゴンドワナ』に刻まれた傷跡へと楔のように叩き込まれ、その生命力を吸い上げるようにして奪い、さらに強烈な尾の斬撃を叩き込む。
血潮のように体液が飛び散るのも構わない。
己ができる最高速度の回転数。
深く、深く、さらに深く。その傷跡を広げ、『最強巨獣キングゴンドワナ』の臓腑すらも切り裂かんと燐寧は咆哮する。
だが、痛みに身を捩った『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯が彼女を振り落とし、さらに飛翔する。
放たれるは火炎。
大地に叩きつけられた燐寧を前にして、その火炎は過剰な一撃であったかもしれない。
「GUUUUUUGAAAAAAAA!!!!!」
憤怒の炎。
激情を形にしたかのような炎の苛烈さは、燐寧の体を灼く。
ジリジリとした痛みではない。
視界が明滅するような痛み。
神経すらも焼き切るような痛みに燐寧は喘ぐ……ことはなかった。
鋭き牙を噛み締め、炎の勢いに負けぬように立っていたのだ。
「覚悟は」
できていた。
迫る痛みを耐える覚悟。耐えきる覚悟。死を前にしても立つという覚悟。
全ては、覚悟だ。
覚悟こそが、目の前に立ちふさがる運命を克服する。
どんな道であろうと、最初の一歩は降り積もる雪原に足跡を残さなければならないのと同じように往く道すらわからぬもの。
闇と雪。
凍えるような死への誘いすら、その瞳に宿した光を頼りに進まねばならぬ。
「いっぇ、ブッちぎちゃぇっ!」
その言葉に応えるように煌めくは、残留効果の輝き。
鎖のように強固な光は、アンゼリカの手にあった。
痛みが体中から響く。
「まだだッ! まだッ!!」
己の心は折れていない。
覚悟がある。仲間たちが紡いだ光が掌にある限り、その覚悟が揺らぐことはなかった。
覚悟を支えるのは、折れぬ心。
であるというのならば、彼女の迸るパラドクスの輝きは、振り上げられた巨腕の鉄槌の如き一撃とかち合う。
「GAAAAA!!! サイキョウ、スベテヲ、クラウ!!!!」
「わかってる。力では決して勝てない相手だってことは。でもッ!」
紡がれてきたのは、力だけか。
答えは否である。
人類の歴史におおいて、人間の身体能力が獣達を凌駕したことはない。
それは、クロノヴェーダとの戦いにおいても同様である。
ディアボロスはクロノヴェーダとの個の能力で勝ってはいない。
だが、多くを奪い還してきたのは何故か。
「それは工夫と連携を用い、絆を頼みに勝ってきたんだ!」
歴史のごとく紡がれた残留効果の鎖を手にアンゼリカは、光剣収束斬(ジャッジメントセイバー)の一撃を振り下ろされた『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨腕へと叩きつける。
激突する力と力。
「今こそ最大まで輝けッ! 巨獣の王を、切り裂けぇーっ!!」
振り抜かれた一撃が巨腕の表面を焼き焦がした。
同時にアンゼリカの身を打ち据える凄まじい衝撃と重さ。
身が千切れそうだった。
叩きつけられた大地が視界に映る。真赤な大地。
それは、炎の赤ではない。血の赤。
己が吐瀉した血反吐だとアンゼリカは理解しただろう。だが、それでも立ち上がる。
共に立つ小雪もまた、浅からぬ傷跡を身に残している。
「い、今のボク達は……つ、積み重ねた残留効果のおかげで、歴史の奪還戦に迫る力を引き出せているはず、です!」
だから、と彼女は血に塗れながらも立つ。
震える体躯。
痛みは常に身を苛むだろう。
それでも、その瞳に諦観はない。ただ純然たる意志が、そこには光失わぬままに煌き続けていた。
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【死亡回避】 損傷率66%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率66%
レックスⅣ :【支援攻撃】残0回 損傷率66%
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成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1 【修復加速】がLV2になった! 【エイティーン】LV1が発生! 【パラドクス通信】がLV3になった! 効果2 【能力値アップ】がLV9になった! 【リザレクション】がLV2になった! 【グロリアス】がLV3になった!
③巨大神像の戦闘支援『レックスⅣ』
ロザーリヤ・ユスポヴァ
【死亡回避】
巨大神像なる宝は間近で一目見ておきたかった逸品だ
それも外からだけではなく、内装までじっくりと味わえるとはな……!
精鋭の復讐者が繰り広げる熾烈な戦ともども、特等席で堪能させてもらうぞ
レックスIVの機内に悠然と腰掛け、再生力を前線で戦う復讐者達の支援に注ぐよう制御
戦いの中で流れ弾が飛んでくるなら、神像が担う《死せざる■■■■■》の巨大な複製を防御のため構える
とはいえ利剣を攻め手に用いることはなく、ひたすら役割に専念しよう
なぜ巨獣大陸ゴンドワナに縁もゆかりもないぼくが、この期に及んで現れたと思うかね?
発想が逆なのだよ。「縁もゆかりもないから」護りの役割を引き受けたのだ
奪還の日を目指して巨獣を狩り続けてきた復讐者達は、誰もが断片の王に痛烈な一撃を加える壮大な瞬間を切望しているに違いない
気焔万丈たる勇士達の中から、決着の刻を護りに徹して終える者を出すのは忍びなかろう?
未開の大地を踏破してきた諸君らを止めるものは、最早何もない
限りなき勇気を抱く者達よ、今こそ己が英雄たる証左を示したまえ!
いくつもの。
いくつもの光が地下大空洞に輝いていた。
それがどんな宝石にも勝る輝きであることをロザーリヤ・ユスポヴァ(“蒐集卿”・g07355)は知っていたかも知れない。
ふ、と息を吐き出す。
「巨大神像なる宝は間近でひと目見ておきたかった逸品だ」
巨大神像が一騎『レックスⅣ』の駆体は、装甲がひしゃげ、脱落しかかっている。
けれど、ロザーリヤにとって、巨大神像の内装は、その目を喜ばせるものであった。
「まるで特等席だな、ここは」
彼女はコクピットに収まり、身をケーブルで接続し駆動させた。
立ち止まる。
悠然と腰掛けた彼女は、その巨大神像が持つ再生エネルギーを発露させ、生身単身で体高300mもあろうかという巨山の如き断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』へと立ち向かうディアボロスたちの背を見やる。
彼らの雄々しさは言うまでもない。
駆体が震えている。
それは『レックスⅣ』がこれまでディアボロスを支援するための攻勢に出ていたからだ。
消耗もおそらく、限界の半分を越えているだろう。
まだ駆動しているのは、これを建造したものたちの想いが支えているからかもしれない。
「巨獣大陸ゴンドワナに縁もゆかりも無いぼくが、この期に及んで現れたか。普通であれば、ありえない話だ。だが。発想が異なる。『縁もゆかりも無いから』護りの役割を引き受けたのだ」
彼女にとって、巨獣大陸ゴンドワナは語る通り縁もゆかりも無いものであった。
あるとすれば、彼女がディアボロスである、という一点。
そして、このディヴィジョンを奪還せんとする復讐者たちの勇姿を特等席で見る、という目的。
それが鎹となって繋がったのだと言える。
「巨獣を狩り続けてきた復讐者達は、誰もが断片の王に痛烈な一撃を加える壮大な瞬間を切望しているに違いない。気焔万丈たる勇姿たちの中から、決着の刻を護りに徹して終えるものを出すのは」
ロザーリヤは足を組み替えた。
物見遊山のつもりはないが。
「忍びなかろう? であれば。未開の大地を踏破してきた諸君らを止めるものは、最早何もない。限りなく勇気を抱く者達よ、今こそ己が英雄たる証左を示したまえ!」
彼女の広げた手は、何かを掴もうとしたものではなかった。
その掌は最前線へと立ち向かう者たちの背中を推すもの。
なぜなら、彼女はもう、何ものにも代えがたき宝をもう見たのだから。
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【死亡回避】 損傷率66%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率66%
レックスⅣ :【死亡回避】残0回 損傷率66%
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大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【エイティーン】がLV2になった! 効果2 【リザレクション】がLV3(最大)になった!
①巨大神像の戦闘支援『キングネコ2世』
宝心・ライラ
【支援攻撃】
お願いねキングネコさん。あなたに乗れる日を楽しみにしていたの
「さあ、始めましょう! 笑顔の特大サーカスの開演よ!」
【パラドクス通信】で待機している仲間と朱鉄参號に乗っている樹とタイミングを合わせて行動開始
私がするのは最後の火力支援! これでダメージアップも最大!
サイズ差なんかひっくり返してあげましょう♪
私が得意とする軽業をキングネコさんで再現するわ
さらに虹色の演目で放つ採光ときらめくステージ衣装でキングネコさんを追加武装(デコレーション)
窮地においても明るい気持ちは忘れずに。それが私の戦い方よ
「みんな笑顔で帰りましょう。そのための活路は私達が切り開く!」
大きくてピカピカ光る体でキングゴンドワナさんの意識を私達に向けさせつつ、こちらに注意が向いたタイミングで目眩ましのフラッシュで行動を妨害
攻撃する時はみんなが刻んだお腹の傷跡を狙って螺旋の矢を撃ち込み、急所を広げるよう立ち回るわ
「キングネコ二世・ファイナルステージ! 笑顔の螺旋で勝ち取れ世界! キングスマイル・スパイラル!」
宝心・ライラ(笑顔の大サーカス・g01071)は開放された黄金の巨大神像『キングネコ2世』のコクピットに飛び乗る。
ディアボロスが操縦することで力を発揮する巨大神像は、同じパイロットによる連続使用ができない。
だからこそ、こうして交代で操縦し力を発揮している。
「お願いねキングネコさん。あなたに乗れる日を楽しみにしていたの」
状況は、断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』をディアボロスが圧している状況だ。
だが、油断はならない。
まだ決着は着いていないのだ。であればライラは己が身に接続されたケーブルから己が力を注ぎ込みながら『キングネコ2世』を起動させる。
頭巾を被った頭部、その勇ましきフェイスにある瞳が輝いた。
「サイズ差なんかひっくり返してあげましょう♪」
ライラは『キングネコ2世』と共にディアボロスへの支援攻撃を仕掛けていた巨大神像『朱鉄三號』と共に踏み出す。
火力支援。
それが巨大神像に課せられた使命である。
この巨大神像に力なくば、ここまで『最強巨獣キングゴンドワナ』へと痛打を与えることはできなかっただろう。
しかし、そんな巨大神像の力であっても断片の王である『最強巨獣キングゴンドワナ』には単体で及ばない。やはり、ディアボロスの力が必要なのだ。
故に彼女は『キングネコ2世』と共に駆け出す。
体高20m級の巨体が彼女の身のこなしを再現するように宙に翻る。
パラドクスである。
黄金の駆体より発せられる虹色の輝き。
「虹色の演目! 天を彩る七色の光。千夜一夜を超えて」
まるでステージ衣装のように『キングネコ2世』にマントのように光が広がっていくのだ。
「さあ、始めましょう! 笑顔の特大サーカスの開演よ!」
ライラの声が響き渡る。
地下大空洞にライラのパラドクスたる虹色の光が燦然と輝く。
「どんな苦しいときでも、みんな笑顔になりましょう。みんなで笑顔で帰るために! そのためのッ活路は私達が切り拓く!」
ライラは『キングネコ2世』と共に『最強巨獣キングゴンドワナ』の腹部へと迫る。
狙いは、ディアボロスたちのパラドクスによって刻まれ広がっている傷だ。
その傷は、さらなる広がりを見せ、胸元に迫ろうとしていた。
「みんなが少しでも攻撃を届かせることができるように……『キングネコ2世』、ファイナルステージ! 笑顔の螺旋で掴み取れ世界! キングスマイル・スパイラル』!」
虹色の光を束ねた螺旋の矢。
引き絞り、ライラは放つ。
それは先駆けのように空を切り裂いて奔る。
飛べ、飛べ、飛べ。
一目散に、その活路が血路になるのだとしても、それでも前に進めというようにライラの放った光の矢に追従するようにディアボロス達は駆けるのだった。
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【【支援攻撃】残3回 損傷率66%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率66%
レックスⅣ :【死亡回避】残0回 損傷率66%
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大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【狐変身】LV1が発生! 効果2 【ダメージアップ】がLV10(最大)になった!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
安藤・優
※神像の支援攻撃が無ければ待機
巨大神像に乗ってた時に少し考えてた、みんな既に連戦で疲弊してるけどさ、実は僕まだ来たばっかりで全然元気なんだよなー…と
さっきは守りを固める事を優先したけど……これ、僕がやる必要なかったな?……と
まぁ、乗りたかったからね、仕方ないね。
……って事でそろそろ戦場に出るよ!
