リプレイ
陳・桂菓
さて、段煨は何のために穴を掘っているのやら。
脱出路? 城攻めが必要になった際の奥の手?
何にせよ、役所を漁って計画の内容を示した書類が見つかればその辺のこともわかるだろうし、今の段煨の居所についてもアタリがつくだろう。大都市の中を闇雲に駆けずり回るよりなら、多少なり効率よかろうさ。
といって、目当ての書類がどこにあるやら探し出すのも骨ではあるが。手当たり次第になだろうか。
斜め読みしつつ『段煨』『穴』のワードがないか注意、といった程度しか思い付かん。
しかし、段煨か。
乱世で常態化していた私掠を良しとせず、屯田に力を入れた義の人と記憶している。その名を奪っておいてやることがコレとは……腹立たしい。
●
「さて、段煨は何のために穴を掘っているのやら」
兵舎の元締めのような官舎。
これまで資料が見つかる事の多かった建物で陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は調べ物。
あまりの多さにヘキヘキする。
「脱出路? 城攻めが必要になった際の奥の手? まあ陳留から来る曹操を迎えるなら後者か」
情報が多いので絞って行かねばならない。
場所は陳留方面の区画なのだが候補地は無数にあった。
「何にせよ、ここで漁って計画の内容を示した書類が見つかればその辺のこともわかるだろうし、今の居所についてもアタリがつくだろう」
大都市の中を闇雲に駆けずり回るより、多少なり効率は良いだろう。
そう思ってやって来たのだが、山積みなった資料の山から選び出さなければならない。
「これまで見つからなかったわけだし、最初から穴に関わる仕事についてたんだろうな。それに関わる段煨……」
アヴァタール級はクロノス級から枝分かれして増えていくので、幾つもの同一人物から探し出す必要がある。
逆に言えば同じ人物が多過ぎるので、『仕事内容』『武将名』で割りと絞れるのだ。上司が誰の事だ? と言って部下が探すのも面倒なのだろう。現代で言うと、ファイル名と担当者の区分がデータの一番上か一番下にあるみたいなものである。
「あった……備蓄倉庫の拡張……。呉と蜀が撤退した後に計画は放棄、物資は呉攻めに組み入れ。……これかな」
倉庫群が手狭になったことで、拡張の必要性が出て来た時期の計画だった。
食料は減っていくものだが、武具などは使わない限りは減ったりしない。
その為の場所だったようだが、おそらくその場所と計画を再利用したのであろう。
武器は他の計画に使ったのか、それとも残っていて兵士たちに供給する気かは分からない。
しかし計画を続行すると言えば集めた人足や工夫がその場に留まっていても違和感は少ない。
場所も陳留方面なので、この場所である可能性は高かった。
「しかし、段煨か。乱世で常態化していた私掠を良しとせず、屯田に力を入れた義の人と記憶している。その名を奪っておいてやることがコレとは……腹立たしい」
クロノヴェーダは名前を奪った偽者である。
人物像の落差に、桂菓はその事を思い出して怒りを隠せなかった。
いずれにせよ必要な情報は集まった。
時機を見て強襲すれば、そこに段煨とその部下、そして奴隷のようにコキ使われている人々を助け出すことができるであろう。
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
まずは民らへの炊き出しだな
少しでも腹が満たされれば、活気が戻るだろうし
心に余裕が出てきて、色々と考えることができるだろう
【口福の伝道者】で新宿島から持ち込んだ食べ物で食事をとる
卵粥、塩にぎり、肉団子。酒は…さすがにやめておくか。水にしておくかな
身体が資本だから、4,5人前は食べられる
備蓄に回せるように、干し芋や干し肉も食べておこう
急にこんな大判振る舞いをしたら怪しまれるかな?
ならこう言っておこう
「この町が活気で満ちていた頃を知る者からの遣いだ。
かつての賑わいを取り戻してほしいと…その願いを受けて来た」
本当は自分の想いであり願いだが…嘘は言ってない
誓うよ
必ず人の世を取り戻す
●
「まずは民らへの炊き出しだな」
夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)は許昌の街に再び訪れた。
生涯を合わせて何度目か、復興に携わってからは何度目か。
担いだ行李を地面に下ろし、形ばかりの鍋を焚いて露店を広げる。布で間仕切りをして姿を隠すのはちょっとした準備だ。
「少しでも腹が満たされれば、活気が戻るだろうし心に余裕が出てきて、色々と考えることができるだろう」
そう言ってダミー用の空の器を用意し、持ち帰り用に竹の皮を無数に広げていく。
そして粥を温め直すと、卵を落として椀に注いで口にした。
味見にしては多いのは、口福の伝道者はしっかりと一食分の食事をしないと効果がないからだ。
「……なあ、あんた。こいつは売り物なのか?」
「いや。有志による炊き出しになる。無料だが流石に全部はやれんぞ? 少々ならば持ち帰っても構わないがな」
間仕切りの布を上げて見えるようにすると、美味しい匂いにつられた男がやって来る。
値段が幾らと書かれて居ないので、もしかしたら……と期待はしていた様だ。
肉団子や塩握りを見た後……保存食である欲し芋や干し肉に目を止める。
「そうか! じゃあ、かかあ達を呼んできてもいいか?」
「構わないとも。幾らでもと言いたいところだが、見ての通りだから少しずつ分けるぞ」
錬晏は武人であり体が資本だから一般人の四・五人分は軽いが、それでも無限ではない。
百人分x食べた分量であり、一人が何人分も持ち帰ってはそれほどわけられまい。
朝の便と昼の便で二回に分け、昼は備蓄分として保存食を多めに平らげて増産する。
「あんた……朝もやってたわよね? どこかの偉いさんの使いなの?」
「この町が活気で満ちていた頃を知る者からの遣いだ。かつての賑わいを取り戻してほしいと……その願いを受けて来た」
昼の便で子供連れに対して苦笑しながら遠目に街を見る。
彼の知る町とも微細に違うのだが、それ以上に活気が無かった。
それを特に感じるのが、今も疑われたというよりは……また来てくれるのか、もっともらえるのかという期待感からだ。
「そうね。はやく町が元に戻ると良いのだけど」
(「誓うよ。必ず人の世を取り戻す」)
本当は誰かではなく、自分自身の願いだ。
それに同調する人々に、錬晏は言葉には出さず人知れず誓うのであった。
成功🔵🔵🔴
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!
