リプレイ
金刺・鞆
なにやらよいかおりが……むん。ほっとちょこれーと、なるものをつくっておーろらを……おーろら!
あの空に光る御簾のごときもの、ですね!
これはぜひとも見にゆきたい。さっそくほっとちょこれーとをつくりましょう、いぬ!
蓋つきのかっぷをふたつ、ともといぬのぶん。ちょこれーとは……あまいのがよいですねえ。ほわいと、みるく……むむむん。
ふたつつくりますし、わけっこしましょうか、いぬ。
白いほうには苺のちょこぺんしる? にて、ぐるぐるうずまきを描けば……むふふん、いぬによく似ておりませんか?
みるくちょこ、のほうはお手本通りにつくりましょう。あれんじ、はもっと経験を積んでから。
出来上がったら蓋をして準備完了、です!
●ミルクとホワイト
「なにやらよいかおりが……」
新宿島の一角、漂う甘い香りに誘われて、金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)が一軒のカフェバーへと辿り着く。飾られた店構えから察するに、何やら催し物が開かれている様子。とことことそちらに向かった彼女は、店の前に貼り出されていたビラを読み上げる。いかにも手作り感漂う貼り紙に書かれていたのは、参加者の募集の文言だった。
「ほっとちょこれーと、なるものをつくっておーろらを……おーろら! あの空に光る御簾のごときもの、ですね!」
ちゃんと張り紙にはそんな感じのイラストも添えられている。これは是非とも見に行きたいと即決して、鞆はモーラット・コミュを引き連れ、そのイベントに突撃した。
「さっそくほっとちょこれーとをつくりましょう、いぬ!」
賑やかな店内へと飛び込んでいく彼女の背を、いぬが楽し気に追いかけていった。
オーロラ鑑賞ツアーへの参加を申し出ると、運営側から蓋付きのカップが二つ渡される。
「ともといぬのぶん、ですね」
なるほど、と頷いた鞆は続けてどのチョコレートを使うかを吟味する。どれも良い香りがしているけれど、どうせなら苦いのよりも甘いものが良い。それぞれの匂いを嗅いでいるいぬと共に、順繰りにそれらを確かめて……ホワイトチョコとミルクチョコ、この辺りが良さそうだと候補を絞ったところで。
「……むむむん」
それではどちらにしましょうかと、しばし頭を悩ませる。
「……ふたつつくりますし、わけっこしましょうか、いぬ」
キッチンの前に踏み台を用意してもらって、ホットチョコレートの作成に取り掛かる。カップに注がれ、あたたかな湯気を燻らせるそれに、鞆のチョコペンシルを持って向かい合った。ホワイトチョコのキャンバスに、赤色の渦巻をふたつ描けば出来上がりだ。
「むふふん、いぬによく似ておりませんか?」
いぬの頬、かわいらしい渦巻模様をむにむにしながら誇らしげに彼女は言う。当のいぬは「そうかなあ」みたいな顔していたが、まあ些細なことだろう。
それからもうひとつ、ミルクチョコの方は、手堅くお手本通りに。
「あれんじ、はもっと、経験を積んでから、ですね」
完成したそれらの蓋を閉じて、熱を封じる。お楽しみは現地を訪れてから。ほどなく、オーロラ鑑賞のためのパラドクストレインが出るだろう。
大成功🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
……でも今回お客さん大勢いらっしゃるので、もうちょっとだけ待ってくださいね。
舞剣・荊
【ラズベリーパイ】
○目的
チョコを茹でつつ盾祀にちょっかい
○概略
刻逆で感情を失ったキッズ
○調理
チョコにマグロ入れたらすべて死にます!!ってはるーちが言ってたし、レシピ通りやりゃうまくいくっしょ
トッピング?自由に入れていい?
……
全部入れよーぜ!!ひゃっほー!!!!
お!盾祀ニキじゃん!
何作ってんの?てかマグロ食べた?最近元気してる?たかなし挨拶しなよ!エナドリつくってんの?一杯ちょーだい!
……これ何味?ていうか身体中から力が湧いてくるし全身が黄金に輝き出してる!
コレがエナドリのチカラなん!?
え、知らない?なにそれこわ
たかなしのも気になるからつまみ食い
うーん
クソ甘い《tasty》
奴崎・娑婆蔵
【ラズベリーパイ】
●目的
・年長なので引率に来た
●概略
・でも心根はキッズ
●調理
落ち着きなせえよ、舞剣の
この手の仕儀にゃ作法があるんでさァ
材料をよぅく見定めて……ここで『おいしくなあれ』と唱えつつ……落ち着いて……全部入れやすぜヒャッハー!豪華全盛りでさァ!
やや、小鳥遊のお嬢に怒られちまいやした
そうケンケンしなさんなよ――むむっ、分かりやしたぜ
さてはお前さんもあっしらの全部盛りに興味がおありか
よござんす、特別にブツを分けてやろうじゃァありやせんか(色とりどりの小さなツブツブしたやつとかを半透明な個包装のパックで譲る)
おっと、そちらにおわすは盾祀の
騒がしくしちまって申し訳ねえ
今年も世話ンなりまさァ
小鳥遊・英
【ラズベリーパイ】
ひとさまに迷惑をかけないでくださいね
こらーーーっ!!!!
もう面倒くさい……近寄らんとこ……
ちょっと距離を置いた場所で自分用のホットチョコを作ります
わたし好みカスタムです
温めた牛乳にミルクチョコ入れて
お砂糖どばー
キャラメルソースどぼー
うんうん、いい感じではないでしょうか
仕上げに砕いたフリーズドライのいちごをかけて、っと
組長もいるから大丈夫ですよね……?
剣舞さんが迷惑をかけないように遠巻きに盾祀さんを見守ります
え、ちょ、こっちに振らないでくだちい!!
あ、アッス……ことよろです……
そうだマシュマロ貰っておこ
●今年もよろしくお願いします
今日は特別にチョコの匂いの漂う空間、イベントの会場であるカフェバーについたところで、小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)は前もって同行者に告げる。
「いいですか、ひとさまに迷惑をかけないでくださいね」
「ここ得ておりやすぜ小鳥遊のお嬢」
「そんなに心配すんなよたかなしー」
奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)と舞剣・荊(Thorm.・g02226)がそう返すが、心配なのは勿論後者の方だ。半眼でそちらに視線を送ってみるが、そんな含みが通じるはずもなく、荊は平然と言う。
「チョコにマグロ入れたらすべて死にます!! ってはるーちが言ってたし、レシピ通りやりゃうまくいくっしょ」
「まあ……そこがわかっていればいいですよ」
とはいえあまり深入りすると振り回されるだけで終わってしまう。あえてちょっと距離を置いたところで、英は自分のホットチョコ作りに取り掛かった。
小鍋で温めた牛乳にミルクチョコを入れて、ゆっくりと溶かす。追加のトッピングは勿論自分の好みに――お砂糖とキャラメルソースをほんの少し(どばーっ)加えていく。よくかき混ぜてひとなめ、もうちょっとお砂糖を足してもいいな、後はフリーズドライのイチゴを加えよう、などと考えながら、気になるあちらを横目にする。
まあ、組長がついてますから大丈夫ですよね……?
「トッピングかー、自由に入れていい?」
「落ち着きなせえよ、舞剣の。この手の仕儀にゃ作法があるんでさァ」
そこでは丁度、荊が同じような工程に至っており、引率の娑婆蔵が余裕をもって彼女を諭していた。さすが年長者、これなら安心だろう。
「材料をよぅく見定めて……ここで『おいしくなあれ』と唱えつつ……落ち着いて……」
荊が大量にかき集めてきた小瓶から丁度良いものを選び取り、味と香りを感じ取りながら慎重に。そうして「おいしくなあれ」と唱えたところで、荊と目が合う。感情がないはずのその瞳は、それでも何かを問いかけているようで――。
「全部入れちまいやしょうか!!」
「よーし全部入れよーぜ!!」
「ヒャッハー! 豪華全盛りでさァ!」
「ひゃっほー
!!!!」
「こらーーーっ
!!!!」
一瞬で収拾のつかなくなったそちらを見かねて、英が咎めに入った。
「最初に言っておいたじゃないですか!! 組長まで一緒になってそんな
……!!!」
「そうケンケンしなさんなよ小鳥遊の――むむっ、分かりやしたぜ」
宥めるように応じていた娑婆蔵だが、その様子から何かを察したようで。
「さてはお前さんもあっしらの全部盛りに興味がおありか」
「違いますけど」
「よござんす、特別にブツを分けてやろうじゃァありやせんか」
組長も時々話聞かなくなるんですよねえ、などと思っているところで、娑婆蔵の袖の下から半透明の袋が出てきた。色とりどりのツブツブしたやつとか小麦粉に似た白い粉とかが個包装のパックに無造作入れられて……。
「組長もっと人目気にした方がよくない……?」
「あの……こちら一般のお店なので、ブツの取引現場にされるのはさすがに……」
「お! 盾祀ニキじゃん!」
「おっと、騒がしくしちまって申し訳ねえ」
主催者側が制止に入った。まあ、誤解はすぐに何とかなったようだが。
「何作ってんの? てかマグロ食べた? 最近元気してる?」
また楓が激流に呑まれた。へーエナドリ作ってんの? どんなん? 飲んでいい? ということで、彼の作った茶色い液体を荊が味見してみる。曰く言い難い香りと、スパイスが舌の上をつつく。液体の温度以上の熱が、じわりと広がり――。
「……これ何味? チョコ入ってる?」
「まあ、香りづけ程度には」
「ていうか身体中から力が湧いてくんだけどすごくない? ほら何か全身黄金に輝き出したし!」
「元気になってもらえたようなら嬉しいですが、なぜ発光を……?」
「えっわかんないの?」
「プラシーボってやつじゃありやせんか」
なにそれこっわ。原因不明の眩い光はかなり怪しいが、本人はさして気にした風もなく、光り輝く手を振って見せる。
「たかなしも飲む? あと挨拶しといたら?」
「え、ちょ、眩しい! その状態でこっちに振らないでくだちい!!」
それとなく距離を置いていたところを照らし出され、英が悲鳴を上げた。全開人見知りにこの状況は厳しいか、とにかくまた収拾がつかなくなってきたので、ここは一つ年長者らしく、娑婆蔵が先導することにする。もう二月も半ばではあるがそこはそれ。
「今年も世話ンなりまさァ」
「あ、アッス……ことよろです……」
「あっはい、こちらこそお世話になります。よろしくお願いしますね」
すっごい眼ぇ逸らすじゃないですかこのお嬢さん、などと思いつつ、楓は丁寧に頭を下げた。
話は振ったがそんなことはどこ吹く風、挨拶を交わす彼等をおいて、荊は口直しとばかりに英のホットチョコレートもつまみ食いしてみる。
うーん、なるほど。これは何とも、先程のエナドリとは随分違って。
「クソ甘い《tasty》」
「どういう表情ですかそれ?」
ていうか勝手に飲まないでくださいよ。そんな感じでいつものようにわいわいしながら、一行はこの後のためにマシュマロを取りに向かった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV2が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!
樹・春一
【神樹】
チョコレートは飲み物ですよ姉さん!
……ココアでよくないですか?
でもバレンタインですよ! なんかそう、きらきらさせたい!
僕はいつだって光り輝いてますし、姉さんは僕以上の輝きを放っていますが!
ココアも! 光りたいはず! そうですよねココア!
つきましてこのケーキによく乗っている銀色のつぶつぶで輝きを演出し
多すぎですか?
なるほど! 背景が白ければ輝きもよく見えるというもの!
流石は姉さんです! センスも抜群です!
ではクリームをどかっと致しまして! きらきらを少々!
どーんと!(どーん)
やや! 貴方は電車の方!
いかがですか! 輝き放つココアです!
姉さんくらい輝いているでしょう! そうでしょうとも!
樹・由乃
【神樹】
よく身も蓋もないことを言いますよねお前
褒めているんですよ
ではココアということで。はい終わり終わり
変に気取ったスパイスを入れても妙な味になるだけなんですよ
結局普通のやつが一番なんです
まあ折角だから見た目くらいよくしたいという気持ちはわからんでもないですが
馬鹿お前それはスプーンでざくっと入れるもんじゃありませんおやめ
というかココアに直接ぶちこむものじゃありません
ホイップしたクリームを乗せてから少しだけ上に散らすんです
そう、少し少し……あーあーあー
まあ死にはしないでしょう
私のはクリームの上に花のチョコでも添えときますかね
そいつの言ってることは気にしなくていいんで
お仕事頑張ってください
●禁句
固形のチョコレートを割って砕いて、弱火で慎重にミルクに溶かし込む、そうしてできるのがまろやかで甘い、ホットチョコレートである。
「……ココアでよくないですか?」
「よく身も蓋もないことを言いますよねお前」
樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)の漏らした素直な感想を、樹・由乃(堕ちた翠星・g06228)が横目にしながら呟く。まあ褒めてはいる、なにしろ由乃にも多分にそういうところはあるのだから。
初手でイベントの否定から入るのはやめてほしいが、実際そういう手間をかけないで済むように作られたのがココアである。先人の恩恵に預かるのが悪い事であるはずもない。
「ではココアということで」
出来合いの粉をするっと溶かせば完成。はい終わり終わり。
「変に気取ったスパイスを入れても妙な味になるだけなんですよ。結局普通のやつが一番なんです」
カップの中身をスプーンでかき混ぜながら由乃が言う。商品化され出回っているのは、開発者が試行錯誤し、消費者の選択を生き残った文字通りの選りすぐり。その時点で大多数が満足する味になっているはずである。
「でも姉さん! バレンタインですよ! なんかそう、きらきらさせたくなりませんか!?」
「お前……」
由乃が半眼になるが、しかしココアが冷めていくのを時間まで眺めているだけでは退屈なのもまた事実だ。
「まあ折角だから見た目くらいよくしたいという気持ちはわからんでもないですが」
「でしょう! 僕はいつだって光り輝いてますし、姉さんは僕以上の輝きを放っていますが! ココアも! 光りたいはず!」
そうですよねとカップの中身のココアに問うて、春一はケーキによく乗ってる銀色のつぶつぶをスプーンで掬った。
「馬鹿お前それはスプーンでざくっと入れるもんじゃありませんおやめ」
「え! 多すぎますか!?」
というかココアに直接ぶち込むものではない。沈んでしまったらきらきらも何もないだろう、とものの道理を説いて。
「ホイップしたクリームを乗せてから少しだけ上に散らすんですよ。わかります?」
「なるほど! 背景が白ければ輝きもよく見えるというもの!」
とりあえずが通じたようだ。流石は姉さんです! センスも抜群です! と感動を口にしながら、春一はさっそくそれに取り掛かる。
「ではクリームをどかっと致しまして! きらきらを少々!」
「そう、少し少し……」
「どーんと!」
「あーあーあー」
単体でもキッズはキッズか。積もったどか雪のようなアラザンの山を見ながら、由乃は深々と溜息を吐いた。
「まあ、死にはしないでしょう……」
そんなことを言いながら、手元のクリームの上に花のチョコをひとつ。
「やや! そこを行く貴方は電車の方!」
双方良い感じにココアが仕上がったところへ、春一が通りかかった楓を発見する。
「どうもお疲れ様です。満足いく飲み物はできそうですか?」
ええ勿論と誇らしげに答えて、春一は完成したそれを掲げた。
「いかがですか! 輝き放つココアです!」
ココア? カップの上に見えるのはクリームとアラザンの雪原なのだが、楓は考えるのをやめた。
「まぶしいですね」
「ええ、ええ! 姉さんくらい輝いているでしょう! そうでしょうとも!」
「そいつの言ってることは気にしなくていいんで。お仕事頑張ってください」
「はい、ありがとうございます」
ロマノフ行のトレインもじきに出ますので、よろしければ是非。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV2が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【グロリアス】がLV2になった!
ブロス・ブラッドハート
レイア(g01200)と一緒
おぉ~、すっげぇすっげー!見たことない道具とかスパイスいっぱいで、まるで魔女のお台所みたいっ
どんなものでも作れちゃいそうだな!
まずホールスパイスを煮たてて紅茶とミルクをまぜまぜ
ジンジャーでピリ辛ほっとなRomancin気分チャ・チャイっ♪
ここにホットチョコを混ぜて、ラテアートで王冠をかぶせたら…スパイシーなお姫様に見立てたホットドリンク大完成~♪
ってレイアのは…おれがイメージ?赤い角もカッケーな!!
んぁ、でもお互いってなんかちょっと恥ずかしーかも…
誤魔化すようにドリンクちびちび
さ、さっすがおれのホットドリンク。飲んだらすぐに顔まで熱くなったな!
アドリブ歓迎だーっ
レイア・パーガトリー
ブロス(g03342)と一緒
折角のバレンタインだから
ホットチョコレートを作ってあったかくなっちゃいましょう
ミルクをあたためて、ホワイトチョコを加えて…
ドライラズベリーとココアパウダーのステンシルで可愛いく飾るわ
ブロスをイメージしてみたドラゴンよ
角や棘が赤くなってるの
ブロスのは…王冠? とっても綺麗!
ふふ、お互いにお互いをイメージしてたのね
(嬉し恥ずかしを心に秘めて)
可愛い出来だから、思い出に二つとも写真にとっておきましょ
ほんのりキラキラ加工して、SNSにも載せちゃおっと
寒い所に持って行くから、よく混ぜてから少し味見
甘すぎないように調整したら
保温できるタンブラーに入れていくわね
●竜姫と紅角
「おぉ~、すっげぇすっげー! まるで魔女のお台所みたいっ」
イベントの会場に至って第一声、ブロス・ブラッドハート(いっしょのじかん・g03342)が歓声を上げる。
会場となるカフェバーのキッチンには、今回の催しのために様々な食材や調理器具、そしてスパイスが所狭しと並べられている。彼からすれば使い方も正体もわからない物が山ほど。ある種壮観なそれらは、『どんなものでも作れてしまいそう』と思わせるには十分だった。
大盛り上がりする彼とは対照的に、するっと作業に入ったレイア・パーガトリー(毒棘の竜騎士・g01200)は、ホワイトチョコを選び取って、ミルクを温め始めた。
「折角のバレンタインだから、ホットチョコレートを作ってあったかくなっちゃいましょう」
ゆるゆると溶けて、混ざり合っていくミルクとチョコレートをしばし眺めてから、彼女はちらりとブロスの方を横目にする。しばらく食材選びで悩んでいたようだが、今は彼も小鍋の方に取り掛かっている。漂う香りは紅茶のものと、刺激的ないくつものスパイス、そこにさらに材料を加えているようだが。
「ジンジャーでピリ辛ほっとなRomancin気分チャ・チャイっ♪」
鼻歌混じりに鍋をかき混ぜる彼の横顔、そしてその額に生えた角の色を眺めてから、彼女も手元にし上げに取り掛かった。相応しい赤のドライラズベリーと、ココアパウダーのステンシル、ホワイトチョコレートの白地に振り落とし、描き出したのは雄々しくもかわいらしい竜の姿だ。
「お? これって……」
レイアの手元を覗き込んだブロスの言葉に、「そうよ」と頷いて返す。
「ブロスをイメージしてみたドラゴンよ」
「やっぱおれがイメージ? 赤い角もカッケーな!!」
角や棘も丁度良い、そう無邪気に笑ったブロスは、お返しとばかりに自分の作ったホットドリンクを示して見せる。
「ブロスのは……王冠? とっても綺麗!」
チャイにホットチョコを混ぜ込み、ラテアートで被せた王冠。甘いだけではなく香辛料を利かせたそれは、スパイシーなお姫様を見立てた一品だ。
「ふふ、お互いにお互いをイメージしてたのね」
「そうだな! 偶然――」
偶然、なんだ? 元気よく返事をしたところで、ブロスが続く言葉に詰まる。「お互いのことを考えていた」、「相手の姿を思い浮かべていた」、頭に浮かぶ言い回しはどれもこれも恥ずかしい響きになってしまうような……。
「可愛い出来だから、思い出に二つとも写真にとっておきましょ」
幸いレイアはスマホで写真を加工する方に意識が向いている。誤魔化すように返事をしてから、ブロスは味見ということにしてホットドリンクに口を付けた。
「さ、さっすがおれのホットドリンク。飲んだらすぐに顔まで熱くなったな!」
「そう? それなら寒い所に行っても安心ね」
顔を赤らめたブロスを横目に、レイアは短くそう返事をする。
さらに追求してみても良いけれど、それはそれで気恥ずかしい。思い付きと、浮き立つような気持ちを心に秘して、彼女も手元のそれを掻き混ぜて、味見をすることにした。
特徴的な赤い角をイメージしたラズベリーが、チョコレートの風味の中で甘酸っぱい刺激をもたらす。
「……ちょっと甘すぎたわね」
思ったよりも甘いそれを少しばかり調整してから、タンブラーに注いで蓋をする。
心地の良い味と、秘めた熱。寒い所のお供には、きっと丁度良いだろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】がLV2になった!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【グロリアス】がLV3になった!
