沖縄本島制圧作戦

 天正大戦国(シマヅ)の侵攻や、ディアボロスとの戦い、更に《七曜の戦》で戦力を減らした沖縄の冥海機の軍勢に戦いを挑み、制圧を行います。
 冥海機を撃破すると、好機と見た内陸部の天魔武者が、全島を制圧しようと攻撃を仕掛けてくるので、この敵も撃破する必要があります。
 沖縄にいる天魔武者を撃破していけば、ジェネラル級天魔武者、薩摩隼人『島津豊久』と決戦を行う事が出来るでしょう。


薩摩隼人『島津豊久』

沖縄を解放せよ!(作者 baron
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『《七曜の戦》の間は、外征は禁止されてたが、《七曜の戦》が終われば問題無ぇ』
 島津豊久がカラカラと笑う。
 その目には狂気と同時に知性が宿る。
 七曜の戦いの最中では禁則事項ではあるようだが、その前後なら問題ないという論理の迂回。
 シマズには常識が通じないが、決して愚かではないのだ。クレバーさの使い方が間違っているような気がするのだが。
『海沿い集落を落として、沖縄本島を掌握するのだ。沖縄本島を掌握すれば、後続の部隊も呼び寄せられる。この冥海機ヤ・ウマトを、俺達シマズの手中にしてくれる』
 こと戦いにおいてシマズの知性と嗅覚は抜群だ。
 やるべきことを箇条書きにすると、優先度を決めてカン処を抑えて行った。
 下位の中にもやる事はあるが、何より重視すべきことは勢いであるとして行動し始めたのだ。


「お前たちは《七曜の戦》を乗り越え、最終人類史に多くの大地を奪還する事に成功した。
 これは見事、とても大きな勝利なのは間違いない。賞賛に値しよう」
 アウグスト・エステルブリッツ(人間の思想家・g08506)はまず断定から入った。
 メンバーの中にはオーストラリアやイタリアの事を気にする者も居るので、それを吹き飛ばすためかもしれない。
「だが、ディアボロスの戦いは、まだ終わっていない。
 再びディヴィジョンに分割された世界で、虐げられる一般人を救い、大地を強奪したクロノヴェーダに復讐を果たすのだ。
 当然ながら《七曜の戦》の後、各ディヴィジョンの状況は大きく変化している。
 これからは当らな作戦を展開していく事になる。だが、精鋭たるディアボロスのお前たちならば可能だろう」
 そういって取り出した地図は沖縄のものである。
 言わずとしれた本当奪還作戦だ。
「皆には、冥海機ヤ・ウマトのディヴィジョンである『沖縄本島』の解放を目指してほしい。
 《七曜の戦》の結果、沖縄本島に残る冥海機の数は少なく、烏合の衆に過ぎない。
 素早く撃破し、海沿いの都市を冥海機から解放後に、天魔武者との戦いになるだろう」
 しかし、冥海機を撃破しても、戦いは終わりとならない。
 ディアボロスが冥海機を撃破すると、好機とばかりに、内陸部を制圧する天正大戦国の天魔武者が、攻め寄せてくるので、この敵も撃破して欲しい。天魔武者の撃退に成功すれば、内陸部に陣取る、天正大戦国のジェネラル級に決戦を挑む事も出来るだろう。アウグストはそう告げると地図を皆に手渡した。

「まずは、海沿いの集落に駐留する冥海機のトループス級の撃破が必要だ。
 敵戦力は脆弱であるので、力押しでも勝利可能だろう。
 水面走行などがあれば、海戦でも有利に戦えるはずだ。
 冥海機撃破後は、海沿いに住む人々の生活の再建に尽力して欲しい」
 アウグストが言うには天正大戦国からの襲撃や、冥海機の徴発などで、かなり苦しい生活を強いられているようだ。
 その後、海岸部の制圧に来る天正大戦国の部隊を撃退して、帰還というコースなのだと説明を受けた。

「《七曜の戦》におけるディアボロスの勝利は、クロノヴェーダに大きな脅威となっている。
 この優位を失わないように、気を引き締める必要があるだろう。
 それと同時に内陸部を制するジェネラル級天魔武者を撃破できれば、沖縄方面から天正大戦国の九州に侵攻する事も可能だ。
 もっとも実際に侵攻するか否かは、天正大戦国の攻略旅団で話し合う事になるだろう」
 アウグストはそういうと最後に資料を手渡して説明を終えた。
 その様子からは、この作戦自体を成功させることなど疑っても居ないようだ。
 むしろ彼の瞳は、九州を攻めるのか、それとも別の場所に目を向けるのかがの議論の行方が、写っているのかもしれない。


「どうしよう。冥海機の人たちが返ってこない」
「それどころかよ、なんか天魔武者に影響されちまってるみたいな?」
「まさか、そんなことはないさ。でも……これからどうなるんだ? もし飯も限界だし、また来られたら……」
 沖縄に暮らす人々は口々に不安を吐露していた。
 それも仕方あるまい。冥海機は生活に関しては保証して居たし、一緒に戦う戦士たちにはちゃんと艦船をあたえていたのだ。
 それが略奪者である天魔武者に出逢っては、恐怖するなと言う方が無理だろう。
 そして食料も無く生きていける人間などいない。どうしようかと頭を抱えるのも無理からぬことであった。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【熱波の支配者】
1
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【水面走行】
2
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【操作会得】
1
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。
【口福の伝道者】
1
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV1 / 【ガードアップ】LV2 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【先行率アップ】LV2 / 【ダブル】LV1

