リプレイ
月鏡・サヨコ
スラウェシ島偵察はどうやら当たりを引いたようだ
東南アジアの冥海機を駆逐し、軍需資源の輸送を封殺すれば、ヤ・ウマトの決着も見えて来る
……その第一歩を、往こう
【水中適応】を発動して海中を移動し、敵を待ち伏せする
水底に隠れ、水草や海底の岩に身を潜めよう
視界はダイビング用ゴーグルで確保するけど、【完全視界】があればなお良い
敵は復讐者を警戒して迂回路を取ったり、少数の囮がわざと違う場所に向かう可能性がある
目視と≪試製型攻性電探≫のレーダー機能によって敵の分布を読み、集団の数や移動速度を把握
自身と同じく【水中適応】を発動した桂と手分けして、身を隠すものを伝うように進んで追跡を行う
基地へのルートを判断する上で、集団の頭数や速さに加え「進む先に魚影が見られるかどうか」を基準とする
七曜の戦以後、クロノヴェーダの警戒区域では動物が一掃されるようになった
逆に、もし魚の姿が見られるようであれば、普段から警戒が厳重なアジトの方面でない可能性が高い
そうした方向に向かう集団には見切りをつけ、候補を絞っていくことにする
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
反攻作戦だなんて。こゆとこ優秀だよねえ冥海機たちって
折角見えて来た王手への道筋なんですもの
着実に舗装して、進んでいこ!
【水中適応】を拝借し海をゆくロキシアくん!
僕が持っていくのは【光学迷彩】。化かしあいやるならこれかなーって
けど基地が近くにあるなら、魚群は利用できないかも?
藻場やサンゴ礁、海底地形を駆使して残留効果を活かすよ
さってと。追うに当たって幾らか情報は絞れるようにしておきたいよね
巻物型デバイス・ギャラクティカ占事略決に現地の地図情報を収めて……
まあ最終人類史のだけども。崖のあるとこをリストアップ
あからさまに違うなって方向へ向かう敵は除外しよう
魚の数とかでも判断できるだろーから、判断材料には困らないかな
道中、少数を追跡警戒に向かわせてくることがあれば
一旦切り上げ隠れることに徹しよーか。もし危ないときは、
“魔槍”を射出し離れた海底に粉塵を舞わせるなりして凌ごう
相手がどのくらい厳しく見てくるかはわかんないけど……
色々考えとけば不測の事態にも対処出来るってものだよね!
●秘密の水路を見つけ出せ。
「東南アジアの冥海機を駆逐し、軍需資源の輸送を封殺すれば、ヤ・ウマトの決着も見えて来る」
東南アジア、スラウェシ島沖……水中で呼吸が可能になり、水圧や水温の影響を受けなくなるパラドクス効果、【水中適応】を発動させた月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)は、ダイビング用のゴーグルで確保した視界のなか海底へとゆっくり下りていく。
冥海機ヤ・ウマト、その強みでもあり、同時に弱点とも言えるのが艦船の運行や基地の維持に資源が大量に必要なこと。
重油などの燃料だけではなく、金属やゴムなどの天然資源。その多くを外部からの調達に頼っている彼らにとって、天然資源の宝庫である東南アジアは重要な拠点である。
「でも反攻作戦だなんて。こゆとこ優秀だよねえ冥海機たちって」
隣を行くのはロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)……彼はゴシックロリータのスカートが翻らないように手で抑えつつ、海中へと潜る。
時先案内人の予知の力で、冥海機たちは東南アジア地域を奪還するため、大規模な反攻作戦を計画しているのが分かった。
その際に、このスラウェシ島にある秘密基地からディアボロスの背後を突くべく攻撃隊が出撃してくることも。
「折角見えて来た王手への道筋なんですもの、着実に舗装して進んでいこ!」
「ええ……その第一歩を、往こう」
ロキシアの言葉に、サヨコが同意の意を伝える、
