黒禍、疾風怒濤の如く(作者 あき缶)
#最終人類史(新宿島)
#【《七曜の戦》中国陝西省防衛】アルタン・ウルク迎撃
#《七曜の戦》
#人類史防衛戦『中国陝西省』
#アルタン・ウルク
⊕
●人語解さぬクロノヴェーダ
黒い。
「シュゴォォォォ……シュゴォォォ……」
黒くておぞましい。
「シュゴォォォォ……シュゴォォォ……」
アルタン・ウルク――唸るような鳴き声だけを発して、ただ進軍する者。
中国陝西省北部は、真っ黒な災禍で埋まろうとしていた。
●ついに戦端は開かれた
《七曜の戦》開始――全てのディヴィジョンが『決戦時空』に集った。
自然、アンリ・カルヴァン(氷華の人形遣い・g03226)の表情も固くなる。
「この戦いがどうなったかで、僕たちディアボロスの、引いては、最終人類史の運命が決まる」
《七曜の戦》は歴史の奪い合いではあるが、ディアボロスにとって歴史を奪還するだけが《七曜の戦》ではない。
すでに最終人類史の一部となった場所や制圧済みの地域を防衛することも重要だ。
「中国陝西省をアルタン・ウルクから守って欲しいんだ」
アルタン・ウルクはおおかたシベリア方面へと進んでいるが、中国陝西省に向かってくる者もいる。
「陝西省は最終人類史の地域だから、君たちはパラドクス効果でかなり強い状態で戦えるけど……それでもアルタン・ウルクとは互角の戦いを強いられるだろう。十分に気をつけて」
アルタン・ウルクの恐ろしさは、大戦乱群蟲三国志奪還戦で戦った者ならよく知っているだろう。
何をされても意に介すことなく進み続ける、猛進の黒禍である。
戦場後方には、万里の長城の遺構を利用した防衛戦がある。万が一、この戦場でディアボロスは敗北しても、万里の長城より東はアルタン・ウルクに奪われることはない。
もともと中国陝西省に住民の帰還はなされておらず、無人だ。人的被害も心配しなくて良い。
「無理に戦わずに、万里の長城以東を守ることに専念するのも、一案だと思うけれど……。でも、せっかく取り戻した地域がアルタン・ウルクのものになっていくのを眺めているなんて、承服できないと思わないかい」
アンリは、最終人類史の土地を少しでも奪われたくはないと訴えるのだった。
リプレイ
赤上・イズル
■【蒼炎】
■アドリブ・連携歓迎
アルタン・ウルク…
再び目にすることができましたね
初見ほどの驚きはないにせよ、やはり奇怪で異様な様は変わりません
しかしこれで怯む我々ではありません
レイちゃんが差し出してくれた手の甲に
自身のそれを合わせ決意を確かめる
ええ、ご武運を。と言い、それぞれ駆ける
巨体の猛進に対抗すべく【飛翔】による機動力を得る
突出せぬように低空飛行、地形による遮蔽物を縫うように移動
敵の動きを観察し触手攻撃時には眼球の光線が放たれないと分かれば
触手の攻撃時に反撃に転じ眼球目掛けて【突撃】
そのままのパラドクス【緋天】を放つ
【不意打ち】をし【一撃離脱】の攻撃を仕掛ける
仲間と同じ個体を攻撃し各個撃破を
金刺・鞆
アルタン・ウルク――! こうして相手にするのは群蟲三国志の奪還戦以来になりますね。
幾度まみえてもやはり得体の知れないおぞましさ……奴らはほんとうにくろのべーだなのかすら怪しく思えてくる。
七曜の奪還戦もありますゆえ、ここで深手を負う訳にはまいりませぬね。慎重に、なれど最大限攻撃的かつ堅実に戦ってゆきましょう。……いざ!
個体の強さはあばたーる級相当、でしょうか。残留効果の恩恵が強いとはいえ、一度に複数を相手取るのは危険ですね。
改良和弓に『雪弓』の矢を番え、一体ずつ確実に仕留めたいところ。
周囲の味方とも攻撃先を揃え、素早く敵の数を減らしてゆきたい、ですよ。
消耗が著しい場合は撤退も視野に入れましょう。
アオイ・ダイアログ
アルタン・ウルク……相変わらず気味の悪い姿ですね
人がいないとしても、大地を無用に破壊されるのは我慢なりません
私たちをただのエサだと思わない事です!
全力です!突き進むだけの猪ならこういう手もあります!
前列のアルタンには冷気を直接浴びせて凍らせてあげます
さらに後続相手には氷柱を敵側に無数に生やして槍衾のようにして迎え撃ちますよ!
