大淫魔都市ウィーンの最期

 ディアボロスの活躍により、大淫魔都市ウィーンの淫魔大樹に囚われていた人々は解放され、淫魔大樹が崩れ落ちようとしています。
 この崩壊により、莫大なエネルギーが拡散・消失し、淫魔だけでなく、断頭革命グランダルメ全体のクロノヴェーダに多大な損失をもたらすでしょう。
 しかし、その淫魔大樹が断末魔として放出するエネルギーだけでも確保しようと、ジェネラル級自動人形『竜騎皇妃』ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネが、配下のジェネラル級淫魔4体を率いて駆け付けてきました。

 4体のジェネラル級淫魔は、淫魔大樹崩壊と共に解放された人間達を捕らえ、彼らを生贄にした淫蕩なる儀式を行う事で、淫魔大樹の断末魔のエネルギーを手に入れようとしています。
 儀式を阻止し、一般人の命を救うと共に、淫魔大樹の断末魔のエネルギーが敵に渡る事を阻止してください。

『竜騎皇妃』ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ

薔薇の貴婦人マルメゾン

熱情求めし音楽作家ゴセック

死奏の母・ミューズィカ

淫祠賛美コンスタンス

死奏の母・ミューズィカが教える放蕩社会(作者 大丁
27


#断頭革命グランダルメ  #大淫魔都市ウィーンの最期  #大淫魔都市ウィーン 


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#断頭革命グランダルメ
🔒
#大淫魔都市ウィーンの最期
🔒
#大淫魔都市ウィーン


0



 ジェネラル級自動人形『竜騎皇妃』ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネの居城の謁見の間に、4体のジェネラル級淫魔が集められた。
 謁見の間の周囲は、自動人形の護衛兵が並んでおり、薔薇の貴婦人マルメゾンを筆頭とするジェネラル級淫魔達は、周囲の状況を見定めつつ、ジョゼフィーヌに膝をついて拝謁する。
「よく来てくれたわね、私の忠実な淫魔達よ。お前達を集めたのは他でもない、大淫魔都市ウィーンの件についてよ」
 拝謁する淫魔達に、ジョゼフィーヌが彼らを呼び集めた理由を述べる。
 都市名を聞いたジェネラル級『死奏の母・ミューズィカ』はすぐに、ひとりの淫魔の顔を思い浮かべた。
(『獄彩のバーバラ』お姉さま……。懐かしいですわ。里帰りでもさせていただけるのかしら」)
 だが、続く言葉は、ミューズィカの想定しないものであった。
「……大淫魔都市ウィーンの淫魔大樹が崩壊を始めた事が確認されたわ」
 ジョゼフィーヌのその言葉に、淫魔達の表情が変わった。
(「なんてこと……!」)
 淫魔大樹は、全ての淫魔の力の源である。
 それが崩壊したなど、信じられない。
「この報告に間違いは無いようね。ウィーン市内に入り込んだディアボロスによる破壊工作の可能性が高いらしいわ」
 黙って受け入れるしかない。
「皆には、急ぎ淫魔大樹の元へ向かって貰うわよ。淫魔大樹の崩壊は痛手ではあるけれども、大樹に蓄えられていたエネルギーを回収できれば、まだ取り返しはつくはず……」
 そのジョゼフィーヌの言葉に、ミューズィカの悲しみはますます深くなる。
(「バーバラお姉さまだけでなく、淫魔大樹まで奪うなんて! ひどいですわ。ディアボロスとかいう方たちは!」)
 そして、ジョゼフィーヌからの命令が下された。
「自動人形の私では、淫魔大樹のエネルギーの回収は不可能……。お前達の淫蕩儀式によって、淫魔大樹のエネルギーを可能な限り回収するのです」
 ミューズィカは顔をあげるが、望んだことを先に言われる。
「大淫魔都市ウィーンには、淫魔大樹を崩壊させたディアボロスが居る可能性があります。いざとなれば、私がお前達を連れて撤退しましょう」
「お姉さま……いえ、すべてのグランダルメの仇、ディアボロスに、極上の苦痛と、死への快楽を与えましょう」
 『死奏の母・ミューズィカ』は、そう告げると、他の3体と共に、謁見の場を後にし、大淫魔都市ウィーンへ向かうのだった。

 時先案内人、ファビエヌ・ラボー(サキュバスの人形遣い・g03369)は、集まったディアボロスたちに、微笑みかける。
「『大淫魔都市ウィーン』の『淫魔大樹』を崩壊させ、ウィーンの住民を救出する事に成功いたしました。これにより、『断頭革命グランダルメ』の淫魔勢力は壊滅的な打撃を受け、更に、その力を上納されていた、自動人形達にも大きな打撃を与える事になりますわ」
 そして、かねてから予想されていた事態、敵も動き出した、と伝える。
「崩壊する淫魔大樹が断末魔として放つ強大なエネルギーを回収しようと、断頭革命グランダルメの淫魔を統括する、『竜騎皇妃』ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネが、ジェネラル級の淫魔達を率いて、ウィーンに向かおうとしております。ジョゼフィーヌの力でも、淫魔大樹の崩壊は食い止められませんが、これまでに蓄えられたエネルギーだけでも回収するつもりですわ」
 これを阻止して、淫魔大樹のエネルギーの全てを回収不能にできれば、敵に与える打撃は更に大きくなるはずだ。

 ファビエヌは、具体的な説明にうつる。
「ジェネラル級の淫魔達は、ウィーンから逃げ出した市民等を捕らえ、ウィーン市内で『淫蕩儀式』を行っているようです。一般人を『淫蕩儀式』の贄とする事で、放出される淫魔大樹の断末魔のエネルギーを、その体内に取り込んで、持ち帰ろうとしているのですわ。この贄とされた一般人は、膨大なエネルギーの器とされ、廃人と化してしまうでしょう」
 危険な情勢だが、あくまで落ち着いて案内を続ける。
「この儀式を阻止する為には、淫魔の力により淫蕩な状態となっている一般人に、健全な心を取り戻させる必要があります。ディアボロスの正しく健全な心の力で、彼らを救ってあげてください」
 肝心なところは、各自の心に委ねた。
「淫蕩儀式を阻止すれば作戦は成功となり、敵は撤退します。トループス級『欲望のバイオリニスト』は、演奏で堕落へとさそう攻撃をしてきます。無差別に一般人を殺しながら撤退するので、撤退させずに撃破しなければ、市民に被害が出てしまいます」
 そして、大物の名も出てきた。
「ジェネラル級の淫魔、『死奏の母・ミューズィカ』は、より直接的に楽器を武器にしてきます。彼女を攻撃して撃破・撤退させる事でも儀式の阻止は可能になるでしょう。ただし、ジェネラル級淫魔が危機に陥ると、後詰として援軍を率いてくるジョゼフィーヌが、強制的に撤退させてしまう為、撃破は難しいかもしれません。撃破を狙うならば、ジョゼフィーヌが出てくる前に、一気に討ち果たさなければなりませんから」
 そのいっぽうで、別のチャンスもある。
「ジョゼフィーヌがジェネラル級淫魔を連れて撤退する時には、非常に短い時間ですが、会話のチャンスもあるかもしれません」

 ホームから、パラドクストレインの出発を見送るファビエヌ。
「改めて、淫魔大樹を崩壊に導いてくださり、ありがとうございました。敵に、相当の動揺を与えていると思われます。ぜひ、大淫魔都市の最期に、イイコトをなさってくださいませ」

 ウィーンの商業地区では、市民たちが街の再建に尽力していた。
 店主が、カフェハウスの棚を作り直し、そのとなりの手袋店では、穴のあいた屋根を塞いでいる。
 給仕もパティシエも、看板娘までもがいっしょになって作業をし、そこにかつての常連客が足を運んでくれた。
「私のデザインを形にしてくださるのは、このお店が一番なのですもの。開店を楽しみにしていますわ。これ、差し入れ……」
 その婦人が、包みを渡そうとしたところへ、もっと上からドサドサと何かが降ってきた。
「うう……」
「街に、戻されてしまった」
「た、助けてくれ!」
 逃げ出した一般人が、淫魔たちによって運ばれてきたのである。店主たちにとっての顔なじみも多く含まれていた。
「みなさん。放蕩儀式にお手伝いいただきます」
 黒いボディスーツ姿の女性淫魔は、ノコギリと鍵盤の合わさった楽器を弾く。男性の淫魔たちが扱うのはバイオリンだ。
 路地に落とされてきた人々は、その淫靡な調べに、衣服を緩め始めた。
 店側では、必死になって止める。
「ここは現実の! 本物のウィーンなのよ!」
「そう、大淫魔都市の最期に、堕落エネルギーを吸収する器となるのです。うれしいでしょう? ……ああ、もっと被虐的な姿を晒しなさいな♪」



 ジェネラル級自動人形『竜騎皇妃』ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネの配下である、4体のジェネラル級淫魔が行う儀式を阻止します。
 ジェネラル級淫魔は、配下の淫魔達を利用し、『淫魔大樹から解放されたばかりの一般人を淫蕩な状態に陥れ』ます。
 これにより、放出される淫魔大樹の断末魔のエネルギーを一般人に吸収させて保存し、持ち帰ろうとしているのです。

 一般人を淫蕩化させている集団敵を撃破するだけでは、儀式は阻止できません。
 一般人の精神を正当な状態に戻す為には、ディアボロスの行動で、一般人の精神を健全化させる必要があります。
 彼らの目を覚まさせるような健全な説得を行ったり、淫蕩な状態でいるよりも魅力的な健全な娯楽を提供したりといった手段で、一般人を淫蕩な状態から脱させ、儀式を失敗させてください。

 儀式が阻止された場合、このシナリオに登場するジェネラル級淫魔は撤退し、このシナリオは完結します。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。



特殊ルール 【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵が撤退し、シナリオは成功で完結する。
👑7 🔵​🔵​🔵​

→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る



【この選択肢のリプレイは、選択肢『大淫魔都市ジェネラル級決戦』でジェネラル級が撤退する(🔵が16~29)時のみ執筆されます】
 劣勢に陥ったジェネラル級を無理矢理撤退させる為、『竜騎皇妃』ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネが現れます。その際に、ジョゼフィーヌまたはジェネラル級との会話を試みます。
 会話できるのは、敵が撤退する僅かな時間のみとなります。

 ジェネラル級淫魔は、淫魔大樹を崩壊させたディアボロスへの憎悪が大きい為、戦い続けようとしますが、ジョセフィーヌの強権で撤退を強要されるようです。
 この状況をうまく利用できれば、なんらかの情報を得られるかもしれません。

 当然ですが、単に質問をぶつけるだけでは、情報は何も得られないでしょう。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。



特殊ルール 【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵が撤退し、シナリオは成功で完結する。
👑1

●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
1
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【飛翔】
4
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
2
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【未来予測】
2
周囲が、ディアボロスが通常の視界に加えて「効果LV×1秒」先までの未来を同時に見ることのできる世界に変わる。
【現の夢】
1
周囲に眠りを誘う歌声が流れ、通常の生物は全て夢現の状態となり、直近の「効果LV×1時間」までの現実に起きた現実を夢だと思い込む。
【照明】
1
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【勝利の凱歌】
4
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【動物の友】
1
周囲の通常の動物がディアボロスになつき、意志の疎通が可能になる。効果LVが高い程、知能が高まり、友好的になる。
【友達催眠】
2
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【セルフクラフト】
2
周囲が、ディアボロスが、一辺が1mの「コンクリートの立方体」を最大「効果LV×1個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。
【トラップ生成】
3
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【熱波の支配者】
2
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【光学迷彩】
2
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【壁歩き】
1
周囲が、ディアボロスが平らな壁や天井を地上と変わらない速度で歩行できる世界に変わる。手をつないだ「効果LV×1人」までの対象にも効果を及ぼせる。
【無鍵空間】
3
周囲が、ディアボロスが鍵やパスワードなどを「60÷効果LV」分をかければ自由に解除できる世界に変わる。
【完全視界】
2
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【活性治癒】
2
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【温熱適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、気温摂氏80度までの暑さなら快適に過ごせる世界に変わる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【寒冷適応】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、摂氏マイナス80度までの寒さならば快適に過ごせる世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV3 / 【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV8 / 【ガードアップ】LV7 / 【フィニッシュ】LV2 / 【反撃アップ】LV5(最大) / 【ラストリベンジ】LV2 / 【先行率アップ】LV2 / 【ドレイン】LV3 / 【アヴォイド】LV2 / 【ロストエナジー】LV3

