海を渡る巨獣
《七曜の戦》の結果、巨獣大陸ゴンドワナが幻想竜域キングアーサーに吸収されるという事態を阻止する事に成功しましたが、一部の巨獣達が、ドラゴンの力を受け入れて強化され、ドラゴン勢力に合流しようとしているようです。
合流しようとしている巨獣は、キングアーサーのドラゴンに導かれ、海を渡ってキングアーサーに向かっています。
この海を渡る巨獣を撃退し、キングアーサーへの合流を阻止して欲しい。
奏でるアクション♪ ゴリアラたちと共に♪(作者 baron)
#巨獣大陸ゴンドワナ
#海を渡る巨獣
#幻想竜域キングアーサー
#今回はイベント・ネタ系
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「ただ暴れるだけだった愚鈍な巨獣が、我が歌声に従って行軍する……」
声架竜テリブル・コルスは感動していた。
己の歌は素晴らしいと思っていたが、眼下では巨獣たちが追随している。
「これが、アーサー王の加護の力なのか。歌を持って支配する力!?」
違います。
単に巨獣たちが、音楽に感動するタイプだったからです。
しかし、テリブル・リコスは気が付かない。彼(彼女?)の思考はそっち方面に固定されているからだ。
「いずれは、ゴンドワナの全ての巨獣を支配下に置き、我が歌を理解しないディアボロス共を滅ぼしてやろう」
テリブル・リコスは楽し気に歌を唄う。
それに合わせて巨獣たちも吠えるのだが、その調子はずれな歌も今は彼を讃える唄に聞こえているようだ。
違います、そうじゃないんです。
でも、テリブル・リコスは気が付かない。本国でもこんな感じで他人の意見を聞いてなかったからね。仕方ない。
●
「今回向かって欲しいのは、巨獣大陸ゴンドワナの海になります。
キングアーサーのドラゴンが、巨獣を引き連れて、イギリス方面に移動しているので、これを食い止める感じですね。。
パラドクストレインは少し離れた海上に到着するので、そこから、敵の迎撃に向かってください」
南河・緋奈子(人間の陰陽師・g03255)は残暑厳しい中、ディアボロスたちに説明を始めた。
七曜の戦いとかいろいろあったが、暑さの方が応えているらしい。
まあ彼女はできるだけ適応とか支配者系の残留効果を使わないそうなので、仕方がないよね。
汗ばむ巫女服では大変なので、今は駅員風のファッションであった。
汗止めは柑橘系で香り控えめなやつ、それを匂い玉と重ね香にしてるのだが、こういう暑さでは必須であろう。
「戦場への移動は【水面走行】を使う事になると思いますが……。
ゴンドワナからも、キングアーサーからも離れた海上となるので、戦場外から攻撃される確率が低いです。
なので【飛翔】を使った移動も可能かもしれませんね」
そう言いながら地図を渡し、説明を付け足していく。
「巨獣達はドラゴンの力によって強化されており、その力によりドラゴンに従わされているようです。
ドラゴンによる強化を解除できれば、巨獣達はゴンドワナ大陸に向けて撤退していくでしょう。
それと巨獣を率いているドラゴンは、この作戦の為にある程度の情報を与えられているようですね」
うまく誘導する事が出来れば、キングアーサーとゴンドワナの関係についての情報を得る事も出来るかもしれない。
緋奈子はそういいつつも、情報の精度は高く無いので複数のドラゴンから情報を集めて精査する必要があるかもしれないと告げた。
「アイルランドとマンチェスター以南の土地を失ったキングアーサーの勢力は、大きく後退しています。
キャメロットの攻略も始まり、作戦もその半ばまで企図されて居ます。
ですが巨獣の戦力がドラゴン戦力に加われば、勢力を取り戻す切っ掛けになりえるでしょう」
それを防ぐ為にも、巨獣戦力の合流は阻止しなければならないと緋奈子は告げた。
そして難しい戦いに挑むディアボロスに対し、頭を下げて相談を見守るのであった。
●
「グラァァァアア♪」
そこでナニカが唄っていた。
ゴリラ? コアラ? やっぱりゴリラ?
ニア・ゴリラ? うん、ゴリアラという良くわかんない巨獣である。
「グラァァァアア♪」
ゴリラの学名は、ゴリラ・ゴリラ・ゴリラだが……。
こいらの学名があるとしたら何だろうか?
