憤怒の蹂躙軍団

 内乱の罠から人々を救出したディアボロスですが、作戦を阻止された事に癇癪を起した、ジェネラル級キマイラウウィッチ『【憤怒】エティエンヌ・ド・ヴィニョル』が、ディアボロスが救った町を、腹いせに焼き尽くして蹂躙しようと動き出したようです。
 キマイラウィッチは、一般人から『復讐』のエネルギーを得る事を目的としている為、一般人を殺し尽くすような事は基本的に行わないのですが、エティエンヌは【憤怒】の名が示す通り、後先考えない無謀な性質である為、憤怒のままに住人全てを殺し尽くそうとしているのです。
 この憤怒の蹂躙軍団から、人々を守り抜き、反撃に繋げましょう。



【憤怒】エティエンヌ・ド・ヴィニョル

憤怒より出でるは蹂躙への渇望(作者 紅葉茉莉
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#火刑戦旗ラ・ピュセル  #憤怒の蹂躙軍団  #【憤怒】エティエンヌ・ド・ヴィニョル 


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#【憤怒】エティエンヌ・ド・ヴィニョル


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「ディアボロスに内乱の罠を阻まれた、だと……? くくく、ああ、聞いているさ、許せねぇな、ああ、許せねぇよなぁ!?」
「勿論です、しかし……ディアボロスだけが許せないのでしょうか?」
 薄暗がりの中、怒りを隠そうともしない【憤怒】エティエンヌ・ド・ヴィニョルが問えば、それを肯定する配下のキマイラウィッチ。
 されどそれだけでなく、他に許せぬ存在はいるのでしょう、とエティンヌに質問を返していく。
 その質問を聞き、我が意を得たり、勿論だと満足げに頷いて口元を歪にしたエティンヌは言葉を続ける。
「ああ、ディアボロスだけなわけがないよなぁ? そうだ、その通りだとも! 策に逆らった無力な連中、人間どもも許せねぇなぁ……となれば! てめぇら、略奪と蹂躙の時間だ、分かってるだろうな!」
「ははっ! ディアボロスが救った住人は皆殺しに! もしもディアボロスが現れれば同じく皆殺しに! 我らの恐怖を見せつける事をお約束します!」
 許せぬ相手はディアボロスだけでなく策に歯向かった一般人も同じ、故にその存在を蹂躙し、略奪し、殺戮を。
 出撃命令が下された光景を離れた場所から見ていた複数のアヴァタール級もその命令に従い、自らの軍勢に命令を出していく。
「聞いたか、弟」
「ああ、兄者。なら好き勝手暴れてもいいんだな」
 それは二つの頭を持つ亀のようなキマイラウィッチ、そしてその背中には巨大な砲塔が並んでいて。
 配下の軍勢も影響を受けていたのか、背中に砲を持つ人の顔を持つ獣の集団が好き勝手暴れてもいいという言葉を聞いて歓喜の声を上げていて。
「うむ、その通りだ弟よ。そして皆、これより蹂躙の始まりだ。その砲でもって全てを消し去り、蹂躙しつくすぞ!」
 興奮した獣の軍勢、それらに蹂躙の指示を出し、全てを灰燼に帰すべく砲持つ軍勢は人々を蹂躙すべく動き出していたのであった。

 新宿駅グランドターミナルにて佇む車両、それは火刑戦旗ラ・ピュセル行きのパラドクストレインであり。
 ミレー・マリエット(サキュバスのガジェッティア・g03547)が出迎えたディアボロスに此度の事件、その内容の説明を始めていた。
「はいどうもーっ! 内乱の罠をバシっと阻止するお仕事、お疲れさまでした。で、今回はその内乱の罠を阻止されちゃったんで、指揮官のジェネラル級キマイラウィッチがですねぇ、見せしめの為に暴れる配下を送り込んでくるようでして。
 ならば今回もそれをバシッと阻止して、理不尽に八つ当たりしてきた作戦も上手くいかないようにしちゃいましょう、って作戦ですよ」
 とてもざっくりとした事件の始まり、それを説明するミレー。
 どうやら今回の指揮官は理性的ではない憤怒によって動いているらしいが、襲撃される一般人にとっては関係のない理不尽な所業。
 だが人々の危機は見過ごすわけには行かないと更なる説明が続けられていて。

「指揮官のジェネラル、エティエンヌは憤怒の二つ名の通り、癇癪持ちで粗暴な性格のようですね、史実のほうも略奪癖ありってことで、仲間の王国軍からも厭われた傭兵上がりの指揮官だったようでその影響を受けている様にも感じます。
 配下もその指揮官に似ているのか復讐と言いつつ略奪を愉しむフシがありますので、それを上手く利用すれば有利に戦える可能性もありますねー」
 指揮官の性格は史実の影響を受けたようなもの、となれば此度派遣された軍勢が撃破され作戦が失敗したとなれば自らディアボロスを殺さんと動き出すだろう。
 となればこちらとしても相手のジェネラル級を倒す好機を得れるということである。

「復讐の力を高める為にキマイラウィッチは簡単に一般人を虐殺するような事は無いんですけど、エティンヌにはそういう配慮があまり感じられませんね、むしろ蹂躙戦記イスカンダルに居る方がお似合いなんじゃないか、って気もします。
 まあでも、そんな奴に好き勝手されるわけには行きませんからね、バシッと決めて引きずり出して、指揮官もバーンと倒せる流れになる事を期待してますからね!」
 そういってミレーは説明を終了、キマイラウィッチらしからぬ性格のジェネラル級が繰り出した軍勢より人々を護る戦いへディアボロスを送り出すのであった。

「ははははは! 撃て、撃ちまくれ! 歯向かう連中は全て粉砕しろ!」
「ヒヒヒヒヒッ! 財産を、金目の物があれば差し出しな! だったら助けてやらんことも無いぞぉ?」
 鳴り響く号砲が家々を粉砕し、火の手が上がり人々が逃げ惑う。
 何か価値あるものがあれば残らず差し出せ、隠すのならば全て殺して奪い取ると宣言し、砲を持つ軍勢が傷心癒えず、されど再び前向きに歩まんと思い始めていた。
 ディアボロスによって外れかかった道から戻ってきた人々を蹂躙し、全てを奪わんと襲い掛かっていたのだ。
「う、うわぁああ!? くっ、なんで、どうして……」
「ディアボロスなんかに助けられて、言われるままにやったからなぁ? だからだよ、全てはディアボロスが悪いんだ」
「奴らが妙な事をしなければ、俺達もこんなことはしていないんだぜぇ?」
 此度の襲撃と蹂躙、その原因はディアボロスに有ると責任を転嫁していくキマイラウィッチ、だがそんな言い訳よりもまずは差し迫った命の危機をどう脱するか。
 思う事は多々あれど、止む無く貨幣を、様々な金属を、なけなしの糧食をかき集めた人々がこれで助けてくれるのかと問いかければ、帰ってきたのは集めた物よりも大量の砲弾で。
「あ、あああ! どうして、助けてくれるって!?」
「助けてやる、とは一言も言っていないぞぉ、助けてやらんこともない、と言ったのを勘違いしたのはお前たちだ、というわけで全員死ね!」
 元より、何を差し出されても助ける気など無かったのだろう、全てを奪い去る砲火が降り注ぎ人々を蹂躙する。
 これはディアボロスが介入せずにいればすぐに訪れるであろう、悲劇的未来の姿である。