神山・刹那
復興しようにも、一から十まで俺らがやったら意味ないからなぁ
わかっちゃいるが、もどかしいもんだ。まぁ、何はともあれ飯だ
腹が減ったら良い考えは浮いてこないし、働く気力もねぇ
ついでに、最近上手い話で人足を必要としてる奴がいないか、聞いておくか
街に着いたら寂れた街を見て状況の変化に驚く
「なんともまぁ、遅々として進んでねぇんだな。なら、まずは飯だ」
持参した具材と料理器具を使って料理を振る舞う。この時代の厨房でも作れる様なものを振る舞い、腹を満たし、英気を養う
腹が膨れてきたら、人足を募集してる人がいないか、さりげなく聞いてみる
杏・紅花
あたし達がいなくなったあとも、みんながうまく生活を回していけるようにか〜…
じゃ、やっぱ土を良くしとこーかなっ!
空いている土地があるなら、活用しなきゃもったいないもんね
人が増えてくなら、安定した食糧確保は大事なこと
ぽぽぽんぽん、蓮を咲かせて土地を耕しやすくしましょ〜
お腹を満たした人達は、耕すの手伝って!
新宿島から持ち込んだ白菜、青梗菜、馬鈴薯、大根に蕪っ
ぜーんぶこれからおいしく食べれるお野菜、しかも育ちもいいやつ
収穫し過ぎたら売って活用、お金にも変えられる
ねぇねぇ知ってる、このお野菜使ったおいしいメニューがあるの
食事処も出来たら、町はもーっと賑わいそうだよねえ
●
「復興しようにも、一から十まで俺らがやったら意味ないからなぁ」
「あたし達がいなくなったあとも、みんながうまく生活を回していけるようにか~……」
神山・刹那(梟雄・g00162)の言葉に杏・紅花(金蚕蠱・g00365)は眉を細めた。
何というか『やっちゃえー』とドカドカと投入する方が気楽である。
ワンツ-パンチを決めて連打でフィニッシュだったらどれだけ気持ちの良い事か。
「わかっちゃいるが、もどかしいもんだ。まぁ、何はともあれ飯だ」
刹那は肩をすくめて屋台の準備を始めた。
先行するディアボロスが口福の伝道者を用意してはいるが、彼自身は努力して増やす方が好きだ。
そもそもそんな性格だからこそ、人々に施すよりは努力を促したいのもあるだろう。
「腹が減ったら良い考えは浮いてこないし、働く気力もねぇ。ついでに情報を集めとくよ」
「あーい」
刹那は火を焚いて鍋を回すと、持ち込んだ雑穀と野菜を煮込んでいく。
形のある物を持って行かせても良いのだが、煮物を適当な器に入れて渡す方が自然でいい。
はた目からは濃さが分からないから薄めたと言い訳はできるし、実際に食べた物は美味しさを知っている。第一……話を聞くには持って行かせるよりは、器に注ぐ方がやり易いからだ。。
「努力かあーどりょくドリョク……じゃ、やっぱ土を良くしとこーかなっ!」
紅花は色々考えたが、なかなかアイデアを思いつかない。
そこでこの時代で一般的な農業に原点回帰する。
「空いている土地があるなら、活用しなきゃもったいないもんね。人が増えてくなら、安定した食糧確保は大事なことだモン」
何分、戦争後だけに放棄された土地や壊れた建物も多い。
だがそういう場所は得てして収穫に向かないから畑ではないのだ。
そこで土地を改良し、栄養分の面でまず良くすることを考えた。
「次は―これだネ! 綺麗な仲間がぽぽぽーん!」
紅花は水路が通っている場所に行くと、蓮の花を咲かせせた。
泥や大地の中からハスの花が咲いていく姿は景気が良いが、周囲を浄化していく効果がある。
ついでに土地の栄養素に加えて、水があると判っているからこの場所は畑に向いているようになった……と言えるだろう。
「お腹を満たした人達は、耕すの手伝って!」
新宿島から持ち込んだ白菜、青梗菜、馬鈴薯、大根に蕪っ。
おジャガはこの時代に無いのでいつかは廃れるだろうが、育ちが早いので食べられるだろう。
それに景気よく増えていくのは気分がいいじゃない?
