リプレイ
守都・幸児
司馬懿の狙い通りに事を運ばせるわけにはいかねえ
それに
覚悟をもって影武者を務めてる軍師の爺さんを
無視して通り過ぎるのも柄じゃねえ
望み通り、その策乗ってやるよ
俺の使う技は「成」
一面にでかい闇の棘を生やす技だ
片っ端から敵を貫いてやる
敵の噛みつき攻撃は武器の鉄骨で防ぐぞ
これでも齧ってろってな
荀彧は玉座から逃げることもねえはずだから
急がずにじっくり取り巻きを殲滅する
…今回は俺たちが先に荀彧の策を看破できたが
パラドクストレインの情報がなかったら
看破する側とされる側、立場は逆だったかもしれねえな
そう思うと
ちょいとだけ背筋が寒くなる
だから
全力で、荀彧の策をぶち壊しにいく
そいつが俺なりのせめてもの礼儀ってやつだ
神山・刹那
身代わりか
その役になるあたり、中々の忠義だ
尊敬に値するぜ
が、悪いな。こっちも負けられない理由があるんだ
荀彧、曹操の首を取るため、お前もこいつらも、踏み越えていかせてもらうぜ
掃界炎獄であたり一面を火の海にするのなら、退けば炎に巻かれて余計なダメージを負うので、残像を残す速さで一直線に炎の中に飛び込み、炎を掻き分けながら敵の懐に踏み込み、斬り捨てる
「この程度の炎で、地獄を生き抜いた俺を焼けるか。出直して来い」
エレオノーラ・アーベントロート
扉を派手に蹴破りながら玉座の間に入りますわ。
曹操、覚悟!
なんて。うふふ、一度やってみたかったんですの。
ご安心くださいませ。名乗らずともちゃんと存じていますわ。
ここには曹操ではなく――荀彧。あなたをブチ殺すためにやってきましたのよ。
電磁レールガン「フェアレーター」より「第六十八の魔弾【轢過】」を投射。巨大化する【轢過】の魔弾で屍魔・陽を擦り潰していきますわ。
呪いのオーラによる拘束は力づくで破り、わたくしに噛み付いている敵を掴み、至近距離から【轢過】の魔弾を。ミンチにして差し上げましょう。
無理やり淑女に口づけするなんて――紳士の風上にも置けませんわね。
●
バタン!
重厚な扉も、勢いを阻む事はなく。
派手に蹴破られ、開け放たれたそこへ、ディアボロスたちは殺到した。
「曹操、覚悟!」
真っ先に声を上げたのは、エレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)。携えたレールガンの白銀の輝きには、今日も曇りがない。
威勢よく玉座の間に踏み込んだ彼女は、しかし数歩も進まぬ内に、ふと引き結んでいた唇で弧を描き。
「なんて。うふふ、一度やってみたかったんですの」
どこか茶目っ気すら感じさせる表情で、そんな事を言う。
「ご安心くださいませ。名乗らずともちゃんと存じていますわ。ここには曹操ではなく――荀彧。あなたをブチ殺すためにやってきましたのよ」
「………………」
曹操……否。
荀彧は、何も答えない。
代わりに、取り巻きの蟲将らが、彼を守るように立ちはだかった。尤も、矢張り伏兵などがいる様子もなく、たった数名の、取り巻きと呼べるかも怪しいものだったが。
だが、油断は禁物。
決して敵を見縊らず、確実に討つ。
「片っ端から貫いてやる」
守都・幸児(祥雲・g03876)が、動く。
空気が澱む。闇が渦巻く。
壁から、床から、柱から、天井から、闇を孕んだ漆黒の棘が玉座の間を埋め尽くす。
「これでも齧ってろ、ってな」
言いつつ、ちらと。
今はまだ動かず、青と金に身を包んだままの荀彧の姿を鋭く双眸で射抜く。
(「司馬懿の狙い通りに事を運ばせるわけにはいかねえ。それに、」)
確かに、感じるのだ。
ひしひしと、並々ならぬ覚悟を。
魏の武勇に秀でた三将を下したディアボロスを独り、相手取るその決意を。
(「覚悟をもって影武者を務めてる軍師の爺さんを無視して、通り過ぎるのも柄じゃねえ」)
強大な断片の王となる可能性を未だ残した曹操、その撃破は焦眉の急に違いない。
それでも。
「望み通り、その策乗ってやるよ」
幸児の言葉は、荀彧に聞こえたか否か。
どちらでも構わない。戦いの中で伝わる筈だ。
荀彧は不退転の覚悟でディアボロスたちと相見えている。逃げる事などあり得ないだろう。
だからこそ、焦る事なく取り巻きの殲滅を。
その取り巻きからも、反撃が繰り出されるも。
人数が少ないせいもあろうか、申し訳程度……と言ってしまって差し支えないほどに、ディアボロスには生温く感じられ。
「効かねぇな」
神山・刹那(梟雄・g00162)が、飛び込んだ。
躊躇いもなく、炎の中へ。
蒼から闇へと色を変えた玉座の間は今や、更に赫々と色を変えていて。怖気づいて足を止めれば、呑まれてしまうと彼は理解しているのだ。
残像すら浮かぶ速さで、赫を掻き分け突き抜けて。
「奥義」
一瞬の内に踏み込んで、敵の懐へと一息に迫り、朱雀の名が表す如く、翼はためかせるようにして、まずは一閃。そのまま、返す刀で更に一閃。斬り捨てる。
二体の蟲将が、断末魔もなく崩れ落ちる。
「この程度の炎で、地獄を生き抜いた俺を焼けるか。出直して来い」
その時、刃を逃れた最後の一体が、死なば諸共とばかりにエレオノーラへと牙を向けるも。
「あら」
エレオノーラは動じる様子もなく、悠々と鬼人の力で拘束を退け、更にはその顔面をその手で掴み。
「無理やり淑女に口づけするなんて――紳士の風上にも置けませんわね」
優雅に笑うエレオノーラからのお返しは、電磁レールガンからの第六十八の魔弾。
「お仕置きが必要ですわね? こちらで擦り潰して、ミンチにしてさしあげますわ」
あくまでもにこやかに。
だが、至近距離の砲口から放たれる魔弾は余りに凶悪。
「【轢過】解放――」
白銀の砲身を離れると同時に魔弾は巨大化。
目の前の蟲将を、瞬く間に挽き潰したのだった。
●
(「取り巻きは思ったより、大した事なかったな。しかし……今回は俺たちが先に荀彧の策を看破できたが」)
もし、パラドクストレインがこの事実を感知出来ていなかったら。
荀彧の策にディアボロスたちは絡め取られ、曹操は無傷で逃げ果せてしまう。そんな未来が、あり得たかも知れない。
追い詰める側と追い詰められる側。それが、逆だったかも知れないのだ。幸児はその可能性を考えて、背筋の寒くなる思いがした。
だが、その未来は潰えた。
(「だから全力で、荀彧の策をぶち壊しにいく」)
そしてそれは、ここに集ったディアボロスたち全員の決意。
「身代わりか」
真の意味で、独りになった荀彧。
その姿を、刹那は見据えて。
「その役になるあたり、中々の忠義だ。尊敬に値するぜ。だが、悪いな」
負けられない理由ならば、ディアボロスにもある。
これは、ぶつかり合いなのだ。それぞれが戦う理由、そして、意志の。
「荀彧、曹操の首を取るため、お前もこいつらも、踏み越えていかせてもらうぜ」
刹那が、幸児が、エレオノーラが。
そして、集った全てのディアボロスたちが。
荀彧へと己の獲物を、そして復讐の意志を向ける!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
●
「!」
ゴトリ、と。
鎧兜が値に落ちる。
羽化するように、姿を現したのは紛れもなく、魏王『曹操』ではなく、策略家『荀彧』。
「……予感はあった。その手段を看破する事は、終ぞ叶わなかったが」
静かに、厳かに。
直に初めて聞く、嗄れたその声は、思いの外、凪いでいた。
「曹操様はああ仰られたが。元よりこの地で果てる覚悟だ」
こうなった以上、生きて再び曹操に仕える事など、不可能に近いと確信している。
だが、それがどうした。この命尽きようと、曹操が生き、断片の王となるのなら。
恐れるものなど、何もない。
「ディアボロスたちよ、来るがよい。この荀彧、最早逃げも隠れもせぬ」
刺すような気魄を、ディアボロスたちは肌に感じる。
これが正真正銘、長く続いた陳留の戦いの、その決着の時だ!
