リプレイ
嵐柴・暁翔
……対話…
意味があるのか…?
トループス級なら上位者には逆らえないから、ちょっと逃げるなとか余計な事は喋るな、みたいな命令でもされていれば、もう交渉の余地すらないんだけど…
それ以前の問題として、嘘をつかないという保証もないしな…
……もっとも、そこは種族や立場とは無関係に誰が相手でも変わりはしないか…
どうせ警戒されていて奇襲も出来ないのなら駄目元で話してみるとするさ
いざとなればそのまま戦うだけだから大して変わらないし、残留効果が得られると思えば寧ろ儲けものだとでも考えよう、うん
やたらと軽い感じに話しかけます
何を驚いているのか知らないけど、自分達が攻め込もうとしていたのなら反撃されるのも当然だろう
なにか有益な話でもしてくれるなら逃げても見逃す、と降伏勧告のような交渉を試みます
此方としては黙って通してくれるなら後ろの自爆特攻部隊を奇襲できるからそれはそれでいいけど、逃がせば後々の面倒事になる可能性はあるし相手の戦力を削るという意味でも全滅させた方がいいのかもしれないから、どちらでも構わないしな
(「……対話…意味があるのか…?」)
天正大戦国ディヴィジョン「相模国」の横須賀境界海近くに降り立った嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は声には出さず思案顔で呟きながら、森の中を海岸の方向へと進む。しかし、少し進むと森は途切れ、街道以外の場所も樹木を伐採して空き地にしてある。接近者を警戒してのことか、それとも伐った樹木を周囲にちらちら見える山中の簡易拠点や海岸近くの観測拠点、その周囲の柵や櫓等を構築する素材にするためかはわからない。
(「…どうせ警戒されていて奇襲も出来ないのなら駄目元で話してみるとするさ…いざとなればそのまま戦うだけだから大して変わらないし、残留効果が得られると思えば寧ろ儲けものだとでも考えよう、うん…」)
声には出さずに呟くと、暁翔は森から出て敢えて堂々と街道を進む。すると観測拠点とおぼしき櫓の上から卜ループス級天魔武者『井芹党』らしき者が警戒の声を発し、急拵えの柵の中から『井芹党』が何体か飛び出してくる。
「貴様、何者だ! ただの百姓ではないな?」
「俺は、向こうの砦か? あそこで騒いでる連中に用がある」
敢えてディアボロスなどと名乗らずに、暁翔は向こうに見える簡易拠点…そこからは宴会騒ぎとおぼしき騒音が漏れてくる…を示す。
「邪魔をせず通してもらえるとありがたいんだが…ついでに何か、有益な話でも聞かせてもらえないか?」
「な、な、なんだと?」
あまりにも堂々とした…というか、むしろ魁偉な天魔武者相手に異常なほど馴れ馴れしい暁翔の態度に『井芹党』は互いに顔を見合わせる。
「我々は重大な作戦中だ。貴様のような胡乱な者を無闇に通すわけにはいかんが…有益な話とは、いったいどういうことだ?」
「どういうことと言われても…お互いちょっとした利益になるような耳寄りな話、ないか?」
あくまで敵対者ではなく正体不明な胡乱な人物…アークデーモンの一味とか勝手に勘違いしてくれれば儲けもの、という気分で暁翔は軽い口調で訊ねる。すると『井芹党』の面々は、戸惑い気味に顔を見合わせていたが、やがて一体が殊更に無愛想な声を出す。
「貴様の利益になるような話などない。貴様の方が俺達の利益になるような話をもってきたなら、まあ、聞いてやらないこともないが、そうでないならとっとと帰れ。そして、貴様がどんな話をしようが『寺沢広高』様…いや、向こうの砦に通すことなどできんぞ」
「おやおや、それはお堅いこって」
揶揄するように応じながら、暁翔はこのまま会話を続けるか、それとも打ち切って戦闘を始めるか、内心で状況を天秤にかけていた。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
嵐柴・暁翔
内心はどうだか知らないけど、取り合えずは真面に仕事をしているとなると、流石に舌先三寸で通して貰えるとは思い難いな…
ここで本当に有益な話をしたとしても、上に報告されたり拘束されるのがオチか…
櫓の上にいる井芹党を狙い《殺戮者の慈悲》を発動
また、後方の砦に合図を送ろうとしているような方を優先して仕留めていきます
もっとも、宴会騒ぎの騒音が漏れ聞こえてくる程度しか離れていないんだし、大声を出せば届くだろうから伝達を完全に防ぐのは難しいだろうけどな
珍妙なビームは只管避けます
これが病魔覆滅になるのは、要するに汚物は消毒だー的な火炎放射と同じ理屈のような気がしてきたぞ…
戦闘中でも先程までと同じような軽い口調で井芹党達に話しかけます
いや、耳寄りな話があったのは本当だよ
何か面白い話でもして俺を素通りさせてくれれば、そちらは無駄な犠牲を出さずに済んで、俺は面倒事を避けられるという両得な話だったんだけどな…
今からでも余計な真似をせずに黙って退散するなら、後ろから撃ったりはしないから、その気があるならそうしてくれ
