リプレイ
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
分布が少し北に移動したと言っても、この物量か…
本当に、底が知れない
かと言って手を拱いているわけいもいかない
今出来ることは、できる限り斬り伏せ、少しでも数を減らすこと
一歩ずつ、進めていこう
戦意を昂らせ練り上げた朱殷の闘気を身に纏い、黒龍偃月刀を携えて【水面走行】で水面に立つ
今まで何度もアルタン・ウルクとは戦ってきたが、『冥海機形態』と対峙するのは初めて
動きが素早いのが特徴と聞く
油断なく、最接近してくる個体を<精神集中>をで捉え、【能力値アップ】させたパラドクスを的確に叩き込んでいこう
敵を蹂躙するか如く、大小の間欠泉で海を荒らし、<水使い>の主導権を握らせない
反撃の亡霊手は黒龍偃月刀で切り捨てていくことで、掴みかかる数を減らし、ダメージの軽減を図ることで、長く戦場に留まり、1体でも多くの『アルタン・ウルク』を切り捨てていく
多くを叩くのではなく、確実に沈めていくことを優先して攻撃を仕掛ける
戦線を絞り、包囲されないように、常に動き回る立ち回りを
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
ようやく始まる……大きな一歩、念願の一歩でもある
アルタン・ウルクを放置して安寧はないだろう
対馬から朝鮮半島へ。順に抑えていこう
ドライスーツと防水装備を身につけ
水面走行をお借りする
海上、海中の敵までともに狙い撃っていこう
Allsend(バイザー)も併用し
戦場を観察しつつ、常に敵の位置の把握に努める
攻撃開始はタイミングを合わせ
仲間と攻撃対象を合わせ、一撃で倒せる敵>消耗した敵の順に、確実に打ち倒していこう
ただし、味方の死角を狙ったり、包囲しに来る敵は優先して打破
Wandervogel(ヴァイオリン)を演奏し、PD攻撃
近接の仲間を援護するように追撃し
仲間の背を護るように立ち位置を取る
敵の攻撃には、Segenの魔力盾を展開し
正面側はタワーシールドを構えて、光線を防ぐ
基本は海上で対処するが、海中の敵には【水中適応】で行動範囲を増やし対処
どの方向からも来ると油断せずに警戒しつつ戦闘を
ヤ・ウマトの奪還とともに、舞鶴拠点は使いづらくなるだろう
今こそ、対馬から攻め入る好機
物にしてみせよう
相原・相真
やってもやってもわいてくる…
わかってはいたけど、本当にきりがないですね。これは
けど、だからって最終人類史が襲われるのを放置もできない
なんとか釜山の確保目指してやるとしましょうか!
戦闘前に敵が増援を呼べないように一応【通信障害】を使用
【水面走行】も使わせてもらって戦いに臨みます
敵の群れに飲まれることがないよう、
適度に距離を取りながらの中距離戦を行いましょう
戦闘用ドローンを複数展開し、
防御の際はドローンのバリアで敵の攻撃を凌ぎます
攻撃する際は敵の移動に合わせてドローンのエネルギーバリアを展開しての電撃攻撃を与えていきましょう
他の皆さんも自分も孤立し囲まれることがないよう意識し、
必要なら援護やこちらに敵をひきつけるなどの行動をしっかりと
あとは攻撃対象を合わせるなどして確実に敵の数を減らしていきたいところです
●
――融合世界戦アルタン・ウルク、朝鮮半島付近。
冥海機ヤ・ウマトの対馬から北上し、ディヴィジョン境界の霧を抜けた先に広がる朝鮮半島を目にし、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は感慨深そうに呟いていた。
