リプレイ
百鬼・運命
アドリブ絡みネタ歓迎
今回はネタキャラとして参加
依頼が失敗しない程度にネタに走って頂いてOKです
さて天正大戦国の元となった時代にはクリスマスはまだ存在しない
だが、もし一向一揆衆がクリスマスの存在を知れば一般人よりもそちらに意識を向けるのではないだろうか?
ということで一向一揆衆に『雄弁ハ銀ナリ』でクリスマスの存在を吹き込み、奴らの攻撃目標を新宿島からクリスマスへと書き換えてやろう
そう、つまりは「クリスマス終了のお知らせ」というやつだ
我々はカップルを生み出し続けるこの異教の信仰…ひいてはその象徴である大天使どもを撃ち滅ぼさねばならない
俺は悲しいぞ。時代を超えた同志たちよ
今貴様らが身にまとう武器はその大天使どもがもたらした忌むべき武器だ
我々の本懐はそのようなものに頼ってはならぬ
自爆などという安易な方法に頼ってはならぬ
死山血河を乗り越えてリア充どもを討ち果たすのは我らの手で果たさねばななら…ゲフッ(一向一揆衆の意識を別方向に向けようとするも同時に洗脳されて暴走したため後頭部に一撃を受けて沈黙)
●
時は戦国、天正年代が延々と続く安土・桃山時代。
といっても桃色な光景が広がっているわけでも、安産型の女性が多いわけでも無い。
「さて天正大戦国の元となった時代にはクリスマスはまだ存在しない」
モノローグを語りながら事件は始まった。
パラドクストレインを降りるや否や、突如として胡乱な事を言い出す仮面の男が居た。
その正体は百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)、ヨアケのディスティニーさんと言えば彼の事かもしれない。先に言っておくがフリーダムという相方はいないし、動力甲冑はロボットでもないので注意しよう。
「だが、もし一向一揆衆がクリスマスの存在を知れれば一般人よりもそちらに意識を向けるのではないだろうか?」
俄カップルが増殖するクリスマスを彼は憂いていた。
ディープカップルや夫婦がウッフンアッハンとハッスル事を憎んでいた。
もし真面目に話す機会があれば『持参金が無い貧困層を助けるありがたい説話だったろう!?』と小一時間くらい言い聞かせたいと常日頃から思っていた。何しろバレンタインデーと違って、義理すら発生しないからね(バレンタインデーを許せるわけではない)。
「ということで一向一揆衆に我が技でクリスマスの存在を吹き込み、奴らの攻撃目標を新宿島からクリスマスへと書き換えてやろう」
私に良い考えがある!
そんな事リーダーとか参謀が口にするとロクな事が無い。
何か間違えているような気がするのだが、まあ新宿を守ろうと苦心しているのは間違いが無いので良いだろう。
「そう、つまりは『クリスマス終了のお知らせ』というやつだ」
工場である郊外の寺に歩きつつ彼は思案する。
きっと『ワーハッハハ』と福山ヴォイスか飛田ヴォイスの高笑いが良く似合う。
その姿は何処か自信ありげで、同時に背中が煤けるくらいには寂しげであった。
トループス級クロノヴェーダが不審者対策に出てくるのもやむなし。
『何奴! 名を名乗れ!』
「俺は悲しいぞ。時代を超えた同志たちよ」
『なに!?』
仮面の男は出て来た一向宗たちにフルフルと首を振った。
その姿は実に悲しそうで見るに堪えないと言った風情だ。
「知っているか!? 世の中にはカップル……二世を誓う相手を無造作に増やす祭りがある事を」
「許せるか!? 世の中のカップル共のイチャイチャを!」
「我々はカップルを生み出し続けるこの異教の信仰……ひいてはその象徴である大天使どもを撃ち滅ぼさねばならない」
そこにある言葉には、怨念が籠っていた。
言葉を発するだけで言霊となり、恨みつらみが世界に漏れる。
血を吐くような言葉が寺の境内に木霊する。ボヤボヤしているとカップルを後ろからバッサリだ。
『なんだってー!?』
『それが人のやる事かよー!!』
『久しぶりによ、許せなくなっちまいそうだ!?』
一向宗たちは思わず同意した。
仮面の男は別に彼らの攻撃を止めさせようとしては居ない。
爆弾で誰かを殺すこともやめろとも言ってない。もっと先に『ぶち殺すぞ!』と言う対象があると教えているに過ぎない。箇条書きマジックといえばそれまでだが、そこに共感すべき悲哀(独り身=年齢)がある。
「今貴様らが身にまとう武器はその大天使どもがもたらした忌むべき武器だ」
「我々の本懐はそのようなものに頼ってはならぬ」
「自爆などという安易な方法に頼ってはならぬ。ヤるならヤらねばならぬ、だが、ヤり方と言うものがあるだろう!?」
血の涙すら見えて来そうな吐露が吐き出された。
そこには同意しかないと一向宗たちは頷いた。
『誰が好き好んで坊主に成りたいものか。寄らば大樹の陰、寺の中でも妻帯許可があるからだ!』
『法要で見合いみたいなのがあるんじゃないかなーと期待していたんだぜ!』
『まあ、寺って身分が高い人の押し込め先だからよーその人たちが連れて行くんだけどな~』
そこに嘆きがあった。
そこに怒りがあった。
そこに諦めがあった。
世の中の片隅で叫ぶ獣たちがいた!
「死山血河を乗り越えてリア充どもを討ち果たすのは我らの手で果たさねばななら……ゲフッ」
なお、彼は一向一揆衆の意識を別方向に向けようとしていた。
だが、パラドクスを利用した為に反撃も喰らっている。
奇しくもお互いに洗脳系であった為に、同時に洗脳されて暴走し始めたのだ。そこを何者かが強襲して来たのであろう。
「ったく。余計な手を掛けさせんじゃねえよ」
「あはは。言わない言わない。でも……意外と人気者のはずなんだけどねえ」
ここで運命が与り知らぬ話をしよう。
彼は仲間たちの中で、意外と『気になる』率がかなり高い。
黙って居れば恰好良い系男子であり、自らの魅力をアピールする方法を見つけるか、あるいは嗜好があった人を探せば……あるいは別の運命が……ええとサダメが……って読みはサダメか! ここは世界線があったのかもしれないと言っておこう。
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
文月・雪人
【凪】
※アドリブ連携歓迎
相模国の天魔武者に歌会のお誘いを受けたと聞いて?
……なんて冗談はさておいて、放っては置けない状況だ
ならくを誘って参戦するよ
21世紀の兵器については、予め新宿島の技術者からも良く話を聞いておこう
作動原理や構造、基本的な製造工程を理解しておけば、色々と参考になりそうだ
破壊兵器の製造計画なんてぶっ潰してしかるべき
ヒルコ達に危険が及ばないように注意しつつ
それ以外の設備は遠慮なく破壊していこう
もしも設備がクロノオブジェクト化しているなら破壊も難儀しそうだが
構造的に弱い個所を看破して刀で切断、ガンガン壊していくよ!
