リプレイ
鳴・蛇
アドリブと連携はご自由に
(仲間の呼び方:
孫・リア=帝子陛下
喩・嘉=瑞鳳殿
他の皆は苗字+さん付け)
「災獣と呼ばれる鄙人は、例えば違和感を与えにくいと言っても、北地の人々の前に顔を出すのはちょっと…とは言え、鄙人より今の汝らの方が災獣と呼ぶに相応しいだろう」
「たとはどんな強い生命力でも、水分がいなくなったら動けないだろう、魂がなくなったら死ぬだろう。」。
一般人を傷つけないため、鱗と【忍耐力】で敵の攻撃を耐え、【飛翔】で敵に接近し尻尾で敵を縛り、ゼロ距離で敵の顔に向かって吐息を発射。
平良・明
ここが、喩嘉さんの始まりの場所
この一度きりの機会、活かしていきます
寝入る街に目覚ましと、開戦の狼煙です
コートの内側から大量の蝙蝠を闇夜に送り出し
「デモニックボム」を使って敵を燃やし尽くしていきます
どこに人が残っているかもわからないので、家屋への被害は最小限に抑え
敵の足元を爆破して、逃げるも進むも自由を奪い
しっかり連携してとどめをさしていきます
「ここが、喩嘉さんの始まりの場所なのですね」
パラドクストレインを降りた平良・明(嶺渡・g03461)は大きく息を吸い込み、辺りを見渡した。
背後には、蒼い月明かりに照らされた華陰が見える。静寂の中にあるこの町も、やがて戦禍に襲われることになる。
「それを防ぐには、今しかない。
この、ただ一度きりの機会。活かしていきます」
前を見た明。月明かりの中から、ドスドスという地響きが轟いてきた。
「来ましたね」
鳴・蛇(不吉な龍蛇・g05934)が目を細め、襲い来る敵群を見つめる。
「平良さん。では、我らはここで迎え撃ちましょうか。
災獣と呼ばれる鄙人です。北地の人々の前に顔を出すのは、ちょっと」
ディアボロスの容姿に人々が違和感を覚えることはないが、鳴蛇の意識としては、そういうものがあるのであろう。
「そのお人柄は伝わると思いますけれどね」
「はは、それはそれは。
だが、戦う姿を見ては、そうも言えないでしょう!」
鳴蛇は地を蹴り、高く低く鳴り響く編鐘のごとき雄叫びを轟かせ、町へと迫る藤甲熊兵どもに躍りかかった。
クロノヴェーダどもの策としては、先に潜入した者どもが段忠明を殺害したのち、この藤甲熊兵どもが混乱の中にある町を蹂躙する手はずなのであろう。
「汝らの思うままにはさせぬ」
「寝入る町に目覚ましといきましょう」
鳴蛇が大きく翼を広げ、そして明は纏ったコートの前を開いた。
コートの中から大量に飛び出したのは、蝙蝠のごとき悪魔爆弾である。それらは押し寄せる熊兵どもに襲いかかって炸裂し、敵兵は燃えさかる鎧ごと大の字に倒れた。
しかし敵は、なおも襲い来る爆弾を盾で弾きながら、倒れた兵を踏みつけにして乗り越えてくる。明は振り下ろされる手斧をかいくぐりながら、
「まるで重機ですね」
苦笑して、いったん距離を取る。
鳴蛇に襲いかかった敵兵は、その巨体でのしかかってくる。鳴蛇は顔をしかめながらも耐え、渾身の力で押し返した。
「汝らの方が、鄙人よりも災獣と呼ぶに相応しいだろう!」
尻尾を伸ばし、敵の巨体を縛り上げる。そして額をぶつけ合うほどの距離から、鋭い呼気を発した。
「道」の教えにおいては万物は、天地ふたつの気がそれを成すという。鳴蛇の翼が巻き起こした悪風と体内の気炎が、熊兵どもから水を、そして生命と魂を奪っていく。
「どんな強い生命力でも、水分がなくなったら動けないだろう。魂がなくなったら、死ぬだろう」
「むぐぐぐぐ……!」
悶絶し、地に伏す熊兵ども。
「これこそ、天地二気を断絶する我が気炎よ」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
無・為
民草に神仏の教えからこの地の荒廃や戦争を伝え、故郷を捨て逃げよと諭す
我々が来た意味、それは其方達民草の故郷を救う為
其方達民草の血を流させない為
我々の話を世迷い言と思うならそれも良いが、オシラサマが語る近い未来の己が死を受け入れる覚悟があるなら
残れば良い
さもなくばオシラサマが皆を安全な地まで導くであろう
曲がり形にも神で在らせられる
疑う余地もなかろう
喩・嘉
この地に立つのは、俺自身が絶望の中で死んだ時以来だ
俺の体感では一年と少し前。しかし、随分と久しい心持ちだ
ついに来た、許されざる歴史を覆す機会だ
俺は忠明様の軍師として、この町に2年いた
町の者は俺のことを分かってくれるはずだ
町に入ると鳳凰を召喚し、
その姿と炎の眩さを活用しながら民たちを起こして周る
皆に危険が迫っている。一刻も早く山中へ逃げてくれ
不安な気持ちは痛いほどにわかる
しかし、町とは土地ではなく、人のことを示すもの
生きてくれていさえすれば、必ず皆が安心して住める町を立て直してみせる
だから今は俺を信じて逃げてくれ
老人など歩みの遅いものは鳳凰に乗せ
安全に山中まで送り届ける
守都・幸児
とうとう来たんだな、この時が
過去の喩嘉も、喩嘉の主も、町の民も
皆助ける
絶対に
皆と手分けして避難誘導をするぞ
一人だって見落としや逃げ遅れのねえように
一軒一軒家々を回って呼びかける
非常事態だって伝えるために出来るだけ【大声】で
これは、喩嘉からの言伝だって伝える
敵襲がある
とんでもなく危険な敵軍だ、この町はもうすぐ戦場になるぞ
だから頼む、夜のうちに山に避難してくれ
納得してくれねえ民がいたら
外に出て喩嘉と鳳凰の姿を見てもらう
兵を見つけたら民への呼びかけと避難誘導を手伝ってもらう
協力的な町民には荷車をかき集めてもらい
老人や病人、動けない民を運ぶ
もちろん俺も手伝うぞ
万一敵が迫ったら
【防衛ライン】で足止めする
シャムス・ライラ
仲間と情報共有、連携
過去を覆せるのであれば
悔いなきように
喩嘉殿に精いっぱいの援護を
まずは人々を逃がさねば
地形の利用、情報収集で
山へ逃げる最も安全な経路を割り出し
仲間と協力して町の人々に避難を促す
友達催眠を使い、起こした人々に呼びかける
この地が襲撃を受けています
こんな夜中にと思うでしょうが、命が最優先
私達が敵の攻撃を防ぎます
その間に落ち着いて速やかに、あちらの山中へ避難して下さい
老人や子ども等移動に支障のある者には手を貸し
可能なら、客の訪いで呼び寄せた驢馬等に乗せ
声がけし落ち着かせながら速やかな避難を
もし、敵が追ってくるなら人々を先行させ
自分は足止めを
有効そうな残留効果は使用
アドリブ等歓迎
明と鳴蛇が戦う音が、かすかに聞こえてくる。彼らだけではなく、他の仲間たちも既に敵を迎えているはずである。
「始まったようだな」
城壁の上に立った守都・幸児(祥雲・g03876)は呟いて振り返り、
「とうとう来たんだな、この時が」
と、頷いた。が、その声に答えはなく、
「喩嘉?」
怪訝そうに、幸児は喩・嘉(瑞鳳・g01517)の顔を覗き込んだ。
「すまない。少し、奇妙な心地でな……」
はじめて呼びかけられていたことに気づいた様子で、喩嘉は頭を振った。
闇の中に浮かび上がる町並みも、彼方に見える華山も、吹いてくる風の匂いさえも、すべて記憶の中にあるそれらと変わりがない。
「……この地に立つのは、俺自身が絶望の中で死んだとき以来か」
体感としては、1年と少しか? しかし、それ以上に久しくも思える。
喩嘉が目を閉じる。
この日、この時間。「喩嘉」は故郷で時を過ごしていたはずであった。しかし「今」、彼はここ華陰にいる。力を手にして。だからこそ、救うことが出来る。
ついに来たのだ、許されざる歴史を覆す機会が!
