陳留防衛線を突き崩せ

 ディアボロスの活躍により、許昌の治安は回復。許昌を足掛かりとして、曹操が撤退した陳留へ向けた攻略戦を挑めるようになりました。
 これに対して、魏軍は、曹操の一族であるジェネラル級蟲将『曹丕』を総大将に、徴兵した一般人の大軍を動員し、許昌と陳留の間に長大な防衛線を築いているようです。
 ディアボロスがこの防衛線を突破しようとすれば、『大戦乱』による人間の落命をエネルギー源とする蟲将側は、あえて一般人に大きな被害が出るように戦闘を行い、多数のトループス級を生み出そうとするでしょう。

 勿論、この敵の作戦に、ディアボロスが乗る必要はありません。
 一般人が多数を占める魏軍に潜入し、内部から切り崩した上で、指揮官である蟲将の撃破を行ってください。
 一般人の兵士が流言飛語を信じて離散し、指揮官の蟲将が撃破されれば、防衛戦は崩壊し、陳留への攻略が可能になるでしょう。

曹丕

曹丕、我が為、ひいては魏の為に起ち上らんとする(作者 baron
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#大戦乱群蟲三国志  #陳留防衛線を突き崩せ  #魏  #陳留 


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「見るが良い、我が軍の力を。この軍勢があれば蜀の関羽も、呉の陸遜も敵ではあるまいて。この機に勝利して、我が武を証明してみせる」
「曹丕様ならば必ずや蜀にも呉にもお勝ちになりますわ」
 陳留と許昌の間にある防衛戦。
 そこでは天幕を並べ、数多くの兵を揃えていた。
 かねてより蓄えた食料や、数少ないが許昌より持ち出せた物資を差配して用意したのはまさしく曹丕が為したことであろう。
「父上が敗北したディアボロス。この俺が撃破すればすなわち、俺こそが魏軍最高の将帥であるという事。魏の勝利後にはこの俺が中原を制しに向かい、断片の王となれるやもしれぬな」
「確かに確かに。他に相応しいお方が居られましょうや」
「そうですわ。文も武も相応しく、心配りも全て備えられた曹丕様ならば!」
 曹丕様は決して無敵の武を持つ訳でも、天地を見通す神算があるわけでもない。
 だが傲慢な性格であるが、地道に努力する根気を持ち、武技も文筆も他のジェネラル達に勝るとも劣らない。
 決して夢想ではないこともあり、遠い未来の光景を今から色々と考え、可能な事を増やそうと準備し始めるのであった。

「許昌の治安が回復した事で、曹操の拠点である『陳留』の攻略を行えるようになりました。陳留に進む平原には、史実では曹操の後継者となった、ジェネラル級蟲将『曹丕』が、十万の大軍を率いて防衛線を構築しているようですね」
 南河・緋奈子(人間の陰陽師・g03255)が地図とメモを手に説明を始めた。
 防衛戦とは言うが、陣幕を張って要地に待ち構えているだけである。
 特に要塞やら塹壕を築いているという訳ではないようだ。
「この大半は一般人の兵士で実戦力はそれほど高くはありません。曹丕はこれまでディアボロスとの戦闘経験が無いので、蜀・呉相手の『大乱戦』と同様の戦術をとっていると思われます」
「ああ、なるほど。時間があるのに動いて居ないというのはそういう事か」
「兵を殺す気ならば、拠点整備の必要はありませんものね」
 緋奈子の言葉に歴戦のディアボロスたちは様相を理解した。
 一般人を殺してエネルギーを得て、その死体に卵を産み付けて兵を増やすのが蟲将たちのロジックだ。
 曹丕はその常識の範疇から一歩も出て居ないと言える。
「ということはいつもの手が使えますよね? 警戒とかはしていないのです?」
「そうですね。今のところはその様子はありません。時間を掛けて学習されない限りは問題ないでしょう」
 質問に対して緋奈子は淀みなく答えた。
 曹丕は天才肌ではなく、傲慢ながらも大軍に用兵は不要だという王道を行く将である。
 万全に準備を整え常識的な作戦を積み上げていくと思われるので、彼が学習しない間は問題ないだろう。
「じゃあ潜入工作だね!」
「引っ掻き回してやりますわ!」
「その上で敵将たちを蹴散らしたら、可能ならば……という前提で決戦で仕留めておくべきね。天才であり秀才だからこそ、学習の機会を与えては危険よ」
 ディアボロス達はそれぞれに顔を見合わせ、ああでもない、こうでもないと相談を始める。

「改めて説明しますが、陳留の防衛線に参加している一般兵は、本拠地に近いだけあり、それなりの訓練を積んだ部隊が多いようですね。そして数を集めてしまった為に、顔見知りでは無い兵士も多くいるようなので、潜入時や流言飛語で一般兵を誘導する際にはそのあたりを考慮して、行動を考えると良いかもしれません」
「流石に手持ちの精鋭で来られたら、強さはともかく潜入は無理だもんな。帰って助かったと言えるか」
「だが兵士の数が多いとはいえ、クロノヴェーダに見咎められれば、潜入が露見してしまう。注意は必要だろうな」
 潜入工作して敵を分断するのはこれまで何度もあった事だ。
 ディアボロスたちはその時の記憶を思い出したり、あるいは過去に参加した者から経験を聞き始める。
「ええと……クロノヴェーダは我々と一般人の区別、つくんです?」
「注意をしたら可能。らしいぞ」
「逆に言えば注意しないと分からないらしいけどね!」
 潜入が成功すれば、戦闘は有利な状況で始める事が出来る。
 あとは敵を撃破して戦場から撤退すれば良いだろう。

「曹操軍は、まだまだ有力なジェネラル級が残っておりますが、許昌に引き続き陳留を失えば大きく勢力を交代するでしょう」
 魏にはかなりのジェネラルが居たらしい。
 討ち取って尚まだ半減しただけとも言われており、全てが曹操の麾下かはともかくとして、相当な勢力である。
 それを打ち崩すまたとないチャンスと言えるだろう。
 緋奈子はディアボロス達の相談を見守るのであった。

「許昌が落ちて、敵は陳留まで攻めてくるんだろ」
「俺たち魏は最強で、三国の覇者になるって言ってたのに、大丈夫なのか?」
「曹仁様をはじめ、将軍達の多くが死んだって話だ」
 主力の兵士たちは流石に無能ではない。
 だが、だからこそ見えて来る物がある。
「攻めてくるのは関羽と陸遜なのか?」
「いや、関羽と陸遜は戦で死んだって聞いたが」
「それこそ計略じゃないか? 勝った側の総大将が討ち死になんておかしいだろう。嘘の撤退をして乗せられたんじゃあ?」
 それぞれに合って欲しくない情報を口にし、それを誰かに否定してもらいたがっている。
 許昌から撤退した兵士からの情報だったり、物資を各方面から集めた文官たちから聞いた情報もあるだろう。
 彼らは大軍である味方の数や、抱負に積まれている物資を何度も眺めては、これだけ居れば自分たちくらいは大丈夫だろうと励まし合うのであった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【傀儡】
1
周囲に、ディアボロスのみが操作できる傀儡の糸を出現させる。この糸を操作する事で「効果LV×1体」の通常の生物の体を操ることが出来る。
【水源】
1
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【友達催眠】
3
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【熱波の支配者】
1
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【モブオーラ】
1
ディアボロスの行動が周囲の耳目を集めないという世界法則を発生させる。注目されたり話しかけられる確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【スーパーGPS】
1
周囲のディアボロスが見るあらゆる「地図」に、現在位置を表示する機能が追加される。効果LVが高ければ高い程、より詳細な位置を特定できる。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【書物解読】
2
周囲の書物に、執筆者の残留思念が宿り、読むディアボロスに書物の知識を伝えてくれるようになる。効果LVが高くなる程、書物に書かれていない関連知識も得られる。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。

