ディジョン教会決戦~梟の魔女の懐へ(作者 陸野蛍
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#火刑戦旗ラ・ピュセル  #ディジョン教会電撃決戦  #ニコラ・フラメル  #ディジョン  #治慶からの仕事 

●梟の魔女が求める研究サンプル
 ブルゴーニュ地方、ディジョン。
『ノートルダム・ド・ディジョン教会』……梟の彫刻が施された、その聖堂にて、トループス級大天使『煉火獄下兵』が仕えるジェネラル級キマイラウィッチに都市内の現状を報告していた。
「ニコラ・フラメル様。現在、人間達は、我々『大天使』を信仰し、呑気に日々暮らしております。我々に逆らう様子もございません。我々、救済者たる『大天使』の言葉が、人間の真実になると思われ……」
「くだらぬ報告はもうよい」
 報告するトループス級の言葉を、その魔女……ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』が遮る。
「そのようなくだらぬことは、貴様等『大天使』に全て任せる。好きにするが良い。そんなことよりも貴様等が支配していた『TOKYOエゼキエル戦争』を滅ぼした……『ディアボロス』」
 ニコラ・フラメルの猛禽の瞳が興味と探求心に歪む。
「クロノヴェーダを超える力。まるで、私達の策を見通すような周到さ。私が知る『ディアボロス』とは、あまりにも違う存在。……なんと興味深い事か」
 抑えきれない研究意欲が、ニコラ・フラメルの口から零れていく。
「生きた『ディアボロス』を解剖し、腑分けし、脳を切り刻み、なんとしてでも……その力の源を解明せねばならぬ。私達が『復讐』で強くなるように、ディアボロスも何かの力を擁している筈なのだ」
 凡その予測や推理が出来たとしても、それは、あくまで推測の域を出ない。
 ニコラ・フラメルが欲するのは、そんなあやふやなものではなく……自身の手で得た結果に元ずる”正確”な事実なのだ。
 だからこそ、ニコラ・フラメルは……もう我慢出来なかった。
「全ての、『大天使』に命じなさい。ディアボロスを、可能な限り無力化し、私の前に連れて来るのだと。そして、私の研究材料とするのです。この研究の成果が出さえすれば、私達の『復讐』は飛躍的に効率が良くなることでしょう」
 ニコラ・フラメルの命令に”絶対”従うように躾けられた『大天使』達は、ただ膝を突き、彼の命令をきくことしか選択出来なかった。

●大天使の裏に居りし魔女を撃破せよ
「お前等、結構……重要な仕事だ。説明すっから、確りと聞いてくれや」
 夏の最中でもガラの悪さは相も変わらず、『時先案内人』飛焔・治慶(ししにひれ・g10340)が、新宿駅グランドターミナルに集ったディアボロス達を見回し、直ぐに説明を始める。
「『攻略旅団』の調査により、『火刑戦旗ラ・ピュセル』のブルゴーニュ地方の拠点都市『ディジョン』に、『大天使』を使い『信仰』を集める作戦の黒幕として動いていた、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』が居る事が分かった」
『大天使』は『TOKYOエゼキエル戦争』を脱出してから各ディヴィジョンで、その地のクロノヴェーダのもと動いているが、今回は『攻略旅団』の提案により、直接一気にその裏に居た『ジェネラル級』の所在を知ることが出来たのだ。
「ディジョンの町には、多くの『大天使』が集められていて、ニコラ・フラメルの拠点となっているみたいだな。だが、『大天使』は、ディアボロスの脅威を身をもってよく理解しているからな、厳重な警戒を行っている。普通なら、潜入は不可能な状況だが、ただ一つだけ……抜け道がある」
 オッドアイの瞳で真っ直ぐにディアボロス達を見ながら、治慶が続ける。
「ニコラ・フラメルは、錬金術の研究の為に『生きたディアボロス』を強く欲している。『偽装降伏』を行う事が出来れば、大天使の手で、ニコラ・フラメルの元に連行される事が可能となるって訳だ。これを上手く利用すれば、『ニコラ・フラメル』に決戦を挑むことが出来るって寸法だな。少しばかり面倒な作戦だが、頼まれてくれるか?」
 ジェネラル級との『決戦』にまで、持ち込めるという作戦だが、普段のディアボロスの気配や雰囲気を消さなければ、ディアボロスを脅威としている大天使に、連行されること自体が難しいだろう。

「そんじゃ、作戦の段取りとディジョンの現状だ。ディジョンに住む人々は、大天使を深く信仰しているみたいだから、ディジョンの一般人に接触し、偽装降伏を行えば、一般人が大天使を呼び寄せ、ニコラ・フラメルの元に連行されるってことが可能になる」
 ディジョンの都市の人々は、自分達を庇護する『大天使』を、聖なる者として信仰している為、彼等の信仰心を消すには、大天使だけではなく、その裏に居るニコラ・フラメルも撃破しなければならないと治慶が付け加える。
「連行されるのが目的だが、大天使達は、『TOKYOエゼキエル戦争』を滅ぼしたディアボロスを最大限に警戒している為、偽装降伏する理由や状況については、充分に工夫する必要があるだろうな」
 最低限、降伏するディアボロスが、『火刑戦旗ラ・ピュセルから移動する事が出来なくなった理由』や、『他のディアボロスの助けを得られない理由』を用意しなければ、疑いを晴らす事はできないだろう。
「それに加えて、武器や道具といった物は全て大天使に奪われるだろうし、外見も綺麗なままなら、こちらの作戦は見透かされるだろうな。中々に難しい注文だとは思うが、なんとか上手く達成してくれ」
 一度、ニコラ・フラメルのもとに連行されれば、その後はパラドクストレインを運行し、決戦の場である『ノートルダム・ド・ディジョン教会』への侵入が可能となる為、多くの人数が連行される必要はない。
 むしろ数多のディアボロスが抵抗なく降伏したのなら、怪しさだけが悪目立ちするだろう。
 撃破目標は、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』と、それに仕えるトループス級大天使『煉火獄下兵』であり、ディジョンの住民が呼ぶのも『煉火獄下兵』達であるとのことだ。
「ニコラ・フラメルを撃破出来れば、ジェネラル級に絶対服従でいた大天使達は混乱し、直ぐには対応できなくなる筈だ。その隙に、即時撤退してくれ」
 残る大天使も、ディジョンの人々を直ぐに傷つけるような事はしない為、完全殲滅しなくともよいと治慶は付け加えた。
「ジェネラル級キマイラウィッチであり、錬金術の魔女とも言われる『ニコラ・フラメル』から情報を聞き出したいディアボロスも居るだろうが、会話内容から偽装降伏を疑われれば、自身の研究と復讐の為に直ぐに臨戦態勢を整えて来ると思われるからな、話をしたい奴は、そこら辺に注意してもらいたい」
 降伏して来たディアボロスが直ぐに、キマイラウィッチから情報を聞き出すような言葉を口にしたら、そもそもの作戦が成立しないからこそ、治慶は強く確認する。

「作戦の流れは、こんな感じだな」
 タブレットをもう一度確認し、治慶はディアボロス達に言葉を続ける。
「今回は、『攻略旅団』の提案で、『決戦』を挑む事が可能になった訳だが、この方法を多用するのは、今後、難しいかもしれないって言うのが、オレ達『時先案内人』の考えだ。問題は幾つかあるが、まず一つ大きいのは、敵を追い詰めて決戦に挑む訳じゃねえから、敵が撤退を優先したのなら、逃走される可能性が高くなり、その後の逃走先も分からなくなる可能性が高い」
 一度行方を見失ったジェネラル級を、同じ攻略提案で探し出すのは、これまでの作戦から考えても難易度が上がるだろう。
「次に、『ニコラ・フラメル』のように、生きたディアボロスを手に入れようとする敵は、そうそう居ないだろうからな。今回が、たまたま上手く刺さったものと考えた方が良いだろうってことだな」
 これまでにも、ディアボロスの力の源泉を知ろうとしたクロノヴェーダは居たが、ディアボロスを自らの手で研究したいというタイプは珍しい為、単純にニコラ・フラメルが特殊なのだ。
「もう一つ付け加えるなら、キマイラウィッチも今回の決戦を教訓にしたのなら、ジェネラル級の警護を固める可能性が高くなるな。今後は、正攻法でジェネラル級を追い詰めた後に、決戦に挑む方針にする必要があるだろうな」
 一つの攻略提案で、『最終人類史』の方針が大きく変わり、これからの作戦にも影響が出る恐れがある為、治慶は敢えて、今、考えられる懸念点をディアボロス達に正直に伝える。
「それは、兎も角としてだ。折角、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』との決戦の機会を得たんだ。キッチリと撃破して、帰って来てくれな。てめぇら、気合い入れて頼んだぜ!!」
 粗っぽいが誠実な治慶の言葉と共に、パラドクストレインがディアボロス達の前に現れるのだった。

●悲哀の大天使達
「ディアボロスを無力化した上で連れてくるなんて、可能だと思うか?」
 ディジョンの都市の街中を飛ぶトループス級大天使『煉火獄下兵』の1体が仲間達に訊く。
「出来る訳が無いだろ。もし、そんな機会が目の前に出てきたら、それこそディアボロスの罠に違いない?」
 力の差が既に分かっているのだから、普通なら有り得ないと首を振る。
「しかし、俺達にとって、ニコラ・フラメル様の命令は絶対だ。逆らう事など出来はしない」
「ニコラ・フラメル様がディアボロスに殺されてしまえば、俺達はまた路頭に迷う事になる。なんとしても、ニコラ・フラメル様を守らねば」
 《七曜の戦》から一年が経とうとしているが、『TOKYOエゼキエル戦争』から逃げ出したあの時と、同じような目に合うのはごめんだとばかりに、煉火獄下兵達は言う。
「その通りだ。だが、ニコラ・フラメル様の命令は絶対で、命令以外の行動も行えぬのだから、出来る事には限りがある」
 クロノヴェーダの階級は絶対であり、自分達トループス級がジェネラル級に逆らえる訳もない。
「やはり、ニコラ・フラメル様に信頼され、裁量を許してもらえるようになるのが一番か……」
「それしかないな」
 ただ命令に従うだけよりも、多少の自由を与えられれば自分達も安全なのだ。
 その為に、煉火獄下兵達は居る筈もない、降伏しか選び取れないディアボロスを探し続ける……。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【照明】
1
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【スーパーGPS】
1
周囲のディアボロスが見るあらゆる「地図」に、現在位置を表示する機能が追加される。効果LVが高ければ高い程、より詳細な位置を特定できる。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【水面走行】
1
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【使い魔使役】
1
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【おいしくなあれ】
1
周囲の食べ物の味が向上する。栄養などはそのまま。効果LVが高いほど美味しくなる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【アイテムポケット】
5
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【コウモリ変身】
1
周囲が、ディアボロスが小型のコウモリに変身できる世界に変わる。変身したコウモリは最高時速「効果LV×50km」で飛行できるが、変身中はパラドクスは使用できない。
【影忍び】
1
周囲が、ディアボロスが「自身が視認している、3m以内にいる一般人1人」の足元の影に変身できる世界に変わる。変身中は対象とした一般人の足元を離れられず、この効果の解除を除く自発的な行動は行えない。最大「効果LV✕10分」で解除。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV8 / 【ガードアップ】LV2 / 【フィニッシュ】LV1 / 【反撃アップ】LV1 / 【リザレクション】LV1 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【先行率アップ】LV3 / 【ドレイン】LV1 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

陸野蛍
 はい、ディアボロスの皆様、こんにちは。
 火刑戦旗ラ・ピュセル『ディジョン教会電撃決戦』のご案内に参りました、陸野でございます。
 今回は、ブルゴーニュ地方の都市『ディジョン』を拠点とする、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』との決戦となります。

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●今回の選択肢及びリプレイ執筆順等の説明
・選択肢の内容は、オープニングをご確認頂ければ大丈夫かと思います。
 リプレイ執筆順は①【🔑】→②→③→④になると思われます。
 選択肢③👾護衛するトループス級『煉火獄下兵』はクリア必須ではありませんが、クリアせずに選択肢④👿ディジョン教会の決戦『ニコラ・フラメル』に突入した場合、『煉火獄下兵』が『ニコラ・フラメル』を援護する為、『ニコラ・フラメル』の撃破の難易度が上がります。

・選択肢②ニコラ・フラメルとの会話にて、ニコラ・フラメルと会話をすることが可能ですが、ニコラ・フラメルは連行されて来たディアボロスを『自ら降伏して来たディアボロス』と認識しておりますので、会話中にボロが出たりした場合は、直ぐにディアボロスに『復讐』する為(ニコラ・フラメルは、半殺しにした後にディアボロスを研究するつもりでいますが、最悪”死体”でも研究自体は出来ると考えています)、会話を打ち切り、即時戦闘に突入となりますので、ご注意ください。

===============
●プレイングに関しまして
・技能やアイテムを工夫して複数重ねて使用したり、高レベル技能(レベルが500以上だったとしても)を使用しても、それだけでは、パラドクスやエフェクト以上の効果は出ません!
 各種技能は『その技能がなかったとしても成功し得る行動の成功率を上げるもの』と、お考え下さい。

・エフェクトの【効果1】は、説明に書いてあることが全てです。
 それ以外の効果は、ありません!
 効果の名前で『何となく出来そうなこと』は、効果としては、発生しません!