やっぱりゴリラ・ゴリラ・コアラとかなのだろうか?
まあ、ワケわっかんないよね。
「グラァァァアア♪」
でも重要な事が一つある。
彼ら(彼女)は唄っているという事だ。
きっと彼ら(彼女)にとっては重要な事なのかもしれない。
奏でるアクション、唄うぞリズム♪
ド派手でいつもと違う戦いが待っている……かもしれない。
リプレイ
麗・まほろば
【水面走行】で水上に立ち、まずは声を上げて注意をひくよ
じゃじゃーん! 艦隊のアイドル~☆ まっほろっばちゃんだよぉ!(🤟キラッ☆)
今日はまほろばの初ライブにきてくれてぇ、ありがと~💕
さっそくまほろばのナンバー、いっちゃうよ! 恋の~~🫶 にぃ✌️ よ……あ、この曲はダメ……この曲は大人の事情でダメ? そんなぁ……
なーんて、まほろばは配慮のできる賢い零式英霊機なのです
ちゃーんと歌える曲は持ってきてるよぉ
まほろばの故郷の歌で、がんばらなきゃーって、とっても元気の出る曲なんだ!
では、歌います。『勇敢なる水兵』!
歌に合わせて【51センチまほろば砲】や【15.5センチまほろば砲】で空砲を撃つよ
もしかしたら攻撃だって勘違いさせてしまうかもしれないけれど、クロノヴェーダみーんなに注目されなきゃだからね!
『戦い難く成し果てき』
巨獣みんなを一人でここで倒すだけの力はまほろばは持ってないけれど、まほろばの歌にだって足止めする力はある……はず!
さて、クロノヴェーダはまほろばにメロメロかな? どやぁ?😏
●
本日の後援にお越しいただき、誠にありがとうございます。
場所はゴンドワナとブリテンを繋ぐ海上の何処か。
お客様は皆さま、特別ゲストに巨獣の皆様をご招待しております。
「じゃじゃーん! 艦隊のアイドル~☆ まっほろっばちゃんだよぉ!(🤟キラッ☆)」
水面を滑る様に少女が現れました。
その名は麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)。
期待の新アイドル、人呼んで艦隊の超々々々弩級アイドルですよっ!
「今日はまほろばの初ライブにきてくれてぇ、ありがと~💕」
「グラァァァアア♪」
まほろばの声にゲストが応えます。
つぶらな瞳で超回転。
もしかしたら巨獣によるパラドクス芸なのかもしれませんね。
「さっそくまほろばのナンバー、いっちゃうよ! 恋の~~🫶 にぃ✌……あ、この曲はダメ……この曲は大人の事情でダメ? そんなぁ……」
てってれーてってれーてってれー! ドンドン!
てってれー! ドンドン! てってれードンドン!
海戦ラッパの音と、それよりも強い空砲が聞こえます。なんだか歌に被せてるので聞こえにくいですね。
「グラァァァアア!」
「なーんて、まほろばは配慮のできる賢い零式英霊機なのです。ちゃーんと歌える曲は持ってきてるよぉ」
おーっと! さっきの歌は色々な問題があったようですね。
まほろばちゃんはテテペロしながら頭をかいて、巨獣のみなさんは抗議の声を挙げます。
でも仕方ないよね、もしかしたら攻撃だって勘違いさせてしまうかもしれないけれど、クロノヴェーダみーんなに注目されなきゃだからね!
「まほろばの故郷の歌で、がんばらなきゃーって、とっても元気の出る曲なんだ!」
今度はラッパの音はしないので問題ありません。
空砲も偶に聞こえるけれど、まほろばちゃんの言葉に合わせているので安心です。
「では、歌います。『勇敢なる水兵』!」
まだ冥海機は沈まないのかと尋ねる人に、答えます。
それは『戦い難く成し果てき』と。まだだけどもう戦えないよとというのです。
歌に合わせて『51センチまほろば砲』や『15.5センチまほろば砲』が鳴り響く。この音は戦いが続くけど、自分達だけ撃っているのは優勢な証拠。そんな感じの歌なのでしょう。
(「巨獣みんなを一人でここで倒すだけの力はまほろばは持ってないけれど、まほろばの歌にだって足止めする力はある……はず!」)
この砲撃は戦争のためにあらず。
平和を切り開くための歌だ!
