《七曜の戦》対空戦!神像鎧を纏う戦闘機(作者 ナイン高橋)
#蹂躙戦記イスカンダル
#【《七曜の戦》エルサレム防衛】アンティオキア遭遇戦
#《七曜の戦》
#人類史防衛戦『エルサレム』
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『エニューオーがディアボロスに討たれた……だと……』
戦闘機と一体化したような人型のゾルダート。
機械化ドイツ帝国から流れ着いた『ルドルフ・ベルトールド』は自らの所属する部隊の上官であるジェネラル級が撃破された知らせを受け取る。
『……フッ。都合がいいな。ゾルダート故に地位を獲得するのに苦労すると思えば、こんなにも早くジェネラル級に昇格できるチャンスが来るとは』
だが、彼は不敵な笑みを浮かべるとむしろやる気を見せて荷物……神像を入れた箱を背負うと独り飛び立つ。
『エニューオーは死んだ!ならば、やつの遺した神像鎧を使い仇討ち……すなわち最も多くのディアボロスを撃破した者こそが、エニューオーを継いだ、次なるジェネラル級となる!』
上空を飛ぶルドルフは声高々に宣言しながら加速する。
目的地は明確。奪われしエルサレム!
その瞳は、蹂躙も復讐も忠義もない。ただただ野望が為に己の武器を振るう狂気に染まっているのであった。
●時先案内人
「神像鎧を纏うアヴァタール級を撃破して来て欲しいの」
カサンドラ・ロビンソン(人間のビブリオマンサー・g08934)が節目がちになりながらも説明を開始する。
《七曜の戦》に置いて、様々な戦場に介入できるディアボロスではあるがそれは同時に敵クロノヴェータもまたディアボロスが制圧した地域の奪還の可能性も意味している。
それを防ぐための人類史防衛戦である。
今回の相手は、蹂躙戦記イスカンダルでディアボロスが制圧したエルサレムの再制圧を目論むアヴァタール級クロノヴェータである。
「敵は機械化ドイツ帝国から流れ着いたゾルダート『ルドルフ・ベルトールド』よ……」
右手は存在せず左手一本で操る銃剣と巧みな空中戦を得意とする決戦タイプの戦闘機型ゾルダートである。
彼は高高度を飛翔し、単身エルサレムへと侵攻を企てている。
目立つような移動方法で単独で攻めてくるだけあって、彼には秘策がある。
「敵は【神像鎧】を携帯しているみたい、ね……移動中は流石に背中に背負ってるだけみたいだけど、戦闘になれば神鎧を取り込みようにして纏って、戦闘能力を格段に上げて来るみたい……」
ジェネラル級直属の精鋭部隊に配属されるだけの単体の戦闘能力に加え、全体的な戦闘能力及びあらゆる攻撃への防御能力を高める神像鎧を纏えば非常に強力な個体になる。
正面から戦うだけでは苦戦は必須だろう。
「でも、こちらには3つのアドバンテージがある、から」
1つは待伏せ可能と言う事だ。
敵はエルサレムに向かって一直線に飛翔している。
飛翔は目立つ行為なので発見するのは容易く、対空または空中戦の工夫があれば優位に働くだろう。
ただし相手も空中戦の能力は非常に高いので単純な飛翔や技能のゴリ押しは通用しない。
2つ目は纏う神像鎧である。
本来のエルサレムの闘技場では神像と鎧は別々の場所で稼働する事が出来たのだが、移動中はそうはいかないらしい。
全身を金色の鎧で包むものの、背負っている神像鎧の核である神像部分が露出してしまっている。
首の後ろにあるこの神像部分を狙えれば戦闘は優位に働くだろう。
ただし敵も弱点は分かっているので狙うにしても工夫があるといいだろう。それこそ1つ目の優位と組み合わせるのがいいかもしれない。
そして3つ目の優位点は、敵の攻撃方法が予知可能というところだ。
敵の攻撃方法はこちらの使うパラドクスの種類に応じて決まって来る。
敵の出方が分かっていれば対策も可能だろう。
