リプレイ
齎嵐・風葉
行商人の風刃でーす。食べ物持ってきました。
(洗脳されて虫料理食ってて、その洗脳が解けて虫を食べられないなら、洗脳が解けた人用の食事と、一般的な虫料理も半々に合わせて)
こちら、私の国の食材のお米と、いろんな魚の干物、漬物、お惣菜として蝗の佃煮にザザ虫のフリット、デザートに蜂の子の蜂蜜漬け、桜毛虫の桜餅、色々あるよー。
(これを機に虫料理を克服しちゃえばいいんじゃない?けっこう美味しいのもあるし、私は嫌いじゃないんだけどな。てか、虫の素材の服とかオシャレだと思うけど。シルクとかあるし今更…)
しばらく、あの子と生活してみようかな。いきなり洗脳解けちゃってるなら辛いだろうし。
そこの女の子、ちょっといい?
平穏な生活を送る長安の住人、されどそれは数多の虫製品と催眠によるものであり……ならばその催眠が解けてしまった者からすれば、どう映るのか?
確かに虫を利用しての生活もあろう、されどそれが虫と認識していない、更に自分に近しい家族がそうならば恐怖は一体どれほどのものか、引きこもった少女の姿がそれを如実に示していた。
「行商人の風刃でーす。食べ物持ってきました」
そんな風に少女が引きこもる中、不意に聞こえたのは陰鬱な気分とは正反対、とても明るくよく響く齎嵐・風葉(嵐を齎す者・g06540)の声であり。
ほんの少し、窓から顔を出して様子を伺う少女が目にしたのは、虫を用いた料理と通常の食材、それらを半々で販売する、いわば救いともいえる光景で。
食い入るように見つめる視線、それに気付かぬふりをして。
「こちら、私の国の食材のお米と、いろんな魚の干物、漬物、お惣菜として蝗の佃煮にザザ虫のフリット、デザートに蜂の子の蜂蜜漬け、桜毛虫の桜餅、色々あるよー」
通常の食材と虫の食材、双方をまんべんなく紹介していく風葉の声に人々も吸い寄せられるように集まって、次々と食品を購入。
何とか自分も虫以外の食材を、と少女が声をかけようとしたのだが、虫の衣服を脱ぎ棄て裸であることを思い出し何も声を出せぬ状況。
それを今、気付いたといった様子で風葉が見れば、良く通る声で窓の中、少女に向けて話しかけていたのである。
「んー? そこの女の子、ちょっといい?」
「ひゃっ、え、ええと、私、のこと?」
覗き込んでいたことがばれた、客でもないのにどうして話しかけられたのかと困惑の声。
だが風葉は気にする様子もなくにこやかに窓に向かって近づいて。
(「これを機に虫料理を克服しちゃえばいいんじゃない?けっこう美味しいのもあるし、私は嫌いじゃないんだけどな。てか、虫の素材の服とかオシャレだと思うけど。シルクとかあるし今更……」)
と考えながら、されど【いきなり洗脳が溶けてしまった】という現実を受け入れるのは辛いだろう、という思いもあっての声かけで。
自分と、そして対応する手段を持つディアボロスと少し交流してみないかと窓越しに提案するのであった。
成功🔵🔵🔴
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
杏・紅花
明サン(g03461)と力合わせて
気づいちゃった女の子のケアをする
いきなり蟲だらけだもん、びっくりするよねえ
風邪ひいちゃうから、蚕の絹糸をしゅるしゅる紡いで衣服を織る
ついでに、「甜の繭」で龍鬚糖を作って、はいどうぞ
落ち着いて、あなたがおかしいんじゃない。気づいてびっくりしただろうけど、今気づけてよかったと思おう。
だいじょーぶ。
あなたは、あなたのまま。
甘いもの食べたら、少し落ち着くと思うの
この子の家族もそのうち気づいてしまうだろうけど、明サンが話に行ってくれてるから、きっと大丈夫
家族の分の食べ物も増やそ
あなたの力も必要だよ
食器の場所とか、家族の好きなものとか教えて!
家族のみんなを、一緒に守ろ
平良・明
紅花さん(g00365)と協力して
私はご家族のほうをまるまるケアしていきます
蟲が苦手というのが難儀です
慌てるなといっても、まあそう簡単には行かないですよね
先のことを考えて冷静にお話しましょう
とりあえず麻織りの着物を人数分用意しますので、着替えられては?
