リプレイ
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
来る奪還戦は一層厳しいものだと聞く
なら、できるかぎりのことはしなければ
ここにいるのは東洋の龍か…確かに中華の伝承でよく見る姿に近いな
ドラゴンと何が違うのかと思ったら、翼がなかったり、後ろ足がなかったりだろうか?
<地形の利用>で身を隠しながらの観察もそこそこに
偃月刀に朱殷の闘気で形成した怒龍を纏い、気を引き締める
深呼吸で<精神集中>すれば、狙いを定めたところへパラドクスを発動
行軍訓練に集中しているところに間欠泉をぶつけて強襲する
【水面走行】が発動すれば素早く海上を移動しつつ龍の群れを分断するように誘導
反撃の火の弾は<水使い>の力で間欠泉の軌道を捻じ曲げてぶつけることでいくつかを撃ち落とし、ダメージの軽減を図りつつ
派手に暴れることで、仲間が敵の一角を削る一助になれば
動けなくなる手前を見極め、出来る限り敵勢を削ったところで撤退しよう
目的は殲滅ではないからな
新宿島を消し去るほどの攻撃とやらの、準備をみすみす見逃す道理はない
来るべき戦に備え、備えているのがお前たちだけとは限らんぞ
宝心・ライラ
アドリブ連携歓迎
パーシヴァルの作戦がこの戦争で一番厄介そう!
重点的にお邪魔しちゃうんだから!
ハイファイブを手に、仲間の【水面走行】を借りて私もこっそり近づく
相手は空中戦が得意なスピード自慢ばかり
お馬鹿正直に正面から相手をするような真似はしたくないわ
だから私はジャッカー達を挑発して、私の闇の結界の中に誘導してあげる
ふふ、その速度で突っ込んできて急に上下左右が急にあべこべになったらどうなるかしら?
「ほら言わんこっちゃない。スピードの出しすぎて事故っても誰も同情なんてしてくれないわよ」
突っ込んできたジャッカー同士で同士討ちしてくれたら儲けもの
そうならなくても結界から出られない間に私はドラゴンさんたちの生命力をいただくわ
炎の反撃は笑顔の書の防御結界で防ぐ
一通り暴れたら無理しない程度で撤退するわ
また何度でも遊びに来るからね♪
ユダス・イグノティウス
【高速詠唱】と【全力魔法】により、二つの刃を連結し巨大な剣槍とし、魔法で強化。
【戦闘知識】と【薙ぎ払い】と【斬撃】により、より多くの敵を巻き込むように攻撃。
【空中戦】と【一撃離脱】により、高速で滑空しながら敵の攻撃を搔い潜るようにこちらの攻撃を叩き込み、状況によりすぐ撤退を意識する。
我が名、モルドレッダ。
竜を屠るもの。
ここまで来た。ここまで来たのだ。
遠き、遥か、果て無き道を。とうとう、ここまで来たのだ。
これぞ我が存在意義。これぞ我が存在理由。
全ては王の為に。
故に。
まずは貴様たちを、屠らせてもらう。
我が名、モルドレッダ。幻想の終わりをかざす者なれば!