氷柱はさらに何本も作り出して遮蔽や足場として利用できるようにします
敵の光線は分厚い氷壁で回避や威力減衰を狙います
凍らせて多少の足止めも出来ればいいんですが
しかしその底なしの食欲……どこからそれほどの力が
どいつも同じような見た目してるし、マザーと呼べる個体でもいるんですかねぇ
レイ・シャルダン
【蒼炎】
相変わらず無茶苦茶な連中だよ…。
こんな奴らにボクらの地球を蝕まれてたまりますか。
必ず、ここで止めましょう!
行きましょう、イズル君。
でも、お互い無茶だけは無しで!
手の甲をコツンと合わせて出陣です。
『Boeotia』を起動して人機接続を行い
各武装と精神のリンクを行い人機一体の機動を発揮
『アクロヴァレリア』を点火して後退【飛翔】しつつ敵を攻撃します。
手には蒼きフォトンエネルギーの灯火を機械魔導弓『ACRO』に番えてパラドクスを発動
味方が攻撃した敵、味方を狙おうとしている敵を優先狙いで攻撃します。
敵の反撃は【観察】して攻撃の瞬間を【看破】して
空中機動による回避行動と、2重に重ねた結界術で防御
三間・勲
連携アドリブ歓迎です
あれがアルタン・ウルク…!新宿島に辿り着いた後、目を通した過去の報告書の中に情報がありましたが、実物を目にするとこれほど恐ろしいものとは。
うかつに近寄るのは危険そうです、遮蔽物等があれば利用しつつ適切な距離を保ちます。群れに囲まれ退路を断たれる事が無いように常に移動します。
機を見て召喚した小型の駆逐艦群と共に広く陣形を構え、「主砲、打ち方始め!」の合図で一斉砲撃を仕掛けます。
反撃の閃光に対しては距離を取って回避を試みますが、致命傷を避ける為にやむを得ない場合は駆逐艦群を盾にする事も。戦いに敗れた方の魂を犠牲にするのは不本意ですが、今は勝って絶対に次の戦いへと繋げなくては。
ア・ンデレ
「アンデレちゃんの、かてとなれ!」
アンデレちゃんは、シュゴォシュゴォと鳴くアルタン・ウルクに対抗するように、「うおおおおお!」と咆哮する。
泥濘の地を使って足止めし、星喰らいでアルタン・ウルクを一体ずつ、喰らっていくよ。
万が一飛んで逃げたら、飛翔で追いかけて、喰らう。絶対に逃がさない。
触手もぐもぐ。目玉もぐもぐ。角もぐもぐ。全部もぐもぐ。
「まっず。」
アルタン・ウルクを喰らうことにより得た力で、他のアルタン・ウルクを喰らいにいく。
アンデレちゃんの力はどんどん高まっていき、喰らう速度も上がる。
どんなにまずくても、人に止められても、喰らうのをやめない。
喰らっていいのは、喰らわれる覚悟があるやつだけだ。
●山を黒く覆うもの
山が連なる中国陝西省北部を、アルタン・ウルクは群れなしてやってくる。木々がメキメキとへし折れてクロノヴェーダの下敷きになっていく。
「シュゴォォォォ……シュゴォォォ……」
「シュゴォォォォ……シュゴォォォ……」
見渡す限りにアルタン・ウルクなので山肌は見えないが、奴らがいなくなれば恐らくはげ山になってしまっているのだろう。
「アルタン・ウルク――!」
金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)はその名を呼び、そして小さくぶるぶるっと震えた。
「相変わらず気味の悪い姿ですね」
と、アオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)が言うまでもなく、アルタン・ウルクの姿はこの世の何とも似つかぬ怪異のそれ。
鞆の震えは、武者震いでもあるが、そのおぞましい姿への恐れも多分に含む。
「再び目にすることができましたね」
赤上・イズル(赤き悪魔・g04960)とて、アルタン・ウルクの姿の奇怪さは頷くところだが、怯んでいる間はない。
「相変わらず無茶苦茶な連中だよ……」
レイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)はため息を吐き、そして小さく鋭く息を吸って丹田に力を入れた。
「こんな奴らにボクらの地球を蝕まれてたまりますか。必ず、ここで止めましょう!」
――行きましょう、イズル君。
――ええ、ご武運を。
――でも、お互い無茶だけは無しで!