効果2

【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV4 / 【ガードアップ】LV1 / 【フィニッシュ】LV2 / 【反撃アップ】LV5(最大) / 【アクティベイト】LV1 / 【先行率アップ】LV2 / 【ダブル】LV1

●マスターより

baron
baronと申します、よろしくお願いしますね。
今回は陳留方面の話になります。

●流れ。
②→①、③④となります。
②の執筆は15日から16日ごろ、①は17日以降になります。

②潜入工作。
様々な理由で一般兵に潜り込みます。
顔見知りは多くないので、何らかの理由があれば問題なく入り込めるでしょう。

①流言飛語。
情報をまいて不安に陥らせます。

③護衛部隊の撃破。
倒さずに④に向かうと、難易度が上がるのでご注意ください。

④指揮官の撃破。
この部隊を率いる武将を倒して撤退します。

●オマケ。
技能は1pくらいの成果で、描写指針に関わるくらいですので無理に列記する必要はありません。
斬撃や撲殺か、火魔法か風魔法か、回避重視なのか防御重視か結界かHPに物を言わせるのか。くらいの参照はします。
対して整合性のあるパラドクスは10pくらいで、整合性のあるプレイング~良いプレイングはもっと大きな変動です。
126

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


八百陣・葵漆
なるほど、潜入工作からの流言での切り崩しね……
そういうことなら、任せて貰おうか
そのための備えはいろいろと用意してあるからね(『万全の備え』)

さて、外見で怪しまれる事は無いにせよ
なるべく合わせた方が確実だね
これだけの大軍なら軍師も多数いるだろうし
この時代の軍師服を着ていこうか

兵士達には友好的に新参者だがよろしくと話しかけ
『アイテムポケット』から取り出したちょっとした菓子でも配りつつ
この合戦に不安はないかとか聞いていこうか
兵士達に紛れ込むと共に、次の流言のタネを探しておくよ

蟲将のエネルギー源として
死ぬために戦わせられるというのは兵士達があまりに不憫だ
ここは出来るだけ逃がしてやりたいね



「なるほど、潜入工作からの流言での切り崩しね……」
 勝手知ったる何とやら。
 八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)は手慣れた物であるかのように、潜入工作を考慮し始めた。
「そういうことなら、任せて貰おうか、そのための備えはいろいろと用意してあるからね」
 潜入工作は定番の作戦である上、蟲将三国志では大軍を擁するがゆえに這い込み易い。
 このディヴィジョンにおける、ある種の利点であり欠点だろう。
「さて、外見で怪しまれる事は無いにせよ、なるべく合わせた方が確実だね。これだけの大軍なら軍師も多数いるだろうし……この時代の軍師服を着ていこうか」
 よその国よりも大軍を得やすいのだが、統制する文武の官が共に欠けて居るのである。
 武官はまだ力が強い者を伍長、武芸を収めた者を伯長(五十名の長)とすることはできるだろう。
 しかし物資やデータを管理する文官は揃えるのが難しく(だから同じ階級なら文官の方が慣習的に偉い)、顔も知らない連中を任せることはよくあった。

 そして葵漆はアイテムポケットから取り出した菓子を包みに入れ、隊伍の一つに向う。
「新参だがよろしくな。早速だが何か不満はあるか? 叶えられる範囲でしか請け負えないが」
 葵漆は雑穀を甘草で煮詰めた単純な菓子を渡しつつ、数枚の竹簡と筆を取り出した。
 文官上がりの軍師が実績稼ぎに良くやる方法で、不満を尋ねることでガズ抜きしつつ得られた情報を上に上げるモノだ。
 家に帰りたいとか酒が欲しいなどという話は当然通らないので、日常の不満の中から見過ごせない内容(横領とか、天候や地図の話)を拾い上げる程度の物だった。
「畑仕事までに戻れるのかとか、関将軍に勝てるのかって話くらいですかね。お味方の将軍が何人も斬られたとか……」
「ははは。何しおう関将軍も草葉の陰からでは何もできないさ。それにあの方が居られれば何の問題もない」
 葵漆は魏の将軍が倒された事は否定しなかった。
 曹丕たちが居るから問題ないと答えつつ、まだ動員が長引いて居ないから家に帰りたいなどという不満は低いのだろうと判断する。
(「やはり味方が減った不安や、巻き込まれて死ぬ方を恐れている感じかな。蟲将のエネルギー源として死ぬために戦わせられるというのは、兵士達があまりに不憫だ」)
 葵漆は不安に陥らせる噂話について考慮しつつ、言葉には出さずに彼らの行く末を考えるのであった。
(「ここは出来るだけ逃がしてやりたいね」)
 葵漆はクロノヴェーダの為に利用される一般人を放置は出来まい、何とかしようと改めて心に誓う。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!

孫・リア
許昌から撤退した兵士でも演じて、服装などは『白金』で「周りと大差ない一般兵」の服装に変えて【プラチナチケット】も利用して紛れ込みましょう。

なるべく目ただない様に話しかけられたら「撤退してきてやっと一息つけたから交流も何もしてなかった兵士」な役割で皆と話しながら何か情報や噂を聞き出せたらいいわね……不安な事とかこうなってほしくないとかそういう事をね、
だけどそれだけだと怪しまれても嫌だから「大丈夫ですよ!ここには曹丕様がいらっしゃるんだし!」って勇気たりもね……そのほうが絶望感とか大きくなりそうだし

しかし曹丕殿が関羽殿も『あの人』ももういないことを知らないのはなんでだろうね?

【アドリブ共闘歓迎】


レイ・シャルダン
アドリブ・連携歓迎です。
残留効果は積極的に活用します。

この世界においては父子の関係なんてあって無い様な物なのかな。
父の為に~~じゃなくて我こそが~~なんですねぇ。

普段着だと流石に怪しまれそうですよね。
という事で、事前に確保して置いた兵士風の衣装に身を包み
【モブオーラ】&【プラチナチケット】を使用しつつ
以前戦った、于禁や曹洪等の敗残兵と言う名目で仲間の輪に加えてもらい、
なるべく目を付けられない様に、しかし色々と情報を仕入れていきましょう。

気になってたのは、まだ呂布や黄巾何かが居たので
曹操が台頭する前の群雄達残りの勢力がいるかとか?
袁紹、公孫瓚、董卓とか、チラっと聞いてみたり出来ないかな。



「この世界においては父子の関係なんてあって無い様な物なのかな」
「その辺は家父長権次第じゃないかな? 魏だと上下関係厳しいし、呉だとみんな身内の誰かだし」
 レイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)の疑念に孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)が答えた。
 魏は大所帯ゆえに親子・兄弟で将となる事もあり、かなりカッチリしている所がある。
 蟲将というかクロノヴェーダは偽者であることを踏まえても、親子の情よりも命令権とその範囲の方が重要に思われた。逆に呉は父君・兄君の指導の元に右から左までみんな舎弟で、上を敬え下を抱えろという風情が見て取れる。
「父の為に~~じゃなくて我こそが~~なんですねぇ」
 どちらが良いとは決められないが、レイとしては魏は薄情気味だなあと思う。
 親でも子を処刑したり見捨て、子もまた親を見返すことはあっても親愛が見て取れなかった。
 まあ曹家に対するパブリックイベージゆえなのかもしれないが。
「普段着だと流石に怪しまれそうですよね。兵士風の衣装でいきましょうか」
「許昌から撤退した兵士でも演じておきましょ。服装もですが官札などは一応用意できるわ」
 という訳で、レイとリアは兵士たちに紛れる事にした。
 この時代、徴兵と言うのは募する時に発するモノで、逃げたらそれっきり。
 改めて再募集や、出頭命令を出さないと従わない者も多かった。まあだからこそ、将軍が倒されたり、不利に成ったら簡単に逃げ出すのであるが。
「以前戦った、于禁や曹洪等の敗残兵と言う名目ですか。確かにその方が自然でしょうね」
「撤退してきてやっと一息つけたから、交流を始めたらまた徴兵されたという態がそれらしいかもね」
 なお魏の方が戸籍がしっかりしてるので、再徴兵され易い。
 レイが言う様に、遠征軍の将軍配下という名目であるとして、リアが口にしたように兵士のリサイクルはある種当然である。『この村は規模的に若者を何名出せ』と言われて兵士を送るので、新しい命令が出たら大怪我でない限りは、兵士経験者を送りつけるのは当然の事だからだ(老人を送る意味は薄いし、某ソ連の様に畑から野菜の様に連れて行くことはあまりない)。

