リプレイ
ルナ・カンダチュラ
何方を守るべきか、取捨選択など私にはできません
ですから、全員無力化いたします
復讐者とは本当に便利なものですね
大量の薬瓶を取り出し、【飛翔】を使って浮き
無差別に霧雨のように、思考を鈍らせる毒を振りまきます
体力が減れば倒れるでしょうし、そうでなくても思考にもやが掛かるでしょう
そうすれば刃を持つことすら不可能になりますね
薬の効き目が弱い方には、ほほ笑みかけるなどして油断させた上で毒を直接口に突っ込みます
大丈夫、命に関わる毒ではありませんからね
刃を交えそうな人間には、【高速詠唱】で瞬時に毒を降らせます
敵味方関係なく周りが倒れていく、その光景だけでも人は恐怖するのではないでしょうか
九十九・静梨
戦の勝ち負けはさておき
人々が無為に死んでいくのは良くありませんわね
此処は少々悪魔らしくやらせて頂きますわ
全身の筋肉を隆起した肉体変異姿(◆肉体改造)
◆ジャンプで農民達が衝突しそうなところに飛び込み着地の◆衝撃波で軽く吹き飛ばしますわ
あらあら、美味しそうな人間たちですこと
わたくしは人間を喰らうアークデーモン
争うなら隙だらけで丁度よし
纏めて食べてあげましょう
と演技をして◆殺気を放ち
戦いを放棄し逃げるよう仕向けます
蟲将が怖いから戦う?
わたくしよりあのような羽虫が怖いと?
大槍を地面に刺しパラドクス発動
地面から大量の岩腕を出しそれで蟲将から人間たちを隔離
人間には岩腕を振り上げて更に◆大声で恫喝しますわ
喩・嘉
民同士の戦いは止めねばな
一計を案じて、極力傷つけないように穏便に済ませようか
魏軍と呉軍がどうお互いを見分けているのか、服装等を観察
どちらにでも化けられるように準備
殺傷能力のない、気絶させるだけの毒も仕込んでおこう
まずは呉軍の一般兵に紛れ込んで、戦いの最前線へ
「五里霧計」を使って霧を発生させる。一般の兵士同士がお互いを視認できないようにしよう。
その上で、霧の中で俺自身は魏軍の兵士にわざと見つかりに行き、相手からの反撃を利用して気絶させていく。
ある程度魏軍の一般兵を倒せたら、今度は服装を魏軍の一般兵に変えて、
呉軍の一般兵に向けて同じことを行う。
今しばらく、眠っていてくれ。
守都・幸児
呉の兵に紛れて最前線に向かうぞ
【泥濘の地】で農民兵たちが
なかなか動けねえようにしてやる
動きが鈍れば戦意も士気も下がるだろ
そこに加減した「危」の闇を放って
農民兵に纏わりつかせて脅かすぞ
地面は全部泥濘化させずに
乾いた場所も逃げ道みてえに残しておいて
農民兵が自然とそっちに逃げるように仕向ける
おい、こっちは地面が乾いてる
この道なら安全だ、歩けるぞ
喩嘉の発生させた霧に紛れて
姿を隠して呼びかけて、兵たちを誘導してやる
そのまま戦場の外まで迷い出てくれるといいな
呉と魏、両軍の兵に同じことをする
この間
農民兵に向かって飛んでくる矢は
鉄骨ぶん回して防いでおく
俺への攻撃はわざと受けて
手加減した反撃で農民兵を気絶させる
平良・明
放っておくと面倒なので魏の弓兵を押さえましょう
合肥城をよく観察して、弓兵が集まっている場所を見つけます
とりあえず、私ひとりの決死隊、そこが今回の目的地です
祈るとは、感傷なくただおもう事
見上げれば秋の空
一心に走り抜けましょう
義軍硬殻兵の相手はそこそこに
矢の雨が降り注ぐこと無いよう
一般兵を攪乱しつつ時間稼ぎです
出来た石橋はディガーパックで壊してもいいですが
生への決死隊が居たら通してもいいでしょう
この道は、ただ開けています
「開門、開門~ッ!
さぁ者ども、呉軍を蹴散らしてやれ!」
合肥城の門がひとつ、開かれた。城兵をけしかけるのは魏軍硬殻兵である。自身は城にこもったまま、農民兵を死地へと追いやる。
「ひ、ひぃ……!」
「貴様、何を怯えておるか! 決死の覚悟で敵陣に飛び込めば、呉軍なにするものぞ!