→クリア済み選択肢の詳細を見る



【憤怒】エティエンヌ・ド・ヴィニョル配下のキマイラウィッチは、価値のあるモノがあれば、略奪を行い、エティエンヌの為に持ち帰ろうとします。
 酒や食料だけでなく、クロノヴェーダ的に価値が無い筈の、宝飾品や芸術品なども、一般的に価値が高そうに見えれば、略奪を開始するようです。
 住民が非難した後の村落に、敵が略奪に夢中になるような物資を用意出来れば、略奪に夢中になった敵を奇襲して有利に戦う事が出来るかもしれません。
 詳しくは、オープニングやリプレイを描写してください。



特殊ルール この選択肢の🔵が👑に達すると、👿のリプレイで失敗🔴🔴🔴🔴が発生しなくなる。
👑3

→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【フライトドローン】
2
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【冷気の支配者】
1
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【モブオーラ】
1
ディアボロスの行動が周囲の耳目を集めないという世界法則を発生させる。注目されたり話しかけられる確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【水中適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が水中で呼吸でき、水温や水圧の影響を受けずに会話や活動を行える世界に変わる。
【狼変身】
1
周囲が、ディアボロスが狼に変身できる世界に変わる。変身した狼の咆哮は「効果LV×10m」以内の指定した通常の生物を怯えさせ、「効果LV」分の間、行動不能にするが、変身中はパラドクスは使用できない。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV2 / 【反撃アップ】LV1 / 【アクティベイト】LV2 / 【ドレイン】LV2

●マスターより

紅葉茉莉
 こんにちは、紅葉茉莉です。
 今回は火刑戦旗ラ・ピュセルにて行われる、キマイラウィッチの策略……と呼ぶにはあまりにアレな、蹂躙戦記イスカンダルの面々がやってそうな事を阻むシナリオとなります。

 敵軍はとある村を襲撃せんと出現、指揮官は離れて村の各所に砲撃を行い、配下は人々を蹂躙し、略奪し、殺戮する為に動き回っています。

 選択肢1は人々を砲火降り注ぐ中、村から安全圏に逃がす選択肢です。
 砲火から如何にして人々を護りつつ逃がせるかが重要になりますので、その辺りが甘いと一般人の負傷者が多数出る危険性があります。

 選択肢2は敵が気になる、略奪したいと思わせる物を用意して敵を引き寄せる選択肢となります。
 達成しなくてもシナリオクリアにおいて影響はありません、達成すればシステム上ではアヴァタール級での判定が有利になりますが、このシナリオではトループス級でも判定が有利になります(敵が略奪に目を向けている際に奇襲したという事で、成功度合いが上昇しやすくなります)
 手当たり次第に略奪しようとする軍勢、故に少しでも価値がありそうと思わせれば簡単に食いつくでしょう。

 選択肢3は実際に人々を蹂躙し、略奪しようとしているトループス級との戦闘です。
 もし達成していなくても、アヴァタール級との戦闘に援護で出現する事はありません。

 選択肢4はアヴァタール級との戦闘です。
 指揮官は離れて砲火の雨を降らせて村を破壊しています。
 その為に最初からいきなり指揮官に殴りかかっても配下が援護に入ってくる事はありませんし、ディアボロスを見つければ自分で復讐しようと目の前の敵に砲火を集中させるでしょう。

 情報としては以上となります。
 敵は略奪と蹂躙を目的にした上で、人々を脅威にさらしていますが逆に言えば其方に目が向いているために各所に隙が存在する状態。
 その部分を突けば有利に立ち回る事も簡単でしょう。

 では、ここまで長文を読んで頂きありがとうございました、ご縁がありましたらよろしくお願いします。
32

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


今咲・栄華
まずはパラドクスの効果で【避難勧告】
サイレンを鳴らして
日常モードな村人に一瞬で非常事態だッて気づいてもらう。

注目を集めたなら状況説明。
魔女の襲来、敵がもうすぐそこまで来てるッて事。
アタシはそれを伝えに来た。
ここは今から戦場になる。
だから今すぐ避難してほしいッて事。

それから発動中のアタシのパラドクス。
これはピタゴラ的な仕掛けを即興で作る技なンだけど、
ガタガタ…バタン…ギシギシ…
周囲で色んな物音をたてたら恐怖心を煽るかもしれない。
現実味をもッて正常性バイアスを打ち砕く。

避難を呼びかける際は
短い言葉で端的に言うのが良いッていうねェ。
テレビのアナウンサーの受け売りだけど
「だから……今すぐ逃げて!!!」
これは最後の一押しだ。

物理的に避難できない人は背負ッてでも連れて行くよォ。
使えるものはアタシの手でも使えッてね。


獅子城・羽鳥
※連携・アドリブ歓迎

こないだ何とか助けられた村かよ
ってか、奴等お得意の逆恨みを俺達ディアボロスはおろか、一般人にまで向けやがって、性根が腐ってる上にミジンコほどのプライドすらないな
今度は全員助けて連中のマヌケ面を笑ってやるぜ
……前回、既に犠牲になっていた人達の為にもな

排斥力で俺達は忘れられてるから、見覚えのある顔でも初対面のつもりで接する
【フライトドローン(以下、Fドローン)】を展開して動けない者の避難の他、敵の砲撃に対する盾代わりや近付いたトループス級の足止めに使う(過信はしない)

襟元にワイヤレスマイクを付けて大声で避難を呼び掛ける
【避難勧告】もありがたく借りる
「森へ逃げろ!魔女どもは強力な飛び道具を持ってる!」
スエニョも同じくマイク付けて、まだ逃げてない住民を見つけたら大声で吠えて誘導
信用しない者がいたら手早く地面に銃やグレネードを撃って「これよりもずっと強い攻撃だ」と脅す

