リプレイ
近衛・悠
ふむ。前に食糧支援したが食糧を蓄える技術が無い、と。そういえば史実では農民は読み書きできる人が少なかったとか言うな。地域によってばらつきがあるようだが。
俺はとにかく【アイテムポケット】に食糧詰め込んでいくか。同行の人とも打ち合わせしとく。芋とか干し肉がいいんだな。後必要な食糧があったら引き受ける。仲間が【土壌改良】使うなら種芋や野菜の苗も入れていく。
元々従者だったんで、仲間が何か作業で作るならその手伝いをする。俺はサポートの方が得意なんでな。組み立ても得意だし、畑に苗を植えるとかフルに動く。こき使ってくれていい。細かい作業も引き受ける。
●
ディアボロスたちは以前に解放した村に来ていた。
仮の名前として、森傍村としておこう。
大きな森に面しており、木々を切り出しては建物を建設。それを壊すという圧政が敷かれていた。
「ふむ。前に食糧支援したが食糧を蓄える技術が無い、と」
近衛・悠(黄昏のフラメント・g02300)は仲間達から話を聞いて、救援に駆けつけていた。
基本的に食料が無い上、人々は余剰食糧を管理した経験が無いのである。
「そういえば史実では農民は読み書きできる人が少なかったとか言うな」
悠は戦国時代の事を書いた読み物やら資料を思い出した。
江戸時代から宗教的な問題もあって、寺で名前や所属を記載する流れが出来たのと、大名の改易で浪人たちが寺子屋を拠点に文字を教えたことから一気に識字率が高まったという。
「地域によってばらつきがあるようだが……この辺りは忍者崩れの差と出なければ難しいと言えば難しいだろうな」
伊賀の国は忍者が有名であり、隠れ潜んで学んでいた場所もあるだろう。
しかしそう言った場所は目立たないようにしているからこそで、大工仕事などと言う悪目立ちする場所ではむしろ居ないように思われた。せいぜいが木材の寸法を合わせることくらいだろう。
「お侍様。何か御用で?」
「食い扶持に困っていると聞いてな。食糧を詰め込んで来たが……根菜とか干し肉で良ければ用意した。それと野菜の苗や少量だが、芋と種芋もある」
「イモ……ですか? ともかくありがとうごぜえますだ」
悠はアイテムポケットに放り込んで来た食料やら種の類を並べた。
この時代にイモは存在するが、日本には僅差で持ち込まれて居ない。
ギリギリアウトなのかセーフなのか微妙なのだが、この場で食べる分には問題ないだろう。伊賀の土壌を考えたら惜しいので、種芋も少量ながら持ち込んでいる。
「どれ、俺は従者筋でな。主家の代わりに色々と精を出したもんだ、農作業くらいなら手伝おう。こき使ってくれていい」
「どうすべ?」
「それならオラたちじゃ難しい場所お願いするだよ」
この時代は武家でも土地を耕しながら暮らしている者が多い。
流石に大名家や別だが、国人衆であったり土地を横領された公家の家臣などは仕方なく畑を耕していたりする。
悠は体力の必要な耕作で活躍し、見慣れる野菜の苗をどんな塩梅で植えれば良いか指導していった。
成功🔵🔵🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
瀬鍔・頼門
熊狩りが必要か。狩りの経験は鹿や猪くらいだが努めてみよう
連携できる仲間がいればあらかじめ通じておく
森を無双馬で巡り、徘徊する熊を見つけ重藤の弓で射る。
狙うのは成獣のみとし、親子連れは遠間から鏑矢で威嚇して森奥へ追い払うのみ。熊を絶やしては森の均衡を崩すであろう
狩った熊には供養の詞を贈り、【怪力無双】で獲れた熊をできるだけ多く村へ運ぶ
「畏き御森の神のもとへ御霊よ還り給え」
狩り終えたら村人に熊を見せ安心してもらい、仲間と干肉加工していこう。
皮は防寒具として利用できるよう加工していきたい。
使用せず残った部位は葬り祀る塚を村人と建てるとしよう
人と森の熊とが住み分けのつく集落となることを祈りたいものだ
●
さて、村には食料以外に問題がある。
氷山の一角であろうが、その顕著な例は目撃例の増えたクマであった。
「熊狩りが必要か。狩りの経験は鹿や猪くらいだが努めてみよう」
瀬鍔・頼門(あかときの影ぼうし・g07120)は大きな森に分け入っていった。
思ったよりも深いが、現代社会の知識を知っていると広大と言う程でもない。