・シナリオの性質上、グループ参加(コンビ参加、恋人参加含む)であっても、グループ参加者全員がリプレイ採用されるとは限りません。
 例として、5人以上のグループ参加だったとしても、その内の数人採用や個別でのリプレイ返却も普通にあり得ます。
 グループ連携でのプレイング採用のみをご希望の場合は、プレイングでお知らせください(全員採用か全員不採用かのどちらかになります)。

===============
 それでは、ディアボロスの皆様の力強く格好良いプレイングを心よりお待ち致しております!!
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


●大天使が探すディアボロス
『火刑戦旗ラ・ピュセル』ブルゴーニュ地方、ディジョン。
 この地に集ったトループス級大天使『煉火獄下兵』達はこの街の人々に『大天使』としての『信仰』を多く集めていた。
『大天使』を疑う者などいない。
 だから、煉火獄下兵達が聖なる御使いとして動いていても、頭を垂れるのみだ。
 だが、煉火獄下兵達は、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』の『ディアボロスを、可能な限り無力化し、私の前に連れて来ること』という命令に頭を悩ませていた。
 そんな時、ディジョンの住民が『煉火獄下兵』に駆け寄ると、急いで伝えるべきことを口にする。
「大天使様! ディアボロスと名乗る、薄汚れた者が助けてほしいと、大天使様に救って頂きたいと言っております。ご案内しますので、来ていただけますでしょうか?」
「ディアボロスだと!?」
 自分達に助けを乞う『ディアボロス』など居ると思っていなかった煉火獄下兵の1体は、その人間に取り敢えずの案内をさせる。
 だが、その煉火獄下兵が動いた後も奇妙なことは起こり続ける……降伏したいと言うディアボロスの報告が幾つかの別々の場所であったのだから。
エルゼ・シュヴァイツァー
ディアボロスを捕らえて研究材料とする。……なんとも寒気のする話です。
ですがニコラ・フラメルは研究に心を囚われている様子。
つけ入る隙はありましょうか。

まずは服を汚し、【アイテムポケット】に装備品を入れた状態でふらふらとディジョンの一般人に接触し、投降の旨を伝えます。

大天使が来たら投降の理由を述べます。

なぜラ・ピュセルから移動できないのか
『迎えが来ないので帰還できません。どうやら移動手段を破壊された可能性があります。恐らくはロマノフ王朝のラスプーチンの仕業かと。以前にも同じようなことがありました。その時は防げましたが……』

あながち嘘でもございません。

なぜ助けを得られないのか
『……恐らく今回はジェネラル級に襲撃されたのでしょう。連絡も不能です。全滅したものと思われます』

『……それと私はもう戦いに疲れました。誰でも良いのでさっさと決着をつけて世を治めて欲しいものです。
あなた方もそうでしょう?』


●寄生先は誰でもいい
「ディアボロスを捕らえ、研究材料とする。……何とも寒気のする話です」
 パラドクストレインから降り、辿り着いたディジョンの街で、エルゼ・シュヴァイツァー(渡鴉・g11192)が、そう言葉を落とす。
「ですが、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』は、研究に心を囚われている様子。……付け入る隙は、ありましょうか」
 誰に言うでもなく、エルゼが撃破対象のキマイラウィッチの私見を口にする。
 今回、偽装降伏を買って出たディアボロスは数人居たが、作戦上”孤立”を装わなければならない為、それぞれに別の場所でパラドクストレインを降りている。
 既にエルゼは、自身の服を自ら汚し、武器や防具といった物は【アイテムポケット】に入れている。
 唯一自身の眼を隠す、『巫女の目隠し』だけは変えずにいるが、元より古いものだ……気にはならないだろう。
 そして、エルゼは見知らぬ街に足取りふらふらと辿り着いたように、膝を突く。
 急に音を立て、膝を突いた女……エルゼに、ディジョンの住人は警戒を抱きつつも近寄る。
「此処は大天使様の祝福を得ている街でございましょうか……私は、ディアボロス。……ディアボロスのエルゼと申します。どうか、大天使様に……ディアボロスが投降してきたと、お伝えください。それで全て……ご理解してくださいます」
 エルゼがそう言葉にすると、住人の一人が急いで大天使を呼びに駆け出す……自分達では、判断できないからだ。
 ものの数分で、煉火獄下兵がエルゼのもとに来るが、ディアボロスが投降などとは信じられないといった様子で、エルゼから距離は取っている。
「何故、ディアボロスが投降など。お前達は、簡単にディヴィジョン間を移動できた筈だ。投降するというのなら、『火刑戦旗ラ・ピュセル』から動けない理由はなんだ?」
 その大天使の問いに、エルゼは言葉を詰まらせながら答える。
「……迎えが来ないので、帰還できません。どうやら、移動手段を破壊された可能性があります。……恐らくは、『吸血ロマノフ王朝』のジェネラル級ヴァンパイアノーブル『怪僧ラスプーチン』の仕業かと。……以前にも同じようなことがありました。その時は防げましたが……」
(「……あながち嘘でもございません」)
 嘘を吐く時は、真実を僅かに混ぜることで、その嘘の信憑性が増す。
 噂に聞く『怪僧ラスプーチン』ならばと、大天使達はエルゼに次の問いをする。
「何故、他のディアボロスの助けを得ることが出来ないんだ?」
「……恐らく、今回は『ジェネラル級』に襲撃されたのでしょう。連絡も不能です。全滅したものと思われます……」
「全滅だと……! ディアボロスがか! 馬鹿な!!」
 その大天使の反応に、エルゼは少し話を盛り過ぎたのだと感じるが、一度出した言葉は訂正できない……このまま、自分語りで信じ込ませるしかないと判断する。
「……私は、もう……戦いに疲れました。誰でも良いので、さっさと決着をつけて……世を治めて欲しいものです。……あなた方もそうでしょう?」
 そうなのだ……自分達『大天使』も誰でも良いから、自分達の安全を保障してくれる存在が居れば良いのだ。
 滅ぼされた『TOKYOエゼキエル戦争』になど、もう未練はない……自分達を保護してくれる存在が、今は『ニコラ・フラメル』だというだけなのだ。
 負け根性だとは思いはしても、エルゼのその言葉の心理に共感した大天使は、エルゼの腕を引っ張り『ディジョン教会』へと連れ行くことを決めた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
武装や道具は【アイテムポケット】に収納
特殊メイクで肌艶を消し、眠れず憔悴した様相、髪は乱し身にこびりついた汚れを再現
既に汚れきった布で服を用意、破り、引き裂き、土汚れをつけ
何か月も森を彷徨い野宿した様子で、調合された匂いを振る
空の背嚢を引き
街の一般人に縋りつき
大天使様は、助けてくれ、とうわごとのように繰り返す

ああ……大天使様ならと
俺はディアボロスだが、もう争うつもりはない
降伏したいんだ……

気力もなく、逡巡の末に疲れ果て
うなだれ、背を丸め、どこか脅え切迫した演技で話す

……俺は隣国、グランダルメの戦争で戦っていたはずだった
あの時、霧に迷い込んでしまって、こっち側に来てしまったんだ
あれから、霧は消えてしまって久しく……迷子になった
もう食糧もない、ずっと迎えも来ない……
俺は、戦争で死んだものと忘れられたんだろう……
どこへ行っても魔女達が犇いている……逃げ隠れていたが……一人で切り抜けるのは無理だ
今日か、明日にも殺される

大天使様は、街で施しをしていると聞いた……
降伏するから、助けてくれないか


●死して探す者なし
 その男の青く美しかったであろう髪は、こびり付いた汚れで鈍色になっており、櫛も通していないのだろう……酷く乱れていた。
 肌艶も悪く、目の下も眠れていないのか浅黒い……元々白かったであろう肌も見る影もない。
 粗末な服も、この街に辿り着く間に木々に引っ掛けでもしたのだろう、あちこち引き裂かれ、泥汚れも酷かった。
 まともに、湯に浸かっていないことが分かる程に、その男の匂いは臭い……。
 そして、その男は自身の背嚢に潰されるように、倒れると街人の1人の脚に縋りついた。
「だ……大天使様は、助けてくれ……俺を助けてくれる……。助けてくれ……」
 その男のうわごとのような言葉に恐怖を感じた街人は、その手を足で払うと大天使を探しに逃げるように去って行く……他の街人も、その男……エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)に近づいてくる様子はない。
(「ふむ、少しばかり……演出し過ぎただろうか」)
 ディジョンの街人が、本気でドン引きしている様子にエトヴァは考えるが、大天使がこの場に来てもこの偽装と演技を続けなければと考える。
 髪も肌も服も臭いに至るまで、汚らしく持つ物も持てず辿り着いた哀れな男を演出する為、エトヴァが自分の手で汚し、臭いのきついフレグランスを調合して自身にかけたのだ。
(「確かに、ここまで見すぼらしければ、普通の人間は近寄らないものだろうな」)
 そうは思いつつも、直ぐに街人が大天使を連れて来たことで、エトヴァは作戦自体は成功に近づいていると感じ、現れた煉火獄下兵にも縋る思いで遜る。
「ああ……大天使様ならと、俺はディアボロスだが、もう争うつもりはない……。降伏したいんだ……」
 気力なく、逡巡の末に疲れ果てた様子で背を丸め、脅え切迫した表情で言うエトヴァ……勿論、全て演技だが。
「お前がディアボロスだと!? 確かにその青い翼は、天使のもの……かなり薄汚れているが。だが、ディアボロスが簡単に降伏など……」
 汚れていても青い天使の翼を持つだけで、エトヴァをディアボロスだと大天使達は判断できるが、その言葉が虚偽だった時に殺されるのは、自分達の方なのだ……慎重にエトヴァの次の言葉を待つ。
「……俺は隣国、グランダルメの戦争で戦っていたはずだった。……あの時、霧に迷い込んでしまって、こっち側に来てしまったんだ」
『断頭革命グランダルメ奪還戦』があったことは遠くに聞いているが、その裏側でそんなことがあったとは聞いていない大天使の疑惑は、まだ消えていない……言葉での一押しが足りないと、エトヴァは更に言葉を続ける。
「あれから、あの日から、霧は消えてしまって久しく……迷子になった。もう食糧もない、ずっと迎えも来ない……俺は、戦争で死んだものと忘れられたんだろう……」
 戦争の場にあって死体の数など数えない……戦死したと思われているのなら、迎えが来ず連絡が取れないであろうことも、納得は出来る。
「何処へ行っても魔女達が犇いている……逃げ隠れていたが……一人で切り抜けるのは無理だ。……今日か、明日にも殺される」
 恐怖に怯え切った表情と声音で言うと、エトヴァはもう一度大天使に縋る。
「大天使様は、街で施しをしていると聞いた……降伏するから、助けてくれないか。……お願いだ」
「……何処へ案内しても、文句はないな?」
 その大天使からの問いが、『今から、その魔女の所へ連れて行くが構わないな?』という意味であることを分かった上で、エトヴァは救いを得たように言葉を絞る。
「勿論だ……! ありがとう」
 大天使に腕を引かれ、力なくエトヴァは足を前に進めて行く。
超成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【アイテムポケット】がLV2になった!
効果2【グロリアス】LV1が発生!

桃代・萩一郎
アドリブ連携歓迎

お料理セットと保存容器のみ町中に持ち込み、残りはアイテムポケットへ

状態:衰弱(水着への追い込みの為)

■心情(たまに頭イヨマンテになる熊)
腑分けは兎も角、誰の糧にもなれないのは少し嫌だよね…

幸か不孝か、弱っていて、戻れなさそうで、薄汚れてる、
今の僕の為にあるような依頼だしね

■服装
ヨレヨレの着古しジャージ(運動後そのまま)
サバイバルっぽい調理器具、
空の保存容器

■備考
可能なら街に入る前に、近場の藪で匍匐前進してさらに薄汚れる。

つまりは流行ってたおっさん追放系をイメージして、
嘘は、あまり混ぜなくても、大丈夫かも…

■疑似降伏

屋台とか暫くじっと眺めてから(お食事は抜き減量中)
大天使様に懺悔をしたいから取り次いでもらえないか頼んでみるよ。

攻撃は受けたとしても反撃しないで哀れっぽく訴える。
・七曜の戦いから自分の様な(実力的に)足手まといおっさんは…
・自主練(闘技場)もしなくてそんな強くもない…
・任務で来たが迎えが来ない…
・最後にまともな食事がしたいから一縷の望みで自分を差し出す事にした…