そして二人は時間をかけて畑を耕したり、食料を配布してお話をしていく。
「なんともまぁ、遅々として進んでねぇんだな。なら、まずは飯だ」
という感じでやって来た時に切りだし、周囲に溶け込んで炊き出しを行っていく。
許昌の街が廃れているのは残念だなと話をして、徐々に深い話を集めるのだ。
「最近上手い話で人足を必要としてる奴がいないか? 俺も何時までも配給できる訳じゃねえしな。これでも腕っぷしにゃあ自信があるんだ」
「そうだなあ。全員を雇用する訳じゃないが、しっかりした契約の所があるぜ。兄さんなら確実だろう」
刹那が聞き込んだところによると、最初は様子見で日払い。
その後に信用ができると判ったら長期契約を結ぶ口入屋が居るらしい。
何というか制度としてかなり整っており、さびれつつある許昌には似つかわしくないのだ。
ついでに言うと最初の数日で適性を見るらしく、ひ弱な奴やしょっちゅう家に帰る奴は長期契約を結べないとか。鉱山町なら珍しくはないが、この辺では非常に珍しい。
「なんか見た事のない根菜とかあるな。このまま食ったらだめなのか?」
「これってねーぜーんぶこれからおいしく食べれるお野菜、しかも育ちもいいやつ。収穫し過ぎたら売って活用、お金にも変えられる」
ろくに食料を持っていない奴もいる。
紅花は苦笑しながら釘を刺し、成長が早い事と美味しい事を告げた。
掘り出して食べたり植え買えたら損だと言いながら、一緒になって鍬を振っていった。
「ねぇねぇ知ってる、このお野菜使ったおいしいメニューがあるの。食事処も出来たら、町はもーっと賑わいそうだよねえ」
「そんな町になったらいいなあ。そしたら行商だって一杯くるし、美味い物も沢山食えるかな」
紅花が語るのは普通の街ならば当たり前の事だ。
その当たり前が当たり前になる様に、夢の話ではなく何時かくる未来の話にしようと語り合うのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
陳・桂菓
向かうべき場所はわかった。
復興支援も一定の目処は立った頃合いだろうし、他の復讐者たちとも情報共有をしておこう。
次いでの目標は、口入れ屋をどうにかすることか。
情報を信用するなら、魏軍拠点参謀が一人いる。
参謀一人で口入れ屋の業務全てを行っているわけではなかろうから、人間の商人も使役されているのだろう。あくどく儲けを出せるから話に乗っているのか、脅迫されて従っているだけかは不明だが、何にせよクロノヴェーダを討つなり押さえるなりできれば、話は早く進むはず。
というわけで、口入れ屋に乗り込んだら苗刀『飛竜』を抜刀、参謀を押さえ、復讐者が参謀以上の脅威であることを誇示。
「死にたくないなら観念しろ、貴様ら!」
神山・刹那
さて、この辺に口聞き屋がいると思うんだが、どう接触したもんか
思えばあれやこれや策を弄するのは俺に向いてないんだよなぁ
泣き言言っても始まらん。取り敢えず、大金が必要な借金苦の若造のフリでもするか
全然金には困ってないけど
あー、どうしよう、どうしよう、と呟きながらさも、お金に困っている体を装って頭を抱える
相手が食いついてきたら騙されて借金を全額押し付けられた上にこのままだと恋人が身売りしてしまうと言って案内させる
(ま、フィーナにそんな情けない姿も見せないし、責任転嫁なんて真似もしないけどな。そこまで甲斐性無しじゃねぇし)
侵入したら
「やっと俺の本分だな。案内ありがと」
と案内役をこづいて気絶させる
●
「さて、この辺に口聞き屋がいると思うんだが、どう接触したもんか」
街中での情報を集め神山・刹那(梟雄・g00162)は思案に暮れていた。
許昌の街に幾つか口入屋があるのだが、その一つが今回の一件に関わっているのだ。
その場所を突き止めるところまでは来たのだが……。
「此処にいたのか。向かうべき場所が判ったので、少し情報共有をしたいのだがいいか?」
「構わんぞ。今も策を弄するのが折れに向いて居ないと判った所だ。現地勢の話を参考までに聞きたい」
役所や兵舎に向かった陳・桂菓(如蚩尤・g02534)がやってくると、刹那は否応も無く相談するのであった。
復興支援も一定の目処は立った頃合いであるし、他の復讐者たちとも情報共有は無駄にはならないからだ。
「次いでの目標は、口入れ屋をどうにかすることか。情報を信用するなら、魏軍拠点参謀が一人いるそうだが」
「こっちもそれは確認した。やり手のというか、まるで計算・計測するのが何時もの事だったかのような手際だそうだ。この世界じゃ計算できなくて、枚数で交換してる奴も多いのにな」
重要なのはトループス級の一体が口入屋を仕切っている事だった。
ディアボロスからみれば雑魚だが、一般人にとっては危険な相手である。
そして潜んでいる限り、なにがしかの事件は起きかねないのだ。せめて許昌の外に逃げ出すほどにはその組織を痛めつけねばなるまい。
「泣き言言っても始まらん。取り敢えず、大金が必要な借金苦の若造のフリでもするか。まるで金には困ってないんだが……」
「いや、案外良いアイデアかもしれないぞ? トループス級が業務の全てを取り仕切っているわけではないからな。それと、こっちだと田舎から出て来たのは良いが、蟲将の強さに絶望する師範代は結構いるんだ。根本的な体力が違うからなう」
刹那は自分の演技に自信が無さそうだったが、桂菓は軽く考えて問題ないと説明した。
そもそも口入屋を共同運営する他の商人や仲介人が全員シロだとは思えない。
そいつらを捕縛するなり思い知らせる必要があるから、出入りする口実があれば良いと言いながら……。蟲将に関する現地の認識を説明した。
「適当な武闘派の蟲将を想像してみろ。そいつらが武芸を覚えたら、お前の教える技を習いたいと思うか?」
