Eclipse de lune exotique(作者 絵琥れあ
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#最終人類史(新宿島)  #【《七曜の戦》中国陝西省防衛】アルタン・ウルク迎撃  #《七曜の戦》  #人類史防衛戦『中国陝西省』  #アルタン・ウルク 

 一帯に広がる、漆黒。
 時折、その隙間から赤い眼が禍々しく光る。
 蠢く異形は大陸の端を食らわんと、その歩みを着実に進めている。
 ゆくゆくは、大陸の全てを。
 そして、大地の全てを。
 呑み込んでゆく。
 何も残さずに。

「シュゴォォォォ……シュゴォォォ……」


「異形はジャンヌ・ダルクやキマイラウィッチで見慣れたと思っていたが……これは、如何とも形容し難いな」
 新宿島の一員となって日も浅く、当然アルタン・ウルクを目の当たりにしたこともなかったエドガー・ミシェル(孤光の金狼・g10162)は、ごく僅かにではあったが目を見開き、驚いた様子を見せていた。
 彼の言う火刑戦旗ラ・ピュセルが断片の王、ジャンヌ・ダルクもまた悍ましく物々しい姿をしていたが。それでもまだその上半身に人の形を定めていた。
 だが、アルタン・ウルクには、それすらない。既存の生物の何とも言い表し難い、まさに文字通りの異形であるのだから。
 そんなアルタン・ウルクが今、中国陝西省へと迫っている。
「主力を別方面に裂いてなお、見渡す限りを埋め尽くすほどの規模だ。残留効果の恩恵を最大限に受けられるとは言え、楽な戦いにはならないだろう」
 その数もそうだが、何と言っても立ちはだかるもの全てを食らう圧倒的な力。
 残留効果をフル活用して漸く互角に渡り合える。そんな相手だ。

「無理はするな。元より住民も帰還していない地域だ。人的被害が出ることはないし、万里の長城以東に被害が及ぶこともないんだ」
 勿論、被害は少ないに越したことはない。
 そのための戦いだ。だが、勇気と無謀は違う。
「この地は僕にとっては異郷だ」
 だからそう言えるのかも知れないがと、エドガーは語りながらも。
「……だが、親しんだ地に直接的でなくとも、敵の影が迫ることへの焦燥は……僕にも少しは解るつもりだ」
 何処か遠くを見て、呟いた。
 これはきっと、その気持ちをぶつける機会なのだ。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
3
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【浮遊】
1
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。

効果2

【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV2 / 【アヴォイド】LV1

●マスターより

絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあと申します。
 こちらは中国陝西省でのアルタン・ウルク迎撃戦。
 二本目になりますが、お付き合いいただけますと幸いです。

 それでは、開戦……の前に。
 念のため、改めて確認事項を。

●攻撃について
 パラドクスはあくまでも『ダメージを与える』ための『攻撃』となります。それ以上の便利使いは出来ませんのでご注意ください。
 (不可能な例:誘惑技能のあるパラドクスで敵を魅了しパラドクスそのものを打たせない! 等)
 また、パラドクスでない攻撃で敵にダメージは入らず、かつ反撃は行われますのでご留意ください。

●技能について
 技能のみでパラドクスのような特殊な効果を得る事は不可能です。技能はパラドクス強化か行動の補強にのみ効果を発揮します。
 (不可能な例:光使いで屋内の照明を強くし敵の目を眩ませる! 等)

●残留効果について
 残留効果1はあくまで『戦闘以外』に有用な効果となりますので、戦闘面での過信は禁物です。

 以上を心に留めつつ、挑んでいただければ幸いです。
 それでは、異形の蔓延る中国陝西省の地にてお待ちしております。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


ルィツァーリ・ペルーンスィン
アレンジ連携歓迎

……あそこ迄行くと最早災厄だな
まあ、モンゴル帝国自体、責められる側からすれば禄でもない災厄ではあったんだが
何れにしても此の大地を奪わせはしない
騎士として、キエフ大公国に生きた者として……絶対に蹂躙等させん!

