リプレイ
レイ・シャルダン
【エクソシスト】
連携・アドリブ歓迎です。
コードネーム:スカイレイダー
死者蘇生の儀式。
大事な子供を亡くした親なら…子供の為に…するのでしょうか。
別にそれが悪いとは思いません…ですが報われない。
せめてこの屋敷の方々だけは何としてでも助けましょう。
そして風花さんの心に安寧を…。
『Boeotia』を起動し、【観察】を行い【情報収集】を
シュトライフリヒトの切っ先を敵にむけ
魂が欲しいのでしょう?
では、ボクの魂を狙ってみては如何ですか?
一般人が逃げる時間を少しでも稼ぎます。
掌に蒼き魔力の灯火を発生させ、機械魔導弓『ACRO』に番え
パラドクスを発動して敵を射ぬきます。
シューニャ・シフル
アドリブ連携歓迎
コードネーム:ゼフィラム
【エクソシスト】
家族だのなんだのは俺にはわかんねぇ話だ。余計な口を挟むつもりはねぇし、余計な口を挟ませるつもりもねぇ。露払いは任せろ。
ガンナーか、面白いじゃねぇか。俺と撃ち合おうぜ。
群れの中に飛び込んで、【未来予測】でガーゴイルどもの移動先を読んで先手を打つ。
跳弾も利用して前からも後ろからも狙い撃つぜ。
避けられない攻撃は左腕を盾にして防ぐ。
気合い入れて避けな。立ち止まったらただの的だぜ。
*敵を貶すような発言はしません。
●既にしてここは戦場
死魂の奏者ムルムル、死に関する権能を持つアークデーモン。
「ら、蘭花、何を言っているんだ……?」
「あなたは私たちの蘭花なのでしょう……?」
娘の蘭花を蘇らせる儀式を執り行ったはずなのに、そこにいるのは蘭花ではない。
蘭花そして風花の両親は目の前の現実を受け入れられず、錯乱していた。
使用人たちも事態が呑み込めず、狼狽えるばかり。
彼らへ冷徹な笑みを向けたムルムルは三叉槍を頭上で回転させ、魔法陣からガーゴイルガンナーの集団を召喚する。
「嫌だと言っても貰う! さあ、僕に魂を」
三叉槍が振り下ろされる寸前、室内の扉が轟音とともに蹴破られた。
コンバットブーツで扉を蹴破り、敵に突っ込んでいくのはシューニャ・シフル(廃棄個体 No00・g07807)。
「家族だのなんだのは俺にはわかんねぇ話だ。余計な口を挟むつもりはねぇし、余計な口を挟ませるつもりもねぇ。露払いはこのゼフィラムに任せろ」
既にしてここは戦場、作戦中はコールサインやコードネームを用いるのが彼女たちのルールだった。
シューニャに続いて室内へ突入したレイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)は、機械魔導弓『ACRO』を構えた。
(死者蘇生の儀式。大事な子供を亡くした親なら……子供の為に……するのでしょうか。別にそれが悪いとは思いません、ですが報われない……)
せめてこの屋敷の人々だけは何としてでも助けると、レイは決意する。
「そして風花さんの心に安寧を……スカイレイダー、『Boeotia』起動」
レイは『Boeotia』を起動、観察と情報収集を開始する。
「……ディアボロスだと?」
「ムルムルさまをお守りしろ」
ガーゴイルガンナーたちは主たるムルムルの盾になるべく動く。
だが雑魚を蹴散らすべくシューニャも既に動いている。
「ガンナーか。面白いじゃねぇか。俺と撃ち合おうぜ、なぁ!」
【未来予測】で敵の移動先を読んで先手を打てば、それは跳弾も利用して前からも後ろからも襲いかかるパラドクス。
即座に反撃が来るが、レイの魔導弓から放たれた矢が敵を射抜いた。
電撃戦の一矢。蒼き灯火の如き矢に眉間を射抜かれ、1体のガーゴイルガンナーが倒れ伏す。
突然の出来事に、室内にいた使用人たちは声も出せなかった。
逆説連鎖戦は超常の戦い、一般人の感覚では何が起きたのか正確に知ることはできない。
部屋の扉が蹴破られた直後に銃を持った悪魔が突然床に崩れた、としか彼らには見えなかっただろう。
風花の両親はディアボロスの戦いには目もくれず、蘭花、蘭花と娘の名をただ呼び続けていた。
「気合い入れて避けな。立ち止まったらただの的だぜ」
シューニャが拳銃を両手に持って構え、敵を牽制する。
「魂が欲しいのでしょう? では、ボクの魂を狙ってみては如何ですか?」
レイもシュトライフリヒトの切っ先を敵に向けた。
その視線の先には、ムルムル。
「このムルムルを相手に2人だけとは。見くびられたものだね」
ムルムルが冷笑し、ガーゴイルガンナーたちがシューニャとレイへ銃口を向ける。
「見くびっちゃいないさ」
「クロノス級を相手にするのですから」
シューニャとレイの言葉に続き、仲間のディアボロスたちが室内に飛び込んできた。そして2人の左右に並び立つ。
「面白い。ただの人間よりも、ディアボロスどもの魂の方が上等だ」
屋敷の人々の前に出て盾となるディアボロスたちと、ムルムルそしてガーゴイルガンナーの集団。
対峙する両陣営、交わる視線が火花を散らす。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
マティアス・シュトローマー
【エクソシスト】
コードネーム:シェルム
家族を亡くした心の傷に付け入るなんて、その宗教団体——随分良い趣味をしてるみたいだね
尤も、平気でそんな事ができる奴らに俺の皮肉は通じないだろうけど
ムルムルには風花が付いてくれてる
なら、その隙に——
屋敷の人はこれで全員?
見ての通り、ここにいると危ないんだ
今すぐ逃げて
俺達はディアボロス。君達を守る力はちゃんとあるから安心して
仲間と手分けして屋敷内の人々を避難させよう。声を掛けて励ましつつ、動けない人は【フライトドローン】に乗せたり、背負ったりして屋敷の外へ運び出す
避難が終わったら速やかに情報共有を
こちらシェルム。俺の方は避難完了
手が必要なところはある?
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
【エクソシスト】
連携アドリブ歓迎
コードネーム:フェーデル
なんと酷いことか
幼い彼女には、筆舌に尽くしがたい出来事だったろう
今、取り戻す為立ち向かう風花さんの助けとなれるよう
避難誘導に力を尽くそう
……風花さんの想い、届きますように
【パラドクス通信】を共有し、効率よく手分けし情報共有を
ご両親は、仲間が現の夢で眠らせたところをすぐ担いで運ぶ
何も奪わせやしない
ご両親の安全確保済みなら、使用人達に避難を呼び掛けていく
俺達は風花さんの友人
ここは危険だ、今すぐ逃げなさい
動けない方には担ぐか肩を貸すかドローンを借りて乗せ
ムルムルの近くから速やかに離し安全な場所へ連れていく
周囲を偵察、観察し、逃げ遅れのないように
赤上・イズル
■【エクソシスト】
■アドリブ・絡み歓迎
■コートネーム:ミラージュ
誰しも過去があります
特に我々ディアボロスには耐え難い過去を抱えている者が大半…
ミセリコルデ…、いえ、風花さんもまたそんな過去を抱えていたのですね
(以前彼女がムルムルを見て取り乱した事を思い出し)
…風花さんの大切なお姉さん…
この悲劇を覆し、必ずお姉さんを取り戻しましょう!
その為にお力添えいたします!
まずは周囲の人達を避難させる
声かけしつつ【避難勧告】にて自主的に避難するよう促す
動けない者には手を貸したり抱えて運び出す
すみません!風花さんのお父さんお母さん!失礼します!
と風花さんの両親にも声かけし動かなければ強引に抱えて外連れ出す
風宮・優華
【エクソシスト】
コードネーム:スノーホワイト
風花にはいろいろ世話になっているから、力になってあげたいわ。
それに、アークデーモンの悪事を阻止できるのなら、なおさらね。
このままだと、風花の両親を説得するのは骨が折れそうね。
【現の夢】で意識をあいまいにして、その隙にほかの同僚たちが使用した【浮遊】や【避難勧告】で一緒に避難誘導をするわ。
仕方ないわね。少し眠っていて頂戴……大丈夫よ。次に目を覚ました時には、悪夢は終わっているわ。
敵の流れ弾が飛んできたら、左手で5つの氷結輪を操り、アイスシールドを展開、避難している人たちを守るわ。
させないわ。この戦いで、誰も失わせはしない。
御門・雪月
【エクソシスト】で参加します!
コードネーム:ビャッコ
お姉ちゃんが僕たちと出会う前の話……お父さんやお母さん、お姉ちゃんから直接聞いたことはなかったけれど。
こんなことが、あったなんて。
あの人たちがお姉ちゃんの……いえ、考えるのは後にします。今は僕にできることをするだけです!
