大参謀の策動~第二次イベリア方面強行偵察(作者 一二三四五六
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#断頭革命グランダルメ  #イベリア半島の大陸軍の動向調査  #ピレネー山脈  #イベリア半島  #ランヌ元帥  #バティスト・ジュールダン 

●新宿駅グランドターミナル
「来てくれてありがとう、みんな。じゃあ早速だけど、事件の説明をさせてもらうね!」
 西暦2022年、新宿駅。
 ホームに集まったディアボロス達をぐるりと見回すと、時先案内人、ミア・スカーレディア(妖精達の娘・g03198)はそう切り出した。
「今回向かうディヴィジョンは、『断頭革命グランダルメ』。攻略旅団の提案によって、ピレネー山脈を越えてイベリア半島に向かう第二次調査を行うよ」
 とはいえ、ピレネー山脈を越える為には、前回の調査で判明した『アンドラ王国』を抜ける必要がある。が、前回の調査によってイベリア方面軍指揮官である『ランヌ元帥』の警戒を誘発したようで、敵の警戒が厳しくなっている。
「だからイベリア半島に向かうのは、今回も不可能……なんだけど。今回の調査では、スペイン方面軍大参謀、ジェネラル級自動人形『バティスト・ジュールダン』と相対する事が出来るんだ」
 最終人類史におけるジュールダンは、フランス革命戦争で活躍した軍人だ。その性格は『臆病かつ狡猾』と称され、攻勢より守勢を、何より世渡りと政務を得意としていたと言う。
 自動人形のジュールダンにも、その性質は変わらず受け継がれている。性別こそ女性型となっているが、狡猾で要領が良く、守勢を得意とする指揮官である。
 今回もディアボロスの大攻勢を警戒し、鉄壁の布陣を敷いている。出し抜いてピレネー山脈を越える事は不可能だ。

「けど、大攻勢を警戒してたのにやって来たのが少数の調査部隊だった、って事で、ジュールダンはディアボロスの動向を掴むために自ら接触してくるんだ。だから彼女と会話して、情報を引き出してほしい」
 ただし、ジュールダンは大参謀と言う地位に相応しい、優秀な指揮官だ。虚偽の情報に惑わされる事はまず無く、挑発にも簡単には乗って来ない。下手な会話は逆にこちらの情報を解析される危険性があるので、慎重な対応が必要となるだろう。場合によっては、情報漏洩を危惧して会話せず撤退してもらう……と言うのも、一つの手段ではある。
「とはいえ、上手く運べば貴重な情報を入手出来る可能性も高いよね。攻略旅団の調査提案は『大陸軍の戦線と動向』に対する物だから、それに関連する内容ならば、偽情報に惑わされる事もないよ」
 逆に言えばそれ以外の情報収集は、今回は行うべきではないだろう。

 ジュールダンは精鋭の自動人形『グレナディアドール』を引き連れている。元々、連携戦術に優れた精鋭なのだが、ジェネラル級の指揮下で動く事を特に想定しているため、ジュールダンの卓越した指揮によって最大限の力が発揮されている。
「幸い……って言って良いのかどうかは分からないけど、ジュールダンは少しでも打撃を受けると撤退を行うよ。万全の撤退路を確保してるから、それを阻止する事はまず不可能。だから彼女との会話と戦闘を先に行って、撤退させておくのが良いだろうね」
 ジュールダン撤退後、彼女に代わって指揮を取るのは、トループス級『リベルタス・ドール』の高級カスタム機である。トループス級でありながら、アヴァタール級並みの戦闘力と指揮能力を持つ、特別に調整された個体のようだ。
「と言うか、もうアヴァタール級同然って考えた方が良いと思う。戦場には1体しか現れないしね」
 彼女もグレナディアドールを最大限に利用して戦うため、先に護衛を排除する事を考えた方が良いだろう。もちろん、ジュールダンほどではないが、彼女も優れた指揮能力を持つため、注意と警戒が必要だ。

「と言う訳で今回も偵察になる訳だけど……ピレネー山脈の大陸軍を突破するには、ディアボロス側も本腰を入れてかかる必要があるだろうね」
 単独の偵察では、情報を得るにも限度がある。イベリア半島に到達するにはおそらく、パラドクストレインの路線の一つをこちらに向ける必要がある。とはいえ、もちろん他方面の戦線も非常に重要だ。今回得られる情報を踏まえて、どこを攻め、どこを諦めるかの取捨選択を行う必要があるだろう。
 そこまで説明した後、ミアは、ディアボロス達に笑顔を向け、親指を立てる。
「そのためにもまずは、この偵察作戦を成功させてほしい。危険な任務だけど、キミ達なら大丈夫! みんなの勝利と帰還を待ってるからね!」


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POW  例え我らが倒れても

技能:火炎使い/騎乗/統率 (各18LV)

掲げた軍旗の元に召喚された騎兵隊が勇猛果敢に敵陣に突撃する。例え先陣が斃れてもその意志を引き継ぐ者達が次々と召喚され波状攻撃を仕掛ける。反逆者ディアボロスを殲滅するまで
(元パラドクス:炎馬騎行)

SPD  戦慄せよ!復讐者供よ!

技能:砲撃/ブレス/号令 (各18LV)

軍旗の元に召喚された砲兵隊がディアボロスに対して誅戮の砲撃を浴びせます。
(元パラドクス:竜宮砲)

WIZ  血に飢えた復讐者供に情けは無用なり!

技能:召喚/浄化/祈り (各18LV)

軍旗の元に召喚された勇士達が力を合わせ呵責無い攻撃を歴史侵略者ディアボロスに仕掛けます。彼らの斬撃が、砲撃がディアボロス達に歴史奪還など妄想にすぎないと思い知らせる。
(元パラドクス:アルケーヴィジョン)

特殊ルール 【撃破】この選択肢の🔵が👑に達した状態で、シナリオが成功で完結すると、宿敵を完全に撃破できる。
👑30 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
3
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【腐食】
2
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【光学迷彩】
2
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【エイティーン】
2
周囲が、ディアボロスが18歳から「効果LV×6+18」歳までの、任意の年齢の姿に変身出来る世界に変わる。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【寒冷適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、摂氏マイナス80度までの寒さならば快適に過ごせる世界に変わる。
【コウモリ変身】
1
周囲が、ディアボロスが小型のコウモリに変身できる世界に変わる。変身したコウモリは最高時速「効果LV×50km」で飛行できるが、変身中はパラドクスは使用できない。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV3 / 【ダメージアップ】LV4 / 【ガードアップ】LV1 / 【リザレクション】LV2 / 【ドレイン】LV1 / 【アヴォイド】LV3 / 【ロストエナジー】LV1 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

一二三四五六
 大参謀あらわる。

 ごきげんよう。ディヴィジョンの端境に現れる事が多い気がするMS、一二三四五六です。

 今回は、攻略旅団の提案による第二次『イベリア半島の大陸軍の動向調査』です。
 第一次に関しては、『いざ、イベリア半島へ!(きゅうMS)』をご参照ください。

 今回の推奨解決順は、(①→)④→②→③となっています。トループス級が【完結条件】に指定されているなど、特殊な選択肢が多いので、選択肢の説明(❓ボタン)をよく読んで参加してください。
 プレイングをかけてくださる人数次第ですが、どの選択肢も全員採用とはいかないと思うので、ご了承ください。
 また、重要シナリオで敵も強いので、戦闘判定もいつもより若干厳し目かもしれません。

