リプレイ
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
翔鶴の所在や大本営があると思しき場所が判明しましたが、こういう時こそ焦りは禁物ですね
冥海機の企みは一つずつしっかり阻止しなくては……
【水中適応】で海中を移動します
まずは単眼望遠鏡で遠方から〈観察〉しながら分析を
警戒網がしっかりしている様子
トループス級とは言っても、数が多いので油断はできません
流石に少ない残留効果で掻い潜るのは難しそうです
という事で奇襲を行ってみましょう
作戦上、全ての敵を殲滅する必要はありませんので
他の部隊から離れた所で行動中の一部隊を狙ってみます
こちらも岩陰を利用して身を隠しながら引き続き周囲を観察し
敵の巡回経路にも注視しつつ距離を詰めていきます
機を窺って「轟火榴弾」を敵陣に放ちます
先手必勝です!
発見された後は水中を素早く旋回しながら陣形を乱し
敵の魚雷攻撃に対しては海底に身を伏せる事で致命傷を避けるよう努めます
狙いは敵を基地へと向かわせる事
ある程度打撃を与えられたら十分です
逆に囲まれて追い込まれる事が無いように、様子を伺いながら臨機応変に行動します
月鏡・サヨコ
東南アジアはヤ・ウマトにとって資源と人口の源泉
ここを制圧しきれれば、海戦を主軸とした支配体制を維持することは難しくなるはず
そうなれば、大本営を狙う隙も生まれるだろう
往こう……この作戦も、勝利への一歩だから
仲間から【水中適応】を借りて海中を進む
私は【完全視界】を共有することで、水中でも鮮明な視界を保つ
目視に加え≪試製型攻性電探≫のレーダー機能も合わせ、敵を探そう
敵を発見したなら、身を隠せる岩陰や海藻の密集地帯を狙撃ポイントとする
水中でも使用可能な特殊作戦用ライフルを手に『精密狙撃』を実行
標的の頭部や心臓部を射抜き機能停止させる
……波に抱かれて、静かに眠れ
反撃の魚雷はライフルで狙撃して着撃前に爆破を試みる
対処しきれない分は≪海戦装用増設防盾≫で受け止め、致命的な部位への着弾だけは防ごう
殲滅してしまっては手がかりがなくなるけど、勝利の希望が残る状況では撤退させられない
敵を倒し過ぎない程度に攻撃を繰り返し、頃合いを見て追跡に移行する
……本当に重要なのは、ここから
スラウェシ島沖。真昼の陽光が燦々と照りつける透明度の高い海は穏やかに揺れていた。
パラドクストレインから降り立ったディアボロスたちは、三間・勲(漁火・g10186)が発生させた【水中適応】の残留効果を使用し、潜水しながら敵の哨戒部隊が展開する海域に突入することを決める。
「やはり深海は少し暗いな……」
そうつぶやき、月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)は【完全視界】を発生させ、明瞭な視界を確保する。
澄んだ海の視界は悪くはないが、深海から狙い撃ちされる可能性もある。一体も逃さずに索敵するには今の視界では心許なかった。
少しでもよい条件で索敵を行えば敵に先に発見されるリスクを軽減できるはずだ。
さらに、サヨコはレーダーとしても使用できる『試製型攻性電探』を起動させると、電波を前方に照射し敵影を探りながら海中を進むのだった。
一方、先行して潜航していた勲は、岩陰に隠れながら『単眼望遠鏡』を覗き込んでいた。
目標の海域には既に突入している。敵哨戒部隊にいつ出会ってもおかしくはない。そう目星をつけ、しばらく前方に目を凝らしていると……。
「見つけた……」
息を潜めてつぶやいた勲の視線の先には、数人の部隊に別れ哨戒行動に勤しむトループス級冥海機『UボートⅨ型』の群れ。
(あれが敵の哨戒部隊……トループス級とは言っても数が多いので油断はできませんね……)
哨戒部隊の全貌はまだ把握できていない。奇襲をしかけるには時期尚早。そのまま勲は動かずに敵の動きを観察し、状況分析を続ける。
「さて、そろそろ動きましょう……」
秘密基地から出撃した哨戒部隊は可能な限りに死角をつくらないように数人の小隊に別れ、四方八方に散って索敵している。
また、各部隊は連絡を取り合っているものの、基本、部隊単位で行動しているようだ。
敵の動きを観察し終えた勲は岩陰から飛び出すと、視界に映るUボートⅨ型の一団に視線を向け……。
「先手必勝です!」
轟火榴弾を放った。その直後。
「ぎゃぁあああ!!」
奇襲に気づけなかったUボートⅨ型の一団が炎に包まれ、断末魔をあげる。
だが、直撃を受けたのは三体のみ。ギリギリで難を逃れた一体が炎で視界を遮られながらも後方に退避し、声をあげた。
「奇襲だ! こちら第三部隊。救援求む!」
轟々と燃え盛り、海底に沈みゆく仲間の残骸を目印にして、近くにいた部隊が対応に動き出す。
それでも、勲は騒然とする敵勢を冷静に見据えていた。
「こうなるのは想定の範囲内です」