●マスターより

大丁
 オープニングをお読みいただきありがとうございます。
 マスターの大丁です。

 今回は、断頭革命グランダルメのウィーンにて、『放蕩儀式』を止める決戦シナリオとなっております。

 皆様が向かうのは、ジェネラル級淫魔『死奏の母・ミューズィカ』が儀式を行う、商業地区。
 人々を元に戻すのは、ディアボロスがそれぞれ胸に抱える健全さです。説得とは限りません。なにかをするでも、見せるでも。

 儀式を止めたあとは、一般人を襲うトループス級『欲望のバイオリニスト』の撃破によって、人々の被害を抑えることができます。

 ジェネラル級『死奏の母・ミューズィカ』の扱いも、皆様に託されています。
 撃破を狙って作戦をたてるか、それともジェネラル級自動人形『竜騎皇妃』ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネとの接触を望むのか。

 戦いに、冒険に。そして、ドキドキを。
 みなさまの素晴らしいプレイングをお待ちしております。
60

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


エレオノーラ・アーベントロート
何を狙ってどうするか、色々と言われましたけれど――下半身に脳が付いてるクソ野郎どもは全員ブチ殺してから考えればよい、ということですわね。

いい音楽ですわね。でもわたくし、音楽は劇場でゆっくりと鑑賞する主義ですの。
そんなに悲劇がお好きなのでしたら――悲劇の登場人物に変えて差し上げますわ。
電磁レールガン「フェアレーター」から「第六十八の魔弾【轢過】」を投射。巨大化する【轢過】の魔弾で欲望のバイオリニストが具現化した悲劇の幻影諸共に敵を擦り潰しますわ。

うふふ。気持ちよくブチ殺していい方は大好きですわよ?


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

ウィーンの完全なる解放を、見届けるまで……
立ち止まる訳にはいかない

ようやく日常を取り戻そうとしている彼らに
水を差すとは野暮極まりない
淫魔らしいが、まったく趣味が悪いな

そこは市民の憩いの場だ
場違いな音楽にはお引き取り願おう

声掛けて注意を惹きつけ
一般人から離れる方へ一気に【飛翔】し空中戦

敵の布陣を偵察、動きを観察
敵陣に連携の指示を出す者があれば率先して狙い
味方に声掛けつつ連携、狙いを合わせて着実に数を減らす
光輪を飛ばし浄化しよう

反撃には魔力障壁を展開し防御しつつ
サイキックオーラとの相乗で音色の緩衝を
旋律には耳を貸さず、耳のピアスの音に意識を集中
飛翔で演奏の正面を避ける


白臼・早苗
バーバラを慕っていた淫魔……
彼女にトドメを刺した私が向かう事で何かしらのメリットがあるかな?

とはいえ、まずは取り巻きを倒してこれ以上被害が広がるのを遅らせないと
人の欲望を煽るような淫魔が相手なら【反する薊の棘】が適任だね
ウィーンの人たちをどこまでも道具にして弄ぼうとしている、人に対しての嘲りの感情、その対価をしっかりと払ってもらおうかな


百鬼・運命
【ヨアケ】
アドリブ絡み歓迎

さて敵戦力を削るチャンスだな
その仕込みも兼ねてまずは取り巻きを倒してしまおうか

動力甲冑に搭乗
まず風上からミサイルポッドで催眠ガス入りの発煙弾を敵陣へ撃ち込み、一般人を眠らせ敵の視界を奪う
更に音響弾で追撃。敵聴覚を封じて指揮系統を破壊。こちらに有利な状況を作り出す。
後は【完全視界】で煙幕対策をし、視界妨害のため適度に発煙弾を撃ちつつ、煙幕と騒音で孤立した敵を狙撃で倒していこうか

ミューズィカを倒す為に【ヨアケ】の別動隊も動いてる。
指揮系統の破壊や煙幕がトループス級を倒している間に別動隊がミューズィカに対する攻撃準備を整えるのを敵に悟らせない役にも立てばいいんだがな


吉音・宮美
アドリブ連携歓迎
以前ウィーンの淫魔が教えてくれました、自分も元は芸術家でその道で輝きたかっと
貴方達もそうなら……せめて!

『吉音式英雄共鳴譜』を使用しこの身にベートヴェンの力を宿し【演奏】技術を高めると同時に聴覚を絶って相手の旋律に対抗
私自身は【氷雪使い】で作った氷のタクトを口に咥えかつてベートヴェンがそうしたように『魔楽器』の弦の震えとタクトが捉える音の振動を頼りに選択PDを発動
聴覚以外の相手の全感覚を凍結、演奏はおろか生命維持すら不可能にして撃破しましょう

罪の無い人を殺すというのならば、今回ばかりは無力化では終わりません
だからせめて、貴方達の好きな音楽の中で、苦しみの無いようお眠りください


高遠・葉月
【ヨアケ】
アレンジ、共闘歓迎

…放蕩儀式。何か教育に良くないから未成年者は近寄らせたくないわね

まぁ、いいわ。さて、仕事ね
まずは掃除。大物を狩る前に余計な横槍が入らないようにしないと。
立ち位置は前衛。魔力で大斧を作って立ち塞がりましょう。
相手が演奏の姿勢に入るなら躊躇なく斧を投擲し演奏の阻害をする。
投げつけた後は全力で距離を詰めて新しい武器を作るか小手を具現化して思いっきり【怪力無双】を載せたパラドクスで殴りつける。
自身が受けるフレンドリーファイアは気にせず様々な武器を魔力で作り敵の中を攪乱し、攪拌する。

あ、サーヴァントのしゃけは放し飼い。
戦闘能力もないし、無駄に介入させない。あっちいってなさい。


テレジア・ローゼンタール
革命淫魔はパリでは気が緩んでぐだぐだになっていましたが……
自動人形に率いられた者は、流石に軍隊としての行動が迅速ですね
それだけ淫魔大樹の力が重要ということ
回収などさせはしない

まずは堕落の元凶を仕留める
魔剣に【呪詛】の魔力を纏って破壊力を増し(オーラ操作)、【ダッシュ】で【突撃】
【怨憎の斬閃】で楽器ごとまとめて【薙ぎ払い】叩っ斬る(斬撃)

反撃は耳朶を擽る甘い旋律の多重奏
しかし魔剣からの【精神攻撃】で自分に頭痛を起こして相殺する
こんなもので萎えるほど、私の闘争心――憎悪はぬるくない!


真紅堂・乎乎那
アドリブ連携歓迎にて。
装い=装備3、紅。
健全なディアボロスのお出ましだよ。
トループス級でも強いようだね。集中攻撃とか受けないよう注意しよう。
フライトドローンを足場に跳び回りつつパラドクスを喰らわせてやる。

・飛べ、デモニックボム。
形式に縛られない自由な旋律だって?得意分野だ。
いい音で爆ぜるといいさ。


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok

力を得るために敵も必死ですね。
でも、この街を救うため、私達も譲れません。
まずは人々を拘束する敵を退けます。

最優先は一般人の安全確保。戦闘に巻き込まぬよう注意しながら保護しましょう。

まず『氷槍』で氷の槍と雪の衣を召喚。移動時は瓦礫や建物にも注意ですね。
基本的には敵のバイオリンや手元を狙って氷槍を投擲、演奏妨害しつつ前衛を援護。その際、味方や一般人に誤射せぬよう注意。
一般人に絡む敵が居れば、突撃して両者の間に割り込み、氷槍で刺突、一般人から引き離します。

敵の演奏は欲望に働きかけるようですが、今ある欲望は人々を護る事。
惑わされるものですか。
街の人々にはこれ以上触れさせません……!


レオニード・パヴリチェンコ
ん。折角、皆が頑張って手に入れた結果、だもの
水を差すようなことはさせない、とも

綺麗な音楽……でも、ボクの好みではない、かな
どんなものが出てきたって、具現化してしまっているというなら撃って弾を当てられる
それだけのこと、だよ

他の人の援護をするよう意識して戦う、よ
囲まれないように注意して射撃したら移動を繰り返す、ね
狙うのはまず足から
魔弾で撃ち抜いて足元を凍らせて、一人ずつ連携できないように動きを止めていく、よ


トバリ・ナイトライト
【ヨアケ】
放蕩儀式とは……サキュバスらしいというかなんというか。
ともあれ、説得は他の皆さんに任せて僕らはトループス級の排除をしましょう。

とても美しい演奏です。確かに戦う気力が奪われそうですが……
僕も誘惑なんかは得意な方なんですよ。ですからその分、耐えやすくもあるはずです。
そして、折角ならばその演奏に合わせて僕も踊りましょうか。
パラドクスを発動して、踊るかのように敵を斬りつけていきます。
仲間の皆さんが派手に暴れていただけているので、僕も死角を突きやすいというもの。
華麗に舞って、華麗に敵を殲滅してみせましょう。

士気高揚を与えれば、一般人の皆さんも誘惑に耐えやすくなるかもしれませんね。


ネリリ・ラヴラン
【ヨアケ】で一緒ね

音の攻撃だと意味は無いかもだけど一応後衛
運命さんの陽動に乗じて遠距離から”蠱惑の追走曲”を【高速詠唱】
【完全視界】も貰って目標を定めたらすぐさま突撃させるね

一度放ってしまえば自動操縦だから
詠唱を終えてしまえば演奏が聞こえても相打ちまでは持って行けそう?
陽動の蝙蝠達は互いにぶつかりあわせて貰って
ついでに爆発音で演奏の邪魔もしておくよ

淫魔であるネリリちゃんを魅了できると思っているのかな?

