リプレイ
鳴・蛇
「見事な火計だった、未来彝陵の戦の影が見えますのう…って、早く帝子陛下(孫・リアさん)を探さないと…」
大荒舊錄発動し、三翼の大蛇に変貌(水着姿参照、元々は4翼だが、エジプトの戦争で一つの翼が無くなった、今はまだ再生中)
「なんだ、水蝎子(中国で、タガメのようなコオイムシ科昆虫の総称)のくせに水から離れたい?餌になりたいか?」と言いながら炎を吐い、悪風で火を強くする。
熱風と炎で岸に上がった虫を水に追い返す、ついでに近づいてきた虫と飛んできた矢を焼いて灰にする
「もうはや汝らのような虫豸と遊ぶ時間がない、かかってこい、そしてそのまま死を受け取れ!」炎を風に巻き付け、水から頭を出した敵を全部消す
近衛・悠
個人的に孫策の名を騙る蟲将とは交戦経験がある。リアにとって孫策は幼い頃から見上げてきた大事な血縁なんだろう。そんな大事な人の名を蟲将が騙り、悪辣な禍を起こす。辛いだろうな。胸が痛む。尽力するぜ、リアは家族が良く一緒になったしな。
敵集団は水中戦を得手とするか。水際から先へは絶対行かせない。突撃は水際で止めさせて貰う。仲間と声を掛け合い、死角が出来ないよう補い合う。暁光の結界で【防衛ライン】を形成し、結界で敵集団を水中に押し戻す。`結界の力で敵の体力も減らしておきたい。
街に火を放たざるを得ない程の襲撃か・・焼け出された住民の為にも報いは必ず受けさせる。
日金・陽洋
リアは同じ旅団の仲間だ
微力かもしれないが…新宿で得た縁だ、加勢させてもらう
風を活用しながらジャンプや地形の利用で動き回り、敵を撹乱しつつ敵を観察
隙を見つけたり、攻撃後に着地に失敗したりした個体がいたなら即座に間合いを詰めパラドクスを叩き込む
一発での撃破は難しい時は、鎌に一撃を与えて一時的でも攻撃の隙を作る
仲間や人々のピンチ時など、場合によっては捨て身で迎え撃つ
他、使える技能や能力は活用
弱点があるなら積極的に狙う
仲間とは声を掛け合い連携
有用な情報は共有し、適時追撃や回避の支援を行う
辛い思い出が少しでも変えられるなら…人々もリアも絶対に助けよう
クロノヴェーダ共…てめえら、覚悟はいいか
アドリブ歓迎
「敵将は孫策か……。戦ったことがあるぞ。あれは……函谷関だったか」
近衛・悠(黄昏のフラメント・g02300)はかつての激戦を思い出しながら、建業を望んだ。
「リアにとっては、『孫策』は大事な人間なんだろう。
その名を蟲将が騙り、悪辣な災禍を起こす……辛いだろうな。胸が痛む」
「新宿で得た、同じ旅団の縁だ。微力かもしれないが、俺も加勢させてもらおう」
日金・陽洋(陽光・g05072)が拳を握りしめると、籠手『銀狼牙』が、カチャリと鳴った。
「あぁ。俺も、家族が世話になってるしな」
悠が頷く。
その横で、鳴・蛇(不吉な龍蛇・g05934)は顎を撫でながら辺りを見渡し、
「早く、その帝子陛下を探さねばなりませんのう」
と、呟いた。
しかし。
「……やはりその前に、一仕事せねばならぬようですな」
江水が、激しく波打っている。風は強く吹いているが、原因は明らかにそれではない。こちらに向かって幾筋もの白波が迫っていた。水中を、何者かが進んでいるのである。
敵が、北からやってきた。
「其狀如蛇而四翼、其音如磬、見則其邑大旱!」
鳴蛇は異獣『鳴蛇』となって三翼を広げ、水中から飛び出してきた丹陽水爬兵どもを迎え撃った。一翼を失ったとはいえ、旱魃をもたらすというその姿は見る者に畏怖を覚えさせる。
「水蝎子のくせに、水から離れたい? 餌になりたいか!」
鳴蛇が鳴り響く磬(けい)のごとき声を張り上げると、悪風と烈火が水爬兵どもへと襲いかかった。
「ギャアッ!」
水爬兵どもが悲鳴を上げ、再び水に落下する。
「おのれ……!」
水中に戻った敵兵どもは、噴水のように水を発しながら、その流れとともに襲いかかってきた。
「そうはさせない! 鳴蛇、頭を下げろ!」
「承知」
返事を確かめるかどうかのうちに、陽洋は吹きすさぶ風に乗り、一気に間合いを詰めた。
敵の振り上げる鎌にも恐れることなく飛び込み、左拳を打ち付けて、弾く。
そして、大きく開いた敵の腹部に向けて、
「一発、ぶちかます!」
全身を渦巻く闘気を拳に漲らせ、渾身の力で叩きつけた。その一撃だけで臓腑は弾け飛び、水爬兵は血とも吐瀉物ともつかぬものを吐き出しながら絶命した。
その時、ディアボロスたちの背後で火の手が上がった。
敵将・孫策は兵どもに先んじて、建業を侵していたのである。絶望的な状況の中、少しでも多くの時間を稼ごうと、決死の覚悟で戦う者たちが、そこにはいる。
強風に煽られ、あちこちから上がった炎、は瞬く間に街を覆い尽くしていく。
「……見事な火計。『いま』よりも未来、夷陵の戦の影が見えますのう」
いくぶんかの感傷を含めた、鳴蛇の呟き。
悠も遠くの火を見つめながら、眉を寄せた。
「街に、火を放たざるを得ないほどの敵か……。人々のためにも、この報いは必ず受けさせる!」
なおも襲いかかってくる水爬兵ども。その数は多く、彼ら3人だけではすべてを迎撃できそうにはない。
しかしそれでも悠は、敵群に向けて両手を突き出した。
「ぐあッ!」
刃を突き立てんと襲いかかる敵兵どもが、夜明けの陽光を思わせる光を放つ結界に激突して悲鳴を上げた。
「まぁ、いちおう守護者だからな。こういうことも出来るわけだ」
笑った悠は、
「少なくとも俺の前を素通りは、絶対にさせない」
と、さらに敵兵を江水へと押しつけていく。
「そのとおり!」
陽洋は再び拳を握りしめ、足首まで水に濡らしながら、上がってこようとする敵兵どもに躍りかかった。
辛い思い出が、少しでも変えられるなら。
「人々も、リアも。……絶対に助けよう。
クロノヴェーダども! てめぇら、覚悟はいいか!」
「もはや汝らのような虫豸と遊ぶ時間はない。
かかってこい。そしてそのまま、死を受け取れ!」
鳴蛇が、敵群を睥睨した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
無・為
インセクティアの人形遣い×ジン契約者、30歳の男です。
普段の口調は無口で礼儀正しい僧侶です。
自動人形、鬼灯は中二病を拗らせた口調のグ○ジオ調です。
自動人形、梔子は大人しくもしっかりしたがんば
リ○リエ調です。
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に補佐として行動します。他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
目立って他人の成果も捕ることもしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします
孫・リア
……そうだったわ、私はここで……ううん考えるのは後!まずは皆を避難させないと!
『あの人』も自分の火計でこの建業の民が傷つくのは不本意なはずよ
『光蛍』で怪我した人達の治療をしつつ【活性治癒】や皆の効果を使って皆と連絡しあって協力して避難誘導、道は熟知してるから安全なルートも見極めて炎から街から皆を逃していくわ……
若くなってるし私の事も知らない人も大勢いるだろうけど……
私もこの街を国を統べる一族の出身声をかけて一人残らず助けるわ
…………あの炎の先に……いやもう『あの蟲将に存在を奪われる』のはわかっている……ここでは助けられない……わかってる、やるべきなのはあの蟲将を倒す事……!