「相手は精鋭。正面からの戦いは苦戦になる……でも、敵の反撃手段の選定。戦場の理。弱点の把握。それらを上手く組み合わせれば、必ず勝てるから」
リプレイ
レイ・シャルダン
連携・アドリブ歓迎です。
なるほど?そう言う風にジェネラル級へと昇格する事が出来る…か。
しかし、させませんよ。ゾルダートの残党は責任をもって駆逐します。
狙撃手は1人では無い
ギリーマントを見に包み、地に伏せ身を隠し、機を待ちます。
『Boeotia』を起動して、その超視覚により【観察】を行いその飛行航路を【看破】
狙撃するに最適な展開、最適なタイミングでパラドクスを発動
電撃戦の一矢を持って敵の急所を狙撃します。
その後『アクロヴァレリア』を点火して【飛翔】を行い
味方と連携しつつ【空中戦】を展開します。
敵の武器ギミックが発動したのを確認したら
アクロバティックな空中機動で【一撃離脱】を慣行し敵の攻撃を回避
エルフリーデ・ヴァッセルマン
連携アドリブ歓迎
「かつてのドイツ帝国臣民同士が、異国の空で血を流す……無残よねえ!」
事件についてこう感じ、空中戦に挑みます。
「我こそはエルフリーデ・ヴァッセルマン。コードネーム:アドラーアインの名に懸けて、墜とさせてもらうわ。ゲットセット! ゲットセットマニューバ! ゲッセマネ!」
ルドルフ・ベルトールドの「リンカーアルム・シーセン(SPD)」に対し、パラドクス「ワルキューレダンス」を使うことで、蒼穹を背に華麗なドッグファイトをします。
自分のパラドクスと敵の攻撃方法の特性を考慮。太陽を背にして遥かなる上空から一気に急降下で機銃射撃。
戦闘中はルドルフの照準が合わないように戦います。
クロエ・アルニティコス
分かりやすいですね。
排除できるのであれば手段は選びません。
エルサレム到着前で待ち受け、奇襲で仕留めましょう。
複数人で固まっていれば見つかる可能性も上がります。
分散して荒野の岩や茂みに身を隠し、先手を打てるように。
待ち伏せて敵がやってきたなら他の復讐者とタイミングを合わせて【ハルピュイア・ヒペリカム】にて攻撃。神像鎧を纏おうとする隙や纏った直後に背の核を狙います。
こちらの攻撃に対して行う変則的な機動も重心がズレているというだけで、不規則な機動を行うわけではありません。
重心や慣性を見極め、動きを見切りハルピュイアたちの二の矢三の矢で仕留めましょう。
亜人に与するならば亜人と同じ。
殺すのみです。
安藤・優
荒野を飛ぶドイツ帝国機か…なんにせよやる事は排除だ。
初手不意打ちで神像を破壊できる自信がないからな…破壊できるまでやる事は援護かな
岩影に身を隠してとりあえず防空体制を発動しておくよ、屋外を飛行する敵を見つけやすくする能力だし、仮に飛翔してても効果は出るんじゃないかな?
能力値的に役に立つか分からないけど可能ならディフェンスもやってみよう。
機銃掃射はブレイズウェイブで薙ぎ払いつつ鉄塊剣でしっかりガード
『点』を叩くのが難しいなら力一杯『面』でぶん殴るしかない。
飛翔して空中戦にも参加、味方と連携して上手く背後を取れたなら全力のブレイズウェイブを神像のある部位へ叩き込む
シャロン・ライリー
暗いトンネルから飛び出たら眩しくて何も見えない~という現象を光と闇を駆使してルドルフさまに再現
仲間の援護や自分への攻撃の回避に利用いたします
距離を取り移動して遠距離攻撃の後衛術士なフリをいたします
急降下するルドルフさまに、エレガントなダッシュで坂道を利用して急接近
攻撃の直撃を受けない程度に回避に集中し、すかさずストリートストライクで攻撃を仕掛けます
投げつける巨大な古書はフェイントで、貫通攻撃のオマケをつけた杖を投げつけます
狙いが神像鎧の核への攻撃と悟られないように話しかけます
ルドルフさまのように強い方でもミスをされますのね
この場にお一人でいらした事が最大で致命的なミスだとは思われませんか?