さあ征くぞ、諸君! と、まほろばちゃんは大輪の笑顔です。
(「さて、クロノヴェーダはまほろばにメロメロかな? どやぁ?😏」)
「グラァァァアア♪」
ふんすふんすと勢いよくね。
つぶらな瞳で超回転。
巨獣たちが踊っていたそうです。
こうしてディアボロスのコンサートが賑やかに幕を開けたのでした。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
ジョルジョ・ストレッポーニ
※連携・アドリブ歓迎
①に挑戦者がいるならそちらをクリア後
音楽の大好きな巨獣とドラゴンなのか(困惑)
まあ、下劣極まりない亜人に比べたら竜や巨獣の方が適性があるのかもしれないね(遠い目)
ここは純粋に歌の力で勝負といこう
バリトンの早口言葉の技巧を凝らしたロッシーニの喜劇アリア風(「セビリアの理髪師」フィガロの「私は町の何でも屋」)に、音楽仲間g02965に作詞作曲してもらった
敵意は見せずあくまで歌を楽しんでもらおう
レコーダーの伴奏には
一緒に歌える(?)ように若干テンポをゆっくりさせたバージョンもある
歌詞↓
ゴリラコアラ♪ゴリラコアラ♪
マッスルコアラは歌が大好き♪
ゴンドワナの大自然でゴリラコアラ♪
みなぎる筋力つぶらな瞳♪
誰もが夢中のゴリラコアラ♪
力自慢の可愛いゴリアラ♪
なんてこった!ブリテンは狭くて美味しいユーカリもバナナもないなんて……!
ゴンドワナに帰ろうゴリアラ♪
ゴンドワナで楽しく食べて歌ってのんびり暮らそう♪
ゴリラゴリラコアラコアラゴリアラゴリアラゴリアテゴンドワナ♪(早口言葉で繰り返し)
●
「グラァァァアア♪」
今日のゲストは大興奮。
巨獣たちが唸りを挙げる。
「音楽の大好きな巨獣とドラゴンなのか」
ジョルジョ・ストレッポーニ(Il Voce Grande・g10013)は困惑した。
何が一体どうなってんの?
そして考えるのを止めた。
「まあ、下劣極まりない亜人に比べたら竜や巨獣の方が適性があるのかもしれないね」
ジョルジョ・ストレッポーニ(オペラ歌手)は遠い目をした。
ここは純粋に歌の力で勝負といこう。戦いよりマシだし、歌は得意中の得意。
敵は下品な亜人共ではなく、つぶらな瞳をした巨獣たち。踊れや歌えや手の鳴る方へ。
「敵意は見せずあくまで歌を楽しんでもらおう。ああ、そうだ。彼らにも歌ってもらった方が面白いよな。確かレコーダーの伴奏に店舗を落としたやつも入れてたはずだ」
漢、ジョルジョは命を賭ける。
戦いではなく歌に命を賭ける。
それが歌手の生き様さ。武器はバリトーン、相棒はレコーダー。
リズムを心に刻めと人は言う、だが侮るな。イタリア男が歌うと決めたら、既に全身が謡い始める。
LA~♪
LA~!
早口言葉で囃し立て、見栄を切ってさあ登場。
漢、ジョルジョが歌い出す!
「ゴリラコアラ♪ ゴリラコアラ♪」
気を付けろ、奴らに言葉は通じない。少なくとも意味は通じない。
節を付けろ、奴らにリズムは通じるぞ。少なくともハーモニーはオクターバー♪
オペラの独唱は歌手の華。タイトルロールではなくなったとしても。
オペラで独り唄うは幕の華。例えオオトリで無かったとしても。
「マッスルコアラは歌が大好き♪」
「ゴンドワナの大自然でゴリラコアラ♪」
「みなぎる筋力つぶらな瞳♪」
「誰もが夢中のゴリラコアラ♪」
「力自慢の可愛いゴリアラ♪」
早口だ! 聞き取れねえ! だけど安心しろよ、どうせ言葉は通じてねえ。
愉快なリズムがあれば良い、名指しで唄えばきっと世界が翻訳する筈さ。
LA~♪ lalalalalalalala、LA!