【アドリブ共闘歓迎】
有栖川宮・永遠
アドリブ・連携歓迎
家族からリアさんの話は聞き及んでおりました。呉にとって重要な身分だったこと、ご家族関係の多くの因縁があること。私にとっても血縁は大切な縁ですから、心残りは晴らして差し上げたい。
広い街で手分けして避難誘導しますので、仲間と手分けをして救助を。【パラドクス通信】で連絡を取り合い、逃げ遅れた方々が取り残されないよう火の手の上がり具合や人の集まり具合を連絡し合います。出来る限りの事はしたい。
凛としたしっかりとした声で動けない方には肩を貸し、きっと助かります、大丈夫と声を掛け、確実に避難誘導を。
住み慣れた街を焼かれた住民の皆さんの心痛はいかほどか。せめて命だけは助けないと。
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
リアとは知り合って間もないですが
彼女にとって大切な戦いであるならば、できるだけの援護をしたい
まずは人々の避難誘導からです
飛翔にて空から街を見下ろし
地形や炎の回り具合、クロノヴェーダの位置関係を確認
仲間と手分けして逃げ道を失った人々の救助に当たります
逃げる方向は火から遠ざかる、風上の方へ
怪我をしている方や、老人子供には肩を貸して
全員生き延びる為に頑張りましょう、と笑顔で励まします
もし逃げ遅れている人の話を聞けたら
飛翔して探しに行きます
クロノヴェーダと戦う為とはいえ
住み慣れた街を焼け出された人々の落胆は察して余りある
ならばせめて全員が生きていて良かったと安心できるよう尽力しましょう
文月・雪人
※アドリブ歓迎
リアとは知り合った時期こそ最近だけど
仲間を助けたいと思うのは旧知の皆と同じだよ
だから、リアが悔いなく区切りを迎えられる様に
俺もまた俺に出来る事をしよう
仲間が敵兵を食い止めている間に
リア達と連携して住民達の避難誘導を行う
仲間の効果も有難く使用
【飛翔】で現場へ急行し
風向きから火の回り具合を読んで安全な避難ルートを見出しつつ
【パラドクス通信】で仲間と連絡を取り合って、手分けして誘導する
煙や炎の中も【完全視界】で見通して、取り残された者を素早く確認
【活性治癒】で癒しつつ
助けに来ましたと、【友達催眠】で落ち付くよう声がけして誘導
動けぬ者は【怪力無双】で【フライトドローン】に乗せて避難させる
神代・朔夜
※アドリブ歓迎
仲間と可能な限り情報共有と連絡を行う
リアさんは大切な仲間の一人です。
その仲間が危機とあれば助けるのは当然のことですわ。
事前に避難経路をある程度頭の中に入れておき、その方向へ行ってもらえるよう呼びかけます
その際に自分たちはリアさんの仲間であることも一緒に伝えますね
怪我をしている方には【活性治癒】で治療、自力で動けない方は【怪力無双】で抱えて安全な場所まで運びます
この火計は足止めの為だったとはいえ、皆さんかなり心身ともに疲弊していることでしょう。
一人でも多く救い、被害を最低限にする為に奔走します
シャムス・ライラ
仲間と情報共有、連携
リア殿の無念を晴らす時が来た
ならば可能な限りの手助けを
私は建業の人々の避難を受け持とう
足止めのためにここまでするとは
地形の利用、情報収集
地形や風向き等を勘案して
素早く安全な避難経路を割り出し
仲間と手分けし、人々を誘導
星の銀で無数の盾を展開
炎や家等の倒壊物から人々を守る
私達は孫家のご令嬢の友人です
皆さんを助けに来ました
落ち着いて
慌てず速やかに避難して下さい
安全な経路を指し示しつつ
怪我人はフライトドローンに乗せて安全地帯まで輸送
もしクロノヴェーダが人々を襲おうとしたら
間に盾を割り込ませ押し返し、人々を逃がす
安全に逃がすため避難する人々の殿を務める
アドリブ等歓迎
吉水・翡翠
アドリブ/連携○
リアさんの大事な人たちです。助けれるのなら助けたい。
行きましょう。皆さん。
避難をしてもらえるよう言葉を尽くして説得。
【プラチナチケット・友達催眠】を使用して確実性を上げましょう。
怪我は【活性治癒】で治して、動けない方は【怪力無双】で運んだり、【フライトドローン】に乗せて避難を。
【パラドクス通信】も借りて、手分けして皆さんを避難させましょう。
人々の悲哀・恨みが敵の力の源。それらを生み出さないようにするためにも。です。
それにリアさんがこれ以上苦しむところをみたくないですから。
さあ、いきましょう。
「あぁ……建業。建業!」
パラドクストレインは建業の東に到着した。東門に至った孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は言葉を失い、しばし門を見上げていた。
「リアさん……」
呟きは、誰のものであったか。皆のものであろうか。
時間はない。しかし、天を見上げて目を瞑るリアの感傷を、仲間たちは誰も邪魔する気にはならなかった。
「リア殿の、無念を晴らすときがきたのです。ならば、可能な限りの手助けをしたい」
「えぇ。みな、リアさんの大事な人たちです。助けられるならば、助けたい」
シャムス・ライラ(極夜・g04075)の呟きを、傍らに立った吉水・翡翠(道求める陰陽師・g01824)が聞いていた。
「リアとは知り合って間もないですが、私もできる限りの手助けをしたい」
そう言ったソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)がリアの方に目をやると、彼女は天を仰いだまま、目元に袖を当てていた。
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)も頷いて、
「俺も、知り合った時期こそ最近だけど。助けたいと思う気持ちは、旧知の皆と同じだよ」
と、微笑んだ。
「……私も、居ても立っても居られず駆けつけてしまった」
無・為(働くお坊さん、大家族・g05786)が目を閉じたまま、手にした錫杖を鳴らす。
涼やかな音が鳴り響き、リアは目を開いた。
「そうだったわ。私はここで……うぅん、そんなことを考えるのは後ね!」
リアは皆の方を向き直って、「ありがとう」と謝する。
神代・朔夜(桜花爛漫・g00582)は、リアの肩にこもった力をほぐすように穏やかな微笑みを見せ、
「リアさんは、大切な仲間のひとりです。その仲間が危機とあれば、助けるのは当然のことですわ」
と、両手を差しのばして、拱手したリアの手を包んだ。
有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)も手をふたりの手に重ね、
「私も、家族からリアさんの話は聞き及んでおりました。
私にとっても、血縁は大切な縁ですから。心残りを晴らして差し上げたいと思っています」
と、力強く頷いてみせる。
「うん……ありがとう。やっぱりこれは言わせてね。
さぁ、まずは皆を避難させないと!」
敵将・孫策の侵入を許した建業の街は、それを阻もうとして果たせなかった兵たちの屍体で満たされていた。
そのとき、街のあちこちから一斉に火の手が上がる。
それは命を賭して、わずかでも時を稼ごうとする男の意地であった。
「『あの人』も、自分の火計で建業の民が傷つくことは、不本意なはず。ひとり残らず助けるわ!」
リアは決然と、無双馬『星星』を駆って先を急ぐ。
「月の調べ、光の加護よ」
「射干玉の闇の、その奥へ……」
ソレイユと雪人が地を蹴って舞い上がり、空から建業の街を見下ろした。
江水を渡って北西から吹いていた風が、にわかに東南のそれに変じた。強風に煽られて、瞬く間に敵を阻む炎の壁を作っていく。
「まさか、風の変化を予測して?」
ソレイユは感嘆の呟きをもらし、辺りを見渡す。眼下には、クロノヴェーダと炎から逃げ惑う人々が見える。
そしてクロノヴェーダ……丹陽水爬兵どもは、街の北から侵入しようとしていた。
「逃げるとしたら、東か、南だね」
雪人はそちらの門を指し示し、降下していった。ソレイユも続く。
「向こうに、まだ人が!」
逃げ惑う住民が、炎が迫る建物の方を指さした。そちらは立ちこめる煙で、まったく先が見通せない。
「俺に任せて!」
雪人はまったく恐れることなくそこに飛び込んだ。立ちこめる煙も、雪人には何の障害にもならない。
ゴホゴホと咳き込む老人を助け起こすと、そのまま抱え上げて煙を脱した。
「おおお……!」
住民たちから、感嘆の声が漏れる。
「さぁ、こっちです! 全員で生き延びるために頑張りましょう!」
ソレイユは両腕に幼子を抱え、さらに背にももうひとりを背負って駆けだした。そのあとを、住民たちも続く。
「……わかった。東と、南ね!」
孫権が拠点とすべく整備しただけあって、建業の街は広大である。
手分けすべく散っていた永遠は、【パラドクス通信】で連絡を受けて頷いた。
火の手は、この近くからも上がっている。
「実に周到な火計だわ」
永遠は感心半分、そして「困ったな」という気持ちも半分こめて、笑ってみせた。
「ここまでしないと、敵を防ぎきれないと思ったのでしょうね……」
朔夜が愁眉を寄せた。人々は炎にまかれぬよう、この広場に集まってきていた。
「さぁ、逃げましょう! 大丈夫、必ず助かります!」
永遠は人々を励ましつつ、足の萎えた老人には肩を貸した。
「ここからなら、南門の方が近いわ。みんな、ついてきて!」
と、リアは先駆すべく『星星』の腹を蹴った。
「今のは、まさか……?」
「しかし、いくらかお若いような……?」
中には、かつてのリアの姿を見たことがある者もいたらしい。怪訝な顔をして、その後ろ姿を見送る。
「いったい、あなた方は……」
「私たちはリアさん……いえ、そう言っても通じませんわね。孫家のご令嬢の、知人ですわ」
朔夜がそう言うと、住民たちは目を見開いた。
「本当ですよ。自分たちは、皆さんを助けに来たのです」
そう言って翡翠は、過去を映す鏡を手に取った。
人々の悲哀と怨みが、クロノヴェーダどもの力の源。いまここで、苦しむ彼らを死なせるわけにはいかないのだ。
すると住民たちは、翡翠たちの事を呉兵かなにかだと、都合良く解釈したらしい。導かれるままに、リアの駆けた方へ、列を成して逃れ始めた。
「よかった。リアさんが苦しむところは、これ以上は見たくありませんからね」
と、翡翠は胸をなで下ろした。
無為もまた、急ぎ足で街を巡っている。
「オシラサマ、オシラサマ。どうか御助力願い奉る!」
手を合わせ、経文とおぼしきを唱える無為。その姿を認めた住民たちは、まるで彼を見知った人物であるかのように声をかけてきた。
「極楽浄土は西方にありと言えど、まだあなたがたはそちらに行くべきではないだろう。さ、南へ!」
無為に導かれた人々も、また南を目指す。
炎が渦を巻いている。
ディアボロスたちに導かれて死地から逃れた人々は後ろを振り返り、うつろな表情を浮かべていた。生き延びた喜びは無論、大きい。しかし、帰る家はないのだ。
住み慣れた街を失った落胆。足止めのためとはいえ、心身ともに疲弊しきっているであろう。
ディアボロスたちはそれを思い、みな一様に表情を曇らせた。
しかし住民たちは、クロノヴェーダに追われた苦しみを口にすることはあっても、街を焼かれた恨みを口にすることはなかった。この火は自分たちを苦しめるためのものではなく、敵の目からわずかでも隠すためのものであろうと、信を置いていたからである。それは、孫家三代の積徳というものであろう。
「さぁ蛍たち、輝いて」
リアが手をかざすと、淡く輝く蛍たちが現れた。明滅を繰り返す蛍たちははっきりとした意思をもって、傷ついた人々の傷口に留まる。蛍の光は、そこでさらに増したように思えた。小さな傷は、瞬く間に癒えていく。
「この方も、もう大丈夫そうですわ」
朔夜が安堵の声を漏らした。朔夜は足を折っていた男の手当てをしていたが、この男も、痛みが鈍ったかうめき声が治まる。
大難を逃れた者たちに、安堵の表情が広がるなか。
「逃げ遅れている人がいる!」
シャムスから急報が届いた。それを聞き終わらないうちに、リアが駆け出す。
それに続いて、仲間たちも再び街の中へと飛び込んでいった。
「うわあ!」
楼閣を備えた、豪奢な商人の屋敷。その楼閣の柱が、ついに焼け落ちた。すぐ隣を走って逃げていた住民の一団は、目の前に落下してくる炎の塊を凝視したまま、魅入られたように動けない。
「星の加護を!」
シャムスの声が響く。生み出された不可思議な金属はシャムスの意思通りに自在に形を変え、盾となって人々を守る。
「皆さんを助けに来ました。さぁ、落ち着いて、慌てず速やかに避難してください。
向こうの通りからでしたら、まだ火勢は迫っていません」
そう言って指し示したものの、へたり込んだままの住民たちは動かない。
「腰が……抜けてしまって」
と、娘がシャムスを見上げる。
「あぁ」
納得したシャムスは、空中を飛行する【フライトドローン】の1機を呼び、娘を抱き上げて乗せてやった。
「大丈夫ですか!」
「雪人、いいところに。他の人たちを乗せてくれ!」
「わかった。任せて」
「さぁ、乗ってください」
と、翡翠も老婆をドローンに抱え上げた。ディアボロスたちはそれぞれにドローンを操り、あるいは抱え上げて、動けない人々を運んでいく。
「……クロノヴェーダの姿は見えませんね」
炎の向こうを見通すように、シャムスは目を細める。幸い、向こうでは仲間たちが奮闘してくれているようだ。
リアは、最後まで炎の中に踏みとどまっていた。
「この、炎の中に『あの人』が……」
苦渋がその顔を歪ませるが、
「いえ。もう『ここ』では助けられない……わかってる。やるべきなのは、あの蟲将を倒すこと……ッ!」
後ろ髪を引かれる思いながらも、リアは馬首を巡らせて駆けだした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【活性治癒】LV2が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【凌駕率アップ】LV1が発生!