目を開いた喩嘉の表情に一点の憂いもないことを、シャムス・ライラ(極夜・g04075)は悟る。
穏やかに微笑み、
「過去を覆せるのであれば、喩嘉殿。悔いなきように。私も精一杯の援護をしますから」
「もちろん、俺もだ。
過去の喩嘉も、喩嘉の主も、町の民も、みな助ける。絶対に!」
そう言って胸を叩く幸児。
「私も、微力ながらお力添えいたそう。民草の危機とあっては、捨て置けぬ」
無・為(働くお坊さん、大家族・g05786)は「これも、仏の導きである」と、手を合わせた。
「ありがたい。急ぐとしよう」
彼らから顔を背けた喩嘉は袍の裾を翻し、城壁から飛び降りる。
「瑞鳳、来たれり!」
喩嘉が羽扇を振るうと、天から鳳凰が舞い降りた。その纏う炎が、辺りを昼間のような明るさに変える。
「起きろ、起きろ! 一大事だぞ!」
幸児はと言えば、建物が揺れるほどの大声で呼ばわった。そればかりではなく、扉が破れんばかりの勢いで激しく叩く。いや、その半数ほどは実際に壊れた。
「敵襲だ! とんでもなく危険な敵軍だ! この町はもうすぐ戦場になるぞ!」
炎の眩しさと幸児の大声で、眠っていた町の住民たちが「なんだ、なんだ」と顔を出し始める。
事情を話した喩嘉たちであったが、町の者たちは顔を見合わせるばかりである。
中には、かつての喩嘉を知る者もいたらしい。
「それにしたところで、喩嘉様。段将軍の守るこの華陰ならば、大丈夫なのではありませんか?」
そう問われた喩嘉は苦悶の表情を浮かべながら、
「……忠明さまならば大丈夫、そう、思いたい。思いたかった」
と、奥歯を噛みしめた。住民たちはその蒼白な顔色にたじろぎながらも、
「逃げて、流民となるのはまっぴらじゃ」
と、戸惑いを見せた。とりわけ、老人たちは。
「喝ッ!」
錫杖を地に打ち付けた無為が一喝する。人々はびくりと身を震わせ、そちらに注目した。
無為は、説法するような力強さで語りかける。
「我々が神仏の導きでこの地に現れ、故郷を捨てて逃げよと諭すのは、何のためか。それは、其方たち民草を救うため、血を流させないためである」
一度口をつぐんだ無為は、住民たちを見渡した。
「我々の話を世迷い言と思い、オシラサマが語る通りに己が死を受け入れる覚悟があるならば、残ればよい」
無為が「オシラサマ、オシラサマ……」とその名を呼ぶと、天女のようにも天使のようにも見えるそれが、衆目に姿をさらした。だがそれは同時に、蠱毒によって生み出された恐ろしき金蚕蠱でもある。
人々は畏怖し、たじろいだ。
人心に隙間が生じたと感じたシャムスは、巧みに言葉を繋ぐ。
「こんな夜中にいきなりと思うでしょうが、なによりも命が最優先。私たちが敵を防ぎます。
その間に、落ち着いて速やかに、山中に避難してください」
そして喩嘉は、必死の思いで訴えた。
「不安な気持ちは、痛いほどに分かる。しかし、町とは土地ではなく、人のことを示すもの。皆が生きてくれてさえいれば、必ず町を立て直してみせる。
だから今は……俺を信じて、逃げてくれ!」
喩嘉の鬼気迫る形相に、人々は息を呑んだ。そしてついに、逃走を決意する。
喜色を露わにした幸児は、
「そうと決まれば、急いで逃げるぞ!」
パン、と大きな音を立てて手を叩いた。
「避難の呼びかけと、誘導を手伝ってくれ! それと、荷車だ! ありったけ集めてくれ!」
居合わせた兵たちに声をかけながら、自身も駆けていく。
「それに、驢馬がいれば助かるでしょう」
シャムスは集めた驢馬に手綱をつけていった。
ほとんどの者は着の身着のまま、足の萎えた老人や子供は、集めた荷車や驢馬に乗せる。
無為は頷き、
「よく覚悟なされた。オシラサマが、皆を安全な地まで導くであろう。曲がりなりにも、神であらせられる」
と、華山を指し示した。
ここにいたり、戦いの音が人々の耳にも届くほどになってきた。人々の足が速まる。
「私が殿を務めます。どうかお先に」
「助かる」
後方を警戒するシャムスと頷き合い、喩嘉は再び鳳凰を呼び出した。地を照らす炎の輝きは、避難する住民たちの道しるべとなった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV2が発生!
【フライトドローン】がLV2になった!
【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【命中アップ】がLV3になった!
杏・紅花
あたしにできることを、したい、する
喩嘉サンと同じ町に住んでたひとたち
ひとりも、見捨てたくないから
ええーいっ大きいお肉のカタマリみたいな虫人間っ!覚悟しろお〜っ
でっかい体に固い鎧、本体倒すには同じところを狙うしかないなっ
仲間と連携、協力したい
深呼吸
呼吸に集中して目に映るがまま感じたまま
するりするりと動作は流れて
気づけばおそら、よく見える敵のアタマのてっぺん
息を吐いてそのまま叩きつける、功夫で強化されたあたしの白四肢の脚
力を込めるでなく
小手先の技でなく
あたしを巡る息の力を振り下ろす脚と共に
──んん、まだまだ威力でそお。
修行あるのみだね、次々っ!
孫・リア
ここが喩嘉殿の住んでた場所に大切な人がいる場所……そんな大切な人を場所を蟲将の好き勝手になんてさせないから!
皆と連携して町と襲っている蟲将達の間に陣どってここから先には一歩も通さないんだから!
その鎧炎に弱いんだって?だけど燃えても止まらない程凄いかもしれないけど、『乱舞』を使って薙ぎ払って燃やして連撃してまた燃やすだけよね!
避難する人たちや町へ向かおうとする蟲将を優先に攻撃、巨体での攻撃は強力だけどその動線もわかりやすい!しっかり見て避けてそのカウンターでも燃やしていくよ!
【アドリブ共闘歓迎】
伏見・萬
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ利用する)
(仲間は基本苗字呼び。喩嘉は「団長」か「喩嘉」、鳴蛇は「鳴蛇」)
…なるほど、因縁って奴か
どうにかできる後悔なら、やれることはやるさ
(世話になってる奴の辛そうなツラなんざ、見たかねぇ
…多分これは、そういう感情なんだろう)
周囲の仲間と声を掛け合い連携・情報共有
一般人を襲わせないように動きと立ち位置を調整し、敵の行く手を塞ぐ
【捕食者の追跡】使用
【完全視界】で周囲の地形や状況、敵・味方・一般人の位置を把握。避難と迎撃に役立てる
一般人を襲おうとしている敵(最優先)>視界やルートを塞いでいる個体(攻撃・挑発して動かす)>撃破可能な個体>他、の順に優先し攻撃
ディアナ・レーヴェ
※男性は上、女性は下の名で呼び捨て
……喩嘉。(当人宛でも誰宛でもなく呟く)
その主の死の運命、あなたは受け入れないのよね?
(自称とはいえ同じく『軍師』の私は――少しだけ、眩しいなって目を細め)
うん。…大丈夫。絶対、成しましょうっ!
【完全視界】【パラドクス通信】使用
敵味方や避難民の位置情報等は皆とまめに共有
敵は「一般人の避難路と離れ、かつ、極力街の破壊に繋がらない開けた所」に集めたいわ!
木や建物の上から【観察】しては火砲や閃光弾で派手に誘導する
一般人を狙えそうな位置の敵は積極的に攻撃し、注意を私達側に
攻撃は火砲を手に【指定PD】
※ふっと気が遠くなってる間に翼は敵を呑み込んでて、実は全然覚えてない!
吉水・翡翠
アドリブ・連携歓迎
喩嘉さんの大事な方。その方の命を救う。
その大事な一戦です。落とせぬ戦いになりそうですね。
うん。前に進みましょう。行きます。
皆さんと連携をとり、攻撃していきます。
借りれるなら【完全視界・パラドクス通信】を使用します。
【飛翔】も借りて、敵に接近しつつ、その上を取ります。上からなら敵だけを狙える位置を取りやすいだろうとの見込みです。
駄目なら【エアライド】で敵のみに狙える位置へ。
それから【火行符・朱雀演舞】を発動。
相手の鎧ごと相手を燃やします。
避難する人達に、町に手出しはさせません。
此処から先は行き止まりです。
「もももももッ!」
藤甲熊兵どもがその巨体をぶつけると、鉄で覆われた門が易々と打ち破られ、宙に舞った。
押し合いへし合いしながら城門をくぐって華陰の郭内に乗り込んだ熊兵どもであったが、その前に立ちはだかる者がいる。
「えぇ~いッ! 大きいお肉のカタマリみたいな蟲人間! 覚悟しろぉ~ッ!」
「ここから先には、一歩も通さないんだから!」
杏・紅花(金蚕蠱・g00365)は袖口から覗く鉤爪を鳴らし、そして孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は左右の手に偃月刀と槍とを構え、熊兵どもを目がけて突進した。
紅花の振り下ろした鉤爪を、熊兵は盾をかざして受け止めた。力任せに押し返された紅花は、素早く飛び退いた。打ちかかってくる手斧を、リアが槍でことごとく弾き返す。
「なかなかに強力ね」
そう言いつつも、まだリアにはゆとりがある。
「でっかい体に、固い甲。倒すには、同じところを狙うしかないッ!」
紅花は体勢を整え、
「リアサン!」
と、赤髪の無双武人の名を呼ぶ。
「任せて、紅花殿」
意図を察したリアは敵中に飛び込み、左右から襲い来る敵兵の斧と激しく打ち合った。
しかし、藤甲熊兵の神髄はその巨体にあると言ってもよい。リアを押し潰さんと、敵は手傷にも構わず突進してくる。
「ここは、喩嘉殿の住んでいた場所、大切な人がいる場所……それを、蟲将の好き勝手になんかさせないから!」
跳躍したリア。それを捉えきれなかった敵兵同士が激しくぶつかり合う。
「その甲、炎に弱いんだって?