●マスターより

baron
baronと申します、よろしくお願いしますね。
今回は沖縄を取り戻す戦いになります。

●流れ。
🔵が出易くなっているので、一人・二人でクリア可能な場所もあります。
その場合は、二人で獅子奮迅とかになるかと。

③冥海機の撃破。
既に烏合の衆なので蹴散らします。

①困っている人を助ける。
沖縄の人々の生活を支援しましょう。

②④天魔武者を倒す。
シマズの連中を駆逐します。

②トループス級シマズ。
基本的に戦闘重視で、戦場においてはわざわざ一般人を巻き込みません。
しかしクレバーなので誰も挑まなければ、住民を虐殺してから撤退します。

④アヴァタール級シマズ。
最後まで戦い抜く所存!
128

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


大総・統
フハハハ、我が名は世界再征服を企む悪の秘密結社ラグナロクが大総統!!
先ずは、七曜の戦は、我らの勝利…しかし、同時に全世界規模で我らへの警戒の段階は大幅に引き上げられたと言っても過言ではない。
だが、どの時代であってもノリと勢い(力押し)というものは重要だ。ここに駐留する冥海機が烏合の衆とは言え、将来的な禍根に繋がらないとも限らないからな。
ならば、対策を立てられる前に、叩けるうちに多く叩くのが正解だ!
さぁ、このビックウェーブ(【水上走行】)にいつ乗るのか? 今でしょ!

さて、敵の冥海機は侍の出で立ち、この地の征服者の天魔武者の影響を受けてだろうか?
それにしても、カブトエビとかじゃなくて、ロブスターなのは何故…?

だが最早、指揮系統を失ったお前たちは各個撃破されるが末路よ。相手が突っ込んで来るならば、敵の動きを敢えて狙いやすいように絞り、こちらの攻撃に自ら直撃するように仕向けるとしよう。さぁ、受けよ、脅威のテンプレートパラドクスの威力を!?

アドリブ連携歓迎。



 今年の夏、ついにあの男が沖縄の海に現われた!
「フハハハ、我が名は世界再征服を企む悪の秘密結社ラグナロクが大総統!!」
 大総・統(秘密結社ラグナロクの大総統・g00589)が沖縄観光に訪れたのだ!
 ……さて、いつもの前フリは此処までにしておこう。
「先ずは、七曜の戦は、我らの勝利……。しかし、同時に全世界規模で我らへの警戒の段階は大幅に引き上げられたと言っても過言ではない」
 大総統は何時になく真面目であった。
 ネタなのは第一声のみ、それも何時ものテンプレである。
「だが、どの時代であってもノリと勢い(力押し)というものは重要だ。ここに駐留する冥海機が烏合の衆とは言え、将来的な禍根に繋がらないとも限らないからな」
 クワっと目を見開けば、アドレナリンが吠えている!
 そう、彼は七曜の戦で突入した。大真面目な指導者モードを解除してないのだ。
「ならば、対策を立てられる前に、叩けるうちに多く叩くのが正解だ!」
 さぁ、このビックウェーブ(水上走行)にいつ乗るのか? 今でしょ!

 もはや説明不要のノリで、大総統は海の上を走り出した。
 前傾姿勢で腕を組み、足の力だけで走っている。
「さて、敵の冥海機は侍の出で立ち、この地の征服者の天魔武者の影響を受けてだろうか?」
 大総統の特殊な目は、一目でネタを暴き出した。
 弱点ではなく、その奇妙な姿を見出すあたりは流石である。
「それにしても、カブトエビとかじゃなくて、ロブスターなのは何故……?」
 考える事、零コンマ二秒。
 到着と同時に、真面目モードは彼のネタ思考を駆逐した。
「だが最早、指揮系統を失ったお前たちは各個撃破されるが末路よ。フハハハ!」
『な、なに?! あんた誰よ!?』
 大総統のテンションの前に冥海機は戸惑った。
 ただでさえ仲間がやられて意気消沈しているのだ。
 性格的な意味で、相性が悪かった。食い合わせが悪いとも言う。
『し、死なばもろとも!』
「馬鹿め。戦う前に死ぬ気でどうするか! だが、良かろう!」
 大総統はあえて正面から受けた。
 敵が突っ込んで来る? ならば来い!
 狙い易いように動きを絞り、直撃コースで飛び込んで来るのを待った。
「カモーン! さぁ、受けよ、脅威のテンプレートパラドクスの威力を!?」
『しまった?! ワザとか! 油断した!』
 テンプレで始まった攻撃は、テンプレで終わる。
 大総統は躊躇することなく巨大な剣を振り下ろした。
 飛び込んで来た敵は、そのまま真紅のオーラに吸い込まれ、最後を遂げたのである。
「飛んで火に居る夏の虫。いや、夏のロブスターだな。……伊勢海老でも食べに行くのも良いかもしれんな」
 まるで大剣豪のようなノリで冥海機を仕留めた大総統は不敵に笑う。
 決して敵が弱かったわけでもないが……離れて見ていた観客が居たら、まるで余裕のよっちゃんで大総統が立去ったかに見えただろう。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!