でも、もしもの時は
葉月のサーヴァントに猫ぱんちで正気に戻して貰うよ…
頼んだよ、しゃけ…
(放し飼いで退避させとくみたいだから預かっておいてる)

アドリブや連携は歓迎だよ


川屋・ゆきの
○アドリブ可
「いえ、こちらはディアボロスで、正気で、その、すみません」

淫蕩に堕落させられた一般人ではないと周囲に伝えつつ、一般人の集団を襲うトループス級に対処を

敵の攻撃で内なる悪魔の欲望通りに操られ、堕落しつつある一般人達に痴態を謗られ、粗相を詰られますが、

「まだ皆さんが堕落仕切っていない証左でもあります」

阿迦奢形成にて一般人の方を正気に戻し、淫魔の楽器をねじ曲げ破壊していきましょう

一般人の方から少々力を分けて頂いたのち、次の現場に向かいます


 4人のジェネラル級淫魔によって、瓦礫の街ウィーンは放蕩儀式の場となっていた。
 商業地区に現れた『死奏の母・ミューズィカ』と、その配下のトループス級淫魔『欲望のバイオリニスト』は、欲望を解放する旋律を奏でる。
 エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は天使の翼をはばたかせ、表通りで乱痴気騒ぎをくりひろげる職人たちの姿を見下ろした。
「ようやく日常を取り戻そうとしている彼らに水を差すとは野暮極まりない。淫魔らしいが、まったく趣味が悪いな」
 できれば、目をそらしたいくらいだ。
 弦楽奏の連中に向かい、空で対決を挑む。
「そこは市民の憩いの場だ。場違いな音楽にはお引き取り願おう」
 注意を惹きつけ、少しでも市民から離したい。自身の聴覚には、肉体的な堅固さを施した。
 これも、耳ごと塞ぎたいくらいである。
 『バイオリニスト』の中から、悪魔の翼で向かってくる者たちがいた。エトヴァは旋回して真正面を避けると、『リングスラッシャー』を飛ばす。
 浄化の光輪は、悪魔の翼の片割れを切断した。
「ウィーンの完全なる解放を、見届けるまで……立ち止まる訳にはいかない」
 荒れ果てた路地へと墜落する淫魔。エトヴァは、街内から駆け付けた白臼・早苗(深潭のアムネジェ・g00188)らに、トループスたちの位置を伝えた。
「ありがとう、エトヴァさん! 取り巻きを倒してこれ以上被害が広がるのを遅らせないと……」
 しかし、人の欲望を煽り、儀式を優先する淫魔は、エトヴァの試みの結果のとおり、なかなか吊り出されてくれない。
「なら、『反する薊の棘』が適任だね」
 路地に風が吹き抜けた。
 淫魔の弾く『鳥籠のカプリース』が、より聞き取れるようになる。早苗の精神が侵される危険は増すが。
「ウィーンの人たちをどこまでも道具にして弄ぼうとしている、人に対しての嘲りの感情。その対価をしっかりと払ってもらおうかな」
 投げかけられた心を、針のかたちで刺し返すのだ。
 腕を貫かれて、弦を取り落とす淫魔。
 演奏のパートが減って、ジェネラル級の唇が、「あっ」と小さく開いた。次いで瞳が、ディアボロスたちを一瞥してきた。
「ミューズィカ……。『獄彩のバーバラ』を慕っていた淫魔。トドメを刺した私たちが相手する事で、何かしらのメリットがあるかな?」
 早苗の思いつきに、吉音・宮美(限界ギリギリ狐娘・g06261)は、複雑な表情をみせた。
「以前、ウィーンの淫魔が教えてくれました。自分も元は芸術家でその道で輝きたかったと。バーバラやミューズィカがそうだったとは限りませんが、もしそうなら……せめて!」
 『吉音式英雄共鳴譜』を開く。
「ベートヴェンの力を宿させよ、『クオリア・フリーズ』!」
 大作曲家の晩年にならって聴覚を絶ち、氷のタクトを口に咥えて、『魔楽器』の弦の震えとタクトが捉える音の振動を頼りに、敵のバイオリンを探す。
 宮美は、淫魔たちの動きを悟った。
 パラドクスが、聴覚以外の相手の全感覚を凍結、演奏はおろか生命維持すら不可能にし、トループスの数体を撃破する。
「罪の無い人を殺すというのならば、今回ばかりは無力化では終わりません。だからせめて、貴方達の好きな音楽の中で、苦しみの無いようお眠りください」
「ああ、いい音で爆ぜるといいさ」
 真紅堂・乎乎那(埋火の魔創剣士・g02399)は、フライトドローンで街路から飛び立った。
「形式に縛られない自由な旋律だって? 得意分野だ」
 紅のドレスが、ひるがえる。
 革命期の服飾にも見えるものの、彼女自身は出身地の記憶をもっていない。けれども金の瞳は、敵へと導く光を得ている。
「健全なディアボロスのお出ましだよ。飛べ、デモニックボム」
 コウモリのように、トループスを取り囲む悪魔爆弾。
 バラバラの音階で破裂していく。
 爆炎をすり抜けたフライトドローンと、紅いドレスにはススのひとつも付いていなかった。
 バツグンの耐久性に仕上げてある。
 振り返った乎乎那は、淫魔も全滅していないことを確認した。
「トループス級でも強いようだね。集中攻撃とか受けないよう注意しよう」
「力を得るために敵も必死ですね」
 フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は、バイオリニストの取り囲んでいた放蕩儀式の内側に入り込んだ。
「でも、この街を救うため、私達も譲れません」
 最優先は一般人の安全確保。戦闘に巻き込まぬよう注意しながら保護したい。
 青い瞳にも攻撃を導く光が、よりはっきりと見えていた。
「氷の精霊達、雪の精霊達、白雪姫の誓いの下、我と共に悪意を祓う力とならんことを……!」
 詠唱で召喚されてくる、氷の槍と雪の衣。
 職人たち、と言ってもそれを示す着衣はとうに失われていた。彼らの踊りの輪を背にして、フィーナは氷槍を投擲する。
 狙いは、バイオリンを握る手元だ。
「淫魔の演奏は欲望に働きかけるようですが、私に今ある欲望は、人々を護ること。惑わされるものですか」
 商業地区に連れ戻された一般人たちは、最初に儀式の影響を受け、いまの恰好になった。
 その後、店舗の修繕をしていた者たちを巻き込んだようだ。
「街の人々にはこれ以上触れさせません……!」
 トループス級の撃破だけでは儀式を止められないものの、直接手を下させなければ、遅らせられるかもしれない。
 手袋屋の娘は、姿こそ手袋一丁になりながらも、周りの放蕩を止めようとしている。
「ここは現実のウィーンなのよ。往来でっ、えと……まぁ……我慢できないなら、出るものは出ても仕方な……やっぱりダメェ!」
 そのひとり、両手を頭の後ろに縛り上げられている女性に向かって非難しながら、肯定とのあいだで揺れている。
「いえ、こちらはディアボロスで、正気で、その、すみません」
 川屋・ゆきの(封印の退魔巫女・g03290)は、謝罪するしかなかった。股を開いてしゃがんだ姿勢のまま、身動きを封じられている。
 内なるデーモンの仕業を、淫魔からの堕落から区別できるはずもない。反面、ゆきのは希望も感じている。
「まだ皆さんが堕落仕切っていない証左でもあります」
 『虚空天・阿迦奢形成』でハッキングしなおし、一般人を元に戻せないだろうか。
「え……ディアボロス?」
「前にも裸にされたところを助けられたような……」
「次のカーテンコールは」
 ほんのつかの間、職人と常連客たちは何かを取り戻し、ゆきのたち戦う者を祝福する。
 やはり、正気付かせるには至らなかった。
 少々分けてもらった祝福の力を持ち、ゆきのは欲望のバイオリニストたちに向かう。
 戦場の様子が判ってくるにつれ、高遠・葉月(猫・g04390)は考えることが増えた。
「あ、『しゃけ』はあっちいってなさい」
 スフィンクスを、まるで放し飼いのように自由にさせる。
「戦闘能力もないし、無駄に介入させたくないわ」
 言いつけどおり距離をとるサーヴァントの、人懐こい姿が発する祝福に、葉月は気がつかない。
「……放蕩儀式。何か教育に良くないから未成年者も近寄らせたくないわね」
 味方のデーモンの恰好はともかく。
「まぁ、いいわ。まずは掃除。大物を狩る前に余計な横槍が入らないようにしないと」
 曲目が替わっている。
 『悲劇のオーヴァチュア』は、この地におきた悲劇、淫魔大樹の幻影を蘇らせようとしていた。とにかく、演奏を阻害するしかない。
 デーモンイーターの葉月は、『騎士型』から引き出した魔力生成武器を、かたっぱしから投げつけた。斧に槍、剣だ。
「このっ!」
 大樹の幻影をかいくぐり、全力で距離をつめて、具現化した小手で殴る。
 怪力無双を載せ、騎士型デーモンの膂力、そしてしゃけが置いていってくれた、祝福だ。
「『knock face down(張り倒すわよ)』!」
「葉月さんは、取り巻きを引き付けてくれているな」
 百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)は、動力甲冑の内側で、兵装をチェックした。観測機器からの情報で、同士討ちも厭わない接敵だと判っている。
「さて敵戦力を削るチャンスだな。その仕込みも兼ねてまずは……」
 風上にまわって、ミサイルポッドから催眠ガス入りの発煙弾を撃ち込んでみた。
「一般人を眠らせ、敵の視界を奪う。更に音響弾で追撃。敵聴覚を封じて指揮系統を破壊、と」
 有利な状況を作り出したい。
 ただ、味方の一般人への対応を分析してみるに、催眠にはあまり期待はできなかった。『完全視界』で煙幕を見通せば、わかった成果は、せいぜいお互いの姿が隠されて、一般人の羞恥が鈍る程度である。
「ミューズィカを倒す為に『ヨアケ』の別動隊も動いてる。攻撃準備を整えるのを敵に悟らせない役にも立てばいいんだがな」
 煙幕とともに周囲を、ディアボロスの殺意が包み込みはじめた。
 トバリ・ナイトライト(透明の黄昏・g00064)も、『ヨアケ』の団員だ。
「淫魔らしいというかなんというか。確かに教育に良くなかったから、儀式が目隠しされた意味はあるかな」
 音は聞こえてくるので、『誘惑のセレナーデ』をたどればいい。
「とても美しい演奏です。戦う気力が奪われそうですが……僕も誘惑なんかは得意な方なんですよ」
 白き光景を抜けた先に、美貌もつ青年のバイオリニストがいた。
 トバリに微笑みかけ、挑戦的に顎をしゃくる。
「折角ならばその演奏に合わせて僕も踊りましょうか」
 『VenusTrick(ヴィーナス・トリック)』のステップを披露する。
 華麗な舞踏は、セレナーデとは逆に作用して、戦意を高めるのだ。技比べを挑んできたトループスのほんの近くでは、斬撃や砲撃の気配がしている。
「仲間の皆さんが派手に暴れていただけているので、僕も死角を突きやすいというもの」
 踊りに隠した暗器で斬りつける。
 瞬間、怒りが増幅され、そのぶん踏み込みも深くなった。女神のいたずらのように。
 倒れた演者を残し、トバリは敵が殲滅するまで白煙に留まることにする。
 ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)は、商業地区の入り口に陣取っていた。
「音の攻撃だと意味は無いかもだけど、一応後衛」
 すると、スフィンクスの『しゃけ』が、駆けてきた。葉月が逃がしたのはわかったのだけど、預かっておこうと身を屈めようとしたら、中腰になったまま、それ以上動けない。
「あ、あ、『鳥籠のカプリース』……」
 覚悟はしていたが、戦場にいるかぎりは後方でも影響は受けてしまう。
「……頼んだよ、しゃけ……」
 中腰のネリリの胸に飛び込むスフィンクス。というより、猫ぱんち気味に衝突してきた。
 運んできた祝福に強化され、頭はすっきりし、身体も動くようになる。
 こてん、と後ろに倒れたネリリは、運命のまいた煙幕の中からいくつかの爆発音を聴いた。すでに、突入させていた『蠱惑の追走曲(ルナティック・スナイプ)』の小型の蝙蝠群が、標的をみつけて道連れにしたのだ。
 残響で、演奏もとぎれとぎれになる。
「サキュバスであるネリリちゃんを、魅了できると思っているのかな?」
 しゃけを抱いたまま、立ち上がるネリリ。
 ディアボロスの怒りは一段階、引き上げられる。
 エレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)は、さらに怒った。
「何を狙ってどうするか、色々と言われましたけれど――下半身に脳が付いてるクソ野郎どもは全員ブチ殺してから考えればよい、ということですわね」
 スレート屋根を踏みしめ、電磁レールガン『フェアレーター』を構えている。
 空中で演奏する淫魔たちが、『悲劇のオーヴァチュア』にさしかかった。
「わたくし、音楽は劇場でゆっくりと鑑賞する主義ですの。そんなに悲劇がお好きなのでしたら――悲劇の登場人物に変えて差し上げますわ」
 『第六十八の魔弾【轢過】(アハトウントゼヒツィヒステ・フライクーゲル)』を投射した。
 怒りの積み重ねでパワーが増す。 
 巨大化する魔弾は、屋根瓦にまとわりつく大樹の幻影もろとも、『欲望のバイオリニスト』たちを擦り潰す。
「でも、いい音楽ですわね」
「綺麗な音楽……。ボクの好みではない、かな」
 レオニード・パヴリチェンコ(“魔弾卿”・g07298)は、エレオノーラと背中合わせに、反対側の屋根にいた。
 小柄で幼く、口数も少ないが、狙撃のスコアを重ねている。
「どんなものが出てきたって、具現化してしまっているというなら撃って弾を当てられる。それだけのこと、だよ」
 『Дед Мороз(ジェド・マロース)』の凍てつく弾丸を、地上のトループスに当て、足元から凍りつかせている。
 相手の動きを止めたなら、自身は屋根伝いに移動して、つぎの狙撃ポイントへ。
「ん。折角、皆が頑張って手に入れた結果、だもの。水を差すようなことはさせない、とも」
 大淫魔都市にされたときに大樹があけた穴を、ひょいと飛び越した。死をもたらす瘴気が、レオニードにまとわりつき、尾をひくように街に流れ出す。
 儀式に囚われた人々の、放蕩な叫びは聞こえていたが、バイオリンの音は薄くなっている。
 瘴気はいまや吹き荒れていた。
 テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)は、最後の多重奏を前にした。
「革命淫魔はパリでは気が緩んでぐだぐだになっていましたが……自動人形に率いられた者は、流石に軍隊としての行動が迅速でしたね」
 魔剣を構えた相手に、バイオリニストは臆することなく演奏を続けている。
 ジェネラル級淫魔『死奏の母・ミューズィカ』のもつ精鋭だからだろう。放蕩儀式を支えている。
「それだけ、淫魔大樹の力が重要ということ。回収などさせはしない」
 耳をくすぐる甘い旋律は、テレジアにも襲い掛かる。
「こんなもので萎えるほど、私の闘争心――憎悪はぬるくない。叩っ斬る!」
 疾走するあいだに、纏う。
 瘴気と風と、堅固さと。導く光を悟り、祝福、殺意、そして怒りを。
 テレジアの魔剣から繰り出された『怨憎の斬閃(ハザード・リッパー)』は、楽器ごとまとめてトループス全員を薙ぎ払った。
 高め、分かち合った力を、次にぶつける相手が、ゆっくりと降りてくる。
「なんて、ひどい人たちなの、ディアボロス。バーバラお姉さまの仇を、この大淫魔都市で討たせてもらいますわ」
 ミューズィカの持つ、鍵盤とノコギリ刃の合わさった剣が、きしむような音をたてた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【動物の友】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【温熱適応】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
【寒冷適応】LV2が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV3が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV2が発生!
【ロストエナジー】LV2が発生!
【命中アップ】LV2が発生!