だったら見せてあげる。これが私の勇武の炎よ!」
炎を纏った偃月刀と槍とが、敵兵を薙ぎ払う。槍に貫かれた敵兵からは炎が上がり、そして激しく爆発した。
それでもなお、1体はリアに迫ったが、
「燃えても止まらないのは、すごいかもしれないけれど」
再び槍をお見舞いして、サッと横に跳ぶ。
「深呼吸!」
細く長く息を吐いたリアは、滑るように間合いを詰めた。いや、その足は実際に地に着かず、天を翔る。襲い来る斧をするりと避け、紅花の視線の先にあるのは敵兵の頭。
「フッ!」
鋭い呼気とともに叩きつけられた蹴りは、分厚い肉に覆われた敵兵の頭をぐにゃりとへこませた。口からおびただしい血を吐き、倒れる熊兵。
手応えを感じた紅花は
「んん、まだまだ威力でそぉ」
と、頷く。あとはさらなる修行あるのみである。
「次々! 喩嘉サンと同じ町に住んでたひとたち、ひとりも見捨てたくないから!」
「えぇ。喩嘉さんの大事な方、その命を救う大切な一戦です。落とすわけにはいきません」
袂から自分用に改良した陰陽符を取り出した吉水・翡翠(道求める陰陽師・g01824)は、空へと舞い上がって藤甲熊兵どもを見下ろした。
ふと、その視界の端に眩い光を捉える。
それは、住民たちを導く鳳凰が放つ光であった。
「……喩嘉。『軍師』として仕えた主の死の運命、あなたは受け入れないのね?」
ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)が、誰に言うでもなく呟く。
自身の命を賭してまで、主を、人々を救うために駆けつけた喩嘉。それを、ディアナは少し眩しく思った。
「……なるほど、これが団長の因縁って奴か」
段々と遠ざかっていく眩い光。そこには、かつて喩嘉が救えなかった人命がある。
伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)には、それがない。なにひとつ、記憶にない。萬にも、そうした「なにか」はあったはずであるのに。
「どうにか出来る後悔なら、やれることはやるさ」
胸の奥で、苦い感情がくすぶっている。
「世話になってる奴の辛そうなツラなんざ、見たかねぇ……これはたぶん、そういうことなんだろう」
パラドクストレインに乗った喩嘉の表情を思い出し、萬は拳を握りしめた。
「万が一にでも、住民を追わせるわけにはいかないわ! この広場で応戦しましょう!」
ディアナが声を張り上げる。
城門を突破した熊兵どもは市街へとなだれ込んだが、しばらく進んだところに広場があった。そこで、ディアボロスたちは敵兵を囲む。
「それがいい。町の被害も、少ないに越したことはありませんからね」
頷いた翡翠が、『火行符』を放った。
「五行の火。焔と共に舞いましょう」
宙をひらひらと舞う符からは、灼熱の焔が発せられた。広場にいるだけでヒリヒリと肌を焼くおびただしい炎が、敵兵に襲いかかる。肉の焼ける臭いが辺りに満ちた。
熊兵どもは盾をかざし、それから逃れんと突進するが、
「ここから先は、行き止まりです」
翡翠は敵兵の鼻面に鉄扇を向けた。その先に灯った焔が、敵を甲ごと焼き払う。
「……行くか」
「うん……大丈夫。絶対、成しましょう!」
萬とディアナも勇躍して敵兵に挑みかかった。
ディアナはその手には不釣り合いなほどに大きな砲を握りしめ、砲弾を放つ。
しかし、敵兵どもはそのディアナに狙いを定めると、盾を前にかざして突進してきた。砲弾が甲で弾けるが、敵兵はそれをものともせずに距離を詰めてくる。
「え……」
そちらを振り向いたディアナは、不可思議なことに虚を突かれたような表情を浮かべていた。意識してかどうか、背の翼が大きく広がる。
淡い光を放っていたそれは、敵兵を押し包むように広がるといつしか深く深く底なしの沼のように、光を失って沈んでいく。翼はクロノヴェーダどもを飲み込み、そしてディアナ自身の意識も飲み込み……。
「無事でありますか?」
「鳴蛇か。もうすぐ、片付くところだ」
鳴蛇と明も、敵兵を追って城内に現れた。それを見た敵兵は体勢を立て直さんと距離を取ろうとしたが、萬は重々しい軍用のブーツで地を踏みしめ、熊兵へと迫る。
「喰われるのはテメェだ、逃げられると思うなよ」
獲物を追う肉食獣のように、萬の必殺の一撃が藤甲熊兵の首筋に放たれた。敵兵は斬り倒された大樹のように、音を立てて倒れた。
「ディアナさん」
翡翠が肩を叩く。
「……ん、あれぇッ?」
我に返ったディアナの足元に、熊兵どもの骸があった。覚えていないのか、首をかしげるディアナ。
翡翠は小さく笑いつつ、高官の邸宅が並ぶ一角を指し示した。
「さぁ進みましょう、前に」
ディアボロスたちは一斉に駆け出した。
そこに、「段煨」がいる。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【ダブル】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
喩・嘉
皆のおかげで民を救うことができた
すでに歴史が動いたのだ
あとは忠明様をお助けし、あの蟲を殺すだけだ
邸宅に到着したら急ぎ状況の把握
守るべきものを守れるように戦闘を展開する
邸宅内に一般兵がいればまとめて俺の指揮下に
蟲へ接近させないようにして余計な犠牲を無くす
あの日、俺はこの軍勢に
そしてクロノス級に相対し、抵抗すらまともにできなかった
だが今は仲間がいる。そして、力がある
羽扇を振るい、「幻鶴翼陣」を使用
幻影の兵士を召喚し、歩兵部隊を指揮
兵で包囲するようにして、敵護衛を圧殺する
一刻も早くこの護衛を突破するぞ
忠明様……喩瑞鳳、ただいま帰還いたしました
守都・幸児
ああ
必ず助ける
喩嘉の側について邸宅に突入するぞ
邸宅に到着したら状況の把握と
可能なら門を守る兵が襲われる前に保護してえな
邸内に一般兵がいれば喩嘉の指揮下で動いてもらうぞ
敵が一般兵を襲おうとしていたら
俺が前に出て【防衛ライン】で敵の攻撃を防ぐ
敵護衛に対して俺が使う技は「成」
闇の棘で敵群を殲滅する
敵が守りを固めようが
その守りの内外全方位から棘を生やして貫いてやる
戦闘中は【喩嘉をディフェンス】
無駄な消耗はさせねえぞ
俺のありったけの力で一緒に戦う
出来ることは全部やる
人は一人残らず守る
蟲は一匹残らず潰す
喩嘉の守りたいもんを全部守りたい
喩嘉の敵は全部倒す
さあ、蟲ども
喩嘉の通る道をあけてもらうぞ
平良・明
一度崩れると絶えず転がっていくものです
足場が悪くても「山歩き」の歩みはいつもと同じ
大地をひっくり返すのに立っていないという事はないでしょう
蟲将たちを夏の緑あふれる草木の幻影に飲み込んで葬り去っていきます
人ひとり歩くのを誰にも止める事は叶いません
無・為
如何に力強いものとて、その身に心技体が宿らねば只の暴力
僧兵としてそして同じ種族として、兵としての心構えを修めよ
錫杖を三度鳴らし、片手九字切りをし錫杖を構える
そして一足で距離を縮め、錫杖を打ち付ける
数で勝てども我々を倒せうる猛者はそうは居まいて
しかし為の僧兵術は倒す術ではない、これはいわば囮
そう、「その命刈り取らせて貰うぜ」息子鬼灯が動き易くするための時間稼ぎ
光学迷彩を纏う息子に気を取られれば我々にやられ、我々に注力すれば鬼灯に刈り取られる
混戦ではそれこそが恐怖を与える戦法なのだ
見えぬ敵に怯えながら目の前の脅威と戦う事
混乱を招き連携や連絡が乱れるならば此方の術中
愚かなり、明鏡止水にて心靜に澄ませ
杏・紅花
邪魔な虫人間に、邪魔させないのが、あたしのしたいこと
喩嘉サンの道を塞ぐやつ、なぎ払う
甚大な被害を与える一撃なんて、繰り出されるのもメーワク
こういうときの逆説連鎖っ
「爪牙の響」で上塗りしたげる
でっかい一振、その動きって無駄が多いよ
力をタメる必要なんかない
道が見えるからそこをゆく、そこをゆけば爪牙でなぎ払うとこがある
硬い外殻がなに?
重い筋肉がなに?