目的はスラウェシ島の秘密基地。手掛かりは偵察に一瞬だけ現れるトループス級冥海機『特殊潜航艇『回天』』たち。
岩礁地帯で彼女たちを見つけた二人は、見つかればアウトの追跡が始まった。
「いた……【光学迷彩】を発動させるよ、隠れて!」
回天の姿を確認したロキシアは、隠れたディアボロスは発見困難になる【光学迷彩】のパラドクス効果を発動させると、サヨコの袖を取り岩礁の一つに身を隠す。
これで隠れている限りはそうそう簡単には見つからない。だが相手も警戒はしている筈……油断は出来ない。
「さってと。追うに当たって幾らか情報は絞れるようにしておきたいよね……」
海中の岩場に隠れたロキシアは、事前に地図データを入力しておいた巻物型デバイス『ギャラクティカ占事略決』を紐解く。
「地形は変わっているかも知れないけど、だいたいあってれば幸いって事で」
最終人類史の地図データでは、ディヴィジョンが違う冥海機ヤ・ウマトの実際の地形と異なっていることが多い。
だが島の位置など、大まかな部分はあっている筈……そう言うと地図を拡大し、島の崖になっている場所を探す。
「あっちのグループは、崖とは違う場所に行くようだね……無視していいかな」
「だが、レーダーで調べたが残るグループの進路方向には魚群の群れがいる。ディアボロスの変身を警戒し、一掃されているのではないか?」
サヨコが頭上に浮かべた『試製型攻性電探』の反応を感じながら、魚群が居るのはおかしいとロキシアに告げる。
確かに、TOKYOエゼキエル戦争が終結した際に逃げ延びた大天使たちにより、ディアボロスが動物などに変身することが伝えられ、冥海機を始めとする敵は警戒のため一掃することが多くなった。
それは魚類にも及ぶのだが……どうした訳か、電探の届く範囲には島の周囲を漫勉なく魚が泳いでいる。
「うん、それはあれだ。秘密基地だから、魚を殺しちゃうと秘密じゃなくなっちゃう……あからさまに侵入しようとすれば別だろうけど、それ以外は文字通り泳がしているんだと思うよ」
ロキシアの言葉に、サヨコは確かにそれなら魚群が減っている場所がないことに納得がいく。
「でも電探は役に立つね、距離を取って隠れながらでも追いかけられる。ありがとうサヨコさん!」
「……そうだな、お役に立てて幸いだ」
美少女のようなロキシアの可愛い笑顔に、思わず目を逸らし帽子を直すサヨコ。
そして二人は、静かに、静かに回天たちの追跡を始める。
「ここか……確かに、一見すると何処に入り口があるか分からないな」
ゴーグル越しにサヨコが睨むのは、海面より僅かに下にある岩の隙間。
打ち付ける白波に隠れ、その隙間は目立たない。
だが、間違いなく追跡していた回天たちはその隙間へと入っていった。
「桂、近づけるか?」
サヨコはサーヴァントのパンツァーハウンド『桂』に岩の割れ目へ近寄れるか尋ねる。
ここから先は隠れる物が少ない……だが自分たちより小柄な桂が辿り着けるなら、パラドクス効果もあり安全に行ける可能性が高い。
「がんばって、桂くん!」
ロキシアの応援もあり、犬かきで泳ぐ桂は、時に岩に伏せ、時に熱帯魚と珊瑚の中を泳ぎながら岩の隙間へと辿り着く。
「今のは見たな、あのルートを辿るぞ」
「付近を魚も泳いでる……侵入さえしなければ大丈夫そうだね」
先にサヨコが泳ぎだし、続いて同じルートをロキシアが進む。
やがて二人は、桂が待つ岩の隙間へと辿り着く。
「ここが敵の秘密基地じゃなきゃ、最高のダイビングスポットだったね」
海上へと顔を出したロキシアは、熱帯の魚たちと珊瑚の中を抜けた時など、思わず依頼を忘れそうになったと告げると、桂を撫でていたサヨコは薄く笑う。
「では……ダイビングを楽しむためにも、秘密基地を叩きましょう」
サヨコなりの冗談を返しながら、彼女たちは再び海中へ……岩場の隙間に出来た水路へと向かう。