●腹を空かせたおっさん
 ディジョン近くの森の中でパラドクストレインを降りた、桃代・萩一郎(口福もふもふキムンカムイ・g02703)は、赤髪の時先案内人から聞いた今回の作戦を思い出す。
「腑分けは兎も角、誰の糧にもなれないのは少し嫌だよね……」
 強いて言うのなら、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』の研究の糧にはなるのだが、そんなもの何の足しにもならないと、萩一郎は考える。
「だけど、今回は偽装降伏が目的なんだよね。幸か不孝か、今の僕の為にあるような依頼だよね」
 丁度、萩一郎は近くある、『水着コンテスト』の追い込みの為に、体重を減らし衰弱している……ちょっとマテ、適度に食事を摂り、筋肉トレーニングをして、体重を絞っているのであれば、それはただ筋肉が引き締まるだけではなかろうか?
 衰弱し痩せこけるのとは、意味合いが違うのだが。
 その時、萩一郎のお腹が『キュルルー』と鳴る。
「弱っていて、戻れなさそうで、薄汚れてる……大丈夫だね」
 運動後の汗臭いヨレヨレの着古したジャージのみを着用し、所持しているのは、サバイバルっぽい調理器具と空の保存容器のみ……むしろ、ジャージで作戦に臨んだ勇気と、なんでその調理器具だけは持っているのかを問いたいぐらいなのだが。
 街に近づく前に、森の中の藪を匍匐前進し、更に薄汚れることにも萩一郎は余念がない……外見を薄汚れさせるはオーダー通りなのだが、若干違う気がする。
 萩一郎は、所謂『パーティーを追放された薄汚れたおっさん』を目指しているのだが、身長も恰幅もそれなりに良い萩一郎が、くたびれたおっさんに見えるかは、微妙な所である。
 準備は出来たと、ディジョンの街に力なく入る、萩一郎。
 腹を空かして屋台を萩一郎は、物欲しそうにジッと見つめる。
『グルルルルー』と盛大に鳴るお腹。
「あんた、腹減っているのかい?」
 見かねたディジョンの街人が萩一郎に聞く。
「うん。これまで、好きなだけ食べて飲んで自分を鍛えて来なかったから、見捨てられたのかな……。此処には、本当の大天使様も居るらしいから、懺悔をしたくて……。この街の人なら、取り次いでもらえないかな?」
「そうかい。あんた何処から来たんだい?」
 大天使信仰が進んでいる故に、ディジョンの街人達はこの手の取り成しには慣れていた。
「『新宿島』だよ……ディアボロスって言えば、大天使様はすぐ分かるかもね……」
「シンジュクジマ? ディアボロス? よく分からない地名だけど、お伝えするから待ってな」
 その間、萩一郎は屋台の串肉を1本だけ頂いて、空腹を満たす……リアルに!
「お前か! 『新宿島』から来た『ディアボロス』というのは……確かに薄汚いな」
 慌てて飛んできた煉火獄下兵も、萩一郎を見て素直な反応の言葉を返す。
「お前一人か?」
「うん、《七曜の戦》から、自分の様な足手まといのおっさんは、いらなくなったんだ……」
 寂しげに言葉を漏らす萩一郎。
「自主練とか訓練もしなくて、そんな強くもない……」
 萩一郎は、闘技場不参加を訓練不足として言い換える……闘技場は自由参加だけどね!
「此処にはね、任務で来たんだけど、迎えが来ないんだよ……もう、僕なんて迎えに来る価値もないんだよ」
 言葉のトーンのガチさ加減に、トループス級という立場上、煉火獄下兵達は共感を覚える……哀れだと。
「最後くらい、まともな食事がしたいから……一縷の望みで、大天使様にこの身を差し出す事にしたんだ……」
「……腹が膨れたら、どうなってもいいんだな?」
 本心を語り、殆ど嘘を吐かずに、完全に同情だけで、萩一郎は大天使からその言葉を引き出す。
「……うん。ありがとう」
 そうして、薄汚いディアボロスとして、萩一郎は大天使の懐に飛び込むことに成功するのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【おいしくなあれ】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!

伏見・逸
(連携アドリブ歓迎)(味方は苗字呼び)
髪型を乱し、髭も伸ばし、服を汚してぼろぼろに
「一人で彷徨っていた」風を装う
体にもいくらか自分で傷をつける。傷はすぐ治っても、血の跡は残るしな
「普段使いの武器は紛失、彷徨っている間に入手した代わりの武器」というテイで、ぼろぼろの剣を持っておき、投降時に相手に没収させる(普段の長ドスは【アイテムポケット】に隠す)

現地の一般人の目に留まるように、ふらふら歩く
自分がディアボロスである事、衰弱している事を動きと態度でアピール

…別に、取って食ったりしねえよ。そんな力は残ってねえ
もう、疲れちまってなあ

一緒にこっちへ来た奴らと、ちょいとやりあってな
方向性の違い、って奴だ
俺は見ての通りの無法者だし、無茶もするんで、皆嫌気がさしたんだろうよ
一人で飛び出して、帰り道もわからなくなった
一緒に来た奴等は…まあ、先に帰ったんだろうなあ

俺は「敵」なんだろう
売ればいくらかにはなるだろうよ
そういうのも悪くねえ

こうなりゃ、どこでくたばるかの違いしかねえ
楽になれるなら、俺はもうそれでいい


●世捨て人
 その男は、如何にも荒んだ風体でディジョンの街にやって来た。
 足元こそふらふらだが、眼光は何を見て来たのか……昏く鋭い。
 髪も髭も不衛生で、纏う服もボロボロだった。
 この街に着くまでに、長く森を彷徨っていたのかも知れないと、その男……伏見・逸(死にぞこないの禍竜・g00248)を見た、ディジョンの街人達は思った。
 身体のあちこちが傷付き赤い血の痕も見える、獣に襲われでもしたのだろうかとは思っても、ディジョンの街人は逸が手にする錆び付いたボロボロの剣を見ると話しかけることも出来ない。
「……あのよう。見てるだけじゃなく助けてくんねえか? ……別に、取って食ったりしねえよ。そんな力も、残ってねえよ」
 街人に聞こえるように逸は言うと、限界だと腰を下ろして、後ろに両手をつく。
「此処には、大天使がいるんだろ? 俺は、ディアボロスだ。悪いんだけどよ、伝えてきてくれよ……大天使様によ」
 その言葉に怯えた街人の一人が、大天使を探して駆け出す。
「……俺は、もう……疲れちまってなあ」
 全てを諦めたように、逸は空に向かって言葉を吐く。
「……よう、大天使様」
「お前が街の者が言っていたディアボロスか? 何故、1人なんだ?」
 明らかに、不審でしかない逸の存在に、姿を見せた煉火獄下兵も最大限の警戒をする。
「良くある話さ。一緒にこっちへ来た奴らと、ちょいとやりあってな……。方向性の違い、って奴だ」
 仲間割れの際に、ディアボロス同士で剣を交えたかのような逸の言葉……投げやりにも聞こえる口調に、大天使は逸の言葉を続けさせる。
「俺は……見ての通りの無法者だし、無茶もするんで、皆……嫌気がさしたんだろうよ。一人で飛び出して、帰り道も分からなくなった。……一緒に来た奴等は。……まあ、先に帰ったんだろうなあ」
 話し方から、ディアボロス同士でも相性が合わず対立があり得るのかも知れないとは思えても、この眼前の男をどうするべきか、そこの判断が難しい……体力はなくてもディアボロスというだけで危険ではないだろうか?
「……俺は『敵』なんだろう? 売れば、いくらかにはなるだろうよ……そういうのも悪くねえ」
 確かに、主人であるジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』は、ディアボロスのサンプルを望んではいるが……逸は、その大天使たちの逡巡を感じ取ると、身体を大の字にして、地面に横たわる。
「こうなりゃ、何処でくたばるかの違いしかねえ。……楽になれるなら、俺はもうそれでいい」
 煮るなり焼くなり好きにしろと言わんばかりの逸の態度に、大天使は腹を決めて逸に近づき言葉を放つ。
「武器になりそうな物は、全て剝がせてもらうぞ」
「好きにしろよ。欲しけりゃ、俺の命もくれてやるからよ」
 大天使の言葉に、逸は、もう自分では動く気も無いといった様子を見せ、大天使達は二人がかりで逸を持ち上げると飛翔し、ディジョン教会を目指す。
 大天使達は気付かなかった……逸の赤い瞳が、ギラリと光ったことを。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【アイテムポケット】がLV3になった!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!

ソレイユ・クラーヴィア
大天使に人々が抱き込まれている状況には忸怩たる思いでした
ニコラ・フラメルを倒し、彼らの心を解放しなくては

その為なら手段の選り好みはできませんね
アイテムポケットに装備は収納
衣服は血と泥で汚れたシャツとズボンのみ
トレイン出発まで数日食事と睡眠を抜き
やつれた様なメイクを施し
髪や肌も何日も手入れが出来ていない風に汚します
多少の臭いも我慢がまん…(死んだ魚の目)

ふらふらとディジョンへ向かう街道を歩き
見咎められれば

すいません、どうか、パンと水を恵んでは頂けませんか…?
私はディアボロスですが、大天使様と戦う意思はありません
もう私は、戦えないのですから…

本来は黒死病に苦しむ人々の救出に来たのですが
その集落を支配する魔女に返り討ちにされ
あまつさえ、私まで疫病に罹ってしまうとは…
(ゴホリ、と咳をすれば、口元から血のり)

ディアボロスをも侵す疫病にかかってしまった私が仲間と合流しては疫病を移してしまいます
彼らも私を避ける様に立ち去りました

もう、戦う力もありません
私は降伏します

ですから、最後に一口、パンと水、を…


●疫病罹患者に居場所なく
「大天使に、人々が抱き込まれている状況には、忸怩たる思いでした。『ニコラ・フラメル』を倒し、彼らの心を解放しなくては……」
 1人ディジョンの街を目指しながら、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)が想いを言葉にする。
 人々の心の解放の為ならば、手段の選り好みは出来ないと覚悟もしている。
 この地に足を付ける前に、武器等は【アイテムポケット】に収納済みで、衣服も血と泥で汚れたシャツとズボンに着替えている。
 パラドクストレインに乗車するまでの数日間、食事を抜き、睡眠を削った。
 天の色彩を映す翼を隠すことは出来ないが、やつれた身体であれば、余計にその輝きは目立ち大天使達にとっても、ディアボロスとして認識し易いことだろう。
 髪や肌も、何日も手入れが出来ていない風を装えるように乱し、メイクも不健康そのものだ。
 ただ、自分で選んだことだが、自身の身体と服からの臭いだけは、普段清潔感に努めているソレイユには辛いものがある。
 ソレイユの視線の先に見えるのは、ディジョンの街並み……ここからが本番だと、街人達の視線を集められるように、何日も歩き、やっと……教会のある、ディジョンに辿り着いた、放浪者としておぼつかない足で街へと入る。
 元が端正な顔立ちのソレイユが、ボロボロの姿で街を歩けば、ディジョンの街人が何ごとかと近寄って来る。
「……すみません。……どうか、どうか、パンと水を恵んでは頂けませんか……?」
 庇護欲を煽る様に下から縋るような瞳で、街人に食べ物と水を乞うソレイユ。
「私は、ディアボロスですが……大天使様と、戦う意志はありません。もう私は、戦えないのですから……」
 ソレイユのその言葉に、大天使への信仰に篤いと思われる街人が言葉を放つ。
「そう言えば、大天使様方が、ディアボロスというのを探していると仰っていた。その男がそうなら、大天使様にお教えしないと」
 そう言葉を残して街人は、走って行く。
 その姿を見ながら、ソレイユは歯噛みする想いだった。
(「本当に、大天使達はこの街の人々の心も、完全に抱き込んでいるんですね……!」)
 想いはしても、本心を表情に出すことは出来ない……直ぐにその大天使が眼前に来るのだから。
「お前か? ディジョンの者が、ディアボロスと言っていたのは?」
 見下ろし言う煉火獄下兵に、ソレイユは静かに頷くと力ない声で、ここまでの話を語り出す……全て、嘘で固められた話だが。
「本来は、『黒死病』に苦しむ人々の救出に来たのですが、その集落を支配する魔女に返り討ちにされ……あまつさえ、私まで『疫病』を罹ってしまうとは……ゴホッ!」
『疫病』という言葉と、ソレイユが吐いた赤い血に、ディジョンの人々は怯えたように、ソレイユから距離を取る……それぞれの家に急いで戻る者もいる。
 悲しくも仕方のないことだろうと、ソレイユは言葉を続ける。
「ディアボロスをも侵す、『疫病』にかかってしまった私が……仲間と合流しては『疫病』に苦しむ者を、ただ増やすだけ……かつて、仲間だった彼等も。……私を避ける様に立ち去りました」
 もう、自分は『新宿島』に戻る資格もないのだと自嘲するように、ソレイユは顔を歪め大天使に懇願するように言う。
「もう、戦う力もありません。……私は降伏します。ですから、最後に一口……パンと水を……」
 力なく崩れ落ちるソレイユを見ながら大天使は、顎に手を当て考える。
「人間の顔色にしちゃあ、悪いからな。疫病にかかってるのは本当なんだろうが、罹患者でも『ニコラ・フラメル』様の御要望にお応えできるんだろうか?」
「その疫病もキマイラウィッチが流行らせたものだろう? なら、大丈夫じゃないか?」
 二体の大天使が相談すると、そう結論付ける。
「分かった、パンと水だな。その後、どうなっても良いならこのまま着いて来い」
「ありがとうございます。大天使様に感謝致します……」
 全ての現況たるキマイラウィッチにも、人心を操る大天使にも……猛る想いがソレイユにはあるが、それを隠して……大天使の後ろを、ふらふらと歩くのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【アイテムポケット】がLV4になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!