八百陣・葵漆
魏の命運はここに潰える
君たちのすべての策を、ディアボロスは看破しているよ
曹操は逃がさないし、キミもここで討伐するよ
知恵比べで負けるつもりもないけれど
正直にそれに乗るのは良作とは言えないだろうね
……というわけで、これでどうだ(『戦刃爆裂鞠』投擲)
攻撃は自動で動くコレに任せようか
そして僕自身は、相手の伏兵を警戒するよ
油断を突くからこそ伏兵は生きるものだ
看破されれば、その脅威度は随分と落ちるものさ
鞠に対処しつつこちらを見極めなければいけない荀彧と
攻撃は任せて伏兵の警戒に集中できる僕
これで出し抜かれることは無いだろう
そもそも、計略に関しては僕も大得意だしね
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
僕はきみほど落ち着いてもいられないし
死んでもいいなんて思えもしない
好きな子が居るからね
……だから。今の僕は。きみを斬る、ただ一振りの刃だ
死を覚悟し迎え撃つ荀彧の覚悟は恐ろしいよ
それでも戦わないのはもっと恐ろしい。【勇気】を振り絞って
相手の気魄に負けないよう、一度目を閉じ深呼吸。【精神集中】を促して
見開き。その姿を、もう一度捉え
……伝承、開放
《失黒刀》を構え、縮地走法から疾走に入る
七天の黒は、切断の極北!
放たれる矢、全てじゃなくても黒刀は切り払うのに最適の手段
斬って、斬って、荀彧へ迫る!
Moon-Childを死角へ這わせ、外骨格化させダメージに備えて
渾身の居合い切りを放つ!
●
「この地で果てる覚悟……か」
ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)の零した言葉は吐息のように、小さく玉座の間に落ちる。
だが、次の瞬間には、きりりと眦を上げて。
真っ直ぐに、決意の光を瞳に宿して、荀彧を射た。
「僕はきみほど落ち着いてもいられないし、死んでもいいなんて思えもしない」
好きな子が居るからね、と。
理由を告げた一瞬だけ、頬の緊張が和らぐも。
「……だから。今の僕は」
漆黒の刀身が煌めく時、再びその表情は凛と。
「きみを斬る、ただ一振りの刃だ」
その背後。
八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)も静かにロキシアの言葉を聞いていたが、やがて徐に口を開き。
「魏の命運はここに潰える」
ぐるり、周囲を見渡す。
蟲将としての荀彧もまた、深謀遠慮の策士。だが、ここに集ったディアボロスたちに、恐れの色はない。そして、葵漆自身にも。
「君たちのすべての策を、ディアボロスは看破しているよ。だから曹操は逃がさないし……」
寧ろ、その口元には薄く笑みすら浮かべて。
「キミも、ここで討伐するよ」
「成程。我らが魏の三将を退けたその知勇、見せて貰うとしよう」
宣言すれば荀彧も、その手を薙ぐ。
りん、と鈴の音が転がった。
それが、合図。
「!」
葵漆は、この玉座の間に影が、気配が、増えていくのをその肌身で感じ取った。
姿は未だ見えない。これが荀彧の伏兵術かと葵漆は察する。
(「知恵比べで負けるつもりもないけれど、正直にそれに乗るのは良作とは言えないだろうね。……というわけで、」)
己の知が荀彧相手にどこまで通用するかという興味もないではなかったが、今は確実な勝利への一手を。
そう、冷静に判断した葵漆は。
「これでどうだ」
転がる無数の鞠は絡繰り仕掛け。
葵漆の元を離れてなお、意思持つ如く荀彧へと飛来する!
「む……」
「油断を突くからこそ伏兵は生きるものだ。看破されれば、その脅威度は随分と落ちるもの……なんて、キミにとっては孔子に論語かな」
葵漆は肩を竦めつつ、伏兵の動きに警戒、注視する。
その攻撃を処理しつつも、葵漆の攻めの手が緩む事はない。
逆説連鎖戦において、パラドクスによる攻撃を回避する事は不可能だ。だが、対策を取りその真価を発揮させないよう、立ち回る事は出来る。
ならば、実践しない手はない。それだけの話だ。
だが、それでも。荀彧は牢籠ぐ様子を見せない。
心を決めた者は、かくも。
(「死を覚悟し迎え撃つ荀彧の覚悟は恐ろしいよ。それでも、」)
もっと恐ろしいのは、戦わない事。
そうして起こり得る未来を、受け入れてしまう事。
絶望し、諦観し、歩みを止める事こそが、きっとディアボロスにとっての敗北なのだと。
ロキシアは、そう思う。
だから、立ち向かおう。勇気を振り絞って。
(「凄い気魄だ。それでも、負けない。負けられない」)
目を瞑る。深呼吸、ひとつ。ふたつ。
心を研ぎ澄ませて、そして、目を開く。
討つべき敵の姿を、今一度その双眸に捉えて。
大丈夫。今の己に迷いは、ない。
「……伝承、開放」
飛び出す。縮地走法からの疾走。
構えた七天の黒は、切断の極北!
迎え撃つは連弩、放たれる幻影の矢、余りに多く。
それでもロキシアは止まらず退かず。黒が閃く。
(「全てじゃなくても、斬って、斬って、」)
この手が動く限り、この脚が駆け得る限り。
少しでも疾く、疾く!
