リプレイ
●
赫。
赫。赫。赫。
眼前に、広がる。
赫の、なか。
赫赫赫。赫赫赫。
悲鳴が。
生命が。
赫赫赫赫赫赫。赫赫赫赫赫赫。
呑まれて、いる。
赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫赫……。
メリエル・ベルエイル
相も変わらず理不尽を強いる…
魔女連中の所業、許すワケにはいかない。
でも、まずは処刑を止めないと。
【完全視界】を発動し視界を確保の上、火刑場へ突入。
火刑台を破壊するなり台から引き剥がすなりして住民を助ける。
住民に被害の及ぶ恐れが無いなら破壊には指定パラドクスを使用。
後は住民を抱えて火から離れ、その影響から逃れさせる。
マント(Ombre)で包み込んで火や煙から守るのも手かな。
既に火がついてる状態なら、地面を一緒に転がるとかして消火を試みる。
他、消火に有効そうな残留効果が発生してれば適宜活用。
安全を確保したら、火刑場の外、他の住民の集まっている処へ連れて行く。
この後魔女達が来るから、やっつけるまでここから動かないように、と伝えて戦闘態勢を取る。
…大丈夫。
ボク達は今度こそ、あいつらを狩り尽くす。
あいつらの理不尽に踏み躙られる日々を、終わりにしてみせる。
その為に、戻ってきたのだから。
雪定・千草
俺達が復讐される側…なんとも皮肉ですね
でもぼんやり考えている訳にも、見過ごす訳にはいきません
巻き込んでしまった以上…絶対に住民の皆さんを助けます
突入には有効そうな残留効果あれば、お借りして行きます
邪魔しに来ないなら好都合
先に火刑に処されている住民優先
水源を使って出た水をバケツ等で火にかける
住民の方やその近くを中心にやります
消すのも大事ですが、時間がかかるかもしれません
一刻も早く助けることを最優先、仲間との連携を心掛けます
…痛いですよね、苦しいですよね
でもどうか諦めないでください
俺達が必ずこんな目に遭わせた奴等を倒しますから
可能であれば救出後も安心させる為に消火活動し、皆さんを安全な位置へ誘導
必ず皆さんを助けるので、信じて待っていてくださいと声をかけて
歩くのが困難な方は手を貸して誘導
喉が渇いた方など、水が必要な方には惜しみなく水源を使用します
苦しんでいる方を見ると込み上げるものが、ありますね
…でも今は本当に、考えている暇なんてありません
救出完了したら、いつでも戦えるように構えます
敵は、倒す
●
赫。赫。赫。
炎。火傷。血反吐。炎。炎。
(「相も変わらず理不尽を強いる……」)
メリエル・ベルエイル(空闇・g10166)の。
吐く息すらも。
熱い。
「魔女連中の所業、許すワケにはいかない」
想起する。
惨劇。復讐。
凄惨なる、故国の記憶。
「でも、まずは処刑を止めないと」
「……ええ、見過ごす訳にはいきません」
はたと。
応えた声。
自我を取り戻す気配。
雪定・千草(霞籠・g03137)は、思索に耽り。
ぼんやりと、沈んでいた。
(「しかし、俺達が復讐される側……なんとも皮肉ですね」)
然れど。
今は、使命を。
思考は、最善の為へと。
切り替えていく。
「巻き込んでしまった以上……絶対に住民の皆さんを助けます」
決意を、固め。
飛び込む。
赫。赫。赫。
赫赫赫赫赫赫。
●
赫。
燻る視界。
なれど、明瞭。
黒煙は、瞳を遮るに値せず。
完全視界の統べる世界だ。
恩恵は、存分に享けて。
並ぶ影となり、奔る。
炎、赫々と、燃える。
天をも、焦がす。
「解りやすくていい」
唇は、メリエルの。
顔色は、変えず。
ぽつり、紡ぐ。
急行する。
赫の、源。
阻む影は、ない。
「邪魔しに来ないなら好都合」
辿り着く。
易々と。余りにも。
「あつい」
「あ゛ぁああぁあ゛あ」
「あついあついあつい、もえ、て、」
「た、すけ、ぇ」
「ころし、て」
顰む眉。
千草も。
「……これは」
メリエルすらも。
「うん、……憶えは、ある。けど、」
悲鳴。苦悶。
喉が、灼ける。
躰が、燃える。
この煉獄すら、撒き餌に過ぎぬ。
さあ、さあ、救いの手を。
救って見せろよ、復讐者。
この罠、避けること能わず。
ほくそ笑む、異形の魔女。
今も、何処かに。
ならば、その思惑。
利するよう、動くまで。
「水を、」
千草の生む、水流。
やがて、湧き出す源と成る。
「壊すよ」
きらり。
一閃、煌めく。
死の大鎌が、磔を断つ。
幾重にも。幾重にも。
倒れ、なお赫く。
燃える躰。
「今、消し止めます」
源より湧いた清水。
赫へと、被せる。
消えてゆく。
赫。赫、……。
「っ」
そして、見た。
息を、呑む。
薄藍の、瞳。
映る、世界の中に。
脚が。
黒く。黒く。黒く。
黒く黒く黒く黒く黒く黒く……。
(「……何てことを」)
ああ、ああ。
人の躰が、炭と化すには。
どれほど、長く、熱く――、
(「いや、」)
振り切る。
考えるな。
今は。救うことだけを。
「時間がかかるかもしれません。それでも、一刻も早く」
浄化するのだ。
火刑場の、炎と、悪意を。
「こっちへ」
運ばれてくる。
悪意の、被害者。
影の外衣に、包まれて。
メリエルに、身を委ねて。
まだ、黒に染まっては、いない。
すぐに、押し流す。
悪意ごと。
「ボクも、手伝う」
「お願いします」
水は、湧き続ける。
涸れることは、ない。
もう、二度と。
潤いが、行き渡る。
千草の声が、染み渡る。
「……痛いですよね、苦しいですよね」
花の如き、生命に告ぐ。
戯れのように、燃やされた。
「でもどうか、諦めないでください」
踏み躙られても、花は咲く。
散ろうとも、萎れようとも。
だから、その生命も。
「俺達が必ずこんな目に遭わせた奴等を倒しますから」
希望の水で、消してゆく。
赫。赫、……。
赫
…、……。
……。
●
未だ、地は赫く。
然れど、天は色を取り戻し。
遺る赫を消し止めながら、千草は往く。
生命はメリエルの手に、導かれていく。
火刑場、磔台を離れた広場、その片隅。
「必ず皆さんを助けるので、信じて待っていてください」
灼け涸れた喉。
千草の手が、水を与えて。
(「苦しんでいる方を見ると込み上げるものが、ありますね」)
故に。
彼は、一貫した。
炎を退け、水で満たす。
それが、どれほどの救いであったか。
絶望で渇いた都市へと満ちた、希望であったか。
(「……でも今は本当に、考えている暇なんてありません」)
悟っている。
奴らは、来る。
「魔女達が来るから、やっつけるまでここから動かないで」