次に顔を出す時は、敵の秘密基地……戦いが始まる気配をヒシヒシと感じながら、二人は脚を動かすのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【水中適応】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
月鏡・サヨコ
ここまでたどり着けたなら、彼女たちは用済み
バンダ海の奪回を目論む冥海機を一隻たりとも残してはおけない
……気取られる前に、速やかに片をつけよう
【通信障害】を使用して、基地の外にいる回天への連絡を封殺
≪対艦軍刀『銀鉤』≫に≪電気投擲鞘『斗號』≫の電力を供給し、周囲の広範囲を薙ぎ払うプラズマ刃を形成
『プラズマスラッシュ』で施設内で稼働中の機器や格納された兵器を破壊しながら、中を進んでいく
騒ぎを聞きつけて敵が現れたなら、『プラズマスラッシュ』を迎撃に使用
敵群の胴をまとめて薙ぐように刃を横に振るい、高熱による溶断で以て両断する
この時も大きく動く刃の軌道に巻き込んで、施設を更に破壊してしまおう
反撃に対しては、こちらを抑え込もうとする腕状兵装を≪対艦軍刀『銀鉤』≫で切り払ったり
≪海戦装用増設防盾≫に絡みつかせた上で防盾をパージすることで、本体に及ぶ被害を抑えて耐える
随伴艦隊を領土の全域で円滑に稼働させるため、冥海機がバンダ海を諦められないのは当然だろう
……無論、私達の方にも制海権を明け渡すつもりはない
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
先行して下さったお二人と桂さんのお陰で基地が無事に見つかりましたね
他の作戦で仲間に危険な役回りをお任せしてしまいましたので、僕も頑張ります。
必要に応じて適切な残留効果をお借りします
巡回中の敵と鉢合わせしないよう【光学迷彩】と物陰を利用して潜入を
周囲を〈観察〉し、念の為退路や周囲の状況を確認
ある程度の破壊行為かパラドクスを放った時点で敵に捕捉されそうですし
【パラドクス通信】で連携を取り、複数個所を狙うのはどうでしょうか
味方が行動を起こした頃合いを狙ってこちらも動き出します
パラドクスの爆撃機型エネルギーで一度に広範囲を襲撃し、同時にこちらでも【通信障害】で敵の連携を妨害
最初の一撃までは慎重に、ばれてしまったら後は派手に!
敵の注意を味方から逸らす事が出来れば尚良し、攪乱し増援と判断を遅らせている間にどんどん破壊を進めます
破壊した設備の残骸に身を隠しつつ動き回り、銃撃からの致命傷を減らすよう努めます
囲まれて劣勢となる前に味方と合流し態勢を整え、更なる破壊活動の援助に回ります
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
潜入完了っと
海中でのんびり景色を楽しんだ後はトロピカルジュースを……
なあんて場合じゃないのが残念だけれど。お仕事だからね
ここからは刺激的な時間を過ごすとしようかな!
遮蔽や設置物、地形を利用し隠れながら【光学迷彩】で進むよ
するする進みながら敵を見掛けたら“魔槍”でぐっさりします
お仕事お疲れ様。ぐんないっ
そんでもって本題の施設破壊も勿論やるよ!
量産型をしゅばばっと射出して施設の重要部位を見抜き、
穴ぼこチーズを量産しましょ!
仲間とは事前に話し合うか通信して破壊範囲が被らないようにするよ
【平穏結界】の使用も提案しとこうかな
敵へ意図が発覚するのが遅れればその分やりやすいかもだしね
完璧にバレたらその時は派手にやりますとも
突き刺した敵を機材へ放り投げたり大暴れしちゃうぞ☆
反撃に際しては
おえー!資料とかで見たことあるけど深海生物超怖いんだけど!
窮地にこそ冷静に対処しないと!えーとえーと!
し、お友達の女の子とデートする妄想で対抗するよ!!
イマジナリーイチャラブ展開と勝負だ深海生物!
●秘密基地を攻略せよ!