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
エルサレムへは行かせない
ここで止める
仲間と積極連携
迷彩服を纏い、地形の利用し岩陰や遮蔽に潜むか伏せ
双眼鏡を用い敵の早期発見に努め
有利な態勢から奇襲をかけられるように
味方と情報共有
周囲を偵察、観察し状況把握
初撃成功で空へ【飛翔】し空中戦、盾を掲げて突撃
接近すれば盾を手放し銃を連射し自分に注意を引きつけ
首の後ろを味方が狙いやすいようにアシスト
飛び回りつつも、敵の視野を掠めるように銃撃の応酬を
反撃には魔力障壁を展開し防御
敵の重心の揺れの動作と生じる軌道のブレを観察
こちらも飛翔速度に緩急をつけ、螺旋や急効果、不規則軌道を交えてフェイント
敵と非対称に
応酬自体を不安定にさせ狙いを絞らせない
エイレーネ・エピケフィシア
名誉ある戦士の名を騙ろうと、所詮は紛い物ですね
野心に取り憑かれ、神々を冒涜する鎧の力に酔いしれる姿は、亜人どもと全く同じです
一介の怪物として、この地に朽ち果てていただきましょう!
敵の突入してくる軌道を読んだ上での待ち伏せを行いましょう
砂塵の色に紛れるようなマントを羽織り、岩や砂丘があれば陰に隠れ、空から目立たぬように
敵を見つけたなら仲間と時機を合わせて仕掛け、同時に異なる方向から襲撃をかけます
【飛翔】で急上昇しながら『舞い降りる天空の流星』を発動
《神護の長槍》を深く捻り込み、多少の装甲は貫通して背の神像まで穂先を届かせます!
反撃の刃は《神護の輝盾》を叩きつけて弾き、像の破壊後も攻め立てましょう
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
成る程……人となりは似ても似つかなくとも、空戦技量は不屈の隻腕エースのそれに引けを取らないか。
生憎だけど、私は地べたを這いずり回るつもりは毛頭無い。
相手がエースなら尚の事、空戦で撃ち落としてみせるまでよ。
折角のドッグファイトだもの、楽しませて貰うわ。
●行動
【地形の利用】【戦闘知識】を併用した匍匐飛行で敵の眼を欺きつつ空中哨戒。
発見時も直ぐには仕掛けず、稜線や植生を縫って飛び、機を待つ。
敵の眼が地上に向いている間に上昇、奇襲気味に【空中戦】を仕掛ける。
複合兵装による斬撃を誘引、『プガチョフ・コブラ』により空振りさせると同時に背後を取り、首の後ろの神像を狙撃し鎧の無力化を図る。
●
「荒野を飛ぶドイツ帝国機か……なんにせよやる事は排除だ。初手不意打ちで神像を破壊できる自信がないからな…破壊できるまでやる事は援護かな」
安藤・優(名も無き誰かの代表者・g00472)は岩陰に身を隠しながら今回の敵の情報を思いかえすとひとまず援護するために残留効果を発動する。
「とりあえず防空体制を発動しておくよ、屋外を飛行する敵を見つけやすくする能力だし、仮に飛翔してても効果は出るんじゃないかな?」
元々ルドルフ・ベルトールドは目立つ事を気にせず飛行している訳だが、発見しやすくなる……ではなく発見するまでの時間が半減できる防空体制はこの場合とても意味があるだろう。
特に今回はパラドクス通信などを用意していないが、他のディアボロスの攻撃に合わせて自らも追撃すると言った戦法を取る者が多かった。
敵の発見できる時間が早められる程にその連携はしやすくなる。
「エルサレムへは行かせない。ここで止める」
迷彩服を纏い岩陰に潜んで双眼鏡を覗き込むエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)。
盾と銃を手に決意の顔を見せる。
「分かりやすいですね。排除できるのであれば手段は選びません。エルサレム到着前で待ち受け、奇襲で仕留めましょう」