(「…内心はどうだか知らないけど、取り合えずは真面に仕事をしているとなると、流石に舌先三寸で通して貰えるとは思い難いな…ここで本当に有益な話をしたとしても、上に報告されたり拘束されるのがオチか…」)
声には出さずに呟くと、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は目の前に立ちはだかる卜ループス級天魔武者『井芹党』…ではなく、同じ『井芹党』でも、櫓の上から様子を窺っているとおぼしき連中に向けてこっそり静かにパラドクス「殺戮者の慈悲(ヒュポクリシス)」を放つ。
これで声も反撃もなく静かに絶命してくれれば奇襲成功で戦闘が有利になったかもしれないが、残念ながら厳重警戒中で、かつメカ要素の強い天魔武者は苦痛等に関係なく自動反撃するらしく、櫓から絶命した『井芹党』が反撃のパラドクス「アマビェーム!」を放ちながら落ちてくる、というなかなか派手な反応になってしまった。
「…な? なんだ? 何が起きた?」
「ええい、何でもいい! たぶんおそらく、こいつのせいだ! 取り押さえろ!」
放たれた怪しいビームの直撃は避けたが、余波で小ダメージを負って跳び下がる暁翔を見やって、対応に出ていた卜ループス級たちが喚き騒ぐ。それに対して暁翔は油断なく身構えながらも口調だけは軽く告げる。
「…いや、耳寄りな話があったのは本当だよ。何か面白い話でもして俺を素通りさせてくれれば、そちらは無駄な犠牲を出さずに済んで、俺は面倒事を避けられるという両得な話だったんだけどな…今からでも余計な真似をせずに黙って退散するなら、後ろから撃ったりはしないから、その気があるならそうしてくれ…」
「な、何をふざけたことを! ものども、出合え出合え!」
殊更に大声で卜ループス級が喚き、観測拠点の中から『井芹党』がわらわらと出てくる。やれやれ、と、暁翔は内心小さく溜息をついたが、まあ、想定内の事態ではある。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【クリーニング】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
嵐柴・暁翔
戦力の逐次投入はよくないとはいえ、相手の実力も分からない状況で馬鹿正直にわらわらと出てくるというのもどうかとは思うけどな
もっとも、実は出てきていない方が奥の砦に連絡しようとでもしているのかもしれないけど…
観測拠点に飛び込んだとしても身を隠せるような場所はなさそうだし、周囲も開けているとなるとこのまま正面から殴り合うしかないか
時間を掛け過ぎて奥の砦から増援が来たりしても面倒だし手早く決めさせて貰うぜ
大立ち回りといえばこれだろう
《伝承顕現》で齊天大聖の如意金箍棒を顕現させて取り囲もうとしてくる井芹党達を片っ端からぶちのめします
伸縮自在な武器というのは便利だな
ついでに一応【通信障害】を発動
天魔武者が通信の類を使用しているとは思い難いけど、使用しておいて損は無いからな
(「……観測拠点に飛び込んだとしても身を隠せるような場所はなさそうだし、周囲も開けているとなるとこのまま正面から殴り合うしかないか……時間を掛け過ぎて奥の砦から増援が来たりしても面倒だし、手早く決めさせて貰うぜ」)
声には出さずに呟くと、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)はパラドクス「伝承顕現(レジェンダリーウェポン)」を発動。齊天大聖孫悟空の武器、如意金箍棒を顕現させて、周囲にわらわらと出てきたトループス級天魔武者『井芹党』たちを当たるを幸い叩きのめす。
「ぐえっ!」
「ぎゃあっ!」
「うわらばあべしっ!」
「な、何と言う強さ…これが、噂に聞こえたディアボロスか! む、無念なりっ!」
「ひええっ、俺がいったい何したっていうんだよおぉぉぉ(泣)」
「俺、この任務が終わったら故郷に帰って結婚しようかなと…ばたりっ!」
思い思いの断末魔(?)をあげながら『井芹党』は如意金箍棒の一打ちで脆くも潰れ果てるが、さすがに一応戦闘態勢に入っているクロノヴェーダだけあって、潰れ際に反撃のパラドクス「病魔覆滅の一刀」を発動。相手を取り囲んで一斉に斬るなんて悠長なことは到底やってられないので、イレギュラーに刀をぶん投げる。無茶苦茶ヤケクソの反撃だが、それでも一応パラドクス攻撃。暁翔は素早く躱して刀に身を貫かれはしなかったものの、掠め切られて多少のダメージを負う。
そして、少数ではあるが更に新手の『井芹党』が観測拠点から飛び出し、一方で山の方の砦から聞こえていた宴会騒ぎの騒音はいつの間にか途絶えている。多少距離があるとはいえ、これだけ派手に立ち回ればさすがに何かあったと気づかれたかな、と、暁翔は如意金箍棒を伸縮させて振るいながら声には出さずに呟いた。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
ハナ・フリードル
私が来たっスよ!後は任せるっス!
のこのこ出て来た増援に突撃して【パワーガイザー】を撃つっス!