(「荀彧へ迫る!」)
その動きに合わせるように、葵漆の鞠も花火のように、軽快に破裂する。刃を飛ばし、火花を散らして葵漆の敵へと喰らいつく。
戦場全体の流動を見極め、味方にとって最適にして有利に運ぶよう場を整える、それが知恵者の仕事でもある。
「これで出し抜かれることは無いだろう。そもそも、」
その口元に再び笑みを。
立ち居振る舞いひとつで味方の士気は変わるもの。だから、ジェネラル級の相手でも、余裕を見せてやる。
「計略に関しては僕も大得意だしね」
だからこそ、負けるわけにはいかない。
さぁ、と投げ掛けるはロキシアの背に。
「お膳立ては万全だ。行くといい」
ロキシアは言葉を発さず。
しかし確かにひとつ、頷いて。
死角へ這わせたMoon-Childの変じた外骨格をその身に纏って、傷つく事をも恐れず飛び込み。
「遍く現象、時空、概念、逆説も、我が手で斬れぬ理趣なしと知れ!」
「……!」
渾身の居合い切りが、一文字に荀彧の胴を薙ぐ!
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
アンゼリカ・レンブラント
夏侯惇、許褚、張遼。
曹仁、曹洪、于禁、徐晃、鄧艾、…そして賈詡。
幸運にも全ての将と相まみえる事が出来たから言える
皆曹操への忠義を貫いた、見事な最期だった。
お前達とは相容れない、けれど敬意を以て戦おう!
飛翔してのダッシュでパラドクスの光剣で斬る!
土石流が動きと阻もうとも私の勇気は尚熱く燃えるっ
動きを止めず、接近し攻撃を続けるよ!
仲間とは苦手属性をディフェンスし合い、攻撃の機を得尚斬る
甘い攻めはできない、仲間と挟み込み死角を狙い
時に囮となり仲間の攻撃の助けとなる
最後は――奪還の志を胸に、捨て身の覚悟で打ち込む
《飛翔光剣斬》よ、今こそ最大まで輝けぇーっ!
討ち取ったら彼への礼儀として、勝鬨をあげるよ。
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
捨て石となっても、主君を護るのですね
是程まで忠臣に恵まれている曹操も、彼らが心酔するに値する傑物という事なのでしょう
しかし残念ですが、貴方の願いは叶いません
貴方も、曹操も、皆滅ぼさせて頂きます
この世界を、奪還する為に
宙に展開した鍵盤で「凱歌」を演奏
場上槍を構えた白馬の騎士を喚び、刺突攻撃を指揮します
周囲の仲間と連携し、見切る暇が無いくらい連続して攻撃を叩き込んでやりましょう
一撃入れたら、走り抜けて距離を取り反撃に備えます
反撃には魔力障壁を展開し、ガードアップの効果も使い多少でも軽減
ジェネラル相手に油断する程、奢ってはおりません
戦える限り、演奏を続け
追い詰めていきます
●
「捨て石となっても、主君を護るのですね」
荀彧の決意を、覚悟を、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)もまたその身で感じ取っていた。
言葉はなくとも、目には見えずとも、痛いほどに伝わってくる。
「是程まで忠臣に恵まれている曹操も、彼らが心酔するに値する傑物という事なのでしょう」
「そうだね」
同意を示したのは、アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)。
「夏侯惇、許褚、張遼。曹仁、曹洪、于禁、徐晃、鄧艾、……そして賈詡」
アンゼリカは、その全ての将らと相見えた。
機会に恵まれたのは、幸運だったと思う。そして、だからこそ言える事がある。
「皆、曹操への忠義を貫いた、見事な最期だった」
魏王『曹操』を、断片の王に。
将らのその忠義は、最期の瞬間まで一片たりとも曇る事はなかった。敵ではあったが、それは主を得て仕える者として、気高き最期だった。
「しかし残念ですが、貴方の願いは叶いません」
ソレイユも頷くが、それでも矢張り敵なのだ。
情けをかけるわけにはいかない。何より、それは荀彧も望むところではないだろう。
「貴方も、曹操も、皆滅ぼさせて頂きます」
その意志に、変わりなく。
何故なら、ソレイユたちはディアボロスなのだから。
「この世界を、奪還する為に」
そしてそれは、アンゼリカも同じ。
「お前達とは相容れない、けれど」
戦いは避けられないし、避けるつもりもない。
命すら擲つ覚悟で望む敵へのせめてもの餞は。
「敬意を以て戦おう!」
ただ、それだけだ!
「その志どこまでのものか、見極めさせて貰おう。既にこの腹固めた身なれど、生半ではおいそれと屍を曝しはせぬぞ……!」
真っ向から迫り来る血気はそれだけで、ディアボロスたちに重圧を与える。
武力では他の魏将に劣ると言えども、紛れもなくジェネラル級の威風!
だが、今更ディアボロスたちが臆する事はない。ここで膝を折り屈する程度の者たちならば、どうして魏王『曹操』を、そして近く生まれるであろう断片の王を、討ち取る事など出来ようか!
「タイミングは合わせます」
「助かるよっ、よろしくね!」
交わす言葉は短く。
アンゼリカは光の翼と剣を煌めかせ、地を蹴り低空を滑るように翔る。その背の向こう、ソレイユは宙に展開した鍵盤に指を這わせた。
怒涛の勢いごと押し殺そうと迫る土石流。しかしアンゼリカは
「何が道を阻もうとも、私の勇気は尚熱く燃えるっ!」
その流れに逆らうように、突き抜ける。水圧が阻む刃を掲げる腕を軋ませても、アンゼリカは決して止まりはしない。
一条の光の矢が、昏く澱む流れを裂いていく如く。
鼓舞するように満ちる調べは朗々と、誇り高く歌い上げるように奏でられ。それはまさに行軍の指揮。幻想より来る白馬の騎士が馬上槍を構え、突撃する。
早馬はアンゼリカに並ぶ。しかし直後、物陰から飛び出す伏した兵らが素早く距離を取ったはずのソレイユへと躍り掛かる!
「流石に的確な判断です、……が!」
己の魔力で展開する障壁が、ソレイユの身を護る。薙ぐ剣の衝撃こそ感じるが、動きを止めるまでには至らない。
「ジェネラル相手に油断する程、奢ってはおりません」
その間にも、アンゼリカは流れを裂いて荀彧へと迫りつつある。
「甘い攻めはできないね」
並走する騎士と共に。力と呼吸を合わせて。
挟み込むようにし死角を狙う。見切る間もなく叩き込むのだ、それぞれから繰り出される連続攻撃を。
これが、仲間と共に戦う事の出来るディアボロスの強さ!
「ソレイユさん、行くよ! さぁ裁きの光よ、飛翔光剣斬よ、今こそ最大まで輝けぇーっ!」
この一撃に全力を込めて。
アンゼリカの捨て身の攻めに合わせて、騎士の槍もその切っ先を輝かせ。
穿つと同時に王座の間ごと両断するほどの光の柱が、否、巨大な光剣が、荀彧の身を叩き切る!