〇寒冷適応と〇冷気の支配者使用
周囲の気温を限界まで下げ、更に〇泥濘の地で敵の動きを鈍らせる
自身は〇未来予測で敵の攻撃に少しでも反応できる様にし〇飛翔
〇空中戦を仕掛け距離を取りながら〇焔矢で攻撃し続ける

連携を重視し味方を攻撃する敵>味方が攻撃する敵の順で優先
複数いたら小さいのを先に攻撃し一体ずつ確実に倒していく
敵の攻撃は〇飛翔の速度を活かし回避

撤退のタイミングは味方に合わせる


シューニャ・シフル
アドリブ連携歓迎

さて、また来やがったな。三国の奪還戦以来か。
なにがしたいか知らねぇが、来るなら相手になってやるさ。

前は足を狙っても目みたいなのを狙っても大した足止めにはならなかったな。
泥濘の地で足を鈍らせて遅滞戦術を仕掛ける。

こうも反応がねぇと戦ってもつまんねぇな。この辺りが潮時だな。

*敵を貶すような発言はしません。


月鏡・サヨコ
他のクロノヴェーダと比べても、アルタン・ウルクの存在は異質に見える
……それでも、私は兵士としての任務と、兵器としての機能を全うするだけ

【アイスクラフト】と【セルフクラフト】でバリケードを作成し迎撃を行う
更に仲間に【寒冷適応】を使うよう【パラドクス通信】した上で、【冷気の支配者】で周囲の気温を-80℃まで低下
……冬将軍の真似事が、どこまで効くか。実地試験を行う

残留効果で敵の動きを抑制したら『水偵連携砲撃』を発令
≪巡洋戦艦海戦装『黒姫』≫から、【フライトドローン】に紛れさせる形で子機を放ち、機銃弾幕と爆撃で牽制
その後本命の砲撃を撃ちこみ、敵群を粉砕する
反撃は≪海戦装用増設防盾≫で防ぎ、戦い続けよう



 蔓延るは黒き森の如く。
 押し寄せるは黒き波濤の如く。
 アルタン・ウルクがやって来る。
「さて、また来やがったな。三国の奪還戦以来か」
 だが、相対するシューニャ・シフル(廃棄個体 No00・g07807)の顔色に恐れの色はない。
「他のクロノヴェーダと比べても、アルタン・ウルクの存在は異質に見える」
「……ああ、あそこ迄行くと最早災厄だな」
 月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)とルィツァーリ・ペルーンスィン(騎士道少年・g00996)もまた、決して浮足立つことはなく。真っ向から、迫り来る敵群を見据えている。
「……それでも、私は兵士としての任務と、兵器としての機能を全うするだけ」
 サヨコの言葉に、シューニャは頷く。
 ここまで来たら、すべきことはひとつ。ただ、死力を尽くして戦うのみだ。
「なにがしたいか知らねぇが、来るなら相手になってやるさ。……来いよ」
 右腕の爪をクイと招くように曲げれば。
 まるでそれを睨めつけるかのように、眼の赫がぎらりと光る!