「お姉ちゃん、家の人たちの避難は僕たちに任せてください!」
動けなくなっている人たちに【浮遊】を使用して、手をつないで浮かべながら避難します。
「大丈夫です。一緒に避難しましょう」
陽菜も一緒に誘導をお願いします。
「陽菜、お願い」
流れ弾は早業で左腕のエネルギーシールドを展開したり、陽菜が聖剣を使って両断し防ぎます。
「ありがと、陽菜」
白水・蛍
【エクソシスト】
コードネーム:エレメントス
風花さんにはたくさんたすけていただきました。
今度は我々か彼女を助ける番ですわ。
【パラドクス通信】を借りて共有。情報共有を行って効率よく救助をしていきましょう。
【避難勧告】で屋敷の方は大丈夫でしょうが、問題はご両親ですか。
【現の夢】もありますが、もう一押しいたしましょうか。
先行してご両親に会い、【友達催眠】も合わせてご両親を説得。
【現の夢】も合わせて脱出をより確実に致しましょうか。
流れ弾は<結界術>や流れ弾を誰もいない所に<吹き飛ばし>する事で防御、庇います。
誰も傷つけはさせません。失わせません。
さあ、参りましょう。
●思いはひとつ
敵味方の睨み合いになった隙に、屋敷の人々を避難させねばならない。
「Es ist Zeit,dass wir zusammenstehen.【パラドクス通信】を皆と共有する。確認を」
それは空気を介し伝わる想い。それはひた向きに鼓舞する励起。
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の歌声が小型通信機が出現させる。
「こちらエレメントス。通信の共有を確認しましたわ」
装着した通信機の感度を確かめるように、エレメントスのコードネームを使用する白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)が応えた。続けて、他のメンバーたちの声。いずれも屋敷の人々の救助と避難を担当する者たちだ。
風花が宿縁に立ち向かい、これを断ち切って姉を取り戻すために、今は避難誘導に力を尽くす。
思いはひとつ、風花の力になる。
誰もが風花に助けられ、世話になっていた。
今度は自分たちが彼女を助ける番だ。
「アークデーモンの悪事を阻止できるのなら、なおさらね」
風宮・優華(氷結の魔女/スノーホワイト・g08699)は左手で5つの氷結輪を操り、アイスシールドを展開する。
この戦いで誰も失わせはしない。
もし避難が完了するまでに再び戦端が開かれても、このシールドが流れ弾から屋敷の人々を守るだろう。
「悪魔たちは追い払い、必ず蘭花お嬢さんを取り戻します! そのために『エクソシスト』がお力添えいたします!」
なすすべなく狼狽えている使用人たちに赤上・イズル(赤き悪魔・g04960)は声をかけて回る。
「動ける人は外へ急いで!」
発現した【避難勧告】にも急かされ、動ける者は外へ走り出した。
腰を抜かした者にはイズルが手を貸して立たせ、動ける者へ任せる。
救助の最中、イズルはちらと部屋の奥へ目を向けた。
そこは魔法陣の中央、グリフォンに跨るムルムルの姿がある。
騎乗するムルムルは大人ぶる子供のような微笑ましさがあるが、離れていても肌で感じるプレッシャーは、間違いなくクロノス級のものだ。
(あそこにいるのが、風花さんの大切なお姉さん……)
イズルは以前、風花がムルムルを見て取り乱したことを思い出す。
誰しも過去がある。
特にディアボロスには耐え難い過去を抱えている者が多い。
ミセリコルデ、いや風花もまたそんな過去を抱えていた。
幼い彼女には筆舌に尽くしがたい、残酷極まりない出来事だっただろう。
(お姉ちゃんが僕たちと出会う前の話……お父さんやお母さん、お姉ちゃんから直接聞いたことはなかったけれど。あんなことが、あったなんて)
御門・雪月(魔機使いの少年と聖剣の少女・g02551)は時先案内人から聞かされた話を思い出す。
聞かされた話は、現実として今、目の前にある。
(あの人たちがお姉ちゃんの……いえ、考えるのは後にします。今は僕にできることをするだけです!)
だからこそ雪月は今回の依頼に臨んだ。
「お姉ちゃん、家の人たちの避難は僕たちに任せてください!」
左腕でエネルギーシールドを張り、右腕で動けない使用人と手を繋ぎ、雪月は空中へ【浮遊】する。
「大丈夫です。この僕、ビャッコと一緒に避難しましょう」
動ける者、動けない者の差はあるが、使用人たちを避難させるのは問題ない。
問題は蘭花と風花の両親だ。
「蘭花、パパを困らせないでくれ……悪魔だなんて、蘭花らしくない悪い冗談じゃないか」
「お願い蘭花、目を覚まして……私たちは、あなたにずっと会いたかったのよ……」
両親は蘭花の名前を呼びながらムルムルへ近づこうとしている。危険極まりない。
「はじめまして、風花さんのご両親。俺たちは風花さんの友人だ。今の蘭花さんに近づいてはいけない、すぐに屋敷から離れなさい」
「さあ、参りましょう。大切なお嬢さん、蘭花さんは我々が悪魔からお救いします」
エトヴァと蛍が両親の行く手を塞ぎ、説得を試みる。
「風花にこんな大人の友人がいたとは……だが蘭花を置いていくことなどできない、わかってくれ」
「逃げるのなら蘭花も一緒でなくては。あそこに、すぐ近くに蘭花がいるのよ……!」
一般人の力ではディアボロスを押し退けることなどできない。
行く手を遮られてなお、両親はエトヴァと蛍の間からムルムルへ手を伸ばす。
蘭花、蘭花と名を呼び、その手で愛娘を取り戻そうとする。
しかし2人の手は虚空を掴むばかり。
その手はムルムル、いいや蘭花には決して届かない。
こんなにも近くにいるのに、そこはあまりにも遠い。
痛ましい両親の姿だった。
「見ていられない。仕方ないわね」
パラドクスによる【現の夢】の効果で、優華は両親を眠りに落とす。
「少し眠っていて頂戴……大丈夫よ。次に目を覚ました時には、悪夢は終わっているわ。風花の友人のあたしたちが、必ず終わらせるから」
「我々を信用してください。大切な友人の、大切なご家族、お屋敷の方々。誰ひとり傷つけはさせません。失わせません」
両親の耳へ、優華と蛍が囁いた。
もうひと押しの【友達催眠】も効いたか、両親は静かに眠りに落ちていった。
「すみません! 風花さんのお父さん! 失礼します!」
「風花さんの想いが届くよう、俺たちも力を尽くす。何も奪わせやしない」
イズルが父親を肩に担ぎ、エトヴァが母親を抱えて部屋の外へ駆ける。
先に儀式の部屋から逃げ出した使用人たちは、玄関から外へと出ていく。
「屋敷から離れないと危ないんだ、門の向こうまで逃げて!」
敷地の門を指し、マティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)が叫ぶ。
外へ出た人々の避難誘導を担当するのは彼だ。
「俺たちはディアボロス。君たちを守る力はちゃんとあるから安心して!」
彼は逃げる使用人たちを励まし、屋外に出るだけで精魂尽き果てて動けなくなった者はフライトドローンへ乗せていく。
(家族を亡くした心の傷に付け入るなんて。ご両親を唆した宗教団体……随分良い趣味をしているみたいだね)
そんな皮肉がマティアスの頭をよぎる。
もっとも、平気でそんな非道ができる連中には彼の皮肉も通じないかもしれない。
浮遊する雪月も外での避難誘導を手伝う。その矢先、彼の目の前で転んでしまった使用人がいた。
「大丈夫? 陽菜、お願い」
オラトリオの陽菜が転んだ使用人を抱きかかえ、そのまま門の向こうまで飛んでいく。
「ありがと、陽菜」
陽菜に礼を言い、雪月は周囲を見渡す。
使用人たちの避難はおおむね済んだように見えた。
「こちらシェルム。使用人たちの避難は順調。そっちは?」
コードネームを名乗り、マティアスは味方との情報共有を行う。
「スノーホワイトよ。風花の両親はフェーデルとミラージュがお連れするわ」
すぐにスノーホワイトを名乗る優華から返事がくる。
フェーデルがエトヴァ、ミラージュがイズルのコードネームだ。
他に手が必要なところはあるか、とマティアスが聞こうとした時だった。
屋敷の内部からの轟音がマティアスの鼓膜を震わせた。
突然の轟音に雪月も驚いて振り返り、屋敷を見た。
屋敷の屋根の一部が消し飛んで、瓦礫が宙を舞っていた。
そこはムルムルが召喚された、あの部屋のあたりだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【避難勧告】LV1が発生!
【現の夢】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV2が発生!
【先行率アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
御門・風花
思い出した。私がすべきこと
みんなの想いに応えるため、大切なものを取り戻すため
いま、私はここにいる
救助される両親達を見つめた後、心配そうな琥珀を撫で、少女へ向き直る。
「お姉ちゃん。迎えに来たよ」
「私はあなたの知っている風花じゃないかもしれない。けど」
「お姉ちゃんを助けるために、私は帰ってきたの」
「お願い、お姉ちゃん。私と一緒に戦って」
厳しくも愛してくれたパパ、お姉ちゃんを溺愛してたママ、優しくしてくれたお手伝いさん達。
「私たちの大切な家族を守るために、戦うの!」
囚われた姉に届くように呼び掛ける。
「お願い、お姉ちゃん!負けないで!目を覚まして!」
「大丈夫だよ。私がお姉ちゃんを助け出して見せるから」
●声よ、届け
過去の風花すなわち西園寺・風花の避難については考える必要がなかった。
この世界に御門・風花(静謐の凶鳥/ミセリコルデ・g01985)が降り立つと同時に、過去の風花は姿を消した。
(思い出した。私がすべきこと。みんなの想いに応えるため、大切なものを取り戻すため、いま、私はここにいる)
部屋から連れ出される両親たちを見つめた後、心配そうな琥珀を撫で、彼女はムルムルへ向き直る。
「お姉ちゃん。迎えに来たよ」
幼い日の姿のままの姉が、そこにいる。
「私はあなたの知っている風花じゃないかもしれない。けど」
自分だけが成長してしまったとしても。
「お姉ちゃんを助けるために、私は帰ってきたの」
風花にとって、そこにいるのは姉の蘭花だ。
「おまえは……不快だな」
ムルムルが眉をひそめた。
グリフォンも主の異変を察したか、唸り声を発して風花を威嚇する。
「お願い、お姉ちゃん。私と一緒に戦って」
風花は思い出す。
厳しくも愛してくれた父親を、蘭花を溺愛してた母親を、優しくしてくれたお手伝いさんたちを。
かつて共に過ごした家族、そして家族同然の者たちの顔がひとつひとつ頭に浮かぶ。
姉の蘭花は皆のことを忘れてしまった?