「ん……。伐採しているせいかこのくらいならば馬でも身動きが取れそうだな」
頼門は無双馬の綾目草に騎乗していた。
流石に騎兵としてカッとばすのは難しいが、人間よりも早い移動速度で動くことは難しくない。
「あれは……成獣か」
頼門は重藤の弓を構えると、二種類用意している矢のうち殺傷用のモノを番えた。
狙うは成獣で単独の個体のみ。親子連れを狩ってしうまうと、クマを警戒していた別の獣が増え過ぎるので、倒すべき相手を選んでいたのだ。
「私を恨むのは構わん、だが村人を村んでくれるなよ。……畏き御森の神のもとへ御霊よ還り給え」
クマを狩り慣れていなくとも、ディアボロスの脳六ならば仕留めるのは容易い。
あっけなく矢で貫くと、簡単な塚を作って一時的な供養に変えた。
後で何処かにまとめて弔う祠でも正式に建てることにしよう。
「この広さであれば、流石に一頭やそこらに偶然出会う事は無かろうな。村に届けたらもう少し巡っておくか」
そういってクマを担ごうとすると脂で滑る。
剛毛が脂でベトベトしているので、掴むのが難しいのだ。
「やれやれ担いでいくか。すまんな綾目草」
頼門は服が汚れるのも厭わず、体を熊の下に入れてヒョイと担いだ。
四肢を体で支えれば、脂で滑っても大丈夫だ。
怪力無双があればトン単位の猛獣でも問題が無く、綾目草の上に載せて運ぶことにした。なお……普通の一般人は手足を縄で縛り棒を渡して、大の男数人掛かりで運ぶそうである。どれだけディアボロスが規格外か、判ろうものである。
「こっ。これは……おひとりでクマを?」
「ああ。私はもう一巡りして来る。血抜きと皮はがしを頼む。皮は防寒着、肉は干し肉用に提供しよう。使わない部分はまとめておいてくれ、塚と祠を作って弔いたいからな」
「判りましたべ。祠の方も任せといてくだせえ」
頼門がクマを降ろすと村人たちが驚いてやってきた。
困って居た一件を片付ける武量に感心しつつ、建物ならば任せておけと請け負った。
「人と森の熊とが住み分けのつく集落となることを祈りたいものだ」
ディアボロスにとって獣を倒すのは簡単だ。
だが人々と自然のバランスを保つことは難しい。
説明してもクマを一方的に全滅させることの危険性などこの時代の一般人には難しいからだ。
その為の方策を考えている仲間のアイデアが成功することを祈りながら、この辺りの地形から逆算して他のクマを探しに向かうのであった。
成功🔵🔵🔴
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
葛葉・狐狛
ついでだから食料品をできるだけ持ち込んでおくよ。
熊狩りはご同道に任せて絡め手の対処といこうかね。
何をやるかは、きちんと事前に説明して連携しておくさ。
村から川か渓谷を挟んだ土地に出向いたら、【植物知識】を活かしてタケノコや木の実が自生してる場所を探して【土壌改良】。
今すぐには効果は出ないだろうけど、山に餌場がありゃ熊も人里に下りてこないからね。
そうすりゃ、オレらが帰った後も何とかなる。
後は餌場と村の間で誰も管理してない果樹や竹林を【鎌鼬招来】でお掃除。
別働隊にも、食糧の匂いが漏れない仕掛けをお願いしておこう。
作業中、村の近くで熊に遭遇したら、ここが安全と思われたくないので可哀相だけど処分するよ。
●
クマが一頭片付いたころ、今後のクマ対策に動いているディアボロスが居た。
「ついでの食料品は置いて来たし、熊狩りともどもご同道にお任せだね」
葛葉・狐狛(狐憑き・g00840)は今回の任務に関して基本事項は全て仲間に丸投げした。
食料に関しては御手伝い、熊に関しては退治より未来について考えている。
誰もが正面より当たるばかりが能ではあるまい。事前に仲間にも説明したが止められなかったので問題も無い。
「村があそこで砦があの辺。そして森の全体像はこんな所だ」
狐狛は事前に調べた地形を図にして地面に描く。
そして『複数』の移動経路を構築し、内向きと外向きに設定した。
この場合の複数とは数の問題ではなく、種類の話である。
「熊は笹を食べないけど、タケノコは大好物。他の木の実の植生からしてこの辺で十分な筈なんだけど……もう少し『領地』を狭めて安定させておくかな」