「ぐ、……っ!」
抑え切れず、その身体が、礫と粉塵の中に消える。
アンゼリカには、確かな手応えがあった。全力を乗せた、その自覚が彼女にはあった。
だが。
「……これて終わりでは、ないのでしょうね」
「無論」
「!」
ソレイユの言葉通りに、りんと鈴の音が響く。
ゆらりと影が立ち上がる。
荀彧、未だ健在。
「勝鬨にはまだ早いか。でも……」
決して浅くはない傷を、荀彧に与えた筈だ。
勝てない相手ではない。その鈴の音を止めるまで、ディアボロスたちは戦い抜く。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
シル・ウィンディア
果てる覚悟、ね…。
潔いとはおもうけどね。
でも、あなたとわたしではちょっと違うんだ。
果てる覚悟なんてしないもん。
…生き抜くって意思をもって戦うからっ!
さ、それじゃ、生きるための戦いをさせてもらうよ?
あなたを倒して、曹操の元へ行かせてもらうからっ!!
軍師タイプのジェネラル級…。
一人でもわたし達より格段に上の相手…。
でも、わたしは一人で戦うわけじゃないんだっ!!
敵の動きを観察して、気づいたことは味方にパラドクス通信で情報共有
攻撃のタイミングを合わせて、高速詠唱で隙を減らし、全力魔法の七芒星精霊収束砲!
その覚悟を撃ち抜かせてもらうよ。
…これが、わたしの全力全開、遠慮せずにもってけーっ!!
エレオノーラ・アーベントロート
うふふ、いいですわね!
許昌の六将に陳留の三将はもちろん、陳留にも白馬にも、誰一人として後ろを振り返る兵はいませんでしたわ。
その生き様、最期まで愉しませて下さいませ。
電磁レールガン「フェアレーター」から「第二十三の魔弾【赫耀】」を投射。
土石流は射線を遮るように出現しそうですし、収束させた【赫耀】の魔弾で土石流の一部のみでも貫き、荀彧を撃ち抜きますわ。
反撃の土石流を下手に避けようとすると動きを読まれて被害が増えそうですし、フェアレーターを盾にしつつ、気合いで踏ん張りましょう。
仲間の攻撃で隙が出来れば最大までチャージしての【赫耀】の魔弾。
退かないその姿に敬意を表して――ブチ殺して差し上げますわ。
●
「果てる覚悟、ね……」
「うふふ、いいですわね!」
ぽつりと落ちた、シル・ウィンディア(虹霓の砂時計を携えし精霊術師・g01415)の呟きに、エレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)はぱんとひとつ、軽く手を叩いてにこやかに笑う。
「許昌の六将に陳留の三将はもちろん、陳留にも白馬にも、誰一人として後ろを振り返る兵はいませんでしたわ」
その生き様を、戦いぶりを想起して。
強敵との闘争を前に、昂揚する。決死の覚悟で戦いに臨む者は、本来の実力以上の底力を発揮する事があると、エレオノーラは知っているからだ。
「その生き様、最期まで愉しませて下さいませ」
立ちはだかる壁は高く厚い方が、ブチ壊し甲斐があるではないか。
「うん、潔いとはおもうけどね」
対照的に、シルの表情は硬い。
彼女もまた、覚悟があってここに立っている。だが、その覚悟の形は荀彧のそれとは違うと、シルは感じていた。
「わたしは、果てる覚悟なんてしないもん」
そうだ、その心に宿した形は。
「……生き抜くって意思をもって戦うからっ!」
強敵相手でも、死んでもなんて思わない。
荀彧の抱えるものが、軽いなどと言うつもりはないけれど。
だが、ぶつかり合うしかないのなら、その覚悟を上回って見せる!
「さ、それじゃ、生きるための戦いをさせてもらうよ?」
「………………」
「あなたを倒して、曹操の元へ行かせてもらうからっ!!」
掲げるは花と翼の杖。
同時、エレオノーラも笑みを崩さず白銀の砲身を携え、その砲口を今度こそ、荀彧へと向けた。
「威勢のよい事だ。だが」
「……!」
「易々と譲りはせぬぞ」
りんと鈴の音。
刹那、荒れ狂う流れが切迫する!
「下手に避けようとすると、動きを読まれて被害が増えそうですわね。ここは」
エレオノーラが前に出た。
流れの軌道を最低限の誘導で僅かに曲げ、フェアレーターを縦に掲げて受け止める。
肩にかかる重圧が、重い。だが、防ぎ切れない程ではない。気合を入れて、しっかりと王座の間の床をその足で踏みしめて、耐え抜く。
いや、それだけでは面白くない。
この土石流ごと、荀彧を撃ち抜いてやる。そのための隙を、エレオノーラは抜かりなく探っているのだ。
(「軍師タイプのジェネラル級、これがその攻撃……」)
これまでにも、各ディヴィジョンのジェネラル級と戦う機会はシルにもあった。
それでも、こうして新たなジェネラル級と一戦交える度に、その強さは桁違いであると思い知る。
(「一人でもわたし達より格段に上の相手……でも、」)
だと言うのに、不思議と力が湧いてくる。
その理由を、シルはもう知っている。
「わたしは一人で戦うわけじゃないんだっ!!」
確かめるように振り立てる。
個々の力で及ばないなら、仲間と共に戦えばいい。その力を束ねてゆけばいい。
今ここには、大勢の仲間たちがいるじゃないか!
声を張り上げると同時、伏兵がシルに襲いかかるが動揺すれば敵の思う壺。
(「大丈夫、大丈夫だからっ!」)
心を強く持って、抜き放つは輝ける碧の刃。
鈍色の閃きを受け止めて、機を窺う。猛攻の合間を縫って、こちらの攻撃を通すのだ。
「! ここだっ!」
仲間たちにも知らせるように、掴んだ好機を声に出した。後に続く仲間たちの助けに、少しでもなればと。
ちらとエレオノーラの様子を窺う。赤い瞳は喰らいつくその時を狙って輝いていた。
「その覚悟を撃ち抜かせてもらうよ」
告げたその言葉が合図代わり。
紡ぐ。速く強く、全力の魔法をぶつけるのだ。
幾重にも属性を収束させた、魔力の砲撃を!
「……これが、わたしの全力全開、」
その全てを、ここに!
「遠慮せずにもってけーっ!!」
「ぬ、う……っ!」
七色にうねり、やがてひとつになる光を、荀彧は袖を振り、押し留める。
そこに僅かに生じた隙を、エレオノーラは見逃さなかった。
「シルさんの全力魔法を前にしても、身ひとつで受ける事を選ぶんですのね」
それでこそですわ、と頷きながらも。
砲口は既に、荀彧を捉えている!
「退かないその姿に敬意を表して――ブチ殺して差し上げますわ」
破滅の光は赫々と輝いて。
横合いから差し込むように、放ち貫く!
「ぐ、おおぉ……っ!!」
膨大な力ふたつで、押し切った!
荀彧の身体が、抑え切れずに壁へと打ち付けられる。
流石にそれ自体にダメージはないようだが、遂に大きく相手を揺るがしたのは事実。
攻めの手を緩めず、勝利を掴むのだ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
音羽・華楠
……許褚たちに劣らぬ忠臣ですね。
その意気や良し!