相手の足元の地面を殴りつけて爆発させるっス!爆風と土砂でふっ飛ばしてやるっスよ!
連続で地面を殴り続けて、残った敵を片っ端から吹き飛ばすっス!
ひゃっはー、削られた敵にとどめ刺して美味しいとこ持ってくのは最高っスな!
嵐柴・暁翔
井芹党達は我が強いというか、トループス級としては狡猾なのかもしれないけど、職務放棄をして逃げ出したりまではしないんだな
……上役の命令に抵触するとかでしないんじゃなくできない、のかもしれないけど…
此方にも増援があれば【パラドクス通信】を発動して簡潔に状況を伝えておきます
ここまでくれば寧ろ余計な事は考えずに勢いに任せて突っ込んだ方が良いのかもしれないな
髪の毛を二本引き抜いて吹く…のではなく、取り出した『GUMP』を構えて《悪魔召喚》を発動
大天使姉妹に頼んで観測拠点から飛び出してきた井芹党達を魔法攻撃で仕留めて貰います
まあ突っ込みどころはあるにしても俺としては武勲に興味は無いし楽しくもないから誰が相手に止めを刺そうと構わないけどな
……直ぐに次の相手が来るだろうし…
宴会の騒音を気にしなかった方々が今更潜伏して奇襲を狙うとは思い難いけど、酔った(?)勢いで全力疾走してくる位はありそうだし警戒しておきます
「私が来たっスよ! 後は任せるっス!」
威勢の良い叫び声とともに、ハナ・フリードル(人間のサウンドソルジャー・g06921)が戦場に飛び込んでくる。先行している嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は、対戦中のトループス級天魔武者『井芹党』相手に苦戦は全然しておらず、むしろあと一押しで全滅できそうな状況なので「救援機動力」で駆けつけてきたわけではないようだが、たぶんパラドクストレインから降車するが早いか騒ぎが聞こえてくる方向へと一目散にすっ飛んできたのだろう。
「ああ、戦況は見ての通りだ。当面の敵のトループス級は残り少ないが、山の方に見えている砦から新手が出て来るかもしれない。用心は怠るなよ」
「合点承知っス!」
暁翔から【パラドクス通信】で戦況説明(?)を受け、ハナはパラドクス「パワーガイザー」を発動する。
「おらあぁぁあっ!! これでも食らうっス! いやまったく、削られた敵にとどめ刺して美味しいとこ持ってくのは最高っスな! ヒャッハー! ……って、どひゃー!」
ハナはサイキックパワーを込めた拳を打ち下ろし、自分と敵との間の地面を爆裂させる。パラドクスの力を備えた爆発で吹き飛ばされた『井芹党』はひとたまりもなく四散するが、潰れる寸前に反撃のパラドクス「アマビェーム!」を放つ。ハナは爆風と土砂で物理的には身を隠しているが、相手の反撃も一応はパラドクス。土煙を突き破って色とりどりの怪しいビームがでたらめに飛び交い、いくつかはハナに命中してダメージを与える。
(「おやおや……まあ、ここまでくれば寧ろ余計な事は考えずに、勢いに任せて突っ込んだ方が良いのかもしれないな」)
声には出さずに呟くと、暁翔は取り出した召喚アイテム「GUMP」を構えてパラドクス「悪魔召喚(サモン)」を発動。セレスティアとアリスティアの大天使姉妹を召喚する。そして、観測拠点から出ては来たものの、怖気づいたかあるいは戦況を見定める気か、柵の陰に身を潜め…たつもりになっている少数の『井芹党』に対して、容赦のない魔法攻撃を依頼する。
(「…尻に帆かけて逃げているならともかく、潜んで攻撃を避けて後で何とかしようなんて目論んでる奴らを見逃すわけにはいかないだろ……井芹党達は我が強いというか、トループス級としては狡猾なのかもしれないけど、自己判断で戦場から離脱したり降伏したりという決定的な行動はできないようだな…」)
まあ、天魔武者はメカ要素強めだし、ジェネラル級でもない限りは個体としての自己保存本能というか命への執着は薄いよな、と暁翔が言葉に出さずに呟く間にも、大天使姉妹は身を隠しているつもりの『井芹党』を逃れようのない魔法攻撃で容赦なく残らず撃破する。トループス級は潰れ際に反撃のパラドクス「背水の陣」を発動。サザエとかカニとかフジツボとか固そうな水辺の生き物(?)を召喚して大天使姉妹にぶつける。彼女たちは避けることなく攻撃を受け、生じたダメージは、幸いさほど大きいものではなかったが、すべて暁翔へと跳ね返る。
(「いててて…ん? あれは?」)
顔を顰めながらも、暁翔は先刻まで騒々しく宴会をしていた山中の砦から、何体ものトループス級天魔武者『龍造寺四天王』が口々に喚きながら飛び出してくるのに気がついた。
「やあやあ我こそは、音に聞こえた龍造寺四天王!」
「違う違う、龍造寺四天王はこの俺だ!」
「お前らが四天王なのかどうかは知らんが、龍造寺四天王最強の四人目はこの俺よ!」
「ククク、貴様などは間違って四天王の数に入っていたとしても間違いなく最弱…最強の龍造寺四天王はこの俺で間違いない……」
「えい、何にせよ、これから我ら龍造寺四天王が決死の覚悟で攻め込もうとしていたところへ逆撃してくるとは無粋にして無謀な奴! 飛んで火に入る夏の虫とは貴様らのこと! 龍造寺四天王の名に懸けて、今すぐ討ち取ってくれるわ!」