そんなはずがない、蘭花の魂はまだそこにあるはずだ。
「私たちの大切な家族を守るために、戦うの!」
ムルムルに囚われた姉の魂へ届くように、風花が呼び掛ける。
「お願い、お姉ちゃん! 負けないで! 目を覚まして!」
声よ、届け。
ドクンと、ムルムルは胸のあたりに衝撃を感じた気がした。
風花の叫びがもたらした衝撃だ。
「風、花……ちゃん?」
ぽつりと、ムルムルの口から声が漏れた。
かつての蘭花の声音に、風花の頬を一筋の涙が伝う。
「……僕はムルムル。死魂の奏者、ムルムル。死に関する権能を持つアークデーモン!」
苛立たしげに頭を振り、ムルムルが叫んだ。
「おまえは不快だと……僕は言ったぞ!」
ムルムルの怒りは力となって真上に放出され、天井を消し飛ばした。
「大丈夫だよ。私がお姉ちゃんを助け出して見せるから」
蘭花の魂に声は確実に届いている。
ならば、あとは助け出すのみ。
「ミセリコルデ、戦列に加わります」
コードネームを名乗り、風花が武器を構える。
大成功🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
ライカ・ネイバー
連携アドリブ大歓迎
(戦闘中はダッシュ、ジャンプ、空中戦、地形の利用で常に走り回ります)
【エクソシスト】
コードネーム:ヘルパー
死人をどうこうってのも如何なもんかと思いますけど……
誰が悪いっつったら当然、騙すヤツですよね〜。
因果応報とも言いますし、大人しく全殺しされてもらいましょ。
パパッと済ませますか
《戦技:奪首脱兎》発動!
バックステップや方向転換なんかの【フェイント】を織り交ぜながら敵陣へ突っ込んで【撹乱】しまーす
寄って来たヤツとか近いのを狙って鎖刃剣でバッサリ斬り捨てて行きますねぇ
勿論上を取って油断してそうなのもカモりますよん
敵を踏み台にしてご挨拶と。ビックリさせてやろうぞ〜
月見里・千隼
【エクソシスト】
※連携、アドリブ歓迎
コードネーム:サトヤマ
大切な家族…特に我が子を亡くした親の悲しみと苦しみは耐え難くも筆舌し難いほどにかなり辛いものだ
…だが死者は蘇らない、それが絶対的な大自然の摂理だからな
しかしその悲しみにつけ込んで非常に悪どいことする変な宗教団体はかなりたちが悪いが
風花さんの家族を含めた屋敷内の人々を避難させやすいように、
そして風花さんが姉を助けられるように
まずは目の前のトループス級どもを討伐していくぞ
月毛の無双馬ことチャンディラムに騎乗して挑発して陽動してから
パラドクス『月の船』と【飛翔】で敵に銃撃し的確に殲滅していくぞ
エルマー・クライネルト
【エクソシスト】
コードネーム:ヴェールト
家族を亡くした悲しみを変な宗教に付け込まれた挙句、娘と同じ顔の悪魔に命を奪われる……なんとも報われない
彼等を唆した者達が何も報いを受けないのが腹立たしいが、先ずは目の前の者を助けることだ
風花の家の者の避難が完了するまで、戦いに巻き込まれないよう敵の気を此方へ引いて牽制
仲間と連携し逃さないよう道を塞ぐ
貴様等にくれてやるほど我々の魂は安くない、奪えるものなら是非やってみたまえ
上空に舞い上がった悪魔の翼を狙い暗器を射出し撃ち落とし
攻撃を逃れ急降下してきた奴の攻撃は鋼糸で受け止めて[捕縛]し地に引き摺り落とす
攻撃手段と逃走手段を全て奪い恐怖を与えた後に止めを刺す
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
風花さん……。
いつだったかムルムルと戦った時も様子がおかしかったけど、まさかこんな事が……。
●行動
【エクソシスト】
コールサイン:ユサール
CCTS隊員間ではコールサインで呼び合う。
避難誘導の人員は充分そうね。なら、その背中を撃たせないのが私の役目よ。
低空を【飛翔】し敵の目の前を横切ったり遮ったりして注意を惹き付けると共に、
【制圧射撃】で牽制して一般人や、彼らの避難誘導を行っているメンバーに近付けさせない。
【戦闘知識】から敵の射線を読み、【空中戦】技能で素早く割って入る様に。
執拗に狙う相手からダイブアンドズームで撃破を狙って行くが、撃墜数よりも味方を撃たせない方が優先。
メルキディア・セデクリエル
【エクソシスト】で参戦
アドリブ・連携大歓迎
コールサイン:アイオーン
風花さんは私の宿縁でも助けてくれた。今度は私達が未来を繋げる番…私の力で守れるのなら!
ガーゴイル達の前に突貫する様に飛び込み、フォートレス・パンツァーを即展開。
風花さんの家族を守りつつ、避難の時間を稼ぐわ。
石化の魔弾をバリアで押さえ込み跳ね返す準備をしつつ…避難の完了したタイミングで仕掛ける。
此方アイオーン、これより"どんでん返し"を行うッ!
散々撃ち込んだ石化の魔弾を反射してプレゼントよ!
●鉄の暴風
「どうせ戦うなら広々とした場所の方が良い。トループスたちよ、狩りの時間だ!」
ガーゴイルガンナーたちが動き出す。
ムルムルの指示が下されるのを待ち詫びていた彼らが、牙と戦意を剥き出しにする。
ガーゴイルガンナーの半数は天井が消えたことで空中へ舞い上がった。
残る半数は室内でディアボロスとの距離をじりじりと詰めていく。
「大切な家族……特に我が子を亡くした親の悲しみと苦しみは耐え難くも筆舌し難いほどに辛いものだ。だが、死者は蘇らない……それが絶対的な大自然の摂理だからな」
「その悲しみを変な宗教に付け込まれた挙句、娘と同じ顔の悪魔に命を奪われる……なんとも報われない話だ」
月見里・千隼(清風明月・g03438)は月毛の無双馬チャンディラムに騎乗し、エルマー・クライネルト(価値の残滓・g00074)は操り人形と自身を繋ぐ糸の張り具合を確かめた。
「ミセリコルデは私の宿縁でも助けてくれた。今度は私たちが未来を繋げる番……私の力で守れるのなら!」
「死人をどうこうってのも如何なもんかと思いますけど……誰が悪いっつったら当然、騙すヤツですよね?」
メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)はガーゴイルたちの前へ突貫するように飛び込み、ベイルマウアーを床に突き立てた。直後、堅牢な防御壁、光のバリアが展開される。この防御壁の後ろから、ライカ・ネイバー(エクストリームお手伝い・g06433)が仕掛けた。
「パパッと済ませますかっ」
パラドクス、奪首脱兎。
バックステップや方向転換の【フェイント】を織り交ぜての【撹乱】、彼女は敵陣をかき乱す。
ガーゴイルガンナーたちも即応する。空中からのダイブで反撃に出る。
(風花さん……いつだったかムルムルと戦った時も様子がおかしかった)
エリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)は、ムルムルのアヴァタールと戦った時のことを思い出す。彼女が宿縁を乗り越えて姉の蘭花を取り戻すと決意したのなら、やることはひとつしかない。
「邪魔者は全て蹴散らすわ。制圧射撃を開始するっ」
エリザベータは急上昇、そして急降下突撃の一撃離脱戦闘に出た。
敵の注意を引きつつ、彼女は敵陣へ鉛弾の雨を降らせる。
ディアボロスたちは半壊した室内を駆け、空中を舞う。
「人の悲しみにつけ込んで非道を行うとは、たちの悪い宗教団体だ。アークデーモンと変わらないな」
チャンディラムを飛翔させた千隼はガーゴイルガンナーとの空中戦となる。
銃撃の応酬の最中、千隼の背後から反撃に出ようとしたガーゴイルガンナーがいた。しかしチャンディラムの後ろ脚に蹴られ、屋敷の屋根に叩きつけられる。
「人心を弄び、死者蘇生を唆した者たちが報いを受けないのは腹立たしいが、先ずは目の前の敵を討つ」
エルマーは飛翔するガーゴイルガンナーの翼を狙う。操り人形から暗器を射出し、撃ち落とす。
翼が傷つけば機動力も削がれる、急降下してきた敵は鋼糸で受け止め捕縛、床に引き摺り落としていく。
「因果応報とも言いますし。大人しく全殺しされてもらいましょ」
戦場を目まぐるしく駆けるライカは敵を踏み台にして跳躍、上空から銃撃を繰り返しているガーゴイルガンナーの眼前へ躍り出た。
「やぁ、こんにちは。そして、さようなら」
突然目の前に現れたライカに驚くガーゴイルガンナーを、彼女のパラドクスを込めた鎖刃剣が斬り捨てた。そして空中の敵集団に囲まれる前にライカは降下、さっき踏み台にした敵を狙う。
メルキディアは敵の銃弾や石化の魔弾を防御壁で受け止め、味方の盾となっていた。
「この防御壁も、私たちの想いも、決して砕けません!」
そう、盾役として彼女は動いている。今は、まだ。
「砕けないし、砕こうなんて真似もさせない」
エリザベータは敵の射線を読み、素早く割って入って反撃の邪魔をする。
撃墜数よりも味方を撃たせない方を優先、それが今この場での自分の役目と判断した。
「貴様等にくれてやるほど我々の魂は安くない。奪えるものなら、是非やってみたまえ」
暗器で翼を撃ち抜き、鋼糸で体を捕縛、エルマーは敵の攻撃手段と逃走手段の全てを奪う。
その後に敵を待っているものは、逃れられぬ恐怖と避けられぬ死だ。
ガーゴイルガンナーたちが屋敷の人々に味あわせるはずだったものを、逆に味あわせていく。
「いつまでもこいつらと遊んではいられない。ユサール、一気に押し切ろう」
「了解、サトヤマ」
コードネームで呼び合い、チャンディラムに騎乗する千隼と飛翔するエリザベータが空中の敵へ狙いを絞った。
両者のパラドクスにより空中の敵は一掃、全て地上の敵の頭上へと叩き落され……混乱が一時的な反撃の停滞を招く。
「ヴェールト、ヘルパー!」
このチャンスを逃さない。
メルキディアが前衛で戦うエルマーとライカのコードネームを呼び、呼ばれた2人が左右へ跳ねた、その直後。
「此方アイオーン、これよりどんでん返しを行うッ!」
バリアで押さえ込んできた銃弾に石化の魔弾、メルキディアはそれらを敵陣に向けて反射した。
敵の攻撃全てをバリアで押さえ込み、任意のタイミングで反射する。
それが彼女のパラドクス、フォートレス・パンツァー。
散々撃ち込んだはずの弾丸全てが、ガーゴイルガンナーたちを撃ち抜いていく。
この鉄の暴風に、あるガーゴイルガンナーは全身が蜂の巣になり、別のガーゴイルガンナーは瞬く間に石化した。
しんと静まり返った室内は、無惨な有様だった。
天井は消し飛ばされ、左の壁は崩れて隣の部屋と繋がり、右の壁には大穴が開いて外の景色が見えていた。
部屋の扉も既にない。奥の大窓はかろうじて残っていたが、窓ガラスはほぼ砕け散り、カーテンも破れてしまっている。
外からの風でカーテンがはためく中、ムルムルは全滅した配下を一瞥した。
「ディアボロスの戦い方、見させてもらった」
配下が全滅してもムルムルは表情ひとつ変えない。
声にも動揺は一切ない。
風が強くなる。まるで突風だ。
それはムルムルの力が巻き起こす風だ。
ムルムルが騎乗するグリフォンも、甲高い鳴き声でディアボロスたちを威嚇する。
「おまえたちの魂、全て僕が貰い受ける」
自分だけでもディアボロスたちを倒すことができる。
自信に満ち溢れたムルムルの宣告だった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
【温熱適応】LV1が発生!