喩・嘉
※アドリブ、連携歓迎
リアの過去に何があったのか、同じ時代を生きていた者として、
なんとなくは察していた
その中の一つの悲劇を、ここで変えられるのなら
まずは、敵を食い止めよう
翅を広げ、「山繭幻惑弓」を使用
実は、ディアボロスになる前の俺は弓を得意としていたものでな
久しぶりに射撃の腕を見せてやろうか
同時に【防衛ライン】を活用
一匹たりともここから先には進ませない
共に行く仲間もディフェンスし、反撃でも敵の数を削いでいく
十野・樞
アドリブ連携歓迎
……人の歴史は、数多の悲劇で彩られてるのは確かだ
だが、本来なら起こらねえ悲劇、ましてや仲間の身にふりかかるなんてものは、到底お呼びじゃねえんでね
民の避難は仲間に託し敵掃討に専念
ここから先は行かせねえ
ここがてめえらの終着点と知れ
【トラップ生成】で敵足元にワイヤートラップや落とし穴等作成
敵を足止めし進行を妨害
また足運びを乱し敵の連携を断つ
【観察】【看破】で敵密集箇所などの効果的なところを狙い
【高速詠唱】で叶う限りの速度でパラドクスを使用
触れた敵のみならず、その空間ごと蝕み喰らう魔導糸を戦場に展開
敵もその攻撃も、餓え狂う魔に喰われるがいい
敵攻撃は【結界術】の結界で軽減をはかる
無・為
協力アドリブOK
タガメか、ならば此方もそれ相応の者を呼ばなくてはな。
蠱毒よりゲンゴロウを呼び出し、呼び出されたゲンゴロウが四股を踏む。
相撲とは神儀では有るが、場を清浄する作法には仏教に通ずるものもある。
水は留まれば澱む、絶えず流れるが故澄むのだ。
そなた等がここに留まれば、我々が押し流そう。
歴史の流れには分流は無い、絶えず主流のみ。
そなた等が関わる歴史は全て洗い流すとしよう。
悲しみの涙は流させぬ、民草の血一滴も流させぬ。
これはそなた等にとって入れ替わってでも欲しかった物なのだろうが、仮初めの名前、地位に何の価値が有るというのか余りに愚昧な行為であるぞ。
生きるもの騙るにあらず、語り継がれるが理だ。
エレナ・バークリー
リアさんにはいつも和ませてもらってます。悲劇なんて似合わない。止めてみせますよ。
水には水を。「水使い」で川の水を扱いながら、「全力魔法」で氾濫の夜叉海嘯を。
これで一気に蟲将たちを「薙ぎ払い」ます!
もし自分が川に落ちたら、「水中戦」の要領で身体を動かし、急いで【浮遊】を使って水から出ます。
相手は一撃離脱が得意と見ました。それなら、なるべく駆け回りながらパラドクスを放ち続け、止水の刃と相殺を狙います。
それでも突き抜けてきたら、精霊剣で切り払い、敵の攻撃が深手にならないようバックラーで防御します。
あなた方に奪われていい生命など一つとしてありません。どうあっても私達が止めてみせます!
守都・幸児
※アドリブ、連携歓迎
ここがリアの本物の故郷か
…救うために火計を使ったんだな
この火計、無駄にはさせねえ
急いで街に駆けつけるぞ
俺の使う技は「定」
民を襲おうとする敵の前に片っ端から結界を展開して
敵軍をそれ以上先には進ませねえ
触れれば刃に変じる結界だ
越えられるもんなら越えてみやがれ
俺自身も鉄骨をぶん回し敵を結界に叩きつけながら
逃げる民を背に庇う立ち位置で【防衛ライン】を引いて
民は避難誘導してくれてる仲間の方へ逃げるように促すぞ
民が逃げきっても敵兵は掃討しておきてえな
残る敵兵は計の炎に紛れて奇襲する
俺はちょいと熱くても構わねえが
てめえら水の蟲はどうかな
炎を避ければぶつかるように結界を展開
敵を自滅させるぞ
伏見・萬
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ利用)
(過去の因縁って奴は、何も覚えてねぇ俺には眩しい
本人にとっちゃキツい事だろうから、大声じゃ言えねぇが…だからこそ、できる事はしたい
自分がそんな「仲間の為に何かしたい」なんて奴だったかどうかさえ、今はわからねぇが…この衝動は嘘じゃねぇと、信じたい)
…ここは通しゃしねぇよ。てめぇらの好き勝手になんてさせねぇ
避難する者が襲われないよう、敵の行く手に割り込む
仲間と連携し、互いに隙や死角をカバーするように動く
【道阻む黒獣】使用、【防衛ライン】を更に強化
敵を観察し、動きの癖を見極める
着地が苦手だってんならそこを狙って
弱った奴から確実に仕留める。一匹も逃がさねぇ
杏・紅花
たくさんの家族
たくさんの知己
あたしの仲間のたいせつが奪われる悲劇なんて、ぜったい、止める
仲間と連携
手数で対抗してくるなら、あたしも分身して対抗だっ
【飛翔】して水から出てくるタガメを狙って、数を減らすぞお
「飛火」のフラッシュと音で撹乱、「金蹄」つけたかかとでタガメたたきだっ
街も、人も、守りたい
それは、リアサンの「たいせつ」の、「たいせつ」だから
この火
ほんものは、もっと
もっと、あったかい
誰かのための火だったんだね
ディアナ・レーヴェ
アドリブ連携◎
(ヒリつく炎の気配を感じつつ、火砲を担ぎ微笑む)
…過去のリアもこの火を放った人も、とっても頑張ったのね。
自分が持ってる手札、きっと余さず切ってる。
そういう思いって、私は全力で応えたくなるわ!
最初に【飛翔】【完全視界】
上空から火勢が強い場所や水場、敵、逃げ遅れた人の分布を【観察】しておく
情報は【パラドクス通信】で避難誘導側を含めた皆と共有ね!
ああ、飛んだら目立つかしら?
極力高めの建物の側で敵の視線・射撃から逃れるようにはするけど、多少は目立っていいわ!
私達を見つけなかったら、一般人を襲うだけでしょう?