(「…一応、最後の奴だけは多少意味のあることを言ったな……」)
さて、戦うか会話するか、と、暁翔は内心ちょっと首を傾げる。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【セルフクラフト】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
嵐柴・暁翔
……話すだけなら井芹党よりも簡単そうではあるけど、実のある話を聞き出すのは遥かに難しそうだな…
もう四天王の後に通し番号でも振っておけとしか言いようがない龍造寺四天王達のやり取りについ《時間停止》で突っ込みを入れてしまいます
誰が四天王か知ってんのう…なんてな
それに無謀は兎も角、無粋は末期の宴を邪魔したのはそう言えなくもないにしても、攻め込まれるのを黙って待つような方はまずおらんわ
意図的に仲間を盾にしている方を狙って攻撃します
まあ盾にされていた方と立場が入れ替わるだけかもしれませんがそれはそれで
……龍造寺四天王達は元からそういう性格なのか、覚悟が決まるというかもう精神をやられてそうなったのかは知らないけど、決死の自爆特攻の護衛役を命じられている筈なのに悲壮感は欠片もないな…
まあ特攻して果てるつもりだったのに逆撃されたのはなんというか水を差されたような気分だというのは分からなくもないけどな…
(「……話すだけなら井芹党よりも簡単そうではあるけど、実のある話を聞き出すのは遥かに難しそうだな…」)
どやどやと騒々しく出現したトループス級天魔武者『龍造寺四天王』の集団(もちろん、四人より遥かに多い)を見やって内心呟いた嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は会話ではなく戦闘を選ぶことにして、パラドクス「時間停止(ダ・サイダー)」を発動する。
「突然だけどちょっといいか? 誰が四天王か知ってんのう…なんてな」
「……は?」
その瞬間、暁翔が放ったあまりにもくだらないダジャレに『龍造寺四天王』たちは全員、一瞬、動きを止める。確かに「時間停止(ダ・サイダー)」は「くだらないダジャレを吐き、あまりのくだらなさに聞いた者は一瞬凍りついて動きを止める」という非常にイレギュラーなパラドクスではあるが、これだけの数を一度に止めることはできないので、おそらく単純に、ディアボロスの言葉に意表を突かれて止まったのだろう。
しかし次の瞬間、まさに逆説連鎖戦の真髄(?)ともいうべき、時空を歪め因果を超越した(ように見えないこともない)パラドクスの(不完全な)発動が起きる。まず「時間停止(ダ・サイダー)」の強力なパラドクス攻撃効果を受け、一体の『龍造寺四天王』が凍りついて粉々に砕け散る。しかし同時に『龍造寺四天王』は反撃のパラドクス「貴様は四天王にふさわしくない」を発動、他の個体を盾にしようとする。だが、既に砕けてしまっているので他の個体を盾にすることはできず「苛烈な反撃」と称する弱々しい衝撃波だけが暁翔を襲い、小さなダメージを与える。
本来、パラドクス攻撃の応酬としてはそれで終了なのだが、なぜか周囲の『龍造寺四天王』たちが妙な影響を受けたらしく、一斉に不自然な哄笑をする。
「は、ははははは、はは。や、やはりこいつは龍造寺四天王にはふさわしくなかった。ディアボロスなどにやられおって…ライバルが減って一石二鳥よ」
「はははは、はは、はは。そ、その通りだ。たとえ龍造寺四天王の末席を占めていたとしても、敵に倒されてしまうとは単なる恥さらし。代わりに新たな四天王を選ばねばならんな…も、もちろん、俺自身は既に四天王の上席にいるのだから関係ないが…」
(「…お前ら、他に言うことないのか?」)
まあ、パラドクス攻撃の余波なのかもしれないが、それにしても『龍造寺四天王』たちの反応はトループス級としてもポンコツに過ぎるな、と、暁翔は声には出さずに呆れて呟く。宴会のお供程度は務まるのかもしれないが、決死の自爆特攻の護衛役がまともに務まるとはとても思えない。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【浮遊】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
連々・葛
(トレインチケット)
「戦うべき相手を前にして、自分の馬鹿げた名位にひたすら固執し、仲間の犠牲を利として笑うとは…ああ、もう、見苦しい! お前たちにはナントカ四天王どころか、武者を名乗る資格すらありませんわ!」
駆けつけてきたジークリット・ノイバウテン(人間の殲滅機兵・g03261)が苛烈そのものの口調で卜ループス級天魔武者『龍造寺四天王』の集団に対して言い放ちパラドクス「グランツ・シヴェーア」を発動する。
「超過駆動開始、剣翼顕現。このまま最大出力を維持して、薙ぎ払いますわ!」
「ぎょ、ぎょえー!」