「ようやく始まる……大きな一歩、念願の一歩でもある」
しかし、朝鮮半島の近くには、無数のアルタン・ウルクが蠢いている。
そのうちの何体かが、紅の瞳をぎょろ、とエトヴァ達に向けた。
「分布が少し北に移動したと言っても、この物量か……」
――本当に、底が知れない。
目の前に蠢く黒き蹂躙者にある種の不気味さを抱きながら、夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)は黒龍偃月刀を抜き放つ。
既に【水面走行】と【水中適応】の恩恵は受けているゆえ、海上、及び海中での戦闘に支障はない。
「やってもやってもわいてくる……わかってはいたけど、本当にきりがないですね。これは」
相原・相真(銀腕・g01549)も大きなため息をつきながら、随伴戦闘用ドローン:スクワイアを展開してゆく。
「けど、だからって最終人類史が襲われるのを放置もできない」
「ああ。手を拱いているわけにもいかない。今出来ることは、できる限り斬り伏せ、少しでも数を減らすことだ」
「そうだな。アルタン・ウルクを放置して安寧はないだろう」
錬晏に同意しながら、エトヴァはAllsendも併用して戦場を観察し、アルタン・ウルク達の配置を確認する。
その視線は、戦場だけでなく、さらに奥に見える朝鮮半島にも向けられていた。
「対馬から朝鮮半島へ。順に抑えていこう」
エトヴァの静かな呟きに、錬晏が同意しながら黒龍偃月刀を構える。
「そうだな。今は一歩ずつ進めて行こう」
「では、なんとか釜山の確保目指してやるとしましょうか!」
相真もアルタン・ウルクを囲むよう戦闘用ドローンを移動させ、いつでもエネルギーバリアを展開できるように構える。
それを合図としたかのように、冥海機型アルタン・ウルクの群れが一斉に動き出した。
●
戦意を昂らせ練り上げた朱殷の闘気を身に纏い、黒龍偃月刀を携えながら、錬晏は確りと水面を踏みしめ、駆ける。
今まで何度もアルタン・ウルクとは戦ってきたが、『冥海機形態』と対峙するのは初めてだ。
(「冥海機形態は、動きが素早いのが特徴と聞く」)
精神を集中し、油断なく、最接近してくる個体を琥珀色の瞳で捉えながら、錬晏は小声で願いを呟く。
『――…ご加護を』
錬晏の背にある玄武の刺青が、願いを聞き遂げたか微かに淡く光る。
直後、冥海機型アルタン・ウルクの足元から、大小さまざまな間欠泉が噴き上がった。
時期も場所も不特定に発生するそれは、まるで玄武が荒々しく地を踏みにじりながら闊歩するかの如く、冥海機型アルタン・ウルクを蹂躙し、吹き飛ばし、墜落させてゆく。
――シュゴォォォォ……。
――シュゴォォォォ……!!
ところかまわず発生する間欠泉に足元を荒らされながらも、冥海機型アルタン・ウルクは触手を無数の手に変え、錬晏に掴みかかった。
もし、その手に捕まれれば、錬晏の肉体は強制的にアルタン・ウルクと融合されてしまう。
それを避けるべく、錬晏は触手を次々と黒龍偃月刀で斬り捨て、掴みかかられる数そのものを減らしながら、間欠泉で冥海機型アルタン・ウルクを吹き飛ばしていった。
一方、別の方角から迫った冥海機型アルタン・ウルクが、触手を縒り合わせて巨大な砲門を形成し、ディアボロス達に向ける。
砲門の狙いは、エトヴァと相真につけられていた。
――シュゴォォォォ……!
――シュゴォォォォ……!!