(「何れにしても此の大地を奪わせはしない」)
 剣を構え、敵と相対するルィツァーリにはこの戦い、と言うよりアルタン・ウルクに並々ならぬ一念があった。
 だが、溢れ出そうなほどのこの思いは今は呑み込んで。黄金の瞳は強き意志の光を宿す。
「絶対に蹂躙等させん!」
 それは、騎士として。
 故国を想う者としての、意地であり、矜持だ!
「こちらの準備は整った、仕掛ける」
「よし!」
 サヨコからの合図に応じて、ルィツァーリも残留効果を発動。
 極限まで高められた寒冷適応と冷気の支配者を発動し、極寒の地の再現を試みる!
「……冬将軍の真似事が、どこまで効くか。実地試験を行う」
 肌を鋭く刺し、吐息すら白く凍らせるほどの冷え込みだ。意図した通りの環境へと戦場は変じる。
 だが、霜の声は大地を揺るがすほどの轟音に掻き消された。
(「……効いていない? ……いや」)
 確かに一瞬、急激な気温の変化に動きが鈍った様子は見えた。それは間違いないと、サヨコは確信していた。
 だが、ほんの一瞬。瞬く間の一瞬のこと。それ以降は何事もなかったかのように、奴らは邁進を続けている。
「あくまでこれは自然現象。冬将軍のそれとは違う。……そういうことか」
 サヨコはそう結論づけた。
 即ち、レイキの支配者による気温低下はあくまで自然現象のそれであり、パラドクスではないゆえに、敵に直接及ぶ効果は皆無に等しい。
「なら、泥濘の地で足を鈍らせて遅滞戦術を仕掛ける!」
 加えて、アルタン・ウルクに脚や目などの部位狙いによる速度低下効果は見られない。それを経験則で知っていたシューニャは地面を泥濘へと変えた。
 深いぬかるみによって敵群の歩みが止まる。その隙を狙って、パラドクスを打ち込む!
「蜂の巣にしてやるよ!」
 威勢よく声を上げ、曲芸の如くトリッキーな身のこなしから放たれる、シューニャの銃弾が多数のアルタン・ウルクを撃ち抜いていく。
「放て!」
 それに合わせ、サヨコも巡洋戦艦海戦装『黒姫』より放つ子機の弾幕と爆撃、直後放った砲撃によって、確実に数を減らしていく。
 彼女達の動きを、飛翔したルィツァーリが空中から見極めていた。二人が集中して狙い、それでもなお倒れぬ個体はそれでも確実に弱っている筈だ。
 そこを、狙う!
「空駆けし天空の神よ、偉大なる雷神よ!」
 神の名を冠した焔の一矢。
 それを、空より狙う大砲という形で具現化させる!
「貫け!!」
 狙い定めた敵へと、的確に落とされる。
 渾身の一撃は間違いなく狙い通りに直撃し、ルィツァーリに確かな手応えを齎した。
 ――その、直後だった。
「ッ!?」
 横合いから、刺されたような鋭い痛みを覚えてぐらり、その身体が傾ぐ。
 途切れそうになる意識を何とか手繰り寄せて、この痛みを与えた源を探し視線を向ければ。
(「……別の、隊……?」)
 同じ戦場に向かった、別のディアボロス達が相手にしている筈の。その一体の中から。
 確かに、それは飛んできていた。
 赫い眼に、射抜かれていた。
 遮るもののない空中で、意図せずして、敵にとっての恰好の的となってしまったのだ。
(「未来予測は怠っていなかった、けど……」)
 逆説連鎖戦の理外の法則は、視えた未来すら書き換えてしまうと言うのか。
「降りてこい!」
 地上のサヨコもそれに気づいたようだ。
 短く声をかけ、降下を促す。ルィツアーリ自身も己の意思で、更なる追撃を避けるために高度を落とした。
 それでも、幸いにして瀕死には至らなかった。それは恐らく、肉体をも堅固にする残留効果の恩恵に助けられたためであり。
 もし、それもなしにまともに喰らっていたなら――想像するだに恐ろしい。
「チッ、こっちの被弾も多いな」
 そして、地上で戦っていた二人も、シューニャの吐き捨てた通りに無傷ではなく。
 多くを一度に相手取ったことにより、その分だけ多くの反撃を受け、確実に消耗していた。無論、それは多くの敵に打撃を与えた事実に変わりはない。
 ただ、これ以上の継戦を続ければ、程なくして保たなくなることは明白だった。
「それにこうも反応がねぇと戦ってもつまんねぇしな。この辺りが潮時だな」
「……解った」
 その表情に、声音に、ルィツアーリは悔しさを滲ませるも。
 堪えて、後を味方に託し、撤退を開始する。
苦戦🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

レイ・シャルダン
【蒼紅双つ槍】
…来ましたね、
この七曜の戦後も笑ってまた学校に通える様に。
あの連中はここで食い止めます。
上手く、戦いましょう。

【パラドクス通信】を使用して味方と密に連携を
【泥濘の地】で足止めを行い敵の進軍を遅らせます。
『アクロヴァレリア』を点火して【飛翔】敵の速度に合わせて後退を行いつつ、
残留効果の恩恵を最大に受けた射撃により敵の数を減らします。

手には蒼きフォトンエネルギー
番えるは機械魔導弓『ACRO』
敵と自身を結ぶ様に現れる3つの魔法陣
放つは一筋の光

『Gewitter』
『Zunahme』
『Beschleunigung』

放つ…ドンナーランツェ!