斯くして。
メリエルは、備える。
異形の魔女が、嗤う時を。
策は成ったと、舞い降りるのを。
「……大丈夫。ボク達は今度こそ、あいつらを狩り尽くす」
その言葉は、宣誓であり。
己に課す、確信。
「あいつらの理不尽に踏み躙られる日々を、終わりにしてみせる」
意志を、真実に。
ここから。
今こそ。
「その為に、戻ってきたのだから」
大鎌を、構える。
蒼き火砲も、倣った。
「敵は、倒す」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
残留効果を活用し、味方と連携・情報共有
力を合わせて迅速に救助
……
キマイラウィッチのやり口は本当に災禍だな
怒りは油に燈る炎の如く
この胸に宿る熱が
奴らの復讐と同じだとは決して思わない
悲鳴や怒号、火の明かりで火刑場の位置を特定
火刑場に飛び込みながら状況を観察、火急を要する救助者の判断を
味方と手分けし救助にあたる
ただの炎なら構わない、火に飛び込み、火刑台から下ろす
第一に迅速に
【怪力無双】で縛られた火刑台ごと持ち上げ、足元などの可燃物から隔離して救助
縛めは、武装の刃で断ち切るか怪力で引きちぎり解放
残った火は新宿より持参の消火布を被せ消火
装備品のコートも使う
全員を火から離し、消火ののち
持参の救急箱から、軟膏や包帯で応急手当を
まずは患部を冷やすように
水源をもつ味方があれば頼む
……惨い事をする
その後、集められた住民を解放
縛めの縄や鎖を断ち、負傷はないか尋ね手当を
この火刑場の周囲に留まれば安全だ。ここを動かないように
このような行いをした魔女どもを必ず追い払い、あなた方を解放する
全員に伝える

ライカ・ネイバー
アドリブ連携大歓迎
はいはいはい、今日もお手伝いに来ましたぞ〜。
ささ、時間も無いですしパパっと助けて反撃と参りましょうや〜。
巻いていきましょ!
さーてまずは火炙りの人が最優先っすね
磔にされてたりしてたらチェーンソー剣で磔台をゴリゴリ解体したり拘束具を切ったりして助け出しましょ
怪力無双でファイアーマンズキャリーとばかりに担ぎ上げ、どんどん運搬しまーす
消火自体は他の人にお任せしてわっちは救出メインで駆けずり回ります
あらかた助け出したら安全そうなところで固まっててもろて
一応助けてない人が居ないかとか聞いときますか
知ってる顔がここに居ないぞ!とかあるかもですしね〜
あとはあれやこれとか適当に聞いてお話ししましょ
話してりゃ気が紛れるって事もあるでしょ
はっ!これは水棲系甲殻類の王オブザキングであるカニの布教チャンスでは!?
30秒!30秒だけください!!
●
燃える。
灼ける。
朽ちていく。
赫。赫。赫。
「……」
翼が、震えた。
それは、蒼く。
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の。
(「キマイラウィッチのやり口は本当に災禍だな」)
然れど。
湧き上がる、憤怒は。
油に燈る炎の如く、熱く。
(「この胸に宿る熱が、奴らの復讐と同じだとは……」)
違う。
断じて、違う。
あれと均しく堕ちれば、終わりだ。
己の胸に、刻む。
黒煙が、澱む。
「はいはいはい、今日もお手伝いに来ましたぞ〜」
打ち払う。
明るく、緩やかに。
ライカ・ネイバー(ハイパーエクストリームお手伝い・g06433)の、声だった。
「ささ、時間も無いですしパパっと助けて反撃と参りましょうや〜」
巻いていきましょ! と。
平素と、変わらず。
息を吐くエトヴァ。
救いだった。
僅かでも。
●
「あっちだ」
悲鳴。絶叫。
昇る火の明かり。
頼りに、飛び込む。
そうして眼前、広がる炎の源へ。
エトヴァとライカ、二人で足を踏み入れる。
「さーてまずは火炙りの人が最優先っすね」
「ああ、手分けをしよう」
揺らめく赫も、厭わずに。
磔台へと、手を掛ける。
深紅の猟犬が、唸るが如く。
駆動音が、火刑場に響く。
拘束さえも解体し、解放する。
「……いや……だ、……あ゛つ……い」
「はーいもう大丈夫ですよーどんどん運搬しまーす」
ひょいと、その細身に見合わず、担ぎ上げる。
消防士搬送、とも呼ぶべき怪力の顕示――そう。
残留効果が、怪力無双の恩恵を与える。
預かるエトヴァは、磔台ごと引き抜いた。
(「第一に迅速に」)
まずは、隔たねば。
赫の源。熱と悪意のその色と。
引き剥がして、戒めを砕く。
「……も、……くる゛し……の、は」
「大丈夫、すぐに消える」
そうして、纏わりつく赫を消し去る。
水源の水と、持ち込んだ布。
被せて、被せて。
赫が消えれば、残るは痕。
痛々しく、赤く。
或いは、黒と化して。
(「……惨い事をする」)
こんな、復讐が。
認められて、いい筈がない。
無辜の民を巻き込む、エゴイスティックな。
(「今は、手当を」)
開く。
救う為の、救急箱。
エトヴァは苦心する。
軟膏も、包帯も、惜しみはなく。
幹部を冷やし、言葉を続ける。
絶望の中、希望を、絶やさぬよう。
「次の人、入りまーす」
傍ら、ライカは救い続ける。
エトヴァの元へ、運び込んでいく。
一人でも多く、早く、安全な場所へ。
苦悶の声は、ひとつも取りこぼしはしない。
その心積もりで。
異形の魔女が、見届けていると知りつつも。
「あ、ここにいない知り合いとかいますかね?」
「ぇ……」
処置を受け、回復に努める人々へ。
慌てず、緩く、言葉を掛ける。
「知ってる顔がここに居ないぞ! とか」
「……ぁ、あ……叔母が、まだ……」
「特徴いいですか? 探してきますよ〜!」
磔台ばかりが、目を向けるべき点ではない。
執行を待ち、集められた者の中にも。
「捜索は任せたい。俺は、住民を解放していく」
未だ、縛めの縄や鎖を残した者のそれを。
己の武装で、断ち切って。
「……あり、がと……」
「どこか痛むところは」
心を砕く、人の声。
恐怖を和らげ、思い出させる。
過ぎたる熱、ではなく。
温かな、人の温度。
「他に困ってることとか、不安なこととかあります? 話してりゃ気が紛れるって事もあるでしょ……はっ」
倣うライカは、はたと。
(「はっ! これは水棲系甲殻類の王オブザキングであるカニの布教チャンスでは!?」)
思い至った。
思い至って、しまった。
「30秒! 30秒だけください!! 損はさせません!!」
止められなかった。
ライカ自身ですらも。
張り詰めていた空気が、抜ける。
エトヴァが微苦笑を浮かべた。
「……さて、」