●実験材料を得た梟の魔女
「ニコラ・フラメル様! 朗報です! 我等『大天使』に降伏して来たディアボロスを、こちらに連れて来るとの報告です!」
 トループス級大天使『煉火獄下兵』の1体が、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』の錬金術研究室の扉を潜り、ニコラ・フラメルに伝える。
「ほう、貴様等にしては、仕事が速いことで。……少しだけ感心した。それで、ディアボロスの無力化は?」
「いえ、このディジョンの街中に入って来た時には、そのディアボロス達は『火刑戦旗ラ・ピュセル』に取り残され、完全に疲弊し、我等に縋るしかなかった様子です」
 その大天使の言葉に、僅かな違和感を感じたニコラ・フラメルが静かに問う。
「貴様、今……”ディアボロス達”と言ったか? 集団で降伏して来たのか?」
「いえ! ディジョン内の別の個所で、それぞれに1人ずつ瀕死のディアボロスが居たようでして……」
『火刑戦旗ラ・ピュセル』の少なくとも2箇所以上で、ディアボロスを捕らえたとしか聞いていない大天使は、そのままニコラ・フラメルに伝える。
「1人ずつか……。分かった、そのディアボロスを研究材料としよう。但し、1人でないのなら、1人ずつ私が研究材料に相応しいか確認する。この『ディジョン教会の聖堂』に1人ずつ連れて来い」
 私の研究室で、解剖し、腑分けし、脳を切り刻むのはその後だと、ニコラ・フラメルが続ければ大天使は直ぐに聖堂へと向かう。
「クロノヴェーダを超える力を持つディアボロス……『研究』が先か『復讐』が先か、どちらでも構わんか」
 それを含めて興味深いとニコラ・フラメルは、狡猾な笑みを浮かべる。

●降伏したディアボロスは梟の魔女のもとへ
「お前だ! お前が、先ず『聖堂』に入り、ニコラ・フラメル様のお気に召すかだ!」
 大天使達は各々の正確な情報の共有が未だ、出来ていなかった。
 その為、複数個所で、自分達が5人以上のディアボロスを生け捕りにしたことを知らない。
 だからこそ、6人目が居るかもしれないし、7人目が居るかもしれない。
 まず、最初に”そのディアボロス”がニコラ・フラメルの待つ、『聖堂』での謁見の機会を得たのだった……。

※『ニコラ・フラメル』との会話に参加するディアボロスは、偽装降伏したディアボロスに限定しません。
 但し、会話をするディアボロスは、大天使に降伏したと言うことが前提になる為、降伏が偽装とニコラ・フラメルに判断された場合は、直ぐにトループス級大天使『煉火獄下兵』及びジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』との戦闘に突入します。
 選択肢①偽装降伏作戦にて捕らえられたディアボロスは、捕えらえた状態のままニコラ・フラメルと会話することが出来る為、プレイングの全てを会話に使用することが出来ますが、捕えらえていないディアボロスは、どのような状態で降伏したのかを必ずプレイングにお書きください。
 上記が無かった場合、会話をする機会を得ても、直ぐにニコラ・フラメルに降伏が偽装と判断され、戦闘に突入します。
 ニコラ・フラメルに偽装降伏を疑われずに会話が進んだ場合、1~3人程度のディアボロスに会話の機会が与えられます。
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
演技を続け、くたびれた様子から狂乱を

二コラの顔を見て
は、話が違う……!
魔女の所に連れていくなんて、聞いてないぞ
嫌だ。殺されたくない
連れ帰ってくれ

『復讐』への期待や充足を誘うよう乱れ騒ぐ
冗談じゃないぞ! 騙したな!
何をしようというんだ?
二コラが研究や復讐と発せば、取り乱すように開き直り

復讐、復讐と。あんたらのは作られた復讐じゃないか
そもそも、復讐は個人的なモノのはずだろう?
復讐心を別の個体が引き継ぐってだけでもイカサマなのに

復讐をクロノ・オブジェクトを使って濃縮するとか
効率化するとか
どんな研究したってそんなこと、できる訳ないだろう!

聞き出したいのは
クロノオブジェクトや魔術を含む「何等かの手段」で
外部から「復讐」の効率化や増強のコントロールが可能ならば、その手段がどんな仕組みであるか
具体的になるまで

研究自体は個々のものかもしれないが
復讐を循環させる根源になるようなシステムがあるなら炙りだしたい

(この研究の成果が出さえすれば、私達の『復讐』は飛躍的に効率が良くなることでしょう、と聞いたので)


●梟の魔女は語りき~復讐の本質と効率化に於けるプロセス及びそれに至る行動原理
 ノートルダム・ド・ディジョン教会『聖堂』に、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』が足を踏み入れたと同時に、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)が疲れ果てた表情から、恐怖に表情を歪める。
「は、は、話が違う……! 魔女の所に連れて行くなんて、聞いてないぞ!?」
 ニコラ・フラメルという魔女を……この数か月以上怯え逃げ惑った魔女をその目に映し、エトヴァは狂乱すると、大天使の足元まで後退るが、エトヴァは大天使に蹴られ、無様に倒れ伏す。
「嫌だ。こ、殺され……殺されたくない、連れ帰ってくれ……嫌だ!?」
「随分、心折れてるな」  
 エトヴァの様子を見、ニコラ・フラメルは笑いながらエトヴァに言う。
「嫌だ、嫌だ、来るな……死にたくない、助けてくれ……」
 懇願するようにエトヴァが大天使に助けを乞うが、大天使はニコラ・フラメルの命令以外のことをした場合、叱責されることが分かっている為、1体も動く事は無い。
「これなら、研究で切り調べるだけで、甘美な声で鳴いてくれそうだな、研究のついでに復讐も叶うなら丁度いい」
「冗談じゃないぞ! 騙したな! 何をしようというんだ!?」
 嗜虐心に満ちたニコラ・フラメルには、エトヴァが完全に魔女との戦いによって、心砕かれたディアボロスに映っていることだろう……自分の演技に疑いを持っていないのなら、エトヴァとしては好都合だ。
(「このまま、悦に浸るニコラ・フラメルから、少しでも情報を得られればいいがな」)
 自身の尊厳や誇りを捨てる訳ではなく、あくまで作戦として、魔女に怯えるディアボロスを演じ切ると決めたエトヴァは、絞り出すように言葉を放つ。
「復讐、復讐と……あんたらのは、作られた復讐じゃないか!?」
 錯乱した様にエトヴァが言うと、ニコラ・フラメルは嗤いエトヴァの瞳を値踏みするように見ながら、口を開く。
「何ともおかしなことを言うな? お前達の『復讐心』を高め、ディアボロスに”覚醒”させようとした存在が居ないとでも?」
 一瞬、ニコラ・フラメルに偽装が見破られたのかとエトヴァは思ったが、どうやらそうではないらしい……それよりも『覚醒させようとした存在』……その言葉が引っ掛かる。
「お前達の力は、自然発生したものでは有り得ない。ならば、お前達もまた、造られた復讐によって力を得た存在であるな」
『造られた復讐』……ディアボロスの中には、自身の『復讐心』ではなく、過去のディアボロスの『復讐心』をその身に受け、ディアボロスとなった者も居る為、ニコラ・フラメルの言葉も的外れな言葉ではない。
「だ、だがっ……そ、そもそも、『復讐』は個人的なモノのはずだろう? 復讐心を、別の個体が……他が、引き継ぐってだけでもイカサマなのにっ……!?」
「『復讐』を個人的なモノだというのならば、お前達の行動こそおかしなものだろう。お前達の言葉通りならば、この『火刑戦旗ラ・ピュセル』を攻撃できる『復讐者』は、ラ・ピュセルのディアボロス”だけ”になるのだからな」
『火刑戦旗ラ・ピュセル』の復讐を、その他のディヴィジョンの力を持ったディアボロスが、代わりに復讐するというシステムが、既にエトヴァの言葉と矛盾しているのだとニコラ・フラメルは言う。
 舌戦は得意と見えるニコラ・フラメルに、焦りを見せるようにエトヴァが更に言葉を投げる。
「復讐を、『クロノ・オブジェクト』を使って濃縮するとか、効率化するとか……どんな研究したって、そんなこと……できる訳ないだろう!」
「復讐もエネルギーの一つ、出来ない理由などない」
 ニコラ・フラメルが断言する。
「なにより、我らの復讐の念は、我らが断片の王『ジャンヌ・ダルク』によって強化されている。その意味では、お前達ディアボロスも同じでは無いのか? お前達も、復讐心を戦う力に変換しているのだろう?」
 断片の王『ジャンヌ・ダルク』の力こそ、復讐をエネルギーとする根源的な何かであるかのような言葉……そして、ニコラ・フラメルは識っていた。
 ディアボロスの力の根源が『復讐』であり、それを何らかの形で力へと変えていることに……その仕組みに見当がついているかまでは分からないが、キマイラウィッチと”今”戦っているディアボロスが、『火刑戦旗ラ・ピュセル』で戦っていたディアボロスと明確に違うことを。
「冥途の土産に贈るには、過ぎた言だったか。此奴はもういい……他を見終わったら、ゆっくり生きながら隅々まで調べてやるわ……死を求めるほどの苦痛の中でな」
 ニコラ・フラメルが言うと、大天使はエトヴァを『聖堂』から、引きずり出すのだった。
 演技こそやめないが、エトヴァの中で疑問が浮かぶ。
 ……キマイラウィッチは、どこまで”今のディアボロス”の情報を握っているのだろうか……と。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【クリーニング】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!

ソレイユ・クラーヴィア
歴史ある聖堂を我が物顔で利用しているとは腹立たしい限りですが
今は虜囚としての振る舞いを優先しましょう

ニコラ・フラメルの前に引き出されたら、立つ体力も無いという風にぐったりと座り込みます

私はもう長くありません
この病に苦しむのも疲れました
ひと思いに逝けるのであれば、それは私にとっての福音となるでしょう…
大天使様、私にどうぞ慈悲をお授けください

魔女であるニコラ・フラメルをジェネラル級大天使だと思い込んでいるかのように首を垂れて懇願します
もしクロノヴェーダにも種族を間違えるのは失礼だという感覚があれば、反論してくるでしょう

ああ、すいません
魔女様でしたか…
あまり目も見えていないようで…
歴史ある聖堂に座し、人々からの信仰篤きお方となれば、大天使様かと思い込んでおりました
もう大天使様は立ち去られたのでしょうか…?
最期に大天使様に謁見が叶わぬのは心残りですが
魔女様の慈悲を賜れるなら、幸いです

引き出したいのはジェネラル級大天使はラ・ピュッセルに残っているか否か
ディジョン以外の地に居るなら知りたい所です


●梟の魔女は語りき~他ディヴィジョンのクロノヴェーダを上位の魔女とする方程式          
「ニコラ・フラメル様、次のディアボロスを連れて参りました」
 大天使に背を押され、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は、力なく『聖堂』の床に膝と手を付いた。
(「この男が、ニコラ・フラメルですか……」)
 顔は上げず、視線を僅かに上げ、ソレイユはジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』の容姿を確認する。
(「歴史ある『聖堂』を、我が物顔で利用しているとは腹立たしい限りですが。……今は、虜囚としての振る舞いを優先しましょう」)
 忸怩たる思いが胸から消える事は無くとも、今は自身の置かれた立場を理解する『降伏者』で在り続けなければ、此処まで潜入したことが全くの無意味になってしまう。
 だからこそ、ソレイユは奥歯を嚙みこそはすれ、発する言葉は弱者のものであるべきと考える。
「私はもう……長くありません、この病に苦しむのも疲れました」
 立つことすら叶わず、ぐったりと生気なく『聖堂』の横に座り込むソレイユ。
「黒死病の罹患者か……『ギー・ド・ショーリアック』め、何時の間に黒死病をディアボロスが罹患するほどの病にしたのだ。まあ、私とはそもそも研究分野が違う……我らが断片の王『ジャンヌ・ダルク』の為の研究ならば、それはそれでよい。それに、そのお陰で”クロノヴェーダが振り撒いた病に罹患したディアボロス”という研究体が出来たのなら、私にとっては都合のいいことよ」
 あくまで自身の研究こそが全てで、『復讐』すらもそれに組み込めるのであればキマイラウィッチとして都合がいいと、ニコラ・フラメルは下卑た笑いを見せる。
「一思いに逝けるのであれば、それは私にとっての福音となるでしょう……大天使様、私にどうぞ慈悲をお授けください」
 キマイラウィッチであるニコラ・フラメルを『ジェネラル級大天使』だと認識し、頭を垂れソレイユは冀う。
「己の『ディヴィジョン』を強奪した、ディアボロスに赦しを与える『大天使』がいるとは思えぬがな……いや、個体によってはいるかもしれぬか。私は、ニコラ・フラメル。ジェネラル級キマイラウィッチの位を冠す者だ」
「ああ……、申し訳ありません。魔女様でしたか……。もう、あまり目も見えていないようでして……歴史ある『聖堂』に座し、人々からの『信仰』篤きお方なれば、大天使様かと思い込んでおりました……」
 恭しく言葉を選び、ソレイユは非礼を詫びる様に更に礼を深いものにする。
『ノートルダム・ド・ディジョン教会』には、『ラ・シュエット』という梟の彫刻が存在する。
 それ故に、梟の魔女たるニコラ・フラメルが、この教会を拠点に選んだ可能性はある。
「もう、大天使様は……立ち去られたのでしょうか……? 最期に、大天使様に謁見が叶わぬことだけが心残りですが……」
 一度言葉を切って、ソレイユは虚ろな瞳でニコラ・フラメルを見て、最後に救いを得たように僅かに声音を和らげる。
「魔女様の慈悲を賜れるなら、幸いです……」
「おためごかしのような言葉だな。そうだな、研究材料となる者だ、事実を知り何か脳の構造に変化があるやもな」
 錬金術や科学に於いて、変化というのは些細な切っ掛けで起こるといわれている。
 喜びや怒り、悲しみ、絶望……錬金術的に言えば、感情と身体構造の等価交換での脳内の物質変化と言ってもいいだろう。
 だからこそ、切り開く前の情報更新は無駄ではないと、ニコラ・フラメルはソレイユに僅かな希望を与える為に自身が知ることを教える……その後の絶望と比べる為だ。
「大天使……そして、アークデーモンは、我らキマイラウィッチと相性が非常に良い。ディアボロスへの『復讐心』を核とする事で、キマイラウィッチに変化している」
『TOKYOエゼキエル戦争』を失った故の『復讐心』が、大天使やアークデーモンにあったのは間違いなく、それはソレイユの予測の範疇ではあった。
 事実として、同じ境遇にある『自動人形』の『魔女化』は既に多く確認されている。
「惜しむらくは、有力な力を持つ者がいない事だが……。キマイラウィッチと化すことで、新たな力を得る者も現れるであろう。……いずれな」
 ニコラ・フラメルの言葉を信じるなら、現在の『火刑戦旗ラ・ピュセル』には、ジェネラル級の大天使やアークデーモンの存在は無いが、『復讐心』が増幅すれば、トループス級やアヴァタール級の大天使やアークデーモンが、”ジェネラル級”のキマイラウィッチとなり得ると言うことだ。
(「『平安鬼妖地獄変』の妖怪が、『天正大戦国』に流れ着き、ジェネラル級の地位に着いたような形でしょうか……それなら、既に『自動人形』のジェネラル級が生まれていたとしてもおかしくないかもしれませんね」)
『奪還』を続ければ続けただけ、逃げ延びたクロノヴェーダはディアボロスに『復讐心』を抱くことだろう。
『復讐心』で流れ着いたクロノヴェーダが上位の位に上がることが可能であるなら、『火刑戦旗ラ・ピュセル』のジェネラル級は増え続け、根絶することは出来ないのかも知れない……そんな恐ろしい予測がソレイユの中で生まれていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【腐食】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!

