パテー解放作戦
攻略旅団の提案により、最終人類史に奪還した地域を精査した所、断頭革命グランダルメと火刑戦旗ラ・ピュセルの境界付近にあった街『パテー』が、直径1kmほどの湖になっている事が判明しました。
『パテー』はオルレアンから少し北西にいった辺りにあり、本来の歴史においては『ジャンヌ・ダルク』に縁のある地域である事から、飛び地として火刑戦旗ラ・ピュセルの一部になっていたものと思われます。
この飛び地という特性を生かす事で、『パテー』を、火刑戦旗ラ・ピュセルにおけるディアボロスの拠点とするべく、解放作戦を行います。
安全な後方拠点を用意しておけば、救出した一般人のケアや生活の再建、疫病の予防など、様々な活動が可能になる筈です。
パテーを支配するキマイラウィッチを掃討し、パテー地方の解放を行ってください。
くすぐり責めの刑(作者 ライ麦)
#火刑戦旗ラ・ピュセル
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「皆様、お集まりいただきありがとうございます」
新宿駅グランドターミナルで、サフィール・セレニテ(見習い少年執事・g08576)がディアボロス達に丁寧に頭を下げる。
「この度、攻略旅団の提案により、火刑戦旗ラ・ピュセルのディヴィジョン内に、救出した一般人のケアなどを行うディアボロスの拠点を用意する作戦を行う事となりました」
手帳を見ながら、サフィールは説明を続ける。曰く、最終人類史のフランス国土を精査する事で、ラ・ピュセルの領域を詳しく調査した結果、拠点として最もふさわしい場所として、パリ近郊の『パテー』が選ばれたとのこと。というのも、パテーのすぐ南の『オルレアン』が、断頭革命グランダルメと火刑戦旗ラ・ピュセルの境界となっていたようだが、パテーは、史実においてはジャンヌ・ダルクも参戦した『パテーの戦い』で有名な地域。その縁もあってか、飛び地として火刑戦旗ラ・ピュセルの一部になっていたらしい。
「飛び地と言っても、対岸とは数百メートルくらいしか離れていないので、一般人を連れて移動するのにも不自由はないでしょうし。オレルアンに面した地以外は、グランダルメの領域であった為に海になっているので。3方が海、1方が水堀に囲まれた、護りやすい地形といえるでしょう。後方拠点にするには最適ですね」
安全な後方拠点を用意しておけば、救出した一般人のケアや生活の再建、疫病の予防など、様々な活動が可能になるはず。そのためにも、まずはパテーを支配するキマイラウィッチを掃討し、この地方の解放を行って欲しい。そう述べて、サフィールはよろしくお願いいたします、と再び頭を下げた。
パテーは、1km四方程度の広さの島で、一般人も1000人ほど住んでいる。また、断頭革命グランダルメとの境界であった為、キマイラウィッチの部隊も複数駐屯している事も確認されている。
「人口も少ないものですから……キマイラウィッチも虐殺は行なっていないようです。ただ……代わりに、『魔女狩りの真似事』として、一般人に反抗的な市民を密告させ、密告された一般人を残虐な方法で拷問し、火あぶりで殺すという行為を繰り返しているようで」
沈鬱な面持ちで長い睫毛を伏せるサフィール。ディアボロス達も怒りに拳を震わせる。そのような行為、見過ごすわけにはいかない。
「少ない人間を時間を掛けて殺す為、被害者の数は少ないですが……住民達は互いに密告を警戒して疑心暗鬼となっており、更に、残虐な拷問と火あぶりの見せしめにより、心が折れてしまっているようです」
誰も密告しなかったらしなかったで、キマイラウィッチは、無作為に捕まえた複数の市民を『密告するまで拷問して殺してしまう』ので、全員が結束して密告を行わないという手段を取る事もできない。キマイラウィッチを倒さない限り、現状を打開することはできないだろう。
「ですので、まずは……水中を通って隠密裏にパテーに潜入、拷問を行っているキマイラウィッチを撃破して、密告された一般人を救出してください」
サフィールの言葉に、ディアボロス達はもちろんだと力強く頷く。
「それで……残虐な拷問っていうのは」
胸糞悪くなる話かもしれないが、一応聞いておかなければ。救出する際にも、役に立つかもしれないし……そう思って尋ねるディアボロスに、サフィールは答えた。
「くすぐり責めです」
……ん? 質問したディアボロスの目がテンになる。先ほどまでのシリアスが消し飛んだ気がした。
「えっ、くすぐり……? 責め……?」
残虐な拷問という言葉から連想されるイメージとは程遠い。ただくすぐるだけなのが、拷問になるのだろうか。しかし、サフィールは真剣な顔で頭を振った。
「甘く見てはいけません。くすぐり責めは、史実でも実際に行われていた拷問……窒息する寸前まで、何度も何度も体をくすぐられるのは、想像を絶する苦痛でしょう」
そうだろうか、と一瞬思ったが確かに、笑いすぎて呼吸困難になることは実際あるわけで。それが何度も何度も繰り返されるのは、息を止めさせられているのと変わらないかもしれない。
「この拷問を行っているのは、『翼ある聖歌隊』。鳥と融合した肉体を持つ、いわゆるハーピーの如き姿のトループス級キマイラウィッチですね。一般人を拘束した上で、その翼から落ちた羽根を使い、くすぐり責めを行っています」
翼ある聖歌隊って、あの半裸のシスターみたいな格好したやつかあ……と、何度も交戦してきたディアボロスの脳裏にその姿が浮かぶ。半裸のシスターが一般人を拘束してくすぐり責めを……なんか新手のプレイみたいだな、という感想が浮かんだところでディアボロス達は頭を振った。んなこと言ってる場合じゃない。
「ディアボロスが来れば、彼女達は拷問を一時中断してでもこちらに襲いかかってくるでしょう。その際、通常のパラドクスに加えて癖でくすぐってくることも予想されます。まあ、こちらはパラドクスではないので、くすぐられたところでディアボロスの皆様ならノーダメージですが……」
くすぐったいのはくすぐったいかもしれない。ていうか癖って。なんとなく遠い目になるディアボロス達をよそに、説明は進んでいく。
「『翼ある聖歌隊』を撃破し、一般人の救出が終わったところで、今度はディアボロスに復讐すべく、『ジェヴォーダンの獣』が襲いかかってきます。先ほども述べたように……パテーの皆様は、度重なる拷問と火あぶりで心が折れてしまっているので。ここで、皆様が勇敢に戦う様を見せることで、パテーの一般人の皆様の心に勇気を取り戻させていただければ」
勇敢に戦う、とは例えば。
「ジェヴォーダンの獣のふさふさ尻尾によるくすぐりに負けずに戦う、とかでしょうか」
いやこっちもくすぐってくんのかよ。まあ先と同様、パラドクスじゃないからノーダメージだろうが。
「そして、ジェヴォーダンの獣を倒せば、此度の拷問を指示した、親玉ともいえる、アヴァタール級のキマイラウィッチ、『白翼のセイレーン』が……」
なるほど理解した。こいつもどうせくすぐってくるんだな?