スラウェシ島、隠された水路。先頭を進むロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)はゴシックロリータのドレスから伸びる細い脚をまるでイルカのように動かし泳ぐ。
まるでその姿は人魚のよう……男の子なのだが。
まあそれはさておき、暫くすると水路が広がる……どうやら洞窟の中に設けられた秘密基地へと辿り着いたようだ。
「潜入完了っと! 海中でのんびり景色を楽しんだ後はトロピカルジュースを……なあんて場合じゃないのが残念だけれど。お仕事だからね」
「そうだな、トロピカルジュースはこの依頼を終えた後に飲むといい」
ロキシアの軽口に、レーダーの反応を確認しながら月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が答える。
「あれ、ひょっとして付き合ってくれる感じ?」
「残念。私を口説くなら、海神に勝てるようになってから来て……さあ、気取られる前に、速やかに片をつけよう」
ちぇー、ざんねーんとロキシアが口にすると、水路で合流した三間・勲(漁火・g10186)が元気づけようと肩を叩く。
「大丈夫、気にしてないんだよ! それよりここからは、恋話しより刺激的な時間を過ごすとしようかな」
「それなら良いんですが……それにしても先行して下さったお二人と桂さんのお陰で基地が無事に見つかりました。その分僕も頑張ります!」
ロキシアが元気なことに安堵した勲は、サヨコのサーヴァントであるパンツァーハウンドの『桂』の頭を偉いぞと撫でる。
三人と一匹は水路の端により、姿を見つけにくくするパラドクス効果である【光学迷彩】を発動させる。
これはあくまでも一時しのぎ……行動を起こせば発見されることは間違いないため、作戦を決める間の時間稼ぎ。
「まず私が【通信障害】を発動させ、基地の外にいる回天への連絡を封殺する。その後各々の目標に向かって行動しよう」
サヨコの言葉に、勲は通信機を生み出しながら答える。
「僕たちは【パラドクス通信】で連絡し合いましょう。サヨコさんの通信障害が発動したタイミングで一気に三方から攻める……どうでしょうか?」
「いいアイデアだね。ならさらに【平穏結界】で外からは気付かれにくくしよう。回天に戻って来られる可能性を少しでも下げようよ」
ディアボロス同士の通信機、パラドクス通信があれば離れていても連絡が取れる。
そう告げる勲に、さらにロキシアはダメ押しとなる提案をする。
水路の奥の秘密基地は構造上行き止まりになっている。外にいる敵が戻って来ては、連戦になり流石のディアボロスであっても疲弊してしまう。
疲弊は最大の敵である。疲労は注意散漫に繋がり、注意散漫は油断を生む。幾ら外に居るのがトループス級であっても、油断すれば何があるかは分からない。
そう言った意味では、サヨコが通信を妨害しロキシアが外部から把握され難くするのは理にかなっていた。
「それでは、通信機のテストをしながら配置に着きましょう」
勲がコンコンと通信機のマイク部分を叩くと、各人の胸元に現れた通信機のスピーカーから音が響く。
どうやら通信状態は問題ないらしい。
そしてそれは作戦開始の合図でもあった。
「通信障害、展開完了……往くよ、桂」
ざばぁっと白い海軍制服を着たサヨコが陸へと上がる。
右へ左へと首を動かし、直前まで使用していた光学迷彩のおかげで敵に気付かれていないことを確認すると、軍艦の外壁を切断するほどの切れ味を誇る軍刀、『対艦軍刀『銀鉤』』に手を掛ける。
だが、直ぐには抜刀しない……彼女のパラドクスは軍刀ではなく鞘に鍵があるのだ。
「往きますよ……電力供給開始……80……90……100……120……!」