月見里・千隼
※連携、アドリブ歓迎


七曜の戦いは復讐者の勝利となったがここからが激戦の本当の始まり。気を引き締めねば。

沖縄の海には烏合の衆同然の冥海機、陸には島津の天魔武者がいるとはごった煮状態、まさにゴーヤチャンプルーの如く。
…それに沖縄内陸部の天魔武者を束ねるジェネラル級の名が島津豊久とはな。
特に思い入れのあるあの戦国武将と同じ名だ。

伊勢海老なのかロブスターなのか…今はそこを気にしてる場合では無い、烏合の衆であろうと勢いよく殲滅するのが得策だ。


【水面走行】を使用して海上戦へ。
『五月雨月』で背中にガトリングガン部位があるガトリングメカシャーク軍団を召喚し
水面チームと海中チームの二手に分かれて
水面チームで陽動してそちらに突撃する敵どもの注目を集めてから
海の中や死角から海中チームによる不意打ちからのサメ達のガトリングガンから強固な装甲を貫く撃数多の弾丸を撃ち放ち敵どもを蹴散らして確実に敵どもを殲滅していくぞ。



「七曜の戦いは復讐者の勝利となったがここからが激戦の本当の始まり。気を引き締めねば」
 月見里・千隼(硝煙と魔弾の騎手/現代ラストジョッキー・g03438)はいつになく厳しい顔をしている。
 愛する妻の故郷である沖縄の地を奪還せねばならないと燃えているのだ。
「沖縄の海には烏合の衆同然の冥海機、陸には島津の天魔武者がいるとはごった煮状態、まさにゴーヤチャンプルーの如く。まずは冥海機を叩かないとな」
 そう言って無双馬のチャンディラムに騎乗して海の上を疾走した。
 人馬一体であるか手を繋いでいれば、チャンディラムも一緒に走れる。
「……それに沖縄内陸部の天魔武者を束ねるジェネラル級の名が島津豊久とはな。特に思い入れのあるあの戦国武将と同じ名だ」
 千隼は島津豊久と言う名前に思いを馳せた。
 傍若無人の鬼島津の中で、知的で悠然とした若い大将。
 彼を主役にしたフィクションを見ると首を傾げる者も居るが、一般的な島津兵が出て来るフィクションを読んだ後だと……『ああ、トヨは理知的だったんだなあ』と多いくらいだ。父親の家久からして真面目で勇猛果敢にして律儀な性格であったという(妾腹なので肩身が狭いから仕方がないのだが)。
「しかしクロノヴェーダか。まあそこは今更だ、気にするまい」
 何というか、歴史上の自分物の存在を喰らってなお変な事がある。
 タイ捨流が主流だったのに、シマズ兵は示現流が基本だという。
 豊久の性格からその辺りの武芸まで、何処まで史実通りか今のうちから不安になるほどだ。

 しかし、今はそんな事を考えているような暇はない。
「そうだな。伊勢海老なのかロブスターなのか……今はそこを気にしてる場合では無い、烏合の衆であろうと勢いよく殲滅するのが得策だ」
 千隼は一瞬のうちにジェネラル級シマズの話題から切り替えた。
 ついでにロブスターの話題からも切り替えた。
 男は黙って天下を取り、水上を走って戦場を制圧する。
『また敵なの?!』
「それはどうかしらんが、次のサメは全身機械のサメだ」
 千隼は弾丸に込めた魔力により、背中にガトリングガンを装備した鮫軍団を召喚。
 二手に分かれたかと思うと、次々にガトリング砲に火を吹かせたのである。
『突撃! ここを越えなければ脱出も出来ないわよ!』
「むっ……しまった。二手に分けれても、水面と海中には無理か」
 千隼は歴戦のディアボロスなので、反撃で傷つくことは畏れていない。
 巧みにガードして軽傷で済ませるが、ただ一つ失敗した。
 そう、パラドクスで召喚した知性のありそうな鮫軍団。しかし、都合よく水面行動と海中行動と言う風に、分けて攻撃は無理だったのである。
「いかんな。次に同じことをする時は、団体行動をさせるか……いや、跳弾の応用で二手に分かれる球を作ってもらう方が早いか」
 ガトリング砲をまとめて利用した為、二手に分かれて十字砲火を放った。
 彼が意図したような、不意打ち攻撃や二手を活かした攻撃は出来なかったのである。
 思い描いたような攻撃をするならば、改めて愛する妻に弾丸へ魔力を込めてもらう必要があるだろう。
「まあいい。ここは殲滅できたことを喜ぶとするか。行くぞチャンディラム!」
 千隼は軽傷を負った事よりも上手く弾道をコントロールできなかったことを悲しんだが、そこで気分を切り替えて、沖縄を救うためにチャンディラムを駆るのであった!
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【水面走行】がLV2になった!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!