【飛翔】を積んでより高く飛べるようにしつつ、更に速度も上げていくよ。
飛翔だけじゃなくエアライド等も使い分けて高速移動しつつ朽ちた剣に光を束ね、攻撃の隙を狙っていく
パラドクス通信で巨大神像の支援攻撃にタイミングを合わせて一気に解放!閃光の斬撃、受けてみろ!「疾れ光よ――灯火よ、希望を輝らせ!!!」
反撃か先手かは分からないけど敵パラドクスは正面から直撃を受けないよう軸を外すように動きつつ鉄塊剣で防御!
炎をよく使う手前熱さなら我慢出来るけど…熱いのは熱いからね
ガードアップもだいぶ積めてるし巨大神像の支援もある。それになによりみんなと違って僕は万全の状態だ、簡単にやられる訳には行かないんだよ…!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
リオーネ・クア
神像の【支援攻撃】と【死亡回避】が無ければ待機
ネメシスモード発動
体が赤く筋肉質で2mほどの悪魔のものに変貌
ロッソは引き続き召喚しているけど彼の姿は変わらない
いよいよキングゴンドワナへ攻撃を仕掛ける
ここまでみんなが繋いできた力を感じて武者震いするよ
繋いできた力…たくさんの残留効果をフルに利用してキングへ突撃だ
ネメシスモードによって魔力がいつもより増えている
それを高めて電撃に変換し、キングへぶつかっていこう
ロッソも一緒に向かってくれる、心強いな
攻撃は味方とタイミングを合わせるよ
味方の攻撃とはロッソとそれぞれ別方面から仕掛けるつもりだから、状況に応じて【飛翔】して高所からの突撃も検討したい
味方と離れすぎたことで受けるダメージが大きくなりそうなら地上からの攻撃に絞ったほうがいいだろうからね
キングからの攻撃は、まずその巨体が動くことで咄嗟に不味いとわかる
あんな重量とぶつかったらただでは済まない
できるだけ離れる動きをして受ける衝撃の軽減を狙う
同時に魔力を魔力障壁に転換、これでもダメージ軽減を試みるよ
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
ラライ・リガル
「神像の支援がなければ待機」
神像、凄いわ!そもそも動くのだけだってびっくりね。
わたしがディアボロスになる前から皆が続けてきた頑張りのおかげで
神像が味方なんだって思うと改めて背筋が伸びる気がするの。
キングゴンドワナにくらった攻撃は半端ないくらい痛かったけど
生きてるし動けるし、キングがだんだん余裕なくなってきてるみたい。
ああ、皆のパラドクスの光が道標なのね。消えることのない案内役なんだわ。
残留効果とネメシス状態なのを最大限利用するわね。
【飛翔】で留まることなく飛び回って、皆の状況を確認しながら、焦ってる
キングの隙をついて【案内役は曲がった嘴】で狙撃する。
今までに皆で付けた傷口を重点的に撃っていくわ。
なんだか威力が上がってない?キングの突進を受けても生きてる見返りなの
かしら。
だとしたら悪くないわ、耐えたかいがあるってものよ。
キングの嵐の前進直撃を避けて、受け身もとって足掻き続けてやるの。
あの巨体には小さくても、一度でも多くダメージを叩きつける。
皆の力を合わせて、絶対の強者を倒すわ。
ディアボロスの一撃は、断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』の腕部を焦がした。
それは巨大神像の支援攻撃があればこそであったことだろう。
「神像、凄いわ!」
ラライ・リガル(トレジャーハンター・g11529)は感嘆の声を上げていた。
そもそも巨大な神像が動くというだけでも驚きだったのだ。
自身がディアボロスに覚醒する以前から仲間たちが続けてきた、紡いできたことの結実。
それを目の当たりにしてラライの胸には熱いものが込み上げてくる気がした。
ならば、あの巨山の如き敵を前にしてもラライは怯えることはないのだと背筋のを伸ばす思いであった。
それでも、まだ体が痛む。
『最強巨獣キングゴンドワナ』。
その名に違わぬ力である。
尋常ではない。
けれど、それでも巨大神像の再生エネルギーがディアボロスに注がれている。そのおかげで今、自分は生きている。生きているのならば、戦える。見やる『最強巨獣キングゴンドワナ』。
その腹部には深い傷跡が刻まれ、亀裂のように胸元へと到達しようとしていた。
「だんだん余裕なくなってきてるみたい」
煌めく光があった。
巨大神像『キングネコ2世』がパイロットのパラドクスと共に虹色の輝きを放っている。
ああ、と息が漏れるような光景であった。
「皆のパラドクスの光が道標なのね。消えることのない案内役なんだわ」
なら、戦える。
ネメシス形態のままラライは足に力を込めた。
「そうだね。武者震いがするよ」
リオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)もまた己がネメシス形態へと変貌を遂げていた。
己が身に満ちる魔力。
力の増大を感じる。悪魔の如き体躯。
筋骨隆々たる悪魔のものへと変貌を遂げたリオーネは息を吐き出す。
「ここまでみんなが繋いできた力を感じるよ」
「なら、僕はまだ元気だ。みんなは連戦で疲弊しているだろう。少しでも僕が先駆けを行くよ」
安藤・優(名も無き誰かの代表者・g00472)は巨大神像の護りの力を発露させ終えて、コクピットから降りて走り出していた。
まだ己は『最強巨獣キングゴンドワナ』と直接やりあったわけではない。
ならばこそ、傷を受けていない身を矢面に立たせなければならないと思っていたのかも知れない。
「出るよ」
優は切先が砕けている朽ちた剣を手に飛翔する。
対するは体高300mもあろうかという巨山の如き威容。手繰り寄せた残留効果を束ねて鎖のように己が力とする。
だが。
「GRUUUUAAAAA!!」
咆哮一閃。
一瞬で『最強巨獣キングゴンドワナ』は背の翼を羽ばたかせ飛翔した。あれだけの巨体であるというのに優よりも遥かに高く飛翔し、その胸部を膨れ上がらせていた。
攻撃の予備動作。
満ちるは圧倒的なエネルギー。
口腔が開いた瞬間、大気が揺らめく。
高熱の炎が一瞬で優の体を飲み込んだ。熱波と痛み。何もわからないほどの鮮烈な光の中で優は、己の身が守られているのを感じただろう。
これが巨大神像の護りの力だ。
己が巨大神像を動かしていた時に仲間のディアボロスへと注いでいた力。
痛みはあれど、優は己が死んでいないことを理解した。
火炎の勢いは優を大地に叩きつけんとしたが、それでも彼は空中を蹴って飛ぶ。
「熱いものは熱い……けどね。僕はみんなと違って万全だ。なら、簡単にやられる訳にはいかないんだよ……!」
パラドクスに輝く瞳。
優の手にした朽ちた剣が光をほとばしらせた。
「疾れ光よ――灯火よ、希望を輝らせ(アルヴァレッサ)!!!」
放たれた斬撃が巨大神像『キングネコ2世』の螺旋の矢と共に『最強巨獣キングゴンドワナ』の腹部へと激突する。
力の奔流に優は吹き飛ばされ、今度こそ大地へと失墜する。
しかし、彼は見ただろう。
己と巨大神像とが放った一撃を標に飛ぶ二つの光を。
それは矢のようでもあったし、弾丸のようでもあった。
大地に激震と共に着地した『最強巨獣キングゴンドワナ』は、その瞳を爛々と輝かせ咆哮する。
砕けた地面の破片が舞い散る中、その身が怒りに震える。
みなぎるは憤怒。
己に手傷を与えたこと。
そして、己を狩らんとする不遜を正すために『最強巨獣キングゴンドワナ』は咆哮するのだ。
「GAAAAA!!!! チイサキモノ、クラウ!!!」
地下大空洞に響く恐ろしい咆哮。
だが、その咆哮を切り裂くようにしてリオーネは飛ぶ。
サーヴァントであるメーラーデーモン『ロッソ』と別方向から仕掛けようとして、それが無意味であることを知る。
『最強巨獣キングゴンドワナ』の多脚が大地へと叩きつけられた。
長大な尾がしなり、大地を打ち据えた瞬間、超振動が大気すら伝播してリオーネたちを襲ったからだ。
「拙い……!」
リオーネは理解した。
あの巨体に寄る突進。
まるで山が丸ごと己に迫るようだった。あの質量である。ぶつかればただでは済まない。
死を意識させられる。
だが、そんなことなどかまってはいられない。
仲間たちは、こんな重圧の中傷つきながらも戦っていたのだ。なら、己ばかりが身をすくませてはいられない。満ちる魔力を雷に変えてリオーネは『ロッソ』と共に双翼の雷撃(ロッソ・サンダー)を『最強巨獣キングゴンドワナ』へと叩き込む。
空気の層すらぶち抜く轟音。
加速した彼らの一撃は確かに届いただろう。
同時に『最強巨獣キングゴンドワナ』も動き出していた。
身に満ちる超振動。
その力が発露され、リオーネと『ロッソ』を吹き飛ばす。
衝撃の軽減を狙って尚、五体に走り抜ける身をバラバラにするかのような痛み。骨身が軋むどころではない。砕けたのではないかと思うほどの一撃。
血反吐がこぼれる。
けれど、それでも面を上げる。
己は生きている。生きて、仲間につなげる。それができるのは己がディアボロスだからだ。
「ありがとう。皆の力、合わせるわ」
幾人もの仲間たちが血反吐を撒き散らしながらも戦っていた。
まごうこと無き血路だ。
己もまた身より落ちる血潮は少なくない。
けれど、ラライは構えた。
痛みは消えない。傷も癒えない。
けれど、それでも耐えてきたのだ。
ディアボロスは窮地に追い込まれれば追い込まれるほどに力を発揮する。
なら、足掻き続ける。
どんなに強大な敵であっても、とラライは案内役は曲がった嘴(デキルダケトオク)なのだと呟いた。
瞳にはパラドクスの輝き。
「Shouted the Gryphon,with a bound into the air」
吐き出した息と共に引き金を引き、放たれたパラドクスの弾丸が『キングネコ2世』の放った虹色の矢と共に吸い込まれるようにして『最強巨獣キングゴンドワナ』の腹部へと叩き込まれる。
炸裂する光。
大地が揺れる。
それは『最強巨獣キングゴンドワナ』の身が大きく傾いだためだった。
追い詰めている。
痛みを得ることも悪くない、とラライは思っただろう。
耐えて、己達は強くなる。
束ねられた残留効果の軌跡は、より強固なものへと変貌していた。頼りない光などではない。
「これ以上頼りになる光もないわ」
まだ、戦える。
血に塗れた拳を握りしめ、ラライは揺れる巨山を睨めつけた。
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率66%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率69%
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善戦 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1 【飛翔】がLV8になった! 【パラドクス通信】がLV4になった! 効果2 【グロリアス】がLV4になった! 【能力値アップ】がLV10(最大)になった!
