リプレイ
ナイナ・ヴィラネスティズム
※絡みアドリブ可
※天狗の面で目元を隠す
今から語る事はひとりごとですから聞き流してもよくてよ
何より戦闘に集中していただきたいですし
この地で採れる良質な木材から成る弓を操る兵を輩出する誉高い領でディアボロスまで生まれれば所詮烏合の衆と侮れなくなりますから改変をしてでも消滅させたかったのかもしれませんわね
・・・いずれ滅びるとしても
この領の長たる公爵とその夫人にまずはご挨拶を
こちらの個人的な事情につき仮面のままの謁見をお許しくださいませ
敵はクロノヴェーダの大群
異能を持ちし未知の敵とまともに戦えば百戦錬磨の兵といえど損害は甚大になりましょう
ですので公爵軍には民の避難と領の防衛、何より公爵達の安全死守に尽力していただきとうございます
何より生まれたばかりの赤子には愛情が必要です
ここで果てては祝福を受けて生まれた赤子が可哀想ですの
敵は私達で引き受けます
大将首を土産にこの命の限り戦いますわ
して相談ですが城壁の外を一望できる物見に足を運びたいのですができますかしら?
そこから大将を見据えて戦に臨むとしましょう
●ウェールズへ。
幻想竜域キングアーサー版図を広げていた、ディアボロスが知る時代より過去のウェールズへ向かう特別なパラドクストレイン。
その車内では、ナイナ・ヴィラネスティズム(凱閃令嬢・g00383)が、呼びかけに集ってくれたディアボロスたちと共に電車に揺られる。
この先に待っているのは、クロノス級……アヴァタール級やトループス級の親となる特別な存在……そして彼女と強い縁がある強力な個体。
……宿敵、と言えばよいのだろうか。
そんなことを想いつつ、ナイナは口を開く。
「今から語る事はひとりごとですから聞き流してもよくてよ。何より戦闘に集中していただきたいですし」
そう前置きした彼女は、仲間たちの返事を待たずに続ける。
「これから行く先は、かの地で採れる良質な木材から成る弓を操る兵を輩出する誉高い領で、ディアボロスまで生まれれば所詮烏合の衆と侮れなくなります。ですから……改変をしてでも消滅させたかったのかも知れませんわね」
……いずれ滅びるとしても。
最後は聞こえないぐらいの小さな声で呟くナイナ。
同時にパラドクストレインはタイムトンネルを抜け、五世紀のイギリスに飛び出すとウェールズ郊外へと着陸した。
顔を隠すため天狗の面を被ると、ナイナは開かれた扉から外へと降りる。
彼女にとっては懐かしい地へと。
【光学迷彩】のパラドクス効果を使い、兵たちが駆けまわる城壁の内へと入り込んだ彼女は慣れた足取りで公爵家へ、その執務室へと向かう。
そこでは公爵が広げた地図に駒を置き、報告を受け、命令を下すを繰り返す、まさにもう一つの戦場であった。
「あなた、大丈夫?」
「ああ、必ず持ち堪えてみせる……娘のためにも」
公爵夫人が差し入れを持って執務室に入った時だ、ナイナが姿を現したのは。
「誰だ!」
公爵のその声と共に兵たちが彼女に剣を向ける。
だがナイナは悠々と公爵とその夫人の前に歩み出るとスカートの裾を広げ膝を付く。
「この領の長たる公爵とその夫人にまずはご挨拶を。こちらの個人的な事情につき仮面のままの謁見をお許しくださいませ」
顔に被るは赤い天狗の面。金色の長い髪が赤いドレスの肩へと伸びている。
その態度は優雅の一言に尽き、だが一部の隙もない武人のそれも兼ね備えていた。
「何者か。今、我が領は敵の襲撃を受けている。構う余裕はない」
公爵もまた相手が強者と分かっていても引くことはない。その両肩には生まれた赤子と妻だけでなく、この地の民の命が乗っているのだ。
「敵はクロノヴェーダの大群。異能を持ちし未知の敵。まともに戦えば百戦錬磨の兵といえど損害は甚大になりましょう」
ナイナの言葉に驚く公爵。敵がキングアーサーのクロノヴェーダであることは兵たち以外は知らぬはず。
「私も彼……いえ、彼女に縁を持つ者。ですので公爵軍には民の避難と領の防衛、何より公爵様たちの安全死守に尽力して頂きとうございます」
彼女の言葉に、公爵はナイナの瞳を見る……信じるに値するか否か、その目を見れば分かる筈。
「では貴女がクロノヴェーダを討つ、と言うのだな」
「ええ。正確には私たちが、でございますが……公爵夫人、生まれたばかりの赤子には愛情が必要です。ここで果てては祝福を受けて生まれた赤子が可哀想ですの」
優しい口調で話しかけるナイナに、あなたと公爵夫人が公爵の肩を掴む。
公爵もまた、その仮面の奥の瞳を信じたのか、分かったと頷く。
「ありがとうございます。敵は私たちで引き受けます……して、相談ですが」
感謝の言葉を述べ、首を下げるナイナはお願いごとを一つする。
それは城壁の外を一望できる物見に足を運びたいと言う物。その願いは受け入れられ、彼女は望みの場所へと案内された。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