敵の反撃は空中機動による回避
【結界術】での防御で対応


ロキシア・グロスビーク
【蒼紅双つ槍】
アドリブご自由に

来たよ、レイさん
“魔槍”を携えて
あいつらには辛酸舐めさせられたし、
ここで少しは良い思いして自慢話にしよーか
残留効果もあることだし、ね!

【パラドクス通信】で防備にムラが出ないよう味方と連携
加えて展開する【泥濘の地】を満遍なく敷けるよう努め
ゴリ押して来るなら【防衛ライン】だ
敵を見据えて

決戦兵器Ⅰ号(ファルス・ワン)、伝承、5種開放!
構えた槍頭の眼がぎらりと輝き
穂先より剣呑なオーラが漲る

咲き誇るは――禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!
必殺の投擲!

反撃に際しては外骨格化させたMoon-Childで備え
前より遥かにマシだけど、やっぱりきついね……!
出来る限り継戦するよ


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

アルタン・ウルク、いまだ謎の多い侵略者……
大地ごと歴史を喰らうようだ
立ち止まらずに迎撃する

最終人類史とこの大地を護り抜こう

双眼鏡で敵を補足
低空【飛翔】し、間合いを保ち後退しつつライフルでPD攻撃
泥濘の地を常に発動
広範囲に落とし穴をトラップ生成し時間を稼ぐ

PD通信し、味方と積極連携
狙いを合わせ集中攻撃、確実な撃破
閃光弾を炸裂させ攻撃
立ち止まる者や捕らわれた者あればフォロー
合間に防衛ラインで時間稼ぎし形勢を立て直し継戦

反撃には魔力障壁を張り
眼球と相対する方向へ盾を掲げ
フェイントかけ低空飛び回り光線を凌ぐ

未来予測を交え、常に偵察、観察し戦況把握
形勢不利なら冷静に見極め、高速飛翔し撤退



 黒が、来る。
 未だ夥しく集い、地を揺らす。
「来たよ、レイさん」
「……ええ、来ましたね」
 ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)とレイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)は、その進路を塞ぐようにして、並び立っていた。
 奴らを止めずして、最終人類史の完全防衛は成し得ない。あれだけの敵群だ、厳しい戦いになることは火を見るよりも明らか――それでも。
「この七曜の戦後も笑ってまた学校に通える様に。あの連中はここで食い止めます」
「だね。あいつらには辛酸舐めさせられたし、ここで少しは良い思いして自慢話にしよーか」
 レイは蒼き機械魔導弓を構え。
 ロキシアは紅き魔槍を携えて。
「上手く、戦いましょう」
「残留効果もあることだし、ね!」
 完全勝利に、近づくために!


「!」
 その時、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、双眼鏡越しに目の当たりにしていた。
 高度を上げて空へと至った味方が、離れた筈の地点から放たれた一条の光線に貫かれる光景を。
 すかさず、彼は手元に現れた通信機へと口元を寄せて。
「レイさん、飛翔時は極力高度を上げず低空を。遠方のアルタン・ウルクから攻撃を受ける可能性がある」
 伝えれば、心得た旨の応答があり。エトヴァは一先ず安堵する。
 彼自身、空をも戦いの領域とする者であり。そこに制約が生じてしまう事実は些か歯痒くあれど。
 それでも、やりようは幾らでもある。意図せずしてとは言え味方が残してくれた情報、活かさないわけにはいくまい。
(「アルタン・ウルク、いまだ謎の多い侵略者……大地ごと歴史を喰らうようだ」)
 それでも、立ち向かわなければならない。
 覚悟など、とうの昔に決めている。
「立ち止まらずに迎撃する。最終人類史とこの大地を護り抜こう」
 迷いは、ない。


