リプレイ
ドレイク・スマラクト
さァて、ディアボロスになってからの初仕事だなァ。
いきなり戦闘の中に突っ込ンでも、ディアボロスになったばかりじゃ
まともに戦えるかわかンねえからな。
いくらオレが自信家と言っても、さすがにそれぐらいは弁えてる。
まずは、こう言う仕事からキッチリこなして、経験を積むとしようか。
……で、だ。正直、オレの出来ることはそんなに多くねェ。
それに、下手なコトしたら何も出来ずに退場、だろうしな。
そンなわけで、オレはまず島津軍の潜む草むらの近くに、
島津軍には気付かれねェように同じように潜むぜ。
そして、魔骸連刃で両腕を鋭利な刃にして、右腕と左腕を
何度も打ち合わせて、ガンガンギンギン、と言った剣戟の音を響かせるぜ。
合わせて、「大友が川から出てきて、仕掛けてきたぞー!」と大声で叫ぼうか。
島津は先制攻撃が御法度だそうだから、これで大友が先制してきたと
誤認して、戦端を開いてくれればいいなァ。
島津軍が大友軍に攻撃を始めるか、オレの存在が気取られそうになるかしたら、
スタコラサッサとトンズラするぜ。
●一触即発
幻想竜域キングアーサー奪還の折に復讐者として新宿島に来たばかりのドラゴニアンのドレイク・スマラクト(悪魔食らいし竜人・g10888)にとってこれは初仕事である。自信家な彼でも経験の浅い自分が敵と正面から戦えば皆の足を引っ張りかねないとわかっていた。そのため作戦がうまくいけば有利に戦えるこの依頼に志願したのだ。
とはいえ経験の浅いドレイクが取れる策は限られている。それ故に彼の行動は単純なものだった。
アヴァタール級天魔武者『毛利友信』が率いる島津軍の潜む草むら。そのすぐ近くにドレイクも身を隠した。彼は特別に隠密行動が得意な訳ではないため物音を立てないよう慎重に近づく。おかげで島津軍に気取られる事はなかった。
(「それじゃあ、一丁やってみるか」)
鋭い緑の瞳で様子をうかがいながらパラドクスを発動。その力で両腕に鋭利な刃を生成するとそれを打ち合わせる。
キィィン!
静寂を切り裂いて辺りに金属音が響いた。そして間髪入れずに叫ぶ。
「大友が川から出てきて、仕掛けてきたぞー!」
大友からの攻撃を受けた島津のふりをしたのだ。
「何ィ!?」
ドレイクの策にまんまと引っ掛かり友信を護衛するブシドーマルが草むらから飛び出し川の方へと向き直り身構えた。すると確かにそちらの方角から大群の撃水が隊をなしてこちらに向かってきているのが遠目に見える。
「――待て!」
ブシドーマルたちがそちらへ向かおうとするのを友信は制止した。
「あの距離から隠れていたこちらが発見できるとは思えん。別動隊が付近に潜んでいる可能性がある。それを捕らえ、向こうが先制攻撃を仕掛けた証として突き付けるのだ!」
「御意!」
(「……となれば、ここも危ねェか。見つからない内にさっさとトンズラするぜ」)
だが大友に次の動きがあればたまらず島津は攻撃を始めるだろう。大友が大きな動きを見せるような何かがあれば戦端は容易く開く。あと一歩だ。
そう確信してドレイクは一旦退却するのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
音羽・華楠
島津軍の方は、既に味方が誘導を仕掛けてくれたみたいですね。
なら、私は大友軍への誘導を行いましょう。
大友軍は川辺に布陣してる、と。
それなら【水中適応】を用いて川の中を潜行しつつ、このパラドクスを使いましょう――
――《雷幻想・勇魚》!
雷の鯨型式神を呼び出し、川の中で暴れさせます。
大友軍を直接攻撃することはしませんが……目の前の川に異常が現れれば、水中戦にも対応してる大友軍の撃水たちは、状況確認の為にも川に潜ってくるでしょう。
あわよくば、島津軍の攻撃と誤認してくれるかもしれません。
大友軍の動きを確認したら、私自身は撃水たちが《勇魚》に気を取られてる隙に陸に、両軍に見付からないように注意して上がります。
予め、新宿島でこの場で目立たない色合いのウェットスーツを見繕って着ておくのも良いでしょうか?
