リプレイ
ディアボロスたちが乗る巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』はついに『百門の都テーベ』に至る。
クロノヴェーダたちにとって、その動向はすぐに察知することのできるものであっった。なにせ、『サフィーナ・ミウ』は巨大そのもの。
鹵獲した『巨大砂上船スフィンクス』を改修したとて、その姿はクロノヴェーダたちにとって屈辱以外の何物でもなかっただろう。
「獣神王朝エジプトが誇る『スフィンクス』を奪った盗人共め!」
雲霞の如き大軍勢を占める『クリスタルスカル』が虹色に輝きながら、その口蓋から罵る声を上げる。
数も十分。
そして士気もまた十二分の軍勢。
彼等の数は圧倒的であったし、また簒奪されし『スフィンクス』を奪い返そうとするばかりか、歴史を奪還戦とするディアボロスたちを此処で滅ぼし尽くさんとしていた。
だがディアボロスたちは、本来であれば城壁と『ルクソール神殿』の戦力で挟撃されるであろう事態を回避している。
戦いの趨勢は未だ決まらず。
されど、天秤はディアボロスたちに傾きつつ在る。
迫る雲霞の大軍勢を蹴散らし、秤に勝利を載せるためディアボロスたちはこれを迎え撃つ。
小佐田・輪
機先の制し合いはギリギリ勝てたようデスが、まだまだ油断ならない状況デスね
超常現象には超常現象を、『魑魅魍魎オカルト千夜一夜行』を使いマス
フフ、どちらがこの混沌を制するデショウね
オカルト軍団で撹乱しつつ攻撃、仲間やサフィーナ・ミウを守りつつ戦いマス
撃破できそうな敵を優先、頭数を減らしていきマス
敵の攻撃は召喚したものを盾にしたり、特攻させたりで対処デス
皆サンとも可能な限り連携、援護しマス
他に有用な残留効果、技能があれば活用しマス
気運はこちらに来ているようデス、勢いに乗りつつ油断せずいきマショウ
雲霞の如き大軍勢が砂煙を上げて巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』に迫ってきている。
『ルクソール神殿』に本来は伏せられていたはずのクロノヴェーダ戦力は、攻略旅団の調査によって看破された。
「機先の制し合いはギリギリ勝てたようデスが、まだまだ油断ならない状況デスね」
小佐田・輪(紡ぎ紡がれしオカルトマスター・g01356)は中に浮かぶ巨大な頭蓋骨『クリスタルスカル』が歯を打ち鳴らしながらこちらに迫ってきているのを見た。
如何に敵の伏した戦力を見つけ、挟撃を防いだとしてもこれだけの大軍勢である。
ここでディアボロスたちが敗北してしまえば『百門の都テーベ』の城壁を破るために必要な巨大砂上船に損害を受けてしまう。
だからこそ、彼女は気を引き締める。
敵は大軍勢。
これを打ち倒すためにはやはり最初に一撃が肝要である。
「簒奪者共め! 我等に理はあるのだ!」
『クリスタルスカル』から目が眩むほどの凝集したオーラの光が集まり、超常現象に光となって輪に迫る。
光を受けながら輪は片目を隠す前髪の奥にある瞳を輝かせる。
「超常現象には超常現象を。フフ、この世の不思議は尽きることがありマセン」
彼女の放つ反撃のパラドクスは、無数の俗に言うオカルティックな存在を無秩序に召喚せしめる。そのパラドクスの光景は魑魅魍魎オカルト千夜一夜行(チミモウリョウオカルトセンヤイチヤギョウ)そのものであったことだろう。
大軍勢を占める『クリスタルスカル』たちが魍魎の類に飲み込まれていく。
だが、それでもまだ数は圧倒的にクロノヴェーダに傾いている。正面突破を狙う大軍勢の勢いは輪の放ったパラドクスによって一時的にせよ足を止める結果となる。
「両翼に別れましたデスね。『サフィーナ・ミウ』を攻撃するために」
同時にそれは迂回路を取るということである。
敵は大軍勢。
正面から押しつぶすだけではなく両翼から迫り、ディアボロスたちの対応を遅らせようとしているのだろう。
だが、それはこちらが敵の戦力に気がついていなければの話だ。
「こちらには皆サンがいる。なら、ワタシは正面の敵を削りきりマショウ。気運はこちらに来ているようデス、勢いに乗りつつ油断せずにいきマショウ」
輪は仲間であるディアボロスたちに呼びかける。
敵の優位は数のみ。
こちらには連携しようとする仲間がいる。ならば両翼に展開した『サフィーナ・ミウ』を攻撃しようと迂回する敵部隊を任せ、輪は正面の敵に集中するのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
御守・樹
とうとうルクソールのテーベかぁ。確か川向うには王家の谷があったはず…ゲームでしか来たことないけど、(ディヴィジョンだけど)いつか本当に行けるといいなぁ。
ところでクリスタルスカルってエジプト由来のあったっけ?
多いのはマヤアステカの南米由来だって言ってるのが多かった気がしたけど。
迂回して狙ってくる集団もあるって話だしとっとと倒してしまおう。
先手必勝って事で、早業での神立で制圧射撃攻撃をする。攻撃のたびに移動して潜んでいる場所を特定されないようにする。
オーラはダッシュで距離を取る事である程度回避、あと囲まれるのも防ぐ。囲まれて纏まりつかれたら抜け出せるものも抜け出せなくなりそうだ。
巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』に迫るのは大軍勢。
ディアボロスの放った魑魅魍魎の大行進の如きパラドクスは、正面切ってクロノヴェーダ『クリスタルスカル』の群れを押し止める。
敵の優位は数だ。
その一点において『サフィーナ・ミウ』を守らんとするディアボロスは劣勢に立たされる。
「とうとうルクソールのテーベかぁ。確か川向うには王家の谷があったはず……ゲームでしか来たことな軽度、いつか本当に行けるといいなぁ……とは言え、今は目の前の敵をどうにかしなくっちゃあな!」
御守・樹(諦念の珪化木・g05753)は正面から迫る大軍勢に飛び込む。
先手必勝である。
敵は数を頼りに正面から飛び込んできている。
それにディアボロスのパラドクスの軌跡が見える。魑魅魍魎の行進は敵の軍勢とぶつかって、その勢いを減らしていた。
ならば、神立(カンダチ)の出番である。
「我が獣神王朝エジプトが誇る『スフィンクス』を奪い、我等が断片の王が座すテーベに迫るか! 断じてそれを許してはならぬ!」
『クリスタルスカル』の眼窩から神秘的な紫のオーラが漏れ、樹に迫る。
まとわりつき、己の生命力を奪おうとする災いを振り払いながら、樹はカスタマイズされた小型拳銃を構える。
「その水晶のドクロ、エジプト由来のあったっけ? マヤアステカの南米由来だって……ってまあ、そういうのはいいか!」
パラドクスの弾丸が雨の如く『クリスタルスカル』に叩き込まれる。
制圧射撃の弾丸は、まさに雨あられであった。加えて、この戦場と成った砂漠に渦巻く砂塵が『クリスタルスカル』たちの視界を覆う。
だが、樹には残留効果によって完全なる視界を得ている。
「見えているんだよ。お前たちの動き、迂回してくる部隊もな」
そう樹は見えている。
正面から押しつぶさんとする敵の軍勢とは他に戦力を分けて『サフィーナ・ミウ』を破壊しようと迫る敵部隊が。
それでも平静さを喪わないのは、必ず他のディアボロスたちが迂回部隊を叩いてくれると信じているからである。
戦場を疾駆しながら、紫のオーラの迸りを躱し樹は引き金を引き続ける。
砂塵に紛れ、『クリスタルスカル』の頭蓋の破片が飛び散る。
足を止めてはならない。
それを樹は理解するからこそ、立ち止まらぬことをこそ選択する。
「囲まれて纏わりつかれたら抜け出せるのも抜け出せなくなるぞ!」
他のディアボロスたちに呼びかけ、樹はさらにパラドクスの弾丸を迫る大軍勢に打ち込むのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
ナディア・ベズヴィルド
連携・アドリブ可
奴らもなりふり構っていられないか、ははははっ!