「いえ、白翼のセイレーンは空を舞いながら戦うので」
違うんかい! とツッコミたくなる。まあ、逆説連鎖戦とは時間・空間・世界法則を書き換えながら行う常軌を逸した戦い。相手がたとえ空を飛んでいようと、パラドクスは問題なく届くので戦いに支障はないだろう。こちらも空を飛ぶ、というのは敵地で目立ちそうなので、止めておいた方がいいかもしれないが。
「『白翼のセイレーン』は、敵に対しては苛烈な一方、同胞に対しては穏やかで心優しい聖職者の如く振る舞うようなので……くすぐり責めなんて提案したのは、同胞の体を人間の血で汚したくないといった理由なのかもしれませんね」
そのような推測を述べ、サフィールは改めてディアボロス達に向き直る。
「何にしても……パテーに駐留している全てのキマイラウィッチの部隊を撃破すれば、パテーの解放は成功となります。その暁には、人々の心のケアや、整備などを行い、ディアボロスの拠点として使えるように、改めてお願いすることになるかと」
拠点化が成功すれば、一般人から様々な情報を得ることもできるかもしれない。これは、そのための第一歩だ。よろしくお願いいたします、とサフィールは改まって礼をした。
「ほらほらぁ、言ってくださいよぉ、我らが白翼のセイレーン様を『くすぐり責めの刑提案するとか、なんかちょっと変態っぽくない?』なんて愚弄したのは私ですって」
手枷足枷で拘束した一般人の足裏を白き羽根でくすぐりながら、シスターの如き格好の鳥娘が耳元で囁く。堪えきれずにビクッと体を大きく仰け反らせ、拘束された一般人は笑い転げた。
「ヒッ……ヒャハハハハ、やめ、やめてくださ……」
「ん〜、言わないならもっとくすぐりますよぉ、こちょこちょこちょ……」
羽根で全身を攻められ、ますます笑いが大きくなった一般人はやがて息も十分に吸えなくなり、次第にその顔色が青くなっていく。
「ヒッ……ヒィ……ハッ……ハァ……お願い、もう、本当に、やめて……」
息も絶え絶えに懇願する一般人に、翼ある彼女は意地悪く微笑む。
「あくまで言わないつもりですかぁ? しょうがないですねぇ、じゃあもう火あぶりってことで。点火の方、よろしくお願いします〜」
火刑台の前に立っている一般人が震える。くすぐられるくらいならどうってことないだろうと軽い気持ちで密告したのが間違いだった。息もろくに吸えず、苦しげな表情であえぐ姿を見ていると、くすぐりの拷問が決して楽な拷問ではないことがはっきりと分かる。かといって、他にどうすればよかったのか。密告しなければ、あれ以上に厳しい拷問が待ち構えていたかもしれないのだし。仕方ない、仕方ないのだと己に言い聞かせながら、震える手で火刑台に火を点けた。
リプレイ
アッシュ・シレスティアル
※アドリブ、連携歓迎
たゆんの気配を察知して参加したぜ!
……とは言ってられない状況か。
魔女どものホームでの事件だとどうしても被害者が出てるところからスタートなのが辛いところだが、これ以上被害者を出すわけにはいかないからな。
解決方法も単純明快だし、速戦即決で行こうぜ!
【水中適応】を活用し、対岸上陸時まで周囲に敵がいないかどうかを常に気にしながら可能な限り素早い移動を心掛けるぜ。
たゆんスレイヤー活動をする上で必須の全身鎧を纏った上での行軍は【水中適応】があれどちと大変。
だが今も刻一刻と魔女どもの魔の手に晒されている一般人がいるんだから弱音を吐いてる場合じゃあない。
それに現地にいるであろうたゆんな奴らをスレイするためにも急いで行かないとな。
「たゆんの気配を察知して参加したぜ!」
などと、意気軒昂にパラドクストレインに乗り込み現地に向かったアッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)は、ふと今この瞬間にもキマイラウィッチに苦しめられている人々に思いを馳せて肩を落とした。
「……とは言ってられない状況か」
魔女どものホームでの事件だと、どうしても被害者が出てるところからスタートなのが辛いところだ。一見そこまで過酷には見えないくすぐり責めも、やられる側は相当苦しいはず。これ以上被害者を出すわけにはいかない。幸い、解決方法は単純明快だ。ただ乗り込んで、悪いやつをぶっ飛ばせばいい。速戦即決で行こうぜ、とアッシュは面を上げて対岸を見つめた。まずはこの水中を通り、秘密裏にパテーに潜入するところからだ。アッシュは息を吸い、水の中に飛び込んだ。例外はあるが、彼がたゆんスレイヤーとして活動するのは基本鎧で顔隠している時のみだ。今回も例に漏れず。青い全身鎧に包まれた体は、飛び込んだ途端に沈みかける。ぶはっとあぶくを出しながら大きく息を吐き、再び息を吸ったアッシュは必死で水を掻いた。水中適応の効果で、水中でも自由に行動できるようになっているとはいえ。全身鎧を纏った上での行軍はちと大変だ。気を抜くと沈みそうになる。それでも。敵が周囲にいないか、油断なく辺りを見回し、できるかぎり素早く水を掻きわけるようにして泳ぎ進む彼の口から弱音が出ることはない。今も刻一刻と魔女どもの魔の手に晒されている一般人のことを思えば。それに。対岸まで泳ぎ着いたアッシュは岸に手をかけ、ザバッと全身から水を滴らせながら上陸した。
「たゆんな奴らをスレイするためにも急いで行かないとな!」
たゆんスレイヤーの名は伊達じゃない。新宿島に流れ着いて以降、ずっとたゆんなクロノヴェーダと好き好んで戦い続けてきたのだから。まだ見ぬ現地のたゆん目指して、アッシュは鎧の青い目を光らせ、獲物を手に駆け出した。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
エリシア・ランヴェルト
アドリブ、連携ともに◯
くすぐり責めの刑、実際にくすぐられた経験がないのもあって聞いただけではそこまで拷問って感じはしないのですが…。
虐殺と復讐を好むキマイラウィッチが返り血で汚れる事を嫌うとは思えませんし、絶対癖が出てると思うんですよね。
何にしても一般人に被害が出ている以上、速やかに排除して解決しなければなりませんね。
【パラドクス通信】を活用して突入前の合流を図りつつ、事態が一刻を争う状況なので【水中適応】をお借りして水中を移動します。
着替える時間はなさそうなので着衣のままで進行しましょう。
…ところで着衣の上からくすぐられる場合、乾いた状態とずぶ濡れて張り付いてる状態だとどちらの方がくすぐったく感じるのでしょうか?