野本・裕樹
本島外からの輸送もままならず、本島内での生産も天魔武者がいる為に難しいと。
……どこにおいても苦労するのは一般人ですね、何とかしないと。
食料が不足するのは特に致命的です、腹が減っては戦が出来ぬどころか生きていけないのが人間。
とにかく食料です、生活を立て直すにもまずここから始めましょう。

基本的な保存食と……夏の沖縄ですから相当な暑さでしょう、梨を持って行きます。
梨なら水分量が多い果物ですから水分補給もできるし、熱中症対策にもなるかと。

私達はディアボロス、食料が不足していると聞き冥海機の人たちに代わり皆さんの生活の支援に来ました。

毒見の振りをして【口福の伝道者】で食料を増やします。

これからあの機械の鎧武者……天魔武者が略奪しに現れるでしょう。
不安に思われると思いますが天魔武者は私達が相手をし必ず抑えます。
皆さんには万一の場合に備えて内陸側に人がいるなら呼び戻し全員の点呼と避難経路の確認をお願いします。
大丈夫です、皆さんには指一本触れさせません。

不安にならない様になるべく穏やかに話しましょう。


大総・統
フハハハ、冥海機たちは、天魔武者に恐れてこの地を去った!
だが、案ずるな。奴らの代わりは、沖縄に巣食う天魔武者の駆逐を成し遂げる日まで、我らディアボロスが、勤め上げよう!
故に、皆々、不安や恐怖もあるかもしれぬが、隣人との思いやりを忘れず、もう少し耐え給え!

さて、先ずは大きな課題となる食料基盤の確保だな。手始めに、ある程度日持ちする保存食の用意からだな、沖縄とえいば古よりサトウキビ生産だ…琉球…島津…まぁ、いいか。
食糧は、沖縄という土壌を考慮したならば、保存食は、野菜を黒糖で漬け込んだ地漬がよかろうか。特にこの時期はまだ暑い、黒糖は、熱中症対策にも繋がるからな!

後は継続的な食糧生産維持が出来るように【土壌改良】を施した土地の準備をしておくとしよう。まぁ、好き嫌いあるだろうが、ゴーヤ栽培の活性化か。とりあえず、苦みを上手く取る調理法も伝授しておくか。

後は、天魔武者の襲撃を迎え撃ち、武力面での住民への信頼のデモンストレーションだけだな!



「本島外からの輸送もままならず、本島内での生産も天魔武者がいる為に難しいと」
 野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)はもらった資料から沖縄の苦労を察した。
 南の島であることと寒冷期は終わっているので暖かいのが救いだが、食糧事情というのは難しい。
「……何処においても苦労するのは一般人ですね、何とかしないと」
 食料が不足するのは特に致命的である。
 腹が減っては戦が出来ぬどころか生きていけないのが人間なのだから。
「とにかく食料です、生活を立て直すにもまずここから始めましょう」
「そう言う事ならば任せておくが良い。私に良い考えがある」
 裕樹の言葉に大総・統(秘密結社ラグナロクの大総統・g00589)が自信満々に答えた。
 新宿出身者は『私に良い考えがある』というリーダー的存在を胡乱に思う物だが、裕樹は平安出身なので問題ない。
「フハハハ、冥海機たちは、天魔武者に恐れてこの地を去った!」
 そして大総統はいきなり人々へ爆弾を投げ込んだ。
 ちょっと待って!? と思う様な間も無い。
 しかし安心するが良い少女よ。大総統だってちゃんと考える時はあるのだ。いや、むしろ七曜の戦後こそが本番!
「だが、案ずるな。奴らの代わりは、沖縄に巣食う天魔武者の駆逐を成し遂げる日まで、我らディアボロスが、勤め上げよう! 故に、皆々、不安や恐怖もあるかもしれぬが、隣人との思いやりを忘れず、もう少し耐え給え!」
 大総統の言葉は自信満々。
 その根拠は確かな未来性が半分、残り半分が大言壮語。
 しかし、今回はその大言壮語を支え、彼が策定した未来まで繋ぐ仲間が居る。そう大総統は食糧問題の半分を仲間に託したのだ。
「みなさんが暫く食べて行けるだけの食料と、暑さ対策に梨を持ってまいりました。食料生産も計算しております。……ですよね?」
「当然だ! その為に私たちが訪れたのからな!」
 裕樹は保存食と夏の暑さ対策に梨を持って来た。
 梨は保水性の高い果物であり、新宿の物は品種改良されてとても甘い。
 後で増やす気なのもあり、大総統が食料生産計画を軌道に乗せるまでは保つだろう。
「改めまして私達はディアボロス、食料が不足していると聞き冥海機の人たちに代わり皆さんの生活の支援に来ました。もちろん天魔武者に引き渡すためではありません、証拠にどれでも食べて見せましょう」
 そう言って裕樹は無造作に持って来た梨の一つを選んだ。
 たまたま人々が注目した物資の一つだが、パクリと食べれば口福の伝道者で増えて行くという算段だ。糖度の高い新宿の梨を一食分……ちょっと気になるが、ダイエットまではしないで良いはず。