(ナイナさんの独り言をさりげなく聞いて)
弓の素材に適した良木の産地、ね
ならば最初の手はコレで行きましょう
弓の使い手の軍団を率いて遊撃し、ティラミサ騎士団の狙いをそらしてゆく
その作戦にうってつけのパラドクスがあるわ
シェキルザッパーとキャノンオブシェキナー合体させたガンゴールクルセイダーを構えて
「来たれ、モンスの天使達」
召喚したモンスの天使達による"弓"部隊でティラミサ騎士団めがけて矢雨を降らしていくわ
逆説連鎖戦にもつれ込む以上私達ディアボロスの仕業なのはすぐバレるだろうし、コンビネーションアーツで反撃してくるだろうけど
そこはモンスの天使達と合わせて対処し、遊撃隊として動きながら包囲網の穴を開ける様に光の矢を降らせていくわ
今は公爵たちの(――おそらくナイナさんの……そこは言わぬが華と言う事ね)命を優先する為、遅延戦術としての遊撃に徹しましょう
●光の矢雨。
「(弓の素材に適した良木の産地、ね……ならば最初の手はコレで行きましょう)」
パラドクストレインでナイナが呟いていた独り言を聞いていたメルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)は、城門で公爵軍と戦う女性型トループス級クロノヴェーダ、『聖ティラミス騎士団』の一団を見る。
「流石に数が多いわね……本陣まで此処からじゃ見えないのよ」
グルっと街を取り囲むように作られた城壁。その至る所で公爵軍の弓兵がティラミサの騎士団に向け矢を放つ。
接近されればクロノヴェーダである聖ティラミス騎士団に敵う訳もなく、出来るのは城壁を利用した遠距離攻撃でその動きを抑えること。
だがディアボロスなら違う……メルキディアは、右手に持つ天使の力を物質エネルギー弾にして射出する大型拳銃『銃閃機シェキルザッパー』と、左手に構える可変式ビーム砲型閃機『砲閃機キャノンオブシェキナー・バスター』を合体。
光の弓を出したクロスボウ型閃機『合体閃機彊ガンゴールクルセイダー』へと変形させると、輝く矢を番え祈りの言葉を述べる。
「モンスの天使達よ。数多の光の矢をつがえ、迫りくるモノを撃ち払えッ!」
メルキディアのパラドクス、【モンスアイオーンズ・サルヴォー】は自身の放つ光の矢と共に、無数に召喚した弓を持つモンスの天使たちの幻影の矢で敵陣ごと射抜く必殺の一撃。
降り注ぐ光の矢雨が聖ティラミサ騎士団に襲い掛かると、幾多の敵が倒れたことに兵たちは驚きと……そして喜びの声を上げる。
「おおっ! 誰だか知らないが、助かったぞ!」
「みんな、矢を放て! 押し返すんだ!!」
歓声と共に、ここがチャンスと城壁から公爵軍の兵たちが追撃の矢を放つ。
対するティラミサの騎士たちは、倒れた仲間を庇おうと盾を構え防御の構えを取る。
「ティラミサ・コンビネーションアーツよ! 全員、反撃に注意してなの!」
その動きを見たメルキディアは、反射的に号令を出すと自らもティラミサの反撃に備える。
次の瞬間、防御陣から飛び出して来たティラミサの騎士たちの剣撃に、メルキディアは防御を強いられた。
だがそれをいなすと、彼女は再び光輝く矢をガンゴールクルセイダーへと装填し、モンスの天使たちとの一斉射撃を放つ。
『逆説連鎖戦……ディアボロスか!?』
反撃に驚くティラミサの騎士は、光の雨が降るなか伝令を走らせる。
メルキディアは彼女を狙おうとするが、生き残りのティラミサの騎士たちが命を賭けて立ち塞がる。
「くっ、逃がしたの……だけど、あなた達は逃がさないのよ!」
城壁からの矢と、モンスの天使の放つ矢。そしてメルキディア自身が放つ矢の雨は、劣勢だった戦況を押し返す。
やがて城壁に取り付いていたティラミサの騎士は動かなくなり、兵たちから歓声があがるが彼女はそれを手で制す。
「まだよ! 一区画護れただけ、敵はまだいるし、押し寄せて来るかも知れないの! 今のうちに負傷者の回収と矢の補充よ!」
そう告げるメルキディアに、助けられた兵は水筒を掲げながら尋ねる。
「あなた様は……?」
「私はこれから遊撃隊として動きながら、包囲網に穴を開けて見せるの。みんなはここを護ってね」
そう告げ、差し出された水を一口飲むとメルキディアは告げる。
「今は公爵たちの命を優先する為、遅延戦術としての遊撃に徹しましょう」
「ご武運を!」
兵たちに見送られ、駆けるメルキディアの心中にはある推測が浮かび上がる。
「(公爵夫妻、おそらくナイナさんの……そこは言わぬが華と言う事ね)」
……言う時がくれば彼女の口から話すだろう。
そう考え、浮かんだ推測を一旦心の奥底に仕舞うと、次の戦場へと駆けつけるメルキディアであった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV2になった!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
