敵群の混乱を助長せよ!(作者 baron)
#火刑戦旗ラ・ピュセル
#ブルゴーニュ北部掃討作戦
#多方面同時攻略作戦
#ブルゴーニュ地方
⊕
●
「ドンレミ村で、海鳥提督シャルル・ド・ラ・セルダを撃破した事で、ブルゴーニュ北部のキマイラウィッチは大きく混乱しているようです。この村は、地理的にはディヴィジョン境界に近い、特に価値の無い辺境集落ではあります。しかし断片の王であるジャンヌ・ダルクの誕生の地である為、何か特別な意味があるのかもしれませんね」
皆には、この動揺したキマイラウィッチの部隊を可能な限り掃討して、敵戦力の撃破を行って欲しい。
南河・緋奈子(人間の陰陽師・g03255)はそう告げながら説明を始めた。
「ブルゴーニュ北部のキマイラウィッチ達は、合理的に考えれば、一時撤退するのが正しい事は理解しているようです。しかしドンレミ村を放置して撤退する事に迷いがあるようで、方針が定まらず混乱しているようですね」
ただの意地であるとか、クロノオブジェクトがあるとか、あるいは力ある地で何かの儀式が出来たり、敵対者の封印など……。
軽い内容から重い内容まで、様々な要因が考えられるので特定は難しい。ただ、今のところは魔女たちが固執している事実を利用して叩くだけである。
「その場に留まろうとする部隊の他、ドンレミ村に近づこうとする部隊、遅ればせながら撤退の準備を始めた部隊など、敵の行動方針もバラバラのようです。そこでこの機会に敵の数を減らす事が出来れば、今後の戦いが有利になるでしょう。少なくとも、一致した方針でしぶとく戦われるよりはよほど楽だと思われます」
その勢力が持つエネルギーは有限なので、増やせるクロノヴェーダには限りがあり、敵を削るだけでも意味がある。
ただ敵はキマイラウィッチなので、戦闘になればディアボロスへの復讐心によって、高い戦闘力を発揮するので、油断は禁物であると緋奈子は忠告を加えた。
「ドンレミ村周辺地域は、完全に孤立している為、ディアボロスにとって維持する意義はあまりありません。しかし、周囲の掃討作戦を行う事で勢力圏を広げるのであれば、話は別になります。あちらの方面が安全になりますからね」
現時点では入り混じる勢力圏の一か所でしかないので意味が薄い。
周囲が安全になる訳でもなく、また目に見えた重要拠点でも無いからだ。
しかし、その周囲も一気に制圧し、居るであろうジェネラル級を倒して、そのままドイツのある東部域まで広げていくなら話は変わって来るだろう。
「勿論、敵が本腰を入れて奪還に来るならば、防衛が難しいのは変わりありません。ですが多方面から同時に侵攻する事で、敵の狙いを絞らせない事ができれば、ディアボロス勢力圏を一気に広げる事もできるかもしれません」
ただ、この同時侵攻作戦は、勢いが止まれば、敵の反撃を受けて各個撃破される危険性が高い。
そうさせない為には、今後の攻略旅団の作戦が重要となるだろう。
●
「誰か居るか! 救援に参ったぞ!」
野太い声が周囲に木霊した。
キマイラウイッチが森や丘の地形を利用して隠れている仲間に呼びかけているようだ。
「こ、ここに」
「申し訳ありません」
周囲から傷つき、あるいは混乱している魔女たちが現れた。
覚悟を決めれば凛々しく戦う彼女たちだが、本当にそうして良いか意思統一が出来なかったのだろう。
「殿軍は任せよ。お前たちは一度引くが良い」
「「はい!」」
アヴァタール級の力強い声に励まされ、魔女たちは撤退を始める。
リプレイ
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
ドンレミ島の制圧と、指揮系統の混乱を突ける好機だ
キマイラウィッチの、ドンレミに対する殊勝さには思うところがあるな……
敵が森や丘に隠れているようなら、こちらも迷彩コートを纏い、地形に潜みつつ周囲を観察
戦況と敵の位置を把握しつつ、混乱の兆候が見える所から突こう
視線の向きや動きの調子が違うだけでも、足並みは乱れやすくなるだろう
救援に安堵したり、撤退への切替に当たる瞬間も不意を衝けるだろうか
好機と見定めた敵を狙い
混乱を助長するため、初手は矢をばらまくように撃ち込み爆破を誘う
Αρκαδία(クロスボウ)に連装矢を番え、PD攻撃
仲間とは連携を取り狙いを合わせ
一撃で倒せる敵>消耗した敵の順に確実に倒していく
逃げるものには追撃を
敵の攻撃には、輝く爪に対し、正面からはタワーシールドの面で、他方向は魔力障壁で防御
強化コートで負傷を軽減しよう
罪の重さは……正確に測れるのは、魔女ではないよな
痛みには忍耐しつつ、攻防を続けよう
……そんなにジャンヌ様の生家を思うのかい?