 やがて人々が食料を受け取り、落ち着いたところで説明が再開した。
「さて、先ずは大きな課題となる食料基盤の確保だな。手始めに、ある程度日持ちする保存食の用意からだな、沖縄とえいば古よりサトウキビ生産だ……琉球……島津……まぁ、いいか」
 大総統は畑の方に向かった。
 他にも食料となる作物は色々あるが、判り易く栄養たっぷりで保存に向き熱中症対策にもなるので黒砂糖はお勧めだ。
「野菜を黒糖で漬け込んだ地漬を用意するとして……。まぁ、好き嫌いあるだろうが、ゴーヤ栽培の活性化か。とりあえず、苦みを上手く取る調理法も伝授しておくとしよう!」
 なお、ゴーヤは戦国時代の前後に到来した。
 本土は戦国後、沖縄は戦国前。沖縄と交流があったであろう島津達もおかしいとは思うまい。
「継続的な食糧生産が可能な様に、土壌改良……ゴホン。肥料を撒いて置いたぞ!」
 大総統は土壌改良の残留効果を使う事で、自然に良い作物が出来るようにした。
 ひとまず暫く保つだけの保存食を仲間が用意した事だし、次の収穫を急ぐことはない。
「後は、天魔武者の襲撃を迎え撃ち、武力面での住民への信頼のデモンストレーションだけだな!」
 冥海機が頼りにならないと宣言し、食料生産手段を用意することで……。
 ひとまず冥海機への依存を断ち切ろうとしたのである。
 そして天魔武者を実際に倒して見せれば、後は藁よりも丈夫なディアボロスを頼るであろうという計算し尽くされた契約である。もしやこの男、怪しき秘密結社の……ああ、そういえば大総統だったわ。
「不安に思われると思いますが天魔武者は私達が相手をし必ず抑えます」
 その頃、裕樹は微笑みながら人々の心を向き合っていた。
 人の不安とは果てしないものであり、そこへ触れていたのである。
 大総統が厳しき父心であるとしたら、裕樹は優しき母心……乙女心で接していた。
「で、でもどうしたら……」
「皆さんには万一の場合に備えて、内陸側に人がいるなら呼び戻し全員の点呼と避難経路の確認をお願いします。大丈夫です、皆さんには指一本触れさせません」
 不安がる人々に裕樹は落ち着いて対応した。
 天魔武者が居ても自分達ならば倒せるが、自分たちが居ない所では守れない。
 だから同じ場所に集まって、出来るだけ隠れていて欲しいと告げたのだ。

 そして二人が人々を励ましていた頃……。
 その天魔武者、トループス級シマズを足止めしていた仲間が居たという。
 ディアボロスたちは、やはり連携して人々を救う者なのかもしれない。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!

陣・頼人
【V☆】
いや名乗ってる暇ないだろ、星奈!
星奈にツッコミを入れつつも敵の動きから目を離さない。

こいつ、強い。
二の太刀要らずというのはハッタリじゃない。
けど、沖縄の人達を解放するためにはこいつらを倒さなくちゃならない。
無言で屠竜剣を正眼に構え、敵を迎え撃つ。

……というのは【計略】。
僕の【挑発】に敵が突っ込んできたところへ【罠使い】【トラップ生成】で足元に落とし穴を作り、体勢を崩したところへ【侵略】の一撃を叩き込む。

逆説連鎖戦で反撃が来ても、それも計算のうち。
【早業】の【フェイント】で敵の必殺剣を回避し、カウンターで【侵略】を食らわせる。


牧島・星奈
【V☆】
悪いトループスはこの星光閃姫☆キラメスターとジンライくんがキラッ☆とやっつけちゃうよー!
敵はあたしたち目がけて猛ダッシュを仕掛けてくるだろうから【氷雪使い】【魔術知識】でカウンターに吹雪を放つ
敵は一瞬で間合いを詰めてくるだろうから【高速詠唱】でそれに対抗する
もちろんパラドクスじゃないからダメージは与えられない
…それでも、視界を遮ってジンライくんのトラップを隠すことはできる
そして罠にはまったところに【ティンクルスターカッター】!