アドリブや絡み歓迎。
九十九・静梨
※連携・アドリブ歓迎
訓練に熱心なのは鍛錬好きとして関心しますが、あの方達に援護されると厄介なのもまた事実
ここは心を鬼にし容赦なく数を減らさせて頂きましょう
敵軍の位置とこちらの距離を測り
呼吸法を使い大きく息を吸い潜水
真下から一気に浮上し出ると同時にパラドクスを発動
大声を電撃のブレスとして発射
命中した敵の動きを封じます
同時に【通信障害】を使用し連絡を遮断
そのまま飛び出した勢いのまま空中の敵へ突っ込み
電撃を帯びた拳や蹴りでの強打の連撃を複数の敵へ一気に叩き込みますわ
反撃の炎弾はオーラ操作で闘気を、魔力付与で魔力障壁を全身の筋肉に二重で纏い
炎弾を二重オーラの拳で迎撃
弾くなり逸らすなりしてダメージを軽減し致命的な一撃を受けないようにしますわ【反撃アップ】
海上を泳ぎ敵に囲まれないように注意しできるだけ移動し続けますわ
筋肉で派手に暴れて注意を引き寄せ
他の味方が攻撃しやすくするようにしましょう
ジェネラルが出るか限界まで敵を削れたら撤退
大声電撃ブレスを発射し味方を援護しながら撤退しますわ
喩・嘉
幸児(g03876)と綿密に連携して戦う
※アドリブ・他の方との連携も歓迎
なかなか作戦の弄しがいのありそうな状況だな
敵は空中戦を得意としていると見た。ならば、不利な状況に引き込んでの勝負としよう。
まずは襲撃を気づかれずにことを進めるため、俺たちがまず先に動こうか。群れから順に削り取るよう、端から敵を落としていく方針でいく。
俺は【水中適応】を使い海中に待機。
幸児が大波で攻撃対象を海中へと引き摺り込んだら、羽扇を振るい、海流を指揮して「海内奇計」を使用。
渦の中に巻き込み水中から逃がさないようにしながら、敵を確実に各個撃破していく。
幸児がWIZで狙われていたらディフェンス。
敵に奇襲がばれたら、他の仲間たちに合図を送って派手に暴れてもらおう。
手練れがこれだけ集まれば、この一団も殲滅できる可能性はあるのではないかとは思うが
叶わない場合は、戦果だけあげて逃げられるときに逃げよう。
守都・幸児
喩嘉(g01517)と綿密に連携して戦う
※アドリブ・他の皆との連携も歓迎
敵の戦力は出来る限り削がねえとなあ
…新宿島に手を出しはさせねえ
喩嘉の位置を確認した上で、俺も【水中適応】を使い海中からこっそりドラゴンどもに接近する
俺の使う技は「メイルシュトローム」
敵群が攻撃範囲内に入ったところで大波を放ち
飛んでるドラゴンどもを片っ端から波に巻き込んで、喩嘉の待つ海中に引き摺り込む
俺は【水使い】って柄でもねえが
ようは陰陽五行の水の気を高めてやればいいんだ
ぶっつけ本番でもなんとかやってやろうじゃねえか
さあ、ここからは【水中戦】だぞ飛龍ども
喩嘉がPOWで狙われたらディフェンス
連中の放つ炎の技には大波を放って反撃する
戦いながら空中に残る敵群の様子にも気を配り
伝令に飛ぼうとするドラゴンがいたら
そいつを【追跡】して優先的に大波で叩き落とし、海中に引き摺り込むぞ
それでも奇襲がばれそうになったら
喩嘉の合図に合わせて周囲一帯の波を荒れ狂わせ、大荒れの嵐で援軍の目を眩ませる
倒せるだけの敵を倒して、皆と一緒に撤退するぞ
空中を拘束で飛び回るドラゴン勢、その戦力を削り取らんと海上を走る影、それはこの地に出撃したディアボロス達であり。
「海上では身を隠す事は不可能、か。潜水するぐらいしか手は無いが。一人ぐらいは見つかる必要がありそうだ」
海面を走り飛び交う蒼炎のジャッカーを睨むは夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)であり。