あなたの最期に相応しい戦場を与えてあげます!!
神算鬼謀の計略家相手に搦め手は悪手でしょう……。
読まれて手痛い反撃を喰らいそうです。
真っ向勝負で押し切るのが結局は最善……そう、許褚の戦い振りのように!
ならば、私の現状最強のパラドクスを全身全霊で以って叩き付けます――
――《雷幻想・閃耀》!!
魔術的荷電粒子砲、味わいなさい!
荀彧の反撃は恐れずに。
……解ってますか、荀彧?
事ここに到っては、私たちが最も油断する瞬間はあなたを……いえ、曹操を討ち果たすまであり得ません。
皆、それくらいの覚悟と緊張感を胸に臨んでます。
そのパラドクスは、真価を発揮しない……!!
園田・詠美
その意気や良し!
古今東西、忠義者で知恵者なんて敵が厄介でなかった試しなどありません
ここで必ず曹操と同じく討ち取らせてもらいます……お覚悟!
辺り一面への無差別攻撃……一見軍師らしからぬ大雑把な攻撃ですが
周りが敵だけなら関係ないというわけですか!
ですが、その分一人一人を狙っているわけではないので攻撃が集中することがなければダメージも大きくない筈
動き回って攻撃が当たる可能性を増やすよりも敢えて足を止め、魔力障壁による防御を展開した構えで受け止めてダメージを抑えます!
こちらは連弩ごとまとめて狙いを付けて、攻撃開始!
連弩の動きが鈍れば他の方の助けにもなる筈です!
業務、執行ー!
●
鈴の音はまだ止まない。
打ち付けられた壁から離れ、再びディアボロスたちへと歩を進める荀彧の姿に。
「……許褚たちに劣らぬ忠臣ですね」
武将智将の違いはあれど、その忠義に差異はない。
その事実を、音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)は改めて、その身で感じ取って。
「「その意気や良し!」」
重なった言葉は園田・詠美(社畜(元)系魔法少女・g05827)のもの。
「古今東西、忠義者で知恵者なんて敵が厄介でなかった試しなどありません」
明晰な頭脳を持ちながら、それを主のために惜しげもなく使う。主の敵を排するために。
まさに、今の荀彧がそれではないか。
現状はディアボロス側有利と見えるが、詠美は見縊らない。寧ろ、ここからが気を引き締め事に当たるべき時。
「ここで必ず曹操と同じく討ち取らせてもらいます」
「そして、あなたの最期に相応しい戦場を与えてあげます!!」
二人の決意を前に、荀彧はその両手を掲げた。継戦の意思は未だ潰えず。
ならば、なればこそ、全力で。
「……お覚悟!」
迷いも躊躇いも、そこにはない。ただ、道を阻む者を打ち破るための戦いだ。互いにとって。
(「神算鬼謀の計略家相手に搦め手は悪手でしょう……」)
既に仲間たちの攻撃で少なからず消耗している筈の荀彧だが、この期に及んで隙を感じさせない。
ばかりか、華楠たちを誘うように、その動きを見極めるかのように、泰山の如く不動。
この均衡を崩すために、華楠は考えた。その結論がこれだ。状況を動かすにしても相手の土俵に乗っては、読まれて手痛い反撃を喰らうのが落ちだろうと。
(「真っ向勝負で押し切るのが結局は最善……そう、許褚の戦い振りのように!」)
ならば、華楠の取れる最善など、ひとつしかない。
「私の現状最強のパラドクスを全身全霊で以って叩き付けます――」
中途半端な事は出来ない。
全力で、倒しに行く!
「《雷幻想・閃耀》!!」
「……これは」
帯電する。
金糸にも似た銀の髪が、ふわりと舞った。
やがて雷光は収束し、掲げた華楠の掌の先、光球へと変じ、そして。
「――魔術的荷電粒子砲、味わいなさい!」
灼熱の光線は砲弾の如く。
風を切って、塵を巻き上げ、敵を貫き灼くべく一直線に荀彧へと突き刺さる!
「これしき……っ」
だが、直撃の寸前に影が動いた。
発動直後の華楠へと、幻の兵団の刃が迫る。
「後ろです!」
「ええ!」
詠美が上げた声に、華楠は間髪入れず頷く。
(「恐れる事など、何もない」)
自分でも信じられないほどに、今の華楠は平らかだった。
けれどその理由には、自覚があった。
「……解ってますか、荀彧?」
静かに、問いかける。
迫る鈍の色を弾き返しながら。
「事ここに到っては、私たちが最も油断する瞬間は、あなたを……いえ、曹操を討ち果たすまであり得ません。皆、それくらいの覚悟と緊張感を胸に臨んでます」
荀彧は賢く、聡い。そして今、忠義のために果てようとしている。
ならば、解る筈だ。華楠の、ディアボロスたちの、この戦いにかける思いが。
「ですから敢えて言いましょう、荀彧。あなたの、そのパラドクスは、真価を発揮しない
……!!」
この戦い、折れた方が負ける。
強固な意思で折れぬと己を奮い立てても、それ以上の力で折られてしまえばそれまでだ。
だが、決して、折れない、譲らない!
「……なれど、」
「!」
「退けぬはこちらも変わらぬのでな
……!!」
りん。
鈴の音鳴らせばずらり、並ぶ。
王座の周囲を遍く埋め尽くすほどの、連弩!
(「辺り一面への無差別攻撃……一見軍師らしからぬ大雑把な攻撃ですが」)
詠美が動く。
今、動けるのは自分だ。ならば、動かなければ。
半ば反射のように身体が動く。同時に、頭も。
(「周りが敵だけなら関係ないというわけですか!」)
荀彧にとって、既に動ける味方は誰一人としていない。
曹操のために可能な限りの兵力を回したというのが大きな要因ではあろうが、もしかすると取り巻きの余りの少なさは、荀彧自身のそのパラドクスの力を遺憾なく発揮するための事でもあったのかも知れないと、ふと詠美は思った。
荀彧が無駄と断じた事を話すつもりはなさそうだし、今となっては真相は闇の中だが。とは言え、詠美としても特に追及するつもりもない。
大切なのは、何の気兼ねもなく行使が可能となったそのパラドクスを、突破する事だけ!
(「その分一人一人を狙っているわけではないので攻撃が集中することがなければダメージも大きくない筈」)
だから敢えて、詠美は華楠の前に進み出るのみで足を止め。
展開された魔力障壁が、雨霰と射掛けられる弩を防ぐ。衝撃はあるが、痛みは感じない。
心を静かに保って着実に、正確に狙いを定めて。
「目標選択、属性……氷雪!」
連弩ごと、一網打尽にする勢いで。
氷の弾丸が牙を剥く。
「業務、執行ー!」
王座の間に、雹が降る!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV2が発生!