②巨大神像の戦闘支援『朱鉄参號』
御守・樹
【支援攻撃】
ちっとは大阪で縁があった機体だ。今回はよろしくな、朱鉄参號。
ロボの操縦ってこの歳でやれるとは思っても見なかったが。でも赤いロボも武者鎧もテンション上がるし、負ける気はしないな。
パラドクス通信で神像が互いに邪魔にならない位置取りをする。また攻撃のタイミングも合わせる。
…マジででかいな、キングゴンドワナ。まさかゴジラ(特撮の方)の最大値よりでかいとは思わなかった。
でも戦艦だと思えば落とすのに不可能なサイズじゃ決してない。
うん、確かに断片の王はけた違いの強さだろう。
でもディアボロスだってこれまでも負けなかったし、それに俺は少しでも力になりたいと思う。
刀を構え飛翔、エアライドでトリッキーな動きを折りませながら、少しでもゴンドワナの目を引くようにど派手な突撃の一撃を。
朱色の鎧拵。
巨大な体躯は、己よりも遥かに巨体たる断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨山の如き威容を前にして些かも後ずさることはしなかった。
咆哮が轟いている。
コクピットの中にあってなお、御守・樹(行雲流水の珪化木・g05753)は身を震わせるほどの咆哮に見上げるしかなかった。
「……マジででかいな、『最強巨獣キングゴンドワナ』」
樹にとってそれは、想像を絶するものであったことだろう。
体高300mの巨躯。
言ってしまえば、超高層ビルよりも巨大であるということだ。
見上げて尚有り余る姿。
巨大であるということは、強大であるということだ。
人の性か、心には恐怖が湧き上がる。けれど、樹は冷静に息を吐き出した。
恐れは吐き出せばいい。
心に残しているから、恐怖は膨れ上がっていく。不安に代わり、心の足かせになる。
であればこそ、彼は息を吐き出し切って巨大神像が一騎『朱鉄三號』のコクピットで己が身に繋がったケーブルから己が感情を駆体へと流し込む。
「大阪で縁があった機体だ。行こうぜ、『朱鉄三號』」
巨大神像は言ってしまえば、巨大ロボだ。
この年齢担っても巨大ロボを操縦する、というのは男性にとってはテンションの上がるものであったに違いない。
負ける気はしない。
気持ちで負けてはいられない。
己に言い聞かせるようでもあったし、また共に戦う仲間たちに対する呼びかけでもあった。
「『朱鉄三號』が道を開く!」
樹は起動した『朱鉄三號』と共に傾いだ巨山へと挑むように疾駆する。
朱色の装甲は多くが揺れている。それは稼働しているというよりは、辛うじて駆体のフレームに引っかかっている、というのが正しいだろう。
巨大神像の再生エネルギーを持ってしても、ここまでの損壊。
このまま支援攻撃を続ければ、完全に破壊されてしまうかもしれない。だが、恐れてはならない。
なぜなら、目の前の『最強巨獣キングゴンドワナ』は恐れ抱いたままでは戦えぬほどの圧倒的な強大さを誇っている。
仲間のディアボロスたちの攻勢によって傾いだかのように見えた体躯も、即座に立て直している。
まだ、戦うつもりなのだ。
まるで戦意が衰えていない咆哮が戦場たる地下大空洞に響き渡る。
「確かにな。断片の王。でも、戦艦だと思えば落とすのに不可能なサイズじゃ決して無い。桁違いに強いのだとしても、ディアボロスだってこれまで負けなかったし、それに」
息を吸う。
この場に満ちるディアボロスたちの想いを汲み上げるようだった。
「俺は少しでも力になりたい」」
いくぞ、と呟いて樹は『朱鉄三號』と共に『最強巨獣キングゴンドワナ』の眼前へディアボロス達を導く為に、その先陣を切るように立ち向かうのだった。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残3回 損傷率66%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率69%
====================
大成功 🔵🔵🔵🔵
効果1 【壁歩き】LV1が発生! 効果2 【先行率アップ】がLV2になった!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
宝心・ライラ
神像の【支援攻撃】と【死亡回避】が無ければ待機
まだまだ気持ちでは負けてないわよ!
涓滴岩を穿つ!重ねた残留効果で300mの山を貫き通してあげるわ
今度は有翼のピエロのネメシスへと再変身
【飛翔】の高速飛行で仲間を狙った攻撃に巻き込まれないようにしながらタイミングを窺いつつ、【パラドクス通信】で連携をとって確実に攻撃を当てに行くわ
私が狙うのはみんなが何度もダメージを重ねた傷口
そこにバンジョーの剣を傷口に突き刺して、奏でるは幸せの旋律
音の力を内側から反響させて、体の芯からハッピーエンドにしてあげる!
「大きい敵には音撃!20年前からの常識よ!」
私たちは戦い続けるほどに強くなる
今の私達は1秒前の私達よりずっとずっと強い
わかるかしら?
人間の小さな一歩で、一億3000年前に滅んで以来成長が止まった恐竜さん達では辿り着けない高みまで行こうって言ってるの!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
【支援攻撃】と【死亡回避】がなければ待機
仲間とは積極的に動きを合わせ連携
PD通信で、声を掛けあっていこう
仲間達が繋いできたものを、その先へ繋ぐために
今を全力で戦う
仲間がここまで道を切り拓いてきたこと、埃及の砂塵のなかで出会った巨大神像の晴れ舞台
奮い立たなきゃ嘘だろう?
PD通信を介し、支援攻撃を受けた瞬間を逃さず攻撃を叩き込む
絵筆で宙に巨大な鯨を描き出し、PDにて攻撃
鯨をダイナミックに躍らせ、敵の視界を遮るように襲いかからせ
鰭や大波で変化をつけ攻撃
注意を引ければ仲間に好機を繋ぐ
人類は何万年も前から壁画を描いてきた
原初の行為は、巨獣の王にも響くといいが
戦況は常に観察し把握
残留効果で威力、命中を研ぎ確実に一撃を重ね
立ち位置は固まり過ぎずある程度散開、神像の影や動きも利用
小さき者の戦いを
敵の攻撃・反撃にはガードと反撃を高めて応じ
敵が跳べば、タワーシールドを敵へ翳しつつ移動
大火炎を盾の陰で凌ぎつつ、炎の向きを横切るように前進し
Eis-Spiegelを周囲に展開、炎を緩め突っ切る
身は強化コートで守る
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
伏見・萬
(連係アドリブ歓迎)
(神像の支援はあれば利用。「神像の支援ナシなら待機」の仲間がいれば先に動いて貰う)
(ネメシス体:呪詛の靄でできた獣の中に、人の身体が漂っているが
次第に人の身体が呪詛の靄に変換されて薄れてゆき、その分靄の獣が膨れ上がる)
言葉は発せず、獣そのものの動きだが、仲間との連携は本能で取る
(声掛けや【パラドクス通信】を受けたら反応はするし、指示や要請があれば従う)
【飛翔】【エアライド】を借りて敵に張り付き、必要に応じて自分の身体を足場にして仲間の動きをフォロー
【其を穿て、黒き顎】使用
獣を構成する靄の一部が触手に変化し、触手は獣の二つめの頭となり、敵に食らいつく
【命中アップ】【ダメージアップ】を借り、敵の傷口を狙う。できるだけ深く穿ち、食い千切り、呪詛の靄を浸み込ませていく
敵の身体に張り付き、傷を抉り潜り込む事で、敵の超振動波や嵐に耐え
【ガードアップ】【グロリアス】を借りて、出来る限り粘って、敵を攻撃し続ける
倒れる程のダメージを受けた時は【ラストリベンジ】を叩き込み、仲間に後を託す
傾いだ巨山。
多脚がたたらを踏むように大地を激震させながら、初めて後退した。
それは驚異たる光景であったし、また同時に断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』にとっては有り得ぬことであった。
後退。
己が後退したのだと『最強巨獣キングゴンドワナ』は自覚した。
サイキョウ。
それが己が自負であり、自覚である。それ以外に己を示す言葉はない。
であるのに、そのサイキョウたる己が、雨の一粒にも至らぬ矮躯共に後退させられたのだ。
「まだまだ気持ちでは負けてなにわよ!」
宝心・ライラ(笑顔の大サーカス・g01071)は巨大神像が一騎『キングネコ2世』のコクピットから飛び出す。
疲弊はしている。
けれど、立ち止まってはいられない。
『最強巨獣キングゴンドワナ』が後退したのだ。
押し込むのならば今しかない。故にライラは無理を推してでも前に出るために己が役目……『キングネコ2世』の操縦を他のディアボロスに任せて飛び出していた。
「涓滴岩を穿つ! 私達には残留効果がある!」
手繰り寄せた残留効果の光は、もうか細いなどとは言えないものだった。
「300mの山だって貫き通してあげるわ!」
窮地に至れば至るほどにディアボロスは力を増大させていく。ライラの背より翼が噴出するように形成され、面を上げた彼女は白化粧に弧を描く紅色を持て、その身をネメシス形態たる翼持つ道化へと変貌させていた。
「――」
その横を駆ける影があった。
全身を呪詛の靄でもって覆った伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)だった。
まるで靄でできた獣だった。
彼のネメシス形態は、そう表現するしかない姿だった。
言葉を発しない。
けれど、未だ戦いの意志は捨ててはいない。
例え、相手が巨山の如き存在であってもだ。
「仲間たちが繋いできたものを、その先へ繋ぐために。今を全力で戦おう」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)はそうした二人のネメシス形態の背にパラドクス通信で呼びかけた。
多くの仲間たちが開いた血路。
その一筋が未だ潰えていない。
まだ断片の王都の戦いに勝利する道筋を残していることを知っていた。
獣神王朝エジプト。
その砂塵の中にてであった巨大神像の晴れ舞台。
朱色の装甲を持つ武者の如き巨大神像『朱鉄三號』がライラと萬のネメシス形態と共に戦場を切り開くようにして駆け抜ける。
「これで奮い立たなきゃ、嘘だろう?」
手にした絵筆が震える。
目の前に迫る巨山。
その驚異は言うまでもないことだ。けれど、その恐れ以上に己が身には高揚が溢れ出すようだった。
「――躍りたまえ」
Bändiger-Ⅱ(ベンディガー・ツヴァイ)……目の前に目が覚めるような青色が広がり、黄金の鎖された巨鯨が描かれる。
打ち据えられた尾鰭が大波を生み出し『最強巨獣キングゴンドワナ』の眼前を塗り潰す。
「人類は何万年も前から壁画を描いてきた。それは原初の行為だと言ってもいいだろう。伝えたいと思ったのだ。時代に。その思いは……どうかな。巨獣の王にも響くか」
描かれた巨鯨を振り払うようにして飛ぶ『最強巨獣キングゴンドワナ』。
あの巨体で軽々と地下大空洞の天井スレスレまで飛ぶ。
エトヴァは次の瞬間、タワーシールドを構えた。吹き荒れるような熱波。手にしたシールドが溶解するほどの苛烈なる火炎。
パラドクスの一撃は、容易くエトヴァを吹き飛ばす。
踏みこらえることなどできようはずもない。
「GRUUUUUAAAAAA!!!」
迸る炎。
エトヴァは、この一撃で己が死に最も近づいたと理解しただろう。だが、痛みを感じるということは死んでいないということだ。生きているということだ。
それは巨大神像から回された再生の力で己が守られているという実感だった。
「視界は、塗りつぶし、た……後は!」
「任せて! 桃色の演目! 桃源転生EUPHORIA(トウゲンテンセイ・ユーフォリア)」
炎を切り裂くようにしてライラは飛ぶ。
身を焦がす炎の苛烈さは微塵も緩んではいない。けれど、彼女は『最強巨獣キングゴンドワナ』の腹部へとめがけて遠んだ。。
手にした弦楽器の剣を叩き込む。
身を灼く炎は消えることはなかった。身を苛むは火傷の痛み。
けれど、ライラは爪弾く。
パラドクスの輝きを灯した瞳と共に、彼女は笑った。
笑わなければならないと思ったのだ。
この苛烈なる戦いの中で苦悶の顔はもういっぱいだった。
「奏でるは幸せの旋律! 大きい敵には音撃!」
体の芯からハッピーエンドにしなければならない。
共に戦い続けたものたちがいる。
この手にした残留効果の鎖の如き光を見やる。
歩み続けることが肝要なのだ。
「――」
迸る旋律と律動。
その動きに合わせるようにして飛び込む影があった。
其を穿て、黒き顎(イミテーション・アルタン)である。
そう、それは萬であった。
ネメシス形態へと変貌した彼の呪詛の靄が牙となって『最強巨獣キングゴンドワナ』の傷跡へと叩き込まれていた。
ライラの放つ音の旋律と共に萬は己が獣となった体躯を突き立て、溢れる靄を触手のように変貌させ、もう一つの顎として食らいついたのだ。
穿ち、抉り、食いちぎる。
呪詛の靄そのものを叩き込む。
瞬間、『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯が震えた。
「GUUUUUUGAAAAAAAA!!!!!」
一際強い強烈な咆哮。
ライラと萬の体が弾き飛ばされる。
超振動。
それが『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯から発せられていた。苛烈なる震動は、その身に宿したエネルギーを示すものであったし、また同時にディアボロスたちは知ることになっただろう。
窮地に追い込まれて力を増大させるのがディアボロスだというのならば、生命への執着によって力を増大させるのが『最強巨獣キングゴンドワナ』であった。
「サイキョウ、サイキョウ、スベテヲクラッテ、サイキョウニ!!!!」
多脚が大地に打ち下ろされ、周囲に激震が満ちる。
「ヨワキモノドモ、スベテクラウ!!!!」
「確かに、俺達はお前に比べたのならば確かに小さいのだろう。だが、小さき者の戦いを」
己達はやめるわけにはいかないのだとエトヴァは身を苛む痛みをこらえてた違った。
「――」
声無き声が上がった。
それは咆哮。
獣の咆哮であったが、諦めというものを捨てた声でもあった。
「わかるかしら? 人間の小さな一歩で、成長が止まった恐竜さんたちでは辿り着けない高みにまで行こうって言ってるの!」
ライラは消耗しきった体で己が剣を杖にしてでも立っていた。
誰も彼もが傷だらけだ。
しかし、『最強巨獣キングゴンドワナ』は咆哮する。
「スベテクラッタモノ、サイキョウナリ」
目の前のディアボロスをも喰らいつくし、最後に立つのは己だと示すように胸元まで広がった傷を隠すこともせず地下大空洞を揺るがす。
みなぎる力の気配。
『最強巨獣キングゴンドワナ』は己がサイキョウであることを示し続ける。
如何なる障害をも、己がサイキョウのみにて退け続けると。
ディアボロス達は感じただろう。
それは誇張でもなく、ここからが己たちと『最強巨獣キングゴンドワナ』との総力戦になるのだと。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率72%
====================
善戦 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1 【液体錬成】LV1が発生! 【アイテムポケット】LV1が発生! 【泥濘の地】LV1が発生! 効果2 【フィニッシュ】LV1が発生! 【グロリアス】がLV5(最大)になった! 【ラストリベンジ】LV1が発生!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
シル・ウィンディア
イロハさん(g05555)と一緒&WIZでディフェンスを指定。
ほ、ほんと、よく立っているよね、この状態で。
自分を褒めたい気分だけど、ここからが正念場。
…もってよ、わたしの体っ!!
