リプレイ
クロム・エリアル
……敵の秘密基地捜索
相手も哨戒部隊である以上、慎重な作戦遂行が必要
やりようはある、じっくりやる
目立たないよう海底に合わせた迷彩シートを持ち込む
水中適応を使用し、海底へ
無人島の岸壁沿いからは離れた位置を選択
完全に海底まで降り、身を隠せそうな場所を探る
砂利や砂地になっているのであれば、少し海底を掘りその中へ身を隠し視界を確保しつつ迷彩シートを被せておく
敵が無人島周辺を警戒しているなら、なるべく離れ敵が此方に来るのを待ち待機
敵が通り過ぎたのを確認したら移動方角を確認
十分に距離を取りつつ追跡
敵も海底スレスレに移動するなら痕跡は残る
砂地が乱れた痕跡などを見逃さず、ゆっくりと追跡
敵影が目視出来るようなら移動した方角を確認し、周辺海域図と合わせて目的地を推測
焦らず、じっくりと基地の位置を捜索していこう
特にアジトが近くなれば、敵の出入りも頻繁になるはず
であれば、海底には移動痕跡等は多く見られる……可能性が高い
そういった痕跡も見逃さず、確実に捜索していこう
アドリブ連携等歓迎
マユラ・テイル
うーむ、秘密基地という響きはなかなかに悪くはないが
敵が使ってくるのは、厄介極まりないのう……
探すだけでひと苦労じゃ
まあ地道にこつこつ探って潰していくしかないかのう
しかしまあ、冥海機の奴等は随分と意地の悪い作戦を常々考える
厄介な事じゃ
水中適応は借りていくとして、後は見つかり辛い様に光学迷彩を発動しておくのじゃ
そして妾も海底で待機するかの
じゃが、敵も海底を行くなら多少は小細工しておくのもアリか
隠れている海域近くに、材木等を浮かべておくのじゃ
海底に居る以上、影への警戒は強いじゃろうからの
少しでも海上へ注意を向け、此方が発見される確率を減らしておくとしよう
やり過ごしたら、後は追跡じゃ
近付き過ぎず距離を取りながら進路を確認
ある程度進行方向の目星を付けながら、見失わないようにゆっくりと海底から追いかけていくとしよう
うーむ、しかし思いの外敵も苛ついているようじゃの
少しずつじゃが、此方の攻略も効いてきていると言う事か
ま、やり甲斐はあるのう!
アドリブ連携歓迎じゃ!
水中から見る世界はいつもとは随分変わった表情をクロム・エリアル(近接銃士・g10214)に見せている。
(「……さて、じっくりいくとするか」)
海は広く、迷彩シートを被ったクロムを見つけるのはほとんど不可能に近いだろう。
今いるのは無人島の岸壁沿いからはやや離れた場所だった。ほとんど海底を這うように探り、砂を掘り起こした中へ獲物を狙う海生生物みたいな恰好で冥海機が通り過ぎるのを待った。
結局のところ、地道のこつこつやるのが最も近道になる。
マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)も長期戦に備え、じっと海底に身を潜めた。
「秘密基地、か。なかなか粋な響きじゃが、それを探す方は難儀じゃのう」
残留効果の水中適応を利用しつつ、光学迷彩で気配を殺す。海底から見上げる水面には囮の材木が浮かび、揺れ動く影を作り上げた。
「何か浮かんでる」
そこへ通りがかったシーワスプが、波間に浮かぶ材木を指差して言った。
「流木かしら。こんなところに?」
周囲を見渡し、異変のないことを確かめてからゆっくりと通り過ぎてゆく。水面に浮かぶ材木に気を取られ、海底に潜むこちらの存在にまで気が付けない。
「まずは北か……」
クロムはシーワスプから十分な距離を空けて追跡開始。
乱れた砂地の跡を手掛かりに、つかず離れずの距離を保って尾行する。
相手の動きと地図を比較すると、だいたいの哨戒ルートが明らかになった。彼女たちは周辺の島々をぐるりと回って異変がないか確認して回っているらしい。
小一時間ほど過ぎた頃だろうか。