然れど。
すぐに、その面持ちは、変わる。
神妙なものに。
「この火刑場の周囲に留まれば安全だ。ここを動かないように」
告げて、立つ。
備えるために。
異形の魔女の、報復に。
「このような行いをした魔女どもを必ず追い払い、あなた方を解放する」
誓いを立てる。
言葉にして。
必ずや。
炎は赫。
今は、沈みゆくも。
悪意は黒。
迫り来る。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV2が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
●
影は、黒く。
火刑場を、囲み込む。
「ああ」
「ああ、ああ」
「忌々しきディアボロス」
「待ち侘びておりました」
それは、慕情にすら似て。
なれど、明確なる負の感情。
即ち。
憤怒。
憎悪。
怨嗟。
そのような。
凝り固まり、煮詰まるような。
澱み、渦巻いた、悪意。
「復讐を」
「報復を」
「決して」
「赦しは、致しませぬ」
黒。
黒。黒。黒。
黒黒黒。黒黒黒。
「……ヒ……」
短い悲鳴。
無辜の民が、身を寄せ縮む。
集った筈の、希望だった。
それすら、余りに儚い。
「そういうことだ」
ぬらり。
三頭の魔女。
黒を率いて。
「報いを受けよ」
黒黒黒。黒黒黒。
黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒……。
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
演説しつつ人々へ【活性治癒】を添え治癒の助けに
前に進み出、魔女達に対峙
――ふざけるな!
この悪逆非道に、一遍の正義もない
結局は、貴様らは、己の欲求を満たしているだけ
復讐を叫びながら、一方的にか弱き者を蹂躙する腰抜けども
火刑にかけられた者が、火刑にかけて狂気するならば、同じ穴の狢
人を人とも思わず、お門違いの八つ当たりを繰り返す
支離滅裂な利己主義者だ
貴様らには、相応しい末路を辿らせよう
素直な怒りで宣戦布告だ
人々へ伝えよう
諦めるな
暴虐に屈するな
奴らは、圧倒的な暴力と、恐怖を糧に人を弄ぶ化け物だ
ナポレオンも魔女どもも、この街の価値を知らない
ここで過ごす日常の貴さを知らない
奴らは怖いのさ
人が人らしくあることが
反抗されることが
俺たちは戦う
だから守り抜いてほしい
人として誇りを持ち生きることを
人を愛し、日々の糧に感謝し生きること
その揺るぎない生き様を
俺たちが日常を取り戻す
試練を越えられるならば
明日の光を願え
最悪の一日を終わらせよう
日は昇り、必ず明日は訪れる
希望を抱き
決して忘れないでほしい
●
「――ふざけるな!」
怒号は咆哮に似て。
進み出れば、蒼が舞う。
未だ見果てぬ青空の色は、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の翼。
黒を散らし、掻き消さんと。
「この悪逆非道に、一遍の正義もない」
希望の灯火を、黄金の生命を、護らんと。
真っ向から、立ち向かう姿を晒して。
「結局は、貴様らは、己の欲求を満たしているだけ。復讐を叫びながら、一方的にか弱き者を蹂躙する腰抜けどもだ」
異形の魔女らを、糾弾する。
「火刑にかけられた者が、火刑にかけて狂気するならば、同じ穴の狢……」
何も変わらぬ。
嘗て復讐を望んだ相手と。
ラ・ピュセルに生まれ生きた、戦い抜いたディアボロスと。
彼らに、そして彼らに味方する新宿島のディアボロスに、正当な復讐を望むのならば。
「貴様らは人を人とも思わず、お門違いの八つ当たりを繰り返す、支離滅裂な利己主義者だ」
そのような相手を、ディアボロスは恐れない。
何より、人々を救うことを、諦めない。
その生命も、その心も!
「諦めるな」
「……え……」
蒼穹の瞳が、怯え蹲る人々へ向けられた時。
奇跡が起きた。
「傷が……」
火刑、拷問、そして救出。
その過程で生じた、傷が。
「消えていく……治っていく!」
軽いものであれば、一瞬にして。
深いものも、程度の差はあれ治癒に向かいつつあるのを、人々は感じ取っていた。
既に炭へと変じたものこそ、回復の兆しは見えなかったものの、それでも。
奇跡だと、誰もが感じた筈だ。
「暴虐に屈するな、決して」
怨みの炎は熱かっただろう。
憎しみの煙は苦しかっただろう。
無遠慮に引き立てられるのは痛かっただろう。
理不尽に責め立てられるのは辛かっただろう。
何もかもが、恐ろしくて堪らなかっただろう。
それこそが、魔女らの狙いだ。
「奴らは、圧倒的な暴力と、恐怖を糧に人を弄ぶ化け物だ」
無辜の民よ――それを赦せるか。
恐怖で捻じ伏せられた思いを、エトヴァは肯定する。
「ナポレオンも魔女どもも、この街の価値を知らない。ここで過ごす日常の貴さを知らない」
身勝手な理由で、不条理な侵略で、壊されていいものではない。
日常を、生命の営みを守る為に、力なき人々が出来ることは何か?
「奴らは怖いのさ。人が人らしくあることが」
力に屈せず、変わらず生きることこそが、侵略者共への反抗となる。
「俺たちは戦う。だから守り抜いてほしい、人として誇りを持ち生きることを」
戦場へは、力を持つ者が赴けばいい。
大抵の人々は、生きることに精一杯だから。
諦めずにいてくれれば、それでいいのだ。
「人を愛し、日々の糧に感謝し生きること。その揺るぎない生き様を」
これこそが、懸命に生きる地球の民なのだと。
その生命の、黄金の輝きを。
「俺たちが日常を取り戻す」
だから、生きて欲しいと。
時に俯いてもいい。過去を顧みてもいい。
けれど、最後には前を向いて。
「試練を越えられるならば、明日の光を願え。最悪の一日を終わらせよう」
今日この日を、その為の最初の日としよう。
エトヴァ自身が、自らへ誓うように。
「日は昇り、必ず明日は訪れる」
そのことを。
「希望を抱き、決して忘れないでほしい」
微笑みは優しくも、凛と。
聞き入る人々へと、染み渡るよう。
「御高説はお終いですか」
その時。
断ち切るように。
魔女らが、嗤った。
「ああ」
なれど。
忘我することなく。
エトヴァは、静かに。
「貴様らには、相応しい末路を辿らせよう」
示すは、意志。
宣戦布告の言葉は。
純然たる、怒りにて。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!