伊藤・真九郎
アドリブ、連携歓迎致す。
前線に立つべきでは無い軍師と言えど、武人が覚悟決めて戦地に立つならば、もはや語る事は無し。
抜き身の太刀を無造作にぶら下げる様に持ち、自身の庭を歩くが如き自然体で歩み寄る。如何様な動きにも繋げる自然体故に隙はない。
歩いている様に見えて、駆けるより速く間合いを詰める縮地の歩法で接敵。起こりを覚らせぬ無拍子の横薙ぎにて急所を狙う。人として鍛えた技をパラドクスに昇華させた達人撃にて参る。
振り抜いた後、わざと隙を作り反撃を誘う。
伏兵予測し咄嗟に左手で抜いた小太刀との二刀流で受け止め打ち払い、ガードアップの効果で被害を抑える。
伏見・萬
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ有効活用)
忠義とか、覚悟…って奴か
油断していい相手じゃねェのはわかる
俺にだって、信じるモンも、張りたい意地もある…できた、の方が正しいか
だから容赦しねェよ。全力で喰らいつく
周囲の仲間と声を掛け合い、連携と情報共有を行う
隙や死角ができないように、立ち回りでフォローし合う
【捕食者の追跡】で攻撃
敵の攻撃は駆け回って避けたり、武器で叩き落としたりするが
避けきれなくとも、自分の負傷は然程気にせず攻撃を優先する
味方がいねェから、見境なしでも問題ねェってか
そういうのも、嫌いじゃねェぜ
てめェの覚悟だのなんだの全部、まるごと喰ってやるよ
獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
譲れないものがあるのは立場が違っても同じこと。
敵とはいえ、その覚悟に敬意を持って相手をしよう。
仲間の道を切り開くために率先して前に出る。
敵は名高い荀彧だ。小手先の小細工は容易く見抜かれるだろう。だからこそ小細工抜きの一撃を決めさせてもらう。
高くジャンプして急降下の飛び蹴りを放つ。
飛び交う連弩の矢は全てが俺に向いている訳じゃない。この数なら、耐え凌いでみせる!
お前は曹操の勝利も敗北も見ることはない。俺たちの勝ちだ。
●
伊藤・真九郎(人間の戦国武将・g08505)は、ただ荀彧その人を見据えていた。
(「前線に立つべきでは無い軍師と言えど」)
言葉はない。
交錯するパラドクスの音だけが、響いている。だが、今この決戦においてはそれでいいのだと、真九郎は考えている。
(「武人が覚悟決めて戦地に立つならば、もはや語る事は無し」)
今の荀彧は軍師としてではなく、将としてここに立っている。
ならば、こちらも一人の武人として相対するのみだ。
(「忠義とか、覚悟……って奴か」)
伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)もまた、静かに動くべき時を待っていたが。
その時が来たと悟れば、すぐに一歩、前へと。
「油断していい相手じゃねェのはわかる。俺にだって、信じるモンも、張りたい意地もある……いや、」
言葉を切れば、荀彧は訝しげに僅か、眉を顰めた。
「できた、の方が正しいか」
その変化が、萬をここに、戦場に立たせている。
己の過去すら解らない身なれど、その心の内に生まれた変化を受け入れて、進んでいるのだ。この時も。
「だから容赦しねェよ。全力で喰らいつく」
「ふむ」
荀彧が、更にその表情を引き締めた。
まだまだこの後にも、強敵たるディアボロスが控えている。それを再認識したのだろう。
決意を、覚悟を固めた者は、強い。それは荀彧自身に限った話ではなく。それを、理解しているから。
「譲れないものがあるのは立場が違っても同じこと」
そう、獅子堂・崇(破界拳・g06749)の言う通りに。
「敵とはいえ、その覚悟に敬意を持って相手をしよう。……行くぞ!」
示す気概と共に、前へ!
闘気を刃の如く纏って、崇は道を切り開く。共に戦う、仲間たちのために。
真九郎は抜き身の太刀を無造作にぶら下げる様に携えて、萬は鞘からナイフを引き抜き閃かせ、それに続く。
「息を吐かせねェよう、畳み掛けるぞ」
「承知」
今動ける三人で、ありったけの力を叩き込むのだ。絶え間なく。反撃も、恐れずに。
(「敵は名高い荀彧だ。小手先の小細工は容易く見抜かれるだろう。だからこそ……」)
崇のその考えこそが、三人の共通認識だっただろう。
小細工抜きの一撃で、決めるのだ。
まずは崇が跳んだ。そのすぐ後ろから、すぐにフォロー出来るように萬も並走する。
「正面から我がパラドクスを打ち破るつもりか。……よいだろう。迎え撃て、連弩よ」
ずらり並ぶ連弩の、鏃が狙う。
「来るぞ」
「ああ。解ってる」
萬の言葉通りに、逆風突き刺さる如く射掛けられる弩が二人を襲う!
(「飛び交う連弩の矢は全てが俺に向いている訳じゃない。この数なら
……!」)
崇が咄嗟に身を固めた。弩が襲い来るのも構わずに。
この身ひとつで、耐え凌いでみせる!
「流石に数が多いな……だが」
萬もまた、忍ばせた暗器も惜しみなく抜き放ち。
叩き落とし、振り払いながらも歩みは止めず。
多少の傷など、気に留めている暇もない。
今、討たねばならない敵が、そこにいるのだから!
(「此度の戦……隙を見せぬ事こそが肝要」)
殿を務める真九郎は、ただ一見すれば自然体で歩み寄っているようだり
だがその実、その動きには一分の隙もなかった。
縮地の歩法で、素早く間合いを詰めるように荀彧へと接近を試みる。
そして、三人の間合いが荀彧を捉えたその瞬間。
一斉に、仕掛ける!
「お前は曹操の勝利も敗北も見ることはない」
「く、」
「勝つのは……俺たちだ!」
落下の勢いを利用した、崇による急降下の飛び蹴りが荀彧へと突き刺さり。
「まだまだ。逃げられると思うな」
防いだものの押し込まれた、その横合いから脇腹を狙って萬の刃が獣の牙の如く刺し貫き。
「何の、」
「いざ、参る」
「ぬぅ……っ!」
真九郎の卓越した技巧により自然体のまま、起こりを覚らせない無拍子の横薙ぎが、跳び退いた崇と入れ替わる形で荀彧の胴を斬り払う!
だが、そこに隙が生じた。荀彧はそれを見逃さない。
「魏王の……曹操様のため
……!!」
少しでも。
曹操の元に駆けつけるディアボロスを、減らしてみせる。たとえこの命と引き換えにでも!