テレジア・ローゼンタール
ミューズィカを撃破ないしは撤退に追い込むだけの戦力は集まっているようですね
なら、私は……

淫魔大樹では何度も戦ったので、この街には知った顔もいる
向こうは排斥力の影響で忘れているだろうし、正気を失っているでしょうけど……しかし放っておくことはできません

儀式に従い淫蕩に耽ろうとする人々を引き剥がす
標的がこちらに変わり、不埒な手で身体をまさぐられても、現実世界で武器を振るうわけにはいかない

意識がこちらに向いているうちに、【友達催眠】も併用して語りかける
あなたたちは一度、淫魔大樹の堕落を退けた
ならばこの儀式も跳ね返せる筈
どうか正気に戻ってください


 ミューズィカを前にして、テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)はしかし、踏み込んでいけない。
 トループスの演奏は阻止している。
 だが、煙幕のなかで踊り狂っている人の影が、放蕩儀式の続行を示していた。
(「淫魔大樹の堕落世界では何度も戦ったので、この街には知った形……いえ顔もいる。放っておくことはできません」)
 テレジアが危惧するのは、一般人たちの中心にジェネラル級が居座っていることだ。『完全視界』で見通せば、味方の戦力が整いつつあるのもわかる。標的がミューズィカひとつなら、正確に狙えるかもしれないものの、儀式の影響を受けた人々を巻き込む懸念は残った。
 それは、仲間たちも共有しているのだろう。
 空中戦を挑んだエトヴァや、煙幕に催眠ガスを混ぜた運命の動きを見ても判る。
「あなたたちは一度、堕落世界を退けた!」
 周囲にむけて叫びはじめたディアボロスに、ジェネラル級淫魔の目がすわる。
「……もしや、この人間が淫魔大樹を枯らした方なのかしら」
 鋸をふると鍵盤が動き、放蕩はさらに激しくなる。テレジアは、なお阻止しようと男たちの一団に掴みかかっていった。
「この儀式も跳ね返せるはず、どうか正気に戻ってください!」
 現実世界で、一般人相手に武器を振るうわけにはいかない。
 にもかかわらず、絵画や催眠のなかでされるよりも生々しい手つきに健全さを保つのは、至難だった。
 ガランと石畳に、鎧のパーツのひとつが投げ捨てられる。
 憎しみの視線をむけていたミューズィカが、はじけるように笑いだした。
「ほほほほ! 買いかぶりましたわ。手向かってくるかと思えば、自分から儀式に巻き込まれるなんて!」
 そして、テレジアの奮闘を眺めるうちに、むしろ好意的に捉え始める。
「ああ、もっと被虐的な姿を、お晒しになって♪」
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【友達催眠】がLV2になった!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!

ヴェンヴ・ヴリュイヤール
【アベック・ユニ・チケット】旅団員との連携で敵の速攻攻略を行う。

「一般市民の方は他の方にお任せ致しましょう。彼奴は陽動。助け、対処している間に目的を達成する。ならば、その手を崩すは戦力の即時対処でございますわ!」

白い霧を相手の視界を塞ぐ能力高めた【発明】で噴出する。霧の中の連携は旅団内でも慣れたモノ。

「さて、加減など出来る程の業前ではございませんのでうっかり死んでしまったらごめんあそばせ?」

霧の中の【不意打ち】でパラドクス【霧の中で死別の口吻を】発動、砲口からのゼロ距離噴射での攻撃により撃退、あるいは潰走を狙う


篠之井・空斗
クライド(g04404)と
「流石淫魔、スゲー格好だな…」

開幕パラドクスを使って一般人たちと俺達を分断するようにするぜ
「折角だし俺達と遊ぼうぜ、お姉さん」
そう言いながら、そのまま殴りかかって攻め立てていく
(取りあえず一般人からは引き離すか…)
そういう思考で引き離すように相手を投げ飛ばす

その後追撃しようと近づくが、相手に抱き締められ耳元で堕落論を囁かれると力が抜けてしまう
(頭がぼーっとする…うまく考えが纏まらない…)
そのまま相手を求めるように抱きしめてしまう
「ミューズィカ様…離れたくないぜ…」
そのまま体を擦り付けて、抵抗できなくなっちまう
(儀式阻止からの隔離・足止め目的なのでその後はお任せ)


エント・クライド
空斗(g06835)と
「やっぱ良い体してんなー、ジェネラル級ってなれば尚更だな」

取りあえず相方を援護しつつ、一般人から離れるように遠距離から牽制しつつ様子見

あとは相方の投げ飛ばしにあわせて、自分もパラドクスで追撃して吹き飛ばすぜ

ただ、追撃しにいった相方が抵抗しなくなっている姿が見えて焦ってしまう

助け出そうとするが、相手のパラドクスを喰らうと、相手が凄く魅力的に見えてしまい興奮が止まらなくなって鼻血が流れたり、アソコが大変なことになっちまう
(不味いと分かってるのに目が離せない…このままじゃ色々とヤバい)
何とか興奮を収めたら、他とも連携して戦線に復帰します

(空斗と同様、あくまで妨害・足止め目的で)


四十九院・祝
【アベック・ユニ・チケット】で参加するの
アドリブ歓迎

「ええ、人を助けるより悪意と殺意をぶつける方が得意だもの、適材適所というものかしら」

【完全視界】で仲間が出した霧の中でも連携を取りやすくするの。
そして、歯車のグレイブで戦い、味方を支援する役に徹するの。

「縁もゆかりもないけれど、わたしたちに目をつけられたのが運の尽きね?逃げるのなら無様に命乞いすることをお勧めするの」

相手の隙を見つけたら、パラドクス【甘き囁きの欲疵眼】で相手の生存欲を増幅し、その他の欲や忠誠欲を減衰させてみるの。これで追い詰め易くなるかしら


相原・相真
ジェネラルの大盤振る舞いとは、
よほど淫魔大樹のエネルギーとやらは大事なようで
ですが、だからといってこれは放ってはおけませんね

連携で撃破を狙う方たちがやりやすいよう、
多少でも削っておくためにミューズィカと戦闘
残留効果2は全て使用、効果1も必要に応じて使っていきます

こちらは拳銃での射撃で攻撃
敵の攻撃はシールドドローンを展開し防御
パラドクスは気持ちを強く持つための[勇気・精神集中]やダメージをこらえる[忍耐力]で凌ぎ、
可能なら他の方のディフェンスも行います

こちらを仇と憎むのはいい、
ですがそれで街の人を巻き込むのは見過ごせません
そちらの企み、最後まできっちり阻止させてもらいます!

アドリブ・連携歓迎です


吉音・宮美
アドリブ連携歓迎
一つ聞いても良いですか、は貴女はどこから来てどこへ行こうとしているのか…深い意味はないですが、少し気になったので

相手の攻撃は言葉によるもののため『吉音式英雄共鳴譜』を使ったベートヴェンの力による聴覚遮断と【演奏】補助を継続する事で対抗

相手が物理攻撃に移る前に【高速詠唱】の要領で選択PDを発動
最終人類史の味方となったifの獄彩のバーバラを召喚します

相手がバーバラを慕っているのは【情報収集】済み
真贋はともかくディアボロスとバーバラが一緒に居ると所を見れば冷静ではいられはいでしょう
その【精神攻撃】で生まれる隙を突きバーバラの放つ絵の具の塊で【捕縛】
同時に呪詛を流し込み攻撃しましょう


白臼・早苗
そういえば、彼女はウィーンに里帰りって言っていたね、もしかしてミューズィカ自身もウィーンで覚醒させられた淫魔……?
だとするなら、淫魔絵画事件で救えなかった人だったのかな
……なら、きっちりと決着を付けないと、あの事件もまだ終わってなかったことになっちゃうね

かつてバーバラに接触した時の絵の具から生み出したこの【描かれる玉虫色の獄】で勝負するよ
彼女ですら本来は芸術に惹かれていただけだったかもしれないのに、それを歪ませた淫魔の行いについて、すばらしさを語る事ができるかな?
どちらにせよ、私は容赦しないよ


真紅堂・乎乎那
さて、何処からともなく装備1、魔術長剣ハートブレイカーを抜き放つよ。
『Musica』か……淫魔は自分が好む名を自分でつける事が多いらしいが……どーなんだろーね。