敵が駆けつけてきたら俺が足止めに回るね
ならく達仲間が施設破壊含めて自由に動き回れるよう
敵の注意を引いて、破壊を邪魔する動きを邪魔しよう
敵は例の一向一揆宗である様子
天魔武者の婚姻制度は謎だけど
何はともあれ心の隙間を埋めるなら、着ぐるみもお勧めだ
『着ぐるみの森』のパラドクス使用
いや別に、折角だからと彼らにも着ぐるみ宗への改宗を勧めてみようとか思ってないヨ?(思ってる顔)
狭間・ならく
【凪】
呼ばれいでた嘘つきナラクさんだよっと。歌会はもうごめんなんだが?? マ、雑魚の掃討なら任せろよ。
方針:ユキヒトをディフェンスしつつ周囲の掃討をするとかそんな感じの予定。灼刀をぶん回す。
兵器についての情報やらはモコモコ野郎が持ってる端末で他の仲間と同期しときゃなんとかなるだろ。電源の入れるトコだの、壊れたらお終いなトコだの、多少は見当がつくかもしれん。
……やれやれ、好き勝手やってンなあいつも。マ、それならナラクさんはナラクさんの好きなことをするかね。
【腐食】で敵さんの足元を腐らせたり手近な壁をぶっ壊したりしながら、施設を破壊していく。
ついでにモコモコ野郎にゃ捕まってるヒルコの位置を確認させよう。
ったく、恋なぞいちいち実らぬものだろうに、そンなに実をつけず落ちるのが嫌なのかね? ……いや、花と言うにゃ少々見苦しいが……マ、誰でもそんなものだろう。
ひひ、お喋りは嫌いかね?
言の葉に呪を込めるのは──他の何かで代用の利かぬものでな?(すうと呼吸を整えては刀を振るい、)(くつくつと嗤った)
●
ディアボロスたちは危険な計画を練る工場へとやって来ていた。
そこは寺を改造した拠点であり、爆弾を量産していたのだ。
そして嫉妬に狂った男たちが短慮を起こす前に割って入ることに成功する。
「相模国の天魔武者に歌会のお誘いを受けたと聞いて?」
「呼ばれいでた嘘つきナラクさんだよっと。歌会はもうごめんなんだが??」
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が首を傾げると狭間・ならく(【嘘】・g03437)は盛大な溜息をついた。
別に元服どころか二十歳を越えた男が小首を傾げる仕草をしたからではない。
平安鬼妖での悪夢を思い出したからであろう。今は良い思い出とはいえ、繰り返されれば悪夢にも成ろう。大戦国に茶会がなくて清々しているくらいだ。
「マ、雑魚の掃討なら任せろよ。あと洗脳とかで余計な手間はかけさせんな」
ナラクは肩に担いだ刀をトントンしつつ、まるで煙草でも吸っているような溜息をつく。
寒いから白い息を吐いている筈なのだが、まるで紫煙を吐いているかのようだ。
『おのれ! よくも同志たちを!』
見れば周囲には仮面をつけた男たちが転がっている。
もしかしたら洗脳系のパラドクスを使うディアボロスが先に来たのかもしれない。
こうして悪は自ら滅びた! とはいえ生き残りの者たちもまた意気軒高! 怒りを込めて嵐のように飛ぶ数珠を解き放つ!
「だいじょぶだいじょーぶ、俺に良い考えがある……なんて冗談はさておいて、放っては置けない状況だ。破壊兵器の製造計画なんてぶっ潰してしかるべきだね。クリスマスもあるし、さっさと片付けようか」
雪人はそう言って白銀の刀を抜いた。
敵を倒すついでに機材をぶった斬ろうというのだろう。
ちゃんと新宿の専門家たちにも尋ねて、どういう部分を壊せば良いかを聞いて来たのである。
ヒルコ達に危険が及ばないように注意しつつ、二人は周囲を巻き込んで戦いを開始した。
「君たち。俺は悲しい。君たちがまとうべき装束はそんな無粋な物じゃない」
天魔武者の婚姻制度は謎であるが、雪人はその気持ちの一端を判ってあげる事にした。
ナラクが施設を破壊する時間を稼ぐためにも、注意を引く為に大仰に話を進める。
その間も数珠が飛んでくるが、気にせずに刀でガード。
「何はともあれ心の隙間を埋めるなら、着ぐるみもお勧めだ」
『ええい! その手には騙されないぞ!』
一向宗が乗り気ではない様なので雪人はフルフルと首を振る。
どこかで見たような仕草だが、まあ天丼なのでいいだろう。
「今こそ着ぐるみの力を示す時、着ぐるみ召喚・着ぐるみの森! さあ、この愛らしさを知るが良い!」
指先をスライドすると無数の呪符がツラツラと浮き上がる。
雪人は呪符を敵に使う事で、一向宗の姿を様々な着ぐるみで覆った。
双方の攻撃はすれ違い、呪符が敵に張り付き、数珠が雪人を襲う。
「うん、やっぱりだ。そのお面も合わせてピッタリだよ」
『え? 本当かなー』
『なんて言うと思ったか!』
雪人は絶賛するが、誰もが愛嬌を求めているわけではない。
青いタヌキの着ぐるみを着せられる前に一向宗が投げつけた数珠が弾け、周囲を回遊し始める。そして気合を入れた瞬間に、ぶつかったり着ぐるみを押し返そうと防御に回るのだ。
「……やれやれ、好き勝手やってンなあいつも。マ、それならナラクさんはナラクさんの好きなことをするかね。さて、てめえらはどっちにするかい?」
仲間が好き勝手にするさまを眺めながら、機械に向けてナラクは刀を掲げた。
この攻撃を代わりに受け止めても良いし、放置して隙を伺っても良い。
どっちでも良いから好きにしろよと、敵に二択を押し付けたのである。
『貴様を先に倒せば済む話よ。ころせい!』
「マッ。そう来るだろうな。……だがよ、ナラクさんの話を聞いたな?」
その二択は最初から嘘であり、囮であり、そして本命でもある。
敵がナラクの話を聞いたという流れを契機にして、呪詛と言う名の罠を仕込んだのだ。
その魂を掴んで言霊を送り込むと同時に、モーラットのモコモコ野郎を動かしていく。
「聞いたが最後さ、年の暮れまで生きりゃあ十分だろう? 言の葉に呪を込めるのは──他の何かで代用の利かぬものでな? ひひ、お喋りは嫌いかね?」
『くそっ! せめて根性の名残にその胸を!』
ナラクはスンとした顔で刀を振り降ろした。
呪詛を叩き込んだ敵が反撃として胸を揉もうとしたので、スキモノだなーと呆れてガードしたのだ。根性の名残であろうとも、これからさん図を渡るならば死後の世界がまだまだあるはずだ。ならば揉まれてやる気はないと刀で動け流したのである。
「ったく、恋なぞいちいち実らぬものだろうに、そンなに実をつけず落ちるのが嫌なのかね? ……いや、花と言うにゃ少々見苦しいが……マ、誰でもそんなものだろう」
恋なんて政略結婚の果てに、仲の良い相手が実感するものだ。
そんな価値観の住人であるナラクには、良く分らないかもしれない。
当時と戦国時代では生存人数が違っているのだ。ついでに言うと、一向宗には食い詰め者も多いからねー。
「んで、お前はまだ好き放題にしてーのか?」
「いや別に、折角だからと彼らにも着ぐるみ宗への改宗を勧めてみようとか思ってないヨ?」
そして敵を倒したところでナラクがモコモコ野郎を探索に出すと、雪人は倒した一向宗のエチケットを確認していた。着ぐるみには中の人はいない! それはもはや常識! だから中身が漏れて見えない容易、確認していたのである。え? 着ぐるみ宗の布教というか、戒名代わりに見えるって? それはきっと、気のせいではない!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
百鬼・運命
アドリブ絡みネタ歓迎
今回「も」ネタキャラとして参加
依頼が失敗しない程度にネタに走って頂いてOKです
ふう…どうやら気を失っていたようだ
なにかメインコンテンツを消費してしまったような感じがしないでもないが、今回の任務はヒルコの救助
まずは自爆装置を無効化しないとな
えーと、とりあえず季語を3つ以上いれた俳句か…
パッと思いつくのは月見に花見…後はこれに酒宴をくわえてみると…
『花に星 月に雪見て 盃を干す』
ふむこんな感じ…
…く、駄目だ。なにかが違うと俺の魂が言っている
このような軽い俳句でいいのだろうか?
