神殿燃ゆる時(作者 凪未宇
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#宿縁邂逅  #🚊死の歴史を覆せ 

 迫る蹂躙の手に追い詰められたディアボロス達は、拠点の1つであった神殿に集まっていた。
 亜人の本能は蹂躙。
 男はむごたらしく殺害し、女は母体とし親腹とし死へと至らせる。
 力を得ると同時にその個体を増やしていく恐ろしい種族だ。
 その脅威から多くのディアボロスが戦ったが、彼らを倒すには力が及ばなかった。
「フレデリカ、ここまでだ。お前を奴らにくれてやるものか……」
 両親が神殿の人達が、追い詰められた人々が家族を蹂躙されるものかと覚悟を決め集まる。
 生きていても、先に死んでも地獄。
 ならば、共に逝き亜人を増やす糧にはさせない。
「すまない」
 何度目になるか分からない謝罪の言葉が、絶えず降り注ぐ爆撃の音に掻き消される。
 辺りは赤い炎の海。
 神殿の外を飛び交ういくつもの亜人の影が横切り、一際大きな爆発音と共に扉が破られ炎のような赤い髪が揺らめき、ケオタウロスの冷たい眼差しが射貫く。
 誰かの叫び声が爆音の中に響く。
「俺達は貴様らに蹂躙されない!」
 カッと激しい光と炎が広がり神殿の中から広がり、凄まじい爆発が全てを包むのであった。

「特別な、パラドクストレインの案内なのです」
 そう言って、蒼狐・珠萌(猫狐な天使・g03640)はスケッチブックを開く。
 場所は蹂躙戦記イスカンダル、その地に残された数少ないディアボロスの拠点である神殿。
「当時のディアボロスは亜人に勝てる程の力は無かったのです。この神殿もそんな拠点の1つで、フレデリカ・アルハザード(軍勢の聖女・g08935)さんのご実家なのです」
 追い詰められたディアボロスと人々は、亜人に力を与えるくらいなら自決をと選んだようだ。
 大切な家族や妻、恋人、子供を犯されるかもしれないと思えば、その選択をとった気持ちも分かる。
「クロノス級クロノヴェーダ『焚書伯『ケオタウロス』』が神殿に追い詰めたディアボロスとフレデリカさんを死に追いやろうとしているのです。そこに駆け付け撃破することができれば、この死を覆すことが出来るのです」

「皆さんが駆け付けられるのは、亜人が神殿が取り囲まれようとしている所なのです」
 迫る亜人の軍団は上空から飛来する『ゴブリン爆撃兵』だ。
 包囲しきっている訳ではないが、上から狙う相手だ対策をしないと厄介な相手になるだろう。
「まだケオタウロスが合流してないので神殿は無事なのです。でも、辿り着いてしまえば一瞬で神殿の護りは突破されてしまうのです」
 そうなる前に、神殿の中の人々を避難させるか、強固な護りを築く必要があるだろう。
「もしフレデリカさんがいらっしゃったら、神殿の作りは先に聞いておくことお勧めするのです」
 正しい情報があればできる対策の制度も上がるはずだ。
「それからフレデリカさんは、この時代に着くと過去のフレデリカさんと入れ替わるので注意が必要なのです」
 ある意味、フレデリカ自身の死を回避するにはうってつけだが、同時に彼女は単身で襲撃されている神殿内に到着することになるだろう。

「クロノス級を撃破できれば、多くの人々の命を助けることが出来るのです」
 それこそフレデリカの両親も、彼女の知り合いのディアボロスもいるだろう。
「でも、クロノス級を撃破すると、クロノス級の支配する歴史が崩壊するので、すぐに脱出する必要があるのです」
 刻まれた死の歴史を覆す為にも、やり遂げて欲しいと言って珠萌はスケッチブックを閉じた。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
4
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【罪縛りの鎖】
2
周囲に生き物のように動く「鎖つきの枷」が多数出現する。枷はディアボロスが命じれば指定した通常の生物を捕らえ、「効果LV×2時間」の間、移動と行動を封じる。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【トラップ生成】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【熱波の支配者】
1
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【建物復元】
1
周囲が破壊を拒む世界となり、ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の建造物が破壊されにくくなり、「効果LV日」以内に破壊された建物は家財なども含め破壊される前の状態に戻る。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【寒冷適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、摂氏マイナス80度までの寒さならば快適に過ごせる世界に変わる。
【防衛ライン】
1
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV5(最大) / 【ダメージアップ】LV1 / 【ガードアップ】LV3 / 【反撃アップ】LV1 / 【ロストエナジー】LV4 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

凪未宇
皆様、こんにちは。凪です。
宿縁邂逅によって蹂躙戦記イスカンダルに起きた、死の歴史を覆してください。

フレデリカ・アルハザード(軍勢の聖女・g08935)様の宿縁邂逅です。
執筆順は、②③>①④となります。
※宿敵主様が参加された場合、神殿内の過去の自分と入れ替わります。

※技能だけでは、パラドクスや残留効果のような効果は得られず使えません。
※どんな台詞や心情で参加しているのか、キャラらしさを多く書いてあると嬉しいです。

作業日や状況等は、マスターページにてご確認くださいませ。
それでは、皆様のプレイングお待ちしております。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


百鬼・運命
■心情
さてとフレデリカさんの実家の神殿に対する襲撃か
信じる神は違えど、俺も実家の神社を焼き討ちされた身
同じような無法を赦すわけにはいかないよなあ

■作戦
さてまずは襲撃しているゴブリンどもを殲滅し、周囲の安全を確保
神殿内の一般人を退避させてから、ケオタウロスを迎え撃つというのが大まかな作戦の流れだ
まずはゴブリンを殲滅してしまおうか

■行動
『極限環境戦用電動型動力甲冑』に拠点防衛用の『クェイクパック』を装備
神殿を【建物復元】の効果範囲内に納めるため、正面玄関に仁王立ちしたら、全武装を展開。両肩と両腕の軽四門のガトリング砲による弾幕で対空戦を開始

ハンググライダーや火炎壺をガトリング砲で撃ち落として神殿への攻撃を妨害、撃ち漏らしの流れ弾に関しては【建物復元】により神殿を強化することで対応だ

また両肩のマルチランチャーには弾頭に砂を詰めたミサイルを搭載しゴブリンめがけて発射
『砂漠の手』をマルチランチャーから対空ミサイルのように発射してゴブリンを仕留めたり、延焼には砂をかけて消火していこう


天夜・理星
あれか。
フレデリカさんを地獄に迷い込ませようとしたのは。
なるほど、じゃあアタシもフレデリカさんがいい未来を拓けるように頑張らなきゃだ。

聖剣解放。激情は此より焔となれ。

今回は残すべき残留効果に着目して動いていこう。
怪力無双を求めていたのは誰だ?
バリケードを作りたい人か?
その人の為にはこれを残しておかないとな。きっとうまく作れるよ。

さてトループスたちを相手にしたいなー。
能力値アップを入れて立ち回り、ポテンシャルを引き上げながら戦うのさ。


弔焼月・咲菜
相も変わらず、脳味噌までしっかりカビているようだなテメェらは…。
…まあいいさ。過去を覆す為だ。1匹残らず狩らせて貰うぞ。

まずは飛び回っている蝿共から叩き落とすとするかね。いや、あんなのと一緒にするのは蝿に失礼か。…精々退屈させるなよ、脳までカビた肉塊風情が…。

餌の時間だ。鳴け…狩流刃討鶵。
【防衛ライン】を発動させ、避難口に向かおうとする敵を足止めする。ここを通りたけりゃ、まずは俺を倒してから行けって言うだろ?それを実戦してみせろ…。
敵の攻撃、及び反撃は致命傷だけはしっかり避け、残りの攻撃は基本的に全て無視。今更、爆風如きで止まると思ったのか?