 そして二人が潜り込んだ先では、やはり似たような話題が中心であった。
「関将軍が我が軍の将軍を幾人も切ったというのは本当なのか?」
「いやいや。陸都督の火計で許昌は火の海だと聞くぞ」
「そんな事はないわ! 許昌は無事! それに大丈夫よ! ここには曹丕様がいらっしゃるんだし!」」
 リアが集めた話でも、魏の将軍が倒された話や許昌が大変だという噂でもちきりであった。
 そもそも義は優勢な側であり、計略の一環として樊城を棄てて許昌まで下がった様な物だ。
 勇ましい話を聞いていたのに、突然に将軍が殺されたと聞けばこうもなろう。究極的には自分たちが殺されたくないからである。
「排斥力の影響でディアボロスの事を知らないからなんだ居るけど……。しかし曹丕殿まで関羽殿も『あの人』ももういないことを知らないのはなんでだろうね?」
「自分が見聞きしたことしか信用しないからじゃないです? 自分に自身がある男は得てしてそんな物だと……。あとは縄張りの問題で情報が入って来ないセクショナリズムかもしれません」
 リアが関羽や陸遜存命という噂に苦笑していると、レイはドイツを参考にこう切り返した。
 言われてみれば曹丕にはそんなイメージがあるし、仮に情報収集をしていたとして……。
 断片の王を志向する彼に対して、他の将軍が正確な情報を回すだろうか? ドイツでの仲の悪い将軍たちの話を聞くと、割りと笑えない。
「そういえば、まだ呂布や黄巾何かが居ましたけど……。曹操が台頭する前の群雄達残りの勢力が居ないのでしょうかね? あまり聞きませんでしたが」
 レイは袁紹・公孫讃・董卓など名だたる将についてロマンついでに聞き込んだが特には聞けなかった。
 もっともクロノス・アヴァタールに居る筈の董卓の孫娘の話も聞けなかったので、単純に魏は大き過ぎるからかもしれない。
「名前を奪っても能力を奪えないからじゃあ? あるいは長安に居るとか言う司馬殿が管理してるとか」
 それに対してリアは、単純に能力目当てて奪って居ない説。
 あるいは、扱う上司のジェネラルの管理が違うのではないかと思ったという。

 こうして様々な話を聞いてみたが、戦力の不安と相対的に相手の強さが気になっている模様であった。
 食料や味方の数自体にはそれほど不満はなったので、攻めるとしたらそちらであろう。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!

八百陣・葵漆
さて、それでは始めようか
『虚言八百』も使って、流言をばらまこう

これはまずい。脳筋の曹丕殿は軍師の献策を全て蹴った
あの方には単なる力押ししか頭にない
これでは勝ち目など無いし、どれくらいの被害がでることやら
(あえて被害が出る戦い方をしようとしている真実に嘘を混ぜる)

関将軍も地獄の門番を叩きのめして蘇って来たそうだ
出会えばひとたまりもない
命が惜しくばすぐに逃げろ
右翼(陣の反対側)では、もう脱走者も多数出ているらしいぞ
(兵の不安につけこもう。この大軍で陣の離れた場所など知る由もなし)

【プラチナチケット】の併用で言葉の説得力を増し
所々で【友達催眠】でお願いしたサクラの兵士に、こちらの話を補強してもらうよ



「さて、それでは始めようか」
 八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)は足元に描いた陣図を見下ろし呟いた。
 ソレは陳留より出撃した兵士たちの配置図であり、内情を加えて完成させたものである。
「どうされましたかな?」
 葵漆は目を付けておいた武官や文官たちの元へ急ぐ……と見せて、兵士たちにその姿を観察させる為だった。
「これはまずい。脳筋の曹丕殿は軍師の献策を全て蹴った。あの方には単なる力押ししか頭にない」
 葵漆は嘘と誠を織り交ぜて話を吹き込んだ。
 大軍に用兵無しという程に、兵法においては数はそれだけで武器なのだ。
 余計な事はしない方が良いくらいだから力押しは悪くない。
「しかし本隊どころか左右の両曲もあれほど太い陣ですが?」
「迂闊な動くなというだけならボクも賛成だ。しかし伏兵を封じ後ろを守る兵まで置かないのはやり過ぎだ。……これでは勝ち目など無いし、どれくらいの被害がでることやら」
 曹丕視点では戦死者が多い方が良いのだから、被害を抑える方法を選ぶはずがない。
 伏兵による奇襲を防ぐ斥候が無く、後方遮断から兵糧部隊を守る兵も居ない。葵漆はそのことを指摘して、武官や文官たちの不安を煽ったのだ。
「そう言われればそうなのですが……これほどの兵が居ればその程度では揺るぎもしないでしょう」
「相手が普通の兵ならばな。……関将軍も地獄の門番を叩きのめして蘇って来たそうだ。出会えばひとたまりもない。命が惜しくばすぐに逃げろ……ボクもまた顔つなぎを繰り返すのは面倒だ」
 葵漆はそういって声を潜め、あえて秘密であると念押しをする。
 もちろんソレが本当かを調べようとしたら、ドンドン噂として広がる様な内容ではあるが。
「右翼(陣の反対側)では、もう脱走者も多数出ているらしいぞ。立て直しに尽力するなり、一度下がるなら適当に人を連れて来る。知り合いの隊があれば言ってくれ、そこの兵に説明してもらうから」
「それが本当ならば上に進言を……いえ。上機嫌のいま諫言を言うと何と申されるか判りませぬな」
 葵漆は幾つかの部隊に目を付けていた。
 そのどれに詳しい証言を求めても、予め催眠を掛ける事ができる。
 またこの部隊から案内を連れて行くときに催眠を掛ければ、相互にサクラとして機能するだろう。
 慌ただしく動く姿を兵たちに見せながら、『黙っておけよ、実は今……』と少しずつ漏らしていくのであった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!

十野・樞
アドリブ連携歓迎

友達催眠使用
見ず知らずの奴より、知り合いの言葉の方が信じやすいだろうしな

目立たねえよう周囲に紛れ
アイテムポケットで持ち込んだ酒を振る舞い
声を潜めて周りを憚るように流言をばらまくか

知ってるか、魏の名だたる将軍様たちを悉く討ち取ったのは、かの関羽と陸遜らしいぞ

呉と蜀が手を結んだとか……ありえねえ話でもねえだろ?

