リプレイ
地葉・捧
増援部隊の阻止。なるほど、たしかにやっておくと有利になりそうです
ではやっておきましょう
ですが増援部隊の到着まではしばし時間があるのですね
では備えておきましょう
まずは訓練を
刀の素振りをします
振るう速度はひどくゆっくりと
イメージ通りの正確な斬撃をするためです
まだ時間があるなら、料理をしたり、避難所の建築の練習もします
●
ディアボロスたちは和泉国に来ていた。
摂津国からやって来る軍勢を足止めに行ける位置だ。
「増援部隊の阻止。なるほど、たしかにやっておくと有利になりそうです。ではやって置きましょう」
地葉・捧(大地に言葉を捧ぐ・g00870)はその一角にやって来た。
岸和田城を陥落させ、和泉国を奪う所までは難しくない。
だが、このままでは援軍によってジェネラル級である淀殿が逃げ出してしまうのだ。到底見過ごせまい。
「ですが増援部隊の到着まではしばし時間があるのですね」
実行するのは簡単だが、敵軍はまだ見えないし、遊撃戦なので時間も決まってない。
相手が想定していない所で、こちらが望むタイミングで挑む方が良い。なので、暫く時間に余裕がある。
「では備えておきましょう。まずは訓練を……正確に斬る為ですね」
捧は刀を抜いて素振りをする事にした。
全ての基本であり、余計な事は交えずに行う。
これが思ったよりも大変で、そして疲れるモノだ。何故なら人間の動作や思いには余計なモノが混じる。
「いち……に。さん……し、ご」
振う斬撃の速度はひどくゆっくりと。自分がイメージした通りに、正しく刃筋を通せるか?
これが思ったよりも大変で、だからゆっくり確実に、ひたすら繰り返す。
重要なのはこの基本をいつでも実行する事なのだ。戦場では同じ状況などなく、だからこそひたすら訓練していくのである。
「ふう。残りの時間は……そうですね。料理や避難所を作る練習でもしましょうか」
捧はそう言って練習を適度な所で止めると、周辺を見渡した。
いつでも都合の良い場所を選べるわけではないので、その場に合わせる。
「敵が通る川筋に面した場所。となると増水の危険が無く、それでいて冬の寒さが凌げる場所ですね。」
捧はマニュアルを読み、その場で最適な場所を探す。
進行して来る敵軍から見えず、それでいて川よりも位置が高い場所。
理想的なのは林や森の傍で、木々で視線が遮られると同時に、木々を柱として伐採する事が出来る。水を汲めれば生活用水に出来るのと、今回は敵軍を待ち受ける必要性から、川からも離れていない場所を選んだ。
「せっかくなので竹を使いましょうか。ふっ!」
捧は竹を真横に一刀両断、次々に伐採。
何本かを縦横に組み合わせ、骨組みを作るとその上に布を敷き、葉っぱを置いていく。
これで屋根を簡単に作れたので雨露をしのげるし、布の枚数次第で横に壁が作れるのだ。もし山際ならば斜面を利用することで、縦横に組まずとも斜めに二本と布一枚だけで済むだろう。
「立派にする時間はなさそうですね。そろそろ料理を片付けましょう」
そんな事を言いながら、鍋に向かった。
お湯がグツグツと煮えている。
そこにこの時代でも忌避されない肉を入れ、雑穀や食べられる野草、塩を入れれば最低限の食事が完成だ。
「越冬隊やエスキモーの人たちは寒さ対策に脂のスープを飲む。戦国時代、地域によっては味噌がもう売られている……と。なるほどです」
用意された物資を、段階的に放り込めば鍋が完成。
太めの竹を割って、節を利用した器にスープを入れて飲む。
雑穀に野菜も入っているので『おじや』だと思えば悪くない。塩だけだと寂しいが、味噌を追加すると美味しく感じるのは気のせいだろうか?