【セルフクラフト】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV4になった!
【命中アップ】がLV4になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!
【アヴォイド】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
シューニャ・シフル
【エクソシスト】
アドリブ連携歓迎
コードネーム:ゼフィラム
戦いを見ただけで対応出来るなら大したもんだな。試してやるよ。
とりあえずあいつを墜とせばいいんだろ。
爪と嘴を【未来予測】で掻い潜って接近、あんま飛ぶのは好きじゃねぇが必要なら【飛翔】も使う。
狙うのはグリフォンの顔面だ。
膝蹴りと同時に指向性爆弾を起爆させてグリフォンを吹き飛ばす。
さっきの見ただけでこれが予想出来たかよ。墜ちろ。
*敵を貶すような発言はしません。
ライカ・ネイバー
連携アドリブ大歓迎
(戦闘中はダッシュ、ジャンプ、空中戦、地形の利用で常に走り回ります)
【エクソシスト】
コードネーム:ヘルパー
あらあら〜
そよ風なんて起こして、ムルムルちゃんは扇風機ごっこが好きなのかな〜?
そんじゃあ荒らしちゃいますか
出し惜しみの必要も無いですし、のっけから全開で行きますよん
わたしのやり易いようにっと、《特殊戦技:確殺猟域》でバトルフィールド展開でーす
迫り上がる足場を跳び移り銃撃と斬撃の雨あられ!
こっちを気にしたらささっと距離を離し
余所見をしたら後ろからバッサリじゃぞ
四方八方からこれでもかと攻撃を続けて釘付けにしちゃりますよ〜
さあさ風花ちゃん、今のうちにバッチリ決めてくださいな〜
●大言壮語か否か
幼い容姿をしながらも、そこにいるのは紛れもなきクロノス級。
津波のような威圧感をディアボロスたちは感じ取っていた。
「あらあら~♪ そよ風なんて起こして、ムルムルちゃんは扇風機ごっこが好きなのかな~?」
吹き荒れる風の中で、ライカ・ネイバー(エクストリームお手伝い・g06433)が微笑む。
威圧感に呑まれてしまっては勝負にならない、だったら逆に自分のペースに敵をのせてしまおう、とライカは思う。
「戦いを見ただけで対応出来るなら大したもんだな。試してやるよ」
シューニャ・シフル(廃棄個体 No00・g07807)はクロノス級を前に全身の血が騒ぎ出していた。
敵を侮っているわけでもなければ、虚勢でもない。
ムルムルの言葉が大言壮語か否かは、戦ってみればわかることだ。
「身をもって知った時にはもう遅いさ。死んで、魂は僕のものになっているのだから」
ディアボロスたちとムルムル、対峙する両者の間で戦意が熱を帯びていく。
それが沸点を迎えた時、状況は動いた。
「そんじゃあ……荒らしちゃいますかっ♪」
ライカはタブレット型ハッキングツールにスレイブメモリを挿入、データは拳銃へ転送され、頭上高く構えたそれからホログラム召喚陣が照射される。
喚び出されたのは、甲冑を纏いし巨躯の骸骨戦士。
「出し惜しみの必要も無いですし。のっけから全開で行きますよん」
大剣を携えた不死の戦士とともにライカが先陣を切り、彼女に続くディアボロスたちがムルムルとの戦闘に入る。
「とりあえずあいつを墜とせばいいんだろ」
将を射んと欲すれば先ず馬を。
ムルムル相手に骸骨戦士とともに大立ち回りを演じるライカの動きに合わせ、シューニャが狙うのは厄介そうなグリフォンだ。【未来予測】でグリフォンの爪と嘴を掻い潜れば、その顔面に一発お見舞いできるはず。
「一気に攻めちゃいますよー!」
骸骨戦士が派手に大剣をブン回す中、ライカ自身は周囲を跳ねて弾丸の雨を降らせた。
「僕のグリフォンを侮るなっ」
この四方八方からの攻撃にムルムルはグリフォンを高速飛翔させて反撃に出る。
そこへ。
「あんま飛ぶのは好きじゃねぇんだがな」
タイミングを合わせてシューニャが飛び、グリフォンの正面に躍り出た。
グリフォンの顔面めがけての飛び膝蹴り、そして、この一撃で終わりではない。
「さっきの見ただけで、これが予想出来るかよっ」
直後に膝当てに仕込んだ指向性爆弾が炸裂した。
「墜ちろ」
グリフォンの頭部を爆炎が包み、シューニャ自身も足に火傷を負ったが彼女は気にも留めない。
しかし爆炎に呑まれた敵は一瞬で彼女の前から消えていた。
「侮るな、と僕は言ったはずだ」
声は真後ろから。
シューニャの背中をグリフォンの爪と嘴が襲った。
「ゼフィラムっ」
反撃を浴びたシューニャのカバーにライカが入った。
骸骨戦士をシューニャの盾にさせ、自身は得物を鎖刃剣に切り替え近接戦でムルムルの注意を引く。
「命の奪い合いだもんなぁ、そうこなくっちゃなぁ!」
足の火傷も背中の負傷にも怯まず、拳銃を手にシューニャが戦闘へ復帰する。
「舞え、グリフォン! ディアボロスどもを蹂躙し、屈服させろ!」
ムルムルの言葉にグリフォンがいななく。高速飛翔でディアボロスたちを翻弄する。
「てめぇ、さっき何つった? 身をもって知った時には、何だって? 俺の魂は、まだ俺のものみたいだなっ」
「余所見をしたら、後ろからバッサリいっちゃうぞー」
グリフォンに騎乗し飛翔するムルムル相手に、シューニャとライカが空中戦に移る。
仲間たちも、この高速戦闘に加勢する。
討つべき敵はクロノス級。
ムルムルの言葉は決して大言壮語ではなく、戦いは熾烈さを増していく。
「ミセリコルデ、わたしたちがあいつを釘付けにする。チャンスが来たらバッチリ決めてくださいな~」
空中戦の最中、ライカが【パラドクス通信】でメッセージを送った。
チャンスを作るためにも、今はムルムルの体力を着実に削り取っていくのみだ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
【エクソシスト】
連携アドリブ歓迎
コードネーム:フェーデル
何も奪わせない
風花さんが、取り戻す番だ
蘭花さんも、ご家族も、身近な人達も……すべて
戦況を偵察、観察しつつ、通信で連携を
風花さんと仲間達を援護し立ち回る
常に未来予測し攻撃・回避の隙を看破
地上の動きに【飛翔】で空中戦を交えつつ包囲の位置へ
敵が飛べば上空から抑えに入る
一対一に持ち込ませず、考える暇を与えないよう銃撃
ムルムルの動きを縫い留め、味方の攻撃に繋ぐ
その姿で好き勝手はさせない
反撃には魔力障壁を展開し防御し
飛翔で飛び回り翻弄し、軍勢に的を絞らせない
体力の落ちた味方のWIZをディフェンス
大切な仲間として全力で支えよう
風花さんの願いが届くのは今
レイ・シャルダン
【エクソシスト】
連携・アドリブ歓迎
コードネーム:スカイレイダー
凄いですね、家族の呼びかけと言う物は
相手は既にクロノヴェータとして君臨していると言うのに
そんな事お構いなしに心を揺さぶるのですから。
蘭花さんは呼びかけに応えました。
今ならどんな奇跡でも起こせる気がします。
風花さんが笑顔で帰れる様、全力でお手伝いします。
『アクロヴァレリア』を点火して【飛翔】し、味方と連携をして敵に【空中戦】を仕掛けます。
敵の攻撃は『アルヴァーレ』による【結界術】で防ぎその間に【一撃離脱】
掌に蒼き魔力の灯火を宿し、機械魔導弓『ACRO』に番えてパラドクスを発動
敵の動きを制限するように、追い詰める様に魔法の矢を放ちます。
マティアス・シュトローマー
【エクソシスト】
コードネーム:シェルム
へえ、言ってくれるじゃん
けどミセリコルデも俺達も取り戻す為に今ここにいるんだ
君に差し出す魂なんて持ち合わせてないね
仲間と連携してパラドクスを発動。まずは【トラップ生成】で蜘蛛の巣状のトラップを張り巡らせ、敵への牽制を
もちろん、君が飛べるのは織り込み済み!