こちらが少数と判断し、集中砲火で仕留めようとしているのだろう。
多勢に無勢の状況ではあるが、敵を殲滅させる必要はない。
脅威を抱かせ、基地へと向かわせればいいのだ。そのために、まずは敵陣をかき乱す。
整然とした陣形で動く軍隊は、陣形を崩してしまえばただの烏合の衆。勲は岩礁を利用して急旋回を繰り返しながら敵部隊を引き付け、魚雷の攻撃を凌ぎながら敵陣を乱していく。
「始まったようだな……」
勲のいる場所から少し離れた海域。岩礁に陰に身を隠して冷静に敵の動きを伺っていたサヨコは、行動を開始する。
勲の奇襲によって敵の陣形は崩れ、索敵も疎かになっている。今なら敵の背後から一方的に狙撃することも可能だろう。
そう判断したサヨコは冷静に周囲を見回し、狙撃に適した場所を探す。
相手がこちらを視認しにくく、敵への射線を通しやすい場所。敵と自分の位置関係を脳裏に思い描きながら、海藻の密集地帯に素早く移動する。そして……。
「捉えた……」
紫の瞳に映るのは、二体のUボートⅨ型。魚雷を発射しようと立ち止まった瞬間が好機だ。
サヨコは息を潜め、ライフル銃の銃口を海藻の隙間からスルリと突き出した。
「……波に抱かれて、静かに眠れ」
確実に急所を撃ち抜く。その意志ともに双眸に光が宿り、照準を固定。間髪入れずにライフル銃のトリガーが引かれ、わずかな発砲音とともに放たれたライフル弾は標的に向けて一直線に飛んでいく。
「「ギャッ!!」」
針の穴を通すが如き、精密な狙撃。寸分の狂いもなく側頭部を撃ち抜かれたUボートⅨ型は中枢神経を破壊され、活動を停止。糸の切れた傀儡の如く動かなくなり、海底へと沈んでいく。
「伏兵か!?」
近くにいた一体が反応するも、狙撃手の姿は見えない。射線から位置を推測されぬように即座に狙撃場所を移動したサヨコは、素早くボルトを前後にスライドさせて排莢と弾丸の装填を済ませると、即座に発射したライフル弾で二体目の標的を撃ち抜き、またたく間に物言わぬ屍へと変えてしまう。
「……このままやれそうだな」
小さく息を吐き安堵するサヨコ。水中での狙撃の精度に問題はない。手応えを感じたサヨコはライフル銃を構え、次なるターゲットを見据えるのであった。
「くっ、撤退する……!」
正面からは驚異的な威力の焼夷榴弾。後方からは謎の凄腕スナイパー。水中戦での練度が高い自分たちが少数の相手に挟み撃ちにされ、劣勢に立たされるとは夢にも思わなかったのであろう。不測の事態に戸惑いながらも、残りのUボートⅨ型は基地への撤退を決める。
「ようやく撤退したようですね……」
勲とサヨコ、二人の活躍で哨戒部隊は壊滅状態。撤退しようとする残党達はすぐに追撃すれば殲滅することも可能だったが……。
「……本当に重要なのはここからだ」
「そうですね。このまま秘密基地の場所を突き止めましょう」
今回の目的は秘密基地を制圧することだ。残党どもは秘密基地を特定したあとに殲滅すればいい。
スラウェシ島周辺に展開する哨戒部隊を無力化したディアボロス達は秘密基地を特定すべく、行動を開始するのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
最初の作戦は無事に成功ですね
援護射撃、助かりました!
再び【水中適応】を使用して移動します
残った敵は撤退に意識が向いていると思いますが
見失わない内に速やかに、交戦時に発生した海中の砂埃や岩礁に身を隠しつつ【光学迷彩】を発動
念には念を入れよ、ですね
こちらが身を隠して追跡を行う事を敵に悟られないように気を付けます
【完全視界】の効果をお借りして視界を確保します
少し遅れて撤退する敵を辛抱強く追いましょう
ばれないように近付きすぎず、見失わないように離れすぎず…
秘密基地の入口を見つけられたら、居れば同行の味方や救援に来た味方との情報共有も忘れずに
侵入の頃合いを見計らいしっかりと次に繋げましょう
陳・桂菓
バレないように敵を尾行すればいいのだな。
海を行くのは【水中適応】があるから大丈夫だろう。
あとは【光学迷彩】を利用し、敵から視認しづらい状態にすればよかろう。
潰走しているわけだからあまり余裕もなかろうが、敵とて基地の座標を割り出されては危険だという認識はあるだろう。退却しつつ、多少なりと背後の警戒はするだろう。
迷彩に驕らず、まずは距離を取ること。そしてなるべく音を立てないこと。
とはいえ変に焦ってごちゃごちゃ動き回るとかえってバレやすい気がするので、感覚としては「達磨さんが転んだ」みたいなものか。
慌てず騒がず、静止して周囲の水ばかりの光景に溶け込み、敵の視線をやりすごすといった感じで行こうと思う。
秘密基地の入り口……何かしらの偽装なりは施されているだろうし、入るに当たってパスワードの類が必要だったりするかもしれないな。
とはいえ、場所さえわかれば力ずくで破壊して侵入できるか?