「グラァァァアア♪」
踊れや歌えや、つぶらな瞳で。
漢、ジョルジョが唄えばゴリアラも踊る。
つぶらな瞳に闘志を込めて、超回転!
「なんてこった! ブリテンは狭くて美味しいユーカリもバナナもないなんて……!」
ユーカリってアフリカに生えてたっけ? まあいいや、どうせここはディヴィジョンだ。
コアラが住んでりゃユーカリだってきっとある。正史にゃ皇帝陛下が植樹する。
「ゴンドワナに帰ろうゴリアラ♪」
「ゴンドワナで楽しく食べて歌ってのんびり暮らそう♪」
ゴリアラ! ゴリアラ♪
聞こえているかいゴリアラ?
「ゴリラゴリラコアラコアラゴリアラゴリアラゴリアテゴンドワナ♪」
早口言葉で囃し立て、見栄を切ってさあ佳境。
漢、ジョルジョが唄えばゴリアラも踊る。
LA~♪ lalalalalalalala、LA!
「ゴリラゴリラコアラコアラゴリアラゴリアラゴリアテゴンドワナ♪」
「グラァァァアア♪」
リズムに乗って唄えば踊る。
マッスルコアラは歌が大好き♪
ゴンドワナの大自然でゴリラコアラ♪
つぶらな瞳に闘志を込めて、超回転!
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
ソラ・フルーリア
【銀プロ】の皆と一緒に!
※連携アドリブ歓迎します!
歌で何かを支配しようだなんて、アタシ達にケンカ売ってるのかしら!
それに比べて、歌で感動できる感性を巨獣が持ってるのは評価したい所!
クロノヴェーダだからどうせ倒すべき相手だけど、今回は追い払うだけにとどめてあげるわ!
今こそ、銀プロの力を見せつける時! 行くわよ木綿紀、カルメン!
味方の持ち込んだ【水面走行】を借りて、巨獣の元に向かうわ!
うーん、近くで見るとやっぱり大きいゴリ……コアラ? やっぱりゴリラ?
ま、どっちでも良いわね! 正面に陣取って待ち構えるわ!
近くまで来たら【周遊と閉塞の旋転囲繞!】でライブステージを召喚!
それに飛び乗って……ほら、皆も早く乗って乗って!
ディアボロスのスペシャル水上ライブ、開幕よ!
木綿紀、準備任せたわ!
マイク兼杖の「レゾネイト」を手にアタシが歌うのは、2ndシングル「サンSUN!チアリーダー!」!
応援歌をイメージした明るい歌詞と、チア風のダンスで巨獣達を熱狂させちゃうわ!
さ、カルメンも!観客を魅了しちゃいましょ!
カルメン・リコリスラディアタ
【銀プロ】
連携、アドリブOK
呼称は男女問わず:(名前)ちゃん
コイツらってコアラ?ゴリラ?どっちだ?
ま、ムキムキなコアラだろうが巨獣だろうが音楽で心揺さぶられるほど感動するコトは老若男女も種族も関係ねぇもんな!
勿論だとも、最強の銀プロライブで盛り上げて魅せなきゃなソラちゃん木綿紀ちゃん!
まずは【水面走行】を借りて巨獣どもがいる現場へ直行!
あははっ水上のステージで銀プロスペシャルライブ、超イイじゃーん!
よぉコアラども!ユーカリの毒より刺激的でハートを焦がすように魅了する俺らの歌を聴きやがれぇ!
拡声器杖《紅蜘蛛リリィ》をマイク代わりに使い『獺祭雷舞劇団』でエレキギターなどライブに必要な楽器を持った使い魔カワウソ達を召喚し2曲歌ってやるぜ!
1曲目の「MagicalRedSpyder」は
蜘蛛のように貪欲に糸は何度千切れようが勝機を絡め取れとメッセージを込めた疾走感のあるハードなガールズロック!
2曲目の「toy!toy!toy!」はおもちゃ箱のようなはちゃめちゃさと可愛さのあるポップな応援歌!
