🚊クロノス級の事件に挑め

 クロノス級クロノヴェーダが行っている悪辣な事件を阻止する為、特別なパラドクストレインで過去に遡り、クロノス級と決着をつけます。
 宿敵が引き起こしている事件の一つに介入し、事件を引き起こしているクロノス級クロノヴェーダを撃破して、因縁に決着をつけます。

 クロノス級は、宿敵の性質に沿った事件を引き起こします。
 この事件を完遂させる事で、クロノス級クロノヴェーダは、新たな『アヴァタール級』を生み出し、戦力として基準時間軸に送り届けているようです。

※既に滅びたディヴィジョンのクロノス級について
 ディアボロスウォーなどで、滅びたディヴィジョンのクロノス級は、その事実を知る事が出来ていないようです。
 彼らが送り出した、新たな『アヴァタール級』は、本来の別のディヴィジョンに漂着し、漂着したディヴィジョンの戦力として使われます。

殺戮劇に悪女は微笑う(作者 朱乃天
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#宿縁邂逅  #🚊クロノス級の事件に挑め 


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#🚊クロノス級の事件に挑め


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 空も、大地も、生まれ育った祖国を容赦なく奪う侵略者共。
 多くの命を狩り取る獣のような銃声と、不気味に響く軍靴の音が、大切な思い出までも踏み躙っていく。
 美しかった故郷の景色は夥しい量の血に染まり、瞬く間に、街一面が残酷な赤に塗り替えられていた――。
 全ては〝あの女〟の仕業――他人の命を虫けらのように見下す冷たい眼差しと、蔑むように嘲笑う、魔女の如き吸血鬼。

「いい加減にしろ! これ以上、人の命を弄ぶのであれば、我らがお前を成敗する!」
 暴力的な支配に異を唱え、反旗を翻す者たちがいた。
 その内の一人、貴族階級らしき青年が女吸血鬼の屋敷に乗り込み、『復讐者』としての敵意を示す。
「ええ。私たちが戦わなければ、誰が国を救えるのです? 民草の尊い命は、我が身を賭しても守ってみせます!」
 青年の言葉に同調するのは、彼の身内と思わしき少女。
 そして二人に率いられ、この場に集結した全員が武器を手に取り、女吸血鬼と戦う構えを見せている。
 自分が犠牲になろうとも――悲壮なまでの決死の覚悟で挑む彼らの想いを、女吸血鬼は揶揄うように一笑に付す。
「分かっているじゃない。この国を救える者など誰もいない……貴方たちが他の人間より強くても、所詮は力不足なの」
 彼女の言う通り、彼らが束になったところで到底敵わず。その圧倒的な力の前では為す術もなくひれ伏すしかない。
 やがて決着がつき、倒れて地面に這い蹲る反逆者たちを一瞥しながら、女吸血鬼は何かを思いついたように愉悦する。
「どうせ殺すなら、生きてきたことを後悔させるくらいの絶望を、たっぷり味わせてあげましょう――」

●断つべき因果
 新宿駅グランドターミナルに現れたのは、特別な仕様のパラドクストレイン。
「このパラドクストレインは、クロノス級が活動していた過去の時代に移動する為のモノ。つまり、そのクロノス級と決着をつける為、アナタたちにはこれから現地に向かってほしいの」
 姫宮・ノエル(空想トロイメライ・g03234)は集まったディアボロスたちを前にして、今度の事件に関する内容を話す。
 今回の目的となる場所は、吸血ロマノフ王朝。
 彼の地で待っているのは、クロノス級クロノヴェーダ『アレクサンドラ・フョードロヴナ』。
 その名前には、聞き覚えのある者もいるだろう。彼女とこうした形で邂逅を果たすのは、運命とでも呼ぶべきか――。
「アレクサンドラが活動している過去の時代では、歴史改竄が最終段階に入っているわ。ディヴィジョン化を受け入れようとしない不要な人間を大量粛清し、都市を丸ごと生贄にしようと企んでるの」
 しかし、パラドクストレインで過去の時代に遡り、クロノス級の撃破に成功すれば、敵のディヴィジョンを弱体化させ、新たなアヴァタール級の出現を抑えることが可能となる。

 これから駆け付ける現地では、アレクサンドラに反抗し、囚われた過去のディアボロスたちが、都市の広場で大勢の大衆を前に処刑されようとしている場面に出くわす。
「全ては人々に恐怖を植え付ける為の見せしめとして。でもすぐには処刑しないで、まず守るべき民を目の前で虐殺し、絶望感を抱かせた後に彼らを嬲り殺すつもりなの」
 敢えて苦しませるのは、対象のディアボロスに強い負の感情を抱かせることで、より多くのアヴァタール級を生み出す力を得られるからに他ならない。
 更にクロノス級は、パラドクストレインで侵入しても、その時点でこちらの存在を察知する。
「そしてアナタたちを最優先で排除するべき脅威と見なし、処刑を後回しにして襲い掛かってくる。現場に着いたら、最初に過去のディアボロスたちを助けてほしいの。大衆は自力で逃げるけど、できたら避難のフォローもお願いね」
 また、アレクサンドラはトループス級『皇帝官房第三部』を護衛として引き連れている。
 これらはクロノス級の力によって生み出された存在。放っておけば周囲に被害が出る危険もある為、確実に始末することが望ましい。
 因みにクロノス級であるアレクサンドラは、新宿島の存在を全く知らず、ディヴィジョン側の情報を持っていない。
 しかも知性が非常に高い為、会話などから情報を引き出すようなことは不可能だ。

 ここまでの情報を伝え終えると、ノエルは一行の顔を見つめながら、戦地に向かう彼らに言葉を送る。
「今回はクロノス級を討ち倒す絶好の機会よ。アナタたちの手で、奪われた過去の世界を取り戻してほしいの」
 薄っすらと目を細め、祈るような気持ちで、ノエルがディアボロスたちに希う。
「これからアナタたちが進むべき道に、どうかご加護を――」


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【水源】
1
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【罪縛りの鎖】
1
周囲に生き物のように動く「鎖つきの枷」が多数出現する。枷はディアボロスが命じれば指定した通常の生物を捕らえ、「効果LV×2時間」の間、移動と行動を封じる。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【セルフクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が1mの「コンクリートの立方体」を最大「効果LV×1個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【熱波の支配者】
1
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【モブオーラ】
1
ディアボロスの行動が周囲の耳目を集めないという世界法則を発生させる。注目されたり話しかけられる確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【エイティーン】
1
周囲が、ディアボロスが18歳から「18+効果LV」歳までの、任意の年齢の姿に変身出来る世界に変わる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【修復加速】
1
周囲が、破壊された建造物や物品の修復が容易に行える世界に変わる。修復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」する。
【植物活性】
1
周囲が、ディアボロスが指定した通常の植物が「効果LV×20倍」の速度で成長し、成長に光や水、栄養を必要としない世界に変わる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【寒冷適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、摂氏マイナス80度までの寒さならば快適に過ごせる世界に変わる。
【コウモリ変身】
1
周囲が、ディアボロスが小型のコウモリに変身できる世界に変わる。変身したコウモリは最高時速「効果LV×50km」で飛行できるが、変身中はパラドクスは使用できない。
【水中適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が水中で呼吸でき、水温や水圧の影響を受けずに会話や活動を行える世界に変わる。
【防衛ライン】
1
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。
【影忍び】
1
周囲が、ディアボロスが「自身が視認している、3m以内にいる一般人1人」の足元の影に変身できる世界に変わる。変身中は対象とした一般人の足元を離れられず、この効果の解除を除く自発的な行動は行えない。最大「効果LV✕10分」で解除。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV2 / 【ガードアップ】LV3 / 【反撃アップ】LV1 / 【リザレクション】LV2 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【先行率アップ】LV2 / 【ドレイン】LV2 / 【ダブル】LV2 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

朱乃天
 朱乃天です。
 当シナリオは、ナイン・スカーレット(ねこの隣人・g07595)さんの宿縁邂逅シナリオです。

●舞台並びに、状況について
 吸血ロマノフ王朝における、とある都市。
 その広場にて、囚われた過去のディアボロスたちが処刑されようとしています。
 皆様が侵入した時点で、敵はこちらの存在に気付きます。
 代わりに処刑対象者への注意は外れますので、現場に到着したらすぐに救出活動をして下さい。

●救出対象について
 貴族階級の青年と少女は兄妹で、過去の時代のディアボロスです。
 同じ力を持った仲間を率いて反旗を翻しましたが、打ち負かされてしまいました。
 彼らは戦闘では戦力になりません。
 戦いに巻き込まないよう、安全圏まで逃げてもらえるように働きかける必要があるでしょう。

 ※クロノス級を撃破後は、支配していた歴史が崩壊してしまうので、急いで脱出する流れになります。

 それでは、皆様のご参加を心よりお待ちしています。
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


ナイン・スカーレット
アドリブ歓迎

今回の事件、やっと1つ目の幕が下せる。
「私が今居るのは、あの時代の皆が居たからなんだよね。」
とぽつりとトレインに揺られながら思案する。

あの時は勝てないから何とかして皆が逃がしてくれた。

でも、それで終わりにするほど、王族として民草や親族をそのままにしてのほほんと過ごす訳には行かないからね。

「その為にパラドクスも、助けてくれる仲間が私には居る。」

件の怨敵だって、本来は別の存在だった筈、でも母の姿を取られてた。
この前の依頼で確認して、それを確信にしたからこれから行く先での惨劇を今からでも防いで宿敵との禍根を無くすしかない。

「倒す前に、皆を助けないとだ、1人だったら多分無理だけど、今回は仲間がいる!」

それだけでどれだけ助けになるか、一人流れ着いた新宿島での出来事を思い出しながら、日々を過ごし、強くなる為の方法を探した、新しい戦い方を仲間が教えてくれた。

「今度こそ救うんだ。それがディアボロスである事だから。」

※皆と呼ぶのは過去のディアボロス
※仲間は参加してるメンバー達を差します


アオイ・ダイアログ
絡み・アドリブ歓迎

ナインさん……因縁の相手なんですね
王族としての矜持、立派だと思いますよ
安心して、露払いくらいは任せて下さい
私たちはあなたの友人ですからね
友達の願いは助ける。当然です!