不気味な音を立てながら、冥海機型アルタン・ウルクたちはふたり目がけて次々と真紅の光線を連射。
真紅の雨と見間違うほどの量の光線が虚空を貫くが、エトヴァはSegenの魔力盾を展開し弾き、相真もドローンのエネルギーバリアを展開し防いだ。
「相真さん、行きましょう。『――踊り、謳え、心の儘に』」
魔力盾で身を守りながら、エトヴァはWandervogelを構え、奏でる。
情熱のまま奏でられる旋律は、煌めく炎を生み、放ち、嵐のごとく猛る火焔となって冥海機型アルタン・ウルクの触手を炙り、焼き、炭に変えていった。
「合わせる!『接続、起動。従機雷陣
……!』」
相真もエトヴァの演奏に合わせるように戦闘用ドローンを複数展開し、冥海機型アルタン・ウルク達を囲うよう四角状に展開してゆく。
囲んだ直後、ドローンの間にバリアが展開され、エトヴァが焼いた冥海機型アルタン・ウルクのうち2体を閉じ込めた。
一瞬にしてアルタン・ウルクを閉じ込める檻と化したバリアの内部に、次々と電撃が放たれる。
全身を情熱的な炎で炙られた身に電撃の追撃を受けた冥海機型アルタン・ウルクは、紅の瞳を濁らせながら海中へ沈んでいった。
●
その後も錬晏とエトヴァ、相真は、連携しながら冥海機型アルタン・ウルクを海に沈めてゆく。
エトヴァがヴァイオリンを奏でながら焔で砲塔と化した触手を焼き払えば、錬晏が背の青龍から加護を得て足元から間欠泉を発生させ、戦場を乱しながら黒龍偃月刀で斬りつけてゆき。
相真も敵の群れに呑まれぬよう、適度に距離を取りながら、絶えず戦闘用ドローンを複数展開し続け、適宜エネルギーバリアを展開し閉じ込め電撃を浴びせていった。
反撃として飛び交う真紅の光線は、時折エトヴァが演奏の手を止めタワーシールドで防ぎ、決して通そうとしない。
全員が誰一人として孤立せぬよう、囲まれぬよう意識しつつ、必要あらば援護や敵の惹きつけも行いながら、戦場となる範囲を絞りつつ敵のターゲットを分散させてゆく。
あくまでも一気に多くを叩くのではなく、確実に沈めていくことを優先しながら、3人は常に攻撃対象を合わせてパラドクスを発動し、確実に冥海機型アルタン・ウルクの数を減らしていった。
「やらせん!」
冥海機型アルタン・ウルクに戦場の主導権を渡さぬよう、水上を駆けまわり容赦なく黒龍偃月刀を振り下ろす錬晏を見て、エトヴァはふと思う。
(「ヤ・ウマトの奪還とともに、舞鶴拠点は使いづらくなるだろう」)
――断片の王『超大和』は、つい先日ミッドウェーで撃破された。
超大和の存在が完全に消えれば、冥海機ヤ・ウマトの全領域は、最終人類史に奪還されることだろう。
――ならば、今こそ対馬から攻め入る好機。
「この好機、物にしてみせよう」
エトヴァは静かに呟きながらWandervogelさらに激しく奏で、火焔を発生させる。
熱情の火焔は海面に反射した焔の揺らめきで更に激しく煌めきながら冥海機型アルタン・ウルクの砲塔を呑み込み、触手に戻しながら燃やしていった。
(「一応、【通信障害】も発動させて、増援が来ないようにはしていますが……」)
同志が焼かれてもなお、執拗にディアボロスを撃ち抜かんと真紅の光線を放つ冥海機型アルタン・ウルクを見て、相真は平面状にエネルギーバリアを展開し、散らす。
近くに増援の気配はないが、冥海機型アルタン・ウルクの後方には蟲将型のアルタン・ウルクが多数控えている。
冥海機型と異なり、ディアボロスを見かけてもすぐに襲って来る様子はないが、冥海機型を全滅させればすぐにでも動くだろう。
(「増援がなくても、まだこれだけの大軍を相手どらなければならないのは厳しいですね」)
絶えず水面を走り回りながら、相真は逐次戦闘用ドローンの配置を変え、壁となるようにエネルギーバリアを展開した。
捕らえるためではなく、前進を阻止する目的で壁の如く展開したエネルギーバリアに、冥海機型アルタン・ウルクが激突する。
直後、四方八方から電撃を浴びせられ、冥海機型アルタン・ウルクの足が止まった。
「そこだ!!」
すかさず錬晏がエネルギーバリアの直下から間欠泉を発生させ、足元を乱しながら一気に駆け込む。
――シュゴォォォォ……!!
――シュゴォォォォ
……!!!