森の中に侵入し、実際に小川やら峡谷の高低差を自分の目で見て把握。
竹やら幾つかの樹、特に甘い果実の成る樹を選んで向き合った。
「元は働き者の代名詞。牡牛座の羊飼い、疾く来たりて己が理を示せ。急々如律令」
七夕の彦星に関して知っているだろうか。
彼は元もと才能が有る働き者として有名で、古き時代の天帝はそれを褒める意味で娘を与えた。
当時は牛を増やすのも大変な時代で、天帝からすれば畜産業を安定させる意味があったわけだ。だからこそイチャチャしてサボったので激怒されたわけである。決して嫉妬団は関係ない。
狐狛はその力を借りて、大地を整頓した。
竹や木々を大いなる風で伐採し、竹藪や野生の果樹を狭めたのである。
「こんなもんかな? 切り倒した代りに栄養はたっぷり上げるさ。勘弁してくれよな」
カマイタチで樹を切り刻み、それらを腐葉土諸共にまだ残ってる竹藪へGO!
そこを中心に土壌を改良し、狭い範囲ながら竹藪やら果樹が育ちやすいようにしたのだ。
「今すぐには効果は出ないだろうけど、山に餌場がありゃ熊も人里に下りてこないからね。そうすりゃ、オレらが帰った後も何とかなる」
狐狛が考えたのは、村人が立ち寄らないエリアにクマの餌を集中させることだ。
そこに自分たちの楽園があれば村なんか目指さないし、増え過ぎてやって来るとしても、場所が判ればルートは想像できる。お互いに棲み分けが可能だろう。
「生活の匂いが零れてこない様にお願いもしてるし、こんなところかな?」
狐狛はそう言いながら、匂いのチェック込みで村へと帰還する。
その間にクマさん達に出逢わなければ、殺さなくて済むから、居ないで欲しいなあと笑うのであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
ラウム・マルファス
この時代の保存食だと……お芋とかお肉干したヤツカナ?
汎用ドローンに籠をぶら下げて、持ち込めるだけ持ち込もウ
「ラウムだヨ。食料持って来たヨ」
食料の計算って大変だよネ、多めにあるから大丈夫だと思うケド、念のため数えれるようにしておこウ
建てたり壊したりしてたなら、余分な木材がまだあるカナ?
余ってる木材で、倉庫に棚を作るヨ
ロッカーみたいに細かく区切って、1つの枠で1日分の食料を乗せる
冬越えまで、余裕を見て20週間分くらいカナ?
「ココにあるのが1日分。余ったら冬の終わりにお祝いで食べるとイイヨ。野菜とか獲れたらそっちを食べて、ココには保存するものを置くとイイ」
畑があるなら土壌改良で育ちを良くしておこウ
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
この間の村だよね
例え村人達は覚えていなくとも
支援で排斥力を弱めつつ、交流を深めて行けたらいいな
仲間と共に旅人を装い村へ
可能なら仲間にも【アイテムポケット】使用に協力して貰い
なるべく多くの米俵・味噌・干物・漬物などを詰め込み持って行きたい
冬場のビタミン源といえば漬物は欠かせないしね
新宿島で情報収集した伝統的古漬けの漬け方も伝授
また森の動物も大事なタンパク源
可能なら仲間の狩った熊肉を貰って干し肉にしよう
建築技術に特化した村だから
農作業はあまり得意ではないのかもしれないね
仲間が折角【土壌改良】もしてくれてるから
農作業と関わりの深い暦についても
伝承知識に基づいて分かり易く伝えておこう
●
「この時代の保存食だとお肉と……お芋を干した物ヤツダネ」
「お芋はギリギリみたいだけどね」
ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)と文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は荷物を小分けしていた。
ジャガイモは秀吉が死んだ前後に日本にやって来るらしい。
つまりは1600年より少し前というあたりで、天正大戦国の1580年というのは外国の船に食料として積んであるかどうかというレベルだ。存在はしてるが日本に有るか怪しいので、持ち込むことはできるが、普及させるのは微妙なレベルである(しかしジャガイモの性能は惜しい)。
「おや、あんただ何処かで……。そちらさんは初めてだよな」