その後、姿を隠したまま大友軍に味方を装い――
「島津が従える妖怪が川の中に居る!」
「水陸両用の我らにこの所業、舐められてるぞ!」
「島津の田舎者共に侮られたままで良いのか!?」
と叫び、戦端を開くよう促します。
●戦端は開かれた
その頃進軍する大友軍の近くの川の中に【水中適応】で潜った音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)がいた。
(「島津軍の方は、すでに味方が誘導を仕掛けてくれたみたいですし、大友軍は私が誘導して見せましょう」)
「――オン・インダラヤ・ソワカ!」
残留効果のおかげで水中でも問題なく詠唱を終えた彼女はパラドクスを発動。陰陽木行に属する雷の化身であるくじらの姿の式神【雷幻想・勇魚】を召喚した。
勇魚は主である華楠の命に従い川の中で飛び跳ね盛大に水しぶきを上げる。
「何だ!?」
「敵襲か!?」
それを見た大友軍のトループス級『水陸両用天魔武者・撃水』が身構えた。
その騒ぎに乗じて華楠は撃水たちから少し離れた場所に移動しそっと陸に上がる。新宿島で準備しておいた緑のウエットスーツが功を奏して見つかる事はなかった。そのまま草むらに身を隠すと大きな声を上げる。
「島津が従える妖怪が川の中にいる! 水陸両用の我らにこの所業、舐められてるぞ!」
すると撃水たちは怒りをあらわにした。
「何ィ!?」
「妖怪まで使うとは、島津の無法者どもめ!」
「しかし、奴らどこから……?」
島津と違い彼らは相手の姿を見つけられていなかった。川に気を取られていた撃水たちは注意深く辺りを見回す。
「いたぞ! あそこだ!」
一体の撃水が示した方向にはドレイクのおかげで草むらから飛び出し周囲を警戒していたブシドーマルの姿があった。
「島津の田舎者どもに侮られたままで良いのか!?」
「おのれ島津! 目にものを見せてやる!」
華楠の一声で撃水は背部の大型キャノン砲から光学砲撃を放つ。
「む……っ!」
精鋭であるブシドーマルはそれを察知して刀でレーザーを受け流し被害を最小限にとどめた。
「敵襲! 大友の襲撃あり!」
撃水との間合いを一瞬で詰め炎をまとった刃で相手を薙ぎ払ったブシドーマルが声高に叫ぶ。
それを受け島津の指揮官である毛利友信は大友に宣戦布告した。
「仲間である天魔武者を襲撃するとは、信長様に謀反を起こすつもりか大友! 逆賊どもを成敗するのだ!」
「御意!」
こうして大友と島津の戦端は開かれた。あとは両軍が消耗したタイミングで攻撃を仕掛けるだけだ。三州統一を目論む島津のみを討つか九州の旗頭である大友と島津の指揮官のみを討つか。あるいは難しい事は考えず両軍を討つのか。その選択は復讐者たちに委ねられている。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
音羽・華楠
上手く大友軍と島津軍の戦端を開くことが出来ましたね。
とはいえ、私が目指すのは両軍の殲滅。
ここからも気が抜けません。
気合いを入れ直して――征きます!
ネメシス形態発動。
狐耳と狐尻尾が消え、黒髪黒瞳の人間の姿に。
まずは数が多い大友軍から削りましょう。
島津軍対大友軍の戦線の真逆――つまり大友軍の最後尾へ回り込み、そこへ攻撃を仕掛けます。
形としては、大友軍を島津軍と挟み撃ちにするわけですね。
大友軍は島津軍に意識を奪われてるでしょうし、その隙を突いて混乱を助長したいなと。
軍の最後尾には島津軍との戦闘で負傷した兵も回されてるでしょうし、それらを狙うことで効率的に大友軍を減らせるとも思いますしね。
攻撃には《雷幻想・煉獄》を使用。
水辺に近いここなら、大気にも充分に水気が満ちてるでしょうし。
水分子を振動させて灼熱を生み出す《煉獄》も大きな効果を発揮出来るかと。
敵の反撃は、【ガードアップ】で高まった防御を信じて耐えます。
逆説連鎖戦で敵の攻撃を回避するのは困難ですし、攻撃は最大の防御の心持ちで攻める所存です!