全員が水中を進むと奇襲効果が低くなる、ならば先んじて自分が派手に海面から仕掛ける事にて耳目を集め仲間の攻撃に繋げるべく、彼はあえて海上を突き進み、その手に握る偃月刀に闘気を纏えばそれは怒龍の形を形成して。
「ここにいるのは東洋の龍か……確かに中華の伝承でよく見る姿に近いな。ドラゴンと何が違うのかと思ったら、翼がなかったり、後ろ足がなかったりだろうか?」
敵の姿を凝視、よく見るドラゴンとの違いをふっと呟き構えを取れば、海面を進む彼にジャッカー達も気付いたのか体をくねらせ下方を見つめる。
それこそが開戦の合図、気付いた時には既に攻撃は始まっており……錬晏が偃月刀を振るえばその瞬間、海面が沸騰したかのように沸き立ち大小さまざまな間欠泉が空中へと噴出、降下体制に入る間もなくジャッカー達を飲み込んでいたのだ。
「ゴアアア!? 敵襲、こんなところにまで!?」
「いい機会だ、訓練の成果を見せてやる!」
間欠泉に飲まれたジャッカー、だがその程度ではやられぬ。
敵が来たというのなら行軍訓練の成果を見せる好機、一気に距離を詰めそのまま叩き潰してやるとばかりに体をくねらせ急降下、そして両の手に炎の球体を生成し、次々と錬晏に向けて投げつける。
その炎を防ぐように間欠泉が曲がり、ぶつかり合うが消滅はさせられず。
ほんのわずかに勢い減じた火球が海面走る錬晏に向かって飛来、咄嗟にかざした偃月刀にて受け止めながらも全ての火球を防ぐことは叶わず、海面にて彼の体は炎に包まれるが此方もその程度では終わらぬとばかりに得物を一振り。
「どうした、その程度か? ならばもう一度仕掛けるか?」
「チッ、舐めるな!」
身を焦がす炎を振り払い、挑発する錬晏に乗せられて複数のジャッカーが急降下、距離を詰めた所を見計らったように波間から飛び出したのは宝心・ライラ(ミス・ハッピースタート・g01071)であった。
「あははっ、挑発する手間が省けちゃった。それじゃ重点的にお邪魔しちゃおうかしら!」
愛用の武器、ハイファイブを手にした彼女は飛び出した後に海面を疾駆、降下してきたジャッカーとの距離が一気に縮まる。
そのまま彼女はバンジョー型となった柄をかき鳴らし、それと同時に黒き結界が周囲に広がりジャッカー達を飲み込んで。
「黒の演目! ここより先は幕間曲。皆さま暫しご歓談♪」
広がる闇の結界は彼女の行う一つの演目、飲み込まれた相手の平衡感覚と方向感覚を狂わせる空間に高速で飛び込めば飛び込んだ面々の進行方向は無茶苦茶に狂っていき。
あるものは海面に叩きつけられるように、またある者は仲間同士ぶつかって互いに傷つき大混乱に陥って。
「ほら言わんこっちゃない。スピードの出しすぎて事故っても誰も同情なんてしてくれないわよ」
結界内でダメージ受けたジャッカー達を挑発し、更に煽って冷静な判断力を失わせるように振舞うライラ。
それは飲まれた敵だけでなく、無傷で空中を巡回し仕掛けるタイミングを計る面々にも向けた物でもあり、どうやって自分達を食い止めるのかと不敵に笑う。
そんな中、闇に飲まれ混乱していたジャッカー達が結界より脱出、空中で体をくねらせ怒りの形相にて炎を吹き出し猛反撃。
「おっとと、そんな炎はこれで……って、あつつつつっ!」
「ふざけた態度を! このまま焼き尽くしてやる!」
吹き出された炎、刃の形へと変じたそれを前にライラは笑顔の書を開く事にてスマイルマークをした障壁を展開。
勢いを減じる事は出来たが完全に防ぐことは叶わずに、貫通した炎によって体が傷付き燃やされるがその状況すら逆に挑発に組み込む態度を見せていく。
その挑発に乗せられて、別のジャッカーが怒りをその身に宿らせ炎を両の手に携えて高度を下げて、ディアボロスを倒さんと仲間の援護に急降下。
しかしそれこそが狙い、ライラが海面を後退すると同時、水中から一気に空中へと浮上した九十九・静梨(魔闘筋嬢・g01741)が両者の接触を阻んでいた。