基地さえ見つけてしまえば、あとは戦闘あるのみだしな。
●追跡
戦闘が一段落し閑散とするスラウェシ島近海。そんな中、海中では辛くも戦場から逃れた哨戒部隊の残党が撤退を始めていた。
「どうやら追って来ないようだな……」
「ああ、我らの隠密能力なら奴らを振り切るのは容易い。急いで帰るぞ!」
「急ぐのはいいが、基地が見つかれば大事だ。油断はするなよ……」
UボートⅨ型達は時折背後を振り返り、追手を警戒していた。
残った仲間は片手で数えられる程度。潰走と言える状態だが、秘密基地の場所は極秘。UボートⅨ型の残党達は急ぎたい気持ちと裏腹に、慎重に海域を進んでいるようだった。
「どうやら、真っ直ぐ撤退すれば基地の座標を割り出されて危険だという認識はあるようだな……」
「あの様子だと、かなり警戒心が強いみたいですね……」
【水中適応】を使用して海中の岩陰で息を潜め、撤退するUボートⅨ型の出方を伺ってた陳・桂菓(如蚩尤・g02534)と、三間・勲(漁火・g10186)は【完全視界】を使用し明瞭になった視界で、食い入るように残党達の背を見つめながら言葉を交わす。
「とりあえず見つからないように【光学迷彩】を使っておきましょう」
「そうだな。だが、迷彩に驕らず距離を取り、落ち着いて追跡せねば……」
「念には念を入れよ、ですね。慎重に追跡しましょう」
二人はそれぞれ【光学迷彩】を使って敵から視認しにくくし、距離を取って慎重に動くことで意見が一致し、その後の話し合いで二手に別れて追跡することを決める。
敵の移動経路がわからない状況では不特定要素が少なくない。何かの拍子でたとえ一方が見つかっても、もう一方が追跡を継続し、秘密基地を突き止めるためだ。秘密基地の入口を発見したら合流し、全員で突入すればいい。
そして、二人は左右に散り、追跡を開始する。
「……最短距離ではなく、岩礁を遮蔽物にしながら縫うように移動しているようですね」
敵の群れを追跡しながら勲はつぶやき、眉根を寄せる。
撤退ルートも事前に決めているのだろう。淀み無い退避行動だった。
相手との距離が離れている分、どうしても敵が死角に入る瞬間ができてしまう。
仲間がいなければ、見失ってしまうかもしれない。
勲はもどかしさと心強さを感じながら、岩礁に身を隠しつつ、焦らずに慎重に追跡を続ける。
一方、桂菓も付かず離れずの距離を保って追跡を続けていると……。
「……!!」
気配を感じたのか不意にこちらを振り返る最後尾のUボートⅨ型。桂菓は即座に反応し、息を止めて静止する。まさに明鏡止水。【光学迷彩】の効果を利用し、水の中に己を溶け込ませ、脳裏に海と一体化するイメージを思い描く。
音を立てぬように、海流を乱さぬように微動だにせずにいると、しばし背後を見ていた敵は何も発見できず、再び前を向いて潜行を再開する。
(「……うまくやり過ごせたようだな」)
息をゆっくり吐き呼吸を整えると、桂菓は再び後を追う。
「達磨さんが転んだ、みたいなものか……」
その後も同じような状況に直面しコツを掴んだ桂菓はそうつぶやき、追跡を続けるのであった。
●洞穴
追跡は危なげなく進行し、ようやく目的地に到着したようだった。
「あれは……洞窟か?」
「そのようですね……」
合流し、岩陰に隠れて様子を伺う桂菓と勲の視線の先には、岩壁にぽっかり空いた大穴の前で、注意深く周囲を見回すUボートⅨ型の残党達。
おそらく、波の浸食作用で岩壁が削られてできた海蝕洞が、地殻変動や海面水位の上昇などによって海中に沈んだものなのだろう。
しばし様子を伺っていると、やがて残党達が穴に吸い込まれるように消えた。それを見届けた二人は頷き合い、洞窟の入口の両脇に体を隠し、穴の中を覗き込んだ。
「意外と浅いですね……」
拍子抜けしたようにつぶやいた勲の眼前には、ゴツゴツした岩が四方を囲む自然の水路。
それほど深くはなく、入口から突き当りとなっている場所がはっきりと見えた。
突き当りの前では残党達が立ち止まり、そのうちの一人が岩壁の端にある窪みに手を突っ込むと、小さな振動とともに岩壁が左右に開いた。
しばらくして扉を通過した残党達の姿が見えなくなり、再び扉が閉まったのを確認すると、二人は洞窟の奥へと向かう。
「……どうやら暗証番号は必要なさそうだな」
岩壁に偽装された扉の前に立った桂菓は、窪みの奥にある小さなスイッチを押す。
カチャリとロックが解除され、小さな振動とともに左右に扉が開き、砂礫をモルタルで固めた人工的な水路が現れる。
この先に遮蔽物はない。いつ戦闘になっても対応できるように警戒しながら二人は先へと進む。すると……。
「基地はこの上……でしょうか?」
「だろうな……」
二人は円柱形の区画にたどり着き、頭上を見上げた。
ここはおそらく潜水艦専用の出入り口。海水が満たされた井戸の底から直上に泳いでいけば秘密基地のドックの近くに出るのだろう。
これにて、秘密基地の特定は完了し、ディアボロス達は突入作戦を敢行すべく、動き出すのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV2が発生!