あの二人が死んだっていう報は、謀略じゃねえか?
許昌の方へ向かう砂煙を見たって奴もいる

しかし、曹丕様はそれを知らされてねえようだ
もしや、曹丕様は曹操様に疎まれて……

最後に、思い切り神妙な訳知り顔で、不安な奴の背を押す
ここだけの話、何か騒ぎがありゃ、俺も身の振り方を考えるつもりだ



「サクラを使うのか? まあ見ず知らずの奴より、知り合いの言葉の方が信じやすいだろうしな」
 十野・樞(division by zero・g03155)は仲間のプランを聞いて流用することにした。
 目立たぬように周囲に紛れ、酒を振舞っていく。
「知ってるか、魏の名だたる将軍様たちを悉く討ち取ったのは、かの関羽と陸遜らしいぞ」
「なんだって? その二将軍は先に死んだんじゃあ?」
 樞は声が大きいと口にして、周囲を憚る様に皆の顔を寄せた。
 不安な話は笑い飛ばせるならば良いが、そうでなければ上官が見咎めるからだ。
「じゃあその二人を誰が殺したんだよ。許昌まで来て呉と蜀とが殺し合うか? むしろ手を結んだとか……ありえねえ話でもねえだろ?」
 あの二人が死んだっていう報は、謀略じゃねえか?
 樞はそう言いながら時系列について説明する。
 許昌攻めの最中、攻めあぐねて呉と職は下がっていった。その途中で死んだそうだが、『誰が殺したのか』不明なのである。

 排斥力でディアボロスの事を一般人が良く知らないこともあり、そこは不明なのだろう。
 そしてその後に時間を置いて魏の将軍が死んだため、タイミングには追撃中に死んだとしか思えなかったのだ。
「それに赤兎馬の痕跡だったか? 許昌の方へ向かう砂煙を見たって奴もいる。問題なのは、だ」
「赤兎馬は一匹じゃなくて馬の種類だろう。複数いたって……問題?」
 樞は敵将が居たという痕跡に、赤兎馬が走る時に残す砂煙をあげた。
 馬蹄を響かせて出撃するだけならば、無双馬でハイヨーとやってればできるからだ。
「いつ将軍がたちが死んだのか、誰がやったのか、謎は謎なんだ。だがよ、曹丕様はそれを知らされてねえようだ。もしや、曹丕様は曹操様に疎まれて……」
 本当に曹丕が知らないのか、それとも自分の目で見ていないから断言しないのかは分からない。
 しかし曹丕が関羽と陸遜を引き合いに出しているのは確かであった。
 そして樞はそこで思いっきり神妙な顔で、さらに声を潜めた。
「ここだけの話、何か騒ぎがありゃ、俺も身の振り方を考えるつもりだ。戦うだけなら何処でもできるし、それなら曹操様の方が確実だからな。もしあのお二人が対立してたんじゃ、勝てる物も勝てねえ」
「そ、それは確かに……」
 勝ちが確定したのならば、その中で血族の争いが起きるのは割りと良くある話であった。
 主導権争いというものもあるし、仮に廃嫡ということにならなくとも、牽制の為にグダグダの泥沼を経験させることはありえるだろう。

 すくなくとも蟲将たちならば、そういった理由でやりかねない。
 だからこそ樞は死なないために、あるいは立身出世のためにこの場を離れる気があると告げたのである。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【友達催眠】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!

孫・リア
さてと不安を煽りましょうか……小さな火種でも大きな炎になるようにね

『黒衣』で阿黒に蟲将の目の届かない場所を探してもらってそこに行って
【プラチナチケット】を引き続き活用しつつ青い顔をしておどおどしながら

呉の陸遜って実は死んでなくて、死んだと嘘を流して油断させて許昌に今攻め行って、こっちにも部隊が向かってるなんて聞いたんだけど逃げたほうがいいんじゃないか……?

なんて噂を気弱そうな人とか口が軽そうな人を中心に少しづつ変えながら話していくよ

ある程度噂が広まってどうする?なんてざわざわし始めたら
嫌だ!死にたくない!って叫んで逃げるふりをする、そうしたら……逃げたくなっちゃうでしょ?

【アドリブ共闘歓迎】


白水・蛍
アドリブ・連携歓迎

……不安をあおる。
ですか。さてと。流言をばらまきましょうか。

【友達催眠】を使用しつつ。近づき、厳かに語りかけ、相手の恐怖をあおりましょうか。

以下その文章。改変可。
「……あら、その噂は本当だと聞きますわ。関将軍が地獄の官吏を切り伏せて黄泉から戻ったとか……」
「呉の陸遜は実は生きていたとか」
「呉の陸遜が攻め上ってきてて、許昌のすぐそばまで来ているとか……」

噂は重ねれば重ねる程強くなるもの。それが本当かウソかなんて冷静に判断出来る人、此処にいるのでしょうかね?



「……不安を煽る。ですか」
「そうよ……小さな火種でも大きな炎になるようにね」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)の説明に孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は頷いた。
 彼女たちもまた魏軍に入り込んで噂をばらまいていくのだ。
「ん-っと。蟲将たちが居ない場所はこの辺とかね。やっぱり、奇襲を食らっても問題ないようにしてるわね」
 リアはカラスの阿黒(意味合い的にはクロちゃん)を送り込んで敵の配置を確かめていた。
 蟲将たちに見咎められたら面倒なことになるからである。
 だが混乱させるつもりの魏軍は、そのまま敵にとっても犠牲にするつもりの場所らしく、特に配置はされて居なかったようだ。
「それでは適当に吹聴したら離れましょうか。打ち合わせとかは不要ですわね」
 蛍は頷いて敵陣に向かっていく。
 吟遊詩人にとって情報操作はお手の物。
 吹き込む傾向の元ネタさえ聞いて居れば、見て来たかのように噂をばらまくのは得意であった。
「関将軍が生きている? だがあの方は許昌で死んだはずでは?」
「……あら、その噂は本当だと聞きますわ。関将軍が地獄の官吏を切り伏せて黄泉から戻ったとか……まあそこは冗談でしょうが、華佗老師でも呼びつけたのでしょうかね」
 そもそも関羽が誰に倒されたかという証言があいまいである。
 何しろディアボロスが強襲した為、魏軍とは無関係な場所で死んだからだ。
 それでもこの間まで駆けまわっていた強敵が居ないし、許昌攻めも中断されたので死んだと思われたに過ぎない。
「他には呉の陸遜は実は生きていたとか。こちらは笑い話ではないのであまりその手の話は聞きませんけどね」
「笑い話ではない?」
 蛍は頷いて、篝火の方へと流し目を送った。
 もちろん火があるから話せないという意味ではない。
「呉の陸遜が攻め上ってきてて、許昌のすぐそばまで来ているとか……。もしそれが本当ならば、火の海になりませんか? 私は巻き込まれたくないですね。その点は関将軍の方が、無視される可能性は高いですけど」
 蛍はあえて仲間達と同じ論調を取った。
 噂は重ねれば重ねる程強くなるもの。
 別の場所で同じような噂が広がり、しかも蜀や呉の手勢らしき『言葉の訛り』もなければどう思うだろうか。
(「それが本当かウソかなんて冷静に判断出来る人、此処にいるのでしょうかね? 何しろ、ここは犠牲者の群れなのですから」)
 蛍は冷静に陣容を眺めた。
 分厚い部隊はそれだけで少数の敵を粉砕するが、同時に死ぬための生贄である。
 だからこそ蟲将たちは配置されて居ないし、安心して噂を広められるのも……殺すには惜しい知恵者も居ないからである。
「わたしも聞いたよ? 呉の陸遜って実は死んでなくて、死んだと嘘を流して油断させて許昌に今攻め行って、話だよね?」
 リアも同様に同じ噂を広めていた。
 無双馬には乗らずに少し距離を歩き、ぜえぜえと青い顔を演じて見せる。
「こっちにも部隊が向かってるなんて聞いたんだけど逃げたほうがいいんじゃないか……? なんて相談されたもの」
 おどおどキョロキョロとしながら、隊長格には見つからないように話を広げていく。
 一度に全容は離さず、少しずつ手を変え、品を変えて広めていく。
 そして情報が交じり合った時に、一つの方向性……『魏軍は敵将が死んだという嘘に騙された』『安全な許昌を出て追撃戦を始めたら、待ち構えられて死んだ』という内容にまとまるようにしたのだ。
「だからといってどうしようもないだろう……」
「嫌だ! 死にたくない!」
 そしてリアはある程度、噂がひろまった所で場所を選定した。
 ちょっと走れば視界を振り切れる場所。
 そこまで逃げ込めばあとはディアボロスの体力を活かしても良いし、無双馬の星星にお願いして逃走しても良いだろう。

 こうしてディアボロスたちは噂を広げていき、その話を信じた者や、催眠で操られた者が徐々に逃げ出していく。
 仕方なく蟲将たちが前衛で噂を取り締まり始めるのだが……実はそれもまた、彼らを討ち取る為の伏線であったのだ。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【完全視界】LV1が発生!
【友達催眠】がLV3になった!
効果2【フィニッシュ】がLV2になった!
【先行率アップ】がLV2になった!