ナイナさんが説得へ向かう間に、防衛を行おう
きっと彼女ならば、良い道を見つけてくれるだろう
ナイナさんの過去であり、未来を護る戦いを
今この時を、繋ごう
公爵軍を護り、協力しつつ、率先して前線へ
メルキディアさんに加勢し
【飛翔】し空中戦を交え戦闘
一般人を護ることを最優先に。一人の被害も出させない
危険時はディフェンス
戦況を偵察、観察しつつ把握
空を飛び回る敵も含めて捕捉する
味方と狙いを合わせ攻撃
一般兵を狙う敵、連携の要となる個体を看破したら優先
それ以外は一撃で倒せる敵、消耗した敵を狙う
敵側のディフェンスも見越して攻撃を続け、包囲網を裂いていく
緩急つけた飛翔で翻弄し
飛翔の軌道にPDの糸を撒きつつ敵を絡め取り、斬り刻んで攻撃
敵の攻撃に対しては、魔力障壁を展開し身を護りつつ
剣の軌道を見極めて、腕に通したタワーシールドで勢いを受け流す
囲まれないよう注意し、味方と死角を補いあう
ナイナさんの縁者たち……力強く生きるこの地の人々に、手出しはさせない
首魁の本陣について、空から気づく事があれば伝えよう
マティアス・シュトローマー
クロノヴェーダを相手にここまで善戦しているなんて
ナイナの言っていた通り、この地の兵力には目を見張るものがあるね
ここは誉れ高い公爵領
マナーのなっていない客人にはお引き取り願おうか
敵を引き付けるため挑発を交えながらパラドクスを発動。雷撃を纏った弾丸を連続で放ち、敵群に麻痺を伴うダメージを与える
狙うのはその機動力を支える翼か急所の関節部分。さらに領への侵入を防ぐように城壁に合わせて【防衛ライン】を引き、被害を最小限に抑えられるよう立ち回ろう
寒い夜に暖めてくれるのは有難いんだけど……これはちょっとやり過ぎじゃない?
反撃のブレスは、持ち込んだ角型スコップを盾にする事で威力の軽減を図る。公爵軍に火の粉が降り注がないよう、致命傷で無い限りは回避せずに受け止めたいところ!
敵の攻撃が止んだ隙を狙って反撃アップの効果を乗せ、再び弾丸を撃ち込む。そうして最後の一体を撃ち落とすまで戦い抜こう
ここはもう大丈夫!
さて。ナイナ達と合流するのが先か、本隊を見付けるのが先か――いずれにせよ、足を止めている暇は無いね
●門を護る者。
「クロノヴェーダを相手にここまで善戦しているなんて……ナイナの言っていた通り、この地の兵力には目を見張るものがあるね」
戦場へと辿り着いたマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)は、城壁を盾に奮戦する公爵軍の兵たちに驚きを隠せない。
「ナイナさんが公爵様との交渉を行う間、俺たちは防衛を行おう。なに、きっと彼女ならばよい道を見つけてくれるだろう」
マティアスに同行していたエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、そう告げると戦況を見回す。
聖ティラミサ騎士団は城門を破ろうと閉じた門に集中している。蹴散らすならまずはそこだろう。
「(ナイナさんの過去であり、未来を護る戦いを今……この時を、繋ごう)」
いくぞ、そう声を上げたエトヴァは前線へと駆け出す。
いや……美しい透き通るような青い翼を広げて羽撃たいた。
「全く、まあここは誉れ高い公爵領だ。マナーのなっていない客人にはお引き取り願おうか」
エトヴァの動きにため息を漏らしながら、マティアスも城門の前へと飛び込むと、幅10cm、長さ10mの白い直線を生み出した。
『なに!? 進めないわよ!!』
城門の前に引かれた一本の直線……それは敵がこの直線を突破出来なくする【防衛ライン】のパラドクス効果。
これで城門の護りは大丈夫と判断したマティアスは、混乱するティラミサの騎士たちの元へと突入すると黒を基調としたハンドガン『P08』を構える。
「ほらほら、越えられるなら越えてみるんだね! じゃないと狙い撃つね!」
稲光の閃光が瞬くなか、愛銃のP08のトリガーを引き絞るマティアス。狙いは機動力を支える翼と急所である関節部……ハンマーが落ちると、雷撃を纏った弾丸がまるで落雷のように次々と聖ティラミサ騎士団へと襲い掛かる。
「【ブリッツシュラーク】……俺のパラドクスは、雷撃の一撃とそれによる麻痺を与えるんだ。どうだ、動けないだろう?」
『くっ、ディアボロスだと……ふざけ、て……!』
雷撃の一撃を受けた聖ティラミサ騎士団の一騎が地に倒れる。
倒れたティラミサの騎士たちを、仲間の騎士が盾を構えながら後方へと下げる……残るティラミサの騎士たちは、マティアスに向かい火炎のブレスを吐き出そうと大きく口を開く。
「あのー、寒い夜に暖めてくれるのは有難いんだけど……これはちょっとやり過ぎじゃない?」