 技能単体で、パラドクスのような特別な効果は得られません(パラドクスなしに『残像』を出したり『結界術』を張ったりはできない)。
 また、パラドクスの説明文や使い方で、過剰に威力が上がったり攻撃対象が増えたりはしません。残留効果以外の特殊な効果も得られません。プレイングでの工夫は『データ上許される範囲で、乱数を良くする』ための物とします。
 パラドクス以外の通常攻撃などは、『パラドクスの前振りとしての牽制攻撃(必ず防がれるしダメージなし)』としてのみ有効です。それ以外は、ただ反撃を喰らうだけです。
 これらは別にこのシナリオに限った話ではないですが、今回は特にきっちり厳密に取ります。抵触していると採用率が大きく下がるのでご注意ください。

 それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。
110

このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎

大参謀ともあろう方が、前線まで情報収集に出張ってくるとは
流石、有能と名高い指揮官は行動力が違いますね
それにしても、イベリア半島戦線の片手間で、たかがディアボロス相手にこれだけの陣を布くとは意外でした
もしかして大陸軍の前線、実は暇を持て余しています?
…もしくは、戦線が膠着しているか
どうも大陸軍の快進撃!という情勢では無いようですね

軽い世辞を織り交ぜつつ、大陸軍の戦線と動向についてストレートに聞いてみます
世渡りは相手の方が上手でしょうから
下手な嘘をつくより、状況証拠を並べていく方が良いかなと
なにせ此方は情報が全く無いので
多少でも反応があれば儲けものです


「やはり来たか、ディアボロス。その人数とは、懲りずに偵察か?」
 パラドクストレインから降り立ち、ピレネー山脈に足を踏み入れたディアボロス達。予知通りその前には、多数の軍勢と、スペイン方面軍大参謀たるジェネラル級自動人形、バティスト・ジュールダンが立ちはだかる。
「大参謀ともあろう方が、前線まで情報収集に出張ってくるとは。流石、有能と名高い指揮官は行動力が違いますね」
「ほう、私の事を知っているか。流石ディアボロス、耳が早い」
 そんな相手にソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)が話しかければ、相手も平然と称賛を返して来た。見え透いた世辞など、通用しないとばかり。
「イベリア半島戦線の片手間で、たかがディアボロス相手にこれだけの陣を布くとは意外でした」
「たかが、か。謙遜も度が過ぎれば誹謗となるぞ? サリエリ殿やルドヴィカ殿に対する敬意が欲しい所だな」
 これまでディアボロスが討ち取ったジェネラル級淫魔までも引き合いに出され、どうにもやり難い。相手は一切、こちらを侮ってくれる気配はない。
 とはいえそれでも何か話さなければ、情報を持ち帰れない。意を決し、会話を続ける。
「もしかして大陸軍の前線、実は暇を持て余しています? ……もしくは、戦線が膠着しているか」
「いやいや、もちろん多忙だよ。何しろお前達のお陰で、ようやく外征に出られるのだからな」
 その言葉に対してジュールダンはそう応じ、こちらの反応を伺い――そして、会話が止まった。怪訝そうな表情を浮かべ、問いかけてくるジュールダン。
「……どうした? お前達があちらに関与していないと言う事は、あるまい?」

 ソレイユは、そして他のディアボロスも、大陸軍はイベリア半島で何かと戦っているのだ、と考えていた。だがジュールダンの言葉は、態度は、それでは決して説明がつかない。ゆえにこちらは、迂闊な答えを返せない。
 これ以上の会話を続けるには、何かを考え直す必要があるのかもしれない。
 もちろん、これ以上の情報を与えないように会話を打ち切るのも、それはそれで一つの手ではある……。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!

冰室・冷桜
外征、ねぇ……てーことはディビジョンの外、他のディビジョンに攻め込むつもり?
イベリア半島の向こう側てーとアフリカ大陸よね……エジプトに第二次遠征でも決めるってーことか……?
もしくはアタシらの知らないディビジョンなり敵勢力が居るのか……
とりあえずイイ感じに知ったかぶりしてカマかけてみっか……!


そりゃご多忙そうで何よりで
一度は失敗した遠征、二度目は晩を期してってとこかしら
アタシらに攻め込まれたら最悪挟み撃ち、遠征の結果がまた片方だけの戦利品だけなんてことになったら天下のナポレオン様も格好つかないものね?
部下の不滅のネイが立派に戦利品と一緒の凱旋をしたっていうのにさ


レイラ・イグラーナ
先の発言を信じるのであれば、ここは前線拠点ということでしょうか。
地理を考えると本命はエジプト。
ですがエジプトで私たちが戦っていることを確定させる必要はありませんし、とぼけておきましょう。

あちらというのがどちらのことか分かりかねますが、外征ですか。
先だってのドイツへの外征でサリエリ様がどうなったか、ご存じないわけではないかと思いますが……そうならないよう、今回は貴女や貴女の同胞にもネイ将軍のような仕掛けがされるのでしょうか?

加護などの仕掛けがあるかどうかまでは聞き出せないかもしれませんが、相手が遠征軍に編成されている方の名前を口にしてくれればこの地の陣容について少しは掴めるでしょう。