「特に工夫などはない筈ですが……美味しい気がします。何事も基本が大事と言う事ですね」
捧はこの時代でも作れるテントとスープを用意した。
新宿からも物資を持ち込んだので簡単に出来たが、基本的な物だからこそ発展させられる。
組み合わせる残留効果次第で、いろいろな工夫が出来るのだろうなと、竹を削って箸を作りながら時間を潰したのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
神山・刹那
さて、敵軍とやりあうまでまだまだ時間はあるみたいだな
ウォーミングアップをする時間があるらしいが、そんなもんする気はねぇ
常在戦場。いついかなる時でも、戦う準備はできてる
敵と戦うのが分かってるからって、相手はウォーミングアップもしてないのにこっちだけするなんて卑怯な真似ができるかってんだ
戦の準備は常日頃、普段の何気ない生活の中で出来てるよ
だから、敵が来るまで昼寝でもして待たせてもらおうか
別に邪魔しても怒らねぇが、あんまりしつこいと流石に怒るぞ
敵が来るまで適当なところでゴロリと横になり、睡眠をとって待たせてもらう
誰かが本当に寝てるのか?と小石などを投げてきた場合は、当たる前に小石が霞んで消えるような速さで掴みながら粉々にして、地面にばらまいていつでも戦う準備はできてるとアピールし、のんびり寝させてもらう
●
「さて、敵軍とやりあうまでまだまだ時間はあるみたいだな」
神山・刹那(梟雄・g00162)は摂津国の軍勢を迎え討てる場所に来た。
今回の敵部隊が水軍だそうで、川筋に遡上して来るらしい。
ならば鮭取りならぬ、軍勢狩りだと待ち構える。
「とりあえず雨風が凌げれば良いか」
そう言って刹那は敵から見えない位置を選んで寝っ転がった。
持ち込んだ物資の中から毛布を下に敷き、無ければ草で構わないという態度だ。
雨に濡れたり寒風の直撃さえなければ、それで十分に体温を保持できるし、特に訓練などをする気は無かった。
『ウォーミングアップをしないのか?』
もし、そう尋ねられたら刹那は肩をすくめてこう切り返すだろう。
常在戦場。いついかなる時でも、戦う準備は出来ているのだと。
(「敵と戦うのが分かってるからって、相手はウォーミングアップもしてないのにこっちだけするなんて卑怯な真似ができるかってんだ。戦の準備は常日頃、普段の何気ない生活の中で出来てるよ」)
刹那としては、やるべきことは常にしておくタイプだ。
軍師や騎兵タイプならば、その日のコンディションや地形で左右されることもあるだろう。
しかし、彼は剣士であり、常日頃から訓練を欠かさず、そして他愛ない事を訓練として過ごしている。流石に体力の低下につながるから雨露は避けるが、特にストレッチをして体を温めたりする気はない。だから、敵が来るまで昼寝でもして待たせてもらおうかと寝っ転がっているのである。
『では食事とかどう?』
と聞かれたらどうだろうか?
それなら先に食って腹を合わせて来てるよと答えるだろう。
別に邪魔しても怒らねぇが、あんまりしつこいと流石に怒るぞ。そんな風に答えるタイプなので、周りに仲間が居ても特には声を掛けない。掛ける子が居たとしても、反応するタイプと和気藹々でやるだろう。
(「果報は寝て待てって訳でもないがな。敵が来るまで適当なところで、このまま待たせてもらうさ」)
ゴロリと横に成って寝転がり、敢えて言うなら何処でも寝られる訓練とでも答えるさ。
もし、誰かが本当に寝てるのか? と小石などを投げてきたならば……。
当たる前に小石が霞んで消えるような速さで掴みながら粉々にして、地面にばらまいていつでも戦う準備はできてるとアピールするだろう。というか、逆連鎖戦なので熟睡さえしなければ十分だろう。そして常日頃から訓練していると豪語する彼の事。こんなところで熟睡するはずも無し。
(「そうだな……敵が来れば斬るだけの事だが……出来れば強い奴が良い」)
刹那が夢見るとしたら、寝ても覚めてもソレだけであった。
そして待ちかねた敵がやって来るのは、そう遠い話ではない。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
●
『急げ急げ!』
『淀殿がお待ちかねじゃ!』
『脾腹が焼け付くまで走れ!』
やがて摂津国からの援軍がやって来る。
先遣隊なのだろう、邪魔する者の無い、川筋を遡上してやって来る。
川に足を取られるような者などいないので、川傍は見晴らしがよく、そして障害物がない場所と言えた。
『向こうでは城と城が戦おうておるそうじゃ』
『それは凄い。負けてならるものか。お伽話に成るほどの戦場よ』
『急げ急げ、天下に二つと無き双城の決戦が待っておるぞ!』
城が二つ合体して戦闘が起きている。
そんな事はまずありえまい。
新宿でも……漫画ではあったが、それはフィクションの世界だからだ。
水軍衆らしき者どもは、大真面目に川筋を遡上しながら、岸和田城へ向かうのであった。
神山・刹那
水中戦に特化した相手か
川の深さにもよるが、水中系の恩恵がない俺には不利な相手か?