●梟の魔女の研究と偽装のディアボロス
「さぁ、それでは解剖を始めようか」
 ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』の表情が残忍な研究者のそれになっていた。
「ディアボロスであれば、生きたまま、腑分けし、脳を切り刻む事も出来る筈だ。お前達の力を解明する事で、我ら『キマイラウィッチ』は、更なる力を手に入れるだろう……!」
 ソレイユの意識が、ニコラ・フラメルから僅かに逸れた時、ニコラ・フラメルの手に握られた刃物がソレイユに振り下ろされる。
「……!?」
 ソレイユは、自身の危機に直ぐ立ち上がろうとするが、得物は【アイテムポケット】の中であり、即座にパラドクスで相殺することも難しい。
「まずは、その美しい瞳を抉るとしよう! ……グアッ!?」
 ソレイユの眼前すれすれで、ニコラ・フラメルの手にした刃物が飛んだ。
「大丈夫か? ソレイユ!!」
 そこには、クロスボウを構えたディアボロスが居た。
 他にも多くの、仲間達がディジョン教会『聖堂』へと駆け込む。
「ここからは、ディアボロスとして、歴史ある『聖堂』を穢した魔女を葬り去るとしましょう」
 ソレイユが静かに立ち上がり言うと、仲間達も武器を魔女へ向ける。
「小賢しい。なら、『復讐』から始め、その後に切り刻み臓腑を見よう。貴様等が招いた事態だ、先ずは貴様等の『復讐』を済ませることだな」
 トループス級大天使『煉火獄下兵』が、ニコラ・フラメルの命のもと、戦う意志を見せる。
 真の意味での『ディジョン教会決戦』が始まる……。
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎

アイテムポケットから取り出したVRグローブをはめ
宙を撫でるように光の鍵盤を展開
ここからは演奏会の開演といきましょう

まずは大天使から
此方へご招待頂いたお礼して差し上げねば

鍵盤を奏で「蜜蜂」を演奏
先行率アップで速度を上げた蜜蜂を喚び、右へ左へと群れを成して飛び回りながら
命中・ダメージアップで磨き上げられた毒針にて貫かんと襲い掛かります

正直言えば、聖堂内で戦闘するのは気が引けるのですが…
だからといって私の指先が鈍ることはありません
魔女達に脅かされ怯えた生活を送る人々にとって、信仰とは一筋の光そのもの
それを食い物にして利用する大天使や魔女のやり口は許せません

仲間と連携し、体力の低い者から各個撃破で数を減らします
突出せぬよう攻撃タイミングを揃え、1体を複数人で囲み多方向から攻撃できるように立ち回りましょう

反撃には魔力障壁を展開し、急所を避けるように凌ぎます
多少の被弾は計算の上です
どんな炎で燃やされようと、私の心まで灰にすることはできません
燃え尽きて灰と消えていくのは貴方のほうです!


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
復讐もエネルギーの一つ……か

おっと、あんた達、話が違うじゃないか
演技を続ければ、ニコラの復讐心が和らぐ事はあるんだろうか
期待はしないが

仲間と合流できたなら、戦う力の一つも出るというもの
仇敵の下に連れてくるなんて
さすがに、戦わざるを得ないな……!
さっぱりクリーニングをかけつつ、仲間と連携を

戦況を観察しつつ把握
囲まれないように、背を守りあうように壁側も利用し、立ち位置を取る

クロスボウから射出したアンプルの塗料で、空間に描き出すは荘厳なる白衣白皙の天使
断罪の剣をもって、偽りの大天使を斬り、貫く
打ち破られても、尽きることなく翼ある天の使いを描き出そう
人々の信仰は魔女にはない

仲間と声を掛け合い連携
狙いを合わせ攻撃
一撃で倒せる>消耗した敵の順を目安に、速やかに数を減らしていく

敵の煉獄盛火炎には、燃え上がる炎を荊の魔力障壁で防ぎつつ
敵に対しタワーシールドを構え、燃え上がる炎を凌ごう

梟のレリーフを見たかったけれど、貴方には似ていないんだろうな
梟の魔女様
復讐を望むならば、相手をしよう


●復讐ではなく天罰を
(「復讐もエネルギーの一つ……か」)
 思考しながらもエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、クロスボウを構える。
「仲間と合流出来たなら、戦う力の一つも出るというもの。仇敵の下に連れてくるなんて、さすがに、戦わざるを得ないな……!」
 自身を中心に【クリーニング】の残留効果を広げながら、エトヴァはクロスボウの引き金を引く。
 見る見るうちに、エトヴァの纏う衣服はディアボロスと言って信じ得るものになっていたが、エトヴァ自身に着いた汚れや臭いに変化はない。
(「ニコラ・フラメルの撃破後には、直ぐに湯を浴びた方が良さそうだな」)
 現実に絶望し、『大天使』に救いを求めるディアボロスとしての演技を続ける意味は無いと判断したエトヴァは、クロスボウに番えた矢にパラドクスを込める。
「――来れ、聖なる園より」
 魔法塗料を撒き散らす矢は、トループス級大天使『煉火獄下兵』数体を射抜くと共に、 空間に荘厳なる白衣白皙の天使を描くと、その天使は断罪の剣を以て、煉火獄下兵を更に斬りつけ、胸を穿つ。
「――人々の『信仰』は『魔女』にはない」
 演じ続けた弱さなど、一切感じ取れない強い口調で言うと、エトヴァは再度、煉火獄下兵の胸を撃ち貫く。
「まずは、貴方達『大天使』から、此方へご招待頂いたお礼をして差し上げます」
 金と蒼の眼を真っ直ぐ向け言うと、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は『Fonte de la musique』を付けた、繊細な指先で宙に現れた光の鍵盤を、繊細に叩き奏でる。
「ここからは……『演奏会』の開演といきましょう」
 ――空舞うは甘き調べ、風踊るは花の息吹。
 穏やかに軽やかに、花から花へと舞い踊る蜜蜂も、悪しき者に容赦することはないと、毒針持ちし蜂の群体を幻想として創り出したソレイユは、春を思わせるその甘やかな音色に恐ろしいまでの毒を含ませる。
「正直に言えば、聖堂内で戦闘するのは気が引けるのですが……」
 煉獄の炎を燃え上がらせた煉火獄下兵の一撃を、魔力障壁で受けながらソレイユは言葉を続ける。
「だからといって、私の指先が鈍ることはありません」
 群れた蜂を、一斉に煉火獄下兵に襲い掛からせ、ソレイユは思う。
(「魔女達に脅かされ、怯えた生活を送る人々にとって――『信仰』とは、一筋の光」)
 そのことを理解しているからこそ、ソレイユは『大天使』や『キマイラウィッチ』の人心の掴み方が許せない。
 誰にだって、自分以外の誰か、信じ得る何かに縋りたい時はあるのだ。
 その祈りの助けとなればと、教会も聖堂も作られた筈なのだ。
 それを、拠点とするだけではなく、クロノヴェーダがエネルギーとして『信仰』を集めるのに利用しようとした事実を、ソレイユが看過出来る筈もない。
 だが、怒りで単身突出するようなことも出来ない。
 ソレイユの冷静な部分が、確実に弱った大天使を狙い撃つように、旋律の形で蜂達へと命令をくだす。
「どんな炎で燃やされようと、私の心まで灰にすることは出来ません。燃え尽きて灰と消えていくのは――貴方のほうです!」
 煉火獄下兵に攻撃を繰り出しながらも、ソレイユのその言葉は元凶たるジェネラル級キマイラウィッチ……『ニコラ・フラメル』に向いていた。
「このディジョン教会にあるとされる、『梟のレリーフ』を見たかったが、貴方には似ていないんだろうな……『梟の魔女』様!」
 黄金の荊の障壁を展開し、煉火獄下兵の炎を完全に受け止めると、エトヴァは一矢だけニコラ・フラメルに向け矢を放つが、その矢は射線上に居た煉火獄下兵の身体を射抜き、エトヴァの天使が止めを刺す。
「『復讐』を望むのならば、相手をしよう……ニコラ・フラメル」
 煉火獄下兵が襲い来る戦場に在って、エトヴァのその言葉は、明確にニコラ・フラメルへと向け放たれていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!

ルチル・クォンタム
アドリブ等々何でも可。
連携密に取って頑張ります。

こっそりこっそりついてきて後続勢。
手助けに来ました!

天使だろうが何だろうが……僕らは負けません!
まずは護衛を倒していきます!
月の女神様に祈りを捧げてパラドクス発動。
月は狂気を齎す。その狂気を貴方達にプレゼント!
狂気に押しつぶされて、そのまま倒れてしまえ!

信仰は……信仰は悪いものではないよ。
生きがいになるものでもある。それは僕も理解はしてるさ。
でも、それを言い訳に食い物にして利用するのはダメダメ!絶対ダメ!!
許してはいけないんだよ!

味方より少し前に出つつ自分の得意な距離で戦いつつ……ですね。
その方が反撃しやすそうだから。
相手の炎は熱いけど……!我慢しきってみせるよ!
熱い炎でも今の僕には多少はぬるい!それ位の炎で僕らを焼けるもんか!


伏見・逸
(連携アドリブ歓迎)(味方は苗字呼び)
疲れちまった、欲しけりゃ命もくれてやる…ってのも、それほど嘘でもねえが
てめえらのツラ見てたら、もうひと暴れしたくなった
生きたまま切り刻むだの、ぶっ殺してから切り刻むだの
やれるもんならやってみやがれ

味方同士で声を掛け合い連携
互いの隙や死角をできるだけ減らす立ち位置と動きを心掛け
突出しすぎたり分断されたりで味方の負傷が嵩む事がないように注意
敵の動きや残数、味方の消耗状況等の情報を共有する

【禍竜の凶舞】使用。足技と尻尾メインの対集団用喧嘩殺法
撃破可能な敵個体(より多く倒せる所をより優先)>消耗している敵個体>敵の連携の妨害、の順に優先して攻撃先を選ぶ
「効率よく敵を減らす事で、味方の被害を抑える」を目標に
敵の攻撃は翼を盾代わりにするか、長ドスを【アイテムポケット】から取り出して受け流す。【ガードアップ】も利用して消耗を抑える