大淫魔都市としてのウィーンは最期を迎えるワケだが……
芸術の都はこれから二百年以上、ここに在り続ける。
と、いうワケでキミも在るべき歴史に還ると良い。

・肉体と魂を斬り裂くノコギリね。私の魂の炎と対決してみるか!
何……紅のドレスならば多少ズタボロになっても見えてはいけないものが見えることは無いさ。

その想い、粉砕してやる……!
・まさか、逃げないだろう?
私達とキミはもう立派な宿敵同士なんだ。
……怨敵を跪かせてみなよ。


ブレロー・ヴェール
【アベック・ユニ・チケット】で参加

「仇ね……随分と張り切っているようだが僕らもそれは同じさ。どちらが復讐を果たせるか、勝負といこうじゃないか。」

ヴェンヴの霧と【完全視界】を利用しての不意打ちを狙うよ。
鋼糸で首を締め上げて相手の行動を止めつつ、ダメージを与えていく。
相手の剣技は危険そうだけど【未来予測】で少しでも回避出来る確率を上げるとしよう。

更に【トラップ生成】でスタンスグレネードを発生させて敵の攻撃を妨害、ヴェンヴを援護するよ。


シューニャ・シフル
【アベック・ユニ・チケット】で連携

復讐がしたいなら相手になってやるぜ。かかってこいよ。

【完全視界】を使用して、ヴェンヴの濃霧に紛れて距離を詰めて、【未来予測】で隙を見て一撃叩き込む。

大悩殺は【肉体改造】で体を作り替え、【忍耐力】で耐え凌ぐ。

淫魔なんて大したことないと思ってたが、案外楽しめるじゃねぇか。

*敵を貶すような発言はしません。


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
【ヨアケ】
連携アドリブ◎

【パラドクス通信】を全員に共有し、意思疎通をスムーズに
低空【飛翔】し、未来予測や地形の利用
ミューズィカの死角へ回り込み、退路を塞ぐ

運命さんの合図で一斉攻撃
(運命さんができない状況なら俺が合図)

「遠距離部隊」として最大火力を撃ち込む
敵にスレスレの銃撃でフェイントかけて気を惹き、味方へ繋ぐ隙を作り
本命は跳弾で食らわせる
近接部隊の攻撃後、怯まず再度追撃を

撤退阻止に会話
俺は極彩のバーバラを討った一人。芸術家としても認めあった
仇には十分だろう?

ウィーンは芸術の都
淫魔に荒らされて尚、立ち上がる人々がいる街
支配などいらない

反撃には魔力障壁を展開し拒絶
芸術に必要なのは研鑽だ、堕落は不要


川屋・ゆきの
その姿、姿勢から、堕ちた一般人と勘違いされ、
周囲の仲間に、まるでその事例のように堕落の素晴らしさを語られるも、

「淫蕩を尊び、皆の衣服を剥いで喜ぶ淫魔が、何故に自分がまだ衣服を纏っているのでしょうね?」

色欲の悪魔や、その使い魔によって、淫魔すらもしないような衣装、姿の自分。
これが幸せで有ると言うのなら、

「まずは自らがその素肌を、羞恥を晒せばよろしいでしょう――虚空天・阿迦奢形成」

巫力を攻撃に回したことで悪魔の力を退ける度合いが減り、自らもまた自由を奪われますが、それは諸共です。
皆様の攻撃の起点となれば、それで……!


百鬼・運命
【ヨアケ】

ジョセフィーヌが撤退させる前にミューズィカを倒すのがヨアケの目的
撤退を考える隙すら与えず倒してしまおう

作戦
トループスの戦闘で撒いた煙幕(此方は完全視界で対応)や光学迷彩で、近接部隊はこっそり包囲し遠距離部隊は不意打ち準備
合図と共に遠距離部隊が不意打ちで一斉攻撃し、間髪入れずに近接部隊が一斉に一撃離脱攻撃
仕留めきれなければ遠距離部隊が追撃だ

行動
『ヨアケ』別動隊準備OK?
ならば良し。
他チームの動きも見つつ、敵が隙をさらしたらパラドクス通信で合図
一気呵成に叩いてしまおう

俺は近接部隊。神蝕呪刃で斬りかかる
同士討ちを気にしないですむ遠近別での一斉攻撃
磨いた技能でただ一刀を叩きこむ事に集中しよう


高遠・葉月
【ヨアケ】
共闘、アドリブ歓迎

基本的にチーム指針に沿って動くわ
しゃけは相変わらず非戦闘域で待機
あたしは近接組ね。ネメシス形態で甲冑形成して防御を固める
借りた【スーパーGPS】または借りれない場合、予めの段取りに沿って後衛組の攻撃後タイミングを併せて突撃

【飛翔】を上乗せして再加速し【怪力無双】を載せたパラドクスでスピアチャージ
チャージ後は大剣を構築して何合か撃ち周囲と併せて【飛翔】で離脱

後衛の再攻撃後、まだ息があるのなら再度パラドクスでチャージを行う。

敵の攻撃で甲冑の隙間から血を噴き出しても膝は意地と我慢で付かない。
仇?筋違いだわ。
人間を餌と下に見て舐めてるから足元をすくわれただけよ。


御門・風花
【ヨアケ】
連携やアドリブ歓迎。

近接組として待機。敵の鋸と切りあうのにちょうどいい獲物として『破滅の炎剣』を抜刀。

味方の動きに合わせ、行動開始。
後衛組の攻撃後、闘気を纏うと同時に力強く踏み込み【飛翔】で接敵。
「ミセリコルデ、戦闘を開始します」
【精神集中】敵の斬撃に合わせ、こちらも【両断】する勢いで魔剣を振るいます。
「首切りの剣技、ですか」
力負けすることも想定済みです。こちらの剣が弾かれ、止めを刺そうと鋸を振るうタイミングでパラドクス発動。
素早く敵の懐に踏み込み【グラップル】で敵の手首あるいは頭部や首を掴み【破壊】する勢いで地面に叩き付けます。
「今です」
叩きつけた直後に素早く【飛翔】で離脱します。


眉立・人鳥
アドリブ絡み歓迎
【ヨアケ】で行く

さぁて、ここからは俺も行くぜ
ピュアピュアとはいえオトナだからな、しっかり仕事させて貰いましょ

パラドクス通信でチームの連携を密に、作戦行動を遂行
完全視界による視界確保と、光学迷彩使用
うまく煙幕に紛れて死角をつけるような位置どりを探りつつ、合図を待つ
動物の友でいい場所教えて貰えればラッキーだな

アオイちゃんの力を借りて砲台を設置
海賊ってのはフランスにも多かったらしいじゃねえか先達に倣って派手に行くぜェ
未来予測を活かし、仲間の攻撃を活かすタイミングを見極め
合図が来たら全力全開でぶっ放ぁすッ!!
音を呑み込む破滅の嵐だ、一切合切巻き上げろ!ついでにお宝置いてけェ〜〜ッ!


月見里・千隼
【ヨアケ】
※連携、アドリブ歓迎

ウィーンを…そこに住む人々を堕落はさせない犠牲にさせない
ましてや撤退とこれ以上悪趣味な悪事なぞ絶対にさせるものか

…ショルダーキーボードかと思ったら鋸型の武器か
所謂ミュージックソーのつもりか?

遠距離部隊として【パラドクス通信】で仲間との連携をして
【完全視界】【光学迷彩】を使い攻撃合図と共に不意打ちからの一斉攻撃に加わって
パラドクス『弄月』と【トラップ生成】を使用して罠地帯を作り、
敵の退路を断ってワイヤートラップや捕縛系の罠などで動きを鈍らせ死角から銃撃して
まだ息があるなら合図と共に攻撃する

反撃回避用と念の為に【未来予測】も使っておこうか


ア・ンデレ
【ヨアケ】の友達と一緒に戦うよ。
アンデレちゃんはヨアケの友達が考えた作戦通り、近接部隊として包囲に参加する。

ヨアケの友達と並び立ち、アンデレちゃんは笑顔になる。
「たくさんのともだちといっしょだから、アンデレちゃんはさいきょうだ。」
アンデレメダルが赤く光る。
アンデレメダルを通じて、ともだちパワーが流れ込んでくる。

合図と共に、アンデレちゃんはともだちパワーで形成された翼で飛翔し、突撃する。
そのままの勢いで、ミューズィカにともだちパワーがこめられた最強の拳を叩き込む。
体から血が噴き出しても、ともだちパワーがある限り、アンデレちゃんは止まらない。
全ての友達のために、アンデレちゃんの全てをかける。


一里塚・燐寧
【ヨアケ】

あは、その剣、ピアノかと思ったら鋸じゃんか
こりゃチェーンソー使いとして負けてられないねぇ?
ウィーンの人達のためにも、絶対に勝っちゃうよぉ!

近接攻撃組として、一斉射撃後の追撃に参加
【完全視界】で視界を確保して煙幕の中に紛れながら
敵の背後や側面から≪テンペスト・レイザー≫を手に襲いかかるよぉ!

放つ技は『呪式:粉骨砕神』
全力込めた薙ぎ払いの一閃を叩き込むよぉ!
反撃のワル~い演説にも勇気で抗い
むしろ大声で「あは、こんなぼんくらの心ひとつ壊せないのぉ?」と挑発!
可能な限り長く鋸刃を押し当て両断を狙うねぇ
チェーンソーは鋸より強し──きみが奏でる腐った音色なんか、唸るエンジン音でブッ潰したげるっ!


クィト・メリトモナカアイス
【ヨアケ】

一気に取り囲んで一気に倒す。
んむ、分かりやすくてよき。

我的に。生贄は文化。
生贄と「なる」ことを望むのであればそれもまた一つの道。だけれど。
生贄に「する」のであればそれは別のお話。
ここは我の国ではないけれど。汝の行いは許されず。

運命の合図で一斉攻撃。我は近接班。
黄金猫拳打棒に真っ赤な火を灯す「北より至れ月冠す火」で近接戦闘。
パワー負けしそうなのでパワーでは張り合わず、俊敏な動きでの回避と「連撃」の手数で攻める。
んーむ? んむ。とんでもない奴だけれど。汝は分かっている。
人は肉体のみで生きるにあらず。魂も大事な構成要素。
故に。
汝の名は語られず、刻まれず。その肉体も魂もここで滅ぶべし。


ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎

ウィーンに巣食うジェネラルと接触するまたとない機会
逃して苦しむ人を増やすくらいなら、ここで撃破してしまいたい所です

宙に展開した鍵盤で「凱歌」を演奏
幻想の馬上の騎士を喚び、ミューズィカへと突撃を命じます
ダメージアップと命中アップの力を借りて速攻を心がけ
とはいえ、強力な敵相手ですから突出は避け
仲間と機を合わせて、一気に攻めたてましょう

反撃は魔力障壁を張って、演奏に集中することで耐えます
私には堕落する前にやることがあります
大淫魔都市などという不名誉な名に貶められた音楽の都を、元の姿に戻すという使命が
ここで挫けるわけにはいきません
力続く限り、攻撃を続けます


フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok
※【ヨアケ】同行

これ以上、ウィーンの人々を傷付けさせたりはしません。
仲間達と力を合わせて、敵を倒します。

飛翔後、『護り手の行進曲』で仲間を鼓舞、人々を護る意志、勝利へ進む意志を奮い立たせます。
堕落するだけなら停滞を招き、いずれ全て滅びます。
私達は、滅びを否定し前に進むと決めたのです。惑わされるものですか!