人であるなら殻や翅をそのまま纏うのでなく
糸を織物にするようにして纏うものです
でもまあ、窓の外を見れば今の長安は行き過ぎですね
慌てている場合ではありません
これから窓の外の人たちみーんな目が覚めて大変な事になるのですから
一番初めに目が覚めたあなた方がしゃんとしなくてどうするのです
【士気高揚】を使いつつ、慌て驚く心をこれからの有事に向けてもらいます
突然の提案、それを受け困惑しつつ受け入れた少女であるが、家族に気付かれたくないと思ったのだろう、窓から入るように促され。
「いきなり蟲だらけだもん、びっくりするよねえ」
「とりあえず麻織りの着物を人数分用意しますので、着替えられては?」
招き入れられた杏・紅花(金蚕蠱・g00365)と平良・明(嶺渡・g03461)が落ち着き、現状を把握するのが先決とばかりに優しく声をかけていた。
その申し出におどおどと頷きながら、明より渡された衣服を纏う少女がようやく口を開いたのはその時で。
「あ、あの、その、お二人にはあれが、虫に、見える、んですよね?」
指さす先には虫の甲羅で出来ている器や組み合わさってできた衣服など、洗脳が解けた少女が投げ捨てたであろう物が乱雑に放置され。
その問いかけにその通りだと頷く二人。
「落ち着いて、あなたがおかしいんじゃない。気づいてびっくりしただろうけど、今気づけてよかったと思おう。だいじょーぶ」
未だに混乱している少女を落ち着かせるように、紅花が優しく声をかけながら。
そっと肩に手を乗せ、震えが治まるまで目線を合わせ、急かすことなく待っていて。
その間に明は部屋の中、そして窓から町の様子を観察し、少女が落ち着いてきたのを確認してから口を開いていた。
「慌てるなといっても、まあそう簡単には行かないですよね。人であるなら殻や翅をそのまま纏うのでなく糸を織物にするようにして纏うものです」
ふっと呟く明、その言葉を聞いて小首をかしげる少女。
糸を織物、蚕を用いる生絲の事を語る明が目を向けるはディアボロスの力にてしゅるしゅると糸紡ぎ、真っ白な蚕の繭のような龍鬚糖を作り上げていた紅花の姿であり。
「えっ、あの、何でそんな、糸が……ええっ?」
「ふふ、驚いた? こんな風に使うもの、って明サンは言いたいんだよ。さておきこれは甘いお菓子だから、はいどうぞ」
差し出された龍鬚糖を受け取って、そっと口に運んだ少女。
虫食材を前にして今日は何も食べていなかった彼女にとってその甘味は染み入るような味わいで。
これまで二人が行った声かけや仕草、それらが重なり少女の緊張はようやくほぐれ、腹の底から出す様に大きく息を吐くのであった。
「落ち着かれたようで何よりです。先のことを考えて冷静にお話しましょう、虫製品で溢れているのはこの家だけでなく、長安全体なのはわかりますね」
「は、はい。家だけじゃなく、外の人も同じで……だから私がどうかしちゃったんじゃないかって」
「うんうん、他の人が平然としてたらおかしいと思っちゃうよね、でもあなたは、あなたのままだから」
窓の外を眺め、行き過ぎた虫製品に溢れる長安の現状を確認する明の言葉。
その言葉に同意して、しかし自分だけがおかしいのでは、虫製品に溢れているように見えてしまっているだけで、実は周りの人が普通なのではと不安だった少女。
だがそれは違うのだ、自分のままであり現実が見えただけだと紅花が心を支えるように言葉を紡げば、発破をかけるように明がさらに話しかける。
「慌てている場合ではありません、これから窓の外の人たちみーんな目が覚めて大変な事になるのですから。一番初めに目が覚めたあなた方がしゃんとしなくてどうするのです」
「え、えええ!? ちょ、そんな、私もまだよくわからないのに、みんなも?」
ディアボロスである紅花と明、二人の助力で何とか落ち着けた、そしてそれも自分ひとりだから何とかなったのに。
自分以外も同じく、虫製品に囲まれ虫を食べていたことに気付くと言われ、慌てふためく少女。
「うん、あたしたちだけじゃなく、あなたの力も必要だよ。食器の場所とか、家族の好きなものとか教えて! 家族のみんなを、一緒に守ろ」
尻込みする少女を奮起させるように、この洗脳から家族を解き放つ為に、守る為に力が必要なのだと紅花が励ませば、不安げな少女もやるしかないのか、と少しずつ覚悟を決める。
その様子を見た明と紅花は何とかなりそうだと顔を見合わせ、ふと窓の外で別のディアボロスが動いていることを察知して。
「大丈夫です、私達だけじゃなく、他の仲間も手を貸してくれますから」
「うんうん、ちょっと窓の外を見てみてよ!」
最初に気付いた仲間、そして自分達だけでなく、他にもこの現実を理解して手を貸す者が居る。
そして窓の外、家の近くで動き出しているので見てほしいと促せば、衣服を纏った少女は窓際に近づき新たな力を。
別方面からのアプローチで、洗脳状態の人々に働きかけるディアボロスの姿を知ることになるのである。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
杉崎・まなみ
「ホント、嫌...」
虫が苦手なまなみ、来ちゃった...とげんなりしつつ新宿島から持ってきた食糧を出し、一般人が住む街の中心付近で準備する。
食糧に群がりそうな虫たちをシッシッと押しやり、サッと火をかけどこから用意したのか中華鍋に油を注ぎ、食材を投入。
「料理は手早く!」と、匂いで
一般人を誘い手際よく炒め物を作っていく。
「やっぱりご飯は虫じゃないよね?」と、平然と虫を食べることに疑問を抱かせ現状への不満を吐き出させる様に仕向けます。
外の様子を見るように、と言われた少女。
そこにはいつの間にやらできた人だかり、その中心には杉崎・まなみ(中級麺点師のはわわ参謀・g00042)がいたのだがその表情は少し曇り気味であった。
「はぁ、ホント、嫌……」
ため息交じりに呟くまなみ、それもその筈、彼女は虫が苦手であり……虫製品にて支えられる長安での活動となれば精神的に酷な任務であろう。
されどげんなりしてはいられない、蟲将に都合良く支配された人々を救う為だと自分を一喝、新宿島より持ち込んだ食材に群がろうとする羽虫をシッシと追い払う彼女の手元、そこには簡易な竈が用意され。
既に熱せられた中華鍋、そこへ油を注げば高熱の鍋に温められて、瞬時に白煙が立ち昇る。
「さあ、よーく見ていってね、料理は手早く!」
十分に油が熱せられたと見るや、既に仕込みを終わらせていた食材を鍋へと投入。