ようやく、冥海機に大きな動きが見られた。向きを変え、来た方角へ戻り始めたのだ。
「そろそろ帰るのか?」
「みたいじゃな。こっちに戻って来るぞ、隠れるのじゃ」
クロムとマユラはこの動きの変化をアジトへの帰路についたと判断する。
そして、その予想は正しかった。
気づかれないようにシーワスプを追ったマユラは、群れが進む先に大きな洞窟らしき岩山を見つける。満潮時にはほんとが海に沈む場所にある、まさに秘密基地に相応しい隠れ家だ。
「なるほど、あそこか!」
「痕跡も多く残ってる」
クロムは海底に降りて、周囲の様子を注意して見る。
周辺の砂が左右に捌け、抉られたような窪みができていた。まるで、ここを頻繁に行き来する冥海機の多さを示唆しているかのようだ。
やはり、あの洞窟に拠点がある可能性は……高い。
冥海機がここまで慎重にならざるを得ないというのは、それだけ追い詰められているということでもあった。
実際、加賀は焦っている。
それはディアボロスの攻略による効果が出てきているということでもある。マユラは確かな手ごたえを感じた。それでこそやり甲斐があるというもの。
ある一定の場所まで来たところで、シーワスプの姿が見えなくなった。
目を凝らすと、かなり見えづらいものの、洞窟の一部に巨大な穴のようなものがある。どうやら、あそこから中へ入れそうだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
「よぉ、どうだった? 異常はなかったのか」
「……ん」
奥に進むと、だんだん水位が下がっていった。
洞窟の中は空洞になっており、空気があるようだ。ディアボロスはこっそりと海面から上がって物陰に身を寄せた。どこからか話し声が聞こえてくる。
「なら、早く加賀に報告するんだな。あいつ、やる気が空回り気味で機嫌が悪い。ここはアタシたちが警備しとくよ」
クロム・エリアル
……敵基地を発見
シーワスプは報告に行ったなら、先に見張りと施設破壊を開始
敵も随分と苛立っている
そういう時こそ、好機
後は、この基地を制圧するだけ
双銃『Libra』を構えて戦闘態勢
弾頭選択
戦闘行動開始
姿勢を低く物陰から飛び出し、駆け出して接近
ギリギリまで攻撃は待機
目指すは極限までの近接
Ex.Bullet.Recoilless装填
懐に潜り込み、至近距離からコンクエストデストロイヤーへパラドクス弾頭を「連射」
狙いは大雑把
外れた弾丸で施設も一緒に銃撃し破壊
追い掛けてくる魚雷を銃撃し迎撃
噛み付かれる前に爆発させ、少しでも爆発源との距離を取る
噛み付かれたら爆発する前に振り払い、至近距離での爆発は回避
此方の作戦行動で確実に冥海機勢力は痛手を負っている
この基地も確実に破壊
そちらの思惑は潰す
マユラ・テイル
うむ、それでは後はこの基地を破壊して冥海機共を倒すだけじゃの
一暴れするだけじゃ、遠慮なく行かせて貰うぞ
基地に上陸し急襲を仕掛けるのじゃ
竜爪【Dragon’s Blood】へ魔力を回す
燃えよ竜爪……爆炎爪!
『突撃』し、近接戦闘じゃ
すれ違い様に鉤爪の『斬撃』を放つ
燃え盛る両手の鉤爪でこんくえすとですとろいやーとやらを斬り裂くのじゃ
更に炎で周囲の施設ごと燃やし、施設へもだめーじを与えていこうかの
敵の砲撃は直撃を喰らわぬよう、敵のくらげをしっかり見て防御態勢
両手の鉤爪で防御し、態勢を崩されないように注意じゃ
態勢を崩した所を集中砲火されては、かなわんからの……それだけは全力で回避じゃ
後は手傷を負っている敵に攻撃を集中し、確実に仕留めていくとしよう
さて、こそこそと悪巧みも終いじゃ
この基地諸共、打ち砕いてやろうぞ
それにお主等も、一暴れする方が好みじゃろう?
なにせ貴様等の怨敵、復讐者が来たんじゃからのう!