月城・木綿紀
【銀プロ】
アドリブOK
軍服風の服装で参戦する
「さて……とりあえず今回の衣装はこれ」
今回のライブの衣装を二人に渡してから、パラドクスを発動。巫女風の服そうになるけど役職は裏方スタッフなので舞台には上がらない。
ステージの用意はソラさんがやるから後やることは戦闘以外ないわけで……とりあえずこちらのライブを邪魔しようとした奴を武器の釣竿で吊り上げてその場から離し、演出がてら海面に叩きつけて水飛沫を上げるくらいかな。
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「た、たいへん!」
「何が?」
「たいへんなんです!」
「世の中にはね、驚くほどの事は何も無いよ」
みたいな会話が誰かさんの脳内で行われた。
なんでかと言うと、コンサートは既にマックスボルテージ。
これ以上に盛り上げるのは難しい?
「ど、どうしよう……」
「心配はいらないわ。私達はアイドル。みんなの力を合わせれば大丈夫よ!」
月城・木綿紀(月城家三女の【裁縫】の魔術師・g00281)の手を取ってソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は断言した。
一人で盛り上げられることには限界がある。
そして私たちは三人、ならば三人で出来ることをしましょうと!」
「だな! 俺達のライブを魅せてやんよ!」
「む~。二人も師匠もそう言うなら、良いけどね」
カルメン・リコリスラディアタ(彼岸花の女・g08648)の笑い声に木綿紀はむ~とした。
外で木綿紀が見た感じ、本当に大盛況だったのだ。
「しっかし、コイツらってコアラ? ゴリラ? どっちだ?」
「さあ? どっちでも良いんじゃない? お客様はお客様よ。それともスペシャルゲストだったかしら?」
カルメンとソラはそんな他愛のない事で盛り上がる。
ここまで来たらやるまでだ、それにクロノヴェーダの陰謀に付き合うよりも健全であろう。
「ま、ムキムキなコアラだろうが巨獣だろうが音楽で心揺さぶられるほど感動するコトは老若男女も種族も関係ねぇもんな!」
カルメンからみればクロノヴェーダの化けの皮を剥すよりやり易い。
このまま放置したら敵になるだけだが、食われていく子供たちを見るよりはマシだ。
エロ方面であるよりもだいぶだいぶマシだ。なら後は自分達を信じて勝負あるのみ!
「それにしても歌で何かを支配しようだなんて、アタシ達にケンカ売ってるのかしら! それに比べて、歌で感動できる感性を巨獣が持ってるのは評価したい所ね!!」
敵の話に移行したことで、ソラはアヴァタール級とトループス級……いや。
歌で支配しようとするドラゴンと、感動する素朴な巨獣の差に目を向けた。
アイドルである彼女としては、歌で支配とか言う思想は敵である。
志向のアイドルとか究極のアイドルとか勝負は全てのアイドルとか色々いるけれど。そんな奴らは許せない!
「クロノヴェーダだからどうせ倒すべき相手だけど、今回は追い払うだけにとどめてあげるわ!」
こうしてソラは決意した。息をするように決意した。
今宵の勝負は歌なんだし、アイドルというものは歌う存在。
命短し恋せよヲトメと言うけれど、恋は厳禁アイドル事務所。銀プロのメンバーが唄います。
「今こそ、銀プロの力を見せつける時! 行くわよ木綿紀、カルメン!」
「勿論だとも、最強の銀プロライブで盛り上げて魅せなきゃなソラちゃん木綿紀ちゃん!」
「は~い」
ソラはカルメンと木綿紀と共に水面を走り出した。
その姿はアイドルがスターダムを走る様。
「あははっ水上のステージで銀プロスペシャルライブ、超イイじゃーん!」
「そだね。さて……とりあえず今回の衣装はこれ」」
カルメンは激しく激走し、木綿紀は『良かったシャドーで踊れ』とか言われなくてなどと思いながら。
とりあえず今回使う衣装は渡しておかないとね。自分は軍服とアレがあるけれど。
そして踊るゴリアラ達を見て少女たちは思うのです。
「よぉコアラども! ユーカリの毒より刺激的でハートを焦がすように魅了する俺らの歌を聴きやがれぇ!」
賑やか愉快なヴィードラ達の、ショータイムだッ!!
カルメン率いるカワウソたちが音楽を奏でる。
今日のライブはエレキ仕様。まずはカルメン主体のロックで走り抜けてやんぜ!