手合いで一撃で倒せそうな敵、または自分から1番近くにいる敵から順に狙って一体ずつ確実に身体を貫いて殺す。

…まあ分かってはいたが、所詮は前座に過ぎない肉塊風情か…。群れているだけで、斬り応えもクソもあったもんじゃねぇな…。さっさと地に堕ちろよ。


●襲撃の狼煙
 美しい神殿の空が炎に染まる。
「さてとフレデリカさんの実家の神殿に対する襲撃か」
 大型動力甲冑〈極限環境戦用電動型動力甲冑〉に〈動力甲冑用オプション兵装「クェイクパック」〉を装備させ、拠点防衛用兵装を百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)は準備した。
「信じる神は違えど、俺も実家の神社を焼き討ちされた身。同じような無法を赦すわけにはいかないよなあ」
 グライダーの翼を大きく広げ、『ゴブリン爆撃兵』が空を飛び交っている。
「あれか。フレデリカさんを地獄に迷い込ませようとしたのは。なるほど、じゃあアタシもフレデリカさんがいい未来を拓けるように頑張らなきゃだ」
 彼らの更に奥に控えているであろう相手をも見据え、天夜・理星(復讐の王・g02264)は、彼女の感情から誕生した復讐の剣〈六聖剣・紅/激情〉を。
「聖剣解放。激情は此より焔となれ」
 刀と呼ぶには整い過ぎたその剣を手に、上空の亜人を更に後に控える相手を見据えた。
「ヒャハハハハハハハ、奪え奪え! 根こそぎダ!」
「ディアボロスだろうが何だろうが、雌は可愛がってやろうぜ、アヒャヒャヒャ」
 火炎瓶を手に周回しながら、外に現れたディアボロスの中に女性を見付け喜んだ。
 彼らは、別の歴史から駆け付けたディアボロスだと気付いていなかった。
「相も変わらず、脳味噌までしっかりカビているようだなテメェらは……まあいいさ。過去を覆す為だ。1匹残らず狩らせて貰うぞ」
 鞘から大型の妖刀〈絶刀:狩流刃討雛〉を解き放つと同時に、弔焼月・咲菜(葬不送動の報復者・g01723)は防衛ラインをひく。
「餌の時間だ。鳴け……狩流刃討雛」
 近付く者を拒絶するように一閃させれば、鳴声に似た音が響く。
 正確な建物の構造は相手にバレていないと思うが、避難口は神殿内の者達にとって大事な命綱。
 そちらへの一片を防ぎ護り切るだけでも、生存させられる数は変わるだろう。
「まずは飛び回っている蝿共から叩き落とすとするかね」
 次は直接斬ってやると、狩流刃討雛の持ち方を変え咲菜は構える。
「いや、あんなのと一緒にするのは蝿に失礼か……精々退屈させるなよ、脳までカビた肉塊風情が……」
「さてまずは襲撃しているゴブリンどもを殲滅し、周囲の安全を確保だな。まずはゴブリンを殲滅してしまおうか」
 幸い敵はまだ上空を漂う奴らばかり、この間にと運命は正面玄関で敵を待ち受けるように、仁王立ちし全武装を展開した。
 火炎瓶を投げたり、調子に乗って低空飛行してくるゴブリン目掛け、運命は『砂漠の手』を発動する。
 そのまま建物復元を神殿に施し、少しでも元の状態へと復元をさせようと試みるが、その前に次々と敵の攻撃が飛来する。破壊されにくくはなっているようだが、敵の強力な攻撃の前には無力なようだ。
 ハウスキーパーの方が確実だったかと頭を過ったが、復元することも大事だと気を取り直し、少しでも建物への被害を減らそうとゴブリンを運命は両肩と両腕の軽四門のガトリング砲を放ち、それらと共に砂の手を送り操りながら敵を落としていった。
 その先ではゆったりと、理星が待ち構えている。
「怪力無双を求めていたのは誰だ? バリケードを作りたい人か?」
 ここで使う力が仲間の為になるなら、力を貸そうと理星は『聖剣解放/紅:激華炎情(レッドブースト・ゲッカエンジョウ)』を振るう。
 心を聖剣に共鳴させ、本来の力を解放すれば、刀身は燃え盛る炎を纏う。
「激情は此より、焔となれ」
 その人の為にも、これを残しておかないとな。きっとうまく作れるよと神殿の中へと想いを託し、目の前の敵へと再び向き直る。
「さて、次の相手は誰かな」
 そう視線を送り、理星は次のゴブリンの相手をしてあげる。『空飛ぶ奴等は炎と共に舞う』が、構わず爆煙も爆炎も刻んで。
「くそっ、まだ力の残ってる奴がいたのか」
 次々と投げつけられる火炎瓶の爆撃に頬を撫でられながらも、咲菜は不敵に薄く笑み暴走する怨みを斬撃に。
「今更、爆風如きで止まると思ったのか?」
 怨みは敵を浸食し、『不倶戴天:破減夢刻(フグタイテン・ハゲンムコク)』の斬撃がゴブリン共を斬り刻む。
「ここを通りたけりゃ、まずは俺を倒してから行けって言うだろ? それを実戦してみせろ……」
 ま、通らすつもりはねぇがなと、また一体貫き。
「まあ分かってはいたが、所詮は前座に過ぎない肉塊風情か……」
 ゴブリンも、相手が弱って追い詰められたこの時代のディアボロスだと油断しており、敵としても今はお粗末な状態だ。
「群れているだけで、斬り応えもクソもあったもんじゃねぇな……さっさと地に堕ちろよ」
 咲菜の悪態が聞こえたのか、それとも実力差に気付いたのか。
 低空域へと迂闊に降りるゴブリンは減り、しばらく滞空し様子見の構えを取るのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【建物復元】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!

フレデリカ・アルハザード
ああ――決着を、つけよう

皆様!
私は時を超えてこの悲劇を覆しにやってきました!
そう言って神殿内の私と入れ替わり、神殿内で自決しようとした人々を止める
時を超えた証拠としてアイテムポケットで取り出した電子機器や食料等の最終人類史の技術を披露し、信じさせます

時を超え、私は多くの同胞を味方につけて、今此処にいます
私達に、後は任せて貰えないでしょうか?
そう言って了承を得た後、神殿内に復讐者達を呼び寄せていく

避難口を塞いでいる亜人は仲間が駆逐して安全にしています
そこからまずは避難して下さい!