連携アドリブ歓迎じゃ
追跡作戦は成功した。
クロム・エリアル(近接銃士・g10214)は無事に敵基地を発見、内部への侵入を果たす。相手に気取られないように様子を窺うと、シーワスプが加賀に報告するためこの場を離れるのがわかった。
残されたコンクエストデストロイヤーはどこか退屈そうな態度で洞窟の入り口――クロムが隠れている辺りだ――を見回して、異常なしと呟いた。
「加賀のやつも、かっかしたって状況は変わらないのにねえ……」
どうやら、冥海機は随分と苛立っているようだ。
クロムは十分に承知している。
こういう時こそ、好機なのだと。
マユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)の竜爪に炎が宿る。あとはこの基地を破壊して冥海機たちを倒せば任務完了、すなわちひと暴れできるというわけだ。
クロムとマユラは互いに目配せし合い、同時にコンクエストデストロイヤーの前に飛び出した。
「爆炎爪!」
突然の敵襲に相手が反応するより早く、マユラは一気に距離を詰めてすれ違いざまに鉤爪を振るった。鋭く研がれた切っ先は鋭利な刃物も同然。想定外の深手を負ったコンクエストデストロイヤーは傷口を抑え、悲鳴を上げた。
「施設が!?」
周辺設備には、既に炎が燃え移っている。
「首尾よくだめーじとやらを与えられたようじゃな。この調子で破壊の限りを尽くしてやろうぞ」
「貴様ら、ディアボロスだな!」
誰何には答えず、クロムは無言で敵の元へ駆けた。
姿勢を低め、可能な限りの速度で懐へ潜り込みながらEx――特殊な弾丸を装填して引き金を引いてやる。連射された弾丸はコンクエストデストロイヤーごと施設を撃ち抜いた。これでもう、使い物にはなるまい。
「おっと、集中砲火はごめんじゃ」
マユラは両手の鉤爪を交差させる形で盾にする。弾かれた砲弾があらぬ方向へかっ飛んだ。
「ちッ!」
どれだけ狙いをつけようが、マユラはその動きを注視して柔軟に防御態勢を取り続ける。直撃さえどうにかできれば勝機が見えてくる。
「先に数を減らしてくれよう!」
さっきクロムが撃った手負いの個体に止めを刺してから、次に狙いを移す。
「こそこそと悪巧みも終いじゃ」
燃え盛る施設を背に、マユラは凛と告げるのだった。
「この基地諸共、打ち砕いてやろうぞ」
「やれるものならやってみろ!」
そう言われて退けるコンクエストデストロイヤーではない。
ますます乱暴な砲撃を浴びせかけて来る相手をマユラは冷静に見据えた。もっと暴れたらいいのだ。どうせ、その方が好みなのだろうから、思う存分相手をしてやろうぞ。
「なにせ貴様等の怨敵、ディアボロスが来たんじゃからのう!」
「ぐあッ!?」
また一体、コンクエストデストロイヤーが戦闘不能になって倒れた。
あと二体。
クロムは素早く狙いを定め、襲い来る魚雷の迎撃に回る。少しでもいいから、爆発源からの距離を保持したい。そのためには噛み付かれてからでは遅すぎる。
狙うなら、その前だ。
激しく交差する攻防の中、ついにコンクエストデストロイヤーは最後の一体が残されるばかりとなった。
(「此方の作戦行動によって、冥海機勢力は確実に痛手を負っている。体勢を立て直す余裕など与えるものか」)
この秘密基地も再起不能になるまで破壊する。
流れ弾に当たった設備が火花を散らし、何度も誘爆を招いた。
もはや周辺は火の海も同然だ。
「そちらの思惑は、潰す」
銃声に断末魔の叫びが被さる。
周囲を眺め渡してから、マユラが告げた。
「コンクエストデストロイヤーの全滅を確認したのじゃ」
あとは、この基地の主である加賀を倒せばいい。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
「異常はなかったのですわね?」
シーワスプの報告を聞いた加賀はぎり、と自分の爪を噛む。
「もう下がってよろしい」
主の機嫌の悪さを悟ったシーワスプは何も言わずに姿を消した。
一方の加賀は、ぶつぶつと独り言を繰り返す。
なんとしてもこの秘密基地は守り通してディアボロスに目に物見せてやらねば気が済まないのだ。だが、すぐにはっとして顔を上げた。