我が軍の勝利のため、雄々しく死んでみせい!」
一将功成りて万骨枯るとはいうが、忠誠を捧げるに足る将も無く、残された家族に慈しみがあるわけでもない。そんな有様では、この死はまったく無為なものでしかない。
一方、迎え撃つ呉軍の兵も。
「お、おい。敵が出撃してきたぞ……!」
「あぁ、あいつらもきっと……」
魏軍の兵が必死の形相で飛び出してきた。互いの立場が似たようなものだということは、呉兵にも分かる。しかし、自分たちだって死にたくはない。
やむを得ず槍を構え、迎え撃つ姿勢を見せた。
「民同士の戦いは止めねばな」
喩・嘉(瑞鳳・g01517)は戦場を俯瞰しつつ呟いた。
「両者を極力傷つけず、穏便に済ませるよう……一計を案じようか」
「じゃあ俺が、魏の弓兵を押さえましょう。放っておくと面倒なので」
と、平良・明(巡礼・g03461)が駆けだした。
明は城壁のそばを走りながら、それを見上げた。そこには澄み渡った秋空がある。
だが、その姿を捉えた城兵は慌てて矢をつがえ、放ってきた。青空が黒く曇るほど、矢が襲いかかってくる。
しかし明は動ぜず、
「私ひとりの決死隊……そこが今回の目的地です」
ひとりごちながら、敵の狙いよりも速く一心に駆ける。狙いを逸れた矢は、明が通り過ぎたあとの地面に突き刺さった。
そのとき、にわかに霧がわき起こり、魏兵も呉兵もその中に包まれてしまった。
呉兵の中に潜り込んだ喩嘉による、『五里霧計』である。
「これでは、敵も味方も見分けることは出来ないだろう」
徴発された農民兵の軍装などたいした違いはなく、遠目にはわからないであろう。
ただ、出撃した魏兵にしてみれば、周りはみな呉軍という有様である。ただまっすぐに進み、襲いかかってこようとした。
「律儀だな。この隙に逃げ出せばいいものを」
喩嘉と同じような軍装に身を包んだ守都・幸児(迷子鬼・g03876)は肩をすくめて、迫り来る魏兵の前に立ちはだかった。
喩嘉は「やむを得ない」とでもいうように頭を振る。
「そうするしかない、と思い込んでいればな」
「そういうものかね?
まぁ、動きが鈍れば、戦意も士気も下がるだろ」
ニヤリと笑い、幸児は魏兵を迎え撃った。
霧の中に幸児と喩嘉の姿を認めた魏兵は、必死の形相で槍を繰り出してくる。しかしそれは、ディアボロスにしてみれば児戯にも等しい。喩嘉はそれを奪い取ると、石突きでもって腹を突いた。
「悪いな、今しばらく眠っていてくれ」
「怪し危うし、危ねえぞ!」
幸児の両腕が歪んでいき、顎をかたどった闇へと変じていく。
それを目にした魏兵たちは恐れおののき、思わず退いた。そればかりか、周囲の地面は泥濘と化して兵士たちの足を捕らえていく。
霧の中に姿を隠した幸児はいけしゃあしゃあと、
「おい、こっちなら地面が乾いているから安全だ。歩けるぞ!」
などと兵士たちを誘導し、兵士たちを逃がしていった。
「さて、呉軍の方は……」
「あちらなら、問題なさそうだ」
耳を澄ました喩嘉が、小さく笑った。
「戦の勝ち負けなぞ、わたくしには関係がありませんが。
人々が無為に死んでいくのは、よくありませんわね」
両陣を睥睨した九十九・静梨(魔闘筋嬢・g01741)は拳を握りしめた。鍛えられた腕の筋肉が盛り上がる。
ルナ・カンダチュラ(呪毒・g00277)はかぶりを振りつつ、
「何方を守るべきか……私には、分かりかねます」
と、眉を寄せた。
「ですから……全員、無力化いたします」
大量の薬瓶を取り出したルナは敵中目がけて跳躍すると、魏も呉もなくそれらを叩きつけた。
「うわ……!」
「なんだ……?」
霧雨となった薬が両軍に無差別に降り注ぐ。それは、思考を鈍らせる毒である。
「体力が減れば倒れるでしょうし。そうでなくても、思考に靄がかかれば、刃を持つことすら不可能になるでしょう」
と、ルナは宙に浮きつつ笑みを浮かべた。
「まぁ、悪魔的」
目を見開いてみせる静梨。
ルナは苦笑しつつ、
「大丈夫、命に関わるような毒ではありませんからね。
敵味方なく、周りが倒れていく。その光景だけでも、人は恐怖するのではないでしょうか?」
そう言って、兵士たちを見つめた。その微笑みに、思わず退く兵士たち。
静梨は微笑みを浮かべ、
「やっぱり悪魔的ですわ。わたくしも、此処は少々悪魔らしくやらせていただきますわ」
全身の筋肉に力を込めて跳び、呉兵のただ中へと飛び込んでいく。着地の衝撃で、辺りには土煙が舞った。
「あらあら、美味しそうな人間たちですこと。争っているなら、まとめて食べてあげましょう」
と、左右を見渡して、舌舐めずりさえしてみせる。
放たれる殺気に怯えた兵士たちだったが、逃げるわけにはいかない。城壁の上では魏軍硬殻兵が見下ろしており、そう遠くないところでは呉将・太史慈が進め進めと叫んでいるのだ。
「蟲将が怖いと? わたくしよりも、あのような羽虫が怖いと?」
静梨が大声とともに得物を地に突き刺すと、大地は瞬く間に隆起して、巨人のごとき腕を作り出していった。
「でしたら、わたくしの恐ろしさを存分に思い知らせて差し上げますわ!」
「もし『薬』の効きが悪いようでしたら……直接口に突っ込んであげましょう」
戦場を霧が包み、辺りが泥濘に覆われたのは、そのときである。
「あちらも上手く進められているようですわね。さぁ、わたくしと戦おうという者はだれかしら?」
呉兵たちはついに悲鳴を上げ、霧が出たのを幸いと静梨たちから逃げ出す。
「生への決死隊がいるならば、通してあげてもいいでしょう」
明は祈る。時の狭間から呼び出された石橋は、泥濘の地に架かる橋となる。すなわちそれは、決死の戦場から逃れる生死の境である。
「この道は、ただ開けています」
橋を渡り、続々と逃げ出していく兵たちを見送って、明はもう一度祈った。
彼らに、幸いがあるように。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【建物復元】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV2が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【凌駕率アップ】LV1が発生!