俺は元々信仰やらに縁はねえ、カミサマにどうこうして貰えるような生き方はしてねえ
だから語るもんもねえが、その代わり容赦も遠慮もしねえよ


●聖堂に吹き荒れる暴嵐
「疲れちまった、欲しけりゃ命もくれてやる……ってのも、それほど嘘でもねえが」
 ドスを利かせた声音で言う、伏見・逸(禍竜の生き先・g00248)が、トループス級大天使『煉火獄下兵』をギラリと睨む。
「てめえらのツラ見てたらよ、もう一暴れしたくなった。……生きたまま切り刻むだの、ぶっ殺してから切り刻むだのほざいてたな。やれるもんなら、やってみやがれ!」
 硬化させた竜尾を勢いよく荒々しく振り回し、煉火獄下兵を薙ぎ払い、ついでとばかりに強烈な蹴りを叩き込む逸。
「さあ、『復讐』してえんだろ? なら、俺が相手になってやるからよ……存分に踊ろうぜ!」
 吐くように言った逸は、荒れ狂う嵐の如く、圧倒的な暴力で煉火獄下兵達を聖堂の床に叩き付ける。
「『大天使』だろうが何だろうが……僕らは負けません!」
 戦闘の助けになればと、パラドクストレインに乗ったルチル・クォンタム(加護の外に出た守り人・g10515)は、死の大鎌を手に自身のパラドクスを高めると煉火獄下兵に向け強く叫んだ。
「月は狂気を齎すもの。その力をお借りして……眼前の敵を倒します! 狂気齎す女神の威! 《ルナティック・リープ・ニードル》!!」
 ルチルが、狂気を齎す女神と月を想起し、その場に具現化させたエネルギーは、無数の針と成って煉火獄下兵の身体に次々と突き刺さる。
「月は狂気を齎す――その”狂気”を貴方達にプレゼント! 狂気に圧し潰されて、そのまま倒れてしまえ!」
 月の女神が司るのは眠りと狂気。
 その力を以て、ルチルは大天使達の精神を破壊し、二度と立ち上がることのない眠りへと誘っていく。
 休むことなく、狂気の針を撃ち放ちながら、ルチルは思う。
(「『信仰』は……『信仰』は、悪いものではないよ」)
『信仰』が生きる糧となることがあることは、ルチルも理解は出来る。
 祈ることで人が救われるのならば、それの助けとなるべく造られたのが『教会』という場所なのだから。
「でも! それを建前に信じる人達を食い物にし、利用するのは絶対にダメ!! 許す訳にはいかないんだよ!」
 その想いは僅かにルチルの身体を動かし、仲間達との距離を空けるが、それでも想いを止めることは出来なかった。
 ルチルの勢いは、煉火獄下兵の燃え盛る炎が身を焼いても、とどまることはない。
「どんなに熱い炎でも……今の僕らを焼けるもんか!」
 狂気の針を嵐のように撃ち出しながら、ルチルが聖堂に声を響かせる。
 苛烈な攻撃を続ける逸の目にも、そのルチルの動きは映ったが、まだ充分に援護できる範囲だと判断すると、漆黒の竜尾で煉火獄下兵を吹き飛ばし、ルチルへの攻撃を阻止するように割って入る。
「サシの喧嘩も好きなんだけどよ、若ぇ奴らを傷付けさせる訳にもいかねえんだよ。まだ、大駒が残ってるからよ!」
 なるべく多くの敵に、大きな打撃をと位置取りながら、逸は竜尾を振るい煉火獄下兵の腹を蹴りつける。
 荒くれのイメージが強い逸だが、その実……喧嘩に於いては、ダメージ効率や味方の被害を軽減することを常に考えている。
 煉火獄下兵の炎を纏った突撃も、正確に見極めて竜翼と長ドスを盾にしながら、致命傷にならないよう、往なしている。
「俺は、元々『信仰』やらに縁はねえ……」
 床に落ちる煉火獄下兵達に一瞬だけ視線を向け逸が言う。
「『カミサマ』にどうこうして貰えるような生き方もしてねえ。だからよ……」
 言葉と共に竜尾の先で煉火獄下兵の胸を抉った逸の視線が、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』へと向く。
「語るもんもねえが、その代わり……容赦も遠慮もしねえよ」
 神の御使いを騙った『大天使』と、それを操る『魔女』に手加減する気など元よりないと、逸の低い声が示していた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【コウモリ変身】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV2が発生!

●知識欲と復讐心
 ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』は、眼前で『大天使』の小物達を圧倒し、戦闘を続けるディアボロス達こそ、自身の知識欲を満たす存在だと確信した。
 自分が知るディアボロスとは明確に違う、その圧倒的な力。
『TOKYOエゼキエル戦争』など、確かに相手にならなかっただろうことは解る。
 今直ぐにでも、自身の前で戦うディアボロス達を生きたまま、腑分けし、脳を切り刻み、調べるだけ調べたいと、錬金術師として考えるニコラ・フラメル。
 だが、キマイラウィッチとしてもう一つの欲にも抗うことは出来ない。
「力があるディアボロスなら、さぞかし『復讐』のし甲斐がありそうだ……私がこの手で息の根を止めよう」
 ニコラ・フラメルの吐いた言葉が聖堂に陰鬱に響いた。
 もう生きた『大天使』はいない……最初から使える手駒になれば程度の存在だったが。
『魔女』と『ディアボロス』……互いに決着をつけるべく、強い戦闘意欲……そして、殺意を抱くのだった。
伏見・逸
(連携アドリブ歓迎)(仲間は苗字呼び)
必要に応じ、仲間をディフェンス

殺してえ、調べてえ…ってか。
欲がだだ漏れだな。だが、そういうのも嫌いじゃねえよ
だから、てめえの手で、この命を獲りに来やがれ
俺をうまい事殺せたら、死体は切り刻もうがなんだろうが好きにしろ
…殺せたら、だがなあ

周囲の仲間と声を掛け合い、連携と情報共有を行う
敵に張り付き、動きと声掛けで挑発する
「敵の視野と動きの選択肢を狭めて、仲間が攻撃する為の隙を作る」「敵の動きの特徴等の情報を仲間に渡す」を目標に動く

【禍竜の雷霆】使用。【エアライド】も織り交ぜた立体的な動きで敵の頭上を取り、武器や蹴りを打ち下ろす
敵からできるだけ目を離さず、仲間を狙っていたら庇ったり、妨害にかかる
敵の攻撃は【エアライド】利用の跳躍で回避か、翼や尻尾で受け流す
【ガードアップ】で消耗を抑えるが、基本的には自分の負傷は気にせず攻撃優先

倒れちまってもそれはそれ、好きに刻めと言ったからな
欲を満たせるとなりゃ、多少は隙もできるだろう
をこを仲間に攻撃して貰えれば、それでいい


レイ・シャルダン
連携・アドリブ歓迎です。

やれやれ、何処のディヴィジョンの研究者達も欲望のタガが外れていましたね。
放って置いたら碌な事にならないのは分かっています。

ここで貴方を倒せば、大天使と魔女達のマッチポンプを終わらせる事が出来る。
大天使に縋るしか無かった方々もきっと目を覚ましてくれるでしょう。

欲と狂気で曇ったその眼で、ボクの攻撃を見極める事が出来ますかね。
お覚悟を

ゴーグル型電脳デバイス『Boeotia』のテンプルをノックして起動
≪ - 人機接続:Lynx of Boeotia - ≫
『Boeotia』と精神と全武装をリンクさせ
人と機械が互いを補い合い、相乗効果を発揮した『人機一体』の状態へ。

飛行ユニット『アクロヴァレリア』を点火、その推進力による加速で一瞬で敵に肉薄しパラドクスを発動
敵の隙を煌剣『シュトライフリヒト』で針に糸を通す様な正確さで突きます。

敵の光線は『シャルダント』によるガードで威力をギリギリまで減らし、耐えましょう

復讐も解剖も出来ませんでしたが
ディアボロスの強さの理由、分かりました?


●感情と理性
「殺してえ、調べてえ……ってか」
 ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』を睨め付けながら、伏見・逸(禍竜の生き先・g00248)が言葉を吐く。
「欲が、だだ漏れだな。だが、そういうのも嫌いじゃねえよ……」
 人を人と思わず、自身の研究の為のモルモットであるかのように言うニコラ・フラメルの言葉を、逸は敢えて肯定する。
「だから、てめえ自身の手で……俺の、この命を獲りに来やがれ」
 配下の雑魚ではなく、『自らの手で俺の命を獲りに来るんだな』と言外に逸は言葉を透かしていた。
「俺を上手い事殺せたら、”俺”の死体は……切り刻もうが、なんだろうが好きにしろ。……殺せたら、だがな!」
 言葉を〆ると逸は、黒竜の翼を大きく広げ一気にニコラ・フラメルとの距離を詰める。
「砕けて裂けて、塵にでもなれ」
 言葉と共に逸は、ニコラ・フラメルの頭上を取ると、手にした長ドスを力任せに一気に振り下ろす。
「……私の錬金錬成を舐めるな」
 術式を書き記した羊皮紙を盾に……そして剣にすると、ニコラ・フラメルは逸の重い一撃を止める。
「やれやれ、何処の『ディヴィジョン』の研究者達も、欲望のタガが外れていましたね。放って置いたら、碌な事にならない……本当に」
 ゴーグル型電脳デバイス『Boeotia』のテンプルをノックし自身と接続しながら、レイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)が呟く。
 ――――人機接続:Lynx of Boeotia――人間としての自分と『Boeotia』が制御する自身の機械武装を全てリンクさせ、人と機械が相互に補い合うことで相乗効果を発揮する『人機一体』モードへとレイは移行する。
「此処で貴方を倒せば、『大天使』と『キマイラウィッチ』のマッチポンプを終わらせる事が出来る。――『大天使』に縋るしか無かった皆さんも、きっと目を覚ましてくれるでしょう――お覚悟を」
『欲』と『狂気』で曇ったその眼では、けして自身の攻撃を見極める事など出来ないと、飛行ユニット『アクロヴァレリア』で急加速したレイは、逸と肉薄するニコラ・フラメルへと瞬きの間に接敵する。
 蒼き光の刀身を持つレイピア『シュトライフリヒト』を手にしたレイは、ジェネラル級を穿つ意志の元静かにだが強く言う。
「一条の光がボクを導く――見極めたよ、その守り……貫く!」
 人知を超える聴視覚でニコラ・フラメルの動作を見抜き、各種デバイスと一体化したレイはマイクロレベルでズレの無い、刺突を繰り出すと魔女の……ニコラ・フラメルの多くの羽根に覆われた身体を素早く貫くと一気にシュトライフリヒトに蓄積された光子をニコラ・フラメルの内側に流し込む。
 だが、ニコラ・フラメルも賢者の石のエネルギーを解放することで、レイのサイバースーツに包まれた身体を交戦で貫く。
 大きな負傷ではないが、このままでは危険と接続したデバイスからの信号を受けるとレイは一旦、二コラフラメルと距離を取る。
「脇見してんじゃねえよ、このクソ魔女がっ!」
 あくまでニコラ・フラメルの視野と動きの制限に努める逸は、竜翼の反動を力にすると強烈な回し蹴りをニコラ・フラメルに喰らわせる。
 ニコラ・フラメルの錬金術と賢者の石を使った攻撃には大きな隙こそ見られないが、遠距離からの攻撃よりも近距離からの攻撃の方が危険はないと逸は判断する。
 黒竜の尾を大きく振りニコラ・フラメルの片手で防がせ、逸が叫ぶ。
「こいつは近距離で攻め続けた方が良さそうだぜ! 俺達の攻撃密度上げんぞ!」
 荒々しくも頼もしい逸の言葉に、ガントレットデバイス『シャルダント』で結界壁を広げていたレイも再度レイピアを振るう。
「あなたは、復讐も解剖も出来ませんが、ディアボロスの強さの理由――分かりました?」
「小娘がほざくな……!」
 レイの言葉にニコラ・フラメルは賢者の石を光らせるが、割って入った逸が全ての光線をその身に受ける。
 傷を受けてもなお、逸は瞳をギラつかせたまま、ニコラ・フラメルに言う。
「俺がよ……倒れちまってもそれはそれ、好きに刻めと言ったからな。だが、他の奴を刻んでいいとは言ってねえんだよ!」
 自身を欲で切り刻むことでニコラ・フラメルに隙が生まれるのなら、逸はそれでも構わなかった……あくまで、自分ならだ。
 苛烈なまでの逸の――竜の怒りが雷霆の如く、連続の蹴りとなってニコラ・フラメルの腹を打ち続けた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エアライド】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!

ネリリ・ラヴラン
アドリブや連携は歓迎だよ
WIZでのディフェンスは積極的に!

別にわたし達は強いディアボロスでもないよ
強いディアボロス達ではあるかもだけれどね

確かに復讐の気持ちは力をくれるし
お互いに手放してはいけない感情なのは解るのだけれど
わたし達の力の本質はそこではないと思うんだよ

と、お話や想いに耽っている場合ではないね
重ね合う事で誰よりも強くなれるわたし達なのだから
なによりもまずわたしの得意な事をしなくてはだわ

距離の概念の無い戦いの中でも
予備動作や機会調整はすると思うので
それらに先んじる超高速の詠唱を武器にさせて貰うわ
狙いは一人、こちらは迷う必要も無いからね

放たれる”黒の衝撃”は攻撃の為であり、後続に残す活力でもある
【ドレイン】の力を早期に残し、間接的に皆を守るよ
金属化の術に襲われても既に放たれた力は消えないからね

怨嗟は力であり、身を焼く炎、巧く使わなくてはだよ
それだけに囚われて強くなっても、わたし達には届かない
もう一つ先に、ディアボロスは居るつもりだからねっ


ヴィルジニー・フラムヴェールト
相変わらずね、キマイラウィッチ
教会は人が祈りを捧げる場所よ
変な研究に使わないでほしいわね

信仰は尊いものよ
その地にあなたがいるなんて、片腹痛いわ

仲間と攻撃を合わせましょう
十字剣≪le Rosaire d'Émeraudes≫を構えて天に祈りを捧げ、『Flamme d'Or』で攻撃ね
剣を突きに構えて貫くとみせて、黄金の炎を放ちましょう
隙を狙うように炎を放って、息つく暇を与えないわ
反撃の金属錬成は≪Rosée du matin≫で緑光の盾を形成して防ぐわね
剣を振るう右手が動けなくなるまで妨害していくわ