メリエル・ベルエイル
――そう。
この恐怖を、この絶望を。
今度こそ終わりにする為に。
ボクは、この地――このディヴィジョンに、帰って来た。
あまり、言葉を繰るは得意じゃないけど。
ボクにできるだけの言葉で、語ってみる。
街の人達にも、魔女達にも。
魔女共。
お前達に復讐を騙る資格など無い。
慎ましく生きる人達を踏み躙るお前達の在り方は、滅ぼされて然るべきもの。
お前達の為す事は復讐じゃない。逆恨みからの八つ当たりでしかない。
復讐するのは……ボク達の方。
街の皆。
確かに奴らは恐ろしい。
けれど、絶望するにはまだ早い。
今度こそ、ボクらは奴らを根絶やしにする。
まずは目の前のあいつらを。
この地に在る数多の魔女共を、今日明日では叶わなくとも、いつか必ず。
一匹残らず、狩り尽くしてみせる。
だから、抑えることなく伝えて欲しい。奴らへの怒りを。
下らない理由で皆の命を、生を火にくべた奴らを許さないという、その想いを。
この鎌にかけて、その全てを、奴らに叩きつけてくる。
忘れないで。其を果たせる者が、此処に居る事を。
だから――負けないで。恐怖に、絶望に。
●
(「――そう」)
認めていく。
信じていく。
(「この恐怖を、この絶望を」)
迫る黒を、目の当たりにして。
何も、変わらぬ。
この理不尽。
この絶望。
(「今度こそ終わりにする為に。ボクは、この地――このディヴィジョンに、帰って来た」)
それこそが。
メリエル・ベルエイル(空闇・g10166)の、原動力。
「あまり、言葉を繰るは得意じゃないけど」
ぽつり。
落とす言葉は、短く、静か。
なれど。
「ボクにできるだけの言葉で、語ってみる」
民へと。
魔女へと。
相応しき言葉を。
「魔女共」
黒を、見据える。
その眼差しを、引き締めて。
「お前達に復讐を騙る資格など無い」
毅然と。
堂々と。
「慎ましく生きる人達を踏み躙るお前達の在り方は、滅ぼされて然るべきもの」
自業自得。
因果応報。
「お前達の為す事は復讐じゃない。逆恨みからの八つ当たりでしかない」
恨むのは、お門違いと言うものだ。
憎むのは、筋違いと言うものだ。
なればこそ。
「復讐するのは……ボク達の方」
魔女らは答えない。
元よりメリエルは、まともな返答など期待していない。
代わりに、己の背後を顧みた。
「街の皆」
どうか。
聞いてくれ。
届いてくれ。
響いてくれ。
「確かに奴らは恐ろしい。けれど、絶望するにはまだ早い」
何故なら、自分がいる。
理不尽な簒奪に復讐する、ディアボロスがいる!
「今度こそ、ボクらは奴らを根絶やしにする。まずは目の前のあいつらを」
証明して見せよう、今ここで。
それを火種に再び、希望を灯そう。
親もなく、故郷もなく、ただ憤怒を胸に狩りを続けたこの身にそれが叶うのならば。
「この地に在る数多の魔女共を、今日明日では叶わなくとも、いつか必ず、」
ひとつ、息を吸う。
もう、黒煙が胸を掻き乱すことはない。
ひとつ、息を吐く。
そして、告げる。
「一匹残らず、狩り尽くしてみせる」
約束であり、宣誓。
人々に対して、そして、己に対しての。
「だから、抑えることなく伝えて欲しい。奴らへの怒りを」
「……我らの……」
誰かが、零した。
それに、頷く。
「下らない理由で皆の命を、生を火にくべた奴らを許さないという、その想いを」
メリエルは、一度己の左胸に触れて。
そして、獲物を握り直した。
「この鎌にかけて、その全てを、奴らに叩きつけてくる」
死の影を宿す刃。
なれど、斬り伏せるは輝ける黄金の生命に非ず。
それこそを踏み躙る、黒の群れ。
異形の魔女だ。
「ど、どうか」
「お助けください」
「魔女を根絶やしにして!」
「我らに平穏を……!」
声が、上がる。
次々と。
再び、メリエルは頷いた。
その想い、その叫び、しかと受け止めた。
向き直る。異形の魔女らへと。
なれど語るは、背に護る生命。
「忘れないで。其を果たせる者が、此処に居る事を」
魔女らは嗤う。
出来るものかと。
だが、奴らはひとつ。
思い違いをしている。
出来る、出来ない、ではない。
やるのだ。
必ず。
「だから――負けないで」
戦おう。その為に。
ただ人々が、打ち克つことを願いながら。
「恐怖に、絶望に」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
いい演説だ
ならば一閃を、街の空へ
指揮官を倒す心算だが
ただ軍勢を引き返させるよりは、一匹でも多く狩るまでさ
住民達には、立ち向かう姿を見せよう
聖歌隊たちの包囲網を崩し、復讐者へ注意を惹き
街へ留まるよりも、いずれの再戦に燃えさせよう
聖歌隊の邪悪な聖歌など毒にしかならないな
情熱を込めてWandervogelを演奏し
幻想の英雄を召喚し戦わせる
奏でるのは美しき鎮魂歌
英雄は人々のために努めた聖職者の姿
聖水を振り撒き、詩篇を唱え、敵を浄化するように
偽りの聖歌など掻き消してしまえ
戦況を偵察、観察しつつ把握
味方と狙いを合わせ、攻撃が分散しないよう
確実に個体数を削り落としていく
反撃には、己の演奏に集中しつつ
意識を失わぬよう忍耐力と勇気で耐えよう
狂気を浄化するほどの演奏を
殺意があるなら、貴様らへのだ
……道中の村でも殺戮を繰り返してきたって?