白瀬・杏樹
「数がなかなか多そうで近付きにくいが。。。
あくまで地上の話し、近付けなければいい」
高台からの一方的なパラドクスによる砲撃で太史慈周辺の防御を削り
でっかい音と光で戦場の注意力を引き付き
仲間の突入できる時間を作る
「蟲将の注意力がこっちに来れば一般人もにげやすくなるだろう。。。」
(連携・アドリブ歓迎)
レビ・アンダーソン
うーん、相変わらず殺伐としてるなぁ
農民の方々も可哀想に……でも心強い人達が何とかしてくれるから安心してね
僕は呉軍鋭蜂兵の所まで行って、『Soul shout』でぶっ飛ばすよ!
農民にこれ使うと大変な事になるからね……でもこっちなら思う存分に放てるよ!
あれ、鉢兵も何故か炎で僕のライブを演出してくれてる?
見るからにお堅いイメージだけど、意外とノリが良いのかな?
いいね! 全力全開の大声でシャウトするから最後まで付き合ってねッ!!
杏・紅花
んも~この時代の常だけどさあ、隙あらばすぐ戦おうとするとこ、ほんと好戦的だよねえ。
ま、ひとのこと言えないけどっ!わ~い蟲人間ぜんぶつぶすぞーっ!
まずは情報収集
呉軍の守りが厚いところに居そうだよねえ、太史慈サン。どの辺が守りが厚いかな?
上手く守りが厚いところを見つけられたら、地形を利用してなるべく近づきたいな。たくさんの蟲人間を一気にやっちゃいたいもん。
天にフェイントかけてもらって、横から不意打ちでパラドクス攻撃できないかやってみるよ。
ワイヤーソーの網を喰らえーっ!
捕縛出来たら始末する前に太史慈サンの居る場所ちょっと聞いてみてもいいかも
まあ数も多ければ無理はしないで臨機応変に行ってみよう!
戦場は様相を一変させつつある。
城を攻める呉軍の先鋒目がけて、城兵の一部が出撃したかと思えたが、両軍は互いに激突することもなく壊乱してしまったのだ。
無論それは、ディアボロスたちの奮闘によるものである。
「このまま蟲将を目指すことにしよう。注意がこちらに向けば、兵士たちも逃げやすくなるだろう」
白瀬・杏樹(硝煙天使・g02600)は遠望し、敵陣の様子を探る。
「りょーかい。
しかしまぁ、相変わらず殺伐としてるなぁ。……農民の方々も、可哀想に」
「この時代の常だけどさぁ。隙あらばすぐ戦おうとするとこ、ほんと好戦的だよねぇ」
レビ・アンダーソン(破壊のサウンドソルジャー・g00056)が肩をすくめると、杏・紅花(金蚕蠱・g00365)も苦笑を浮かべた。
「ま、ひとのこと言えないけど!」
そう言って紅花は駆け出す。敵将・太史慈の居るところには所在を示す牙旗が立っており、発見は容易である。
「太史慈サンはあそこかぁ。さすがに、あの辺の守りは堅そうだねぇ」
言葉とは裏腹に、なにやら嬉しげな紅花。大きく開いた袖口から鋭い爪をのぞかせ、跳躍する。
「数が多くてなかなか近づきにくそうだが……なに、それはあくまで地上の話」
杏樹が負う薄い装甲板は幾層にも連なり、さながら翼のようである。それを大きく広げて飛翔し、敵陣を見下ろす。
「空を見ろ! 敵だ!」
さすがに、その姿は目立つ。呉軍鋭鋒兵どもは空を見上げ、口々に叫ぶが。
「そうよ、刮目せよ! 汝は光の降臨の目撃者になるのじゃ!」
もう一対の翼を広げ、杏樹は光の奔流を放つ。照射された熱線は鋭鋒兵どもを焼き、辺りには肉の焼ける臭いが漂った。
「おのれッ!」
敵兵が、翅を広げて杏樹に襲いかかる。上から見下ろす際に捉えづらい土色に、敵は体色を変じていた。
杏樹の反応はわずかに遅れたが、かろうじて、構えた短剣で槍を受け止めた。
「僕にばかりかまっていていいのですか?」
その言葉通り、敵陣には紅花とレビとが飛び込んでいる。
彼らを出迎えるのは鋭鋒兵どもの槍の列だが、紅花はかえってそれを喜ぶように、
「わ~い、蟲人間ぜんぶつぶすぞーッ!」
と、突進する。
「……農民の方々は安心して欲しいね。心強い人たちがなんとかしてくれるからね、って」
「今日もたいりょうッ!」
紅花の袖口から、網状に組まれたワイヤーソーが放たれた。それは投網のように広がって、鋭鋒兵どもを捕らえた。逃れようともがくうち、敵は鎧や翅をズタズタに斬り裂かれていく。
「天ッ!」
敵の反撃を受けた紅花が叫ぶ。敵がクダギツネ『天』に気を取られる隙に、紅花は迫る穂先を避け、さらに反撃に転じた。
レビのもとにも、敵兵は迫る。
「あれ? ずいぶんと熱烈な歓迎だね。もしかして僕、人気者かな?」
笑ったレビは、大きく息を吸い込む。
「AAAAAAAAAAAAAAAッ!」
魂を込めた全力のシャウト。空気も地面も、すべてがレビを中心に波打ったかに見えた。同心円を描いて放たれた強烈な音波が敵兵の鼓膜を砕き、精神を破壊する。
思わず耳を押さえた仲間たちに、レビは悪びれず、
「これ聞くと、運気が上がるって言うよ?」
と、笑う。
鋭鋒兵どもはよろめきつつも、翅を擦りあわせた。そこから炎が生じ、レビ目がけて襲いかかる。
「あちち……!