王家の谷を始めとした、テーベ周辺の拠点はもぬけの殻というしな。
ようやっとエンネアドどもの喉元に食いつく事が出来るのだ
この好機を逃してなるものか
ミウへの迂回部隊は他の仲間に任せ自身は大群を相手に立つ
仲間の残留効果を利用させてもらい
【飛翔】し戦況を偵察、観察しつつ
【完全視界】で視覚を確保し《風使い》《砂使い》で砂嵐を巻き起こし奴らの移動の阻害を試みる
同じ戦場の仲間と連携を取り乍ら隙を補い合い確実に数を減らす
光の超常現象…その程度で怖気てなるものか
PDの風の刃でオーラをいなしながら飛翔で回避を
ナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)は砂塵舞う戦場を見やる。
飛翔する体は砂と風と共に舞い踊るようであった。
「奴らもなりふりかまっていられないか、ははははっ!」
敵の戦力は本来、巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』を『百門の都テーベ』の城壁と『ルクソール神殿』からの戦力で持って挟撃するためのものであった。
そのために戦力を『ルクソール神殿』に集中させて伏していたのだが、それをディアボロスたちに看破されたことにより、こうして大軍勢として迫るしかなかったのである。
「ようやっとエンネアドどもの喉元に食いつくことが出来るのだ。この好機を逃してなるものか」
戦場に満ちる砂塵。
それが視界を覆い、見通しを悪くしている。
だからこそ敵の軍勢の目を引きつけるであろう戦場における飛翔も砂と風に遮られて、彼女を集中攻撃の憂き目に合わすことがなかった。
「見える」
逆に砂塵はこちらの視界もまた遮るものであった。
だが、ナディアの目には見えている。ディアボロスたちの戦い、その残留効果が齎す軌跡が。
完全なる視界。
砂塵に覆われぬ瞳で彼女は迫る『クリスタルスカル』の群れを認識し、馘首の守刃(ヤクトル・セイフ)を振るう。
吹き荒れる風の刃は彼女の激情を示すものであったかもしれないし、同時に誰かを護るものであったのかもしれない。
「簒奪者共が! 我等、獣神王朝エジプト』の誇りを……!」
『クリスタルスカル』から放たれる超常の光。
それがナディアの瞳を眩ませる。それでも彼女は目を見開く。
「……その程度で怖気てなるのもか」
風の刃が迫るオーラをいなしながら、彼女の瞳が見据えるのは、大軍勢の最奥。
漸く訪れたエンネアドの喉元に刃の切っ先を突きつける機会。
ディアボロスたちの戦いの軌跡は確実に彼女の背中を押している。
共に戦場にあること、それが共に補い連携を深め、数の優位を誇る敵を押しのけ始める。
「押している。このまま!」
ナディアは己の握りしめた拳がギリギリと軋む音を感じながら、風の刃によって迫る『クリスタルスカル』の頭蓋を一刀の元に断ち切り、雲霞の如き大軍勢を切り裂くのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
エレナ・バークリー
さすが、攻略旅団は手際がいい。お陰で二正面作戦をしないですみます。
ギザの大ピラミッドが失陥した今となっては、“断片の王”が座す『百門都市』テーベに籠もるしかありませんか。
その勝ち鬨を上げる前に、ルクソール神殿に配置されていた部隊を殲滅しなくては。
それでは、魔法騎士エレナ・バークリー、推して参る。
敵が放つ雹の雨は、魔力障壁で弾きましょう。元より私も、厳寒のハイランドで生まれ育った身。この程度の冷気は【寒冷耐性】で無効化します。
さあ、ハイランド仕込みの闇と雪を味わいなさい。闇黒に舞い踊る白華の断絶で、クリスタルスカルに「貫通撃」や「薙ぎ払い」で精霊剣を打ち込んでいきます。
敵の集う方向へ向けて前進!
「さすが、手際がいい」
エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』の正面に迫るクロノヴェーダの大軍勢を見やる。
クロノヴェーダたちにとって本来であれば、あれはこちらをテーベの城壁と挟撃するための戦力であった。
けれど看破されたことにより『ルクソール神殿』に伏した戦力でもってこちらに迫るしかなかったのだ。
挟撃を免れたことはディアボロスたちにとって幸いであった。
「ギザの大ピラミッドが失陥した今となっては、断片の王が座す『百門の都テーベ』に籠もるしかありませんか」
ならばこそ奪還するための戦いが始まる前に『ルクソール神殿』の戦力を叩き潰さなければならない。
エレナは己の手にした精霊を召喚するための術式が彫り込まれた魔法の小剣を抜き払う。
パラドクスに寄って揮われるのは、闇黒に舞い踊る白華の断絶(アンコクニマイオドルハッカノダンゼツ)。
血染めの桜吹雪と見紛う氷晶の渦が巻き起こり、『クリスタルスカル』の放つ雹と交錯し、互いの身を打ち据える。凍えるような冷たさがエレナの体を覆っていく。
だが、彼女は前を向く。
「魔法騎士エレナ・バークリー、推して参る」
彼女の身の内に宿る魔力障壁が『クリスタルスカル』の放った雹の一撃を受け止め、生命力を奪う冷たさに耐えるのだ。
「第7の災いを受けても尚来るか! 我等が誇りである『スフィンクス』を奪った者どもが!」
『クリスタルスカル』の口蓋が開き、さらに雹が迫る。
「ハイランド仕込みの闇と雪を味わいなさい」
精霊剣の斬撃と共に撃ち込まれる氷晶の渦が巻き起こり、『クリスタルスカル』の頭蓋を叩き割る。
破片が舞い散る。
どちらも戦場という闇の中で煌めく輝きであった。
いずれも周囲に冷気を吹き荒ばせるパラドクス。けれど、エレナは立ち止まらなかった。
敵の軍勢の集中する壁を打ち破るように、共に戦うディアボロスたちが打ち込む弾丸、魍魎の群れ、風の刃が切り裂く。
その最中は彼女は走る。
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」
敵を穿つ刃を叩き込むため。
ただそのためだけに彼女は氷晶の渦と共に厳寒を思わせる疾風のように戦場を駆け抜けるのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
一里塚・燐寧
ねぇねぇ、クリスタルスカルって中南米だよねぇ?