(「外征、ねぇ……てーことはディヴィジョンの外、他のディヴィジョンに攻め込むつもり?」)
(「先の発言を信じるのであれば、ここは前線拠点ということでしょうか。地理を考えると本命はエジプトですね」)
 ジュールダンの言葉を吟味し、内心で素早く思考を巡らせる冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)。ディアボロス達は一様に頭の中に世界地図を思い描き……おおよそ、レイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)と同じ結論に達する。
(「第二次遠征でも決めるってーことか……? もしくはアタシらの知らない敵勢力が居るのか……」)
(「ですがエジプトで私たちが戦っていることを確定させる必要はありませんね」)
 その上で、どう対応するか。下手に藪を続けば、相手に情報を与える事になる。だが、ここで黙り込めば、情報を得る事も出来ない。ちらりとディアボロス達の間で視線が交わされ……まずはレイラが口火を開く。
「あちらというのがどちらのことか分かりかねますが……外征ですか」
「……ふん?」
 まずは空惚けて見せるレイラに対し、訝しみを露わにジロリと睨んでくるジュールダン。知らぬ筈がないだろう、と言う疑惑の視線を見透かされぬように、慎重に言葉を紡ぐ。
「先だってのドイツへの外征でサリエリ様がどうなったか、ご存じないわけではないかと思いますが……」
「戦地で生命を賭けるのは軍人の責務だろう。無論、死ぬ気はないがな」
 まあ実際にはサリエリは責務どころか、見苦しく命乞いを重ねたのだが……仮にその散り際をジュールダンが知っていたとしても、彼女の主張が変わる事はないだろう。何らかの同情なり侮蔑なりは聞けるかもしれないが、聞き出すべきはそれではない。
「そうならないよう、今回は貴女や貴女の同胞にも、ネイ将軍のような仕掛けがされるのでしょうか?」
「ふむ。仕掛けというのがなんの事か分かりかねるが?」
 だが、その問いかけに対して帰って来たのは、先程のレイラの鸚鵡返しだ。当然予想はしていたが、単純に問うて答えてくれる相手ではない。ジュールダンがこちらと話しているのはこちらから情報を引き出すため……黙り過ぎればまた、相手も口を噤むだけ。 
 さりとて下手に喋りすぎれば、相手に余計な情報を漏らすと言うのも、当然の危惧とリスクだ。どこまで絞り、どこまで踏み込むか。絶妙なバランスの中で、ディアボロスは最大利益を慎重に探り……冷桜がもう少し、踏み込んだ問いをかける。
「ご多忙そうで何よりで。一度は失敗した遠征、二度目は万全を期してってとこかしら」
「……ふむ?」
 それはもちろん、エジプト侵攻を示唆する言葉。ジュールダンが軽く興味を示したのを見ると、余裕の笑みを浮かべ――頭の中はフル回転させながら、話しかけていく。
「アタシらに攻め込まれたら最悪挟み撃ち、遠征の結果がまた片方だけの戦利品だけなんてことになったら、ねぇ?」
「お前達は、あれが失敗と言う認識か……なるほどな」
 ジュールダンの方もまた、そんな言葉から冷静に情報を探ろうと視線を向けてくる。見透かすような視線……だが、言ってまずい事は漏らしていないはずだ。表情に緊張が出ないように、ことさら明るい笑みを保つ。
「けど、天下のナポレオン様も格好つかないでしょ? 部下の不滅のネイが立派に、戦利品と一緒の凱旋をしたっていうのにさ」
「同胞、部下……ふむ。陛下の親征があると? 方面軍の司令はランヌ元帥殿だよ」
 そうして続けた問いかけに対し、ジュールダンは少しの思考の後、軽くそう口にする。それが聞きたかったのだろう、とばかりに、レイラの方にも視線を向け直して。
「別に驚く事はない。陛下がイベリアにいると勘違いされて、死に物狂いで攻められても困るからな」
(「……嘘はない、ように見えますね」)
 実際、それはジュールダンの偽らざる本音なのだろう。ディアボロスがナポレオンの親征を疑っている、と言う態度を取った事で、喋らざるを得なくなったと言う所のようだ。
 断片の王が不在となれば、ディヴィジョンは沈まずとも大きく弱体化する。今なお大きな戦力を残すこの断頭革命グランダルメが、そこまでの賭けに出る必要はないと言う事だろう。

「さて。お前達の態度を見る限り、話して聞き出せるのはここまでか。だが、1人ぐらい捕まえて尋問しても良さそうだ」
「おっと、もう少しお喋りしてくれても良かったんだけどね……!」
 そうしてジュールダンはぐるりとディアボロス達を見回すと、肩にもたれさせていた旗を握りしめた。どうやら会話はここまで、のようだ。冷桜も含め、ディアボロス達はすぐさま戦闘態勢を取る。
 周囲の自動人形も、大参謀の動きに合わせてすぐに動き出す。上意下達、一糸乱れぬその陣容は、ジュールダンの指揮能力の高さを伺わせる。
 まずは彼女をどうにかしない事には、敵の戦力に押し潰されるだけだ――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【完全視界】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!

ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎

潮時ですね
そう安々と思い通りになると思わないで下さい

宙に展開した鍵盤で「凱歌」を演奏
幻想の馬上の騎士を喚び、ジュールダンへ突撃させます
配下に手間取っている間に囲まれ押し潰されるのは勘弁して頂きたいので
狙うはジュールダン一点のみ
配下達が動き出す前に仲間と連携して一気に距離を詰め一撃を食らわせてやります

反撃には魔力障壁で多少は軽減できれば幸い
強敵相手ですから、ダメージはある程度は割り切って
攻撃に注力し、相手に危機感を抱かせるくらいの気迫で攻めます

次の邂逅は、その自信ごと打ち砕きに行きますよ
楽しみに待っていて下さい


レイラ・イグラーナ
さて、どこまで本気かどうか。
先ほどはナポレオンがこの地にいないことを示して攻勢を受けることを避けました。
外征とやらがある中、私たちの攻撃を誘う可能性がある行動を取るというのは少なくとも今はそのタイミングではないでしょう。
何でも言ってみて相手の反応を窺うのはお互い様ですね。

いずれにせよ生半な覚悟で戦える相手ではございません。私は全力で戦うのみです。
【飛翔】を使用し、横だけでなく上下の移動も加えた三次元の動きで砲兵隊の砲撃を避けていきます。飛ぶだけで避けれるものではございませんが、地上のみで戦うよりはマシでしょう。
砲撃をかいくぐり接近したなら【手製奉仕・飛】銀の針による正確な一撃を撃ち込みます。


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

PD通信で味方と連携
会話に出た仲間へ目配せを

二度目の調査で蛇が出たか
さっさとお帰り願おうか、と内心に

ならば、ここからは銃でお喋り願おうか

【飛翔】を機動力とし、低空含めの空中戦
相手の動きを観察しつつ
戦況を把握する

味方と対極、または地上と挟み撃ちに近い位置取りを意識し移動
味方一人に集中させぬよう注意を乱す
不規則軌道に緩急のフェイントかけ飛び回る

仲間の攻撃に合わせ畳みかけるか
見せた隙を狙い撃つ

守勢の動きを考慮に
複数で仕掛け隙を作り出す

反撃には魔力障壁を展開し、軍勢を観察、斬撃を軽減
砲撃は飛翔で避け被弾を軽減
そんな攻撃で挫かれる程度の信念なら、ここにはいないさ

どうした? もうお帰りかな


アンゼリカ・レンブラント
相手はグランダルメの大参謀
油断せず倒す勢いで挑もう!
全力でないと引かせることもままならないだろうから

【パラドクス通信】で仕掛ける機を合わせ、
ダッシュで接近
敵配下が動き出す前に力を溜めつつ一気に距離を詰める
狙うは、ジュールダンただ一人!

敵からの攻撃はしっかりオーラと障壁、
心に燃やす勇気で凌ぐ
続けざま攻撃を受けないようにして切り込んでいくね
仲間とは苦手属性をディフェンスし合えるといいかな

近づいたら仲間の攻撃と共にめいっぱい呼吸を整えた
《光剣収束斬》で両断を狙うよ
私の力、すべてをこの剣に込めてっ!
光剣よ、今こそ最大まで輝けーっ!