もしかしたら、炎で僕のライブを演出してくれてるのかな?
いいね! だったら全力全開でシャウトするから、最後までつきあってねッ!」
再度のシャウトが、敵兵を薙ぎ払う。
「……農民の方々が逃げてくれててよかったよ。大変なことになるからね」
しかし、ここならば遠慮は要らない。思う存分に放てる。
「よ~し、これで……!」
「おわり、だ」
紅花のワイヤーソーが敵兵を捕らえ、逃れようとするところを、杏樹の光線が焼き払った。
辺りには鋭鋒兵どもの骸が転がり、いま、城下に動く者はディアボロスたちと……。
呉将・太史慈のみ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
杏・紅花
さってと!呉も魏も数減らしてるかなあ~
あっちでもこっちでもドンパチしてて賑やかだねえっ!
呉の逃げる兵達の頭上をぽーんと【飛翔】して太史慈サンまでひとっとび
太史慈サンこんにちはっ
お首を頂戴~
パラドクス発動させて、ぶわっと拡がるのは金色の蚕翅
こぼれる鱗粉は微量の毒
ちょっと痺れる程度だろうけど、動きを制限するにはそれで十分っ!
敵の意識を逸らすようにワイヤーソーをしならせて飛び回る空中戦
向こうの鉄鞭も速そうだけど、あたしのワイヤーソーも早業得意だぞっ!
隙を見て喰らわす一撃は鉤爪による突進だあぁ
その背中の翅、切り裂いたげよーかっ
アドリブ、連携大歓迎っ
「えぇい、何をやっているのだ! 共に謀るに足らずとはこのことだ!」
壊乱した先陣、そしてディアボロスの襲撃によって全滅した衛兵どもを目の当たりにして、呉将・太史慈は罵詈を発した。
「あっちでもこっちでもドンパチしてて、賑やかでしょぉ?」
右往左往して逃げ惑う呉兵たちの上を【飛翔】して飛び越え、杏・紅花(金蚕蠱・g00365)は太史慈へと迫った。
「にーはお! 太史慈サン、こんにちはッ! あたし、紅花」
「なんだ、小娘!」
「ごあいさつだね。用と言えば、ひとつしかないでしょ」
そう言って紅花はほくそ笑み、
「お首を頂戴~ッ!」
気合いを入れて跳躍した。金色の蚕翅が大きく広がり、宙に鱗粉が舞う。
「身の程知らずな! 取れるものならば取ってみよ!」
太史慈は両手に持った鉄鞭を打ち合わせた。激しく音が鳴り、火花が散る。
「その鉄鞭も速そうだけど、あたしのワイヤーソーも早業得意だぞッ!」
空を飛ぶ紅花の袖口から伸びた『搦』が、太史慈に絡みつく。
そこに隙を見た紅花は、鋭い鉤爪を敵将の頸目がけて突き込んだ。
「小賢しいわ!」
しかし敵は左手の鉄鞭でそれを受けとめ、絡みつく刃に翅を傷つけられながらも、舞うように右手の鉄鞭を繰り出してきた。
「わ……!」
今度は紅花の方が、かろうじて鉤爪でそれを受ける。
「よくも、我が翅を!」
「ふん、だ。その翅、もっと斬り裂いてあげよ~かッ?」
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
ゼット・ノアール
「敵性存在、魏軍硬殻兵……内部探索開始」
魏にしろ呉にしろ、農民に犠牲を強いるとは許せん。
蟲共だけでやれば良いものを。
今後の事も考えて俺は魏軍の兵力も減らしておこう。
フルブレイドを担ぎ上げて施設内部に突貫する。グロムツールで発電し、ゼットクライシスの紫電を纏わせた一撃で暴れるか。
仕込み鎖で上に張り付いてからの強襲もアリだ。
敵からの攻撃は電流と鎖で強化した腕と体で耐える。反撃の為に逆に避けない姿勢だな。
「ふむ、貴様らも放電するのか。勝負するか?俺と」
今後の魏の作成命令を記した物でもあれば奪っておくか。
アイテムポケットがあるしな。
※アドリブ・連携大歓迎です。
喩・嘉
城内に入れるのか、これはまたいずれ合肥で戦う時の参考になるやもしれん。
戦いながらも城内の様子をよく観察しておく。
退路を確保しながら、可能ならばより奥を目指す。
魏軍硬殻兵を減らしておけば、民たちもいっそう逃げやすくなるだろう。