峰谷・恵
「出遅れちゃったけど、その分蟲駆除頑張って埋め合わせしようか」

可能な限り連携を取る。アドリブOK。
噂の取り締まりのために前線に出てきた敵を優先して狙う。
モブオーラで一般人兵士のフリをしながら敵に接近し、不意打ち気味に破軍衝を叩き込む(一般人を巻き込まないよう注意する)
敵の反撃は横跳びに回避し、避けきれないものはLUSTオーラシールドで防ぐ(避けたら一般人を巻き添えにしそうなら回避せずLUSTオーラシールドで防御)
敵を撃破したら周囲の一般人に早く逃げるよう促して他の敵を探し、撃破しに行く。

「今のうちなら捕まらず逃げられるんじゃない?」


孫・リア
さぁさぁ飛んで火に入る蟲将達ってね!

まだ一般兵の格好してる私が星星に乗っていたら逃げ出そうとしてる一般兵ように見えるはず、それで相手をおびき寄せて襲い掛かってきたら服装を戻して『流星』で偃月刀と槍で応戦!
ただの一般兵だと思ったらディアボロス!なんて相当びっくりすると思うからそれを星星に乗って追撃!どんどん倒して行っちゃおう!

あと逃げ出してる兵士に向かってる蟲将を優先に攻撃するわよ、さぁさぁ早く逃げちゃいなさい!

【アドリブ共闘歓迎】


十野・樞
アドリブ連携歓迎

さてさて、順調に一般兵は逃げていってるようだな

でもって、不穏な噂を取り締まる方に手を取られりゃ、曹丕の周囲の人手も薄くなる、か
なら、一般兵逃亡の手助けと護衛を削るのを兼ねて動くとするか

蟲将がどのように取り締まりに動いているか、残留効果利用し情報収集
なるべく一般兵が巻き込まれねえようなタイミングを狙う

仲間が派手に耳目を集めるなら
その陰からパラドクス展開
不可視の刃でそうと気取られぬうちに敵を討ってゆく

見咎められりゃ
内通者だ、ここまで入り込んで来てやがる!総崩れまでもう間がねえぞ!とでも叫んで、ますます一般兵の逃亡と陣の混乱を狙うとするかね



「さてさて、順調に一般兵は逃げていってるようだな」
 十野・樞(division by zero・g03155)は魏の陣営を見て状況を把握した。
 何しろ奇襲される予定の前衛へ、蟲将たちが安全地帯から顔を出しているからだ。
「出遅れちゃったけど、その分蟲駆除頑張って埋め合わせしようか」
「どーぞどーぞ。さぁさぁ飛んで火に入る蟲将達ってね!」
 新しく加わった峰谷・恵(フェロモン強化実験体サキュバス・g01103)を孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は迎え入れた。
 そして無双馬の星星に載せた荷物からお菓子を取り出して分けてあげる。
「あいつらは逃げ出す一般兵を捕まえるために出て来てるからね。星星に荷物載せてキョロキョロしてたら、向こうから寄ってくると思うわ」
 本当は騎乗して逃げ出す一般人のフリをするつもりのリアだったが……。
 この時代の一般人は馬に乗らないことを思い出し、荷物持ちに急遽変更したのであった。
 新宿暮らしの影響もあるが、彼女が水軍主体の呉出身であることも影響して居るだろう。
「噂の取り締まりのために前線に出てきた敵を優先して狙うってわけね」
「でもって、不穏な噂を取り締まる方に手を取られりゃアヴァタール、ひいては曹丕の周囲の人手も薄くなる、か。なるほどな」
 恵と樞はその作戦を受け入れた。
 まずは相手の目的に合わせて擬態し、ホイホイ寄ってきたところを撃破。
 そして隙だらけになったアヴァタール級を倒し、同時にあちこちで同じことを繰り返してジェネラル級の曹丕を倒すという作戦である。
「なら、一般兵逃亡の手助けと護衛を削るのを兼ねて動くとするか。放置して死なれても酒がまずくなるしな」
 樞は敵の巡回経路を調べ上げ、一般兵が可能な限り巻き込まれないタイミングを図った。
 どうせ戦うならば、自分たちだけでケリを付けたい物である。
「ならボクは一般兵に潜んで後ろを封鎖するね。何もない人のフリをするのは得意なんだよね」
 恵はモブオーラを用意しているので、一般兵に溶け込むことができる。
 たまに隠密と組み合わせようとする者もいるが、本来の使い道は普通の人に紛れ込む力だ。
 それゆえに今回は上手くいくだろう。流石に身体検査されたら無理だろうが、リアが囮になる為に、注目を惹き付けているからだ。

 三人はその作戦に準拠してそれぞれに用意を重ねた。
 樞は巡回経路を探したり聞き出し、恵は隠れて敵の後ろへ。
 そしてリアはタイミングを合わせ、少し離れた場所で荷物を載せた星星を引いて物陰へと向かおうとしたのである。
『待て! 貴様。伝令でも輸送隊でもないのに何故馬を連れている!』
「え、えっとね……。その私は……」
 リアは出来るだけ目を合わせないようにして、少しずつ物陰へと馬首を向けた。
 イザと成ったら飛び乗れ……というか、しがみつけるような態勢である。
『怪しい奴! 馬から手を離せ! 逃げても構わん。後で追いかけるからな。何故従わん!』
「ご、ごめんなさーい!」
 トループス級の声を無視し、リアは星星に飛び乗ると抑えたペースで走らせ始めた。
 流石に全力疾走で走ると追い付けないだろうし、直ぐにバレると問題だからだ。
『馬鹿め。にわか仕込みの馬術で逃げられると思うなよ!』
「……」
 拳に闘気を集めて見せしめの攻撃をしようとする敵に対し、恵はそっと近づいて行った。
 そして攻撃を放とうとするその瞬間に動き出す!
『死んで綱紀を糺す糧とな……』
「そうはいかないんだよね。んじゃ、さよなら」
 両拳を同時に付き出し、闘気の波動を放とうとしたところへ恵が襲い掛かった!
 横合いから強大な一撃を浴びせ、衝撃波を放ちながらブン殴る!
『な、何をする? いや、貴様! ただ者ではないな! 出あ……』
「……悪いな。その先を口に出させる訳にゃいかねえんだ。そこで永久にお寝んねしといてくれ」
 闘気による反撃を横っ飛びで避けた仲間。
 その後ろを追おうとした蟲将を、樞は更に後ろから不意を打つ。
 言葉よりも先に不可視の刃を放ったのだが、攻撃に気が付いたとしても……ソレが魔導書から放たれた魔術などとは判るまい。
『おっ、おのれまだ居たか!』
「これでトドメだよ!」
 反撃しながら立ち上がる敵に対し、戻って来たリアが星星に頭を蹴り飛ばさせた。
 転がる途中で偃月刀を振り下ろし、そいつにトドメを刺して一体終了。
「どんどん倒して行っちゃおう!」
「いいけど……その前にねっ。今のうちなら捕まらず逃げられるんじゃない?」
 リアが刃を振って血糊を落として次の敵を狙いに行こうと告げると、恵は頷きつつ近くに居た兵士たちに声を掛けたのである。
「で、でももし見つかったら……」
「もし見咎められたらこう言うんだ。『内通者だ、ここまで入り込んで来てやがる! 総崩れまでもう間がねえぞ!』ってな。それでその辺の兵士は黙るさ。蟲将なら俺たちが片付けとくからよ」
 蟲将たちに怯える兵士たちへ、樞は酒を持たせてやった。
 景気付けに一杯飲んで逃げ出せば良い。その事がバレる前に、全てのトループス級クロノヴェーダは討ち取る気でいたのである。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【エアライド】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!