動けないか足がかなり遅い者はFドローンで運ぶが、足りない時は背負ったり荷車での避難を呼び掛け、俺も運ぶの手伝う


 今はまだ何も起こらぬ小さな村、これより惨劇が、人々を蹂躙する砲火が降り注ぐ事が約束されたその地にて。
 失われる命を無くすべく乗り込んだディアボロスの姿が在った。
「こないだ何とか助けられた村かよ。ってか、奴等お得意の逆恨みを俺達ディアボロスはおろか、一般人にまで向けやがって、性根が腐ってる上にミジンコほどのプライドすらないな」
「まあそうボヤキなさんなって。そうならないようにアタシたちが来たんだろ?」
「ああ、そうだな。今度は全員助けて連中のマヌケ面を笑ってやるぜ……前回、既に犠牲になっていた人達の為にもな」
 襲撃を企てるキマイラウィッチ、その行動より早く到着した獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)と今咲・栄華(ゲットワイルド退職・g00910)が言葉を交わす。
 一度は蹂躙され立ちあがり、復讐心を植え付けられキマイラウィッチにされかけた人々。
 そんな人々が解放され、なんとか落ち着きを取り戻しつつあったのを蹂躙せんと動いた敵の思うままにはさせぬと二人は急ぎ村の中へと飛び込んで。
 先ずは砲撃開始前、出来るだけ早く人々を逃がす為にと栄華が怪しげなボタンをポチッと押せば突如、けたたましいサイレンが鳴り響く。
「お、おわっ!? 何だ、何の音だ!?」
 その音に驚き何人かの人々が家から飛び出し、音の出所を探らんと首を振って周囲を見渡す。
 一体どこからサイレンが鳴っているのか皆目見当がつかないが、その中で平然と歩いている栄華を見つけ何か知っているんじゃないかと人々の視線が自然と彼女に集まれば。
 我が意を得たり、人々の耳目が集まっていることを察した栄華がスゥと息を吸い込んで、人々に向かって声を張り上げる。
「魔女の襲来、敵がもうすぐそこまで来てるッ! アタシはそれを伝えに来た!」
「な、なんだって!? 何を根拠にそんな……」
 突然告げられた事実であるが、にわかには信じがたい。
 故に反論戦とした住人だったが、ここで押し問答をしている時間すら惜しいとばかりに栄華は根拠を述べるより早く次の言葉を紡いでいて。
「言い合う時間すら惜しい、ここは今から戦場になる。だから今すぐ避難してほしいッて事を言いに来たんだ、それにアレを見な!」
 戦場となるその予兆、それがあると栄華が示したのは人々が飛び出した家々の壁や物陰。
 なんだなんだと視線を移せば、サイレンを鳴らした事を起点として発動したパラドクス、その影響で壁が、雑多な物がガタガタと音を立てて揺れていて。
 屋内ではなく屋外にて発生したポルターガイスト現象とも見えるその状況、ただ事ではない、何か大事かもしれないが自分は大丈夫だからと行動しない、正常性バイアスが吹き飛びかけたこの瞬間こそが好機。
 怯え、それは生存せんと人間が持つ感覚の一つであり、それを刺激され逃げる事への抵抗が少なくなった今こそ一気にまくし立てるタイミング。
「だから……今すぐ逃げて!!!」
 ひときわ大きな声で叫んだ、逃げる様に促す言葉。
 異常事態だと察した人々が、ひとまずここから離れた場所に逃げてみよう、何も無ければそれはそれでいい事だと考えて動き出す。
 その間、同時に村の中へ走り込み、ワイヤレスマイクとスピーカーにてその声を大きくしつつ叫んでいたのは羽鳥。
 彼は敵の砲撃開始が何時からか、警戒しながらフライトドローンを空中に飛ばしトループスの襲撃にも備えつつ、村の中を走り抜け。
 彼のサーヴァント、パンツァーハウンドのスエニョも彼と同じようにワイヤレスマイクを口元に装着し、吠えながら異変を報せるべく走っていた。
「森へ逃げろ! 魔女どもは強力な飛び道具を持ってる!」
 正体不明の赤い光にサイレン、それより少し遅れて聞こえた逃げる様に促す叫びと魔女という恐ろしき存在についての言葉。
 一体何が起こるのか分からぬまま、不安に駆られ逃げるか逡巡していた人々には具体的に何が行われるかを報せねばならぬとばかりに彼はグレネードランチャーを引き抜き、何もない地面に向けて発射して。
 サイレンの音に交じって聞こえる爆発音、小さく地面が抉れて凹み、その威力に人々の目が集まるが羽鳥は注目する人々に目を向けて。
「俺が手持ちで使える武器でこの程度、だが魔女が今から放つ飛び道具はこれよりもずっと強い攻撃だ!」
 人間に当たれば、いや。
 家屋の壁越しに当たったとしても無事では済まない爆発を目の前で見せられて、されど魔女の砲撃はそれ以上に危険だと語る羽鳥の言葉。
 何か怪しい気配はある、だがここまで鬼気迫った雰囲気で逃げる様に促すのが演技だとも思えない、故に逃げ出し始める人々。
 残留効果も相まって速やかに逃げ出し始めた、これならば被害も無く何とかなるかと思った瞬間、空を切る音が鳴り響く。
 それは戦場として村を選んだキマイラウィッチの到着、そして無差別砲撃の始まりであり、ディアボロスにとっては最も厄介な避難誘導を阻む行動の始まりを示す音。
 鈍い衝突音と共に爆音が発生、無人となった家屋が吹き飛びその破片が周囲に撒き散らされていたのであった。
「う、うわぁああ!? ほ、本当に砲撃が!?」
「くっ、急げ、急いで……も、森に逃げ込んで隠れろ!」
 半信半疑であった人々の目に飛び込んできた凄まじい威力の砲撃、命の危機であることを視覚的にも聴覚的にも示すそれを見て、次々と走り出す人々。
 だがしかし、敵の砲撃は無差別かつ広範囲、狙いを定めたものではなく村を蹂躙せんと放った者であり軌道を予測する事は困難であり、偶発的に着弾した砲弾が道を爆ぜさせ、人々に恐怖を植え付けて。
「あ、あああ、もうだめ、逃げられない……」
 直ぐ近くで着弾したため腰が抜けてしまったのか、その場にへたり込む女性が絶望し嘆いていたり。
「くっ、戻って助けに……ああ、無理だ、あんな中に飛び込むなんて!」
 逃げ遅れた人々を助けようとするも、砲火に足が竦み避難の速度が落ちる者の姿もあった。
 このままでは全員無事な避難は不可能、そんな状況ではあるが、黙って指をくわえて犠牲を容認するようなディアボロスはこの場には居ない。
「動けない? だったら、背負ッてでも連れて行くよォ。使えるものはアタシの手でも使えッてね!」
「あちらは任せて、アンタはあの荷車を出してくれ! 動ける奴で逃げ遅れを背負えるなら手を貸してくれ、俺も手伝う!」
 動けぬ女性の場所へと飛び込んだのは栄華、彼女は砲火に晒され傷つき身を焦がしながらも最速で接近し、炸裂した破片から身を挺して女性を護ってから背負い、急ぎ脱出を開始して。
 別の場所では羽鳥が動ける者達に指示を出し、人々を背負わせ、フライトドローンを操作して運搬、また荷車に足の悪い者を乗せての引かせつつ、自身は迫りくる砲弾から盾となり人々を護りつつの避難を開始していたのだ。
 これによってディアボロスはダメージを受けつつ、また村に損害が出ながらも人的被害を出すことなく人々の誘導は完了する。

 だがもし、無差別砲撃を行う存在の耳目を何らかの形で集める事ができていれば……より村の損害は少なかったかもしれない。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

今咲・栄華
※アドリブ大好き
※アタシが足を引っ張るならソロ希望

スピード解決すれば村への被害を減らせるかもしれないし、
アヴァタール級さえ倒せばいいンなら、まずは仕掛けてみよう。
と、堂々と前に出て敵に発見される。

顔が二つあるウケる
攻略旅団で提案した顔を持ち帰ってみる件、研究効率2倍かなァ

アタシを狙うのであればアヴァタール級からの村への攻撃は一旦中止されるはず。
そしてアタシを正確に撃ち抜いてくるのであればアタシはどこを守ればいいか分かる。
あとはスピード勝負だな、アタシもその技能は負けてないよォ。

敵の攻撃に対し魚雷のうちいくつかはアタシの前を守るように配置して、相殺を狙う。
急所とか大事な所はしっかり守ろうねェ。
他の魚雷は回り込んで泳いで攻撃を仕掛ける。