呉軍の兵が減って安堵しているところ悪いが、お前達にも消えてもらう。
俺は天候を操るのを得意とするが、天候があまり干渉しない場所なら、それはそれで戦い方がある。
「幻鶴翼陣」で幻影の歩兵隊を召喚し、突撃を命じる。取り囲むように攻めろ。一匹も逃すな。
守都・幸児
へえ、城の中ってのはこうなってんのか
初めて入った
立派なもんだが
屋内には闇も多いだろ
俺は「開」を使って城内の闇と腕を繋いで多角的に敵を倒す
これも【地形の利用】ってやつになるかな
倒すのは蟲の兵だけだ
農民兵が城内に残ってたら闇で脅かして追い払う
敵の数を減らすのはもちろんだが
ついでに敵の戦力と、魏軍の状況を把握してえ
城内になんかいい情報源はねえかな
書簡とか、敵の会話とか
そういうもんに注意して【情報収集】をしながら進む
なんか知ってそうな敵兵がいたら【追跡】
いい情報や城内の構造、敵の数や配置なんかを【記憶術】で覚えたり
書簡なんかあがあったら【アイテムポケット】で持ち帰ったりする
仲間に会ったら情報共有するぞ
平良・明
さて合肥城、この先どれほど長い付き合いになりますか
とりあえず、踏み込んで行きましょう
城壁の高さが気になります、目測でよく観察して確かめておきましょう
今にぎやかな虎牢関はおよそ100メートル、こちらは?
どのような場所で戦闘になるか分かりませんが、得物は小型拳銃で
閉所なら忍び足を使いつつ回り込み有利な地形から横撃を
開けた場所なら、味方に有利な地形を作り出しつつ戦いましょう
物理法則無視があるのに避けなければいけなかった矢があることにも注意したほうがいいでしょうか
気にしすぎですかね。
「これが合肥城ですか……見事なものですね。この先、どれほど長い付き合いになりますか」
「まさに、巍々たる城壁だな」
合肥城の城壁を見上げ、平良・明(巡礼・g03461)は感嘆の声を漏らした。喩・嘉(瑞鳳・g01517)もそれを見上げ、羽扇で口元を隠して笑う。天下の険たる虎牢関には及ばないかもしれないが、さすがに魏の堅城。負けず劣らずの偉容を誇っている。
「空から行けば、潜り込めそうだな」
内部の様子が分かれば、今後にこの城で戦う際の手がかりも増すかもしれない。
喩嘉らは城兵の目に触れぬよう、城壁すれすれのところを【飛翔】し、隙を見て城の内部に潜り込んだ。
「へぇ。城の中ってのはこうなってんのか。初めて入ったぜ」
守都・幸児(迷子鬼・g03876)が辺りを見渡して、「立派なもんだ」と感嘆した。
城郭、という語があるが、城は宮殿を、郭は市街を囲むものを指す。そこからもわかるように、中華における城は多数の住民が生活する居住区をも囲った長大なものである。
現在、住民は城内のどこかに集められ、戦場からは遠ざけられてるのか、辺りは静かである。
「なにか、魏軍の情報が手に入れられりゃいいんだがな……」
物陰、すなわち通りに面した住居に身を潜めながら、幸児は様子を窺った。
が、それはもっと城の深部を探らねば難しいか。そう思って首をかしげたときである。
「敵性存在、魏軍硬殻兵を確認」
ゼット・ノアール(群青の傭兵・g01952)が城壁の上を見上げ、呟いた。
果たして城壁の上では硬殻兵どもが、呉軍を見下ろして歓声を上げている。
「見よ、なにやら呉軍が壊乱しておるぞ!」
「カカカ! さては決死隊どもが少しは役に立ったか!」
その様を見たゼットの眉が、かすかに歪む。
「……魏にしろ呉にしろ、民に犠牲を強いるとは、許せん。蟲どもだけでやればよいものを」
鎖を巻き付け、さらに重さを増した大剣を背負い、ゼットは城壁の上にのぼる。
思いも寄らぬ方向からの襲撃に狼狽する硬殻兵に、大剣を叩きつける。敵は鎧……外骨格と呼ぶべきであろうか……をへこませながら吹き飛ばされたが、なおも立ち上がって槍を構えた。
「呉軍の兵が減って安堵しているところを悪いが、お前たちにも消えてもらう」
硬殻兵どもを睥睨した喩嘉は天を見上げる。天気は良く、風も穏やかである。