攻撃の際、私の魔力と『護り手』の加護を限界まで細剣に注ぎ込みパラドクスの一撃とし、私の全ての意志を込め、敵の身体を刺し貫くつもりで突進攻撃します。
その際、近接組として他の仲間と合わせられるなら、連携して同時に攻撃します。

攻撃後は邪魔にならぬよう速やかに離脱、必要なら再攻撃。


エレオノーラ・アーベントロート
あら、続々と集まっているようですわね。
そういうことであれば――ここでブチ殺していくとしましょうか。

他の復讐者と連携。わたくしの武器は射程が売りですし、後方、遠距離から砲撃を行いますわ。

あの波動は避けるのは困難、なら避けるのは諦めましょうか。耐えて立って撃ち返して――先に相手が死ねばそれでよしですわ。

電磁レールガン「フェアレーター」より「第二十三の魔弾【赫燿】」を投射。序盤は前線で戦う味方の援護を行いつつ、味方が一斉に攻撃するタイミングに向けてエネルギーを充填し、一気に解放。赤く輝く破滅の光で消し飛ばして差し上げますわ。

この最期がグランダルメ崩壊の先駆けになりますの。喜んで――くたばりあそばせ。


トバリ・ナイトライト
【ヨアケ】にて連携
近接攻撃班として行動

パラドクス通信を用いて仲間と連携、ミューズィカさんと対峙します。
皆さんの攻撃に紛れて一気に接近、ミューズィカさんの死角から不意打ちをします。
未来予測を行うことで敵の行動を先読みし死角へ移動、視界に難がある場合は完全視界を使用。

それにしても悩殺とは、淫魔らしい攻撃です。
美しいミューズィカさんに相応しいとも言えますが、感心もしてられませんね。
血が沸騰しないうちに空へと飛翔し、パラドクスを使って一気に高速接近して刃を突き立てましょう。
「ふふふ、その魅力にくらくらとしてしまいますが……平和的な力でないのが残念です」
皆さんとの連携で、一気に倒してしまいたいところ


桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎

【ヨアケ】で参加
遠距離攻撃班として行動

ウィーンの人々を傷つけるのはここで終わらせるわよ!あなたはここで私達の手によって死んでもらうわよ!

【光学迷彩】にて合図があるまでは隠れておく。
【パラドクス通信】を使い仲間達とは常に連絡を取り合い連携するようにする。

合図と同時に【飛翔】しパラドクス『桜光』にて桜の花びら型の魔法陣を複数展開し射撃する。

ミュージィカの動きにあわせて《念動力》を用いて桜の花びら型の魔法陣を動かし常にミュージィカに当たるようにし近接組の攻撃が当たりやすくなるように立ち回る。

ピンチになる前に《一撃離脱》を用いつつ適切な距離感を保てるようにする

さぁ、さっさとくたばりな


白水・蛍
【ヨアケ】で連携
アドリブ・連携歓迎

慌てて駆け込んできてご苦労な事です。
では、とっととお帰りいただきましょうか。どこへ?
地の底に決まっております。

煙幕や【光学迷彩】に隠れてこっそり包囲網に参加。
その後【パラドクス通信】の合図で遠距離部隊の一斉攻撃に合わせて【フライトドローン】を相手にぶつけて隙作成に参加。
その後、四方から【飛翔・神速反応・完全視界・未来予測】で一気に相手に近づいてその勢いのまま【神斬鋭刀閃】使用。≪ブレイドハープ≫を居合の如く抜き、相手をパラドクスにて<両断・斬撃>致します。
その胴真っ二つにして差し上げますわ!!


ネリリ・ラヴラン
【ヨアケ】

【パラドクス通信】でタイミングを合わせて一斉攻撃するよ
【飛翔】で舞い上がりながら【高速詠唱】
定めた狙いを【未来予測】で補正して遠距離から撃ち抜くわ

淫魔の誘いがサキュバスであるわたしに効くと思っているのかな
まあ、普通に効くんだけど
堕落した世界っていうのを求める気持ちは
もう、ずっと昔に、らしくないって理解してるわ