旗楽・清政
「島津大友問わず、天魔武者共はこの地より一掃致す!
――旗楽・清政、推して参る!」
耳川の地を転戦中のそれがし、此処にも当然参上でござるよ。
島津だろうが大友だろうが、この地におる天魔武者は全て討ち果たしてくれる!
さて、既に参戦しておる御味方に合わせて、それがしもまずは大友勢を攻撃致そう。
それにしても、水陸両用天魔武者など居ったのでござるな。
しかし、如何に水陸両用とは言え、それがしのパラドクスが
もたらす激流には耐えられまい!
「この九州の大地に代わりて、そしてこの耳川に代わりて、
それがしが貴様等に仕置き致す!
この青竜水計に、呑まれ逝け!」
此奴等、数は多いと来ているでござるからな。
まずは、まとめて押し流して、数を削ると致そう。
敵の反撃は……水中でも消えぬ炎とは、ちと「ちいと」が過ぎるのではござらぬか?
まぁ、良い。それがし、【火炎使い】によりて炎の扱いには自信がござる。
焼夷弾の炎の勢いを減じた上で、ビームシールドを構えて防ぐと致そう。
仮にビームシールドを抜けても、闘気と具足の守りで防ぐでござるよ。
●混迷の大友軍
大友と島津の両軍の殲滅を目指す音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)は両軍の戦いの最中の大友軍の後方へと回り込んだ。
(「まずは数が多い大友軍から削りましょう」)
大友を背後から攻めれば島津と挟撃できるため効率的に数を減らせるだろう。
そう考えた華楠はネメシス化する。すると妖狐である彼女の耳と尾が消え腰まである銀髪とオレンジの瞳が黒へと変わる。その状態で両軍が疲弊したタイミングを見計らい彼女はパラドクスを発動した。
「激しい大いなる怒りの姿をされる不動明王よ。迷いを打ち砕き給え、障りを除き給え、所願を成就せしめ給え……! 急急如律令!」
川の近くである事を利用し空気中の水分子を振動させその摩擦で灼熱を生み出し後方に回された負傷兵三体を焼き払う。
「この九州の大地に代わりて、そしてこの耳川に代わりて、それがしが貴様らに仕置き致す! この青龍水計に、のまれ逝け!」
さらに華楠の攻撃に合わせて旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)も緑の瞳で敵を見据えパラドクスを発動。不意に膨大な水流を発生させる。これには水陸両用の天魔武者である撃水でも耐えられず四体の敵を押し流した。
「貴様ら……!」
「横槍を入れるとは、不埒な輩め!」
突然現れた二人に撃水たちは憤りながら反撃に出る。華楠へは背部の大型キャノン砲からレーザー砲を発射。清政には同じくキャノン砲から焼夷弾を放つ。
三体からの同時攻撃を避ける術はないと華楠は覚悟を決める。残留効果【ガードアップ】の効果と十二天将・玄武の神力を宿す護符『玄武結盾符』による甲羅型の障壁で防御の体勢を取った。
(「水中でも消えぬ炎とは、ちと『ちいと』が過ぎるのではござらぬか? まぁ、良い」)
そう考えつつ清政もエメラルド色に輝く『エメラルド・ビーム・シールド』を構えエメラルド色に輝く武者鎧『緑玉塗五枚胴具足』と華楠の【ガードアップ】の恩恵も受けながら四方向からの焼夷弾に耐える。
すると二人はダメージを受ける事無く撃水たちの攻撃を防ぎ切った。敵が疲弊していたのが功を奏したのだろう。目標を薙ぎ払うはずのレーザー砲は障壁に跳ね返り華楠には当たらなかった。清政を焼くはずだった水中でも消える事無く長時間辺りに広がりながら燃え続ける焼夷弾の威力も想定よりも低かった。
「これなら……!」
「いけるでござるな!」
二人は顔を見合わせうなずき合うと再び敵陣へと切り込む。
「島津大友問わず、天魔武者どもはこの地より一掃致す! ――旗楽・清政、推して参る!」
「攻撃は最大の防御、気合いを入れ直して――行きます!」
一方指揮官なき大友軍は島津と復讐者の挟み撃ちに遭い焦り混乱していた。
「復讐者だと!? 何故こんな時に……!」
「島津め、我らを陥れるために復讐者どもに魂を売ったか!」