あたしの意思はもっと固い
あたしの想いはもっと重い
あたしの「大事」
邪魔はさせない
十野・樞
アドリブ・連携歓迎
仲間と情報共有
ちと出遅れちまったが、此処は喩嘉殿の因縁の時と場所
手を貸さねえ道理はねえな
飛翔利用し急行
叶うなら襲われる門番との間に割って入り、門番を逃がしてえ
他の一般兵も、喩嘉殿の指揮に入れるよう結界術で結界展開し時間稼ぎするぜ
観察と看破で敵の行動見極め空中戦で回避しつつ
高速詠唱にて叶う限り高速にパラドクス展開
たとえ大地の一部を持ち上げようが、空を駈けるものには効かねえ
ただ己の足許を覆す、その愚かさを知れ
覆された大地とそれを持ち上げる存在に向け
すべてに静寂をもたらす【冬】を召喚
氷晶の嵐をもって敵を薙ぎ
大地に刻まれた傷を埋め戻す素とする
シャムス・ライラ
引き続き仲間と情報共有、連携
喩嘉殿を手助けする
人々を山中へ逃がし、殿を務めあげたら
地形の利用、情報収集で邸宅内の状況を把握
戦える者は喩嘉殿の指揮下へ
戦闘不可な怪我人等は速やかに戦線を離脱させ避難を
動けない者にはフライトドローンを活用し、安全な場所まで輸送
星の銀で無数の盾を形成し、敵との間に立ちふさがって
攻撃させぬよう
避難経路を確保し逃がす
そして避難行動が落ち着き次第、攻撃に転じ
シールドバッシュで敵を攻撃
囲い込むようにして
味方と狙いを合わせ、一体ずつ確実に倒す
敵の攻撃は、拳を盾で防御しつつ、ジャンプ、エアライド等で間合いを取り
可能な限り損害を減らす
有効そうな残留効果はすべて使用
アドリブ等歓迎
伏見・萬
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ利用)
仲間と声を掛け合い、連携と情報共有を密に
隙や死角を作らないよう、立ち位置と動きで仲間をフォロー
この先に…喩嘉、お前の敵がいるんだろう
お前の後悔があるんだろう
だったら蟲だろうがなんだろうが、食い破って道を開いてやらァ
(過去や後悔がある事が少し羨ましいなんて、流石に本人には言えないが)
【魔骸連刃】使用、青い鉱石の刃を腕に生やして斬りかかる
動き回って敵の連携を乱し、敵のカウンターや拘束には
身のこなしと刃を増やす事で対応する
敵の生命を喰らう事で負傷に耐えて(ドレイン)、攻撃を最優先
他のディアボロスを狙っている個体>撃破可能な個体、の順で優先し
手早く殲滅する
ディアナ・レーヴェ
一般兵の人とかは蟲に接近させないのね?分かったわ!
守るべき対象に興味を示した敵を最優先に、追い向かう足元を掬うように【悪路難渋の計】
逃がす時間が足りなければ【トラップ生成】で足止めも
基本「全員で、一斉に」動きたがる敵よね?
だったら、敵は早めに分断しておきたいわ!
陣形の隙を【看破】したら、皆でその穴を押し広げるよう戦いましょ?
突出しそうな味方が居ないかは気をつけて見ておく。居たらすぐ援護!
(ふと仲間達を振り返って笑い)皆、ほんっっと喩嘉のこと大好きよね!
ああ、私もだけどね?
――策、力、慕われる事。それらは戦場で望みを勝ち取る為の重要要素。
全部揃って、あなたは強い!
…だから、
勝てるわ。行きましょ!
鳴・蛇
アドリブと連携はご自由に
「天時!天命は我らと共にあり。地利!此処の全てを胸に刻んた者は我らと共にあり。人和!この地に宿る皆の意識、我らと共にあり。三者揃え、勝利は既に確定した。」
【龍蛇山神変】を発動、地面から石製の槍を出し、敵の陣型を壊すの同時、大地廻の使用を邪魔する
もし大地廻を発動したら、ひっくり返した大地を、【龍蛇山神変】で操って、敵を包んで押し潰す
「瑞鳳殿の居場所を壊した罪、その身で償いましょう、良い肥料になりそうだ」
急行した十野・樞(division by zero・g03155)は【飛翔】して華陰の郭壁を越え、町へと乗り込んだ。
目に留まったのは、門の近くに倒れている城兵たちである。首を、四肢を、強力によってねじ切られ、腹を貫かれた骸は、何人が犠牲になったのかさえわからない。魏軍虎衛兵どもによるものであろう。
「間に合わなかったか……!」
地面に膝をついた樞は、引きつった表情を浮かべながら虚空を睨む瞼を、そっと閉じさせた。
藤甲熊兵どもが襲撃する前に住民を避難させることはできたが、
「虎衛兵はすでに、段忠明さんの邸宅を目指しているということでしょう。一刻の猶予もありません」
と、平良・明(嶺渡・g03461)は邸宅の方へと駆けだした。
「葬ってやりたいが、今は時が惜しい。憐れだが……」
それでも無・為(働くお坊さん、大家族・g05786)は骸に合掌し、経を唱えた。
段忠明の邸宅を目指して駆けると、まもなく、まさに邸宅に乗り込まんとする虎衛兵どもの一団を発見した。
「町の人たちは避難したけれど、段忠明さんを守る兵士たちはまだ中にいるのよね?
分かったわ! 彼らに、蟲を接近させないようにしましょう!」
ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)は立ち止まって、彼女が携行できるギリギリの大きさの火砲を向ける。
「ここで蹴散らしましょう。うまくすれば、敵を内と外とで分断できる!」
「承知した。よい策だ」
頷いた鳴・蛇(不吉な龍蛇・g05934)が吠える。
「天時! 天命は我らと共にあり。
地利! 此処の全てを胸に刻んた者は我らと共にあり。
人和! この地に宿る皆の意識、我らと共にあり!」
「ここは喩嘉殿の因縁の時と、場所。手を貸さねぇ道理はねぇな!」
樞が再び地を蹴って、舞い上がる。
「皆、ほんッッと喩嘉のこと、大好きよね!」
仲間たちの顔をそれぞれ見渡したディアナが笑う。
「邪魔立てするか!」
ディアボロスたちの存在に気づいた敵兵が、こちらに向き直った。
だが、ディアナはその動きを予測していた。巧みに張り巡らされた鋼線が、敵兵の足を取る。たちまち、各所に仕掛けられた爆薬が炸裂した。
「あぁ、もちろん私も、だけどね!」
微笑んだディアナが、砲撃を見舞った。仕掛けられた爆薬のせいで動きが鈍った敵兵はそれを避けることが出来ず直撃を受け、血飛沫をまき散らしながら四散した。
「これも因果応報だろう」
無為の声は穏やかではあるが、そこには有無を言わせぬ強さがある。
「如何に力強い者とて、その身に心技体が宿らねば、それはただの暴力」
無為は左手の錫杖を3度鳴らし、右手で九字を切る。
「兵としての心構えを修めよ!」
裂帛の気合いとともに突進した無為は、集まって守りを固める敵兵に突進し、錫杖を打ち付けた。
しかし虎衛兵は腕でそれを受け止め、弾き返す。
「効かぬわ!」
「然り。為の僧兵術は倒す術ではない。いわば、囮。
鬼灯!」
「おう! この俺、鬼灯が直々に相手をしてやる! その命、刈り取らせてもらうぜ!」
無為の合図とともに、彼の息子から生み出された自動人形・鬼灯が声を発して躍りかかった。無為の錫杖を弾いた腕を、その剣で斬り飛ばす。
「数で勝れども、我々を倒せうる猛者は、そうはおるまいて」
と、無為は嘯く。
「おのれぃ!」
罵声を発した虎衛兵どもは一斉に地面を掴み、持ち上げた。
それはディアボロスたちが踏みしめる大地を揺るがし、土砂の奔流となって襲いかかる。
激しく飛び散る礫は、空を舞う樞さえも脅かした。
脛を打たれた樞は顔をしかめながらも、旋回して更に飛来する礫を避ける。
「我ら虎衛兵の力、思い知るがいい!」
だが、士気を高める虎衛兵どもの勢いを余所に、
「一度崩れると、絶えず転がっていくものです」
明は押し寄せる土砂を「ひょい」とばかりに乗り越え、進んでいく。
「足場が悪くても、『山歩き』の歩みはいつもと同じ。
大地をひっくり返すのに、立っていないということはないでしょう」
明が進むと、涼やかな風が流れ、草木が生い茂っていく。そのすべては幻影に過ぎない。しかしそれらは、敵兵を飲み込んで絡みついていく。
「人ひとり歩くのを、誰にも止めることは叶いません。そうでしょう?」
「まことに」
頷いた鳴蛇は、目を見開いて敵兵どもを睥睨する。
「天時、地利、人和。勝利は既に確定した。
山林川穀丘陵、能出雲、為風雨、見怪物、皆曰神!」
鳴蛇の身は瞬間、山と地を司る神となる。一時的とはいえ、その力は虎衛兵どものごとき児戯とは格が違う。
鳴蛇の操った大地はかえって、敵兵どもを押し包んでいった。
「瑞鳳殿の居場所を壊した罪、その身で償いましょう。よい肥料になりそうだ」
と、目を細めた。
「春の芽吹きを願うならば、『冬』が大地を覆わねばならないだろう」
そう言った樞は虎衛兵どもを見下ろし、
「ただ己の足元を覆す、その愚かさを知れ」
そう言って召喚したのは、白夜の王、夜と静寂の主。そして氷晶の嵐にて命の炎を啜るもの。
すべてを虚ろに。それは、『冬』そのもの。
凍てつく腕と息吹とが残った虎衛兵どもを覆い、喰らいつき、飲み干し……あとにはただ、静謐の夜が残るのみ。
「屋敷の中に入り込んでる奴らがいるわ!」
ディアナが破れた門の隙間から中に飛び込む。
策、力、慕われること。戦場で勝利を掴むために必要な要素。すべて揃って……あなたは強い!