さらに死角から捕獲ネット状にした本命のトラップを放ち、ダメージを与えつつその動きを封じる
仲間の戦い方は近くで見てきたからね。一瞬の隙さえ作り出せればそれで十分!
それじゃあ、ミセリコルデ
いつものカッコいい一撃でお姉さんを迎えに行ってあげてよ
ミセリコルデなら……いや、風花ならきっとできる
Viel Erfolg!
●ファントムレギオン
ディアボロスたちと、グリフォンに騎乗するムルムル。両陣営のパラドクスが激しくぶつかり合う。
レイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)もまたフライトデバイス『アクロヴァレリア』を点火して飛び、ムルムルとの戦いに臨む。
(凄いですね、家族の呼びかけというのものは。相手は既にクロノヴェータとして君臨しているというのに、そんな事お構いなしに心を揺さぶるのですから……)
仲間たちとともにムルムルと空中戦を繰り広げるレイは、先ほどの光景を思い出していた。
一瞬とはいえ現れた、西園寺・蘭花の意識。
(蘭花さんは呼びかけに応えました。今ならどんな奇跡でも起こせる気がします)
蘭花を救う手立てを掴み取る。
そのためにも、とレイはムルムルの動きを制限するように追い詰めるように矢を放つ。
戦場は室内から屋外へと移り変わり、外で屋敷の人々の避難誘導に当たっていたディアボロスたちもムルムルとの戦いに加勢している。
「疾れ、グリフォン!」
ムルムルは貰い受ける魂が増えたと言わんばかりに、その戦意を高揚させていた。
「もっと速く、もっと力強く! あいつらに僕たちの力を思い知らせてやるぞ!」
ムルムルの反撃で地面にディアボロスが叩きつけられれば、そこはクレーター状に抉れる。
手入れの行き届いた庭園の植物は、グリフォンの高速飛翔の余波で吹き飛ばされる。
屋敷の何処かで何かが倒壊する音が聞こえてくる。
西園寺家が無惨な有様に変わっていく。
「あの子、お屋敷を更地にする気?」
「他人様の家をなんだと思ってやがる」
土埃の舞う中でライカは呆れ返り、シューニャは弾切れの拳銃に新たな弾丸を装填、そして2人はムルムルへの攻撃を再開する。
「ご両親や使用人たちを、敷地から遠く離れた場所まで避難させたのは正解だったな」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は戦況を偵察、観察しつつ、味方の援護に立ち回っていた。常に【未来予測】して攻撃と回避の隙を看破、ムルムルの頭上を抑えるようにエトヴァは飛ぶ。
「悪いが、1対1の戦いには持ち込ませない」
考える暇も与えぬ銃撃で敵の動きを縫い留め、味方の攻撃に繋ぐ。
それがエトヴァの狙いだ。
「僕に魂を奪われるか。それとも自分たちから差し出すか。選ばせてやるぞ!」
地上と上空から攻撃を浴びながらも、グリフォンに騎乗するムルムルがディアボロスたちへ突撃する。
「へえ、言ってくれるじゃん」
それはマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)の声だった。
声は笑っているようにも聞こえたが、彼の表情は笑ってなどいない。
「けどミセリコルデも俺たちも、取り戻すために今ここにいるんだ。君に差し出す魂なんて持ち合わせてないね」
突撃してくる敵の軌道を読み、マティアスは既にトラップを構築している。
「なんだ? ねばねばとして……鬱陶しい!」
罠は幾重にも張り巡らした、蜘蛛の巣の性質を模したネットだ。クロノス級相手では足止めにもならないが、全身に蜘蛛の巣が絡みつく不快感は、ムルムルとグリフォンも人間同様に感じていた。
「こんなもの振り払ってしまえっ」
突撃を止め、ムルムルは急上昇。
「もちろん、君がそうするのは織り込み済み!」
マティアスが仕込んでいた本命の罠を放つ。
パラドクスで作り出したネット、シュピネファーデン。
それは死角からグリフォンの後ろ脚を捕らえ、焼けつくような痛みを与える。
「仲間の戦い方は見てきたからね。一瞬の隙さえ作り出せれば!」
「それで十分です」
掌に宿る蒼き魔力の灯火、機械魔導弓『ACRO』に番えてレイが放つは、電撃戦の一矢。
いかなる敵もこの矢から逃れることはできない。
「痛い……じゃないかっ」
ムルムルが顔を歪めた。
グリフォンも苦悶の叫びを上げるが、すぐに怒りの咆哮に変わる。
グリフォンの咆哮は聞く者の動きを一時的に封じる。そこへ突撃して嵐の力を宿した三叉槍でムルムルが敵集団を薙ぎ払う。ムルムルのパラドクス、ハウリングテンペストがディアボロスたちに牙を剥く。
「ミセリコルデをやらせるわけにはいかない。だろう、フェーデル!」
ネットはまだグリフォンの後ろ脚に絡まっている。
マティアスがネットを手繰り寄せれば、グリフォンごとムルムルの態勢が崩れる。
「その通りだ、シェルム」
エトヴァがムルムルの頭部を狙い撃つ。
銃口から飛び出したのは、狩人の守護を受けた弾丸。
いかなる敵もこの弾丸から逃れることはできない。
「その姿で好き勝手はさせない。何も奪わせない。蘭花さんも、ご家族も、身近な人達も……すべて」
ムルムルがグリフォンとともに墜落するのを、エトヴァとマティアスは見た。
地面に激突して土埃が盛大に舞い上がるのを、他のディアボロスたちも見た。
しかし何かがおかしい、と上空のレイは思った。
墜落地点で舞い上がった土埃がやけに多い。ムルムルとグリフォンの姿が完全に隠れて見えない。
レイはゴーグル型デバイス『Boeotia』の探査結果に目を走らせた。
そこには異常な数値が叩き出されていた。
「こちらスカイレイダー。皆、警戒を!」
レイが『アルヴァーレ』による【結界術】を張りつつ、【パラドクス通信】で味方に注意を促す。
直後、土埃の中から亡霊騎士の軍勢が出現した。
ある騎士はフランベルジュを手にしていた。
ある騎士はハルバードを手にしていた。
ある騎士はクロスボウを構えていた。
骸骨の軍馬と大鷲に騎乗する亡霊騎士たちが、雲霞の如く湧いて出た。
「死魂の奏者ムルムルの名を持って命ずる。亡霊の騎士たちよ、復讐者どもを呑み込め!」
ファントムレギオン。
主たるムルムルの命に従い、召喚された亡霊騎士の軍勢がディアボロスたちへ襲い掛かる。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
【飛翔】がLV4になった!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【アヴォイド】がLV3になった!
【ドレイン】LV1が発生!
メルキディア・セデクリエル
【エクソシスト】
コールサイン:アイオーン
アドリブ・連携大歓迎
その宣告は受け付けないわ…当方に迎撃の用意ありってね!
こちらアイオーン、これより亡霊騎士の群れに吶喊するッ!
決戦での行動は、風花さんをディフェンスしつつムルムルへ届かせるために正面突破。
ファントムレギオンによって召喚された亡霊騎士達を愛用のイオスラッガーと新たに鍛造した魔断刀アバドリプスの二刀流…デュアルスラッガー・コンビネーションで所謂無双ゲームの如く蹴散らすわ。
そして隙を見て光の刃と魔を断つ刃の二振りをムルムルに浴びせて斬る事が出来れば…!
エレナ・バークリー
【エクソシスト】
幻獣の背に乗ってグリフォンナイト気取りですか。いいでしょう、お相手仕ります。そして、蘭花さんを返してもらいますよ。
魔法騎士エレナ・バークリー、推して参る。
突き抜ける衝撃で【飛翔】して、グリフォンとチキンレースと行きましょう。「風使い」で私を追い風に敵を逆風に。
両手剣を構え、「突撃」して「貫通撃」「斬撃」。ご自慢の翼を切り裂きます。
横をすり抜けたら「一撃離脱」で距離を取り旋回して再びの「突撃」。グリフォンの首を落とすまでどれだけかかりますかね。
――グリフォンの在り様は、サーヴァントかクロノ・オブジェクトか。それで少し狙いも変える必要があります。
さあ、風花さん、最後を任せましたよ!
赤上・イズル
■【エクソシスト】
■アドリブ・絡み歓迎
■コードネーム:ミラージュ
風花さんは…
俺の母がクロノヴェーダに憑依された時に助けに来てくれました
どんなに勇気付けられた事か…。
あの時、俺が母と共に戻れたように
風花さんも必ず…、お姉さんと共に戻りましょう!
グリフォンで縦横無尽に空を駆けるムルムルに対し
こちらも悪魔の翼を広げ【飛翔】し『空中戦』で応戦
風花さんの姉であるムルムルを傷つける事に躊躇いはなくもないも
それによって彼女の意識が表に出やすくなるだろうと。元より相手はクロノス級。
手を抜けるわけもなく二刀の刀を手にパラドクス【双竜】を放つ
風花さん!俺達がついています!
あなたの思う存分、思いをぶつけてください!
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
風花さん。貴女は何度も私に力をくれた。ラインで、ルールで、そしてドナウで……。
貴女が居なかったら、私の心は折れていたかも知れない。
だから今度は、私が風花さんを支える番よ。
●行動
【エクソシスト】
コールサイン:ユサール
【飛翔】し風花さんの直掩に就く。
【戦闘知識】【偵察】より風花さんへの攻撃の兆候を察知し、【制圧射撃】で出鼻を挫く。
精神集中の間は殊更警戒。敵を近付けさせない様に。
グリフォンに乗って高度を取ろうとするなら【空中戦】技能を活かしたダイブアンドズームで低空に追いやり、風花さんの攻撃範囲へ押し込む。
行くわよ風花さん。
道は必ず切り開く。思いの全てをぶつけて来て!