精鋭の島津軍の力もあり彼らはあっという間に追い詰められ最早風前の灯火である。気を抜かなければ撃水らに後れを取る復讐者などいないだろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
大和・恭弥
(トレインチケット)
葛葉・狐狛
(トレインチケット)
●壊滅の大友軍
そこに駆けつけたのは大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)と葛葉・狐狛(狐憑き・g00840)だった。
「やー、ニガテなんだよねぇ。争い事なんてのは、さ」
復讐者となってからいつも身に着けている『狐面』のおかげでくぐもった声で孤狛が言う。
そんな孤狛を一つにまとめた漆黒の髪をなびかせちらりと黒い瞳で見て恭弥は実直な声音で返す。
「だがここまで来たんだ。手助けしない理由はないだろう?」
「まあ、そうだねぇ」
そう言っている彼らがいるのは川の中。【水中適応】で水中を移動し戦場に近づいたのだ。
「それじゃあ、行くかい?」
「ああ」
孤狛の言葉に恭弥はうなずき腰に差した『妖刀『藍雪花染』(アイセツハナソメ)』の柄を握る。
それを確認すると孤狛は妙見菩薩の真言をつづった霊符『北辰妙見霊符』を構え詠唱する。
「深淵を揺蕩う大いなる父、疾く来たりて己が理を示せ。急々如律令」
すると二人の体は水中から高速で飛び出す。突然の事に撃水たちが対応できないまま二人は攻撃を開始した。
孤狛の陰陽五行符をクモ糸でつづった『綴れ符』に深淵を揺蕩う大いなる父の力を宿し二体の撃水を浄化。
「聴こえないなら、聴かせてやるよ。鬼と化した彼らの嘆き声を」
恭弥は人々の悲哀を呪詛に変え妖刀に宿す。素早く肉薄して高温の炎のような気をまとう刃を一閃させ二体の敵を薙ぎ払った。
「くっ……!」
「おのれ、復讐者ああ!」
だが撃水たちもただでは倒れなかった。孤狛にはキャノン砲からの焼夷弾を放ち恭弥へは両腕の銃口から小型ミサイルを連射してから地に伏した。
二人はそれを【ガードアップ】の効果でわずかにダメージを減らして耐える。無傷とはいかなかったが大きなダメージを受ける事はなかった。
「この……ぐあっ!」
最後の撃水が倒れた先にいたのは島津軍のブシドーマルたちだった。
こちらを見て油断なく身構えるブシドーマルの後方に控える指揮官『毛利友信』が鋭い声を上げる。
「大友をすべて倒してしまうとは。余計な事をしてくれたな、復讐者。しかし大友とは違い我が部下は精鋭揃い。生きては帰さぬぞ。行け、ブシドーマルたち!」
「御意!」
ブシドーマルたちが復讐者へと向かってくる。
両軍の全滅を目指すのならばこのままブシドーマルを倒してから友信を討つ事になる。大友のみを倒す事を目指すならブシドーマルたちの攻撃に耐えながら友信とも戦わなければならない。
復讐者たちは再び戦闘態勢を取る。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【断末魔動画】LV1が発生!
【水中適応】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
音羽・華楠
私たちの手が回らなかった撃水たちも、他の方が殲滅してくれたみたいですね……良かった。
残る島津軍も叩き伏せ、ここに復讐者の勝鬨を響かせましょう!
引き続きネメシス形態。
狐耳と狐尻尾が消えた黒髪黒瞳の人間の姿を維持。
毛利友信の前に、ブシドーマルたちの駆逐を!
背中の推進器を噴かして突っ込んでくるブシドーマルたちへ、《雷幻想・駿馬》で呼び出した雷の馬型式神を真っ向から衝突させます。
目には目を、歯には歯を、体当たりには体当たりです!
ブシドーマルたちは自分たちの突撃になかなかの自信を持ってるようですが――
――突撃なら私の《駿馬》も負けてませんよ!
《駿馬》は雷の化身。
故にその疾走速度は雷速であり、その勢いを乗せた体当たりはまさに落雷の如き威力!
ブシドークラッシュとやら、逆に弾き飛ばしてあげましょう!!
……そうやって、敢えてブシドーマルたちと同じ戦術を取った上で彼らを全滅、打ち勝つことで、最後に控える毛利友信に対して圧迫感を掛け、戦う前から精神的に優位に立つ狙いもあります。
さぁ――残るはあなただけですよ!