しかも本物の発掘品じゃなくて、捏造品だって言われてるやつっしょ
……ま、全部が嘘で出来てるクロノヴェーダにはお似合いかも
迫りくる頭蓋骨の群れに頭の中で狙いをつけながら
クロノヴェーダに葬られた犠牲者の怨念との、復讐の契約から≪否定の呪力≫を引き出す
更に高速詠唱で迅速に術を練って、『呪式:凍傷離腐』を放つねぇ!
きみ達の仮初の生を殺し尽くして、永遠に休ませたげるよぉ
それがリターナーとして……蘇った死者の同類として出来る、たった一つの優しさだからねぇ
反撃の超常現象は魔術知識で内容を見切り
避けきれない分は≪テンペスト・レイザー≫の分厚い刀身を盾代わりに防ぐねぇ
クロノヴェーダ、『クリスタルスカル』の放つオーラは目がくらむほどの凝縮したオーラの光だった。
戦場にあって放たれれば、それはディアボロスたちの視界を奪うものであったことだろう。
だが、一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は迫りくる頭蓋骨の群れに頭の中で狙いをつける。
クロノヴェーダに葬られた犠牲者の怨念。
そして、呪詛を持って力を引き出す。
練り上げられた呪式:凍傷離腐(ヘクスアーツ・デッドオンウインター)は殺意と怨念の波動となって『クリスタルスカル』の群れに解き放たれる。
その波動に寄って『クリスタルスカル』の動きが凍りつくように止まる。
けたたましく歯を打ち鳴らして口蓋より放たれていたディアボロスに対する怒りの声は、もう響かない。
「ねぇねぇ、クリスタルスカルって中南米だよねぇ? しかも本物の発掘品じゃなくて、捏造品だって言われてるやつっしょ……ま、全部が嘘で出来てるクロノヴェーダにはお似合いかも」
彼女の言葉をもう『クリスタルスカル』たちは聞くことはできなかったかもしれない。
パラドクスは殺意と怨念によって、彼等を『死』という状態へと押しやる。
それは彼等の動きを鈍らせ、一群を砂塵の中に落とす。
「きみ達の仮初の生を殺し尽くして、永遠に休ませたげるよぉ」
燐寧は、ゆらりと戦場に立つ。
彼女の引き出した存在を否定する呪力は、彼女のパラドクスとなって『クリスタルスカル』たちに放たれる。
近づくだけで凍結したように次々と砂塵の中に墜ちては砕けていくのは、他のディアボロスたちの攻勢があってのことだろう。
魍魎が敵の進撃を押し留め、弾丸が亀裂を走らせ、風の刃が断ち切る。
戦場には氷晶が降り注ぐ。
それは彼女のパラドクスと同じように……いや、彼女のパラドクスは凍りつかせたように見えるだけだ。生命というエネルギーを奪い尽くし、存在自体を否定する呪力。
「それがリターナーとして……蘇った死者の同類として出来る、たった一つの優しさだからねぇ」
放たれる超常の光を彼女はチェーンソー大剣の刀身で防ぎながら、砕け散る破片を踏み砕いて進む。
敵の軍勢はすでに多くが劣勢に立たされている。
残る敵を叩きのめし、この軍勢を率いるアヴァタール級を打倒しなければならない。
そのためにこそ彼女は満ちる殺意と怨念を撒き散らすのだ。
成功🔵🔵🔴
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
ハーリス・アルアビド
体を持たず頭部だけとは…この者達は冥界で罰を受けていた罪人なのでしょう。彷徨っていてはいつまでも罪を償えず二度と復活できない死を賜るかもしれません。大地の神ゲブよ、この者達を冥界に戻すためにお力添えを。
敵軍はこの者達だけではありません。消耗戦にならないよう味方と協力し一気呵成に攻め込み素早く終わらせましょう。
私は【ゲブへの嘆願】による砂礫と衝撃波で【吹き飛ばし】集団に穴を開けて味方が攻め込みやすくします。迸る砂礫は熱砂の大地そのもの。雹の冷たさなど溶かして見せましょう。
包囲しようとする敵集団には【パラドクス】で吹き飛ばし、打ち漏らした者は私が直接【粉砕】します。
クロノヴェーダの大軍勢の多くを占めるのは水晶の如き髑髏『クリスタルスカル』であった。
空に浮かび、禍々しきオーラを解き放ちながら雹を振り落とす姿は、正しく災いそのもの。
雹は災の一つに数えられるだろう。
住居の屋根を打ち砕き、作物に甚大なる被害を与える。
そんな人にとっての災いを撒き散らす『クリスタルスカル』を見やり、ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)は思わずつぶやいていた。
「体を持たず頭部だけとは……この者達は冥界で罰を受けていた罪人なのでしょう」
罪人が齎す災い。
罪を犯した者が、さらなる災厄を現世に齎すのならば、それをハーリスは止めねばならぬと砂塵満ちる戦場に飛び込む。
「彷徨っていてはいつまでも罪を償えず二度と復活できない死を賜るかもしれまえん。大地の神ゲブよ、この者達を冥界に戻すためにお力添えを」
ゲブへの嘆願(ゲブヘノタンガン)によって放たれるは衝撃と砂礫。
それが魍魎の突撃に寄って勢いを削がれた『クリスタルスカル』の軍勢に叩き込まれる。
吹き飛ぶ頭蓋は、すでに弾丸を撃ち込まれ亀裂を走らせていたがゆえに容易に砕かれていく。
この戦いは消耗戦に成ってはならない。
巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』こそが守らねばならないもの。クロノヴェーダの挟撃を防ぐ事ができたとは言え、敵の戦力は膨大そのものだ。
ここで巨大砂上船に打撃を与えられては、テーベの城壁を破る突撃に支障が出てしまうかもしれない。
それを敵も理解した上での迂回作戦なのだろう。
「迸る砂礫は熱砂の大地そのもの。雹の冷たさ、災いなど溶かして見せましょう」
一気呵成。
正面から迫る大軍勢を打ち払わんとしたディアボロスたちの勢いはまさにそれであった。
敵の優位である数をディアボロスたちは連携という手段でもって為す。
風の刃が軍勢を分断し、氷晶の煌めきが合流を防ぐ。
さらに撒き散らされる殺意と怨念が敵を死に追いやる。さらには~るすの放つパラドクスは弱った敵を容易に打ち払う。
亀裂走る頭蓋が喚く。
「簒奪者共に負けることなど……!」
「冥界にお戻りなさい……災いなど人は乗り越える術を持っているのですから」
放つ衝撃波の一撃が『クリスタルスカル』を散り散りに砕いた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【動物の友】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
伏見・逸
(連携アドリブ歓迎・残留効果は利用できるだけ利用)
こいつ(サフィーナ・ミウ)を守ればいいわけだな
そのためなら暴れ放題、と。悪くねえ
周囲のディアボロスと協力し、戦況把握・情報共有
【禍竜の鉄槌】使用
サフィーナ・ミウを狙ってやってくる敵を【泥濘の地】で足止めしつつ殲滅
敵に囲まれないように注意して立ち回る
怪我は大して気にしないが、分断されて味方を見失ったり、周囲が見えなくなるのは避ける
サフィーナ・ミウに近いところにいる敵個体を最優先に
後は止めを刺せそうな個体>敵が集まっていて撹乱や足止めの効率が良さそうな所、の順に優先して狙う
見落とし・見逃しがないようにとどめは確実に刺す
抜かせやしねえよ、全部ぶっ潰す
巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』は『百門の都テーベ』の城壁を破る突撃のために必要不可欠な存在であった。
だからこそ、クロノヴェーダは捨て置くことができない。
同時にディアボロスたちにとってもそれは同じであった。
敵の部隊が城壁と『ルクソール神殿』に伏した戦力で持って挟撃しようというのもう頷ける。
だが、それは成らなかったのだ。
だからこその大軍勢に寄る圧殺。
「こいつを守ればいいわけだな。そのためなら暴れ放題、と。悪くねえ」
伏見・逸(死にぞこないの禍竜・g00248)は傷跡残る頬を不敵に笑みの形にし、その鋭い眼光でもって正面から迫る軍勢を見やり、そして迂回してくるクロノヴェーダたちを見据える。
「迂回するために進撃速度が遅くなって、こっちに対処されるってわかってねえのならよ」
正面の大軍勢と戦うディアボロスたちのパラドクスが刻む残留効果の軌跡を逸は見る。
その軌跡から彼は選び取る。
側面から『サフィーナ・ミウ』を襲わんとしていた、トループス級『マミー屑人兵』は石斧を振り上げながら一歩を踏み出して、その足が取られたことに気がついただろう。
「……?」
乾いた大地。砂漠たる大地が、今まさに湿気を含んだ泥濘へと変わっていた。
歩みが遅くなる。
ただでさえ、迂回に寄って『サフィーナ・ミウ』に取り付く時間が遅れているのだ。
「へっ、今更気がついたところで。砕けて吹っ飛べ!」
禍竜の鉄槌(カリュウノテッツイ)たる一撃が『マミー屑人兵』へと叩き込まれる。
白いさやに収められた長ドスが彼のドラゴニアンの翼による加速を受けて、泥濘もろともに『マミー屑人兵』を打ち砕く。
吹き飛ぶ体の破片がバラバラと泥濘の地に落ちていく。
さらに逸は走る。足を止めない。敵の石斧を恐れるわけではない。
分断されて自分が味方を見失っては意味がない。
砂塵はディアボロスの残した残留効果の軌跡によって完全なる視界を得ている。ならばこそ、彼は走る。
一兵たりとて逃しはしない。
「……!」
「抜かせはしねえよ、全部ぶっ潰す」
長ドスの一閃が逸の横を抜けて『サフィーナ・ミウ』に取り付こうしていた敵を一撃の元に叩き潰す。
交錯した石斧の一閃が彼の上腕をかすめ、その下にある『不死身の龍』の入れ墨を顕にする。
そう、その入れ墨より後ろに進むことは能わず。
そう云うかのように、龍は長ドスの剣呑なる輝きが砂塵に煌めくのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
十野・樞
アドリブ連携歓迎
お互い孤立せぬよう仲間と共闘
さて、正面はひとまず仲間に任せて
俺はこちらの掃討に励むかね
しかし、蘇らされた挙げ句があの姿か
さらに屑として捨駒にされちまうとは……何とも酷悪に過ぎる
俺は、酒が不味くなるような話は大嫌いなんでな
だから、とっととあるべき姿に還ってもらうぜ
敵軍勢先頭など砂上船に近い敵を優先的に攻撃
高速詠唱・連続魔法で叶う限り素早く続け様にパラドクス展開
浄化つきの酒で精製した万能溶解液を敵にぶちまけ、敵を溶かしつくし自爆を妨害阻止
とっておきの末期の酒だ、遠慮なく持って行け!