『デアエデアエ!』
『でぃあぼろすが来おったぞ!』
 彼方よりトループス級シマズ達が疾駆していた。
 走れ走れ、大戦国。遠くに耳を済ませれば、聞こえるあの猿叫!
「悪いトループスはこの星光閃姫☆キラメスターとジンライくんがキラッ☆とやっつけちゃうよー!」
 やっと出た! やっと来た!
 ディアボロスである牧島・星奈(星光閃姫☆キラメスター・g05403)、いやキラメスターがやって来た!
「いや名乗ってる暇ないだろ、星奈!」
「問題無いって! ちゃんと考えてるもんね!」
 陣・頼人(武装騎士ヴィクトレオン・g00838)は思わず絶句した。
 遠くを観察しつつ見栄を切っていたキラメスターが、とう! とポーズを決めて着地したのだ。揺れる男心、そして揺れるナニカ、もちろん戦いの天秤だって揺れている!
『キエエエエ!』
「こいつ、強い!」
 純情かつ真面目な頼人は、視線を敵に固定していた。
 揺れるナニカに目を奪われたりしない。
 それはそれで悔しい女心であろうかもしれないが、少年は戦いに専念しようとジンライとなる!
「そうはさせないよ! でやー!」
「ありがとう。これで準備OKだ!」
 キラメスターはジンライを援護しようと高速詠唱で吹雪を放つ。
 その吹雪に隠れ、やや遅れてジンライは大剣を構える。
「二の太刀要らずというのはハッタリじゃない。本来はタイ捨流の筈なのに!」
 流石はクロノヴェーダ、時代がチャンポンしている。
 タイ捨流という移動剣術のはずなのだが、攻撃系の示現流ベースだ。
 ジンライはその事を確認しつつ、武骨な大剣を正眼に構えて迎え撃ったのである。
『ぬ? 銀鋼線だと?』
「気づくのがちょっとだけ遅かったみたいだね。……もらったよ」
 どうして男の子であるジンライが先に出ていなかったのか?
 それは彼が事前にトラップを仕掛けていたからだ。
 トラップ生成は逆連鎖戦では間に合わないので、事前に仕掛けて待ち構えていたという訳である。もちろん大剣を構えたのは囮だし、そもそもドラゴン相手に使う物なのでカタイのである。
『だからどうした! 落とし穴如き!』
「それも計算の内って事!」
 シマズ兵に躊躇の二文字は無い!
 トラップを無視して斬り掛かる敵だが、その態勢は崩れている。
 ジンライはその隙を突き、カウンター気味に大剣を振り下ろしたのだ! 逆連鎖戦でトラップに意味は無いが、こうして態勢を崩したり、フェイントなどを絡めることで互いの命中性が出るのだ。
「どう! これがあたし達の連携よ! そして!」
 キラメスターが放った吹雪は彼の行動を覆い隠す物だ。
 煙幕のように使ったわけだが、通常そこに意味は無い。
 パラドクスではない行動で行った妨害は、パラドクスを使わずとも晴らせるからだ。しかし、そこに別の人物が挟まる事で意味が生まれることがある!
「煌け綺羅星! 切り裂け暗闇! あたしは、この時代の闇を晴らすキラメスター!」
 キラメスターは星形の輝きを投げつけた。
 それは手裏剣の様であり、ビームの塊の様である。
 そして敵を切裂き、沖縄に未来を取り戻す輝く明日の様であった!

 戦えディアボロス!
 負けるなディアボロス!
 人々は君たちの活躍を待っている!

「よし! 次の敵に行くよ!」
「うん! 一緒に戦えば倒すの簡単だよ!」
 がんばれジンライ、負けるなキラメスター!
 沖縄の人々は君たちの共同作業を待っている!
 ところでハネ……新宿に納められた記録はここで途切れていたという。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!

「シャアァア!」
「キエエエー!」
「チェストー!」
 キン、コン、カーン!
 戦場に鳴り響く絶叫と戦場音楽。
 金物が打ち付けられ、へし折れ、あるいは吹き飛んでいく。
 そしてその音が聞こえなくなった時……。
「ほう。此度の奴はやるようだのう。ではワシ自ら相手してくれよう」
 冥海機対策をしていたらしき、アヴァタール級シマズが向かって来たのだ。
 そこに撤退の文字は無く、不退転の心意気で挑んで来たのである。
白水・蛍
アドリブ連携歓迎
WIZを周囲でディフェンス。

……どっちもどっちですわねえ。生かさず殺さず搾り取るか。
まずは島津叩きだしてしまいましょう。冥海機の方がまだましなようですから。最終的には我々が奪還します。日常も取り戻しませんとね。

……撤退しないと。それもよし。その身貫いて爆散させてあげます!

味方と連携を取りつつ、パラドクス発動。
――我が声に応えて来たれ。この一撃はその身を貫きし砲撃!
どんなに分厚い装甲であったとしてもこの一撃は穿ちて爆ぜる!

反撃は相手の反撃は致命傷だけ回避するように動いて後は如何にでもなるでしょう。
パラドクス、何発でも叩き込んで差し上げますわよ!



「……どっちもどっちですわねえ。生かさず殺さず搾り取るか」
 敵の二勢力を比較して白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は苦笑した。
 生かして搾り取る大戦国と、死なせて戦力に変えるが援助はする冥海機。
 しまず側から見れば冥海機は殺すのがもったいないというだろうし、冥海機からすれば大戦国は一般人を苦しめて生まれる子供を減らし過ぎるというだろう。
「まずは島津叩きだしてしまいましょう。冥海機の方がまだマシなようですから」
 どちらがマシとも言い難いが、ここは大戦国の時代ではない。
 人々は当時ほど酷政に慣れておらず、むしろ冥海機の支援を充てにしていた。
 長時間の労働や食料徴収に耐え切れずに死ぬ者も出るので、少なくとも沖縄においては冥海機の方がマシだろう。
「その上で、最終的には我々が奪還します。日常も取り戻しませんとね」
 ただし許容範囲の問題であり、戦に駆り立てて戦死を狙うのは許せない。
 だから蛍としても、冥海機を何時までも放置しておく気は無かったのである。
 あくまで軽重と緊急性の問題であり、いずれ全てのクロノヴェーダは倒す予定なのだ。
『わーはっはは! やあやあ我こそは、島津義弘なり! ディアボロスよ、いでい!』
 やがて島津義弘を名乗るアヴァタール級シマズが現れた。
 金棒を振り回して呵々大笑。勝算がどうのと言うよりも、理由を付けて暴れたかったに違いあるまい。
「……撤退しないと。それもよし。その身貫いて爆散させてあげます!」
『やっちみぃや!』
 蛍が受けて立てば義弘は金棒を構え直す。