そう言ってパラドクス通信でゴブリンが駆逐されたのを確認してから神殿内の人々を連れて避難口から
そこで亜人との戦いに巻き込まれない様にしてから再び神殿の中へ

ああ――覆せたんですね……あの悲劇を
なら、後は決着を着けるだけだ……そう言って、神殿内にて大きいホールへと辿り着き、罠にかかったケオタウロスと対峙

全てを奪われる覚悟は良いか?
私はこれからもするつもりはない
亜人共は、ただ苦しむために生まれてきたのだからな――


エレナ・バークリー
フレデリカさんの過去の悲劇、食い止めましょう。

私は神殿の人達を安全に避難させるため、フレデリカさんの手引きで先に神殿に入ります。
フレデリカさんに神殿の構造を教えてもらい、【怪力無双】で『クロノス級が正面から侵入するのを防ぐバリケード』という偽装構築物を築きます。

素材は神殿内の物資に、【アイテムポケット】から出てくる新宿島から持ち込んだ瓦礫類、それらを纏め上げる鉄鎖等で構成します。

クロノヴェーダの前では児戯にも等しいでしょうが、『通過しないと奥へ進めない』という一点に絞れば、役に立つはず。

【トラップ生成】と「罠使い」でバリケードの各所に胡椒粉末のような目や鼻、口の粘膜を刺激する粉末の散布器や、動きを阻害する投網の投射器を設置。また神殿内の厠から回収した糞尿が入った大鍋を、臭いが漏れないようラップで密封してから、バリケードを崩すと確実に敵に命中するよう仕掛けます。
ケオタウロスの頭を怒りで一杯にして見せますよ。

バリケードが破壊される状況を【パラドクス通信】で共有し、避難完遂を急いでもらいます。


●巡りて廻り
 炎が記憶の中を覆いつくす。
 全て……全て、呑まれて消えた――。
 パラドクストレインがディヴィジョンに着いた時には、フレデリカ・アルハザード(軍勢の聖女・g08935)は過去のフレデリカとして目を開いた。
 ――決着を、つけよう。
 神殿内をグルリと見回し、家族の姿を確認し、強く口を結ぶ。
 様々な想いが巡るが、今ソレを口にしたらここへ来た彼女自身が揺らぐかもしれない。
 なので彼女は毅然と振舞う。彼女を護ろうとしていた人達の手を離れ……。
「皆様! 私は時を超えてこの悲劇を覆しにやってきました!」
 突然の娘の変貌に、集まった者達が警戒の色を見せる。
 クロノヴェーダーには人心を操る相手も居る、別人に変われば人々の反応も無理もない。
「私は、フレデリカ・アルハザードです。皆さん、まだ諦めないでください」
 手短に自分が紛れもなく、ここに居た少女のフレデリカであり、刻逆を経て来たディアボロスでもあることを説明する。
 アイテムポケットから幾つかの電子機器など最終人類史の技術を披露し、懐中電灯と携帯食などを手渡す。
 初めは混乱の色が強く見えたが、フレデリカが間違いなくフレデリカであると分かったことが大きいだろう。
「やあ、説明は終わったようですね」
 事前に聞いていた避難路より神殿内へと合流したエレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は、状況を素早く理解し見渡した。
 ここに来るまでに、万が一紛れ込んだ敵がいれば倒し、壊れかけてるとこがあれば怪力無双で瓦礫を動かし補強してきたのだ。
 これも全て、過去の悲劇を食い止める為。少しでも、生かせる可能性を高くする為だ。
「では、私はこのまま正面を塞いできますね」
 クロノス級相手にバリケードとやらがどれだけ持つかは分からないが、組まれているだけで相手の手数や遮蔽物になるのは間違いない。
 瓦礫や大きな調度品を怪力無双で運びながら、奴が襲撃して来るのに備え始めた。
 とはいえこれは偽装。本当に防ぐのが目的ではない。
 敵の意識と人々が避難する意識の統一に、作るようなものだ。『クロノス級が正面から侵入するのを防ぐバリケード』だと、見えればいい。
 アイテムポケットで新宿島より持ち込んだ瓦礫などをも組み込み、エレナは鉄鎖で纏めていく。
 更にトラップ生成で、胡椒粉末やハバネロ粉など、粘膜に触れれば刺激物となるだろう仕込みを設置し。厠から回収した汚物を封じた大鍋を、正面バリケード破壊と同時に浴びせるよう組んだ。
 他の敵ならいざ知らず、少なくともこのディヴィジョンの
「時を超え、私は多くの同胞を味方につけて、今此処にいます。私達に、後は任せて貰えないでしょうか?」
 案じる両親に、大丈夫だと力強く応えるフレデリカは応える。
 そんな彼女の言葉を後押しするように、外で始まっている戦闘や、バリケードを作るエレナの姿が、彼らとは次元の違うディアボロスなのだと信じさせる。
「迷っている時間はありません。避難口を塞いでいる亜人は仲間が駆逐して安全にしています。そこから避難して下さい!」
 そう声をかけフレデリカは避難していた人達を誘導していく。
 避難路を途中まで見送り、後は両親に託してフレデリカは神殿に戻っていく。
 必ず戻ってくると約束して。
 必ず、この時代のフレデリカを返すと――。
 後は、決着を付けるだけ。そうフレデリカは、神殿内で最も大きいホールへと移動していく。
 向こうから近付いてくる気配に、仲間からの報告に、彼女は顔をあげる。
 ああ、覆せたんですね……あの悲劇を――。
 歴史への侵入者の気配を辿り、同じホールへと近付いてくる相手に、フレデリカは落ち着いた声音で話しかける。
「全てを奪われる覚悟は良いか? 私はこれからもするつもりはない。亜人共は、ただ苦しむために生まれてきたのだからな――」
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

フレデリカさんの宿縁……
微力ながらお力添えしよう
つらい状況であろうが、今なら覆せる
ご家族ともども、亜人の襲撃から救い出す、その背を護ろう

あらかじめ、フレデリカさんに神殿の構造と避難口の方角を聞き
神殿の上空をはずれ、避難口とは逆側へ引き付けるようにして戦場を取る

PD通信を借り、仲間と連携をとる
【飛翔】し空中戦で高速接敵、地上と立体的挟撃の形へ
戦況を偵察、観察しつつ、敵味方の動きを把握し、敵の隙を看破し攻撃を
緩急と高低差、変則軌道のフェイントをかけ飛び回りつつ
PDの糸を撒いて、敵を絡めとり攻撃
仲間と狙いを合わせつつ
神殿の避難口へ向かう敵、味方の死角を狙う敵は優先し惹き付け倒す

敵の爆破攻撃は……飛んでくるものを防ぐように魔力障壁を展開、腕に通した盾を構えて防ごう
時には敵の位置を観察しつつ並行飛行からの、急減速フェイントかけて爆破範囲から離脱を

戦闘中後、状況変化にあわせ
神殿内の避難状況と、トループス掃討済みの安全確保、ケオタウロスの位置など、わかる情報は神殿側の仲間と共有を


ジーク・ヴォルフレア
よし…じゃあ、食い止めに行こうか…。フレデリカの最悪の未来を…。

フライトユニットに灯を入れて起動。できる限り最速で神殿内部を飛び回る。
【パラドクス通信】を発動させておき、神殿内の味方と連絡を取れるようにしておく。戦闘中は可能な限り味方と連携を取りながら動くようにする。

見せて貰おうか…。そのオンボロな翼で、どこまで飛べるのか…。
攻撃はどうせ喰らうから、反撃も特に気にせず特攻。味方の行動の邪魔にだけならないように注意してガンガン突っ込んでいく。

情報は常に通信で共有。情報を元に神殿内を飛び回ってトループスを撃ち落としていく。なるべく撃ち漏らしは無いように…。

敵のハンググライダーなどの脆い部分に爆弾やナパームを投下して撃ち落としていく。避難口の方へ向かおうとする奴から優先して狙うようにして、一般人への被害を出さないように立ち回る。


クロエ・アルニティコス
構いませんよ、聖女。魔女が力を貸しましょう。

事前にトレイン内で作戦を共有。
私は外の敵を掃討しましょう。神殿からの脱出口に戦力を集中させすぎれば逆にこちらの狙いが指揮官に読まれかねません。私は狙う敵は配置に拘らず、弱った敵、包囲した敵、隙のある敵を狙います。どの道全員殺すんですから、早いか遅いかの違いでしかありませんしね。