攻撃は【Licht fällt】
敵の連携や距離感を乱すよう時折【突進】【撹乱】して
平良・明
よく燃えていて、敵が見やすくとてもよい策です
住人の皆は仲間が救助してくれるはず
だから私は水際でしっかり止めます
「編火」を使い、水際に泥濘の地を編み出して
そこに落とす幾重の折り紙で貝の群れを呼び出します
二枚貝には蟲将の脚を捕えて「捕縛」
毒貝の針を突き刺してとどめをさしていきます
その火でもって過去を編みなおすために
仲間と連携しつつ殲滅していきます
鳴蛇の放った炎を帯びた暴風が吹き荒れる中であっても、丹陽水爬兵どもは建業を目指して続々と江水を渡ってくる。
「そっちにも行ったぞ!」
悠の声を受けた杏・紅花(金蚕蠱・g00365)は、
「大丈夫、任せて!」
と、袖口からのぞく鉤爪を鳴らした。
彼女らの横顔を、燃え上がる建業の炎が照らしている。
「この火……。ほんものは、もっともっとあったかい、誰かのための火だったんだね」
紅花は眉を寄せ、嘆息する。
「リアさんには、いつも和ませてもらってます。悲劇なんて似合わない。
止めてみせましょう、紅花さん!」
エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は腰に帯びた長剣を抜き放ち、両手でそれを構えた。
「うん。たくさんの家族、たくさんの知己。
あたしの仲間の『たいせつ』が奪われる悲劇なんて、ぜったい、止めるッ!」
ふたりは水爬兵どもが上陸してきたところを見澄まして、仕掛ける。
「さんざめく水面に隠れし、眠れる水魔よ。在りし日の如く、地にあるもの悉くを薙ぎ払い洗い流せ!」
エレナが敵兵に向けて手のひらを向けると、長江の水は渦を巻く激流と化して、水爬兵どもを飲み込んでいく。
四苦八苦しつつもなんとか逃れ出た敵兵が、鎌を振り上げ、エレナへと襲いかかる。
「邪魔立てするな!」
怒声を放ちつつ襲いかかってくる敵兵の鎌を、エレナは盾で受け止めた。
さらに敵兵どもは両手の鎌を振り回して、次々と水の刃を放ってくる。
駆け回って、そしてすかさず小剣を抜いて、膝まで水につかりながらそれを打ち払うエレナ。
避けきれなかった一撃を、エレナは江水に落ちつつも受け止める。
「この程度、なんてことはありません!」
と、すぐに体を浮かせて起き上がり、水中から脱した。
「そっちが手数で勝負してくるなら、あたしも分身して対抗だッ!」
敵兵を目がけて跳躍した紅花の身体が、幾重にも重なって見える。
「数はチカラだぞッ!」
いや、その身体は本当に、幾人もの『紅花』に分身していたのだ。
「街も、人も、守る! それは、リアサンの『たいせつ』の『たいせつ』なんだから!」
「左様。悲しみの涙は流させぬ。民草の血は、一滴も流させぬ」
蠱毒の壺を抱えた無・為(戦うお坊さん・g05786)が、その封を開く。
「安心されよ。民草は無事、逃がすことができた」
「あぁ、それはなにより」
平良・明(嶺渡・g03461)が微笑む。
「すでに『過去』の悲劇とは、違う流れになりつつあります。
あんな『過去』は存在しなかったのだと、この火でもって編みなおしていきましょう」
「そうだね! タガメたたきだッ!」
ひとりの紅花が『飛火』を放ち、その閃光に敵が目を背けたところに、『金蹄』を履いたもうひとりの紅花が踵で脳天を砕く。
その間にエレナも水から飛び出して、
「あなた方に奪われていい生命など、ひとつとしてありません!」
と、再び打ちかかった。
「おのれ、街を陥落させることができねば、お叱りを受けるわ!」
ディアボロスたちの攻撃にも怯まず、次々と上陸してくる水爬兵ども。だが、踏みしめたはずの陸地で、その足が深々と沈む。
「それは大変ですね」
『よるわたり』。狼狽する敵兵どもをよそに明は、
「よく燃えていて、敵も見やすい。……とてもよい策です」
仄かに微笑んで、無数の折り紙を投げる。【泥濘の地】に落ちたそれは、かりそめの生を受けた巨大な二枚貝を生み出し、敵兵どもの足を押さえつけていった。
その力たるや、敵兵どもの足を食いちぎるほどに凄まじい。とどめを刺さんとする明であったが、敵兵どもも必死の抵抗を見せ、足を喰われながらも一斉に矢を放ってきた。
「なかなかしぶといですね」
明は苦笑しつつ、身をひるがえす。
「まったく、しぶといタガメよ。ならば此方も、相応の者を呼ばなくてはな」
「御助力願い祀る、源五郎丸銅玄殿!」
蠱毒の壺から現れ出た黒い玄い、ゲンゴロウのジン。それは四股を踏んで、水爬兵どもに挑みかかった。
「水は留まれば澱む。絶えず流れるがゆえ、澄むのだ。そなたらがここに留まらんとするならば、我々が押し流そう。
歴史に分流なく、あるのは本流のみ。そなたらがかかわる歴史は、すべて洗い流すとしよう!」
ひねりを加えた投げを浴びた敵兵は、頭から落下して首を砕かれた。
「入れ替わってでも欲しかった物なのだろうが……仮初めの名や、地位に何の価値があるというのか。あまりに愚昧な行為であるぞ」
さんざんに上陸を阻まれた水爬兵ども。
しかし、敵も必死である。敵軍にとっても建業を陥れることがそれほどに重要なのか、阻まれても阻まれても敵兵は突入を繰り返し、もはや統率を失っていながらも、何体かの敵兵が建業へと侵入した。
「ここがリアの、本当の故郷か……」
燃え盛る都に立った守都・幸児(祥雲・g03876)は、顔をしかめて奥歯をかみしめた。
この炎は、かつて彼女が見た炎。人々を救うために、そして、救えなかった炎。
「……過去のリアも、この炎を放った人も、とっても頑張ったのね」
ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)は赤々と頬を照らしてくる炎を見つめながら、火砲を担ぎ上げた。
絶望的な状況の中、できることはほとんどなかったはずである。それでも彼らは、自分たちの持ちうる手札を余さず切った。
「そういう思いって、私は全力で応えたくなるわ!」
「おう! この火計……今度こそ無駄にはさせねぇ!」
ふたりは頷きあって、敵兵どもを迎え撃つべく駆け出した。
それを見送った喩・嘉(瑞鳳・g01517)は、絞り出すように声を漏らす。
「リアの過去に何があったのか、なんとなく察してはいたが……」
喩嘉自身もそうであったように、『この時代』ではありふれていたかもしれない悲劇ではあるが。
「……人の歴史は、あまたの悲劇で彩られているのは、確かだ」
沈鬱な表情を浮かべて頷いた十野・樞(division by zero・g03155)であったが、すぐに挑戦的な笑みを口の端にのぼらせて、
「だが、本来なら起こらねぇ悲劇、ましてやそれが仲間の身に降りかかるなんてものは、到底お呼びじゃねぇんでね。
そうだろう?」
「そのなかの1つを、ここで変えられるのなら」
と、喩嘉が応じる。
「あぁ……」
同じく頷いた伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)。
しかし、過去の記憶の一切を失ってしまった萬にとっては、その因縁さえ、どこか眩しい。
……とても口に出して言えることではないが。
「だからこそ、できることはしたい]
そうは言ったものの萬は自虐的な笑みを浮かべ、
「自分がそんな奴だったかどうかさえ、今となってはわからねぇが……」
「新宿島には、『驥を学ぶは驥の類、舜を学ぶは舜の徒なり』という言葉があるそうだ。
ならばそれが、萬の本性なのだろう」
と、喩嘉が微笑む。驥とは駿馬、舜とは古代中国の名君のことである。その行いをしているならば、その者は本物に等しいのだ。
「そもそも、俺たちは昔のお前さんを知らないからな。目の前のお前さんだけが、真実だ」
樞は『赫焉』を迫る敵群に向けて突き付け、
「さぁ、片づけてやろうぜ。
ここから先は行かせねぇ。ここがてめぇらの、終着点と知れ!」
杖の先から、餓え狂う魔を封じた糸が噴出する。
「ならば俺は、久しぶりに弓の腕前を見せてやろうか」
と、喩嘉はいずこからか弓を取り出した。儒学においては、礼を表す形のひとつとして、射術を重んじる。喩嘉は儒者ではないが、心得はあった。
襲い来る敵兵どもを迎え撃つように、大きく広がる魔導の糸。水爬兵どもは生還を期さぬ突進で襲い掛かってくるが、樞の詠唱はそれよりも速い。
糸に触れた者、それどころか周りにいた者までもが糸に蝕まれ、喰われていく。
敵兵どもは喘ぎながらも同胞と呼吸を合わせ、弓弦を引き絞る。しかし、喩嘉の羽から放たれた鱗粉にも見えるオーラに幻惑され、動きは鈍い。
「よい的だ」
その眉間を過たず、喩嘉の矢が貫いた。
「見事だな」
「1匹たりとも、ここからは先に進ませない」
樞の賛辞に微笑みを返しつつ、喩嘉は再び弓を構え、敵兵の前に立ちはだかる。その防衛線を乗り越えられる敵などいない。
「ここを押し返せば、もう街の人たちは大丈夫ね。だったら……」
上空からあたりをうかがったディアナは、
「仕掛けは、ひーみーつッ!」
抱えた砲を敵兵にではなく、天に向けて放った。
敵兵どもは陽光を背にするディアナを眩し気に見上げつつも、一斉に矢を放ってきた。
高楼を盾にしていくらかからは避けたものの、脇腹と太腿に矢を受けてしまう。
ディアナは顔をしかめたものの、
「多少は目立ったっていいわ! 私じゃなかったら、ほかの人を襲うだけでしょう?」
と、痛みをこらえて矢を引き抜く。
その間に、幸児と萬とは敵兵どもに躍りかかった。
炎を突っ切って不意を打ったふたりに、敵兵の対応は遅れる。もはや水爬兵どもには、数の優位さえない。
「俺は、ちょい熱くったって構わねぇが。てめぇら水の蟲はどうかな?
見様見真似だが……定め、留め、戒めろ!」
幸児の放った紙符が起点となり、そこから無数の結界が展開した。
それでも敵兵どもが迎え撃たんとした、その時。さきほどディアナが放った砲弾が、敵兵の頭上に落下する。
「予想通り……よ!」
「まぁ、そういうことでいいぜ。助かる!」
幸児の結界は敵兵が触れるや刃へと変じて、敵兵どもを斬り裂いた。
「お、おのれ、ディアボロスごときが~ッ!」
残った1体は、ギチギチと歯を鳴らしながら罵声を発した。
激しい水流とともに、一気に懐に飛び込んでくる。
「……ここは通しゃしねぇよ。てめぇらの好き勝手になんて、させねぇ」
萬は敵兵の鎌を易々と避けた。着地して、その勢いのまま地面を転がる敵兵。萬は、それを見下ろして立ちはだかる。
「ここが、てめぇのどん詰まりだ」
膨れ上がる闘志と呪詛。その爪牙のごとき刃でもって、引き裂くように両断した。
ディアナは上空から建業の街を見下ろす。
残念ながら火勢は強く、もはや灰燼と化すことは避けられない。しかしディアボロスたちの尽力によって、住民たちは東、あるいは南へと脱出することに成功している。
建業の西に、石頭城がある。自然の地形を生かし、孫権によって築城された石頭城だが、クロノヴェーダには全く無力であった。
「あれは……」
そこは水軍の駐屯地でもある。ディアナの目に、西に向かって逃れる一団……どうやら宮女たちである……があり、彼女らは停泊している船へと乗り込んだ。どうやら、江水を渡って逃れるつもりらしい。
しかし。石頭城の険しい地形を易々と飛び越え、その一団に向かって迫るひとつの影があった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【防衛ライン】がLV4になった!
【トラップ生成】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
【照明】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV6になった!
【ガードアップ】LV2が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV3になった!