まぁ、地の利を取られただけで負けるとも思わんが、手裏剣なんぞ投げつけてくるんじゃなく、もっと正々堂々とやろうぜ?
出雲流水車で高速移動して連携攻撃を仕掛けて来るのなら、相手の動きの先を読み、肉体改造で手裏剣のダメージを軽減し、残像を残す速さで動き、フェイントを織り交ぜて相手を撹乱し、神速反応で相手より早く動き、すれ違い様に斬り捨てる
「地の利はお前らにあった。ま、それだけで負ける気はないが、その程度で勝った気になってる、お前らの驕りが敗因だ」
凪沙・悠璃
微力ながら加勢しよう。
戦力は多いに越したことはない。
さて、急いでいるところ悪いが……ここを素通りさせる訳にはいかない。
別に君達に恨みなんて無いが、運が悪かったと諦めてくれ。
初撃は潜伏から急襲を以て仕掛けるか、或いは堂々と立ち塞がって対峙するか、その時の時機や戦況によって有利な方を選択する。
どちらにせよ、戦闘が開始された後の戦法は基本的にヒット&アウェイ。
攻めるべき一手、回避すべき間隙、防ぐべき最適。
手に取る刀や短剣に劣らず鋭く研ぎ澄ますのは、天性の合理性。
“水底の雫”はその合理性の極み。
敵は位置取りに足を使い、武器を振るうのに腕を使い、己の視野で物を見る。
そこに常識の埒外はなく、ならばその道理の範疇において、敵の行動は先見を越えられないだろう。
とはいえ油断するつもりも毛頭ない。
恐れず、逸らず、粛々と、戦闘を遂行しよう。
一撃必殺でも、派手でも華美でも煌びやかでもない。
強さを悟られない静かな強さが自身の戦闘技能であり、その極致である“水底の雫”の本質だ。
地葉・捧
敵の部隊が来ましたか
では斬りましょう
あなたたちをこの先へ行かせるわけにはいかないので
ここで留まっていただきます
まるで河童のような姿ですね
だから水軍になっているのでしょうか
まぁどうでもよいのですが
どれぐらい水を干上がらせるか分かりませんが、ある程度残っているなら念のため水中適応
敵群の動き、その狙いを看破し、先読み
そして最適な回避、最適な防御、最適な斬撃で斬り捨てます
流れる水のような歩法、緩急織り交ぜた走法にて眩惑
防御には小刀や結界符からの結界で敵の攻撃の威力を抑えます
霧で目くらましをしたつもりですか
私、目はいいので
見えています…そこ、です
●
川を経由してクロノヴェーダが高速で遡上して来る。
敵部隊は何も無い場所を通る事で、素早く岸和田城へ行こうとしたのだろう。
「敵の部隊が来ましたか。では斬りましょう」
「微力ながら加勢しよう。戦力は多いに越したことはない」
抑揚のない地葉・捧(大地に言葉を捧ぐ・g00870)の声に、凪沙・悠璃(水底の薄明・g00522)が続く。
感情が揺らぐことも無く、使命の大切さを理解するが気負いも無い。
敵はただ倒すだけ、使命は果たすだけと言わんばかりだ。
「さて、急いでいるところ悪いが……ここを素通りさせる訳にはいかない。別に君達に恨みなんて無いが、運が悪かったと諦めてくれ」
『何奴!』
この先は通行止めだと悠璃は敵の前に出た。
神刀を翳し、敵が余って来れば一刀のもとに切り捨てんと判り易く示す。
もう片方の手に持った短剣はぶらさげ、自由に動かせるように余裕を持たせている。
「何奴も何も、敵以外に居ねえだろうがよ。今更腑抜けたことを言ってくれるな」
神山・刹那(梟雄・g00162)もまた無造作に出ながら、抜いた刀を肩に担ぐ。
隠すことは何も無く、来れば死、来ずとも出逢った以上は死だと端的に語る。
ディアボロスとクロノヴェーダが出逢えば、そこに殺し合い以外は存在しないのだから。
「あなたたちをこの先へ行かせるわけにはいかないので、ここで留まっていただきます」
捧もまた刀を抜き、もう片方の手は懐に入れる。
掴んだ小刀は指先で触る程度、どちらかと言えば刀を両手でも持てるように、そして必要ならば掴んで小刀を投げつけられるようにという態勢である。