ラズロル・ロンド
恋人のエトヴァ(g05705)と
二人でオーロラを見ながらシェアするので
作る所はヒミツ
隣を見ないように…しかし音は聞き耳を立て
どんなの作ってるのかな?と想像しつつ作ろう
僕は甘いホットチョコレート作り
本場のとろみのあるのを作ろう
スマホでレシピを見て
小鍋にチョコと牛乳を入れて混ぜ
火を止めココアとコーンスターチを入れてまぜまぜ~
ん?エトヴァやに刻んでる??
火を点ければ今度は砂糖
サーードボドボドボ
おっと、ついエジプト紅茶のシャーイ感覚で入れてた
……きっと大丈夫!
味見をして僕好みの極甘ヨキかな
食感に砕いたアーモンドも入れ完成
保温性の高い水筒に入れよう
エトヴァに水筒を見せ
現地でのお楽しみだね
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
恋人のラズ(g01587)と
アドリブ◎
隣同士でホットチョコレート作り
でも作る所は秘密
ラズに美味しい驚きをあげたいな
味わい深いピリ辛のを作ろう
赤くて辛味の立つ乾燥唐辛子を、ブレンダーで粉末に
トッピング用は糸のような極細切りに
チョコを丁寧に刻んで、手鍋で温めたミルクへ、一度火を止めて溶かし込んで……
スパイスを加えて温める
シナモンと赤い唐辛子
……きっとあったまるよ
白胡椒は隠し味、オレンジリキュールを垂らす
俺は結構唐辛子チョコ好き
ん……何かあっちから、大量の粉末が入ってる気配が……
想像してちょっと笑う
保温性の高い水筒にしっかり入れる
できたよ
そっちはどんなお味かな?
見つめあって悪戯っぽく笑う
お楽しみだな
●ヒミツの味
キッチンの一角に二人並んで、ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)とエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)はそれぞれのホットチョコレート作りにとりかかる。この後は一緒にオーロラを見に行く予定ではあるけれど。
「何作るかはヒミツってことで」
「わかっている」
そんなサプライズを期して、二人は互いのための材料を選び取った。
どうせ作るのなら、本場のとろみのある甘いホットチョコレートが良い。スマホでレシピを検索したラズロルは、それに従って調理を進める。
小鍋にチョコと牛乳を入れて混ぜ、なじんだところで火を止める。さらりとした液状のそれにココアとコーンスターチを加え、とろみをつけていくのだ。鍋の中をゆっくりとかき混ぜながらも、ラズロルは隣へと聞き耳を立てる。
ヒミツとは言ったけれど、やはり相手が何をしているかは気になるもので……ん? 何か刻んでる? 横目にしたいのを必死でこらえながら、彼は自分の作業が滞らないよう手を動かしていった。
――ラズに美味しい驚きをあげたいな。そんな風に考えていたエトヴァは、トッピング用の唐辛子を細切にしていた。ブレンダーにかけた乾燥唐辛子も使って、目指すものは味わい深いピリ辛の一品である。
唐辛子の次はチョコを丁寧に刻んで、手鍋で温めたミルクの中へ。一度火を止めた余熱で細かなそれを溶かし込んだところで、スパイスを足していく。
王道のシナモンと、それから先程の唐辛子。寒い場でもこれを飲めばきっとあったまるだろう。
隠し味に白胡椒、そしてオレンジリキュールを垂らして――彼もまた、隣のラズロルの様子に耳を傾ける。
エトヴァ自身は手元の調理に集中していたけれど、何やらこう、粉末状の何かを大量投入しているような怪しい音が、どうしても気になって。
(「一体何を
……??」)
見たい欲求に耐えてはみせたが、その様子を想像すると思わず笑みが零れた。
そしてエトヴァの見られない実際のところ、その時ラズロルは砂糖を鍋に注ぎ込んでいた。
(「おっと、ついシャーイ感覚で入れてたけど……」)
サーードボドボドボ、くらいまで投下したところで、やりすぎたかと手を止める。若干粘度も上がったような気がするそれをよく掻き混ぜてから味見をしてみたところ、合格ラインの甘味だったのか、彼は満足げに頷いた。
最後に食感をよくするため、砕いたアーモンドを加えれば出来上がり。あとは現地まで中身がわからないように、保温性の高い水筒に入れれば準備は万全だ。
「こっちはできたよ」
丁度あちらも完成したらしい、同じような水筒を掲げて見せるエトヴァに、「こっちも」とラズロルが応じる。
「そっちはどんなお味かな?」
「それは現地でのお楽しみだね」
そうだな、とエトヴァが頷いて、二人は悪戯っぽく笑い合う。
ロマノフ北限、オーロラの下へと向かうパラドクストレインは、もうじき出発の時間を迎えるだろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【飛翔】がLV4になった!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【グロリアス】がLV4になった!
渦中・百
ばれんたいんという行事に興味がございます
何でも、大切な人にチョコレートや花を送る日だとか
こんな楽しそうな催し、参加しないわけには参りませんね
ほっとちょこれーとなるものを作るのは初めてです
あのちょこが飲み物になったということですよね
まあまあ、それって、とても素敵なことでは?
作る前からわくわくしてしまいます
とっぴんぐは如何いたしましょう
しなもん、生くりーむ…迷ってしまいますね
そうです!別の容器に入れて、飲む時にちょっとずつ使ってみましょう
そうすれば好きな味を楽しめますものね
さて、後はお渡しする訳ですが…
ですが…
その前にちゃんと味見、ですね!味見は大事でございます!
…飲み切らないように注意しましょう
●はじめての
この新宿島と呼ばれる場所に移り住んでからしばし、それなりに馴染んできた彼女ではあったが、まだまだ見知らぬ祭や行事も多くある。今回もまた賑わう街と、そこはかとなく浮かれた人々の様子から、『ばれんたいん』なる行事の存在を知る事になった。
話によれば、なんでも大切な人にチョコレートや花を送る日だとか。
「こんな楽しそうな催し、参加しないわけには参りませんね」
ということで、渦中・百(猫に九生・g08399)は人生初のホットチョコレート作りに挑んでいた。
そもそもそれがどんなものなのか正確には分かっていないが、少なくともその名前には聞き覚えがある。あの『ちょこれーと』が飲み物になったということならば、そんなに素敵なことはない。
弾む心と共に小鍋を見つめて、焦げ付かぬように掻き混ぜていけば、チョコレートが甘い香りを漂わせながら溶けていく。これは間違いなく美味しい、そんな確信を抱きながらも、百はそこで最初に聞いた説明を思い出す。
「次はとっぴんぐをするのでしたっけ」
なにやらそういうご作法らしい、という理解で手順を進めていこうとするが、初めてのお料理で『ご自由に』と言われても困ってしまう。
「……迷ってしまいますね」
しなもん、生くりーむ、などなどオススメされているものはあるけれど、としばし考えたところで。
「そうです! 別の容器に入れて持っていきましょう!」
ここで目を瞑って選ぶような賭けをするよりも、そうして飲む時にちょっとずつ使えば良いのだ。そうすれば好きな味が楽しめるし、好みの味に調節もできる。
妙案ですねと頷いて、彼女は早速調味料をわけてもらえるよう交渉に……と、その前に。
「これをお渡しする訳ですから、ちゃんと味見、ですね!」
そう、味見は大事。できたばかりのそれを、少しばかりカップに注いで、百は一口啜ってみる。
まだ温かいそれは、少し熱いけれどとろりと甘い。想像の通りか、それ以上か、じっくりとそれを味わってから、ほうと一つ溜息を吐いた。
「……飲み切らないように注意しましょう」
でもちょっと、細かな風味が分からなかったので、もう一口。
大成功🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
乂八・南
リビトくん(g00145)と
折角のバレンタイン
チョコレートカラーの衣装に🍫な装飾は今日の為に
似合う?似合う?
うま…服は食べられませーん!
ふふ、リビトくんも似合ってるよ
俺が選んだからねと得意げ
ホットチョコレートはじめて?
ココアはココアを牛乳に溶かして
今回はチョコを牛乳に溶かすんだよ
え!んんん〜…た、確かに
確かにココアとチョコレートってどう違うんだろ
カカオ…原料は一緒…?
あっ、こんにちは!
楓くんはチョコとココアの違いって知ってる?
リビトくんがなぜなぜ子供モードになっちゃって…
ヘルプ!と求む救援
味見しよ
マシュマロ浮かべるとかわいいよ
さかな〜安定だなー
ほんとだ。うん、探そ!
恐竜もワンチャンないかなぁ
津・リビト
南(g00139)と
何時もより甘い衣装に身を包んで
楽しそうにはしゃぐ南に微笑む
ああ、とても似合ってる
美味そうだ
これが、ほっとちょこれいと……
ここあとは何か違うのか?
溶かしたらどちらも同じ飲み物にならないのか?
それに、かかおとここあは似ているが
ちょこれいとは似ていない
何故だ
ずももと迫りつつ
楓に聞く南の横で「知っているか?」と、首傾げ
俺はもう子供ではない
ただ気になっているだけだ
南も気になるだろう?
味見したい
ん、確かにほわほわ浮かんでいて可愛いな
魚の形をしたましゅまろはないだろうか
南、見ろ!はーとや星の形をしたましゅまろもあるぞ
たまごの形も探してみよう
甘いものは満たされた
次はスープでも作ってみようか
●ちょことましゅまろ
新宿島の一角、イベント会場の近くで待ち合わせ。バレンタインらしいチョコレートカラーの衣装を身に纏い、アクセサリーも同じ方向でまとめた乂八・南(WONDERFUL LIFE・g00139)は、楽しげにはしゃぎながら津・リビト(釣人・g00145)に問う。
「どう、似合う?」
「ああ、とても似合ってる」
今日のコーデを自慢げに示す南の姿に微笑んで。
「美味そうだ」
「うま……服は食べられませーん!」
彼らしい感想に笑って、「リビトくんも似合ってるよ」と付け加える。まあ、その服装自体は南が選んだわけだが、それがきちんと似合っているのはそれはそれで誇らしい。
互いに笑みを交わしながら、二人は会場であるカフェバーへと入っていった。さあここからが本番、ホットチョコレート作りとなるわけだが。
「これが、ほっとちょこれいと……」
「……もしかして、ホットチョコレートはじめて?」
他の人の調理する姿や、小鍋の中で溶けていくそれを興味深げに眺めているリビトに気付き、南が首を傾げる。
「ここあとは何か違うのか?」
なるほど素直な問いかけだ。
「ココアはココアを牛乳に溶かして、今回はチョコを牛乳に溶かすんだよ」
「溶かしたらどちらも同じ飲み物にならないのか?」
「え! んんん~……た、確かに」
漂う香りもココアとよく似ている。そんな風に問うリビトの言葉に、南が困ったように眉根を寄せた。
「それに、かかおとここあは似ているが、ちょこれいとは似ていない。何故だ」
「ご、語感の話?」
えー、と返答に詰まる。言われてみればココアもチョコレートも原料は同じカカオである。ココアとホットチョコレート、頭の中にそれぞれのイメージはあるが、境目はどこにあるのか言われると、少々説明が難しい、というか考えたことがない。
「どうかされましたか?」
「あっ、こんにちは!」
悩まし気な表情を見かけたのか、声を掛けてきた時先案内人に、丁度良いとばかりに南が協力を求める。
「楓くんはチョコとココアの違いって知ってる? リビトくんがなぜなぜ子供モードになっちゃって……」
「俺はもう子供ではない、ただ気になっているだけだ」
背後に迫るリビトの圧がすごい。
「南も気になるだろう?」
「まあ……そうだね」
主催者側ならそれなりに調べているのでは? そんな二人の問いに、楓は「痛い所を突いてきたな」で頬を掻く。逸らされた視線がどことなく気まずげだ。
「実を言うと……ココアもホットチョコレートもほぼほぼ同じです」
「えっ」
「同じなのか」
強いて言うならホットチョコを手間をかけず飲みやすくしたのがココアである。時短とか味だけ考えるなら普通にさっとココアを作れば終わるのだが。
「今回はバレンタインですからね! この手間と工夫の余地を! 楽しんでください!!」
ふわふわの回答だがとりあえずこれで押し切られてほしい。お願いしますよ。
そんなこんなで出来上がったホットチョコレートを、二人は早速味見してみる。先程あんな話をしたばかりだが、口の中でとろりと広がる感触は、ココアとの違いと言えるだろうか。
「マシュマロ浮かべるとかわいいよ」
「ん、確かにほわほわ浮かんでいて可愛いな」
「魚の形をしたましゅまろはないだろうか」
「さかな~安定だなー」
やっぱりそうなったか、と返事をしながら、南は準備されたマシュマロを探り始めたリビトを追う。
「南、見ろ! はーとや星の形をしたましゅまろもあるぞ。たまごの形も探してみよう」
「うん、探そ! 恐竜もワンチャンないかなぁ」
それはちょっと変わり種だが、お子様用材料コーナーまで探しに行ったらあるかもしれない。
こうして甘いものが満たされたなら、次はスープでも。そうして、バレンタインの準備は着々と進んでいった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】がLV3になった!
【隔離眼】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【命中アップ】がLV3になった!
マティアス・シュトローマー
【🔫🦊】
ふふん、甘く見て貰っちゃ困るなー
工程が単純だからこそアレンジのセンスが問われるというもの
色々試しながら最高のホットチョコレートを作ろうか
甘いのはもちろん好き
後はスパイスが効いてるのもいいな
カラがシナモンを使うなら、俺は趣向を変えて——
牛乳はオレンジの皮とカルダモンで香りを付けて爽やかに
そこにダークチョコレートを溶かして、ホイップクリームを乗せたら…はい完成!
って、ええっ俺に?
カラは器用だなあ、うさぎマシュマロが可愛すぎて飲むのが勿体ないくらい!
それじゃあ俺からも
カラはお兄さんだからね、特別にキュラソーも一滴
だね。ま、仲良しの友達と一緒ならなんだって楽しいんだけど
これからもよろしく!
カラタチ・リッカ
【🔫🦊】
お菓子作りはしたことないけど
ホットチョコなら作れそうな気がして…!
料理の先輩もいることだし
どんな味になるか楽しみだねぇ
マティ君はやっぱり甘い方がすき?
俺様はどうしようかなぁ…
ブランデーとかよりはシナモン加えて良い香り〜
それから乗っけたマシュマロに
チョコペンで文字とか描けたら
ウサギっぽい絵で今年風にして
俺様お手製のホットチョコ完成!
……をマティ君に飲んで貰いたいけどどうだろう?
実はオレンジ使おうか迷ってたんだよねぇ
心願成就のためピールも乗せとこう
交換こになるの嬉しーし
ふたりでわいわい料理するの楽しかったし
景色を見るのも、色んなことするのも
ふふー、これからもよろしくねぇ
●交換こ
どうしてこのイベントを選んだの? マティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)の問いに対する、カラタチ・リッカ(空言・g05558)の答えは素直なものだった。
「お菓子作りはしたことないけど、ホットチョコなら作れそうな気がして……!」
「ふふん、甘く見て貰っちゃ困るなー」
そう、この手の品は工程が単純だからこそ、アレンジのセンスが問われるというもの。奥深さを滲ませるマティアスに、カラタチは降参するように掌を見せた。
「そこはほら、料理の先輩も居ることだし」
アドバイスよろしく、と告げる彼に、マティアスも相好を崩して返す。
「それじゃ、色々試しながら最高のホットチョコレートを作ろうか」
「どんな味になるか楽しみだねぇ」
そう言って、二人はホットチョコレートに付け足す材料選びに向かう。
「マティ君はやっぱり甘い方がすき?」
「もちろん。後はスパイスが効いてるのもいいな」
「俺様はどうしようかなぁ……」
センスが問われる、と言われるとまあまあ気負ってしまうものだが、カラタチは割と落ち着いた様子で。
「ブランデーとかよりは、シナモン加えて――」
鼻歌混じりのカラタチを横目に、マティアスの方もざっと材料に目を通す。彼がシナモンを使うなら、こちらはまた別の趣向で行きたいところ。
ダークチョコレートを選びとったマティアスは、まず牛乳はオレンジの皮とカルダモンで爽やかな香りを付ける。そして先程のダークチョコレートをじっくりと温めながら溶かし入れ、ホイップクリームを乗せたら……。
「はい完成!」
手際よく自らの分を仕上げた彼は、カラタチの方はどうかと探り見る。すると彼は、ホットチョコに浮かべたマシュマロと悩まし気な表情で向かい合っていた。
邪魔しないように見守っていると、チョコペンを手にしたカラタチが慎重にその手を伸ばし――。
「……カラは器用だなあ」
「えっ、見てたの?」
慌てた様子の彼の手元には、ウサギ風の絵付きマシュマロが浮かんだ、特製のホットチョコが完成していた。
「これをねぇ、マティ君に飲んで貰いたいけどどうだろう?」
「って、ええっ俺に?」
申し出に驚きながらも、「じゃあ交換しよう」とマティアスが応じる。
「うさぎマシュマロが可愛すぎて飲むのが勿体ないくらい!」
気に入ってもらえたならよかった、そう笑って、カラタチは手元のそれにもうひと手間加えることにする。マティアスがもらってくれるというのなら。
「実はオレンジ使おうか迷ってたんだよねぇ……心願成就のためピールも乗せとこう」
「それじゃあ俺からも。カラはお兄さんだからね、特別に――」
マティアスもまた、ダークチョコレートのそれにキュラソーを一滴加える。
ありがとう、と礼を言いながらそれを受け取り、カラタチは柔らかく微笑んだ。
「おかげで料理も楽しかったよ」
これから見るであろう景色は勿論、一緒に色んなことをするのも、きっとまた違う楽しさがあるのだろう。
仲良しの友達と一緒ならなんだって楽しいんだけど――そんな風にマティアスが応じて。
「これからもよろしく!」
「ふふー、これからもよろしくねぇ」
互いのために用意したカップを手に、二人はくすぐったげに笑い合う。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
【強運の加護】がLV4になった!
効果2【グロリアス】がLV5(最大)になった!
フェリシア・ヌールリース
主様(アイリーク・g08954)と
アドリブ歓迎
ええ、それは私もです。
故郷にはバレンタインなかったですものね。
ですが、恋人……はさておき、チョコレートの祭典とは素敵ですわね。
それにしても、カフェバーとは素敵な響きですわね。
ええ、わかっておりますわよ。
ですがチョコレートリキュールなんてそそる響きじゃございませんこと?
なんて、こども舌の主様にはわかりませんかしら。
ホットチョコレートですわね。
お砂糖を足して生クリームなんてどうです?