「ふむ。……確かに。あいつらが俺から学びたいとは思わんだろうよ。ということはその辺の戸惑いと、金策の理由か」
桂菓の言葉に刹那は懐かしの顔ぶれを思い出してみた。
関羽に曹仁に曹洪……みんないい奴ら(強敵)だったと思い返し、関羽が断片の王で良かったんじゃないかなーとか他愛ない事を思い浮かべる。そこで理解するのは、ディアボロスはともかく蟲将が軽く腕を振い、自分の体に見合った技を使えば、人間が代々伝えている武芸などはないも同じという事だ。
「その辺りの理由は任せる。こちらはタイミングを合わせて飛び込むとしよう。参謀一人で口入れ屋の業務全てを行っているわけではないだろう。あくどく儲けを出せるから話に乗っているのか、脅迫されて従っているだけかは不明だが、何にせよクロノヴェーダを討つなり押さえるなりできれば、話は早く進むはず」
桂菓は地面に簡単な組織図を描いてみた。
仕事の取次役、人材の管理役、帳簿と資金の管理役。さらに建物が一定数大きく、工具やら食料を置いておく場所とその管理役も必要だろう。幾つかの業務は同時並行して同じ人物がこなせるとしても、必ず業務分担が存在し、重要な役目をトループス級が担っているはずだと告げた(逆に言えばどうでも良い役は雇った人間が担当している)。
そして二人は適当に時間を決めると、刹那が問題の口入屋に向かうのであった。
「あー、どうしよう、どうしよう」
建物よりも遥か手前で、そう呟きながらトボトボと歩く。
そして入り口まで近づいて、引き返そうとして、やがて決心したかのように近づいて行った。
「いらっしゃい。何の御用で?」
「少し金が要り様でな。……騙されて借金を全額押し付けられた上に、このままだと恋人が身売りしてしまうんだ」
刹那は不承不承と言った風情で話を切り出した。
説明に使う言葉を自分から信じているわけではないが、何とか信じようと考えて話す。
(「ま、フィーナにそんな情けない姿も見せないし、責任転嫁なんて真似もしないけどな。そこまで甲斐性無しじゃねぇし」)
態度の問題に関しては、恋人の事を思い返して耐える事にした。
というか耐えるという意味よりも、想像することで不景気な顔を浮かべて見せるという事か。
「はいはい、。なるほどね。ちょっと待っててくれるかい? あんたに似合いの仕事を紹介させてもらうよ」
「ああ……頼む」
才能ののある若者が、結局単純な労働に頼る事はよくある事なのだろう。
運が良ければ護衛などの仕事もあるのだろうが……、今回ばかりは事情が違う。
何せ、蟲将たちの方で力のある人足を集める必要があるからだ。
『お前たちが今回の募集に? ふむ。問題はないようですね』
他の蟲将たちが事件を起こし、騒がしくなる前に坑道を完成させて置く気なのだろう。
現れたトループス級の文官は、刹那の他に筋骨隆々な男たちが居るのを見て満足げに頷いた。
「やっと俺の本分だな。案内ありがと」
「え?」
刹那は案内役をこづいて気絶させると、通りに面した荷物を倒して外に合図を送る。
近くに居た大男はギョっとして下がり、他の面々は何が起きたのかと驚いている。
『な、何のつもりで……』
「ああ、それはな……」
「死にたくないなら観念しろ、貴様ら!」
刹那が説明する前に桂菓が飛び込んで来た。
苗刀を構えて突入し、トループス級である魏軍拠点参謀を抑えようとする。
『貴様ら! まさかディアボロスか!』
「その通りだ! 私たちは蟲将以上の力があるぞ! この店は人をだまして奴隷にしていると聞いた! 大人しくしろ!」
「そういうことだな」
こうしてディアボロスたちは、口入屋を制圧するのであった。
参謀に関してはそのまま切り捨てても良し、ワザと逃がして足跡を追っても良しという塩梅である。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【神速反応】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
神山・刹那
さて、こっからは俺の本分だ
お前らが剣士でも戦士でもないことは承知だし、そういう奴を斬るのは気分がいいものでもないが、お前らも覚悟はしてたんだろ?
その覚悟もないなんて言わせねぇ。さぁ、死にたい奴からかかってきた
疑心計で疑心暗鬼に陥られそうになっても、勇気でそれまで戦い、倒してきた強者達を思い出し、残像を残す速さで動き、フェイントを織り交ぜて撹乱し、一気に近づいつつ斬り捨てる
「悪いな。こちとら軍神や豪傑とわりあった。こんなもんに惑わされちゃ、あいつらに顔向けできないんだよ」
●
「さて、こっからは俺の本分だ」
神山・刹那(梟雄・g00162)は縛り上げた魏軍拠点参謀を連れて敵拠点である倉庫へ向かう。
どうせ斬るならばまとめて切った方が良いという判断である。
『お、おまちなさい。私を切った所で何にもなりませんよ。この先には配下の部隊もいますし、私以上の将も居ます。貴方程度は無駄死にで……』
「だから?」
命乞いをする参謀に刹那はつまらなさそうな顔を浮かべた。
斬るのは簡単だがあの場でやらなかったのは様式美の様なものだ。
「お前らが剣士でも戦士でもないことは承知だし、そういう奴を斬るのは気分がいいものでもないが、お前らも覚悟はしてたんだろ?」
別に刀が汚れるとか言う感性ではないので、雑魚であろうと斬る時は斬る。
単純に勧善懲悪な話にした方が良いという依頼なので、民衆に悪の手先を捕まえたと喧伝しつつ、問答無用で切り捨てて罪を押し付けたわけではないとしただけである。
『そうですか。ならば……』
そして問題の倉庫に近づいた時、参謀はようやく動き出した。
『ならば死になさい! であえであえ! ここに不埒者がおりますよ!』