貴女ならきっと出来るから。
月見里・千隼
【エクソシスト】
※連携、アドリブ歓迎
コードネーム:サトヤマ
風花さんは仲間として何度も共に戦ってきてこちらも世話になったからな
だからこそ風花さんの姉である蘭花さんをムルムルから引き剥がして助け出すぞ
こちらサトヤマ、これより戦闘を開始する
敵はグリフォンに乗るタイプの騎兵であるのか
まずは月毛の無双馬のチャンディラムに騎乗して【飛翔】するぞ
まずは挑発で陽動してから最初に撃った弾丸に込められた闇の魔力により
敵や召喚してきた亡霊騎士どもを捕縛するように動きを鈍らせてから
次の弾丸で闇の魔力の高威力な砲撃系の魔法光線を撃ち蹂躙するように一掃するぞ
反撃は【未来予測】【飛翔】で回避する
天夜・理星
【エクソシスト】の皆様が風花さんを助けてるんで、
アタシもお手伝いしないと。ただ眺めるだけってわけにもいかないんで。
派手に燃え上がらせるか。
パワーとスピードの上昇には、パラドクスによるポテンシャルの上昇で対応していこう。能力値アップってそういうもんだ!
で、精神集中で相手の攻勢の隙をよく見て、火炎使い技能と神速反応、怪力無双で仲間たちとぶちかましていく。
そしてアタシは友達である風花さんに後を託してく!
これで少しでも上手く行くだろ…!
風花さーん!
あなたの思いはきっと届いた!
ここからはさらに爆発させる時だ!
あなたのお姉さんをその手で! 引っ張りだして連れ戻せ!!
大丈夫、みんなもきっと同じ気持ちだ!!
御門・風花
【エクソシスト】
パラドクス使用。皆を信じ、目を閉じ【精神集中】させ【託されし願い】により、両親の蘭花を助けたいという意思を、お手伝いさん達の私たちを信じる祈りを、この屋敷に残る風花が過ごしてきた思い出を力に変え、オーラとして解放するよ。
「西園寺風花として」
左手の黒剣を解放します。
そして、全てを失って流れ着いた新宿島で出会った、今も共に戦ってくれている大切な仲間、かけがえのない親友、愛おしい義弟のために。
「御門風花として」
右手の白剣を解放します。
「すべてを、取り戻すよ」
いつもとは違う優しく神々しい雷光を放つ双剣で【貫通撃】を放ちます。
「慈悲の一撃-ミセリコルデ-」
「おかえりなさい、お姉ちゃん」
御門・雪月
【エクソシスト】
連携やアドリブ歓迎です!
お姉ちゃんが僕たちに命を預けてくれているんだ。
僕は守られているだけなのが嫌で、お姉ちゃんの力になるために、ディアボロスとして戦うって決めたんだ!
だから、絶対にお姉ちゃんを守りぬくんだ。いくよ、陽菜!
敵の亡霊の軍勢に対してはパラドクス使用。【飛翔】で攻撃を回避しつつ、僕はビームガトリングで【制圧射撃】を、陽菜は【浄化】の聖剣で迎撃するよ!
詠唱と共に魔方陣がガトリングの前に展開、無数の光弾を撃ち込む。
「させません!」
お姉ちゃんや先輩方が危ないときはディフェンスで割り込み、左手のエネルギーシールドや右手のレーザーブレードで受け流します!
「お姉ちゃん、今です!」
風宮・優華
【エクソシスト】
連携やアドリブ歓迎するわ。
風花が全力の込めた一撃を放つまで、皆で守りきればいいんでしょう。
大丈夫、そういうのは得意よ。
「ここはあたし達が抑えるわよ」
亡霊の軍勢を見据え、パラドクスを使用。
左手五指に魔力を集中させ、5つの氷結輪を空中で自在に操作し、敵の攻撃を氷結輪に展開したアイスシールドで防ぎつつ迎撃するわよ。
「こんどはこっちの番ね。シラユキ」
敵の軍勢に対して、右手のリボルバーから氷の魔弾を、シラユキは砲弾を撃ち込むわ。
味方への攻撃は氷結輪を飛ばしてディフェンスよ。間に合わない場合は【アイスクラフト】で作り出した氷壁で防ぐわ。
風花。あんたの気持ちを、思いっきりぶつけて来なさい!
エルマー・クライネルト
【エクソシスト】
コードネーム:ヴェールト
風花とはこれまで何度も共に戦ってきた
難敵を退け可能性を掴んできた
そして今この瞬間もだ
亡霊騎士の攻撃には【未来予測】と【神速反応】を使用して先を読み、包囲されないよう移動しながら回避と防御を行う
十分に引きつけたところで死角へ回り込ませたオラトリオに命じてパラドクス発動
チトニアの花で軍団を穿ちまとめて[浄化]
死者が帰ってくることなど本来はあり得ないこと
だが、かの魂はクロノヴェーダとして蘇りながらも風花の声に応えた
ならば僅かな希望でも見出さずにはいられん
パラドクスの効果で風花と先を拓く皆へ守護の護りを付与
きっと悪い方向には行かない、思いの丈をぶつければいい
白水・蛍
【エクソシスト】
コードネーム:エレメントス
ミセリコルデ(風花さん)をWIZでディフェンス。
あらあら、全て呑み込めるとお思いで?
流石は悪魔。傲慢ですのね。
ではその余裕をなくしてさし上げましょう。
――【パラドクス】発動。
――我が音に応えて来たれ。全てを縛り、捕え、切り刻む糸の結界!
<結界術>で囲んだ中に弦の糸を張り巡らせて全てを<解体>するが如く切り刻んで差し上げます。
多数の敵は我々が抑えましょう。
風花さん。ミセリコルデ。さあ、お姉さんを。その背は我々が護りますから。ただ、前に。目的に向かって行ってください。
ノイン・クリーガー
【エクソシスト】で参加。
コードネーム:ゴースト
[心境とか]
我々の魂はやらん。
さっさと地獄へ帰れ。
[行動]
・グリフォンの爪と三叉槍の突撃は【神速反応】と【未来予測】を駆使して避ける。
亡霊騎士の集団にはG45Sによる【制圧射撃】を行う。
・ここまで来たら徹底抗戦だ。
遠ければ銃弾による【貫通撃】を。
近ければカランビットの【斬撃】を。弾が尽き、刃も折れれば機械化された手脚による格闘の【強打】で戦う。
●止まっていた時間は再び動き出す
「この数に勝てるものか。おまえたちも死んで亡霊騎士の仲間入りをするのさ!」
ムルムルが高らかに笑い、御門・風花(静謐の凶鳥/ミセリコルデ・g01985)は息を呑んだ。
(この数、アヴァタールの時とは比較にならない……!)
ファントムレギオン。
これこそがムルムルを死魂の奏者たらしめるパラドクス。
ムルムルは夥しい死者の魂を我が物としており、そこには姉の蘭花の魂も含まれている。
「……待っていて、お姉ちゃん」
たとえ、どれだけの亡霊騎士が立ちはだかろうとも。
姉を必ず取り戻す、その風花の決意は揺るがない。
「ムルムル、あなたの宣告は受け付けないわ……当方に迎撃の用意ありってね!」
刀閃機イオスラッガーをブンと振り、メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)が風花の前に出た。彼女は我が身を盾に、風花のダメージを最小限に抑える覚悟だった。
(風花さん。貴女は何度も私に力をくれた。ラインで、ルールで、そしてドナウで……)
風花の直掩に就くエリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)は、ムルムルを見据える彼女の横顔に目を向けた。
(貴女が居なかったら、私の心は折れていたかも知れない。だから今度は)
迫りくる亡霊騎士の群れに、エリザベータが航空機銃の銃口を向ける。
「私が、そして私たちが、ミセリコルデを支える番よ!」
「そうです、お姉ちゃんが僕たちに命を預けてくれているんです!」
エリザベータの声に、御門・雪月(魔機使いの少年と聖剣の少女・g02551)が応えた。
(僕は守られているだけなのが嫌で、お姉ちゃんの力になるために、ディアボロスとして戦うって決めたんだ。だから!)