ネメシスモードでさらに変身っ!
銀髪青目で白黒1対ずつの翼を持った天使モードになるよ。
イロハさんの動きや通信に注意を払いつつ詠唱開始。
大事なのは確実に一撃を与える為、動き回らずにその時が来るのを掴むだけ。
キングゴンドワナとはいえ怯む隙は必ずあるっ!
イロハさんからの合図が来たら、親指を立てて返答し、全力で攻撃を仕掛けるよっ!!
最強巨獣キングゴンドワナ。
最強の名にふさわしいとおもうよ。
でも、あなたは一人。
あなたより弱くたって、わたし達は一人じゃないんだっ!
そして、積み重ねた力と想い…。
それがあなたを穿つ力となるっ!
詠唱が終わったら全力魔法の六芒星精霊収束砲!
これがわたしの限界突破の一撃っ!
つ、ら、ぬ、けーーーっ!!
敵の攻撃の炎は白黒の翼で遮るようにして防御。
…倒れても最後まで前のめり!
わたし、諦めのいい子じゃないから!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
イロハ・アプリルシェルツ
※修道僧(モンク)の姿にネメシス化。
シル君(g01415)と出撃&ディフェンス対象に指定。
互いに満身創痍だね、キングゴンドワナ。
さっきだって神像の支援がなかったらイロハも即死してたよ。
でもね、独りで生きてる王様に負ける訳には行かないんだ。
何度も発動された挙動を見て予兆を学習した突進の超振動を察知したら
守ってくれてるレックスⅣとシル君へパラドクス通信をして連携を取り
タイミングを合わせて作戦を開始するよ。
【主の加護】で急所を護り
荒れ狂う攻撃の密と疎の部分を見極めて
衝撃を耐え忍びながら【飛翔】で距離を詰め
巨体に触れたら逆説連鎖戦に持ち込み絶え間なく同じ個所を狙って鉄拳で連打するよ。
この拳は人知れずカリバ峡谷で散った名も無き復讐者達の尊き想い
キミが小さく弱きものとして侮っているものの意地なんだ。
【ブルージュの聖血】の力で【ダメージアップ】効果を絞り出し
武器より信頼するイロハ自身の拳に全身全霊のオーラを纏わせ戦いの趨勢を此方へと傾けよう。
詠唱の時間は稼いだよ、親指を立ててシル君の砲撃へと繋ごうか。
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
ラライ・リガル
キングゴンドワナが話すなんて。
わざわざわたし達に分かるように喋ったのは、きっと。
今まで傷を負った事もなく焦った事もないから、この予想外の
状況を信じたくなくて、自分に言い聞かせてるみたいにも思えるわ。
わたしもずっと呪文みたいに繰り返してる。
皆と一緒だから負けない!
どんなにキングが強くても諦めない!って!
積み重なった残留効果を最大限に使うわ。
皆の動きを良く見ながら【パラドクス通信】で意思疎通を忘れずに。
少しだけ時間を貰って、キングの死角から【飛翔】で接近しながら様子を
観察してみよう。
今がキングにとっての想定外なら、もしかしたら初めから無いと思い込んでた
弱点のような場所を庇う素振りをするかも?
勿論わたしに見切れないとかキングも気付いてないとかもありそうだけどね。
取り合えず何でもやってみる!
弱そうなところが見つかったら、皆に伝えて【案内役は曲がった嘴】で狙撃。
無ければすでに大きくなってきてる胸元の傷口へ、ほんの数ミリでもキングの
身体の奥へ銃弾が入るように撃つわ。
反撃へは全力で直撃回避に動くの。
サイキョウ。
そう、最強である。
最も強いこと。
それが断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』たる所以である。
圧倒的な個。
巨大さを誇る巨獣たちを食い物にすることがでえきるだけの力。それを有しているということ。その自負はない。あるのは、己が最強であるという証明のみ。
己が存在を持って、示し続ける。
ただそれだけなのだ。
故に、知性など不要。
ただ一つの目的さえあればいいのだ。
故に、最強の個。
「GUUURRRRAAAA!!!」
恐ろしい咆哮が轟いた。
身を打ち据えるような咆哮の衝撃にラライ・リガル(トレジャーハンター・g11529)とイロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)は理解しただろう。
「――来るよっ」
間髪入れず、周囲に震動が満ちる。
大気すら震わせる体躯の震動。巨山が揺れ動いている。そう思わせるほどの巨体が、足を踏み鳴らした。
予備動作、とイロハは理解した。
身に纏った聖騎士の鎧を弾き飛ばし、彼女は満身創痍たる身を持って前に踏み出した。
「互いに満身創痍だね、キングゴンドワナ」
ネメシス形態に至って尚、イロハは『最強巨獣キングゴンドワナ』の突進に押しつぶされた。完全に力負けしていた。巨大神像の力があってなお、だ。
それほどの相手だということは理解していた。
即死すら在り得たのだ。
だが、まだ巨大神像の護りはイロハを守ってっくれている。
それは己が独りではない、ということだ。
「独りで生きている王様に負けるわけにはいかないんだ」
「ええ、サイキョウ、と。今まで傷を負ったこともなく焦ったこともないから、この状況を信じたくなくて、自分に言い聞かせてるみたいに思えるわ」
イロハの頭上を飛翔し、ラライが手にしたアサルトライフルを構える。
パラドクス通信を手繰り寄せて、彼女たちは連携する。
敵が圧倒的な個であるというのならば、人は一蹴するという意識すら覚えずとも蹴散らせる存在である。
例え、ディアボロスであっても、だ。
それだけの力が『最強巨獣キングゴンドワナ』にはある。
そして、今やディアボロスたちは巨大神像の支援なしにて戦いに挑もうとしている。
そもそも、巨大神像なくばまともな戦いにすらならなかったのだ。
連携を密にし、残留効果を束ねてなお。
「それでも! 皆と一緒だから負けない! どんなにキングゴンドワナが強くても諦めない!」
それはラライの呪文だった。
己の胸に宿る復讐の炎以上の何かだったかもしれない。
自分に言い聞かせる。
復讐の炎すらかき消すような圧倒的な力を前に、恐ろしさを超えるための呪文だった。
それは知性無き巨獣には宿り得ぬものであった。
人はそれを勇気と呼ぶだろう。
暗闇の荒野の如き道行きを照らす、知性の輝き。
知性宿さぬものには発することのできない光。それをラライたちディアボロスは持っている。
「時間をちょうだい!」
ラライは飛翔し、『最強巨獣キングゴンドワナ』を見やる。
巨体。巨山と形容するのが正しいであろう姿。
その腹部から始まった傷は、ディアボロスたちのパラドクスが叩き込まれる度に亀裂走るように胸元まで広がっていっていた。
庇うような素振りすら見せない。
「やっぱり、庇うこともない……でも、なんでもやってみる! とりあえず!」
ラライがアサルトライフルの引き金を引こうとした瞬間、彼女の眼前には巨山が迫っていた。
瞬きする暇すらなかった。
「GAOOOOOOOO!!!!」
超振動の突進。
その一撃がラライの体を吹き飛ばした。全身に走る痛みが、その体躯のあちこちから皮膚を突き破り、血潮を撒き散らす。
血に塗れた体。
散る飛沫すら認識できぬ。けれど、ラライはアサルトライフルを手放さなかった。
なんだってやってみるのだ。
それ故に彼女は、引き金を引く。
「Shouted the Gryphon,with a bound into the air」
呟く言葉は、衝撃と痛みにかき消えた。
けれど、放たれた弾丸は仲間たちが刻み込んだ傷跡へと打ち込まれる。吹き飛ばされる身が大地に叩きつけられて、息ができない。
ラライは見上げる。
己が叩き込んだ弾丸。
その弾丸が放つパラドクスの輝きを標に、イロハが飛び込んでいた。
「もう何度も見たよ。だから」
勇気が瞳に宿っていた。
絶望的な力の差が、ディアボロスと断片の王にはあった。
だが、絶望は人の歩みを止めない。
なぜなら、彼女には知性があるからだ。知性があるがゆえに絶望を知るのではない。
逆だ。
絶望を知るから希望を持つ。
それが人の知性であり、生きる力なのだ。
「この拳は」
握りしめる。血が滲む。
人知れず散った名もなき復讐者の尊き想いもまた、知性あればこそイロハは束ねる。
戦いの軌跡は、光の糸。
束ね、紡ぎ、鎖となった残留効果をイロハは握りしめ、ラライの打ち込んだ弾丸へと振り下ろした。
「キミが小さく弱きものとして侮っているものの意地なんだ」
ブルージュの聖血(ブルージュノセイケツ)は、彼女に聖なる気をまとわせる。
開放されたパラドクス。
その光と共にイロハは己が五体、その拳の殴打を叩きつける。
吐く息は血潮と共に。
振り抜く拳は砕けてもなお、その光を灯す。
「GUUURRRRAAAA!!!」
そんなイロハを振りほどくようにして『最強巨獣キングゴンドワナ』が飛翔する。
振り落とされたイロハは、両手を広げた。
そして、その片方の手が親指を立てた。
その指先の向こうにパラドクスの輝いが煌めいた。
「時間は稼いだよ」
「ありがとう! ネメシスっ!!」
そう、ラライとイロハが稼いだ時間。
詠唱を紡いだシル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)の瞳に二人の知性が生み出した勇気の輝きが連鎖する。
繋がっていく。
その先に彼女は立っていた。
銀色の髪が羽ばたいた『最強巨獣キングゴンドワナ』の飛翔に合わせて揺れた。
青い瞳が見据えるは、苛烈なる炎の白。
白と黒の翼を広げ、シルは真っ向から見据えた。
イロハが迫る炎を受け止めて、その苛烈なる一撃を押し留めようとする。だが、その一撃は彼女の五体を散々に大地へと打ち付けた。
炎が周囲を埋め尽くす。
シルもまた同様だった。羽はもげ、折れる。
けれど。
「『最強巨獣キングゴンドワナ』……最強の名に相応しいと思うよ。でも、あなたは独り。あなたより弱く立って、わたしたちは独りじゃあないんだっ! 」
詠唱によって紡がれた属性が合わさる。
パラドクスの光が灯された瞬間、シルは叫ぶ。
積み重ねてきたのは、力と想い。
それが、今のシルを支えている。
吹き荒れる炎が、彼女の身を焼き尽くすかのようであった。
「あなたを穿つ力になるっ! これがわたしの限界突破の一撃っ! つ、ら、ぬ、け――っ!!」
六芒星精霊収束砲(ヘキサドライブ・エレメンタル・ブラスト)の一撃が炸裂する。
光条が走り、『最強巨獣キングゴンドワナ』へと激突する。
圧倒的なサイズ差。
それを踏み抜くようにして降り立った巨山がシルを圧し潰す。
だが、それでも。
腹部から走った裂傷は、さらに渓谷のように深く胸元に刻まれていく。
溢れ出す体液が周囲に飛び散り、雨のように降り注ぐ。
ラライは、見上げただろう。
それは、痛みに喘ぐような、咆哮だった。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率75%
====================
苦戦 🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
アンゼリカ・レンブラント
【毛玉会】で
【パラドクス通信】を駆使し連携を密に
聖女モードのネメシス形態は維持し挑む
みんなボロボロだけどいい顔だよね
ここまで来たら勝利の瞬間を
奪還の時を見届けないとさぁ!