【パラドクス通信】で神殿内外と味方と連携。特に空から見える避難口周辺の状況は逐次こちらから共有。
【飛翔】を使用し空中戦を行います。最近は飛ぶと集中攻撃を受けることも多いですが、空から見降ろされているよりはこちらも空を飛び、空中戦へと持ち込んだ方が戦いやすいでしょう。
空中で【ハルピュイア・ヒペリカム】を使用。ハルピュイアを象った怪物を作り出します。
ハルピュイアたちを敵の投げる爆発物からの盾にしつつ、ハルピュイアのかぎ爪でゴブリン爆撃兵たちを引き裂き、空中で解体していきます。
苦しみもなく一瞬で死ねるとは思わないことですね。


●空中撃墜戦
 地上からの攻撃から逃れるようと、『ゴブリン爆撃兵』は上昇気流にのって上空へと一斉退避した。
 彼らからすれば、敵の位置は分かっているので、集中して爆撃すればこちらの方が有利という考えだったのだろう。
 だが、それは甘いと直ぐに気付かされる。
「よし……じゃあ、食い止めに行こうか……フレデリカの最悪の未来を……」
 幻獣ジズの名を冠する大型フライトユニット〈高出力フライトユニット"Zîz"〉に灯を入れて起動すると、ジーク・ヴォルフレア(Erdboden Eule・g07124)はパラドクス通信で他の場所で動く仲間の状況を確認し飛翔した。
「見せて貰おうか……。そのオンボロな翼で、どこまで飛べるのか……」
 上を取ったと思ったゴブリンの更に頭上を奪い、ジークは大型ショットガン〈Brecher〉の銃口を向け撃ち込んだ。
 その攻撃から逃れるよう方向転換したゴブリンらを待ち受けるは、『ハルピュイア・ヒペリカム』の群れ。
 オトギリソウの種よりクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)が作り出した、植物の怪物である。
「構いませんよ、聖女。魔女が力を貸しましょう」
 神殿正面の敵が集まる場所をハルピュイアの植物怪物は、鋭い爪でグライダーに穴をあけそのままゴブリンの頭を握り潰す。
「どの道全員殺すんですから、早いか遅いかの違いでしかありません」
 片っ端から効率よく、順に仕留めていく。
 クロエ自身は飛翔し神殿の屋根より、状況を把握しながら植物怪物を操りながら、この状況なら集中攻撃を受けることもないかと思う。
 敵は全て空中におり、もし地上から狙われたとしても、それは一撃だ。
 それが命取りになる可能性もあるが、これだけの空中乱戦に発展すればそれも容易くない。
「こっちは駄目だ。反対側へ!」
 一部はクロエ目掛け『 空飛ぶ奴等は突き抜けてる』と特攻し。
 残りは、反対側へと広がろうとする。
 だが、いつの間にか空には網目の如く銀糸が張り巡らされており、ゴブリンとそのグライダーを絡めとる。
 その糸の先、結ばれた十指はエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)のものである。
「フレデリカさんの宿縁……微力ながらお力添えしよう。つらい状況であろうが、今なら覆せる」
 自前の青い翼を広げ飛翔しながら、ゴブリンの注意を引き付ける。
 今のところパラドクス通信から聞こえてくる報告では、避難口が敵に気付かれている気配は無さそうだ。
 既に人々の避難が始まった事を考えれば、後はこのまま全てを撃墜するだけ。
 空は、たちまち爆撃と銃撃に包まれた。
 相手を侮って仕掛けて来たゴブリンが、派手な銃撃や地上からの攻撃に追われ迂闊に飛び回り網に待ち受ける包囲に引っ掛かっていく。
 爆風に煽られればその風を活かし、上昇からの急旋回。
 速さと小回りで爆発を置いてくようにしながら、エトヴァは被爆を最小に抑え『Federtanz(フェーデルタンツ)』を張り巡らせて。
 と、ざわりと嫌な気配が突き抜ける。
 身を翻したエトヴァの翼を掠めるように通り抜けたのは、プラズマ火球。
 それは火炎瓶とは違う『痕跡を焼く炎』の塊。
「来たか」
 避難の状況を確認すれば、出口までは後少しといったところのようだ。
 火球が放たれてきた方向を確認すると、ゆっくりとフランベルジュを携え、赤い髪の男がやってくる。
 褐色の肌に腰まである長い赤髪。『禁書伯『ケオタウロス』』は、己の歴史への侵略者の気配に気づき、それを追ってきた。
 それが元々、落とそうとしていた神殿の中に居ると分かれば彼が他へ動く必要はない。
 まだ距離がある今のうちに。
「――潜み、描いて、網と成れ」
 十指を細かく動かし、ゴブリンが通り抜ける隙を与えず包囲の中へと閉じ込めて。
「種子に宿るは我が怨恨、芽吹け『ハルピュイア・ヒペリカム』!」
 落ちていくゴブリンとは逆に、植物怪物は次を生み出せばいい。
 クロエは更にオトギリソウの種に魔力を注ぎ、宙へと解き放つ。
 芽吹いた種は急成長と共に、枝葉の翼を広げ鋭い足でゴブリンを一匹残らず捕え切り裂いていく。
 火炎瓶だけでは間に合わないと、『空飛ぶ奴等は彼方より来る』とグライダーの軌道を変え素早い移動から攻撃に転じようとしたが、彼らが動き出した頃には手遅れ。
「火力支援開始……書き込まれるなよ……」
 それを超える速さで、スピリットターンするようにジークが上空より『Luftwaffe(ルフトヴァッフェ)』を繰り出す。
 飛来する銃弾と爆弾からゴブリンらが逃れようと、群れから離れれば地上からの狙いやすい的となり撃墜される。
 そうして1体、また1体とゴブリンは落とされ全てが片付く頃には、人々は神殿の外へと脱出していくのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【飛翔】LV2が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
【グロリアス】LV1が発生!


 誰が自分の歴史に侵入してきたのか、『禁書伯『ケオタウロス』』は真っ直ぐ神殿の中へと向かっていく。
 火球をぶつけ入り口も壁も壊しながら、侵入者の気配に。
 不愉快な仕掛けに、炎の威力を増し全てを呑み込む勢いで全てを吹っ飛ばす。
 ――全てを奪われる覚悟は良いか? 私はこれからもするつもりはない。
 その声は少女であった。
 屈強な戦士が待ち受けているのかと思えば、そこに居たのは年若い少女。
 服装から察するに神殿の者か。
 かつて、贄として娘を差し出す者もいたがどうやら違うらしい、彼女も戦うらしい。
「そうかならば、死ぬがいい。亜人にとって害となものは全て不要だ」
 静かにケオタウロスの炎の色が増すのであった。
エレナ・バークリー
おや、あのバリケードを抜けてきましたか、クロノヴェーダ。
咳き込むたびにかぐわしい臭いを吸い込んで大変そうですね。あの仕掛け、あなたのことを思ってそれはそれは丁寧に用意しておいたんですよ。堪能していただけましたか?

『亜人』とは所詮『ヒトの出来損ない』にすぎません。せっかく得た知恵を研鑽しようともせず、ただ獣のごとく喰らい犯す。
ヒトの胎(はら)を借りなければ同族を増やすことも出来ない欠陥種族が、何をもって正しく完成された存在であるヒトに刃向かおうと考えるのです、この品性下劣な劣等種!
この神殿であなたが同じ空気を吸うのすらおこがましい!