効果2【ダブル】LV2が発生!
サンダーリー・ベディ
連携、アドリブなどお任せします
大本営との戦いのためにも、東南アジアの冥海機を倒さなきゃですね。周りの復讐者の人たちもすっごいです! あまり戦いには自信がないけど、私も頑張りますっ!
最初は【光学迷彩】をお借りして、隠れながら慎重に侵入して基地内を動きます。大事そうな場所や物をみつけたら、【建造物分解】の効果を持つ「デストロイスマッシュ」や〈破壊〉の技能でどんどん壊していきます。基地の中ということは資材や物資はたくさんあると思うので、身を隠しながらなるべくバレないように……
でも基地を壊して回っていたら、そんなに長い間逃げ隠れ続けられないでしょうから、そうしたら【反撃アップ】、【ダブル】の残留効果も使って「デストロイスマッシュ」で精一杯戦います! 敵の機銃や砲は前向きについていますから背後をとって、武装を〈破壊〉することを意識して立ち回ります。
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
戦闘中はベディさん(g02069)にディフェンスを行います
いかにも秘密基地!という感じの仕掛けに一瞬気分が高揚するものの、すぐに切り替え
…この場所に気付かないままで居たら厄介な事になっていたはず、しっかり制圧しましょう
引き続き【水中適応】と【光学迷彩】で慎重に姿を隠しつつ潜入します
可能であれば退路についてや敵が来た時の対応など、行動前に味方と打ち合わせを
僕は破壊工作と周囲の敵の足止めを行いましょう
周囲を観察しつつ通信機器や武器、整備用の工具類があればそれを優先して手持ちの軍刀で破壊します
予め周囲の足場を【泥濘の地】で悪くする事で、敵が襲撃して来てもすぐに追いつかれないように対策します
敵が来たら、パラドクスで発生させた土石流で攻撃を行います
反撃に対して置かれている物資や機器を盾として利用し、敵の砲撃に巻き込んで施設内部を更に損傷させてみます
「三連装主砲」の連射性能と旋回性能の低さに対して機敏に立ち回る事で、より良い反撃のタイミングを掴むよう努めます
月鏡・サヨコ
自然の地形による制限を受けた秘密基地とはいえ、設備は整っているようだ
……確実に破壊し尽くす
【水中適応】状態で秘密基地のドック付近まで浮上
水面下に身を隠して【光学迷彩】を発動させ、【完全視界】の鮮明な視野を駆使して地上の様子を観察
敵の巡回ルートや配置をある程度把握した上で攻撃を開始しよう
発見を遅れさせ、連携しての本格的対応が出来ないようにしたい
観察を踏まえ、死角から攻撃できる瞬間や、孤立した位置にいる敵部隊から狙っていく
≪電気投擲鞘『斗號』≫からエネルギーを供給し、激しい電流を纏わせた≪対艦軍刀『銀鉤』≫を抜刀
刀を振るって敵を斬り裂くと同時に、周囲に雷撃を撒き散らして施設をも破壊していこう
この時に【通信障害】を発動しておき、襲撃されたことを他の冥海機には伝えさせない
施設内に情報が伝達される前に各個撃破を繰り返す
……そんな姿になってまで、戦い続けることはない
反撃の機銃は≪海戦装用増設防盾≫を敵に向けて防御
さらに施設内の設備の影に隠れたり、剣で斬って目の前に倒すことで壁とし威力を軽減する
●潜入
ディアボロス達は【水中適応】を使用したまま秘密基地へと続く水路を慎重に浮上していく。
浮上するごとに頭上から降り注ぐ光が次第に強くなっていき、唐突に水路が途切れた。
水面から顔を出し周囲を見回すと、四方を囲む壁、そして、アーチ型の門が目に入ってくる。
周囲に誰もいないのを確認して上陸したディアボロス達は、【光学迷彩】を身に纏って門の脇の壁に隠れながら外の様子をうかがうと、ここがドックに隣接する小部屋であることがわかった。
「……随分大きい基地のようですね」
ドックの広さから基地の規模の大きさは推察できた。この場所に気付かないままで居たらいずれ厄介なことになっていただろう。この基地を見つけられてよかったと安堵し、三間・勲(漁火・g10186)は一緒に潜入した仲間達に簡単な作戦会議を提案する。