「まるで河童のような姿ですね。だから水軍になっているのでしょうか。まぁどうでもよいのですが」
「水中戦に特化した相手か。川の深さにもよるが、水中系の恩恵がない俺らには不利な相手か?」
捧は無感情に敵の姿を一瞥し、刹那はむしろ楽し気に眺める。
どうせ外見だけの姿であり、クロノオブジェクトを持つか持たないかの差でしかない。
注意されて居ないということは感心する意味もない問の言うが捧であり、もし苦労するとしたらソレが自分にどれだけの修練を積ませてくれるかと楽しみにしている刹那との差であろう。
『殺せ』
『『おう!』』
敵は足元の水を吸い上げながら、それを背中や腰から噴出。
その勢いで速力を増しながら突っ込んで来たのだ。
そしてまずは手にした手裏剣を投げつけて来る!
「なるほど……水中に潜らねえのか。まぁ、地の利を取られただけで負けるとも思わんが、手裏剣なんぞ投げつけてくるんじゃなく、もっと正々堂々とやろうぜ?」
手裏剣は奇妙な動きで飛び、目の前かと思えば別の個体の手裏剣が飛んでくる!
だが刹那は回避が難しいと悟ると、筋肉を固めて受けシンプルにダメージを軽減。
そこから残像を残す速度で突っ込み、足元の岩でバランスを崩さない程度にステップを掛けた。
「まずは一つ。ついでに、半分ってとこだ」
刹那は一閃して敵を斬り裂き、返す刀でもう一体を狙った。
それ自体が軽いフェイントであり、一体目は体力もある前衛なので負傷のみ。
その後ろにいた奴は後衛なのか、体力が低く一撃で切り倒される。
「地の利はお前らにあった。ま、それだけで負ける気はないが、その程度で勝った気になってる、お前らの驕りが敗因だ。忍びなら、術をただの加速に使うべきじゃなかったな」
つまらなさそうに刀を構え直し、斜めに構えて次の敵に警戒心を向ける。
いつでも動ける態勢を作り、ダメージを最小限に絞って戦い続けるスタイルであった。
そして敵の敗因が、水軍なのに水を能力UP程度でしか使っていないと、むしろ他愛ない事にガッカリきているようであった。
「動くならここか。……能力の傾向は、だいたい判った」
悠璃は状況を観察していたが、動くべき時を見逃さなかった。
このタイミングで介入を掛けるべきだと悟り、負傷した敵に襲い掛かったのである。
『おのれ! 我が力を見よ!』
「悪いが、動きに意味があり過ぎる。なら、そこに刃を通すだけだ」
敵は吸い上げた水を、今度は肉体の強化に使った。
拳を強化するために使う水流を見切り、悠璃はその手前に神刀を振るだけだ。
術理に意味があり過ぎるという事は、合理性を追求する彼には相性が良い。来るべき時と来るべき方向を見据え、そこに合わせるように刃を奮うだけで、敵が勝手に傷ついていくのである。例え霧を吹いて味方の姿を隠そうとも、『そこから来る』と判っているのだから、何も戸惑う事は無いのだ。もっとも、彼が戸惑う事などないのだけれど。
『くっ! ただではやられんぞ!』
「身構えている内は死神はやって来ない。そして不用意な攻撃は、死神を誘う」
悠璃は合理性を追求し、その選択で問題ないと直感したことを行うだけだ。
受けれると判断したことのみ回避し、無理だと思えばさっさとガードする。
そこに派手さも華美さも必要ではなく、ただあるがままの状況を推し進めていく。そして自身のみでは対処しきれないことにこそ、仲間と共にあたるのである。
「……潜らないなら水中適応は不要でしたか。水中翼船が潜らないようなものですね。まあ、逃げられる可能性を消すことに意味はありますが」
捧は一連の戦いを観察し、水をスピードや威力の強化に使う事を学んだ。
どうやら水遁には違いないが、紛れて逃げる忍者というよりは、使い手として利用するタイプなのだろう。
『数で押せ!』
「遅いですね。やるなら最初からやるべきでした」
捧はただ歩くという動作を、的確に行った。
ゆっくりと、緩急を交えて、左右への紛れも込めて歩く。