軍刀・銀鉤が収められた鞘、『『電気投擲鞘『斗號』』……その鞘は電磁誘導、言わば超電磁砲の要領で刀身を加速させ超高速の抜刀を可能とする。
そして彼女のパラドクス、【プラズマスラッシュ】はその際に纏った雷撃を振るうことで周囲の敵群に広範囲の一撃を繰り出す。
「銀鉤、抜刀!」
掛け声と共に神速の抜刀が稲妻を纏い振り抜かれる。
その剣撃と共に複数の建物が一刀両断され、一瞬遅れてから倒壊する。
まるで斬られたことに気が付かなかったかのように。
抜き打ちした刃を素早く鞘へと戻し、再び電力を供給するサヨコ。
二撃目の準備を終えた頃、基地内は複数個所で爆発が起こり、そして守備隊であるクロノヴェーダ……『シーワスプ』の集団が現れる。
「皆、攻撃を始めたね……敵も現れた。ここからが本番」
彼女を援護すべく桂が背中に背負った『機甲軍犬用簡易海戦装』で砲撃を開始する。
現れた敵を再び神速の抜刀からの雷撃で焼きつつ、サヨコは薄く笑みを浮かべる。
「随伴艦隊を領土の全域で円滑に稼働させるため、冥海機がバンダ海を諦められないのは当然だろう。……無論、私たちの方にも制海権を明け渡すつもりはない」
冥海機の秘密基地。その存在意義を見抜いたサヨコは、この戦いは制海権を得た方が勝つと分析していた。
そのためにはこの基地は完膚なきまで粉砕しなければならない……それが彼女に与えられた使命だとサヨコは信じていた。
「あっちはサヨコさんかな、派手ですね……僕も負けずに頑張らないと」
サヨコが通信障害を発動させたことは通信で聞いていた。そして破壊活動に入ったことも。
立ち上る煙に勲も隠れて居た水中から飛び出ると、パラドクスの準備を始める。
「最初の一撃までは慎重に……バレてしまったら、後は派手に!」
そう告げると、1/72スケールの爆撃機型エネルギーを複数体生み出した勲は、全機一斉に離陸させる。
「流式爆撃戦術……敵施設を火の海に!」
幸いここは天井が開いた空間であることから空が広い。彼の爆撃機たちは自由自在に飛び回れる。
勲の指揮の元、V字型に編隊を組むと機体下部の爆弾槍を開く爆撃機たち。
「……攻撃開始!」
その言葉を待っていたかのように爆弾槍からエネルギー弾が放出され、眼下の施設を火の海にしていく。
「よし、第二陣……発進!」
第一波攻撃が成功したとみるや、すぐさま第二波攻撃の指示を下す勲。
眼前では爆撃機たちが勇ましくプロペラを回している。
だが、タキシングを開始した爆撃機たちの前に、そして指示する勲に向けて魚雷が放たれる。
間一髪、離陸が間に合った爆撃機たちとは違い、地上に残る彼はその魚雷の直撃を受ける。
魚雷の爆発と共に酸性の霧が辺りを包み、視界が効かなくなる……シーワスプのパラドクス、『無音暗殺『トキシック』』だ。
「霧の外から銃撃してくるはず……まずは爆撃の残骸に隠れましょう。それから味方との合流です」
銃撃音が響く白い霧の中、勲は仲間の姿を求め走る。
一方その頃、ロキシアはと言うと……。
「おえー! 資料とかでは見たことあるけど……深海生物、超怖いんだけど!」
シーワスプのパラドクス……無色透明の毒を撒き散らし、深海の幻影を見せ襲わせる『深海幻視『ディープオーシャン』』のパラドクスに囚われたロキシアは、彼女たちにより異形の深海生物に襲われる幻影を見せられていた。
「窮地にこそ冷静に対処しないと! えーとえーと!?」
ゴスロリ服をフリフリと揺らしながら頭を抱えるロキシアは、とっておきのアイデアを思いつく。
「し……お、お友達の女の子とデートする妄想で対抗だよ! イマジナリーイチャラブ展開と勝負だ深海生物!!」
金髪の少女のことを想像するロキシア……ここが幻覚の世界なら、自らの幻覚も具現化して良いはずだ!