月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)とサンダーリー・ベディ(ゆらり流れる魔法の筆致・g02069)も加わって会議を済ませると、不意に警備を担当するトループス級冥海機『スラッグ級戦艦』の集団がドックに入ってくる。ディアボロス達は息を潜め、その様子を観察する。
「まさか哨戒部隊がディアボロスにやられるとは……」
「ああ、ワシントン様がブチ切れてたな。帰還した奴らも気の毒なこった」
「まぁ、俺達にできるのは巡回を強化するくらいだ。逆鱗に触れんようにキリキリ働くさ」
真っ白な軍服に筋骨隆々の体。ナメクジの触覚のような砲塔の付いた頭部。その好戦的な風貌の警備兵は四人一組で巡回しており、ドック内を集団で移動しながら時折立ち止まり、細部まで点検していく。すると……。
「ここは私に任せて、皆はドックの外へ!」
サヨコはそう言い残すと、近くにあった資材の背後に走る。
幸い、ドックにはそこかしこに資材が積まれていた。【完全視界】で明瞭になった視覚で敵集団の動きを冷静に観察しながら、4つの視線をかいくぐるように資材と資材の間を疾駆し、またたく間に射程まで距離を詰めると、サヨコは腰を落として軸足に力を込め、対艦軍刀『銀鉤』の鯉口を切る。
その瞬間、電気投擲鞘『斗號』が起動し、まばゆい電光とともに発生した磁力によって銀鉤の刀身が鞘を滑るように押し上げられ、その刹那。サヨコの視線が標的の巨躯を射抜いた。
「「「ぎゃぁああ!!」」」
直後に放たれたのは、レールガンの如き抜刀からの斬撃。大電流を帯びた銀鉤の刀身が標的を捉えた瞬間、傷口から大電流が流れ込み、スラッグ級戦艦四体が断末魔を上げながら崩折れる。
さらに斬撃の余波で、雷撃が飛散。周囲に設置されていた工作機械や資材を破砕し、スクラップの山を築いた。すると……。
「……侵入者、発見……第一ドックに……急行せ……」
微かな声が耳に届く。声のほうに視線を向けると、倒れ伏した一体のスラッグ級戦艦。絶命の間際、小型通信機で危機を伝えようとしたのだが、サヨコが発生させた【通信障害】によって通信は妨害されていた。
「……そんな姿になってまで任務を継続するとはな……」
哀れな従僕に冷ややかな視線を向けるとサヨコは踵を返し、一足早くドックを出ていった仲間を追いかけるのであった。
●破壊工作
「今のは危なかったです……」
【光学迷彩】を駆使して物陰に身を潜め、なんとかスラッグ級戦艦の集団をやり過ごしたベディは安堵のため息を漏らす。
あまり戦闘に自信がない彼女は隠密行動で重要な施設を探していたのだが、通路に面して幾つも扉が並び、そこから前触れもなく出てくる敵と鉢合わせしそうになることもしばしば。
何度も肝を冷やしながらも、壁を身を預けて些細な音も聞き逃さぬように耳を澄ませながら、真っ直ぐに伸びる通路を進んでいくと、閑散とした一角にたどり着く。
扉の間隔から推察して、このあたりの部屋は広いスペースが取られていることがわかる。
「倉庫……でしょうか?」
そう目星をつけたベディは、一番奥の扉を開ける。そこは大小様々な銃器が収納された棚が整然と並べられた武器庫だった。
「ここは破壊しておかないといけませんねっ!」
そして、ベディは部屋の端に立つと、棚が密集する中央に狙いを定め、『デストロイガントレット』を装着した右腕を大きく振りかぶり――。
「ハッ!」
気合の声とともに振り抜いた。インパクトの瞬間、腕部に籠めた念動力が弾け、同心円状に波動が広がり、周囲の棚を破壊。陳列されていた銃器をひしゃげさせた。
「ちょっと強く殴りすぎましたね……」
銃器をまとめて損壊できたものの、けたたましい音が響き渡り、部屋が揺れていた。
今ので敵に気づかるかもしれないが、想定済みのことだ。ここは基地の端っこ。敵がやって来るまでまだ時間がかかるだろう。こちらにやって来る前に移動すればいい。
「この調子で、どんどん破壊していきましょう!」
ベディは作戦に貢献すべく、ひたすら拳を振るっていく。
「……どうやら異変に気づいたようですね」
通信室に潜入して軍刀で通信機器を地道に破壊していた勲は、遠くから聞こえた轟音をきっかけに基地内がにわかに慌ただしくなったことに気づく。部屋の壁際に立ち、耳を澄ませると……。
「音がしたのは倉庫区画のほうだぞ!」
「ドックで警備兵がやられてるぞ!」
「第二、第三、第五詰め所も全滅だ。どうなってるんだよ!」