問答無用の突撃に対して『龍造寺四天王』たちは、ほとんど反射的にパラドクス「貴様は四天王にふさわしくない」を発動。互いに仲間を盾にしようとして失敗し、ますますジークリットの逆鱗に触れる。
「ええい、もう、お前たちのような最低のクズは見るのもイヤ! 戦いの中で優雅さを保つにも限度というものがありますわ!」
相当にブチ切れた声をあげながら、ジークリットは卜ループス級天魔武者たちを光の剣翼で当たるを幸い薙ぎ払う。『龍造寺四天王』たちは瞬時にしてほとんど殲滅されるが、苦し紛れというか断末魔の反撃衝撃波をジークリットは憤慨のあまり避けようともしなかったので、結果的に相応のダメージを受けてしまう。
そして、ジークリットの突撃を偶然逃れた少数の『龍造寺四天王』に向け、連々・葛(人間のガジェッティア・g03376)がパラドクス「復讐の刃」を発動する。
「戦国時代の武器…あまりよく知らないけど、こんなもんかな?」
そう言いながら葛はいわゆる種子島銃と呼ばれる火縄銃を取り出すと、パラドクスの趣旨に従い、銃を撃つのではなく卜ループス級天魔武者に向けてぶん投げる。
「な、何? これを俺達に使えというのか? いったいどういう……どわーっ!」
さほど勢いなく投げられた火縄銃を『龍造寺四天王』は当惑気味に受け止めたが、次の瞬間、火縄が燃え尽きた銃が大爆発を起こし、トループス級は見事に吹っ飛び四散する。しかし同時に反撃のパラドクス「群龍烈槍」を発動。なんか単なる偶然のようにも見えるが、持っていた槍が爆発で葛の方へと飛んでいく。
「おっとっと!」
葛は危うく槍を躱し、串刺しにされたりすることはなかったが、けっこうすれすれで掠められてダメージを負う。
「いててててて…まあ、こんなもんか」
とりあえず雑魚は片付けたな、と、ぱんぱんと服の埃を払いながら、葛は周囲を見回し呟いた。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【照明】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
すると、山の方の砦から、一体の天魔武者が悠然と姿を見せる。トループス級の『井芹党』や『龍造寺四天王』とは一見しただけで格の違いが窺えるその個体は、アヴァタール級天魔武者『寺沢広高』に間違いない。
「ふぅむ。もうしばらくは戦待ちの宴ができるかと思っていたのだが、ディアボロスの方から押しかけてきたか。ということは、我が末期の華々しき自爆に力なき民草を巻き込んで無差別に大勢ぶっ飛ばすという北条殿の作戦も、おじゃんというわけだなあ」
いや、残念、残念、と、あまり残念そうには聞こえない口調で言い放ち『寺沢広高』はからからと笑う。問答無用ですぐさま戦う、という雰囲気ではないが、その佇まいは豪放に見えて隙がない。おそらくディアボロスが仕掛ければ、即座に反撃してくるだろう。
嵐柴・暁翔
自爆特攻といえば以前兵器工廠で爆弾を括りつけられていた方々は…まあ色々と難儀だったけど、今回の寺沢広高はどうなんだろうな…?
……ただ、上からは捨て駒にされたんだし機密の類は知らされていないだろうな…
戦待ちの宴だか自棄酒だかは兎も角飲まなきゃやってられないのかもしれないけど、そんな酒が美味いとは思えないんだがな
とはいえ俺達が来た以上は自爆特攻なんて馬鹿な作戦ももう終わりだ
色々と鬱憤も溜まっているだろうし言いたい事もあるだろうから話を聞く位はするぞ
ただ、一つだけ言っておくなら作戦通りに無力な民草を道連れに果てるよりも、ここで復讐者を相手に戦って果てる方が余程ましだと思うんだがな
「俺達が来た以上は、自爆特攻なんて馬鹿な作戦ももう終わりだ。色々と鬱憤も溜まっているだろうし言いたい事もあるだろうから、話を聞く位はするぞ」
相手と同様、いつ仕掛けられても対応できるよう油断なく身構えながら、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)がアヴァタール級天魔武者『寺沢広高』に告げる。
「ただ、一つだけ言っておくなら、作戦通りに無力な民草を道連れに果てるよりも、ここで復讐者を相手に戦って果てる方が余程ましだと思うんだがな」
「まあ、まともな天魔武者ならそうかもしれんな。しかし、我は違う。どういうわけか、我は変態でな。無力な民草を一方的に虐殺するのが大好きなのだ」
どうにもおぞましい言葉を『寺沢広高』は薄気味悪くなるほど明るい口調で告げる。
「もちろん「圧政」で苦しめるべき民草を無闇に殺しては命取りなことぐらいわかっとる。民草は生かさず殺さず。しかし、それではつまらんのだ。いくらねちねちといたぶって圧政エネルギーを引き出しても、最後に殺さなくては味気ない」
(「うげ…聞くんじゃなかったかな…」)
そういや本来の歴史上の「寺沢広高」は、いったんキリシタンになっておきながらあっさり棄教して、その後殊更に熱心にキリシタンを弾圧、虐殺した大名だったな、と、暁翔は『寺沢広高』の胸部にある✕型に削られた十字を見やり、声には出さずに呟く。