高温の油に触れて、鍋の中へと入れられた数多の食材がジュウジュウと音を立て、そして立ち昇る湯気に香ばしい匂いを乗せて周囲に広がる。
続けて、まなみは片手で鍋を前後に揺らせば中華鍋の曲面に沿って食材が宙を舞い、華麗に弧を描きながら鍋へと着地。
同時にへらが鍋を打ち、甲高い金属音を響かせ食材を回しつつ各種調味料を投入すれば焼ける匂いが食欲をそそる香りへ変化して、集まっていた人々の鼻孔をくすぐる。
「やっぱりご飯は虫じゃないよね?」
「え? 虫? いや、俺たちは虫なんかを食べてはいないけど……それはおいしそうだよなぁ」
手際よく作られた炒め物、それを皿へと盛り付けて、昆虫食よりも普通の料理が良いだろう、虫製品に日常生活を、そして食事まで虫に依存しているのはおかしいと。
平然と虫を食べるという事がおかしい、この生活も問題があると認識、疑問を持たせようと問うたまなみの言葉。
洗脳催眠状態の人々には何の事だかわからない、されど作られた料理は虫の食材では出せない匂いを漂わせ、既に催眠が解けた者には説得力のある言葉。
家屋の中から料理の様子を見ていた少女はうんうんと深くうなずき、洗脳が解けた者が現れればしっかりと現実を語ろうと心に決めるのであった。
余談ではあるが、虫ではなく通常の食材で作られた料理、普段とは違う味のそれは大変好評であったとの事である。
成功🔵🔵🔴
効果1【口福の伝道者】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
食糧の提供、そして少女へのケアも大きく前進していた。
もう少し何らかのアクションを起こすも良し、信頼を得たので蟲将の巡回ルートや時間を聞いて、その地点に向かい戦闘を開始しても良し。
より支援を充実させるか、手早く戦闘を行い早期に目的を達成するか、ディアボロスの選択が待たれるのであった。
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
蟲が人を支配する時代になってから長安に入るのは初めて
報告書は見ていたが、実際に目にするとある意味壮観だな…
私も長安の民のために、出来ることがあるなら手伝おう
炊き出し組の食事も増やしつつ
干し芋、干し肉、果物など保存食も食べて
重ねた【口福の伝道者】で貯蓄を増やしておく
本来の食事を重ねることで民が昆虫食を認識してくれば
落ち着いた口調で対応
いたずらに混乱が広がらないように配慮する
落ち着いて来たら近辺の蟲将らの巡回について<情報収集>
民らには暫く家の中にいるようにと保存食を配り
次の動きに備えよう
見かけぬ行商人に、普段食べる料理とは一味も二味も違う料理、それに舌鼓を打つ人々や。
数多の虫製品によって支えられてはいるものの、活気あふれる長安の様子を感慨深く眺めていたのは夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)であった。
「蟲が人を支配する時代になってから長安に入るのは初めて。報告書は見ていたが、実際に目にするとある意味壮観だな……」
多くの民が暮らすに十分な面積を持ち、数多の家屋が集まり荘厳な都を形成。
平穏な都をゆるりと歩き、先行して保存食や料理を提供していた仲間に加わりそっと食事に手を伸ばし。
「ほう、これは……其方の御仁が言うように、中々ありつけない味のようで」
口福の伝道者、ディアボロスが食べた食事を食器ごと出現させる常識を歪める力。
その効果を発揮すべく、また数多の保存食も同時に食し、増やす事にて現在住民が食事に用いる虫の食材、それらの消費を後回しに出来るようにする。
根本的な解決にはならぬも飢餓という問題の発生を先送りに、つまり大戦乱群蟲三国志での事件を解決し、長安での問題に対応できるリソースを生み出すまでの時間稼ぎに繋げつつ。
「おっ、あんたもそう思って……うん? あ、あれ、あっちのって?」
一緒になって食べていた長安の住人の言葉。洗脳が弱まったかふといつもの食材が虫であることに気付き顔を青ざめ、周囲を見渡せば。
周りの人間の衣服が、そもそも自分が纏っている衣服も虫の甲羅を用いた物であり、市場に並ぶ食材も虫であることに気付いてしまったのだ。
「ひっ、こっ、なん
……!?」
「気付いたか。大丈夫だ、あれは食べられるし、服も害はない。ただ皆、分からぬだけなのだ」
今にも暴れだしそうな民の肩を錬晏が押さえ、落ち着くように促しこれは普通の食事だと、持ち込み増やした保存食を手渡しながら話を続ける。
「今から少し荒事がある、暫くは家の中にいるように。それと、知り合いにも不用意に出ない様に言っておいてくれ」
有無を言わさぬその圧力、そして洗脳が解けたことによる困惑も合わさって民は大人しくなりながら。
「それと、蟲将は何時頃、このあたりを見回っているのか知らないか?」
「ひ、昼を過ぎて、夕方までには確か……」
蟲将の巡回時間を聞き出す錬晏の問いに、おどおどしつつも民は答える。
こうして、奇襲を仕掛ける手筈や民への被害を減らす、次なる動きに向けての準備は着実に進むのであった。
成功🔵🔵🔴
効果1【口福の伝道者】がLV3になった!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!
シャムス・ライラ
仲間と情報共有、連携
食用の昆虫もあるし
吐く糸も衣服に使われているけれど
ここまで虫だらけだとやはり驚くだろう
友達催眠を使って穏やかに話しかけ
仲間と協力し催眠から覚めた方の心のケアを
大丈夫ですか?
いきなり虫だらけになっていて驚いたでしょう
今仲間達が洗脳状態にある人々を正気に戻そうとしてくれています
大丈夫ですよ
すぐに皆、元に戻りますと勇気づけ
正気に戻った方に許可を得つつ
民家や集会所等の室内を清掃
虫製品を片づけ
そこで正気に戻った方を一旦休ませましょうか
虫製品が目に入らない方が落ち着くでしょう
もし、正気に戻った方々が手伝って下さるのなら幸い
仲間達の用意した衣服や食料もありがたく使わせて貰う
アドリブ等歓迎
ラウム・マルファス
長安の人には潜入の時に良くしてもらったからネ
恩は返したいナ
気付いた人がすぐ代替品が手に入るように、市場で取り扱えるお店が無いか探してみよウ
戸惑ってそうなお店の人に声を掛けるヨ
嘘や演技は下手だから本心で話すヨ
最初は服や布を扱うお店