「天候を操ることを得意とする俺だが、それ以外にも、戦い方はある」
喩嘉が羽扇を振るうと、失われた歴史の中に消えた兵士たちの幻影が召喚された。
「囲むように攻めろ。1匹も逃がすな!」
その言葉通りに、翼を広げるように展開した兵士たちは次々と城壁を登り、上にいた硬殻兵どもに襲いかかった。たとえ歴史から消えようとも怨讐は忘れぬとでも言うように、兵士たちの槍が、硬殻兵どもの腹を貫く。
「小賢しい……!」
天地に雷鳴が轟く。槍を揃えた硬殻兵どもは、その穂先から雷を放って反撃に転じた。
「ふむ、貴様らも放電するのか。勝負するか、俺と?」
ゼットが敵陣に飛び込む。腕に装着された『グロムツール』から、凄まじい電流が迸った。
「この一撃は危険だぞ」
生じた電流は、ゼットの腕の中で唸りを上げる。それを叩きつけられた硬殻兵は、鎧の全身の隙間から凄まじい煙をあげつつ、崩れ落ちた。
硬殻兵どもはそれを見ても怯むことはなく、翅を広げて飛び上がると、次々に槍を投擲してきた。
仕込み鎖を楼閣に向けて放ったゼットは、それにぶらさがって跳び、城内へと逃れる。
「さぁ、かかってこい」
「はは、これはたまらん」
雷を逃れた喩嘉も続くと、硬殻兵どもは、
「逃がすな、追え!」
と、城壁から次々と降りてきた。
「まったく、単純に出来ていやがるぜ」
街路に降り立った硬殻兵ども目がけ、幸児が背後から襲いかかる。
『開』。
城壁の影となって、日中にも関わらず建物には濃い影が落ちている。幸児の両腕が歪んで変じ、その闇と溶けて混ざっていく。
拓く、開く、須らく。
「グガッ……!」
硬殻兵どもにまとわりつく闇は、刃と変じて襲いかかる。1体の硬殻兵は肩を大きく斬り裂かれて崩れ落ち、また1体は腕を斬られて槍を取り落とした。
その隙を逃さず、明は敵兵を照準に捉える。放たれた銃弾は敵兵の眉間を過たず打ち抜き、敵は大の字になって倒れた。
列を成した敵兵の槍が襲いかかり、また雷が城内の闇を照らすが、幸児と明とは急ごしらえの陣地に立てこもって、それを防いだ。
それでいて、明は足音を忍ばせてそこから抜け出て、再び敵兵の不意を打つ。
こうなれば、囲まれているのは硬殻兵どもの方である。
ゼットは敵中を縦横無尽に駆け、喩嘉の放つ兵士の列が、敵を押し包む。そして虚を突き、幸児と明とが硬殻兵どもを翻弄していく。
「さぁ、吐いちまいな。魏軍の状況はどうなってる?」
幸児は敵に刃を突きつけたが、
「知らぬ。我らはただ、ここを死守するのみよ!」
と、まともに答えようとはしない。
襲いかかろうとした硬殻兵に向け、ゼットは高圧電流を叩きつけた。
「……めぼしいものはなし、か」
硬殻兵どもの屍を見渡し、ゼットはかぶりを振る。
城を守る魏軍には名の知れた将はおらず、城兵はただ、城の死守を命じられているだけに思われた。
それは他方面の防衛に注力しているからに他ならず、魏にはこちらに援兵を出すゆとりがない、ということだ。
「樊城を失い、魏は苦しんでいると見るべきか……」
喩嘉は思案するように目を伏せる。加えて、合肥が陥落することにでもなれば……。
「みなさん、まずはあの敵を何とかしましょう」
城壁に登った明は、城へと迫る呉将・太史慈を指さした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
【強運の加護】がLV2になった!
【セルフクラフト】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
白瀬・杏樹
先ほどの戦闘で太史慈周辺が開いてきたはずです
では残りは本命のみ。。。行きます
【飛翔】で出来るだけ高く、戦場全体からでも見えるように
いつも以上に高速な「ダイブアンドズーム」を発動して
太史慈に目掛けて攻撃します
この流れ星が、戦場に終止符を打って見せる
レビ・アンダーソン
あれが敵将だね
派手で目立つのは高評価だね
正面戦闘は苦手だし、隙を見てドカンと一発ブチかましてやろう!