旗楽・清政
精鋭揃い? 生きては帰さぬ? ハハハ、笑止!
確かに貴様が率いておるは、大友の兵とは違うのでござろう。
されど、それはあくまでトループス級と言う括りにおいての話に過ぎぬ。
それがし、今更トループス級如きに遅れなど取らぬでござるよ。
そして、生かしては帰さぬとは、それがしらの台詞。
しばし待っておれ。此奴等を鏖にせし後、貴様の首も獲ってくれよう。
さて、「精鋭揃い」と言うことなれば、このぐらいは耐えてもらわねば。
ブシドーマルらに対して、陣崩しの攻勢を発動。
召喚した家臣達の幻影と共に、火縄銃や大筒の砲火を浴びせかけて、
付け入る隙を作りだして突撃でござる。
砲火にも突撃にも耐えて崩れることがなければ賞賛ものでござるが、
おそらくそうはなるまい。
「精鋭が、聞いて呆れる! 脆い! 脆すぎる!」
総崩れまで、持っていきたいところでござるな。
反撃のグレンブレードは、ビームシールドで受けて防ぐでござるよ。
よしんばビームシールドを抜かれても、闘気と具足の防御力にて
ダメージを軽減するでござる。
●島津との激突
「精鋭揃い? 生きては帰さぬ? ハハハ、笑止!」
旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)は豪快に笑うと敵指揮官を緑の瞳でにらみ指さした。
「生かしては帰さぬとは、それがしらの台詞。しばし待っておれ。こ奴らを討ちし後、貴様の首も獲ってくれよう」
「ええ。残る島津軍も叩き伏せ、ここに復讐者の勝鬨を響かせましょう!」
音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)もネメシス形態の黒髪黒目のまま高らかに宣言した。そして十二天将・六合の神力を宿す『陰陽六合符』を構える。
「天誅!」
そう叫びブシドーマルは背中のブースターを稼働させると頭から華楠に体当たりしようと突っ込んでいく。
(「目には目を、歯には歯を、体当たりには体当たりです!」)
「突撃なら私の【駿馬】も負けてませんよ!」
そう言って華楠は陰陽木行に属する雷の化身である馬型の式神を呼び出す。それは風のように素早く大地を駆け向かってくるブシドーマルとぶつかる。すると敵の身を雷で焼き華楠に届く前に倒した。
仲間の死を目の当たりにしてもブシドーマルたちは冷静だった。隙のできた華楠本体へと頭から突撃しようとする。
「それがしは、皆と共にある! 撃て!」
そこに清政が彼の家臣の幻影たちをパラドクスで出現させる。それは火縄銃や大筒による弾幕を浴びせ華南への攻撃を防いだ。さらに清政は幻影たちを率いて別の敵に攻撃を仕掛けしエメラルド色の穂先と緑の柄の『緑玉の片鎌槍』の斬撃を見舞う。
「このっ!」
炎を宿した紅蓮刃で二体のブシドーマルが清政を薙ぎ払おうとした。
「私をお忘れですか?」
一体のブシドーマルを華南の駿馬が跳ね飛ばす。
残った一体の紅蓮刃を清政はすでに発生している【ガードアップ】と構えた『エメラルド・ビーム・シールド』でビームの層を展開しそれで防ぎ切った。
「精鋭が、聞いて呆れる! 脆い! 脆すぎる!」
言いながら清政は幻影たちと共にブシドーマルにとどめを刺した。
精鋭と呼ぶには力が足りないように感じるが大友との戦いでブシドーマルたちも疲弊していたのだ。彼らが万全の状態であれば華南と清政も無傷ではいられなかっただろう。
二人の見事な連携でブシドーマルたちも皆地に伏した。
「さぁ――残るはあなただけですよ!」
「約束通り、貴様の首をもらい受ける!」
「むう……我が配下を、こうも容易く討つとは。どうやらお前たちを侮っていたようだ」
二人の言葉に最後に残った島津の指揮官であるアヴァタール級天魔武者『毛利友信』はその声にわずかに焦りを見せた。華南の狙い通りに敵を圧倒する事で相手にうまくプレッシャーをかけられたようだ。しかしそれも一瞬の事ですぐに槍を手に油断なく身構える。
「もうお前たちを見くびりはせん。我が全力でもって討ち取ってくれよう!」