それは復讐よりも尊いのだろうか
●
「ドンレミ島の制圧と、指揮系統の混乱を突ける好機だ」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)はブルゴーニュ地方にやって来た。ラ・ピュッセルの中でも象徴深く、そして何故固執するのか不明な場所である。
「キマイラウィッチの、ドンレミに対する殊勝さには思うところがあるな……」
他の勢力ではここまで維持する流れであるのは稀だ。
そもそも領地の少ないフローラリアや革命淫魔と違って、大抵の勢力は戦力の方を重要視して、無理せずに下がっているか別動隊が囲みに来るものである。何かあるのか、それとも単に性質的な欠点なのか気になる所だ。これで多少無理してでも奪還に来るだけなら、ディアボロスとして納得も出来るのだが。
(「ともあれ今は敵を倒すべき時間だろう。好機を伺って一気に攻めるか」)
森に隠れながらエトヴァはゆっくり接近して行った。
迷彩コートで森陰に潜み、同じく隠れているキマイラウイッチを捜索して行く。
(「予知情報からすると、救援に安堵したり、撤退への切替に当たる瞬間も不意を衝けるだろうか?」)
エトヴァは時先案内人からの情報を思い返してみた。
森や丘の各地に潜んでいる者たちが集まって来るし、命令に対して真摯に集っている分だけ、周囲に対する集中力や警戒心も薄れている筈なのだ。
(「居た……な。後はその時が来るのを待つだけだ」)
やがて敵の内、数体を発見した。
当初聴いていた通り、脅威度に対して数が多いというか、直ぐに見つかるだけ居るのにやる気を感じられないという姿であった。
そして、『その時』がやって来る。
「誰か居るか! 救援に参ったぞ!』
野太い声が周囲に木霊した。
アヴァタール級のキマイラウイッチが森や丘の地形を利用して隠れている仲間に呼びかけているようだ。指揮官と言うよりは、豪傑然とした響きに聞こえる。
『こ、ここに』
『申し訳ありま……』
周囲から傷つき、あるいは混乱している魔女たちが現れる。
だが、そこへ無数の矢が振り祖注ぐ地獄絵図が見られた。
「――Bluhe」
『な、何者だ! ディアボロスか!』
咲け。そう呟くとエトヴァは魔力塗料を込めた長い矢を放ったのだ。
その矢は周囲に塗料をまき散らし、貫通した時の火花で着火する。
もちろんまき散らされた塗料に合わせて燃え広がり、ついには爆発してしまう。それを無数の矢を連射することで、阿鼻叫喚の渦に叩き込んだのだ!
『卑怯者め! 姿を表せ!』
「罪の重さは……正確に測れるのは、魔女ではないよな」
エトヴァは苦笑しながら放たれる反撃に耐えた。
コートをひりt替えして防御し、魔力障壁でガードするが逆説連鎖戦で防ぎ切れるわけがない。
『我らが安堵した所を狙うとは。そこまで我らが憎いか!』
「……そんなにジャンヌ様の生家を思うのかい? それは復讐よりも尊いのだろうか」
血の涙を流して爪を突き立てて来る敵にエトヴァは苦笑した。
本来のエトヴァは策を弄しても正面から戦う事が多い(遠距離攻撃ではあるが)。その彼が奇襲した事のみならず、人の心を利用したことを気にしてない訳がないではないか。だが、それでもやらねばならないし、たった一人でこの数を相手取る為に、止む無く取った手段であった。
『殿軍は任せよ。お前たちは一度引くが良い』
「もう……遅いな」
エトヴァは血塗られた森の中で、力なく儚く笑っていた。
それはまるで悲しみに暮れる一羽の鳥のようであったという。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
クローディア・ベネット
トマ=アレクサンドル・デュマ……18世紀の間に、フランスで将軍にまで登り詰めたムラートがいたなんてな
しかも息子や孫も大物と来た!