「だから、勝てるわ。行きましょ!」
ほんのわずかばかり、時間は遡る。
庭には、香草が植えられていた。立ち昇るほのかな香りを、喩・嘉(瑞鳳・g01517)は目を閉じて胸の奥に吸い込んだ。記憶の中に残る香りである。
まだ騒ぎは起きていない。「奴」らに、わずかながら先行できたようだ。
「この先に……喩嘉、お前の敵がいるんだろう。お前の後悔があるんだろう」
伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)が闇の中を見据えながら、問う。喩嘉はわずかに頷くことで、それに応えた。
その悲愴な顔を見た萬は、眩しげに目を細める。決して口にしてよいことではないから、何も言いはしないが。
やり直したい悔いがある喩嘉が、少し羨ましい。死から甦った萬には、その記憶さえない。
しかしそれだけに、無念を晴らしてやりたいとも思う。
「だったら、蟲だろうがなんだろうが、食い破って道を拓いてやらぁ」
と、駆け出す。
「忠明様の部屋は、あちらの棟だ。先に行ってくれ」
「喩嘉サンは? どこに?」
杏・紅花(金蚕蠱・g00365)が首をかしげる。
「邸内にはまだ兵たちがいる。彼らが巻き込まれないようにしたい」
「わかった。じゃあ、後で! 喩嘉サンの道を塞ぐやつ、なぎ払う!」
その後ろ姿を見送る時間もない。
手当たり次第に声をかけられ集められた兵たちは、怪訝そうだったが、
「間もなく敵がやってくる。まだ残っている者にも声をかけ、一刻も早く、ここを立ち去ってくれ」
と、喩嘉に諭される。
「喩嘉様、それに段将軍は……?」
「……忠明様は、必ず俺がお助けする」
兵たちには退去するままに任せ、喩嘉は袍を翻して邸宅の奥へと向かう。
そのとき、邸宅の外から激しい戦いの音が響いてきた。仲間たちが、魏軍虎衛兵どもを捉えたのだ。
「ひぃ!」
虎衛兵どもの一部は、邸内に侵入してきた。それを見咎めた兵を、その拳で屠らんとする。
「させるか!」
その拳を、守都・幸児(祥雲・g03876)が受け止めた。
人々を山中に逃がしたシャムス・ライラ(極夜・g04075)も駆けつけた。
「もう、ここまで入り込んでいたとは。
幸児殿。彼らを逃がす時間を稼ぎましょう」
「おう!」
応じた幸児は勇躍し、敵群の前に立ちはだかると、先には行かせぬとばかりに両手を広げた。
「研げよ、棘よ、成し遂げろ!」
幸児の周囲に、巨大な闇の棘が乱立する。
敵兵どもは己の頑健さを頼りにしてか守りを固めるが、
「どれだけ守りを固めようが、全方位から貫いてやる!」
その言葉通り、城壁さえも穿つ闇の棘は、敵兵どもを刺し貫いた。
それでも敵は前に進み、片腕を失ってよろめく者さえ、手を伸ばしてくる。
「なかなか、しぶとい!」
シャムスが「星の加護を」と手を伸ばせば、そこに不可思議な金属が生成された。銀とも虹色ともつかぬ色を持つそれはシャムスの意思通りに形を変じ、盾となって敵の拳を受け止めた。
その威力。シャムスは顔をしかめながらも受け止めきり、逆に盾で押し返した。吹き飛ばされた虎衛兵どもは、柱に激突して動かなくなる。
シャムスはなおも盾を構えて警戒しつつ、
「戦える者は、他の者を守りつつ脱出を!」
幸いにして怪我人はいないようだが、邸宅で働く下女が腰を抜かして動けなくなった。
「さぁ、これに乗ってください」
シャムスは彼女の手を取って抱き上げ、フライトドローンに乗せる。フライトドローンは敵のいない方向に向けて、人々を誘導するように飛んでいく。
「さぁ、私たちも、先へ!」
屋敷の奥では、紅花と萬とが、ここまで潜り込んだ敵と干戈を交えていた。
「邪魔ぁッ!」
紅花が、振り下ろされる拳を爪で打ち払った。しかし、あまりの衝撃に思わず顔をしかめる。
虎衛兵は左右から一斉に拳を突き出し、凄まじい拳気とともに、さらに襲いかかる。
だが紅花は怯むことなく、
「このくらい平気!
邪魔な蟲人間に邪魔させないのが、あたしのしたいこと!」
ひらりと身を翻し、その拳を避ける。
「甚大な被害を与える一撃なんて、繰り出されるのもメーワク」
舌を突きだした紅花。空振りとなった敵の拳は屋敷の壁をいとも容易く、粉々に砕いたことであろう。
それよりも速く、紅花は動く。
硬い外殻がなに? 重い筋肉がなに?
あたしの意思は、もっと固い。あたしの想いは、もっと重い!
脚に「気」が集まっていく。その脚捌きは残像さえ残し、まるで彼我の距離を瞬時に縮めたかのように、敵兵の懐に飛び込んだ。
「あたしの『大事』、邪魔はさせない!」
袖に忍ばせた爪が、回廊に灯された炬火でわずかに煌めく。その鋭い切っ先は違うことなく、虎衛兵どもの首筋を深々と斬り裂いた。
「この騒ぎは、蟲将か!」
そのとき奥から飛び出してきたのは、鎧を身につけた人品卑しからぬ将であった。
「さては、あんたが段忠明か? ここは俺たちに任せて、下がっていてくれ」
萬は段忠明を腕で制しつつ、そこにかつて喰らったクロノヴェーダの肉体をもとにした、青い鉱石の刃を生やした。
敵の狙いこそ、段忠明である。邪魔をする者は殺すと、萬を目がけて襲いかかってくる敵の拳を紙一重で避け、その脇腹に、刃を深々と食い込ませた。
「……間に合ったな」
刃を引き抜きながら、ちらりと視線を動かした萬。
駆けつけたのは、喩嘉たちである。
喩嘉は残った敵兵どもを睥睨し、羽扇を突きつけた。
「皆のおかげで、民を救うことが出来た。すでに、歴史は動いたのだ」
……あとは忠明様をお助けし、「あの蟲」を殺すだけ。
「キキキ! 何も変わりはせぬわ!」
敵兵どもはディアボロスたちに取り囲まれながらも哄笑し、敷き詰められた石畳に手をかける。
「喩嘉!」
しかし、襲い来る大地の奔流を、割り込んだ幸児は受け止めた。
「幸児」
「心配すんな、『本命』を前に、無駄な消耗はさせねぇぞ」
膨大な質量に歯を食いしばりつつも、
「俺の、ありったけの力で一緒に戦う!
出来ることは全部やる! 人はひとり残らず守る、虫は1匹残らず潰す!
喩嘉の守りたいもんを、全部守りたい。喩嘉の敵は、全部倒すッ!」
幸児の筋肉が隆々と力を増し、ついには土砂を押しのけた。
「さぁ、蟲ども! 喩嘉の通る道を開けてもらうぞ!」
その叫びを聞いた喩嘉は睫毛を伏せた。
……あの日、俺はこの軍勢に、クロノス級に相対し、抵抗すらまともにできなかった。
「だが、今は仲間がいる。そして、力がある!」
羽扇をサッと横に振ると、喩嘉の左右には過去に消えた歩兵たちの幻影が生み出された。
「突撃!」
鶴が翼を広げるように兵は虎衛兵どもを押し包み、そのことごとくを討ち取った。
「喩嘉? 戻るにはまだ数日かかるはずでは……」
戸惑いを見せた段忠明であったが、
「……いや、違うな」
と、眉を動かした。
その前に跪いて深々と拝礼した喩嘉。
「……忠明様。喩瑞鳳、ただいま帰還いたしました」
足元の石畳に、雫が染み込んだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
【フライトドローン】がLV3になった!
【活性治癒】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
【セルフクラフト】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
【ダブル】がLV2になった!
【命中アップ】がLV4になった!