同時に【泥濘の地】で疾走を妨害
結界術・衝撃波・吹き飛ばしで誘爆範囲狭めるべく敵陣形を撹乱・散らす
狂ったような声が響き渡る。
それは意味のない音であったし『マミー屑人兵』たち自身にも理解できぬものであったのかもしれない。
大軍勢より分かたれ迂回して巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』に迫る部隊は、泥濘と化した大地に寄ってさらなる失速を余儀なくされていた。
ディアボロスたちの戦いによって刻まれた残留効果の軌跡は確実に数の優位を持つクロノヴェーダの軍勢を退けつつ在った。
「蘇らされた挙げ句があの姿か」
十野・樞(division by zero・g03155)は思わずこみ上げるものを飲み込むしかなかった。
正面の軍勢は味方たちに任せ、迂回してきた部隊を阻む。
『サフィーナ・ミウ』はテーベの城壁を破るために必須だ。
ここで損害を被っては奪還するための戦いに支障が出るだろう。ならばこそ、守らねばならない。
だが、こちらに向かって疾走する『マミー屑人兵』たちは胸の魔石を輝かせている。
「……ッ!!」
狂乱と言ってもいい。
胸の魔石によって自爆し、『サフィーナ・ミウ』に打撃を与えるように支持されているのかもしれない。
「捨て駒にされちまうとは……何とも残酷にすぎる」
だが、その疾走すらも泥濘と化した大地に寄って失速している。
こちらに近づく前に樞はパラドクスを発動させ、アルカヘストシャワーを解き放つ。
生成された万能溶解液がぶちまけられ、泥濘に足を取られた『マミー屑人兵』の体ごと魔石を溶かし尽くす。
「とっておきの末期の酒だ、遠慮なく持って行け!」
それは手向けの酒であるともいえるだろう。
樞にとって酒とは美味しく飲むためのものである。だからこそ、『マミー屑人兵』たちの境遇に哀愁を感じたのかもしれない。
彼等の姿が、ではない。
彼等の踏みにじられた人生が、である。
そんな話は彼が最も嫌うもの。
「だから、とっととあるべき姿に還ってもらうぜ」
死者は塵に。そ
そして大地に還るべきだというように樞は浄化の酒と共に死者を清めるように『マミー屑人兵』たちを退け続けた。彼等の突進は止まらない。
命ぜられるままに突撃を繰り返す。
無為なる生命であったかもしれない。だからこそ、それを打倒する。
それだけが彼に出来る唯一であるというように。
大成功🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
クィト・メリトモナカアイス
んむ。それでは我もこっちに行こう。
同じ戦場の他のディアボロスと連携。
他の人達に合わせて【泥濘の地】を展開。サフィーナ・ミウまで辿り着けぬよう足止め。
んむ。エンネアドは飛べるけれど。基本的にミイラは飛べぬ。
これで足止めになるはず。
汝らには恨みはないけれど。
汝らを眠らせるのも、きっと我の役目。
黄金猫拳打棒を砂漠に叩きつけて「ツールインパクト」。地形を変えるほどの衝撃でマミー屑人兵を倒しつつ、時間稼ぎで他の人が攻撃する隙を作る。
マミー屑人兵に近づかれそうでも後退はせず、攻撃されそうなら黄金猫拳打棒で防御・応戦。
人は蘇る。それがここの常識だったけれど。
間違いなく、これは良くないもの。
巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』を襲う部隊は大軍勢から分かたれ両翼でもって囲い込むように展開していた。
だが、元より迂回しなければ囲い込みは成し得ることはできず。
そして、迂回するということはそれだけ正面切っての軍勢との激突から、さらに遅れるということだ。
しかもディアボロスたちの戦いが残したパラドクスの残留効果の軌跡は大地を乾いた砂から泥濘の地へと変えた。
足を取られるように『マミー屑人兵』たちは『サフィーナ・ミウ』に取り付いての自爆攻撃のための疾走得られなかった。
「んむ。やはり足止めは上手く行っているようである。エンネアドは飛べるけれど。基本的にマミーどもは飛べぬ」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は戦況を見定める。
砂塵舞う戦場にあっては、戦いの残す軌跡がディアボロスたちに完全なる視界を与えている。
正面の軍勢との激突は煌めくパラドクスの輝きに寄って察することができる。
「足止めができたのならば」
クィトは手にした黄金猫拳打を泥濘たる大地に叩きつけ、ツールインパクトの衝撃でもって迫りくる『マミー屑人兵』たちを吹き飛ばす。
大地を大きくえぐった一撃は、『サフィーナ・ミウ』に迫る『マミー屑人兵』たちをさらに遠ざけることだろう。
「汝等に恨みはないけれど」
クィトは大きくえぐれた大地に落ちる彼等を見下ろす。
そう、恨みはない。
だが、彼女の心には哀れみがあったのかもしれない。
死した後に蘇生することができる。エンネアドが齎すのは奇跡だった。それによって彼等は信仰を得た。
それは獣神王朝エジプトにおいての常識。
「アー……ッ!!」
狂ったような声。
『マミー屑人兵』たちの狂気に満ちた声が響き渡る。
これが人々の求めた死の後に訪れる安息だとはいい難いものがあった。
間違いなく、これは良くないものだとクィトは想うのだ。
生きる者たちがこれを見て心を死という恐怖から守られるとは思わないだろう。
だからこそ、クィトは手にした打棒を彼等に振り下ろす。
「汝らを眠らせるのも、きっと我の役目」
静かに。
けれど、確実に叩き込まれる一撃に寄って『サフィーナ・ミウ』に迫る敵を打倒し後顧の憂いを断つのであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!
「両翼の迂回部隊が全滅だと
……!?」
その報告を受けた『サフィーナ・ミウ』に迫る大軍勢の後方に座すアヴァタール級『ミルザム・シャアバーン』は忌々しげに報告を告げた頭蓋を蹴り飛ばして立ち上がる。
未だ砂塵の向こう側ではディアボロスと己の士気する軍勢が激突している。
煌めくパラドクスの輝きを見やり彼は配下であるトループス級を見下すように侮蔑する。
「やはり屑は何処まで行っても、どれだけ集まっても屑というわけだな。俺が打って出る。その後、お前たちはあの奪われし『スフィンクス』を奪還せよ」
手にした曲剣を抜き払い、『ミルザム・シャアバーン』は前に歩み出る。
苛立ちは焦燥に変わる。
これだけの大軍勢を与えられながら結果を出せないどころか、潰走してテーベに逃げ込むなど在ってはならない失態だ。
力を求め、力に溺れる。
故に彼は強大な力を求めた。
「これは試練だ。そうだ。試練だ。これを乗り越えなければ、俺はより強大にはなれぬということ」
握りしめた曲剣の柄から血が滲む。
それほどまでに怒り狂っていたのだ。
己の力への希求、それを妨げるディアボロスという存在に対し、彼は憎悪と怒りに満ちた眼差しを向ける。
「お前たちは俺の試練。打倒すべきもの。喜べよ! お前たちを糧に俺はさらなる高みに昇るのだ!」
十野・樞
アドリブ連携歓迎
死角を突かれぬよう仲間と共闘
結界術で僅かでも仲間の防御力強化
ミルザム――Murzimかね
なら「吠えるもの」とはよく言ったもんだ
は、実のねえ戯れ言ばかり吠えてんじゃねえよ
てめえの言うことは、その通り――ああ、その通りだぜ、だからどうした?
戦いに身を置く魔術師崩れが清廉潔白とは
あちらも端から思ってねえだろうが
こう返せば多少のフェイント・不意打ちになるかね
惑わされはしねえがムカつきはする
高速詠唱、苛立ちを込め全力魔法でパラドクス展開
奴のわめき声と鎖の影に隠し縫うようにして、致死の毒刃の背理を放つ
自身に酔って目が眩んでいる場合かね?