雪月がビームガトリングガンを構え、隣ではオラトリオの陽菜が【浄化】の聖剣を抜いた。
「絶対にお姉ちゃんを守りぬくんだ。いくよ、陽菜!」
地上では雪月が、上空からはエリザベータが【制圧射撃】を開始する。弾幕を張って押し寄せる亡霊騎士の群れに対抗する。もし弾幕をすり抜けて雪月に迫る敵がいれば、陽菜がこれを迎撃する。
「征け! かつて戦場で命を落とした報われぬ魂たちよ! 戦いの中にこそ栄誉がある!」
亡霊騎士たちに檄を飛ばすムルムルだが、頭部からの出血が頬を伝っていた。
愛馬のグリフォンにも翼や胴体に傷が目立つ。
死に関する権能を持とうとも、敵は不死の存在ではない。血を流すのならば倒すことができる。
「おまえたちが味わった地獄へ、ディアボロスどもを叩き落とせ!」
ムルムルが三叉槍を振りかざし、亡霊騎士たちが声ならぬ雄叫びを上げる。
軍馬に跨る騎士たちが突撃し、大鷹に乗った騎士たちが殺到し、歩兵集団が包囲に動く。
数の暴力でディアボロスたちを呑み込まんとする。
「たわけ」
亡霊騎士たちの雄叫びに紛れた声が、ムルムルの耳に届いた。
ムルムルの護衛に就いていた亡霊騎士たちが立て続けに、音もなく、倒れた。
「我々の魂はやらん。亡霊どもを連れて、さっさと地獄へ帰れ」
ノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)のサイレンサー付きG45Sによる射撃だ。
ムルムルの視線が、西園寺邸の屋根の上にいるノインの姿を鋭く捉えた。
「失せろ!」
三叉槍でムルムルは屋根ごと薙ぎ払うが、その時にはもうノインは残留効果を駆使して退避済み、ゴーストのコードネームの如く姿を消している。
「幻獣の背に乗ってグリフォンナイト気取りですか。いいでしょう、お相手仕ります。あなたが奪った蘭花さんは返してもらいますよ」
「『エクソシスト』の皆様が風花さんを助けているならアタシもお手伝いしないと。ただ眺めるだけってわけにはいかないんで」
上空から降下してくるのは、ノインとともに駆けつけたエレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)と天夜・理星(復讐の王・g02264)。
「魔法騎士エレナ・バークリー、推して参る」
「ここはひとつ、派手に燃え上がらせるか!」
両者、ムルムルの直上から仕掛けた。
エレナはすり抜けざまにグリフォンへ一撃浴びせて急速離脱、理星は燃え盛る炎の斬撃でムルムルを狙う。
亡霊騎士たちの猛攻に晒される味方に代わり、2人はムルムル本体を直接狙う。
「グリフォン、おまえの本当の力を見せてやれ!」
ムルムルの命令にグリフォンが咆哮を上げる。
叫びは炎を消し、猛烈な加速からの高速飛翔で反撃に出た。
「グリフォンの闘争本能は、追い詰められれば追い詰められる程に高まる。力も速度も増すのさ!」
それがムルムルのパラドクス、グリフォンランページの特性か。
「これまでより速いようだが、チャンディラムには劣る。優美さにも欠けるな」
無双馬に騎乗する月見里・千隼(清風明月・g03438)が、挑発とともに真横からムルムルへ突撃する。
すぐさま大鷲に乗った亡霊騎士が千隼の排除に動いた。
「来たな亡霊!」
初弾は敵の捕縛を狙った弾丸、次弾は高威力の魔法光線を撃ち出す蹂躙の弾丸。千隼が大鷲の群れを撃ち落とす中、グリフォンの胴へチャンディラムが己の胴を叩きつけ、そのまま並走する形になった。
「僕のグリフォンと競り合う気か? 身の程知らずめ!」
競走馬さながらにチャンディラムとグリフォンは首を並べて空中を疾走、千隼とムルムルはパラドクスの応酬になる。大鷲に乗った騎士たちも追走するが、空からはレイとエトヴァが、地上からはマティアスが銃撃を浴びせ、抑えに回る。
「大鷲の連中はスカイレイダーたちが抑えてくれている……エレメント、こっちはあたしたちがやるわよ」
風宮・優華(氷結の魔女/スノーホワイト・g08699)は突撃を繰り返す軍馬の騎士たちに冷ややかな目を向けると、白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)のコードネームを呼んだ。
「ええ、地上の雑兵は我々が抑えましょう」
蛍は衣服の袖から弦の糸を垂れ下がらせた。
「私たち全てを呑み込めるとお思いで?」
視線の先には、自分たちの包囲に動く歩兵の亡霊騎士たち。
「流石は悪魔。傲慢ですのね。ではその余裕をなくしてさし上げましょう」
蛍の両腕が舞いのように振られ、無数の糸が戦場に展開する。
「我が音に応えて来たれ。全てを縛り、捕え、切り刻む糸の結界!」
それは結界術で囲んだ中に極細の糸を張り巡らせて、全てを切り刻むパラドクス。
結界の中で歩兵集団は寸断され、逃れる暇なく解体されていく。
ディアボロスの包囲を担う歩兵集団の動きが乱れ、陣形が崩れていく。
軍馬の騎士たちは歩兵集団を支援するべく、ディアボロスたちへ槍の投擲を開始した。
「風花が全力の一撃を放つまで、皆で守りきればいいんでしょう?」
左手五指に集中する魔力、空中に浮かぶは5つの氷結輪。
「大丈夫、そういうのは得意よ」
優華の展開したアイスシールドが、飛来する槍から味方を守る。
「今度はこっちの番ね。シラユキ」
再度の槍は投げさせない。優華は右手のリボルバーから氷の魔弾を、シラユキには砲弾を発射させ、軍馬の騎士たちを馬ごと粉砕していく。
だが多勢に無勢、衆寡敵せず、か。
亡霊騎士を1体倒しても、それを乗り越えて後続どもが押し寄せてくる。
前脚を高々と掲げた骸骨の軍馬どもは地上のディアボロスを踏み潰そうとし、空を黒く埋め尽くす大鷲どもは飛翔するディアボロスを地に追い落とす。
やがて亡霊騎士の軍勢による包囲の輪が閉じ、中心に向けて狭まっていく。
文字通りにディアボロスたちを呑み込んでいく。
「どうだ。死魂の奏者の力、思い知ったか!」
上空からムルムルが快哉の叫びを上げた。
「ディアボロスよ。おまえたちの薄汚れた魂は、このムルムルがしかと貰い受け……」
否、貰い受けてはいない。
ディアボロスたちの魂を、ムルムルは回収できない。
彼らがまだ生きていることをムルムルは悟り、亡霊騎士たちの胸にはチトニアの花が咲いていく。
「ムルムルよ。勝ち誇るには少々早いな」
敵を引き付けたところで、死角へ回り込ませたオラトリオに命じて発動させたエルマー・クライネルト(価値の残滓・g00074)のパラドクスだった。
「君は知らんだろうが、風花とはこれまで何度も共に戦ってきた」
それは死して魂を囚われ、操られる者たちへの手向けの花か。
「難敵を退け可能性を掴んできた」
胸に花を咲かせた騎士たちは浄化され、瞬く間に風化していく。
「そして今、この瞬間もだ」
咲き誇るチトニアの花は、亡霊騎士たちの包囲網を押し返すかのようだ。
(死者が帰ってくることなど本来はあり得ないこと。だが、かの魂はクロノヴェーダとして蘇りながらも風花の声に応えた。ならば僅かな希望でも見出さずにはいられん)
チトニアの花畑に変わっていく戦場に立つエルマーは、思う。
風花ならば、その希望を掴めるだろうと。
「こちらアイオーン、これより残存敵集団に吶喊するッ!」
愛用のイオスラッガー、それと新たに鍛造した魔断刀アバドリプス。
メルキディアは二刀流で残存する亡霊騎士たちの群れへと身を躍らせた。
(隙を見て、光の刃と魔を断つ刃の二振りをムルムルに浴びせることが出来れば……私でなくとも、風花さんがやれたなら!)
戦場を縦横無尽に駆け、邪魔する全てをメルキディアは蹴散らしていく。
戦況はまさしく一進一退。
両陣営、一歩も引かない。
激戦を制するのは、どちらか。
「ミセリコルデ、行って下さい!」
「ここは任せます、アイオーン」
メルキディアの叫びに応じ、風花が仲間たちとともに上空へ飛翔した。
しかし大鷲の騎士たちが行く手を阻む。
(風花さんは……俺の母がクロノヴェーダに憑依された時に助けに来てくれた。あの時、どんなに勇気付けられたことか……。俺が母と共に戻れたように、風花さんも必ず……)
赤上・イズル(赤き悪魔・g04960)も悪魔の翼を広げて飛翔する。
「ミセリコルデ、必ずお姉さんと共に戻りましょう! ミラージュが露払いをします!」
加速するイズルは風花を追い抜き、邪魔な大鷲の騎士たちを一刀で斬り伏せた。
彼の勢いは止まらず、ムルムル目掛けて直進する。
(今はムルムルでも、あれは蘭花さんの体……)
蘭花の体を傷つけることにイズルは躊躇いが無くもない。
しかしダメージを負うことで蘭花の意識が表に出やすくなるならば迷いはなく、元より相手はクロノス級、手加減をする余裕などない。
「九字切流二刀式……双竜!」
二刀を手にしたイズルの、空を駆ける竜の如き斬撃。
「……浅いか!」
一刀はムルムルに浴びせることができた、もう一刀は三叉槍に阻まれた。
イズルとムルムルは鍔迫り合い、力比べになる。
「グリフォン、ハウリングテンペストだ!」
ムルムルの指示にグリフォンが咆哮を上げた。
咆哮にイズルの動きが鈍った瞬間、ムルムルの嵐の力を宿した三叉槍が閃いた。
狙いを逸らすべく、飛翔するディアボロスたちがムルムルに集中砲火を浴びせたが、イズルともどもムルムルに薙ぎ払われてしまう。風花も避けることはできなかった。
ムルムルの反撃をくらった者たちは地上ギリギリで態勢を立て直すか、次々と西園寺家の屋敷へ叩きつけられて壁を突き抜けるかだった。
ディアボロスの激突によって玄関ホールは扉ごと破られ、衝撃でシャンデリアが落下した。使用人たちの部屋では二段ベッドが半分に折れ、床まで抜けた。蘭花と風花の父親の書斎では本棚が倒れ、分厚い蔵書が室内へ雪崩のように落下した。
そして風花が激突した場所は、蘭花の部屋だった。
「ここは……お姉ちゃんの……?」
この部屋は両親の意向により、蘭花が死んだ時からそのままにされていた。
いつか蘇った蘭花が今までと変わらず使えるようにと、部屋の中の物を動かすのは禁じられていた。
かつて、ここは時間の止まった部屋だった。
しかし今は違う。壁に穴が開き、室内の物は散乱してしまっている。
皮肉な話だが、ムルムルの反撃で風花が偶然にもこの部屋へ激突したことで、止まっていた時間が再び動き出した、とも言える。
「わたしが、この部屋の止まっていた時間を、再び動かした……」
だとするなら。
「お姉ちゃんの時間を再び動かすのも、わたしだ」
風花は壁に開いた穴から外へと飛び出た。
「ミセリコルデから『エクソシスト』各位と理星さんへ。わたしに少しだけ時間をください」
仲間たちへ【パラドクス通信】を送り、風花は目を閉じて【精神集中】に入る。
通信を聞いた者たちは、風花の意図するところを察した。
「皆、聞こえたな。ミセリコルデの意志を汲むぞ」
遠ければ銃弾による【貫通撃】、近ければカランビットの【斬撃】。
もしも弾が尽き、刃も折れたなら、ノインは機械化された手脚を武器にするつもりでいる。
「ここまで来たら徹底抗戦だ」
まずは残存する地上の亡霊騎士たち、未だ数は多いが排除できぬ量ではない。
「大切な仲間として全力で支えよう」
風花の願いが届くのは、今。エトヴァは体力の落ちた味方の盾として動く。
魔力障壁を展開して防御しつつ、亡霊騎士の軍勢に的を絞らせない。
「ミセリコルデのためだ。チャンディラム、もうひと働きするぞ」
チャンディラムで空中を疾走する千隼は大鷲の騎士たちを相手にする。
これさえ一掃すれば空中を飛ぶムルムルの直掩はいなくなる。
千隼のパラドクス、玉兎が編隊飛行する大鷲の騎士たちに直撃し、空いた隙間へレイ、エレナ、エリザベータが飛び込んだ。この3人がムルムルへ肉迫する。
(蘭花さんが無事に還ってこれるよう、風花さんが笑顔で帰れるよう、全力でお手伝いします)
レイが援護射撃を開始し、エレナとエリザベータがさらに加速する。
(グリフォンの在り様は、サーヴァントかクロノ・オブジェクトか。これまでの戦いからして、おそらくは前者。いずれにしろ難敵……!)