指揮官である彼を倒せばこの任務は成功となる。そうなれば両軍に大打撃となり日向国を奪還しやすくなるだろう。復讐者たちは気を引き締め友信と対峙した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV2が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
旗楽・清政
「もうお前達を見くびりはせん? その判断が今少し早ければ、
部下を全て討たれるなどと言う斯様な醜態を晒さずにすんだでござろうにな」
【精神攻撃】【挑発】で、逆説連鎖戦の前に友信に揺さぶりをかけておくでござるよ。
もっとも、この揺さぶりはあくまで牽制に過ぎぬし、その結果を過信したりはせぬ。
わずかでも動揺してくれれば、儲けものという奴でござるな。
揺さぶりの結果が如何であれ、持てる全力を込めて片鎌槍を構え、
シヴァ神の加護を受けて暴風吉祥撃にて突撃でござる。
「貴様等にとっては恐怖すべき、人々にとっては吉祥となるこの一撃、受けるが良い!」
命中アップもこれで2レベル目なれば、直撃を狙いたいところ。
仮に直撃とまでは行かずとも、結果が良好となれば幸い。
暴風吉祥撃は捨て身の突撃技故に、その威力を殺さぬためにも
反撃の三段突きに対しては、下手な防御は考えぬ。
身体に纏いし闘気と五枚胴具足、それとガードアップによる守りにて
耐えんとするでござるよ。
日向を、ひいては九州を奪還するためにも、斯様なところで倒れてはおれぬ!
音羽・華楠
……私たちへの見くびりをようやく完全に捨てましたか、毛利友信。
なら、こちらも油断はしません。
それ故のネメシス形態――
引き続き、狐耳と狐尻尾が消えた黒髪黒瞳の人間の姿を維持します。
そして、お生憎様です。
私はあなたご自慢の槍と、武芸で切り結ぶ気は毛頭ありません。
実戦投入は初めてですが――私の最『凶』の技の一つをお見せします。
――《雷幻想・涅槃》!
……対象の頭脳にDDoS攻撃を仕掛ける技……と言っても、あなたには解らないでしょうね……。
だからこそ、対処方法も想像が付かないでしょう?
この天正大戦国の外にも様々な世界があり、様々な概念があります。
それらを知り、パラドクスへ応用出来ることもまた、私たち復讐者の強み!
天正大戦国しか知らないことが、今日あなたを殺すと理解しなさい、毛利友信!!
……槍の大車輪は、多勢を相手取ってこそ真価を発揮する技。
生憎、そこまで多勢の復讐者は、今回来てませんから……。
真価を発揮出来ない技で倒されるほど、私たちは情けなくありません。
さぁ、耳川に響かせます――
私たちの勝利を!
大和・恭弥
大友も討ち取れず俺達も侮り、見識を改めるのが遅かったな。
本来の敵も味方ももういない。孤立無援とはお前のことだ。
仲間が築いてきた布石、ここで決め手を打たせてもらうとするよ。
戦闘が始まると同時に、仲間とは視線や仕草で連携を密に取り合う
毛利友信が大きく立ち回れないよう、囲み込むように配置につこう。水面が足元を不利にするようなら【水面走行】も借りる
ネメシスの力を最大限に利用して槍による攻撃には応じていく
剣技『天神ノ瞋怒雨「雷神」』を藍雪花染の呪詛を解放することで発動、仲間の攻撃が通った隙を逃さず続くように一閃する
槍と刀、武器は違えどその腹に据えた志の類は同じだ。
相手を討ち取るという目先のことにとらわれ過ぎたな。
刀に宿った怨念の力と仲間の全力をのせて、一気に振り払うように敵を心根から両断する。敵の呼吸に合わせ、踏み込んで斬り払おう。
●終戦の耳川
「もうお前たちを見くびりはせん? その判断が今少し早ければ、部下を全て討たれるなどと言うかような醜態をさらさずに済んだでござろうにな」
旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)が緑の瞳で友信をにらみ据えながら相手を揺さぶろうと挑発を試みる。
それに大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)も狙いを察して援護した。
「ああ。大友も討ち取れず俺たちも侮り、見識を改めるのが遅かったな。本来の敵も味方ももういない。孤立無援とはお前の事だ」