敵攻撃は観察・看破で見極め
衝撃波で軌道を曲げいなす
大軍勢を率いるアヴァタール級『ミルザム・シャアバーン』の曲剣の切っ先が剣呑に煌めく。
そして、じゃらりと鎖の音が響く。それは十野・樞(division by zero・g03155)にとって耳障りなものであったことだろう。
「は、身の無ねえ戯れ言ばかり吠えてんじゃねえよ」
「そういうのはな、圧倒的な強者が言うことだ、ディアボロス。お前たちは俺の踏み台だ。さらなる力を手に入れるためのな」
互いの視線が絡まる。
大規模な軍勢との戦いの最中である。トループス級の介入はない、と思っていたとしても敵はこの乱戦を利用してくるだろう。
何より、鎖に繋がれた子供の幻影が彼の意識を惹き付ける。
だが、樞は止まらない。
かの子供の姿に目を取られた瞬間、『ミルザム・シャアバーン』の放つ鎖が彼の頬をかすめる。判断が遅れていれば、その瞬間に己の首を締め上げ、引きちぎるほどの一撃。
「お前たちディアボロスは女子供だろうと関係ないんだろう。そういう目をしている、お前は」
その言葉に樞は頷くしかなかった。
そのとおりだと。
己は戦いに身を置く魔術師。清廉潔白とは己も思わなければ、あちらも思っていない。
ならばこれは駆け引きだ。ただの。
だが、こちらを揺さぶろうとしている言葉はわかる。
「てめえの言うことは、そのとおり」
心に怒りが灯る。それはディアボロスとしてクロノヴェーダとの戦いに赴くにあたって必要な怒りだ。
奪われた怒り。
故に彼は怒りこそすれ惑わされることはない。
「ああ、そのとおりだぜ、だからどうした?」
漲るパラドクス。
戦場に残る軌跡を手繰り寄せる。
耳障りな敵の言葉など。子供が惹きつけられくぐもった悲鳴めいた声など。
ぴくり、と指が苛立つように動いた。
それは躊躇いであったのかもしれない。
「そうは言うが、しっかり躊躇っていやがるじゃあねえか、ディアボロス!!」
「Sit tibi terra levis.(シト・ティビ・テッラ・レウィス)……自身に酔って目が眩んでいる場合かね?」
聞く必要など無い。惑う暇などない。あるわけがない。鎖を見る。子供の幻影を見る。そして、その間隙をこそ彼は見つけ出すのだ。
放つパラドクスの衝撃波が迫る鎖の軌道をいなし、曲げる。
その影を縫うようにして放たれる毒刃が『ミルザム・シャアバーン』の身に突き立てられた。
成功🔵🔵🔴
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
小佐田・輪
力を求めるひたむきさと手段を選ばない戦い方、ひたすら面倒くさいデス
『万象接続』を使いマス
敵の情報や弱点、パラドクスの詳細等を「看破」しマショウ
客観的に考えてただの子供ではなさそうデスけどね、確証がないと躊躇ってしまいマス。恨まれるのは嫌ではなかったはずなのデスが
【飛翔】で機動力を確保しつつ、【泥濘の地】で足止め、得た情報を生かして攻撃デス、もう躊躇いマセン
得た情報はできる限り共有しマス
皆サンとも可能な限り連携、援護しマス
他に有用な残留効果、技能があれば活用しマス
恨むならいくらでも恨んでください……
毒刃の一撃がアヴァタール級『ミルザム・シャアバーン』の肩を切り裂く。
血潮は彼にとって意味のないものであったが、身を焦がすパラドクスの一撃は彼の曲剣振るう業の冴えを鈍らせるものだった。
「チッ……厄介だな。だが」
「あうっ!?」
鎖を引き寄せ彼が盾のようにしたのは鎖で腕を同士を繋いだ子供であった。引き寄せ、首根っこを掴んで眼前に突き出す。
盾にしてるのだとディアボロスたちに同様が走ったかもしれない。
それが彼の狙いだとわかっていても、子供の幻影は彼等に躊躇いを生み出したかも知れなかった。
だが、小佐田・輪(紡ぎ紡がれしオカルトマスター・g01356)はパラドクスに輝く赤い瞳でもって見る。
見つめる。
赤い瞳は見るのは、万象接続(アカシックコネクト)によって見通す子供の幻影の姿。
「力を求めるひたむきさと手段を選ばない戦い方、ひたすら面倒くさいデス」
首を掴まれて眼前に突き出されている子供は幻影である。
客観的に見てもただの子供ではないと理解できる。
だが、とは言え確証が欲しい。
輪を含め、多くのディアボロスがその姿に躊躇いを見せるだろう。
そして、戦いにおいて躊躇いとは隙を生み出すものである。
「お優しいディアボロス! そういうのはな、欺瞞っていうんだよ! 殺されたやつに言い訳する口がないのと同じようにな!」
迫る曲剣。
その切っ先の鋭さを輪は見ただろう。
恨まれるのは嫌ではなかったはずだ。
自分はそうだと思っていたのに、確証というものがなければ彼女もまた躊躇いを生み出す。
突き出された剣の一撃が輪の体を切り裂く。
痛みが走る。これは躊躇いのために生まれた傷。
「嫌だ、怖いよ! なんで、そんな目で僕を見るの!」
その言葉も。
何もかもが偽りである。
幻。影。
故に、輪は曲剣の一閃を致命傷にしない。背後に飛び退り、さらに踏み込む『ミルザム・シャアバーン』の足を泥濘に変えた大地で止める
「恨むならいくらでも恨んでください……」
肉体の傷は癒やせばいい。
だが、心の傷はそうは行かない。だから、敵はそこを衝く。
「もう躊躇いマセン」
煌めく瞳が見据えるのは奪われたものを奪い返す未来。
彼女の赤い瞳が幻影を貫き、『ミルザム・シャアバーン』の肉体を貫く。
「あれは子供の幻影デス! そこに子供は、本当は、いないのデス!」
その言葉がディアボロスたちの背を押すかはわからない。
けれど、人の心を弄び、傷つける敵の言葉に翻弄されぬようにと輪は己の言葉でもって叫ぶ。
成功🔵🔵🔴
効果1【平穏結界】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
伏見・逸
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ利用する)
(ネメシスモード:背の翼が巨大な腕に変形する)
周囲のディアボロスと協力、隙が生じないように立ち回る
屑だの糞だの腐れ外道だのは、散々言われてきたから慣れてる
てめえの言う通り、気に食わねえ奴はなんだって潰すさ
…てめえからだって、似たような臭いがするぜ?