レイニーの力を借りながらバレないように上陸、その後はそのまま街中の死刑場を目指して移動。
この後何回もくすぐられる事になるわけですが…無事何事なく乗り越えられますように。
「くすぐり責めの刑、実際にくすぐられた経験がないのもあって、聞いただけではそこまで拷問って感じはしないのですが……」
ふむ、とエリシア・ランヴェルト(エルフのガジェッティア・g10107)は考え込みつつ顎に指を当てる。体を締め付けられる、とか重たいものを乗せられる、とか、何かで刺されるとか……そうした、分かりやすい拷問に比べると確かにイメージしにくい拷問ではあった。実際にくすぐられた経験がなければなおさら。しかし、キマイラウィッチとは虐殺と復讐を好むクロノヴェーダ種族。返り血で汚れる事を嫌うとは考えづらい。
「絶対癖が出てると思うんですよね」
そう呟き、エリシアは対岸を見やった。何にしても、一般人に被害が出ている以上、速やかに排除して解決しなければならない。事態は一刻を争う。悠長に着替えている時間はなさそうだ、とエリシアは着衣のまま水中に飛び込んだ。幸い、先行したディアボロスが残していってくれた水中適応の効果がある。着衣が水を吸って重くなっても、その力で自在に泳ぐことができそうだ。持ち込んだパラドクス通信の力があれば、突入前に先行したディアボロスとの合流も可能かもしれない。目立たないよう水中で息継ぎし、水をかいて進みつつ、エリシアはふと考えた。
(「……ところで着衣の上からくすぐられる場合、乾いた状態とずぶ濡れて張り付いてる状態だとどちらの方がくすぐったく感じるのでしょうか?」)
くすぐられた経験がないと余計に分からない。尤も、時先案内人の話からすると、この後何回もくすぐられることになるわけだから。もしかしたら実地でそれを体験することになるのかもしれない。あまりいい話ではないが……肩をすくめつつ、アクアスライム『レイニー』の力も借りてバレないように上陸したエリシアは街中の死刑場を目指して移動する。無事何事もなく乗り越えられることを祈りながら。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
そこに広がっていたのは、鼻につく血の匂いと力なく倒れている人々の姿……ではなく。
「ほ〜ら、こちょこちょこちょ〜」
「ヒッ、ヒヒッ、や、やめてくださ……ヒャハハハハ!!」
手足を拘束された一般人を、翼持つ半裸のシスターみたいな女性が羽根で楽しそうにくすぐり、くすぐられている方は身を捩って涙を零しながら笑い転げているという、一見するとなんか特殊なプレイでもしてるような光景だった。どんな特殊プレイであろうと、互いの合意があるのであれば、このまま失礼しましたと引き下がってもいいかもしれない。だが、くすぐられている方の表情が次第に苦痛に歪み、呼吸困難に喘ぎ、真剣に懇願しても、鳥娘の方は一向に止める気配がない。僅かに手を止め、一瞬解放されたかと安堵したように大きく息を吸った瞬間に再びくすぐり始めるという意地悪さだ。くすぐられている人々の顔が冗談でなく、段々青くなっていく。もはや呼吸が持たないのだろう。一刻の猶予もない、とディアボロス達はその場に踏み込む。鳥娘……もとい、『翼ある聖歌隊』が一斉にこちらに視線を向けた。
アッシュ・シレスティアル
※アドリブ、連携歓迎
※くすぐり耐性は低い方、悪魔装甲で対策万全?
衆人環視の中で相手の合意を得る事無く特殊性癖を満たす変態たゆんがいると通報があったがお前らだな?
一般人の手に負えない変態とのことで、ディアボロスがきてやったぜ!
兜に内蔵したたゆライズを起動、双刃ヴァルディールにパラドクスによって発生した雷を纏わせて準備完了。
一般人を巻き込まぬよう、距離をとりながら向かってくる個体狙ってパラドクスを行使。
さぁ人様に迷惑かける変態は一匹残らず片付けるぜ!
以降は無傷、軽傷な個体をたゆライズ越しに見極めながら狙って一体でも多くの個体のヘイトを集めて仲間が付け入る隙が出来るよう立ち回りつつダメージを稼ぎ。
相手からの攻撃は装備越しに受け止めて止まったところで反撃。
くすぐり責めに付き合ってやりたいのは山々だが、こっちも事情があってこの装備は外せないんだ。
悪く思わないでくれよな!
にしてもこういった属性は淫魔の役割みたいなところがあったな。
少々懐かしさを感じちまうが…そろそろ終わりにするぜ。
エリシア・ランヴェルト
アドリブ、連携ともに◯
もうバレましたね…まぁ、拷問の手も止まったのでよしとしましょう。
何故この方法選んだのかは聞きませんが、悪行もここまでです。
いつも通りアッシュさんが敵の注意を引いてくれるみたいなので、
私はキグナスでパラドクスを行使してダメージを受けた個体を狙って数を減らす事にしましょう。
その間レイニーには…火刑台まわりの火でも消化してもらいましょうか?
相手からの攻撃は気を強く持って耐えて、くすぐられたらそれから逃れるようにその場から飛びのいて反撃を試みます。
そういえばこの相手は聖歌でも攻撃してくるんでしたね。
音での攻撃はとれる対処法が耐えるしかなくて困ひいんっ!?