同じように荒野の岩陰に身を隠すクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)も集中し空を警戒する。
複数人で固まり過ぎると敵に見つかる可能性を考慮して、分散して待ち伏せているが、それは同時に敵の索敵範囲を広げて早期の発見をうながす副次効果も得られていた。
『エニューオーは死んだ!ならば、やつの遺した神像鎧を使い仇討ち……すなわち最も多くのディアボロスを撃破した者こそが、エニューオーを継いだ、次なるジェネラル級となる!』
不敵な笑みを浮かべたままに戦闘機と一体化したような人型のゾルダートが高速で飛翔してくる。
背に乗っている箱も含め、彼こそが今回のターゲットである『ルドルフ・ベルトールド』であるのは間違いないだろう。
『ゾルダート故に地位を獲得するのに苦労するかと思えば、なんとした僥倖!』
元の歴史であれば誇り高き軍人であったのかもしれない。
だがクロノヴェータにその存在を奪われたルドルフ・ベルトールドは己の出世への欲望に顔を歪ませていた。
「かつてのドイツ帝国臣民同士が、異国の空で血を流す……無残よねえ!」
『何っ!?』
そこにルドルフ・ベルトールドの更に上空から聞こえる大きな声。
「我こそはエルフリーデ・ヴァッセルマン。コードネーム:アドラーアインの名に懸けて、墜とさせてもらうわ!」
上空を見上げたルドルフ・ベルトールドの視線の先にいたのは太陽を背にした重厚なフライトデバイスに身を包み輝く黄金色の髪を靡かせるエルフリーデ・ヴァッセルマン(コールサイン『アドラーアイン』・g00556)であった!
「ゲットセット! ゲットセットマニューバ! ゲッセマネ!」
エルフリーデはそう宣言すると、空中を自在に駆ける高速機動を行うと共に超高速ミサイルやマシンガン等の無数の火器を発射。
ルドルフ・ベルトールドの射線を通らないように駆け巡りながら先制攻撃を仕掛けにいく。
『ほう!ディアボロスか!丁度いい、まずは貴様から殺し、我がジェネラル級への糧になって貰おう!』
ルドルフ・ベルトールドは予期せぬ会敵ではあったが、これから殺しにいこうとしていた相手がわざわざ来てくれたようなもの。
それに彼の一番の武器はきちんと"背負って"来ている。
『神像よ、我に力をっ!!!』
戦闘開始と同時にルドルフ・ベルトールドは背負っていた箱の封を解くと、その中にあった神像と融合。
戦闘機の上から金色に光る装甲が追加されていき、その能力が飛躍的に上昇していく。
"神像鎧"を纏ったのである。
「ワルキューレダンスっ!」
『その程度の攻撃など、効かぬわっ!』
構わずエルフリーデは火器を乱射するも、強化されたルドルフ・ベルトールドは並みのアヴァタール級の動きではない。
エルフリーデの銃撃を受けてダメージを受けながらも黄金に輝く神像鎧で大半を弾き、遥か上空にいた彼女の後ろを取る。
『リンカーアルム・シュナイデン』
左手に携えた複合兵装を両刃剣モードに移行すると、その機動力をそのまま運動エネルギーへと変えて斬撃を放つ。
「ああっ!?」
背中をばっさりと斬られてしまうエルフリーデ。
地の利を取る行動で堅実にダメージは与えたが、あえなく反撃を受けてしまう。
しかし、それでもこの行動は大いに他のディアボロスたちを動き出させるチャンスを与える事になった。
「種子に宿るは我が怨恨、芽吹け『ハルピュイア・ヒペリカム』!」
如何に歴戦の軍人と言えども、高速のドッグファイトの攻撃を仕掛けたタイミングでは動きが硬直する。
潜伏していたクロエが、その隙を逃さず地上からギリシャ神話の怪物『ハーピー』を象った植物の怪物を複数作り出しルドルフ・ベルトールドへと襲わせにいった!