通路の向こうからそんな声が聞こえ、勲は現状を把握する。
施設内を巡り、各個撃破で敵戦力を削っているのはサヨコ。倉庫区画で破壊工作をしているのはベディだ。【通信障害】の効果で無線での連絡も阻害されているため連携はスムーズにできていないようだが、大勢に囲まれればひとたまりもない。
まずは敵が殺到するベディさんのほうに向かう敵を足止めすべきだ。そう判断した勲はすぐさま通信室を飛び出し、倉庫区画にを目指して移動するスラッグ級戦艦の集団を見据える。
「ここは通しません!」
敵を押し返すように両掌を正面に突き出す勲。その直後、前方に濁流とともに大量の土砂が流れ下る。突然の自然災害に驚き、スラッグ級戦艦の集団は一歩も動くことはできなかった。
「「ぬわぁああああ!!」」
前衛にいた2体のスラッグ級戦艦が土石流に飲み込まれ、息絶えた。
さらに、土石流とともに勲が発生させた【泥濘の地】に足を取られ、後続のスラッグ級戦艦の群れの動きが鈍化する。それでも、最前のスラッグ級戦艦が勲を目視し、即座に三連装主砲を放つ。だが、勲は素早く横道に入り、直撃を避けていた。
「チッ、追うぞ……」
それでも諦めずに追撃しようとするスラッグ級戦艦を阻んだのは、近くの部屋から飛び出してきたサヨコの雷撃の刃。不意の奇襲を躱すことができず、超高速の抜刀からの斬撃が直撃した4体のスラッグ級戦艦は雷撃を浴び、倒れ伏した。
一方その頃、ベディは危機的状況に立たされていた。
「よくも大事な物資を……貴様は絶対に赦さん!」
眼前にいるのは倉庫区画の惨状を目の当たりにしてご立腹なスラッグ級戦艦。今のベディにとっては一対一でも強敵だが、戦うしかない状況。
「こうなったら、やるしかないですねっ!」
覚悟を決めたベディは拳を握りしめ念動力を籠めると、軽快なフットワークで敵の背後に回り込み、渾身の右ストレートを繰り出す。スラッグ級戦艦の腹部にクリーンヒットするも、頑丈な体は揺るがない。
「……これでも喰らえ!!」
そして、両指に内蔵された機銃からバラまかれた弾丸がベディに降り注いだそのとき、勲が飛び込んできて自らが盾となって射線を遮った。
ガードの上から弾丸を浴びて顔をしかめるも、ダメージは大きくはない。即座に土石流を発生させて眼前の敵を葬るとともに、周囲を泥濘のフィールドに変えてしまう。
「ここは僕が足止めします。ベディさんは破壊に専念してくだい!」
「はいっ!」
適材適所。勲が土石流を放って足止めし、その間にベディが施設を破壊する。大乱戦の戦場で二人は役割分担し、施設破壊を続ける。
そして、その後もディアボロス達たちは施設を破壊しながら戦い続け、警備のスラッグ級戦艦も徐々に少なくなっていった。
「これで終わりだ……」
最後の一体を切り捨てたサヨコは踵を返し、鞘に対艦軍刀を納めた。そのとき、殺気立った声が基地内に響いた。
「てめぇら、逃げんじゃねぇぞ!! このオレがギタギタにしてやんよ!!」
声の主はアヴァタール級冥海機『ワシントン』。たかが鼠の侵入だと侮っていたら、いつの間にか基地は壊滅状態。このままでは指揮官失格の烙印を押されてしまうだろう。
しかし、そんな苦境に立たされてもなお、ワシントンの表情はようやく戦える喜びに満ち溢れているのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
【グロリアス】LV1が発生!
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
ええ、逃げるつもりはありません
僕達はもっと先に行かなくてはなりませんから
お互い精一杯戦いましょう
今回の相手は、あまり守りに徹すると押され気味になってしまうかも……と
〈陣形〉は攻撃優先を意識して、召喚した複数の小型駆逐艦を『ワシントン』を包囲するように展開
最終人類史の皆さんの為、僕達の復讐の為、力をお借りします
更に敵の高速移動に備えて、行動範囲の制限を狙いつつ小型駆逐艦に『ワシントン』への砲撃を指示します
反撃に対しては防御姿勢で致命傷となり得る攻撃を凌ぎつつ
冷静に射線や音から居場所を辿るよう努め、駆逐艦群との連携で『ワシントン』との距離を着実に詰めます
重ねた【反撃アップ】の効果も受けつつ、軍刀で敵の中心を――捉えます!