…っ、なるほどこれがくすぐられるってことですか。
こんなのに付き合ってたらまともに戦闘できなさそうなので速やかに終わらせましょう。
はぁっはぁっ…どうやら私には耐性がなかったようです。
逆説連鎖戦のおかげで大した影響はありませんでしたが…気を引き締めないとですね。
アッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)は翼ある聖歌隊にビシィッ! と指を突きつけ言い放った。
「衆人環視の中で相手の合意を得る事無く特殊性癖を満たす変態たゆんがいると通報があったが、お前らだな? 一般人の手に負えない変態とのことで、ディアボロスがきてやったぜ!」
「ハ……ハァア!?」
純白の翼を備えた、見た目だけは聖女のような彼女達の額に青筋が立つ。キマイラウィッチはただでさえディアボロスに対する復讐心の塊みたいな種族。その上にこんな煽りを受けて黙ってはおるまい。
「ディアボロスの奴……も、もう一回言ってみやがれですぅ……!」
「いや、こうなったら拷問で吐かせます!」
大鎌とくすぐり用の羽根を構え、一斉に飛び掛かってくる彼女達の目にもはや一般人達の姿は映っていない。エリシア・ランヴェルト(エルフのガジェッティア・g10107)はため息をついた。
「もうバレましたね……まぁ、拷問の手も止まったのでよしとしましょう。何故この方法を選んだのかは訊きませんが、悪行もここまでです」
「ああ、人様に迷惑かける変態は一匹残らず片付けるぜ!」
頷いて兜に内蔵したたゆライズを起動し、一般人を巻き込まぬよう、距離を取ったアッシュ目掛けて敵が殺到する。向かってくるたゆんの姿をたゆライズに収めながら、アッシュは雷を纏わせた双刃ヴァルディールを構えた。翼ある聖歌隊は、上半身はほぼ裸だ。その上、何がとは言わないがデカい。それは見事なたゆんだった。それを目とたゆライズに焼き付けつつ、アッシュはヴァルディールを振るう。放たれた雷撃は連鎖するように広がり、敵を纏めて感電させ、焼き尽くす。悲鳴を上げた聖歌隊は瞳に憎悪の色をたぎらせ、上空から舞い降りざまに、アッシュの首狙って大鎌を振るってきた。彼の煽りと攻撃のおかげで、聖歌隊の注意はアッシュに向いている。アクアスライムのレイニーも、一生懸命ぴゅっぴゅっと水を飛ばして火刑台まわりの火の消火を試みてくれている。その隙にエリシアはACライフル『キグナス』を構え、アッシュの攻撃で翼が焼け焦げている個体目掛けて、パラドクスで破邪の力を上乗せした銀の弾丸を撃ち出した。弾丸に貫かれた敵が力なく地に落ちる。それを目の当たりにした聖歌隊は怒りに声を震わせた。
「よくも仲間を……許さない許さない!」
「くすぐり責めの刑に処しますぅ!」
……前半はともかく、後半は何を言ってるんだと思うが。ともかく、聖歌隊は怒りに任せてアッシュ目掛けて大鎌を振るい……ついでに手にしたくすぐり用の白い羽根も振るってくる。
「ほぉ~ら、こちょこちょこちょ……これで呼吸困難になりやがれです」
一見ふざけているようだが、彼を睨みつけながら低い声で言う彼女達の目は全く笑っておらず、冷たい光を宿している。彼女らのディアボロスに対する憎悪が透けて見えるようだ。その憎悪を反映するかのように、白い羽根は不気味に彼の体表面を這い回る。アッシュのくすぐり耐性は低い方だ。悪魔装甲がなければ危なかった。
「こちょこちょこちょ……くっ、こんなの着てるせいで通じないじゃないですか」
大鎌と白い羽根は全身鎧に阻まれて止まる。悔し気に唇を噛む聖歌隊を、アッシュは稲妻を纏わせた双刃ヴァルディールで斬り裂いた。
「くすぐり責めに付き合ってやりたいのは山々だが、こっちも事情があってこの装備は外せないんだ。悪く思わないでくれよな!」
しかし、聖歌隊の敵意が向けられているのはアッシュだけではない。エリシア相手にも、容赦なく彼女らが歌う邪悪なる聖歌が降り注ぐ。顔をしかめて耳を塞ぎ、耐えるエリシアがひとりごちた。
「そういえばこの相手は聖歌でも攻撃してくるんでしたね。音での攻撃はとれる対処法が耐えるしかなくて困ひいんっ!?」
ビクッと彼女の体が大きく震える。聖歌に気を取られている隙に音もなく忍び寄った聖歌隊が、後ろからエリシアの首筋をそっと羽根で撫でるようにくすぐっていた。笑い出しそうになるのを必死でこらえ、エリシアは素早くその場から飛び退いて逃れる。
「……っ、なるほどこれがくすぐられるってことですか。こんなのに付き合ってたらまともに戦闘できなさそうなので速やかに終わらせましょう」
皮膚の上を羽根でなぞられる、どこかゾクゾクしてくすぐったい感覚。思い返してぞわぞわする首筋に手を当て、エリシアは敵を睨みつけた。その言葉通りに放った銀の弾丸が聖歌隊の白き翼を紅に染める。しかし、くすぐりが効くと分かった聖歌隊の方は、ニヤリと口角を上げてエリシアを見やった。
……そして。
「はぁっはぁっ……どうやら私には耐性がなかったようです」
暫しの後、そこには頬を紅潮させて荒い息を吐き、うずくまるエリシアの姿があった。
「おやおや、ここまでですかぁ?」
クスクス笑いながら、聖歌隊は白い羽根をひらひら振ってみせる。全身鎧を着こんでいるアッシュにくすぐりが効かない以上、彼女にくすぐり責めが集中するのは当然だった。尤も、逆説連鎖戦では敵味方双方、パラドクス以外では有効なダメージを与えられない。従って、くすぐりによる実質的なダメージはないのだが。気を引き締めないと、とエリシアは面を上げて再び敵を見据えた。アッシュとて、ただ仲間がくすぐられているのを黙って見ていたわけではない。
「変態たゆんどもめ、こっち見ろ!」
などと煽り、揺れるアレを視界に収めつつ、雷宿したヴァルディールを振るって次々と敵を葬っていた。エリシアもくすぐりに耐えつつ、弱った個体を銀の弾丸で撃ち抜いていたため、もう残っている聖歌隊の数は僅かだ。それに気付いた聖歌隊はひらひら羽根を振っていた手を止め、驚愕に目を見開いた。
「はっ、くすぐり責めに夢中になっている隙にもうこんな……おのれ、ディアボロス!」
「いや、夢中になっている隙にって」
やっぱり癖なんじゃ、とエリシアが呆れた顔をしている横で、アッシュはしみじみと呟く。
「にしてもこういった属性は淫魔の役割みたいなところがあったな。少々懐かしさを感じちまうが……そろそろ終わりにするぜ」
振るった双刃刀から雷撃が迸り、残っていた聖歌隊を纏めて焼き尽くす。苦悶の声を上げ、倒れざまに天に向かって聖歌隊が伸ばした手には、未だくすぐり用の羽根が確りと握られていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
翼ある聖歌隊が皆倒れ、ディアボロス達がホッと一息ついた時。ふとグルルルル、と低く獣が唸るような声が聞こえてきた。バッと振り向けば、鎧を着込み、背には砲を備えた4足歩行の獣……ただし、顔だけは人間のそれという不気味な生き物が群れを成している。いわば人面獣だろうか。歯を剝き出しにして唸りながら、その獣……『ジェヴォーダンの獣』は一斉に飛び掛かってきた。ふさふさの尻尾を振り、くすぐるような仕草を見せながら。
……いやこいつらもくすぐってくんのかよ。
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
慈悲深く見せかけて、やってることはキマイラウィッチだな
パテーの街の人々に、ラ・ピュセルに希望の光を届けよう
住民達へ、高らかに宣言しよう
白翼のセイレーンって……くすぐり責めの刑を提案するなんて、変態っぽいよな……!