 鳴り響く号砲、それらは村を蹂躙し焼き払い、人々をあぶりださんとするキマイラウィッチのビューロー兄弟によるもの。
 既に人々の避難はディアボロスが行い、人的被害は出ないがそのまま放置すれば家々が崩壊し生活基盤が破壊されてしまう砲撃地点に姿を見せたのは今咲・栄華(ゲットワイルド退職・g00910)であった。
「おおっとぉ? 音が聞こえるんで来てみれば、とんでもねぇ……顔が二つあるウケる。攻略旅団で提案した顔を持ち帰ってみる件、研究効率2倍かなァ」
「おおっ! ディアボロスだと、兄者、ディアボロスだ、しかもふざけたことを言い出したぞ兄者」
 あえて回避するような動きも見せずに真正面から堂々と、そして挑発しながら己の姿を晒した栄華。
 その動きにあからさまに釣られたのは片方の首、もう一方を兄者と呼んでいる所から弟にあたる首だと推測できる。
 先ほどまでは無差別砲撃を行っていたキマイラウィッチだがディアボロスの姿を見つけたが故に砲撃は止み、その砲塔は栄華を消し炭にしてやろうとばかりに向けられて。
「ははぁン、やる気かね? いいよ、撃ち合いといこうじゃないか」
 相手の耳目が自分に向けられた状況、されどこれは栄華が望んだ展開で。
 スピーディに指揮官を倒せれば配下は撤退する、それは村の各所で略奪と蹂躙を行おうとする配下の横暴が中断される事と同義であり。
 更に言えば、今まさに自分に砲塔を向けたビューロー兄弟、その無差別砲撃も中断されるという事は、村への損害も大きく抑えられるのだ。
「…………妙だな、だが。弟よ、狙いは定める」
「兄者、何を弱気な! 無謀なディアボロスなど粉砕すればいいだけの事!」
 その栄華の狙いに気付き始めたのか、はたまた別の何かを警戒しているのか、片方の頭である兄が思案しつつも照準を定めていて。
 兄の思案を弱気になっていると叱咤して弟が強引に攻撃をせんと主導する姿は挑発的に、指をクイッと動かし誘う栄華の狙い通りであったのだ。
「あははっ、頭が二つで連携しなきゃなのに仲違いとか大丈夫? それともソレが平常運転?」
「兄者! あんな奴に舐められてはいられない、攻撃するぞ!」
「ああ、狙いは定めた、撃て」
 仕草に加えて言葉による挑発、それは血気盛んな弟を刺激するには十分すぎる物、その弟を援護する様に兄も狙いを定めて砲塔を向けると同時、栄華は次々と魚雷を空中へと放っていて。
 相手を包み込むように放たれた魚雷の軌道、それを無視してビューロー兄弟は狙いを栄華に定め、此方も次々と砲弾を放っていく。
 だがしかし、狙いが正確ならば……それ故に栄華にとっても防御用、砲撃と互いにぶつかり合わせ勢いを削ぐ魚雷のコントロールは容易であり、真正面に向かい追加の魚雷を発射して。
 一直線に飛来する砲弾の幾つかは魚雷がぶつかり相殺、されど曲射弾道で迫る砲弾までは相殺できず、直線的な砲弾と弧を描く砲弾が栄華に向かい降り注ぎ爆発が。
 それと同時、迂回し包み込むように空中を泳ぐ魚雷がビューロー兄弟に吸い込まれるように着弾、此方もまた爆発に飲まれていたのであった。
「ぬぅ……弟よ、相手も中々やるようだ、油断は出来んぞ」
「兄者、そのぐらいわかっている! だがここで消し炭にしてやるさ!」
 単独で攻めるディアボロスならば一気に潰せると思っていたが思わぬ打撃に言葉を交わすビューロー兄弟。
「アハハッ、どうしたのさ、それじゃ全然……狙いが正確なくせに、急所に当たってないよォ?」
 そんな相手を更に挑発、注意を引きつけ無差別砲撃を完全に阻止する栄華が不敵な笑みを浮かべていた。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!

白・明江
足が断たれても首が落ちても、ときたか。
そら、おもろいな。みじん切りにされても突っかかってくるんか、試したるわ。

片手に大闊板刀『狴犴』、片手に劈刀『狻猊』、両足に長筒靴『贔屓』
戦法はシンプル。敵を斬り刻んで肉片にしてさらに踏みつけてミンチにして、砲撃もできなければ爪やら牙からでどうこうもできないという状態まで持っていく。
【猛狼襲】のスピードとパワーを活かし、こちらが押し倒されるよりも前に両手の刀の連続斬撃を叩き込む。死を恐れないならろくに防御もしないだろうから、攻撃を当てること自体はそう難しくもないはず。
そしてどれほど気持ちがあろうが、手足を斬り落とされては走れまいし、口なり牙なりがカチ割られれば噛み付きも無理だろうし、砲身を根本から断てば砲撃もできなくなるはず。というか、何もできなくなるまで斬り刻むし、すり潰す。
最初の砲撃だけどうにかいなさなければならないが、まあスピード任せに回避で。

「死を恐れんだけあって、慎重さのカケラもあらへん……ダルいんは確かやが、どうにもならん相手とちゃうな」


獅子城・羽鳥
※連携・アドリブ歓迎
外見は変わらないがネメシスモード使って、少しでもスムーズに被害を抑える

砲撃ぶっ放してる鈍亀は仲間が抑えてくれてるから、そっちを速攻で倒したいが、雑魚を生かして逃すとこの近辺か、あるいは他の場所を襲わないか心配になる
とりあえずこっちの全滅を狙おう
(その辺はケースバイケースで変わるかもしれない)

【泥濘の地】で敵の足を鈍らせ、住民を追いかけさせはしない
スエニョと一緒に『ダブルマッドキャノン』を容赦なく撃ち込んでやるさ
キマイラどもの汚い顔に、美容に良い(たぶん)泥をたっぷりくれてやるから有り難く思えよ
反撃は予め魔力障壁を展開してダメージを抑え、可能なら《一撃離脱・ダッシュ》で回避を試みる
できれば建物や畑に被害が出る前に素早く仕留めたいところだ