海賊からしてみりゃ軍人は敵だが、それでも尊敬できる男だ
その名前を自動人形だかキマイラウィッチだかも分からない化け物が勝手に名乗ってるたぁ、気に食わないね
あの野郎の攻撃手段はキマイラウィッチ化した左腕に依存しているようだな
だったら私は徹底的に左腕を狙い満足に動かせないようにして、仲間が攻めこむ隙を作ろう
部位によってダメージの有利不利が生まれる訳じゃないが、戦術の主軸を抑えられれば多少は気になるだろ
――『私の弾とあんたの命、どちらが先に尽きるかな!』
《ピストルセット》の銃を抜き、パラドクスの力で加速された怒涛の連射を左腕、特に肩にある顔に叩き込もう
残念ながら三銃士は連れてこれなかったんでね。私が四人分撃ってやるよ!
巨大化した腕での薙ぎ払いは、高さに応じてジャンプで身を躱すか伏せて軌道の下に潜りこみ、直撃を防ごう
偏見をはね除けて勝ち取った名声だろ
クズに汚させはしないさ
白水・蛍
アドリブその他諸々歓迎
……またお会いしましたね。違う者とは分かってますがそれでも武人と相対せる事は私は喜ばしく思います。
さて……では、私と一戦交えてくださいませ。
我が名は白水・蛍。アレクサンドル・デュマ将軍。この一戦逃げまいな?
では、勝負!
世界から借り受けた力を手元に集めて刃を生成します。
そして切り結ぶために一気に接近。全力で斬撃を喰らわせますわ!
相手の反撃は致命傷を避けるように装備の魔力にて障壁を張って防ぎます。致命傷さえなければ問題ないです。
ええ、貴方は強い。ですが、それでも勝つのは我々です。
ではさらばですわ将軍!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
復讐が還るというのなら、怒りも悲しみも虚しさもジャンヌの下に還ればいい
復讐を掻き立て、戦い続ける事を強いられるのは、あの魔女たちも同じなのだろう
頼もしい援軍に感謝し
緩やかな包囲形に移動
単独で殿を務めるとは将らしき将だ
魔女に乗っ取られるのが惜しい武人だったのだろう
経緯を表し戦う
敵味方の動きを観察しつつ
仲間の動きに合わせPDで銃撃
間を埋めるように攻撃を繋いでいこう
俺もご子息の三銃士は好きだなぁ……
もう一人加えてもらおうか
クローディアさんの銃撃、蛍さんの斬撃に合わせ連射
動きを釘付けにし、隙を見せたなら狙い撃つ
将軍の呪詛は魔力衝撃で軽減しつつ、太刀筋を観察し刺突は急所を避ける
サーベル相手なら、思いきりタワーシールドをぶつけて力づくで逸らし、回り込んで来る二度目も予期すれば多少は身を逸らせるか
自動人形には恨みを買ったからな……言いたい事があれば聞こう
魔女も元は人
人が人であるならば、復讐がなくなることはないのだろう
それでも、世界は前に進んでいると信じよう
願わくは、彼らの復讐に終わりを
●
『おお。我が同胞を救うことが出来なかったとは。我が身の不覚よ』
アヴァタール級のクロノエーダがやって来てディアボロスに相対した。
「トマ=アレクサンドル・デュマ……18世紀の間に、フランスで将軍にまで登り詰めたムラートがいたなんてな」
その名前を口走りクローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)は声を上げた。大文豪の一人であるデュマの父親、そして混血児ながらも功績により将軍にまで上り詰めた男だ。当時の偏見に溢れた社会を考えれば、それがどれほど偉業であったのか判ろうものである。
「しかも息子や孫も大物と来た! その名前を自動人形だかキマイラウィッチだかも分からない化け物が勝手に名乗ってるたぁ、気に食わないね」