司令官室のドアの下から、黒煙が流れ込んできたのだ。
「火事!? まさか、ディアボロスが現れたというのですか。そんな……どうやってこの基地の場所を……まさか、シーワスプが不覚を取ったとでも……? いいえ、今はそんなことを考えている場合ではありません。本当にディアボロスであったなら、私の手で血祭にあげて差し上げましょう!」
桐渡・うい
(トレインチケット)
桐渡・うい(薫風・g08562)とアステル・ボルックス(竜の因子を宿す者・g10250)は司令官室から飛び出してきた加賀と施設の中央付近において遭遇する。
「みつけた!」
ういは護符に祈りを込め、召喚した雷光による洗礼を与えた。
出会い頭に全身を切り裂かれた加賀の悲鳴が赤く燃え盛る基地内に反響する。
「ディアボロス! やはり!」
「冥海機……こんな秘密基地まで作って雌伏の時を過ごしていたなんて、気づかなければとんでもないことになっていた。あなたはここで私達が倒すッ!!」
「また雷鳴!?」
アステルの刃が雷を纏い、鋭い雷撃を伴なった斬撃を加賀に与えた。
傷口を抑え、よろめきながらダイオウイカ型海戦装備より無数のエネルギー弾を発射する。見た目は航空機型であり、僚機と編隊を組んでディアボロスに襲いかかった。
「負けるもんか!」
アステルは急所を刀で庇い、敵の爆撃が途切れた瞬間を狙って飛び出す。
それと同時、にういの指先で護符が翻った。
「お願い、力を貸して」
再び眩いばかりの稲光――!」
「くッ」
加賀は海戦装の陰に回り込み、顔をしかめる。
「やり返せ!」
ダイオウイカ型の海戦装備が吐き出す墨は超高熱で溶解させる代物だ。ほとんど煙幕のように視界に広がるそれを、ういはきっと睨みつける。
大丈夫、耐えきってみせる。
どんなに熱くったって、痛くったって。
「復讐者を甘くみないで……!」
加賀は勝ち誇ったように高らかな笑い声を上げた。
「おーっほっほっほ! わたくしの勝ちよ! ディアボロスは全て可愛いわたくしの海戦装備が溶かし尽くして――」
刹那、加賀の身体を雷刃がざっくりと斬り伏せる。続けて鋭く閃く稲光が過たず彼女を直撃した。言うまでも無い、アステルとういによる反撃である。
「誰が溶かし尽くされたって?」
アステルは頬の煤をぬぐい、愕然とする加賀を見据えた。
「戦いはまだこれからだ。勝ち誇るにはまだ早いッ!」
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【グロリアス】LV1が発生!
クロム・エリアル
……基地はもう使い物にならない
後は指揮官さえ倒してしまえば、任務完了
最後の仕上げ
気は抜かない
……戦闘開始
双銃『Libra』を構える
弾倉交換、残弾補充
戦闘態勢のまま一気に近接距離へ
……流石は指揮官、アヴァタール級
遠近共に隙が無い
なら、クロムは自分の得意な距離で戦うだけ
Ex.Bullet.Penetration装填
近接距離、ダイオウイカ諸共撃ち貫く「貫通撃」
至近距離から「連射」して何度も敵を撃つ
銃撃後、即座に防御態勢
双銃のマズルスパイクで触手の一撃に備える
長い触手、後ろに避けるよりも前に出て受ける方がしなる得物には有効
頭上に双銃を構えて前進
マズルスパイクで触手を受けきる
根元に近ければ近い程、長物ならば振りかぶりが短い
衝撃に備え触手の一撃を耐え、即座に次の行動へ
前に進めばそれだけ、クロムの距離へと近付く
東南アジアを抑えれば、冥海機も終わりに近付く
その為には、こんな所では立ち止まってはいられない
アドリブ連携等歓迎
マユラ・テイル
さて、それでは後は指揮官だけじゃの
其方も秘密基地なんぞに籠っておって、鬱憤が溜まっておるんじゃろう?
一勝負じゃ、全力でやり合おうぞ!
竜爪【Dragon’s Blood】へ魔力を回すぞ
距離を詰めるのじゃ
此方の距離へ持ち込まんと遠距離から爆撃されるだけじゃからの!
『突撃』じゃ、爪の間合いへ!
右手に炎を、左手には氷を
炎氷爪……熱して冷やす!