とりあえず群衆の解散ですね
敵はこちらに気を取られて人々を放置するようですし、【避難勧告】を借りて早い所逃げて貰いましょう
それを攻撃しようとする敵は【泥濘の地】で足止めです

あ、先にこっちか
過去のディアボロスさんは、縄で縛られてるならささっとアサルトボイス・薙で切って解放しちゃいますよ
逃げるなら時間ぐらいは稼いであげます
私たちはナインさんが紡いだ縁の結果ですよ
もう、弱者の時間は終わりです

……かつてのディアボロスはどれほど弱い存在だったんでしょうね
新宿島世代の私にはイマイチ実感が湧かない話です

それにしてもあの敵、見下したような目をしてますね。むかつく。
ええ、人を呪わば穴二つ。傲岸なる悪鬼に終焉を
私も微力を尽くしましょう


アルマニア・シングリッド
ナインさんの宿敵が来たんですね
いつもお世話になっていますし、お手伝いしますよ
猫の手が借りたい、と言われなくても

友達を助けるのに、理由なんていりませんから
ね、サフェル?

さて。まずは囚われている人の救出からですが……
こんな状況だと、情報が錯綜しそうですね

皆さん、情報面は任せてください
空想統べるものは情報を統べる、ですから

高速詠唱で詮索召喚を展開
連続魔法・早業などで長期的に展開しつつ
過去のディアボロスさんたちの退路を情報収集し、確保しましょう
(観察・看破・偵察など

サフェルは救助者さんたちの誘導をお願い
安全圏の情報や座標は常に送っておくから、そこまでの案内をよろしくっ

それを邪魔しようという敵から過去のディアボロスさんを護る為に
敵限定で見える認識阻害させる濃霧を退路の周囲に張って
泥濘の地で足止めです
(時間稼ぎ・結界術など

詮索召喚で得た情報はパラドクス通信で仲間全員に共有して
情報のアップグレードもしていきます

一般人や要救助者が戦闘に巻き込まれない様に
気を付けないとですね

アドリブ
絡み歓迎


ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!

ナインの宿敵……。優しそうな顔だけど、していることはやっぱりクロノヴェーダね!
ラ・ピュセルで見たこと有るような光景、黙ってみている訳にはいかないわ!
さ、皆を助けて宿敵も倒しちゃいましょ、ナイン!

現地に着いたら敵が気付いて向かってくるのよね!
そしたらレゾネイト(杖兼マイク)を使って大声を出して敵を引きつけようかしら!
「『この国を救える者など誰も居ない』? 本当にそうかしら!
さぁクロノヴェーダ、今日がアナタのラストステージよ!」

引き付けたトループス級は相手をしてもらう人達に任せて、コッチは【モブオーラ】を使って広場まで直行!
【パラドクス通信】を借りて状況の共有などを行いながら、一般人の皆の避難誘導ね!
【避難勧告】を借りて、さらにレゾネイトでの大声も合わせて使えば更に早く避難させられるかも!
現地のディアボロスも拘束を解いてあげて、避難するように呼びかけるわね!



 その日、都市の広場は詰めかけた大衆によって、黒山の人だかりができていた。
 ここに集った全員の視線が、一斉に広場の中心に注がれる。
 彼らが見つめる視線の先には、囚われた過去のディアボロスたちが鎖に繋がれ、処刑台の上に乗り、今まさに侵略者共の手にかかって命を絶たれようとしているところだ。

 祖国のディヴィジョン化を受け入れず、抗い続けた反逆者たち。
 部隊を率いたリーダーの青年は、全身を痛めつけられ、朦朧とした意識の中で、鈍色の雲が立ち込める空を見上げる。
 自分の力では敵わないのは承知の上。せめて刺し違えても〝あの女〟を殺せたら、と思っていたが――見縊っていた。
 我々はここで助からず、死に逝く運命なのだろう。しかし、まだ〝最後の希望〟だけは失っていない。
 どうか連中に捕まらず、無事に逃げ延びてくれているのを祈るばかりだが――。

 空からポツリ、ポツリと、小さな雫が落ちてくる。
 これは、反逆者たちの抗えない死の運命を悼む、涙雨なのか。
 青年の隣では、彼の妹である少女が項垂れながら、広場を囲む大衆を、視点の定まらない虚ろな目で見る。
 彼女たちは未だ知らない。この後、自分たちに希望を託した民草が、誰よりも先に目の前で蹂躙し尽くされるのを。
 最期に大きな絶望感を味あわせながら、奈落の底へと叩き落とす。
 この無慈悲な残酷劇を見守るクロノス級『アレクサンドラ・フョードロヴナ』は、心の中でほくそ笑む。
 嗚呼――もはや世界を救える者はないのだろうか。誰しもがそう思った矢先――。

 広場の大衆を殺害しようとしていたトループス級『皇帝官房第三部』の手が止まる。
 アレクサンドラが〝何か〟を感じ取ったのか、配下を制して処刑を中断させたのだ。
 と同時に、人だかりを掻き分けながら、広場の中央に躍り出てくる複数名の影。
「……私の世界に無理やり入ってきたのは、貴女たちというわけかしら」
 アレクサンドラの顔から笑みが失せ、突如現れた4人の少女を睨みつける。
「私が今居るのは、この時代の皆が居たからなんだよね」
 ナイン・スカーレット(ねこの隣人・g07595)が静かに足を踏み出しながら、ぽつりと呟く。
 彼女が生まれ育って生きた時代。今、自分の足で立っているこの場所こそが、自身にとっての懐かしき故郷。
 ――あの時は、勝てないから何とかして皆が逃がしてくれた。
 でも、それで終わりにするほど、王族として、民草や親族をそのままにしてのほほんと過ごす訳には行かないから。
「その為にパラドクスも、助けてくれる仲間が私には居る」
 全てはこの日の運命に、終止符を打って一つ目の幕を下ろす為。
 胸に燻り続ける激情を、漸く解き放てる日が訪れた、と。
 昂る気持ちを噛み締めながら、ナインは救出すべき過去のディアボロスたちに歩み寄る。

「ナインさんの王族としての矜持、立派だと思いますよ」
 今回の戦いの相手は、アオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)にとって大切な友達の因縁の敵だ。
 だからこそ、アオイも力になりたくてこの任務に同行した。
「私たちはあなたの友人ですからね。友達の願いを叶える為に助ける。当然です!」
 そうした想いを抱いているのは、アオイだけではない。アルマニア・シングリッド(魔術センスは未だに壊滅的な元一般人兼空想召喚師・g00802)も同様に、ナインの為に駆け付けた一人だ。
「いつもお世話になっていますし、お手伝いしますよ。猫の手が借りたい、と言われなくても。友達を助けるのに、理由なんていりませんから。ね、サフェル?」
 アルマニアは従者のメーラーデーモンにも話し掛け、当然のことなんだからと強調する。
「さて。まずは囚われている人の救出からですが……こんな状況だと、情報が錯綜しそうですね」
 自分たちが出現したことにより、過去のディアボロスの処刑が中断された。であれば、彼らを速やかに救助した後の、退路の確保も必要となる。
 広場に群がっていた大衆は、これから起こる危険を感じたか、蜘蛛の子を散らすように大慌てで逃げ出している。
 混乱し、地獄絵図の一歩手前のようなこの状況を解決すべく、アルマニアが精神を統一させて魔法を展開。
「《接続》、《解析》、《即興》確認。コード『古書目録』、承認完了。その知識、逃しませんよ? ―――サモンっ!」
 禁書の力を用いて発動させる空想召喚。サフェルを介して膨大な数の情報を解析、瞬時に最適解を導き出す。
「サフェルは救助者さんたちの誘導をお願い。安全圏の情報や座標は常に送っておくから、そこまでの案内をよろしくっ」
 仲間と情報を共有し、各自が役割を分担しながら協力し合い、救出活動に移るディアボロスたち。
「だったら一般人の避難誘導は、アタシに任せて!」
 一斉に動き出す大衆の波に飲まれて、押し合い圧し合い、身動きが取れず逃げ惑う人々も中にいる。
 ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)はスピーカーを兼ねる青いリボンの拡声杖で、声を張り上げながら人々に避難を呼び掛け、安全圏へと誘導する。
「コッチは大丈夫だから! 皆を助けて宿敵も倒しちゃいましょ、ナイン!」
 心配ないと、笑顔で目配せしながら合図を送るソラ。
「私たちはナインさんが紡いだ縁の結果ですよ。もう、弱者の時間は終わりです」
 アオイも穏やかながら力の篭った声色で、友たる少女を励まし、鼓舞する。