冥海機型アルタン・ウルクもディアボロスを融合せんと一斉に触手を伸ばすが、錬晏が黒龍偃月刀を一閃し、斬り捨てた。
触手を斬られたアルタン・ウルクの足元から間欠泉が噴き上がり、その身体を水面から空中へと弾き飛ばす。
落下し始めた冥海機型アルタン・ウルクの身体を、平面状に展開されたエネルギーバリアが受け止め電撃を浴びせ、情熱的な炎が骨一つ残さず焼き尽くした。
その後も錬晏とエトヴァ、相真の猛攻を受け、冥海機型アルタン・ウルクが次々と倒れてゆく。
やがて、最後の1体の触手が力を失い、瞳から光が失われた、その時。
――それを合図としたかのように、蟲将型アルタン・ウルクの大群が戦場になだれ込んできた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
伏見・萬
(連携アドリブ歓迎)(仲間は苗字呼び)
(スキットルで酒を呷りながらふらっと現れる)
何回か戦ったが…てめェらも、随分芸達者になったもンだなァ
…さて、食い応えはどんだけ違うかねェ?わざわざナリを変えて弱っちょろくなってたら、とんだ拍子抜けだぜ?
…話しかけても手応えがねェのは同じかァ。
まァ、そこでなンか反論されても、やる事は変わらねェが
【水面走行】を利用して水上戦
「敵の間を駆け回っての遊撃」を基本とする
付近に他のディアボロスがいれば、互いの隙を減らす立ち回りを意識し、敵の動きや残数等の情報を共有する
【夢現と影】使用、停止に特化した呪詛で敵を蝕む
撃破可能な敵>負傷している敵、の順に優先して攻撃先を選ぶ。該当する敵個体が攻撃範囲内にいなければ、敵が集まっている所を狙って連携を妨害する
【ダメージアップ】も乗せて、手早く確実に敵の数を減らす
敵の攻撃は、停止の呪詛で相殺を試みるか、呪詛の靄で受けて直撃を避ける
ただし多少の負傷は気にせず、動ける限りは攻撃の手を緩めない
てめェらも、暗くて冷たい所に沈んでいけ
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
押し寄せる『アルタン・ウルク蟲将形態』に、再び黒龍偃月刀を構える
仲間の連携もあって己の消耗は随分と軽い
緊張の糸は切らさずに軽くひと息つけば、更なる<殺気>を凝縮した朱殷の闘気を偃月刀に纏わせ、刃をより大きく、鋭く研ぎ澄ませて臨戦態勢に
合流した仲間とも連携して、『蟲将形態』の群れを切り崩していこう
【水面走行】で凪いだ水面を蹴り、仲間の遊撃を生かすように乱れた足並みをさらに切り拓くように、【能力値アップ】を付与した一閃を『アルタン・ウルク』どもへ叩き込んでいく
反撃の触手には右腕の大籠手や戦花護紋で弾き、連打の隙を作り出して、黒龍偃月刀の<薙ぎ払い>で吹き飛ばすことで、ダメージを軽減させ、戦線に長く立ち続ける
蟲将、冥海機、土地だけではなく他のクロノヴェータを食らい、融合する
なら、俺たちが最初に見たあの『アルタン・ウルク』も――…何かを食らった末の姿なんだろうか
雑念を振り払い、今はただ目の前の敵を葬ることに注力
付け焼刃の連携など我らの足元にも及ばないと、見せつける攻勢を
相原・相真
※アドリブ・連携歓迎です
戦力の逐次投入…? …いや、違いますかね
あちらにしてみればきっと冥界機型も蟲将型も俺たちが撃ち込む銃弾と同じ
相手の戦力を削るための弾のようなものってことでしょうか
まあ、そんな思考も計算もそもそもあちらにはないかもしれませんが
今度は空中を飛んだりもしてくるようなのでドローンを射撃形態へ
引き続き【通信障害】【水面走行】を使ったうえで敵に飲まれないよう距離を取りながらの戦闘を行っていきます
攻撃時はドローンによる光弾での射撃攻撃を行い、