『グッ!?新手か!』
ルドルフ・ベルトールドはクロエのハーピーに……その攻撃の狙いが己の首の後ろにある神像部分である事に気付いて振り払おうと不規則な軌道で回避運動を取る。
左右非対称故に重心の偏ったボディを逆に利用した回避であり、同時に反撃方法でもあるようだ。
「不規則?いえ、重心がズレているというだけで変則的な機動というだけ。既に貴方の動きは見極めさせて頂いてます!」
『何をこの程度でっぐはっ!?』
しっかりとエルフリーデとの戦闘を確認していたクロエは相手の動きを先読みし全ての攻撃がとは言わないが、確実に急所である神像部分へとハイピュリアの攻撃を届かせた!
「亜人に与するならば亜人と同じ。殺すのみです」
『ふざけるな!俺はゾルダート。あんな知恵も何もない亜人共と同じにするな!』
「名誉ある戦士の名を騙ろうと、所詮は紛い物ですね」
憤慨するルドルフ・ベルトールドの目の前にはいつの間にか飛び込んできていた盾が来ていた。
「野心に取り憑かれ、神々を冒涜する鎧の力に酔いしれる姿は、亜人どもと全く同じです。一介の怪物として、この地に朽ち果てていただきましょう!」
神護の輝盾を構えながら飛翔で急上昇してきたエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)が今こそチャンスと奇襲を仕掛けてきたのだ。
『ぐぅぅぅっ!』
ルドルフ・ベルトールドはどうにか銃剣モードにした武器でエレイーネを払い落そうとしたが、その動きは読まれ神護の輝盾を逆に叩きつけられ空中でバランスを崩す事になる。
「この身を燃え盛る流星と化してでも、人々に仇なす者を討ちます!舞い降りる天空の流星(ペフトンタス・メテオーロス)!」
強い信仰心が生み出す加護によって物理的な推進力を生みだし、燃え盛る炎を纏いながら繰り出した神護の長槍がルドルフ・ベルトールドの喉を……否、喉を貫きその裏にある神像部分を狙って突かれる!
『ぐぉ……馬鹿な、俺は、ディアボロスを殺し、次なるジェネラル級に……』
「なるほど?そう言う風にジェネラル級へと昇格する事が出来る……か」
ギリーマントをばさりと跳ねたレイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)が機械魔導弓【ACRO】を引き絞り、攻撃を受けてよろめくルドルフ・ベルトールドをロックオンする。
「しかし、させませんよ。ゾルダートの残党は責任をもって駆逐します」
電撃戦の一矢(ブリッツディゾルバー)。
これまでの戦いの中で得られたデータと待伏せしていた事で既に解析済みだったこの戦場のデータ。
それらを合わせて完璧な狙撃によって、レイの魔術の矢はルドルフ・ベルトールドの神像部分を正確無比に貫いて見せる。
『ぬおおおおっ!?』
神像鎧を纏い、戦闘能力を上昇。特に防御能力を高めたはずのルドルフ・ベルトールドはここに来て強烈なダメージを連続で受け続けて動揺が走る。
「アクロヴァレリア、点火」
更にレイはフライトデバイスを起動すると空中へと躍り出てあわよくば更なる追撃を仕掛けようとプレッシャーをかけにいく。
「うおおおおっ!」
そこにエトヴァが盾を構えながら飛翔して来る。その後ろには優と、そして前衛に壁になって貰おうとしているような位置にシャロン・ライリー(彼岸の継承者・g05619)。
エイレーネに手ひどくやられたルドルフ・ベルトールドは先程のように真っ向から剣技で弾き飛ばす事はせずに回避を選択する。
再び左右非対称な重心のズレた軌道で迫るエトヴァを迂回しながら反撃を仕掛けにいこうとする。
「――Sei frei.」
だがエトヴァにとってはそれは好都合。
最初から力で勝負する気のなかったエトヴァはそもそも接近できた時点で盾を放り捨てており、代わりに両手に銃を構えて狙いをつける。
『ぬぅぅぅ!?』
「Null-Gravitationsfliegen(ヌル・グラヴィタツィオーンスフリーゲン)」
天使の両翼を羽搏かせると先程よりも更に早い飛行速度と旋回能力でルドルフ・ベルトールドを翻弄していく。
ルドルフ・ベルトールドからも反撃の銃撃を受けるが、魔力障壁で軽減しながら無視して攻撃を続行。