 ――そうだ。こんなにも心強くて、頼もしい仲間と自分は一緒だったんだ。
「倒す前に、皆を助けないとだ。一人だったら多分無理だけど、今回は仲間がいる!」
 ナインの過去の記憶の中にある、惨劇の景色が脳裏を過ぎる。
 当時は何もできなくて、一人だけ流れ着いた新宿島での出来事を、記憶を辿って思い出す。
 奪われた過去を取り戻す為、強くなる為の方法を探す日々を過ごす中、仲間と出会い、新たな戦い方を教えてくれた。
「今度こそ救うんだ。それがディアボロスである事だから」
 先の依頼で〝彼女〟と相見えたことで確信し、禍根を断ち切ることを決意した。
 心の中に迷いはない。ナインの真っ直ぐな眼差しが、痛ましい姿で跪く過去のディアボロスたちを映し出す。


「……かつてのディアボロスは、これほどまでに弱い存在だったんですね」
 クロノヴェーダに全く歯が立たず、一方的に打ちのめされた過去のディアボロスたち。
 現代育ちのアオイには実感が湧かないでいたが、今の自分たちが存在するのは、彼らが抗い続けた歴史があるからこそ。であれば、ここで彼らを助けるのは必然的で、運命の導きだったのかもしれない。
「待っていて下さい。すぐに鎖を切って解放します」
 アオイは刃の峰にマイクを付けた薙刀に、言霊の力を注いで刃を振るい、過去のディアボロスを縛る鎖を一刀両断。
「逃げる時間くらいなら稼いであげますよ」
 敵の攻撃を警戒し、アオイは武器を構えたまま、過去のディアボロスたちを庇う位置に立つ。
 退路はアルマニアの検索魔法によって確保済み。行く手を阻もうとする邪魔者は、ソラが拡声杖で叫んで注意を逸らす。
「この国を救える者など誰も居ない? 本当にそうかしら! さぁクロノヴェーダ、今日がアナタのラストステージよ!」
 トループス級を引き付けた後、待機している他の仲間に相手を任せ、ソラは大衆を誘導しながら、過去のディアボロスが脱出する為の道を作る。
「行くなら急いだ方がいいですよ。敵の狙いは私たち、すぐに戦闘が始まりますから」
 アルマニアが過去のディアボロスたちに、この場所を至急離れるように促した。
 とは言え、彼らもクロノヴェーダに一矢報いたい気持ちはあるだろう。共闘を申し出ようと口を開きかけた時――ナインがそれを拒むように手を伸ばして、言葉を遮る。
 そして黙ったまま、過去のディアボロスたちと目を合わせる。すると、ナインの顔を見た彼らが、はっと驚く。

 ――未来に託した〝最後の希望〟は、失われてなどいなかった。
 その現実を理解した瞬間、過去のディアボロスたち全員の目から、熱い涙が溢れて頬を伝う。

 人々を苦しめ続ける侵略者たち。その相手をするのは、未来から来た自分たちに任せてほしい。
 威風堂々とした王たる雰囲気を纏ったナインに、過去の時代の青年は、大きく頷き、指示に従い広場を離れた。
 ナインとすれ違い、青年と妹の少女は振り返ることなく先を急ぐ。その口元に、微かな笑みを携えながら――。

 これで後顧の憂いはなくなった。残すは、この世界を支配しているクロノス級を撃破するだけ。
 今、自分の前にいる怨敵は、母の姿をしているものの、本来は別の存在だったはず。
 だったら何も遠慮はいらない。母を騙りし邪悪な女吸血鬼を討ち倒し、正しい歴史を取り戻す。
「それにしてもあの女、私たちまで見下すような目をしてますね。……むかつく」
 微塵も動じず、悠然と佇むアレクサンドラと対峙するアオイは、その高圧的な態度に苛立ちを覚える。
 過去のディアボロスがあの有り様であれば、自分たちが正体不明の存在とはいえ、甘く見ているということか。
 しかし、負けない自信があるのはこちらも同じ。現代のディアボロスの力を叩きつけ、思い知らせてやるだけだ。
 友の故郷の国の為。この地に暮らす人々の為――クロノヴェーダを見据えるアオイの赤い瞳は、怒りの色を帯びていた。
「ええ、人を呪わば穴二つ。傲岸なる悪鬼に終焉を。私も微力を尽くしましょう」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!

桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎

大事な義妹の宿縁なら姉として助けないわけにはいかないわよね?
必ず救い出してみせるわ

さて、皆が救助しやすいようにトループス倒しながら暴れますかね

《風使い》と《全力魔法》、《高速詠唱》で風の刃を大量に生み出し突風を吹き起こしながら敵の注意を引きつつ突風に混ぜた刃で確実に仕留めていく。

運命が足止めしてくれるのなら私はどんどん倒すだけ

これだけ派手に暴れれば流石に敵の気も引けるはずよね?

《地形の利用》も活用し風の刃を上手く使いながら敵が簡単には逃げれないようにはしておきつつ確実に敵の息の根は止める


百鬼・運命
🔳心情
さてナインさんの宿縁か
たしかどこぞの王族だったみたいなことは聞いたことがあるが、救助活動込みという事で中々に人手が必要なようだ
普段世話になっている分、協力させてもらおうか

🔳作戦
ナインさんの人徳で人数は十分
救助活動とトループス級の排除を同時進行したほうが救助するのも確実かな?

🔳行動
まず救助活動を邪魔させない為、フィーナさんの名乗りに合わせて、大量の呪術符を紙吹雪の様に戦場にばら撒こう
視界の悪化と派手な動きで救援に向かう仲間を隠す…手品師がよくやる手段だ
後は凍雲さんの先制攻撃で戦闘の主導権を握り救助の妨害に向かう敵から排除

敵のWIZ攻撃は戦法や目的を問いただすものだが、此方の使用する【言霊縛り】は詠唱がなく、声を聞かせればよいだけなのでいい的だ

通常は呪術符を使うフリと「縛れ!」という掛け声でその事を隠匿し、敵がWIZ攻撃を使用(或いは凍雲さんへの反撃)に対し、無駄な情報や修飾語をつけて長々と語り、その間に逆に【言霊縛り】をかけ呼吸や動きを止めてしまおう
止めたら後は桜さんにお任せだ


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok

過去の世界のディアボロス達ですか。
伝聞でしか知りませんが、新宿島が生まれる以前から戦い続けていた人達でしたね。
この空間での結末は残らないとしても、彼らの行為が無駄ではなかった事、ここに示しましょう。

優先すべきは民衆達と救出対象の安全確保、まずは敵集団の注目を此方に引き付けませんとね。

広場に突入したら、『護り手』で勝利の凱歌を発動しながら、敵集団の注目を集めるために名乗りましょう。
そうですね、シンプルに吸血鬼狩りとでも言いましょうか。

後は『護り手』で民衆達や救出対象を勇気付けつつ、速やかにこの場を離れるよう伝えます。
また戦闘中は『護り手』の加護を武器に込めてパラドクスの一撃とします。

攻撃時は弓で魔力矢の狙撃を行い味方を援護。隙あらば、細剣で一撃離脱の突撃を行い、弱った敵から確実に倒します。
もし民衆達を狙う敵が居れば、彼らを庇いつつ、最優先で敵を退けます。

さて、何やら私達の目的など聞いてきますが、この期に及んで隠蔽も偽りも不要、貴方達の打倒以外にこの場の説明が要りますか?


凍雲・雪那
連携・アドリブ歓迎

さて。
ナインさんの、お手伝いで来たけど。
過去のディアボロスの、救助……
うーん。ボク、あんまり救助とかは向いてないし、残留効果も、使えそうなのは無いな。
こういう時は、適材適所。出来ない事より、出来る事を優先した方が、いっか。

だから、うん。
まずは邪魔な奴らに、ご退場願おうか。
えーっと、相手のパラドクス……尋問?
要するに、問いかけなんだよね。
なんだ、それなら話が早い。
――誰がまともに応えるかよ、馬鹿め。

問いかけられるより先に、絶叫を放ちパラドクスを起動。
トループス級共の出端を挫き、何も喋れない内に凍結させる。
問いかけられないのなら、大層なパラドクスも、無意味だよね。
それに、生き残りが居て仕掛けられても、何の問題も無い。
ボクらの目的、そんなものは隠すまでも無く。

――お前らクロノヴェーダの、討滅。単純でしょ?