否、芸術とは心の内を表現するモノであると言うのなら、もっと重い者でなければならないはずだ…
そうリア充どもを爆発するという念を込め…
『バレンタイン 聖夜のリア充 花火とす』
こ れ だ
●
仮面の男は死体の中で目を覚ました。
死体の惜しくらまんじゅうによって体が圧迫され、心臓マッサージになったのかもしれない。
まさに、推せば血潮の泉湧くというやつであろう。
「ふう……どうやら気を失っていたようだ」
百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)とも呼ばれる仮面の男は素早く現状を把握した。
周囲には目から血を流して死んでいる同志たちの姿……。
また、生き残ってしまったのだな……とか言うと、別の番組に見える。
「なにかメインコンテンツを消費してしまったような感じがしないでもないが、今回の任務はヒルコの救助。まずは自爆装置を無効化しないとな」
説明しよう!
正気の時の運命くんはコンマ五秒でやるべき事を見定める。
人間コンピューターという程でもないが、ディアボロスは新宿への漂着送りで覚醒は早いのだ。
「えーと、とりあえず季語を3つ以上いれた俳句か……。パッと思いつくのは月見に花見……」
注意が必要なのは目覚めた直後は、優等生モードということだ。
ソレは良く先生に注意されるタイプの作例である。
月見も花見も秋の季語で、普通ならば重ねない様に注意される。だが、今回は季語を重ねる必要があるからこそ、ストレートに思いつくのだ!
「後はこれに酒宴をくわえてみると……『花に星 月に雪見て 盃を干す』ふむこんな感じ……」
運命の明晰な頭脳はコレで行けと正論を吐いている。
だが、だが何か違うような気がするのだ。
天使の運命と悪魔の運命が言い争いをしているような気がする。
「……く、駄目だ。なにかが違うと俺の魂が言っている。このような軽い俳句でいいのだろうか?」
まるでマンネリの小説家のような反応。
昨今の流行りを連ねて『気が付いたら転生し、婚約破棄して追放されたが二度目なので無双し、今ラサ呼び戻してもザマアもう遅い』と連呼して長くて直球なタイトルにした気分になる。
「否、芸術とは心の内を表現するモノであると言うのなら、もっと重い者でなければならないはずだ……」
少なくとも、ここの同志たちは何かが違うとダイイング・メッセージを残しているような気がした。
男は背中で語ると言うが、ここに眠る同志たちは嫉妬の心で語っているような気がしたのだ!
嫉妬のゴットは、父ゴット!
カップル見れば血の涙、血の叫びが湧いて出る!
「そうリア充どもを爆発するという念を込め……」
『バレンタイン 聖夜のリア充 花火とす』
「こ れ だ」
いま、一瞬……。
運命の心がクロノヴェーダ寄りに成ったような気がした。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】がLV2になった!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
陳・桂菓
季語三つ以上の句を詠めと。季重なりというやつか。
しかし、意識して三つ重ねよとなると、確かに地味に難しいな。
『秋雨や 稲穂をかばう 案山子かな』
秋雨、稲穂、案山子で、秋の季語三つ。
「雨が降っていて、稲穂が雨宿りするかのように案山子の下にある」という、光景そのままの句。
だが受け取りようによっては、案山子と稲穂は夫婦、寄り添いつつ雨という苦難に立ち向かっているような気配もある。
『長き夜に 虫鳴くばかり 居待月』
長い夜、虫の鳴き声、居待月で、やはり秋の季語三つ。
せっかくなので、さらに恋を意識した一句。
表意としては「月が綺麗で、虫の鳴く声しか聞こえないような、静かな秋の夜だ」というだけ。
しかし、裏に「長い夜の間、ずっと愛する人(月)を待っていたのに来てくれなかったから、私(虫)は泣いていました」という意味をこめている。
振られた悲しみを詠んだとも取れるし、不義理をした恋人をチクリと刺すためだけの歌とも取れる。ま、解釈は好き好きだろう。
それにしても何だ、ずいぶん雅な解除コード仕込んだものだな。
●
「季語三つ以上の句を詠めと。季重なりというやつか」
陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は酒を瓢箪から取り出しつつ命題を睨んだ。
どうやら工場で生産されている爆薬は、季語を三つ以上入れた俳句を読めば止まるらしい。
「しかし、意識して三つ重ねよ……となると、確かに地味に難しいな」
気重なりというモノは普段やらない事である。
普段やらないからこそ、それが解除キーになると言われたら、その通りであるのだが。
「まあ出来ない訳じゃない。『秋雨や 稲穂をかばう 案山子かな』とかな」
秋雨、稲穂、案山子で、秋の季語三つ。
桂菓は漢字発祥の国の人間なので、こういうのは得意なのだ。
漢詩だと意図して印を踏んだりするし、その時も同じ感じは使わない方がテクニックとして優れている。だからこそ、ここまでならば難しくは無かった。
「表意は『雨が降っていて、稲穂が雨宿りするかのように案山子の下にある』という、光景そのままの句。だが受け取りようによっては、案山子と稲穂は夫婦、寄り添いつつ雨という苦難に立ち向かっているような気配もあるな」
桂菓は瓢箪の口をペロリと舐めて残念がった。
依頼中なので吞まないように補充して居ない。
酒の香りと月と誌……それだけで時間を永遠に過ごせそうな気がする。
瞬時に思いつくだけは出来る。
だが、それで満足はしない。まるで夜長の半日を酒と共に過ごす時の様に、これでは足りんなあとムクムクと己の中で鎌首をもたげて来るナニカを感じた。