「ふん。死地に抗う気概くらいはあったか。目的のために悪を為したならば、その覚悟もないなんて言わせねぇ。さぁ、死にたい奴からかかって来い」
一般人ならばともかく、蟲将を縄程度で拘束するのは難しい。
強引に引き千切って味方の方に走り出すのを見て、刹那は初めて楽しそうな顔を浮かべた。
『見るが良い! あらかじめ作った罠の数々を!』
「だからどうした!」
嘘の罠で脅かし、その間に警備兵なり他の蟲将を呼ぼうとしたのだろう。
だが刹那はあえて危険地帯と思われる場所に踏み込み、死中に活を求めるくらいのつもりで斬り掛かったのだ。
それも無防備に一直線に飛び込んだのでなく、ステップを切り替え巧みに移動方向を替え、残像を残して行く。
『馬鹿な。早過ぎっ……」
「悪いな。こちとら軍神や豪傑とわりあった。こんなもんに惑わされちゃ、あいつらに顔向けできないんだよ」
胴体を薙ぐ一撃をくらわした後、気が付けばさらに一撃。
首を落として参謀が逃げ出す前にトドメを刺したのである。
成功🔵🔵🔴
効果1【神速反応】がLV3になった!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
先行している仲間と合流して息つく間もなく攻撃を仕掛ける
分が悪いと悟れば首魁の元に逃げようとするだろうから
その足元に【トラップ生成】で床を粘着質に変えて捕獲する
人数が少ないとはいえ、逃がす理由はない
まあ逃げられても、その背を追って道案内をしてもらえばいいが
悟られないようには本気で攻撃しよう
段煨の側にいる参謀の元につけば
ネメシス化の黒い靄で籠手と佩楯を身にまとい
偃月刀を構える
「お前たちが守ろうとしている奴は、今にも店じまいを始めそうだぞ?」
段煨に対しての<挑発>も込めて
そんな奴のために命を張るのか?と声を掛ける
素早く【飛翔】で一気に間を縮め弓を放つ間も与えず<薙ぎ払い>を叩きこむ
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】
そろそろ良いか?俺も一枚噛ませて貰うぜ。
乗り遅れちゃつまらねえからな。
まずは接近だ
なるべくこっちを認識する前に距離を詰めておこう
先手必勝・見敵必殺ってやつだ、連中に気づかれた瞬間にパラドクス発動
この状況で挨拶をするっつう素っ頓狂な行動で虚を突き攻めにかかる
頭の固そうな連中にしてみりゃ予想外も良いとこだろうしな、隙を逃さず【ダッシュ】で一気に襲い掛かり攻撃を仕掛けていくぞ
何か企んでそうだが構いやしねえ、全員ぶっ潰しゃ良いだけの話だ
こいつらで時間食ったって仕方無え、さっさと蹴散らして次に行くとしよう
杏・紅花
んよーし、蹴散らすぞっ
あたしが殴りたいのは段煨なんだけど、段煨に唯唯諾諾と従う奴らもきらぁい
たくさんの民を犠牲にする作業
頭いいなら、諌めることが参謀の役目なんじゃないの?
なんて、虫人間に言っても無駄なの知ってる!
お邪魔蟲い〜
疑心暗鬼になるこころより、あたしはもっと根っこにあるこころを信じる
これはディアボロスだからこその怒りだもの
時間かける気なんてさらさらないの、素早く肉薄して蹴散らしていく
あたしは誰一人、……匹?
許す気なんてないから
●
『出あえ出あえ!』
ディアボロス達が到着すると、倉庫の周囲に警備兵が現れた。
魏軍拠点参謀が二人と、彼らに率いられた弓兵隊である。
「出て来たな。問題は分が悪いと悟れば首魁の元に逃げようとするだろう……さて」
先行した仲間に合流しようと夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)は先を急いだ。
息を吐く間もなく準備を始め、先に攻撃するか細工を行うか迷った所である。
「んよーし、蹴散らすぞっ」
「そろそろ良いか? 俺も一枚噛ませて貰うぜ」
その時、杏・紅花(金蚕蠱・g00365)と菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)達が訪れた。
これで戦力としても人手と言う意味でも問題はあるまい。
「すまんが逃がさんように戦えるか? 準備はこちらでやっておく」
「構わねえぜ。だが早く来いよ、乗り遅れちゃつまらねえからな」
錬晏の言葉に快く頷いて桐梧は忠告を送った。
本当は自分が乗り遅れるかと心配していたのだが、足止め工作をしてくれるという事で入れ替わったのだ。代わりに一言くらいは言っておこう。
「では逃がさぬよう本格的に取り掛かるか。とはいえ敵将の元へ案内してくれるならば問題はない、街中への道を封鎖が先だな」
そういって錬晏は床を粘着質に替えるなど、足止め用の罠を仕掛けていくのであった。
そして二人はその間に距離を詰め、一気に敵兵へと躍りかかる!
『何者だ! ここを国倉と知っての狼藉か! よもや盗賊!』
「盗賊はあんたたちでしょ? あたしが殴りたいのは段煨なんだけど、段煨に唯唯諾諾と従う奴らもきらぁい」
紅花は相手の言い分を聞いて少しだけ首を傾げたが、仲間が調べた場所ともあり強行した。
そもそも敵は自分たちが蔵を守っていると口にしているが、ノータイムで兵を展開させて射撃準備を行っている。
「たくさんの民を犠牲にする作業。頭いいなら、諌めることが参謀の役目なんじゃないの? といっても通用しないよね!」
『この場所は魏軍が戻って来た時のために重要なのだ! 血から攻めで何人もの民が死んでも良いのか!」
なんて、虫人間に言っても無駄なの知ってる。
紅花は次から次に繰り出される、ソレっぽい言い訳に顔をしかめつつも動きを止めはしなかった。
ゆらゆらと揺らぐような動きで接近し、敵兵の中を縫うように動いて参謀二人を連続で蹴り飛ばす!
一人目にハイキックから一回転してミドルキック、最後にもう一人へローキックのオマケ付き!