「ぷうっ! 訓練に熱心なのは鍛錬好きとして関心しますが、あの方達に援護されると厄介なのもまた事実。ここは心を鬼にし容赦なく数を減らさせて頂きましょう」
「くっ、まだ来たか!」
海中より飛び出した静梨は構えたままに、対するジャッカーも炎を携えたまま、双方が攻撃態勢に。
だがしかし、別の標的を狙っていたジャッカーに対し海中から一気に仕掛ける好機を狙っていた静梨のほうが一手早く攻撃を仕掛けられたのは自明の理。
「九十九家家訓! 『雷電の如く刺激的かつ轟く者であれ!』雷気大槍よ、我が筋肉に宿りて轟雷を響かせよ!」
「ごおおおおお!?」
咆哮と共に放たれた強烈な電撃、耳を劈くようなそれをもろにうけ、痺れた様に動きが一瞬鈍ったジャッカー達。
その好機を逃さずに、相手が迅雷の如く速さを求め訓練しているのならば、それに勝るとも劣らぬ速度を持って静梨は弾丸のように空中を駆け抜けてジャッカー達に急接近。
先ずは手近な相手を狙い、電撃を纏った強烈な踏み付けを見舞う事にてジャッカーを足場にしつつ攻撃し。
反動で加速し更に上空へと高度を上げれば、次なるジャッカーに繰り出す拳でその顔面を殴りつけ。
そのまま体を空中にて回転する勢いでの回し蹴りでジャッカーを蹴り飛ばし、ディアボロスここに在り、とばかりに自分の存在を主張していたのであった。
「ぐぅう、ふざけるな! 焼き殺すぅ!」
「甘いですわ、その程度で……この私が止まるとでも!?」
奇襲によって受けたダメージ、されどそのまま総崩れになるものか、と怒りのままに放たれた反撃の炎。
だがその火球すら筋肉の前では無意味と主張するかのように、飛来した火球に対し静梨はオーラを纏い、更には自身の眼前に魔力の障壁を生み出して。
障壁によって僅かに速度を落とした火球にあえて自らの拳を叩きこみ、無理矢理軌道を逸らす事にて致命的な部位、即ち頭部や胴部への直撃を避け、筋肉の鎧となった四肢にて攻撃を受け止め致命の一撃を避けながら海面へと落ちていく。
被弾、されど炎で自分は倒されていないと主張しながら海へと着水。
そこからあえて、水しぶきが上がる様に派手にバタフライ泳法を。自分に追いついてみろとばかりに泳ぎ出した静梨はその動きでもってジャッカー達を挑発する。
「ええい、舐められたままで」
「まて、このまま誘われれば……先ほどまでと同じではないか?」
挑発、そして不意打ちと幾度も攻撃を受けたジャッカー、故に警戒し追い立てるのではなく周囲の警戒へと行動を変更。
だがその行動の変化を予測したのか、警戒の合間を掻い潜り、海面付近に展開していた敵軍に狙いを定め波間よりユダス・イグノティウス(System:モルドレッダ・g03967)がその姿を現して。
「我が名、モルドレッダ。竜を屠るもの」
「やはりかっ! 迎撃するぞ!」
予測した新手の搭乗、炎を纏い身構える集団に対し正面より突っ込むユダス。
左右の手に持つ竜骸剣と竜骸牙大槍剣を連結させ、巨大な穂先を持つ長槍のような形状へと得物を変化、そして海面を蹴り上げ空中に飛び上がり。
疾走から跳躍の勢いを乗せ空中を滑空、高度を下げてしまったが故に己の間合いに入り込んでしまったジャッカー達に急接近。
「ここまで来た。ここまで来たのだ。遠き、遥か、果て無き道を。とうとう、ここまで来たのだ。
これぞ我が存在意義。これぞ我が存在理由。全ては王の為に」
「貴様の存在理由など知らぬ、ここで燃え尽きろ!」
己の武器に炎を纏わせ迫るユダス、対するジャッカーもまた火球を己の手に持ち向き合って、炎と炎のぶつかり合い。
「我を否定するか、だがそれでこそ滅ぼすべき敵。故に。まずは貴様たちを、屠らせてもらう。我が名、モルドレッダ。幻想の終わりをかざす者なれば!」