「ほかには『長き夜に 虫鳴くばかり 居待月』かな」
長い夜、虫の鳴き声、居待月で、やはり秋の季語三つ。
せっかくなので、さらに恋を意識した一句。というやつだ。
「表意としては『月が綺麗で、虫の鳴く声しか聞こえないような、静かな秋の夜だ』というだけ。しかし、裏に『長い夜の間、ずっと愛する人(月)を待っていたのに来てくれなかったから、私(虫)は泣いていました』という意味をこめている」
言葉に出す意味はないが、言葉に出すことで自分に対して確かめている。
デジタルなデータよりも、アナログな紙の方が良く認識できるように。
言葉に出して確かめることで、その出来を舌先に載せた。
「振られた悲しみを詠んだとも取れるし、不義理をした恋人をチクリと刺すためだけの歌とも取れる。ま、解釈は好き好きだろう」
うん、良い感じだ。
報酬効果として新宿に戻った時に呑むとしよう。
「それにしても何だ、ずいぶん雅な解除コード仕込んだものだな」
桂菓が与り知らぬ事だが、ここの住人は嫉妬に満ちていた。
同時に、自分を愛してくれるような人を求めていたのだ。
だから、そんな人が居てくれるならば、爆破を止めようとこんな解除キーにしたそうな。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
文月・雪人
【凪】
※アドリブ連携歓迎
……(ネタに)荒ぶる運命、それもまた運命なり(うんうんと頷き、応援の構え
さて、次なる課題は自爆装置の解除だけれど、
鍵は妻帯を推奨する御言葉であると。
しかも季節の季語を3つも入れる必要があるとは、これまた難儀な仕様だね。
とはいえ、確かに妻を持とうというのなら、
後朝の歌を詠むのもまた自然な流れではあるのだろうか。(とかいう平安人感覚
なら下の句もおまけで付けて
『息白し 名残りの空に 雪華舞い 思ひ重ねし 君の面影』
とか?
共に夜を明かした冬の朝、帰り道で名残り惜しく見上げた空に、雪が花のように舞っている。
その美しさに愛しい貴女の面影を重ねてしまうのです……的な?
(何となくサンタな戦友を思い出しつつ
まあ実際のとこは、皆でワイワイ楽しく飲み明かして
『雪舟(そり)引いて 寒空駆ける 馴鹿(トナカイ)も 塩鮭食べる クリスマスかな』
ってな感じだけどね、にゃはは♪
慣れたモンって、人を遊び人みたいに言うなってば
こう見えて一途なのだよ?
慣れるぐらいになるにはね、まだまだ道のりは長そうだ
狭間・ならく
【凪】
また阿呆みてーな爆弾作りよる……
ユキヒトは後朝の歌くらい慣れたモンじゃねェのか?
というかナラクさん要らなくないか、歌会はもう嫌だとあれほど……いや、まァ、今回は歌会ほど窮屈ではないし……諦めきった面のヒルコどもをはよなんとかしたいというのは分からんでもないが。
しかしナラクさんも俳句ってのはよう知らん。冬ならなんでも良いのか?
ん、(モコモコ野郎の示す端末を覗き込む)『クリスマス 過ぎてひとりゐ 年の瀬の 猩々木に 小雪の積もるる』……?
「クリスマス終わって年末はひとりぼっち、ぽつんと残されたクリスマスフラワーに雪が積もって寂しいな」??
何じゃコリャ、おまえこれどっから拾ってきた……? 助かるけどよ。
ひひ、くりすますはナラクさんも凪バイトだったしな。
『馴鹿も 炬燵で休む クリスマス 鮭は美味いし 酒もまた美味』
マ、祭りごとの謂れはともかく、飯が美味いのは良いことだ。助け出した連中にも、後で何か食わせてやらんとな。
●
「……荒ぶる運命、それもまた運命なり」
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は後方友人ヅラで頷いていた。
仲間が残した爪痕を感じそのネタに対して、うんうんと頷き、応援の構えである。
「さて、次なる課題は自爆装置の解除だけれど、鍵は妻帯を推奨する御言葉であると。しかも季節の季語を3つも入れる必要があるとは、これまた難儀な仕様だね」
嫉妬によって世間を破壊しようとしているが……。
愛してくれる人が居るなら止めても良い。
その時に、愛してくれる人を助けるために解除キーを用意しよう。そんな爆弾が今回のお題である。
「また阿呆みてーな爆弾作りよる……」
狭間・ならく(【嘘】・g03437)は呆れて溜息も吐けなかった。
何処の世界にこんな条件の爆弾を用意するアホが居るのだ。
此処に居るよ……と嫉妬の仮面をつけた誰かが全力で主張しているような気がした。
「とはいえ、確かに妻を持とうというのなら、後朝の歌を詠むのもまた自然な流れではあるのだろうか」
「ユキヒトは後朝の歌くらい慣れたモンじゃねェのか?」
雪人は平安人であり、ナラクもまた似たような物だ。
当時は歌を贈るに際して、ちょっとした工夫を凝らすと雅だと言われる。
紙にまとわせた香りであったり、紙を花咲く枝に巻いたり、場合によっては自分ソックリの使者を月(影)だと言って歌を持たせたりする(それで三角関係に成るとかは考えないものとする)。
「というかナラクさん要らなくないか、歌会はもう嫌だとあれほど……いや、まァ、今回は歌会ほど窮屈ではないし……諦めきった面のヒルコどもをはよなんとかしたいというのは分からんでもないが」
ナラクは面倒に成って行ったり来たり。
もし右往左往ではなく回転であったら、三回転半でトルプル・アクセルできそうだ。
まあ今回はお貴族様たちと顔を合わせて作法とか要らないし、困っているヒルコを何とかするから我慢である。
「しかしナラクさんも俳句ってのはよう知らん。冬ならなんでも良いのか?」
「基本的には上の句だけで表すんだよ。ただ、それでは意味が通じにくいし面白くないじゃない? だから季節を表す季語ってのを入れるルールにしてるわけだね。その上で、漢詩で韻を踏むと雅さが加わる様に、今回は冬とかクリスマスとか恋の歌などのイメージを重ねれば重ねる程良い訳」