しかし友信は動揺する様子はない。
「……だからこそ、ここで敗れる訳にはいかんのだ。散っていった部下たちのためにも、三州統一という我が悲願のためにも、お前たちはここで討つ!」
もうすでに覚悟は決まっているようだ。
(「しかしこの揺さぶりはあくまで牽制に過ぎぬし、やる事は変わらぬ。持てる全力で敵を葬るのみよ!」)
清政は全ての天魔武者を葬ると最初から覚悟ができていた。相手の覚悟を見たところでそれが揺らぐ事などない。
敵の様子をネメシス形態の黒目で確認して音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)が口を開く。
「……私たちへの見くびりをようやく完全に捨てましたか、毛利友信。なら、こちらも油断はしません」
それが戦い始めの合図となった。
華楠は木行の術式と相性が良い『陰陽六合符』を構えて詠唱する。
「ノウマクサンマンダ・ボダナン・バク!」
(「実戦投入は初めてですが、私の最凶の技の一つでお相手しましょう。様々な世界の様々な概念を応用したこの技で倒して見せます!」)
陰陽木行に属する雷の術に釈迦如来真言と妖精の補助を組み込んだパラドクスを発動。敵の頭脳へ膨大な情報を電気信号として強制的に送り込み精神攻撃を仕掛けた。
「ぬう!? ……喝ッ!」
友信は大きな精神ダメージを受けながらも強靭な精神力でそれを跳ね除ける。そして風車のように自身の槍を回転させる事で相手に攻撃の隙を与えぬ状態で大地を駆けすれ違いざまに華楠を切り裂いた。
「ぐっ……!」
華楠はとっさに十二天将・玄武の神力を宿す『玄武結盾符』により甲羅型の障壁を展開。【ガードアップ】の残留効果と合わせて何とかダメージを軽減した。
その間に恭弥は清政に黒い瞳で目配せして二人で敵を挟み込むように位置取りしていた。そして友信の槍の回転が終わった瞬間に二人同時にパラドクスを発動する。
「貴様らにとっては恐怖すべき、人々にとっては吉祥となるこの一撃、受けるが良い!」
清政はエメラルド色に輝く穂先の『緑玉の片鎌槍』を手に敵に突撃。
「オーム ナモー バガヴァテー ルドラーヤ!」
シヴァ神の加護により全身に猛烈な暴風をまとう。そして攻撃の威力を殺さぬために防御を考えない捨て身の一撃を友信に見舞う。
「仲間が築いてきた布石、ここで決め手を打たせてもらうとするよ」
(「両軍を殲滅すべく戦い抜いた仲間の全力を無為にしないためにも、俺も全力で臨もう」)
恭弥は【水面走行】で川面を走りながらネメシス形態になり黒い鳥のようなオーラを発する。そして黒い長髪をなびかせ友信に肉薄し人の悲哀を食らう『妖刀『藍雪花染』(アイセツハナソメ)』に碧の呪詛を宿し一閃。
「この世を歪ませるものに慈雨は必要ない」
雷のような激しいその剣技で敵の体を両断した。
「――ただでは、終わらぬわ!」
残留効果【命中アップ】により胸を片鎌槍に貫かれ妖刀に上半身と下半身を両断されながらも友信は慟哭する。最期の力で槍の三連高速突きを二人に放った。
しかし今わの攻撃は二人にあと一歩届かなかった。槍を突き出した状態のまま毛利友信は地に伏す。
「槍と刀、武器は違えどその腹に据えた志の類は同じだ。相手を討ち取るという目先の事にとらわれ過ぎたな」
恭弥の静かな言葉は友信に聞こえたか定かではない。友信の目に当たるであろう青白い光が消えその天魔武者は動かなくなった。
「さぁ、耳川に響かせましょう――私たちの勝利を!」
華楠の言葉に清政は天に拳を突き上げ勝どきを上げる。
「応! この意気で日向を、ひいては九州を奪還するのでござる!」
恭弥も表情を柔らかくして二人と共に拳を突き上げたのだった。
こうして復讐者たちは大友と島津の両軍を制した。これで天正大戦国の情勢は混迷を極め人類史奪還の足掛かりとなるだろう。
復讐者たちは互いの活躍を労いながらパラドクストレインに乗り込んだのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】がLV3になった!
【傀儡】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!