 蹂躙と略奪、その合図と継続を意味するビューロー兄弟による一斉発射。
 開幕の砲撃が成され家屋の数々が破損した後、村への砲撃が止まっているという予定とは違う事態だが蹂躙せんと走るジェヴォーダンの獣達にとっては些細な事なのだろう。
 特に気にせず背中の砲を発射し、蹂躙すべき人々を探す様はキマイラウィッチではなく亜人の集団の様にも見えた。
「オラオラ! 人間ども、どこだぁ!? 出てくれば家を潰すのは勘弁してやるぜぇ」
「感謝しろよぉ、砲撃が止まってるんだからさぁ!」
 家を守りたければ大人しく出てこい、指揮官であるビューロー兄弟の砲撃が止まった事は分かったが何らかの目的で止めたと思っているのだろうか。
 既にディアボロスと交戦状態であるなどとは少しも思わず、砲撃停止に感謝せよと人々に通達しつつ村の中を走る様はある種滑稽とも見て取れて。
「止まった、という事は。砲撃ぶっ放してる鈍亀は仲間が抑えてくれてるから、そっちを速攻で倒したいが、雑魚を生かして逃すとこの近辺か、あるいは他の場所を襲わないか心配になる」
「そうやな、けどあっちを気にする素振りが一切無いんでやりやすそうや」
 無警戒に突き進む敵集団を認めつつ、戦場全体の、そしてこの戦いの後を考える獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)と眼前の敵、その性質から立ち回りはしやすいだろうと察する白・明江(腥紅狼・g11020)の二人。
 互いに支援し合えぬ状況に自らはまり込んだ敵、ならばこの好機を逃すまいと明江が両の手に武器を持てば、同意を示す様に羽鳥も頷く。
「ああ、とりあえずこっちの全滅を狙おう、援護は任せてくれ」
 好き勝手に振舞う亜人の如きキマイラウィッチ、その思うがままにさせまいとする羽鳥。
 そんな彼に同意する様にサーヴァント、パンツァーハウンドのスエニョも吠えれば敵に気取られるのを分かったか、鳴き声は上げずに頭を上下に動かし同意をし。
 何もわからず蹂躙を、躊躇なく破壊を愉しもうとするジェヴォーダンの獣の行軍を、その出鼻を挫くべく動いたのは羽鳥とスエニョによる砲撃であった。
「泥遊びするぞスエニョ!」
 自らを援護する様に叫ぶと同時、行軍する敵を阻むかのように物陰から飛び出す羽鳥とスエニョ。
 突然の敵兵、何かを言い出すよりも早く羽鳥は走りつつ前方に跳躍、空中にて右膝を大きく曲げればそこから飛び出す砲身はサイボーグである彼の体そのものに組み込まれたグレネードランチャーで。
 地面を走る相手に対し撃ち下ろす形での砲撃を、それと同時にスエニョは地面に伏せて背中の砲身を前方に向けて水平発射の体勢からの砲撃を。
 二方向から放たれた砲弾は無防備に、抵抗できる存在など居ないと猛然と突き進んでいた獣たちの眼前にて炸裂し、多量の泥を撒き散らして地面を侵食していたのだ。
「ギャッ!? な、なんだぁ!?」
「ディアボロスだ、ディアボロスだぞっ! 丁度いい、ここで殺してやるっ!」
 仲間が砲撃を受けた直後、無事だったジェヴォーダンの獣達が口々に叫び殺意を露に、出現したディアボロスを血祭りに上げんと行動を即座に変更。
 村の蹂躙ではなく交戦に切り替えたが不意の一撃は思った以上に厄介だったのだろう、着弾した泥の砲弾は単純なダメージだけでなく地面を沼地のような形に変化させ、四足歩行とはいえ泥に足が沈み込み抜け出そうと力を込めて飛び出すが。
「足が断たれても首が落ちても、ときたか。そら、おもろいな。みじん切りにされても突っかかってくるんか、試したるわ」
 動きの鈍った瞬間を見逃さず飛び出す明江、振り上げた右手には大闊板刀『狴犴』が握られて。
 巨大かつ長大な、ただの鉄の板にも見えるそれと同時、左手に握る劈刀『狻猊』は巨大な鉈、生物に向ければ明確な殺意を相手に示す形状で。
「いてこましたらァ!」
「ぐ、ぎょおおおおお!? こいつっ!!」
 相手に押し倒されるより早く、速度と力を乗せた猛攻で一気に押し切る、相手が死を恐れず向かってくるのならば此方はそれ以上の気迫でもって押し潰す。
 その覚悟でもって振り下ろされた刃でもって、先ずはジェヴォーダンの獣の前足を叩き折り、続けて振るう横凪ぎ、鉈の一撃で圧し折れ皮で繋がっていた前足が斬り飛ばされる。
 だがしかし、死を恐れず損耗しても尚、戦う事を、ディアボロスへの復讐で感情を、思考を塗りつぶした獣達はディアボロスによる先制攻撃、出鼻を挫かれたとして戦意は折れず、逆に指揮を高める様に叫んでいて。
「コロセぇ! ディアボロスは全員殺して、そのまま人間どもを皆殺しだぁ!」
「やれ、やっちまえ!」
 手足の損耗が、そしてぬかるみに足を取られながらも前進する事を止めぬ獣達。
 死への恐怖も一切持たず、ディアボロスに攻撃を当てる、否。その命を完全に奪い取るという事だけを目的に、動く体の部位だけを用いて強引に突撃し。
「死を恐れんだけあって、慎重さのカケラもあらへん……ダルいんは確かやが、どうにもならん相手とちゃうな」
「ああ、あんな無謀な突撃だけではな!」
 体の部位を失いつつも迫るジェヴォーダンの獣、その姿に辟易しつつ両の刃で、そして脚を守る長筒靴『贔屓』で攻撃を受け止めて。
 されど無理矢理に牙を突き立て、食らいつく相手ならばもう一度攻撃を当てるのは簡単だと、流血しながら明江は自らに噛みつきながら恨みがましい視線を向ける獣達、そこへ容赦なく追撃の刃を叩きこみ。
 同じく近距離まで迫り、倒れ込みながら自信に向けられた砲塔より放たれた砲弾。
 地面を抉り吹き飛んだ破片にて衣服が破け、また直撃したそれによって吹き飛ばされながらも無謀が過ぎると評する羽鳥。
 再度放たれた砲弾から撒き散らされた泥を顔面に受け、視界を塞がれながら吹き飛ぶ獣を一瞥し。
「お前らの汚い顔に、美容に良い泥をたっぷりくれてやるから有り難く思えよ」
 美容に良いかは確証持てぬ、多分良いんだろうと推測で言い放ち挑発を。
 吹き飛ばされた仲間を見て怒りを滾らせ、猛進しようとするジェヴォーダンの獣だがそれを阻むように明江が武器を振り上げ威圧して。
「やる気やな、ええで。何もできなくなるまで斬り刻むし、すり潰すだけや」
 この場に止まり戦うのならば切り刻み、踏み付け、手足を落とし頭をカチ割り砲塔を叩き潰し。
 死を恐れぬのならば動けぬ体にしてやるとばかりに猛攻を続けていく。
 双方の凄まじい攻防により互いに被害は発生、されど初手の奇襲で出鼻を挫かれた獣達の損害は大きくその数を大きく減らしていたのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【狼変身】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【アクティベイト】がLV2になった!

今咲・栄華
※アドリブ大好き
※人数足りたら不採用も可

アヴァタールと戦いたかッたが援軍の気配を感じて一旦退いてきたアタシ。
このまま向こうをちまちまやッてもいいが、アタシにも負担だし複数人で一気に行けたらもッと良いッしょ。
アタシはフリーランスじゃなくて社畜社員だッたからワンチームの方が心強いンだよねェ。

と、思ッたけどトループスに出くわしてしまッた。
囲まれたか?様子をみるからにヤツらはきっと残党だ。
ついでだし、やらなきゃ先には進めないでしょ。

不意打ちには近距離で対応できる技が良いかも「死して徒花咲かせて見せろ」
居合抜きみたいなイメージで、襲いかかッてくる敵を寸前で刺して一撃離脱。その繰り返しだ。

「身体が捥げようとも向かッて来る根性はアタシ好み。でもなんだかな、その心が汚れてるせいか姿は見苦しい…ならせめて最後は華麗に咲かせてみせろォ!」


あッ、そうだ。一応こいつも攻略旅団で提案した顔部分を持ち帰ッてみる件で回収しなきゃね。
活性治癒も次第に周囲に効いてくるでしょ。
さて、ようやくこれであの亀にも勝てるかなァ。