ええ、とっておきをご用意いたします。
私は温めたミルクにチョコレートリキュールを垂らし、ブランデーも少し。
まぁ、それがいいんじゃありませんか。
カクテルというものですわよ。
アイリーク・ビフロスト
フェリシア(g08953)と
sjokoladedrikkか、懐かしい。
バレンタインはこっちに来てから知った。
恋人とチョコレートの日なんだろ。
俺は伴侶もいないし、故郷にはそんな日なかったけど、こういう機会は悪くないよな。
確かにカフェバーとは洒落てるね。
フェリシア、わかってる?
お酒を沢山呑んでいい日じゃないんだからな。
俺はホットチョコレートを所望してきてるんだから。
君と違って舌が繊細なんだ。料理のリキュール程度は否定しないさ。
いまの姿にはあってるし問題ないだろ。
ん、甘い方がいいな。でも砂糖とクリームは俺の好む量で。
フェリシアはほぼお酒じゃないか。
カクテルね--そういえば。故郷の大人達も好んでたな。
●同郷
イベント会場に漂う覚えのある香り、記憶の中のそれを思い出すように、アイリーク・ビフロスト(ヒルコのスノウメイジ・g08954)は目を閉じる。
「sjokoladedrikkか、懐かしい」
最後に口にしたのはいつだったか。とにかく、この浮かれた行事ではそれを味わう事もできるらしい。
「バレンタインはこっちに来てから知ったな」
「ええ、それは私もです」
アイリークに言葉に、後ろに付き従っていたフェリシア・ヌールリース(吸血鬼のダークハンター・g08953)が応じる。
「故郷にはバレンタインなかったですものね」
「恋人とチョコレートの日なんだろ」
ざっくりとした理解だが、概ね間違ってはいないだろう。
「恋人……はさておき、チョコレートの祭典とは素敵ですわね」
「俺は伴侶もいないし、故郷にはそんな日なかったけど、こういう機会は悪くないよな」
何しろイベントを楽しむことが今後の戦いで有利に働くリソースになると言うのだから、良い機会としか言いようがないだろう。
「それにしても、カフェバーとは素敵な響きですわね」
「確かに、洒落てはいるけど……」
フェリシアの言葉にアイリークが頷く。しかしながらその含むところを読み取ったように、彼は続けて問いかけた。
「フェリシア、わかってる?」
「ええ、わかっておりますわよ」
何のことかと尋ねるつもりもないらしい。皆まで言うなとばかりのフェリシアの返事を聞き流して、アイリークは改めて釘を刺しておくことにする。
「お酒を沢山呑んでいい日じゃないんだからな」
「ですがチョコレートリキュールなんてそそる響きじゃございませんこと?」
悪びれない様子で返して、目を細める。その瞳は、小さな主を揶揄うように見つめていた。
「……なんて、こども舌の主様にはわかりませんかしら」
「君と違って舌が繊細なんだ。料理のリキュール程度は否定しないさ」
それに、その感覚はいまの姿にはあってるし問題ないだろ。口の減らない相手に律儀にそう言い返して、溜息をひとつ。
「とにかく、俺はホットチョコレートを所望してきてるんだから」
「ええ、ええ。ホットチョコレートですわね」
わかりましたと頷いて、彼女は調理役を請け負った。
「お砂糖を足して生クリームなんてどうです?」
「ん、甘い方がいいな。でも砂糖とクリームは俺の好む量で」
「ええ、とっておきをご用意いたします」
細かな注文にもこの辺りは忠実に。主のための一杯を作り終えれば、次は自らの分だ。温めたミルクにチョコレートリキュールを垂らし、もう一味とブランデーを足して――。
そんなフェリシアの手元を、何とはなしに眺めていたアイリークだったが
「ほぼお酒じゃないか」
「まぁ、それがいいんじゃありませんか。カクテルというものですわよ」
「カクテルね――」
そういえば。故郷の大人達もそれを好んでいた、と思い出す。
何がそんなにありがたいのやら。もう一つ溜息を吐いて、アイリークはそれ以上口を挟むのはやめておいた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】がLV3になった!
【アイスクラフト】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
【ダブル】LV1が発生!
ウルリク・ノルドクヴィスト
紬(g01055)と
作る経験は無きに等しく
道具の扱いは紬を倣って
甘口も辛口も好きだから
君の薦めを飲みたいものだ
幅広い…どころではない君の好みに笑っては
では、ミントも好きか
恙無く舌に合うなら
ミントリキュールに削ったチョコレート浮かべ
アフター・エイトを試す
カクテル彩る君の器用さにも見入り
美味しく…なってほしくはあるが
其の愛嬌を真似る度胸は無く
…無言で心を籠めた
味見の隙に覗いた隣の手元は
…飲み干されると殊更に美味そうで
味は後の楽しみにと制しつつ
気持ちは充分に伝わる
活かせるものか、と
己の堅物さを顧みるも
君の経験談は肴の一つに聞きたいな
贈り贈られる心地は
酒に交わればより佳く深く
味わう時も待ち遠しい
織乃・紬
ウルリクちゃん(g00605)と
カクテルが作れるとあれば
口実に色々試したくなるねエ
彼方此方と浮き浮き吟味
然して此度は贈り物なンで
アンタの好みに添いたいな
やッぱ酒も甘さが御好み?
俺は麦酒梅酒に、全~部!
へへ、ミントも含まれてンぜ
折角のバレンタインに託け
チョコティーニは贈りたくも
テキーラサンセットもイイな
オレンジを翼型にカットして
美味しくな~れ、と共に添え
バースプーンで一匙小皿に
味見は作り手の特権さ
杯が底をつけど御愛敬で
ソチラの味見も――ダメ?
にしてもサマになッたな?
女口説くにゃ常套手段だし
確と身に付けておくこッた
ヤ、俺の談は苦杯だしい…
ソチラの肴も提供してよ?
戯れ笑い準備は上々
贈り合うも楽しみだ
●Cocktail Time
ホットチョコレートがメインと言えど、カクテルを作っても良い――そうなると、それを口実に色々と作りたくなるのが人情というものだ。彼方此方と浮き浮きしながら、織乃・紬(翌る紐・g01055)は並んだ材料の山を吟味していく。これも旨そう、いやあれも良いと悩んでは見たけれど、今回は自分で飲むためのものではなく贈り物になるわけで。
「ここはアンタの好みに添いたいな。やッぱ酒も甘さが御好み?」
話を振られたウルリク・ノルドクヴィスト(永訣・g00605)は、こちらも材料を吟味していた手を止めて。
「甘口も辛口も好きだが……そうだな、君の薦めを飲みたいものだ」
「えぇ、そういう感じ?」
それはそれでいいけれど、俺の好みは――と並べられたのは麦酒梅酒にあれやこれや。大体何でもいけるクチだと示されて、ウルリクは思わず笑みを浮かべた。
「ならばそちらは任せよう。それで、好みの中にはミントもあるか?」
「へへ、ミントも含まれてンぜ」
ならば良い。そう頷いて、ウルリクはミントリキュールを手に取る。とはいえこの手の調理の経験など無いに等しい、ひとまずは紬の動きを待って、その様子を倣って作業に取り掛かった。
基本的なものであれば、見様見真似でもなんとかなるもの、ミントリキュールに削ったチョコレートを浮かべれば、カクテルのアフター・エイトの出来上がりである。
一方の紬はと窺い見れば、チョコティーニとテキーラサンセットを並べて、そこに添えるのであろうオレンジを手際よくカットしている。なるほど器用なものだとウルリクが感心していると。
「美味しくな~れ、と」
翼の形にカットされたオレンジが、グラスの淵に飾られた。
なるほど……なるほど? 美味しくなってほしい気持ちはあるし、やり方を倣うとは言ったものの、さすがにこれは。真似るには少々勇気が居るようで、そこは無言に秘めることにした。
そんなウルリクの様子を知ってか知らずか、紬はバースプーンで出来上がったカクテルを小皿に移し、マイペースに味見を始める。パーティはまだだが、これはこれで作り手の特権。中々よく出来ている、と微笑みながらもう一口――。
ウルリクもまた自作のそれを味見して、隣を探ればいつの間にやら杯が空になっていた。
どこか恨めし気なウルリクの視線に気づいて、紬は悪びれなく応じてみせる。
「アンタに贈る分はもっと美味く作るからさ、ついでにソチラの味見も――ダメ?」
「味は後の楽しみに、だ」
さすがにそれは制止された。残念ではあるが、まあ本番を待つのも悪くはない。いやしかし、それよりも。
「サマになッてきたな? 女口説くにゃ常套手段だし、確と身に付けておくこッた」
揶揄うように笑ってみせれば、ウルリクの側は憮然と応じる。
「活かせるものか」
己の堅物さはわかっている、と。
「だが君の経験談は肴の一つに聞きたいな」
「ヤ、俺の談は苦杯だしい……ソチラの肴も提供してよ?」
贈り贈られ、ギブアンドテイクだと約束を交わした。準備は上々、酒も話も、味わう時が待ち遠しい。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
咲樂・祇伐
【送櫻館】
暖かで甘い一杯は
心を解し
身体をあたため
さいわいでいっぱいにしてくれる
雪璃さんと彗藍さんはホットチョコを作ったことはありますか?
私はいつもお兄様が作ってくれるから…自分でははじめてかも
…あげたら喜んでくれるかな?
どんなホットチョコレートを作りましょう?
熱々のミルクに砕けたチョコがとける様子にわくわくしながら問いかけ
定番のマシュマロを浮かべ桜チョコを散らすのも花筏のようで素敵かも
スパイスはシナモンにしようかしら
胡椒や唐辛子は、経験がないわ
どんな味になるのかしら
彗藍さんのあまいのも
雪璃さんのフルーツどっさりも堪らなくおいしそう!
ねぇ
ひとくち幸せのお裾分け下さいな
なんて
私も!二人とも大好き!
茜來・雪璃
【送櫻館】
あまぁい今日だけの特別なホットチョコ
どんなひとときになるのか、わくわくしちゃうなあ
ココアはあるけど、ホットチョコレートは無いかも
祇伐はあるの?
神樂ってほんと何でも作れるよね、羨まし
どんなのがいいかなあ
ぽかぽかで楽しい気持ちになれるのがいいよねえ
クルクル混ぜて二尾をゆるゆら
ホイップクリームくるり
一緒に浮かべるマシュマロは桜型
んー…ラズベリーとドライフルーツの苺入れちゃおっかな
チョコソースと赤いハート型チョコもたして…
あは、いい感じ!
ふたりのはどんなの?
いいね!飲み比べしてみたい!
祇伐のはすぱいしー!
彗のは…?甘々良いね!ナッツも気になるなあ
ほんわか幸せなひとときは夢心地
私もだーいすき!
朔・彗藍
【送櫻館】
皆であまいホットチョコを飲んで
あたたかな時間を共有出来るの最高ですね……
私もいつも手軽なココアばっかりなので
より本格的なホットチョコレート楽しみです
あら、では祇伐は今日作ってみたチョコを
今度はお返しに作ってあげちゃうとかどうです?
ミルクにチョコを多めに沈めて
くるくるかき混ぜ、あまーくなーれー
私は雪だるまと星型のマシュマロを浮かべて
ホイップは贅沢に!
ナッツとキャラメルを散らして
桜ベリーソースを掛けたら完成です!
ふふ、これでもかーというあまあまです
祇伐のシナモン入りも、雪璃のドライフルーツも
……き、気になるですよ
はっ、お裾分け勿論!
ひとくちの幸せが、重ねたら沢山で
ふたりともだいすき!
●三種の花見
扉をくぐれば、調理場特有のあたたかな空気と、あまい香りが三人を迎える。漂う香気はチョコレートにシナモン、それから生クリームにマシュマロと、心を浮き立たせるもので。これから過ごすひとときに期待し、茜來・雪璃(朧夜ノ蝶華燈・g00793)が笑みを浮かべる。
これから皆で用意するのは、あまぁい今日だけの特別なホットチョコ。
「雪璃さんと彗藍さんはホットチョコを作ったことはありますか?」
咲樂・祇伐(花祇ノ櫻禍・g00791)の問い掛けに、雪璃は首を横に振る。一緒に歩く朔・彗藍(ベガ・g00192)もまた、それは同じのようだ。
「ココアはあるけど、ホットチョコレートは無いかも」
「私もいつも手軽なココアばっかりなので……より本格的なホットチョコレートは楽しみです」
「祇伐はあるの?」
そう問い返した雪璃に対して、祇伐は口元に手を遣り、記憶を手繰る。
「私はいつもお兄様が作ってくれるから……自分でははじめてかも」
「……神樂ってほんと何でも作れるよね、羨まし」
出てきた結論に溜息が一つ。それから、彗藍が言葉を付け加える。
「あら、では今度お返しをしてあげたらどうです?」
今日作ってみたチョコを、後日お礼のために作ってあげれば良い、そんな提案である。
「……あげたら喜んでくれるかな?」
きっと喜んでくれる、と請け負ってくれた友人達に背を押されるように、祇伐は少しばかり気合を入れて、ホットチョコレート作りに取り掛かることにした。
やったことがないとはいえ、兄の調理を見ていたこともあり、手順自体は順調である。熱々のミルクに砕けたチョコがとける様子をみながら、祇伐は弾む内心を滲ませながら口を開く。
「どんなホットチョコレートを作りましょう?」
「どんなのがいいかなあ」
ぽかぽかで楽しい気持ちになれるのがいいよねえ、と雪璃が相槌を打って、こちらも小鍋の中身をクルクルと混ぜる。ふわふわの二尾がその動きに合わせ、ゆるゆらと揺れて。
「んー……ラズベリーとドライフルーツの苺入れちゃおっかな」
そんな風に悩みながら、ホイップクリームをくるりと加える彼女の横では、彗藍が多めに投下したチョコを前に「あまーくなーれー」と謎の呪文を唱えている。そんな姿を微笑ましい気持ちで眺めながら、祇伐はマシュマロを手に取り、浮かべた。
桜チョコを散らすのも花筏のようで素敵かも知れない。香り付けは手堅くシナモンで、それから経験がないけれど、胡椒や唐辛子を加えてみることにする。
「どんな味になるのかしら……」
楽しみだけど少し心配、そんな思いを胸に、スパイスを一振り。
一方の彗藍は雪だるまと星型のマシュマロを浮かべて、さらに贅沢にホイップクリームを乗せていく。ナッツとキャラメルを散らして、桜ベリーソースを掛けたなら、いっとう甘いチョコレートドリンクの出来上がりである。
桜と言えばこちらも、雪璃が選んだマシュマロは桜の形をしていて、先程選んだ赤いフルーツの上にはチョコソースと赤いハート型チョコも足されている。
「あは、いい感じ!」
出来栄えは上々、自分のカップが満たされたなら、他の二人の作品も気になるもので。
「ふたりのはどんなの?」
「ふふ、これでもかーというあまあまです」
「こちらはスパイスを利かせてみたのですが……」
三者三様、それぞれの個性と同じく別の長所の垣間見えるそれらを、互いに見遣っている内に、「ねぇ」と祇伐が呼び掛ける。
「ひとくち幸せのお裾分け下さいな」
なんて、冗談めかしたそれは、二人に快く受け入れられた。
「いいね!飲み比べしてみたい!」
「はっ、お裾分け勿論!」
ひとつはとびきりに甘く、ひとつはどっさり入れたフルーツの瑞々しさを感じられる。それからもうひとつは、身体が温まるほどに刺激的。
暖かで甘い一杯は心を解し、身体をあたため、さいわいでいっぱいにしてくれる。それを三つ重ねたら、そのひとときはまるで夢心地の時間に変わるもの。
「ふたりともだいすき!」
「私も!二人とも大好き!」
「私もだーいすき!」
三人いっしょに同じ味を楽しんで、笑顔の花がそこに咲く。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【凌駕率アップ】LV1が発生!
如月・友仁
【まのもの】
極寒の中で鑑賞会をするなら
体の芯から温まれるものを作りたいな
チョコレートとミルクを温めて
たっぷりのラム酒を加えるよ
ふふ、お酒は大人の特権だね
刺激と甘さが好みなら、ケペシュくんも気に入るんじゃないかな
もうひと刺激欲しいけど
スパイスの棚を眺めれば、知らない名前がずらり
詳しそうなサアシャくんにお勧めを聞こう
甘酸っぱくて彩りも良いね、賛成!
(お菓子じゃないんだ……)
シナモンスティックの正体にガッカリしつつ
摘み食いにと伸ばした手をそっと下ろし
フワフワのマシュマロ、何処かアーくんの羽根っぽくて似合ってるね
同じホットチョコレートなのに、『らしさ』が出てて不思議だな
……相変わらずお酒な僕たちも、ね
サアシャ・マルガリタ
【まのもの】
ホットチョコレートすきー!
んふふ、何入れましょっか
シナモンにカルダモン、クローブ、ピンクペッパー、唐辛子もちょこっと!
(言われた香辛料を取ってくる銀シャリ)
シナモンスティック添えられてるとテンション上がりません?
あは、分かりますよアー
パッと見クッキーっぽいですもんね
え、タオちゃんは食べるんです?(はい、と1本差し出す銀シャリ)
待ってケペシュも!?(はい、ともう1本差し出す銀シャリ)
アーのはマシュマロがモコモコしてて可愛いですねぇ
ともひととタオちゃんのは大人の香りーです
もうひと刺激。そですね、オレンジピールはいかがですともひと?
目の覚めるアレンジ…(悩んだ)ハバネロをどうぞケペシュ
タオタオ・ザラ
【まのもの】
あまいかおりに交じって酒のかおりがする
既にちょっとご機嫌
友仁がラム酒だからブランデーを入れよう
お、ケペシュも大人になったら一緒に呑もうな
……そんで、え、入れただけじゃ駄目?
……、……他は、うーん、えーっと?
うん、フーベート助けて!困ってる!
タオ料理出来ないからさっぱり分からん!
シナモンスティック、喰えないのか
じゃあコイツはなんのために居るんだ…?
不思議そうな顔して貰ったシナモンスティックを齧ろうと
ふむ、混ぜる?香り付け?なるほど?
よく分からない顔をしつつも言われた通りに、くるくる
完成品を見ればくつり笑って
随分と違うものが出来上がるもんだなあ
ああでもハバネロはやりすぎだと思うんだよ
ケペシュ・ナージャ
【まのもの】
オーロラをしっかりと目に焼き付けたいですから
ホットチョコレートに目の覚めるようなアレンジをしましょう
ビターなチョコを選んで溶かし
そうですね、甘いのも悪くありませんが
スパイシーなのが好きです
フーベート殿は?
シナモンは鉄板ですよね
折角なのでスティックのやつを……え、もしや食べるものじゃなかったんですか?
それからブラックペッパーをひとつまみ
あとはゴマなんてどうでしょう
オープン・ザ・セサミ、なんて気分良く唱えてみて
サアシャ殿はスパイスに詳しいんでしょうか
良ければ俺にも一つお勧めを
ハバネロ…攻めましたね
タオ殿と友仁殿は大人の男性で
いつか俺も酒が飲めるようになったら試してみます、2人のアレンジ
アー・フーベート
【まのもの】
オーロラ鑑賞は勿論
オリジナル・ブレンド作りも面白そう!
棚見てるだけでもたのしいな
シナモンの棒、最初はお菓子だと思ってたよ
齧ったことあるのは私だけじゃない…筈
サアシャとケペシュはスパイス派か
私は甘いのが好きだなあ
溶かすチョコは苦めのダーク
マシュマロ多めに
チョコソースも掛けて
シナモンパウダーを振れば
デザート・ドリンクの出来上がり!
へへ
ふわふわ、もこもこであまあまだぜ
ラム酒は芳醇なおとなの香り
友仁の言う『らしさ』、わかるな
タオタオは…やっぱ困ってる?
黒胡椒とかオレンジピールは
ブランデーとも合うと思うな
その棒は香りづけの為に居るんだ
そいつで混ぜてご覧よ
続々と完成する個性豊かな一杯
良い匂い!