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
リアが心置きなく決着をつけられるように
まずは宮女達の戦場からの避難を優先します
飛翔して孫策と宮女達の間に割り込む様に立ち
宙に展開した鍵盤で「嵐」を演奏
吹き荒れる嵐で孫策が宮女の乗る船に近づくのを阻み
彼女達が安全に離脱できるように援護します
反撃は魔力障壁で軽減しつつ、多少の負傷は厭わず攻めます
離脱が完了したら、再び嵐を操り孫策の機動力を削ぐ様に攻撃
仲間と連携して追い詰めて行ければ幸い
侵略者に家族の名を奪われた悲しみが、怒りが
筆舌に尽くし難いだろう事は想像に易く
だからこそ、リアには心の儘に決着をつけて欲しいと思います
神代・朔夜
※アドリブ歓迎
仲間と可能な限り連携し、使える残留効果は全て利用
【飛翔】で接近して孫策と宮女たちの間に割り込み【防衛ライン】を展開
リアさんと避難する方たちの手助けをしましょう
家族の名を奪われたリアさんの怒り、決して計り知れないでしょう
ですからここから先へは一歩も行かせません
他の皆様より戦場での経験や実力も劣る私ですが、それでも時間稼ぎは出来ます
さぁ、リアさん
ここは私たちに任せて先にお進みください
どうぞ思いの丈を全てぶつけてきてくださいませ
日金・陽洋
リアの過去…
変えられる好機、思うままに、存分にやってやれ
全力で援護する
水場でも極力優位を取れるよう、また孫策の妨害と、宮女達の無事の避難を果たせるよう、【エアライド】や地形の利用、【飛翔】、さらに船の移動に風を使うなど、使える技能や能力は有効活用
宮女達の避難や仲間の窮地など、孫策との距離を空ける必要がある時には全力の破軍衝で孫策の向かう側と反対方向に吹き飛ばす
捨て身の接近戦も上等、無謀だろうがてめえの相手になるなら結構
俺がしたいのは時間稼ぎと仲間への繋ぎだからな
仲間と常に連携
声を掛け合い情報共有、適時追撃や回避の支援を行う
宮女達や仲間、特にリアが倒れたりすることのないように配慮
連携アドリブ歓迎
孫策は崖を利用した防壁などものともせず飛び越えて、西にある水軍の停泊地へと向かっていた。
「あれが孫策……急がなければ!」
ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は【飛翔】して、その後を追う。
「過去を変えられる好機……思うままに、存分にやってやれ。俺が全力で援護する」
と、日金・陽洋(陽光・g05072)も江水を吹きすさぶ風をきって飛びながら、後ろを振り返る。彼女も後からやってくるはずだ。
炎は停泊地からも起こって、クロノヴェーダの進路を妨げようとしていた。しかし孫策は凄まじい闘気を発し、先を塞ぐ炎を吹き飛ばす。
「あの程度の炎で、俺が燃え尽きるものか」
「まさか、そんな……」
孫策が船に降り立ち、宮女たちを庇うように立ちはだかる女の顔を覗き込む。
女が繰り出した剣を、孫策は易々と弾く。そして孫策は……。
「そうはさせませんわ!」
神代・朔夜(桜花爛漫・g00582)は両者の間に割って入り、抜き放った『春宵』で、孫策が振り下ろした刃を受け止めた。
衝撃で得物を取り落としそうになりながらも、
「間に合いました」
と、後ろの、豪奢に過ぎはしないが、他の宮女よりも上質の衣を纏う女に微笑んだ。
「おさがりください。
……ここから先は、一歩も行かせません!」
宮女たちを下がらせると、朔夜は孫策を睨み据える。
「俺の世界に踏み込んだ者がいると思ったら……貴様らか!」
「えぇ! 侵略者に家族を奪われた悲しみ、怒り。それが筆舌に尽くしがたいだろうことは、想像に易い。
それ以上、『孫策』の名を汚さないでもらいましょう!」
ソレイユがグローブをはめた手を大きく開いた。すると中空にピアノが浮かび出る。
「この曲で、嵐を喚びましょう」
無窮動の旋律が、荒れ狂う嵐を喚ぶ。それは江水を巻き上げて、豪雨の如く船上に飛沫をまき散らし、激しく船体を揺さぶる。
「うおおッ!」
孫策は吠え、己の持つ力を最大限まで高めた『気』で、襲い来る嵐に立ち向かう。
「く……」
そのまま避けたのでは、宮女たちが巻き込まれる。ディアボロスの姿を認めた孫策にとって、もはや宮女たちなど眼中にはない。しかし、それだけにいくら巻き込もうが、敵将の知るところではない。
やむを得ず、ソレイユは『魔力障壁』で食い止めようとした。それでも防ぎきれない圧力が、ソレイユの身体を船縁に叩きつける。
「その『気』……見えていないとでも、お思いで?」
どこからか取り出した鉄扇で、朔夜は襲い来る『気』を弾く。そのまま懐へと飛び込み、孫策の上腕に斬りつけた。
鮮血が飛ぶ。しかし、敵将の『気』を浴びて手に痺れがあったか、与えた傷はまだ浅い。
再び放たれた『気』が叩きつけられる。骨が軋む衝撃とともに、脇腹を斬り裂かれた。敵将に数倍する鮮血が、甲板に飛び散る。
「朔夜!」
陽洋が揺れる船板を蹴って跳んだ。空中でさらに一段高く跳び、敵将に勝るとも劣らない『闘気』を滾らせて拳を繰り出す。
「ぐ……ッ。ははは、やるようだな!」
目をすがめて陽洋を見据えた孫策は、彼が戦うに値する強敵であることを喜ぶように哄笑し、挑みかかってきた。
激しく打ち合う両者であったが、徐々に陽洋に手傷が増えていく。
それでも陽洋は目の輝きを失わず、
「捨て身も上等。無謀だろうが、てめぇの相手になるのは結構。
俺がしたいのは、時間稼ぎと繋ぎだからな!」
「他の皆様より、経験も実力も劣る私ですが……それでも、時間稼ぎはできますわ!」
と、朔夜も再び挑みかかる。無論、ソレイユもである。
「リアに、心のままに決着をつけてもらうため、ですからね」
死力を尽くして防壁となったことは、大いに意義があったであろう。
彼らの後には、まだ。
苦戦🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
喩・嘉
羽扇を振るい「五里霧計」を使用。辺りを霧で包み、
船や宮女たちを孫策の視界から隠すように動く
情報があるのはアヴァタール級の方だが
この孫策の単純な力の強さはよくわかっている
気を抜かずに行こう
霧の中で仲間と敵の動きを見極め、敵の隙を探す
仲間へ強力な一打が出そうな時、もしくは敵が怯んだ時
背後から防具の隙間を狙い、毒針を突き刺す
オーラに対しては、攻撃後すぐに距離をあけることで直撃を避ける
リアが想いを遂げられるように、可能な限り力を尽くそう
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
引き続き【パラドクス通信】で仲間と連携
【飛翔】で急ぎ舟へと向かい、女官達の安全を確保
【フライトドローン】に乗せ、或はドローンに舟を引かせ岸へ逃がす
クダ吉も誘導宜しくね
リアが人々を想ったように
戦うリアを心配する者には
彼女の勝利と無事を祈って欲しいと伝えよう
その想いはきっと彼女や皆の力になるから
此方もまた孫策の攻撃見極め【ガードアップ】で凌ぎ
人々を後方に庇い、或はリアのディフェンスに回りながら
攻勢に出るタイミングを計る
【託されし願い】を符に込めて放ち
【命中・ダメージアップ】な呪詛と祈りで動きを縛り
リア達仲間の攻撃へと繋げよう
リアを想う皆の祈りと願いと共に
リアが思う存分に戦える様に
ディアナ・レーヴェ
※アドリブ連携歓迎
最初に【パラドクス通信】で、前段で確認した船の現在地を全員に伝達
【飛翔】【完全視界】を利用しながら、全速力でそこに向かうわ!
飛びながら、見えてきた船の寸法や逃がすべき一般人の数、周囲の【地形の利用】の仕方はざっと【観察】して、計算しておく。
一般人を戦闘に巻き込まないようにするには……船の隅に居てもらうべき?それとも【フライトドローン】で岸にやる?その辺りは観察の結果で判断ね。とにかく、最速で避難して貰いましょ!
攻撃は【Rat】――そっと気配を殺したら、その凶打の振り切った間隙を、こちらの猛攻に注意が希薄になったその数手先を、読み切ってみせてそっと伝えるわ。
やっちゃって、リア!
「よく、凌いでくれた……!」
戦袍をふわりと広げ、喩・嘉(瑞鳳・g01517)は甲板へと降り立った。
ソレイユと朔夜、そして陽洋の3人が自らが傷つくことも厭わず孫策を引きつけた甲斐あって、宮女たちは傷つくこともなく船の隅に寄り集まっている。
「ならば次は、俺の番だな」
喩嘉が羽扇を振るうと、どこからともなく立ちこめた霧が、周りの船も宮女たちも飲み込んで、隠していく。
「なに……ッ?」
「間に合ってよかったわ!」
続いて、ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)と文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)
も、続いて船に降り立つ。
孫策がこの船に向かっているのをいち早く発見したのは、ディアナである。彼女から通信を受けたディアボロスたちは、続々とこちらに向かっているはずだ。
宮女たちが乗り込んでいるこの船は、楼船と呼ばれる大船である。矢石を防ぐ板塀が周囲には巡らされ、それが三層に積み上がっている。岸から見上げる様は、城壁の如くであった。
その大船であっても、ディアボロスたちと蟲将とがぶつかり合えば、濁流を流れる木の葉のように大きく揺れ動いた。
「この様子じゃ、岸に行ってもらった方がいいわ!」
ディアナは即断し、揺れと恐怖で動けない宮女を【フライトドローン】に乗せた。
「それがいいね。渡し板を伸ばしている暇もない」
同意した雪人も、戸惑う宮女の手を取って乗り込ませる。
「クダ吉、誘導よろしくね」
雪人がクダギツネ『クダ吉』の首を撫でると、まるで「任せろ」とでも言うように大きく頷き、ドローンに先行して岸へと跳躍した。
「深き霧の中で、迷い子のように惑え」
喩嘉が言い放つと、霧はいっそう濃さを増したかのようである。
喩嘉が知る孫策とはアヴァタール級のそれだが、その強さは重々承知している。喩嘉は霧に紛れ、慎重に歩を進めた。
「ち……!」
孫策が苛立ちを隠さない舌打ちをする。それを聞いたディアナは、
「今から1分後、あなたの正面はガラ空きになるわ」
と、微笑んだ。
「なんだと?」
孫策が怪訝な表情を浮かべる間もなく、背後から忍び寄った喩嘉が、羽扇から抜き取った『鳳凰爪』を孫策の脇の下から突き込んだ。
「ほら、ごらんなさい!」
孫策は咄嗟に背後を振り返り、刃のついた腕で薙ぎ払った。つまり、正面に立つディアナに背を向けるように。
ディアナの抱えた『火砲』が、爆音を轟かせる。直撃した砲弾は、激しく爆ぜて敵将を板塀に叩きつけた。
「舐めた真似をしやがる!」
肉食獣のごとき獰猛な笑みを浮かべた孫策は、鎧の隙間に食い込んだ喩嘉の毒針を、周りの肉ごとつかみ取って引きちぎった。
「やはり、侮れないな」
すぐに跳び下がって刃を避けていた喩嘉であったが、爆発的に盛り上がった孫策の闘気には吹き飛ばされた。またディアナも、渾身の力で繰り出された刃の一撃を浴びて、甲板に叩きつけられた。咄嗟に抜いたナイフが間に差し込まれていなければ深々と胸を割られていたところだが、この痛みを思えば衝撃だけでも骨にはヒビが入ったのは間違いない。
それでも、ディアボロスたちは怖じ気づくわけにはいかないのだ。
「……リアが思いを遂げられるように、力を尽くそう」
「だからやっちゃってよ、リア!」
さらに敵将は襲い来る……かに、思われたが。
「そうはさせないよ!」
雪人は敵将に向けて伸ばした両腕から、包帯状のオーラを伸ばした。それは孫策に絡みつき、刃を鈍らせる。
「リアを想う、皆の祈りと願いとともに。
リアが人々を想ったように、リアを案じる者には彼女の勝利と無事を祈ってほしい。リアが、思う存分に戦えるように。
それはきっと、彼女の力になるから……!」
周囲に、建業から逃れた人々の【託されし願い】が次々と浮かび上がる。そして、ひとりの武人の姿も浮かび上がった。男は血だまりの中で、柱にもたれたまま足を投げ出していた。かすかに唇を動かし、何者かの名を呟く横顔を、迫り来る炎が赤く照らしていた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【完全視界】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV4になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!