退くのなら宣言するね
次に会う時は必ずこの光剣を届かせる
楽しみにしていなよ


(「さて、どこまで本気かどうか……」)
 ジュールダンの言動に対し、反射的に思考を働かせるレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)。外征とやらがある中で、こうして戦闘を行う意味は何か。こちらが相手の反応を伺うように、相手もこちらの反応を伺っているはずだ。
 だが、すぐにその思考を打ち切り、【飛翔】して宙へと舞い上がる。
(「……まあいずれにせよ、生半な覚悟で戦える相手ではございません」)
(「二度目の調査で蛇が出たか……さっさとお帰り願おうか」)
 合わせてエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)もまた、天使の両翼を広げて飛び上がる。両手の銃を構えると、ジュールダンを真っ直ぐに見据え、見下ろして。
「潮時ですね……そう安々と思い通りになると思わないで下さい」
 宙に展開した鍵盤を奏でるのは、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)。勝利の凱歌を高らかにかき鳴らせば、幻想の騎士が召喚される。
「配下に手間取っている暇はありません。狙いはジュールダン一人!」
「ほう? お前達、迎え撃て――」
 それを真っ直ぐに駆けさせれば、ジュールダンは冷静に自動人形達を指揮して迎え撃とうとしてくる。だが、その騎馬の突撃に合わせ、アンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)も真っ直ぐに間合いを詰めて。
「グランダルメの大参謀……ここで倒すよ!」
 この状況で何より必要なのは、速さだ。周囲のトループスがジュールダンの指揮で動き出せば、状況は大きく悪化するだろう。
 その前にジュールダンを傷つけ、後退させる。その決意を篭めた幻想騎士とアンゼリカは、グレナディアドールを全て無視して突き進む。
「……なるほど、そういう状況か」
「私達も参ります……!」
 戦場を観察したエトヴァもそれを理解し、遅れ馳せながら1人と1匹を追いかける。レイラもそれに合わせて飛ぶが、ドール達はすでに動き出し、こちらの前に立ちはだかろうとしており。
「くっ、流石に反応が早いな……!」
「ええ、なんとも……!」
 彼らの対空攻撃に対し、エトヴァとレイラは飛び回って凌ぐ。行軍歌と共に繰り出される苛烈な攻撃が、あるいは地の利を生かして繰り出される狙撃が、2人を撃ち落とさんと地上から放たれる。
 この戦況において空を飛ぶ事は、相手の攻撃を防ぐ事だけを考えればむしろ不利だ。多少は直撃を回避しやすくなるかもしれないが、戦場全ての敵の視界に入り、一斉に狙われるリスクの方が、遥かに大きい。
 だがそれでも、ここは無理にでも敵を飛び越えなければ先行した仲間に追いつけない。空中機動で直撃を避けると、ダメージを可能な限り抑えて飛び続ける。
「こんな攻撃で挫かれる程度の信念なら、ここにはいないさ」
「メイドとして、任務を遂行するのみです……!」
 そうしてドールの攻撃が2人を狙う間に、先行する幻想騎士とアンゼリカはジュールダンの元に迫る。だがジュールダンは動じる事なく、その軍旗を高々と掲げた。
「復讐者(ディアボロス)よ! 大陸軍(グランダルメ)にひれ伏すが良い!」
「っ、くぅぅぅっ!?」
 パラドクスによって召喚されるのは、大陸軍の精強なる騎兵達。蹄を蹴立てて突撃してくる軍勢が、繰り出される槍が、アンゼリカの突進の勢いを削ぐ。
 鍛えた肉体と張り巡らせたオーラで耐えようとするが、相手は参謀といえどジェネラル級。その繰り出すパラドクスはあまりに苛烈で、自然と足が止まりそうになって。
「貴様達に情けは無用だ。復讐など幻想だと思い知るが良い!」
「くっ、流石、ですっ……!」
 ソレイユの方にもまた、勇士達の砲撃が降り注ぐ。演奏を維持させぬとばかりに繰り出される、激しい攻撃。その身から血を流し、苦悶に顔を歪め――。
「あなたが強敵だと言う事は、最初から分かっていますっ……!」
「私だってっ! ここで止まらない、よっ……!」
 それでも、2人ともなんとか、攻撃を耐えきる。そこに後続の2人もようやく追いつき、まずはエトヴァが、光の軌道を描きながら銃を構え。
「さあ、会話が終わりと言うなら、ここからは銃でお喋り願おうか」
「私の全力、受け取って頂きます!」
 先の2人に気を取られていたジュールダンに、放たれた銃弾が突き刺さる。それでよろめいた相手の首筋へと、レイラの投じた銀の針が突き刺さった。
「ちっ、ならば貴様達は、この砲をもって囀るがいい!」
「「か、はっ……!!」」
 痛みに顔を歪め、舌打ちするジュールダン。だが彼女の軍勢による攻撃はあまりに苛烈で、到底避けきれるものではない。
 避けると言うよりは、砲火の薄い場所を探して、なんとかそこに逃げ込むのが精一杯。それでも被弾は避けられず、2人の口から、苦痛の呻きと、一筋の鮮血が漏れて。 
「今、だぁぁっ!!」
「さあ、貫きなさい……!!」
 そこで、迎撃を耐えきったアンゼリカとソレイユの攻撃が、ジュールダンへと迫る。まずはアンゼリカが光剣に全力を注ぎ込み、渾身の力を篭めて振りかぶり。
「光剣よ、今こそ最大まで輝けーっ!」
「ぐぅぅぅっ……!!」
 それを振り下ろせば、ジュールダンにもはや防ぐ手立てはない。軍服を斬り裂かれたジュールダンは、よろめきながら後退し。
「この騎士は幻想なれど……私達の復讐は幻想ではありませんっ!」
「がっ……!!」
 そこに駆け込んだソレイユの騎士が、ジュールダンの胸元に、渾身の馬上槍を叩き込んだ。強烈な一撃によって――あるいは、そこに篭められたソレイユの気迫に気圧されるように、ジュールダンの身体が大きく吹き飛んだ。
「……ちっ。流石にやるな、ディアボロス。だが、現時点では大規模攻勢はないらしい」
 だが、空中で体勢を立て直した彼女は、そのまま足から地面に着地する。軍服は裂けて機体が露出し、不快そうに顔を歪めてはいるが……流石はジェネラル級、まだまだ撃破には程遠い。
 そしてこの場にいるディアボロスだけでは、攻勢も限界だ。
「ならば、ここで無理をする必要はないな。リベルタス・ドール、後は任せるぞ」
「はい、ジュールダン様」
 ジュールダンは身を翻し、その背を守るように立ちはだかるのはリベルタス・ドール。トループス級であるはずだが、その威圧感はアヴァタール級に匹敵する、高級カスタム機だ。
「どうした? もうお帰りかな」
「ああ。元帥殿に、貴様達の事を報告せねばな」
 立ち去るジュールダンにエトヴァがそう声をかけ、レイラがじっとその背を見据えるが、ジュールダンはそれだけ返し、足を止める事はない。そして現状、それを追う余裕はディアボロスにはない。
「次の邂逅は、その自信ごと打ち砕きに行きますよ」
「必ずこの光剣を届かせる。楽しみにしていなよ」
 ソレイユとアンゼリカの、決意を篭めた言葉に対しても、一言どころか、一瞥すら返す事なく。
 ジュールダンは悠然と、その場を立ち去った。

「大参謀殿のご命令です。ディアボロス、あなた達をここで打ち破りましょう」
 そうして残ったのは、自動人形の軍勢。リベルタス・ドールが旗を掲げると、グレナディアドールがそれを守るように、そしてディアボロスを包囲するように展開する。
 残った指揮官であるリベルタス・ドールを倒せばこの軍勢は瓦解するが、グレナディアドールがいる限り、攻撃を届かせるのは難しい。まずは、順番に倒していくべきだろう。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【飛翔】LV2が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!

シズク・ヴィレッジレイン
●連携・アドリブ等歓迎です

偵察任務、斥候の仕事ならば多少は覚えがあるので参加してみよう

相手が有利な地形へと身を隠すなら、私は姿を消し死角から不意打ちだ

『無に成り果てたモノ』により存在そのものを消しながらじっくりと観察し
火砲が途切れたタイミングを狙って得意の弓矢でその厚い装甲を貫いてやるぞ

一撃与えたら即移動を開始して同じ場所には留まらないようにしよう
こちらも射線に入らないよう地形を利用して移動してやるだけだ
ここで護衛を削り続け他の者達が有利に戦えるよう援護射撃的な立ち位置だな私は

一気に攻めるのではなくチクチクと時間をかけて攻め続けるぞ!