ユダスは炎を纏った自らの得物を一振り、するとその炎は巨大な炎の翼へと変化して。
巨大な竜が、その翼でもって相手を打ち払うかのように横凪ぎすればジャッカー達が炎に飲まれ、炎上しながら姿勢を崩し吹き飛んでいく。
だがそれと同時、振るわれた翼を貫通する様に飛び出した火球がユダスに直撃。
此方も燃え上がり、されど更なる反撃を避ける様に彼は燃え上がりつつも炎の翼を羽ばたかせながら加速、戦線を離脱する様に弧を描きながら軌道を変えて離脱を始めていたのであった。
「ぐおおっ、これだけやられて……奴らが逃げるぞ!」
「クソッ、援軍はどうした!? 何故誰も来ない!」
連続して行われたディアボロスによる奇襲攻撃、そして挑発的な動き。
伝令に飛んだ仲間も居るはず、しかし何故援軍が来ないのか? それはこの戦域とは別の場所、伝令を行うジャッカーとその報を受けた敵軍を狙い足止めしていたディアボロスが居たという証左。
その妨害行為を行っていたのは喩・嘉(瑞鳳・g01517)と守都・幸児(祥雲・g03876)の二人であった。
「なかなか作戦の弄しがいのありそうな状況だな。敵は空中戦を得意としていると見た。ならば、不利な状況に引き込んでの勝負としよう」
「なるほど、敵の戦力は出来る限り削がねえとなあ……新宿島に手を出しはさせねえ」
海中に潜み戦況を見ていた両者が通信で言葉を交わし、先んじて仕掛けたディアボロスの攻撃に対応したジャッカー達の動きを確認する。
先の攻撃を受けディアボロスへの反撃に移る者とは別、別方向へと飛ぼうとする複数のジャッカーを確認。
奴らが伝令か、と察した刹那、その報告はさせぬと幸児は海中より顔を出し、飛翔する集団に向けおぞましき叫びを放つ。
「オオオオオオオオアアアアア!」
「ぐおおお!? な、なんだ!?」
「なっ、波が!? あああ!」
空気を震わす叫び声、それと同時に海が瞬く間に荒れ狂い、巨大な波となって空中へと伸びジャッカー達を飲み込み水中へと誘って。
強烈な圧力で体を無理矢理に曲げられ、海中へと没していくなか見えたのはこの波を引き起こした術者である幸児の姿。
「さあ、こっからは水中戦だぞ飛龍ども!」
「貴様か! ふざけた事を!」
伝令など許さぬと宣言し、更に巨大な波で別のジャッカーを飲み込みながら得意の高速飛行ではなく水中での削りあいだと名実ともに示してみれば。
激昂するジャッカーもまた波にのまれ、放つ火球は海水を沸騰させつつ幸児に向けて突き進み、その体に命中。
水と炎、愛はする力がぶつかり合って互いに傷つく最中、されど敵を海中に。
伝令に向かうより早く水中戦に引きずり込んだという事は大きな成果、ならばその好機を逃さずに喩嘉が攻め立てるのは明白。
「潮流を読み、行く末を指揮する。お前らは最早二度と空を舞う事は無い」
海中にて嫌に目立つ白、それは水中に潜みし喩嘉の振るう羽扇であり。
それと同時に大きな渦が生み出され、大波によって海中に没したジャッカー達を逃がさぬように、潮流の中心部に吸い込むように渦が巻く。
大いなる水の流れ、それによって離脱する暇すら与えずにこのまま海の藻屑とするように。
海水をかき回す渦が巻きこれで終わったかと思われたが、飲まれる前にせめて一矢報いようとしたのだろう、渦を切り裂き伸びる刃はジャッカーが放った炎の刃。
だが反撃が来ることも織り込み済み、刃に衣服を切り裂かれ、そして炎に身を焼かれつつも喩嘉は冷静に戦況を分析、敵の群れを削り落としつつ、更に不穏な動きが無いかその予兆を探りつつ。
自分が派手に、海流を操り耳目を引いたが怪しい動きがある、そう目配せすればそれを受けた幸児が海上に顔を出し首を回せば先の攻撃に巻き込まれなかったジャッカーが急ぎ伝令に飛ぼうとする姿。
「まだ伝令が居たか、あいつを追うぜ!」