あなたが引き連れていた蚊蜻蛉どもは、私達の仲間が殲滅しました。皆さん、間もなくここへ集うでしょう。あなたに刃を突き立てに。
この神殿にはもう、あなたとディアボロスしかいないのですよ。
せめて真っ当な生命だと主張するのであれば、その炎刃剣で自分の首を切り落とし、天地神明に詫びるがよいでしょう。亜人と同列に見なされて憤らない存在など、どこの世界でも一つとしてありません。


フレデリカ・アルハザード
――貴様と、こうしてこの場で対峙する事が出来るとはな……
ここで決着を着ける。私も、彼らも良く生きる為に

ケオタウロスの返事は一切無視して言うべき事のみを述べる
エレナさんが挑発に専念している為、この相手に言うべき事のみをただ紡ぐ

今日という日を以て、一つの区切りと禊を済ます
目の前にいる貴様を、消し去る事で――

心は驚く程凪いでいる
ただ、目の前の相手を滅し消し去りたいという衝動が研ぎ澄まされていくだけ
成程、殺意を超えている……ただ、目の前の相手が存在していたという事すら許容できないだけ

成程、ならば――

何も残さず、何も成さず、何も掴めず、ただ消えていけ――ケオタウロス
そして、数多のディアボロス、復讐者から気にも留められず、誰にも認識されない上で……
私の記憶からも消えて、誰からも忘れ去られて本当の死を迎えると良い

ただ、消えろ――無意味に

本当の死を、この亜人に叩き付けてやろう
それを以て、私は本当の意味で『良く生きる』事が出来る

さぁ、始めようか……『復讐』を


●邂逅
「――貴様と、こうしてこの場で対峙する事が出来るとはな……ここで決着を着ける。私も、彼らも良く生きる為に」
 対峙するフレデリカ・アルハザード(軍勢の聖女・g08935)の言葉に、『禁書伯『ケオタウロス』は静かに眉を潜めた。
「貴様が侵入者か」
 どうやら初対面ではないらしい反応に、誰だと問おうと口を開きかけた所に、もう1つ声が増える。
「おや、あのバリケードを抜けてきましたか、クロノヴェーダ。あの仕掛け、あなたのことを思ってそれはそれは丁寧に用意しておいたんですよ。堪能していただけましたか?」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)の言葉に、そういえば粉塵以外に妙なものが撒き散らされ、異臭と不快さで余計に炎を放つ手間になったことをケオタウロスは思い出す。
「あの子供騙しな仕掛けのことか……あんな物、全て吹き飛ばした」
 正確にはトラップに気付いて対応したのではなく、攻撃を撃ち込んだらそこにあったらしいトラップも吹っ飛んだだけだが、それを丁寧に説明する義理はケオタウロスにはない。
 トラップなど通り抜けるとこに落ちてくる物であればまだしも、障害物……ましては近接攻撃での破壊前提の仕掛けでは、限られた相手しかクロノヴェーダでは引っかからないだろう。
「『亜人』とは所詮『ヒトの出来損ない』にすぎません。せっかく得た知恵を研鑽しようともせず、ただ獣のごとく喰らい犯す」
「それがどうした。増えるだけ増え、害為す人間風情が己の行いを棚に上げ咆えるか」
 くだらないと鼻で笑い、何が起きたか把握するようエレナを無視し神殿内にケオタウロスは視線を向けた。
「ヒトの胎(はら)を借りなければ同族を増やすことも出来ない欠陥種族が、何をもって正しく完成された存在であるヒトに刃向かおうと考えるのです、この品性下劣な劣等種!」
 無視するなら出来ないようにと、エレナは言葉をぶつける。
「この神殿であなたが同じ空気を吸うのすらおこがましい!」
「愚かだな。この世に蔓延るだけ増え、大地を汚しいくつもの種族の命を貪り食らう人こそ、世界の害悪ではないか」
 ケオタウロスは呆れたように言う。
「増えすぎた世界の害を我らは間引いてやってるに過ぎない」
 問おうとケオタウロスは、口を開く。
「なぜ、貴様らディアボロスは下等で数多の種族を食らう人を野放しにし味方しようとする?」
 その問いかけに、答えは無かった。
 人を害だと言われたことに、言い表しようのない不快と怒りが湧き上がるも、明確に人とは別の生き物として指摘されたことに複雑な感情が揺れた。
 ――ディアボロスは人ではない。
 ケオタウロスは、はっきりと区別して問いかけてきた。
「……だから、殺したというのですか」
 一切応える気は無かったが、フツフツと怒りがわきあがってくる。
「害あるものを駆除するのに理由など必要か。我々は、この世界を害するものを奪い蹂躙するだけで存在できる崇高な者」
 人の生み出したものに興味を持ち、飲食の真似事をしているが、この娯楽もいずれ飽きるだろうと冷たく言い放った。
 一瞬、気圧されるがそんな事関係ない。
 フレデリカにとって大事であった手の届く範囲の温もりが奪われた。
 そこにどんな理由があろうと、何を言われようと納得できるはずがない。
 その感情は、本当の家族を持たない亜人に分からないだろう。
「今日という日を以て、一つの区切りと禊を済ます」
 おかげで頭が冴えた。
「目の前にいる貴様を、消し去る事で――」
 積まれた言葉の分、目的と気持ちが定まる時間が出来た。
(「ただ、目の前の相手を滅し消し去りたいという衝動が研ぎ澄まされていくだけ。殺意を超えている……ただ、目の前の相手が存在していたという事すら許容できないだけ」)
「あなたが引き連れていた蚊蜻蛉どもは、私達の仲間が殲滅しました。皆さん、間もなくここへ集うでしょう。あなたに刃を突き立てに」
 その意図は分かって居るのだろう、ケオタウロスの表情が苦々しく歪む。
 何故か、亜人は仲間意識が強く絆が強い。まるで家族が存在しない代わりのように。
「この神殿にはもう、あなたとディアボロスしかいないのですよ。せめて真っ当な生命だと主張するのであれば、その炎刃剣で自分の首を切り落とし、天地神明に詫びるがよいでしょう。亜人と同列に見なされて憤らない存在など、どこの世界でも一つとしてありません」
「同列……愚かな。亜人と並ぶ種族など他には居ない。我々が最も崇高なのだ……」
 ――成程、ならば。
「何も残さず、何も成さず、何も掴めず、ただ消えていけ――ケオタウロス。そして、数多のディアボロス、復讐者から気にも留められず、誰にも認識されない上で……」
 はじめから理解し合う気は無かった。
 この襲撃に特別な意味はないのだろう。
「私の記憶からも消えて、誰からも忘れ去られて本当の死を迎えると良い。ただ、消えろ――無意味に」
「ああ、さっさと終わりにしようか。人も人に味方するディアボロスも不要だ」
(「本当の死を、この亜人に叩き付けてやろう
それを以て、私は本当の意味で『良く生きる』事が出来る」)
 ケオタウロスの周囲に炎が集まる。
「――さぁ、始めようか……『復讐』を」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【トラップ生成】がLV2になった!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【ガードアップ】がLV2になった!

エレナ・バークリー
では最後の相対を始めましょう、欠陥種。

理星さんの「号令」に従って連携。
炎には氷と相場が決まっています。
「全力魔法」「結界術」「氷雪使い」「闇使い」「精神攻撃」で闇黒に舞い踊る白華の断絶を行使。
闇の結界へ「突撃」し、氷晶と共に剣で「薙ぎ払い」「一撃離脱」します。
反撃の刃は剣で受け止めて力比べ。炎刃剣の波刃は、こちらの刃と噛み合って、鍔迫り合いをし易いですね。

パラドクスで形成した闇の中で炎が燃えていれば、それが敵の居場所。分かりやすいでしょう。
遠距離から仕掛ける方々は炎を目印に!

どうしました、炎が揺らいでいますよ。
身体がもつ限り、パラドクスを伴って闇の中で斬り合いを続けましょう。小細工はあくまで余興。騎士の本分は剣です!
とはいえ、あれだけの仕掛けをしておいて騎士を名乗るのは、さすがに気恥ずかしく。

一対一ではやはり圧されますか。ですが皆の力を合わせれば!
皆さんのパラドクス着弾に合わせて、私も幾度目かのパラドクス行使。ケオタウロスに手傷を負わせてから離脱します。
フレデリカさん、後は任せました!