その攻撃の多くは神像鎧に防がれてしまうが、弱点である神像部分に当たってはたまらないとルドルフ・ベルトールドも気を抜く事ができない。
「『点』を叩くのが難しいなら力一杯『面』でぶん殴るしかない」
後ろからついてきた優が全力で鉄塊剣に闘志を籠めると、焔を灯らせる。
「ブレイズウェイブっ!」
『なにっ!?』
空をも焦がさんとばかりの炎熱の波をエトヴァの逆側から放ち追い詰めにいく。
正確な狙いができないのならばと一方向を範囲攻撃で埋め尽くしながら迫っていく。
当然、1人だけでは見え見えな攻撃は神像鎧で防がれてしまっただろうが、ここには複数のディアボロスがいる。
相手の動きを著しくしく制限させる面攻撃はルドルフ・ベルトールドに取って非常に嫌な攻撃方法であった。
銃撃を仕掛けるエトヴァ、弓を引くレイ、槍をこれ見よがしに見せるエイレーネ。クロエは地上から未だに狙っている。
エルフリーデのみは撃墜させたが、逆に言えばエルフリーデとの戦闘を行った事で動きを把握されて包囲をされてしまったのだ。
『チッ!』
逃げ場がない。
そう判断したルドルフ・ベルトールドは、ないのであれば突破し作るしかないと派手な面攻撃を仕掛ける優。
そして後ろの魔術師然としたシャロンを突破しようと銃モードにして突撃してくる。
「うわ。こっち来たっ!?」
全力を出してパラドクスを放っている優はここで他の対応までするリソースはない。
なればこそ、シャロンがするりとエレガントな動きで前に出て来る。
「ルドルフさまのように強い方でもミスをされますのね」
『なにっ!?まさか貴様っ!?』
この状況、誘い込まれたのだとしたらシャロンが決め手となるのだろう。
だが空中戦での一撃離脱はルドルフ・ベルトールドの最も得意とするところ。
確かに追い込まれかけてはいたが、それでもアヴァタール級。更には神像鎧で戦闘能力も上昇している。
術師であろうシャロンが魔術を完遂させる前に銃で撃ち抜いてしまおうとルドルフ・ベルトールドは銃口を上げる。
「ええ~い」
シャロンはそこで草花で飾った巨大な古書を投げつけてきた。
ので、それは銃で迎撃。撃ち落とす。
更にそこに本はフェイントだったのだとばかりに杖が今度は鋭く直線的に神像部分を狙って投げつけられるので、それも上体を大きく反らしながらなんとか防ぐ。
「あら。渾身のストリートストライクでしたのに防がれてしましましたか」
『は、ハハッ!なんだそれはっ!』
術師と見せかけて完全物理投擲だったがシャロンの攻撃は一歩届かず。
このままルドルフ・ベルトールドは優とシャロンの脇と抜けて包囲を脱しようとする。
『俺がミスなどする訳が……』
「この場にお一人でいらした事が最大で致命的なミスだとは思われませんか?」
『……なに?』
ルドルフ・ベルトールドは脇を抜けようとした際にどこにも焦りの様子のないシャロンの声と表情に、自らの読み違いを悟ってしまう。
「成る程……人となりは似ても似つかなくとも、空戦技量は不屈の隻腕エースのそれに引けを取らないか」
赤い閃光がルドルフ・ベルトールドの視界をぐるりと回る。
「でも、それもここまでのようね」
エリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)が、これまでずっとルドルフ・ベルトールドを追跡しながら地上付近での飛翔でその身を隠し続けていたエリザベータが満を持して参戦する。
急旋回しながらの上昇でルドルフ・ベルトールドの背後を取ったエリザベータは、神像部分を完全に捉えていた。
「エース機との折角のドッグファイト、と思ったのだけど……そんな鎧に包まれていては本来の空の戦いは無理だったわね」
『馬鹿なっ、この俺が……』
そのままエリザベータはパラドクスを放つ。
「一応、楽しませて貰ったわ」
アヴァタール級。
神像を運ぶ『ルドルフ・ベルトールド』。撃破完了。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV6が発生!
【防空体制】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【グロリアス】LV2が発生!
【反撃アップ】LV3が発生!