近付き鉤爪による『斬撃』で攻めていこうぞ
距離を取られないよう前に出て、しっかり攻めるのじゃ
航空機型えねるぎー弾は前進し加賀自身を盾にしつつ、軌道を制限
来る方向を制限できれば防御もし易くなるじゃろう
命中して妾の態勢が崩れないよう、しっかりと鉤爪で受けて防御
即座に追撃が出来るように備えるのじゃ
こうしてこつこつ、秘密基地を叩いていけばこの地域の制圧も時間の問題じゃの
その為にはお主にはここで終わって貰うぞ
じゃが、空母の名を冠する者がこの基地の中で果てるのも気の毒じゃな
しかも基地内戦闘じゃ、海戦でも無い
冥海機としては、残念な話じゃな!
アドリブ連携歓迎じゃ
基地は燃えながら崩れ落ちていった。ここまで破壊されては、再建は不可能だろう。クロム・エリアル(近接銃士・g10214)は火の粉を振り払いながら加賀の居場所を目指した。
彼女さえ倒せば、任務完了。
スラウェシ島の秘密基地捜索の任務もいよいよ最後の仕上げというわけだ。勿論、気を抜くつもりは……ない。銃のセーフティを解除。
「いくよ、戦闘開始」
構えた双銃『Libra』の弾倉を交換して残弾を補充。
クロムはいつでも引き金を引ける状態で加賀に向けて駆けた。
(「……流石は指揮官、アヴァタール級。遠近共に隙が無い――なら」)
やるべきことはひとつだけ。
自分の得意な距離にて、Ex.Bullet.Penetrationを装填。相手に対応する暇など与えず、ほとんど零距離から加賀の海戦装であるダイオウイカ諸共を撃ち抜いた。貫通した弾丸が加賀を痛めつける。押し殺したような呻き声。しかもそれで終わらなかった。クロムは何度も引き金を引き、連続で弾を叩き込む。
「やってくれますわね……!」
歯ぎしりする加賀にマユラ・テイル(みすてりあすじゃ・g05505)は冷静に告げるのだった。
「さては、秘密基地なんぞに籠っておったせいで鬱憤が溜まっておるんじゃろう?」
「うッ……」
ぎくりと加賀が顔を赤らめる。
「だ、だったら何だと言いますの!?」
「――勝負じゃ、全力でやり合おうぞ!」
宣言と同時に竜爪に魔力が迸った。
……突撃する。
この爪が最も威力を発揮できる間合いを目指し、マユラは航空機型エネルギー弾群の爆撃の中をひた走る。
「よし、もらったぞ」
「!?」
眼前にまで迫ったマユラの両手には炎と氷が在った。
「しまッ……」
まずは右手を薙ぎ払い、炎で呑み込む。左手の氷の出番はそれからだった。しっかりと加賀に張り付いて逃がすつもりはない。
「あ、う――」
熱して冷ます、温度差を利用した攻めの一手は加賀にとっても脅威であった。マユラは張り付いた加賀を盾にする形でエネルギー弾の軌道を制限する。攻撃の方向を制限された航空機の動きに乱れが生じた。
後は、しっかりと鉤爪で受け止めてやればいい。
「おのれ!」
隙の無い追撃は加賀から余裕を奪い去る。
鞭みたいにしなる触手が迸るが、クロムは既に防御態勢に入っていた。いっそのこと前に出てしまう方がこの場合だとやりやすい。なにしろ相手は長い触手だ。頭上に双銃を構え、思いきって大きく前進する。
双銃のマズルスパイクと触手のぶつかり合う鈍い音が轟いた。根本に近ければ近いほど、長物の動きは制限される。
「しまった」
うまく力をこめられなかった加賀が舌打ちする。
「下がれ!」
させない。
クロムはさらに前へ進んだ。
これが……紛うことなき、クロムの距離。誰が立ち止まってやるものか。至近距離からの貫通撃はよほど効いてくれたらしい。
のたうちまわるダイオウイカ型海戦装を再度マユラの魔爪が薙ぎ払った。
「お主にはここで終わって貰うぞ」
秘密基地はひとつずつ破壊するうち、スラウェシ島周辺海域の制圧が見えてくるだろう。もっとも空母の名を冠する存在が海戦でもない、外界と遮断された洞窟内の基地で果てるのは気の毒に思わなくもなかったが。
「冥海機としては、残念じゃな!」
「ああッ――!!」
そして加賀は己が支配する秘密基地と共に斃れた。ディアボロスたちは基地が完全に崩れ落ちる前に離脱する。スラウェシ島の秘密基地がここに、またひとつ失われたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV2になった!