ナラクがよく知らないのを良い事に、雪人は適当に付け加えた。
今の季節は冬であり、色恋に関して詠む方が良いのは確かだ。
しかし何処にもクリスマスであるとか言ってはいない。
「判るよーな、判らんよーな。よし、ここはモコモコ野郎の出番だな。……ん、『クリスマス 過ぎてひとりゐ 年の瀬の 猩々木に 小雪の積もるる』……?」
段々と考えるのが面倒に成って来たナラクは、モーラットのモコモコ野郎に頼ることにした。条件付きの検索させて、その示す端末を覗き込んだらこんなことが書いてあったのだが……。
「ええと……『クリスマス終わって年末はひとりぼっち、ぽつんと残されたクリスマスフラワーに雪が積もって寂しいな』くらいか……だよ……な??」
自分でひねり出したのではない句は良く分らない。
何というか、物語であるじゃないか。
答えを知っているだけの賢者が、実体験で垣間見て、我が身の至らなさに思い至るとか。
「何じゃコリャ、おまえこれどっから拾ってきた……? 助かるけどよ。あーピンと来ねえ。やっぱ自分で考えてみっか。ひひ、くりすますはナラクさんも凪バイトだったしな」
ナラクは腕を組んで目を閉じた。
脳裏にあるのはクリスマスで見た人の群れ。
朝から晩まで朝から晩まで……う……カットカット! 当時を思い出すのだ。
「なら先に言ってみるね。下の句もおまけで付けて『息白し 名残りの空に 雪華舞い 思ひ重ねし 君の面影』とか?」
その間に雪人は一句披露した。
もちろんナラクに対して贈った歌ではないので、そのままスルーして構わない。
「共に夜を明かした冬の朝、帰り道で名残り惜しく見上げた空に、雪が花のように舞っている。その美しさに愛しい貴女の面影を重ねてしまうのです……的な?」
何となくサンタな戦友を思い出しつつ詠んでみたのだが……。
まあ実際のとこは、皆でワイワイ楽しく飲み明かして遊んだだけだ。
後朝の分かれと言う程に、切なくも無く、思いが募る様な夜でもなかったのだけど。
「おし、『馴鹿も 炬燵で休む クリスマス 鮭は美味いし 酒もまた美味』……こんなもんかな。マ、祭りごとの謂れはともかく、飯が美味いのは良いことだ。助け出した連中にも、後で何か食わせてやらんとな」
その頃にはナラクもクリスマスに仲間内で呑んだ話を思い出した。
バイトで潰れた前半ではなく、ほぼ終わるころに押し掛けたゆかない仲間達と共に過ごした夜の歌である。
「酒かーイイネ! 『雪舟(そり)引いて 寒空駆ける 馴鹿(トナカイ)も 塩鮭食べる クリスマスかな』ってな感じだけどね、にゃはは♪」
「おう。流石に慣れてるとはえーなあ」
雪人が鮭と馴鹿で即座に歌をひねると、ナラクは肘でせっついた。
その仕打ちに少しだけ唇を尖らせ、口の中で吟味する様に呟くのである。
「慣れたモンって、人を遊び人みたいに言うなってば。こう見えて一途なのだよ? ……慣れるぐらいになるにはね、まだまだ道のりは長そうだ」
そう言って、この場にいない仲間に対して思いを馳せる。
その思いは消えることなく、言葉だけが……まるで雪の様に解けて消えた。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【アイテムポケット】がLV2になった!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
陳・桂菓
同盟破棄については、まあ言いたくなる気持ちもわからんではないが、互いの立場を思えば不倶戴天なるは自明だったろう。遅かれ早かれ、というものだ。
油断した貴様らが愚かだった。そう思って諦めてもらおう。
使用武器は苗刀『飛竜』
剛強なる薙刀を振り回す膂力、巨体に似合わぬ速度、どれを取っても強敵には違いない。
しかし、近接戦闘の技術や速度は私も一端以上という自負はある。逆説連鎖戦はお互いのもの、となればあとは物を言うのは腕前だ。
敵が距離を詰めてから連続攻撃に移行する際の、薙刀を振りかぶった一瞬の隙。それを捉えて【虚誘閃殺】の一閃を見舞うことができれば、連続攻撃を止めるのも可能だろう。
逆に連続攻撃を許してしまえば呑気に隙を見せて誘って、などとできなくなってこちらが不利だろうが。
ゆえに最初の一撃に全神経を集中せねばならん。最も速く最も鋭い一撃を放つための苗刀というチョイスだ。
私も未だ決まった相手がいない身ゆえ、モテざる者の怨嗟は決して他人事ではないが……だからといって周囲を巻き込んで自爆なぞ許容できんよ。
●
『おのれええ! よくも我らの使命を邪魔してくれた!』
状況に気が付いたのかアヴァタール級がやって来た。
薙刀を振り回し、血気盛んに暴れ回る気であろう。
『この約定破りめが!』
「同盟破棄については、まあ言いたくなる気持ちもわからんではないが、互いの立場を思えば不倶戴天なるは自明だったろう。遅かれ早かれ、というものだ」
野太い刃と刃がぶつかり、一進一退の鍔競り合いが始まる。
陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は武将vs武将……まるで三国志を思わせる状況にふと微笑んだ。
それも僅かな事、気を引き締め直して向かい合う。
「油断した貴様らが愚かだった。そう思って諦めてもらおう」
『ええい! ああ言えばこう言う! この時盗人めが!』
桂菓が振るうは竜の翼の骨より削り抱いた太刀である。
硬度のわりに軽く、そしてしなやか。
それが敵の振う質実剛健な薙刀と鎬を削り合い、二合・三合と撃ち合う様は壮観だ。
これが大平原で、お互いに過去を気にせずに戦えたらと思うのは贅沢だろうか?