そうして放たれた伏兵は、しかし真九郎が咄嗟に左手で抜いた小太刀との二刀流で受け止める。
弾き飛ばせば夢幻の如く、影は消えた。
「……やはり、私一人では通じぬか」
荀彧は数歩引き下がった。
しかし、尻尾を巻いて逃げるつもりも矢張りないと。それ以上は下がらなかった。その表情は険しいままで。
「だが、それゆえに出来る事もある。万策尽きるまで……いや、この命尽きるまで、お相手願おうか」
「元よりそのつもりだ。俺たちは、勝ちに来たんだからな」
再び進み出た崇が、断ずるように答える。
そして、その時は近い筈だと信じている。
「しかし……味方がいねェから、見境なしでも問題ねェってか」
萬が叩き落とした弩を見れば、同時にそれもまた、霞の如く消えてゆく。
知略によって主に貢献する軍師は、今や力と力のぶつかり合いへと乗り出した。そこは本来、いるべきではない場所。そこに立つ事による、己の不利を理解していても。
荀彧のその戦いを、形振り構わずと笑う者もいるかも知れない。だが、萬が浮かべた笑みに嘲りの意図はなく。
「そういうのも、嫌いじゃねェぜ」
だからこそ。
「てめェの覚悟だのなんだの全部、まるごと喰ってやるよ」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【落下耐性】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
喩・嘉
俺も普段は「荀彧」と同じような技を使う軍師だ
だから、戦闘においても奴が得意な間合いは理解している
ならば、その者の得意な間合いを取らせないよう、
考える隙も与えないように懐に飛び込むのみ
仲間との攻撃を、間を空けずつなげるように
「蓮弁散華脚」を使用
玄武時を繰り時間を操作し、
麒麟蹄を履いた足で目にも止まらぬ蹴りを繰り出す
攻撃終わりに狙われないよう、
すぐさま体勢を立て直して、伏兵に備える
守都・幸児
今まで何度も軍師を名乗る敵と戦ってきたが
あの爺さんの覚悟は抜きん出てる
王佐の才って言葉、俺は平安の育ちだから知らなかったが
そうか
あの爺さんみてえな軍師のことを言うんだな
俺の使うパラドクスは「晦」
武器を藍鬼拐に持ち替えて
真向から勝負する【捨て身の一撃】だ
パラドクスを乗せた藍鬼拐で土石流の中の土石を砕き防ぎながら前進
荀彧に近接して真っ向から一撃を加える
俺の進行方向も行動もわかりやすいだろ
予測する手間を省いてやるよ
俺を攻撃している間は、死角も隙も生まれるはずだ
俺が止まらず近付けばなおさらな
その隙を皆に突いてもらうぞ
俺は賈詡とも戦ったが
…あんたの策のほうが、手強かったぞ
あんたの主は
いい軍師に恵まれたな
雅諒院・基経
…遅くなってしまったが…どうにか間に合ってよかったよ。
さて…魏王の右腕よ、主は必ず討ち取らねばならぬ。主のような忠義の徒はね。
さぁ、存分に腕を振るおうぞ!
動きや思考はおおよそは読まれているとみるべき…不意打ちなどの搦め手などは帰って首を絞めてしまう可能性すらあるだろう。
で、あれば正々堂々、正面から討ち取らせて貰う!!
伏兵は配置する場所にも限界があるはずだからこそ、正面から肉弾戦を挑む。
その忠義、その思い見事。器は蜀王や呉王は遠く及ばんだろう。だからこそ…討ち取らせて貰う。
腰のあたりを持ち上げ空中に放り投げ、パラドクスを叩き込む。
…眠るがいい、魏王も後を必ず追わせて見せる。
一角・實生
最後まで諦めないことは殆どの物事において重要だね
でも、お前の場合は諦めて貰わないと困るんだ
譲れない者同士――ならばお前を討って先に進むよ
下手な小細工は瞬時に見抜かれてしまうだろう
ここで命潰える覚悟なら尚更
仲間の戦闘状況に合わせ俺から意識が僅かでも逸れる時を見極める
機が訪れたら即座にパラドクスを発動、呪いの力をねじ込むよ
王のそばにいたお前には慣れ親しんだものだろうか
ここまで形をとる呪いを見たことは?
連弩は実体化した黒鷲達を盾にグラナトゥムでも矢を撃ち落とそう
致命傷さえ避けられればいい
こちらも無傷で済むとは思っていない
敵をスコープに捉え続ける
僅かでもいい、仲間から意識が逸れる時間を生み出すんだ
●
「……は、っ」
荀彧の表情から、疲弊の色濃さが見て取れる。
既に呼吸は荒く、立っているにもたたらを踏み、眉間の皺は相対した直後よりも深く刻み込まれている。
だが、その心が、意志が、未だ折れていない事は、誰の目にも明らかだった。
「今まで何度も軍師を名乗る敵と戦ってきたが……」
それでも、敗北を、死を確信してなお戦地に立つ、荀彧の覚悟は抜きん出ていると。
守都・幸児(祥雲・g03876)は、改めて感じずにはいられなかった。
「王佐の才って言葉、俺は平安の育ちだから知らなかったが……そうか」
納得したように頷く彼に、喩・嘉(瑞鳳・g01517)が視線だけを向ける。
続く言葉は、何となく予測出来ていた。
「あの爺さんみてえな軍師のことを言うんだな」
王を補佐するに相応しい才能を称える称号。
それは恐らく、為政や智謀のみに限りはしない。王に忠節を尽くし、如何なる時でもその佐となるべくその手腕を振るう。
それこそが、王佐の才と呼ばれるべき存在なのだと。
ふむ、と喩嘉はひとつ思案する。
ディアボロスに王はいない。ゆえに、今の彼は王佐の才とはなり得ない。
だが、仲間のため、その才を惜しみなく振るう。その意志は、荀彧にも負けはしない。
「俺も普段は『荀彧』と同じような技を使う軍師だ。だから、戦闘においても奴が得意な間合いは理解している」
喩嘉が下した結論はこうだ。
その者の得意な間合いを取らせないよう、考える隙も与えないように懐に飛び込むのみ。
相手は切れ者の策略家。なればこそ、思考の暇を与えず一気呵成に攻め立てる。それこそが、この戦いにおいて最善の策。
成程ね、と後方に控えていた一角・實生(深い潭・g00995)もひとつ頷き。
改めて、荀彧を見た。
「最後まで諦めないことは殆どの物事において重要だね」
解るよ、と理解を示しながらも。
再び向ける、緑金の眼差しは鋭く。
「でも、お前の場合は諦めて貰わないと困るんだ」
「……今更そうか、と引き下がるわけにも行かぬのでな」
決して交わらぬ平行線。
矢張り、決着をつけるしかない。それが答えだ。
「なら、譲れない者同士――ならばお前を討って先に進むよ」
宣告。
刹那、膨れ上がる覇気。
最後の力を振り絞った、まさにその言葉が相応しい。
だがそれでも、軍師としての己を見失ってはいないように、實生は見えた。
(「下手な小細工は瞬時に見抜かれてしまうだろう」)
荀彧は元より、ここで命潰える覚悟だ。
であれば、尚更。
(「俺から意識が僅かでも逸れる時を見極めるんだ」)
そこに勝機を見出す。
だから、駆け出す幸児と喩嘉を、今は見守る。
「予測する手間を省いてやるよ」
二人息を合わせて、仕掛ける!
鬼の両腕は晦く、手に取る藍鬼拐が闇孕む。
「たんと、くらいやがれ!」
「ぐ、ぬうぅっ!」
押し留めるよう放たれた濁流すらも押し返し。
我が身を顧みず、土石を砕き、突き進む。
勇往邁進、単純明快。
振り抜いた一撃が、その胸を骨ごと撃ち据える!