これからは、もう迂闊な事を言ってはいけないと恐れる必要はない
密告もしなくていい
パテーの皆、今こそ解放の時だ
くすぐりにはラバースーツとコートを重ねて着込んで気にしない
意に介さない姿を見せつつWandervogelを演奏しPD攻撃
音色は勇壮な英雄を描く交響曲
幻想の英雄がくすぐりにも一糸乱れぬ動きで獣どもを討つ
戦況を観察し把握
PD通信で仲間と連携
敵群に対し味方と死角を作らないよう立ち位置を取る
狙い合わせ、一撃で倒せる>消耗した敵の順に数を減らす
味方へ不意打ちを狙う敵は優先し、勢いを削ぐ
敵の攻撃には群れに距離を取りつつ
魔力障壁とコートで威力を軽減し
タワーシールドを構え、飛び掛かりや爪牙を防ぐ
ふさふさ尻尾は……惹かれる所がなくもないが
キマイラウィッチの尻尾ならお呼びでない!
シアン・キャンベル
は???
くすぐり拷問???
貴様等は何か?
何処ぞの夜の鬼みたいに貌が無いとでも宣うのか
それにしては『人面』に見えるが。さてはジェンキンの類か。ま、まあ、良い……
取り敢えず【パラドクス通信】での連携を心掛け、敵の位置などを全体で把握しておく。我等が成すべきは民への鼓舞。此処で易々と擽られるほど、私は愚かではない……
……待て。貴様、貴様は先程、首を刎られていた筈。何故に動け……わ、私は擽りには強い方だ。何せ。無表情キャラで……ふ、ふふ……やめ……
……(舌を噛む)
……許さん。貴様等は此処で確実に仕留めてやる。私が貴様等の頭蓋に【雛】を送ってやろう。如何だ。脳髄を擽られる感覚は――笑えてきたか?
ふむ。もしも囮になれるならもう少しくらい擽られても良いかもな。いや、決してそういう癖がある訳ではない……
火炙りを止める為だ。貴様等には本当の拷問とやらを教えてやろう……
「は??? くすぐり拷問???」
シアン・キャンベル(ルログ・g01143)が目を剥いたのも無理はない。一般的な拷問のイメージからはかけ離れたそれを、
「慈悲深く見せかけて、やってることはキマイラウィッチだな」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)はそう評した。痛くもないし血も流れない。他の拷問に比べると、一見ずいぶんと優しく見える。だが、その実態は相手を呼吸困難に陥らせ苦しめる、残酷なもの。まさしく、『魔女』の所業だ。そこから人々を救い出すために。
「パテーの街の人々に、ラ・ピュセルに希望の光を届けよう」
エトヴァは処刑場に足を踏み入れる。頷き、シアンも後に続いた。くすぐり責めの拷問を行っていた翼ある聖歌隊は先行したディアボロス達によって倒され、一般人も解放されている。だが、恐怖に心が折れてしまっている彼らは解放されてもただ呆然ととそこに座り込んでいるだけで。新たにやってきた二人にも虚ろな視線を向けるばかりだ。そんな彼らを鼓舞するために。エトヴァはすっと息を吸い……にこやかに言ってみせた。
「白翼のセイレーンって……くすぐり責めの刑を提案するなんて、変態っぽいよな……!」
聞いていた住民達の顔がたちまち青ざめる。
「ちょ……アンタ、そんなこと言ったら……!」
「殺されるぞ!!」
慌てふためく一般人。案の定。すぐにグルルルル、と獣の唸り声が聞こえてきた。見れば、何体もの獣が牙を剥いて集まってきている。『獣』なのに顔面だけは人間のそれに見える、異様な姿にシアンは引いた。
「は? 貴様等は何か? 何処ぞの夜の鬼みたいに貌が無いとでも宣うのか。それにしては『人面』に見えるが。さてはジェンキンの類か。ま、まあ、良い……」
などと、ぶつぶつ呟いている彼女とは対照的に、エトヴァの視線はそのふさふさの尻尾に注がれていた。思わず唾を呑み……いやいやと頭を振る。
「ふさふさ尻尾は……惹かれる所がなくもないが。キマイラウィッチの尻尾ならお呼びでない!」
言い放つ彼に、「お呼びでない」と言ったばかりなのに獣はお構いなしに飛び掛かってきた。ふさふさの尻尾が、彼の体をくすぐるように撫でまわす。全身を尻尾でまさぐられている姿は、ものすごくくすぐったそうに見えるだろう。言わんこっちゃない、とあわあわ震える両手を口元にやっている彼らの前で、しかしエトヴァは存外涼しげな顔をしていた。だってラバースーツとコートを重ねて着込んでいるもの。一般人と獣があれ? 効いてないな? と気付き首を傾げたところで、エトヴァは古色艶めくヴァイオリンで勇壮な英雄を描く交響曲を奏で始める。その音色は、徐々に「英雄」の姿を形作り、創造された幻影の「英雄」は勇ましく剣を構えて獣達へと突撃した。多少なりとも驚いた様子を見せつつも、獣達は英雄にも勇猛果敢にくすぐりを仕掛け……いや幻影相手でもやるんかいとちょっとツッコミたくなる景色だがともかく。英雄はそれにも一糸乱れぬ動きで獣どもを討つ。英雄の剣が、獣の足を断ち首を刎ねる。よろめきふらつきながらも、死を恐れぬ獣達は頭のない首をもたげ、エトヴァに襲い掛かってきた。しかし、元より戦況をよく観察し、把握していた彼のこと。素早く群れに距離を取りつつ、魔力障壁とコートで威力を軽減し、銀色のタワーシールドを構えて飛び掛かりも爪牙も防ぐ。その姿に、見ていた一般人達の瞳も次第に熱を帯びてくる。
「す……すごい……あのくすぐりをものともしないなんて……」
「これ……ひょっとしたらいけるんじゃ……」
期待を高める彼らの前でしかし、反撃を弾かれ、一旦退散した獣達は、今度はシアンへと視線を向ける。その意図を敏感に察知した彼女は思わず後ずさった。
「ま、待て。我等が成すべきは民への鼓舞。此処で易々と擽られるほど、私は愚かではない……」
などと言いながら後ずさるシアンへと、獣達はゆっくりと距離を詰めてくる。中には先ほどエトヴァのパラドクスによって首を刎ねられたはずの者もいた。シアンは驚愕に目を見開く。
「貴様、貴様は先程、首を刎られていた筈。何故に動け……」
その言葉が終わらないうちに、吠え声を上げて飛び掛かってきた獣達の尻尾が、四方八方から彼女をくすぐりにかかる。シアンは固く口を結んだ。
「わ、私は擽りには強い方だ。何せ。無表情キャラで……ふ、ふふ……やめ……」