●和気藹々
新宿島の一角、シンプルながら洒落た作りの扉を開ければ、甘い匂いと酒精の香気が混ざり合って一同を迎える。
鼻先をくすぐるそれらを気に入ったようで、タオタオ・ザラ(大喰らい・g05073)は足取りも軽くカフェバーへと入っていった。
既に幾人ものディアボロスが作業をはじめ、賑わうキッチンを前に視線を巡らせれば、集められた今回の材料、そしてグラスに酒瓶、見慣れぬスパイスといった様々なものが目に入る。
「棚見てるだけでもたのしいな」
「んふふ、何入れましょっか」
オリジナルブレンドを実現できる、という謳い文句もあながち誇張ではないらしい。アー・フーベート(あらぞめの剣士・g01578)の言葉に、サアシャ・マルガリタ(えいえいお!・g05223)が頷いて、それからお供のダンジョンペンギン――銀シャリに指令を飛ばした。
「シナモンにカルダモン、クローブ、ピンクペッパー、唐辛子もちょこっと! さあ行くのですよ銀シャリ!」
彼女の注文に応えるべく、銀シャリはちょこちょこと短い足を動かしてスパイスの棚へと向かっていった。
「あれ、棚まで手が届くのか?」
「……何とかなるでしょう!!」
タオタオの問いに力強く答えて、サアシャはその背を見送った。
まあ、どうにもならなければ助けに入ればいいだけだろう。傍目にそんなことを思いながら、ケペシュ・ナージャ(砂蠍・g06831)は取ってきた食材を使って、ホットチョコレートの作成に取り掛かった。
ベースに選んだのはビターなチョコレート、これから見に行くオーロラを、しっかり目に焼き付けるため、目の覚めるようなアレンジが目標である。甘味も良いが、今は刺激を、そうすると自然とスパイスが多めになるが。
「サアシャとケペシュはスパイス派か」
「そうですね、甘いのも悪くありませんが、スパイシーなのが好きです」
手を止めぬまま、アーの問いに答える。彼は彼で自分のドリンクに取り掛かっており、手元では苦味の強めなダークチョコが溶けはじめている。
「フーベート殿は?」
「私は甘いのが好きだなあ」
その言葉を証明するように、彼が次に投入したのはいくつものマシュマロ。カップにできた白い蓋に、チョコソースをかけて、最後にシナモンパウダーを振ればデザート・ドリンクの出来上がり。
「マシュマロがモコモコしてて可愛いですねぇ」
「ふわふわ、もこもこであまあまだぜ」
サアシャの声に「へへ」と笑ってアーが応じる。それを見た如月・友仁(ユアフレンド・g05963)も、「フワフワのマシュマロ、何処かアーくんの羽根っぽくて似合ってるね」と声を掛けた。
そんな友仁の調理場から香るのは、アルコールのそれ。
「極寒の中で鑑賞会をするなら、体の芯から温まれるものを作りたいな」
そう期した彼は、チョコレートとミルクを温めたそこに、たっぷりとラム酒を加えていた。
「友仁がラム酒だから、タオはブランデーを入れよう」
飽くまで酒は外さず、友仁とはまた別の味を目指して、タオタオはそれを注いでいく。俄かに濃くなる酒の匂い、これが大人の男性らしいチョイスということだろうかと、ケペシュが感心したような眼で彼等を見る。
「ふふ、お酒は大人の特権だね」
それに気付いた友仁は、そう小さく笑って。
「刺激と甘さが好みなら、ケペシュくんも気に入るんじゃないかな」
「ケペシュも大人になったら一緒に呑もうな」
タオタオの付け加えたそれに、ケペシュは頷いて返した。
「いつか俺も酒が飲めるようになったら試してみます、2人のアレンジ」
うんうんと満足気な笑みを浮かべて、タオタオは上機嫌なまま鍋の中身をくるりとひと混ぜ。良い感じに先輩風を吹かせたような気がするが、そこで彼の手が止まった。
さて、このあとどうすればいいのだろうか。ブランデーも混ぜたしもうやることないのでは?
そうしてしばし思案に暮れた彼を見かねて、アーが助け舟を出す。
「……もしかして、困ってる?」
「うん、フーベート助けて! 困ってる! タオ料理出来ないからさっぱり分からん!」
「さっきまで余裕そうな顔してたのに……」
可笑しそうに口角を上げながらも、アーはタオタオの小鍋を覗き込んだ。何を混ぜたかは先程の話で分かっているが、そこに付け足すのなら。
「黒胡椒とかオレンジピールはブランデーとも合うと思うな」
「よし、ならそれだ!」
とりあえず形になりそうな目途はついた。アーはついでにもうひと味にと、シナモンスティックをタオタオに手渡す。
なるほどこういうお茶請けは見たことがある。美味そうだなと言いかけたところで。
「シナモンの棒、最初はお菓子だと思ってたよ」
「あは、分かりますよアー。パッと見クッキーっぽいですもんね」
齧ったことあるのは私だけじゃないだろう、とサアシャとアーがそんな言葉を交わすのを聞いて、タオタオは訝し気に眉を寄せた。
「喰えないのかこれ」
「……え、もしや食べるものじゃなかったんですか?」
ケペシュが驚いている横で、友仁もまたつまみ食いにと伸ばしていた手を引っ込める。表情も心なしかがっかりしているような。
「ここ食べる派が多いんです……?」
自信がなくなってきた。呟くサアシャも含めて、銀シャリが一同にスティックを一本ずつ配り始める。食べてみてもいいんですよ。
「食べられないなら、コイツはなんのために居るんだ……?」
「その棒は香りづけの為に居るんだ。そいつで混ぜてご覧よ」
「ふむ、なるほど?」
わかったようなわからんような。とはいえここは大人しく言うことを聞いて、タオタオはシナモンスティックでくるくると手元のドリンくを掻き混ぜ始めた。
「まあ……シナモンは鉄板ですよね」
ちょっとばかり衝撃の事実が明かされたりしたが、まあ問題はないだろう。タオタオに倣い、ケペシュもシナモンスティックで小鍋の中身を掻き混ぜ始めた。あとは、そう。刺激のためのブラックペッパーを足して、最後にゴマを手に取る。独特の風味はきっと意識を引き立たせてくれるだろう。
「オープン・ザ・セサミ」
上機嫌に唱えながら、ひとつまみのそれを振りかける。
ケペシュのそれが出来上がった頃には、皆それぞれのブレンドをほぼ完成させていた。味の方はとりあえず後のお楽しみ、それでも会場に広がる甘い香りが、それぞれの特徴を形作っているように感じられた。
「ともひととタオちゃんのは大人の香りになりましたねー」
サアシャの言葉に、タオタオが「そうだろう」と頷く。けれど友仁の方は、まだ少しばかり足りないと思っているようで。
「できればもうひと刺激欲しいんだけどね……」
スパイスの棚を見てはみるが、そこにあるほとんどは友仁の知識の外である。そこで、彼は詳しそうなサアシャの手を借りくことにした。
「サアシャくん、なにかお勧めある?」
「んー。そですね、オレンジピールはいかがです?」
それいけ銀シャリ。お届けされたそれを手に、友仁は香りを確かめる。
「なるほど、甘酸っぱくて彩りも良いね」
どうやら期待に応えることはできたようだ。すると。
「サアシャ殿はスパイスに詳しいんでしょうか。良ければ俺にも一つお勧めを」
「ケペシュの場合は、『目の覚めるアレンジ』でしたね……」
ふーむ、と鼻を鳴らしながら考えて、彼女は最終的にハバネロを手渡した。
「いかがでしょう?」
「ハバネロ……攻めましたね」
予想外のものが出てきたが、尋ねた以上は受け入れるべきだろう。
そんなこんなで続々と、皆の一杯が完成していく。出来上がりの品々を見比べて、アーとタオタオが言葉を交わす。
「どれも個性豊かで良い匂いだな」
「それぞれ、随分と違うものが出来上がるもんだなあ」
感心した、というようなそれに、友仁も頷いて。
「同じホットチョコレートなのに、『らしさ』が出てて不思議だな」
「友仁の言う『らしさ』、わかるな」
ラム酒は芳醇なおとなの香り――そう、相変わらずお酒なのも個性の内だ。一つとして同じもののない、別々の味であることが、どこか尊いように感じられる。そんな気もしたけれど。
「でもハバネロはやりすぎだと思うんだよ」
「えっ!?」
「そ、そうでしょうか……」
サアシャはただよかれと思って……と、衝撃を受けたような彼女と銀シャリの様子に、ケペシュが申し訳なさそうに微笑む。
とにかく、出発の準備は整っただろうか。保温の利く器にそれらを移して、一同はパラドクストレインの乗車時間を待った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】がLV4になった!
【士気高揚】LV2が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【飛翔】がLV5になった!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!
【ガードアップ】がLV3になった!
ノスリ・アスターゼイン
g01730/シバネ
シバネの手元を見様見真似で倣いつつ
焦げないように木べらを繰る
小鍋に注ぐ眼差しは真剣そのもの
けれど甘い香りに満たされて
次第に肩から力が抜け
緩やかな心地に
ベースはビターな味わい
オレンジピールとアーモンドを刻んで混ぜ込み
オランジェットやナッツチョコとして食感も楽しむ心算
刻みついでの摘まみ食いは
もはや堂々と
あんたも食べる?
悪戯な笑みで
オレンジピールを一本差し出したり
チョコとのマリアージュにブランデーも欠かせない
マシュマロもたっぷり浮かべたら
ふんわりした蓋にもなるし一石二鳥だね
ココアパウダーを振りかけて、
完成!
そっちはどう?
オーロラを見る前に
飲み切ってしまいそうだと
零れる笑みは朗らか
標葉・萱
ノスリさん/g01118と
ゆるゆると温めれば溶けゆく湖面
くるり回したらラム酒をそそいで
灯すのは蝋燭のようなちいさな火
気長に優しくとは何かの形容のよう
なんて傾けてから様子を窺えば
おや、真剣、だなんて感心の素振り
甘さは控えめに
チョコレートを添えるように
シナモンスティックを仕上げ
溢れないように注いで、
……先程の真摯さはどちらに
いえ、いただきますけれど
ほら、余所見の間に吹き溢さないように
なんて瞬く間にも随分豪華な一杯だこと
入りきらなかった分の味見は如何、
予備のカップを揺らしたならば
温かいうちにいただいたって
たまにはよろしいでしょう、なんて笑って
●つまむ愉しみ
標葉・萱(儘言・g01730)の手元の小鍋で、チョコレートがゆるゆると溶けていく。少しだけ揺れて、穏やかに凪いだ湖面を確かめてから、彼はくるりとラム酒を注いだ。
コンロに灯すのは蝋燭のようなちいさな火。気長に優しくとは何かの形容のようだと思いながら、ゆっくりとそれを傾ける。
穏やかに、そして緩やかに過ぎるこの時間を、彼はどう過ごしているのかと横目で様子を窺えば、ノスリ・アスターゼイン(共喰い・g01118)は意外にも真剣な面持ちで自分の鍋と向き合っていた。
この手の経験値の足りないノスリは、萱の手元を観察し、見様見真似で調理に当たっている。焦げないように木べらを繰るその眼差しに、萱は感心したように微笑んで見せた。
この調子ならば心配は要らないだろうと判断し、萱は自らの手元に注意を戻す。
ゆっくりと、じっくりと、甘さは控えめにして、チョコレートを添えるように。そして最後にシナモンスティックを加えて仕上げとする。出来上がったそれを、溢れないように慎重に容器に注ぐと、丁度隣でノスリが摘まみ食いをするところだった。
「……先程の真摯さはどちらに?」
思わず発された問い掛けに「さあな」と答え、ノスリは悪びれもせずオレンジピールを一本差し出した。
「あんたも食べる?」
「いえ、いただきますけれど」
苦笑混じりにそれを受け取る。こんなに堂々とされると咎める気も起きない。
ノスリも最初の方は確かに真剣だったのだが、調理が進むにつれ、漂う甘い香りに満たされて、良くも悪くもリラックスした心地になってきているようだ。
「ほら、余所見の間に吹き溢さないように」
そんな彼に、萱の指摘が飛ぶ。ノスリのホットチョコレートはビターなものをベースにして、オレンジピールとアーモンドを刻んで混ぜ込んである。味のみならず食感も楽しめるよう作ったものだが、彼にとってはまだ少し物足りないようで。
チョコとのマリアージュを期してブランデーを注ぎ、さらにはマシュマロもたっぷりと浮かべる。白くてふんわりとした蓋を形作ったら、仕上げにココアパウダーを振って出来上がりである。
「完成! そっちはどうだ?」
ノスリの問い掛けに、萱は空いた予備のカップを片手に掲げて見せる。
入りきらなかった分の味見は如何か、と問うたところ、萱もその誘惑を振り切れなかったものらしい。
「いいのか?」
訝し気に問うノスリに、萱はもちろんと頷いて返した。
「温かいうちにいただいたって、たまにはよろしいでしょう」
小さなカップで乾杯して、二人は共にそれを味わう。慎重に、というよりは大胆に、味見の一杯をもう一つ注いで。
「このままでは、オーロラを見る前に飲み切ってしまいそうだ」
朗らかに笑うノスリの声が、しばし店内に響いていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】がLV3になった!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV2が発生!
ニーニ・ニニ
【砂】
お友達と一緒にあったかーいチョコ、作るですよ!
チョコを刻むのは、なかなかの力仕事、なの、です
なるほど、割ってから刻む!ハーリス、頭良いです!
ふむふむ、火加減はセリュが
泡立てシャカシャカの儀はモロクが……じゃあぼくは、美味しくなるおまじないをかけておきますね
おいしくなぁれ、おいしくなぁれ♪
皆で作ったホットチョコレートのベースに、
ぼくは蜂蜜を加えちゃうのです
……ママが作ってくれた、蜂蜜たっぷりのホットミルクみたいに
甘くて美味しくなると思うので
皆のもお味見したいです!
オレンジとチョコも合いますし、
ふわふわクリームとフランボワーズもおしゃれで美味し……にゃっ!?このぴりりとするのは、胡椒ですか?
ハーリス・アルアビド
【砂】
新宿島に来てから料理をするようになりましたが、皆さんと一緒に作れるならより楽しいでしょう。
チョコレートを刻むのですが、ニーニさんはまだお手が小さいので少し大変かもしれません。切りやすい大きさに割ってから刻んでいきましょう。ホットチョコレートは長く熱するのはよくないためこの作業は重要だそうです。
温める時はセリュカドさんに火加減をお任せして…モロクさん、ホットチョコレートにするのですから食べてはいけませんよ?
皆さんのアレンジもとても美味しそうですね。私もアレンジに参加します。セリュカドさんとニーニさんにはフランボワーズとクリームを、私とモロクさんにはラム酒とシナモンです。
モロク・アルデバラン
【砂】
チョコの一声に誘われて来たのだ。大の甘党ゆえ、実に楽しみである
ひとまず皆でベースのホットチョコレートを作り、アレンジは各々に後程
材料のチョコも色々種類があって目移りするのだ。やはり甘いものが良いのだろうか
一つくらい食べても…サ、サボっておらぬぞ。吾輩もチョコを刻もうと思っていたところである
詳しいな、セリュ。では泡立てシャカシャカの儀は吾輩が
ミルクとチョコの香りが実に心地よい
さて最後にアレンジタイムだな
吾輩はマーマレードである。オランジェットが美味いのだからきっと合うと思うのだ
皆もお試しあれである。フーフーしてから飲むのだぞ、ニーニ
ハーリスのは…いや、待たれよ。味見をしてから当てて見せよう
セリュカド・ネア
【砂】
一人称「セリュ」二人称「~くん」
お店だと、皆でも…広くて、良いよねぇ。
チョコは昔、薬だったし…錬金術師の、腕の見せ所…かなぁ?
ミルクは、沸騰させないようにぃ…と、セリュが火は見ておくねぇ。
そうそう、ミルクの時だけじゃなくてぇ…ホットチョコレートになってから、仕上げに泡立てて上げると美味しいよぉ。
ハンドミキサー、使っても良いけどぉ…折角だし、泡だて器でシャカシャカするぅ…?
ニーニくんは、まだ小さいからぁ…火傷しない様、注視しとこぉ。
アレンジは黒胡椒にしようかなぁ…。
故郷は胡椒、馴染み無いんだけどぉ…舐めた感じ、チョコと合いそぉ。
ん、ぴりっと美味し…味見するぅ?そしたら、セリュもさせてねぇ。
●みんなでいっしょに
本イベントの会場、チョコレートの香り漂うカフェバーを、ニーニ・ニニ(雪陽の子猫・g08923)達が訪れる。
「お友達と一緒にあったかーいチョコ、作るですよ!」
「うむ、実に楽しみである」
こちらは他でもない大の甘党、モロク・アルデバラン(誇り高き砂暮らし・g01160)がニーニの言葉に頷いて、その後ろにはハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)とセリュカド・ネア(睡の錬金術師・g08767)が続く。
「新宿島に来てから料理をするようになりましたが、皆さんと一緒に作れるならより楽しいでしょう」
「お店だと、皆でも……広くて、良いよねぇ」
セリュカドの言うように、ここのキッチンであれば四人でも十分に共同で作業できそうである。
「チョコは昔、薬だったし…錬金術師の、腕の見せ所…かなぁ?」
「頼りにしているのです!」
折角みんなでつくるのだから、一部の手順は皆でやろうと相談し、彼等はベースのホットチョコレート部分を共同で作成することにした。
他の人達よりも大きめの鍋を用意したら、四人分のチョコレートを細かく刻む――といきたいところだが、チョコレートが大きいためか、ニーニの包丁が中々入っていかない。ぎゅっと腕に力を込めて、何とかチョコを刻もうとしていくが。
「チョコを刻むのは、なかなかの力仕事、なの、です」
「ニーニさんはまだお手が小さいので少し大変かもしれませんね」
苦戦している様子の彼女へ、ハーリスが助け舟を出す。一度に刃をと押そうとすると大変だが、こういう場合は切りやすい大きさに割ってから刻んでいくのが確実ですよ、とその助言に従ってみる。すると、小さく割った部分は先程よりも遥か簡単に切れるようになっていた。
「なるほど! ハーリス、頭良いです!」
「ホットチョコレートは長く熱するのはよくないため、この作業は重要だそうです」
へー物知りー、とニーニが頷いていた後ろで、モロクは追加のチョコレートを用意すべく食材の棚を眺めていた。一口にチョコと言っても、その形や色、味は様々である。
「一つくらい食べても……」
あれこれ目移りした末にそう呟くがそこには素早くハーリスが釘を刺していた。
「……モロクさん、ホットチョコレートにするのですから食べてはいけませんよ?」
「サ、サボっておらぬぞ。吾輩もチョコを刻もうと思っていたところである」
慌てた様子でモロクも手を動かし始めた。四人分ともなるとそこそこの量だが、皆でかかればそれもすぐに解決である。次は、これをミルクに溶かし込んでいく必要がある。
「ミルクは、沸騰させないようにぃ…と、セリュが火は見ておくねぇ」
「ふむふむ、ではそこはセリュにおまかせするのです」
セリュカドの申し出に、ニーニが頷く。煮立たないよう弱火にかけて、待つことしばし、溶けいくそれを眺めていたセリュカドはあることを思い出した。
「そうそう、ミルクの時だけじゃなくてぇ……ホットチョコレートになってから、仕上げに泡立てて上げると美味しいよぉ」
「ほう、詳しいなセリュ」
「ハンドミキサー、使っても良いけどぉ……折角だし、泡だて器でシャカシャカするぅ……?」
「泡立てシャカシャカの儀ですね!」
「ではその泡立てシャカシャカの儀は、吾輩が務めよう」
ニーニの声に続いて、モロクがそう立候補した。それでは自分はどうしようか、しばらく悩んでいた様子のニーニは。
「じゃあぼくは、美味しくなるおまじないをかけておきますね」
「なるほど」
これは儀式だからな、と頷くモロクが手を動かすのに合わせて、ニーニはそこに念を送る。
「おいしくなぁれ、おいしくなぁれ♪」
「ミルクとチョコの香りが実に心地よい……」
ニーニの楽しげな呪文が響く中、モロクは「出来上がりが楽しみだ」と笑みを浮かべた。
ひとしきり溶かし、泡立てて、完成したホットチョコレートは、一同の用意した器に公平に注がれていく。
「火傷しないよう、気を付けてねぇ」
甘くやわらかな香気が俄かに彼等の周りに広がる。ここからは、皆で作ったホットチョコレートのベースに、各々のアレンジを加えていく時間である。
「ぼくは蜂蜜を加えちゃうのです」
いつかママが作ってくれた、蜂蜜たっぷりのホットミルクみたいに、甘くて美味しくなってほしいと願いを込めて。
「セリュはこれにしようかなぁ……舐めた感じ、チョコと合いそぉ」
「吾輩はマーマレードである。オランジェットが美味いのだからきっと合うと思うのだ」
皆もお試しあれである、というモロクの一言で、各々のアレンジを味見してみる流れになった。
「フーフーしてから飲むのだぞ、ニーニ」
「皆のもお味見したいです!」
「皆さんのアレンジもとても美味しそうですね。私のアレンジも試してみてください」
ハーリスの用意したものは二種類。
「セリュカドさんとニーニさんにはフランボワーズとクリームを、私とモロクさんには――」
「……いや、待たれよ。味見をしてから当てて見せよう」
彼の解説を制止して、モロクは受け取ったそれを一口。体の温まるその味に、ほうと溜息を吐く。ラム酒とシナモン……という答えに察しはついたけれど、まだまだわからないと称して、もう一口。
「ふわふわクリームとフランボワーズもおしゃれで美味しいです」
「ニーニくん、こっちも味見するぅ?」
ニーニの方には、セリュカドからも味見用のホットチョコが提供される。
「……にゃっ!? このぴりりとするのは、胡椒ですか?」
「正解ー。ぴりっとして美味しいでしょぉ?」
驚いた様子の彼女に、セリュカドはそう微笑みかけて。
「そしたら、セリュも味見させてねぇ」
それぞれの味を、ゆっくりと時間をかけて味わう。個性的なそれらを楽しみながら、一行はゆるやかなひとときを楽しんでいった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV6になった!