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

指揮は堅く、自動人形の統率力もある
いかに陣と連携を崩すか……だな
活路を拓こう

仲間と密にPD通信で連携を
戦場を偵察、観察し包囲の様相を把握

まずは包囲を崩す
指揮官の号令より先か同時に【泥濘の地】、敵陣の出鼻を挫き隙を作る
仲間と連携合図、狙いを合わせ、パラドクスの集中攻撃で切り崩す。一発のみ外側の敵へ牽制弾を
一点突破の形で突撃、包囲を脱し、一度に相手取る数を減らす
邪魔な敵は吹き飛ばし
突破後、敵陣が整う前に、協力し攻勢を続行
なるべく敵側に背を見せず、味方の死角をフォロー
連携の要を看破し撃ち崩す

反撃には魔力障壁を展開
撹乱に乱されぬよう通信で連携確保
低空【飛翔】の機動力で擲弾の範囲を避ける


レイラ・イグラーナ
去った振りをして奇襲をする気配もなし……行ったようですね。
えぇ、まずは包囲を抜けましょう。

この地形と指揮官、包囲する敵の特性。
包囲に穴の空いている個所は逆に罠の可能性もございます。
包囲の緩そうな個所を攻めるのではなく……力で食い破りましょう。

【バットストーム】を使用し、吸血蝙蝠を召喚します。
他の復讐者の方と狙いを合わせ、一点集中で包囲を崩しにかかります。
包囲が崩れそうになったら先陣を切り包囲を脱します。
包囲を抜けるところを待ち伏せられ火砲を浴びせられ分断されるのがなにより危険。
包囲を抜ける中でも【パラドクス通信】で他の復讐者とも連携。隠れ待ち伏せする相手を吸血蝙蝠で撃破していきます。


ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎

なんとかジュールダンは退却させましたが
まだまだ気は抜けません

負傷の痛みは噛み殺し
まずは包囲網の突破から

宙に展開した鍵盤でヒロイックシンフォニーを演奏
相手が行軍歌で来るなら、演奏家として負けられません
幻想の勇者を喚び、攻撃を仕掛けます
仲間と攻撃対象を合わせて体力の低い者から各個撃破
相手の連携を断つ様に動きます

反撃は魔力障壁を展開
多少のダメージを軽減させつつ、攻撃を優先
この状況で守りに入ってはジリ貧も免れません
風穴を開け、連携を乱し、攻め続けます

ここは戦場という名の舞台
演奏家が演奏途中に倒れる無様を晒すわけにはいきません
貴方達では役不足だったと、ジュールダンに知らしめてやりましょう


アンゼリカ・レンブラント
大参謀は引いてくれたようだね
ダメージはあるけど、まだまだ私の勇気に陰りはないよ
あとはこの包囲を抜けてしまおう!

【パラドクス通信】も駆使して作戦を合わせ
敵一角にダッシュで接近、パラドクスの格闘攻撃
《光獅子闘拳》、ぶちぬけーっ!
仲間と狙いを集中して思いっきり叩き込む

一角を倒すと共に、包囲に開いた穴から抜け出し
以後も狙いを合わせて敵の数を減らしていこう
此方は数で及ばないため、全員で隙を作らないよう
死角を守り合うよう布陣して戦いたいな

反撃は確実に来るとしても、仲間の誰かが
一度に敵から受ける攻撃をなるべく集中させないよう
時に注意を惹きつける等臨機応変に立ち回るよ!
仲間の苦手属性はディフェンスし合いたいね