フレデリカ・アルハザード
――死ね、ケオタウロス
貴様の全てを蹂躙してやる

ディスクを展開し、飛翔して炎を避けながらガードアップを用いてケオタウロスの攻撃によるダメージを減少しロストエナジーでダメージを与える
そのまま反撃としてダメージアップ、命中アップ、能力値アップを組み合わせて威力を増したディスクによる攻撃で反撃
グロリアスも用いて先程の焔のダメージを癒しながら戦う

仲間の支援と連携を受けながら、着実に宿敵を追い詰めていく
皆さん…感謝します

そうして、手負いになった仇敵にトドメを刺す
さかしまに、なると良い

――『自我と意思を除き、全てが逆さまに捻じれていく』
その情報を内包したディスクを挿入し、決着を着ける

貴様は、最早自分の意思以外は全て逆さまの結果となる
自分の放つ炎は自分を焼き、自分の肉体は裏返る様に捻じれて損壊していく…

背を向けて『逆さ』になって損壊し焼き尽くされていくケオタウロスの断末魔を聞かず、神殿の人々の元へ向かう

皆様、決着は着きました
私は同胞と共に戦う時間に戻りますが…もしよければ、共に戦いませんか?


天夜・理星
さて、そろそろ未来が拓かれる時間か。
引き続きフレデリカさんの邪魔をされるわけにはいかないんで、こっちも出来る限りのサポートをしよう。

フレデリカさんが動きやすくなる、という状況が望ましそうだ、じゃあ熱波の支配者とロストエナジーがちょうどぴったりだね?
前者は敵の思考を鈍らせ、後者は生命そのものを鈍らせる。パラドクスの発動を引き金に両方発動させ、敵の攻勢を出来るだけ削いでいこうね。発動時には身体を翻らせ、命中アップ及び火炎使い技能と両断技能で以て精度をコントロール。そのまま剣を振って超高温熱波を敵に集約させていくのさ。これなら遠距離からでも攻撃は届く、味方からの攻撃が当たりやすい位置への誘導も楽になるし。こうして後衛的なサポートを行えるってわけ。
味方との連携を取り合うのは号令技能でやっていこう。

……さて。
最後はフレデリカさんに任せて、見届けますかね。


百鬼・運命
▪️心情
さてと残すは指揮官のみ

亜人とあり方を論じる事に意味はあるまい
虎が肉を食う事、カッコウが托卵する事を残酷だ卑劣だと評するようなもの
ただそういう生き物であるというだけで、そこにあるのは単なる生存競争
貴賤はなどはあるまいて
人であるかの定義も含め、他人が決めるような事ではない

とはいえ仇を前に高ぶるのも無理はない
ならば俺はその隙を埋めるように動くとしよう

▪️作戦
基本はフレデリカさんに本懐を遂げさせるため、敵の削りと拘束を行おう

▪️行動
神殿に誘い込んでの屋内戦闘ということで大きな動力甲冑はお留守番
呪術符を構えて、生身で戦うとしよう

王佐土砂計を用いて敵へと攻撃
攻撃と同時に相手の動きを味方の攻撃が当たりやすい位置に誘導を
また敵の攻撃で延焼が起きるようなら王佐土砂計で鎮火して行こう

また攻撃に合わせて【泥濘の地】を発動
敵の身動きを遅くし、味方の攻撃をサポートして行こう

敵のWIZパラドクスは復讐者に特攻があるそうだが、逆に言えばそれだけだ
反撃アップの効果も使い慌てずに大太刀で攻撃を捌き回避して行こう


弔焼月・咲菜
…こいつは驚きだな。まさか脳味噌までカビている癖に冗談だけは一丁前に吐けるとは。…だがセンスは皆無だな。クソ程も嗤えねぇよ。いや、肉の塊風情にジョークのセンスを求める事こそ間違いか。
…まあなんでも良い。折角来てやったんだ。精々退屈させるなよ、脳までカビた肉の塊風情が…。

味方とは積極的に連携し、使用できる残留効果は全てを使用。敵が強敵であることに変わりはない。油断も出し惜しみもする気はない。

敵の攻撃及び反撃は致命傷だけは可能な限り避け、残りは全て無視。妖刀を抜き放ち、怨みの業火を纏って突撃。手足の関節や眼など、動きを阻害できそうな部分を重点的に狙って斬る。
脳味噌までカビている癖に剣や炎を使うとは、なかなか器用じゃないか。だがな…緩るすぎるんだよ、テメェの炎は。剣の扱いも雑だ。笑い話にもならんな。

一瞬の隙をついて炎を纏い、敵の腹目掛けて渾身の飛び蹴りを喰らわせる。卑怯だと?おいおいテメェ…真っ当な剣豪でも相手しているつもりか?
テメェを殺すのは俺じゃねぇ。削れるだけ、削らせて貰うぞ…。


クロエ・アルニティコス
それは何よりです。お前たちに必要とされるなど、汚らわしい。
どの道殺すので、同じことではありますが。

他の復讐者と連携し、いつも戦闘で使用する植物の怪物ではなく、連携に適した魔術で戦闘を行います。
【言霊縛り】を使用し、他の復讐者から攻撃を受けるときや、攻撃を仕掛けようとするときに動きを止めることで味方の援護と敵の妨害を行います。
魔女の操る魔術の種が1つだけのはずがないでしょう……『動くな』。

敵の攻撃に対してはガードアップで軽減し、炎を振り払います。
私たちはこの程度の炎よりも、もっと受け入れがたいものを……敗北を知っています。
恐れさせるにも、倒れさせるにも、まるで足りませんね。

味方の攻撃でケオタウロスが弱ったらさらに強めた言霊縛りで敵の動きを封じ、フレデリカに止めは任せます。
あなたの復讐です。如何様にでも。好きなようにして下さい。


ジーク・ヴォルフレア
……予想通り過ぎるな…。お前達亜人は…総じて頭のネジが緩いみたいだ……姿形は違えど、頭の容量はさっき飛んでたよく分からない奴らと全く同じみたいだね…。

フライトユニット再起動。再び【飛翔】で飛行し、敵より高い位置から高速攻撃を行う。

僕の役割は敵の行動を阻害する事だ。無闇やたらと突っ込んでいく必要性はない。
攻撃はヒットアンドアウェイの一撃離脱戦法をなん度も繰り返す。攻撃を繰り返しながら敵の動きや反応を観察。
味方の攻撃やパラドクスがヒットする瞬間に【罪縛りの鎖】を差し込んで一瞬だけ敵を拘束し、攻撃や防御をその一瞬だけ阻害する。

敵がこっちを狙って来ようと、引き下がる事はしない。
ジェネレーター内部に大規模な熱エネルギーを発生させた状態で一気に接近して懐に飛び込み、ゼロ距離で圧縮したエネルギーを一気に解放して敵の肉体をその炎事焼き尽くす。
この程度で僕を落とせると思ったか…?