ふさふさの尻尾が肌を撫でまわす感覚に、固く結んだはずの口元は緩みかける。咄嗟に舌を噛んで、なんとか表情を戻した彼女はギッと獣達を睨みつけた。
「……許さん。貴様等は此処で確実に仕留めてやる。火炙りを止める為だ。貴様等には本当の拷問とやらを教えてやろう……」
スッと獣達に掌を向けたシアンは、ただ一言言い放つ。
「私が貴様等の頭蓋に【雛】を送ってやろう……『孵れ』」
次の瞬間、シアンのパラドクスを向けられた獣が激しく頭を抱えて苦しみ始めた。頭を掻きまわし、苦し気に呻く獣に、
「如何だ。脳髄を擽られる感覚は――笑えてきたか?」
シアンはニヤリと笑う。獣の方は笑うどころではない。白目を剥き、口からは泡を吹いてひっくり返る。【雛(アイホート)】……それは、対象の体内に数百ほどの未成熟な雛を埋め込み餌とする恐ろしい……『幻覚』をもたらすパラドクス。しかし、たとえ幻覚であろうと痛みは本物。くすぐり責めより、よほど拷問らしい拷問といえよう。見ていた一般人も息を呑む。
「何をしたかは分からんが……くすぐり責めよりヤバい拷問って、この世にあるんだな……」
「ああ、でもあの獣を圧倒してる……すごい……」
口々に言い、住民達はおそるおそる……振り絞るように声を上げた。
「が……頑張れー!」
「もうくすぐりなんて怖くない! やっちまえー!!」
それは、今まで抑圧されていた彼らが言えなかった一言。振り向いて微かに微笑んだエトヴァは消耗した敵に向けてWandervogelを奏で、生み出した幻影の英雄で着実に敵を追い詰めていく。一方、シアンの方はふむ、と顎に手を当てて言った。
「もしも囮になれるなら、もう少しくらい擽られても良いかもな。いや、決してそういう癖がある訳ではない……」
……若干、くすぐりがクセになったのかもしれない、なんて。頭を振り、シアンもまたエトヴァと狙い合わせ、幻覚の雛を敵の体内に埋め込む。パラドクス通信も用い、連携して戦う二人に隙はない。獣はみるみるうちにその数を減らしていき……。そして。
「これで、終わりだ」
シアンのパラドクスが、最後に残った一匹にトドメを刺す。フラリ、よろめいて倒れた敵の姿に、一般人達はどよめいた。エトヴァは両手を広げ、住民達へ高らかに宣言する。
「これからは、もう迂闊な事を言ってはいけないと恐れる必要はない。密告もしなくていい。パテーの皆、今こそ解放の時だ」
「うおおおおおー!」
雄叫びを上げて拳を突き上げる住民達。くすぐりをものともしないディアボロス達の戦いは、パテーの人々の心に確かに希望の光と勇気をもたらしたようだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
「うおおおおおー!」
住民達が熱気と興奮に拳を突き上げたその時。
「……盛り上がっているところ、すみませんが」
突如としてその背後から、氷のように冷たき声が投げかけられた。その一言で、一気に住民達は水を打ったように静まり返る。怯えたような瞳で振り向く住民達の間からしずしずと歩いてきたのは、両手が真白き翼と化した、修道女を思わせる姿をした女性。見た目はさほど恐ろしくは見えない……なんなら慈悲深そうにすら見えるのに、住民達は震えながら彼女を見ている。だが、彼女の方は彼らに用はないらしい。住民達に一瞥すらくれず、その鋭い視線はディアボロス達を射貫く。
「貴方方ですか。我が同胞達を殺したのは……許せませんね、ディアボロス。同胞達を葬ったその罪、命をもって償ってもらいましょう……!」
翼を羽ばたかせ、修道女のような女性……『白翼のセイレーン』は空へと舞い上がる。上空からの刺すような視線を感じながら、ディアボロス達は各々の武器を構えた。いよいよ最終決戦、というシリアスな場面だが。飛び回るセイレーンの姿を見上げ、ディアボロス達はどこか遠い目になる。
……でもくすぐり責めの刑とか提案したの、コイツなんだよなと。
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
くすぐりを真面目にやっているのかふざけているのかわからなくなってきたが、やっている事は残虐だ
人々に害為す者、ここで退治させてもらう
人々に危害の及ばぬように戦場を取りつつ、自身に注意を惹きつつ戦う
さて、変態っぽいシスターさん。覚悟はいいか?
住民達の想いも込めて、一言叩きつけておこう
敵味方の動きを観察しつつ把握
上空からの攻撃に備え、味方と死角を補い合えるよう広めに布陣し
味方と角度を変えるよう位置取りを変えつつ、PD攻撃
両手の銃を連射し、対空攻撃で狙い撃とう
牽制射撃で縫い留め、隙を晒した頭部や心臓部を撃つ
仲間の攻防と息を合わせるように
住人達がもし望むならば【託されし願い】を受け、全力で撃ち貫こう
敵の攻撃には、呪いの言葉に耳を貸さず、魔力障壁で精神攻撃を緩和し、狂気はパテー解放への意思を強く持ち退ける
WIZで近くの味方をディフェンス
さあ、パテーの住民たちを疑心暗鬼と惨劇から解放し
ラ・ピュセルの人々に希望を齎す時だ
キマイラウィッチには、ご退場願おうか!
パルトロメウ・ローレン
パルはくすぐられるとヒャフフっと笑っちゃうタイプなのですが
くすぐりは楽しいイタズラの範囲がいいのですぅ
キマイラウィッチさんだけが楽しそうなのは良くないと思うのです
パラドクスでお祈りして、空中のセイレーンさんに鉄槌を下し、地面に叩き落とすのです
パルはパテーの人達が安心して暮らせる地になりますようにと祈るのです
すっかり笑い疲れて疲弊している人達が少しでも回復するように【活性治癒】をするのです
きっと腹筋や顎の筋肉が引き攣っちゃいそうなのです
そんな笑いは可哀想なのです
反撃の狂気は、心を強く持って太刀打ちするのです
復讐心はパル達も持っていますが、キマイラウィッチの復讐とは別物なのです
まだ…自信は無いけど、それでも
キマイラウィッチに苦しむ人達を助け、守る為に力を振るうのです
応援に応えるのです
仲間とタイミングを合わせ鉄槌攻撃
空を自由には飛ばせないのです
たゆん…???