「去った振りをして奇襲をする気配もなし……行ったようですね」
「ですが、まだまだ気は抜けません」
 撤退するジュールダンの背を、ゆっくり見送る暇も有らばこそ。こちらを包囲するように展開するグレナディアドールに対し、戦闘態勢を取るレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)やソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)らのディアボロス達。
「指揮は堅く、自動人形の統率力もある。いかに陣と連携を崩すか……だな」
 エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)がそう口にした通り、まず必要なのは、この包囲をいかにして抜けるかだ。ジュールダンから受けた傷の残る今、囲まれたまま全方位から攻撃を受けてはひとたまりもない。
「この状況……包囲に穴の空いている個所は、逆に罠の可能性もございます。力で食い破りましょう」
「分かった。ではあちらに活路を拓こう」
 まず一手目。レイラに同意したエトヴァは、特注のランチャーから擲弾を射出する。爆発と共に周囲へ飛散するのは、黄金色の輝きだ。
 荘厳なる爆風と共に、撒き散らされるのは特殊塗料。地面に染み込めば【泥濘の地】を生み出して、敵の作戦機動を崩しにかかる。
「大した影響はありません。動じる事なく攻撃なさい」
「流石だな。だが……」
 突如として足を取られた自動人形達だが、リベルタス・ドールの指揮は冷静だ。レベル1では大きな効果にはならず、グレナディアドールの動きにさしたる翳りはない。擲弾を直接受けた者達も、冷静にその武器を構えて突撃を図り。
「ダメージはあるけど、まだまだ私の勇気に陰りはないよ!」
 それを迎え撃つべく駆けるのは、アンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)だ。手甲の機能を解放すると、黄金獅子のオーラをその身に纏う。
「ぶちぬけーっ!」
 その金髪がオーラを受けてさらに輝き、その勢いのままに突撃。先頭のグレナディアドールめがけて、疾走の勢いを乗せた一撃を叩き込んだ。
 重い衝撃が自動人形の身体を凹ませ、ヒビを入れ……一体に狙いを集中した重い衝撃がエトヴァの【泥濘の地】と組み合わさる事で、僅かなりとも相手の動きを鈍らせる。
「落ち着いて迎撃なさい。ディアボロスを包囲から出してはなりません」
「っ……もう、厄介っ!」
 だが、そんな相手を優れた指揮が立て直し、放たれる擲弾がアンゼリカを襲う。オーラと鍛えた肉体で爆発を受け止め、その後の突撃にも踏ん張って耐えて。
「くっ……だが、突撃はやはり鈍いな、もうひと押しだ」
 エトヴァは低空の【飛翔】で後ろに下がる事で、爆風の影響を抑え込む。流石に無傷とはいかないものの、魔力障壁でダメージを軽減すると、続く突撃から逃れて。
「ええ、続きましょう。道を切り開きます!」
 その後退に代わって突撃するのは、ソレイユが喚び出す幻想の勇者。鍵盤から奏でられる雄々しくも高らかな交響曲が、この場を英雄の戦場へと変えていく。
「対抗なさい!」
「演奏家が演奏途中に倒れる無様を、晒すわけにはいきません」
 幻想を迎え撃つグレナディアドールは、その銃から行軍歌を奏で出した。雄々しくも苛烈なその歌と共に、ソレイユの頭上へと降り注ぐ火砲。
 魔力障壁によって耐えるが、ダメージは小さくない。だが、身を守る事よりも曲を奏で続ける事に集中する。行軍歌を掻き消さんばかりに、勇壮なる音が響き渡り……それに背を押された英雄達が、エトヴァの爆撃に弱っていたグレナディアドールを打ち倒していく。
「陣形の穴を埋めなさい。突破を許してはなりません」
 そんな戦況にも、リベルタス・ドールは冷静だ。戦場を俯瞰して隙を埋め、ディアボロスを封殺しようとする。その指令に合わせ、グレナディアドールも連携した動きを見せて――。
「っ!?」
 そのうちの一体の装甲の隙間に、突如として矢が突き刺さった。音もなき暗殺と、音を立てて崩れ落ちる人形。突然の事に驚きつつ、すぐに周囲を見回すリベルタス・ドール。
「まだいましたか、ディアボロス」
「もう見つかったか、流石に早い」
 その視線の先にいたのは、シズク・ヴィレッジレイン(ELF【Ranger7Lv、Hunter7Lv】・g05842)。後から駆けつけた彼女は、包囲の外から気配を消しての射撃を叩き込んだのだ。
 発見された彼女はすぐさま身を翻し、地形の影に隠れながら駆けていく。例え【光学迷彩】で身を隠していようとも、戦場で攻撃を行えば流石に発見されるし、もう1度隠れる事も難しい。
「けどまあ、一発目は悪くなかったんじゃないか?」
「今です……!」
 だが、最初の一撃を会心の奇襲で叩き込んだ事で、相手の陣形は多少なりとも崩れている。その隙めがけ、先陣を切って突撃していくレイラ。
「っ、迎え撃ちなさい――」
「ぐっ……立て直しが早い、ですが……」
 周囲にはオーラで出来た吸血コウモリが従い、軍勢となって突き進む。リベルタス・ドールはすぐさま迎撃を指示し、グレナディアドールは地形を利用して火砲を放って来た。苛烈な攻撃がレイラを襲えば、その痛みで呻きが漏れるが――。
「お願いします、レンブラント様!」
「よーし、いくぞーっ!」
 彼女の突撃にタイミングを合わせ、アンゼリカも再びの突撃を敢行する。レイラにとって邪魔なドールに飛びかかり、渾身の力で殴り倒した。
 そうして空いた陣形をこじ開けるように、レイラは周囲に解き放って。
「血はないでしょうが……その力を奪い尽くしなさい」
 相手が岩陰に隠れていようと、コウモリ達はそれを迂回して相手に襲いかかる。その一撃で倒す事は出来ずとも、相手の体勢が崩れ、岩陰からその巨体が飛び出して――。
「よし、今だな」
「ええ、一気に攻め続けましょう。演奏家として負けられません」
 そこへエトヴァが黄金の爆撃を行い、弱った自動人形を――特に連携の要を狙って打ち砕く。ソレイユも幻想の勇者を突撃させ……さらにそれを追って駆けるディアボロス達。
「包囲を崩してはなりません! 陣形の修復を――」
「貴方達では、役者不足です。ジュールダンにもそれを教えてあげましょう」
 リベルタス・ドールが必死に指令を送るが、もはや陣形に空いた穴は修復出来ない。ソレイユが毅然と言い放ちながら、立ちはだかる相手を勇者が切り捨てて。
「くっ、流石ですね、ディアボロス」
「さあ、これで包囲は崩れましたよ」
 見事に包囲を抜けたディアボロス達を、強く睨みつけるリベルタス・ドール。レイラはその視線に涼しげに返すと、改めて敵陣にコウモリ達を解き放ち、喰らいつかせる。
「ですが、まだです。火力で制圧なさい!」
「そっちも流石だね。でもこうなったら負けないよっ!」
 包囲と言う優勢が崩れてなお、自動人形達に動揺や恐れはない。素早く指揮が切り替えられ、それを受けてディアボロスを砲撃してくるグレナディアドール。
 だが、ディアボロス達もまた、士気において劣る事はない。相手の砲撃に真っ向から立ち向かい、相手の身体に蹴りを突き立てて打ち砕くアンゼリカ。
「さて、ワタシもチクチクと援護させてもらおう」
「鬱陶しいですね……!」
 シズクも引き続き、物陰を駆け回りながらグレナディアドールへの射撃を続ける。古代樹の枝で出来たその弓から放たれる魔弓が、人形の身体を貫いて。
 もちろん反撃の火砲は降り注ぎ、物陰を利用しても多少のダメージは来る。だがその程度の痛みで、彼女の射撃が鈍る事はない。斥候の役目を存分に果たし、敵陣を崩していき。
「これで、最後だな」
「くっ、大参謀殿から預かった軍勢が……!」
 もはや戦況は覆らない。エトヴァの放った砲撃が、最後のグレナディアドールを打ち砕いた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【光学迷彩】がLV2になった!
【泥濘の地】LV1が発生!
【コウモリ変身】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!

「見事です……これほどとは」
 全ての手勢を失い、ディアボロス達を睨みつけて来るリベルタス・ドール。
「このままあなた方が大参謀殿を追うとは思いませんが……逃亡の時間は稼ぎましょう」
 だが、その戦意は失われていない。彼女はフランスの国旗を高々と掲げ、強い殺気を滲ませた。
「いえ、時間を稼ぐなど手ぬるい。ここであなた方を打ち倒し、大陸軍の威光を知らしめましょう!」
 相手はトループス級ただ一機。だが、その威圧感は明らかに、アヴァタール級に匹敵する……グランダルメの技術の粋を注ぎ込んだ、高級カスタム機。
 たとえ一機のみであっても、決して油断出来る相手ではない――!
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎

残すは一機、このまま押し切ります
どんなに大陸軍の技術の結晶と言われようとも、貴方達を倒して進まねば奪還など叶うわけがない
ならば、進むのみです

宙に展開した鍵盤で「嵐」を演奏
幻想の嵐を喚び、周囲の石礫を巻き上げて相手へとぶつけてやります
ぐずぐずと戦っていれば、新たな増援も来かねない
相手が時間稼ぎに徹しないのは、此方にとって幸運かもしれません

反撃の音痴な歌は、耳が良い分キツいですね…
己の演奏に集中して、出来るだけ耳に入らないようにするしかないか
気休め程度ですが、魔力障壁を展開しガードアップの恩恵も借りて凌ぎ
仲間と連携して出来るだけ早く撃破できるよう攻めていきます


レイ・シャルダン
連携・アドリブ歓迎です。

グランダルメの技術の粋を詰め込んだ高級カスタム機……!!
と言われちゃうとちょっと気になりますが。
強力な力を持っているのは間違いない様子…
気は抜けない相手です。鹵獲等考えずに討伐をしましょう…。
……くっ。

パラドクス通信を用いて仲間と連携
『アクロヴァレリア』を点火して"飛翔"
蒼き光を掌に集め、弓に番えてパラドクスを発動
矢を連射、まるで水中を泳ぐ魚の様に獲物に向かって飛んでいき
敵の弱点を的確に射抜いてその動きを止めてやりましょう!

敵の催眠効果は『アルヴァーレ』によって遮断。
そもそもさ、領土とか言われても、ここの生まれの人間じゃないからよくわかんないんだよね!


アンゼリカ・レンブラント
連携、アドリブ歓迎

トループスでも、
戦争でジェネラルに進化した個体もいたね
いつもそうだけど、侮らないで戦うよ!

遠距離攻撃の仲間の援護を受けつつ
飛翔・ダッシュで踏み込んで光剣の一撃を見舞う
火炎はとっても熱いと思うけれど、
ここまで戦えて来た自分自身を信じオーラと障壁で耐えるよ!
一撃離脱し再度仲間と攻撃を合わせ踏み込み斬るっ!