【グロリアス】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
無・為
光学迷彩纏い馬よりも疾く、一番槍で飛び出す
段煨よ、戦場に身を置く者ならば辞世の句を詠む時が来たぞ
何悪人とて死ぬるば仏、念仏位は唱えてやろう
為は己が修めた防衛術の構えを取る
牙無きものの為に、その身を捨てて仁を成すために
攻撃が防御であり逆も又然り
神速でふるう錫杖の槍術で、敵の手を封じるも防衛術
範囲の攻撃には我が厚い結界術の壁で守ろう
呪詛蠱蟲で侵し、我ら家族の連携で斬り薙ぎ叩き伏せよう
喩嘉殿、各々方こちらで奴めの力は削ぎいたそう
止めを、未来を変える一撃を
最後に念仏を唱えてやろうといったな、あれは嘘だ
お前を送っては我に罰が当たるというもの
お前には地獄が相応しい
いや地獄すらも生温い、歴史から忘れ去られよ
己の意図せぬ方へと、事態が動いている。
クロノス級蟲将は、長い髭を扱きながら苛立ちを込めて唾を吐いた。
魏軍虎衛兵どもを率いて華陰へと潜入し、この地を治める段忠明を殺す。将を失った軍ほど脆いものはない。あとは藤甲熊兵どもを突入させてやれば、思うままに町を蹂躙できたであろう。
だというのに、放った虎衛兵どもが戻ってこない。
たったひとりとなった蟲将は、所々に残された炬火がわずかに照らす邸内を、荒々しい足音を残しながら歩き回っていた。
原因は分かっているのだ。
「皆には悪いが、一番槍は私がいただこう。
戦場に身を置く者ならば、辞世の句を詠むときが来たぞ!」
闇の中からにじみ出るように、無・為(働くお坊さん、大家族・g05786)が飛び出した。繰り出された錫杖の突きを、クロノス級は受け止める。
「貴様らだな、我が世界に踏み込んだのは!」
錫杖は苛立つ蟲将の声とともに払われたが、無為は慌てることもなく構え直し、再び挑みかかる。
「お前がどれほど悪人であれど、死なば仏。念仏くらいは唱えてやろう!」
「寝言にも、ほどがあるわ!」
敵将はしゃがみ込んだかと思えば、その掌を地に着けた。石畳が盛り上がり、起き上がった無数の土人形が無為に襲いかかる。
「鬼灯、梔子!」
その声に応じ、自動人形たちがそれらを防ぐ。
「牙無き者を守る為。我が身我が命、たとえ路傍の石なれど。三千世界、地下百尺の捨て石となろう!」
防ぎきれなかった土人形が繰り出した腕が、無為の脇腹を打つ。それでも無為は踏み込んで錫杖を突きだし、お返しとばかりに敵将の肩を打った。
跳び下がった無為は首を振り、
「……念仏を唱えようと言ったが。あれは嘘だ。お前を送っては、我に罰が当たるというもの。
お前には地獄すらも生ぬるい。名も、呼ばぬ。歴史から、忘れ去られよ!」
「歴史に飲み込まれて死ぬは、貴様よ!」
「喩嘉殿、こちらで奴めの力は削ぎいたそう! とどめを、未来を変える一撃を……!」
大成功🔵🔵🔵
効果1【神速反応】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
喩・嘉
新宿島に流れ着いてから、俺は最終人類史に残るこの時代の記録を調べた
そこに俺の名は残っていなかったが、忠明様は天寿を全うし穏やかな最期を迎えたとあった
その記述が俺にとってどれだけ嬉しかったことか
主を守ることができれば、この地の安泰は保たれる
歴史を今、取り戻す
仲間を信じて、俺はここで蟲を仕留めることに集中する
「蓮弁散華脚」を使用
クソ蟲を蹴りの連撃で完膚なきまでに叩きのめしてやる
俺はまだ……もしかしたら、もう二度と
正しいこの時代に戻ることはできないのかもしれない
忠明様、どうぞ健やかに
守都・幸児
喩嘉の主、ずっと会ってみたかったんだ
すごく立派で、格好いい主だな
守るために一緒に戦えることを誇らしいって思う
さあ、行くぞ
俺は引き続き【喩嘉をディフェンス】だ
使う技は「平」
結界の壁で喩嘉を守り
敵の攻撃を防ぎ押し返す
結界の壁は敵の逃走防止にも使う
敵が掘った逃走経路にも結界の壁をぶち込んでぶつけて通れなくして
地上に炙り出してやる
喩嘉があの蟲を叩きのめせるようにな
てめえは逃げることも隠れることも許さねえ
喩嘉の主の姿をしっかり目に焼き付けて、深くお辞儀する
喩嘉がいい主に巡り合えて良かった
だから感謝と
敬意と
喩嘉には俺が、皆がいるってことを伝えたくて
喩嘉は確かにこの場所に、この時代にいて
主と民を、救ったんだ
杏・紅花
羨ましいって思ったんだ
守りたいものが、そこに在ること
ありがとうって思ったんだ
守りたいひとが、それを守れること
変えられるものがあるなら
心穏やかにする未来であってほしいって
ただ、祈るよ
死してなお操られる死体、仮に作られた土の命
道を阻むもの、「眩の躍」で薙ぎ払って
利用して敵の退路を閉ざす
不思議と心が凪いでる
あたしのやることはただひとつ、明確だから
邪魔させない、逃がさない、流れる動作は迷わない
目の前のひとつひとつを、どかして道をつくるだけ
ひとつの願いが、未来を変えるなら
あたしの願いも足してほしい
どうか、どうか
よき未来を
平良・明
私は段忠明という方を知りません
むしろこの蝉頭の段煨のほうが馴染みあります
蹴りやすそうな面で、とてもいいですね
踏み鳴らすだけでは届きませんから、地によく伝えるように
するりと一歩踏み込んで鐘打つように、よく響く蹴りを叩き込みます
喩嘉さんが信じて喩嘉さんをつくった方なら
その名はここで放されて、地を吹き渡るような、そんな気がします
なんせ、喩嘉さんがいますから
鳴・蛇
「蝉め、いつまで镇远将军领北地太守闅郷亭侯段君段忠明の名讳を被ってつもり?」
「太守を襲撃し、民衆を屠殺する、その上に亭侯の名讳を自称するとはな…具五刑の罰を使えるほどの罪だのう。」
「順番は違うけど、先ずは貴様の足を切って鼻を抜くか。」
石刀を生成し近接戦体勢
【フライトドローン】で生成するドローンを乗って突進
地面から无数の石槍を生成し蝉やろへ突き刺す
墓穴計の穴は【セルフクラフト】で塞ぐ
土人形と土石流は『龍蛇山神変』で消す
「土を操る能力、鄙人もあるぞ」
シャムス・ライラ
引き続き仲間と情報共有、連携
言葉にはせず、ただ喩嘉殿を見守る
今は言葉よりも行動を、助力を!
飛翔、エアライドを駆使し
仲間達と死角のないよう囲い込み、逃がさぬような位置取り
未来予測で最適なタイミングを計り
皆に合わせて
虚誕金剛で攻撃
蔦のような植物を縦横無尽に這わせ
敵を逃がさぬよう絡めとり
鋭い金剛の棘で突き刺してダメージを
動きを少しでも抑え込めれば
此方の勝機に繋がるだろう
今こそ、本懐を遂げる時
敵の土人形達は蔦で薙ぎ防御
万一の時は喩嘉をディフェンス
アドリブ等歓迎
為すべきことは為した
そして歴史は正しくあるべきところに収まるだろう
我らは見えざる者
それでも大切なものを守った誇りを胸に
アドリブ等歓迎
孫・リア
素敵なお方ね、喩嘉殿が忠義を尽くすのもわかるわ
そんな方を……あんな蝉に名前を盗られるなんて嫌よね!!さぁまだ名前のない蝉の蟲将殿!覚悟しなさい!
さぁ来なさい気が付かれないように『炎蝶』で蝶々達を呼び出して
穴に潜ったのならその穴の中に蝶々達を潜り込ませて中から焼き炙り出し私の持つ偃月刀や槍で刺して道を塞ぎ、燃やして斬って刺して追い込こんで、道を作る。
そう私は、私達は追い込むだけ、トドメを刺すのは私じゃない……あの時『あの人』への道を皆が作ってくれたように今度は私が喩嘉殿の道を作る!
喩嘉殿の思いを遂げられるように……
【アドリブ共闘歓迎】
吉水・翡翠
アドリブ・連携歓迎
喩嘉さんの大事な主君です。
その名を奪うなんて許されません。
倒しましょう。取り戻しましょう。
行きましょう、喩嘉さん。
飛翔・エアライドを駆使して囲い込んで逃がしません。
そして、パラドクスを使います。
相手を拘束する氷の華を。光の華を。
少しでも相手の動きを制限できれば勝機は自ずからこちらに寄ってくる。
相手の土石流は全部破壊しますよ。パラドクスの光の華で。<吹き飛ばし・斬撃・解体・砲撃>等々使えそうなものは全部使ってね。
喩嘉さんにも皆さんにも当てさせません。巻き込まれるのはお前だけで十分です。
ディアナ・レーヴェ
ねえ『そこの蟲将』、大誤算の伏兵でしょう?
長くて短いその旅路から戻った喩嘉は、とっても強くて立派なの!
【飛翔】【完全視界】使用
まず宙から冷静に戦況を俯瞰、【Rat】で行動を読むわ!
隙を突くのは、任せられそうな味方がいればアイコンタクトと軽い身振りで任せてしまうし、いなければ自分で砲撃するまで
反撃は飛翔したまま受ける事で、
地や壁から飛び出た所から直撃までの時間を少しでも伸ばして、回避の足しにする
但し逃走がないかは、石畳の僅かな振動等をよく【観察】し気にしておくわ!
戦闘後は何も言わずに微笑んで、そっとその場を離れて待つ。…やっぱり、少し眩しい
※私みたいな「自称軍師」にも主は居たのよ?故人だけどね!