「ラウムだヨ。食料持って来たヨ」
前回来ていないラウムは自己紹介しつつ、ドローンで運んで来た荷物を降ろす。
そしてアイテムポケットから荷物を取り出し、やはり雪人の方も色々と用意していた。
今回は他の仲間共々、全員で情報を共有して持ってこれるだけ持ち込んだのである。
「ご無沙汰してます。悪いお侍を退けて、気になってたんで色々持って来たんですよ」
雪人は記憶が曖昧に成って居る村人を見て、複雑な気分になった。
一カ月そこらで忘れられているの悲しいが、ある程度は覚えてくれているようだ。
排斥力は厄介だと思う反面、周囲の排斥力に少しずつ対抗できているという事態を身を持って体験する。
「米や味噌に干物。後は漬物を用意しましたよ。仲間が用意した獣の肉で干し肉を作るついでに、古漬けの作り方も後で説明しますね」
「お侍さん達には申し訳ねえこってす」
雪人は色々持って来たがビタミンが取れて長持ちする漬物を重視した。
獣の肉と言うタンパク質込みで、栄養の方はかなり改善されるはずだ。
だが問題なのは、ここからである。
支配されるばかりで、ある物をギリギリ食べていた村人には適量が判らないのだ。
体力があれば全力で仕事をさせられていたので、多くあれば多く食べてしまう可能性もあった。
「食料の計算って大変だよネ、多めにあるから大丈夫だと思うケド、念のため数えれるようにしておこウ。余分な木材があれば、こんな棚を作れるカナ?」
「問題ありませんが……随分と棚が多いですねぇ」
ラウムが指示したのは、一つ事に三十程度の小棚がある。
現代で言うと、本棚ではなくロッカーの方が近いだろう。
そしてコレはラウムらしい区切り方であった。
「ココにあるのが1日分。余ったら冬の終わりにお祝いで食べるとイイヨ。野菜とか獲れたらそっちを食べて、ココには保存するものを置くとイイ」
一列七棚で一週間、または十日分を一つの列にする。
そして一週間なら四段、十日なら三段という風に小分けするのだ。
「その棚を……できれば二十週分(四~五カ月分)くらいあれば良いカナ? 一か月分を確実に分配した目安を作って、月初めに蔵から棚に移す作業でも良いけどネ」
「ははあ。なるほどねえ」
ラウムが教えた方法は、薬品を老人へ定期的に飲ませるための工夫である。
ボケが始まったりウッカリ忘れる事があっても、薬の入ったケースから確実の飲むようにすればボケた人でも中々忘れないのだ。
「さて、後は畑があるなら土壌改良でもしておコウ。育ちが良くなるはずサ」
「建築技術に特化した村だから農作業はあまり得意ではないのかもしれないね。せっかくどの辺に対処してくれるなら……」
ラウムの言葉に雪人は何となく理由を悟った。
クロノヴェーダに目の前の作業に特化させられて、飯を食って何かを作る、余裕があれば何かを作るというサイクルに強制させられたのだろう。
「それなら農業に関わり深い暦でも作っておくかな。この辺りの天候でも教えてもらえば、細かいのが作れるはずだしね」
雪人は現地用のカレンダーを作ることにした。
遥か古代では神官が暦を管理し、農業を安定させたという歴史がある。
その伝統を受け継ぐのが陰陽師であり、それこそが雪人達の本業であったと言えるだろう。
こういっては何だが、昔の伝奇漫画や伝奇小説で『陰陽師は妖怪退治に関わるな』と言われているのは、ある種伝統なのである(僧侶が病気・呪い対策に祈祷するのも、薬師寺や奈良の大仏あたりからの伝統でもある)。
なにはともあれ、こうしてディアボロスたちは森傍村(仮名)を救ったのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】がLV2になった!
【アイテムポケット】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
葛葉・狐狛
行動①の様子を見つつ、先行して動くよ。
もちろん、ご同道にも予定は伝えた上でね。
【看破】【観察】【忍び足】で砦に接近。
数と配置を確認したら後続に連携して仕掛けるよ。
さっきとは装備を切り替えて、【馬鳥招来】で数を相手取る。
ニセモノと分かっちゃいるが、【演技】で驚いた振りでもしてやろう。
なんと、あの伊達正宗が伊賀の地に!?