そして相手への程よい位置につけ、そのまま斬撃を掛ける。
『受けよ忍法、出雲流水煙!』
「霧で目くらましをしたつもりですか。私、目はいいので見えています……そこ、です」
捧は小刀と共に呪符を掴み、指先で結界を張った。
符を貫いた小刀が地面に刺さってダメージを軽減し、あるいは群れて来る敵を阻む。
そして高い位置から低い位置へ切り込み、その地点を軸に別の場所へ横薙ぎの一閃を放つ。その流れに留まるところはなく、ただ的確に動き、緩急の使い方を変えて仲間達と共に戦い抜くのだ。
「んじゃ、後は残りの連中を食ってくだけだな。競争でもするか?」
「では、やりましょう」
「どうぞどうぞ。援護はするけどね」
刹那が提案すると、捧はどうせ戦うのだからと頷いた。
二人と違ってそこまでノリの良くない悠璃だが、何かあったらフォローしようと面倒を見ることにした。
こうしてディアボロスたちはトループス級クロノヴェーダを撃ち取っていくのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】がLV2になった!
【完全視界】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
●
水軍衆のクロノヴェーダが一体、また一体と倒されていく。
だが、引き替えに敵は周囲を霧で覆っていた。
決して見えない訳ではない、敵と味方を間違えるわけでも無い。
だが……まるでブロッケン現象の様に、残った敵の姿を巨大に映し出す。
『なるほど、強敵の様だ。部下たちが費やしたこの隙、突かせてもらおう』
霧の向こうに巨大なナニカが出現したような気がする。
だが、それは一体のアヴァタール級。
決して大きいわけではない。だが、その存在感がまるで段違いだ。
足元から出現したのは、きっと水の中から現れたのだろう。
その姿は大きく感じ、その意は周囲を圧している様に感じる。
まるで……海坊主に出逢った漁師の様ではないか。
神山・刹那
あいつが大将か
水を使う様だが、此処はおあつらえむきに川。地の利は相変わらず向こうにあるか
は。部の悪い賭けは嫌いじゃない
こういう勝負の方が燃えるってもんだ。さぁ、真っ向勝負と行こうか!
十七条江流で水流で攻撃してくるのなら、高圧の水流は鉄をも断ち、硬い金属すら貫通するので、残像を残す速さでフェイントを織り交ぜて撹乱しながら動き、肉体改造でしなやかさと確かな強度を持った柔らかい筋肉に作り替え、水を弾性で弾きつつ、神速反応で先手を取り、川で上空に飛びにくいことなで気にせず全力で跳躍し、雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの渾身の一太刀で斬り捨てる
「地の利を生かした戦い方は見事だったが、そのくらいじゃ俺は止められん。楽しい勝負だったよ」
地葉・捧
河童の次は蛸ですか
そんな冗談みたいな名前とモチーフの組み合わせをしておいて、一応実在した武将なのですね
ともかく斬ります
存在感の重圧は纏う「剣気」で相殺しているのでどこ吹く風
ただ、斬ります、と意志を込めて
【流舞の閃・浪】
川面を走るなら【水面走行】利用
敵の狙いを【看破】しその行動を先読み
流れる水のような歩法、緩急織り交ぜた走法にて眩惑する疾走
水流を回避し、結界符からの【結界術】で威力削減しつつ接近
斬り込みます
結界は、水に対して斜めにすることで受け流すように展開
符を複数枚消費すれば多重展開もできます
凪沙・悠璃
──成程、その威圧感。確かに君は強いのだろう。
だが、それだけでは勝てない相手もいることを教えてやろう。
膂力や耐久力に関しては敵がこちらを大きく上回ると想定する。
だが、戦闘というのは単に力の強さだけをを比べるものではない。
戦闘に於いて重要なのは観察すること。
視線を、呼吸を、挙動を、敵意を、死角や隙を見切ること。