そう軽口を叩きながら、左手で二つ折りされていた『角型スコップ』を展開し、盾にしたマティアスへと目掛け炎の弾幕が放たれる。
「(俺だけ護るのは簡単だな……だが、城壁を護らないとだ。ならば……)」
瞬間的に判断を下したマティアスはスコップを振り回し、放たれた火球を次々と叩き落としていく。
そしてその反撃に合わせ、さらにP08のトリガーを引き絞ると雷撃を放つ。
「エトヴァ、君も見てないで手伝って欲しいんだ」
マティアスが発砲しながら上空を見上げると、そこには青い翼を広げたエトヴァの姿があった。
どうやら戦場を俯瞰で観察していたらしく、やれやれと言った表情で急降下してくる。
「どうやらこの集団のリーダーはあなたのようだな……叩かせて貰おう」
十の指に絡めた不可視に近い極細の銀糸を、飛翔しながら網目の如く張り巡らせるエトヴァのパラドクス【Federtanz】はまるで幻惑の舞い。
聖ティラミサ騎士団のリーダー格の周りを舞い、その銀糸で包むと指をくいっと動かす。
次の瞬間、銀糸は拘束する繭に姿を変え、騎士を包みその白い鎧ごと込み斬り刻んだ。
『隊長! ……よくも! みんな、コンビネーションよ!』
刻まれた隊長を護る様に、金の装飾をされた白鱗の大盾を構えた聖ティラミサ騎士団の騎士たちがフォーメーションを組む。
まるでファランクス……だが飛び出して来るのは槍ではない、火球型のブレスだ。
先程マティアスに向けて放ったのと同じように、密集した炎のブレスでエトヴァごと後ろの城壁に穴を開けようと言うのだろう。
「そうはさせない、マティアスさん!」
「任せな!」
左腕に通した銀色のタワーシールド『Hushed Audience』を掲げ、狙いをズラすため飛びながら弾幕を受け、撃ち落とすエトヴァ。
その撃ち漏らしをマティアスがスコップを振るい叩き落す。
「城壁には指一本触れさせない!」
「同意だ、聖ティラミサ騎士団……倒させて貰うぞ!」
角型スコップを振るうマティアスに同調するかのようにエトヴァがシールドを構え、再びティラミサ騎士団に突入すると銀糸で絡めとる。
マティアスも右手で構えたP08から雷撃を放ち、その動きを止めていく。
やがて……劣勢を把握したのか、聖ティラミサ騎士団はフォーメーションを維持したまま後退し始めた。
「ナイナさんの縁者たち……力強く生きるこの地の人々に、手出しはさせない」
クルっとエトヴァが城壁を振り返ると、公爵軍の弓兵たちが歓声を上げていた。
「さて。ナイナ達と合流するのが先か、本隊を見付けるのが先か――いずれにせよ、足を止めている暇は無いね」
歓声に両手を掲げ応えたマティアスは、撤退したティラミスの騎士たちの行方を追う。
その先に待ち受けているのは本陣か、それともディアボロスを引き込む罠か……どちらにせよ踏み込まなくては分からない。
そして、罠ならば踏み越えるだけだ。
二人がそう決意をしたとき……城壁の上の方で動きがあった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
ナイナ・ヴィラネスティズム
※引き続き天狗の面で目元を隠す
※遠眼鏡か双眼鏡を自前で用意
弓兵が各々の力を一番引き出せるのはこのような高見の地形の存在
なんせ高台から敵を撃ち滅ぼせるのですからね
それにしてもあらあらまあ・・・私が出るよりも先に気が早いですこと
先に許可を頂いた物見にて遠眼鏡で戦場の様子を一望
敵の布陣と味方の戦闘の様子を遠目から冷静に観察
敵の布陣については敵将の位置を先ずは把握し、「敵の本陣まで味方がどこから攻めるのが最適か」「他の敵の配置を見てこちらよりも数に勝る敵がどのように仕掛けてくるか」を頭で予測を立てる
私に軍師の才ではないのですけどもね
偵察を一通り済ませれば案内の者に礼を尽くし、
急ぎ飛翔で戦場へ向かい現地にてパラドクス通信で味方に伝達(現地では光学迷彩で姿を隠す)
偵察で得た情報を「独り言として」共有して回る
後から来られた方にも嫌でも聞いていただきますわよ
その上で我がままに存分に戦ってくださいませ
さて、私も含めて役者は揃いましたの
改めて「皆様」には一仕事していただきま・・・もう終わってきてますわね
●高見の女王。
「こちらです、仮面のお客人……足元に気を付けて」
城壁の上に立つ鐘楼へと案内されたナイナ・ヴィラネスティズム(凱閃令嬢・g00383)は、目元を隠す天狗の面越しに眼下に広がる戦場を見下ろす。
壁面に設けられた弓打ち用の小穴から、迫る聖ティラミサ騎士団へと矢の雨を降らせる公爵兵。
そして白鱗の盾でそれを防ぎ、城壁へと迫る彼女たち。
その様子を眺めながら、ハンドバックから取り出した遠眼鏡で戦場を観察していた彼女は思わず感嘆の声を漏らす。