そう強く念じ、妄想を高ぶらせる。
「あの子はこのぐらいの背で……」
瞳を閉じ、その子のことを思い浮かべていくうちに、だんだんと具体的になっていく女の子の姿。
彼女は手を差し出し、怖くないところに行こうとロキシアを勇気づける。
「幻影なんて……幻覚の生物なんて、怖くないんだよっ! 帰ったら、現実のあの子とデートするんだ!!」
恐怖の幻影を振り払ったロキシアは、散々幻覚を見せられた怒りで赤い瞳を真紅に染め、ゲイ・ボルグの機能と伝承を再現した槍……『“魔槍”Mk-Ⅱ』を構える。
「いけ、量産型魔槍! 派手に大暴れしちゃうぞ☆」
魔槍の量産型を複数生み出すと、シーワスプへと向け一斉に投擲するロキシア。
敵の弱い部分を見抜き貫くパラドクス、『達人撃』の一撃……魔槍の群れは施設に穴を開け、シーワスプを貫き倒す。
「穴ぼこチーズを量産しましょ! 君たちはお仕事お疲れ様、ぐんないっ!」
シーワスプたちを倒し、頭上でクルクルと魔槍を振り回し血糊を吹き飛ばしていた彼に遠くから声が掛かる。
それは勲とサヨコの声……どうやら二人も任務を達成した様子であった。
だが、それと同時にゾクっとした気配が辺りを支配する。
同時に響く飛行音……この秘密基地の主、葛城がディアボロスたちの前に現れたのだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
月鏡・サヨコ
……飛行型の冥海機とは珍しい
いざとなれば、開いた天井からの脱出が可能ということか
奇襲を仕掛けられなければ、実際にそうなっていたかもしれない
……見つけた以上は、逃がさず仕留める
引き続き【通信障害】を展開し、他の基地などにこの状況を伝えられないように
仲間とは【パラドクス通信】で連携し、敵を見失わないようにする
『全砲門解放・火弾驟雨』を発令
《巡洋戦艦海戦装『黒姫』》から砲撃と機銃弾を矢継ぎ早に放つ
連射による弾幕で敵の逃げ場を潰した上で、【ダメージアップ】の乗った致命的な命中弾を叩き出してやろう
敵が空中にいるようであれば、着弾の衝撃による墜落を狙う
……対空戦も海戦装姫の嗜みだ、貴様のいいようにはさせない
反撃に対しては《海戦装用増設防盾》を展開して防御
敵の射撃が急所に突き刺さることを防ぎ、突撃の威力が深く浸透しないように努める
一通り技を凌いだあとは再び攻勢に転じ、敵が倒れるまでパラドクスの応酬を繰り返そう
敵秘密基地の完全な破壊、および防衛戦力の撃滅を確認
……各員、お疲れ様
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
フライトデバイスみたいなものかな?
飛べるのは便利だけど……それで逃げようってなら
僕たちも対応する残留効果を持って来ればいい話
隊長さんはどの道詰みだね
“比翼連理”から一振を抜き放ち
じゃ、やろうか。縦横無尽に!
Moon-Childを両脚に這わせ活性化
【パラドクス通信】で方針を共有
僕は攻勢の際、コンテナや踊り場、手摺などの地形を
フリルたっぷりスカートを翻しパルクールで駆け抜け追い縋り
方向を限定するようにして味方が狙いやすく
誰かの攻撃が的中したタイミングを狙い、強化した脚力で強く跳躍
今夜はお刺身っ!
攻撃が当たった箇所を狙い、効果的な追撃となるように
空中で回転を加えての一刀【両断】!
……機械だから食べられない?そんなあ
反撃に際しては
“比翼連理”の残り三振も空中に展開、四刀で受け止めて
っは!中々……
後方へ吹き飛ぶも手中の刀を突き刺し制動をかける
やるじゃないのさ!
挑戦的な笑みを浮かべ更に攻め掛かる!
はいーお疲れ様っ!