 二つの笑みが行き交い、互いの気力と魔力がぶつかり合ったかのようだった。
「――我が声に応えて来たれ。この一撃はその身を貫きし砲撃!」
 蛍は朗々と詠唱し、悪魔が描かれた弾丸を具現化させた。
 敵は棍棒の構え方を変え、蛍に対抗するかのようである。
「我が一撃の前に、どんなに分厚い装甲であったとしてもこの一撃は穿ちて爆ぜる!」
『先手はくれたる! 油断すな!』
 蛍の放った弾丸は機動を変えて義弘の方へ向かうが、最終ラインに入っても微動だにしない。
 義弘はそのままの態勢で、金棒から弾丸を放って反撃した模様である。
『これが桜島の国崩しよ!』
「流石ですわね。ですが逆連鎖戦はこのような物。反撃は相手の反撃は致命傷だけ回避するように動いて後は如何にでもなりますわ」
 敵は金棒から轟音と共に魔力の塊を放った。
 それは空中で弾け、散弾となったのだ。
 だが蛍の方も余計な動きは止め、ガードすることで致命傷は避けることにした。避けるよりも防御を固めた方が分が良いと判断したのだ。
「一度引いて仲間に戦場を譲るとしても、倒せなければパラドクス、何発でも叩き込んで差し上げますわよ!」
 蛍は攻防を繰り返しながら様子を見た。
 少し離れて包囲網の一角となり、戦いの趨勢を見守りつつ、必要ならば援軍に出ようと油断せずに傷を簡単に治療し始めるのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!

大総・統
ほう、我らディアボロスの優位に傾こうとも向かって来るか!
その不退転の心意気、撤退ですらも敵に向かって突撃と名高い、鬼島津の異名を持つ島津義弘の名を持つクロノヴェーダというだけはある。

・・・ならば、私も正面から応えようではないか!?
(いつもの口八丁で敵を高評価してしまい、後ろに下がる機会を逃した)

敵との相対に於いては、身体や攻撃の支障となる致命傷に至る部位への被弾を出来るだけ避けるように逸らしつつ『世界再征服拳』を放つことで対処します。

剛力による大金棒の振り回しは、単調だが破壊力は脅威だ。だがそれ故に、敵の攻撃の動きも分かりやすいだろう。ならば、より確実に受けて立つならば、どうするか?
同害報復、目には目を歯には歯をだ。互いの攻撃の動きが分かりやすい状況にすることで、相手を捨て置かざるを得なくし、否応なしに釣られる。そう、お互いに縛りプレイだ!

流石だな。武を交え、時間を掛け語り明かしたいのが人情というものだが…残念ながら、戦っている相手は私だけではないということだ。

アドリブ連携歓迎。



「ほう、我らディアボロスの優位に傾こうとも向かって来るか!」
 大総・統(秘密結社ラグナロクの大総統・g00589)は敵の雄姿を讃えた。
 彼は賑やかな物が好きだし、ノリノリで流されるのは何時もの事である。
「我は貴ぶ、その心、その勇気。その不退転の心意気」
『ディアボロスの新手か!』
 せっかくなので大総統は三面カットで大見栄を切った。
 もしテレビ方法であれば、カカッカとスポットライトが切り替わる音がしたであろう。
「撤退ですらも敵に向かって突撃と名高い、鬼島津の異名を持つ島津義弘の名を持つクロノヴェーダというだけはある。……ならば、私も正面から応えようではないか!?」
『よか! いっちょぼてくりまわすど!』
 大総統は呵々大笑する島津義弘を見て早まったかな……と思った。
 しかし後悔はない、光の速さで明日へジャンプする彼の心は、明日の自分に対処を丸投げしているのだから。