わたしはね、そんな性もきちんと乗り越えて
人を傷つけないことを選んでるんだよ

素早い詠唱で、極力先手を取ってからの挑発で
注意引きとまでは行かなくても
一瞬でも近接の皆への意識を逸らせたら良いね

あ、魅了の力は一切使わないよ
勝ち目が無いからね

アドリブや連携は歓迎だよ


 街路を真下に、遠方に尖塔、モザイク瓦の屋根を視界にいれ、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)も逡巡していた。
「芸術の都……。淫魔に荒らされて尚、立ち上がる人々がいる街」
 敵を退けるまえにでる犠牲を、自分はのめるのか。
 天使の翼に寄せるように、真紅堂・乎乎那(埋火の魔創剣士・g02399)の乗ったフライトドローンが並んだ。
 紅のドレスがまた、ひるがえり。どこからともなく、魔術長剣『ハートブレイカー』を抜き放つ。
「大淫魔都市としてのウィーンは最期を迎える。キミの言うとおり、芸術の都はこれから二百年以上、ここに在り続ける」
 金色の瞳が、チラと横目にみた。
 望みを叶えたいなら、淫魔の支配を拒否し、一掃する。エトヴァは覚悟を決めた。
「みんなに声をかけよう。全員で呼吸を合わせるんだ」
 地上では、煙幕が薄くなってきていた。
 動力甲冑の内で、百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)は、まだ様子をみるか、攻撃に入るか判断を迫られている。そこへ、エトヴァがパラドクス通信を送った。
「運命さん、合図をお願いできるか?」
「……わかったよ。ジョセフィーヌが撤退させる前にミューズィカを倒すのが『ヨアケ』の目的だった。撤退を考える隙すら与えず倒してしまおう」
「心配の種は、市民と煙幕でございませんこと?」
 ヴェンヴ・ヴリュイヤール(天使の■を喰らった聖石灰の天使(デーモンイーター)・g01397)が、連絡してきた。
「『アベック・ユニ・チケット』旅団員も、速攻攻略に参加いたしますわ。わたくしめの発明に、霧の噴出装置がございます。煙幕の足しになさいませ。一般市民の方につきましては……」
 数人のディアボロスが、ミューズィカに突撃していくのが見えた。
「あの方々にお任せ致しましょう。彼奴は陽動。助け、対処している間に目的を達成する。ならば、その手を崩すは戦力の即時対処でございますわ!」
 お淑やかだが、冷静なヴェンヴの声が、味方に共有される。
 篠之井・空斗(人間の破軍拳士・g06835)とエント・クライド(人間のバウンサー・g04404)は、まさに陽動のためだけに、大げさに騒ぎ立てた。
「流石淫魔、スゲー格好だな……!」
「やっぱ良い体してんなー、ジェネラル級ってなれば尚更だな」
 ふたりは、ミューズィカを淫魔的に褒めそやす。
「みなさんも、儀式に協力いただく気になったのかしら」
 会話にのってくれたので、空斗はより軽薄さをよそおった。
「そーいうこと。折角だし俺達と遊ぼうぜ、お姉さん」
「そちらの方も?」
 鋸刃が示したところには、川屋・ゆきの(封印の退魔巫女・g03290)が、腕の拘束具以外の装備を捨てて、しゃがみポーズをとっていた。空斗は、つい素で淫魔よりスゲーと言ってしまいそうになるが、エントがフォローして調子を合わせる。
「あ、えーと、仲間だっけ。一般人のひとのお方じゃないの? 淫魔さんの儀式のおかげで、素晴らしく放蕩なさった……」
「わたくしの目指す放蕩社会は、裸になるだけでは済みませんわ。芸術を習っていない方々には難しかったかしらね」
 ミューズィカは、伏し目がちになる。
「こんな人たちが、バーバラお姉さまの芸術に勝ったなどと、信じられるものですか」
 注意が内側にむいていると解釈して、空斗とエントは、拳と凶器で殴りかかる。
「今だぁ~!」
「隙ありぃ!」
 ザックリと、ノコギリ刃に返り討ちにされた。
 空斗は、力が抜けたように倒れ伏す。
 エントは、フランス市民服を縦に裂かれて、はみ出させてしまっているし、鼻血も吹いている。
 放蕩社会を教えてくれるというから、もっと催眠術のようなパラドクスかと思いきや、意外に物理攻撃寄りだった。
「淫蕩を尊び、皆の衣服を剥いで喜ぶ淫魔が、何故に自分がまだ衣服を纏っているのでしょうね?」
 ゆきのが指摘する。
「まずは自らがその素肌を、羞恥を晒せばよろしいでしょう――『虚空天』!」
 ハッキング能力を、ジェネラル級に対して使った。
 敵の防御の一端でも、むしれるなら。
「お伝えしましたよね。お召し物を取り去るのは、準備にすぎません。わたくしも、描き手によってはそうします。みなさんの場合は、互いに練習なさっていて」
 ポロンと鍵盤を鳴らした。
 倒れていた空斗とエントが身体を起こし、地面を這いずる。
「ミューズィカ様……離れたくないぜ……」
「不味いと分かっているのに目が離せない……このままじゃ色々とヤバい」
 ふたりとも、ジェネラル級ではなく、ゆきのの足元ににじり寄ってくる。
「やはり、人を惑わせる技でしたね。……『阿迦奢形成』!」
 残っている巫力を振り絞る。
 代償に、身体の自由はますます奪われるが、祝福を与えることで、仲間に戦う力を取り戻させられるかもしれない。
「衆生一切斯く在るべし……ああ、もう、堪える自由すら、ごめんなさい、空斗さん、エントさん」
「ほほほ! ひょっとしてあなたが、『クレエ』のモデルだったのかしら?」
 ミューズィカによって暴かれた過去によって、羞恥がバシャバシャとほとばしる。
「『学園』の話を思い出したのかな。ウィーンに里帰りしてどうだった?」
 路地の先から、白臼・早苗(深潭のアムネジェ・g00188)が話しかけた。
 そこには、彼女を含めて、四つの女性の影があった。
「貴方はどこから来て、これからどこへ行こうとしているのでしょう」
 吉音・宮美(限界ギリギリ狐娘・g06261)が、なお問い詰める。
「バーバラ……お姉さまっ!」
 三人目と四人目は、早苗と宮美のパラドクス。
 『描かれる玉虫色の獄(ヒトヤ)』は、早苗に付着した絵の具を針によって抽出し、実体化させた女性型の虹。
 絵の具を放ってきたのは、かつての『獄彩のバーバラ』である。
 宮美も戦った経験から、『未来謳う二次創作(ファンメイドシンフォニー)』で、最終人類史の味方となった『if』を込め、バーバラの似姿を作った。
 見れば、本物でないと、すぐ気がつく。
 力と姿の両方が、ウィーンの街角にあることに、ジェネラル級淫魔といえど、駆け付けずにはおれなかった。
「ええ。わたくしは故郷に帰ってまいりました。このディアボロスたちを滅ぼしたのち、いったんは離れますが、いつかきっと学園を再建しに戻りますわ」
 はたして、ミューズィカが語りかけたように、ウィーンの出身なのか、この地で覚醒させられた淫魔なのか。
 あるいは、『淫魔絵画事件』で救えなかった者だったのか。
 真相がわかるとは思えない。
 だが、宮美には、淫魔が動揺しているのは見て取れたし、早苗にとっては、事件のひとつが終わっていなかったように感じられた。
 ミューズィカの唇が動く。
 『吉音式英雄共鳴譜』で、聴覚遮断にはいり、バーバラifに絵の具を放たせる宮美。虹色の手を伸ばさせ、精神を蝕もうとする早苗。
 放蕩社会は、すでに語られていた。
 絵画空間と堕落世界の現実離れした日々。それをディヴィジョンに広げるという理想。宮美は耳を塞ぎきれない。
「バーバラだって、あなただって……!」
「本来は芸術に惹かれていただけだったかもしれないのに」
「淫魔がそれを歪ませた、とでもおっしゃるつもり? お姉さまならどんな指導をなさったかしら。……そう、退学だヨ!」
 ふたりのバーバラが崩れる。
 仇を討てる快感に、ミューズィカは深入りしすぎた。
 テレジアは、元の路地に鎧を残し、一般人たちを引き付け、ジェネラル級から距離を取らせる。
 復活した空斗とエントは、同じポーズのままで固定されたゆきのを両脇から抱えて退避だ。
「準備OK? 一斉砲撃!」
 運命の声が、パラドクス通信のあいだを走りぬける。
 霧と煙幕に隠されていた包囲が明らかになった。ジェネラル級淫魔ミューズィカに狙いをさだめた魔法陣、ギミックリボルバーにソードハープ。
 バスターライフルと大砲、弓矢に榴弾砲が発射された。
「ウィーンの人々を傷つけるのは終わらせるわよ!」
 桜・姫恋(苺姫・g03043)は、桜の花びら型の魔法陣から光を放つ。鍵盤つきの鋸をかざされて、桜色の光ははじかれた。
 鍵盤が奏でた波動が、かえってくる。これにも『色』が含まれていた。姫恋のウェーブヘアがバサバサとなびき、額から真っ赤な血がひとすじ、つたってくる。
「あなたはここで、私達の手によって死んでもらう!」
 片目に入ったそれで、視界が赤くなるのも構わず、念動力を込めた。
 鋸剣を振る動きに合わせて、花びら魔法陣は位置を変化させていく。
「さっさとくたばりな! ……『桜光(オウコウ)』!」
 魔法陣が数を増し、姫恋が飛翔するとともに、空中に展開した。
 これで、桜色の光は、つねにミューズィカに当たるのだ。
「負けないわよ!」
 血が吹いても、念動力は止めない。
 月見里・千隼(清風明月・g03438)が、連射を緩めないのも同じだ。
 魔法拳銃『朧月夜』からは、数々の罠が飛び出す。いや、被弾した地形が罠に変わる仕組みなのだ。
「ウィーンを……ここに住む人々を堕落はさせない。犠牲にさせない」
 トラばさみはかわされた。路地に張り渡したワイヤートラップが、黒レザー地のボディスーツに食い込む。
「ましてや撤退とこれ以上悪趣味な悪事なぞ絶対にさせるものか」
 罠地帯を生むパラドクス、『弄月(ロウゲツ)』にかからせた。しかし淫魔は、鋸剣を戒めに差し入れて、切断しようとしている。
「……ショルダーキーボードかと思ったら鋸型の武器か。所謂ミュージックソーのつもりか?」
 金属の擦れる不快な音がして、ワイヤーは断ち切れた。そのたわみで、鍵盤が動き、意外にも軽やかな旋律が奏でられる。
「ちっ、どうなってやがる」
 波動を受けて、傷跡とは反対の頬に、浅い切り傷を負った。
 千隼は、手袋の甲でぬぐい、出血を一瞥したが、『朧月夜』の射撃を緩めるつもりは、もちろんない。
 次の罠にかかったところで契機と見て、白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は、『ブレイドハープ―詠唱―』を鞘に戻した。
「慌てて駆け込んできてご苦労な事です。では」
 堕落エネルギーを回収にきたジェネラル級にむけ、低空の飛翔から、『神斬鋭刀閃』を仕掛ける。
「とっととお帰りいただきましょうか。どこへ?」
 居合の如く抜き、放つ。
「地の底に決まっております」
 黒レザーのウエストから両断、とはいかなかった。鋸刃が、片刃の刀身と交差している。
 ミューズィカは、蛍の武器を切っ先から柄まで眺めまわし、目を合わせた。
「これも、音楽に使われていらっしゃいますわね?」
「音の力を増幅してくれます。なにより、私の意志が籠っておりますの」
 つばぜり合いの最中とは思えぬ、優雅な言葉の交わし合い。二合目は、ミューズィカが罠を抜け出し、下がった。
 蛍は大振りになりながらも、涼やかに言う。
「その胴、真っ二つにして差し上げますとね」
「であれば、わたくしは、その魂を斬ってみせましょう」
 しかし、これも淫魔のトリックだった。
 金の靴先を壁にかけて飛び上がり、ディアボロスたちによる絶え間ない弾幕を抜け出ようとする。
 射線を越えたその肢体に、反対側の建物の壁からの跳弾が命中した。
 エトヴァだ。
 『8-Acht』、誉れ高き対航空機砲の名を冠する狙撃銃と、『»Paradiesvogel«』リボルバーを、両手に構えて降下してきた。
「俺は『極彩のバーバラ』を討った一人。芸術家としても認めあった。仇には十分だろう?」
 徹底阻止に、挑発する。
 嘘では無かったが、淫魔ミューズィカは簡単に信じた。
「お姉さまと……。あなたは描くほうですわね。なら、わたくしは」
 胸元の結びをほどこうとするので、エトヴァは『Silberner Freischütz-Ⅲ(シルベルナー・フライシュッツ・ドライ)』の跳弾を浴びせた。
「芸術に必要なのは研鑽だ、堕落は不要」
 放蕩社会は受け入れないが、議論はぶつける。
 包囲陣のなかでも、後方に位置していた眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)は、海賊衣装に身をつつんでいた。
「だって、ロマンだもんね。あっちは、小難しいお話くりひろげてっけど、俺たちなりの流儀があらあ。アオイちゃん、装填よろしくゥ!」
 『デストラクションボイス・ルインストーム』は合体技だ。この場にはいないが、アオイ・ダイアログの幻影を召喚して、彼女にも海賊のコスプレをさせている。
 木製のバルコニーがあったので、ふたりで砲台を設置していた。
「海賊ってのはフランスにも多かったらしいじゃねえか。先達に倣って派手に行くぜェ。全力全開でぶっ放ぁすッ!!」
 天使と悪魔の魔力を注ぎ、発射されるのは、光と闇の螺旋ビーム。
 淫魔がする放蕩への語りなど、砲撃の轟音に吞み込ませる。
「破滅の嵐だ、一切合切巻き上げろ! ついでにお宝置いてけェ〜〜ッ!」
 騒がしい海賊たちの砲撃は気にせず、ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)は、高速詠唱しながら矢の狙いを定めていた。
「堕落した世界っていうのを求める気持ちは、もう、ずっと昔に、らしくないって理解してるわ」
 肉体と生命力の結びを緩める魔術の弓矢、『黒の衝撃』。
 鋸に遮られることなく、黒いニーハイブーツをかすめる。見た目の傷以上のダメージを与えるのだ。
 そのかわり、離れていても、ミューズィカの唇が読み取れてしまった。
「淫魔の誘いがサキュバスであるわたしに効くと思っているのかな。……まあ、普通に効くんだけど」
 ネリリは、元から高い露出度を、さらに上げそうな欲求にかられる。
「わたしはね、そんな性もきちんと乗り越えて、人を傷つけないことを選んでるんだよ」
 少し、息を荒くしただけで、またその胸元に、黒色一対の弓矢を抱えた。
 魅了し返して、むこうも脱がしてやろう、などとは考えない。
「勝ち目が無いからね」
 緩めるのは、肉体と生命力の結びだ。
 屋根の上で、エレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)も諦めていた。鋸からの色の波動を。
 避けずにいたから、血だらけになっている。
 耐えて、立って、撃ち返して。
「先に相手が死ねば、それでよしですわ」
 電磁レールガン『フェアレーター』より『第二十三の魔弾【赫燿】(ドライウントツヴァンツィヒステ・フライクーゲル)』を投射する。
 実弾ではなく、エネルギーそのものを、赤く輝く破滅の光とする。
 淫魔の肌を赤く照らした。
「あら、思っていたより、集まったようですわね」
 『ヨアケ』を指揮していた運命の、第二陣。近接戦闘班が、光学迷彩を解こうとしている。『アベック・ユニ・チケット』と、いくつかのメンバーも合流していた。
「ジェネラル級の最期がグランダルメ崩壊の先駆けになりますの。喜んで――くたばりあそばせ」
 エレオノーラの耳にも、一斉砲撃終了までのカウントダウンが聞こえてきた。残りの充填分をすべて解放する。
 ただひとつの標的は、鋸剣を煌めく軌跡としか見えないほど振り回して、反撃していた。
 乎乎那は、潜んで伺ううちに、興味が湧いてくる。
「『Musica』か……淫魔は自分が好む名を自分でつける事が多いらしいが……どーなんだろーね」