と純粋に解らない様子で無邪気にはてな顔
きっと良いものなのですね
アッシュ・シレスティアル
※アドリブ、連携歓迎
さぁ残ったのはお前だけだ。
なんでくすぐり責めなんて拷問を選んだかについては聞きたいところではあるが…え、本人の趣味とか性癖からきてたわけじゃなかったのか!?
たゆライズによる記録は続行。
ヴァルディールの放電を止め自身に流れる破壊の魔力を流し込み、両方の刀身を覆うように魔力刃を形成させたら、その場から飛び出して先制攻撃を試みる。
さぁ精々飛び回っておれに実用性のある記録を提供してくれよな!
以降はゼロ距離での接近戦をメインに、仲間の行動に合わせて距離をとってカバー体制をとったりして臨機応変に立ち回る。
このままタイマンしても良いが、相手は俺だけじゃ無いんだぜ?
相手の攻撃は双刃ヴァルディールをぶん回して正面からの攻撃は弾きつつ、それ以外の方向からくるものは装備越しに受ける。
その後攻撃が止んだら魔力刃を伸ばして飛んでいる奴に直接反撃を試みるぜ。
さっきから自在に飛び回るおかげで揺れる揺れる…じゃなくて十分データも取れたし、そろそろ落としてやるぜ!
シアン・キャンベル
嗚呼――如何やら私は『くすぐり』に弱かったらしい。だが、貴様。貴様のような見下してくる輩には関係のない沙汰か。いや、正直助かった。尊厳の破壊は嫌いではないが、それを戦闘中に悦べるほど私は愚かではない
【パラドクス通信】で引き続き味方との連携を心掛ける。何処から敵が攻撃してくるのか、誰を狙っているのかなどを逐一報告する
ふむ……飛んでいる敵を捉えるのは本来難いものだがパラドクスであれば問題ない。しかし貴様、私を狂わせようと歌っているのか。言葉を紡いでいるのか。ふふ……ふふふ。良い擽りだ、頭が可笑しくなりそうで、こういう擽りであれば大歓迎だ、大好きだ
かなり興奮している、隠しはしない。私の有り様を見て他復讐者から意識を逸らせれば一種のチャンスとなる筈だ
さて、お返しが必要だな。先程獣にくれてやった『雛』だ。嗚呼、貴様であれば彼等の母親としても上等だろう。しっかりと、体内を齧られる感覚を、脳髄を掻き回される感覚を味わっていくと宜しい
如何だ。私が教育してやろう
楽しい愉しい拷問のお時間だ
双刃ヴァルディールを構え、飛び回る白翼のセイレーンを見上げたアッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)は意気揚々と言い放つ。
「さぁ残ったのはお前だけだ。なんでくすぐり責めなんて拷問を選んだかについては訊きたいところではあるが……」
「決まっているでしょう。同胞達を、人間の穢れた血で汚さないためです」
ピシャリと即答するセイレーンに、アッシュは愕然とした。
「え、本人の趣味とか性癖からきてたわけじゃなかったのか!?」
セイレーンの目がますます冷たくなる。しかし、エリシアも指摘していたように、虐殺と復讐を好むキマイラウィッチが今更人間の血で汚れることを厭うとも思えない。本人はああ言っているが、もしかしたら癖が出ているのかもしれない。真相は分からない。いずれにしても、とエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は白翼のセイレーンを睨みつけ言う。
「くすぐりを真面目にやっているのかふざけているのかわからなくなってきたが、やっている事は残虐だ。人々に害為す者、ここで退治させてもらう」
うんうんとパルトロメウ・ローレン(星巡り・g10813)も頷いた。
「パルはくすぐられるとヒャフフっと笑っちゃうタイプなのですが、くすぐりは楽しいイタズラの範囲がいいのですぅ。キマイラウィッチさんだけが楽しそうなのは良くないと思うのです」
子供らしい、純粋で真っ直ぐな瞳で意見を述べるパル。セイレーンは憎々しげな瞳でディアボロス達を見やった。
「同胞達を殺しておいてその物言い、許し難いですね……黙りなさい」
先にパテーの住民達を苦しめたのはそっちだろうと言いたくなる。くすぐり責めの刑なんて提案して。エトヴァは内心に怒りの炎を燃やしつつ、極めて冷静に人々に危害の及ばぬように距離を取り、住民達の想いも込めて、セイレーンに向かって一言叩きつけた。
「さて、変態っぽいシスターさん。覚悟はいいか?」
その一言は、彼女の注意をエトヴァに引き付けるのに十分だった。
「まだそんなことを……! 同胞が生きていれば、貴方から拷問してもらうものを!」
額に青筋を立て、睨みつけるセイレーンに向かって、エトヴァは両手の銃を構えた。牽制するように体スレスレを撃ち抜いていく弾は彼女をその場に縫い留める。舌打ちし、襲い来る弾から抜け出す道を探して左右を見回す彼女は、心臓部を敵に晒していることに気付いていない。そこを狙い、エトヴァは青き炎を帯びた弾丸を放つ。
『――願い、守護の焔と成れ』
牽制射撃からの一閃。狙い違わず、青き炎の弾丸はセイレーンの心臓部を撃ち抜いた。叫び声を上げ、胸元から鮮血を滴らせながら、彼女は恨みのこもった目でブツブツと何事か呟く。それは、ディアボロスに対する呪いの言葉。聞く者の精神を狂気で蝕むそれに、エトヴァが耳を貸すことはない。左右中指に嵌めた細い指環から黄金の荊の障壁を展開し、パテー解放への意思を強く持つことで、狂気すら跳ね除ける。呪いの言葉が効いていないことを察知し、僅かに目を見開くセイレーンを襲ったのは水色に光る魔力刃だ。ヴァルディールの放電を止め、自身に流れる破壊の魔力を流し込み、両方の刀身を覆うように魔力刃を形成させたアッシュが、その場から飛び出して、真正面から一刀両断するように彼女を斬り裂いていた。裂かれた胸元を押さえ、セイレーンは今度はアッシュに鋭い視線を向ける。
「やってくれましたね……!」
お返しと、大きく羽ばたいたセイレーンは自在に宙を舞いながら機関銃のように白い羽根を連射してくる。双刃ヴァルディールをぶん回してそれを弾く彼の目線は、彼女の胸に注がれていた。修道服に隠されていたそれは、なかなかにデカい。しかも斬り裂かれたことによって押さえつけるものがなくなった胸は露わになって、飛び回る度に揺れる。たゆライズによる記録は続行中だ。アッシュは鎧の下でニヤリと笑った。
「さぁ精々飛び回っておれに実用性のある記録を提供してくれよな!」
「そんなことを言っている場合ですか?」
破廉恥な意図に気付いたのか。機関銃のような白い羽根の攻撃が、いっそう激しさを増す。側面からも押し寄せる羽根を鎧越しに受け止めながら、アッシュは警告した。