 ディアボロスとの遭遇戦にて戦力を目減りさせ後退、立て直しを図った残存戦力と。
 敵指揮官にあえて接触、その身に砲撃の狙いを一身に引き受けて、耳目を集めていたが何か不穏な気配を察したのか、退いてきた今咲・栄華(ゲットワイルド退職・g00910)が邂逅していた。
「ぐぅ!? なんでアニキたちの方からディアボロスが来るんだ!」
「いやまて、コイツ……焦げてるぞ、逃げて来たんじゃぁないか?」
 栄華と想定外の遭遇、されどダメージを受けた姿を見たジェヴォーダンの獣達。
 遭遇した方向とその姿から、ビューロー兄弟との交戦から逃げてきた、と推測するまではよかったが。
「ッ……囲まれたか? いや、だがこの様子」
 同じように栄華にも自分達がディアボロスからの猛攻を受け、傷つき後退した面々だと看破されていたのである。
 更に言うならば、ジェヴォーダンの獣達は猛攻を受け追い立てられ逃げた面々。
 対する栄華はそのままビューロー兄弟と消耗戦を繰り広げ、砲撃を食い止める事も出来たが援軍の気配を察し、あえて下がって合流し一気に攻め立てる事を選択したようなもの。
 フリーランスではなく社畜社員だった、ならばワンチームで動いた方が安心できる、ならばチマチマ足止めをしているよりかは効率的に動けるとした状況。
 つまりは精神的な面でも、そして戦況的な面でも圧倒的な差があって。
「身体が捥げようとも向かッて来る根性はアタシ好み。でもなんだかな、その心が汚れてるせいか姿は見苦しい……ならせめて最後は華麗に咲かせてみせろォ!」
「グ、ギャァアアアアア!?」
 不意の遭遇、更にお互いが万全でない状況。
 故に双方の心の在り方もが戦いの結果に直結する中で、先んじて栄華が動けたのは当然の事であり。
 踏み込みながら手にした棒をジェヴォーダンの獣に突き立てれば、それは単なる棒ではなく形状が異質な爆弾で。
 刺さると同時に光り輝く爆発が発生、そして棒の両端は花が開くかのように膨張し、体内をズタズタにされながら吹き飛べば露出した側は大きく開花したように形状が変化して。
 まるで寄生した植物が宿主を殺し花咲いた、そう錯覚させるような姿にさせていたのである。
「ぐっ、くそっ、こんな、こんなっ! 殺してやる、殺してやるっ!」
「ははッ、やらなきゃ進めないのは一緒だろ、かかッてこいよ!」
 強烈な一撃で仲間がやられ、されど反撃せんと飛び掛かるジェヴォーダンの獣であるが、噛みつかれ、爪で体を斬り裂かれつつも余裕の表情。
 むしろ、接近すれば先の様に棒状の爆弾を突き刺す為に近づく手間が省けるとばかりに別の獣も突き刺され花を咲かせ絶命する。
 互いに引かぬ攻防の末、獣達は傷つき倒れ絶命し、栄華もまた自らの血に濡れるも倒れる事は無く。
 獣の残存戦力は駆逐され、再び村に静寂が訪れるのであった。
「あッ、そうだ。一応こいつも攻略旅団で提案した顔部分を持ち帰ッてみる件で回収しなきゃね」
 そんな中、ポンと手を叩き倒した敵の残存部分を回収せんと一歩踏み出す栄華。
 だがしかし、再び村に響き渡った砲撃音と共に飛来した砲弾が地面を抉り、獣の死体を吹き飛ばし焼き払う。
「おわッ!? ああ、アタシが下がッた方向にとりあえずぶッ放したな、あの亀。まぁいい、活性治癒も次第に周囲に効いてくるでしょ」
 突然の砲撃、されど此度は無差別ではなく交戦したディアボロスが下がった方向へ大雑把に放った物。
 命中はしないが回収対象を吹き飛ばされ、やれやれといった形で頭をかくも残留効果の重なりを実感し、ようやくこれであの亀にも勝てるかなァ、などとボヤキながら栄華は再びの交戦に向かい歩を進めるのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!

白・明江
何や、ごちゃごちゃと砲台が載っかっとるが……アレで何か狙って撃つとかできるんかいな? まあ、わからんけど。

ともかく、近寄って叩き斬らんことには話にならん。
【フライトドローン】が使えることやし、空中に足場を大量に生み出して跳び回り、三次元機動で敵の砲撃をかわしていこう。かわしきれるかはわからんけど、まあ真っ直ぐ地面突っ走るよりかは狙いも定めにくいはずや。
接近戦の間合いまで近寄れたところで、大闊板刀『狴犴』で【断宇閃】を見舞う。
亀の甲羅やろうが砲塔やろうが斬れる自信はあるけど、まあ狙うべきはより柔らかそうな首やろうな。
あと、足か。好き勝手蹂躙するのを止めよう思たら、まず足を止めてまうのが一番の定石やろ。
できりゃあせめて兄か弟、どっちかの首が落とせりゃ……とは思うものの、そこまで甘い相手でもないかなぁ。まあそこまで行かんでも、ダメージ与えられたらまず御の字ってことにしとこう。

「おどれら外道にくれてやるもんなんぞびた一文あらへんわ。ちゃっちゃとくたばっとけ!」


 交戦していたディアボロスが突然の離脱、その逃げた先へ大まかな狙いを定めて砲撃を始めていたビューロー兄弟。
 本来の無差別砲撃、それから外れ、また配下が壊滅した事に気付いていないのか、それとも把握していながらも効果的で無い砲撃を続けているのか。
「何や、ごちゃごちゃと砲台が載っかっとるが……アレで何か狙って撃つとかできるんかいな? まあ、わからんけど」
 正確さを感じられない砲撃を見て呆れつつ、白・明江(腥紅狼・g11020)が物陰より様子を伺うが……されど放置すれば村への被害が出続ける事に変わりは無い。
 そして自分自身のパラドクス、立ち回りは相手との打ち合いではなく接近して刃を振るう物、となれば成すべきことは一つであり。
「むっ!? 兄者、何か妙なものが空に」
「わかっている、弟よ。ディアボロスの仕業だ、きちんと狙うぞ」
 空中に出現したのは大量のフライトドローン、それを見たビューロー兄弟はディアボロスによるものだと一瞬で察知して、兄が砲撃の狙いを定め弟は周囲を警戒、敵の出現に備えていて。
 だが警戒しようとも、狙いを定めようとも問題ないとばかりに飛び出した明江は両手で巨大な板のようにも見える大闊板刀『狴犴』を持ちながら突撃を。
 瞬時に弟が出現に対し反応、体を向ければ兄が砲撃の狙いを定めたのだろう、背中の砲門が明江に向けられ火砲が放たれるがその瞬間に彼は上空へと跳躍を。
 爆風によって生じた破片が飛び散り、細かなそれが体を傷つけるも明江は一台のドローンを自分の下方に呼び四出ればそれを足場に横方向へと飛び出して。
「おどれら外道にくれてやるもんなんぞびた一文あらへんわ。ちゃっちゃとくたばっとけ!」
「馬鹿にされたぞ、兄者!」
「落ち着け、弟よ、安い挑発だ」
 別のドローンを蹴り、反動で加速して地面に降りて再び地面を走り出す明江の叫び、それを聞き怒りを示す弟と挑発に乗るなと諫める兄。
 互いに言葉での応酬の最中、砲撃音が鳴り響き地面が抉れ、空中のドローンが撃ち落とされる中でも明江は強引に、ドローンを使って飛び回りつつ接近し。
 逆に、砲撃で接近前に倒せなかったビューロー兄弟は懐に入り込まれ、このままではいかんとばかりに立ちあがって地面に向かい砲撃する事で明江を吹き飛ばそうとしていたが。
「遅いで、考えて動くんが。それにな……俺に斬れへんモンなんぞあらへん!」
 叫ぶと同時に繰り出された強烈な斬撃。
 首を切り落としたいが相手が立ちあがった、狙えぬならば次の部位、つまりは蹂躙する為に進む移動力を失わせるためにはどこかと考えれば足であり。
 立ちあがったが故に出来た死角を狙い、後ろ足を指先から、そして関節部分まで一気に切り裂く振り上げを行えば分厚い皮膚を切り裂き、鮮血が迸る。
「ぐおおお!? あ、兄者!」
「ああ、いまだ、痛むだろうが撃て、弟よ」
 強烈な一撃で後ろ足に手痛いダメージを受けたビューロー兄弟、だが近づけば此方の攻撃も当てれよう。
 そして自分が砲撃の余波に巻き込まれようとも相手に命中させればよいとばかりに兄が砲を地表に向けさせ、躊躇なく弟が発射。
 地面に向けられた多数の砲塔から放たれた砲弾が地表に命中、爆発音が重なり合って爆風が立ち込めて。
 煙が収まった時、そこには切り裂かれ、また自らの砲撃で発生した爆風による煤で汚れたビューロー兄弟と。
 離れた場所で、されど砲の直撃受けて、此方も煤け、しかし強い瞳で相手を睨みつけ、これ以上の蹂躙はさせぬと闘志を滾らす明江の姿が在った。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!