「弓兵が各々の力を一番引き出せるのは、このような高見の地形の存在……なんせ高台から敵を撃ち滅ぼせるのですからね。それにしてもあらあらまあ……私が出るよりも先に気が早いですこと」
戦場には既に仲間たちの姿があり、それぞれにティラミサの騎士たちと戦い、追い立てている。
ナイナは思わず苦笑しつつ、彼らが追い立てた敵の位置を遡ると……街を見下ろす丘陵の上、そこに天幕が張られた指揮所があった。
「……居た」
「何がですか?」
思わず漏れた一言に、案内の兵が何事かと尋ねるが、その時点でナイナの脳内はフルスピードで思考回路を働かせていたため、掛けられた声に気が付かない。
「(敵将の位置はここ。残存兵力は集結しつつあり、再編されたとしたら……数の利を活かすなら東西から、もしくはそれに陽動も兼ねた一部隊を追加し三方に分れ攻撃してくる……お見通しですわ)」
再集結した敵が左右に割れるのであれば、残る後詰ごと中央突破で本陣を叩く。
遠眼鏡越しに本陣を見ると、そこには彼女の宿敵たるクロノス級『聖ティラミサ騎士団特務兵長「ニーア」』がピンクのドレスの上に銀鱗の鎧を纏い、金色の髪を風に靡かせていた。
そんな時だ、ふと彼女がこちらを見た気がした。
城壁と敵本陣は距離もある。気のせいだと思うが……嫌な感じがした彼女は、遠眼鏡を畳むと案内の兵に礼を告げる。
「ここまでの案内、ありがとうございます。これより私は戦場……仲間の元へ参らねばなりません。ここで失礼することをお許し下さいですの」
スカートを摘まみ、一礼するとナイナは鐘楼から飛び降りる。
あっ、と兵が止めようとするが、落ちていく彼女を止めることは出来ない。
だが次の瞬間、案内の兵たちの前で、ナイナはまるで背中に翼が生えたかのように空を飛ぶ。
「天使……いや、女神か?」
「変な仮面で顔を隠していたのは、神だからか……?」
見送られた兵たちにそんなことを言われているなど露知らず、ナイナはディアボロス同士の無線機であるパラドクス通信機を呼び出すと独り言を呟く。
「……敵の本陣は街を見下ろす丘陵の上、天幕が目印ですわ。残存兵力は三方に分れておりますので、一番手薄な中央を突破してやりましょうですわ! では……我が儘に存分に戦ってくださいませ」
独り言を終えたナイナは、敵の本陣に向けて飛翔を続ける。
「さて、私も含めて役者は揃いましたの……改めて皆様には一仕事して頂きましょう」
空を飛ぶナイナを目印にしたのか、それとも独り言の効果か。下方を見れば仲間たちの進路が変わるのが見えた。
勝気に乗ったディアボロスの勢いはトループス級には止めることは出来ないだろう。
決戦の時が近付いていた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
白・明江
「……見た目の割にごっついみたいやな」
気配からして、可憐げな容貌と裏腹に凄まじい実力の戦士だというのが感じ取れる。自分も多少なり腕に覚えがあるつもりだが、侮って掛かれば即座に返り討ちになるのは間違いない。
一瞬たりと油断せずに戦わなければなるまい。
使用武器は大闊板刀『狴犴』
気配と音を消す【滅影撃】といって、正対してからの攻防でこちらの姿を見失ってくれるなどと期待はできない。
それでも、多少狙いが定まりにくくはなるだろう。それで隙が生まれることと己のスピードを信じ、敵の攻撃は回避の一択。
「あんなん、まともに喰らったら一溜まりもあれへん……!」
攻撃に関しては、流石に大闊板刀が当たって全く通用しないということはなかろうと思う。一撃で両断できるわけでないにせよ、鎧やら盾やらがひしゃげる程度のことは起きるはず。
しっかり回避。隙を見出して反撃。これをコツコツと繰り返してダメージを稼いでいく。これが今の己に実現し得る最善の戦術だろう。
「ドラゴンの正義なんぞ知らんわ。ヒトん家で勝手にはしゃぐんやない!」
●ドラゴニアス・ファントム。
「……見た目の割に、ごっついみたいやな」
集まったディアボロスたちの中で最初に『聖ティラミサ騎士団特務兵長「ニーア」』の元へと辿り着いたのは、白・明江(腥紅狼・g11020)であった。
「この気配……アンタ、可憐気な容貌と裏腹にごっつい実力持っとるやろ」
『ディアボロス……私の空間に侵入してきたのはあなたたちですか、忌々しい』
その発せられた言葉に、ゾクっと背筋が冷たくなる明江。
彼とて多少なりと腕に覚えがある自負があったが、それがどうしたと言わんばかりに苛立ちを隠さない金髪の少女から発せられるプレッシャーの前に吹き飛ばされそうになる。
だがそんな重圧に負けるかとばかりに明江も声を上げる。
「ドラゴンの正義なんぞ知らんわ! ヒトん家で勝手にはしゃぐんやない!!」
雄叫びと共に、巨大な板のような幅広で長大な刀身を持つ片刃刀『大闊板刀『狴犴』』を引き抜いた明江。