知ってはいたが、貴様らに慈悲などないのだな
害獣のほうがかわいいくらいだ
●
「いい演説だ」
小さく。
声が、言葉が、浮かぶ。
ならば、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は。
(「一閃を、街の空へ」)
蒼き閃きを。
狙うは、三頭の魔女。
なれど、今は。
(「ただ軍勢を引き返させるよりは、一匹でも多く狩るまでさ」)
魔女狩りだ。
真に魔女たる存在を。
魔女という名の異形を。
狩り尽くす。
報いの為に。
「討たれるべきは、貴様らの方だ」
毅然と。
立ち向かう背を、凛と。
人々の眼へと、映るように。
黒を突き崩す、その姿を。
蒼をはためかせて。
さあ、燃え上がれ。
赫の憎悪を掻き消して。
黄金の希望を高らかに!
「奏でよう」
偽りを打ち破る音色を。
弓を滑らせ弦を弾く。
歌う。
時を積み重ねたヴァイオリンの、声だ。
「聖歌隊の邪悪な聖歌など毒にしかならないな」
阻む毒すら清く貫く。
情熱を込めて奏でるは美しき鎮魂歌。
幻想の英雄は人々の為に献身捧ぐ聖職者。
「偽りの聖歌など掻き消してしまえ」
聖水は黒を隠した翼を灼いた。
詩篇は悪心宿した胸を貫いた。
ただ邪なるを浄化する、その為に。
「確実に削り落としていこう」
共に戦う、味方へと。
声を掛け、連携を途絶えさせぬよう。
心を砕く。その身を削る。
潰えさせない為に。
「ああぁぁああああ!!」
「ッ、」
今や、聖歌の名を騙った呪詛は。
狂気と殺戮に満ちて、歌の体裁すら成してはおらず。
なれど、ディアボロスの身を削る。
「……殺意があるのなら」
エトヴァは耐えた。
ただ、ただ耐えた。
勇気を奮わせ、耐え忍ぶ精神を強く保って。
「貴様らへ向けるものだ」
清める如く、振り払う如く、奏で続けるのみ。
高潔なる志のままに信仰する、英雄と共に。
戦い抜く。最後まで。
魔女に制裁を下すまで。
多く。一体でも、多く!
「ディアボロスぅぅうう……」
怨嗟。
憎悪。
だが、恐れない。
元より、相容れぬ不倶戴天。
ディアボロスにとっては、それだけだ。
「……ああ、道中の村でも殺戮を繰り返してきたって?」
侵攻、制圧。
その最中、生まれた悲劇もあっただろう。
未だ炎の気配残る、この街にて。
蒼穹の瞳は、嘗てなく。
冷えていた。
「知ってはいたが、貴様らに慈悲などないのだな」
「ディア、ボロ、ス」
墜ちる。
なれど、なおも。
魔女らは、怨みを棄てぬ。
「これならいっそ、」
ああ、ああ。
余りにも。
醜悪。
「害獣のほうがかわいいくらいだ」
告げる言葉に。
抗告はなく。
潰れた。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!

ライカ・ネイバー
連携アドリブ大歓迎
(戦闘中はダッシュ、ジャンプ、空中戦、地形の利用を駆使し走り回ります)
目には目を歯には歯を、やられたらやり返せ!
2倍5倍10倍返し!
残虐ファイトの始まりでございますわ〜〜!!
向こうから来るっぽいし迎撃みある感じで対応しましょか
舞い降りてくるとこに合わせてササっと食い気味でダッシュして
至近距離からぶっ込んできますよん
ピッタリくっつけばあの大鎌は振りにくそうですしね〜
どのように!
わたしはその鎌をパクって素っ首叩き斬り!
わっちはその頭をショットガンでズドンと!
あ〜あ〜盛り上がって参りました!
斬撃の軌道を観察したりして攻撃を躱しつつ
そんな感じで千切っては投げしていきますが
抵抗が激しい時は脚を蹴り砕いて倒れたとこをズドン!
と狙ってみますか
死んで無さそうなのはクリムゾン・ハウンドでざっくりやってトドメお出ししときますね〜
怪しい聖歌とか端っからお呼びじゃ無いんですけど……
そんなに歌いたきゃ、地獄の底でぴーぴー鳴いててくださいねぇ〜。
●
先人に曰く。
「目には目を歯には歯を、やられたらやり返せ!」
唱える、ライカ・ネイバー(ハイパーエクストリームお手伝い・g06433)は。
笑っていた。
「2倍5倍10倍返し! 残虐ファイトの始まりでございますわ〜〜!!」
復讐には、復讐を。
残虐には、残虐を。
同じ所業を、返すのみ。
「戯れを」
「復讐するは」
「我らにあり」
敬虔を偽る異形が猛る。
魔女が己の正統を騙る。
「ああ、なんて」
片腹痛い。
教えてやろう。
我らディアボロス。
復讐者たる、由縁を!
「さ、至近距離からぶっ込んできますよん」
飛翔し、迫り来る、黒。
なれど、食らいつく如く、肉薄し。
その目論見を阻むべく。
迎え撃つ。
その憎悪を。
その復讐を。
「どのように!」
きらり。
太陽の色の、瞳が煌めく。
燦々と、爛々と、そして喜々と。
遂に、遂に、屠るが叶うと!
異形の魔女を!
ああ、悦びに震えが止まらない!
駄目だ。駄目だしっかりしろ。
しっかりと獲物を握るのだ。
だって狙いが狂ったら、殺してあげられないでしょう?
「わたしはその鎌をパクって素っ首叩き斬り!」
ぱしり、ぐるり。
ざくり。
「わっちはその頭をショットガンでズドンと!」
かちゃり、がしゃり。
ずどん。
「あ〜あ〜盛り上がって参りました!!」
斬殺撲殺絞殺刺殺轢殺爆殺圧殺焼殺抉殺射殺。
躊躇はなく、容赦もなく。
幾度となく。
惨殺する。
宛ら愉しい宴の如く!
主催はライカ、盛り立てるは己次第!
生かすも殺すも、心ひとつ!
尤も、生かす、などと。
赦した憶えはさらさらないが。
「はーいお行儀よくしてくださいませね〜、ざっくりしっかりばっちりトドメお出ししときますのでね〜」
我が身すら顧みはせず。
ただ攻め立て、殺し重ねる。
黒き三日月を跳ね返し、尚止まることなく。
赤き刃の唸り声は、脚を砕いて倒れる躰を喰らい尽くした。
仲間は多い方がいい。道連れは多い方がいい。
安心してくださいな、お仲間も一緒ですよ。
ご案内します、冥府へと。
このライカが。
「ぁ、あ」
「あ」
途絶えていく。
聖歌も。
怨嗟の、声も。
耳障りなもの、全て。
潰えていく。
沈んでいく。
「怪しい聖歌とか端っからお呼びじゃ無いんですけど……」
なれど此処に至り、なおも。
完膚なきまでに、絶えたとは行かず。
未だ聴こえる、不協和音。
ああ、もう要らない。
何も要らない。
「そんなに歌いたきゃ、地獄の底でぴーぴー鳴いててくださいねぇ〜」
天にも地にも世界の何処にも、異形の蔓延る舞台はない。
地の果てに墜ち切って、誰にも届かぬ虚しき場所で。
啼き続けるが、お似合いだ。
そんな末路が、お似合いだ。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
メリエル・ベルエイル
――言った筈。
復讐するは、ボクらの方。
お前達に散々虐げられた人達の恨みを、嘆きを、怒りを。
全て、全て、受けて貰う。
疾走、距離を詰める。
降り注ぐ閃光の槍は、身のこなしを駆使し躱す。
上空に光が見えたら、すぐ回避行動を。
お前達の祈りは届かない。
これまで何人、救いを求めて祈った人達を殺してきた?