エレナは風使いの能力で己を追い風に、敵を向かい風に変え、ムルムルご自慢のグリフォンの翼を切り裂く。
「ディアボロスというのは本当にしつこく、度し難く、鬱陶しいっ」
彼我のパラドクスが交錯する空中戦。
ムルムルの反撃を回避するべくエレナは急上昇、エリザベータは低空へ逃れる。
「僕のグリフォンから逃れられると思うなっ」
ムルムルがグリフォンを追撃させた。標的はエリザベータ。
「貰ったぞ!」
エリザベータの斜め後方を捉え、ムルムルが三叉槍で彼女の背中を狙った、その時。
「ユサールが道を必ず切り開く。ミセリコルデ、思いの全てをぶつけて来て!」
エリザベータは体を180度回転させて、急減速。
超低空の背面飛行で敵の真下に潜り込み、グリフォンの柔らかな胴へと彼女のマシンピストルが火を吹いた。
さしものグリフォンも胴に浴びせられた銃弾に苦悶の叫びを上げて失速、地面に落ちていく。
「貴女ならきっと出来るから」
墜落する敵との衝突を避けるべくエリザベータは急加速する。
かたやグリフォンは不時着同然に地面を滑った。主のムルムルへのダメージは最小限に留めたグリフォンだが、嘴からは血を垂れ流して呼吸も荒い。胴には銃創、翼には裂傷が目立つ。もはや空を飛ぶのは叶わないだろう。
「くっ……騎士たちよ、集まれ!」
愛馬が戦えぬと判断したムルムルは、残存する亡霊騎士たちを自らの前面に集結させた。
一方、風花の【精神集中】は続く。【託されし願い】により、両親の蘭花を助けたいという意思を、屋敷の使用人たちのディアボロスを信じる祈りを、この屋敷に残る風花が過ごしてきた思い出を力に変えていく。
「西園寺風花として」
彼女の左手の黒剣が解放される。
「不快な声が聞こえたぞ……さっき僕を不快にさせたやつだ……あいつから、消せ!」
残存する亡霊騎士たちが、骸骨の軍馬に跨る騎士を先頭に、矢の如く一直線に風花へ向かう。
「正面突破あるのみです。ミセリコルデを必ずムルムルへ届かせますっ」
「風花さん、後を託すよっ」
この残存騎士集団へ真正面からメルキディアと理星がぶつかり合った。【神速反応】に【怪力無双】、残留効果を駆使して敵を跳ね除け、蹴散らしていく。
「これで少しでも上手く行くだろ……!」
ねじ伏せに来た軍馬の騎士たちが、逆に理星たちにねじ伏せられる。
「風花さん。ミセリコルデ。さあ、お姉さんを」
後続する歩兵の騎士たちには、蛍が張り巡らした糸の結界が待ち受けていた。
「あなたの背は我々が護ります。ただ、前に。目的に向かって進んでください」
極細の糸を手繰り操る蛍は振り返り、風花を見る。
風花の耳に届く、仲間たちの声。
全てを失った彼女が、流れ着いた新宿島で出会い、今も共に戦ってくれている、大切な仲間たちの声だ。
かけがえのない親友たちと、愛おしい義弟のために。
「御門風花として」
彼女の右手の白剣が解放される。そして目が開き、静かに前へと進み出ていく。
ムルムルまで風花を届かせるべく、仲間たちが彼女に随伴する。
「そう、そのまま真っ直ぐだ」
残存する亡霊騎士をサーヴァントともに浄化していくエルマーは、風花と先を拓く皆へ守護の護りを付与する。
「きっと悪い方向には行かない、思いの丈をぶつければいい」
守護の力が風花と皆を護ってくれるはずだと、エルマーは確信している。
「そうよ、あんたの気持ちを思いっきりぶつけて来なさい!」
風花と随伴する仲間への防壁代わりに、優華は氷結輪を飛ばす。それが歩兵の騎士たちが放った矢を弾いていく。
これ以上、味方の被弾は一撃たりとも許さない。
優華は【アイスクラフト】で戦場へ氷壁を作り出し、亡霊騎士の剣や槍を阻む。あるいは足元からせり上がらせて転倒させ、そこへ味方の攻撃が飛ぶようにする。
前進する風花の速度が増していく。
ムルムルへ、疾走する。
「それじゃあ、ミセリコルデ。いつものカッコいい一撃で、お姉さんを迎えに行ってあげなよ」
「邪魔者は俺たちが相手をしますっ」
マティアスとイズルが風花の両翼につき、先頭には陽菜とともに雪月がつく。
「ミセリコルデなら……いや、風花ならきっとできる。Viel Erfolg!」
「あなたの思う存分、想いをぶつけてください!」
左右から迫る軽装の亡霊騎士をマティアスの銃が撃ち抜き、イズルの刀が切り裂いた。
前方からはモーニングスターや大剣を持った重装甲の亡霊騎士が迫り来る。
「お姉ちゃんの邪魔は……させません!」
雪月は前方へ魔法陣を展開、ガトリングの弾丸にパラドクスを重ね、前方の亡霊騎士たちへ掃射する。
モーニングスターの騎士は崩れ落ちたが、大剣の亡霊騎士は被弾しても足を止めない。
雪月は振り下ろされた大剣をレーザーブレードで受け流し、陽菜が聖剣で亡霊騎士の首を刎ねた。
もはやムルムルの前に亡霊騎士はいない。
「お姉ちゃん、今です!」
振り返った雪月が叫び、風花は宿縁のクロノス級への一本道を突き進む。
「お膳立てはしたからね~」
「一発ぶちかませよ、ミセリコルデ!」
後方から風花を追撃しようとする亡霊騎士をライカとシューニャが打ち倒す。
「不快なやつが単騎で来るか。良かろう、決着をつけてやる!」
三叉槍を構え、ムルムルも前に出た。
しかしグリフォンが一声いななくや、跳躍してムルムルと風花の間に割って入った。
「下がれグリフォン!」
ムルムルの指示をグリフォンは聞かない。
風花が放とうとしているパラドクスの威力を、特質を、愛馬は察したのかもしれない。
それがグリフォンの最期のあがきだった。
これまでディアボロスたちを苦しめてきたグリフォン、その頭部が音もなく撃ち抜かれた。
ノインが構えるG45S、最後の銃弾だった。
そしてノインは親指を立て、風花に無言のエールを送る。
「……だから、下がれと言ったのに!」
崩れ落ちたグリフォンの屍を、ムルムルが飛び越えた。
「風花さーん! あなたの思いはきっと届いた! ここからはさらに爆発させる時だ! あなたのお姉さんをその手で! 引っ張りだして連れ戻せ!! 大丈夫、みんなもきっと同じ気持ちだ!」
「さあミセリコルデ、最後を任せましたよ!」
理星とエレナの声が、風花への最後の一押しだった。
(皆さん……ありがとう!)
もはや風花を阻むものは何もない。
「すべてを、取り戻すよ」
ムルムルが突き出す三叉槍を掻い潜り、それは抱き止めて包み込むように。
「慈悲の一撃、ミセリコルデ」
優しく神々しい雷光を放つ風花の双剣が、ムルムルの体を貫いた。
重なり合う風花とムルムルを暖かな輝きが包む。
「風花ちゃん……? やっぱり、風花ちゃんだ……」
蘭花の声。
クロノス級のムルムルではない、自分の姉の蘭花を、風花は抱き締める。
「おかえりなさい、お姉ちゃん」
風花の腕の中で、蘭花は穏やかな顔で眠りに落ちていく……。
戦いの終わりは、クロノス級によって支配されていた時間の終わりを意味する。
速やかに迎えのパラドクスに乗り、ここを離れなければならない。
しかし家族と少しだけでも言葉を交わす時間は、ありそうだ。
無事に救助できた、両親と蘭花。
両親に預けられた蘭花は、クロノス級に憑依されていたことで消耗したか、今は眠っていた。
本来の歴史では両親とは死別しているが、殺害を防いだことで生き残らせることができた。姉の蘭花も本来ならば病死のままだが、ムルムルに憑依されていた影響で彼女にはディアボロスとして目覚める可能性も僅かながらあった。
家族に会っていくか、と仲間たちに聞かれた風花は、首を左右に振った。
「今のわたしは、『西園寺・風花』ではなく『御門・風花』です」
風花は義弟である雪月を守り、歴史改竄で消えた彼の両親を、第二の家族を助けると決めていた。
「皆さん、今回は本当にありがとう。さあ、新宿島へ帰りましょう」
雪月の手を風花が握ると、2人は互いの顔を見て微笑み合った。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【避難勧告】がLV2になった!
【飛翔】がLV8になった!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【怪力無双】がLV2になった!
【託されし願い】LV2が発生!
【アイスクラフト】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
【トラップ生成】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV4になった!
【アヴォイド】がLV5になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!
【ダブル】LV1が発生!
最終結果:成功 |
完成日 | 2023年01月05日 |
宿敵 |
『死魂の奏者ムルムル』を撃破!
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