 ……いつもの口八丁で敵を高評価してしまい、後ろに下がる機会を逃したとも言う。
 いずれにせよ、ここに来て戦わない選択肢はない。
 気が付いたら一騎打ちになっていたが、『ちょっ!?』とか言って逃げるのは彼のメンツが立たなくなるのでナシだ。せめて地方放送だったら、修正してくれたかもしれないが、いつだって彼の気概はハリウッドである。
「フハハハ!」
『がははは!』
 鉄拳が躍る、金棒が乱打される。
 ラッシュラッシュ! ダンダンダダン!
 義弘の腹に拳が決まり、大総統の額を金棒が殴りつける。
『たのしや、たのしやのう! ほうほう、まだ立ち上がるか!』
「我が背中には一億五千万の同胞が居る。さぁ、進め! 集まれ!」
 金棒を振り下ろすと大総統の手が払う。
 頭を殴り、肩を打突する一撃を逃そうとも、致命的な攻撃は防がねば。
 代わりに前に出て、近距離で戦う事で相手の動きを縛ったのだ。フルスイングでなければ問題ない! あと、アゴは止めてアゴは!
「この志を砕かぬ限り、我が進撃を阻むこと、誰にもできぬわ!!」
 大総統は前に出て、シンプルな戦いをしていた。
 相手の動きを小さくさせ、判り易い動きならば良いと受けていた。
 こちらもシンプルで相手もシンプルなら、アヴァタール級シマズである奴の方が有利! 逆に言えば、義弘がその流れを拒むことはないのだ、何しろ有利なのだから。
(「同害報復、目には目を歯には歯をだ。互いの攻撃の動きが分かり易い状況にすることで、相手を捨て置かざるを得なくし、否応なしに釣られる。そう、お互いに縛りプレイだ!」)
 この流れは大総統が望んだもの。
 いかに敵の方が有利であっても、その掌の上にあると言っても良い。
 では、どうして大総統が自分の不利を知って戦うのか?
『まさか、きさん!』
「流石だな。武を交え、時間を掛け語り明かしたいのが人情というものだが点…残念ながら、戦っている相手は私だけではないということだ」
 そう、大総統は仲間に託して、最初から消耗戦を挑む事であった。
 致命傷さえ避けて戦えば、少しずつ不利なだけで状況が推移する。
 と言う事は、次の仲間が戦う時に、島津義弘の体力が限界に来るのだから!

 こうして大総統は、自らの不利を使って仲間の優位を獲得したのである。
超成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!

月見里・千隼
※連携、アドリブ歓迎


何故、アヴァタール級が叔父の義弘でジェネラル級が甥の豊久なのか…。
まぁクロノヴェーダどもは名を借りただけの偽物だからあまり細かいところは気にしないようにするか。
冥海機どもも猿叫がうるさい天魔武者どもも片付いたようなのでこの鬼島津も討伐せねばな。

『焔月』を発動。
銃口から噴射する火炎放射で鬼らしい貴様の大金棒ごと火葬してやろう。
敢えて妻みたいな言い回しをするならば"溶かす"!
義弘、鎧甲冑をも焼き尽くし溶かし尽くすこの火炎放射にどこまで耐えられるのだろうか?

反撃の大金棒振り回しは『焔月』の火炎放射で勢いを落としたり
動きを観察して致命傷を避けてダメージを抑える。



「何故、アヴァタール級が叔父の義弘でジェネラル級が甥の豊久なのか……」
 月見里・千隼(硝煙と魔弾の騎手/現代ラストジョッキー・g03438)の顔は全力でこう主張していた。
 解せぬ……。
 逆ならば分かる。戦国武将で上から数えた方が良い義弘がジェネラルで、先手武将の一人である豊久がアヴァタール。あるいは同じジェネラルだが、義弘の方が戦略家であるとか。
「まぁクロノヴェーダどもは名を借りただけの偽物だからあまり細かいところは気にしないようにするか」
 千隼は考えるのを止めた。
 何しろクロノヴェーダは結構いい加減であり、名前をレッテルにしかしてない奴もいる。
 真面目な奴は性格までトレースしているし、武人の中には清々しく殺し合えるような奴も居たというのだが、そういう奴ばかりでもないのだろう。
「冥海機どもも猿叫がうるさい天魔武者どもも片付いたようなのでこの鬼島津も討伐せねばな」
 そう言って千隼は銃を抜いた。
 走りながら決闘を挑むために!

 そこには仲間が決死で追い込んだ奴が居る!
『きさんがワシの死か! ええのう! 吠えや!』
 アヴァタール級シマズ、島津義弘は笑って出迎えた。
 そこに撤退の二文字は無く、益荒男として此処で死ぬるが定め。
 笑って死ぬるが鬼島津の心意気だと言わんばかりの表情で迎え撃つ。
「火炎の放射で鬼らしい貴様の大金棒ごと火葬してやろう。……ああ、いや。少し違うな」
 千隼は立ち止まって、肩と腰の四点で銃を固定した。
 体からブレを取り除き、そして確実に命中させるために。
 威力に関しては、魔力を付与してくれた愛する妻を信じている。
「敢えて妻みたいな言い回しをするならば"溶かす"だ!!」
『やっちみぃやあああ!』
 千隼が放つ弾丸が、膨大な焔の魔力を火炎放射とした。
 強烈かつ高温ゆえに、それだけで魔砲撃と呼ぶに値する。
 義弘、鎧甲冑をも焼き尽くし溶かし尽くすこの火炎放射にどこまで耐えられるのだろうか?
『わーはっはは! ワシは死ぬるど、きさんもしねい!』
 答えは死など気にしない、だ。
 炎の塊になりながらも、金棒を振り上げて最後の一撃を放ったのである。
「そうはいかん。荼毘に伏せろ」
 繰り返すが、千隼は妻を愛しているし信じている。
 だからこそ動かずに迎撃し、最後の一滴まで魔力を注ぎ込んだのだ。
 夫と妻の共同作業、これで倒せぬ敵のあるべきや!?

 そして金棒が千隼を打ち据えるが……。
 島津義弘は既に死んでいる。
 大きな傷を負わせたが致命傷と言うにはほど遠い、傷の治療をする為にチャンディラムに載せた道具を取りに……いや、新宿に凱旋したのである。愛する妻の元に戻る為に。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2023年08月28日