伏見・萬
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ利用)
(取り戻す、意地を通す…望む事は、とても眩しい)
…今は俺を好きに使え、喩嘉。兵にでも猟犬にでも剣にでもなってやる
…何か気になンなら、後で一杯奢ってくれや
仲間と声を掛け合い連携
敵の行動範囲を狭め、逃げ道を断つように立ち位置を調整
喩嘉が望み通り動けるように立ち回りでフォロー
攻撃時は【捕食者の追跡】
土人形を片っ端から破壊して道を開き、敵に喰らいつく
(土塊だのなんだの、俺には似合いの相手だ
「死体」はここにもある(※自分の事)が…思い通りにならなくて悪ィな、蝉野郎)
戦闘後は少し離れた所で喩嘉の様子を見守る
細かい事は訊かない。彼の望み通りになったならそれでいい
十野・樞
アドリブ・連携歓迎
仲間と情報共有
万一の場合は喩嘉殿をディフェンス
喩嘉殿の戦いの積み重ねが今この時に、大切なものを取り戻す時に繋がったんだ
ならば、その機会を確実なものとするのみ
喩嘉殿、指示を
断酒しろと言う以外の事なら承るぜ
観察・看破駆使し敵を逃がさぬよう位置取り、仲間と包囲
敵動向見極めやすいよう飛翔にて対峙
少しでも防御力を上げるべく結界術で皆に結界を張る
高速詠唱で可能な限り素早くパラドクス展開
あらゆるものを【彼方】に押し流しその存在情報を洗い浄める大河を顕現せしめ
敵土石流を無力化し押し流す
回避は未来予測と神速反応にて
戦闘後は離れた場所で様子を見守ろう
祝杯を満たす酒の算段をしながら
言いたい言葉はいくらでもある。しかし、今は時間がない。
主・段忠明を見上げた喩・嘉(瑞鳳・g01517)は、
「町から逃れた者が、華山を目指しています。どうか、不安に駆られているであろう彼らをお救いください」
「喩嘉よ、汝はいかがする?」
「ここで、あの蟲を仕留めます」
「……わかった」
喩嘉は忠明の背を見送り、立ち上がった。
「あれが、喩嘉の主か。ずっと会ってみたかったんだ」
守都・幸児(祥雲・g03876)は感慨深げに、
「すごく立派で、格好いい主だな」
ほう、と息を吐いた。
「えぇ。素敵なお方ね」
孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)も頷く。
「喩嘉殿が忠義を尽くすのもわかるわ」
「その喩嘉さんの、大事なご主君です。その名を奪うなんて許されません」
吉水・翡翠(道求める陰陽師・g01824)は厳しい顔で、口を引き結ぶ。
そのとき。
轟音とともに、壁が吹き飛んだ。無為を振り払い、蟲将が飛び込んでくる。
「あんな蝉に、名前を取られるなんて嫌よね!」
敵を見据えたリアは、両手に得物を構えた。
十野・樞(division by zero・g03155)は『赫焉』の先を石畳に打ち付けながら、そして伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)は重量のあるブーツで石畳を踏みしめ、敵将を睨む。
「さぁ喩嘉殿。ここではお前さんが将だ。指示を」
「……今は俺を好きに使え、喩嘉。兵にでも猟犬にでも、あるいは剣にでもなってやる」
ふと、樞が口の端を持ち上げた。
「断酒しろという以外のことなら、承るぜ」
萬が鼻を鳴らす。
「ふふ、それは野暮というものだな。なんなら、あとで一杯奢ってもらうくらいはしてもらおう」
「よいとも。美酒を集めようじゃないか」
厳しい表情を浮かべていた喩嘉が、フッと息を吐いた。袍を翻し、蟲将へと向き直る。
「主を守ることが出来れば、この地の安泰は保たれる」
対照的に憤怒の形相なのは、姿を現したクロノス級蟲将のほうで、
「おのれ、段煨を逃がすとは。
孺子め! 汝の名ごときは、儂が名乗るには値せんわ!」
と、喩嘉を睨んで吐き捨てた。
「そうね、まだ名前もない蝉の蟲将殿、覚悟しなさい!」
リアは打ちかかるも、敵将は帯びていた剣を抜いてそれを防ぐ。
「名なら、あるではないか。我が名は段煨。儂が段煨よ!」
「蝉め。いつまで鎮遠(ちんえん)将軍領北地太守閿郷(ぶんきょう)侯・段忠明の名諱を被るつもり?」
鳴・蛇(不吉な龍蛇・g05934)はその不遜を非難するも、
「ほほう、儂は列侯となり、富貴な身分となるのか!」
と、敵将は嘲笑う。
「よくもまぁ、嘯くものよ」
鳴蛇は鼻白み、かぶりを振る。
「私は、段忠明という方を知りません。むしろ、この蝉頭の『段煨』の方が馴染みがありますが」
その様を見ていた平良・明(嶺渡・g03461)が、肩をすくめた。
「とはいえ、『実物』を拝見すると、格の違いというのは明らかですね」
「なにを! 名も知れぬ骸となって儂に詫びよ!」
敵将が帯びていた剣を掲げると、その背後の地面が突如として盛り上がり、奔流となってディアボロスたちに襲いかかった。
「ち!」
樞は高速詠唱し、素早くパラドクスを展開する。
「Mors certa, hora incerta……」
土石流に対抗するように、樞の背後からは聖なる大河が顕現する。
滔々たる水流は土石流と激しく衝突し、その勢いを受け止めた。
襲いかかった激流に敵将はよろめいたが、凄まじい勢いで跳ね上げられた土砂もまた、樞の力を持ってしても完全には防ぎきれなかった。
「土を操る能力、鄙人もあるぞ」
山神となった鳴蛇が大地を操り、ふたりの力で土石流を押し返していく。
「太守を襲撃し、民衆を屠殺する。その上に、亭侯の名諱を自称するとはな……。具五刑に値する程の罪だのう」
フライトドローンに飛び乗った鳴蛇は一気に間合いを詰める。
敵将は跳び下がって避けようとするが、石刀が一閃されるのが速い。敵将は斬られた足を押さえ、よろめいた。
「順番は違うけれども、先ずは貴様の足を斬って、鼻を抜くか」
鳴蛇はなおも狙いを定め、目を細める。
水流がついに土砂を押しとどめ、かえって敵将を押し流した。それでも四方八方に飛び散った土砂は襲いかかるが、樞はそれを飛び越える。
死は確かなれども、その時は定かではない。しかし、
「蟲将よ、お前さんにとっては、今がそのときだろうよ!
そうは思わないか?」
「戯言を!」
怒りで歪んだ蟲将の顔を見て、明が微笑む。
「その面。蹴りやすそうで、とてもいいですね」
飄々とした様子で、明は土砂を乗り越えて進む。困難を踏破し、前へと進む。
世界を繋いでいた軌跡はいまはなく、明の靴跡もまた、いずれ消えてしまうだろう。
それでも。
「踏み鳴らすだけでは届きませんから……地によく伝えるように」
最後に大きく、そして力強く踏み込んだ明は、鐘を打つように、響き渡る蹴りを、敵将の腹に叩き込んだ。
土石流、そして水流を受けた段忠明の邸宅が倒壊した。双方はサッと散って難を逃れる。
土埃が収まったとき。ディアボロスたちの前には、敵将が立っていた。明に蹴られた腹を押さえてはいるが、まだ致命傷には遠い。
「……流石は、クロノス級ですね」
明は嘆息して、帽子を被り直した。
「おのれ……!」
怒髪天を突く敵将の形相にも、ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)は動じることなく、むしろ目を細めて、胸を反らした。
「ねぇ、『そこの蟲将』。あなたはうまく奇襲したつもりだったでしょうけど、大誤算の伏兵だったでしょう?」
「儂を謀ったつもりか。その思い上がりを正してくれよう!」
【飛翔】したディアナは戦場を俯瞰しつつ火砲を構え、
「思い上がりじゃないわ。長くて短いその旅路から戻った喩嘉は、とっても強くて立派なの!
ねぇ、幸児!」
と、声を上げた。
「おう!」
応じた幸児は拳を握りしめ、敵将に打ちかかった。
その拳が蟲将の肩を打つが、敵は怯むことなく、かえって剣を繰り出してくる。幸児は拳で、その剣身を横から弾いた。
両者の攻防を見下ろし、ディアナが砲口を敵将に向ける。
「その側面、ガラ空きよ!」
気配を察した幸児が、パッと跳び下がる。それを見届けるかどうかの瞬間に、ディアナは敵将を目がけて砲弾を発射した。轟音は町の外にまで響き渡り、砲弾は地を穿つ。もうもうと土煙が上がった。
「ぐぬぅッ……!」
苦悶の声を上げた蟲将だったが、突如として地面に穴を掘り、地に潜った。
「どこ?」
きょろきょろと見回すディアナの後方で、石畳が揺れる。
ディアナが咄嗟に振り返ったのとほとんど同時に、敵将が土砂とともに飛び上がった。
身をよじって避けるが、ディアナは脇腹を裂かれる。
だが。
「このくらい……どうってことないわ! かすり傷よ!」
再びディアナの放った砲弾から逃れるように、敵将は嘲笑いつつ再び地中に潜った。
「あっち!」
ディアナが指さした方向。町の大路に沿って、地面が凄まじい速さで盛り上がっていく。
「逃がすか! 炙り出してやる!」
疾く駆けた幸児は、郭門の近くでそれに追いついた。懐から紙符を取り出し、放つ。生み出された結界の壁は地中の敵将にまで襲いかかり、その体躯を地上に打ち上げた。
「てめぇは、逃げることも隠れることも許さねぇ!」
「おのれ」
仲間とともに追いついてきた喩嘉を、敵将は睨む。
「孺子と侮ったことは、儂の過ちであった。
よかろう、汝のことは念入りに殺してやろう!」
耳を塞ぎたくなるような、耳障りな蝉の声。
郭門の脇には、クロノヴェーダどもの襲撃で殺された兵たちの骸が横たえられている。
それが突如として、どれが誰の手足かも分からぬまま、泥でその欠損を補うように結合して、起き上がった。
「なんという……非道な真似を」
樞が、胃液がこみ上げてきたような、苦々しい顔で呻く。他の誰でもない、樞自身が、犠牲となった彼らを横たえてやったひとりなのだ。
「ははは! 汝らも、土人形の一部にしてくれよう!」
ディアボロスたちを目がけて襲い来る土人形ども。
その前に立ちはだかって防いだのは、杏・紅花(金蚕蠱・g00365)とシャムス・ライラ(極夜・g04075)であった。
「紅花。シャムス」
土人形どもを防ぐふたりを、喩嘉が案じた。
しかしシャムスは視線を交わしたのち、小さく頷いただけであった。
……今は言葉よりも、行動を。助力を!