『おのれ。取り囲んで……』
「おっとそうはいかねえな。っていうか、こんにちは、死ね!」
桐梧は仲間に気を取られた間に接近し、こっちに顔を向けた瞬間に手を挙げた。
仲間のフリをして挨拶を行い、驚いたところでそのまま渾身の手刀を繰り出したのである。
既に傷付いている事もあり、片方の参謀はそれで崩れ墜ちる。
「えーと。ここであってるよね? 間違ってたり……」
「これだけ殺意が高けりゃ大丈夫だよ。他にも何か企んでそうだが構いやしねえ、全員ぶっ潰しゃ良いだけの話だ。こいつらで時間食ったって仕方無え、さっさと蹴散らして次に行くとしよう」
散々撃ち込まれる矢の嵐の中、尋ねて来た紅花に桐梧はノータイムで答えた。
そもそも今は安全な許昌の中でこれだけの兵を動かす必要はなく、何も考えずに攻撃してくる段階で怪しい。
「そうだね。近くに他の人が居るとか迷惑とか気にしてないし、悪い奴だもんね。それに、これはディアボロスだからこその怒りだもの」
クロノヴェーダを見た瞬間に湧き上がる思い。
少なくとも第三勢力で平和を愛するクロノヴェーダが居るなんて、少なくともこの地では聞いたことはない。紅花は怒りの赴くままに暴れ回ったのだ。
『と、とてもかなわぬ!? 段煨様におすがりしなくては』
「逃げるな~! あたしは誰一人、……匹? 許す気なんてないんだから! ……ん?」
そして身もふたもなく逃げ出した参謀を追っていくと……。
突如として敵は動きを止めた。
もしや罠か、アチョー! と身構えた時のことだ。
「お前たちが守ろうとしている奴は、今にも店じまいを始めそうだぞ? 援軍に駆けつけそうにない」
そこに有ったのは罠だが、用意したのは錬晏である。
粘着性の罠で足を止めた参謀に対し、偃月刀を振り上げた。
『お、お助け……』
「お前は同じことを言った民衆にどう答えた?」
命乞いをしながら弓兵に指示を出すのだが、それにも構わず錬晏は一気に刃を振り下ろしたのである。
「よ、色男。良いタイミングだな」
「あはっ。キスマーク? これ使うといいかも」
「……? ああ傷か。この位は何でもない。行こう」
頬を掠める矢を見つけて仲間がハンカチでは無いものの、清潔な布切れを寄こしてくれた。
軽く頬に布を宛て血を拭うと、みなと共に奥の間に居るであろうアヴァタール級を目指したのである。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
【壁歩き】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
神山・刹那
ネメシスモード・いしはま絵師のDC参照
てめぇが親玉か
面倒臭い真似してくれたな。まぁ、良い。軍師っぽい服装をしてるが、主の帰還を信じる忠義は褒めてやる
が、自分が命を散らす覚悟はあるんだろうな?
順番は逆になるが、曹操も時期にお前の後を追わせてやる
あの世で仲良く酒でも飲みな
甘言計で周囲の一般人を操られたら、残像を残す速さで動き、フェイントを織り交ぜて撹乱しながら近づき、雲を裂き、大地よ砕けよて言わんばかりの渾身の一太刀で斬り捨てる
「君主に殉ずるのが軍師の義。そこだけは認めてやるよ」
●
『なんだ貴様は。貴様の様な無頼が訪れるところではないぞ』
「てめぇが親玉か。面倒臭い真似してくれたな」
神山・刹那(梟雄・g00162)はここに至るまでの経緯を思い出した。
民衆に食料を配るのは良い、だが演技までさせるとは面倒くさい。
「まぁ、良い。軍師っぽい服装をしてるが、主の帰還を信じる忠義は褒めてやる。が、自分が命を散らす覚悟はあるんだろうな?」
『その物言い……ディアボロスとやらか。まさか嗅ぎつけられるとはな』
刹那は相手の返事も待たずに抜刀すると、その瞬間に雑事を切り捨てた。
これまでの面倒さに関する倦怠感が薄れ、代わりに鞘からは雷電が迸り、刃からは炎が零れだす。
「順番は逆になるが、曹操も時期にお前の後を追わせてやる」
『させんよ。この許昌の……いや天下の主は曹操様を置いては他にあるまい!』
刹那が走り出すと敵アヴァタール級は大声を上げた。
その言葉一つで後ろに居た数名の奴隷たちが向きを変え、足元の土くれは人形となる。
だが速い速い。
説あの動きはそれ以上、残像すら残す勢いに奴隷たちは騙され、残るのは土くれだけだ。
「あの世で仲良く酒でも飲みな」
『いいや、まだだ。押しつぶせ!』
ドーンと鳴り響くのは蝉の声か、それとも衝撃か?
土くれ同士が劇統治、人形であった名残は既に無い。
だが刹那はその手前で立ち止まっており……だが、刃は雲を裂く雷電の様に走り抜けていた。大地を斬り裂くほどの勢いで土くれごと斬り裂いていたのである。
『馬鹿な。死を恐れぬ。そればかりか雷速の動きだと?』
「炎の勢いも忘れんな。ま、君主に殉ずるのが軍師の義。そこだけは認めてやるよ」
土の人形を槌に変え、壁に変え、さらには飛びのいていた。
しかし着地した瞬間に胸元から血潮があふれ出し、髭の一部が切り落とされ手すらいる。
刹那はニヤリと笑い、文官に見えてそれなりに戦えた敵に僅かばかりの敬意を向けるのであった。
成功🔵🔵🔴
効果1【一刀両断】がLV2になった!
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】
ツイてねえなァ?俺たちに目を付けられるとはよ。
ま、素直に観念するタマでも無いだろうし……せいぜい足掻いて見せな。
ポコポコ穴開けて、モグラ叩きでもおっ始めるつもりか?
付き合ってやるとするか……黙って待ちはしねえがな
経路を穴ごとぶっ潰せば嫌でも出て来るだろう
壁だろうが床だろうが構わず、パラドクスで片っ端からぶん殴って穴を【破壊】していく
穴掘りと穴埋め、どっちが速いかの勝負ってわけだ
俺以外も気にしながらの穴掘りはさぞ大変だろうなァ?