『隙あり! 我が技喰らってしねい!』
「そうかな? 見切る……」
僅かな態勢の崩れを見つけ、すれ違ったと思ったら、思いもせぬ速度で突っ込んで来た。
だがそれは桂菓の見せた隙、即座に耐性を立て直して切り返しのカウンターを繰り出したのだ。
「その冴えは見事。しかし、近接戦闘の技術や速度は私も一端以上という自負はある。逆説連鎖戦はお互いのもの、となればあとは物を言うのは腕前だ。そして!」
『ぐぬっ……』
高速突撃から薙刀を振り被る一瞬の隙。
それは本当の隙であり、偽りの隙とは違う。
力尽くしの剛剣による速度に対して、純粋な速度と虚実を交えた速度の差。それがお互いに明暗を分けたと言えるだろう。
『ま、まだまだあ! 貴様らなど、この爆薬が完成の暁には!』
「私も未だ決まった相手がいない身ゆえ、モテざる者の怨嗟は決して他人事ではないが……だからといって周囲を巻き込んで自爆なぞ許容できんよ」
連続攻撃に移る敵を後ろに飛ぶことで、躱すのではなく避ける。
怒涛の連続攻撃には流石に分が悪いとみて、冷静に対応を分けたのだ。
そして更にこちらから飛び込み、相手が逆襲に来るのを誘う事にした。
「やれやれ。一介の士である方が楽なのだがな……考えることが多過ぎる」
桂菓はそう言って、無粋な爆薬ではなく……一瞬の煌きにこそ注目した。
鍛冶師にとっての神が槌打つ鋼の火花であるならば、鍔競る剣劇の煌きこそが彼女にとっての神なのだろう。それを超えるような伴侶が現れてくれるならば、それはそれで望むところなのだが。
いずれにせよ、戦いが一歩進み始めた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
狭間・ならく
【凪】
……まァ。(ナラクさんとて例の同盟に物申すことが無いではないが)(詮無きこと)ふん。卑怯のなんのと、戦の最中に……それも、一般人に手ェ出そうしとした奴の言えるこったねェだろが。
(灼刀を抜く)(いつもの箏の音ではない、鈴の音がする)
《りぃん、りぃん……》
怒ってるかって? サテ、どうかな。ナラクさんにゃどうでも好いことだが……(見えない煙草を吸うような素振り。烟を吐くような深い息と共に吐くのは呪詛)
それともテメェらは、アレかい《りぃん。》
一般人は殺せても復讐者相手するのはヤダってか?(くつくつ、嗤う)《りぃん、りぃん》
ハハッ、なんてな。“嘘”だよ、冗談だ。本気にしたのか?
(のらり、くらり。言葉も体捌きも同様に)
だが、なァおい。おまえ、本当に今、ナラクさんとお喋りしてて良かったンか?
──な、ユキヒト。《……りぃん……》
(言の葉の呪詛が染み渡った頃に、仲間の名を呼ぶ)(敵から逸らした視線もただのフェイントか、或いは無言での連携か……ンなこと相手に知る術はあるまい)
(嗤う、嘲笑う)
文月・雪人
【凪】
ふうむ、天正大戦国と結んでいたのは一時的な停戦協定だけで、別に同盟という話ではなかったのだけども。
というか、その間にせっせと破壊兵器を開発してた相手に、卑怯と言われる筋合いはないような?
まあ、思ったほど時間稼ぎ出来なくて困ったらしいという事は、良く分かった気がするよ。
下間頼照、一向一揆宗の大将か。
命を賭して爆破に臨もうとした行為には、並々ならぬ覚悟を感じるけれど、
此方にとっても負けられない戦いだ、俺達もまた全力で戦うのみ。
引き続き仲間と連携しつつ
『真理の矢』のパラドクス使用
ならくが語る間に敵を確と観察し、【命中アップ】で狙うべき弱点を看破する
雪月花の刀にパラドクスの力と、大量破壊兵器開発への静かなる怒りを込めて
ダメージアップな斬撃として攻撃
本拠地の人々が死に絶えれば、ディアボロスなど敵では無いと?
人々をエネルギー源としてしか見ないクロノヴェーダらしい考えだけど、大事な事を忘れている。
俺達の力の根源は怒りであるという事を。
最終人類史の人々は俺達の大切な仲間だ、手出しなどさせるものか!
●
「約定破りねえ……」
「ふうむ、天正大戦国と結んでいたのは一時的な停戦協定だけで、別に同盟という話ではなかったのだけども」
狭間・ならく(【嘘】・g03437)は肩をすくめ文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は微妙な顔をした。
そもそも、同盟と言うよりは一時的な停戦であったはずだ。
その停戦を長く続ければ、最後の節目まで続く同盟も可能かもしれない……くらいのアヤフヤな状態であったと天海だって最初に言っていたではないか。
「というか、その間にせっせと破壊兵器を開発してた相手に、卑怯と言われる筋合いはないような?」
「……まァ。な」
いずれ切れるのが確定してる約定に合わせて、準備をするのはお互い様である。
その上で戦線整理して他に当る方が堅実だとされる、ディアボロス側に目があるだろうから今の内に……と勝手に期待を寄せていたのは天魔武者の側なのだ。評決が停戦に傾いた以上は仕方がないし、最低期間の一カ月で終えたのもまた評決。この流れに物申す向きも無いではないが、言っても栓無き事である。
「ふん。卑怯のなんのと、戦の最中に……それも、一般人に手ェ出そうしとした奴の言えるこったねェだろが」
じゃあ、最低期間で停戦終るね……と言った事。
じゃあ、後方攪乱も金て一般人虐殺するねと企図した事。
どちらが寄り悪いかと言えば、天魔武者の方が非道であろう。天魔武者だって進行することも可能だし、一般人を連れ去ってエネルギー源として回収することも出来た筈だ。それをさせるつもりもないが、戦力的に出来ないからと言って無法を働こうとするのは看過できまいとナラクは思う。それを考えれば、ディアボロス側は停戦を延長しないだけだし、何時か起きると判っていただけに既定の範囲内であろう。
「まあ、思ったほど時間稼ぎ出来なくて困ったらしいという事は、良く分かった気がするよ」
要するに、自分たちの計算通りではないから許せないだけだ。
天魔武者の側に都合が良い時間を稼ぎ、十分な時間が来れば破る。
あるいは最後のたたきにおいてさえ、ディアボロスをアルタン・ウルクやヤ・ウマトへの壁として使うつもりだったかもしれない。そんな状況に成らなくて良かったと雪人は苦笑した。
とはいえ、それは舞台裏での話でしかない。
今は目の前の事、そして虐げられたヒルコや、爆殺されそうだった人々のことだ。
「下間頼照、一向一揆宗の大将か。命を賭して爆破に臨もうとした行為には、並々ならぬ覚悟を感じるけれど、此方にとっても負けられない戦いだ、俺達もまた全力で戦うのみ」
雪人は意識を戦いへと向けた。
白銀の刀を握り締め、気合を入れ直して敵へと向かい合う。
「あれ? ナラクもしかして?」
「怒ってるかって? サテ、どうかな。ナラクさんにゃどうでも好いことだが……」
雪人はナラクが担ぐ刀の奏でる音の違いに気が付いた。
いつもは箏の音がするのだが、今は鈴の音がする。
りぃん、りぃん……と鈴の様になっていた。
「それともテメェらは、アレかい。一般人は殺せても復讐者相手するのはヤダってか?」
くつくつと笑う間にも、《りぃん》と音がする。
静かに、それでいて確かに。煙草の紫煙を吐き出すかのように、呪詛をバラまいていた。
『ディアボロス! 八つ裂きにしても飽き足らぬわ!』
「ハハッ、なんてな。"嘘"だよ、冗談だ。本気にしたのか?」
敵が高速で斬り込んで来るのをナラクは刀で受け流した。
緋色の閃光が煌き、そして体をひねり、あるいはステップを刻んで避けていく。
のらりくらりとやる気が無いかのように。ただ《りぃん》と音がする。
「だが、なァおい。おまえ、本当に今、ナラクさんとお喋りしてて良かったンか? ──な、ユキヒト」
『ぬっ!?』
ここでナラクはジス蟹観察する仲間の名前を挙げ視線を逸らせた。
よもや音で撹乱し、もう一人が動く算段か?