そんな奴らの祈りは届かない、届かせない。
無為な祈りに縋ったまま、滅びてしまえ。
攻撃はヴォイドスライスで。
その罪の贖いは、死ですら足りない。
魂魄は虚無に落ち、永遠の闇に閉ざされるが似合い。
終焉なき終焉の罰を、此処に。
未だ逆恨みを溢し続ける?
多くの人達に多くの理不尽を押し付けてきたお前達に、何かを、誰かを恨む権利など無い。
これはお前達の行いに対する当然の報い。
魔女として為した全ての行いを後悔しながら、虚無に落ちろ。
●
復讐するは我らにあり。
ああ、その言葉。
その傲慢。
「――言った筈」
そのまま返そう。
「復讐するは、ボクらの方」
この、メリエル・ベルエイル(空闇・g10166)が。
復讐者たる、ディアボロスが!
「お前達に散々虐げられた人達の恨みを、嘆きを、怒りを」
刃は黒く。
禍々しき意匠は、睥睨する如く。
「全て、全て、受けて貰う」
逃しはしない。
赦しもしない。
この刃で、この憤怒で、裁きを!
「これまで何人、救いを求めて祈った人達を殺してきた?」
疾駆。
恐れはなく。
迷いもなく。
聖なるかなと騙る魔女よ。
届かない。
その祈りは届かない。
「そんな奴らの祈りは届かない、届かせない」
身を捻る。
纏う影を翻す。
刈り取る刃は、虚無を生む。
「無為な祈りに縋ったまま、滅びてしまえ」
光の中を邁進する。
天より注ぐ槍の雨、払って退ける。
縫い留められて堪るものかと。
影すら引き千切る。
(「贖いは死で……いや」)
死ですら足りぬ。
復讐と嘯き、無辜の生命を焼いた。
その罰は、絶命すらも生温い。
「魂魄は虚無に落ち」
振るう。
引き裂く。
絶叫。叫喚。断末魔。
やがてそれも、絶える。
「永遠の闇に閉ざされるが似合い」
この死の刃が、齎そう。
死よりも深く、永く、冷たき裁きを。
「終焉なき終焉の罰を、此処に」
墜ちて逝く。
堕ちて逝く。
「あ゛あぁぁああ゛ぁあ゛あ゛ぁぁ」
「憎い憎い憎い憎い憎い憎い」
「ディアボロス」
「我らを焼いた」
「赦すことなど」
「どうして、出来ましょうや」
「赦して、なるものか」
「ディいアぁボロぉおスうぅうウゥぅ」
怨嗟の声が、渦巻いて。
影消えるとも、澱みを遺す。
ああ、なんて。
恨みがましい。
浅ましい。
「未だ逆恨みを溢し続ける?」
メリエルの貌は、色を変えず。
瞳の青だけが、冷たく。
赫にも溶けず。
氷の如く。
「多くの人達に多くの理不尽を押し付けてきたお前達に、何かを、誰かを恨む権利など無い」
魔女らは焼かれた。
それは真実。
なれど、作られた舞台だ。
望んで苦しみ、偽りの憎しみを抱くに至る。
それこそが、本懐であった筈だ。
「これはお前達の行いに対する当然の報い」
人々は、そうではない。
生きたかった。
生きていたかった。
その黄金の生命を、咲かせていたかった。
それを焼き、踏み躙った。
誰が赦そう。
否。
「魔女として為した全ての行いを後悔しながら――」
赦してはならぬ。
ディアボロスは。
赦してはならぬ。
決して。
「虚無に落ちろ」
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
完全視界で視野を確保
おや、包囲も崩れたようだ
脆いな。所詮貴様らの叫ぶ復讐が偽りであるということだ
さあ、復讐の時間だよ
逃げ出したければ、逃げても構わんが……
戦うために来ているのだろう?
復讐するのは俺たちのほうだがな
戦況と敵の動き、両肩の首も含めて動向を観察
味方となるべく挟撃の位置に入るよう立ち回り、死角を抑え
互いに隙を作りあうように攻撃を
両手の銃から、足元や行く手を阻み、注意を向けるよう弾丸をばらまきつつ
敵が背を向けたり、味方との攻防の合間の隙を看破し
跳弾で撒いた弾丸を集め撃ち抜こう
白銀の銃弾に、祈りと人々に託されし願いをのせよう
貴様らの所業への恨み言には足りないが
『二度と踏みにじらせはしない』と
人々が立ち上がり、生き抜くために
白銀を操り、復讐を遂行しよう
敵が攻撃、詠唱を始めたら魔力障壁を張り身を護り
Nazarの盾に半身を預け氷嵐を防ぐ
悪夢を終わらせ、明日へ繋ぐ……
闇の魔女どもを打ち払い、憂いを晴らし、この街に夜明けを!
……いつまでも異形の魔女どもの好きにはさせない
●
壊れる。
壊れていく。
黒に、煙に、影に、綻びが生まれる。
「おや、包囲も崩れたようだ」
異形の聖歌隊は未だ健在。
だが、それでも今ならば。
突き崩すは、容易い。
「脆いな。所詮貴様らの叫ぶ復讐が偽りであるということだ」
悠々と進み出る蒼は、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の髪であり、瞳であり、翼である。
赫の中に囚われた金の花を、生命を護り癒し、鼓舞する。
清廉たる、蒼だ。
「チッ」
対して、三頭の魔女。
舌打ち、ひとつ。
追い詰めている。
確かに。
「さあ、復讐の時間だよ」
誓いの銃は、弾丸は。
今も、敵を捉えて。
復讐の炎もまた、黄金。
黒き世界の中で、煌めいた。
「逃げ出したければ、逃げても構わんが……戦うために来ているのだろう?」
「言われるまでもないこと」
女は眉を顰めながらも。
未だ戦意、黒く燃え上がるままに。
突き進む。復讐せんと、邁進する。
「ああ尤も、復讐するのは俺たちのほうだがな」
迫り来るその足元に、弾の雨を撒く。
悪しきを浄化し、押し流さんと出づる清流の如く。
そして、同時。
エトヴァはその双眸に、捉えていた。
異形の背後より迫る。少女の姿。
瞳の蒼穹の中、その姿は在る。
ならば、その六の眼を、釘付けに。
踵を鳴らし、靴音立てて横合いに逸れる。
全ての瞳がそれを追った、瞬間に。
対面より、弾丸の雨が降る。
少女の姿は見えない。
ただ銃口のみが、光っている。
しかし同時。
「……! 蛇だ!」
杖の蛇が、銃口を。
そして恐らくは、その主を捉えた。
四頭の内、三頭。女の頭を除いた、獣の頭。
背後を向いて、何かを吐き出している。
少女は、凌いだだろうか?