 ロキシアが展開した泥濘の地は、確実にアルタン・ウルクの進軍を押し留めている。
 それでも完全に停止することはないし、パラドクスでの攻撃に距離は影響を及ぼさない。
 目的は最終防衛ラインたる万里の長城への到達を遅らせ、罫線時間を長くすること。そのため合流したエトヴァもまた、敵が泥濘の地を抜け出す前に、その進行方向へトラップを生成する。
 殺傷性のない落とし穴。敵の足を取る助けにはなる筈だ。
「『アクロヴァレリア』――点火!」
 レイとエトヴァは同時に地を離れ、浮き上がる形で飛翔。いつでも敵と併走を開始、後退出来る構えだ。
 蠢く敵群を見据えるロキシアが、代わりにまずは一歩、進み出る。
「決戦兵器Ⅰ号(ファルス・ワン)、伝承、5種開放!」
 槍頭の眼がぎらり、赫々と輝く。
 アルタン・ウルクのそれにも引けを取ることなく。
 穂先から漲るオーラは物々しく、剣呑な空気を醸し出す。そしてそれは、纏う雰囲気のみに留まらず。
「咲き誇るは――禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!」
 構えた魔槍の切っ先が、敵を捉える!
「必殺の投擲! いざ――!」
 投げ放たれた一条の赫、描く軌道は何処までも真っ直ぐに。
 深々、蠢く巨体を指し貫いてその身に咲け、深紅の花よ!
「シュゴォォォ……!」
「!」
 反射のように、轟く唸り声と殺到する牙の群れ。
 纏うMoon-Childがロキシアの身を護り弾くもその分、身体に伝わる衝撃は並大抵のものではなく。
「前より遥かにマシだけど、やっぱりきついね……!」
 一度後退。後をレイとエトヴァが引き継ぐ。
「確実に、狙いを合わせて行こう」
「はい、一緒に……!」
 エトヴァは閃光弾を投擲。
 それを合図に、反撃が来る前に。
 黒い銃身に金のラインが奔るライフルの銃口と、掌に宿した蒼きフォトンエネルギーごと番えた機械魔導弓。
 弾丸は、鏃は、寸分狂わず敵へと向かう!
「――閃き、光の華となれ」
「『Gewitter』『Zunahme』『Beschleunigung』――放つ……ドンナーランツェ!!」
 無数に咲き狂える数多の弾丸が、光となり黒の上へと弾けて花開く。
 三の魔法陣は狙い定めた敵とレイ自身とを結び、貫く蒼き流星の如き一筋の光が巨躯を穿った。
「来るぞ」
「はい!」
 終わりではない。
 反撃に備える。
 牙がレイを噛み砕かんと、眼の赫はエトヴァを撃ち落とさんと迫る。
 黄金の荊がエトヴァを灼かんと輝く赫を阻み、追い縋った牙は虚空で身を捻り体勢を整えたレイの煌剣により叩き落された。
「っ、それでも反動が凄まじいですね……!」
 受けた剣を握る手に痺れを感じてレイは眉を顰めた。同じく、二の光線を盾で防いだエトヴァも苦々しげな表情を浮かべている。
 だが、まだだ。
「出来る限り継戦するよ。……二人共、大丈夫?」
 再び、入れ替わる形で進み出たロキシアとすれ違い様、宙を滑り後退する二人が頷く。
「引き際も見極めなければ。だが……」
「はい、戦える内は、続けましょう!」
 一体でも多く敵を討ち、長く押し留めるために!
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【飛翔】LV2が発生!
【浮遊】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!