(「うーん、近くで見るとやっぱり大きいゴリ……コアラ? やっぱりゴリラ? ま、どっちでも良いわね! 正面に陣取って待ち構えるわ!」)
ソラは周囲にライブステージを幾つも用意していた。
彼女も歌うのだが、まずはステージの準備に回ろう。
なお、大勲章じゃないのでパラドクスに特殊効果はないが、煌びやかなだけなら問題ない。
「ほら、木綿紀もそれに飛び乗って……ほら、早く早く」
「うん。でも、私は裏方スタッフなので」
ソラがステージ上に誘うと木綿紀は軍服姿で頷いた。
前には出ずに後ろでお手伝い。巫女装束風に変身!
棒に付けた釣り糸垂らし、近寄るお客さん達を何とかすることにしました。
「効果はバッチリね! 木綿紀、あとの準備任せたわ!」
ディアボロスのスペシャル水上ライブ、開幕よ!
とばかりにソラも演出で協力。
カルメンの一曲目を終えたら彼女も歌う予定だ。
「蜘蛛のように貪欲に行けって言ったけどよお。おさわりゲンキンだぜ? ま、糸は木綿紀の何度千切れようが勝機を絡め取るんだけどな」
(「私の事は言わなくて良いから」)
一曲目を終えたカルメンは、木綿紀の事を引き合いに出していた。
いけません、いけません、お客様いけません!
なお、この効果は特殊効果ではなく、戦闘効果なので機能する様だ。だからこそカルメンも、一人だけ戦闘仕様の木綿紀を労ったのかもしれない。
「アタシが歌うのは、2ndシングル『サンSUN!チアリーダー!』よ!」
「おーう、イエー! んじゃ、たっち交代だ! まだまだ続くから、しっかりと聞いて言ってくれよなあ!」
ソラがマイク付きの杖を手に唄い出せば、カルメンは後ろに下がりながら同じくマイク付き杖でパフォーマンス。司会もDJもいないので、仲間達でこの辺りは補い合います。応援歌をイメージした明るい歌詞と、チア風のダンスで巨獣達を熱狂させちゃうわ!
「ドラゴンに騙されてる貴方たちだけど、まだまだ帰らないわよね! アイドルのライブを途中退席だなんて、無粋じゃないだものね! 今日は心いくまで踊るのよ!」
「グラァァァアア♪」
ソラが一曲歌い終えた後でまだまだ続くと言えば、ゴリアラたちも動きを変えた。
先ほどまでは爪を振り回すアクションだったが、今度はポージング!
受けて立つぞと総立ちだ! 満場一致のスタンディングオベーション!!
「さ、カルメンも!観客を魅了しちゃいましょ!」
「おーらいっ。ソラちゃんも次の曲を選んどきな! さあ、二曲目『はtoy!toy!toy!』だぜ!」
ソラが下がりカルメンがまた前に出ると、曲調が変わる。
おもちゃ箱のようなはちゃめちゃさ、そして可愛さのあるポップな応援歌が特徴である。
「んー。おもうんだけど、木綿紀も歌ってみない? この流れだと応援歌かしら? 家族みんなでデビューしてみるとか」
「む・り」
カワウソたちが踊る様に曲を奏でて行く中。
ソラが尋ねると木綿紀は腕でX印を描く。
その隙を狙って最前列のゴリアラが爪をブルンブルンと踊り始める!
どうやら三曲ぶっ通しでも満足しないようだ。
「あー仕方ないわねえ。アンコール?」
「もう次は容姿してねーぞ。今での曲をアレンジすっか? 持ち歌を入れ替えんのもありだがよ」
(「ねえさんが歌うとしたらどんな衣装かなー。あ、でも見せられないよね……」)
ソラとカルメンが真剣に悩みむなか、木綿紀は脳内で姉のライブステージを自分だけで満喫していた。人はそれを妄想と言う。普段は妄想なんかしないけど、大好きな姉がアイドル活動する姿だけは別物らしい。
そんな感じで今夜は夜通しのゲリラライブ♪
夜の世界にブラボーと、唄い続ける銀プロのアイドルたちだったという。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
【水面走行】がLV3になった!
効果2【ダブル】LV2が発生!
【ドレイン】LV1が発生!