「あぁ……郎君、郎君ッ!」
虚空に浮かび上がる武人の姿を見上げ、女が切なげに声を張り上げた。周りの宮女たちも、突然の事象に驚きながらも嘆き悲しみ、女に寄り添う。
無論、空の武人は女の声には応えない。ただ、呟かれている自分の名を、女は悟った。
無・為
アドリブ協力OK
残留効果、技能全活用
そなたの顔は忘れはせぬ、私に一太刀浴びせた者
そして一度見た太刀筋ならば、二度も受ける程私は優しくはない
錫杖をならし静観する、相手の流れ、波紋を読み取る
合気道はご存じか?そなたの暴力は分かり易い乱れを生んでいたぞ
錫杖を孫策の肩に突き出し関節を砕く、更に捻り勢いを殺さず1回転孫策を放り投げる
更に人形梔子が罠鋼糸で腕を巻き取り、腕を削ぎながら地面に叩き付ける
孫殿の怒りをそなたは、報いを受ける時だ
逃げぬ様人形鬼灯が仲間たちと連携し切り裂く
暴力や略奪には人は屈せぬ、人の思いは踏み躙らせぬ
そなたが真に名を持つなら、その名で覇を競えば良かったのだ
もう二度と会うことはない。
エレナ・バークリー
船の防備は十分そうですね。
では私は打って出て、孫策に一太刀でも多く傷を刻み込みましょう。
そこまでです、“小覇王”孫策! ここから先へ進みたいなら、私を打ち倒してからいくんですね。
「全力魔法」「連続魔法」で「電撃使い」の雷光宿したる灼滅の宝珠を行使。
生み出した球電を、いくつか手元に残し、それ以外を孫策に向けて送りつけます。
私の思念で制御が効きますから、視認出来ない動きでもされないことには大丈夫でしょう。
手元に残した球電は、孫策の反撃を受け止めるように使います。
同時に精霊剣を抜いて電撃をまとわせ、焼け爛れた部位に「貫通撃」。
手傷が増えたら、撤収しましょう。あなたを討滅するのは私じゃありませんから。
孫・リア
私は貴殿のような蟲将にはならなかったわ……けど私はディアボロスになって貴殿を倒せる力を手に入れて……沢山の仲間と共に戻ってきたわ!
皆と連携しつつ【防衛ライン】で『孫策』と船と家人と宮女の皆の間に立つ、私の大切な人達に手出しはさせないわ!
あの人の……伯言の炎は貴殿には届かなかった……だけど!私はこの伯言の炎に救われてディアボロスになったの!伯言の炎を……この呉の炎を受け継ぐ!
私は剣よりも長物のほうが得意なの!さぁ『乱舞』の炎で偃月刀と槍にてトドメを!
その闘志は『孫策』の名に恥じないものだったわ……さよなら『父様』に似た人
……伯言、まだ貴方に会えないけど……必ず再会しましょう
【アドリブ共闘歓迎】
シャムス・ライラ
仲間とP通信で情報共有、連携
仲間達と協力し合い
可能な限りリア殿に助力を
飛翔で速やかに現場へ移動
先に船方面に避難したリア殿の身内や宮女達の安全を第一に
動けない者にはフライトドローンを避難の助けに
戦いに巻き込まれぬよう距離を確保
敵と避難する人々の間に割って入り
虚誕金剛を発動
敵の視界を遮るように蔦を伸ばし
リア殿を援護し死角を補うよう突発的な動きにも対処
ここから先には一歩も進ませぬ
敵攻撃に対しては相手の動きを良く見て
防御態勢を取り可能な限り損害を減らす
何とも好戦的な
しかし油断なく
運命を変える時だ
リア殿どうぞご存分に
リア殿への攻撃はディフェンス
その他有効な残留効果は全て使用
アドリブ等歓迎
伏見・萬
(連携アドリブ歓迎・有用な残留効果は利用)
仲間と声を掛け合い連携
「宿敵主(孫)を倒させない、彼女が望み通り動けるようにする」を最優先
現場に急行、避難する者と敵との間に割り込み
【捕食者の追跡】で攻撃
ボコし合いがしてぇなら、相手になるぜ
よくわからんが、今の俺は機嫌がいい。気合十分って奴だ
(多分、俺は俺のまま、今の仲間を思ってもいいのだと、解ったから)
それに、それでも足りねぇなら…てめぇがその先を、見せてくれるんだろ?
相手の毒撃も受け入れ、自分の負傷には構わず敵に喰らいつく
限界を超えてどうなろうが、最悪、避難が終わるまで動ければいい
…さァ、孫。後はおめぇの望むようにするといい
強ェところを、見せてやれ
有栖川宮・永遠
連携・アドリブ歓迎
残留効果全活用
そうですか、「孫策」はリアさんの・・・私も名家の出身ですが、リアさんの様な名家の方は誇りと共に「孫策」は偉大なる人生の手本だったはず。
その名を穢す蟲将、許しませんよね。どうかリアさんの名で決着を。船と大事な皆様は死守します。
【飛翔】で「孫策」と船の間に割り込み、【防衛ライン】を展開。動けない方々は【フライトドローン】と式神「朱雀」で朱雀に乗せて避難させます。
攻撃の余裕があれば、朱雀を「孫策」に差し向けますね。基本的に船の安全を優先したい。
「孫策」の攻撃は【残像】とガードアップで凌ぎます。
さあ、リアさん、決着は貴方の手で!!さあ、行ってください!!
近衛・悠
連携・アドリブ歓迎
残留効果全活用
「孫策」はリアの大事な、何よりも誇りであった名前のはずだ。有栖川宮に仕える家の生まれとしては、名家を背負って立った「孫策」の名を穢す奴は許さないよな。悔いがないように決着をつけてやれ。
【飛翔】して「孫策」に接近。引きつける為に接近する奴は必要だろう。
【能力値アップ】【命中アップ】【ダメージアップ】全乗せで全力の日蝕の闇を両手のナイフで全力でブッ刺して流し込む。強いのがお好みなんだろ?なら身も心も凍るのも覚悟の上だろ?