帰ったら黒蜜パフェでもどう?駅にいいかんじのお店があってさー……
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
こういう艦装もあるんですね
二式大艇を模した冥海機と初めて交戦した時も驚きましたが…
海戦絡みの兵器を使って海上で戦えば、飛んでいても海戦として判断されるのでしょうか
【通信障害】【パラドクス通信】を使用
飛べるのであればそれだけ機動力も高そうです
相手の有利な点を潰すよう心掛けて
味方が横から攻撃を行って下さる間に僕は敵の頭上を抑えます
信号ラッパの〈演奏〉に合わせて「ファーストトランペット」を発動
敵が移動している場合は軌道を観察し
置き撃ちを意識して敵の進行方向の少し先に炎と雹を降らせます
逆説連鎖戦が基本的に必中だとしても、より確実に有効な攻撃や急所へと当てる努力は惜しみません
様々な角度からの攻撃に注意して、こちらも幻影の戦闘機に頭上を取られないように
施設の残骸や物陰等、周囲の環境を利用した立ち回りを
周囲と声をかけ合い、互いの背中や死角を補う事で致命傷となる攻撃の被弾を減らすよう努めます
【ダメージアップ】を重ねてより迅速な殲滅を
敵の企みをしっかり阻止して、次の戦場に向かいましょう
●スラウェシ島の秘密基地。
「……飛行型の冥海機とは珍しい」
姿を現したアヴァタール級冥海機『葛城』の姿に、月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が僅かに驚いたような表情を浮かべる。
そして空が見える天井を眺めながら、納得したような声を出す。
「いざとなれば、開いた天井からの脱出が可能ということか……だが、見つけた以上は、逃さず仕留める」
葛城の姿は、飛行する機械仕掛けのマンタ型海戦装に乗り、左腕に飛行甲板を構えつつ悠々と飛ぶ姿は恐ろしさすら感じる。
「あのマンタは……フライトデバイスみたいなものかな? 飛べるのは便利だけど、それで逃げようってなら僕たちも対応するパラドクス効果を用意すればいい話し。隊長さんはどの道詰みだね」
伝承のソハヤ・大通連・小通連・顕明連の機能を個々に搭載した『四連装抜刀式アクティブ防護システム“比翼連理”』の一振りを引き抜きながら、ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)が告げる。
「こういう艦装もあるんですね……二式大艇を模した冥海機と初めて交戦した時も驚きましたが、海戦絡みの兵器を使って海上で戦えば、飛んでいても海戦として判断されるのでしょうか?」
空を飛ぶ葛城の姿に、三間・勲(漁火・g10186)は素朴な疑問を投げかける。
だが、その答えはこの場にいる誰にも分からない。
ただ言えることは、空を飛ぶ葛城を撃ち落とさない限り、この戦いは終われないという事だ。
「じゃ、やろうか。縦横無尽に!」
ロキシアはヒールを履いた脚に力を入れ飛び上がる。
残るサヨコと勲もそれぞれの方向へと駆け出す。
スラウェシ島の秘密基地破壊作戦、最後の戦いが始まった。
「皆さん、僕がまず頭上を抑えます!」
まず動いたのは勲だ。彼はパラドクス通信機に向け声を入れると真鍮製の『信号ラッパ』を取り出す。
マウスピースに唇を当てラッパを構えると、金属管の甲高い音色が戦場に響き渡る。
同時に勲の後方に巨大なトランペットが具現化し、彼の演奏に合わせて具現化したトランペットが音色を響かせると、空を飛ぶ葛城の前方を塞ぐかのように炎と雹が降り注ぐ。
勲のパラドクス、『ファーストトランペット』による文字通りの先制の一撃により、葛城はぐんと高度を落とさざるを得ない。
ディアボロスに対し、葛城の優位な点は飛行し頭上を取れること。
ならそれを抑え、相手の有利な状況を潰そうとする勲の考えはこの場において正答であった。
「……っ! 戦闘機のプロペラ音!!」
パラドクスを発動させ続けるため、信号ラッパの演奏に集中していた勲。
そのため葛城の左腕……飛行甲板から幻影の戦闘機が発艦したことに気付くのが一瞬遅れる。
勲に向け一斉に強襲する戦闘機の幻影から降り注ぐ銃撃の雨を、彼が爆撃機型エネルギーで破壊した基地施設を盾にし交わしやり過ごす。