敵が弱ってきたら【罪縛りの鎖】で一気に自由を奪う。
お膳立ては整えた…あとは…フレデリカ次第だよ…。


●巡る交差点
 静かに告げる少女の声に、『焚書伯『ケオタウロス』』はつまらなそうな視線を向けた。
 彼からしてみれば、身に覚えもない怒り。知らない復讐なのだから仕方ない。
 少女をもしくは近しい誰かを力を得る為に狙っていたのなら話委は違うが、数多の獲物の中に紛れていた者など、蹂躙する前にも後にも覚えることはないのだろう。
 今までも、この先も――。
「……予想通り過ぎるな……」
 駆け付けると同時にジーク・ヴォルフレア(Erdboden Eule・g07124)は幻獣の名を冠する大型〈高出力フライトユニット"Zîz"〉を再び起動し、飛翔し舞った。
「お前達亜人は……総じて頭のネジが緩いみたいだ……姿形は違えど、頭の容量はさっき飛んでたよく分からない奴らと全く同じみたいだね……」
 そもそも彼らがエネルギーを得る為に蹂躙が必要なのだ、程度は違えどやる事は同じ。
 本能のままに行動に移すか、手順を踏んで行動に移すか程度の違いなのだろう。そんな彼らに人の物差しで何か言ったとしても伝わらないのも道理。
「……こいつは驚きだな。まさか脳味噌までカビている癖に冗談だけは一丁前に吐けるとは」
 まともな会話など期待はしてなかったが、思ったとおり。いやそれ以下か。
 弔焼月・咲菜(葬不送動の報復者・g01723)はケオタウロスを眺め、軽く鼻で笑う。
「……だがセンスは皆無だな。クソ程も嗤えねぇよ。いや、肉の塊風情にジョークのセンスを求める事こそ間違いか」
 スラリと抜き放った数多の血を啜りし大型妖刀〈絶刀:狩流刃討雛〉が鳴声をあげる。
「……まあなんでも良い。折角来てやったんだ。精々退屈させるなよ、脳までカビた肉の塊風情が……」
 怨みを限界まで暴走させ、業火を纏い咲菜は『虚喰:彗殺地落(キョクウ・ホライズン・メテオ)』を発動し真っ直ぐに。
 上空で大きく旋回しながら、ジークは動力炉及び内部ジェネレーターに大規模な熱エネルギーを発生させ狙いを定める。
「限界突破……さあ、ひと遊びしよう……!」
 ジェネレーター内部に大規模な熱エネルギーを発生させた状態で、懐に飛び込み一気にそれを開放する。
 解放されたエネルギーは、ジークを中心に強烈な閃光と衝撃波を放ち、『Einäscherung(アインエッシェルング)』は圧倒的な熱炎を間近でケオタウロスに浴びせ。
 踏み込んだ咲菜は、その勢いをのせた跳び蹴りを放つ。
「受けて止めて見せろ」
 身体のバランスを崩すように、足の関節を砕こうと狙う。
 同時に広がる業炎がケオタウロスを包もうとするが、振るう『焚書の炎・燃え上がる剣』が浴びた衝撃を返すように広がり、痕跡を焼く炎のフランベルジュが切り裂こうとする。
 ケオタウロスを纏う炎は広がり、再び集束していく。
「この世界に無価値な人はいらない。消えるがいい」
 亜人が治める世界に在り、初めからそうであったケオタウロスは亜人が最高の種族だと信じて揺るがない。
 弾けるように生じたプラズマが輝く。
 それは『焚書の炎・亜人の光輝』、ここまで積み上げられた亜人の栄光をもたらすかのように。
「それは何よりです。お前たちに必要とされるなど、汚らわしい。どの道殺すので、同じことではありますが」
 端から相容れるとは思っていない。こちらの方から遠慮したいと、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は嫌悪露わに。
 逆にこんなものだろうと、百鬼・運命(ヨアケの魔法使い・g03078)は落ち着いた表情を浮かべた。
「亜人とあり方を論じる事に意味はあるまい。虎が肉を食う事、カッコウが托卵する事を残酷だ卑劣だと評するようなもの。ただそういう生き物であるというだけで、そこにあるのは単なる生存競争。貴賤はなどはあるまいて」
 そう分かってはいても、奪われた者にとってはその限りではない。
「人であるかの定義も含め、他人が決めるような事ではない。とはいえ仇を前に高ぶるのも無理はない」
 ならば俺はその隙を埋めるように動くとしようと、〈陰陽符〉を手にした。
 こちらに向かってくるケオタウロスが、槍のようにフランベルジュを突き出してくる。
 同時に炎熱が激しく燃え上り、『焚書の炎・追い縋るな敗残者』がディアボロスを襲う。
 ディアボロスである以上、多くの者は何かに奪われ新宿島の海岸に流れついている。
 こちらが自分達の歴史を取り戻すには、ケオタウロスが掲げる亜人の輝かしい未来は奪わなければならない。
 どちらが先に奪ったかは、あまり関係ないのだろう。
「貴様らは、亜人の輝かしい『未来』を踏み躙ろうとする、おこがましい存在だ。何を言おうと無意味」
 圧倒する炎は、ディアボロスを人の存在を否定する。
 あの日、フレデリカ・アルハザード(軍勢の聖女・g08935)が目の前で包まれた時と同じ。
 怒りを露わにケオタウロスを見あげる彼女を助けるよう、クロエはただ一言。
「――動くな」
 意志を込め『言霊縛り』を放ち、ケオタウロスの動きを縛る。
「魔女の操る魔術の種が1つだけのはずがないでしょう……」
 静かに彼女が紡ぐ中、土石流による『王佐土砂計』がケオタウロスを襲いその足元を奪うよう泥濘を広げ、神殿に広がろうとしてた炎を消していく。
 ここまで来たのだ。神殿が燃え落ちる未来も止めてみせたいとこだ。
 チャクラムのようにディスクの形をした〈媒体〉を展開させ、フレデリカは飛翔しケオタウロスを狙う。
「さて、そろそろ未来が拓かれる時間か」
 チラリと天夜・理星(復讐の王・g02264)はフレデリカの様子を見あげ、邪魔をされるわけにはいかないんでと、何が相応しいか刹那思案する。
「フレデリカさんが動きやすくなる、という状況が望ましそうだ、じゃあ……」
 相手の動きを奪い鈍らせるように、復讐の剣〈六聖剣・紅/激情〉を手に、『聖剣技/紅:盛夏(レッドルート・セイカ)』を。
「燃ゆる聖剣。真夏を想え」
 紅の焔を身体を翻すと同時に放てば、熱波が相手に集約するよう向かっていく。
 超高温の熱波はかつてあった激情そのもの。
「では最後の相対を始めましょう」
 斬り結ぶと同時にエレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)の〈両手剣クレイモア〉から闇が広がる。
 その場に一時的に広がった『闇黒に舞い踊る白華の断絶(アンコクニマイオドルハッカノダンゼツ)』による闇が、ケオタウロスを捕え氷晶の渦を巻き起こす。
「小細工はあくまで余興。騎士の本分は剣です!」
 このまま斬り結び、繋げようと半身身体をずらせばそこはフレデリカの射線。
「――死ね、ケオタウロス。貴様の全てを蹂躙してやる」
 媒体のディスクを、まるでチャクラムであるかのように投げた。
 それは『奇跡を成せ我が軍勢・円輪にて魂魄を切り裂け(レギオン・ヴァイスシュランゲ)』。
 対象を魂魄ごと切り裂くかのように、鋭い刃であるかのようにケオタウロスを斬りつける。
 反撃の痕跡を焼く炎が広がり辺りを輝かし、闇を払う。
 燃え上る炎も熱さも、全てがフレデリカにあの日のことを思い出させるが、今はあの日と違う。
 仲間の存在を強く感じながら、次なるディスクに情報を刻み立ち向かう。
 焦がさんとする炎は、まるで存在を否定するかのように燃え広がる。
「私たちはこの程度の炎よりも、もっと受け入れがたいものを……敗北を知っています」
 それこそ、こうして舞い戻りクロノヴェーダに立ち向かう程に。
「……恐れさせるにも、倒れさせるにも、まるで足りませんね」
 火炎を操る力は流石に長けているが、それだけ。そもそも魔女であるクロエに全力魔法で挑んだどころで、培ってきた力が違う。
 まるで青い薔薇の花弁が広がるかのように、〈守護の青薔薇〉が魔力の結界を広げ炎を退け護りを強める。
 何度攻撃を受けようと、表情すら変えなかったケオタウロスが険しい表情を浮かべ、僅かに体勢を崩す。
「どうしました、炎が揺らいでいますよ」
 攻撃しようとしたケオタウロスの周囲にロストエナジーの死をもたらす瘴気が吹き荒れ、ダメージを与え体力を削っていく。
「凍てつきの闇に舞い踊る血染めの薄墨桜よ。生命を喰らえ。精神を啜れ。我が求めるは、生命無き永劫の沈黙なれば」
 再び広げる闇に灯ったケオタウロスの炎は、吹き付ける氷晶の吹雪に煽られ大きく揺らめき、斬りかかるエレナの刃を腕に受ける。
「脳味噌までカビている癖に剣や炎を使うとは、なかなか器用じゃないか。だがな……緩るすぎるんだよ、テメェの炎は」
 炎を超えるよう咲菜は渾身の飛び蹴りを喰らわせ、ケオタウロスの身体が大きく傾ぐ。
 もし人の形を求めず、馬の身体を持ちえたままだったら、こうして倒れることは無かったかもしれない。
「剣の扱いも雑だ。笑い話にもならんな」
 腹部に勢いよく沈んだ強力な蹴りに、ケオタウロスはその剣は飾りかと怒りを口にする。
「は、卑怯だと? おいおいテメェ……真っ当な剣豪でも相手しているつもりか?」
 これは殺るか殺れるか、命のやり取り。剣士がその誇りをかけ立ち合うものとは違う。
 怨みの炎がケオタウロスを激しい炎で包む。
「テメェを殺すのは俺じゃねぇ。削れるだけ、削らせて貰うぞ……」
 元々炎には強いケオタウロスであったが、こうも立て続けに様々な炎を浴びせられれば、流石に厳しい。
 更に追い詰めるように、理星が激情のような熱波を浴びせる。
「……さて。最後はフレデリカさんに任せて、見届けますかね」
「この程度で僕を落とせると思ったか……?」
 上空から再び急接近し、放つ強烈な閃光と衝撃波が生み出す熱量を加え焼き尽くす。
 運命が放った陰陽符が槌の属性を刺激し、土石流が襲い。
 クロエの言葉が縛る。
「フレデリカ、あなたの復讐です。如何様にでも。好きなようにして下さい」
「お膳立ては整えた……あとは……フレデリカ次第だよ……」
「フレデリカさん、後は任せました!」
 皆が削り動きを奪ったケオタウロスを見つめ、フレデリカは情報を刻んだディスクをしっかりと握り直す。
「皆さん……感謝します」
 とっておきの情報を刻み、フレデリカはケオタウロスに向かってディスクを投擲する。
「集合し軍勢となれ、我が奇跡よ。万象の魂魄を切り裂く情報の刃、それを成す叡智の円輪よ。我が軍勢となり敵を打ち砕け」
 ディスクは大きく弧を描き、ケオタウロスの胸に突き刺さる。
「貴様は、最早自分の意思以外は全て逆さまの結果となる。自分の放つ炎は自分を焼き、自分の肉体は裏返る様に捻じれて損壊していく……」
 何かを言おうとしたようだが、そこにはもうケオタウロスの意志は伴わない。
 ――自我と意思を除き、全てが逆さまに捻じれていく。
 それが彼女がディスクからケオタウロスの魂魄に刻んだ情報。
「さかさまに、なると良い――」
 フレデリカは、そう言い残し背を向けると、避難させた人々の方へと急いだ。
 きっと逆さになった事象に飲まれたケオタウロスは、自滅するようにその身を焼き尽くすのだろう。
 断末魔の悲鳴が、フレデリカを追うように聞こえて来た。
 もう間もなく、この歴史を作り出していたケオタウロスを失ったこの世界は崩壊する。
 だから言葉だけでも。
 誰にともなく、避難していた人々にフレデリカは声をかける。
「皆様、決着は着きました。私は同胞と共に戦う時間に戻りますが……もしよければ、共に戦いませんか?」
 神殿に避難してた人達や両親に声をかけ、崩壊する歴史の中を駆け抜け迎えに来るパラドクストレインの姿が遠く見えるのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
【飛翔】がLV4になった!
【熱波の支配者】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV2が発生!
効果2【ロストエナジー】LV4が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
【反撃アップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2023年10月28日
宿敵 『焚書伯『ケオタウロス』』を撃破!