イズルとレイは互いの拳を軽く合わせるなり、助走をつけると空へと舞い上がった。
低空を飛び、決して直線的に、相手に気取られるような軌跡は描かぬように、ジグザグと木々の間を縫ってアルタン・ウルクへと肉薄するイズル。
アルタン・ウルクもイズルにまるで自動反応のような無感情の殺意と共に猛進し、伸ばした黒い触手らしきものでイズルを裂こうする。
「そこだッ。九字切流二刀式奥義・緋天!」
イズルの真っ赤な翼が燃え上がり、烈火の剣技が冴え渡る。
切り飛ばされる触手。
しかし死に体になろうと意に介さぬアルタン・ウルクがそこかしこから次々と伸ばす触手は、舞うように避け続けるイズルをついに捕らえ、引き裂かんとパンプアップする。
「ッ! お互い無茶だけは無しで! と言ったでしょう!」
アクロヴァレリアで後退しつつ、レイは機械魔導弓『ACRO』を引き撃つ。
「敵への航路、算出完了!轟け雷霆の矢嵐!」
おびただしい数の蒼きフォトンエネルギーと魔術で編まれた矢が、オートエイムで寸分違わずレイの狙うアルタン・ウルクへと雨のごとく降り注ぎ、当該アルタン・ウルクが消滅したことで、イズルは解放された。
「人がいないとしても、大地を無用に破壊されるのは我慢なりません。私たちをただのエサだと思わない事です!」
アオイは、太陽の意匠をあしらった杖のマイク部分に声を吹き込む。
「全力です! 冷凍氷、冷えろ氷れ凍てつけ凍えろ凍れ凍れ凍れ凍れ氷り付け!!」
相手は考えなくただ押し通ることをだけを目的としているならば、前列を氷漬けにしてやる。
「シュゴォォォォ……シュゴォォォ……」
氷越しに四方八方から赤い光線が放たれ、アオイに集束する。
アルタン・ウルクを凍らせた氷は次の瞬間、アルタン・ウルクごと砕けた。
瞬時に、前列の同種などいなかったかのように、後列アルタン・ウルクが前に出る。
「凍らせて多少の足止めも出来ればよかったんですが……どこからそれほどの力が」
光に灼かれても、アルタン・ウルクの歩みが止まらずとも、アオイは屈さない。
痛みからかほんの一瞬だけ、アオイの脳裏に『相手にすべきではなかったのかも』という弱音が浮かんだが、すぐに振り払った。
「いいえいいえ! 何度でも!」
彼女はエフェクトボイス・サンライトスタッフに言霊を重ねる。
アルタン・ウルクは悲鳴もあげす、驚きの声もあげない。嘲弄もしないが、感嘆もしない。
「幾度まみえてもやはり得体の知れないおぞましさ……奴らはほんとうにくろのべーだなのかすら怪しく思えてくる」
鞆は眉を寄せながらも、アルタン・ウルクの侵攻を許すまいと改良和弓に氷の矢をつがえた。
「……いま」
ぴゅん、と飛んだ透明な矢がアルタン・ウルクに突き刺さる。途端に赤く細い光が鞆を貫き、肉を焼く。
連れたモーラット・コミュが心配そうに主を見やる。
「いえ、だいじょうぶです、いぬ。七曜の奪還戦もありますゆえ、ここで深手を負う訳にはまいりませぬね」
まだいける、と自分を冷静に確認し、鞆は再び雪弓の用意をした。
「あれがアルタン・ウルク……!」
三間・勲(船無し提督・g10186)が、報告書の文面上だけで知っていた敵のおぞましさの前に唖然としている横を、ア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)が目にも止まらぬ速度で駆け抜けていく。
猪突には猪突。
「シュゴォォォォ……シュゴォォォ……」
「うおおおおおおおお!!」
唸り声には咆哮。
泥濘の地など気にもかけていないアルタン・ウルク、アは小細工程度ではどうにもならないかと思いつつも、主目的はそれではないので、アも気にせずアルタン・ウルクにとりついた。
「くらっていこー」
がぶり。
がぶり、がぶり。
「えっ……アルタン・ウルクを
……!?」
勲が驚愕するのも無理はない。
アはパラドクス『星喰らい』を使ってアルタン・ウルクを頬張っているのだから。
「まっず」
吐き出そうとするも、頑張って耐えるア。
ぜんぶもぐもぐするのだ。
触手で引き裂かれかけようが、腕をへし折られかけようが、満身創痍であってもアの咀嚼は止まらなかった。
「実物を目にするとこれほど恐ろしいものとは……。うかつに近寄るのは危険そうです」
勲が言っているのは、多分アルタン・ウルクのことだ。多分。
少し距離を取って、勲は戦死者たちの魂を小さな駆逐艦群として呼び出した。
「主砲、打ち方始め!」
提督の宣言とともに、砲雷撃戦が開始される。
赤い光の迎撃を身を捻って致命傷を避けようとする勲の手足から煙が上がる。
「あぐうっ!」
もんどり打って転がった勲は、痛みに顔を歪めながらもすぐに立ち上がる。
「……今は勝って絶対に次の戦いへと繋げなくては」
再び呼び出すスピリットフリート。提督の戦意尽きぬ限り、戦死者の魂は彼に従ってくれる。
そしてディアボロスらの尽力によって、アルタン・ウルクを少し押し返せたと認めれば、勲の瞳から光が消えようはずもない。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】LV2が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【断末魔動画】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV2が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!