初手は神像がまだ動くと見せかけたい
神像とは反対側からキングに寄り
オーラを吹き上げつつの光剣で斬り上げる!
キングが神像に反応しなくても問題ないよう
仲間と攻撃タイミングを合わせるね
反撃は飛んで直撃を避け衝撃を減衰すると共に
障壁に盾を重ね、致命打だけは防ぐよ
防御を厚くする【ガードアップ】は勿論
立ち続けられる可能性を上げる残留効果も積み上げた
気合いと勇気で、尚立ってみせるからぁ!
凌いだら飛翔でキングの視界の端に入るよう舞い上がっては
周囲を高速で飛んで注意を惹いて
仲間が腹部の傷をさらに抉る為の隙を作るよ
貴方は確かに最強の個だろう
けれど私達の想う最強とは、1人でなるものに非ず
絆を紡いで、想いを繋いで
みんなで届かせるもの!
攻撃の際は友とは違う角度から
されど常に重ねるように
全力全開の《旋風光剣斬》を叩き込むよ
必ず必ず、届かせるんだーっ!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
一里塚・燐寧
【毛玉会】
巨大神像を後に残す気なら、こっからは地力勝負ってことぉ~?
……いーじゃん。見せつけてやろっか、あたし達の『最強』をさ
敵には「神像の攻撃回数が残り少ない」と考える確証がない
そこで神像が支援を続けると見せかけるのがあたしの役目
巨大恐竜型ネメシスで【飛翔】し、キングネコ2世の上に影を落とすように低空を飛行
神像を影で隠し待機状態を誤魔化すと共に、見え難い所からの奇襲を警戒させる
先手を打って炎を吐かれても、≪廻刃竜の厚皮≫で熱に耐え飛び続けるよぉ
重ねた残留効果も耐久の助けに
尻尾のチェーンソーに火を纏わせ『絶技:暴竜焼尽断』
空中で大きく身を捻り回転斬りを放つっ!
狙いは巨大な傷の上側、胸元に迫る辺り
傷を更に掘り下げ心臓まで切り込む気だと見せかけよう
生存本能をあたしの排除に傾けてくれればヨシ!
下で戦う仲間の攻撃で虚を突くため、囮として全力!
更に小雪ちゃんのディフェンスを狙い本命を護りぬく
あたし達さ、別に一番強い生き物でも何でもないんだ
それなのに何で勝ち残ってきたのか……この狩りで教えたげるっ!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
クィト・メリトモナカアイス
【毛玉会】4人で攻撃
ちょっとお休みも貰ったことだし我もまたいける。
ひたすら地下に籠って力を蓄えていた汝はきっと知らぬことだけど。
強い敵にも大きい敵にもずっと我らは勝ってきた。
今日も勝って帰る。
再び大型の猫科の獣姿のネメシス形態に。
燐寧やアンゼリカが空から敵の注意を引きながら攻撃するのに合わせて地上を駆けてキングゴンドワナに接近。
多脚を駆けあがり、お腹にできた傷に対して、黄金猫拳打棒の代わりに自前の肉球パンチの連撃を放つ「導なき者への顎」。
傷口をえぐるようにパンチを入れながらキングゴンドワナの身体を駆け上がろう。
一人で届かずとも、四人でもまだ届かずとも。
皆で積み上げれば汝にも届く。
敵の超振動波を纏っての突進はこれまでたくさん積み上げてきた【ガードアップ】で防御を固めつつ、突進に合わせて跳び下がり、直撃を回避。
汝はここにいるこの場にいる者のみしか見えていない。
巨大神像の研究とか改造とかには新宿島の皆の力も借りた。
この場に至るために皆で色んな作戦を立ててきた。
汝がいくら強くとも、我らは負けぬ。
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
月下部・小雪
【毛玉会】
ネメシス形態に変身し、燐寧さん達と【パラドクス通信】で連絡をとって戦います。
キングネコ2世さん、朱鉄参號さんはあと1回攻撃したらきっと……
ボロボロで限界だけど、巨大神像さん達もいざという場面では身を挺して動いてくれるはずです。
覚悟はあります。けど、こ、ここからはボク達の力で道を切り開きます!
動けないけど、その場にいるだけで巨大神像さん達はキングゴンドワナさんの目に入るはずですよね。
なので、ボク達は巨大神像さんとは違う方向から強襲を掛けます!
相手はボク達より遥かに格上です。先制で攻撃されるのに耐えて、反撃からの連携に繋げます!
コダマがクィトさんと一緒に地上を転がり、多脚を駆けあがって【毛玉一刀流奥義・雷毛の太刀】を発動、です。
お、お腹の傷をさらに広げてやります!
反撃は魔力障壁を張りつつ、後ろに飛翔して直撃をさけます。
たとえ吹き飛ばされても、怒りで限界を凌駕して立ち上がって、みせます。
ま、まだ終わりじゃありません。キングゴンドワナさんを倒すまで何度だって諦めません!
状況は、拮抗していたか。
それとも己たちが圧倒していたか。
確かにディアボロス達は巨大神像による支援を受けて断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』を圧していた。
だが、ここからだ。
手負いの獣が最も恐ろしいように、『最強巨獣キングゴンドワナ』もまた己が生存を懸けている。
「GUUURRRRAAAA!!!」
そこにあるのは憤怒。
己が身に刻まれた傷跡の痛みなど些細なことだった。
胸元まで走った裂傷は、その深さをディアボロスたちのパラドクスで深めている。
だが、ディアボロス達は理解した。
知性があるからこそ、理解した。
目の前の存在は、この状況に至って尚、生きることをやめないのだと。
生きることが喰らうことであるというのならば、『最強巨獣キングゴンドワナ』は、己たちが紡ぎ、築き上げてきたものすらも喰らい尽くして蹂躙することができる存在であると、本能的に理解させられていた。
「……ッ、『キングネコ2世』さんも『朱鉄三號』さんも、あと一回攻撃したらきっと……」
月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は血に塗れたドレスの裾を握りしめた。
背にはボロボロの巨大神像。
装甲は脱落しかかっているし、再生エネルギーがあるとはいえ、修復には時間が掛かるだろう。
それに己達を守っている『レックスⅣ』もまた損傷の具合で言えば、ギリギリであるとも言えた。限界が近づいている。それは己たちも同様だった。
これまでディアボロス達は懸命に戦ってきた。
誰もが『最強巨獣キングゴンドワナ』を打倒し、ディヴィジョンを奪還するために戦ってきたのだ。
「巨大神像を後に残す気なら、こっからは地力勝負ってことぉ~?」
「覚悟はあります。けど、こ、ここからは……ボク達の力で道を切り開きます!」
ディアボロスたちの戦いは、この戦いが終わっても続く。
であればこそ、巨大神像という力を頼みにするのは当然であった。
一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は、その身を揺すった。
ネメシス形態に至った彼女の体躯は恐竜めいた姿をしていた。その獰猛な口元が歪むようにして開閉され、牙歯を打ち鳴らした。
「……いーじゃん。見せつけてやろっか、あたし達の『最強』をさ」
「んむっ! 我も征こう」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は、力強く頷いた。
大型の猫科の姿へと変貌したクィトはしなやかに身に力を蓄えるようにして、その脚を大地に踏み込ませた。
「みんなボロボロだけど、いい顔だよね」
そんな三人の顔を見て、アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は口元を拭って笑った。
「ここまで来たら、勝利の瞬間を。奪還の時を見届けないとさぁ!」
いやだ、とアンゼリカはネメシス形態を維持したまま恐竜へと変貌している燐寧と共に飛翔する。
彼女たちは巨大神像がまだ支援呼応撃に動くのだと『最強巨獣キングゴンドワナ』に駆け引きを挑んでいた。
己たちの姿でもって、巨大神像の盾になる。
これまでディアボロス達を支援してきた巨大神像たち。
あの機体があればこそ、これまでディアボロスたちは『最強巨獣キングゴンドワナ』を圧することができた。
けれど、三騎の全てが消耗の度合いが激しいのだ。
故にここからは己たちが地力で戦わねばならぬと決意して飛んだのだ。
「裁きの光よ、闘志と共に吹き上がる風と共に剣となり、全てを斬り裂けぇっ!」
パラドクスの光を振りかぶったアンゼリカに真っ向から焼け焦げた両腕が振り下ろされる。
激突する鉄槌の一撃と旋風光剣斬(ワールウィンドセイバー)。
それは光の嵐を打ち破る一閃であった。
アンゼリカは、見た。
爛々と輝く巨大な双眸を。
『最強巨獣キングゴンドワナ』。
最強の個。
その巨大さを、強さを、我が身を持って経験した。
だからこそ、思う。
確かに、と。己の個では敵うべくもない敵。
されど、アンゼリカは叫ぶ。
「私達の思う最強とは、独りでなるものに非ず。絆を紡いで、想いを繋いで、みんなで届かせるもの!」
必ず届かせると願った一撃は、鉄槌の一撃に粉砕された。
アンゼリカの身を打ち据える凄まじい衝撃。
けれど、振り下ろされた巨腕が大地を穿つより早く、燐寧の巨躯が飛ぶ。
彼女たちの目論見は、『最強巨獣キングゴンドワナ』にとっては些事であった。確かに巨大神像はディアボロスたちのパラドクスを届かせるために必要なものであった。
だが、『最強巨獣キングゴンドワナ』より小さいのだ。
遥かに小さい。
なら、知性保たぬ『最強巨獣キングゴンドワナ』にとっては、やはり些事。容易く踏み潰せる。いつでも踏み潰せる。