今咲・栄華
※アドリブ大好き
※再送もできるよォ

バカスカ撃ッてきて。もしかしてアタシを探していた?持てる営業マンは辛いねェ。
ッたく、接待を途中で抜け出した事、そんなにご立腹ゥ?
せっかくの成果が台無しじゃん。何かしら持ッて帰らなきゃ営業マンじゃない!
キミの首を持ッて帰ッてやンよ!
ッて、首じゃなくて顔だわ。侍かよ、ウケる。

ひー爆風やら炎やらで近くは暑そォ。
バッチリ決めてるとはいえ汗で無駄に化粧は崩したくない。

遠距離からの攻撃パラドクスで、
あッちがあたり一面を広く攻撃するンなら、
アタシは同じ所をしつこく攻撃してやンよ。
装甲、もとい甲羅をこじ開けて壊して中身目指して叩き込んで行こ!
美味しい甲羅焼きにしてやるわ。

倒せたなら、7月の攻略旅団で提案した敵の顔部分を持ち帰ッてみる件で回収を試みる。


ラウム・マルファス
自分たちより弱い相手をイジメて、復讐も憤怒も無いと思うんだけどナ。
何にせよ、これ以上村を壊させはしないヨ。亀には冬眠、もとい永眠して貰おウ。

カラス型ドローンに凍結剤を搭載。突撃させて、凍り付かせるヨ。迎撃の炸裂弾は自律機構で判断し回避させよウ。冷やしても動きが遅くなったり眠ったりはしないだろうから、油断しないで反撃に備えよウ。

ボクに飛んできた炸裂弾は、フライトドローンを展開して障害物にし、誘爆を狙ウ。炎は戦闘の邪魔になりそうなものだけ、カラス型ドローンの凍結剤で消火しよウ。防ぎきれない場合は、致命傷だけ避けるように動くヨ。


獅子城・羽鳥
※外見は変わらないがネメシスモード続行

兵士はおろか文明にも守られてない村に近代兵器をぶっ放して楽しかったかクソ鈍亀?
自慢の大砲を砕いてからひっくり返して、キマイラらしいどす黒い腹でも突っついてやるさ
栄華が敵の顔部分を持ち帰りたいとのことで、顔への攻撃は気遣うべき女性に対するのと同じように避けてやるよ

ラウムが凍結剤を使うから俺もそれを【冷気の支配者】『グレイシャルエクスプロード』で消火を手伝いながら氷結攻撃でボコボコにしてやるさ
まずはスエニョと一緒に大砲を集中攻撃してぶっ壊す!
多少のダメージはネメシスモードと魔力障壁で耐える
甲羅の上の武装を破壊して敵がバランスを崩したらすかさず全力でひっくり返し、腹側を氷の槍と冷凍弾でたっぷり冷やしてトドメだ