白水・蛍
アドリブその他諸々歓迎
WIZで周囲の味方ディフェンス

さて、ナインさんのお手伝い来ました。
適材適所で戦闘行きましょうか。
相手のパラドクスは尋問と。
では、雪那さんに倣いましょう。
――誰が答えるものですかバカめ。ですわよ。
<不意打ち>で先手とってパラドクス発動。その喉に。杭をコーンと打ち込んで差し上げましょう!
そのまま動きを防ぐように多数の杭を打ち込みます。
喋れないのなら、尋問も出来ませんでしょうから。

我々がすべきことは単純明快。即ち貴女方に問われても答える事はただ一つ。
――あなた方クロノヴェーダの討伐、討滅。
至極単純。至極明快。ですわね。



 見渡す限り一面が、重苦しい鈍色の雲に覆われた空。
 ぽつりと落ちる小さな雨粒が、少しずつ地面を冷たく濡らしていく。
 広場を囲んでいた大衆は、一目散に逃走し、ディアボロスの誘導もあって現時点での被害は出ていない。
 本来、彼らを皆殺しにする役目を担うはずだったトループス級『皇帝官房第三部』は、突如この地に出現したデイアボロスたちを最大級の危険分子と断定し、最優先で攻撃を仕掛けるのであった。

「さて、今度の敵はナインさんの宿縁か。確かどこぞの王族だったみたいなことは聞いたことがあるが」
 もしかしてこの国こそが彼女の故郷なのかと、百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)は目の前の光景を興味深げに見回しながら、ふと思いを馳せる。
 大切な友人の国を、野蛮な侵略者共に奪わせはしない。せめて、普段世話になっている分のお返しくらいはさせてもらう。
 救助活動の手が足りているなら、自分ができるのは、目障りな取り巻き連中を撃破する。
「過去の世界のディアボロスですか。伝聞でしか知りませんが、新宿島が生まれる以前から戦い続けていた人たちでしたね」
 フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は過去のディアボロスたちが無事に救出されたことを改めて確認。彼らの意志は現代の自分たちに受け継がれている、そう思えるとこの戦いは、より特別なものになってくる。
「この空間での結末は残らないとしても、彼らの行為が無駄ではなかった事、ここに示しましょう」
 自分たちは、未来の希望を託されてこの地に来たのだから。
 クロノヴェーダと戦うことができるこの力を全力で駆使して、それを証明するのみ――。
「大切なものを護らんとするその意志に祝福を……!」
 護るべき者への思いを込めて、フィーナが魔法を発動させる。
 声に魔力を乗せながら、口から歌が紡がれる。その旋律は、困難に立ち向かう勇気と加護を仲間に付与し、敵の意識を大衆から自分たちへと引き付ける。
「さあ、盛大に吸血鬼狩りを始めましょう」
 弓を構え、クロノヴェーダに宣戦布告するフィーナ。
 その言葉を合図とし、彼女の奏でる歌声に合わせて、運命が大量の呪符を紙吹雪のようにばら撒いた。
「視界の悪化と派手な動きで仲間を隠す……手品師がよくやる手段だ」
 宙に撒かれた呪符がトループス級の行動を阻害する。が、彼女らは動じず呪符を払い除け、強い口調で問い質す。
「……お前たちを不審尋問する! この尋問に黙秘権は――」
 秘密警察らしく恫喝めいた尋問で、相手に圧を掛けていく。偽りなく答えられなければ、動きを封じて捕縛する。
 しかし、すかさず視界の外から二つの影が接近し、言い終えるよりも早く呪いの言葉を打ち消した。
「まずは邪魔な奴らに、ご退場願おうか」
 機先を制し、凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)が横から死角を突いて奇襲を仕掛ける。
 全身から溢れる、殺意にも似た雪那の冷気は、足下にできた水溜まりに氷を張らせ、降り落ちる雨を雪へと変える。
「cry,grief,stiffen,――Scream Banshee」
 大きく息を吸い込んで、発する声は超音波の如く、尋問の声を掻き消す大音量の雪那の悲鳴が、広場中に響き渡った。
 大気を震わすほどの絶叫は、怖気の走る衝撃を齎し、それを耳にした皇帝官房第三部に恐怖を与えて、凍てつかせる。
「――誰がまともに応えるかよ、馬鹿め」
「その通り――誰が答えるものですかバカめ。ですわよ」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)も雪那と息を合わせる形で行動し、凍った敵に止めを刺そうと追い討ちを掛ける。
 普段は穏やかな口調で語る蛍だが、この時ばかりは雪那に倣い、少々荒い言葉遣いでクロノヴェーダを挑発する。
「問いかけられないのなら、その大層な力も無意味だよね」
「ええ。喋れないのなら、尋問も出来ませんでしょうから」
 再び喋る時間は与えない。今が倒せる好機だと、雪那が告げると蛍も頷き、畳み掛けるようにパラドクスを使用。
 蛍が頭上に手を翳す。すると、戦場に潜ませていた無数の杭が空中に現れ、鋭利な先端が敵集団に向けられる。
「我々がすべきことは単純明快。即ち貴女方に問われても答える事はただ一つ」
 狙いを定め、硬直状態で身動きできない吸血鬼の少女たちに一斉に杭が発射され、弾雨の如く打ち込んでいく。
「ボクらの目的、そんなものは隠すまでも無く」
 雪那が冷たい色を宿した青い瞳で睨みつけ、無表情で淡々と、相手の最期の死を見届ける。
「――お前らクロノヴェーダの、討滅。単純でしょ?」
「――貴女方クロノヴェーダの、討伐、討滅。至極単純。至極明快。ですわね」
 蛍と雪那が声を揃えて、皇帝官房第三部が言いかけた尋問に答える。と同時に、蛍の杭が敵の身体を無慈悲に貫き、粉々になった骸は氷の結晶となって、跡形もなく砕け散ったのだった――。


「我らを討伐する、だと……? ほざくな。無力な人間如きのお前たちが、一体どうやって倒すつもりなのだ」
 過去の時代のディアボロスたちは皆、全く太刀打ちできず、侵略者共に蹂躙され続けてきた。
 だから突如現れたこの連中も、所詮はその者たちと同様、非力な存在でしかないのだと。
 雪那たちの言葉も虚勢を張った戯言だと、皇帝官房第三部は見下しながら、不審者のディアボロスたちを排除しようと包囲する。
「この期に及んで隠蔽も偽りも不要、貴方達の打倒以外にこの場の説明が要りますか?」
 フィーナが弓から番えた矢を放ち、威嚇射撃でクロノヴェーダを牽制する。
「大事な義妹の宿縁なら、姉として助けないわけにはいかないわよね? 必ず救い出してみせるわ」
 身内も同然の仲間の宿敵、それは即ち、自分にとっても敵である。だからこそ、桜・姫恋(苺姫・g03043)は誰よりも強く助けたいと願い、この地へ増援に駆け付けたのだ。
「これ以上、罪のない人々を虐げるなら、容赦しないわ」
 姫恋が身構えながら一振りの太刀を手に取り、抜刀すると、鮮やかな桜色のオーラが刃を覆う。
 そして淫魔の翼を広げて精神を集中、呼吸を整え魔力を高め、呪文を詠唱。
 仕掛けようとする敵よりも先に呪文を唱え終え、最後の一言を発すると同時――刀を振るうと突風が生じ、風の刃と化して集団ごと呑み込み、皇帝官房第三部の一団を纏めて斬り裂く。
「くっ……その凶器を証拠物件として押収する!」
 攻撃を浴びた軍服姿の吸血鬼の少女は、焦りの表情を滲ませながら、姫恋のパラドクスを押収し、再現しようと試みる。
「そうはさせません」
 しかしフィーナが咄嗟に反応、割り込むように突撃し、繰り出す白銀の細剣が相手の喉元に突き刺さる。
「クロノヴェーダは他人から奪うことしかしないみたいだな。だからこそ、俺たちは奪われたものを取り戻すまでだ」
 フィーナが一撃離脱で下がった直後、運命が言霊縛りの呪符を用いて動きを封じ、援護する。
「桜さん、後は任せるよ」
 眼鏡を指でくいっと押し上げながら、運命は笑みを浮かべて視線で姫恋に合図を送る。
「ありがとう。ご期待に応えて、倒してみせるわ」
 仲間が敵を足止めしてくれている、その隙を狙って、弱った敵から確実に仕留める。
 姫恋は視界に捉えた敵影目掛けて風の魔力を放出し、吸い寄せ、掴んで高速回転させながら、渾身の力で叩きつける。
 激しい打撃音と共に土煙が舞い上がり、抉れて蜘蛛の巣状に亀裂が走った地面には、動かなくなった吸血鬼の死体が起き上がることなく横たわっていた。
「次に息の根を止められたいのは……誰かしら」
 指をぺろっと舌で舐め、妖艶な笑みを携えながら、姫恋は獲物を物色するような目つきで吸血鬼の少女たちを一瞥する。