裁きの時よ、ニコラ・フラメル

アドリブ・連携歓迎よ


●目の前の真実と遠くにある疑念
「……相変わらずね、キマイラウィッチ」
 ディジョン教会に姿を見せたヴィルジニー・フラムヴェールト(緑焔の奇蹟・g09648)は、開口一番ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』に、そう言葉を投げる。
「教会は、人が祈りを捧げる場所よ。変な研究に使わないでほしいわね」
 凛々しく言うヴィルジニーに普段の優し気笑顔はない。
 あくまで、眼前に居るのは断罪すべき魔女なのだから。
「信仰は尊いものよ。その地に、あなたが居るなんて……片腹痛いわ」
「そうだね、それに……別に、わたし達は強いディアボロスでもないよ」
 ヴィルジニーの言葉に続けるように口を開いたのは、ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)だ。
「強い『ディアボロス達』では、あるかもだけれどね」
『復讐心』と『研究欲』に取りつかれた二コラ・フラメルに対してネリリは僅かに笑みを見せる。
 確かに『復讐』という気持ち……感情は、力をくれることもある。
『復讐者』として力を得て『ディアボロス』になったネリリ達にとって、その感情を完全に否定することは難しい。
(「お互いに、手放してはいけない感情なのは解るのだけれど……わたし達の力の”本質”は、そこではないと思うんだよ」)
 あくまでネリリの推測で、ネリリ自身の願望なのかもしれない想い。
『復讐』のみがエネルギーとして『ディアボロス』に力を与えるのならば、その存在意義が『キマイラウィッチ』と何ら変わらなくなってしまう。
 そして、遠い先、いつか……仮に全ての『復讐』を終えたのなら、自分達『ディアボロス』はどうなるのだろうか?
 ディアボロスならば、皆、一度は考えたであろうこと。
『奪還』したディヴィジョンには、『宿縁邂逅』などの例外を除いて、向かうことは出来なくなる。
『最終人類史』では、存在しなかったことと同義と言ってもいい……それでもディアボロスは、存在出来ると言えるのだろうか。
 色々な想いにネリリが想いを巡らせていると、全てのものを金属に創り変えるニコラ・フラメルの錬金術が、ネリリを襲うが、それを先に悟ったヴィルジニーが、十字剣をもって受け止める。
「っと! ごめん、ありがとうだよ!」
(「お話や想いに、耽っている場合ではないね。力を重ね合う事で、誰よりも、どんな存在よりも……強くなれるわたし達なのだから。なによりも、まず……わたしの得意な事をしなくてはだわ」)
 思考を切り替えたネリリは、自身が得意とする超高速詠唱を武器に、魔術で漆黒の弓と矢を発現させると、魔力のみで漆黒の弦を引き絞る。
「狙いは一人。こちらは迷う必要も無いからね……絶対にっ、外さないんだから!」
 強い決意のもとネリリは”黒の衝撃”を撃ち放つ。
 ニコラ・フラメルを撃ち抜く一矢だが、同時にこの『ディジョン教会』という戦場に、【ドレイン】の残留効果を残すことが出来れば、後に続く仲間達の力に必ずなる。
 錬金術を力とするニコラ・フラメルに、肉体と生命力の結合を緩める魔術の矢で綻びを生じさせようとするネリリ。
「怨嗟は力であり、身を焼く炎、巧く使わなくてはだよ――」
 金属錬成の術と拮抗する黒の矢に、更に魔術を……想いを込めるネリリ。
「それだけに……囚われて強くなっても、わたし達には届かない。その、もう一つ先に、わたし達『ディアボロス』は居るからねっ!」
 ニコラ・フラメルが創り出した金属を貫き、ネリリの黒の矢がニコラ・フラメルの肩を射抜く。
 僅かにニコラ・フラメルが後退った瞬間をヴィルジニーは、けして逃さない。
 十字剣≪le Rosaire d'Émeraudes≫を手に、祈りをパラドクスとして発現させるヴィルジニー。
「神の天秤はここに。さあ――裁きの時よ、ニコラ・フラメル」
 貫く為の十字剣に黄金の炎を宿し、連続で撃ち出すヴィルジニー。
 ニコラ・フラメルが金属を練成しようとも、≪Rosée du matin≫を前に緑光の盾を形成し防ぎ、ヴィルジニーは攻撃の手を止めない。
「神への信仰を偽ったあなた達は、黄金の焔に焼き尽くされる運命よ!」
 ニコラ・フラメルとの戦いが、自分達の勝利で終わるまで、ヴィルジニーは尽きぬ力強さのまま剣を振るい続ける。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【影忍び】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!

ルチル・クォンタム
アドリブ歓迎・その他も何でも歓迎です。
連携密に取って引き続き頑張ります。

遠慮なんてしません。復讐もさせません。
僕らはお前を倒す。倒して解放するんだ!
上手く手に入れたチャンスだもの。逃がしはしない。
ここで仕留める!

パラドクス発動。
――祈りを捧げて女神様。力をお借りします。
この一撃は勝利を齎す一撃!その命貰い受けますよ!!

相手の攻撃はガードアップ・能力値アップで耐えたり、針水晶の籠手とかで軌道を反らしたり、ビヤンヴェイアンスの鏡で反射させたりとかで何とかダメージを少しでも減らして耐えます。
そして耐えきったら反撃です!!
耐えて耐えて最後にとどめをさせればそれでいい!
僕らは負けない。お前はお前の欲望だけを叶える為に行動をした。
僕らは全員の事を考えて動いた。だからどっちが勝つなんて明確なんですよ。

終わった後は……少しでも……少しだけでも祈りを。
弔いの祈りを。此処教会だから。……いいです……か?


シエルシーシャ・クリスタ
アドリブ・連携歓迎だよ

ん、追いついた。
うーん……
私たちを腑分けしてみたところで、お前の知ってるディアボロスと何も変わらないとは思うけどね。
私達は結局、一人じゃアヴァタール級にもまるで敵わない。
違いというなら……繋がる(チェインする)事を覚えたくらい。
お前達の参考にはならないよ。

奪還戦やパラドクストレイン、案内人の力はあっても、個としては結局そんなものだと内心で思う。
まあ、相手からすれば適当な誤魔化しにでも聞こえるかもしれないけど。

『蹂躙者』で一気に突撃し、もし研究資料とかあればついでに纏めて蹂躙する。
常にフェイントを交えながらジグザグに駆け、光線の直撃はなるべく避けるよ。
呪体ならどこかを消し飛ばされても反動ダメージで済むし、欠けた部分はすぐさま再構築して戦闘を継続できるから。
大事なのは本体への直撃を避ける事。流石に直撃はヤバいからね。

それにしても、人間が素材か。趣味が悪いね。
どうせ、そんなことしなくても用意できるんだろうに。
色が似てるだけに気分が悪い。全部叩き割ってやりたいくらいだよ。


●決意と疑問
「ニコラ・フラメル! あなたのような魔女に、僕は遠慮なんてしません。『復讐』も、けしてさせません」
 ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』を倒す為、そしてこのディジョンの都市を解放に導く為、この地に駆けつけたんだからと、ルチル・クォンタム(加護の外に出た守り人・g10515)は大鎌を構え直す。
「上手く手に入れたチャンスだもの、絶対に逃がしはしない! ここで仕留める!」
 強い想いは、ルチルの強さを底上げすると共に、僅かに身体を急かしていた。
『絶対に、自分達の手でニコラ・フラメルを撃破する!』
「僕は女神様じゃないけど、その力をお借りして……その力で敵を倒します! 勝利を齎す女神の威《ヴィクトリー・リープ・ニードル》!!」
 針状に変えたエネルギーをパラドクスとし、全掃射の勢いでルチルは一気に撃ち放つ。
「――女神様、もっと僕に力を! この力は勝利を齎す力! その命貰い受けますよ、ニコラ・フラメル!!」
 確実にルチルの放ったエネルギーの針は、ニコラ・フラメルに突き刺さり勝利の女神がルチルに微笑む……かに見えた。
 だが、ニコラ・フラメルは人間の顔……人面瘡の眼を『カッ!』と見開くと、賢者の石に貯蔵されたエネルギーをルチルと同じように最大限解放する。
「お前のような、野蛮で戦うしか能のなさそうなタイプは、私の実験には要らん。その美しい顔だけ残して、死ね」
 ルチルは咄嗟に針水晶の籠手を盾にしようと前に出すが、逸る気持ちがルチルの反応速度を逆に落としてしまう。
(「耐えきりさえすれば、耐えきりさえすれば、反撃の……チャンスです!」)
 だがルチルの想いとは裏腹に、ルチルの身体には傷が増えていく……ルチルが放つエネルギーの針も徐々に途切れていく。
「僕らは負けない……。お前は、お前の……欲望だけを叶える為に行動をし……たっ! 僕らは、全員の事を考えて動いた。だから……どっちが勝つなんて、明確なんですよっ!」
『……たとえ僕が倒れても』
 ルチルも自分自身、重傷を負う覚悟をしていた。
 だが、その時……女性の声がルチルの耳に入る。
「大丈夫?」
 ルチルの身体を身を挺して守っていたのは、シエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)だった。
「ん、追いついた。ギリギリ間に合ったみたいだね」
 そのシエルシーシャの言葉を聞き、遂にルチルは意識を手放す。
(「全てが終わった後は……少しでも、……少しだけでも祈りを。弔いの祈りを。……此処は、教会だから。……いいです……か? ……女神様?」)
 ニコラ・フラメルという『魔女』に利用され、『大天使』を信仰し、偽りの平穏の中、死んでしまった人達への弔いをという気持ちと共に、ルチルは瞼を閉じる。
「大丈夫、気絶しただけだよ。……『重傷』も負ってない。パラドクストレインに乗せれば大丈夫」
 ルチルに駆け寄る仲間達に言いながらも、シエルシーシャはニコラ・フラメルから視線を外さない……シエルシーシャの真珠のように美しい肌にも、赤い血が線となって何本も流れていた。
「うーん……私たちを腑分けしてみたところで、お前の知ってる『ディアボロス』と、何も変わらないとは思うけどね」
「面白いことを言うな娘。私の知るディアボロスは、殺せばその身から命は消えても身体は残っていた。だが、今、私の前に居るお前達”新たなディアボロス”が死体となって、この『火刑戦旗ラ・ピュセル』で見つかったという話を聞かないのは何故だ?」
 ニコラ・フラメルの問いに、シエルシーシャは少し考える。
(「普通に答え辛いこと聞いてくるね。敗れても『新宿島』に流れ着くからなんて、本当のことを教えてもね。何処で他のキマイラウィッチが聞いているかも知れないしね」)
「私達は、結局……一人じゃ、『アヴァタール級』にも、まるで敵わない。違いというなら……繋がる事を覚えたくらい。
お前達の参考には、ならないよ」
 シエルシーシャは、ニコラ・フラメルの問いには答えず、事実として嘘にならない言葉だけを放つ。
(「『奪還戦』や『パラドクストレイン』……『時先案内人』の力はあっても、個としては……結局、そんなものだからね」)
 ニコラ・フラメルからすれば、適当な誤魔化しに聞こえるかもしれないとは思っても、敵に自分達が優位を取っている理由を教えることが愚かであることは、シエルシーシャも充分に理解している。
「もう話はいいよね? ここからは私のお返しだよ。ナックラヴィー! 呪え、鎧え、踏み躙れ!」
 シエルシーシャが、呪詛を帯びし宝玉『縛る招き手ナックラヴィー』に呪詛を縒り合わせ練り合わせ圧縮すれば、『宝玉』は、本来の姿である――奇怪で歪な四腕の巨大な人馬となり、呪詛を宿した呪体となる。
 呪体の内部に隠れたシエルシーシャは『蹂躙者』の名のもとに、一気に距離を詰めると、ニコラ・フラメルの全てを『蹂躙』すべく駆ける。
(「賢者の石の力は見せてもらったから……」)
 直撃だけは避けるように、シエルシーシャは可能な限りで、『蹂躙』の軌道を変えて進む。
「それにしても、人間が素材か。……趣味が悪いね。どうせ、そんなことしなくても用意できるんだろうに」
 シエルシーシャからすれば、ニコラ・フラメルの存在そのものが気分が悪い――全部叩き割ってやりたいくらいに。
 だが、魔女の錬金術は、まだ終わりを見せない。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【反撃アップ】LV1が発生!

モリオン・スモーキー
アドリブ・連携歓迎

後追いしてまいりました。
……さて、我々に言葉は不要でしょう。
どちらが勝つか。ただそれだけに過ぎません。
あなたが勝てば我々を解剖でも何でもするとよいでしょう。
ですが我々が勝った時は素直に冥府へ行かれるとよろしいでしょう。
もしくはコキュートスへ行ってくださいというべきでしょうか。そういうものでしょうから。

では、参ります。

パラドクス発動。
――風の宝石、解放。魔力の矢を発射します。
魔力の矢を発射しつつ追撃。
矢を雨あられと降らせながら味方の隙を作り、自身が再度攻撃する際の隙を作りましょう。
相手の反撃は武器で光線を反らしたりしてダメージを軽減させながら耐えます。
耐えたらそのまま反撃です。最後までその命削り取って差し上げますよ。


リュウ・ターレン
アドリブその他諸々歓迎
必要に応じて味方をディフェンス

おーいついたっと。
ん、んー……何やおもろい事言ってるおっさんやな。
ま、何したって変わらんやろし。
何言ったって平行線やろし。
結局のところは打ちあって打ち倒して殺しあうだけよ。
……そういうもんやろ?