【狙い撃つ災禍】使用
子供を盾にされて一瞬動きを止めてしまうが(自分でも理由はわからない)
翼(ネメシス化で腕に変形している)で鎖を受け止め、攻撃を続ける
負傷は気にせず攻撃優先
そんな手で怯むような善人だと思われた事が、実際何故か一瞬止まっちまった事が、腹立たしい
てめえが見たモノごと、さっさと潰れて潰れろ
あれは子供の幻影だと告げる声が戦場に響き渡る。
その言葉を受けアヴァタール級『ミルザム・シャアバーン』は舌打ちする。彼の腕に繋がれた子供。それは確かに幻影であった。
けれど、幻影であったからといって子供を盾にする者を前にして躊躇いが全く生まれないわけではない。
伏見・逸(死にぞこないの禍竜・g00248)もまたそうであった。
どれだけ屑だの糞だの腐れ外道と散々に言われてきたのだ。慣れきっている。
「てめえの言う通り、気に食わねえ奴はなんだって潰すさ」
「相手が女子供であってもか。ああ、くそったれだな。結局の所なんだかんだ言いながら最終的に開き直るだけなんだな」
鋭い鎖の軌道が逸に迫り、その腕を絡め取り大地に彼を引き摺り倒す。
砂が口の中に入り込み、噛み締めた歯からは嫌な音が頭蓋に響く。
だが、それでも逸は立ち上がり駆け出す。
彼の鋭い眼光が見据えるのは『ミルザム・シャアバーン』。子供を盾にしてディアボロスを葬りさろうとしているクロノヴェーダだ。
「……てめえからだって、似たような臭いがするぜ?」
「だったらなんだよ。やすい挑発だな、ディアボロス!」
膨れ上がる怒り。
目の前のクロノヴェーダは奪ってきたのだ。
復讐の神の名を体現するかのように背の翼が巨大な腕へと姿を変える。
戦場に残った残留効果の軌跡を逸は見た。
ディアボロスたちが紡いできた戦いの軌跡はいつだって彼の背中を押す。
パラドクスの煌めきを受けた翼の変形した腕が握りしめた拳が『ミルザム・シャアバーン』へと放たれる。
「おっと!」
だが、次の瞬間、拳と『ミルザム・シャアバーン』の間に子供が鎖で引き寄せられる。
振り抜く。
そう思っていた。
だが、逸の拳は止まる。止めてしまった。
自分でも理由がわからない。困惑が逸の中に広がる。それが決定的だった。鎖の一撃が肉を削ぐように揮われ、血潮が砂塵に飛ぶ。
「ハッ! 無様だな善人気取り! 躊躇ってんじゃねえよ!」
嗤う声が聞こえる。
それに逸は苛立つ……いや、違う。
善人だと思われたことが、そして事実拳を止めてしまった己に対する怒りが湧き上がる。
痛みも、傷も関係ない。
あるのは怒りだけだ。
「めてえが見たモノごと、さっさと」
鎖の一撃は確かに痛烈。
だが、踏み込めばいいのだ。止まる理由などなかったのだから。
体を押し込み、両翼の拳が放つは狙い撃つ災禍(ネライウツサイカ)。
「潰れて潰れろ」
その言葉と共に満ちる怒りの一撃が叩き込まれた。
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
クィト・メリトモナカアイス
汝、力を求める者。
汝はどうして力を求めるのかな?
んむ。ちょっと聞いてみたかっただけ。
我はこの国の民全てを守る。そのためには当然。全てを守れるくらい強くなくてはならぬ。
故に。我は強いし負けぬ。
子供を盾にしてきたらモナカたちは停止させよう。
そして「震わすは鬣なき獣」。フルパワーの黄金猫拳打棒で子供を殴り飛ばし、鎖を弾き飛ばし、ミルザム・シャアバーンも殴り飛ばす。
我にとっては。
生者も、死者も、その子供も、さっきのミイラも、汝も。全て変わらぬ。
この国の民であれば我が守る。
この国の民を害するのであれば。守るために我は打ち倒す。
我は守護者。そこに迷いはない。
痛烈なる拳の一撃がアヴァタール級『ミルザム・シャアバーン』の胴を撃ち抜く。
吹き飛ばされながらも鎖で繋がれた子供をひきつけ、彼は嗤う。
「まだまだだよなぁ! ディアボロス! まだだ! もっと力を!」
「汝、力を求める者。汝はどうして力を求めるのかな?」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は砂塵の中から飛び出し、浮遊球体ガジェットと共に『ミルザム・シャアバーン』へと迫る。
鎖の一撃を受け止めるガジェットたちが地面に叩きつけられる。
曲剣の一閃がクィトに迫り、血しぶきが舞う。
「貴様らみたいな気に食わねぇ善人気取りを嗤って殺すためだよ」
盾にするように子供の幻影がクィトの反撃たるガジェットの突進の前に突き出される。
動きが止まる。
止めてしまう。
どれだけあれが幻影であると告げられたとしても、人の眼は目の前の現実を見てしまう。たとえ、それが幻影であると知ってもなお、躊躇ってしまう。
クィトもまた同様であったのだと『ミルザム・シャアバーン』は嗤った。
動きを止めた。躊躇った。
そう嗤って、彼の曲剣がまた振り上げられる。
「んむ。ちょっと聞いてみたかっただけ」
だが、彼女は震わすは鬣なき獣(フルワスハタテガミナキケモノ)となる。
ガジェットが停止し、その場に落ちた瞬間『ミルザム・シャアバーン』は見ただろう。
戦場に残る残留効果の軌跡を踏みしめ、その手にした打棒を握りしめた彼女が盾にした幻影の子供を打ち据え吹き飛ばしつながれが鎖がピンと伸びる光景を。
「……ハ?」
「我はこの国の民全てを護る。そのためには当然。全てを守れるくらい強くなくてはならぬ。故に。我は強いし負けぬ」
「虚勢を張るなよ! このクソが! なんだかんだと理屈を付けておいて、結局は殺っちまうだけって話だろうが!!」
子供の幻影の姿は見えない。
クィトにとって、それは重要ではなかった、そう。
「生者も、死者も、その子供も、さっきのミイラも、汝も。全て変わらぬ」
己の中にある怒り。
奪われた怒りの源。奪われたから奪い返す。
自分が守らねばならぬと定めたるを護る。
故に彼女の手にした黄金の打棒が閃くようにして振るい上げられる。
「この国の民であれば我が護る。この国の民を害するのであれば。守るために我は打ち倒す」
黄金の一閃が『ミルザム・シャアバーン』の頭蓋を割るように一直線に落とされる。
轟音が鳴り響く。
「我は守護者。そこに迷いはない」
成功🔵🔵🔴
効果1【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
一里塚・燐寧
あーあ、かわいそー
自分もあのマミー達と同じ、替えの効く駒って気付いてないんだ
でももう焦らなくていいんだよぉ
すぐ永遠に休めるからねぇ
足元から濁流のように湧き上がる呪いのオーラで身を包み
禍々しい巨大恐竜型のネメシス形態を形作るよぉ
肩の翼状器官から紫の火を噴き出して【飛翔】
敵の頭上をホバリングで旋回しながら
クロノヴェーダの犠牲者の怨念と契約して得たエネルギーを高速詠唱で素早くチャージ
臨界点まで溜め込んだら、『闇雷収束咆・猛爆砕』として口から放つよぉ!