それに対し、ニーアはため息を一つ漏らすと、右手に持っていたハルバードを左手に持ち直し、空いた右腕に亡き同胞の無念を宿すと巨大な竜の腕に変化させた。
「あんなん、まともに喰らったら一溜まりもあれへん……! 動け、動け俺!!」
大闊板刀を手に駆け出す明江。馬鹿正直に正面から行っても迎撃されるだけ。ならば……。
「俺の動きは影かて見えへんで!」
『くっ、速い……!』
気配と音を消しつつ、旋回しつつ高速で接近する彼の姿をニーアは捉えきれず、苦悶の声を上げる。
【滅影撃】……明江のパラドクスは、隠匿しながら凄まじい速度で接近することで、反応すら困難な一撃を繰り出すと言う物。
流石のニーアと言えども彼の動きすべてを追い切れず、首を左右にと動かしていた。
「(一撃で両断とかは流石に出来へんやろ……やけど、盾や鎧をひしゃげさすことぐらい出来る筈や!)」
次の瞬間、死角から一気に踏み込んだ明江は構えた『狴犴』の刀身を振るう。
ニーアも反応するが一瞬遅れる……幅広で頑丈な刃は彼女の手にする銀鱗の盾をひしゃげさせ、吹き飛ばす。
「よっしゃ!」
思わず声を上げる明江であったが、慌ててスイッチを入れ直す。
こちらがパラドクスで攻撃した、と言うことは反撃のパラドクスが来ると言うこと。
巨大な竜の腕から放たれた正拳突きが反射的に回避した顔の横を突き抜け、頬の肉を持っていかれそうになる。
「あぶなー、だけど交わしたで! ここからはコツコツ行かせて貰うで」
バックステップで一気に距離を離すと、明江は再び旋回の動きを始める。
戦いはまだまだこれからであった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
ナイナ・ヴィラネスティズム
SPD
味方との協力・連携可
絡みアドリブ可
故郷での狼藉はそこまでですの
単純な刑の執行では生ぬるくてよ
天狗の面を懐にしまい光学迷彩で姿を隠し、敵将の陣地に踏み入れば先行率アップ活用の下魔散弾銃で不意打ちを仕掛ける
こちらから攻勢に打って出る時はヴィラネスト・アバランチウィップ
妖精刀を伸縮自在の鞭状の刀身に変化させ、魂すらも黙らせる冷厳なる鞭打撃で畳み掛ける
味方の援護・支援がある場合はそのチャンスに向けて素直にありがとうと応じる
逆に味方が攻撃できる機会もできる限り作る
敵将からの攻撃にはアヴォイド活用で回避重視もしくはマジックグレネードの投擲爆破による攻撃相殺を狙う
巨腕を鞭に絡め取って差し上げましょ
敵将を倒せればこの領を守る目的は果たされましたから急ぎここを離れますわよ
長いは無用です
(この地が将来破滅するのは救い難い事実ですのよ。でなければ今の・・・「故郷を守れなかった悪役令嬢」たる私は存在しておりませんので)
(・・・それでもこの地で生まれ育った私の大切な故郷ですわ。どうかそれまで健やかに)
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
POW
特務兵長さん、貴公のドラゴン限定の正義はここで潰えるわ。誇り高き凱閃令嬢の裁きでね!
そう呟きながら、鋸刃閃機アーチクリーヴァーを取り出す。
弓型の先端パーツからプラズマチェーンソーの2連刃を展開し、竜狩りと致しましょう!
アーチクリーヴァーの背部ブースターを吹かすことで不規則に飛んで攪乱しつつ、ヒット&アウェイでナイナさんに合わせる
機を見て地面を抉り飛ばす目潰しで隙を作りブースターを吹かして吶喊
迎撃で放つであろう爆発火炎弾をアーチで叩き切るなりしてダメージを抑えつつ爆風の中を突破して横一文字に回転斬り…レッキング・ストラッシュをお見舞いしつつ、ナイナさんのトドメへと繋ぐ。
敵将を倒してナイナさんがすぐさま離れるならばそれに従うわ
過去との決着お疲れ様。戦友として貴女の力になれたら幸いね。
("貴女"の過ぎた過去は運命でも、"あの娘"の未来は誰にもわからない。もはや"あの娘"は分岐した並行同位体。だからせめて私位は"あの娘"に目一杯の祝福を、と祈っておこうかな…)
マティアス・シュトローマー
残るは特務兵長様だけ
断罪される準備はできた?
ナイナの不意打ちを合図にパラドクスを発動。まずは【トラップ生成】で蜘蛛の巣状のトラップを張り巡らせ、敵の動きを牽制する
話を聞く姿勢がまるでなっていないね
ここに居られるご令嬢が直々に声を掛けて下さったんだ
膝をついて応じるべきなんじゃないかな
さらに死角から捕獲ネット状にした本命のトラップを放ち、ダメージを与えつつその動きを封じる
ナイナとメルキディアのスピードがあれば、一瞬の隙さえ作り出せればそれで十分。トドメを刺すのに最適なタイミングを見計らって目配せしよう
俺はサービス精神旺盛なんだ
もう一つのサプライズも受け取ってよ
反撃はニーアの腕が変化する予備動作を確認次第ライオットシールドを構え、攻撃を往なす事で受けるダメージを軽減する
本当にいいの?