味方の動きも利用しながら経路を誘導、包囲し追い詰めていくとしよう
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
仲間と共に段煨の元へ
さて、ここで何をしていたんだ?
折角穴を掘ることが得意なのだったら
時間がかかる人の手を借りず、自分でやったらどうだ?
<挑発>して己に標準を合わせさせる
俺がパラドクスで攻撃すれば、奴も穴を掘り始めるんだろう
…いや、戦闘中だ。心の中でクスリとするにとどめる
気分を切り替えるようにネメシスモードに
黒い靄は一層濃さを増し、血の気も引いてくる
何度か奴と対峙した経験から、技の出所を<看破>
どちらにせよ、攻撃は己に向かってくるのだ
そこに狙いを定め【一刀両断】を繰り出す
「穴ごと、すべて平らにしてやろう」
人の世の許昌の為
ここで散れ
●
「さて、ここで何をしていたんだ?」
「ツイてねえなァ? 俺たちに目を付けられるとはよ」
先行した仲間に追いつき、ディアボロス達は次々と現れた。
武人と喧嘩屋はそれぞれのスタイルで追い詰める。
『ふん。貴様らが知る必要などないわ』
「折角穴を掘ることが得意なのだったら、時間がかかる人の手を借りず、自分でやったらどうだ?」
夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)はあえて挑発を行った。
既にその必要がないタイミングに見えるかもしれないが、蔵の奥では人々が穴を掘らされている。
彼らを知日向かわせたり、破れかぶれに成って地下道ごと自爆されても困るからだ。道ずれの自殺は悪党の鼻だと新宿島の物語では言うが、生きて居る人間を巻き添えには出来まい。
「ま、素直に観念するタマでも無いだろうし……せいぜい足掻いて見せな」
同じ挑発でも菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は憎まれ口を叩く。
誰もが同じ方向で怒らせる必要もないし、悪ぶって強く見せるのも良い。
どちらかと言えば警戒しているのは、逃げられる方だ。
『貴様らの様な輩には付きおうておれぬな』
「ポコポコ穴開けて、モグラ叩きでもおっ始めるつもりか? 付き合ってやるとするか……逃げられちゃ困るし黙って待ちはしねえがな」
突如として足元に消える敵アヴァタール。
桐梧は鉄筋コンクリートを担いだまま踏み出すと、震脚めいてブーツで足元を砕いて見せた。
経路を穴ごとぶっ潰せば嫌でも出て来るだろう判断で、もし出てきたり壁に移動したらコンクリでぶん殴る予定だ。
『野蛮人めが!』
「野蛮で結構! 外道に言われても堪えねえよ!」
飛び出て殴りつける攻撃と、出てきたところを殴りつける攻撃。
まさしくモグラ叩きであるが、桐梧が穴ごと潰す気でいた分だけ一歩先んじた。
穴掘りと穴埋め、どっちが速いかの勝負ならば、彼の方が勝るだろう。
(「確かに新宿で見たアレだな……いや、戦闘中だ。集中しよう」)
錬晏はその光景に内心でクスリと笑うが、気合を引き締め直して黒い靄を噴出した。
それは一層の濃さを増し、血の気が引くたびに力があふれ出す。
(「逃走だけは警戒するとして……どちらにせよ、攻撃は己に向かってくるのだ。落ち着け、そして……」)
錬晏は冷静に己をコントロールして、全身に力を張り巡らせた。
そして背筋を中心に回転を始める『気』を、増えた端から必要な部分に力を徐々に集中し始める。
「穴ごと、すべて平らにしてやろう。出てこないならば」
『ぬ!?』
錬晏はふっと息を吐くと荒ぶる己の気を制御して、渾身の力で偃月刀を振った。
それは敵が可能な限り痕跡を残さず土壁の中を移動して居るところである。
『お、おのれ!』
不意を突かれたとはこれは逆連鎖戦。
時間をゆがめて反撃に出るのだが、不意を突かれた分だけ僅かに浅いか?
怒りと共にもう一撃するかを思慮しようとしたところ……。
「俺以外も気にしながらの穴掘りはさぞ大変だろうなァ? だが俺らはこれだけじゃないぜ」
「我らの思い、我らの物のみに非ず。人の世の許昌の為そこで散れ」
そう、二人のディアボロスが引き付けている間に、後続が駆けつけて来たのである。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【建物復元】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
フロッシュ・ギルアダー
ハンミョウ、参上っと!よー、蟲将……あとは、アンタを倒すだけ、みたいだな!覚悟を決めろ?超スピードで、ぶっ壊してやる!
今のアタシの役目は、皆が思いっ切り1撃を叩き込めるよう、速度を活かしてスピーディに、削って削ること。
参謀相手なら、ここは【能力値アップ】を信じての、疑似スタンピード作戦でいくじゃん。
ダッシュの仕方を、いつもとは変えて、残像を重ねて相手へ迫り、突撃!……と、見せかけたフェイントからの、不意打ち一撃離脱や、斬撃の連射を組みこもう。
これなら相手も、軍勢に頼る筈……その時は【虎兜天駆】の出番!
【命中アップ】、【神速反応】、【飛翔】を活かしてぐるっと駆け巡り、死角を突いてみせるじゃん!