🚊死の歴史を覆せ

 宿敵主、あるいは、宿敵主に意志を託してくれた過去の時代のディアボロスが、クロノス級(宿敵)に殺された時に戻り、クロノス級を撃破して死の歴史を覆します。
 なお、クロノス級を倒して死の歴史を覆しても、宿敵主のディアボロスとしての能力に悪影響が出ることはありません。

『襲われる被害者と、宿敵主が同一人物』で、『宿敵主が宿敵との戦闘の現場に現れる』と、襲われている被害者(この時代の宿敵主)が消え、その位置に宿敵主が瞬時に移動してしまいます。
 上記の現象が発生した場合、戦闘終了後に宿敵主がパラドクストレインに乗った時、被害者(この時代の宿敵主)がパラドクストレインの外に出現します。ですので、比較的安全に被害者を救出することが出来ます。
 宿敵主が同一人物では無い場合や、シナリオに参加しなかった(またはプレイングが採用されなかった)場合、この現象は発生しません。

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#宿縁邂逅
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#🚊死の歴史を覆せ


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選択肢『クロノヴェーダとの対話』のルール

 事件の首魁であるアヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と会話を行います(状況によっては、トループス級(👾)との会話も可能です)。
 戦闘を行わず会話に専念する事になりますが、必要な情報が得られるなど、後の行動が有利になる場合があります。
 問答無用で戦闘を行う場合は、この選択肢を無視しても問題ありません。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『👿または👾で出現する敵との会話に専念する。戦闘行動は行わない。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『クロノス級が起こす事件を解決する』のルール

 過去の時代で、クロノス級クロノヴェーダが発生させている事件を解決します。
 事件を解決せずにクロノス級に挑む事もできますが、事件が解決するまで、戦闘で不利な習性が発生してしまいます。
 発生させている事件の内容や、解決方法などは、オープニング或いはリプレイで確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達しない限り、👿のリプレイでは大成功🔵🔵🔵🔵以上が発生しない。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾大群のトループス級『ゴブリン爆撃兵』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)配下のトループス級クロノヴェーダ(👾)の大群と戦闘を行います。
 敵の数が多いので、撃退するには時間が掛かるかもしれません。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える行う必要があるでしょう  詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿クロノス級決戦『焚書伯『ケオタウロス』』のルール

 宿縁邂逅を行い、宿敵であるクロノス級クロノヴェーダと決戦を行います。
 クロノス級クロノヴェーダは、自分と等しい能力を持つ『アヴァタールを生産する能力』を持ちますが、戦闘力自体は、アヴァタール級と同程度となっています。

 クロノス級クロノヴェーダを撃破すると、以後、このクロノス級クロノヴェーダが生み出すアヴァタール級が発生しなくなります。
(既にシナリオに登場しているアヴァタール級が消える事はありません)

※注意
 クロノス級クロノヴェーダは、ディヴィジョンの状況を確認する事は出来ない為、既にディヴィジョンが滅んでいたとしても、その事実を知ることは出来ません。
 また、クロノス級クロノヴェーダから、有益な情報を引き出す事は出来ないので情報収集のような行動は行えません。


 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【撃破】【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、宿敵を完全に撃破し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「フレデリカ・アルハザード」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。