防御時には防御形態でのバリアで凌ぎましょう
冥海機型の時と同様に他の皆さんも自分も孤立し包囲されることのないよう注意
攻撃対象を合わせて確実に数を減らす、切り込んでいく皆さんが囲まれないよう援護射撃で進路・退路の確保を行うなど、
連携と援護をしっかり意識して動いていきます
一帯の敵を全滅させることができたら速やかに撤退
まだまだこれで終わりじゃないですけど、
…でも必ず取り返しましょう。釜山も、その先の大地も
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
主力のお出ましか。蟲将型はシベリアぶりだな
大群相手だ、引き続き囲まれないように注意しよう
水面走行で立ち回りつつ
敵の数が減ってきた場合や、追撃には海面掠るような低空飛翔を交える
戦況を観察しつつ、敵味方の動きを把握
味方の陣を維持し、囲まれないようにやや角度をつけて背中合わせに位置取り、仲間の死角から迫る敵を撃ち落とす等の援護
斬り込む味方いるなら、援護する
Ultima(ライフル)でパラドクス攻撃
閃光弾を交えて視野を撹乱しつつ、狙いは合わせて確実に数を倒していく
粘り強く、有利を引き寄せよう
たとえ蟲将を模したとしても……動きには単純さが見えるだろうか
パターンや癖があれば看破し、隙を突いたり、情報共有
孤立した敵には追撃を
敵の攻撃には、熱線に合わせてタワーシールドを構えて炎を防ぎ
炎の包み込みからは魔力障壁を纏うようにして守る
熱いが、いつかのゾルダート程ではないよ
模倣は真ではない……ただ、数と強さは厄介だ
●
「主力のお出ましか。蟲将型はシベリアぶりだな」
得物をバイオリンからライフルに持ち替えながら、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は押し寄せる大群の蟲将型アルタン・ウルクに目を向ける。
「戦力の逐次投入……? ……いや、違いますかね」
相原・相真(銀腕・g01549)も、空中戦に備えて随伴戦闘用ドローン:スクワイアを射撃形態に変化させながら、蟲将型アルタン・ウルクの大群に目を向けた。
「あちらにしてみれば、きっと冥界機型も蟲将型も、俺たちが撃ち込む銃弾と同じ相手の戦力を削るための弾のようなものってことでしょうか?」
――まあ、そんな思考も計算も、そもそもあちらにはないかもしれませんが。
大軍を前に思案する相真の前に、伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)がスキットルを手にふらりと現れた。
「何回か戦ったが……てめェらも、随分芸達者になったもンだなァ」
スキットルの中身を呷りつつ、萬は蟲将を象った黒き触手と赤き瞳の集合体に鋭い視線を向ける。
幾度となくアルタン・ウルクとの交戦を重ねてきた萬だが、蟲将型アルタン・ウルクとの交戦は初めてだ。
「……さて、食い応えはどんだけ違うかねェ? わざわざナリを変えて弱っちょろくなってたら、とんだ拍子抜けだぜ?」
獰猛な笑みを浮かべつつもスキットル以外何も手にしない萬の横で、夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)はひたと蟲将型アルタン・ウルクに目を向けつつ、再び黒龍偃月刀を構えた。
冥海機型アルタン・ウルクを殲滅した後にも関わらず、錬晏の息は然程乱れていない。
(「仲間の連携もあって、己の消耗は随分と軽く済んでいるな」)
それでも、緊張の糸は切らさずに軽くひと息ついた後、錬晏更なる殺気を凝縮した朱殷の闘気を黒龍偃月刀に纏わせ、刃をより大きく、鋭く研ぎ澄ませる。
――シュゴォォォォ……!
――シュゴォォォォ……!!