「行商人のラウムだヨ。何か不安そうだったけど大丈夫?」
「実は最近、虫製品を怖がる人が増えてるって噂を聞いてサ」
「絹織物とか綿布とか扱ってみナイ?」
原料や製法は渡せる範囲で提供するヨ
本格的には、周りの村との交流が復活すれば何とかなるとおもうしネ
上手くいきそうなら、同じ要領で食料品店とか家財屋さんにも声を掛けよウ
虫製品溢れる長安の街、もしそれに気付いた人間が居てそれ以外の商品が無かったとしたら……どうなってしまうのか。
「食用の昆虫もあるし吐く糸も衣服に使われているけれど、ここまで虫だらけだとやはり驚くだろう」
「そうだネ。じゃあ僕は気付いた人がすぐ代替品が手に入るように、市場で取り扱えるお店が無いか探してみよウ」
徐々に混乱が広がるであろう事を見越し、対策を考えるのはシャムス・ライラ(極夜・g04075)とラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)の二人。
人が生活する上で必要な衣食住、その為の食に対しては積極的に対応する面々が居た、ならば自分たちは住と衣を中心に動くとばかりに言葉を交わし、双方必要な場所へと向かっていた。
先ずは衣、それを担おうと市場に向かったラウムの様子を見るとしよう。
「うーむ、最近はあの家の娘が来ないな……」
「行商人のラウムだヨ。何か不安そうだったけど大丈夫?」
ふと考え込む商人に話しかけたラウム、それを聞き顔を上げた商人は何でもないといいながら。
「いや、いつも家族の手伝いで買い出しにきていた子が来なくなった、というだけで。それに行商ですか、珍しい、何か良い物でもありますかな?」
語られたのは恐らく、洗脳が解け虫製品に嫌悪感を示す少女のことであろう。
だがそれはあくまで顔見知りが来ない事による小さな心配、すぐに商売人の顔に戻って問いかけて。
「実は最近、虫製品を怖がる人が増えてるって噂を聞いてサ」
「え? 虫製品? 何をいって……確かに虫を素材にした商品もありますがそんな噂は聞いたことがないですよ」
まだ長安全体にまで洗脳が解けた人間が出始めている、ということは広まっていないのだろう、そしてこの商人もまた、洗脳が解けていない様子。
その証拠に、市場に出店しているこの商人も、取り扱う商品はすべて虫製品にもかかわらず……虫を素材にした商品もある、と言っていたのだから。
「アー……そうなんダ。あ、絹織物とか綿布とか扱ってみナイ? 原料や製法は渡せる範囲で提供するヨ」
現状、無理に洗脳状態だと告げれば混乱が広まりかねないと判断したラウム。
となれば、取り扱う商品に虫製品以外を紛れ込ませて洗脳が解けた際に使用する製品、その幅を増やす方に彼は動きを変更し。
ひとまず試供品のように綿布を広げて見せれば商人がふむ、と考え込むような仕草をした。
「んー、この質感。古着を扱うあいつが最近売れ行きが悪い、と言ってた物と似ているなぁ。まあ、新品だし品ぞろえを増やすには良いかもだが」
虫製品に置き換わっているのなら、それまで使用していた衣類は古着として扱われるのは自然な流れ。
以前から使っていた製品は減っているだろうが、保存状態の良い物は多少は残っているだろう、そしてこうして新品を市場に少しずつでも流通させれば洗脳解除の際に、製品はあるという保険にもなる。
ほんの少しずつではあるが、ラウムは手持ちの商品を提供し、市場に綿製品を復活させる一歩を刻んでいた。
同刻、シャムスは先に洗脳より目覚めた少女、ではなく仲間と共に、遅れて洗脳の解けた家族や近隣住民の対応に当たっていた。
「あ、あんたたちはいったい!? それに、家中に虫が、虫が!?」
「大丈夫ですか? いきなり虫だらけになっていて驚いたでしょう。まずはこれを」
別の仲間が用意した料理や、虫を用いぬ衣類を手にしつつ、騒ぎ始めていた近隣住民の家に入っていたシャムス。
自分が虫の甲羅をつなぎ合わせた衣装で暮らしていた事、貯蔵していた食料が全て虫だった事に仰天していた住人に着替え、またこれを食べて落ち着くように促して。
「今仲間達が洗脳状態にある人々を正気に戻そうとしてくれています、大丈夫ですよ。すぐに皆、元に戻ります」
「元に……ってことは、あれか? 皆、虫を食って虫を着て、気にしてない、ってことなのか」
呼吸も荒く、そして家中の虫製品を前にして。
それらを受け入れていた自分に恐怖を感じる住人だが、されど落ち着かせるように、ゆっくりと語るシャムス。
「はい。ですが、先に気付けた貴方たちは幸運です、だって皆が慌て始める前に、備えておけるのですから」
今気づけた、故に大規模な混乱に動じずに済むのだと語りつつ、家屋の中にある多数の虫製品に目を向けて。
「もし宜しければ……この家か、それか集会所とかがあれば、虫製品を片付けて休めるようにしませんか? 今は虫製品を見るのも辛そうですし」
「あ、ああ……そうだな、そうしてくれて構わないよ。しばらく虫は見たくもないから、うちをつかってくれ」
その言葉は虫製品に囲まれ、正気に戻った住人にとって渡りに船、とも言える提案で。
シャムスは住人の協力も得て、長安全体から見ればほんの僅かな範囲でしかないのだが。
今後に向けての小さな一歩、洗脳解けた住民が一時的にせよ落ち着ける、そんな拠点を作り出していたのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
長安を巡回する蟲将、それは日常の光景であり、民たちは問題なく受け入れているのだが。
この一角だけは不自然に、人の気配が一切無かった。
いや、それでは語弊があろう、正しくは家の外に人の姿が見えない、という事であり。
それは先んじて正気に戻った人々がディアボロスの言葉に従い、まだ洗脳解けぬ友人知人、近所の面々に声をかけ家に引き籠っているからであった。
巡回時間が刻一刻と迫る中、不意に現れた住人が戦闘に巻き込まれるリスクは最小になっていると言えよう。
意図して家屋を盾に、そして破壊せんとした攻撃や行動を行わなければ引き籠る住人への被害も抑え込めるだろう。
だが、あまりに仕掛けるのが遅れれば巡回する蟲将も何かに備える可能性もある。
「んー……? 人の気配がなさすぎるぞ? ちょっと調べるか、お前たちはあっちへ、お前らはこっちだ。私はこのまま行くぞ」
人気の少なさを感じた蟲将、曹休は配下を分けて調べようと動き出す。