 ――激闘が続く広場の外では、逃げる大衆が仲間の誘導に従って、一人の犠牲も出さず遠ざかっていく。
 これで彼らの安全は確保された。後は虐殺される未来を変えるべく、残存している吸血鬼を漏らさず撃破するのみだ。
 相手も必死に抗い、反撃するが――ディアボロスたちの仲間への想いの強さと勢いが、クロノヴェーダの力を圧倒し、大勢は既に決していた。
 そして最後に残った一体に、フィーナが魔力を込めた矢を放つ。
 一直線に飛来する矢は、吸血鬼の少女の心臓を撃ち抜き――胸から零れ出る血が地面を染めて、よろめきながら崩れ落ち、血溜まりにうつ伏せたまま、息絶えた。

 邪魔な吸血鬼の尖兵は、斯くして全て排除した。が、ここからの戦いこそが、ディアボロスたちにとっての正念場だ。
 一人の少女の人生を狂わせた、その元凶たる宿敵。
 〝彼女〟は配下が倒されても、少しも慌てる様子がない。むしろ、この状況をまるで愉しむかのように微笑んでいる。
 『自分の娘』であったとされる少女との因縁を、彼女が果たしてどう感じているのか、定かでない。
 ――けれども、たった一つだけはっきりしていることがある。
 この女を殺して、過去の因果を断たない限り、この国の未来は永久的に取り戻せない。
 だから自らの手で、決着を付けて終わらせるのだ。繰り返される悲劇の物語を、歴史の彼方へ葬る為に――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【影忍び】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
【コウモリ変身】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【命中アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!

メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎

ナインさんの宿縁、その精算のための援護をしに参戦するわ!

パラドクストレインから飛び込むように戦場へ向かい、ベイルマウアーを携えて着地
ナインさん達を(WIZ)ディフェンスしながらベイルマウアーを地面に突き立ててフォートレス・パンツァーを発動させる

血の花弁による弾幕をベイルマウアーと守護天使の城壁で盾となり、そしてそっくりそのまま跳ね返してあげるわ!

そうしてナインさんを護る盾となりつつ接近し、シールドバッシュで隙を作り、最後はベイルマウアーを水平にして上に掲げてナインさんが駆け抜けられるように足場にする

あとはナインさん、その刃で決着をッ!


アルマニア・シングリッド
宿縁の場は、物語に何かしらの区切りがつく場所
続いていた章が、次の新しい話に向かう為にも

私とサフェルは精一杯のサポートをしますよ

パラドクス通信で仲間との連携は密にしていきましょう

接敵と同時に解析召喚を使用
速攻で相手の技を解析・対処していきますよ
(情報収集・観察・看破・偵察など

そんなに血で攻撃をするのが好きなら、こんなのはどうでしょう?
味方には影響を及ぼさない、水分が一瞬で蒸発する灼熱の空間を解析召喚の魔術でプレゼントです
(火炎使い・光使い・結界術・破壊・粉砕・吹き飛ばしなど

蒸発しそこなった血の弾丸は結界術と弾幕の連続魔法で可能な限り撃ち落としたり防いだりと臨機応変に対応していきますよ
サフェルはサポートお願い
背中も任せたよ

早業・高速詠唱で再度の解析召喚による弾幕を展開
ナインさんの道を『今の仲間』として切り開きましょう
(撹乱・砲撃・計略・時間稼ぎ・全力魔法など


血濡れの悲劇なんて、いらないんです
だから―――思いっ切りやっちゃってください、ナインさん!
(サフェルも声援を送る

アドリブ
絡み歓迎


白水・蛍
アドリブその他諸々歓迎

さて、配下は全ていなくなりましたよ。
後は貴女を倒すだけ。では、参りましょう。
全てを終わらせるための戦いを。
ナインさんと共に参りましょう。

【パラドクス通信】で連携を取りつつ、ナインさんより先に先行。
味方が敵と戦っている間に、死角から相手に向かって「突撃」。「不意打ち」しつつパラドクス発動しましょう。
――その身に槍の壁を押し付ける!!
敵がパラドクスでいくら呼ぼうとも、的にしかなりませんね。
周囲の様子を見つつ敵の兵隊を【泥濘の地】で足止めしつつパラドクスの反撃で複数体崩します。「貫通撃」でその身を吹き飛ばしましょう。
そして、兵隊連れて「一撃離脱」と「罠使い」で「臨機応変」に「時間稼ぎ」です。いなくなったらまた相手と兵隊釣って「時間稼ぎ」ですわね。
ナインさんとの1対1を邪魔するのは野暮というもの。
雑魚は引き受けますので、その背は我々が護りますので。
後はナインさんの本懐を。


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok

後は指揮官を残すのみ。
救うべき人々も無事に逃げられた以上、後顧の憂いは最早なしです。
最後まで気を抜かずにいきますよ。

戦闘方針は『聖槍』を用いた接近戦。
敵の攻撃は弾幕頼り、眷属頼りの物量戦が中心のようですが、此方がそれに付き合う必要はありませんね。
私は私の間合いで、とことん張り付いて邪魔するのみです。

初手は『聖槍』を具現化、投擲して出端を挫きます。
これで敵の目を引ければよし、無理でも牽制にはなるでしょう。
投擲後は再び『聖槍』を具現化し、今度は刺突に依る突撃を敵にお見舞い、そのまま接近戦に移行して敵に張り付きます。
立ち回りでは地面の血溜まりに注意しつつ、敵に血を操作したり花弁を放つ暇を与えないよう、敵の行動を阻害していきます。

接近の際、敵の花弁による弾幕を潜り抜ける必要が出そうですが、そこは『聖槍』による薙ぎ払いと身に纏う魔力障壁で弾丸を弾きましょう。
全部は無理でも、直撃は防ぎませんとね。

私が出来るお膳立てはここまで。
後はナインさん、貴方の想いの全てをぶつけていきなさい。


安藤・優
※アドリブ連携歓迎
ナインの人の因縁の相手って聞いて来たけど、もうなんか決戦の雰囲気だね?状況は全く分からんけど、まあ僕のやる事は変わらず。

さてさて、「赤い月の王」の進む道を切り拓くのは僕達の役目だ。
【パラドクス通信】で連携を取りつつ血で作られた兵達を煉獄の刃で薙ぎ払い焼き払う
どれほど大量の兵を作りだそうと王の進むべき道は1つだけ、なら切り拓く道も1つでいい。何も全てを相手にする必要も無し…全部相手するの面倒だし。
血液?そんなもん焼いて蒸発させればいい。灰燼すら残さん、派手に散れ!

僕達の事は気にせず、自分の手でしっかり過去の因縁と決着を付けてきてね〜、それが「赤い月の王」としての最後の責務だよ。



 戦場に流れる夥しい量の血が、広場を赤く染め上げ、地面に数多の骸が横たわる。
 配下のトループス級は一体残らず撃破した。ディアボロスたちは折り重なる皇帝官房第三部の死体の群れを一瞥し、残った一体の大物――事件の元凶たる張本人、クロノス級の女吸血鬼と対峙する。
「さて、配下は全ていなくなりましたよ。後は貴女を倒すだけ」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)が得意げな表情を浮かべながら、手にした指揮杖をアレクサンドラに突き付ける。
 今、この広場にいるのはアレクサンドラを除けば彼女たちだけ。
 救出対象だった過去のディアボロスたちも、広場に集った大衆も、全員離れて避難は無事に完了している。
「救うべき人々も無事に逃げられた以上、後顧の憂いは最早なしです。最後まで気を抜かずにいきますよ」
 後はクロノス級との戦いに全力を尽くすだけ。フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は仲間を鼓舞するように声を掛け、相手の出方を窺いながら身構える。
「ナインの因縁の相手って聞いたけど、まあ僕のやる事は変わらず。『赤い月の王』の進む道を切り拓くのは僕達の役目だ」
 飄々とした態度の安藤・優(名も無き誰かの代表者・g00472)は、あくまでマイペース。だが平静を装ってはいても、内に秘めたる闘志は熱く、いつも以上に剣を握り締める手に力が篭る。
「宿縁の場は、物語に何かしらの区切りがつく場所。続いていた章が、次の新しい話に向かう為にも――」
 アルマニア・シングリッド(魔術センスは未だに壊滅的な元一般人兼空想召喚師・g00802)がモノクル越しに見据える未来――悲劇の過去に終止符を打ち、平和な歴史を取り戻す。
 懐中時計に手を添えながら、アルマニアはメーラーデーモンのサフェルと目を合わせ、精一杯の支援をしようと誓い合う。
「では、参りましょう。全てを終わらせるための戦いを」
 蛍が静かに、しかし強い想いを含んだ声で、最後の戦いの幕開けを告げる。
 その言葉を合図に、ディアボロスたちは自らの意思で同時に動き、アレクサンドラに一斉攻撃を開始する。