忍びから分身の術まで身につけただって!?
返す刀の影法師の業には
変幻自在とはこのことか! と慄く振りでもしながら、攻撃の手は緩めない。
相手が調子づくなら①への繋ぎにもなるだろうさ。
質はともかく、これだけ姿を倣おうとする奴が出るってコトは、独眼竜は相応のカリスマ持ちってことかねぇ。
●
ディアボロスが砦に向かって行く。
かつては猿飛の間などアトラクション染みていたが、今では全ての罠が無力化されていた。
その奥に、伊達政宗の格好をしたトループス級が居る。
「……さて。そろそろ、ご同道も追いつて来るころかな」
葛葉・狐狛(狐憑き・g00840)はやりたいことがあったので、タイミングを見計らって先行した。
孤立するでもなく、ある程度の工作を仕掛ける余地がある程度の時間差だ。
もちろん仲間にはやりたいことを伝えているので、独断専行と言う訳でもない。
(「居た居た。ちょっとした仮装行列ってやつだな。顔が似てるのが不気味だけど……そういえば影武者の法とかあったっけ」)
狐狛は敵の数と配置を確かめ仲間の為に資料を残した。
何処に置いておくかは決めておいたので、連絡が届かないという事はあるまい。
そして第三者に化けることで、それほど似てない者が割りと似てしまう現象の事を思い出す。同じ特徴を演出するが故、似てない者でも似て見えるのだ。
「薄明の地に羽ばたく翼、疾く来たりて己が理を示せ。急々如律令」
狐狛は空を飛ぶ権能を借り、敵陣に向かいながら光を放った。
前置きも無く牽制も無く、ただ攻撃のための攻撃を放つ。
そこに工夫はないのだが、何も無いと見せかけて、相手が有利だと思わせることが最大の工夫であった。
『クカカカ! その程度の攻撃。この政宗には効かぬぞ!』
『鶺鴒の目でも射貫くほどの技前ならば別であるがなあ』
『然もありなん』
同じ顔をした敵は焼かれて動きを鈍らせた者も居るが、そうでない者も居る。
中でも無事な個体が大笑いして、鉄砲と刀を構えて……。
『おい。誰ぞある。政宗秘蔵の品を見せてやれ』
『ははー! 拙者にお任せを!』
政宗モドキが声を掛けると、うずくまっていた敵が姿を変えながら反撃を掛けて来た。
そいつは歌舞伎に出てくる黒衣(くろこ)の格好になったが、一番重要なのは魔法の姿見を持っている事だ。
それも魔力を有しており、閃光を放つ術では反射されてしまいそうである。
「なんと、あの伊達正宗が伊賀の地に!? しかもオレが不得意とする大鏡を用意しただって!?」
ニセモノと判って居るが、狐狛はあえて騙されたフリをする。
この戦闘に置いて全く意味を持たないし、工夫を入れない分だけ不利に見える。
しかし、この後で行う情報収集においては別だ。
「他にも居る……ということは忍びから分身の術まで身につけただって!? そうか、都合よく鏡があるはずがない! 変幻自在とはこのことか!」
と驚いて見せ、相手の行動を警戒するという形で逆説的に褒めたのだ。
相手が政宗リスペクトの妖怪ゆえに、あえて騙されたのである。
(「質はともかく、これだけ姿を倣おうとする奴が出るってコトは、独眼竜は相応のカリスマ持ちってことかねぇ」)
クロノヴェーダは同じ名前を名乗る者は結構いる。
だから許可を取ったかどうかは分からないが、独眼竜を名乗る雄が居るのは間違いが無いだろう。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
葛葉・狐狛
……さて。独眼竜は松前まで進出してないハズなんだよねぇ。
戦いの中で何を聞こうか悩むところ。
とは言え、どうも戦国は東西南北、ちぐはぐな時代なようだし何でもいいから引っ張ってみるか。
流石、奥羽の名将。その名が蝦夷地、松前まで轟いたと言われるだけのことはある!