現状はそれによってトループスへの攻撃も、更に言えば護衛と距離がある現状を利用して、先んじて曹休に痛打を与え指揮系統を混乱、分断の上で護衛を各個撃破する事も可能であろう。
如何なる形で奇襲を仕掛けるか、ディアボロスの攻め方が問われるのであった。
陳・桂菓
【魔女の薬店】で参加。
作戦は、私と唯妃が左右から敵軍を挟撃し、敵が固まったところにエルフリーデの高火力を当て込むというもの。
「……単騎で押し込めと来たか。策と呼べるのか、それは?」
しかしまあ、できないとは言い難い。
使用武器は双短戟『騰蛟昇竜』
敵は空を飛びつつ遠距離攻撃を仕掛けてくるらしいが、こちらも残留効果【飛翔】を使って飛びつつ、闘気の刃を撃ちまくって敵を叩く。
飛んでくる矢や槍などは、闘気を纏った戟で叩き落とすなり、回避するなりする。速度と手数を活かせば、簡単に動きを封じられることはないだろう。
正直、敵の矢雨よりも味方の炎の方がよっぽど脅威だ。
巻き込まれる前にさっさととんぼ返りしよう。
エルフリーデ・ツファール
【魔女の薬店】の2人と一緒に。
アドリブ歓迎。
へーへー。まあ、出張ったからには働きますよ、ッと。
で、どうする? なんかクールな策のひとつでも持っちゃいねェのか軍師様よ。
やべェな。なんかやってる事だけ見ると私ら全員馬鹿みたいだぞ。
まあ実際そこまで問題になる相手でもねェって事なんだろうが。
普段なら【高速詠唱】でババッとあちこち燃やす感じだが今回は前衛がいるししっかり詠唱してからブッ放すかな。
【魔術知識】に裏打ちされた炎で相手をしっかり範囲に収め【捕縛】、そして焼き尽くす。
「おー、もうちょい押し込んでくれェ。そんでさっさと逃げろよォ? 巻き込まれても責任なんざこれっぽちも取る気ねーからなァ!!」
黄泉王・唯妃
【魔女の薬店】の2人と一緒に。
アドリブ歓迎。
どうやら住民の方々への対処は済んでいるようですね。
そうなると後は蟲共の駆除、私達の得意分野だけです。
さあ、キリキリ働きますよ2人とも。
正直雑魚相手に作戦も何も必要ないでしょう。
私と桂菓が左右から敵を圧し込んで、纏まったところにエルの火力でボン、と。
【残像】で【フェイント】掛けつつ【突撃】しましょう。
直接損傷与えるような攻撃よりは掌打や前蹴りで相手を後ろに下げさせるように立ち回ります。
「ほらほら桂菓。ちゃんと合わせてくれないと後ろで睨んでる魔女が私達ごとでも魔術ぶっ放しますよ! 巻き込まれるなら1人で巻き込まれてくださいね!」
巡回、そして異変に気付き戦力を分散させた蟲将たち。
いまだディアボロスの存在に気付いていない千載一遇の好機を逃さぬと狙いを定めるは黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)であり。
「どうやら住民の方々への対処は済んでいるようですね。そうなると後は蟲共の駆除、私達の得意分野だけです」
状況を確認、ふっと微笑む視線の先には彼女と同じく、敵を殲滅せんと集った仲間であり。
「さあ、キリキリ働きますよ2人とも」
「へーへー。まあ、出張ったからには働きますよ、ッと」
唯妃の呼びかけに気だるげに応じるはエルフリーデ・ツファール(紫煙の魔術師・g00713)であり。
その隣で真剣な表情で、次なる言葉を待つは陳・桂菓(如蚩尤・g02534)という布陣、つまりは三人での連携を仕掛ける予定なのだろう。
「で、どうする? なんかクールな策のひとつでも持っちゃいねェのか軍師様よ」
「正直雑魚相手に作戦も何も必要ないでしょう。私と桂菓が左右から敵を圧し込んで、纏まったところにエルの火力でボン、と」
如何なる策にて攻めるか、とエルフリーデが問えば左右からの追い込み、そして火力で粉砕という方針。
それを聞き、半ば呆れたように目を開いたのは桂菓であった。
「……単騎で押し込めと来たか。策と呼べるのか、それは?」
至極当然な指摘、だが唯妃はそれで充分だろう、といった雰囲気で。
「やべェな。なんかやってる事だけ見ると私ら全員馬鹿みたいだぞ」
弾けた雰囲気のエルフリーデすらある意味無策に近くないかと感じる始末。
だがしかし、相手も戦力が分断状態で更には此方に気付いておらず、また民間人に被害を及ぼす事を考えなくて良い状況。
となれば奇襲としてはこれで十分だと語る唯妃の意見も頷けるのか、二人は苦笑しつつもその策に従うと、物陰に隠れて移動を開始。
三人が三方に、二人が敵を追い込み一気に攻め立てるべく息を潜めて待ち受けて。
「ふーむ……家に籠っているようだが何かあったか?」
「さあ? この辺りだけだが」
少人数で散開、周囲を調べる魏軍硬殻兵が声を掛け合い、首をかしげて歩を進め。
人が居ないわけではない、だが表に出てきていないというのはどういうことかと考えながら、遠くを見て他の仲間も同じような状況だと認めつつ。
何なら何処かの家に無理に入って、調べてみるかと足を止めたその時である。
「考え事の最中で悪いが……放つ!」
不意に聞こえたのは桂菓の声、それと同時に飛来するは闘気にて練り上げられた鋭き刃。
振り向くより早く飛来した刃にて走る激痛、想定外の不意打ちに驚きながら魏軍硬殻兵が羽を広げて浮遊して。
高所を取って敵の位置を見極めようと弓を、槍を構えて反転しつつ見渡せば。
「咄嗟の判断は良し、だが遅い!」
視界に入るは空を飛び、双短戟『騰蛟昇竜』を構え急接近する桂菓の姿。
急ぎ矢を放ち、また槍を投げて迎撃せんとした魏軍硬殻兵であったがその反撃を武器にて払い、また再び短戟を桂菓が振るえば飛来する矢を撃ち落とし迫る闘気の刃。
「ぐおっ? ちっ、一旦下がって立て直すぞ!」
「ああ、合流して押し返す!」
奇襲された状況で戦い続けるのは不利と判断、兵が守りを固め下がり始めていたのだが。
その先ではこの奇襲と同時、既に唯妃も魏軍硬殻兵に攻撃を仕掛けていたのであった。
「さあ、殺さねばならない蜘蛛の本体はどちらでしょう?」
「なっ!? こいつ、どこから……ぐおっ!?」
不意に現れた唯妃、接近を許した兵はそのまま無防備な体に強烈な掌打を受けて後退し。
更には別の兵に向け、唯妃はまるで巣を張らず、地上を飛び跳ね獲物を追い立てる蜘蛛の如き跳躍にて急接近。
残像残し、目をくらませて懐へと飛び込めば、咄嗟に槍を構えた兵に前蹴りを叩きこみ、そのまま後方へと追いやるように攻め立てていたのであった。
「ぐおっ、この、調子に乗るな!」