「たかだか雑兵を倒したくらいで、調子に乗ってもらっては困るわね。身の程知らずが、せいぜい思い知らせてあげるわよ」
 一方、アレクサンドラは強者然とした余裕の笑みを湛えながら、遊んであげると誘うようにディアボロスたちを迎え撃つ。
 地面に広がる血溜まりに、アレクサンドラが魔力を注ぐと、血が花弁のように舞い上がる。そしてそれらは、不規則な軌道と弾丸の如き凄まじい速度でディアボロスたちに襲い掛かる。
 華麗に鮮麗に、乱れ咲く血の花弁の弾幕が嵐のように迫ってくる。
「ここは私に任せて!」
 刹那、ディアボロスたちとクロノヴェーダの間に、一人の女性が割り込むように躍り出る。
 大盾型閃機『ベイルマウアー』を携えながら、メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)が着地と同時にシールド展開。
「大地の城壁に守護天使の護りをッ!」
 ベイルマウアーを地面に突き立て、守護天使の概念を解き放ち、加護の力を持つ城壁を生成。
 メルキディアは自ら仲間を護る盾となり、一身に大量の血の花弁の弾丸を受け止める。
「……この程度で終わりなの? そっくりそのまま跳ね返してあげるわ!」
 攻撃の全ては防ぎ切れず、メルキディアの四肢に刻み込まれた銃創から、血が凝固することなく溢れ出る。それでも彼女は痛みに耐えながら不敵に笑い、今度は一転、反撃に出る。
 盾から出力される光のバリアの力場を反転放射し、アレクサンドラに猛突進。
 守りの力を攻撃力に変え、全力疾走しながら勢いを乗せて体当たり――その衝撃を受けてアレクサンドラの上体がぐらりと揺らいで、態勢を崩す。
 メルキディアが身を挺して作った好機。それを決して無駄にはしないと、ディアボロスたちが息を合わせて攻撃を重ねる。
 敵が反撃するより先にフィーナが動く。掌を空に掲げて、精神を集中。束ねた魔力を糧として、光の槍が具現化される。
「暁光の審判をここに、苦難に癒やしを、悪意に裁きを……!」
 まばゆく輝く聖なる槍を、アレクサンドラ目掛けて投擲する。それは裁きを下す断罪の光、犯した罪の数だけ苦痛を齎す。
「ッ……!? これしきの攻撃で、私を倒せるとでも思ったかしら」
 フィーナの聖槍の一撃によって、アレクサンドラは今まで受けたことのない痛みを覚え、一瞬顔を歪ませる。
 まさか自分を傷つける者がこの世に存在するなんて……。あくまで冷静を装うが、驚きと怒りを綯い交ぜにしたような感情が心に燻り、この連中は絶対に生かしておいてはいけないと、本気になってディアボロスたちを殺しにかかる。
 死んだトループス級の血から花弁の弾丸を作り出し、再びディアボロスたちを狙って発射。だが彼らには、何度も同じ攻撃は通用しない。
「《接続》、《検索》確認。コード『古書目録』、承認完了。今こそ、古き叡智のすごさを見せる時です――サモンっ!」
 アルマニアが古びた手帳の頁を捲り、呪文を詠唱。記された智識の中から敵の性質を見抜き、対応した術式を即座に構成。
「そんなに血で攻撃をするのが好きなら、こんなのはどうでしょう?」
 相手の技を解析し、対抗策として灼熱の空間を空想召喚。燃え盛る紅蓮の炎の結界が、血の弾幕を蒸発させて打ち消した。
 ――積み重なった賢人らの研鑽と叡智は、闇を切り開く一筋の標とならん。 
 これらは過去のディアボロスたちから受け継いだ力。アルマニアは手帳に納められた虹色の紙を見つめながら、決意する。
 未来への道を『今の仲間』と一緒になって、全力を尽くして切り拓く、と――。


「盾役は引き受けるわよ!」
 メルキディアが光の壁を展開させて、血の弾幕から仲間を護る。
「どうやら物量戦が得意みたいですけど、此方が付き合う必要はありませんね」
 全方位への攻撃を繰り出すアレクサンドラに対し、フィーナは自分の間合いで戦うだけと、一点突破を狙って踏み込む。
 血の弾幕を薙ぎ払いながら突き進み、接近戦で敵に張り付き、行動を妨害しようと試みる。
 その目論見通り、アレクサンドラの意識がフィーナに向いた。そこに生じた僅かな隙を、蛍が狙って奇襲を仕掛ける。
「――その身に槍の壁を押し付ける!!」
 背後に回り、死角を突いた蛍が指揮杖を突き出す。すると、何もない空間から壁の如き『槍衾』が出現し、アレクサンドラのガラ空きの背中を攻撃する、が――。
 槍衾が突き刺したのは、アレクサンドラではなく、血で作られた兵隊たちだ。
「生命の源たる血、それが尽きない限り、私が負けることは断じてないわ」
 倒されても復活する血の兵士たち。本体であるアレクサンドラの血が止まるまで、人形は半永久的に動き続けるのだ。
 しかしそんな吸血鬼の自慢話にも、優はやれやれと半ば呆れたように溜め息を吐く。
「怒り、怨み、憎み、呪え、我が怨讐は焔と成りて、仇なす者を灼滅せん」
 静かに呟く言霊は、負の感情を凝縮させた魂の澱み。
 呪いの如き怒りを以て、優は己の内に秘めたる地獄を顕現させる。腕から溢れる焔を剣に纏わせ、刃を振るえば火を噴いて――繰り出す煉獄の斬撃が、血の兵士の群れを一網打尽に灼き払う。
「血液? そんなもん焼いて蒸発させればいい。灰燼すら残さん、派手に散れ!」
 殺意を宿した鋭い眸で、アレクサンドラを烈しく睨みつける優。
 どれほど大量の兵を作り出し、戦場を埋め尽くそうとも、王の進むべき道は1つだけ。なら、切り拓く道も1つでいい。

「ナインさん、あとはその刃で決着をッ!」
 敵の攻撃を受け止めながら、〝彼女〟を送り届ける為に護り続けるメルキディア。
「血濡れの悲劇なんて、いらないんです。だから―――思いっ切りやっちゃってください、ナインさん!」
 アルマニアは思いを託し、サフェルと共に声援を送る。
「私が出来るお膳立てはここまで。後はナインさん、貴方の想いの全てをぶつけていきなさい」
 フィーナが牽制しながらアレクサンドラの行動を阻み、援護に徹する。
「宿敵との1対1を邪魔するのは野暮というもの。雑魚は引き受けますので、その背は我々が護りますので。後はナインさんの本懐を」
 血の兵隊たちが何度起き上がってこようと、自分はその相手をするだけだ。全ては〝彼女〟に最後の決着をつけてもう為、蛍はアレクサンドラの力を削ごうと時間稼ぎで消耗を狙う。
「僕たちの事は気にせず、自分の手でしっかり過去の因縁と決着を付けてきてね〜。それが、『赤い月の王』としての最後の責務だよ」
 優もまた、〝彼女〟の為に露払いとしての役目を自ら担う。
 彼だけではない。この場に集った全員が、思いを繋いで一人の少女に全てを託す。
 この悲劇の歴史の物語。その結末は、『赤い月の王』が終わらせるのだから――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【セルフクラフト】LV1が発生!
【修復加速】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!

ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!

さあ、アナタの配下は全員倒したわよ!
後はアナタを倒せば、この世界もナインも救われるわ!
ディアボロスライブ、本番と行きましょ!

相手はナインの宿敵、なら決着は自ら付けたいものよね!
だったらアタシのやるべきことはナインのサポート!
ナインが気持ちよく決められるように、全力でサポートするわ!

避難誘導の時と同じ様に、レゾネイトで相手を挑発しつつ「ダンス」するように大きく動き回り、注意を引き付けるわね!
弱い者いじめが好きなのかしら!良い趣味してるじゃない!
ヴァンパイアノーブルには矜持も何もないみたいね!

攻撃もして更に気を逸らせるわね!
「高速詠唱」からの【熱狂と湧然の四元光芒!】!
囮とは言え「全力魔法」よ!ダメージを与えられれば御の字ね!

反撃の血の弾丸は、回避出来なければマジックシールドで防御!
血が流れても何のその!【四元光芒】の「連射」で血を蒸発させて使える血を少なくするわ!

トリはナイン、アナタに任せるわ!
過去との決着、派手にやっちゃって!