また敵が増えたらいよいよ勝機は薄くなるものね
パラドクスの光剣で力いっぱい斬るのはもちろん
【怪力無双】とグラップルの技量を生かし敵を抑え、
仲間の攻撃を入れてもらう等臨機応変に動いていこう

敵の消耗が分かれば
さぁ、これで今日の長い闘いもおしまい
全霊を込めた《光剣収束斬》で両断を狙うよ!


レイラ・イグラーナ
こちらにもここで得た情報を持ち帰る役目があります。
あなたを打ち破り、また一歩革命の成就へと歩みを進ませて頂きます。

引き続き【パラドクス通信】で仲間と連携。
自分は中衛として基本的には中距離から「呪い針」の投擲でパラドクス発動への仕込みを行いつつ、敵の攻撃が後方の仲間へと行かないようディフェンス。
パルマ公国に続きウィーンも解放され、皇帝の膝元であるパリでも私たちはすでに活動を始めています。
その言葉には既に重みはございません……この地は人民の皆様ものです!

七本の「呪い針」が刺さったなら最後の一本を投擲。【天上奉仕・七星】の呪詛でリベルタス・ドールの生命を刈り取ります。


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携、アドリブ歓迎

貴女も、ジュールダンの忠実な配下という訳か
さて、どうかな?
俺達のほかに別働体がいるかもしれないよ
と反応を窺おう

高級カスタム機、か
自動人形の研究施設も目に付いているな……
奴らも日々進化している……気の抜けない事だ

戦場を偵察、観察しつつ、敵の動きを把握
仲間とPD通信で連携と情報共有
【飛翔】し空中戦
数の有利はある。味方と挟撃の形に、立ち位置を変えつつ
隙を作りあい、こちらへ気を惹けば仲間が撃ち
こちらに隙をさらせば看破し、ライフルで狙い澄ました一撃を

反撃には魔力障壁を展開し、サイキックオーラを重ねて音波の緩衝を試みつつ
相手は人型、飛んで顔の真正面を避けよう


「いつもそうだけど、トループスでも侮らないで戦うよ!」
 パラドクスの光剣をその手に、リベルタス・ドールへと飛びかかるアンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)。第一次東京奪還戦では、トループスから支配者の右腕にまで進化を果たした大天使もいた。それを思えば、侮れる理由などどこにもない。
「こちらも、あなたを打ち破り、また一歩革命の成就へと歩みを進ませて頂きます」
「我らに対して革命を語るとは!」
 その突撃を援護するように、パラドクスの呪い針を投げ放つレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)。他ならぬ断頭革命グランダルメの自動人形は、その挑発に呼応するように堂々と旗を掲げる。
「このフランスは、陛下が革命によって勝ち取りし領土です。侵略者は退きなさいっ!」
「くっ……!?」
 その言葉はレイラにとっても、否定できない正当性を感じさせる。もちろん冷静になれば、そんな主張など認められる筈もない……だが、自信に満ちた宣言が、翻される旗の威圧感が、パラドクスとなって襲いかかって来る。
「そもそもさ、領土とか言われても、ここの生まれの人間じゃないからよくわかんないんだよね!」
「なればこそ、余計に。部外者の領土侵犯は大罪です!」
 レイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)の言葉も、相手は力強く叩き潰さんとする。光の障壁でその身を、精神を守った所で、それでもなお心揺らされるほど。
「ぐっ……流石、高級カスタム機と言うだけの事はあります……」
「さあ、威光に屈しなさいっ!!」
 グランダルメの技術に興味はあるが、それを追求する余裕など一切ない。動揺の隙に繰り出された旗先の槍が迫り……なんとか心臓を穿たれるのは避け、痛みに耐えながらフライトデバイスで【飛翔】する。
「ですが、その言葉に屈する訳にはいきませんっ!」
「それに、パルマ公国に続きウィーンも解放され、皇帝の膝元であるパリでも私たちはすでに活動を始めています」
 そうして逃げながらも、蒼き光を掌に集めるレイ。レイラもまたその攻撃を左腕で防ぎながら、否定と共に呪いを含んだ針をリベルタス・ドールへと突き立てる。
「その言葉には既に重みはございません!」
「っ、ぐっ……!!」
 八本の針が、七星と死兆の呪詛を刻み、同時に力強い言葉がリベルタス・ドールの言葉に瑕疵を刻む。パリはともかく、フランスの領土をディアボロスが削り取っているのは紛れもない事実。
 その動揺を、生命を刈る呪いが広げれば、呻きを漏らして膝をつく相手。そこにレイが空中から、パラドクスの矢を叩き込んでいく。
「そのまま地面に縫い止めてあげましょう」
「くっ、このっ……!」
 空を泳ぐように飛び回りながら、機械魔導弓の弦を引き、次々と精密な射撃を繰り出して。それに動きが止まった所に、突撃したアンゼリカが斬り掛かる。
「いくよっ……たあああっ!!」
「がっ……こ、この程度でぇっ!」
 振り切られた光の大剣がリベルタス・ドールの胸元に深い傷を刻む。並のトループス級なら、すでに両断されてもおかしくない程の、力強い一閃。
 だが、リベルタス・ドールの機体は頑強。高級カスタム機の触れ込みに違わず、剣を押し返すように立ち上がる。
「大陸軍に逆らう汚物め! 燃え尽きなさいっ!」 
「っ、くぅぅぅぅっ!」
 トーチから放たれる、燃え盛る炎。肉を焼き、骨を焦がす高火力に、呻きを零して後退するアンゼリカ。光のオーラと障壁で身を守るが、それを容易く貫く火力……だが、鍛えた五体を頼みに、なんとか倒れず踏みとどまる。
「与えられしこの力、全てはグランダルメの為に!」
「どんなに大陸軍の技術の結晶と言われようとも、貴方達を倒して進まねば奪還など叶うわけがない」
 高らかに叫ぶリベルタス・ドールに対し、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)もまた力強く言い返す。あちらにグランダルメの誇りがあるなら、こちらにもディアボロスの意地がある。
「ならば、進むのみ……このまま押し切ります」
「ぬ、ぅっ……その程度でっ……!!」
 鍵盤を叩けば、荒れ狂うは幻想の嵐。休符のなき音の奔流が周囲の石礫を巻き上げ、リベルタス・ドールの肉体を穿っていく。
 だが、機体のあちらこちらを凹ませながら、相手はなお倒れない。後光をその背に負いながら、高らかに声を張り上げる。ソレイユの曲をかき消さんとするその歌は、フランス第一帝政の国歌たる、『門出の歌』――。
「~~~~~♪」
「……ぐっ。技術の結晶であるなら、歌唱力についてもなんとかして欲しかったですね……!」
 で、あるのだろうが。まともに歌を聞くのが苦痛となるほどの、殺人的な歌が脳を揺らす。ソレイユの場合は特に、音楽家として耳が良いので苦痛は大きい。なるべく聞かぬように……と思った所で、そもそも、歌と言うよりただの破壊音波だ。
「貴女も、ジュールダンの忠実な配下という訳か。さて、どうかな? 俺達のほかに別働隊がいるかもしれないよ」
「それを今、私が考える必要がありますか? ~~~~~♪」
 気を引くようにエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)が声をかけるが、軽くかわされ、なおも歌い続けるリベルタス・ドール。
 判断力においても、トループス級とは思えぬ冷静さだ。それに軽く眉を寄せながら【飛翔】するエトヴァは、ドールからなるべく頭部を遠ざけ、魔力障壁で歌から耳を、脳を守っていく。
 それでも、全ての衝撃を殺せる訳ではないが。威力もまた、トループス級の域を遥かに上回っている。
「高級カスタム機、か。奴らも日々進化している……気の抜けない事だ」
「……ぐっ!!」
 挟撃するように背後に回り込み、声のかき消される程の歌を前にも、【パラドクス通信】で逐一連携を取る。そうしてライフルを構えると、後頭部を狙い、狙い澄ました弾丸を叩き込むリベルタス・ドール。
 その歌が途切れた隙をつき、また他のディアボロスが攻撃を加える。相手の性能はやはり相当なものだが、それでも、ディアボロスの連携が、その性能を押し返し始める。
「ぐずぐずと戦っていれば、新たな増援も来かねない。一気にカタをつけますよ!」
「敵が増えたらいよいよ勝機は薄くなるものねっ。その前に……今日の長い闘い、おわりにするよ!」
 相手の歌に負けじと、さらに高らかに鍵盤を叩くソレイユ。嵐の中で動きを止めた人形めがけ、アンゼリカが斬りかかり、全霊を篭めた大剣で切り裂いていく。
「ぐっ、うぅぅっ……まだです。大参謀殿からここを預かった者として、負ける訳には……!」
「だったら私達だって、みんなの代表でここにいるんだからっ!」
 相手はなおも炎での反撃を返してくるが、もはやアンゼリカが、それで立ち止まる事はない。気迫に押されたリベルタス・ドールへ、エトヴァが隙を逃さず弾丸を撃ち込んでいく。
「ぐぅっ……!!」
「どれほどの技術が注ぎ込まれていようと、ただ一体で止められるとは思わない事だ」
 そうして動きを止めた相手へ、さらにレイの魔導矢が降り注ぐ。膝をつき、だが旗を支えに耐える、リベルタス・ドール。
「このまま、仕留めさせてもらいますっ!」
「この地はグランダルメの物。ディアボロスなどに、好きにさせる訳にはっ……!!」
 そこにレイが追い打ちをかければ相手は左手を地につき、だが、右手でなんとかその旗を掲げんとする。だが、そこに七本の針が突き刺さり――投じたのは無論、レイラ。
「いいえ、この地は……人民の皆様の物です!」
「っ、がっ……!」
 そうして、その左胸を、最後の針が貫いて。そこを中心に、ヒビが広がり――その機体が、音を立てて崩れ落ちた。