「うおおおお! 兄者、もう許せないぞ!」
「落ち着け、弟よ。ここは状態を立て直すのが先決だ」
 怒りと復讐心に飲まれ、狙いも定めず無差別に砲撃する弟とそれを諫め、どうやってディアボロスを屠るか考える兄。
 同じ体に二つの頭脳という形であるが、弟に主導権を任せて思考し狙いを定める事に注力していたが故に何とか落ち着いてはいるが、立場が逆であれば兄弟そろって猛進している所であっただろう。
 ならば、その思考する兄をかき乱してやろうと挑発するのは理にかなった手であって。
「バカスカ撃ッてきて。もしかしてアタシを探していた? 持てる営業マンは辛いねェ。ッたく、接待を途中で抜け出した事、そんなにご立腹ゥ?」
「お前、お前ぇええ! 逃げたくせにいい度胸だな、吹き飛ばしてやる!」
 先んじて交戦し、そして離脱していた今咲・栄華(ゲットワイルド退職・g00910)がやれやれ、といった感じで肩をすくめて姿を見せての挑発を。
 一瞬で弟が激高し、砲の狙い定まらぬままに攻撃を始めんとする勢いで。
「自分たちより弱い相手をイジメて、復讐も憤怒も無いと思うんだけどナ。何にせよ、これ以上村を壊させはしないヨ。亀には冬眠、もとい永眠して貰おウ」
「兵士はおろか文明にも守られてない村に近代兵器をぶっ放して楽しかったかクソ鈍亀? 自慢の大砲を砕いてからひっくり返して、キマイラらしいどす黒い腹でも突っついてやるさ」
 別方向から姿を見せつつ、煽るような言葉をかけるのはラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)と獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)の二人。
 怒り心頭の状態で追加の挑発とあれば、元よりディアボロスへの復讐心の塊で。
 行動が阻害され、何もかもが上手くいっていない状況で煽られてしまえば比較的冷静だった兄の方も感情に飲まれるのは止むを得ない。
「弟よ、一気に燃やし尽くすぞ、狙いは定めた」
「流石だ、兄者! 全部燃やして吹き飛ばしてやる!」
 怒りに任せての照準、冷静な時ならばもう少し狙い定めて効果的な砲撃が出来るであろうそれは、大まかな狙いを定めて砲撃の爆発で強引に当ててやろうという形に切り替わっていたのだろう。
 数多の砲門がバラバラに、3人のディアボロスに分散して向けられたという事は一人に対する集中力が削がれたという物。
 ならば一気に攻め立てる好機、多方向から攻め立てるとばかりに動くは羽鳥。
 己のサーヴァント、パンツァーハウンドのスエニョと逆方向に飛び出して、自らは接近戦を、スエニョには砲撃を任せる攻勢を仕掛けていく。
「ぐおお、近づくな、吹き飛ばすぞ!」
「お生憎様、お前ご自慢の大砲をぶっ壊すまでは離れられないんでね!」
 急接近する羽鳥と背中の砲を構えたスエニョ、双方に向かって次々と背中の大砲を発射するビューロー兄弟。
 砲弾が地面を抉り、炸裂し、数多の破片を周囲に撒き散らし土埃が巻き上がり羽鳥とスエニョを飲み込むがその砲撃の隙を突き、別のディアボロス、ラウムが既に仕掛けていて。
「そっちばかリ、見ていていいのかイ? 換装完了。さァ、行っておいデ」
 空中を飛び交うのはカラス……ではなく、カラスの形状をした数多のドローン。
 その内部には多量の凍結剤を搭載し、炸裂すれば着弾点を凍り付かせる代物であり、空中から次々と急降下。
 背中の砲塔に直撃すると同時、弾け青白い煙を噴出すればビューロー兄弟の背負う砲の伊津部が凍結、射角が固定されてしまうがならばと別の砲門をラウムに向けての反撃を開始する。
「おおお! 兄者、ここは押し返すぞ!」
「いいぞ、弟よ。少し狙いが甘いが何とかするぞ」
 次々と放たれた炸裂弾、それは地面に命中し、炎を広げ周囲を火の海にせんとして。
 同時にラウムの周囲を炎上させるが無理矢理に狙いを定めたのが災いしたのか、直撃弾とはならず。
 狙いが正確だった砲撃も、不意にラウムが眼前に割り込ませたドローンによって防がれ、破片と炎でその身を傷つけ焼き焦がすにとどまって、直撃からの炎上までは持ち込めず。
「アチチッ! ああもウ、派手にやってくれたネ。ケドこっちばかりみてていいのかイ?」
 自らの周囲を燃やす炎をドローンに搭載した凍結剤で消化しながら、余裕を示すラウム。
 その最中に挑発する事は忘れずに、自分に注意を向けてビューロー兄弟の目に怒りの炎が宿った事を認めれば仕事は十分に果たしたと不敵に笑う。
 直後、砲撃の音が響けばそれは土煙の中からのもの。
 砲撃と爆発を受けながらも十分に狙いを定めていたスエニョによる氷結弾の発射音であり、側面からそれを受けた直後に砲塔が一つ凍結。
 更には、爆風で脚を止めたと認識していた羽鳥が機を見計らったかのように切り込んで、巨体を駆けのぼって背中の砲塔に長剣を叩きつけ、その砲塔を力ずくでへし曲げて。
 続けざまに冷気を纏った短槍を甲羅と砲塔の隙間に捻じ込むように突き立てて、暴れ狂うより早く甲羅を蹴って飛び退いて。
「ぐおおおお!? 吹き飛ばす、燃やし尽くす!」
「ぬうう、弟よ、落ち着け、狙いが……ぬっ!?」
 異変に気付いたのは周囲を警戒し、狙いを定める兄。
 激昂する弟を宥めつつ、追い込まれた状況を打破する為にディアボロスより勝る個人戦闘能力で確実に包囲を破るべきと思案した視線の先には、炎から逃れアサルトライフルを構え、此方に向けている栄華の姿。
「ひー爆風やら炎やらで近くは暑そォ。バッチリ決めてるとはいえ汗で無駄に化粧は崩したくない」
 わざとらしく、炎上する場所から遠ざかる様に。
 命の取り合いであるにもかかわらず、自分達はそんなものではない、命の奪い合いだと思っているのはお前たちだけだと示すかのように。
 銃を構えながらも挑発的な言葉は止めず、狙いを定めた栄華。
「ぐ、おおおお! 兄者、あいつを!」
「ああ、構わん、撃て!」
「あはッ、遅いねェ。今から装甲、もとい甲羅をこじ開けて壊して中身目指して叩き込んで行こ! 美味しい甲羅焼きにしてやるわ」
 砲撃が始まると同時、重なる様に聞こえた発砲音は一度ではなく複数回。
 跳ね上がる銃身を抑え込むべく左手はハンドガードより伸びたストック部分を掴みながら、そして肩に押し当てたストックに反動を感じつつ銃身を一定の高さに保つリコイルコントロールを。
 ほんの僅かなブレはどうしても生まれるが、ほぼ全ての銃弾が近しい位置へ、複数枚の甲羅の合わさった部位付近に着弾し、境目という脆い部分からひび割れ砕け、中身が露出を始めていて。
「う、おおおお!? こんな、こんな!」
「弟よ、持ち直すには……ぐうううう!」
 想定外のダメージ、押し込まれている状況を認められない弟と何とか立て直そうとするも、それが不可能であることを察した兄。
 いかんともしがたい状況で二つの首が見たのは、各々の攻撃手段で迫るディアボロスによる容赦ない追撃で。
「準備は良いかイ? 永眠の、だヨ」
 パチンとラウムが指を弾くと同時、これ以上抵抗はさせぬとカラス型ドローンがまだ無事な砲塔を沈黙させるように急降下。
 次々と背中の上で炸裂し、凍り付かせてその動きを阻んでいき。
「栄華が敵の顔部分を持ち帰りたいとのことで、顔への攻撃は気遣うべき女性に対するのと同じように避けてやるよ。感謝しな!」
 足元に入り込んだ羽鳥が長剣を振るい、そして槍で突き上げた直後にスエニョの砲撃が着弾、切り崩しと相まって態勢を崩したビューロー兄弟は斜めに、そして仰向けになる様に転がって。
 無防備な腹を晒した所で突っ込んでくるのは、先に自分へ強烈な銃撃を放つと引き換えに炸裂弾に飲まれた栄華。
 炎に焼かれ、衣服を、そして髪の毛を焦がしながらも急接近、そして倒れた状態のビューロー兄弟に飛び乗って。
「せっかくの化粧……じゃなかッた、成果が台無しじゃん。何かしら持ッて帰らなきゃ営業マンじゃない! キミの首を持ッて帰ッてやンよ!」
 無防備に晒された腹部に銃口を付きつけ、反撃の体勢を取らせるより早くフルオートで連射して。
 次々と撃ち込まれた銃弾が腹の甲を砕き、生み出された隙間から内部に多量の銃弾が吸い込まれ。
 内部からのダメージと、更に体の各所からくるダメージに限界が来たのだろう、一度体を大きく震わせ、それが最後の抵抗で。
 四肢を力なく投げ出し、伸びた首から生気が失われ、蹂躙を目的とした部隊と、そして指揮官たるビューロー兄弟は絶命し、村への脅威は取り除かれるのであった。
「うッし、討伐完了、それじゃ首を……ッて、首じゃなくて顔だわ。侍かよ、ウケる」
「顔は綺麗なままだな、調査の対象としては上々だろう」
 倒れて動かぬビューロー兄弟、力なく伸びた首を見下ろしながら栄華が言葉を紡げば損傷具合を確認する羽鳥。
 配下の部隊が砲撃で吹き飛び残骸が残らなかったが、この首は積極的に顔を狙わなかったからか比較的状態が良い事を確認し、斬り落とす為に長剣を添えていて。
「ア、良い感じの袋があったヨ、そこの物置にだけド、むき出しで持って帰るよりはいいだろうしサ」
 首を見て、回収すべく動いた二人に声をかけるのはラウム、戦いの余波で起こっていた小さな家事を冷却剤で消化しつつ、物置で見つけた程よい大きさの皮袋を持って合流し、これに入れればと提案する。
 その言葉通り、ビューロー兄弟の首は斬り落とされ、袋の中へと放り込まれて回収される。
 こうして、人々を蹂躙すべく繰り出された部隊の一つは壊滅、また村への被害も砲撃により多少は発生するが、人的被害は食い止められた。
 作戦の失敗が伝われば、背後にいるであろう【憤怒】エティエンヌ・ド・ヴィニョルが動き出すがいまはまだその時ではない。
 時が来るまで人々を癒し、また力を高め刃を研ぐ事がディアボロスの行える備えであろう。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
【フライトドローン】がLV2になった!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV2が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2024年08月16日