この場所は――
それ以上は言葉にせず、ナイナの意思を尊重するよう歩き出す
素直じゃない悪役令嬢様の代わりに、この地の景色を目に焼き付けておく事くらいは戦いの報酬として許して貰えるかな
戦友の故郷は確かに存在していたのだと
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
完全視界を共有
令嬢に通信を受け、丘陵の上の指揮所へ
闇色のコートを纏い、光学迷彩で夜闇に紛れつつ
手薄な中央を突破し、ニーアの下へ
雪の降る風景、勇猛な兵士たち、良き統治なのだろうと知れる
その全て、貴女が踏み躙って良いものではない
ナイナさんの不意打ちと共に攻勢を仕掛ける
双眼鏡で敵の様子を確認、必要なら上空から囮攻撃を
戦況を観察しつつ把握
PD通信で連携を取り、仲間の位置取りに合わせ、多角的な攻撃
ハルバードのリーチ外に間合いを取り、敵の立ち回りを把握
PDの銃撃で、味方の攻撃の合間を縫い、隙を突くように射撃を加え
敵の意識を一人に集中させず、仲間と連携し追いつめる
武装を振う肩や負傷箇所を狙いつつ動きを鈍らせ
好機を作りナイナさんを援護する
敵の斬撃には、武装の軌道を看破し、腕のタワーシールドを掲げて防ぎ、衝撃を受け流す
怨念は魔力障壁で影響を緩和
この地に生まれ、生きる人々を脅かさせない
戦闘後は
長居は無用との言葉に帰還に入る
彼女と赤子の故郷を目に留めておこうと振り返り
公爵領と赤子に幸あれと祈る
●宿縁邂逅
彼女が辿り着いた時、『聖ティラミサ騎士団特務兵長「ニーア」』との戦線は既に開かれていた。
ナイナ・ヴィラネスティズム(凱閃令嬢・g00383)は被っていた天狗の面を胸元に仕舞うと、【光学迷彩】のパラドクス効果で姿を隠す。
交戦していた先駆者が離れた一瞬の隙を付き……妖精の魔力が込められたサーベル状の魔法剣『妖精刀【カノー】』に氷の魔力を込める。
「氷棘無惨! 雪崩るる茨の極刑! ヴィラネスト・アバランチウィップ!!」
光学迷彩を解き、力ある言葉と共に振るわれる妖精刀……その刀身は伸縮自在の鞭状になり、ニーアへと襲い掛かる。
ナイナのパラドクス【ヴィラネスト・アバランチウィップ】の一撃は完全な不意打ちとなり、彼女の身体を痛打した。
「故郷での狼藉はそこまでですの、単純な刑の執行では生ぬるくてよ!」
『またディアボロス……お前は!? そうですか、そう言うことですか……!』
竜の巨腕に変化させた片腕で氷の鞭を受け止めると、ニーアはふふふっと笑みを漏らすと、ナイナに向かい正拳突きを放つ。
その一撃に反応したナイナは、マジックグレネードを投擲し眼前で爆破させると、その噴煙に紛れ鋭い一撃を回避した。
そして鞭となった妖精刀を拳に絡めとり、ニーアの動きを止める。
『な、何を
……!?』
「今ですわ!」
困惑するニーナ。ナイナはそんな彼女を余所に虚空へと呼びかける。
そこからは仲間たちの姿が次々と現れた。
「特務兵長さん、貴公のドラゴン限定の正義はここで潰えるわ。誇り高き凱閃令嬢の裁きでね!」
そう叫び現れたのは、先端が弓型の二連プラズマチェーンソーとブースターを搭載した斧剣型の閃機『鋸刃閃機アーチクリーヴァー』から蒼い炎を噴射したメルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)……彼女はブースターの噴射炎と共にニーアへと斬りかかる。
「さて、竜狩りと致しましょう! アーチ、ブースター出力全開……! ナイナさんが作ってくれたこのチャンス、ぶった切れぇッ!」
アーチクリーヴァーの背部ブースターを全開にし、動けないニーアに向かい全速力で飛び込んだメルキディアは横薙ぎに一回転すると彼女の胸元に刃を振り下ろす。
パラドクス【レッキング・ストラッシュ】……その一撃はニーアの胸当てに阻まれ両断こそ出来なかったが、彼女を怒らせるには充分な威力であった。
『不埒な! 皆焼き払ってあげます!』
ニーアは口を開くと、火球弾を次々と乱射する……メルキディアだけではなく周囲を巻き込む一撃に、ナイナも拘束を解き一旦距離を取る。
次から次へと放たれる火球弾を時に交わし、時に叩き斬っていたメルキディア。
そんな彼女の横を、二陣の風が吹き抜けた。
「エトヴァ、残るは特務兵長様だけだ! さあ、断罪される準備はできた?」
「ああ! 雪の降る風景、勇猛な兵士たち、良き統治なのだろうと知れる。……その全て、貴女が踏み躙って良いものではない」
二陣の風、それは手薄な中央を突破してきたマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)とエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の二人であった。