そんな臨戦態勢のディアボロス達を見ても、蟲将型アルタン・ウルクの大群が歩みを止めることはない。
かくして、不気味な赤瞳と黒の触手の集合体は、その勢いを保ったまま――ディアボロス達と接敵した。
●
冬の海が荒れるのは、最終人類史も、融合世界戦アルタン・ウルクも同じ。
寒風吹きすさび絶えず荒れる海面を、蟲将型アルタン・ウルクが一斉に駆け出すのに合わせ、錬晏は力強く蹴りながら走り出し、萬はゆらりと移動し始めた。
冥海機型アルタン・ウルクと対峙した3人はもちろん、萬も既に【水面走行】の恩恵を受けている。
(「それでも、冥海機型の時と同様に、他の皆さんも自分も孤立し包囲されることのないよう注意しないと」)
萬と錬晏を援護すべく、相真は戦闘用ドローンを蟲将型アルタン・ウルクに向かわせた。
蟲将型アルタン・ウルクの一部がドローンの背後に回り込みながら背中の羽を震わせて飛び上がり、相真を狙い触手が変形した長柄武器を振り上げる。
「援護します!『接続、起動。従機連弾
……!』」
相真の合図と共に戦闘用ドローンの後部から発射された光弾が、蟲将型アルタン・ウルクの羽根を撃ち抜き、落下させた。
相真が操る戦闘用ドローンは、全方位への攻撃が可能。
背後に回り込まれても、死角に潜られても――この光は決して敵を逃さない。
羽根を撃ち抜かれ浮力を失う蟲将型アルタン・ウルクに、錬晏が駆け寄る。
『そこを退いてもらおう』
地上を駆けるが如く海面を走り抜けながら、錬晏は目前の蟲将型アルタン・ウルクに黒龍偃月刀を一閃。
錬晏の気配に気づいた蟲将型アルタン・ウルクが、全身を構成する触手を激しくくねらせ、至近距離から怒涛の如き連打を浴びせようとするが、錬晏は右腕の大籠手を掲げながら触手の雨を弾いた。
弾かれた触手を『災い』と見做したか、アイリスの紋章にも似た戦花護紋が鈍く淡く輝く。
その輝きから逃げるように、触手が僅かに後退したのを見て、錬晏は黒龍偃月刀を地面と水平に薙ぎ払い、触手をさらに吹き飛ばした。
この間、エトヴァは戦況を観察し、敵味方双方の動きを把握しつつ、仲間の死角を警戒し続けている。
(「味方の陣を維持し、囲まれないように
……!?」)
エトヴァの目に、錬晏の死角から別の蟲将型アルタン・ウルクが腕を伸ばし、触手をうねらせているのが目に入った。
すぐにUltimaの名を持つライフルを構え、錬晏を狙う蟲将型アルタン・ウルクに狙いをつけ、トリガーを引いた。
『――閃き、光の華となれ』
黒塗り金彩色の銃口から、閃光を放ち炸裂する霰弾が飛び出した。
射出された霰弾は、蟲将型アルタン・ウルクの紅瞳を閃光で晦まし熱線を散らしつつ、数多の散弾で紅瞳ごと触手を叩く。
散らされた熱線から炎が発生するが、エトヴァもタワーシールドを掲げながら魔力障壁を展開し、炎を散らした。
「熱いが、いつかのゾルダート程ではないよ」
死角での攻防に気づいた錬晏が、己が死角に向けて黒龍偃月刀を一閃し、離れてゆく。
その一方で、萬はスキットルを手にしたまま、蟲将型アルタン・ウルクの間をゆらゆらと身体を揺らしながら駆け回っていた。
3人の攻撃で傷が嵩みに嵩んだ蟲将型アルタン・ウルクのうち、2体が無手に見える萬に迫る。
――萬の口元が、微かに吊り上がった。
『ほら、てめぇはもう動けねェよ』
呪詛を籠めた言の葉と共に、萬は迫るアルタン・ウルクを睨みつける。
蟲将型アルタン・ウルクも反撃で萬に触手を伸ばそうとするが、萬の視線を受けた瞬間、時を止めたかのように停止した。