クローディアからしてみれば、文豪である子孫はオマケである(とても大きなオマケであるが)。
確かに世界史的にはそちらの方が有名かもしれないが、同じ混血である彼女によっては彼の方が遥かに偉大なのである。海賊ゆえに軍人は敵であるが、その偉業だけで尊敬に値する男であった。……なお、史実の本物に対しての話である。
「……またお会いしましたね。違う者とは分かってますがそれでも武人と相対せる事は私は喜ばしく思います」
問題は白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)が言うようにあくまで史実の名声をクロノヴェーダが喰らった偽者なのである。また、同じクロノス級から複数のアヴァタール級が生まれるわけなので、かつて蛍が出逢った男とも別である。
『知らぬ。だが、ワシはワシよ。そしてワシが為すべきことに差があるとは思わぬ』
その言葉を敵は否定も肯定もしなかった。
知識として知らないが、もし自分がその立場であればすることは同じだろうと告げた。
『ワシに出来ることはただ一つ。我が同胞の無念。ここで晴らしてくれよう』
「そう来るでしょうね。さて……では、私と一戦交えてくださいませ」
蛍もこの流れは予想していた。
何しろ、何度もディアボロスたちが通った流れである。
同じ言葉を受けて見当違いだという者も居れば、個体としての差異よりも使命を優先する者も居た。この『アレクサンドル・デュマ』を名乗る個体もそうなのだろう。だからこそ、戦いを持って決着をつけると蛍は告げたのだ。
「俺もご子息の三銃士は好きだなぁ……もう一人加えてもらおうか。話は終わったようだし、こちらも戦闘態勢に入ろうか」
「いつでも行けるよ! 錨はとっくに上がってるさ!」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は援軍としてやって来たクローディア達に軽く頭を下げて会釈をすると、そのまま戦闘態勢に入る。
(「復讐が還るというのなら、怒りも悲しみも虚しさもジャンヌの下に還ればいい。復讐を掻き立て、戦い続ける事を強いられるのは、あの魔女たちも同じなのだろう」)
エトヴァは既に覚悟を決めている。
偽物であるか否かはあまり関係ない。
機械化ドイツやグランダルメでそうであったように、そしてラ・ピュッセルで戦い抜くと決めているのだ。そして魔女たちの復讐心はマッチポンプなど非常に歪な形成をされたものである。そう強いられている者たちとの戦いと有れば、憎しみ合ったり同情したりするよりも、静かに倒してしまう方が良いと思って居た。
「我が名は白水・蛍。アレクサンドル・デュマ将軍。この一戦逃げまいな?」
『掛かって来い!』
やがて双方はどちらともなく戦いの火蓋を開く。
既に向かい合い、敵意を持つ者同士が出逢えば戦い以外に道はあるまい。
「では、勝負! 此処に綴るは未来への希望。未来への道を切り開く為の力を我が身に宿す為の歌。その力を此処に!」
蛍と敵は刃を持って相対した。
希望の歌を捧げることで、世界から借り受けたその力。
それは蛍が得意とする音そのものであり、東洋であれば音魂とでも呼ぶだろう。見えない音の刃が敵を斬り、何処に居ようともたちまち切り刻む。さらにそれを至近距離からたたき込むことで、強烈な一撃とした!
『ふん。この程度でワシは朽ちぬわ。我が身に変えて守る筈であった同胞の痛みであると思えばこそ。この復讐を成し遂げん!』
大して敵は自動人形の正確な剣技に、魔女の復讐心を載せて放つ恨みの刃! 精妙な剣を避けることは能わず、そして受ければ呪いのオーラが体を蝕むのだ!