「うぅ……っ」
だが、折れぬ。
それでもいい。喩嘉が繋いでくれる筈だ。
幸児が目を引き、生んだ隙を好機と喩嘉が手繰り寄せ。
「さぁ、蓮弁よ。時を我が元に」
「っ……!」
蓮弁は紅く舞う。蒼の間をも染め上げるように。
時を繰り回る黄金の砂が煌めいた。直後、喩嘉の脚を覆う金の沓が流れるままに、怒涛の蹴撃を叩き込む。
それは宛ら、麒麟が天を舞う如く。防ぎ切れぬ、遂に荀彧は膝を着く。
にも拘らず、その覇気は萎れず。
喩嘉の着地を狙って刃は向けられる。その気配を、喩嘉は鋭敏に感じ取って。
黄金にて阻めば、同時に實生が動いた。
幸児と喩嘉、二人への対処に手を割いて、生まれる一瞬の意識のズレへとねじ込むように。
「! ……これは」
呪いの魔弾が荀彧の身体を刺し貫く、その側から黒鷲が羽ばたいた。
「ここまで形をとる呪いを見たことは?」
王の傍に仕えた身には慣れ親しんだものだろうかと、ぽつり言葉を零す傍から大口径のグラナトゥムを構え。
連弩が動く。避けられないなら撃ち落とすまでだ。
無傷での突破はは厳しかろうが、全ては無理でも致命傷さえ避けられればいい。
荀彧の姿は、スコープに捉え続けたまま。
(「僅かでもいい、今度は仲間から意識が逸れる時間を生み出すんだ」)
あと、一撃が必要だ。
荀彧はもう、立っているのがやっとのようだ。だが、未だその心は折れてはおらぬ。
決定打となる一撃さえ入れば、この戦いを終えられる。誰か、即座に動ける者は。
その時だった。
足音が、ひとつ増えたのは。
●
「……ふぅ。遅くなってしまったが……どうにか間に合ってよかったよ」
玉座の間に姿を現したのは、雅諒院・基経(天狗道からの使者・g00191)。
携えるは六角の錫杖。悠然と佇むその姿は今まさに、戦いを始められる構え。
「さて……魏王の右腕よ、主は必ず討ち取らねばならぬ。主のような忠義の徒はね」
ここで逃せば、必ずや後顧の憂いとなるだろう。
その強く固い忠義ゆえに、曹操亡き後の脅威ともなり得るのだから。
荀彧とてその自覚はあるだろう。だからこそ、この場に留まり影武者となる事を選んだのだから。
ならば、遠慮は無用。最初から。
「さぁ、存分に腕を振るおうぞ!」
「よいだろう。全力で来るがよい……!」
ざわりざわり。
影が、気配が色濃く玉座の間に満ちては潜む。
今の荀彧の目的は、ディアボロスを一瞬でも長く足止めし、あわよくば一人でも道連れに、叶わなくとも深手を負わせる事。
それが成れば、荀彧は目的を果たしたと言えよう。
だから、油断も慢心も出来ない。勝ったとは、まだ思わない。
(「動きや思考はおおよそは読まれているとみるべき……不意打ちなどの搦め手などは却って首を絞めてしまう可能性すらあるだろう。で、あれば」)
たん、と地を蹴る。
實生の、喩嘉の、幸児の横合いをすり抜けるようにして、一直線に荀彧へと迫る!
「正々堂々、正面から討ち取らせて貰う!!」
未だ放たれる覇気にも呑まれず、基経自身もまた気魄を以て、その身をぶつける覚悟。
「……確かに、この武は三将に……いや、散っていった将たちにも及ばぬ。だが、それを理由に退けようか!」
ここに来て、初めて荀彧が咆えた。
それは武将、軍師の括りなく、ただ命すら捧げると決めた主への献身を貫く、一人の臣下としての咆哮だった。
今からそれを、打ち破る。骨は折れるが最後の大仕事だ。
(「伏兵は配置する場所にも限界があるはず……ならば、予測の出来ない事はない」)
それゆえ肉弾戦を仕掛ける。
攻撃を防ぎ切り、この一撃さえ入れる事が出来れば!
「仕掛けよ!」
「ふむ、最後は手数で勝負というわけか……!」
りん、と一際大きく鈴は鳴る。
背後と横合いから、影が溢れ出るように伏兵は迫り来る。
鈍が僅か煌めくのを目敏く見切り錫杖を繰り弾き、仲間たちの援護も受けて、基経はなお走る。
そして遂に、敵の眼前へと至る!
「その忠義、その思い見事。器は蜀王や呉王は遠く及ばんだろう」
「く……っ」
「だからこそ……討ち取らせて貰う」
決着の時だ。
基経の腕が荀彧の腰帯を掴んだ。そのまま力任せにその身体を放り投げると、ほぼ同時に仕掛けた結界の中へと叩き落とす。
体勢を整えられる前に、最後の一撃を!
「見事ゆえに、二度と世に現れる事は見過ごせない。その願いごとここに置いて逝け……五行、封じッ!!」
掲げた手の先に現れるは巨石。
封印の要石にて玉座の間へと縫い止める如く、隕石かと見紛うそれを、叩き込む!
「ぐ、おおぉぉぉぉ
……!!」
荀彧は抗うも、残る力を絞り出しても抑える事は叶わずに。
全身が押し潰れると、かはと掠れた息ひとつ吐き出して、その力を完全に失った。
●
静寂は一瞬。
「……ああ……曹操、様……」
荀彧が、口を開いた。
そしてその手を動かすのを見て、實生は思わず身構えた。だが、すぐに無用だったと悟る。
手はその頭上へと伸ばされた。天へと縋るようだった。
「……我が身亡き後も……覇道を往き……魏王を越えて……断片の王へと……至り…………必ずや
………………」
言葉は、今度こそ途切れた。
伸ばされた手が、力なく地に落ちる。鈴の音も、もう聞こえない。
最期まで、我が身よりも曹操への忠義を尽くした、紛れもなく忠臣の生き様だった。
「俺は賈詡とも戦ったが」
その亡骸へと、幸児は語る。
「……あんたの策のほうが、手強かったぞ」
黙って、喩嘉は彼の言葉を聞いていた。
「あんたの主は、いい軍師に恵まれたな」
その言葉は、荀彧に伝わっただろうか。戦いの中で。
願わくば、そうであればいいと。心から、そう思った。
全てを成し遂げ、そして見届けた基経は、静かに踵を返す。
その眼差しは既に遠く。稀代の策略家にして忠臣の、亡骸を背に見据えるは。
「……眠るがいい、魏王も後を必ず追わせて見せる」
未だ続く決戦の地。
魏王『曹操』。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【修復加速】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
最終結果:成功 |
完成日 | 2023年04月02日 |
宿敵 |
『鈴鳴りの計略家『荀彧』』を撃破!
|