『停止』に特化した呪詛は、停止中も常に身を蝕み続ける。
ようやく呪詛が解けた頃には、蟲将型アルタン・ウルクの触手はボロボロと解け、海中へと沈んでいった。
●
その後も、4人は囲まれぬように相互にカバーし合いながら、撃破可能な敵から優先して攻撃を集中させてゆく。
前衛として錬晏が切り込み黒龍偃月刀をふるい、萬が遊軍の如く敵の間を駆けまわり、呪詛の視線を向けながら時を止め、海に沈めていく。
後方から攻撃するエトヴァと相真は、萬と錬晏を援護しつつ、全員での連携をしっかり意識しながら、確実に撃破出来そうな敵から撃ち抜いていった。
何度も斬り捨て、呪詛で蝕み、霰弾や光弾で押し戻しながら撃ち抜き、ディアボロス達は押し寄せる蟲将型の敵を次々と冬の荒海に沈めてゆく。
だが、いくら沈めても、蟲将型アルタン・ウルクの数は一向に減ったように見えない。
「模倣は真ではない……ただ、数と強さは厄介だ」
「これは、終わりが見えませんね……」
余りの多さに若干の焦りを声音に乗せるエトヴァに追随するように、相真も不安を露わにする。
そんなふたりを見て、萬が迫る蟲将型アルタン・ウルクに視線を向けながら駆け寄った。
視線を受けた蟲将型アルタン・ウルクが、呪詛で時を止める。
萬は、エトヴァと相真に向き直りながらニヤリと笑った。
「心配ねェ、確実に敵さんの数は減っているさァ」
萬の瞳は、敵を呪詛に捕らえ挙動を縛るだけでなく、常に敵の動きや残数等、戦場の情報を確りと捉えている。
改めてエトヴァと相真が改めて戦場に目を向けると、確かに押し寄せる勢いが落ちていた。
萬の言う通り、確実に敵の数は減っている。
――ならば、今出来る事は。
(「たとえ蟲将を模したとしても……動きには単純さが見えるだろうか」)
エトヴァは蟲将型アルタン・ウルクのパターンや癖を把握しつつ、孤立した蟲将型アルタン・ウルクが触手を伸ばし始める一瞬の隙を突き、Ultimaから霰弾を撃ち出し追い払う。
後に続くように、相真も戦闘用ドローンから光弾を撃ち出し、さらに遠くに追いやった。
ふたりが攻撃を再開したのを見て、萬は再び敵を睨みつけながら呼びかけた。
「さァて、てめエら、覚悟はいいかァ?」
――シュゴォォォォ……!
――シュゴォォォォ……!!
返って来たのは、耳になじんだ声音とも呼吸音ともとれる音のみ。
「……話しかけても手応えがねェのは同じかァ」
――まァ、そこでなンか反論されても、やる事は変わらねェが。
呆れたように、やる気なさげに呟きながらも、萬は視線に力を籠め、蟲将型アルタン・ウルクを射抜く。
視線を受けた蟲将型アルタン・ウルクは、呪詛に囚われ時を止め、それでも抗う様に触手を細かく震わせながら、冷たい海中へと沈んでいった。
「てめェらも、暗くて冷たい所に沈んでいけ」
海より冷たい手向けの声を口にする萬のすぐ横を、錬晏が駆けてゆく。
触手の怒涛の連打を大籠手と戦花護紋で退けながら、錬晏は黒龍偃月刀を一閃し、触手ごと本体を両断した。
触手を斬り飛ばす感触が、黒龍偃月刀の柄から手につたわる。
ふと、こんな考えが、錬晏の脳裏に浮かんだ。
(「アルタン・ウルクは、蟲将、冥海機、土地だけではなく他のクロノヴェータを食らい、融合する」)
なら、錬晏たちディアボロスが大戦乱群蟲三国志奪還戦にて初めて邂逅した『アルタン・ウルク』も――何かを食らった末の姿なんだろうか?