共に戦う味方が居れば陣形、攻撃のタイミングを〈臨機応変〉に合わせながら援護等も行います
月鏡・サヨコ
私達は目撃者を全滅させずに逃亡しないし、あなたに……ギタギタ?にされることもない
スラウェシ島の秘密基地造営をここで終わらせる
敵は戦闘そのものに歓びを感じる性格で、戦艦を模した重武装型
私の装備なら……真っ向から撃ち合うよりも、搦め手を使った方が裏をかきやすいはず
まず≪巡洋戦艦海戦装『黒姫』≫からの機銃弾幕と連続砲撃によって、敵をけん制する
爆炎と硝煙が周囲の景色を曖昧にしていくけれど、【完全視界】があれば仲間は困らないだろう
派手な一斉攻撃で敵の視野を狭め、私に意識を集中させた上で、桂に決まり手を託す
――『人狗一心・怪力光線砲』
先ほど破壊した施設の瓦礫の影に身を隠した桂が、≪怪力光線砲『狗號』≫で砲撃を行う
意識の外からの一撃で、敵に予想外の痛撃を浴びせよう
……あなたの過剰な闘争心は、複雑な戦況において命取りになる
反撃の制圧射撃は、桂を再び瓦礫の裏に退避させつつ
私も曲がり角に入り込んだり、施設の柱を壁にするなどの方法でやりすごそう
更に≪海戦装用増設防盾≫もガードに使用し、負傷を最小限にする
サンダーリー・ベディ
連携、アドリブなどお任せします
今までの人たちより強敵さんですね……。負けませんっ!
たくさん砲門がついていて、真正面から立ち向かったら蜂の巣にされてしまいそうです。まず【泥濘の地】をお借りして、相手の動きを鈍くします。あとは【建造物分解】で周りの壁を壊して、粉塵で相手の視界を悪くした入り遮蔽物や穴を作って隠れたりします。
そうやって状況を整えたら、徐々に距離を詰めていき「魔骸連刃」で攻撃です! もちろん近づけば無傷でいられるとは思いませんから、傷はパラドクスの効果である【活性治癒】と【ドレイン】を使って可能な限り回復します。
ディアボロス達の破壊工作により、基地内の重要施設は甚大な被害を受けていた。部下の屍がそこかしこに横たわり、残骸と化した兵器や機材があちらこちらに散らばっている。
今この基地で戦えるのは、この基地の最大戦力であり、指揮官でもあるアバタール級冥海機『ワシントン』だけ。
音を頼りに倉庫区画へとやってきたワシントンは残骸が散乱する倉庫内で一人のディアボロスを発見する。
「てめぇか……オレの基地をぶっ壊してんのは!」
視線の先には倉庫の中で破壊工作に勤しんでいたサンダーリー・ベディ(ゆらり流れる魔法の筆致・g02069)の姿。彼女は慌てて近くの穴に隠れて距離を取るが、その位置は敵に丸わかりだった。
「今までの人たちより強敵さんですね……負けませんっ!」
ここで戦闘経験は積んだものの、まだ力不足は否めなかった。
それでもここで引くわけにはいかない。ベディは自分を鼓舞するようにつぶやくと、即座に【泥濘の地】を使用し、周囲を泥濘のフィールドへと変える。
「うおっ、何だ!?」
「今度はこうですっ!」
泥濘に足を取られて行動速度を鈍化させるワシントンを尻目に、ベディは隣室の壁際を走りながら、デストロイガントレットを装着した拳に力を籠めて壁を殴り、次々に穴を穿つ。
壁の穴が増えるたびに瓦礫の山が増え、粉塵が舞い、曇っていく視界。その状況を利用してベディは瓦礫の山や穴に隠れながら徐々に接近していく。
「小細工ばっかしやがって!」
粉塵で視界不良の中、ワシントンは苛立ちを募らせる。小癪な鼠だ。こうなったら力づくで引っ張り出してやる。そんな短絡的な発想に至り、海戦装で砲撃しようと立ち止まった瞬間。
「隙ありですっ!!」
瓦礫の陰からベディが飛び出し、『魔骸連刃』で生成した強靭な刃を振るう。
「ぐぁっ!!」
一瞬の隙をついた斬撃を浴びて鮮血が飛散するも、傷は浅い。
「……クソッ、やりやがったな!!」
手傷を負うのも戦いの醍醐味。そう言わんばかりに不敵な笑みを浮かべたワシントンは、ハンマーヘッドシャーク型海戦装の照準を合わせ、トリガーを引いた。
その瞬間、海戦装に搭載されたすべての砲門が一斉に火を吹き、砲弾の雨がベディに降り注いだ。
「……くっ、凄い威力ですね」
壁の陰に隠れ、蜂の巣になるのをかろうじて免れたものの、被弾は完全に避けられてはいなかった。すぐに【活性治癒】を使用し自然治癒力を高めるも、完全回復には時間がかかる。
それでもまだまだ戦える状態だが、長期戦になれば大怪我は必至だろう。
だがそのとき、近くにいた三間・勲(漁火・g10186)が駆けつけ、割って入る。
「一旦、引いてください。ここは僕が引き継ぎます!」
その提案にうなずき、後方に下がったベディに代わって前に出た勲に、ワシントンは鋭い視線を投げかけた。
「あの女はてめぇを始末した後でいい……まさか、てめぇも逃げるつもりはねぇよな!!」