ただそれだけの存在だったのだ。
故にアンゼリカの光の一撃の逆方向から迫った燐寧を『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨大な双眸が捉えたのは、やはりディアボロスを敵と認識したがためであった。
「GAOOOOOOOO!!!!」
胸部にまで走った傷が開く。
体液が雨のように彼女の身に注ぐ。
けれど、それ以上に恐ろしかったのは、その口腔より放たれた火炎であった。
鱗を、体皮を灼く一撃。
燐寧はしかし、踏み込んだ。
尾のチェーンソーを唸らせ、炎をまとわせた絶技:暴竜焼尽断(フェイタリティ・ジ・インシネレーター)たる一撃。
「見せたげるよぉ。史上サイッキョーに燃え上がってる、チェーンソーザウルスの怒りの炎をねぇ!」
身を灼かれながらも突き立てた一撃は、その傷跡の内側から炎を噴出させる。
体液を蒸発させ、さらに仲間が刻み込んだ傷跡を深めるように鋸刃が駆動し、赤熱する。
彼女の巨躯が『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯を踏みしめた。駆け上がる。このまま一気に胸元まで掘り進めるのだと言わんばかりに踏み出した瞬間、身が震えた。
超振動。
「来た」
瞬間、彼女の体躯が超振動で吹き飛ばされる。
巨体が宙を舞い、落ちた。
見上げる先にあるのは、迫る巨山。
多脚が大地を激震させ、踏み込んできている。
「あたし達さ、別に一番強い生き物でもなんでもないんだ」
立ち上がり、踏みしめる。
背後には小雪たちがいる。守らねばならない。戦うということの意味が、巨獣と己たちとでは違う。
己たちが戦うのは守るためだ。
奪い還すためであっても、守るためだ。
故に咆哮する。
「それなのになんで勝ち残ってきたのか……この狩りで教えたげるっ!」
守るために立つ体躯が、超振動の突進に飲まれる。
そして、二つの光が『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨体に走った。
「一人で届かずとも、四人でもまだ届かずとも」
クィトだった。
しなやかな体躯が『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯を駆け上がっていく。
体皮を蹴り上げる度に、血反吐を撒き散らす。
「皆で積み上げれば、汝にも届く」
今の彼女は、導なき者への顎(シルベナキモノヘノアギト)であった。
知性という標もたず、ただひたすらに喰らい続けることだけを旨としてきた巨獣への一撃。
振り抜いた一撃は、深まった傷を更に広げるように叩きつけられていた。
体液が噴出する。
止まらない。止まらないのは、己の殴打か、それとも『最強巨獣キングゴンドワナ』の突進か。いや、どちらも、だっただろう。
止められない。
束ねた残留効果であってもなお、クィトの身に走る激痛は凄まじいものだった。
だが、それでも。
「汝はここにいる、この場にいる者しか見えていない」
そう、『最強巨獣キングゴンドワナ』を追い詰めた巨大神像は、研究に始まり、改造と建造を新宿島にある者たち全員で成し遂げたものだ。
ただ一人、否。ディアボロスだけの力を頼みにするのならば、到達できなかった力の結晶。
この場に至るために多くの者たちが力を結実させてきたのだ。
「汝がいくら強かろうとも、我らは負けぬ」
クィトの体が力を失って超振動を前に宙を舞う。
その身と入れ替わるように、小雪のサーヴァント、モーラット・コミュ『コダマ』が駆け上がる。
「毛玉一刀流の奥義、いきます! こ、これが雷毛の太刀、です!」
小雪は、ずっと解っていた。
『最強巨獣キングゴンドワナ』は、己たちより遥かに格上だ、と。
どれだけ残留効果を束ねても、己たちよりも強大な力を個で保ち得ている。
巨大神像の力なくば、容易く蹂躙されていたであろうことも理解できる。
だが、苦しみ抜いてなお、自分たちは戦っている。
手傷一つ与えられないわけではないのだ。
それは、共にある仲間たちがいるからだ。傷つきながらも、血潮を流しながらも、それでもなお戦ってきた。
その血路が今に連なっている。
状況は、徐々に『最強巨獣キングゴンドワナ』に傾き始めている。
だが、最悪ではない。
最悪ではないのならば、絶望する必要はない。
ここからだ。
無情にも奪われたものたちがいる。
その怒りに小雪の瞳が燃え、『最強巨獣キングゴンドワナ』の爛々と輝く双眸と激突する。
「『コダマ』!!」
叫ぶ。
怒りが、己の中にある。
毛玉一刀流奥義・雷毛の太刀(ライモウノタチ)が『コダマ』より放たれ、『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯を、その身に刻まれた裂傷へと叩き込まれる。
腹部の傷がさらに広がる。
「ま、まだ終わりじゃありません」
彼女の瞳は決然と燃えていた。
人の知性は、絶望を知る。
だが、同時にそれは勇気を示すものでもあった。
絶望を知って、勇気と変えるのが人だというのならば、未来は暗闇の荒野。
勇気の灯火を手に、知性より溢れるは、やはり覚悟だった。
知性保たぬものには至れぬ境地。
それが覚悟。
紡いできた強固な鎖のような残留効果。
血に塗れながらも、手にしたものは、後に続く者たちへと紡がれている。
「GUUURRRRAAAA!!!!」
恐ろしげな咆哮を轟かせても無駄だった。
もう、この胸に灯された勇気は、恐怖では打ち消せない。
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率79%
====================
苦戦 🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
西堂・千衛蔵
ネメシス発動
全身が異形巨大化した鬼の姿に
レイラさん、文月さんと連携
【パラドクス通信】で連絡を取り、随時互いの位置を把握
【エアライド】で、攻撃し易く且つ味方の攻撃を邪魔しない位置に素早く移動
消耗は厳しいが、後一撃食らって一撃打ち込む力は残っているぜ
頼りになる増援も来てくれた
此処迄に皆が積み上げた全てと、今隣にいる仲間と、自分自身を信じる
そしてもう一つ信じるのは、戦いの中で知ったキングゴンドワナの意地だ
「そう、奴は巨獣の王者だ
今更守りには入らない
此方も全ての力を攻撃に向けようぜ!」
【先行率アップ】を重ね可能な限り敵より早く動く
どうしても奴の方が早ければ【ガードアップ】とネメシス化した体の頑丈さに賭け、衝撃に下手に逆らわずに吹っ飛ばされながら反撃する
合掌して阿弥陀如来の真言を唱え、頭に乗せた燈篭から無対光を放つ
赤煙のドラゴンオーラ「鬼火」「真砂」「紫煙」の力も乗せ、キングゴンドワナの胸まで広がった傷の端、心の臓を貫く位置を狙う
この後の事は考えず燈篭に力を全て注ぐぜ
「目印だ! あの場所を狙え!」
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
文月・雪人
レイラと千衛蔵と連携
愈々正念場だね
王を倒しこの地を奪還する、その為に俺達はここにいる
故にここで勝機が見えなければ巨大神像の犠牲も止むを得ない
でも俺は、彼らを道具というよりも仲間の様に感じていて
ここまで俺達を守ってくれた彼らの為にも戦いたい
それもまた俺の本心だよ
赤い目と赤い二本の角のネメシス形態へ
【死亡回避】可能なら何を恐れる事がある
重傷ぐらいは上等だ
仲間の為に死力を尽くす
それもまた復讐者の強さ、だよね?
【パラドクス通信】でレイラと千衛蔵と意思伝達
文字通りの死闘だ
命を賭けて戦う王相手に守ってばかりじゃ追いつけない
王が王のタイミングで動く前に【先行率アップ】で連携して仕掛けたい
『朱鉄ノ舞』で右側面から突撃
大空洞の岩や壁、王の巨体も足場として一気に距離を詰める
超振動波は強烈だが
可能な限り先手の一撃に賭けて攻撃を最優先
後手でも【ガードアップ】で攻撃可能な態勢維持し反撃
仲間と重ねた残留効果と力の全てを雪月花の刀に込め
王の胸部の傷へと仲間と斬撃を叩き込む!
倒れてもこれで終わりじゃない
次へと繋ぐ一撃に
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
🎖️🎖️🎖️🎖️🎖️🎖️大勲章を使用🎖️🎖️🎖️🎖️🎖️🎖️
レイラ・イグラーナ
西堂様、文月様と
なんという巨大さ、そして威容……!
全ての巨獣の……いえ、全ての生物の王たらんとするような姿。
これが最強巨獣キングゴンドワナ……!
ですが、たとえ相手が地上で最強の生物であっても、最終人類史を守護するため……排除いたします。
細剣「Дед мороз」を手に【天上奉仕・氷晶】で戦闘を行います。
お二人が使用した【先行率アップ】の力を借り可能な限り先手が打てるように。敵の動きや様子を伺わず、こちらから仕掛けて参りましょう。
大勲章により強化された「氷雪使い」でキングゴンドワナの巨大な体躯を凍てつかせ、「斬撃」で既に傷だらけのキングゴンドワナの腹から胸にかけ、縦に大きく切り裂きます。
両腕の攻撃は直撃は回避し、【ガードアップ】で衝撃を耐えます。
防御は少しでも長く戦い、キングゴンドワナに大きなダメージを与えられるように。最終人類史へと漂着し、重傷を負うことになろうと流れを引き寄せるために剣を振るいます。
この剣の名は、あらゆる生命を拒絶する極北の守護者。
いかに強くとも生物であるならば……!