地上を駆け、次々と攻撃を繰り出す唯妃に攻められ、何とか攻略の糸口を見出そうと下がりながら空中へと逃れる魏軍硬殻兵。
反撃に投げ放たれたその槍は、地上で急停止からの別方向へと跳躍した唯妃には刺さらずに、ただいたずらに地面を抉り。
そのまま再び攻撃を仕掛けるかのように、不敵に笑い地上を駆ける唯妃から離れるように後退、仲間と合流しての反転攻勢を狙う魏軍硬殻兵だがこれこそ二人の、否。
「ハハッ、今回は前衛がいるししっかり詠唱してからブッ放すかな」
パチン、と指を鳴らしつつ、不敵に笑うエルフリーデの視界には追い立てられ、合流果たす魏軍硬殻兵の姿が見え。
普段は高速詠唱、範囲を絞らず周囲を一気に燃やすが此度はしっかりと狙い、詠唱も出来ると構える彼女を含めた三人の狙い通りの動きであり。
「おー、もうちょい押し込んでくれェ。そんでさっさと逃げろよォ? 巻き込まれても責任なんざこれっぽちも取る気ねーからなァ!!」
自分は一撃、大火力を打ち込むだけだと集中し、樫の杖を構えるエルフリーデ。
仲間にハッパをかけながら、作戦通りに立ち回れねば巻き込まれるが責任取らぬと宣言し、とりあえず警告はした体を整えて。
「ほらほら桂菓。ちゃんと合わせてくれないと後ろで睨んでる魔女が私達ごとでも魔術ぶっ放しますよ! 巻き込まれるなら1人で巻き込まれてくださいね!」
「ああもう、まったく……正直、敵の矢雨よりも味方の炎の方がよっぽど脅威だ」
この状況を楽しんでいるかのように警告を聞き、また仲間にも対応する必要があると笑いながら言う唯妃。
対照的に、困ったような表情のまま巻き込まれるのは勘弁だとばかりに追い立てる刃を、そして武器に力を込めて魏軍硬殻兵を押し込む桂菓。
三人のやり取りを聞き、追い込まれたと察した兵達が何とか対処せんとしたが既に手遅れ、まるでとんぼ返りをするように空駆ける桂菓が反転し。
地上を跳ねて追い込む唯妃もまた、逆方向に跳躍すれば、兵に見えるは赤黒き炎によって生み出された巨大な球体で。
「囲え覆えよ窯の蓋、地獄の底で身を焦がせ――」
放たれたエルフリーデによる球体、それは着弾地点から半球状に変形し、兵たちを飲み込んで肥大化し。
凄まじき重圧と炎の熱によって抑え込み、見えぬ天を仰ぎ見る事しか出来ぬ兵を文字通り焼き尽くす地獄の炎となっていたのである。
ほんの僅かな時間によって行われた猛攻にて主力が瓦解、残存戦力は少数居るも、何故か指揮命令は届かずに。
各個で判断せざるを得ない状況の魏軍硬殻兵に組織だった抵抗はもはや不可能。
大きく数を減らし、また分散した残存兵は三者の猛攻により一人、また一人と討ち取られ、指揮官たる曹休を援護できる戦力は壊滅していたのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV3が発生!
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
巡回兵は後続の彼女たちに任せて大丈夫そうだな
なら私は『曹休』を抑えよう
<地形の利用>で限界まで近づき沛雨で強襲
反撃でこちらの場所は知られるだろうから
素早く<ダッシュ>で近接して立ち回りを<撹乱>する
こちらは早期決着が目的じゃない
仲間が巡回兵らを片付けるまでの<時間稼ぎ>ができれば上々なんだ
その為には無理な深追いはせず、長く対峙できるように心がける
此方の思惑に気が付いたところでもう遅い
私から逃れられると思うなよ
何故、トループスである魏軍硬殻兵の苦境に有効な命令が下されなかったのか?
それは強襲と同時、曹休もまたディアボロスの襲撃を受けていたに他ならない。
「巡回兵は後続の彼女たちに任せて大丈夫そうだな」
仲間が仕掛けるのを認めつつ自身は曹休に向かい飛び掛かるは夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)であり。
手にした黒龍偃月刀を振り上げ急接近、近接戦闘と思わせて。
「ぐおっ!? 奇襲だと!? だが甘いわ!」
曹休が呼び出すは巨大な甲虫、それに飛び乗り間合いを取るように走り出し、弓を構えたその直後。
「怒りに呑まれろ」
淡々と告げ、刃を振るう錬晏の動作と同時、曹休の周囲には突如驟雨が降りしきり。
その雨粒は小さいながらも鋭き刃へと変じその体を容赦なく傷つけていくのであった。
「チィイ、こざかしい真似を! ならばこれでどうだ!」
苛立ちながら下がる曹休、甲虫を走らせ傷つきながら矢の雨を放てば錬晏は黒龍偃月刀を振るって打ち払い。
一定の距離を保ちつつ、されど自由に動かさぬとばかりに相手を見据え、次なる攻撃を仕掛ける好機、それを図るような仕草を見せる。
「どうした、此方の隙が見えないか?」
「フン、腰が引けているのはそっちだろうに! その大物は飾りか?」
挑発するような言葉を放つ錬晏と、逆に挑発を返すような曹休。
互いに距離を取った双方のにらみ合い、されどそれこそが錬晏の狙いであり。
突如響いた炸裂音、そして巨大な炎が数多の魏軍硬殻兵を飲み込む光景を遠目に見やり曹休が驚愕し。
「なっ……!? くっ、ええい、残る者はこち……ぐおぉっ!?」
「此方の思惑に気が付いたところでもう遅い。私から逃れられると思うなよ」
一網打尽という言葉の如く、配下の兵が大打撃を受け何とか立て直すように命令を下そうとした刹那、再び強烈な驟雨が襲う。
それは仲間が巡回する兵を打ち倒す、その時間を稼ぐことを最大目標とした錬晏の策。
ここで決めるのではない、深追いはせず、されど長時間の対峙をすればそれが勝利につながると確信した行動であり。
故に的確に妨害をすることで、配下の苦境に指揮命令を下せず悪戯に時を消費する曹休の姿がそこにはあったのであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
シャムス・ライラ
巡回兵は仲間に任せて良さそうだ
ならば私は…
同じく抑えに回ろうか
複数ならばさらに効果も上がるだろう
地形の利用で戦闘に有利な位置取りを
戦場を広く見
仲間の動きを援護する
仲間とタイミングを合わせ
金星舞唄で仲間に加護を与えつつも
中距離から烈風や氷の刃で敵視界を奪うように攻撃し
攻防併せつつ援護を
万一にも住民に被害がいかぬよう
包囲するような形で敵を削り
後続の仲間にも有利な展開に持ち込む狙い
近くを気にすれば中距離からの攻撃にさらされ
そちらに目をやれば近くに隙が出来る
さぁ、どうする?