奴崎・娑婆蔵
●SPD



おうおう、ごついナリした輩がぞろぞろと
なんとも斬り甲斐のありそうなこって、重畳重畳

手前、姓は奴崎名は娑婆蔵――人呼んで『八ツ裂き娑婆蔵』

三十六計殺すに如かず
見せてみなせえよ、自慢の『拳』
こちらも自慢の『剣』で相手仕りやすぜ?


・【勝戦計・裏《折踏殺刃》】発動
・宙へ視認性を低めた糸を強く張り渡し、敵攻撃の軌道上へ罠の如く配置――拳気をその襲来速度を利用する形で断割せん(罠使い)

・宙へ更に糸を射出、展開
・糸を足場として【臨機応変】に宙を駆け、跳ね、敵攻撃射線を超えて動きながら己の『トンカラ刀』と『ドス』で直接に斬り付ける
・狙うは敵の体表の甲殻、その間隙

・敵の上肢の駆動、拳の射線上には常に注意


白水・蛍
アドリブ・連携歓迎

さてと。敵が出てきましたね。
なんともまあ、無駄にごつい事で。
いいですわ。やってあげましょう。

【飛翔】で駆け巡りながら【喚来衝撃波】を発動。
相手を吹き飛ばすほどの魔力の波動を相手に押し付けてふっ飛ばしますわ。

相手の攻撃は【飛翔】の速度でかわしましょう。
直接食らうのはまずそうですしねえ。
細かく動いて<一撃離脱>しつつ攻撃重ねて倒していきましょうね。



『栄光ある魏の軍勢が情けない』
 大脱走が始まったため、蟲将たちが逃げ道を塞ぐように先回りをした。
 陳留に逃げる場合は再び徴兵すれば良いので、郊外に向かう道で待ち構えている。
「さてと。敵が出てきましたね」
「おうおう、ごついナリした輩がぞろぞろと」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)の言葉に奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)が頷いた。
 そこに居たのはマッチョな外骨格を持つカブトムシ系の蟲将だったのである。
「ごついですか……。言われてみればなんともまあ、無駄にごつい事で」
 組長の言葉に蛍はしみじみと頷く。
 彼女は筋肉にほれ込む性質では無かったため特に感慨はない。
「でがしょう、白水の? なんとも斬り甲斐のありそうなこって、重畳重畳」
 娑婆蔵は喉の奥でクツクツと笑うと、見た目通りの歯ごたえがあって欲しいものだと思った。
 そして刀を引き抜き、歩いて連中の前に出る。
『なんだ貴様ら!? 我らを魏の精鋭と知っての事か!?』
「手前、姓は奴崎名は娑婆蔵――人呼んで『八ツ裂き娑婆蔵』。まあ知っての狼藉に訪れやした」
 娑婆蔵は誰何の声に慌てず騒がず挨拶を行った。
 片足下げて名乗りを上げる間は、刃は背中に背負って切り掛からないと示して見せる。
 それにも関わらず最初から抜いているのは、不意打ちなどはしない、正々堂々と宣戦布告をする為だ。
「三十六計殺すに如かず。見せてみなせえよ、自慢の『拳』。こちらも自慢の『剣』で相手仕りやすぜ?」
 娑婆蔵の名乗りに応じて足元から四方に足場が築かれる。
 蜘蛛の糸が張り巡らされ、例え蟲将たちが足場を砕こうとも、あるいは空を飛んで迫るとも男を華々しき戦いに誘う……ここには居らぬ女の配慮である。
『馬鹿め。だ! 何処の軍勢か侠客か知らぬが掛かって参れ!』
 これに怯むは魏の将にあらず!
 蟲将たちは奇襲に対し返礼として宣戦布告を折り返した。
「いいですわ。やってあげましょう。ただし……私は拳でも剣でもなく、歌ですけれどね!」
 これに対して蛍の方は空を飛んで戦う事にした。
 奇襲せぬという意味では娑婆蔵と同じことながら、楽師に肉弾戦をしろとは流石に無理がある。
 そこで空を翔け抜けて、ただただ圧倒的な圧を持つ暴力的な衝撃波を放つことで相手の土俵に乗ることにしたのだ。
「我が声に応えて来たれ全てを吹き飛ばす魔力の波動!」
『ぬん!』
 蛍の声に応じて衝撃波が周辺を埋め尽くすが、敵はアッパー気味の拳撃で撃ち落とした。
 体を極限まで小さく縮めてから放つアッパーは、衝撃波を揺るがすかのようだ。
『でえい!』
「おおっと直接食らうのはまずそうですしねえ。当たるわけにはいきませんわ!」
 そのまま放ち返される振動を感知して蛍はのけぞる様に防御した。
 上空へ走り抜ける衝撃波であるが、元は彼女が放ったものだ。防御することは難しくなかった。
 ダメージレースでいえば蛍の有利に進んだが、戦い自体はそれほど動いてない。
「あっちの事を忘れちゃいけませんぜ!」
 娑婆蔵は秘かに張り巡らせた蜘蛛の糸を足場に跳ねながら迫って来た。
 超高速で立体的な動き! だが得物自体は妖刀とドスを繰り出す直線的な物である。
『はいやー!!!』
「こいつでも食らっておくんなせえ!」
 妖刀を肘で受け止める蟲将であるが、娑婆蔵はすれ違いざまにドスを脇へと突き刺した。
 そこが気穴かどうかは別にして、筋肉が無い部分なのだろう。
 思ったより柔らかい感触と共に深々と突き刺したのである。
『うぬ……見事。だがここには俺だけではないぞ!』
『そうだ。我らを舐めてもらっては困るな!』
 ガクリと膝を着く蟲将だが、彼らはトループス。
 少した位置からやって来ており、娑婆蔵の妖刀が放った剣圧以外は傷らしい傷はなかったのだ。
「しゃらくせえたあこの事。白水の、あいつら倒して大将の元まで翔け抜けやすぜ」
「お供しますわ」
 娑婆蔵の傍には姐さんが居る物として、蛍は少し離れた位置で頷いた。
 ディアボロスたちは連携して次なる蟲将を倒し、トループス級を全滅させるとアヴァタール級を目指したのである。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【書物解読】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【反撃アップ】がLV2になった!

八百陣・葵漆
さて、あとはアヴァタール級を倒してこの任務は完了だね

なるほど優雅な舞だけれど、残念だけれど自由に舞わせるわけには行かないね

『足止めの軍略』で、敵の動きを制限しようか
極細のワイヤーを戦場に張って、それで絡めて動きを封じよう
一応落とし穴も仕掛けておくけど、羽があるからこちらは期待薄かな?

止まれば良しとして、その動きが鈍る程度でも
『胡蝶の夢』は大幅に弱体するはずだ

後は遠くから矢弾で仕留めるだけだね
(絡繰り兵器で遠距離攻撃:内容お任せ)

このディヴィジョンも大分攻略は進んでいるけれど
平安のように取り戻すのはまだ先かな?