「いや、深追いすれば此方が不利だ。ならここで足止めし援軍を足止めしておく方が仲間の為だろう」
苦境を悟り、援軍を求め飛翔するジャッカーを追おうとする幸児、それを押し留め別地域で戦う中がより大きな戦果を上げれるように、妨害と足止めに切り替えるのが最善と喩嘉が諭す。
その言葉を聞き、幸児は確かにそうだと追跡を諦め空中を。
そこには怒りの形相のまま、伝令に向かった仲間が援軍と共に来訪するまで両者を逃がさぬと睨みつけるジャッカー達。
だが此方に注意を向けてくれ、そして援軍まで呼び寄せ自分達を狙ってくれるのならば、それだけ仲間の戦闘と撤退時間が確保できるという物。
遠方より揺らめく炎、増援として駆けつけるジャッカー達の気配を察した幸児と喩嘉が再び顔を見合わせて。
「それじゃ、逃げるまでと。向こうの皆と一緒に撤退できるように」
「ああ、ここで引きつけ、目くらましをしつつ下がるぞ」
言葉を交わすと同時、再び響く絶叫と凄まじき津波。
それに呼応する様に巨大な渦潮が発生し、海面に姿を見せた人影、即ちこの戦場にて戦う幸児と喩嘉は放たれた火球と炎の刃、それらから逃れるように波間に姿を消していく。
荒れ狂う大海原、パラドクスによって発生した大いなる自然の怒りともとれる攻撃が収まった時には既に海中に没したディアボロスの姿はそこに無く、苛立ちながらジャッカー達は別の戦場、即ち4人のディアボロスにより奇襲を受け、苦境に立つ仲間の救援へと急ぎ空中を駆けるがそれは遅すぎた行軍で。
「あら、向こうから揺らめく炎が。頃合いですわね」
「これ以上の戦闘は無用、撤退を進言す」
救援にむかうジャッカー、それらが纏う炎を認めた静梨とユダスが仲間に撤退すべきと通信を送れば、これ以上の戦闘行為は危険。
戦果としては十分だと判断したライラと錬晏もその提案に同意して、戦闘から撤退へと行動を変化させ。
「ふふふ、今回の演目はお気に召したかしら? また何度でも遊びに来るからね♪」
「訓練を続けるのは結構、だが。来るべき戦に備えているのはお前たちだけとは限らんぞ」
下がり際までも挑発を忘れぬライラ、対照的に相手へ忠告とも取れる言葉を残す錬晏。
ガチガチと怒りを表す様に顎を動かし牙鳴らし、ジャッカー達が援軍到来より早く動こうとした刹那。
「すぅぅぅぅ……九十九家家訓! 『雷電の如く刺激的かつ轟く者であれ!』雷気大槍よ、我が筋肉に宿りて轟雷を響かせよ!」
思い切り息を吸い込んだ静梨が絶叫と共に上空へ電撃のブレスを吐き出せば、その雷光が一種の目くらましとなり同時に錬晏の間欠泉が海面より吹き出し、そしてユダスの振るう炎の翼が空を彩る。
それらの攻撃はジャッカーを倒すのではなく、逃げる間を稼ぐ為の物、反撃として放たれた炎を受ける者も居たがこれ以上の戦闘をする必要のない面々は海中へと姿を消し、速やかに戦場より離脱して。
急ぎ救援に向かい、ようやく合流できたジャッカー達の目に映ったのは大きく消耗し、数を減らし傷ついた同胞と既にディアボロスは姿を消し、いつもの静かさを取り戻した海原が見えるのみ。
口惜し気に歯噛みして、残存戦力を取りまとめた集団はこの場を離れ傷を癒し、再度の訓練を行うべく移動する。
ディアボロスとドラゴン勢、双方が雌雄を決する戦いは、すぐそこに来ている。
その結末が如何なるものになるのか、それはまだ分からない。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【水面走行】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【水中適応】LV2が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!