モリオン・スモーキー
アドリブその他諸々歓迎
味方をSPDでディフェンス

アルタン・ウルク。
かのモンゴルの進行はまさしく全てを飲み込むようだったとか。
その様が……今のあれらなのでしょうか。
敵を捕捉しつつ、低空を飛翔。間合いを保ち後退しつつパラドクス発動。
刃を弾丸と成すがごとく。刃の軌跡を発射。またダガーも併せて発射します。

泥濘の地、冷気の支配者。その恩恵を使用しつつその動きを鈍らせたいですね。
状況に応じてアイスクラフト重ねて壁を立てて妨害もしましょうか。

反撃には魔力の障壁を。
残像、ダンス、飛翔エアライドで致命傷を回避。
牙の群れを連射し両断し数を減らし、念動力で軌道を逸らす事で少しでもダメージを減らすことで対応を。



 未だ地に犇めく黒の群れ。
 その全てがアルタン・ウルク。
「アルタン・ウルク。かのモンゴルの進行はまさしく全てを飲み込むようだったとか」
 モリオン・スモーキー(存在奪われし魔術発明家・g05961)は、ふと思案した。
 取り込み、拡がっていくひとつの国。
「その様が……今のあれらなのでしょうか」
 貪欲に他国を、大地を取り込んでいく有様が。
 あの侵略者を呼んだのだろうか。
 徐に、モリオンはひとつ頭を振った。今は、戦わなければ。正しい歴史を、護るためにも。
 軽やかに地を蹴った。土埃と共にふわりと浮かぶ。奴らの進行方向へ、先導するかのように地の上を滑るようにして飛翔する。
 だがそれは、誘うための後退ではなく。踏み込んだアルタン・ウルクの足が泥濘に沈む。冷気に押し返され、その動きが一瞬だけ竦んだ。
 直後、萌黄色の煌めきがモリオンの掌で瞬いたその刹那。
「風の宝石、解放」
 無数の刃が風に舞い、そして弾丸と成すが如く敵群へ、同時に打ち出されたダガーと共に殺到。
 狙い定めた通りに、その巨躯を幾度も貫き穿つ!
「……シュゴォォォ……」
 力なき呻き声。だが、未だ気を抜いてはいけないと、モリオンは肌で感じていた。
 虚空を蹴る。それでも追い縋る牙の群れを抑え込むべく咄嗟に魔力の障壁を展開。押し留められたそれらを使える刃全てで弾き返した。
(「あと、少し」)
 己の限界まで継戦出来れば、この場は充分だろう。
 だが、この力で削れるだけは削り切る。同じ戦場で戦う味方が、少しでも戦いやすくなるように。
 決死の覚悟で、モリオンは戦い抜いた。そして、彼が撤退を決めこの戦場を後にしたその時、確かにアルタン・ウルクは目に見えてその数を減らしていたのだった。
 そう、モリオンを始め、この場所で戦ったディアボロス達の奮戦が、実を結んだのだ。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【飛翔】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2023年08月18日

【《七曜の戦》中国陝西省防衛】アルタン・ウルク迎撃

 このシナリオは《七曜の戦》に関連して発生する特別シナリオ人類史防衛戦の一つです。
 このシナリオでは、ディアボロスが奪還した「大戦乱群蟲三国志」の北西「中国陝西省(せんせいしょう)」に攻め寄せる「アルタン・ウルク」に対して、「迎撃戦」を行ないます。
「迎撃戦」を成功させれば、最終人類史の「中国陝西省」周辺地域を防衛する事が出来ます。

※最終人類史
 戦場が『最終人類史』の領域であるため、全てのパラドクス効果が最高レベルで発揮されます。
 その為、シナリオの難易度が1段階下がっており、有利に戦闘を行う事が可能となっています。
(元々高難易度のため、入手EXPやPPは通常と同等です)


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🔒
#最終人類史(新宿島)
🔒
#【《七曜の戦》中国陝西省防衛】アルタン・ウルク迎撃
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#《七曜の戦》
🔒
#人類史防衛戦『中国陝西省』
🔒
#アルタン・ウルク


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選択肢👾大群のトループス級『アルタン・ウルク』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)配下のトループス級クロノヴェーダ(👾)の大群と戦闘を行います。
 敵の数が多いので、撃退するには時間が掛かるかもしれません。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える行う必要があるでしょう  詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。