●
『しまった、後ろか!?』
「ハンミョウ、参上っと! よー、蟲将……あとは、アンタを倒すだけ、みたいだな!」
けたたましく表れたのはフロッシュ・ギルアダー(ソニック・ホリック・g00750)だ。
彼女は敵の後ろを突き、逃走できないように蔵への道を塞ぐ。
「覚悟を決めろ? 超スピードで、ぶっ壊してやる!」
『ええい! この上は!』
フロッシュが超高速で走り始めると、もはや逃げれないと判断したのか敵は開き直る。
代わりに大音声で土くれに命令し、大地が人形と化していく。
(「これで逃走の目は無くなったかね。んじゃあ今のアタシの役目は皆が思いっきり叩き込めるように速さを活かして、削りに削ってあげようかね!」)
フロッシュは走りながら、敵は参謀タイプだからフィジカルお化けではないと算段を付けた。
警戒すべきは土人形で阻まれること、それだけを回避するために空を飛び、降下しながら体当たり気味に突撃を掛ける。
「この速さで、ぶっつらぬく! なーんてね!」
『むう! やれ!』
そして手元に構えたトンファーブレードを回転させた!
体当たりで相手の態勢を無理やりこじ開け、トンファーに付いた刃で斬撃を浴びせたのである。
だがそれで相手も留まりはしない、吹っ飛びながらも人形に命令を出し、何とか彼女の反撃を入れる。
「アチャ。死角は付いたんだけど反撃は食らったか。ま、次があればパーペキ目指してやり切ればいっか」
殴られたフロッシュは顔と上体を反らして直撃を避け、ペッと血を吐いて軽口を叩く。
こうしてクロノヴェーダとディアボロスの戦いは佳境を越えた。
成功🔵🔵🔴
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
陳・桂菓
「その名は貴様が騙っていい名ではない……蟲将の誰に対しても言えることだがな。まあ、どうでもいい。曹操の意図が何だろうが、貴様がそれをどう支えようが、それを叩き潰す。必ずな」
使用武器は苗刀『飛竜』
参謀が繰り出した弓兵がパラドクスの産物なら、今は消えてしまっているだろうか。なら、甘言計で出現するのは土人形か。
端から薙ぎ倒すというのも一手だが、直接段煨を叩くことができれば、無限に湧く増援を阻止できる。
「この身を一つの刃と成す!」
【迅雷縫雲閃】は、雲の隙を縫う迅雷の如き剣撃。土人形の群れを突破して刃を段煨に届かせる。
残留効果に飛翔や神速反応もある。避ける、肉迫するという所作ではこちらに分があるはず。
杏・紅花
アンタは知ってる
でも別に覚えていたくないから
四の五の言わずにぶん殴りにいこ〜っ
甘言とか
虫人間の言うことは全然わかんな〜い、聞こえな〜い
仲間と呼吸を合わせて連続攻撃していく
お命チョーダイっ!
【飛翔】して空から飛び込む
隙だらけの泥人形の群がる先はあたしじゃない
残念、ニセモノでしたあ〜
ホンモノは、泥人形の後ろでこそこそしてるお前を狙っちゃうぞ、段煨もどきっ
鉤爪で切り裂く
長居は無用だよね
さよなら、段煨サンの名前を勝手に取った、虫人間
●
『おのれ、おのれ、このワシが此処で倒れるだと!? そのような事を認めはせぬ!』
「「段煨」」
憤慨する文官型クロノヴェーダの名前を呼んだ。
だが呼びたかったわけでもない。あえて決別の為に口に出しただけだ。
「その名は貴様が騙っていい名ではない……蟲将の誰に対しても言えることだがな。まあ、どうでもいい。曹操の意図が何だろうが、貴様がそれをどう支えようが、それを叩き潰す。必ずな」
陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は細身の刃をブンと振り回した。
恐るべき膂力に並の剣ならば即座に壊れようが、主の思いに答えて唸るのみ。
「アンタは知ってる。でも別に覚えていたくないから四の五の言わずにぶん殴りにいこ~っ」
杏・紅花(金蚕蠱・g00365)は拳を固めて徒手空拳の拳法スタイル。
しかして、その実態は暗器使いの技である。
二人はジリジリと接近した後、速攻を掛けて走り出した。
『やれい!』
「虫人間の言うことは全然わかんな~い、聞こえな~い」
蟲将とインセクティアはどれほど違うのか?
紅花には生物的な事など分からない。
だが燃え盛るこの思いと、薄汚いクロノヴェーダとの差は判るつもりだ。まあ猛将たちの中には認めて良い者も居なくもないが、少なくともこいつは駄目だと心が燃えている。
「弓兵は参謀が居ないからもはや居ない筈。ならば土人形か。正面を突破して邪魔する奴だけ薙ぎ倒していくぞ!」
「りょっ!」
全て蹴散らしても良いが、相手は自分を守るために使うだろう。
それならば正面突撃で次々に蹴散らす方が早いと、桂菓は次々に切り伏せながら迫った。
『馬鹿め! 後ろが、がら空きだ!』
「馬鹿はそっちだよ~。こっちは残念、ニセモノでしたあ~」
後ろから迫る土人形に対し、紅花を構成していたナニカが崩れていく。
それは彼女が忍ばせていた絹糸でつくったダミーであり、罠であった。
周辺に絡ませた糸はそれらを斬り裂きつつ足を止めさせ、その間に紅花たちは敵を討つ!
「お命チョーダイっ!」
『まだまだあ!』
走る紅花に新手が立ち塞がるが、ここで空を飛ぶことでフェイントに変える!
そして鉤爪で斬り裂いた後、仲間に道を譲って攻守交替である。
「この身を一つの刃と成す!」
その僅かな隙を突いて、紫電の如く迫る刃!
桂菓は土くれの人形たちを突破して肉薄したのだ。
『ぬおおお!』
「斬る!」
超高速の斬撃が走り抜け、段煨を名乗るアヴァタール級を真っ二つにしたのであった。
「長居は無用だよね。さよなら、段煨サンの名前を勝手に取った、虫人間」
「もはや会う事もあるまい……そう言いたいのだがな。現れたらまた切り伏せてやる」
こうして許昌における事件が、また一つ終了したのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【一刀両断】がLV3になった!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!