【活性治癒】LV1が発生!
【おいしくなあれ】LV1が発生!
【寒冷適応】がLV4になった!
効果2【ドレイン】がLV2になった!
【リザレクション】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV4になった!
カフェバーでのひとときが終わり、ロマノフ北限行のパラドクストレインの案内が出る。
案内に従い、この列車に乗り込めば、件のオーロラ鑑賞にいくことができるだろう。もちろんこのままカフェバーで過ごすこともできるし、帰路について、好きな場所に向かうこともできる。
温かい飲み物を手に、のんびりとした時間を過ごせるように、時先案内人は静かに行先を示した。
金刺・鞆
ろまのふ、の北限とはどのようなところなのでしょうね……外に出られるでしょうか?
北というからにはとても寒いはず。【寒冷適応】ですこしだけからだを慣らしておきましょう。
列車の窓からいつ見えるかと目を凝らして、到着したら……やっぱり外で見てみたい、です! いぬ、行きましょう!
信濃の山奥よりもつめたい雪、でもぱらどくすのちからがあればへっちゃら、にて。
歩いて、走って、おーろらがきれいに見えるところまで!
……わあ、わああ……!
ひかりがゆれうごいてて、たくさんの色で……ほんとうに、おおきな御簾のよう。
いぬも見えていますか? 食い気に夢中になってないで、ほら。
きれいですねえ……。
家族にも、みせてあげたいな。
●
「ろまのふ、の北限とはどのようなところなのでしょうね……」
それは、金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)にとっては未知の領域。パラドクストレインにしばし揺られて、ディヴィジョンを渡り、一面の銀世界と化した車窓の先を覗き見る。
「と、とても、寒そう、です……」
時間は夜、だが天気はよく、空から降る星灯が、ほのかに雪を照らしている。しばらく列車の窓から周囲に目を凝らしていた彼女だが、じれったいとばかりに意を決し、外へと飛び出した。
「いぬ、行きましょう!」
頬を撫でる外の空気は、覚えのある信濃の山奥よりも冷たく感じられ、驚いたように彼女は白い息を吐く。それでもパラドクスの効果があればへっちゃら、空に輝くオーロラを求めて鞆は雪を蹴って走り出した。
針のようにとがった木々、雪の積もった枝々の途切れるところまで、跳ねるように駆けた彼女は、開けた空を振り仰ぐ。
「……わあ、わああ……!」
そこには空から降る極彩の光が、ゆっくりと揺れ動いていた。
まるで御簾のよう、と彼女は思う。けれどそれは途方もなく大きくて、綺麗で、しばし言葉を失い、青い瞳でじっと見つめる。
「いぬも、見えていますか?」
傍らのモーラットに問いかけるが返事がない。しかたなく視線を下げると、いぬはイベント会場から持ってきたホットチョコの方に夢中になっていた。
「いぬ……」
曰く言い難い感情を乗せた声を漏らし、食い気に弱い正直者を抱き上げる。カップに乗せた蓋の隙間から、鞆も一口それを啜って、あたたかな息を吐いた。
そこまですればいぬも大人しく空を見上げてくれただろうか。
「きれいですねえ……」
彼女のそんな一言に、いぬが同意するように一声鳴いた。
チョコレートの甘さと、やわらかな熱に頬を綻ばせ、鞆はその光景に見入る。この美しい景色を、家族にも見せてあげたい。父に、母に、兄に――朧げな記憶の中の彼等に思いを馳せながら。
大成功🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】がLV5になった!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
渦中・百
【猫龍】
組み立て椅子とテーブルを設置
これで準備は万全ですね
玲奈様、こちらへどうぞ
ほっとちょこれーとなるもの飲み物を作ってみたのです
トッピングは別容器にございますので、お好きなものをどうぞ
あの子…?
どなたか、おーろらを見せたい方がいらっしゃるのですか?
まあまあ、弟さんが…
私は弟に取り戻された側ですから、彼女の思いの全てを理解できないかもしれませんが…
せめて実際に取り戻された私がいることで、少しでも前向きな気持ちになって頂けるでしょうか
玲奈様…取り戻しましょうね、必ず
私もおりますし、コウ君やアキ君だって一緒ですから
ええ、ほっとちょこれーとをお望みとあらば喜んで
お任せくださいな
何杯でも作りますとも!
影守・玲奈
【猫龍】
百に呼ばれて来てみると
何やら素敵に準備万端
ホットチョコレート…なるほど、バレンタインのお誘いだね?
ありがたく御相伴にあずかるよ
シナモンをトッピングしたカップを手に
見上げるオーロラ、浮かぶは大切な子の顔
まったく、あの子よりも私が先にこんな綺麗な空を見ているなんてね
ああ、口に出ていたか
うん。私には弟がいてね
大きくなったら世界中を冒険するのが彼の夢で
私は冒険の話を聴く日を楽しみにしていたんだよ
だから、今の状況は少しだけ皮肉に思えてしまうんだ
いつか取り戻せるだろうか
弟も、本来の広い世界も
ありがとう、百
取り戻した時には、そうだな…
弟にも、この美味しいホットチョコレートを作ってあげてくれるかな?
●
「さあ玲奈様、こちらへどうぞ」
「あ、ああ……」
招待されたその場所は、控えめに言って極寒の地だった。雪景色のロマノフ北限に迎えられた影守・玲奈(Mechatromagus・g03719)は、渦中・百(猫に九生・g08399)に促されるまま組み立てられた椅子に座る。寒冷適応で快適に保たれたそこには、テーブルに飲み物と、しっかり準備が整えられていた。
「今は大切な人に贈り物をする時期だとか。そこで、ほっとちょこれーとなる飲み物を作ってみたのですが……」
「なるほど、バレンタインのお誘いだね?」
そう、それです、ばれんたいん。手を打つ百の様子に、ようやく合点がいったと玲奈が頷く。
「ありがたく御相伴にあずかるよ」
はい、と笑顔でそれに応じて、百はテーブルの上に並んだあれこれを指さして。
「トッピングは別容器にございますので、お好きなものをどうぞ」
「それなら……」
玲奈はシナモンを選んで味を足して、カップの中のホットチョコレートを啜る。あたたかなそれを両手で包むようにしながら、彼女は空を仰いだ。
「お気に召しましたか?」
「ああ、美味しいよ」
よかった、たくさん味見しましたからね、というコメントはとりあえず内緒にしておく。
白く溜息を形にして、玲奈はやわらかに広がるオーロラの光、その向こうに、大切な『彼』の姿が過ったような気がして、思わず目を細める。
「――まったく、あの子よりも私が先にこんな綺麗な空を見ているなんてね」
「あの子……?」
「ああ、口に出ていたか」
困ったように笑う玲奈に、続けて百が問いかける。訊いて良いものか、少々迷う部分はあったようだが。
「どなたか、おーろらを見せたい方がいらっしゃるのですか?」
「うん。私には弟がいてね……」
遠く、記憶の中へと視線を遣りながら、彼女は背もたれに身を預ける。
「大きくなったら世界中を冒険するのが彼の夢で私は冒険の話を聴く日を楽しみにしていたんだよ」
だから、今の状況は少しだけ皮肉に思えてしまう。本来これは弟が先に見るべきもの、見たいものだったはず。郷愁、悲しみ、無常観、様々な感情の入り混じったその言葉を、百は静かに頷いて聞く。
いつか取り戻せるだろうか。問いかけるでもなくそう口にする玲奈に。
「玲奈様……取り戻しましょうね、必ず」
強く、そう伝える。少々驚いたように、玲奈は空の方に向けていた視線を百に移した。
「私もおりますし、コウ君やアキ君だって一緒ですから」
「ありがとう、百」
感謝を口にするとともに、その口元が綻ぶ。
「取り戻した時には、そうだな……弟にも、この美味しいホットチョコレートを作ってあげてくれるかな?」
「ええ、ほっとちょこれーとをお望みとあらば喜んで。何杯でも作りますとも!」
そんなにたくさんでなくてもいいかな。ようやく穏やかに笑ってくれた彼女の様子に、百もまた微笑んで、「約束ですよ」と結んだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】がLV5になった!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!
レイア・パーガトリー
ブロス(g03342)と一緒
やった、いっぱい❤(いいね!)ついてる…!
ハートがいっぱい…ど、どうしようやっぱりドキドキしてきちゃった
列車を降りて、焚き火にあたってオーロラ鑑賞としゃれ込みましょ
ふっふっふ、文明の利器である木炭の力も借りるわ
あのカーテンみたいな不思議なひかり、自然現象なのよね…
誰かが作ったイルミネーションでもなく
あんなふうに変化し続けてるって面白いわね
それじゃあ、ドリンク交換!
チャイは飲んでみるの初めてよ
うん、ジンジャーエールみたいに、甘さのなかでほんのりピリっとする生姜の存在感…!
一生懸命作ってくれたから、とても温まる気持ちになるわ
*アドリブ歓迎
ブロス・ブラッドハート
レイア(g01200)と一緒
しっかり厚着をして、あったかい飲み物もバッチリ♪いざゆかんロマノフ!
❤?わわっ、レイアモッテモテじゃん!(意味わかってない子)
ふたりで力を合わせてブレスで簡単な焚き火つくり
火にあたりながらのオーロラ鑑賞だっ
ほぁぁ、空がゆらゆら波打ってまるで生きてるみたいだな!
でもこんなでっかいカーテン誰が引いてるんだろ…?どっかに巨人とかいたりして!(わくわく)
レイアが口をつけるタンブラーをじーっ……うんっ、交換こーかん!
蓋をあければただよう香りと甘酸っぱい口当たりに、ほっと白い息を吐きだして
えへへ、なんでか思わず笑顔になっちゃうな~♪
アドリブ歓迎!
●
オーロラ下へと向かうパラドクストレインの席に着きながら、レイア・パーガトリー(毒棘の竜騎士・g01200)は先程写真を上げたSNSを確認する。我ながら良い出来、というのもあるが、気になるのはやはりその反響だ。
「やった、いっぱい❤(いいね!)ついてる……!」
「❤?」
なにそれ? 隣に座ったブロス・ブラッドハート(いっしょのじかん・g03342)がその手元を覗き込むと、また❤の数値がいくつか跳ねた。
「わわっ、レイアモッテモテじゃん!」
「……ど、どうしようやっぱりドキドキしてきちゃった」
双方のハートに対する理解に少々差がありそうだが、それは後で説明すればいいだろう。とはいえ、その画面から先程の感情を思い出したのは一緒らしく、双方微妙な沈黙と共に車窓へと視線を映した。
世界を渡った列車の外は雪景色へと移り変わり、急激な温度変化に窓が薄く白に染まる。
「……着いたみたいね」
早速外に出てみましょ、と立ち上がったレイアに続いて、ブロスも車両の外に出る。ちゃんと厚着はしてきたけれど、北限の空気はやはり冷たい。
「焚火、ちゃんとできるかな」
特に良い感じの薪は集まるのか。だがそんなブロスに先回りするように、レイアが胸を張る。
「ふっふっふ、安心して。私達には文明の利器である木炭があるわ」
「わっ、準備が良い!」
ふっと、吐息で僅かな火を起こし、用意したそれを赤く染める。冷たい風にも負けない熱が、周囲の薪にも移ったところで、二人は焚火を囲んで腰を下ろした。パチパチと僅かな音を立てて燃える焚火から、揃って空を仰ぎ見る。雲は少なく空気は澄んで、今は星がよく見える。そしてその夜空を彩るように、幻想的な光の幕が広がっていた。
「あのカーテンみたいな不思議なひかり、自然現象なのよね……」
「ほぁぁ、空がゆらゆら波打ってまるで生きてるみたいだな!」
空の上の壮大な光景に、感嘆の声は二者二様。特にブロスのそれは素直なもので。
「でもこんなでっかいカーテン誰が引いてるんだろ……? どっかに巨人とかいたりして!」
それはそれで楽しそう。寒さに震えてカーテンを閉める巨人を想像して、レイアは口元を緩ませた。
「誰かが作ったイルミネーションでもなく、あんなふうに変化し続けてるって面白いわね」
ずっと見ていても飽きないわ、と口にして、レイアはしばし極光に見入る。けれどこちらに向けられた視線に気づいて、ブロスの方へと顔を向けた。彼の視線の先にあるのは、レイアの用意してきたタンブラーだ。ああ、そうだった、と頷いて。
「それじゃあ、ドリンク交換!」
「……うんっ、交換こーかん!」
せっかく作った贈り物なのだから。二人は互いに作った分を交換して、一緒にそれを傾ける。冷たい外気の中で、体の内に広がるその温かみはありがたいもの。
「……チャイは飲んでみるの初めてよ」
前にジンジャーエールを飲んだな時と同じ、甘さのなかでほんのりピリっと生姜の風味が際立つ。
「こっちは甘酸っぱいなー」
こちらは赤いラズベリーの風味を楽しみながら言う。味もさることながら、互いをイメージして作ったという事実が、胸をくすぐり、温かい気持ちにさせる。
「えへへ、なんでか思わず笑顔になっちゃうな~♪」
「まあ、一生懸命作ってくれたんだし……」
改めてお礼は言わないけれど、満足気にそう言い合って、二人はもう一度空を見上げた。
薪と白い息の音だけが聞こえる、それはオーロラの揺らめく早さにも似た、静かで穏やかな時間。
でもきっと、❤の数字は今も増えているだろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
ベロニカ・バーゲスト
くー(g05079)と
ほっぺも耳も息もきんきんに冷えてる
でも心はずっとわくわくして
見上げたオーロラに
わあ!って声をあげた
くー、きらきらしてる
おっきなお空のカーテンだ!
……おぼえてない
ちょみっと下を向く
おもいだせたら、くーとおんなじ空のおはなしができたかなあ
いっしょに【浮遊】したら
オーロラにさわれちゃいそう
くーのおねがいにびっくりして
でもすごくうれしかったから、私も一緒におねがいするよ
あいたいな、私のおとしもの
へっ?
手の中の瓶を見つめて
へにゃり笑った
ほんとだ、じゃあ今日の夢であえるかな
ね、もいっこお空から落ちてきたんだよって
ポケットから出した、キラキラ紙に包まれたお星さまのチョコ
くーにあげる!
クーガ・ゾハル
ニカ(g06414)といっしょに
すった息ごと、こおりそうな空気
見たこともない、すごいものは
色んなセカイでたくさん見てきた、けど
ここはまるで、夢の中みたいだ
フルサトとくらべても
ぜんぜん似てない北のハテ
ニカ、おぼえてないんだっけ、エジプトのこと
それじゃあ
ニカの手ひいて【浮遊】
天の幕みたいなオーロラごしに
声に出して、すこし近づいた星にねがっておく
ニカが、落っことしてきた楽しいキオクに
夢のなかで、たくさんあえるように
ん、ニカ
もう、ふってきたかも
よくにた色のてのひらに、こんぺいとうの小さいビン
ぽとりと落とす
おれのほうにも、オスソワケ、ふってきたみたいだ
へへ
こいつをたべたら、おれもいい夢、みれるかな
●
ロマノフ北限、現在判明しているディヴィジョンの中でも一等寒いであろうこの場所で、ベロニカ・バーゲスト(迷い香・g06414)は白く息を吐く。頬も耳もきんきんに冷えているのがわかるけれど、心はずっと期待に弾んでいる。
見上げた空に、待ちわびたオーロラが現われるのを見て、彼女は「わあ!」と歓声を上げた。
「くー、きらきらしてる! おっきなお空のカーテンだ!」
空に広がる極光、無邪気にはしゃぐ彼女と共に、クーガ・ゾハル(墓守・g05079)はそれを仰ぎ見る。
色んな世界を渡り歩いて、見たこともないすごいものはいくつも見てきたけれど、ここはまるで夢のよう。北の果てにあるこの地は、それほどに故郷とかけ離れた光景が広がっていた。胸の奥に広がるこの感慨は、しかし共有できるものではないのかと、クーガはそんなことを思う。
「ニカ、おぼえてないんだっけ、エジプトのこと」
「……おぼえてない」
声のトーンと一緒に、短く答えたベロニカの視線が僅かに下がる。
「おもいだせたら、くーとおんなじ空のおはなしができたかなあ」
残念そうに言う彼女の言葉を、遮るように手を取って、クーガは空へと一歩踏み出す。わあ、とまた声を上げる彼女の手を引いたまま、オーロラの舞う空中へと浮かび上がる。
オーロラに触れちゃいそう。そう空いた手を伸ばすベロニカを一瞥したクーガは、たなびく光の向こうの星々へ、声に出して願いを告げた。
「ニカが、落っことしてきた楽しいキオクに、夢のなかで、たくさんあえますように」
「……ええ?」
思わず、目を丸くしてしまう。びっくりしたけれど、それはとても良い、嬉しい。そんな感情に正直に従って、ベロニカもそれを真似てみる。
「あいたいな、私のおとしもの」
満天の星、流れる光、誰かが聞いてくれるだろうかと、目の前に広がる光景に願いを掛けて。
「ん、ニカ」
すると、傍らの彼が一度手を引いた。
「もう、ふってきたかも」
「へっ?」
握っていたてのひらに、クーガの手から小瓶が落とされる。指先で摘まんで、空に透かすと、瓶の中のこんぺいとうが、星灯の下で色とりどりに輝いていた。
オーロラの中で輝く星を、そのまま詰めたような光に、ベロニカがへにゃりと相好を崩す。
「――ほんとだ、じゃあ今日の夢であえるかな」
ああ、きっと。そう頷く彼の顔を見て、ベロニカは空いた手をポケットに入れた。
「ね、くー。もいっこお空から落ちてきたんだよ」
お返しに、とそう笑い、ポケットの中に入れていたお星さまの形をしたチョコを取り出した。キラキラした紙に包まれたそれは、眩しいくらいの金色。
「くーにあげる!」
それは予想してなかったのか、こちらも目を丸くしてから。
「そうか、おれのほうにも、オスソワケ、ふってきたのかな」
へへ、と照れたように笑って、勲章みたいなそれを掲げて見せた。
「こいつをたべたら、おれもいい夢、みれるかな」
「見れるよ、きっと!」
元気いっぱいにそう返して、ベロニカが満面の笑みを浮かべる。
互いの送った星を持ち、よく似た色の手を取り合って。二人はオーロラの下を、しばし揺蕩う。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV3になった!