凍雲・雪那
連携アドリブ歓迎

ん。雑兵は蹴散らした。
あとは、本丸だけだね。
さ、ナインさん。きっちり決めようか。

ボクはナインさんの補助を。
敵を凍り付かせる冷気のパラドクスで、クロノス級を凍らせて動きを封じるよ。
補助とは言ったけど、勿論殺す気で冷気を放出。ボクに今出来る最大の威力を叩き付けて、クロノス級を凍らせる。
狙いとしては、ついでに血を凍り付かせて、攻撃力も削げれば良いなって。

敵のパラドクス、血の花弁だっけ。
それも、血であることに変わりはないでしょ?だったら、凍らせてしまえば、粉々に砕けるよね。
血が凝固しない呪いについても、冷気で凍結させて傷を塞いでしまえば、克服できる。だって、血の凝固作用じゃなくて、液体が凍り付いてるだけだから、ね。

……行ってくると良いよ。ナインさん。
大丈夫、足りない所は、ボク達が補う。
ナインさんは、ナインさんの思うが儘に、刃を振るうだけで良い。
今はただ、あの吸血鬼との決着を。


アオイ・ダイアログ
決戦ですね
ナインさんの為にも、絶対に打ち倒しましょう

むぅ、流石に自信があるだけありますか
血液の弾丸、厄介ですが液体ならそれ以上の質量と流れで押し流してあげましょう

波濤よ出でよ、水禍に沈め!
仲間への攻撃を含めて弾を防ぐ壁として水を操って、チャンスがあれば奴も巻き込んで攻撃を入れますよ
水滴りついでに血も洗い流してあげますよ!なんて親切!

人は力を合わせられるものです
一人一人が弱くても、繋げて、紡いで、手を取り合い大きな事でも成し遂げられる!
ナインさん、見せてあげて下さい
過去から繋げられたあなたの力を!



「これが最後の決戦ですね。ナインさんの為にも、絶対に打ち倒しましょう」
 アオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)が太陽の意匠が施された杖を握り締め、目の前に残ったただ一体の吸血鬼、アレクサンドラと対峙しながら気合を込める。
「ん。雑兵は蹴散らした。あとは、本丸だけだね。さ、ナインさん。きっちり決めようか」
 トループス級との戦いを終えた凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)は、少しも息を乱すことなく、攻撃態勢に移る。
「ええ。後はアナタを倒せば、この世界もナインも救われるわ! ディアボロスライブ、本番と行きましょ!」
 相手は大切な友人の故郷を奪った元凶。そしてこの張本人を仕留めれば、全てに決着が付く。
 ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は自らを奮い立たせるように声を張り上げ、戦う仲間の士気を上げる。
「ナインの宿敵なら、決着は自ら付けたいものよね! だったらアタシのやるべきことは、一つだけ!」
 この場にいる全員の願い。それは、〝彼女〟が自分の手で悲劇の幕を下ろすこと。その為に、ソラは囮役として敵の注意を引き付けようと試みる。
「弱い者いじめが好きなのかしら! 良い趣味してるじゃない! ヴァンパイアノーブルには矜持も何もないみたいね!」
 マイク機能を備えた拡声杖で声を響かせ、挑発するソラ。
 アレクサンドラはそんな彼女を目障りだと思い、真っ先に始末しようと攻撃を仕掛ける。
「随分と吠えるわね。その減らず口、叩けないようしてあげる」
 地面に広がるトループス級の血を媒介に、大量の花弁を作り出す。
 そしてふわりと宙に舞った血の花弁は、嵐のように吹き荒れて、ソラを狙って襲い掛かる。
 空から鮮血の花弁が弾雨の如く降り注ぐ。だがソラは、舞い踊るかのように掻い潜り、皮膚を掠める程度で間一髪避ける。
 華麗な体捌きで花弁の弾幕を躱しつつ、拡声杖を天に掲げて、魔力を込めた声をマイクに乗せて、魔法を発動。
「これはアタシのとっておき! 4つの力、纏めて一気に喰らいなさい!」
 ソラが唱える呪文に応え、上空に出現する魔法陣。自然界に漂う『火・水・風・地』の四大元素のエネルギーがその一点に集められ、魔力を束ねた砲撃がアレクサンドラに照準を合わせて撃ち放たれる。
 魔力の源とも言える四大元素の光芒が、標的の女吸血鬼を呑み込もうとする。が、流石に相手はクロノス級。瞬時に後ろへ飛び退り、辛うじて直撃だけは免れたが一定のダメージを受けてしまう。

「くっ……どうして倒れないの? これだけ攻撃をしているのに……」
 今までのディアボロスとは比較にならない程の強さの彼女らに、アレクサンドラは驚愕し、顔付きが一段と険しくなる。
 それでも自分が負けるわけなどない。気位の高いプライドがこの現実を受け入れず、己に言い聞かせるようにひたすら攻撃を繰り出してくる。
「どうやら自信が揺らいできているようですね。でしたら、徹底的に叩きのめしてあげましょう」
 間近に迫る血の弾幕を、アオイは臆することなく冷静に身構えながら、対抗する。
「血液の弾丸……厄介ですが、液体ならそれ以上の質量と流れで押し流してあげましょう」
 杖に唇を寄せながら、紡ぎ、重ねる水禍の言霊。込められた意思が杖に蓄積されて、増幅し、力を一気に解き放つ。
「波濤よ出でよ、水禍に沈め!」
 アオイの魔法が大量の水を召喚し、巨大な津波が生じて血の弾幕を防ぐ壁となり、そのままアレクサンドラに押し寄せる。
「ついでに血も洗い流してあげますよ! なんて親切!」
 本体を呑み込みながら、吸血鬼の力の源たる血も一掃し、アオイはしてやったりと微笑んだ。
 アレクサンドラの攻撃は、これまで全て血を媒体としている。であれば、それを封じることこそ、この戦いに勝つ手段だとディアボロスたちは分析し、狙い通りに戦闘を優位に進めていった。
「血が不足するなら、新たに生み出せばいいだけよ。赤い月に囚われ、熔けるといいわ」
 広場に流れたトループス級の血は使い果たしたが、まだ他にも使える血が残っている。それは、アレクサンドラ自身の血。
 傷口から地面に落ちた血が広がって、できた血溜まりはまるで赤い月を連想させる。
「何のつもりか知らないけど、血であることに変わりはないでしょ?」
 足下に絡み付いてくる血溜まりに、雪那は慌てず淡々と、攻撃への対抗策に思考を巡らす。
 赤い血の月が、鎖の形となって突然雪那の身体に巻き付いてくる。
 この血の鎖によって拘束された対象は、月に貪られるように足から熔けていってしまう。
 しかし雪那は、魔力を高めて、纏う冷気を強化させ、最大の力で赤い血の鎖を打ち消そうとする。
「freeze,crush,erosion,――Glacial Zero」
 体内に刻まれた魔術回路が光を帯びて、詠唱を終えると高めた冷気を一斉放出。
 爆発的な威力の冷気は、足下の血溜まりを瞬間的に冷却させて、凍てつかせ、雪那に巻き付く鎖は粉々になって砕け散る。

 自慢の攻撃も悉く攻略されてしまい、アレクサンドラは表情に焦りの色を滲ませる。
 個の能力では勝るクロノヴェーダだが、協力し合って力を高めるディアボロスたちの戦い方に、苦戦を強いられ次第に追い詰められていく。
「人は力を合わせられるものです。一人一人が弱くても、繋げて、紡いで、手を取り合い大きな事でも成し遂げられる!」
 それがアレクサンドラと自分たちとの違いだと、アオイは力説しながら、最後の仕上げを〝彼女〟に託す。
「ナインさん、見せてあげて下さい。過去から繋げられたあなたの力を!」
 全てはこの時の為。ソラも同じ想いで、全力で〝彼女〟のサポートに徹する。
「トリはナイン、アナタに任せるわ! 過去との決着、派手にやっちゃって!」
 それぞれが繋ぎ、紡いだ絆と縁。雪那は〝彼女〟を導くように、その背中を押して見送った。
「……行ってくると良いよ。ナインさん。思うが儘に、刃を振るうだけで良い。今はただ、あの吸血鬼との決着を」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水源】LV1が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
【ダブル】がLV2になった!

桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎

さて、ナイン!後はあなたの因縁の相手を倒すだけね。
私達は最後まであなたを助ける!だから貴方は貴方のかつての仲間たちを救ってあげてね!

どうせやるなら派手に動き回って敵の注意を向けさせるのみ。

【パラドクス通信】で仲間たちとの連携は蜜に取りつつ

苺砲にて敵にイチゴの種を植え付けつかさず【植物活性】にてイチゴを敵の体内で成長させる。
もし敵が避けても地面に落ちればそこから成長させたイチゴの蔦で敵を絡める事ぐらいはできる!

あくまで私はナインのサポートだもの。直接殺すようなことはしないでおくわ。

さぁ、ナイン!決着をつけるのよ!


ナイン・スカーレット
アドリブ歓迎、仲間の皆と連携して戦います。

此処からは過去に名乗った称号の通り「赤い月の王」最後の責務を果たす。(自分は此処に居る!正面から来る可能性を考慮して一番に狙われやすい様に行動します。)

兄や姉、親族達この時代の復讐者がギリギリまで頑張ってくれて、仲間の皆が此処まで繋いでくれた好機を逃したくはない、誰が討っても、この勝負は私達が勝つ!