戦場に舞い降りた彼らは、まずマティアスが【トラップ生成】のパラドクス効果で蜘蛛の巣状をした足止めのトラップを生み出す。
「話を聞く姿勢がまるでなっていないね? ここに居られるご令嬢が直々に声を掛けて下さったんだ、膝をついて応じるべきなんじゃないかな」
『ディアボロス如きが、大層な口を叩きますね……!』
グン、と力強く踏み出したニーアの足により、蜘蛛の巣状のトラップは発動するが……非致死性のためその動きを縛ってもダメージを与えることは出来ない。
「取り付く島もないって訳だね……なら、エトヴァ!」
「任された! この地に産まれ、生きる人々をこれ以上脅かさせない……戦い抜く!」
銀色のタワーシールド『Hushed Audience』を左手で構えたエトヴァは、ニーナの振るうハルバードの攻撃を受け流しつつ接近すると、逆の手で構えた黒塗り金彩色のライフル式の散弾銃『Ultima』を彼女の身体に押し付け接射する。
彼のパラドクス【Silberner Ritter】は攻防一体の技。振り下ろされるハルバードの一撃を受け止め、的確にスラッグ弾を叩き込む。
その一撃一撃は徐々にニーアの胴鎧を破壊していき、ついに甲高い破砕音と共に鎧が砕けた。
「好機……マティアスさん!」
「任せろ! 動かない方がいいよ。その手足が大事なら!」
エトヴァの呼びかけに応えたマティアスは、今度のトラップは特別製だと【シュピネファーデン】のパラドクスで作られた蜘蛛の巣を張り巡らせる。
先ほどと同じようにニーアは踏み越え、竜腕で振り払おうとするが……パラドクスで作られたトラップは蜘蛛の巣に触れた彼女の手足に焼け付く痛みを与える。
「俺はサービス精神旺盛なんだ、もう一つのサプライズも受け取ってよ!」
『サプライズですって!?』
パラドクスで捕獲したニーアの姿を前に、マティアスは目配せをする。
その視線の先に立っていたのは、赤きドレスを纏った令嬢……ナイナであった。
「ありがとう、と言っておきますわ……ニーア、あなたはここで散りなさい!」
『……っ!』
ナイナの妖精刀が振るわれる。氷の魔力で冷気を帯びた鞭状に変化した刀身がニーアの胴体に巻きつき……そして絞るように両断した。
「敵将を倒せば、この領を守る目的は果たされました。急ぎここを離れますわよ……長いは無用です」
サーベル状に戻った妖精刀を鞘に納めながら、ナイナはニーアの亡骸を一瞥するとパラドクストレインに向け歩き出す。
「本当にいいの? この場所は……」
マティアスはナイナと、彼女の故郷である筈の街を見比べながら声を出すが……それ以上は紡げない。
代わりに無言で歩き出しつつ、彼女の代わりにこの地の景色をその瞳に焼き付ける。
戦友の故郷は、確かに存在していたのだと。
朝の光が、城壁の向こうから世界を輝かすかのように昇る。
その輝きにエトヴァは振り返ると、まるで世界が産まれたかのような光景に息を飲む。
「……公爵領と赤子に、幸あれ」
そう呟くと自然と両手を胸元で重ね、エトヴァは息災を祈るのであった。
「過去との決着お疲れ様。戦友として貴女の力になれたら幸いね」
メルキディアが先頭を行くナイナの肩を叩くと、彼女はええと微笑みを浮かべる。
「("貴女"の過ぎた過去は運命でも、"あの娘"の未来は誰にもわからない……せめて私くらいは"あの娘"に目一杯の祝福を、と祈っておこうか)」
公爵領で産まれた赤子、その成長した姿が彼女だとしても……いや、彼女だからこそ、私は幸せを願う。そうメルキディアは心の中で祈る。
パラドクストレインへと戻った一行は、乗車するとすぐに扉が閉まる。
そしてプシューと言うブレーキの解結音と共に、列車はゆっくりと……そして空へと走りだす。
「(この地が将来破滅するのは救い難い事実ですのよ。でなければ今の……『故郷を守れなかった悪役令嬢』たる私は存在しておりませんので。……それでも、この地で生まれ育った私の大切な故郷ですわ。どうかそれまで健やかに)」
上空から街並みを見下ろしながら、ナイナは生まれ育った館を目で追う。
そこには戦いを終え帰宅する公爵と、それを出迎える夫人と赤ん坊の姿が。そして彼らがこちらを見ている気がした。
それは錯覚だろうとナイナは思う。だが、彼らの迎える終末までの時間を大切に過ごして……そう願わざるを得なかった。
愛されたことは忘れない。大切な記憶は薄れない。ナイナの思い出の中の景色は、未だに色鮮やかであった。
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効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!
最終結果:成功 |
完成日 | 2024年03月31日 |
宿敵 |
『聖ティラミサ騎士団特務兵長「ニーア」』を撃破!
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