マティアス・シュトローマー
【🔫🦊】
厚手のコートにマフラーで見た目もしっかり暖かく
寒冷適応があるとはいえ、雰囲気は大事だからね
作ったホットチョコレートは焚き火に掛けて温め直そうか
そろそろかな
それじゃ、今度は俺もマシュマロアートに挑戦するよ
描くのはもちろん、カラによく似た優しい笑顔のキツネ
耳のふわふわ感なんて、ほら……本物そっくり!
カラ、空を見て!
オーロラがエメラルドのカーテンみたいに靡いて綺麗だなー
それから、俺達が好きなシリウスとプロキオンも!
ロマノフでもこうして並んでいるところが見れて嬉しいよ
そうだ、あと二つマシュマロを追加してもいい?
おおいぬとこいぬもホットチョコレートの空に浮かべて……っと
はい!どうぞ
カラタチ・リッカ
【🔫🦊】
暖かいコートにマフラー巻いた格好で
雰囲気かぁ……冬らしい情景ってことかな
焚き火も一緒に見られるのは良いね
温め直したカップを手にしたら
マティ君が追加カスタムしてる様子に
俺様もオレンジピール追加しようかなぁ…
と迷ってる間で完成したみたい?
ふわふわ具合なら俺様の尻尾も負けてないよ~と
振ってみせるのは半分くらい喜び表現
ホットチョコ飲みながら眺める景色
オーロラも星空も、初めての時は吃驚するけど
一緒に見た相手がいるなら
楽しかったり嬉しい時間に変わったりもして
追いマシュマロも雪のように降らせるものだから
ふふー溶けない思い出が沢山だねぇ
あったかくておいしい
●
ロマノフ北限、オーロラの照らす酷寒の地であるこの場所も、『寒冷適応』の効果があれば、快適な空間に早変わり。あとはこの冷たい空気も雪景色も、オーロラと共にこの地の特色として享受してしまえば良い。
「とはいえ、雰囲気は大事だからね」
「雰囲気かぁ……冬らしい情景ってことかな」
そんなマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)の言葉に従って、カラタチ・リッカ(空言・g05558)はコートの上のマフラーをしっかり首に巻き付けた。これもまた寒冷地を楽しむ一要素には違いない。
「作ったホットチョコレートは焚き火に掛けて温め直そうか」
どうせなら、良いところを冷ましながら飲みたいところではあるし、と薪を準備し、火を灯す。
「焚き火も一緒に見られるのは良いね」
星空の下の森の中、薄暗いそこを照らす炎の灯に、カラタチが笑みを浮かべる。揺らめく光の彩は、オーロラのそれとも違い、眩く力強い。
「そろそろかな……?」
しばらくその火に掛けて、ホットチョコレートを温めたマティアスはそこで最後の仕上げに入った。
「それじゃ、今度は俺もマシュマロアートに挑戦するよ」
「え、ほんとに?」
準備時に披露したあれのお返し、それとも対抗心だろうか、マティアスはカラタチの顔をよく見てから、それに似せた優しい笑顔のキツネを目指して手を加え始める。
「俺様もオレンジピール追加しようかなぁ……」
でもなあ、とカラタチももう一工夫するか考えている内に、マティアスの作品が出来上がったらしい。
「どうかな、耳のふわふわ感なんて、ほら……本物そっくり!」
「でもふわふわ具合なら俺様の尻尾も負けてないよ~」
胸を張る彼に対して、くすぐったけな内心を思わせる様子で尻尾を振ってみせる。仕上げのためのそんなひとコマを経る内に。
「カラ、空を見て!」
空には、薄緑に輝くオーロラが広がっていた。
「オーロラがエメラルドのカーテンみたいに靡いて綺麗だなー」
互いに交換したホットチョコを口にしながら、並んでそれを見上げる。夜空を彩る薄布の向こうには、星空もはっきりと見えるだろう。
シリウスとプロキオン、二人の好きな星も、そこに。
「ロマノフでもこうして並んでいるところが見れて嬉しいよ」
マティアスの言葉に、「そうだねぇ」とカラタチが頷く。驚くようなこの光景も、一緒に見られたのなら、楽しく嬉しい思い出として残っていくのだろう。消えないように、それを記憶の中に焼き付けて――。
「そうだ、あと二つマシュマロを追加してもいい?」
おおいぬとこいぬ、ホットチョコレートの空に浮かべて、キツネの隣に並べてみせる。
「はい! どうぞ」
「溶けない思い出が沢山だねぇ」
微笑ましいそれに「ふふー」と笑って、カラタチは受け取ったそれを味わう。なるほど、準備の時にマティアスが言っていたように、飲んでしまうのがもったいないけれど。
「あったかくておいしい」
心からそう言って、白く染まった感嘆の息をひとつ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】がLV6になった!
【強運の加護】がLV5になった!
フェリシア・ヌールリース
主様(アイリーク・g08954)と。
先ほど作ったホットチョコレートとカクテルを保温容器に入れて
オーロラを見に向かいます。
防寒はしっかりしつつ、【寒冷適応】で過ごしやすく致しましょう。
故郷に程近いこの北の森、空気感が少し懐かしゅうございますわね。
なにやらお考えのご様子の主様にホットチョコレートを手渡して
ええ、もちろんですわ。こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします。
軽く乾杯したらホットカクテルをひと口。
ミルクの甘やかでなめらかな喉越しにほんのり香る酒精がたまりませんわ。
美しいオーロラに美味しいカクテル。
嗚呼、至福とはこのことですのね。
こうして楽しめることに感謝、ですわね、主様?
アイリーク・ビフロスト
フェリシア(g08953)と
そうだな。だからこそ寒さにも慣れているけど。快適には越したことはないから【寒冷適応】は借りて。デザイン性のいい防寒着と菓子を少し持ち込む。
電車に乗ればすぐオーロラを見に、ということも出来るし。保温容器に入れればホットチョコレートも持ち運べる。
そう考えれば現代というのは発展しているな。
今の力と発展があれば、故郷も――。
新宿島では受け入れていたつもりの事実に考えを巡らせてしまう
すぐに我に返り、チョコレートを受け取って乾杯。
ありがとう。フェリシア、今後もよろしく。
懐かしいホットチョコレートを味わいながら、景色とこの時間を暫し楽しむよ。
あぁ、自然の神に感謝しないとな。
●
パラドクストレインを降りれば、新宿島とは一線を画した冷たい空気が頬を撫でる。日は既に落ち、星明かりでほのかに輝く雪景色。人の立ち入りを拒むような北限の風に、しかしフェリシア・ヌールリース(吸血鬼のダークハンター・g08953)は動じぬまま微笑んで見せる。
「空気感が少し懐かしゅうございますわね」
「そうだな」
前を歩くアイリーク・ビフロスト(ヒルコのスノウメイジ・g08954)が短く答える。この北の森は、二人の故郷からそう離れてはいない。自然と馴染み深さを感じるものであり、この凍てつく空気にも覚えはあるのだが、まあ寒いものは寒い。
防寒着の首元をしっかりと閉める主の様子に目を細め、フェリシアは『寒冷適応』の効果でそれをフォローする。
「久々の寒風は応えましたか」
「快適に越したことはないだろう、それだけだ」
揶揄うような言葉に、振り返らぬまま答える。
しかしながら、改めて考えると『現代』の発展は凄まじい。この残留効果というやつもさることながら、電車に乗ればこうしてすぐオーロラを見に来ることができる、それに保温容器に入れればホットチョコレートだって持ち運べてしまうのだから。
今の力と発展があれば、故郷も――。
それは考えても詮無いこと。既に受け入れたはずのこと。新宿島で生活を送っていると、収めたはずのそれがどうしてもまた頭をもたげる。無数の『もしも』に思考を巡らせていたアイリークは、しかし鼻先を擽る甘い香りでそれを中断する。見ると、目の前にはホットチョコレートが差し出されていた。
「ありがとう、フェリシア」
溜息と共に、絡まる感情の糸を胸から追い出す。今は置いておこう、とそう決めて。
「今後もよろしく」
「ええ、もちろんですわ。こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします」
片眉を上げて、フェリシアが乾杯に応じる。軽くカップを合わせてから、二人は用意してきた甘い飲み物に口をつけた。
それは甘く、そして懐かしい味わい。そんな少しばかりの郷愁に浸っているのであろう主から、オーロラへと視線を移し、フェリシアもまた温かいカクテルを楽しむ。彼の思索と感慨を邪魔しては悪い――そんな気持ちももちろんあったけれど。
「……嗚呼、至福とはこのことですのね」
こちらを素直に楽しみたいというのもまた正直な気持ちである。
ミルクの甘やかでなめらかな喉越しに、ほんのり香る酒精。主には「ほとんど酒」と称されたものの、自らの手で作ったそれは、上出来であると言わざるを得ない。
美しいオーロラに美味しいカクテル、この地域だからこそ楽しめるそれらに、感じ入るように微笑んで。
「こうして楽しめることに感謝、ですわね、主様?」
そうして同意を求める。持参した菓子を摘まんでいる甘いもの好きの主も、それには少し考えてから。
新しい力と、新しい文化を覚え、懐かしい光景に向かう。このディヴィジョンで戦うのなら、きっとこんなことはこれからも数多くあるのだろう。それら全てがこうして穏やかに終わることは、おそらくない。だからこそ今は。
「――あぁ、自然の神に感謝しないとな」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】がLV7になった!
【アイスクラフト】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】がLV4になった!
【ダブル】がLV2になった!
舞剣・荊
【アラカルト】
ココがオーロラが見れる場所?
ガチさみー
焚火キメっか!
○目的
焼きマシュマる
あとオーロラ見て何か感情が湧かないか試す
○行動
組長と作ったスパイスオールインドリンクを携行
はるーちあねーちじゃん!何か作った?こーかんしよーぜ!
……これクリーム付ココア?ココア付クリーム?まいっか!
アタシの?マグロは入れてないよ
マグロ以外は全部入れたケド
大丈夫!組長飲んだけど生きてるし!
焚火を作り"イイ感じの枝"にマシュマロぶっ刺して準備完了
たかなし!はるーち!マシュマロバトルしよ!
オーロラが出たら火元を離れ観察
……
あねーち〜
アタシにもココアちょーだい!
マシュマロ焼いたげるから!
オーロラ?ん〜
別にってカンジ
小鳥遊・英
【アラカルト】
うわ増えた
……あねーちが来たから制御役が増えた?
いやはるーち居るしトントン……それ以下かな
わたしはわたし好みに作ったんです
誰にも渡しません
絶対にだ!!!!
ちなみにこの人たち全部載せしましたよ
どっちかってーと組長が吹っ掛けてた気がします
キッズだから仕方ないですけどね
お店からぱちって……いただいて来たマシュマロを出して
なんですかマシュマロバトルって
わたしを舐めないでください伊達にゲームで焼肉焼きまくってないですからね
頭の中で音楽を流しつつ、くるくる回して
じょうずにやけました〜✨✨
……まあ、いい景色なんじゃないですか?
VRも真っ青って感じ
ここ2年くらいそんなこと言ってる気がするけど
奴崎・娑婆蔵
【アラカルト】
樹姉弟もお揃いで
バラけていたいつもの一味が終盤に向けて集合の運び、こいつは差し詰めTVスペシャルか劇場版でござんすね、カハハ
ぜ、全部乗せェ……?
なッななななな何を仰るユノの姉御だきゃァ
いいトシしたあっしが引率に付いていて、そんな無法を働いていたわけないじゃァありやせんか全く。全く!
しっかと全体の調和を踏まえつつ、匙加減細かに塩梅しておりやしたとも!
結果、なかなかパンチの効いたブツが出来上がりやしたぜ……ゲェホゲホゲホみッ水とかありやせんか……?
●オーロラみる
やあ、なんとも荘厳な
いつかこの空も、最終人類史へと奪還する刻が――
アッあっしもマシュマロ焼きまさァ~(シリアス続かない)
樹・春一
【アラカルト】
オーロラですよ姉さん! 寒いですね!
いつでも僕で暖を取っていただいて構わないのですよ!
これは光り輝くココアです! 眩しいでしょう!
荊さんたちのも面白そうな飲み物を作っておられるようで!
ここはわくわく! プレゼント交換会を!
えっ、姉さんのココアと?
僕たちラブラブパワーがありますので! また次の機会に交換しましょう!
マシュマロは焼きますよ! マシュマロバトルです!
一番強くしたら勝ちですか? では溶けたマシュマロにマシュマロを合体させて最強のマシュマロを作って御覧に入れましょう!
5個はいきたいところですね。どうですかこれ! 強くないですか!
あっオーロラ忘れてました。きれいですね!
樹・由乃
【アラカルト】
うわキッズ増えた
どうせお前たちのことです。全部乗せとかして遊んでたんじゃないですか
私も愚かではありません。きちんと対策を考えてきました
春一。このココアをお前に贈りましょう
代わりにお前の輝くココアを寄越しなさい。バレンタインのプレゼント交換です。素敵だと思いませんか
はい交換成立。残念でしたね全部乗せスパイシーキッズたち
自分で作ったものは責任持って自分で飲むんですよ
焚火は苦手なのでパスです
やかましい火を近付けるんじゃありません。ココアもあげません
マシュマロはいただきます。あっつ
別にって感想は嫌いじゃないですよ
向こうでは血生臭くやってるんですからね。空だけ綺麗であっても無意味なものです
●
パラドクストレインから降り立った樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)は、雪に足跡を刻んで、大きく息を吸う。少々窮屈な列車内に比べ、空気は新鮮でとても冷たい。このイベントのメインとして、ここではオーロラが見られるはずだが、それはそれとして。
「姉さんここ寒いですね! いつでも僕で暖を取っていただいて構わないのですよ!」
彼のアピールを「はいはい」と受け流しながら樹・由乃(堕ちた翠星・g06228)が続く。すると。
「はるーちあねーちじゃん!」
「うわ増えた」
「樹姉弟もお揃いで」
焚火の準備をしている舞剣・荊(Thorm.・g02226)と行き当たった。もちろんこちらには奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)と小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)の姿もある。
「あねーちが来たから制御役が増えた……?」
英の頭の中でそんな計算がなされるが、弟の方が居るのでトントンかそれ以下だろうと即座に修正を加える。そもそも由乃は制御側というかただの傍若無人なのでそっちにカウントしていいか微妙――。
「なんか失礼なこと考えてませんかそこの青いの」「えっ!?」
そんなやりとりを、娑婆蔵が「まあまあ」となだめる。
「バラけていたいつもの一味が終盤に向けて集合の運び、こいつは差し詰めTVスペシャルか劇場版でござんすね、カハハ」
愉快気に笑うがその流れだと次に来るのは最終決戦だ。
「はるーち何作ったん?」
「こちらの光り輝くクリーム付きココアです! 眩しいでしょう!」
「はーん、ココア付きクリームじゃなくて?」
見た目完全にそっちなんだけどなあ、と荊が感心したように言う。「荊さん達は?」と問い返されて、彼女も自分のカップを見せようとするが。
「わかってますよ。どうせお前たちのことです。全部乗せとかして遊んでたんじゃないですか」
「ん? そりゃもうマグロ以外は全部――」「なッななななな何を仰るユノの姉御だきゃァ」
娑婆蔵がそれを強引に遮った。
「いいトシしたあっしが引率に付いていて、そんな無法を働いていたわけないじゃァありやせんか全く。全く!」
「いやしてましたよね。むしろ自分から吹っ掛けて」
「師匠……」
英の半眼と春一の無垢な視線が痛い。が、もうここで退くわけにはいかないだろう。娑婆蔵は飽くまで「誤解」と言い張る方向に舵を切る。
「しっかと全体の調和を踏まえつつ、匙加減細かに塩梅しておりやしたとも!」
「じゃあそれ一口飲んでみなさいよ」
「はァん、見くびってもらっちゃ困りますぜ、絶妙のブレンドでこちらパンチの効いたブツにゲェホゲホゲホッ!!」
ダメだった。
「水とかありやせんか
……!?」
「雪食べます?」
ぞんざいな扱いと共に、由乃と英から「これだからキッズは」みたいな視線が飛んでくる。どうにか体勢を立て直して、娑婆蔵は口元を拭った。
「少なくとも体はあったまりやすぜ」
「よかったじゃないですか師匠!!」
負け惜しみみたいなことを言っては見たが、これからまだまだ残りを飲み切らなくてはならないことを考えると気が重い。すると、そこにちょっとした助け舟が入った。
「せっかくだしこーかんしよーぜ!」
「はい?」
そんなスパイス爆弾作っておいてよく言う。という指摘が入るが、もちろん荊には通用しない。
「大丈夫! 組長飲んだけど生きてるし!」
「ハードルの設定がおかしいんですよねぇ」
「いいじゃないですか楽しそうですよ! わくわくプレゼント交換会!!」
「お前、話聞いてました?」
盛大に溜息を吐きながらも、由乃は春一の言うそれを受け入れた。よかろうでしょう。
「私も愚かではありません。どうせこんなことだろうと思ってきちんと対策を考えてきました」
手にした普通のココアのカップを春一の方へ差し出して。
「春一。このココアをお前に贈りましょう。代わりにお前の輝くココアを寄越しなさい」
「えっ、姉さんのココアと!?」
「バレンタインのプレゼント交換です。素敵だと思いませんか」
もちろん姉から言われたら彼に断る理由はない。娑婆蔵達を置いて、あっさりとカップが交換された。
「春一の……」
「僕たちラブラブパワーがありますので! また次の機会に交換しましょう!