戦闘方法をスイッチして、近接戦闘、剣技によるものに切り替える。
「ダンスウィズブラッド」に対して近接戦の場合、相手は確実に物量に任せた戦闘方式になる、負ける訳には行かないなら…

「単体にしか対応してないとは言えこの刃はその血液の兵士でさえ切り裂く」

『原初の血よ、目覚めよ、大海より出は大いなる母、その名はティアマト』
パラドクスを発動させ
「原解・始まりの母(オリジンアンサー・ファーストマザー)」

弾丸の如く敵に対して突撃する。
普段の戦法と違うのは後ろには頼れる仲間達が居る。今回の宿敵の話もしたら快く力を貸してくれた。それに応える為に私は刃を振るう。


百鬼・運命
🔳心情
さてと後は首魁を残すのみ
アレクサンドラ・フョードロヴナ…たしかニコライ2世の皇后か
内向的だったという史実の評価にこの閉じた世界はあっているのも知れないが、遠慮なく破壊させてもらうとしよう

🔳考察
さて敵のWIZパラドクスは息子の血友病の再現といった所かな?
他にも血を媒介としたパラドクスを多く所持しているようだ
なるほどずいぶん余裕なようだが、先ほどの戦闘でずいぶんと血が流れている戦場中に彼女の武器がまき散らされているという事かな?

🔳行動
しかし戦場中に武器をまき散らしているのは此方も同じ
敵が物量に物を言わして攻めてくるようならば、こちらも先のトループス級との戦闘で攪乱の為にまき散らした呪術符を使って、広範囲にパラドクスを使用することによる面制圧で対抗を
また【クリーニング】の効果を使い、周囲の血痕を浄化をしていこう

さて物量はこれで対応できるかな?
本体の相手はナインさんに任せよう
『級長戸辺命』の風で突撃を後押し(先行アップ)
後は決着を見守ろう



 ――殺戮劇に血塗られた、悲劇の歴史。
 理不尽に虐げられる人々に、救いの手を差し伸べる為、〝彼女たち〟はこの世界にやってきた。
 これは、因果に囚われた一人の少女が、仲間と共に過去を取り戻す為の物語――。

「さてと、後は首魁を残すのみ。縄張りに籠って罪無き民を虐殺する、この閉じた世界は彼女に合っているのかも知れないが……遠慮なく破壊させてもらうとしよう」
 一連の事件の元凶であるクロノス級の女吸血鬼。百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)は彼女を前にしながら、昂る心を抑えるように冷静を保ち、万全の備えで戦闘態勢を整える。
「さて、ナイン! 後は貴女の因縁の相手を倒すだけね。私達は最後まで貴女を助ける! だから貴女は、貴女の嘗ての仲間たちを救ってあげてね!」
 桜・姫恋(苺姫・g03043)がこの戦いに協力するのは、大切な義理の妹と呼べる少女の願いを叶える為。
 見つめる視線の先には、金髪に赤い瞳の小柄な少女が、宿敵たる女吸血鬼を睨みつけながら仁王立ちしている。
 ――遂に、因縁の敵との邂逅を果たし、決戦の時を迎えるナイン・スカーレット(ねこの隣人・g07595)。
「兄や姉、親族たち、この時代の復讐者がギリギリまで頑張ってくれて、仲間の皆が此処まで繋いでくれた好機を逃したくはない……この勝負は、私たちが勝つ!」
 先程まで広場で処刑されようとしていた、過去の時代のディアボロスたち。
 彼らがクロノヴェーダに抗い続け、民草を守ってきたからこそ、自分は生き延び、この地に再び戻ってこれた。
 だからこそ、過去に名乗った『赤い月の王』の称号に賭けて、その最後の責務を、今こそ此処で成し遂げる――。

「……どうしてそこまで、貴女たちはあの反逆者共を助けようとするの? どちらにしても、これ以上私の邪魔をするのは、赦さない!」
 度重なるディアボロスたちの攻撃を受け続け、アレクサンドラは肩で息をしながら血を流し、かなり消耗している状態だ。
 それでも敵対する者への殺意は凄まじく、手負いながらも獰猛な獣の如く、見境なしに襲い掛かってくる。
「血を媒介とした能力か。しかし戦場中に武器をまき散らしているのは、此方も同じ」
 運命が眼鏡の奥の瞳を鋭く光らせ、敵の攻撃に備えて身構える。
 今までの仲間たちの戦いを観察し、相手が何を仕掛けてくるのかも把握済みだ。
 圧倒的な物量で攻める戦い方が得意なら、こちらもそれに応じて受けて立とう。
 トループス級との戦闘で攪乱用に撒き散らした呪術符を利用、パラドクスを展開させて迎え撃つ。
「科戸ノ風ノ現世ノ塵ヲ吹キツ放事ノ如ク」
 精神力を高めて呪文を詠唱。念の波動が呪符に伝わり、宙に浮かび上がって回転を始める。
 呪符が大きな円を描きながら風を喚び、吹き荒れる一陣の風が、吸血鬼の血の弾幕を掻き消していく。
「ついさっきまでの余裕は、どうやらもうないみたいだね。雑魚共の血痕は浄化されている。となると、後は自分の血を使うしかないかな」
 落ち着いた口調ながらも冷淡に、運命は相手の状態を分析し、主導権はこちらが握っていると指摘する。
「この……下等な人間如きが。私を誰だと思って生意気な口を利いてるの!」
 嘗て味わったことのない屈辱感に激しく怒り、アレクサンドラはプライドを捨てて形振り構わず、攻撃を繰り出す。
 流れ出る血を地面に落とし、広がっていく血溜まりは赤い月の如く、姫恋の足下にまで浸食していく。
 しかし姫恋は、逃げる素振りを微塵も見せず、敢えてこの攻撃を相殺しようと打って出る。
「苺になぁれ♪」
 その場で舞うかのように身を翻し、全身からイチゴの種を矢弾のように撃ち飛ばす。
 苺砲で飛ばされた種は血溜まりの中に撃ち込まれ、赤い月から鎖が伸びて姫恋を拘束しようとした瞬間――種から成長した蔦が血の鎖に絡み付き、締め上げ、砕き、逆にアレクサンドラの四肢に巻き付いた。
「さぁ、ナイン! 決着をつけるのよ!」
 敵の動きを封じ込め、姫恋が語気を強めてナインを鼓舞し、『赤い月の王』に最後を託す。

 ここまで10人の仲間が繋いだバトンを受け取って、回ってきた大一番での大役。
 高鳴る胸の鼓動が早鐘を打つ。強く力を込めて握り締める手で、いよいよ宿敵を討つ時が来た。
「原初の血よ、目覚めよ、大海より出は大いなる母、その名はティアマト」
 意識を集中させて目を閉じて、ナインが力を発動させる。
 片手に浮かぶのは、球体状の赤い血の杯。そしてもう片手には、自身の血から創り出した真紅の剣が握られている。
「――原解・始まりの母(オリジンアンサー・ファーストマザー)」
 大地を蹴って疾走し、因縁の女吸血鬼目掛けて一直線に突撃する。
 一方、アレクサンドラも血の兵隊の群れを生み、迫ってくるナインを数で対抗して圧し潰そうとする。
 ――例え、母親と声や姿が同じでも、この吸血鬼は明らかに、似ても似つかぬ紛い物。
 記憶に残る想い出は心の内に秘めたまま。悪しき侵略者をこの手で裁き、忌まわしき過去の楔を断ち切るのみ――。 
「背中には頼れる仲間たちがいる。今回の宿敵の話も、快く力を貸してくれた。それらの想いに応える為、私は刃を振るう」
 駆け抜けながら振り抜く赤き刃の一閃が、血の兵士たちを薙ぎ払い、アレクサンドラにもその斬撃は届き――避ける隙さえ与えず斬り裂き、鮮やかな朱が虚空に散って、元凶たる女吸血鬼は糸が切れたように崩れ落ちながら、息絶えた。

 ナインとその一行は、動かなくなったアレクサンドラの骸を確認し、この戦いの勝利を確信した。
 血塗られた悲劇の歴史の物語は、斯くして終焉を迎え、侵略者から歴史の一頁を取り戻したのだ。
 互いに勝利の喜びを分かち合うディアボロスたち。しかしクロノス級がいなくなった今、ここは間もなく崩壊の時が迫ろうとしている。
 いつまでも留まっている時間はない。余韻に浸るのも束の間、一行は急いでパラドクストレインに乗り込んで、この世界の最後に別れを告げた。
 そして帰路の途中、ナインは窓から見える故郷の景色を眺めつつ、これは歴史に埋もれた『国の一つ』であったのだと――助けた過去のディアボロスたちの顔を思い浮かべながら、感慨深げにこの光景を目に焼き付けるのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【植物活性】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!
【リザレクション】がLV2になった!
【先行率アップ】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2023年11月07日
宿敵 『アレクサンドラ・フョードロヴナ』を撃破!