大きく息を吸ってー、『Gaia Breath』の準備
この技の弱点は空気を溜めてないと使えない事だけど……身体能力が上がるから、敵から距離を取り続ければ問題はないよ。相手は一人だし、味方もいるから十二分に逃げ切れるさ
相手の打撃が届かない距離を維持
味方と戦っている所に咆哮で怯ませて、止めの一撃の布石としよう
「小娘が、大丈夫たる者を嘲るとどうなるか、教えてくれる!」
「できるものならー!」
「きさま、どこまでも!」
鉄鞭を振り回して、太史慈は紅花を追う。
「あれが敵将だね」
太史慈の姿を認めたレビ・アンダーソン(破壊のサウンドソルジャー・g00056)は「ふむふむ」と、なにやら頷いている。
「派手で目立つのは高評価だね」
「そういう考え方も、ありますか……」
笑った白瀬・杏樹(硝煙天使・g02600)はすぐに表情を引き締めて、一度、城の方を振り返る。あちらも静かになっている。どうやら、城内の戦闘も無事に終わっているようだ。
「先ほどの戦闘で、護衛はすべて蹴散らしました。残りは本命のみ……行きます」
「うん。正面戦闘は苦手だし、そっちは……」
「任されましょう」
駆けだした杏樹はその勢いのまま【飛翔】し、空高く舞い上がった。広げられたその銀翼がキラリと光を反射する。
「うぬッ?」
見上げた太史慈が目を細める間もあればこそ。
「この流れ星が、戦場に終止符を打ってみせる……!」
急降下した杏樹は、渾身の力で爆撃槌を振り下ろした。その衝撃だけで地は穿たれ、あたりにはもうもうと土煙がわき上がる。
「うおおおおおッ!」
しかし、なんという太史慈の膂力か。鉄鞭を交差させてそれを受け止め、かろうじて直撃は避けた。
だが、無傷であろうはずがない。爆発の衝撃で、その翅も鎧も大きく傷つき、両手の鉄鞭から繰り出される打撃にも力はなかった。
杏樹はそれをかいくぐり、すぐに距離を取る。
「当たりません」
「すばしっこい奴め!」
「おっとー、僕の方にも注目してくれるかな?」
スペシャルなマイクを手の中でくるくると回したレビは、一度それを投げ上げてから受け止める。
「さてと、始めようか」
ドカンと一発、ブチかましてやろう!
レビは大きく息を吸う。まだ、まだまだ。肺腑の限界まで空気を吸い込み、そして、全力全開でそれを吐き出した。
それはシャウトと呼べるものを遥かに超えた、渾身の咆哮である。
「ぬおおッ!」
ビリビリと空気が震え、太史慈はたまらずよろめいた。
「なんの! 合肥城攻めを命じられて、こんなところで敗れるわけにはいかんのだ!」
数々の戦いで武勲をたてたという『太史慈』の記憶。その鋭さが込められた鉄鞭が、レビに襲いかかる。
「うわ……っと!」
レビは早々に敵との距離を取って逃れようとするが、敵もまた、後を追ってくる。
「逃げ切れると思うか!」
「確かに、このままじゃマズいかも。でも……」
「えぇ。敵が僕たちだけだとは、思わないでください」
レビと杏樹が振り返った、その先には。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV3になった!
【書物解読】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
ゼット・ノアール
「敵性存在、首魁アヴァタール級【太史慈】…討滅開始する」
聞き覚えのあるシャウトも響いている事だし気合いを入れないとな。
【飛翔】で一気に近づいてブラックステークの杭を突き出して攻撃。脆い部分を看破してみる。
他の奴らが距離を取るなら俺は近接戦闘で張り付いておかないとな。
鉄鞭は俺の鎖で拮抗してみせたい。
隙さえ出来ればゼットンで吹き飛ばせるように臨機応変に敵の攻撃を凌ぐか。武装なら十分にあるはずだ。
※アドリブ・連携大歓迎です。
喩・嘉
城の様子を観察できたのは良い機会だった。
ではここで仕上げといこうか。
敵も味方も全て片付いて、後はお前だけのようだぞ。
城に迫る太史慈を迎え撃つ。
今日は良い天気のようだ。こういう時は「晴天炯計」がよく映える。
仲間が攻撃を加える前に寸前に雲を払い、天の光を強めて敵の目を焼く
眩かろう。威光というものは
敵が怯んでいる間に仲間と立ち位置を入れ替え
襷を回す
※アドリブ・連携歓迎
守都・幸児
城の中見るの楽しかったな
さあ、大将倒して帰るとするか
この戦はこれで仕舞いだ
俺は正面から太史慈を迎え撃つ
喩嘉の光に紛れて近接したら
「帳」の闇で攻撃する
喩嘉が天の光を使うなら
俺が使うのは、闇だ
連携して激しい明暗の差を敵に与えて
その視界を完全に奪って【撹乱】してやるぞ
眩しいか?なら、暗くしてやるよ
もちろん視界を奪うだけでなく攻撃もするぞ
「帳」の闇を腕に纏って【捨て身の一撃】でぶん殴る
反撃も飛んでくるだろうが
俺の腕もそこそこ硬えんだ
その双鉄鞭と勝負してやる
多少腕が砕けようが気にしねえ
意識を奪えるもんなら奪ってみやがれ
もし逃げ遅れた農民兵が残ってたら
巻き込まねえように気をつけて戦うぞ
※アドリブ・連携歓迎
平良・明
言った手前、先陣を切って頑張りましょう
本日の天気予報は晴れ間は二重時々闇深く、です