「はい交換成立。残念でしたね全部乗せスパイシーキッズたち」
自分で作ったものは責任持って自分で飲むんですよ。無慈悲だが真っ当な意見を口にして、由乃はアラザンまみれのそれを見て顔を顰めた。まあ、これはこれでなんだかすごいことになっている。
「じゃあたかなしー」「小鳥遊のお嬢……」
ズパイシー組の交換しようぜ、という話は自然と残った英に向かう。しかし。
「は!? わたしはわたし好みに作ったんです!! 誰にも渡しませんよ!!!」
絶対にだ!!!! かつてなく強い拒否の姿勢で、彼女はそれを跳ねのけた。
そうなれば後の二人は一緒に作ったので中身は同じ。頑張って飲み干してほしい。
飲み物を巡る争いも一段落したところで、英はお店からぱちって……もといいただいてきたマシュマロを取り出す。いいもの持ってるじゃんたかなし、みたいな絡まれ方をするところまでは想定内だったが、荊はその上で良い感じの枝を取り出し、先端にそれを刺し始めた。
「たかなし! はるーち! マシュマロバトルしよ!」
「いいですね! 戦いましょう!!」
「なんですかマシュマロバトルって」
またわけのわからないことを言い始めたな、という感じの溜息が聞こえる。
「わたしを舐めないでください伊達にゲームで焼肉焼きまくってないですからね」
「一番強くしたら勝ちですよね!」
「いーんじゃねそれで」
キッズが各々にマシュマロを焼き始め、ああでもないこうでもないとやり始めるのを、由乃は遠巻きに見守る、というか傍観していたが。
「あーねち~、アタシにもココアちょーだい! マシュマロ焼いたげるから!」
「あげません。マシュマロはいただきますけど」
焚火は苦手だからそっちから持ってこい、みたいなことを身振りで伝えつつ、呆れたように問う。
「そっちはもう飽きたんですか?」
何をしに来たのだ、と問う彼女に、荊は少し考えてから。
「あ~、オーロラ見に来たんだっけ?」
「そういえば忘れてましたよオーロラ! きれいですね!」
マシュマロを焼く手を止めて、春一が焚火の煙の上る先へと目を向ける。ここまで一顧だにされていないが、星空には大きな光の帯が広がっていた。
「やあ、なんとも荘厳な」
つられてそれを見上げた娑婆蔵が、感嘆の声を上げる。
「いつかこの空も、最終人類史へと奪還する刻が――」
「まあ、いい景色なんじゃないですか? VRも真っ青って感じ」
「ん~別にってカンジだわ」
「そうですか」
まあ、続く声はかなり温度差があったが。
「なんかここ2年くらいずっとそんなこと言ってる気がする」
「向こうでは血生臭くやってるんですからね。空だけ綺麗であっても無意味なものです」
荊の感情が動くほどでもなかったようで、英と由乃にもだいぶシニカルな結ばれ方をしてしまった。あそこからかっこよさげな〆に繋げようとしていた娑婆蔵だったが。
「はい、じょうずにやけました〜✨✨」
「どうですかこの五体合体! 最強のマシュマロになったのでは!?」
「アッあっしもマシュマロ焼きまさァ~」
諦めてマシュマロバトルの方へと移行していった。
とりあえず優勝者はまだ決まっていないらしい。一同が焚火を囲んで賑やかしくやりあっているのを眺めながら、由乃は確保したマシュマロを齧り始める。
あっつ、みたいな小さな呟きが、夜の森紛れて消えた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【照明】LV1が発生!
【完全視界】がLV2になった!
【強運の加護】がLV6になった!
【飛翔】がLV7になった!
【植物活性】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV6になった!
【能力値アップ】がLV4になった!
【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
ノスリ・アスターゼイン
g01730/シバネ
防寒具に首まですっぽり
いそいそ燈す寒冷適応
おー、見事!
翻る光の帳
「コレ持ってて」とホットチョコを預け
両手を天へ広げる
カーテンを掴まえられる筈も無いが
背の翼と同じように
心にも翼を得たような解放感
あんたもやってみる?
礼を告げて器を受け取り
オーロラを眺めつつの乾杯
味見に貰ったシナモン入りも絶品だったから
こっちのも一口あげるよ
良い出来デショ
師匠が良いもんな?
茶目っ気に揺らす肩
免許を得るには未だ未ださ
でも
オレンジピールにアーモンドの
自分の好きな物を取り込んだチョコは最高の味!
甘さに蕩けるのは瞼も、かも
こんな天蓋の下で見る夢は
ひかりの海を泳ぐようだろうかと語らう声が
温みに招かれて眠たげ
標葉・萱
ノスリさん/g01118と
指先に吐息も凍って
音立て砕け落ちそうで
けれど感嘆とともに見上げた傍らで
香り一つ残してあっという間に発つのだから
見事な空模様にも行動の速さにも瞬く心地
二重に揺らめく光の紗幕に
欠片一つでも落ちてきそうで
手伸べる遠いかしらと眇めた
問いに首振るのはどうにも
見上げるのが性に合ってる、とは
苦い分だけ甘い乾杯で飲み干した
もう免許皆伝でいらっしゃる?
巣立ちが早いものだといらえて
食への希求は流石だけれど
おや謙遜、愉快気に伏せて
詰め込んだのなら、間違いないですね
返す音まで甘くなるのは致し方ない
ここが天の底ならば
いつか羽搏いても往けそう
なんて、淡く絵本のような頁をやきつけて
●
ロマノフ北限、雪景色に違わぬ冷たい空気の中に、ノスリ・アスターゼイン(共喰い・g01118)が踏み出す。防寒具で首まですっぽりと覆い、いそいそと寒冷適応の影響下に入ればようやく人心地。空を見上げた彼は、そこに広がるオーロラに感嘆の声を上げる。
「おー、見事!」
早速とばかりに標葉・萱(儘言・g01730)へとホットチョコを預けると、目を丸くする彼を置いて、天高く両手を広げた。
空を抱擁するように伸ばした腕も、光の帳を掴むには至らないが、その様はあまりにも力強く、自由に見えて。
「あんたもやってみる?」
気が済んだ、とでも言いたげなノスリの問いに、萱は首を横に振った。戻ってきた彼に預けられていたカップを渡して、乾杯。萱は自分の分を一口啜る。「見上げるのが性に合ってる」などという自嘲にも似た答えは、その甘味で誤魔化し、飲み込んだ。
そんなことなど知る由もなく、ノスリは気儘にカップの中身の甘味を楽しむ。思い出すのは、新宿島での味見。萱からもらったシナモン入りも絶品だったな、と記憶を手繰って。
「こっちのも一口あげるよ」
お返しに、と申し出る。
「良い出来デショ」
なにしろ師匠が良いもんな、と悪戯っぽく肩を揺らす彼の様子に、萱は片眉を上げて。
「もう免許皆伝でいらっしゃる?」
巣立ちが早いものだといらえる。とはいえ、食への希求は確かなものだという点は、認めざるを得ないか。
一瞬そんなことを真面目に考えてしまうが、ノスリの側がそれを否定した。
「免許を得るには未だ未ださ」
「おや、ご謙遜」
今度はこちらも冗談めかして、愉快気に返す。星空の中、揺らめく光の紗幕を見上げて軽口を叩き合いながら、ノスリは自分の作品をゆっくりと口にする。
改めて味わえば、オレンジピールにアーモンドと、気の向くままに混ぜた風味が広がる。他ならぬ自分が選んだそれは、自分の好みをしっかりと反映している。
免許皆伝には遠い、とは言ったけれども。
「でも、こいつは間違いなく最高の味!」
「好きなものを詰め込んだのなら、そうでしょうね」
誇らしげな『生徒』の様子に、萱がふと笑う。
雄大ながら美しく儚い、揺れる極光と、この豪放さはある種好対照にも映る。こんな気持ちで眺める極光というのも悪くはないだろう。
二人並んで空を見る、愉快で平和な時間がしばし。甘さに蕩けるのは瞼も、とでも言ったところか、飲み干したそれの温かさに誘われるように、ノスリは眠たげな様子を見せ始めた。
こんな天蓋の下で見る夢は、ひかりの海を泳ぐようだろうか。
おや、贅沢なもので。
うとうとと緩んでいく言葉の中にそう返した。こちらは淡く絵本のような頁を、記憶の中に焼き付けて。
ここが天の底ならば、いつか羽搏いても往けそうだと、彼の豊かな夢に添う。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】がLV8になった!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV5になった!
【先行率アップ】がLV3になった!
セリュカド・ネア
【砂】
一人称「セリュ」二人称「~くん」
楽しみだねぇ、オーロラ…
ホットチョコレートもあるから…きっと、もっと幸せだねぇ
枕の絵のタンブラーに入れて…と
寒さは慣れてるし、【寒冷適応】もあるけどぉ…しっかり、着込んで行くよぉ
肌刺す寒さ、故郷を思い出すなぁ…懐かしぃ
っと、ニーニくん寒いの苦手って言ってたよねぇ…暖かくなるまで、翼に包まる…?
モロクくんが火を焚くなら、【アイスクラフト】で少し壁を作ってぇ…風も防げて良いよねぇ
ハーリスくんも、準備バッチリだねぇ…これで、寒くても暖かい
オーロラを見上げた事、何度もあるけれどぉ…
沢山の人と見るの、初めてだなぁ…素敵な景色って、皆で見るともっと素敵になるんだねぇ…
モロク・アルデバラン
【砂】
オーロラを鑑賞しながらホットチョコレートとは実に贅沢である
たっぷり目に焼き付けておかねばな
焚火用に針葉樹の葉を集めておこう。バイフー(指輪)で着火できるだろう。セリュの風除けのおかげで火も簡単には消えまい
砂漠と全く違う雪景色が面白いのだ。息まで白いぞ。おっと雪に夢中になっておった。今焚火を起こすのだ。ニーニよ、見事な供物である。でかしたのだ
吾輩もハーリスから毛布をもらおう。あとはオーロラショーを待つばかりである
ホットチョコレートはセリュからもらったタンブラーに。まだたっぷり温い。程よく寒さがスパイスになって一層美味いな
オーロラは…始まったな。あまりの美しさに口を閉じるのを忘れていたのだ
ハーリス・アルアビド
【砂】
オーロラは写真で目にした事はありますが、実際に見に行けるとは。年甲斐もなく浮足立ってしまいます。
セリュカドさんに頂いたタンブラーに忘れずホットチョコレートを入れて行きましょう。
皆さんは寒くないでしょうか?念の為に【寒冷適応】だけでなく敷布や毛布も持って来ました。モロクさんの焚火の儀式を邪魔しないように敷布などを準備をしておきましょう。
ニーニさんは寒いのが苦手とお聞きしました。毛布は足りますか?足りなければ私の分もどうぞ。私は寒暖に対する感覚が鈍いので大丈夫です。
これがオーロラ…。これを表現する言葉を私は知りません。何と美しい光景でしょうか。
ニーニ・ニニ
【砂】
皆と一緒にオーロラを観に。
カフェバーで作ったホットチョコレートを、セリュから貰った猫さんのタンブラーに入れて持って行きますね。
……にぃ。
コートとマフラーと手袋を装備していても現地は寒いのです。
ハーリスの【寒冷適応】のご加護もありますが……くしゅん!
モロク、モロク、暖かくなる焚き火の儀式をして下さい!
ぼく、儀式に捧げるマシュマロを持ってきましたから。
焚き火で炙ったとろとろのマシュマロ、絶対美味しいですよ!
ぼく、オーロラは初めてなので。
見えたらきっと、おめめまんまるになっちゃいます。
キラキラのオーロラを眺める皆のおめめもキラキラ綺麗で。
寒いのも忘れて見入ってしまいそうです。
●
「オーロラを鑑賞しながらホットチョコレートとは、実に贅沢である」
「写真で目にした事はありますが、実際に見に行けるとは……」
新宿島を出て、ロマノフ北限、オーロラの見れる場所へと向かうパラドクストレインの中で、ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)とモロク・アルデバラン(誇り高き砂暮らし・g01160)がそう言葉を交わす。年甲斐もなく、などという言葉が頭を過らないでもないが、これもまた稀有な機会。目に焼き付けておかねばと語る彼等の傍らで、セリュカド・ネア(睡の錬金術師・g08767)が頷く。
「うんうん、楽しみだねぇ」
手元には、枕の描かれたタンブラー。こうして皆で作ったホットチョコレートもあるのだから、きっともっと幸せな気分に浸れるだろう。
やがて列車は現地に到着し、窓の外が雪景色へと変わる。猫の描かれたタンブラーを手に、ニーニ・ニニ(雪陽の子猫・g08923)が先頭を切って元気よく扉を開いた。
「さあ行くのです! 皆、一緒に……」
ひゅる、と鋭い音を立てて、冷たい風がマフラーの上の頬を撫でる。
「……にぃ」
凍えるようなそれに、一瞬で勢いが萎んだ。
「む、大丈夫であるかニーニよ」
「そういえば、寒いのが苦手というお話でしたね。こちらをどうぞ」
「ハーリスくん、準備バッチリだねぇ……」
毛布を優先的に回しましょう、とハーリスが持参したそれをニーニに掛ける。寒冷適応効果の展開も忘れず、良さそうな場所に敷布も準備して、彼は手際よく場を整えていく。
「では、吾輩は焚火を手配しよう」
一方のモロクは周囲の針葉樹から葉を集め始める。幸いその辺りの調達はすぐに済ませられそうだが、それはそれとして周囲の光景にも興味は尽きない。
環境の厳しさでは砂漠も良い勝負だが、やはりこの雪景色は全く違うもので。
「おお、息まで白いぞ」
楽しげなその様子を眠たげな眼で眺めながら、セリュカドはしみじみと雪景色を見渡す。寒さ対策を施し、着込んできてもなお感じる冷気は、彼女にとってはなじみ深いものでもある。
「肌刺す寒さ、故郷を思い出すなぁ……懐かしぃ」
「ちょっと、寒すぎるのです……くしゅん」
「おっと雪に夢中になっておった。今焚火を起こすのだ」
ニーニのくしゃみに我に返って、モロクが薪集めに戻っていった。
「私の分の毛布も使ってください」
「うう……ハーリスは平気なのです?」
「大丈夫ですよ、私は寒暖に対する感覚が鈍いので」
穏やかに微笑んでくれているが、それってむしろ危ないのでは? 悩まし気に眉根を寄せるニーニの横で、風除けの氷壁を作り上げていたセリュカドは、その翼を大きく広げて見せる。
「ニーニくん……暖かくなるまで、翼に包まる……?」
「ありがたいのですが……」
これでは二人とも動けないのです。こうなればやはり、頼るべきはモロクの焚火か。丁度良く戻ってきた彼に、ニーニは持参したそれを差し出した。
「モロク、モロク、暖かくなる焚き火の儀式を始めましょう! ぼく、儀式のための捧げものを持ってきましたから!」
「ほう、それは……」
「マシュマロです!」
焚き火で炙ったとろとろのマシュマロは、絶対に美味しい。そう主張する彼女に、モロクは重々しく頷いて返した。
「うむ、見事な供物である。でかしたのだ」
ともあれ、早いところ暖かくしてやるべきだろう、セリュカドの作った風除けがあれば、そう簡単に火は消えない。
集めた葉を積んだら儀式の呪文は省略、モロクは指に嵌めたリングに魔力を込める。虎の紋章が赤く輝き、熱を以て薪に火を付けた。
「おつかれさまです」
「うむ、すまぬな」
モロクもまた毛布を受け取り、火の傍、ハーリスの用意した敷物の上に座る。
生じた赤い焔が徐々に大きく、確かな熱を伝えるようになっていく。揺らめくそれを眺めながら、一同は皆で一緒に作った飲み物を口に運んだ。
ふむ、とモロクが満足気に溜息を吐く。タンブラーに仕舞われていたそれはまだたっぷりと温かく、程よい寒さも良いスパイスになっている。
「温まりますね……」
こちらはラム酒とシナモンの風味を楽しみながら、ハーリスが呟く。そして、焚火のすぐそこでは。
「儀式って、どうやってやるの?」
「えっ、それはもちろん……」
ニーニがセリュカドを先導するように、マシュマロを棒に刺していた。
要領は先程のシャカシャカの儀式と同様である。火の傍に供物を捧げて唱えるのだ。おいしくなぁれー。
響く呪文と甘い匂い。四人がそうして穏やかな時を過ごす内に、上空の星空には淡い薄緑の光がかかり始めていた。
「……始まったな」
モロクの言葉に促されるように、三人もまた空を見上げる。
「これがオーロラ……」
「わああ……」
空に揺れる光のカーテン、壮大な自然の御業に、ハーリスとニーニが感嘆の声を上げる。
「これを表現する言葉を私は知りません。何と美しい光景でしょうか」
「モロクくんは口が開きっぱなしだねぇ」
「おお、あまりの美しさに口を閉じるのを忘れていた」
友人達の様子に、セリュカドは穏やかな笑みを浮かべる。彼女の場合はオーロラを見上げたことは何度もあるけれど、『皆と一緒に』というくだりが付くのは初めてだ。ニーニくんは目がまんまる、などとそちらの反応も楽しいもので。
「キラキラですねえ……」
圧倒されるように生まれて初めてのオーロラに見入っていたニーニも、そこで一緒にいるみんなへと目を移した。並んで同じものを見ている、その事実に胸が温かくなるような気がする。
「皆のおめめもキラキラなのです」
「素敵な景色って、皆で見るともっと素敵になるんだねぇ……」
凍てつく寒さもしばし忘れて、焚火の音だけが響く中、一行はしばし、それに見惚れていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイスクラフト】がLV3になった!
【おいしくなあれ】がLV2になった!
【寒冷適応】がLV9になった!
【飛翔】がLV8になった!
効果2【ダブル】がLV3になった!
【リザレクション】がLV2になった!
【ロストエナジー】がLV6になった!
ラズロル・ロンド
恋人のエトヴァ(g05705)とオーロラ鑑賞
が…寒い
防寒対策と寒冷適応とアイテムポケットに焚火道具を入れ
風対策に雪氷の壁を作り焚火を点ける
ああ…火があるだけで落ち着く
隣同士にキャンプイスに座り見上げて感嘆
これがオーロラ…すごい光景…
ホットチョコを飲みあうよ
はい、どうぞと渡し僕も受取り乾杯
ピャッ!と耳と尻尾を膨らませ
ん??辛い
もう一口飲めば…やはりピリ辛
体もポカポカ熱くなる
新しい。これ好きかもー
と飲んでいく
エトヴァの反応に
バレてた?とフフ~と笑い
しかし景色の寒さに身震いし…
狐変身すると入れてっ
と、エトヴァの肩へ飛乗れば首へ巻付いて
ダウンコートの中からオーロラを見上げる
ここが一番あったかい~
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
恋人のラズ(g01587)とオーロラ鑑賞
ダウンコートと帽子に手袋で防寒
……うん、寒いな
寒冷適応しつつ、持込道具で焚き火を支度して当たろう
うん、火の揺らめきも好きだよ……人心地がつく
キャンプイスに座って焚き火に当たり、天を仰いで
わぁ………
思わずオーロラへ見惚れて
美しいな……雄大で、なんという神秘だろう……
交換したホットチョコで乾杯
ラズの様子にクスっと笑って
ふふ、ピリ辛にしてみたんだ
どれどれ? ラズの自信作かな
口をつけて、予想した極甘さに思わず笑顔に
ふふ、ばっちりラズの甘さだ
笑いあって幸せ心地
お、おいで
狐姿のラズを掬いあげて
コートの襟をたてて、胸元に収めて
一緒に温もりオーロラ眺める
俺もあったかいや
●
「……寒い」「うん、寒いな」
身を切るような風に身体を震わせながら、ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)とエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は共にそんな言葉を交わした。
降り立ったそこは酷寒の地。さすがにロマノフの北限ともなれば、防寒対策のために厚着をしてきても寒さを感じる。速やかに寒冷適応しつつ、二人は焚火の支度にとりかかった。
とりあえずは雪氷の壁で風除けを作り、その影で薪に火を点ける。
「ああ……火があるだけで落ち着く」
「うん、火の揺らめきも好きだよ……人心地がつく」
何にせよこれで十分に暖が取れるだろうか。焚火を囲むようにキャンプイスを置いて、火に当たりながら、二人はようやくと言った気持ちで天を仰いだ。
「わぁ……」
「これがオーロラ……すごい光景……」
星空を覆うように広がった極光の幕。エメラルドの色に揺らめくそれにしばし見惚れる。
「美しいな……雄大で、なんという神秘だろう……」
エトヴァが感嘆の息を吐く。いつまでも見ていられそうな気もするが、それはそれとして――。
「乾杯しようか」
互いのために用意したホットチョコがあるのだから、交換しなければ始まらないだろう。そう言って、二人のプレゼントの詰まった保温容器を差し出し合う。
「はい、どうぞ」
「それじゃこちらも」
乾杯。軽くそれを合わせて、口に運ぶ。最初の一口目の時点で、ラズロルの耳と尻尾が一瞬大きく膨らんだ。
「ん??」
辛い? チョコレートなのに?