瞳に、耳に、刀を握る手に、交わされる応酬の全てを映す。
“終ノ息吹”は先見と応撃の極みであり、複合的な戦闘能力の強化である。
その攻撃には苛烈さも派手さも無いが、それは技巧で劣るわけではない。
ある意味で真逆に位置する、無駄や装飾の一切を削ぎ落とした繊細と緻密。
幾条の水流をけしかけようと、“終ノ息吹”によって更に研ぎ澄まされた観察眼を用いて回避に徹する。
そして──攻撃後の一瞬は、どうしても無防備になるものだよ。
●
水煙の中に浮かび上がる巨大な影。
そいつは存在するだけで強烈なプレッシャーを感じさせた。
見れば川の中から本体が浮かび上がって来るが、霧をプロジェクターに写し出したのだろう。
「あいつが大将か」
「河童の次は蛸ですか」
神山・刹那(梟雄・g00162)の言葉に地葉・捧(大地に言葉を捧ぐ・g00870)は頷きつつ詳細を確認する。
アヴァタール級である多胡辰敬は確かにタコの姿に居ていた。
「そんな冗談みたいな名前とモチーフの組み合わせをしておいて、一応実在した武将なのですね」
名前がタコで姿がタコ、しかしちゃんとこんな名前の武将が居るとはこれいかに。
捧は真顔で敵の来歴を思い出すと、刀を真横に構えていつでも戦えるように油断はしない。
「──成程、その威圧感。確かに君は強いのだろう」
凪沙・悠璃(水底の薄明・g00522)もまた刀を抜いたまま、ぶらりと下げて力を抜いた。
極力浪費しないように……というよりは、思うがままに動くタイプだ。
ゆえにただ、悠璃は相手の様子を見ながら簡単に戦力を計算する。
「だが、それだけでは勝てない相手もいることを教えてやろう」
姿は大柄だが、無数の触手で近接戦闘は得意そうだ。
耐久力に体力に剛力と、大柄なボディの有利さをシンプルに活かしている。
だが、戦闘というのは単に力の強さだけをを比べるものではない。悠璃は大柄で複数の腕を操る敵特有の、死角やら強みを押し出すスタイルを計算に入れる。相手が大味に強いならば、軽やかに料理するのも良いだろう。
「複数の腕を使った打撃戦に関節技……。しかも水を使う様だが、此処はおあつらえむきに川。地の利は相変わらず向こうにあるか」
刹那も同様に相手を観察しているが、着目点は少し違う。
相手の技を垣間見て、どれだけ自分が強く成れるかのみを気にしていた。
「は。部の悪い賭けは嫌いじゃない。こういう勝負の方が燃えるってもんだ。さぁ、真っ向勝負と行こうか!」
そうして担いでいた刀を顔の横に滑らせる。
まるで打者がバットを構えるような雰囲気。
八相の構えと呼ばれる、基本姿勢の一つであった。
こうして三人の剣士たちは、それぞれのスタイルで多胡辰敬と相対する。
だが、武将であっても敵はクロノヴェーダ。馬鹿正直に刃を交える気はない様だ。
『カッカカ……! 十七条江流の術!』
「触手で印を組むか! 確かに理がかなってやがる! 来い!」
よく漫画で複数の腕を持つ敵が出てくる。
だが武道を嗜み日ごろから修練を積む刹那としては、それは微妙に思うのだ。
肩の関節やそれを支える筋肉を考えれば、割りと複数と言うのは邪魔であろうと。筋肉の一つ一つに意味があり、しなやかな動きを実現させるためにあるのだ。それを思えば、相手が予備の腕で印を組み、最大十七を操るというのはちゃんとした術理があって面白いとすら思った。
「高圧の水流に鎧の意味はねえ。なら、動き、そして弾いていなすまでだ! ……そいつはもう見た、覚悟しな!」
刹那は走りながら接近し、放たれる水流の多くを置き去りにした。
残像を残すほどの速度で肉薄し、フェイントを交えて直撃を避け、しなやかな筋肉で弾く。
もちろん無傷とはいかないが、ジャンプして急接近し敵に襲い掛かる。
「地の利を生かした戦い方は見事だったが、そのくらいじゃ俺は止められん。楽しい勝負だったよ」
そしてザパンと皮の中に着地し、水が周囲に溢れ出すほどの速度で刀を振り切ったのだ!