そう意気込んだシャムスは空へと舞い上がり、あるいは空中を蹴って方向を変え、土人形どもが伸ばす手から逃れる。
一方の紅花も、常に眩い笑みを絶やさぬ彼女とは思えぬほどに、その柳眉を寄せ、眉間に深い皺を寄せていた。
喩嘉の、凄惨な体験。悲しい別離。それは決して、他者がうかがい知ることの出来ない苦しみ。
しかし同時に、
「羨ましい」
とも、紅花は思った。彼の守りたいものが、ここにあるということを。
伸ばされる土人形どもの腕を、紅花は袖口から伸ばした鋭い鉤爪で斬り飛ばす。
自分が守りたいひとが、大切なものを守れる機会を得たことが、嬉しい。
変えられるものがあるのなら……それが、心穏やかな未来であることを、ただ、祈る。
眉間の皺が失せ、紅花の顔に穏やかな笑みが浮かぶ。
あたしのやることは、ただひとつ。明確だから。目の前のひとつひとつを、どかして道を作るだけ。
紅花は襲い来る土人形どもを蹴散らしていく。紅花の鉤爪が振るわれるごとに、土人形の残骸は降り積もって、蟲将の背後を塞ぐ。
「なんと……」
「捕らえよ!」
シャムスが動揺する敵将を指さすと、鋼のごとき棘を保つ蔓が猛然と伸びて襲いかかった。その棘は土人形どもを絡め取り、突き崩していく。
「土塊だのなんだの……俺には似合いの相手だ」
死から甦った萬は皮肉な笑みを浮かべ、敵中へと飛び込んでいく。襲い来る土人形の爪がその身を引き裂くが、萬は構わずに突き進んだ。
「骸どもに、喰われてしまえ!」
「喰われるのはテメェだ、逃げられると思うなよ!」
肉食獣のごとき瞳を煌めかせ、敵将を目がけて跳んだ萬が繰り出した刃。それは、敵将の脇腹に深々と食い込んだ。
「『死体』はここにもあるが……思い通りにならなくて悪ィな、蝉野郎!」
親指で自らの胸を指し示した萬は、敵将を蹴り飛ばした。食い込んだ刃が抜ける。
「今こそ、喩嘉殿が本懐を遂げるとき。逃しはしない」
シャムスの伸ばした蔓は敵将をも絡め取り、無理矢理に逃れようとした腕はズタズタに引き裂かれている。
「ぐぬ……!」
苦し紛れに繰り出した剣を、紅花は一見すると緩やかな動作で、易々と払った。
「歓迎……見ててね」
かと思えば、その動きが瞼の裏に消えぬ間に、電光のごとき鋭い蹴りで、敵将の腹を撃ち抜いた。
「儂が、儂が斃れるなど、あってなるものか! 儂は段煨ぞ!」
「まだ、その名を名乗ろうというのですか」
翡翠は顔をしかめ、
「見苦しいわね。いい加減になさい」
馬上槍『万紅』の切っ先を突きつけたリアが、嘆息する。
無論、それで敵将が大人しくするはずもなく、
「儂こそが段煨よッ!」
長い髭を血で濡らしながら、蟲将は叫んだ。
その叫びも、押し寄せる土石流と、再び生み出された土人形どもの踏みならす足音で半ばかき消されてしまう。
視線を交錯させた翡翠とリアは肩をすくめただけで、左右に跳び分かれた。
「その名を取り戻しましょう、喩嘉さん」
と、翡翠は袂から取り出した『陰陽鉄扇』を広げた。
「五行の金。五行の水。この手にあるは金属より出来し扇。その扇より生ずるは氷の華。
この場に満たせよ、『ひ』の華よ!」
鉄扇の表面に生じた水気は、氷の華となって辺りに咲き誇る。そして再び鉄扇を振るうと、鏡面のように輝くそこから、無数の光線が発せられた。それは氷の華を乱反射し、光の華となって蟲将を襲う。
敵は逃れようとするが、
「この囲みからは、逃がしません。巻き込まれるのは、お前だけで十分です!」
翡翠の言葉通り、光線は檻の如く敵将を包み込んでいた。飛び散る土石流も、光に貫かれては威力を失う。
日月がともに生じたような眩さに照らされながら、リアは偃月刀を振るう。
「……さぁ、来て。紅き蝶々」
その軌跡に生じた蝶の群れは、紅く紅く、辺りを炎で染め上げていく。その揺らめきの中に、かつてその腕の中で息絶えた知将の顔が見えた気がして、リアは泣くような、笑うような表情を浮かべた。
「くくく、……偉そうなことを言うわりには、この程度とは。
これで儂が、段煨が殺せるものか!」
敵将は全身を光線に貫かれ、炎で炙られながら、なおも強がって嘲笑を浮かべる。
我に返ったリアは冷笑を向けて、
「それはそうよ。私たちは追い込むだけ。トドメを刺すのは、私じゃない」
あのとき、「あのひと」への道を、皆が拓いてくれたように。
「今度は、私が喩嘉殿の道を作る!」
「行って、喩嘉サン!」
紅花も、声を張り上げた。
1つの願いが未来を変えるのなら。あたしの願いも、足して欲しい。
「どうか、どうか……よき未来を」
「さぁ、喩嘉! あの蟲を、叩きのめしてやれ!」
結界の壁で蟲将を押し戻しつつ、幸児も叫ぶ。
「あぁ。このクソ蟲をな!」
彼らの声に背を押されるように、喩嘉は跳んだ。
「蓮弁をして時を成さしめ、蓮弁を操り時に触れる」
どこからともなく現れた蓮弁が辺りに散り乱れ、空間がかき乱される。押し寄せる土石流も、干渉された時の中では鋭さを減じた。
「……歴史を今、取り戻す」
一瞬のうちに繰り出された2発、いや3発の蹴りは敵将の顎を貫いて、頭蓋を粉砕した。
段煨。字(あざな)は忠明。涼州武威郡の人。
はじめ董卓に仕え、関東の諸将が反董卓の兵を挙げると、華陰を守った。
董卓の死後も華陰を治め、その統治は農業を重んじ、略奪も行わないものだったという。
献帝が長安を逃れたときには衣服を送るなど奉仕を怠らず、のちに入朝して大鴻臚、光禄大夫となる。建安14年(209年)に死去。閿郷侯。
後漢王朝の末期に名を残した、まぎれもない良臣であった。
これが、新宿島に流れ着いた喩嘉が知った、「真実の歴史」である。
「忠明様は天寿を全うし、穏やかな最期を迎えられたという」
その記述が、どれほど喩嘉を励ましてくれたことか。
パラドクストレインの扉が閉まり、列車はゆっくりと加速し始める。
崩壊していく世界。
自分はまだ……もしかすると、二度とこの時代に戻ることは出来ないのかもしれない。
『大戦乱群蟲三国志』というこの世界は、いまだ取り戻せてはいない。喩嘉が見た真実の歴史も、実現してはいない。
それでも。
「為すべき事は為しました。歴史は、正しくあるべきところに収まるでしょう」
と、シャムスは言う。大切なものを守り抜いた、誇りを胸にして。
明も頷いて、
「喩嘉さんが信じて、喩嘉さんを作った方なら。その名はここで放されて地を吹き渡るような、そんな気がします。
……なんせ、喩嘉さんがいますから」
と、微笑んだ。
少し離れた座席に座り、萬と樞は、喩嘉の背を見守っていた。
多くを聞く必要はない。喩嘉の願いが満たされたのなら。
あとは、祝杯を満たす酒の算段でもしていればよい。
「……それでも、やっぱり、少し眩しい、かな」
ディアナの寂しげな微笑みは、似たところのある自分の境遇を思ってのことであろう。
列車が加速していく。
彼方に、段忠明の姿が見える。彼はこちらを向いて、深々と拝礼していた。
「喩嘉が、いい主に巡り会えてよかった。
喩嘉は確かにこの場所に、この時代にいて、主と民を救ったんだ」
幸児が段忠明に、深々と頭を下げた。
「……忠明様。どうぞ、お健やかに」
喩嘉もまた、深々と頭を垂れて拝礼した。
これが別れであった。嬉しい、別れであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【修復加速】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV2になった!
【壁歩き】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
【セルフクラフト】がLV2になった!
【土壌改良】LV1が発生!
【温熱適応】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
【完全視界】がLV3になった!
【水源】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV4になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!
【グロリアス】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
最終結果:成功 |
完成日 | 2022年11月07日 |
宿敵 |
『段煨』を撃破!
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