風が、吹いていた。
それは轟々と鳴り響くような風ではなかったけれど、風を切る音が響いていた。
揺れるは銀雪のような髪。
そんな髪を棚引かせるように生まれた風を吹き飛ばすものがあった。
一歩踏み出す。
雪を見ながら詩を吟ずるわけではないけれど、その歩みは向かい風を受けても止まることはなかった。
赤い瞳が見上げていたのは震える巨山の如き体躯。
腹部から胸部に懸けて走る裂傷は、渓谷を思わせるような深さへといたり、体液は山河のようにとめどなく溢れていた。
咆哮が、風を生み出している。
次第に風が強くなっていく。
向かい風は相変わらずだ。轟々と耳に響いている。
いよいよだ、という声が聞こえた。
残留効果が手繰り寄せられている。共に立つ仲間たちとの確かな繋がりを感じることができるものだった。
「正念場だね」
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)の声が聞こえる。
対するは、断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』。
その咆哮が風を生み出している。
小さき人間の生命を知らしめる呼気を容易く吹き飛ばし、決然たる覚悟すら吹き飛ばす咆哮が轟いた。
「GUUURRRRAAAA!!!!」
恐ろしい。
あまりにも恐ろしい咆哮だった。
あらゆる生命を否定し、己が糧としか見ていない双眸は、破壊と暴力の権化のようであった。
身が、震える。
意識しなくても、身が震えてしまう。
雪人はしかし、その震えを抑えるように瞳を見開く。
赤い瞳と赤い角。
「王を倒し、この地を奪還する。そのために俺達はここにいる」
彼らにとっては、ここが分水嶺だった。
もう後はない。
ここから先に犠牲が出ないという保証は何処にもない。
身に満ちるのは巨大神像から流れる再生のエネエルギー。これがディアボロスたちが『最強巨獣キングゴンドワナ』と対峙してなお、未だ圧殺されていない最大の要因であった。
巨大神像なくば、『最強巨獣キングゴンドワナ』との戦いは、戦いにすらならなかっただろう。
この戦いを可能としたのは、巨大神像があればこそ。
「でも俺は、巨大神像を、彼らを道具というよりも仲間のように感じているんだ。ここまで俺達守ってくれた彼らのために戦いたい。それもまた俺の本心だよ」
ネメシス形態へと至った雪人のちからの漲りと共に西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)は頷く。
「消耗は厳しいが、な。だが、後一撃喰らって一撃打ち込む力は残っているぜ」
息を吐き出す。
口の中は血の味が広がっている。
だが、それでも立っていられるのは、ここまで積み上げてきた仲間たちの残留効果。今隣にいる仲間と己を信じる。
知性無き獣には、ない発想だったことだろう。
そして、知性があるのならば目の前の存在を知ることができる。
恐怖と絶望の象徴の如き巨山の如き体躯を前にしても、それらを飲み込むことができる。
知性があるからこそ勇気が生まれるのだ。
「そう、やつは巨獣の王者だ。今更守りには入らない。此方も全ての力を攻撃に向けよう!」
風が吹いている。
対する轟々たる咆哮は、そんな風すら容易く吹き飛ばす。
巨躯が、震えた。
「超振動……!」
雪人は構えた。
多脚が大地を打ち鳴らし、その長大過ぎる尾が大地を叩いた。
予備動作、と理解していても『最強巨獣キングゴンドワナ』にとっては目の前のディアボロスたちは路傍の石。
小さきことは弱きこと。
「GAOOOOOOOO!!!!」
咆哮と共に超振動を纏った巨山が飛び込む。
ここまで来て尚、と二人は思ったかも知れない。共にネメシス形態へと変貌した能力の向上と残留効果の積み重ねをもってしても『最強巨獣キングゴンドワナ』の戦闘力は圧倒的過ぎた。
「文字通り、死闘だ」
雪人は覚悟を決めた。
恐怖を飲み込み、勇気と変えたのならば、生み出されるのは覚悟だ。
守っていては負ける。
踏み出す。
時空が歪み、逆説連鎖戦に突入する。
「天を地を駆け朱鉄の舞」
踏み降ろされた多脚によって飛んだ大地の破片を蹴って雪人は『最強巨獣キングゴンドワナ』に迫っていた。
その瞳は赤い。
けれど、手にしていた白銀の刀は、付きのように鋭くも雪のように静かに斬撃の孤を描く。
それは花弁のように美しく、また彼の揺らがぬ意志を示すようだった。
即ち、生命を懸けての戦い。
目指すは、これまでの戦いで紡がれてきた『最強巨獣キングゴンドワナ』の胸へと走る傷。
広げる。
あの傷を巨山の心の臓へと届かせる。
その意思と共に月光が迸るような刃が叩き込まれる。瞬間、彼の体躯が震える。
脳が、揺れる。
ただ、それだけ。
暗転。
全身から血潮が噴出し、飛沫となって雪人の体が飛ぶ。
『最強巨獣キングゴンドワナ』の突進が彼の体を吹き飛ばし、大地へと叩きつける。痛みに声が上がることもなかった。
震える体を起こそうとした。
だが、駄目だった。
雪人は見た。己が叩き込んだ斬撃の後へと続く光を。
「オン・アミリタ・テイ・ゼイ・カラ・ウン」
無対光招来(ムタイコウショウライ)。
それは千衛蔵の放つパラドクスの光であった。
合掌されし彼の手の内側から溢れるは、無量たる光明。
真言は、彼のパラドクスの発動の証。
広がる光は頭頂よりも発せられる。
「GUUURRRRAAAA!!!」
その光を押しつぶさんと振り上げられた巨大なる鉄槌。
組み合わされた『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨腕。その一閃が振り下ろされた。
まばゆい輝きすら闇に落とすかのような一撃。
しかし、その一撃と同時に無量たる光明は閃光の矢となって『最強巨獣キングゴンドワナ』の胸部にまで走った傷痕へと叩き込まれる。
狙うは一点。
心の臓。
それは倒れた雪人と同じ狙いだった。
同じ一点を狙う。それだけのために彼は己が一撃にすべてを掛けたのだ。例え、その光を巨腕の一撃が塗りつぶし、粉砕するのだとしても、だ。
躊躇わない。
頭蓋に衝撃が走る。
後のことなど考えていない。だが、確かに繋いだという感触が己にはあったように思えてならなかった。
故に叫んだのだ。
「目印だ! あの場所を――」
狙え、という言葉は届いたのか。届かなかったのか。
いいや。
届いた、と確信を得ながら千衛蔵は大地を粉砕する一撃に巻き込まれた。
風が。
風が、吹いていた。
それは傷に喘ぐ誰かの吐いた血の色をしていたかもしれない。
もしかしたら、誰かが願った感嘆の吐息だったかもしれない。
けれど、風が吹いていた。
奪うのではなく、護るために戦う者たちがいる。
手にした剣の名は、かつての守護者の名を冠する。
あらゆる生命を拒絶する極北の守護者。
「全ての巨獣の……いえ、全ての生物の王たらんとするような姿。これが、『最強巨獣キングゴンドワナ』……!」
その通りであった。
ただ腕を振り下ろす、踏み出す、それだけであらゆる障害を粉砕する力を有する存在。
しかし、レイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)の瞳には、紡がれてきた光があった。
赤い瞳が見上げた巨山に対して彼女は恐れを抱くよりも早く、その紡がれた光を見た。護るという意志が紡いだ光が、一点を示していた。
「例え相手が地上最強の生物であっても、最終人類史を守護するため……排除いたします」
煌きは、雪の中に。
暗闇の雪原を照らす光は、今、その剣の切っ先にこそ在る。
手繰り寄せるは、人類史に刻まれし力。
手にした剣は、レイラの誓いだった。
守護する。人民を護る。最終人類史を護る。
ただそれだけの誓い。
冷気が、その身よりほとばしり、周囲に満ちていた火炎立ち上る大地を凍てつかせた。
炎すら凍てつかせる冷気は『最強巨獣キングゴンドワナ』の身に迫り、その動きを鈍らせた。
「GRUUUU!?」
それは理解できぬ力であったのかもしれない。
時空を歪める踏み込み、それは天上奉仕・氷晶(メイドインヘブン・リジャノーイ・クリスタール)と名付けられたパラドクス。
その煌きの刹那、レイラの銀髪が揺れた。
赤い瞳が見据えるは、仲間たちが紡いできた残留効果。
か細い糸ではない。強固な鎖が彼女を導いていた。
「いかに強くとも生物であるのならば……!」
「GAOOOOOOOO!!!!!」
迫るは鉄槌。
その一撃がレイラの体躯を打ち据える。だが、彼女の体は吹き飛ばない。
手にした剣が『最強巨獣キングゴンドワナ』の腕部に突き立てられ、彼女は一気に振り下ろされた巨腕を駆け上がっていった。
光が、つながる。
紡ぎ、繋ぎ、紡がれる。
人の、ディアボロスの戦いは、常にそうした連なり。
故に彼女の瞳には燦然と輝く光が捉えられていた。
「絆ぐ」
ただ、その一言と共に彼女の手にした守護者たる刃の一撃が『最強巨獣キングゴンドワナ』の胸部へと叩き込まれる。
標はもう、其処に。
ならば、己は穿つだけである。
叩き込まれた一撃が『最強巨獣キングゴンドワナ』を後退させるように揺らがした。
そして、レイラは切り裂いた胸部の傷を凍てつかせる。
心の臓を示すように巨大な氷柱が生み出されていた。
まるで鉄杭のように。
周囲の大気に満ちる水分さえ凍てつかせる冷気。
それによって巨大な十字架が『最強巨獣キングゴンドワナ』の胸に、聳え立っていた。
=================================
『文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は重傷を負った』
『西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)は重傷を負った』
=================================
====================
!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率82%
====================
善戦 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1 【一刀両断】がLV7になった! 【壁歩き】がLV2になった! 【冷気の支配者】LV1が発生! 効果2 【先行率アップ】がLV4になった!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
一里塚・燐寧
クィトちゃん(g00885)と
白亜紀で歴史を止めたきみは知らないだろーけど、恐竜の中で生き残るのは一番強い奴じゃないんだよぉ
未来を掴んだ子達は飛ぶために体を小さくして、前脚を捨て、骨もスカスカになってた
最強を目指すだけが進化なら――そうはならないでしょ
チェーンソーザウルスも、個の強さだけを求めたネメシス形態じゃない
大きな体は仲間を乗せて駆け抜けられる
クィトちゃんを頭に乗せ全速力で突進するよぉ!
【ガードアップ】を越えて≪廻刃竜の厚皮≫が焼かれても足は止めない!
接敵したら【エアライド】の空中跳躍を利用して宙返りし、『呪式:一蝕撃発』を発動!
全身の縦回転が生む大きな力で尻尾のチェーンソーを叩きつけ、杭が示す心臓に続く傷を深く深く抉り、更に爆発!
爆風で肉の層を更に掘り下げ、クィトちゃんの大技を肉体深くに浸透させるよぉ
あたし達一人一人が、違う考えを持ち寄って進んで来たのと同じでさ
色んな道を選んだ命があったから、隕石くらいじゃ生き物は滅びなかったんだ
それを分からない奴に――恐竜時代を渡すもんかッ!!
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
クィト・メリトモナカアイス
燐寧(g04979)と
かつてこの地にも人間がいた。
最終人類史に生まれ、ゴンドワナに流れ着き、ディアボロスとして覚醒した者たちがいた。
けれども彼らは力及ばず。我らにできたのは、彼らを弔い、祈りを捧げることのみだった。
生きる者の想いも、死した者の想いも。
全て繋いで終わらせよう。
守護者の姿のネメシス形態に変身。ネメシス形態の燐寧の頭にびょんと飛び乗り一緒に戦う。
【ガードアップ】と【反撃アップ】でキングゴンドワナの攻撃にも倒れず、怯まず。黄金猫拳打棒を振るい、衝撃波と炎をかき分け巨体による前進から逃げずにこちらも進もう。
結果的に早くキングゴンドワナに接近できれば、その方が傷が浅くなるかもしれぬ。
キングゴンドワナに接近できたなら燐寧と同時攻撃。
我は黄金猫拳打棒に神々しい光を纏わせる「天河顕現」。キングゴンドワナの胸部、氷の十字架が聳え立つ箇所に肉球を叩きつけ、滅びの呪詛によって肉体を風化させよう。
汝全てを喰らう絶対にして孤独の王。
けれど。どれだけ強くとも生あるものは必ず滅ぶ。
だから我らは繋ぐのだ。
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
月下部・小雪
い、今です!
か細い糸をつないだ千載一遇のチャンス、最後の力を振り絞って総攻撃ですっ
ネメシス形態のまま、魔力障壁を張って攻撃を掻い潜りつつキングゴンドワナさんを見下ろせる場所まで飛翔
ボクの全部をコダマに込めたサイキョウの攻撃を準備です!
すべてを食らい尽くせば最強、確かにそうかもしれません。
けど、たとえ最強巨獣でもボク達の――人類史のすべてを食らい尽くすことなんてできません!
刻逆に巻き込まれた人達の――抗い戦った人達の想いまでは巨獣さん達でも食らい尽くせてなんていません!
今日までのゴンドワナでの冒険の全てを最後の攻撃に込めます。
これが、これまで一緒に戦ったみんなの、巨大神像さんの、そ、そしてボク達の胸に宿るゴンドワナで亡くなった人達の想いが詰まった一撃……!
ひ、必殺、【コダマ・サンシャイン】、です!
仲間の攻撃と共に胸部の傷を目掛けて太陽となったコダマが突撃。
そ、そのままキングゴンドワナさんをぶち抜いちゃって、ください!!!