試しにもう一度口にしてみるが、やはりそれはぴりぴりと舌を刺激する。びっくりして戸惑うその様子を見て、傍らでエトヴァがクスっと笑みを浮かべていた。
「ふふ、ピリ辛にしてみたんだ」
「な、なるほど?」
新しい。だが実際体はポカポカと熱くなるし、悪くはない。徐々に慣れてきたのか、「これ好きかも」と飲み進めていく様子を、微笑まし気に見守る。
「どれどれ、ラズの自信作はどうかな?」
そろそろこちらも、と口を付けてみれば、身構えていたのと同じく濃い甘味が広がる。
「ふふ、ばっちりラズの甘さだ」
「やっぱりバレてた?」
その辺りはお見通しだなと互いに笑い合って、幸せ気分でそれを飲み干していった。
プレゼントと焚火の灯り、寒冷適応で体も心も温まった、ような気はするが、景色の寒さばかりは如何ともしがたい。一度身震いして、ラズロルはキツネの姿に変身する。
「入れてっ」
「お、おいで」
肩に飛び乗り、首に巻き付いたラズロルを包むように、エトヴァはコートの襟を立て、胸元に収める。ダウンコートから顔だけ出したラズロルと一緒に、二人は輝くオーロラを眺めた。
氷の粒を乗せた光る風が吹いても、二人にとってはもう苦にならない。ただただ綺麗なそれを、穏やかな笑みで見つめて。
「ここが一番あったかい~」
「俺もあったかいや」
静かなひとときを、共に。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【狐変身】LV1が発生!
【飛翔】がLV9になった!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
織乃・紬
ウルリクちゃん(g00605)と
物珍しい景に機嫌良く
調子外れの口笛吹いて
男二人で酒飲むにしては
贅沢が過ぎる場所だなア
御待ち兼ねの乾杯でひとくち
チョコの甘さに、ミントも効いて
実に美味~く出来てンぜコレ!
自信はあッけど、俺のは如何?
然して、極彩の帳の下でよ
語らうのが俺の経験談ッてえ
――マ~ジで、聞いちゃう?
俺は常套手段で失敗したの
カクテル言葉を転がすにゃ
伊達男はサマにならなくてさ
もお~、盛大に滑るの何の!
“慰めて”と陽彩の杯突き
ほれほれ、ソチラの肴は?
失礼な――何て目を、瞠り
何ソレ、ひッど~い話だなア!
もッと良い子居ンじゃないの
不毛でもあると重ね笑えど
美味も痛みも分けあえば
すッかり御機嫌な夜だこと
ウルリク・ノルドクヴィスト
紬(g01055)と
極光の揺らぎに感嘆し
全くだと肯けど
勿体無いなんて気もしないのは
佳き友に佳き酒が揃うから
君の感想に安堵を覚えつつ
チョコティーニは初めて試す味
甘みと酒の深い味が舌に馴染んで
サンセットの彩も涼やかな味もまた
うん、美味いな
絶景の下でなら失敗の苦味も和らぐと
揶揄い交じりに促し
…知識に掛けた口説き言葉は諸刃の剣だな
場の空気は想像するだに恐ろしいような
色恋の美味い話は俺にも無いぞ
…いや、此れでは
君にも成功が無いような言い様だが
其の気を起こした時には、相手は別の男に靡いていたり
暇潰しの役にされることだって
…君の失敗談と似たようなものだ
無骨な慰め合いだなと言い乍らも
宿るのは愉快な心地ばかり
●
ロマノフ北限に至り、パラドクストレインを降りる。周囲には極寒の地に相応しい雪景色が広がり、木々の合間から空を見上げれば、そこには星空を覆う極光の揺らぎ、オーロラが広がっている。
あまり見る機会もないであろう光景に、織乃・紬(翌る紐・g01055)が調子外れの口笛を一つ。
「男二人で酒飲むにしては、贅沢が過ぎる場所だなア」
同意を求めるような声に対して、ウルリク・ノルドクヴィスト(永訣・g00605)が「全くだ」と頷いて返す。とはいえ、ここに揃うのは佳き友に佳き酒。この景色が勿体ないなどという気持ちは、彼にはないようで。
「それじゃお待ちかねの乾杯といこうか?」
「ああ、いただこう」
互いのための贈り物を交換し、カフェバーで相手の用意した杯を傾ける。紬の口にしたそれは、チョコの甘味と共に、ミントの爽やかな風味が色濃く香る。目の覚めるような味をしていた。
「実に美味~く出来てンぜコレ!」
そうか、それはよかった。密かに安堵の息を吐くウルリクに、今度は紬が問いかける。
「自信はあッけど、俺のは如何?」
「ああ……」
チョコティーニは初めて試す味ではあったが、甘みと酒の深い味が舌に馴染んで実に良い。テキーラサンセットの方はと言えば、見目の彩りと涼やかな味がまた違った感覚をもたらしてくれる。
総じて言うなら。
「うん、美味いな」
そういう感想になるだろうか。満足気に微かな笑みを浮かべて、しばしその味を楽しむ。すると。
「それで、肴の話についてだが」
「えっマ~ジで、聞いちゃう?」
空には壮大にして極彩の帳、その下で、女を口説いた失敗談を?
「絶景の下でなら、失敗の苦味も和らぐのでは?」
苦笑を浮かべる紬へと、揶揄い交じりにそう促した。
あーとかんーとかしばし唸っていた紬も、ついには「仕方ねえな」と笑って。
「俺は常套手段で失敗したの。カクテル言葉を転がすにゃ、伊達男はサマにならなくてさ」
もお~、盛大に滑るの何の! と当時の状況を思い出しながら、彼は語る。
「……なるほど、知識に掛けた口説き言葉は諸刃の剣だな」
紬の口から聞ける響きは軽快だけれど、その場の空気は想像するだに恐ろしい。
しみじみと言うウルリクに、「慰めて」と杯を突き、それから今度は紬が促す。
「ほれほれ、ソチラの肴は?」
「色恋の美味い話は俺にも無いぞ」
自嘲するような言いぐさではあるが、『俺にも』とは。まるで相手にも成功がないような言い方になってしまった。窺うようにそちらを見れば、紬もそれに気付いているようで、「失礼な」と面白がるような目が言っている。
諦めたように溜息を吐いて、ウルリクもぽつぽつと語り始めた。
其の気を起こした時には、相手は別の男に靡いていたり、暇潰しの役にされたり、内容としてはそんなところ。
「……君の失敗談と似たようなものだ」
「何ソレ、ひッど~い話だなア!」
もッと良い子居ンじゃないの、などと憤慨してみせる紬の様子に、ウルリクも思わず小さく噴き出してしまう。
不毛にも見える、無骨な慰め合い。けれどまあ胸襟を開いたこの会話は、どこか愉快で。
極光の照らす下、夜はゆっくりと更けていく。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】がLV2になった!
【託されし願い】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV5になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!
サアシャ・マルガリタ
【まのもの】
オーロラ綺麗ですねぇ…
大っきなカーテンをかけたみたいです、ふふり
寒冷適応されてますが雰囲気は大事
新宿島から持ってきた薪とマッチで焚き火を熾して
折りたたみ椅子を並べれば準備完了です!(マフラー巻き巻き姿でよちよち並べる銀シャリ
はぁい、かんぱーい!
あまうまーです
スパイスたっぷりのおかげでポカポカ!
んふふ、お口にマシュマロの泡ついてますよアー
ともひとはお酒強いんでしたっけ?
タオちゃんも酔いが回らないようお気をつけてーです
ケペシュは…その、ハバネロだいじょぶですか
勧めたもののちょっと心配
お気に召されたなら何よりです…?
みんなで飲むとおいしさもひとしおですねぇ
(タオのカップを覗き込む銀シャリ
タオタオ・ザラ
【まのもの】
ホットチョコレートをなんとかするのに夢中で準備のことが頭から抜けてた
……すまん、片付けは手伝う
焚火を囲んで、さぁ乾杯
普段景色だのには無頓着だけれど
いま、このときが贅沢なことくらいは分かる
寒いはずなのに色んなところがぽかぽかするのは
友仁に比べて酒に弱いから、じゃなくて
こうして共に過ごす時間も楽しいから
身体だけでなく胸もあたたかい気がするだなんて、気恥ずかしいから秘密
これくらいじゃ酔っ払いはしねえぞ、サアシャ
味はもちろん、フーベートやみんなのおかげでちゃあんと美味い
…………やっぱり料理は出来るひとに任せるのが…
って、ケペシュ大丈夫か噎せてたろ今
……そうだ
働き者の銀シャリもひとくち飲む?
如月・友仁
【まのもの】
列車の外で、観るんだよね…
寒冷適応があってもやっぱり寒い地域は苦手
恐る恐る白銀の地へ足を踏み入れて
それでも、澄んだ空に掛かる虹色のヴェールを目にすれば
寒さも忘れて見入ってしまうね
キャンプ用の風よけを設置するよ
焚火や毛布の恩恵には有り難く肖って
銀シャリくんもありがとう
君にとってはある意味氷の国がホームなのかな
準備できたら、乾杯!
温め直せばアルコールも飛んで良い香りが広がりそう
お酒の強さは…まあタオくんよりは、と笑い
アーくんの問いには迷いなく頷く
チョコの甘みにお酒特有の甘さが混じって最高だよ
皆の飲む姿も美味しそうで
交換できないのだけ少し残念
ハバネロブレンドも…う、うん
機会があれば…ね!
ケペシュ・ナージャ
【まのもの】
残留効果と防寒具を頼りに寒空の下へ
焚火に手をかざしたなら、いっそう暖かく
火に照らされ、皆の顔がぼんやり浮かび上がるのが面白いです
銀シャリは働き者ですね
椅子、有難うございます
乾杯したなら不思議とわくわくとした心地で
あたたかな飲み物もまたありがた……ぇふっ
時折むせ込みつつも、ハバネロ入り特製ドリンクを味わいます
ご心配有難うございます、ですが平気です
目が覚めるように刺激的な味ですよ
皆さんも機会があれば、ぜひ
甘い香りにアルコールの匂い
自分のとは違う、様々な香りが混ざりあい鼻腔を擽って
見知らぬ土地であっても
見知った人達が共にいてくれるのだと、安心できるような気がするんです
アー・フーベート
【まのもの】
残留効果にも頼りつつ防寒着はしっかり
毛布もお持ちしましたんでどうぞ
流石サアシャ、準備が良いね
銀シャリも働きもんでえらい
皆で焚火囲めばすっかりキャンプの気分!
乾杯しようぜ
私のはみためどおりのあまあまだ
ひと口、ひと息
あっためなおそっかな
…え、付いてる? ムムッ…(ぺろ
友仁、ラム酒入れたの美味い?
味も甘いのか
やっぱお酒って興味ある、いいなー
ケペシュのハバネロも意外と合ってたり…む、むせてる
タオタオも口に合うもん作れたかい?
あったまるし、なんだかうれしいな
寒空の下
ひとつの火を囲むのが
こんなに幸せなこととはね
緞帳みたいなひかりの帯
幕を上げて、別世界を見せるよう
いまくらいは浸ってても
いいよな
●
カフェバーでのあれこれを経た一行を乗せて、パラドクストレインがオーロラの見れる場所へと到着する。
窓の外には雪景色、扉を開ければロマノフ北限の冷たい風が、車内に吹き込むことになるだろう。まあ、車外でオーロラを見ようとするなら避けられない部分ではあるのだが。
「本当に、列車の外で観るんだよね……」
「そうだけど……」
何やら暗い表情を浮かべている如月・友仁(ユアフレンド・g05963)に、アー・フーベート(あらぞめの剣士・g01578)が首を傾げる。やけに深刻な様子に見えるのは気のせいではないだろう。
「……毛布持ってきたんだけど、使う?」
「うん、ありがたく使わせてもらうよ……」
そんなやりとりが為されているのを知ってか知らずか、そこで銀シャリが容赦なく扉を開けた。銀世界へと飛び出していったそれを追って、サアシャ・マルガリタ(えいえいお!・g05223)もその後に続く。
「綺麗ですねぇ……大っきなカーテンをかけたみたいです」
ふふりと笑ってペンギンを捕まえた彼女は、星の浮かぶ天を仰いだ。
身を縮こまらせながら、恐る恐るといった様子で後に続いた友仁もまた、同じ空を見上げる。澄んだ空に掛かるのは、薄く光る虹色のヴェール。
「これはすごいね……」
寒さも忘れて見入ってしまえそうだと彼は言う。
さて、寒い人のために寒冷適応も発動したけれど、それはそれとして雰囲気は大事。サアシャは早速良い感じに空の望める場所を定めて、そこに焚火を用意し始めた。
「折りたたみ椅子もありますので、そちらへどうぞですよー」
よちよち歩きの銀シャリが椅子を並べていく様子を見て、タオタオ・ザラ(大喰らい・g05073)が「おお」と気の抜けた声を出す。慣れぬ料理をなんとかするのに夢中で、現地での準備など一切考えていなかったという顔だ。
「流石サアシャ、準備が良いね」
銀シャリも働きもんでえらい。そう言うアーに続いて、ケペシュ・ナージャ(砂蠍・g06831)とタオタオも焚火を囲む位置に腰を下ろした。
「椅子、有難うございます」
「……すまん、片付けは手伝う」
「君にとっては、ある意味氷の国がホームなのかな」
銀シャリの頭をひと撫でして、キャンプ用の風よけを設置していた友仁が座ればメンバーは一揃い。揺らめく火を中心に、顔を突き合わせたところで、ケペシュがくすりと小さく噴き出す。
「ん、どうかしたかケペシュ?」
「いえ、焚火の明かりで、皆の顔がぼんやり浮かび上がるのが面白くて」
なるほど、それは確かに可笑しな光景かもしれない。一同は互いに笑みを交わして。
「ま、そろそろ乾杯しようぜ」
「はぁい、かんぱーい!」
アーの声に合わせて、皆で杯を掲げた。各々自分のカップに注いだ、自分好みのホットチョコレートを口にする。
「あまうまーですね! それにスパイスたっぷりのおかげでポカポカ!」
「私のはみためどおりのあまあまだ」
香辛料をふんだんに使ったサアシャの作に対して、アーのダークチョコはマシュマロに埋まって、甘さを追求したような出来栄え。
「んふふ、お口にマシュマロの泡ついてますよアー」
「……え、付いてる?」
行儀悪く下でそれを拭いながら、その後味を楽しむ。とはいえ、それでは少々物足りなかったようで。
「あっためなおそっかな」
「いいね、僕のも温め直せば、アルコールも飛んで良い香りが広がりそう」
そう口にしたアイデアに、友仁も賛成とばかりに続く。
「友仁、ラム酒入れたの美味い?」
「チョコの甘みにお酒特有の甘さが混じって最高だよ」
「味も甘いのか……やっぱお酒って興味ある、いいなー」
興味津々と言った様子のアーに対し、友仁は残念そうに苦笑する。交換出来たらよかったんだけどねえ。
「ともひとはお酒強いんでしたっけ?」
「……まあタオくんよりは」
ふと思いついた、というようなサアシャの問いに、タオタオの様子を窺うようにしながら答える。話題に上げられた本人は、景色を見るのに忙しかったようで、「うん?」と具備を傾げた。
「タオちゃんが景色に夢中なの珍しいですねぇ」
「失礼な。タオにもこの状況が贅沢なことくらいはわかる」
ふんと鼻を鳴らして、折り畳み椅子にもたれかかる。雪景色にオーロラ、この場所に対して胸が躍るのは、しかしそんな光景のおかげばかりではないだろう。勿論酒に弱いからでもない。共に過ごす時間が楽しいから――などという台詞は、あまりに気恥ずかしいのでチョコレートと一緒に呑み込んでおく。
「タオちゃんも酔いが回らないようお気をつけてーです」
「これくらいじゃ酔っ払いはしねえぞ」
きちんとそう注釈は加えておくが、あんまり信じられている様子はなかった。
「そういえばタオタオ、口に合うもん作れたかい?」
「ああ、勿論。フーベートやみんなのおかげでちゃあんと美味い」
アーの問いに、お礼を兼ねてそう応じる。手元のカップを傾ける度に、感謝しないではいられない。やっぱり、料理は出来る人に任せるのが良いのでは――。
タオタオの結論に苦笑しながらも、アーは言葉を続ける。タオタオは口にしなかったけれど、こちらに躊躇はないようで。
「寒空の下、ひとつの火を囲むのがこんなに幸せなこととはね」
あったまるし、なんだか嬉しい。そんなアーの感想には、ケペシュが頷いていた。
「ええ、俺も不思議とワクワクして――ぇふっ」
「ケペシュ……噎せたか今」
「いえ……問題ありません」
タオタオの曰く言い難い表情に、彼は咳払いしながらそう応える。実際ケペシュが口にしているのは、目が覚めるようなハバネロミックス味である。思わず勧めた本人も問うてしまうが。
「その……ハバネロだいじょぶですか」
「ご心配有難うございます、ですが平気です。目が覚めるように刺激的な味ですよ」
やけくそみたいなこと言ってますねえ、とサアシャが頬を掻く。
「お気に召されたなら何よりです……?」
「皆さんも機会があれば、ぜひ」
「う、うん。機会があれば……ね!」
最後にはそう苦笑交じりに、友仁が頷いていた。
まあ、なにはともあれ。
「みんなで飲むとおいしさもひとしおですねぇ」
サアシャがしみじみと言うのに合わせて、銀シャリがタオタオのカップを覗き込む。
「……そうだ、働き者の銀シャリもひとくち飲む?」
「いけませんよ、そんな――」
そんな愉快気なやりとりと、甘い香りにアルコールの匂い、混ざり合うそれらが鼻先を擽るのに任せて、ケペシュは安心したように微笑んでいた。
この見知らぬ土地に踏み込んでも、見知った人達が変わらず共にいてくれるのだと。
「ま、平和そうで何より?」
「そういうものかな……?」
アーの言葉に、友仁が小首を傾げる。見上げれば空には、緞帳みたいなひかりの帯。
いまくらいは浸っててもいいよな、なんて思いながら。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】がLV7になった!
【士気高揚】がLV3になった!
【怪力無双】LV1が発生!
【活性治癒】がLV2になった!
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祖母島・壱花
(サポート)
●行動
『復讐者』たちを『人類を救う勇者さん』だと考えて、憧れている鬼っ子少女です。
仲間の作戦に思いっきり同意を示したり、仲間の活躍に目を輝かせたり。
引き立て役や、盛り上げ要員として便利に使って頂ければ幸いです。
●戦闘
基本的に力押しの突撃思考です。
対の戦槍と、鋭利なトゥシューズで一生懸命戦います。
未熟者なので、敵の反撃を受けてピンチになったり、罠に引っかかって負傷するような描写も大歓迎です。
でも、死なない程度や作戦を失敗させない程度のところで、他の仲間にフォローしてもらえると嬉しいです。
ですます口調。お名前+さん。
公序良俗に反する行動は絶対しません。
●ハッピーバレンタイン!
オーロラ下へとディアボロス達を送り出し、少しばかり静かになった新宿島の一角。今回のイベント会場となったカフェバーでは、後片付けがてら、多めに作ったホットチョコレートを人々に振舞っていた。
道行く人々はもちろんとして、この場を貸してくれた店主と、協力を申し出てくれたスタッフ達。祖母島・壱花(鬼人のデーモンイーター・g03502)は、そんな彼等にもカップを用意して、小鍋で溶かしたあたたかなそれを注いでいく。シナモンパウダーにいくつかのマシュマロ、定番のそれらで風味を飾って、手渡していくと、主催側に立っていた時先案内人の一人も、自作のそれを彼女へと贈った。
「本日はお越しいただきありがとうございました」
最後にそうして頭を下げて、締めくくる。
「皆さんも、楽しいバレンタインをお過ごしください」
それぞれに過ごすこの時間が、幸福なものでありますように。
ささやかながら、そう願いを込めて。
成功🔵🔵🔴
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