よく観察してから、不忍、正面から大胆に
翅に『搦』の傷が入っていますか?負けてられません
この悔いは晴天に繋がる気配、おらが無明に打ち付ける楔
鉄鞭の嵐の中、一本杭を通せば喩嘉さんの計に繋がるでしょう
「お待ちしていましたよ、みなさん」
杏樹が振り返って微笑む。
「お待たせしました。まいったな、出遅れてしまいましたか。
あの翅の傷、紅花さんですね」
太史慈の翅をみた平良・明(巡礼・g03461)は苦笑しつつも、敵を目がけて突進する。
紅花が「どう?」とばかりに笑みを浮かべた。
「さすがです。
でも、私も負けてはいられません。頑張りましょう」
「敵性存在、首魁アヴァタール級・太史慈。……討滅開始する」
明と並んで突進しするのは、ゼット・ノアール(群青の傭兵・g01952)。
「聞き覚えのあるシャウトだと思えば……やはり、そうか」
「魂こもってたでしょ?」
「そうだな」
レビに頷いてみせたゼットは敵へと視線を巡らせ、大きく跳躍する。そのまま【飛翔】へとうつり、黒い籠手をはめた拳を握りしめた。
太史慈の繰り出す鉄鞭と打ち合いながら、ぐいぐいと間合いを詰めていく。
「ぬう……!」
ゼットは太史慈に張り付き、息つく間もさえも与えない。
「本日の天気予報は、晴れ間は二重、時々闇深く、ですよ!」
もはや潜む必要もない。敵の眼前に飛び込んだ明は、
「晴天パイルバンカーッ!」
拳とともに、杭を撃ち込んだ。それは太史慈の腹に深々と食い込み、おびただしい血が辺りに飛び散る。
「この杭は、晴天に繋がる気配。おらが無明に打ち付ける楔。鉄鞭の嵐の中でも、1本杭を通せば……」
敵将・太史慈は口吻の周りをどす黒い血で染めながらも、2本の鉄鞭で鼓を打つがごとくに襲いかかってきた。明はそれを浴びながらも致命傷は避け、ちらり、と仲間の方に視線を巡らせる。
「……喩嘉さんの計に、繋がる」
ひととき雲に隠れていた太陽が姿を見せ、明たちを照らした。
「今日はよい天気のようだ。こういうときは、『晴天炯計』がよく映える」
喩・嘉(瑞鳳・g01517)が目を細める。ゼットと明とが左右に散り、喩嘉が羽扇を振るうと、わずかに残っていた雲もすべてがかき消えていく。すると目を背けたくなるほどの眩い光が降り注ぎ、太史慈の目を灼いた。
「ははは。天の光も、度が過ぎれば禍となる」
「ぐおおッ!」
太史慈が狙いも定かでないままに繰り出す鉄鞭を避けながら、喩嘉は軽やかに笑う。
「眩しいか? なら、暗くしてやるよ。
喩嘉が天の光を使うなら、俺が使うのは、闇だ」
からかうように言って、守都・幸児(迷子鬼・g03876)は眩い光に紛れて間合いを詰めた。
「暗い、喰らい、夜が来るぞ!」
幸児の両腕が砕けて割れて、その裂け目から瘴気のごとくに闇が生じた。蠢く闇と化した腕が太史慈を捕らえ、喰らいつく。
「図に、図にのりおって~ッ!」
しかし敵将は全身を赤く染めながらも、闘志を衰えさせることはなかった。自らの血で真っ赤に染まった鉄鞭を振り回し、幸児に打ちかかってくる。
「やるじゃねぇか……。だが、この戦はもう仕舞いだ」
腫れ上がり、皮膚が裂けたところを撫でながら幸児は再び身構える。
「そのとおり。敵も味方も片付いて、あとはお前だけのようだぞ?」
「なにを戯言を! 『ここに、我がいる』と言うべきところよ!」
身を翻す喩嘉を、太史慈が追う。
「大丈夫たる者、一番乗りを果たす機会が出来たことを喜ぶまでよ!」
幸児と喩嘉は顔を見合わせ、
「まぁ、城の中を見るのは楽しかったがな」
「城内を観察できたのは、よい機会だった。……今後の経略の助けとなるだろう」
と、肩をすくめる。
「おのれ、貴様らごときが一番乗りを~ッ!」
「それは『太史慈』としての矜恃なのか? わからんな……」
ゼットのくりだした鉄鎖が、敵の鉄鞭と絡み合う。これまで受けた傷が深いせいか、太史慈はよろめいた。
知らぬ間にサイボーグとなったゼットの身体。そこに流れるすべての力が駆け巡り、頭上へと集まっていく。その力は高熱の球体となって。
「全エネルギー収束。ゼット、最大パワー……!」
一点に集めた力が放たれる。それは敵将・太史慈を過たず捉え、その身体を爆発、四散させた。
「だ、大丈夫たるものが、この世に生まれて……その志が実現できぬうちに、死ぬことになろうとは……!」
上半身だけでもがいていた太史慈は言い終えると、ついに地に伏して動かなくなった。
「志といっても……ろくなものじゃ、なさそうですけどね」
明が苦笑する。
ともあれ、これで決着がついた。将を失った呉軍は退くしかなく、両軍ともに失った兵は多い。
果たして、それが魏呉の戦いにどう影響するか。
「首魁アヴァタール級・太史慈。……討滅完了」
そんな考えはひとまず置いて、ゼットは大きく、そして静かに息を吐き出した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV2が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【反撃アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV2が発生!