と【演技】でもして、様子を【観察】しつつ。
蝦夷地を治める……あー、誰だっけ?松だか、蠣だか
ととぼけて【情報収集】を試みてみようかね。
【パラドクス通信】で随時仲間にアイデア募集しつつ、何とか相手の発言を誘うよ。
史実通りではないとは思うけど、正直勢いで情報落っことさせるぐらいしか手が思いつかないさ。
文月・雪人
梵天隊か、幼名に肖っているのだね
天魔武者ではないようだけど、影武者の妖怪かい?
伊達政宗に超心酔の様子だけど、本人に会った事もあるのかな?
誰しも推しの話題となれば、ついつい熱く語ってしまうもの
反応見ながら気持ちよーく持ち上げて、北の地の話を聞いてみよう
『ささずとも 誰かは越えん 逢坂の 関の戸埋む 夜半の白雪』
政宗公は和歌にも秀でていたとか、この歌は特に有名だね
文武両道な上に料理も得意な伊達男
真似したくなる気持ちは良く分かる
俺もこの目で見てみたいよ
しかし政宗公といえば出羽国や陸奥国だと思ってたけど
まさかここまで影響力を広げているとはね
この調子だと北へも勢力を広げているのだろうか
例えば蝦夷地とか?
●
(「そろそろ質問しても良いかな……さて。独眼竜は松前まで進出してないハズなんだよねぇ」)
葛葉・狐狛(狐憑き・g00840)は戦いに際して窮地だと見せるために戦っていた。
相手の工夫を警戒しすることで、この事で後に来る情報収集のために、逆説的に相手をおだてていたのである。
(「とは言え、どうも戦国は東西南北、ちぐはぐな時代なようだし何でもいいから引っ張ってみるか。……ん、来たみたいだね」)
狐狛が質問の段取りを算段している間に、仲間が駆けつけてきたようだ。
そこで狐狛はパラドクス通信を使い、秘かに連絡を取り合いながらタイミングを調整した。
「梵天隊か、幼名に肖っているのだね。天魔武者ではないようだけど、影武者の妖怪かい?」
『増援か? たかが一人増えた程度で何が出来るやら』
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は笑顔で話し掛けつつ、相手の応じそうな話を見繕った。
伊達政宗に超心酔の様子だけど、本人に会った事もあるのかは分からない。
もしかしたらクロノス級は逢ったことがあるのかもしれないが、流石にアヴァタール級全員と面会しているかどうかは分からないからだ。
「君たちならば当然聞いたころがあるとは思うけれど……『ささずとも 誰かは越えん 逢坂の 関の戸埋む 夜半の白雪』。良い歌だよねえ」
『ワハハ。何を申しておるやら。それはワシが唄ったのよ』
雪人は政宗が唄ったという和歌の中で、最も評価が高いものを挙げた。
推しの話題が出て来れば、ついつい乗ってしまうのは世の常である。
「政宗公は和歌にも秀でていたとか、この歌は特に有名だね。文武両道な上に料理も得意な伊達男、いや伊達という言葉の始まりだ。真似したくなる気持ちは良く分かる、俺もこの目で見てみたいよ」
『コレコレ。政宗はワシだと申すに』
『知っておるか? ワシは和歌だけではないぞ。漢詩や能楽にも長けておるのよ』
雪人の言葉に、自分が政宗の影武者だという態を崩さずに照れているようだ。
実際には推しの話題をしたいのだろう。
話にも出していない能楽の話まで自分から切り出して来た。
「しかし政宗公といえば出羽国や陸奥国だと思ってたけど、まさかここまで影響力を広げているとはね」
(「話題を合わせるなら、どう修正しようかな。ええと、この後は北の話に行こうするんだっけか」)
雪人の話を聞きながら、狐狛は自分の案を修正した。
草稿は既に考えているが、仲間が居れば話を修正するのは当然である。
微妙に替えつつ、合わせて尋ねたいことを確認するのだ。
「この調子だと北へも勢力を広げているのだろうか、例えば蝦夷地とか?」
「そういえばオレも聞いたことがあるぞ。奥羽の名将は、その名が蝦夷地、松前まで轟いたと!」
雪人の話に合わせて、狐狛は奥羽の名将に相応しいのは政宗であると唱えた。
そして雪人の出した蝦夷地に絡めて、北の果てまで名がとどろいているのだと。