まあ、「孫策」相手にこんなことしちゃ水に沈められるかもな。リアが存分に武器を振るえる状況になれば本望だ。【水中適応】で復帰しながら後を託す。
杏・紅花
仲間とよく連携
【飛翔】して急いで現場に駆けつける
あたしはリアサンがやりたいことできるように動きたい
おうちのひと、焔や攻撃で巻き込まない距離まで孫策を後退させる
思いっきり想いを伝えてほしい
仲間の攻撃に呼吸を合わせて前線で「送の燭」
功夫よーく練って掌底、正拳突き、さまざま織り合わせて押し返す
指の間にひそめた「針」が弾ければ思わず距離とりたくなるかなっ
リアサンのおうちのひとを逃がす時間を稼ぐ
孫策が強いってよく知ってる
でもね、負けないの
燃え盛る炎が、あたしたちみんなに火をつけてくれるんだ
十野・樞
アドリブ連携歓迎
有用な残留効果を活用
仲間と情報共有し連携
孫嬢をディフェンス
孫嬢が存分に動けるよう注力するぜ
飛翔にて現場に急行
避難する人々と孫策の間に仲間とともに割り込み、その接近を阻む
孫嬢が――そして本来の孫策も守りてえと願った人々だ、やらせねえよ
避難が済むまで【アイスクラフト】で氷柱を孫策の眼前に作成し【時間稼ぎ】
避難が済めば、そのまま氷柱の影からパラドクス展開
封印の氷獄に幽閉された存在の【影】を召喚
孫策の存在情報を冱てつかせ鎖し縛し、孫嬢の攻撃のサポート
反撃は【観察】と【看破】で孫策の攻撃を見極め叶う限り回避を試みる
孫嬢の思いの丈、得た力を見せてやれ
そして、この歴史を覆せ
鳴・蛇
アドリブと連携はご自由に
引き続き三翼の大蛇の姿、【水中適応】を発動して水中に潜る
【パラドクス通信】で仲間と連携、皆の攻撃を合わせて水中から奇襲
長い尻尾で「孫策」の足を縛り、「孫策」が一般人を攻撃するのを阻止しながら隙を作る。
そして「孫策」の反撃に耐えながら奴を水中に引き込み、船から離す。
「このまま溺死鬼の身代わりになれ!」
一般人が撤退完了まで、悪風を操って「孫策」の動きを邪魔し、災炎で相手の追撃を阻む
「これ以上帝子陛下へ、江陵侯陛下(陸抗)へ、手出しはさせんないさ、虫豸め!」
守都・幸児
急いで船に駆けつけるぞ
リアが思う存分戦えるように
俺は船と乗員たちを守る
アヴァタール級の孫策とは戦ったことがある
だから本体のこいつが侮れねえってこともわかる
だがその名前も、その姿も
あるべきところに返してもらわねえとな
ああ、だがてめえの攻撃だけは、てめえに返してやるよ
俺が使う技は「建」
闇の盾で敵の攻撃を受け止め、そのまま反射してやる
敵が船上にいる間は
官女たちと敵の間に
敵を船から追い出してやれた場合は
船と敵の間に割り込んで
【防衛ライン】を引き、官女たちが攻撃を受けねえように盾で守る
もし誰かが水に落ちた場合に備えて【水中適応】も使っとく
蟲将になんざならなくてもリアは強い
それをあいつに、見せつけてやろう
平良・明
連携、アドリブ歓迎
水面を叩く雨は底には届きませんからここが正念場
底にたまった泥に届かせるのが私たちです
その孫策が手ごわい相手なのはよく知っているので冷静に
「信」を使い軽やかに立ち回り勝負を挑みます
機が来れば深く踏み込み、強く蹴り上げて攻撃を届かせます
水面を這う火も一時の潜航
忘れられた時を遡り世界の根を燃やす時です
孫策、時化た燃え方をした蟲将
火に連れられ正しい巡りへ天へ駆けあがるといいです
吉水・翡翠
アドリブ/連携歓迎
リアさんの大事な人。
だから僕たちはここにいます。
その背中を護るために。
その背中を押すために。
リアさんをWIZでディフェンス。
飛翔で接近した後、避難が終わるまで相手に泥濘の地やトラップ生成でその体を弦で絡めたりと兎に角相手の足止めをします。
結界術も使ってうまく閉じ込めたいところですね。
そして避難が終わったらこちらの番。
相手に攻撃をする暇もないくらいに攻め立てましょう。
味方と密に連携をとって動いていきましょう。
有栖川宮家といえば始まりは数百年、あるいはそれ以上も遡るとも言われ、その地では知らぬ者などない名家だった。
「そうですか、『孫策』はリアさんの……」
有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)は小さくため息をついて、柳眉を寄せた。
永遠にとって、土地のために人のために働いてきた家の歴史は、誇らしいものであった。それは、リアにとっても同じであるだろう。
「『孫策』とは、偉大なる人生のお手本だったはず」
「名家を背負って立ったその名は、リアにとって大事な、何よりも誇りであった名前のはずだ。
その名を汚す奴は、許せないよな」
近衛・悠(黄昏のフラメント・g02300)は馬手に『常闇のナイフ』を、弓手に『漆黒のククリ』を構え、永遠を庇うように孫策との間に割って入る。
名家の誇り。それは大切な幼なじみである永遠を見てきた悠にはよくわかる。
「永遠。お前のことは俺が守るから、その人たちの避難を!」
「わかりました。孫策の名を穢す蟲将は許せませんが……まずは皆様を死守します!」
そう言った永遠は、【フライトドローン】に宮女たちを乗せて飛ばしていく。
中には腰の引けた女もいたが、辺りに転がっていた槍を手に取った永遠は、その石突きで船板に傷をつけて線を引く。
「この一線、私たちが絶対に越えさせはしません。さぁ、安全なところに」
と励まして、順々に乗り込ませていく。
「あたしも、リアサンのおうちのひとを逃がす時間、稼ぐよ!」
着地した杏・紅花(金蚕蠱・g00365)が、悠の隣に立つ。
空には、自らの命を賭した秘計で人々を、愛する者を救おうとした武人の姿が映し出されている。
「さぁ、リ……いえ、貴女も」
シャムス・ライラ(極夜・g04075)が、最後まで宮女たちを庇って踏みとどまっていた女の手を取って、【フライトドローン】に乗り込ませた。
「そんな連中に構っていると、死ぬのが早くなるぜ!」
孫策が飛びかかってくる。しかし、
「だったら俺が相手をしてやるよ! 強い奴がお好みなんだろ? だったら、全力でブッ刺してやる」
悠は両手の得物を閃かせながら、敵将に打ちかかった。
「凍り付け……体も、心も!」
繰り出した左手は、敵の刃に弾かれる。しかし悠はさらに踏み込んで、右手のナイフを突き込んだ。
悠の心の内に秘めた、凍てつく心。その闇が奔流となって孫策に襲いかかり、飛び散った血さえ瞬く間に凍らせる。
「なに……この程度!」
怒声を発した孫策は、全体重をかけて叩きつけるような一撃を悠に見舞った。激しい水柱が立ち、その身体が江水に落下する。
「悠!」
「……がはッ! いや、大丈夫」
衝撃はしばし意識を失う程のものであったが、すぐに水面に顔を出して永遠に手を振る悠。
「さすがね……でも!」
呼吸を整えた紅花は船板を蹴った。音もなくするりと懐に踏み込んだ紅花は、顎を下から突き上げるように掌底を放つ。悠に放った一撃で体勢が整わぬながらも、首をよじって避ける敵将。ならばと、その腹を狙って正拳突き。固い甲で防いだ孫策だが、数歩たたらを踏んで退いた。
代わって振り下ろされた刃が斬ったのは、くるりと身を翻した紅花の髪、わずかに数本。
「ねぇ、爆ぜて」
身体の回転に合わせて鞭のようにしなる腕が、孫策の脇腹へと伸びていく。揃えた指先に添えられているのは、糸のように細い針。それが敵将に触れた瞬間にぱちんと弾けた。
赤く飛び散った、孫策の血。まるでそれは、爆ぜた焚き火のよう。
それでも敵将は歯を噛みしめて呻き声さえ出さず、
「毒を喰らわせる必要はないようだな!」
と、紅花に斬りつけた。両手に構えた鋭い爪でなんとか受け止めたものの、その身体は板塀を突き破って江水へと落下した。
「アナタが強いって、よく知ってる。でもね、負けないの。燃えさかる炎があたしたちみんなに火をつけてくれるんだ!」
顔をしかめながらも立ち上がって、孫策を睨みつける紅花。跳躍して、再び敵将に挑みかかる。
彼女は水面に立っていたのだろうか?
さにあらず。
「鳴蛇サン!」
「承知」
三翼の大蛇、鳴・蛇(不吉な龍蛇・g05934)は水中にあって、紅花の身体を受け止めていたのである。
その巨体は船に激しい水流を巻き上げて甲板を洗いながら、孫策へと襲いかかる。
敵将の刃が胴を薙ぐが、「山海経」にも記された怪獣……まさしく怪しき獣の姿となった鳴蛇は、それにも怯まない。
「これ以上、帝子陛下や江陵侯陛下へ手出しはさせん、虫豸め!」
と、罵りながら、その尾で孫策の足を絡め取って持ち上げ、悪風と烈炎で襲いかかった。
「江陵侯……だと?」
「ははは、そうであった。『この時代』にはまだお生まれでなかったか。
御父君に勝るとも劣らぬ誉れを得て、共に呉の柱石よと讃えられるお方よ!」
その未来を言祝ぐように、高らかに述べる鳴蛇。
「汝ごときにその未来、奪わせてなるものか。このまま溺死鬼の身代わりになれ!」
と、水中に叩きつけた。船を覆うほどの水柱が上がった。
「よくもやってくれたな……女どもを逃がしたか」
水からあがった敵将は、ドローンの飛び去る空を見上げて口惜しそうに舌打ちした。この蟲将にとって、彼女らを殺めることは建業攻めついでに過ぎない。それでも、それが果たせなかった苛立ちはあるらしい。
「んん?」
孫策が目を細める。もっとも後ろを飛んでいたドローンに乗った女が、こちらを振り返って機上に立ち上がったのだ。
その姿は艶やかな婦人の装束ではなく、クロノヴェーダと相対するディアボロスのそれ。
目元をぬぐった孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は、
「郎君……いえ、伯言。あなたの炎は『孫策』には届かなかった……だけど! 私は、この炎に救われてディアボロスになったの!
この炎を、呉の炎を、私が受け継ぐ!」
得物を敵将に突きつけるや、ドローンを蹴って跳躍した。その勢いのまま、偃月刀を振り下ろす。
「リア!」
「リアさん!」
思わず、ディアボロスたちから歓声が上がった。
「ちッ!」
敵将は舌打ちしつつそれを受け止め、
「なるほど、道理で面白そうな奴だと思ったぜ」
と、笑う。
孫策が、一直線にリアへと襲いかかる。しかしシャムスはその間に割って入り、
「なんとも好戦的な……」
鋭い棘を持つ植物を伸ばし、敵将へと襲いかからせた。敵将は跳躍して逃れようとしたが、蔓のように伸びるそれはどこまでも敵を追う。
「さぁリアさん、決着はあなたの手で。行ってください!」
永遠が陰陽符を発すると、そこからは四神のひとつ朱雀が出でた。朱雀は大きく翼を広げて飛翔し、孫策へと襲いかかる。。
「ここから先、リア殿の方へは一歩たりとも進ませませんよ。
捕らえよ!」
シャムスの蔓はついに孫策に絡みつき、棘は金剛石のように固く、腕を引き裂いた。そして朱雀も、敵将へと襲いかかる。
孫策は傷にも構わず闘気を発して永遠を弾き飛ばした。
「く……これくらいで!」
【残像】を残しながら永遠は直撃を避け、『玲瓏のオーラ』が致命傷を防いだ。
しかし敵将はさらに間合いを詰めて、シャムスへと斬りかかる。シャムスは蔓で防ぐも、それは次々と斬り裂かれていった。
肩を裂かれてもシャムスは退かず、
「運命を変えるこの時に、退いてなどいられません。さぁ、リア殿。ご存分に!」
「蟲将になんざならなくても、リアは強い。それをあいつに、見せつけてやろうぜ!」
と、守都・幸児(祥雲・g03876)は両手の拳を打ち付けた。
「水面を叩く雨は底には届きませんから、ここが正念場。底に溜まった泥に届かせるのが、私たちです」
平良・明(嶺渡・g03461)はそう言って、作業着の襟を正す。
リアは頼もしい仲間たちを見て微笑んで、
「えぇ!