そんな考えが錬晏の脳裏を過るが、再度触手が怒涛の連打を浴びせようと構えるのを見て、今はただ目の前の敵を葬ることに注力すべきと思考を切り替える。
「付け焼刃の連携など、我らの足元にも及ばない」
「ええ、連携と集中を意識すれば――俺たちも」
それがディアボロス最大の力だ、と言の葉で突き付ける代わりに、相真は戦闘用ドローンから次々と光弾を撃ち出し、長柄武器を振りかざした蟲将型アルタン・ウルクを撃ち抜いて行く。
確かに、蟲将らしく集団戦能力は高いように見えるが、それは他の形態のアルタン・ウルクと比較しての話。
今、この場では、数多くの経験を積み、その上で連携を重視し行動しているディアボロスの方が――臨機応変に動けている。
――シュゴォォォォ……!
――シュゴォォォォ……!!
一糸乱れぬ挙動で相真を斬り刻もうとした蟲将型アルタン・ウルクが、戦闘用ドローンから撃ち出された光弾で押し戻されてゆく。
押し戻された蟲将型アルタン・ウルクに、すかさず萬が呪詛の視線を向けて時を止め、エトヴァがUltimaから霰弾を撃ち込み、錬晏が一太刀で斬り捨てた。
「連携だけでなく、粘り強さも――俺たちの強みだよ」
別の方向から迫る蟲将型アルタン・ウルクに、エトヴァがUltimaを向け、霰弾を発射する。
閃光で紅瞳が眩み、熱線があらぬ方向へと散らばっていく中、雨霰と飛散した散弾が次々と触手と紅瞳を撃ち抜いていった。
その後も、4人は攻撃目標を統一し、黒龍偃月刀で斬り捨て、霰弾で目を晦ましつつ散弾で撃ち抜き、全方位に光弾を射出し撃ち落とし、呪詛で時を凍らせてゆく。
絶えず連携を続けるディアボロス達の猛攻を前に、蟲将型アルタン・ウルクは一体、また一体と海中に沈んでいった。
みるみるうちに数を減らして、最後の1体となった蟲将型アルタン・ウルクが錬晏に向け触手を伸ばすも、錬晏は大籠手で触手を防ぎながら黒龍偃月刀で胴体を両断する。
それが致命傷となったか、蟲将型アルタン・ウルクの赤瞳から光が失われ――海中に姿を消した。
●
「今のところは、こんなところでしょうか」
「ああ、ひとまずこれ以上の増援は来なさそうだ」
相真が戦闘用ドローンを回収している間、錬晏が黒龍偃月刀を手に周囲を見回す。
現状、増援として駆けつけるアルタン・ウルクの姿はない。
だが、同時に……近隣に4人以外のディアボロスの姿が見当たらないのが気になった。
「対馬から、他の班が来る様子がないですね……」
相真の疑問に答えたのは、エトヴァ。
「どうやら、冥海機ヤ・ウマトが最終人類史に奪還された事で、対馬は最終人類史となったようだな」
――作戦中、冥海機ヤ・ウマトの断片の王『超大和』はミッドウェーで撃破され、彼の領域は最終人類史に奪還された。
その事実を思い出した萬たちの前で、しかも、とエトヴァは続ける。
「アルタン・ウルクと最終人類史の間では、ディヴィジョン境界の霧が発生する可能性は低いだろう」
「ということは、エトヴァさん……」
「ああ。このままでは、これ以上の作戦は行えなくなるかもしれない」
――ならば、この先どうすべきか?
言葉に詰まるディアボロス達を見て、萬がスキットルから酒を一気に呷りながら呟く。
「ま、そこは攻略旅団で対策を考えてくれるだろうさ。俺たちは、目の前の敵を倒して帰りゃいいンだよ」
「そうだな」
同意するよう頷く錬晏を見て、成程、と頷くエトヴァと相真。
今、この場でやれることは全てやった。
今後の事は……これから考えればいいだろう。
「それでは、ひとまず新宿島に戻ろうか」
「……でも必ず取り返しましょう。釜山も、その先の大地も」
錬晏と相真の呟きに、皆が同意するよう頷きながら。
ディアボロス達はパラドクストレインに乗り、新宿島へと帰還した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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【士気高揚】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
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