「ええ、貴方は強い。ですが、それでも勝つのは我々です。そして強い事は最初から分かっていた事!」
蛍は魔力を総動員してその刃を防いだ。
特に侵食する呪いを阻み、致命傷を避ける。
そうすればその間に、仲間が倒してくれること知っているからだ
(「あの野郎の攻撃手段はキマイラウィッチ化した左腕に依存しているようだな」)
その様子を見ていたクローディアは、受け取っていたメモと合わせて考察した。そして攻めるべき場所を見出すと、そこを中心に攻撃する。
「残念ながら三銃士は連れてこれなかったんでね。私が四人分撃ってやるよ!――私の弾とあんたの命、どちらが先に尽きるかな!」
クローディアは用意している銃を次々と持ち替えながら攻め立てた。
海上で使うことを想定したピストルのセットであり、弾を込めて何時でも撃てる状態にしている銃を持ち変えながら射撃したのだ。
『ふんふんふん!』
敵は人の顔がある剛腕に力を集め、人間には不可能な自動人形の関節で剣を振り回し始める。嵐のような攻撃は弾丸を刎ね飛ばし、その業案は喰らった弾丸など無いも同然と逆行して行く!
「荒波に揺れる甲板の上でだって、私はど真ん中を撃ち抜いてきた。今日もそうさせて貰おうか! そこだ!」
デュマが人の形をした嵐であるならば、クローディアは嵐を越える海賊だ! 二丁拳銃はマシンガンではないが、だからこそ精密に狙う事も出来る。現代の銃と違って反動が少ない事もあって、狙いすました一撃が肩を抉らんと同時に撃ち込まれた!
『効かぬわ!』
「あんたはそうだろうな。あんたは!」
強烈な薙ぎ払いがクローディアを襲うが、彼女はジャンプしながら直撃を避けた。弾丸を喰らった事と、人間を跳ね除けた大仰な動きそのものを導き、クローディアはデュマ隙を作ったのだ。
「単独で殿を務めるとは将らしき将だ。魔女に乗っ取られるのが惜しい武人だったのだろう。その魂にこそ敬意を払う!」
エトヴァは敵の心意気そのものは嫌いではない。
ただ、マッチポンプで作られたような復讐心や、クロノヴェーダにありがちな上意下達を平然と受け容れる精神を嫌っている。その事を今語る必要はないが、ある目的のために『間』を取った。
「――青き光、疾く、翔けよ」
『っ!?』
エトヴァは状況に合わせて動きを変えた。
仲間が作った隙に回り込むようにポジションを変え、膨大な魔力を銃に込めて解き放つ。青い炎を上げながら吹き出るそれは、数多の流星が戦場を翔け抜けるが如く。
『ワーハッハハ!』
『この程度は効かぬと言っただろう!』
これに対して敵は肩にある顔が哄笑を上げる。
魔力と呪いを叩きつけ、そのエトヴァが放った魔弾を跳ね除けようかというところか。
『死ねい!』
「これを待っていた。その歪さながあなたの敗因だ!」
自動人形であり正確であるということは、同じ動きであるという事だ。
魔女でありその象徴を持って戦うという事は、動きが固定されるという事だ。
クロノヴェーダとの戦いで部位狙いそのものにあまり意味は無いが、それでも同じ動きをすると学習して居れば対処のしようはある。エトヴァは銃を連射してデュマの傷口に弾丸を叩き込み、炎で呪いを焼き払っていく。その間も剣の攻撃は急所だけは酒、呪いは魔力の衝撃で払いのけていくのだ。
「自動人形には恨みを買ったからな……言いたい事があれば聞こう。その恨みをぶつけて来るが良い。さあ、戦いはこれからなのだから!」
そう言ってエトヴァはタワーシールドを構えて次の攻撃に備えた。
そして仲間達に視線で合図を送り、同じように戦って追い詰めようとアイコタクトを取る。
(「偏見をはね除けて勝ち取った名声だろ。クズに汚させはしないさ」)
「ではさらばですわ将軍!」
クローディアは仲間たちの性格を慮って言葉には出さず銃を連射し、蛍はその思いを歌にして刃を振った。
「ここに綴るは未来への思い。捧げ給うは希望に満ちた明日への賛歌!」
完成した刃が敵を切裂く。
その姿は音の塊、無形の刃であるがゆえに、敵が自然と倒れたかのようにしか見えない。
『ワシは。ワシは……』
「魔女も元は人。人が人であるならば、復讐がなくなることはないのだろう。それでも、世界は前に進んでいると信じよう。願わくは、彼らの復讐に終わりを」
崩れ去って行く敵の姿を見ながら、エトヴァはそう言葉を贈った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【ドレイン】LV1が発生!