敵攻撃はパラドクスで敵の目をそらしつつ
飛翔等で間合いを取りつつ臨機応変な動きで
可能な限り損害を減らす
アドリブ等歓迎
有栖川・瑠依
(サポート)
こんにちは、もし宜しければ連れて行ってくださいね。
その…種族としてはサキュバスでありますが、そういうのはどうも苦手で…出来そうにないかもです。
良心に触れる事をするのも…今はまだ…。
【アート】【偵察】【観察】あたりが、特記できる技術になります。
リアライズペインターの力で、お仕事を彩る事が出来れば…と思っています。
不思議の国のアリスを始めとした、ルイス・キャロル作品全般をモチーフとしたパラドクスを所持しています。
お仕事に合わせて、どれでも使用しますよ。
どうぞ、よろしくお願い致しますね。
「ひゃっ…は、はい…よろしくお願いします…!」
「私なんかの力でも、ほんの僅かでも…皆様の後押しが出来れば…。」
ギベオン・クァーナー
(サポート)
基本的に「クロノヴェータを討伐or見聞を広げるため」に行動する竜派のドラゴニアン魔導師です。
自慢の魔法でどかんばこーんと戦うのが好きです。
戦闘以外の場面では現地の書物をひたすらに読み漁る本の虫でもあります。
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
クロノヴェータに対しては基本的に凶暴です。
他のディアボロスに対しては温厚で、迷惑をかける行為はしません。
公序良俗に反する行動はしません。
空いた時間がある場合は現地の本を読んで時間を潰すことが多いです。
メーラーデーモンの『ビンクス』は、主人を槍で突っついて急かすことがあります。
他はおまかせです、よろしくお願いします。
小佐田・輪
(サポート)
『フフフ…この世は不思議なことばかりデス…』
女
149.4cm 赤い瞳 黒髪 色白の肌
オカルトが好き ぼさぼさの髪 知識欲が強い 怪談話が好き 胸元に傷跡
ワタシ、~サン、デス、マス、デショウ、デスカ?
オカルト系の雑誌でライターをしているが、世界が世界なので実質休業中
新たな世界への怒りやら興味やらでいろいろ首を突っ込みまくっていたら戦闘に巻き込まれてケガした挙句どうもガチで呪われてしまったらしく、そのままディアボロスに覚醒
本人は公的に不思議な事件に絡めるようになったためそんなに気にしていないようだ
胸元の傷はアイテムポケット、アホ毛はオカルトレーダー
好奇心旺盛で首を突っ込みがち
アドリブ連携歓迎
配下の兵が削れる中での足止めを受けた曹休、なんとか態勢を立て直し反撃せんと気炎を上げるが時すでに遅し。
「巡回兵は仲間に任せて良さそうだ。ならば私は……同じく抑えに回ろうか」
指揮命令を再び出さんとする曹休を妨げるように動くはシャムス・ライラ(極夜・g04075)であり。
「ふむ、指揮官はああやって立て直そうとするか、実に興味深い……」
「フフフ……手遅れのようデス。しかしマダ、やる気なのは尊敬できマスネ」
同時に曹休の動きを観察するはギベオン・クァーナー(ドラゴニアンのレジェンドウィザード・g02949)と小佐田・輪(紡ぎ紡がれしオカルトマスター・g01356)の二人。
しかしこの二人は共通して、自分たちの良く知る世界以外、つまり知識が不足している世界の情報を知りたいという好奇心での観察も含めていて。
追い散らされつつある数多の兵士、先に仲間が手を施した長安の人々の生活や住居の様子等にも目を輝かせていたのであった。
「…………!」
しかしそれでは問題だろう、やる事があると急かすように動いたのはギベオンの連れたメーラーデーモンのビンクスで。
観察ばかりやってる場面ではない、しっかりと相手を倒すのだと主人を槍で突っつき仕事をしろと急かしていて。
「オット、ワタシ達も急かされちゃいマスネ、フフフ」
「ひゃっ……えっ。は、はい? わ、私もですか?」
アホ毛をみょんみょんと動かしながら、輪が話を振ったのは有栖川・瑠依(ようこそ、私の世界へ・g02849)
普通に敵の動きを見極めんと見ていた最中、唐突にせっつかれるかも、等と言われ驚きの声を出してしまった瑠依であはるが、そこは気持ちを切り替えて。
「ええと、は、はい。せ、せっつかれないように、ほんの僅かでも……皆様の後押しが出来れば……」
ギベオンとビンクスのやり取りを愛で追いつつ、これより曹休に仕掛けると気持ちを高め大きく息を吐いていたのであった。
「よし、それじゃあ。あっちで殲滅が終わるまで、遠近織り交ぜ仕掛けようか」
そんな三人のやり取りを見たシャムスが語るは曹休を追い詰める方針、それは配下が壊滅するまで指揮命令を下させず、包囲し遠近織り交ぜ仕掛ける策。
各々が得意とする攻めを組み合わせ追い立て、完全に殲滅すると語りまずは自分が仕掛けるとばかりに走り出し。
先んじて攻撃を受け、されどここから挽回せんと奮起する曹休を倒すべく挑発的な言葉と共に攻め立てていく。
「部下の危機、まともに動けないとは不甲斐ないですね」
「なんだとぉ!?」
まるで舞うような動きで姿を晒し、爪弾く音色に乗せて告げるは指揮官として不合格という侮蔑の言葉。
その言葉に激高し、怒りと逆恨みにて生み出した呪詛が寄生虫という形を成した曹休であったがその体を切り裂くように、侮蔑の言葉は見えぬ風の刃と姿を変えて曹休の体を傷つける。
距離を取っての攻防、それを演出するように。
されど家屋に被害を出さぬよう、極力自分の背には家屋を置かず、空間を背にした立ち回りを試みるシャムスを前に、反撃の寄生虫を解き放つ曹休。