そして『寺沢広高』は、何の屈託もなさげに滔々と述べ立てる。
「そういうわけで、遠慮会釈なく敵方の民草を虐殺し、最後は自爆して多くの民草を巻き添えにするという今回の作戦は、確かに馬鹿げているとは思いつつ、我の嗜好にはピッタリであったのよ。その日が来るのを楽しみに毎日宴を重ねていたのだが、それもこれまでというわけだ。もっとも、我が貴公らを見事に返り討ちにでもしてみせれば、作戦続行になるのかな?」
「…そうかもな」
だが断る、と、内心続けながら、暁翔はアヴァタール級を油断なく見据えた。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
嵐柴・暁翔
……成程…
今回の自爆特攻は人選も完璧だったという訳か…
随分といい趣味をしているけど、歴史を紐解けば功績はあってもろくでもない真似もしている方はそれなりにいるのも確かだ
能力と精神性は別問題だし、油断は禁物だな
……もっとも、敬意を抱けるかも別問題ではあるけどな…
一つだけ言っておくなら、もし俺達を返り討ちにして北条殿の作戦を継続するとしても、此方はもうその作戦を知っていて奇襲にもならないから大した被害もなく終わらせられるだろうな
キリスト教とクロノヴェーダとしての大天使に関係があるのかは知りませんが、こういう相手なら特にセレスティアが力を貸してくれそうだし《悪魔合体》を発動させます
身を持って味わった聖属性魔法をアリスティアの力も借りて強化して全力で叩き込みます
何故か大天使姉妹が召喚存在等ではなく自意識のある状態で、仲間として一緒に戦っている幻を見てしまいます
本人も望んでいなかった訳ではありませんが、いったい誰の望みを見せられたのかは確認しようもありません
(「……成程…今回の自爆特攻は人選も完璧だったという訳か…随分といい趣味をしているけど、歴史を紐解けば功績はあってもろくでもない真似もしている方はそれなりにいるのも確かだ…能力と精神性は別問題だし、油断は禁物だな……もっとも、敬意を抱けるかも別問題ではあるけどな…」)
声には出さずに呟くと、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)はアヴァタール級天魔武者『寺沢広高』を見据えて告げる。
「一つだけ言っておくなら、もし俺達を返り討ちにして北条殿の作戦を継続するとしても、此方はもうその作戦を知っていて奇襲にもならないから大した被害もなく終わらせられるだろうな」
「それはそうだろう。そもそも運良く貴公らを返り討ちにしたところで、すぐさま次のディアボロスが押しかけてくるのは見え見えだ。松平信康殿を討ち、淀殿を亡き者にしたディアボロス、断片の王となった徳川家康殿ならいざ知らず、北条殿如きが何をしたところで対抗できるわけもない」
妙に的確な、相模国の天魔武者にとっては絶望的とも思える観測を『寺沢広高』は笑いを含んだ声で言い放つ。
「どのみち、我らアヴァタール級は使い捨ての影。ならば先のことなど考えず、今の生を楽しむ。何を楽しみとするかは我の勝手。それだけのことだ」
「なるほど」
面白くもなさそうにうなずくと、暁翔はパラドクス「悪魔合体(フュージョン)」を発動。大天使姉妹セレスティアとアリスティアと一時的に合体する。
(「キリスト教と召喚存在としての大天使に関係があるのかはよくわからんが、こういう相手なら特にセレスティアが力を貸してくれそうな気がする」)
声には出さずに呟くと、暁翔はクロノヴェーダのセレスティアに攻撃された時に身を持って味わった聖属性魔法をアリスティアの力も借りて強化し、全力で『寺沢広高』に叩き込む。
「ぐおっ! さすが、やりおる…」
大きく身を揺るがしたものの、さすがアヴァタール級だけあって一撃では倒れず『寺沢広高』は反撃のパラドクス「棄教斬捨御免」を発動する。対象の望みや希望を幻として見せ、最も効果的なタイミングで相手ごと神速の剣技を以て一刀両断に切り捨てる卑怯技だが、暁翔は幻攻撃で多少のダメージを受けたものの、剣技の方は難なく躱す。
(「甘いな…こういうのは、わりと慣れてるんだ」)
声には出さずに、暁翔は呟く。彼が見た幻は、召喚存在ではない大天使姉妹が仲間となって一緒に戦っているというもので『寺沢広高』は幻の彼女たちもろとも暁翔を斬ろうとした。その斬撃を、暁翔はほとんど本能的な動きで避けたが、幻の大天使姉妹は一刀両断されて消え、そのダメージは大きいものではないにせよ、暁翔に跳ね返ったのである。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
伊藤・真九郎
なるほど、死を恐れず受け入れているか。
なかなかに極まった御仁よ。
ならば語るべき事も無し。刃にて仕る。
大小二振りの太刀を引き抜き、真っ向勝負を挑む。
【緋翼二連崩し】の奥義。刃を擦り合わせ、刀身に炎を纏わせる。
一気に間合いを詰め、左右同時に斬りかかり、切り裂くと同時に焼き払おう。
反撃は、城を生み出すというものか?