相手を突き刺すように睨んで威圧し、念を押すワシントンに対峙しても、勲の戦意は揺るがない。
「ええ、逃げるつもりはありません。僕達はこの基地を無力化しもっと先に行かなくてはなりませんから」
目指すは大本営。こんなところで躓いているわけにはいかない。
とはいえ、敵の砲撃の威力は絶大。守りを固めながら戦ってもジリ貧だろう。
それなら敵の退路を断つように動き、仲間とともに攻撃するのみ。
「……最終人類史の皆さんの為、僕達の復讐の為、力をお借りします!」
それは数多の戦死者に向けた言葉。勲の声に応じて無数の青白い光が周囲に出現し、ミニチュアのサイズの小型駆逐艦群へと宿る。
「標的を包囲、砲撃開始!」
勲が指示を出すと、戦死者達の魂を宿した小型駆逐艦隊は瞬時にU字型陣形を組み、壁を背にして立つワシントンを取り囲む。その直後、駆逐艦隊の艦載砲が一斉に火を吹き、砲弾が容赦なく連射される。
「しゃらくせぇ!!」
雨の如く降り注ぐ砲弾に即座に反応したワシントンは海戦装を盾のように使って己の身を守る。すべての砲弾を避けられないと悟り、最小限のダメージでやり過ごそうと防御動作を実行したのだ。
しかし、その目論見は甘かった。
「まだです!」
集中砲火で生じた隙を狙って一気に距離を詰めると、下段から軍刀を振り上げる勲。
「ぐあっ!!」
ワシントンは息もつかせぬ連携攻撃に対処できず、正面から斬撃を受け、ガードが崩れる。
さらに、反撃に備えて勲は飛び退きながら、すぐに追撃の命令を出し、小型駆逐艦隊の一斉砲撃が開始される。
無防備な状態で砲撃を受けたワシントンは堪えきれずに後方に吹き飛ばされ、壁に叩きつけられるも、殺気を宿した両眼はまだ光を失ってはいなかった。
「クククッ……これでこそ、死闘! オレはまだまだやれるぜ!!」
「そんな状態になってまで戦おうとするとはな……」
既に満身創痍。全身から赤黒い液体を流していてもなお、狂喜するワシントンに、月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)は冷ややなまなざしを送る。
敵は戦闘そのものに喜びを感じる性格。装備は戦艦を模した海戦装で火力は高い。
正面から撃ち合うだけでは、損傷が増えるだけだ。敵を知り己を知らば百戦危うからず。標的の気質と装備。さらに己の装備を鑑みてサヨコは戦術を選択する。
そして、サヨコは巡洋戦艦海戦装『黒姫』を展開。標的の周囲に機銃が一斉に発射される。
「うおッ!!」
退路を防ぐための牽制の機銃掃射に一瞬怯み、動けずにいるワシントンに向け、間髪入れず海戦装から砲撃を見舞うサヨコ。
砲弾は着弾直後に爆炎を生じさせる榴弾。ガードの上からでジワジワとダメージを受けるものの、地味な攻撃だと判断したワシントンは海戦装を盾にしてひたすら耐える。
周囲には砲撃時に生じる硝煙と、爆炎による煙がモウモウと立ち込め、熱気が皮膚をチリチリと焦がす。視界も悪化してはいたが、機銃の射線から敵の位置は把握できていた。
「……この程度でオレが殺れるわけねぇだろがぁあああああ!!」
なんとか砲撃を耐え抜いたワシントンは咆哮し、ハンマーヘッドシャーク型の海戦装の照準を合わせた、その刹那。
――桂、今が好機だ!
視界不良の中でも【完全視界】で戦況を把握していたサヨコは、心の中で指示を飛ばす。すると、ワシントンの背後、瓦礫の陰からパンツァーハウンドの『桂』が飛び出してくる。
「なんだと!?」
気配に気づいたときには遅かった。既にエネルギーは充填済み。
そして、桂の背部に搭載された砲台の砲門が開かれ、間髪入れずに光の帯が発射される。強力無比なビーム砲の光芒は一直線に伸びていき――標的の背中に直撃した。
「ぐはっ……オレは……まだやれ……」
血反吐を吐きながら両膝を突き、ビームが貫通した腹部を両手で押さえて無念の声を漏らすと、ワシントンの両眼から光が失われ、前のめりに倒れ伏した。
「……過剰な闘争心は、複雑な戦況において命取りになる。それがあなたの敗因……」
一仕事を終えて戻ってきた桂をねぎらいながら、サヨコはつぶやいた。
「これで任務完了ですね……」
援護射撃の準備をしていた勲が安堵の吐息を漏らす。
「皆さん、お疲れ様でしたっ!」
傷を回復させて駆けつけたベディも、笑顔で言葉を紡いだ。
数多の激闘の末、スラウェシ島の秘密基地の壊滅作戦は幕を閉じる。
大本営への道のりはまだまだ遠いが、今回の作戦の成功で後顧の憂いは断つことができたであろう。
ディアボロス達は次なる戦いに向け、スラウェシ島を後にするのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!