そう思いつつ奇襲を警戒するが、二人とも動かない。だって、さきからナラクは呪詛を吐き続けているのだから。あえて言うならばもう既にに動いているのだ。
『鈴ノ音様の鳴るとおり 水の恵みがここに』
『誰の声だ!? だ……何をし……た』
「あ? 何の事だ?」
りぃんと音が下かと思うと、敵の動きが止まった。
何者かの唄が聞こえたかと思うと呪詛が入り、その身を蝕んだのだ。
ナラクは何も握って無い方の掌を開き、何もしていないかのように振舞う。ただえおの顔に嗤いを浮かべて。
「ここだ!」
その隙を逃さず、雪人が動いた。
ナラクのパラドクスが間と虚を突き、実を反らせる物であれば……。
雪人のソレは鋭い観察眼と洞察力で、見えぬ間を見抜く物である。ゆえにナラクが作り出した隙を、雪人が付くのは容易かっただろう。
『お、おのれえ……』
「本拠地の人々が死に絶えれば、ディアボロスなど敵では無いと? 人々をエネルギー源としてしか見ないクロノヴェーダらしい考えだけど、大事な事を忘れている」
何とか動かした薙刀を雪人は弾き飛ばした。
敵が繰り出した勢いを弾き、連打をっと夕で食い止めて反撃に出る。
「俺達の力の根源は怒りであるという事を。最終人類史の人々は俺達の大切な仲間だ、手出しなどさせるものか!」
大量虐殺兵器への怒りを載せて雪人は刃を振り抜いた。
天の為とも、正義の為とも言うまい。
だが、人々の為に、そして何より怒りを覚える自分の為にその刃を奮ったのであった。
「ひとまず戦いは終わったね」
「とりまな。メシ渡して終わりってわけにゃあいかねえだろうなあ。面倒なこって」
雪人の言葉にナラクは面倒くさがってみえる。
だが、その足がヒルコたちの方へ向かっているのは気のせいだろうか?
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水源】LV1が発生!
【書物解読】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV2になった!
陳・桂菓
ヒルコを隠す里……無難なところで山間。あるいは崖に囲まれた入り江などか?
いずれにせよ、体力のない者同士で寄り合うには厳しい環境になるのは、避けられんな。
まあ自活するとなると【土壌改良】の効果は腐るまい。
何をするにも食べる物は大事だ。この時代にだって栽培が楽な救荒植物はありそうなものだが……何があるだろうな。芋類は鉄板だと思うのだが、あとは大根や茄子も栽培が楽な部類だろう。
桑の木などを植えて果樹園のようにしてもいいな。根付いてしまえば、それほど大した手入れをしなくても結構な実を付けてくれるはずだ。甘くて美味だし、ビタミンとかも摂れるし。
残留効果で【水源】も使えるのは、田畑を整えるにはちょうどいいだろう。
あとは風雨や寒さを凌げる何か……これまた一朝一夕でどうにかするのは難しいが。
取り敢えず近場の熊やら鹿やらを狩って、人数分の毛皮の服をこしらえるというのが手っ取り早いか? ついでに肉も手に入るし。
「正直、これでも楽な暮らしは送れんと思う。それでもせっかくつないだ命だ。強く生きてくれ」
●
「ヒルコを隠す里……無難なところで山間。あるいは崖に囲まれた入り江などか?」
陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は当面の間、ヒルコが生活できる場所を作ることにした。
何はともあれ、まずは見つからない場所からだ。
「いずれにせよ、体力のない者同士で寄り合うには厳しい環境になるのは、避けられんな」
桂菓は顔に渋面を浮かべるが仕方がない。
誰も探さない場所であるとか、見つけにくい場所と言うのは限られる。
森と山に囲まれた場所か、断崖に隠れた場所くらい。
「まあ自活するとなると【土壌改良】の効果は腐るまい」
それぞれの長所短所はあるが、まずは山の方だろう。
こちらは土壌改良して置けば、良い食料を採れる。
成長の早い植物なら豊富に採れるはずだ。
「何をするにも食べる物は大事だ。この時代にだって栽培が楽な救荒植物はありそうなものだが……何があるだろうな。芋類は鉄板だと思うのだが、あとは大根や茄子も栽培が楽な部類だろう」
根菜類ならその辺に生えている筈だ。
新宿から持ち込む物の中でも、芋類はギリギリ戦国時代に伝わっている。
また大根なども細いサイズだが、存在するので何とかなるだろう。これらは収穫量もあるし、育ちやすいので良い作物である。
「桑の木などを植えて果樹園のようにしてもいいな。根付いてしまえば、それほど大した手入れをしなくても結構な実を付けてくれるはずだ。甘くて美味だし、ビタミンとかも摂れるし」
残留効果で【水源】も使えるのは、田畑を整えるにはちょうどいいだろう。
ひとまずこれで、生活するのに十分な水と食料、希望を抱ける甘味と揃う。
「あとは風雨や寒さを凌げる何か……これまた一朝一夕でどうにかするのは難しいが……。そこは仲間に任せるとするか」
全てを一人でする必要はない。
だから後は仲間に任せて、次の作業に移ることにする。
「取り敢えず近場の熊やら鹿やらを狩って、人数分の毛皮の服をこしらえるというのが手っ取り早いか? ついでに肉も手に入るし」
ひとまず倒しておいて、血抜きとモツ抜きをしておこう。
そうすれば後は仲間の方で干肉にしてくれるんじゃないかと思う。
余裕があれば皮を剥ぐ所までやって置くかと、桂菓は得物を構えて獣を狩りに行くことにした。
「居たか……正直、これでも楽な暮らしは送れんと思う。それでもせっかくつないだ命だ。強く生きてくれ」
熊は居なかったが、遠目に鹿が見える。
桂菓は飛び跳ねる鹿に向かって疾走しながら、後からやって来るヒルコたちが暮らしていけることを祈るのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
文月・雪人
【凪】
先ずはヒルコ達の状態を確認
お腹は空いてるかな?