よく分からんが、パラドクスで生み出す炎の嵐で薙ぎ払って対抗するか。
如何な戦況だろうと仔細無し。腹括って進むもの也。
アドリブ、連携歓迎致す。
「なるほど、死を恐れず受け入れているか。なかなかに極まった御仁よ。ならば語るべき事も無し。刃にて仕る」
駆けつけてきた伊藤・真九郎(剣客・g08505)が、きっぱりと言い放つ。それに対してアヴァタール級天魔武者『寺沢広高』は、少々残念そうに応じる。
「語るべき事も無し…か。我としては、強き者と語りながら刃を交えるのは大好きなのだが…まあ、我の趣味がいろいろと棄教…いや、奇矯なのは自覚しておる。付き合ってもらえなくとも仕方ない」
棄教者だから奇矯、なんちゃって、と、誰かの色物パラドクスのようなことを言う『寺沢広高』へ、真九郎は動揺することなくパラドクス「緋翼二連崩し(ヒヨクニレンクズシ)」を発動して斬りかかる。
「いざ、奥義にて仕る!」
「ならばこちらも、負けてはおられぬ!」
一転して気合を籠めて言い放つと『寺沢広高』は真九郎の先手を打つように、本来は反撃のはずのパラドクス「奇動妖塞富岡城」を先に発動する。築城の名手と謳われた『寺沢広高』の技量を以て一瞬のうちに構築された奇動妖塞富岡城は、最も戦況が読めなくなる装備を備え戦況を大いにかき乱す…という常識外れのパラドクスだが、真九郎はまったく動揺しない。二振りの刀を擦り合わせて刃に炎の剣気を纏わせ、振るう度に周囲に炎の嵐を巻き起こす攻防一体の二刀流にて、奇動妖塞富岡城の攻撃を受け流しつつ防御を崩し、必倒の斬撃を打ち込む!
「ぬわあああああああっ! き、効かぬか!」
一瞬のうちに構築された城は真九郎のパラドクス攻撃を浴びて一瞬のうちに消え『寺沢広高』をパラドクスの炎の嵐が襲う。直接の斬撃には及ばないかもしれないが大きなダメージを受け、アヴァタール級は倒れこそしなかったものの、たじたじと数歩下がる。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
嵐柴・暁翔
なんというか、色々と難儀なアヴァタール級だからこそそういう気質になったのか、大元のクロノス級の気質を受け継いだだけなのかは知らないけど、随分と刹那的で享楽的な生き方だな
それにしても虐殺好きなのに強い相手と戦うのも嫌いではないとは、矛盾しているようにも思えるけど、随分と多趣味というか、どんな事にでも楽しみを見出せるようなタイプなのか…?
天魔武者なら言葉よりも刃で語りたがる方が多いように思えるんだがな…とシリアスっぽく語りながら『風牙』を抜刀して構えて寺沢広高と対峙します
そして頃合いを見計らって棄教者が奇矯とは喫驚したぜ…と桔梗の花を手に、無駄に決め顔で《時間停止》を発動します
本当に相手が虐殺者だったのならもう少し違う対応をしたかもしれませんが、実際に手を下す現場を見たわけでもなく、ましてアヴァタール級ならそれこそ漂着したばかりでまだ何もしていないという可能性もあり、話を聞いていて気分が良いという訳ではありませんが、相手にそこまで強い感情を抱いてもいません
(「…なんというか、色々と難儀なアヴァタール級だからこそそういう気質になったのか、大元のクロノス級の気質を受け継いだだけなのかは知らないけど、随分と刹那的で享楽的な生き方だな…それにしても虐殺好きなのに強い相手と戦うのも嫌いではないとは、矛盾しているようにも思えるけど、随分と多趣味というか、どんな事にでも楽しみを見出せるようなタイプなのか…?」)
言葉には出さずに呟いた嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は、こちらは言葉に出してアヴァタール級天魔武者『寺沢広高』にシリアスっぽく刀を向けて語りかける。
「天魔武者なら言葉よりも刃で語りたがる方が多いように思えるんだがな…」
「だから言っておろうが。我は天魔武者としては、いろいろと奇矯なのだよ」
応じた『寺沢広高』に対し、暁翔はさっと桔梗の花を取り出し、無駄に決め顔をして、ここぞとばかりに色物パラドクス「時間停止(ダ・サイダー)」を放つ。
「棄教者が奇矯とは喫驚したぜ…なんてな」
「な、なんだそれは! くだらん!」
くだらんと言いながらも『寺沢広高』は豪快に爆笑し、次の瞬間、その全身が凍りつく。しかし、これで倒されてはさすがに格好がつかないと思ったのか、あるいは単に活力が尽きるに至らなかったのか、アヴァタール級は大笑いしながらばりんと氷を割って反撃のパラドクス「棄教斬捨御免」を放つ。
「ぐわははははは! 棄教者が奇矯とか喫驚して桔梗を持つ! 何とも笑わせてくれるものだ!」