いや、今は。
(「味方の生んでくれた好機だ」)
己の身をも厭わずに。
ならば、活かさずして何とする。
ばら撒いた弾丸を跳弾により収束させて、その両手の銃口へと再び収束させれば。
赫と黒の世界を統べる三頭の――四頭の魔女へと、白銀の豪雨が篠突いて。
強く、激しく、その躰を穿つ。
祈りと、人々に託されし願いを乗せて。
「貴様らの所業への恨み言には足りないが――」
なれど。
人々は願う。平穏を。
エトヴァは祈る。希望を。
「『二度と踏みにじらせはしない』と」
「貴様、」
「これが人の、復讐だ」
さあ、今こそ。
復讐を遂行しよう。
人々が立ち上がり、生き抜くために。
この力は、その為にこそ振るわれる。
白銀の弾丸は、その驟雨は、その為に降る。
そして、その雨が止む時こそ。
「悪夢を終わらせ、明日へ繋ぐ……」
盾を掲げて、黄金の荊棘を張り巡らせ、唱える呪文の編み上げる先。
氷を喚び、吹き荒れる敵意の嵐に備え。
「闇の魔女どもを打ち払い、憂いを晴らし、この街に夜明けを!」
冷たき暴力を、打ち払う。
「……いつまでも異形の魔女どもの好きにはさせない」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
●
同刻。
(「攻めの手を緩めずに、果敢に行きましょう」)
そうでなければ。
復讐に燃える魔女らを、滅ぼすことなど叶わぬと。
グレーテル・ベッカー(人間のレジスタンス諜報員・g01436)が、駆け出した。
味方が注意を引いてくれている。その意図を素早く察した。
(「私に求められているのは……」)
隙を生む。
その為の、攻めを。
銃声。幾つもの。
その音に紛れて闇を行く。
街の影に潜り、聖歌隊の飛影を踏んで、六の眼の向かぬ点へ。
顔を上げれば、目が合った。
敵の背越しに、蒼穹の瞳。
注視せねば、それと解らぬほど、小さく。
蒼穹の主が、頷いた。
「!」
刹那、蒼が視界から消える。
己から見て右へと跳んだ。敵の眼が風を追う。
ならば、己は左へ。そして、そこが。
辿り着くべき点だった!
「今しか、ない……!」
六の眼の一つでも。
こちらを向く前に。
撃ち抜く!
「……がッ
……!?」
女の頭が、躰を穿つ弾丸に呻く。
その時。
「!」
蛇の頭が、こちらを見た。
男の声が、蛇だと叫んでいた。
その杖の蛇の眼が、グレーテルを睨めつける。
合成獣の異形。奴は三頭の――否、四頭の魔女!
それに呼応した獅子が、山羊が、双眸を赫く光らせて。
先んじた毒と、次いで炎と雷が、グレーテルを襲う!
「っ……!」
紫を、凌ぐ。
なれど、赫と黄濁がその身を呑んだ。
だが、直後。
銃声を聞いた。
己のものではなく。
蹌踉めいて、立ち上がる。
その唇が僅かに、繊月を描いた。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【完全視界】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
来栖・禊
(トレインチケット)
●
「嗚呼、」
四頭の魔女が歯噛みする。
「忌々しいな」
苛立ち。
不快感。
復讐せんと招き寄せた、相手に。
遅れを取るなどと。
その時だった。
蛇が。
「っ!!」
舌を出し。
声を上げた。
咄嗟に、唱える。
獅子が、山羊が、そして魔女が重ねる。
氷の刃が、影より迫り白く刃をぎらつかせた、来栖・禊(error・g01033)の身を穿つ!
「貴様、」
「痛いなあ」
失敗か――秘された面に。
禊は、笑みを浮かべていた。
それを、魔女が目の当たりにすることは、ないだろうが。
「僕はか弱いからね――」
こうすることしか出来なかった、と。
野蛮で、凶悪な異形に、立ち向かうには。
それに、と続く言葉は。
「不安なんだ」
言っただろう?
彼の、聖女の名を騙った魔女の、首魁は。
新宿島のディアボロスをも、標的とすると。
そうなれば、いつ崩れるとも解らない。
平穏な日々。愛しい存在。
その全てが。
「だから、」
恐ろしく、悍しい、異形の魔女の真似事をしてでも。
殺さなければ。何度だって。念入りに。
復讐心なんて、抱かなければと。
悔い改めて、事切れるまで。
「静かな日々を」
壊さないでくれ。
その為に、壊れてくれ。
氷の刃が魔女を貫く――。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【修復加速】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
メリエル・ベルエイル
包囲は崩した。
けれど、お前は逃がさない。
この地の人々に対する暴虐の報い、受けて貰う。
ネメシス形態を発現し、戦闘へ。
断罪の刃を以て、敵を断つ。
狙うは獣の首。
反撃への対処も兼ねて。
断ちきれないなら、姿勢を低くして躱す。
其処に喜悦があるならば、其を復讐とは言わない。
復讐とは悲哀であり、怒り。
理由無く全てを奪われたことへの、そして其を為した者達への。
傷つこうとも、それら感情を励起して、意識を、戦意を繋ぐ。
まだボクらの復讐は始まったばかり。こんな処で、倒れてなどいられるものか。
何度でも、言ってやる。
復讐するは、我にあり。
今はまだ、届かないけれど。
いつかきっと、必ず。全ての魔女を狩り尽くす。お前達全て、その罪の報いを受けさせる。
お前が、その最初の一人。
その罪に、裁きを。滅びろ、獣の魔女。
ライカ・ネイバー
あらま、頭が三つもあれば撃ち放題っすねぇ。
わざわざ的晒してくれるなんてありがたいですわ〜。
復讐と言えばピッタリのがウチには居ますんで、こっからは選手交代といきましょうや。
綺麗さっぱり吹っ飛ばして差し上げますよん。
——召喚!