だが、攻撃を避けた代償として、吹いていたラッパの演奏が止まってしまう。
「皆さん、すみません! 演奏を止められてしまいました……!」
ラッパの音色が止まると同時に、葛城を襲っていた炎や雹が止む。
パラドクス通信機に向かい申し訳なさそうにそう告げる勲であったが、返って来たのは仲間たちの頼もしい声。
『大丈夫! これだけ高度が低ければ届くんだよ!』
勲が視線を左右に動かすと、フリルたっぷりなゴシックロリータのスカートを翻しながら、建物の残骸から残骸へと飛び移るロキシアの姿が見えた。
「今夜はマンタのお刺身っ!」
普段は懐に隠してある、膨張・硬質化し人工筋肉・強化外骨格などの機能を果たすナノマシン流動体『Moon-Child』を両脚に展開したロキシア。
その強化された脚力で、勲のパラドクスで高度を下げた葛城の元まで飛び上がると比翼連理を振るう。
「ずんばらり、ってね!」
空中で回転しつつ、人心を惑わさんとするものを斬り捨てる『斬妖閃』の一閃を繰り出すロキシア。
だが彼に向かってサヨコから無慈悲な通信が入る。
『相手は機械だ、食べれないだろう』
「そんなぁ!?」
えーっと言う声を上げるロキシアに向かい葛城はと言うと、先ほどは幻影の戦闘機にした魂魄の札を右手の指揮軍刀に込め、紫電による高速斬撃を彼へと向かい振るい返す。
「っは! なかなかっ……でもこれでいいんだよ!」
葛城の紫電の斬撃に対し、比翼連理の残り三振りを空中に展開し四つの刃で受け止めるロキシアであったが、その小柄な身体は衝撃に耐えきれず後方に吹き飛ばされる。
だがこれでいいのだ。パルクールまがいの曲芸までしてみせたのは、全ては葛城をここに誘導するため。
『サヨコさん、決めちゃって!』
パラドクス通信機から流れるロキシアの、そして勲の声援を受け、サヨコは展開した海戦装……重巡級と戦艦級の中間的性能で快速・高火力を誇る『巡洋戦艦海戦装『黒姫』』の全砲門を正面に捉えた葛城に向ける。
「……対空戦も海戦装姫の嗜みだ、貴様のいいようにはさせない」
葛城が気付いた時にはもう遅い……冷静に照準合わせを終えた彼女は、黒姫に命令を下す。
「全砲門解放・火弾驟雨! ……全ての罪を、この砲火で焼き払おう」
サヨコのパラドクス、『全砲門解放・火弾驟雨』……海戦装『黒姫』に備わった機銃、砲門、すべての武装から圧倒的な鉄量を撃ち出す大技。
次々と命中弾が葛城を捉え、黒煙を上げながらグングンと高度を下げていく。
だがそれでも、葛城はクロノヴェーダの維持なのか、マンタ型艦装に内蔵された火器で反撃するのであったが……黒姫の火力がそれを上回った。
「主砲……放て」
その声と共に放たれた砲弾が葛城に突き刺さり、体内で炸裂、爆発させる。
黒い塔のように吹きあがった爆煙を眺めながら、サヨコは駆け寄って来る仲間たちの姿を見るのであった。
「敵秘密基地の完全な破壊、および防衛戦力の撃滅を確認……各員、お疲れ様」
未だ硝煙があがる海戦装、黒姫を冷却しながら、サヨコは任務の達成をロキシアと勲に告げる。
「スラウェシ島の秘密基地はまだここだけとは限りません……敵の企みをしっかり阻止して、次の戦場に向かいましょう」
サヨコの言葉に深く頷いた勲は、そう告げると勝利のラッパを吹く。
廃墟となった冥海機の秘密基地。炎と硝煙が吹きすさぶ戦場跡に響き渡る音色は、とても勇ましく勝利を祝福してくれた。
「はいーお疲れ様っ! サヨコさん、帰ったら黒蜜パフェでもどう? 新宿駅にいいかんじのお店があってさー……」
明るく、そして元気よくお疲れ様を告げたロキシアは、サヨコに向かい上目遣いで小首を傾げながら可愛く勝利のパフェ……これも締めパフェと言うのだろうか? を誘う。
冷静な表情を変えず、しかして少し悩んだサヨコは、やがて答えを返すべくゆっくりと口を開く。
「……、……」
「……!?」
……結果がどうなったのかは、二人だけの秘密である。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建物復元】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】LV1が発生!