大笑しながら『寺沢広高』が言い放った瞬間、暁翔の周囲が桔梗の花で覆われる。いや、別に俺、桔梗にこだわりがあるわけでも何でもないんだけど? と、暁翔が言おうか言うまいか迷った一刹那、痛烈な斬撃が放たれ桔梗の花もろとも暁翔を斬ろうとする。
「ひゅうっ……」
文字通りの間一髪で身を躱し、暁翔は両断されるのをまぬがれたが、羽風だけで相応の傷がつきダメージを受ける。その周囲を、桔梗の花が舞い散って消えていった。
「風流…風流…いや、むしろ風狂か?」
抜刀したまま『寺沢広高』は楽しげに呟き、同時に凍りついたままの片膝をがたんと折った。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【浮遊】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
嵐柴・暁翔
なんというか、奇矯と称するのにそれを当然のように語れるのは悪くないな
その趣味は理解できないけど、そこまで堂々としているのは寧ろ小気味好いとすら思えるぜ
……史実としての寺沢広高も名君とされている面もあるらしいし、一面の印象だけが全てではないのは、つい忘れがちだけど当然のことではあるか…
挑発でも何でもなく、堂々と次で決めると言い切って『風牙』を納刀して抜刀術の構えを取り、寺沢広高が立ち上がり万全の構えを取るのを待ちます
逆説連鎖戦ではそこまで意味はないかもしれませんが、最後の立ち合いになるのならその辺りはもう意地や覚悟の領分です
ただし、相手が全力を出せるようにするのが主目的なので寺沢広高がどんな手でこようが非難も侮蔑もしません
此方も合理的とはいえない真似をしていますし、それが相手のやり方というだけのことでしょう
《天元突破冒険者》を発動して、最速での居合切り、煌牙瞬雷閃で勝負を決めます
(「…なんというか、奇矯と称するのにそれを当然のように語れるのは悪くないな…その趣味は理解できないけど、そこまで堂々としているのは寧ろ小気味好いとすら思えるぜ……史実としての寺沢広高も名君とされている面もあるらしいし、一面の印象だけが全てではないのは、つい忘れがちだけど当然のことではあるか…」)
言葉には出さずに呟くと嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は愛刀「風牙」を納刀して抜刀術の構えを取り、アヴァタール級天魔武者『寺沢広高』に向かって言い放つ。
「次で決める…立って、構えを取れよ。それとも、もう立てないか?」
「居合か…斟酌はいらん。この膝は、自動修復するにしても相当かかる。我が立つのを待っていたら日が暮れるぞ」
他ならぬ暁翔のパラドクス攻撃で凍りついた下半身をぎしぎしと軋ませながら『寺沢広高』は事も無げな口調で言い放つ。
「それとも、我が立てるようになるまで茶でも立てて過ごすか? まあ、我は立てんから貴公に立ててもらうことになるが、茶の心得はあるか?」
「……残念ながら、風雅とはさっぱり無縁の武骨者でね」
暁翔が構えを崩さないまま応じると『寺沢広高』は笑い声をあげる。
「そうか? 武骨者にしては、さきほどの洒落はなかなか効いていたぞ。茶立てがダメなら、連歌にするか? 立つ立たぬ、身を立てんとして膝立たぬ、というのはどうだ?」
「立たぬは人の立てぬなりけり…かな?」
即興で応じながらも、これはもしや『寺沢広高』の話術パラドクス「苓州小話倍返し」が発動しているのではないか、と、暁翔は身体の負担を測るが、特に負荷が増している様子でもない。そして『寺沢広高』は、ばりんと音を立てて膝を伸ばし立ち上がる。
「立たぬは人の立てぬなりけり、か。面白い。これは、立たぬ膝を強引に立ててでも、自称武骨者殿の居合の手前を拝見せぬわけにはいかんな」
「では参る…俺の太刀に、斬れぬもの無し。……全てを斬れ……煌牙瞬雷閃…!」
パラドクス「天元突破冒険者(ランディ)」を発動し、暁翔は最速の居合を放つ。雷電を伴う超常のパラドクス斬撃はアヴァタール級の身体を存分に両断する。
すると両断された『寺沢広高』は反撃を放つでもなく、落ち着いた声で言い放つ。
「……面白きこともなき世を面白く、過ごせしものは傾奇なりけり」
「…めでたくもあり、めでたくもなし」
暁翔が即興で応じると『寺沢広高』は大きな哄笑をあげ、そして自爆装置が働いたのか、大爆発を起こして消滅する。同時に強大な排斥力が働き、作戦に参加したディアボロス全員が、新宿島へ帰還するパラドクストレインへと強制移送された。
そして暁翔は「風牙」を納刀してぼそりと呟いた。
「そうか。あいつは傾奇者だったのか…」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!