現世の夢はもうおしまい。夢の続きは、あの世で眠りながら見るんだねぇ!
あとは爆破した火球による轟音と吹き荒れる砂埃で
反撃の慟哭を掻き消し、敵から離れるよぉ
轟音と共に叩きつけられたアヴァタール級『ミルザム・シャアバーン』の体が砂塵の奥から立ち上がる。
だが、その体は揺れている。
これまで紡がれてきたディアボロスたちの攻撃は確実に彼を消耗させていた。
「俺がこんな所で終わるわけがないんだよ。俺は選ばれた存在だ! 見ろよ、これだけの軍勢を任されているんだ! お前たちのような存在とは違う!」
違うんだよ! と咆哮するように彼は叫ぶ。
「あーあ、かわいそー」
だが一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は、これまで散々にディアボロスたちを嗤った彼を見やり言う。
「自分もあのマミーたちと同じ、替えの効く駒って気づいてないんだ」
「何を言う……!」
それを侮蔑と請け負った『ミルザム・シャアバーン』の腕が鎖を惹き付ける。
子供の幻影が苦しむように喉元に食い込んだ首輪を掴みながら涙を浮かべ悲痛なる叫びを上げた。
だが、燐寧の言葉は穏やかであった。
足元からせり上がる濁流の如く湧き上がる呪いのオーラが身を包んでいく。
人の形は失せて、其処にあったのは禍々しいという言葉でしか表現できぬ程に膨れ上がった復讐の神の名を体現するかの如き威容。
巨躯だった。
巨竜の如き姿であった。
「でももう焦らなくていいんだよぉ」
翼のような器官から噴出する紫の炎が翼のように翻り、巨竜が『ミルザム・シャアバーン』の頭上へと飛び立つ。
彼女の体に満ちるのは犠牲者の怨念。
その契約によって得られたエネルギーの迸りが彼女のパラドクスとなって満ちていく。
肉体に満ちる怨念は爆ぜるように蠢く。
「や、やだ……いやだ! 怖いのも、痛いのもいやだよ! なんでこんなことをするの!」
その言葉に彼女は止まらない。
「すぐに永遠に休めるからねぇ。現世の夢はもうおしまい。夢の続きは」
巨竜の口蓋より放たれる火球は、怨念の塊そのもの。解き放たれた闇雷収束咆・猛爆砕(プラズマ・ダーク・ハウリング・ノヴァ)の一撃が幻影ごと『ミルザム・シャアバーン』に撃ち込まれる。
「あの世で眠りながら見るんだねぇ!」
火球が崩れ、爆砕するように轟音と衝撃波を戦場に解き放つ。
怖いのも、痛いのも一瞬。
きっとそうであったら、慟哭をかき消し、その反動を受けながら燐寧は吹き荒れる砂埃に紛れるようにして、その場を離れていくのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【建造物分解】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
ナディア・ベズヴィルド
何たる愉悦。思うようにならないから配下に当たるのはみっともない。己の力量を過信しすぎじゃない?
御機嫌よう、ミルザム。その面を拝みたかったわ。
心にも無い事を心を込めた真実のように語るその口をきけなくしてあげる
不快だわ
此度の戦いではジェネラル級が一体も出て来ていない、貴様も所詮捨て駒よ。
繋がれた鎖の幻影は我が子の姿…偽物と知りながらも心中かき乱されて。
ほんと嫌な男…
ネメシスモードを発動(銀髪、緋色の瞳、九尾の姿)して対峙
同じ戦場の仲間と連携を取りながら攻撃を
咲き誇るは眩き炎が花弁
力を求め、力に溺れた者の末路はただ一つ
此処で潰えなさいミルザム!
燃やし尽くしてくれる!
反撃も厭わず全力で攻撃に集中する
「クソが……どいつもこいつも役に立たない。俺より劣っているのだから、俺の役に立つことだけが存在する理由だろうが……!」
吐き捨てるようにしてアヴァタール級『ミルザム・シャアバーン』は鎖を引き寄せ、子供の幻影がだらりと力なく呻くのを見やる。
ディアボロスの攻勢は苛烈だった。
確かに子供の幻影は彼等には有効だった。多くがそうであったように躊躇いという名の隙を生み出してくれた。
だが、それでもなお彼等は己を打倒しようとしていたのだ。
「なんたる愉悦。思うように成らないから配下にあたるのはみっともない」
ナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)は、そんな彼等を見下ろす。
その瞳にあったのは怒りだった。
ディアボロスの多くがそうであるように、彼等は託され続けてきたのだ。
奪われた怒りを。
奪い返すという願いを。
その願いと共にナディアは残留効果の軌跡を踏みしめる。
「御機嫌よう、『ミルザム』。その面を拝みたかったわ」
「ハッ、我等獣神王朝の宝を簒奪し、剰えは『断片の王』に反逆する愚か者共が何を言う。王のために戦う我等にこそ正義はあるのだ」
「心にもないことを心を込めた真実のように語るその口をきけなくしてあげる」
ナディアの心は怒りと不快で燃え上がる。
だが、彼女の視界に映るのは鎖で繋がれた子供の幻影。
それが彼女の心を怒りと不快以外のもので散り散りにするようであった。かき乱され、足が止まる。
「そういうところだよ、ディアボロス!!」
放たれる銀の一閃。
曲剣は炎を宿し、彼女の首元を狙う。
「ほんと嫌な男……」
散り散りになった心が怒りで繋ぎ止められる。
復讐の女神の名を持つ力が、迸る。銀色の髪、緋色の瞳、広がる九尾。
そして、煌めくはパラドクスの放つ炎。
眩き炎の花弁が大地より立ち上る。
「此処で潰えなさいミルザム!」
炎を宿す銀閃と炎そのものたる花弁。
一瞬の交錯。鮮血がナディアの銀髪に走る。
「あ、あ……」
幼子の声が耳に触れる。
だが、彼女は止まらない。立ち上る炎の柱。
その向こう側に『ミルザム・シャアバーン』は潰えていく。
力を求め、溺れた者の末路はだた一つ。誇り無き死のみ。
銀閃が刻んだ傷。
首元に走る痛みがナディアの心を奮い立たせる。
取り戻すための戦いはまだ続くのだ。
それを証明するように燃え尽きていくアヴァタール級クロノヴェーダの体が崩れ落ちた瞬間、ディアボロスたちは己たちの勝利を確信し、歓声を上げるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】がLV2になった!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!