「このままタイマンしても良いが、相手は俺だけじゃ無いんだぜ?」
瞬間、セイレーンの背後に突如として現れた鉄槌が彼女を地に叩き落とす。地では、パルが神に祈りを捧げていた。パテーの人達が安心して暮らせる地になりますようにと。その祈りは、周囲に生命力溢れる世界をもたらす。散々くすぐり責めの刑を受けて笑い疲れ、疲弊している人々。すっかり引きつってしまった腹筋や顎の筋肉が、その効果で癒されて、人々は次第に元気を取り戻す。
「うおおおおー! やったれー!!」
「このパテーを魔女達から解放してくれー!」
元より先ほどの戦いで鼓舞されたばかりだ。拷問によるダメージから回復し、ディアボロスが親玉とも戦ってくれている今、彼らにもはや恐れるものはない。拳を突き上げ、手を組んで祈る住民達の前で、セイレーンは忌々し気に地に落ちた体を起こす。
「くっ……ディアボロスさえいなければ、この地は我々のものなのに……!」
許せない、と彼女の口が再び呪いの言葉を紡ぐ。パルはともすれば狂気に蝕まれそうな心を強く持った。
(「復讐心はパル達も持っていますが、キマイラウィッチの復讐とは別物なのです。まだ……自信は無いけど」)
それでも、と面を上げ、確りと敵を見据える。
(「キマイラウィッチに苦しむ人達を助け、守る為に力を振るうのです」)
その決意が、呪いの言葉を打ち砕く。またも、効かないのか。セイレーンは信じられぬというように後ずさりした。
「莫迦な……くすぐりも、恩讐の聖句も効かないなんて」
……恩讐の聖句はともかく、くすぐりはパラドクスじゃないんだから効かないだろう。と、思いきや。いや、とシアン・キャンベル(ルログ・g01143)が腕を組んで歩いてきた。
「嗚呼――如何やら私は『くすぐり』に弱かったらしい」
と。それで喜ぶセイレーンでもなかった。
「そうですか。なら、もっとくすぐってあげましょうか?」
と冷ややかな視線を向けてくる。シアンは肩をすくめた。
「貴様のような見下してくる輩には関係のない沙汰か。いや、正直助かった。尊厳の破壊は嫌いではないが、それを戦闘中に悦べるほど私は愚かではない」
含みのある笑みを浮かべ、そう告げる彼女をセイレーンは睨め付ける。
「わけの分からぬことを……ともかく、貴方には効くというのなら。くすぐってあげましょう……その脳内を、この呪いの言葉で!」
セイレーンが再び空に舞い上がり、その口で恩讐の聖句を紡ぐ。頭に直接響いてくるようなその声に、シアンはうっとりと目を閉じた。
「貴様、私を狂わせようと歌っているのか。言葉を紡いでいるのか。ふふ……ふふふ。良い擽りだ、頭が可笑しくなりそうで、こういう擽りであれば大歓迎だ、大好きだ」
ダメージを喰らっているにも関わらず恍惚の笑みを浮かべ、頬を紅潮させている彼女に、セイレーンはぞっとしたように顔を引きつらせた。今度は効いた、などと喜ぶどころではない。興奮を隠そうともしないシアンの狂気に呑まれ、引いているのに彼女から目を逸らせない。ふふ、と目を開いたシアンはつと空に向かって手を伸ばした。
「さて、お返しが必要だな。先程獣にくれてやった『雛』だ。嗚呼、貴様であれば彼等の母親としても上等だろう。しっかりと、体内を齧られる感覚を、脳髄を掻き回される感覚を味わっていくと宜しい」
飛んでいる敵を捉えるのは本来難いものだが、パラドクスであれば問題ない。シアンから手渡された幻覚の雛は、セイレーンの体内に潜り込み、内側から彼女を食い荒らす。
「あああああああー!!」
絶叫するセイレーン。あくまでこれは幻覚だ、しかしもたらされる痛みは本物そのもの。あまりの痛みにまっすぐ飛べず、ふらふらと蛇行している彼女に、シアンは嗤う。
「如何だ。私が教育してやろう。楽しい愉しい拷問のお時間だ」
「ぐっ……拷問は我々の役目のはず……」
痛みに苦しみながらも顔を上げ、シアンを睨むセイレーンをアッシュの伸ばした魔力刃が斬り裂く。シアンの見せた有り様は、他の復讐者からセイレーンの意識を逸らす一種のチャンスとなった。大きく体勢を崩しながらもどうにか宙でとどまったセイレーンは、そのまま羽ばたいて再びアッシュに向けて機関銃の如く白き羽根を飛ばす。弱ってはいてもさすがは空を自在に舞うセイレーン。上下左右に揺れる胸元を凝視し、たゆライズに収めながらアッシュは叫んだ。
「さっきから自在に飛び回るおかげで揺れる揺れる……じゃなくて十分データも取れたし、そろそろ落としてやるぜ!」
その言葉に合わせるように。パルはまた祈りによって裁きの鉄槌を生み出し、振り下ろす。空を自由には飛ばせない。人々の応援に応えるように、振り下ろされた鉄槌がセイレーンを地面に叩きつける。よし、とガッツポーズしているアッシュが見ているのは叩きつけられたセイレーン、ではなく、たゆライズに記録された戦闘記録だった。
「良いたゆんが撮れたぜ」
などと呟いている彼を、パルは、
「たゆん……???」
と純粋に分からない様子で、無邪気なはてな顔で見ている。
「……きっと良いものなのですね」
何かは分からないが、彼が喜ぶなら良いものなのだろうと微笑むパルの純真そのものの眼が、真実を映すのはいつだろうか。それはともかくとしても、地に叩きつけられたセイレーンが最後の力を振り絞って紡ぐ恩讐の聖句は精彩を欠いている。今がチャンスだと、エトヴァは再び銃口を彼女に向けた。
「さあ、パテーの住民たちを疑心暗鬼と惨劇から解放し、ラ・ピュセルの人々に希望を齎す時だ。キマイラウィッチには、ご退場願おうか!」
人々の祈りの声が聞こえる。魔女を打ち倒し、この地に真の平和を取り戻して欲しいという切なる願いが。その願いを背負った弾丸は凄まじい光熱と威力を帯び、エトヴァ自身の想いと共鳴して、撃ち抜いたセイレーンを激しい焔となって呑み込んだ。
こうして、くすぐり責めというややマニアックな性癖……もとい、拷問に苦しめられていた住民達の日々は終わりを告げる。これからは、拷問に怯えることなく自分達の足で未来を切り開いていけるはずだ。やったやったと手を取り合い、喜びに震える彼らを見守りながら、ディアボロス達は静かにその場を後にしたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【友達催眠】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV2になった!