「蝦夷地を治める……あー、誰だっけ? 松だか、蠣だかも、政宗公が動くとなればさぞや恐れたに違いない」
『ククク、カカカ。あーはっはは!』
狐狛たちの言葉に、敵はむしろたまりかねたのか笑い出した。
あるいは自分たちが心酔する政宗公を褒めたくて褒めたくて、感極まったように思える。
『蝦夷だと? もの知らずどもめ! 天正大戦国において、蝦夷地など価値は無い。北方の雄は、独眼竜・伊達政宗を置いて他にはおらんのよ!』
『かーっかっかか!』
『ワハハハ!』
政宗に扮した梵天隊はそう言い切った。
北海道には何も無くて辺境のままなのか、それとも別ディヴなのかは分からない。
だが少なくとも、奥羽の辺りまでしか天正大戦国の関心が無いのは見て取れたのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
近衛・悠
まあ、伊達政宗公は勇猛果敢な武将であり、先進的な考えを持ち、何でもこなす多芸な風流人だしな。俺が憧れるぐらい粋な方だ。真似したい気持ちは分かるんだが、雑多過ぎて見苦しいな。調子に乗って被害を広げる前に何とかするか。
情報を得る為に会話する人がいるんで、話が終わるまで攻撃しないでおくな。その間も敵軍の様子を【観察】。まあ、話終わったら容赦無く攻撃開始するが。話が終わったのを確認しら【残像】で攻撃回避しつつ【呪詛】【毒使い】【貫通撃】【気絶攻撃】を併せた三明の剣で攻撃する。
政宗公の真似をした天魔武者さえこれだけタチが悪いんだ。実物が出たらどうなるんだろうな。
●
政宗の格好をしたトループス級クロノヴェーダ梵天隊は大笑いしている。
最初から情報を抜き出すのが目的で、知らないフリをしている相手に物知らずと言い切ったのだ。
その態度と言葉で、情報を裏付けているとは思うまい。
(「まあ、伊達政宗公は勇猛果敢な武将であり、先進的な考えを持ち、何でもこなす多芸な風流人だしな」)
その様子を隠れて伺っていた近衛・悠(黄昏のフラメント・g02300)は苦笑するしかなかった。
史実の伊達政宗が凄いのは良い、ジェネラル級であろうクロノヴェーダが強いのも良い。
しかし、嬉々として情報を喋ってしまうこいつらは、コメディアンとしか思えなかったのである。
(「俺が憧れるぐらい粋な方だ。真似したい気持ちは分かるんだが、雑多過ぎて見苦しいな。調子に乗って被害を広げる前に何とかするか」)
仲間が情報を抜きたいのは予め聞いていたので手は出してはいない。
しかし、もう良いだろうということで、戦闘を開始することにした。
「話は終わりか? じゃあ、サヨナラだ」
『何ィ!?』
悠は奇襲気味に三本の剣を投げつけた。
一本は武者姿の個体に、一本は衣冠束帯姿の敵に、最後の一本は黒衣の敵に放り投げた。
一つは直進し、一つは回転し、一つは天井からカーブを描いて突き刺さる!
『おのれ! この政宗を狙うとは慮外者め!』
「っとお! こういうところは本物らしいんだけどな。どうせなら態度や知略も身に付け欲しいもんだ」
悠は相手の刀を跳ね返された刀で弾き、撃ち込まれた弾丸を避けながら急所だけを守る。
黒衣の敵は倒れて死に装束に変わり、衣冠束帯の敵はそのまま倒れ、傷の少なかった武者姿の敵や茶人風の敵だけが残ったのだ。
だが歴戦のディアボロスを前に、もはや風前の灯火でしかなかった。
「そんじゃ、さっさと片付けようかね」
「そうだね。政宗公もいつまでもこんなのが居ても困るだろうしね」
「という訳だ。覚悟を決めるんだな」
ディアボロス達の攻撃に敵陣は総崩れとなる。
最初の三体以外は元から大したことはなく、連続で攻撃するとたちまち倒れ伏したのであった。
「政宗公の真似をした妖怪でさえこれだけタチが悪いんだ。天魔武者の実物が出たらどうなるんだろうな」
とはいえ反撃を食らわぬわけではないし、これまでの苦労を思えば楽勝だったとは言い難い。
悠はまだ見ぬ強敵を思いながら、凱旋じゃないよな……と最後まで苦笑しながら帰還を果たす。
成功🔵🔵🔴
効果1【平穏結界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!