持参のおにぎりを食べながら今後について相談しよう
彼らの為の隠れ里作り、彼らの意見も確りと聞いておきたいよ
隠れ里の場所は見つかり難く
水場からも遠くない場所を探したい
物資の輸送には【アイテムポケット】と【怪力無双】の背負子を使用
当面の食料や衣類、種苗、時代に合わせた道具類
農具や工具は自分達が使う通常サイズと
ヒルコ達が使う小サイズの両方を用意する
緋奈子の準備もそうだけど
皆の隠れ里作りも随分と慣れてきたものだよね
というか、ならくが率先して力仕事してるし……いや、なんでもないよ(笑顔
田畑の整備に小屋作り、仲間の作業をヒルコ達と一緒に手伝いたい
小さくとも身軽であったりと、彼らは決して無力じゃないしね
向き不向きはあっても出来る事は沢山あるし、出来る事を増やして欲しい
作業を通して道具の使い方も教えるよ
身に着けた知識と技術は、この先もきっと彼らの助けになると思うから
種や苗は【植物活性】で確りと根付かせる
収穫の時期と方法も、紙に分かり易く書いて渡しておこう
狭間・ならく
【凪】
ンむ。
(アイテムポケットよし、水源よし、土壌改良よし)(色々持ち込んでおいたかいがあるってモンだな)
田畑を軽く整えて、種籾は今植える分とは別に次の季節の分とを指示しておく。……いやマジで、冗談じゃなくこれは食うなよな。
サテ、衣食がそれなりに整うたのであれば……あとはやはり住処かね
モコモコよ、道具出せ、道具。置いてけるモンと置いけないモン分けろよ。なァに、家作るに使うだけなら新宿の工具使っても構うまい?
ひひ、今のナラクさんは見た目よか大分力持ちだゼ。マ、お前らも暇なら手伝えよ。少なくとも今しばらくはここが“お前さんらの”村だ。
……ふゥむ……。
(ふと思い立ってトンカンと、住居とは別の小さな家を造りはじめる。いわゆる祠の大きさ)(ポケットから取り出した像を中に籠める)
あー……何ってアレだ。出来立ての村ってなァ、チィと殺風景に過ぎるからな。
そンだから別に深い意味はねェよ。壊したくなったら壊していい。そんときゃ薪くらいにゃなろうよ。
●
「ンむ」
まずはするべき事と、出来る事の確認である。
(「アイテムポケットよし、水源よし、土壌改良よし。色々持ち込んでおいたかいがあるってモンだな」)
狭間・ならく(【嘘】・g03437)は使用可能な残留効果と、持ち込んだ新宿製の物資を確認する。
「お腹は空いてるかな?」
「空いてる?」
「空いてる……かも?」
先ずはヒルコ達の状態を確認。
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は質問してみたが、夢うつつの様だ。
どうも柱に埋められていた間は、水も食料も排泄も不要であった模様。だが外に出した以上は少しずつお腹が空いているだろう。
「じゃあおにぎりを食べながら話をしよっか。希望もあるだろうしね」
「なら作物と種籾とかの区別を話とくぞ。……いやマジで、冗談じゃなくこれは食うなよな」
雪人が持参した御握りを出すと、ナラクは持って来た野菜などの分類をした。
これは食べる物、これは植える物と説明して置く。
「んーわかったー」
「たぶん、わかったー」
「大丈夫かよ? まあその辺は自己責任だな」
と言いつつナラクは袋に記しをした。
気が付きやすいようにこっちは努力する、お前らも理解する努力しとけ。と言う事だろう。
地面に植えるマークと、食べるマークを付けておけば判るだろう……たぶん。
「サテ、衣食がそれなりに整うたのであれば……あとはやはり住処かね」
「そうだね。出来れば水源から離れてない場所がいいけど、とりあえず仲間が簡単に用意してくれたみたいだ。そっちに行ってみよう」
そう言って二人は仲間が見繕った山間部へ赴く。
そこには簡単な畑と、食料が置いてあった。
元は鹿か何かであったらしき肉と皮もある。
「さすがに便利じゃねーが、マて、そこは仕方ねーな。モコモコよ、道具出せ、道具。置いてけるモンと置いけないモン分けろよ。なァに、家作るに使うだけなら新宿の工具使っても構うまい?」
そういってナラクはモーラットのモコモコ野郎に道具を吐き出させた。
そして日曜大工とばかりに、適当な木を木材に変えていく。
「ひひ、今のナラクさんは見た目よか大分力持ちだゼ。マ、お前らも暇なら手伝えよ。少なくとも今しばらくはここが"お前さんらの"村だ」
「はーい」
「どりょくするー」
そういってナラクは怪力無双を使って木材で柱を立てた。
その周囲に布をかぶせれば、足跡だが屋根と壁も出来る。
後は竹か何かで補強して、毛皮などもあれば最低限の住処に成るだろう。
「緋奈子の準備もそうだけど、皆の隠れ里作りも随分と慣れてきたものだよね」
「まーな。つか、慣れないといちいち面倒くさいだろ」
雪人が様々な道具を分けて、自分たち用とヒルコ用に分類。
自分たちは大きな木を担ぎ、地面を掘って土砂を移動させて半地下式にする。
その間にヒルコたちは軽い竹を切り、あるいは土に水を練り込んで壁を補強した。
「というか、ならくが率先して力仕事してるし……いや、なんでもないよ」
「あん?」
雪人は笑顔でナラクの怒声をスルーした。
どうせ今は作業中なので、ヘイヘイホーと音声過大である。
田畑の整備に小屋作り、仲間の作業をヒルコ達と一緒に頑張るぞい!
「小さくとも身軽であったりと、彼らは決して無力じゃないしね。一方的に救われる存在ではなく、器用で身軽な別の種族と言うだけさ」
雪人は人々を助けたいとは思うが、一方的に救いたいわけでも依存させたいわけでも無い。共に生きていき、歴史を取り戻し、そしていつか元の世界に戻った時に笑い合いたいのだ。
「向き不向きはあっても出来る事は沢山あるし、出来る事を増やして欲しい。道具で使い方が分からなければちゃんと教えるからね」
「はーい」
ニコニコと笑い合いながらその作業を見つめる。
身に着けた知識と技術は、この先もきっと彼らの助けになるだろう。
「植物活性があれば収穫時期も早くなるね。その時期と方法も判り易く書いておこうか」
雪人は紙に詳細を掻き、板に簡単な絵を描いた。
スムーズに収穫するのは無理かもしれないが、後続で仲間を連れてくれば何とかなるだろう。
「……ふゥむ……」
「それ、なあに?」
ナラクはふと思い立って、ヒルコ用よりも小さな家を建てる。
そして中にポケットから取り出した像を入れ、力を込めておくのだ。
「あー……何ってアレだ。出来立ての村ってなァ、チィと殺風景に過ぎるからな。そンだから別に深い意味はねェよ。壊したくなったら壊していい。そんときゃ薪くらいにゃなろうよ」
地蔵菩薩と言うのを知っているだろうか?
奪衣婆から衣服やしがらみを取り上げられた人々を守る存在である。
その正体は閻魔大王であり、奪衣婆とも夫婦であるという説もあった。
まあ十王信仰とか本場の天竺とか道教とかでも違うんだけどな。
いずれヒルコたちも暮らしていけるようになるだろう。
その時にはもう不要な守り神だろうと思いつつ、次のメンツでも連れてこようかと思うナラクであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【植物活性】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!