だがその間に急接近する黒き影、それは黒衣に身を包んだ輪であり。
「寄生虫が出ル、興味深い体デスネ。調べたいデス」
まるで何かを探るかのように、伸びたアホ毛がぐるぐる回る中で一気に間合いを詰め、おもむろに自身の胸へ、否。
胸に刻まれた傷跡に手を伸ばせば、その傷口が開くと同時に彼女はその中からとても大きく、太く禍々しい空気を放つ五尺釘を引き抜いて。
「この中デスカ? ここから出てくるんデス?」
「ぎぁああ!? な、なんだお前は!」
人間で表すならば腰より下から伸びた部位、虫でいう腹部にあたる場所へ躊躇なくその五尺釘を突き刺す輪。
理解できぬ言動から繰り出された素早い一撃、それをもろに受け激痛と共に困惑の声を上げる曹休。
これではいかんと甲虫に騎乗し、距離を取りつつ数多の矢を放ち輪の接近を阻みつつ、その体に矢傷を付けるように反撃を繰り出すが。
「そう動く、か。だが近くを気にすれば中距離からの攻撃にさらされそちらに目をやれば近くに隙が出来る。さぁ、どうする?」
再び響く言の葉、そして先ほどより降り続く雨粒が形を変えて、水の刃となって飛来する。
それは仲間の攻撃すらも利用したシャムスの牽制攻撃であり、此方には遠近問わぬ攻め手が居ると相手を焦らす意味もあっての行動で。
「小賢しい、全て纏めて倒せば済むことよ!」
叫ぶ曹休が矢を放ち、また数多の寄生虫をぶちまけディアボロスの攻撃を押しのけ反撃するが、その体が着実に傷ついているのは覆せぬ事実。
傷つきながらも奮戦するその姿から、徐々に勢いが減じているのは誰の目にも明らかで。
「も、もう抵抗は、その……やめて、下さい!」
「なにを言うか、小娘が!」
声を上げた瑠依に怒りと共に返す曹休、それは追い詰められた余裕の無さを示す証拠であり。
「何を言っても無駄だろう、戦い倒すしか無いのだからな」
淡々とディアボロスとクロノヴェーダ、その関係を語るギベオンの手には激しく光る雷光が握られて。
「穿て!」
叫びと同時、それは瞬時に礫の形へと変化して、まっすぐに突き出した彼の腕からまるで長大な槍が伸びるかのように。
光の軌跡を残しつつ、曹休の体を貫き甲虫より落下させていたのであった。
「ぬ、ぬおおお!? 何故だ、何故こんなこと、に!?」
本来存在しない敵、長安という場所に突如出現した敵対勢力。
それを前に追い込まれている窮地を嘆きつつ、何とかせねばと矢を放ち逃れる術を模索するがその手段となる筈の配下はここまでの時間で既に全滅し。
更に移動を阻害せんと、槍を手にしたビンクスが曹休の視界を阻むかのように飛び回り、当たろうが当たるまいが構わず槍を突き出して。
「ええい、邪魔を……うん?」
鬱陶しそうに矢を放ち、その妨害を跳ね除けた曹休だったが一瞬、異様な空気を感じ取る。
それは少し離れた場所で、戦いの最中であるにも関わらずスケッチブックに何かを描く瑠依の姿であり。
「おいでませ名もなき主人公。ジャバウォックには用心あれ!」
真っ白なスケッチブック、そこに描かれたのは一人の青年。
手にする鋭き剣、それは彼を英雄と持て囃される存在へと昇華させる武器であり、描かれた青年は実体を持ち一切の躊躇なく曹休の元へと進み行き。
一つの強大な敵、弱き者には目もくれず名のある存在だけを討ち果たす、その為だけに突き出された剣は抵抗する曹休の体を刺し貫けばそれが致命の一撃で。
「ごぶっ……ふっ、ま、まさか、こんな、はずが?」
信じられぬと驚愕の言葉を発し、手にした弓に矢を番えんとした姿勢のままに曹休は倒れ伏し、そしてそのまま動きを止めるのであった。
これによって、巡回していたこの一団は指揮官を始め配下戦力も全て失い、人々の脅威は取り除かれたのであった。
●
「あ、あはは……私が、倒しちゃいました」
戦いの流れとはいえ、信じられぬといった様子で言葉を紡ぐ瑠依。
だが戦場は水物、機械があれば補助に徹する動きであろうと最後となる動きをするのは誰にもあり得る話であろう。
「ふむふむ、ここにはこんな書物が……ああ、実に興味深い」
「ア、それワタシも見たいデス」
「…………」
そんな中、安全になったので人々が家々から出てきた最中、様々な物品の中から記録媒体、つまりは紙に記された書物をキラキラした目で読みふけるギベオンと、同じく目を輝かせ覗き込む輪。
戦いが終わったとはいえ欲求に忠実な二人を見て、何とも言えない表情で佇むビンクスという図がそこにはあったのだ。
「まあ、戦いが終わったのだからああいうのも良いでしょう。しかし……どこもかしこも虫まみれ、ですね」
共に戦った仲間の様子、それを見つつ長安の様子を見るシャムス。
虫製品によって支えられる異様な光景、そしてそれを当然と受け入れる住人と催眠から解放され、恐慌を起こす住人の姿。
人々が事実に気付けば、より混乱が大きくなる、それを防ぐ手立てがどれだけできるのか。
いや、それ以上に大きな動きがこの世界で起こりそうだという胸騒ぎを覚えつつ、出来ることは全て終わらせたのである。
此度の戦いは小さな成果かもしれない、だが何もしなかった結末とは、また別の結末を迎えるには必ず必要な成果であろう。
ならばその成果を誇りつつ、一同は速やかに新宿島へと帰還を果たすのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【口福の伝道者】がLV4になった!
【現の夢】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!