大上段に移行したか前から、あらん限りの力を籠め敵を両断しようとしたのである。
だが、敵はそこに太い触手を挟んだ。その弾力で身を離し、ねじり込むようにして距離を強引に開けたのであった。
『馬鹿め。儂が剣理に疎いと思うたか? 死ねい』
「そうはいかないな」
全力の一撃で死ななかったのだから、防御はがら空きだ。
その隙を見逃すはずがないが、『そうなると判って』いたら話は別だ。
悠璃は一連の攻防の間に接近し、迎撃を受けることなく刃圏に侵入。敵が仲間を撃つ間に攻勢をかける。
「仲間を殺す暇は与えない。苦しむ間も与えない。そして避ける間合いも与えない」
悠璃の剣は相手の『起こり』を斬る。
さすがに水圧砲の動きは止められないが、それでも挙動は判る。
何処に向いて、何を穿つ術なのかを理解し、その『前』に立たない。そして相手が放つ水流の群れな景色として捉え、その隙間に自分を置いて刃を振ったのだ。
「俺の一撃はただそこに在って、ただ通すべき場所に通す。それだけで、ただ阻む者はいない」
自らを追い掛けて来る水流の前から姿を消す。
僅か先に、ステップを掛けて少し先へ。
相手の狙いを先回りして、相手が掲げる触手の死角へ刃を通し、鎧の隙間に刃を通す。殺伐とした気迫とか、苛烈な意志などない静かな……まるで水底に揺蕩う水のような在り方であった。あらゆる困難を突破する、鮮烈な光の様な生き方とは、一線を画す動きであった。
『ぬおう!』
「そして──攻撃後の一瞬は、どうしても無防備になるものだよ」
余計な動きがないからこそ、悠璃の動きは速くないが早い。
思った時には既に行動に移し、既に終わっているのだ。
まるで事実がそこにあり、悠久の流れの中に結果が残るかのように。
『馬鹿な! この儂が、我が軍勢がここで破れるというのか? 認めぬ!』
「そうですか」
敵のあげる方向を無視して捧はただ斬った。
敵が居る、ならば斬るのみ。
とにかく斬るしかないし、そこに挟む疑問の余地はない。強烈なプレッシャーも、霧に移った巨大な姿も動きを止める意味はないからだ。
「敵は斬ります、そうでしょう? 流れるように、斬り捨てます。誰であれ、そこに差などありませんよ」
捧の動きは前二者とは違っていた。
留まらず、舞うように流れる流麗な歩法。
真横に切り裂き、少し下へ、そこから跳ね上げつつ歩く分の差を込めて修正。あるいは移動の為の移動や、攻撃の為の攻撃を重ねた。
『許さぬ! ただ死ぬことなど、儂がここでただ消えゆくなど許さぬ!』
「そうですか。でも、わたしはただ斬ります」
舞うような軽やかな動きから一転。
小刻みな動き、あるいは一見無意味とも思えるダッシュ。
緩急を織り交ぜ、相手の読みを惑わす紛れを入れ虚実を織り交ぜる、場合によっては敵が放つ水流の中へ呪符による結界を斜めに壁にして受け流し通り抜けた。その動きは流れるような水の如く、そして勢いをつけて切り裂いていくのだ。
「しっかし、これだけ剣士が居ると違いがあっておもしれえな」
「そうかな? そうかも。でも。どちからと言えば歩法の差の方が気になるかな」
「どちらでも。いずれせよ、敵が居れば斬るだけですしね。むしろ綺麗な物とか、美味しい物に対する差の方が大きいと思いますよ」
刹那と悠璃、悠璃と捧、そして捧と刹那。
三者三様の動きであり、剣理も体術も意味が異なるのだ。
それを見れた事を面白いと思うか、感心がないかもまた人それぞれであろう。
いずれにせよ、ここに敵軍の一部隊が倒された。
岸和田城への援軍計画が、ほころび始めたのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】がLV2になった!
【水面走行】LV1が発生!
【神速反応】がLV3になった!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【ダブル】LV1が発生!