(身体が粒子化、機械鎧に取り込まれネメシス形態へ。以降詠唱含め発言せず)
(鎧に潜むものが主導権を握り、憎悪と殺意を迸らせ襲い掛かる)
・パラドクスを発動し瞬時の武器切り替えを実行
近距離ではショットガン、遠距離ではロケットランチャーを主に使用
距離を問わず使用する武器としてレールキャノンを織り交ぜ、戦闘距離を切り替えながら3種の銃火器を常に撃ち続け圧殺する
・瓦礫等遮蔽物を用いて戦場を駆け回り撹乱
足は止めずに背面、側面を取るように動きつつ攻撃は常に継続
・敵への迎撃はショットガンで行い、向かって来る牙、角、蛇を撃ち落とす
緊急時等必要であればロケットランチャーの爆風で諸共吹き飛ばす
(加減は無い。クロノヴェーダである限り、その一欠片までも全て滅ぼす)
●
「包囲は崩した」
逃れられる。
ディアボロスが、望むなら。
だが。メリエル・ベルエイル(空闇・g10166)は。
ディアボロスは、良しとしない。
「けれど、お前は逃がさない」
死の名を冠する大鎌は既に、捉えている。
狩るべき魔女の、首を。
「あらま、頭が三つもあれば撃ち放題っすねぇ」
蛇はノーカンで、とライカ・ネイバー(ハイパーエクストリームお手伝い・g06433)は言う。
杖の首など取ったとて、魔女を狩るには至らない。
必要なのは、確実な死。それを与える手段のみ。
「何にしても、わざわざ的晒してくれるなんてありがたいですわ〜」
狙いやすい、というものだ。
その眉間を。脳天に届きブチ抜く、その道筋を。
「この地の人々に対する暴虐の報い、受けて貰う」
「報い……そう。復讐と言えばピッタリのがウチには居ますんで、こっからは選手交代といきましょうや。綺麗さっぱり吹っ飛ばして差し上げますよん」
空気が、変わった。
ひりつくのは、赫でなく。黒でもなく。
メリエルの、ライカの、内から湧き出るもの。
復讐をと叫ぶ、衝動が、憤怒が!
その在り方を変えてゆく!
「——召喚!」
ライカの宣言が、引き金となり。
復讐を、復讐をと躰ごと声を上げるように。
変ずるはその姿、復讐神ネメシスの寵を受け。
嗚呼、変わり果ててゆく。
特にライカは顕著だった。
躰は機械鎧に取り込まれるが如く。
迸る憎悪と殺意は、戯けながらも確かに見せていた仄昏き貌――それすら、比にならず。
まさに凶暴。言葉すら発することなく、屠るのみ。
駆け出して側面、更に越えて背面を狙う。
同時、メリエルも合わせて地を蹴った。
三頭――否、四頭が戦場を睨め回す。
正面からは断罪の刃が首を狙う。
死角より三種の銃口砲口が眉間を捉える。
魔女の頭は舌打ちひとつ。
顧みた頭へと向かい来る弾薬を杖で叩き落とす。
しかし同時巻き上がる爆炎。黒鎧が潜み飛び出した。
電磁砲で絶えず砲撃を続け、圧し潰さんと迫る。
舌打ち。もうひとつ。
獅子と山羊。獣の頭が鎧ごと噛み砕き、刺し貫くべく猛る中。
瞬時に切り替え、手の中には散弾銃。
獣の頭を蛇ごと全て狙撃し落とす。
そして突きつける魔女の額――!
「勝ったつもりか」
唸り声。
落とし切れず鎌首を擡げた蛇。
装甲も意に介した様子はなく。
黒に覆われた腕へ、牙を突き立てる!
それでも――それでも。
(「後退は無い。加減も無い」)
差し込まれた牙の毒がその身を蝕もうとも。
退くことなど、有り得ない。
(「クロノヴェーダである限り、その一欠片までも全て滅ぼす」)
言葉も、声すらもなく。
ただ、その妄執にも似た意志だけが。
黒鎧を、突き動かす!
「貴様は一体、」
答えない。
答える筋合いなど、ない。
今度こそ、狙いを定めた銃口が。
魔女の頭の、脳天を貫く!
「ぐ、っ」
だが。
斃れぬ。
踏み留まる。血を流そうと。
だが、其処に届く。
眼宿りし刃。
「其処に喜悦があるならば、其を復讐とは言わない」
「何だと」
「復讐とは悲哀であり、怒り。理由無く全てを奪われたことへの、そして其を為した者達への」
なればこそ。
メリエルは、復讐を掲げるのだ。
ディアボロスは、復讐者たり得るのだ。
「傷つこうとも、それら感情を励起して、意識を、戦意を繋ぐ。まだボクらの復讐は始まったばかり。こんな処で、倒れてなどいられるものか――」
戦い抜いてきた。
耐え忍んできた。
日々はやがて実を結び、復讐の為の力を得た。
ならばこの力、存分に振るおう。
死に場所は、此処ではない。
志半ばで、力尽きるわけには行かない!
「何度でも、言ってやる」
沈黙した、獅子と山羊。
ごとり、地に落ちる首ふたつ。
姿勢を低くし、受け流そうとも避け切れぬ蛇の毒も、振り切って落とす、もうひとつ。
そして、これが最後。
「復讐するは、我にあり」
異形の魔女は、地に蔓延り。
その数、余りに夥しく。
今は、全てに届かない。
だが、この刃はいずれ。
「いつかきっと、必ず。全ての魔女を狩り尽くす。お前達全て、その罪の報いを受けさせる」
全ての魔女へ。
その首魁へ。
「お前が、その最初の一人」
落ちる。
最後の、ひとつ。
声もなく、驚愕に目を見開き。
ごとり、音を立てて。
「その罪に、裁きを。滅びろ、獣の魔女」
赫はなくとも、その躰は灼かれる如く。
灰と化して、風に攫われた。
●
ぎゃあぎゃあと。
鳥がけたたましく啼くにも似て。
異形の聖歌隊が、喚き散らして。
一斉に、飛び立った。
「嗚呼」
「嗚呼、嗚呼」
「なんと、口惜しい」
「口惜しいこと」
「忘れるな」
「努々、忘れるな」
「何処までも憎きディアボロス――」
魔女の残党は、捨て台詞を残して。
空の彼方へと、消えていく。
誰からともなく、息を吐いて。
その背後を、ふと顧みれば。
生命の輝きが、其処に在る。
咲き続ける希望の――黄金の花。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】がLV2になった!
【アイテムポケット】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!