「さて、それでは撤収ですね」
「ええ。グランダルメの技術の粋には興味がありましたが……くっ」
 戦闘が終わると、一息をつく――暇もなく、ソレイユの言葉に同意し、すぐに撤収を図るディアボロス達。レイはリベルタス・ドールに若干未練を示すが、まあ、残骸を持ち帰ってもどうにもならないだろう。
「ええ。ここで得た情報を持ち帰らねばなりません」
「……外征か。多分エジプトだろうけど……それだけ排斥力が落ちてるって事かな」
 帰路につきながら、レイラやアンゼリカはジュールダンの言葉を改めて思い出す。エトヴァもそれに頷き、静かに、だが決意を篭めて呟く。
「エジプト奪還も近い、と言う事か。だが、横取りさせる訳にはいかんな……」
 そうしてディアボロスは新宿島に帰還し――そして、アヌビス撃破の報を聞く事になるだろう。
 獣神王朝エジプトを巡る戦いは、最終局面を迎えている。そこにグランダルメが、どう介入してくるか。そしてディアボロスはそれにどう立ち向かっていくのだろうか――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【腐食】LV2が発生!
【飛翔】がLV3になった!
【エイティーン】がLV2になった!
【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【アヴォイド】がLV3になった!
【リザレクション】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!

最終結果:成功

完成日2022年10月24日

イベリア半島の大陸軍の動向調査

 攻略旅団の提案により、ピレネー山脈を越えてイベリア半島に向かう第二次調査を行ないます。
 前回の調査では、イベリア半島の大陸軍は『アンドラ王国』を拠点として『ランヌ元帥』が率いている事が判明しています。

 前回のディアボロスの調査の結果、ピレネー方面の敵の警戒態勢が強化されており、突破は難しいようです。
 しかし、ピレネー方面のディアボロス対策を任されているジェネラル級自動人形『バティスト・ジュールダン』と接触できるので、調査の目的である『イベリア半島方面の大陸軍の情報』の入手は可能かもしれません。

バティスト・ジュールダン

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🔒
#断頭革命グランダルメ
🔒
#イベリア半島の大陸軍の動向調査
🔒
#ピレネー山脈
🔒
#イベリア半島
🔒
#ランヌ元帥
🔒
#バティスト・ジュールダン


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選択肢『バティスト・ジュールダンとの会話』のルール

 大陸軍のスペイン方面軍大参謀『バティスト・ジュールダン』との会話を行います。
 方面軍大参謀という地位にあるジェネラル級である為、重要な情報を持っている可能性が高いでしょう。
 しかし、知能が非常に高いと思われる為、攻略旅団の提案にある『イベリア半島方面の大陸軍の戦線と動向』以外の情報については、価値のある情報を得る事が出来ませんので注意が必要です。

 逆に、ディアボロスが話す内容から、ディアボロス側の動向を察知される危険もあるので、慎重な会話が必要になるかもしれません。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『👿または👾で出現する敵との会話に専念する。戦闘行動は行わない。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾護衛するトループス級『グレナディアドール』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)を護衛するトループス級クロノヴェーダ(👾)と戦闘を行います。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える必要があるでしょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾高級カスタム機『リベルタス・ドール』のルール

 ジェネラル級自動人形『バディスト・ジュールダン』により、特別に調整された『リベルタス・ドール』の高級カスタム機です。
 アヴァタール級並の戦闘能力と指揮能力を持っており、戦場には1体のみで登場する。
 『バディスト・ジュールダン』の指揮に従い、トループス級の『グレナディアドール』を利用して戦闘を行う。
 指揮能力も高く『グレナディアドール』が戦場にいる間は、ダメージを与える事が難しいが、単騎での戦闘能力は、並みのアヴァタール級程度である。


 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿スペイン方面軍大参謀『バティスト・ジュールダン』のルール

 大陸軍のスペイン方面軍大参謀『バティスト・ジュールダン』との戦闘を行います。
 この選択肢の🔵が1つ以上となると、『バティスト・ジュールダン』は撤退し、この選択肢のプレイングは以後、採用される事が無くなります。
 『バティスト・ジュールダン』は、退路の確保を完璧に行っている為、撤退を阻止する事は出来ません。

 『バティスト・ジュールダン』が戦場にいる限り、トループス級の『グレナディアドール』との戦闘が大きく不利になる(🔵🔵🔵が発生しない上、🔵🔴🔴以下の判定が出やすくなる)ので、『グレナディアドール』と戦闘する前に撤退させるのが得策でしょう。


 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【撃破】この選択肢の🔵が👑に達した状態で、シナリオが成功で完結すると、宿敵を完全に撃破できる。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「白石・明日香」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。