パラドクスで相手を全部きりはらってやんよ。
相手がどんなに変化させてきたところで。意志の力たるこの剣でな全部全部きりはらってやんよ。
物質は変化出来るやろうけどそれぞれの技で使用するもん迄変化できるか?
無理やろ多分。
ほな、全部きりはらってはいおしまいよ。
じゃあな、探究者。お前の求めるものは此処にはないで。何処にあるかもわからんけどな。


●飄々と淡々
「ん、んー……何やおもろい事言ってるおっさんやな。ま、何したって変わらんやろし……何言ったって平行線やろ」
 丸グラスの奥の赤い瞳を獣のものにしながらも、リュウ・ターレン(奪われた者。奪い返す者。・g07612)がジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』に軽口を叩くように言う。
「――後追いして参りました。……さて、我々に言葉は不要でしょう。所詮……どちらが勝つか、ただそれだけに過ぎません」
 黒手袋を確りと嵌め直しながら、モリオン・スモーキー(存在奪われし魔術発明家・g05961)も言う。
「結局の所は、打ちあって打ち倒して殺しあうだけよ。……そういうもんやろ?」
 眼前のニコラ・フラメルをキマイラウィッチとして、ただ殺し撃破する――実にシンプルな部分でリュウとモリオンは意志が一致していた。
「ディアボロスが……くだらない人間から生まれし者が、私の研究の材料になれることを何故喜ばない……?」
「お話になりませんね。あなたが勝てば、我々を解剖でも何でもするとよいでしょう。ですが、我々が勝った時は――素直に、冥府へ行かれるとよろしいでしょう。もしくは、コキュートスへ行ってくださいというべきでしょうか……そういうものでしょうから」
 好きな冥界を選ばせてやると言わんばかりのモリオンの言葉……その言葉は、酷く冷たい。
「――では、参ります」
 事務的に抑揚なく言うと、モリオンは風の力を持ちし宝石を解放する。
 その風の魔力は、瞬時に風の矢となってニコラ・フラメルに射出される。
 だが、その数は1本や2本ではない……ニコラ・フラメルの身体が風穴だけで形成されるよう、表情を変えず豪雨のように降らせる。
 モリオンに宝石の魔力の温存という考えは最初からない。
 パラドクスを止めるのは、眼前の魔女が死んだ時のみだ。
 万物を分解する光線をニコラ・フラメルが放ってこようが、直撃さえしなければいいとさえ思っていた。
 自身のブレードで捌ける光線は捌き、捌ききれなかった光線は自身が受けることで、他のディアボロスへの被害を減らす。
 刹那的な戦い方だが、モリオンに一切の迷いがない分、感情の変化で能力の上がり下がりがない。
「――最後までその命、削り取って差し上げますよ」
 人間は感情の生き物だからこそ時として強くなれるが、相手は卑劣極まりない魔女なのだから……そんな輩にモリオンが感情を動かされる必要もないのだ。
「じゃ、ワタシも……パラドクスで、相手……魔女やったな。全部斬り払ってやんよ」
 周囲の物質を思う侭に変形させる能力であろうと、関係ないとばかりに、リュウは真紅のオーラで巨大な剣を作ると素早く一閃する。
「どんなに変化させてきたところで、無駄や。意志の力で出来たこの剣でな……全部、全部、全部、斬り払うのみや」
 物質を変化させる錬金術とは聞いていたが、ディアボロスの使用するパラドクスによって、その形状を最適解で変化させることが出来るか……ニコラ・フラメルが、それを可能とするかをリュウは考えていた。
「……無理やろな多分」
 ニヤリと笑い、赤い軌跡を作りながらニコラ・フラメルの錬金物質を斬り捨てて、一気にニコラ・フラメルとの距離を詰めたリュウは口調こそ変わらないが、冷たく。
「ほな、全部……斬り払って、お終いよ」
 モリオンの攻撃が止まぬ中、リュウがニコラ・フラメルの胸を深紅の剣で袈裟に薙ぐ。
「……お前の求めるものは、此処にはないで。何処にあるかもわからんけどな」
「ほざくなぁ! ディアボロス如きが!」
 リュウの言葉に、何時の間にか別の錬金物質を作っていたニコラ・フラメルが強く否定の言葉を吐く。
「私は、ニコラ・フラメル。錬金術師にして、『復讐』を糧とするモノ……心臓を脳髄を引き摺り出し、研究することこそ私の『復讐』だ」
「しっぶといなあ……学者タイプって聞いてたんやけどな」
 リュウの言葉に、モリオンも静かに目を細めた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
【水面走行】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

錬金術師の貴方とはできる話もあったのではないかな
復讐に踊らされているのは、貴方もそうか……
それはもう、ジャンヌ女王の呪いのようだ
本質を曇らせる、種族のための復讐心
ここで断ち切る

パラドクス通信を用い、仲間と連携を取ろう
戦況を観察しつつ、敵味方の動きを把握
仲間との攻防からも敵の技の性質や動きの癖を観察し、看破し伝えよう
両手の銃でPD攻撃
仲間となるべく包囲の位置を取りつつ、隙を作り合うように仕掛ける
両手、肩、詠唱する口、術を行う箇所を狙い、緩急つけた連射
隙ができれば眉間か心臓を撃ち抜け

フラメルの攻撃には、観察し、錬成の法則を看破
魔力障壁で影響を軽減しつつ、タワーシールドを構えて先に金属化させ
錬成が規則性をもって広がるなら、移動を続け範囲から退避し
フラメルの視線や意思、手元で金属化が進むようなら、フラメルの顔面や足元、術を行う手元に銃弾を放ち、逸らせる事で軽減
コートを噛ませるなど物理的に遮断
片手のどちらかは確保し射撃を続ける

教会は人々の心の拠り所
信仰は魂に拠り所だ
返してもらおうか


ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎

知識欲に復讐欲、随分と充実した生を謳歌しておられるようで…
別に悪魔に侵されたこの左目くらいなら、くれてやっても構わないんですけどね
その対価として、貴方の生を刈り取らせて頂きますけど

宙に展開した鍵盤で「福音」を演奏
聖なる光を束ねて剣と成し、周囲に展開
降り注ぐ光の如く貫けと、旋律を響かせましょう

復讐に燃えるキマイラウィッチの厄介さは十分承知しておりますから
突出せず、仲間と攻撃タイミングを合わせ挟撃するように配置
同時に多方向から攻撃を行う事で、一人への攻撃の集中を避けます

強いディアボロスの秘密が知りたいなら、教えてあげましょう
ディアボロスは想いで強くなるのです
それを復讐と呼ぶなら好きにすればいい
しかし、復讐以外にも人を強くする感情は沢山ある事を、哀れな魔女は理解できないのでしょうね!

反撃には魔力障壁を展開して凌ぎます
負傷は計算の上です
怯むことなく、更にテンポを上げ反転追撃します

いずれ踏み躙られる信仰より、自由に生きる幸せをこの地の人々に齎す為
梟の魔女よ、地へ墜なさい


●ディアボロスとキマイラウィッチ
「『知識欲』に『復讐欲』……随分と充実した”生”を謳歌しておられるようで……」
 空しい生き物を見る様に瞳を向けながら、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)が告げる。
「別に、悪魔に侵されたこの左目くらいなら、くれてやっても構わないんですけどね。その対価として、貴方の生を刈り取らせて頂きますけど」
 今、ソレイユの瞳に映る、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』は空っぽだった。
 錬金術の研究と称し、生を奪ってきてなお、それで何かを生む訳でもなく……研究することで臓腑を切り刻むことが『復讐』なのだと、この魔女は言った。
 本来、研究や創造は何かの為に、誰かの為にあるべきものであり、自身の欲を満たす為の研究などあってはならないからだ。
 ソレイユにとって、この魔女に何かを問う価値などなかった。
 だからソレイユは流麗な手捌きで、静かに宙に鍵盤を展開すると幻想輪舞曲を奏で始める――この魔女には葬送曲すら必要ないと感じてはいたが。
 ――――光あれ、恵みあれ、幸いあれ。
 福音は、聖なる光を束ねた剣と成り、ニコラ・フラメルの周囲に配置されると、リンフォルツァンドの鍵をソレイユが叩いた瞬間、その響く旋律が合図となって光の剣は一斉にニコラ・フラメルの身体に突き刺さる。
「強いディアボロスの秘密が知りたいのなら、教えてあげましょう。ディアボロスは、想いで強くなるのです。それを『復讐』と呼ぶのなら、好きにすればいい……。しかし、『復讐』以外にも、人を強くする感情は沢山ある事を、哀れな魔女は理解できないのでしょうね!」
 光の剣に串刺しにされる魔女の様を見ながら、ソレイユが語調強く言った。
「錬金術師の貴方とは、出来る話もあったのではないかな。『復讐』に踊らされているのは、貴方もそうか……」
『最終人類史』のディアボロスの表情で、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)が、ニコラ・フラメルに言葉を掛ける。
 ニコラ・フラメルを含めた、キマイラウィッチが口にする『復讐』……それはもう、エトヴァから見ても。
「ジャンヌ女王の”呪い”のようだ。本質を曇らせる、種族の為の『復讐心』……その宿業をここで断ち切る」
 ニコラ・フラメルを救う方法はなく、救う価値もない……ただディアボロスとして、ジェネラル級キマイラウィッチを殺すだけなのだと、エトヴァは胸に留める。
「――結束を力と成せ」
 両の手に構えた銃で十字架を刻むように、5つの銃弾を正確にニコラ・フラメルの身体に撃ち込む、エトヴァ。
 ずっと、この魔女を見ていた――観察し続けた、だから異形の魔女であろうと、命を奪うクルスを刻むことは容易かった。
「教会は、人々の心の拠り所。『信仰』は魂の拠り所だ……返してもらおうか」
 金属錬成をする力さえ残されず、エトヴァの言葉にも答えることは出来ず、ニコラ・フラメルはうわ言のように言葉を吐く。
「……我らが断片の王『ジャンヌ・ダルク』……私の死すらもエネルギーに変える……王よ。……灰は灰に。……灰から新たな……『復讐』……を、ジャンヌ・ダル……ク」
「いずれ踏み躙られる『信仰』より、自由に生きる幸せをこの地の人々に齎す為。――梟の魔女よ、地へ墜なさい」
 ソレイユが最後の光の剣で、『ニコラ・フラメル』の名を騙った、魔女に止めを刺した……ソレイユは静かな旋律に終止符を打つのだった。

●ディジョンの未来
 ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』の死は、この都市『ディジョン』に集った『大天使』達に混乱を引き起こし、魔女を撃破したディアボロスに直ぐに対応出来る『大天使』は居なかった。
 その隙にディアボロス達は、負傷者を含めてパラドクストレインに飛び乗った。
 ニコラ・フラメルを撃破はしたが、『ディジョン』を解放するにはまだ手札が足りないことを、ディアボロス達全員が理解していたからだ。
 パラドクストレインから見える『ディジョン』……この地を解放する為の作戦が案内される時こそ、この地の人々を救う機会となるだろう。
 また訪れることになる都市を見ながら、ディアボロス達は『新宿島』へと帰還するのだった。
超成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【アイテムポケット】がLV5になった!
効果2【ダメージアップ】がLV8になった!

最終結果:成功

完成日2024年09月05日
宿敵 『ニコラ・フラメル』を撃破!

ディジョン教会電撃決戦

 攻略旅団の調査により、大天使を利用して暗躍していたジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』の所在を特定する事が出来ました。
 ニコラ・フラメルは、ブルゴーニュ地方の都市『ディジョン』を拠点としているようです。
 急ぎ、ディジョンに向かい、大天使を暗躍させる黒幕である、ニコラ・フラメルを撃破し、大天使の暗躍を止めさせてください。


ニコラ・フラメル

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#治慶からの仕事


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選択肢『偽装降伏作戦』のルール

 ディジョンはキマイラウィッチの拠点都市の一つであり、都市の中心にいるだろうジェネラル級キマイラウィッチの元に向かうのは正攻法では不可能です。
 しかし、ニコラ・フラメルは『錬金術の発展の為に、生きたディアボロスを実験に使いたい』と考えているらしく、ディアボロスが降伏してくれば、喜んで実験材料として手許に呼び寄せるようです。

 可能な限り見窄らしい格好で、ディジョンに向かい、偽装降伏を行なってください。
 偽装降伏する理由などを工夫する事で、ニコラ・フラメルの元に連行される事が出来るでしょう。
 降伏を行う為、武装は全て研究材料として奪われてしまうので、必要な装備は【アイテムポケット】に隠しておくといった工夫をするのが良いかもしれません。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【🔑】この選択肢の🔵が👑に達しない限り、マスターは他の選択肢のリプレイを執筆できない。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『ニコラ・フラメルとの会話』のルール

 ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』との会話を行います。
 偽装降伏した状態であれば、会話により情報を引き出す事が出来るかもしれません。
 用意した降伏した理由に矛盾しないような会話を行う必要があります。
 会話内容から、ニコラ・フラメルに偽装降伏を疑われてしまった場合は、それ以上の会話を行うことは出来ず、戦闘に移行してしまいます。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『👿または👾で出現する敵との会話に専念する。戦闘行動は行わない。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾護衛するトループス級『煉火獄下兵』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)を護衛するトループス級クロノヴェーダ(👾)と戦闘を行います。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える必要があるでしょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿ディジョン教会の決戦『ニコラ・フラメル』のルール

 大天使を利用して、信仰エネルギーを獲得する作戦を指揮している、ジェネラル級キマイラウィッチ『ニコラ・フラメル』に決戦を挑みます。
 ニコラ・フラメルは、ブルゴーニュ地方の中核都市ディジョンにあるノートルダム・ド・ディジョン教会を拠点としており、ディジョンの都市内には、多くの大天使が集まっています。
 偽装降伏によってニコラ・フラメルの前に引き立てられた上で、決戦を挑んでください。
 ニコラ・フラメルを撃破すると、ニコラ・フラメルの庇護下に会った大天使は大きく動揺する為、その隙をついて、脱出・撤退を行う事が可能です。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。
 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【撃破】【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、宿敵を完全に撃破し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「冰室・冷桜」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。