 長剣『ハートブレイカー』の使い手として、魂の削り合いをしてみたい。淫魔は、戦うほどに技を芸術として昇華していくように思えた。
 音は風となり、霧も晴れていく。ヴェンヴは発明、『聖石灰噴射飛翔散布機構』を、至近用に切り替えている。
「さて、加減など出来る程の業前ではございませんので、うっかり死なせてしまったらごめんあそばせ?」
「縁もゆかりもないけれど、わたしたちに目をつけられたのが運の尽きね?」
 『アベック……』の四十九院・祝(還り来る恐怖/La Peur de Fortune・g05556)は、そう口にしたものの、まだ敵を捕らえる可能性を心に秘めていた。ブレロー・ヴェール(Misère tue à l'abattoir・g05009)は、むしろ怨恨を感じている。
「仇ね……随分と張り切っているようだが僕らもそれは同じさ」
「ああ。復讐がしたいなら相手になってやろうぜ」
 シューニャ・シフル(廃棄個体 No00・g07807)の右腕が、青黒く脈打ち、異形化していく。
 『ヨアケ』旅団の近接戦闘班は、蛇腹剣に十字剣、レイピア、ナイフに大剣と、刃物を主として構え、互いに離れて位置していた。
「一気に取り囲んで一気に倒す。んむ、分かりやすくてよき」
 そのなかにあって、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は鈍器、『黄金猫拳打棒(ゴールデンねこパンチぼう)』に祈りを捧げる。
「我的に……。生贄は文化。生贄と『なる』ことを望むのであればそれもまた一つの道」
 煙幕を透かせる範囲には、淫魔大樹の根が穿ったのであろう穴が、建物のそこかしこに空いていた。
 実際の作戦には加わっていなくとも、その根に人間が繋がれていた様は想像できる。ディアボロスが解放し、今また放蕩儀式にささげられようとしたウィーン市民。
「生贄に『する』のであればそれは別のお話。ここは我の国ではないけれど、汝の行いは許されず」
 だからこそ、仲間が集った。
「たくさんのともだちといっしょだから、アンデレちゃんはさいきょうだ」
 ア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)は、笑顔になる。紋章『アンデレメダル』が赤く光る。
「3……2……1。突撃!!」
 号令とともに、神刀『十束乃大太刀』を手に、運命は駆けだした。
 近接班のメンバーのほとんどが、飛翔から加速も使っていたが、運命はもう、磨いた技術でただ一刀を叩きこむ事だけに集中する。
「『神蝕呪刃』!」
 呪いを解放された斬撃が、鋸をすり抜け、ミューズィカの肩口に刺さった。運命の背中を穿とうと、もういちど振り上げられた鋸剣を、御門・風花(静謐の凶鳥/ミセリコルデ・g01985)の『破滅の炎剣-レーヴァテイン-』が受け止める。
 闘気を纏うと同時に、飛翔で合わせたのだ。
「首切りの剣技、ですか」
 風花は、宙から押さえようとするが淫魔に堪えられ、炎剣との衝撃に鍵盤が動き、血の色と放蕩の声がばらまかれる。
「あは、その剣、ピアノかと思ったら鋸じゃんか」
 一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は、背中から斬りかかった。
 『テンペスト・レイザー』、チェーンソーの刃を持つ剣。
 横薙ぎに、黒レザーの背骨部分へと押し当てる。
「『呪式:粉骨砕神(ヘクスアーツ・ボーンシュレッダー)』! こりゃチェーンソー使いとして負けてられないねぇ?」
 エンジン音が、鳴り響く。
 回転刃には、パラドクスによる呪詛を纏わせてある。敵の脇腹から、銀の切っ先が飛び出してきた。
「精霊の、加護を……!」
 フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)が刺し貫いた、白銀の細剣『ヴィントリート』のものだった。トバリ・ナイトライト(透明の黄昏・g00064)のナイフ、『UmbralUnder』は、運命の刀と交差するように、逆の肩口へと空中から突き立っている。
「『Only blood and wrath can quell madness(ブチのめすだけよ)』!」
 高遠・葉月(猫・g04390)が、騎士型デーモン由来の大剣を、フィーナから一拍おいて淫魔の腹部に届かせる。
 全力の一撃に浮いていた足に、地面の感触が戻ってきた。
 同時に、葉月の身体全体に重くのしかかるものがある。鎧の隙間から、石畳へと垂れていくのは、血液。両膝が下がっていく。
 なんとか顔を上げるが、そこにはミューズィカの、歪んだ微笑みがあった。
「お姉さま、仇と憎んだディアボロスでしたが、こんなにも楽しませてくれるなんて。これも、お姉さまからの贈り物なのかもしれない。素晴らしい放蕩ですわ!」
 叫びとともに、淫魔の身体からも血が噴き出した。
 四方からの斬撃と刺突で傷ついているが、切り口がつながって着衣だけがはらはらと落ちていく。
「大脳殺してあげてよ♪」
 『色』を増した。
 すんでのところでトバリは、『UmbralUnder』を手放し、上方へと距離をとる。隠し武器なら、まだあるのだ。
「淫魔らしい攻撃です。美しいミューズィカさんに相応しいとも言えますが、感心もしてられません……ね」
 バランスが崩れて、上下逆さになった。
「ふふふ、その魅力にくらくらとしてしまいます。 ……平和的な力でないのが残念です」
 血の沸騰が止まらない。
「大切なものを護らんとするその意志に祝福を……!」
 フィーナは、『ヴィントリート』の柄を握りしめたまま、それにすがるようにして祈った。
 仲間を鼓舞し、人々を護る意志、勝利へ進む意志を奮い立たせようと。
「……堕落するだけなら停滞を招き、いずれ全て滅びます。私達は、滅びを否定し前に進むと決めたのです。惑わされるものですか!」
 ディアボロスとの戦いを楽しいと呼ばせ、放蕩社会と同じ扱いをさせるとは。
 ふいに、刺した脇腹の抵抗が消え、細剣が抜け出るとともに、フィーナもそれを握ったまま、後ろへと腰砕けのようになった。
 耳の中でこだましていた淫魔の言葉が、何かの唸る音にとってかわる。
「あは、あたしみたいな、こんなぼんくらの心ひとつ壊せないのぉ?」
 挑発するような燐寧の大声と、武器に内蔵された動力だった。
「チェーンソーは鋸より強し──きみが奏でる腐った音色なんか、唸るエンジン音でブッ潰したげるっ!」
 しかし、回転刃は淫魔の背骨を折れない。
 それた拍子に、テンペスト・レイザーは、翼の片方を根本から切断した。
「おほ、おほほほっ!」
 痛みはあるのか、ミューズィカは奇声を発した。腕の力が増し、風花の『レーヴァテイン』を弾き飛ばしてしまう。
「ぐ、ぐふぅ……!」
 振り下ろされた鋸は、運命の背中を傷つけた。
 主の手から離れた神刀を、淫魔は素手で掴んで肩口から抜こうとする。
「仇? 筋違いだわ。人間を餌と下に見て舐めてるから足元をすくわれただけよ」
 維持と我慢で膝をついていなかった葉月が抱き着いて、互いに血だらけの胸を合わせる。
 風花は炎剣を、自分から放っていた。
「力負けすることも想定済みです」
 首の後ろから組み付き、『インビンシブルプレッシャー』で葉月と力を合わせ、ジェネラル級の身体を地面に倒す。
「今です!」
 もう、声がだせない運命に代わって、風花の号令。
「致死量装填、噴射圧限界値想定、さぁ死出の旅路に最期の想い出を、善き生き方でしたね?」
 ヴェンヴは装置の砲口を、淫魔の口に突っ込んだ。
 『霧の中で死別の口吻を(アン・ヴィシッド・ディ・デュ・ヴリュイヤール)』により、聖石灰の霧がミューズィカの内臓を焼く。
「……!」
 しゃべれなくなった訳ではないだろうが、一時的に弱体化させたはず。
 祝は、『甘き囁きの欲疵眼(アヴァールフゥ)』で、プログラムの刻まれた人造の魔眼の視線を合わせる。
「目をつけられたのが運の尽き……」
 暗部、欲望と煩悩を暴き、それらを強制的に増幅または減衰させて、理性を破壊する。淫魔のお株を奪う精神攻撃だが、ここまで敵に接して使えば、どうなるか。
 しかし、あえて生存欲を増幅させてみた。
「逃げるのなら無様に命乞いすることをお勧めするの」
「な、ぜ……逃げるなどと、お思いになって? ……極上の苦痛、死への快感を、みなさんと分かち合いた……いッ」
 か細い声で、風花と葉月を押しのけながら上体を起こしたミューズィカは、その首に鋼糸を巻きつけられた。
「僕らはもう仇じゃないとでも?」
 ブレローが背後から、『絞首荊(ル・パンデュ)』を仕掛けている。
「どちらが復讐を果たせるか、勝負といこうじゃないか」
 グイグイと締め上げるが、裸身のまま、立ち上がってくる。
 『アベック』の仲間が、口と眼とを封じ、行動を制限しているあいだに、シューニャは『魔骸剣』、肉体改造した右腕で斬りかかった。
 敵は歌えずとも、鋸の鍵盤が奏でてくれる。
「淫魔なんて大したことないと思ってたが、案外楽しめるじゃねぇか」
 『Bosheit Nagel(ボースハイト・ナーゲル)』で、さらなる異形化を進める。そうしなければシューニャも、喰らって体内にいるアークデーモンが、沸騰しそうだったからだ。
「使い潰してやるから、お前の力を全て寄越せ!」
 分かち合う。
 案外、この淫魔の言ったことも間違いではない気がしてきた。
「もう逃げることはないだろう。……私達とキミはもう立派な宿敵同士なんだ」
 乎乎那が、紅のドレスで降り立った。クィトも、『黄金猫拳打棒』を構えて加わる。
「とんでもない奴だけれど。汝は分かっている。人は肉体のみで生きるにあらず。魂も大事な構成要素」
 すでに、不意打ちの一斉攻撃は尽くした。
 なお、倒し切れていない。
 ミューズィカは、乾いた笑い声をあげ、ディアボロスと渡り合ってくれるが、代わるがわる戦ううちに、時間切れになる危惧もある。
 そう、ジェネラル級自動人形『竜騎皇妃』ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネによる、撤退命令だ。ミューズィカの意志に関係なく、発せられるかもしれない。
「『北より至れ月冠す火』! 汝の名は語られず、刻まれず。その肉体も魂もここで滅ぶべし」
 クィトは、真っ赤に燃える獣神杖で、連撃の手数をもって攻める。乎乎那のドレスもズタボロだが、『三日月波色灰弩螺(ミカヅキパイロハイドラ)』で、ハートブレイカーは鋸刃と何度となく斬り結んだ。
「一気に倒してしまいたいところ、だったけど……『JupiterEmbrace(ジュピター・エンブレイス)』!」
 トバリは、闇夜の翼を広げ、いまいちど、超高速の一撃を見舞った。
 流した血が、空に残るほどの。
「攻撃力は、出ています。決定的な命中が、どうしても得られません……!」
「ともだちパワーがあるかぎり、アンデレちゃんはとまらない」
 小さな体が立ち上がった。
 近接戦開始の合図で、みんなを追い越して真っ先に体当たりしたア・ンデレだ。
 おでこから血が出ていたが、笑顔には少しも曇りがなかった。
 ジェネラル級淫魔は、歪んだ笑みをかえす。
「ほほほ。うれしいでしょう、あなたも!」
 『色』の波動に、幼い全身から血が吹き出しはじめる。
「すべてのともだちのために、アンデレちゃんのすべてをかける」
 どこから『大脳殺』がくるのか。
 赤いメダルの輝きに、ミューズィカの攻撃の道筋が、浮かび上がったように感じられた。『色』をかわしながら、飛ぶ。
「『ともだちからもらったパワーをこのいちげきにこめる(コノヨノジンルイハミナアンデレチャンノトモダチダ)』!」
 最強の拳が、青白い頬に叩き込まれた。
 淫魔ミューズィカは、半回転して倒れ、ア・ンデレも勢い余って、路地を転がっていく。
 一斉砲撃に加わっていた者の中から、まだ戦闘にたえるメンバーが、屋根伝いに寄ってきた。
 ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は、グローブ型VR楽器『Fonte de la musique』をはめた両腕を、震えながら掲げる。
「挫けるわけにはいきません。力続く限り……私には、大淫魔都市などという不名誉な名に貶められた音楽の都を、元の姿に戻すという使命があります」
 ピアノの鍵盤が宙に現れた。ミューズィカも、鍵盤のついた鋸を杖がわりにしている。
 弱った敵を照準サイトに入れながら、相原・相真(人間のガジェッティア・g01549)は屋根瓦に伏せていた。
「ジェネラルの大盤振る舞いとは、よほど淫魔大樹のエネルギーとやらが大事だったようで……がふッ」
 吐血が、路地におちていく。大型拳銃も、支えるのがやっとだ。
 音攻撃の応報に半分いかれた耳に、『ピアノソナタ「凱歌」 Allegro 第1楽章』が聞こえてきた。ソレイユが空中鍵盤で弾いている。
「グランダルメに巣食うジェネラルと接触するまたとない機会でした。逃して苦しむ人を増やすくらいなら、ここで撃破してしまいたい所です」
「同感ですね、街の人を巻き込むのは見過ごせません。……企みは、最後まできっちり阻止させてもらいましょう」
 また、風が吹き始めた。
 倒れた者も、立っている者も、ディアボロスが重ねてきた力だ。
「ソレイユさん、見えていますか?」
「ええ。相真も……」
 導きの光をたどり、騎士が駆けてきた。
 『凱歌』に召喚された馬上の幻想。ミューズィカの唇がなにかを叫んでいるが、彼女の社会は現出せず、槍の一撃に鋸剣は折れた。
 相真は、半分塞いだ眼をこらす。そこにも、光の線が映り、照準サイトと一致する。
「……俺が、多少でも、削っておきます、よ……」
 最後のトリガーは、右腕に装着された機械装甲が引いてくれた。弾丸のセレクトは実体弾。
 ジェネラル級淫魔『ミューズィカ』の、美しい容貌から血をひとすじ、引きだすこととなった。
 裸の彼女が起き上がってこないうえ、商業地区の方々から、当たり前の市民が、自分たちの有様に気付いて出す、当たり前の悲鳴が響いてきたので、ミューズィカによる放蕩儀式は止まったのだと、ほとんどのディアボロスは思った。
 断頭革命グランダルメの行く末を、案じながらも。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【光学迷彩】LV2が発生!
【セルフクラフト】LV2が発生!
【勝利の凱歌】LV4が発生!
【完全視界】がLV2になった!
【トラップ生成】LV3が発生!
【現の夢】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV2が発生!
【活性治癒】LV2が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【無鍵空間】がLV3になった!
【腐食】LV1が発生!
【飛翔】がLV4になった!
【壁歩き】LV1が発生!
【未来予測】がLV2になった!
【怪力無双】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】LV2が発生!
【ガードアップ】がLV7になった!
【ラストリベンジ】LV2が発生!
【ダメージアップ】がLV8になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!
【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
【ドレイン】LV3が発生!
【能力値アップ】がLV3になった!
【フィニッシュ】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2022年11月01日
宿敵 『死奏の母・ミューズィカ』を撃破!