峰谷・恵
「曹丕ねえ。宛城の戦いで長男が死んだ結果の繰り上げ嫡男って印象が強いけど」

可能な限り連携を取る。アドリブOK。
飛翔効果で地面スレスレを飛行しながら、敵が踊りながら攻撃しようとしたら敵の足元にLUSTビームマシンガンの掃射を行い踊りの一歩目を出すのを邪魔して攻撃のリズムを作らせないようにする。
掃射に混ぜるように魔気裂空弾を発射し敵を攻撃、敵の反撃は後方へ全速で飛行して距離を取りながらLUSTオーラシールドで爆発の衝撃波を防ぐ。

「部下が字の子桓じゃなく曹丕に様付けで呼んでるところもこの世界の偽物臭さに拍車をかけてる気がする…いや、クロノヴェーダが作って人間使い潰しながら寸劇してる偽物なんだけど」



「曹丕ねえ。宛城の戦いで長男が死んだ結果の繰り上げ嫡男って印象が強いけど」
「確か曹操を逃がすために死んだんだよね」
 峰谷・恵(フェロモン強化実験体サキュバス・g01103)は八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)に頷いた。
 とはいえあまり自分の言葉を信じているわけでもない。
 当時の曹操は己の態勢を盤石にする過程であり、曹丕を含めてみんな死んでもおかしくはないからだ(事実、最も才能があるとされた子は病気で死んでいる)。
「ともあれ、あとはアヴァタール級を倒してこの任務は完了だね」
 葵漆はそう言って、この部曲の構成を眺めた。
 部曲とは漢や魏における編成単位の事だが、その一部曲を統制する本陣が何処にあるかは容易く想像がつく。
 他の部曲と並べて上層部が管理するために、常なる位置から変更しているとも思い難かった。
「では最終段階だ」
「それじゃあパっと言ってパっと蹴散らして来ましょうか」
 葵漆と恵が飛ぼうとすると向こうの方で兵士たちが騒めき始めた。

 やがて兵士たちを置き去りにして、部曲を統制する部将たる甄夫人が現れる(なお部下という言葉はこの部曲や部将から来ているという)。
 空を飛んでこちらを威圧し、同時に逃げ散る兵士たちの動きを食い止めようとしていたのだ。
『何者か! これなるは曹丕様をお守りする甄が陣であるぞ!』
「なんていうのかな。部下が字の子桓じゃなく曹丕に様付けで呼んでるところもこの世界の偽物臭さに拍車をかけてる気がする……いや、クロノヴェーダが作って人間使い潰しながら寸劇してる偽物なんだけど」
 いかにも三国志めいた呼称であるが……。
 恵はだからこそ、そこに寸劇めいたものを感じる。
 あくまで『役柄』を演じているのであり、本人の要素はあまり感じられないというか……。
「まあ京の大戦でも秀吉が名古屋弁じゃなくて大阪弁を喋ってるからね。あくまで名前に連なる……マニュアルと追加経験値のようなものさ」
 葵漆は苦笑しながら平安鬼妖での戦いを思い出した。
 あまりにも胡散臭い豊臣秀吉が居たが、大阪城を本拠地に死んだから大阪弁という程度だ。
 ただ築城であるとか戦略であるとか得意な分野を最初から知って、その方面に才能を伸ばしている訳なので侮れまい。また演じているのだとしたら、信長に『あいつ主家乗っ取りをしますよ』と吹き込んでも信じない訳だから隙が無いとも言える。
『訳の分からぬことをグダグダと。何処の陣営に所属する狼藉物であれ、無礼者はここで死になさい!』
「おっと。なるほど優雅な舞だけれど、残念だけれど自由に舞わせるわけには行かないね」
 動き出す敵アヴァタールであるが、葵漆とてただ無駄話をしていたわけではない。
 木々や陣幕に極細のワイヤーを張り巡らせ、落とし穴を配置していたのである(飛んでいるので穴の方は期待薄だが)。
『罠か! 下郎めが!』
「君から見ればそうなんだろうけどね。移動を封じるのは、古来から有力な軍略さ」
 それは敵の舞によるパラドクスを抑える効果がある。
 葵漆は羽扇で視線を遮りながらな、絡繰り兵器を取り出して切り刻ませ自身は遠巻きに石弓を放つことにした。
『愚かしい。舞とは心と所作に宿るモノ! 手足の動きあらば、その場で十分!』
「だろうね! でも、それをさせるわけには……行かないんだな、これが!」
 手足に寄るパントマイムでパラドクスを発動したところで、恵が割って入った。
 地面スレスレの低空飛行で急速に翔けよると、上空目掛けてビームマシンガンを放っていく。
 サキュバスのフェロモンを放ちながら、その力を集中させ……。
「裂き貫けッ!」
 おのれの内なる魔力と闘気を載せて、凝縮したフェロモンと共に高速の徹甲弾を放った。
 凝縮が解放され爆裂する余波と、敵の放ったパラドクスを防ぐために闘気のシールドを展開してガードする。
『はああ!』
「くっ!」
 相手の動きはそれほど見なかったはずだが、一瞬の隙を突いてナニカが飛んで来た。
 おそらくは空を飛ぶときに放った鱗粉にエネルギーを与えたのだろうか。
 だが予め防御を整えていたためか、恵は転がりながら受け身を取る事で事なきを得たのだ。
「ふう。流石にアヴァタール級はおいそれとはいかないか。でも、倒せない訳じゃないよね」
「そうだね。このディヴィジョンも大分攻略は進んでいるけれど、平安のように取り戻すのはまだ先かな? 呉や蜀だけならもう直ぐって感じだけれど」
 二人は魏が持つ層の厚さを感じることで、この大陸の凄さを改めて知る。
 呉はカウントダウン寸前で戦争で同時に潰せそうだし、蜀も最大の敵を倒しているから無理ではない。
 奪還できそうな道筋が見えたことと考えれるのだが、だが魏まで含めると……まだまだ道半ばであると気を引き締め直すのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【傀儡】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!

孫・リア
あとは貴殿だけね
さぁここから退却してもらうわよ!

多分彼女私よりも気づきとか頭がいい気がするの……だけど雨や川の水の対策は……わかるかしら?

『江水』でまずは不意打ちで頭上から雨を少し降らせてその後鉄砲水を頭上に撃つ!
避けてもいい当たってもいい本命はこっちさっきよりも多い水量の鉄砲水を複数分けてドンドン撃ち込むわよ!

ついでに濡れちゃ駄目な施設の物も濡らしちゃきましょうか、あまり効果は薄いかもだけどこの拠点が使い物にならなくなるように

【アドリブ共闘歓迎】


十野・樞
アドリブ連携歓迎
ネメシス状態で対峙

さて、そろそろご退場願おうか
《七曜の戦》まで一年を切った、時が惜しい
俺は、さっさとのんびり飲んだくれる日々を取り戻したいんでね


才女の戦略、か
てめえの技とこちらのパラドクス、似通っているようだが、どちらに軍配が上がるかね?

先手を取るべく高速詠唱
互いに手の読み合いになるか
一対一じゃさすがに俺には不利だが
だが俺は一人じゃねえんでね

すべての者の弱点をつくのは無理だろうさ
そして誰かに気を取られりゃ、それはてめえの隙となるぜ?

観察・看破で敵の注意が逸れた隙を見極め、
魔導解析の導くままに全力魔法・捨て身の一撃を



「あとは貴殿だけね。さぁここから退却してもらうわよ!」
 仲間と交代する様に孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は横合いから攻め立てた。
 これからまだまだ戦いは続くのだ、クロノス級と違って逃げてもらっても困らない。
 いずれクロノヴェーダは倒さねばならないが、此処で倒すことに固執はしてなかった。窮鼠猫を噛むというではないか。
「そういうこった。そろそろご退場願おうか。《七曜の戦》まで一年を切った、時が惜しい」
『匹夫に何が判るか。我らは曹丕さまの剣、魏の尖兵。引くことなどあり得ぬ』
 続く十野・樞(division by zero・g03155)の言葉に敵は侮蔑めいた笑みを浮かべる。
 自分を規定している者の言葉であり、容易に言を翻すとも思えない。
「達磨大師あるまいし、にらめっこして過ごすのはごめんだな。俺は、さっさとのんびり飲んだくれる日々を取り戻したいんでね」
 四角四面な答えに樞は古の哲学者を思い浮かべた。
 目の前の敵がそうだという訳ではないが、何かの為に延々と牙を研ぎ続ける気にはならない。
 結果として腕前が上がる事はあっても、春には春の風物を愛し、秋には秋を愛でながら酒を親しみたい所である。
『愚かな。語るべき舌を持たぬ。うぬらは疾く路上の砂礫と化すが良い!』
 敵アバタール級である甄夫人は周辺を爆破するかのようにナニカを放った。
 攻撃するというよりは、おそらく間を開けて対処するためのものだろう。