撃破後は溢れ出す光で、ゴンドワナでの冒険の終わりを実感しちゃいます。
⑥👿巨獣大陸ゴンドワナ地下大空洞大決戦『最強巨獣キングゴンドワナ』
伏見・萬
(連係アドリブ歓迎)
(ネメシス形態:どす黒い呪詛の靄で出来た獣)
(サイキョウ、だろウが、なンだロウが……いツかは、喰わレる。そレが、獣ッテ、もンだロウ)
(自分ノ「生きテタ」頃を憶えテなイ俺デモ、ソレは知ッテいる)
言葉は発しないが、【パラドクス通信】や声をかけられれば反応はするし、指示や要請があれば従う
【飛翔】【エアライド】を借りて動き、敵の身体に張り付く
必要に応じて、自分の身体を足場に使わせる等して味方の動きをフォロー
【スコルピオンスティング】使用、武器の代わりに爪牙で攻撃
【命中アップ】の力を借り、急所に近い傷を見極めて飛び込み、爪と切り裂き、顎で喰らい、呪詛を流し込む
敵の傷を全身で押し広げ、敵の身体のより奥へ攻撃が届くようにして、吼えて味方に「ここを狙え」と合図する
自分ごと吹き飛ばして貰って構わない。全力で攻撃をぶち込んでもらう
キングゴンドワナの死にもの狂いに応えるように、負傷に構わず攻撃し続ける
力尽きるなら全身を形作る呪詛を全て敵の身体に流し込み(【ラストリベンジ】)、仲間に後を託す
巨山の如き体が震えている。
胸に穿たれた氷杭の十字架が輝いていた。
残留効果。
ディアボロスのみが見る事のできる輝き。
それは鎖のような光だった。か細い糸はもう、どこにもない。
この戦いに集った者たち皆が見える光であった。力及ばず倒れた者もいるだろう。
だが、それは無価値を意味しない。
人の歩みは、常に次代につなぐものである。
生命の本質が、例え何処まで行っても遺伝子を未来へと運ぶ列車なのだとしても、知性こそが意味を見出す。
過去を知り、現在の意味を知る。
そして、過去を飲み干して未来に思いを馳せる。
連なりと繋がりだ。
「かつてこの地にも人間がいた」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は呟いた。
「最終人類史に生まれ、ゴンドワナに流れ着き、ディアボロスとして覚醒した者たちがいた。けれども、彼らは力及ばず。我らにできたのは彼らを弔い、祈りを捧げることのみだった」
クィトの身は血だらけだった。
体の傷まぬ場所などどこにもない。骨身が砕けるような痛みが襲っている。
それでも意識を保っていられたのは、この戦いに駆けつけたディアボロスたちの仲間が己の背を支えているからだ。気の所為だと、勘違いだと言われてもいい。
けれど、確かに沿う感じたのならば、力は。
「生きる者の想いも、死した者の想いも。全て繋いで終わらせよう」
守護者として。
最終人類史の守護者として、クィトは漆黒の巨体たるネメシス形態へと変貌した一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)の頭に飛び乗った。
「チェーンソーザウルスも、個の強さだけえを求めたネメシス形態じゃない。大きな体は仲間を乗せるためだよぉ。いくよ、クィトちゃん!」
恐竜形態。
巨大な体躯が大地を疾駆する。
だが、それ以上に断片の王『最強巨獣キングゴンドワナ』の体は巨大だった。
胸に杭の如き氷の十字架が形成されている。
それが標だ。
燐寧はクィトを乗せて走る。
「GUUURRRRAAAA!!!!」
咆哮がほとばしり、『最強巨獣キングゴンドワナ』は背の翼を羽ばたかせ、飛翔する。
高い。
傷を負って尚、その高さは健在であった。
胸骨が内部のエネルギーを口腔に集めるために広がり、その傷がさらに裂傷を深くするのだとしても、『最強巨獣キングゴンドワナ』は構わない様子だった。
むしろ、目の前に迫る矮躯たるディボロスを完全に喰らい尽くさねばという意志が迸るように、大地を埋め尽くす火炎が迸る。
「かんっ、ぜんに退路を立たれた感じ!」
「構わぬ!」
己たちの背後に続いた仲間たちが炎の壁に阻まれている。
けれど、繋がっている。
戦場にある仲間たちの意志が、想いが己たちの背中を押している。
迫る大火炎を前に燐寧は跳躍する。
己が体皮が熱に焼ける。ただれ落ちるようにして、その体躯は灼かれていく。痛みが、もう何度味わったかわからない痛みが体を走り抜けていく。
息もできないほどの熱波の中、彼女は瞳をパラドクスに輝かせた。
空中で身を回転させる。
宙返りは、頭に乗せたクィトを護るためでもあったし、また同時に己のパラドクスへの助走でもあった。
「呪式:一蝕激発(ヘクスアーツ・ソウルシャッター)――白亜紀で歴史を止めたきみは知らないだろーけど、恐竜の中で生き残るのは、一番強い奴じゃないんだよぉ。未来を掴んだ子たちは飛ぶために体を小さくして、前脚を捨て、骨もスカスカになってた。最強を目指すだけが進化なら――そうはならないでしょ」
突き立てる尾。
チェーンソーが駆動した瞬間、炸裂するは強大な爆発。
胸部に走る傷を広げるようにして爆発が『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯の内側で弾けた。
爆発が迫るのは、氷杭が標となった心臓。
「あたし達一人一人が、違う考えを持ち寄って進んできたのと同じでさ。いろんな道を選んだ生命があったから、隕石くらいじゃ生き物は滅びなかったんだ。それをわからない奴に――恐竜時代を渡すもんかッ!!」
炸裂した爆発と吹き荒れる炎が燐寧の巨体を燃やし尽くすようだった。
痛みは、もう意識をつなぎとめる限界を越えていた。
けれど、繋いだ。
数多のディアボロスたちがそうであったように、己もまた次につなげる。
絆ぐ。
そうすることで、網目のように運命は編まれていく。
誰かと誰かが交わることで織り込まれ、模様を描くように。
なら、パラドクスの輝きだって同じだ。
「汝、全てを喰らう絶対にして孤独の王。けれど、どれだけ強くとも生あるものは必ず滅ぶ」
「GRUUUU!!!」
『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯が超振動に震える。
多脚が打ち下ろされ、一瞬でクィトに迫る。
巨山そのものが身に降りかかるようなものだ。
防ごうと思って防げるものではない。わかっていたことだ。だからこそ、クィトは覚悟を決めた。
「GAOOOOOOOO!!!!」
「グッ――、ううううううっ!!」
折れた。
腕が、折れた。骨が、折れた。だが、クィトは恐怖を飲み干した。
己が臓腑はまだ生きることをやめていない――のなら、生きることを諦めない。
折れた腕で振り上げた黄金の猫打棒がパラドクスの輝きを放つ。
距離は零。
「だから、我らは繋ぐのだ――天河顕現(テンガケンゲン)ッ!!」
放たれる一撃が『最強巨獣キングゴンドワナ』の身を叩く。
パラドクスの輝き伴った打棒は、その巨体の内にて溢れる爆発と合わせて衝撃を倍増させて、『最強巨獣キングゴンドワナ』の傷をさらに広げた。
体液が噴出し、クィトの体を吹き飛ばす。
踏みこらえることすらできなかった。
けれど、構わなかった。
手足に力が入らない。巨山より転がり落ちるようにして、クィトの体が落ちていく。
身が、わずかに横に投げ放たれるような感触がした。
迫るは死に体のクィトを轢殺せんとする『最強巨獣キングゴンドワナ』。だが、もはや動くこともできぬであろう身を投げ放ったのは、黒き呪詛の靄でできた獣――伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)だった。
言葉はない。
あるのは意志のみ。
「ニンゲン、スベテ、クラウ!!!」
『最強巨獣キングゴンドワナ』の咆哮が轟く。
その言葉に会話という概念はなかったのかもしれない。
「ヨワキモノ、スベテ、クラウ!!!」
あるのは意志のみ。
「スベテ、クラッタモノ、サイキョウナリ!!!」
知性感じさせぬ言葉。
萬もまた会話するつもりもなかった。
あったのは、ただ己の中に叫ぶ獣の咆哮だった。
生きているのなら。
生命を喰らって生きていく。
生命とはそういうものだ。サイキョウであろうと、なんであろうと、いつかは老いて弱り、喰らわれる。
屍を荒野に晒し、臓腑は地に還る。
例え、骨が化石へと変わり悠久の時を超えていくのだとしても、宿した感情と意志は誰にも知り得ない。
故に、萬は漆黒の獣となって『最強巨獣キングゴンドワナ』の体躯を駆け上がった。
超振動は彼の体躯を蝕む。呪詛の靄とて吹き払うようだった。
これは捨て身だった。
「――!!」
駆け上がった先は『最強巨獣キングゴンドワナ』に打ち込まれた氷杭。
心臓。
生きているのならば、ここだ、と萬は叫んだ。
呪詛を傷口に流し込み、己が五体が超振動によって強烈なパラドクスの一撃を叩き込まれようとも食らいついていた。
その代償は小さくない。
骨身がちぎれるのではないかと思うほどの超振動。
脳が揺れる。
意識が寸断される。
それでも、獣は吠えた。
手繰るは残留効果の軌跡。紡がれ、繋ぎ、絆ぐ光。
手繰り寄せた光は、月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)に繋がっていた。
彼女の赤い血潮は身を彩る鮮烈なる色。
体はもう、限界だった。
「い、今です!」
か細い糸。
それが最初にディアボロスたちが掴んだものだった。
意志なくば、ここまで辿り着くことはできなかっただろう。踏み出す一歩がなければ、ここまで迫ることはできなかっただろう。
誰に何を言われようとも、誰に求められなくても、誰に願われなくても、それでも前に進むと決意した覚悟があればこそ、ここまで辿り着くことができたのだ。
迫る巨山。
萬の呪詛の体躯が吹き飛んだ。
「GUUURRRRAAAA!!!」
憤怒の激情を全て乗せたかのような猛進が目の前に迫っている。
「すべてを喰らい尽くせば最強、確かにそうかもしれません」
けれど、と小雪の瞳にはパラドクスが煌めいていた。
巨山が振り下ろされたかのような衝撃が彼女の身に注がれる。
痛みが、魂さえ砕くかのようだった。
「けど、たとえ最強巨獣でも、ボク達の――人類史のすべてを喰らい尽くすことなんてできません!」
踏み出す一歩さえも、砕ける。
「刻逆に巻き込まれた人たちの――抗い戦った人達の想いまでは、巨獣さん達でもくらい尽くせてなんていません!」
例え、砕け散っても連なる者たちがいる。
小雪の背に感じるものがあった。
「これが、これまで一緒に戦ったみんなの、巨大神像さんの、そ、そしてボク達の胸に宿るゴンドワナで亡くなった人達の想いが詰まった一撃……!」
踏み潰したはずだった。
砕いたはずだった。
だが、『最強巨獣キングゴンドワナ』は見ただろう。
己が踏み潰したとさえ認識しなかった者の光が、己には視えぬ何かで繋がっていくのを。
ディアボロスたちの紡ぎ重ねた残留効果を手繰り寄せ、小雪は叫んだ。
「みんなの願いを一つに! ひ、必殺、コダマ・サンシャイン、です!」
サーヴァント、モーラット・コミュ『コダマ』の小さな体躯が『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨躯の眼前に飛び出す。。
それは太陽の如き輝きを放ち、満たして飛ぶ。
目指すは、氷杭。
ここまでの連なりが、結実するというのならば、今だった。
「G、R、AAAAAA――ッ!!!」
激突する光が氷杭を押し込む。
咆哮は痛みに。
そして、光は広がっていく。
「そ、そのまま、ッ、ぶち抜いちゃって、ください!!!」
小雪は拳を突き上げた。
太陽の光が炸裂し、凄まじい衝撃を生み出す。
咆哮は、もう轟かなかった。
代わりに、『最強巨獣キングゴンドワナ』の巨山の如き体躯が、轟音と共に地に伏せる。
ディアボロス達は見ただろう。
ゴンドワナ地下大空洞が光を放ちながら崩壊していくさまを……。
その光は大空洞の外である巨獣大陸ゴンドワナの地上に波及していく。
そう、それは巨獣大陸ゴンドワナの奪還が始まることを示していた。
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『一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は重傷を負った』
『クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は重傷を負った』
『月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は重傷を負った』
『伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)は重傷を負った』
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!現在の巨大神像の戦闘支援と損傷率!
キングネコ2世 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
朱鉄参號 :【支援攻撃】残0回 損傷率96%
レックスⅣ :【死亡回避】 損傷率86%
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苦戦 🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
最終結果:成功
完成日 2025年03月17日
宿敵
『最強巨獣キングゴンドワナ』を撃破!