私は、貴殿のような蟲将にはならなかったわ。
けど、私はディアボロスになって、貴殿を倒せる力を手に入れて……たくさんの仲間とともに、戻ってきたわ!」
「大きく出たじゃねぇか。出来るものならやってみろ!」
唾を吐き捨て、孫策は駆ける。
しかしその刃が届く前に、十野・樞(division by zero・g03155)は敵将との間に立ちはだかった。
「失せろ! そこの小娘も、人間どもも、皆殺しにしてやるからな!」
「そうはいかない。孫嬢が……そして本当の『孫策』も守りてぇと願った人々だ。
やらせねぇよ!」
「『孫策』はリアさんの大事な人。だから、僕たちはここにいます。その背中を護るために。その背中を押すために」
吉水・翡翠(道求める陰陽師・g01824)は眼鏡の奥から、敵将を見据える。
「その『仲間』とやらが、何の役にも立たないことを教えてやる!」
燃えさかる孫策の『気』。はじめからこちらを呑んで掛かっている、不敵な敵将が襲い来る。
「それをまともに喰らうわけには、いかないな」
樞は魔杖『赫焉』で一度、甲板を突く。
「とにかく、足を止めましょう」
と、翡翠は自分用に手を加えた陰陽符を懐から取り出した。
「Plaudite, acta est fabula……!」
樞の「力ある言葉」によって甲板から突如として氷柱がわき起こり、それは孫策の『気』とぶつかり合って砕け散る。その白く濁った破片は陽光を遮って影を成し、そこからは封印の氷獄に幽閉されたモノどもが現れ出でた。
永劫のうち、獄と同じくしたその影どもは孫策の元へと這い寄って、存在ごと喰らわんとする。
「ぐ、ぬッ……!」
「五行の金。五行の地。埋もれしものを再度現し、埋もれしものは汝を捕え、縛り、その命を奪う!」
放たれる翡翠の陰陽符。それは錬金の術によって金へと変じた。金は絹糸のごとき細さとなって孫策を取り囲み、四方から襲いかかっていく。それは金糸による結界。敵将がもがけばもがくほど糸は食い込んでいく。
「それだけでは終わりませんよ」
と、目を細める翡翠。
孫策の踏みしめた船板は突如として腐れたのか足首までも飲み込み、割れた板や旗竿までもが、罠となって襲いかかった。
「避難が終われば、こちらの番です。手を出す暇がないくらいに攻め立てましょう!」
「おう!」
翡翠に応じ、幸児が仕掛ける。
しかし敵将は、
「この程度!」
と、影どもと金糸によって全身を裂かれながらも、気合いとともにそれらを吹き飛ばした。その衝撃で、樞も翡翠もたまらず膝をつく。
「さすがに侮れねぇな」
「えぇ。ただし、手強い相手なのはよく知っていますから、冷静に」
「おう。その名前、あるべきところに返してもらわねぇとな!」
幸児と明。ふたりは敵将を目がけて間合いを詰める。幸児は力強く船板を踏みしめ、そして明は軽やかに。
水面を這う炎も、一時の潜行。今こそ忘れられた時を遡り世界の根を燃やすとき。
「孫策、しけた燃え方をした蟲将。火に連れられ、正しい巡りへ天を駆け上がるといいです」
いまはなく。困難を踏破し、明は前へと進む。すぐに消えてしまうであろう足跡も、後に続く誰かの道しるべとなるだろう。
明の放った蹴りが、敵将の脇腹に食い込んだ。
身体を曲げて悶絶した孫策は怒りに目を充血させ、これまでに数倍する『気』を燃え上がらせた。それはこの堂々たる楼船を両断するほどの巨大な物となって襲い来る。
幸児はそれをまともに浴びた……かに見えたが、彼の両腕は砕けて割れて、立ち昇る闇となっていた。闇は盾となって『気』を受け止める。
それでも衝撃は殺しきれず、幸児の口の端から血がこぼれた。
しかし、
「名前は返してもらうが……てめぇの攻撃だけは、てめぇに返してやるよ!」
大きく膨らんだ闇が、敵将を弾き飛ばした。
敵も満身創痍である。溢れる水が何度船板を洗おうとも、孫策の足元には夥しい血が溜まる。
「ふふ……なかなか、やるじゃあないかッ!」
それでも、船縁を掴みながら立ち上がった孫策は笑って、ディアボロスたちを睥睨した。
笑みを浮かべてはいるが、その内面では激しい怒りが渦巻いている。その証拠に、掴んだ船縁は粉々に砕け散った。
その様を見て、伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)は口の端を持ち上げた。
「いい顔じゃねぇか。ボコし合いがしてぇなら、相手になるぜ!」
エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)はその横顔を怪訝そうに見つめる。
「なにか、嬉しそうですね?」
「……そうだな。よくわからんが、今の俺は機嫌がいい。気合い十分って奴だ」
「気合い十分なのは、私もです。
さぁ、ここから先へ進みたいなら、私を撃ち倒してから行くんですね、小覇王!」
抜き放たれた『クレイモア』を、エレナは孫策へと突きつけた。
「図に乗るなよ、匹夫ども! 貴様らごときが、この小覇王・孫策と対等と思うか!」
薄目を開け、攻防を見定めていた無・為(戦うお坊さん・g05786)は、
「孫策よ、そなたの顔は忘れはせぬ。私に、一太刀浴びせた者」
と、間合いを詰めて錫杖を繰り出した。
「一度見た太刀筋ならば、二度受けるほど私は優しくない」
「ほざけ。それは俺であり俺でないが……」
繰り出された錫杖を、孫策は弾き返す。
「たとえまみえていようと、雑兵ごときを覚えてなどいられるか!」
そう言いつつも、冷徹な孫策の目は無為の力を十分に見定めている。左右の腕から繰り出される刃が、次々と無為を襲った。無為は錫杖でそれを防いでいくが、右からの刃を弾いて大きく身体が開いた隙に、逆から迫った刃が、脇腹に深々と食い込んだ。
無為は口から血の塊を吐きながらも、
「なるほど、してみれば私は路傍の石。
しかし、牙無き者を守る為、我が身我が命たとえ路傍の石なれど、三千世界地下百尺の捨て石となろう!」
肩を突いた錫杖を捻ると、敵将の身体は宙を舞った。
「暴力や略奪に、人は屈せぬ。人の思いは踏みにじらせぬ。そなたは、孫嬢の怒りを……報いを受けるときだ!」
「お……のれッ!」
肩を押さえつつも、立ち上がる孫策。
萬は量産品ながら、しっくりと手に馴染むナイフを逆手に構えて飛びかかる。ナイフと孫策の刃とが撃ち合い、激しい火花が散る。逆の手の刃を、萬は身を屈めて避けた。萬がいったん跳び下がると、敵将も下がって間合いを窺う。
そこに、リアが再び打ちかかる。馬手には紫の偃月刀『千紫』、そして弓手には花々の彫り物が施された朱槍『万紅』。
「私は剣よりも、長物のほうが得意なのよ!」
と、短めにこしらえられた左右の得物を、巧みに繰り出していく。
「援護します、リアさん!」
一太刀でも多く、敵将に傷を刻み込む! エレナはリアと並んで敵将に挑みかかった。
萬はリアを、そして周りの仲間たちを一度、見回した。余人には悟られぬほどの小さな笑みが、口元に浮かぶ。
……俺は俺のまま、あいつらの事を想っても、いい。
「それが、わかったからな。それでも足りねぇなら……孫策よ、てめぇがその先を、見せてくれるんだろ?」
と、萬も打ちかかる。
敵将に刃を弾かれつつも、エレナは空いた左手を前に突き出した。
「大地に降りし神罰の光よ。討つべき神敵を、我が右手にて指し示さん!」
エレナの周囲に無数の光球が生み出される。それはひとつひとつが雷に等しい。
「罪深き咎人を、その身の神鳴によりて灼き滅ぼせ!」
まさにエレナに刃を振り下ろさんとしていた孫策。その右腕に、雷霆は襲いかかった。
「ぐああッ!」
天に轟き地を劈く大音が響き渡った。孫策は焼け焦げた腕を押さえながら、よろよろと下がる。
「逃げられると思うなよ。喰われるのは、テメェだ!」
獲物にとどめをささんと飛びかかる肉食獣のように、萬は一気に懐に跳び込む。研ぎ澄ましたナイフは敵将の肩に深々と食い込み、半ば炭となった腕を根元から切り飛ばした。
「ぐおおおおおおおッ!」
孫策は絶叫しつつも襲いかかり、板鎧がへこむほどの蹴りを浴びせてエレナを吹き飛ばし、そして萬の肩を裂き、鎖骨を砕く。それでも萬は斃れず、敵将の腕をつかんだ。
「さぁ、孫。あとはおめぇの望むようにするといい。強ェところを、見せてやれ」
「孫嬢、思いの丈、得た力を見せてやれ。そして、この歴史を覆せ」
とん、と背を叩いたのは樞であった。
「リア!」
「リアさん!」
「帝子陛下」
「リアサン!」
口々に、リアの背を押す仲間たちの声。ひとつひとつが誰の声であるのか、リアには分かる。そのすべてが、リアを前へと進ませる。
「お……のれ……!」
苦痛で顔を歪ませながらも、襲いかかろうとする『孫策』。
「さよなら、『父様』に似た人。その闘志は、『孫策』の名に恥じないものだったわ……」
一度だけ、わずかに睫毛を伏せたリア。
「行くわよ! これが私の勇武の炎よ!」
炎を纏った槍が敵将の胴を貫き、偃月刀が残った腕を斬り飛ばす。そして、すべてを無に帰すように、激しく爆発した。
その火の粉は江水を渡る風に乗って、ひらひらと舞う。
リアの炎と、燃えさかる建業の炎。そのふたつは絡まり合って、くるくると舞い踊った。崩壊していくこの世界の中で、最後まで。
「……伯言。まだ貴方に会えないけど……いつか、必ず再会しましょう」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
【完全視界】がLV3になった!
【フライトドローン】がLV2になった!
【寒冷適応】LV1が発生!
【託されし願い】がLV2になった!
【アイスクラフト】LV1が発生!
【隔離眼】がLV2になった!
【悲劇感知】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
【トラップ生成】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【グロリアス】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV5になった!
【ダメージアップ】がLV9になった!
【ロストエナジー】がLV4になった!
【ダブル】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
最終結果:成功 |
完成日 | 2023年01月07日 |
宿敵 |
『小覇王・孫策』を撃破!
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