 だが二人として歴戦のディアボロス。
 咄嗟に物陰に隠れつつパラドクスを放つための準備を始めた。
「間合いを取った……。多分彼女私よりも気づきとか頭がいい気がするの……だけど雨や川の水の対策は……わかるかしら?」
 リアは読み合いでは不利と悟って起終点…正しくは強襲することにした。
 恐るべき知将が剛力で、あるいは数の暴力で倒される話は少なくない。
 余計な考えよりも、此処は敵が思いもつかぬ方法で押し切るべきだと判断したのだ。
「これは私の故郷の川! 大いなる川の水よ!」
 リアが指を弾くと周辺に雨が降り始めた。
 そして敵が驚いている間に、手元に集めていく。
『雨? 香りをチラシ姿を覆い隠そうというの? 小賢しいわ』
「違うわよ! これ一発じゃないけれどね!」
 リアは集めた水を勢いよく放って鉄砲水作り上げる。
 圧縮して水のカッターを作るほどではないが、その手数で押すことにしたのだ。
『大掛かりなのは良いけれど……それでは大局を持ってこちらを睨んでいるのと同じよ。小姐(おじょうさん)!』
「見が早えなあ。なるほど才女の戦略、か」
 回避する動きで鱗粉やパントマイムを仕込んでおり、その姿に樞は感心しつつも対抗策を考え始めた。
 敵の技とこちらのパラドクス、似通っているようだが、どちらに軍配が上がるか興味も尽きない。
『無添…貴様。見ておるな?』
「互いに手の読み合いになるか。一対一じゃさすがに俺には不利だが……。だが生憎と俺は一人じゃねえんでね」
 樞が解析を始めると敵は直ぐにそれを把握して力の一端を向けて来た。
 しかも風上に回って鱗粉を流し始める周到さで、樞は逃げ回るより、それを打ち消す算段を考慮し始める。
『なに?』
「千日手でも構わねえって事だ。すべての者の弱点をつくのは無理だろうさ、そして誰かに気を取られりゃ、それはてめえの隙となるぜ?」
 逆連鎖戦では牽制に意味はなく、例え煙幕を張ろうと剣圧か何かでかき消されてしまう。
 だがその事を知って居れば、千日手を前提に戦術は組み込めるという事だ。
 樞の打つ手が無駄に成ろうとも、別の手段で、あるいは味方によって上回れば良いのだから。
「という訳で、コイツを利用させてもらうぜ!」
『ぬ? それは先ほどの……』
 樞が利用したのは仲間が張っておいたワイヤーである。
 先ほどから降りしきる雨や、流し込まれる鉄砲水で斬られた物だ。
 それらの中で、敵の背後に回った物を拾い上げてパラドクスに組み込んだのであった。

 甄夫人は咄嗟に下がって脱出し、二人のディアボロスも無理せずに下がった。
 これで一端仕切り直しであるが……この時代を想像し、持久戦に持ち込んだ時点でディアボロスの方が優位にあった。
 何故ならば……追撃部隊が既に放たれて居たからである。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【水源】LV1が発生!
【書物解読】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!
【命中アップ】がLV2になった!

奴崎・娑婆蔵
●SPD



そちらさんが大将か
その首、獲りに参りやしたぜ
八ツ裂きにしてやりまさァ


・敵の技は「見惚れさせる」という隙の創出が厄介であるものと踏む

・そこで【獄炎斬】にて対抗
・炎を宿らせる武器として、己の『蜘蛛絹糸の羽織』を指定
・炎を鎧の如く身に纏うことで、例え敵の攻撃を迎撃しそびれても「敵に触れられたら自動的に焼き返す」という反撃が成立するよう仕込む(火炎使い+罠使い)

・【精神集中】し、敵の動きの幻惑や虚実を見定めん
・見惚れず済んだ瞬間には、炎を手の『トンカラ刀』に付与、渾身を以って叩き斬りに行く(薙ぎ払い+強打)


こいつは差し詰め誘蛾の灯よ
寄って来なせえ、見に来なせえ
焦熱地獄の底まで案内してやりまさァ


白水・蛍
アドリブ・連携歓迎
ネメシス状態

供奉いたします。組長様。と奴崎何某の後ろ一歩半位、後に下がってそこから【喚来黒変応魔砲撃】を発動。
相手の動きを鈍らせる魔力の弾丸を発射致します。
相手に当たるだけで動きの鈍らせる魔力の弾丸。さあ、避けてみなさいと。
相手の逃げ道を防ぐように発射していきます。
そして、動きを鈍ったところをズバッといっちゃってくださいな。

相手の爆発は魔力障壁と【飛翔】・【エアライド】で回避します。



「そちらさんが大将か」
『伏兵……いえ追撃かしら……。卒の無いこと』
 甄夫人が下がった所へは奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)達が待ち受けていた。
 敵はディアボロスたちとの戦闘を仕切り直すためにさらに距離を取ったのだが、そこへ強襲して来たのだ。
「その首、獲りに参りやしたぜ。春の雨にゃあ劣るとも秋の雨も悪くないもんでさ。なあ白水の」
「供奉いたします。組長様」
 娑婆蔵の後ろ一歩半。
 そこに白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は控えていた。
 その声と共にザワリと魔力が蠢き始める。
「我が音に応えて来たれ」
「これ即ち応じて変ずる魔力の砲撃」
「我が力にて汝の身を縫い留めん」
 蛍の声と共に黒い魔力塊が影から現れる。
 それを分割して破片を放つと、敵やその陰に突き刺さっていくのだ。
 迎撃する鱗粉の層を越えて幾重にも展開し始めた。その途中で爆発、煙幕の様に広がるのであるが……。
『馬鹿な。受けた筈』
「音に本来、形などありませんわ。それに貴女が向かった先にも撃ち込ませていただきました。さあ、全てを避けれるものならば避けて見なさい」
 敵は周辺を鱗粉で爆破し、蛍の攻撃を撃ち落としたはずであった。
 しかしこの攻撃の本質は音であり、音を媒介にした妨害術なのだ。
 多少は威力を落としたかもしれないが、動きを阻害するその効果を伏せがねば意味は無かろう。
「組長様?」
「これだけ時間がありゃあ十分に過ぎる。八ツ裂きにしてやりまさァ」
 蛍が援護攻撃を仕掛けた間に、娑婆蔵が急接近していた。

 しかも羽織を中心に全身を燃やしており、攻防一体の状態で迫っている。
 妖刀を構えて突きの態勢。急加速して突撃を掛けていたのだ。
『ええい。無様な。ですがこの程度では……』
「何処までがこの程度でやすか? こいつは差し詰め誘蛾の灯よ、寄って来なせえ、見に来なせえ」
 敵は胸を反らせながらバックダッシュを掛け、その動きから体勢を立て直すまでにパラドクスを仕掛けた。
 短いパントマイムで放つ攻撃を、娑婆蔵は己にまとった炎で防御しながらさらに押し切りに行く。
 チクリと感じた傷みは忘れよう、攻撃こそが最大の防御!
「焦熱地獄の底まで案内してやりまさァ。あっしらは地獄から蘇った復讐者。ソコは故郷みたいなもんで!」
 突きの態勢から、もう片方の手を妖刀の背に載せた。
 刺突の途中で強引に振り下ろしの斬撃に変えつつ、それでは足らぬ威力を、全身にまとった炎で補い始める。
 敵はパントマイムの中に仕込んだ暗器の刃物か何かで突き刺して来たが、それで妖刀を防ぎ切れるはずも無し。
 娑婆蔵は強引に刀を振り切って、トドメを刺したのである。
「お見事」
「いやいや、見切ったつもりで結構食らってやすね。やっぱり油断がならねえたあこの事よ」
 蛍の言葉に娑婆蔵は首を振った。
 見れば針が刃のようになった、千本か何かが胸元に数本刺さっている。
 妖刀の防御にも使ったはずなので、かなりの暗器を持っていたのだろう。それを見切った以上に使いこなしたのだから、思ったより見惚れていたのかもしれない。

 こうして敵アヴァタールは討ち取られ、陳留の戦いがまた一つ終わった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
【ダブル】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2022年09月24日